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静寂の夜 作詞:芳田 作曲:芳田 編曲:芳田 唄:初音ミク 中文翻譯:Alice 寂靜的夜 度過靜靜沉睡的冬夜 深沉的夜亮了起來 聽到時間流逝的腳步聲 已將自己丟下前進了 回頭所見盡是坑洞的道路 還未能完全習慣受傷呢 僅僅追求著悄然流逝的幸福 就能感到滿足 在殘酷的時間洪流中 如果能夠找到不會動搖的東西 不管被怎樣型態的現實持續沖刷著的我們 仍抱著不願被改變 這樣的小小妄想 雖然連所求為何都不清楚 卻總是渴求著什麼 被奪去的這份溫暖 也終有一天會變為懷念吧 在這廣大的世界之中 盼望著那一瞬的安詳 無止盡的瞬間 來臨的每一天 現在彷彿要崩壞一般 能笑出來的堅強 或是共同擁有的愛 我想要試著去相信 被給予的事物是那樣的無趣 黯淡無光的心情反覆持續 正眺望著穿透深夜的星星呢 話語什麼的不需要了 在這持續寂靜的世界中 如果光輝正逐漸消逝的話
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せいじゃくのよる【登録タグ せ 初音ミク 曲 芳田】 作詞:芳田 作曲:芳田 編曲:芳田 唄:初音ミク 曲紹介 芳田氏 の13作目。 写真は hanna氏 が手掛ける。 歌詞 密やかに眠る冬のアト 深く沈む夜が明けて 時を刻む足音に 取り残された気がした 振り返れば穴だらけの道 未だ傷つくことに慣れず 通り過ぎた幸せばかり求め続けて 満ち足りた気分でいた 残酷な時の流れに 揺るがないモノ一つ見つけられたら どんな風に現実に流され続けようと僕達は 変わらぬままでいたいと 淡い幻想を思う 何が欲しいかすら分からずに いつも何かを求めてる 奪い去ったその温もりも いつの日か懐かしさへと変わるでしょう 雄大な世界の中で ふと気づける安らぎを願うよ 絶え間ない瞬間 降り掛かる日々に 今が壊れてゆきそうで 笑える強さとか 分かち合う愛とか 信じたくなる 与えられることがやるせなく 色あせた気持ち繰り返す 通り抜けた夜更けの星を眺めていたね 言葉なんていらない 静寂の続く世界に 輝き消えゆくことが出来たら コメント 名前 コメント
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風も波もない穏やかな海の底に佇む、小さな海中洞窟。 「ふぅ・・・」 その最奥にある薄暗い住み処の中で、1匹の大きな海竜が落胆気味に小さな溜息をついていた。 透き通った紫色と純白の2色に塗り分けられた体をまるで大蛇のように艶かしくくねらせながら真っ赤な長髪を靡かせるその海竜は、仲間達の間でナギと呼ばれている。 長年この暗い洞窟の中で勇猛な雄龍の出現を待ち続け、そしてついに数年前、ようやく深い山間の洞窟から移住してきた雄龍と結ばれて可愛い2匹の子を授かったあの海竜である。 だが常に勝気で夫であるアンクルにすら滅多なことでは弱みを見せない彼女にも、ここにきて初めてある葛藤と決断に苦しむ時期が訪れていた。 ザバッ 「うっ・・・な、何だ・・・お前か・・・」 洞窟の中に広がる水面から食料となる魚を大勢咥えたまま顔を出した途端、ナギが一瞬ビクッと身を強張らせてはワシの顔を見て安堵の息を漏らした。 仮にも夫に向かって何だとは失礼な話だが、どうも今の彼女にはワシにも言えぬような深い悩みがあるらしい。 「一体どうしてしまったというのだ、ナギ?ここ数日、ずっと何か悩み事を抱えているようではないか」 水から上がって口の中で盛大に暴れる魚達を大量の水とともにゴツゴツした岩床の上へと吐き出すと、ワシは明らかにいつもと様子の違う妻を心配してそう声を掛けてみた。 「ああ・・・実は、あの子供達のことなのだが・・・彼らももうすぐ3歳になるだろう?」 「む・・・そう言えば、ワシとそなたが出会ってからもうそんなに経つのだな・・・早いものだ」 「3歳ともなれば、海竜の子は巣立ちを迎える時期なのだ。それで・・・少々悩んでいてな・・・」 それだけ言うと、ナギがワシから視線を外すようにして再び顔を俯かせる。 「子供達が巣立つのならよいことではないか。一体何を悩む必要があるというのだ?」 「わ、私にとっては産まれて初めて授かった念願の子供達なのだぞ!?そう簡単に手放すことなどっ・・・!」 成る程・・・彼女の子供達に対する思い入れは並大抵のものではないと思っていたが、ここにきて子供達の巣立ちにも頭を悩ませているとは考えもしなかった。 まあ、その気持ちはわからなくもない。 暗く冷たい深海の底で命懸けのまぐわりを敢行した末、ようやく産むことのできた2匹の子供達。 リドもマリンも、月並みな表現だが目の中に入れても痛くないほどに可愛いことは認めよう。 だがそれでも・・・いやだからこそ、彼らを無事に巣立たせてやることが親であるワシらの使命ではないのか? 「しかし、そうは言ってもいつまでもここで子供達と一緒に暮らすわけにはいかぬだろう?」 「わかっている・・・だがあの子達も、突然私達から引き離されては困惑するだろうと・・・」 どうやら、またしてもナギの心配性が顔を覗かせ始めたらしい。 いやもちろん、これも何とか子供達をそばに置いておきたいという彼女の願いから出た言葉なのはわかっている。 しかし裏を返せば、これはもしかしたら彼女を説得する格好の材料になるかもしれなかった。 「わかったわかった・・・それなら、1度あの子達を近くにある他の洞窟に住まわせてみてはどうだ?」 「な、何・・・?」 ワシがそう言うと、ナギが一体何をといった様子で怪訝そうな眼差しをこちらに振り向ける。 「両親と離れて暮らすことに慣れさせるのだ。子供達さえそれで問題が無ければ、そなたも納得するのだろう?」 「あ、ああ・・・そ、そうだな・・・」 その返事の様子からすれば明らかに納得はしていなかったものの、ナギはその直後に遅まきながらワシに言い包められたことを悟ってキッとこちらを睨みつけていた。 「む・・・ここにもあるのか・・・」 無言で詰るような妻の視線から逃げるようにして住み処を飛び出してから数時間、ワシは早くも子供達を住まわせられそうな他の海中洞窟を3つほど見つけ出すことに成功していた。 3年もこの海で暮らしていたにもかかわらずこれまで気が付かなかったが、その気になって探せば海竜の巣というものは意外とそこら中にあるものらしい。 そう言えば、以前ナギにも聞いたことがあるような気がする。 これらの洞窟は全て強靭な牙を持つ雄の海竜が岩盤を掘って作ったもので、彼らは数年おきに自分の作った洞窟へと戻ってくる習性があるというのだ。 そしてナギを初めとした雌の海竜達がそれらの洞窟の中に住み付くと、いずれ雌雄の海竜が出会うことになる。 つまり、本来海竜達はそうやって番いとなる相手を見つけているのだろう。 まあ・・・あの勝気なナギのことだ。 今の住み処に戻って来た雄の海竜が、一体どんな目に遭わされて追い返されたのかは想像に難くないのだが・・・ ワシは新たに見つけた洞窟の中に誰も住んでいないことを確かめると、空の夕焼けを映して徐々に薄い朱に染まっていく海面を見上げた。 そろそろ、子供達が帰ってくる頃だろう。 しっかりと事情を説明すれば、彼らを新たな洞窟に住まわせることはそう難しいことではないはずだ。 しかしナギの話を考えると、子供達を別の洞窟に住まわせた場合にそこへ雄の海竜が戻ってくる可能性がある。 まあそれはそれで楽天的に考えればマリンにとっては新たな出会いになるのかも知れないが、雄龍であるリドの場合はそうもいかぬに違いない。 自分の掘った巣にいるところを見つかれば、恐らく雄の海竜に戦いを挑まれることになるだろう。 もしそんなことになったら、まだようやく魚の獲り方を覚えたばかりの幼いあの子がこんな大きな洞窟を掘り出すような雄海竜に勝てるわけがない。 特に水の中では、このワシでさえ妻のナギには何1つ勝てるものがないのだから。 「ふぅむ・・・妻に子供達の移住を持ち掛けたのはいいものの・・・なかなか簡単にはいかぬものだな・・・」 妻の待つ住み処へと泳ぎながら、ワシは正直途方に暮れていたと言ってもいいだろう。 最後の手段としてワシとナギが他の洞窟に移り住むという手もあるが、元々子供達の巣立ちにあまり積極的でない妻のこと、素直に協力してくれるとは思えない。 だが精々数日、長くても数週間だけほんの少し住み処を借りるだけならば、特に問題も無いような気がする。 仕方が無い・・・もうここまできたら乗りかかった船というものだ。 最後に見つけた洞窟は少し小さめだが、構造はワシらが住んでいる洞窟とほとんど似たようなものだった。 マリンとリドには、しばらくあの洞窟で暮らしてもらうことにしよう。 恐る恐る住み処に戻ってみると、陸の隅で不機嫌そうに佇んでいたナギがゆっくりとこちらを振り向いた。 「子供達を住まわせる場所は・・・見つかったのか?」 「うむ・・・ここから少し南に行った所に、子供達には丁度よさそうな洞窟がある」 「そうか・・・」 ワシの返事を聞くと、ナギはいよいよ暗く落ち込んでしまっていた。 思えば1年程前に子供達が外洋であの巨大なサメに襲われてからというもの、彼女は余計にその心配性を強めてしまったのか、そばに子供達のいない夜を過ごすことなど考えられないのだ。 「ナギ・・・」 だが妻を気遣って声を掛けようとしたその時、背後の水溜りからザバザバッという2つの水音が聞こえてくる。 「ただいまー」 咄嗟に後ろを振り向いてみると、正に今妻の頭を悩ませている可愛い子供達が住み処に帰ってきたところだった。 「どうかしたの?パパもママも」 両親の間に流れている重々しい空気を読み取ったのか、ワシに似て薄い緑色の鱗に身を包んだ小柄なリドが少しだけ不安げな面持ちでそう尋ねてくる。 「いや・・・何でもないのだ。ただ明日の朝、少しお前達に話がある」 「何?話って?」 そう言うと、まだ水に浸かりながらワシと弟のやり取りをじっと聞いていたマリンが唐突に声を上げた。 「それは今は気にしなくともよい。それより、今日は何処へ行ってきたのだ?」 「今日はリドが海岸の方に行きたいって言うから、あたしも一緒についていったの」 「海岸・・・?」 その娘の言葉を聞いて、ワシはふと首を傾げていた。 ワシの記憶が確かならばこの住み処がある辺りは高い崖が延々と聳え立っていて、砂浜のあるような海岸に出るとしたらかなり遠くまで泳いで行かなければならないはずだ。 「どうやらかなり遠出をしてきたようだが、海岸などに行って何か面白いものでもあるのか?」 「気温の高いこの時期は、人間達が大勢海岸に集まっていることが多いのだ。私も、昔は見物したことがある」 突如として背後から聞こえてきた妻の声に驚いてそちらを振り向くと、彼女はさっきまでの暗い表情を胸の内に押し隠して無理に平静さを装っているようだった。 いつもならしっかりと地面を踏み締めているはずの彼女の大きな胸ビレは白い腹にピタリと押しつけられていて、明日になれば子供達が目の届かぬ所へ行ってしまうという不安を必死に堪えている様子が窺える。 「ふむ・・・そうか・・・」 それにしても、リドもマリンも何時の間にか彼らだけで随分と遠くまで出掛けて行くようになったものだ。 これだけ毎日朝から晩まで住み処を離れて過ごせるのであれば、もうすぐにでも独り立ちできそうなものなのだが・・・ やはり、先に妻の子離れを促してやるべきなのだろう。 だがそんなワシの考えを読み取ろうとしてかじっとこちらを見つめていたナギと思わず目が合ってしまい、そそくさと彼女から目を切って子供達へと言葉をかける。 「お前達、遠出して大分疲れたのだろう?今日は早く寝るといい」 「う、うん」 「は~い」 そして彼らからいつもと変わらぬ明るい返事が返ってくると、ワシは一先ずホッと胸を撫で下ろしていた。 「んむ・・・んぐ・・・」 「うむぅ・・・ぬ・・・」 子供達が寝静まった住み処の中に静かに響く、老龍と海龍の息遣い。 緑と紫と白の3色に塗り分けられた2つの蛇体が艶かしく絡み合い、ぬめった胸ビレと鋭い爪を生やした厳つい手がお互いの体を慈しむように這い回っている。 グチュッ・・・クチュッ・・・ズリュッ・・・ 老龍の下腹から顔を出した雄槍はプックリと潤み膨らんだ海竜の割れ目の中へと根元まで突き入れられ、螺旋状に巻き付き合った2匹の体が岩床の上を転がる度に卑猥な水音を立てながら激しく扱き上げられていた。 そしてやがて体内に込み上げてきた熱い奔流の予感に、雄龍が一足先に屈服の喘ぎを上げる。 「ぐ、うぅ・・・ナ、ナギ・・・ぬあ・・・あぁっ・・・!」 ドプッ・・・ドク・・・ドクドク・・・ そばで眠るマリンを起こさぬようにと気遣ってか必死に声を噛み殺してはいたものの、あまりの射精の快感に雄々しい龍の体がビクビクと跳ね回る。 だがナギはそんな夫を逃さぬように長い尾でギュッと締め上げると、両の胸ビレで彼を力一杯に抱き締めていた。 「う、うあっ・・・うああっ・・・」 グッチュ・・・グジュッ・・・ヌリュリュッ・・・ まだ射精したばかりで張り詰めているワシの肉棒を、妻の蕩けた肉襞がなおも容赦なく舐め回してくる。 つい1分程前まではお互いにお互いの体を愛撫し合っていたというのに、今の彼女は無力になった雄をしゃぶり尽くそうと内に秘めた嗜虐心を剥き出しにしていた。 ギュッ・・・グブッ・・・ピュピュ・・・ やがて抵抗する気力も失って成すがままにあるだけの精を搾り取られると、ようやく妻がいつもの満足げな笑みを浮かべながらワシの"拘束"を解いていく。 「はぁ・・・はぁ・・・お、おのれナギ・・・突然裏切るとは卑怯だぞ・・・」 「フン・・・この程度で音を上げるとは情けない奴だな・・・もう毎度のことだが・・・」 「うぐぐ・・・言わせておけば・・・」 嘲るように投げかけられたナギの言葉に胸の内に何とも言えぬ悔しさが込み上げてきたが、すっかり精気を抜かれてしまった体にはしばらく力が入りそうにない。 それに表面上は自尊心を傷つけられて怒った雄龍を演じてはいるものの、それも妻の言う通り毎度のこと、今ではこれがワシとナギの間で交わされるある種の愛情表現になっていた。 「それはそうと・・・やはり、子供達は明日ここを出ていくのか・・・?」 やがて交尾の余韻に息も落ち着かぬ内に、唐突に妻がボソリとか細い声を漏らす。 「・・・・不安なのか?」 「あの子達には独り立ちはまだ早いのではないかと言っているのだ」 「そんなことなどあるものか・・・そなたも、もっと子供達を注意深く見てみるがいい」 ワシは妻を諭すようにそう言うと、彼女の顔を水辺の方へと向けさせた。 その水と岩床の境目の辺りで、マリンがクルンと丸まって蹲ったままスースーと静かな寝息を立てている。 一方リドの方はと言えば、暗い水の底に横たわりながらゴソゴソと時折寝返りを打っていた。 今はナギとともに暮らしているが故にワシもこうして陸に上がって眠ることにしているが、かつてあの山奥に住んでいたときのように、本来龍は水底で静かに身を伏しているものなのだ。 海竜との間にできた子供とはいえ、そういう意味ではリドにも立派にワシの習性が受け継がれているのだろう。 「あの子達はもうワシらに依存などしていないのだ。リドもマリンも、随分と大きく成長したではないか」 「・・・・・・全く・・・お前は酷い夫だな・・・」 実際に子供達の様子を見て少しは納得してしまったのか、ナギはまるで枕にするかのように仰向けになったワシの首筋へグリグリと顎を擦りつけると小さな声でそう呟いたまま眠りについてしまっていた。 次の日の朝、ワシは妻を住み処に残すとリドとマリンを連れて明るい海の中へと出て行った。 「ねぇパパ、今日はどこへ行くの?」 「ここから陸沿いに南へ下った所に、小さいが住みよい洞窟がある。お前達は、今日からそこで暮らすのだ」 「ええっ!?ど、どうして・・・?」 ワシがそう言うと、流石に突然の別居を言い渡されて驚いたのかリドが素っ頓狂な声を上げる。 「お前達ももう3歳になるのだぞ?いつまでも子供のままというわけにはいかぬし、いずれは巣立たねばならん」 「じゃあ・・・もうパパにもママにも会えないの・・・?」 「う・・・そ、それくらいは構わぬが・・・これからは食料も自分達で獲って、夜もお前達だけで過ごすのだ」 不覚にも不安げな表情でそう聞き返すマリンの様子に動揺して、ワシは思わず次の言葉に詰まってしまっていた。 だがやはり賢い子供達のこと、素直にワシの意図を汲み取ってくれたのか、引き返そうとするような素振りなど全く見せずに後をついてきてくれている。 そうしてしばらく無言のまま暖かい海の中を泳いでいる内に、やがて件の海中洞窟が澄んだ水の向こうにその姿を浮かび上がらせていた。 「さあ、ここだ」 「ここって・・・」 パパに連れて来られた南にある小さな海中洞窟・・・そこは1年程前に、僕が最初に見つけた洞窟だった。 かつて外洋で大きなサメに襲われた後、姉とともにここへ遊びにこようとしてずっと忘れていた場所だ。 「そのうちワシがお前達を迎えにこよう。それまでは、決してワシらの住み処に戻ってきてはならぬぞ」 「・・・わかった」 僕が返事をすると、パパはサッと踵を返してママの待つ洞窟へと帰っていった。 「あたし達、本当に置いていかれちゃったね・・・リド」 「う、うん・・・でもさ、たまにはパパもママも気にせずに好きなことができるっていうのもいいんじゃない?」 「う~ん・・・それもそうね。夜遅くまで遊んでても誰にも怒られないわけだし」 そう言いながら、ついさっきまでどことなく落ち込んでいた姉の顔に元の可愛らしい笑みが戻ってくる。 「じゃあさ・・・お腹も空いたし、取り敢えず魚でも獲りに行こうか?」 「賛成~!」 しばらくパパにもママにも会えないという寂しさとは裏腹に、僕達は何だか自由になった気分で朝食の魚を探しに出掛けることにした。 姉と別れて魚群を追い回し、お腹一杯になるまで魚を捕まえて新しい住み処に戻って来たときには、既に空に夕焼けの手がゆっくりと伸びてきていたところだった。 結局のところ、一旦外に出てしまえば住み処がどこだろうとそれはさして大きな問題ではない。 これまでの暮らしとの1番大きな違いは、真っ暗な夜にパパもママも僕達のそばにはいないということだ。 僕は夜に食べる分の魚達も少し口に含んだまま住み処の中に入っていくと、それを乾いた岩床の上に吐き出して姉の帰りを待つことにした。 水と陸に半分ずつ切り分けられた、小さな明り取りの窓がある薄暗い洞窟。 大きさは今までの住み処より一回り小さいくらいだが、構造は正に瓜二つだ。 こういう洞窟は全部雄の海竜が掘っているっていう話をママに聞いたことがあるけれど、僕もいずれは妻になる雌海竜と出会うためにこんな大仕事をやってのけなくてはならないのだろうか? ザバッ そんなことを考えていると、随分と大漁だったのか口を大きく膨らませた姉のマリンが水から顔を出していた。 そして僕と同じように床の上に活きのいい魚達の山を築き上げると、初めての新しい住み処をグルリと見回し始める。 「へぇ~・・・ちょっぴり狭い気もするけど、あたし達には丁度いい住み処じゃない」 「実はさ、ずっと前に丁度いい洞窟を見つけたから今度行ってみようって言っただろ?あれ、ここのことなんだ」 僕がそう言うと、姉がまるで昔のことを思い出すかのように朱色を映す洞窟の天井を見上げる。 「あら、そう言えばそんなこともあったわね・・・どうしてここに来ようなんて話になったんだっけ?」 そう言った姉の顔に、何だかちょっぴり意地悪な笑みが浮かんでいた。 あれは明らかにわかっていて僕をからかっている顔だ。 「そ、それはほら、あの外洋にあった沈没船でやったことの続きを・・・その・・・」 「うふふ・・・リドったら、赤くなっちゃって可愛いわね・・・もちろん、わかってるわよ・・・」 そう小声で呟きながら僕を横目で見下ろした姉が、ママに似た妖しい艶っぽさを醸し出している。 僕はその様子に思わずゴクリと唾を呑み込むと、そっと岩床の上に仰向けに横たわっていた。 「うふふふ・・・リドとこんないけないことするのも、もう1年振りなのね」 そう言いながら、楽しげな笑みを浮かべた姉がゆっくりと僕の上へと覆い被さってくる。 その焦らすような緩慢な動きが待ち切れず、僕は早く早くと急かすような視線を姉に注ぎ続けていた。 やがて短いながらもお互いの尻尾の先はクルンと絡み合い、姉の小振りだが力強い胸ビレが僕の両腕をギュッと固い岩床の上へと押しつける。 「ほぉらリド、今度はどんなに暴れたって、絶対に逃がしてあげないんだからね」 「う、うん・・・わかってるよ」 僕がそう答えると、暖かい弾力に静かに波打っている雪のように真っ白な姉の体が、ほんの少しだけそっと持ち上げられていた。 そして開けた視界の中に広がる黄みがかった僕の蛇腹と白い皮膜との間に、興奮にそそり立った僕の肉棒と微かにぷっくりと膨らみを持ち始めた姉の秘裂が遠慮がちに顔を覗かせる。 だがすぐに中に入れさせてくれるという僕の期待を裏切り、姉は秘裂とは程遠い下腹でボフッと僕の肉棒を押し潰すとそのままグリグリと左右に揺すり始めた。 固い自分の蛇腹と柔らかな姉のお腹で肉棒を容赦なく摩り下ろされ、当初の予想とは異なる強烈な気持ちよさが全身を駆け巡っていく。 ズリッ・・・ズリズリッ・・・ 「あぁん・・・ね、姉ちゃん・・・は、早くぅ・・・」 「あらだめよ、いきなりなんて。リドだって、もっと長く楽しみたいんでしょう?」 「そ、それはそうだけど・・・あっ・・・」 やがて言葉の途中に訪れた鋭い快感にビクッと身を強張らせた瞬間、姉の顔に満足げな表情が浮かんでいた。 「ふふ・・・ママにこうされるとね、パパだってとっても情けない顔をして今のリドみたいな声を上げてたのよ」 パ、パパが・・・? 不意に姉の口から漏れた言葉に、僕は軽いショックのようなものを覚えてしまっていた。 だが時々パパとママの交尾の様子を隠れて覗き見しているような姉なのだ・・・きっと、本当のことなのだろう。 そうして一頻り僕の肉棒に生殺しの責め苦を味わわせると、ようやく姉が待ちに待った下腹に咲いた花びらを押し広げ始めた。 1年前に見た時よりも更に大きく発達した雌の性器が、僕の肉棒を呑み込もうと妖しい律動に震えている。 「ほら、お待ちかねよ、リド」 やがてギンギンに張り詰めた肉棒の真上で真っ赤な大花が口を開けている様子に、今度こそ間違いないという期待と興奮が否応なく膨れ上がっていった。 「早く・・・早く入れてよ・・・姉ちゃん・・・」 「いいわ・・・じゃあ、いくわよ・・・?」 ズブッ・・・ズプッ・・・グブ・・・ブ・・・ 自分の雄槍が姉の体内を貫いていく感触・・・それは産まれてから2度目に味わう、雄としての至福の瞬間。 まだ発展途上の歪な肉襞がねっとりと愛液を塗りつけながら僕の肉棒を駆け上がり、1年前には感じ得なかった精を搾り取られるような感覚が躍動する姉の秘所から流れ込んでくる。 「うあっあ・・・お、お姉ちゃんの中・・・す、凄いぃ・・・」 「リ、リドのだって・・・大分大きくなったじゃないの・・・」 地面に組敷かれているお陰でほとんど一方的に姉に責め立てられているというのに、姉は姉で膣の中を掻き回される快感に身をまかせているらしかった。 だがやがて体の奥底からグルグルと渦巻く滾りが競り上がってきたのを感じ取ると、僕は大声で姉に告げていた。 「姉ちゃん・・・い、いくよ?いいんだよね?」 「も、もちろんよ・・・あ、あたしも・・・もう限界・・・!」 そう聞こえた次の瞬間、僕と姉は奇しくも同時に絶頂を迎えていた。 ビュピュッ・・・ピュゥ~ 「あ・・・は・・・ぁ・・・ね、姉ちゃぁん・・・」 「うっ・・・うう~~・・・」 まだ幼いリドには到底受け止め切れぬほどの快感が小さな蛇体を駆け巡り、姉の体を抱えた手が小さく痙攣する。 だが同じくリドの怒張に突き上げられて果ててしまったマリンは必死で湧き上がる快楽に耐えるように弟の体をきつく抱き締めると、固く目を瞑って固いリドの胸板に頬を押し付けていた。 「ふぅ・・・ふぅ・・・ど、どうだった・・・?」 「こ、この前よりずっと気持ちよかったよ・・・もう、全然体に力が入らないもん・・・」 「うふふ・・・よかったぁ・・・」 そう呟きながらマリンがゴロンとリドの上から転げ落ちるようにしてどけると、深々と結合していたお互いの性器がグボッという音を立てて決別する。 そして地面に横たわったマリンの淫らに濡れ光る秘部からは、彼女自身の薄く桃色がかった愛液とリドの放った白濁の入り混じった粘液がトロトロと零れ落ちていた。 「ナギ・・・いい加減もう寝ようではないか」 ワシは陽が落ちてもなお住み処の入口に当たる水辺を見つめたまま動こうとしない妻を穏やかな声で諌めると、ツルツルとぬめる透明な粘膜に覆われた彼女の体へ遠慮がちに手を触れた。 だがそのワシの手をそっと胸ビレで拭いながら、彼女がつい数分前と全く同じ返事を口にする。 「もう少し、そっとしておいてくれ・・・」 ナギは、決してワシに対して腹を立てているわけではなかった。 彼女とて子供達をここから巣立たせてやらなければならないことはよくわかっているし、だからこそ彼らを手放すことに躊躇いと葛藤を感じているのだ。 しかしその一方でまだ子供達の成長を素直に認め切れていない部分があるのか、今もこうしてリドやマリンがひょっこりとここへ戻ってくるのを微かな期待とともにじっと待ち続けている。 だがやがていくら待っても時間の無駄だということを悟ったのか、ナギがようやく諦めにも似た表情を浮かべながらワシの方を振り返っていた。 「これでわかっただろう?あの子達は、もうワシらがいなくとも立派に生きていけるのだ」 「・・・・・・」 「子供達が逞しく成長しているというのに、そなたがそんなことで一体どうするのだ!?」 だが語気を強めてもなお無言のまま地面の上に蹲って目を閉じてしまった妻の様子に、ワシは深い溜息をついた。 今は、彼女をそっとしておくのが得策なのかも知れぬ。 彼女自身の心の問題に、ワシがいくら口を出したところで何も変わりはせぬのだろう。 まるでワシの存在など無視するかのように向こうを向いたまま眠りについてしまった妻を横目に、ワシはまたしばらくの間干されることになるであろう自らの肉棒を切なげに一瞥してから身を横たえていた。 「・・・アンクル・・・?」 住み処の中に響く息遣いが平坦な寝息のそれに変わってしばらく経った頃、私は背後で眠っているであろう夫の名を小声で呼んでみた。 だが、反応はない。 どうやら私があまりに頑固だったせいで、逆に彼の方が不貞腐れて深い眠りについてしまっているらしい。 更にはゆっくりと夫の方を覗き込んで彼が確かに寝ていることを確かめると、私は極力音を立てないようにそっと地面の上から起き上がっていた。 そしてヒタヒタと静かに彼の横を回り込みながらチャプンと暗い水の中へと体を滑り込ませ、真っ暗な闇に包まれた不気味な海へと向かって住み処を飛び出していく。 彼は、南の洞窟に子供達を置いてきたと言っていた。 陸沿いに泳いでいけば、その内きっと見つかることだろう。 私はあの外洋での出来事から実に1年振りとなる夜の海に早まった鼓動を抑えると、大きな胸ビレをはためかせながら漆黒の世界の中へと泳ぎ出していた。 どうしても、私は子供達の様子をこの目で確かめておきたかったのだ。 静かに揺れる海面を通して降り注ぐ薄っすらとした月明かりだけを頼りに、私は子供達がいるであろう海中洞窟を探しながら胸ビレをはためかせていた。 やがて遠く闇の中に小さな洞窟の入口らしきものが見えてくると、期待と不安の入り混じったような感情が胸の内に湧き上がってくる。 そして静かに気配を殺しながらその洞窟の中へと入って行くと、私はそっとその先にある水面から顔を出した。 そこでは今の住み処と同じように天井に空けられた小さな明り取りの穴から銀色の月光が入り込み、その下で身を寄せ合うようにして眠っている2つの影を照らし出している。 「リド・・・マリン・・・」 私は思わず小声で子供達の名を呼んでしまって慌てたものの、彼らが起きる気配がないことにホッと胸を撫で下ろした。 更に水から上がって近くからリド達の様子を窺ってみると、ふんわりとした雄の匂いが鼻を突く。 お互いに満足げな彼らの様子から察するに、随分とそちらの方面にも興味を示してしまったらしい。 「フフフ・・・やはり、血は争えぬものなのだな・・・」 微笑ましいような、それでいてなんだか寂しくなってしまうような彼らの成長の証を確かに認めると、私は子供達が目を覚まさぬ内に静かに洞窟を後にした。 次の日もその次の日も私は夫の獲ってきてくれる魚を頬張りながら子供達の帰りを待ち続けてみたものの、やはりリドもマリンも自らこの住み処へと戻ってくる様子はなかった。 「ナギ・・・」 「わかっている・・・お前が正しかったのだ。あの子達は、もう私達の元を離れても十分に生きていけるのだな」 夕暮れの薄明かりの中で、心配そうに背後からかけられた夫の声。 私はそれまでモヤモヤしていた心の葛藤に無理矢理に決着をつけると、ようやく素直に彼の方を振り向いていた。 「そなたがわかってくれたのならそれでよいのだ。子供達は、明日にでもワシが迎えにいくことにしよう」 「そうか・・・」 夫が子供達を迎えに行くのは、今の住み処が他の雄の作った物だからなのだろう。 つまりこれからまた彼らを何処か別の場所で住まわせるのであれば、今度はリドが自分で住み処を掘るという大仕事をしなくてはならないのだ。 まあ、今はおとなしく明日を待つことにしよう。 その頃、遠く外洋の海面に揺られながら沈みゆく太陽を眺めていた1匹の雄海竜がいた。 ナギのようなひょろ長い水蛇に似た姿とは異なり、半球型の大きな体に4枚のヒレを生やしたその姿はまるで甲羅を背負わぬ巨大なウミガメのよう。 海竜の特徴である長い尾はその体色と同じく赤みがかったオレンジ色に輝いていて、すらりと伸びた顎からは勇猛な雄であることを象徴するかのように鋭い牙が伸びている。 彼は、今正にリドとマリンが仮の住み処にしている海中洞窟の主だった。 「もうあれから9年にもなるのか・・・明日は、久し振りに巣へ帰ってみるとしよう・・・」 そして橙色の夕日に溶け込むように佇みながら静かにそう呟くと、彼は長い遠泳に向けてチャポンという音とともに薄暗い海の中へと潜っていった。 「ねえリド・・・パパ、いつ私達を迎えにきてくれると思う?」 「え?」 真っ暗な洞窟の中で姉とともに並んで寝ていると、突然そんな質問が僕の耳へと聞こえてきた。 表面上はパパやママがいなくても全然平気といった様子を装ってはいるけれど、彼女は僕達だけのこの生活にどこか寂しさのようなものを感じているのだろう。 そしてそれは、この僕にも全く同じことが言えた。 自分で魚を獲って誰にも頼らずに暮らすこと自体は全く問題がないのだが、今までパパやママと仲良く暮らしてきたという記憶だけはいつまで経っても頭の片隅から離れてくれそうにない。 誰にも束縛されずに自由に過ごせることを楽しんでいる反面、僕も姉も密かにパパが迎えにきてくれるのを心待ちにしていたのだった。 「わからないよ・・・それにもしかしたら、もう迎えになんて来てくれないのかもしれないし・・・」 「どうして?」 「だって、パパが僕達をここに連れてきたのは巣立ちの準備をするためなんだろ?だったらもう・・・」 僕の言わんとしていることを読み取ったのか、姉が暗闇の中でうな垂れる気配があった。 「そうね・・・でもリド、そういうことなら、明日はあなたがあたしの分の魚も獲ってきてくれない?」 「う、うん、それはいいけど・・・姉ちゃんはどうするの?」 突然の要求に思わずそう聞いてみると、姉がゴロンと地面の上を転がって僕の鼻先に顔を近づける。 「あたしはここで休んでるわ。パパとママだって普段はそうしてるし、本来夫婦ってそういうものでしょ?」 「ふ、夫婦って・・・?」 「あら、決まってるでしょ?お互い、結ばれる相手が見つかった時のための練習よ」 ああ、そういうことか・・・ 何だか上手く言い包められて食料の調達を押しつけられてしまったような気もするけれど、確かにこれがこれから独りで生きていくための準備だというのならわからない話でもない。 「わかったよ姉ちゃん。でもそれなら、夜はもちろん僕と・・・」 「ウフフ・・・あたしの弟なのに、あなたももうすっかりあたしの虜なのね。もちろん、そのつもりよ」 翌朝、僕はまだ眠っている姉を洞窟に残したまま早くから朝食の魚を探しに出かけることにした。 いつもの倍くらいの量を捕まえられなければ、あの姉のことだ、自分だけお腹一杯に食べて僕には食べ切れなかった残り物しかくれないかもしれない。 それを考えると必然的に魚群を追うのにもいつも以上に力が入るし、不思議と何だか真剣に狩りをしているという実感が湧いてくる。 きっとこれが、妻や子供を養っていこうとする家族を持つ雄としての本能なのだろう。 そうして捕えた魚を次々と口の中へ放り込みながら、僕はいつしか姉の待つ住み処から遠く離れてしまっていた。 つづく
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恐らくは9年振りに目にするであろう、浅い海底で蠢く小さな生き物達。 普段暮らしている遥か遠くの海域から夜通し実に500km以上に渡って泳いできたお陰で、俺は朝日に照らし出されているすっかり様変わりした辺りの様子に大きく目を瞠っていた。 あの時作った洞窟は、多分この辺りにあったはずなのだが・・・ そういえば俺が最初に作った大きな住み処には首尾よく随分と綺麗な雌の海竜が住んでいたというのに、何だかその彼女にはかなり酷い目に遭わされて洞窟の外へと放り出されてしまったような記憶がある。 雄の俺が地面に組み敷かれて気を失うまで雌に弄ばれてしまったなどとは他の仲間には口が裂けても言えないが、それでも今考えると随分もったいないことをしてしまったものだ。 まあ前のよりは少し小さくなってしまったとはいえ、別の場所に新しい住み処を作ってからもう既に9年が経つ。 さすがにそれだけの時間があれば、新しい住み処に他の雌海竜が住んでいてもおかしくはないだろう。 「あったぞ・・・あれだな・・・」 やがて1時間程おぼろげな記憶を頼りに陸沿いの海を泳ぎ回って9年前に作った住み処を見つけると、俺は高鳴る胸を押さえながらその暗い洞窟の中へと体を滑り込ませていった。 チャプン・・・ 果たして、雌海竜はいるのだろうか・・・ そんな期待と不安を咀嚼しながら、俺はゆっくりと住み処の水面から顔を突き出した。 そして岩床の真ん中で蹲ったまま眠りについている小柄な海竜の姿を目にした途端、あまりの嬉しさに思わず水の中から飛び上がりそうになってしまう。 その薄い紫色の体色と背中に走る甲羅状の文様には何となく見覚えがあるような気がしたものの、見たところまだ3、4歳のかなり若い娘らしい。 俺は音を立てないように静かに水から上がると、うつ伏せに眠っていた彼女の体をヒレの先でゴロンと転がした。 「きゃっ、な、何・・・!?」 そして彼女が驚いて飛び起きたのにも構わず一気に飛びかかってその小さな体を仰向けに腹の下に組敷くと、俺は可愛げなその娘の顔をじっくりと眺め回した。 「ヘヘヘ、何っていうことはないだろ?ここは俺の住み処・・・つまり、お前は俺の妻になる雌だってことさ」 浅い眠りから覚めたあたしの前に突然現れたのは、全身が赤っぽい皮膚に覆われている大きな雄の海竜だった。 実際に雄海竜を目にするのは初めてなものの、手足の代わりに生えた4枚の大判のヒレを見れば大体の想像はつく。 しかも彼はあろうことかあたしの体を固い岩床の上に押し付けると、ウミガメのようにも見えるその巨体で身動きが取れないようにのしかかってきているのだ。 「ば、馬鹿言わないで!何でいきなりあんたなんかと・・・うあ・・・あぁっ・・・!」 ミシッ・・・ミシシッ・・・ そして咄嗟に拒絶の意思を口にした途端、まるであたしの体を押し潰そうとするかのようにズッシリと凶悪な体重が容赦なく預けられてしまう。 必死に胸ビレで不埒な雄海竜の体をパタパタと叩いて抵抗を示してみるが、彼は顔色1つ変えることなくあたしの顔をジロジロと値踏みしていた。 「ほらほら、おとなしくした方がいいぞ。その方が苦しくないだろう?」 「あ、あたしを一体どうするつもりよ!」 「決まってるだろ?お前はこれから俺と一緒に暮らすんだ。まずは、味見しておかないとなぁ・・・」 あ、味見・・・? その言葉にあたしは一瞬彼に食べられてしまうのかと思ったものの、すぐに彼の意図を察していた。 先程からあたしの下腹部の辺りに押しつけられているゴツゴツとした固い感触・・・ 無抵抗な雌海竜を目の前にして興奮する雄の肉棒が、ヒクヒクと期待のこもった戦慄きを伝えてくる。 あたし・・・こんなどこの誰かも分からない雄に強引に犯されるの・・・? 「ちょ、ちょっと・・・やめて・・・いや・・・いやあぁ・・・」 「へへへへ・・・」 あまりの力の差に抵抗しても無駄だと悟った瞬間、じわりと目から熱い涙が溢れてきた。 そんなあたしの弱り切った様子にさらに興奮してしまったのか、彼がずいっという音とともに固くそそり立った怒張をあたしの眼前へと曝け出す。 「助けて・・・パパ・・・ママ・・・リドォ・・・!」 自慢の胸ビレも岩床に押しつけられてしまい、あたしは唯一自由の利く首を精一杯左右に振ってもがいていた。 だがその必死の叫び声も空しく洞窟の中に反響して消えてしまうと、いよいよあたしの中を貫こうと固い肉棒の先端が秘裂へと押し当てられる。 ズッ・・・ズズッ・・・ 「あ・・・ああぁん!」 まだ若いリドのモノとは異なる歪に膨れ上がった雄槍が侵入してくる感触に、あたしは大声で泣き叫んでいた。 「あーあ・・・魚獲るのに夢中になって時間がかかっちゃったな・・・早く戻らないと・・・」 魚群を追っていく内に何時の間にか随分と遠くまで来てしまっていたようで、僕は口一杯に捕まえた魚を頬張りながら真昼に向けて空高く昇り始めた太陽の下を住み処に向かって泳いでいた。 出てくる時は姉はまだ眠っていたものの、今頃はお腹を空かせて不機嫌そうに僕の帰りを待っているに違いない。 やがて薄暗い海底にようやく住み処の入口が見えてくると、僕は泳いできた勢いのまま洞窟の中へと飛び込んでいった。 ザバッ 「ごめん姉ちゃん!遅くなっちゃっ・・・た・・・」 きっと姉が怒っているだろうという予想の下に、水面から顔を出しながら謝罪の言葉を口にする。 だがそんな僕の目の前にあったのは、見慣れぬ橙色の大きな塊だった。 そしてその正体が何なのかも理解できない内に、微かにくぐもった野太い声が洞窟の中に反響する。 「んん・・・何だお前は・・・?」 その声とともに大きな塊の向こう側からこちらに振り向けられた頭を目にして、僕はようやくそれがどうやら雄の海竜であるらしいことを悟っていた。 確かによく見れば丸い塊に見えた胴体の後ろからは海竜らしい長くて太い尾が伸びていて、四肢に当たる部分からは姉のそれよりも一回り大きな分厚いヒレが生えている。 しかもあろうことかその重たそうな雄海竜の腹下から、姉のものであろう紫色の尾の端がチロチロと覗いていた。 「リ、リド・・・助けてぇ・・・」 「ね、姉ちゃん!」 やがて押し潰されて苦しげな姉の喘ぎ声が聞こえてくると、僕は素早く水から這い上がって魚を吐き出しながら目の前の大きな雄海竜に飛びかかっていた。 「このぉ!姉ちゃんを離せえっ!」 だがもう少しでそのツルツルとした背中に両手の爪が届きそうになった次の瞬間、それまで地面の上でのたくっていた雄海竜の尾がブンという音とともに振り回される。 バシッ・・・ドガッ 「あぐっ!」 そして避けることもままならずに太い尾の先で力一杯頬を叩かれると、僕は洞窟の壁に背を強か打ちつけていた。 「リ、リドッ!」 「フン、今よいところだというのに・・・邪魔をするな小僧が!」 「う、うぐぐ・・・」 尾撃のせいかはたまた岩壁に体を打ったせいなのか、痛みで体に全く力が入らない。 更に憎たらしいことに雄海竜は余裕たっぷりに僕を見下ろしながら、ズン、ズンと重い腰を姉に叩き付けてその中を滅茶苦茶に掻き回しているのだ。 だが自分ではどうすることもできないまま傲慢な雄に犯されている姉の心配そうな表情を目にすると、僕は沸沸と湧き上がった怒りを胸にゆっくりと体を起こしていた。 「さて・・・そろそろ子供達を迎えに行ってやるとするか・・・新しい住み処のことを考えるのはそれからだな」 夫はそう言うと、明り取りのために空いた洞窟の天窓からすっかりと南中した夏の陽光を見上げていた。 子供達が帰ってくるとはいえ、私もそろそろリドやマリンと別れて暮らす覚悟を決めなければならないのだろう。 未練がましいと思われるかもしれないが、私は初めて子供が欲しいと思った時から数十年もの間、無事に深海での過酷な交尾を耐えることのできるアンクルのような夫をずっと待ち続けてきたのだ。 そしてやっとのことで産まれたあの子達をたった3年という短い時間で手放さなければならないというのだから、心の整理などそう簡単にはつくはずもない。 「では、行ってくるぞ・・・」 頭の中でそんな思いを巡らしていた時、私は今にも住み処を出て行こうしている夫の声で我に返った。 「あ・・・ま、待て、アンクル!」 「うぬ・・・どうかしたのか?」 咄嗟に叫んだ私の声に驚いたのか、夫が勢いよく私の方へと首を振り向ける。 「子供達の迎えには、私に行かせてほしいのだが・・・」 「そなたが迎えに・・・?それは構わぬが・・・洞窟の場所は知っているのか?」 そして少し面食らったかのような顔でそう問い返す夫に、私はほんの少しだけ俯きながら返事を返した。 「ああ、知っている・・・お、お前には内緒だったが、夜にこっそり子供達の様子を見に行ったのでな・・・」 「なんということだ全く・・・これは子供達ではなく、そなたの方をあの洞窟へ置いてくるべきだったかのぉ?」 「う・・・と、とにかく、私が行く!」 ザバンッ! 私は夫の皮肉を撥ね付けるようにそれだけ言い置くと、彼の返事も待たずに勢いよく水中へと飛び込んでいた。 バンッ!ビシッ!バチンッ! 「うわぁっ!」 もう何度目になるかもわからないリドの悲鳴に、あたしは思わず彼から目を背けていた。 先程からあたしを助けようとリドが何度も何度も雄の海竜へと飛び掛っていくのだが、その度に長い尾で打ち払われたり分厚いヒレで叩きのめされたりしてはまた壁際へゴロゴロと転がっていく。 あの温厚なリドがこれまでに見せたことのないような闘争心を剥き出しにして襲い掛かっているというのに、雄海竜はなおもあたしの中をその固くて歪な雄槍で突き上げながら片手間にリドをあしらっているのだ。 「く、くそぉ・・・ね、姉ちゃんに・・・あうぅ・・・」 幾度となく尾撃やヒレ打ちを食らって岩壁や岩床に体を打ちつけられたリドは、流石に体力にも限界が近づいてきているようだった。 それでもあの可愛らしかったリドがギラギラと闘志を燃やした眼で敵を睨み付けながら立ち上がる度に、居た堪れない思いがあたしの胸をギュッと締め付けてくる。 バシッ! 「ぎゃっ!」 やがて俯いた視界の外からリドの短い悲鳴が聞こえてくると、あたしは恐る恐るリドの方へと視線を戻していた。 またしても飛びかかっていったところを大きなヒレで叩き落されたのか、リドがあたしのすぐ隣でぐったりと横たわっている。 「全く、しつこい小僧だ・・・もう2度と俺の邪魔ができないようにしてやる・・・」 雄の海竜は不気味な声でそう呟くと、大きく顎を開けてリドの首筋をガブリと口に咥えていた。 そして彼の喉元に鋭い牙の先端を押し当てると、ゆっくりとその顎を閉じ始める。 ミシッ・・・ミキッ・・・ 「う・・・ぁっ・・・は・・・」 「や、やめて!リドに何をする気!?」 押さえつけられたまま動けないあたしの目の前で、喉を締め付けられる苦しさに漏れたリドの喘ぎとともに硬い岩盤をも掘り砕く雄海竜の強靭な牙が小さな雄龍の首筋を覆った鱗に少しずつ食い込んでいった。 ミリッ・・・メキキッ・・・ 「あ・・・が・・・ね、ねえ・・・ちゃ・・・」 鱗の軋む不気味な音とともに唾液に濡れ光る鋭い尖塔が徐々にリドの首へと消えていく様に、あたしは狂ったように泣き叫んでいた。 「お願いだからやめてっ!リド、リドォ!」 あたしの声に必死で反応しようとしているのか苦しげな顔で息を漏らすリドの手がバタバタと暴れるものの、雄海竜の顎にがっちりと咥え込まれてしまった今となっては自力で抜け出す術などあろうはずもない。 だが既にもうすっかりと巨体の下敷きにされてしまっていたあたしには、眼前でもがき苦しむ弟を救ってやる方法を思いつくことはついにできなかった。 その上強靭な顎で気管を直接圧迫されているせいなのか、リドの顔から少しずつ血の気が引いていく。 このままでは首を噛み砕かれるよりも先に、窒息死してしまうことだろう。 「ねえ・・・お願い・・・あたしは何でもするから・・・弟を放して・・・」 「う・・・ふ・・・ぁ・・・」 ポロポロと涙を零しながらそう懇願するあたしの様子に、リドがまた小さな声を上げる。 だが雄海竜はあろうことかリドの首をさらにきつく噛み締めると、そのままブンブンと彼の体を力任せに大きく振り回し始めた。 固い鱗が密集しているお陰で肉が食い千切れるというようなことはなかったものの、ただでさえ朦朧としていたリドの意識がその追い打ちで更に薄く霞みがかっていく。 ドサッ・・・ やがて目を覆いたくなるような雄海竜の粛清が終わると、すっかり気を失って弛緩したリドの体が鈍い音を立てて岩床の上へと放り投げられていた。 「ああ・・・リド・・・」 見た所首の辺りの鱗に牙が食い込んでできたのであろう小さな穴が空いていたものの血は出ておらず、他には特に大きな怪我もしていないらしい。 だが散々に痛めつけられてぐったりと横たわった弟の痛ましい姿は、あたしから最後の抵抗の気力を殺ぎ落とすのに十分すぎるものだった。 もしこれ以上あたしがこの野蛮な雄に逆らったりすれば、彼は見せしめにリドを殺してしまうつもりなのだろう。 そのために、今は敢えてリドを気絶させるだけに留めたのに違いない。 「これでわかっただろう・・・?あの小僧の命が惜しいのなら、お前ももう俺に逆らおうなどとは思わんことだ」 そんな勝ち誇ったかのような雄海竜の言葉が胸に突き刺さり、やり場のない怒りと悔しさが込み上げてくる。 だが無残な姿で地面に転がっているリドの姿が視界に入る度、あたしは涙を浮かべた目でキッと眼前の雄を睨みつけることしかできなかった。 「さて・・・ようやく邪魔者は消えたわけだ・・・フフ・・・お前の怒った顔も、なかなかに可愛いぞ・・・」 その言葉にあたしはギュッと目を閉じながら顔を俯かせると、胸の内で煮え滾る怒りを必死で堪えながら雄海竜の暴挙に身を任せるべく体の力を抜いていた。 ああ・・・パパ・・・ママ・・・ 静かに心の中で両親を呼んでみたものの、パパもママも助けになど来てくれるはずがない。 そんな諦観に沈んだあたしの様子に満足したのか、雄海竜が強引な交尾の続きを再開するべくゆっくりと腰を浮かせ始める。 ザバ・・・ やがて激しい雄の抽送が開始されるのとほぼ同時に、不思議な水音があたしの耳へと届いていた。 「こ、これは・・・」 暗闇の中を縫って聞こえてきた聞き覚えのある声・・・ ゆっくりと目を開けてみると声に気付いて背後を振り返ったのであろう雄海竜の横顔が目に入り、確かに誰かがこの洞窟の中に入ってきたことを裏付けている。 雄海竜に視界を遮られて声の主を見ることはできなかったものの、あたしはその声がママのものであることをすぐに悟っていた。 「き、貴様・・・私の子供達に一体何をしたのだ!」 これまでに聞いたことのない凄まじい怒気を含んだママの声が、洞窟中に甲高く反響していく。 そのあまりの迫力にあたしまでが一瞬ビクッと身を強張らせてしまったものの、新たな侵入者の姿を目にした雄海竜の反応はもっと激しいものだった。 「なっ・・・お、お前はあの時の・・・」 かつて俺の作った住み処にいたにもかかわらず、求愛を迫った俺を酷い目に遭わせて追い出した雌の海竜・・・ そんな怒れる美竜が、洞窟の水辺から恐ろしい形相で俺を睨み付けていた。 私の子供達だって・・・? そうだ・・・道理でこの若い娘に見覚えがあるはずだ。 深みのある青紫の体色、背に並ぶ甲羅状の透き通った文様・・・ 体の大きさなどは比べるベくもないが、姿形は母娘でそっくりではないか。 だがかつての屈辱的で忌まわしい追憶に耽る間もなく、彼女は素早く水から這い上がったかと思うとバッという音とともに一瞬にして背後から俺に飛び掛かってきていた。 あの小柄な小僧とは違って尻尾で叩き落とすことなどできるはずもなく、我が子を傷つけられて激昂した母親が隙を突かれて動きを止めていた俺の首筋へと思い切り牙を突き立てる。 ガブッ 「う、うがぁ・・・!」 やがて雄に比べれば大分小さいとはいえ十分に鋭い彼女の牙が柔らかな首周りの皮膚を断ち割りながら俺の喉元へ深々と食い込むと、その傷口から真っ赤な血が噴き出していた。 更には俺より一回りも大きくて長いその蛇体をグルンと俺の体に巻き付けながら、彼女がゴロンと転がるようにして腹下に組み敷いていた愛娘から俺を無理矢理に引き剥がす。 そして岩床の上に俺をうつ伏せに組敷いたかと思うと、彼女は俺の首筋を力一杯に噛み締めていた。 ギ・・・ギリッ・・・ギリ・・・リ・・・ 「かはっ・・・あっ・・・あぅ・・・」 牙が小さいお陰で命に関わるような傷はつかないだろうが、激しい怒りと憎悪のこもった彼女の制裁に少しずつ意識が遠のいていく。 苦しげに声を漏らす度にこれでもか、これでもかと喉を噛み締められては体もギリギリと締め上げられて、俺は涙と涎を流しながら悶え狂っていた。 「マ、ママ・・・?」 赤い髪を振り乱しながら燃えるような怒りを宿した眼で雄海竜を責め詰るママの姿に恐れを成して、あたしはズルズルとその場から後退さると壁際に横たわっていたリドの様子をそっと窺った。 実際のところママがあれだけ激しく怒りを露わにしているのは、犯されようとしていたあたしよりも寧ろ、この無残に痛めつけられたリドの姿を見てしまったからなのだろう。 「リド・・・大丈夫・・・?」 胸ビレの先でリドの頬を優しく擦りながら、あたしは自分のために身を呈してくれた弟の身を一心に案じていた。 やがて粘膜にぬめるあたしのヒレの感触に意識を取り戻したのか、リドが薄っすらと目を開ける。 「ね、姉ちゃん・・・あ、あいつは・・・?」 「う、うああああああっ!」 そしてあたしの無事を不思議に思ったリドがその問を口にした直後、雄海竜の悲痛な叫び声が洞窟中に響き渡っていた。 驚いた姉とともに声のした方へ視線を向けると、そこにあったのは橙と青と白に塗り分けられたカラフルな塊。 ママに巻き付かれて一切の抵抗を封じられた雄海竜が、何時の間にか仰向けに岩床の上へと組敷かれている。 そして僕の姉を強引に犯そうとしたあの憎き雄海竜の肉棒が、今度はママの中へと突き入れられ・・・ いや、一方的に呑み込まれようとしていた。 ママの腹部を覆う真っ白に透き通った皮膜が燃えるように真っ赤な淫唇をパックリと開き、固くしこった雄槍の先端を嬲るように咀嚼している。 クチュ・・・ジュルッ・・・ 「ひっひぃぃ・・・」 過去にもママに何か恐ろしい目に遭わされたことがあるのか、雄海竜は肉棒の先端から流し込まれてくるはずの快感にも悲鳴を漏らしながら必死に身を捩っていた。 そんな情けない雄を睨み付けるママの顔には更に激しい憤怒の表情が浮かび上がっていて、端でその光景を見ているだけの僕と姉の体をも冷たく凍り付かせていく。 薄っすらと歪んだ口元や瞳の存在もわからぬ程に鋭く細められたその恐ろしげな眼差しは、とてもあの子供思いで優しいママのものだとは思えなかった。 「ま、待て!やめ・・・むぐっ・・・むぅ、むぅ~!」 必死で助けを求める声を上げようとしたその瞬間、彼女が俺の口を上から閉じるようにきつく咥え込んでくる。 そして俺が低い唸り声しか上げられなくなったのを見計らって、先端を甘噛みされていた肉棒が一気に彼女の中へと吸い込まれていった。 グブッジュブボボッ! 「ぶぐっ!うむぐ~~!」 10年近く前にも1度味わった、絶望的な奈落を思わせる熱い蜜壷。 あの時は彼女の責めのあまりの気持ちよさに思わず気を失ってしまったものだが、今度はそんな甘い結末でなど済まされようはずがない。 ギッ・・・ギリッ・・・ギュゥゥ・・・ やがて根元まで呑み込まれていた俺の肉棒が、少しずつ少しずつ迫り来る肉壁に締め付けられ始める。 ゆっくりと獲物の首を刈り取る柔肉の断頭台に、捕らわれた獲物が成す術もなく捧げられようとしていた。 「ぐ・・・う・・・うぅ・・・」 最大の弱点である肉棒を一方的に弄ばれる・・・それは雄にとって耐え難い恥辱と恐怖であると同時に、小さな牙しか持たぬ雌海竜が雄に対して行使できる唯一にして最大の制裁。 逃げることも、もがくことも、そして声を上げることすらも許されず、俺は徐々に圧迫されていく肉棒の行く末を案じてゴクリと息を呑んだ。 グシャッ!ミシャッ! 「・・・っ!!」 息の詰まるような静寂の後に突如として洞窟内へ響き渡った、数度の凄まじい圧搾音。 その音とともに雄の体がビクッと大きく跳ね上がり、僕は彼が何をされたのかを悟って思わず身を竦めていた。 絡み合った2匹の間からは一瞬にして搾り出されたのであろう精と愛液の混ざり合った粘液が溢れ出し、力無く地面の上に投げ出された雄海竜のヒレがヒクヒクと小刻みな痙攣を繰り返している。 やがてママが雄に噛み付いていた口をそっと離すと、あまりに度を越えた快楽と苦痛に精根尽き果てたのか、彼はまだ意識はあったもののぐったりと地面の上に崩れ落ちたまま動かなくなってしまっていた。 ズッ・・・グボッ・・・ やがてママは力尽きた雄海竜の肉棒をゆっくりと膣から引き抜くと、涙とお互いの唾液でグシャグシャになった彼の顔を間近からじっと覗き込んでいた。 多少は怒りが収まったのか先程までの恐ろしい形相は既にどこかへ鳴りを潜めてはいたものの、見ようによっては制圧した獲物にどうやってとどめを刺そうかと思案する残酷な捕食者のようにも見えてしまう。 ぺしゃんこに押し潰された肉棒をフニャリと垂らしながら焦点の定まらぬ目で虚空を見上げている様子を見ても、彼がママに筆舌に尽くし難い程の強烈なお仕置きを受けたらしいことは明らかだった。 「か・・・あぅ・・・ぁ・・・」 やがて私の耳へと届いてきた、今にも消え入りそうなか細い喘ぎ声。 彼の大きな体が終始ブルブルと小刻みに震え続けているのは、私に対するせめてもの命乞いなのだろう。 もちろん、私には同族である彼を殺すつもりなど毛頭ない。 だがよりによって私の子供達に酷い仕打ちをしたのだから、もう2度と彼らには近づかぬようにするべきだろう。 私は彼の目から視線を外さずに少しだけ体をずらすと、片側の胸ビレを高々と持ち上げていた。 そしてその分厚い肉の凶器を、すっかり萎れてしまっていた彼の肉棒に向かって思い切り振り下ろす。 バンッ! 「あぎゃあっ!」 「さっさとここから失せるのだ・・・今度私の子供達に手を出したら、こんなものでは済まさぬからな!」 それを聞くと彼は肉棒を叩き潰された苦痛にしばらくの間ゴロゴロと岩床の上でのたうち回っていたものの、やがてドボンと水の中に転げ落ちたかと思うとそのまま這う這うの体で洞窟から逃げ出していった。 「大丈夫か、リド・・・?」 同じ雄としては目を覆いたくなるような凄惨な復讐劇が終わりを迎えると、ママが元の優しげな表情を取り戻して僕に声をかけてくる。 だが初めて烈火の如く怒り狂ったママの知られざる一面を目の当たりにして、僕は小さく身を縮込めながら小声で返事をするのがやっとだった。 「う、うん・・・多分・・・大丈夫・・・」 「あ、あたしも平気よ・・・」 姉の方もやはりどこか怯えているのか、心なしか声が震えている気がする。 まあ、あんなものを見せられたらきっとパパだって怖じ気づいてしまうに違いないだろう。 だがそんな僕達の様子にも気が付くことなく、ママがいつもの調子で先を続ける。 「そうか・・・では、一緒に住み処に帰るぞ」 「え?住み処って・・・ママが僕達を迎えに来たの?」 その問に小さく頷いたママの様子を見て、てっきりパパが迎えに来るものだと思っていた僕達は思わずフッと気が抜けてしまっていた。 そうか・・・確かに少し心細かったけど、こんなに自由で楽しかった生活とももうお別れなんだな・・・ その思いは姉も同じだったらしく、ようやく待ち望んでいたはずの迎えが来たのにもかかわらず彼女の表情は手放しでは喜べぬ複雑な感情にほんの少しだけ曇っていた。 「・・・どうかしたのか?」 「う、うん・・・」 「あのね・・・」 怪訝そうに投げかけられたママの言葉に、僕と姉がほぼ同時に声を上げる。 そして意志の疎通を確認するかのように一瞬だけお互いに顔を見合わせると、僕は姉とともにここに残る決意をママに伝えていた。 ザバッ・・・ 「む・・・帰って来たか・・・」 住み処の中で蹲ったまま妻が突然子供達を迎えに行く役を買って出た理由を考えていたワシの耳に、やがて大きな水音が聞こえてくる。 だが音がした方へと視線を向けてみると、そこにはどこか寂しげな表情を浮かべた妻だけがポツンと佇んでいた。 「ナギ・・・子供達はどうしたのだ?」 「あの子達は、このままあの洞窟で一緒に暮らしていくそうだ・・・」 俯いたままワシと視線を合わせようともせずに、妻が落ち込んだ声で先を続ける。 「リドも・・・マリンも・・・もう私達の手を借りなくとも自分達だけで生きていけると言ったのだぞ・・・」 それは、本来喜ばしいことであるはずだった。 まあ、親離れの訓練のつもりで彼らを他の洞窟に住まわせたことがそのまま彼らの巣立ちに繋がったのは、流石のワシにも多少予想外のことではあったのだが・・・ だが子供達から直接的に決別を言い渡された妻にしてみれば、それは相当にショックな出来事だったことだろう。 微かに悲壮感さえ漂わせる妻の様子に圧倒されて、ワシは軽軽しい言葉をかける気にもなれずに口を噤んでいた。 「アンクル・・・私は、これから一体どうすればよいのだ?」 「何故そんなことをワシに訊くのだ?」 「私がこれまで生きてきた1番の目的は、子供を無事に産み育てることだった・・・それなのに彼らはもう・・・」 いつになくめそめそとか弱そうな態度を見せる彼女の様子に、何だかとても酷いことをしてしまったかのような罪悪感も似た感情が湧き上がってきてしまう。 子供達を巣立たせることを考えるあまり、ワシは妻の気持ちを蔑ろにしてしまったのではないのだろうか・・・ いや・・・そんなことはない。 ワシはほんの少しだけ折れかけた自分の心に喝を入れると、妻を奮い立たせるべく慎重に声をかけてやった。 「ナギ・・・いつも自信に満ちているそなたが、何故子供達のこととなるとそうも弱々しくなってしまうのだ?」 「そ、それは・・・」 言葉では上手く説明できないのか、ワシの問にナギが思わず黙り込んでしまう。 だが彼女の口から答えを聞くまでもなく、ワシにはもうその理由がわかっていた。 妻は、子供達がいる生活に・・・リドやマリンとともに暮らす生活に慣れ過ぎてしまったのだ。 今までは子供達がやがて帰ってくることを心の支えに何とか耐えていたのだろうが、その芽も潰えてしまった今、ずっと押し隠そうとしていた感情の奔流が彼女自身にも堰き止められなくなりつつあるのだろう。 「なあナギ・・・どうしても子供が欲しいというのなら、また新たな命を育めばよいのではないか?」 ワシがそう言うと、妻はまるで突拍子もない提案を聞かされたかのように驚いた顔でワシを見上げていた。 「し、しかし・・・それではまたお前を危険な目に・・・」 「なぁに、あの美しい深海の景色に囲まれてそなたと交われるのなら、ワシは何度でもそなたに付き合おうぞ」 それを聞いた途端、ずっと俯いていた妻が突然ガバッという音とともにワシに向かって勢いよく飛び掛ってきた。 そしてワシの体を強引に地面の上へと押し倒しながら、甲殻に覆われた胸板にその暖かい頬を擦り付けてくる。 「おのれ・・・お前などに・・・お前などに一体私の何が分かるというのだ・・・」 泣いているのを誤魔化すかのようにワシの体を胸ビレでパタパタと叩きながら、妻が嗚咽にも似た声を漏らす。 「分かるとも・・・ワシらはもう3年以上も連れ添った仲だろう?何時までもいらぬ心配に胸を痛めることはない」 「う・・・ううぅ・・・」 もう子供達の声が響くこともない、しんと静まり返った満月の夜・・・ 1匹の雄龍と雌海竜が、いつものように住み処の中で甘い一時に身を委ねていた。 螺旋状に絡み合った尾の先は互いの様子を窺い合うかのように触れたり離れたりを繰り返し、紫翠の束がゴロゴロと転がる度にいつもは一方的だった雌雄の体位が入れ替わる。 遠く離れた別の海中洞窟の中でも、今正に彼らの子供達が同じように身を寄せ合っていることだろう。 「ナギよ・・・また、リドやマリンのような元気な子供達が産まれるとよいのぉ・・・」 「ああ・・・丈夫な子が産まれるように、今度も遠慮なく搾り尽くしてやるからな・・・覚悟するがいい・・・」 「グフフフ・・・しかと心得た」 お互いを艶かしく睨み合うようにして交わした睦言も、やがて辺りに張り詰めた静寂の中へと溶け込んでいく。 近く訪れるであろう暗く美しい深海底での一時を想起しながら、彼らは早くも新たな生命の誕生へと幸福に染まった意識を傾け始めていた。 完 感想 UP TO YOUが頭から離れないよ~ -- Nakachik/UP (2007-10-15 10 19 15) 名前 コメント
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せいじゃくのよるとくりかえすゆめ【登録タグ GUMI せ 曲 真理恵 脱出型椎間板ヘルニアP】 作詞:脱出型椎間板ヘルニアP 作曲:脱出型椎間板ヘルニアP 編曲:脱出型椎間板ヘルニアP 唄:GUMI 曲紹介 脱出型椎間板ヘルニアP の3作目。 イラストは真理恵さん、PVはせむさんが担当。 歌詞 また、呼吸を止めた街 満ちていく静寂に 溢れた心を 溶かして、体を委ねた 冷え切った部屋の中、灯りを落として 何故記憶は薄れる程 綺麗な思い出を見せるの 駆けだした闇はどこまでも深く 繰り返す夢に答えは無いとしても、まだ 君を探してしまう 明日の世界が目を覚ますまでは まだ夢の中でと、瞳閉じる 重ねた思い出の色を、消して 明日を踏み出せたなら、だけど 悩むとすぐ爪を噛む癖も あの日と同じままで 君がくれた優しさがね 今も扉に鍵を掛ける 戻れない時は、繰り返す夜に 飲み込まれていく 私と思い出だけ 取り残されていく あの日の約束 君は覚えてる 今じゃ意味も無い言葉だけど 嬉しくて涙溢れた、あの冬の日想い 少しだけ泣いた 静けさの中で、鼓動だけが響く 繕う言い訳、都合のいい嘘じゃ この想いは消せそうにないよ 沈みゆくままに、今は身を任せ いつか大切な思い出になるから 嘘はつきたくないよ 間違いだとしても 今は構わない 救いは無くても、今夜もまたあの夢を 今だけは揺れてたいから ねえ、あの夢を見なくなる日がくるまで コメント 良いうた!! -- みみ (2011-04-17 09 07 37) PV神じゃね? -- 名無しさん (2011-04-17 11 00 20) 大ファンです! -- 名無しさん (2011-04-20 18 51 00) なぜ伸びない。 -- 名無しさん (2011-08-21 21 41 38) 名前 コメント
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山門をくぐりぬけると、静寂の時。 どこまで続くのか・・・、静寂の中をゆっくり散策する。 その石畳の奥のほうから かすかに響く、水の流れる音が聞こえてくる・・。 静かに聞こえてくる。 コケの生えたその水辺に かすかな小さな音色を感じとれる。 その荘厳さにみとれて・・・。 ゆっくりと、そして時が過ぎる・・・・。 しばし時を忘れた。 やはり、ここは「異空間」だ。
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クエスト:「静寂の謎」 クエスト:「静寂の謎」勝敗条件 武将データ ミッション アイテム配置 攻略アドバイス 勝敗条件 勝利条件 全てのミッションの成功 敗北条件 いずれかのミッションの失敗 武将データ 自軍 備考 敵軍 獲得 備考 選択武将 プレイヤー 幻魔(阿国) ランダム ミッションNo.1で出現一定位置に侵入後出現 幻魔(くのいち) ランダム 幻魔(ねね) ランダム 幻魔(綾御前) ランダム 幻魔(真田幸村) ランダム ミッションNo.2で出現一定位置に侵入後出現 幻魔(石田三成) ランダム ミッションNo.2で出現撃破後、封鎖が解除 幻魔(直江兼続) ランダム ミッションNo.2で出現撃破後、大筒が出現 ミッション 番号 内容 備考 No.1 出口を発見せよ! 幻魔2名の撃破で達成扱い No.2 出口へ到達せよ! 開門前の大筒の破壊で失敗宙に舞う石像を大筒で全て破壊すると出口の封鎖が解除 アイテム配置 携帯道具 壱 団子 団子 団子 大盛御飯 大盛御飯 大盛御飯 弐 団子 団子 大盛御飯 大盛御飯 黒漆太刀 当世具足 参 団子 大盛御飯 黒漆太刀 当世具足 霊鏡 荒御霊 攻略アドバイス ステージ全域が霧に覆われ、視界が利かなくなっている。 ミッションNo.1は女性武将の幻魔との戦いになる。 ミッションNo.2は三義士(義トリオ)幻魔との戦いの後、大筒を使用することになる。 大筒の破壊で敗北なので、大筒の使用は周囲の雑魚を一掃してからになるだろう。 石像の動きは速めなので、連射して対応するといい。 エリア/話数 第一話 第二話 第三話 第四話 神秘の谷 奇妙な噂 謎の侍 謎の侍を追え! 青雨城へ 狂乱の山 深まる謎 新たな出会い 赤雨城へ 常闇の森 宝玉の謎 村雨の伝説 緑雨城へ 幻惑の社 静寂の謎 桃雨城へ 村雨城 明かされる真実 封印された村 村雨城へ 鷹丸専用 謎の武士たち 謎の強者たち 謎の猛将たち
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Ver. 1.3EX2 カードNo. 1-3-257 種類 インターセプト レアリティ R 名称 静寂の湖 属性 黄 CP 2 アビリティ ユニットがフィールドに出た時、フィールドにユニットが9体以上いる場合、全てのユニットをお互いのプレイヤーの手札に戻す。 お互いのユニット数を発動条件とする、拒絶する世界のようなインターセプト。 展開しやすい【珍獣】などの低コストユニットや、【ウィルス】の押し付けなどで条件を満たしたい。 相手の手札が多い時に発動できれば返却されたユニットの多くを捨札に落とせる可能性がある。 ここからアンフェア・タックスなどに繋げるとなお良い。 フレーバーテキスト 世界のどこかに存在するという、物音一つ立たない湖。善き者が集う場所であり、罪深き者が心を洗う場所でもある。
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静寂の盾(イモービラス・ガード) コモン 自然 4 3000 ビーストフォーク ■自分の他のクリーチャーは、このクリーチャーよりもパワーの低いクリーチャーに攻撃されない。 (F)ひそやかな防御こそ、最も強固。 作者:まじまん 評価 名前 コメント
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龍可:静寂の森:☆1 解説 龍可が使用。好感度を☆大1にするとデッキレシピが貰える。 攻略 ※チェック待ち。一枚不明。 合計40枚+00枚 上級00枚 下級11枚 クリボン×2 素早いモモンガ×3 堕天使ナース-レフィキュル×3 不幸を告げる黒猫×2 マシュマロン 魔法12枚 サイクロン ソウルテイカー×2 月の書×2 成金ゴブリン×3 平和の使者×3 レベル制限B地区 罠16枚 神の宣告 ギフトカード×3 グラヴィティ・バインド-超重力の網- 激流葬 シモッチによる副作用×3 真実の眼×2 聖なるバリア-ミラーフォース- 光の護封壁 魔宮の賄賂×3 エクストラ00枚