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裏ワザで、帽子とめがねのコ―ディネトで、プレゼントは、何個でも、もらえるよ^A^ -- のの★ (2008-12-25 21 40 22) あっちなみに、マイデザインでもできるよ! -- のの★ (2008-12-25 21 42 34) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 41 30) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 43 28) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 43 36) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 43 43) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 43 49) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 43 56) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 44 02) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 44 08) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 44 15) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 45 38) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 45 45) これうちの人生に関わることだから!教えて!! -- あい (2008-12-26 16 46 28) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 49 21) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 49 30) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 49 35) どうやったら何個でももらえるの!? -- あい (2008-12-26 16 49 41) あの、しつこいです!!!!! -- のの★ (2008-12-26 16 50 23) ごめん!とても知りたくて・・・ -- あい (2008-12-26 16 51 02) 教えてください! -- あい (2008-12-26 16 51 47) 教えてください! -- あい (2008-12-26 16 52 35) しつこいんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!! -- のの★ (2008-12-26 16 53 17) ごめん・・ね・・ -- あい (2008-12-26 16 54 05) なーーんて、嘘嘘! -- のの★ (2008-12-26 16 55 09) 色々交互に服装を変えれば貰えますよ^^ -- のの★ (2008-12-26 16 56 01) ありがとうございます!あなたは神です! -- あい (2008-12-26 16 56 57) あの、↑の書いていません。ちなみに…・特殊メイクと、服は、関係ありません! -- のの★ (2008-12-26 19 22 03) あっちなみに、 -- のの★ (2008-12-26 19 24 42) 一番上のは、私が書きました~^。< -- のの★ (2008-12-26 19 26 24) くgぼいうヴぃ -- fhgvjdhfj (2009-01-09 17 00 11) わはははは -- なっちゃん (2009-01-09 20 38 18) 名前 コメント
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グルミコデータ 装備(画像は仮のもの) スキル(後ほど追加)今後とりたい とってもいいかな程度 進行中クエストEpisode4 - メガロカンパニーからの招待状 今後の方針目標としている装備やスキル それにともなう個人目標 その他 グルミコ 掘りはしません 狩りなら任せろー!バリバリ 低レベル地域での狩りはおまかせ しかし回復薬の使用を忘れたり間に合わなかったり紙だったりで 適正レベル地域やその前の地域でもわりとすぐ死にます ヒールください データ グルミコ 職業 チャンピオン 振り 4123 基礎Lv 181 TMLv 132 攻撃 1454+2629=4083 命中 95+65=160 HP 4170+5861=10031 手持ち金 7,790,000(銀行抜き) 備考 2013.10現在 野生のトナカイたまに確殺 装備(画像は仮のもの) 頭 ロイヤルバックラーキャップ(110~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%88.gif 攻215命中1魔防67防103回避2 剣 シャープシミター(155~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%89.gif 攻434命中19 盾 ケイオススカイシールド(140~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89.gif 魔防283防402HP2380 アクセサリ ドン・ジュバンニの記念リングLx(180~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E5%AE%88%E8%AD%B7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0.gif 攻814命中15魔力15感知15回避15 グラーテースリング攻(150~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E7%95%B0%E7%95%8C%E3%81%AE%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0.gif 攻469命中8敏捷-2幸運4 背中 なし ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%88.gif - 体 パイレーツベスト(130~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%82%AB%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88.gif 命中3MP300魔防64幸運3HP2632防64 顔 2010年寅マスク(10~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%83%A1%E3%83%88%E3%82%A5%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF.gif 命中2魔防16HP240防16 ペット リート・マーチ(130~) ?cmd=upload act=open page=%E3%81%95%E3%82%81 file=%E3%82%B7%E3%83%95%E3%83%AC.gif 攻697命中17 スキル(後ほど追加) アクティブスキル パッシブスキル 画像予定 スキル名 スキルLv 必要カード 画像予定 スキル名 スキルLv 必要カード - ハードアタック Lv6 - - カウンターアタック Lv10 マスター - ブレイブハート Lv10 - - ブルズアイ Lv10 - - ダブルアタック Lv10 - - トリプルアタック Lv10 - - クイックアクション Lv10 - - ダッシュ マスター - - アッパーカット Lv10 マスター - ホークアイ Lv1 - - ガード Lv1 - - アドレナリン Lv1 - - メテオストライク Lv10 スライデスカード 5枚 今後とりたい とってもいいかな程度 ポイントあまったらスピンロールとかラッシュコンボらへん アドレナリンもマスターしたほうがいいんかな~ 進行中クエスト 雪山フィールド アイテム モンスター(残り個数) 熊の足皮 さんたくま(15) 空き瓶 サンタベア(24) アイスピック アイシクル(9) きょうつうの卵のかせき ほり(10) とんgぼ化石 ほり(10) 雪山ダンジョン アイテム モンスター(残り個数) 特製ダーツ ニウェルト(25) 赤いアンダーシャツ ニウェルト(10) 赤いももひき プレレ(9) 湯たんぽ プレレ(15) ピンクリップスティック プレヤ(10) 四角い氷 クーレム(24) 女王の呪い クーレム(15) リモコンのメイン部品A グレートクーレム(1) 氷の鼻の指輪 ほり(5) 氷花イヤリング ほり(5) クマの毛皮 ほり(15) ドライアイス ほり(10) 骨針 ほr(10) ■ダンジョンもってるやつ ぶたい靴下15 高級毛布30 平等▼党●等各5 氷のぶれすてってお6 壊れたリモコン1 リモコン部品B5 リモコンブヒnC3 ※掘りたくないので掘ってくれる人募集※ ※狩りしてくれてもいいよ※ Episode4 - メガロカンパニーからの招待状 地下開発D アイテム モンスター(残り個数) ファンアートE、F スチールモウル(各1) ファンアートA、B ほり(各1) マグカップ ほり(いっぱい) ゴミ袋 ほり(1) キーボードノG、H、O、S、T Win32ワーム(各1) バックアップCD 雑商もんきー(1) スイートコーヒー コーヒーミキサー、マグカップ合成(5) 緑茶 ティーバッグ、マグカップ合成(5) 暗幕 クロウ(1) 今後の方針 目標としている装備やスキル ぼうしと剣 もうすこしいいやつ (雪山で雪だるまと交換できるやつ・・・LV185~なのでとりあえず185めざそ) それにともなう個人目標 ない その他 サブの狐そだてて掘れるようになりたいと思ったけど無理だと思う
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※注1:ゆっくりが虐められますが本人(?)は意に介さないため虐め分ほぼ0です ※注2:原作キャラが登場し、そっちの方が酷い目に遭います ※注3:ゆっくりに対して独自設定を用いています ※注4:一々くどい解説があります 以上の内容に耐えられない方はお勧めいたしません ある日、チルノがいつものように蛙やらゆっくりやらを凍らせて遊んでいた。 「ゲk・・・!」ピキッ ポチャン 蛙を一瞬のうちに凍らせてから湖に投げ込んだ すると蛙は何事もなかったかのように泳いで湖の中へ消えていった 「うん!最近は百発百中!何回凍らせても失敗することはなくなったわ。 さすがあたい、さいきょーね!」 次におもむろに足元にいたゆっくりれいむをつかむ ちなみに底の方を凍らせてあるので逃げようとしても逃げれないようになっていた 「ゆ、ゆゆっ!ゆっくりはなしてね!ゆっくりh・・・!」ピキッ 蛙と同じ要領で一瞬にして凍結させた そして同じように湖に投げ込んだ ボチャン 「・・・・!!!・ゆ”ばばばばば!!びゅっぐりばばば!!べ・べ・・・・」 ボコボコボコ・・・ 「・・・んー・・・やっぱりこっちは水の中に投げ込むとすぐ沈んで 完全に戻ったのかわからなくなるなぁ・・・ ・・・ま、いっか、面白いし!さすがあたい!」 さて、次は・・・と手を伸ばしたところ 蛙もゆっくりもストックが切れていたことに気づいた というかさっきゆっくりを取った時点でもういないことぐらい気づきそうなものだが どうにも対象をロックオンするとそれ以外のことには気づかなくなるらしい。 そこら辺はさすが⑨というだけのことはある。 「あー・・・もう終わりか・・・ちぇっ」 ふと地面から顔を上げると草むらの方になにやら動く影が見えた 「・・・あの動きと大きさ・・・ゆっくりだな!」 気づくや否やフルスピードでその方向へ突入するチルノ 「そこのゆっくり!とまれぇぇぇぇ!!!」 そういい終わらないうちにゆっくりらしき影に向けて冷気を放った 普段、このようにして足元を凍らせ自由を奪ってから捕獲するのである。 ロクに確認もせず放つのでたまに凶暴な獣やそこらへんの妖怪に当ててしまい 逆襲されて痛い目に遭うこともあるが、 これが一番手っ取り早いと本人は全く懲りる様子もなく繰り返していた。 「・・・ゆゆ!?」 どうやら直撃したようだ 形や大きさから言って獣や妖怪ではなく間違いなくゆっくりであろう 「楽勝!やっぱりあたいってさいきょーね!」 「すずしくてきもちいい~♪あたいってばさいきょーね!」 「え”!?」 チルノは驚愕した 無論冷気が効かなかったことはショックだったが それ以上にその台詞を発したゆっくりにショックを受けた 「・・・こ、これって・・・あたいのゆっくり・・・?」 そう、目の前にいるのはゆっくりちるの チルノのゆっくり種である 希少種なのでまずお目にかかることのないこのゆっくりを チルノは初めて目にしたのである 「あ、おねーさんがすずしくしてくれたの?」 「・・・・・・」 茫然自失のチルノ 「もう!さいきょーのあたいがきいてるんだからこたえてよ!ばかなの?」 「・・・!ば、バカって言うなーーー!!!」 それまで呆けていたチルノであったが バカの一言で我に返ると同時にいきなりブチ切れた そして次の瞬間、チルノはゆちるのに向かって冷気の弾幕を放っていた 先ほど冷気が効かなかったことも忘れて 「ゆゆ~~♪すずし~♪おねーさんすずしくてきもちいいね! あたいってばさいきょーね!」 何が最強なのか意味不明であるが、兎にも角にも相手を心地よくするだけで 全くダメージになっていないことに改めてチルノは気づいた 「むき~!!あたいのゆっくりとは言え、さいきょーを名乗るなんて・・・」 悔しいがどうにも冷気は効かない 物理的に潰してしまうことは可能であろうが、 チルノは先ほどのバカ発言や今度のさいきょー発言により完全に逆上し そう簡単に潰してなるものかという気分になっていた おもむろにゆちるのをつかまえるチルノ ゆちるのは先ほどからの冷気攻撃でチルノが友好的であると判断していたため 全く抵抗する様子も見せなかった 「ゆ?おねーさんどうしたの?ちるのをゆっくりぷれいすにつれていってくれるの?」 「(ガマンガマン・・・)そ・・・そうだよ、あんたをゆっくりできる所へ連れて行くんだよ」 「ゆ~!やっぱりおね~さんはやさしいね! はやくあたいをゆっくりぷれいすにつれていってね! あたいってばさいきょーね!!!」 一々癪に障る発言に耐えつつチルノはゆちるのを持ち湖の方へ戻り始めた 「ゆ~・・・おねーさんのて、つめたくてきもちいいよ!!」 人間は頭に血が上るとカッカして体温が上昇するが 氷精のチルノの場合は全く逆なのか、怒りに比例し冷気を噴出させるため ゆちるのにとってはまったく極楽のような環境となっていた 「(今に見てろ・・・)」 そして湖のほとりについた 「ねぇねぇ、ここであたいと遊ばない?」 「ゆ?いーよ!さいきょーのあたいがおねーさんとあそんであげる!! それでなにをするの?ゆっくりせつめいしてね!!」 「ふふ・・・それはねぇ・・・」 するとチルノはゆちるのを両手でつかんだまま湖に手ごとゆちるのを突っ込んだ ボチャン!! 「・・・!!ぼgぼgぼg!」 「ふふっ、あんたらが水に弱いことくらいあたいだって知ってるんだから! あたいをバカって言った上にさいきょーを名乗った罰として ゆっくり遊んであげるよ!水の中でね!!!」 ザバァ・・・ 数十秒後、チルノはその苦しむさまを観察してやろうと ゆちるのを引き上げた 「ふふっ・・・さあ、あたいに泣いて謝れ! 謝っても許してやんないけ「きもちいいーーーーー!!」 どね・・・って・・・え?」 「ちょっとくるしかったけど、みずのなかもつめたくてきもちよかったよ!!」 「・・・え・・・あんた水なんともないの・・・?」 「ゆ?おみず?」 「ゆっくりって水に入ったら溶けるじゃん」 「ゆ~!そういえばそうだね!おねえさんなにするの! とけたらゆっくりできなるところだったよ! さいきょーのあたいにあやまってね!!ぷんぷん!」 全くチルノには理解できない状態であった チルノに言われるまで水の危険性を忘れていたゆちるのの⑨さ加減はともかく 何故、ゆっくりなのにふやけなかったのか 理解の範疇を超えた異常事態にまたしても呆然となるチルノ 「さいきょーのあたいがほんきになったらおねーさんいちころだよ!! ゆるしてほしかったらおわびになにかおいしいものゆっくりもってきてね!! おねーさんきこえてないの?ばかなの?」 ブチッ 忘我の彼方にいたチルノを呼び覚ましたのは またしてもあのキーワードであった 「この饅頭めぇぇぇ!!!」 ゆちるのを地面に放り投げるチルノ 「ゆ”っ!いたいよ!なにするのおねーさん!!」 「死ねぇぇぇぇ!!!」 問答無用でスペルカードを発動させるチルノ 冷気がダメでもそもそも通常の吹っとばす弾幕なら行けるはず・・・! 氷符「アイシクルフォール - easy」 「ゆ~~~~、またまたすずしい~~~♪」 「むき~!!なんで当たらないのさ~!!!」 正面安地の⑨スペカを真正面から受けたゆちるのは チルノから吹き出る冷気に心地よさげな顔を浮かべていた 「ええい、これでどうだ!!」 チルノの周りから極彩の弾幕が四方に放たれる 「ゆゆっ!!」 凍符「パーフェクトフリーズ」 ピキーン 圧倒的な冷気により弾幕が凍結する 「ゆ~、おねーさんすごい!めっちゃきもちいいよ! あたいのつぎにさいきょーかも!!」 「さいきょーは・・・」 そう言いながら冷気をぴたりと止めた 「あたいだぁぁぁ!!」 次の瞬間、ゆちるのの周りに展開していた 凍てついた弾幕がいっせいに動き出しゆちるのに襲い掛かった 「ゆゆ~っ!!」 必死によけるゆちるの しかし、チルノの放ったパーフェクトフリーズは大人気ないことにルナティックであった あっという間に逃げ場を失ったゆちるの 「ゆ~~~!!」 「はっはっは!!あたいの勝ちだ!!」 ズドーン ついに命中した ゆちるのは跡形もなく霧散 したと思ったが、 「ゆゆっ!おもしろかったけどちょっとやりすぎだよ!! ゆっくりはんせいしてね!!」 「な・・・なんで死なないのさーーー!!!!!!」 あろうことが全力のルナスペカ直撃でもぴんぴんしているではないか 「ムキー!!!こーなったらこれでどうだああ!!!」 雹符「ヘイルストーム」 無数の雹の弾丸がゆちるのに襲い掛かる 所詮饅頭の体なら直撃すれば簡単に穴だらけ必至である 「くらえぇぇぇ!!!!」 「ゆーー!!!」 ペチペチペチペチペチペチペチペチペチ 「・・・あれ?」 「ゆゆゆゆゆゆゆ!!」 確かに痛がっているようではあるが 直撃しても雹は弾かれるだけで穴の開く気配は一向にない いや、痛がっているというより 「ゆゆ・・・げらげらげら!!おねーさんやめて!! めっちゃくすぐったいよ!!げらげらげら!!」 「何でなのさーーー!!!!ムキー!!!」 遂に弾幕攻撃を止め、チルノはゆちるのに殴りかかった! 「潰れろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「ゆゆ!ゆ~~~~~~~!!!」 ゴキッ 「ふっ、この手ごたえ・・・勝負ありね ・・・って・・・『ゴキッ』?」 ふと手をみるとチルノの拳は不自然な方向に折れ曲がっていた 「ギャーーーーーーーーー!!!」 「ゆ・・・ゆゆ?!おねーさんだいじょうぶ?!」 あろうことか殺そうとしていたゆちるのに心配される始末 というかゆちるのも死ねだの潰れろだの言われてなおチルノと友好的に接するあたり やはり生粋の⑨としか言いようがない 「くっ・・・・・・きょ、今日はこれくらいで勘弁してやるよ! 次はこうはいかないんだからね!!」 と、棄て台詞を吐き哀れな負け犬もとい負け妖精は湖の彼方へと飛び去っていった 「ゆ?かえるの?おねーさんまたね~! またさいきょーのあたいがゆっくりあそんであげるよ~!!」 時を同じくして、紅魔館正門前 湖を一望できるこの門の前に紅美鈴は立っていた 「うわぁ・・・スペカまで使ってゆっくりに負ける奴初めて見た・・・」 「ゆぎゅっ!!」 昼飯代わりに支給されたゆっくりを頬張りつつ 美鈴はその一部始終を見ていたのである 「いや~・・・⑨だ⑨だとは思っていたけど まさかゆっくりと同等以下だったとはなぁ・・・ ・・・ん?」 「ゆっゆっゆ・・・ゆゆ?」 そこには先ほどのゆちるのが湖からやってきていた 「ゆ?おねーさんゆっくりできるひと?」 「あー、さっきの様子ゆっくり見させてもらったよ」 そういいながら美鈴はゆちるのをつかんだ 元々ゆっくりちるのを見たことはなく さらに妖精相手とはいえスペカを耐え切ったゆっくりに興味が沸いたのである 「ゆ~?」 「うわ!冷た!!」 次の瞬間思わず手放していた ゴチン! ゆっくりとは思えない落下音が響き渡る 「ゆ!!いたいよ!!おねーさんなにするの! おろすならゆっくりおろしてね! そんなこともわからないの?ばかなの? ゆっくりさいきょーのあたいにあやまってね!!」 「何でこいつこんなに冷たい上にカチカチで動き回れるんだ?」 そういいながら再びゆちるのをつかむ美鈴 今度は手の周りを気で覆っているため冷気は遮断されている 「ゆ~・・・おねーさんのてちょっとあつくるしいよ ゆっくりはなしてね!」 「ん~・・・石みたいに硬いわねぇ・・・ こりゃ妖精程度なら殴ったらああなるわねぇ・・・」 「おねーさんきこえないの?ゆっくりはなしてね!! あたいのいってることわからないの?ばかなの?」 「ねぇ、あなた元からこんなに体硬いの?」 「ゆ?どういうこと?」 「あなた普通のゆっくりよりもかなり硬いけど あなたの仲間はみんなこんなに硬いの? 石みたいにカチカチよ?」 「ゆ?あたいのおとーさんもおかーさんもかちかちじゃないよ! おかーさんのからだはふかふかできもちいいんだもん!」 「ん~・・・」 そういえばこの饅頭の中身はどうなっているのだろう ゆっくりといえば種類によって中の餡の種類が違うことで有名である 「ちょっと失礼」 「ゆ・・・ゆぎゅ!!」 そう言うと美鈴はゆちるのの頬を少しかじり取った 美鈴は気を通すことで石程度の硬さでも噛み砕くことができるのである 「・・・これは・・・雪見大福!!」 そう、ゆちるのの正体は雪見大福であった と同時に美鈴は先ほどの顛末のカラクリを見抜いた 想像してほしい 思いっきりギンギンに冷えた冷凍庫に放りこまれ 長時間放置されて完全にガチガチに冷え固まった 片手にかろうじて乗る程度の雪見大福を まず冷気が効かないことについてはその正体が雪見大福である以上自ずと理解できる ではその後水に沈められても大丈夫であったのは何故か? アイスクリームのてんぷらというのを知っているであろうか よく冷やしたアイスに衣をつけて油で揚げると 外はアツアツの中はひんやりのアレである この場合、衣が一時的に断熱材の役目を果たし かつアイスクリームは十分に冷えているため 衣が揚がりきるまでの時間ていどであればアイスは溶けないのである このゆちるのの場合も同じことが起きた この場合衣の代わりに雪見大福の皮が断熱材となり さらに逆上したチルノからほとばしる冷気を浴び続けたゆちるのは 十分すぎるほど冷却されていた 結果、油より遥かに冷たい水の中に数十秒程度沈められてもふやけすらしなかったのである 付け加えるならその直前までその湖近辺で凍った蛙やゆっくりを 放りこみ続け遊んでいたお陰で、凍らせすぎた物が溶けずに残り 周辺の水温をさらに低下させていたというのも一因となっていた では、あの弾幕を耐え切ったのは何故か あれは完全にチルノの戦略ミス そう、弾幕の順番がまずかったのである 凍符「パーフェクトフリーズ」 もし真っ先にヘイルストームを放っていたら勝負は違っていたのかもしれない しかし、それより先に放ったこの弾幕 冷気により周囲の「弾幕を一時的に完全凍結」させ時間差で攻撃するこの弾幕の性質が仇となった そうこの冷気により「ゆちるのまで完全凍結」してしまったのである なぜ凍結状態になっても動けるのか 原理は不明だが、このゆっくりという不条理の塊にそのような疑問を抱いても仕方がない 現に動いているのだから仕方ないと理解するしかない ともかく、こうして完全凍結することにより強度を石レベルにまで強化してしまったおかげで 弾幕や雹、そしてチルノの全力パンチを全て無効化させる結果になってしまったわけである 「相性が悪いのか頭が悪いのか・・・ま、これで納得がいった おい、ゆちるの・・・って・・・あ」 「ゆ”・・・ゆ”・・・」 そんなことを色々考えながら いつの間にか他のごはんのゆっくりのように ゆちるを貪っていた事に気づいた もう半分くらい無くなっている 「・・・アイヤー・・・珍しい種類だから逃がしてやるつもりだったんだけど・・・ ここまで来たら仕方ないね。ごめんよ。」 そういうと一気に残りを口に放り込んだ 「ゆ”・・・・ゆ”っ!」 「・・・・!!!!! あ・・・頭が・・・っくぅ~~~~!!」 ギンギンに冷えたゆちるのに頭をキーンとさせつつ 紅魔館の門番は昼食を終え仕事に戻った 「チルノちゃん、一体何してこんなことになったの!」 「何でもないよ!」 一方、チルノは友人の大ちゃんこと大妖精に ひねった手首の治療をしてもらっていた 「も~!余り危ないことしないでね!」 「わかってるよ~! ・・・ちくしょー・・・こんどあったらギッタンギッタンにしてやるんだから!」 「あ!さてはまた誰かとケンカしたんでしょ! だめだよ乱暴は!!」 「もー!ほっといてよ~!!」 治療してもらいながら放っておけなどと無茶苦茶を言いつつ 頭の中で次にゆちるのに遭遇したときの作戦とも言いがたい作戦を立てるチルノであった 無論、その後チルノはそのゆちるのに再び相見えることはなく 数日後、手首の全快と共にチルノはゆちるののことを忘れ再び蛙やらゆっくりやらを凍らして遊ぶのであった 美鈴曰く 「本当・・・あの妖精、ゆっくりといい勝負ねぇ・・・」 以上、初投稿で作法がわからんのですがこんな感じでいいのでしょうか? 本当は美鈴のくだりは書かず、ゆちるのを生かしたまま終了予定でしたが 読み返してみて虐SSにしてはいくらなんでも虐成分薄すぎではないのかと 急遽こんなエンドにしてみました ご意見等ございましたらよろしくお願いいたします 以上 このSSに感想を付ける
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※注1:ゆっくりが虐められますが本人(?)は意に介さないため虐め分ほぼ0です ※注2:原作キャラが登場し、そっちの方が酷い目に遭います ※注3:ゆっくりに対して独自設定を用いています ※注4:一々くどい解説があります 以上の内容に耐えられない方はお勧めいたしません ある日、チルノがいつものように蛙やらゆっくりやらを凍らせて遊んでいた。 「ゲk・・・!」ピキッ ポチャン 蛙を一瞬のうちに凍らせてから湖に投げ込んだ すると蛙は何事もなかったかのように泳いで湖の中へ消えていった 「うん!最近は百発百中!何回凍らせても失敗することはなくなったわ。 さすがあたい、さいきょーね!」 次におもむろに足元にいたゆっくりれいむをつかむ ちなみに底の方を凍らせてあるので逃げようとしても逃げれないようになっていた 「ゆ、ゆゆっ!ゆっくりはなしてね!ゆっくりh・・・!」ピキッ 蛙と同じ要領で一瞬にして凍結させた そして同じように湖に投げ込んだ ボチャン 「・・・・!!!・ゆ”ばばばばば!!びゅっぐりばばば!!べ・べ・・・・」 ボコボコボコ・・・ 「・・・んー・・・やっぱりこっちは水の中に投げ込むとすぐ沈んで 完全に戻ったのかわからなくなるなぁ・・・ ・・・ま、いっか、面白いし!さすがあたい!」 さて、次は・・・と手を伸ばしたところ 蛙もゆっくりもストックが切れていたことに気づいた というかさっきゆっくりを取った時点でもういないことぐらい気づきそうなものだが どうにも対象をロックオンするとそれ以外のことには気づかなくなるらしい。 そこら辺はさすが⑨というだけのことはある。 「あー・・・もう終わりか・・・ちぇっ」 ふと地面から顔を上げると草むらの方になにやら動く影が見えた 「・・・あの動きと大きさ・・・ゆっくりだな!」 気づくや否やフルスピードでその方向へ突入するチルノ 「そこのゆっくり!とまれぇぇぇぇ!!!」 そういい終わらないうちにゆっくりらしき影に向けて冷気を放った 普段、このようにして足元を凍らせ自由を奪ってから捕獲するのである。 ロクに確認もせず放つのでたまに凶暴な獣やそこらへんの妖怪に当ててしまい 逆襲されて痛い目に遭うこともあるが、 これが一番手っ取り早いと本人は全く懲りる様子もなく繰り返していた。 「・・・ゆゆ!?」 どうやら直撃したようだ 形や大きさから言って獣や妖怪ではなく間違いなくゆっくりであろう 「楽勝!やっぱりあたいってさいきょーね!」 「すずしくてきもちいい~♪あたいってばさいきょーね!」 「え”!?」 チルノは驚愕した 無論冷気が効かなかったことはショックだったが それ以上にその台詞を発したゆっくりにショックを受けた 「・・・こ、これって・・・あたいのゆっくり・・・?」 そう、目の前にいるのはゆっくりちるの チルノのゆっくり種である 希少種なのでまずお目にかかることのないこのゆっくりを チルノは初めて目にしたのである 「あ、おねーさんがすずしくしてくれたの?」 「・・・・・・」 茫然自失のチルノ 「もう!さいきょーのあたいがきいてるんだからこたえてよ!ばかなの?」 「・・・!ば、バカって言うなーーー!!!」 それまで呆けていたチルノであったが バカの一言で我に返ると同時にいきなりブチ切れた そして次の瞬間、チルノはゆちるのに向かって冷気の弾幕を放っていた 先ほど冷気が効かなかったことも忘れて 「ゆゆ~~♪すずし~♪おねーさんすずしくてきもちいいね! あたいってばさいきょーね!」 何が最強なのか意味不明であるが、兎にも角にも相手を心地よくするだけで 全くダメージになっていないことに改めてチルノは気づいた 「むき~!!あたいのゆっくりとは言え、さいきょーを名乗るなんて・・・」 悔しいがどうにも冷気は効かない 物理的に潰してしまうことは可能であろうが、 チルノは先ほどのバカ発言や今度のさいきょー発言により完全に逆上し そう簡単に潰してなるものかという気分になっていた おもむろにゆちるのをつかまえるチルノ ゆちるのは先ほどからの冷気攻撃でチルノが友好的であると判断していたため 全く抵抗する様子も見せなかった 「ゆ?おねーさんどうしたの?ちるのをゆっくりぷれいすにつれていってくれるの?」 「(ガマンガマン・・・)そ・・・そうだよ、あんたをゆっくりできる所へ連れて行くんだよ」 「ゆ~!やっぱりおね~さんはやさしいね! はやくあたいをゆっくりぷれいすにつれていってね! あたいってばさいきょーね!!!」 一々癪に障る発言に耐えつつチルノはゆちるのを持ち湖の方へ戻り始めた 「ゆ~・・・おねーさんのて、つめたくてきもちいいよ!!」 人間は頭に血が上るとカッカして体温が上昇するが 氷精のチルノの場合は全く逆なのか、怒りに比例し冷気を噴出させるため ゆちるのにとってはまったく極楽のような環境となっていた 「(今に見てろ・・・)」 そして湖のほとりについた 「ねぇねぇ、ここであたいと遊ばない?」 「ゆ?いーよ!さいきょーのあたいがおねーさんとあそんであげる!! それでなにをするの?ゆっくりせつめいしてね!!」 「ふふ・・・それはねぇ・・・」 するとチルノはゆちるのを両手でつかんだまま湖に手ごとゆちるのを突っ込んだ ボチャン!! 「・・・!!ぼgぼgぼg!」 「ふふっ、あんたらが水に弱いことくらいあたいだって知ってるんだから! あたいをバカって言った上にさいきょーを名乗った罰として ゆっくり遊んであげるよ!水の中でね!!!」 ザバァ・・・ 数十秒後、チルノはその苦しむさまを観察してやろうと ゆちるのを引き上げた 「ふふっ・・・さあ、あたいに泣いて謝れ! 謝っても許してやんないけ「きもちいいーーーーー!!」 どね・・・って・・・え?」 「ちょっとくるしかったけど、みずのなかもつめたくてきもちよかったよ!!」 「・・・え・・・あんた水なんともないの・・・?」 「ゆ?おみず?」 「ゆっくりって水に入ったら溶けるじゃん」 「ゆ~!そういえばそうだね!おねえさんなにするの! とけたらゆっくりできなるところだったよ! さいきょーのあたいにあやまってね!!ぷんぷん!」 全くチルノには理解できない状態であった チルノに言われるまで水の危険性を忘れていたゆちるのの⑨さ加減はともかく 何故、ゆっくりなのにふやけなかったのか 理解の範疇を超えた異常事態にまたしても呆然となるチルノ 「さいきょーのあたいがほんきになったらおねーさんいちころだよ!! ゆるしてほしかったらおわびになにかおいしいものゆっくりもってきてね!! おねーさんきこえてないの?ばかなの?」 ブチッ 忘我の彼方にいたチルノを呼び覚ましたのは またしてもあのキーワードであった 「この饅頭めぇぇぇ!!!」 ゆちるのを地面に放り投げるチルノ 「ゆ”っ!いたいよ!なにするのおねーさん!!」 「死ねぇぇぇぇ!!!」 問答無用でスペルカードを発動させるチルノ 冷気がダメでもそもそも通常の吹っとばす弾幕なら行けるはず・・・! 氷符「アイシクルフォール - easy」 「ゆ~~~~、またまたすずしい~~~♪」 「むき~!!なんで当たらないのさ~!!!」 正面安地の⑨スペカを真正面から受けたゆちるのは チルノから吹き出る冷気に心地よさげな顔を浮かべていた 「ええい、これでどうだ!!」 チルノの周りから極彩の弾幕が四方に放たれる 「ゆゆっ!!」 凍符「パーフェクトフリーズ」 ピキーン 圧倒的な冷気により弾幕が凍結する 「ゆ~、おねーさんすごい!めっちゃきもちいいよ! あたいのつぎにさいきょーかも!!」 「さいきょーは・・・」 そう言いながら冷気をぴたりと止めた 「あたいだぁぁぁ!!」 次の瞬間、ゆちるのの周りに展開していた 凍てついた弾幕がいっせいに動き出しゆちるのに襲い掛かった 「ゆゆ~っ!!」 必死によけるゆちるの しかし、チルノの放ったパーフェクトフリーズは大人気ないことにルナティックであった あっという間に逃げ場を失ったゆちるの 「ゆ~~~!!」 「はっはっは!!あたいの勝ちだ!!」 ズドーン ついに命中した ゆちるのは跡形もなく霧散 したと思ったが、 「ゆゆっ!おもしろかったけどちょっとやりすぎだよ!! ゆっくりはんせいしてね!!」 「な・・・なんで死なないのさーーー!!!!!!」 あろうことが全力のルナスペカ直撃でもぴんぴんしているではないか 「ムキー!!!こーなったらこれでどうだああ!!!」 雹符「ヘイルストーム」 無数の雹の弾丸がゆちるのに襲い掛かる 所詮饅頭の体なら直撃すれば簡単に穴だらけ必至である 「くらえぇぇぇ!!!!」 「ゆーー!!!」 ペチペチペチペチペチペチペチペチペチ 「・・・あれ?」 「ゆゆゆゆゆゆゆ!!」 確かに痛がっているようではあるが 直撃しても雹は弾かれるだけで穴の開く気配は一向にない いや、痛がっているというより 「ゆゆ・・・げらげらげら!!おねーさんやめて!! めっちゃくすぐったいよ!!げらげらげら!!」 「何でなのさーーー!!!!ムキー!!!」 遂に弾幕攻撃を止め、チルノはゆちるのに殴りかかった! 「潰れろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「ゆゆ!ゆ~~~~~~~!!!」 ゴキッ 「ふっ、この手ごたえ・・・勝負ありね ・・・って・・・『ゴキッ』?」 ふと手をみるとチルノの拳は不自然な方向に折れ曲がっていた 「ギャーーーーーーーーー!!!」 「ゆ・・・ゆゆ?!おねーさんだいじょうぶ?!」 あろうことか殺そうとしていたゆちるのに心配される始末 というかゆちるのも死ねだの潰れろだの言われてなおチルノと友好的に接するあたり やはり生粋の⑨としか言いようがない 「くっ・・・・・・きょ、今日はこれくらいで勘弁してやるよ! 次はこうはいかないんだからね!!」 と、棄て台詞を吐き哀れな負け犬もとい負け妖精は湖の彼方へと飛び去っていった 「ゆ?かえるの?おねーさんまたね~! またさいきょーのあたいがゆっくりあそんであげるよ~!!」 時を同じくして、紅魔館正門前 湖を一望できるこの門の前に紅美鈴は立っていた 「うわぁ・・・スペカまで使ってゆっくりに負ける奴初めて見た・・・」 「ゆぎゅっ!!」 昼飯代わりに支給されたゆっくりを頬張りつつ 美鈴はその一部始終を見ていたのである 「いや~・・・⑨だ⑨だとは思っていたけど まさかゆっくりと同等以下だったとはなぁ・・・ ・・・ん?」 「ゆっゆっゆ・・・ゆゆ?」 そこには先ほどのゆちるのが湖からやってきていた 「ゆ?おねーさんゆっくりできるひと?」 「あー、さっきの様子ゆっくり見させてもらったよ」 そういいながら美鈴はゆちるのをつかんだ 元々ゆっくりちるのを見たことはなく さらに妖精相手とはいえスペカを耐え切ったゆっくりに興味が沸いたのである 「ゆ~?」 「うわ!冷た!!」 次の瞬間思わず手放していた ゴチン! ゆっくりとは思えない落下音が響き渡る 「ゆ!!いたいよ!!おねーさんなにするの! おろすならゆっくりおろしてね! そんなこともわからないの?ばかなの? ゆっくりさいきょーのあたいにあやまってね!!」 「何でこいつこんなに冷たい上にカチカチで動き回れるんだ?」 そういいながら再びゆちるのをつかむ美鈴 今度は手の周りを気で覆っているため冷気は遮断されている 「ゆ~・・・おねーさんのてちょっとあつくるしいよ ゆっくりはなしてね!」 「ん~・・・石みたいに硬いわねぇ・・・ こりゃ妖精程度なら殴ったらああなるわねぇ・・・」 「おねーさんきこえないの?ゆっくりはなしてね!! あたいのいってることわからないの?ばかなの?」 「ねぇ、あなた元からこんなに体硬いの?」 「ゆ?どういうこと?」 「あなた普通のゆっくりよりもかなり硬いけど あなたの仲間はみんなこんなに硬いの? 石みたいにカチカチよ?」 「ゆ?あたいのおとーさんもおかーさんもかちかちじゃないよ! おかーさんのからだはふかふかできもちいいんだもん!」 「ん~・・・」 そういえばこの饅頭の中身はどうなっているのだろう ゆっくりといえば種類によって中の餡の種類が違うことで有名である 「ちょっと失礼」 「ゆ・・・ゆぎゅ!!」 そう言うと美鈴はゆちるのの頬を少しかじり取った 美鈴は気を通すことで石程度の硬さでも噛み砕くことができるのである 「・・・これは・・・雪見大福!!」 そう、ゆちるのの正体は雪見大福であった と同時に美鈴は先ほどの顛末のカラクリを見抜いた 想像してほしい 思いっきりギンギンに冷えた冷凍庫に放りこまれ 長時間放置されて完全にガチガチに冷え固まった 片手にかろうじて乗る程度の雪見大福を まず冷気が効かないことについてはその正体が雪見大福である以上自ずと理解できる ではその後水に沈められても大丈夫であったのは何故か? アイスクリームのてんぷらというのを知っているであろうか よく冷やしたアイスに衣をつけて油で揚げると 外はアツアツの中はひんやりのアレである この場合、衣が一時的に断熱材の役目を果たし かつアイスクリームは十分に冷えているため 衣が揚がりきるまでの時間ていどであればアイスは溶けないのである このゆちるのの場合も同じことが起きた この場合衣の代わりに雪見大福の皮が断熱材となり さらに逆上したチルノからほとばしる冷気を浴び続けたゆちるのは 十分すぎるほど冷却されていた 結果、油より遥かに冷たい水の中に数十秒程度沈められてもふやけすらしなかったのである 付け加えるならその直前までその湖近辺で凍った蛙やゆっくりを 放りこみ続け遊んでいたお陰で、凍らせすぎた物が溶けずに残り 周辺の水温をさらに低下させていたというのも一因となっていた では、あの弾幕を耐え切ったのは何故か あれは完全にチルノの戦略ミス そう、弾幕の順番がまずかったのである 凍符「パーフェクトフリーズ」 もし真っ先にヘイルストームを放っていたら勝負は違っていたのかもしれない しかし、それより先に放ったこの弾幕 冷気により周囲の「弾幕を一時的に完全凍結」させ時間差で攻撃するこの弾幕の性質が仇となった そうこの冷気により「ゆちるのまで完全凍結」してしまったのである なぜ凍結状態になっても動けるのか 原理は不明だが、このゆっくりという不条理の塊にそのような疑問を抱いても仕方がない 現に動いているのだから仕方ないと理解するしかない ともかく、こうして完全凍結することにより強度を石レベルにまで強化してしまったおかげで 弾幕や雹、そしてチルノの全力パンチを全て無効化させる結果になってしまったわけである 「相性が悪いのか頭が悪いのか・・・ま、これで納得がいった おい、ゆちるの・・・って・・・あ」 「ゆ”・・・ゆ”・・・」 そんなことを色々考えながら いつの間にか他のごはんのゆっくりのように ゆちるを貪っていた事に気づいた もう半分くらい無くなっている 「・・・アイヤー・・・珍しい種類だから逃がしてやるつもりだったんだけど・・・ ここまで来たら仕方ないね。ごめんよ。」 そういうと一気に残りを口に放り込んだ 「ゆ”・・・・ゆ”っ!」 「・・・・!!!!! あ・・・頭が・・・っくぅ~~~~!!」 ギンギンに冷えたゆちるのに頭をキーンとさせつつ 紅魔館の門番は昼食を終え仕事に戻った 「チルノちゃん、一体何してこんなことになったの!」 「何でもないよ!」 一方、チルノは友人の大ちゃんこと大妖精に ひねった手首の治療をしてもらっていた 「も~!余り危ないことしないでね!」 「わかってるよ~! ・・・ちくしょー・・・こんどあったらギッタンギッタンにしてやるんだから!」 「あ!さてはまた誰かとケンカしたんでしょ! だめだよ乱暴は!!」 「もー!ほっといてよ~!!」 治療してもらいながら放っておけなどと無茶苦茶を言いつつ 頭の中で次にゆちるのに遭遇したときの作戦とも言いがたい作戦を立てるチルノであった 無論、その後チルノはそのゆちるのに再び相見えることはなく 数日後、手首の全快と共にチルノはゆちるののことを忘れ再び蛙やらゆっくりやらを凍らして遊ぶのであった 美鈴曰く 「本当・・・あの妖精、ゆっくりといい勝負ねぇ・・・」 以上、初投稿で作法がわからんのですがこんな感じでいいのでしょうか? 本当は美鈴のくだりは書かず、ゆちるのを生かしたまま終了予定でしたが 読み返してみて虐SSにしてはいくらなんでも虐成分薄すぎではないのかと 急遽こんなエンドにしてみました ご意見等ございましたらよろしくお願いいたします 以上 このSSに感想を付ける
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※注1:ゆっくりが虐められますが本人(?)は意に介さないため虐め分ほぼ0です ※注2:原作キャラが登場し、そっちの方が酷い目に遭います ※注3:ゆっくりに対して独自設定を用いています ※注4:一々くどい解説があります 以上の内容に耐えられない方はお勧めいたしません ある日、チルノがいつものように蛙やらゆっくりやらを凍らせて遊んでいた。 「ゲk・・・!」ピキッ ポチャン 蛙を一瞬のうちに凍らせてから湖に投げ込んだ すると蛙は何事もなかったかのように泳いで湖の中へ消えていった 「うん!最近は百発百中!何回凍らせても失敗することはなくなったわ。 さすがあたい、さいきょーね!」 次におもむろに足元にいたゆっくりれいむをつかむ ちなみに底の方を凍らせてあるので逃げようとしても逃げれないようになっていた 「ゆ、ゆゆっ!ゆっくりはなしてね!ゆっくりh・・・!」ピキッ 蛙と同じ要領で一瞬にして凍結させた そして同じように湖に投げ込んだ ボチャン 「・・・・!!!・ゆ”ばばばばば!!びゅっぐりばばば!!べ・べ・・・・」 ボコボコボコ・・・ 「・・・んー・・・やっぱりこっちは水の中に投げ込むとすぐ沈んで 完全に戻ったのかわからなくなるなぁ・・・ ・・・ま、いっか、面白いし!さすがあたい!」 さて、次は・・・と手を伸ばしたところ 蛙もゆっくりもストックが切れていたことに気づいた というかさっきゆっくりを取った時点でもういないことぐらい気づきそうなものだが どうにも対象をロックオンするとそれ以外のことには気づかなくなるらしい。 そこら辺はさすが⑨というだけのことはある。 「あー・・・もう終わりか・・・ちぇっ」 ふと地面から顔を上げると草むらの方になにやら動く影が見えた 「・・・あの動きと大きさ・・・ゆっくりだな!」 気づくや否やフルスピードでその方向へ突入するチルノ 「そこのゆっくり!とまれぇぇぇぇ!!!」 そういい終わらないうちにゆっくりらしき影に向けて冷気を放った 普段、このようにして足元を凍らせ自由を奪ってから捕獲するのである。 ロクに確認もせず放つのでたまに凶暴な獣やそこらへんの妖怪に当ててしまい 逆襲されて痛い目に遭うこともあるが、 これが一番手っ取り早いと本人は全く懲りる様子もなく繰り返していた。 「・・・ゆゆ!?」 どうやら直撃したようだ 形や大きさから言って獣や妖怪ではなく間違いなくゆっくりであろう 「楽勝!やっぱりあたいってさいきょーね!」 「すずしくてきもちいい~♪あたいってばさいきょーね!」 「え”!?」 チルノは驚愕した 無論冷気が効かなかったことはショックだったが それ以上にその台詞を発したゆっくりにショックを受けた 「・・・こ、これって・・・あたいのゆっくり・・・?」 そう、目の前にいるのはゆっくりちるの チルノのゆっくり種である 希少種なのでまずお目にかかることのないこのゆっくりを チルノは初めて目にしたのである 「あ、おねーさんがすずしくしてくれたの?」 「・・・・・・」 茫然自失のチルノ 「もう!さいきょーのあたいがきいてるんだからこたえてよ!ばかなの?」 「・・・!ば、バカって言うなーーー!!!」 それまで呆けていたチルノであったが バカの一言で我に返ると同時にいきなりブチ切れた そして次の瞬間、チルノはゆちるのに向かって冷気の弾幕を放っていた 先ほど冷気が効かなかったことも忘れて 「ゆゆ~~♪すずし~♪おねーさんすずしくてきもちいいね! あたいってばさいきょーね!」 何が最強なのか意味不明であるが、兎にも角にも相手を心地よくするだけで 全くダメージになっていないことに改めてチルノは気づいた 「むき~!!あたいのゆっくりとは言え、さいきょーを名乗るなんて・・・」 悔しいがどうにも冷気は効かない 物理的に潰してしまうことは可能であろうが、 チルノは先ほどのバカ発言や今度のさいきょー発言により完全に逆上し そう簡単に潰してなるものかという気分になっていた おもむろにゆちるのをつかまえるチルノ ゆちるのは先ほどからの冷気攻撃でチルノが友好的であると判断していたため 全く抵抗する様子も見せなかった 「ゆ?おねーさんどうしたの?ちるのをゆっくりぷれいすにつれていってくれるの?」 「(ガマンガマン・・・)そ・・・そうだよ、あんたをゆっくりできる所へ連れて行くんだよ」 「ゆ~!やっぱりおね~さんはやさしいね! はやくあたいをゆっくりぷれいすにつれていってね! あたいってばさいきょーね!!!」 一々癪に障る発言に耐えつつチルノはゆちるのを持ち湖の方へ戻り始めた 「ゆ~・・・おねーさんのて、つめたくてきもちいいよ!!」 人間は頭に血が上るとカッカして体温が上昇するが 氷精のチルノの場合は全く逆なのか、怒りに比例し冷気を噴出させるため ゆちるのにとってはまったく極楽のような環境となっていた 「(今に見てろ・・・)」 そして湖のほとりについた 「ねぇねぇ、ここであたいと遊ばない?」 「ゆ?いーよ!さいきょーのあたいがおねーさんとあそんであげる!! それでなにをするの?ゆっくりせつめいしてね!!」 「ふふ・・・それはねぇ・・・」 するとチルノはゆちるのを両手でつかんだまま湖に手ごとゆちるのを突っ込んだ ボチャン!! 「・・・!!ぼgぼgぼg!」 「ふふっ、あんたらが水に弱いことくらいあたいだって知ってるんだから! あたいをバカって言った上にさいきょーを名乗った罰として ゆっくり遊んであげるよ!水の中でね!!!」 ザバァ・・・ 数十秒後、チルノはその苦しむさまを観察してやろうと ゆちるのを引き上げた 「ふふっ・・・さあ、あたいに泣いて謝れ! 謝っても許してやんないけ「きもちいいーーーーー!!」 どね・・・って・・・え?」 「ちょっとくるしかったけど、みずのなかもつめたくてきもちよかったよ!!」 「・・・え・・・あんた水なんともないの・・・?」 「ゆ?おみず?」 「ゆっくりって水に入ったら溶けるじゃん」 「ゆ~!そういえばそうだね!おねえさんなにするの! とけたらゆっくりできなるところだったよ! さいきょーのあたいにあやまってね!!ぷんぷん!」 全くチルノには理解できない状態であった チルノに言われるまで水の危険性を忘れていたゆちるのの⑨さ加減はともかく 何故、ゆっくりなのにふやけなかったのか 理解の範疇を超えた異常事態にまたしても呆然となるチルノ 「さいきょーのあたいがほんきになったらおねーさんいちころだよ!! ゆるしてほしかったらおわびになにかおいしいものゆっくりもってきてね!! おねーさんきこえてないの?ばかなの?」 ブチッ 忘我の彼方にいたチルノを呼び覚ましたのは またしてもあのキーワードであった 「この饅頭めぇぇぇ!!!」 ゆちるのを地面に放り投げるチルノ 「ゆ”っ!いたいよ!なにするのおねーさん!!」 「死ねぇぇぇぇ!!!」 問答無用でスペルカードを発動させるチルノ 冷気がダメでもそもそも通常の吹っとばす弾幕なら行けるはず・・・! 氷符「アイシクルフォール - easy」 「ゆ~~~~、またまたすずしい~~~♪」 「むき~!!なんで当たらないのさ~!!!」 正面安地の⑨スペカを真正面から受けたゆちるのは チルノから吹き出る冷気に心地よさげな顔を浮かべていた 「ええい、これでどうだ!!」 チルノの周りから極彩の弾幕が四方に放たれる 「ゆゆっ!!」 凍符「パーフェクトフリーズ」 ピキーン 圧倒的な冷気により弾幕が凍結する 「ゆ~、おねーさんすごい!めっちゃきもちいいよ! あたいのつぎにさいきょーかも!!」 「さいきょーは・・・」 そう言いながら冷気をぴたりと止めた 「あたいだぁぁぁ!!」 次の瞬間、ゆちるのの周りに展開していた 凍てついた弾幕がいっせいに動き出しゆちるのに襲い掛かった 「ゆゆ~っ!!」 必死によけるゆちるの しかし、チルノの放ったパーフェクトフリーズは大人気ないことにルナティックであった あっという間に逃げ場を失ったゆちるの 「ゆ~~~!!」 「はっはっは!!あたいの勝ちだ!!」 ズドーン ついに命中した ゆちるのは跡形もなく霧散 したと思ったが、 「ゆゆっ!おもしろかったけどちょっとやりすぎだよ!! ゆっくりはんせいしてね!!」 「な・・・なんで死なないのさーーー!!!!!!」 あろうことが全力のルナスペカ直撃でもぴんぴんしているではないか 「ムキー!!!こーなったらこれでどうだああ!!!」 雹符「ヘイルストーム」 無数の雹の弾丸がゆちるのに襲い掛かる 所詮饅頭の体なら直撃すれば簡単に穴だらけ必至である 「くらえぇぇぇ!!!!」 「ゆーー!!!」 ペチペチペチペチペチペチペチペチペチ 「・・・あれ?」 「ゆゆゆゆゆゆゆ!!」 確かに痛がっているようではあるが 直撃しても雹は弾かれるだけで穴の開く気配は一向にない いや、痛がっているというより 「ゆゆ・・・げらげらげら!!おねーさんやめて!! めっちゃくすぐったいよ!!げらげらげら!!」 「何でなのさーーー!!!!ムキー!!!」 遂に弾幕攻撃を止め、チルノはゆちるのに殴りかかった! 「潰れろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「ゆゆ!ゆ~~~~~~~!!!」 ゴキッ 「ふっ、この手ごたえ・・・勝負ありね ・・・って・・・『ゴキッ』?」 ふと手をみるとチルノの拳は不自然な方向に折れ曲がっていた 「ギャーーーーーーーーー!!!」 「ゆ・・・ゆゆ?!おねーさんだいじょうぶ?!」 あろうことか殺そうとしていたゆちるのに心配される始末 というかゆちるのも死ねだの潰れろだの言われてなおチルノと友好的に接するあたり やはり生粋の⑨としか言いようがない 「くっ・・・・・・きょ、今日はこれくらいで勘弁してやるよ! 次はこうはいかないんだからね!!」 と、棄て台詞を吐き哀れな負け犬もとい負け妖精は湖の彼方へと飛び去っていった 「ゆ?かえるの?おねーさんまたね~! またさいきょーのあたいがゆっくりあそんであげるよ~!!」 時を同じくして、紅魔館正門前 湖を一望できるこの門の前に紅美鈴は立っていた 「うわぁ・・・スペカまで使ってゆっくりに負ける奴初めて見た・・・」 「ゆぎゅっ!!」 昼飯代わりに支給されたゆっくりを頬張りつつ 美鈴はその一部始終を見ていたのである 「いや~・・・⑨だ⑨だとは思っていたけど まさかゆっくりと同等以下だったとはなぁ・・・ ・・・ん?」 「ゆっゆっゆ・・・ゆゆ?」 そこには先ほどのゆちるのが湖からやってきていた 「ゆ?おねーさんゆっくりできるひと?」 「あー、さっきの様子ゆっくり見させてもらったよ」 そういいながら美鈴はゆちるのをつかんだ 元々ゆっくりちるのを見たことはなく さらに妖精相手とはいえスペカを耐え切ったゆっくりに興味が沸いたのである 「ゆ~?」 「うわ!冷た!!」 次の瞬間思わず手放していた ゴチン! ゆっくりとは思えない落下音が響き渡る 「ゆ!!いたいよ!!おねーさんなにするの! おろすならゆっくりおろしてね! そんなこともわからないの?ばかなの? ゆっくりさいきょーのあたいにあやまってね!!」 「何でこいつこんなに冷たい上にカチカチで動き回れるんだ?」 そういいながら再びゆちるのをつかむ美鈴 今度は手の周りを気で覆っているため冷気は遮断されている 「ゆ~・・・おねーさんのてちょっとあつくるしいよ ゆっくりはなしてね!」 「ん~・・・石みたいに硬いわねぇ・・・ こりゃ妖精程度なら殴ったらああなるわねぇ・・・」 「おねーさんきこえないの?ゆっくりはなしてね!! あたいのいってることわからないの?ばかなの?」 「ねぇ、あなた元からこんなに体硬いの?」 「ゆ?どういうこと?」 「あなた普通のゆっくりよりもかなり硬いけど あなたの仲間はみんなこんなに硬いの? 石みたいにカチカチよ?」 「ゆ?あたいのおとーさんもおかーさんもかちかちじゃないよ! おかーさんのからだはふかふかできもちいいんだもん!」 「ん~・・・」 そういえばこの饅頭の中身はどうなっているのだろう ゆっくりといえば種類によって中の餡の種類が違うことで有名である 「ちょっと失礼」 「ゆ・・・ゆぎゅ!!」 そう言うと美鈴はゆちるのの頬を少しかじり取った 美鈴は気を通すことで石程度の硬さでも噛み砕くことができるのである 「・・・これは・・・雪見大福!!」 そう、ゆちるのの正体は雪見大福であった と同時に美鈴は先ほどの顛末のカラクリを見抜いた 想像してほしい 思いっきりギンギンに冷えた冷凍庫に放りこまれ 長時間放置されて完全にガチガチに冷え固まった 片手にかろうじて乗る程度の雪見大福を まず冷気が効かないことについてはその正体が雪見大福である以上自ずと理解できる ではその後水に沈められても大丈夫であったのは何故か? アイスクリームのてんぷらというのを知っているであろうか よく冷やしたアイスに衣をつけて油で揚げると 外はアツアツの中はひんやりのアレである この場合、衣が一時的に断熱材の役目を果たし かつアイスクリームは十分に冷えているため 衣が揚がりきるまでの時間ていどであればアイスは溶けないのである このゆちるのの場合も同じことが起きた この場合衣の代わりに雪見大福の皮が断熱材となり さらに逆上したチルノからほとばしる冷気を浴び続けたゆちるのは 十分すぎるほど冷却されていた 結果、油より遥かに冷たい水の中に数十秒程度沈められてもふやけすらしなかったのである 付け加えるならその直前までその湖近辺で凍った蛙やゆっくりを 放りこみ続け遊んでいたお陰で、凍らせすぎた物が溶けずに残り 周辺の水温をさらに低下させていたというのも一因となっていた では、あの弾幕を耐え切ったのは何故か あれは完全にチルノの戦略ミス そう、弾幕の順番がまずかったのである 凍符「パーフェクトフリーズ」 もし真っ先にヘイルストームを放っていたら勝負は違っていたのかもしれない しかし、それより先に放ったこの弾幕 冷気により周囲の「弾幕を一時的に完全凍結」させ時間差で攻撃するこの弾幕の性質が仇となった そうこの冷気により「ゆちるのまで完全凍結」してしまったのである なぜ凍結状態になっても動けるのか 原理は不明だが、このゆっくりという不条理の塊にそのような疑問を抱いても仕方がない 現に動いているのだから仕方ないと理解するしかない ともかく、こうして完全凍結することにより強度を石レベルにまで強化してしまったおかげで 弾幕や雹、そしてチルノの全力パンチを全て無効化させる結果になってしまったわけである 「相性が悪いのか頭が悪いのか・・・ま、これで納得がいった おい、ゆちるの・・・って・・・あ」 「ゆ”・・・ゆ”・・・」 そんなことを色々考えながら いつの間にか他のごはんのゆっくりのように ゆちるを貪っていた事に気づいた もう半分くらい無くなっている 「・・・アイヤー・・・珍しい種類だから逃がしてやるつもりだったんだけど・・・ ここまで来たら仕方ないね。ごめんよ。」 そういうと一気に残りを口に放り込んだ 「ゆ”・・・・ゆ”っ!」 「・・・・!!!!! あ・・・頭が・・・っくぅ~~~~!!」 ギンギンに冷えたゆちるのに頭をキーンとさせつつ 紅魔館の門番は昼食を終え仕事に戻った 「チルノちゃん、一体何してこんなことになったの!」 「何でもないよ!」 一方、チルノは友人の大ちゃんこと大妖精に ひねった手首の治療をしてもらっていた 「も~!余り危ないことしないでね!」 「わかってるよ~! ・・・ちくしょー・・・こんどあったらギッタンギッタンにしてやるんだから!」 「あ!さてはまた誰かとケンカしたんでしょ! だめだよ乱暴は!!」 「もー!ほっといてよ~!!」 治療してもらいながら放っておけなどと無茶苦茶を言いつつ 頭の中で次にゆちるのに遭遇したときの作戦とも言いがたい作戦を立てるチルノであった 無論、その後チルノはそのゆちるのに再び相見えることはなく 数日後、手首の全快と共にチルノはゆちるののことを忘れ再び蛙やらゆっくりやらを凍らして遊ぶのであった 美鈴曰く 「本当・・・あの妖精、ゆっくりといい勝負ねぇ・・・」 以上、初投稿で作法がわからんのですがこんな感じでいいのでしょうか? 本当は美鈴のくだりは書かず、ゆちるのを生かしたまま終了予定でしたが 読み返してみて虐SSにしてはいくらなんでも虐成分薄すぎではないのかと 急遽こんなエンドにしてみました ご意見等ございましたらよろしくお願いいたします 以上 このSSに感想を付ける
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第16部 ~3人で~ 926 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/04 23 06 47 ID P5Om8Jyf 第16部 K「お これ 面白そうやな デリヘルを~・・・・??? ふむふむ」 S「いや 頼むから もうちょっと 大きい仕事 請けてよ~・・・・。」 K「ん? んー。 どーする? しんじん」 しんじん「いや 俺は Kちゃんの 決めた仕事 一生懸命 やるだけですから」 K「それは 嬉しいけどな。 もうちょっと 主体性 持っても ええのんちゃうか? 俺 マイペースやから 俺と組んでる限り 伸び悩むぞ。」 M「しんじんさん Kちゃん と 組んでるだけで チヤホヤ されてるから 縮こまっちゃうんですよ。 だから Kちゃん 遠慮してって 言ったのに~」 K「それは 悪かったな。 よっしゃ じゃあ しんじん お前決めろ 次の仕事」 しんじん「え はい!」 928 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/04 23 14 19 ID P5Om8Jyf K「ん~。 でも 俺が ポイポイ 片付けるせいで OP の M も 基本がおろそか に なってるよなぁ」 M「なってないですよ~」 K「いや お前 前に きらめき と 組んでたやん。「正直 やりにくかったっす」 って ゆうてたで。」 M「マジで・・・・。 ショックだぜ・・・。」 K「ここらで 3人で 3・人・で~~~!! でかい仕事 成功させようか」 M「うわ 楽しみ~w」 しんじん「決めました!! これ!!」 ばっ K「・・・・・・。 ショボすぎる。 決めなおせ」 しんじん「き 決めさせてくれるって言ったじゃないか・・・・。」 930 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/04 23 21 13 ID P5Om8Jyf K「・・・・。 思い切ったな。 無理やと思ったら 俺が 指示する前に 逃げろよ」 しんじん「え これ そんなに やばいんですか」 K「まあな。 数 こなせば 資料 と データ だけで どんな仕事か わかるよーになるわ」 しんじん「うお 緊張 してきました」 K「俺は 守ってやれんぞ。 死ぬ時は 覚悟決めろ。」 しんじん「あ・・・・ はい。」 M「そんなこと 言いつつも~~~www K「黙れ うんこ」 うんこ「うんこじゃないもの!!」 935 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/04 23 33 24 ID P5Om8Jyf K「お前が 仕切れ」 しんじん「あ はい!! Mさん 入りました」 M「はいよぉ。 えーと・・・ じゃあ えっと・・・。」 ぴ K「分かってる人物と 所持武装の 報告 と おさらい!」 M「あ そうだ えっと 日本人は いなくて~・・・ えーっと」 K「もうええ こっちでやる。 向こうの 行動時間予測は?」 M「え あ ちょっと待って くださいね・・・・。」 K「はあ・・・・・。 もうええ。 次からは 調査の時の資料 よく見て 行動日前に まとめとけ。 これも OP の 仕事や。 講習で 習ったやろ。」 M「すいません・・・・・。」 940 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/04 23 40 31 ID P5Om8Jyf しんじん「え~と・・・・。それじゃあ・・・。」 K「時間がないぞ。 すぐ判断して すぐ行動のパターン決めろ。」 しんじん「すいません。 じゃあ 待ちで行きます。」 K「了解。 のぼるぞ。」 ~~~~~~~~~~~~~~~ しんじん「・・・・・・・。」 K「聞こえるか。 もうぼちぼち 一人出てくるぞ。」 しんじん「了解・・・・。」 K「よし じゃあ 切るぞ。 気つけろよ。」 しんじん「はい・・・・・。」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ガタガタガタ!! K「・・・・・・ 見つかったか・・・・。 くそ。」 ビュン タッタッ バリーーーーーーン!! 942 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/04 23 49 46 ID P5Om8Jyf X「男pgぼdsjgj沿いjヴぉいいおvもsヴぉヴぉも!!!」 パララララララララ K「(ウージーか・・・・。 こりゃ厄介や。 しんじん 逃げたか?)」 K「ほっ」 ガタン!! ガタン!! ガダダダダダダダ!! X「!!!????」 K「(よし)」 シュタタタタタタ K「よっ」 ひゅん X「こkふぃお;お!!!」 ガスッ K「もらうぞ」 カシャ パラララララララ X2345「びえげgmびえmp、お!!!」 あたふた K「ふははw あわててるあわててるw」 944 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/04 23 56 09 ID P5Om8Jyf カシャン ジジジジ ガチン ガチン K「ふっー。 これで 全員かな」 ぴぴ K「聞こえるか しんじん 大丈夫か?」 M「応答 ないです・・・・」 K「くそっ。 中 探すわ。 お前は 引取りの連絡。」 M「はい。」 バタン がさがさ K「しんじん!! 大丈夫か」 バタン がさがさ K「しんじん!!」 K「ん~・・。 え~と ・・・・。」 ピ ピ K「端末は 壊れてないみたいやな」 タタタタ X6「!!!!!」 ビュン!! ガスッ K「ごあっ!!」 947 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 03 20 ID aitdOR/E K「(くそ・・・・・!! もう一人 隠れてたか・・・・!! ストマッチャチェww)」 X6「ガああああああ!!」 ビュン ビュン K「しゃあっ!!」 ガシッ グイッ ビシッ!! なんか鉄の棒 を はたきおとした X6「gこいdj!!」 ブンッ スカッ K「・・・・・ちょい!!」 シュン X6「!!!!!」 スカッ K「(おお よけやがったww)」 タタッ 距離を取る X6「スー・・・・・。 フー・・・・・・。」 スッ K「(この構え・・・・・。) うははwなんかええなw この雰囲気w」 スッ 951 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 17 24 ID aitdOR/E K「「お前 英語 できるか?」」 X6「「・・・・・。 お前・・・・何?」」 K「「エージェント らしいよww 多分ww」」 X6「「www」」 くるっ ダダダダダ K「(おい そこで逃げるか!!?ww)」 タタタタタ ガシッ 後ろ襟つかみ X6「!!!」 ブン スカッ K「ほいっ」 トンッ ガク グイッ ゴキッ X6「「あああああ!! ちくしょう!!」」 ガバッ ダダダダダ K「(うおお すごいタックル) うお うお うおおっ」 ダダッ ぴょん ぴょん K「(わははw バランス 崩したなw)」 X6「「オウッ」」 ズルッ ステン K「「惜しかったな」」 ゴチン!! 952 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 25 22 ID aitdOR/E K「(え~と 端末の 反応は・・・・ ここか)」 バタン K「お~い。」 がさがさ K「この中か?」 ガチャ しんじん「・・・・・・!!!」 ガタガタ K「(よかった 無事だったか)・・・・・鼻血 でてるぞ」 しんじん「!!!!」 ガバッ だきつかれた K「!?」 ブルブル しんじん「怖え!! 怖え!!」 ブルブル K「・・・・・・・・・・・ わははははははははは!!!wwwwww」 しんじん「怖え・・・・・・・!!」 ブルブル K「わ~~~っははははははは!! ひぃ~~~~ひっひっひっひ・・・・!!www」 ポカ K「アホかお前wwww 離せwwww 終わったぞwwww」 956 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 29 42 ID aitdOR/E K「ただいま」 しんじん「戻りました」 M「あ お疲れ様です!! よかった・・・・。」 K「wwww」 タタタ だきつきっ M「え? え? どうしたんですか?」 あたふた K「怖え!! 怖え!!」 M「え~? 何?」 しんじん「もう やめてくださいよ~~~!!ww」 K「わははははは!!!www」 M「?????」 959 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 33 38 ID aitdOR/E K「いや~ みっともなかったwwww」 しんじん「いや あんなの 聞いてないですよ!! 普通 びびりますって!!」 M「えw えw なにあったんですか?? 聞きたい聞きたいwww」 K「いや こいつがさぁ・・・・ しんじん「あーーーーーーもう!! やめてくださいって!!!」 K「わははははははwwwww ・・・・・・ふう。 よし 反省会。」 M「え あ はい!!」 しんじん「wwww はい。」 962 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 40 05 ID aitdOR/E K「まず M な。 全然ダメ。 0点。 状況判断 も 用意も 全くダメ。 でも 俺が 今まで 全部 自分でやってたのも 原因やわ。 わるかった。」 M「がんばります・・・・。」 K「基本のおさらいは ボーカルか OPよしおくん にでも 聞いとけ」 M「はい」 K「しんじん は・・・・ まあ あの状況で よく 隠れるまでいけたな。 頑張った。 予定外の事とかには もっと 順応できるように なろうな。 経験あるのみ。 あと おもろかったww。」 しんじん「もう いいですからww」 K「今日の 仕事は ちょっと ややこしいし 危険すぎたな。 俺も 急ぎすぎたわ。 ごめん。」 964 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 45 44 ID aitdOR/E ぱくぱく ぱくぱく K「あ ほい M これ。 しんじん はい。」 M「え こんなに!!?」 しんじん「厚いwwww」 K「今日の仕事なら こんなもんや。 額が 違うやろ」 M「Kちゃん!! 月曜 あたし 買い物行きたい!! 買い物!!」 しんじん「うおお・・・ 何に 使おうかな」 K「いつでも こんくらいの 仕事 こなせるように 頑張ろうな。 特にM。」 M「いや 月曜 行きましょうね!!」 K「ちゃんと聞け。」 ギロリ M「すいません・・・・・。」 第16部 おわり 969 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 00 51 56 ID aitdOR/E 第16部 ~3人で~ おわり 第17部 ~夢の007~ に つづく やみのしょ を きろく しますか? →はい いいえ 人生初ドラクエ 5分で飽きる 972 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 01 11 22 ID aitdOR/E おこここのモデル「あははは!! Kちゃん やっぱ おもしろいわwww」 K「いやー でも ひさしぶりやな」 おこここのモデル「で こいつ誰? 友達?」 しんじん「こいつって お前 ぶっ殺すぞ 今 なんつった コラ」 おこここ「え・・・・。」 K「しんじん 10代のころの顔になってるぞw」 しんじん「あ すいません。 でも こんなガキに こいつ呼ばわりされるの 我慢なんないんですよおい おまえ 今いくつだよ」 おこここ「はたちです・・・。」 しんじん「ガキが・・・・。 殺すぞ。」 おこここ「いや あの すんませんっした」 K「あははははw お前が悪いww」 おこここ「いや あの ゴメン・・・・・。」 しんじん「つーか なんでお前 Kちゃんにタメ口なんだよ。 知り合いかしらねーけど なんか ムカつくんだけど」 おこここ「あ いや すんませんっした・・・・。」 973 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 01 12 41 ID aitdOR/E ドラクエ 9? だった PS2のやつ 画面がきれいなん 981 1 ◆3GcCm7z.d2 06/12/05 01 32 22 ID aitdOR/E ろとのモデル→しんじん PHANTOM 19へ
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凪さん家の十兵衛さん 第一話<出会い> も、もって帰ってきてしまった。 捨て犬ならぬ捨て神姫を。 しかも右腕無し、左目損壊、右足首欠損、左足腿より下は無し。 モデルはストラーフとかいうやつっぽい。 最初は拾う気は無かった。 そう、たまたま夜にごみを捨てに行ったらそこにいたのだ。 ボロボロの状態で無残に捨てられていたそいつが。 かわいそうなもんだ…と玩具にいらん感情を抱きながらも無視して一旦は帰った。 しかしどうもあの姿が脳裏にい焼きついてはなれない。まるで泣いているようなあの悲しそうな表情を。 いや待て、まったくおもちゃなどにこんな感情を抱くなんてどうかしている。しっかりしろ自分…と言い聞かしたのだが…。 何故か目の前にいるんだよなぁ…。 その捨て神姫は今俺の机の上に置いてある。 さてどうしたものか。 てかこいつまだ動くのか?機能停止で捨てられていたのなら拾っても意味がない。 ただの壊れた人形だ。 「…こいつ…スイッチどこだ?」 まず動くのか動かないのかがわからないと拾った意味がない。そこで俺は友人に連絡をとることにした。 そいつはかなりの武装神姫マニアだ。スイッチの一つや二つどこにあるのか分かるだろ。 「ないぞ」 友人の返答はこうだった。 「は?ない???」 「あぁ、箱を開けたら勝手に起動するからな」 「じ、じゃあ動かなくなった神姫はどうしたら動くんだ?」 「う?う~ん??動かない?そりゃ完全に機能停止してない限りは…」 「なんだ」 「バッテリー切れじゃないか?」 「へ?」 「バッテリーだよ。内臓バッテリーの電池切れ、もしくはバッテリー自体がお陀仏か」 「どうしたらいいんだ!」 「な、なんだ急に?」 「いいから教えろ!」 「バッテリーも充電スタンドも取扱店…ま、平たくいえばおもちゃ屋に行けばあるぞ。あとは充電するなりバッテリー交換するなりしろ。後は知らんなぁ…」 「そうか!分かった!ありがとな!」 「え、お、おい!いった…」 そうして買ってきた充電スタンドとバッテリー、そして 「【誰にでも分かる武装神姫】…ね」 とりあえずその参考書を元にバッテリーを交換し、充電スタンドに接続した。なれない作業であったが、さすがは【誰にでも分かる武装神姫】だ。 こんな俺でも順調に作業することが出来た。 「あとは…こいつ次第か」 充電スタンドにもたれかかるようにして接続されているボロボロの神姫。 「お前、一体どうしたらここまでなるんだ?」 そいつは何も答えない。相変わらず悲しそうな表情。 このまま待っていても仕方ないか。 「とりあえず…寝よう」 とベッドに体を滑らせた。 そのときだ 「-充電完了-」 って…早いな!! で、どうなんだ!動くのか!動かないのか! 「あ、目が」 ゆっくりと開いてゆく。左目は既につぶれているので右目だけだが。 「お、お~い。い、生きてるか~?」 恐る恐るたずねる。 右目の淡い光がこちらを捕らえる。 そして 「い、いや…いやぁぁgぼrkjらおjぁ!!!!!」 いきなりそいつが叫びだした。 「うぉぁ!!」 真直で見ていた俺はその声に驚き思わずしりもちをついてしまった。 「いや、いやぁぁぁxぎgkhこそrほks!」 どうやら発声部分にも異常があるらしい。所々何を言っているのか分からない。 ぎぎぎ…といやな音。 なんとそいつは充電スタンドから自分の体を無理やり外そうとしていた。 「ば、ばか!何してんだお前!」 「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」 バキィ!!という音とともに充電スタンドから開放される神姫。しかしそれは外したというよりは剥がしたという感じだ。 その証拠に充電スタンドには神姫の背中の一部が残されていた。 「おい!お前何考えてるんだ!!死ぬぞ!!」 われながら傑作。玩具に死ぬぞ!とか言ってるよ。友人よ、どうやら俺もそっち側に来ちまったみたいだ。 とにかくいまはあいつの暴走を止めなければ。 といっても捕まえるのは簡単だった。 そりゃそうだ、こいつの両足は損傷、損壊してる。歩くどころか立つのも困難だ。 「おい!一体何なんだお前!」 「いやx!離して!もういやkぁ」 「落ち着け馬鹿!!とにかく落ち着きやがれぇぇぇぇぇぇ!!!」 はて、俺ってこんなに声でかかったか? この超特大の魂の叫びに圧倒されたのか、神姫の動きはカチンと固まった。 あれ?もしかしてやらかしたか? 「お、おい?い、生きてるか?すまん、つい大声だして」 しばしの沈黙。 「…ここはdこ…」 「え?」 「ここは…どこなんですか?」 よかった、話がやっと通じた。 「ここは俺の家だよ」 「そう…なんでなんですか…」 「?」 「私はもういやなんです」 「へ?」 「毎日毎日戦って戦って勝っても負けても虐げられてずっとずっと暗いところで戦って…他の皆は明るい所で楽しそうなのに!なんで私だけ…もういやなんです…」 「お、おい…」 なんなんだ?話が読めないぞ…。 「壊してください…」 「は?」 「ここで会ったのも何かの縁です…私を壊してください」 ちょ、待て…何だこいつ…。自殺願望のある玩具なんて初めて聞いたぞ。 てか答えは決まってる。 「いやだ」 「な、なんでですか!わたしはもうこんな場所に居たくないんです!!!」 悲痛な叫びが部屋中に響く。 「いやだ」 「そ、そんな…」 「絶対いやだ」 神姫の表情が一気に曇る 「…戻れというんですか…またあの暗い場所に…」 そういうと神姫は俯いてしまった。 「あんなところに戻るなら壊されたほうがいい…ひっく…あんな…うぅ…地獄のような場所に行くくらいなら…ぐずっ」 今度は泣き出してしまった。 「な、なぁ」 「なんですか…ひぐ」 「俺、一言も戻れとか言ってないんだけど」 「…」 「つか戻んなきゃいいじゃん」 「…そんなの無理に決まってます」 「なんで?」 「だって私達神姫にはマスターがいるんですよ!?そのマスターの命令には逆らえないんです」 「今は?」 「たぶん…まだ私が逃げた事には気付いてなんです…でも気付かれて戻れといわれたら…」 「なぁ?」 「今度はなんですか…」 「そのマスターって変えられないの?」 「無理です。今のマスターが管理権を放棄しないかぎりは…だから私は壊されていなくなりたいんです!」 「ふぅん…じゃあ」 「はい…」 「壊してやるよ」 「…ほ、本当ですか!」 「あぁ、かわいそうだし」 「…有難うございます」 「じゃあ…寝ろ」 「はい…よろしくお願いします」 そして神姫は右目を瞑り、スタンバイモードに入った。 「まったくいきなり来たと思えば無理難題を押し付けるなんて。これは飯驕り一回じゃすまないよ?」 「わりぃ、本当に助かったよ」 「でもこれでよかったのかい?」 「ああ、上出来だ」 「別にこの子にこだわらなければ起動してないコアユニットをあげてもよかったのに」 「いや、こいつじゃなきゃ駄目なんだ」 なんだろう…声が聞こえる…。 光?なんで? 「お、お目覚めだよ?」 「よ、おはよう」 …え?なんで?なんで壊されてないの? 壊してくれるといったのに。 「な、何なんですか一体」 「へ?何が?」 「しらばっくれないで下さい!あの時あなたは確かに言いました!壊してやるって!なのに、なのに」 「コードナンバーg0g1gagen419タイプ【ストラーフ】は昨日の午後23時に完全に機能停止、よって登録抹消。昨日のあいつは確かに壊したぜ?」 そんな、じ、じゃあ私は一体…。 「お前は確かにストラーフだが、ナンバーが違うだろ。しかもお前にマスターいないし」 「ど、どういうことですか!」 「こいつ、いきなりやってきてね、君を壊れたことにして自由にしてやってくれって言ったのさ」 「ば、ばか!余計なことを言うな」 「でもそれだけじゃつまらないから、ボクが持っていた不良品コアから登録コードだけを抜き出して君に移植したんだよ」 そ、そんなことって…。 「だからお前は、昨日のお前であってそうじゃない。今日からお前は自由だ」 う、うそ…。 「な、なんで…」 「さっきからなんでばっかだなお前」 「え」 「とにかくお前は生まれ変わったんだ。ま、まぁ体は前のままだが…」 「これも大変だったんだよ?僕が破損部分を総とっかえして左目は高性能カメラアイに換装。多少見た目がアレなんだけど神姫用のカメラアイを仕込むにはあまりにもひどい破損状況だったから。もちろん発声部分も交換済み」 「ほんと、ありがとな…しかしまるで柳生十兵衛だな」 「どういたしまして。…それにしても…はは!そいつはいい!眼帯の悪魔ってね!」 ど、どうしてこの人は私にここまでしてくれるのだろう。ご友人に頼んでまで…。 「な、なんでこんな…」 「あ、あ~…ごめん…余計なお世話だよな…勝手に…」 「あ、いえ…そ、その!う、うれしい…です」 「え…」 「でも…何でこんなにまでしてくれるんですか?」 「え、う~ん…なんでかな…明るい世界を生きて欲しいから…とか?」 「…」 「それに」 「それに…?」 「君と一緒にいたいって思ったからかな」 「…」 「君がよければ、俺をマスターにしてくれないか?」 う、何だろう…目頭が熱いよ。 「うえっ…ひっく…」 「うお!どうした!」 う、うれしいのに何で…。 「うあぁぁぁぁぁぁぁん!!!」 「なんだ!?何で泣いてるんだ!?」 何で泣いちゃうんだろう。涙が止まらないよお。 「ず、ずびばぜん…ぐすっ…うえぇぇぇぇん」 「え、お、落ち着け!どうしたんだ!とりあえずこれで涙拭け!」 「うえぇぇぇぇぇぇぇん!…」 「先ほどは取り乱してすいませんでした」 「いや、良いよ。落ち着いたなら何よりさ」 あ~びっくりした…なんて感情豊かなんだこいつは。思わず焦っちゃったぜ。 ん、こいつ?こいつか…。 「ねぇ、君の名前って何?」 「名前…ですか?」 「そ」 「ストラーフですが」 「そりゃ商品名だろ?俺が訊いてるのは君自身の名前」 「…すいません、無いんです」 「え、あ…ごめん…」 「いえ、じゃあマスターがお決めになってください」 「え、じゃあ…」 う、う~んさっきからこれしか浮かばない… 「怒らないか?」 「え、えと…どうでしょう?」 「十兵衛」 「え」 「だから…ジュウベエ」 「…」 「あ、ご、ごめん!そうだよな!仮にも女の子型なんだから十兵衛はなぃ」 「良いですよっ」 「よなぁ…って、え!?」 「十兵衛で良いですよ。マスター」 「ほんとに?」 「マスターが私のためにつけてくださった名前ですから」 「そ、そうか…」 う、うれしいものだな…なかなか。 「じ、じゃあ…十兵衛」 「はい、マスター」 「これからよろしくな」 「こちらこそよろしくお願いします!マスター!」 こうして、俺と十兵衛の生活が幕を開けた。 第二話も読む
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著者:蒼士 [入学式] 1:教室の蒼士席→2:周りハートだらけ→3:教室の蒼士席でドアが見えるアングル(窓から?→4:3と同 1 入学式 「今日から高校生ww今日から俺の青春ストーリーが始まるんだww」<蒼士 2 ホワワワワワワワワワワ(妄想中) 「私!蒼士君の事が好き!大好きなの!!」<女子 「俺も!君が大好きだぁ!!!!」<蒼士 3 「アハハハハハハハハハwwwたまりませんなぁww」<蒼士 ガラッ 4 ドスッ!!!!!!(飛び蹴りorドロップキック 「ごふkkfはhっじゃfk;;!!」<蒼士 [入学式2] 1:腕を組む女子Aのアップ→2:2人の全身が見える(女子は腕を組んだまま)→3・4:アングルは2と同。 1 「また!!やらしい妄想してたでしょ!!」<女子A(吹きだし右 「顔がエロイのよ!!」<女子A(吹きだし左 2 「俺がどんな妄想してようとお前には関係ないだろ!!」<蒼士(女子Aに腹を踏みつけられながら仰向け 「お、幼なじみが変な道に行かないようによ!!感謝しなさい!!」<女子A(赤面してそっぽを向く 3 「水色か」<蒼士(平常心で 「チッ!!」<女子A(黒いオーラをまとう 黒いモヤモヤで全身包む 4 「制裁!!!!!!!!!!!」<女子A(倒れている蒼士の股間を踏みつける 「がふっこsjgfさh;あhhgぼ;r」<蒼士 [自己紹介1] 1:黒板の前に立つ耀雪と何人かの生徒(教室の真ん中辺りから見てる?)→2:耀雪の目のアップ(迫力をつけて強調)→3:耀雪の後ろから(黒板からアングル)→4:1と同で蒼士が一番手前 1 「みなさん初めまして。大田耀雪です」<耀雪 右 「よろしく」<耀雪 左 2 {ロリっ子検索開始!!}<耀雪 3 クラス内を見渡す耀雪 4 {ヒット10件まずまずか}<耀雪(不気味に笑う 「な、何!?今アイツなんかした!?」<男子A [ポニーテール] 1:自己紹介1の1と同→2:女子Bのアップ(ポニテと分からないように正面から)→3:ルキのアップ→4:3と同 1 「平野ルキです」<ルキ 右 「まぁよろしく」<ルキ 左 2 「ハイハイハァァァイ!!」<女子B 右 「ルキって女の子みたいな名前だね!!」<女子B 左 3 「まぁ・・・・・・はい」<ルキ {なんだコイツいきなり}<ルキ 4 {はっ!!!あれは!!!!!!!}<ルキ [ポニーテール2] 1:女子Bの全身→2:黒板視点でルキと女子Bが見えるように→3:ルキアップ→4:クラス真ん中から男子A手前 1 {ポ、ポ、ポニーテール!!!}<ルキ 2 「ん?どうかした?」<女子B 「い、いや・・・なんでも」<ルキ(軽く慌てた感じで 3 {あのポニテの似合い具合が半端ネェ}<ルキ 右(にやける {好きだぜ・・・・・・・ポニテ}<ルキ 左 4 「なんか・・・・・暗い奴」<男子B
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「捕まえてごらん」 「ゆぅ……ぐっすりぃ…」 テーブルの上でぐっすり眠っている、握りこぶし大のゆっくりれいむ。 2週間前に、ペットショップからケージ等一式も一緒に買ってきた、僕のペットである。 やっと子ゆっくりと呼べる程度の大きさになったれいむは、まだまだ育ち盛り。 遊びに、睡眠に、食事にと大忙しだ。 「…ゆっくりしていってね!!」 「ゆ…ゆゆ?…ゆっくりしていってね!!!」 僕が一声かけてやると、すぐさまれいむは目を覚ます。 こればかりは本能なので、どうしても抗えないのだろう。 まだ眠いのか、瞼を重そうにしながら僕のほうへとぼよんぼよんと跳ねてきた。 「ゆゆぅ!ゆっくりねむってたのに、どうしておこすの!!ぷんぷん!!」 「いやぁ、ゴメンゴメン。れいむがあまりにも可愛かったからさ」 特に、成体になる前の手のひらサイズのゆっくりなんかは、抱きしめたくなるぐらい可愛い。 だから、寝ているのを無理やり起こしたり、ぷりっぷりの頬をつんつん突いたりして…… こんな風に優しく虐めるのが大好きなのだ。 「ゆゆ!!れいむはゆっくりねむるよ!!おにーさんはじゃましないでね!!」 「ふふふ、オヤスミ♪」 れいむは僕から十数センチ離れて、背中を向けたまま再び眠り始める。 そして、10秒ほど経ったらまた僕は例の声を発した。 「……ゆっくりしていってね!!」 「ゆ?…ゆっくりしていってね!!!……ぷくぅー!!!」 即座に目覚め、目をぱちくりさせて周囲を見回すれいむ。 そして僕のほうに視線を向けると、頬をぷくっと膨らませた。 「おにーさんっ!!どうしてれいむのぐっすりをじゃまするの!?ゆっくりおこるよ!!」 「アハハ、ゴメンね。れいむがあまりにも可愛いから、邪魔したくなっちゃうんだよ」 こんなやり取りは、何回目だろう。何度やっても全然飽きない。 やっぱりゆっくりというのは、こうやって愛で虐めるのが一番だよ。 とは言っても、れいむの方は何回も起こされて心底ウンザリしているだろう。 これ以上やると僕とれいむの関係を悪化させかねないから、今日はこれぐらいにしておこうか。 僕はポケットの中から、棒のような形をしたお菓子を取り出した。 そして、そのお菓子を左右にぶらぶら振りながら、れいむに見せ付ける。 「ほーら、れいむ。お前の大好きなお菓子だぞー」 「ゆゆ!?おかしだ!!!れいむにゆっくりたべさせてね!!!」 涎を垂らしながら、脇目も振らずお菓子に飛びつこうとするれいむ。 しかし、僕がひょいっとお菓子を持ち上げたので、れいむは口を大きく開けたまま顔面をぶつけてしまう。 ぷるぷる震えながら顔を上げると、目から滝のような涙を溢れさせながら泣き出してしまった。 「びや゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん!!!どう゛じでい゛じわ゛る゛ずる゛の゛お゛お゛ぉお゛ぉお゛お!?」 「ふふふ、ゴメンね。れいむがあまりにも嬉しそうだったから、ついつい邪魔しちゃったんだよ」 僕の指使いひとつに翻弄されて、ころころと表情を変えるれいむ。 そんなれいむを気の向くままに弄ぶのが、僕は大好きだ。 だから、どんなにれいむが怒ったとしても、そう簡単に止められるものではない。 「ほら、れいむ。お菓子に追いついたら、このお菓子を食べさせてあげるよ」 「ゆ?ほんとう!?ゆっくりおいかけるよ!!!」 「よし、ゆっくり頑張ってね!」 れいむと僕の、追いかけっこが始まった。 僕がお菓子を手に持って操り、それをれいむが必死になって追いかける。 ここであまりにも差を開きすぎて、やる気を削いでしまっても面白くない。 僕はれいむから逃げることより、れいむと付かず離れずの距離を維持することに神経を集中させていた。 「ほーらほら!ゆっくりしてると、お菓子さんが逃げちゃうぞ!」 「ゆっ!ゆっ!おかしさん!ゆっくりまってね!!れいむにゆっくりたべられてね!!」 ぴょん!ぴょん!ぴょん! 一歩一歩、跳ねるごとに約一秒の静止時間が発生する。 一秒に一回の跳躍。目測で、だいたい秒速10センチメートルぐらいで進んでいるだろうか。 決して休んだりのんびりしているわけではない。れいむ自身はこれでも本気なのだ。 「ゆっく!ゆっく!まってよ!!おかしさんゆっくりしてよぉ!!」 その証拠に、れいむの表情は真剣そのもの。 僕にとってはただの遊びだが、れいむにとっては食料を得られるか否かが決まる一大イベント。狩りなのだ。 「ふふふ、やっぱり可愛いなぁ……あ、いいこと思いついた」 僕は進路を変え、そのままお菓子を直進させる。 れいむもそれに従って、真っ直ぐ跳躍を繰り返す。向かう先はテーブルの端。その先には何もない。 跳ね続けるれいむの視界には、甘くて美味しそうなお菓子しか入っていない。 自分がどこに向かっているのか。そこにたどり着いたら自分はどうなるのか。 そんなことは、一切考えていなかった。 「ほれほれ!早くしないとお菓子が逃げちゃうぞ!」 「ゆっ!?ゆっくりしていってね!!おかしさんゆっくりしてね!!」 跳ねるペースを上げて、お菓子に追いつこうとするれいむ。 その甲斐あって、お菓子とれいむとの距離は縮まりつつあった。 そして…… 「ゆっ!もうすこしでおいつくよ!!……ゆっ?」 あと一歩でお菓子に追いつける。 そう思って、今までで一番の大ジャンプをするれいむ。だが大きく開いた口は、お菓子に届かなかった。 れいむは目を瞑って着地の衝撃に備えたが……いつまで経っても浮遊感が消えない。 不審に思ったれいむは思い切って目を開き、そして恐怖に表情を歪めた。 目前に物凄いスピードで迫るフローリングの床。その硬さをれいむは良く知っていた。 「ゆ゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!!!ぢめ゛ん゛さん゛どひでえ゛え゛ぇえ゛ぇぇぇぇ!!!!」 べたぁん!!! 70センチの高さから、床に顔面ダイブしてしまったれいむ。 声にならない唸り声を上げながら、びくびくと痙攣している。 そう、れいむは気づかないうちにテーブルから飛び降りていたのだ。 周囲に気を配らず、目の前のお菓子だけを追いかけた結果がこれである。 「いびびびびぃ!!!い゛だい゛い゛い゛い゛ぃぃい゛いいぃぃ!!!ゆ゛っぐぢでぎな゛い゛い゛いいいぃいぃ!!!」 身動きが取れずにいるれいむを、僕は拾い上げてテーブルの中央に戻す。 顔面を真っ赤にしながら、れいむは口をへの字に曲げて大粒の涙をこぼしていた。 「おにーざんいじばるしないでよぅ!!おがしさんだべざぜでよおおおぅぅぅ!!!」 「アハハハ、そう言うなって。追いついたら、な。追いついたら食べさせてやるから」 その後、僕とれいむは『テーブルの外には逃げない』という約束を交わし、追いかけっこを再開した。 「ゆゆん!!おかしさんはれいむにゆっくりたべられてね!!」 跳躍するたびに、ぶるぶると震える頬。 なかなか追いつけず、目に涙を浮かべながら歯を食いしばるその表情。 泣くのを必死に堪えながら、れいむは何とか追いつこうと跳躍を繰り返す。 「ゆぐううぅううぅ!!!おかしさんどうしてゆっくりしてくれないのぉ!?」 「そりゃぁ、お菓子さんは食べられないでゆっくりしたいからさ」 れいむの全ては、僕の手のひらの上だ。 僕の些細な気まぐれで、弄ばれているに過ぎないのに……れいむはそうだと気づかずテーブルの上を跳ね回る。 あぁ、楽しい。僕の気分でひとつの命を持った可愛い生き物が必死になるのが、たまらなく楽しい。 「ゆぎゅうううぅううぅ!!!ゆっくりあきらめないよっ!!!」 「おぉ、頑張れ頑張れ!」 だが、れいむは気づいているだろうか? テーブルの上には、れいむの身体より遥かに大きいコップや花瓶、先の尖ったナイフやフォークがあることを。 それらにぶつかったらとても痛い。ナイフやフォークが刺さったら滅茶苦茶痛い。そのことに気づいているだろうか? そして、お菓子を凝視して追いかけながら、それらの障害物をうまく避ける事が出来るのだろうか? 結論を言うと、出来なかった。 「ひっぐ……ゆっぐぅ……ゆ゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁあ゛あ゛ぁあ゛あ゛ぁぁぁん!!!!!」 れいむの身体に刻まれた、数々の軽い切り傷と刺し傷。 移動速度がゆっくりしていたために、この程度の負傷で済んだ。 そして、花瓶やコップに衝突したときに出来た、打撲の跡も残っていた。 テーブルの上には、ナイフとフォークが散乱している。 コップは倒れているが、幸いなことに割れてはいない。花瓶に至っては倒れることすらなかった。 痛みと悔しさに挟まれて、れいむは顔を真っ赤にして泣き喚いている。 ぶるぶると身体を振動させながら、全力で声を張り上げている。 「びわ゛あ゛あ゛あ゛ぁあ゛ぁ゛あぁぁぁあ゛ぁぁ!!!ぶや゛あ゛あ゛ぁぁあ゛あ゛あ゛い゛い゛ぃぃい゛い゛!!!」 「ヒャアァ、楽しいなぁ!!」 楽しい。すごく楽しい。 こんな風に、れいむを愛で虐めるのがとてつもなく楽しい。 全ては僕の気分次第。僕の気まぐれが、れいむの感情を、ひいては命をも翻弄してしまうのだ。 こんな可愛い生物の生殺与奪を腕一本で自由に出来るのが、滅茶苦茶楽しい。 とは言っても、命を翻弄するレベルまでやってしまうと、もう愛で虐めではない。 僕はそこまでハードなことはしない。僕が好きなのは、あくまでも“愛で虐め”なのだ。 「もうやだ!!!おいかけっこしない!!!」 散々痛めつけられてさすがに学習したのか、泣き止んだれいむは膨れてそっぽを向いてしまった。 あぁ、これはちょっとやりすぎたかなぁ。ちょっと反省。 「そんなこと言わないで、もっと追いかけっこしようよ」 僕は、れいむの背中や頭を撫でながら優しく呼びかける。 ぷくっと膨れている状態の、れいむの身体の弾力が指に伝わって心地よい。 「いやだよ!!!おかしさんゆっくりしてくれないんだもん!!!」 「大丈夫だよ。さっきよりゆっくり逃げるから、追いかけっこしようよ」 「ゆゆぅ……ほんとう?」 こうでも言わないと、遊びに参加してくれないだろう。 本当は避けたかったのだけど、苦渋の決断である。 「本当だよ。お兄さんは嘘つかないよ」 「ゆっ!!わかったよ!!!おかしさんはゆっくりゆっくりにげてね!!!」 交渉成立だ。再びれいむと僕の追いかけっこが始まる。 「ゆっくりまってね!!ゆっくりれいむにたべられてね!!!」 「おぉ、もう少しで追いつけそうだな。頑張れれいむ!」 今度こそ追いつける、と自信満々の顔をしているれいむ。 だが、追いかけっこを再開して2,3分後に事件が起こった。 予兆はあった。でも、気づいたときには手遅れだったのだ。 「ハ……ハァ…」 「ハァッ、クションッ!!!!」 盛大なクシャミ。一瞬硬直する、僕の手に握られたお菓子。 「ゆゆっ!?おかしさんがゆっくりしてるよっ!?」 その隙を、れいむは見逃さなかった。 鼻を擦りながら目を開けると、お菓子にはれいむががっしり噛み付いていた。 はむはむと口を動かして、ゆっくりとお菓子を咀嚼している。 「むーしゃむーしゃ!!しあわせえぇぇ〜♪♪」 目に涙を浮かべて、笑みをこぼすれいむ。 大きく口を開けてパクッとお菓子に噛り付き、頬をぱんぱんに膨らませる。 そして、口の中に含んでいたものを一気に飲み込むと、その笑顔を僕のほうに向けてきた。 「ゆゆっ!おいかけっこはれいむのかちだね!!とてもゆっくりしたおかしさんだったよ!!」 喜びの声を上げるれいむに、僕は微笑み返し――― その瞬間、僕の中で何かが切れた。 バアァアァン!!!! 僕の拳が、猛烈な勢いでテーブルを叩く。 テーブル全体が振動し、コップも花瓶もナイフもフォークもガタガタと音を鳴らして微かに跳ねる。 「ゆびぃっ!?いきなりなにするの!?れいむをおどろかせたおにーさんは、ゆっくりあやまってね!!!」 突然の大きな音に驚いたれいむは、ぷくっと膨れて僕のほうを睨む。 だが僕の顔を見た瞬間、その表情は一転して恐怖の色に染まった。 「ひいぃっ!?ゆ…ゆっくじして……ね?」 「アァ? 謝れって言ったのか? それ、本気で言ってんのか? ンン?」 すっかり怯え切って硬直しているれいむを、僕は左手で掴みあげる。 ぎりぎりと力を込めていくに従って、れいむが苦しみの声を上げ始めた。 「ぐ…ぐるじぃ……ゆっぐじ…させてぇ…!!」 「……なぁ? どうしてお菓子を食っちまったんだ?」 「ゆっぶ……だ、だってぇ……れいむはおかしを…た、たべたかったんだよ…!」 それを聞いた直後、僕はれいむを握り締める力を強める。 口や目から餡子が飛び出しそうになるのを、れいむはぎゅっと全身に力を込めて耐えている。 「どびゅぇっ……や、やべでぇ…れいぶがじんじゃうぅ……!!」 「お前が死ぬとか死なないとか、今はどうでもいいんだよ。食いたいとかどうとかいう欲望も、どうでもいいんだよ。 僕は追いかけっこを楽しんでたんだぞ? なのにどうして食っちまうんだよ! 食ったらそれで追いかけっこは終わりだろうがァッ!! この低脳クズれいむッ!!!」 ギュウウウウゥゥゥ!!!! 「ひびぃゅ!?びあ゛あ゛や゛や゛や゛あ゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ……!!」 このれいむ、どうしようもない大馬鹿野郎である。 僕の楽しみの時間を、こいつは自分の欲求を満たすだけのために終わらせやがったのだ。 到底、許せるものではない。れいむには、自分が犯した罪の重さを、僕の怒りの深さを、ゆっくりと理解してもらおう。 とは言え、このままれいむを握っていると思わず潰してしまいそうなので、一旦テーブルの上に解放する。 「ゆふぅっ……おにーざん゛…こわいよ゛っ?……ゆっくりできな゛い゛よ゛?」 「はぁ? 僕の楽しみを奪っておきながら、自分だけゆっくりしようなんて……そんな勝手は通らないんだよ!!!」 「ゆひぃっ!!ごわ゛い゛い゛い゛ぃい゛ぃ!!!!」 バンバンバンとテーブルを繰り返し叩きながら、大声でれいむに罵詈雑言を浴びせる。 テーブルの上のれいむには、それに抵抗する気力は最初から無かった。逃げるという思考にすら至らないらしい。 目をぎゅっと瞑って俯いたまま、僕の言葉の暴力が止むのをひたすら待ち続けていた。 「オイオイ、食うもん食っといて黙ってりゃ済むと思うなよ?」 れいむの髪を鷲づかみにし、そのまま宙吊りにして高く持ち上げる。 頭皮に全体重が掛かって、尋常でない痛みがれいむを襲った。 「イガややい゛ア゛ア゛!?!やべでやめでやめれあだまがい゛だい゛い゛い゛あい゛い゛ぃいぃい!!!」 「そうかそうか痛いか。でもお兄さんの心はもっと痛んでるの。そこらへん、ゆっくりしないで理解してね」 胸に手を当てて泣くフリをしながら、れいむを握っている手をぱっと離す。 頭の痛みから解放され、一瞬表情を和らげるれいむだったが…… 「ゆ?おそらをとんでるみた…い゛い゛い゛や゛あ゛あ゛ぁあ゛ぁぁあぁああぁぁ!?!」 心地よい浮遊感を感じていられたのも、最初の0.2秒だけ。 先ほどテーブルから落ちたときの記憶が、鮮やかに蘇る。 普段なら有り得ないスピードで近づいてくるフローリングの床に向かって、れいむは力の限り叫んだ。 「ぢめんざんゆ゛っぐぢどい゛でえ゛え゛え゛え゛ぇぇえ゛ぇぇえ゛ぇぇぇぇえぶぎゅえ゛っ!!!!!」 びたぁん!!!! 顔面から床に激突し、ぐったりとして動かなくなるれいむ。 しばらくすると、びくびく震えながら痛みに耐えて起き上がった。 顔全体が真っ赤に染まり、ところどころ痣のように黒くなっている。 「いだいいぃぃいいぃ……ゆっぐぢでぎな゛い゛い゛い゛ぃい゛い゛ぃぃ……!!!」 れいむの周りに、涙が水溜りのように広がっていく。 僕はもう一度、れいむの髪の毛を引っ掴んで宙に持ち上げた。 「れいむぅ? 反省した?」 「ゆ゛ぅ……どう…ぢで?……れいぶはぁ……おがじぉ…」 「どうやら、僕の心の痛みをまだ理解してないようだね。お兄さんは悲しいよ」 手を放す。落ちる。結果はさっきと同じだ。 だが、体力は確実に削がれてきている。床に激突してから起き上がるまで、さっきより時間が掛かった。 そんなことを、れいむが喋らなくなるまで繰り返した。 自力では起き上がれなくなったれいむを、僕は同じように髪を引っ張り上げて宙吊りにする。 さっきと同じ問いに、再び答えてもらうためだ。 「どう? そろそろ反省したかな?」 「ゆぎひぃ……ごぉ……ふっ………ごめ゛ぇ」 「はい時間切れ。次行こうか、次」 れいむの深い反省を促すために、僕は台所の流し台の中にれいむを叩き込んだ。 ゴオオォンと響くステンレスの音が心地いい。 「ゆ゛ひっ!?……なっ……な゛にずる゛の゛……?」 ジャアァァァァーーー!!! ボウルの中に水を溜めているのを見て、恐怖に震えながら問うてくるれいむ。 答える必要はない。すぐに、その答えを身をもって理解するのだから。 僕はれいむの両頬を掴んで持ち上げると、顔が下になるように向きを変える。 そして、水が満タンになったボウルの上に持ってくる。 ゆらゆら波立つ水を見て怯えるれいむの震えが、手に伝わってきた。 「じゃあ反省したら僕に言ってね。いつでも引き上げてあげるから」 「ゆっ!?やめてね!?おにーさん!?れいむがゆっくりできながぼbっぼbがぼあgぼあ!?!?!」 そして、入水。 出鱈目に暴れ狂うれいむだが、それで僕の拘束から逃れられるわけが無い。 それでも、れいむは息が出来ない苦しみから脱出しようと必死にもがき続ける。 「もごぉ!!もぼばがぼぼお゛ぼあ゛お゛あ゛ぼあ゛も゛ばぉ!?!」 何か言っているようだが、それは反省の言葉ではないらしい。 ここまでやっても反省しないなんて、なかなか強情なやつである。 「うごぉ!!……びゅぼあ゛お゛あ゛お゛ぼあ゛……!」 30秒ぐらい経過すると、だんだんれいむの暴れ方から力強さが失われてきた。 普通なら『ごめんなさい』の一言ぐらい簡単に口にするはずだが、水に顔を突っ込んだままのれいむはまだ意地を張っている。 ごぼごぼ訳のわからぬ事をほざくだけで、反省の色は欠片も見せようとしない。 このまま水に侵されて死なれても困るので、一度水から引き上げてやることにした。 「ゆばはぁぁっ!!!……ゆふぅ…ゆべぇっ!!……ゆひぃ…ゆひぃ……」 薄茶色に染まった水を吐き出して、青ざめた顔をこちらに向けるれいむ。 僕がれいむにこの質問をするのは、これで3回目だ。 「れいむ? もう反省した?」 「ゆぶぶぇ……ゆっぐじぃ……はんせい゛……」 「声が小さい。もっと深く反省してね」 僕は再び、れいむの顔をボウルの水の中に突っ込んだ。 最初、気が狂ったように暴れるれいむ。だが、1分ぐらい経っていきなり大きな泡を吐き出した。 もしかしたら、これが反省したというサインなのかもしれない。そう思った僕は、急いでれいむを引き上げる。 「反省した?」 「ゆひぃっ!!はひぃっ!!ごべ…ごべん゛な゛じゃい゛ぃ!!!ははっは、は、はんぜい゛じでばずう゛う゛う゛ぅぅぅ!!!」 「何を?」 「ゆっ!?そ…それは……!!!」 「反省の色、なし」 反省してくれないのなら仕方ない。 れいむが深く反省するまで、れいむには何度でも僕の心の痛みを疑似体験してもらおう。 「いやぁっ!!!おみずやだぁあぁあぁあぁもごおあ゛お゛あ゛も゛ぼも゛ごご!!?」 気が遠くなるほどの息苦しさと、それに比例して襲ってくる胸の熱さ。 それらから逃れようと、何も考えずにぐねぐねと暴れるれいむ。 このまま苦しみ続けた先に、きっと楽になれる場所があるんじゃないか。 いっその事、そこに行って楽になりたい!! きっと、れいむはそう思っているに違いない。 だが、少なくとも今日のところは、れいむは“そこ”にたどり着けない。 れいむが動かなくなる直前に、僕が水から上げるからだ。 「反省した?」 「ゆごぇっ!!…は、はんせい゛してま゛すぅ!!!もうおにーざんにだまっでおがじだべばぜんっ!!!」 「発音が下手でわからないや。もっと反省してね」 「いぎゃあぁぁあぁぁぁやべでえええぇぇぇぇおみずい゛や゛だい゛や゛い゛や゛い゛や゛い゛や゛いあyだあああい゛あ゛!!!!」 パシャン 「反省した?」 「はひぃっ!!も、もう…おにーざんに…だまっで…おがじを……だべま゛せん゛…!!」 「感情が篭ってないね。もう一回」 パシャン 「反省した?」 「お、ぼおえぇっ!!…ご、ごめんなさいぃ……もう、お、おがじを…」 「あ、ゴメン。ラジオに気をとられて聞いてなかった。もう一回ね」 パシャン 「反省した?」 「ゆひぃ…ゆひぃ………ごめ、ごめんなs」 「腕が疲れた。下ろすね」 パシャン 50回目ぐらいだったか。 れいむがやっと、明瞭な発音で感情を込めて、謝罪の言葉を述べてくれた。 「ご、ごめんなざい゛ぃっ!!!!も゛っ…もうにどとおにーさんにだま゛っておかじをたべま゛ぜんっ!!!」 「そうか、反省しているのか。まぁ、誰にだって間違いはあるからね。しょうがないことだよね。 でも今度からは気をつけてね。お兄さんは、遊びを邪魔されるのは“大嫌い”だからね」 許してもらえたのがよほど嬉しかったのか、れいむは涙を流しながらぐてっと流し台の中に倒れこんだ。 れいむの身体をテーブルの上に上げてやり、ドライヤーで顔面を乾かしてやる。 顔の皮は水を吸って溶け始めていて、一部中の餡子が露出しているところもあった。 その部分に熱風が当たる度に、ゆひぃっと短い悲鳴を上げては跳びはねるれいむ。 だが、ドライヤーの風から逃げようとするやつが“大嫌い”だと告げると、れいむは途端に大人しくなった。 「れいむはもう二度と同じ間違いはしないよね? れいむはいい子だもんね?」 「ゆっ…ゆっくりいいこだよ……だからもう…ま、まちがわないよ…!」 どうやら、僕の心の痛みを本当に理解してくれたようだ。 僕がれいむに微笑みかけると、れいむはゆひぃっと悲鳴を上げた後、ぎこちない笑顔を返してくれた。 それから。 お兄さんとれいむは、いつもと変わらぬ暮らしを送った。 れいむは、いつもテーブルの上でじっとしていた。 自由に跳ね回ることも、おもちゃで遊ぶこともせず、じっとしていた。 予期しない原因で、再びお仕置きを受けるのが怖かったから。 何が原因でお仕置きを受ける羽目になるか、わからなかったから。 朝も、昼も、夜も。れいむは窓の外だけを見つめ続けた。 物思いに耽っているのだろうか? そうかもしれない。 外にあるというゆっくりプレイスがどんな場所なのか、れいむなりに想像しているのだろう。 そして消灯時刻になると、眠っている間に粗相をしないように、何にもぶつからないよう広い場所で眠りにつく。 今まで気にしなかったことにも、注意するようになった。 ご飯を食べるときは、その食べかす一粒一粒に至るまで神経を張り巡らせる。 テーブルの上を移動するときは、ナイフやフォークの音を鳴らさぬように這いずる。 れいむからお兄さんに話しかけることもしなくなった。 必ず、お兄さんから話しかけてくるのを待つようにしていた。 とにかく、お兄さんの“何か”を刺激してはいけない。 でもその“何か”がわからないので、れいむは実に非効率的な手段をとるしかなかった。 「さぁ、れいむ。追いかけっこするぞ〜」 お兄さんが、手にお菓子を握ってやってきた。 れいむの一番憂鬱な時間が、始まる。 「ほーらほーら、早く追いかけないとお菓子が逃げちゃうぞ〜」 「ゆぅ!ゆっくりおいかけるよ……!」 お兄さんが握ったお菓子が離れていくのを、れいむはひたすら追いかける。 コップとコップの間を縫い、ナイフとフォークを飛び越えて、ひたすら追いかけ続ける。 でも、決して追いついてはいけない。 何故なら、れいむは思い知らされたから。 これは、お菓子を食べさせてくれる遊びではない。 追いつかず、お菓子をずっと追いかけ続ける遊びなのだと。 これがお兄さんの楽しみであり、これを勝手に終わらせてしまった場合、酷いお仕置きを受けることになる。 れいむはお仕置きを一度しか受けた事が無いが、もう二度と受けたくないと思った。 「フフフ、楽しいなぁ」 必死にお菓子を追いかけるれいむを、ウットリとした表情で見つめるお兄さん。 (れいむはぜんぜんたのしくないよぅ!おかしさんむーしゃむーしゃしたいよぉっ!!) 目の前をふわふわ移動するお菓子。 ホワイトチョコレートが全体に掛かっていて、とても甘そうな大好物。 その気になれば、ぴょんと跳ねて一齧り。簡単なことだ。 でも、それができない。追いかけっこの終わりを意味するからだ。 「ゆぅ〜…ゆっくりぃ〜……まってぇ〜…」 気のない声をあげながら、今にも停止しそうなお菓子をゆっくりと追いかける。 昨日も、今日も、明日も同じ遊び。追いつけるのに追いついてはいけない、そんなかけっこをれいむは強制される。 毎日毎日、れいむが飽きてもお兄さんが飽きない限り、その遊びは繰り返し行われる。 れいむが風邪をひいても、怪我をしても、妊娠しても、臨終間際でも、お兄さんの気分次第で遊びは強行されるだろう。 「ほらほら、どうしたんだ? お菓子が逃げちゃうぞ? 今だ、一気に飛びつくんだ!」 「ゆぅ…おかしさんゆっくりしてね……れいむにむーしゃむーしゃされてねぇ…!」 そう言って、お菓子に飛びつくフリをするれいむ。 だが、届かない。分かりきっていることだ。 お兄さんがいつも、到底追いつけないスピードでお菓子を引っ込めてしまうのだから。 これは、儀式。遊びを終わらせる許可をもらう、儀式である。 以前までのれいむだったら、ここで落胆のため息をつくところだが… 今のれいむは違う。お菓子が視界から消えたことで、ほっと胸を撫で下ろすのだ。 「うーん、残念。今度は追いつけるといいね!」 「ゆ、ゆぅ……ゆっくりくやしいよ。こんどはおかしさんゆっくりしてね……!」 ゆぎぎと下唇を軽く噛み、れいむは悔しがるフリをする。 これはれいむにとって遊びではない。演劇だ。 まったく自分を表に出さず、『素直で追いかけっこ好きなれいむ』を演じる演劇だった。 悔しがるれいむの頭を、お兄さんはその感触を味わうように撫でてやる。 そして彼は最後に、お菓子をポケットに突っ込みながらこう呟いた。 「やっぱり僕は、“愛で虐め”が大好きだなぁ! あ、もちろんれいむも大好きだよ〜♪」 れいむの全身を揉みくちゃに撫で回すお兄さん。 その間、れいむは嫌がる素振りも見せず……ずっと、味気ない笑顔を張り付かせていた。 「あぁ、れいむは可愛いなぁ。明日も明後日も来週も来月も、ずっとずぅーっと追いかけっこして遊ぼうね♪」 れいむはきっと、二度と普通の遊びはできない。 お兄さんのペットを、やめないかぎりは。 (終) あとがき れいむを愛で虐めるためにれいむを虐待する、変なお兄さんでした。 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける