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1863年、ボン出身で、当時ロンドンのドイツ人病院で働いていたウエーバー(Herman David Weber, 1823-1918)が、中脳出血による眼筋麻痺と交代性片麻痺の52歳男性の1例を報告(Med Chir Trans)。 1879年、ウイーン大のノトナーゲル(Carl Wilhelm Hermann Nothnagel, 1841-1905)が、四丘体腫瘍による平衡障害と眼球運動障害を著作に記載。 1883年、パリノー(Henri Parinaud, 1844-1905)が、両眼の「共同運動」の概念を論じ、垂直注視麻痺の3例報告でいずれも輻輳障害を伴っていたと報告します(Arch Neurol, Paris)。 (この人はシャルコーのサルペトリエールに招かれた眼科医です。) しかし1903年にロシアのvon Kornilowが垂直注視麻痺に輻輳障害を合併しやすいわけではない、と否定します(Deutsche Z Nervenheilk)。 以後ドイツやアメリカの教科書では、パリノー症候群とは、垂直注視の障害だけでそう呼んだり、上方注視麻痺だけだったり、対光反射消失も含めたり、ぐちゃぐちゃになりました。 現在では垂直注視の中枢は、1982年にチューリッヒ大のButtner-EnneverらがriMLFだとしています(Brain)。輻輳の中枢はまだ不明のようです。 1888年、ウイーン大のベネディクト(Moritz Benedikt, 1835-1920)が、動眼神経麻痺と対側上下肢の振戦を伴う片麻痺を呈する3例を報告、中脳に病巣を発見(Wiener Med Wochenschr)。 1893年にシャルコーが同様の症例をサルペトリエールに発見、これにベネディクトの名をつけてたたえました。 この症候群の振戦は赤核振戦であると指摘したのは1904年のHolmes(Brain)とDenny-Brown(1961年の著書)です。 1912年、サルペトリエールのクロード(Henri Charles Jules Claude, 1869-1945)、右動眼神経麻痺と左小脳性失調のペンキ屋の症例報告。 剖検では右中脳の病巣で、上小脳脚交叉より上の病巣のために病巣の反対側の小脳性失調が見られたのでした(Rev Neurol)。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
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更新日時 2013-04-15 14 11 52 (Mon) 問題111 交代性片麻痺って病側の脳神経症状+対側の片麻痺ですよね。ということは、 全部交代性片麻痺の起こる疾患としてよいの? 中脳が障害されるWeber症候群、Benedikt症候群、 橋が障害されるFoville症候群、Millard-Gubler症候群、 延髄が障害されるDejerine症候群、Wallenberg症候群 +... 解答 解答 中脳が障害される○Weber症候群、○Benedikt症候群、 橋が障害される○Foville症候群、○Millard-Gubler症候群、 延髄が障害される○Dejerine症候群、×Wallenberg症候群 解説 脳幹病巣により障害側の脳神経麻痺などと対側の片麻痺が起こるものはかつて「交代性」片麻痺と呼ばれていた。 神経学用語集改訂第2版(1993)ではこれを「交叉性」片麻痺と呼ぶことにした。 本によっては延髄錐体交叉以下のものを交叉性、それより上を交代性と書いてある。 上交叉性片麻痺(ウェーバー症候群、ベネディクト症候群),中交叉性片麻痺(ミヤール-ギュブレ症候群,フォヴィル症候群,レーモン-セスタン症候群),下交叉性片麻痺(デジュリン症候群,バビンスキー-ナジョット症候群)がある。 ベネディクトは、記載してない本が多いが、上交叉性片麻痺で良いようだ。 (1)上交叉性片麻痺 ①ウェーバー症候群は中脳腹内側病巣で同側動眼神経麻痺と対側片麻痺, ②Benedikt症候群は中脳腹内側病巣+赤核病巣で、同側動眼神経麻痺+対側上下肢の振戦+対側の片麻痺 (2)中交叉性片麻痺 ①フォヴィル症候群が橋下部背側病巣で同側顔面神経麻痺,注視麻痺と対側片麻痺, ②ミヤール-ギュブレ症候群が橋下部腹側病巣で同側顔面神経麻痺(時に外転神経麻痺)と対側片麻痺, ③レーモン-セスタン症候群が橋上部背側病巣で同側の運動失調,注視麻痺と対側片麻痺, (3)下交代性片麻痺 ①デジュリン症候群が延髄内側病巣で同側舌下神経麻痺と対側片麻痺, ②バビンスキー-ナジョット症候群が延髄半側病巣で同側顔面温痛覚鈍麻,舌咽・迷走神経不全麻痺,小脳性運動失調などと対側片麻痺 Benedictは、ここにも載っていた。 1888年、ウイーン大のベネディクト(Moritz Benedikt, 1835-1920)が、 動眼神経麻痺と対側上下肢の振戦を伴う片麻痺を呈する3例を報告、 中脳に病巣を発見(Wiener Med Wochenschr)。 1893年にシャルコーが同様の症例をサルペトリエールに発見、 これにベネディクトの名をつけてたたえました。 この症候群の振戦は赤核振戦であると指摘したのは1904年のHolmes(Brain)とDenny-Brown(1961年の著書)です。 http //www42.atwiki.jp/galeos/m/pages/225.html?guid=on http //www.nurs.or.jp/~academy/igaku/n/n445.htm Millard-Gubler症候群(ミヤール・ギュブレ症候群):橋腹側の障害で,病巣側の顔面神経と外転神経の麻痺に加えて反対側の片麻痺をきたしもの Wallenberg症候群は延髄外側障害で、片麻痺は認めない。 四肢への運動ニューロンは全て脳幹では腹側を通るが、ワレンベルグ症候群の病巣は背外側にあり、 錐体路が障害されないからである。 障害部 脳神経の障害 症状 代表的症候群 …………………………………………………………………………………… 中脳 Ⅲ、Ⅳ 内転筋の麻痺 ○Weber症候群(ウェーバー症候群) 散瞳 ○Benedikt症候群(ベネディクト症候群) 眼瞼下垂 ) MLF症候群(MLF症候群) …………………………………………………………………………………… 橋 Ⅴ、Ⅵ、Ⅶ、Ⅷ 顔面の筋麻痺 ) MLF症候群(MLF症候群) 外転筋の麻痺 ○Millard-Gubler症候群 ○Foville症候群 …………………………………………………………………………………… 延髄 Ⅸ、Ⅹ、ⅩⅠ、ⅩⅡ嚥下障害 ) Wallenberg症候群 構語障害 ) 〃 同側舌下神経麻痺 ○Dejerine症候群 ○は交代性片麻痺をきたす疾患 問題112 進行性核上性麻痺(PSP)とは、核上とか核性とか、そもそも言葉の意味が不明過ぎる 中枢性なのか脊髄以下の疾患なのか +... 解答 PSPは、定義からいって核上性、中枢性。 解説 眼球運動障害に着目したカナダの医学生が、1964年に、 目を動かす神経核より上位の神経に障害があるという意味で、PSPと命名した。 海外の医学生優秀だな それに比べ俺たちは… 核上性麻痺:核より上の一次ニューロンの障害によって起こる麻痺 核性麻痺: 神経細胞の核を含む、二次ニューロンの障害による麻痺。 と思う。 進行性核上性麻痺(PSP progressive supranuclea palsy :Steele-Richardson-Olszewski症候群) パーキンソン症状と認知症を主症状とする疾患で、垂直性核上性眼球運動障害を伴うことが特徴である。 概念:大脳基底核・脳幹を侵す多系統的変性疾患である。 病理:中脳から橋にかけての被蓋部の強い萎縮が特徴である。 また、脳幹の神経細胞内に神経原線維変化を広範に認める。タウ陽性のtuft-shaped astrocyteは本症に特徴的である。 疫学:50歳以降、50~70歳代の男性に好発。 臨床像 (1)項筋の緊張亢進:頭部背屈(項部ジストニー) (2)核上性外眼筋麻痺(下方注視障害=垂直方向特に下方への眼球運動制限。末期には水平運動も障害) このため階段を下りることが難しくなる。 (3)パーキンソン症状:筋強剛、動作緩徐 *振戦はまれ:後方への転倒傾向が特徴(歩行障害) (4)精神障害:皮質下性痴呆 (5)偽性球麻痺:構音障害 ※頭部MRIでは中脳被蓋部の萎縮が強く矢状断像ではハチドリに似た所見(humming bird sign) ※SPECT:前頭葉の血流低下 ※小脳症状は目立たない。 治療及び経過 L-dopa、ジアゼパムにて、Parkinson様症状(筋強剛)、項部ジストニーは多少改善するが、進行性で数年以内に寝たきりとなり、感染症、衰弱などで死亡する。 問題113 進行性核上性麻痺(PSP)でみられるものを3つ選べ。 1.L-ドーパが著効する。 2.初期から高度の自律神経障害がみられる。 3.下方視が障害される。 4.構音・嚥下障害がみられる。 5.Parkinson様の症状がみられる。 +... 解答 正解:345 解説 1と2があったらPSPじゃない(除外診断) たぶん臨床問題で出るから3と5は絶対覚えておくことにする パーキンソン病は前屈姿勢 進行性核上性麻痺は後屈姿勢 とはよく言うものの、ただでさえ下方注視麻痺なのに後屈したら視野めっちゃ狭まるやん 筋緊張亢進あり--PSPの項部ジストニーですね。新できった神経の項部ジストニーの絵が忘れられません MTM予想問題。(106回)パーキンソニズムを来す疾患で進行性核上性麻痺はまだ出てないので要チェック!←的中!!。106回出題された 問題 問題114 一応、交代性片麻痺をかすった出題。 これも必修問題で正答率が51.0% 36歳の男性。急に出現した頭痛と右眼瞼下垂とを主訴に来院した。意識は清明。 右瞳孔は左より大きく対光反射は消失している。最も考えられるのはどれか。 a片頭痛 b脳梗塞 c脳出血 d緊張型頭痛 eくも膜下出血 専門医試験の口頭試問でも出題。 ←動眼神経麻痺+対光反射消失で考えられる疾患は?と +... 解答 正解:e 専門医試験では (1)IC-PC動脈瘤の増大 (2)IC-PC動脈瘤によるくも膜下出血、 (3)脳内占拠性病変によるテント切痕ヘルニアと解答する。 (注:糖尿病による動眼神経麻痺では対光反射は消失しない) 解説 右眼瞼下垂、右散瞳、対光反射消失→右動眼神経麻痺 動眼神経麻痺に急に出現した頭痛を伴う疾患は、IC-PC脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血。 IC-PC動脈瘤が大きくなると、付近にある動眼神経を圧迫して、動眼神経麻痺を来す。 急に出現した頭痛が認められるので、くも膜下出血を来している。 ×b動眼神経麻痺をきたす脳梗塞は中脳のWeber症候群であるが、この場合は交代性片麻痺となるから左片麻痺をともなうはず。 ×c脳出血では動眼神経麻痺はきたしにくい。中脳出血の可能性はあるが、この場合は意識障害など重篤な状態に陥るはず。 内頚動脈・後交通動脈分岐部動脈瘤(IC-PC aneurysm ①瞳孔散大、対光反射消失し、 (第Ⅲ脳神経麻痺) ついで、外眼筋の障害(眼瞼下垂、複視)が出現し、(第Ⅲ脳神経麻痺) ②脳動脈造影にて、IC-PCに血管より突出した腫瘤がみとめられたとき、 →IC-PC aneurysm と診断する。 動眼神経麻痺を引き起こす脳動脈瘤を考える。動眼神経は中脳腹側より末梢に向かう。 その経路は後大脳動脈と上小脳動脈の間を通り、さらに後交通動脈の下方、内頚動脈の外側を通り 上眼窩裂にはいる。 したがって動眼神経麻痺を引き起こす脳動脈瘤は、 ①内頚動脈・後交連動脈分岐部動脈瘤 ②脳底動脈・上小脳動脈分岐部動脈瘤となる。 テント切痕ヘルニアもある。 105E30 および106C18に類題。 脳内占拠性病変による脳ヘルニア 動眼神経麻痺はテント切痕ヘルニアですね。 それゆえに中脳が圧迫されている! 問題115 101F53 動眼神経麻痺をきたしやすいのはどれか? a内頚動脈瘤 b椎骨動脈瘤 c前大脳動脈瘤 d前交通動脈瘤 e中大脳動脈瘤 +... 解答 正解:a 解説 ○a動眼神経麻痺は、動脈瘤では、内頚動脈・後交通動脈分岐部動脈瘤(IC-PC aneurysm)で見られる。 中脳の大脳脚の脇からでた神経線維は、→脳幹の腹側→後大脳動脈と上小脳動脈の間→内頚動脈のすぐ外側 →拡大した動脈瘤で同神経が圧迫される→動眼神経麻痺を起こす。 破裂してくも膜下出血を起こす前に動眼神経麻痺が初発症状となることがあるため、眼瞼下垂や瞳孔散瞳に注意する。 動眼神経麻痺の画像 41番目参照(CTRLを押しながら左クリックすると別画面で出る) http //image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2 ei=UTF-8 p=%E5%8B%95%E7%9C%BC%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%BA%BB%E7%97%BA#mode%3Ddetail%26index%3D40%26st%3D1510 動眼神経麻痺では、散瞳が先行するとされている。 散瞳している脳動脈瘤は破裂の危険性が高いので、 外来で診察したら、即入院させる。 問題116 Fisher症候群のTriasと治療は? +... 解答 正解: ①Trias 眼球運動麻痺・運動失調・深部反射消失 ②治療:血漿交換療法または免疫グロブリン大量療法(intravenous immunoglobulin; IVIG) (ステロイド単独投与はだめ) 解説 ギラン・バレー症候群GBS(Fisher症候群)フィッシャー症候群治療法、またエビデンス GBS症候群の診断のポイント 【1】急性に発症する末梢神経障害で、四肢の筋力低下を主症状とし四肢の深部反射は消失ないしは減弱する。 【2】発症の1~3週間前に感染があることが多く,発症後4週間以内に症状はピークに達する。 【3】末梢神経伝導検査で脱髄あるいは軸索障害がみられる。 【4】約6割の急性期血中にIgG抗ガングリオシド抗体がみられる。 【5】髄液で蛋白細胞乖離がみられる。 Fisher症候群はGuillain-Barre症候群(GBS)の亜型であり, 眼球運動麻痺・運動失調・深部反射消失が三徴である。 経過や髄液所見はGBSと同様であるが,四肢の筋力低下はないか軽微なものにとどまる。 IgG抗GQ1b抗体が9割程度の陽性率でみられることが特徴である。 Fisher症候群ではガングリオシド抗体のなかでも抗GQ1b抗体が検出されることが多い. 抗GQ1b抗体は外眼筋麻痺を伴う Guillain-Barre症候群でも検出されることがあり, 同抗体は動眼神経,滑車神経,外転神経の髄外部に結合しやすいのではないかと考えられている. 治療 なるべく早期に血漿交換療法または免疫グロブリン大量療法(intravenous immunoglobulin; IVIG)を施行する. 血漿交換療法は速やかに病因物質(抗ガングリオシド抗体など)を除去することができ, 単純血漿交換療法の有効性は大規模臨床試験で証明されているが,患者に侵襲があるため, 最近では IVIG を用いることが多い. IVIG がなぜ効果があるのか仮説がいくつかあるが,明らかではない. IVIG の効果は単純血漿交換療法と同等という大規模臨床試験の結果も出ている. ステロイド単独投与の有効性は否定されている。
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脳血管の閉塞部位と臨床症状 動脈名 閉塞部位 病巣側 反対側 視野 その他 前大脳動脈 完全閉塞(一側閉塞では必ずしも発症しない) 1.顔を含む片麻痺(下肢に強い)2.下肢の皮質性感覚障害 1.尿失禁? 2.歩行失行、左運動失行、3.把握反射?, 吸引反射? 4.記憶喪失, 精神障害 5.無動無言症 6.一過性失語 Heubner動脈(内側線状体動脈) 1.下顔面,舌, 上肢(特に近位部の麻痺)2.筋硬直?が著明3.不随意運動 Heubner動脈より末梢 1.下肢,特に遠位部の麻痺2.下肢の皮質性感覚障害 動脈名 閉塞部位 病巣側 反対側 視野 その他 中大脳動脈 完全閉塞(中大脳動脈と内頸動脈閉塞は臨床症状は似ている。★があるときは内頸動脈閉塞を疑う) ★一過性の視力障害が前駆する 1.顔面、舌を含めた片麻痺(回復期には上肢に麻痺が強い)2.皮質性感覚障害 同名半盲?、同名下部四半盲 1.意識障害?2.優位半球障害では失語(運動性?,感覚性?)Gerstmann症候群?失行?,失認?4.病巣と反対側への注視麻痺?, 共同偏視? 外側線状体動脈 1.顔,舌を含む片麻痺(上肢に強い)2.感覚障害 同名半盲? 1.意識障害(軽い)2.優位側では運動失語を伴うことあり 動脈名 閉塞部位 病巣側 反対側 視野 その他 全脈絡叢動脈 1.顔を含む片麻痺2.半身の感覚鈍麻 同名半盲?, 同名上部四半盲 MCA閉塞と似ているが,優位側でも失語は起こさない 動脈名 閉塞部位 病巣側 反対側 視野 その他 後大脳動脈 皮質枝 同名半盲?, 同名上部四半盲 1. 優位側では失読症?,視覚失認? 2.両側障害では皮質盲?3.記銘力障害? 深部枝1.視床膝動脈(視床症候群?, Dejerine-Roussy症候群?) 1.半身の感覚鈍麻(特に深部感覚の高度な障害)2.自発痛?, 異常感覚? Hyperpathia3.不全片麻痺4.運動失調?(上肢の企図振戦?)5.不随意運動(舞踏病様?, アテトーゼ様 アテトーゼ様不随意運動?) 深部枝2.視床貫通枝?または傍正中動脈?(脳底動脈上部からの枝) 動眼神経麻痺?(A)(眼瞼下垂?, 斜視?, 散瞳?) 1.小脳失調?(B)2.片麻痺(C)3.舞踏病様不随意運動?(D)4.半身の深部感覚障害?) 1.Claude症候群?(A+B)2.Weber症候群?(A+C)3.Benedikt症候群?4.ヘミバリスムス(ルイ体?)5.Parinaud症候群?脳脚幻覚症?7.中脳?上部の広汎な梗塞では昏睡?, 除脳硬直? 深部枝3.内包後脚?への枝 1.顔を含む片麻痺2.半身感覚障害 同名半盲? retrolenticular capsule syndrome? 動脈名 閉塞部位 病巣側 反対側 視野 その他 脳底動脈 橋上部内側脳底動脈上部の傍正中枝 1.核間性眼筋麻痺?2.ミオクローヌス?様症状(口蓋?, 咽頭?, 声帯?, 呼吸器, 顔面?, 眼筋? )小脳失調? 1.顔を含む片麻痺2.まれに触覚, 振動覚, 位置覚の障害 橋上部内側上小脳動脈? 1.小脳失調?(A)2.Horner症候群?3.病側への注視麻痺? 2.顔を含む半身の痛?・温覚障害?(C)下肢優位の触覚?,振動覚?, 位置覚障害?(上肢,顔面では解離性感覚脱失) br3.難聴? 1.めまい?, 嘔気・嘔吐?2.眼振?(水平?, 垂直?)4.斜偏視?Raymond-Cestan症候群?(A+B+C+D+病側不随意運動+(反対側片麻痺)) 橋中部内側脳底動脈中央部の傍正中枝 小脳失調?(両側性に障害された時,明瞭になる) 1.顔を含む片麻痺2.半身の触覚?,振動覚?,位置覚?の障害(種々であり,また一過性) 橋中部外側単周回動脈? 1.小脳失調?(A)2.咬筋麻痺?(B)3.顔面知覚麻痺(C)4.Horner症候群?5病側への注視麻痺? 半身の解離性感覚障害(D) Marie-Foix症候群?(A+B+C+D+(反対側片麻痺)) 橋下部内側傍正中枝 1.病側への注視麻痺?(輻輳反射?は存在)外側視時の複視?3.小脳失調? 1.顔を含む片麻痺2.片麻痺と病巣側の顔面?・外転神経麻痺?(Millard-Gubler症候群?)片麻痺と病巣側への注視麻痺?, 病側顔面?,外転神経麻痺?(Foville症候群?) 1.眼振?2.片麻痺,病側の顔面痙攣?(Brissaud症候群?) 橋下部外側前下小脳動脈 1.末梢性顔面神経麻痺?(A)2.病側への注視麻痺?3.難聴?,耳鳴?(C)4.小脳失調?5.Horner症候群?6.顔の感覚鈍麻(D)(普通は起こらない) 半身の解離性感覚障害?(病側A,B,C,Dを伴うもの-Gasperini症候群?) 1.回転性めまい?, 嘔気・嘔吐?2.眼振?(水平?, 垂直?)3.斜偏視? 橋下部(内側+外側)前下小脳動脈 橋下部内側の症状+橋下部外側の症状 橋下部内側の症状+橋下部外側の症状 動脈名 閉塞部位 病巣側 反対側 視野 その他 椎骨・脳底動脈 延髄内側1.椎骨動脈?またはその分枝2.前脊髄動脈?分枝3.脳底動脈?下部の分枝 舌の萎縮?・麻痺(A) 2.片麻痺(顔は含まない, 上肢に強い)(B)(Jackson症候群?A+B)2.上半身の触覚?・深部感覚障害?(C)(Dejerine症候群?A+B+C) 1.前脊髄動脈?傍正中枝閉塞では病側の上肢, 対側の下肢に麻痺をおこす(交差性片麻痺?)2.時に四肢麻痺 延髄外側(Wallenberg症候群?)1.後下小脳動脈?(普通は椎骨動脈?より分枝)2.椎骨動脈?またはその分枝3.脳底動脈?下部の分枝 1.小脳失調?(病側へ倒れる)2.顔面のしびれ感,解離性感覚障害?3.Horner症候群?4.軟口蓋麻痺?,咽頭反射?消失(A)5.味覚障害?6.半身のしびれ感7.吃逆? 半身の解離性感覚障害?(Wallenberg症候群?に片麻痺を伴う時にはBabinski-Nageotte症候群?) 1.回転性めまい?,頭痛?,嘔気・嘔吐?で突発2.眼振?3.Avellis症候群(A+B+C+対側の片麻痺)5.Schmidt症候群?(A+C+病側副神経麻痺?+対側片麻痺) 主幹部閉塞 回転性めまい?,嘔気?で発症, 昏睡?, 弛緩性四肢麻痺?, 球麻痺?, 除脳硬直?(特に疼痛刺激で), 共同偏視?, 斜偏視?,瞳孔不同?, 縮瞳?, 発熱?, 血圧上昇?等を示し、早期に死亡(閉塞が完全でない場合は症状はさまざま) 病側と同様 脳室出血?と診断されることもある。 動脈名 閉塞部位 病巣側 反対側 視野 その他
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Parinaud syndrome 上丘障害により眼球の垂直方向への共同運動障害(垂直注視麻痺)と輻輳運動麻痺 左右眼球の垂直方向の運動を制御する前線基地が中脳の上丘にある(動眼神経核の近くにあったほうがよさげだからね) 上丘が障害されると両眼とも垂直運動ができなくなる。(ただし、上方への運動のほうが強く障害される) また、この近くには輻輳に関する中継地点があるらしく、多くの場合に、輻輳障害も併発する 上丘を侵す疾患としては、松果体腫瘍や血管障害 眼球の位置は正中なので注意
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A 脳出血,くも膜下出血 備考 アミロイドアンギオパシー 102I13 脳出血で四肢麻痺をきたす可能性があるのはどれか。 a 橋出血 b 被殼出血 c 視床出血 d 小脳出血 e 尾状核出血 ○ a × b × c × d × e 正解 a 99G42 55歳の男性。歩道を歩行中に突然右上下肢に脱力が生じ,思うように言葉がしゃべれなくなったため,救急車で搬送された。10年前から会社の健診で高血圧症,高脂血症および心房細動を指摘されていたが,特に薬物治療を受けていなかった。来院時の意識はJCSでⅡ-10。身長 160cm,体重 76kg。体温 36.8℃,呼吸数 18/分。脈拍 96/分不整。血圧 180/100mmHg。皮膚色は正常。貧血と黄疸とはない。胸部でラ音を聴取しない。腹部は平坦で,肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。右片麻痺と失語とを認める。頭部単純CTで左被殻部に径2cmの高吸収域を認めたため,緊急入院した。血液所見:赤血球 460万,Hb 120g/dl,白血球 6200,血小板 23万。血清生化学所見:総蛋白 6.5g/dl,アルブミン 4.4g/dl,尿素窒素 18mg/dl,クレアチニン 0.9mg/dl,総コレステロール 290mg/dl,トリグリセライド 180mg/dl,AST 26単位,ALT 20単位,Na 139mEq/l,K 4.1mEq/l。入院から3日間,絶食と安静とを保ち経過を観察した。意識は清明になった。右片麻痺と失語症との程度は入院時に比べて変化していない。第2,3病日の血圧は130~140/80~90mmHgで推移している。 この時点での治療として最も適切なのはどれか。 a 血腫除去術を行う。 b 抗凝固療法を開始する。 c 降圧薬を開始する。 d 高脂血症治療薬を開始する。 e リハビリテーションを開始する。 × a × b × c × d ○ e 正解 e 診断 高血圧性の左被殼出血
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脳卒中後遺症めまい 脳卒中の発作後は血管が堅くなって、脳血流量が少なくなってる上に血圧変動など によるわずかな血流減少の影響が大きくでること。 その少ない血流から多くの酸素を取り込むために赤血球が多くなり、血液の粘度が 高くなってまた血流が滞りやすくめまいがおきやすいものです。 「脳梗塞」や「脳出血」が起こると、小脳や脳幹(のうかん)に十分な血液が運ばれず、働きが異常となり、めまいが起こります。 首から脳へとつながる椎骨(ついこつ)動脈と脳底(のうてい)動脈の血液が不足すると、脳に十分な血液が運ばれず、めまいが起こります。これは、「椎骨脳底動脈循環不全(ついこつのうていどうみゃくじゅんかんふぜん)」という病気です。 3. 2. 垂直注視麻痺 垂直注視中枢は中脳の動眼神経核近傍にある。側方注視は外転神経と動眼神経を共同させる必要があるが、垂直注視は動眼神経のみで可能である。垂直注視中枢の障害はパリノー症候群である。この付近には輻輳反射の中枢もあると考えられており、多くの場合は輻輳もできなくなる。その他の垂直注視麻痺をおこす疾患としては視床出血や進行性核上性麻痺が知られている。視床出血では血腫が中脳の垂直注視中枢を圧迫するために病巣側で眼球が下方偏位する。 次に多い視床出血では左右とも内下方を向きます。(鼻先を見ている感じです) 頭痛の見分け方 http //www5e.biglobe.ne.jp/~ebinansc/zutuumiwake.htm 脳卒中後のうつ http //www.jsa-web.org/jn8/jn8c.html 片麻痺の歩行介助 「介護者はなるべく介助利用者の進行方向視界を妨げない立ち位置に」 「転倒の可能性が高い患側(片麻痺のある方)に立つ」 患側を見守りながら、健側の斜め後ろに立って歩行介助する方がいいかもしれません。 杖を使用しての歩行介助では杖は常時健側の手で持たせ、介護者は患側斜め後ろに立ちます。 『3点歩行』の場合、杖を出す→患側の足を出す→健側の足を出す(もしくは患側の足に揃える)の順番で歩行します。 『2点歩行』の場合は杖と患側→健側の順番で行います。 【片麻痺の方のリハビリ方法】 1.気の流れを利用したもの ①ベッドに座り、片麻痺をしている側(患側)の手を開いて身体の横に置きます。 ②身体の横に置いた患側の手にゆっくりと体重をかけていき、そのままの姿勢をキープします。 ③もう片方の手で、体重をかけている患側の肩から指先にかけて『水が流れていくような感じ』で10回、すべらせます。 2.手の運動 ①患側の手でやや大きめのボールを掴んだり、投げてみる。 ②患側の手でテーブルを拭いてみる(手は出来るだけ開く)。 ③患側の手で、じゃんけんの「グー」「パー」をする。 ④積み木をしてみる。 http //www.akanekai.jp/FIM.htm FIMとは、機能的自立度評価表 メイロン 輸液P1128 アシドーシス治療薬 炭酸水素ナトリウム 動揺病、メニエル症候群による悪心、嘔吐、めまい アデホスLコーワ 脳循環 P351 アデノシン三リン酸ニナトリウム メニエル病および内耳障害に基づくめまい ハイトコバミンM ビタミンP1001 VB12製剤 末梢性神経障害 B12 徐放剤(じょほうざい)とは、成分が徐々に放出されるように工夫された薬の総称。薬効が長期間に渡って持続する為、服用回数を減らす事ができるうえ、徐放剤の場合薬の血中濃度が急激に上昇しない為、副作用も少なくてすむという特徴がある。 呼吸困難は、心不全の重要な症状であり、左心房圧上昇に伴う 肺うっ血により引き起こされます. 呼吸困難について説明します.呼吸困難も状況によって さらに細かい分類がされています. 労作性呼吸困難(Exertional Dyspnea) 運動、歩行、階段昇降などによって呼吸困難が生じるものです. 運動負荷により心臓の左心房の圧が上昇し、肺うっ血を生じ 呼吸困難を生じます. 起座呼吸(Orthopnea) 臥位、横になると呼吸困難が増強し、起き上がり、座位になると 呼吸困難が軽快する状態です.これも肺うっ血によります. 救急搬送される心不全の方は、しばしばこのような起座呼吸の状態であり 座位の状態で救急搬送されることがあります. 無理に臥位、横にした状態で搬送すると、一気に呼吸困難が増悪し チアノーゼ、引いては、挿管、人工呼吸が必要な状態に 悪化してしまうこともあります. 発作性夜間呼吸困難(Paroxysmal nocturnal dyspnea) これは、左心不全の重要な症状です. 昼間は呼吸困難の症状がなく、夜間就眠後1〜2時間後に 突然、呼吸困難が増強するものです. 起座、立位になることで症状は改善します. 横臥位、横になった姿勢では、下肢からの心臓への血液の環流量が増加し そのために心臓の負担が増え、心臓が負担に耐えきれず、結果として 肺うっ血となり呼吸困難を生じます. ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 呼吸数、心拍数、血圧の影響 http //blog.livedoor.jp/suzukistyle/archives/50401901.html 心拍が下がると血圧も下がる ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 女性ホルモンについて ●下垂体から分泌されるもの FSH 卵胞刺激ホルモン →卵胞の成熟を促進させる。エストロゲン↑になると↓ LH 黄体形成ホルモン →急激に分泌される。その約1日後に排卵が起こる ●卵巣の卵胞から分泌されるもの エストロゲン(女性らしい体をつくるホルモン) →卵胞が成熟するにつれて増加、黄体ごまた↑ プロゲステロン →排卵後に増加 基礎体温:排卵と同時に高温層へ。 高温層は10日くらい。月経周期が長い人は低音層が長くなる。 ●子宮頚がん HPV ヒトパピローマウィルスが原因 初期ならば子宮の入り口の切除だけでいい ●子宮体がん 基本は全摘 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 本日の講義【基礎看護方法論】 ●皮下注射 事故を起こさないための5R 正しい患者か 正しい薬名か 正しい量か 正しい方法か 正しい時間か +正しい記録 で6R 薬品の確認は最低3回行う 薬品庫から取り出す時 注射器などにセットする時 捨てるとき (患者名、薬品名、量、性状:色、透明度、混濁、不純物、使用期限) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 手洗い、物品準備 薬液を取り出す(1回目の確認)→移動 注射器の組み立て→手袋→薬液の確認(2回目) 膿盆にはアンプルだけ残して病室へ Drから聞いていますか?→説明 フルネームで名乗ってもらう 刺入部位の確認、消毒 30°、針の半分まで刺す しびれ、強い痛みが無いか確認 持ち替えて内筒を引く(血管に刺してないか) 1ccを5秒で入れる アルコール綿で抑えつつ針を抜く→膿盆 マッサージ後、刺入部位の観察(出血、発赤、腫脹、しびれなど不快感はないか) 針を捨てる→退室 針ポイ、使ってない針は戻す アルコール綿→ダンボール アンプルの確認(3回目)→医療廃棄物 膿盆は洗う トレイはアルコール綿で拭く サインして報告
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Parkinson病 治療 抗パーキンソン病剤 中枢性抗コリン薬 振戦に効く アマンタジン Ldopa ブロモクリプチン Ldopa長期投与の副作用 不随意運動 精神症状 WearingOff現象(血中濃度関係+) OnOff現象(血中濃度関係-) すくみ足現象 鑑別 線条体黒質変性症 Ldopa無効 ShyDrager症候群 起立性低血圧、陰萎、発汗低下 進行性核上性麻痺 頭部後位、上下方向注視麻痺、痴呆
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NIH Stroke Scale (Lynden P, et al. Stroke. 1994 Nov;25(11) 2220-6.) 1a)意識水準 □0 完全覚醒□1 簡単な刺激で覚醒□2 繰り返し刺激,強い刺激で覚醒□3 完全に無反応 1b)意識障害-質問(今月の月名及び年齢) □0 両方正解□1 片方正解□2 両方不正解 1c) 意識障害-従命(開閉眼,「手を握る・開く」) □0 両方可□1 片方可□2 両方不可 2)最良の注視 □0 正常□1 部分的注視麻痺□2 完全注視麻痺 3)視野 □0 視野欠損なし□1 部分的半盲□2 完全半盲□3 両側性半盲 4)顔面麻痺 □0 正常□1 軽度の麻痺□2 部分的麻痺□3 完全麻痺 5)上肢の運動(仰臥位のときは45°)左 □0 90度を10秒間保持可能(下垂なし)□1 90度を保持できるが10秒以内に下垂□2 90度の挙上または保持ができない□3 重力に抗して動かない□4 全く動きがみられない□N 切断・関節癒合 右 □0 90度を10秒間保持可能(下垂なし)□1 90度を保持できるが10秒以内に下垂□2 90度の挙上または保持ができない□3 重力に抗して動かない□4 全く動きがみられない□N 切断・関節癒合 6)下肢の運動左 □0 30度を5秒間保持できる(下垂なし)□1 30度を保持できるが、5秒以内に下垂□2 重力に抗して動きがみられる□3 重力に抗して動かない□4 全く動きがみられない□N 切断・関節癒合 右 □0 30度を5秒間保持できる(下垂なし)□1 30度を保持できるが、5秒以内に下垂□2 重力に抗して動きがみられる□3 重力に抗して動かない□4 全く動きがみられない□N 切断・関節癒合 7)運動失調 □0 なし□1 1肢 □2 2肢 8)感覚 □0 障害なし□1 軽度から中等度□2 重度から完全 9)最良の言語 □0 失語なし□1 軽度から中等度□2 重度の失語□3 無言, 全失語 10)構音障害 □0 正常□1 軽度から中等度□2 重度□N 挿管または身体的障壁 11)消去現象と注意障害 □0 異常なし□1 視覚、触覚、聴覚、視空間、または自己身体に対する不注意、あるいは1つの感覚様式で2点同時刺激に対する消去現象□2 重度の半側不注意あるいは2つ以上の感覚様式に対する半側不注意
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P 平衡障害 102B57,102B58,102B59 次の文を読み,57~59の問いに答えよ。 60歳の男性。歩行困難とめまいのため搬入された。 現病歴: 本日の午後1時,会議で立って発言中に突然めまいと嘔吐とが出現し,ふらふらして,まっすぐ立っていられなくなった。歩こうとするとふらついてよろけそうになった。 既往歴: 20年前から高血圧。 家族歴: 父親が高血圧。 現症: 意識は清明。身長 165cm,体重 72kg。体温 36.2℃。呼吸数 20/分。臥位で脈拍 84/分,整。血圧 180/90mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知せず,圧痛や抵抗を認めない。知能は正常である。頭痛はない。失語・失行・失認を認めない。瞳孔径は右2mm,左5mm。瞼裂は右で狭く,右眼球陥凹を認める。前額部や胸部の発汗は左で目立つ。右の難聴,右末梢性顔面神経麻痺,右への側方注視麻痺,眼振および右上下肢の小脳性運動失調を認める。視力,眼底所見,対光反射,眼球の輻輳に伴う縮瞳反応,四肢筋力,触覚,深部感覚および四肢の深部腱反射は正常である。構音障害,嚥下障害,病的反射および不随意運動を認めない。 入院時検査所見: 尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球 430万,Hb 14.5g/dl,Ht 41%,白血球 6200,血小板 28万,血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dl,アルブミン 4.9g/dl,尿素窒素 8.0mg/dl,クレアチニン 0.7mg/dl,AST 24IU/l,ALT 119IU/l,LDH 270IU/l(基準 176~353)。心電図と頭部単純CTとに異常を認めない。 57 認められる所見はどれか。 a Adie症候群 b Horner徴候 c Romberg徴候 d Babinski徴候 e Argyll Robertoson瞳孔 × a ○ b × c × d × e 正解 b 58 異常を示す検査はどれか。 a 針筋電図 b 表面筋電図 c 誘発筋電図 d 聴性脳幹反応 e 神経伝導速度 × a × b × c ○ d × e 正解 d 59 病変はどこにあるか。 a 視床 b 中脳 c 橋 d 内耳 e 頚髄 × a × b ○ c × d × e 正解 c
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1856年、フランスの、当時アンテルヌのミヤール(Auguste Louis Jules Millard, 1830-1915)の橋出血の剖検1例と文献1例報告(Bull Soc Anat)、およびその師ギュブレール(Adolphe Marie Gubler, 1821-1897)の6例(Gaz Hebd Med Chir)により、顔面と上下肢の交代性片麻痺に2人の名前がつきました。 「交代性片麻痺」という言葉もギュブレールによります。 1858年、パリのフォビユ(Achille Louis Francois Foville, 1831-1887)が、43歳男性の橋の障害による(交代性片麻痺も合併した)側方注視障害を報告(Bull Soc Anat)。 このフォビユの報告と数年後のヴュルピアンの報告により、橋の病巣と大脳の病巣とでは注視麻痺ないし共同偏視は反対側に起こることが判明したわけです。 橋のややこしい症候群として、側方注視時の内転は不能だが、輻輳時の内転は可能な、核間性眼筋麻痺(MLF症候群)がありますね。 内側縦束は1895年にヒスが命名したものでした。 MLF症候群は1902年、ライプチヒ大の神経眼科医ビールショウスキー(Alfred Bielschowsky, 1871-1940)が外傷患者に発見しました(Berl Dtsch Ophthalmol Ges)。 彼は1934年からアメリカに渡り、1935年に重力の方向に対して頭位を傾けたときの滑車神経麻痺の観察法について英語で書いています(Arch Ophthalmol)。 核間性眼筋麻痺は、1921年にレルミットが、橋の外転神経核と動眼神経核との連絡路の障害すなわち「核間麻痺」である、と考えます(Arch Ophth)。 1923年Lutzは「側方注視中枢」の存在を仮定(Klin Monatsbl Augenheilk)。 1944年ロシア生まれ、ニューヨークのマウント・シナイ病院のベンダー(Morris B Bender, 1905-1983)はサルの内側縦束病変でこの症状をおこす事に成功(Arch Neurol Psychiat)、1950年に内側縦束症候群と呼びました(Res Publ Assoc Nerv Ment Dis)。 ところで核間性眼筋麻痺を発見したビールショウスキーと、同じ1902年に鍍銀染色法を発表した(Neurol Centralbl)ベルリン大のビールショウスキー(Max Bielschowsky, 1869-1940)は別人です。 彼はエディンガーやニッスルに学び、1939年、彼もドイツでのユダヤ人迫害のため70歳でロンドンに亡命、そこで死にました。