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彼女がオレを見つめている。じっと見つめている。 だからオレも彼女、ゼシカを見つめ返す。 さくら色の頬、可愛らしい唇、目を伏せればきっと長く美しい睫毛、夕日のように赤い髪の毛、同じ色の大きな瞳。 その瞳にオレの顔が映っている。 ゼシカは目を逸らさない。こうして見る彼女の顔はあまりにも可愛らしくてオレは思わず目を逸らした。 「あっ!ククールの負け~」 「・・・クソ・・・」 「じゃ、よろしくね」 今夜は野宿だ。 少し離れた川までの水汲み係をゼシカが「にらめっこ」で決めようと言ってきた。他ならぬゼシカの頼みだし、オレは快く受け入れた。 で、今に至るワケだが。 良く考えたらオレがゼシカに勝てるわけねぇよな。あんな可愛い顔で見つめられたら。 オレとしたことが・・・。不覚。 終わり
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女半兵衛と女政宗とお子ちゃま幸村 季節はずれの温泉ギャグネタで、エロなし。 織田信長健在で、織田包囲網制作中という状態です。 不覚幸村 「お館さまっ…!…あれ……?」 信玄の居室に駆け込んだ幸村は、主の不在に首を傾げた。 「お館さまなら、出湯だぜ」 猿飛佐助が、縁側から声をかけて寄越す。 「出湯……。どこか、具合でも?」 「いやあ、客人に付き合って、だよ。西から、わざわざ湯治に来たんだと」 「…客人?」 「大坂の、竹中半兵衛」 「……豊臣、の…!?」 あの、ねちねちと弁が立つ、しかも腕もそこそこ立つ危ない軍師。 幸村の半兵衛の第一印象は、変な仮面をつけた変な男、だった。 「そんなのと、お館さまが出湯へ出かけたのか!?」 「ついでに言うなら、奥州の姫さんも来てますぜ。アンタ、修行だあぁ!とか言って、山に 篭もるから」 「だといって、その顔ぶれで、湯治と言うのは信じられぬ」 休戦状態にあるとはいえ、大坂の軍師・竹中半兵衛と、甲斐の虎・武田信玄、さらには奥州 の独眼竜・伊達政宗と揃うのであれば、何か裏があって当然だと、佐助も思う。 「お館さまに、何かあっても困る。行くぞ、佐助!」 「…行ってもいいけど、真田のダンナ。あんたが乱入すると、ろくなことにならないと思う んだけどねぇ」 「お館さまと、裸の付き合い!男らしくて、よいではないか!!」 「…男って、いや、ダンナ。…独眼竜は、姫さんだし。それに、って、アンタ人の話をっ」 聞いちゃいない、幸村であった。 甲斐の隠し湯。 傷や病に効くという出湯で顔を会わせた三人は、それぞれの個性に応じた格好で湯に浸かっ ていた。 「で、其処許がわざわざ使者に立ったという、用件は?」 半兵衛の仮面をつけたままの白い顔が、うっすらと笑う。 湯に浸かる姿までスカしていると、政宗が冷ややかに眺めている。 「僕の休養にいいから、と、秀吉が言うから来たんだけど」 「ここは、敵地ぞ。信じると、思うのか?そのような、戯言」 「hey。謙信のところへも、行ったそうじゃないか」 さすがに、情報が早い。 政宗の射るような独眼と、信玄の虎眼に半兵衛は、肩を竦めて見せた。 「織田に対して、共同戦線を」 「…hann。西と北から、挟み討ちにするってのか?」 「ええ。美濃を平定し、今川を落とし、北条も崩れ、瀬戸内さえも死に体。三河の坊やも唯々 諾々。浅井も、最早太刀打ちができないとなれば」 「豊臣も、孤高を保てぬというわけか」 信玄は、湯気の向こうで微笑する半兵衛を睨むように見つめた。 「……僕も、僕の策の手詰まりを認めるのは嫌なんだけどね」 ざばりと湯を騒がせて、信玄はその体を深く沈めた。 不覚幸村2
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この詩は、春暁(しゅんぎょう)という詩で、 春眠暁を覚おぼえず 処処啼鳥を聞く 夜来風雨の声 花落つること知んぬ多少ぞ と詠む。五言絶句である。 しゅんみんあかつきをおぼえず しょしょていちょうをきく やらいふううのこえ はなおつることしんぬたしょうぞ である。 大体、これを学校で習った後は、寝坊をすると「春眠暁を覚えず」と口にするようになる。後の三行は忘れてしまう場合が多い。漢詩好きには信じられない話だと思う。 後は、女房にやいのやいの言われた時に、「不覚=覚えず」の状態となる。気がつかないという意味だが、転じて、逃避し幽体離脱状態になる場合に使われるようになった。 春はお寝坊しちゃうよ あちこちから鳥のさえずりが聞こえる 昨夜は雨風の音がした 花が散ってるだろうけど、まだわかんないや 二行目と三行目の、朝に鳥の啼く声と、昨夜、雨風の音が対比になっている。 両方とも聴覚から、外の様子をたぐりよせているあたりに寝床でゴロゴロしている光景を浮かび上がらせる。 春だけでもなく、また、暁だけでもない、のべつまくなしに「不覚」であると、歌になどはならない。 2006.4.19 トップページ -
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《不覚》 イベントカード 使用コスト3/発生コスト2/青 [アプローチ/相手] アプローチに参加している「巴 マミ」1枚を捨て札にする。 魔法少女まどか☆マギカで登場した青色のイベントカード。 アプローチ中の巴 マミを捨て札にする効果を持つ。 巴 マミのメタカード。アプローチに対して発動し除去することができる。 コスト3と重く、相手が巴 マミを使わないデッキだと何の意味もない。 特定のキャラを除去する唯一のカード。 《お菓子の魔女》でサーチでき、ノーコストで発動させることが可能になる。 カードイラストは第3話「もう何も恐くない」のワンシーン。 マミがお菓子の魔女に捕食されてしまうシーン。 それまでの作品のイメージを豹変させ、この話以降ストーリーは重くなっていった。 多くのファンに衝撃を与え、「マミる」という言葉が生み出された。 関連項目 巴 マミ 《お菓子の魔女》 収録 魔法少女まどか☆マギカ 01-105 パラレル
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涼宮ハルヒの不覚 分割版 涼宮ハルヒの不覚1 涼宮ハルヒの不覚2 涼宮ハルヒの不覚3 涼宮ハルヒの不覚4 涼宮ハルヒの不覚5 涼宮ハルヒの不覚6
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涼宮ハルヒの不覚 分割版 涼宮ハルヒの不覚1 涼宮ハルヒの不覚2 涼宮ハルヒの不覚3 涼宮ハルヒの不覚4 涼宮ハルヒの不覚5 涼宮ハルヒの不覚6
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ざばっと音がして、半兵衛が幸村のほうへ向き直り、立ち上がった。 幸村の目の前に、半兵衛の白い裸体が飛び込んでくる。 腰に手をあてがい、ことさら挑発するように、幸村に見せつける。 政宗のような突き出るような迫力はないが形のいい乳房と、細い腰、その下の長い脚。 「うわわわわわっ!!は、破廉恥でござるうぅぅっ!!!ままま前くらい、隠したらどうな んでござるかっ」 「僕は、女じゃないんだろう?気にするなよ」 がしっと、その手で肩を掴まれた幸村は、自分の目をのぞきこむ半兵衛の紫紺の瞳に、金縛 りにあったように動けなくなる。 「触ってみるかい?…それなりに、柔らかいよ?」 幸村の手を自分の白い胸に触れさせようとすると、幸村が慌てて振り払う。 腰を抜かしたように後退ずさる幸村に、半兵衛は仮面の下から冷ややかな視線を投げかけた。 「お、男の前で、そんな姿で仁王立ちなど…。は、破廉恥!」 「僕が、破廉恥?なんで?…女の入浴を見る君のほうが、破廉恥だろう」 「そ…某が、破廉恥でござるかあぁっ!!」 「そうだよ。うるさいよ。破廉恥君」 「ぐうわあああ。不覚!!!」 「竹中どの。勘弁してやってくれ。こやつ、女子に慣れておらぬ」 豪快に笑いながら湯から出て、湯帷子を羽織り信玄が幸村の首根っこを掴んで小さな館へと 引き摺った。 「佐助。周囲を警戒せよ」 「はっ!」 「お館ざむうわあああっ」 「いいから、お前は来い」 馬鹿者、という叫びとともに、鈍い音が聞えてくるが、湯に戻った二人の女人は気にしない。 「子供相手に、むきになってしまった。…やっぱり、僕は女らしくない体なんだろうなあ」 半兵衛が、自分の胸と政宗の胸を見比べながら、呟いた。 「見た目じゃねえだろう。真田は、女を見る目がないんだ。……それに、ほれ。そこで鼻血 出してるヤツがいる」 可笑しそうに、顎をしゃくって政宗が言った。 振り返ると、小十郎が鼻を押さえていた。 「…ま、政宗さま………」 政宗の仕打ちに、冷や汗をかきながら小十郎が鼻を押さえつづける。 「………片倉君。君、変わっているね。僕の裸で、鼻血出すの?」 「……申し訳…ない…」 「小十郎は、オレのようなのは、見慣れているからな。かえって、お前のようなsimpleな 体のほうが、新鮮なんだろう」 「………僕に対する嫌味としか、聞えないなあ」 「竹中。今度は、派手な小袖でも着て見せてやれ。…なあ、小十郎」 「それは、政宗さまがお召しになったほうが…」 結局、仲がいい奥州主従である。 甲斐主従も、それなりのようだった。 謙信とかすがにも、散々当てられた後なのである。 ため息をつきながら、北の皆さん、仲がよろしいことで、と、半兵衛は呟いた。 終
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政宗は、長い脚を組んで岩に乗せている。 豊かな胸とくびれた腰は大ぶりの巾で覆われているが、湯に半ば透けている。 信玄の視線を誘うように腕を頭上に抱えて、胸を強調して見せた。 その後方に、頭を抱えている彼女の「右目」が控えていた。 信玄は、政宗の挑発には乗らず、黙って笑っている。 「よかろう。越後の謙信からも書状は来ている。その話、乗ろう」 「ha!小十郎。…聞いたか。オレらも、乗るぞ」 「…では。僕は、大坂へ…」 ばたばたと、賑やか過ぎる足音が近付いてきた。 「また、うるさいのが来たね。…置いてきてくださいと、お願いしたのに」 半兵衛が、呟く。 「あれは、鼻が利くのでな」 幸村と半兵衛は、相性が悪い。 半兵衛の幸村への第一印象は、正論で理論武装し、挙句には暴力で訴える暑苦しい甲斐犬で あった。 「お館さむわぁっ!背中を流させてくださいっっ!!」 「…ダンナ。ダンナ!…そこには、大坂の軍師も、奥州の姫さんも…」 佐助が樹上から舞い下りて、一応幸村の注意を促す。 騒がしい闖入者に、片倉小十郎が鯉口を切る姿が見えたのだ。 「鎮まれ。幸村。…これには、奥州の独眼竜と、大坂の軍師がおられる。女人達の前で、何 を騒ぐ」 信玄の言葉に、幸村がきょとんとした。 「女人…達…………?」 (ああ……。やっぱり、ダンナ、気付いてなかった) 佐助が、こっそり頭を抱えた。 「え。政宗どのが、姫御前なのは、わかっていますが…あと、誰?」 政宗が、どんなに姿が良く見目麗しくとも、あんなに乱暴で目付きと口が悪いのでは、幸村 の基準としては、とても女人には思えない。が、政宗は、れっきとした奥州の姫御前である。 で、残るは、一人。 その一人が、ぴりぴりとした雰囲気を漂わせている。 「だから、ダンナってば。思いっきり、本人目の前にして……」 佐助が、袖を引っ張る。 信玄も、大きな手で顔を覆っていた。 「え?だって、本人って…?」 ここが、出湯でよかった。 半兵衛が得物を手にしていれば、大乱闘が始まっていただろう。 政宗が、笑いを堪えている。 「…僕が、女だってこと、知らなかったのかい。幸村君」 半兵衛の気分を害したような冷ややかな口調に、ようやく幸村は、湯煙の中に振り向く半兵 衛の背中を見た。 「……は…?……だって、竹中どの、僕って………」 「オレも、オレって言うけどな。真田」 面白がるように、政宗が口を挟む。 肩幅はあるが、細い腰。 しなやかな長い手。 身のこなしは、柳のようにしなやかだった。 そして、唇には毒がある。 「まあ、そこの政宗君と比べると、僕は胸がほとんどないからね。色気も何も、あったもん じゃないか」 半兵衛の言葉に、政宗が爆笑する。 「大丈夫だ。竹中。お前は充分coolだぞ」 不覚幸村3
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――執務室 昼 冬は過ぎ、ここ数日の陽気で残雪は溶けきった。 日差しを浴びて若草は太陽に向かって背を伸ばし、蕾が開こうと春を謳う。 戦争の只中にいるウィッチ達には、そのような春の足音に気付く余裕もあるかどうか。自然は、人の境遇などお構いなしに変わっていくものだ。 しかし、執務室で今日も書類と格闘しているはずのグンドュラ・ラルは、戦争中の境遇と関わりのない少女そのものの表情をしていた。 ラル「………………」 書類は机の上に広がっている。白魚のように細い指には使い古された万年筆が握られていた。 すっと伸びた背筋と引き締まった顔立ち。誰の目から見ても、いかにも仕事の出来る女といった見た目である。 しかし、トントントンと指が机をノックしたのかと思えば、はっとした表情で仕事に向かうがすぐに筆が止まる。 筆が奔ったかと思えば、何か思い悩むように眉根を寄せて眉間に人差し指を当てる。この調子で、朝から仕事が捗っていなかった。 ラル「………………ふふ」 一向に進まぬ仕事を前にしても自らの不手際に憤るでもなく、口元も目尻も下げて顔を緩ませる。 断っておくが、彼女は決して無能なわけでも書類仕事が苦手なわけではない。そんなようでは統合戦闘航空団の隊長という肩書きは、とても務まらないだろう。 様々な仕事をサーシャやロスマンに押し付けるちゃっかりとした所もあるが、基本的に仕事も早くミスも少ない。 それが何故、仕事も手が付かずにいるかと言えば、今日が彼女の誕生日だからである。 ただそれだけではこうも公私の分けられていない姿を晒す無様など見られようはずもなかったが、事と次第は四日前のサーシャの誕生日に遡る。 あの時、俺はラルを除いた隊の全員にプレゼントを送った。 誕生日プレゼントの何たるかをまるで理解していない俺らしい行動であったが、それが愛らしいと言えば愛らしい。 ラルにプレゼントを渡さなかった理由は、単に四日くらい待て、というものであった。 ラル(ふむ。しかし、アイツはどんなモノを買ったのか。アクセサリーの類ではないのは皆のプレゼントから明らか。では……) そう、こんな益体のない思考故に、全く仕事が捗らないのであった。 俺は男と女の、というだけでなく、保護者と被保護者のような、自殺志願者とそれを止める者のような、複雑な感情を向ける相手。 気になるのが仕方ないと言えば、まあ確かに仕方ない……のだろう。恐らく、多分。 普段、男顔負けの気迫と立ち居振る舞いを見せる彼女も、その一面はあくまで一種の鎧であり、本質的には同年代の少女と大差はない。 様々な意味で“気のある男”のプレゼントともなれば、中身が気になり、他の事柄に手がつかなくなるのも頷ける。 ラル(実用的かつ合理的なプレゼントか、…………ナイフ?) そこまで考え、がっくりと肩を落とす。 さて、俺が色気もへったくれもないものをプレゼントとして買うのは兎も角としても、普段のイメージからすれば気持ちも分からなくもない。 俺『撃墜された時、やむにやまれずサバイバルをしなければならなくなった時、ナイフ一本あるとないとでは雲泥の差がある。野生の獣を捕まえる罠を作るもよし、獲物をさばくのにも使える。ナタもなかなか捨てがたかったが、用途の広さではやはりナイフだ』 脳内の俺がしたり顔で頷くのを、余りに容易に想像できたので溜息を漏らす。どう考えても女にプレゼントするものではない。 彼女の所属は軍隊だ。ナイフ程度、容易に手に入る。 それが自身のことを考えてくれた末に決定したというのなら嬉しいが、素直に喜べるはずもない。いや、喜べる方にも大いに問題がある。 ラル(それに……、俺の初めてでは、ないのか……) どうやら、彼女は“最初の人”というものに憧れがあるらしい。 俺の最初にプレゼントは誰だったのだろう。やはりサーシャか、それとも世話になっているロスマンか。 そう考えると、じりじりと白紙が焼け焦げていくような、真水の中に墨汁でも流し込まれたような気分になる。 その時、ドアをコンコンとノックする音が部屋に響く。 ラル「…………情けない」 だが、ラルは自己嫌悪からか気付いていないようだ。 万年筆を投げ出し、椅子の背もたれに身体を預ける。 知らず知らずの内に眉間に皺が寄っていることに気付き、仲間に対して嫉妬している自分に溜息を吐いた。 それは酷く当然の感情であったが、仲間に向けているというのが我ながら気に喰わない。 共に戦い、背中を預け合った仲間に対する態度にしては、情に欠けている。正確には、情を持つ故にではあるが。 深く考え込んでいるラルは、断続的なノックが、乱暴にドアを叩いているだけでノックとは呼べない代物に変化していることに気付いていない。 ラル「仕事を……いや、手につかんな。別のことを考えよう」 そう言って、気分転換とばかりに再び俺のプレゼントの中身を考え始めた。 もうこの4日間、プレゼントの中身を考え、ある程度の予想をして俺らしいプレゼントに溜息を吐き、“最初の人”ではないのかという落胆と嫉妬、そして最初に戻るループが続いている。 サーシャとロスマンも仕事くらいはキチンとして欲しいと考えていたが、ラルの心境を何となしに感じ取っているのか、きつく物言いが出来ないでいた。 おかげで二人は上から下がってくる仕事にてんてこ舞いである。 そして、苦労を知らずにラルが顔を緩め始めた頃、ドアを叩いていた音がピタリと止まり―― 俺「いい加減にしろぉぉぉぉぉッ!!!」 ラル「ひぁぁぁぁッ!?!?」 俺がドアを蹴破って、執務室に飛び込んできた。 口からは心臓が、瞼から目が飛び出しそうなほど見開いたラルは素っ頓狂な声を上げる。 蝶番の辺りこそ壊れなかったが、ドアノブ周辺の機構とパーツはお釈迦になっており、直さない限りはドアとしての役割を全く果たしてくれないだろう。 ラル「な、一体何をしているんだお前は!? ノックしてから入ればいいだろう!!」 俺「してたよ! あんだけドンドンやってたのになんで気付かないんだよ! なに、難聴なの?! 医務室連れてくぞ!!」 突然の暴挙に非難の言葉を投げつけるラルであったが、俺の言葉に自分の方に非があったのかと押し黙る。 何をやってるんだ、と悪態を吐きながら壊れたドアをどうにか締めて、ラルの前までやってくる。 手には複数の書類が収まっており、醜態を晒して意気消沈したラルの頭をそれで優しく叩いてから、手渡した。 俺「全く、仕事中にボーっとするな、この給料泥棒め」 ラル「うぅ……上司でもないのに悪罵は止めてくれ。それで、これは……?」 俺「先生と熊さんに届けてくれと言われたんだよ」 今より数分前、整備班の雑務を一通り終わらせた俺は、次なる仕事を探していた所、苦笑いを浮かべたサーシャとロスマンに声をかけられた。 内容は書類をラルへに目を通させ、サインを貰うこと。更にもう一つ…… ラル「………………あ、ああ、そうか。すまないな」 一連の流れを聞き、サーシャとロスマンが気を使ったのだと悟り、頬を赤らめる。 さんざん書類の催促はされていたが、この四日間は俺以外の言葉は右から左の上の空。あの二人……そして伯爵辺りにも自らの心の内はバレているはず。 その事実に猛烈な羞恥心が湧き上がってきたが、俺の前でこれ以上の醜態を晒せないと何とか軍人としての鉄仮面を取り繕う。 ラル「わ、分かった。書類の方は眼に通しておく」 俺「…………ああ、なるべく早急にな」 ラル「………………」 俺「………………」 ラル「………………あの、俺? どうして出て行かないんだ?」 俺「熊さんと先生にもう一つ頼まれた。今日一日、ラルの監視をしてくれとさ。あの二人がお前に言うなんて、相当だぞ」 俺は呆れた表情のまま、こんこんと人差し指で自分の頭を小突く。相当お冠ということだ。 その瞬間、ニッコリと笑顔を浮かべる二人の幻影が頭を過ぎった。 サーシャ『嬉しいのも分かりますけど――』 ロスマン『――それと仕事とは話が別なの』 言うなれば俺の監視は、ラルへ仕事を熟せという発破なわけだ。 確かに、何度(正確には何十度であるが)も二人に話しかけられていたような記憶はあるが、内容を全く思い出せない。どっと汗を掻き、ようやく自身の置かれた状況に気付いたラル。 彼女の密かな慌てようを感じ取り、俺は机の上に重ねられたいくつかの書類を手に取った。 俺「手伝ってやるよ。分かるところだけだが」 ラル「いや、そうではなくてな、この手の仕事は……」 俺「大丈夫だ、問題ない。軍の機密情報を得る為に忍び込んだ基地で、情報と同時に書類の書き方や捌き方を学んだからな」 無理だ、と言おうとしたところ、とんでもない犯罪歴を暴露される。軍人として見過ごしていいものか 暗兵の間諜としての能力は、各国の専門家を遥かに凌駕していると聞く、ならば俺もその程度は出来ても不思議ではないが、心臓に悪い暴露は控えて欲しいものだった。 俺「ボサっとするな。今日はお前の誕生パーティーをやるんだろ? こんなペースじゃ、終わらんぞ」 ラル「あ、ああ、その通りだ」 この後には自身の為に設けてくれた誕生会が待っている。もうすぐ二十代だというのに、心が躍る自分が嬉しいやら悲しいやら。 一つ歳を重ねるということは、もう二度と空を飛べなくなる日が近づいてきているということ。 一度は大怪我で戦線を退きながらも、もう一度、空へと上がりたい一心でリハビリを重ねて舞い戻ってきた。 そんな自分が魔法力を失う現実に耐えられるのか。胸に空いた虚ろな穴を埋められるのか。不安は尽きなかった。 あの頃はよかったな、と思うような人間はなりたくない。 輝かしい過去よりも、闇に閉ざされた未来を見据えて生きていきたい。それこそ、そこに居座る―――― 俺「…………何を考えているか知らないが安心しろ」 ラル「……え?」 俺「人は生きている限り、前を向いて生きていくしかない」 手にした書類から視線を外さず、ポツリと俺が呟いた。 そう言えば、と依然、俺のベッドに潜りこんで共に寝た過去を思い出す。 あの時は俺に対するご褒美などと誤魔化してはいたが、本当のところはただ一人で寝ることが恐ろしかった。 曖昧ながらも脳裏を過ぎる生死の境を彷徨った映像。焼けつくような傷の痛み。血を流して熱を失う手足。そして、心と身体に残った傷跡。 その全てが、心に百足でも這い回るような不快感と恐怖を想起させた。 もしかしたら、次は怪我では済まないかもしれない。 もしかしたら、この身に残った傷跡は酷く醜いものなのかもしれない。 そんな考えをただ一人で味わいたくはなかった。人の温もりを求めていた。 だが――――だが、あの時も、俺の一言で自身の抱いた妄想を吹き飛んだのではなかったか。 ラル「お前という奴は……私の聞きたい言葉を、一番いいタイミングで言ってくれるな」 俺「そうか? 割と考えなしで当たり前のことを言ってるだけだ。ありがた味もへったくれもないと思うがな」 ラル「言葉とは発する側よりも、聞いた側の受け取り方で如何様にでも変わるものさ」 とぼけた表情で首を傾げる俺を見て、ラルは苦笑する。 他人の心の内など全く興味がない癖に、時にズバリと核心を突くようなことを言う奴である。 それに違和感や不安を覚えるよりも、安堵が身に沁みる。俺ならば、自分の全てを受け止め、支えてくれるのではとも考えた。 しかし、自分がそう言えば、彼は仕事ならばと答えるだろう。 全く以って女心というものを理解していない。そこで分かったと抱き締めでもすれば、自分など一発で堕ちてしまうだろう。 ラル「…………なあ、俺」 俺「なんだ? 喋るのは勝手だが、手も動かしてくれよ」 ラル「お前は、私のことが好きか?」 俺「あ? ……………………はあッ!?」 ラルの言葉の意味を理解するのに時間がかかったらしく、間をおいて俺は赤面してソファから立ち上がる。 俺「な、何を急に?!」 ラル「いや、深い理由はないが?」 ラルもまた気恥ずかしさがあるのか、僅かに頬が赤い。 本当に深い理由があったわけではない。ただ、冷静過ぎて憎たらしくさえある彼を少し困らせたかった。 どうにも俺はこういう可愛らしさがある。少しでも優しくしたり、からかわれたりするとすぐに緊張と混乱の坩堝へと落ちる。 ベッドでの添い寝の時もそうであったが、自分よりもよっぽど緊張していたものだ。 ただ、それはあくまでも一側面に過ぎない。 ラル自身、気づいているかは分からないが、それは間違いなく無意識の発露だった。 くつくつと笑うラルに、自身がからかわれていることに気付いた。 俺「人をおちょくりやがって……!」 ラル「はは、すまんな。クルピンスキーも言っていたが、随分可愛らしい所があるんだな」 俺「……………………お、俺は、好き、だと……思う」 ラル「ふふ、そう……………――――――――――――ッ!?」 自然と発した言葉だったのか、俺は大事な書類を力一杯握り締めながら。 ラルは言葉の意味を暫く反芻すると、貴重な書類の上にへにゃへにゃと曲がりくねった線を万年筆で奔らせた。 見せた行動自体は二人とも違ったが、胸中で抱いた一言はシンクロしていた。 『――――ふ、不覚ッ!』 相手の言葉に茹蛸となった二人は、この後一言も言葉を交わすこともなく、通常の倍近い時間をかけて仕事を終わらせる羽目となった。 お互いに何が不覚であったのかを詳らかにするのは、それこそ無粋というものだろう。 ――ラルの自室 夜 ラル「…………ふう」 心地よい疲労感と共に、ラルは椅子へと腰掛けた。 とても楽しいパーティーであった。サーシャの時のようなサプライズはなかったが、それぞれの生まれ故郷の料理を作り、酒と共に舌鼓を打った。 サーシャはペリメニにボルシチ、ロスマンとクルピンスキーはシュニッツェル、下原は肉じゃが、ジョゼは鶏肉のクリーム煮。 料理がさほど得意ではない管野とニパはそれぞれの手伝いに、もう中華は食い飽きたとのたまった俺も同様である。 ラル「全く、私の誕生日だぞ。料理くらい作ってくれてもいいものを……」 口にした言葉ほど怒ってはおらず、正確には拗ねている。 サーシャの時には文句を垂れながらも力を入れていたのに、どうして私の時には作ってくれないのか。 本人に問いただしたところで、俺が主導なわけじゃない、とでも答えが返ってきそうなものではあるが、理解と納得は別問題である。 ラル「いや、止めよう。それに……、ふふ」 いよいよ、待ちに待ったプレゼントがもうすぐ貰えるのである。 プレゼント自体の価値に興味はない。数日に渡って気になり続けた謎が解ける爽快さと俺の気持ちがどれだけのものかを知れる喜びだけがある。 俺は他の人間に茶化されるのにうんざりしていたらしく、後で部屋に持って行くとだけ行って、パーティーが終わるとそそくさと食堂を後にした。 正直なところ、パーティーの最中は肩透かしと御預けを喰らった犬のような心境になったものだが、持ち前の冷静さで何とか乗り切ることができた。 ラル「………………」 俺を待つ間、ラルは忙しなく部屋を歩き回り、鏡の前で髪型を整えたり、身嗜みを整えたりと落ち着きがない。 如何せん、男からプレゼントを貰うなど、父親以外からは経験はない。無駄に気負っても仕方のないことだろう。 髪は跳ねていない。服装に乱れはない。鏡の前で左胸に手を当て深呼吸。 ドクドクと早鐘を打つ心臓と、自分に、こんなにも期待と動揺へ誘う俺の存在が少しだけ憎らしい。 その時、何の前触れもなくドアをノックする音が、時計が秒針を刻む音だけ響く部屋を掻き乱す。 ラル「ひゃぅ――――ど、どうぞ」 俺「(何だ、今の声?)…………入るぞ」 タイニング悪く、完全に油断していたラルは言葉にならない驚きの声を上げてしまいながらも、入室の許可を下ろした。 俺がゆっくりと部屋に入ってくる間に椅子へ座り、足を組んで動揺を僅かに隠すことに成功するも、目が泳いでいる。 不審そうにラルを見る俺であったが、入っていいということは何の問題もなかったのだとそれ以上何も言わなかった。 俺「ほらよ、プレゼント」 ラル「――――随分、素気ないじゃないか」 ぶっきらぼうに手にしていたプレゼントを差し出す俺に、不満げな表情と視線を送るラル。 だが、俺はどうでもいい感心のない表情で、ん、とプレゼントを出すだけで何も気にした様子はない。 これ以上言っても無駄だと溜息を吐き、何を言わずに手に取った。 それほど大きい箱ではない。手の大きい男ならスッポリと収まってしまいそうだ。どうやら、ナイフなどということはなさそうだ。 ラル「開けても……?」 俺「ああ、元からお前の為に買ったんだ。……どうぞ」 ラルの安堵に気付いているのか、いないのか。さして彼女の表情の変化に気付いた様子もなく、お好きなように、と俺は促した。 その言葉に、ゆっくりとリボンと包装紙を解いていく。 どうやら店で行われたものではないようで、俺自身が四苦八苦して何とかプレゼントらしく形を整えた後が見て取れて微笑ましい。 少し口元を緩ませたラルは、最後の砦である箱を開いた。 ラル「…………万年、筆?」 俺「ああ。街に出た時、お前がいつも使ってる万年筆が書き難そうだったから、そろそろ替え時かと思ってさ」 成程、確かに決して無駄にもならず、日常生活でも使うことのある、実に彼らしいチョイスだ。 正直に言えば、驚いた。 いつも使っている万年筆は確かにインクがすぐに乾いてしまい、書類のサインをする時も何度か失敗している。 ただ、隊長として熟さなければならない業務に殴殺され、街へと買いに行く余裕もなかったので、仕方なしに現在の万年筆を使っていた。 だが、そのことについてボヤいたこともなかったし、誰かに言ったこともない。ましてや、俺の前で書類仕事をする姿など片手で事足りる程度の回数しか見せていない。 素直に、よくもまあそんなところまで見ているものだ、という感想しか抱けなかった。 ラル「これは、モンブランのものか? 名前も彫ってあるじゃないか」 俺「名前は俺が彫った。ブランドはよく分からんが、長く使うものに金をかけても損はない。まあ、それを一番初めに買ったお陰で、管野なんてタダのものになっちまったけどな」 ラル「――――え?」 万年筆にフラクトゥールの筆記体で彫られた自身の名前も、万年筆の老舗の名前も、俺の何気ない一言で吹き飛んだ。 コイツは今、何と言った……? ラル「え、っと? ……これ、一番初めに買ったのか?」 俺「――ああ、そうだけど?」 ラル「う、嘘じゃないだろうな?!」 俺「何だよ、急に。勝った順番の嘘なんてついて、俺にメリットなんてないだろう」 ラル「これが、一番初め……、最初のプレゼント……」 俺「まあ、渡す順序は変動したが、そう捉えられることも出来るんじゃないか?」 買った順番など気にしていなかった俺は、万年筆に視線を落として表情の窺い知れないラルに首を傾げた。 当のラルは俺の様子を気にしてはいられないほど、感情が爆発していた。 幾度も何度となく溜息を吐き、仲間に嫉妬していた“俺の最初の人ではない”現実が覆り、今や喜びは理性を飲み込む濁流となって心に広がっていく。 唇を噛み締めて耐えねば、だらしなく緩み切った口元と精一杯の笑い声を晒しそう。 皺の寄った眉間は落ちる目尻を精一杯引き上げるため。 きつく閉じられた瞼は流れ落ちようとする歓喜の涙を堰き止める。 胸元に両手で握り締めた万年筆を押し当てて、それら全てに耐え忍び、必死になって冷静な自分を取り繕うとした。 人の喜びは二種類に分けられる。確実に訪れる幸福が目の前に現れた時、そして予想していた幸福よりも訪れた幸福が大きかった時。 果して、ラルはどちらであったのか。わざわざ、言葉にする必要もないだろう。 ラル「……ッ…………ッ」 俺「お、おい、ちょっと大丈夫――――のわぁぁッ!?!?」 気が付けば、ラルは俺の首に両腕を回し、抱きついていた。 いきなり密着した彼女の柔らかい腕と豊かな感触、鼻腔をかけ昇ってくる男を惑わす甘い匂いに驚きの声を上げる。 何が起こっているのか分からない俺は、汗を流しながらもぐっと自分の長ズボンを握って耐えた。 口元には引き攣った笑みを浮かべており、誰の目から見ても明らかに照れている。 首を動かさず、視線だけを動かしてラルを見るが、肩に顔を埋めていて表情を窺い知ることが出来なかった。 ラル「――――す、すまないな。少し、取り乱した」 俺「そ、そうか。落ち着いてくれたなら、何よりだ」 一体どれだけの時間、身体を重ねていたのだろうか。 ラルは何とか感情の波が去ったのか、重ねていた身体を離すが、まだまだ顔を朱に染まっており、決して視線を合わせようとしない。 俺はようやく身体の硬直を解き、深呼吸を繰り返すが、なかなか思い通りにいかないのか、彼女と同じように目が泳いでいた。 互いの鼓動が聞こえそうな距離で言葉よりも先に、ふと二人の視線が交わった。 ラルは深い深い奈落の底を思わせる酷く蠱惑的な黒瞳に魅入られる。 俺はどこまでも澄み渡り、穢れなど何一つ見受けられない青空のような碧眼に釘付けとなった。 まるで磁石が引き寄せられるように、二人の距離は縮まっていき―― 俺「…………誕生日おめでとう」 ラル「ふふ、ありがとう。プレゼントも……何よりお前の最初の人になれて、嬉しかったよ」 ――身を引いた。 どちらかが、先に進むのを怖気づいたわけではない。俺も、ラルも、順序が逆だと思った。 ラルは、たとえ彼の両手が血塗られていようとも、受けいれる覚悟があった。 俺にも、たとえ己の両腕が血塗られていようとも、誰にどう罵られようと手元に舞い込んできた幸せを手放さない覚悟があった。 ただ、そういう関係になるには、まだまだ交わすべき言葉も、重ねるべき経験も、まるで足りていないではないか。 ――それが済んだ時、今の続きを。 口ではなく、その視線で言葉を交した。 俺「じゃあ、お休み」 ラル「ああ、お休み」 それだけ言って、俺は部屋を出て行った。 暫くの間、閉じられた扉を眺めていたが、やがてふらふらと幽鬼のようにベッドまで歩み、今度は空気の抜けた風船のようにふにゃふにゃと倒れ込んだ。 ラル「…………はあ、あのまま」 行き着く所まで行き着いていても、よかったな。そこまで考えると枕に顔を埋めて、うーと唸る。 あのまま自分は続けていたかったと感情が訴えていたが、相手の意志を無視するなと理性が思い止まった。 感情と理性の板挟みに気恥ずかしさと照れ、そして僅かな苦しみを感じながら、ラルはもう一度顔を朱に染めた。 ――そして、自室へと戻る途中の俺は廊下の真ん中でポツリと呟いていた。 俺「…………はあ、あのまま」 ベッドへ倒れこんだラルと全く同じ言葉を吐き、同じ心境となる。そこまで考えて、頭を抱えて蹲った。 お互いに、似たような言葉を口にし、似たような心境となり、似たような行動を取っていた。 ラルは俺のように理性的ではない。もし、俺がほんの少し感情的な人間であれば、結果は変わっていただろう。 二人の行動に笑う者もいるかもしれない。だが、これが二人の在り方であり、歩み寄り方なのだ。 そして最後に、空間の離れた場所で二人はシンクロして呟いた。 『―――――――ふ、不覚』