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放送開始直前特番 押井守監督インタビュー特番 2006年04月26日放送 トークの概要に軽く触れておきます。 インタビュアー「かわのをとや」ゲスト「押井守」「川井憲次」 ケルベロス鋼鉄の猟犬とこれまでの物語の関係 ドイツ兵の新しいプロテクトギア 今回のドラマで描きたいテーマ 主人公は宣伝中隊の女性仕官 監督にとってのラジオドラマとは 川井憲次 登場 最後にリスナーに一言 ケルベロス鋼鉄の猟犬とこれまでの物語の関係 今までは警察。今回は完全に軍。ケルベロスのルーツ。 ドイツ兵の新しいプロテクトギア 時代を遡るので技術的には古典になる。ただの甲冑。プロテクトギアの原型。 今回のドラマで描きたいテーマ 戦史に興味ある。 あまり知られていない、史上最大の陸戦 独ソ戦に触れる。 あまり知られていないので、フィクションを入れやすい。嘘がつきやすい。 暗いテーマ、寒さ、飢え。悲劇的でないとケルベロスは成立しない、映えない。滅びの歌。 主人公は宣伝中隊の女性仕官 宣伝中隊は他の軍隊には無い独特な部隊。 彼らの目を通して、つまり距離感をもってケルベロス(装甲猟兵大隊)を表現。 主人公を女性にしたのは、女気がない世界なので。 アニメだろうがラジオだろうが、何かしら色とか艶がないとつらいだろう。何より撮っていてつらい。 榊原良子に戦争を語らせてみたかった。彼女を置いて他にはない。 監督にとってのラジオドラマとは TVのない子供の頃から好きだった。ラジオしかない世代だった。 部屋を暗くして布団の中にはいって聞くのが好き。 川井憲次 登場 ここで川井憲次登場。かわのをとやのインタビュー形式は終わり、押井と川井のトーク形式に。 川井「しゃべってる言葉を邪魔しないで、淡々と雰囲気を作る音楽」 押井「OPテーマとEDテーマ。これを凄く印象的でシリーズの顔になるような曲に」 押井「ドイツ語の歌が欲しい。前からケルベロスの念願だった」(この時点でED曲はまだ歌がない状態。) 押井「ケルベロスって重苦しいじゃないですか(笑)そういう曲ばっかり作業していてどうですか?」→川井「え?つらいですよ(笑)」 赤い眼鏡から20年。頭の中やテンションはお互い何も変わってない。 お互いに一言 川井「なるべく曲数を少なく(笑)」 押井「今、歌モノに興味がある。」→川井「はい、作ります」 最後にリスナーに一言 ラジオドラマの持つ独特の世界、素晴らしさを堪能して欲しい。 ケルベロスシリーズの異色。イメージの原型。それを楽しみにして欲しい。 何故、滅んでいくモノが美しいのか。 ドイツ軍が好き、ケルベロスが好き、を超えた重量感のあるストーリー。
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FAQ とりあえずまだ何を書くか決めてないので、適当なことでも書いておく 史実と作品の相違 プロテクト・ギア 全何話なの? CDになる? 映画化するって本当? EDナレーション 史実と作品の相違 この作品はあまり知られていない戦史(史上最大の陸戦である独ソ戦)にスポットを当てようという押井監督の意図があるため、 ケルベロス、ヒトラー、ナチス関連以外の部分は史実通りである事が多く、またその歴史をマキの視点(というか押井の視点を榊原の声)で解説する内容が作品内で多い。 それゆえ、他のケルベロスサーガとは違った歴史を歩んでる可能性がある。 (というか、各作品毎に設定は少しづつ違っており完全な整合性はない) 他のケルベロスサーガではドイツ・イタリアの枢軸国が勝利し、ドイツによる日本占領政策が始まる。 押井監督曰く「悲劇的な舞台でないとケルベロスという物語は成立しない」などと語っており史実通りにドイツの負ける可能性も? プロテクト・ギア 1990年代の日本の首都警を舞台とした物語のプロテクト・ギアは動甲冑であり、パワードスーツとしての機能を備えている。 作中に登場するプロテクト・ギアはただの鉄板であり拳銃すら防げない。デザインに優れており、啓蒙宣伝が主目的であった。 全何話なの? 26話~36話等言われているがどうやら36話前後が有力 月1放送が5話、週1になってから31話とのこと ソース CDになる? おそらくは何らかの形で発売することは間違いないと思われるが、現状では確定した情報を知らない。 ドラマCDという形で発売されているものは1枚60~80分程度であり、ドラマの方も3話で1部としていることから1枚あたり1部3話収録となる可能性が高い。 とするとCDで12枚組ということになり、ドラマDVDという形で発売される可能性もある。(ドラマDVDという形式で発売されている製品は存在する) 映画化するって本当? 押井「3年後を目処に映画化を考えている。ただ、戦場的にスケールが大きいので簡単に映像化はできない。最終的に映画化するにしても、まずラジオドラマで出発するのが土台として正しいと考えている」 ただ、氏の映画予定作品で映像化されていないものはいくつかあり、同じくケルベロスサーガの系譜である「エルの乱 鏖殺の島」なども予算の問題から製作延期になっている。慣れているファンは、にわかには信用できない。 EDナレーション 毎月最終水曜日の放送の頃 「ケルベロス鋼鉄の猟犬。 お楽しみ頂けましたでしょうか? (公式サイトの紹介) 押井守が20年に渡って描き続けてきた、まさにライフワークと言うべきケルベロスサーガ。 その最新作、ケルベロス鋼鉄の猟犬は、誰も予想しえなかった連続ラジオドラマという形で世に送り出されることとなった。 脚本は全編、押井守による渾身の書き下ろし。 音楽は川井憲次。出演は榊原良子、池水通洋、内田夕夜。 音声のみで繰り広げられる押井ワールド。 ラジオの向こうでもう一つの戦争が始まる。 (ネット放送(雷電)の紹介) ケルベロス鋼鉄の猟犬。 一ヵ月後、最終水曜日の夜に、またお会いしましょう。」 毎週放送になってから 「ケルベロス鋼鉄の猟犬。 お楽しみ頂けましたでしょうか? 第二次大戦におけるドイツとロシアの戦いを舞台に、音声のみで織り成す滅びの叙事詩。 ケルベロス鋼鉄の猟犬 脚本は全編、押井守による渾身の書き下ろし。 音楽は川井憲次。出演は榊原良子、池水通洋、内田夕夜。 ラジオの向こうで鳴り渡るもう一つの戦い。 呪われた装甲兵、ケルベロスの姿を追い求めるマキ。 その果てに待ち受けるモノは、闇か 光か。 (公式サイトの紹介) (ネット放送(雷電)の紹介) ケルベロス鋼鉄の猟犬。 それではまた、来週木曜日のこの時間に。 耳をすませて待機せよ。」 細かいバージョン違いが存在する。 なお、ナレーターは途中で変わっている。
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ケルベロス 鋼鉄の猟犬 Kerberos Panzer Jäger ケルベロス 鋼鉄の猟犬 解説wiki このwikiはラジオドラマ「ケルベロス 鋼鉄の猟犬」の解説サイトですが、管理人は大した知識もなく軍事に詳しいわけでもありません。ですのでwikiという誰でも参加できる形式を取りました。管理人の知識不足を補ってくれる方大募集です。間違ってる箇所に気づかれましたら訂正をお願いします。 「ケルベロス 鋼鉄の猟犬」は軍事用語、人名などが多く使われ難解です。自分のように良くわからない人の理解の助けになることを運営方針とします。編集を手伝ってくださる方は、その点に意識した説明をお願いします。 「自分で書くのはちょっと」って人は↓の方にある情報提供板にできればソース付きでお願いします。 情報の正確さは保証できません。全てを鵜呑みにしないように。 当サイトの概要 このサイトは主に一度聞いたけどよくわからない、より深く知りたいという人を対象にしており、ネタバレに関してはあまり留意してません。 各話別 解説 では、ドラマを聞きながら疑問点を解消することを目的としている為、話の中で使われた順番で並べられています。 また以前の回で説明された単語も、ある程度繰り返し載せます。 ドラマ内で疑問に思ったことなどは、↓の掲示板等に質問して下さい。但し、正しい答えを返せると保証できるものではありません。 他のケルベロスサーガとの関連情報などは管理人の手に余ります。できる人歓迎 作品 ケルベロスサーガ 鋼鉄の猟犬は、2006年4月26日から2007年3月29日まで文化放送(1134kHz)にて毎週木曜日深夜1時30分より放送されました。(本編全26話 インタビュー及び対談3回) 2007年4月より全国34局ネットで放送が開始されました。放送局と放送日については公式サイトをご覧ください。 また雷電にてweb配信しています。毎週金曜更新。ラジオ放送よりも約一月遅れ。(視聴には指定プロバイダとの契約が必要) 公式サイト 公式サイト こちらのページは更新されているようです。 雷電 IMAGES OF THE LASTBATTALION ガブリエルの憂鬱 ~押井守公式サイト~ 2ch@ケルベロス 鋼鉄の猟犬 ケルベロス 鋼鉄の猟犬@wikipedia.en 原作・脚本・監督 押井守 音楽 川井憲次 音響監督 若林和弘 録音 宮澤二郎 効果 伊藤道広(サウンドリング) 音楽制作 安田玲子 仲野智子 奥澤麻由美 大久保絵美(AUBE Inc.) 音響制作担当 好永伸恵 音響制作 フォニシア 録音スタジオ 東京テレビセンター スーパーバイザー 小泉聰 主題歌「Die Antwort」 作詞 Paolo Bozzola 作・編曲 川井憲次 Vocal 川辺茜 雑談・情報提供板 個人的な都合で3月末からしばらくネット環境が確保できるかわからないのが現状です。管理権限をもつユーザーを増やす機能があるようですので、やってみようという方がいましたらお願いしたいんです。 -- (管理人) 2007-02-26 19 03 05 連絡は kerberos-saga@hotmail.co.jp まで。メールでなくメッセンジャーで連絡を取って下さっても構いません。 -- (管理人) 2007-02-26 19 06 36 久しぶりにやらかしました。今週分は録音ミスです。よろしくお願いします。 -- (管理人) 2007-03-02 20 51 45 4月から代わりに管理してくれる人がいないようなので、とりあえず現在は私以外は更新できなくなっているメニューなどを、誰でも更新できるようにしておこうと思います。メーメル編からは有志の方による更新オンリーとなるかと。 -- (管理人) 2007-03-14 20 45 04 ケルベロススレに貼られていた三頭犬新聞の画像によれば3月29日のメーメル篇第2話で最終回。タイトルは「殲滅」とのことです。以上お知らせまで。 -- (名無しさん) 2007-03-16 16 55 55 今月末で終了ですか。全36話とかって話もありましたし、打ち切りっぽい感じがしますね。とりあえずこのwikiを管理する必要がなくなったようで。あと何話か残ってますが、もう自分は消えちゃうので、手伝って頂いた方にこの場で感謝を申し上げます。 -- (管理人) 2007-03-17 14 43 12 管理人様ご苦労様でした。お手を離れたということですが、今後もできるだけお手伝いさせていただきます。なお「撤退2」につき不完全ながら項目をいくつか記入させていただきました。未記入の分についてはできるだけ早く作成いたします。 -- (名無しさん) 2007-03-19 22 05 31 あと「撤退2」の冒頭の撮影機材に関する会話内容につき、詳しい方がいらっしゃいましたら補完をお願いします。 -- (名無しさん) 2007-03-19 22 07 18 全国放送が終了しました。半年の間ここを使わせていただいて有難うございました。 -- (y) 2007-10-01 18 34 53 今更ですが、そう思ってくれる人がいることで、このサイトを作った甲斐があったというものです。いくつか放置している項目がありますが、今後も資料として参考になったらいいなと思います。 -- (管理人) 2007-11-02 15 45 23 名前 コメント すべてのコメントを見る
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主に声がある人物の説明をする。 マキ大尉 ホラーバッハ曹長 ラウト伍長 ダイスラー大尉(江原正士) バインリヒ軍曹 (後藤哲夫) クローゼ少佐(沢木郁也) カーン軍曹(かわのをとや) クラマー所長(清川元夢) ボリス・レシェンスキー(竹中直人) ルーカス・ポドルスキー大尉(内田直哉) シュテファン・エッフェンブルグ中尉(矢尾一樹) ヴォルフガング・マイヤー大佐(大塚明夫) ノイヴィル軍曹(目黒光祐) シュタインブルンナー大佐(堀勝之祐) マキ大尉 マキ・シュタウヘンベルク(榊原良子) 黒髪、黒目の女性。年齢不詳。 本作の主人公。第808宣伝中隊所属の大尉。 元はウーファーの演出部に所属。 出身や所属、軍に入った動機ゆえに、軍人としての能力や意識は低い。 父は日本大使館付きの武官としてベルリンに駐在していた海軍将校で、つまりマキはヒトラー政権下では劣等民族の血を受け継いだ敵性市民になる。(ドイツは日本とは敵対している) スターリングラードで第101装甲猟兵師団の装甲猟兵、通称ケルベロスを撮影することを命令されているが、自身の目的の為に自ら提案した企画である。 母方の叔父はヒトラーを暗殺したクラウス・フォン・シュタウヘンブルク。 押井いわく「登場人物がオヤジばかりになるから主人公を女性にした。」 「戦前はウーファーで主任をしていた」という台詞から、1939年までに主任になれるだけの年齢であったと考えられる。 また「お譲ちゃん」と呼ばれていることから、そこまで高い年ではないと想像される。 話は42年を舞台としているので20台後半から30台前半あたりが妥当か? ホラーバッハ曹長 ベルン・ホラーバッハ(池水通洋) 戦前はウーファーのスタジオで撮影部の主任をする。 現在はマキの部下。マキとはウーファーからの付き合い。 ラウト伍長 ベンヤミン・ラウト(内田夕夜) マキの部下。ホラーバッハ曹長に怒鳴られるのが主な仕事。 ダイスラー大尉(江原正士) 第203装甲列車師団所属の運行責任者。 マキをお茶に誘う。 ユンカー(プロイセンの地主貴族)出身 国家社会主義で国防軍の模範的将校、人種的偏見はなく紅茶の趣味は悪くない。 ただの遊び人かと思ったら以外にやる。 バインリヒ軍曹 (後藤哲夫) ダイスラー大尉の部下 クローゼ少佐(沢木郁也) 第19装甲師団段列長。 ドイツ映画マニアでラングの崇拝者。ゆえにペーカーにも好意的。 おそろしく饒舌。 カーン軍曹(かわのをとや) 第301輸送大隊第2中隊所属。トラックの運ちゃん。 ロシアの進軍の厳しさを語る。 クラマー所長(清川元夢) ウーファーの所長。マキの元上司。 「花の戦争」で登場。 戦地に赴くマキを心配する。 ボリス・レシェンスキー(竹中直人) 第4部バルバロッサ編第1話「粛清」より登場。 ベルリンから来た特派記者。 マキにソ連の内情を語る。 ルーカス・ポドルスキー大尉(内田直哉) ウーファー演出部出身の宣伝隊大尉。 第5部 巨砲吼ゆ編「グスタフ」より登場。 マキの2期上であり、ホラーバッハとも仕事をしていた。 マキがケルベロスを追う(表向きの)理由と同じ理由から、グスタフに随伴している。 シュテファン・エッフェンブルグ中尉(矢尾一樹) 676重列車砲大隊射撃管制中隊付の士官。 第5部 巨砲吼ゆ編「グスタフ」より登場。 宣伝部隊を嫌い、マキへ露骨な敵意を向ける。 砲戦、爆撃機の知識が豊富。 ヴォルフガング・マイヤー大佐(大塚明夫) 第101装甲猟兵大隊指揮官。犬達の首領。 第6部 スターリングラード編「群狼」より登場。 マキの目的を知りながらも好きにさせる。 おそらくは武装親衛隊ヒトラーユーゲント装甲師団の指揮官だったクルト・マイヤーSS准将がモデル。 ノイヴィル軍曹(目黒光祐) 第101装甲猟兵大隊所属。 第6部 スターリングラード編「邂逅」より登場。 スターリングラードで狙撃兵に狙われたマキ達を助け、市内の偵察にマキ達を同行させる。 シュタインブルンナー大佐(堀勝之祐) ヴォルガ地区宣伝中隊本部 第6部 スターリングラード編「包囲」にて登場 マキを包囲されつつあるスターリングラードから呼び出し、脱出させようとする。
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第1部 装甲列車編 第3話 「クルスク」 Kursk ドラマを聞きながら参考にすることを目的としたページです。 公式サイトの解説を引用。一部加筆。 当サイトでは「高射砲列車」を話の繋がりから2話として扱い「クルスク」「軍馬」を一話づつずらします。 2006年06月28日 放送 概要 クルスクへ向かう列車の中から始まり、独ソ戦初期の解説が始まる。 最初のマキとホラーバッハの会話は第1話の直後の会話とも受け取れる。 そのため第2話はこの第3話の列車に搭乗している時とクルスクにつくまでの間の時間で起きたことである可能性がある。 クルスクについてのちはクローゼ少佐と映画やウーファーの話となる。 そこからもドイツの内情などがうかがえ、戦時のドイツ国内にもかかわらずヒトラーが憎まれていることなどがわかる。 その翌日に輸送大隊のカーン軍曹と出会う。 ユンカー マホルカ プラウダ アリフレックス バルバロッサ マンシュタイン グデーリアン 赤軍 クラウゼヴィッツ 酒保 南方軍集団 第19装甲師団 段列 クワス パンツァーペーカー ウーファー リーフェンシュタール マックス・オフルス エルンスト・ルビッチ フリッツ・ラング パルファメト協定 ゲッベルス 第101装甲猟兵師団 第101装甲猟兵大隊 ライヒスヴェアの鬼子 ユンカー プロイセンの地主貴族のこと。 ほとんどが零細な農場主であるが、官僚や軍人の人材供給源となりプロイセンの大国化に大きく貢献した。 そのためユンカーといえばプロイセン軍人の代名詞である。 プロイセンは拡大の途上でポーランドなど土着のスラブ人を多く取り込んだので、ユンカーには~スキー、~ヴィッツ、~ノフといったスラブ系の名前を持つ者が多い。 マホルカ ロシア製のタバコ。マルバタバコの葉や茎を刻んだ刻みタバコで、新聞紙などで巻いて吸う。 プラウダ ロシア語で「真理」の意。1912年にソ連共産党中央委員会の機関紙として発刊されたロシアの代表的新聞。現在でも1000万部の発行部数を誇る。 アリフレックス ドイツのARRI(アーノルド&リヒター)社製の映画撮影用カメラの総称。1930年代に登場したが、小型で軽量、その上頑丈であったため、第二次世界大戦では、ドイツ軍の記録映画の撮影にも使用された。 バルバロッサ 1941年6月に開始されたドイツによるソ連侵攻作戦。総勢300万人を越える兵士によって構成された北方、中央、南方の3軍集団が3方面よりソ連領内に進撃し、ソ連の早期占領を目指した。史実では同年12月に中央軍集団が首都モスクワにまで迫ったものの、ソビエト軍の予想外の激しい反撃により作戦が長期化。補給線の長さからくる物資の不足と厳しい寒さが重なり、当初の目的を達することができなかった。ちなみにバルバロッサとは、神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ1世の渾名。 マンシュタイン エーリッヒ・フォン・マンシュタイン ドイツの第二次世界大戦中の陸軍元帥であり、最も有能な戦略家の一人。 対フランス戦において、アルデンヌの森林地帯を突破して英仏軍をダンケルクの海岸に追い詰めたマンシュタイン・プランの立案者でもある。 グデーリアン ハインツ・グデーリアン ドイツの軍人。第二次世界大戦の緒戦の大勝利を飾った電撃作戦の生みの親であり、またそれを実践した最高級の野戦軍指揮官。 赤軍 1917年のロシア革命によって生まれたソビエト連邦の軍隊に与えられた呼称。 正式名称は「労働者・農民赤軍(RKKA)」で、日本では労農赤軍ともいう。 赤は、それまでに流されてきた労働者の血を意味している。 スターリンの大粛清で高級将校がいなくなり命令系統が鈍いが、戦意は高く何よりも1500万以上ともいわれる数を誇る。 クラウゼヴィッツ カール・フィーリプ・ゴットリープ・フォン・クラウゼヴィッツ プロイセン王国の軍事理論家で戦略・戦術に関する古典的名著「戦争論」の著者。 「クラウゼヴィッツの弟子達」という表現は、司令部を100年前の戦術レベルだと揶揄していると思われる。 ただ単にプロイセンからドイツへと連なる流れの戦略家だと言ってるだけかもしれない。 酒保 兵営内に設置されている売店のこと。酒類をはじめタバコ、日用品、菓子などを扱う。 南方軍集団 独ソ戦において編成された三つの軍集団の一つで、ソ連南部のウクライナおよびカフカス地方を攻略目標としていた。 史実ではドラマの時点(1942年9月)にはブラウ(青)作戦の為にA・B両軍集団に分割されていたはずなので、ここでも独ソ戦は史実とやや異なる展開を見せているようである。 第19装甲師団 1940年に第19歩兵師団から改編された装甲師団。 史実では独ソ戦当初は南方軍集団に配属された後ドラマの時点では中央軍集団に属しているはずなので、ここでも歴史からの逸脱が見られる。 またこの師団が属している第3装甲集団も自前の補給組織を持つ装甲軍に昇格していないので、このドラマにおいては戦車とそれを運用する装甲部隊の地位は史実よりも低いものとなっている可能性がある。 段列 兵士の個人装備、武器弾薬、糧食、工兵の機材などの輸送と各部隊への補給を担当する部隊のこと。 ドイツ軍の師団では段列は中隊レベルの部隊にまで配備され、戦線と後方の補給処とをトラックや馬車で日常的に行き来して戦闘と兵士の生存に必要なあらゆるものを運搬する、兵站業務の実務部隊である。 段列長のクローゼ少佐は、第19装甲師団内の各段列を統括する師団兵站の責任者であると思われる。 クワス 水に漬けた黒パンやライ麦を発酵させて作る薄い酸味のある微アルコール飲料。 ロシアでは伝統的な清涼飲料水としてよく飲まれていた。 パンツァーペーカー 装甲宣伝中隊と訳される。 ドイツ軍のペーカー(PK)は前線で取材することが多いため、各部隊は撮影機材の他小銃や機関銃などを装備し、個人も拳銃を携帯していた 特に最前線で取材を行う為にSdkfz.251のような装甲兵員輸送車を持つ部隊があり、これを装甲宣伝中隊と読んだ。 こうした危険のため、ドイツ軍のPK隊員の死亡率は他国のものと比べて高かった。 ウーファー UFA。ドイツの映画制作会社で、正式名称は「Universal Film AG」。 リーフェンシュタール レニ・リーフェンシュタール。映画監督。ダンサー、女優を経て『青の光』(1932)で監督デビューする。 代表作にナチス・ニュルンベルク党大会のドキュメンタリー『意志の勝利』(1934)、ベルリンオリンピックを題材にした記録映画『オリンピア』(1938)がある。 マックス・オフルス エルンスト・ルビッチ ともに1930年代に活躍したドイツの映画監督。 フリッツ・ラング 映画監督。ドイツ経済を混乱に陥れる男を描いた犯罪映画『ドクトル・マブゼ』やSF映画の古典『メトロポリス』でドイツ映画界に確固たる地位を築く。 1936年に渡米。ハリウッドでは予算的に恵まれなかったが、ドイツ表現主義を取り入れたスタイルは後年高い評価を得た。 パルファメト協定 1925年にドイツの映画会社UFAとアメリカのパラマウント、MGMとの間に結ばれた協定。ドイツ国内でハリウッド映画を上映する見返りにドイツ映画人をアメリカに売り出し、1700万ドルをドイツに支払うというもの。 これによりドイツの映画関係者が多数流出。ドイツ映画界の衰退を招いた。 ゲッベルス パウル・ヨーゼフ・ゲッベルス。 ドイツの政治家。ナチ党政権下のドイツでプロパガンダを任務とする国民啓蒙・宣伝大臣を務めた。 作中では1942年には既にいない様子。史実ではベルリン陥落直前に妻子と共に自殺している。 第101装甲猟兵師団 第101装甲猟兵大隊 このドラマでマキが取材しようとしている部隊。 「101」という番号は、史実ではティーガー戦車を配備されノルマンディで伝説的な活躍を見せた武装親衛隊第101重戦車大隊からとったものと思われる。 なお実際にもドイツ軍には装甲猟兵(Panzerjager)という兵種は存在したが、こちらは対戦車砲やパンツァーファウストなどで戦車を迎撃する部隊のことである。 ライヒスヴェアの鬼子 ケルベロスが国防軍でも嫌われて扱いかねていることがわかる。
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第6部 スターリングラード編 第2話 「群狼」 2007年1月18日 放送 概要 パウルス大将 オリバー・ノイヴィル軍曹 ティモ・ヒルデブラント大尉 「第101装甲猟兵師団なるものは存在しない」 シュトルムシュタッヘル(Sturmstaffel) ウニベルマグ(Univermag) 「狙撃兵は必ず将校を狙う」 「シャッターを押そうとしたら、カメラを落としちまう」 帝政時代の貴族の別邸 ヴォルフガング・マイヤー大佐 クリストフ・メッツェルダー少佐 ペア・メルツェザッカー少佐 トルステン・フリングス少佐 各指揮官の階級について 民兵 第三渡船場 ヤヴォール パウルス大将 フリードリヒ・ヴィルヘルム・エルンスト・フォン・パウルス ドイツ陸軍元帥。 バルバロッサ当初は第6軍の参謀長で、1942年当時には第6軍司令官。 オリバー・ノイヴィル軍曹 装甲猟兵大隊第一中隊第一小隊の下士官 軍曹は曹長よりも階級が下なので、ノイヴィルはベルンに敬語で話しかけている。 ティモ・ヒルデブラント大尉 装甲猟兵大隊第一中隊第一小隊のおそらくは小隊長。 なおこの後登場する指揮官達も含めて、装甲猟兵大隊の隊員たちの名前はマイヤー以外はすべてドイツのサッカー選手からとられている。 (未確認だが他の架空の人物もそうである可能性が高い) 「第101装甲猟兵師団なるものは存在しない」 以下の台詞から第101装甲猟兵師団は充足時においても装甲猟兵大隊を基幹に、装甲中隊、砲兵部隊(おそらくは中隊規模)、その他通信、衛生などの支援部隊を配した、実質は旅団もしくは増強連隊程度の小規模な部隊(おそらくは3000名以下)であったことが伺える。 現在は大隊以下の人員数となっているようなので、おそらくは1000名を大きく割り込むところまで損耗しているものと思われる。 なお通常ドイツの歩兵師団は三個歩兵連隊+一個砲兵連隊基幹で総計17000名前後、装甲師団は二個装甲擲弾兵(歩兵)連隊+一個装甲連隊+一個砲兵連隊基幹で総計12000名前後となる。 シュトルムシュタッヘル(Sturmstaffel) ドイツ軍においては本来別々の兵科・指揮系統に属する戦車、歩兵、砲兵などの小部隊を統合し、臨時編成された諸兵科連合部隊として作戦に投入することが行われた。 これをカンプグルッペ(戦闘団・戦隊)と呼び、大隊もしくは中隊規模の場合はカンプシュタッフェル(戦闘梯隊)と呼称した。 シュトルムシュタッフェル(突撃梯隊)はこのカンプシュタッフェルを市街地攻略戦における突撃・掃討任務に投入した場合の名称。 1個シュタッフェルはおおむね突撃縦隊(1個小銃小隊+工兵班+対戦車砲、歩兵砲、迫撃砲などの重火器からなる火力支援班)3個とこれを後方から支援する重火器を装備した火力支援チームからなる。 各突撃縦隊は相互支援を行いながら前進し、単独で突出しないように厳密に統制される。 小銃小隊で制圧できない強力な抵抗拠点は、各縦隊の火力支援班やシュタッフェルの火力支援チームが対応する。 ウニベルマグ(Univermag) ロシア語で百貨店のこと。 ソ連時代は国営百貨店の略称である「グム(GUM)」とも呼ばれた。 史実ではスターリングラードの百貨店地下室はその後ドイツ第6軍の指揮所となり、パウルスはここで赤軍に降伏している。 「狙撃兵は必ず将校を狙う」 指揮官たる将校を殺傷すればその部隊の指揮系統は混乱し、効果的な対応がとれなくなる。 さらにまず将校を狙撃して重傷を負わせ、救助しようと近づく部下を次々と狙撃するといった戦術も行われた。 このため、将校は階級章や双眼鏡など身分が判別できるようなものは極力身につけず、他の兵卒と区別がつきにくいようにする対策も採られた。 「シャッターを押そうとしたら、カメラを落としちまう」 野戦病院に運ばれていたら、問答無用で右腕を切断されていただろうというジョーク。 野戦病院は常に患者であふれており、軍医は時間のかかる高度な治療をせず短時間ですむ切断という手段で片付けることが多かった。 戦場医療においては「助かるかどうかわからない一人の重傷者を治療する」時間をかけるなら、それを「すぐに戦場に復帰できる多くの軽傷者に費やす」ことが長い間いわば鉄則だった。 災害時の医療に導入されているトリアージ(治療前の患者の選別)も、その起源は戦場医療にある。 帝政時代の貴族の別邸 ふくろうや虫の鳴き声から、前線からやや離れたスターリングラード郊外にあるものと思われる。 スターリングラードは帝政時代の旧称をツァリツィンといい、16世紀にタタールの襲撃に備えて建設された要塞が起源の古い都市である。 ヴォルフガング・マイヤー大佐 第101装甲猟兵大隊指揮官 おそらくは武装親衛隊ヒトラーユーゲント装甲師団の指揮官だったクルト・マイヤーSS准将がモデル。 マイヤーはアドルフ・ヒトラー装甲師団の偵察大隊長として数々の激戦で先陣を切り、「パンツァー・マイヤー」という異名をとった。 その後新設のヒトラーユーゲント師団に転属し連隊長となった後、ノルマンディで前任者の戦死に伴い34歳でSS准将に昇進して師団長に就任、武装親衛隊でもっとも若い将官となっている親衛隊きっての武闘派として有名である。 クリストフ・メッツェルダー少佐 第一中隊指揮官 ペア・メルツェザッカー少佐 第二中隊指揮官 トルステン・フリングス少佐 第三中隊指揮官 各指揮官の階級について 大隊指揮官は少佐~中佐、中隊指揮官は大尉、小隊は中尉クラスの将校がつくのが普通であり、装甲猟兵大隊の指揮官たちの階級はそれよりも高い。 損耗後に補充なしで部隊の縮小再編成が行われたためか、形だけでも師団であったためか、それとも他の部隊への異動が行われないまま実績に対して将校の昇進が行われたためかは不明。 どちらにせよ、常に大量損耗による高級士官の不足に苦しんだドイツ軍においてこの階級構成は異常ともいえる。 民兵 独ソ戦初頭の敗北で大量の兵員の損耗したソ連赤軍はなりふり構わぬ大量動員を行うとともに、激戦地の背後で住民からなる民兵を組織し、NKVDの指揮の下、後方の治安維持や塹壕・対戦車壕の建設、あるいは防衛戦に投入した。 ほとんど訓練が行われず、武器・弾薬や制服の十分な支給はなく、さらに後退する部隊に対しては後方からNKVDの督戦隊が銃撃して前進を強要することもあり、実戦に投入された場合大量の損害を出すことが多かった。 第三渡船場 ヴォルガ河に沿い南北に長く伸びるスターリングラードには橋がなく、対岸とは船で往来した。 当時ヴォルガの東岸はいまだソ連赤軍の支配下にあり、ここからはしけ、舟橋などを使って反撃部隊や市内の部隊への増援の上陸、補給が行われた。 史実どおりならチュイコフの第62軍残存兵力が市内のヴォルガ河畔に小さな支配領域を確保し、東岸からの物資と兵力の補給を受けながら市街の大半を占領した第6軍と交戦中のはずである。 スターリングラードには南部市街の中央渡船場と北部市街の北渡船場の二つがあり、両渡船場は共に戦闘の焦点となったが、ここに出てくる「第三渡船場」は架空の存在かもしれない。 ヤヴォール ドイツ語で「了解」
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第1部 装甲列車編 第1話 「宣伝中隊」 Propaganda Kompanie ドラマを聞きながら参考にすることを目的としたページです。 公式サイトの解説を引用。一部加筆。 2006年05月31日 放送 概要 マキはポーランドの首都ワルシャワの駅でクルスク行きの装甲列車に搭乗する。 列車の運行責任者のダイスラー大尉と会話しながら、マキの目的や生い立ち、ケルベロスや簡単なドイツの実状などが説明される。 ナチがすでになくヒトラーが死んでいることと、ケルベロスが軍内部から忌み嫌われていながらも大衆からは人気があることなど。 ツァイス 宣伝中隊 ウーファー ディートリッヒ 装甲列車 BP42型 ヤーボ ルフト・ヴァッフェ シュルトモヴィク パルチザン ソミュア パナール T-34 クルスク スターリングラード ワルシャワ ヴォルガ戦域 劣等民族の血を受け継いだ敵性市民 伍長殿 ライヒスヴェア リーフェンシュタール 武装親衛隊 アルゲマイネ ポツダムの巨人兵 ワイマール体制 ツァイス ドイツの光学機器の製造会社であるカール・ツァイスのこと。第二次大戦当時は、世界でも最高水準の光学機器製造会社であった。 「ツァイスを信じてまわすことね。」カメラの性能を信じろの意。 現代であれば家電を指差し、「SONYを信じることね」という感じだろうか。 宣伝中隊 戦闘部隊と行動を共にし、戦線でドイツ軍の映像を記録する部隊のこと。この映像を編集し国内で上映することで、戦意向上を図っていた。宣伝中隊[Propagandakompanie](独語)の頭文字をとって[PK](ペーカー)と称された。 作中ではペーカーと呼ばれることが多いので記憶必須要項。 ウーファー ウーファー(UFA)は、1917年から1945年の間、ヴァイマル共和政下と第二次世界大戦中にかけてドイツにあった映画会社。正式名称は"Universum Film AG"。 第一次世界大戦のためのプロパガンダ映画や公共映画を制作する制作会社として政府によりベルリンに設立された。 一旦は民営化されるがヒトラーが政権を取ったのちは再度国営化され、ナチのプロパガンダ映像を作る。 その為に、フリッツ・ラングなど多くのユダヤ系映画人が海外に亡命する。 史実ではナチのプロパガンダのイメージが強く、ナチ崩壊後は活動停止するが作中では存在しているようだ。 ディートリッヒ マレーネ・ディートリッヒ。ドイツ生まれの女優で、国際的な名声を得た人物(史実では、アメリカ市民権を得て、反ナチのために、弊誌の慰問などを行なったとされる。 戦後も様々な映画に出演したが、「リリー・マルレーン」などの名曲で歌手としても活躍する) 装甲列車 車両を防御装甲で覆い、対空砲座や野砲を搭載した重武装の戦闘用列車。 第一次大戦および第二次大戦当時、ヨーロッパなど鉄道網の発達した地域で盛んに使用された。 BP42型 ドイツ軍が1942年から運用した装甲列車の形式名。 標準編成は炭水車と装甲機関車を中心に、(無蓋貨車)(戦車搭載車)(榴弾砲及び対空砲車・司令車・対空砲車)をその前後に配置した12両となる。 (榴弾砲及び対空砲車・司令車・対空砲車)はワンセットになっており、装甲通路によって連結されているために搭乗兵員は戦闘中でも車両間を移動することが可能である。 戦車搭載車にはチェコ製の38(t)やフランスの鹵獲軽戦車が搭載され、必要に応じて下車し路外での警戒や戦闘を行った。 1944年より、先頭及び最後尾の無蓋車両を四号戦車の砲塔を搭載した装甲戦闘車に変更したBP44型編成が運用されるようになった。 ヤーボ “ヤークトボンバー”の略。爆弾や対地ロケット弾を装備する中型~小型の対地攻撃機のこと。 ルフト・ヴァッフェ “Luftwaffe”(luft=空、waffe=武装、兵力)、ドイツ空軍のこと。 シュルトモヴィク ソ連のイリューシンIL-2の通称。 戦車や輸送車両などを目標とした対地攻撃を主たる目的とした航空機で、地上からの砲火に耐えるために大変厚い装甲を有していた。 パルチザン 民間人によって編成されたゲリラ部隊。 反ドイツ組織はモスクワからの放送で正規軍との連携も図られていた。 ソミュア ソミュアS35。第二次世界大戦開戦当時のフランスの主力戦車で、ドイツのIII号戦車を上回る重装甲を有していた。 フランスの敗北後はドイツ軍によって運用が続けられた。 パナール パナール装甲車。1940年の独仏戦での最新装甲車。ソミュア同様フランスの敗北後はドイツ軍によって運用が続けられた。 T-34 第二次世界大戦から冷戦時代にかけてソビエト連邦を中心に使用された戦車である。 傾斜した装甲、泥濘や雪原でも移動可能な幅広いキャタピラ、大口径の主砲など先進的な設計がなされ、いくつかの欠点はあったものの独ソ戦開戦時のドイツ軍戦車の性能を凌駕していたため、T-34ショックともいわれる大きな衝撃を与えた。 史実ではこの存在が重装甲大口径の主砲を搭載した六号戦車ティーガーや、T-34の設計を参考にした五号戦車パンターの開発を促した。 独ソ戦で、窮地に陥ったソ連を勝利へと導いた一因となったことからモスクワの守護神またはロージナ(祖国)と呼ばれた。 クルスク モスクワから放射状に展開する鉄道路線のうち、トゥーラ、オリョールを経て南へ通じる鉄道と、キエフ、ハリコフなどウクライナ各地へと至る鉄道とを繋ぐ要衝で、東部戦線の玄関口ともいえる街。 史実ではこの地域を巡って1943年7月に独ソ戦の趨勢を決する大戦車戦が発生した。 スターリングラード マキの目的地で、ヴォルガ河畔にあるロシア南部の工業中心地にして交通の要衝。 史実では、1942年春から開始されたドイツ軍のロシア南部及びカフカス地方への侵攻作戦「ブラウ(青)」における攻略目標の一つであった。 マキが取材する予定の第101装甲猟兵師団が進出している。 なお現在の都市名はヴォルゴグラード。 ワルシャワ ポーランドの首都でかつポーランド最大の都市。 ドイツに占領されている。 物語の出発点 ヴォルガ戦域 ヴォルガ川はヨーロッパ最長の川で、モスクワ北西部を源流に、3690kmを流れ、カスピ海に注ぐ。 ここではスターリングラード周辺の戦域を指す。 劣等民族の血を受け継いだ敵性市民 この言葉から作中では他のケルベロスサーガ同様に、ドイツ(ヒトラー政権下)は日本と同盟関係になっていないことがわかる。 史実でも日本と同盟する以前は、ヒトラーは日本人のことを二流民族となしていた。 同盟後は東方アーリア人と呼ぶようになる。 伍長殿 史実におけるアドルフ・ヒトラーのこと。作中においての名前は判明していない。 作中においての名前はでてこず、伍長殿、彼、人種主義者、等呼ばれる。 暗殺されているようだ。 ↓の公式サイトによるライスヴェアの説明では、政権をとっていないとあるが、作中では一度政権を取ったのち暗殺されたようである。 ライヒスヴェア ドイツ国防軍のこと(史実では1935年の徴兵制再施行以後、ヴェアマハトと呼ばれたが、劇中ではヒトラーが政権をとっていないのでライヒスヴェアの名で呼ばれている)。 リーフェンシュタール レニ・リーフェンシュタール。ドイツの女優、写真家にして映画監督。 ベルリンオリンピックを記録した『オリンピア』と1934年のナチ党の党大会を撮影した『意思の勝利』が有名だが、ナチのプロパガンダ映画として利用された。 武装親衛隊 ヒトラーが組織した国防軍でも、警察組織でもない武装組織。ヴァッフェンSSのこと。 アルゲマイネ ヒトラーの親衛隊(Schutz-Staffel)のうち、アルゲマイネSS(一般SS)のこと。 ポツダムの巨人兵 18世紀前半のプロイセン王フリードリッヒ・ウィルヘルム一世が長身の兵士だけを集めて作り上げた近衛兵達のこと。ただの一度も戦闘には参加せず、儀仗兵という意味合いが大きかった。 ワイマール体制 第一次世界大戦の敗戦後にドイツ革命によってできたワイマール(ヴァイマル)共和政のこと。 ヒトラーによるワイマール憲法の停止により事実上消滅した。
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test -- (管理人) 2006-10-23 09 01 25 雷電では第三の軍隊の次の放送のタイトルが第3部 電撃戦編 「花の戦争」になってますね。「装甲猟兵師団」という回はなく、一話づつずれるのか?内容としては確かに、この回で花の戦争という単語が2度使われています。来週の雷電の放送で確認します。 -- (管理人) 2006-11-05 22 30 18 高射砲列車はやはり宣伝中隊とクルスクの間の話ですね。当サイトでは第2話として扱います。 -- (管理人) 2006-11-10 03 34 23 雷電での放送確認しました。第2部は2話で終わりで次は3部1話「花の戦争」です。内容も解説の通りです。 -- (管理人) 2006-11-10 20 11 40 押井作品にはこういうサイトが必要だと思われるので大変有難いです。個人的意見なのですが、各話に短い話の概要と放送日時を掲載してくれたらうれしいです。すでに話数が混乱してきました。 -- (kurzhaar) 2006-11-13 19 06 26 ありがとうございます。概要の方は自分でも入れるべきかどうか悩んでいました。一番のネックが自分の文才でして、どんな風にしていいか決めあぐねていました。ただ、リクエスト頂きましたので時間はかかるかも知れませんが加えていこうと思います。確かに混乱しますね。話の最初にタイトルを言ってくれればいいのにと思ってしまいます。 -- (管理人) 2006-11-14 18 27 15 しまった。録音準備する前に寝てしまいました。 -- (管理人) 2006-12-22 05 08 49 グスタフ書いてくれた人、ありがとう。いつも手伝ってくれてる人なのかな?こういう時にカバーに入ってもらえると実にありがたいですね。 -- (管理人) 2006-12-23 01 48 47 すいません。ちょっと年末進行ということで、実家いったりなんやかやで私の更新はしばらく停滞します。最新話だけでも片付けて行きたかったんですが申し訳ない。 -- (管理人) 2006-12-30 09 00 24 いつもの人です -- (いつもの人) 2006-12-31 15 28 09 書き込み失敗した。とりあえず「伍長暗殺」に修正と新規事項記入を行いました。 -- (いつもの人) 2006-12-31 15 29 44 エンター押すと記入されちゃうのか。で、書き込んだ後いくつか誤字を見つけたんですが差分でどこを直したかわかるようにとりあえず一日放置しておきます。グスタフの記入をしたのは自分ではないのですがわかりやすい説明してくれてますな。「伍長」については人名部分でなお調べる必要がありそうな事項もありますが、年末年始なのでちょっとペンディングにしておきます。なんせこの反ヒトラー陰謀は複雑怪奇に入り組んでいるんでなかなか適当な資料がみつからないもんで。 -- (いつもの人) 2006-12-31 15 35 49 あけましておめでとうございます。帰還しました。今年も無知ながらもやれることをやっていこうと思います。助けて頂ける方々は、時間がありましたら今後ともよろしくお願いします。 -- (管理人) 2007-01-05 08 17 14 ラントヴェーア師団、もしくは郷土防衛師団についての記述を追加したいのですが、この言葉が出た回がいつだったのか思い出せません。ご存知の方がいたらお教えください。 -- (名無しさん) 2007-01-06 17 58 58 ちょっと自分の記憶にはないですねぇ。自分が忘れてるわけでないとしたら、聞き逃した「グスタフ」の回の可能性もありますが、この作品だと忘れてるだけって可能性も十分あるのでなんとも。 -- (管理人) 2007-01-07 09 49 59 自己解決しました。「初陣」に出て来た言葉でした。 -- (名無しさん) 2007-01-07 17 47 54 今日[群狼」の内容を加筆させていただいたものです。今回は講釈がなかったんで比較的楽でした。ところで勝手ながら2chスレで名前が聞き取りにくい人物について確認をお願いしてます。修正の必要が出れば手直しします。しかしケルベロスのメンツがサッカー選手ばかりだったとはw -- (名無しさん) 2007-01-21 22 53 21 「群狼」はほとんど書くことないなと思っていたら、なるほど結構書けることあるもんですね。2chの方はお任せします。自分もあそこでは一名無しで気ままに発言してますけどね。 -- (管理人) 2007-01-22 18 26 00 結局全員サッカー選手だったわけですかw ちなみに「巨砲吠ゆ編」登場人物もサッカー選手だったもんで、表記はそちらから持ってきました。 -- (「グスタフ」書いた人) 2007-01-24 19 20 19 そろそろ放置していた、人物紹介や兵器の項をまとめようと思います。とりあえずは各話別解説のコピペですが。こちらの方では各話別解説よりも長文になった詳しい説明になってもいいと考えていますので加筆したい方はどうぞ。 -- (管理人) 2007-02-16 03 02 31 ちょっと気になったのですが、兵器の項目のティーガーの写真はティーガーII(ケーニヒスティーガー)です。版権関係がわからないのでこちらから提供することはできませんが、できれば差し替えた方がよろしいかと思います。 -- (名無しさん) 2007-02-16 21 43 01 指摘ありがとうございます。差し替えました。 -- (管理人) 2007-02-16 22 36 19 年表にスターリングラード戦関連を追加しました。煩雑になるので以前の年表は「ドイツ全般」としスターリングラード関連のものとは分けてみました。わかりにくいようでしたら手直しお願いします。 -- (名無しさん) 2007-02-23 23 26 19 物語の一つの山場ですし、ちょうど史実との違いが浮き彫りになってきた部分でもあるし、スターリングラード戦関連の年表が別にあるのはアリですね。 -- (管理人) 2007-02-26 18 53 02 個人的な都合で3月末からしばらくネット環境が確保できるかわからないのが現状です。管理権限をもつユーザーを増やす機能があるようですので、やってみようという方がいましたらお願いしたいんです。 -- (管理人) 2007-02-26 19 03 05 連絡は kerberos-saga@hotmail.co.jp まで。メールでなくメッセンジャーで連絡を取って下さっても構いません。 -- (管理人) 2007-02-26 19 06 36 久しぶりにやらかしました。今週分は録音ミスです。よろしくお願いします。 -- (管理人) 2007-03-02 20 51 45 4月から代わりに管理してくれる人がいないようなので、とりあえず現在は私以外は更新できなくなっているメニューなどを、誰でも更新できるようにしておこうと思います。メーメル編からは有志の方による更新オンリーとなるかと。 -- (管理人) 2007-03-14 20 45 04 ケルベロススレに貼られていた三頭犬新聞の画像によれば3月29日のメーメル篇第2話で最終回。タイトルは「殲滅」とのことです。以上お知らせまで。 -- (名無しさん) 2007-03-16 16 55 55 今月末で終了ですか。全36話とかって話もありましたし、打ち切りっぽい感じがしますね。とりあえずこのwikiを管理する必要がなくなったようで。あと何話か残ってますが、もう自分は消えちゃうので、手伝って頂いた方にこの場で感謝を申し上げます。 -- (管理人) 2007-03-17 14 43 12 管理人様ご苦労様でした。お手を離れたということですが、今後もできるだけお手伝いさせていただきます。なお「撤退2」につき不完全ながら項目をいくつか記入させていただきました。未記入の分についてはできるだけ早く作成いたします。 -- (名無しさん) 2007-03-19 22 05 31 あと「撤退2」の冒頭の撮影機材に関する会話内容につき、詳しい方がいらっしゃいましたら補完をお願いします。 -- (名無しさん) 2007-03-19 22 07 18 全国放送が終了しました。半年の間ここを使わせていただいて有難うございました。 -- (y) 2007-10-01 18 34 53 今更ですが、そう思ってくれる人がいることで、このサイトを作った甲斐があったというものです。いくつか放置している項目がありますが、今後も資料として参考になったらいいなと思います。 -- (管理人) 2007-11-02 15 45 23
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第8部 メーメル篇 第2話「殲滅」(最終回) 2007年3月29日放送 概要 「ベルゲ1(アイン)よりベルゲ1(ツヴァイ)」 「先頭の85ミリを狙え」 85ミリ 「徹甲4、榴弾5」 「弾かれた!」 「交互に発砲しつつ後方阻止線まで後退せよ」 「脚(あし)は捨てろ」 「もう立派な擲弾兵ですね」 半装軌車 「後方で予備の車両に乗り換えるのさ」 「2個戦車中隊と1個突撃砲中隊で」 34年式特殊増加装甲 「狼の皮」 デイライトタイプ(?) 「対戦車戦闘準備」 カチューシャ Katyusha 「止まれば背後から撃たれますからね」 「フラックで掃射しろ」 廃兵 獣面人心 ハインケルの改造機 分裂反応弾 「1週間後には、極東の戦争にも終結をもたらした」 次の戦争への戦間期 参考文献 「ベルゲ1(アイン)よりベルゲ1(ツヴァイ)」 ベルゲ1、2、3(ドライ)、は赤軍の戦車部隊を迎撃している戦車小隊各車のコードネーム。 ベルゲ1(小隊長車)は2、3に左右への展開を命じ、敵が側面に回りこむのを防ごうとしているようである。 「先頭の85ミリを狙え」 ここでベルゲ1の車長が呼びかけている相手の人名がよく聞き取れないが、砲手に対し射撃目標(T-34/85)を指示している。 「先頭の」と言っているので敵の戦車部隊は先頭車両はT-34/85、残りの車両はT-34/76、もしくは76と85の混成と思われる。 85ミリ T-34/76の主砲を76mmから85mmに換装したT-34/85戦車のこと。 T-34/85は史実では1943年末に量産が開始されているので、登場の時期が半年以上早くなっている。 主砲の85mm砲はティーガーの88mmには劣るものの4号戦車の75mmを凌駕していた。 また砲塔が大型化されたため乗員が4名から5名となり、車長が砲手か装填手を兼任せず指揮に専念できるようになった。 史実では終戦までに3万両近くが生産され、戦後も長くソ連および共産主義諸国で生産と使用が続けられた。 最近では90年代の旧ソ連諸国および旧ユーゴ内戦でも反政府勢力などが使用している姿がTVで放映されている。 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F T-34-85_g%C3%B3ra_RB.jpg 44年型T-34/85 「徹甲4、榴弾5」 徹甲榴弾と榴弾のこと。 徹甲榴弾はタングステンなどの硬い材質で作られた砲弾で対戦車戦に用いられる。 目標の装甲を貫通後遅延信管が作動して弾殻内の炸薬が爆発する。 弾殻が厚くなっているため炸薬量は少ないが、車内で爆発し破片を飛散させるので乗員や機器の殺傷・破壊には充分な威力を持つ。 この他に弾体の重量を軽くすることで初速を早め。貫通力を向上させた高速徹甲弾というものもあった。 こちらは内部に炸薬を持たないが、貫通時の衝撃で飛散する装甲板の破片や弾体自身が戦車内部で跳ね回ることで内部の機器や人員を殺傷することができた。 榴弾は比較的薄い弾殻内に大量の炸薬を充填した砲弾。 着弾し爆発すると広範囲に弾片を撒き散らすので、歩兵や装甲されていない車両・施設に対して用いられる。 4号戦車では87発の砲弾を搭載できるので、ベルゲ1は一連の防衛戦でほぼ撃ち尽くしたか補給不足の状態で出撃したものと思われる。 「弾かれた!」 T-34シリーズは独特の斜めに傾けた装甲板(水平に飛来する戦車砲弾にとって厚みが増すこととなる)を持ち、さらにT-34/85では正面装甲が70mmから90mmになったため、四号戦車の75mm砲では撃破しずらい強敵となっている。 このシーンでは砲塔の旋回音、砲弾を装填して砲尾の閉鎖器が閉じる音、発射後閉鎖器が開いて空薬莢が弾き出される音が聞こえる。 「交互に発砲しつつ後方阻止線まで後退せよ」 このシーンでは、1両が停止・発砲して敵の進行を食い止めている間に他の2両が後退するという「蛙跳び」機動を繰り返しつつ後方に退こうとしている。 阻止線とは敵の侵入を食い止めるべく設定されたラインのこと。 「脚(あし)は捨てろ」 ベルンはシュバイニに重くてかさばる三脚は捨て、カメラとレンズケースだけ持てと命じている。 「もう立派な擲弾兵ですね」 擲弾兵(Grenadier)とは18~19世紀の擲弾(導火線のついた小型の爆弾で現在の手榴弾の原型)を携行した歩兵のこと。 銃を持たず敵の隊列近くまで前進して擲弾を投げつける擲弾兵は非常な勇気が必要とされた。 擲弾そのものは19世紀に入って廃れたが、「擲弾兵」の名はエリートの象徴として部隊名などに残された。 第二次大戦のドイツ軍では、装甲師団の歩兵連隊がこれにならい「装甲擲弾兵(Panzer Grenadier)」と呼称された。 ここではノイヴィルはおそらく前者の「勇敢な兵士」という意味でマキを賞賛していると思われる。 半装軌車 ドイツ軍のSd.Kfz251装甲兵員輸送車のように、車体前部の車輪で操舵し後部の装軌(キャタピラ)で駆動する車両のこと。 戦車のような全装軌車よりも操舵しやすく、トラックのような装輪車よりも不整地走行能力が高いというメリットがあった。 戦後は全装軌車の性能が向上したため廃れている。 なおSd.Kfz251の定員は操縦手と車載機銃手各1名+乗員10名の計12名である。 「後方で予備の車両に乗り換えるのさ」 おそらく弾薬を撃ちつくしたところで戦車兵は戦車を捨てて後方に退避し、戦車は敵の攻撃をひきつける囮として放置している。 メーメル地方は遠浅の海岸が続き、車両の陸揚げや船舶への搭載は港以外ではほぼ不可能である。 このため北方軍集団は火砲や車両などの重装備は捨て、兵員の退避を最優先させているので後方には大量の車両が余っている。 「2個戦車中隊と1個突撃砲中隊で」 平均的な戦車および突撃砲の中隊は通常14両前後からなる。 34年式特殊増加装甲 ケルベロスの装甲服。 デザインについてはホビージャパン2007年5月号及び鋼鉄の猟犬公式HPを参照のこと。 「狼の皮」 人狼伝説には人が狼の皮を被って人狼となる、というバリエーションがある。 古代のトーテミズム(動物祖霊信仰)に由来するとも言われるが定かではない。 デイライトタイプ(?) シュバイニはおそらくカメラレンズの交換と昼光撮影用のフィルムへの換装を行っていると思われる。 (ここの台詞が聞き取りにくかったので用語が誤っている可能性がある) 「対戦車戦闘準備」 塹壕に入れという指示もなされているようなので、塹壕に潜んで敵戦車をやり過ごしその後方や側面を至近距離からパンツァーファウストなどで攻撃しようという戦法と思われる。 おそらくは対戦車砲など重火器を装備していない装甲猟兵がとりうる唯一の戦法だが、生還は期しがたい過酷なものである。 カチューシャ Katyusha 赤軍の多連装ロケットランチャーのこと。 ロケットを載せるレールと支持架を組み合わせた単純な構造だったために大量に製造され、主にトラックに搭載されて使用された。 132mmBM-13の場合、一度に16発の発射が可能。 当時のロケット兵器の常として命中精度が低かったので、大量発射による面制圧に使用された。 「カチューシャ」は俗称であり、製造工場の刻印「K」にちなみ当時の流行歌からロシア兵が名づけたといわれている。 ドイツ兵はその独特の泣き叫ぶような飛翔音から「スターリンのオルガン(Stalinorgel)」と呼んだ。 http //en.wikipedia.org/wiki/Image Katyusha_launcher_rear.jpg Zis-6トラックに搭載されたBM-13「カチューシャ」 「止まれば背後から撃たれますからね」 独ソ戦初期~中期の赤軍は戦前の大粛清と緒戦の大敗北の結果、将兵の練度が著しく低下していた。 これを補うため、赤軍はしばしば無謀ともいえる突撃を命じ、後方に退いた者や命令を果たせなかったものへの銃撃や銃殺をしばしば行った。 ソ連の勝利が見えてきた大戦後半にはそのようなことはなくなっていったが、終戦に至るまで損害を省みない攻撃の強行がしばしば行われている。 「フラックで掃射しろ」 フラック(FLAK)とは対空火砲(Fliegerabwehrkanone)のこと。 ここで使用されているのはおそらく20mm対空機関砲で、一発で人間の胴体を両断する威力があり対人火器としても多用された。 廃兵 歳を老い、あるいは負傷などでもはや軍務に耐え得ない状態となった兵士のこと。 獣面人心 「人面獣心(人でなし)」の逆。 ハインケルの改造機 おそらくはHe-177グライフ爆撃機のことで、一部機銃の撤去や燃料タンクの増設などにより航続距離を延伸し、反応弾を搭載するために爆弾倉を拡張するなどの改造が施されているものと思われる。 もしくはこれを改良したHe-277あるいはHe-274かもしれない。 グライフはドイツが開発した数少ない4発重爆撃機である。 ひとつのエンジンナセルに収めた二発のエンジンで一つのプロペラを駆動するという方式をとったため、一見双発機のような外観を有する。 ルフトヴァッフェが急降下爆撃能力を要求したため空気抵抗の小さいこの方式を採用したが、エンジンの過熱による火災事故が多発したため成功作とはいえなかった。 (ただし、火災事故の頻度はさほど高いものでなく、欠陥が過大視されているという意見もある) 最高速度488km/h、航続距離5,500km、最大爆弾積載量7,200kg He-277は一発のエンジンで一つのプロペラを駆動するというスタンダードな方式を採用した改良型。 (実際のところ、改造を施したとして重い反応弾を抱えてレニングラードまで飛行するのは困難だろう。) http //www.luftwaffepics.com/lhe1771.htm He-177およびHe-277 分裂反応弾 核分裂爆弾のこと。 「反応弾」という名称は、押井守にも多大な影響を与えた架空戦記作家の佐藤大輔が核兵器の言い換えとして好んで用いている。 おそらくはそれに敬意を表してのことと思われる。 なお「反応弾」という名称そのもののルーツはアニメ「超時空要塞マクロス」である。 史実ではユダヤ人であるアインシュタインが提唱した相対性理論をヒトラーとナチスが最初否定したため、ドイツの核開発の研究の開始はアメリカに大幅に遅れをとった。 またドイツの核開発の責任者であったハイゼンベルクが密かに連合軍に情報提供を図ったり、核兵器の可能性に対して低い評価報告をナチスに行ったためにさらに核開発に遅れをきたし、最終的には頓挫したといわれている。 実際にはドイツが研究を積極的に進めたとしても、アメリカでさえ当時の金額で19億ドルを費やした核兵器の開発は当時の国力では不可能だっただろう。 「1週間後には、極東の戦争にも終結をもたらした」 これは反応弾の使用により日本に対する勝利、少なくとも有利な条件での講和をドイツは得たということなのだろうか。 対日戦についてほとんど語られていないのでその内容は想像するしかないが、これで「鋼鉄の猟犬」は「人狼」へとつながることになるのだろう。 次の戦争への戦間期 ドイツはソ連に勝利したとはいえ、完全に屈服させたわけではない。 またイギリスも作中では敗北していない。 国土の奪回を目論むソ連、抵抗を続ける英国といったドイツの敵は依然として存在し続けている。 おそらくこの世界での戦後はウクライナやアフリカ、東南アジアと極東などの地域をめぐって独ソ間の冷戦と代理戦争が行われるものと思われる。 参考文献 最後に紹介された参考文献は以下のとおり(訳者は省略)。 高価なものや現在入手困難な物もあるので、興味のある方は地元の図書館などを活用することをお奨めする。 「詳解独ソ戦全史」(デビッド・グランツ&ジョナサン・ハウス著 学研M文庫) 「バルバロッサ作戦(上・中・下)」(パウル・カレル著 学研M文庫) 「電撃戦」(レン・デイトン著 ハヤカワNV文庫) 「恐るべき欧州戦 ――第二次大戦知られざる16の戦場」(広田厚司著 光人社NF文庫) 「ヒトラー暗殺計画」(小林正文著 中央公論社中公新書) 「ヒトラーを狙った男たち―ヒトラー暗殺計画・42件」(W・ベルトルト 講談社) 「詳解 武装SS興亡史―ヒトラーのエリート護衛部隊の実像 1939‐45 」(ジョージ・ステイン著 学習研究社) 「ドイツ参謀本部―その栄光と終焉」(渡部昇一著 祥伝社) 「ナチスドイツの映像戦略―ドイツ週間ニュース 1939‐1945」(三貴雅智著 大日本絵画)
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第1部 装甲列車編 第4話 「軍馬」 Kriegspferd ドラマを聞きながら参考にすることを目的としたページです。 公式サイトの解説を引用。一部加筆。 当サイトでは「高射砲列車」を話の繋がりから2話として扱い「クルスク」「軍馬」を一話づつずらします。 2006年07月26日 放送 概要 クルスクからスターリングラードへ輸送大隊のトラックに便乗したマキ。 カーン軍曹との会話や回想から、ソ連への進軍の実状が伺える。 冬のロシアの厳しさがクローズアップされた内容となる。 「泥だった」 また、ケルベロスの強さがわかる。モンゴル騎兵2個連隊2000騎を2個小隊で殲滅。 オペルブリッツ グデーリアン あのデブ タンテ ブリッツ マンシュタイン ヤーボ メッサーシュミット博士 マホルカ ツァイス レニ 「泥だった」 せんつう/かいせん/ていようえん/リューマチ 「モンゴル騎兵2個連隊2000騎をわずか2個小隊で殲滅」 トゥーラ オペルブリッツ ドイツの自動車メーカー・オペル(アダム・オペルAG)のトラック。ドイツ軍の一般的な運送用車両。荷台を様々な形態にすることで、補給物資から人まで何でも運んだ。 グデーリアン ハインツ・グデーリアン ドイツの軍人。第二次世界大戦の緒戦の大勝利を飾った電撃作戦の生みの親であり、またそれを実践した最高級の野戦軍指揮官。 バルバロッサ作戦開始時にはモスクワを攻略目標とする中央軍集団麾下の第2装甲集団(ドラマではグデーリアン装甲集団)の司令官だった。 あのデブ ドイツ空軍元帥ヘルマン・ゲーリング。史実ではナチ政権下のドイツにおいてヒトラーにつぐ権力の持ち主であったが、『ケルベロス・サーガ』の世界においては“伍長殿”失脚後にJu52でアルプスを越えようとしたが(イタリアに移動中か?)、墜落。その命を失った。 タンテ ドイツのユンカース社が開発した3発機Ju52の愛称(意味は“おばさん”)。ドイツ軍輸送機として名を馳せるが、一般でも輸送機、旅客機として活躍した。 ブリッツ 上記のオベルブリッツのこと マンシュタイン エーリッヒ・フォン・マンシュタイン ドイツの第二次世界大戦中の陸軍元帥であり、最も有能な戦略家の一人。 独ソ戦開戦時には北方軍集団麾下の第4装甲集団に属する第56装甲軍団を指揮していた。 ヤーボ “ヤークトボンバー”の略。爆弾や対地ロケット弾を装備する中型~小型の戦闘爆撃機のこと。 メッサーシュミット博士 ヴィリー・メッサーシュミット。ドイツの戦闘機Bf109シリーズの設計者にして、メッサーシュミット社の社長。 マホルカ ロシア製のタバコ。マルバタバコの葉や茎を刻んだ刻みタバコで、新聞紙などで巻いて吸う。 ツァイス ドイツの光学機器の製造会社であるカール・ツァイスのこと。劇中では、ホラーバッハ曹長が使用するツァイス社のカメラのことをツァイスと呼ぶ。 レニ レニ・リーフェンシュタール。ドイツの女優、写真家にして映画監督。 ベルリンオリンピックを記録した『オリンピア』と1934年のナチ党の党大会を撮影した『意思の勝利』が有名だが、ナチのプロパガンダ映画として利用された。 「泥だった」 ロシアの道路はわずかな幹線道路をのぞいては未舗装のままで、道の両脇に溝を掘り、砂を撒いただけという代物だった。 また養分に富み農業に向いていたロシアの黒土(チェルノーゼム)はその一方で保水力が高く、水を含むと非常に粘り気の強い泥となった。 このため秋の雨が降り出すと道路は泥沼と化し、自動車や装甲車両に掘り返されたその深さはしばしば膝丈にまで達した。 自動車はスタックして身動きが取れなくなり、歩兵のブーツは足から脱げ、ドラマで語られているようにドイツ軍の進撃速度を著しく低下させることとなった。 ウクライナの諺に次のようなものがあるという。 「夏、バケツ一杯の雨はスプーン一杯の泥となる。」 「冬、スプーン一杯の雨はバケツ一杯の泥となる。」 せんつう/かいせん/ていようえん/リューマチ 疝痛(便秘によって起きる痛み)/疥癬(皮膚病)/蹄葉炎(蹄に起きる炎症)/リューマチ(関節部の炎症) 馬の病気で蹄葉炎以外は人がかかることもある 独ソ戦では膨大な数の軍馬が飼料の不足、過酷な自然環境、過重労働の為にこれらの病気に罹り、死んでいった。 輸送の多くを馬匹に頼っていたドイツ軍の師団には獣医がいたが、医薬品や飼料の不足から治療が追いつかず、そのまま死に至らしめて「最後のご奉公」として食肉に転用する場合も多々あった。 「モンゴル騎兵2個連隊2000騎をわずか2個小隊で殲滅」 このエピソードは史実に基づいており、実際に第44モンゴル騎兵師団と戦ったのは第106歩兵師団である。 突撃したモンゴル騎兵のほとんどは榴弾砲と対戦車砲の弾幕によって撃破され、最後に残った30騎ほどがドイツ軍陣地に突入寸前に機関銃によって殲滅された。 通常1小隊あたりの人数は30~60名、多くても100名はいかないはず。 つまり装甲猟兵達は80~150人程度という史実より遥かに少ない戦力で騎兵2000人を殲滅したことになる。 トゥーラ モスクワ南方150kmほどに位置する都市。 1941年11~12月のモスクワ攻略戦(タイフーン作戦)ではソ連軍の重要な防衛拠点となり、半包囲状態となりながらも頑強な抵抗で南方からモスクワ東方に回り込もうとした第2装甲軍(旧第2装甲集団)の進撃を阻んだ。