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聖母と呼ばれるヨリシロが世界樹の言葉を代弁する。聖母は白い翼を持つ女性の中から世界樹により選定される。 聖母の言葉は逐次聖典と呼ばれる記録書に記録されていく。人々の生活はこの聖典によって定められた戒律により統制される。 奇跡の力とでもいえる魔法の力を得た少女は、その力で人々を救い続けた。これが初代聖母の誕生である。 現聖母 前代聖母 次代聖母
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メールと現実 タイトル:聖母 作者:志田 小雪 掲載号:2014年バレンタイン号蜜柑テーブル 娘は跪いて祈った。 「母なるマリア様、貴女の御名を讃えます」 今日もマリア像は、白い石膏の肌に金曜の朝の光を、柔らかく留めていた。それは三十人程しか入らない小さな教会の壁際に置かれ、粛々と、足元で祈る娘の祈りを受け入れていた。マリア像とは反対側の、開け放された入り口から溢れる朝日が、生まれ変わるような新鮮な金色で教会の床を洗い流した。 「ああ、マリア様、今日も私たちを悪魔どもからお護りください」 娘のブロンドの髪が朝日に透けた。目は影の中で憂いのある青みを湛えていた。娘は立ち上がって胸の前で丁寧に十字を切ると、一歩下がってマリア像を仰ぎ見た。 「平日の朝って、なんて素晴らしいんでしょう!マリア様を独り占めできるわ」 娘の目線は、マリア像を嘗め回すように上下した。冒涜的にも見える行為だったが、その眼には尊敬とあこがれの想いしか込められていなかった。 鳥のさえずりが聞こえ始めると、娘ははっとして踵を返した。 「いけない、早く帰って朝ごはんの手伝いをしないと」 慌てて教会から駆け出ると、所々に汚れのあるスカートをたくし上げて、自分の家に向かって走った。時々名残惜しそうに後ろを振り返ったが、怒った母親の顔を思い浮かべると、何度も振り返るわけにはいかなかった。 娘は走りながら考えた。 「マリア様は今日もお美しかったわ。あの慈悲深い目もと、通った鼻筋、柔らかな手、そして溢れるあの母性。なんて素敵なのかしら。あれが石でできているなんて、信じられないわ。いつか本物のマリア様に会えたなら……」 夏の朝の空気が娘を包む。娘は額に汗を浮かべつつ、走り続けた。 「ああ、こんなのとっても恐れ多いけど、私将来はマリア様みたいな女性になりたいわ。あんな慈悲深くて優しい女性になりたい。そしていつか、人を助けるようなことができたらいいわ……」 娘の額の汗が、一筋流れた。娘の顔は汗臭い俗人の羨望に満ちていた。 もう家の目前まで駆けつけた時、 「マリア!」 一人の青年が少し離れたところから娘の名前を呼んだ。そう、奇しくもこの娘の名前は、あの聖母マリアと同じ「マリア」だった。それが彼女の聖母マリアへの憧れの、強い引き金になったのは言うまでもない。マリアは呼ばれた方を振り返ると、幼馴染のヨハンという青年が大きく手を振っているのが見えた。マリアは目を輝かせ、頬を上気させながら名前を叫んだ。 「ヨハン!」 ヨハンは、軽やかにマリアの傍へと駆け寄った。マリアの心の中では、幼馴染への愛情が、聖母マリアへの憧れを端に追いやっていった。 「おはようマリア。今日もマリア様にお祈りしてきたのかい?」 走ってきたから、少し息がはずんでいた。ヨハンはさわやかな笑顔で言ったが、ほんの少しのからかいも感じさせた。 「あら別にいいでしょう? それより、ヨハンはこれから畑に行くの?」 「うん、そろそろイモができているはずだからって、父さんが言うからさ」 ヨハンの手には芋を入れるためのずた袋とスコップが握られていた。ヨハンは毎日朝早くから畑仕事をしていた。 ヨハンの家もマリアの家も、農業を営んでいた。この小さな村の住民のほとんどがそうだった。小麦は、領主に納めなくてはならず、それだけでは普段食べるのに少ないので、大体の家では、空いた畑で芋を作っていたのだった。と言っても、土地や水に恵まれて、この二人の家は別段貧しいというほどでもなかった。二人は 「そうなの。いっぱいなっているといいわね、うちはこの前採ったけど、あまりいっぱい採れなかったわ」 「そうなんだ、じゃあたくさん採れたらマリアの家にもおすそ分けするよ」 「本当? それはとてもありがたいわ」 二人は仲睦まじそうに話し合い、笑いあった。ふと笑いがやんでも、お互いの目を見つめあうだけで、嬉しくて、なんだか笑いがこみあげてきて、二人は何度も何度も笑った。しかし 「マリア! 何しているの!早く帰ってきて手伝いなさい!」 向こうのマリアの家から、大声で母親が呼ぶので、二人はようやく笑うのをやめた。 「お母さん、相変わらずだね」 ヨハンはにやりとすると、「じゃあまたあとで」と言って走って行った。マリアも小さく笑うと、向きを変えて、鬼の形相をした母親の待つ家へと、軽やかに駆けだした。お母さんが怒っているというのに、気持ちがこんなにも明るいのはヨハンのおかげね、とマリアは心の中でひとりごちた。そしてさらに声に出して加えた。 「いつまでもヨハンと話していられたらいいのに」 マリアの声は誰に伝わるでもなく、宙ぶらりんに空に浮かんで消えた。 「実は、あなたのこと好きなのよ、ヨハン」 マリアが家に入るなり 「遅いわ!まったくもう。毎朝毎朝、信心深いのはいいことだけど、家の手伝いもしないで、ボーイフレンドと喋っているようじゃあ、明日から教会へは行かせられないわね」 母親はいつものようにひとしきり説教するとため息をついた。 「わかったわ、ごめんなさい。明日からちゃんと早く帰ってくるから、ね?」 マリアはいかにも聞き分けがいい子のように、素直に謝って見せたが、明日から教会通いをやめる気は微塵もなかった。 「どうせ何を言っても勝手に行くんでしょうけど」 諦めたようにつぶやくと、マリアを水場へと引き連れていった。 「さあ、お芋を洗ってちょうだい」 そう言って、マリアに芋を手渡した。マリアは「はぁい」と返事をすると、芋を二、三個受け取って、じゃぶじゃぶと洗った。後ろから「あら、このお芋、ネズミに齧られちゃってるわ、いやね」という母親の独り言が聞こえたが、水音に掻き消されて、マリアにはよく聞こえていなかった。 色づいた木の葉と走るマリアの髪の毛が、秋の香ばしい朝日に輝いた。マリアは今日も、マリア像に祈るために走って教会に向かっているのだが、以前のような明るい羨望の色はほとんどなかった。代わりにマリアの顔は、憔悴で蒼く染め上げられていた。 「マリア様、どうか、どうか本当にお助けください」 マリアは教会に入るとすぐに、マリア像の足下に崩れ落ちた。賛辞を唱えることすら忘れていた。秋も半ばだというのにマリアの頬を汗が伝った。 「皆が、村が、大変なんです。皆高熱でうなされているんです。それから、二、三日後には死んでしまいます。ある人は震えながら死にました。ある人は膿んだ目を剥いて死にました。ある人は皮膚が真っ黒になって死にました。怖い、怖いのです。どうか、私の母を、私を、私の家族を助けてください。お願いします」 マリアは一息に、必死に祈った。その祈りは死に際の荒い呼吸にも似て、ひどく醜かった。金の髪はもつれ、瞳の青は乱れていた。入り口から吹き込む秋風が、マリアを執拗に冷やした。マリア像の瞳は、マリアのことなど見えていないように、半分伏せられていた。 「お導きください、マリア様」 それでもマリア様が返事をすることはなかった。 この日も教会からの帰り道でヨハンに出会った。 「マリア、そんなに暗い顔をしていたら、君まで病気になってしまうよ」 ヨハンは心配そうに、それでいて少し明るく言った。しかし、ヨハンも表情の奥に大きな不安がありありと透けて見えた。夏より、ヨハンの頬は少しこけていた。 「そんな怖いこと言わないで!」 マリアはややヒステリック気味に答えた。実は、マリアの母親がつい先日高熱を出したばかりだったのだ。そのことは、まだヨハンにも伝えていない。病人が家にいることが知られれば、皆がマリアを避け、生活に必要なものを買うことすらできなくなってしまうからだ。ヨハンの冗談は、マリアにはひどく現実味を帯びて聞こえていた。マリアは震えながらうつむいた。 「……ごめん、マリア。君を怖がらせたくて言ったわけじゃないんだよ。ただ、俺はマリアが、そんな顔をしているのを見ていられなくて」 ヨハンはごにょごにょと慰めや言い訳を言ったが、マリアがなにも反応しないのを見て、一度口を閉じた。そして、真剣そうな顔をすると、もう一度、マリアに呼びかけた。 「あのな、マリア。今日はマリアに言いたいことがあって、マリアの帰りを待ってたんだ。」 小さく息をついて続けた。 「俺、もうすぐこの村を、出なくちゃいけないんだよ。父さんが、もうこの村にいても危険なだけだ、町に出ようって。」 それでもマリアはうつむいたままだった。ヨハンはかなり困った顔をしたが、今度は少し声を大きくして、優しい声で言った。 「それで、もし、マリアがよかったら、一緒に町に出ないか? 町なら綺麗だから、きっとこんな病気もないよ。マリアのお母さんも、きっとその方がいいって言うに決まってるさ」 ヨハンの提案にも、マリアは答えなかった。母が病気で付いていけないなんて言ったら、きっとヨハンも私を避けるに違いないわ、とマリアは心の中で漏らした。 ずっとうつむいているマリアに痺れを切らしたヨハンが、迫るように言った。 「なあ、一緒に村を出よう。マリアの辛い顔を見るのも嫌だし、マリアをこの病気だらけの村に置き去りにするのも嫌だ。一緒に町に出て、一緒に暮らそう!」 ヨハンは一瞬息を詰まらせた。それから、まるで、声が出なかった人が初めて声を出す時のように言った。 「マリア、俺、ずっとマリアのことが好きだったんだ。だから、こんなところで死にたくない。マリアを嫁にもらって、ずっと一緒に、幸せに暮らしたい。だから、一緒に来てくれ」 言い終わると、ヨハンはマリアを抱きしめた。しかしマリアは、それをすぐさま振り払うと、突き放した。ヨハンはよろめいた。 「なんで、なんで今そんなこと言うのよ! なんで……」 マリアは金切り声で叫びながら、見開いた目でヨハンを見た。ヨハンはあまりの形相に身をのけ反らせたが、驚きよりも悲しみに打ちひしがれて、すぐにうなだれた。マリアの目がやっとヨハンの顔を見た。瞬間、マリアははっとして全身の力が抜けた。ヨハンの顔が、あまりにも可哀想で、あまりにも哀れ過ぎたからだ。マリアは、ヨハンの顔から、少しだけ目線を下げて言った。 「ごめんなさい、今まだ少し混乱していて。でも、私も、本当はあなたのこと、好きなのよ。だから、もう少し、あと一か月、ううん、二週間だけ、お返事を待ってもらえないかしら。さっきあんなことをしておいて、ひどい話なのは分かってる。でもほんの少しだけ、待っていてほしいの」 するとヨハンは悲しげな笑顔で 「いいよ、父さんは一か月後に村を出るって言っていたから」 と答えると、「じゃあまた二週間後に、ここで」と言って家に帰ってしまった。後ろ姿からは生気が抜けていて、まるで死人が歩いているようだった。一人残されたマリアに、秋の北風が吹きつけた。その様子はまるで枯葉が強風で吹かれているように、儚かった。 「ねえヨハン。あなたは、私がこれから黒くて熱い化け物になってしまうとしても、愛してくれる?」 マリアはさっきまでヨハンがいたところにか細く呼びかけた。 空は燃える炎のような夕焼けに染まっていた。対照的に夕方の闇にのまれた村は、燃え尽きた炭のように真っ黒だった。マリアとヨハンが話してから三日が立った。途方に暮れたマリアはあれから三日三晩ずっとマリア像の前で祈りをささげていたが、『神のお導き』はなかった。しかしマリアにはそれしかできなかった。それしか、自分が救われる道はないように思われた。 「マリア様、私はいったいどうすればいいのでしょうか」 夕闇が教会の中を包み込んだ。かろうじて燭台に三本だけ火のついたろうそくが立っていて、マリア像の顔がようやく少し見える程度だった。教会の中からは昼間の熱気がすべて逃げ、代わりに夜の冷え込みが教会全体を満たしていた。マリアは暗闇に跪いて、祈った。 「私は、どうすべきなのでしょうか。ヨハンについて、町へ行くべきなのでしょうか。でも、そしたら母は? 母はどうしたらよいのでしょう。母親を見殺しにするなんて、私にはとてもできません。早く解決策をお教えください。もう、もう、もしかしたら母親は死んでしまっているのかもしれないのです!」 「もし、母親が死んでしまったとしても、私は、そのままヨハンについていくことはできないように思います。母の病気が、私にうつっているかもしれないから。でも、ヨハンの気持ちを無下にするなんて、自分の気持ちに嘘をつくなんて、一番愛する人の傍にいられないなんて、あんまりです。私には、あまりにも辛すぎる……」 マリアの涙が闇の中で、ろうそくの光を反射して光った。マリアは残っている僅かな力を絞り出すと、決死の叫び声をあげた。 「マリア様、こんな病気、早く消し去ってください!」 マリアの声が闇を切り裂いて、マリア像ののど元まで迫った。しかし寸での所で、マリア像は冷気と暗闇に守られていた。マリアは蚊の鳴くような声で訊いた。 「共に祈ることすら、していただけないのですか?」 マリア像は沈黙を破らなかった。寒さがマリアにのしかかった。マリアは絶望したように床に崩れこむと、そのまま気を失ってしまった。 「神は許されました。ここから西へ半日ほど歩き続けなさい。半日の間、歩を緩めることは許されない。森に入っても、決して立ち止まってはならない。起きたらすぐに向かいなさい。森の中の馬小屋に辿り着くでしょう。そしたら迷わずその中に入りなさい。その中にいる黒い鳥が、あなたの救世主です。迷ったら主に体を捧げなさい。その決断のみが、必ずあなたを救うでしょう。あなたに聖母の愛を与えるでしょう」 マリアは不思議な呼びかけで目が覚めた。床で寝ていたせいか、はたまた寒さのせいか、体の節々がとんでもなく痛んだ。寝ていたはずなのに、内容も、誰の言葉なのかも、マリアには鮮明に理解できていた。マリアは寒さで固まった体を無理矢理起こすと、マリア像の前でもう一度跪いた。 「ありがとうございます、マリア様。すべては神の御言葉のままにいたします。どうか、すべてがうまくいくように、共にお祈りください」 マリアはすぐさま立ち上がると、馬のような勢いで教会を飛び出した。 マリアは聖母マリアの言葉通り、半日間西に向かって歩き出した。マリアは本当に歩みを止めなかった。肌寒い朝に出発し、草葉の露の輝きに、目もくれず歩いた。さわやかな昼下がりも歩き続け、熟れた果実に目もくれず、森に入った。悲しい夕焼けにも、獣の遠吠えにも、足を止めることはなかった。夜の帳を鏡のように映していた泉でも、水を飲むことすらしなかった。もうほとんどあたりが真っ暗闇になった時、マリアの目の前、に小さな松明の明かりに照らされて、馬小屋が現れたのだった。マリアはさほど驚くでもなく、ただただ「救世主って案外近くにいるのね」とぼんやりと考えた。 マリアは微塵も怖がらずに、馬小屋の戸を叩くと中に入った。中には馬は一匹もおらず、そこには飼い葉桶にはまった一人の死体と、黒マントを羽織って黒いつば広帽子をかぶった男の背中が見えた。馬小屋の中は薄暗かったが、壁に三本の松明が掛かっていたので、昨晩の教会に比べたらよっぽど明るかった。マリアは男の背中に向かって声をかけた。 「あなたが私たちを救ってくださるのですか?」 男はゆっくり振り返った。瞬間、マリアは息をのんだ。男の顔はまるで鳥の頭のような、白い仮面で覆われていたからだ。仮面の下半分は、まるで嘴のように長細く突き出して尖り、目があるだろう部分は赤いアイピースがはめ込まれていた。それは正面から眺めると、薄ら白い鳥の悪魔が、うつろな目でこちらの心を読んでいるように見えた。 「条件次第では」 黒マントの鳥男は手短に答えると立ち上がって、飼い葉桶にはまっていた死体を持ち上げると、小屋の隅へと転がした。男は柱に立てかけてあった木の杖を取ると、マリアに向き直り、話し始めた。 「何も知らないようだから教えてやろう。私は医者だ。この頃流行っているペストという病気の薬を作っている。そこで死んでいるやつもペストだった」 気の杖で転がっている男の横っ腹をつついた。まるで動物の死体をつつくように、嫌そうにつついた。 「私はペストの薬を作るため、様々な実験を試みた。が、それは町では上手くいかなかった。ペスト患者を大勢囲い入れるなんて、周りの住人には迷惑極まりないからな。それで森の真ん中にあったこの馬小屋で、一人々々実験をしているという訳だ。それに、ここならどんなひどい実験をしても、咎められることはないから、逆に好都合だった」 あまりに続けざまに説明されて、マリアは少し混乱したが、この男が医者で、病気を治す薬を持っているということだけは理解できた。 「それで、薬を頂けませんか」 マリアは逸る気持ちを抑えきれずに言った。医者はため息をつくと、木の杖で地面をトントンと叩きながら嫌悪感丸出しで言った。 「まったく、田舎娘はこれだから嫌だな。勿論、薬はある。けれど、その薬でも完璧に治るわけではない。まだ副作用も大きい。病気を治したいのだとしたら、それはまだ無理だ。そこの実験台がついさっき死んでしまったからな」 マリアは困惑した。マリア様を信じていたからだ。 「でも、マリア様が、あなたのことを救世主だと……」 白い仮面が松明の明かりで、うすぼんやり赤く照らされた。医者はイライラして答えた。 「田舎者は人の話を最後まで聞けないのかね? マリア様だか救世主だか知らないが、とにかく、今のままではペストは治せない。ただ、もう少し、あと一人実験台があれば、薬が出来上がる。まあ成功すればの話だがな。まあ今まで七割弱は上手くいったから何とかなるだろう」 マリアが良く分からないという顔をしていると、医者はつかつかと歩み寄って、赤いアイピース越しにマリアの目を覗きこんだ。くちばしの先がマリアの頬に触れた。赤いアイピース越しの瞳は、意地悪く輝いていた。 「察しが悪いようだから端的に言おう。君に実験台になってもらいたい。その代り君に完全な薬を一瓶あげよう。一週間でいい。薬ができれば君は無事に帰す。どうだい、やるかい」 マリアはようやく理解した。と、同時に彼女の脳裏にマリア様の言葉がよみがえった。 「主に体を捧げなさい」 マリアの目は期待と聖母マリアへの憧れに輝いた。 「分かりました。あなたに従います」 それから一週間、マリアは様々な実験を受けた。ベッドなどないから、昨日まで死人がはまっていた飼い葉桶をベッド代わりにした。麻酔などない時代だから、マリアは多くの苦痛に耐えなくてはならなかった。ペスト菌を無理矢理摂取させられて、高熱を出したこともあった。マリアはほとんどの時間意識を失っていたが、断片的に医者が話しかける言葉を聞いていた。 「ペストは抗菌薬さえできれば怖い病気でもなんでもないんだ。抗菌薬は予防剤にもなる。何故みんな理解しない……」 「……聖書では悪魔が殺した人の数より、神が殺した人の数の方が多いんだそうだ。皮肉なものだな。悪魔の所業の方が人を助けることもある」 「もう町でもペストが大流行しているそうだ。ついさっき、連絡用の使いが伝えに来た。さっき高い小遣いを要求して帰って行ったがな。もうこれなら町で実験しても問題なさそうだ」 しかしその言葉は一切、マリアに届いていなかった。医者の言葉を聞いている間、つまり意識が多少ある間、マリアは妙な充実感に包まれていた。自分が自分で亡くなっていくような感覚、全ての苦しみから解き放たれるような感覚、そして、自分が聖母と一体化していくような感覚。それらがマリアを着実に、満たしていった。自分の犠牲が村中の人、いや世界中の人を助けることになるかもしれない。助ける人の中には、自分が知らない人もいるだろう。知らない人のために自分を犠牲しているという、自己犠牲の高揚感が、マリアの、聖母マリアとの融合を速めた。 「ああ、私は今、聖母マリアになっている! 今、私は、全ての人を愛している!」 マリアは薄れる意識の中で、ぬるま湯のように心地よいその気持ちに、いつまでも浸かっていた。 「私は聖母マリアになったのだわ!」 医者は約束通りほぼ一週間で帰してくれた。実験は四日足らずで終え、その後四日間は経過を見るという名目で、療養期間に充てた。完全ではないがある程度体力が回復したマリアは、頭で計算してはっとしたのだった。解放される日の翌日こそ、ヨハンとの約束の日だったのだ。マリアは慌てて飛び出そうとしたが、一週間が過ぎるまでは医者が外出を許さなかった。 マリアは来た道を迷わず、まっすぐに引き返した。来た時と同じスピードでは歩けなかったが、それでも明日までにたどり着かなくてはならなかったので、ほとんど止まらずに歩いた。が、どうにも喉が乾いてしまって、一度、森の中の泉に立ち寄ることにした。マリアは泉の傍に歩み寄ると、水を掬うために手を伸ばした。手には実験の後遺症の痣が、黒く染み着いていた。澄んだ水が、手の中で揺れた。手の隙間からは、水がぽちゃり、ぽちゃりと滴り落ちた。マリアは静かな水面に顔を映し見た。首から右の頬にかけて、黒い痣がカビのように根を張っているのがありありと見えた。医者から言われていたから驚きはしなかったが、なんだかどうしようもなく喪失感を覚えて、泣いた。取り返しのないものを失ったような気分がした。綺麗な自分は、どこかえ消え去ってしまったようだった。鏡のような水面に、いくつもの小さな波紋が広がった。しかしいつまでも泣いている訳にいかなかった。マリアには時間がないのだ。マリアは水をもう一度水を掬って飲むと、涙も拭わずに立ち上がって、また村へと一直線に歩き始めた。 マリアは道に転がる死体を避けて歩いた。あまりにも多くの死体が転がっているので、千鳥足で歩くほかなかった。中にはまだ息や余力のある者が紛れていて、マリアの足に縋り付いた。マリアは、そっと振り払うと「ごめんなさい、ごめんなさい」と呟きながら、ヨハンの家へと飛ぶように走った。木々はすっかり葉が落ちて、芝も茶色く枯れていた。村中に腐ったような臭いが立ち込めていた。空は雲が低く垂れこめていて、午前中だというのにあたりは薄暗く、肌寒かった。 「ヨハン!」 マリアが約束の場所までたどり着いたとき、ヨハンはもうすでにそこで待っていた。二週間前に比べて、恐ろしく痩せていたが、それでもペストには罹っていないようで、痣や目の腫れはなく、熱がある様子でもなかった。マリアの表情は途端に明るくなった。ヨハンならこんな姿でも愛してくれるに違いない、と信じて疑わなかった。一緒にこれから幸せに生きていけると、心から確信していた。マリアは上ずった声で、ヨハンに呼びかけた。 「ヨハン! ごめんなさい、待たせてしまったかしら?」 ヨハンの反応は、マリアの期待したものとは違っていた。ヨハンはマリアを一目見ると、骸骨のような顔を恐怖に引きつらせて後ずさった。 「マリア、君は、病気になってしまったんだね」 マリアはひどく傷ついて、困惑した。実験台にされた時よりも、強い痛みを感じた。 「……ええ、確かに、一度は罹ったけれど、もう治ったわ。本当よ。それに私は、皆を助けるために、病気になったのよ。その御代に、薬をもらって来たの。ほら、これよ」 マリアは薬の瓶を掲げて見せた。 「これを飲めば、あの病気も治るらしいの」 マリアは一生懸命に説明したが、一言も、ヨハンには聞こえていないようだった。 「頼む、これ以上近づかないでくれ! 俺は、俺は病気になんかなりたくない! 病気なんかで死にたくない!」 ヨハンはマリアを凝視したまま、どんどん後ろに下がった。 「お前の母親は、お前がいなくなってから二日後に、目をひん剥いて死んでたよ……。お前の父親はどこかへ逃げたみたいだぜ。」 「お前の家からうつったんだ! きっとそうに違いない! お前の家が近くになかったら、母さんも死ななくて済んだんだ。父さんに捨てられなくても済んだんだ! 全部お前のせいだ!」 「こっちに来るな化け物! その黒い顔が、何よりの証拠だ!」 ヨハンは一方的に捲し立てると、狂ったように何か言いながら、逃げて行った。「俺だけでも生き残るんだ! 一人でも町に行くんだ」というところだけが、かろうじて聞き取れた。 マリアはショックのあまり眩暈がした。雷に打たれたかのように、体が痺れて動かなかった。どれほどの時間か、マリアには見当もつかなかったが、時間が経ってようやく、マリアは口だけを動かすことができるようになった。マリアは冷たく呟いた。 「たとえ化け物の私を愛してくれないあなたでも、私は愛し続けましょう」 「それが、私の、凡人である私の、精一杯の愛です」 マリアは自分の家のドアにノックをした。ドアをゆっくり開けると腐臭がつんと鼻を突いた。そこには、母親の死体が無造作に転がっていた。家の中は荒れ果てていた。母が死んで父が逃げた後、誰かが家を物色したようで、金目のものはおろか、母の服まで剥ぎ取られ、無くなっていた。マリアは茫然自失のまま、母の骸の前に跪くと祈った。 「ごめんなさい、お母さん。助けてあげられなくてごめんなさい。あんなに私を大切に育ててくれたのに、何も返してあげられませんでした。これから私は、償いに行ってきます。だから、どうか、母の無償の愛で、私を許してください」 もう涙も出なかった。ただ淡々と、それでも痛切に祈ると、マリアは家を後にし、教会に向かった。薬瓶を握る手に、力がこもった。 マリアは息を切らしながら、マリア像の足下に跪いた。もうあたりは暗くなり、教会の中にも夜が忍び込んでいたが、燭台に刺さった二本だけのろうそくが、闇に押しつぶされないで、何とか光っていた。途中から走ってきたので、息がかなり上がっていたが、マリアは構わず賛辞を述べた。 「母なるマリア様。貴女の、御名を讃えます」 声は切れ切れになったが、それでもマリア様はそれを聞き入れているように思われた。マリアは続けていった。 「マリア様、神は私が償うことをお許しになりますでしょうか。私は聖母になることを夢見て、とんでもない過ちを犯しました。万人の愛に目がくらみ、大切な隣人への愛を怠りました。自分の救いしか求めず、隣人の救いを忘れていました。それなのに、私は、自分が聖母になったと勘違いしていたのです。私は悔い改めなくてはなりません。今すぐ、悔い改めなくてはなりません。ああマリア様、お答えください。神は私をお許しになりますか」 二本のろうそくが、呼応するように揺らめいた。開け放した入口から、夜の風が強く吹き込んだ。マリアの金糸のような髪が、ふわりと踊った。そのときマリアは確かに、聖母の声を聴いた。 「神はあなたを許されました」 マリアは床に崩れ落ちた。薬の瓶が床に落ちて割れた。ガシャンという悲劇的な音が、教会の中に響き渡る。中の錠剤は逃げるように転がって散らばった。 「マリア様! ありがとうございます! ああ、ああ、マリア様!」 マリアは全身をわなわなと震わせると、勢いよく立ち上がった。青い目が、炎のように燃えていた。マリアは涙を零しながら、燭台に向かって勇み立って歩み寄った。「やっと救われる、やっと救われる!」と唱えながら、燭台のろうそく二本ともを手に取ると、再びマリア像の前に戻った。マリア像は、今までにないほど慈悲深い目で、マリアを見つめていた。マリアはもう一度、マリア像に声をかけた。 「今から、償います。マリア様」 するとマリア様はまたお答えになった。 「償うとき、主の祈りを唱えなさい。そうすれば、神があなたをお守りになるでしょう」 マリアの顔は感涙でぐちゃぐちゃに崩れていた。マリアは力強く答えた。 「マリア様の仰るままに」 マリアは持っているろうそくの炎をスカートの裾に翳すと、炎は優しくマリアの服に燃え移った。マリアは炎に柔らかく抱きしめられた。嬉しくなってまた泣いた。むせび泣きながら、しゃくり上げながら、マリアは祈りの言葉を唱えた。 「天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。み国が来ますように。みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。わたしたちの日ごとの糧を今日も お与えください。わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください」 「どうか、人間をお救いください!」 マリアは炎の中で、自分の心に聖母が宿ったのを感じた。 引用 主の祈り……カトリック中央協議会、日本司教団公文書より「主の祈り」 http //www.cbcj.catholic.jp/jpn/doc/prayers/00lordpr.htm
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鮒聖母◇sZZy4smj4M氏の作品 鮒聖母(腐ナマリア)「よし、此処はシン総受で!」 レイ「そううけとはなんだ?」 鮒聖母「ん?総受けってのはね。…えーと、誰でも受ける子のことよ。 拒めない、拒まない、誰でも感じる責められる側の属性ね」 レイ「……それはどんな淫乱だ?」 鮒聖母「いやいや、そうじゃないのよ。あくまで受けてると感じる子って意味で 別に積極的に誘ったりするのは、誘い受けと言う事になるわ」 レイ「つまり、誘わないのに襲うのはそれは攻める側が発情しているのではないか?」 鮒聖母「いや、あくまで総攻め以外は受けの魅力に対して責めるのであって 決して相手も無闇やたらに発情している訳じゃないの」 レイ「では、総受けとはどういった状態をさせば良いのだ?」 鮒聖母「うーん、うーん。誘う事も無いんだけど、そこはかとなく色気があるのよ」 レイ「誘わない。色仕掛けもしない。相手も発情しないが色気がある?」 鮒聖母「そう! あくまで受けは受動的な色気なのよ! 何もしない間にも自然と攻めを引き寄せるの」 レイ「受動的、無抵抗、何もしない……つまりこういう事か(描き描きと4時間) (腐女子ネタR-801注意→ttp //nankyoku.sakura.ne.jp/taneyaoi/data/taneyaoi_001309.jpg)」 鮒聖母「……いや、なんかアダルトゲームのBADENDみたいだけど。これって総受け?」 レイ「俺が知る訳ないだろう。しかし、アンカーネタをすると言って大分経ってしまったぞ」 鮒聖母「仕方ないわね。んじゃ、今回それで。此処にフォントを入れてほら、本っぽくなった」 シン「……ち ょ っ と 待 て お 前 ら ! と言うかレイも混ざるな! 何やってんだあんたはーーー!」 ◇MATdmc66EY氏へ戻る 一覧へ
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金光聖母 誕生日: 2006/05/30(二次裏ネタ開始日) 主な活動場所: img 概要: 藤崎竜の漫画版「封神演義」でのキャラの死にっぷりを語るスレで金光聖母の手こき絵の話から盛り上がり、祭りとなった後にママンキャラとして定着した。数日大爆発して以後はぱっと出なくなった、瞬間最大風速的出落ちの代表みたいなキャラ。ときどき思い出されては懐かしがられている。 解説: 【元ネタ】 漫画「封神演義」の金光聖母。十天君の紅一点。 【二次裏での動向】 「」達からは「お母さん」と呼ばれている。 上半身しか無いお母さんといかにエッチな事するかで盛り上がった。 虹裏町のママさんバレーのチームのメンバー。 中華系のおかあさんポジションとしてしゆうさんと一緒に描かれる事がある。 カテゴリ: 漫画ネタ 関連項目: なし 関連リンク: ふたば倉庫 (漫画ネタ→金光聖母) 上に戻る memo: 訂正、追加情報等。 数日大爆発して以後はぱっと出なくなった、瞬間最大風速的出落ちの代表みたいなキャラ。 ときどき思い出されては懐かしがられている。 -- 名無しさん (2010-12-14 01 25 22) 情報提供ありがとうございます。 -- 「」 (2010-12-14 21 13 44) 名前 コメント 最終更新日:2010年12月14日 (火) 21時15分59秒
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聖書外典に基づく「聖母戴冠」の主題は、13世紀にヤコブス・デ・ウォラギネの『黄金伝説』によって広く普及した。この挿話は、時間的な順序としては「聖母被昇天」に続くものであり、天上で聖母がキリストによって迎えられ、立ち並ぶ多くの福者たちの上に就けられる。聖母はキリストのかたわらに座し、戴冠してキリストの祝福を受ける場合と、父なる神、天使あるいは三位一体によって冠を与えられている場合などがある。
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【TOP】【←prev】【Dreamcast】【next→】 火焔聖母 タイトル 火焔聖母 The Virsin on Megiddo カエンセイボ 機種 ドリームキャスト 型番 T-42802M ジャンル アドベンチャー 発売元 広美 発売日 2001-8-2 価格 6800円(税別) 駿河屋で購入 ドリームキャスト
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タブ虐名画ギャラリーの中にお気に入りの絵があるんだよね 連作の1枚でタイトルはないんだけだどさ エプロンをかけたママンネちゃんが、お皿に乗った黒焦げの子タブンネちゃんを涙ながらに差し出してるやつ みんなも見たことあるよね? あれいい絵だよねえw 「通りすがりの旅人をもてなそうとしたイーブイが、何ももてなすものがなくて、 『どうぞ私を食べてください』と火の中に飛び込んで死んだ。 しかし実は旅人は神様で、哀れに思ってイーブイを天に連れて行きイーブイは星になった」 とかいう昔話があったんだけど、きっとそれをモチーフにしたんじゃないかな 感動的だよねえ、わが子を料理として差し出すママンネちゃんマジ聖母! よし、これは実際に再現してみないとね! 「ミィミィミィミィ!」「ミィィ!!ミッミッ!!」 はいはいママンネちゃんも子タブンネちゃんたちもそんなに怯えなくていいよ この絵見たことある?ないかw これを是非再現してみたいんだよね、協力してくれないかな 「ミィッ!!ミィミィ!!」 なに?わが子を犠牲にすることなんてできない?そりゃ困ったなー・・・ 5匹もいるんだからさっさと1匹生贄に差し出せやゴルァ!!!!!!!! とか言うのは簡単なんだけどさw ここは是非とも、自ら進んで子供を差し出してまで旅人をもてなす犠牲心溢れる姿を見たいんだよね 「ミッミッ!!」 あらら、嫌なんだw その場合、ポケモンXY発売記念のメガルカリオさんによって一家全滅という選択になるんですけどw いいの?それでもいいの?あと5秒だけ待つからね、ごーお、よーん、さーん、にーい、いち・・・ 「ミイイッ!!」「ミッ!?ミヒヒィィィ!!」 グッド!それでこそ聖母ママンネちゃんだよ!選ばれた子タブンネちゃんもそんな顔しちゃダーメw 君が犠牲になることで家族が救われ、旅人はお腹一杯になるんだからね そうと決まれば早速オーブンレンジの中へレッツゴー! 「ミィィーッ!!」「ミヒィ!!ミヒィィィ!!」 手を出しちゃダメだからねママンネちゃん、メガルカリオさんはウズウズしてるんだからw ではスイッチオン! 「ミッ!……ミ……ミビャァァァァァ!!ヂギャァァァーーー!!」 子タブンネちゃんも中でバンバン叩いてるけどそれは潔くないなー、殉教者の心境にならなきゃね 「ミビィィィ!!ピヒィィィィィ!!」 いいねいいね、ママンネちゃんも子タブンネちゃんもその他子タブンネちゃんも滝のような涙流しちゃって 美しいよ、実に美しい! 「ピィィ……ピヒ……………ミ……………ィ……………」 はいできました~ママンネちゃんも泣き崩れてないでスマイルスマイル! いい感じで焼けたねw 海老みたいにきゅっと体を丸めた子タブンネちゃんの姿は正に絵のイメージ通り! じゃあ仕上げと行こうかな、ママンネちゃんはエプロンつけてーのお皿持ってーのではいポーズw そしてセリフをどうぞ、「どうかお召し上がりください」ってね 「ミ・・・ミッ・・・・ミィミィ・・・・・」 上出来!素晴らしい!正にあの名画の再現だよ!じゃあこちらからも一言ね 「こんな焦げたものが食えるか!!店の者を呼べ!!」 なんつってねw でもって子タブンネちゃんをゴミ箱にポーイw あっはっはっ、唖然としたママンネちゃんの顔が実にプリティ! よく考えたらそんなにお腹空いてないし、焦げたもの食べてガンにでもなったらやだしw 「ミガアアアアアアア!!!!」 あららららママンネちゃん、そんなに怒り狂ってたんじゃせっかくの聖母像が台無しだよ しょうがないなー、メガルカリオさん出番です! あーあ、聖母転じて血のクリスマスになっちゃったよ、メガルカリオさん張り切りすぎw え、オレは腹が減ってるって? あーゴメンゴメン、じゃもう1回作り直そうか というわけだから子タブンネちゃんたち、みんな仲良くオーブンレンジの中に入れてあげるねw キミたちのママの遺志を受け継いで、おいしいタブ焼きになっておくれよw (終わり)
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タブ虐名画ギャラリーの中にお気に入りの絵があるんだよね 連作の1枚でタイトルはないんだけだどさ エプロンをかけたママンネちゃんが、お皿に乗った黒焦げの子タブンネちゃんを涙ながらに差し出してるやつ みんなも見たことあるよね? あれいい絵だよねえw 「通りすがりの旅人をもてなそうとしたイーブイが、何ももてなすものがなくて、 『どうぞ私を食べてください』と火の中に飛び込んで死んだ。 しかし実は旅人は神様で、哀れに思ってイーブイを天に連れて行きイーブイは星になった」 とかいう昔話があったんだけど、きっとそれをモチーフにしたんじゃないかな 感動的だよねえ、わが子を料理として差し出すママンネちゃんマジ聖母! よし、これは実際に再現してみないとね! 「ミィミィミィミィ!」「ミィィ!!ミッミッ!!」 はいはいママンネちゃんも子タブンネちゃんたちもそんなに怯えなくていいよ この絵見たことある?ないかw これを是非再現してみたいんだよね、協力してくれないかな 「ミィッ!!ミィミィ!!」 なに?わが子を犠牲にすることなんてできない?そりゃ困ったなー・・・ 5匹もいるんだからさっさと1匹生贄に差し出せやゴルァ!!!!!!!! とか言うのは簡単なんだけどさw ここは是非とも、自ら進んで子供を差し出してまで旅人をもてなす犠牲心溢れる姿を見たいんだよね 「ミッミッ!!」 あらら、嫌なんだw その場合、ポケモンXY発売記念のメガルカリオさんによって一家全滅という選択になるんですけどw いいの?それでもいいの?あと5秒だけ待つからね、ごーお、よーん、さーん、にーい、いち・・・ 「ミイイッ!!」「ミッ!?ミヒヒィィィ!!」 グッド!それでこそ聖母ママンネちゃんだよ!選ばれた子タブンネちゃんもそんな顔しちゃダーメw 君が犠牲になることで家族が救われ、旅人はお腹一杯になるんだからね そうと決まれば早速オーブンレンジの中へレッツゴー! 「ミィィーッ!!」「ミヒィ!!ミヒィィィ!!」 手を出しちゃダメだからねママンネちゃん、メガルカリオさんはウズウズしてるんだからw ではスイッチオン! 「ミッ!……ミ……ミビャァァァァァ!!ヂギャァァァーーー!!」 子タブンネちゃんも中でバンバン叩いてるけどそれは潔くないなー、殉教者の心境にならなきゃね 「ミビィィィ!!ピヒィィィィィ!!」 いいねいいね、ママンネちゃんも子タブンネちゃんもその他子タブンネちゃんも滝のような涙流しちゃって 美しいよ、実に美しい! 「ピィィ……ピヒ……………ミ……………ィ……………」 はいできました~ママンネちゃんも泣き崩れてないでスマイルスマイル! いい感じで焼けたねw 海老みたいにきゅっと体を丸めた子タブンネちゃんの姿は正に絵のイメージ通り! じゃあ仕上げと行こうかな、ママンネちゃんはエプロンつけてーのお皿持ってーのではいポーズw そしてセリフをどうぞ、「どうかお召し上がりください」ってね 「ミ・・・ミッ・・・・ミィミィ・・・・・」 上出来!素晴らしい!正にあの名画の再現だよ!じゃあこちらからも一言ね 「こんな焦げたものが食えるか!!店の者を呼べ!!」 なんつってねw でもって子タブンネちゃんをゴミ箱にポーイw あっはっはっ、唖然としたママンネちゃんの顔が実にプリティ! よく考えたらそんなにお腹空いてないし、焦げたもの食べてガンにでもなったらやだしw 「ミガアアアアアアア!!!!」 あららららママンネちゃん、そんなに怒り狂ってたんじゃせっかくの聖母像が台無しだよ しょうがないなー、メガルカリオさん出番です! あーあ、聖母転じて血のクリスマスになっちゃったよ、メガルカリオさん張り切りすぎw え、オレは腹が減ってるって? あーゴメンゴメン、じゃもう1回作り直そうか というわけだから子タブンネちゃんたち、みんな仲良くオーブンレンジの中に入れてあげるねw キミたちのママの遺志を受け継いで、おいしいタブ焼きになっておくれよw (終わり) 名前 コメント すべてのコメントを見る
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聖母殿(せいぼでん) 解説 真教の内部組織。 真教の本拠地であるドゥーム・ド・モスク(旧エルサレム)を狙ってくる狂信的テロリストたちから本部を守護するために結成された自衛組織が元である。 現在では、教会や信徒を脅かすあらゆる脅威を排除することを目的とする組織となっている。 異端や怪異に対抗するため、しばしば強引な実力行使に出ることも多い。 退魔局、異端改宗局、秘蹟管理局、聖母座守護局、ケルヴィン機甲修道会などが存在する。 機甲聖人(未実装ノハ´゚x゚ハ⌒ニュロ)や活法具(未実装ノハ´゚x゚ハ⌒ニュロ)など、強力な能力者を多数保持しているため、巨大企業にも匹敵する力を持っていると言われる。 なお、これだけ情報が出回っているにも関わらず、未だに公式には確認されていない。 関連人物 カイル ミュー 関連組織 真教教会 企業製品 [武器] 焚書教典(GXD.p117)、法具腕(GXD.p118)、聖水(GXD.p120)、増幅杖(STL.p103)、神魔銃(STL.p105)、純銀弾(STL.p106)、浄化の盾(MDI.p20)、聖火銃(MDI.p22)、妖精剣(WOR.p19) [防具] 戦闘法衣(GXD.p122) [サイバーウェア] レジスト・コード(GXD.p123)、パラディン(STL.p95)、セイントコード(STL.p100) [トロン] 異端審問(GXD.p126) [ヴィークル] 魔猟騎兵(GXD.p129)、対魔術装甲(NTW.p31) [サービス] マスターゴースト(WOR.p19)、退魔勅令(WOR.p19) [サイコ・アプリケーション] 深層結界(STL.p118)、殉教者ヨアキム(NTW.p33) [マジックアイテム] 法具眼(GXD.p133)、レンのガラス球(GXD.p133)、聖氷紋章(GXD.p133)、封魔鏡(MDI.p42)、聖母勅令(NTW.p34)、魂滅紋(WOR.p19)、聖癒薬(WOR.p19)、陽光珠(WOR.p53)、封力の水(WOR.p53) 噂 これだけの数の装備を開発していることからも、巨大企業に匹敵するという噂は納得できるものがあるニュロ。 公式に確認されないのは当然ニュロ。 こんな危険な組織が真教教会に存在すると知れたら、それはもう一大スキャンダルニュロ。 [2011/09/07 10 12 45]
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聖母の出現(Marian apparition)とは、聖母マリアが人々の前に現れたとされる出来事を言う。なお、聖母マリアがこのように特定人物や、一般大衆の前に姿を持って出現することを顕現(けんげん)とも言う。プロテスタントでは聖母信仰を否定するため、認めていない。 概要 この出来事を目撃した人はキリスト教徒に限らない。民衆の間に伝えられている話や噂は非常に多数あり、その数は数千にもおよぶ。ただし、そのうちカトリック教会が公認したのは24ほどにすぎない。 カトリック教会は、各地区の司教・バチカン(教皇庁)の担当者などの認定作業を経てこれらの出来事を公認するか否かを表明している。カトリック教会によると、これは人々が聖母の形をとった悪霊に支配されないために必要な手順であるとされる。 カトリック教会には従来、聖母マリアは受胎の瞬間から原罪を免れていたとする教えがある。これを「無原罪の御宿り」という。原罪を免れているということは、罪の結果である死を免れることになり、さらには死の前兆である老いも免れていたことになる。このために、西ヨーロッパのカトリック圏で描かれる聖母はみな若い女性であり、有名なミケランジェロのピエタの聖母も、とても推定30歳前後のイエスの母とは思えない若い女性として描かれている。そして聖母は生涯の終わりに死ぬのではなく、身体とともに天に上げられたとされる。これを「聖母被昇天」という。このために、カトリックの教えでは聖母は未だに身体とともに生き続けていることになり、これが聖母の出現を即座に否定できない根拠となっている。 聖母の警告や聖母への誓いをないがしろにしたために、悲惨な結果を迎えたとカトリック信者などに信じられている歴史上の人物の例としては、フランス王朝があげられる。フランス王朝は、ルイ14世が聖母に奉献した聖堂建設などの誓いを放棄した結果、破綻し、革命でとらえられた王が後悔して牢内で命令を発した際は既に手遅れであった。 空飛ぶ教皇(空飛ぶ聖座)と呼ばれた聖ヨハネ・パウロ2世は、聖母の出現地とその意向をくまなく網羅したとされる。 カトリック教会・教皇庁公認の出現 ピラールの聖母(柱の聖母) 西暦40年、現在のスペイン・サラゴサ(当時はローマ帝国領)において、布教がうまくいかないと嘆く聖大ヤコブの前に聖母が幼きイエスと天使を伴い出現。ただしこの時、聖母は存命中であったとされる。聖母が柱(ピラール)の上に立っていたので「ピラールの聖母」と呼ばれる。ローマ・カトリック教会公認ではあるが、伝説の聖母出現に数えられている。 ピュイの聖母 西暦70年と221年にガリア地方、現在のフランスのル・ピュイ=アン=ヴレで起こったとされる聖母出現。 西暦70年、ヴィラ(Villa)という未亡人が高熱を伴う重病になり、病気を治してくれるよう聖母マリアに祈った。すると聖母マリアが現れて、病気を治したければアニス(Anis)山を登るにように、と言った。ヴィラはすぐに自分の召使に命じて自分を担がせ、アニス山に登ると、ヴィラはそこで深い眠りに陥ったが、目覚めた時に病気はすっかり治っていた。 西暦221年、体が麻痺した女性の元にやはり聖母が訪れ、アニス山へ登るように言った。するとその女性は完治した。その後に再び聖母がその女性の元を訪れ、そのアニス山に教会を建てるように言った。 その後ローマ教皇カリストゥス1世は、その地に教会を建てることを許可し、聖マルシャル(Sant.Martial)がその教会を建てた。 雪の聖母 イタリア・ローマにおいて、子供がいないと嘆いていた裕福な夫妻の夢に聖母が現れ、雪で示す場所に教会を建てるよう勧めた。教皇も同じ日に同じ夢を見た。現在の雪の聖母教会は、非常に暑い8月に雪に覆われていた場所に建てられた。(これは、ローマ教皇リベリウスの時代の伝説に基づいたもので、この伝説によると、8月5日の夜、聖母マリアのお告げによって、現在のイタリア、ローマのエスクイリヌス丘の頂上に雪が降り、この雪で覆われていた部分を中心にして、聖母マリアに捧げる聖堂が建設されたとされる。)この話は1250年頃にトレントのフラ・バルトロメオによって記述されたものであり、出現の正確な年代は分かっていないが、352年8月5日とされている。 ウォルシンガムの聖母 1061年、イングランドのノーフォークにあるウォルシンガム村に住む敬虔な貴婦人のリシャルディス・デ・フェイヴァチェス(Richeldis de Faverches)に幻視による出現。リシャルディス婦人はウォルシンガム村に聖なる家(聖母マリアに大天使ガブリエルが受胎告知をした家)を建て、そこは聖堂となり、巡礼地となった。 茶色のスカプラリオ(カルメル山の聖母) 1251年、イングランドのケンブリッジ(Cambridge)において、カルメル会の聖サイモン・ストック(Simon Stock)のもとに現れる。茶色のスカプラリオはカルメル修道会と跣足カルメル修道会の修道服であるが、茶色のスカプラリオによる救霊・危険からの保護・平和と永遠の約束を呼びかけた。 聖サイモン・ストックは13世紀中頃のカルメル会の総会長である。この伝説は、14世紀後半からのものであり、次のように記録されている。「聖サイモンはイギリス人であり、偉大な聖人で敬謙な信仰を有し、そして彼はいつも自分の祈りの中で、聖母に彼の修道会に対し、いくつかの願い事をしていた。すると聖母が彼のもとに現れ、彼にスカプラリオを手渡してこう言った。『これをあなたに授けます。これはあなたたちへの恵みです。これを身に付けて死ぬものは救われるでしょう。』」 グアダルペの聖母 1531年、メキシコのグアダルーペにおいて、インディオのフアン・ディエゴに出現。先住民を弾圧から救済。 レジャイスクの聖母 1578年にポーランドのレジャイスク(Leżajsk)で木こりのトマス・ミハウェックに出現。地元司教公認、教皇ベネディクト14世により、イメージ像に冠。 ロウの聖母 1664年から1718年の54年間にわたり、フランスのサン=テティエンヌ=ル=ロウにおいて、ブノワット・ランキュレルに出現。1665年に教区司教認可。2008年教皇庁より公認、21世紀初の認可となる。「罪人の避難場所としての聖母」とも呼ばれる。 不思議のメダイの聖母 1830年、フランスで愛徳姉妹会の修練者カトリーヌ・ラブレに出現。メダイを身につける人への聖母の保護を約束。 緑のスカプラリオの聖母 1840年、フランスにおいて、愛徳姉妹会の修道女ジュスティーヌ・ビスケイブリュに数回の出現。ビスケイブリュに対して緑のスカプラリオを渡し、このスカプラリオによって、信仰のない人は信仰の恵みを受け、信仰のある人はより熱心になり、特に臨終の時に大きな助けを受けると告げた。 シオンヌの聖母(シオンの聖母) 1842年、イタリア・ローマにおいて、アンチ・カトリックのユダヤ教徒の前に出現。そのユダヤ教徒はカトリック信者に改宗し、そればかりでなくイエズス会の司祭になった。なお、この聖母出現とユダヤ教徒の改宗は、その改宗したユダヤ教徒が「試しに」と揶揄しながら不思議のメダイを身に付けたことから始まる。 ラ・サレットの聖母 1846年、フランスはアルプスの標高1800mの高地にあるラ・サレットの牧場において、牧童二人に出現。来るべき教会への災難の警告。 ルルドの聖母 1858年、フランスのルルドにおいて、14歳の少女ベルナデッタ・スビルーの目の前に現れた。病者への癒しと慰め。 ポンマンの聖母 1871年、フランスのポンマンにおいて出現。間近に迫った敵軍の撤退、戦争終結と徴兵された子供たちの生還の予告。 ペルボワサンの聖母 1876年、フランスのベリー地方アンドル県、ペルボワサンで起こった一連の聖母出現。被出現者はエステル・ファゲット(Estelle Faguette)、元修道修練女で、、フランソワ・ド・ラ・ロシュフコー拍のもとで子守として働いていたが、当時、不治とされていた肺結核に感染。その後聖母の出現で完治。その後は聖心のスカプラリオを示され、普及させるようにと告げられる。1892年にローマ教皇レオ13世はこの聖母を祀る聖堂について、蝋燭を捧げること、ここを巡礼するものにいくつかの免償が与えられることを宣言した。1896年5月12日にはペルボワサンの聖母像が完成し、教皇レオ13世は1900年1月17日、18日に一般謁見者たちの前で この像を受け入れた。 ギエトシュヴァウトの聖母 1877年、ポーランドのギエトシュヴァウトにおいて、2人の女子(12 - 13歳)に出現。ロザリオの祈りの勧め。癒しの泉と、村人の回心。 クノックの聖母(沈黙の聖母、アイルランドの女王) 1879年、アイルランドのクノックにおいて出現。同時に聖ヨセフ、聖ヨハネが出現し、十数人の目撃者がいる。 ファティマの聖母 1917年、ポルトガルのファティマにおいて、3人の少女の前に出現。第一次世界大戦の終焉と第二次世界大戦の勃発、人々の回心への要求と地獄の実在、などを預言。またロシアの奉献の必要性を訴える。1930年、レイリア司教が公認。教皇庁認可。 ボーレンの聖母(黄金の心の聖母) 1932年、ベルギー・ボーレンにおいて5人の子供が目撃。地元司教区、教皇庁認可。祈りの勧めと教会の建設を希望。 バヌーの聖母(貧しき者たちの聖母) 1933年、ベルギーのバンヌ(バヌー)において、マリエット・ベコという12歳の少女のもとに出現した。病者への癒しと慰め。地元司教区、教皇庁認可。 黙示の聖母 1947年4月12日、イタリアのトレ・フォンターネにおいて、教皇暗殺まで計画した反カトリックの男性に聖母が現れ、その男性はカトリックに回心している。 シラクサの涙の聖母像 1953年、イタリア・シラクサにおいて出現。病者への励ましと慰め。 キベホの聖母 1981年から1991年にかけて、ルワンダのキベホにおいて、7人の男女に個々に出現。ただし、教皇庁承認となったのは3人の事例のみ。紛争直前に出現、ロザリオの祈りの強い勧め、断食と罪の償いを求める。2001年、教皇庁承認。 リパの聖母(全ての恵みの仲介者) 1948年、フィリピンのバタンガス州リパにおいて出現。バラの花びらがカルメル会リパ修道院で巻かれた奇蹟や、幻視者の眼が治癒した奇蹟など。2015年9月地元大司教が改めて公認。教皇庁追認。