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真赤な誓い 作詞 福山恭子 作曲 福山芳樹 アニメ「武装錬金」OP Oh…Oh…Da… Oh…Oh…Da…お前と 立ち止まるヒマなんかないさ 考える余裕なんかないさ ありったけの想いを胸に 灼熱の戦いの中へ あまりにも大きな 力の壁 世界の闇 絶対負けるもんか 限界超えて ※ 今はわからないことばかりだけど 信じるこの道を進むだけさ どんな敵でも 味方でもかまわない この手を放すもんか 真赤な誓い ※ いつまでも いつまでも 追い続けるんだ どこまでも どこまでも 明日への勇気を どこまでも どこまでも 燃えたぎるハートを お前と いつだって希望にあふれた その笑顔 子供たちの夢 どうしても守り抜かなくちゃ この熱い血が流れ出る限り 何でもいいから 誰も泣かない 世界が欲しい 絶対見つけるんだ 真実の鍵 何度ミスして落ち込んだとしても あきらめちゃダメだ 前を向こう 大切なもの守るこの使命を 思いっきり抱きしめて 真赤な誓い Oh…Oh…Da… Oh…Oh…Da… ※リピート いつまでも いつまでも 追い続けるんだ どこまでも どこまでも 明日への勇気を いつまでも いつまでも 追い続けるんだ どこまでも どこまでも 燃えたぎるハートを お前と
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登録日:2012/01/15(日) 22 07 00 更新日:2023/06/27 Tue 20 11 18NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 MAD御用達 OP この項目は赤く塗らねぇのか? ←もう塗ってあった どんな敵でも ←月 味方でも ←コート 構わない ←蝶 アニソン カラオケ ニコニコ動画 地球温暖歌 楽曲 武装錬金 熱血 真っ赤な項目 真赤な誓い 福山芳樹 紅に染まった項目 音楽 ウォオオーオオー ウォオオーオオー ダッダダダダッダー ウォオオーオオー ウォオオーオオー ダッダダダダッダー お前とぉぉぉぉぉ! 真赤な誓いとは、テレビ東京系列で放送されていたアニメ「武装錬金」の主題歌である なお、アニメ1話はオープニング抜きで話が始まった為、実際に使用されたのは2話から。 放送期間中、EDは途中で入れかわったが、この曲は最後までOPとして使われた。 作詞 福山恭子 作曲 福山芳樹 歌手 福山芳樹 この曲を一言でいうなら、熱い。 いきなり激しい演奏と福山氏のシャウトが入り、この曲を知ってる人なら嫌でもテンションが上がる。 (知らない人はビックリする) カラオケで歌えば十中八九喉が潰れる為、歌うのならタイミングに気を付けよう。 なお、アニメの武装錬金は深夜枠のアニメである。 真夜中にいきなりテレビから爆音が流れてビビった視聴者も多かったのではなかろうか。 原作が終了した後にアニメ化された為、OP映像では最初からヴィクターやら錬金戦団の面々やら、物語の後半に出てくるキャラクターが平気で出てくる。 逆を言えば、主な登場人物は敵も味方も大体出てくるので、OPを見るだけで武装錬金の事が大体分かると言ってもいい。 斗貴子サンの太股も見れるぞ! なお、この楽曲は武装錬金の作者、和月伸宏氏と、アニメの監督から直々に依頼があって製作された。 その為、少年らしく、ヒーローらしい熱い歌詞も特徴である。そして主人公武藤カズキ役は福山潤であるため、作詞・作曲・主演は全員『福山』となった。 シングルも発売されているが、ジャケットには福山氏と思われる男性の御尊顔が描かれている(裏面は普通に武装錬金のアニメ絵)。 背景は全面真赤とはいえ、真赤な誓いのCD、という以前にアニメのCDとは判断しにくい。 更に歌詞カードの裏面にも福山氏。 ディスクを取り外してまた福山氏。しかも4人。 因みに、ディスクも表面は真赤で、歌詞カードも真赤。 また、シングルには福山氏の歌う「鳥がいない」という歌も収録されている。 そちらはアニメでは使用されていないものの、「YELLOW HOUSE」というアルバムのインタビューによると、福山氏がカズキの想いをイメージして作った曲とのこと。 因みに、そのアルバムには真赤な誓いのアルバムバージョンも収録されている。 最後に重要なことを一つ。 この曲のタイトルは「真赤な誓い」であって、「真『っ』赤な誓い」ではない。 「っ」は要らないのだ。 しかし、MAD等で使用される時に「真っ赤な誓い」の方で登録してあるせいで検索に引っかからないという事もある。 もしお探しのMADが見当たらない人は、検索方法を変えてみよう。 どっちでもいいとか言う奴はハラワタをブチ撒けろ。 今は分からないタグばかりだけど 信じるこのwikiを覗くだけさ どんなぼっちでもリア充でも構わない 追記と修正するんだ 真赤な項目! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 全員福山とか(笑)福山スパイラルw -- 名無しさん (2013-08-08 14 44 30) 目が痛い。 -- 名無しさん (2014-03-19 12 04 31) 池田秀一が熱唱したら…どんなになるんだろう? -- 名無しさん (2014-03-19 12 11 29) ↑多分、2番が金色になってまた赤に戻るな。 -- 名無しさん (2014-03-19 14 57 57) 斗貴子さんの太股も良いが1番の見所はエロ顔のパピヨンなOP -- 名無しさん (2014-06-15 02 24 57) 泣けるっ!! -- 名無しさん (2014-09-04 20 56 45) 同じアルバムに入ってる「君の友達」の間奏がもろ真赤な誓い、ライブで本人も認めてたw -- 名無しさん (2014-09-04 21 22 28) 此れ、ジャンプフェスかなんかだとパンツ一丁のパピヨンの大暴れのシーンと共に掛かってたらしい…公式完全ガイドブックの声優座談会でもツッコまれてたがな -- 名無しさん (2014-09-04 21 27 49) この曲アニソンの中でも有名ということで、この曲を知っているが武装錬金を知らないという人はかなりいそうだな -- 名無しさん (2014-10-08 22 01 08) 2021年10月4日、アニメ版『武装錬金』15周年おめでとう! -- 名無しさん (2021-10-04 07 22 52) 真っ赤な誓いぃいいいいッ!!! -- 名無しさん (2022-05-23 18 07 56) 熱くてかっこいい名曲なのはもちろんだけど、歌詞も全力で雄叫びを上げながらそのまま駆け出し最後まで突っ走るような曲調も構成も見事に“武藤カズキの歌”。本当に『武装錬金』はアニメ化で恵まれたなあ……! -- 名無しさん (2022-08-13 00 40 33) 名前 コメント
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歌手 福山芳樹 アニメ「武装錬金」のオープニングテーマ。作品と合った非常に熱い歌詞と歌唱で人気を博した。 ニコニコ動画でも特に人気が高く、弾幕曲の筆頭として挙げられる。 動画中はコマンド「red big」の使用が推奨され、サビに限らず真赤なコメントが流れ続ける状態が多い。 なお、歌い手である福山芳樹は公式動画上にてニコ厨であることを明かしており、自身の曲に流れる弾幕コメントに対して関心をよせていた。 ちなみによく「真っ赤な誓い」と間違われるが正確には「真赤な誓い」である。 ↑の動画でも間違っているのだがww
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10 - 真赤な誓い / 福山芳樹 今はわからないことばかりだけど 信じるこの道を進むだけさ どんな敵でも味方でもかまわない この手を放すもんか 真っ赤な誓いぃぃぃぃ 替え歌案リスト 案1 今はわからない 言葉ばかりだけど ありがとうこの動画で歌うだけさ どんなオタでもニートでもかまわない! このチャンス逃すもんか we gotta chance to be friends! 案2 音がわからないものばかりだけど 信じるこの声で歌うだけさ どんな下手でも気合ありゃ構わない この声枯らすもんか 真っ赤な誓い < 前の歌詞へ | 次の歌詞へ > 投票所
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アニメ武装錬金のオープニングテーマ。 曲中の歌詞「真赤な誓い」が弾幕になる。 その際は「big red」推奨である。
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真赤な誓い 2人 4人 5人 2人 J、のど飴 絶狂犬、えりざべす のど飴、どM のど飴、コゲ犬 4人 ゴム、野宮あゆみ、J、のど飴 5人 ゴム、野宮あゆみ、J、のど飴、砂敏 ゴム、野宮あゆみ、J、どM、絶叫犬
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解説 福山芳樹が歌うアニメ「武装錬金」のオープニング曲です。 組曲『ニコニコ動画』では「真っ赤な誓いいいいいいいいいいい」と弾幕で盛り上がる部分。 《本家動画リンク》▶真っ赤な誓い Full 【武装錬金】 編集特記 正確な曲名は「真赤な誓い」です。 印象的なのは岩手弁。2013年流行語大賞を受賞した「じぇじぇじぇ」はありません。日本語だおk。 《空蝉さんよりコメントです。》 制作期間は2~3週間ぐらいになります。主に乾かす時間に費やしました ネタ&見どころ 【映像】 空蝉《油絵 背景》 背景の油絵を担当させていただきました、画面に馴染むようにいろんな技法を使えて楽しかったです。油絵は乾くのが遅いので、次の作業に移るまでに苦労させられました。 灰汁《デジタルキャライラスト》 武藤カズキと津村斗貴子の和風キャライラストを描きました。油絵を潰してしまわないようにカラー調整をしました。武藤カズキが新選組っぽい仕様になってます、気づいてもらえたでしょうか…!▶【灰汁のtwitter】▶灰汁のpixivマイページへ 【歌】 準備中 【演奏】 木蓮《三味線:副旋》 安易に「やります!」とか言っちゃったあの頃の自分を殴りたい さこやん《木魚》 大きさの異なる二つの木魚を使って、淡々と、淡々と叩きました。本当は演奏中に「真っ赤な誓いいいいいいいいいいい」と叫びたかったのですが… ネミウォぽっぷ《篠笛》 メンバー全員でたくさん話し合ってできた箇所なので、それぞれが担当したものが一つになるのが楽しみです。みなさま本当にありがとうございました! ▶ ニコニコ動画ユーザーページへ 早紅夜《津軽三味線》 津軽三味線での演奏をさせていただきました。こんな素敵な企画に参加させていただき、ありがとうございました。▶早紅夜のtwitter▶ニコ動マイリストへ 【文字】 準備中 導入部分 00 オープニング 01 エージェント夜を往く 02 ハレ晴レユカイ 03 患部で止まってすぐ溶ける ~ 狂気の優曇華院 04 Help me, ERINNNNNN!! 05 nowhere 06 クリティウスの牙 07 GONG 08 森のキノコにご用心 09 Butter-Fly 10 真赤な誓い 11 エアーマンが倒せない 12 勇気VS意地 13 アンインストール 14 鳥の詩 15 you 16 魔理沙は大変なものを盗んでいきました 17 Dr.WILY STAGE 1 18 God knows… 19 もってけ!セーラーふく 20 ガチャガチャへるつ・ふぃぎゅ@ラジオ 21 創聖のアクエリオン 22 ふたりのもじぴったん 23 つるぺったん 24 マリオ地上BGM 25 true my heart 26 kiss my lips 27 RODEO MACHINE 28 序曲 29 FINAL FANTASY 30 ガチャガチャきゅ~と・ふぃぎゅ@メイト 31 あいつこそがテニスの王子様 32 レッツゴー!陰陽師 33 カオスタイム 34 エンドロール 曲終了後
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真っ赤な誓い まっかなちかい 【楽曲】 11-06-16最終更新 random_imgエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 移転しますた こちら - -
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真赤な誓い ◆3OcZUGDYUo 薄暗い地下鉄のホーム。このバトルロワイアルに用意されたため当然居るはずである駅員や乗客は居なくまた今は地下鉄も停車していない。 そのことが地下鉄のホームの何ともいえない寂しさを一層引き立たせていた。 しかし今この場に居る銀成学園に通う高校生――武藤カズキの頭にある事はそんな事ではない。 「この臭い、それにこの散らばっている物は…まさか!? 」 この状況から想像できる物――死体を探すためにカズキは周囲を注意深く懸命に見渡し警戒を強める。 「カ、カズキ! これは一体どういう事なのだ!? 」 三千院家のお嬢様――三千院ナギが動揺を隠せずその小さな身体を動かし階段を駆け降り慌てながらカズキに向かって叫ぶ。 (間違いなく何処かに死体はあるはずだ!…待てよ。死体があるって事は当然危険な奴…殺人を犯した奴が居る可能性もある! それならナギにやってもらう事は一つだ! ) 「ナギ! 急いで俺の後ろに来てくれ! 危険な奴が居るかもしれない! 」 先程までホモ疑惑でうろたえていた時とは似ても似つかない程真剣な表情でカズキは数メートル先に居る保護対象であるナギに指示を飛ばす。 カズキの指示を受けナギはいそいそと走りカズキの後方に到着する。 (ナギは絶対俺が守ってみせる! それにもしナギが怪我でもしたらハヤテに会わせる顔がない。 誰かが悲しむのはもうたくさんだ! ここは俺が意地を見せるんだ! ) ナギが自分の後ろで震えているのを背中越しで感じ決意の炎を胸の中で燃やし、 まだ見ぬ危険人物に対抗するためカズキは左胸――核鉄が埋め込まれた箇所に手を当てる。 「武装錬…」 そこまで口にしたところでカズキの言葉は止まる。 なぜなら 「カ、カズキ。どうやらこの場には私達以外は居ないようだぞ。ほら、この探知機には私達2人以外は何も反応がない」 まだ動揺は残っているが幾分落ち着いた様子でナギがカズキにそう告げたからだ。 「え?」 「だから言っているだろう。この首輪探知機には私達以外には反応がないのだ」 思わず間抜けな声を上げたカズキに対してナギはそう言いながらカズキに探知機を見せ自分の言葉の正当性を証明する。 確かにナギの言う通り探知機には二つの光点しか存在していない。 その事がカズキの緊張を和らいでいった。 「そっか……それなら良かったよ。無駄な戦いもしなくてすむしね。」 「全く慌てすぎだぞカズキ! もっとこう私の様にドーンと構えていれば良いのだ! 」 「ハハハ、ごめん」 「あー何だその子供をあやすような目は!? べ、別に私は慌ててなんかいなかったからな! 本当だぞ! 」 必死に自分の今までの行動を弁解するナギを見て、 カズキは何か心が癒されるような気持ちになり自然とカズキの表情に笑みが浮かんでくる。 (ハヤテはナギの執事をしてるって言ってたけど苦労してるんだろうなぁ…… って今はこんな和んでいる時じゃない。死体を探さないと) そう思いカズキは新たに自分の胸をポコポコと叩くことを始め未だに必死の弁解を続けるナギの小さな両肩に手を置く。 (え? な、何をする気だこいつは? というかこいつはホモではないのか? そ、そんなに顔を近付けるな! 私にはハヤテが居るんだぞ!) カズキ側からしたら只暴れるナギに落ち着いて自分の話しを聞いてもらいたいだけの行動であった。 しかしナギにとってはカズキの突然の予想外の行動に対応できず頬を赤く染めながら 池から顔を出した金魚の様に口をパクパクすることしか出来なかった。 「ナギ、今はこんな事をしている場合じゃない! 」 (あ、当たり前だろう! そんな事私にもわかっているに決まっている! お、お前は男が好きなのか女が好きなのかハッキリしろ!) 「一刻も早くこの血の持ち主を探さないと。死体を……いやもしかしたら怪我をしてるだけかもしれない。 手遅れにならない内に探そう! 」 (わ、私にはハヤテが居るからおまえの様な変態は眼中にないのだ!…… え? 血? 何の話をしているんだこいつは? ) ようやく自分とカズキの間にある違和感を感じ取りナギはその疑問をカズキにぶつけようとするが すでにカズキはナギから手を離し血の臭いのする方向へと歩を歩ませていた。 「おーいどうしたの? 置いてっちゃうよ? 」 「わ、わかっている! 私をこんな所に置いていくのは許されないことだぞ! 」 ナギに向かって笑いながら言葉を発するカズキに対してナギは慌てて返答しながら駆け足でカズキの元へ駆けて行く。 (全く……真剣な顔になったら目を離すと次の瞬間には笑顔になっている。本当に騒がしい奴だ。 もっと私の様に冷静になれば良いものを。真剣な顔はハヤテやジョジョに劣らないくらいカッコいいのに…… い、いや私はハヤテ一筋なのだ! こんな考えは尻軽女のする考えだ! それにカズキはホモだしハヤテにも鼻の下を伸ばしていたからどっちかって言うと私のライバルでないか!?お、おのれ!カズキめぇ~。) 歪んだ情報を元にカズキの決意の炎に負けないくらいの闘志を燃やしながらナギは両の拳を握りカズキの方へ歩いていく。 そしてカズキの元へ辿り着くと…… 「おい、カズキ」 「ん? どうしたのナギ? 」 ナギの言葉を受けカズキは何事か?と思い立ち止まりナギの方へ振り向き用件を待つ。 (この余裕の表情……私とハヤテを取り合って勝つという自信から生まれてくるのだな! ) と見事に勘違いをしナギは勝手にカズキへの対抗心の炎を燃やしていく。 そしてその炎が限界まで燃え上がった瞬間ナギはカズキに対して指を差し『宣戦布告』を行った。 「カズキ! この三千院ナギには夢がある! ハヤテと結ばれるという夢が! それをお前に邪魔されるわけにはいかない! 」 恐ろしく真剣な表情でナギは演説を始める。 その堂々とした口調には気品があふれていたが対照的にカズキはえ? 何で俺の名前が? とでも言いたそうな驚愕の表情であまりの事態に口を半開きのままナギを見つめる。 「だから私はお前に容赦はしない! ホモのお前とハヤテを取り合わないといけないのは心外だが 世の中にはお前の様な変わった趣味を持つ奴が居るのも事実だ! だからお前のその性癖に関しては文句は言わない。私とお前はライバルだ!!! 」 ナギの言葉が終わると一瞬カズキの脳は考える事を止めた。 一体ナギは何の事を言ってるんだ? ライバル? 何の? ホモって……誰の事? 段々と覚醒していくカズキの脳が必死に情報を伝達し状況の整理に尽力する。 そして一つの答えをカズキの脳が弾き出す。 それは……『自分はホモの疑いをかけられ目の前に居る少女――綾崎ハヤテを想う三千院ナギに恋のライバルだと認識されている。 さぁどうする武藤カズキ? 男らしく君は闘うのかね? 綾崎ハヤテを賭けて!』というものだった。 武藤カズキは考える。 勿論自分の脳の問いかけに対してだ。 (ま、まさかナギはハヤテの女装の事で俺がホモだって勘違いしてるのか!? や、やばいぞ! もしこんな事が斗貴子さんの耳に入ったら……修羅場だ) ゴクリと唾を飲み込みそこまで考えカズキは今自分が直ちにしなければならない事に気付いた。それは…… 「ち、違う! 俺は男には興味なんてない! 実はハヤテの女装の事は……」 目の前の少女三千院ナギに自分の潔白、先程の苦し紛れのうそについての弁解をする事にした。 ◇ ◆ ◇ ランタンを持ちカズキとナギは線路の横を歩いている。 勿論血の正体を確かめるためである。もしかすれば死体とご対面するかもしれない状況ではあるが何故かナギの表情は重いものではない。 (ここは少し暗いな……でもカズキがホモでなくて本当に良かった! これ以上ライバルを増やされてはたまったものではないからな。それにしても…… カズキの恋人という『斗貴子』とやらには会ってみたいものだな) 周りの暗さに少し嫌そうな表情でありながらもナギはカズキの恋人であるという斗貴子に興味を持ちながらカズキの前を歩いていく。 ナギは暗い場所はとても苦手ではあるが二人分のランタンの光もあり同行者であるカズキの存在、 そして自分のライバルが減ったという満足感でいつも程嫌そうではなかった。 そしてカズキは神妙な表情でナギの後ろを重い足取りで付いていく。 (どうしよう……思わず恋人と言っちゃったけど。い、いや俺と斗貴子さんはキスもしたし立派な恋人のはずだ! でも斗貴子さん何て言うかなぁ……?) 一抹の不安を抱えながらもカズキは更に歩を歩めていく。 そんな時ナギがふと思い出したかのようにカズキに話を振る。 「そう言えばさっき武装錬……と言いかけてたけどカズキも核鉄を持っているのか? 」 「ああ、持っているというよりも入っているって言った方が正しいけどね」 そう答えてカズキは何故自分が核鉄を心臓の代わりにした事をナギに話し始める。 カズキにとってナギはもう立派な仲間であり隠す事はないという判断からの行動だった。 「……まるで漫画のような出来事だな」 「ハハ、確かに俺もしばらくは夢かと思ったからね」 信じられないと言っているかのような表情をしているナギに対してカズキは笑って答える。 無理もない、核鉄やホムンクルスの存在を訊いて素直に納得出来る方が常識から外れているだろう。 そして更にナギは質問を続ける。 「ところでパピヨンとはどういう関係なのだ? 『友達』か? 」 「ああ……少なくとも俺はそう思ってるよ」 少し間を置いてカズキはナギに答える。 (でも蝶野は怒るかもしれないなぁ……) そう心の中で付け足して。 しばらく歩いていくと二人は見つけてしまった。 胸に八つの傷を持ち血を抜かれしぼりかすのようになった男の胴体が線路にゴミのように無残に転がっているのを。 「カ、カズキ……これってまさか……? 」 「ナギ! 見ちゃいけない! 俺が調べる! 」 周りが薄暗いせいもあり一見すれば人間の胴体かどうかはわからなかったかもしれない。 しかし不運な事にナギの脳裏にはもしかして人間の胴体か?という考えが浮かんでしまった。 一度脳裏に浮かんだことはなかなか忘れにくいものが人間でありそれが衝撃的なことであるなら尚更な事である。 カズキはナギを気遣いその胴体を見せないように後ろを向かせ駆け寄る。 「こ、これは……」 ホムンクルス、錬金戦団、ヴィクターとの激闘を戦い抜いてきたカズキでさえも見たこともないほど凄惨な状況であった。 頭、両腕、両足は切断され文字通り達磨の状態となった死体。 そして胸の八つの傷や着ている服、体格、から考えて津村斗貴子やキャプテン・ブラボーではないと断定しカズキは安心……しなかった。 (何だこの胴体、まるで血が抜かれたように干からびている……それに首輪をしていない! 確かあの老人は首輪に衝撃を与えたら爆発すると言ってたけど……まさか線路に置き去りにして地下鉄に轢かせたっていうのか!? そんな事をする奴が本当に居るのか……) そんな奴は居ないと必死で否定したい感情はあるが以前出会ったフェイスレスと名も知らない道化師の事を思い出し フェイスレスとの会話がカズキの脳裏を駆け巡る。 『でも、フェイスレス、お前は人を殺すんだろ……だから、約束しろ人は殺さないって』 『それはできないよ~ん。僕には『夢』があるからね。それに君は僕を殺せない』 (いや、フェイスレスがやったとは限らないさ……でもあの人ならやりかねない。 もしフェイスレスがやったなら……俺のせいでこの人は殺されたんだ。) カズキは物を言わぬ無残に転がっている胴体がどこか自分を恨めしそうに訴えているような気がしてならなかった。 この胴体の持ち主――ジャギは決して善人ではなくむしろ因果応報とも言える結果であるが、 人一倍正義感が強いカズキには知る由もなく只 『自分がフェイスレスや道化師を止めらなかったせいで人が死んだ可能性がある』というあまりにも重過ぎる事実がのしかかっている。 「どうしたカズキ……? 何かあったのか? 」 先程からずっと黙っていたカズキを不審に思いナギは背中を向けながらカズキに声をかける。 ナギも大体の状況はわかっているのだろう。身体を震わせながらカズキの返答を待っている。 「……ホームへ戻ろう。いつ地下鉄が来てもおかしくないしね」 無残に横たわる胴体に向かって手を合わせ黙祷を捧げ、 カズキは極めて平然を装う事に努めナギの方へ振り返りホームへ帰る事を提案しナギの前を先導する。。 「カ、カズ……」 ナギは更に言葉を続けようとするがそれは叶わない。 すれ違った時に見えたカズキのあまりにも痛々しく重苦しい表情を見てナギの小さな唇はそれ以上動く事は出来なかった。 ◇ ◆ ◇ 今カズキとナギはS-5駅から地上に出てS-5駅周辺の大地に立っている。 カズキの外で新鮮な空気でも吸わないか?という提案を受けナギも別に断る理由もなかったからである。 二人はホームから地上へ出るとき偶然にも中身が入っていない空のデイパックを見つけた。 あの胴体の持ち主を殺した人物が持ち去ったのかそれともたまたま関係ない人物が持ち去ったのだろう。 一応何かに使えるかと思い今はカズキが担いでいる。 「ふぅ……やはり外の空気はおいしいものだなカズキ」 先程からあまり喋らないカズキを気遣いナギは言葉を発する。 (全く……先程の事でショックを受けているのか? そりゃあ私も驚いたけど…… でもカズキは悪い奴でないのだ。ここは私が元気付けてやらないとな) ジャギの胴体を一瞬しか見なかった事が幸いしてナギのショックはそれほど大きいものではなかった。 何か気が利いた言葉を掛けようとするがナギは唇を動かすことをやめる。 何故ならおもむろにカズキが二つのデイパックを地面に降ろし、左胸に手を当てたからである。 「カズキ。何を……?」 「武装錬金!!!」 「えっ!?」 疑問の表情でこちらを見るナギを尻目にカズキは己の闘争本能を具現化した自分だけの武器――サンライトハートを右手に持ち、 そのサンライトハートを大空に掲げカズキは心の中でフェイスレスの言葉を思い出す。 『そんなにも、僕を止めたいなら、僕を殺すしかない。でも、君は僕を殺すことはできない。 君は背を向け、戦意をなくした相手に刃を向けるほど強くない』 (確かに俺は背中を向けた相手を倒す程戦士として強くない……けど! フェイスレス、もしあんたがあの胴体の持ち主を殺したのならば俺はあんたを許さない! ) そしてカズキは叫ぶ。自分の思いをサンライトハートに乗せて。 「エネルギー全開ッッッ!!! 」 内蔵されたエネルギーを爆発させる事によりサンライトハートの刀身を大空に向かってどこまでも伸ばす、伸ばす、伸ばす。 (俺が迷っている間に拾える命が消されていくのなら……俺がやる事は決まってる! ) 放出されたエネルギーの粒子がカズキの周りに降りかかり、 そして大空に顔を出している太陽の光を受け何とも言えない幻想的な輝きを放つ。 その輝きにナギは心を奪われ一瞬思考が停止するがすぐにナギの思考は再始動する。 「な、何をやっているのだカズキ!? こんな目立つ事をして危険な奴が襲って来たらどうするのだ!? 」 この場合ナギの言い分はもっともだろう。 サンライトハートを上方に伸ばすなど危険人物に自分たちの居場所を教えているようなものだ。 だがカズキは何も答えない。彼にも当然自分の行動のリスクはわかっているだろう。 しかし…… (俺はもう迷わない……殺し合いに乗った人物がもし目の前に現れるのなら俺の全てを賭けて絶対に止めてみせる! たとえ俺の体がどうなってもそれで拾える命が拾えるのなら俺は……それだけでいい! ) 地下鉄の線路で感じた怒り、悲しみ、憤りを糧にした炎のように燃える誓い――『真赤な誓い』が カズキの心にさながらマグマのごとく沸き立っていた。 【B-3 駅周辺 一日目 午前】 【武藤カズキ@武装錬金】 [状態]健康 [装備]サンライトハート@武装錬金 [道具]支給品一式 水分4/5 音響手榴弾・催涙手榴弾・黄燐手榴弾 、空のデイパック [思考・状況] 基本:みんなを守ってみせる 1 ハヤテたちが来るまでナギを守る 2 道化師の正体が気になるけど…… 3 フェイスレスの約束を守る 4 勝君とエレオノールに会ってみたい [備考] ※迷いはなくなりました。殺人を犯す可能性がある人物に対して容赦はしません。 ※ナギからのホモ疑惑は解消されました。 ※周囲3エリアからサンライトハートが上空に向かって放出されたのが確認できます。 【B-3 駅周辺 一日目 午前】 【三千院ナギ@ハヤテのごとく!】 [状態]健康 [装備]首輪探知機@BATTLE ROYALE [道具]支給品一式、不明支給品0~2(本人は確認済。核鉄の可能性は低い) [思考・状況] 基本:殺し合いはしない 1 カズキと一緒にハヤテとジョジョを待つ 2 ハヤテ、マリア、ヒナギク、ジョセフと合流する 3 カズキの恋人という『斗貴子』とやらに会ってみたい 参戦時期:原作6巻終了後 095 いま賭ける、この―― 投下順 097 COOL EDITION 094 仮説 時系列順 097 COOL EDITION 086 漫画キャラバトルロワイアル特別編『SAGA』 武藤カズキ 111 心に愛を 086 漫画キャラバトルロワイアル特別編『SAGA』 三千院ナギ 111 心に愛を
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男の朝は早い。冬木市郊外、森の奥の山小屋で、彼は鶏よりも早く目を醒ましていた。窓の外はまだ真っ暗で、星空が見える。 山小屋の管理人―――それが彼に割り振られた役割だったが、今や違う。 短い黒髪に無精髭、鍛え抜かれた肉体。鋭い目つきで周囲を見回し、男は夢の中で告げられた「記憶」を整理し始める。 聖杯戦争。万能の願望機を巡って行われる、魔術師たちの殺し合い。 魔術師でもない自分が呼ばれたということは、それを何者かが歪んで再現した、本来のそれではない何か、なのだろう。 知る範囲では、これ程の規模を持つ『冬木市』という街は、自分のいた日本には存在しない。海外にもない。 戦場として擬似的に創られた空間、たとえば電脳空間か。あるいは、並行世界に実在するのか。 前者であれば、この自分も電子的な複製データに過ぎず、本人は寝床で高いびきかも知れない。後者であれば――― 男は思考を中断し、布団から身を起こす。睡眠、気力、体力は充分。体操し、水を浴び、朝食を摂る時だ。 深く呼吸した後、軽くストレッチを行い、身支度を整える。そして二階の窓から身を躍らせ、庭先に音もなく着地する。 目の前には、身の丈3mはあろう巨漢。顔を含む全身を、中世欧州の騎士のような甲冑で覆っている。 甲冑は全体が艶消しの漆黒で塗られ、夜明け前の闇に溶け込むかのようだ。 右手には馬上槍(ランス)、左手には盾、腰に大剣と槌矛、傍らには巨大な黒馬。 禍々しいフルフェイスヘルムの奥に赤い眼光が輝き、スリットから焔のような蒸気が吹き出す。 明らかに常人ではない、というか人間ではない。おそらくは英霊、サーヴァントというやつだろう。 俺がマスターだと察知して襲撃に来た敵か……さもなくば、俺のサーヴァント。 男は警戒を解かず、顔をあげて黒騎士に対峙した。 「待たせたな。俺の名は『キャプテンブラボー』。あんたのクラスと、真名を教えてくれ」 堂々とした名乗りに、黒騎士は肩を揺すって笑う。なんと真っ直ぐな瞳、真っ直ぐな声音、真っ直ぐな心根か。 好漢にして好敵手。久しく見ぬほどの。黒騎士は大音声でこう告げる。 「吾輩の名が知りたくばァ、吾輩と戦えェい!!!」 ビリビリと空気を震わす気迫。互いに尋常ならざる好敵手と見極め、男、キャプテンブラボーもニッと笑う。 「腕前を知りたい、というわけか。いいだろう、手合わせ願おうか」 「ふふん。吾輩は騎士ゆえ、この装備で戦う。そちらも武器があれば、好きに用いるがよォい!!」 黒騎士は、ひらりと傍らの黒馬に飛び乗る。ただでさえデカい相手が、さらに巨大な姿となる。 対するブラボーの身長は185cm。決して小男ではないが、騎乗した黒騎士と対峙しては、絶望的な体格差。 「……俺の武器は、コレだ」 ブラボーは、懐から掌に収まるほどの、六角形の金属塊を取り出した。手裏剣ではない。錬金術が生み出した超常の金属『核鉄(かくがね)』である。 だがヴィクターの件が全て解決した後、錬金戦団に返還したはず。これが俺の手元にあるということは―――― 「『武装錬金』!!」 ブラボーが核鉄を翳して叫ぶや、ソレは展開し、無数の六角形の金属チップに分裂し、ブラボーの全身に纏い付く。 瞬時に白銀色のテンガロンハット、襟の長いコート、スラックス、長手袋、ブーツが出現し、彼の身を包んだ。帽子と襟の間から眼だけが見える。 「『防護服(メタルジャケット)』の武装錬金『シルバースキン』。いかなる攻撃も遮断する。あとの武器は、コレだな」 グッ、と拳を突き出すブラボー。 魔術はともあれ、錬金術なら知っている。それが超常の兵器と超常の存在を生み出し、数々の悲劇を生んだことも。 ソレらが人間や動物の「本能」に働きかけて発動するものであるならば、システムとしては『魔術』に近いだろう。 英霊、昔の英雄の霊たちも、超常の力を振るうのならば、魔術的存在だ。ならば、この俺の武装錬金が、拳が、通じるはずだ。 「不足なし。しからば、全力で参れ! ――――いざ尋常にィ、勝負!!」 両者は同時に地を蹴り、相手へ突撃!ブラボーは空中で相手のランスに左手を添えて逸し、懐へ飛び込む! 馬を飛び越え、繰り出される盾を躱し、黒騎士の顔面へ右拳を叩き込む! 「直撃!ブラボー拳!!」 痛烈!黒騎士は後方へ仰け反って衝撃を逸らすが、馬上でバランスを崩す! 「むぅ……!!!」 黒騎士はランスを手離し、両手でブラボーに掴みかかる!ブラボーは逆に黒騎士を掴み、空中で巴投げ! 回転して飛んでいく黒騎士は、空中で体勢を整え、背後の巨木の幹に両足で着地!反動で砲弾のようにブラボーへ突進! さらに腰の大剣を抜き放ち、斬りつける!ブラボーはこれを躱し、振り向き、着地した黒騎士へ駆ける! 「粉砕!ブラボラッシュ!!」 拳打の嵐!もはや色付きの風にしか見えぬ高速のラッシュを、黒騎士は大剣と盾で受け、耐え、凌ぎ、躱す! どちらも譲らず!鎧が軋み凹み、防護服から六角形のチップが舞う!烈風が生じ、地面が爆発し、木々が葉を散らす! 「「おおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」 ◇ 森を駆け抜けながら打ち合うこと十数分、両者は回転跳躍してやや距離を取り、構える! ブラボーは拳を!黒騎士は……盾を! 思い切り打ち込んで来いとの誘い!ならば全力で応えるのみ!! 「一・撃・必・殺!ブラボー正拳!!!」 凄まじい正拳突きが盾の中心を捉え、爆発的衝撃波を発する!黒騎士は盾ごと後方へふっ飛ばされ、崖にめり込んで止まった。 なんとか抜け出して跳躍、着地するが、クラクラと目を回し、そのまま仰向けに倒れてしまう。背後で崖が崩れ去った。 「ぐむぉ……」 「やれやれ。どれ、約束だ。クラスと真名を名乗ってもらおうか」 流石は英霊、互いに手加減はしていたであろうが、なかなかの強敵だった。聖杯戦争でも活躍が期待できそうだ。 ただ、サーヴァントには魔術師や暗殺者、弓兵などもいるという。正面切っての戦いならともかく、搦手から攻められればどうか……。 ブラボーは黒騎士に歩み寄る。どこか遠くで、鶏の声。小鳥たちがさえずり、東の空がしらじらと明け始める。 その瞬間、倒れていた黒騎士の全身が、赤橙色に輝いた。 「!?」 ドン!と騎士の体が数m飛び上がり、空中で半回転してブラボーに頭を向け、顔を向けて手を叩く。 「ブラボー!!おお……ブラボー!!!」 十八番を取られて驚くブラボーに、騎士は笑いかける。甲冑は熱した鉄のようになり、凹みやキズが修復されていく。 「ぐわーーーっはっはっは!!!久方ぶりに、骨のあるやつに出会うたわい!!吾輩、感動を禁じ得ぬ!!」 くるくると身を翻し、騎士はブラボーの目の前に降り立つと、兜を脱いで素顔を見せた。 赤い肌、赤い髪、赤い髭、赤い瞳。豪傑というものを絵に描いたような、初老の戦士の顔だ。 傍らに彼の乗騎が駆け寄るが、その馬も先刻とは違って赤い。そして、騎士はついに名乗りを上げた。 「吾輩のクラスは『シールダー(盾兵)』!!セイバー、ランサー、ライダー、バーサーカーの適性もあるがな!! そして吾輩の真名は……赤の国の赤の騎士!アーサー王の円卓の騎士が一人!!『アイアンサイド』であァる!!!」 怪訝な表情を浮かべるブラボー。あいにく西欧の文学には詳しくないが、アーサー王の円卓の騎士にそんな奴がいたとは。 曙光の中、シールダー・アイアンサイドはブラボーに対して片膝を折り、恭しく礼をした。己の主君と認めた、ということらしい。 「ああ、よろしく頼む、アイアンサイド卿。……で、その甲冑の色は、どうしたんだ」 スックとシールダーが立ち上がり、胸を張り、腕を組む。 「むふん!日の出より正午までの間ァ、吾輩の力は増し続け、最大で七倍となァる!! 先程の吾輩は貧弱な夜中の姿である『黒い騎士』!!『赤い騎士』となった吾輩に比べれば、七分の一に過ぎィぬ!!」 七倍。かなりの実力を見せてもらったが、アレの七倍とは。確かに彼の気力は、日の出とともにぐんぐん上昇している。 であれば、彼を運用するなら日中、それも午前中がよいというわけだ。つまり、今からだ。 クラスと真名が判明したので、ステータスの確認も出来るようになった。ひたすら戦うために存在するような能力だ。 俺の戦闘力と武装錬金を駆使すれば御せぬ相手ではないが、これ以上仲間と戦うのは、互いに無駄な消費である。 準備運動はここまで。水浴びを行い、朝食を摂るとしよう。その前に、確認しておく。 「アーサー王の円卓の騎士なら、聖杯については知っているだろう。あんたは、欲しいのか」 ブラボーの問いに、シールダーは胸を張って答える。 「ふん!必要なァし! ガレス殿のことやら諸々願いはあるがァ、聖杯に願うほどのこともなァし!」 アーサー王の国ブリタニアは滅んだ。王はアヴァロンへ去り、円卓の騎士たちも離散した。 アングル人の国イングランドが生まれ、ノルマン人やフランス人の王を頂き、ウェールズやアイルランド、スコットランドを従えた。 それはそれで歴史の流れ。日はまた昇り、また沈む。幻想世界で生まれ生きる自分には、永遠の戦いこそが似つかわしい。 「そりゃ良かった、俺だってそうだ。ましてや、他人の命を踏みにじってまで手に入れたくはないさ」 ブラボーは帽子を取って笑い、ウインクする。貫き通す信念に偽りはないにせよ、明確な「悪」に与するのは、もうごめんだ。 聖杯を使えば、誰も泣かない世界だって作れるだろう。戦いも争いも、憎しみも不幸もない、平和な世界が。それを願う者もいるだろう。 だが。いかに罪なき救世主が己の血で罪を贖ったと言っても、聖杯のために罪なき者たちの血が流されるのは、己の信念が許さない。 無力な女子供、生還だけを願う者。彼らを護り、助け出す。破壊と殺戮を求め、おのが欲望のままに行動する参加者は、容赦なく打ち倒す。 俺には、俺たちには、それが成し遂げられるだけの力があるはずだ。作戦範囲はこの街ひとつ。手の届く限り、救える命を救ってみせる。 ブラボーの決意と覚悟は、何も言わずともシールダーにも伝わる。やはり同じタイプの男なのだ。 ああ、まるで、ガレス殿のようだ。あの悲しい運命を、この男に辿らせてはならぬ。 「しからば!」 「ああ」 東の空から、朝日が昇る。全ての生命を育む陽光。我が心に、あの輝きがある限り。 「止めるぞ、聖杯戦争を」 「合点承知!!!!」 【クラス】 シールダー 【真名】 アイアンサイド@アーサー王伝説 【パラメーター】 筋力A+ 耐久A+ 敏捷B 魔力D 幸運C 宝具A 【属性】 秩序・善 【クラス別スキル】 対魔力:A A以下の魔術は全てキャンセル。事実上、現代の魔術師ではシールダーに傷をつけられない。 騎乗:C 騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、野獣ランクの獣は乗りこなせない。愛馬ファヴェルハンドに跨る。 自陣防御:C 味方、ないし味方の陣営を守護する際に発揮される力。防御限界値以上のダメージ削減を発揮するが、自分はその対象には含まれない。 また、ランクが高ければ高いほど守護範囲は広がっていく。 【保有スキル】 鋼鉄の決意:A 鋼の精神と行動力とがスキルとなったもの。複合スキルであり、勇猛と冷静沈着の効果も含む。 戦闘続行:A 不屈の闘志。瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 無窮の武練:A+ ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。 心技体の完全な合一により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。 真・真紅の勇者伝説:EX 特殊体質。日の出から正午までの間、戦闘力が増大して行き、正午までの1時間は7倍になる。太陽3倍状態のガウェインすら退けた。 ただし正午から日没までの間は、逆に戦闘力が減少していく。夜間は比較的弱体化するが、それでも単純な戦闘力なら相当の強さ。 強い太陽光線に相当するものを照射すれば、午後でも夜でも強化可能。真上から照らされればなおよし。 護国の鬼将:B あらかじめ地脈を確保しておくことにより、特定の範囲を"自らの領土"とする。 この領土内の戦闘において、領主であるアイアンサイドは高い戦闘力ボーナスを獲得できる。 『赤き鉄騎の護国卿』はこのスキルで形成した領土内においてのみ、行使可能な宝具である。 【宝具】 『無敵鋼人大胆不敵(インヴィンシブル・アイアンサイド)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:- シールダーたる所以の宝具にして、騎士としての装備一式。全身甲冑、馬上槍、大剣、槌矛、盾、そして乗騎ファヴェルハンド(黄褐色の足)を含む。 甲冑は堅牢無比で、衝撃・閃光・炎熱攻撃を吸収し、装備者の体力と負傷を治癒する。シールダーとして召喚されたため、防御力はさらに向上している。 日の出から正午までは日輪の力を借りて赤く輝き、午後は緑色、夕方は藍色、夜間は黒に変化する。バスターバロンではない。 乗騎は馬鎧を纏い、完全武装した巨漢の主人を乗せて自在に走り、その戦闘力も相当なもの。倒されても魔力によって蘇る。 『赤き鉄騎の護国卿(ロード・プロテクター)』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1-50 最大捕捉:1000 レンジ内に多数の鉄騎兵(アイアンサイズ)を召喚する。鉄騎兵は自律行動する鋼鉄製甲冑で、槍と盾と大剣と槌矛で武装し、鋼鉄製の馬に乗る。 サーヴァントに及ばぬものの、主君アイアンサイドと同様に戦闘力と色が変動し、正午には7倍となる。スキル「護国の鬼将」で形成した領土内でのみ行使可能。 17世紀の清教徒革命で、オリヴァー・クロムウェルは私財を投じて私設軍「鉄騎隊(アイアンサイズ)」を編成し、国王処刑後「終身護国卿」の地位についたという。 【Weapon】 『無敵鋼人大胆不敵』一式。 【人物背景】 Ironside。イロンシッドとも。アーサー王伝説に登場する円卓の騎士の一人。トーマス・マロリーの『アーサー王の死』(15世紀後半)に「赤い国の赤い騎士」として登場する。 彼はアーサー王にも従わぬ剛勇無双の騎士で、全身を赤い甲冑で固め、日の出から正午まで力が増し、正午には七人力となった。ゆえに30年間不敗を誇り、かつてガウェインをも退けた。 また、彼の愛人の兄弟がブリテンの騎士に殺された復讐として、ブリテンの騎士を殺しては埋葬もせず木に吊るしており、その数は40人以上にも及んだ。 ある時、彼は西方のシリー諸島の女王ライオネスに恋慕して、その城を2年間包囲し、ライオネスの姉妹ライネットがアーサー王に助けを求めに来た。 するとガウェインの弟で台所の下働きをしていたガレスが立候補する。彼は道中で黒い騎士ペルカルド、緑の騎士ペルトレープ、赤い騎士ペリモネス、藍色の騎士ペルサントを次々と討ち破り、 「赤い国の赤い騎士」アイアンサイドと決戦を行った。ガレスは日中に彼と戦い、正午を過ぎて午後になっても決着はつかず、ついに夕方になってアイアンサイドを打ち倒した。 アイアンサイドはガレスに事情を話して許しを請い、ガレスは彼を許して自分の部下とした。ライオネスは自分を救ったガレスの妻となり、アイアンサイドは彼女に損害賠償をした。 ガレスがアイアンサイドとその部下を伴ってブリテンに帰ると、アーサー王は喜んで彼らを臣下の列に加え、「円卓の騎士」の一人としたのであった。 その武勇は衰えず、馬上槍試合ではボールスやラモラックとも互角に戦い、メレアガンスが160人の騎士を放った時はペレアスと共に10人の騎士を率いて奮戦したという。 「赤い騎士」という存在は、アーサー王伝説の様々な話に登場する。クレティアン・ド・トロワの『ペルスヴァル』では、アーサー王から黄金の盃を奪った赤い騎士イテールがおり、 ペルスヴァル(パーシヴァル)が彼を殺してその赤い鎧を奪い取ったとある。ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハの『パルチヴァール』にも見える。 ガウェインやガラハッドも一時「赤い騎士」と呼ばれており、ユーウェインが倒したエスクラドスも「赤い騎士」であったという。 アイアンサイド(鉄面、鉄騎、勇敢な者)という人物は、マロリー以前には1400年頃イングランドの『カーライルのカール』に「アーサー王に仕える円卓の騎士」として見える。 彼は巨人やドラゴンを退治した勇士で、常に武装していることからその名で呼ばれ、ファヴェルハンドという馬に跨り、「緑の騎士」を子に持つとされる。 豪放磊落なガレス大好きおじさん。ランスロットやパーシヴァル、ガウェインらとも同格の猛将。独立領主であったため、アーサーも同輩程度にみなしている。 甲冑の下は赤褐色の肌に赤い体毛、赤い瞳の歴戦の老騎士。身長が3mもあり、横幅と筋肉量も相応。悪には容赦しないが、女性とは戦わない主義。 【サーヴァントとしての願い】 なし。聖杯の探求も面白そうではあるが、弱きを助け強きを挫く方が騎士道的に考えて善。 【方針】 夜間は行動せず、日中に敵を見つけたら戦う。夜間でも敵に遭遇すればやむなく戦う。 【カードの星座】 牡羊座。 【マスター】 キャプテンブラボー@武装錬金 【weapon】 『核鉄(かくがね)』 錬金術が生み出した超常の合金。見た目は掌に収まるほどの大きさをした六角形の金属塊。 使用者の闘争本能に呼応して展開し、使用者独自の形と特性を持った超常の特殊兵器「武装錬金」へと変化する。 本能に働きかける事で所有者の治癒力などをある程度高めることも可能だが、多用は身体を酷使し寿命を縮める。 破壊された核鉄はひびが入り、一時的に使用不可能となるが、時間が経過すれば自動修復され使用可能となる。 キャプテンブラボーの所有する核鉄は、C(100)のシリアルナンバーが刻まれている。またもう一つ、殉職した部下のものであったLII(52)の核鉄を持つ。 後者の核鉄を使った武装錬金は、前者のものとは色やデザインが異なる(アナザータイプ)が、能力や特性は全く同じである。 『シルバースキン』 防護服(メタルジャケット)の武装錬金。特性は「外部からのあらゆる攻撃の遮断」で、衝撃を受けると硬化し、装備者に圧倒的な防御力を与える。 白銀色で、テンガロンハット、襟の長いコート、スラックス、長手袋、ブーツで全身を覆う。両眼は露出しているが防御に問題はない。 物理攻撃はおろかNBC兵器や超常のエネルギードレインをも完全に防ぎ、宇宙空間でも内部は無事。六角形の微細な構造体の集合であり、ある程度自由に形を変えられる。 防御力を上回る攻撃を受けるとチップ状に分解するが、瞬時に再生するため貫通は至難。二着を「重ね着」することも可能。 攻撃力はないが本人が超人的な格闘術の達人であり、超常の超硬質合金で全身を覆っているため、破壊力は抜群。同じ錬金術で創られたホムンクルスには致命傷を与えられる。 霊体やサーヴァントに効くのかは不明だが、核鉄自体が魔術礼装っぽいのと、何より彼の攻撃には尋常ならざる熱い魂が篭っているため、問題なく効くものとする。 防御面では、その特性ゆえ超常の攻撃をもシャットアウト出来る。 『シルバースキン・リバース』 シルバースキンを「裏返し」にした状態。着せた相手の「外部へのあらゆる攻撃の遮断」を特性とする「拘束服(ストレイトジャケット)」の武装錬金。 対象に強制的に装着させることで効果を発揮し、相手の攻撃態勢に反応して強力な束縛効果を与え、そのまま内圧を強めて圧殺(プレス)することも可能。 拘束力はシルバースキンの防御力と同じで、並大抵の攻撃では破壊できない。脱いでいる間は無防備になるが、もう一つの核鉄を武装錬金に変えて防護服を纏えば問題ない。 紐状や網(ネット)状に変化させて相手を捕獲することも可能で、30人の怪人を一度に拘束でき、強敵には核鉄を両方使って二重に拘束することも出来る。 おそらくサーヴァントの捕獲すら可能。ただ精密に動かすことは出来ず、接触した相手に自動的に装着されるため、標的への射線上に割り込まれるとそちらに装着されてしまう。 【能力・技能】 『13のブラボー技(アーツ)』 人の身でありながら、激しい鍛錬の末に超人の域に至った身体能力から繰り出される技。全貌は不明。 素の筋力・耐久力・敏捷性・反応速度も尋常ではなく、跳躍の高度や距離は数十m以上に達し、通常攻撃でも周囲の地面が爆発する。 なお錬金術師や魔術師ではなく戦士であるため、錬金術や魔術の素養はない。ある程度の基礎知識を学んだ程度である。 流星・ブラボー脚:天高く跳躍し、落下の勢いで踏み潰すキック。電柱を数十cm地面にめり込ませる。 直撃・ブラボー拳:不意打ち気味に放たれる、岩をも砕くパンチ。 粉砕・ブラボラッシュ:怒涛の勢いで拳の連打を繰り出す。数十人の相手を纏めてふっ飛ばし、余波で大型の邸宅を瓦礫の山に変える威力。 両断・ブラボチョップ:手刀。刀剣の如き切れ味。海を長さ数十m、幅と深さ数mに渡って両断し、数十秒間その中を歩けるほどの威力。 一撃必殺・ブラボー正拳:必殺の正拳突き。踏み込みの余波で地面が爆発・崩壊する。 心眼・ブラボーアイ:鍛え抜かれた己の眼力で、対象を解析する。 悩殺・ブラボキッス:投げキッスを放ち、一瞬だけ女性をちょっぴり魅了する。 退却・ブラボダッシュ:ゲーム版で登場。戦術退却用の高速移動技術で、まるで消えるように逃走する。 【人物背景】 和月伸宏『武装錬金』の登場人物。アニメでのCVは江原正士。年齢28歳、身長185cm・体重75kg。 秘密組織「錬金戦団」の戦士長の一人。戦士として活動する時は常にシルバースキンを纏っている。素顔はやや顎髭が生えた黒髪短髪の男性。 強く厳しく優しく、責任感と正義感に溢れた熱血漢で、非任務時はサーフィンやナンパも行うなどノリはいい。割と変人だが、周囲からの信頼と尊敬は厚い。 本名は「防人衛(サキモリ・マモル)」。過去の事件での苦い経験から本名を捨て、「キャプテンブラボー」を名乗る。 歴戦の戦士として戦闘能力は極めて高いが、ある戦いで全身に重傷を負い、やや回復はしたものの全盛期には及ばない状態……の、はずである。 【マスターとしての願い】 なし。他人の生命を犠牲にして己の願いを叶える行為は、彼の信念に悖る。 【方針】 聖杯は不要。可能ならば破壊する。生還を望む者は救い、破壊・殺戮・戦闘を望む者は打ち倒す。 【参戦時期】 本編終了後。だが返還したはずの核鉄二つを所有しており、身体能力も全盛期に近い状態。