約 74,834 件
https://w.atwiki.jp/gensou_utage/pages/973.html
流行り神 No.0059 流行り神 イベントカード 使用:充填 呪力3 ターン終了時まで、スペルすべては「追加代償(起動):体力1」を得る。 イラスト:名波早乃 考察 追加代償を課すイベント。 使用ターンのみ体力を削らないと起動できなくなる。 1ターンの間に起動するスペルは1~2枚が現実的なところで、効力としては遅効性の魔法書ぐらいの認識になる。 ただ、そのターン中に起動されないと体力を削れない分、打点補正としては使いどころが難しい。 特に、相手がこちらのスペルを回避したり、クイーン・オブ・ミッドナイトを打たれて起動状態を継続された場合は完全に撃ち損となってしまう。 住吉計画使用を見てからこのカードを打つのが最も効果的。 相手のライフを大きく削るか大量起動を諦めるかの二択を迫れる。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/5951.html
真 流行り神 機種:PS3,PSV,NS 作曲者:高須和也 発売元:日本一ソフトウェア 発売年:2014(PS3/PSV),2019(NS) 概要 キャラクター・設定などを刷新した新しい流行り神シリーズの第1作目。 制限時間内に選択肢を選ぶことで、その後のストーリーが変化する「ライアーズアート」というシステムが特徴。 2016年に続編の『真 流行り神2』が発売された。 音楽は本作のディレクター・デザイナーを務める高須和也氏が作曲。 ライアーズアート時のBGMはまるでアクションゲームのような激しい曲が使われ、今までのシリーズに無いサウンドとなっている。 高須氏によるとそこは完全に狙って作ったとのことで、ゲームの中の大きなアクセントになっているという。 収録曲 曲名 作・編曲者 補足 順位 序開き 高須和也 オープニングムービー 真 流行り神 メインテーマ タイトル 無機質空間 幻影 不可思議 Liar's Art ライアーズアート時 窓際の団欒 古来風伝 閉ざされた光 疑心暗鬼 思考回路 腐の粘着 忍び寄る影 黒き侵食 恐慌クラスター ひとひらの雫 螺旋脅威 追憶 凄惨的末路 Final Liar's Art ライアーズアート(最終局面)時 永遠の休息 一筋の光 NKPリズム NKPハッスル セピアの軌跡 エンディングテーマ サウンドトラック 流行り神 サウンドトラック the BEST PS3/PSV版 真 流行り神予約特典 ディスク1に全曲収録。 真 流行り神2 オリジナルサウンドトラック PS3/PS4/PSV版 真 流行り神2予約特典 ディスク2に4曲収録。 真 流行り神1・2 オリジナルサウンドトラック NS版 真 流行り神1・2パック予約特典 ディスク1に25曲収録。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6344.html
流行り神シリーズリンク 機種 タイトル 概要 判定 流行り神 警視庁怪異事件ファイル PS2 流行り神 警視庁怪異事件ファイル PS2 流行り神Revenge 警視庁怪異事件ファイル 操作に改良を加えた廉価版。 PSP 流行り神PORTABLE 警視庁怪異事件ファイル 『Revenge』にさらなる改良が加わる。 DS 流行り神DS 都市伝説怪異事件 ショートストーリー「隙間録」を追加。 PS2 流行り神2 警視庁怪異事件ファイル オカルトルートのおまけ的な作りだった科学ルートが強化された。 PSP 流行り神2PORTABLE 警視庁怪異事件ファイル 新規ストーリーやエンディングテーマを追加。 DS 流行り神2DS 都市伝説怪異事件 ショートストーリー「隙間録」を追加。 PSP 流行り神3 警視庁怪異事件ファイル シリーズ完結編。グロテスクな描写が増えた。 なし 真 流行り神 PS3/PSV 真 流行り神 『3』からグロテスク描写が激増した上に、まさかの都市伝説要素なし。その他、旧作で好評だった要素は軒並み捨て去られている。文章自体も稚拙。 ク PS3/PS4/PSV 真 流行り神2 都市伝説要素は取り入れられたが、ストーリーは半分以上ホラーですらない何か。キャラに好感が持てるようになる等、前作で指摘された問題点は改善されている。 なし Switch/PS4 真 流行り神3 アニメーションといった演出面での強化がされている。 なし カップリング・オムニバス Switch 真 流行り神1・2パック 『真 流行り神』の『1』と『2』をカップリング。 Switch/PS5/PS4 流行り神1・2・3パック 『流行り神』初期3部作をまとめて収録。 関連作品 機種 タイトル 概要 判定 PS3 魔界戦記ディスガイア3 『警視庁怪異事件ファイル』のキャラである小暮宗一郎がゲスト出演。 良 PSV 特殊報道部 『警視庁怪異事件ファイル』のスタッフが関わっている。『流行り神』シリーズとは同じ世界が舞台となっており、『真 流行り神2』で本作のことに触れられている。 なし シリーズ概要 都市伝説をテーマとするホラーアドベンチャーゲーム。 警察官を主人公としており、現実的な視点から捜査を行う「科学ルート」と、超常的な存在を認める「オカルトルート」の2つに分岐するストーリーが特徴(『真 流行り神』を除く)。 『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』は3部作で終了し、その後は新シリーズ『真 流行り神』が始動しているが、どちらも舞台となる世界は同じとなっている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5200.html
真 流行り神 【しん はやりがみ】 ジャンル ホラーアドベンチャー 対応機種 プレイステーション3プレイステーション・ヴィータ 発売・開発元 日本一ソフトウェア 発売日 2014年8月7日 定価 【PS3】7,344円【PSV】6,264円 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 判定 クソゲー ポイント ×「ホラー」○「グロテスク」消えた都市伝説感情移入できないキャラクター格段にレベルの下がった立ち絵ギャグに見えるイベント絵 流行り神シリーズ 概要 システム ストーリー 問題点 評価点 総評 余談 その後の展開 コノ女、嘘ニ憑カレ、真ヲ突ク。 概要 都市伝説のような事件を捜査していくホラーアドベンチャー『流行り神』シリーズの一作。 前作『流行り神3』でシリーズは完結したとされていたが、スタッフを変更、登場人物を一新して復活した。 ちなみに、今作のレーティングはシリーズ初のCERO Z(18歳以上のみ対象)となっている。 舞台はとある寒村。ここで起こっている事件について情報を持っているという殺人事件の容疑者が、主人公である警察官たちに村へ連れてこられるところからストーリーは始まる。 科学とオカルトのストーリーに分岐するという前作までのシステムを廃し、基本となるストーリーから別のストーリーに分岐していくというシステムを採用している。 システム 続投システム 勇気を表す「カリッジポイント」。選ぶには勇気がいる選択肢を選ぶために必要となる。 ゲーム中で集まるキーワードを適切な場所に当てはめることで、それまでの状況を整理する「推理ロジック」。 新システム 前作までのストーリーは別々の事件が独立しているオムニバス形式で、それぞれの事件を科学とオカルトの両面から捜査していくというものだったが、本作では基本となる「ブラインドマン編」から別のストーリーに分岐していくというものとなっており(*1)、科学・オカルトという区別はない。 このため、どちらかと言うとサウンドノベルのようなシステムとなっている。 嘘を並べて相手の信頼を得る「ライアーズアート」。 3つの言葉が選択肢として表示され、選ぶとその言葉を含む台詞を相手に投げかける。制限時間内に選択肢を選ぶ、または何も選ばないことを複数回繰り返し、相手の信頼を勝ち取るというシステム。終了すると得た信頼に応じてその後の展開が変化し、カリッジポイントが回復する。 『3』までにあった「セルフ・クエスチョン」は未採用。 ストーリー ブラインドマン編:ハサミで目を抉り出すという殺人鬼・ブラインドマンの謎を追っていく。 悪霊編:村人が次々に心停止により死んでいく。主人公は事件に関わるうちに、奇妙な黒い影を目にするようになる。 生け贄編:主人公は宿の地下に監禁される。そこでは、殺人が収められた「スナッフビデオ」の撮影が行われていた。 パンデミック編:人々が感染症により、ゾンビのように変貌していく。主人公たちは感染者に噛まれてゾンビ化することを防ぐため籠城を開始する。 死臭編:主人公が村人に貰った醤油からは死臭が漂っていた。主人公は醤油の製造業者から醤油について聴取しようとする。 洗脳編:主人公は、上司や先輩とともに、殺人犯の拷問に加担することとなる。 寄生虫編:村の地下で人間に寄生する虫が大量発生していた。主人公たちは村からの脱出を試みる。 人形編:殺人現場の近くで度々人形を目撃した主人公は、事件が人形によるものではないかと考える。 秘密クラブ編:主人公は、事件の被害者が通っていた秘密クラブへの潜入を試みる。 問題点 ストーリーによってキャラクターの役割や性格が全く変わる上に、掘り下げられる前にすぐ死ぬため、感情移入しにくい。登場人物に思い入れがないため、物語が怖くもなんともなくなっている。 主人公の先輩はどのストーリーでもクズもしくは役立たずであり、そういう意味でも感情移入はし辛い。 主人公の設定はどのストーリーでも共通しているが、 嘘や演技がうまいという設定だが、単なるその場しのぎの言い訳にしか見えない(描写の不一致) 警察官であるのに、制服を着ていないせいでその設定が感じられない、大人の男に敵わず護身術も使えない(警察官らしさの欠如) 「設定厨」は知っているが「ツンデレ」は知らない(知識の妙な偏り) 自分の容姿に自信を持っているということが何度も描写される(過剰なナルシシズム) と、違和感のある描写ばかりが共通している。 派生ストーリーはいずれも上述した「ブラインドマン事件の情報を持っているという殺人事件の容疑者が村へ連れてこられる」という経緯の後の時間軸となるが、その設定が活かされているとは言い難く、派生にする必要があったのか疑問が残る。 恐怖演出にオカルト的なホラー描写が全くない。暴力やスプラッタシーンを延々と見せられる、肉体的・精神的に怖い内容である。 これではグロテスクアドベンチャーである。『3』はグロ要素が不評だったのに、なぜ増やしてしまったのか? ディレクター兼サウンド制作の高須和也曰く「ホラーに感動なんていらない」とのことだが、感動以前にホラーですらないのだから、こんなことを言う資格はない。 そもそもどのストーリーも「どこが都市伝説なのか?」と首をかしげたくなる内容。時々思い出したように「都市伝説のようだ」とキャラが語るくらいだが、とてもわざとらしい。 『流行り神』でもホラーでもないグロテスクアドベンチャーとして見ても、どこかで見たようなありがちな話ばかり。人間による殺人が行われるストーリーは、「狂人が猟奇殺人を行う」という内容ばかりでワンパターン。その他意味深な描写の未回収・誤字・間違った日本語・活かされていない人物設定など、単純に出来が悪い。たびたび挟まれるネットスラングも評価が分かれるところ(*2)。 + 各編のおかしなところ(ネタバレ) ブラインドマン編 ブラインドマンの正体に関する伏線が存在しない。ストーリーが特に盛り上がりもなく進む中、終盤にいきなり自分から現れて全ての真相を教えてくれる。 悪霊編 ある人物たちの「友達の友達」が悪霊により殺されていくのだが、「両親が殺されるが、親を友達というのか?」「対象が友達と認識されてから死ぬまでの期間が自由自在」などルールが曖昧・デタラメ過ぎる。 生け贄編 序盤に主人公に起死回生の策となるキーワードを教えてくれる人物は、終盤では殺人犯の首を持ちながら、気絶している主人公を隙間からじーっと覗いていたと思われる。 上記のキーワードや、子供を安全な場所に隠れさせるなど良い人であることは窺えるのに、どうしてこんなことをしたのか不明。 また、この人物は事件の証拠品を持って逃げたと思われるのだが、その理由も不明。 パンデミック編 主な舞台である警察署の背景画にはニュース番組を映すテレビが描かれているが、無人・無音の場面や終盤の壊滅的状況でも一切画面が消える事はない。そのくせ、テレビに関する場面は序盤に一度あるだけで、以降は点けっぱなしのまま放置。そもそもこの話に分岐する選択肢自体が、「仕事場に来ない先輩に携帯で連絡する場面で、"普通に電話するかチェーンメールでいたずらするか"」という適当なもの(*3)。 死臭編 終盤、獄中の人物が主人公を助けに来る。どうやって抜け出せたのかというと、謎の人物が手引きをした。その人物の正体・目的は不明。ご都合主義という言葉すら生温い。 洗脳編 主人公が洗脳されるが、何のために洗脳が行われているのか不明。どう見ても行うメリットが存在しない。 主人公が同僚に拷問の事実を打ち明ける場面で、「一人しか殺していない容疑者なら終身刑が妥当だ」と話すシーンがあるが、日本の刑罰に終身刑は無い。この二人は本当に警察官なのだろうか?(*4) 寄生虫編 「兵糧攻め」の言葉の意味を知らない主人公の先輩が、馬鹿にされた時に「ネットばっかりやってる奴は自分だけがわかる表現を多用してむかつく」と逆ギレ。言いたい事は分かるが、兵糧攻めの意味は普通の人なら常識の表現である。 虫に囲まれた主人公たちをある人物が助けに来てくれるのだが、その目的は虫ではなく、青酸カリか焼却による死を選ばせるというもの。何の意味があるのか分からない。 特殊部隊により地上の虫の焼却が行われるが、空を飛ぶ虫はどう焼却するのか不明。 虫に寄生された死体を燃やし忘れるといううっかりミスまで。 「悪霊編」と「洗脳編」は全く救いのない完全なバッドエンドである。 「推理ロジック」とはいうものの、作中で事件の捜査が行われていない、そもそも(警察が捜査するような)事件とは言えないものがあるため、推理とは言えない。 多くは事件の全貌が明らかになったところで行われるので、「推理」というよりは「答え合わせ」になっている。 当てはめたキーワードについても、過去作では主人公がそのキーワードに関する見解を長々と語ってくれていたのだが、本作ではあっさりと済ませてしまう。 用語のデータベースは前作までは200個だったが、本作では100個に半減。内容自体も薄く、それでいて「フロリダ・ゾンビ」と「バスソルト」のように同じ項目で纏められるであろう単語を分けており、水増し感が強い。 立ち絵とイベント絵の絵師が違うので違和感を覚える。 あまりにも違いすぎるため、これがグラフィック面の不満の一つとしてあがっている。 立ち絵のキャラクターデザインは前作から絵師が変更されているのだが、今回は格段にレベルが下がっており、立っているだけなのに違和感を覚えるという出来なうえ、キャラクターの服装差分すらほぼ無い。 「生け贄編」などの一部キャラクターにはかなり偏った差分が用意されている。が、その差分も人体が描けてないという根本的な問題で、かなり出来が悪い。 立ち絵は単純な画力のみではなく、デザインの時点で服装などのセンス自体がおかしいという批判もされている。 主人公の革ジャンにミニスカや、男性キャラの取ってつけたようなタイなどがよく上げられる。 一部立ち絵の絵師が担当しているカットインがあるが、首吊りロープの結び方が明らかにおかしいなど、本当に調べて描いたのかと感じる程の出来。 イベント絵の出来も悪く、「生け贄編」終盤の凄惨なシーンは、このイベント絵のせいでギャグシーンに見える有り様である。 伊藤潤二のような絵柄の絵師であるために、ゲーム中あまりにも突然代わる画風に批判の声が上がっている。 ただし、「生け贄編」は「ブリーフ一枚の男を怖く描け」ということ自体にかなり無理がある為、ギャグに見えるイベント絵はシナリオに振り回された結果ともいえる。 イベントを担当した絵師は背景も担当しており、こちらは緻密に書き込まれており概ね好評である。 新システムのライアーズアートは問題だらけ。 選択肢から予想される主人公の台詞は予想に反した内容であることが多々あるため、信用を得られるかどうかは運に左右される。 制限時間が非常に短いため、選択肢によってどう展開するかを考える間もなく適当に選ばされることとなる。 選択肢を間違えてもバックログなどで戻ることが出来ず、取り敢えず終わらせなければならないため面倒。 BGMはクラブミュージック調のアップテンポな曲。世界観からあまりにも浮いている。 失敗した場合、ほぼバッドエンド直行。成功・失敗に関わらず特に展開に変化がないこともあり、どちらにしても「無駄に複雑な選択肢」でしかなく必要性が感じられない。 前作まではシナリオの終盤に推理ロジックが行われ、そこでグッドエンドに進めるかどうかの判定が行われていたが、今作では成功後にもライアーズアートが行われるため、推理ロジックの必要性が薄まってしまっている。 それにも成功すれば晴れてゲームクリア…とはならず、シナリオによってはその後も選択肢が登場し、間違えたらバッドエンド。このようなシナリオが一つでもあったら、新システムを採用した意味がないのでは? 事件の資料を見せてくれない同僚の鑑識や、捜査方針が自分と食い違う先輩に対して行われる場合もある。嘘や詭弁を使わなければ仲間との協力も出来ない主人公って…。 カリッジポイントはライアーズアート後に一定値回復する仕様のせいで、わざと消費し切ろうとしない限り0になることはほぼなく、ほとんど無意味になってしまっている。 前作まではシナリオ読了までは回復しないため、序盤で無駄に勇気の要る選択をしたせいで必要な行動が出来ない、という事態に陥ることもあった。親切になったと言えなくもないが、ホラーゲームとしての緊迫感を削いでしまったことは明らかにマイナス。 評価点 BGMは時におどろおどろしく、時にしっとりとしており、雰囲気に合っている。 推理ロジック時のBGMは『3』までのもののフレーズが使われているというファンサービスがある。 ライアーズアートのBGMは基本的に「雰囲気に合っていない(*5)」という評価だが、最後のライアーズアートは通常時よりさらにスピード感のあるBGMになり焦燥感を際立たせ、絶体絶命の状況と相まって燃えるという意見もある。 バックログや分岐ツリーなど、サウンドノベルとしてのシステムは快適で、ストレスにはならない。 「悪霊編」は「過去作の似た題材の話の方が余程面白い」と、「人形編」は「犯人の最期が脱力物」という問題点はあるが過去作のオカルトルートに近い雰囲気であるた為、好評の声もある。 総評 完結したと思われていたシリーズの新作ということや、CERO Z指定ということから話題を集め、累計出荷本数は3万本を越えてシリーズ最高となった。 しかし、ホラーアドベンチャーなのに恐怖感がないどころか必要以上のグロ要素が詰め込まれ、警察官が主人公で推理ロジックというシステムまであるのに推理要素なしと看板に偽りあり。 続投システムであるカリッジポイントや推理ロジックも、取ってつけたようなものであるため存在意義を疑いたくなる。 都市伝説の要素は見当たらず、文章自体のレベルも低い。 『流行り神』独特の良さはどこにも残っておらず、シリーズファンからは「なぜ『流行り神』というタイトルにしたのか?」という疑問を呈され、都市伝説やホラーなどの要素に惹かれた新規ユーザーからは「前情報と違う」と非難されることとなってしまった。 発売前、高須和也は「生け贄編が一番好き」と語っていたが、このストーリーは最初から最後まで猟奇シーンが延々と続くという内容で、都市伝説の恐ろしさなど微塵もない。こんな考えをディレクターという重要な責任者が持っていたという時点で、本作の出来は決まっていたのかもしれない。 余談 「3作目で完結しており、タイトルに『真』とつけて復活するもファンからは不満の声が挙がる出来」という点で、『真かまいたちの夜 11人目の訪問者』と比較されることがある。 その後の展開 2016年7月7日にPS4/PS3/PSVで『真 流行り神2』が発売された。 2017年12月12日に本作のスマホ版がiOS/Androidで配信開始。各エピソード個別での購入となる。 ただし、Android版のみブラインドマン編しか配信されていないので、Androidユーザーは要注意。 2019年7月18日にSwitchでカップリング移植『真 流行り神1・2パック』が発売された。 2021年7月29日に5年ぶりの新作『真 流行り神3』がPS4/Switchで発売された。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/6276.html
真 流行り神2 機種:PS3,PS4,PSV,NS 作曲者:高須和也 発売元:日本一ソフトウェア 発売年:2016(PS3/PS4/PSV),2019(NS) 概要 『真 流行り神』の続編。ストーリーが科学ルート、オカルトルートに分岐するなど、旧シリーズの作風に近くなっている。 BGMは前作と同じくゲームデザインを兼任している高須和也氏が担当。前作の音楽も使われている。 また岐阜県(G県)を舞台としているため、岐阜県のご当地アイドル「宇宙と大地ガールズ」が歌う挿入歌が収録。 サントラは予約限定版に付属されている。 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 淵源 高須和也 タイトル画面 真 流行り神2 メインテーマ オープニングテーマ 怪異の儀 窓際の団欒 古来風伝 メニュー画面 幻影 2nd Liar's Art ライアーズアート 用無しの律動 田中課長のテーマ 空虚への階段 永遠の休息 螺旋脅威 冷たい鼓動 思考回路 セルフクエスチョン エリート基調 新見&纐纈のテーマ 不可思議 悠々戦慄 恐慌クラスター 疑心暗鬼 魅惑のムード 如月蜜子のテーマ 奇異の隙間 ひとひらの雫 黒き侵食 追憶 閉ざされた光 一筋の光 凄惨的末路 無機質空間 腐の粘着 無垢な日常 忍び寄る影 夕刻の背中 Last song -Piano Arr.- 不動の出撃 都庁ロボのテーマ Joker's Chase ターボばばあとカーチェイス きらきら星変奏曲 K.265 ルナのテーマ Liar's Art ライアーズアート Final Liar's Art ライアーズアート(最終局面) 怪盗演舞 真彩のテーマ Last song 作:高須和也編:古賀美香 挿入歌・エンディングテーマ 歌:高木麻友子 そらtoだいち 挿入歌 歌:宇宙と大地ガールズサントラ未収録曲 サウンドトラック 真 流行り神2 オリジナルサウンドトラック PS3/PS4/PSV版 真 流行り神2予約特典 ディスク1に『そらtoだいち』以外全曲収録。 真 流行り神1・2 オリジナルサウンドトラック NS版 真 流行り神1・2パック予約特典 ディスク2に21曲収録。 『そらtoだいち』『Last song(宇宙と大地ガールズver.)』収録。
https://w.atwiki.jp/advr/pages/26.html
アパシー 流行り神 【アパシー はやりがみ】 ジャンル アドベンチャー 発売元 七転び八転び プレイ状況 データコンバートが必要なED以外は全クリア 発売日 2009/12/30 総評 全体としてはいい方だと思う。同人ノベルゲーとしては完成度は高い。 値段の割にボリュームがけっこうあったからその点に不満はない。短編集でいくつもの物語が読めるのは嬉しい。 システム面も「次の選択肢まで飛ばす」があればより良いと思ったものの、既読スキップも早くかなり快適だった。 HPシステムはカリッジポイントシステムの劣化版だと感じた。またカリッジと違って、HPが必要とされる選択肢がほぼ正解ってわかるというのもどうかと。あまり斬新な感じではなかった。それにベストエンドや真エンドのために、経験値を貯めてゲームクリアという作業を相当数繰り返さなくてはならないのは苦痛。途中セーブをロードしてもそのセーブ時のレベルのままなのもどうかと…毎回必ず頭からやり直し。シナリオスタート時にいちいち「レベルを引き継ぎますか?」って聞かれるのもメンドくさい。引き継がないことはまず無い。 OPは怖くて雰囲気満点(パッチ当てるまで上下逆だったけど。VISTAェ…)。 不満といえば、シナリオ中で音ヘボイ箇所があったくらい。悲鳴とか恐怖音って重要だと思う。まぁ同人ゲーだしフリー音源とか使うから仕方ないのか。 で、肝心の内容はと言うと…ちょっと。 これがきっかけでアパシーシリーズに興味は持ったけれども、流行り神ファンから見た「流行り神」としては不満が残る出来だった。 編纂室のメンバーの話を新たに読むことが出来ただけでも幸せなんだと思いたい。 感想に愚痴が多くなっちゃったので誤解のないように言っておくけれど、この作品は嫌いじゃない(ネタバレ避けたらあんまり内容が語れなくなっただけ)。 データ連動しないと見られないバッド以外、全部のエンディング見たくらいには好きだよ!11時間もプレイしちゃったしね!! 色々と(特に流行り神サイド)残念だったところは次回作に期待。 以下、流行り神シリーズのネタバレが酷いです。 ・「オープニング」 蘭子まっちょすぎる。かごめはヘアスタイルからして別人。ゆうか?誰ですかこれは。一方、人見はいい感じ。スゲェ美人。風海も美形に。小暮さんは…可もなく不可もなく。 風海は第三者から見ると「スーツでびしっと決めてる」「出来る人オーラ漂ってる」人間のように見えるらしい。 怪人デカおじさんはすっかり定番の都市伝説になってるそうな。 OPはキャラ紹介を兼ねてる感じで人から怪談を聞くなど話そのものは面白い。主人公も共感できるノリノリおばかだし。 アパシーサイド DSでなんかゲームが出ていたかな?というイメージしかないんだけども、なかなか個性的というか色物キャラばかりで魅力的だと思った。設定もなかなか面白い。 ただアパシーサイドはストーリーがほぼ一本道なのが残念。 ・「開かずの間」 グッドへの分岐条件がやや不親切な気がした。 何回もゲームオーバーになって作業しないとグッドへ辿り着けないのもどうか? ネタ自体は定番でありながらも、どんでん返しがあって面白かった。あれは素直に予想外。 主人公の賽臥の特殊能力で、相手の発言が嘘か真かを知ることができるのはなかなかわくわくした。嘘言っててもどの箇所が嘘なのか自分で考えなくちゃいけない所など、オカルトと言うよりは推理メインのシナリオ。賽臥もアホっぽくて可愛い。 気になるのが真エンドで見られる会話。あーいう「仕事」は道明寺とかの仕事の領分だったか?2の道明寺レポート見る限り、えぐいのは野槌とかいう連中じゃないっけ…まあいいか。それより道明寺の絵がおっさん過ぎる気が…(1の時校長から「若い刑事が~」って言われているのに)。でも喋りは違和感なかった。 役不足の誤用確認。高校生+アホの子ってことでそう言わせたのだろうか?でもサウンドノベルでこういう誤用はやらないで欲しい。 ・「紅女」 話の出来や実際の真相、真エンドで見られる後日談含め、一番の完成度を誇ると思う。 都市伝説の広まり(現在進行形)が体感できるのは面白い。 ただ、相当の作業を繰返してレベル上げないと真エンドへ辿り着けないのはどうかと。バッドエンド含めエンディングのの数は少ないけど面白いのがあった。悪ノリはいいものだ。 兄さんの登場がアパシーサイドとはなんという罠…。 それにしても、兄さんは既に教育関係者に見えない件。見かけからしてもう一般人じゃない。あれはネクタイなのか?もはや布を首に巻いてるだけのような…シャツもすごいことになってる。それなのに対応が大人で常識的、かつ口調が非常に丁寧だから困る(笑) 流行り神メンバーのキャラクター描写では、一番違和感なかった、というか自然だったのが兄さん。表情パターンもいかにも「らしい」。 でもせっかく兄さんが出たんだし、科学的視点から分析とか歴史とか民俗学的な視点からの話とかもっと色々聞きたかったなあ。 風海が事件の裏で動いてたのを色々想像すると面白いシナリオ。序盤に前振りがあったけどネタだけだと思って気にしてなかった。これは一本取られた。 ある選択肢で出る会話で「夏に常世島に行った」って話が出るので、流行り神時系列ではこれは2後で3前の冬の話のよう。 それにしても「鋭い目付きが余計に鋭く」ってどんだけ鋭くなるんだ兄さん…周囲マジ哀れ。 流行り神サイド 全体として流行り神っぽくない印象。オカルトルートと科学ルートに分岐しないのが原因か。マルチシナリオではあるが、流行り神というより、学怖という感じ。正確には、これはあくまで学怖のところが作った同人ソフトなんだと思い知らされた。まあ当たり前なんだけども。要するにキャラ描写に不満が大爆発。 流行り神の音楽を使ってるのは嬉しい。 セルフクエスチョンも再現されているけど、簡素でルート分岐かバッド直行くらいにしか使われていないのがもったいない。 ・「ひきこさん」 ひきこさんの都市伝説やそれに関連する事件はとても良かった。それだけに真相がどれもひきこさんとまったく関係なくて残念。オカルトルートとしてどれかに本当にひきこさんが出てくればなおよかった。 シナリオは大きく3つに分岐、真相も変わってくる。特にある医者の出てくる真相ルートは科学ルートという感じで好印象。しかしあるバッドEDにサンブラ茶が使われているけど、なんにも知らない流行り神ファンがやったらオチの意味が分からないのはどうかと思う(お茶でなんでバッドになったのか把握出来ない気が)。 冒頭部分の都市伝説や事件発生までの話の流れ、分岐の多さなどもしかしたら楽しいかもしれない。しかしそれ以上にキャラクター描写について不満が残るシナリオだった。 かごめさんがかごめさんじゃなかった。これドッペルゲンガーじゃね? かごめさんは人間の眼球見たくらいで「ひぃぃぃ」なんて言わない。実際、2の「予知夢」でも人間の眼球を見て怖がる小暮を笑っていたし、3の「高額アルバイト」の残骸を前にしても唯一取り乱さなかったのに。 それにあれだ。全体的に優しすぎる。かごめさんはもっとツンドラであるべき!!! かごめさんはもっとウィットに富んだ絶対零度の貶め方をしてくるであります。優しすぎて別人であります。 それと笑いネタとしてしつこく繰り返される「かごめさんをおばさん扱い」がどうなの?って思う。しつこすぎて不愉快。 かごめさんまだ24じゃないか。そりゃ高校生からすれば歳行ってるけど、そんな事言ってたら人見さんはさんじゅ・・・おっと誰か来たようだ。 ゆうかが別人過ぎる…。脳内で絵とか台詞を自動変換するしかないレベル。今回一番キャラ破壊がひどいのではないだろうか。 まず人物画が別人。ツインテールで赤く可愛いデジカメ。いかにも「女の子」な顔立ちでお目目もぱっちり。 ショートカットにパンツルック、フィールドワークに最適で実用的ないでたちで、顔立ちもわりかし凛々しい系、ごついカメラなのがゆうかさんだ。お前誰だ。 フィールドワークとか言って豪雨の中軽装で島中駆け回る様な女なのに。この絵のゆうかはそんな根性絶対ない。雨だからやだーとか言いそう。 それに話し方がゆったりというか幼すぎるというか女の子というか。頭のネジが緩そうに見える。誰だこれ。 ゆうかってテンション高くてあちこち動き回る利発な小娘(トラブルメーカーと読む)って感じなんだけど。これ単に迷惑な女じゃん。 よかったのはゆうかと風海がいい感じぽいところくらいか。ああ、好きなキャラだけに悲しい。 それとゆうかが兄さんのことを言う時に「文献ぼーっと読んでたからきっと暇だよ」的な事を言うんだけど、2のゆうか編で本人が「いつも資料とにらめっこでぼんやりしてる姿なんて見たことない」って言ってたような…どういうことなの…。 ・「渋谷で配られる無料の飴」 先輩大好き暴走エンドはさすが流行り神メインヒロイン!だと思った。 こんな調子でバッドエンドでも面白いのが多く、バッドそのものも多くて楽しめる。バッドでもバットじゃないのあったし(笑)悪ノリは大好き。 ちょっと面白かったのが、バッドエンドで小暮さんを送り出すかごめと風海の二人の反応。 かごめはともかくとして、風海が冷たすぎないか。もはやギャグにしか思えないあっさり感だったんだけど…ギャグなんだよね? 風海なら引き止めてくれると思うんだけど。僕にできるだけのことはしてみますから、とかなんとか。 小暮を諌めるというか説得する時も、小暮さんには失望した的な言い方で突き放しすぎ。風海はもっと情が深いというか優しい感じなのになあ。 それにしても風海…優柔不断でその上時々一人でブツブツつぶやいてる(セルフクエスチョン)んだ…流行り神でも言われてたけれど(笑)色んな意味でかわいそうな奴。 編纂室二人がこの時点で綾に面識が出来てしまうのも流行り神原作と違う。まあ、アパシーシリーズだしいいのか。 隠しシナリオ ・「ひとりかくれんぼ」 パッケージになってる癖に…隠しシナリオなのに…話の構成として一番ひどい、か? ボリュームも無いし、ただ単にかくれんぼしました、おわり。という話。 「ひとりかくれんぼ」ネタについてはトワイライトシンドロームのほうがおもしろい。 風海が変。 興味本位でひとりかくれんぼやり出すところで違和感感じた。今まで怪異に関わり、散々な目に遭っておきながらあれはない…。 しかも兄さんに「呪いだから気をつけろ」とまで言われてるのに、実行に移す軽率君なんて風海じゃない。 もう少しきちんとした動機があったなら良かった(例えば「儀式を終わらせるために最初からやってみる」とか)。 それと、人見さんに大胆な発言やらかす場所があるんだけど、そんな度胸はない。せいぜい心のなかでこっそり思うくらいだろう(笑) かごめは兄さんを霧崎先生って呼ぶのに、霧崎さんって呼んでるのはどうしたこと? 風海の「人見さん」という呼び方が、このシナリオ中でも式部さんだったり人見さんだったり…せめてシナリオ中くらい統一してくれ。 このシナリオの楽しむべき点は兄弟のブラコンぶりです!!ということでいいのだろうか?その点では相変わらずブラコン同士だなこいつら!と楽しめた。 以上、感想でした。 ホント頼むよ次回作!期待して正座して待ってる。
https://w.atwiki.jp/kusataro/pages/446.html
真 流行り神 クリア(・∀・) 2016/09/11 プラチナトロフィーをゲットしたのでクリアとします。 2016/09/10 秘密クラブ編をクリア。 おそらくこれで全ストーリーはクリアしたと思うので、 これからトロフィー集めに入ります。 2016/09/06 寄生虫編をクリア。 2016/09/04 人形編をクリア。 2016/08/28 死臭編をクリア。 2016/08/13 悪霊編をクリア。 2016/08/06 洗脳編をクリア。 2016/07/23 パンデミック編をクリア。 2016/07/17 生け贄編をクリア。 2016/07/13 ブラインドマン編をクリア。 正直ストーリーや謎解きは微妙です( ・ω・) シナリオはどれだけあるかは不明ですが 最終的にはプラチナトロフィーとったらクリアということで。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/9466.html
真 流行り神3 機種:PS4,NS 作曲者:宗野晴彦、高須和也 発売元:日本一ソフトウェア 発売年:2021 概要 ホラーアドベンチャーゲーム『真 流行り神2』の続編。 今作はメインコンポーザーを『怨霊戦記』等を手掛けた元WINGのコンポーザー、宗野晴彦氏が担当している。 過去作を手掛けた高須和也氏も参加しているが、おそらく過去作からの流用のみと見られる。 作曲者が変わったため、前二作と比べてBGMの毛並みがやや異なる。サントラは未発売だがサウンドテストが実装。 収録曲(サウンドテスト順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 現世と常世の狭間 怪異事変 捜索 起から承へ 転への希望 転への確証 転への結末 戦慄の始まり‼! 呪禁 怨 明転 業、それとも性!? 嫉 恨 妬 祟 妖 蘇 前兆と終焉 宗野晴彦 メインテーマ 終幕~聖域~ エンディングテーマ1 Gedatu エンディングテーマ2 魅惑のムード 高須和也 如月蜜子のテーマ 奇異の隙間 怪異の儀 凄惨的末路 閉ざされた光 永遠の急速 思考回路 セルフクエスチョン 2nd Liar s Art ライアーズアート Final Liar s Art ライアーズアート(最終局面) 古来風伝 メニュー画面 PV
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9300.html
真 流行り神3 【しん はやりがみすりー】 ジャンル ホラーアドベンチャー 対応機種 Nintendo Switchプレイステーション4 開発元 ウィザードソフト 発売元 日本一ソフトウェア 発売日 2021年7月29日 定価 6,980円 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 判定 なし ポイント やっとホラーゲームになったやっと『流行り神』になった 流行り神シリーズ 概要 ストーリー システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 概要 都市伝説をモチーフにした怪奇事件を捜査し、「科学」または「オカルト」の立場を選択しながら物語を読み進めるホラーアドベンチャー『流行り神』シリーズの一作。 前作『真 流行り神2』は前々作『真 流行り神』で指摘された人物の掘り下げ不足や過剰な暴力描写といった問題点を多数解決していたが、途中からホラーゲームではなく、都市伝説の怪異を使ったドタバタコメディと化していった。 制作側はこのことを反省点として挙げており、『3』が制作される場合、『2』で特に恐怖面での評価を得たとされる第二話のテイストが貫かれるとしていた(参照)(*1)。 自社開発だった前作までと異なり、ウィザードソフトへの外注作品になった。スタッフも『2』のプロデューサー・シナリオ原案を務めた新川宗平社長や『2』までのディレクターが不参加、BGM担当者が追加と、制作体制が変化した。 舞台は前作のエンディングで、主人公・紗希と仲間の刹那(せな)が所属する、怪異事件を調べる「とくそう」の元に元捜査一課の纐纈(こうけつ)と新美(にいみ)が所属した後の物語となる。 なお、『2』は第1作をやっていなくてもストーリーにそれほど影響はなかったが、本作では第1作の登場人物が多数関わってくるため、『2』以降につながる第1作のルート「ブラインドマン編」に触れておくのも良いかもしれない(*2)。 ストーリー 第一話「隙間女」とあるマンションで起きた殺人事件は、部屋のあらゆる隙間が塞がれた状態で起きた奇妙なものだった。紗希は事件を捜査する中、自分の部屋で人が入れない隙間から女に覗かれていることに気づく。 第二話「悪魔の人形」紗希は鑑識官からある変死事件について相談される。この変死事件の写真には遺体と西洋人形が写っていたが、現場には人形などなかったという。 第三話「人間シチュー」新美が自宅の風呂で失神していた。新美の住むマンションでは男性の居住者が風呂でシチューのように溶けて死亡する事件が起きており、紗希たちは新美の件と関連する可能性を考えて捜査を始める。 第四話「両面宿儺」ある山で頭が2つ、手足が4つのミイラが発見される。紗希たちは発掘チームと落ち合うが、落盤により調査現場に閉じ込められる。 最終話「死者からのメッセージ」G県で死者を見た人間が死亡する事件が多発する。紗希たちが事件を調べるうち、今度は死者が発火して消滅する事件が発生。2つの事件の関連を探っていく。 番外編「悪魔のメルヘンカルタ」刹那の執事が五感を次々に失っていくという奇妙な事態が発生する。原因が執事のスマートフォンに届いた「悪魔のメルヘンカルタ」の画像であることに気づいた刹那は、画像を送った人物を探し出そうとする。 システム 前作からほぼ変わりなし。勇気のいる選択肢で「カリッジポイント」を消費し、自問自答する「セルフクエスチョン」で考えをまとめ、嘘を操る「ライアーズアート」で対話し、話の中盤で科学ルートとオカルトルートに分かれる。 評価点 改めてのホラーアドベンチャーへの回帰 発売前に語られていた通り、前作で批判されたホラーからの逸脱が排除され、いずれの話も怖がらせることを主軸としたストーリーになっている。 カリッジポイントの最大数が4に減った 使わなそうで使い切りそうな絶妙な数字となっており、緊張感が増した。 人物絵のクオリティの向上 前作まで下手と言われ続けたキャラクターデザインはようやくまともと言えるレベルになった。 スチルで人物と物体の比率がおかしいなどの違和感はややあるが、シリアスなムードのアドベンチャーとしては十分に成立している。 無駄に多かった岐阜県の郷土料理ネタが減った 刹那によるやたらと力の入った郷土料理の解説が激減。 入れ替わるように都市伝説の話題が多数挿入され、ゲームの主題に沿うようになった。 全く無くなったわけではなく事件前の平和な日常パートで少量差し込まれるため、良いアクセントになっている。 ライアーズアート前のつぶやきが削除された 前作では「ライアーズアート…」と呟いてから開始するというまるで必殺技でも出すかのような軽薄さがあったが、それがオミットされ不自然さがなくなった。 賛否両論点 纐纈と新美の扱い 前作であまり出番のなかった2人はメインキャラクターとなったことで大幅に登場頻度が増えた。 またそれによってキャラクターも立ち、人物像がよく見えるようになり魅力のある存在となった。 一方で新美から纐纈への依存性がやたらと際立つようにもなっている。特に纐纈への態度は「尊敬する上司」を超えて「片思いの恋人」にすら見えるものであり、賛否を分けている。 旧シリーズキャラクターの合流 前作では名前だけ登場していた、旧作『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』の霧崎水明と間宮ゆうかが、立ち絵を伴ってストーリーに参加するようになった。 なまじ旧シリーズが伝説化していただけに評判の悪い真シリーズに登場したことを嘆く声はあるが、単純に旧シリーズが活かされていること自体を評価点とする向きもある。 また、見た目や性格も旧作から大きなテコ入れはされておらず、懐かしさを感じさせる。 問題点 引き続き新美の性格に難あり 前作で「エリートだが若干幼稚さの残る性格」というキャラ付けのなされた新美は相変わらずその幼稚さが抜けていない。 「僕」と言いかけて「俺」と言い直す癖や、30歳過ぎの社会人とは思えない刹那への悪態も継続されており、テンポを損ねている。 前述の纐纈への異常な依存心と、この幼稚性とが相まってあまり良い印象を受けづらい設定になっている。 一応、終盤で紗希達への信頼感を示すシーンはあるが、到底挽回できているとは言いづらい。 とはいえ、一応フォローすれば旧シリーズからこうしたステレオタイプなキャラクターの運用はあった。 例えば旧シリーズの相棒枠である「小暮 宗一郎」は極度の怖がりだが、続編が出るごとに怖がりを超えてパニックに陥る描写が多くなり、ストーリー進行を阻害する足手まといになっていった。 その意味では旧作由来の指針であるとはいえる。 科学ルートとオカルトルートがあまり差別化されていない 科学ルートでもオカルト要素が多量に含まれているため、単にオカルトルートの劣化版であり、存在する意味があまりない。 特に最終話の科学ルートでは、明らかなオカルト要素が何の科学的説明もされないまま受け入れられてしまう。 旧作でも「結局科学的に解明できることとできないことが両方起きており、その一面しか見られない」といったシナリオ構成ではあったが、それと比較してバランスが悪く、科学ルートを選んでもオカルトオチに行きたそうな雰囲気が出てしまっている。 第1作のキャラクター相関の拡大解釈 前作『2』同様、『1』に登場した紗希の先輩が本来の描写以上に「かつての大切な相棒」として持ち上げられている。 その上、明らかに前作よりさらに美化されている。第1作で先輩は好感の持てるキャラクターとしては描かれていないので、違和感が強い。 そもそも第1作には先輩よりもよほど相棒らしい描写がなされた人物がいるのに、そちらは前作でも本作でも全く触れられていない。 誤字・脱字・衍字が非常に多い。 1話につき必ず数個あり、没入感を失わせる。 相変わらず存在するカルト組織 引き続きストーリーの根底には怪異を利用するカルト組織が絡んでおり、むしろ前作よりも前面に出ている。 ただでさえオカルト要素が人為的、しかもあまりに現実離れした組織的犯行というのはやる気をなくさせる上、組織の思惑で紗希たちが動かざるを得ないことすらあるのがやるせない気持ちになる。 一応、旧シリーズからこうした「謎の組織」の存在はあったのだが、前作・今作に至ってあまりに露出が増えている。 どれだけ都市伝説の怪異を恐ろしく描いたところで、それを利用する生身の人間が出てきたなら単なる制御可能な凶器と変わらない。そのため都市伝説の雰囲気といまいち合致していない。 キャラクターデザインのミス疑惑 第四話の登場人物である国木田は文章中では50代とされているのに、立ち絵では明らかに20〜30代の見た目であり不自然。 他の中年・老人はそれらしい見た目なので発注ミスと思われるが詳細は謎。比較できる画像はこちら。 総評 2014年の『真』シリーズ始動から7年の時が経過し、3作目にして遂にホラーゲームと呼んで差し支えないものとなった。 あまりにも遅すぎるが、前作で指摘された問題点を確実に潰しているのは良いことだろう。 しかし、まだまだ「科学かオカルトか」というシリーズ最大の特徴が十全に活きているとは言い難い。 また、都市伝説の調理がうまく行っているとは言い切れない面もあるが、それでもホラーアドベンチャーとしては及第点の一作と評価することはできる。 その他の問題点もあるとはいえ、その一部は旧シリーズ由来であり、その意味ではシリーズの軌道修正が実を結んだと言える。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6343.html
真 流行り神2 【しん はやりがみつー】 ジャンル ホラーアドベンチャー 対応機種 プレイステーション4プレイステーション3プレイステーション・ヴィータ 発売・開発元 日本一ソフトウェア 発売日 2016年7月7日 定価 パッケージ / ダウンロード【PS4/PS3】7,344円 / 6,171円【PSV】6,264円 / 5,143円 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 判定 なし ポイント 話が進むごとに薄れる恐怖感キャラクター描写は良好前作の問題点は大分改善 流行り神シリーズ 概要 ストーリー システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 続編について それは、理の境界を蝕む恐怖 概要 都市伝説のような事件を捜査していくホラーアドベンチャー『流行り神』シリーズの一作。 前作『真 流行り神』は以前のシリーズ旧作『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』の良点を完全に廃し、また1つのアドベンチャーゲームとして見ても質の悪いものだったことから大批判を受けた。 制作側はこの点についてインタビューで度々言及しており、本作では「原点回帰を意識した」という。 旧作のシステムを復活させ、シナリオ原案を旧作の第1・2作のシナリオを担当した新川宗平(*1)が担当している(本作のプロデュースも担当)。 レーティングは前作同様CERO Z(18歳以上のみ対象)となっている。 作品の時系列は前作の「ブラインドマン編」から2年後で、舞台は日本一ソフトウェアの所在地である岐阜県がモデルの「G県」に移っている。主人公は続投しているが、他の登場人物は一新されている。 また、寒村が舞台というクローズド・サークルものの趣きが強く、サウンドノベル寄りのシステムだった前作から一転し、独立した事件を捜査する従来のオムニバス形式に戻った。 ストーリー 第一話「●●女」「G県」では、「ヒキコさん」「ベンチの下の女」「カオルさん」「カシマさん」といった都市伝説に符号する怪事件が起きていた。G県警に異動となった主人公・紗希は、巡査の刹那(せな)(*2)とともに事件の捜査に赴く。 第二話「半分こ」G県内で、体を縦半分に切断された中年女性、横半分に切断された女子高校生の遺体が見つかる。紗希と刹那は第1の被害者の娘に母の死を伝えるが、2人は娘に異様なものを感じる。 第三話「TVに映ったアイドルの霊」死亡したアイドルが、翌日の生放送の歌番組に映った。紗希と刹那はアイドル死亡の原因を捜査するが、互いをアイドル殺害犯であると言い合うプロデューサーとトップアイドルの周りで怪異現象が頻発する。 第四話「都庁の秘密」紗希と刹那は慰安旅行中に助けた外国人から、明日都庁で花火が上がるから近づかないようにとの警告を受ける。都庁に爆弾が仕掛けられた可能性を考えて2人は捜査するが、その中で刹那が「都庁ロボ」の設計図を見つける。 最終話「星を見る少女」G県では、少年少女の首吊り自殺が多発していた。その集団自殺の原因であると自称する少女や、彼女の知り合いである少年に出会ったことで、紗希と刹那はG県で暗躍する組織の存在を認識する。 番外編「首なしライダー」以前から刹那が探し続けていた都市伝説の怪人が発見された。刹那は突如家に現れたメイドとともに、怪人の元へ向かう。 システム ほぼ前作と同じなので、そちらも参照。 ストーリーに「超常的なものを信じない科学ルート・信じるオカルトルート」の分岐が復活した。 第四話は、各キャラクターの視点から描かれる「紗希ルート・刹那ルート」に分かれる。内容から考えると、紗希ルートが科学ルート、刹那ルートがオカルトルートに相当すると思われる。 番外編は旧作と同様分岐なし。 自問自答により、その後の展開が変化する「セルフクエスチョン」も復活した。 評価点 前作の問題点が多数改善されている。 前作のキャラクターは主人公も含め全く感情移入のできない存在だったが、本作では前作に比べていずれも描写が丁寧であり、好感の持てるキャラクターとして描かれている。 前作の主人公の先輩はクズもしくは役立たずに過ぎなかったが、本作の相棒は高い行動力と豊富な都市伝説の知識により様々な場面で頼りになる存在となる。 自己中心的な主人公も改善され、第一話の時点でこそ前作の影響でネガティブな面があるが、相棒と共にそれを乗り越えいいコンビとなっていく。また、服装も(当然と言えば当然だが)前作の革ジャン&ミニスカから一転して刑事らしいスーツ姿に。 相手に投げかける選択肢と実際の台詞の不一致が多かった「ライアーズアート」は、選択肢と台詞が一致するようになった。シナリオ上では「前作では主人公が未熟だったため、うまくライアーズアートを使えなかった」「前作での苦い経験で己の未熟さを痛感し、技術の研鑽に努めてきたことで使いこなせるようになった」と理由付けされている。 短かった制限時間は長くなり、雰囲気にあっていなかったハイテンションなBGMは落ち着きのあるものになった。シナリオ最後のライアーズアートのBGMも効果的に使われている。 なお、前作のライアーズアートのBGMも特殊な状況で1度だけ使われるが、その際のライアーズアートはイマイチな結果に終わる。自虐か何かだろうか。 前作ではキャラクターデザインとイベント絵の絵柄が違いすぎるために違和感が凄まじかったが、本作のイベント絵の絵柄は比較的キャラクターデザインに近くなった。キャラクターデザイナー自体、あまり絵が上手くないというのは変わっていないが。 今回は複数の絵師がキャラクターデザイナーの絵柄を真似て描いているのだが、これによる新たな疑問点が指摘される。これについてはキャラクターデザインとともに後記問題点にて記す。 用語のデータベースは総数は前作と変わらないものの、個々が濃密になっている。 前作は全編に渡って必要以上に暴力的・猟奇的な描写が散見されたが、本作ではそのような描写は適切な箇所で行われるようになった。具体的に言うと、ほぼ第二話に集中している。 第二話は犯人の不気味さなどにより、恐怖感は本作随一である。また、序盤のある場面は直前の演出とあいまって怖い点として挙げられることが多い。また、CERO Zに相当する残虐表現は、ほぼ第二話に集中している。 賛否両論点 第二話までは前作と比べれば『流行り神』らしいと言える内容なのだが、第三話以降は都市伝説もホラーも薄くなっていく。ただ、ホラー抜きでも内容自体を評価する声はある。 + 各話のネタバレ 第一話のオカルトルートでは後半、突然クローンなどという明らかに浮いている設定が出てくる。しかも、これが噂ではなく実際にストーリーに盛りこまれてくるので、初見は呆気にとられてしまうユーザーも多い。しかし、第三話以後のストーリーの酷さの為に、プレイ後はあまり印象に残らないユーザーも多い。 第三話は都市伝説無関係で、ホラーと言える描写もほとんどない。オカルトルートで「悪霊を吸い込む掃除機」というおふざけのようなアイテムが出てきたり、推理ものなのに「被害者の幽霊と話して解決」等と、どこか外した感がある。 事件の真相自体は悲しく、美しいと受け取れるものである。 最終話では都市伝説は序盤にちょっと出てくるだけで、以後は科学ルートは超能力もの、オカルトルートは魔法少女ものと化す。強力なマインドコントロールや、時間を巻き戻すなどやりたい放題。それを行う人物たちも『流行り神』の世界観からかけ離れたキャラクターデザインであり、浮いている。 「ループもの」の熱い展開やライバルの協力など見どころはある。 番外編は都市伝説の存在が大きく扱われているものの、行われるのはバイク同士の追走劇である。 内容自体は刹那の過去を掘り下げたもので、これまでの話で彼を好きになれていた人にとっては良い話となっている。 ただし、最終的には頭が悪く言動も気持ち悪い上にストーリー上何の存在意義もないパートナーに台無しにされてしまう。 G県(岐阜県)の郷土料理の話題が何度も出てくる。時に、ホラーよりこちらの方が力が入っていると言われるほど。「飯テロ」として面白がられることもあれば、全体的に軽めな雰囲気を更に軽くしているとの指摘もある。 ライアーズアート使用時に主人公が「ライアーズアート…」と呟くようになった。まるで「必殺技発動時の決め台詞」のようであり、言いようのない寒さを覚える。 他の登場人物からも「ライアーズアートか、興味深いものを見せてもらった」といったセリフが有るが、主人公は普段から自分の心理テクニックに名前を付けて周囲に吹聴しているのだろうか? また、ライアーズアートは「カマをかけてボロを出させる」「相手の冷静さを奪うためにわざと侮辱する」「語句への反応から相手の本音を推測する」といったものなのだが、そういうテクニックの使い手が自ら自分はいつもそういうことをする者ですとバラしていては、他人の口が固くなってしまうだけである。主人公の判断力に疑問が残る。 作中に「ライアーズアートは心理学を応用したもの」という旨の会話が有り、現実の心理学にも「ドアインザフェイス」といった近いテイストの用語が有るが、勿論使う時に技名を唱えたりはしない。 前作では明確にされなかったが、本作で旧作(『真』シリーズ以前)と同じ世界が舞台であることが明らかとなり、旧作の登場人物が重要な役柄で登場する(*3)。 この人物の登場を喜ぶファンもいるが、前作の出来により真シリーズに良い感情を持っていないファンもおり、旧作と絡めたこと自体に不満を持たれてもいる。 問題点 キャラクター性は前作に比べると基本的に好評だが、それは酷評された前作という比較対象を立てての評価であり、今作のみの評価となると下記のような問題点が指摘される。 警部補の新美心太朗はステレオタイプな「エリートだが若干幼稚さの残る性格」として描かれており、「"僕"と言いかけて"俺"と言い直す」シーンが何度も繰り返される。また32歳の警部補なのに7歳も年下の平巡査である刹那と無闇に煽り合う場面も多く、シリアスな空気を阻害している。本作におけるオカルト否定派であるが、旧作のオカルト否定派のように「こういう理由でオカルトは有り得ない」と論理的に否定するのではなく、理由もなくただオカルトは有り得ないと喚くだけなので不快感が強い。ただし魅力的な役回りをする場面も有るので、不快一辺倒のキャラというわけではない。 科捜研所長の如月蜜子は旧作の登場人物である霧崎水明(オカルトに造詣が深い)、式部人見(科学的に物事を考える)、犬童蘭子(特殊能力者)の全てを兼ね備えていると公式に言及されている通り、科学・オカルトの知識が豊富で、降霊などの特殊能力も持つ。これらの能力で不可能事に見える問題も簡単に解決してしまう為、主人公たちはいらないのではと思わせられる。 ゲーム全体の雰囲気がオカルト寄り。 全体的に科学ルートの出来が悪い。オカルト事件を科学的見地から捜査していくが、どの話もオカルトルート前提であるかのように進み、結局謎だらけのまま終わってしまう。 旧作での基本的な構造は、オカルトルートで事件の根本にある都市伝説や怪異の正体が考察され、科学ルートでは事件関係者の人間関係や確執が浮かび上がる、それらの情報を合わせて見る事により「何故この事件はここまで大きく凄惨な事になってしまったのか?」という全貌が明らかになる造りとなっていた。少なくとも製作者の用意した「真相」はある程度明確にされていた(プレイヤーがそれに納得出来るかどうかは別にして)。 そういう謎だらけのものこそが都市伝説と言うものだが、本作では最初から真相を何も考えていないのではないかというくらい、理解不能なものが多い。 第一話の科学ルートの推理ロジックが端的な例で、「事件の現実的な解釈」ではなく「科学的には現代でも可能なのかもしれないが現実的じゃない」ような用語が正答になっている。 メインと言えるキャラクターは5人いるが、そのうち3人は科学・オカルトの両方に柔軟に対応し、残りの2人はオカルト否定派だが活躍が少なめ。このことも雰囲気がオカルト寄りであることに拍車をかけている。 旧作はルートによって真相が大きく変わっていたが、本作は第四話を除いて科学ルートもオカルトルートもほぼ同じであり、ひねりがない。特に第三話は全く同じと言っていいほどに内容に変化がない。 年配のキャラクターなどは容姿に過度な特徴がつけられており不気味。「オッサンキャラが生理的に気持ち悪い」などと批評される事もある。 全体的に雰囲気が明るめ・軽めで、コミカルなシーンが多い。ホラーを求めていると拍子抜けする。 序盤において、主人公が前作の先輩のことを相棒として回想する場面が多々あるが、先輩は主人公とは一緒にいる時間が多かっただけで特に相棒としての描写はなかったため、違和感がある。 カリッジポイントの意味が薄い。 ライアーズアート後に回復する仕様のせいで存在価値が薄い。前作から継続している問題であり、本作ではシナリオによって初期値を少なくするという対策がなされたが焼け石に水。 カリッジポイントを消費する選択肢が「 "物語が進行" か "バッドエンド" のどちらか」ばかりで、「どちらを選んでも物語は進行するが、ある程度内容が変わる」というものがほとんどない。結局正解の選択肢を選ばなければならないので、このシステムを搭載している意味がない。 第四話の存在そのもの。他の話は好意的・批判的意見のどちらもあるが、第四話はほぼ批判一色である。 + 第四話ネタバレ 第四話は都市伝説を題材としてはいるものの、ホラーではなくコメディ全開。 紗希ルートはロボットアニメのパロディギャグが詰め込まれている。紗希はその状況を夢と信じ、現実ではないと否定し続けるため、プレイヤーは話に乗り切れない。ギャグ自体も滑っている。本筋と無関係なロボットバトルのディテールを延々と描写されるので、元ネタを知らないプレイヤーにとっては苦痛以外の何物でもない。最初は変な展開自体を面白く思えても、確実にウンザリする長さ。 刹那ルートは紗希ルートに比べればホラーと言えるが、「ジャンピングばばあ、紫ばばあ、ターボばばあといった都市伝説の老婆の波状攻撃を受ける」という状況は笑わせに来ているとしか思えない。 第四話という異様な話自体が最終話に出てくる能力に関わってくるので、第四話は必要な話ではあるのだが、あまりの異質ぶりには目を疑う。「こういうのは"おまけシナリオ"でやるべき」という意見が大勢。 ゲームを進めると、本作の都市伝説が別に怖いものではないことが分かってしまう。 + ストーリーの根幹に関わるネタバレ 第三話を除く全ての話の事件は、怪異の力で世界征服を目論むカルト組織が起こしている。これでは怖いのは都市伝説ではなくカルト組織である。 本作中では比較的評価の高い第二話には全く関わっている様子がないのに、ゲームを進めると関連していることが分かる。何故関連付けてしまったのか。 そもそも、「怪異の力で世界征服を目論むカルト組織」というのが意味不明である。せめて、「SCP財団」のような怪異を収容する組織であれば世界観に合っているのだが…。 総評 「原点回帰」を謳っていたが、蓋を開けてみれば単に科学・オカルトの分岐が復活しただけであった。 酷評された前作だが、前作ではおまけ的な話を除いて一応ホラーものをやっていたことを考えると、途中からホラーものではなくなっていく本作は、ホラーアドベンチャーとしては前作より酷いと言える。 ただ、ほぼ問題点しかなかった前作に比べれば、それらの問題点を多数改善した本作は遥かに良くなっている。好感の持てるキャラクターや、ホラーものではなくなる第三話以降の展開をどう捉えるかで評価は変わってくるだろう。 その後の展開 2019年7月18日にSwitchでカップリング移植『真 流行り神1・2パック』が発売された。 続編について 本作発売前の時点で続編の発売が発表されており、本作が前作の約3万5000本を越える売上を出せばプロジェクトがスタートするとされているが、本作の売上は1万2000本程度にとどまっており(*4)、続編の開発は絶望視されていた。 しかし、日本一ソフトウェアの新川社長は発売後の公式インタビューで「期待に応えられなかったからこそ、これらを踏まえた“3”を作りたいですね。」とコメントしている。 その後、2021年7月29日にその続編である『真 流行り神3』がPS4/Switchで発売された。ストーリーは『2』のエンディングから直接続く物語となっており、登場人物も続投している。また、従来のカットインに加え一枚絵が動くという新たな演出が追加されている。