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1 2 3 澪と律 2011/01/17 次スレ 澪「AIKI!」(再掲) http //raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1295243601/ http //raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1295200387/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る 古武道、格闘技はいいね。 澪は運動神経もいいって設定だし、見かけ的にも合ってる。 -- (名無しさん) 2015-12-01 23 04 59 凛とした澪が目に浮かぶ。 オリキャラも良い感じだし、テーマは地味(暴漢とかでてくるが)だけど、読ませる作品です。 -- (名無しさん) 2015-06-07 21 39 11 澪ちゃん主役のSSでは完成度高いし、個人的には好きです。 -- (名無しさん) 2014-09-23 23 53 31 この話読んで、律がドラムのことで落ち込み師匠につく話と唯とムギが男のきんたま蹴り上げる話を思い出した。 -- (名無しさん) 2014-03-21 23 05 24 澪は手足長いからボクシングが合いそうだけどな。 壁に素手で穴開けるムギが最強なのでは。 -- (名無しさん) 2012-06-09 22 39 36 本来の澪はこういうキャラなんだろうな。 内気だけど真面目で、けなけで。 律と澪の絆、師範の人柄、とぼけた唯のキャラ うん、いい作品だ。 -- (名無しさん) 2012-01-11 20 19 02 袴姿の澪はぜってぇイケメンだ!! 武道がすごく似合ってる。 -- (名無しさん) 2011-10-21 17 27 21 良かった -- (名無しさん) 2011-10-05 15 21 25 面白かった。こういう雰囲気のss結構好きやな~ -- (名無しさん) 2011-05-15 07 38 49 合気道やってた頃を思い出した。 -- (名無しさん) 2011-02-09 18 38 16
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何十回と聞いた終業のベルが校内に流れる。 終わったら今日こそみっちり練習だ、と決意して私はホームルームの開始を待つ。 いつものようにクラス委員が生徒会からの連絡事項を読み上げ、いつもののように5分ちょうどで終了しようとしたタイミング。 クラス委員「最後に、先生の方から連絡…というか注意事項があります」 生徒A「えー、まだ何かあんのー?」ブツブツ 聞こえるかどうかの声で誰かがぼやく。 先生「最近、学校の近くで不審者が目撃されています…」 ザワザワ… それはどこでもありがちな話だった。 比較的治安がいいこの町でも、変質者はいるらしい。 (うう…やだなぁ) 正直にそう思ったが、それを律に悟られるとどんなに風にからかわれるかわからない。 いや、いっそのこと強がりを見せない方がからかわれなくて済むかも… そんなことを考えているうちに、先生の話は終わっていた。 律「みーお、はやく部室いこうぜー!!」 澪「あ、ああ」 わざわざ待っていたのか、律がHR終了と同時に飛び込んできた。 澪(そういえば先生の話、途中あんまり聞いてなかったな…) 律「今日はムギがガトーショコラ用意してるってさ」 澪「う…食べたら練習するんだぞっ!!」 澪(律のクラスでもやっただろうから聞こうと思ったけど) 律「おーし、いくぞいくぞ!!」 澪「ちょっ、待って律!?」 ほとんど強引に律が引きずるもんだから、結局聞けずじまい… 唯「ふー、なんだか今日はいっぱい練習した気がするよ!!」 梓「その分、ティータイムも長かったですけど…」 唯「違うよ、あずにゃん!! ティータイムが長いほどエネルギーが充填されるんだよ!!」 梓「はい?」 唯「だから、いっぱい練習するには、いっぱいティータイムが必要なんだよ!!」 澪「なんだよその理論…」 唯「むー。でも短くする方法が一つだけあるんだぁ」モジモジ 梓「なんですかそれ?」 唯「それはねー…その分あずにゃん分で補うんだよー!!」ムチュー 梓「ひいいいいいい!!」 紬「いいわあ…」ホワンホワン 律「ムギは相変わらずだな…」 澪「…」 律「? どした澪?」 澪「いや、なんでもない」 まさか、「ティータイムを短くするならその手もありか」と少し(本当に少しだけだぞ)と考えてたなんて言えやしない。 帰り道 唯「じゃーねー」 梓「失礼しまーす」 紬「それじゃあ、また明日ー」 律「おー、またなー」 澪「じゃあな」 … 律「しっかし、日の落ちるのも早くなったなー」 澪「そだな」 律「唯なんかさー、面白いんだぜ? 『夕日が沈むっていうけど、朝日は浮かぶって言わないねー?なんでだろ?』とかさ」 澪「…ふふ」 2年になって軽音部のメンバーとは別のクラスだから、放課後までの時間は共有できない。 和とはいい友達になったけど、軽音部のメンバーとの時間が少し減ったのは正直、さみしいと同時に… 律「おやー、澪ちゃん寂しそうですねー?」 …ときどき、律がこんなことを言うもんだから、悔しいような気もする。 澪「ば、ばか言うな!?」 律「おーっとぉ」 振り下ろした拳は、珍しく律をクリーンヒットしなかった。 行き場を失った手を何気なくポケットに入れてごまかそうとしたが… 澪「あ、あれ…」 律「どしたー?」 澪「携帯忘れた…」 律「あれまー」 澪「ちょっと、取りに行くから先に帰ってて」 律「あ、ちょっ…」 後で律が何やら言っていたが、気に掛けずに来た道を戻った。 (確か、こっちの道を行くと近道…) 街灯が少なめで暗がりが気になったけど、これくらいなら大丈夫か。 駆け足で道の途中まで来た時だった。 ?「」スッ 澪「え?」 街灯と街灯の明かりが届かない境目辺りで、雑居ビルの隙間から跳び出す人影。 横目に確認しようとしたときには、すでに口と右腕を押さえられていた。 澪「ん、んーっ!?(え、これって!?)」 先生『最近、学校の近くで不審者が目撃されています…』 澪「む、むーっ!!(い、いやー!!)」 かなりの大声で叫んだつもりだけど、相手が口を押さえる力はすさまじく、逃げようにも後手にされていて身動きさえできない。 澪(う…) この後に起こるであろうことを想像して、私は気を失いかけた。 澪(だ、誰か助けて…ママ…パパ…) 澪(…り…つぅ…) 律「み、みおーっ!!」 暴漢「!?」 澪(律!?) 不意に私を拘束していた力が抜け、その場にへたり込む。 律「澪、大丈夫か?」 澪「…う…」 そこで初めて律は逃げた暴漢の後を目で追ったが、まるで最初から何もなかったかのように暗闇だけがたたずんでいた。 翌朝・通学路 律「澪、おっはよ」 澪「りつ…おはよ…」 律「まー、昨日はあんなことあったもんな。元気あるほうが不思議か」 澪(…律は元気だけどな) 律「しっかし、昨日は長く感じたなー。学校に連絡して、先生や警察にまでいろいろ聞かれるし…」 澪「うん」 律「にしてもさ、澪らしくねーなー。HRの注意事項聞いてなかったなんて」 澪「…うん、ごめん」 律「ま、澪は昔から、あたしが守ってやらないとダメだったからな…」 澪「!?」 律「今も違うクラスだしさ、昔みたいにビクビクしてんじゃないの?」 澪「…さい」 律「え?」 澪「うるさい」 律「!?」 澪「誰が守ってくれなんて言った? 押しつけがましいぞ?」 律「…なんだよ、その言い方」ピク 澪「律はいつも自己中だもんな」 律「おい」 澪「なんだよ? 図星?」 律「…気分悪い、先に行く」スタスタ 澪「ふん」 なんでだろう。 なんであんなこと言ってしまったんだろう。 律は掛け値なしに私のことを心配して、探して、見つけて、助けてくれた。 なのに、なぜ。 昨日のことで混乱してたのか? それでも… 律がいない教室…なんだか広く感じる。 もう慣れたはずなのに。 (だ、ダメだ…) このままでは。 律にいつも守ってもらっているのは、本当のことだ。 何も変わっちゃいない。 律に励まされ、からかわれ、なだめられ、そして助けられて。 でも、助けられているだけじゃだめだ。 大学だって別になるかもしれないし、その先はなおさらだ。 いつまでも甘えるわけにはいけない。 (結局、授業は全部上の空、か) 部室に向かう最中、私は授業という時間を食いつぶして考えた二つの結果を反芻した。 一つ、まずは律に素直に謝ること。 二つ、律を含めてみんなには内緒だが… 澪「律いるー?」 律「…何?」 澪「律一人か」 律「ああ」 澪(やっぱり、律、怒ってる) 澪「律…朝は…」 律「…」 澪「ごめん。言いすぎた。私が悪かった」 律「…いいよ、気にしてない…ってのは嘘だけど」 澪「ほんとごめん」 律「いーよ、逆に素直すぎて気持ち悪いやい」 澪「りーつー」 律「わりいわりい」 澪(ごめんな、律、まだ隠していることあるけど) …… ガチャ 紬「こんにちはー」 唯「噂で聞いたけど、昨日大変だったんだって?」 梓「唯先輩、あいさつより先にそれですか…」 澪(ふふ、唯らしいな) … 律「…ってことなんだよ」 梓「なんだか適当な略し方ですね」 紬「澪ちゃんの危機に駆け付けるりっちゃん…いいわあ」ホワホワ 唯「ずばり…りっちゃんは澪ちゃんの王子様だね!!」ズビシ 律「ばっ…恥ずかしいこというなよ。第一私は女だー! 乙女だー!」 澪「ふふ」 やっぱり、律は優しい。今朝の気まずさ全開のやりとりは口にしていない。 ここでも、また助けられたな。 でも、これからは… 澪(…と、決意したはいいけど) 実際に探すとなると、結構面倒か。 私が出したもう一つの結論。 それは「自分の身は自分で守れるようにする」。 誰だ? 授業をつぶして考えた割には短絡的だなんていうのは。 でも、物事は単純な方が真実ってこともある。 腕っ節もそうだけど、何よりも人見知りする自分は、いろんな人とも接して、なおかつ体を鍛える… その結果、自宅の机の上には数枚のプリントアウト用紙。 内容は… 澪(空手、柔道、ボクシング、キックボクシング…自転車でいけそうな範囲だとこれくらいか) ネットの電話帳でしらべた、格闘技系の道場の住所と地図。 そう、これが私の答え。 文武両道って言葉もあるし、いざというときには役に立つだろうし、ダイエット効果だって… おっと、話がずれた。 澪「しかし、実際に行くとなると緊張するな…」 澪「いや、ここで逃げてたら前と同じだ!! 頑張れ私!!」オー 澪ママ(ノックしよう思ったけど…澪ちゃん何を言ってるのかしら? 入りずらいわぁ…) 翌週金曜日・夕方 澪(うう…だいぶ暗くなってきたな…秋だな) 足取りも重く帰路へ向かう。 澪(先週と今日で全部見学できたし、体験もできたけど…) ポケットから取り出したプリントアウト用紙に目を走らせる。 澪(格闘技って私には向いてないのかな…スポーツはそれほどダメじゃないけど) 澪(正直、空手の掛け声とかだけでびびっちゃったし) 澪(ボクシングのミット?だっけ、あれを叩く音もおなかに響くくらいで怖かったし) 澪(柔道も『ビターン』とか『バターン』って畳の音が怖い…) 澪(女子クラスであんなんだと、一般ってどうなんだろ…) もう少し、範囲を広げてみるかな。 確か、合気道っていうのは、護身術関係だから、私にもできるかもしれない。 でも近くになかったからパスしたんだよね。 電車で行くとなると、おこずかいでどこまで… ?「テメーざけんなよっ!?」 澪「ひっ!?」 澪(あ…喧嘩?) 駅近くの路上で、明らかに泥酔した二人のサラリーマンが何やら取っ組みあっている。 澪(う…関わりたくないな…) それは道行く人も同じで、遠巻きに見ているだけだ。 しかし。 澪(!?) 男「」トコトコ リーマン1「なんだあ、このおっさん?」 その二人に、30~40代だろうか、眼鏡をかけた小柄な男性が近づく。 男「まあまあ、人の目もあるし、喧嘩はそれくらいにして…」 リーマン2「でしゃばんなやぁ」 元々は仲がいいのか、二人して男の人に向き直る。 ギャラリー「おい、誰か警察…」 リーマン1・2「おらあっ!!」 澪「危ないっ!?」 澪(…え?) 私は見た。本当なら目をそらしていてもよいはずだった。 いや、その動きに見とれていたのかも知れない。 左右から二人して殴りかかったその腕を、男の人はそれぞれ左右の手で受け止め… スゥ… ただ、下におろした。 そのようにしか見えなかった。 しかし、二人の泥酔サラリーマンは腰が砕けたかのように地面に尻もちをついた…同時に。 リーマン1・2「あ、れ?」 自分たちが何をしていたのか、されていたのか分らぬ面持ちのまま、二人は毒気を抜かれたかのように仲良くアスファルトに尻をついて座っていた。 男「ではでは」 男の人は何事もなかったかのように、人ごみに消えようとした。 澪(!?) 不思議と、そして自然と私は駆け出し、男の人の後を追った。 澪(何あれ…あんな小柄な人が、簡単に二人も一度に?) 興奮・疑惑・好奇心…全てが混じった思考でなおも後を追う。 澪(力がいらない武道? 合気道とか?) 数分も経たぬうちに、男の人は大き目の民家に入っていった。 澪「…大東流…合気柔術 ○○館?」 玄関には、墨痕鮮やかにしたためられた木の看板が。 澪(合気道…とはちがうのかな?) 裏手に回ってみると、ブラインドを下ろした窓がずらりと並んでいる。 澪(ここが道場?) 光が漏れる隙間から中を覗こうとした瞬間。 ブブブブブ… 澪「わっ!?」 こんなときに誰? ?「そこに誰かいますか?」 澪「ひっ」 一目散に来た道を戻りながら携帯を取り出す。 澪「…ま、ママ…もしもし?」 澪ママ『もしもし、澪ちゃん? どこにいるの?』 しまった、夢中になっていて大分遅くなっちゃった。 2
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翌週土曜日・午前 澪「よし…」 私はあの道場の前に立っていた。 あの夜、道場の名前からネットで連絡先を割り出し、見学の予約をした。 電話帳に載ってないのは、最近越してきたばかりだからだ。 HPもあったが、工事中が多くて簡単な地図と連絡先だけだったが、それで充分だった。 しかし… 澪「し、失礼します…」 意を決して玄関を開ける。 ?「どうぞー」 澪(…うわ、意外と広い) 外からだとよくわからなかったが、玄関の左手に広がっていたのは5×10、つまりは50畳の道場だった。 既に稽古は始っているらしく、二人組で3セット、うち奥の一人が近づいてきた。 澪「あ…け、見学を予約した秋山…です」 ?「私がここの師範の○○です。まずはゆっくり稽古を見ていてください」 澪「は、はい」 澪(う…この人が師範? 普通のおじさんというか…) 白髪混じりのオールバック、身長は自分と同じくらいで男性としては小柄な方。まるで普通のサラリーマンだ。 いつの間にか、別の人が稽古を中断して、道場の端に座布団を敷いてくれた。 門下生A「どうぞ」 澪「は、はい」ペタン そのまま何事もなかったかのように、皆が稽古を再開。 澪(なんか…あっさりしてるな) そのまま30分ほど稽古が続く。 二人組の稽古は、一方が攻撃、もう一方がそれを受ける感じだった。 約10分交代で相手を入れ替え、そのうち1度は必ず師範と組むシステム。 お互いに技のことについて話しながらやっていたりする。 澪(空手とかとは全然雰囲気が違うな) 空手の道場では、一人で型の練習をやっているのを見たが、こちらは必ず相手がいる。 それに、攻撃する方も練習なのか、お互いに声をかけたりしながらやっていたりする。 澪(…こ、これで本当に役立つのかな) ほのかな疑問がわいた時、あの師範が私の前に座った。 師範「どうですか?」 澪「あ、あの…まだよくわからないというか…」 師範「まあ、そうでしょうね。えっと、秋山さんは高校生でしたか」 澪「は、はい」 師範「うちも女性は何人かいますが、高校生は初めてですね」 澪「はあ(うー、とすると組む相手は男の人ばっかり?)」 師範「せっかくですから、少しやってみませんか?」 澪「ええ…え?」 師範「えーっと、あ、△△さん、ちょっと一番最初のを一緒にやってあげて」 △△「はーい」 澪「あ、あの」 △△「まずは、お互いに座ったままでやる『座取』からします」 澪「は、はい」 △△「正座して、最初はお互いに両手をついて礼」 澪(う…なんかいつの間にやらペースにのってる)ペコ 師範「うん、姿勢はいいね」 澪「はは…(わーみんなこっち見てる…恥ずかしい)」 △△「まずはこちらが見本を見せるので、利き腕の方で私のこめかみを横から攻撃してください、このように」スッ 澪「ひっ」 △△「いや、今のは例ですので当てません」 澪「は、はい」 △△「では、思いっきりでもいいですよ」 澪(そ、そんな初対面で)ソロォ △△「はは、ではゆっくりと…左利きですか?」 澪「う」 △△「で、攻撃してきた方の腕で手刀を作って受け止め、空いた手で支えて手刀の方も持ち替えて」 そこまでは非常にゆっくり解説していたのですぐ理解できた。 しかし。 △△「両手で地面まで下ろす」 澪「!?」 瞬間、私は自分でも驚くほど簡単に横向きに転がっていた。 脱力したような変な感触を残して… 澪(う…スカートじゃなくて良かった) 師範「簡単に思うでしょう?」 澪「…」 言葉が出なかった。というか、こんな簡単なものなのか、武術って。 △△「じゃ、次は私が攻撃側で。ゆっくりいきますよ」 澪「は、はい」 その言葉に偽りなく、非常にゆっくりとしたスピードで左側からくるパンチ(こういうのはフックかな)を受け止め、手を入れ替えて… 澪「あ、あれ?」スカッ 確かに地面というか、畳に向けて下ろしたはずなのに、相手は正座のままで倒れない。 腕だけがくるっとまわった感じだ。 澪「え? え?」 どうみても、そんな難しい動きじゃなかったはずだ。なのに、相手にはできて私にはできない。 師範「これが『合気の理合』というものです」 あいきのりあい? △△「ま、自分もまだはじめてから間もないですが」 師範「△△さんまだ入門2か月ですからね」 … 澪「あ、ありがとうございました」 1時間後、私は頂いた名刺を両手で食い入るように眺めながら帰路についた。 周りからは変に思われたかもしれない。 師範『では、入門したくなったらご連絡ください』 なんだろう、不思議な感じだ。 武術って、もっと怖いイメージがあったけど、これは違う。 まだちょっと大人に交じって稽古するのは怖い気もしたけど、見た感じ悪そうな人はいない。 そういや、この前の眼鏡かけた人はいなかったな。 これならやれるかも… 毎月の稽古代を出してもらうためにマm…お母さんとお父さんにお願いしたのは、その日の夜だった。 金曜日の放課後 唯「ふいー、今日はいっぱい練習したよ」 梓「すごくいい感じでしたね」 紬「これぞ、けいおんぶって感じよね~」 律「よっし、練習も終わったことだし」 唯「アイスだね、りっちゃん!!」 律「おうよ、わかってるじゃん唯」 梓「帰りにあのアイス屋さんによるんですか?」 紬「まあ、いいわね」 澪「(今からなら稽古できるな)…悪い、私、先に行く」 唯「ええ? 澪ちゃんいかないの?」 律「おや~ん、秋山さんはダイエット中かしらん?」 澪「ば、違うよ、ちょっと用事。じゃな」スタコラ 梓「…走ってちゃいましたね」 律「なんかさ」 紬「なあに?」 律「最近、澪の奴、変なんだ」 唯「変?」 律「ああ。土日に遊びに誘っても、朝からいないこと多いし」 梓「朝からですか?」 律「それに、今日みたいに平日もたまに急いで帰ったりするんだ」 紬「練習中は普通みたいだったけど?」 唯「でも、用事って言ってたよね。何だろう?」 律「それがさ、聞こうとしても結構はぐらかされるんだよね」 梓「言いたくない用事なんでしょうか」 唯「あ、わかった!!」ポン 紬「なあに?」 唯「ズバリ、彼氏ができたんだよ!!」フンス 律「ば、ばかいうな、澪に彼氏?」アセ 唯「そうだよ!! でも澪ちゃん恥ずかしがり屋だから、私たちに言えないんだよ」 律「でも、私に何にも言わないなんてこと…」 梓「だからかもしれませんね。律先輩より先に彼氏作っちゃって、不憫で言うに言えないとか」 律「なかのぉ~!! どの口が言うか? これか、この口なんか!?」グニグニ 梓「ひたいれふ、やめへくらはい~」 紬「ダメよ!!」 唯「ほえ?」 紬「花の女子高に不純異性交遊は厳禁よ!! 校則違反よ!!」 唯「ムギちゃん、なんか怖い」 紬「と、とにかく、澪ちゃんが悪い男につかまっているかもしれないわ!! ほっとけないわ!!」 梓(彼氏いること前提ですか…) 律「た、確かに気になるな」 紬「でしょ!! だからさっそく尾行開始よ!!」 梓「い、今からですか?」 唯「わくわくしてきたね!!」 律(唯がアイスを忘れている!!) 紬「今から行けば間に合うわ!! 全力疾走よ!!」ビューッ 梓(私もアイス食べたかった…) 電柱の影 律「お、出てきた」コソコソ 梓「一度帰宅して、私服に着替えて…」 紬「これは可能性が高いわ」 律(でも、あんまおしゃれしたわけでもないな) 唯「あれ、あの大きなスポーツバッグなんだろう?」 梓「デートにしては不自然に大きいですね」 紬「とにかく、後をつけるわよ。気付かれないように」キリッ 律(テンション高っ) … 梓「駅前…」 律「おいおい、マジで可能性あるじゃん」 唯「あれ、誰か見つけたみたい、手振ってる」 梓「澪先輩の方から走って行きましたね…ええ!?」」 紬「どうしたの?」 梓「あ、あの、相手の方が…(やばいもの見ちゃった?)」 唯「おおー、お…おじさんだね」 律「は? あ、あのおっさんが彼氏? んなばかな…」 梓「ま、まさか…?」 唯「援交?」 律「だーっ、声抑えて!!」 梓「私はそれより、唯先輩の口からさらっとそんな単語が出たことに驚きです」 紬「…」ワナワナ 律「え…と、紬さん?」 紬「援交…ダメよ澪ちゃん、そんなことに手を染めちゃ…それにあのバックの中には多分制服が…」 ~ 澪『パパ、今日は私服がいい? それとも…制服?』 澪『うん…毎日着てるやつ…本物だよ…』 澪『え、見てみたいって…うん、パパには特別に見せてあげる』 澪『でも…ちょっとお小遣い、あげて欲しいな…』 澪『え、いいって? やった、パパ大好き!! サービスしちゃうね!!』 ~ 紬「ギルティー!!」ドカドカドカドカ… 梓「ひいいいいい、ムギ先輩落ち着いて!! 変な妄想と壁に素手で穴あけるの同時にやらないでください!!」 唯「同時じゃなくてもダメだとおもうよ?」 律「おまえは何を言っているんだ…」 紬「…ハアハア…と、とにかく、澪ちゃんを追いましょう、魔の手に落ちる前に」 唯「見つからないようにね」 律「いや、あんだけ騒いで、まだ見つかってないことの方がすごいよ」 梓「周りの人の視線が痛いです…」 律「なんだか仲良さげだな」 紬「甘い言葉でお小遣いを吊り上げる作戦ね」 梓「ムギ先輩は少し黙っていてください」 唯「なんかあの家に入っていくよ!!」 律「ここらへんにしては大きな家だな」 紬「資産家がお金に任せてJKを買うなんて…」 律「いや、ムギがいうと説得力ないぞ」 紬「と、とにかく、乗り込むわよ」 律「確かに、澪にはそんなことして欲しくないしな、行くぞ!!」 唯「がってん承知!!」 梓「…あれ、この玄関の横の看板…」 紬「澪ちゃん、早まっちゃだめ!!」バタン!! 律「澪、大丈夫か!!」 唯「たのもー!!」 道場生一同「…はい?」 澪「…お前ら…何やってんだ?」 梓「お、遅かった…」 道場内 澪「ガミガミガミガミ…」 唯・律・紬「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ…」ペコペコペコ 梓(なんで私まで…)ペコペコ 師範「まあまあ、秋山さん、その辺にしておいて…」 澪「で、でも先生…」 師範「はっはっはっ…しかし、秋山さんもそんな大きな声出すんですね」 澪「う…」 師範「おしとやかな感じの秋山さんが、軽音楽部ということにもびっくりしましたよ」 澪「あ、その」/// 紬「しかし、澪ちゃんが武術を…」 梓「あのおじさんは、同じ道場生だったんですね」 律「バッグは道着入れか…」 唯「それにしても…」 梓「袴姿の澪先輩…」 紬「いいわあ…」 唯「ポニテでまとめているところがオツですなあ」 律「おまえはオヤジか(でも…確かにかっこいいかも)」 澪「…お、お前らなー!!」 帰り道 梓「大分おそくなっちゃいましたね」 唯「おなかすいたよ~」 紬「でも、なんで澪ちゃん黙ってたの? だいとうりゅう…あいきじゅうじゅつ? をはじめたこと」 澪「いや、別に部活に穴あけるわけじゃないし、道場の方は稽古時間帯なら何時でも来ていいし、いつ帰ってもいいし」 律「まーそうなんだけどさ。隠すことないだろ?」 澪「…わ、悪かったよ」 唯「それよりもさー、なんで武術はじめたの?」アチャーオチャーゲンマイチャー 梓「唯先輩、それ別の武術じゃ」 律「そだぞ、澪にしては意外すぎるぞ」 唯・梓(スルーされた!!) 澪「い、いや…その、美容と健康と、気分転換にだな…力も使わない武術だし…」 律「…なーんか、とってつけたような理由だけど…いっか」 澪(律…今はまだ言えないんだ…ごめん) 紬「でもおかげでいいものが見られたわ…袴姿の澪ちゃんなんて想像さえしてなかったから…携帯のメモリーがいっぱいよ」ウフフ 澪「ム、ムギ!?」 律「いつのまに…」 紬「写真だけじゃなく、動画もなの~」 澪「け、消せ!! 今すぐ消せ!!」 紬「あら、ごめんなさい、唯ちゃん達に送っちゃった」ピロン 澪「やめろおお~」 唯(さすがはムギちゃん) 梓(いつもみんなの一枚上を行ってます) 合気は奥が深いな。 一番最初に習った技…どうみても両手を下におろしてるだけみたいなのに、きちんと下ろさないと腕がくるって回るだけになる。 理合…一般的にいうところの理論か…これに沿ってないとうまくいかない。 そう、こうやって…こう。 相手が突いて来た時は、片足を軸にしてよけて、それから… ママー、アノオネイチャンヘンナオドリシテルヨー シー、ミチャイケマセン 澪「う…」カアア 思わず一人練習始めちゃった…下校中の道で…恥ずかしい… 3
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数ヵ月後・12月・学校の帰り道 律「澪、今度の土曜日さ、うちに来ないか? 両親いなんだ。聡も友達んちだし」 澪「あ…その日は」 律「…んだよ、また道場か? 土曜は夜ないんじゃなかったっけ?」 澪「うん、稽古はないけど、忘年会があるんだ」 律「なにぃ?」 澪「り、律?」 律(忘年会って…道場には大人の人もいるから酒も入るだろうし…獣と化した男どもに)ブツブツ 澪「律、さっきからなにブツブツ言って」 律(いや、そもそも引っ込み思案の澪が行くとは…まさか、道場で彼氏が? そもそも道場に通う理由が『出会いの場を求めて』だとしたら…) 澪「律…なんかよからぬ妄想してないか?」 律「私も行く」 澪「え?」 律「いーじゃん、そんで、終わったらまっすぐうちに来るんだ!!」 律(澪にへんな虫つかないようにな) 澪「ま、まあ友達くらいならいいと思うから、聞いておくけど) 律「よろしくな」 律(ふふふ…みーおー、自分だけ抜け駆けなんてさせないぞ) 道場・忘年会 師範「それでは、今年一年お疲れさまでした。まあ、長いあいさつは苦手なんで…乾杯!!」 一同「カンパーイ!!」 女性門下生「あら秋山さん、今日はお友達連れ?」 澪「は、はい」 律「同級生の田井中です(女性なら安心か)」 女性門下生「どうぞ」お酌 澪「あ…すみません、本来なら私が」 女性門下生「いいのいいの」 ワイノワイノ 律(むう…思ったより荒れてないな…女性もいるし、若い男もそんながっつきそうなのいないな) 男性門下生「どうぞ、お二人とも」お酌 澪「あ、ありがとうございます…(あ、この人、確かあの酔っぱらい二人を制した…)」 律「ありがとーございまーす」 澪「あ、あの…3か月くらい前、駅前で酔っぱらいの喧嘩をとりおさえてませんでした?」 男性門下生「あー、あれか。見られちゃったか」 澪「はい。それを見て、興味を持って」 律(そんなこと…私に一言も言わなかったくせに)グビ 男性門下生「あんまり誰にも言わないでね。師範も『合気は見せびらかすものではない』って言ってるから」 澪「はあ」 男性門下生「もちろん、いざというときは使うべきなんだろうけどね」 その後、私は澪と一緒に、他の人の談笑の輪に入ったり、お酌をしたりして回った。 杞憂っていうのかな、武術している人達の割には、荒れることもなく宴は過ぎて行った。 それにしても。 澪が、私の知らないところでこんなにいろんな人と話すなんて。 まだちょっとぎこちないところもあったけど、いつもの引っ込み思案の澪からは考えられないくらい成長した感じだ。 良いこと…のはずなのに、なんで心が晴れないんだ、私。 澪「あ、それでは私たちはそろそろ」 師範「そうだね、未成年はそろそろ帰りなさい」 律「ありがとうございました…部外者ですけど」 師範「全然大丈夫。うちは『来るものは拒まず、去る者は追わず』ですよ」 女性門下生「二人だけで大丈夫?」 澪「いえ、近いですし、二人なんで」 師範「じゃあ、気をつけて」 門下生数人「お疲れさまー」 澪「どうだった?」 律「何が?」 澪「忘年会もそうだけど、いろいろと」 律「ま、いーんじゃないの」 澪「なんだよ、それ」 律「怖がりの澪ちゃんが、ここまで人見知り克服したかと思うとね。それも武道のせい?」 澪「うーん、それもあると思う。自分でもびっくり」 律「そっか…澪が納得してるんだったら、それでいっか」 律「あれ?」 澪「どうした?」 律「携帯がないや…道場かな。とってくる」ダッシュ 澪「あ、おい…なんだか、似たようなこと以前にあったな、立場逆だけど…あ?」 律(あ、あれ…道場こっちだよな?) 律(へへ…澪と一緒に取りに戻ればいいのに…何考えてんだろ) 律(一緒にいるのが…つらい? 親友の成長した姿見れたってのに…なんだろう) 律「っと、とりあえず携帯取りに…」 ?「」スッ 律「な…フグッ!?」 律(くそ、口と手を…前の澪の時と同じ?) 律(ひ、ひじ打ち!!) ?「ぐっ…」 律(今のうちに明るいところへ…) ドガッ 律「…あぐっ」 律(わき腹が) 暴漢「おとなしくしやがれ…この」 律「なろ…」 屈んできた男を振り払おうとした手が、相手の被っていた帽子を振り落とした。 暴漢「くっ…見られた?」 律「この…変質者」 暴漢「叫んでもここらへんは誰もこねえぜ。たっぷり楽しんでから殺してやる」 律(逃げないと…痛っ…わき腹が) 澪「り、りつうううぅ!!」 暴漢「!?」 律「み、澪…」 澪「り、律を離せっ!!」 律「澪、逃げろ…」 暴漢「…お前、この前逃した…自分からくるなんて好都合だ」 澪「くっ…(どうしよう…まさか鍛えたはずなのに…足が震えている…)」 暴漢「…先に殺してやるっ!!」 澪「ひっ!?」 暴漢が向かってくる。 右手にはサバイバルナイフ。 そのまま私の喉元めがけて。 澪(今度は、私が律を守る) 半身になってそらすと同時に、伸びきった暴漢の腕が自分の正面に位置する。 ここから…相手の肘を片手を添えるように、もう片手で手首をつかむ。 暴漢「!?」 ここから…地面まで腕全体を落とす!! 暴漢「ぐっ!?」 澪(できた!?) 背中から受け身も取れず地面に叩きつけられた暴漢は激痛に悶えていた。 しかし… 暴漢「この…アマが」 澪(しまった…最後まで技をかけてなかった!?) 再度、私に向けて向き直る。手にはまだナイフが。 次も…よけきれるか? 暴漢「手加減しねえ…今度は…っ!?」 澪「え?」 いきなり暴漢が腰砕けになったように両足を震わせたかと思うと、そのままうつぶせに倒れた。 暴漢「何?」 師範「秋山さん…詰めが甘いですよ」 澪「あ…先生」 そのやり取りをしながら、師範は相手のナイフを遠くに飛ばし、暴漢の両手を後ろ手にして足で固めた…まるで日常生活の一コマでもあるかのようになめらかに。 師範「お友達が血相変えて飛び込んできてね。おかげで一気に酔いがさめました」 澪「り…つ?」 律「へへ…澪、良かった」 よく見ると、女性の門下生に支えられながら、律がこちらに痛々しい笑顔を向けていた。 他の門下生も懐中電灯を手に駆け寄って来た。 また…助けられたのはこっちか… 律「…はー、長かったな」 澪「うん」 暴漢を警察に引き渡し、簡単な取り調べや親・学校への連絡などでもう夜の11時だ。 律の家は今夜は誰もいないので、こうして二人して私の家に来ることになった。 律「予定狂ったけど、ま、お泊りには変わんないな」 澪「そだね」 律「どうしたんだよ澪? お手柄だったじゃん、格好良かったぜ」 ベッドにダイブする律。 澪「そんなこと…ない」 律「え?」 澪「…また、律に助けられた…」 律「澪…」 澪「いつまでも…助けてもらってばかりじゃいけないと思って…思い切って始めたんだ…でも」 あれ…私はなぜ涙が出るんだろう? 今頃になって怖くなったのか…? 澪「あの時だって、震えてた…でも…律が危ないと思って…それなのに…自分だけじゃ結局…」 律「澪…そんなことないよ」 澪「り…つ?」 律「私だって、いっつも澪に助けられてるよ。勉強とかだけじゃなく」 澪「え…」 律「うまく言えないんだけどさ…澪はそんな無理しなくていいと思うよ。別に新しいこと始めるなってことじゃないけどさ」 澪「…」 律「成長してないなんてことないよ。そういうふうに考えてること自体、大成長じゃん」 澪「…うん」 律「そんな澪だから、私はずっとそばにいたいんだ」 澪「律?」 律「!? べ、別にへんな意味じゃないからな!? 澪といれば楽しいし、からかいがいがあるし…えーと、なんだっけ」アセアセ 澪「ふふ…もういいよ」 律「な、なんだよ」 澪「律は、やっぱり律だな」 律「な、なんだよそれー!?」 そして月日は流れ… 私たちは3年生になった。 律・唯・ムギとも同じクラスになった…たぶん、さわ子先生の謀略もとい計らいだろう。 今年は、受験で忙しくなるな。 道場だって、どれくらいいけるかわからない。 道場 門下生「神前に、礼!!」スッ…サッ 門下生「師範に、礼!!」スッ…サッ 師範「それでは、今日の練習はここまで。お疲れさまでした」 門下生一同「ありがとうございました~」 … 澪「せ、先生」 師範「なんですか、秋山さん」 澪「少し、お話が…」 師範「どうぞ」 師範「…つまり、受験勉強があるからあまりこれなくなると?」 澪「はい…別に稽古がいやとかじゃなくて…むしろ楽しいくらいですし」 師範「いいんじゃないんですか」アッサリ 澪「は、はあ」 師範「別に道場は逃げませんし」 澪「はい…でも、一応言っておいた方が良いかと思いまして」 師範「秋山さんらしいですね。まじめというか」 澪「はは」 師範「武術というのは、一生ものだと思います」 澪「はい」 師範「あなたがやっている音楽もそうでしょう? ここまでやったら終わり、ってこともない」 澪「先生…」 師範「うちの道場にも、たまに段だけあげようとする人が来ます。でも、そういう人ほど長続きしない。武道を手段だけとして見てないから」 澪「武道は…手段ではないんですか?」 師範「いや、手段でもあります。護身のため、健康と美容のため、名声を得るため…誰かを守るため」 澪「っ…」 師範「まあ入口はそれでもいいですが、それでは続かない。秋山さん、音楽もそうじゃないですか?」 澪「はい」 師範「歓声を浴びたい、お金を儲けるため、目立ちたい…でもそれだけじゃ長続きしない」 澪「長く続けるには?」 師範「ただひとつ、武道なら武道を、音楽なら音楽を『やりたい』ってことだけでしょう。あとは、好きであればなおさら良いでしょう」 澪「そう…ですね」 師範「ですから、その気さえあれば、いつでも戻ってこれます。途中回り道に見えても、いつかはまた」 澪「はい…ありがとうございました」ペコ 師範「そうかしこまらなくてもいいですよ。うちは『来るものは拒まず、去る者は追わず』です。たまに顔出してくれるだけでも。もうひとつの『帰ってきても良い場所』ができたとでも思ってください」 澪「はい」 師範「それに…あなたの音楽のお友達も待っているようです」 澪「え?」 師範「そこでみてないで、どうぞ入ってきてください」 律「…し、失礼しまーす」 澪「律?」 唯「んもー、みつかっちゃったよー。あずにゃんがおとなしくしてないからだよー」 梓「にゃっ!? 唯先輩が抱きついたまま離れないからです」 紬「あらあらまあまあ」 澪「唯、梓、ムギ…」 唯「りっちゃんがねー、『澪が深刻な顔して道場に行った』って涙ながらに言うから、気になってきちゃった」 律「ば、ばかっ、泣いてなんかないだろ」 梓「それは比喩表現ですよ」 師範「秋山さんは良いお友達をお持ちだ」 唯「でへへ…」 紬「でも、何もなくてよかったわ…」 … 澪「先生、お世話になりました」 律「ましたー」 梓「ご迷惑おかけしました」 紬「ありがとうございましたー」 唯「師範先生、学園祭で演奏する時は来てください」ノシ 澪「ゆ、唯…余計なこというなよ」 師範「はは…その時は秋山さんの晴れ姿が見れますね」 澪「」/// 帰り道 律「へへ、澪、さみしい?」 澪「なっ、そういう律こそ、いままでさみしくて泣いてたんじゃないのか?」 律「なにおーっ」 唯「家でぬいぐるみに話しかけてたりしてー?」 律「!? ん、んなわけ」/// 梓「今の一瞬の間は…」 澪「…マジ?」 律「う、うっさいうっさーい!!」 紬「これはこれでいいわねえ」 澪「じゃあ、みんなそろったことだし、早速…」 澪・梓「部活 律・唯・紬「アイス買いにいこーっ!!(行きましょー!!)」 澪「…おまえらなー、せっかく帰ってきたのに…そこになおれ!! 全員投げ飛ばす!!」 律「澪、むやみに使っちゃいけないんじゃ」 唯「おおー、澪ちゃん真空投げやって!!」 紬「どうせなら袴姿で…」 梓「結局こうなるんですね…」 終劇 戻る
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戻る 師範かっけええ。面白かった。 -- (通りすがり) 2011-01-19 23 06 09 書いたものです。 実際にあげた際はグダグダになってしまいました。 ちなみに道場は自分の行っているところをモデルにしています。 人物の描写は適当ですが… -- (名無しさん) 2011-01-20 00 43 53 いいな、袴澪ちゃんはさぞかっこいいだろう -- (名無しさん) 2011-01-20 05 31 19 いいねいいね -- (名無しさん) 2011-01-20 15 10 50 綺麗にまとまっていますね。 -- (名無しさん) 2011-01-20 17 14 19 すごく良い話だった! -- (名無しさん) 2011-01-20 18 49 21 澪に武道は実によく似合う -- (名無しさん) 2011-01-20 19 32 38 俺もこんな道場かよって強くなりたい・・・こんな人たちに出会いたい・・・ なんにせよ、いい話でした。 -- (八百屋) 2011-01-20 20 54 49 袴姿ではポニーテールか、ムギさんの気持ちがよく分かるな -- (名無しさん) 2011-01-21 00 27 15 ああ、なんか合気してみたくなったわ。 -- (名無しさん) 2011-02-06 17 46 49 合気道やってた頃を思い出した。 -- (名無しさん) 2011-02-09 18 38 16 面白かった。こういう雰囲気のss結構好きやな~ -- (名無しさん) 2011-05-15 07 38 49 良かった -- (名無しさん) 2011-10-05 15 21 25 袴姿の澪はぜってぇイケメンだ!! 武道がすごく似合ってる。 -- (名無しさん) 2011-10-21 17 27 21 本来の澪はこういうキャラなんだろうな。 内気だけど真面目で、けなけで。 律と澪の絆、師範の人柄、とぼけた唯のキャラ うん、いい作品だ。 -- (名無しさん) 2012-01-11 20 19 02 澪は手足長いからボクシングが合いそうだけどな。 壁に素手で穴開けるムギが最強なのでは。 -- (名無しさん) 2012-06-09 22 39 36 この話読んで、律がドラムのことで落ち込み師匠につく話と唯とムギが男のきんたま蹴り上げる話を思い出した。 -- (名無しさん) 2014-03-21 23 05 24 澪ちゃん主役のSSでは完成度高いし、個人的には好きです。 -- (名無しさん) 2014-09-23 23 53 31 凛とした澪が目に浮かぶ。 オリキャラも良い感じだし、テーマは地味(暴漢とかでてくるが)だけど、読ませる作品です。 -- (名無しさん) 2015-06-07 21 39 11 古武道、格闘技はいいね。 澪は運動神経もいいって設定だし、見かけ的にも合ってる。 -- (名無しさん) 2015-12-01 23 04 59
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DAIKIのゆかいな仲間たち(五十音順・敬称略) あきねこ YouTube AliceTV YouTube タイの有名実況プレイヤーらしい。日本人が好き。 ジェイソンの生放送中に遭遇し、DAIKIの発狂プレイに大爆笑。 言葉は通じずとも、お互い大いに楽しんだようだ。 AnTytle Gaming World YouTube DAIKIの動画にときどきコメントをしている。 実は、DAIKIと昔からの友人らしい。 クライシスバイオ YouTube マリオ人狼ではマリオの姿をしている。 DAIKIの生放送中にも、ときどき現れている。 kohbayashi ken YouTube 「こばやし」ではなく「こうばやし」。 こうまい YouTube コブ ニコニコ動画 コブ氏の誰一人殺さず生き延びるというゲームのプレイスタイルが気に入ったようで、DAIKIから師匠と言われるほど尊敬されている。わけあって、コブ氏が「戦場で空気になる動画」シリーズの投稿を休止した際、復活しないかとDAIKIが持ち掛けたところ代理を任され、代わりに「戦場で空気を目指す動画」を投稿することになった。 DAIKIさんやってくださいよ。作ってくださいよ。 とっしん YouTube マリオ人狼ではフリーザ(スネーク)の姿をしている。 ながれ YouTube マリオ人狼ではピーチ姫の姿をしている。 プレイヤースキルの高さや、人間性に憧れを抱いているようだ。 「どうすれば、そんなに優しくかっこよくなれるんだ?」とゲーム中に尋ねていた。 にゃむう YouTube YouTubeのコメント欄で知り合ったらしい。 ホラフキン氏に「女性を紹介してほしい」と頼まれた際、にゃむうを紹介している。 その動画がこちら↓ 【ゲーム内の女の子を本気で好きになった結果 前編】 【ゲーム内の女の子を本気で好きになった結果 後編】 ハイグレ玉夫 YouTube マリオ人狼では足の生えたジャガイモの姿をしている。 DAIKIに「芋」「ポテト」「エコロジーポテト」と呼ばれている。 最近では、一緒にゲームをしたり、アスレチックで遊んだりとリアルでも親睦を深めている。 ほたるん マリオ人狼ではピカチュウの姿をしている。 ホラフキン YouTube ホラフキンとDAIKI。誰もが認めるナイスコンビである。 「ホラフキング(さん)」「XYZ」と互いに呼び合う。 二人の出会いは2014/03/24、それ以降も交流を続けている。 プライベートでも付き合いがあり、一緒にゲームをしたり、肝試しへ行ったりしているようだ。 「XYZは俺の大親友」「XYZはめちゃくちゃいい奴だよ、あんないい奴は他にはいない」と評している。 ホラフキンとDAIKIの動画をまとめた再生リストはこちら。 マイキー YouTube マリオ人狼ではモノクマの姿をしている。 みしろん YouTube マリオ人狼では八頭身のムキムキポッチャマの姿をしており、DAIKI制作のMMDにも頻繁に登場させている。 「なあ、からあげ」「お前、かわいいよな」とDAIKIがいつも絡んでいる。 Q.からあげと呼ぶ理由は? ペンギン=鶏肉=ファミチキ=ケンタッキー=からあげ Ritigiスライム ニコニコ動画 CODBO2をプレイしている最中に偶然遭遇。 変態同士、気が合ったようだ。 また、Ritigi氏がギャルゲーをプレイしたことに触発され、DAIKIもときメモ2を実況プレイすることになる。 れぷちん YouTube マリオ人狼ではオラフの姿をしており、DAIKIに「消しゴム」と呼ばれている。 文房具になっちまえ!! わらやま
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DAIKIの彼女一覧 キルリア、サーナイト(ポケットモンスター) 通称しらゆき。DAIKIのゲームアイコンにも使用されている。 ポケモンと触れ合えるポケパルレにて、イチャつきまくっていた。 上へ↑ キタキツネ(けものフレンズ) 恋人にするならキタキツネ。 好きな場所は「キタキツネの膝枕」。 【越後湯沢で彼女とデート【新潟】から引用】 上へ↑ ツチノコ(けものフレンズ) 友人にするならツチノコ。キタキツネと同じくらい好き。 うるさくて感情豊かな性格が非常に好みとのこと。 【東尋坊【福井】から引用】 上へ↑ 桜井梨穂子(アマガミ) DAIKIに癒しとぬくもりを与える存在。梨穂子はかわいいなあ!!! 【アマガミの動画内から引用】 上へ↑ 美藤千尋(ちーちゃん)(パワプロ) パワプロでは矢部田さんもキュートとのこと。 【【パワプロ2016】オールG VS オールG 史上最低の戦い 大手youtuber達も参戦?から引用】 上へ↑ 鉄ちゃん(電車でGO!) 特に「プロフェッショナル2」の鉄ちゃんが、かなり可愛くてタイプのようだ。 「不快じゃなければ、キミを守りたい」「絶対幸せにしてやるからな」と意気込んでいる。 【チートとバグで電車でGO!プロフェッショナル2 実況 暴走E217系編から引用】 上へ↑ お気に入りのお人形たち シャーリー シャルロッテ ふもふもこいし もちころりん けもフレパペット ナナチ ホシノ シャーロット・E・イェーガー(ストライクウィッチーズ) 通称シャーリー。ウサ耳とバストがベリーソフトでお気に入りらしい。 足の付属パーツを紛失してしまっている。 「キャラもふ ストライクウィッチーズ Vol 9 シャーロット・E・イェーガー レビューしてみた」 にて紹介され、その溺愛ぶりが露わとなり、視聴者および友人たちを震撼させた。 彼女を失くすことを非常に恐れており、再販を熱望している。 ちなみに、ストライクウィッチーズはほぼ知らないとのこと。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら。 ↑上へ お菓子の魔女シャルロッテ(魔法少女まどか☆マギカ) たびたび動画に登場しているシャルロッテのハグマフラー。 DAIKI曰く「寂しがりや」。旅行中でも首に巻きついている。 秋冬では常時、春夏は自宅でのみ着用している。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら。 ↑上へ 古明地こいし(東方Project) 石川観光動画にて、旅の相棒として登場。 金沢駅にて帽子を紛失してしまっている。 ↑上へ けものフレンズ もちころりん けものフレンズ もちころりん レビュー動画 にて紹介される。 ボールチェーンが付いており、鞄などに呪縛することができるが「それはしない」。 ありのままの彼女たちを愛したいとのこと。 いい匂いで、嗅いでるだけで何かが目覚めてくるらしい。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら。 ↑上へ みんなのくじ けもフレパペット けものフレンズ パペットレビューにて紹介される。 パペットの中で1番ソフトなのはフェネック。 お菓子のようないい匂いで、チーズケーキを舐めているような感覚がするらしい。 ↑上へ ナナチ(メイドインアビス) ナナチのレビュー的な何かにて紹介される。 いつもと違い、野外でのレビュー。 大きさは片手で抱ける程度の丁度いい大きさで触り心地も抜群。 いい匂いで、甘えたくなるらしい。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら ↑上へ 小鳥遊ホシノ(Blue Archive) ホシノのレビューとGB素材【ブルアカ】【Blue Archive】にて紹介される アビドス自体は押しではないものの、ホシノ君だけは心に響いたらしい。肌触りは、DAIKIがおもわず頬で撫でたくなるほどスベスベ。顔がキュートで、特にふにゃっとした口がかわいく、そのあまりのかわいさに、DAIKIの抑えていた愛情が耐えられなくなるほど。 ↑上へ
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tesuto
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(名前)daiki (コード)ぷよぷよ15----・ぷよぷよ7000223325835 (レート)ぷよぷよ15----・ぷよぷよ74327(ぷよ3級) (種類)ぷよぷよフィーバーが得意ですが、他の種類も可能 (時間帯)平日、午後18時-23時。休日、特に指定時刻は無い、不定期に現れます (募集)対戦したい方は遠慮なく書き込んでください、歓迎します (一言)ぷよぷよ15はもっていないのでぷよぷよ15しかもっていない方はスミマセン 雑談 対戦申し込み何でも書き込んでくださいw(無論荒らしや中傷はゴメン -- daiki (2009-11-07 19 27 17) 連戦ありがとうございました お互い練習がんばりましょう また対戦よろです -- 181 (2009-11-08 11 30 32) こちらこそ、また沢山対戦しましょう、では。 -- daiki (2009-11-11 20 03 42) 長い間お付き合いいただきありがとうにゃ 折り返し練習楽しくまたしましょうね -- 181 (2009-11-29 01 43 12) コード交換してください。494306299542 -- シグ (2012-03-29 11 17 48) 名前 コメント