約 2,998,410 件
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/15276.html
【検索用 くろいえのく 登録タグ 2011年 VOCALOID く ホシノP 初音ミク 曲 曲か】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ホシノP 作曲:ホシノP 編曲:ホシノP 唄:初音ミク 曲紹介 電波女と青春男が楽しみすぎて夜も眠れず。 曲名:『黒い絵の具』(くろいえのぐ) 歌詞 (ピアプロより転載) 淡い幻想を抱く 僕の下らぬ妄想 君は知っていたんでしょ 不完全な音に埋もれ気付けば 感情も何もない僕がいた 分かってんだ、思い通りの世界なんて無いって 認められぬだけ 描いた願いと足らぬ画材 その隙間 潰す黒く 濁り蝕む現実 不安定な拍に揺られ気付けば 願望と欲だけの僕がいた 分かってんだ、思い通りの世界なんて無いって 認められぬだけ 覆った脳裏を掠めた声 その意味も 思い出せず 分かってんだ、思い通りの世界なんて無いって 認められぬだけ 描いた願いと足らぬ画材 その隙間 潰して 分かってんだ、思い通りの世界なんて無いって 認められぬだけ 覆った脳裏を掠めた声 その意味も 思い出せず 潰す黒く コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/5124.html
あかいえのぐとまぐろ【登録タグ あ たこロスのマグロP 巡音ルカ 曲】 作詞:黒サムネ 作曲:黒サムネ 編曲:黒サムネ 唄:巡音ルカ 曲紹介 オオマさん、太陽にだって行けるよね? 大切なあなたとなら・・・きっと。 歌詞 太陽に着陸したら 魚がいるのを確かめに・・・ 行こう きっといるわ マグロだって・・・ すごくすごく遠いけど 案外早く着きそうだわ あなたとなら コロナホールをくぐったら ダークフィラメントが見えるの もう少しね プロミネンスの絵を描きたくて 赤い絵の具だけ多めに買ったの お魚釣りには興味はないけど マグロが釣れたら アタシのものよ 太陽に着陸したら マグロがいるのをたしかめよう きっとたくさんいるわ プロミネンスの絵が描けたら フレアの丘に飾ってみよう ふたりだけの展覧会・・・ プロミネンスの絵を描きたくて 赤い絵の具だけ多めに買ったの お魚釣りには興味はないけど マグロが釣れたら アタシのものよ 太陽に着陸したら マグロがいるのをたしかめよう きっとたくさんいるわ プロミネンスの絵が描けたら フレアの丘に飾ってみよう ふたりだけの 特別な展覧会・・・ 合わせて聞きたい曲 コメント ルカの声がしっかりはっきりしていて、歌詞を耳で聞き取れる、耳で歌詞がわかるのがいいと思いました。奇妙な内容の歌詞ですが、聴いていると不思議と引き込まれていきます -- 名無しさん (2009-05-07 20 57 42) 良曲なのに再生数とコメントが伸びない不思議 -- 名無しさん (2009-06-03 10 37 02) ^^ -- 名無しさん (2009-06-21 09 08 59) 不思議ではない、とだけ言っておきましょう。 -- 名無しさん (2009-06-30 02 38 05) 10月10日はまぐろの日です -- あいすばか (2009-10-04 22 19 38) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/77.html
溶けない雪第一話 溶けない雪第二話 溶けない雪第三話 溶けない雪第四話 溶けない雪第五話 溶けない雪第六話 溶けない雪第七話 溶けない雪第八話 溶けない雪第九話 溶けない雪第十話 溶けない雪第十一話
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/10645.html
とけないゆき【登録タグ お菓子P と ふかふかP 初音ミク 曲】 作詞:たると(お菓子P) 作曲:ふかふかP 編曲:ふかふかP 唄:初音ミク 歌詞 (ピアプロより転載) 冬の空から降り続く雪は 私の想いと共に積もるよ 君と私の微妙な距離感 二人の心離れる気がして ただ傍にいられるだけでいいと 人混みの中手を伸ばした 君の手の温もりが欲しいから 寒い季節も大好きなんだよ 「ねぇ 今どこにいるの」と呟く 寂しさと愛しさを抱きしめて 白い吐息が消えていった 永遠に続くはずの冬でも 何かをきっかけに崩れてゆく そして真っ白に染まった街も いつか溶けて消えてしまうの? もしも春が来て雪が溶けても 私は溶けない雪でありたい コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/47192.html
であいえのぐ【登録タグ IA Muufe VOCALOID て 曲】 作詞:Muufe 作曲:Muufe 編曲:Muufe 唄:IA 曲紹介 絵面といい歌詞といい何を参考にしたか明らかですが、今年どハマりした漫画をベースに作りました( ̄▽ ̄) ポジティブになれるような、ボカロバラード曲。 歌詞 (piaproより転載、一部編集) 空っぽな私のスマホが 皆との写真で埋まってく 写ってるのはいつもの日々 それは私を変えてきた日々 孤独は慣れたはずだったのに 褪せた感覚染め変えるぐらい 混じり合わないと思った 色が混ざった場所が 私達の場所だった 色んな出会いに彩られ私は 一つずつ少しずつ変わってゆく 「人間は醜い」と そう思って歩いてたのに 人を傷つけ拒み続けた私が もっと傍にいたいと願うような あなたに出会った時 モノクロの時間が色を帯び出した 本当は他人が怖いから 信念の槍 振るう人や 本当に他人が怖いから 「おかしいのは自分だ」 と逃げた人や 「ありのままじゃ弱い自分は 何の価値もない存在だから」と クールな仮面の下で 狂ったように走った 人もここに集まった 色んな出会いに彩られ皆も 一つずつ少しずつ変わってゆく 恐怖に塗りつぶされていた 視界も透き通るほど 暗闇でも誰かの差し出すその手が 光となってキャンバスへ導くんだ みじめな絵を描くことあろうが 絆色は尽きない 色んな強さもメッキも必要な世界 痛いくらい無理したりするけれど 時にはありのままの色を見せ合おうよ 皆今こうして話してるように コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4493.html
使い魔を召喚した日の夜、ルイズは夢を見ていた。 それは、幼い日の記憶。 雪の中での記憶。 夢の中のルイズは、今より10程も幼い姿をしていた。 季節は冬から春へと変わる頃。 その年の冬は暖かく、過ごし易い冬であった。 しかし、冬の終わりに雪が降ったのだった。 降ったと言っても、足先が埋もれる程度でしかない。 だが、ルイズは雪に喜び駆け回った。 誰にも踏まれていない新雪に、小さな足跡を残して駆ける。 屋敷から見える風景は、全て真っ白に染まり、陽光を反射してキラキラと輝いている。 白く染まった植え込みをかき分け、ルイズは走った。 ルイズは石のアーチをくぐり、中庭の入り口に立つ。 池のほとりの船にも雪は積もり、真っ白な小島が浮かんでいる。 白い石で出来た東屋は、その白さを純白に変えている。 何時もとは違う中庭の美しさに目を奪われるが、直ぐに此処まで来た目的を思い出す。 叱られる度に、ルイズはこの場所へと逃げ込んでいたのだが、この日は違った。 この日は単純に、お気に入りの場所で雪遊びをするために来たのだ。 ルイズは、両手で雪を掬い、上に放り投げて撒き散らす。 空中に舞い散る雪は、陽の光を乱反射しながら降り注ぐ。 飽きる事無く、ルイズは何度も何度も雪を撒き散らした。 『キレイ、ずっと見ていたい……』 何時までそうしていただろうか、太陽はもう少しで天頂に差し掛かろうとしている。 陽が高くなってきた事で、雪は溶け始めていた。 その事に気が付いたルイズは、雪を撒き散らす事をやめて雪で小さな塊を作った。 その塊に、残っている雪をかき集めて中位の塊にする。 そうやって作った、二つの雪塊を持って、ルイズは東屋へ足を踏み入れた。 『ココなら大丈夫……』 東屋の中は、外よりも温度が低くヒンヤリとしている。 ルイズは、大きさが少し違う雪玉を積み重ねる。 出来上がったのは、30サントほどの大きさの雪だるまであった。 石で眼を造り、完成させる。 だが、何かが足りない。ルイズは頭を捻る。 雪だるまを見つめて考える事、数秒。 ルイズの脳裏に光が閃き、その何かに思い当たった。 指を伸ばして、雪だるまの両目の上の雪を削る。 雪だるまに太い眉毛が出来上がり、先程までより生き生きしているように思える。 ルイズは雪だるまに、様々な事を語った。 魔法が如何しても成功しない事。その度に母にしかられ、使用人には姉と比べられる事。 上の姉は意地悪で厳しいが、下の姉は優しいから好きだということ。 もう直ぐ、晩餐会が開かれて、憧れの人と会えるという事。 他にも、印象に残った出来事。どうでもいい些細な出来事も雪だるまに話した。 語り終わってからルイズは、物言わぬ友達に寂しく思った。 「……貴方も、話せれば良いのにね。 そうなったら、もっと好きになれるのに」 そう言ってルイズは思いつく。 「そうだわ。私が魔法を掛けてあげる。 春になっても溶けなくて、話す事が出来る様になる魔法よ。 今なら、きっと出来ると思うの」 短い杖を取り出し、魔法を唱える。 ルイズは、そんな魔法など知らなかったが、そうなる様に思いを込めて詠唱する。 魔法を掛ける為に、杖で雪だるまを指し示す。 だが何も起こらない。 爆発すら起こらず、雪だるまに変化も見られない。 もう一度魔法を掛けるべく、杖を振りかぶる。 だが、その行為は聞こえてきた声に中断された。 「ルイズ! そこに居るのでしょう? 早く出てきなさい。 今日も魔法の練習ですよっ!」 それは、ルイズの母カリーヌの声だ。 声にホンの少しの怒りを滲ませ、呼び掛けている。 ここで出て行かないと、苛烈なお仕置きが待っていることだろう。 ルイズは身を縮ませて、カリーヌの前に出て行った。 「ルイズ、遊んでばかりではいけませんよ! 貴女は、まだまだ多くの事を学ばねばならないのですから」 ルイズは、カリーヌに手を引かれて屋敷に戻っていった。 次の日、再び中庭を訪れたルイズが見たのは、東屋の中にある水溜りであった。 水溜りの中には、小さな氷の欠片が浮かんでおり、ルイズは涙を浮かべて、それをそっと胸に抱いた。 ・・・ その冬の出来事以来、ルイズは雪だるまを造る事はなかった。 一日限りの友達を亡くした事実は、幼いルイズの心を打ちのめし、心から魔法を渇望するようになったのであった。 しかし、そんな記憶も成長するにつれ、唯の思い出へと変わり、思い出す事も無くなっていた。 心の内に残るのは、何に変えても魔法を使えるようになるという目標のみであった。 ・・・ ルイズは眼を覚ました。 窓から射す光は太陽の暖かい光ではなく、双月の冷たい光である。 月の位置から判断するに、時刻はまだ深夜だ。 『おかしな時間に眼を覚ましたものね。 始めての魔法の成功で、気が昂ぶっているのかしら? それとも、召喚したものが原因?』 ルイズは眼が覚めた原因を考えるが、どちらもあり得る様に思える。 『魔法が成功したときの興奮は忘れられない。 でも…… それは、直ぐに落胆に変わってしまった。 なら、呼び出したもののせいであんな夢を見て眼を覚ました?』 ルイズは、その時になって自分が泣いていた事に気が付いた。 目尻に触れると湿っている。 明かりを付けて、鏡で確認すると頬には涙が流れた跡が残っている。 幼い頃を懐かしむように、ルイズは眼を閉じる。瞼の裏にはあの時の光景。 溶けて土と交じり合い、泥と成ってしまった友達の姿。 残った一握の氷。 ルイズは何かに気づいた。 顎に手を当てて黙考する。 夢に見た光景と、自分の記憶を照らし合わせる。 『あの時拾った氷は如何したんだっけ? 直ぐに溶けてしまった?』 氷なのだから溶けるのは当たり前だ。 しかし、何かが引っかかる。 『でも、大事にとっておいたような気がする。 でもどこに? 私の部屋?』 ………… 「氷は……溶けなかった?」 ・・・ 赤と青の月の光がソレを照らす。 ソレとは、ルイズが召喚して中庭に放置した使い魔であった。 ソレの周りの空気は冷えて、ソレが冷気を放って居るのが判る。 まん丸の瞳と、力強い眉。 そして、限りなく澄み切った氷の結晶が胸に埋め込まれていた。 本来ならば物言わぬ物であるが、幸い時刻は深夜。 誰もソレの事を見ては居ない。 「ルイズ、また会えたのだ」 誰も居ない中庭に、小さな呟きが聞こえた。 続かない 「ロマンシングサガ3」から『ゆきだるま』を召喚 戻る
https://w.atwiki.jp/wiki13_cocktail/pages/807.html
色々な色があり、台紙に対応した絵の具を使用すると、対応した台紙に色を塗り装備のスロットに挿す事が出来るようになる。 全部で8色あり、赤・青・黄・緑・紅・紫・白・黒の絵の具がある。 絵の具作成はアルケミストのみが作成可能。 ○色の絵の具 材料:○ハーブ 1個 魔女の水薬 1個 乳鉢? 1個 ○は、それぞれ作りたい色のハーブを入れてください。 例:白色の絵の具=白ハーブ。 例外は、紅色の絵の具と紫の絵の具と黒色の絵の具。 紅色の絵の具=赤ハーブと黄ハーブ、魔女の水薬、乳鉢です。 紫色の絵の具=赤ハーブと青ハーブ、魔女の水薬、乳鉢です。 黒色の絵の具=赤ハーブと黄ハーブと緑ハーブ、魔女の水薬、乳鉢です。
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/12782.html
このページはこちらに移転しました 100円絵の具 作詞/( A`)モヲトコ 100円で出会ったキミは 何かと自己主張したがるね 思いのままに薄まって欲しいのに。 100円で出会ったキミは 原色のまま居座ろうとするね 思い通りの色はもう出せない。 使い勝手が悪くって 思わず捻り水に沈めた キミが消えてどうやら僕は気付いたみたい もっと高い絵の具を買おう。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/242.html
318 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/02/02(土) 15 40 48 ID KeJEi2Pv 田村夏夢視点より 私が健二と初めて顔を合わせたのは、今から約5年前、私が小学5年生の時だ。 今思うと恥ずかしい事だが、当時の私には一人も友達というものがいなかった。 別にいじめられていたわけではない。 人付き合いが苦手だとか、嫌いだとかいう理由でもない。 ただ単純に、一人が好きだっただけだ。 何でそうだったのかは今でも解らない。 ただ、漠然と一人が良いとは思っていた。 一人になるという事は、周りから離れる事と同じ意味だ。 小学生の頃は、寄ってくる人達に冷たく当たって、近づかせない様にしていた。 悪口を言った。 無視した。 嫌がらせをした。 本当に、あの時の人達には悪い事をした、と今でも反省している。 私が一人で孤立していた事に気付いて、それをやめさせようとしただけだったのだから。 孤立していたのではなく、自分から離れていた。 私が人の呼びかけを、助けを拒んだのは、それだけの違いだっただけだ。 健二と初めて会ったのは、その頃の事だ。 健二は他にも数多くいた、私に近づこうとしてくる一人だった。 いつも笑いながら近づいてきて、私に対してよく話掛けていた。 その行動は、孤立していた私を周囲に溶け込ませようとしてきた人達と、同じ様な行動だった。 しかし、健二はそんな人達とは違うところがあった。 やっている事自体は、他の人達となんら変わりはなかった。 だが、何回無視をしても、何回汚い言葉を吐いても、 何回嫌な事をしても、健二は私に近づこうとするのを止めようとはしなかった。 他の人は、直ぐに諦めたというのに。 いつも私に、 「寂しくないの?」 そう、聞いてきた。 そう聞かれる度に、うっとうしいな、等と心中で呟いた。 自分から一人になりたいのだから、好きにしてくれればいい。 その頃の私は、そんな事をいつも健二が来る度に思っていた。 気付けば、一人が好きだという行動理由が、一人にならなければならない、と入れ替わっていた。 そんな自分を、よく分かっていたつもりになっていたのだろう。 自分はずっと、こんな感じで生きていくのだと、確信に似た予想を自分に立てていた。 しかし、そんな予想はただの勘違いだった。 あれほど分かっているつもりでいた未来は、簡単に只の錯覚だと思いしらされた。 何か劇的な変化ではない。 ただ、簡単な事に気付いたのだ。 319 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/02/02(土) 15 51 04 ID KeJEi2Pv それは、5年生での運動会、昼休みの事だった。 珍しい事に、一日に数回私に話掛けてくるアイツが来なかったのだ。 まだ昼なのでこれから来るという事もある。 だけど、いつも通りなら昼までには5回位は私が居る所に来ている筈だ。 行事という事もあるし、団体行動ばかりで一人だけの行動が少なかいから、 今日は来ないのかもしれない。 その事に安堵し、両親と一緒に昼食を食べていた。 運動会なだけに、いつもより豪華な昼食なのは、よくある普通の事だろう。 唐揚げ、玉子焼き、エビフライ、パスタサラダetc…… 母は料理が上手いので、オカズ達が分相応以上に美味しい。 父も美味しそうに食べている。 私はあまり食べない方なので、名残惜しいながらも昼食を終え、お手洗いに行く事にした。 トイレは小学校の本校舎にある1階を使用する事になっている。 1階のトイレを使おうとしたが、誰かが居る可能性があった。 理由としてはそんなところだ。 普通だったら使用が禁止されている、自分達の教室がある階のトイレを使う事にしたのは。 2階のトイレに到着し、お手洗いを済ませる。 その後、誰も居る気配がない2階の雰囲気が気に入ったせいだろうか。 なんとなしに一つ一つの教室を端から順に覗いていった。 端から順番に、誰も居ない教室を見回していく。 端から純に見回していき、遂に一番最後の教室――私が普段居る5年3組までたどり着いた。 いつもは、ガヤガヤ人が沢山居る教室。 それが静まりかえって、誰も存在していない教室の中身を想像し、知らず知らずの内に微笑む。 想像したせいもあってか、何かを欲する様に教室の中を覗き込む。 しかし、想像と外れ、教室の中に、いつも私に話掛けてくるアイツが居た。 その姿を見た途端、私は呆然と立ち尽くし、教室に居るアイツを眺めていた。 教室にアイツが居る。 ただそれだけの光景なのに、 私はしばらく物を考える事すら出来ないでいた。 そんな私の姿に気付いたのか、やや驚いた様な顔をしながらアイツが近づいてきた。 彼は私の立ち尽くした姿を見て、あろう事か 「どうしたの?」 そう言ってきた。 今日初めて聞いた彼の声。 何も考える事が出来なかった私は、その言葉で消えた。 だが、何かを考えようとした時には目の前の彼に問いかけていた。 「何でこんな所に居るの?」 それは、自分らしくもない震えた声だった。 まるで、想像している事の通りでないのを祈るような。 そんな震えだった。 私の声を聞いた彼は、バツが悪そうな顔をしながら頬をかいていた。 「んー………ここからの景色が好きだから眺めていたんだよ」 320 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/02/02(土) 15 51 52 ID KeJEi2Pv その自分の言葉に納得した様に、彼は何度も頷く。 まるで、その理由もあるな、と自分で思い出した様な仕草をしていた。 その姿を見て、自分の想像通りだったのだと確信した。 「あのさ……だったら、なんでこんな所で昼食を食べていたの?」 「…………なんで、っていわれてもなぁ………」 そう、今目の前に居る彼はこの教室で昼食を食べていた。 その事を、机の上に置いてあるパンの袋が証明している。 彼以外、誰もいない教室。 文字通り誰も、親もいない教室。 弁当ではなくパンを、彼は食べていた。 普通だったら、私の様に親の弁当を食べながら、親と運動会の話をする。 そんな当たり前ともいえる光景が、ここにはなかった。 ここまで揃えば、小学生の私でも容易に想像出来る。 この子の親は、運動会に来ていないのだ。 仕事の関係なのかどうかは分からない。 分からないが、彼はそのお陰で独りだった。 目の前に居る彼は、この教室で孤独だったのだ。 外ではなく、隠れる様に校舎に居た彼。 彼はこの教室で、パンを食べていた。 親の手作りの弁当などではなく、大量生産されているパンを。 そんな彼を見て、私は羨ましいとは思えなかった。 自分が望んでいたものが、目の前にある。 なのに、それを憧れることも、そうなりたいとも思わなかった。 自分が憧れた独りというものは、本当は憧れる様なものではなかったのだと。 なる時には本人の意思に関係なく、回避出来ないようなものなのだと、 気づいてしまったから。 自分が憧れていたものの正体を知ってしまって、 また呆然と立ち尽くしてしまいそうになった。 こんなにも虚しいものを求めていた自分が、一番虚しかった。 だけど、そんな自分の心情は無視した。 無視して、目の前の彼の手を掴む。 私にはやるべき事がある。 それを理解した上での行動だった。 いきなり手をとられた事に驚いたのか、 今度は彼が、さっきの私の様に呆然としていた。 しかし、そんな彼の様子も私は無視して、手を引っ張りながら教室を出た。 自分が引っ張られているという事に気付いたのか 「ぇ…ちょっと、どこいくのさ」 そう私に疑問を投げかけて、彼は足を止めた。 引っ張りながら教室までは出られたが、彼が立ち止まっていてはここから先には進めない。 321 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/02/02(土) 15 52 47 ID KeJEi2Pv 男子1人の体重を引っ張る事なんて、いくら運動神経が良い私とはいえ、さすがに無理がある。 立ち止まっていると、昼休みが終わってしまいそうな焦りがあったのか、 私はそんな彼に対して怒鳴っていた。 「ついて来れば分かるから大人しくしてなさいよ!!」 なんで自分が怒鳴られたのか分からないのか、 いつもと態度が違う私を見てなのかは分からないが、また彼は呆然とした。 何故そうした態度をとったのか、分からない。 だけど、そんな事はどうでもいい。 彼を連れていくのが、私が今、やるべき事だ。 彼を引っ張りながら階段を降り、少し長めの廊下を歩き、校舎の玄関まで着いた。 そこまで来た時、私が外に行こうとしているのに気がついたのか、 繋いだ手を通して、彼がビクッ、と怯えたのを感じとった。 そんな反応も、彼の手を強く握り、無視した。 玄関を出て外に出る。昼休みが始まってから大して時間が経っていないためか、 昼食を食べている人は沢山居る。 親と子で。 そんな風景を見て思わず足を止めるも、直ぐに歩きだす。 彼の足取りが段々重くなっていくのが分かる。 凄く引っ張るのが困難になってきた。 だが、そんな重い足取りごと彼を引っ張って、引っ張って、ようやく着いた。 少し息を切らしながら帰ってきた娘を見て、母や父も少し驚いた顔をしていた。 それも無理はない。 今まで、私が同い年位の子を、両親達の所に連れてきた事などないからだ。 しかし、そんな両親の反応も今ではどうでもいい。 私は、彼の手を放し、両親の前に立たせた。 彼は、私が何をしようとしているのか全く分からない、というような顔をしていた。 「私またお腹空いちゃって、また昼食を食べたくなったの。 それで、この子も少しお腹が空いちゃったみたいだから、一緒にそのお弁当を食べてもいいかな?」 「えっ?」 私が両親に言い終えた途端に、彼は疑問の声を上げた。 両親の方は、私の言葉を聞き、なんとなく事情を察した様だった。 「そういう事なら二人共食べるといい。 今日は母さんが張り切っちゃったみたいで、まだ沢山残っているからね」 「別に張り切ってなんかいません。 いつもこんな感じでしょ?」 父は簡単に承諾し、母は見栄をはった。 その言葉を聞いて、彼はまた震えていた様だった。 何で震えたのかは私には分からない。 だけど、自分がやった事は決して、間違ってはいない事を感じた。 「それで―――その子は誰なの?」 至極当然な質問を、母は私に聞いた。 本人に聞かなかったのは、母なりの配慮なのだろう。 「この子は……」 その問いに、私は返答に困った。 322 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/02/02(土) 15 54 44 ID KeJEi2Pv 彼は- 彼は- 彼は- 彼は- 彼は- 馬鹿みたいに、彼は-の続きの言葉を考える。 考えているうちに、ある言葉が唐突にうかんだ。 こう言ってしまっていいのかは分からない。 彼とはまだ仲が良いわけでもない。 だけど私はその言葉を言った。 迷いを振り切って、言った。 「私の友達だよ」 この日、私に初めての友達が出来た。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/873.html
368 :溶けない雪 [sage] :2007/10/09(火) 18 47 25 ID QQ61Wk/i 5 水無月 雪梨視点より 「それじゃあ、僕はこっちだから」 そう言い、彼は私と反対方向に向かい、帰っていきました。 私は帰りながら、今日の彼との会話を思い出していました。 それなりに、話をする事は出来たけれど、 内容が内容なので会話というのも少し首をかしげるけど。 その内容とは、 私が彼に興味を持ったという事。 会話の内容を思いだし、私は苦笑しました。 我ながら、意味が分からない事を言ってしまった。 大体、興味を持たれた人が、興味を持ったなどと言われても、 どうすればいいのか分からないだろう。 全く、いくら彼に話掛けられて動揺していたとしても、 微妙な雰囲気にするのは頂けないと思う。 でも、普通じゃない会話をしていたから、 彼も私に少なからず興味を持ったはず。 それはそれで結果オーライだろう。 私は彼に興味を持ったと言ったが、それには少し語弊がある。 つまる所、私が興味を持ったというのは 想い人に対する興味だった。 彼と初めて会った日を思い出す。 その日、私は入学した高校の初めての登校だった。 高校受験頃に、こちらに引っ越してきたので、高校に友達は1人として居なかった。 だけど、中学の時も、ほとんど同じ条件から始まったようなものだったから、 369 :溶けない雪 [sage] :2007/10/09(火) 18 48 21 ID QQ61Wk/i また普通に友達位作れる、そう楽観していた。 しかし、そんなに簡単な話ではなかった。 中学の時はまだ、私の白い髪を見て、 皆はなんでだろうと、思いはしても、 珍しい物見たさで私に話掛けてきたお陰で、友達もそれなりに出来た。 友達がたくさんできたても、私は増長とかする性格でもないので、 髪を理由にいじめられる事も無かった。 高校に着き、教室に入った瞬間に突き刺さる、視線。 好奇の目を全く隠さずに、教室中から視線を向けられた。 さっきまで、頑張ろうと思っていたのが嘘みたいに、頭が真っ白になった。 ほんの少しで、私を見ていた目は、私が入る前に戻ったが、 私にはその少しが、何時間にも感じられた。 視線に晒されている間は固まっていた私だったが、 視線が外れた今、固まっていても、 恥ずかしいだけなので、前の黒板を見て、自分の席に着いた。 自分の席に着いても、思った通りというか、私は浮いていた。 教室中の人達はまるで、私が見えていないんじゃないか?と思ってしまう位だった。 独り そう、孤独だ。 この、教室という名の世界で私は孤独だった。 周りに知り合いはいない、話掛けてももらえない、話掛けたくても心が折れた。 私はその時震えていた。 身体的にではなく、心の底で震えていた。 いや、もしかしたら体も震えていたかもしれない。 そんな孤独に震えている時でした。 「綺麗な髪だな、こんなに綺麗な髪は初めて見たよ」 背後から声が聞こえてきました。 370 :溶けない雪 [sage] :2007/10/09(火) 18 49 23 ID QQ61Wk/i 最初は、私に声を掛ける人なんていない、と思っていたから 自分に言ってるとは思いませんでしたが、言葉の、「髪」 の部分を思い出し、振りかえりました。 そこには、男の人が立っていました。 その事に驚くと同時に、声を掛けられて安心しました。 彼と話をして、一人ではなくなると思ったから。 単なる好奇心からでもなんでもよかった、 独りじゃなくなるのなら。 でも、振り向くだけでは会話にならない ちゃんと返事をしないと、無愛想に感じてしまうだろう。 「そう、ありがとう。 そんな事言われたのは初めてだよ」 そう、彼は髪を綺麗だと言ってくれたが、そんな事は初めてだった 普通の人と違う髪なんて、興味の対象にこそなっても、 綺麗だとかを考える人はそんなにいないだろう。 「そうなの?あまりの美しさに見惚れて位だよ」 「あなたは冗談が上手いんですね」 本当に上手いと思う。 さらりと言われなければ私は真に受けて赤面してしまっただろう 「君は女子の方に声を掛けないの?かなりお節介だと思うけどさ」 その事を言われて、思わず私は、自分の下を見てしまいました。 声を掛けられない事を彼に相談してもいいのだろうか? 初対面の、しかも男の人に。 でも、相談しなかったらきっと、このまま時間がすぎるだけだと思う。 それに、少し話をしただけだけど、彼ならきっと ちゃんと相談に乗ってくれると思う。 結局、私はほんの少し間を置いて、相談する事にしました。 「声掛けたいけたいんだけどさ、 私って髪の色が普通じゃないじゃない? だから声掛けるのが正直な話恐いんだよね。 君みたいに掛けてくるならそういう心配しなくてもいいんだろうけどさ」 内心を話し、彼の返事を待つ。 しかし、別に答えを気にしているわけではない。 どう言われても、結局は自分が解決させるかさせないかなのだから……。 「大丈夫だよ。 今日なんかは皆心をオープンにして友人を作ってるからね。 声を掛ければ大丈夫だから自信を持てばいいよ」 彼が、私の相談を聞いて、 答えてくれたのは、そんな言葉だった。 私はその言葉を聞いて、 頑張って声を掛けてみようと思えた。 別に、言葉でそう思えたわけではない。 只、彼の真剣さを感じた。 それだけだった。 最初は、興味を持ったから声を掛けてきたと思っていたけれど、 話をして分かった。 彼はきっと、私を心配していたのだろう。 皆が話をしているなか、ただ一人だけ席に居る私を。 きっと、髪の色が普通でも彼は私に話掛けただろう。 彼は凄く優しい。 それに気付けたから、私は頑張れると思った。 371 :溶けない雪 [sage] :2007/10/09(火) 18 50 27 ID QQ61Wk/i 「・・・・・・・・・うん、そうだね。 ありがとう、頑張って声掛けてみるよ」 素っ気ない言葉で言ってしまったけれど、 本当に感謝してる。 あなたのお陰で、私は頑張れると思えたのだから。 私の返事を聞いて、彼は安心した様な顔をした。 「じゃあ、頑張ってね」 そう言って、彼は黒板の方向に歩いていきました。 元々、心配になる人が居たから、 私に声を掛けたので、仕方がない事でしょう。 話掛ける理由が解消されて、その事以外に、 私に用がないのだから当然だ。 彼が、心配だから、という理由だけで声を掛けたという事が 再確認させられるが、同時にひどいなぁーとも思う。 そんな優しさにふれてしまったら、 もう手放したくなくなるではないか。 多分、無自覚な優しさなのだろう。 自覚がない優しさは時として残酷だけれど、偽善とか、 上辺だけの優しさよりかは遥かにましだ。 何故なら、無自覚だからこそ、 心の中にまで踏み込んできてくれるから。 彼から声を掛けてきてくれたんだ、今度は私から声を掛けよう そう思ったと同時に私は彼の背中に言う。 「あのさ、名前を聞いていいかな?」 親しくなるための、初めの一歩の言葉を。