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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388042098/ ガチャ 京太郎「すいませんっ掃除当番で少し遅れました!………ってあれ……?」 尭深「………」ズズズ 京太郎「えっと…渋谷先輩だけですか…?」 尭深「…うん」ズズズ 京太郎「………今日部活休み…とかじゃないですよね……?」 尭深「…うん」 京太郎「で、ですよね!…みんな遅いですね……」 尭深「…うん」 京太郎「皆何か用事でもあるんですかね……」 尭深「………」 京太郎「…………」 京太郎(き、気まずい!………やっぱり渋谷先輩と話すのは少し苦手だなぁ…) 京太郎(顔はムチャクチャかわいいんだけどなぁ……それにおもちも……)チラッ 尭深「……須賀くん…」 京太郎「は、はい!!」ビクッ 京太郎(や、やべ……胸見てたのばれたか……?) 尭深「須賀くんもお茶………飲む……?」 京太郎「あ……お、お茶ですね!はい……っていいですよ!自分で入れますから!」 尭深「……須賀くんは私のお茶じゃ…いや……?」 京太郎「い、嫌なわけないじゃないですか!そうじゃなくて先輩に煎れてもらうなんて……って意味で…」 尭深「私が煎れたいだけ……だから……」 京太郎「で、でも………」 尭深「だめ……?」 京太郎「うっ…………」 京太郎「……………わかりました……じゃあお願いします…」 尭深「……うん」 尭深「はい………」コト 京太郎「あ、ありがとうございます!……凄いいい香りですね……もしかして茶葉変えました?」 尭深「うん……あたらしいの買ってみたの……」 京太郎「そうなんですか!じゃあ戴きますね」 尭深「どうぞ……」 京太郎「…………」ズズズ 尭深「……………どう…かな……?」 京太郎「………うん!凄く美味しいですよ!」 尭深「…!」パァァ 尭深「よかった………」ニコ 京太郎「っ!」 京太郎(か、かわいい……) 尭深「………?須賀くん?どうかしたの……?」 京太郎「…はっ!な、何でもないですよ!ハハハ…」 尭深「でもよかった……須賀くんに美味しいって言ってもらえて……」 京太郎「そ、そんな!俺こそこんな美味しいお茶が飲めて嬉しいですよ!!」 尭深「どうしても最初に須賀くんに飲んでもらいたかったんだ……」 京太郎「え………?」 尭深「……………あ…///」 京太郎「えっと………それh ガチャッ 淡「すいません!遅くなりました!決して追試験をうけてたわけじゃ………って、あれ?タカミとキョータローだけ?」 尭深「………」 京太郎「………」 淡「???……どうかしたの?二人とも黙りこんじゃって…?」 京太郎「な、なんでもねぇよ……あと先輩たちならまだ来てないぞ…」 淡「なんだぁ……慌ててきて損したよ……スミレったらホントに時間に厳しいんだもーん」 京太郎「…それより淡、お前また追試受けてたのか?」 淡「…ち、違うよ!私がそんなバカなはず無いじゃん!」 京太郎「はいはい、そうですねー あわいちゃんはお利口さんでちゅもんねー」 淡「むー!そうやってバカにしてー!大体キョータローだって馬鹿じゃん!」プンスコ 京太郎「おれはだれかさんと違って赤点とったりしないからな~」 淡「ムキーー!なんなのさっきから!麻雀弱いくせに!」 京太郎「ぐっ………お、俺はまだ始めたばっかりだから……」 淡「始めたばっかりっていってももう5ヶ月はたつじゃーん!私が始めてそのくらいの頃にはもっと打ててたもんねー!」 京太郎「う、うるせーペタンコ!お前の場合取った栄養が全部雀力に吸収されてるだけだろ!」 淡「…っ!そ、そやって胸ばっか見て!変態!!スケベ!!近寄らないで!!」 京太郎「心配せずともお前みたいなちっぱいには浴場しねーよ」 淡「なっ……!……う、うるさいうるさい!キョータローなんかこうしてやるー!」バッ ゴクゴク ブーーッ 京太郎「っうわぁぁあ!!きったね…!」 淡「あははは!ばーかばーか!」 京太郎「てめー!なにすんだこの……!」ダッ 淡「あははは!捕まえてみろー!」ダダダダ 京太郎「待てこのやろー!」ダダダダ 淡「またないよーだ!あはははh…あっ!」ガッ 京太郎「おわっ!」 ドスーン 淡「いたた………………っ!///」 京太郎「………………」ムニュ 淡「……………」 京太郎「わわわ!ご、ごめん!」バッ 淡「…………///」 京太郎「その……わ、わざとじゃないんだ……すまん …」 淡「べ、べつに…!私だって悪かったし……」 淡「それに……そんな悪いきはしなかったし……」ボソッ 京太郎「……え?」 淡「……!な、なんでもない!!私トイレいってくる!!」ダッ ガチャ 京太郎「お、おい!淡!」 京太郎「どうしたんだあいつ………って絶対俺のせいだよな……ハァ……」 尭深「………」ズズズ ガチャ 菫「すまない……クラスの用事で遅くなった……」 京太郎「あ、 弘世先輩……こんにちわ」ペコッ 菫「うむ……それよりさっき淡の奴が走ってでていったのは…」 京太郎「あ……じ、じつは………」 説明中--- 菫「ハァ………まったくお前らは何を考えてるんだ……」 京太郎「す、すみません……」 菫「別にイチャイチャするのは構わんが、そういうのは外でやってくれ…」 京太郎「え!?そんなイチャイチャだなんて!あいつとはそんなんじゃ無いですよ!」 京太郎「だいたいあいつが俺のことそんな風に見てるとは思えないし……」 菫「…………」 尭深「…………」 京太郎「……え?えっと……」 菫「ハァ……これは淡にも少し同情するな…」 尭深「………」コク 京太郎「え……?え?」 菫「あぁ、それと今日は照は休みだ……どうやら熱が出たらしい……」 京太郎「え!?大丈夫なんですか!」 菫「まぁそこまで大したことはないみたいなんだが……しかしどうやらあいつの家に今ちょうど親がいないらしくて1人らしいんだ」 京太郎「それは大変ですね…」 菫「そこでだ……須賀には照の家にいって様子を見てきてもらいたいんだ…」 京太郎「え!?おれがですか!?」 菫「あぁ…本当は私が行くべきなんだがもう大会も近いし我々レギュラーは抜けられなくてな……」 京太郎「で、でも!勝手にオンナノヒトの家に上がり込むのは……」 菫「大丈夫だ……照の了承はとってある……」 京太郎「で、ですが……」 菫「頼む須賀……お前にしかたのめないんだ……」 京太郎「う…………わ、分かりました……行きます…」 菫「ありがとう!じゃあこのプリントとノートのコピーも渡しといてくれ……あとこれがあいつの家の住所だ…」 須賀「わかりました、じゃあ行ってきますね!」 菫「頼んだ」 廊下---- 京太郎「えーっと…照さんの家は………うお、割りと遠いんだな……毎朝まよったりしてないのかな……」 淡「あ……キョータロー……」 京太郎「おお、淡か」 淡「どこいくの……?」 京太郎「ああ、照先輩のお見舞いに行くんだよ……」 淡「え……?なんで京太郎が…?」 京太郎「なんか大会前だからレギュラー陣は忙しいみたいでな……」 淡「…………」 京太郎「じゃ、俺はいくから……お前もはやく部室もどれよ」 淡「…………」ギュ 京太郎「え………?」 淡「わたしも……いく………」 京太郎「は?…でもお前…練習は……」 淡「私はスッゴク強いから大丈夫!なんたって高校百年生だし!」 京太郎「………でもなぁ………」 淡「お願い……キョータロー……」ギュ 京太郎「うっ………」 京太郎(ど、どうすればいいんだ……) 京太郎「よし淡!お前の家を教えてくれ!!てか連れてって!」 淡「えぇぇ!?な、なんで私の家……?」 京太郎「いいから!!」 淡「う、うん………」 淡「ここが私の家だよ」 京太郎「おぉ………これは………!」 京太郎(普通のマンションだ…) 淡「で……どうするの……?」 京太郎「そうだった!淡!今家に誰かいるか!?」 淡「え………今はだれもいないと思うけど……」 京太郎「よし入るぞ!」グイッ 淡「わわ…!引っ張らないでよ!」 ガチャ 京太郎「おぉ…ここが淡の家か……」 淡「うん………」 京太郎「淡の部屋はどこだ!?」 淡「え!?……………あそこの扉だけど……」 京太郎「お邪魔しまーす」ガチャ 淡「ちょっと!!ま、まって!!」 京太郎「おぉぉここが淡の部屋かぁ……割と片付いてるんだなぁ……」 淡「…………あんまり………見ないでよ…」 京太郎「じゃあ淡!ここ座って!!」ポンポン 淡「え………?ってそこ私のベッドじゃん!!」 京太郎「まぁまぁ」 淡「……………はいっ!これでいい?」スッ 京太郎「…………あわい……」グイッ 淡「きゃぁ!」ボスンッ 京太郎「……………」 淡「きょ、キョータロー……?」 京太郎「……………」スッ ペロッ 淡「ひゃぁ///きょ、キョータロー!なにやって……!」 京太郎「…………」ペロペロ 淡「ひにゃぁ///そ、首っ舐めちゃらめ………んっ!」 京太郎「はぁ…はぁ……あわいぃ……」モゾモゾ 淡「や、やめて……お願い……グスッ…」 京太郎「うぉおおおおぉぉ!!」ガバッ 淡「うっ……グスン……うぅ………恐いよぉキョータロー……やだよぉ……」ポロポロ 京太郎「……っ!」ピタッ 淡「ぐすっ……キョータローは…優しくないけど…優しくて…」 淡「頼りにならないけど…頼りになって……」 淡「かっこよくないけど………かっこよくて………ぐすん…」 淡「こんなキョータロー………やだよぉ……」ポロポロ 京太郎「…………あ、あわい………」 京太郎(しまった!泣かせてしまった……!お、俺はどうすれば……) 京太郎(そうだ!こんなときはお菓子を……!)ゴソゴソ 京太郎「淡……ごめんな………俺どうにかしてたよ……お菓子食うか?」スッ 淡「……グスン………うん……」ガサガサ 京太郎「これ一昨日出たばっかりの新作のチョコみたいだぞ!」 淡「……………」モグモグ 京太郎「どうだ……?」 淡「………美味しい……」モグモグ 京太郎「そ、そうか…!よかった!」 淡「……………」モグモグ 京太郎「……………」 淡「………ねぇキョータロー……」 京太郎「お、おう、なんだ……?」 淡「………どうして……こんなことしたの……?」 京太郎「そ、それは……だな………」 京太郎「愛し照」 淡「………え?」 京太郎「お前が好きなんだ……それでこんなことを……」 淡「……え?………なにいって…」 京太郎「愛してるぞ……淡……」 淡「……っ!///」 京太郎「でもホントごめんな怖い思いさせて………もうしないk 淡「わたしも!」 京太郎「……………?」 淡「わたしも……キョータローのこと好き……だもん……」 淡「さっきはちょっと怖かったから……でも京太郎に………その………されるの別に嫌じゃないよ……?」 京太郎「あ、あわい……」 淡「だから…………その………」モジモジ 淡「続き………してもいいよ……?///」 菫「たく……須賀のやつ遅すぎるだろ……淡もかえって来ないし………亦野は行方不明らしいし………」プルルル 菫「…あ、照か?須賀はまだそこにいるn……え?まだ来てない?」 菫「何を考えてるんだあいつら………!」ワナワナ 尭深「…………」ズズズ 淡「きょうたろー………」ギュ 須賀「淡………」ギュ 完
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. 京太郎「これで今日の授業終わりーっと」ノビー 咏「きょうたろー部活行こうぜー」 淡「部活行こー!」ガシッ 京太郎「ぬおっ!いきなり乗るなよ淡!」 淡「淡ちゃん専用きょーたろー号発進ー!」 京太郎「淡、かはっ、首…首」 淡「あーごめんごめん」 京太郎「げほっ、げほっ、はぁーぜぇー」 淡「大丈夫?」 京太郎「大丈夫だ」 淡「なら行こー!どひゅーんって!」 京太郎「へいへい」タッタッ 淡「きょーたろー遅いぞー」ユラユラ 京太郎「暴れるな、暴れるなって」 京太郎(背中に少しだけ当たってんだよ!) 淡「ごーごー!」 咏「………」ピキピキ 淡「きょーたろー、のーせーて!」 京太郎「ん、いいぞ」 淡「えへへ~、じゅーでんじゅーでん!」 京太郎「邪魔だけはするなよ」ナデナデ 淡「むふぅ~しょうがないな~」 照(充電……) エイスリン(ナデナデ……) エイ照(ウラヤマシイ!)(羨ましい!) 京太郎「んーっと……ここは」ズズッ 淡「こっち切っちゃおうよ!あとお茶ちょうだい!」 京太郎「はいよ」 淡「んーあったか~い」ズズッ 淡「そんでもっておいしい!」 京太郎「ん、そりゃ良かった」 郁乃(間接キスか~それはちょ~っと)ゴゴゴゴ 憩(許せへんなー)ゴゴゴゴ 京太郎「!?」 淡「ん?どうかした?」 京太郎「い、いやーなんでもないぞーあはは」 淡「へんなきょーたろー」モフモフ 五人「ぐぬぬぬぬ」 エイスリン「タイサクカイギ!」 咏「たっく、淡はやっぱり許してらんないよねぃ」 エイスリン「ゼッタイニユルサナイ!」 憩「せやせや、あんなうらや……こほん、真面目にやってほしいですーぅ」 照「郁乃、今どんな感じ?」 郁乃「京太郎くんはず~っと淡ちゃんの頭なでてるで、淡ちゃんは京太郎くんに抱きついて寝とるよ~」 エイスリン「アノドロボウネコ!」 憩「どこでそんな言葉覚えたんや……って何観てはるんですか?」 郁乃「京太郎くんと淡ちゃんの部屋の映像やで~」 咏「いつの間にそんなもん……」 霞「あらあら、みんなして何やってるの?」 エイスリン「テンチュウ!」 照「淡を排除する」 咏「どうやったら淡を消せるかな~ってねぃ」 霞「やたら物騒なのは気のせいかしら……」 郁乃「でもいくら何でもやりすぎやで~、朝も昼も夜も食べさせ合いっこ、一緒にいるときは大抵おんぶか手ぇ繋いで」 照「部活中もあんなに好き放題にやって」 エイスリン「コレデイカレズニイラレルダロウカ!イイヤイレマイ!」 霞「まあ、でもあの子たちは姉弟だからしょうがないんじゃないの?」 咏「しょうがなくなんかねぇだろ、京太郎は淡だけのもんじゃねーっての…………って」 「姉弟!?」 霞「そうよ、京太郎くんの生き別れの双子のお姉さんが淡ちゃんなんですって」 郁乃「せやな~確かに二人とも金髪やし~……ってんなわけあるかい!」 照「そんな話聞いたことない」 エイスリン「パツキンナラ!ワタシガアネノカノウセイモビリューシレベルデソンザイスル?」 憩「せやから部屋も同じだったん?」 霞「そう、淡ちゃんがここに越してくるときに京太郎くんがね」 京太郎『淡にはこのこと黙っておいてください!』 霞「ってね、淡ちゃんも淡ちゃんで」 淡『きょーたろーには秘密だからね!』 霞「って、二人とも好き合ってるのに距離をはかりかねてるのよ」 霞「京太郎くんは」 京太郎『淡はああ見えてよく物事考えてるんです、俺と姉弟なんてわかったら、きっと距離をあけようとする』 京太郎『だから、伝えられなくって、伝えたくないんです』 霞「淡ちゃんの方は」 淡『きょーたろーに姉弟だって言ったら結婚してもらえないし付き合ってすらもらえなくなる!』 淡『わたしはそんなのイヤ!』 霞「って、いいすれ違いよね、見てるこっちが恥ずかしいわ」ウフフ エイスリン「カンショウニヒタッテンジャネエヨババア」 照「姉弟の絆なんて引き裂いてナンボ」 憩「二人とも言葉悪ぅない?」 咏「あーあ、まっ、潔く諦めるとすっかねぃ」 郁乃「せやね~しゃあないわ~」 淡「きょーたろー!どの服がいい?」 京太郎「こっちでいいんじゃないか?」 淡「えーこっちの方が可愛いよー」 京太郎「なら聞くな」ペシッ 淡「あうっ」 淡「きょーたろー!食べさせてー!」 京太郎「はいよ、あーん」 淡「んふふ、おいしっ!」 京太郎「そっか、そりゃよかった」ナデナデ 淡「うんっ!」 淡「きょーたろー!なでなでしてー!」 京太郎「よしよし」 淡「えへへ、きょーたろー」 京太郎「なんだ?」 淡「きょーたろーは、私のこと、好き?」 淡「私はねー、きょーたろーが大好きっ!」ニパッ 淡「……すぅ……ぅ」ギュゥ 京太郎「…………」ナデナデ 京太郎「姉さん……か」 京太郎「好きだよ、淡」ギュッ 淡「ぁぅ…………ぇへへ」
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こちらは、同じくアニキャラ個別内にある「京太郎×咲スレ」に投下されたSSなどを共有・保管させて頂いているページです→【咲-Saki-】京太郎×咲スレ7【ほっぺつんつん】 1-2スレ目 3スレ目 4-5スレ目 6スレ目 7スレ目 これ以降のSSは下のリンク参照 つ咲-Saki- 京太郎SSまとめ test -- (管理人) 2009-12-01 16 36 48 編集完了。リンク切れなどありましたら教えてください -- (管理人) 2009-12-02 17 36 31 いつもありがとうございます -- (名無し) 2009-12-02 19 26 42 「京×咲+良い嫁さんさなァのヤツ」 は誤字? -- (名無しさん) 2009-12-04 06 20 25 ごめんなさい。修正しときました -- (管理人) 2009-12-04 23 14 12 「大将戦」 みたいな本編再構成モノが見たいといってみるテスト -- (名無し) 2009-12-21 20 55 26 管理人いないの?もう3つぐらいSSたまってるけど -- (名無しさん) 2009-12-22 12 24 59 遅くなってすみません。最近多忙なため、ついつい後回しにしてしまいました。ちなみにこのページは誰でも編集できるので、私が更新遅れてる時はどなたか代わりに編集していただけると助かります -- (管理人) 2009-12-26 00 32 45 京咲さいこう -- (名無しさん) 2012-09-23 19 21 03 名前 コメント すべてのコメントを見る #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (京太郎×咲スレ共有SS)
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京太郎「誰かを抱きしめたい」 京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」 京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」 京太郎「憧ー!」 憧「いやぁぁぁぁぁぁあああ!」ゲシッ 京太郎「ぐほぁっ」 京太郎「いきなり腹蹴るなよ~」 憧「そっちがいきなり抱き着いて来るからでしょこのヘンタイ!」 京太郎「俺が変態……だと……?」 憧「そーよ!いっつも宥姉とクロの胸ばっか見て!ヘンタイ!スケベ!バカ!」 京太郎「いや、待ってくれよ憧」 憧「ヘンタイ!スケベ!バカ京太郎!」 京太郎「二回も言わなくてもよくねえか!?」 京太郎「ああそうだよ、確かに宥さんのおもちも玄さんのおもちもグレートさ」 玄「灼ちゃん、二人とも喧嘩してるよ」ヒソヒソ 穏乃「赤土先生がいないから灼さんが止めないと」ヒソヒソ 灼「わかった、善処する」ヒソヒソ 灼「憧、京太郎……」 京太郎「それでも俺は憧が好きだ!大好きだ!」 憧「な、な……」 京太郎「でも酷いじゃねえか!付き合ってから半年経つって言うのにキスすらしてくれないなんて」 灼「え」 憧「それは……恥ずかしいから……」 京太郎「だから今日は抱き着いて俺が恋人であることを認識させようと思ったんだよ!」 京太郎「なのに何だよ……昼飯のカレーうどん吐きそうだよ……」 憧「ウソ……私……」 灼(……そっか、京太郎とキスはまだしてないんだ) 灼(そっか……) 憧「面と向かってじゃ恥ずかしくて、この間京太郎が寝てるときにしちゃった……」 灼「」 京太郎「えぇぇ……」 灼「」 優希「さっさと私を抱きかかえるんだじぇ」 京太郎「でもよ……」 和「」ジトッ 京太郎「なあ和?俺は優希を持ち上げてロッカーの上を掃除させないといけないんだ」 京太郎「だから一回くらい見逃してくれてもいいだろ?なっ?」 和「嫌です」 和「たとえゆーきでも京太郎君に抱きしめられるのは私だけです!」クワッ 京太郎(付き合ってわかったけど……) 京太郎(まさか和がこんなに独占欲が強いとは思わなかったんだぜ!) 須賀「優希」 片岡「ん?」 須賀「はい」スッ 片岡「やんわりと両腕をひろげて……ハッ! さては貴様、とうとう私の愛を受け止める気になったな!?」 須賀「来いッ!!」 片岡「うぉー!」ドーン! 須賀「くぅ……そいっ!」ギュウゥ! 片岡「ふぁっ…!?」 片岡「なっ、なに本当に抱きついてるんだお前!」 片岡「ここは私の体当たりに蒸せて、私が『私の愛を受け止めるには修行が足りなかったようだな』って笑うところだじぇ!」 須賀「はあぁ~……優希のにおいがする」スンスン 片岡「ギャ──!! 京太郎が壊れたじぇ! ついに京太郎が変態にぃ──!!」 須賀「はあぁ…優希って小さいけどあったかくて気持ちいいんだな……このまま抱き枕にしてぇ…」 片岡「ちょっ、ちょっと京太郎…はなせ、いい加減はなせぇ…!!」 須賀「だれがはなすかっ! こんなかわいい生き物!!」 片岡「ふぇっ」 須賀「───」 片岡「…きょ、京たろ、待って、待つんだじぇ。そっちは…そっちはベッドがあるだけ……きゃわっ!」 須賀「決めた。もうこのまま寝る」 片岡「ふえぇぇ…!?」 京太郎「おーい、マホ。ちょっとこっちこい」 マホ「なんですか、京太郎先輩」タタタ ギュー マホ「わわわ//なんで抱きしめるんですか京太郎先輩」 京太郎「マホはあったかいなー」 ナデナデ マホ「うぅ~恥ずかしいですよ」 京太郎「やっぱりマホは最高だぜ!」 咲「いたた……もう京ちゃん抱きとめるならしっかり抱きとめてよ」 京太郎「いきなり階段から落っこちてきたくせに何言ってやがんだ」 京太郎「本読みながら歩くのは危ないからやめろって言っただろ?」 咲「でもこの本面白くて……」 京太郎「お前の本好きも大概だもんな、次からは注意しろよ」 咲「うん!」 ウワー ダイタンー ウワァ コーホー 京太郎「なんか周りから見られてるような……」 咲「京ちゃん……そろそろ離れてくれない……かな」 京太郎(こっ、これは俺が咲を下から抱きしめている状態!) 京太郎(こんなのを麻雀部の誰かに見られたら……!) 久まこ和優希「」ジーッ 京太郎(もう見られてたぁぁぁぁ!) 久「あっ、あの人って龍門淵の……」 京太郎「龍門淵?」 まこ「ああ、執事さんじゃの」 京太郎「えっ、ハギヨシさん!? ホントだ、おーいハギヨシさーん!」ダッ まこ「ちょ、京太郎!?」 ハギヨシ「おや、京太郎君?」 久「まあついでだし、挨拶して……」 京太郎「ハギヨシさん!」ギュッ ハギヨシ「えっ」 久「ちょっ!?」 まこ「何やっとるんじゃあいつは!」 咲「きゅふっ!?」 京太郎「久しぶりですね、ハギヨシさん!」 ハギヨシ「あ、あの、京太郎君……」タジッ 久「……子犬みたいね」 まこ「……おい、どうすればいいんじゃ」 咲「本人同士が良ければ、いいんじゃないでしょうか」カン 京太郎「いや、俺も手伝……」 玄「ほらほら、お姉ちゃんとおこたで待ってて」 京太郎「むう」 宥「えらいね、京太郎君」 京太郎「追い出されちゃいましたけどね」 宥「それでも凄いよ、私なんてこたつから出る気皆無だもん」 京太郎「言い切りますか」 宥「うん」 京太郎「……さいですか」 宥「……ねえ京太郎君」 京太郎「ん、どうしました?」 宥「背中、寒いな~、なんて……」エヘヘ 京太郎「……今行きますよ」 宥「ありがと、京太郎君」ニコ 京太郎(この笑顔に逆らえる訳がない……!) 京太郎「じゃあ、後ろ座りますよ」スッ 宥「うん」 京太郎「どうですか、温かいですか?」 宥「う~ん、もう少しくっついてみて?」 京太郎「もう少しって、言ってもですね……今もう限界でして」 宥「ぎゅってしてくれなきゃ、あったかくない……」 京太郎「ぎゅ、ぎゅっと、ですか?」 宥「うん。ぎゅうっと」 京太郎「では……失礼して」ギュッ 宥「んっ」 京太郎「ぎゅって、しましたよ、宥さん」ギューッ 宥「うん、あったかいよ、京太郎くん」 京太郎「あ、温かいですね」 宥「うん、あったか~い」 京太郎「それと、やわら……」 宥「柔?」 京太郎「いえ、何でもない、何でもないです!」 京太郎(落ち着け、落ち着け須賀京太郎……これしき、苦難ではない……松実家でのあれやこれやのToLoveるに比べれば!!) 宥「ん……ちょっと座り直すね」スリスリ 京太郎「ふおぉっ!?」 宥「あっ、ごめんなさい京太郎くん。どこか踏んじゃったかな?」 京太郎「イエイエ……ナンノモンダイデスカ?」 宥「ごめんね、私お尻大きくて」 京太郎「大きくないですよ! 大きくなってなんかないですってば!!」 宥「あ、ありがとね。京太郎くん」 京太郎(うう……やべえよやべえよ。これ絶対アウトだよ……) 宥(あったかい……あったかいけど、何だろう) 宥(京太郎くんとこうしてると、あったかいというより、むしろ熱く……) 京太郎「宥さん」 宥「きゅ!?」ビクッ 京太郎「だ、大丈夫ですか?」 宥「う、うん。ええと、それで何かな?」 京太郎「リモコンどこにあるか知らないかな、と。ほら、ニュース番組になったので」 京太郎(何とかして気を紛らわさねば……!) 宥「えと、どこかな……あれ、こたつの中?」ゴソゴソ 京太郎(ちょ、また刺激が……!)ビビクン 玄「あーっ! 二人ともー!」 京宥「!?」ビクッ 玄「なんか楽しそう! ズルいのです!」グツグツ 京太郎「よし、落ち着くんだ玄さん。まず落ち着いてその鍋を鍋敷きの上に置くんだ」 宥「楽しいかは分からないけど、あったかいよ」 京太郎「とりあえず食器の支度に移りましょうか」スクッ 宥「あっ……あったかくない」シュン 京太郎「宥さん……あ、後でまたしますから」 玄「ふ~む」 京太郎「玄さん、支度済みましたよ。……玄さん?」 玄「ねえ京太郎くん。そう座ってると……背中、寒くない?」 京太郎「あの、玄さん?」 玄「後ろから、抱きしめてあげよっか?」 京太郎「あの…照さん動けないです…」 照「んー?」ギュー 京太郎「いやだかr」 バーン(ドアを開ける音 淡「あー!!キョータローがテルーに抱きついてるー!!」 京太郎「淡!!いやこれは、照さんがいきなり…」 淡「ずるい!!」 京太郎「」 淡「私もキョータローに抱かれたい!!」 京太郎「待て!!その発言は、誤解を招く!!」 淡「ねぇ、テルーそこどいてよー」 京太郎(スルーかよ…) 照「だめ、京ちゃんは私のもの」 淡「むーじゃあ、私の全部は」 淡「キョータローの物だよ!!」 京太郎「」 カンッ 京太郎「ふふふ、俺も遂に会得しましたよ。“ステルス探知レーダー”を!」 智美「ワハハ、単に匂い嗅いでるだけだけどな」 京太郎「感じる……感じるぞモモ! 確かにお前の存在を感じる!」 モモ「……」 智美「ワハハ(まあ間違ってはないけどなー)」 京太郎「むう……こっちか? それともこっち……?」 モモ「……」スス... 智美(ん? モモの方から……) 京太郎「そこだ!!」ムギュウッ モモ「んんっ!」ビビクン 京太郎「って、モモ!? こんな近くに!!」ギューッ モモ「何するっすか京太郎? 最低っすよ」ジーッ 京太郎「ご、ごめん、まさかこんなに近くにいるとは……」ギュー 智美(どっちか離れるか突き放すかしないのか……) モモ「本当変態っすね、京太郎。これは責任取ってもらうしかないっすよ」 京太郎「取る! 取るから!」ギューッ モモ「本当っすか? 京太郎のことだから怪しいっすね」プイッ 京太郎「モモ! 俺はお前をっ! 愛してるんだ!」ギュムーッ モモ「京太郎……」ジュンッ 智美「勝手にしろよ(ワハハ)」 カン 仁美「……」チュー 京太郎「……」ソワソワ 仁美「京太郎、どげんしたと?」 京太郎「えっ、いや、何でもないでげす!」 仁美「何その語尾」 京太郎「いえいえ、お気になさらず」 仁美「んむ?」 仁美「……」チュー 京太郎「……」ジーッ 仁美「……京太郎、はっきりせんね!」 京太郎「ひっ!?」ビクッ 仁美「男らしくなかとよ」 京太郎「いえ……あの……お願いしたいことがありまして」 仁美「何ね?」 京太郎「ひつ……仁美先輩、もふもふさせて下さい! オナシャス!」 仁美「……よかよ」 京太郎「ですよね、すみませ……って、よかですか?」 仁美「よかよか。よく言われるばってん、触らせろて」メェー 京太郎「なるほど。それでは失礼して……」ギュッ 仁美「ちょっ、なして抱きつくと!?」ビクッ 京太郎「そりゃもふもふする為ですよ!」ギュムギュム 仁美「あ、頭だけでよかとやろ!?」 京太郎「仁美先輩! もふもふ、もふもふ!」カリカリモフモフ 仁美「ふわぁああああ!?」ビビクン ……… 哩「あれはまさか……」 姫子「あの二人もオカルトに!?」 美子「いや、そんな訳……」 煌「仲良きことはすばらですね」ウンウン 京太郎「おい淡」 淡「ん?どうしたのキョータロー」 京太郎「どうしたもこうしたも無い」 京太郎「何で俺の膝の上でお菓子食ってんだ!!」 京太郎「食べカスが落ちてるだろ!!これ掃除すんの俺なんだぞ」 淡「えーだってキョータローずっと本とにらめっこしてるだもん」 京太郎「にらめっこじゃなくて麻雀の勉強だよ」 淡「あーキョータロー麻雀弱いもんねー」 京太郎「うっせ、ほっとけ」 淡「でもキョータロー」 京太郎「ん?」 淡「キョータローは幾ら努力しても幾ら勉強しても幾ら打っても私たちに届かないよ?」 淡「それは、理解してるよね。キョータローは麻雀以外完璧なのに何でそんなに頑張るの?」 京太郎「ああ…それは嫌ってほど理解もしてるし納得もしてる」 淡「じゃあ何で…」 京太郎「それが諦める理由なんかにならないからだ。俺はずっと人の後ろを見てたからさ」ギュ 京太郎「こんな風に追いつきたいんだ」 淡「…るい…」 京太郎「え?」 淡「ずるい…」 淡「そんなこと言われたらもっと好きになっちゃうじゃん…」 京太郎「女の子を抱きしめたいな」 咲「京ちゃんいきなりどうしたの? 頭、大丈夫?」 京太郎「俺はいたって正気だよ」 京太郎「むしろ。怜悧な頭脳の理性と理論がなければこんなことは言えない」 咲「へぇ~」 咲「けど京ちゃん。抱きしめたいって言っても女の子は京ちゃんが思ってるよりとっても華奢で繊細なんだよ?」 咲「京ちゃんはお馬鹿さんだから知らないだろうけど」 咲「京ちゃんみたいな同年代でも比較的恵まれた体格のジャイアントバーバリアンみたいなのに力一杯抱きしめられたら」 咲「女の子は壊れちゃうよ? その匙加減は大丈夫なの?」 京太郎「なるほど」 京太郎「じゃあ俺はどうすればいいんだ?」 咲「そこで私に提案があります」 京太郎「ほう、その心は?」 咲「本番に備えて私で練習してみるっていうのはどうかな?」 京太郎「バカ野郎!」 咲「!?」ビクッ 京太郎「咲を練習台だなんて、そんなこと出来るわけないだろ!」 京太郎「咲は、俺にとって特別な……」 咲「良いんだよ?」 京太郎「ふぇ?」 咲「京ちゃんの為なら、私、良いんだよ? むしろ私にとっては本番といっても過言じゃないよ」 京太郎「なんて、なんて良い子なんだ……」ブワァ 京太郎「今時こんなええ子おるんかい!?」 京太郎「わかった。じゃあ俺は咲を抱きしめよう。それこそ限りなく本番に近い気持ちで」 咲「さっ、京ちゃん。抱きしめて」 京太郎「え? 今ここで?」 咲「思い立ったが吉日だよ」 京太郎「なるほど」 京太郎「では」 咲「改めて」 京太郎「うおおおおお咲いいいいいい!!」ギューッ 咲「京ちゃあああああああああああん!!」ギューッ カン シロ(ぐでーん) 京太郎「・・・シロさん、掃除の邪魔なんでどいて欲しいんですけど」 シロ「ダルいから嫌」グデーン 京太郎「・・・・・・」 シロ「どうしてもどいて欲しければ」グデーン シロ「実力で排除してみたまえ」グデーン 京太郎「・・・・・・じゃあ、遠慮なく」ヒョイッ シロ「まさかのお姫様抱っこ」ウデノナカデグデーン シロ「これはダルくない」ギュッ 京太郎「気はすみましたか?」 シロ「済んでない」 シロ「だから今日は一日このままで」ギューッ カン 京太郎「おーい、起きろー」 シロ「ん……」 京太郎「朝だぞー、諦めて布団を置いて投降、もとい登校しなさーい」 シロ「ダル……寒……あと五時間」 京太郎「確かに日が高く登って、少しは暖かくなるかもしれないけど……」 シロ「あと五ヶ月……」モゾッ 京太郎「確かに暖かくなるけども! シロ姉、いい加減諦めろ!」 シロ「ん……京太郎、ちょっとこっち来て」 京太郎「はいはい、何?」 シロ「隙ありっ」ガバッ 京太郎「へっ? ちょっ、シロ姉、いきなり何を!?」 シロ「……ん、抱きつけば暖がとれるかな、と」ギュッ 京太郎「何でこういう時だけ俊敏なんだよ! 」 シロ「んー……」スリスリ 京太郎「ちょっ、シロ姉……いい加減に」 シロ「……京太郎、反応しないの?」 京太郎「へっ?」 シロ「当ててるのに」 京太郎「故意だったのかよ!」 シロ「うん、まあ恋かな」 京太郎「……いいから、離れて下さい。学校行きますよ」 シロ「違う。学校行くためにくっついた」 京太郎「?」 シロ「動かない布団にくっついてたら学校行けないけど、京太郎にくっついてたら大丈夫」 京太郎「……それが、布団の中で長考して出した結論?」 シロ「うん」 京太郎「……よし、シロ姉。後悔しても知らないからなぁっ!!」ダッコー シロ「温かくて……フットーしそう」 カン 京太郎「シロさん、こたつで寝てると風邪引きますよ」 京太郎「そろそろ塞さんたちも来るんで雀卓座りましょ」 白望「暖かくないからイヤだ、あとだるい」 京太郎「暖房つけて二十分経ってるから暖かいですよ」 白望「じゃあ京太郎が運んで」 京太郎「自分で立ってくださいよ」 白望「だるい、背中から抱きしめて運んでくれた方がだるくない」 京太郎「俺の方がだるいんですが……」 白望「京、みかん食べさせて」ダルーン 京太郎(冬休みの間宮守で麻雀修行をしてこいと部長に追い出されてきたけどもううんざりだ) 京太郎(豊音さんは身長が近くて嬉しいのか、シロさんと胡桃さんの真似して俺で充電しようとしてくるし!) 京太郎(エイスリンさんは俺の全身描こうと服脱がせてくるし!) 京太郎(胡桃さんは……まあ置いておいて) 京太郎(塞さんは何もかもがエロい!)」 京太郎「(椅子に座る動作も、落ちた牌を取ろうとしゃがむ動作も、窓の外を雪を眺めようとするときでさえ抜群にエロい!) 京太郎(腰・尻にまつわるすべての動作がエロい!)」 京太郎「(あとこたつに入ったときにみかんの筋までしっかり剥いて俺に食べさせようとする)」 京太郎「(その途中でハッと顔を赤くして中断するのも可愛くてなんか惹かれるし!) 京太郎(そして最後はこの人だよ……) 白望「…………」 京太郎(まずは、鶴賀の東横さんに少し劣るくらいのおっぱい!)」 京太郎「(前におんぶしたときにめっちゃ柔らかかったから捨てたもんじゃあない!) 京太郎(次にシロさんの省エネ主義が生み出したわがままな太もも!)」 京太郎「(宮守と永水の人たちの海水浴の写真を見たときは水着姿と相まってじつにすばらしいものだった!) 京太郎(なんだろうなぁここまでエロい身体してるのに本人がこれだから全然色気が無いんだよなぁ) 京太郎(……ともかく!今日こそはもう我慢ならん!) 京太郎(俺が男だということを女子高という花園で育ったゆとりの女王様に教えてくれよう!) 京太郎(最初は抱きしめながら胸をわしづかみにしてやる!)フニッ 京太郎(おぅふ、なんだこの柔らかさ……しかもブラジャーしてないだろこれ)フニフニ 京太郎(これなら流石のシロさんも動じるは……) 白望「……早く動かして」 京太郎(ずだったのにぃぃぃ!)フニフニ 京太郎(動じない!?おっぱいシャツ越しにわしづかみにされてるのに!?)フニフニ 白望「京、痛いからはやく運んで」 京太郎「うっす」フニフニ 京太郎(どうすれば……どうすればシロさんを……)フニフニ バタム 塞「おっはよー!」 塞「よーっす京太郎くん、調子はど……う……」 京太郎「」フニフニ 白望「」ダルーン 塞「」ピッピッピッ 塞「あ、すみません目の前に変態がいるんです……はい、はい……宮守女子高校麻雀部です、お願いしまーす」ピッ 塞「……あと十分くらいかかるらしいから、それまで堪能するといいよ」 京太郎「ごめんなさい許してください我慢できなかったんですなんでもするんでホンットお願いします」 塞「まあ冗談なんだけどね」テヘペロ 一瞬、塞さんが天使に見えた よくよく考えれば事の発端が塞さんたちであったのを思い出し、その幻想を振り払い 俺は狂気のあまり塞さんに襲いかかった 抱きしめて塞さんの匂いを嗅いで押し倒そうとしたそのとき、背後にいたシロさんに当身を喰らわされた 俺の目の前は真っ暗になった 涙目の塞さんが天使に見えた 白望「京、みかん」 京太郎「なんだ夢か」 カン 京太郎「誰かを抱きしめたい」 京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」 京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」 京太郎「…いや、でもやっぱり抱きしめたい」 京太郎「ということで抱きしめてもよろしいでしょうか?」 和「喧嘩売ってるんですか?」 京太郎「…だめ?」 和「駄目に決まっているでしょう。むしろどうしていけると思ったんですか?常識的に考えてください」 京太郎「あー…駄目かー…今年最後の希望だったのになー」ゴロゴロ 和「今年最後…ですか?」 京太郎「んー。実は咲とかタコスにも言ってみたんだよ。そしたら…」 ~~~~ 咲「抱きしめっ…!?そういうのは将来を誓い合った恋人同士がすることでしょ!?」 咲「そりゃ私達は幼なじみだからそれぐらいの距離ではあるかもしれないけど恋人同士じゃないんだからね!」 京太郎「そっかぁ…変なこといってごめんな咲…咲?」 咲「…でもそうなるのはやぶさかではないというか京ちゃんがどうしてもって言うなら別に…」ボソボソ 京太郎「咲ー。おーい咲ー。聞いてないのかー?」 ~~~~ 京太郎「ってなった」 和「それもうゴール目の前だったんじゃ」 京太郎「え?なんだって?」 和「調子に乗るとぶっ飛ばしますよ」 京太郎「ごめんなさいでした」ペッコリン 和「まったく…それでゆーきの方はどうだったんですか?」 京太郎「あー…あいつは…」 ~~~~ 京太郎「なぁタコスー。抱きしめても良いかー?」 優希「じぇっ!?」 京太郎「もしくはお前が俺に抱きつくのも可だ」 優希「ふむ…つまりお前は私のこのないすばでーにメロメロになってしまったということだな!」 京太郎「いやそのりくつはおかしい」 優希「そうかそうか…それは素晴らしいことだ!よし!記念にタコスを十人前買ってこい!」 京太郎「何の関係があるんだ…?」 優希「いーからとっとと買ってこんかーい!」ウガー 京太郎「たくっ…しゃーねーなー」タッタッタ 優希「…」 シーン 優希「京太郎が…私に…メロメロ…」 優希「…」 優希「夢…じゃないよな…」ツネー 優希「痛いじぇ…つまりこれは現、実…」 優希「…」 優希「じぇ~…」ヘナヘナ ペタン ~~~~ 京太郎「買って戻ったら気絶してたから保健室に運んでそのままうやむやになってた」 和「…ちょっと頭痛がしてきました」 京太郎「…抱きつくか?」 和「何でそうなるんです…」 京太郎「噂では半分でも優しさがあればどんな痛みも和らぐらしいからな」 和「この頭痛は比喩ですしそもそも効くのはもう半分の構成成分ですから。優しさが痛みに効くなんてそんなオカルトあり得ませんから」 京太郎「ちぇっ、つれないやつめ」 和「これが私ですから」 和「コホン…それで、染谷先輩や部長には聞いてみたんですか?」 京太郎「染谷先輩には聞いてはみたんだけどな…笑顔で肩をポンと叩いてきて『…今日は早く帰って温かくして寝んさい』って言われた」 和「染谷先輩は優しいですね」 京太郎「ああ、聖人君子だよな」 和「…それで?」 京太郎「それでって…」 和「部長にも聞いたんでしょう?どうだったんですか?」 京太郎「…お前それ聞いちゃう?」 和「まあ…ここまで聞きましたし」 京太郎「お前…部長だぞ?俺にいっさいの連絡なく合宿に向かった部長だぞ?」 京太郎「そんなこと聞いたら間違いなくぎりぎり出来るか出来ないかの条件をふっかけてきたり延々とパシらされたりした挙句」 京太郎「いざその時になったら『あ、ごめんね~?考えるとは言ったけどするとは言ってないのよね~☆』」 京太郎「とかさらっと言ってくるぞ多分いや絶対」 和(…ないとは言えません) 京太郎「ていうか聞いただけでなんか脅迫されそうだし聞くに聞けな」ピリリリリ 和「?」 京太郎「あ、すまん。俺の携た」ピタッ 和「どうしました?」 京太郎「…部長からだ」 和「」 京太郎「…すまんちょっと外で電話してくる」ガラララ 京太郎『あ、もしもし須賀です。どうも部長……え?年明けで買ってきてほしいものって……』 京太郎『その日休みですよね?その時しかないからってそれ部活には関係しな……』 京太郎『待ってそれなんで知って……やめて!わかりましたから!買いに行きますからそれだけは!』 ガラララ 京太郎「…」ルールー 和「…ご愁傷様です」 京太郎「あ、うん…」 和「はぁ…わかりました」 京太郎「え?」 和「須賀君の年始早々不幸せなようですし…せめて年末は幸せになれるように、その…抱きしめてさしあげようかと…思いまして」 京太郎「…マジ?リアリ?ドッキリじゃないよね?そこからカメラ出てきたりとか訴えられたりとかしないよね俺?」 和「…イヤならしませ」 京太郎「いやいやいやいやイヤじゃないですどうかお願いします!」 和「なら最初から素直にそう言ってください」 京太郎「あー、うん…お願い…します…」 和「じゃあいきますよ?」 京太郎「ど、どんとこい!」ドキドキ 和「えい」ギュッ 京太郎「!?」ビクッ 和「ひゃっ!?…どうかしましたか?」 京太郎「あ、いや、ごめん…ちょっと、いきなりだったから…びっくりして…」 和「そうですか…あまり動かないでくださいね?こういうことをするのは初めてなのでよくわからなくて…」 京太郎「そ、そうか…すまん…」 和「いえ…」 ……… 京太郎(だんだん慣れてきたのか少しずつ落ち着いてきた…) 京太郎(座ってる後ろから抱きついてきてるから…なんて言うか母さんの腕の中みたいに温かいんだよな…) 和「須賀君、これぐらいでいいんでしょうか?」 京太郎「…」 和「…須賀君?」 京太郎「…あ、ああ、すまん…ちょっと心地よくてぼーっとしてた…」 和「そうですか…もうそろそろいいですか?」 京太郎「あぁ…すまん、やっぱりもう少しだけ頼む…」 和「わかりました、少しだけですよ」ギュッ… 京太郎「さんきゅーな…」 ……… 京太郎「…っ…っ」ウツラウツラ 和(須賀君…さっきから寝そうになってますけど…もしかして寝不足なんでしょうか?) 京太郎「…すぅ」 和「あ…」 和(寝てしまった…みたいですね…) 京太郎「すぅ…すぅ…」 和(…須賀君の髪の毛って普段は堅そうなのに…あらためて見ると柔らかそう…) 和「…少しくらいなら…大丈夫ですよね…」サワッ 京太郎「んっ…」モゾッ 和「!」ピタッ 京太郎「ん…んん…すぅ…」 和「ほっ…」 和「…」サワ…サワサワ 和(やっぱり柔らかい…それにすごくサラサラしてて…)ナデナデ 和「 男のくせに羨ましいぐらいの髪質ですね…このっ」ツネッ 京太郎「ん…」 和「ふふっ…えいえい」 京太郎「んー…」ブンブン 和「あ…やりすぎてしまいました…ごめんなさいね」ナデナデ 京太郎「…ん」モゾモゾ 和「~♪」 ……… 和「…はっ!?」 和(そういえばすぐに止めるはずだったのに結構な時間が…) 和「須賀君、起きてください」ユサユサ 京太郎「ん…あれ…?和…?」 和「ええ、そろそろ起きてください」 京太郎「…あぁ…寝ちゃってたんだな俺…せっかく俺のわがまま聞いてくれたのにごめんな…」 和「いえ…それに私も楽しんでましたし…」ボソッ 京太郎「え?」 和「いえ、何でもありません」 京太郎「そっか。わがまま聞いてくれたお礼に今度なんか美味いもん作ってやるよ。何かリクエストはあるか?」 和「え?うーん…急に言われても…特に何かあるわけでもないですし…」 京太郎「そうか?じゃあ別に食いもんじゃなくてもして欲しいこととかあったら言ってくれな。出来る範囲でなら何でもするよ」 和「…それなら、今度は須賀君から抱きしめてもらっても良いですか?」 京太郎「えっ?…それぐらいならおやすいご用って言うかむしろ本望ですらあるんだが…それで良いのか?」 和「ええ。抱きしめられるのがどんなものなのか少し気になりますし…それに」 京太郎「?」 和「いえ…何でもありません」 京太郎「それならいいんだが…」 和(須賀君のことが少し気になっているということはまだ言わないでおきましょうか) 和「ふふっ」 カンッ 戒能「きょーおーたーろー!」アスナロダキッ 京「ぎゃあ!?」 戒能「その反応はあんまりです」メソメソ 京「戒能プロ、嘘泣きですよね」 戒能「イエス」スッキリ 戒能「ところで京太郎」アスナロダキ 京「はい?」 戒能「戒能ではなく良子って呼んでって言いましたよね」 京「う」 戒能「ぷりーずこーるみー」ニコニコ 京「…良子、さん」 戒能「京太郎」ニコニコ 京「はい」 戒能「もっと愛をこめて」 京「もうやだこのプロ」 カン 照「京ちゃん、おもち」 京太郎「はいはい、今焼けますから待ってください」 淡「きょーたろー、みかん切れたー」 京太郎「はいはい、今持ってくから」 キョータロー ハイー バタバタバタバタ 菫「……」 菫「須賀!」 京太郎「は、はい!何でしょうか」 菫「ここに座れ」 京太郎「え?いや、あの…」 菫「早くしろ」 京太郎「は、はい…」 京太郎「な、何でしょうか…」 菫「……」ポスッ 京太郎「ちょ、す、菫さん!?」 京太郎「他の部屋にみんないるんですからバレちゃうんじゃ…」 菫「うるさい、お前は私のモノなんだから私の所にいればいいんだ」 京太郎「…知りませんからね?」ギュウ 淡「もうとっくにバレてるよねー」ニヤニヤ 誠子「あんなニヤけた先輩滅多に見れませんね」 尭深「弘瀬先輩の意外な一面」 照「菫はあれで案外独占欲が強いから」 ワイワイガヤガヤ 京太郎(やっぱこうなるよなー…気付いてないのかなー…気付いてんだろうなー) 菫「///」プルプル 京太郎(これはこれで可愛いからいいか) カン 京太郎「つまみ出来ましたよ」 えり「ああ、ありがと」 良子「サンキュー、少年」ジャラジャラ 京太郎「はは、また麻雀ですか。やっぱ皆さん好きなんですね」 はやり「うーん、今回は賭けが賭けだからね☆」ジャラジャラ 京太郎「へ? 賭けってそれまずいんじゃ……」 健夜「大丈夫だよ、お金じゃないから」ジャラジャラ 京太郎「何賭けたんです? みかんとか?」 咏「君だよ、君」ジャラジャラ 京太郎「……へ?」 良子「ソーリー、しかし私も負ける訳には……」 えり「ごめんなさい、京太郎。私にはこの猛獣達を止めることは……」 京太郎「……へ?」 良子「グッド、グッド……!!」 京太郎「おお、戒能さんが勝った……」 良子「……まあ当然ではありますが」 恒子「うあー、すこやんごめんー」 えり「私に代打ち任せるのが悪いですね」 みさき「うーん、上手くいきませんね」 京太郎「野依さん、三人は大丈夫ですか?」 理沙「死亡確認!」プンスコ 京太郎「あっ、そうですか」 良子「ということで、では京太郎君……」 京太郎「ちょっ、ちょっと待って下さいって! 俺は……」 良子「……京太郎君、ギブアップしましょう。そして全てを委ねましょう」 えり「ちょっと待って下さい、賭けたのは“ハグ権”でしたよね?」 良子「……」 京太郎「えっ、そうなんですか?」ホッ 良子「まあイナザーワーズではそうとも言えますね」 えり(この人常識人かと思ってたのに……) みさき(勝手にこんな設定されても怒らないなんて……いい) 良子「それでは、ハグを」 京太郎「あっ、はい(ハグって……そう言えば戒能さんって結構)」 恒子「ムチムチでスタイル良いよね~」ボソッ 京太郎「!? 福与さん!」ビクッ 恒子「あのわがままボディに抱きついて、しこたま揉んでみたい……みたくない?」ボソボソ 京太郎「そ、そんなこと……」 良子(ウィスパーがだだ漏れなんですが……ムチムチとか、わがままボディとか) えり(このアナは……)ピキッ 京太郎「俺は……俺は……」 良子「ソー、ハグ……しますね」ギュッ 京太郎「うはあっ!?」ビクンッ 京太郎(福与さんにあんなこと言われたから、戒能さんの身体が、肉が、俺の本能を刺激してぇ!!) 良子(すごいリアクション……何だかリトル、楽しくなってきちゃいますね) 良子「ねえ、どうですか? 私のボディは」ギュッギュッ 京太郎「ど、どうと言われてもですね……(太ももが、吐息が、おもちがぁ!!)」ピクピク 良子(ボディ、結構たくましいですね……なかなかの高身長ですし、このまま身を委ねても……) 良子「ねえ、京太郎君」 京太郎「は、はい?」ビクンビクン 良子「このまま私と一緒に最後まで……」 えり「ストップ!! ストーップ!! 戒能プロ、ハグまでですから!」 良子「ダミッ!」 京太郎「た、助かっ……うっ」ササッ 恒子「ん? どうしてしゃがんだのかな?」 京太郎「何でもない、何でもないです!」 良子「京太郎君、コンティニューがしたいならいつでも……」 京太郎「あ、あはは……こ、今度は他のゲームしましょうよ、ね? あっ、野依さん、どうしました?」 理沙「邪神降臨!」プンスコ 健夜「次は、初夜権だったかな?」ゴゴゴゴ はやり「身請け権だよ☆」ハヤッ 咏「気分も晴れたし、景気良くいこうかねぃ」ゴゴゴゴ 京太郎「えっ」 カンッ 照「京ちゃん」カモン 京太郎「えーっと、なんすかその広げられた両手は」 照「お姉ちゃんが抱きしめてあげる」 京太郎「そうですか」 照「そうです」 京太郎「ノーサンキューです」 照「……何故?」 京太郎「何故って聞かれても、そもそも抱きしめてもらう理由が無いとしか」 照「京ちゃん。弟にはお姉ちゃんに抱きしめてもらう権利がある」 京太郎「そもそも弟でも無いんだけど」 照「それに、私の胸部は無駄な障害物が無く抱擁に適している」 京太郎「自分からそれを認めるのか……」 照「さあ」 京太郎「謹んで遠慮させていただきます」 以下ループ 京太郎「誰か抱きしめたいな……」 優希「呼んだか?」 京太郎「さて帰るか、お疲れー」 優希「待てい!」 京太郎「なんだよ」 優希「今優希ちゃんを抱きしめたいなって言っていただろう!」 京太郎「言ってねえ!誰か抱きしめたいなとは確かに言ったけどな!」 優希「誰かなら私でいいだろ!」 京太郎「お前抱きしめたって何も得るものないだろ……」 優希「むかっ……じゃあ試してみるか?」 京太郎「タコス買わされそうだから断る」 優希「……」 京太郎「というわけでじゃあな」 優希「……てりゃあ!」ギュウッ 京太郎「ぐえっ!?ば、ばか、首に抱きつくな!」 優希「当ててるんだじぇ!」 京太郎「何をだ」 優希「……」 京太郎「……」 優希「……」ギュウウウッ 京太郎「ぐええっ!?」 優希「もう許さん、抱きしめないならこのまま落としてやるじぇ……!」 京太郎「わ、わかった、抱きしめる!是非抱きしめさせてください!」 優希「わかればよろしい!さあかかってこい、京太郎!」 京太郎「ったく……じゃあいくぞー」 優希「おう!」 京太郎「ほれ」ギュッ 優希「ぁ……」 京太郎「おっ、意外にいい感じ」 優希「……むぎゅ」 京太郎「それにしてもお前暖かいんだな。冬は寒いからこれはなかなか……」サワサワ 優希「ひうっ!」 優希(きょ、京太郎の手が背中這ってるじぇ……くすぐったいけどまだもうちょっと……) 京太郎「あー、確かにこれはいいかも……甘く見てたな俺」サワサワ 優希「んきゅ……!」ビクッ! 優希(ちょっ、京太郎、そこ、ダメだじぇ!そこは弱……!) 京太郎「おっ、また暖かくなった。やべえ、離れがたくなってきた」サワサワサワサワ 優希「っ、ふっ、きょうた……!」ビクッ、ビクッ! 優希(な、なんで京太郎、こんな的確に私の弱いとこぉ……あっ、ダメ、私もう……!) 京太郎「ふうっ、なかなかいい抱き心地だったぜ優希」パッ 優希「……あ」 京太郎「いやあ、悪かったなバカにしちまって。お詫びに今度タコスでも奢って……」 優希「……」プルプル 京太郎「優希?」 優希「京太郎の、バカ……!」 京太郎「えっ、えっ?」 優希「うわああああんっ!!」 京太郎「……」 京太郎「あー……やっぱりやりすぎたか」 京太郎「明日は最低でもタコス作ってやんないとダメっぽいな……はあ」 カン! まこ「~♪」 京太郎「……」ギュッ まこ「……わりゃ、何しとるんじゃ?」 京太郎「先輩……その雑誌、今週のですか?」 まこ「そうじゃけど」 京太郎「俺まだ読んでないんですよ」 まこ「そんなら貸そうか?」 京太郎「いえ、このままで大丈夫です」ギュー まこ(……大丈夫って言われてものう) まこ「もうめくろうか?」 京太郎「先輩のペースでいいですよ」 まこ「ほうかの」ペラッ 京太郎「~♪」 まこ(……まあ、ええか) カンッ 健夜「国内無敗舐めんま!! グランドマスターにひれ伏せい!!」ロォオオォン 良子「配牌……トゥーバッド……」 はやり「捨てる牌捨てる牌……全てツモり返ってくる……」 咏「視覚が……封じられた……」 京太郎「うわあ」 恒子「あちゃー」 えり「麻雀ってこんなでしたっけ」 理沙「地獄絵図!」プンスコ 健夜「勝った、私勝ったよ! 見てたよね、こーこちゃん、京太郎君!」 京太郎「あっはい」 恒子「すこやん……ちょっとやりすぎ」 健夜「勝てばよかろうなのだァアアッ! さあ京太郎君、ご褒美を!」 みさき「この人こんなキャラでしたっけ」 理沙「本性!」プンスコ 京太郎「じゃあ、(俺がした訳じゃないけど)約束は約束なので」 健夜「うん……えっ?」 京太郎「? どうしました?」 健夜「いや……京太郎君って、結構背高いよね」 京太郎「まあ平均よりは。182ですから」 健夜「結構、体つきも……ガッシリしてるよね。何かスポーツとかやってるの?」 京太郎「特にはやってないですけど、雑用で肉体労働とかは」 健夜「へ、へえ~」 恒子「あっ、畜生麻雀モンスターから独身アラフォーに戻った」 えり「打って変わって、ドキマギした様子ですね」 理沙「彼氏いない歴=年齢!」プンスコ みさき「自己紹介ですか?」 理沙「!?」ガビーン 京太郎「それじゃ、ハグしますね……」スッ 健夜「ちょっ、ちょっと待った!」 京太郎「は、はい」 健夜「こ、心の準備があるから」スーハー 京太郎「そ、そうですよね。いきなりはマズいですよね」 健夜「…………よし!」 京太郎「では」スッ 健夜「やっぱちょっと待ってえ!!」 京太郎「また!?」 恒子「すこやん……」 えり「これもう無理ですかね」 みさき「何だこのおばさん」 理沙「……」 健夜「……あの、ちょっと思ったんだけど」 京太郎「は、はい。何でしょうか」 健夜「私と京太郎君って何なの?」 京太郎「何、と聞かれても……」 健夜「だって……ぎゅっとするってことはさ、もう普通の知り合い超えてるんじゃないかな」 京太郎「はい?」 恒子「あのー、これゲーム。すこやーん、これ単なるゲームの景品ですよー」 えり「聞こえてませんね」 健夜「だから、ね? 京太郎君、もし私のことぎゅっとするんなら、責任、取ってもらわないと……」 京太郎「せ、責任?」 理沙「重!」 みさき「深夜の豚骨ラーメン並に重いですね」 健夜「ね、ねえ、京太郎君は……」 京太郎「小鍛治さん」ギュッ 健夜「きょ、京太郎君!?」 恒子えり理沙みさき「!!??」ガタッ 京太郎「ハグって、こんな感じでいいですか?」 健夜「ふ、ふわぁ……(男の人に、抱き締められてる……。ぎゅっとされてる……)」キュンッ 京太郎「小鍛治さん、そんな心配しなくても大丈夫ですよ」ボソッ 健夜「あふぅうう……(耳元で、囁かれてるぅ……)」ジュンッ 京太郎「俺と小鍛治さんは、単なる知り合いじゃなくて、友人ですから!」 健夜「らめぇえええ……いっちゃうのぉ……」ビクンビクン 恒子えり理沙みさき「えっ」 京太郎「だから、遊び相手が福与さん以外いないなんて言わないで、俺とも遊んだりしましょう、ね?」 健夜「……」ビクッビクッ 恒子「……まあ、高校生だし」 えり「……当然、ではありますね」 理沙「無慈悲!」プンスコ みさき「この年で墓場に入れという方が酷ですしね」 京太郎「友人でもハグは照れますけどね、気安い昔馴染みやちびっ子ならともかく……って、小鍛治さん?」 健夜「……京太郎、君」ガシッ ズッキュゥウウウン 恒子「!? やっ、やった!?」 京太郎「ちょっ、ちょっと、こか、小鍛治さん!? いきなり何を……!」 健夜「いいよね? いっちゃってもいいよね、最後まで? いこうよ、いこうよねえ、京太郎くうん!!」ハァーッハァーッ 京太郎「イヤーッ!!」 えり「……守れなかった」 カンッ 京太郎「晴絵さん」ギュ 晴絵「きょ、京太郎いきなり何してんの!?」アタフタ 京太郎「なにって、一緒に炬燵でごろごろしていた晴絵さんを後ろから抱きしめてるんですけど」 晴絵「いや、見ればわかるけどなんでいきなり」 京太郎「えっと………正面に座りながら晴絵さん顔を見てたらなんだかムラムラしちゃって」 晴絵「ちょ!?直球すぎ!?まだお昼だし早いって!で、でも…その吝かでは」 京太郎「まあ冗談なんですけどね」 晴絵「えー…」 京太郎「ただ普段から奈良と長野だから滅多に会えないのもあって、つい抱きしめたくなっちゃったんです」 晴絵「京太郎………ちょっと離して」 京太郎「あ…ご、ごめんなさい!生意気でし『ギュッ』…晴絵さん?」 晴絵「後ろからもいいけどやっぱり正面からの方が嬉しいな」 京太郎「晴絵さん…」 晴絵「もう、こんな時ぐらい普通に呼び捨てにしてよ」 京太郎「うん…ゴメンな晴絵」ギュッ 晴絵「京太郎…暖かいね…」ギュッ カン 憧「ねぇ、次はいつ会える?」 京太郎「今月は無理だから、来月の連休だな」 京太郎「ま、こないだ会ったばっかりだしさ、ちょっと我慢ってことで」 憧「うん・・・」 京太郎「高校生にとってはお金もバカにならないわけで」 憧「・・・・はぁ」 京太郎「憧?」 憧「なんか・・・寂しいのあたしだけみたい」 京太郎「はぁ?」 憧「京太郎はわ、私に会えなくっても平気なのかなって・・・」 京太郎「あのなぁ・・・」 京太郎「俺だって寂しいに決まってるだろ、会いたいに決まってるだろ」 京太郎「直接顔も見たいし、触りたいし・・・」 京太郎「だ、抱きしめたいって思ってるよ」 憧「きょうたろ・・・」 京太郎「だからそんな悲しいこと言うなよ」 憧「うん、ごめん・・・」 京太郎「わかればよろしい」 憧「本当にごめんね、変なコト言っちゃって」 憧「うぅ・・・わたしこんなめんどくさい女じゃないと思ってたんだけどなぁ・・・」 京太郎「そういうところも全部愛してるぜ」 憧「ば、ばか何言ってんのよっ!」 京太郎「照れてる憧もちょーかわいい」 憧「あーもう、うるさいうるさい!!」 京太郎「はは、元気でたみたいだな」 憧「もう・・・・・・ねぇ」 京太郎「ん?」 憧「あの・・・あのね!」 京太郎「おぉ?」 憧「今度会えたときに、その・・・」 京太郎「うん」 憧「さっき言ってたのの続き、していいよ」 京太郎「さっきの続き?」 憧「だからその・・・だ、抱きしめたいの続きッ!」 京太郎「へ?」 憧「あたしも、その、京太郎としたいって思ってる、から・・・」 京太郎「・・・いいのか?」 憧「お、女がいいって言ってるんだから、いいのよ!」 京太郎「・・・わかった」 憧「約束だよ?」 京太郎「あぁ、約束だ」 憧「うん!えへへ・・・」 京太郎「覚悟しとけよ!」 憧「覚悟してるから言ったんですーふふ」 京太郎(ゴム買っとかなきゃ) 憧(京太郎とキスキスきす鱚・・・・ふきゅぅ) カン やえ「抱きしめ、たい……?」 京太郎「はい」 やえ「私を?」 京太郎「はい」 やえ「……一昨日出直してきなさんな」 京太郎「やえさん、俺はマジですよ」キリッ やえ「何でこういう時だけ真面目な顔するのかな」ハァ 京太郎「そりゃもう、大切だからに決まってるじゃないですか」 やえ「私を抱きしめることが?」 京太郎「やえさんのことが、ですよ」 やえ「……こんな状況じゃなけりゃ格好いいんだがね。ともかく、相手をしている暇は無いから、早く勉強に取りかかりなさい」 京太郎「仕方ない……」フゥ やえ「ほら、勉強せんと試験が……」 京太郎「実力行使しか無いようだ」 やえ「は? 須賀君、何を……」 京太郎「うおおーっ! やえさぁーん!!」ガバァッ やえ「きゃあああ!?」 京太郎「やえさん、やえさんスリスリ!!」 やえ「ちょっ、やめ、止めなさいってば!」バシンバシン 京太郎「やえさんのドリル、やえさんのもち肌、やえさんの―――ぶべらっ!」ズバァッシュ やえ「あ、あんたねえ! いきなり何てことすんのよ!!」ガーッ 京太郎「ふみまへん」プシュー やえ「そういうことをするにはねえ、色々手順を踏まないと……」クドクド 京太郎「つまり手順を踏めば、あれやこれやをしていいと……ひいっ、ごめんなさ」 やえ「……ちゃんと、しなさいよね。バカ」 京太郎「へっ?」 カンッ 京太郎「…」ギュ 春「離して、黒糖食べれない」 京太郎「じゃあ、後ろから」ギュ 春「うん、よし」ポリポリ 京太郎「あ、これだと俺が食べれない」 春「じゃあ…」チュッ 初「口移しだ…と…?!」 霞「チェストー!チェストー!!」 巴「ああ、霞さんの立木打ちが一段と激しく…」 小蒔「あの、そろそろ目を開けてもいいでしょうか?」 初巴「まだ駄目です」 カン えり「はぁー……」 京太郎「年末だってのにどうしたんだよ姉さん」 えり「今年も結局恋人ができなかったなぁ……と」 えり「クリスマスは仕事三昧、休む暇もないし、あればこうして弟のいる長野に来てしまう」 えり「出会いも何もないですよぅ……」ウジウジ 京太郎「そんなに俺のこと心配しなくてもいいんだぜ?」 えり「たった一人の弟の世話も焼けなくて何が姉ですか!」クワッ えり「料理を作って来るので京太郎はそこに座っていてください」 京太郎「え……でも」 えり「手伝わなくていいですからね」 京太郎「もうビーフシチュー作っちゃったんだけど……」 えり「一体なんなんですか!洗濯物はしっかりたたみ終わってる!」 えり「お風呂も沸かしてある!料理も作ってる!大掃除する余地もない家の清潔さ!カピの世話もしっかり焼いてる!」 えり「私の存在理由って何なんですか……」 京太郎「そこまで思い詰めることなの!?」 えり「私は出会いすらないというのに、完全に先越されるじゃないですか……」 京太郎「……はぁ、そんなことないよ」アスナロダキッ 京太郎「昔の約束覚えてる?姉さんをもらう人がいなかったら――」 えり「俺が貰ってあげる、ですか?」クスッ 京太郎「そうそうそれそれ」 京太郎「だからさ、こう言うべきなのかどうかはわからないんだけど……焦らなくても、いいんだぜ」 えり「姉弟での結婚はできませんよ?」 京太郎「わ、わかってるよ!」 京太郎「そもそも、姉さんが売れ残れるなんてあり得ないだろ」 えり「……そうですかね」 えり「京太郎に抱きしめられるのはいつぶりでしたっけ、なんだか安心します」 京太郎「俺もだよ」 京太郎「もう少し、こうしててもいいかな」 えり「はい、是非」 カン
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1371129227/ はやり「たっだいまー!!」 京太郎「義姉さんおかえ、って酒臭っっ!!」 はやり「女の子に臭いなんて言っちゃ駄目だぞ♪」 京太郎「ハイハイ」 はやり「う゛っ……吐きそう……」ガシッ 京太郎「え、いや、ちょっと、なんで俺にしがみつく!?」 はやり「あ、無理……。もう無理……」 京太郎「……ひどい目に遭った」 はやり「許してニャン♪」 京太郎「流石に(28)でそれはない」 はやり「ひっど~い!!お義姉ちゃんにそんなこと言うなんて京太郎君もとうとう反抗期かな?」 京太郎「(この義姉キツい)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「なぁ、きょーたろー。冷蔵庫のジュース取ってきてくれへんか?」 京太郎「姉ちゃん、それくらい自分で取ってこいよ」 怜「せやかて私病弱やからな、動くのしんどいねん」 京太郎「またそんなこと言って、病弱はアピールやめろって竜華姉さんに怒られるぞ」 怜「あーあ、きょーたろーはお姉ちゃんの言うことは聞かへんのに竜華の言うことは聞くんやなー、やっぱりおもちが大きいからなー」 京太郎「べ、別にそんなんじゃねえよ!?」 怜「弟分のきょーたろーが自分のことそんな目ぇで見とるって知ったら竜華もショックやろうなー、かわいそうになー」 京太郎「いやいやいや、何言ってるんだよ姉ちゃん!」 怜「はぁ、喉乾いたなぁ。冷たいジュースでも飲んだらこの事は私の胸の内に閉まっておくんやけどなぁ」 京太郎「ぐっ・・・、何なりとお申し付けください。お姉さま」 怜「ふふっ、きょーたろーのそういうとこ可愛くて私は好きやで」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 福路美穂子の場合 京太郎「ねえさん、洗濯は終わらせたよ」 美穂子「ありがとう京太郎くん、こっちもお掃除が終わりますよ」 京太郎「まったく、そんなこと俺がやっとくのに」 美穂子「ふふっ、ありがとう、でも、お掃除は好きだから、それよりも京太郎くん、こっちに来てくれる?」 京太郎「なんだよねえさん」 美穂子「ふふっ、お手伝いしてくれてありがとう」ナデナデ 京太郎「なっ!やめてくれよねえさん!」 美穂子「もう……照れることないのに……」 京太郎「そ、それじゃ夕飯の買い物行ってくるから!」 美穂子「おねがいします、気をつけていってらっしゃい」 京太郎「おうねえさん!行ってくる!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 天江衣の場合 衣「きょーたろーきょーたろー遊ぶぞー」 京太郎「ん?なんだ?衣お姉ちゃん」 衣「……!今なんと言った……!」 京太郎「へ?衣お姉ちゃんって……」 衣「……もう一回」 京太郎「へ?」 衣「もう一回だ!」 京太郎「こ、衣お姉ちゃん!」 衣「もう一回!」 京太郎「衣お姉ちゃん!」 衣「ふ、ふふふ、そうだ!衣はお姉ちゃんだからな!特別にっ!特別に京太郎のワガママを聞いてあげよう!何かあるか?」 京太郎「いや、特にないけど……」 衣「………………ふんだ」 京太郎(めんどくせぇ) 衣「キョータロー!!」 京太郎「なんすか」 衣「また衣に確認せずに朝食を用意してー!」 京太郎「あれ? 姉ちゃんって朝はご飯派じゃ無かったっけ」 衣「とっても美味だったぞ!」 京太郎「そりゃどうも」 衣「……って、そうじゃなくて!」 衣「衣はお前の姉なのだから、家事のことは衣に任せなさい!」 衣「姉の尊厳を見せられないではないか!」 京太郎「はぁ」 衣「それと、キョータロー!」 京太郎「なんすか」 衣「朝の抱っこ!」スッ 京太郎「姉の尊厳何処まるでないっすよ、姉ちゃん」ギュッ 衣「うるさい!」ギュー ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 朝 京太郎「姉さん早く起きて!今日は大事な試合があるんだろ!」 健夜「んー、京くんおはよー・・・ってもうこんな時間!? 何でもっと早く起こしてくれなかったの!?」 京太郎「何回も起こしたけど姉さんが起きなかったんだろ!」 昼 健夜「うー疲れたー、対局は全然気にならないけどスーツで人前に出るって疲れるよー」 京太郎「ちょっ、姉さん着替えたらスーツは掛けておいてくれよ。シワになっちゃうだろ」 健夜「京くん掛けといてー」 京太郎「家に帰ってきたらすぐにジャージに着替えてゴロゴロし始めるなんて我が姉ながら…」 夜 健夜「京くん晩御飯まだ?」 京太郎「今作ってるからちょっとまっててー」 健夜「私、京くんのお嫁さんになる。京くんがいないと生きていけない」 恒子「!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 照「京ちゃんが姉が欲しいと聞いて」 菫「確かにお前は姉キャラだが……」 京太郎「おもちをお持ちの姉が欲しいなぁっていう話なんですけどね」 照「!?」 京太郎「弘世先輩みたいなお姉さんなら大歓迎ですよ」 照・菫「「!?」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん早く起きないと遅刻すっぞー」 布団「…………」 京太郎「また頭から毛布被って……おい姉さん!」 バサッ 布団(丸めた毛布) 京太郎「いない!?」 戒能「フリーズ、京太郎」ムギュ 京太郎「……姉さん、当たってます」 戒能「お馴染みのアレは言いませんよ。言うまでもなくわざとですし」 京太郎「スキンシップも良いけど、早く準備しないと時間が……」 戒能「ドントスピーク、ドントムーヴ」 京太郎「……」 戒能「この程度のトラップに引っ掛かるとはまだまだですね。ここが戦場なら三回は死んでますよ」 京太郎(なにいってだこの姉) 戒能「む……にしても、また背中が広くなりましたね。それに以前より筋肉質になった気もするし汗の匂いも」スーハー 京太郎「嗅ぐな擦るな頭でグリグリすんな!毎朝やってんだから昨日今日でそんなに変わる訳ないだろ!」 戒能「あ」 京太郎「え?」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「いや、そんな理不尽な」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「……はい」 戒能「ペナルティ、ですね」ニッコリ 数十分後、やたら紅潮した顔の二人の男女が駅まで走っていったとさ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「さぁキョータロー!お姉ちゃんって呼んで!」 京太郎「いや、お前はどう考えても妹だろ」 淡「えー、呼ぶくらいいいじゃん、お姉ちゃんって呼んでよー」 京太郎「はいはい、淡お姉ちゃん」 淡「ムフー、お姉ちゃん…お姉ちゃん…いい響きだなぁ~ よしキョータロージュース買ってこい!お姉ちゃんの命令は絶対フクジュー!」 京太郎「弟はパシリじゃねえよ!?」 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洋榎「麗しのお姉様に向かってなんちゅう口聞いとるんやこの阿呆は…」オヨヨ 京太郎「阿呆はどっちだっつーの。この前末原先輩に半泣きで勉強教えて貰ってたこと母さんにバラすぞ?」 洋榎「はあっ!?なんで京太郎がんなこと知っとるんよ!」 京太郎「へっ。姉ちゃん達の情報は良い意味でも悪い意味でもすぐに広まるんだよ」 京太郎「たまには何の非もないのに笑われる俺の身になってみやがれ!」 洋榎「京太郎、あんた………」 洋榎「めっちゃおいしいやんそのキャラ!」b グッ 京太郎「いい加減張り倒すぞ」 洋榎「アレやで?自分分かってんの?」 洋榎「身体張らずに笑いとれるとか最高過ぎるやん」 京太郎「……その芸人体質が一番俺を困らせてんだよ」 洋榎「なら京太郎もこっち側来るか?」 京太郎「断固拒否する!洋榎姉ちゃんの側って事故ってるとこしか見たことねぇよ」 洋榎「まあまあ。人間誰しも失敗はするやろ?」 京太郎「姉ちゃんの場合は失敗し過ぎてるけどな」 洋榎「その失敗を笑いに変える!そしたら失敗が無かったことになるんやで?最高やんか!」 京太郎「姉ちゃんの中限定でな」 洋榎「ちょっ…合間合間にツッコミ入れるとか欲しがりやな京太郎は」ニヤニヤ 京太郎「供給過多なんだよ!ちょっとくらい需要に合わせてくれ!」 洋榎「嫌や。他人にボケのペース握られるとかしょーもないやん」 京太郎「絹恵姉ちゃん早く帰って来てくれー!!」 洋榎「そんでさ、さっきから気になっとってんけどさ」 京太郎「んぁ?何?」 洋榎「うわっ、あからさま…。ってそうやなくて」 洋榎「なんか焦げ臭ない?」 京太郎「…………そう言われてみれば」クンクン 京太郎「あ、から揚げ火にかけっぱだった!」 洋榎「なんやてぇ!!すぐ作りなおせはよぉ!!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「ひーまー」ゴロゴロ 京太郎「麻雀やろうぜ! 麻雀!」 衣「ふむ、いいだろう。」 DIEジェスト 衣「ロン、海底役役混一で18000。」 淡「ローン! ダブル立直表表裏裏の12000!」 衣「ロン、門断平ドラドラ、8000。」 京太郎「かーてーなーいー!」 衣「愚弟は弱いな。」 淡「うん、ぐてーは弱い!」 京太郎「強くなりたいです、御姉様方……」 淡「……! キョータローいい方法があるよ!」 京太郎「なに何!?」 淡「まず淡ちゃんがキョータローの上に座ります。」ドスン 京太郎「うぇ?」 淡「次におねえちゃんを私の上に座らせます。」 衣「ふむ。」ストン 淡「これで最強の組み合わせだよ!」 京太郎「どうやって打つの?」 淡「私が自摸ってー。」 衣「衣が切ればいいのだろう?」 京太郎「俺何もしてないじゃん!」 淡「細かいこと気にしたらハゲるよー。」 京太郎「あとさ、気になったんだけど……」 衣「何だ?」 京太郎「俺達誰と打つの?」 衣・淡「「あ」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 健夜「京太郎く~んお酒切れた~♪」プラプラ 咏「きょーたろー、おつまみなくなったんじゃねぇの? 知らんけどー。」フリフリ 良子「きょうたろう、こっちもビールプリーズ。」カンカン 京太郎「あ~! もう! 少しは自分で動け! このぐうたら姉ども!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 成香「…………ひぅ!」ビクッ 京太郎「……あのー……姉さん?」 成香「な、何ですか?」 京太郎「……なんでホラー映画なんて見てんの?前からそういうの苦手だったよね?」 成香「麻雀部のお友達から『絶対に面白いから見た方が良いよ!』と言われて貸してもらったので……」 京太郎「なにも苦手な物を無理して見なくても……」 成香「京くん……相手の子も好意から貸してくれたんですから」 京太郎(涙目の姉さんが見たいだけだと思う) 成香「それに……こんなの作り物なんですよ?いつまでも子供みたいに怖がらなくとも……」 テレビ<モルスァ! 成香「ひぃ!」ビビクン 京太郎「……」ナデナデ 成香「ふわぁ……!ちょっと京くん!姉の頭を子供にするみたいに撫でるなんて」 テレビ<ブルスコファ! 成香「あぅ!」 京太郎(……見終わるまで一緒にいてあげよう) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「小蒔姉さんちゃんと布団で寝なきゃ風邪ひくぞ」 小蒔「ムニャムニャ・・・京君はやさしいです・・・・」 京太郎「巴姉さん掃除手伝います。」 巴「いつも助かります。初っちゃんにも見習ってほしいですね」 京太郎「春姉ぇあんまり食ってると太るぞ」 春「いくら食べても太らない・・・・。それが自慢・・・」ニコッ 京太郎「初っちゃん、もう子供じゃねーんだから服ぐらいちゃんと着ろよ。」 初美「なんで私だけ姉さんって呼んでくれないんですかー!」 京太郎「霞母さ・・・・姉さん!」 霞「あらあら・・・・」ニコニコ(神を降ろしながら) 京太郎「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 村吉「あ、須賀君」 京太郎「どうも、村吉さん。毎度御迷惑かけて申し訳ないです」 村吉「いえいえ……こちらこそ未成年をこんな時間に呼びつけてるからお互い様ね」 京太郎「……あはは。それで、姉は……?」 村吉「ええ……いつもと同じよ」 野依「遅い!」=З=З=З 京太郎「遅いじゃないよもう……どんだけ飲んだんだ?」 野依「ちゃんぽん!」=З=З=З 京太郎「数を聞いてるんだよ……ほら、帰るぞ」 野依「まだ飲み足りない!」=З=З=З 京太郎「二日酔いで地獄見るのは自分なんだからな」 野依「大丈夫!」ムフー 京太郎「あー、もう……」 グイ 野依「!?」 京太郎「帰ろうよ、姉さん」(そっと耳うち) 野依「…………ん」 京太郎「ほれ、おぶさって。んじゃ、連れて帰りますんで……御迷惑おかけしました」 野依「ました!」=З=З=З 京太郎「あんたが言うな」 村吉「末恐ろしいわね……」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ コンコン 京太郎「シロ姉ー、朝だぞー」 京太郎「今日は日直なんだろ?」 京太郎「もうメシ出来てるから、早く降りてきなよ」 シロ「ん……」 ダルー シロ「……」 シロ「……ぐぅ」 京太郎「二度寝するな!」 バターン シロ「おはよ……京太郎……」 京太郎「ん、おはよ、シロ姉」 シロ「着替えさせて……」 京太郎「羞恥心とか無いの!?」 シロ「……」 ジー 京太郎「……し、下までは運ぶからさ」 シロ(甘いなぁ……) シロ「いただきます……」 京太郎「はい、いただきます」 シロ「……うん」 シロ「今日も美味しい……」 京太郎「お、ホントに?サンキュー、シロ姉」 京太郎「でも、俺なんてまだまだだって」 京太郎「この間食べさせてもらった塞さんのお弁当、美味しかったなぁ……」 シロ「……」 京太郎「どうやったらあの煮物の味が――」 シロ「京太郎」 シロ「私には、京太郎の作るご飯が一番だから……」 京太郎「……そっか」 シロ「ん……」 京太郎「忘れ物ない?」 シロ「……うん」 京太郎「んじゃ行きますかー」 シロ「おんぶ……」 京太郎「はいはい、途中までだからなー」 ヨイショ シロ「……」 シロ「京太郎」 京太郎「んー?」 シロ「ずっとこうしてられたらいいね……」 京太郎「ははっ、そうだなー」 京太郎「まぁ、そんなこと言っても途中で下ろすのは変わりないんだけど」 シロ「……だる」 京太郎「まったく、お見通しだっての」 ハハ シロ(別に、嘘じゃないけどね……) ギュ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「あのさ、俺の学ラン着るのもう止めてくれない?」 セーラ「なんで?これごっつい着心地ええねんで」 京太郎「いやいや。でも実弟が着てたのを着るのは抵抗あるだろ普通」 セーラ「全っ然!これっぽっちも無いわ」キッパリ 京太郎「なんでそこまで断言出来るかな……」 セーラ「ええやん別に。てかそんなん一々気にしとったら禿げるで?」 京太郎「姉ちゃんが気にしなさ過ぎなんだってば」 セーラ「気にするゆーても千里山は女子高やん。バレへんバレへん」 京太郎「俺にだって女子の友達くらい居るんだけど。で、千里山に進学した奴も居るんだぜ?」 セーラ「そうなん?」 京太郎「だからさ、わかるよな?」 セーラ「ごめん分からんわ」シレッ 京太郎「姉ちゃぁぁんんん??!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 和「ところで京太郎、最近咲さんとはどうなんですか?」 京太郎「……なんのことだよ」 和「ですから、『咲さんと愚弟を結婚させて咲さんにお義姉ちゃんと呼んでもらう計画』の進捗具合を聞いているんです」 京太郎「その計画名キてるから変えたほうがいいぞ、姉貴」 京太郎「どうって言われてもなぁ、普通だよ、普通」 和「……まったく、相変わらず見た目はチャラいのに奥手ですね、京太郎は」 ハァ 京太郎「気にしてるんだからやめろよ!地毛だよ!知ってるだろ!」 和「……仕方ありません、明日、女の子のエスコートの仕方を教えてあげます」 京太郎「は?」 和「駅前に……そうですね、10時に待ち合わせしましょう」 京太郎「え、ちょ……一緒に出れば良いじゃん……」 和「遅れたら来月のお小遣いは無しですからね」 京太郎「誠心誠意エスコートさせていただきます!」 和「はい、よろしい」 ニッコリ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ……て…………きて 塞「早く起きる!」ゴスン 京太郎「……うっ!」 塞「シロじゃないんだから、休日だからって昼まで寝てないの」 京太郎「ひどい……あんまりだぁ……」 塞「はいはい、うだうだ言ってないで、さっさと顔洗ってくる」 京太郎「へーい……」 塞「顔洗ってきた?よし、それじゃ」 「「いただきます」」 京太郎「あ、この煮物うまい。柔軟剤使った?」 塞「それは洗濯物だよ!でも、わかった?お母さんに教えてもらったんだ」 京太郎「ほー」 塞「ほーって……あんた見た目といい反応といい、本当にシロに似てきてない?」 京太郎「姉ちゃん、言って良い事と悪い事があると思うんだ」 塞「……うん、なんかごめん」 京太郎「ははは……食い終わったら掃除でもしようか」 塞「うん、休日なんだから隅々までやろうか」 塞「……よし、掃除終わりっ」 京太郎「姉ちゃーん、こっちも風呂掃除終わった」 塞「ありがと。じゃあ、お茶でも淹れよっか」 京太郎「午前中で家事もほとんど終わったし、午後はどうする?」 塞「んー……ちょうどセールがあるんだよねぇ……」 京太郎「うげ……荷物持ちですか……」 塞「そう言わないの、あんたの服も選んであげるから。――っと、その前に」 ポフン 塞「充電♪充電♪」 京太郎「最近よくやるよな、胡桃先輩のそれ」 塞「やってみると意外と良いのよこれ。胡桃がハマるのも納得だわ」 京太郎「俺は吸いとられてるんですけどねー……ところで、姉ちゃん」 塞「んー?何?」 京太郎「姉ちゃんの尻柔らかいけど、柔軟剤使った?」 塞「使ってないよ!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「咏義姉さん、おかえりんこ」 咏「ただいまん……あ///」 咏「ま、まったく///お義姉ちゃんに何を言わせる気なんだか///」 京太郎「ゴメンゴメン」 ガチャ えり「二人とも玄関で何をしているのですか?」 京太郎「あ、えり義姉さん。おかえりんこ」 えり「はいはい。ただいまんこただいまんこ」 京太郎「お、おう」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 一「じゃあ、行ってくるねー京くん」 ヒラヒラ 京太郎「待て」 ガシッ 一「うわっ!なに今から外に行くんだけど。あっもしかして京くん、ボクに甘えたい?」 京太郎「違うわ!姉ちゃん外に出るなら服を着ろ服を!」 一「服?それならちゃんと着てるじゃないか」 京太郎「着てるけど、全然着てないからね。見え見えだから」 一「そうかなーボクにはこれが普通なんだけど」 京太郎「よく痴女扱いされないな姉ちゃん。もう隣に歩けねーよ」 一(……うん?それじゃちゃんとした物を着れば京くんが隣に歩いてくれるのか) 一「よし」 ガシャ 京太郎「うわっ!姉ちゃんなんで俺に手錠をかけるんだよ」 一「そこまでいうなら、京くんはボクの服を選ぶことお姉ちゃん命令だからネ!」 京太郎「ヤバいから俺の社会的地位がヤバいから」 一「ほら行くよ!京くん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「第一○六回松実家おもちドラフトを開始いたします」 京太郎「ではまず俺から」 ──京太郎第一指名『岩戸霞』── 玄「やはりそう来ましたか……」 京太郎「……それで義姉さんの第一指名は?」 ──玄第一指名『岩戸霞』── 京太郎「確実に取りに来たか」 玄「当然です。岩戸さんの長打力は無視できないのです」 宥「(……何が楽しいんだろう)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 咲「京ちゃん、一緒に服買いに行こー」 京太郎「……なあ姉さん、たまには他の誰かと服買いに行ったらどうだ?」 咲「えっ?もしかして、私と買い物行くの嫌になっちゃったの……」 京太郎「いや、俺と姉さんが服買いに行くと、姉さんの服まで男物っぽくなるから……」 咲「そんなの、私と京ちゃんで着回しすること考えると当たり前じゃない?」 京太郎「今じゃ背丈違うからあんまり着回ししてないだろ」 京太郎「やっぱり女の子がパーカーやジーンズばっかり着てるのはどうかと思う訳よ。身内としては」 咲「えー、動きやすいし、あったかいし、私は気にしてないよ?」 京太郎「少しは気にしろよ!それに和達と一緒の方がもっとおしゃれなの買えるんじゃないか?」 咲「うーん前に一回、3人で服買いに行ったんだけどね……」 咲「原村さんは高そうなフリフリのモコモコ、優希ちゃんは変わった柄のプリントTシャツ買ってて……」 京太郎(うわー……) 咲「なんか私には遠い世界のことだなーって感じだったの」 京太郎「で、でもやっぱり男と一緒じゃ買いにくいものあるだろっ?水着とかほら…下…着…とかさ」 咲「(…下着?)水着なら去年も一緒に買いに行ったじゃない。それに一番最初に姉の水着姿見られるんだから役得でしょ?」 京太郎「で、でも……」 咲「それに私一人で行ったら迷子になるし、荷物持ちも欲しいし、あと京ちゃんの服選びも楽しいし!」 京太郎「……」 咲「ねっ、だから一緒に買い物行こっ!」 京太郎「……んだよ」 咲「えっ?何?」 京太郎「姉さんと一緒だと俺がパンツ買いにくいんだよ!!!」 咲「!!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「竜華ー。膝枕してーな」 京太郎「姉さん。ちょっといい?」 竜華「ん、なんや京太郎。ごめんな、怜。膝枕はまた後でな」 怜「……これで何度目や、後回しにされるの」 怜「京太郎。竜華の膝枕をかけて勝負や」 京太郎「なんですか。いきなり」 怜「京太郎が入部してから、竜華が膝枕してくれる回数が減ったんや」 怜「私が勝ったら、回数を元に戻す。京太郎が勝ったら、竜華の膝枕を1回させてやるわ。」 京太郎「俺にそんな権限ないですし、それにもし勝てても、家でやってくれるんで…」 怜「ほう、それは聞き捨てならんな。詳しく聞かせてもらわんと」 京太郎「す、すいません。用事思い出したんでもう帰ります。お先に失礼します」 怜「ちょっと、お姉さんとお話しようか。なに、お話だけやで」ガシッ 京太郎「え、何この力。誰かー、助けてー」ズルズル 竜華「京太郎と怜は仲ええなー。」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー」 智美「おかえりー。きょーたろー」 京太郎「ただいま、姉ちゃん。あれ、何それ?」 智美「これか? 免許取ろうと思ってな。パンフレットもらってきたんだ」 京太郎「へぇー。頑張ってね」 智美「おう。免許取ったら一番に乗せてやるからな。楽しみにしとけよー。」 京太郎「ああ、楽しみにしてるよ。その時は佳織姉さんも誘おうか。」 智美「残念だけど、佳織はその次かな」 京太郎「え、なんで? 乗れないわけじゃないし、多い方が楽しいと思うけど」 智美「やっぱり幼なじみとはいえ、初めての運転で他人を乗せるわけにいかないだろー」 京太郎「姉ちゃんなら、そんなこと気にせず誘うと思ったけど」 智美「失礼な。私だって、それくらいの気は使うぞ」ワハハー 智美(…本当は、京太郎と二人きりがいいからだけどな) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ある日突然、あなたに12人もの姉ができたらどうしますか? それも……とびっきりかわいくて とびっきり素直で、とびっきり愛らしくて、とびっきりの淋しがりや。 しかも、そのうえ……彼女達はみんなみんな、とびっきり! 弟のコトが大好きなんです…… 洋榎「京太郎、起きろやー!!」ドムッッ 小蒔「zzz・・・京太郎くん・・・」 美穂子「京太郎くん、朝ご飯できてるから、しっかり食べてね」 京太郎「アネキ・・・鳩尾、鳩尾はやめて・・・」 京太郎「ねーや・・・また俺の布団に入ってきて・・・」 京太郎「お姉様、いつも美味しいご飯ありがとう」 でも、残念なことに弟と姉は現在離れ離れに暮らしていて…… 実際に会うことができるのは、 2ヵ月に1回と決められた“弟の日”だけ。 大好きな弟と自由に会えない姉は…… さみしくて、いつも弟のことばかり想ってしまいます。 「神様……どうか、早く弟に会えますように私の大事な大事な弟……」 「会えないでいると……淋しい気持ちでいっぱいになっちゃうよ……」 衣「京太郎は衣に逢えなくてさみしかったろう? 存分に甘えるがいいぞ、衣はお姉ちゃんだからな!」 豊音「京太郎、ちょー逢いたかったよー」 宥「京ちゃんだぁ、背中おっきくってあったかーい」 京太郎「おねえたまは、さみしかったんですね、いっぱい甘えてくださいね」 京太郎「姉ちゃま、ちょっ、近すぎるって!!」 京太郎「ねえさままで・・・、でも二人ともポカポカしてあったかいよ」 だから、ようやく2ヵ月に1度の「弟の日」がめぐってきて…… 2人が会えたときには、 姉は世界中の幸せを独り占めしたみたいに、 とってもとっても……幸せ もちろん姉弟なんだけど、気分はまるで楽しいデート! セーラ「バスガデルデー」 ワハハ「京太郎でかけるぞー」 すばら「今日は、なんてすばらな一日でしょう!」 京太郎「姐さん、今行くよー」 京太郎「お姉ちゃん、安全運転で頼んます」 京太郎「おねぇ、よかったね」 そして姉は、弟のそばにぴったりくっついて…… 心配そうに弟の顔をのぞき込み、 こう……言うのです。 「弟は……私のコト、好き?」 姉達はちっちゃい頃からずっとずっと ただ純粋に弟のコトが大好きでした。 やさしくってステキで世界にただ1人、 自分だけの大切な弟……。 照「・・・京太郎」ゴゴゴゴ 智葉「・・・・京太郎」ゴゴゴゴ やえ「・・・お見せし(ry」ゴゴゴゴ 京太郎「・・・姉君さま、姉上さま、姉チャマ、プレッシャーで胃に穴が開きそうです」 だから、いつもいつも弟と一緒にいたくて、 いつもいつも弟にかまってほしくて……。 ここに登場するのはそんな素直な女の子達……。 外見も性格もちがう12人の姉達ですが、 想いだけはみんな同じ……そう 「……京太郎、大好き!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ エイス「キョウタロ!キョウタロー!」 京太郎「んあ、どうした姉ちゃん」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を作っている京太郎の絵】 京太郎「お?おぅ……」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を食べているエイスリンの絵】 エイス「………」キラキラ 京太郎「えぇと………」 京太郎「作れって…ことだよな?」 エイス「!!」コクコク 京太郎「しょうがないなぁ、何作ればいいんだ?」 エイス「ク…クッキー?」 京太郎「なんで疑問系なんだよ…まぁ作るけどさ」 ..................1時間後 京太郎「姉ちゃーん、できたぞー?」 エイス「………」モグモグ 京太郎「ってもう食ってるし…腹減ってたのか?」 エイス「………」コクコク エイス「キョウタロ」パンパン 京太郎「ん?座れって?はいはい」ストッ エイス「えへへー」ナデナデ 京太郎「なんだよ、急に頭なんか撫でて」 エイス「アリガト……ね?」ナデナデ 京太郎「………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「……はぁ」 ゆみ「どうした、京太郎」 京太郎「どうしたもこうしたもないよ、また同学年の女子からラブレター渡されたんだぜ?」 ゆみ「それの何が問題だというんだ?」 京太郎「『ゆみ先輩に渡してください』って来るんだよ」 ゆみ「なんだ、それは……」 京太郎「こっちのセリフだよ全く。なんだって女の子のラブレターを女の子に渡さなきゃなんないのさ」 ゆみ「……女の子?」 ピクッ 京太郎「ん?あ、ごめんごめん。姉さんは女の子って柄じゃないか」 ゆみ「いや……まあ、そうだが」 京太郎「そこで納得するのも姉さんらしいけど。俺だってまっとうにモテてみたいよ」 ゆみ「……まるで私がまっとうにモテてるみたいな言い草じゃないかそれでは」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「ね…姉ちゃーん?入るぞー」ガチャ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「姉ちゃん、飯持ってきたんだけど…」 智紀「…………」カタカタカタカタ...ッターン!! 京太郎「!?」ビクッ 智紀「そこ……置いといて………」 京太郎「う…うん。あ、あと風呂沸いてるから」 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎(もうゲームに戻ってらっしゃる…) ----10分後・リビング 京太郎(姉ちゃん最近また引きこもってるけど大丈夫なのか?) 京太郎(龍門渕で仲良く麻雀してると思ってたんだけどな…) 智紀「大丈夫、問題はない」 京太郎「うわッ!!?姉ちゃん!いきなり背後から思考を読むな!!」 智紀「透華からちょっとだけお休みを貰ってただけだから。あとね…」 智紀「ご飯、おいしかったよ?」チュッ 京太郎「ねっ姉ちゃん…」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 「じゃあね。」 京太郎「おう、また明日な。」 桃子「……お兄ちゃん、今の誰っすか……?」 京太郎「うお!? いきなり現れんなよ!?」 桃子「私を見れるのはお兄ちゃんだけ……だからお兄ちゃんはは私のことだけ見ていればいいっす……」 京太郎「はぁ~」 桃子「どうしたっすか?お兄ちゃん」 京太郎「桃子か。いや、何か最近女子に避けられてるみたいでさ」 京太郎「何か噂では、俺と仲良くなると不幸が起こるらしいんだが…」 桃子「噂は噂っすよ。現に私は何にも起きてないっす。」 桃子「それに麻雀部の先輩たちだって、何も起きてないじゃないっすか」 京太郎「そうなんだけどな~。委員長も俺を避け始めてるみたいでな」 桃子「あ~、あの女っすか。あいつはなかなか諦めなかったっすね」ボソッ 京太郎「ん、何か言ったか?桃子」 桃子「なんでもないっすよ。そんなことよりどこか遊びに行こうっす。」 京太郎「…そうだな。いつまでも暗い気分でいてもしょうがないしパーッと遊ぶか」 桃子(麻雀部の人たちは学年も違うし、部活だけだから監視もしやすいっすけど) 桃子(ほかの人は、ずっとは監視できないし、向こうから離れてもらうのが一番っすね) 京太郎「ほら、桃子遊びに行くんだろ。早く行こうぜ」 桃子「はいっす。お兄ちゃん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 恭子「……ただいま」 京太郎「姉ちゃんお帰り。なんか随分疲れてるみたいだな……」 恭子「まあね。漫ちゃんの特訓に付き合ってたら主将と代行が乱入してきてその相手もしとったんよ」 京太郎「お、おおぅ。そりゃ疲れるわ」 恭子「それで悪いんやけど、鞄部屋に置いといてくれん?」 京太郎「はいよ。それくらいなら任せてくれよ」 恭子「おおきに。じゃあお風呂で汗流してくるわ」 京太郎「へーい。ごゆっくりどーぞ」 恭子「あと相談なんやけどな。いつもの『アレ』も頼まれてくれる?」 京太郎「『アレ』って『アレ』のこと?」 恭子「そーそー。楽しみにしとくから念入りにお願いな」 …。 ……。 …………。 ……………………。 恭子「くぅぅぅ~~っっ!そこそこっ!もうちょい強めで」 京太郎「へいへい。―ふっ、ふっ」グッグッ 恭子「効くぅ~♪相変わらずマッサージ上手いな」ホッコリ 京太郎「そりゃねぇ。伊達にやらされてないさ」 恭子「そういや私が高校入ってからはほぼ毎日頼んでるんやっけ」 恭子「時間が過ぎるんて早いなぁ……」シミジミ 京太郎「なに、年寄り、臭いこっ、言って、んの!」グッグッグッグッグッ 恭子「まあ実際京太郎よりも年食ってるけどな」 京太郎「たかだか二年だろ……」 恭子「それでも年上なんは事実やろ?」 京太郎「花の女子高生が何言ってんだか」 恭子「口動かすよりも手ぇ動かして。あ、もうちょい下ね」 京太郎「はいよ。こんなもんですかお客さん?」 恭子「あっ♪それ最高やん」 京太郎「そりゃ良かった。でさ姉ちゃん。話変えるけど髪退けてくんないかな?」 京太郎「さっきから巻き込みそうで怖いんだよ」 恭子「そうなん?じゃあショートにした方がええのんかな……」 京太郎「いやいや。結ぶだけで良いから。ポニテとかサイドとかさ」 恭子「……京太郎。いくら私がお姉ちゃんでもいきなり性癖暴露されたら困るんやで」 京太郎「ばっ!物の例えだよ!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「買い出しから戻りました~」ドサドサ 誠子「うわ、凄い量だな。これ全部一人で買ってきたのか」 照「京ちゃんご苦労様」 菫「ご苦労。ついでに買ってきたなまものは全部冷蔵庫に入れておいてくれ」 京太郎「菫ねぇは俺をこき使いすぎ!部員俺だけだけど一応俺は男子麻雀部の部長なんだぞ」 菫「そう言うな。ほら、ご褒美だ」ナデナデ 京太郎「あのさ菫ねぇ。俺も15歳なんだから頭撫でられるのははずいんだけど」 菫「なら止めるか?」ナデナデ 京太郎「……このままでいい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー......ん?」ガチャッ 奥の部屋 姫子「...んあぁ!ぶちょーダメです...京太郎が...ん、もうすぐ...帰ってき...ひうっ!」ビクビク 哩「そうか、弟さんもこげんだらしなくよがっとる姉の姿見せられよったら、どげん反応しよるんやろな?」クチュクチュ 姫子「やめっ......んっ、やめて.....!」ビクビク 哩「口ではそう言いよってもココは症状たい!」 京太郎「......」 京太郎「なんもかんも政治が悪い」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 佳織「京くん、京くん」 京太郎「はいはい姉ちゃん」 佳織「今日は…何の日かわかるかなぁ?」 京太郎(今日は…姉ちゃんの誕生日だ。もちろん覚えてる) 京太郎(でもここはちょっと…) 京太郎「ん~?なにかあったっけ?特に予定はないはずだけど」 佳織「!!」アワアワ 佳織「京くん…ほんとに覚えてないの…?」ウルウル 京太郎「なんだよ姉ちゃん、なんか約束してたっけ?」 佳織「~~ッ!!」ションボリ 京太郎(ションボリしてる姉ちゃん可愛い) 京太郎(小刻みに震えてるところがなんとも…) 佳織「京くん……」ウルウル 京太郎(あーっもう!上目遣いは反則だって!) 京太郎「………嘘だよ、嘘。姉ちゃん今日誕生日だろ?」 佳織「!!」パァァァ 佳織「でも京くん……お姉ちゃんに嘘ついたんだね」 京太郎「ご…ごめん。つい可愛いくてさ」 佳織「お姉ちゃんをからかうんじゃありません!」ポカポカ 京太郎「いたた…ごめんって。はいこれプレゼント」 佳織「もう!京くんの意地悪!」 佳織「でも…ありがとう、京くん。大好きだよ」ナデナデ 京太郎「…………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 透華「あ、京太r――」 京太郎「ハギヨシさん、ここのレシピってどうやるんですか?」 ハギヨシ「ああ、ここはですね。少しスパイスを強めにして――」 透華「……」 透華「あ、京t」 京太郎「ハギヨシさん組手の稽古お願いできますか!」 ハギヨシ「かしこまりました。それでは武道場でお待ちしております」 京太郎「はい!」 透華「…………」 透華「なんなんですのあれは!ハギヨシとばかりべったりして!」 イライラ 衣(素直に寂しいと謂えばよかろうに……) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 貴子「ただいま。」 京太郎「おかえり、姉さん。ご飯出来てるよ」 貴子「いつも、悪いな。お前だって疲れてるだろうに」 京太郎「姉さんの方が大変じゃないか。これくらいは当然だよ」 貴子「…本当に池田はなんであんな状況でチーピンを…」 京太郎「ははは、姉さんは本当に池田さんのこと大切にしてるんだね」 貴子「べ、別に今の3年が引退したらあいつが中心になるからな。それだけだ」 京太郎「まぁ、そういうことにしておくよ」 貴子「そんなことよりお前はどうなんだ。彼女とかできたのか」 京太郎「姉さんの方が大切だし、姉さんと比べると皆同じように見えるんだよ」 京太郎「姉さんみたいな人が彼女ならいいんだけど」 貴子「な…」カァァ/// 京太郎「そうしたの、姉さん? 顔赤いけど」 貴子「な、なんでもない。ほらさっさと食べるぞ」 貴子「池田ァァッ! てめェ何度言ったらわかるんだ」 華菜「ごめんなさいだしコーチ。」 未春「華菜ちゃん大丈夫かな」 美穂子「大丈夫よ、華菜は強い子だし。」 美穂子「それより、コーチ何かいいことでもあったのかしら?随分嬉しそうだけど」 未春「そうですか?いつもと変わらないように見えますけど」 美穂子(ふふ、多分京太郎くん関連ね。あれは) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 胡桃「んーっ!んーっ!」ピョンピョン 京太郎「この段ボールか?」ヒョイ 胡桃「もうっ。なんで取るかなぁ?!」 京太郎「え?駄目だった?」 胡桃「あと“ちょっと”で取れたのに台なしだよまったく……」 京太郎「姉さんの“ちょっと”は俺の知ってる“ちょっと”とズレてるのは分かった」 京太郎「つーか感謝こそされても、なんで怒られてんだよ!」 胡桃「それは……はぁ。仕方ない。“姉の”私が折れてあげるよ」 京太郎「仕方なくねぇよ。自然の成り行きで常識だって」 胡桃「んーっ。んーっっ!!」ピョンピョン 京太郎「なにしてんの……?」 胡桃「空気読んでしゃがむっ!」ピシッ 京太郎「あ、はい」 胡桃「ふっふっふっ。優しいお姉さんからのご褒美だよ」ナデナデ 京太郎「…わざわざしゃがませてしなくても……」ボソッ 胡桃「何か言った?」ギロッ 京太郎「イエ、何モ言ッテマセンヨオ姉サマ」 胡桃「ならよろしい」ムッフー 京太郎(そもそも姉弟で身長差が顕著に表れ過ぎだろ母さん……) 京太郎(これじゃ、ませてる妹って言われても仕方n――) 胡桃「―フンッ!!」ゲシッ 京太郎「いてぇ!!?なんで踏むんだよ姉さん!」 胡桃「京が失礼なこと考えたからでしょ?」シレッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいま」 巴「お帰りなさい~」ヌギヌギ 京太郎「って義姉さん!!何で服脱いでんだよ!」 巴「さっき霞さんのお祓いをして汗をかいたので拭いてるんですよ」 京太郎「だ、だからって自分の部屋とか風呂場でしろよ!!居間ですんな!!」 巴「あら?もしかして京くんお義姉ちゃんの裸見て照れてるの?」 京太郎「な///べ、別にそうじゃなくてだな……その……つつしみとかそういうのだよ///」 巴「はいはい。そういうことにしておいてあげます」クスクス ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 女子「いきなり呼び出したりしてごめんなさい」 京太郎「それで用事って?」 女子「あ、あのこれ!」サッ 京太郎「これって……もしかしてラブレター?」 女子「はい!」 女子「お姉さんに渡してください!」 京太郎「(うん。分かってたよ。こんなオチだって)」 京太郎「純ねぇ。またラブレター預かってきた」 純「お、サンキュー。もてる女はツラいねぇ~」 京太郎「はぁ……毎回毎回純ねぇの代わりに呼び出される俺の身にもなってくれよ」 純「お、なんだ?大好きなお姉ちゃんが取られちゃうか心配なのかな?」ダキッ 京太郎「ちょっ!抱き付くなよ暑苦しい!」 京太郎「(ささやかながらも柔らかいおもちが当たってる……!!)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「あれは鹿児島の神代さん!こっちは千里山の清水谷さん!去年テレビで目をつけてた極上おもちが、今!私の目の前に!」 京太郎「クロ姉落ち着いて、声でかいから、めちゃ白い目で見られてるから」 玄「しかも岩手代表の小瀬川さんとか、姫松の愛宕さんの妹さんとか」 玄「初出場の人のなかにも特Aレベルのおもちさんがいっぱいいるし!凄いよ京くん、全国大会はまさにおもちの宝庫だよ!」 京太郎「わかった、わかったからちょっとこっち来て!」グイグイ 玄「ま、まって京くん!せめて写真だけでも!」 京太郎「まったくクロ姉は…。いつも言ってるだろ、素晴らしいおもちを見て感動する気持ちはわかる、それこそ俺は誰よりもわかる」 京太郎「でもだからってその感動を表に出しちゃだめなんだよ、俺達の趣味は秘してこそ」 京太郎「人目があるとこで全開おもちトークとかしたら変態さん扱いは免れんのです」 玄「申し訳のうござる、興奮を抑えきれずつい…」 京太郎「確実に顔覚えられただろうな、クロ姉みたいな美人さんがいきなりおっぱいおっぱい騒ぎ出すなんてインパクトありすぎるし」 玄「うう、あれだけのおもちさん達と仲良くなれるせっかくのチャンスなのに、次あった時警戒されちゃうかなぁ」 京太郎「まあそこは俺が一緒にいる時ならフォローするよ。その時はクロ姉もちゃんと自重するように」 京太郎「言っとくけど初対面の人に挨拶からワンツーのテンポで品質調査(乳揉み)!」 京太郎「とかやられたら今度はさすがにフォローしきれないからな」 玄「その節は大変ご迷惑を…」 京太郎「大体我慢が足りないんだよクロ姉は。俺なんかいつもめちゃ我慢してるってのに」 京太郎「男の俺と違って女の子のクロ姉は多少のことなら許されるんだからほどほどで満足しなきゃ」 京太郎「さっきのだってクロ姉がするぶんにはなにあの変人て思われるだけですむけど俺がやったら普通に通報されてるだろうし」 玄「失礼な話だよね、私達のおもちに対する気持ちにいやらしいものなんか全然ない」 玄「いわば芸術を見る気持ちでおもちに向き合ってるっていうのに」 玄「おもち丸出しのミロのヴィーナスの造形について品評するのは芸術鑑賞」 玄「なら私達のしてることも同じ扱いになっていいはずなのです!」フンス 京太郎「クロ姉は知らないかもしれないけど世の中には常識ってもんがあってだな…」 京太郎「あと内緒だけど俺の場合仮にも男なんでいやらしい気持ちが全くないとは言いづらいっす」 玄「でも京くんは女の子の嫌がることはしない紳士さんだし大丈夫大丈夫へーきへーき。それになんたって京くんは私一筋だもんね!」 京太郎「うっ…」 玄「おもちはおもちで別腹、京くんが女の子で一番好きなのは私だっておねーちゃんちゃんとわかってるから!」フフン 京太郎「べ、別にいつまでもそうとは限らないんだからな!」 京太郎「俺だってもう高一だし、そろそろクロ姉以外の好きな人ができてもおかしくない、はず」 玄「そんな無理して他の女の子好きになろうとしないでいいよー」 玄「私は今までもこれからもずーっと京くん一筋だし、ほーらくっついちゃうぞー!」 京太郎「ば、ばか、人に見られたらどうすんだって」 玄「とか言いつつ振り払おうとはしない京くんなのでしたー」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 衣「♪」テクテク 衣「?」 京太郎「Zzz……」 衣「……!」タタタッ 衣「!」タタッ 衣「♪」バサァ 京太郎「Zzz……」 衣「♪」トントン 衣(まったく仕方ない弟だな、衣がタオルケットを掛けなかったら風邪を引いてしまうぞ。) 衣「……Zzz。」 衣「Zzz……」 透華(あら……姉弟で仲良くお昼寝ですわね。) 透華(なんとも微笑ましい限りですわ。) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さ~ん、飯できたぜ」 霞「あっ…あら京君」 京太郎「またネット掲示板やってるのかよ……」 霞「もうっなによ……いいじゃないちょっとくらい」 京太郎「別に普通にするのは構わないけど、俺と姉さんのSSを書くのは止めろって言っただろ」 霞「そうは言ってもね?これが好評なんだからしょうがないじゃない?私も書いてて楽しいもの」 京太郎「俺のどこがいいんだかねぇ……」 霞「ふんふむ……ちょっと来なさい京君」 京太郎「なんだよ?一体」 霞「京君は私の知ってる中の男性で一番魅力的なんだからね」 ギュッ 京太郎「ありがと、姉さん」 ボソッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん、羊羹出来たけど食べる?」 尭深「うん。それじゃあ私お茶入れてくるね」 京太郎「ありがと。じゃあ用意して待ってるよ」 尭深「…おいしい。」 京太郎「良かった。作った甲斐があったぜ」 尭深「…でも、京君はいつもお菓子作ってくれるのに私は お茶入れるだけで申し訳ない。」 京太郎「何言ってんだよ、姉さん。俺は姉さんが入れてくれる お茶が好きだし、姉さんの喜ぶ顔が見たいからこうやって作ってるんだぜ」 尭深「ありがとう。私も京君が作ってくれるお菓子好き。」 京太郎「好きなのは、俺のお菓子だけ?」 尭深「そんなわけない。京君のことは全部好き」 京太郎「俺も姉さんのこと全部好きだよ」 尭深「……うん。ありがと京君」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 久「京太郎~?いないの~?」ガチャ 久「愛しのお姉様よ~?」ポフン 久「お茶くらい出しなさいよ~」ペラペラ 京太郎「…………おいヒサ姉」 久「あ、そこにいたの?全然気付かなかったわ」ポリポリ 京太郎「いきなり人の部屋に入っといてその態度は何だよ」 久「いやぁよく言うじゃない。『弟のものは姉のもの』って♪」 京太郎「そうだなよく聞くな」 久「でしょ?」 京太郎「―ヒサ姉の口から」 久「うそやだー。どこ情報?どこ情報よそれー」ペラペラ 京太郎「しまいにゃ放り出すぞ」 久「なになに?DV?」 京太郎「姉弟でDVもあるかって。喧嘩にしか見られねーよ」 久「それもそうよねー。あ、この前の巻ってどこ?」 京太郎「それなら確か……っとあった。ほらよ」 久「ありがと。立ったついでにジュース取ってきて」 京太郎「どこがついでだっつーの」 久「いいじゃない別にぃ。減るもんでもなし」 京太郎「減らなきゃいいって話じゃねぇよ!むしろ手間が増えてんの!」 久「大丈夫よ。私は増減してないもの!」キリッ 京太郎「………」 久「な、なによ……」 京太郎「べっつにぃ~?」 京太郎「昨日のリビングでダイエット特集に集中してたのは誰だったのかと思い出してただけですしぃ~?」 久「ダイエットは女子にとっちゃ話のネタになるんだから知識だけでも仕入れないとねぇ」 京太郎「へぇ……ふぅ~ん」 久「あ、全っ然信じてないでしょ!?」 京太郎「だってなぁ。ヒサ姉だしなぁ」 久「減らず口を叩くのはこの口?ならこうしてやるっ!」 京太郎「ばっ!やめろよ!ポテチ摘んだ手を近付けるな!」 久「大丈夫。漫画読む時に手は拭いてるから」 京太郎「そう言う問題じゃねぇ!良いから手洗ってこい!」 久「気が向いたら善処する方向に検討するわ」 京太郎「明らかに拒否ってるじゃん!」
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【白糸台駅前】 京太郎「ここが東京かー!」 咏「って言ってもこっちは西東京だから三箇牧とはそんな変わらねぃよ」 エイスリン「トーキョー、イキタイ!」カキカキ バッ |スカイツリーの絵| 憩「それはインハイのときに行こうなー」 エイスリン「ウン!」 郁乃「ぐへへ」 霞「んー、そろそろ誰かが迎えに来るはずだけど……まだかしら」 誠子「あのー、三箇牧高校の方でしょうか?」 良子「いかにも」 誠子「か、戒能プロ!?」 霞「あなたは違うでしょ」 霞「私は麻雀部の顧問、石戸霞よ」 誠子「私は白糸台2年亦野誠子と申します、今回は遠路はるばるよくいらっしゃいました」 霞「あら、ご丁寧にどうも」 誠子「それではこちらです」 京太郎(なんかあの人から川の匂いがするな) ―――――――――――――――――――― 誠子「ここが白糸台の麻雀部です」 バタム 誠子「三箇牧の方々がいらっしゃいましたー」 「「「いらっしゃいませ!」」」 京太郎「うおっ…って」 咏「あれ、案外少ないんだねぃ。見たところ全員で20人くらいってところだけど」 誠子「っ!」 菫「落ち着け、誠子」 誠子「ですが、どこのせいでこうなったと!」 京太郎「あ、あなたは雀荘にいたマシュマロの人!」 菫「弘世だ!弘世菫だ!」 誠子「私はお前らを許さない!」 京太郎「あ、そうですか」 白糸監督「よし、お互い揃ったことだし、まずは適当に打ってみようか」 「「「はい!!!」」」 京太郎「対局か……どの卓に入ろうかな」 京太郎「どこか空いてるかなー」 誠子「おい、そこのお前」 京太郎「俺ですか?」 誠子「そうだ、お前、私と打て」 京太郎「別にいいですけど」 憩「お、京太郎君ここで打つん?」 京太郎「はい」 憩「じゃあ私も打つわー」 誠子「これで3人か…あと1人は……」 ??「おまたせ!」 ??「ん?どうした?」 誠子「ちょうどよかった、私たちと打ちましょう」 ??「そうか、いいだろう」 ??「お見せしよう!王者の打ち筋を!」 やえ「よろしく!」 誠子「……」 憩「よろしくやで」 京太郎「よろしくお願いします」 開局 憩(テンパイ……親やし、東風やし、初っ端から仕掛けてくでー!)カッ 【孔穿つ閃光】発動! やえ「王者リーチ!」 憩「通らんです、ロン、12000」 やえ「えっ」 東1局1本場 親 憩 37000 京太郎 25000 誠子 25000 やえ 13000 ※【王者の打ち筋】の効果はBです 憩とやえが同コンマのため、流局 東2局 流れ1本場 憩 36000 親 京太郎 28000 誠子 24000 やえ 12000 ※【王者の打ち筋】の効果はBです 京太郎「ロン、1800です」 やえ「ふっ、その程度ならいくらでもくれてやる!さあ次だ!」 東2局 2本場 憩 36000 親 京太郎 29800 誠子 24000 やえ 10200 ※【王者の打ち筋】の効果はBです 京太郎「ツモ、1200オールです!」 誠子(まだだ、まだ待つんだ……) やえ(調子悪いよぉ) 東2局 3本場 憩 34800 親 京太郎 33400 誠子 22800 やえ 9000 ※【王者の打ち筋】の効果はBです 京太郎「ロン、6700です」 やえ「……はい」 やえ(誠子に良い所見せようって思ったのに……) やえ(やっぱりダメなのかな) 東2局 4本場 憩 34800 親 京太郎 40100 誠子 22800 やえ 2300 ※【王者の打ち筋】の効果はBです 憩(ようやくテンパイか……ほなもう1発!) 【孔穿つ閃光】発動! 京太郎「……よし」ギュルギュル 誠子(こいつ、どこか宮永先輩に似ている……) やえ(それでも、最後まで誠子に見せるんだ!私の雄姿を!) やえ「いけっ!」トン 憩「あ、それロンや、6400の4本場は7600ですね」 やえ「これで私のトビ、だな」 誠子(あれ、私なんかやったっけ?) 終局 憩 42400 京太郎 40100 誠子 22800 やえ -5600 やえ「おつかれ、楽しい卓だった」 憩「そうですか、また打ちましょうねー」 やえ「ああ、よろしく頼む」 京太郎「ありがとうございました」 やえ「誠子、お前ももう十分わかっただろう、なぜ照が三箇牧に行ったのかを」 誠子「それでも、私は!」 やえ「誠子」 やえ「頭を冷やせ、いいな?」 誠子「……はい」 京太郎「何の話だったんでしょうね」 憩「わからんなー」 京太郎「昼だー!さて、どこに食いに行くか」 誠子「おつかれさまでした」 やえ「ああ、お疲れ」 やえ「はぁ……結局負けか…」 やえ「周りは全員下級生、特に1位の子は1年生…」 やえ「トぶのは避けたかったな」グスッ やえ「あれ、どうして涙が出てるんだ」ポロポロ やえ「悔しくない、悔しくないはず、なのに」ポロポロ 白糸台A「小走せんぱーい!」 やえ「な、なんだ?」ゴシゴシ 白糸台A「小走先輩!私たちと打ちませんか?」 やえ「わ、わかったすぐ行くから待っててくれ」 白糸台A「はい!」タッタッ やえ「こら、部室で走るんじゃない、せめて小走りにしろ」 白糸台A「はーい」 やえ「そうだ、こうして後輩も慕ってくれているんだ」ゴシゴシ やえ「もっと頑張らないとな!」キッ 京太郎「ここが白糸台の学食か」 京太郎「白糸こんにゃく定食とかあるのかな?」 尭深(何言ってるんだろうこの子) メニュー アカマムシラーメン 激辛うどん 白糸こんにゃく定食 三箇牧たこ焼き 関東ステーキ定食 桜そば 全て500円均一 京太郎「どれにしようかなー」 京太郎「白糸こんにゃく定食ないかなー」 尭深(あるわけないでしょ) 京太郎「あ、あった」 尭深「」ガタッ 京太郎「あれ、どうかしました?」 尭深(い、いえ何でもありませんよ) 京太郎「?」 尭深(喋ってなかった!?) 尭深(ここはちゃんとした対応をして2年生の威厳を見せよう) 尭深「いえ、なんでもにゃいわよ」 京太郎「?」 尭深(そこで噛みます!?) 京太郎(なんかよくわからない人だな……でもこんな人麻雀部にいたような) 京太郎「あ、渋谷さんだ」 尭深(どうして私の苗字をっ!?て思ったけどこの子麻雀部か) 尭深(よし、今度こそ) 尭深「いかにも、私こそが渋谷尭深でアリゾナ」 京太郎「?」 尭深(またやっちまったよ~ぃ) 尭深(大体アリゾナって何!?) 京太郎(そうか、これは渋谷さんのネタなんだな、よし) 京太郎「俺は須賀京太郎でス、スペイン?」 尭深(なんか変なゲーム始まっちゃたよおおお!) 京太郎「あの後、渋谷さんとお茶について語りあっていた」 京太郎「おかしな人だったな」 京太郎「雑用でもするか」 京太郎「牌譜の整理でもするか」 京太郎「資料室は、ここか」 京太郎「なんか血の臭いがするけど、まあいいか」 京太郎「あ」 やえ「あ」 京太郎「小走さんはいつもこんなふうに雑用をしているんですか?」 やえ「ああ、後輩たちが菫たちレギュラー陣と打ってる間にな」 京太郎「へぇ、いい先輩ですね」 やえ「そ、そうか?」 京太郎「はい、小走さんを先輩に持てて幸せですよ、皆さん」 やえ「そんなに言われると……その…」カミクルクル 京太郎「どうかしました?」 やえ「い、いやなんでもないぞ!ささ、整理整理!」 京太郎「次は何をしよう」 やえ「じゃあそろそろ私は行くな」 京太郎「はい、ありがとうございました」 ガチャ 京太郎「ふっふっふ、ついに潜入に成功したぞ!これで白糸台の牌譜見放題だ!」 郁乃「いぇい~♪」 京太郎「なんでいるんですか……」 郁乃「いつかは当たる相手のことを研究するのは悪いことやないからな~」 郁乃「じゃあ私がこっち見るから京太郎くんはあっち見といてや~」 京太郎「はい」 京太郎「……これ、さっきの対局の牌譜か」 京太郎「ふむふむ」 京太郎「もう夕方か……」 京太郎「誰かと特訓するかー」 「「「おつかれさまでしたー」」」 やえ「ああ、おつかれ」 京太郎「小走さん、今終わったところなんですか?」 やえ「まあな、どうした?」 京太郎「じゃあ、俺と特訓しませんか?」 やえ「特訓か……うん、いいぞ」 京太郎「ありがとうございます」 やえ「こうして、こうだ!」クルクルー 京太郎「こうですか?」クルー やえ「回転が足りない!こうだ!」クルクルクルー 京太郎「えいっ!」クルー 咏「何やってんだあいつら」 憩「リーチの作法教練らしいで」 咏「なんだよそれ……」 京太郎「右手が痛い……」 京太郎「次は何をしよう」 京太郎「街に行こう」 京太郎「息抜きも必要だからな」 京太郎「浅草に来てみたぞ!」 京太郎「夜でも人はいっぱいいるんだな」 京太郎「賑やかだなー」ドンッ 絃「あ、すみません」 京太郎「こちらこそ…って霜崎さんじゃないですか」 絃「す、須賀さん!?どうしてここに」 京太郎「いま、白糸台で合宿してるんですよ」 絃「へ、へぇー」 京太郎「ところで絃さんはここで何を?」 絃「わ、私はお守りを買いに来たのですが……」 絃「買えたはいいものの失くしてしまいまして……」 絃「結局不幸のままです…」ショボン 京太郎「そうだ!絃さん麻雀部なんですよね?」 絃「はい…」 京太郎「じゃあ俺たちの合宿に来ませんか?」 絃「そ、そうですね……」 絃「すみません……」 絃「お誘いは嬉しいのですが、生憎都合が悪くて……」 京太郎「そうですか、すみません無理言って」 絃「いえいえ、本当にありがとうございました」 京太郎「俺もお守り買うか」 京太郎「次はどこに行こうかなー」 京太郎「今度は神田明神に来てみたぞ!」 京太郎「ここにもお守りはあるんだな、何を買おう」 京太郎「財布がだんだん薄くなってきたな」ドンッ 京太郎「あ、すみません」 ??「ああ、大丈夫だ、気にしないでくれ」 京太郎「い、郁乃さん!?」 ??「は?」 京太郎「なんで郁乃さんがここに?」 ??「さっきから何を言ってるんだ?私は辻垣内智葉というのだが」 京太郎「辻垣内さん……?」 京太郎「なんだ、気のせいか」 ????「どうかしましタカ?」 智葉「この男が少しわけがわからないんでな」 ????「お、男の人でスカ?」 ????「これでボーイズラーメンが食べられマス!行きまショウ!」 京太郎「え?ちょ、えええええええ」ズルズル 京太郎「ここは?」 ????「ラーメン屋デス」 京太郎「それはわかります」 智葉「ここにはボーイズラーメンという絶品ラーメンがあるらしくてな」 ????「ただ、男の人しか頼めないというのが難点なのデス」 ????「ソウダ、自己紹介わすれてまシタ、私はメガン・ダヴァンデス」 京太郎「あ、俺は須賀京太郎です」 ダヴァン「そうでスカ、お、来たようデスネ」 ダヴァン「ボーイズラーメンおいしかったデス」 智葉「それはよかったな」 ダヴァン「須賀クン、これ、私の連絡先デス」 京太郎「あ、はい」 智葉「おい、いいのか?」 ダヴァン「またボーイズラーメンを食べたくなったときに呼び出すだけデス」 京太郎「すみません、実は俺大阪に住んでるんですよ」 ダヴァン「なんですッテ!?」 ダヴァン「まあいいデス、あとこれ智葉の連絡先デス」 智葉「待てこら」 京太郎「風呂の時間だっだだっだだだだ!」 京太郎「だがしかし相変わらずの一人風呂なう」 京太郎「あの後2時間くらい入ってたけど誰も来なかった……」 京太郎「次はなにをしよう」 深夜 京太郎「小走さんと話そう!」 京太郎「小走さーん」コンコン やえ「はーいって須賀か」 やえ「なにをしてるんだ?」 京太郎「小走さんと話そうと思ったんですけどいいですか?」 やえ「別にかまわないぞ」 京太郎「小走さんってどこの出身なんですか?」 やえ「私は、奈良出身なんだ」 京太郎「奈良、ですか」 やえ「白糸台で麻雀をするために上京してきたんだ」 京太郎「麻雀のために?」 やえ「ああ、でも同学年に格の違うやつがいてな、本当に手強かった」 京太郎「それって照のことですか?」 やえ「照は凄かった、ここ2年の部員はあいつに憧れて麻雀部に入った者がほとんどだった」 やえ「だが、今年の3月に転校してしまった」 やえ「新入部員はあまりいない、2年生や3年生も退部していった」 京太郎「だから亦野さんがあんなに……」 やえ「そうだ、だが私はあいつが私たちに愛想を尽かしたんじゃないかって思ってる」 やえ「だから私はあいつを見返すために頑張る」 やえ「なあ、須賀、あいつは…照は、三箇牧で元気にやってるか?」 京太郎「はい、ピンピンしてますよ」 やえ「そうか、なら良かった」 【遠征初日】 終 【遠征2日目】 京太郎「朝だ!」 京太郎「何をしよう!」 京太郎「掃除をしよう!」 京太郎「どこを掃除しようかな」 京太郎「部室を掃除するか」 京太郎「案外早く終わったな」 郁乃「あれ~京太郎くん何しとるん~?」 京太郎「朝の掃除を、と思いまして」 郁乃「へぇ~偉いな~お姉ちゃん褒めたるわ~」ナデナデ 京太郎「や、やめてくださいよ」 京太郎「次はどうしよう」 京太郎「咏と特訓しよう!」 咏「朝からうっせーなー」 京太郎「特訓しようぜ!な、な?」 咏「はぁ…わかったよ」 咏「資料室からプロの対局の映像借りてきたから見ようぜぃ」 京太郎「おー!」 京太郎「なあ、ここってさ」 咏「なるほどねぃ~」 京太郎「あ、今のって」 咏「へ~おっもしろいね~」 京太郎「あの、咏さん?」 咏「おおおおお!」 京太郎「……」 京太郎「昼食はどこで食べるかな」 京太郎「昼飯は…近くにあったファミレスで食べるか」 霞「あら、京太郎君、どこに行くの?」 京太郎「昼食にファミレスに行こうかと」 霞「あら、それじゃあご一緒させてもらっていいかしら?」 京太郎「はい、いいですよ」 メニュー アカマムシラーメン 激辛うどん 白糸こんにゃく定食 三箇牧たこ焼き 関東ステーキ定食 桜そば 当たり付きランチ 500円 激安ランチ 300円 ランチ系以外1000円均一 霞「私は桜そばにしようかしら、京太郎君は?」 京太郎「俺は…この当たり付きランチにしましょうかね」 霞「何それ?」 京太郎「商品券や現金、商品とかが当たるらしいですよ」 霞「ふんふむ、面白そうね」 京太郎「そういえば、霞さんってどんな人がタイプなんですか?」 霞「ゲホッ」 京太郎「大丈夫ですか?」 霞「だ、大丈夫よ」 京太郎「鼻からそば出てますけど」 霞「えっ」 京太郎「嘘ですけど」 霞「……このぉぉぉぉおおおお!」 京太郎「ちょ、ちょいタンマ!」 霞「で、私の好みのタイプだったかしら?」 京太郎「はい……」ギッタンギッタン 霞「まずはデリカシーのある子」 京太郎「はい……」グサッ 霞「後は……私を大切にしてくれる人、守ってくれる人かしら」 京太郎「守らなくても大丈夫なんじゃ……」 霞「何か言ったかしら?」ニッコリ 京太郎「いえ、なんでもございません」 京太郎「午後は特訓するか」 エイスリン「~♪」 京太郎「あれ、エイスリンさん、何してるんですか?」 エイスリン「コレ!」バッ 京太郎「部室を描いてたんですか?」 エイスリン「ウン!」 京太郎「そうだ、一緒に特訓しませんか?」 エイスリン「umm...ウン!イイヨ!」 京太郎「最近聴牌できないなぁ……」 エイスリン「タカイノアガレナイ……」 京エイ「ビミョー……」 京太郎「次は何をしようかな……」 京太郎「また街に行くか」 京太郎「ま、まあ麻雀頑張ってるしな……」 京太郎「神田の古書店街に来てみたぞ!」 京太郎「しかし、こんなに遠出をしていて交通費は大丈夫なんだろうか…」 ?「うぅ…寒いよぉ……」カタカタ ??「ダ…ダイショーブでスカ?」 京太郎「雨でもないのに傘をさしてる人と、もうすぐ夏なのに厚着してる人……」 京太郎「あまり関わりたくないな」 ?「あ、あのぉ…」 京太郎(話しかけられた!?) 京太郎「俺ですか?」 ?「は、はいぃ……すみませんが、このあたりであったか~い場所、ありませんか?」 京太郎「あったかい場所……ですか」 ??「ア、アンニュイなら、オマカシ!」 ?「アンニュイ?」 京太郎「案内ならお任せ、ということですか?」 ??「That s right!」 ?「じゃ、じゃあお願いするね」 ??「Yes!」 京太郎「心配だな……付いていくか」 ?「えーっと、あ、あなたのお名前は?」 ??「ワタシィは、雀明華です」 京太郎「俺は須賀京太郎っていいます」 ?「私は松実宥っていうんだぁ~、よろしくね~」 明華「トーチャキ、ココだよ」 京太郎「ここは……古書店ですか?」 宥「あ、でも中にカレー食べたりしてる人がいるよ」 京太郎「つまり喫茶店兼古書店ってことですか」 宥「あったかそうだね~」 明華「ワタシィ、ココ、スキ!」 京太郎「へぇ、お2人は麻雀をしてるんですか」 宥「みんなでインターハイにいくんだぁ~」 明華「ワタシィもイクヨ!」 京太郎(この2人も合宿に誘ってみようかな) 京太郎「そうだ!2人とも、俺たちの合宿に参加しませんか?」 宥「合宿?」 宥「私は……あったかければ」 明華「麻雀、ヤル!」 京太郎「じゃあ、この紙に書いてあるところでやってるので、来てください」 宥「須賀くんは、来ないの?」 京太郎「俺はまだ用事があるので、その代わり誰かを迎えに来るので、ついて行ってください」 明華「アカッタ!」 京太郎「次はどこに行こうかな」 京太郎「松実さんたちも見送ったし、ゲーセンにでも行く……か」 咏菫霞「」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 京太郎「あ、あのー」 咏「部室にいねーと思ってたら」ボキボキ 菫「他校の生徒を2人も部室に送って」メキメキ 霞「こんなところで遊んでるなんて」ゴキゴキ 咏菫霞「どういうことだよ」ゴッ 京太郎「ひっ」 咏「ってことで、ちょっと付き合ってもらおうかねぃ」 京太郎「ま、待って」 菫「早く行くぞ、立て」 霞「立たないと、勃てなくするわよ」ニッコリ 京太郎「それ、誤字ですよね……」 咏「まずはUFOキャッチャーだよな」 菫「なにを言っている、シューティングゲームだ」 霞「プリクラ行きましょうよ!プリクラ!」 咏菫「合わないだろ……」 霞「何か言った?」ニッコリ 咏菫「なんでもないです」 京太郎「結局あの3人とゲーセンで遊んだだけだった」 京太郎「良かったよかった」 京太郎「夜はなにをしようかな」 京太郎「あ、小走さん、部室に行かないんですか?」 やえ「お前はあんな灼熱地獄にいろというのか……」 【部室】 ブオーン 宥「あったか~い」トン 尭深(暑い、暑いけどキャラ的に耐えなきゃ)ズズー トン 郁乃「~♪」トン 良子(私はクール!クール……暑いよ……)トン エイスリン「…」カキカキ バッ 明華「エイ!スゲイ!」 エイスリン「エヘヘ」 誠子「なんで梅雨なのに暖房……」 憩「あ、暑い……」 京太郎「じゃあ、なにか雑談でもしましょうか」 やえ「ああ、頼む…」 京太郎「そういえば、小走さんの髪型ってどうなってるんですか?」 やえ「これは…寝癖だ」 京太郎「寝癖!?」 京太郎「寝癖ってあの寝癖ですか!?」 やえ「わ、悪いか!しょうがないじゃない……」 京太郎「そんな寝癖もあるんですね」 やえ「そうジロジロ見るな」 京太郎「触ってみてもいいですか?」 やえ「なっ」 京太郎「おお」クルクル やえ「や、やめてくれ」 京太郎「面白いなぁー」 京太郎「今度俺も真似してみましょうかね」 やえ「それはやめろ」 京太郎「んー、前のは運が良かったからなのかなー」 京太郎「次はなにをしよう」 菫「はぁ……」 京太郎「どうしたんですか、ため息なんて吐いて」 菫「誰って、主にお前のせいだがな……」 菫「なぜ私の部屋にいる」 京太郎「ドアが開いていたので」 菫「開いていたので、じゃないだろ!どうして人の部屋に勝手に入るんだ!」 京太郎「ノックしたじゃないですかー」 菫「須賀ァ……」 京太郎「ま、まあ落ち着いて、なんか話しましょうよ」 京太郎「そんなに怒ってると体に悪いですよ」 菫「誰のせいだと!」 京太郎「弘世さんが好きな食べ物ってなんですか?」 京太郎「俺が好きなのはカレーうどんですね」 京太郎「家庭料理として広く親しまれているカレー、それと日本が生んだ伝統の麺、うどんが合わさった完全無欠の料理、それがカレーうどんだと思うんですよ」 菫「なにを急に」 京太郎「あの純白の麺に茶色の液体がねっとりとついているあの姿だけでも実に芸術的」 京太郎「味も、まさにインドと日本の修好通商条約」 京太郎「決してどちらか一方にのみ偏る、ということはなくバランスのいいあの味!」 菫(それ違くないか…) 京太郎「それに肉、野菜などの具材も、普通の汁などで煮込んだ時とは段違いのうまさを発揮します」 京太郎「『あーあ、カレー余っちゃったけど明日も食べたくないなー』ってときには最高の一品!」 京太郎「出汁を入れて、少し煮込むだけ、はい完成」 京太郎「もし汁が残っていても、その中にご飯を入れればあら不思議」 京太郎「昨日のカレーとは全く別物のカレー雑炊の出来上がり」 京太郎「どうです?あなたも食べたくなったでしょう?」 菫「……うん」 菫「出てけ」ニッコリ 京太郎「えっ」 バタム 【遠征2日目】終 【遠征3日目】 京太郎「カレーうどんのことばかり考えて眠れなかった」 京太郎「どうしよう」 京太郎「朝食に行こう!」 京太郎「朝は学食で食べれるんだったな」 京太郎「すみません、前いいですか?」 淡「は?誰?」 京太郎「三箇牧の須賀京太郎です、あなたは…大星さんでしたっけ?」 淡「淡でいいよ、それと敬語使うな気持ち悪い」 淡「あと、こっち見るな」 京太郎「じゃあどう食えと!?」 淡「おばちゃんの方見て食べればいいんじゃない?」 京太郎「明らかに変な人だろ!」 淡「金髪っていう時点ですでに変な人だけど」 京太郎「淡も金髪じゃないか」 淡「女の子はいいのよ!」 淡「ほら早く食べていなくなってよ、私の世界から」 京太郎「世界!?せめて視界にしてくれよ!」 淡「あーもう!朝からうるさいわね!死海に沈めるわよ!」 京太郎「残念でしたー、死海に人間は沈めませんー」 淡「むかっ!」 淡「もう許さない!」 京太郎「そういえば、淡はどう思ってるんだ、白糸台のこと」 淡「急に話題を変えるな!」 京太郎「で、どうなんだ?」 淡「退屈かな、去年は宮永照って人がいたらしいけど今はいないし」 淡「あーつまんないー」 京太郎「じゃあ、こっちに来ないか?」 淡「それも考えたんだけどさー、私があんたらと一緒に打つより、私があんたらを潰した方がいいんじゃないかーって思ったんだよね」 京太郎「ふーん、そうか、まぁ冗談なんだけどな」 淡「なんなのよアンタはさっきからー!」 京太郎「やめろ!胡椒をかけるんじゃない!」 京太郎「さて、朝は何をしよう」 京太郎「あー疲れた、何か飲み物でも……」 京太郎「何してるんですか、松実さん」 宥「隠れてるの見つかっちゃった」 京太郎「何してるんですか」 宥「自販機の隣ってね、すっごくあったかいんだぁ~」 京太郎「なんで部室に行かないんですか」 宥「みんなが暑そうにしてるから、私が行ったら悪いかなぁ~って」 宥「せっかく須賀くんに呼んでもらったのに、ごめんね」 京太郎「そうですか……」 京太郎(部室、行ってないんだよなぁ…) 京太郎「じゃあ話して時間潰しましょうか」 宥「うん」 京太郎「そしたらそんなところにいないで、俺の隣に来てくださいよ」 宥「え、それは……あったかくないよぉ」 京太郎「大丈夫ですよ」ニギッ 京太郎「こうすれば、手だけでもあったかいでしょう?」 宥「うぅ…確かに、あったかいけど…恥ずかしい、よぉ///」 京太郎(きっかけ作ったの俺だけど、何この可愛い人……) 京太郎「…そういえば、松実さんのその服装は何なんですか?」 京太郎「マフラーにマスク、眼鏡って」 宥「やっぱり…変だよね」 京太郎「初見だと少し……」 宥「私、ちっちゃいころから寒がりなんだ、それが原因でよく男の子にいじめられたりもして」 宥「でもお母さんも玄ちゃんも私はそのままでいいって言ってくれて、だからずっとこんな服装でいるんだ」 京太郎「ふーん……あれ」 京太郎「玄…って、松実さんって松実玄さんのお姉さんなんですか?」 宥「玄ちゃんのこと、知ってるの?」 京太郎「少しありましてね」 京太郎(あれ、そういえば、俺があのとき推したおもちって) 宥「そうなんだぁ~」 京太郎(いま、すぐそばにあるのか……) 京太郎「昼飯はどこに行こうかな」 京太郎「昼飯だああああ!」 淡「うるさい!なんでいつも黙っていられないの!」ゲシッ 京太郎「痛っ!」 京太郎「どっかおすすめとかないのか」 淡「あんたなんてす○家で十分!」 京太郎「じゃあ行くか!」 淡「なんで私までー!」 メニュー 白糸こんにゃく定食 500円 関東ステーキ定食 500円 桜そば 600円 当たり付き定食 300円 激安定食 200円 京太郎「淡って、弘世さんのことどう思ってるんだ?」 淡「まあ、頑張ってるんじゃない?部長としては」 京太郎「麻雀は?」 淡「頑張ってるとは思うけど、いまいち……ね」 淡「本当いつもうっさいのよ、グチグチグチグチ」 淡「やれサボるな真面目にやれあーしろこーしろって」 淡「あんなやつ大嫌い!」 京太郎「ふーん」 京太郎「そうか…じゃあ俺たちが持って行ってもいいんだな」 淡「な!」 淡「ダメ!ダメだよ、そんなこと!」 淡「そんなことしたらつまらなくなるじゃない!」 淡「そんなこと許さない!」 京太郎「……ふふっ」 京太郎「なーんだ、結局好きなんじゃん」 京太郎「まあ冗談なんだけどな」 淡「むかっ!」 京太郎「やめろ!七味をかけるんじゃない!」 京太郎「頭がヒリヒリする……」 京太郎「久々に誰かと打つか」 淡「なら、私と打ちなさいよ」 京太郎「別にいいけど、あと2人はどうする?」 淡「そうね……」 良子「相手がいないのか?」 京太郎「なんでそんなに嬉しそうなんですか」 菫「そういうことなら、私も入らせてもらおう」 良子(これは須賀くんに私の凄さを見せる絶好のチャンス!) 菫(こいつは一度ばかし射抜いておかないとな) 開局 良子(尭深とかいう子のは…面白いな) 淡(楽しみだなぁ) 京太郎(なんだよこの卓) 菫「それじゃあ、始めだ」 淡(うわ、ツモっちゃったよ……) 淡(しかもメンゼンで白中とかさ) 淡(ま、いっか) 淡「ツモ、1300・2600」 東2局 弘世菫 22400 親 大星淡 30200 戒能良子 23700 須賀京太郎 23700 菫(こいつが入るといつも狙えないんだよなぁ)ジロッ 淡「~♪」 菫(うーん)トン 淡「あ、カン」 良子(こんな感じでいいのか?)トン 京太郎(調子悪いなぁ)トン 菫(うむむ……)トン 淡(うわぁ…) 淡「はぁ…ロン、トイトイ、5800」 東2局1本場 弘世菫 16600 親 大星淡 36000 戒能良子 23700 須賀京太郎 23700 菫(あぅぅ……)トン 淡(まただよ……はぁ) 京太郎「それ、ロンです、1000の1本場は1300です」 菫「おお、もう……」 東3局 弘世菫 15300 大星淡 36000 戒能良子 23700 須賀京太郎 25000 京太郎「ロン、2000です」 良子(そろそろ…いや、まだいいか) 淡(結局ノーテンかぁ) 東4局 弘世菫 13300 大星淡 36000 戒能良子 23700 親 須賀京太郎 27000 良子(いまいち使い慣れないな……)トン 京太郎「それです、ロン、5800」 良子「えっ」 やえ「なあ、あの打ち筋…」ボソボソ 尭深「気のせいかもしれないですけど、似てますよね…」ボソボソ 東4局1本場 弘世菫 13300 大星淡 36000 戒能良子 17900 親 須賀京太郎 32800 京太郎「リーチ!」 菫淡良(ダブリー!?) 菫(これなら、なんとか)トン 淡(全然聴牌できてない)トン 良子(当たったらアクシデントだ!)トン 京太郎「それです、ロン、7800の1本場は8100」 良子「うぇぇ……」 良子(こうなったら……) 東4局2本場 弘世菫 13300 大星淡 36000 戒能良子 9800 ※[攻撃モード]に移行しました 親 須賀京太郎 40900 京太郎(急に牌が…) 菫(来なくなった…) 菫(どうすればいいんだ…)トン 良子「ロン、面清、12000の2本場は12600」 南1局 親 弘世菫 700 大星淡 36000 戒能良子 22400 ※[攻撃モード] 須賀京太郎 40900 良子(今度は面混、七対子、ドラ2、リーチをかければ倍満か…) 良子(まくるには…ツモしかないが) 良子(どうしたものか…とりあえず、) 良子「リーチだ」 菫(射抜きたい……絶対に)トン 良子(…早速……妥協するか) 良子「ソーリー、ロンだ、16000」 菫「」 終局 須賀京太郎 40900 戒能良子 38400 大星淡 36000 弘世菫 -15300 京太郎「お疲れ様でした」 淡「うあー抜かれたー」 良子「ソーリーソーリー」 淡「悔しいからもう一回!わかった?」 良子「うむ、受けてたとう!」 菫「とんだまたとんだ、やえと打っても淡と打っても尭深と打ってもとばされるのはいつも私……」 京太郎「なんだか居づらい雰囲気だな…少し外に出てくるか」 京太郎「そして来ました休憩室!」 やえ「うるさいな……」 京太郎「あれ、寝てました?」 やえ「少しだけ、もう行くが」 京太郎「じゃあお休みついでに俺と話しませんか?」 やえ「ん、わかった」 京太郎「小走さんの趣味って何なんですか?」 やえ「麻雀…は趣味じゃないか」 やえ「趣味……か、よくよく考えてみると…ないな」 京太郎「無い、ですか」 やえ「ああ、私は小さなころから麻雀を打っていてな、小3のころにはもうマメすらできなかった」 やえ「ほら、見てみろこの指を!」ピカーン 京太郎「おおっ、綺麗ですね!」 やえ「だろ!これが王者の指―――ロイヤル・フィンガーだ!」ドヤァ 京太郎「……」 やえ「……」 やえ「すまない、忘れてくれ」 やえ「この通りだから!」 京太郎「ん?いま、なんでもするっていったよね?」 やえ「それは言ってない!」 京太郎「それじゃあ……」 やえ「人の言葉を聞け!」 京太郎「膝枕でもしてもらいましょうかね」 やえ「ひ、膝枕!?膝枕ってあのラブラブな2人がよくやるあ、あ、あれのこと?」カァァ 京太郎(いい反応だ……) やえ「う…わ、わかった」 やえ「た、ただし!5分だけだからな!」 京太郎「それだけで十分ですよ」 やえ「~~///」モゾモゾ 京太郎(なんだか落ち着いてないな) やえ「も、もうそろそろ5分経ったんじゃないかなっ!」 京太郎「いいえ、まだ1分も経っていませんよ」 やえ「うぅぅ///」 京太郎(ここに時計が無くて良かったなぁ) その後、2時間くらい膝枕を堪能しました 夜 京太郎「うーん、良く寝たぁ」 淡「あ、京太郎!もう一回打つわよ!」 京太郎「別にいいが、他の2人は?」 淡「あ」 開局 淡「じゃあ京太郎が捜してなさいよね」 京太郎「なんでだよ、淡が言い出したんだから淡が捜して来いよ」 淡「あー!もう、なんなのよ!」 咏「おー、盛り上がってるねぃ」 咏「それじゃあ私も混ぜてもらおうかねぃ」 淡「まず1人確保ね、私が確保したんだから早くもう一人捜してきなさいよ!」ゲシッ 京太郎「横暴すぎるだろ!」 霞「あらあら、仲がいいのね~」 京太郎「良くないです!」 淡「そうよ、このとしm……」 霞「仲がいいのね~」ニッコリ 京淡「はい!仲良しです!」 咏「かすみんも打っていかねー?」 霞「あら、いいの?」 京太郎「は、はいぃ」 淡「断る理由もないですしねー」 霞「うふふ、よろしくね」 咏(聴牌か……ま、どうにでもなればいいんじゃね、しらんけど) 【てきとー】発動! 咏(親じゃないんだから気楽にね~) 淡(霞…怖い) 京太郎(今回も牌の回りが悪いなあ、でも) 京太郎「ツモ、300・500」 京太郎(和了る!) やえ(始まったか……) 尭深(……)ズズッ 東2局 大星淡 24500 親 三尋木咏 24700 石戸霞 24700 須賀京太郎 26100 京太郎「ロン!2000だ!」 咏「はいよ」 淡(何これ…誰かに後ろから髪を引っ張られてるみたいな…) 東3局 大星淡 24500 三尋木咏 22700 親 石戸霞 24700 須賀京太郎 28100 京太郎「よし!ロン、3900!」 咏「えっ、また私からかよ」 京太郎「しょうがないだろ、ほら早く」 咏「わかったよ」 やえ(やはり止まらない、か) 東4局 大星淡 24500 三尋木咏 18800 石戸霞 24700 親 須賀京太郎 32000 京太郎「まだまだ行くぜ!」 淡(本当に手が進まないわね…) 咏(とりあえず北から捨てるか)トン 霞「あ、それよ、ロン、面混東北ドラ3で16000よ」 咏「うげっ」 やえ「あれ、止まった?」 尭深「みたいですね」 南1局 親 大星淡 24500 三尋木咏 2800 石戸霞 40700 須賀京太郎 32000 淡(あ、なんか調子が戻ってきたみたいね) 淡(来るわよ!私の時代が!) 京太郎(聴牌ができない…) 咏(とばなけりゃいいよな…) 淡「はい、ツモー!2600オールー!」 京太郎(や、やばい…) 咏(ギリギリじゃねえかよ…) 南1局1本場 親 大星淡 32300 三尋木咏 200 石戸霞 38100 須賀京太郎 29400 淡「私の時代よ!」 霞「若い子は元気ね~」 京太郎「なんとしてでも逆転してやる!」 咏「もうこっからは真剣勝負だぜぃ!」トン 淡「ロン、12300」 咏「」 終局 大星淡 44600 石戸霞 38100 須賀京太郎 29400 三尋木咏 -12100
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咲「うーん…3ピン」タンッ 優希「あ、それロンだじぇ!12000」 咲「あー、やっぱ東場じゃ優希には勝てないなー」 優希「フッフッフ…3マだろうが東場じゃ私の独壇場だじぇ」 京太郎「おい優希、ちったぁ手加減してくれよ…俺も参加くらいさせてくれっての!」 優希「犬は南場から頑張るんだな!」 咲「うーん、3年になってもなかなか東場じゃ優希には勝てないよー、はい」チャリ 優希「これでも結構必死だったりするんだじぇ、東場とはいえさすがに咲ちゃん相手に気を抜いたら勝てないじぇ、ほい3000バック」チャリ 俺達は3年生になった。 1年の時、俺達は全国優勝はできずにその年の冬に和は転校していった。 そして、春には部長が卒業した。 部員が4人になった。 俺達は2年になった。麻雀部には誰も入部しなかった。 次の年、染谷先輩は少し心残りじゃったが、ぬしらと麻雀ができて楽しかったと言って卒業して行った。 部員が3人になった。 今年、俺達が3年になった。今年も麻雀部には誰も入部しなかった。 部員は3人のままだ。 インターハイは個人戦では出るかもしれないが、3人ともそこまで乗り気ではない。 毎日、授業が終わったら部室でダベりながら3マをする毎日だった。 咲「あ、もうこんな時間か」 時計は17時を少し回っていた。 京太郎「じゃ、今日はこのへんでお開きにしますか」 優希「そうだな、あ、帰りにタコスでも食べていくじぇ!」 京太郎「太るぞ、そのぽんぽこのお腹がもっとぽんぽこりんになるぞ」 優希「うっ、そ、そうだな…」タジタジ 咲「ふふっ、さっ、帰ろっか二人共」 二人「おー」 外 京太郎「いやー、最近随分日が長くなったなー」 咲「だね、そろそろ夏が来るしね」 優希「だじぇ、また、あの熱い夏がっ!来るっ!!!」 京太郎「あー、そういえば二人共今年は個人戦どうすんの?」 咲「うーん、優希ちゃんはどうする?」 優希「私はみんなに合わせるつもりだじぇ」 京太郎「なんだよその人任せ」 優希「うーん、まぁ、もうそこまで魅力を感じていないからなインハイには…」 咲「うん…私もぶっちゃけ…」 京太郎「じゃ、今年は清澄高校はインハイ不参加ということでオーケー?」 二人「オーケー」 京太郎「どうしようもない麻雀部員達だなおい」 優希「そうか?まぁ、私は今のままで十分楽しいからそれでいいんだじぇ」 咲「私もそんな感じかな」 京太郎「そうだな、俺もそうだわ」 咲「だめだねー、私達」 京太郎「だな、ハハハッ」 こんなダラっとした日常が俺は結構好きだった。 毎日授業が終わったらグダグダ麻雀して。 笑っていられる。 咲と優希は特別な存在だった。 こうして毎日三人並んで帰る。 何も知らない俺は幸せだった。 数日後 部室 ガチャ 京太郎「おー、まだ優希だけか」 優希「おうっ、咲ちゃん先生に呼ばれて遅くなるだって」 京太郎「へー、そうなのか、よいしょ」カバン置く 優希「なんか飲むか?」パタパタ 京太郎「あー、麦茶ある?」 優希「麦茶?」ガチャ 優希「あー、ちょうど二人分くらいあるな」ヨイショ コポコポ 優希「ほい」差し出す 京太郎「あんがと」受け取る 優希「おう」イスに座る 京太郎「ゴクゴク、ぷはっ、あー、麦茶がうまい季節になってきたな」 優希「だな」ゴクゴク 京太郎「んー?そいやお前、少しふとっ」 優希「それ以上言ったらコロス」 京太郎「その発言だけで十分だ…お前、少しは気を使えよー、一応女の子だろ?」 優希「…。京太郎は…痩せてる子の方が好きか?そんでおっぱいが大きくて…」 京太郎「え?あー、まぁ、胸はある方が好きっちゃ好きだし、あんま太ってるのも痩せてるのも…」 京太郎「まぁ、丁度いいのが好きって、お前何を言わせる?」 優希「ほほう、じゃあ、私はその基準で言ったら恋愛対象外ってことか?」 京太郎「は?お前はー、まぁ、うーん…」 優希「悩みやがるのか」 京太郎「あー、って何でそんなこと聞く?」 優希「ん?あー、今後の参考までにな、他の男の好みもきっとそんなんだろーなーって思って」 京太郎「あー、まぁ、それは人によるからなんとも言えないと思うぞ?」 優希「そうか」 京太郎「そーゆーお前はどーゆー男が好みなんだ?」 優希「私か?そうだなー、優しくて料理が上手くて気が使えて身長が高くて一緒にいて楽しい奴が好きだな」 京太郎「ほー、そんな男なかなかいないと思うぞ。お前も結構理想高いな」 優希「そうか?案外いるもんだぞ?」 京太郎「そうなのか」 優希「そういえば京太郎、咲ちゃんとは幼なじみなんだよな?」 京太郎「ん、まぁ、そうだな、腐れ縁って感じだと思うが」 優希「京太郎は…咲ちゃんの事がその…好きだったりするか?女の子として…」 京太郎「は?突然何言い出すんだよ」 優希「どうなんだ?」ジトッ 京太郎「おいおい、何でそんな睨むようにこっち見るんだよ?」 京太郎「あいつとはただの幼なじみってだけだっつーの、それ以上でもそれ以下でもないよ」 優希「そうか…」 京太郎「そうだよ…」 優希「…」ジッ 京太郎「…。なんだよ…」 優希「なんでもなーい」スクッ 京太郎「変な奴だな…」 優希「はいはい、私は変な女だじぇ」ゴソゴソ 優希「あー、麦茶もうないじぇ、京太郎、後で買っておいてくれ」 京太郎「へいへい、いつまたっても俺が雑用ですかい」 優希「あー、じゃあ私が一緒に買いに行ってやるじぇ、ついでにタコスの材料を買って…」 京太郎「お前…痩せる気無いんだなマジで」 優希「っ…。分かったじぇ…ダイエットしてみるじぇ…」 京太郎「お?ホントにできるのか?」ニヤニヤ 優希「やってやるじぇ!そんで、京太郎を見返してやるじぇ!」 京太郎「ハハッ、頑張れよ!応援してるぞ」 優希「…。おう」 ガチャ 咲「やっほー、どうしたの二人共?随分楽しそうな声が外まで聞こえてきてたけど?」 京太郎「お、実は優希がダイエット始めるらしいぜ」 優希「ちょ!おまえっっ!!!」 咲「え?ホント優希ちゃん!?」 京太郎「これで後戻りできなくなったな?」 優希「うぅっ…今に見てろと…」 咲「あはは、優希ちゃん、無理しちゃだめだからね?」 1学期末 ガチャ 京太郎「あれ?優希一人か?」 優希「おう、咲ちゃん委員会の会議だって」 京太郎「そうか、あー、喉乾いた。」 優希「麦茶しか無いぞ?」 京太郎「むしろ麦茶がいい」 優希「だよな、やっぱ夏は麦茶だじぇ、ホレ」 京太郎「サンキュー」ゴクゴク 京太郎「ぷはっ、あー、生き返る」 優希「それにしても、暑いなー」うちわで京太郎扇いでやる 京太郎「あー、涼しいー」 優希「男って夏は大変だよなー、ズボンだし」 京太郎「やっぱスカートって涼しいのか?」 優希「そうだな、靴下も全部脱げばそれなりにな」スカートパタパタ 優希「うー、私は暑さに弱いんだじぇ…」上着パタパタ 京太郎「…。あれ?お前…痩せた?」 優希「お?そこに気づいたか犬よ」 京太郎「ああ、ぽんぽこのお腹が引っ込んでた」 優希「お?エッチだな京太郎、私の素肌を見て発情したか?」 京太郎「そういうのいいから」 優希「どうだ?私はやればできる女なんだぞ」エッヘン 京太郎「おみそれしました」ヘヘー 優希「どうだ?魅力倍増か?」ホレホレー 京太郎「ちょ、お前、やめろよ!」 優希「胸は…まぁ、あれだがかわいいだろー、どうだー?ほれほれ」 京太郎「おまっ、変なポーズやめろ」 優希「ふっ、犬は今日も私の魅力に釘付けか、私も罪な女だ」 京太郎「おい、いい加減にっ…見えるから…」あっち向き 咲「…。何やってるの?」 京太郎「うおっ!咲っ!?」 咲「何してんの二人共…」ジトー 優希「おっ、咲ちゃん。実はだな、私は見事に痩せたのだ!だから京太郎に見せびらかしてたのだ!」 咲「え?そうなの?」 優希「おう、ほれ」お腹見せる 京太郎「おまっ」横見る 咲「あっ、ホントだ引っ込んでる」 優希「私は血の滲むような努力をしたんだ…」遠い目 咲「すごいなー優希ちゃんはー有言実行しちゃうんだもん」 優希「だろー?」 京太郎「だから今見直してたところだ」 咲「そうなんだー」 京太郎「よし、じゃあ今日は優希のダイエット成功祝いとして東南戦10回な」 優希「おい、それは祝ってるのか?私を疲れさせたいのか?」 咲「身軽になった優希ちゃんに勝つのは難しそうだなー」棒 京太郎「ロン!9600」 優希「うへー」 咲「ロン!7700」 優希「あべしっ!」 京太郎「うーん、やっぱ10回戦くらいになると優希も弱っちくなるな…」 優希「うへー、8回戦くらいから東場も厳しくなってしまうじぇ…咲ちゃんはともかく、京太郎にも勝てないとは…」 咲「てゆうか京ちゃんも強くなったよねー」 京太郎「そうか?」 優希「たしかにそうだな、私だけじゃなく咲ちゃんからも何回か上がってるしな」 京太郎「まぁ、いつもこのメンバーでやってるからな、なんとなくわかるんだ癖とか」 咲「え、私、癖とかあるの?」 京太郎「あー、いや、決定的にあるってわけじゃなくてなんとなくわかるっていうか」 咲「へー」 優希「犬だから鼻が効くのか?」 京太郎「お前の場合は単純に打牌がヌルくなるだけだ」 京太郎「そしてそんな俺たちの熱血麻雀奮闘記は……」 京太郎「これからだ!!」 カン
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【冬休み五日目】(合宿三日目) 京太郎(はうっ……!) 京太郎(体が重い……!けれど俺の眼は開いている!) 京太郎(これが世に聞く金縛りと言うやつなのか……!) 京太郎(……でも本当に重いな、何なんだろ) 京太郎(何だこの柔らかい感触)プニプニ 京太郎(弾力があって、スベスベで……)プニプニ 京太郎(こんな抱き枕あったっけ?)プニプニ 京太郎「……」バサッ 穏乃「…………ん~」ギュゥ 京太郎「なんだ高鴨か……」プニプニ 京太郎「……高鴨!?」 京太郎(何これなんだよこれ!なんで俺裸なの?ってかなんで高鴨まで裸なの!?) 穏乃「京太郎……寒い……」ギュゥ 京太郎「ちょっ、そんな寄せられるとまずっ―――!」 穏乃「んっ…………」モゾモゾ 京太郎(こっ、これは世に聞く素股……!?) 京太郎(回復技「あさのひざし」で覚醒したマイサンが高鴨の太ももに包み込まれているだとォ!) 京太郎(まずい、この状況は非常にまずい!) 京太郎(第一この状況を咲に見られでもしたらまず冥土直行便!) 京太郎(高鴨を起こせば事情は聞ける、だがこの快感は得られなくなってしまう……!) 京太郎(どうする!どうする俺!) 京太郎(昨日何があったかは知らないが……) 京太郎(こんなところにいられるか!俺は布団に戻る!) 京太郎(さーて寝巻寝巻ー) 京太郎「なんで高鴨の布団にあるんだよ……へくしょん!」 京太郎「さむっ、早く着替えないと」 京太郎(高鴨が俺の布団で寝てるから、俺は高鴨の布団で寝ないとか) 京太郎(夜話してたとき、あいつずっと枕抱きしめてたよな……) 京太郎「」クンクン 京太郎(何これ、高鴨みたいなのでもこんな匂いするのか) 京太郎(すげえ、クセになりそう) 京太郎(つーか、そもそもなんであいつが俺の布団にいたんだ?) 京太郎(……まあ、起きた後で聞けばいいか……) 京太郎(…………) 京太郎(なんとか起床時間前に起きて高鴨を移動させておいた……) 京太郎(なんでああなったんだ……?) 朝 京太郎「はい、それでは練習を始めまーす」 咲「いつもより元気なくない?大丈夫?」 京太郎「ああ、大丈夫、無問題だ」 京太郎(昨日は何があったんだ……気になってしょうがないぞ) 咲「?」 穏乃「京太郎、おはよっ!」 京太郎「よっす」 穏乃「なんか元気無いね、どうしたの?」 京太郎「ん……なんでもない」 穏乃「そっかー」 京太郎(高鴨のせいだなんて言えないよな、俺の夢だったという可能性も否めないわけだし) 京太郎(って、今俺高鴨と二人っきりじゃん、話聞けるじゃん) 京太郎(どうしよ、聞いてみようかな……) 京太郎「高鴨、ちょっと聞いてもいいか?」 穏乃「え?なになに?」 京太郎「今日夢見た?」 穏乃「へ?」 京太郎「いやー、今朝俺と高鴨が裸で抱き合ってる夢見てさ」 京太郎「やっぱりそんなんありえないよなー」 穏乃「…………」 京太郎(静かになった?考えてるのか?) 穏乃「う、うん!そうだよ、私と京太郎がそんなことするなんて、そんなの絶対おかしいよ」アセアセ 京太郎「……お前って俺のこと京太郎って呼んでたっけ?」 穏乃「えっ、ほ、ほら、大星さんとか三尋木さんとか京太郎って呼んでたから私も呼ぼーって」 京太郎「そうなのか?」 穏乃「そ、そーだよ!あ!あっちの対局終わったみたいだから私行ってくるね!」 京太郎「高鴨?」 ―――時をさかのぼること、深夜 穏乃「ん……」モゾモゾ 穏乃(ダメだ、目が覚めて寝れないや) 穏乃(どうやったら寝れるかな……) 京太郎「ん~……」Zzz 穏乃(須賀……かぁ) 穏乃(男の子の身体ってどんなんなんだろ) モゾモゾ 穏乃(浴衣だから脱がしやすいなぁ)モゾモゾ 穏乃(うわ、これが男の子の身体か)サワサワ 穏乃(これ全部筋肉なのかな、あ、乳首とかもあるんだ) 穏乃(……なんか暑くなってきたな……)モゾモゾ 穏乃(誰も見てないし、脱いじゃえ!) 京太郎「んぅ……」ギュゥ 穏乃「へっ!?」 穏乃(私、抱きしめられてる?) ギュゥゥゥ 穏乃(少し苦しいけど……でも、安心する……) 穏乃(私も……)ギュゥ 穏乃(ちょっと息荒くなってきた……なんでだろ) 穏乃(眠くなってきたし……このまま……)ギュゥ 穏乃(京太郎…………京太郎、かぁ……) 穏乃(そんなことがあったなんて言えない!絶対に!)ブンブン 京太郎(結局あれは夢だったのか、一夜の過ちとかじゃなくてよかった、うん) 淡「きょうたろー、何の話してたのー?」 京太郎「ん?高鴨とか?」 淡「なーんか変な話をしてた気がするんだよねー」 京太郎「いやまさか、高鴨はそういうのに縁なんて無い方だろ」 淡「んー、だよねー」 京太郎「それで、次はお前が抜けてきたのか」 淡「そーそー、でもさ、練習ばっかだと疲れるから喋って時間つぶさない?」 京太郎「まあいいけど」 淡「じゃあ何話そっかー?」 京太郎「俺としてちょっと気になることがあんだけどさ」 淡「何?」 京太郎「なんで男女が同じ部屋に寝てるのにエロエロなイベントがほとんどないんだろうな」 淡「えっ、いくらきょうたろーでもそれは引くよ?」 京太郎「お前相手だったらこっちから願い下げだよ」 淡「いくらきょうたろーでもそれは怒るよ?」 京太郎「いやだってお前……」チラッ 淡「?」ペターン 京太郎「ふっ」 淡「鼻で笑った!今鼻で笑ったよね!」 京太郎「高鴨みたいな太もものエロさもなく、滝見さんほどの胸もない淡……ふっ」 淡「可愛いじゃん!私、可愛い!ほらほら!」 京太郎「はいはい可愛い可愛い」 淡「ばーかーにするなー!」ポイッポイッ 京太郎「痛っ!痛い!牌投げるなって!痛っ!」 昼 京太郎「午後は自由時間にするから、どっか遊びに行っていいぞー」 穏乃「やった!ラーメン!ラーメン!」 淡「サキサキー、どこ行こっかー」 咲「私は……行きたいところとかはあんまりないかな、咏ちゃんは?」 咏「んー私もよくわかんねーし、大星に任せるよ」 淡「任されたよ!じゃあれっつらごー!」 ワイワイガヤガヤ 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」 春「…………」ポリポリ 京太郎「滝見さんはどこか行ったりしないのか?」 春「」コクッ 京太郎「そっか、外寒いもんなー」 春「……そっちは?」 京太郎「あいつらの輪に入るのはなんか悪い気がしてな、邪魔しちゃいそうだし」 春「…………」ポリポリ ゴソゴソ 京太郎「何してるんだ?」 春「笑う犬」 京太郎「DVDなんてあるのか、知らなかった」 春「」コクッ 京太郎(……暇だ) 京太郎(部屋の中には俺と滝見さんだけ) 京太郎(何かすること……)チラッ 春「……」ポリポリ ポヨン 京太郎(胸……おっぱい……乳……おもち……) 京太郎(滝見さんの豊かな胸を観察し、研究する……天才なのか俺は!) 京太郎(……だが、どういう場面を研究すればいいんだ?) 京太郎(ここは滝見さんに揉ませてもらって、実際の揉み心地を研究しよう!) 京太郎(頼み込むなら土下座というのが古からの習わし!) 京太郎(本当にすまないという気持ちで……胸がいっぱいなら………!どこであれ土下座ができる……!たとえそれが……) 京太郎(肉焦がし……骨焼く……鉄板の上でもっ……!) 京太郎「滝見さん!」 春「……何」 ブス… ∫ ;′ ∫ ,;′ ブス…',. -――-゙、 ;' ジジジ… ; / へ ` 、'; ∫ 京太郎「俺に!胸を揉ませてください!」 _;'___{. , -/、/=;´イヽ;'_ /三三j='rー、\_ 、)_℡, ;;〉三'`、ジジ… /三三└'゙ー ;‐;;‐;;'`ー;;ヾ'`"´三'三;`、 囮ヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱ囮 囮災炎災炎炙災炒炎災灸災炭囮 ◎┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴◎ 春「…………」 春「…………」ポリポリ ヤッタ!ヤッタ!ヤッタ! 春「……ふふっ」ポリポリ 京太郎「見なかったことにしないで!せめて反応して!寂しいから!」 春「…………許可すると思う?」 京太郎「いいえ全く」 京太郎「だが!しかし!それでも!ここで退くわけにはいかないんだ!男として!健全な青少年として!」 春「……無駄な情熱」 京太郎(本当に揉みたいという気持ちで……胸がいっぱいなら………!どこであれ土下座ができる……!たとえそれが……) 京太郎「頼む!この通りだ!」 春「……どうして?」 京太郎「俺はただ、滝見さんの胸が揉みたい!触りたい!あわよくばしゃぶりつきたい!だって欲求不満だから!」 京太郎「滝見さんなら、俺の願望を満たしてくれると思ってる!俺は滝見さん(の胸)が大好きなんだ!」 京太郎「一目見たときから思ってた!頼む!俺に揉ませてくれ!」 春「…………」 春「……病院に行くべき」ジトッ 春「頭の」 京太郎「冷たい!視線も言葉も冷たい!だが、俺は――――ッ!」 春「…………」ジトッ 京太郎「…………」 京太郎「ごめんなさいでした……」 春「…………」ポリポリ 京太郎(……俺は、何をしていたんだろう) 春「…………」ポリポリ 京太郎『俺は滝見さん(の胸)が大好きなんだ!』 春「…………」ポリ... 夜 京太郎「練習再開だ、準備しろー」 淡「えー!今晩も休ませてよ!」 京太郎「終わったら散々くつろいでるだろうが」 淡「むぅ……」 京太郎「結局お前が来るのか……」 淡「だって遊びたいんだもん!」 京太郎「お前なぁ……」 淡「ほらほら、ちゃっちゃとやっちゃお?」 京太郎「……はぁ」 淡「ねーねーきょうたろー」 京太郎「何だよ」 淡「私のこと好きー?」 京太郎「はぁ!?何言ってんだよ」 淡「どーなの?」ズイッ 京太郎「……まあ、好きか嫌いで言えば……嫌いではないけど」 淡「じゃあ好きなんだ!」 京太郎「そういうわけでもないんだが……それが何だよ」 淡「じゃあさ!じゃあさ!」 淡「私が頑張ったらさ、いっぱい甘えていい?」 京太郎「甘える?」 淡「撫でてもらったり、お菓子食べさせてもらったり?」 京太郎「ん……いいぞ、それでお前が頑張れるなら」 淡「よしっ!たくさん頑張っちゃうよ!……っとその前に」ポスン 京太郎「おい」 淡「これ知ってる?充電っていうんだよ?」 京太郎「いや知らないけど」 淡「こうすると淡ちゃんパワーがどんどん溜まっていくんだ!こう、ドバァーっと!」 京太郎「さいですか」 淡「よーし、頑張ろー!」 咏「よっす」 京太郎「よっ」 咏「あんさぁ、京太郎ってもうオーダーとか決めた?」 京太郎「いや、まだ全然だけど、そろそろ決めた方がいいか?」 咏「そうなんじゃね」 京太郎「一つ大会のことで気になってたんだけどさ、一戦目と二戦目でオーダー変更とかできんの?」 咏「ああ、できるはずだったと思うぜぃ、知らんけど」 京太郎「そっか……ちゃんと考えなきゃな」 京太郎「ほい、それロン」 咏「うげっ、また和了られた……」 京太郎「もうちょい守備堅くした方がいいぞ、大きいの和了る前に和了られてたら意味ないしな」 咏「それもそうなんだけど……京太郎が強いんだよ」 京太郎「やるからには本気でやらないとダメだろ」 咏「確かにそうなんだけどさ……」 京太郎「ま、こっからも一緒に頑張っていこうぜ」 咏「……おう」 咏(……ってか、京太郎なら多分……) 咏(……違う、今はそんなこと考えてる時間じゃねえ) 【風呂】 カポーン 京太郎「ふぅ~」 京太郎「明日で合宿最後か、今まで誰かが入ってきて落ち着けなかったけど」 京太郎「今日だけでもゆっくり休めてよかった……」 ザバッ 京太郎「うっし、明日も頑張ろう!」 京太郎(臨海の監督さんたちもここに泊まってるんだよな……) 京太郎(まだ、俺がこいつらを引っ張れてるのか不安だし、行ってみよう) 淡「ねえーきょうたろー聞いてる?」 京太郎「ん、おお聞いてる聞いてる」 淡「ホントにー?」 京太郎「ホントホント」 淡「んーとね、それで――――」 ―――一時間後 京太郎「」キョロキョロ 京太郎「作戦、開始だ」 コンコン 京太郎「失礼しまーす」 京太郎「監督さんの部屋がここだって聞いて来たんですけど……」 霞「あら、京太郎くんじゃない」 晴絵「おっす、須賀くん」 善野「何しに来たん?」 京太郎「皆さん同じ部屋で寝てるんですか……?」 トシ「そういう仕様らしいから仕方ないんだよ」 臨海「キョウタロウ?」 霞「それで、何の用なの?」 京太郎「はい、実は――――」 雅枝「なるほどな、つまりはアドバイスが欲しい、いうことやな」 晴絵「シズとかは直線的で扱いやすいと思うけどなぁ」 京太郎「あいつ以外が問題なんですよね」 臨海「それなら、私たちでレッスンしてあげるのがよいでしょうか」 霞「そうですね、少し夜が遅いですけど」 善野「須賀くん、時間大丈夫?」 京太郎「はい!頑張ります!」 トシ「それじゃあ始めようかね」 臨海「―――――と、ざっとこんなものかな」 晴絵「どうだ?勉強になった?」 京太郎「なるほど、ばっちりです!」 トシ「彼女たちと同い年の須賀くんなら、親身にもなってあげられるし、発破だってかけやすいはずさね」 雅枝「あのチームをまとめるのに適してるっちゅうわけやな」 京太郎「そうだったんですか?」 善野「せやから、須賀くんも自信持って頑張ってな」 霞「敵同士だけど、頑張ってね」 京太郎「はい!本当にありがとうございました!」 臨海「ここまでで、いいかな」 京太郎「同じホテルなのにわざわざ見送りなんていいですよ」 臨海「これでも私たちは教育者だからな、心配なものは心配なんだ」 京太郎「そうっすか、ありがとうございます」 臨海「いや、礼なんていらないよ」 京太郎「でもこんな時間に俺の相談に乗ってくれて申し訳ないというか」 臨海「……そういえば、君はどうして私を訪ねてきたんだ?石戸先生の方が相談もしやすかっただろうに」 京太郎「んー……監督さんが頼りになりそうだったから、ですかね」 京太郎「霞さんたちが頼りないってわけじゃないんですけど、一昨日とか俺のこと看ていてくれたじゃないですか」 京太郎「だから監督さんのところに行こうとしたんだと思います」 臨海「……そう、か……そう言われて悪い気はしないな」 京太郎「というわけで、ありがとうございました」 臨海「うん、頑張ってくれ」 京太郎「へへっ、負けませんからね」 臨海「こちらもそう老いぼれちゃあいないよ、じゃあな」スタスタ 京太郎「おやすみなさーい」 【冬休み5日目】(合宿三日目)終 【冬休み6日目】(合宿四日目) 京太郎(清々しい朝!冬の日差しにその寒さ!) 京太郎(けどさぁ……) 京太郎「…………」サワッ 咲「んっ」ビクッ 京太郎(なんで咲の胸を触ってるんだ俺……)サワサワサワサワ 京太郎(ってかなんでこんな後ろから抱き着いてるような体勢になってんだよ……)サワサワサワサワ 京太郎(今までないものだと思ってたけど、服越しでも案外あるもんなんだな)サワサワサワサワ 京太郎(そもそも昨日何があったんだ?)サワッ 咲「あっ、んっ……」ビクビクッ 京太郎(急に震えだしたけど、寒いのか?) 京太郎(布団もっとかけてやらないと……) バサッ スタスタ... 咲(なんか変な感じがしたから起きちゃったけど)モジモジ 咲(何なんだろうこの感じ……体がすごく熱くて……) 咲(ちょっと気持ちいい、かも……) 咲(京ちゃん、私の胸が好きなのかな) 咲(……触ってくれたってことはそういうことだよね) 咲(なんだか、嬉しいな) 朝 京太郎(……はっ!) 京太郎(朝、か?) 京太郎(でもなんか暑いような……) 咏「ぅ…………」モゾモゾ 京太郎(なんでまた俺の布団で寝てるんだよ……) 京太郎(小さいからはみ出なくっていいけどさ) 京太郎「えいえい」ツンツン 咏「にゅ……ぅ……」プニプニ 京太郎(一昨日は滝見さん、昨日は高鴨、そんで今日は咏か) 京太郎(何なの俺、何か憑いてるんじゃねえの?) 咏「んぅ…………きょぅたろぉ……」 咏「……すきぃ…………」 京太郎「!」ビクッ 京太郎(びびったぁ……寝言か、そりゃそうだよな) 京太郎(第一好かれるようなことあんました覚えないし、うん) 京太郎(けど、もし俺が咏と付き合ったら……) 京太郎(…………) 京太郎(通報されるな) 淡「今日はみんなで人生ゲームをしよー!」 京太郎「……はぁ」 咲「いいの?京ちゃん」 京太郎「ときには息抜きも必要だろうからな」 淡「私黄色使うねー!」 春「……青」 穏乃「じゃあ私は赤!」 咏「んーと……じゃあ私は緑にするかねぃ」 淡「あ、そーだ!一番金持ちの人は誰かに命令できるってことにしよ!ってかそうするから!」 京太郎(うわぁ、めんどくせぇ……) 淡「今めんどくせえって思ったでしょ!」 京太郎「なっ、どうしてそのことが!」 淡「私ときょうたろーは以心伝心だからね!愛し合ってるっていうのー?」 咲「」ムッ 咏「」ムッ 淡「んー、私が勝ったら何しよっかなー」 春「勝たないから心配しないでいい」ポリポリ 淡「へータキミン言うねー」 京太郎「とっとと始めるぞー」 一位 京太郎 二位 春 三位 穏乃 四位 淡 五位 咲 六位 咏 淡「うわ、びみょー」 咲「また家が燃えちゃったよぉ……」 咏「竜巻で飛ばされるよりまだマシだろ……」 穏乃「やった!ブラックバス釣れた!」 京太郎「何とか一位だったけど、滝見さんすげーな」 春「……ギャンブルは得意」ポリポリ 京太郎「俺が一位だから何か命令していいんだよな?」 淡「……チッ」 京太郎「あくどい顔で舌打ちするなよ!なんか恐いから!」 京太郎「じゃあ咏が俺にマッサージ、咲は滝見さんにマッサージな」 咲「え?」 咏「ふぇ?」 穏乃「そんなのでいいの?」 京太郎「ああ、気持ちよけりゃいいだけだから」 淡「なにそれつまんないー!」 春「……なんで私まで」 京太郎「細かいことは言わずに、な?」 春「…………」ポリポリ 咏「でもよぉ、マッサージってどうすりゃいいん?」 京太郎「肩揉んだりでいいぜ、そこまで本格的にやる必要はないからな」 咏「へいへい、んじゃ始めるよ」 咏「京太郎って結構肩凝ってるのな」 京太郎「んーまあな」 咏「ん……しょ」 京太郎「こういうのもいいな、なんかリラックスできるわ」 咏「それは私の腕がいいからなんじゃねーの?知らんけど」 京太郎「そうかもな、毎日やってもらいたいくらいだぜ」 咏「ま、毎日って……」 京太郎「ん?どうした?」 咏「どうもしてねえよ!」グキッ 京太郎「痛っ!?」 咲「滝見さんのうなじ、綺麗だね」 春「…………」コクッ 咲(滝見さんの胸大きいな……) 咲(私も黒糖食べれば大きくなるのかな) 咲(もし大きくなったら京ちゃんも……ってなんで京ちゃんのこと考えてるの!) 咲(京ちゃん大きいの好きだもんね……羨ましいなぁ) 咲(って、あーもう!) 春「?」 淡「つまんなかったからもう一回!」 京太郎「せめて種目変えようぜ……」 一位 京太郎 二位 穏乃 三位 淡 四位 咏 五位 咲 六位 春 京太郎「また俺の勝ちだな!」 淡「つまんないつまんないつまんないー!」 穏乃「うーん、いい線行ってたと思ったんだけどなぁ……」 咏「まあ、いっか」 咲「順位下がっちゃったよぉ……」 春「……命令は?」ポリポリ 京太郎「お、そうだったな、んじゃ、命令は――――」 京太郎「全国で充電ってのが流行ってるらしい」 咲「充電?」 京太郎「一人がもう一人の膝の上に乗ってエネルギーを蓄えるとかなんとか」 穏乃「へー、今度憧にやってもらおうかな!」 京太郎「つーわけで、俺が滝見さんに充電をする」 咏「は?」 淡「え?」 春「…………」ポリポリ 京太郎「ほら、俺今二連勝だから最下位の滝見さんに運気を注入するっていうか」 咲「それって滝見さんが京ちゃんの上に座るってことだよね?」 京太郎「ん、それがどうかしたか?」 咲「どうかしたか、って……」 京太郎「よし、んじゃ滝見さん乗ってくれ」 春「…………」ポスン 淡「……それだけ?」 京太郎「これだけ」 淡「なにそれ!またつまんないよ!」 春「……黒糖食べさせて」 京太郎「おう、いいぞ」ヒョイ 春「…………」ポリポリ 咏「なんでこんなん見てないといけないんだよ……」 穏乃「滝見さん、充電されてる感じとかするの?」 淡「まっさかーそんなことあるわけ……」 春「……須賀くんが伝わってくる」 淡「何その効果!?」 淡「もう一回!もう一回!」 咲「もう昼だからそろそろやめない?」 淡「諦めちゃだめだよサキサキ!」 咲「諦めるも何もないと思うけど……どうする?京ちゃん」 京太郎「俺も黒糖食べていいか?」 春「……食べさせてあげる」 咲(なんで向かい合ってるの!?) 京太郎「じゃあ俺も」 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」ポリポリ 咲(なんだか兄妹みたいで微笑ましい光景だけど、どうしよう咏ちゃん!)チラッ 京太郎「服に黒糖こぼれてるぞ」ヒョイ パクッ 春「あ……」 咏「」イラッ 咲(こっち見てないや……こうなったら高鴨さん)チラッ 穏乃「滝見さん私も黒糖食べたい!」 春「……どうぞ」 穏乃「ありがと!」ボリボリ 咲(あ、これダメなパターンだ) 咲(でも私がしっかり聞かないと!) 咲「京ちゃん、お昼ご飯食べに行く?」 京太郎「……」ナデナデ 春「…………」ポリポリ 京太郎「滝見さんの髪、綺麗だな」 春「……春でいい」 春「…………」 春「……なんでもない」 京太郎「春の髪、綺麗だな」 春「…………」カァァ 咲「」イラッ 昼 京太郎「今日の午後は自由時間だぞー」 淡「よーやくきょうたろーもわかってきたみたいだね」ウンウン 穏乃「三尋木さん!ラーメン食べに行かない?」 咏「おーいいぜぃ、どっちが食べられるか勝負な」 穏乃「よしっ!燃えてきたぞぉぉぉぉおおおお!」 淡「じゃあタキミン遊びに行こー!昨日行けなかったからね!」 春「……」コクッ 京太郎「……んじゃ、俺たちも遊びに行くか」 咲「えっ、私と?」 京太郎「咲以外に誰がいるんだよ、ほら行くぞ」 咲「あっ、ちょっと待ってよ京ちゃん!」 咲「わぁ、本がいっぱいだよ、京ちゃん!」ピョンピョン 京太郎「確かに大きいけど、はしゃぎすぎだろ」 咲「長野じゃこんなに大きいところあんまり無かったもん!ああ……いいなぁお姉ちゃん」 京太郎「咲、ホントに本のこと好きなの……」 ポツーン 京太郎「……な」 京太郎「あんにゃろうどこ行きやがった……」 京太郎(目を離したらいつもこうだ、まあ本屋なら大体……) 咲「京ちゃんどこぉ……」 咲(お手洗いにも行きたいのにぃ……) 京太郎「ったく、何やってんだよ」ギュッ 咲「ぁ……」 京太郎「トイレに行きたかったら俺に言え、連れて行ってやるから」 咲「そんなこと、言えるわけないじゃん……」 京太郎「お前がいなくなったら困るんだよ、だから、さ」 京太郎「俺がいるときは、俺に頼れ」ニコッ 咲「…………あぅ」カァァ 京太郎「スッキリしたか?」 咲「お、女の子に何言ってるの!京ちゃんのバカ!」ポカポカ 京太郎「相変わらず咲はちんまいなー」 咲「もー!」 咲「…………」ジーッ 京太郎(こうして咲と本屋に来たわけだけど……) 咲「…………」ペラッ 京太郎(……なんかつまんねえ) 京太郎(何かいたずらしてやるか) 京太郎(にしても何読んでんだ?)チラッ 咲(京ちゃんの顔が……うぅ)カァァ 京太郎(恋愛小説か?咲もそういうの読むんだな)チラッ 咲「///」ポシュー 京太郎(咲の耳……か) 京太郎(……よし) 咲(京ちゃんの顔が近いから集中できないよぉ……)カァァ 咲(でも京ちゃんに怪しく思われちゃうからちゃんと読まないと……)ジーッ 京太郎「ふーっ」 咲「ひゃぁっ!」ビクッ 京太郎「あっはっは!なんつー声出してんだよ」 咲「も、もうっ!京ちゃんのバカ!」 咲「あっち行っててよ!」 京太郎「はいはい、十分経ったらまたここに来るから絶対に動くなよ」 咲「言われなくてもわかってるもん!べーっ!」 京太郎(―――とは言われたけど、時間が来るまで何しよ) お品書き 1.牌のお姉さんの麻雀教本 中級編…2000円 2.牌のお姉さんの麻雀教本 上級編…2800円 3.小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!…2800円 4.戒能良子のものまね王! 5.迫り来る怒涛の修羅場…2000円 6.女性を落とす40の方法…1000円 7.ライトノベル…600円 8.小説…600円 9.恋愛小説…600円 10.野依理沙の感情コントロール法…1000円 11.一日を活用する本…1500円 12.咲が読んでたのと同じ恋愛小説…700円 京太郎(咲も読んでたし、俺も似たようなの読んでみるか) 京太郎(……思春期の恋愛模様を描いた作品、か面白そうだ) 京太郎(咲の読んでたやつはどんな話だったんだろ) 京太郎(まあいいや、買いに行こ) 「ありゃぁたっしたー」 京太郎(後は咲を探しに行くだけだな) 京太郎(この辺のコーナーだったよな……あ、いた) 咲(京ちゃんまだかな……)モジモジ 京太郎(何だあいつ?足踏みしたり脚寄せ合ったり……) 咲(なんでまたお手洗いに行きたくなっちゃうんだろう……)モジモジ 京太郎(?) 京太郎(こっちに気づいてないのか?じゃあ……) 京太郎「おい、咲」 咲「へっ……あ、京ちゃん」 京太郎「早く行くぞ」グイッ 咲「えっ、なに、どこ行くの?」 京太郎「トイレ、行きたくなったんだろ」 咲「どうしてわかったの?」 京太郎「お前のことだからな、ほら着いたぞ」 咲「あ、ありがと……」モジモジ 咲(どうして京ちゃん、私がお手洗いに行きたいってわかったんだろ) 咲(なんで私を引っ張って行ってくれるんだろ) 咲(…………) 咲(帰るときは、私から京ちゃんの手繋ごうかな) 咲(手をつないで買い物に行くって、デートみたいだよね) 咲(……こんな風に、また遊びに行けたらいいな) 咲「お待たせ、京ちゃん」 京太郎「ん、そんなに待ってねえよ」 咲「えへへ、それじゃあ帰ろっか」ギュッ 京太郎「あ……ああ、そうだな」 咲(恋人繋ぎって、ちょっと大胆だったかな) 京太郎「って咲、本買わなくていいのか?」 咲「あっ、忘れてた!ちょっと待ってて!」トテトテ 京太郎「だから走るなっての!」 夜 京太郎「いよいよこの合宿も終わりっつーわけで、練習するぞー!」 穏乃「おー!」 淡「元気150%の淡ちゃんなら負けないよ!」 咲「私も負けないもん!」 春「…………」ポリポリ 咏「うぅ……胃もたれきつぃ……」 淡「そい!リーチ!」 咲「じゃあ私も、リーチ」 咏「そんじゃ、リーチ」 穏乃「リーチ!」 「「「「……」」」」 京太郎「何やってんだあいつら……」 春「……きょうたろう、始めて」 京太郎「ん……ああ」 京太郎(春が集中できるからって充電しながらやってるけど……) 春「…………」ウツラウツラ 京太郎(人の膝の上で寝るなよなー) 春「ん……」モゾモゾ 京太郎(やばっ、動かれると流石にまずいっ) 京太郎(これは起こすしかない……よな) 京太郎「おーい、春ー」 春「…………」 京太郎「後ろからじゃ起きてんのかどうかわかんねえよ……」 京太郎「…………」 春「…………」 京太郎「……俺も寝るか」 京太郎「最後の相手は高鴨か」 穏乃「んそっ、よろしくね!」 京太郎「おう、頑張るぞ!」 穏乃「うぉぉぉぉおおおお頑張るぞぉおぉおおお!」 京太郎(なんだろう、このやり取り終わらない気がするぞ?) 穏乃「いやぁー、今日で合宿も終わりなんだねー」 京太郎「手、動かせよ」 穏乃「須賀は楽しかった?私は楽しかったよ」 京太郎「いや、だからさ」 穏乃「東京のラーメンおいしかったし、麻雀も楽しかったし!」 京太郎「集中しようぜ、集中」 穏乃「大星さんや宮永さんともまた打てたから良かった!」 穏乃「須賀はどう思う?」 京太郎「麻雀しようぜ」 穏乃「うん、やっぱり楽しかったよね!」 京太郎「どこをどう捉えればそうなる!?」 京太郎「これで合宿は終わりだ!」 京太郎「そしてぇえぇえええええーーーー!」 淡「打っち上っげだーーーー!」ドンドンパフパフ 咲「わ、わー!」 咏「いえーい!」 穏乃「ラーメン!ラーメン!」 春「…………」ポリポリ 淡「でもどこに行くのー?」 京太郎「う……んー、どうしよ」 京太郎「じゃあカラオケでいっか」 咲「えぇ……私歌とか上手くないよ?」 京太郎「楽しけりゃいいんだよ、みんなもいいだろ?」 穏乃「憧によく連れていかれたからね、オッケーだよ!」 淡「私もいいよ!」 咏「ま、いんじゃね」 春「…………」ポリポリ 京太郎「誰から歌うんだ?」 淡「その前にルール決めようよ!」 咏「ルール?」 淡「六人の内負けた人が言うこと聞くとか!」 咲「わざわざそんなことしないでもいいんじゃ……」 淡「じゃあ一番の人がきょうたろーに充電してもらうとかは?」 咲「」ピクッ 咏「」ピクッ 京太郎「おい待てそのルール、俺が一位じゃ意味ないじゃねえか」 淡「え~、どうせきょうたろーは勝てないよー」 京太郎「何だと?」 穏乃「まーまー二人とも落ち着いて」 淡「タキミンはどう思う?」 春「……いいと思う」 京太郎「くっ……」 淡「嫌だったら代替案を提案してねー」 京太郎「折衷案ってことで俺が一位になったら他の人に命令」 京太郎「他の人が一位になったら俺が充電、でどうだ?」 咲「どうだ、っていうか……」 咏「京太郎が得しすぎだろ……」 淡「うん、それでいいや!」 穏乃「じゃあ一番は私行くよ!」 春「…………」ポリポリ 穏乃「青空が眩しいー、君がいる風景はー」←16点 淡「重さじゃー測れない、こんな想いー」←52点 咲「こわいもののない世界ならー」←58点 淡「何なのこの機械!おっかしいんじゃないの!」 淡「私が52点なんてあり得ないでしょ!」 京太郎「ふっ」 淡「鼻で笑うな!」 春「雲の形、突き抜けるー」←96点 咏「毎日ナニがあって、頭抱えてもー」←92点 京太郎「たましいゴーンと、チャイムを打たれたならー、打たれちゃったら!」←61点 淡「なんできょうたろーの歌より私の方が下なの……」ガックシ 咲「それは同感かも……」ガックシ 穏乃「うん……」ガックシ 京太郎「なぜそこまで落ち込む!?」 春「きょうたろう、充電」 京太郎「お、おお、いいぞ」 春「」ポスン 春「……頭撫でて」 京太郎「ああ、よしよし」ナデナデ 淡「ちょっ、そんなオプション――――!」 淡(待てよ、ここで頭なでなでを禁止したら私が勝ってもあまり得はない!) 淡(それにこう考えている間にもタキミンのきょうたろーポイントがどんどんたまっていく!) 淡(まさかこれが――――) 春「……ふっ」 淡(先手必勝のジャスティス!勝てば魏呉蜀!) 咲(勝てば官軍だと思うけど……) 淡(ここは黙るしかない!) 京太郎「淡、どうかしたか?」 淡「ううん、なんでもないよー」 淡(タキミン……恐ろしい子……!) 春「……きょうたろう」 京太郎「どうした?」 春「何かして」 京太郎「何か、って何だよ」 春「……抱きしめたり、とか」 京太郎「なら今頭撫でてるじゃん」 春「そうじゃなく……」 京太郎「んー……じゃあ……」 京太郎(咲とかがいるからあんまり大胆なことはできないとして……) 京太郎(そうだ!) 京太郎「……春」ボソッ 春「」ビクッ 京太郎「どきどきしてるんだ、俺の胸……春を充電したい、十年も、二十年も」ボソボソ 京太郎「っ……お前のそばに居続けたい」ボソボソ 京太郎「きっと、お前のことが好きなんだ……いや、春が好きだ、断言できる」ボソッ 京太郎「りゆうはわからない、色々ありすぎて、お前の好きなところが多すぎて」ボソボソ 京太郎「……なあ、春」 春「……///」カァァァァァ 京太郎「好きだぞ」ボソッ 春「///」ボシュー 咲「あの二人何してるのかな?」 淡「さあー?じゃあ次の曲入れちゃおー!」 穏乃「信じる、それだけで越えられないものーはない」←97点 淡「ほどかれてくの、どこまでもー」←70点 咲「がんばっちゃったがんばった我々東南西北わーいわーい!」←83点 淡「だからなんで私がこうなんのよ!」 穏乃「点数上がったんだからいいじゃん」 淡「アンタが一番おかしいでしょ!」 春「君の知らない、私だけの秘密」 京太郎「春は歌上手いなー」 春「……」カァァ←31点 咏「冒険でっしょ、でっしょ!」←76点 京太郎「ハートのエッジに挑もう、思うたけ見つめてー」←92点 穏乃「今度は私だよ!」 京太郎「ぐぬぬ、あとちょっとだったのに……」 穏乃「ねぇー私にも何かしてー」 京太郎「だから何かって言われてもな……」 京太郎「んじゃ、遠慮なく」サワッ 穏乃「ふぇっ」 京太郎「高鴨の太ももって結構筋肉ついてんだな」サワサワ 穏乃「ちょっ、何触ってんのさ!」 京太郎「こんな恰好で寒くないのか?」サワサワ 穏乃「はしってるから……大丈夫、だけど……」 京太郎「でも、ちゃんと肌スベスベしてるし、女の子って感じするぜ」サワサワ 穏乃「それ、褒めてくれてるのかわかんないんだけど」 穏乃(さっきから何かが当たってる気がするし……須賀に触られてると……何だろう) 穏乃(ちょっと変な……)モゾモゾ 春「…………」ボリ!ボリ!ボリ! 咲「京ちゃん何やってんだろ……」 咏「あいつ……」 淡「タキミンまであらぶってる……」 淡「次は絶対に勝ってやるんだから!」 穏乃「私はもういいや……」 咲「私も頑張る」グッ 春「…………」ポリポリ 咏「今度こそ勝つぜぃ~」 穏乃「みみーもとで囁き呼ぶ声に振り向けば、気づかぬうち開かれていたトビラー」←66点 淡「ガッティーノ、ガッティーナ、私だけの傍にいてねー」←15点 咲「わーたっしーとしようよ、ココロが晴天ドキツモ昇天」←75点 淡「」チーン 京太郎「ぶははははは!どんだけ機械に嫌われてんだよ!」 咲「京ちゃん、淡ちゃん可哀想だよ」 京太郎「でもよぉ、あっはははは!」 淡「うっさいうっさいうっさーい!どうせきょうたろーだってこんな点になるもん!」 京太郎「ならねーよ、ま、見てればわかるけどな」フフン 春「アザレアを咲かせて、暖かい庭までー」←5点 咏「おおきな夢、夢、スキでしょ?」←83点 京太郎「本気の恋ー、それは突然花が咲くー」←90点 淡「みんなしてずっこいずっこい!」 京太郎「結局実力ってことだな」 淡「むぅ……」 咏「んで、命令何すんの?」 京太郎「おっ、そういえばそうだったな」 咲「エッチな命令とかは……ダメだよ?」ニコッ 京太郎「わ、わかってらぁ、そんぐらい」アセアセ 春「…………」ポリポリ 京太郎「んー、と、じゃあ……淡?」 淡「なによぉ……」グスッ 京太郎「いや、負けたからって泣くなよ」 淡「だって、きょうたろー程度に負けるとかありえないし……」グスッ 京太郎「ナチュラルに失礼だな、おい」 春「……命令」ポリポリ 京太郎「ああ、ちょっと考え中な」 京太郎(全員に猫のごとく甘えてもらう、とか言おうと思ってたけど俺もそこまで空気が読めない男じゃあない) 京太郎(淡が泣いたままだと嫌な気がするし……淡の脇をくすぐって励ますとかいいんじゃないか?) 京太郎(あわよくば淡の胸に触れる、って違うわ!どんだけ変態なんだ俺!) 京太郎(それにあんな胸触ったってなぁ……)ハァ 京太郎「淡」 淡「なに?」 京太郎「ほい」ガシッ ヒョイッ 淡「はぁっ!?」 咲咏穏「ええっ!!」 春「…………」ポリポリ 淡「なっ、何してんの!」 京太郎「ほーれ高い高ーい」 淡「子どもじゃないんだから降ろしてよー!」ジタバタ 京太郎「はっはっは、じたばたはHPが少なくないと威力弱いんだぜー」 淡「っていうかスカート見えるから!」ゲシッ 京太郎「ぐへぁっ」グラッ 咲「あっ!」 咏「京太郎のバランスが!」 穏乃「大星さん危ない!」 淡「きゃぁっ!」 京太郎「淡っ!」 京太郎(これだと淡が頭から落ちる、最悪病院行きだ!) 京太郎(それだけはさせない!) ドッシーン! 咲「きょ、京ちゃん!」 京太郎「いつつ……腰打ったっぽい」 咏「ったく、気ぃ付けろよなー」 京太郎「わりぃわりぃ」 淡「もー!きょうたろーのせいで危なかったじゃん!」 京太郎「人が身を挺して守ったっつうのに一言目がそれかよ……」 淡「ぁ……それはありがとう、だけど……」モジモジ 淡「って!そもそもきょうたろーが高い高いなんてしなきゃよかったんじゃん!」ウガー 京太郎(一瞬でもしおらしくてかわいいと思った俺がバカだった) 淡「こうなったらやり返してやる!えいっ」ガシッ 京太郎「うおっ!」 淡「んぐぐ……」 淡「持ち上がれぇ……!」 京太郎「淡、あんまり無理しない方がいいんじゃないか?」 淡「うっさい!やり返すったらやり返すんだから!」 ――十分後 淡「なんで持ち上がんないのさー!」 京太郎「体格差があるからしゃあないだろ」 淡「きょうたろーの筋肉硬かったし、抱きしめてるみたいで気持ち良かったよー!」 京太郎「なんでこの状況で褒められてんだろ俺」 京太郎「次で最後にするか」 咲「そうだね、もう結構遅いし」 咏「じゃさ、じゃさ、最後は全員で同じ歌歌ってその得点を競うってのはどうなん?」 淡「あ、いいねーそれ!」 穏乃「じゃあ何歌うの?」 春「……だんご三兄弟」 咲「中々古いね!?」 京太郎「そりゃみんな知ってるだろうけどさ……」 淡「じゃあセーラームーンとかは?」 咏「そっちのがおぼろげなんだよねぃ……」 穏乃「タ○リ倶楽部のオープニングは?」 京太郎「あれカラオケに入ってんのか?つーかどんなチョイスだよ」 淡「タ○リ……なにそれ?」 咲「私も土曜日は夜遅くまで本読んでるから知らないな」 京太郎「それ、見てるって言ってるようなもんだぞ」 咲「空耳しか見てないもん!」 淡「だから何それ?」 京太郎「結局、おいでよ亀有を歌うことになったぞ!」 咲「どうしてこうなっちゃうの……」 穏乃:96点 春:90点 淡:66点 咲:27点 京太郎:21点 咏:1点 咏「1点……1点……」チーン 淡「また勝てなかった……」ガクッ 咲「私だって4位だったんだから、元気出そ!」 春「…………黒糖、いる?」ポリポリ 淡「いるいるっ!ちょーだい!」 咲「ゲンキンだなぁ……」 穏乃「また私が一番かぁ……よっ!」ポスッ 京太郎「俺の膝に慣れるの早くね」 穏乃「まあ、嫌いじゃないからねー」 京太郎「新子だったら「こんなこと死んでもやらないわよっ!」とか言いそうだよな」 穏乃「あはは……有り得るね」 京太郎「今回も何かするか?」 穏乃「うんっ、おまかせで!」 京太郎「んじゃ、まずは」サラッ 穏乃「ん……」 京太郎「高鴨の髪の毛さらっさらだな」ススッ 穏乃「えーそうかな?」 京太郎「綺麗だし、いい匂いもするぞ」ソソッ 穏乃「なんかむずむずする……」 京太郎「やっぱり女の子の髪って気持ちいいな」 咲「……やっぱり?」ゴッ 京太郎「ヒッ」 咲「京ちゃん、他の女の子の髪触ったことあるの?私にはないのに?」 京太郎「そ、それは言葉の綾というやつで、触ったっつうか撫でたときとか……ほら!小さいときにお前のことも撫でてたろ!」 咲「……そういうことならいっか」 咲「ほら、続けなよ」 京太郎「は、はい……」 京太郎(なんか重い雰囲気になってんですけど!?) 京太郎(やべーよ殺されるよ、何だよあの殺気、このまま抱きしめようかと思ったけど絶対無理だよ) 穏乃「もう終わり?」 京太郎「う……ああ……うー……」 京太郎(けどまだこうしていたい自分もいるわけで……) 京太郎「いや、まだだ!」ギュッ 穏乃「わっ!」 京太郎(あっれー?どうして俺は高鴨を抱きしめてんの?おっかしいなー) 淡「髪いじって抱きしめるって……」 咏「あんさぁ、京太郎?流石に限度ってものがあると思うぜぃ」 京太郎「ちっ違うわ!これは俺が無意識下に行った行動であって俺自身の行動じゃないんだ!」 京太郎「そうっ!いわばそれは反射!思考とは真逆!目の前いる高鴨を抱きしめるのは俺の性なんだ!」 淡「なお悪いわっ!」ゲシッ 京太郎「脛はやめろって痛いから……」 京太郎(なおさら酷い雰囲気になった気がする……) 咲「」ニコニコ 淡「」ジトッ 咏「」ジーッ 穏乃「~♪」 春「」ポリポリ 京太郎「なあ、高鴨?」 穏乃「穏乃でいいよ、私も京太郎って呼ぶから!」 京太郎(この状況で何言いだしちゃってんのお前!?) 京太郎「何言っちゃってんの、おい」 穏乃「今さ、京太郎に抱きしめられてるとなんか安心するんだ」 穏乃「ウチ女子高だから、久しぶりに男子と話したのに楽しくて」 穏乃「だから京太郎とはもっといい友だちになりたいな、って」 京太郎「今言うことなのかよ……」 京太郎(しかもこの惨状で) 穏乃「なんか言うタイミング逃しちゃいそうだったからね」 京太郎「そ、そうか」 京太郎(何これ、何が言いたいのこいつ) 京太郎(言われて滅茶苦茶嬉しいけど……) 咲「ジュゴゴゴ」ニコニコ 淡「ジュゴゴゴ」ジトーッ 咏「ジュゴゴゴ」ジーッ 春「……」ポリポリ 京太郎(ストロー悲鳴あげてるから!こっち向かないで怖いから!) 穏乃「京太郎ー」 京太郎「なっ、なんでございますでしょうか」 穏乃「呼んでみただけだよ、えへへ」 京太郎(そういうことされると……もう……)カプッ 穏乃「ひゃぁっ?」 京太郎「んっ……」ハムハム 穏乃「京太郎ぉ、くすぐったいよぉ」 京太郎「ははほはっへはいへぇ」 穏乃「耳元で喋らないでよ、ふふっ」 京太郎(なんで俺、穏乃の耳咬んでんだろ……) 京太郎(あとは耳に息を吹いて終わらせよう) 咲淡咏「」ゴゴゴゴゴゴゴ 京太郎(あいつらに殺される気しかしない!) 京太郎「……ん」 京太郎(俺の唾液ですごくエロく見える……) 京太郎「ふーっ」 穏乃「んんっ!」ビクッ 京太郎「こ、これで終わりだ!」 京太郎(何やってんだろ俺……) 京太郎「かーっ!歌った歌ったー!」 淡「きょうたろーの変態」 京太郎「まだ言うか」 咲「8時くらいだけど、新幹線間に合うかな?」 咏「大丈夫なんじゃね、知らんけど」 穏乃「んー、でも確かに危ないかもね」 京太郎「じゃあここで解散っつうことでいいか?」 淡「うん!」 穏乃「だねー」 京太郎「そっか、じゃあ行くぞ」 咲「ま、待ってよ京ちゃん」 春「……お疲れ」 穏乃「またね」 淡「また来週だよー!」 咏「じゃあなー」フリフリ 京太郎「おう!頑張ろうなー!」 咲「そっか、私以外みんな博多行きなんだ」 京太郎「春は今から帰って家に着くのか?」 春「ホテルは取ってある」 穏乃「どうせだし京太郎の部屋に泊まればいいんじゃないかな」 春「……いいの?」 京太郎「いやダメだろ、年頃の男女が同じ部屋で寝泊まりなんて」 咲「つい昨日までやってたんだけどね……」 咲「あ、私こっちだから」 京太郎「そっち東北新幹線だぞ」 咲「えっ!?わわっ、危なかったよ!」 京太郎「お前、よく東京まで来れたな」 咲「バ、バカにしないでよ!」 京太郎「はいはい、バカにしませんよー」 咲「バカにする気満々でしょ!」 京太郎「長野新幹線あっちだぞー」 咲「わ、わかってたから!わかってたからね!」 京太郎「はいはい、じゃあな」ナデナデ 咲「だからバカにしないでよ!」 穏乃「京太郎って宮永さんと仲良いんだねー」 京太郎「ま、幼馴染だからな」 穏乃「いつごろから知り合ったの?」 京太郎「咲とは小学生くらいかな、なんでだ?」 穏乃「んー、ちょっと気になったから?」 春「……二人とも、はい」 京太郎「黒糖一袋!いいのか?」 穏乃「うおっ!おおおっ!」 春「お疲れ様のプレゼント」 京太郎「そっか、あんがとな」 穏乃「んー!おいしー!」ボリボリ 春「……」ニコッ 【冬休み6日目】終
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京太郎「中堅戦はあっさり終わったな」 京太郎「今回はエイスリンさんまでいくといいけど、そしたら淡に当たるのか……」 恒子「ヘイ少年、君もしかして三箇牧の生徒だったり?」 京太郎「誰ですかあなた……って!福与アナじゃないですか!」 恒子「お?やっぱ知ってる?いやースーパーアナウンサーは辛いねー」 京太郎「朝のふくよか占い毎日見てます!」 京太郎「……それで、どうして俺が三箇牧だと?」 恒子「ああ、君、個人戦出るでしょ?」 京太郎「ええ、一応」 京太郎「まさか出場選手全員のことを知っているとかですか?」 恒子「そのまさかだけどちょっと違うんだな」 恒子「なんとなく覚えてるだけ、だから名前まではわからないんだよ」 京太郎「それでも凄いですよ!流石ですね!」 恒子「いやぁ、そう言われると照れるねー」 恒子「そうだ!連絡先交換しない?」 京太郎「アナウンサーがいいんですか?そんなこと」 恒子「すこやんにちょっと自慢するだけだよ」 京太郎「わかりました、じゃあ」 恒子「ありがと、君、名前は?」 京太郎「須賀京太郎です」 恒子「そうか、須賀くんか!応援しておくよ、それじゃねー」 京太郎「さようならー!」 恒子(年頃の男子高校生の連絡先ゲットー!) 恒子(すこやん羨ましがるだろうなー) ――――――――――――― 憩「亦野ちゃん元気にしとった~?」 誠子「おかげさまで」 憩「そら良かったー」 灼(この人が全国2位、荒川憩) 灼(……努力する) 哩(余裕あるけん、縛り少なめで行く) 憩(楽しみやな、頑張るで!) 誠子(三箇牧を釣り上げる!) 誠子(勝ってやる!) 副将戦開始 誠子 42000 哩 67500 憩 204100 灼 86400 哩「ツモ、1000・2000」 哩(リザベーション成功!) 誠子「くっ……」 誠子(出鼻をくじかれた!) 東2局 誠子 43900 親 哩 68900 憩 199200 灼 88000 憩「ツモ!1300・2600!」 誠子(また和了られた……) 哩(相変わらずみたいだな) 灼(……) 東3局 誠子 42600 哩 66300 親 憩 204400 灼 86700 誠子「ポン!」 誠子(部長3人相手……上等!) 誠子(私だって負けるわけにはいかないんだ!)トン 哩「ロン、16000」 誠子「うっ……」 哩(縛ればよかった……) 灼(3000点……逃げる!) 東4局 誠子 26000 哩 83500 憩 204100 親 灼 86400 憩「ロン、1000」 誠子「……はい」 誠子(これじゃあいつもの対局みたいだな……) 誠子(淡に、後輩に負担をかけるのか……) 誠子(そんなの、嫌だ) 南1局 親 誠子 25000 哩 83500 憩 205100 灼 86400 同コンマのため、流局 誠子(流れたか……) 誠子(次こそは!) 哩(2発目……) 南1局一本場 親 誠子 25000 哩 83500 憩 205100 灼 86400 哩(リザベーション―――4!) 憩(気持ちよさそうな顔しとるなぁ……) 憩(でも、ウチも負けるわけにはいかないんや)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「リーチ!」 哩「くっ!」 哩(ここで使うんか?荒川!) 灼(……これ) 憩「ロン!リーチ一発裏1、6700!」 灼の【ボウリング打法】がレベルダウンしました 哩(失敗……もう1回!) 南2局 誠子 25000 親 哩 83500 憩 211800 灼 79700 哩「ツモ、2600オール」 哩(リザベーション、成功!) 誠子(まだだ、まだやれる……) 灼(新道寺を捲る!) 南2局一本場 誠子 22400 親 哩 91300 憩 209200 灼 77100 同コンマのため、流局 南2局二本場 誠子 22400 親 哩 91300 憩 209200 灼 77100 憩「ツモ!500・700!」 照「――――というわけ」 エイスリン「ナルホド」 照「ここまでに2回成功して1回失敗してる」 照「東1局と南2局には注意して」 エイスリン「ワカッタ!」 南3局 誠子 21900 哩 90600 親 憩 210900 灼 76600 哩(リザベーション……まだよか) 憩(これで、機能停止や!)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「リーチ!」 灼(リーチ……!) 憩「カン!」 誠子(なんだよ、この気迫……) 憩「ツモ!2000オール!」 憩「まだまだ続くで!」 南3局一本場 誠子 19900 哩 88600 親 憩 216900 灼 74600 誠子(何だこれ、有効牌が来ない) 誠子(役牌もバラバラ、運が無くなったみたいだ) 誠子(でも、私なら和了れる!) 誠子「ポン!」 誠子「チー!」 誠子「ツモ!400・600!」 誠子(オーラスだ!) 哩(こんば状態で挑むより、姫子に託すば確率がある) 灼(何が、起きてる?) 南4局 誠子 21300 哩 88200 憩 216300 親 灼 74200 誠子(オーラスも和了る!) 誠子「ポン!」 誠子「ポン!」 誠子「ポン!」 誠子「ツモ、1000・2000」 誠子(淡、後は頼んだぞ) 哩(跳満キーと倍満キー、この点差なら勝てる) 灼(一回も和了れなかった……) 灼(ハルちゃんもこんな感じだったのかな) 副将戦終了 三箇牧 215300 (+15100) 新道寺 87200 (+22300) 阿知賀 72200 (-16800) 白糸台 25300 (-20600) 恒子「副将戦終了ー!」 恒子「1位の三箇牧は失点を取り返し順位をキープ!」 恒子「新道寺は倍満を白糸台に当て、2位!」 恒子「阿知賀は何もできず3位に」 恒子「白糸台はまたもや凹み、4位となっています」 健夜「荒川選手のリーチは相変わらず特異ですね」 健夜「まるでその役で和了れることがわかっているかのようで「いよいよ大将戦!」」 恒子「これから休憩だけど、チャンネルはそのまま!」 健夜「って聞いてよー!」 ――――――――――― エイスリン「イッテキマス!」ムフー 照「頑張って」 郁乃「エイちゃんなら大丈夫やで~」 咏「私みたいに失点してくんなよな」 エイスリン「ウン!」 エイスリン「オマカセアレ!」 エイスリン「ジャアネ!」 京太郎「あ、送っていきますよ!」 灼(焼き鳥……3位に落ちちゃったし) 灼(最悪) 灼(最悪だなぁ……)ズーン 京太郎(ん、あの人たしか阿知賀の……そうだ鷺森さんだ) 京太郎(落ち込んでるみたいだな、失点したんだしそりゃそうか) 京太郎(ちょっと話しかけてみよう) 京太郎「あのー」 灼「なに?誰?」 京太郎「須賀京太郎と云います、今の試合を見てました」 灼「あっそ、だから?」 京太郎「あまり落ち込まないでくださいね!俺応援してますから!」 灼「三箇牧の人が私を応援しててもいいの?」 京太郎「ど、どうしてそのことを!」 灼「浜名湖で玄たちと一緒にいたじゃん」 京太郎「あ、たしかに」 灼「はぁ……帰ろ」 京太郎「でも、応援してるのは本当ですから!」 灼「わかったよ、ありがとね」 ――――――――――――― エイスリン「アワイ!」 淡「エイスリン久しぶり~!」ダキッ 淡「大将戦頑張ってね!」 エイスリン「エ?」 淡「どうせ私が勝っちゃうからさ!」 姫子「そな自信どこから……」 穏乃「よろしくお願いします!」 大将戦開始 親 姫子 87200 ※跳満キー持ち エイスリン 215300 穏乃 72200 淡 25300 姫子「ロン!18000!」 淡「えっ!?」 淡(あと7000点しかないの?) 淡(いきなり極限だけど……) 淡(いーじゃん!いーじゃん!新道寺!) 穏乃(やばいやばい、早く追いつかないと決勝に行けない!) エイスリン(ウゴケナイ……) 東1局一本場 姫子 105200 エイスリン 215300 穏乃 72200 淡 7300 エイスリン「ロン!6700!」 姫子「はい」 淡(みんな破ってくな……まあまだいいけど) 東2局 姫子 98500 親 エイスリン 222000 穏乃 72200 淡 7300 淡「ツモ!500・1000!」 淡(いつも通りやらなきゃね!) エイスリン「ウゥ……」 淡「まだまだ行くよ!」 東3局 姫子 98000 エイスリン 221000 親 穏乃 71700 淡 9300 エイスリン「ツモ!1000・2000!」 淡(まだ動けるんだ……) 淡(これ以上はもう失点しないよ!) 恒子「三箇牧のエイスリン・ウィッシュアート止まらない!」 健夜「ウィッシュアート選手は過去の牌譜が非常に少ないです」 健夜「彼女は13巡目以内にテンパイすることが多いですね」 健夜「打点が高い、とか目立った和了りは少ないけれど」 恒子「なんかあの子の理想通りみたいな感じだよね」 健夜「そう、なんかそんな感じ」 東4局 姫子 97000 エイスリン 225000 穏乃 69700 親 淡 8300 エイスリン「……」トン 淡(ノーテン……) 淡(こんなとこで終わってられない!)トン 【圏外射撃】発動! エイスリン「??」 淡(エイスリンに負荷をかけて) 淡(もう一回!) 和了判定まで戻ります 淡(テンパイ来たこれ!) 淡「ツモ!2000オール!」 エイスリン(?) 穏乃(まだだ、まだ、まだ) 東4局一本場 姫子 95000 エイスリン 223000 穏乃 67700 親 淡 14300 エイスリン「ロン!2300!」 穏乃「は、はい!」 穏乃(この人強いなぁ……) 穏乃(ああ、燃えてきた!) 【インフレーションギア】がレベルアップしました エイスリンに飛び火しました 南1局 親 姫子 95000 エイスリン 225300 穏乃 65400 淡 14300 淡(またノーテンかー) 淡(またエイスリンが和了りそうだし) 淡(はぁ……)ゴッ 【圏外射撃】発動! 和了判定まで戻ります 淡(もともと字牌ばっかで困ってたんだけど) 淡(これならいけるかな) エイスリン(マタ、ウゴケナイ) 穏乃(負けない!負けたくない!) 姫子(次まで持てば……!) 淡「ツモ!字一色!8000・16000!」 東東南西西北北白白發發中中 ツモ:南 菫「大七星、か」 やえ「あいつにピッタリの役だと思っていたが、まさかこの局面で和了るとはな」 南2局 姫子 79000 親 エイスリン 217300 穏乃 57400 淡 46300 姫子「ツモ!4000・8000!」 穏乃(ちょっと、え、嘘でしょ?) エイスリン「オヤッカブリ……」 淡(新道寺凄いなぁ、でもまだまだ!) 淡(大逆転劇はこっからだよ!) 南3局 姫子 95000 エイスリン 209300 親 穏乃 53400 淡 42300 淡(新道寺がまた和了りそう……) 淡(もったいないけど、負けたくないもんね!)ゴッ 【圏外射撃】発動! 和了判定まで戻ります 淡「ロン!24000!」 姫子「へ?」 淡「あと5000点!」 恒子「凄いぞ大星淡!怒涛の追い上げを見せています!」 健夜「彼女はツモを完全に操っている、そのように思えます」 健夜「現に今までウィッシュアート選手や鶴田選手が一向聴になったときから彼女の手は速くなり」 健夜「逆にウィッシュアート選手たちはテンパイからどんどん遠ざかっているように思えました」 健夜「龍門渕の天江衣選手と少し似た雰囲気がありますね」 穏乃(親は流れた、でも新道寺との点差は18000点) 穏乃(倍満以上を当てれば勝ち) 穏乃(勝てる、勝てるんだ!) 【インフレーションギア】がさらにレベルアップしました 【願望描写】のレベルが元に戻りました 南4局 姫子 71000 エイスリン 209300 穏乃 53400 親 淡 66300 穏乃(できた!高目でジュンチャンピンフ二盃口ドラ2) 穏乃(これを和了れば……)スチャ 穏乃(捨てる牌が無い……あれこれツモってんじゃない?) 穏乃(やっばいどうしよ、もう一回!) 穏乃(状況を整理しよう、えーっと) 一二二三三778899⑨⑨ ツモ:四 穏乃(とりあえず四萬を切っておこう) 穏乃(これで一萬をツモれるといいんだけど……) 淡「チー」 淡(阿知賀、どうして負荷が効いてないの?) 淡(嘘でしょ、これじゃあ、このままじゃ)トン一萬 穏乃(あと2枚……) エイスリン(テンパイ、デキナイ)グスッ エイスリン(コレデ、イーシャンテン……)トン一萬 穏乃(やばい、あと一枚しかない!どうしよ!) 穏乃(お願い!来て!)スチャ 穏乃(来ないよね……)トン 淡(今は新道寺から点を取ることに集中しよう)トン 姫子(逃げ切る!)トン エイスリン(umm……) エイスリン「カン!」 淡(ここでカンって、どういうことよ!) 穏乃(ドラ乗った!このまま、お願い、来て!)スチャ 穏乃「よし!」 穏乃「ツモ!平和ジュンチャン二盃口ドラ4!」 穏乃「6000・12000!」 大将戦終了 三箇牧 203300 (-12000) 阿知賀 77400 (+5200) 新道寺 65000 (-22200) 白糸台 54300 (+29000) 恒子「準決勝決着!!」 恒子「決勝への進出を決めたのは!」 恒子「オーラスで大逆転を果たした阿知賀女子学院と!」 恒子「先鋒戦から1位をキープし続けた三箇牧高校!」 恒子「白糸台高校の大星淡が驚異的な追い上げをするものの一歩及ばず、三連覇の夢は潰えました!」 健夜「個性的な選手ばかりで良い試合でしたね」 健夜「大将戦オーラスでの高鴨選手の和了には目を見張るものがありました」 健夜「決勝戦も実に楽しみです」 恒子「決勝戦は明後日!」 恒子「決勝戦前半はご覧のチャンネルで!」 ――――――――――――――― 京太郎「お疲れ様でした」 エイスリン「ゴメンネ……」 京太郎「どうして謝るんですか?」 エイスリン「テン、トラレタカラ……」 京太郎「誰も怒りませんよ、淡から逃げ切ったんですしもっと胸張りましょうよ!」 エイスリン「……ウン!」 京太郎「じゃあ戻りましょうか」 ――――――――――――――― 淡「…うぐっ…ぐすっ……」ポロポロ 淡(勝てなかった……やえ先輩たちにあんなに大見得きって来たのに) 淡(これで、終わりなの……) やえ「こんなところにいたのか」 菫「まったく、さがすこっちの気にもなってくれ」 淡「やえ先輩、菫先輩」グスッ 誠子「見つかったんですか?」 尭深「心配したよ」 淡「たかみ先輩たちも……っ」ポロポロ 淡「みんな……ごめんなさい」 菫「何を言っているんだ、淡はよくやったよ」 やえ「私たちが不甲斐なかったんだ」 やえ「一年生の淡に負担をかけてしまっていた」 やえ「私の方こそすまなかった」 菫「すまなかった」 淡「うっ、うえっ……っ……」ポロポロ 尭深「淡ちゃん、みんなと帰ろ、ね?」 淡「うっ、ん……」 夜 京太郎「ただいまですー」 竜華「お帰りー」 京太郎「なんだかすごく久しぶりに帰ってきた気がする……」 竜華「なあなあ京くん、何かして遊ばへん?」 京太郎「まあ、いいですけど」 京太郎「何か、って何するんですか?」 竜華「あー……京くんの好きなことでええでー」 京太郎「うーん、それじゃあ…………」 竜華「ツイスターゲーム?」 京太郎「はい!」 竜華「でもマットとかどうすんの?」 京太郎「たしかフロントに行けば借りられたはずです」 竜華「ならルーレットは?」 京太郎「2人用のルーレットのアプリがあるらしいですよ」 京太郎「この前郁乃さんがくれたんです」 竜華「なんやそれ……」 京太郎「次は左足を青です」 竜華「はいは~い」 竜華「次は右手を緑んとこやって」 京太郎「はいよっと」 京太郎「あ」 竜華「えっ?」 京太郎(竜華さんの顔が近い……なんだかいい匂いもするし) 京太郎(流石はツイスターゲーム!) 京太郎「次は左手を赤に、だそうです」 竜華「ん……っと」 竜華(こ、これ、ウチが京くんの下におる?) 竜華(この体勢、なんか嫌やな……) 竜華「次、左手を青に、やって」 京太郎「はい」 京太郎(俺が竜華さんに覆いかぶさってる体勢……) 京太郎(いやいやダメだ!そんなことは考えちゃダメだ!) 竜華「京くん……次」 京太郎「あ、はい、えーっと右手を黄色、だそうです」 竜華「ん、もうちょい……」ズコッ 竜華「あ!」 京太郎「え?」 ドシーン 京太郎「すみません、倒れちゃいました……」 竜華(あれ?ウチ、ひょっとして……) 京太郎(これじゃあまるで俺が……) 京太郎(背中から押し倒してるみたいだ) 竜華(後ろから押し倒されてる……!?) 京太郎「す、すみません!」 竜華「ううん!こっちこそ!」/// 【7日目】終了 【インターハイ 8日目】 京太郎「おはようございます」 竜華「お、おはよっ!」プイッ 京太郎(あの後からなんだか気まずいな……) 京太郎(さて、何をしよう) 京太郎「竜華さん」 竜華「な、なんや」プイッ 京太郎「また遊びましょう!」 竜華「は……?」 京太郎「昨日、あんなことしてしまったのは謝ります」 京太郎「だから今日は仲直りのために遊びましょう!」 竜華「べ、別に、ええけど……」 竜華「ツイスターはもう嫌やで」 竜華「マリオパーティー?」 京太郎「DSliteなら郁乃さんが8台くらい持ってたんで」 竜華「なんでそんなに持っとるんやあの人……」 京太郎(竜華さんとだけだと気まずいからな……誰を誘おう) 照「ルールはどうするの?」 京太郎「じゃあバトルロイヤルにするか」 憩「えー!ウチタッグマッチがええ!」 憩「京太郎くんと組みたい!」 照「京は誰にも渡さない」 京太郎「バトルロイヤルで」 憩「え~!」 竜華(2人とも京くんと仲ええな……) 竜華(羨ましいな……) 1位 憩 2位 照 3位 京太郎 4位 竜華 京太郎「全然だめだ……慣れてないからなのかな……」 竜華(集中できへんかった……はぁ……) 憩「ウチが1位ですーぅ!」 照「あと1枚……」 憩「ほな1位ボーナスや!京太郎くんに命令するで!」 京太郎「えっ、そんなの聞いてませんよ」 憩「言わなかったからな~」 憩「命令はデートや!」 照「は?」 竜華「は?」 憩「インターハイ終わったあと2日くらい残るらしいやろ?」 憩「せやから、どうや?」 京太郎「どうって、命令ですし……金ないですけどいいんですか?」 憩「ええでええで」 京太郎「じゃあ、行きましょうか」 憩「京太郎くん大好きや!」 竜華「」ムッ 照「」ムムッ 照「ねえねえ清水谷さん」ボソボソ 竜華「なんや?」ボソボソ 照「個人戦」ボソボソ 竜華「……りょーかい」ボソボソ 照「憩、特訓しに行こ」 憩「わかったで、京太郎くんバイバイ~」 竜華(仕返しや!) 京太郎「デート……初デート……」ブツブツ 竜華(むっ) 京太郎「さてと、昼飯食べに行くか」 京太郎「というわけでサイゼリヤとうちゃーく!」 竜華「いつもサイゼリヤなんやな」 京太郎「少しあったかくないので……」 竜華「まあさっさと入ろか」 京太郎「そうですね」 メニュー 東北風グラタン 関東風ドリア 中部風カルボナーラ 関西風タコのカルパッチョ 九州風ハンバーグ 京太郎「たった500円でこの味、この量」 京太郎「生きててよかった……」 竜華「大袈裟やなぁ、あ、ソースついとるで」フキフキ 竜華「うん、取れたな」 京太郎「竜華さんはカルボナーラですか」 竜華「おしゃれやろ?」 京太郎「竜華さんもソースついてますよ」フキフキ 竜華「お、おおきに」 京太郎「いえいえこのくらい」 ナンダヨアレ イチャイチャシテルワネー セッソウナイワネー チクワダイミョウジン ネー 竜華「…………///」 京太郎「き、気にせず食べましょうよ」 竜華「うん……」カァァ 京太郎「周りの視線が痛かった……」 京太郎「何をしよう」 京太郎「そういえば、淡と遊びに行く約束をしてたな」 京太郎「誘ってみるか」ピッ prrr prrr prrr prrr ガチャ 淡『はい?』 京太郎「須賀だけど、淡今暇か?」 淡『おかげさまで』 京太郎「じゃあ俺と遊びに行かないか?確か約束してたろ?」 淡『あああれね!憶えててくれたんだ!そだねー、何して遊ぼっか』 淡『わかった、じゃあ○○駅に集合ね』 京太郎「了解、じゃ」ピッ 京太郎「ここが淡のおすすめの場所なのか?」 淡「うん」 京太郎「ただの公園みたいだけど」 淡「私らしくないって?」 京太郎「……まあ」 淡「ここって色んな人がいるんだよね」 淡「近所のがきんちょたち、おじいちゃんとかおばちゃん」 淡「みんな顔も背丈も口調も違う」 淡「性格も声色も」 淡「こんな、あんまし大きくない公園でも世界はあるんだなっていつも思うんだ」 淡「それだけ多くの人がこの世界にいるわけで、自分もそのうちの一人なんだ、ってわかった」 淡「それが昨日のことなんだけどね」 淡「ごめん……楽しくないよね、こんなの」 淡「まだ引っ張っちゃってんのかな…………」 京太郎「そうか?」 京太郎「俺は別にいいと思うぞ」 京太郎「淡のことがもっとわかった気がするし、淡の言うこともなんだかわかる気がする」 淡「京太郎……」 京太郎「それとさっきから言おうと思ってたんだけど」 京太郎「目、腫れたまんまだぞ」 淡「あはは、わかってるよ」 淡「もう大丈夫!スミレとは違って京太郎に励まされるほどヤワじゃないからね!」 京太郎「ど、どうしてそのことを」 淡「細かいことはおいといて、今度は京太郎のことを知りたいな!」 京太郎「俺のことか?」 淡「うん!」 ―――――――――――― 京太郎「あの後俺は何を話していたんだろう」 京太郎「そういう自分の考えみたいなのを話すのはあんまり得意じゃないんだよな……」 夜 京太郎「餃○の王将に来たぞ!」 淡「大阪○将とたまに被るよね」 照「あれ、京?」 京太郎「照も来てたのか?」 照「うん、大食いに成功で代金なしなんだって」 京太郎「なにっ!?」 照「あと10分以内に食べきれれば代金なしで、現金1000円がもらえるらしい」 京太郎「なんだと!?」 照「それと、どうして大星さんと一緒にいるの?」ジトッ 京太郎「ちょっと遊んでたんだ」 淡「初めまして!大星淡といいます」 照「よろしく、個人戦楽しみにしてる」 淡「私もです!」 メニュー 大食い餃子セット 1000円 餃子・チャーハンセット 600円 餃子一人前 300円 チャーハン 400円 ラーメン 500円 京太郎「大食いにチャレンジするぞ!」 照「喧嘩上等」 淡「私も頑張るよ!」 「こちら、大食い餃子セットになります」 「ご健闘を祈ります」 照「このために朝と昼を抜いてきたんだ、食べきる!」 淡「女子高生の胃袋なめないでよね!」 京太郎(量多いな、大丈夫かな……) 照「やっと食べ終わった……」ゲフッ 淡「うそっ!まだ8分しか経ってないのにこの量を!?」 京太郎「やっばい、すごくきつい」 【さらに10分後】 淡「ごちそうさまでした」 京太郎「げほっ、ごほっ」 照「大丈夫?」サスサス 京太郎「こ、このくらい!」 京太郎「やってやる!」 ――――――――――――― 「ありがとうございましたー」 照「京、本当に大丈夫?」 京太郎「もう無理、2人とも、先に帰っててくれ!」 淡「そんな!じゃあ京太郎はどうするっていうの?」 京太郎「漢ってやつにはよぉ、戦わなくちゃいけないときっていうのがあるんだよ」 京太郎「あばよ!」ダダダダダ 照「京!」 淡「京太郎!」 京太郎(みんな、今までありがとう) 京太郎(俺、須賀京太郎の生涯に、一片の悔いなし!) 京太郎「おええええええええ」 【8日目】終 【インターハイ 9日目】 京太郎「いよいよ決勝、相手は姫松と……清澄」 京太郎「まさか決勝で咲たちと当たるとはな」 竜華「京くん、顔色悪いけど大丈夫?」 京太郎「決勝戦前、対策を怠らずに」 京太郎「決勝戦開始は正午」 京太郎「時間が無いんだよな」 京太郎「やっぱり一番対策をするべきは咲、だよな」 京太郎「だとすればやはり呼ぶべきは……」 照「それで私に」 京太郎「そうだ、一緒に頑張ろう」 照「……わかった」 照「咲を攻略する方法……」 京太郎「わかんない……」 照「槍槓ならなんとかなるかも知れないけど」 京太郎「長野の県予選でやられてるから通じにくい」 照「でも、やってみる価値はある」 京太郎「だな」 京太郎「ついに決勝戦か」 郁乃「緊張してきたな~」 咏「全然そうは見えないんだけどねぃ」 エイスリン「キョウコソハ!」 照(咲……) 照(今日は使ってみようかな……) 郁乃(善野ちゃん、負けへんで)ギッ ―――――――――――――――― 善野「ここまで来たんや、優勝するで!」 洋榎「準決ではへこんだけど、次は負けないで!」 漫「私は今の調子で」 絹恵「私も頑張るで!」 由子(よりにもよって代行の妹さん……) 恭子「ゆーこ、大丈夫なんか?」 由子「妹さん対策はバッチリなのよー」アハハ ―――――――――――――――― 穏乃「みんなでここまで来た!やっと和と遊べる!」 穏乃「みんなで勝とう!」 玄「うん!」 憧「もう一回あの小さいのをとっちめなきゃだからね」 宥「頑張ろうね」 灼「今さらだけど原村さんと当たるのって私なんだよね……」 ――――――――――――――――― 優希「うぅ~タコスがないと力がでないんだじぇ……」 美穂子「またタコさんのお弁当作ってきましたから、はい」 優希「おお!ありがたいじょ!」 久「いつもありがとね、美穂子」 美穂子「いえ、皆さんのお力になれて嬉しいです」 和(穏乃、憧、玄さん……) 桃子「いよいよ照姉とっすね!」 咲「うん、一緒に頑張ろうね」 桃子「はいっす!」 咲(お姉ちゃん……私、勝つから)ゴォッ 優希(この人が咲ちゃんのお姉ちゃんか……) 玄(この子、小さいころの憧ちゃんにそっくり) 照(決勝戦……) 漫(何か空気重いな……) 開局 親 優希 100000 照 100000 玄 100000 漫 100000 優希(東一なのにテンパイできないじぇ……) 漫(相手はチャンピオン宮永照) 漫(善野監督も戻ってきてみんなでここまで来たんや!) 漫(絶対に負けられへん!) 玄(テンパイ……宮永さんは最初は和了らない) 玄(今は攻める!) 玄「ツモ!4000・8000です」 照「…………」 【照魔鏡】発動! 【タコスパワー】がレベルダウンした! 優希「!?」 優希(今の、なんか咲ちゃんみたいな……) 漫(神代さんみたいやったな……) 東2局 優希 992000 親 照 996000 玄 116000 漫 996000 漫(テンパイきたで!) 漫(このままガン!) 漫(ドン!) 漫(ズドーン!)トン 照「ロン、1500」 漫「はい……」 東2局一本場 優希 92000 親 照 97500 玄 116000 漫 94500 照「ツモ、1100オール」 優希(和了れる気がしないじょ……) 玄(今回は守りに徹するのです!) 漫(調子悪いなぁ) 東2局二本場 優希 90900 親 照 100800 玄 114900 漫 93400 照「ツモ、2200オール」 照(咲の出番が来る前になるべく点数を削る) 照(容赦はしない) 優希(東場なのに和了れないじょ……流石は咲ちゃんのお姉ちゃんだじぇ) 玄(まだまだだよ!)フヌー 漫(東二でもうこんなに重い……) 漫(-で帰ったらまた落書きやな) 漫(よし、一発いっとくか!) 【爆撃】発動! 東2局三本場 優希 88700 親 照 107400 玄 112700 漫 91200 漫(三巡目テンパイ、でもドラなし、役もタンヤオのみ) 漫(まあええ、チャンピオンを止めたる!) 漫「リーチ」 照「…………」 照(思ったより攻めてくるの早かったな) 照(どうなるやら) 玄(先制リーチ……!) 玄(姫松の上重さん、すごい)トン 漫「ロン、3900の三本場は4800」 玄「えっ」 漫(アンタのせいで打点低いからな、このくらいはさせてもらわんと) 漫(そんで、もう一発!) 【連鎖爆撃】発動! 東3局 優希 88700 照 107400 親 玄 107900 漫 96000 絹恵「上重さん、和了りましたね」 恭子「このまま和了り続けてくれたらええんやけど」 照『ロン、1000』 由子「今日も不発なのよー」 東4局 優希 88700 照 108400 玄 107900 親 漫 95000 玄(あれ、テンパイしてる?) 玄(でもリーチはしないで……) 優希(和了れないまま、もう南入だじょ……)トン 玄「ロン!3900です」 優希「じょっ!?」 漫(人和は無しやったっけ) 照(また止められた……ぐぬぬ) 南1局 親 優希 84800 照 108400 玄 111800 漫 95000 照「ロン、1000」 照(おかしい、何かがおかしい) 照(とりあえず和了り続けよう) 南2局 優希 84800 親 照 109400 玄 111800 漫 94000 照「ロン、2900」 漫(やっぱりダメか……) 優希(タコぢからが切れたじょ……) 優希(やっぱりタコスじゃないと) 漫(まだまだ頑張るで!)フンス 玄(あれはなかなかのおもち!) 玄(今まであんまり見かけなかったけど、何か漲るよね!) 南2局一本場 優希 84800 親 照 112300 玄 111800 漫 91100 照「ロン、6100」 霞「最近照ちゃんの不調が多いわね」 京太郎「緊張してる、なんてことはないでしょうけど」 憩「でも、清澄は妹ちゃんがいるとこなんやろ?」 京太郎「そのくらいで照が緊張は無いと思うのですが……」 南2局二本場 優希 78700 親 照 118400 玄 111800 漫 91100 照「ロン、8400」 漫(ほんまに調子悪い……) 漫(打点低い、ツモ悪い) 漫(またあんときみたいなのが来れば……) 南2局三本場 優希 78700 親 照 126800 玄 111800 漫 82700 照「ツモ、3500オール」 照(今日はどれだけ抉れるか) 漫(3500オールって、ほとんど親満やないか……) 玄(まだ、-じゃない) 南2局四本場 優希 75200 親 照 137300 玄 108300 漫 79200 照「ツモ、4400オール」 玄(宮永さんの満貫) 漫(次は、跳満以上か……) 優希(絶対に止めたいじぇ!) 玄(……でも) (*1)) 南2局五本場 優希 70800 親 照 150500 玄 103900 漫 74800 照(慣れてきたとはいえ、やっぱりまだきつい) 照(リーチかけるか……) 照(狙いは、阿知賀) 照「リーチ」 玄(ドラを切れば宮永さんの裏をかける……) 玄(でも、そんなことしたら……ダメ) 玄(ここはこれを)トン 照「ロン、19500」 玄「はい……」ギュッ 南2局六本場 優希 70800 親 照 170000 玄 84400 漫 74800 照「リーチ」 漫(ダブリー……今までの片岡さん見とるみたいやな) 玄(うぅ……テンパイできないよぉ……) 漫(宮永さんの高いのを流す……そういえば二回戦のときに)トン 照「ロン、25800」 漫(そうか、そうすればええんやな) 南2局七本場 優希 70800 親 照 195800 玄 84400 漫 49000 漫(次は三倍満、38100) 漫(絶対に阻止せな!) 漫「ポン」 漫「チー!」 優希(姫松の人、急に鳴くようになったじぇ……どういうことだ?) 玄(テンパイした……ドラはまだあまり来てないけど) 玄(ここで止めないと……) 照(三倍満をドラなしでって相当難しいんだけど……) 玄「ツモ!2300・3900です!」 照(とか言ってる間に止められた) 南3局 優希 68500 照 191900 親 玄 92900 漫 46700 同コンマのため、流局 漫(連携で流そ思ったら阿知賀が和了るとはな、意外や) 漫(あとは最小失点でいく!) 優希(まだ一回も和了れてないのに、もうオーラスだじょ……) 照(ここまでかな……) 漫(あーあ、またあのときみたいになれたらなー) 漫(はぁ………っ!)ゾクッ 【爆撃】発動! オーラス 優希 67000 照 193400 玄 91400 親 漫 48200 優希(このままじゃみんなに会わす顔が……あれ) 優希(これは……) 優希「リ、リーチだじぇ」 漫(またダブリー!?) 漫(ちょ、この場面って、え?) 漫(とりあえず、これや!)トン 優希「ロン!24000だじぇ!」 漫「はいはい2400な……って、は!?」 先鋒戦終了 三箇牧 193400 (+93400) 阿知賀 91400 (-8600) 清澄 91000 (-9000) 姫松 24200 (-75800) 漫「あはははははははは、はは」 優希「おつかれだじぇ!」 照「お疲れ様」 玄「う、上重さん大丈夫ですか?」オロオロ 漫「大丈夫なわけないやろ、あーひゃっひゃひゃっひゃ、いーひっひっひ」 玄(こ、壊れてる……!) 咏「これまた次鋒で飛んじゃうんじゃねえの?しらんけど」 郁乃「いや、真瀬ちゃんはそんなに弱い子やない」 郁乃「……ほな行ってくるで~」 憩「なんいま雰囲気が違ったような……」 京太郎「あ、俺ちょっと出かけてきます」 恒子「先鋒戦終了ー!」 恒子「1位は9万得点、チャンピオン宮永照擁する三箇牧高校!」 恒子「なんとか難を逃れた阿知賀、清澄は拮抗状態」 恒子「4位の姫松は3位の清澄と7万点差!次鋒戦で巻き返しなるか!?」 ―――――――――― 京太郎「先鋒戦がやたら長く感じるのはなぜなんだろうな」 照「あ、京」トテトテ 照「いまの試合、どうだった?」 京太郎「やりすぎだな」 照「頑張ったんだよ?」 京太郎「本気でやるのは悪いことじゃないんだけど、これじゃあな」 照「むぅ……」 京太郎「まあこの後どうなるかわからないし、お菓子でも買いに行くか」 照「お菓子!早く行こう!」ダッ 京太郎「ちょっと待てってー」 ―――――――――― 由子(先鋒戦、まさか漫ちゃんが削られるとは思わなかったのよー) 由子(三箇牧対策と阿知賀対策はバッチリ) 由子(清澄対策もバッチリ、取り返すのよー) 由子「さあ始めるのよー」 宥「あの、まだ清澄の人が来てないみたいなのですが……」 桃子「私なら……「清澄はそこにいるのよー」」 宥「へ?」 桃子「はい?」 桃子「どうして私のことがわかったっすか?」 由子「自分の胸に手を当てて考えてみるといいのよー」 桃子「?」 郁乃(真瀬ちゃん、見ないうちにちょっと変わったな~)
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【冬休み一日目】 憧「朝から女子の……触るとかほんっとあり得ない!」 京太郎「寝相だったんだからしょうがないだろ!ってかそれが嫌なら布団離せばよかったじゃねえか!」 憧「そ、それは……っ」 京太郎「何だよ?」 憧「せっかく須賀が敷いてくれたのに悪いと思って……」 京太郎「…………」 憧「……ちょっとは、信じてたのに」 京太郎「……お、おう」 京太郎(何だろう、俺がとんでもないことやっちゃったみたいになってるんだけど……) 京太郎「じゃ、じゃあ俺朝飯作るから、新子さんは待っててくれ」 憧「御馳走様でした」 京太郎「お粗末さん、どうだった?俺の朝飯」 憧「……良かったと思うわよ」 京太郎「ん、そっか」 憧「それじゃ、もう帰るから」 京太郎「おう、またいつでも来いよ!」 憧「誰が来るか、べーっ!」 ガチャ バタム 晴絵「お前らー忘れ物は無いなー」 穏乃「はーい!」 玄「当然なのです!」 灼「問題ない」 宥「マフラーに、手袋に、セーターに、ちゃんちゃんこに、ホッカイロに、湯たんぽ、七輪……大丈夫です」 憧「七輪持ってるんだ!?」 晴絵「あ、そうだ、望から連絡があったんだけど三日くらい家族旅行に行くから憧はここに泊まってろだってさ」 憧「ここ、って……須賀の部屋に!?」 晴絵「石戸先生の家に泊まればいいさ、ひょっとして須賀くんの部屋が良かった?」 憧「そんなわけないでしょ!何なのよウチはもう……」 晴絵「ま、私たちも大阪観光するから、何かあったら連絡ね」 憧「ちょっ、なら私も連れて行ってよ!」 晴絵「ごっめーん、この車五人乗りなんだー」 玄「憧ちゃんもそろそろ男の子と仲良くなった方がいいと思うから、頑張ってね!」 憧「行き六人乗ってたよね!頑張るって何を!?」 宥「じゃあね~」 穏乃「憧なら大丈夫!」 灼「それじゃ……」 憧「しず!?宥姉に灼さんまで!」 ブロロロロロロ 憧「なんで、なんでこんなことに……」ガクッ 京太郎「新子さん?もう行ったんじゃないのか?」 憧「うるさいわよバカ!」ゲシゲシゲシゲシ 京太郎「暴力反対!脛痛いから!」 朝 京太郎「冬休みの初日だし、ジョギングに行こう」 京太郎「ふぅ……特に何もなかったな」 京太郎「今日から冬休み、頑張っていくぞー!」 昼 京太郎「昨日の鍋パーティー、憩さんたちがいればもっと楽しかったんだろうな……」 京太郎「…………」 京太郎「一回憩さんの家に行ってみよう」 京太郎「確かあっちの方だったよな」 【荒川邸】 京太郎「うわっ」 京太郎(なんつー豪邸だよ……) 京太郎(門大きいし、中も広そうだし、流石は大病院の院長ってか) 京太郎(でも、どうやって入ればいいんだ……?) 京太郎(ここは正面突破がベストだろうな) 京太郎(そうと決まればチャイムは……あった) 京太郎(指の腹でしっかりと押して……) 京太郎(…………) 京太郎(んんっ!?) 京太郎(押せない!押そうと思っているのにいざとなると緊張して押せない!) 京太郎(落ち着け……落ち着くんだ京太郎、モモたちの家に行くときのように……) 京太郎(深呼吸するんだ……) 京太郎(よし!)ポチッ ピンポーン 京太郎(押してしまったぁぁあっぁああ!!) 京太郎(やばい、どうしよう、同姓の他の人のだったらどうしよう!誰もいなかったらどうしよう!うわぁあぁぁあぁああ!!) 秘書『入りなさい』 ギギィィィィ 京太郎(あっ、開いた) 京太郎(門から家まで長い、一本道じゃなかったら迷うぞ……) 京太郎(ここにチャイムは……ないか) コンコン 京太郎「こ、こんにちはー、須賀京太郎というものですがー」 ガチャ 秘書「院長が貴方を待ってるわ、はやく上がって頂戴」 京太郎「お邪魔しまーす……」 秘書「で、今日は何をしに来たのかしら」 京太郎「憩さんについて聞きに来たんですけど」 秘書「貴方は、お嬢様に戻って来てほしいのかしら?」 京太郎「勿論です、憩さんも俺たちと同じ、清々荘の住人なんですから」 秘書「……そう」 秘書「この先に院長がいるわ、私はここまで」 秘書「それじゃあ、頑張って頂戴」ガチャ 秘書「院長、須賀様がお見えになられました」 京太郎(まずは元気のいい高校生でいってみよう!) 京太郎「こんにちはっ!」 荒川父「…………」ジロッ 京太郎(えっ、なにもう怖い、帰りたい、漏れそう) 荒川父「ははっ」 荒川父「元気がいいな、入りたまえ」 京太郎「はいっ!失礼します!」 荒川父「座るといい、それとそこの紅茶もどうぞ」 京太郎「はい、ありがとうございます」 荒川父「君が須賀京太郎君、そうだね?」 荒川父「話は憩と秘書から聞いているよ、それに国麻も見た」 荒川父「新聞で見た通り、なかなかいい顔をしているね」 京太郎「そうですか?そう言われると……照れますね」 荒川父「……それで、そんな君がここに何の用だい?」 京太郎「えっと、ですね……」 京太郎(今日は憩さんの話を聞きに来たんだよな……) 京太郎(秘書さんの『連れ戻した』っていうのも気になるし) 京太郎(それこそ、憩さんの『高校だけでも自由でいたいなー』っていうのも気になる) 京太郎(何を聞けばいいんだ?) 京太郎「まずお聞きしたいことがあるんですけど……」 荒川父「うむ、何でも聞きたまえ」 京太郎「じゃあ……憩さんを『連れ戻した』っていうのはどういうことなんですか?」 荒川父「それは憩から聞いていなかったかな、憩の試験の点数が悪かったからたるんでいると思って連れ戻したんだよ」 京太郎「……あ」 京太郎(そういえば憩さんもそんなことを言っていたような) 荒川父「君が聞きたいのはそれだけかい?」 京太郎(あれ?でも確か今回の憩さんの試験の成績は……) 京太郎「憩さんの成績、今回は1位でしたよね?」 京太郎「それなら、憩さんがここに住む理由はもうないのではないでしょうか?」 荒川父「…………」 荒川父「なるほど、君はやはり憩に帰ってきてほしいんだね」 荒川父「……だが、残念ながらそれはできない」 荒川父「ここから先は私たち家族の話なんでね、君の聞きたいことがそれだけなら私はそろそろお暇するよ」 荒川父「午後から診療があるのでね、さあ、どうする?」 京太郎「言われるがままに出てきてしまった」 京太郎「なんだか緊張したし、仕方ない、うん」 京太郎「それにしても、憩さんをこっちに返せない理由か……」 京太郎「お父さんはもう話してくれなさそうだし、他の人に聞くしかないか」 夜 京太郎「はぁ……疲れた」 京太郎「今日はあと何しよ……」 京太郎「…………」 京太郎「エイスリンさんを説得してみよう」 京太郎「……今ならエイスリンさん起きてるかな?」 京太郎「まずはエイスリンさんを誘ってみよう」 京太郎「場所は……霞さんの卓を貸してもらえばいいか」 京太郎「そうと決まればメールで……」ピッ 京太郎「…………」 京太郎「返ってこない……だと……」 京太郎「……はぁ」 京太郎「他のことしよ」 夜 京太郎「エイスリンさんからは返ってこないし……」 京太郎「他の人にメールしてみよう」 京太郎「今日家に行ったんだし、憩さんに何か言っておくべきかな」 京太郎「さてと、どう送ろう」 京太郎『今日憩さんのお父様へご挨拶に行きました』 京太郎「単純志向でいこう」ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『ええっΣ(・□・;) お父さんそんなこと言ってなかったんやけど…… でもなんで?』 京太郎『憩さんがどうしてまだ実家に残っているのかを聞きたかったんですよ 結局よくわからないままなんですけどね』ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『それは…… 京太郎くんでも無理、かも』 京太郎「やっぱり無理……なのか」 京太郎「けど、諦めずに聞けば聞きだせるかもしれない」 京太郎「……どうすればいい」 京太郎「…………」 京太郎『わかりました、家族の話ですもんね 込み入ったことを聞いてすみませんでした おやすみなさい』 京太郎「…………」ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『こっちも……ごめんな おやすみ』 京太郎「なんで逃げたんだろ……」 京太郎「気を取り直して雅枝さんにメールしてみよう」 京太郎「監督のノウハウとかも聞いておきたいし」 京太郎「といってもそこまで統率力はいらないよな……?」 京太郎『こんばんは!須賀です! リーダーシップについてコツを教えて下さい!』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『なんや、藪から棒に』 京太郎『ほら、今度大会じゃないですか 俺が一年の監督になるんでそれに向けての志?を教えてほしいな、と』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『そういうことか、なら――――』 雅枝『――――ということを念頭に置けばええと思うで』 京太郎『なるほど、わかりました!』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『夜遅くまで感心やな ゆっくり寝るんやで』 京太郎『ありがとうございました!』ピッ 京太郎「よしっ、何かがつかめた気がするぞ!」 【冬休み一日目】終 【冬休み二日目】 京太郎「布団から出たくねえ……あったけえー」ヌクヌク 京太郎「はぁ……何もしたくない……」 朝 京太郎「このままでいると体に悪そうだからちょっとでかけるか」 京太郎「……やっぱりやめようかな」 京太郎(本屋まで来てみたけど……) 京太郎(寒いから中に入ろう) ウィーン 京太郎(あったけ~) 京太郎「……あ」 照「京?」 京太郎「朝から本屋って凄いな、感心するぞ」 照「そうかな、用は済んだから私は帰るけど、京は何をしているの?」 京太郎「あー、俺はちょっと寄り道をな」 照「……そう、じゃあね」 京太郎「ん、またな」 ウィーン 京太郎「朝から照と外で会うとはな……」 京太郎「あれ?今のは照も誘って一緒に散歩すればよかったんじゃないか?」 散歩へ行った! 昼 京太郎(これからどうしようって思ったけど……) 京太郎(このまま何かがつっかえたままなんて嫌だ) 京太郎(ってなわけで来ちゃった……) 【荒川】 京太郎(やっぱり広いなぁ……) ピンポーン 秘書『今日は何の用?』 京太郎「今日は……」 京太郎「憩さんのお父さんとまた話せればな、と」 秘書『冬休みの昼間から御苦労なことね、遊びに行く友だちとかはいないの?』 京太郎「遊びに行くほどの友だちは……いないです」 秘書『そう、院長に聞いてみるわね』 京太郎「今の件必要だったんですか!?」 秘書『一寸そこで待っていて頂戴』 京太郎「はい」 秘書『今日は無理だそうよ』 京太郎「そうなんすか……じゃあ……」 京太郎「もう帰りますね」 秘書『あら、てっきりお嬢様を押し倒しに来たのかと』 京太郎「こんなところでするわけないでしょう、というかそんなことしませんから!」 秘書『それでも本当のところは……』 京太郎「機会があれば、そりゃあ……」 秘書『ですって、お嬢様』 京太郎「えっ!憩さんそこにいるんですか!?」 秘書『いないわよ、何を言っているの』 京太郎「何なんすかもう……」 秘書『またのお越しをお待ちしております』 京太郎「話ぶったぎった!?ってそうじゃない」 京太郎「こちらこそ失礼しました」ペコッ 京太郎(今日は無理かぁ、今度行けばまた話せるかな……) 夜 京太郎「今日も誰かにメールしてみようかな……」 京太郎「そういえば明日から合宿じゃねえか、後で準備しないとな」 京太郎「チームは違うけど、もこにしてみよう」 京太郎「そういえば他のチームはどこに泊まるんだろう?」 京太郎「俺らと同じところだと鉢合わせできるかもしれないけど……」 京太郎『もこ、起きてるか? 俺のチーム明日から合宿なんだけど もこだったらお菓子に何持っていく?』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『舌が纏う磯海の香り、伯方の味』 京太郎『のりしお味か、俺はガーリックが好きだな』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『ガーリック……それならコンソメの方が美味』 京太郎『コンソメかー、安定だよな 他には何が好きなんだ?』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『祖国の母の味、漆黒の実』 京太郎『ココアの方か、それは俺も好きだな』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『京太郎はよく解している 合宿頑張って』 京太郎『そっちもな! お互い試合も頑張ろうぜ!』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『おやすみなさい』 京太郎『おう、おやすみ』ピッ 京太郎「次は……憩さんだな」 京太郎「でも昨日も送ったしな……」 京太郎『大会頑張ってきます、超応援してください』ピッ 京太郎「大会までは……あと十日くらいだな」 ヴーッ ヴーッ 憩『ちょっと気早ない? それに京太郎くんが敵やったら応援しいひんで』 京太郎『そうなったら憩さんに見せつけてあげますよ 俺の凄い所!図太く逞しく憩さんが涙目になるまでにね!』ピッ 京太郎「憩さんはどっちのチームなんだ?」 京太郎「つっても、どうせ決勝戦で当たるよな」 ヴーッ ヴーッ 憩『京太郎くん……いくら夜やからってはっちゃけすぎやない?』 京太郎「どういう意味だ?」 京太郎『はっちゃける、ってどういう?』 一時間後 京太郎「……全然返って来ない」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「噂をすれば、か」 憩『返すの遅くなってごめんなー 京太郎くんはこんな遅くまで起きてないで早く寝るんやで』 京太郎『憩さんこそ、クマ作ったりしないでくださいよ それではおやすみなさい』ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『おやすみー』 京太郎「ホントに憩さん何やってたんだ?」 京太郎「まあ真面目な憩さんのことだし勉強でもしてたんだろ」 京太郎「俺も明日のために少し打って寝よう!」 【冬休み二日目】終 【冬休み三日目】(合宿一日目) 11:00 京太郎「寒っ!東京寒っ!」 京太郎「夏はあんなに暑かったのに冬はここまで寒いのかよぉ」 京太郎「移動諸々含めて全員住所バラバラだから12時にホテル集合ってことにしておいたんだけど」 京太郎「用心に用心を重ねて11時に着いてしまった……」 京太郎「誰か来ないかな、そうすれば時間も潰せるのに……」 京太郎「へっくしょん!」 京太郎「なんか足元が凍えてきた気がするぞ」ガクガク 京太郎「そういや股間と脇の間は血管があるからあったかいんだっけ」 京太郎「こうなったら直接……」ゴソゴソ 咏「…………」 京太郎「ほぁーあったけぇ~……」←手を第三階層へ 咏「…………」ジーッ 京太郎「…………」 咏「何やってんだよお前……」 京太郎「ち、違う!これは俺のせいじゃないんだ!」 咏「両腕股間に埋まってろ!」ゲシッ ゴキィィィン 京太郎「あふっ」 京太郎「ふぅ、ようやく収まって来たぜ」 咏「みっともねえからやめろよな、あーゆーこと」 京太郎「それもそうだなー」 咏「んで、最近どうなのさ」 京太郎「どうって、部活か?」 咏「んーまあ、それもあるし……あとは……京太郎のこと、とか……知らんけど」 京太郎「最近って言われてもなぁ……」 京太郎「やっぱり、咏がいなくて寂しかったかな」 咏「えっ……」 京太郎「みんなで銭湯に行ったり、鍋パーティーやったりしたんだけどさ、なんか物足りなかったんだよ」 京太郎「俺につっかかってくる咏がいなくて、学校でもお前がいないと変な気分だった」 咏「……そっか」 京太郎「そーなんだよな、咏がいないとテストの範囲が分からなくなって困るし、勉強の相談もできないし」 咏「おい」 京太郎「ま、何だかんだで俺は元気にやってるよ、そっちはどうなんだ?」 咏「おい、流すんじゃねえよ」 咏「こっちも……まあ悪かないかねぃ」 京太郎「そっか」 咏「あっ……私も……」 京太郎「ん?どした?」 咏「私も、京太郎がいなくて……」カァァ 京太郎「あん?もうちょいちゃんと声出せよ」 咏「寂しかったんだよ!京太郎がいなくて!」カァァ 京太郎「どうどう、落ち着けー咏ー」 咏「なんだよ!なんだよぉー!」ブンブン 京太郎「はーい、ストォーップ」ガシッ 咏「頭押さえるな!新喜劇かよぉーっ!」ブンブン スカスカ 京太郎「あはははははは」 咏「笑うんじゃねー!」ブンブン スカスカ 京太郎「これで全員揃ったか?」 咏「ひーふーみー……そうなんじゃね?知らんけど」 春「…………」ポリポリ 穏乃「宮永さん久しぶり!」 咲「ひ、久しぶりだね」 淡「たかかもしずの!ここで会ったが百年目!覚悟しててよ!」 京太郎「……なんか個性的な面子揃えちゃったな……」 昼 京太郎「えっと、俺が選手兼任監督の須賀京太郎です」 京太郎「この度は遠路はるばるお集まりいただき……あ、何て言うんだっけ?」 咏「そーゆーのいーから、まずは何すんだよ」 淡「はいはーい!私、人生ゲームやりたーい!」 咲「大星さん、私たち合宿に来たんだよ?」 淡「もーサキサキはわかってないなー」 咲「サキサキ?」 春「……合宿だからこそ遊ぶ」ポリポリ 淡「おぉ!タキミンわかってるね~」 春「…………」ポリポリ 穏乃「それで、何するの?」 京太郎「普通に練習だ」 淡「えー!つまんないよ!ぶー!ぶー!」 京太郎「まずはどれだけ打てるかを見たいからな」 淡「そんなんこの淡ちゃんが一番に決まってんじゃん!」 京太郎「その一番を決めようって話なんだけどな」 淡「それでも私が一番なんだけどね~」 咏「さあどうだろうねぃ、威勢だけなんじゃねえの?」 咲「打つなら本気で打つよ?」 穏乃「私も精一杯頑張る!」 淡「……ふん!蹴散らしてあげるもんね!」 京太郎「んじゃ、まずは咲と高鴨と咏と滝見さんで打っててくれ」 咏「へいへーい」 穏乃「頑張るぞー!おー!」 咲「よろしくお願いしまー……す」 春「…………」ポリポリ 淡「ねえ私は!?私も打ちたい!打ちたい!」 京太郎「お前は後だ、今は俺と特訓だ」 淡「えぇ~京太郎と~?」 京太郎「なんだよ不満か?」 淡「ま、私の厚意に感謝することだね」 京太郎「なんでお前が上から目線なんだよ」 咲「ロン、1300です」 淡「やっぱり私もあっちで打ちたい!」 京太郎「どっちなんだよ」 淡「でも京太郎に教えてもらうっていうのも……」ウーン 京太郎「考え事はいいから、次の問題行くぞ」 淡「こんな何切るなんかやったって、どうせダブリーかければ済む話だもん!」 京太郎「お前はダブリーと絶対安全圏に頼りすぎなんだよ」 淡「そっちの方が楽だし強いじゃんかー」 京太郎「実際はそうかもしれんが、素の力も重要だぞ」 京太郎「咲や照みたいに上手くなって、その力があればもっと速く強くなれる」 淡「そうなの?」 京太郎「多分な、やる気になったか?」 淡「ふふっ、しょうがないなーそこまで言うならやってあげよう!」 淡「ぐへぇー集中するの疲れたー」 京太郎「こんだけなら……まあ十分か」 咲「ツモ、1700オールです」 京太郎「あっちは咲の七連荘で終わってないみたいだな」チラッ 淡「もう何もしたくなーい」グデー 京太郎「起きろ、淡」 淡「えーなにさー」 京太郎「もうちょい続けるぞ」 淡「んぅぅ……こんなのアレだよ!過剰労働だよ!ブラック企業だよ!白糸台とは真逆だよ!」 京太郎「ホワイトだけに、ってか?」 淡「そーそーホワイトだけにね!……ってネタばらししないでよ!」 京太郎「うん、元気みたいだな、じゃあ続きやるぞー」 淡「ぐぬぬ……」 京太郎「次の問題行くぞー」 淡「…………ぐぅ……」 京太郎「おーい、淡ー」 淡「むにゃむにゃ……もう食べられないよぉ……」 京太郎「くっ、なんだこのテンプレ的な寝言は……」 京太郎「けど幸せそうに寝てるし、邪魔するのも悪いな」 京太郎「風邪引かないように上着かけて、っと」 淡「……んぅ……おいしぃ……」 京太郎「お疲れさん」ナデナデ 京太郎(……夢の中のこいつは何食べてんだ?) 淡「きょうたろーのうで……おいしぃ……」 京太郎「」 咲「ロン、1000は4000です」 咏「十本場ってどういうことだよ……」 穏乃「くそぉ、勝てなかったー……」 春「…………」 咲「京ちゃん、こっちは終わったよ!」 京太郎「ん、お疲れさん」ナデナデ 淡「すぅ……」 咲「京ちゃん、大星さんに何してるの?アイスティーに睡眠薬でも入れたの?」ムッ 京太郎「どういう発想なんだよ、疲れて寝ちまったみたいでさ」ナデナデ 咲「それで、私たちはどうすればいいの?」 京太郎「んーそうだな……じゃあ各自自由時間、休憩ってことで」 咲「はーい」 カポーン 京太郎「ぱぱっと風呂入ってゆっくり休むかなー」 京太郎「今日は淡と咏の相手で疲れたんだよな……」 京太郎「それにしても、学年選抜の合宿で温泉貸切にできるってすげーな……」 京太郎「おまけに男子は俺一人だし、ゆっくり―――」 ガララ 京太郎(男子は俺一人のはずだけど……誰だ?) 京太郎(ひょっとすると滝見さんか……?)クルッ 臨海「…………」 京太郎「…………」 臨海「キョウタロウ、言い残すことは無いか?」ニコッ 京太郎「俺がお仕置きされる方なんですか!?そっちが後でしょ!?」 臨海「確かにそうかもしれないが、今現在キョウタロウは私の裸を見ているわけだ」 京太郎「なら隠しましょうよ!隠してくださいよ!」 臨海「問答無用!」 京太郎「理不尽すぎる!」 ブオン 京太郎(何これ速っ!?) 京太郎「グヘアぁっ!」 ドバァァァァアアン 京太郎「うっ……」ズキッ 臨海「ようやく目が覚めたか」 京太郎「監督さん……ここは……?」 臨海「浅めの風呂があったから連れてきたんだ」 臨海「よくよく考えると私が悪かったな……すまなかった」 京太郎「だからそう言ったじゃないですか……」 京太郎(あれ?ちょっと待てよ?) 京太郎(俺の目の前には監督さんの顔と、白い物体) 京太郎(頭の下はやたらと柔らかいものがある……ってことは……)チラッ 臨海「元気になったか?」ナデナデ 京太郎「膝枕ぁ!?」ガバッ 臨海「!」ビクッ 臨海「…………」 臨海「キョウタロウ…………?」 臨海「膝枕なんて……嫌、だったか?」 臨海「こんな年増の膝枕なんて、嫌だったか?」ウルウル 京太郎(なんで泣きそうになってんのこの人!?) 京太郎「そんなことないですよ!気持ち良かったです!むしろずっとしてほしかったですけど、誰かに見つかるかもしれないじゃないですか!」 臨海「あう……それはそうだな……」 臨海「……わかった、後はゆっくりしていてくれ。私は先に上がるよ」 京太郎「あ……はい」 ガララ ピシャッ 京太郎「…………」 京太郎(膝枕気持ち良かったなぁ……) JR京太郎「激しく同意」 京太郎(…………抜いとくか) 京太郎「ふぅ……すっきりした……」 夜 京太郎「また練習するぞー」 穏乃「その前に卓球したい!」 淡「もう寝たーい」 咲「二人とも、京ちゃんの言うこと聞こうよ」 咏「ま、初日だしこんなもんじゃねえの?」 春「…………」ポリポリ 京太郎(滝見さん全然しゃべらないな……) 淡「ようやく私の番だね!」 春「早くサイコロ振って」ポリポリ 淡「何それおいしそー!ちょーだい!」 春「…………」ウーン 春「……考えておく」ポリポリ 穏乃「今回こそ勝つ!」 咲「私も負けないよ!」 京太郎「―――と、まああっちの四人は打たせておいて」 京太郎「俺たち何する?」 咏「べっつになんでもいんじゃね?知らんけど」 京太郎「そんじゃあ茶でも飲みながらまったりするか」 咏「それいいねぃ~、んじゃそれにしよっか」 京太郎「咏って、どうして神奈川に帰ったんだ?」 咏「何だよ藪から棒に……」 京太郎「だって、急すぎやしないか?」 京太郎「ついこの前ゴキブリを退治したと思ったら、お前はもう部屋にいないんだから」 咏「……京太郎なら、そう言うと思ってたよ」 咏「私さ、地元が嫌だったから大阪まで逃げたんだよ」 咏「半年間っていう条件付きでさ」 京太郎「半年……?」 咏「まあ国麻もあったから、厳密には七か月くらいだったんだけどねぃ」 京太郎「たった半年って、何だよそれ」 咏「それだけでも、私は十分楽しかったぜぃ」 咏「私の実家、三尋木屋って知ってっか?」 咏「元々呉服屋とかやってて、今は関東を中心にデパートとかもやってんだけどさ、私はそこの社長令嬢なわけなんよ」 京太郎「……は?」 京太郎「お前が金持ちの社長令嬢?」 京太郎「そんなこと聞いたことねえぞ」 咏「だーぁって言ったことねえもーん」 京太郎「お前なぁ……」 京太郎「結局、お前が清々荘に帰ってくるのには親の許可が必要ってことなのか?」 咏「んー……そうなんじゃね?」 京太郎「……そうか」 京太郎「一筋縄じゃ、いかないみたいだな」 淡「うがー、勝てなかったー」 京太郎「どんまいどんまい」 淡「ダブリーかけたらサキサキがタキミンの見え見えに振り込んじゃうし、絶対安全圏も効いてないみたいだし……」 京太郎「じゃあ俺と特訓して強くなろうぜ!負けっぱなしなんて嫌だろ?」 淡「そうなんだけどさー……眠いんだよねー……」 京太郎「あと一時間くらいなんだから頑張れよ」ナデナデ 淡「んむー……京太郎が言うなら頑張らないこともないけどさぁ……」 淡「……ねえ、私って強くなれるかな?」 京太郎「そりゃなれるんじゃねえの、いつもの淡のやる気があればもっと強くなれるさ」 淡「いつもの私?」 京太郎「天上天下唯我独尊!みたいな感じで、自信満々の淡なら大丈夫だ」 淡「サキサキにも勝てる?」 京太郎「もっと努力しないとダメだけどな」 淡「しずのにも勝てる?」 京太郎「手加減したり油断しなきゃ勝てるはずだ」 淡「自信、か……」 淡「わかった!頑張ってみる!」 淡「ダメ……疲れた……眠い……」 京太郎「ギリギリ一時間……もうそろそろ上がるか」 京太郎「部屋はここをそのまんま使うんだよな」 穏乃「ツモ!2000オール!」 京太郎「あいつらが終わるまでに布団敷いておくか」 穏乃「わっはー!お布団ふっかふかー!」 京太郎「高鴨ー、ちゃんと歯磨きして寝ろよ」 穏乃「はーい!」 咏「六枚布団敷いてっけど、どう寝るん?」 京太郎「あっ、そういえば……」 | 京 | 淡 | 春 | ↓ ↓ ↑ ↑ ―――――――――― A B C D | 穏 | 咏 | 咲 | ↑ ↓ ↓ ↑ 淡「それじゃー何話そっか!」 京太郎「話そっか!じゃなくて大人しく寝ろよ」 淡「だって合宿だよ!?六人部屋だよ!?寝る前にすることと言ったらガールズトークしかないでしょ!」 京太郎「俺はボーイなんだけど……」 穏乃「あーそれ憧がよく言ってたなー」 淡「でしょでしょ!さあ話そうよ!」 京太郎「頼むから静かにしてくれ……」 咏「ガールズトークっつっても何話すんだ?」 淡「やっぱりここは恋の話でしょ!ウタはわかってないな~」 咲「そういうものなの?」 淡「そーゆーもんなの!」 春「…………」 春(黒糖食べたい) 春(でも歯磨きしちゃったから無理……)ガクッ 淡「タキミンもこっち来なよ!」グイッ 穏乃「恋の話って言っても私んとこ女子高だから何にもないんだよねー」 淡「こっちは共学だけど男の方が情けないんだよー、私に見合う男はどこにいんだろ」 咏「お前の程度が低いだけなんじゃね?知らんけど」 淡「そういう咏はどうなの?……あっ、咏みたいなのに寄ってくるのは性犯罪者くらいしかいないかーごめんごめ~ん」 咏「ふんっ、こっちだって彼氏の一人や二人……」チラッ 京太郎「咏は彼氏いたことあるのか……」 咲「京ちゃんの方こそ、あっちでたくさん女の子ひっかけてそうだけど?」 京太郎「俺が女子をひっかける?ないないノーウェイノーウェイ」 京太郎「一緒に昼飯食う友だちはおろか、一緒に帰る友だちもいないんだぜ?」 咲「へ、へぇ……」 咲「……ごめん」 京太郎「謝るな!なんか惨めになる!」 穏乃「じゃあ須賀は好きな子とかいないの?」 咏「!」 咲「!」 京太郎「ん?俺か?そうだなー……」 咏「……」ゴクリ 咲「……」ゴクリ 京太郎「照、かな」 咏「は?」 咲「ひ?」 淡「えー、テルー?」 春「……インターハイチャンピオン」 淡「テルーが好きって、それちょっとおかしいんじゃないの?」 京太郎「お前も十分おかしいだろうが」 咲「ねえ京ちゃん、京ちゃんはお姉ちゃんのどこが好きなの?」ゴゴゴゴゴゴ 京太郎「あ、あのー、咲さん?いや咲様?背中から何やら悍ましいものが……」 咏「それは私も聞きたいところだねぃ」ゴゴゴゴゴゴ 京太郎「咏まで!?なんでそんなに怒ってるの!」 淡「まーまーネタの一つってことでー」 京太郎「ぐ……それはだな……」 京太郎「んっと……そうだな……」 京太郎(不安で放っておけないっていうのもあるし、それに反して頼りになるあのかっこよさ) 京太郎(などなどいろいろあるけど……) 咲「ねえ、京ちゃん?」 京太郎「なんd……!?」ビクゥ / .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . . / . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚ . ' . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . / . . . . . / . . . . . i . ,| i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . .′ . . . /i . . . . ,|ノ | ト、 . i . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ / . . . . . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . .. ' . . | . . . . . ' | . . . / | | | ヽ . . ト、_ . . . . i . . . . . . . . . ゚ ./ . . . . . . | . . . . . . . . . . . . . . ' . . | . . . . ' | . . . | | |_」 -| . .Τ 丶 i | . . . . . . . . ハ / . . . . . /| . . . . . . . . . . . . . ' . . . | . . . . ' | . . . | |/| ,′ | . ./ Ⅵ | . . . . i . . . ./∧ ./ . . . . 'フ . | . . . . . . . . . . . . i. . . . | . . . . ' | . . . .i '| |' . . 」ィ芹丐 Ⅵ| . . ∧ . // . .i / . . . '´ / . ∧ . . . . . . . . . . . . |. . . ∧ .;. ′ | . . / |' . .x豕刋 芍⌒マⅥ . ∧ V .'i . . | ./ . . '´ ' . . / ∧ . . . . . . . . . /|. . . ' V ;| | . / . . . ,狄i[_ o -i| . . }! | / i i . | . ′ / . '´ .i . /i/ ∧ . . . . . . . / | . . . .' ∨| | / . . . . . .汽,. 、汐 . . リ .|イ / / . . | . ′./'´ .| . / .| / ∧ . . . . . . i′ | . . .;' V| |' . . . . . . . .`¨¨´ ' ' / |_/ / . . . |/ .| / | ./ ∧ .. . . . . | | . / ゙| . . . , '´ .| / . ∧| .|' .| / ./ .∧ . . . . | | / . .; ´ |イ . . ./ .| .| | / . / ∧ . . . . Ⅳ |' -‐--- '´ ' /i/ .| / . / /i . \ . . .| iム / 、 イ /| .| . ./ / .| . . . .\ .从_ムー---‐ ´ .イ '! / .| / ./ .| . . . . 厂 ´ト、. ヽ _.. / / |′ .|' ./ | . . . ∧ . /| . `¨¨へ '´ ./ iル′ .|/' | / ∨ !、 . / |>o。_ / .!-ー-- .._ {. | ./ ∨{. Y/ | . . . ./i . ¨7 T¨¨¨¨¨¨´ ^ー 、 ` ̄ 咲「早く答えてよ」 京太郎「ヒィッ!」 咲「ねえ、早く」 京太郎(なんで微妙に遠いのにあんなに怖いんだよ!なんだよあの目力!) 京太郎「……嘘でした」 咲「そ、良かった」 _____ ... ´ ` .. / 、 / \ 丶 / \ \. ′ |. .| ヽー'⌒ | i i l i l\ | | | | ∧ | . l .i l⌒ヽ. .| | | |匕Ⅵ /ト、 /从 | | | 八 .i | { V ノ ∨ ,ィ | |. ヽ 从 _ ≠⌒ Ⅵ /} \ {⌒\ .{ r==ミ , Y 乂 \r' uノ 丶、 _ー‐、 r‐ ー' フ / _ヘr─ァ、ー ┬ 、 ≦-─、 京太郎(恐い!その笑顔すら恐いっす咲さん!) 【冬休み三日目】(合宿一日目)終了 【冬休み四日目】(合宿二日目) 京太郎「ん……ふぁぁ……」 京太郎(起床は8時にしておいたけど今は……) 京太郎(まだ7時か、起きようかな) 京太郎「……?」 京太郎(体の周りに変な感覚…………) 京太郎(何なんだ?) 京太郎(胸にあるのは……顔?頭?) 京太郎(腹に巻きついてるものがあって、腰には何やらやわらかいものが……って!) 京太郎(何ですとぉっ!?)ガバッ 春「…………くしゅん!」 春「…………」パチクリ 京太郎「…………」ゴクリ 春「…………何してるの?」 京太郎「それはこっちの台詞のような気がしないでもない」 京太郎(そっか、髪下ろしてるのか) 京太郎(ポニーテールも可愛かったけどこれもこれで可愛いな」 春「…………」ジトッ 京太郎「何でそんな目で見てるんですか……」 春「霞が言ってた、須賀京太郎は胸のある子には野獣だから気を付けてって」 京太郎「くっ、またこうして俺に対する誤解が生まれたのか……」 春「……今何時?」 京太郎「まだ7時だけど、どうする?」 春「…………寝る」ギュッ 京太郎「えっ、なんでそれで抱き着くの」 春「須賀君は抱き枕役」 京太郎「抱き枕に役なんて無いと思うけど……」 春「学芸会の石ころ役、みたいな」 京太郎「何だよそれ!その役の子可哀想だろ!端役にも程があるだろ!」 春「……うるさい」 京太郎「……すまなかった」 春「わかればいい、おやすみ」 京太郎「ん、おやすみ」ナデナデ 春「!」ビクッ 京太郎「すまん、寝やすいだろうと思ったんだけど……嫌だったか?」 春「……続けて」 京太郎「……なあ、一つ聞いてもいいか?」 咲「何かな?」 京太郎「どうして俺は布団に巻かれているんだ?」 咲「滝見さんを布団に連れ込んで抱きしめていた京ちゃんを罰するためだよ」ニコッ 京太郎「いや待て俺は何もしていないんだけど」 咲「小説の犯罪者って大体そう言うよ」 京太郎「無実だ!俺は無実だ!」 咲「じゃあそんな京ちゃんへの罰を言い渡しまーす」ニコニコ 京太郎(目が笑ってない!目が笑ってないぞ咲!) 咲「そーれーはー」 京太郎「」ゴクリ 咲「朝ごはん抜き!」 京太郎(意外に軽い!?) 朝 淡「はーおいしかったー!」 穏乃「朝からラーメン食べられるなんて思わなかったなー」 咏「和食まで充実してたしすげーよなここ」 京太郎「腹減った……」グゥゥゥ トントン 京太郎「ん?」 春「……須賀君、黒糖」 京太郎「いいのか?」 春「…………」コクッ 穏乃「今度は私が須賀に教わる番だね!」 京太郎「おう、ビシビシ鍛えてやるぞ」 穏乃「おっし!それじゃあ走りに行こう!」 京太郎「えっ、はっ?なんで!?」 穏乃「ほらほら!遅かった方が速かった方におごるんだからね!」 京太郎「おい!待てって!せめて下は穿けって!」 穏乃「大丈夫大丈夫!スパッツ穿いてるから!」 京太郎「風邪引いたら困るから穿けって!」 穏乃「風邪引いたことないから大丈夫だって!」 京太郎「何なんだよこの健康優良児!」 京太郎「ごらぁぁあぁ!待てぇぇええ!」ダダダダ 穏乃「男子のくせに足遅いよー!」タッタッ 京太郎「つーか真面目に麻雀しろよ!」ダダダダ 穏乃「私は走れば走るほど強くなるんだよー!」タッタッ 京太郎「そんなバカなことがあるかー!」ダダダダ 晴絵「おっシズじゃーん!」 穏乃「え、赤土さん!?」キキーッ 京太郎「どうしてここにいるんですか?」キキーッ 晴絵「そっか、シズたちも昨日から合宿だったっけ」 晴絵「で、何してんの?」 京太郎「高鴨がジャージの下を穿いてないのに部屋から飛び出していったんですよ」 穏乃「いやぁーちょっとストレス解消に」 晴絵「なるほどなるほど、じゃあシズは私たち二人でしごこうか」 穏乃「え゙っ」 京太郎「よーし、覚悟しろよ高鴨ー!」 穏乃「えええっーーー!」 京太郎「走ったらまた腹減ったぞ……」 淡「それじゃあ私との練習は無しってことで!」 京太郎「それはダメだ」 淡「戦士にだって休息は必要なんだよ!」 京太郎「そういうことは真面目に戦ってから言え」 淡「飽きたー!」 京太郎「昨日の勢いはどうしたんだよ」 淡「きょーたろーの言うことはわかってるよ?」 淡「だけどやる気が湧かないって言うか……何だろ、よくわかんないんだよね」 京太郎「じゃあ頑張ったら俺が何かしてやるよ」 淡「何か、って何でもいいの?」 京太郎「可能なことなら何でもいいけど」 淡「そっかーきょーたろーに何でもかぁ~」 京太郎「特訓始めるぞー」 淡(やっぱり一緒に買い物とか?それともタキミンみたいに一緒に寝てもらうとかも……)ホワホワ 京太郎(あ、これダメなパターンのやつだ) 朝 京太郎「まだまだ練習するぞー!」 咏「いくらなんでも根詰めすぎなんじゃねーの?」 京太郎「三泊四日なわけだし、まだまだこれからだ!」 穏乃「そうそう!まだまだ頑張ろう!」 淡「なんで熱血麻雀バカが二人もいんだろ……」 春「……黒糖おいしかった?」 京太郎「ああ、さっきはありがとな」 春「……どういたしまして」 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」 春「…………」ポリポリ 京太郎(滝見さんって大人しそうだけど、虫とか見たらおびえるのかな?) 京太郎(怪談とかは霞さんと同じ巫女さんだから大丈夫だろうけど) 京太郎(普段無口な子がふとした拍子で出しちゃった声とか可愛いんだよな……)チラッ 春「…………?」ポリポリ 京太郎(ポニーテールでうなじも綺麗だし、胸も大きい、顔も可愛い) 京太郎(あの四人とは大違いだな) 咲咏淡穏「くしゅん!」 春「……須賀君、教えて」 京太郎「お、ああ、ごめんごめん」 京太郎(でも無表情なのが難点か) 春「……さっきから何考えてるの?」 京太郎「いや、なんでもないぞ!これっぽちも考えてないぞ!」 春「……そう、ここ教えて」 京太郎「えっと、ここはな―――」 咲「京ちゃんは対局やらないの?」 京太郎「あっちは牌譜を見て、こっちでしっかり個人を見る!」 京太郎「どうだ、監督らしいだろ?」 咲「そうなのかな?よくわかんないけど……」 咲「見るって、滝見さんの時はどこを見てたんだろうね?」 京太郎「もちろん滝見さんの腕とかを見ていたさ!」 京太郎(細くて白かったなぁ) 咲「へぇ……腕ねぇ……」 咲「普通、そういうときは腕前っていうものだと思うけど」 京太郎「ぎくっ」 京太郎「……ってかさ、咲、お前さっきから滝見さんのことばっか気にしすぎじゃね?」 咲「ぎくっ」 咲「それは……京ちゃん昔から大きい方が好きだったし……」 咲「私なんかよりもずっと見てることが多かったし」 咲「それが気になるっていうか、不満だったの!悪い!?」 京太郎「なんで逆ギレしてんだよ……」 京太郎「ま、安心しろ」 京太郎「ちゃんと咲のことは見てるから、な?」 咲「……優しいなぁ、京ちゃんは」 京太郎「だろ?もっと俺を信じろって!」 咲「それでも朝のことは許さないけどね」ジトッ 京太郎「だから俺は何もしてないって言ってるだろ!」 咲「さあどうだか、京ちゃんのことだもん」 京太郎「お前なぁー!こうしてやるぞ!」フニフニ 咲「いひゃいよ!ほっへふはははいへよひょうひゃん!」 京太郎「苦しめ苦しめげっへっへ!」 咏(真面目に練習しろよあいつら……) 夜 京太郎「いてて……」ヒリヒリ 京太郎「なんで頭叩くんだよ!」 咲「京ちゃんが放してくれないからでしょ!」 京咲「「むむむむむ!」」ジーッ 穏乃「二人とも落ち着いて、ビークールだよ?」 咏「あいつら仲良いな……」 京太郎「次は滝見さんの番だな」 春「またよろしく」ポリポリ 京太郎「滝見さんは高鴨や淡とは違って、言うこと聞いてくれるからやりやすいよ」 春「……そういうといやらしく聞こえる」 京太郎「そういうつもりじゃなかったんだけどな、あはは」 春「…………」ポリポリ 京太郎「なあ、滝見さん?」 春「……何?」 京太郎(話しかけられときは食べやめるんだな) 京太郎「結構好きなんだな、黒糖」 春「これがないと生きていけない」 春「むしろ生きているから食べる」 春「いわば対価」 京太郎「食べないとバターみたいに溶けるってか」 春「黒糖の無い人生なんて無い方がマシ」 京太郎「そこまで好きなのか……」 春「うん、大好き」ニコッ 京太郎「」ドキッ 春「……どうしたの?」 京太郎「い、いや、なんでもない」 春「次の問題は?」 京太郎「次は……これだ」 春「考えてみる」 京太郎(何だよ今の笑顔……天使か?エイスリンさんに負けずとも劣らない天使なのか?) 咲「お疲れ様、京ちゃん」 咲「対局早めに終わったからお夜食作ってみたんだけど、食べる?」 京太郎「何作ったんだ?」 咲「えーっとね……サムゲタン!」 京太郎「なんか力が漲って来た気がする」ギンギン 咲「そ、良かった」 京太郎「でも今更漲っても相手は咲だからなー」 咲「なにそれどういう意味?」 京太郎「俺が咲に教えられることなんて無いだろ?咲は麻雀上手いし」 咲「京ちゃんとモモちゃんに麻雀教えたのも私とお姉ちゃんだもんね」 京太郎「ああ、そうだったらしいな」 咲「京ちゃんってさ、麻雀してきて良かったと思う?」 京太郎「俺か?」 咲「京ちゃんならもっと向いてることもあったんじゃないかな、って」 咲「京ちゃん運動神経もいいんだからスポーツとかやれば、男の子の友だちも増えて人気者になれたかもって最近思うんだ」 京太郎「そういうことか……」 京太郎「まあ、俺は正解だったと思うぜ、後悔なんかしてない」 京太郎「確かに男子麻雀はレベルも低くてこの頃は競技人口も衰退してきて、同じ部活の男友達なんていないけど、それでも楽しい」 京太郎「麻雀があったから照や咲やモモともっと仲良くなって、色んな人たちにも知り合えた、友だちっていうかどうかは別として」 京太郎「照たちと一緒に戦って、咲たちと打って、そんで今は咲と一緒に戦える」 京太郎「こうして咲と仲良く話してるのだって麻雀あってこそなんだ」 京太郎「それに、他人と知り合うために楽しい麻雀をやめて、何かを始める、とかしないだろ?」 京太郎「俺はそれでいいんだよ、咲が心配するようなことじゃねえ」ナデナデ 咲「もう頭撫でないでよ!子どもじゃないんだから」 京太郎「俺にとっちゃ、咲なんていつまでも変わんないちんちくりんだよ」 咲「ちんちくりん、って……」ジトッ 京太郎「俺たちはずっと友だちなんだよ、麻雀が無くてもさ」 京太郎「二人だけの思い出も、みんなとの思い出もある、良い思い出も、悪い思い出だって」 京太郎「全部咲たちがいたから作れた思い出なんだ、麻雀だけが作った思い出じゃない」 京太郎「咲もそう思うだろ?」 咲「……そうだね」 咲「私、京ちゃんと出会えて良かったと思うよ」 京太郎「何だよ、今日の咲少しおかしいぞ」 咲「ちょっと色々考えちゃったんだ、えへへ」 京太郎「ん、そっか」 咲(そして、これでわかっちゃった) 咲(私、京ちゃんのこと――――) 京太郎「っておい、麻雀しろよ」 咲「あ、そうだった」 京太郎「今日も疲れたー!」 京太郎「風呂上りは何飲もっかなー」 ガララ 京太郎「今日は……誰もいないよな」 京太郎「昨日みたいなことが無いようにさっさと上がろう」 ガララ 京太郎(もう来たの!?ってか来る前提ってどういう思考だよ俺……) 雅枝「んー!ええ場所やなー!」 雅枝「まさか日替わりでごっつい温泉楽しめるなんて思えへんかったわ、今度絹たちも連れてこー」 京太郎(雅枝さんか……だがしかし今は子煩悩モード、すきを突いて出れば……) ガララ 京太郎(ってまた誰か来た!?) 春「…………」 京太郎(滝見さんまで!?あ、また髪下ろしてる……いいなぁ) 京太郎(ってそうじゃない!二人もいたら抜け出せないじゃないか!) 京太郎(どうする俺!どうすればいいんだ!) 絹恵「お母さんの背中流したる」 洋榎「嫌や!オカンの背中はウチが洗うんや!」 雅枝「オカンの背中は半分こでけへんでー」 雅枝(みたいなことになればええなぁ……)ホワホワ 京太郎(雅枝さんは問題ないとして、滝見さんを意識しつつ出よう) 京太郎(身体はまた後で洗えばいいし)ソーッ 春「~♪」シャァー 京太郎(なんか鼻歌歌ってご機嫌みたいだな) 京太郎(シャワーのせいで見えないけど、やっぱり大きいな……) 京太郎(そうじゃねえ、早く出ないと)ソーッ 春(今日は頑張った)シャアー 春(良子たちと戦って勝つ)シャアー 春(須賀君たちと頑張る)シャアー 春(明日も頑張る)キュッ 春(早く風呂に入って寝る) 春「…………」 京太郎「あ」 春「…………」ジトッ 京太郎(見つかってしまったー!) 京太郎(やばい何だよこれどうしよう!) 京太郎(こうなったら……!) 雅枝「お前……何しとるんや?」 京太郎「はぁっ!?」 雅枝「……正面堂々女湯覗きとはええ度胸やな……」ゴゴゴゴゴ 京太郎「正面堂々入って来たのはそっちでしょうが!」 雅枝「そこの子!はやくここから出るんや!そして通報や!」 京太郎「通報ってどういうこと!?」 雅枝「それまで私が時間を稼ぐ!」ゴギッ 京太郎「腕挫十字固めだとぉ!?」ゴギゴギ 雅枝「これで堪忍したか覗き魔!はよギブアップせい!」 京太郎「痛い!痛いですよ雅枝さん!」 京太郎(あれ?手首に柔らかい感覚が……) 雅枝「なんで私の名前知っとるんや!まさかストーカーか!ストーカーなんか!?」 京太郎(あぁ~やわらけ~) 雅枝「何とか言わんかボケェ!」ゴギィッ ボキッ 京太郎「……あ」 雅枝「かーっ、まさか京太郎やったとは思わんかったわー、ほい、いちご牛乳」 京太郎「目が悪かったから男湯と女湯の区別がつかなかったってどういうことっすか」 雅枝「部屋に眼鏡置いてきたからわからんかったんや、いやー悪かったなー」 京太郎「幸い腕は大丈夫でしたし……」 京太郎(それに胸も合法的に触れたしな) 京太郎(そういえば、滝見さんはどうして男湯に入ってたんだ……?) | 咏 | 淡 | 咲 | ―――――――――― | 春 | 京 | 穏 | 淡「今日もガールズトークするよー!」 京太郎「俺はボーイなんで寝ますねー」 グイッ 春「寝ちゃだめ」ポリポリ 京太郎「えぇぇぇ……」 穏乃「そうだよ!この瞬間、このひと時も大事な思い出なんだよ!」 京太郎「なんでそんなに無駄に熱いんだよお前……」 咲「それで今日の議題は?」 淡「ん~コイバナは昨日したから……ガールズトーク……ガールズトーク……」 京太郎「話題が無いなら寝るぞー」 グイッ 春「寝ちゃだめ」ポリポリ 京太郎「だからなんでだよ……ってか黒糖こぼれるから布団の上で食べるのやめとけ」 春「……わかった」ムスッ ――十分後 淡「そだっ!趣味の話しよっ!」 京太郎「おせーよ!何分かかってんだよ!」 淡「私と喋るの……きょうたろーは嫌なの?」ウルウル 京太郎「うっ」 淡「私がやっと思いついたのに……」ウルウル 京太郎「……あーもう、しょうがねえ!さっさと喋って寝るぞ」 淡「やたっ!きょうたろーありがと!」 春「……泣き落とし」 咏「だなー」 咏(私もああすれば京太郎に可愛がってもらえんのかねぃ……知らんけど) 淡「サキサキの趣味は何ー?」 咲「私は読書、かな」 淡「へー、じゃあテルーと一緒だ!」 京太郎「二人で静かに本読んでばっかだったからな、友だちもできなかったんだよ」 咲「京ちゃんに言われたくないもん」 京太郎「俺だって友だちくらいいるさ、織斑くんだろ、葉山くんだろ、それに……」 咏「男友達に君付けしないだろ、ふつー」 京太郎「ぎくっ」 淡「まーきょうたろーは置いといて、タキミンは?」 春「黒糖探し」ポリポリ 淡「ん……そ、そっかー、黒糖探しね、うんうんわかるわかるよー」 京太郎「嘘つけ」ペシッ 淡「あわっ」 京太郎「んで、高鴨はどうなんだ?」 穏乃「私は山登ったり、たまにお母さんの手伝いとかしてるよ」 京太郎「手伝い?」 穏乃「ウチの実家和菓子屋さんでさ、こう見えて和菓子作りは得意なんだ」エッヘン 京太郎「和菓子作りは、か」 穏乃「あ、料理はインスタントラーメンくらいしかできないよ」 京太郎「だろうな」 なんだかんだで話は盛り上がった 【冬休み4日目】(合宿二日目) 終