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第六十話≪血、死体、酒場にて≫ 「うえ……こりゃ酷ぇ。あのオヤジが殺ったのか? 殺ったんだろうな、状況から考えて」 酒場の奥にある和室で、四宮勝憲は現場の余りの凄惨さに顔を歪めていた。 頭部から頸椎にかけて、文字通り「両断」されている人間の男の死体がうつ伏せで倒れていた。 両断された部分から赤黒い血液の水溜まりが畳の上に大きく広がっており、 ピンク色のゼリー状の何かが、裂けた頭蓋骨から溢れ出ていた。 こんな物、わざわざ凝視せずとも死体の状況からすれば脳漿だという事は容易に分かる。 いつまでもそんな物を見ていて平然としていられる程、彼はグロ耐性がある訳では無い。 「あー? 何だこりゃ? アサルトライフルか? 何で真っ二つになってんだよ」 男の手元には、機関部で真っ二つに切断されたアサルトライフル・ハーネルStG44が落ちていた。 当然、もはや使い物にはならないが、なぜこんな事になっているのか。 そう思った勝憲は、つい数十分程前に自分が殺害した、あの白い料理人服姿の中年男性を思い出す。 あの中年男性は、鋭利な長剣を持って襲い掛かって来た。 明らかに正気には見えず、説得は間に合わないと判断した勝憲は、装備していたセミオート限定のFALで、 その中年男性を射殺した。 目の前で人が無惨に殺されるのを目撃した彼の同行者の少女・金ヶ崎陵華は、 気分が悪くなったと訴え、現在酒場の店舗部分で待機している。 中年男性の死体はカウンターの奥に勝憲が移動させ、テーブルクロスで覆った。 「多分、こいつはこのアサルトライフルであのオヤジの剣防ごうとしたんだな」 恐らくこの男はあの中年男性に襲われた際、銃で剣の攻撃――状況から察するに振り下ろしだ――を、 防ごうとしたのだろう。だが残念、剣の切れ味は銃の強度を上回っていたようだ。 「ご愁傷様」と心にも無い事を言い勝憲が死体に手を合わせる。 この和室に来る途中の短い通路の部分にも、シェパード種犬獣人の婦警の死体が倒れていた。 婦警の方は胴体を刺し貫かれて殺されたようだった。少なくともこの男と中年男性よりはだいぶマシで、 綺麗な死に方ではなかろうか。綺麗と言うのは語弊かもしれないが。 恐らく、いやほぼ間違い無く、あの婦警も中年男性にやられたのだろう。 「しっかしまあ、何でこんな事になったのかねー。仲間割れかぁ?」 酒場のカウンターに二つ、この和室にも一つ、デイパックがあるので、 中年男性、婦警、男の三人は行動を共にしていた可能性が高い。 この酒場を拠点にしていたのかどうかは知らないが、何らかの理由で仲間割れが発生し、 中年男性が二人を惨殺した、と考えるのが妥当だろうか。 もっとも、当事者が全員死亡しているので、真相は永久に闇の中、だが。 「どうでもいいけどな。俺にゃ関係ねーし」 そう。自分と無関係の赤の他人のグループでの内輪もめなど、彼にとっては興味の外だ。 「陵華の奴、大丈夫か? ちっと様子見てくっか……」 酒場店舗部分に待機させた陵華の事が心配になった勝憲は、 血の臭気が充満する和室を後にした。 ◆ テーブル席に座り、ブレザーを着たツインテールの少女・金ヶ崎陵華は両手を額の辺りで組ませ、 俯くようにして憔悴しきった表情を浮かべていた。 決して疲労している訳では無い。気分が悪いのである。 つい数十分前、彼女は18年生きてきて初めて人が殺される所を見た。 この酒場と入口の扉を初めて開けた直後、食堂の主人が着るような白い料理人服を着た中年男性が、 雄叫びをあげながら自分と、同行している黒髪の青年・四宮勝憲に向かって襲い掛かってきたのだ。 陵華は突然の事に、身体が固まってしまい動けなかった。 だが、勝憲は持っていたアサルトライフルの銃口を中年男性に向け、臆する事無く、引き金を引いた。 爆ぜるような音が何発も室内に響き、中年男性の身体には大きな穴が銃声の度に空いていった。 そして最後に中年男性の頭部が弾け飛び、白い料理人服を真っ赤に染めた中年男性は、 ただの有機物の塊となり、床に転げ落ちた。 初めて目にした人の死。それも、かなり凄惨な。 それを目にした陵華は――。 「う、うえええええっ」 思い切り戻してしまった。 そして現在。最初より随分楽にはなったが、未だに吐き気は収まらない。 勝憲は奥の方へ探索に行っている。陵華はこの酒場店舗部分で待機させて貰う事にした。 もしかしたら奥にも死体があるかもしれない。 これ以上は、陵華に取っては死に勝る苦痛だった。 何かあったらすぐ大声で叫ぶように言われ、待機する許可を得られた。 少し喉が渇いたので、デイパックからペットボトルを取り出し、キャップを開けて口の中に水を流し込む。 食堂を通り過ぎ、胃に落ちていく水の感覚が、彼女の暗くなりつつある気持ちと気分の悪さを和らげてくれた。 水を飲み終え、ペットボトルのキャップを閉め、デイパックの中に戻す。 カウンターの奥の調理場に行けば、もしかしたらオレンジジュースぐらいはあるかもしれなかったが、 カウンターに近付くのは陵華は嫌だった。 何故ならば、カウンターの向こう側には、テーブルクロスを掛けられた中年男性の死体が安置されているからである。 と言うより今この座っているテーブル席から動く事も億劫だった。 すぐ前方の床にはべったりと血の跡が残り、死体を引き摺った跡がかなり生々しかった。 「おい、陵華」 勝憲が陵華の様子を見に戻ってきた。 陵華は気丈に振舞おうとするが、やはり顔色は悪い。 「あ、四宮さん……」 「大丈夫か? 顔色まだ悪そうだけど」 「うん、だいぶ、楽にはなったみたい」 「そうか……お前、奥行かなくて良かったわ」 「え? ……やっぱり、あったの? 死体」 「ああ。二つな。その内の一つはもう、お前見たら死ぬんじゃねぇかと思うぐらい」 「……マジで?」 「どんな死体だったか教えてやろうか?」 「いや、いい」 想像するだけでも非常に危険だというのに、詳しい状況を教えられたら折角良くなりかけている体調がまた悪くなりかねない。 陵華は詳しく聞くのはやめる事にした。 勝憲も陵華の心情や体調が分からない訳では無いので、無理に言う事はしなかった。 目の前でテーブルに伏すように座り、頭を抱えて辛そうな表情を浮かべている陵華と、 最初出会った時に自分に怒声を浴びせたあの元気の良い陵華に、勝憲はギャップを感じずにはいられない。 いくら普段明るい性格とは言え、目の前で人間が肉片同然になってしまえば、無理も無い事なのかもしれないが。 「俺まだ全部見た訳じゃねーから、また戻っけど、何かあったら大声で叫ぶか俺の所来いよ」 「大声で叫ぶわ」 「……まあいい。じゃあもう一回行ってくら」 そう言うと勝憲は再び酒場の奥へと進んで行った。 再び酒場の店舗部分に一人になる陵華。 「……死体に慣れなきゃいけないって、凄い状況よね……」 誰もいない空間に向かって、小さな声で、自嘲気味の笑みを浮かべながら言った。 【一日目/午後/B-3酒場】 【四宮勝憲】 [状態]:全身打撲(軽度)、金ヶ崎陵華がちょっと心配 [装備]:FN FAL(9/20) [所持品]:基本支給品一式、FN FALの予備マガジン(20×10) [思考・行動] 基本:殺し合いに乗る気は無いが、襲い掛かってくる奴は殺す。 1:酒場内の探索。 2:陵華と行動する。 3:麗雅と美琴の捜索。 4:あの緑髪の女(新藤真紀)には二度と会いたくない。 [備考] ※支給されたFN FALはセミオート限定モデルです。 ※緑髪の女(新藤真紀)の特徴を大まかに把握しました。 【金ヶ崎陵華】 [状態]:足に軽い擦り傷、全身打撲(軽度)、精神的疲労(中)、気分が悪い [装備]:コルトM1908”ベストポケット”(6/6) [所持品]:基本支給品一式、コルトM1908の予備マガジン(6×10)、カッターナイフ、ニンテンドーDS、 ニンテンドーDS用ゲームソフト(4)、調達した食糧及び飲料、牛刀包丁 [思考・行動] 基本:殺し合いからの脱出。 1:気分悪……。 2:四宮さんと一緒に行動する。 [備考] ※緑髪の女(新藤真紀)の特徴を大まかに把握しました。 ※死体や血痕に敏感になっています。見ると気分が悪くなる恐れがあります。 Back 059人を見た目で判断するなとは言うけど 時系列順で読む Next 061白道 Back 059人を見た目で判断するなとは言うけど 投下順で読む Next 061白道 Back 055惨劇の引き金はとても軽く 四宮勝憲 Next 064ARENA~行軍~ Back 055惨劇の引き金はとても軽く 金ヶ崎陵華 Next 064ARENA~行軍~
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さてついさっき仲間になったファリスは何処に? 答えは簡単。子分と一緒に酒場でたむろってるのである。荒くれ者達は酒を水のように飲み騒ぐ。 酒場は実に賑わっている。突然一気に大量の海賊達が押し寄せてマスターは頬が緩みっ放しだ。 舞台の上では艶めかしい姿をした踊り子達が疲れも知らず踊り続ける。 一般客はどうか? 占領されて酒場の外でまだ酔いが醒めないまま愚痴る者、 すっかり意気投合して海賊と語り合ってる老人、構わずカウンターに独りで黙々と飲む女。 そこにはまるで人生の縮図がはっきりと表われているようだ。 そこへ酒場には不似合いな2人と初めて来たのに常連じゃないかと思わせるほど酒場が似合ってる1人が店に入る。 「おう、いらっしゃい!」 マスターはとても期限が良いようだ。明るい声で3人を迎える。 「えっと…えっと…」 バッツはファリスを探す。紫の長髪なんて目立つからすぐ見つかるだろうと辺りを見回す。 しかし、その派手な髪の持ち主は見当たらない。 「いないようじゃの」 「お頭なら2階だぜ!」 3人に気付いた子分が大きい声で教えた。 「2階か」 階段を上り2階へ向かう。 2階は個室になっている。酒場というより酒が飲める宿屋と言った趣もある。 「この部屋かな?」 3人はドアの前に立った。 『コン、コン、コン』 「おーい、ファリス~」 返事がない。 「…いないのかな?」 そう言いながらドアノブに手をかけるとなんとカギがかかっておらず、普通に開いた。 「開いてるな… ちょっと、俺が見てくるよ」 そう言っておそるおそる部屋に入るバッツ。 間も無く、部屋の左側でベッドに寝ているファリスを見つけた。 「(…なんだ、寝てたのか…)」 起こしちゃ悪いと思い静かに部屋から出ようとするバッツ。 「う、う~ん…」 『ビクッ』 丁度寝返りを打つファリス。少し驚くバッツ。 そしてファリスの方をおそるおそる見るとバッツは驚いた。 「(うわ!美人だなぁ…)」 そう、そこに寝ていたのは紛れもない美女である。 バッツは少しの間見惚れた後、心臓がバクバク言いながら部屋を出た。 「どうじゃった?」 尋ねるガラフ。 「いや…なんでも……頭がおかしくなっちまったかな?」 バッツはまだ余韻が残っていて、顔がニヤニヤしてる。 「ちょっと、どけっ!」 様子がおかしい事に気付いたガラフは自分も様子を見に行った。 「(…おお、ベッピンさんじゃっ!)…」 ガラフもバッツと同じ状態になった。少し見惚れて、心臓がバクバク言いながら部屋を出る。 「綺麗じゃ…ドキドキするぞい」 「でしょ?」 ニヤニヤしてる2人。はたから見ればかなり怪しい。 不思議そうにその様子を見ているレナは一括。 「2人共何言ってるの!」 ファリスを見に行ったはずの2人がデレデレ。レナは理解できなかった。 そこへファリスが起きてきた。 「ふわあ…よく寝た」 「?なんでドアが開いてんだ?」 外に出てみるファリス。そこには仲間の姿が。 まだバッツとガラフはニヤついてる。それほどまでに美女だったと言うことだろう。 「お前ら、何やってるんだ?しっかりしろよ!」 寝起きのファリスに一括されてやっと浮かれ気分が抜けた。 「お、お、おうファリス」 顔が赤いバッツ。 「その、あのな、そうだ!実は情ほ…」 しどろもどろのガラフ。てかまだ浮かれ気分抜けてないぞ。 「悪いが、ちょっとひとりになりたいんだ… またな」 そう言ってファリスは一方的にドアを閉めた。 「あ…」 「…一体何しに来たのか分かんないじゃない」 レナは完全に呆れている。 『カチャッ』 3人の耳にカギをかける音が聞こえた。
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アリアンの憂鬱 1 呼吸の音と心臓の音が、いつの間にか重なり合っていた‥ 闇の中にじっとまぎれながら、彼はその時を待っている 敵が気を緩める、その瞬間を‥‥‥ 「まだだ‥‥あせる必要はないんだ‥‥」 誰に言い聞かせるでもなく、男はそっと呟いた 闇の中には、背後を任せられる心強い仲間が居る 逸る気持ちを抑えるように、男はそっと息を吐く 「未だにこんな調子じゃ、リンに笑われそうだな」 岩壁を背にし、男は苦笑交じりに、仲間への思いを馳せた‥‥ 砂風酒場‥‥ 「冒険で胸を躍らせる、ナンテ事がなくなったわ」 砂漠都市アリアンの酒場で、重そうな鎧をはずしながら彼女は呟いた 無骨な鎧の下には華奢な体が隠されている ‥どうみても、彼女自身よりも鎧の方が重いのではないだろうか 男はぼんやりとそんな事を考えていた 「聞いてるの?」 酒のグラスを傾けながら、軽く睨みつけるように彼女が言う 「ああ、聞いてるよ」 今考えていた事を彼女に悟られたら‥‥多分半殺しだな、と男は軽く笑いを含みながら答えた 一瞬のうちに、彼女の身長よりも長いであろう槍が、男の鼻先に突きつけられる 長い槍を軽々と片手で操りながら、彼女はピシャリと言い放つ 「油断しすぎ。」 暑さに辟易しながらの単調な仕事‥‥ 最近の仕事が面白みにかける事は確かであり、彼女がイライラするのも仕方ない事かも知れない 男は、軽く笑いながらグラスを煽る 「リン、酒の時間位は油断させてくれよ」 「あんたは‥‥まったく、あんたが生き残ってるってのが不思議でしょうがないわ」 半ば呆れた様に槍を戻しながら女も笑う いかにも人の良さそうな微笑みを浮かべるこの男も、 手の届く位置に置いた斧を見るとかなりの手腕の持ち主と分かる 常人では持ち上げる事すら不可能であろうその斧は、手入れが行き届き、光っている様にすら見える 男の名はアレン、女の名はリン アリアンは物資輸送の中継点になっている、商人の町である 傭兵としての仕事にあぶれるといった事がまず無い為、彼らがここに拠点を移してから早くも半年が過ぎようとしていた 戦士として前線に立つアレンと脇を守る槍使いのリン 彼らは、商人達の間でも信頼置ける傭兵として認識されるまでになっていた 補給部隊の護衛やミイラの調査など‥仕事に困る事はないが、確かに単調な仕事が多い 飲みながらの愚痴も出て当然だな、アレンは目の前で毒づく彼女を眺めてながら酒を煽った 砂風酒場にはそこ此処に傭兵や商人達が酒を交わしている ふと、テーブルの脇に重厚な鎧の男が立ち止まった 「レン? アレン?」 重厚な鎧、しかし手にしたホールからも戦士ではない事が伺える 神聖都市アウグスタの神官は、神の力を具現化し、回復や蘇生を使える高位の司祭も多い また、神官戦士としての攻撃力を誇る者も少なくない 「マル?マルじゃない、わぁ元気だった?」 2 以前、アウグスタでの仕事で同行したマルは、「神の教えに暴力は要らないのです」と支援に徹し、 言葉通り、彼の信仰に劣る事無く神の力を具現化する事の出来る、数少ない高位司祭だった 「聞き覚えのある声がするなぁと思ったんですよ、久し振りです」 アレンは自分の横に席を作る、混み合った店内では席を見つけるのも難しいだろう マルは兜だけ取り、腰を掛けると、ウェイトレスに「水を一杯」と頼む 「そうだな、しかし相変わらずだな」 「相変わらずとは如何に?」 人懐っこい笑みを浮かべながら、軽く祈りを唱え、水を口に運ぶ その姿を見ながら、いい加減に酔っ払ってきているリンが絡む 「酒場に来て酒も飲まないなんて、あんた可笑しいわよ」 「神官たるもの、規律を重んじ、節制するのが勤めですからね」 すましたように軽く受け流し、そ知らぬ顔でマルは言い返す 変わらない戦友の姿に安堵感を覚えつつ、アレンもすかさず切り替えした 「節制で水を頼むのか?神官殿」 ここアリアンでは水は貴重な物なのだ オアシスはあるが無尽蔵ではない、その為、水よりも酒が安い アレンは笑いながらグラスを勧める 口に運んだ手を休め、水のグラスを困ったように眺めているマルの姿に思わず笑い声を上げてしまう とかく、固いのだ、この神官殿は‥‥ こういう場では、口の少々悪いリンと生真面目なマルでよく、夜通し議論していたものだ 「まぁ、私とて水が高価なのは存じているのですが‥」 「おとなしくワインでも飲めば良いだろうに」 「アレン、ここのワインはお世辞にも美味くないのは知ってるでしょ。神官様にはお口に合わないのよ」 相変わらず喧嘩ごしにリンが言う 酒量はそうでも無いはずだが?アレンが首をかしげた 「ご機嫌斜めですね、リン。さてはこの都市に嫌気がさしているんですね」 「嫌に決まってるじゃない、こんなに暑いだけな、馬鹿高い露店商人の町なんて」 その露店商人が雇い主なんだけどな‥苦笑しながらアレンが呟くと テーブルの下から脛に蹴りが飛んできた その様子を微笑みながら見ていたマルが、おもむろに口を開いた 「では、いっそ港町まで行きませんか?」 「港街?」 うなづきながら、マルは事の仔細を話し始めた アウグスタは有名なワインの産地でもある ワイン神の思し召しとして安価で提供されているが、その味は申し分なく最高級の物で、人気が高い ワインの保存には、港街に程近い場所にある、天然の滝を倉庫に使っているのだが 最近、滝の倉庫番からの連絡が途絶えてしまい、敬虔な信者でもある、ワイン製造主が困っていると言うのが話の概要だった 「実は二人がここに居ると噂で聞いていまして‥手伝っていただけないかなと思った次第なんですよ」 アレンはマルにも酒のグラスを勧め、自分の分も一気に煽る トワイライト滝‥‥何があるかは分からないが行って見るのも悪くない リンの顔がほころぶ、その様子を眺めながら、アレンはぼんやりと考えた そろそろ良い頃合なのかも知れないな‥次の都市に、いや、新たな冒険に繰り出すのも‥‥ 「詳しくは酒が抜けてからの話だな、今夜は飲もう」 「そうですね、せっかく出会えたので‥私も神に許しを請いましょう、今夜ばかりは」 「固い事言わないでよ、酒がまずくなるじゃないのよ」 アリアンでの最後の夜になりそうだな‥ 酒を酌み交わしながら、アレンは薄く笑う 結局、どこかに根をおろすなんて事は、俺達には無理なんだろうな 楽しげに語らう仲間を見ながら、ふと見上げた空には、月の無い満天の星空が広がっていた ‥‥闇の中、男の心音はすでに落ち着きを取り戻している 途切れない緊張の中、それでも余裕が生まれている事に、男は苦笑を隠しきれない 「今ここに居なくとも、お前はいつでも俺の相棒だよ、リン」 仲間が聞いたら笑い転げられるだろうが‥‥ ふと、敵の気配に揺らぎが生まれた 「今だ」 男の呟きに、司祭の保護魔法が降りかかる 構えた斧を振り上げ、男は敵に切りかかる‥‥ 仲間に恥じられる事のない自分である為に‥‥ 肩口や腕には無数の傷 だが 男の背中には傷一つ付いていない 1スレ目>> トップへ>>
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譜面ミス報告(本家譜面) 本家譜面の譜面ミスを発見した場合は、こちらへご報告お願いします。 名前 コメント すべてのコメントを見る おもちつき譜面の譜面ミス報告はこちらへ。
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本家譜面一覧 マツヨイナイトバグ 美女と野獣 DADDY MULK 今日のご飯は太鼓盛り! Sign DAYBREAK S BELL Lifetime Respect -女編- あなたとトゥラッタッタ♪ わらべ歌メドレー FREEDOM DiVE↓(本家譜面) 項目別に見る ジャンル別 難易度別 動画があるもののみ 譜面ミス報告 名前 コメント すべてのコメントを見る
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TITLE ぽぇ 自己紹介 [#of086ff3] よろしくだぽぇ! 1/6 ぽぇの茶屋 建設しましたが、1/10にあああああさんにより禁断されたため、つぶしました。ごめんなさい。 お知らせ 隠し曲を作りましたぽぇ! 達成したらコメントよろしくだぽぇ! ※↓※Hey!注目!※↓※; ●たくさんの方にダウンロードしてもらいたいので、隠し曲;を作成しちゃいました! ○解禁条件を達成された方はコメントにてご連絡ください。 クリアムービーなどがあれば最善ですが、どうしてもできない場合は連絡だけで構いません。 ○だれか一人でも解禁条件を達成すれば、ダウンロードを解禁します。 ミニゲーム 冬の八百屋生活 サイトURL [#u292f633] http //ux.getuploader.com/poepoe2222/ ぽぇと太鼓さん次郎のアップローダー; 詳細 [#u591e0bf] 創作譜面リストだぽぇ! 青字は譜面分岐ありだぽぇ! 金字は、本家譜面だぼぇ! 赤字は、Fullだぽぇ! 曲名/ジャンル 難易度 最大コンボ数 最高記録((デフォルトはぽぇ)) J-POP ultra Soul 2013 ★x9 ??? となりのトトロ ★x9 591 500000点(ぽぇ) ふわふわ卵のオムライス ★x9 ??? 風が吹いている ★x7 ??? アニメ おしりの山はエレベスト ★x10 851 500000点(ぽぇ) Wild Card ★x6 ??? ベストウィッシュ! ★x7 ??? 夢見る世界 ★x5 ??? ドレミファアンパンマン ★x2 ??? どうよう もりのくまさん ★x3 ??? ぞうさん ★x2 ??? ジングルベル第765番 ★x9 ??? クラシック クープランの墓 ★x8 ??? 新・新世界 ★x6 291 502080点(幸運) メヌエット ★x11 ??? クラシックメドレー(ロック編) ★x10 ??? バラエティ ピラメキたいそう ★x9 ??? 時の扉 ★x2 ??? 大改造!ビフォーアフターメドレー ★x9 ??? 王様のみみは、ロバのみみ ★x6 ??? じこはおこるさ ★x6 368 771020点(RDT) ずっとずっとトモダチ ★x9 700 500000点(ぽぇ) セカイカラー!LOVE ★x6 ??? ★x7; ??? にんじんにん ★x8 ??? 日本ブレイク工業社歌 ★x8 ??? 千本桜 ★x9 ??? 土星の軌道に乗ってしまい、失敗 ★x9 ??? ゲームミュージック TE-20 ★x7 ??? すすめ!ドリラー ★x6 511 500000点(ぽぇ) ★x9 797 750000点(ぽぇ) STEPPING WIND ★x7 832 500000点(ぽぇ) ★x9 987 750000点(ぽぇ) Run Pac-man Run ★x9 ??? ★x10 ??? Hest shadows ★x9 ??? インベーダースネオ ★x9 522 500000点(ぽぇ) Angel Haro ★x9 705 500000点(ぽぇ) FREE DOM DIVE ★x8 ??? ★x9 ??? 名乗り(天上) ★x10 ??? 壊滅の典型~最終戦闘より~ ★x10 ??? 影の伝説 ★x7 ??? マッピー ★x9 ??? ナックルヘッズ ★x8 ??? Mosaic ★x8 675 500000点(ぽぇ) ★x9 839 750000点(ぽぇ) ナムコオリジナル dance storm ★x8 765 500000点(ぽぇ) 風卵~Storm Dat~ ★x7 ??? ★x9 ??? マオウのショウタイム ★x8 701 500000点(ぽぇ) 天妖ノ舞 ★x10 857 500000点(ぽぇ) 花オト裏拍子 ★x8 765 500000点(ぽぇ) エリンギのエクボ ★x9 861 500000点(ぽぇ) 天影2000 ★x10 913 500000点(ぽぇ) 冬竜~Toryu~ ★x10 ??? らんぶる乱舞 ★x10 876 500000点(ぽぇ) プラスチックアドベンチャー ★x9 900 500000点(ぽぇ) 隠し曲 [#wd46a681] 達成日 曲名 解禁条件 解禁者 未 メタルホーク BGM1 dance stormをフルコンボ。 -- 未 渚のアンドロメダ エリンギのエクボを100万点以上とる。 -- 12/22 マオウのショウタイム らんぶる乱舞をばいそくをかけてクリア RDT 12/24 天影2000 天妖ノ舞を最大コンボ数、200回以上とる。 RDT 1/4 Angel Haro 天影2000を良400回とる。 RDT 12/20 ずっとずっとトモダチ じこはおこるさの良を180回以上取ってクリア。 RDT 未 概念のボーダーライン ずっとずっとトモダチを76万5000点以上取る。 -- 12/23 プラスチックアドベンチャー マオウのショウタイムを良を200回以上取る。 RDT 未 クレーンシティ エリンギのエクボをフルコンボ。 -- 未 532nm プラスチックアドベンチャーで魂ケージを満タンにする。 -- 未 ソードバトラーズ 532nmを最大コンボ数を300回以上取る。 -- 未 ナナイロパンダ ソードバトラーズを全良。 -- 未 Phantom Rider ナナイロパンダをフルコンボ。 -- 準備中 画竜点睛シリーズ 天妖ノ舞をでたらめかけて100万点以上とる。 -- 準備中 画竜乱睛 画竜点睛シリーズの創作譜面のすべてをノルマクリア。 -- プレイ動画だぽぇ! [#cfe5b216] RDTのじこはおこるさ→http //youtu.be/7nuazvnXjO0 電話だぽぇ! [#r8adeea1] 名前
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寒冷地のとある酒場。薄暮の空になると暖衣に身を包んだ客たちは樽のジョッキを交わし始める。 やがて談笑は騒がしく聞こえてくる。酒気と料理の香り漂う喧しい場所だ。 カウンター席では、頼んだであろう料理が配膳されても一向に食事を摂らずにいる男が居た。 ホットワインで煮込んだ野菜と羊肉のシチューから湯気の姿はなく、もはや温め直すことを求めるぐらいに冷めてしまっている。 しかし、男は気に留めていない様子で筆を執り思いの丈を走らせている。 『旅路において重要なのは[不変的と可変的]に基づく堪能の価値観、時運と健康な身体である。』 「――違うな。意に反してはいないが、もっと適した表現があるはずだ。…相応しい言葉選びは……」 酒場の店主はもはや声をかけることなく作業している。筆を置く動きがない様に――彼はいつもそうなのだ――と、他の客からの質問に時折応えている。 猫舌もびっくりなほど冷めた料理には依然として手は着けず、彼は小さな文字でヨレた手記に書き続けている。 程なくして、一人の女性が彼の右肩を掴んで声をかけた。 「アンタが、噂に聞いたモノ好きな旅人さんかい?」 彼は手を止め、声の主は誰だ――と、顔を上げる。 「お、聞いた通りだ。銀髪の似合う少し渋い顔に金色の瞳。年季の入ったコートと手袋。うわ、高そうな筆」 「…君は誰だね。見たところ…冒険者のように見えるが」 「アタシはナジャーレ。タウラ・ナジャーレ。砂地から離れて暮らすダークエルフさ。アタシは兼業冒険者だから、半分正解だね」 褐色の麗しい女性――タウラ・ナジャーレは、彼の右隣の席へそのまま流れるように座った。 「それでだけど、ハバリル地方で聞いた噂の人物ってのはアンタで合ってるかい?」 「ハバリル地方で聞いたのならば、恐らくは間違いようがない。私のことだろう」 「人探し成功っと。皆から話を聞いてさ、面白そうな奴が来てたんだなーって思って探してたんだよねぇ」 彼女はいくつかの料理とシルバーラガーを注文し、話を続ける。 「ま。これも縁ってことで。今後は長い付き合いになりそうだしさぁ――うわ、苦っ!」 「すまない、どういう意味か解りかねる」 「どうって、ほら。あれを書いたのはアンタだろ? 面白そうな募集内容のわりには、立候補した冒険者は居ないって聞いたしさ」 彼女はカウンター席から離れた場所を指差した。酒場の壁に画鋲で留められている紙には、 『オートデザイスの地理に詳しい腕利きの冒険者求む。我こそはと思う者は、酒場の店主に連絡願う。なお雇用期間と報酬は要相談とする。』 という文章で冒険者の募集をかけている様であった。 「――なるほど。ということは、君はあれに興味があるわけだな。であるならば」 彼は立ち上がり、軽く身だしなみを整えると彼女の方へと向き直る。 「自己紹介が遅れた。私の名はフォールド・スタイン。君の言う通り、モノ好きな旅人だ。…首を長くして待った甲斐があったな。君の飲食代は私が出そう」 「おお~ありがたいねぇ。まあそれはともかく、アタシは意外とシビアだよ? 安くつくなんて甘い考えは、今のうちに捨てときなよ」 「こちらも交渉決裂は困るのでね。可能な限り応えてみせよう」 「――旅行記…?」 「こんなボロボロな見た目だがね。もう何十冊書いたか……憶えていないほどに認(したた)めている」 彼――フォールド・スタインはようやく冷めたシチューに手を着けた。美味しさも半減しているであろうに、そのまま食べ進めている。 途中、追加で注文した水酒がカウンターに置かれると、水の代わりとばかりに飲んでいる。 「へー、冊数が分からないほど書いてるんだ。それさ、後で見せてよ」 「構わないが、さして面白くないと述べておく。所詮は感想を羅列した日記だ」 ナジャーレは、そう感じるのは書いた本人だからでしょ――と言いながら、シルバーラガーの入ったジョッキに口をつける。苦味を我慢しながら飲んでいるようだ。 「私がどこの誰で、どこから来たのか。そして見聞きした事から得た知見は何であったか。コイツはそれらを纏めた物だ」 「ふーん…」 シルバーラガーに水を注ぎ入れながらナジャーレは応える。 スタインは休めた手を動かし、残りのシチューを完食すると、そのまま水酒を流し込むように飲み干した。 「私が旅人となった経緯は、このだだっ広い『ロクシア』という世界を詳しく知りたいという好奇心からだ。それが旅人の戯言だと云われぬよう、コイツに書き記し、清書したものを世に送り出している」 「ほー、立派だねえ。…ん? アンタ、今世に送り出しているって言ったかい?」 首を傾げる彼女に、そうだが?とスタインは言った。 「なんだい。アンタ、実は学者かなんかだったりするのかい?」 「――いや、ただのモノ好きな旅行者だ。子供心を忘れずに歳をとった人族の大人だよ」 「ふーん……アンタ、面白いね」 ナジャーレはジョッキを置くと、軽く頬杖をしながら彼を見つめた。 こいつは何とも愉快な奴だ。気が済むまで同行するのも悪くない。そんな風に見える。 フォールドは彼女の『面白いね』という言葉を賛辞として受け取っておくと述べた上で、 「…ところで、食事は気が済んだかね? 早速で申し訳ないが出立する準備をしてほしい。ハバリル地方で一つ、やり残したことがあるのでね」 と、切り出した。やり残したことが何であるかの問いに、彼の答えは意外なものであった。 「雪豹狩りだ――」 カンカン照りのうなだれる暑さ――否、それすら生易しいとも云える。 地平線まで続くサラサラとした赤熱する砂漠には似つかわしい、二人の男女が踏みしめながら歩いていた。 二人ともツバ広の帽子を被り、綿と麻の混紡生地で織られた服に見を包んでいる。 「長いこと旅してると、変な奴と知り合いになったりするんだよなあ…」 「――そいつは『長生きしてると』の間違いじゃねえのか」 褐色美麗の女がこぼした独り言に左隣を歩く男が反応した。 彼女はふと男の顔を見ると、たらたらと額から汗を流す様子に水を飲むように促して応える。 「何言ってんだい。変な奴と会う確率はただ長生きしてるより、よっぽど高いだろ。そういうもんだよ」 「はっ…くだらねえな。――親父はこんな女(エルフ)の何に惚れたんだか。気に入ってるところ聞いときゃよかったな」 男が水を飲むとお前も飲め。と残り少ない水を彼女に手渡した。 「あ゛、言ったな。今はない邸の跡地を案内してやったのは誰だと思ってんだい! こっちもアンタと長くつるんでるんだ。頭から砂に埋もれるぐらい感謝してほしいもんだねぇ゛!」 彼女は右手で水の入った筒を、左手で男の後頭部を掴む。どうやら力を込めて彼を足元に沈めようとしているようだ。が、男も負けじと抗い、半身の姿勢から横に反れた。 睨みながら舌打ちをして水を飲む彼女の様子に、男は少し楽しそうだ。 程なくして二人はひたすら歩き続ける。 かつての旅人が横断した、広漠の大地を――。 関連 フォールドの旅行記 フォールド・スタイン アルファート・スタイン タウラ・ナジャーレ 目次に戻る