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竜の子 種族:竜族 登場作品:姫狩りダンジョンマイスター 解説 まおーさま達がブリジット一族の別荘を手に入れる為に倒したドラゴンゾンビに護られていた竜族の子供。 まだ幼いが高い潜在能力を持っており、ドラゴンゾンビが倒れた後はまおーさまの配下として軍勢に加わった。 ユークリッド王国地下迷宮内に存在している竜の一族の出身であるようだが詳細は不明。 雑感・考察 ロウ寄りに進めると白竜の子が、カオス寄りに進めると黒竜の子が仲間になる。 一応は原作に登場する味方ユニットなのだが、インペリアルマイスターでは結局登場しなかった…残念。 名前
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夜明けと共に起床し、冷たい水で顔を洗う。 今日でこのクロッセルから離れるため、ベットに散乱したものを拾い集める。 ゴーグルに防寒帽。帽子の中で丸くなって寝ている生物が一匹。 昨日は、拾ってきた石?のようなものが入っていたはず。 とりあえず、帽子の中から出そうとする。 「…ガフッ。」 「い…いっでぇぇぇぇぇ!」 腕に噛み付かれあまりの痛さに叫んでしまった。 「う…うるさい。黙れ。」 寝ぼけ眼のイルは、枕をこちらに向かって投げてくる。 ライのほうはそのまま寝ている。 「は、放せ。お前…。」 「ピギィ。」 この人懐っこい竜は何処へ行くにもついてくる。 「……ラーイ。起きろ。」 「ふぁぁ…はい?なんでしょうか?」 「コイツ、どうしたらいい?」 「ふぇ…?なんですか?それ…トカゲ?。」 「竜。」 「そんなバカな…竜は火を噴きますよ…おやすみ。」 また倒れるようにして、寝てしまった。 「ピギャァ…。」 「何?腹減ったのか?」 それに返事するようにまた小さく鳴いた。 料理は…まずまずできる。 フライパンを手に取り、手際よく料理していく。 「ふぅ…これでよしと。」 出来上がった料理を机の上に置く。 「ふわぁ…いい匂い。セオォ、朝ごはん独り占めはよくないよぉ?」 「そうですよ…。」 どうやら空腹であの二人も起きたらしい。 とりあえず、全員で食べることとなった。 「…よく食べますね。この子。」 「育ち盛りなんだよ。きっと。」 全て食べ終えてから、フライパンを洗う。 「で…ライの見つけた卵はどうなの?」 彼女が尋ねる。 「まだ、生まれて…生まれますね。」 パキパキと音がして、赤い竜が生まれてきた。 「…全然違うね。ライのとセオの。」 「まぁ…とりあえず。食料の買い足し行くか。あと好きなもの買えば…。」 「そうですね。」 荷物をまとめて、宿から出て行きライはイルと一緒に買い物。 俺は頭に乗っているチビすけと買い物へ。 「…目立つよな。」 通り過ぎる人たちが奇妙なものでも見るようにこちらをずっと見ている。 頭から降ろし、抱いていることにした。 チビすけが欲しがるもの…ほとんどが何かの実だが、それを買ってから集合場所へ行く。 「…はぁ。小さい竜の子が二人。か、食事代が増える。」 「ピギャ?」 「いや、心配することじゃない。おまえは雑食だからな…。」 子竜の頭を撫でながら、考える。 問題はライの方の竜だ。どう見ても肉食…。 「はぁ…。」 「なーに溜息ついちゃって。」 「何か心配事でも?」 後ろには、紙袋を抱えた二人。 「あ。帰ってきてたんだ。」 「うん。それにね、雪原のほうで支援者の死体が見つかったんだって。」 「へぇ。」 「その死体には、右足と肩に一突きされた傷があって、首が近くに落ちてたんだって。」 魔物が処理してくれると思ったんだけどなぁ… やっぱり埋めたほうがよかったな、こりゃ…。 自分がやったとは言わないほうがいいだろう、事情を話しても許してくれないから…。 「魔物じゃねぇの?」 それだけ言ってから後は次の目的地について。 「グランドブレイカーと通らないでリエステールに…。」 「船で?乗せてくれるかなぁ?」 「まずは、港町ルナータにいってみてからだな。それは…。」 「そうですね。では、行きましょうか。」 クロッセルから一度リックテールに帰り、港町ルナータへ。
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【TOP】【←prev】【HuCARD】【next→】 竜の子ファイター タイトル 竜の子ファイター 機種 PCエンジン 型番 TON89001 ジャンル アクション 発売元 トンキンハウス 発売日 1989-10-20 価格 5600円(税別) 駿河屋で購入 PCエンジン
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今日 - 合計 - 竜の子ファイターの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 18時21分23秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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竜の子のストラップ(たつのこのすとらっぷ) 竜の子を模したストラップ 保有国一覧 藩国名 入手履歴 保有者 使用履歴 現在所持数 ACE 07/09/26:入手 カール・瀧野・ドラケン 1 参考資料 イベント掲示板 No.29291 上へ 戻る 編集履歴 矢上麗華@土場藩国 (2009/05/07) イラスト むつき・萩野・ドラケン@レンジャー連邦 (2009/05/07)
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@wikiへようこそ ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログインすることで、各種変更(サイト名、トップページ、メンバー管理、サイドページ、デザイン、ページ管理、等)することができます ■ 新しいページを作りたい!! ページの下や上に「新規作成」というリンクがあるので、それをクリックしてください。 ■ 表示しているページを編集したい! ページ上の「このページを編集」というリンクや、ページ下の「編集」というリンクを押してください。 ■ ブログサイトの更新情報を自動的に載せたい!! お気に入りのブログのRSSを使っていつでも新しい情報を表示できます。詳しくはこちらをどうぞ。 ■ ニュースサイトの更新情報を自動的に載せたい!! RSSを使うと簡単に情報通になれます、詳しくはこちらをどうぞ。 ■ その他にもいろいろな機能満載!! 詳しくは、FAQ・初心者講座@wikiをみてね☆ 分からないことは? @wikiの詳しい使い方はヘルプ・FAQ・初心者講座@wikiをごらんください。メールでのお問い合わせも受け付けております。 ユーザ同士のコミュニケーションにはたすけあい掲示板をご利用ください 要望・バグ・不具合報告はメールでお気軽にお問い合わせください。
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登録日:2010/11/27(土) 10 37 21 更新日:2022/06/28 Tue 20 46 57NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 なるたる ネタバレ項目 パートナー ホウキ 一覧項目 念土 竜 竜の子 竜骸 漫画・アニメ『なるたる』に登場する、「竜の子」もしくは「竜骸」「念土」と呼ばれる存在の一覧。 ※原作のみ登場の存在も含みます。 また途中の赤字より下には本編の根幹に関わるネタバレ要素がありますのでご注意ください。 原作・アニメ両作品に登場 ◆ホシ丸 主人公シイナが初めて出会った竜の子。 柔らかく丸っこい見た目の印象から、シイナが「星は丸いから」という理由で名付けた。両手足を広げる☆の形になるが、どっちにしろ星っぽいので気にしない。 普段はリュックに扮してシイナと同行し、竜の子同士の戦いや緊急時にはシイナを乗せて飛行することもある。 他の竜の子とは違って何故かシイナとは意思のリンクができておらず、シイナの意識の届かない時も行動している。 ◆エン・ソフ 佐倉明の竜の子。 名前の由来は「万物の始原」を意味するヘブライ語から。 体の形はホシ丸同様☆型で、どこかとぼけた顔をしている。 明とリンク直後に飛ぶことを促すも失敗、明に墜落の疑似体験をさせた。 明の内向的な性格もあって戦いには参加せず、劇中で戦闘描写はない。 ◆プッシュ・ダガー 小森朋典の竜の子。 イカのようなナイフのような外見で巨大な目を持つ。 触手で相手を掴んで投げたり自身が突撃して攻撃する。 アニメ版では形だけホシ丸にコピーされ、以後の戦闘に武器として利用される(原作では鉄骨)。 ◆トリックスター 須藤直角の竜の子でホシ丸ら同様☆型。 正確には名無しでトリックスターの名前は涅見子が勝手に呼んでいるもの。名前の由来はそのままトリックスターから。 小型銃を扱うが戦闘シーンはなく、自動車を複製したり地中を潜ったりと竜の子としての能力を有効利用されている。 アニメOPでは何故か須藤ではなく鶴丸と一緒に登場している。 ◆ヴァギナデンタータ 古賀のり夫の竜の子。 翼のないドラゴンのような姿をしている。 また、竜の子の中では比較的大型である。 名前はラテン語で「歯のある膣」を意味し、のり夫の内面を写したネーミングになっているが、鶴丸からは食人鬼を意味する「オグル」で呼ばれる。 戦闘ではランチャーなどの火器を使用し、爆弾弾頭の排除作業も行った。 ◆ハイヌウェレ 高野文吾の竜の子。 髪にあたる部分の先端が翼状になっていて、人形のような可愛らしい姿にシイナの父は天使と見間違えた。 ガトリング(アニメ5話ではバルカン砲と)などの重火器をよく扱い空中戦が得意。 終盤、激しいドッグファイトの末に粉々にされている(リンク者の精神も)。 ◆アマポーラ 小沢さとみの竜の子。 物語途中で花型から人型にも変身する。 ◇花型 花びら4枚の巨大な花の形をしている。 コピー能力が甘いのか精製した銃が使い物にならず、主にレーダーやガス攻撃などの情報収集や広域無差別攻撃を担当する。 ◇人型 目の部分まで覆うヘルメットを装着した頭部にマントを纏ったような姿。 華奢な見た目だが竜の子だけあっておっかなく、ただのパンチで中学生女子の腕を折る。 ◆ホウキ 江角ジュン(仮)の竜の子で、その見た目はまんまホウキ。 柄の先端には目があり可愛らしい。 ジュン(仮)と出会った当初は☆型だった。 ◆鬼(通称) 貝塚ひろ子の竜の子。 人型をしており、狂暴そうな顔面から鬼と呼ばれる。 飛行能力がないのか劇中で飛ぶ場面はなく、攻撃もその身を使った直接的なもののみ。 作中では大量のミミズをある人物の中に押し込んだ後に開腹したりしちゃう。 ◆イカツチ(成竜時の通称) たびたび現れてはシイナを助ける、乙姫と呼ばれる少女の竜。 成竜の姿はアニメでもOPから登場している。 乙姫が人間だった未熟な頃は☆型で、成竜になった今も面影がある。 乙姫の正体はシイナの姉・実生。地球にとって特別な存在である妹を守るべく、所持していた竜の子に魂を捧げて乙姫となった 原作のみに登場 ◆タラスク ロバート・フランクリンの、まがいものの竜の子。 米軍の実験によってロバートと一体化しており、いびつな龍の姿をしている。 ※以下に本編の根幹にも関わる重大なネタバレを含みます。 原作をすでに読んでいるか、ネタバレなんかどうでもいいよという人だけ下へどうぞ。 ◆シェオル 涅見子の竜の子。 大地そのものであり、地球を形成する二体の竜の片割れ。つまり地球=二体の竜。 地球そのものであるためリンクをつなぐのに時間がかかり、涅が完全に掌握するのは物語終盤になってから。 地中から巨大な手を生やし絶大な破壊力と防御力を誇る。 ◆(名称不明) 玉依シイナの竜の子。 地球を形成する二体の竜の片割れで、「陰」の存在であるシェオルに対し「陽」の存在。 やはりシイナと完全にリンクするのは終盤になってからだが、それまでに首だけの状態から肉体を復元したりと死にかけたシイナの命を何度か拾っている。 ちなみにホシ丸はシイナの竜の子ではなく本当のリンク者は鶴丸丈夫。 また上記二体は地球そのものなので、リンク者はその体(地中)を介して別の地点へ瞬間移動できる。 地球の記憶も得ているため食料も作り出せて超便利。 追記・修正よろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 最終回のホシ丸・・・ -- 名無しさん (2022-06-22 22 47 49) 名前 コメント
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Awakening 〜Dragon‘s Legend〜 最終話『強き竜の子』 青空小に突然現れた、化け猫さん率いる悪のアナザー軍団。奴らの襲撃により窮地に陥った私を、そして青空小の生徒達を守る為、焔はついに自分に与えられた力の意味を見出し、女児符号を覚醒させた。 「《女児符号・憤怒ノ爆焔》!!!」 焔はそう叫びながら、肩に装着した真紅のマントを翻す。すると、マントがブワッと燃え始め、その炎がアナザー達の身体に燃え移った。 「「「ぐあぁあああ!!」」」 アナザー達の身体はたちまち大炎上し、黒焦げの炭と化していく。 「ふっ!」 再び焔がマントを翻すと、炎は一瞬で消えた。さっきまでアナザー達が燃えていた場所には、焼け焦げた紙の人形が落ちていた。 「妙に手応えがないと思っていたが、所詮は偽物か.....大方そこの化け物が奇怪な技でも使ったんだろう。」 「....ククク、バレては仕方ない。その通り、こやつらはワシの妖力で動かしていたただの人形じゃ。だが、ワシは奴らと違い本物の化け物じゃぞ?果たして勝てるかな?」 「無論だ!!いざ参るッ!!」 焔はマントを翻し、辺り一面を炎で覆い尽くした。 「フン、そんなことをすれば学校は燃えてなくなるぞ!」 「言っただろう、僕の炎は守る為の力でもあると!」 「ならば試してやろう!!フンッ!!」 化け猫さんは闇のオーラを放ち、炎を掻き消そうとした。しかし、焔が放つ炎はその闇を吸収し、より激しく燃え盛った。 「バカな!?」 「この炎は、僕が倒すべきものを燃やし、守りたいものを守ることが出来る炎だ!炎が燃えている限り、この学校には傷一つ付けさせんッ!!」 焔の言う通り、こんなにも激しく燃える炎に晒されても、校舎や中に居る生徒達、そして炎の中に居る私にも一切火が燃え移っていない。逆に、化け物さんのお尻には、いつの間にか火が点いていた。 「うわちちちちちち!?み、水!!誰か水をー!!!」 「貴様に慈悲など与えるものか!!そろそろ畳み掛けだ、これで終わらせる!!」 「させるかよッ!!」 焔の背後から、結が水流を放ち化け猫さんを包む炎を掻き消した。 「ハッ、所詮はただの炎か。水さえありゃどうとでもなるなァ?」 「くっ!まだ生き残りが居たか!」 「残念、私はあいつらと違ってホンモノなんだよねぇ〜♪ってことで死ねぇッ!!」 「させるかよ。」 私はすかさず、結の攻撃から焔を庇った。同時に、《言羽》で生み出した風の刃で、結を吹き飛ばす。 「助かったぞ、我が友よ!」 「サポートは任せて、副会長!」 「おのれぇ.....餓鬼共の分際で!!」 「残念ながら、もう貴方達に勝機はありませんよ。」 炎の奥から、月音さんが現れた。その手には、符号で作り出した紫色の槍を構えている。 「姉さ.....会長!!奴らに倒された筈では...!?」 「ふふ、何の話です?それよりも....焔、見ていましたよ。貴女が持つ力をどう使いたいか.....その答えを示した瞬間を。」 「..........!」 「なれたのですね....竜のように強く、そして勇気ある者に。」 「....ええ。僕の力は、竜のような強い人になる為に与えられた......幼い頃、貴女が言っていた言葉の意味がようやく分かりました。会長は、僕がこの体質を正しく使いこなせるように....ずっと前から、導いてくれていたのですね。」 焔の言葉に、月音さんは大きく頷く。そして、槍を構え直して化け猫さん達と対峙した。 「さぁ、終わらせましょう。この不毛な戦いを。」 「はいっ!!」 「うん!」 月音さんと、私、そして焔。学校を襲う敵の前に、三人の戦士が並び立つ。 「おのれ....人間如きがぁああああ!!」 「ああそうだ、僕達は人間だ!人間だから、失敗し、自分を見失うこともある!だが、それでも立ち上がる心の強さも併せ持っている!!貴様ら化け物如きに、僕の強さは測れないッ!!!」 焔はマントに炎を纏い、化け猫さんを攻撃し始めた。ただでさえ少ない化け猫さんの身体を覆う布部分が、どんどん燃やされていく。 「ぐあああああ!?」 「てめぇッ!!」 今度は結が焔に襲いかかる。しかし、私と月音さんがそれを防ぎきった。 「こっちは私達に任せて、焔はそいつを!」 「了解した!今度こそとどめだ!!」 マントから溢れ出す炎が、巨大な竜の形になっていく。 「火竜の怒りを.....思い知れぇええええええええええええええええッッッッ!!!!!!」 焔がそう叫び、手をかざすと、炎の竜は化け猫さんをあっという間に飲み込み、空中を何周か飛び回ってから地面に激突した。 「ぎゃああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」 想像を絶する大爆発に巻き込まれ、化け猫さんは空高く吹き飛んでいった。 「うげっ、爆風がこっちまで来やがった!?」 「「はっ!!」」 「おいちょっ、ああああああああ!?」 私と月音さんの合体技を喰らった結も、その爆風に煽られ吹き飛ばされた。 「....はぁ、はぁ........見たか......これが、真の怒りの力だ.........!!」 啖呵を切った直後、焔はふらっと体勢を崩し倒れかけた。その身体を、咄嗟に月音さんが抱き抱える。 「.......会、長.............?」 「....姉様で良いですよ、焔。」 「..........!....僕.......やっと姉様のお役に......立てましたか........?」 「いいえ、今に限った話ではありません。貴女はずっと前から、そしてこれからもずっと.....優秀な生徒会副会長ですよ。」 「.....っ........う....うう........うわああああああああああああああああん!!!!!」 焦り、プレッシャー、不安....自分を苦しめていたもの全てから解放され、ようやく安心することが出来た焔は、月音さんの胸元で大声をあげて泣き出した。 「......ごめんなさいね......厳しい言葉をぶつけてしまって..........でも、本当は信じていましたよ。貴女ならきっと立ち上がってくれると.....」 「ぐずっ....ねえさま....っ、ねえ゛ざま゛ぁあああ....っ!」 少しずつ鎮火していく炎の中で、抱き合いながら涙を流す二人。どうやら、これで一件落着したようだ。 「....良かったね、焔。」 「....っ、ああ....!君のお陰だ、初!本当にありがとう.......!!」 「ううん、此方こそありがとう。焔が居てくれたから、この学校を守ることが出来たんだよ。」 「そうですね。焔はやはり、この学校に必要不可欠な存在です。」 「....で、では......このまま副会長として....僕をお傍に置いて貰えるのですか.....?」 「ええ、勿論♪これからも副会長として、活躍を期待していますよ、焔....♪」 「.....!!はい!!お任せ下さい、会長!そして....初、改めてありがとう。これから先は僕一人で大丈夫だ。副会長としての華々しい活躍を、この先も見守っていてくれ!」 「うん!応援してるよ、副会長♪」 「ふふっ、ありがとうな♪」 「.....うぅ.......いててて.......やるではないか、人間共よ...........」 黒焦げになった化け猫さんと結が、煙の中から這い出してきた。 「貴様ら、まだ生きていたのか!?」 「大丈夫、実は二人とも敵じゃないよ。」 「な、何?」 「ククク、一芝居打たせて貰ったのじゃ。そこの華龍院の末裔、お主の真の力を引き出す為の敵として協力してほしいと初に頼まれてな。」 「そ、そうだったのか!?」 「そうそう、んでニセモノでも良いから敵は数増しした方が良いって話になってさー。けどそれなら私もニセモノで良かったじゃん!何で私だけ本人なわけ!?」 「あはは、ごめんごめん。せっかくだしどうかなーと思って。でも結的には楽しかったんじゃない?」 「何のせっかくだよ!?....まあ、久々に暴れられて楽しかったけど?」 「な、何だ.......初も貴様らも、初めからグルだったのか.......ということは、姉様も?」 「はい、しばらくの間彼女達に倒されたということにして、何処かに隠れていて欲しいと頼まれまして♪」 「何ですかそれ〜〜〜!!本気で心配したんですよ!?」 「全く、こんな三文芝居も見抜けぬとはまだまだじゃな。だが、一皮剥けたことに変わりはない。これからも精々励めよ、若いの。」 「うるさい!!生意気な猫め、もう一度燃やされたいか!!」 「ひぇ〜〜〜!!せっかく励ましてやったのに世知辛いのじゃ〜〜〜〜!!」 「そりゃ言い方が偉そうなんだからそうなるよ......化け猫さん....」 ....................... ......................................... かつて、竜の血を引いて生まれてきた華龍院家の人間は、そのあまりの強大な力に溺れ破滅する者も少なくなかったという。 そんな中、特に血が濃い先祖返りとして生まれ、力を制御することに成功した焔は、華龍院の令嬢として誇るべき逸材である。 「...........と、昨日父上が仰ってくれた!」 焔は嬉しそうにそう言った。肩には、相変わらずあの時のマントを着けている。 「そのマント、随分気に入ってるみたいだね。」 「結構便利なんだ、このマント。感情が昂っても無駄なエネルギーを吸収して抑え込んでくれるし、僕の意思で炎を生み出したり消したりも出来る。何より、これを着けているだけで副会長の勲章として申し分ないからな!」 「ふふん♪」と胸を張りながら、マントをひらひらとはためかせる焔。しっかり者だけど、やっぱり歳相応の子どもらしさはまだ残ってるんだなと私は少し微笑ましくなった。 「おはよー!」 「うむ、おはよう!」 「わっ、副会長さんのマントかっこいー!あたしもこれ欲しいなー!」 「君がマントを着けるに相応しい生徒であれば、少しだけ貸してやっても良いぞ。まず服装は乱れていないか?歯はしっかり磨いてきたか?朝食を抜いてきていないか?」 「あ......朝ご飯は時間無くてあんまり食べれてないかも.....あと歯磨きも......」 「全く、朝食はしっかり食べないと、僕のように朝から元気で居られないぞ?」 「だ、大丈夫だもん!旭ちゃんはいつでも元気ー!」 「あっこら!スカートの裾が折れているじゃないか!僕が整えてやるからそこに直れー!」 ちょこまかと逃げ回る旭と、それを追いかける焔。これじゃどっちが歳上か分からない。 「初ちゃん、おはよ。」 「玲亜。おはよう。」 「今日で臨時生徒会も終わり?」 「うん、何だかあっという間だったよ。でも、約束通り焔の悩みを解決出来て良かった。」 「ふふっ、そっか。お疲れ様♪」 玲亜の微笑みに、私も肩の荷が一つ降りたような気分になって思わず笑みを零した。 「おーい!誰かそのちびっ子を捕まえてくれー!」 「全く、旭ちゃんったら.....ほーら捕まえた!」 「おぎゃべびーっ!?玲亜ちゃん降ろしてーっ!」 「観念しろ、僕がきっちり正してやる!」 「おっとと、あんまり揉みくちゃになると危ないよ!」 青空小生徒会副会長、華龍院 焔。彼女が生徒の皆を守ってくれているお陰で、今日も校門前には元気な笑い声が満ち溢れる平和な光景が広がっていた。 「....これで、焔の件はひとまず安心ですね.....」 焔達の様子を生徒会室の窓から見下ろし、小さく息を吐く月音。すると、机に置かれた電話から着信音が鳴り出した。 「....はい、此方青空小生徒会......あっ、どうもこんにちは。ご無沙汰しています。......はい。...........まぁ、そうなんですね。分かりました。......はい、なるべく早くお伺い致します。はい。」 電話を終え、月音は受話器を置いた。 「やはり流石ですね、嫦娥財団と契約した企業は......これで、生徒会の活動もより活性化出来そうです。」 「........................」 「...........オハヨウゴザイマス。コレヨリ、ラーニングヲカイシイタシマス。」 FIN.
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Awakening 〜Dragon‘s Legend〜 第1話『悩める竜の子』 「ふぁ〜.........」 気の抜けた欠伸をかましながら、私は今日も学校に向かっていた。 「昨日の夜は随分玲亜と話し込んじゃったなぁ.....楽しかったけど、お陰で寝不足だ.....」 授業が始まるまでに、どうにかして眠気を飛ばさないと。そんなことを考えながら、校門前に差し掛かった時だった。 「おはようございます!!!!!」 突然、左右の鼓膜を刺し貫くような大声がして、私は一気に目が覚めた。 「うわぁっ!?」 「貴様、何だその間の抜けた面は!気が緩んでいるぞ!朝の挨拶は真の始業のチャイムだ、眠いからと言って気を抜くな!」 思わず驚いてしまった私の耳に、再び大声が響く。いつの間にか、私の目の前で一人の女の子が腕組みをして立っていた。赤みを帯びた焦茶色の髪に、炎のように真っ赤な瞳。青空小の制服を着て、腕には生徒会の腕章を着けている。 「えっと、おはよう....き、君は....?」 「おっと、自己紹介が遅れたな。僕は青空小学校生徒会副会長、四年一組の華龍院 焔!!本日より副会長の公務として、朝の挨拶運動に携わっている!!」 「こ、声が大きい.....十分聞こえてるから、もうちょっと抑えて.......」 華龍院 焔.....そういえば、前に生徒会総選挙の結果発表の時に、名前だけは見たことがある気がする。月音さんが生徒会長なのは知っているけど、学年が違うこともありこの子のことはあまり知らなかった。 「ふふ、朝から精が出ますね。焔。」 すると、今度は私の背後から声がした。振り向くと、見覚えのある黒い高級車が停まっていて、ちょうど月音さんが日傘を差して降りてくるところだった。 「月音さん、おはよう。」 「姉さ.....会長!!おはようございます!!」 「おはようございます、お二人共。何だか珍しい組み合わせですね。」 「うん、多分お互いほぼ初対面だろうけど....」 「む.....貴様。会長に随分馴れ馴れしい様子だが?」 顔を僅かに顰めながら、私の顔をじっと見据える焔さん。そのあまりの眼力に、私は思わず背中に冷や汗をかいてしまう。 「あらあら、焔ったら....そんなに怖い顔をしなくても大丈夫ですよ。彼女は私のお友達です、悪い人ではありません。」 「そ、そうなのですか?」 「ええ、以前にも帰り道でご一緒したことがあるくらいには仲良しですよ♪」 「なっ!?き、貴様、それは本当なのか!?」 「えっ?う、うん....っていうか、こっちも自己紹介してなかったね。私は音羽 初、月音さんの同級生だよ。」 「音羽 初.....そうか、先日会長が話題に出していたのは君の事だったんだな。そうとは知らず無礼な態度を取ってしまった、本当に申し訳ない!」 焔さんはそう言って、深々と頭を下げた。 「だ、大丈夫大丈夫!気にしてないよ!」 「うふふ、焔は真面目な子ですからね。音羽さんはそれくらいで怒るような方ではないですから、どうぞ顔を上げて下さい。」 「うぅ.....面目ない。青空小生徒会副会長として、僕はまだまだ未熟だ。もっと精進しなければ!」 月音さんの言う通り、確かに真面目で良い子なんだろう。初めは驚いたけど、今のやり取りで少し好感を持てた。 「学年は違うけど、こうして知り合えたのもきっと何かの縁だよ。よろしくね、焔ちゃん。」 「う、うむ!此方こそよろしく頼む!...ただ、その.....ちゃんを付けて呼ばれると、少し気恥ずかしいな......」 「あっ、ごめん!歳下だからつい....じゃあ、焔、って呼んで良いかな?」 「ああ、その方がしっくり来る!改めてよろしく頼むぞ、音羽 初!」 ............................... ........................................... 「こら、お前達!!急いでいても廊下を走るな!他の人にぶつかれば、軽い怪我では済まないこともあるのだぞ!」 「ゴミはしっかりと分別して捨てること!ゴミ捨て一つ取っても、人間性が問われるからな!」 「そこ!服装が乱れているぞ!幾ら私服であろうと、此処は学校だ。気を抜いていると思われないよう、襟元くらいは最低限整えておけ!」 焔は、自分の目に留まった問題を一つも見逃すことなく次々と正していく。その姿は、まるで風紀委員のようだった。 「この学校には風紀委員がありませんから、ああやって焔が率先して風紀を正す活動をしているんです。」 「なるほど、最近皆が色々きっちりし始めたのはそういうことだったんだ。」 「ええ、青空小がより良くなったのも焔のお陰です。...ただ、少し心配なことがあって.....」 「心配なこと?」 月音さんが指差した先を見ると、焔が誰かと言い争いをしていた。相手は柄の悪い男子生徒だ、多分六年生だろう。 「貴様ら、何だそれは!!」 「あぁ?見て分からねーのか、ガムだよガム。」 「そんなものは学校に必要ない!寄越せ、今すぐ没収する!!」 「は〜?何だようるせぇなぁ。お前四年だろ、六年にエラそーな口きいてんじゃね〜よ。」 「最高学年である貴様らが、下級生の手本にならないでどうする!!貴様らのような生徒を、僕は上級生だとは認めないぞ!!」 「あ?んだテメェ、あんまナマ言ってっとブッ飛ばすぞコラァ!!」 男子生徒の一人が、焔の胸ぐらを思い切り掴み上げた。 「ちょっ、流石に止めないと!」 「ええ、このままでは.....」 私と月音さんが焔の元に駆け寄ろうとした、次の瞬間。 「......此処まで言っても分からんか.........この愚か者共めがッ!!!!!」 焔はそう一喝すると同時に、全身に真っ赤な炎を纏い始めた。 「なっ!?」 「くっ、遅かった.....!」 炎はあっという間に大きくなり、不良達の周りを覆い尽くした。 「うわっちちちちち!?んだよこれ!?」 「言葉で言って分からないなら、その身に叩き込んでやる!!風紀を乱す者への罰をな!!」 焔に掴みかかっていた手を離し、不良達は炎の中で逃げ惑う。しかし、もう何処にも逃げ場はなかった。 「焔!もう十分です、彼らを解放して下さい!」 「ね、姉様!?はっ、しまった....!またやってしまった.....!」 月音さんの呼びかけに反応した焔は、我に返るなり目の前の惨状に狼狽え始めた。 「炎よ、消えろ!!」 私は《言羽》を使って消火器のガスのような気体を発生させ、炎を掻き消した。幸い、校内の備品や他の生徒にも被害は出ていないようだ。 「ひ、ひぃぃぃ!!逃げろーーー!!」 恐れをなした不良達は、一目散に逃げていった。不良達が忘れていったガムは月音さんが回収し、不要物として処分した。 「良かった、大ごとになる前に解決出来ましたね。音羽さんもありがとうございます。」 「ううん、怪我人が出なくて何よりだよ。」 私がホッと胸を撫で下ろしたその横で、焔はしゅんと肩を落とし俯いていた。 「........焔。」 「..........申し訳ありません、姉様.........僕......こんなつもりじゃ..........」 「分かっています、彼らに対する貴女の対応は正しかった。ただ、やはりその体質では......」 「......あの、姉様....って....?それに、さっきのは........」 「..........あぁ、そうだな。音羽 初、君には友人として....僕のことを話しておかなければならない。」 ............................ .............................................. 姉様......嫦娥崎 月音の実家が立ち上げた大企業・嫦娥財団は、その勢力を拡大する為に様々な企業を営む名家と契約を結んでいる。そして、僕の実家である華龍院家も、嫦娥財団と契約している名家の一つだ。 華龍院家の歴史は古く、一人の女と一匹の竜から始まった。遥か昔、炎を司る気高き竜と、その竜が住む谷の麓にある村で最も美しいとされた娘が、互いに恋をし、結婚した。やがて二人の間に生まれた子どもは、もれなく竜の血を引いていた。竜の血を受け継いだ人間には、感情が昂るとその血が沸騰し、身体から炎を発生させるという特異体質が備わっていた。故に彼らは竜の子として崇められ、名門華龍院家として繁栄していった。 親から子、子から孫....華龍院家に生まれた者達の間で、竜の血は脈々と受け継がれていった。だがそれは次第に薄れていき、近年では特異体質を持って生まれる子どもは見られなくなっていたそうだ。僕の父上も竜の血を引いてはいるが、身体から炎を出すことは不可能だと言っていたからな。 しかし、そんな中で生まれた僕には、何故か赤ん坊の頃から例の特異体質が見られたという。所謂先祖返りというやつだ。それ故に、僕は幼い頃から、感情が昂った時....特に怒りを覚えた時には、全身から炎を発してしまい、周りに多大なる迷惑をかけた。お付きの者にも、友人にも、そして家族にまでも怖がられ....僕は、一時期心を閉ざし孤立していたんだ。そんな僕を初めて受け入れてくれたのは、他でもない姉様だった。 初めて姉様と出会ったのは、僕が小学生になる直前のことだった。嫦娥崎家が催した食事会の際に、僕は姉様と知り合った。 「ねえ、一緒に遊びましょう?」 「い、いやだ!どうせ、おまえにもきらわれる!」 「嫌いになんてなりませんよ?どうしてそんなこと言うのです?」 「だ、だって.....ぼくは、“りゅうのこ”なんだぞ!おこったらひをふくんだぞ!こわいだろ!」 「いいえ、ちっとも怖くありません。だって、それはあなたにしかない体質なのでしょう?」 「....そ、そうだけど.......」 「私のお母様に聞きました。あなたのお家は、けだかき竜の血を引いていると。あまり難しいお話は、私にも分かりませんけど.....とにかくあなたは、その竜のように強い人になるために生まれてきたんだと思いますよ♪」 「りゅうのように....つよいひと......」 その後、姉様は僕の体質を怖がる家族達に必死に抗議してくれた。結果、家族達は「偉大なる先祖からの賜物を持って生まれてきたのに、分かってやれなくてすまなかった」と泣いて僕に謝ってくれて、お陰で今ではすっかり関係も修復している。そして、初めは自分でも忌み嫌っていた、この身体に流れる竜の血も、今では僕の誇りとして語れるようにまでなった。 今の僕があるのは、ひとえに姉様のお陰だ。姉様は.....月音は、まるで僕の本当の姉のようにいつでも助けてくれた。だから僕は、彼女を姉様と呼んでいる。姉様の為なら、僕はこの命を投げ打ってでも尽くすつもりだ。気高き火竜の名の下に、僕は姉様を、そして姉様が中心となったこの青空小の名を守ってみせる!! 「...........と、最後は少し脱線してしまったが、以上が僕の生い立ちと体質についての話だ。」 「そっか......焔にも色々あったんだね。それで、月音さんの手助けをする為に今は副会長を?」 「ああ、姉様がこの学校の中心となるのであれば、その補佐は僕が務めなければと思ってな!」 自信満々といった表情でそう答える焔。一方、月音さんは相変わらず少し心配そうにしていた。 「......月音さん?」 「.........私は、最初反対していたんです。その体質では、副会長は難しいと。」 「えっ?どうして、焔の体質を認めてくれたって言ってたじゃんか。」 「確かにそれは認めています。あの体質は、彼女が生まれながらに持っている力であると。しかし、先程音羽さんも見たでしょう。彼女は感情が昂ぶると、今でもあのように炎を発します。」 「それは.....でも、先に悪いことをしたのはあいつらでしょ?」 「ええ、勿論相手が全面的に悪いと私も思います。とはいえ、あのまま焔にその場を任せきりにしていれば、今頃学校は火事になっていました。焔が持つ力は、彼女の感情が昂ぶれば最後、本人の意思とは関係なく発動します。そして、自力でその火を消すことは出来ないのです。」 いつになく冷静な月音さんの言葉に、焔は何も言えず唇を噛んで俯いてしまっている。 「.....焔がどんなに炎を出したくなくても、感情の起伏には逆らえない........ってことか.......」 「今後もああいった事があれば、焔は副会長として彼らに制裁を下す為、怒りの炎を燃やすでしょう。その時、私が焔の傍に居てあげられれば、ある程度彼女の怒りを抑えてあげることは可能です。ですが、四六時中お互い付きっきりになるのは、現実的にどうしても難しいことです。」 「月音さんも忙しいし、そもそも二人は学年が違うから普段は一緒に居られないもんね.......」 「.......僕も」 焔がようやく口を開いた。 「僕も、これ以上姉様の手を煩わせるわけにはいかない。出来ることなら、自力でこの体質を抑制しなければと日々考えている。」 「いえっ、出来ることなら私だって焔に付いていてあげたいのですよ?煩わしいだなんて少しも....」 「しかし!!仮にそれが出来たとしても、僕を止めに入ってくる姉様を傷つけてしまう可能性だってある!そうなったら......僕は副会長失格だ......!!」 「焔........」 「自分でもよく分かっている.....幾ら周りが僕の体質を理解してくれているとはいえ、今の僕の沸点の低さではまだまだ副会長の器になど相応しくないことは....だが、それでも僕は姉様を、生徒会長を支えたい!だから....自分の力で変わらなければ意味がないのだ......!」 必死に訴えかける焔の目には、涙が浮かんでいた。それを見て、私はある決心を固めた。 「.........焔の気持ちは十分伝わってきた。でも、一人ではどうにもならないことだってある。」 「で、ではどうすれば.......」 「生徒会で忙しい月音さんの代わりに、私が焔に協力する。焔がその体質を抑制出来る方法を、これから一緒に考えよう。」 「音羽 初......!....姉様の言った通りだ.....君は本当に良い奴だな!!」 「私も、この前月音さんに助けて貰ったからさ。そのお礼だよ。ということで月音さん、しばらくの間私を生徒会に入れてくれないかな?」 「......分かりました、許可しましょう。ただし、期限は一週間です。」 「うん、その間に必ず問題を解決させる。よろしくね、焔。」 「ああ!!僕も全力で君の心遣いに応えよう!!」 こうして、私は焔のサポート役として一週間生徒会に入ることになった。後輩が悩んでいるのを見過ごせないし、月音さんが困っている時に助けると言ったのは私だ。それに、何より焔の悩みを他人事とは思えなかったから。 「大丈夫.......きっと上手くいく。」 胸の前で拳を握り固め、私は気を引き締めた。 続く
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Awakening 〜Dragon‘s Legend〜 第2話『怒れる竜の子』 竜の血を引く名家、華龍院家の令嬢で、青空小の生徒会副会長を務める女の子、華龍院 焔。 先祖返りとして生まれてきた焔は、身体に流れる竜の血の影響で怒ると炎を発してしまうという特異体質を持っていた。 尊敬する生徒会長、月音さんを助けたい一方で、この体質もどうにか抑制しなければいけないと悩んでいるという焔をサポートする為、私は一時的に生徒会に入ることになった。 「おはようございます!!!」 「お、おはようございます!」 「まだまだ声量が足りないぞ、音羽 初!もっとお腹から声を出すんだ!!おはようございます!!!!!」 「おはようございます!!!!」 「うむ、その調子だ!」 朝はいつもより早く学校に来て、校門前で挨拶運動に参加する。私も普段は基本私服だけど、生徒会に入っている間は制服を着ることが義務付けられた。 「あっ、初ちゃんだ!おはよー!」 「おはよう旭、それにみっちゃんと玲亜も。」 「何だお前、なんかの罰でやらされてんのか?」 「違うよバカ。昨日私には話してくれたよね、しばらく生徒会の手伝いするって。」 「うん、ちょっと事情があってね。」 「バカって言うな玲亜!アタシは初耳だっての!」 休み時間になると、生徒会役員が交代制で校内の見回りをする。今日の担当は臨時役員の私と、副会長の焔、それから後輩役員の三人だった。 「焔は毎日見回りしてるんだよね。」 「うむ、僕が居ないと気を抜く生徒がたまに居るからな。」 床に落ちているゴミを拾ったり、廊下を走ろうとする人に注意を促したり。時には、生徒同士の喧嘩の仲裁に入ることもあると焔は言っていた。 「学校にとって大切なもの、外側は勿論だが本当に大切なのは中身だ。生徒達、教師の皆様、役員を務める保護者の方や清掃員の方、そして来客の方々にとっても、常に居心地の良い校内を目指さなければならない。」 「なるほど.....立派だね、焔の考え方。来年は生徒会長にもなれるんじゃないかな?」 「いや、そんな先の話は考えないようにしている。今は目の前の問題に集中することが先決だ。」 「そっか、そうだよね。ちゃんとサポートするから、任せておいて。」 焔を怒らせてしまう条件、まず一つは、校内の風紀を乱す行為。勿論、焔も初めから火を噴いて怒るわけではないけど、昨日のように反抗する生徒が居たらまたあんなことになりかねない。 そこで、私は昨日の夜、そういったケースに遭遇した場合の対処方法を綿密に考えてきた。 「....あ」 偶然にも、早速その対処方を試す機会が訪れたようだ。上級生数人が、下級生の女の子を取り囲んでいる。 「可愛いねぇ一年生ちゃん.....ちょっとオレらと遊んでくれよォ。」 「い、いやです...!お友達が待ってるのに....!」 「良いじゃん無視すればさ〜、俺達と一緒の方が楽しいぜ〜?」 「う、うぅ.....っ」 どう見ても、穏やかな様子ではなさそうだ。焔もすぐに勘付き、その方向を睨みつけた。 「あいつら....!!」 「待って焔、ここは私が行く。」 「し、しかし!」 「私に考えがあるんだ、よく見てて。」 そう言って私は上級生の方に近づき、落ち着いた口調で話しかけた。 「何してるの、そんな所で。彼女、困ってるように見えるけど?」 「あ?んだテメェ、生徒会か?」 「お、おい待て!こいつ、五年の音羽じゃねーか!?」 「マジかよ、言葉一つで相手をぶっ飛ばせるっていうあの音羽か!?」 ......何か変な覚え方されてる気がするけど、まぁ間違ってはいない。それに、お陰で私の力を説明する手間が省けた。 「は、ハァ?んなわけねーだろ、こんなヒョロっちい奴がそんなこと.....」 「出来るよ、やろうと思えば。ただ、私だって出来れば穏便に済ませたいんだ。君達が大人しく引いてくれるなら、手荒なことはしない。」 「んだと....ナメやがって!」 リーダーらしき男子生徒が、私に向かって拳を振り上げた。 「縛れ。」 私はすかさず《言羽》を使う。すると、どこからともなくロープが伸びてきて、男子生徒の腕を縛り上げた。 「あっ!?んだこれ!?」 流石の男子生徒も、これには焦った様子だった。私は、変わらず冷静な口調で、それでいて少しだけ語気を強めながら言葉を紡ぐ。 「これが最後の警告だよ。これ以上抵抗するなら、さっきそいつらが言ったみたいに君を痛い目に遭わせなきゃいけなくなる。今なら先生にも言わないでおいてあげるけど、どうする?」 「チッ......わ、分かったよ!もう行くから離せ!」 「....切れろ。」 もう一度《言羽》を使うと、手首に巻きついていたロープがプツリと切れた。解放された男子生徒は、バツが悪そうな顔をしながら取り巻きを引き連れてその場を後にした。 「大丈夫?」 「は、はい....ありがとうございます!」 「どう致しまして。さ、お友達の所に行っておいで。ちょっとくらいなら駆け足でも良いよ。」 「はいっ!」 女の子はぺこりと頭を下げ、小走りで友達の所に向かっていった。 「............凄いな、君は......あんなに冷静な対処が出来るなんて.............」 後ろで様子を見ていた焔がやって来て、驚いたようにそう言った。 「こっちがムキになりすぎると、相手は逆に面白がって余計煽ってくることが多い。だから、ああいう時こそ出来るだけ冷静に対処すれば、ある程度こっちの話が相手に通じると思うよ。」 「なるほど.....うむ、今の君のやり取りを見ていて僕も少しコツが分かった気がするぞ!落ち着いて、相手が反抗してきても冷静に.....」 良かった、私が考えた対処方は良い手本になったみたいだ。その後は特に大きな問題もなく、無事に仕事は終了した。 「よしっ、今日はほとんど怒らずに済んだぞ!君のお陰だ、感謝する!」 「どう致しまして。少しでも焔が苦労しなくて済むように、残り六日も頑張るよ。」 「うむ、僕も君のアドバイスを参考に精進していこうと思う!姉様の役に立てる日も近いかもしれないぞ♪」 焔と別れ、私は生徒会室に向かった。月音さんに今日の報告をする為だ。 「お疲れ様でした、音羽さん。私の代わりにありがとうございます.....」 「ううん、気にしないで。今のところは順調だから、何とか解決に向かいそうだよ。」 「そうですか......しかし.......」 月音さんの表情には、相変わらず不安の色が浮かんでいた。 「....まだ、何か心配なことが?」 「風紀を正すことは、確かにあの子を怒らせなくて済む方法の一つだと思います。ですが、あの子を怒らせる要因は他にもまだあるんです。」 「他の要因.....?」 その時、校庭の方から何か言い争っているような怒鳴り声が聞こえてきた。生徒会室からだいぶ離れた場所から聞こえるけど、私の耳にはしっかりと届いている。 「!」 「音羽さん?」 「ごめん、ちょっと行ってくる!」 私は急いで声がする方に向かった。現場に近づくにつれ、言葉や声質もはっきりしてくる。 「こいつが先に殴ってきたんだぞ!!」 「お前がムカつくようなこと言うからだろ!!」 「貴様ら!!一度黙れ!!お互い熱くなっていては話がまとまらんだろう!!」 今の声......焔だ!喧嘩の仲裁をしてる! 「月音さんが言ってたのはこの事か....!」 現場に駆けつけると、取っ組み合いの喧嘩をしている下級生の男の子二人と、その間を裂こうとする焔が居た。 「焔!」 「音羽 初!手を貸してくれ!!」 「分かった!二人共、一回落ち着いて!」 私が一人を、焔がもう一人を押さえつけ、何とか二人の距離を離す。 「おいっ、離せよ!!こいつを一発ぶん殴らなきゃ気が済まねえんだ!!」 「何言ってるの!どんな理由があっても、喧嘩は最後に手を出した方の負けだよ?」 「うるせえっ!!」 男の子は私を力任せに跳ね除けると、次の瞬間私の鳩尾に思い切り蹴りを入れてきた。 「ぐっ!?」 体勢を崩した私は、その場に倒れてしまう。痛みはそこまで無いけど、突然のことで気が動転しすぐに立ち上がれない。 「余計な邪魔しやがって!よし、今度こそ!」 「............................ま」 「あ?何だよ!」 「.............きぃぃぃぃさぁああああまぁぁぁああああああああああああああッッッッ!!!!!!!!!!!」 口から炎を吐きながら、焔が吼えた。炎はたちまち燃え広がり、あっという間に辺りが火の海に変わってしまう。 「うわぁあああ!!何だこれ!?」 「僕の友に対し何たる無礼を!!!許さんッッッ!!!!!」 顔中に血管の筋を走らせ、ギリギリと歯を軋ませながら、焔は私を蹴った男子生徒だけでなく、喧嘩相手だったもう一人の生徒の襟首も掴み上げた。 「「ひ、ひぃっ!?」」 「貴様らのような争いの火種を撒く奴らは、この学校に必要ない!!僕がこの場で葬り去ってくれる!!!」 「ほ、焔!!駄目だって、落ち着いて!!」 立ち上がった私は、慌てて《言羽》を使い周りの炎を消した。しかし、焔の怒りはまだおさまらない。襟首を掴む手から紅蓮の炎が溢れ出し、男子達の身体に燃え移っていく。 「あ、熱い....!!死んじゃ....う.....っ!!」 「ハハハハハ......!!これが粛清だ!!身を以て思い知るが良いッ!!!!」 焔は、まるで何かに憑かれたような邪悪な表情を浮かべていた。 「ヤバい....!!焔、やめてっ!!」 私の声も、今の焔には届かない。もう駄目なのか..........そう思った時だった。 「《女児符号・月影 -ヘカティア•ファントム-》!」 突然黒い風が吹き荒れ、焔が発した炎を一気に掻き消した。同時に、二人を掴んでいた手首も風の勢いで引き剥がされた。 「がはっ!はぁ、はぁ.....っ」 「ううっ、逃げろ!!」 二人の男子生徒は、這うようにしながら逃げていった。 「い、今のは.......」 「私が持つ二つの女児符号の一つ、月の影を司る女神様から与えられた力です。」 声がした方に顔を向けると、月音さんが立っていた。紫色の左目が、うっすらと光っている。 「月音さん.....ごめん、止められなかった......」 「いいえ、音羽さんは何も悪くありません。それよりも........」 月音さんはツカツカと焔に歩み寄り、思い切り頰に平手打ちをした。 「うッ!?」 「焔、今回ばかりは流石に許すわけにはいきませんよ。炎に関しては多少目を瞑りますが、相手を掴み上げて恫喝するのは誰がどう見ても体質とは関係なかったでしょう。」 「っ......それ、は.............」 やっと正気に戻った焔は、叩かれた頰を押さえながら目線を泳がせていた。 「.....私も心苦しいですが、新たに条件を付け加えさせて頂きます。もしも、またあのような行動を起こせば.......貴女には、生徒会副会長を辞退して貰います。」 「!!!!!」 「ちょ、ちょっと待って月音さん!確かにあれはやりすぎだったけど、私は.....!」 「貴女の意見は聞けません。この学校を守る為の、生徒会長命令です。」 いつも優しく微笑んでいる月音さんが、今まで見たこともないような冷たい視線を焔に向けている。私もこれ以上は何も言い返せず、ただ黙ることしか出来なかった。 「.......姉、様............」 「その呼び方もしばらくやめなさい。もしこの事が嫦娥財団やその他の企業に知れ渡れば、華龍院家の信用は落ち.....最悪の場合、契約も破棄しなければならなくなります。」 「そんな!!それだけは....!!僕は.......僕はただ、この学校を良くしたくて..........!!」 「私には、先程の貴女の行動は音羽さんを傷つけられたことによる私怨に見えましたが?」 「.............っ」 「良いですか、焔。貴女の気持ちは分かります。しかし、感情任せに生徒達を怖がらせていては、彼らを纏めることなど到底出来ないのですよ。自分の失態をよく反省し、二度と繰り返さないよう努めなさい。」 「.....................はい..............生徒会長...................」 身体を小刻みに震わせ、絞り出すようなか細い声で返事をする焔。月音さんはくるりと踵を返し、生徒会室に戻っていった。 「........焔.....」 「..................すまない...........今は一人にしてくれ....................」 重い足取りで、焔もその場を後にした。一人取り残された私は、悔しさで頭を抱えてしまう。 「私がもっとしっかりしていれば...........くそっ..............!」 これ以上は後がない、もう一度最初から考え直すんだ。期限はあと六日、その間に必ず....! 「やれやれ、人間というものは本当に悩み多き生き物じゃのう。どれ、また一つ手を貸してやるとするかな。」 続く