約 523,924 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/789.html
きらーうーぱっく 「いつもありがとう!」 「きをつけてゆっくりかえってね!」 「たのしかったよ!またのせてね!」 「うー♪ううー♪」 「う~ぅ♪う♪」 「う~♪うぅうっう~♪」 森の入口で、ゆっくりの家族が三羽のうーぱっくに分かれを告げている ゆっくりの家族は三匹で、親ゆっくりがれいむとまりさ、子ゆっくりはれいむが一匹だった 両親とも、頭の上に畑から取ってきたのであろう、野菜を載せている ゆっくりの家族たちは、夕日に向かって飛んでいくうーぱっく達に向かって、「ゆっくりしてね!」というと森の中に消えて行こうとする これから安全な自宅に帰って、盗難品を貪り食うつもりなのだろう しかし、そんな事は神様、仏様、が許してもこの私が許さない 私は対ゆっくり用スリングショット(パチンコの強化版)で、ゆっくりの家族に向かって小石を飛ばす 最初に狙うのはまりさの方だ、大事に育てた野菜を奪われた罪なき人々の怒りと悲しみ、身をもって思い知るがいい ヒューン ぐちょ! 「ぎゅぶ!!」 「ゆぅ~!れれれいむ!れいむ!」 「ゆ゛!ゆっくりできてないよ!」 放った小石は親れいむの、ちょうど右頬に直撃した、小石は柔らかいれいむの皮を貫通すると奥歯を根こそぎへし折って口内にとどまった 親れいむは、右頬の大きな傷と口から餡子を垂れ流しながら、ぴくぴく痙攣している まりさは子供を連れて、この場から逃げるべきなのに、絶対に助からない親れいむに駆け寄っていく うん、まりさには当たらなかったが、これはこれでいい感じだ 私は二発目を発射する ヒューン 「ゆ゛ぅ…ひゅ~ひゅ…う゛」 「れいむ!げんきになって!れいむれいむ!」」 「おかささん!しっかりして!」 ぐしょ!! 「ぎゅびゃ!!!」 「ひゅぎゅ!」 二発目の小石は、まりさの後頭部を襲った、小石は頭皮を貫通してそのまま口から出て行くと、目の前にいた親れいむに直撃した 小石は、親れいむの眉間に突き刺さると動きを止めた、二匹とも即死だろう 飛び散った両親の餡子まみれになった子れいむが、泣きわめきながら必死に森の中へ逃げていく 「逃がさない、今すぐ親の、後を追え」 そう呟くと、本日三発目の小石を子れいむに放った ヒューン 「ゆっくりできないよ!ゆっくりし」 ぶちゃ 小石は、子ゆっくりに直撃すると、その破壊力であたり一面に子ゆっくりの餡子をまき散らした、もちろん即死だ クズの家系を根絶やしにしてすっきりした私は、対ゆっくり用スリングショットをリュックサックの中に仕舞うと 今回の虐待のメインターゲット、先程のうーぱっく達を追いかけることにした これからやる虐待は、今までやってきたものとは規模が違う、うまくいけば、幻想卿の全ゆっくり共に影響を与えるものだ そう考えると、体中に力がみなぎってくる さて、うーぱっく達はというと、自分たちが狙われている事も知らず楽しそうに、ふらふらと飛んでいた 「う~♪う~う♪」 「う~♪うう~♪」 「う~♪う~♪」 このうーぱっくという種、生意気でわがままなゆっくり達の中では、優しくて穏やかな性格をしていた いつもにこにこ笑っていて、家族をとても大切にする、寂しがり屋で甘えん坊な性格だ ゆっくりを運ぶ時は運賃として、食糧を貰うという、ゆっくり達の中では珍しい習性のゆっくりでもあった 他のゆっくり達は、そんなうーぱっく達には信頼と、それなりの敬意を払っていたりする しかし、このうーぱっく、農家の人々からは目の敵にされている ゆっくり虐待雑誌、ゆっキルでは殺したいゆっくり農村編で、三位のれいむを押しのけて第二位にランクインしたほどだ、ちなみに一位はまりさだった なぜかというと、彼らは畑荒らしを楽しむゆっくり達の運び屋として、日夜飛び回っているからなのだ 柵などでいくらガードしても、上空からこのうーぱっくが運んできたゆっくりに、作物を荒らされてしまう 収穫直前の畑を襲われて、収穫のほとんどを奪われる、なんてことは良くある話だ 農業に携わる、全ての者の敵と言っても、過言ではないだろう さて、そんな凶悪な運び屋達は、自分たちの巣に向かって真っすぐ飛んでいた 後ろを悪意ある追跡者に、追われているとも知らずに 彼らの巣は、森の中の廃屋だった、そこは昔、とある虐待お兄さんの住んでいた家だった 家じゅうに今もなお、餡子の香りが漂うこの廃屋は、付近のゆっくり達からはゆっくりできないポイントとして恐れられていた 確かに他のゆっくり達にとっては恐ろしいだろう、しかし、うーぱっく達は特に気にすることなく、廃屋でゆっくりと生活をしていた うーぱっくは、雨風をしのげて、家族みんなでゆっくりできるなら、特に匂いも気にならないのだった 「う~♪う♪」 「う~♪」 「「「うっ~♪う♪」」」 うーぱっく達は大好きな家族達と会うため、廃屋に次々と入っていく 自分達はもう、一生家族でゆっくりできなくなる運命も知らずに 私は、耳栓を両耳に装着すると指パッチンをしてみる、うん、聞こえない問題はないようだ 両耳がちゃんと聞こえないことを確認すると、サングラスをかけた 真っ黒いコートを着込んで、サングラスをかけた、大量の武器の入ったリュックサックを背負った男 傍目から見れば、かなり危ない奴に見えるだろう 私は、うーぱっく達が廃屋に入るのに使用した、二階の窓に香霖堂で入手した閃光手榴弾(スタングレネードというらしい)を投げ込んだ 強烈な光が爆ぜ、轟音が鳴り響いたはずだ、しかしサングラスと耳栓を装備した私には、何の影響がなかった 私は耳栓を外し、聴覚を回復させると鼻歌交じりに、廃屋に入って行った 家の中に入ると、私はぼろぼろの階段をゆっくり登っていく 二階に上がると、ゆっくり達が居るであろう部屋に入っていく、中には十五匹のうーぱっく達がいた 親であろう、大きなうーぱっくが二匹、子共うーぱっくが六匹、赤ちゃんうーぱっくが七匹 全員、白眼を向いて気絶している 私は、うーぱっく収納袋にうーぱっく達を全員詰めると、一気に家まで運んだ 道中、袋の中から、起きたうーぱっく達の、苦しそうな呻き声が聞こえてくるが無視する ゆっくり研究所の人に聞いた話だが、この袋、うーぱっくの収納性を重視した結果、なぜかうーぱっく達にとって、とんでもなく不快で危険な袋になったらしい 現に、この袋にうーぱっく20匹を詰めて2日間放置した結果、中のうーぱっく達は半数がストレス死 後の半数は命こそ助かったが、体に大きな障害が残ったり、精神的に大きな傷を負ったりと大変だったそうだ 私は、うーぱっく達の呻き声をBGMに急がず、慌てず、ゆっくりと家に向かった 数時間後、里のはずれにある我が家に着くと、地下にあるゆっくり虐待部屋に直行する 袋の中からうーぱっく達を出すと、彼らは疲弊しきっていた 2メートル四方の、特注の透明な箱にうーぱっく達を全員叩き込む 私は一旦、虐待部屋から出ると、台所に行き今日の夕飯を食べ始めた 今日のメニューは白米と、豆腐、野菜のサラダだ それらを食べ終えると、しばらくソファーに寝転がってボーっとする そうやってしばらく体を休めた後、私はうーぱっく達の餌を持って、地下室に行く 部屋に入ると、うーぱっく達はそれぞれ、楽しそうに遊んでいた 姉妹で、追いかけっこをするもの 寝ている者 歌を歌うもの 親うーぱっくは赤ちゃん達に、ゆっくりの乗せ方や下ろし方の練習をさせていた 呑気な奴らだよ、全く 私は、彼らの呑気さに呆れながら、子うーぱっく2匹を透明な箱から解放してやる 「う~♪うっううー♪」 「うー♪うー!うっ!うーう♪」 他の子たちも出してねとか、なんとか言っているんだろう 私は、箱から出してやったうーぱっくの内、一匹を捕まえると、ダンボールでできた脆弱な体を地面に思い切り叩きつけてやった 「んうー!!!」 「うー!?う!う!」 体のひしゃげる痛みに、悲鳴を上げるうーぱっく、 目の前で突如起こった惨劇に、身を震わせるもう一匹のうーぱっくは、私に羽を掴まれたとたん必死になって逃げようとする しかし、無駄だ、私は羽根のついている面を、引きちぎったうーうー、うるさいので革靴で踏みつけて、もう片方の羽根付き面を引きちぎる 鳴き声さらに大きくなった 透明な箱の中は、今の凶行で大騒ぎになっていた 親うーぱっくは「うー!うー!」いいながら子供を助けようと、必死に透明な箱に体当たりをしているし 子うーぱっく達は、親の様に体当たりをするものが半分、泣きながら、うーうー叫んでいるのが半分 赤ちゃんうーぱっく達は、真っ青になって震えているのやら、泣き叫んでいるのやら、必死に逃げようとして透明な壁にぶつかるもの いろいろだった 私は、重傷を負った2匹を掴むと、透明な箱の中に入れてやった、うーぱっく達は息も絶え絶えな2匹に向かっていく 傷口を嘗めてやるもの、う~♪う~♪泣きそうな顔で歌って元気づけようとするもの、ただひたすらに泣き叫ぶ者 悲鳴と悲しみ、そして苦痛のオーケストラだ 聞いていると、とても幸せな気分になる 私は、ドッグフードに塩を振りかけたものを固まっているうーぱっく達に、投げつける 「うっー!う!」 「うぅぅう!!!」 「うー!うぅっぅ!!!!!」 親うーぱっくや、子うーぱっくには大きなダメージは与えられなかったが 赤うーぱっく達は、餌が当たると痛そうにしている その様子に満足すると、私は上に戻って行った 台所で、寝る前に温かいミルクを飲み、寝室での20分ほどのストレッチで体をほぐすと眠りについた もちろん、朝まで熟睡ができたし、疲労やストレスも赤ん坊の様にゼロだ 朝食を済ませると、彼らのための飲み水、つまり泥水を持って地下室に直行する 透明な箱の中のうーぱっく達は、不味そうに昨日やった餌を食べていた 塩味がお気に召さなかったようだ、今度から餌に入れる塩は3割増しだ 両羽の面を引きちぎられた、うーぱっくに親うーぱっくは口移しで餌を与えている 体がひしゃげたうーぱっくも餌を他のうーぱっくに口移しで与えられていた 私が入ってきたことに気づくと、うーうーいいながら、威嚇するものや、怯えて隅で震えているもの、赤うーぱっくを守るものもいた 今回は道具を使う、私は透明な箱に入ると、泥水を彼らに向かって浴びせかける うーぱっく達がひるんでいる隙に、赤うーぱっく一匹を引きづり出す そして、ライターで赤ゆっくりの底部を炙る 「う゛ぅー!!!!!!!!!」 赤ちゃんとは思えない絶叫だ 「う゛!うぅー!う゛-!!」 中のゆっくり達が必死になって叫んでいる、やめて!あかちゃんいじめないで!、なんて言ってるんだろう 底部に完全に火がつくと、さっきよりも大きな、半ば狂ったような声で泣き叫ぶ、本当に面白いな、うーぱっくは 私は、赤うーぱっくを水につけて火を消してやる 「ぅ…うぅ……」 私は底部を焼かれた赤うーぱっくを透明な箱に放り込むと地下室から出た その日の夜も、次の日もその次の日も虐待は続いた、様々な拷問をうーぱっく達は受け続けた 拷問の最中に死ぬ者や、拷問から解放されてもその時の傷が原因で死ぬ者 次々と死んでいく家族に、うーぱっく達は泣きわめいた、憎い男に噛み付く者もいたが、そういった者は真っ先に拷問にあった しかし、親うーぱっくは毎日のように男に体当たりをし噛みついているのに虐待されたり、なぜか殺されたりはしなかった さて、四日もたつと生きているうーぱっくは、八匹、無傷のうーぱっくは三匹しかいなかった親うーぱっく二匹に赤うーぱっくが一匹だ 残りのうーぱっくはひどい状態だった、 眼を抉られた、家族の姿を一生何も見れない子うーぱっく、 底部が焼け焦げた、一生なにも運べない赤うーぱっく 舌を抜かれた、一生みんなと歌えない赤うーぱっく 聴覚を司る部分を抉らた、家族の笑い声を一生聞けない子うーぱっく 平衡感覚を司る部分を抉られた、一生真っすぐ飛べない子うーぱっく 彼らは、仮に外に逃げられたとしても、昔の様に楽しくは暮らせないだろう 生き残ったうーぱっく達は、平和だったころ、ここに連れてこられる前の森での楽しい生活を思い出しては泣き ここに連れてこられてからの、姉妹たちが受けた凄まじい虐待を思い出しては泣いた うーぱっく達が楽しく笑って、みんなで暮らしていた森に帰れるのは夢の中だけだった せめて、無傷の赤うーぱっく一匹だけでも、外の世界に帰してやりたい、これがうーぱっく達みんなの思いになっていた 親うーぱっく達と、傷ついたうーぱっく達は、最後に健康な体で残った赤うーぱっくだけは、絶対にここから逃がそうと話し合った 方法については、ダンボール脳で必死に考えるが良い案はだれも浮かばなかった そんな時、またあの男がやってきた、たった一匹の健康な我が子を守ろうと、うーぱっく達は健康な赤うーぱっくの周りに固まった 私は、微笑を浮かべて、透明な箱の中に入って行った 「そこの健康な2匹、私についてきなさい」 うーぱっく達は顔を見合わせた、てっきり赤ちゃんを苛めるつもりだと思っていたのだ 「早くしなさい、そこの赤ちゃんを酷い目に合わせたくないというのなら」 うーぱっくの両親は、黙って透明な箱から出た 私は小声で彼らに喋りかけた 「ははは、君達も災難だったね、こんな目にあって、もし、君達二人が私の言うことをよく聞いてくれるなら、特別に赤ちゃんだけは助けてあげよう」 「「う~!うぅ!」」 「疑ってるのか?君達がもしも断るなら、全員ぶっ殺してやる」 「「う!」」 「本気だよ、しかし、私の言うことを聞くならそれはしない、何でも言うこと聞いてくれるならね」 「「……う~う…」」 「良し、そうこなくっちゃね、それじゃ早速、上に行こう」 私は2匹のうーぱっくの羽を掴むと、彼らを応接間に連れて行き、私のやってほしいことを伝えた 2匹のうーぱっく達は、そんな恐ろしいことはできないという感じに首を振る、しかし、そっちの都合はどうでもいい やらなければ、子供達を皆殺しにする、最後に残った赤ちゃんも、酷い拷問にかけてから殺す、と脅すと、分かってくれたようだ まず、私は2匹の耳に当たる部分に、小型通信機を付けると、右の羽の付け根に集音マイクを付け、左には小型発信器を付ける 装備が済むと2匹を外に出してやる 「今日はそんなに頑張らなくてもいい、2匹で…そうだな6匹で良い、ノルマに届かないと…わかるよな」 2匹は頷くと、夜の闇の中に消えていった さて、2匹の親うーぱっくは久しぶりに自由に空を飛んでいた、いつもなら笑いながら、歌ったり踊ったりしながら飛ぶのだが 2匹とも顔色がひどく悪い、小さな目を何度も瞬きさせながら何かを探している、しかしうーぱっく達はそれを絶対に見つけたくなかった そんな2匹を見つけたゆっくりがいた、れいむとまりさだ 彼女らは、お互い近くに家のある幼馴染で、今日は二人きりで遠出して美味しい花の食べ歩きをしていた しかし、発情したアリスに見つかり、命からがら逃げ回ってやっとまいたと思ったら 全く知らない場所に来てしまっていた、そのうえ陽も沈み、恐ろしいれみりゃや、ゆふらんの出没する時間になっていた 2匹にとって、そんな恐ろしい状況で見つけたうーぱっくは、救世主に他ならなかった 「うーぱっく!こっちにきてね!」 「ゆっくりおうちにはこんでね!」 ニコニコしながら、2匹はうーぱっくを呼びとめる 「くっくく…幸先がいいな、そいつらが記念すべきお客様、第一号だ、盛大にもてなしてやれ」 耳?につけられた機械から、男の声がすると、うーぱっく達は体を強張らせた 「今更、止めようなんて思うなよ、やらなきゃお前たちの子供がどうなるか、この4日間で、骨身にしみて分かってるよな? もっとも、君らに骨なんてないんだがね、はっはは、それじゃさっそく仕事に取り掛かれよ」 「う!う~ぅ…」 うーぱっく達は覚悟を決めると、二匹のゆっくりのもとに、ゆっくり舞い降りた 「おうちまではこんでね!」 「ごはんはおうちについたらあげるよ!」 「う~ぅ…」 「う…う~……」 うーぱっく達は、二匹を載せると空高く舞い上がっていく 「ゆ~!おそらをとんでるみたいだよ!」 「れいむ!みてみて!とってもほしがきれいだよ!」 嬉しそうにはしゃぐ、ゆっくりを乗せているうーぱっく達は、鳴きそうな表情で、高く高く、飛んだ 二匹は嗚咽を噛み殺して、高く高く飛び続けた 「ゆゆ!ちょっとたかすぎるよ!ゆっくりひくくとんでね!」 「はやいよ!たかいよ!おほしさままでとどきそうだね!」 れいむは怖がっているが、まりさは持ち前の好奇心でこの状況を楽しんでいた ある、一定の高度に達すると、男から連絡が入った 「良し、君らに言っても分からんと思うが、高性能レーダで君らの位置や状況、積み荷までしっかり分かっている、載せているのはどうやらカップルの様だな 最初の獲物にしちゃいい感じだ、それじゃあ、打ち合わせ通りにやれよ」 二匹のうーぱっくは、小さな目をギュッと瞑り、地上に向かって全速力で降下を開始する れいむは、真っ青になって泣き叫ぶし、さすがのまりさもこの行為には仰天した 「ごわ゛いぃぃよぉぉぉ!まぢざー!」 「やめて!ゆっくりおりてね!」 そしてだいぶ降下した後、素早く宙返りを行う、中にいたゆっくりはもちろん 「ひゅ!ゆ!!おちるよ!!!いやいやいやしにたくないよ!!!!」 「れいむおちついて!ふくらむよ!れいむ!れいむ!!」 重力に引っ張られ、地面に激突する 「ぎゃ!びぃっづ!!」 ぶちゃ!! まりさは咄嗟に、体を膨らませて衝撃を抑えた、落ちた所が草むらだったこともあり、前歯を折って口から餡子を吐くだけで済んだ しかし、れいむはそうはいかなかった、なんの備えもなしに地面にダイブした結果、餡子を四散させ、絶命していた 「良し、投下作戦は見事、成功したようだな、どうだ?自分を信頼して身を任せてくれたものを最悪の形で裏切る気分は、さぁ、場所移動して 後四匹投下したら、一旦家まで戻ってこいよ、以上だ、通信終わり」 うーぱっく達は男の声に従って、次の獲物を探しに飛んでいく、背に最愛の恋人を失ったゆっくりの、怨嗟と憎悪の叫び声を聞きながら 「うぅ~ぅ~う」 「うぅ~うんんぅ~」 うーぱっくは両目から、止め処なく涙を流しながら、飛んで行った 彼らは、己の行為に恐怖し、悔いていた、ゆっくりを安全に運ぶうーぱっくが、故意にゆっくりを殺すとは許されることではない 我が子のためとはいえ、決して超えてはいけない一線をうーぱっくは超えてしまった事に対する自己嫌悪が、二匹を苦しめた 「ちんぽー!!」 「「「ちぃーんぽ!!!」」」 二匹は、自分たちが呼び止められた事に気づき、そのゆっくり達を見て愕然とした 呼び止めたのは、ゆっくりみょんの家族だった、親みょんの周りに、赤みょんが三匹いた あんな小さな子の居る家族は落とせない、と 二匹は慌てて、その場から立ち去ろうとするが、非情にも男から命令される 「今の声ゆっくりみょんだよな、数は丁度四匹こいつ等を落とせば、ノルマ達成じゃないか良し、お前らそいつらを殺せ もう、一回投下したって言うなら、さっきの二匹の内、少なくとも一匹は死んでるだろう、殺した数が一匹も四匹もたいして変わらないぜ 深く考えずに、えり好みしないでそいつらも殺ればいいんだよ 間違っても変な気は起こすなよ、お前らの大事な赤ちゃんを私が、何時でも殺せることを忘れるなよ」 男はそれだけ言うと無線を切った うーぱっくは大いに迷った、最愛の我が子を守るか、眼の前の家族を助けるか 種族全体の名誉か、可愛い子供か 結論から言うと、うーぱっくは自らの家族を選んだ 二匹はみょんたちを上空まで運ぶと、さっきの様に急降下中の宙返りで彼らを落としていった 「「「「ぺにす!!!!」」」」 みょん達は一匹残らず地面に叩きつけられ、その短い生涯お終えた 「良し投下を確認した、即刻我が家に帰還しろ、以上だ」 二匹はげっそりとやつれた、生気のない顔で帰還した、男はそんな彼らをニコニコ顔で向かいいれた 「はっはは、お帰り、ゆっくり殺しのきらーうーぱっく共、やってほしい事を説明した時は泣いてたくせに、やればできるじゃないか この、ド外道めがー、はっはっは、いやー、最高、本当に最高だよ、君ら、その調子で後994匹頼むぜ」 「うっう!!」 二匹には男が何を言ったのか、よく分からなかったが、いやな予感がした これからこの男が発言することは、ゆっくりとは程遠いものだと直感で理解した 「いいか、君達にはこれから一日に一回、指定された数のゆっくりを今日みたいに投下してもらう そして規定の数のゆっくりを投下したら、君達は晴れて自由の身 赤ちゃんや、望めば、怪我負ったうーぱっく達を連れて、どこにでも飛んでいけばいい」 「「う~!うぅうー!うぅ!」」 「いやなら君らだけで逃げてもいい、家族を置いてどことなりとね、私は残った家族を毎日拷問してやるけどどうする」 「うぅ…う」 「はははは、分かればよろしい、千匹のゆっくりを投下するまで、よろしく、後お前らにはこれからは、二階のゆっくり保管室で寝てもらう 今は、他のゆっくりはいないから安心して暮らせ、以上だ」 それからは、彼らは毎日のように男の指示に従い、ゆっくり達を投下した 最初の内はノルマのクリアが難しく、失敗するごとに傷を負っていたうーぱっくが処刑された 投下したゆっくりの数が、100を超える頃には、傷を負っていたうーぱっくは残らず殺されていた うーぱっくは、ゆっくりを落とすごとに泣き、己を恥じた しかし投下したゆっくりの数が、200を超える頃になると、うーぱっく達はゆっくりを投下することに慣れ始めた 一日10~20匹のノルマは比較的簡単にこなせるようになったし 男が、決めた高度からから落とすことを守った上で落とし方を工夫することで、膨らむ猶予を与え、殺してしまう数も少しは、抑えることができるようになった うーぱっくは投下した数が、300を超え頃になると、別に落としただけであって、殺すつもりは無い、いわば、地面がゆっくりを殺すのでだ、と考えるようにした しかし、頭ではそう考えれば済んだが、心は常に自分を責め立てた、一度眠りにつくと夢に見るのは自分が落としたゆっくり達の最後の姿 うーぱっくは必要最低限の睡眠しかとらなくなり、げっそりと痩せた それでも、子供のために毎日ゆっくりを投下し続けた しかし投下する数が、600匹を過ぎたころから、ゆっくりは、うーぱっくを警戒し始めるようになり 900匹を越した頃には、ゆっくり達はあからさまに、うーぱっくを避けるようになり、石を投げつけられる様になった おかげで、うーぱっく達は三日連続でノルマを達成できなかった、男は怒ってうーぱっくを引っ叩いたり、踏みつけたりしたが その日の夜は、ニコニコしながらこう言った 「お前らは良くやった、1000匹には届かなかったが、937匹は大記録だ、誇りに思ってもいい そこで、特別に貴様らを森に逃がしてやる、ありがたく思うがいい」 私は地下に行くと、最後に残った、健康な赤うーぱっく、改め子うーぱっく外に連れ出してやり、親に会わせてやった 「う~♪♪うぅ~♪♪♪」 家族で泣きながら、再会を喜び合っている しばらくすると、うーぱっく達は、ゆっくり空を飛んでいった、地下で嬲り殺しにされた家族の分まで、ゆっくりする気なのだろう 私は、うーぱっくが見えなくなるまで見送ると、家の中に戻ってニタニタしながら、ゆっくり虐待雑誌、ゆっキルの今月号の記事を読む 記事の内容は、うーぱっくを使用したゆっくり達の畑への襲撃が、ここ数か月で激減したこと 今まで、他の種とは非常に仲の良かったはずのうーぱっくが、ゆっくり達に迫害されていること ゆっくり達の間では、うーぱっくの中には、運んでいる最中のゆっくりを落として殺す、きらーうーぱっくがいるという噂でもちきりなこと 実際に落とされたが、なんとか生還を果たしたゆっくりとその家族達や友人、暴れたいだけの者やならず者で群れを作り うーぱっくはゆっくりにあらずを合言葉に、各地のうーぱっくやうーぱっくを庇うゆっくりを襲撃して、殺戮の限りを尽くしていること それに対抗して、うーぱっくの中でも、ゆっくりを運ぶことに疑問を感じていたもの、短気なもの、家族や友人を殺されたものなどが群れを作り 反うーぱっくを叫ぶゆっくりの巣に、襲撃を繰り返し食料の備蓄を奪い取ったり、赤ゆっくりをかみ殺したりとやりたい放題やっていること 両者の戦闘は避けられない、ということが書かれていた これを読んでしばらく、私は笑い転げた、ここまでうまくいくとは正直思わなかった なにが、うーぱっくはゆっくりにあらず(真剣)だよ、私の腹筋を破壊する気か ともかく、これでゆっくり共とうーぱっくの信頼関係はズダボロだ、ほっておいても、お互い憎しみ合い、罵り合い、際限なく争い続けるだろう それこそ、どちらかが絶滅するまで 私にとって、あの三匹がこれから先ゆっくりしようが、どうしようが知ったことではない 最高にゆっくりした人生を送ろうが何をしようがどうでもいい 私の思いつきでゆっくり達が二つに分かれ、争い合い殺し合っているという、この状況 間接的にではあるが、私は幻想卿中のゆっくりを24時間虐待していることにならないだろうか そう考えると、おかしくて、楽しくてたまらない 今日だけは温かいミルクや、20分のストレッチなしでも朝まで熟睡ができそうだ、私は寝室に向かうとそのまま眠りについた 作:ゆっくりな人 以前書いた虐待 ゆっくりカーニバル 臭い付きゆっくり(上) 臭い付きゆっくり(下) ゆっくり移植 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/809.html
うーぱっくとゆっくりれいむしかでてきません。 グロ描写、性的描写はないです。 虐待スレに投下して大丈夫なものかと戦々恐々です。 ゆっくりれいむ…ゆれ うーぱっく…うぱ ゆれ「ゆゆっ?うーぱっくだよ!ゆっくりこっちにきてね!」 う ぱ「う?うー!ううーうー!(ゆ?れいむだ!ゆっくりいくよ!)」 パタパタ ゆれ「かわのほとりにつれていってね!ほうしゅうはおやさいだよ!」 う ぱ「うっうー!ううーうっうー!(ゆっくりりかいしたよ!はやくなかにはいってね!)」 野菜をあげる代わりに川のほとりへ連れて行ってもらうゆっくりれいむ。 ここから川のほとりまでは30分程度かかるので、報酬もちょっと多めにしたのはれいむの良心なのだろうか。 うーっぱっくの中では暗く、何もすることがない。 しかも絶妙なゆれによってれいむに襲い掛かる睡魔。 れいむはものの数分で眠りに付くのであった。 ゆれ「ゆーっ…ゆー…ゆー… おにゃかいっぱいでたべりぇないゆー…」 う ぱ「……(パタパタ)」 だらしなく涎をたらしながら夢を見ているようだ。 心地よい眠りの最中、突然大きく上下に揺れた。 当然、天井に頭をぶつけたれいむは眠りから覚める。 ゆれ「ひゅひゅゆっ!?ひたいよ!ほうひたのっ?」 う ぱ「う!うーうーうっうっー!(まえからとりさんがきてよけたんだよ!)」 ゆれ「ゆー…ゆっくしとんでね!」 う ぱ「うー!(おk)」 ゆれ「ゆゆ!こんなところにおやさいがあるよ!ゆめがかなったよ!」 「むーしゃ♪むーしゃ♪し、しあわせ~~♪」 「おなかいっぱいでねむくなってきたよ!ゆっくりおやすみなさい!」 空を飛んでいくのは、意外と注意力を要求される。 うーぱっくは大事なお客さんを丁寧に運ばなければならないため、 中での出来事に注意を払う余裕はなく、気づくこともなかった。 う ぱ「うー!うー!うー!(そろそろつくよ!おりるじゅんびをしてね!)」 ……しばらくお待ち下さい ゆれ「ゆー…ゆっ!?ゆっくりしてたらもうついちゃったよ!」 「うあーぱっくありがとう!ゆっくりおやさいわたすね!」 う ぱ「うー!(わくわくてかてか!)」 ゆれ「……ゆー?おやさいがないよ?さがすからゆっくりまっててね!」 う ぱ「うー…(…ゆっくりまってるよ)」 ゆれ「ゆ゙ーっ!お゙や゙ざい゙がな゙い゙よ゙お゙お゙お゙ぉぉぉっっっっ!!!1ぢゃん゙ども゙っ゙でぎだの゙に゙い゙い゙い゙い゙!!」 う ぱ「………うー…?(わかっていますよねぇ…れいむはん…)」 ゆれ「どゔじでごん゙な゙ごどに゙な゙る゙の゙お゙お゙お゙!!でい゙ぶな゙ん゙に゙も゙じでな゙い゙の゙に゙い゙い゙い゙!!!」 う ぱ「うー↑うー…↓(やれやれ。こんなことしたくはないんだけどね!)」 「ゔゔゔゔゔーーゔーーーゔーー!うぼあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ーーー!」 ゆれ「でい゙ぶばぢゃんとお゙やさいも゙てぎだよ!ゆ、ゆべっ…ゆびゃっ…」 う ぱ「ゔゔゔゔーーゔゔーゔーゔーゔ!!!!(やくそくをまもらないやつはゆっくりしね!しねじゃなくてしね!)」 報酬を貰うことでゆっくりを運ぶことを生業としているうーぱっくにとって、契約不履行は許しがたい行為である。 普段は温和で上機嫌なうーぱっくだが、このときばかりはそれはもう恐ろしい形相になるわ戦闘モードに突入するわでもう大変。 ということで、れいむが野菜を持っていないということを察したうーぱっくがれいむに襲いにかかったのであった。 ゆれ「や゙べでっ!え゙ぐっ…や゙べでえ゙ぇぇ」 れいむの必死の闘争も空しく、戦闘モードに入ったうーぱっくによって再格納、いや捕獲されてしまった。 ゆれ「ゆ゙ゔー!や゙め゙で!ごごがら゙だじで!お゙ぞどに゙でだい゙よ゙お゙お゙お゙!ゆ゙っぐり゙ばな゙じでね゙え゙え゙!」 う ぱ「ゔ!ゔーー!(うるさいだまれカス!)」 れいむを中に入れながらもうーぱっくは急上昇して川の上空で静止したのち、徐々に底部の力を緩めていく。。 う ぱ「ゔー↑ゔーーー!(ゆっくりしないでしね!)」 ゆれ「や゙べでね゙!や゙べでね゙! ――――――ゆ゙ぶゔゔゔゔゔ!!」 「ゆ゙っぐり゙だずげでえ゙え゙」だの、「でい゙ぶの゙り゙ぼん゙が゙あ゙あ゙あ゙!!!」だの聞こえたような気がするが、 いつのまにか平常モードに戻ったうーぱっくは考える。貰えるはずだった報酬の変わりはどうしようか、と。 そう考えているうちに「ぐしょっ!ゆ゙ぶえ゙っ」という醜い音を立てて潰れたれいむに目をやった。 数秒前までれいむだったものが岩場にぶちまけられた様を見て、あるものを見つけた。 ―それは、れいむのりぼんであった。上空から落下し水に浸かってしまったせいか、ボロボロでブヨブヨになっている。 しかし、報酬がないうーぱっくにとってこんな状態のリボンでも食料にはなるのでお持ち帰りをした。 う ぱ「うー!ううーうっうー!(やれやれ。とんだ無駄骨だったね!)」 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/55.html
「う~♪う~♪」 どこからともなくゆっくりれみりゃがやって来る。ゆっくりれみりゃの体にはダンボールがくくりつけられている。 ゆっくりサービス【う―ぱっく】だ。 人間が友達のゆっくりに仕送りをしたいときや、逆にゆっくりからの仕送りを受け取るときにやってくる。 ゆっくり同士は言うまでもない。 「う~♪ゆっくり~♪」 ゆっくりれみりゃはゆっくりれいむとゆっくりまりさの群れに向かってダンボールを置いていった。 そのまま飛び去ろうとするので、れいむとまりさは 「あ、おとどけものだ!」 「ゆっくりまっててね!」 慌ててれみりゃにお礼の果物を渡す。そうしないとすねたれみりゃに次から届けてもらえなくなる。 そのくせれみりゃは荷物を届けたらすぐに飛び去ろうとする忘れっぽさがあるから困り者だ。 「なにかな?なにかな?」 「ゆゅぅ!なかでゆっくりうごいてるよ!!」「ゆっくりあけてね!」 うきうきとダンボールの中を空けてみせる。その中にはゆっくりれいむの赤ちゃんが入っていた。 「ゆっくりしてる~!!」 「なかま、なかま!」「あかちゃんがきたよ!」 「かわいいね~♪」「ぷにぷに!ぷにぷに!」 赤ちゃんはよたよたと擦り寄ってくる。まだ体が固まっていないためか、感触は他のゆっくり達に比べてぷにぷにと柔らかそうだ。 体の下の方が地面の硬さに負けてぺたりとつぶれていた。 「ゆっくりちていってね!!」 舌足らずな声で産声を上げる。なぜかその顔は自信満々だ。何の根拠があるのだろう。 ゆっくりは妖精のように自然発生するため、どこからともなくいきなり生まれる。しかし生まれたての赤ちゃんでは危ないので、 ゆっくりれみりゃが届けてくるのだ。れみりゃが届けて、お礼の果物を渡し、れいむたちが育てる。共生関係が出来上がっていた。 「いっしょにゆっくりしようね!」 「ゆっくり~♪」 「ゆっくりちていってね!ゆっくりちていってね!」 そして今日もゆっくりする。ゆっくりたちはさびしがりや。ゆっくり達は友達と一緒にゆっくりすることで生きていくエネルギーを得る。 仲間は多いほうがにぎやかで楽しい。 「「「ゆっくりしていってね!!「ちていってね!」」」」 うーぱっくによる繁殖だと生々しくなくていいなw -- 名無しさん (2010-09-15 17 57 52) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/808.html
「きらーうーぱっく」にリスペクトを込めて そのゆっくりまりさは草むらの中で焦っていた。人間の畑から少々エサを拝借したまではよかったのだが、目撃していた畑の主に見つかってしまい、追われている。 その森はゆっくりまりさの庭といえる場所だったこともあり、人間の目を欺いて時間を稼ぐことは出来たが、体力のほうが限界に近い。しかし夜になる前に巣に帰らなければ捕食種のディナーになってしまうし、かといって迂闊に行動して人間に見つかった日には、虐待お兄さんのいいオモチャになるのがオチだ。 どうしたものか・・・と考えあぐね、仰いだ空にゆっくりまりさは希望を見つけた。 「うー!」 うーぱっく。箱状の体を持つこの不思議なゆっくり族は、他のゆっくり族を体内に格納し飛行し、運搬の対価として乗せられたゆっくりがエサを提供するという共生関係を結んでいた。一度上空に飛んでしまえば、大概の危険からは脱出できる。少なくとも今自分を追っている人間からは逃げ切れるだろう。 これしかない。ゆっくりまりさはうーぱっくに頼ることを決めた。近くの開けた場所を確認したゆっくりまりさは、覚悟を決めて草むらから飛び出し、叫んだ。 「うーぱっく!ここだよ!!ゆっくりはやくまりさをたすけてね!!」 「うー!!」 それを聞きつけたうーぱっくは上空から急降下し、ゆっくりまりさの回収に向かった。と同時に、その声に気付いた人間が声の方向に向けてダッシュを始める。ゆっくりまりさはゆっくり急いで回収ポイントへと跳ねていった。命のかかった鬼ごっこ。背中から聞こえてくる罵声を受けて、ゆっくりまりさは全力疾走する。 そしてゆっくりまりさは、賭けに勝った。 ゆっくりまりさの呼んだうーぱっくは間一髪でキャッチに成功すると、凄まじい勢いで急上昇し、空高く舞い上がっていった。さすがに人間も空までは追ってこれないのか、うーぱっくを見上げるとすごすごと帰っていく。 それを見て安堵するゆっくりまりさ。正直こんな綱渡りを常にやるのは御免蒙りたいし、おじさんが少し気の毒には思う。しかし家にはにんっしんしているつがいのゆっくりれいむがいる。栄養価のある食べ物を手っ取り早く欲しい、という目的が餡子脳を介することで、畑荒らしという行動へとつながったのだ。 「おじさんごめんねなんだぜ。いつかおかえしをしにいくから、ゆるしてほしいんだぜ・・・」 自己正当化のため、ゆっくりまりさは高空のうーぱっくの中でひとりごちた。そしてうーぱっくに目的地を告げていないことに気がつき、改めて指示を出した。 「うーぱっく!みずうみのちかくまでいってほしいんだぜ!!」 「うー!!」 まさに間一髪だった。ゆっくりまりさはうーぱっくに感謝した。とりわけ、ゆっくりまりさの呼んだうーぱっくは、うーぱっくの中でも一際強靭で素早いもののようだった。貧弱なうーぱっくであれば、ノロノロ飛んでるうちに捕まってしまったかもしれない。 「ラッキーだったぜ、うーぱっくありがとうだぜ」 「うー?うー!!」 それが間違いであったことを思い知るのは、もうしばらく後のことだった。 きらーうーぱっく 2 命を懸けたチェイスから逃れて暫くが過ぎ、うーぱっくの開かれた上面から見える空は茜色から美しいグラデーションを経て紺色、そして黒へと変化しつつあった。キラキラと瞬く星も見え始め、夜の訪れを告げている。 ゆっくりまりさは疑問を感じた。おかしい。長すぎる。 確かに先ほど離脱した森から自分の巣までは、ゆっくりにしては少々距離がある。しかしそれは普通に跳ねて飛んでいるゆっくりにとっての話で、空を飛び颯爽と最短距離をなぞるうーぱっくにとっては大した遠さではない。先ほど鮮やかなフライトテクニックを見せた、この強靭なうーぱっくであればなおさらのことだ。とっくに到着していてもいいはずなのだが・・・。 ゆっくりまりさはうーぱっくに告げる。窮地を助けてもらっておいて気は引けるが、夜は捕食者の時間。なるべく出会うリスクは減らしておきたい。 「うーぱっく!わるいけどちょっとゆっくりいそいでね!!」 「うー!!」 ゆっくりいそぐという難しい注文に元気よく応えるうーぱっく。悪気はなさそうだ、きっとさっきのアクロバット飛行で疲れているのだろう。ゆっくりまりさはそう考え直すと、到着をゆっくり待つことにした。 さらにしばらくして。ゆっくりまりさを積んだうーぱっくは、まだ高空にいた。既にあたりはとっぷり闇に沈み、墨を流したように暗くなっている。明かりは空を瞬くお星様と、ゆっくりのようにまんまるまるいお月様ぐらいだ。さすがに焦るゆっくりまりさ。 空を飛べるとはいえ、うーぱっくも所詮ゆっくり。妖怪の時間になればそこまで安全というわけでもない。互いの安全のため、ゆっくりまりさは再度警告した。 「うーぱっく?!いそいでね!!もうよるだよ!!」 だが先ほどとは違い、元気な返事はない。 「?どうしたの?なにかあったの?」 再度問うが、返事はない。そのとき。 ぱたん。 ゆっくりまりさの上で何か音がしたとたん、急に視界がまっくらになった。うーぱっくが上部のフタを閉じたのだ。 「ゆ?!なに?なにがあったの?!」 「・・・」 「どうしたのうーぱっく?なに?」 「・・・」 返事はない。かわりにうーぱっくの内部はなんだか湿っぽくなり、同時に気温が上がってきた。ゆっくりまりさは何かヘンだと思い、フタを開けようと体を伸ばした。 しかし。 体が思うように動かない。それどころか体がどんどん柔らかくなり、全身に力が入らなくなってきている。足も・・・動かない。底面にぺったりはりついてしまったようだ。もう完全に動かせるのは口と目を動かすのがやっとのようだ。ゆっくりまりさは異常を伝えようとうーぱっくに叫ぶ。 「う、うーぱっく!!なんだかおかしいよ!!まりさのからだがうごかないよ!!」 「・・・うー♪」 「え?なにかあったの!!ゆっくりおしえてね!!はやくだしてね!!!!」 「うー・・・うー!!」 ズブシュッ。 その声が合図だったように、ゆっくりまりさに突如何かが刺さったような痛みが走る。 「ゆ・・・ゆ?!ゆっくり?!」 わけがわからない。ゆっくりまりさが混乱していると、「何か」が刺さった部分から、体の中のものが吸い取られるような感触を感じた。 ズブブブブブ。 ごっくんごっくん。 ズブブブブブ。 ごっくんごっくん。 吸われる。食われる。餡子が。 「うー♪うー♪」 「ゆ、ゆ゛ううううううう!!!う、うーぱっく!な、なに?!なんなのおおおおおお」 「うー!!」 「やめでええええええええええええええええ」 痛みと混乱の入り混じった感覚を味わいながら、ゆっくりまりさはどんどん中身の餡子を吸い出されていく。一方でうーぱっくは楽しそうな声をあげている。餡子が段々となくなり、混濁していく意識の中でゆっくりまりさは悟った。こいつはピンチを助けてくれたじゃない。まりさを食べるために捕まえただけなんだと。 このままでいればうーぱっくのエサ。だが脱出しようにも体が動かない。万が一体が動いているうちに気付けたとして、脱出した瞬間高空からのフリーフォールで砕け散るのがオチ。このうーぱっくを呼んでしまった時点で、ゆっくりまりさの運命は決していたのだ。 ごめんねれいむ。まりさはかえれそうにないよ・・・まりさは餡子を吸われながら、つがいのゆっくりれいむに詫び、こんなものを信じてしまった自分を呪った。ラッキーだなんてとんでもない。とんでもない大ハズレじゃないか。 「ゆ・・・ゆ・・・ゆっくりうーぱっくをしんじたけっかが、これだよ!!」 「うーーーーー!!」 最後の一押しとばかりにうーぱっくが叫ぶと、ゆっくりまりさは残った餡子をまるごと吸い上げられた。つがいのゆっくりれいむへの思いも、楽しかった家族の思い出も、全部。 そして、ゆっくりまりさは絶命した。 ディナーを終えたうーぱっくが下面を開けると、ぺらぺらのふにゃふにゃになったゆっくりまりさの死体が空を舞った。落ちた先は、ゆっくりまりさの巣がある湖の近く。皮肉なことに、注文どおりの運搬であった。 翌日つがいのゆっくりれいむは変わり果てた夫の姿を見つけ、涙した。しかしそれがうーぱっくの手によるものであるとは、1週間後グルメお兄さんに待望の赤ちゃんごと珍味ゆっくり揚げにされるまで、終ぞ知ることはなかった。 うーぱっくはゆっくり族を高空で運搬する共生生物であり、数々の対ゆっくり処置を無効化することから、農家ならびに虐待お兄さんたちにはことさら嫌われている生物だった。 ただ、タダでは転ばないのが虐待お兄さんズ。絶対な信頼を誇る絶好のパートナーは、裏を返せば最強のハンターとしても機能するのではないか。そう考えた有志は加工場やメカ好き河童の協力を仰ぐことで、うーぱっくの品種改変に成功。本来の友好的うーぱっく同様にゆっくりたちを載せ高空に上げ、逃げられなくなった状態でゆっくりと内部で溶かし、吸血・・・もとい、吸餡子する亜種・「きらーうーぱっく」が誕生したのだった。 きらーうーぱっくの内部に消化液の分泌機能と、餡子を吸い出す吸引器官が備わっている。野菜だけを食べる通常のうーぱっくに比べると、栄養価の高い餡子を直接摂取することも出来るため、一般的に体が強靭で動きも俊敏になる傾向にある。 数多く繁殖されたきらーうーぱっくは一般市場に販売された。よく飼いならされたきらーうーぱっくは、飼い主のGOサインひとつで人間の里を不埒なゆっくりを確実に始末する番ゆっくりとして有能な存在だったのだ。 だが一方できらーうーぱっくを生み出した虐待お兄さんたちの魂胆は、別にあった。 繁殖されたきらーうーぱっくの一部は、野に放たれた。多少強靭であることをのぞけば通常のうーぱっくと同じであるきらーうーぱっくは、非吸餡子うーぱっくを装いながら信頼を勝ち取り、機会を見ては頼ってきたゆっくりに舌鼓を打って生活していた。時同じくして、森では何かで溶かされながら餡子を吸い尽くされた皮だけのゆっくり変死体が次々と発見されていたが、歯牙にかかった者は悉く帰らぬ饅頭となったため、ゆっくり達はよもやうーぱっくの仕業であるとは想像だにしなかった。 だがきらーうーぱっくが吸い尽くした皮を下面から落としたところをあるゆっくりが目撃したことが転機となり、きらーうーぱっくの凶行が明らかとなる。しかしゆっくりはおろか、作ったお兄さん達にさえ通常のうーぱっくときらーうーぱっくの見分けはつかない。ゆっくりたちはうーぱっく種をまるごと信じることが出来なくなってしまったのだ。 ゆっくり族とうーぱっくたちの蜜月は崩壊した。それだけでなく不信感から互いに憎しみを抱きあうようになり、闘争状態に陥っていったのだった。信じていたものたちに裏切られた分憎しみは殊更に強いものとなり、この闘争はここ一帯のゆっくりないしはうーぱっくが完全に殲滅されるまで続くことになるだろう。 その気になれば皮ごと消化させる仕様にも出来たのにそうしなかったのは、この状況こそお兄さん達の望むものだったからだった。 さる地域の虐待お兄さんは、うーぱっくを脅迫して殺ゆっくりを繰り返すことでゆっくりとうーぱっくの信頼関係を崩壊させ、24時間365日常に続く壮大な虐待を実現した。きらーうーぱっく開発者達もまたそれに憧れ、そしていまここに成就させつつあるのだ。 おわり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1522.html
きらーうーぱっく 「いつもありがとう!」 「きをつけてゆっくりかえってね!」 「たのしかったよ!またのせてね!」 「うー♪ううー♪」 「う~ぅ♪う♪」 「う~♪うぅうっう~♪」 森の入口で、ゆっくりの家族が三羽のうーぱっくに分かれを告げている ゆっくりの家族は三匹で、親ゆっくりがれいむとまりさ、子ゆっくりはれいむが一匹だった 両親とも、頭の上に畑から取ってきたのであろう、野菜を載せている ゆっくりの家族たちは、夕日に向かって飛んでいくうーぱっく達に向かって、「ゆっくりしてね!」というと森の中に消えて行こうとする これから安全な自宅に帰って、盗難品を貪り食うつもりなのだろう しかし、そんな事は神様、仏様、が許してもこの私が許さない 私は対ゆっくり用スリングショット(パチンコの強化版)で、ゆっくりの家族に向かって小石を飛ばす 最初に狙うのはまりさの方だ、大事に育てた野菜を奪われた罪なき人々の怒りと悲しみ、身をもって思い知るがいい ヒューン ぐちょ! 「ぎゅぶ!!」 「ゆぅ~!れれれいむ!れいむ!」 「ゆ゛!ゆっくりできてないよ!」 放った小石は親れいむの、ちょうど右頬に直撃した、小石は柔らかいれいむの皮を貫通すると奥歯を根こそぎへし折って口内にとどまった 親れいむは、右頬の大きな傷と口から餡子を垂れ流しながら、ぴくぴく痙攣している まりさは子供を連れて、この場から逃げるべきなのに、絶対に助からない親れいむに駆け寄っていく うん、まりさには当たらなかったが、これはこれでいい感じだ 私は二発目を発射する ヒューン 「ゆ゛ぅ…ひゅ~ひゅ…う゛」 「れいむ!げんきになって!れいむれいむ!」」 「おかささん!しっかりして!」 ぐしょ!! 「ぎゅびゃ!!!」 「ひゅぎゅ!」 二発目の小石は、まりさの後頭部を襲った、小石は頭皮を貫通してそのまま口から出て行くと、目の前にいた親れいむに直撃した 小石は、親れいむの眉間に突き刺さると動きを止めた、二匹とも即死だろう 飛び散った両親の餡子まみれになった子れいむが、泣きわめきながら必死に森の中へ逃げていく 「逃がさない、今すぐ親の、後を追え」 そう呟くと、本日三発目の小石を子れいむに放った ヒューン 「ゆっくりできないよ!ゆっくりし」 ぶちゃ 小石は、子ゆっくりに直撃すると、その破壊力であたり一面に子ゆっくりの餡子をまき散らした、もちろん即死だ クズの家系を根絶やしにしてすっきりした私は、対ゆっくり用スリングショットをリュックサックの中に仕舞うと 今回の虐待のメインターゲット、先程のうーぱっく達を追いかけることにした これからやる虐待は、今までやってきたものとは規模が違う、うまくいけば、幻想卿の全ゆっくり共に影響を与えるものだ そう考えると、体中に力がみなぎってくる さて、うーぱっく達はというと、自分たちが狙われている事も知らず楽しそうに、ふらふらと飛んでいた 「う~♪う~う♪」 「う~♪うう~♪」 「う~♪う~♪」 このうーぱっくという種、生意気でわがままなゆっくり達の中では、優しくて穏やかな性格をしていた いつもにこにこ笑っていて、家族をとても大切にする、寂しがり屋で甘えん坊な性格だ ゆっくりを運ぶ時は運賃として、食糧を貰うという、ゆっくり達の中では珍しい習性のゆっくりでもあった 他のゆっくり達は、そんなうーぱっく達には信頼と、それなりの敬意を払っていたりする しかし、このうーぱっく、農家の人々からは目の敵にされている ゆっくり虐待雑誌、ゆっキルでは殺したいゆっくり農村編で、三位のれいむを押しのけて第二位にランクインしたほどだ、ちなみに一位はまりさだった なぜかというと、彼らは畑荒らしを楽しむゆっくり達の運び屋として、日夜飛び回っているからなのだ 柵などでいくらガードしても、上空からこのうーぱっくが運んできたゆっくりに、作物を荒らされてしまう 収穫直前の畑を襲われて、収穫のほとんどを奪われる、なんてことは良くある話だ 農業に携わる、全ての者の敵と言っても、過言ではないだろう さて、そんな凶悪な運び屋達は、自分たちの巣に向かって真っすぐ飛んでいた 後ろを悪意ある追跡者に、追われているとも知らずに 彼らの巣は、森の中の廃屋だった、そこは昔、とある虐待お兄さんの住んでいた家だった 家じゅうに今もなお、餡子の香りが漂うこの廃屋は、付近のゆっくり達からはゆっくりできないポイントとして恐れられていた 確かに他のゆっくり達にとっては恐ろしいだろう、しかし、うーぱっく達は特に気にすることなく、廃屋でゆっくりと生活をしていた うーぱっくは、雨風をしのげて、家族みんなでゆっくりできるなら、特に匂いも気にならないのだった 「う~♪う♪」 「う~♪」 「「「うっ~♪う♪」」」 うーぱっく達は大好きな家族達と会うため、廃屋に次々と入っていく 自分達はもう、一生家族でゆっくりできなくなる運命も知らずに 私は、耳栓を両耳に装着すると指パッチンをしてみる、うん、聞こえない問題はないようだ 両耳がちゃんと聞こえないことを確認すると、サングラスをかけた 真っ黒いコートを着込んで、サングラスをかけた、大量の武器の入ったリュックサックを背負った男 傍目から見れば、かなり危ない奴に見えるだろう 私は、うーぱっく達が廃屋に入るのに使用した、二階の窓に香霖堂で入手した閃光手榴弾(スタングレネードというらしい)を投げ込んだ 強烈な光が爆ぜ、轟音が鳴り響いたはずだ、しかしサングラスと耳栓を装備した私には、何の影響がなかった 私は耳栓を外し、聴覚を回復させると鼻歌交じりに、廃屋に入って行った 家の中に入ると、私はぼろぼろの階段をゆっくり登っていく 二階に上がると、ゆっくり達が居るであろう部屋に入っていく、中には十五匹のうーぱっく達がいた 親であろう、大きなうーぱっくが二匹、子共うーぱっくが六匹、赤ちゃんうーぱっくが七匹 全員、白眼を向いて気絶している 私は、うーぱっく収納袋にうーぱっく達を全員詰めると、一気に家まで運んだ 道中、袋の中から、起きたうーぱっく達の、苦しそうな呻き声が聞こえてくるが無視する ゆっくり研究所の人に聞いた話だが、この袋、うーぱっくの収納性を重視した結果、なぜかうーぱっく達にとって、とんでもなく不快で危険な袋になったらしい 現に、この袋にうーぱっく20匹を詰めて2日間放置した結果、中のうーぱっく達は半数がストレス死 後の半数は命こそ助かったが、体に大きな障害が残ったり、精神的に大きな傷を負ったりと大変だったそうだ 私は、うーぱっく達の呻き声をBGMに急がず、慌てず、ゆっくりと家に向かった 数時間後、里のはずれにある我が家に着くと、地下にあるゆっくり虐待部屋に直行する 袋の中からうーぱっく達を出すと、彼らは疲弊しきっていた 2メートル四方の、特注の透明な箱にうーぱっく達を全員叩き込む 私は一旦、虐待部屋から出ると、台所に行き今日の夕飯を食べ始めた 今日のメニューは白米と、豆腐、野菜のサラダだ それらを食べ終えると、しばらくソファーに寝転がってボーっとする そうやってしばらく体を休めた後、私はうーぱっく達の餌を持って、地下室に行く 部屋に入ると、うーぱっく達はそれぞれ、楽しそうに遊んでいた 姉妹で、追いかけっこをするもの 寝ている者 歌を歌うもの 親うーぱっくは赤ちゃん達に、ゆっくりの乗せ方や下ろし方の練習をさせていた 呑気な奴らだよ、全く 私は、彼らの呑気さに呆れながら、子うーぱっく2匹を透明な箱から解放してやる 「う~♪うっううー♪」 「うー♪うー!うっ!うーう♪」 他の子たちも出してねとか、なんとか言っているんだろう 私は、箱から出してやったうーぱっくの内、一匹を捕まえると、ダンボールでできた脆弱な体を地面に思い切り叩きつけてやった 「んうー!!!」 「うー!?う!う!」 体のひしゃげる痛みに、悲鳴を上げるうーぱっく、 目の前で突如起こった惨劇に、身を震わせるもう一匹のうーぱっくは、私に羽を掴まれたとたん必死になって逃げようとする しかし、無駄だ、私は羽根のついている面を、引きちぎったうーうー、うるさいので革靴で踏みつけて、もう片方の羽根付き面を引きちぎる 鳴き声さらに大きくなった 透明な箱の中は、今の凶行で大騒ぎになっていた 親うーぱっくは「うー!うー!」いいながら子供を助けようと、必死に透明な箱に体当たりをしているし 子うーぱっく達は、親の様に体当たりをするものが半分、泣きながら、うーうー叫んでいるのが半分 赤ちゃんうーぱっく達は、真っ青になって震えているのやら、泣き叫んでいるのやら、必死に逃げようとして透明な壁にぶつかるもの いろいろだった 私は、重傷を負った2匹を掴むと、透明な箱の中に入れてやった、うーぱっく達は息も絶え絶えな2匹に向かっていく 傷口を嘗めてやるもの、う~♪う~♪泣きそうな顔で歌って元気づけようとするもの、ただひたすらに泣き叫ぶ者 悲鳴と悲しみ、そして苦痛のオーケストラだ 聞いていると、とても幸せな気分になる 私は、ドッグフードに塩を振りかけたものを固まっているうーぱっく達に、投げつける 「うっー!う!」 「うぅぅう!!!」 「うー!うぅっぅ!!!!!」 親うーぱっくや、子うーぱっくには大きなダメージは与えられなかったが 赤うーぱっく達は、餌が当たると痛そうにしている その様子に満足すると、私は上に戻って行った 台所で、寝る前に温かいミルクを飲み、寝室での20分ほどのストレッチで体をほぐすと眠りについた もちろん、朝まで熟睡ができたし、疲労やストレスも赤ん坊の様にゼロだ 朝食を済ませると、彼らのための飲み水、つまり泥水を持って地下室に直行する 透明な箱の中のうーぱっく達は、不味そうに昨日やった餌を食べていた 塩味がお気に召さなかったようだ、今度から餌に入れる塩は3割増しだ 両羽の面を引きちぎられた、うーぱっくに親うーぱっくは口移しで餌を与えている 体がひしゃげたうーぱっくも餌を他のうーぱっくに口移しで与えられていた 私が入ってきたことに気づくと、うーうーいいながら、威嚇するものや、怯えて隅で震えているもの、赤うーぱっくを守るものもいた 今回は道具を使う、私は透明な箱に入ると、泥水を彼らに向かって浴びせかける うーぱっく達がひるんでいる隙に、赤うーぱっく一匹を引きづり出す そして、ライターで赤ゆっくりの底部を炙る 「う゛ぅー!!!!!!!!!」 赤ちゃんとは思えない絶叫だ 「う゛!うぅー!う゛-!!」 中のゆっくり達が必死になって叫んでいる、やめて!あかちゃんいじめないで!、なんて言ってるんだろう 底部に完全に火がつくと、さっきよりも大きな、半ば狂ったような声で泣き叫ぶ、本当に面白いな、うーぱっくは 私は、赤うーぱっくを水につけて火を消してやる 「ぅ…うぅ……」 私は底部を焼かれた赤うーぱっくを透明な箱に放り込むと地下室から出た その日の夜も、次の日もその次の日も虐待は続いた、様々な拷問をうーぱっく達は受け続けた 拷問の最中に死ぬ者や、拷問から解放されてもその時の傷が原因で死ぬ者 次々と死んでいく家族に、うーぱっく達は泣きわめいた、憎い男に噛み付く者もいたが、そういった者は真っ先に拷問にあった しかし、親うーぱっくは毎日のように男に体当たりをし噛みついているのに虐待されたり、なぜか殺されたりはしなかった さて、四日もたつと生きているうーぱっくは、八匹、無傷のうーぱっくは三匹しかいなかった親うーぱっく二匹に赤うーぱっくが一匹だ 残りのうーぱっくはひどい状態だった、 眼を抉られた、家族の姿を一生何も見れない子うーぱっく、 底部が焼け焦げた、一生なにも運べない赤うーぱっく 舌を抜かれた、一生みんなと歌えない赤うーぱっく 聴覚を司る部分を抉らた、家族の笑い声を一生聞けない子うーぱっく 平衡感覚を司る部分を抉られた、一生真っすぐ飛べない子うーぱっく 彼らは、仮に外に逃げられたとしても、昔の様に楽しくは暮らせないだろう 生き残ったうーぱっく達は、平和だったころ、ここに連れてこられる前の森での楽しい生活を思い出しては泣き ここに連れてこられてからの、姉妹たちが受けた凄まじい虐待を思い出しては泣いた うーぱっく達が楽しく笑って、みんなで暮らしていた森に帰れるのは夢の中だけだった せめて、無傷の赤うーぱっく一匹だけでも、外の世界に帰してやりたい、これがうーぱっく達みんなの思いになっていた 親うーぱっく達と、傷ついたうーぱっく達は、最後に健康な体で残った赤うーぱっくだけは、絶対にここから逃がそうと話し合った 方法については、ダンボール脳で必死に考えるが良い案はだれも浮かばなかった そんな時、またあの男がやってきた、たった一匹の健康な我が子を守ろうと、うーぱっく達は健康な赤うーぱっくの周りに固まった 私は、微笑を浮かべて、透明な箱の中に入って行った 「そこの健康な2匹、私についてきなさい」 うーぱっく達は顔を見合わせた、てっきり赤ちゃんを苛めるつもりだと思っていたのだ 「早くしなさい、そこの赤ちゃんを酷い目に合わせたくないというのなら」 うーぱっくの両親は、黙って透明な箱から出た 私は小声で彼らに喋りかけた 「ははは、君達も災難だったね、こんな目にあって、もし、君達二人が私の言うことをよく聞いてくれるなら、特別に赤ちゃんだけは助けてあげよう」 「「う~!うぅ!」」 「疑ってるのか?君達がもしも断るなら、全員ぶっ殺してやる」 「「う!」」 「本気だよ、しかし、私の言うことを聞くならそれはしない、何でも言うこと聞いてくれるならね」 「「……う~う…」」 「良し、そうこなくっちゃね、それじゃ早速、上に行こう」 私は2匹のうーぱっくの羽を掴むと、彼らを応接間に連れて行き、私のやってほしいことを伝えた 2匹のうーぱっく達は、そんな恐ろしいことはできないという感じに首を振る、しかし、そっちの都合はどうでもいい やらなければ、子供達を皆殺しにする、最後に残った赤ちゃんも、酷い拷問にかけてから殺す、と脅すと、分かってくれたようだ まず、私は2匹の耳に当たる部分に、小型通信機を付けると、右の羽の付け根に集音マイクを付け、左には小型発信器を付ける 装備が済むと2匹を外に出してやる 「今日はそんなに頑張らなくてもいい、2匹で…そうだな6匹で良い、ノルマに届かないと…わかるよな」 2匹は頷くと、夜の闇の中に消えていった さて、2匹の親うーぱっくは久しぶりに自由に空を飛んでいた、いつもなら笑いながら、歌ったり踊ったりしながら飛ぶのだが 2匹とも顔色がひどく悪い、小さな目を何度も瞬きさせながら何かを探している、しかしうーぱっく達はそれを絶対に見つけたくなかった そんな2匹を見つけたゆっくりがいた、れいむとまりさだ 彼女らは、お互い近くに家のある幼馴染で、今日は二人きりで遠出して美味しい花の食べ歩きをしていた しかし、発情したアリスに見つかり、命からがら逃げ回ってやっとまいたと思ったら 全く知らない場所に来てしまっていた、そのうえ陽も沈み、恐ろしいれみりゃや、ゆふらんの出没する時間になっていた 2匹にとって、そんな恐ろしい状況で見つけたうーぱっくは、救世主に他ならなかった 「うーぱっく!こっちにきてね!」 「ゆっくりおうちにはこんでね!」 ニコニコしながら、2匹はうーぱっくを呼びとめる 「くっくく…幸先がいいな、そいつらが記念すべきお客様、第一号だ、盛大にもてなしてやれ」 耳?につけられた機械から、男の声がすると、うーぱっく達は体を強張らせた 「今更、止めようなんて思うなよ、やらなきゃお前たちの子供がどうなるか、この4日間で、骨身にしみて分かってるよな? もっとも、君らに骨なんてないんだがね、はっはは、それじゃさっそく仕事に取り掛かれよ」 「う!う~ぅ…」 うーぱっく達は覚悟を決めると、二匹のゆっくりのもとに、ゆっくり舞い降りた 「おうちまではこんでね!」 「ごはんはおうちについたらあげるよ!」 「う~ぅ…」 「う…う~……」 うーぱっく達は、二匹を載せると空高く舞い上がっていく 「ゆ~!おそらをとんでるみたいだよ!」 「れいむ!みてみて!とってもほしがきれいだよ!」 嬉しそうにはしゃぐ、ゆっくりを乗せているうーぱっく達は、鳴きそうな表情で、高く高く、飛んだ 二匹は嗚咽を噛み殺して、高く高く飛び続けた 「ゆゆ!ちょっとたかすぎるよ!ゆっくりひくくとんでね!」 「はやいよ!たかいよ!おほしさままでとどきそうだね!」 れいむは怖がっているが、まりさは持ち前の好奇心でこの状況を楽しんでいた ある、一定の高度に達すると、男から連絡が入った 「良し、君らに言っても分からんと思うが、高性能レーダで君らの位置や状況、積み荷までしっかり分かっている、載せているのはどうやらカップルの様だな 最初の獲物にしちゃいい感じだ、それじゃあ、打ち合わせ通りにやれよ」 二匹のうーぱっくは、小さな目をギュッと瞑り、地上に向かって全速力で降下を開始する れいむは、真っ青になって泣き叫ぶし、さすがのまりさもこの行為には仰天した 「ごわ゛いぃぃよぉぉぉ!まぢざー!」 「やめて!ゆっくりおりてね!」 そしてだいぶ降下した後、素早く宙返りを行う、中にいたゆっくりはもちろん 「ひゅ!ゆ!!おちるよ!!!いやいやいやしにたくないよ!!!!」 「れいむおちついて!ふくらむよ!れいむ!れいむ!!」 重力に引っ張られ、地面に激突する 「ぎゃ!びぃっづ!!」 ぶちゃ!! まりさは咄嗟に、体を膨らませて衝撃を抑えた、落ちた所が草むらだったこともあり、前歯を折って口から餡子を吐くだけで済んだ しかし、れいむはそうはいかなかった、なんの備えもなしに地面にダイブした結果、餡子を四散させ、絶命していた 「良し、投下作戦は見事、成功したようだな、どうだ?自分を信頼して身を任せてくれたものを最悪の形で裏切る気分は、さぁ、場所移動して 後四匹投下したら、一旦家まで戻ってこいよ、以上だ、通信終わり」 うーぱっく達は男の声に従って、次の獲物を探しに飛んでいく、背に最愛の恋人を失ったゆっくりの、怨嗟と憎悪の叫び声を聞きながら 「うぅ~ぅ~う」 「うぅ~うんんぅ~」 うーぱっくは両目から、止め処なく涙を流しながら、飛んで行った 彼らは、己の行為に恐怖し、悔いていた、ゆっくりを安全に運ぶうーぱっくが、故意にゆっくりを殺すとは許されることではない 我が子のためとはいえ、決して超えてはいけない一線をうーぱっくは超えてしまった事に対する自己嫌悪が、二匹を苦しめた 「ちんぽー!!」 「「「ちぃーんぽ!!!」」」 二匹は、自分たちが呼び止められた事に気づき、そのゆっくり達を見て愕然とした 呼び止めたのは、ゆっくりみょんの家族だった、親みょんの周りに、赤みょんが三匹いた あんな小さな子の居る家族は落とせない、と 二匹は慌てて、その場から立ち去ろうとするが、非情にも男から命令される 「今の声ゆっくりみょんだよな、数は丁度四匹こいつ等を落とせば、ノルマ達成じゃないか良し、お前らそいつらを殺せ もう、一回投下したって言うなら、さっきの二匹の内、少なくとも一匹は死んでるだろう、殺した数が一匹も四匹もたいして変わらないぜ 深く考えずに、えり好みしないでそいつらも殺ればいいんだよ 間違っても変な気は起こすなよ、お前らの大事な赤ちゃんを私が、何時でも殺せることを忘れるなよ」 男はそれだけ言うと無線を切った うーぱっくは大いに迷った、最愛の我が子を守るか、眼の前の家族を助けるか 種族全体の名誉か、可愛い子供か 結論から言うと、うーぱっくは自らの家族を選んだ 二匹はみょんたちを上空まで運ぶと、さっきの様に急降下中の宙返りで彼らを落としていった 「「「「ぺにす!!!!」」」」 みょん達は一匹残らず地面に叩きつけられ、その短い生涯お終えた 「良し投下を確認した、即刻我が家に帰還しろ、以上だ」 二匹はげっそりとやつれた、生気のない顔で帰還した、男はそんな彼らをニコニコ顔で向かいいれた 「はっはは、お帰り、ゆっくり殺しのきらーうーぱっく共、やってほしい事を説明した時は泣いてたくせに、やればできるじゃないか この、ド外道めがー、はっはっは、いやー、最高、本当に最高だよ、君ら、その調子で後994匹頼むぜ」 「うっう!!」 二匹には男が何を言ったのか、よく分からなかったが、いやな予感がした これからこの男が発言することは、ゆっくりとは程遠いものだと直感で理解した 「いいか、君達にはこれから一日に一回、指定された数のゆっくりを今日みたいに投下してもらう そして規定の数のゆっくりを投下したら、君達は晴れて自由の身 赤ちゃんや、望めば、怪我負ったうーぱっく達を連れて、どこにでも飛んでいけばいい」 「「う~!うぅうー!うぅ!」」 「いやなら君らだけで逃げてもいい、家族を置いてどことなりとね、私は残った家族を毎日拷問してやるけどどうする」 「うぅ…う」 「はははは、分かればよろしい、千匹のゆっくりを投下するまで、よろしく、後お前らにはこれからは、二階のゆっくり保管室で寝てもらう 今は、他のゆっくりはいないから安心して暮らせ、以上だ」 それからは、彼らは毎日のように男の指示に従い、ゆっくり達を投下した 最初の内はノルマのクリアが難しく、失敗するごとに傷を負っていたうーぱっくが処刑された 投下したゆっくりの数が、100を超える頃には、傷を負っていたうーぱっくは残らず殺されていた うーぱっくは、ゆっくりを落とすごとに泣き、己を恥じた しかし投下したゆっくりの数が、200を超える頃になると、うーぱっく達はゆっくりを投下することに慣れ始めた 一日10~20匹のノルマは比較的簡単にこなせるようになったし 男が、決めた高度からから落とすことを守った上で落とし方を工夫することで、膨らむ猶予を与え、殺してしまう数も少しは、抑えることができるようになった うーぱっくは投下した数が、300を超え頃になると、別に落としただけであって、殺すつもりは無い、いわば、地面がゆっくりを殺すのでだ、と考えるようにした しかし、頭ではそう考えれば済んだが、心は常に自分を責め立てた、一度眠りにつくと夢に見るのは自分が落としたゆっくり達の最後の姿 うーぱっくは必要最低限の睡眠しかとらなくなり、げっそりと痩せた それでも、子供のために毎日ゆっくりを投下し続けた しかし投下する数が、600匹を過ぎたころから、ゆっくりは、うーぱっくを警戒し始めるようになり 900匹を越した頃には、ゆっくり達はあからさまに、うーぱっくを避けるようになり、石を投げつけられる様になった おかげで、うーぱっく達は三日連続でノルマを達成できなかった、男は怒ってうーぱっくを引っ叩いたり、踏みつけたりしたが その日の夜は、ニコニコしながらこう言った 「お前らは良くやった、1000匹には届かなかったが、937匹は大記録だ、誇りに思ってもいい そこで、特別に貴様らを森に逃がしてやる、ありがたく思うがいい」 私は地下に行くと、最後に残った、健康な赤うーぱっく、改め子うーぱっく外に連れ出してやり、親に会わせてやった 「う~♪♪うぅ~♪♪♪」 家族で泣きながら、再会を喜び合っている しばらくすると、うーぱっく達は、ゆっくり空を飛んでいった、地下で嬲り殺しにされた家族の分まで、ゆっくりする気なのだろう 私は、うーぱっくが見えなくなるまで見送ると、家の中に戻ってニタニタしながら、ゆっくり虐待雑誌、ゆっキルの今月号の記事を読む 記事の内容は、うーぱっくを使用したゆっくり達の畑への襲撃が、ここ数か月で激減したこと 今まで、他の種とは非常に仲の良かったはずのうーぱっくが、ゆっくり達に迫害されていること ゆっくり達の間では、うーぱっくの中には、運んでいる最中のゆっくりを落として殺す、きらーうーぱっくがいるという噂でもちきりなこと 実際に落とされたが、なんとか生還を果たしたゆっくりとその家族達や友人、暴れたいだけの者やならず者で群れを作り うーぱっくはゆっくりにあらずを合言葉に、各地のうーぱっくやうーぱっくを庇うゆっくりを襲撃して、殺戮の限りを尽くしていること それに対抗して、うーぱっくの中でも、ゆっくりを運ぶことに疑問を感じていたもの、短気なもの、家族や友人を殺されたものなどが群れを作り 反うーぱっくを叫ぶゆっくりの巣に、襲撃を繰り返し食料の備蓄を奪い取ったり、赤ゆっくりをかみ殺したりとやりたい放題やっていること 両者の戦闘は避けられない、ということが書かれていた これを読んでしばらく、私は笑い転げた、ここまでうまくいくとは正直思わなかった なにが、うーぱっくはゆっくりにあらず(真剣)だよ、私の腹筋を破壊する気か ともかく、これでゆっくり共とうーぱっくの信頼関係はズダボロだ、ほっておいても、お互い憎しみ合い、罵り合い、際限なく争い続けるだろう それこそ、どちらかが絶滅するまで 私にとって、あの三匹がこれから先ゆっくりしようが、どうしようが知ったことではない 最高にゆっくりした人生を送ろうが何をしようがどうでもいい 私の思いつきでゆっくり達が二つに分かれ、争い合い殺し合っているという、この状況 間接的にではあるが、私は幻想卿中のゆっくりを24時間虐待していることにならないだろうか そう考えると、おかしくて、楽しくてたまらない 今日だけは温かいミルクや、20分のストレッチなしでも朝まで熟睡ができそうだ、私は寝室に向かうとそのまま眠りについた 作:ゆっくりな人 以前書いた虐待 ゆっくりカーニバル 臭い付きゆっくり(上) 臭い付きゆっくり(下) ゆっくり移植 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/451.html
うーぱっくとゆっくりれいむしかでてきません。 グロ描写、性的描写はないです。 虐待スレに投下して大丈夫なものかと戦々恐々です。 ゆっくりれいむ…ゆれ うーぱっく…うぱ ゆれ「ゆゆっ?うーぱっくだよ!ゆっくりこっちにきてね!」 う ぱ「う?うー!ううーうー!(ゆ?れいむだ!ゆっくりいくよ!)」 パタパタ ゆれ「かわのほとりにつれていってね!ほうしゅうはおやさいだよ!」 う ぱ「うっうー!ううーうっうー!(ゆっくりりかいしたよ!はやくなかにはいってね!)」 野菜をあげる代わりに川のほとりへ連れて行ってもらうゆっくりれいむ。 ここから川のほとりまでは30分程度かかるので、報酬もちょっと多めにしたのはれいむの良心なのだろうか。 うーっぱっくの中では暗く、何もすることがない。 しかも絶妙なゆれによってれいむに襲い掛かる睡魔。 れいむはものの数分で眠りに付くのであった。 ゆれ「ゆーっ…ゆー…ゆー… おにゃかいっぱいでたべりぇないゆー…」 う ぱ「……(パタパタ)」 だらしなく涎をたらしながら夢を見ているようだ。 心地よい眠りの最中、突然大きく上下に揺れた。 当然、天井に頭をぶつけたれいむは眠りから覚める。 ゆれ「ひゅひゅゆっ!?ひたいよ!ほうひたのっ?」 う ぱ「う!うーうーうっうっー!(まえからとりさんがきてよけたんだよ!)」 ゆれ「ゆー…ゆっくしとんでね!」 う ぱ「うー!(おk)」 ゆれ「ゆゆ!こんなところにおやさいがあるよ!ゆめがかなったよ!」 「むーしゃ♪むーしゃ♪し、しあわせ~~♪」 「おなかいっぱいでねむくなってきたよ!ゆっくりおやすみなさい!」 空を飛んでいくのは、意外と注意力を要求される。 うーぱっくは大事なお客さんを丁寧に運ばなければならないため、 中での出来事に注意を払う余裕はなく、気づくこともなかった。 う ぱ「うー!うー!うー!(そろそろつくよ!おりるじゅんびをしてね!)」 ……しばらくお待ち下さい ゆれ「ゆー…ゆっ!?ゆっくりしてたらもうついちゃったよ!」 「うあーぱっくありがとう!ゆっくりおやさいわたすね!」 う ぱ「うー!(わくわくてかてか!)」 ゆれ「……ゆー?おやさいがないよ?さがすからゆっくりまっててね!」 う ぱ「うー…(…ゆっくりまってるよ)」 ゆれ「ゆ゙ーっ!お゙や゙ざい゙がな゙い゙よ゙お゙お゙お゙ぉぉぉっっっっ!!!1ぢゃん゙ども゙っ゙でぎだの゙に゙い゙い゙い゙い゙!!」 う ぱ「………うー…?(わかっていますよねぇ…れいむはん…)」 ゆれ「どゔじでごん゙な゙ごどに゙な゙る゙の゙お゙お゙お゙!!でい゙ぶな゙ん゙に゙も゙じでな゙い゙の゙に゙い゙い゙い゙!!!」 う ぱ「うー↑うー…↓(やれやれ。こんなことしたくはないんだけどね!)」 「ゔゔゔゔゔーーゔーーーゔーー!うぼあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ーーー!」 ゆれ「でい゙ぶばぢゃんとお゙やさいも゙てぎだよ!ゆ、ゆべっ…ゆびゃっ…」 う ぱ「ゔゔゔゔーーゔゔーゔーゔーゔ!!!!(やくそくをまもらないやつはゆっくりしね!しねじゃなくてしね!)」 報酬を貰うことでゆっくりを運ぶことを生業としているうーぱっくにとって、契約不履行は許しがたい行為である。 普段は温和で上機嫌なうーぱっくだが、このときばかりはそれはもう恐ろしい形相になるわ戦闘モードに突入するわでもう大変。 ということで、れいむが野菜を持っていないということを察したうーぱっくがれいむに襲いにかかったのであった。 ゆれ「や゙べでっ!え゙ぐっ…や゙べでえ゙ぇぇ」 れいむの必死の闘争も空しく、戦闘モードに入ったうーぱっくによって再格納、いや捕獲されてしまった。 ゆれ「ゆ゙ゔー!や゙め゙で!ごごがら゙だじで!お゙ぞどに゙でだい゙よ゙お゙お゙お゙!ゆ゙っぐり゙ばな゙じでね゙え゙え゙!」 う ぱ「ゔ!ゔーー!(うるさいだまれカス!)」 れいむを中に入れながらもうーぱっくは急上昇して川の上空で静止したのち、徐々に底部の力を緩めていく。。 う ぱ「ゔー↑ゔーーー!(ゆっくりしないでしね!)」 ゆれ「や゙べでね゙!や゙べでね゙! ――――――ゆ゙ぶゔゔゔゔゔ!!」 「ゆ゙っぐり゙だずげでえ゙え゙」だの、「でい゙ぶの゙り゙ぼん゙が゙あ゙あ゙あ゙!!!」だの聞こえたような気がするが、 いつのまにか平常モードに戻ったうーぱっくは考える。貰えるはずだった報酬の変わりはどうしようか、と。 そう考えているうちに「ぐしょっ!ゆ゙ぶえ゙っ」という醜い音を立てて潰れたれいむに目をやった。 数秒前までれいむだったものが岩場にぶちまけられた様を見て、あるものを見つけた。 ―それは、れいむのりぼんであった。上空から落下し水に浸かってしまったせいか、ボロボロでブヨブヨになっている。 しかし、報酬がないうーぱっくにとってこんな状態のリボンでも食料にはなるのでお持ち帰りをした。 う ぱ「うー!ううーうっうー!(やれやれ。とんだ無駄骨だったね!)」 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4151.html
うーぱっくというゆっくりがいる。 れみりゃの変異種だといわれているが、正確なところは分かってはいない。 四角形の体の側面にれみりゃの羽があり、前面に顔があり、また上部が開いていて中に物を入れることができるようになっている。 こいつは他のゆっくりの荷物を持ったり、ゆっくり自身を乗せたりして運ぶ代わりに、 そのゆっくりから食料などを貰うことで生活している。もちろん自分で食料を探したりもする。 だが、元が捕食種だからか、利用したのに食料を渡さないゆっくりや、態度の悪いゆっくりは食べてしまう。 しかし扱い方さえ間違わなければ害はないので、ゆっくりから恐れられることもなく共存出来ている。 また、人間からも信頼を得ているゆっくりである。 今日もゆっくりの役に立つためにうーぱっくは飛ぶ。 「うー♪うー♪」 「うーぱっく!このたべものをもってれいむたちについてきてほしいんだよ!」 このれいむはいつもうーぱっくを利用させてもらっているようだ。 うーぱっく自身としては「おとくいさん」のようなゆっくりである。 「うー♪おやすいごようなの~♪おだいは~?」 「このあかいあまあまなくだものさんをよんこあげるよ!」 「う~♪おーけーなの~♪まかせて~♪」 「ゆ~!ありがとううーぱっく♪」 「うー♪」 そこに、ある日突然、うーぱっくのふらんバージョンが現れたのだ。 「うーぱっくー、きょうもおねがいしていいー?」 「うるさい。ゆっくりしね」 「ゆゆ?」 いつも利用させてもらっていたれいむは困惑した。 四角い体、上部に開いている穴に、羽・・・ どこからどうみてもうーぱっくなのに、お客への態度がおかしい。これではまるで凶暴な捕食種のようだ。 「どうしたのうーぱっく?おかしいよ?」 「だまれ」 「ゆー!どうしてそんなこというの!れいむおこるよ!ぷんぷん!」 そこでれいむは違和感を覚えた。うーぱっくには羽がついている。 れみりゃ種のようにコウモリのような羽だ。 しかしこのうーぱっくの羽は・・・まるで 「ふ・・・ふらん!!!????ふらんだああぁぁぁぁぁ!!!!!」 そう。れみりゃ種よりも高い身体能力と知能を持っているとされる、ふらん種の羽そのものである。 叫ぶと同時に、ふらんうーぱっくが近づいてきた。 「うるさい。ころす」 「ゆ・・・ゆゆ?」 今「殺す」と言ったか?れいむがそう思うのと同じタイミングで、ふらんうーぱっくが体当たりをしてきた。 「ゆぎゅうぅ!!?ゆんぎゃああああぁぁぁぁ!!!いだいいぃぃぃぃぃ!!!」 れいむは思い切り後ろへ突き飛ばされた。その拍子に中の餡子を思い切り吐き出した。 「ゆぶぅぇぇぇぇ~~・・・えれえれえれ・・・」 それを見たふらんうーぱっくは、 「きたないものみせるな。しね」 「ゆぅ~~!?ゆぁあぁああああ!!ごべんなざいいぃぃぃぃぃ!! ぢがづがないでええぇぇぇぇぇーー!!!」 近づかないでといったが、ふらんは止まらない。 近づいて、頬の部分を食いちぎった。 「ゆあああぁぁやべでぇぇぇでいぶのほっぺがああああ!!」 「うるさい」 そこまでやったとき、 「う~!?れいむ~どうしたのお~!?」 「・・ゆ!?こんどこそうーぱっくだねぇぇ!!??」 「うー?!そうだけd」 「うーぱっくー!れいむをのせてふらんからにげでねえぇぇぇぇ!!」 「うー!?ふらん!?わかったのー!」 運よく通りかかったいつものうーパックを見つけたれいむはゆっくりらしからぬ速度でうーぱっくに乗り、 うーぱっくは飛び去っていった。 「・・・ふん」 このように、ゆっくりに敵意丸出しで、攻撃力もあるふらんうーぱっくはゆっくり達から恐れられた。 ゆっくりの脳味噌・・・いや餡子脳ではじっくり見ないとれみりゃうーぱっくと見分けが付かないらしい。 さらに、れみりゃうーぱっくと似ているということは、 れみりゃうーぱっく種のうーぱっくとしての信用も失いかねない。 そこに関しては、幸いなことに生き延びたれいむの話から、 ふらんうーぱっくとれみりゃうーぱっくは別物であると広まったので、れみりゃうーぱっくの信頼は保たれた。 ふらん種はれみりゃ種よりも身体能力が高いのだからうーぱっくとしての能力もれみりゃ種よりも高いと思うのだが、 ふらんうーぱっくに出会ったと言っていたゆっくり達は、全て怪我を負わせられていた。『永遠にゆっくり』した者もいたらしい。 なので、ふらんうーぱっくは気性が荒く、他のゆっくりに心を許さないゆっくりとされた。 しかし・・・ 「じゃおーん!」 ここは森の奥深く。 ここは様々な理由で群れから追いやられたゆっくりが集まる場所。 この場所にいるほとんどのゆっくりは、めーりん種だった。 喋れないという理由から他のゆっくりから迫害されやすいめーりん種である。 だが・・・ 「うー♪うー♪」 「じゃおーん♪」 一方で、ふらん種から好かれるという不思議な特性がある。 ふらん種はめーりん種を信頼しており、まためーりん種も信頼されると嬉しいらしい。 そして、ふらんうーぱっくも例外ではなかった。 「じゃおん!じゃおおーーん!(ふらん!めーりんのたべものさんはこんでほしいよ!) じゃお・・・(おだいは・・・)」 「うー、いらない」 「じゃお!?じゃおお!(え?だめだよふらん!) じゃおんじゃおおん!(おだいをもらわないとおたがいゆっくりできないんだよ!)」 「うー♪ふらんがあつめたたべものもいっしょに、めーりんといっしょにたべるー♪」 「じゃおお・・・?じゃおーん♪(え・・・?ありがとう!めーりんうれしいよ!) 「うー♪」 ふらん種とめーりん種。この2種間には不思議な信頼関係がある。 なぜ誇り高いふらん種がめーりん種に従うのか? 理由はわからないが、きっとお互いの心が通じ合っているからなのだろう。 あとがき 最後の一行だけはどうしても書きたかった。 AAとかで見るうーぱっくってれみりゃ種の羽だけど、ならふらん種でも良いんじゃないか?と思って一時間で書き上げた。 次の作品の設定に向けての準備としても書いてみた。 虐待スレ110の 737、以前「ゆっくりへの階段」を書いた者でした。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2074.html
うーぱっくと果樹園 その男は幻想郷でも珍しく果樹園を持っていた。 果樹園とはいえ大規模な物でもなく、リンゴ、ミカン、桃、柿、ブドウなどスタンダードな果物の木がそれぞれ1、2本ずつ。 そして、スイカやメロンといった厳密に言えば果物ではない作物がが少しと、男一人が管理できる精一杯で構成された物だった。 季節は秋の初め。 スイカやメロン、桃といった夏の作物は既に収穫し、好評の内に売り切れた。 今度は柿やブドウ、リンゴ、ミカンを収穫する番である。 作業を始める為に男は物置小屋へと道具を取りに行く。 物置小屋は妙に乱雑で、あちこちにダンボール箱が散乱している。別にこの男はズボラで片付けが下手という訳ではない。 男は誰もいないと思われる物置の中でパンパン、と手を叩きながら言った。 「おーいお前達起きろー。仕事だー!」 するとどうした事か。物置のあちこちに散乱していたダンボール箱がにもぞもぞと動き出し、 「「「「「うー!!」」」」」 という声と共に一斉に飛び起きた。 このダンボールはうーぱっく。 ゆっくりれみりゃ(以下ゆっくりゃ)種の亜種であり、その体は肉まんではなくダンボール箱とゆっくりゃの翼で構成されている。 特筆すべきは「契約」の概念を持っているということである。ゆっくりゃに限らずゆっくりは自分勝手で、一方的な要求しかしないモノなのだが、うーぱっくは違う。 うーぱっくは「空飛ぶダンボール」という自分の特性を生かし、他のゆっくりを自分の身に乗せ、輸送し、その対価に食料を貰って生きている。 契約の相手はゆっくりに限らず、対価さえもらえれば人間、妖怪問わずうーぱっくは物を運ぶ。 男は野生のうーぱっくの群れと契約し、果樹園の手伝いをさせていた。 男は梯子を持つと、果樹園へと向かう。うーぱっくも仲良く行列を作って後に続いた。 最初にリンゴの木に梯子をかけ、上っていく。 実ったリンゴは綺麗な赤色をし、一つ一つが爽やかな芳香を放っている。 男はうーぱっくを呼ぶと、その中にもいだリンゴを一つ一つ丁寧に詰めていく。 リンゴの収穫が終わると今度はミカンだ。こちらも天気に恵まれたこともあり、例年以上の収穫があった。 ミカンの収穫が終わり、日が暮れる頃には、沢山いたうーぱっく達の中身は果物で一杯になっていた。 「よし、今日はこれ位にして帰るぞ!」 「「「「「うー!!」」」」」 中身が重いのか、多少ふらつきながらうーぱっく達は家の中に入ってゆく。 男は収穫物を一つ一つチェックし、商品になるものとそうでないものを選別する。 商品になるものは木箱に丁寧に詰め、傷物や虫食いのあるものは労働の対価としてうーぱっく達に振舞う。 今年は収穫も多いため必然的にうーぱっく達の分け前も多くなる。いつもより多いご馳走にうーぱっく達もホクホク顔だ。 そんなうーぱっく達の様子を木陰から窺う者がいたのだが、うーぱっく達は勿論、男も気付かなかった。 翌日、男は収穫した果物を売りに里へと出かけていった。 うーぱっく達は外で思い思いに飛び回っていた。うーぱっく達だけでは収穫を行う事はできない。その為、男が不在の時は休日として羽を伸ばしても良いようになっている。 男としてもうーぱっく達の仕事ぶりには満足しているため、それくらいの事は当然として受け止めている。 そんな中、群のリーダーであるうーぱっくが一匹のまりさに気付いた。 まりさは、ひとしきり辺りをキョロキョロと見回していたが、しばらくすると森の中へ戻っていき、十数匹の仲間を率いて戻ってきた。 「ゆっへっへ!あのじじいはるすみたいなんだぜ。いまのうちにここのくだものはまりささまがいただいていくんだぜ」 人間全てが善人ではないように、ゆっくりにも悪い個体が存在する。その最たる例がこのまりさの様な通称「ゲスまりさ」である。 狡賢いまりさ種のなかでも輪をかけて悪知恵に長け、その性格はまさに下衆。強盗紛いの事をして他のゆっくりから餌や家を奪い、自分の快楽の為に強姦し、いざとなれば仲間はおろか餡子を分けた親姉妹まで裏切るという始末。 人間は勿論、同じゆっくりからも嫌われている鼻摘み者だ。 しかし、人間にもチンピラに迎合するような考え無しな者が大勢いるように、ゲスまりさにも多くの手下がいた。 まりさと同じ様な下衆な性格な者もいれば、単純に「このまりさと一緒にいた方が効率良く餌にありつける」と考える打算的な者など、この群にいる理由は様々だ。 「ゆゆっ!さすがまりさ!これだけあればとうぶんはしあわせ~だね!」 「うふふ、きょうのらんちはとかいはにふさわしいふるーつばいきんぐね!」 「たいりょうなんだねー、わかるよー」 「ちーんぽ!」 などなど、各々好き勝手な事を喚き散らしている。 そんな中、リーダーのゲスまりさがリーダーうっぱっくに話しかける。 「おい、うーぱっく!もたもたしないではやくまりささまをあのきのうえまではこぶんだぜ!」 「う、うー?」 うーぱっく達は困惑した。あの木は今の雇い主の物だ。どこの馬の骨とも知れぬゆっくりに好きにさせるわけにはいかない。 群で相談を始めたうーぱっく達に業を煮やしたのか、ゲスまりさは怒鳴り始めた。 「あーもう、じれったいんだぜ!とれたくだもののはんぶんはくれてやるからとっととまりさたちをのせるんだぜ!!」 その言葉にすぐにうーぱっく達は反応する。基本的にうーぱっく達は「契約」に基づいて行動する。今の雇い主よりも良い条件で雇うと言うものがいるのなら喜んでそれに従う。 うーぱっく達はゲスまりさの群を乗せ始めた。 「ゆっへっへ!さいしょからすなおにそうしていればいいんだぜ」 うーぱっく達が木に辿り着くと、ゲスの群は枝に飛び移り、たわわに実った果実をかじり始めた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!なんだぜ!」 その食べ方は汚い事この上なく、一口齧っては別の実に齧りつき、中には意味も無く枝葉を揺らし、折角の果物を落とす者までいる。 そんな様子を見て、うーぱっく達は不安になっていた。自分達は分け前にありつけるのだろうか?このままあの群に自分達の分け前まで食べられてしまうのではないだろうか? そう考えたリーダーうーぱっくは、リーダーのゲスまりさを問い詰めた。 「うー!うー?」 「ゆゆ?うーぱっくたちもきのみがほしいのかだぜ?ゆっへっへ!さいしょからそんなやくそくまもるきなんてなかったんだぜ!やっぱりうーぱっくはばかなんだぜ!あのれみりゃのなかまだけあるんだぜ!」 「うーぱっくのくせにおいしいものたべようだなんてばかなの?しぬの?」 「とかいはのらんちのじゃまをするなんてやっぱりいなかものね!」 「ぶすいなんだねー、わかるよー」 「おおおろかおろか」 口々にうーぱっくを嘲笑するゲスの群。 そんなゆっくり達に対するうーぱっくの行動は迅速だった。 うーぱっく達はゲスゆっくり達を木から突き落とし始めた。 いつもニコニコとどこか締まりの無い笑顔のうーぱっくではあったが、その時の笑顔からは楽しげな様子は一切無く、容赦の無い冷たいものを含んだ笑顔に変わっていた。 もっとも、人間はおろか、ゆっくりにすらわからぬほどの変化ではあったが・・・。 「契約」をもって生活するうーぱっく達にとって、契約不履行は死にも勝る大罪である。 口約束でハナから守る気は無いとはいえ、ゲスまりさの群は「収穫の半分を対価として渡す」という契約を交わしたのだ。だからこそうーぱっく達は群を木の上まで運んだのだ。 それを破ったゲス達は死んで当然とうーぱっく達は考えていた。 一方、落とされたゆっくりたちにとってはたまったものではない。さっきまで言いなりだったうーぱっく達が急に自分達を突き落としたのだから。 「なにするんだぜ!はやくまりさをたすけるんだぜぇぇぇぇ!!」 いくら粋がっても所詮は饅頭。木から落ちれば命はない。他のゆっくり達も皆必死に自分を突き落としたうーぱっく達に助けを求める。 「い゛や゛ぁぁぁぁぁ!!じにだぐないぃぃぃぃ!!」 「いなかものでいいからだずげでぇぇぇぇぇ!!!」 「わからないよー!!」 「ぢんぼーーーー!!」 意外な事にうーぱっくは地面に激突する寸前でゆっくり達を助けた。 さっきまで死の危機に瀕しみっともなく泣き喚いていたゆっくり達は俄然強気になる。 「このまりささまをころそうとするなんていいどきょうなんだぜ!せいさいしてやるんだぜ!!」 と、うーぱっくのなかで必死に暴れるゆっくり達。しかし、日頃大量の果物を運び、丈夫になったうーぱっくにはびくともしない。 うーぱっく達は暴れるゆっくり達をものともせず、どんどん上昇してゆく。 「ゆーっ、ゆーっ・・・。きょ、きょうはこれくらいにしといてやるんだぜ!さっさとまりささまをおろすんだぜ!」 暴れてもびくともしないうーぱっくを相手に疲れたのか、まりさは抵抗をやめ、負け惜しみを言った。 しかし、聞いているのかいないのかうーぱっくは降りる気配を見せない。 「はやく!はやくおろすんだぜ!」 「うー♪」 意外なほどあっさりとうーぱっくはゆっくりを降ろすことに決めた。 ただし、地上10mの高さから、である。 ゆっくり達が無駄な抵抗を試みているうちに、うーぱっく達はずっと上昇を続けてきた。 高さがある程度まで達したと見るや、うーぱっく達は見事なまでに整った編隊を組んで一斉にバレルロールを行った。 「おーい、今帰ったぞー!」 「「「「「うー♪」」」」」 男が里から帰ってくると、うーぱっくの群が出迎えてくれた。 庭を見るとゆっくりの残骸と思しき潰れた饅頭があちこちに広がっていた。 念の為収穫していない柿やブドウの木を確認すると、一部ゆっくり達が食い荒らした実があるが、全体としてそれ程酷い被害ではなかった。 「お前達が退治してくれたのか?偉いぞー!」 留守にしていて事情を知らない男は、適当にうーぱっく達が木を荒らしに来たゆっくり達を退治してくれたということにし、齧られて商品にならなくなった柿をうーぱっく達にくれてやった。 「さぁ、明日も収穫するからしっかり働いてくれよ!」 「「「「「うー♪」」」」」 賑やかなうーぱっく達と共に男は明日の収穫に思いを馳せた。 あとがき 今回はうーぱっくに出張ってもらいました。 前回のゆっくり剥製ではゆっくりのセリフが殆ど無かったため、ゆっくりにも喋って貰ったんですが、どうにも難しいですね・・・。 何より泣き喚く時にいちいち濁音をつけなきゃいけないのがなんとも面倒臭いです。 他の作家様のSSとは比べ物にならないほど酷く、虐待描写も少ない文章ですが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/452.html
「きらーうーぱっく」にリスペクトを込めて そのゆっくりまりさは草むらの中で焦っていた。人間の畑から少々エサを拝借したまではよかったのだが、目撃していた畑の主に見つかってしまい、追われている。 その森はゆっくりまりさの庭といえる場所だったこともあり、人間の目を欺いて時間を稼ぐことは出来たが、体力のほうが限界に近い。しかし夜になる前に巣に帰らなければ捕食種のディナーになってしまうし、かといって迂闊に行動して人間に見つかった日には、虐待お兄さんのいいオモチャになるのがオチだ。 どうしたものか・・・と考えあぐね、仰いだ空にゆっくりまりさは希望を見つけた。 「うー!」 うーぱっく。箱状の体を持つこの不思議なゆっくり族は、他のゆっくり族を体内に格納し飛行し、運搬の対価として乗せられたゆっくりがエサを提供するという共生関係を結んでいた。一度上空に飛んでしまえば、大概の危険からは脱出できる。少なくとも今自分を追っている人間からは逃げ切れるだろう。 これしかない。ゆっくりまりさはうーぱっくに頼ることを決めた。近くの開けた場所を確認したゆっくりまりさは、覚悟を決めて草むらから飛び出し、叫んだ。 「うーぱっく!ここだよ!!ゆっくりはやくまりさをたすけてね!!」 「うー!!」 それを聞きつけたうーぱっくは上空から急降下し、ゆっくりまりさの回収に向かった。と同時に、その声に気付いた人間が声の方向に向けてダッシュを始める。ゆっくりまりさはゆっくり急いで回収ポイントへと跳ねていった。命のかかった鬼ごっこ。背中から聞こえてくる罵声を受けて、ゆっくりまりさは全力疾走する。 そしてゆっくりまりさは、賭けに勝った。 ゆっくりまりさの呼んだうーぱっくは間一髪でキャッチに成功すると、凄まじい勢いで急上昇し、空高く舞い上がっていった。さすがに人間も空までは追ってこれないのか、うーぱっくを見上げるとすごすごと帰っていく。 それを見て安堵するゆっくりまりさ。正直こんな綱渡りを常にやるのは御免蒙りたいし、おじさんが少し気の毒には思う。しかし家にはにんっしんしているつがいのゆっくりれいむがいる。栄養価のある食べ物を手っ取り早く欲しい、という目的が餡子脳を介することで、畑荒らしという行動へとつながったのだ。 「おじさんごめんねなんだぜ。いつかおかえしをしにいくから、ゆるしてほしいんだぜ・・・」 自己正当化のため、ゆっくりまりさは高空のうーぱっくの中でひとりごちた。そしてうーぱっくに目的地を告げていないことに気がつき、改めて指示を出した。 「うーぱっく!みずうみのちかくまでいってほしいんだぜ!!」 「うー!!」 まさに間一髪だった。ゆっくりまりさはうーぱっくに感謝した。とりわけ、ゆっくりまりさの呼んだうーぱっくは、うーぱっくの中でも一際強靭で素早いもののようだった。貧弱なうーぱっくであれば、ノロノロ飛んでるうちに捕まってしまったかもしれない。 「ラッキーだったぜ、うーぱっくありがとうだぜ」 「うー?うー!!」 それが間違いであったことを思い知るのは、もうしばらく後のことだった。 きらーうーぱっく 2 命を懸けたチェイスから逃れて暫くが過ぎ、うーぱっくの開かれた上面から見える空は茜色から美しいグラデーションを経て紺色、そして黒へと変化しつつあった。キラキラと瞬く星も見え始め、夜の訪れを告げている。 ゆっくりまりさは疑問を感じた。おかしい。長すぎる。 確かに先ほど離脱した森から自分の巣までは、ゆっくりにしては少々距離がある。しかしそれは普通に跳ねて飛んでいるゆっくりにとっての話で、空を飛び颯爽と最短距離をなぞるうーぱっくにとっては大した遠さではない。先ほど鮮やかなフライトテクニックを見せた、この強靭なうーぱっくであればなおさらのことだ。とっくに到着していてもいいはずなのだが・・・。 ゆっくりまりさはうーぱっくに告げる。窮地を助けてもらっておいて気は引けるが、夜は捕食者の時間。なるべく出会うリスクは減らしておきたい。 「うーぱっく!わるいけどちょっとゆっくりいそいでね!!」 「うー!!」 ゆっくりいそぐという難しい注文に元気よく応えるうーぱっく。悪気はなさそうだ、きっとさっきのアクロバット飛行で疲れているのだろう。ゆっくりまりさはそう考え直すと、到着をゆっくり待つことにした。 さらにしばらくして。ゆっくりまりさを積んだうーぱっくは、まだ高空にいた。既にあたりはとっぷり闇に沈み、墨を流したように暗くなっている。明かりは空を瞬くお星様と、ゆっくりのようにまんまるまるいお月様ぐらいだ。さすがに焦るゆっくりまりさ。 空を飛べるとはいえ、うーぱっくも所詮ゆっくり。妖怪の時間になればそこまで安全というわけでもない。互いの安全のため、ゆっくりまりさは再度警告した。 「うーぱっく?!いそいでね!!もうよるだよ!!」 だが先ほどとは違い、元気な返事はない。 「?どうしたの?なにかあったの?」 再度問うが、返事はない。そのとき。 ぱたん。 ゆっくりまりさの上で何か音がしたとたん、急に視界がまっくらになった。うーぱっくが上部のフタを閉じたのだ。 「ゆ?!なに?なにがあったの?!」 「・・・」 「どうしたのうーぱっく?なに?」 「・・・」 返事はない。かわりにうーぱっくの内部はなんだか湿っぽくなり、同時に気温が上がってきた。ゆっくりまりさは何かヘンだと思い、フタを開けようと体を伸ばした。 しかし。 体が思うように動かない。それどころか体がどんどん柔らかくなり、全身に力が入らなくなってきている。足も・・・動かない。底面にぺったりはりついてしまったようだ。もう完全に動かせるのは口と目を動かすのがやっとのようだ。ゆっくりまりさは異常を伝えようとうーぱっくに叫ぶ。 「う、うーぱっく!!なんだかおかしいよ!!まりさのからだがうごかないよ!!」 「・・・うー♪」 「え?なにかあったの!!ゆっくりおしえてね!!はやくだしてね!!!!」 「うー・・・うー!!」 ズブシュッ。 その声が合図だったように、ゆっくりまりさに突如何かが刺さったような痛みが走る。 「ゆ・・・ゆ?!ゆっくり?!」 わけがわからない。ゆっくりまりさが混乱していると、「何か」が刺さった部分から、体の中のものが吸い取られるような感触を感じた。 ズブブブブブ。 ごっくんごっくん。 ズブブブブブ。 ごっくんごっくん。 吸われる。食われる。餡子が。 「うー♪うー♪」 「ゆ、ゆ゛ううううううう!!!う、うーぱっく!な、なに?!なんなのおおおおおお」 「うー!!」 「やめでええええええええええええええええ」 痛みと混乱の入り混じった感覚を味わいながら、ゆっくりまりさはどんどん中身の餡子を吸い出されていく。一方でうーぱっくは楽しそうな声をあげている。餡子が段々となくなり、混濁していく意識の中でゆっくりまりさは悟った。こいつはピンチを助けてくれたじゃない。まりさを食べるために捕まえただけなんだと。 このままでいればうーぱっくのエサ。だが脱出しようにも体が動かない。万が一体が動いているうちに気付けたとして、脱出した瞬間高空からのフリーフォールで砕け散るのがオチ。このうーぱっくを呼んでしまった時点で、ゆっくりまりさの運命は決していたのだ。 ごめんねれいむ。まりさはかえれそうにないよ・・・まりさは餡子を吸われながら、つがいのゆっくりれいむに詫び、こんなものを信じてしまった自分を呪った。ラッキーだなんてとんでもない。とんでもない大ハズレじゃないか。 「ゆ・・・ゆ・・・ゆっくりうーぱっくをしんじたけっかが、これだよ!!」 「うーーーーー!!」 最後の一押しとばかりにうーぱっくが叫ぶと、ゆっくりまりさは残った餡子をまるごと吸い上げられた。つがいのゆっくりれいむへの思いも、楽しかった家族の思い出も、全部。 そして、ゆっくりまりさは絶命した。 ディナーを終えたうーぱっくが下面を開けると、ぺらぺらのふにゃふにゃになったゆっくりまりさの死体が空を舞った。落ちた先は、ゆっくりまりさの巣がある湖の近く。皮肉なことに、注文どおりの運搬であった。 翌日つがいのゆっくりれいむは変わり果てた夫の姿を見つけ、涙した。しかしそれがうーぱっくの手によるものであるとは、1週間後グルメお兄さんに待望の赤ちゃんごと珍味ゆっくり揚げにされるまで、終ぞ知ることはなかった。 うーぱっくはゆっくり族を高空で運搬する共生生物であり、数々の対ゆっくり処置を無効化することから、農家ならびに虐待お兄さんたちにはことさら嫌われている生物だった。 ただ、タダでは転ばないのが虐待お兄さんズ。絶対な信頼を誇る絶好のパートナーは、裏を返せば最強のハンターとしても機能するのではないか。そう考えた有志は加工場やメカ好き河童の協力を仰ぐことで、うーぱっくの品種改変に成功。本来の友好的うーぱっく同様にゆっくりたちを載せ高空に上げ、逃げられなくなった状態でゆっくりと内部で溶かし、吸血・・・もとい、吸餡子する亜種・「きらーうーぱっく」が誕生したのだった。 きらーうーぱっくの内部に消化液の分泌機能と、餡子を吸い出す吸引器官が備わっている。野菜だけを食べる通常のうーぱっくに比べると、栄養価の高い餡子を直接摂取することも出来るため、一般的に体が強靭で動きも俊敏になる傾向にある。 数多く繁殖されたきらーうーぱっくは一般市場に販売された。よく飼いならされたきらーうーぱっくは、飼い主のGOサインひとつで人間の里を不埒なゆっくりを確実に始末する番ゆっくりとして有能な存在だったのだ。 だが一方できらーうーぱっくを生み出した虐待お兄さんたちの魂胆は、別にあった。 繁殖されたきらーうーぱっくの一部は、野に放たれた。多少強靭であることをのぞけば通常のうーぱっくと同じであるきらーうーぱっくは、非吸餡子うーぱっくを装いながら信頼を勝ち取り、機会を見ては頼ってきたゆっくりに舌鼓を打って生活していた。時同じくして、森では何かで溶かされながら餡子を吸い尽くされた皮だけのゆっくり変死体が次々と発見されていたが、歯牙にかかった者は悉く帰らぬ饅頭となったため、ゆっくり達はよもやうーぱっくの仕業であるとは想像だにしなかった。 だがきらーうーぱっくが吸い尽くした皮を下面から落としたところをあるゆっくりが目撃したことが転機となり、きらーうーぱっくの凶行が明らかとなる。しかしゆっくりはおろか、作ったお兄さん達にさえ通常のうーぱっくときらーうーぱっくの見分けはつかない。ゆっくりたちはうーぱっく種をまるごと信じることが出来なくなってしまったのだ。 ゆっくり族とうーぱっくたちの蜜月は崩壊した。それだけでなく不信感から互いに憎しみを抱きあうようになり、闘争状態に陥っていったのだった。信じていたものたちに裏切られた分憎しみは殊更に強いものとなり、この闘争はここ一帯のゆっくりないしはうーぱっくが完全に殲滅されるまで続くことになるだろう。 その気になれば皮ごと消化させる仕様にも出来たのにそうしなかったのは、この状況こそお兄さん達の望むものだったからだった。 さる地域の虐待お兄さんは、うーぱっくを脅迫して殺ゆっくりを繰り返すことでゆっくりとうーぱっくの信頼関係を崩壊させ、24時間365日常に続く壮大な虐待を実現した。きらーうーぱっく開発者達もまたそれに憧れ、そしていまここに成就させつつあるのだ。 おわり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1962.html
うーぱっくと果樹園 その男は幻想郷でも珍しく果樹園を持っていた。 果樹園とはいえ大規模な物でもなく、リンゴ、ミカン、桃、柿、ブドウなどスタンダードな果物の木がそれぞれ1、2本ずつ。 そして、スイカやメロンといった厳密に言えば果物ではない作物がが少しと、男一人が管理できる精一杯で構成された物だった。 季節は秋の初め。 スイカやメロン、桃といった夏の作物は既に収穫し、好評の内に売り切れた。 今度は柿やブドウ、リンゴ、ミカンを収穫する番である。 作業を始める為に男は物置小屋へと道具を取りに行く。 物置小屋は妙に乱雑で、あちこちにダンボール箱が散乱している。別にこの男はズボラで片付けが下手という訳ではない。 男は誰もいないと思われる物置の中でパンパン、と手を叩きながら言った。 「おーいお前達起きろー。仕事だー!」 するとどうした事か。物置のあちこちに散乱していたダンボール箱がにもぞもぞと動き出し、 「「「「「うー!!」」」」」 という声と共に一斉に飛び起きた。 このダンボールはうーぱっく。 ゆっくりれみりゃ(以下ゆっくりゃ)種の亜種であり、その体は肉まんではなくダンボール箱とゆっくりゃの翼で構成されている。 特筆すべきは「契約」の概念を持っているということである。ゆっくりゃに限らずゆっくりは自分勝手で、一方的な要求しかしないモノなのだが、うーぱっくは違う。 うーぱっくは「空飛ぶダンボール」という自分の特性を生かし、他のゆっくりを自分の身に乗せ、輸送し、その対価に食料を貰って生きている。 契約の相手はゆっくりに限らず、対価さえもらえれば人間、妖怪問わずうーぱっくは物を運ぶ。 男は野生のうーぱっくの群れと契約し、果樹園の手伝いをさせていた。 男は梯子を持つと、果樹園へと向かう。うーぱっくも仲良く行列を作って後に続いた。 最初にリンゴの木に梯子をかけ、上っていく。 実ったリンゴは綺麗な赤色をし、一つ一つが爽やかな芳香を放っている。 男はうーぱっくを呼ぶと、その中にもいだリンゴを一つ一つ丁寧に詰めていく。 リンゴの収穫が終わると今度はミカンだ。こちらも天気に恵まれたこともあり、例年以上の収穫があった。 ミカンの収穫が終わり、日が暮れる頃には、沢山いたうーぱっく達の中身は果物で一杯になっていた。 「よし、今日はこれ位にして帰るぞ!」 「「「「「うー!!」」」」」 中身が重いのか、多少ふらつきながらうーぱっく達は家の中に入ってゆく。 男は収穫物を一つ一つチェックし、商品になるものとそうでないものを選別する。 商品になるものは木箱に丁寧に詰め、傷物や虫食いのあるものは労働の対価としてうーぱっく達に振舞う。 今年は収穫も多いため必然的にうーぱっく達の分け前も多くなる。いつもより多いご馳走にうーぱっく達もホクホク顔だ。 そんなうーぱっく達の様子を木陰から窺う者がいたのだが、うーぱっく達は勿論、男も気付かなかった。 翌日、男は収穫した果物を売りに里へと出かけていった。 うーぱっく達は外で思い思いに飛び回っていた。うーぱっく達だけでは収穫を行う事はできない。その為、男が不在の時は休日として羽を伸ばしても良いようになっている。 男としてもうーぱっく達の仕事ぶりには満足しているため、それくらいの事は当然として受け止めている。 そんな中、群のリーダーであるうーぱっくが一匹のまりさに気付いた。 まりさは、ひとしきり辺りをキョロキョロと見回していたが、しばらくすると森の中へ戻っていき、十数匹の仲間を率いて戻ってきた。 「ゆっへっへ!あのじじいはるすみたいなんだぜ。いまのうちにここのくだものはまりささまがいただいていくんだぜ」 人間全てが善人ではないように、ゆっくりにも悪い個体が存在する。その最たる例がこのまりさの様な通称「ゲスまりさ」である。 狡賢いまりさ種のなかでも輪をかけて悪知恵に長け、その性格はまさに下衆。強盗紛いの事をして他のゆっくりから餌や家を奪い、自分の快楽の為に強姦し、いざとなれば仲間はおろか餡子を分けた親姉妹まで裏切るという始末。 人間は勿論、同じゆっくりからも嫌われている鼻摘み者だ。 しかし、人間にもチンピラに迎合するような考え無しな者が大勢いるように、ゲスまりさにも多くの手下がいた。 まりさと同じ様な下衆な性格な者もいれば、単純に「このまりさと一緒にいた方が効率良く餌にありつける」と考える打算的な者など、この群にいる理由は様々だ。 「ゆゆっ!さすがまりさ!これだけあればとうぶんはしあわせ~だね!」 「うふふ、きょうのらんちはとかいはにふさわしいふるーつばいきんぐね!」 「たいりょうなんだねー、わかるよー」 「ちーんぽ!」 などなど、各々好き勝手な事を喚き散らしている。 そんな中、リーダーのゲスまりさがリーダーうっぱっくに話しかける。 「おい、うーぱっく!もたもたしないではやくまりささまをあのきのうえまではこぶんだぜ!」 「う、うー?」 うーぱっく達は困惑した。あの木は今の雇い主の物だ。どこの馬の骨とも知れぬゆっくりに好きにさせるわけにはいかない。 群で相談を始めたうーぱっく達に業を煮やしたのか、ゲスまりさは怒鳴り始めた。 「あーもう、じれったいんだぜ!とれたくだもののはんぶんはくれてやるからとっととまりさたちをのせるんだぜ!!」 その言葉にすぐにうーぱっく達は反応する。基本的にうーぱっく達は「契約」に基づいて行動する。今の雇い主よりも良い条件で雇うと言うものがいるのなら喜んでそれに従う。 うーぱっく達はゲスまりさの群を乗せ始めた。 「ゆっへっへ!さいしょからすなおにそうしていればいいんだぜ」 うーぱっく達が木に辿り着くと、ゲスの群は枝に飛び移り、たわわに実った果実をかじり始めた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!なんだぜ!」 その食べ方は汚い事この上なく、一口齧っては別の実に齧りつき、中には意味も無く枝葉を揺らし、折角の果物を落とす者までいる。 そんな様子を見て、うーぱっく達は不安になっていた。自分達は分け前にありつけるのだろうか?このままあの群に自分達の分け前まで食べられてしまうのではないだろうか? そう考えたリーダーうーぱっくは、リーダーのゲスまりさを問い詰めた。 「うー!うー?」 「ゆゆ?うーぱっくたちもきのみがほしいのかだぜ?ゆっへっへ!さいしょからそんなやくそくまもるきなんてなかったんだぜ!やっぱりうーぱっくはばかなんだぜ!あのれみりゃのなかまだけあるんだぜ!」 「うーぱっくのくせにおいしいものたべようだなんてばかなの?しぬの?」 「とかいはのらんちのじゃまをするなんてやっぱりいなかものね!」 「ぶすいなんだねー、わかるよー」 「おおおろかおろか」 口々にうーぱっくを嘲笑するゲスの群。 そんなゆっくり達に対するうーぱっくの行動は迅速だった。 うーぱっく達はゲスゆっくり達を木から突き落とし始めた。 いつもニコニコとどこか締まりの無い笑顔のうーぱっくではあったが、その時の笑顔からは楽しげな様子は一切無く、容赦の無い冷たいものを含んだ笑顔に変わっていた。 もっとも、人間はおろか、ゆっくりにすらわからぬほどの変化ではあったが・・・。 「契約」をもって生活するうーぱっく達にとって、契約不履行は死にも勝る大罪である。 口約束でハナから守る気は無いとはいえ、ゲスまりさの群は「収穫の半分を対価として渡す」という契約を交わしたのだ。だからこそうーぱっく達は群を木の上まで運んだのだ。 それを破ったゲス達は死んで当然とうーぱっく達は考えていた。 一方、落とされたゆっくりたちにとってはたまったものではない。さっきまで言いなりだったうーぱっく達が急に自分達を突き落としたのだから。 「なにするんだぜ!はやくまりさをたすけるんだぜぇぇぇぇ!!」 いくら粋がっても所詮は饅頭。木から落ちれば命はない。他のゆっくり達も皆必死に自分を突き落としたうーぱっく達に助けを求める。 「い゛や゛ぁぁぁぁぁ!!じにだぐないぃぃぃぃ!!」 「いなかものでいいからだずげでぇぇぇぇぇ!!!」 「わからないよー!!」 「ぢんぼーーーー!!」 意外な事にうーぱっくは地面に激突する寸前でゆっくり達を助けた。 さっきまで死の危機に瀕しみっともなく泣き喚いていたゆっくり達は俄然強気になる。 「このまりささまをころそうとするなんていいどきょうなんだぜ!せいさいしてやるんだぜ!!」 と、うーぱっくのなかで必死に暴れるゆっくり達。しかし、日頃大量の果物を運び、丈夫になったうーぱっくにはびくともしない。 うーぱっく達は暴れるゆっくり達をものともせず、どんどん上昇してゆく。 「ゆーっ、ゆーっ・・・。きょ、きょうはこれくらいにしといてやるんだぜ!さっさとまりささまをおろすんだぜ!」 暴れてもびくともしないうーぱっくを相手に疲れたのか、まりさは抵抗をやめ、負け惜しみを言った。 しかし、聞いているのかいないのかうーぱっくは降りる気配を見せない。 「はやく!はやくおろすんだぜ!」 「うー♪」 意外なほどあっさりとうーぱっくはゆっくりを降ろすことに決めた。 ただし、地上10mの高さから、である。 ゆっくり達が無駄な抵抗を試みているうちに、うーぱっく達はずっと上昇を続けてきた。 高さがある程度まで達したと見るや、うーぱっく達は見事なまでに整った編隊を組んで一斉にバレルロールを行った。 「おーい、今帰ったぞー!」 「「「「「うー♪」」」」」 男が里から帰ってくると、うーぱっくの群が出迎えてくれた。 庭を見るとゆっくりの残骸と思しき潰れた饅頭があちこちに広がっていた。 念の為収穫していない柿やブドウの木を確認すると、一部ゆっくり達が食い荒らした実があるが、全体としてそれ程酷い被害ではなかった。 「お前達が退治してくれたのか?偉いぞー!」 留守にしていて事情を知らない男は、適当にうーぱっく達が木を荒らしに来たゆっくり達を退治してくれたということにし、齧られて商品にならなくなった柿をうーぱっく達にくれてやった。 「さぁ、明日も収穫するからしっかり働いてくれよ!」 「「「「「うー♪」」」」」 賑やかなうーぱっく達と共に男は明日の収穫に思いを馳せた。 あとがき 今回はうーぱっくに出張ってもらいました。 前回のゆっくり剥製ではゆっくりのセリフが殆ど無かったため、ゆっくりにも喋って貰ったんですが、どうにも難しいですね・・・。 何より泣き喚く時にいちいち濁音をつけなきゃいけないのがなんとも面倒臭いです。 他の作家様のSSとは比べ物にならないほど酷く、虐待描写も少ない文章ですが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。 このSSに感想を付ける