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Μυθοςの読み方はミュートス ギリシャ語で神話 【背景】 この神話の創世は母(ミラorモイラ)の生んだ三楽神(長兄・リスモス、二男・メロス、末妹・ハルモニア)が朝と夜、太陽と月を生み さらには夜、朝から大地女神の眷属を、太陽と月から海原女神の眷属、そして母が天空双神の眷属と人間をつくったとある… 起源はギリシャ神話かとおもって調べてみたのだが、どうやらそれとも違うらしい… どうでもいいんだけど、眷属ばかりつくっているのだが肝心の大地女神、海原女神{サラサ}、天空双神はどうした? かろうじて海原女神は聖なる詩人の島 -Λεσβος-に出てきてるけど・・・・ 詩女神六姉妹は名前を教会旋律から取っている。 彼女たちの歌う歌は、それぞれの旋律を8小節で表している。 参照HP http //d.hatena.ne.jp/keyword/%b6%b5%b2%f1%c0%fb%cb%a1 http //www.mab.jpn.org/lib/exp/cmodes/basis.html 【登場人物】 長女・Ιωνια{イオニア}() 次女・Δωρια{ドリア}(RAMI) 三女・Φρυγια{フリギア}(霜月はるか) 四女・Λυδια{リディア}() 五女・Αιορια{エオニア}(KAORI) 六女・Ροκρια{ロクリア}(YUUKI) 【リンク】 聖なる詩人の島 -Λεσβος- 遥か地平線の彼方へ -Οριζοντας- 【歌詞】 始源 世界には唯混沌あり 軈て 万物の母なる者の目醒め 母なる者 混沌より子を成さん 其は即ち 創世の三楽神である 長兄神と末妹神が交わり 朝神と夜女神 次兄神と末妹神が交わり 太陽神と月女神が生まれた 朝神と夜女神から 大地女神の眷属 太陽神と月女神から 海原女神の眷属が生まれた 母なる者 自ら天空双神の眷属を生み 最後に【死すべき者】――即ち人間を創った 時を運ぶ縦糸...命を灯す横糸... 其を統べる紡ぎ手...其の理を運命と呼ぶならば... 嗚於...女神よ...貴柱はどんな世界を織り上げるおつもりか? 第六の地平線『Μοιρα』{ミラ} 創世詩奏で始めた 神話華やぐ時代 語り手は誰ぞ 謡い手は誰ぞ 詩女神の娘達 長女・Ιωνια{イオニア} 次女・Δωρια{ドリア} 三女・Φρυγια{フリギア} 四女・Λυδια{リディア} 五女・Αιορια{エオニア} 六女・Ροκρια{ロクリア} 我等 【詩女神六姉妹】 【風神眷属の王国:Ανατολια】{アナトリア}⇒【戦女神眷属の王国:Θρακια】{トラキア}⇒【火女神眷属の王国:Μακεδονια】{マケドニア}⇒【地女神眷属の王国:Θεσσαλια】{テッサリア}⇒【光神眷属の王国:Αιθρια】{アイトリア}⇒【智女神眷属の王国:Βοιοτια】{ボイオティア}⇒【水神研族Λακωνια】{ラコニア}⇒そして…女神が舞い降りたる地は―――
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冥府の底のそのまた底―――其処は冥王の間。彼は一人、玉座に佇む。 銀の髪に、紫の瞳。携えしは一対の双剣。 かつて<紫眼の狼>と呼ばれた男―――エレフ。 その肉体はもはや冥王の器と化し、精神は闇深く眠りについた。 今の彼は冥王タナトス。それ以上でもそれ以下でもそれ以外の何物でもない。 彼はただ心静かに、座して待っている。その退屈など、彼には欠片ほどにも苦痛ではない。 彼は生まれ堕ちたその時から、ずっと待ち続けていたのだから。 何故、自分は存在しているのか。自分は、何をすべきなのか。 その答えを問い続け、待ち続けていたのだから。 そして今、彼はその問いに己なりの解を見出していた。 タナトスは顔を伏せ、一人呟く。 「母上(ミラ)…貴柱ガ命ヲ運ビ、仔等ニ残酷ナ運命ト痛ミヲ与ェルノナラバ―――我ハ其ノ命ヲ奪ィ続ケ、殺メル事 デ救ィ続ケヨゥ」 「問に惑い」「解を違え」「累の海に堕つる」 「愛を求め」「生を奪い」「灰が宙に舞う」 突如響いた声―――タナトスが顔を上げると、そこにいたのは白いドレスを纏う六人の美しき娘達。長いブロンドの 髪が、冥府の闇の中でも煌くほどに麗しい。だが、彼女達がただの娘であるならば、こんな所にいるはずがない。 「第六の地平<運命>」「其の語り手は誰ぞ」「語り手は我等」 「第六の地平<神話>」「其の謡い手は誰ぞ」「謡い手は我等」 『―――我等<詩女神六姉妹(ハルモニアス)>』 詩女神六姉妹―――それは人間達を見守り、その営みを詩として語り継ぎ、謡う事を使命とする女神。 時には人間達の前に自ら姿を現し、天上の鐘の如きその歌声を披露すると伝えられる六柱神。 創世神が一柱・詩女神(ハルモニア)の直系、高貴なる歌姫。 六柱の女神は恭しく片膝を着き、タナトスに頭を垂れる。 「貴柱(あなた)こそは冥王タナトス」「偉大なる冥府の支配者」「死を司る慈悲深き父」 「我等は未だ若き柱」「されど、何卒」「我等の声に、耳を傾けて頂きたく」 タナトスは鼻を鳴らし、彼らしからぬぞんざいな態度で玉座に踏ん反り返る。 「…ヤァ、久シブリダネ。百年クラィ振リカナ?我ハ貴柱達ヲ歓迎スルヨ、ユックリシティッテネ!」 言葉だけなら親しげだが、その口調と表情は棘だらけだ。不機嫌を隠そうともしていない。六姉妹にしても、和やか な会話など端から期待してはいないだろう。 「其レデ?何ヲシニ来タノカナ、六姉妹ヨ。貴柱達ノ使命ハ人間達ノ物語ヲ謡ィ、語リ継グ事―――冥府ヘ用事ナド ナィダロ?」 「貴柱の企みが」「露見していないなどとは」「貴柱も思ってはいないでしょう」 「己が使命を忘れ」「母なる者に抗い」「人間達に介入するなど、赦されません」 「使命…忘レテナドィナィ。怯ェル子等ニ死ヲ以テ救ィトスル。其レガ我ノ使命ダ」 タナトスの答えに、六姉妹は全く同時に、全く同じ仕草で首を横に振った。 「母なる者が与えた」「人間の天命を無視し」「自らの手で命を奪う」 「貴柱の其れは」「愛ではない」「唯の自己満足です」 ハッ、とタナトスは嘲笑する。同時に今まで抑えていた自らの気配を解放し、六姉妹を威圧する。まるで寝そべって いた大蛇が鎌首を持ち上げたような剣呑な空気が、室内を満たした。 「我ノ半分ノ半分ノ其ノ更ニ半分モ生キティナィ小娘共ガ、大口ヲ叩ィテクレルネ。其レデ?我ニドゥシロト?」 六姉妹はタナトスの威嚇に怯えることなく答えた。 「その人間を解放し」「今まで通りに」「冥府の支配者として生きるのです」 「そうでなくば」「我等とて」「黙っているわけにはいきません」 クックック、とタナトスは肩を震わせて笑う―――その目は全く笑っていなかったが。 「ソゥ来ルトハ思ッティタンダ。我ノヤッティル事ハ神々ノ定メタ掟ニ反シテ―――否、ソンナ話ジャナィカ。足蹴ニ シタ上デ唾ヲ吐キ捨テティルモ同然ダモノネ。刺客ガ送ラレルノモ必然ニシテ当然…シカシ、貴柱達ガ来ルトハ 思ワナカッタ。モットマシニ闘ェルヨゥナ奴ハィナカッタノカィ?来ルノナラ、雷神辺リダト予想シティタガ」 「貴柱も知っておいでの筈」「雷神は邪神との闘いの折」「片腕を失い」 「今は残された腕で」「邪神を封印しています」「故に、動くことはできません」 「ァァ、ソゥダッタネ…デハ炎ノ悪魔ナンテドゥダィ?彼ナラバ我ヲ殺セルカモシレナィヨ。貴柱達ニスレバ共倒レナラ 厄介者ガ同時ニ消ェテ願ッタリ叶ッタリ。悪ィ目ガ出テモ片方ハ確実ニ死ヌ」 「バカなことを」「如何に奴めが貴柱に匹敵する力を持とうと」「あれは、神と人に仇為す存在」 「その力を借りるなど」「それこそ禁忌」「冗談でも口にしないで頂きたい」 「嫌ワレ者ダネェ、彼モ…デハヤハリ、貴柱達ガ我ト闘ゥノカィ?悪ィケレド、詩女神六姉妹ガ武闘派ダナンテ噂ハ マルデ聞ィタ事ガナィヨ―――其レニ、モゥスグ此処ニハ来客ガァルンダ。衣服ガ乱レテシマゥヨゥナ事ハナルベク ナラバシタクナィンダケドネ」 「あくまでも」「自らの非を認めないと仰るのなら」「致し方ありません」 「我等が手で」「貴柱には、御隠れ頂く」「御覚悟を」 ゆらり、とタナトスが立ち上がった。 「ヨカロゥ…小娘共。冥王ノ力、其ノ目ニ焼キ付ケルガ良ィ」 言うが早いか、先頭に立っていた六姉妹の長女がタナトスに肉薄する。予想を上回るその速度に、タナトスは反応 が遅れた。その一瞬の隙を突いて、長女が右手を天に翳す。 「第九の地平―――マーベラス・スーパーディメンション!」 膨れ上がった魔力が超重力と化し、タナトスに容赦なく叩きつけられた。常人ならば一瞬で粉々になるほどの圧力 に耐え切れず、たまらずタナトスも膝を折る。 「下がってください、お姉様…彼の四肢を潰します」 瞬時に飛び退く。同時に発動される、神々の秘術。 「歪んだ乙女―――バロック・メイデン!」 無数の十字架がタナトスの頭上に顕現し、一気呵成に落下する。先の宣言通りに手足の骨―――どころか全身の 骨が砕け、完全に身動きを封じられた。 「私達もいくわよ!」 「はい!」 三女と四女がタナトスを挟んで向き合い、相反する魔術を織り成す。 「煉獄の魔女―――クリムゾン・オルドローズ!」 「白き幻影―――ホワイト・イリュージョン!」 刹那で全てを灰に帰す業火と、万物を否定する絶対零度。真逆の力が混ざり合い、更なる破壊の渦がタナトスを 呑み込んだ。 続くは、五女。 「雷神の右腕―――トール・ハンマー!」 虚空より産み出された、雷光を纏う巨大な右腕―――破壊そのものを目的としたその一撃は、一欠け程の遠慮も 躊躇も慈悲もなく、タナトスへと振り下ろされた。 「さあて…姉ちゃん達が目立った所で、最後はあたいが行かせてもらうよ」 末の妹が懐から取り出したのは、黒光りする金属で造られた、重厚感溢れる物体だ。長方形の箱に握りを付けた ような奇妙なそれは、この時代の人間が見ても何に使用するのか理解できないだろう―――だが。 例えば未来から来たような人間―――遊戯や城之内、それに海馬―――なら、一目で分かる。 「あたいの鉄砲が火を噴くよぉ―――ライト・オブ・スターダスト!」 その銃口から放たれるのは、勿論単なる火薬のはずがない。神の加護が込められたその弾丸の破壊力は、一発 一発がミサイルにも匹敵する。そんな物騒な代物を、彼女はタナトスに向けて全弾ブチ込んだ。 冥府の天井をぶち抜く勢いで吹き上がるキノコ雲。六姉妹はそれを、静かに見つめる。 「油断してはいけません」「解っています」「タナトスの神気は」 「未だ健在」「恐らくはすぐにでも」「立ち上がってくるでしょう」 その言葉を証明するかのように、爆炎と砂塵の向こうから彼は悠々とこちらに向かって歩いてくる。あれほど散々 に痛め付けられたというのに、まるで意に介していない。吹き飛んだ肉も粉々に砕けた骨も、既に再生されている。 「フゥ…意外ニヤルジャナィカ。今ノ攻撃ヲ、ソゥダネ…一万回繰リ返セバ、流石ニ我モ死ヌカモシレナィネ」 「いいでしょう」「ならば」「一万回でも」 「一億回でも」「無限でも」「繰り返すまで」 「其レハゴメンダ。悪ィガ、ソンナニ永クハ付キ合ェナィ―――此処ハ、貴柱達ニ退ィテモラォゥ」 「ありえません」「我等は、貴柱と刺し違える覚悟で」「此処へと参りました」 「貴柱が何をしようと」「決して」「我等の意志を挫くことはできません」 「否―――ソンナ生意気ナ口モ、直ニ利ケナクナル」 女神達が反論を試みようとしたその時だった。 破滅的なまでの鼓動が、全てを一瞬にして支配する。時間さえも凍りつくような、絶対感。 それは、未だ姿を見せていない。感じるのはただの気配。 ただ、それだけで。人智を超越した力を誇る六姉妹は、身動きすら封じられた。 「え…」「これは」「まさか」 「そんな」「嘘です」「ありえない」 「嘘ジャナィ…<黒キ唯一神>ハ、我ガ手ニ」 <それ>は、いつの間にかタナトスの手に納まっていた。古ぼけた、一冊の書物。黒い表紙が印象的だが、それ 以外に特筆するようなことは何もない。 だが、それを目の当たりにした六姉妹は顔を雪よりも白くして叫んだ。 「<滅亡と再生の年代記>!」「<黒の歴史>!」「<冒涜者の聖典>!」 「<世界の道標>!」「<全てを識る者>!」「<終焉の魔獣>!」 タナトスは、嗤った。 「サァ、ヒヨッ仔共メ。真ノ神々ノ闘ィヲ教ェテアゲヨゥジャナィカ」 「―――!」「何ということ…!」「この場は…!」 「退くしか…!」「ありません…!」「くっ…!」 現れた時と同じく、六姉妹は全てが幻だったかのように消え去った。後に残るはタナトスと、そして彼の手にした 黒い表紙の書物。 「クス…今回ダケハ、去ル者ハ逃ガシテァゲヨゥ」 パチンと指を鳴らすと、先の戦闘で荒れ放題の部屋が、一瞬にして元通りに修復された。タナトスは再び玉座 に身体を委ねて、目を閉じた。 「シカシ…コゥナルト、他ノ神々モヤッテ来ルカナ。我ヲ殺シニ…」 それならそれでいいと、タナトスは自嘲した。どうせ自分は、神々の嫌われ者ではぐれ者だった。 全てを敵に回した所で―――何を今さら。 「友…仲間…要ラナィヨ、ソンナモノ」 不意に、もうじきやって来るであろう人間達のことを思った。 「嗚呼…ダケド」 決して断ち切れぬ絆で結ばれた、友情と結束を胸に生きる彼等を。 「ァンナ友達ガ我ニモィタナラ…素敵ダロゥネ」 ―――それは、偽りなく。冥王タナトスの本音だった。
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始源 世界には唯混沌あり 軈て 万物の母なる者の目醒め (In the beginning, chaos filled the world. After a while, the mother of all life awakens.) 母なる者 混沌より子を成さん 其は即ち 創世の三楽神である (She creates children from this world of chaos. They are the Genesis. They were gods we call Muse.) 長兄神と末妹神が交わり (Rythmos and Harmonia conceived.) 朝神と夜女神 (Helios and Nyx.) 次兄神と末妹神が交わり (Melos and Harmonia conceived.) 太陽神と月女神が生まれた (Elios and Pheggari.) 朝神と夜女神から (Helios and Nyx conceived.) 大地女神の眷属 (The relatives of Ge.) 太陽神と月女神から (Elios and Pheggari conceived.) 海原女神の眷属が生まれた (The relatives of Thalassa.) 母なる者 自ら天空双神の眷属を生み (The Mother herself conceived Ouranos,) 最後に【死すべき者】――即ち人間を創った (In final conceived Thanatoo which bears hellenes.) 時を運ぶ縦糸…命を灯す横糸… (Chronos, the vertical bearer of time...Bios, the horizontal flame of life...) 其を統べる紡ぎ手…其の理を運命と呼ぶならば… (The weaver of the universe usesboth strings...if this is the reason we call them destiny...) 嗚於…女神よ…貴柱はどんな世界を織り上げるおつもりか? (Oh...Goddess...What kind of world will thou weave?) 第六の地平線『Μοιρα』 (The 6th Horizon "Moira" ) 創世詩ジェネシス(Genesis) 奏で始めた 神話ミュートス(Mythos)華やぐ時代 語り手は誰ぞ 謡い手は誰ぞ 詩女神の娘達ハルモニアス(Harmonias) 長女・Ιωνιαイオニア(Ionia) 次女・Δωριαドリア(Doria) 三女・Φρυγιαフリージア(Phrygia) 四女・Λυδιαリディア(Lydia) 五女・Αιοριαアイオリア(Aioria) 六女・Ροκριαロクリア(Locria) 我等 【詩女神六姉妹】イズ ハルモニア(Is Harmonia) 【風神眷属の王国:Ανατολια アナトリア】 (the Kingdom of アネモス) 【戦女神眷属の王国:Θρακια トラキア】 (the Kingdom of マッケィ) 【火女神眷属の王国:Μακεδονια マケドニア】 (the Kingdom of フォーティア) 【地女神眷属の王国:Θεσσαλια テッサリア】 (the Kingdom of ゲー) 【光神眷属の王国:Αιθρια アイトリア】 (the Kingdom of フォス) 【智女神眷属の王国:Βοιοτια ボイオティア】 (the Kingdom of デュナミス) 【水神眷属の王国:Λακωνια ラコニア】 (the Kingdom of ヒュドラ)
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