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携帯リードメールをオススメする理由 ●単価が高い! パソコンのリードメールは標準的には、1通0.25円程ですが、携帯の場合最低でも0.5円からです。ですからパソコンよりも時間は半分で2倍稼ぐことができます。 ●いつでも、どこでも! パソコンのリードメールだと必ずそこにはパソコンと言うものがなければいけません。しかし携帯リードメールはいつでも、どこでも自分の好きなときにクリックできます。 ●パソコン版と合算が可能! papapipi.comなど、パソコン版と携帯版の両方を開設しているサイトさんもたくさんあります。しかも携帯でためたポイントはパソコン版に合算することができるので、効率的にためることができます。 ●一定時間見る必要がない! パソコンでは15秒や30秒など、一定時間サイトを表示させておかなければいけませんが、携帯の場合基本的にサイトが表示された時点でポイントに加算されます。
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ふと見ると、ククールがソファで座ったまま目を閉じていた。浅く腰かけ長い脚を放り出し、おなかの上で指を組んで、首を背もたれにあずけて軽くのどを反らしている。この前「仕返しの仕返しのキス」をされたこと思い出して、顔が熱くなると同時にチャンス、と思った。チャンス。本当に眠っていればの話だけど。この男はなんにつけ嘘が上手い。悔しいけど私は単純だから、すぐにだまされてしまう。だけど今日は本当に眠ってるんじゃないかしら。さっきの戦闘はかなり激しかったし、彼が一番MPを消費していた。ここ最近は野宿ばかりでちゃんと休息もできていなかったから。音をたてないように、そっとそばに近寄る。寝息が聞こえる。私は珍しく彼を見下ろす形になった。規則正しい小さな息遣い。どこにも力の入ってない弛緩した身体。少し間の抜けた寝顔。・・・寝て、る?なんかそんな気がするけど。前に寝てるフリしてた時はどんな感じだったっけ?そんなの覚えてない、あの時はまさか起きてるなんて思いもしないで近づいたんだもの…どうしよう。寝てるかどうか確かめる方法なんてわからないわ。確かめてみて本当に眠ってたのを起こしちゃったら本末転倒だし。えぇっと…もう一度寝顔を見てみる。少し後ろにのけぞっている顔は、ソファの手前にいる私にはあまり見えづらい。静かに、ソファの上にゆっくりとひざを乗せた。小さく軋んでしなるのを、ドキドキしながらやり過ごす。彼が起きないのを確認して、そっとその顔をのぞきこんだ。いつものスカしたカッコつけの顔は好きじゃないけど、寝顔はあまりに無防備で少し笑ってしまった。これで「フリ」だなんて、ちょっと考えられなくない?カッコつけのコイツなら、嘘の寝顔だってカッコつけてるに決まってるわ。これは完全に気を抜いた表情よ。うん、今度は寝てる。腰のポーチからペンを取り出そうとして、ククールが突然わずかに動いたので息が止まった。今起きられたらどう考えても言い訳できないじゃない!しかもこの態勢で捕まったら、またあの時とおなじことに…―――今度はキスなんかじゃすまさないけどなボッと顔から火が出たように熱くなる。なんでコイツはそういうことしか考えてないのよ!私だってキスされるのがイヤなわけじゃないわ、ただ、あんな風に不意打ちなんて卑怯すぎるって……私こそ何考えてるのよ…相手の意思も確かめない強引なキスなんか、イヤに決まってるでしょ!ククールのそういうところが腹が立つのよ。いつでも余裕綽綽。いつだって私の何枚も上手。最近じゃ、私がキスを嫌がるなんて、思いもしてないんだから…っ!!悶々とし始めた私は、ククールがふいにこぼした寝言にハッとした。むにゃむにゃと。なんだかよくわからない言葉を口の中で呟いて。最後に、囁くような吐息で、・・・私の名を呼ぶんだもの。…。……くやしい…。せめて仕返ししてやりたいのに…。私は静かに彼をまたいで馬乗りになって、身を乗り出し彼に触れないように背もたれに手をついた。完全にククールの顔を見下ろす態勢。これは、いつもの私たちとは逆の位置。昼間も…夜も。バカ、と書くつもりだった額に私はそっと口唇を落とした。眠る私に彼がいつかしたように。それから、バカリスマ、と書くつもりだった頬にも羽根のようなキスをする。そして、薄く開いた口唇は、まるで引力のように私を吸い寄せた。寝ているククールに、私が勝手にキスをしている。これは私の意志で したの。ククールの意志なんかおかまいなしにね。だからこれは、立派な仕返し。自分に言い聞かせたら少し満足して、赤くなった顔を静かに離した。「――-おわり?」突然の声に驚いて目を開けると、嬉しそうに微笑む瞳が至近距離にあって。いつのまにか腰に回された腕の中から、私は逃れられなくなっていた。いつから起きてたの!?そんな疑問は、ククールからの「仕返し」にごまかされ、聞き出せないまま。私は結局ククールの宣言通り。「キスなんかじゃすまされない仕返し」を、されてしまった。 *
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91「浮気メール」 登場人物:仙石、石川、井浦、柳、進藤宮村、ユキ、堀、レミ、八阪の生徒、創太、京介。 堀が誰かと楽しそうにメールをする姿を見て、浮気かと疑う宮村。 友人らに順番にどう思うか尋ねていき、進藤に「浮気」と断言されるとキレて頭突きをする。 ポジティブな進藤。 気を使って、宮村に飲み物(ココア)を奢る石川。 宮村が元気ないのに気付いて、堀に尋ねるユキ。 堀を置いて先に帰っていた宮村。実際は進藤に会いに八坂に行っていた。 宮村にとって「男との浮気メールをする彼女」と「ラブホから出てくる彼女」は同じニュアンス。 進藤とユキ、初対面。 堀は携帯の絵文字をやっと使えるようになった。 少し前までの堀は、プレステでDVDを見れると知らなくて(15「好きだ」)、コードが刺さってないドライヤーを使えないと言い、充電が切れている携帯を画面が映らないと言っていた。 絵文字メールをユキで練習していて、浮気騒動は誤解と判明。 京介、「由紀」を「よしのり」と読む。 友人らにどうなったのかと問い詰められる宮村。 コメント ←90「手のひらの穴」 92「二人の約束」→
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あれ?わたしのシュークリームが無いなぁ……。 最後の一つは楽しみにとってたのになくなってる。 「お母さん……食べた?」 「あたしは知らないよ。キョンが食べたんじゃない?」 そうかもしれない。もしそうだったら……絶対に許さない! わたしは二階に向かって、階段を二段飛ばしで昇っていった。 キョンくんの部屋を勢いよく開けて、飛び付いた。 「おわっ!いきなりなんだ、危ねぇな!……つーかノックしろって言ったよな?」 「そんなことよりキョンくん!わたしのシュークリーム知らない!?」 キョンくんは、条件反射のようにわたしの頭を撫でていた。いつもわたしが飛び付いた時はこうして頭を撫でてくれるんだ。 「あれ、お前のだったのか?腹減ってたし、一個だけ残ってたから俺が食ったぞ」 そんなぁ……わたしの楽しみが……。これの為に、お腹をすかせる為に学校の体育も頑張って来たのに……。 「う……うぅっ、キョンくんのバカっ!」 わたしは泣きながらキョンくんの部屋を出た。絶対に仕返ししてやるぅっ!本気で謝らせてやるっ! ……だけど、何しようかな?キョンくんがショックを受けて、わたしに謝るようなことかぁ……。 とりあえず、キョンくんのことを無視しよう。 わたしが本気で怒ってるってわからせてやるもん! 次の日の朝、わたしはキョンくんを起こしに行かずにテレビを見ながらご飯を食べていた。 休日だけ放送されるアニメを見ていたら、キョンくんが起きてきた。 「なんだよ……いつまでも起こしにこないなんて調子狂うな」 無視だ、なんにも返事してやらないから。黙々と朝ご飯を食べ続けた。 「なぁ、醤油取ってくれ」 わたしは無視してご飯を食べ続けた。……あ、この苺すっごく美味しい。 「……おい、聞こえてるか?醤油を取ってくれ」 ……もう最後の苺かぁ、残念だなぁ。 わたしは苺を頬張ると、すぐにテレビの前に移動しようとした。 「そっか……。苺食べるか?」 「た、食べるっ!」 わたしは苺に飛び付いた。美味しい、美味しい。 ふと顔を上げると、キョンくんがニヤニヤとわたしを見ていた。……しまった。 「ゆ、許したわけじゃないもん!」 あ~もう!苺に釣られちゃった!……だって美味しかったんだもん。 次の作戦を考えなくちゃなぁ。 ……そうだ!いつもやってる休みの日の昼寝を邪魔してやるのは地味だけどイライラしてかなり効くはず! そう考えたわたしは、キョンくんが見える位置でいろいろと遊んでその時を待った。 「ふわぁ……なんか眠くなってきたから一眠りするか」 来た! すぐさま二階に駆け昇り、シャミと一緒にキョンくんのベッドの布団に潜りこんだ。 「……おい。寝るから退いとけ」 わたしはさっき失敗した無視を続けた。こうやって、少しずつキョンくんに仕返ししてやるんだもん! 「……あぁ、そういうことか。甘えたいならそう言えばいいじゃないか」 「え!?ち、ちが……」 キョンくんは布団に入り、わたしを抱き締めて寝息を立て始めた。 違う、こんなはずじゃないのに……。でも、眠くなってきちゃった……。 もうどうでもいいや……おやすみなさい。 そのまま、わたしは眠りについた。 次に目を覚ますと、キョンくんはいなかった。 ベッドにはわたしとシャミだけ。しょうがないからそのままシャミと遊ぶことにした。 あ~あ、せっかくのおやすみだから仕返しなんか考えないでキョンくんと遊べばよかったなぁ。 そう考えていると、ドアが開いてキョンくんが入ってきた。……今日が終わるまで、相手してもらおう。 「キョンくん……もう、シュークリームは許してあげるから遊んで?」 「……いや、それはダメだ」 え?それはひどいんじゃないかな……そんなこと言われると泣きそうになっちゃう。 少しずつわたしに近付いてきて、キョンくんは優しくわたしの頭を撫でた。 「昨日のは俺に落ち度があった。……だからこれで機嫌を直してから遊ぶぞ」 紙の袋を渡された。中身を覗くと……高そうなシュークリームが幾つか入っていた。 「これ……?」 「近場で買える一番高いシュークリームだぞ。ほら、一緒に食べようぜ」 あ~あ、やっぱりキョンくんは優しかった。 仕返しを考えてたわたしが馬鹿らしく思えてくる。やっぱりもうちょっと大人にならなくちゃなぁ……。 キョンくんから渡されたシュークリームを一口囓る。口の中に甘さがいっぱいに広がっていく。 とっても幸せな気分になってきちゃった。キョンくんに何かお詫びしなくちゃなぁ……。 わたしが迷惑かけたことと、高い物を買わせちゃったお詫び。全然釣り合わないけど、今日だけキョンくんに対する態度を変えることにした。 「美味しいね、お兄ちゃん!」 今日だけ、お兄ちゃんって呼んであげよう。なんでかわからないけどお兄ちゃんって呼ばれたがってるから。 「おぉ……お前がお兄ちゃんって呼んでくれるなんてな。感無量だ」 「あ、でも今日だけだからね?……お兄ちゃん!」 ほんとはずっと呼んでもいいんだけどね。 昨日シュークリームを食べちゃった仕返しは、これでいいや。 「頼むからずっとお兄ちゃんって呼んでくれ。な?」 「ダ~メ!」 また一口、キョンくんのように甘いシュークリームを食べた。 とっても美味しくて、幸せだなぁ。えへへへへ……ありがと、お兄ちゃん! おわり
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/502.html
あれ?わたしのシュークリームが無いなぁ……。 最後の一つは楽しみにとってたのになくなってる。 「お母さん……食べた?」 「あたしは知らないよ。キョンが食べたんじゃない?」 そうかもしれない。もしそうだったら……絶対に許さない! わたしは二階に向かって、階段を二段飛ばしで昇っていった。 キョンくんの部屋を勢いよく開けて、飛び付いた。 「おわっ!いきなりなんだ、危ねぇな!……つーかノックしろって言ったよな?」 「そんなことよりキョンくん!わたしのシュークリーム知らない!?」 キョンくんは、条件反射のようにわたしの頭を撫でていた。いつもわたしが飛び付いた時はこうして頭を撫でてくれるんだ。 「あれ、お前のだったのか?腹減ってたし、一個だけ残ってたから俺が食ったぞ」 そんなぁ……わたしの楽しみが……。これの為に、お腹をすかせる為に学校の体育も頑張って来たのに……。 「う……うぅっ、キョンくんのバカっ!」 わたしは泣きながらキョンくんの部屋を出た。絶対に仕返ししてやるぅっ!本気で謝らせてやるっ! ……だけど、何しようかな?キョンくんがショックを受けて、わたしに謝るようなことかぁ……。 とりあえず、キョンくんのことを無視しよう。 わたしが本気で怒ってるってわからせてやるもん! 次の日の朝、わたしはキョンくんを起こしに行かずにテレビを見ながらご飯を食べていた。 休日だけ放送されるアニメを見ていたら、キョンくんが起きてきた。 「なんだよ……いつまでも起こしにこないなんて調子狂うな」 無視だ、なんにも返事してやらないから。黙々と朝ご飯を食べ続けた。 「なぁ、醤油取ってくれ」 わたしは無視してご飯を食べ続けた。……あ、この苺すっごく美味しい。 「……おい、聞こえてるか?醤油を取ってくれ」 ……もう最後の苺かぁ、残念だなぁ。 わたしは苺を頬張ると、すぐにテレビの前に移動しようとした。 「そっか……。苺食べるか?」 「た、食べるっ!」 わたしは苺に飛び付いた。美味しい、美味しい。 ふと顔を上げると、キョンくんがニヤニヤとわたしを見ていた。……しまった。 「ゆ、許したわけじゃないもん!」 あ~もう!苺に釣られちゃった!……だって美味しかったんだもん。 次の作戦を考えなくちゃなぁ。 ……そうだ!いつもやってる休みの日の昼寝を邪魔してやるのは地味だけどイライラしてかなり効くはず! そう考えたわたしは、キョンくんが見える位置でいろいろと遊んでその時を待った。 「ふわぁ……なんか眠くなってきたから一眠りするか」 来た! すぐさま二階に駆け昇り、シャミと一緒にキョンくんのベッドの布団に潜りこんだ。 「……おい。寝るから退いとけ」 わたしはさっき失敗した無視を続けた。こうやって、少しずつキョンくんに仕返ししてやるんだもん! 「……あぁ、そういうことか。甘えたいならそう言えばいいじゃないか」 「え!?ち、ちが……」 キョンくんは布団に入り、わたしを抱き締めて寝息を立て始めた。 違う、こんなはずじゃないのに……。でも、眠くなってきちゃった……。 もうどうでもいいや……おやすみなさい。 そのまま、わたしは眠りについた。 次に目を覚ますと、キョンくんはいなかった。 ベッドにはわたしとシャミだけ。しょうがないからそのままシャミと遊ぶことにした。 あ~あ、せっかくのおやすみだから仕返しなんか考えないでキョンくんと遊べばよかったなぁ。 そう考えていると、ドアが開いてキョンくんが入ってきた。……今日が終わるまで、相手してもらおう。 「キョンくん……もう、シュークリームは許してあげるから遊んで?」 「……いや、それはダメだ」 え?それはひどいんじゃないかな……そんなこと言われると泣きそうになっちゃう。 少しずつわたしに近付いてきて、キョンくんは優しくわたしの頭を撫でた。 「昨日のは俺に落ち度があった。……だからこれで機嫌を直してから遊ぶぞ」 紙の袋を渡された。中身を覗くと……高そうなシュークリームが幾つか入っていた。 「これ……?」 「近場で買える一番高いシュークリームだぞ。ほら、一緒に食べようぜ」 あ~あ、やっぱりキョンくんは優しかった。 仕返しを考えてたわたしが馬鹿らしく思えてくる。やっぱりもうちょっと大人にならなくちゃなぁ……。 キョンくんから渡されたシュークリームを一口囓る。口の中に甘さがいっぱいに広がっていく。 とっても幸せな気分になってきちゃった。キョンくんに何かお詫びしなくちゃなぁ……。 わたしが迷惑かけたことと、高い物を買わせちゃったお詫び。全然釣り合わないけど、今日だけキョンくんに対する態度を変えることにした。 「美味しいね、お兄ちゃん!」 今日だけ、お兄ちゃんって呼んであげよう。なんでかわからないけどお兄ちゃんって呼ばれたがってるから。 「おぉ……お前がお兄ちゃんって呼んでくれるなんてな。感無量だ」 「あ、でも今日だけだからね?……お兄ちゃん!」 ほんとはずっと呼んでもいいんだけどね。 昨日シュークリームを食べちゃった仕返しは、これでいいや。 「頼むからずっとお兄ちゃんって呼んでくれ。な?」 「ダ~メ!」 また一口、キョンくんのように甘いシュークリームを食べた。 とっても美味しくて、幸せだなぁ。えへへへへ……ありがと、お兄ちゃん! おわり
https://w.atwiki.jp/halkyon/pages/36.html
朝、いつもの時間に教室に入った俺はハルヒの射貫くような視線に思わずたじろいでしまった。 ハルヒがこちらにその苛烈な視線を送ったのは一瞬のことで、勢いよく窓の外に視線を送りはじめた。 あんな目で睨まれるような、なにかをやっちまったのだろうかと胸に手を当てずに考えて見たが、心当たりはない。 「よう、ハルヒ。元気か?」 いつものように声をかけたが、いつものハルヒはそこにいなかった。 「なんでメール無視すんのよ」その声は低く、地の底からわき出るようだ。 「メール?」 俺は席に座り、ポケットに入れた携帯を取り出して、メールを確認した。 ハルヒからのメールなど届いていない。そもそもこいつはメールは面倒だと言っていたはずなんだが。 「勘違いじゃねえのか?」 俺を睨みつけたまま、どこからか出した携帯を俺に突き付けた。薄いピンク色の二つ折携帯が、かなり古く見えた。 「ほらあんた宛のメール」 目の前1cmに携帯を突き付けられても読めるものではない。俺はひょいと手を出して、ハルヒの携帯を取り上げた。 ハルヒの焦るような表情がおもしろい。さて、メールの中身はと…… ハルヒの白い手が伸びてきて、携帯は持ち主の元に戻ってしまう。 「別段、たいした内容じゃないわよ」 「そうか……もういっぺん、それ送れ」 「違うのを送る」そういってハルヒは携帯を操作しだした。 顔を上げて俺を睨んだところを見ると、送信できたのだろう。では、俺はメールを取ればいいのか。 「『新着メールはありません』だ」 「……おかしいわね」ハルヒは首をひねった。「送れたって出てるけど」 「携帯、壊れたんじゃねえのか?」 「あんたから送りなさい」 我らが偉大なる団長殿から言われれば雑用係としては送らない訳にはいかないね。朝比奈さんが相手ならば、美辞麗句を並べ立てるところだが。 ハルヒには空メールで十分さ。 「……こないわね」 「電話はどうだ?」 着歴からハルヒに電話を掛けてみた。俺の電話から呼び出し音はすれど、ハルヒの携帯は無反応のままだった。 「なんてことよ、まったく」 ハルヒは呆れたという顔で、携帯に視線を落とした。 放課後になれば、最近さらに活動目的が曖昧になりつつある部活がある。 今はハルヒを中心に俺以外の団員が輪を作っている。手にそれぞれ携帯を持っている様はなんというか、新興宗教の儀式のようにも見えなくもない。 「うーん、あたしのはだめですぅ」 ワインレッドの二つ折り携帯を手にした朝比奈さんが言う。 「僕のもだめですねえ」 古泉の携帯はシャンパンゴールドのストレートタイプだ。あまり見かけないモデルだ。 「同じ」 非常に小さな携帯を手にした長門もぼそりとつぶやく。 「これはやはり故障したということ、でしょう」 そう古泉が結論づけ、ハルヒを除く皆がそれぞれに同意した。 「そう……みんなありがと」 その言葉で儀式は終了。長門は読書、朝比奈さんはお茶を入れる準備にとりかかった。 古泉は今日取り組むボードゲームを決めたようだ。 「今日は久々にモノポリーでもしませんか?」 古泉はモノポリーの箱をテーブルに乗せながら言った。 「ああ、いいぞ」 「ちょいまち」 ハルヒの声に振り向くと、なぜか不機嫌な表情を浮かべたハルヒの視線にぶつかった。 「ねえ、キョン」 「はい?」 「しょうがないから、これ買った携帯ショップに行くわ。あんた、付き合いなさい」 「はぁ?」 「あんたにメールを送ってから携帯がおかしくなったの。責任があるでしょう?」 「なんの責任だ?」 「いいから付き合いなさい」 古泉、朝比奈さん、長門。それぞれが俺を見つめている。それぞれが『黙って付き合え』と言っているように感じる。 非情だね、この世界は。俺をこの境遇から救い出してくれるならば、そいつを神と呼んでもいいんだが。……困ったことに神様はいないようだ。 俺は肩をすくめるほかなかった。 空はちぎれた綿菓子のような雲が浮かび、冬にあるまじきぽかぽかした陽気に包まれている。歩いていると、軽く汗をかきそうだ。 「携帯、機種変かなぁ」 ハルヒがつぶやくように言った。 「短期だと高いだろうけど、何年使った?」 「二年は使ったけど……」 「そんだけ使えば新規と同じ値段だろうけど、高い奴は高いぜ」 「んー安いのでいいわよ、別に。こだわりないし」 「そうかい」 駅を通り過ぎ、商店街を抜ける。そこに目指す携帯ショップがあった。 順番待ちレシートを引き抜く。平日の昼間なので、さほど待ち人もいない。 ソファに俺とハルヒは腰を落ち着ける。目の前にあった最新カタログを手にとって開いてみた。 「どんなのがあるの?」 ハルヒが身を乗り出してくる。シャンプーだかの甘い香りに、どうした訳か戸惑いを感じてしまう。 「どうしたの?」 キョトンとしたハルヒの顔が近いね。吐息を感じるのは具合悪くないか。 「いや、なんでもない」 「変なの」 ハルヒはそれだけ言うと、カタログを俺から奪った。 カタログの吟味も進まないまま、順番がきた。 ハルヒはなぜか俺の手首をつかんで、窓口へと向かう。何故だと思うが、もはやあきらめの境地に達しつつある自分を嫌いになりたいね。 清楚な感じの遊び人。そんな感じのお姉さんが窓口に座っていた。 ハルヒは携帯を取り出して、事情を説明し始めた。常識をわきまえ、礼儀正しい女子校生という別の顔を引っ張り出していた。 「ちょっとお待ちいただけますか?」 お姉さんはハルヒの携帯を手に店の奥に消えて行く。俺の視線はついお姉さんを追いかけてしまったのだが、ハルヒは目ざとかった。 「なに、制服萌え?」 「いや、別に」 「やらしい目でおいかけちゃって」 「そうか?」 「そうよ。まったく、じろじろと……」 ハルヒの説教が始まる前に、お姉さんが戻ってきてくれた。 修理するより機種変がお得ですとのことだった。ポイントもあるし、モデルによっては無償で交換できますとのことだった。 結局ハルヒは、シンプルなデザインの携帯を選択した。 ほとんど四角い白い箱にしか見えんが、蛍のように時計なりが浮かぶという。 一応最新型ということだったが、ポイント併用で3000円。そんなもんかね。 ハルヒは財布を出して、代金を支払った。 「少々お待ちください。メモリ移しますから……」 お姉さんは店の奥に引っ込んだ。 「これで終了か」 「そうね」 「しかし、おまえがメールしてくるとは思わなかったな」 「んーーーまあそういう気分になることだってあるわよ」 「ふうん、どんな気分なんだ?」 「メールしたい気分」 そういってハルヒは笑顔で舌を出す。なぜかその表情を見るたびに胸の奥がチクリと痛むのは困った事態だ。 「だから、なんでメールしたい気分になったんだ?」 「んーーー夜だからじゃないの?」 「夜だとメールしたくなるのか?」 「なによぉ、そんなのどーでもいいでしょう?」 そんなくだらないやり取りでも時間は進み、お姉さんが奥から現れた。 手に小さな紙袋を下げている。ハルヒの携帯だろう。 「こんなもんしかないんですけど、よかったら」 そういってお姉さんは手足のついたキノコがぶら下がったストラップを差し出した。 「彼氏の分もありますよ」 「ありがとうございます」 俺が否定する前に、ハルヒは笑顔で答えていた。 ショップを出ると、夜だった。月の出ない暗い夜だ。 ここいらは治安が悪い訳でもない。痴漢が出るという話も聞かない。 だが、女子高生を一人夜道を歩かせていい理由にはならないだろう。 なにせ我らが偉大なる団長様だしな。 「なにぶつぶつ言ってんの?」 ハルヒはキョトンとした表情を浮かべつつ、俺の顔をのぞき込む。 「ん?なんか聞こえたのか?」 「そういうわけじゃないけど」 ハルヒは小首をかしげつつ歩を進めている。 冬の空は澄み渡り、いくつかの星が瞬いている。風はないものの空気そのものが冷えていた。 「まあ自分から送るなんて、随分進歩したじゃない」 「そうか」 「……元気ないわね」 「腹減った」 「いいなさいよ。ちょっとぐらい付き合ってあげないこともないのに」 「金がねえんだよ」 「言えば貸したげたのに」 「今 日 は、太っ腹だな」 ハルヒはじろりと俺を睨みつけた。 「なんかカチンとくる言い方ね」 「腹減ってんじゃないのか。気が立ってるんだろう」 「それはあんたでしょーが」 ハルヒの家の近くまで送ればお役御免だ。 まあこの役目を買って出るような物好きはいないだろうから、当分俺が勤めるしかないんだろうな。 「じゃ、この辺でいいから……あ。ちょっと待ちなさい」 ハルヒは紙袋に手をいれて、ごそごそと中を探り、さっき貰ったストラップを差し出してきた。 「これ。あんたの分」 いや携帯の会社も違うし、ストラップならつけてるんだがな、……まあ拒否する理由もないし貰っておこうか。 「ちょっとはうれしそうな顔したら?」 ハルヒは眉間にしわを寄せながら言った。 「販促ストラップ貰ってもなぁ」 「そうじゃないわ。この麗しき団長とおそろいのストラップを持てるっていう幸福を喜べっていってんのよ」 もうツッコミ入れる気力さえ沸かないぜ。好きにしてくれ。 俺はおとなしくストラップをポケットにしまった。 「分かったよ」 「じゃあ、ね」 ハルヒは胸元に手を上げ、小さく振った。 「ああ」 俺もハルヒの真似をして、手を上げて小さく振ってみる。 「なにしてんのよ、帰りなさいよ」 「おまえが先に帰れ」 「……気まぐれでメールするかもしれないけど、そんときは返事すんのよ」 「また壊れたって、いちゃもんつけんなよ」 「事実じゃない」 「勝手なこと言ってんじゃねえよ」 「本当、あんたって素直じゃないわね」 「ほっとけ」 「あたし帰るから」 「ああ。どうぞ」 ハルヒは俺を睨みつけながら、きびすを返した。 小さな背中が遠ざかり、消えるまで、俺は見送った。 寒くてな、足が動かなかったんだ。本当のことだ。 家に帰って食事して風呂に入って、いまはベッドの上だ。 携帯を何度も手にとってしまうのだが、特に理由はない。 メールも着信を待ってるわけじゃない。そうだな、そういうものに脅えているといえば分かるだろうか。 今のところは静かな深夜を堪能しているところだ。 貰ったストラップは机の上に投げ出している。妹にでもくれてやろうかと思ったが、なぜか激怒するハルヒの顔が浮かんでそれはやめておいた。 ストラップ付けとかないと、ハルヒは機嫌を損ね、また皆に迷惑をかけないとも限らないな。 俺はベッドから起き上がり、販促ストラップを取り上げた。 携帯につけていたストラップを外して、今日貰ったストラップを付けてみる。 ベッドに横たわり、携帯を眺めた。違う携帯会社の販促ストラップが揺れている。 なんとなくハルヒに文句をいってやりたくなり、俺はメールを打ち始めた。 結局、静かな夜にはならなかった。 終わり
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autolink RW/W15-070 カード名:仕返し カテゴリ:クライマックス 色:赤 トリガー:扉 【永】あなたのキャラすべてに、パワーを+1000し、ソウルを+1。 (扉:このカードがトリガーした時、あなたは自分の控え室のキャラを1枚選び、手札に戻してよい) 朱音「なら舌を噛んででも――!」 瑚太朗「噛めるもんなら」 レアリティ:CC illust. ・対応キャラ カード名 レベル/コスト スペック 色 “滅びの歌”朱音 1/1 3500/1/1 赤
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しかえしびより【登録タグ CAZZY cazzy piggy し 曲】 作詞:CAZZY 作曲:CAZZY 編曲:CAZZY 唄:piggy cazzy 曲紹介 cazzy音源配布動画 歌詞 消えぬ焔軋ませて 怨み節を語ろうか 後戻りができぬなら ここで怨み晴らそうか RAP 儚くしおらしく それが美徳ならば 仄かな月の夜の 今宵は仕返し日和 静かに消えてゆく 吐息を感じながら 後程会いましょう あの世で会いましょう 涙は見せぬ様 耐えて忍ぶれど 去りても消えぬよう 忘れぬ最後にしましょう 静かに流れてく 紅雫感じながら もう少しで会えるでしょ? あの世で会えるでしょ? RAP コメント 名前 コメント
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仕返しじゃ! 決闘の最中に脱いだ沙耶さん!
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携帯のメールを打つのにガラケーだったときはボタンがしっかりしてるからほとんど間違いがなかったんだけどスマホにしてからですよ、とにかく反応も悪いし間違えまくりです。まさか文字のキーだけ浮いてきて押しやすいという未来の作りはまだまだないですよね?本当に別付けのキーボードを買って使いたくなるほど自分のスマホが使いにくいんだよね。 別売タイプのキーボードもUSBだったりして自分のスマホには付けられないし本当に使えない。イラっとして毎日困ってる。もっとよく見て調べてから買えば良かったーってすごい後悔してて今の携帯の支払いがあと1年もあるなんて信じがたいけどやっぱり使うしかないのかなもうしばらくの我慢だけどなれるまで待つよ!