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ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌 ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌 コメント 1992年制作の香港映画。監督はジョン・ウー、主演にはチョウ・ユンファ、準主役にトニー・レオンを迎えた香港の2大スターが競演している。 続編である『ストラングルホールド』が発売された。 ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌 ハガネール:ジョニー 声優繋がり コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 登場人物とだけ書かれた荒らしコメントを削除 -- (名無しさん) 2018-12-05 19 39 22
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【TOP】【←prev】【SUPER Famicom】【next→】 新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 タイトル 新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 機種 スーパーファミコン 型番 SHVC-QN ジャンル アクション 発売元 テクノスジャパン 発売日 1994-4-29 価格 9800円(税別) くにおくん 関連 Console Game FC 熱血硬派 くにおくん 熱血高校 ドッジボール部 ダウンタウン 熱血物語 熱血高校 ドッジボール部 サッカー編 ダウンタウン 熱血行進曲 それゆけ大運動会 ダウンタウンスペシャル くにおくんの時代劇だよ全員集合 ! いけいけ ! 熱血ホッケー部 びっくり 熱血新記録 ! 熱血 格闘伝説 くにおくんの熱血サッカーリーグ 熱血 ! すとりーとバスケット PCE 熱血高校ドッジボール部 PC番外編 熱血高校ドッジボール部 PCサッカー編 SCD-R 熱血高校ドッジボール部 CDサッカー編 ダウンタウン 熱血行進曲 それゆけ大運動会 ダウンタウン 熱血物語 MD 熱血高校ドッジボール部 サッカー編MD SFC 初代 熱血硬派 くにおくん くにおのおでん くにおくんのドッジボールだよ 全員集合 ! ダウンタウン 熱血べーすぼーる物語 新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 くにおのおでん Handheld Game GB 熱血硬派くにおくん 番外乱闘編 熱血高校サッカー部 ワールドカップ編 熱血高校ドッジボール部 強敵 ! 闘球戦士の巻 ダウンタウン熱血行進曲 どこでも大運動会 びっくり熱血新記録 ! どこでも金メダル ダウンタウンスペシャル くにおくんの時代劇だよ全員集合 ! 熱血 ! ビーチバレーだよ くにおくん GBA くにおくん熱血コレクション 1 くにおくん熱血コレクション 2 くにおくん熱血コレクション 3 駿河屋で購入 スーパーファミコン
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新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 -with River City Girls Extra- 機種:SFC,PS4,PS5,NS,XB1,XBX,PC 作曲者:山根一央 開発元:アルマニック 発売元:テクノスジャパン 発売年:1994年4月29日(SFC)、2022年9月22日(PS4,PS5,NS,XB1,XBX,PC) 概要 「くにおくん」シリーズの中でも後半期の作品。 コミカルさはほとんど無く、初代の様な硬派でシリアスなストーリーの形を取っている。 音楽の評価は高く、特にさぶの別荘の音楽は名曲として人気が高い。 2022年には『新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 -with River City Girls Extra-』というタイトルで現行プラットフォームに移植された。 収録曲 曲名 補足 順位 プロローグ モードセレクト 投獄 西練馬少年院1 獄中 西練馬少年院2 囚人の戦い 少年院での戦闘 脱獄の策略 西練馬少年院3 タイトル 脱獄中 学ランを取り返した時に流れるBGM 熱血高校プール 熱血高校校舎 学校周辺での戦い 校内乱闘 だいき、りゅうたとの戦い 第14回742位 新しいボスとの会話 花園高校 遊園地 ジェットコースター 熱い戦いのテーマ 道中曲、しんじ、さぶとの戦い バイクチェイス 港 倉庫1 別荘潜入前でも流れる 倉庫2 高山との和解 さぶ、ケンとの初対面でも流れる ディスコ外 ディスコ内 反社会勢力 ヤクザとの戦闘 モンスターの脅威再び みすず戦 マイナーゲーム46位 いつもの飛び道具 みさこ・きょうこと別れるイベント 決戦場への道 スタッフロールでも使用 潜入 別荘 さぶの別荘 SFC137位 VSケン ケン戦 エンディング ゲームオーバー UNUSED TRACK01 UNUSED TRACK02 サウンドトラック 熱血高校サウンド部SFC編 新・熱血硬派くにおたちの挽歌 (SFC) ダウンロード配信
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番長たちの挽歌(下)◆Yue55yrOlY 爆発の衝撃波で砕け散ったガラスの欠片を踏み越えて、バイクに乗ったまま卑怯番長はデパート内部へと突入する。 いまや素通しとなった窓から採り入れた自然光のみに照らされた店内の様子は、外の光量に慣れた目には 少し薄暗く感じる。 半日の内に幾度となく戦いの舞台となったデパート内は、不気味なほど静まり返っていた。 この建物のどこかで、彼女は身を潜め、傷を癒しているのだろうか。 「出てこいよ、剛力番長!」 大声で呼ばわると、卑怯番長はハーレーのライトを灯し、スロットルを解放する。 密閉された空間に、高回転のエンジン音が鳴り響く。 それは『番長』への挑戦を告げる合図であり、その効果は覿面であった。 ダァンッ! 二階の吹き抜けから、黒い影が落下する。 落下地点にあった宝石を陳列したショーケースが粉々になり、キラキラ輝く宝石が舞い散った。 挑戦に応え、現れた黒金の鎧。 それに向かって人馬一体となった卑怯番長が突撃する。 綺麗に磨かれた床に、タイヤの跡が一直線に刻まれる。 激突の瞬間、ハーレーの上体を起こし、300kgを超える重量ごと叩きつけた。 「ッ!?」 踏みつぶし、そのまま乗り越えていくつもりだったその攻撃は、 しかし、ガッシリと『番長』に受けとめられる。 疲れや痛みなど知らぬとばかりに、『番長』の兜の奥の眼が光る。 やはり、強い。 ヒトを超え、番長を超え、その力は計り知れない。 ゾクリと、卑怯番長の背筋が凍る。 メキリ 『番長』が握りしめた、ハーレーの下部フレームが歪む。 空回る前輪。 しかし後輪の推力を得て、更に圧し合う力は強まる。 ミシッ! ミシッ! スロットル全開。 最大トルクで拮抗する力に、フレームが軋む。 オイルを垂れ流し、悶え苦しむ束の間の愛馬。 その愛馬の腹に、垂直に蹴りあげられた『番長』の足が突き刺さる。 爆発的な衝撃。 パーツを撒き散らかし、崩壊しながら打ち上げられたハーレーの車体を足がかりに、卑怯番長は トンボを切って脱出する。 宙を舞うように落下する卑怯番長。 その目前に、自らも跳躍した『番長』の追撃が迫る。 「――っ!」 「アアッ!!」 鎧の爪を寄り合わせた、貫くような右の手刀を、側面から弾いて直撃を避ける。 跳ねあがる蹴り足を、上体を仰け反らせて避ける。帽子が掠って吹っ飛んだ。 それで間合いが離れた卑怯番長に対し、旋回しながら振り向きざまのバックブロー。 伸びるようにして届いたその攻撃は、避ける事が出来なかった。 殴り飛ばされた卑怯番長の身体が、商品棚を巻き込みながら床へと叩きつけられる。 えずきながらうずくまる卑怯番長に、散乱する製品を踏みつぶして『番長』が近付く。 遠のきそうになる意識を、痛みが引き戻す。 拷問鞭を、胸に巻きつけて収納していたのが幸いした。 粉砕された右の肋骨は肺に突き刺さることもなく、即席の鎧としての役割を果たしていた。 「カ、ハ」 とは言え、ダメージは甚大。 横隔膜が痙攣し、呼吸が出来ない。 情け容赦なく、サッカーキックで蹴り飛ばそうとする動きを、ゴロゴロ転がるように避けると 卑怯番長は立ちあがる。 「アアッ!」 「シャアッ!」 次の瞬間、二人の姿は再び空中で交わっていた。 倒れた商品棚を踏み台に、高く舞い上がった『番長』が鉈のような踵落としを放てば それに応じた卑怯番長が、天を突くような前蹴りでそれを受ける。 二人の番長の拳が、蹴りが、体術の応酬が空中で展開され――― 弾けるように離れると、同時に地上へと降り立つ。 卑怯番長は、舌を鳴らす。 こめかみがザックリと裂けて、ドロリと血が垂れ落ちる。 短ランはあっというまにズタボロになっていた。 呼吸器の機能も、いまだ回復していない。 無呼吸のまま、激しく動いたツケなのか。水中を溺れるかのように、足元は覚束ない。 だというのに、目前には変わる事のない圧倒的な憤怒の化身。 盤面は既に詰んでいる。 だから、それを打開する者があるとするなら、それは――― パァンッ!! 乾いた破裂音が、デパート内部に木霊する。 炸裂したのは、『番長』の目前に投げ込まれた金平糖。 その目くらましと同時に、神速の踏み込みでそれは袈裟懸けに振り下ろされた。 魔を断つ剣が、魔性の鎧ごと『番長』の鋼の肉体を切り裂く。 鎧の下に隠された、生まれたての白い肌がぱっくりと裂け、赤黒い断面を覗かせた。 「―――」 無言のまま卑怯番長の前に割り込んだ男の、隆々と発達した背筋から湯気のような蒸気が立ち昇る。 大剣が、再び閃く。 超重量の斬撃を、獣の俊敏さで『番長』は避けた。 臓物がはみ出したまま、後方へと飛び退いた彼女の傷痕を、鎧が繋ぎ合わせる。 生き物のように蠢く鎧が再結合を果たすと、斬撃の跡は隠れて消えた。 「しぶてェな」 剣を肩に載せ、男はポツリと呟く。 ようやく回復した卑怯番長が、乱入してきた男に声を掛ける。 「……へぇ、まだ、手伝ってくれるのかい?」 「別にてめえの為にやるわけじゃねえ。オレはオレのスジって奴を通しに来ただけだ」 「旦那ァ、言ってる事がツンデレみてェで、キメェですぜィ」 駆けつけてきた少年が、軽口を叩いた。 ここに再び、三人の戦士が集った。 決着の幕切れが、近付こうとしていた。 ◇ 三人の戦士が颶風のように戦場を縦横無尽に駆け巡れば、 『番長』は重力から解き放たれたかのように天井や壁をも足場として戦う。 四者の織りなす闘いは、死闘と呼ぶのに相応しい展開となっていた。 三戦士の振るう鞭や剣は『番長』に致命打を与えるものではなかったが、 『番長』の攻撃もまた、三人の連携の前に致命傷には至らない。 ここに来て戦局は、初端に戻っている。 得られた結論は、どれだけの炎を持ってしても、どれだけの深手を与えても、敵は不死身だという現実だけであった。 「んで、なんか作戦とかねェのかっ!? ヒキョーな武器とかよっ!?」 「あいにく、もう何もないな」 「んじゃ、どうするんでェ?」 「死なないなら、死ぬまで殺し続ける。それだけさ」 「チッ、てめぇら、今度は逃げんじゃねーぞっ」 きっと、金剛番長ならそうしただろう。 そう考えた卑怯番長の出した結論は、奇しくもかつてホムンクルスを相手取った焔の錬金術師と同じものとなる。 実際のところ、ホムンクルスの内臓する不完全な賢者の石の力には限りがあり、死に続ければいずれは 消滅するのだが――― 戦術レベルの打ち合わせをする間もなく、『番長』に投げつけられたスチール製の商品棚を避けて、三人は散る。 これまでの戦いの影響で、店内にはコンクリの破片やら、構造物の残骸やらで障害物の山が出来ている。 ガッツは、その障害物を縫うようにして走り、『番長』への攻撃を仕掛ける心積りであった。 ガクン しかし、ガッツの足がたたらを踏む。 無理を重ねた身体は、既に限界を軽く超えていた。 気配に気付いたのか、『番長』がガッツへと視線を向ける。 踏み込みが、足りない。 分かっていたが、剣を振り下ろす。 足りなかった踏み込みの分、『番長』は余裕を持ってそれを避けた。 反撃の剛腕が振るわれる。 避ける間もなく直撃した拳は、ガッツの頬骨を砕かんばかりの威力だった。 脳味噌がシェイクされて、堪らずガッツは昏倒した。 止めをさした感触に至らなかったのか。 白眼を剥いて倒れるガッツに、なおも追い打ちをかけようとする『番長』。 それを止めようと、沖田が飛び出した。 「てんめえっ!」 「アゥッ!?」 奇襲の機を窺い、三人の中でもっとも『陰』の役割に務めていた沖田の突撃は、完全に『番長』の意表を突いていた。 「調子に乗ってんじゃ……ねえやァーーー!!」 沖田の突きが、『番長』に炸裂する。 『番長』はその小柄な体躯の動きを止めた。 二段目の突きが、『番長』に突き刺さる。 『番長』はその小柄な体躯を揺るがせた。 三段目の突きが、『番長』を突き上げる。 『番長』のその小柄な体躯が浮き上がった。 「まだまだァーーー!!」 沖田の肉体が限界を超えて、矢のように加速する。 身体ごとぶつかる様な、四段目の突きが――『番長』の小柄な体躯を跳ね飛ばした。 己の限界を超えた、疾風迅雷の四連突き。 それを為して、沖田はガッツの元へと駆け寄る。 「旦那ァッ」 容態を診る。 生きているが、戦線復帰は難しいだろう。 舌を打ち鳴らして、『番長』へと視線を戻す。 そこにあったのは、単独で『番長』と渡り合う卑怯番長の姿だった。 ◇ ガッツが倒れるのを見て、彼の怒りは静かに爆発した。 突き飛ばされた『番長』に向かい、踊るように鞭を振り回す。 「ダーティー・ロンド(汚れし舞踊)!!」 超音速で振るわれる、拷問鞭の動きに翻弄されるように『番長』の体躯が宙に舞う。 次いで、絡め取るように、鞭を巻き付けた。 「ダーティー・エクスキューション(汚れし処刑)!!」 幾重にも巻き付けた、チタンスパイク入りの鞭が『番長』の自由を奪う。 しかし、『番長』の身体が、一瞬ぶわりと膨らんだかと思うと、次の瞬間。 鞭は散り散りに弾け飛んでいた。 構わず、渾身の右を叩きつける。 突き刺さるようにボディーを捉えたその打撃に、『番長』の身体がくの字に曲がった。 連打。連打。反撃の暇を与えずにマシンガンのようなラッシュは続く。 タンタンと、軽快にフットワークを刻み、的確な打撃を『番長』へと与え続ける。 ステゴロタイマン。 奇襲、暗器による闘いを旨とする、卑怯番長のスタイルからもっとも懸け離れた戦い方だというのに、卑怯番長は 卑怯なほど強かった。 だが、三人でようやく相手取れていたものを、一人でどうこう出来るはずがない。 しかも、魔性の力で強化された『番長』を相手に、ただの番長一人が圧倒出来る道理などどこにもない。 一瞬の優勢など何の意味も持たず、攻勢の後には大劣勢が待ち受けるのがこの場の道理。 しかし、そんな道理など…… 「知った、ことかあああああああああああああああああああああっっっ!!!」 知らず、叫んだ。 かの鎧が、怒りと憎悪を糧として彼女の力を引き出すというのなら。 この身は友への想いと、決意に支えられている。 ならば、条件は五分と五分。 勝てぬ理由など、どこにもない。 「オアアアアアアッ!」 旋風のような回し蹴りが、『番長』を吹っ飛ばすと、その身は障害物の山の中へと突っ込んで行く。 衝突の威力で、小山のようなそれは四散した。 跳躍し、飛び蹴りで追撃。 だが『番長』の左腕がそれを防御する。 同時に薙ぎ払われた右の爪が、卑怯番長の左腕を千切り飛ばしていた。 構う事はない。 この左腕は、弟妹を守る決意の証。 卑怯番長が密かに隠し持ち、主催者とて取り上げる事は叶わなかった真の切り札。 義手となっていた、肉の下から現れたのは戦車をも貫く米国メタルハザード社開発の50ミリ・グレネードガン。 押し倒した『番長』をマウントポジションに捕えると、卑怯番長は口を模した兜の隙間にその銃を捩じり込む。 さぁ、どれだけ続ければ、君は終われるんだ? 「いつまでだって、付き合うさ……」 呟き、銃を放とうとしたその瞬間。 ひび割れた兜の隙間から、泣き濡れた剛力番長の瞳が見えた。 見えて、しまった。 顔を見てしまったら、考えてしまう。 揺らいでしまう。 決意が。覚悟が。 本当に、殺すより、ほかにはないのかと。 刹那の戸惑い。 刹那の逡巡。 その、刹那の一瞬が、命取りだった。 ぞぶり 見開かれる瞳。 卑怯番長の分厚い胸板が貫かれ――― 背中まで突き出たその抜き手に、血に濡れた心臓が握られていた。 (……酷いじゃないか、剛力番長。卑怯は僕の専売特許だって言うのに) 女の子の涙という、自分には絶対使えない最強の卑怯技。 それが自分を倒した決まり手とは、なんとも皮肉な話だった。 ぐしゃり 水気たっぷりの果実を握りつぶすような、その音を聴きながら、卑怯番長の意識は、ゆっくりと闇に沈んでいった。 ◇ 沈んでいく闇の中、人影が見えた。 最後に見えるのは弟妹の顔か、それとも金剛番長、君なのか。 「ごめんな、兄ちゃん、お前たちのところに帰れそうにないよ…… 金剛番長、不甲斐無くて、済まない……」 結局、何も為せなかった。 忸怩たる思いは残るが、もはやどうにもならない。 あの場に残る二人に託すより、他はないだろう。 「ほっほっほっ、それで、よろしいのですかな?」 人影が語りかけてくる。 その人影は……思いもよらぬ姿となって現れた。 獄牢正宗。たしか、剛力番長の執事を勤めていた爺さんである。 なぜ、最後のこの瞬間、現れたのがこの男なのか。 理解不可能な現象に、少し戸惑う。 だが、死後の世界などというものは元より人知の及ばぬ物。 そう言う事も、まぁあるのだろうと受け入れる。 「もう諦めたのですかな。最近の若い者は、根性が足りませんな」 飄々とした様子で、獄牢さんは僕をからかう。 まるで若者をからかうのが、楽しくてしょうがないといった性悪爺の顔だった。 こんな爺さんには、絶対になりたくないと思った。 まぁ、もう死んでしまったのだけれど。 「心臓が止まるのと、死ぬのは別問題ですよ。卑怯番長」 おいおい、僕は金剛番長じゃないんだ。無茶言うなよ。 「ならば、何一つ為す事もなく、あなた方はこの戦いから退場するというのですかな。 正気を失った、お嬢様一人を遺して」 番長の、面汚しですな。 獄牢さんは、そう呟きながらフゥーと肩を竦めてみせる。 僕はともかく、金剛番長を馬鹿にされるのは気分が悪くなった。 まだだ。 金剛番長の灯した勇気の炎は、まだ僕の心に燃えている。 この炎が消える前に……僕が先に燃え尽きるわけにはいかないっ! 萎えていた足に力が戻る。 僕は、あの不死身の漢のように立ちあがった。 意識がゆっくりと浮上するのを知覚する。 獄牢さんの声が遠くなっていく。 「――己のスジを通すためなら、煉獄からも蘇る。 それこそが――真の『番長』!!」 ◇ 「卑怯番長ーーーっ!!」 沖田の声で、目が覚めた。 状況は、意識を失った一瞬の後。 『番長』をマウントポジションに捕えている事に変わりはない。 卑怯番長は、胸の筋肉を引き締めると、彼女の身体を抑え込んだ。 なぜか、彼女の抵抗は弱弱しく感じた。 「卑怯……お前、まだ生きて……」 「――死んださ」 彼とは違う。 この身体は既に死に絶えており、出来る事は限られている。 だから 「君は……彼を連れて逃げろ。 彼女は、僕が連れていく」 沖田に、ガッツを連れて逃げるように言う。 せめて、彼女だけは一緒に連れていく。 それが、この身体でも可能な、ただ一つの事だった。 そう、卑怯番長にはまだ隠していた手札があった。 沖田に報酬として渡したデイパックは、剛力番長が落としていったバックにがらくたばかりを詰め込んだ物。 自分自身のデイパックは短ランの下に背負って隠していたのだ。 心臓を貫かれた抜き手で、デイパックも破けた。 だから、少し身を揺すれば……ごとりと、支給品が地に落ちた。 特製バギー玉。 メロンほどの大きさのその爆弾は、使えばあたり一面を吹き飛ばす大爆発を起こすという。 このデパート内でそれを使えば……瓦礫に圧し潰されて、さすがの彼女も終わるだろう。 これだけ暴れ回っても誰も出て来なかった所から考えて、巻き添えになる人間も店内には 残ってはいないと卑怯番長は判断した。 「てめぇ……自爆する気かよ」 「――」 沖田の問いに、卑怯番長は頬を少し歪ませることで応える。 キンブリーと妲己。そして神に復讐するまで、死ぬつもりなどなかった。 しかし、もはや命の炎は燃え尽きようとしていた。 金剛番長の死を見届けた、この二人になら……託してもいいと思った。 「後を……頼む」 「……」 沖田は、もう何も言わなかった。 なにを言い残す事もなく、気絶したガッツを連れてデパートを出る。 その姿が、完全に見えなくなるまで卑怯番長は頑張りたかったのだが…… いい加減、意識が消えそうになったので、爆弾を左手の銃で撃った。 轟音と共に、崩壊する建物の中、最後まで『番長』を抑え込んで―――卑怯番長は逝った。 今度こそ、愛する弟妹の姿を脳裏に思い浮かべながら。 そして、超重量の瓦礫の山に圧し潰されて、『番長』は生き返っては死に。生き返っては死んだ。 やがて、全ての命を使い果たし――その姿はホムンクルスの宿命に従い、霞のように砕けて消えた。 【秋山優(卑怯番長)@金剛番長 死亡】 【白雪宮拳(剛力番長)@金剛番長 死亡】 ◇ ――ガリ……ガリ……、 「ハァ……また、派手にやりやがって……誰が直すと思ってやがるんだ……」 王天君は、目前の無数のウィンドウに映された光景を溜息をつきながら眺める。 その口調には呆れというよりも、疲労から来る虚無感の方が強く含まれていた。 デパート。 その建物が崩壊したことにより、会場に設置した『非常口』あるいは宝貝空間を使った亜流の『龍脈』とでも呼んだ方がいいのか? まぁ呼び方なんぞ、どうでもいいんだが…… それもまた潰されてしまったのだ。 その影響は、この『非常口』だけが使えなくなったという事だけには留まらず、他のさまざまな空間に影響が出る事が予想された。 この『非常口』、別に参加者の移動の利便の為に作られたわけではない。 さまざまな思惑の元、寄り集まった諸勢力。 その中の、とある陣営の依頼で設置したものだった。 何に使うつもりだったのかは知らないが…… これを再び綿密な計算の元に結界を紡ぎ直し、修復するには膨大な……そう、膨大な時間と労力が必要になるだろう。 下手をすれば、この会場を作った時以上に。 王天君は、再び深い溜息を付く。 「つーかよぉ、報告する必要あんのか? どうせこう言うんだろ? 全ては定められた運命だ、とかなんとか……」 そりゃお前さんは楽だろうよ、そうして全部見通してまーすってポーズとってりゃいいんだからよ? だが、奴の提示する条件に釣られて、この計画に加わった連中にはそれぞれ思惑というものがあるのだ。 やれ、約束が違う。 やれ、予定外だと。 しかし、そんな不満もあの男の一言で全てもみ消される。 何か一つある度に、そんな喧々囂々たる騒ぎが起きる中、王天君はすっかりやる気を失っていた。 当たり前だ。全てが予定調和とされる世界で、真面目に働こうなどと言う人間がいるわけがない。 自分が何をしようが、全て神の掌の上。 バカバカしすぎて涙が出てくる。 全ての行為が予定調和である『神』の世界と、全てが予定通りになるまで何度でも同じ事を繰り返す『歴史の道標』の世界。 はたしてどちらがマシなのか。 それでも何かをしようなどと思う奴は、目の前にぶら下がった利益に目のくらんだ俗物か、よほどの変わり者か でなければ何も見えていない愚者だけだ。 だからこそ、『神』とは本来孤高の存在であり、凡俗とは別の世界に居るべき存在なのだ。 そうあるべきだし、そうしてもらわなければ困る。 それが――何をトチ狂って、こんな大掛かりな『計画』を遂行しようなどと思ったのか。 自分たちを力づくでこの『計画』に引っ張り込んだ申公豹は既に計画から外れている。 だから別にフケてしまっても、誰に咎められる謂われもないのだが。 ここまで深く関わってしまっては、結末を見届けねばどうにも目覚めが悪い。 彼が母親のように思っている妲己もその肉体を失ってしまったようだし、 半身たる男の肉体も、この『計画』によって永久に失われてしまったのだから。 あるいは、王天君のこの気持ちも、神に言わせれば定められた運命通りなのか。 「さて……どうすっかね……」 ちょっと気分直しに『外』に出ると言い残して、王天君は席を立つ。 いつ戻るかって? 知らねえよ。 ――― 文字通り、神のみぞ知るって事でいいんじゃねえのか? ◇ 沖田の足は、デパートの崩落と周囲の火災を避け、隣のエリアI-08にまで達していた。 ガッツは重かったので、途中で捨ててきた。 とはいえ火災の範疇を抜けだしてからの事なので、まぁ死にはしないだろう。 あの男には、土方の野郎や、万屋の旦那のような殺しても死なない男特有の雰囲気があった。 その内、また会うこともあるだろう。 「にしても、最後まで卑怯な野郎だったぜィ」 貰ったデイパックの中には、ろくなものが入っていなかった。 便所紙の代わりくらいにしかなりそうもねえ、妙な男の顔が書かれたチラシ。 細かく砕けた、鎧の破片。 音楽用の、カセットテープ。 そして…… 「かれェな……」 バリバリと、辛すぎるせんべいを食う。 ツンと鼻に来て、思わず天を見上げる。 さっきまで快晴だった空が、いつの間にか泣き出す直前のような曇天になっていた。 一雨来てくれりゃあ、これ以上の延焼も防げるんだがな。 そう思いながら歩く沖田の眼に、一人の少女の姿が目に入った。 最初、物狂いかと思った。 が、あたりを慎重に窺いながら歩くその姿には理性を感じたし、華奢な身体に包帯だけを身に纏い、 何も持たずに歩くその姿はどう見ても保護を必要とする小娘だった。 「どしたぁ? ガキィ。迷子にでもなったのかィ?」 こんなガキまで連れて来られていた事に内心驚きながらも、沖田は少女に気怠く声を掛けて近付く。 少女は驚き、逃走しようとする様子だったが、こちらは警察だ。 相手を逃さぬように近付く術には長けている。角度とか。 「う……」 「ん?」 こちらを見上げてくる少女の表情は、どこか印象的だった。 どこかで、こんな顔を見たような気がして、沖田は少し記憶を辿り―― 次の瞬間、腹部に冷たく硬い何かを突っ込まれた。 「――っ!?」 視線を下に移すと、何も持っていなかったはずの少女の手の中に、血に塗れた何かの輪郭がうっすらと見える。 「うわあああああああああああっ!!」 少女は、狂ったように叫びながら、何度も何度も沖田の腹をめった刺しにする。 垂らすように纏められたツインテールの金髪が、少女の動きに合わせて跳ね回るように激しく揺れる。 沖田は、万屋のガキの声に似てやがるな……などとボンヤリ考えながら、無感動にそれを見ていた。 制服がすっかり真っ赤に染まり、内臓がドロドロになるまでたっぷりとかき回された頃。 ようやく少女の動きが止まる。 ずるりと、沖田の身体が力を失い、仰向けに倒れ込む。 少女は、沖田から荷物を奪うと、どこかに向かって駆け出した。 沖田には、それを目で追う余力も残っていなかった。 (ああ……そうだ、あの眼は……人を殺しちまった後の、ガキの眼じゃねえか……) ちょっとばかり遅かった、その発見に納得しながら、沖田は静かに目を閉じる。 「ケホッ」 せり上がった血で、喉が噎せかえる。 姉が死の直前に味わった苦しみも、こんな感じだったのだろうか。 「姉……上ェ……」 路上に広がる、血の海に沈みながら真撰組一番隊隊長は、誰にも看取られる事無くその短い生涯を終えた。 【沖田総悟@銀魂 死亡】 【I-8/路上/1日目/昼】 【三千院ナギ@ハヤテのごとく!】 [状態]:疲労(大)、全身(特に胸周辺)に多数の刺傷(治療済み) [服装]:全身に包帯 [装備]:蝉のナイフ@魔王 JUVENILE REMIX [道具]:支給品一式×7、ノートパソコン@現実、旅館のパンフレット、サンジの上着、各種医療品、安楽死用の毒薬(注射器)、 特製スタンガン@スパイラル ~推理の絆~、トルコ葉のトレンド@ゴルゴ13(4/5本)、不明支給品0~2(一つは武器ではない) カセットテープ(前半に第一回放送、後半に演歌が収録)、或謹製の人相書き、アルフォンスの残骸×3、 木刀正宗@ハヤテのごとく!、首輪@銀魂(鎖は途中で切れている)、イングラムM10(13/32)@現実、工具数種、 [思考] 基本:なんとかして最後の一人になり、神にみんなが生きている世界に帰して貰う 1:参加者を皆殺しにする。手段は問わない。 2:武器の入手を優先する。 [備考] ※サンジからワンピース世界についてかなり詳しく聞きました。 ※ブラックジャックの容姿の特徴を聞きました。 ※拷問などの影響で精神が非常に不安定になっています。 ※スズメバチに対して激しい恐怖を抱いています。 ※注射器の中身についての説明は受けてません。 ◇ ―――今回は―――だが――― いずれ―――会おう――― 地を這いながら、影のように獣が離れていく。 夢とも現ともつかぬ世界で、耳元で何かを囁かれている。 胡乱な意識は、それを記憶に留める事もなく泥沼のように沈んでいく。 だが、どこまでも沈んでいく意識の中で、光り輝く何かを見つけて――― 腐臭漂う、ゴミ捨て場でガッツは目を覚ました。 【I-8/ゴミ捨て場/1日目/昼(放送直前)】 【ガッツ@ベルセルク】 [状態]:疲労(特大)、ダメージ(大) (応急処置済み) [服装]:上半身裸 [装備]:衝撃貝(インパクトダイアル)@ONE PIECE [道具]:支給品一式、炸裂弾×2@ベルセルク、折れたキリバチ@ONE PIECE、青雲剣@封神演義、ドラゴンころし@ベルセルク [思考] 基本:グリフィスに鉄塊をぶち込む。 1:戦いはどうなった? 2:グリフィスを殺す。 3:グリフィスの部下の使徒どもも殺す。 4:なんか、夢に見たか? [備考] ※原作32巻、ゾッドと共にガニシュカを撃退した後からの参戦です。 ※左手の義手に仕込まれた火砲と矢、身に着けていた狂戦士の甲冑は没収されています。 ※紅煉を使徒ではないかと思っています。 ※妙と、簡単な情報交換をしました。 ※左手の義手に衝撃貝が仕込まれています。 【特製バギー玉@ONE PIECE】 町1つを消し飛ばせる爆弾。 このロワでは制限を受けており、さすがにそこまでの威力はない。 時系列順で読む Back 番長たちの挽歌(上) Next 小休憩 投下順で読む Back 番長たちの挽歌(上) Next 小休憩 131 番長たちの挽歌(上) 秋山優(卑怯番長) GAME OVER 131 番長たちの挽歌(上) 沖田総悟 GAME OVER 131 番長たちの挽歌(上) ガッツ 136 罪の最後は涙じゃないよ 088 ブラック・ジャックによろしく 三千院ナギ 136 罪の最後は涙じゃないよ 131 番長たちの挽歌(上) 白雪宮拳(剛力番長) GAME OVER
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今日 - 合計 - 新・熱血硬派くにおたちの挽歌の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 19時02分05秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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番長たちの挽歌(上)◆Yue55yrOlY 『番長』の咆哮に、大気が震える。 その絶叫は既に人のものではなかった。 聞く者の精神を掻き毟るような、ソプラノの金切り声がコンクリートのジャングルに木霊する。 『番長』の足踏みが、大地を揺るがす。 瓦礫を踏み砕き、粉塵を巻き起こす。 潜在能力の全てを引き出された剛腕が、立ち塞がる全てを粉砕する。 剛力番長――白雪宮拳が変貌した魔物が、白煙の中からその姿を現す。 漆黒の甲冑に身を包まれたその姿は、もはや人とも思えぬ魔性の殺意を放っていた。 それに立ち向かう男の名はガッツ。 人の身で数知れぬ使徒を打ち倒し、人外の存在より畏怖の念を込めて黒き剣士と呼ばれる超戦士。 秋山優。板橋区を統括する番長。 卑怯番長の二つ名が示す通り、ありとあらゆる卑怯な手段を「正々堂々と」駆使して戦う誇り高き戦士。 沖田総悟。真選組一番隊隊―― 「あ、いや、俺の紹介はいいんで。いい加減タルくて敵わねえなァ。センセーもう帰ってもいいですかィ?」 「誰が先生だ」 「……君、ちょっとは空気読もうよ」 「でもさっき仲間の不始末は仲間が償うものさとか、カッコイイ事言ってなかったかィ? 責任持って償って貰おうじゃねェか」 「責任なら、もう果たしたさ。さっき彼女を取り逃したのは、この場にいる全員に責任があると僕は思うケドね」 「あ、そぉー。つまり、手伝って欲しいってワケだな? そんならそれで、言葉の選び方ってもんがあるんじゃないかねェー。チミィー」 「てめえらっ! ふざけんのも大概にしやぁがれっ!! 来るっつってんだろうがっ!!」 ガッツの怒号を合図にしたかのように『番長』が駆ける。 コンクリートを踏み砕きながら疾走する『番長』に先鞭をつけたのは、文字通り卑怯番長の操る鞭だった。 足を絡め取ろうと這い寄る大蛇を跳躍でかわし、『番長』はビルの壁面に「着地」する。 そしてそのまま「壁面を走り」接近する『番長』に、無数の刃が襲い掛かった。 ガッツが振るった青雲剣から発せられた、虚空の刃である。 再度こちらに向けて跳躍しようとしていた『番長』はそれを受けて姿勢を崩し、大地へと降り立つ。 だが、それだけだった。 漆黒の鎧は傷付いた様子もなく、殺意がその場の音という音を圧し殺す。 背中の黒いマントのようなものが、ふわりと舞った。 「……ありゃもう、人だと思わねェほうがいい。 化けもんだ。そのつもりで戦わねェと――死ぬぜ」 「……元に戻す事は、出来ないのかい? スタミナ切れを狙うとか」 「……無理だな。さっき言っただろ、もう手遅れなんだよ」 (魔女でもいりゃあ、話は別かも知れねえけどな……) 声には出さず、ガッツは思う。 そんな有りもしない救いをチラつかせるのは、残酷だ。 こうなっちまった以上、殺すしか止める方法はない。 いまだ己も踏み込んだ事のない、鎧の深奥。 だが、その深い闇に捕らわれた先に何が待っているのか。 髑髏の騎士の忠告を聞かずとも、なんとなくは判る。 「アゥアッ!! アーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」 気が触れたような、狂気に侵された少女の声が耳に痛い。 狂気の鎧に魂を捕らわれ、ドラゴンころしを振り回すその姿は、あるいは自分の末路か。 だからこそ、ガッツは同情などしない。 さきほどの少年を見て、なお鎧の力を欲したのは彼女自身なのだから。 青雲剣を握り締めると、敵との間合いを慎重に測る。 ガッツは、考える。 こんな細い剣で、奴の一撃をまともに受けきれるとは思わない。 奴の能力を、自分が狂戦士の甲冑を着た時と同等と仮定するなら、その攻撃力は使徒の肉体をも一撃の元に破壊するだろう。 ここは剣の特性を利用し、遠距離から攻めるのが良策だ。 そして、なんとか隙を見て先ほどのように炸裂弾で…… と、思考に意識を傾け過ぎていた訳ではなかった。 訳ではなかったが、刹那の思考に隙が生じた。 『番長』が奔る。 十数間はあった間合いを一瞬で詰めると、ガッツに向けて真っ向唐竹割りを斬り放つ。 その苛烈さは、今までの比ではなかった。 空気をひしゃぎ、迫る鉄塊。 もはや避ける暇は存在せず、受ける事すら叶わない。 しかし、ガッツの危機を救ったのは、仲間の存在だった。 卑怯番長の振るった鞭が『番長』の腕に絡み付き、その剣の軌跡をわずかに逸らしたのだ。 そしてそこに迅雷の動きで沖田が飛び込み、突きを繰り出す。 ただの突きではなかった。 沖田の天才が成せる、三段突きである。 一拍の内に閃光のような三段突きを受けて、しかしなお『番長』はその動きを止めない。 腕に絡み付く鞭を振り払い、群がる敵を薙ぎ払おうと、その身の丈をも超える大剣を横薙ぎに構え―― 瞬間、兜が爆ぜた。 この三人を前にして、その隙は致命的だった。 ただ、それだけの事であった。 兜の中に放り込まれた炸裂弾は、剛力番長の顔をぐちゃぐちゃに吹き飛ばし、ゆっくりとその身体は崩れ落ちる。 ここに二人目の鎧の犠牲者は、一人目と同じ運命を辿った。 ―――かのように見えた。 ズサッ!! 大地に突き刺さった大剣が、杖のように『番長』の肉体を支える。 そのまま振るわれた拳が、三人の肉体を弾き飛ばした。 三人は知る由もなかったが、これこそ白雪宮拳に埋め込まれた賢者の石―― ホムンクルス「憤怒」が齎した超再生能力であった。 かつて、爆発のダメージから彼女を救ったその能力が、ミチミチと音を立てて兜の中の少女の顔を再生させる。 白濁に濁った水晶体が元の機能を取り戻し、炭化した肉がグシャリと崩れ落ちると、その下からゆっくりと、 ゆっくりと真新しいピンクの肉が盛り上がる。 同じようにこの戦いに参加していた「強欲」との性能の差は、あるいは参加者と支給品の枠の違いであろうか。 しかし、そんな考察が出来るものはこの場にはいないし、しても意味はなかった。 意味を持つ事実は、彼女が複数の命を持つ正真正銘のホムンクルスであるという事だけであり―― ここに難攻不落の最悪の化け物が誕生したという事だけであった。 ◇ ガッツは苛立っていた。 先の少年と同じように――炸裂弾でけりが付くと思っていた自分の甘さに。 化け物だと思えなどと言っておきながら、元の姿に騙されていたのは自分も一緒だった。 「おいおい、バランスブレイカーもいいところじゃねェーか。 どんな無理ゲーだよコノヤロー」 「剛力番長……君は……」 立ちあがった三人は、剣にもたれて不気味に佇む『番長』の様子を窺う。 兜から一瞬吹き出した焔は、確かに彼女の顔面を吹き飛ばしたはずであり、その証拠として鎧の隙間からあふれ出る 鮮血は、常人ならば致命的な量であった。 それが立っていられるという謎に、解を出せる人間はこの場にはいない。 再生の様子は狂戦士の鎧に阻まれて、衆目に晒される事はなかったのだから。 だが、そんな謎など糞喰らえ。 例え相手が正真の不死の怪物であろうが、人を遥に超越した化け物であろうが―― 立ちあがれる限り、いや、這いずる事が出来る限り足掻く者。 それがガッツという男である。 戦いはこれからだとばかりに燃え上がる戦意は留まるところを知らず―――― 直後、水を差される。 「……これ、あげるよ」 「あ?」 卑怯番長が、ガッツに巻貝を投げ渡す。 手にぺったりとくっつくように細工されたそれは、受け取ったガッツの義手に張り付いた。 卑怯番長はそれが衝撃を吸収し、溜め込んだ衝撃を殻頂を押す事で放出する貝である事を説明すると 「んじゃ、後はよろしく」 そう言い残し、すたこらさっさと逃げ出した。 「て、てめえっ!?」 目を剥くガッツであったが、『番長』から目を切るわけにもいかない。 気が付くと、沖田の姿もなくなっていた。 彼らはガッツを囮として、この戦いから逃亡したのである。 ギシッと歯を噛む。 「卑怯だぞっ! てめえらーーっ!」 先の戦いでガッツ自身に向けられた言葉を――なんの因果か、自身が叫ぶ事になろうとは。 虚しく響く怒声に反応を返すのは、『番長』のみ。 再び襲い掛かる『番長』に対し――ガッツは独力での対処を已む無くされていた。 ◇ 「先程ノ戦闘ニオイテDBニ障害ノ可能性ヲ確認。念ノタメ代用品ニバックアップヲ残ス」 逃亡……ではなく。 戦略的一時撤退を選んだ卑怯番長は、彼女が打ち捨てた荷物をチェックしていた。 何かヒントでも残されていないかと。 そして見つけたのが、このボイスレコーダーである。 ボイスレコーダーから流れてくる機械的な男性の声を、彼は知っていた。 マシン番長……一度は金剛番長を殺し、しかし最後には彼と共に戦って……そして散った漢。 「前方ニ人影ヲ確認。照合ノ為接近スル……データ照合……完了。 該当件数1件。元港区……剛力番長―――確認」 どうやら、このレコーダーはマシン番長のデータベースのバックアップのようだった。 それは剛力番長と出会った所から始まっていた。 これを聞けば、彼女の変貌の理由が判るかもしれないと卑怯番長は思った。 「剛力番長―――確認。生態レベルデノ誤差、25%―――剛力番長ノデータト能力ニ齟齬ヲ確認――― コn能力ハデータニナイ―――誤差ハアルガ、間違イナク剛力番長。タダシ、能力及ビ言動ニ不可解ナ点ガ見ラレル」 そんなマシン番長の事務的な報告の合間に、僅かに遠く聞こえる剛力番長の声。 卑怯番長はボリュームを上げて、彼女の言葉を拾い上げる。 「…なんだか夢を見た後のような気分です。私の記憶はしっかりと残ってるのに、それがまるで…… そう、ずっと昔の、忘れた事の書かれた日記を見たような…そんな、不安がありましたの」 「でも、あなたは私を剛力番長と呼びました!生憎私はあなたのことを存じませんけど… でもそれは私以外から見ても、私は私ということで……えっと……なんだかややこしくなってきましたわ」 「私は剛力番長!正義の名の許に戦い、キンブリーさんを優勝させて、全てを蘇らせるのが使命ですわ!」 「例え悪までも蘇らせてしまうとしても、その悪は私が責任を持って叩きのめします! あのテロリストを従わせた女性のように!」 ……頭が痛くなるような、支離滅裂さだった。 この時点で既に彼女はおかしくなっていたようだが、今の話にはいくつか聞き逃せないキーワードがあった。 『キンブリーさんを優勝させて、全てを蘇らせる』 『その悪は私が責任を持って叩きのめします! あのテロリストを従わせた女性のように!』 常の彼女であれば絶対に取らないような異常な行動目的と、その指標となった人物についてだ。 このキーワードからは、彼女を変えてしまった三人の存在が浮かび上がる。 すなわち、『キンブリーさん』と、『あのテロリスト』、そして『あのテロリストを従わせた女性』である。 卑怯番長は、それらのキーワードを留意事項とする。 戦闘の様子を録音した音声は続いていた。 マシン番長は、剛力番長に敗れたようだ。 二人を知る卑怯番長には、俄かには信じがたい事だったが……今はそれを飲み込んだ。 マシン番長を破り、このレコーダーを我が物とした剛力番長は、それを日記として、この島で起きた出来事を吹きこんでいた。 マシン番長と出会う前に、彼女に何があったのか。 ひとつひとつ、思いだすように。 自分が自分である事を、確認するかのように。 ――主催に反乱の意思を示し、醜い生き物の姿に変えられてしまった少女を、知らなかったとはいえ殺してしまった罪を。 ――それを生き返らせてくれる――人殺しの罪をなかった事にしてくれる男、キンブリーの話を。 ――次に出会った少年によって為された、生き返らせた中に悪人がいたらどうするのかという問題提起。 ――そして絶対悪――テロリストとの戦い。卑劣な爆弾攻撃によって半死半生の傷を負った事。 ――しかし、その絶対悪をも従えてしまう偉大なる正義を持つ女性の施しによって自分が回復した事を。 それからも剛力番長の正義日記は続く。 障害にぶつかる度に、彼女はレコ-ダーに自分の正義の正しさを吹きこんでいた。 敵対する存在を詰り、自分の歪んだ正義に縋る。 それは時に『キンブリーさん』のためであり―― 彼女が信奉する『とある女性』――恐らく沖田の話していた妲己だろう――のためであった。 そうして、全てを聞き終わり卑怯番長は彼女に何が起こったのかを知った。 一つの過ちが、彼女を歪ませた。 その歪みを誰も修正出来ぬままに――周囲の悪意に大きく育てられた「正義」があの化け物を生みだしたのか。 だが――自分たちと共にいた、あの剛力番長が、こんな考えを持つなんて。 全てを聞き終えてもなお、卑怯番長にはそれが信じられない。 己の過ちを認められないが故の毒。 全てを殺せば全てを救えるなどと、愚かで甘い夢に浸るような弱さを、彼は知らない。 本当に生き返るかどうかなど関係ない。 そんなスジの通らない望みを持ってしまった事が、まったくもって彼女らしくないのだ。 金剛番長の元に性格も思想も違う四番長が集ったのは……彼のスジの通った生き方に、強く憧れたからだと言うのに。 マシン番長、金剛番長、そして自分を知らないと言う剛力番長の言動。 沖田の話と、そしてこのレコーダーで知った彼女の行状から卑怯番長は一つの結論を導いた。 すなわち、あの剛力番長は自分たちの知る彼女ではないのではないかと。 金剛番長と出会う以前……彼に感化される以前の彼女なのではないだろうか。 あまりに突飛で飛躍した考えかもしれない。 だが、そうでも考えなければあり得ないのだ。 ……このような状況は。 「だとするなら、僕らの絆に最初の楔を入れたのは神という訳か」 卑怯番長は、神のやり口に強い不快感を覚える。 そして純真な彼女にでたらめを吹きこみ、都合のいい道具として扱った外道どもに怒りを感じた。 息苦しいほど胸糞が悪い。 大切にしていた大事なものを、好き勝手に弄ばれた悔しさを思い切り吐き出したかった。 きっと、この島で失ったものに匹敵するような何かを、自分は二度と手にする事はないだろう。 だから決意する。 ここで終わってしまった友の願いを、自分が代わりに叶える事を。 そして、友をここまで虚仮にしてくれたキンブリーと妲己に、自分以上の苦しみを与え 全ての元凶である神を細切れにして血の海に沈めてやろうと。 それもこれ以上ないほどに、卑怯な手口で――だ。 ありがとう、マシン番長。君の残してくれたデータのおかげで、僕の決意も固まった。 見ていてくれ、金剛番長。僕らを馬鹿にした神へのスジは、君に代わって通しておこう。 ――私は、これから決死の覚悟で正義の実行に参ります。 もしかすると、これが最後の日記になるかもしれません。 ですから――もしこれを聞く方がいましたら、お願いがあります。 正義のために、どうか私の遺志を継いで下さい。 そうすれば、たとえ私の身が滅んだとしても、正義は――、 わかったよ、剛力番長。君の遺志は――僕が受け継ぐ。 それが例え――君自身を滅ぼす事になろうとも。 この地に残る最後の番長として。 卑怯番長はどこまでも卑怯に戦う覚悟を、ここに決めた。 ◇ 書き込み中…… 1:【生きている人】尋ね人・待ち合わせ総合スレ【いますか】(Res 9) 1 名前:Madoka★ 投稿日:1日目・早朝 ID:vIpdeYArE スレタイ通り、人探しや待ち合わせの呼びかけをするためのスレです。 どこで敵の目が光っているか分からないので、利用する際にはくれぐれも気をつけて! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 9 名前:バトロワ好きな名無しさん 投稿日:1日目・昼 ID:XO7all1TH 荒唐無稽な話だが、君たちの探している知り合いは、君たちの知る彼らではない可能性がある。 それぞれが違う時間から呼び寄せられている可能性を、考慮に入れておいてくれ。 そしてゾルフ・J・キンブリーに妲己。 友を虚仮にしてくれた君たちを、僕は絶対に許さない。 いずれお礼に行くから、なるべくその時まで生きていてくれよ。 6:雑談スレだけど何か話題ある?(Res 3) 1 名前:Madoka★ 投稿日:1日目・早朝 ID:vIpdeYArE わざわざスレ立てするまでの話じゃないけれど、該当するスレがどこにもない! そんな話題を扱うためのフリートークの場です。 2 名前:元自転車便の名無しさん 投稿日:1日目・昼 ID:HeRmionEA 大規模な戦闘の跡を見つけたらタレ込んでくれ。 少々調べたい事がある。 3 名前:お酒、絶対ダメな名無しさん 投稿日:1日目・昼 ID:XO7all1TH 何を調べたいのか知らないケド、デパート付近は凄い事になっているよ。 しばらくは近付かないほうがいい。 みんなのしたら場への書き込みを実行しました ◇ 「よぉ、準備は済んだのかィ?」 掲示板への書き込みを終えた覆面の怪人に掛けられる、軽薄そうな少年の声。 あの場から先に逃げ出した沖田総悟だ。 卑怯番長は、彼がいまだ立ち去っていなかった事に少し驚いた様子を見せる。 「ああ、覚悟は決まったよ……なに君? 暇でもしているのかい? それなら手伝って欲しいんだけどね」 「手伝えェー? ただでェー? そいつァちょっと虫のいい話じゃねェかィ? ありゃ、てめぇの連れだろう? 連れの責任は仲間が取るべきだよナァー?」 元より沖田自身にも逃げる気などサラサラなく、既にあの『番長』に対抗するための準備も終えているのだが…… 恩を着せられそうな相手がいるなら、無償で協力する法もない。 毟れそうな相手からはトコトン毟り取る。 それが沖田総悟の処世術だ。 沖田は、卑怯番長がつい漏らしてしまった言質をどこまでも利用して、暗に報酬を要求する。 「OK、取引成立だ」 溜息をもらし、卑怯番長は手に持ったデイパックを放り投げた。 ◇ 敵の能力が自分を上回っている? 仲間が逃げ出し、孤立無援? それがどうした。いつもの事だ。 走る。走る。ガッツは走る。 逃げるために、走っているわけではない。 活路を切り開くために、走っているのだ。 場所は炎上するデパート前の大通り。 住宅街を焼き払った炎は、時間と共にここまで燃え広がり周囲は灼熱の地獄と化していた。 木造の建物は当の昔に崩壊し、コンクリートのビルでさえ炎の舌に舐め回されている。 玉のような汗が噴きあがる。 薄い酸素を、犬のように喘いで摂取する。 既にガッツの肉体には胸の傷を初めとして、肉を抉り取るほどの傷がそこかしこに刻まれていた。 だが、流れる血の量はさほどでもない。 その全てが致命的な個所を外しているのは、一重にガッツの経験と技量、そして勘の為せる技であった。 そこまで傷付きながらもガッツが目指すのは、I-06に存在する禁止区域。 そこに『番長』を追い込み、その首輪を爆発させる。 対使徒用にと考えていた、その作戦を実行するためにガッツは動いていた。 「―――ッ!!」 背筋を悪寒が走る。 瞬間、勢いをそのままに転がって避けた。 轟音をあげ、空を薙ぐのは鋼の旋風。 触れただけで息の根が止まりそうな、その攻撃を転がる事でやり過ごし、 膝を立てて、起き上がる。 上空を通り過ぎて行ったその襲撃者に、一瞥をくれる事もなくガッツは再び駆けだした。 走りながらも青雲剣を薙ぎ払い、刃の檻で敵を封じる。 『番長』にとってその攻撃は、そよ風程度の威力であったが、足止めくらいにはなっていた。 「アゥッ!?」 「もう少しだ……ついて来やがれっ!」 吼える。 今朝、妲己たちと相見えたポイントは近い。 ガッツは外套の留め金を外すと、走りながらそれを火にくべる。 赤々と燃える炎が、黒い外套の裾に燃え移る。 ガッツは、それを闘牛士のように構えると、ついに『番長』と向き合った。 彼我の距離は十間に満たず。 狂戦士が攻撃を躊躇う要因など、どこにもない。 『番長』はその赤い炎に惹きつけられるかのように、突撃を敢行する。 猛烈な爆発力で大地を蹴りつけ、一直線に飛び込んで来る突進の勢いは凄まじいものであったが だからこそ、その攻撃は単調で軌道を読みやすくもあった。 小細工なしに振るわれる純然たる力に対し、ガッツは柔らかな布でそれをいなそうとする。 ガッツの身体がゆっくりと沈み込み―――交錯。 すると、どこをどうしたものか。 過ぎ去った『番長』の頭には、燃え盛る布が手品のように巻き付いていた。 「ウアアアアアアアアアアアーーーーーーーッ!!」 『番長』が悲鳴をあげる。 とぐろを巻いて、兜に巻き付く焔の蛇。 その効果は、視界を妨げるばかりではない。 鉄板焼きのように兜を熱して内部に火傷傷を与えるうえに、周囲の酸素を燃やし尽くし呼吸を出来なくさせるのだ。 しかも、鎧の魔力に狂いきった少女は、目の前で何が起こってるのか認識する力すら失っている。 お餅のような肌が鉄板で焙られて火ぶくれを起こし、砂金の髪が熱で縮れる。 酸素を求めて息を吸い込めば、渦巻く熱気が肺を焼く。 狂戦士は踊り狂う。 むちゃくちゃに、やみくもに、何もない空を剣で薙ぐ。 その様子は、まるで喜劇に出てくるコメディアンのようだった。 ガッツは、その暴れ回る狂戦士に背後から近付くと、股間に腕を回して持ち上げる。 一層暴れる狂戦士の鎧にひっかかり、服が破け、頬が切れるが全て無視。 「オオッッ!!!」 全身の力を込め、狂戦士を投げ飛ばす。 入り込めば首輪を爆発させると指定された、禁止区域へと。 ズガーーーーンッ!! などとは行かなかった。 「あァ!?」 首輪は直ちには爆発せず、退避勧告の音声が流れる。 それを聞いて、ガッツは隻眼を呆然と見開く。 「すぐ爆発しねェのかよっ!!」 ◇ 一分間の猶予。 ガッツは、一分などという単位を知らなかったのだが、なんとなくその感覚はわかった。 その事に疑問など持たない。 この島で出会った明らかな別人種とも、普通に会話が出来る事に疑問を持たないのと同じように。 しかし、一分だとっ!? わざわざ地図を配布し、放送で場所の告知までしておいてなお、そのような猶予まで与えるとは。 まともにヤル気があるのかと、ガッツは主催陣を疑ってしまう。 一分間も、こいつを禁止区域内に留めておくなど不可能だ。 自分自身も禁止区域の奥深くまで入り込み、相討ちを狙うなら出来るだろうが、グリフィスを討つ前に こんな奴と心中などするつもりはない。 なら、どうすればいい? 首輪の爆破以外でこいつを倒す方法があるのか。 逡巡する間に、外套が燃え尽きた。 『番長』の視界が回復する。 そこが危うい事を本能で感じ取ったのか、『番長』は起き上がると弾丸のようにその場から飛び離れようとする。 刃の檻も、炸裂弾による牽制も意味がなかった。 猶予時間の半分の時間も稼げずに、『番長』は禁止区域の外に出てしまう。 「チィッ!!」 ここにきてガッツの進退はきわまる。 三時間以上のぶっ続けの連戦の末、然しものガッツにも疲労の色が濃い。 再び襲い来る『番長』の連撃。 一撃受けるだけで即死確定の攻撃を、反射神経だけで避ける。 凄まじく神経をすり減らすその作業を、後退りながら行うガッツであったがそれもいい加減限界であった。 崩落した建物の残骸が、足にひっかかる。 体勢が崩れた。 「クッ」 唸りを上げる轟音。 横殴りに迫る死の具現。 それは剣の刃ではなく、面。 まるで蠅叩きのように、ちょこまかと動く敵を叩き潰さんとする分厚い鉄の塊。 それに向かってガッツの義手が伸びる。 その掌に張り付くのは衝撃貝。これまで使う事のなかった、未知の道具。 もはやこれに賭けるより他にはない。 吸い込まれるように、敵の攻撃が掌に受け止められ―――そこに衝撃はなかった。 衝撃貝は、剣の威力を綿のように受け止めたのだ。 しかし、その現象に戸惑う様子も見せず、理性を失った狂戦士は勢いをそのままにぶちかましへと移行する。 『番長』の小柄な体躯が、ガッツの腹部に突き刺さるようにぶつかった。 「ガ、フゥッ!」 もんどりうって倒れ込むガッツに、『番長』が圧し掛かる。 手に持った巨大な剣をギロチンに見立て、今まさに処刑されようとしたその瞬間。 「『貝』を使えっ!!」 ガッツでも、『番長』でもない、第三者の声がその場に響き渡った。 既に『番長』の身体に密着していたガッツの腕が、その声に反応するのにコンマ以下の時間も要らなかった。 轟!! 先の番長同士の決闘を再現するかのように。 否、先よりも更に高まった自らの剛力によって『番長』は、より強く打ち上げられた。 高く、高く、上空へと。 そして、地上にはそれを見上げる男たちの姿があった。 ドゥルルルルル 規則的なビートを刻む排気音が、減音しながら近付いてくる。 ハーレーダビッドソン。 大型バイクにまたがり再び現れた男に、起き上がったガッツは悪態を付く。 「てめえっ! とんでもねーもん寄越しやがって……肩の骨が外れっちまったじゃねーかっ!! 「カハハ、やっぱりかい? 自分で使わなくて良かったよ」 「っっ!? このっ、卑怯者がぁっ!」 「イエス! アイアム、卑怯番長!」 名乗りと共に卑怯番長、ここに推参。 ◇ そんな会話をかわしている間に、上昇の最高点に達した『番長』が落下する。 ガッシャーーーーーァン!! まずはクルクルと回転しながら落ちてきた剣が大地に突き刺さり、次いで金属が奏でる甲高い激突音。 『番長』がうつ伏せ気味に叩きつけられ、アスファルトの路面にクレーターが生まれた。 巻き起る砂埃。 その煙幕をものともせず、卑怯番長の振るったチタンスパイク入りの鞭が『番長』の足に正確に絡み付く。 鞭を軽くひっぱり、それがしっかりと固定されている事を確かめると、卑怯番長はクラクションを鳴らす。 パッパアアアアーーーーー!! パアアアーーー!! すると遠方からも、それに応えるように警笛が鳴り響いた。 「……それじゃ行こうか、剛力番長」 卑怯番長が片手で保持したスロットルを握りこむと、V型ツインエンジンから発せられる獰猛な唸り声が、咆哮へと変わる。 ガッツをその場に置き去りに。 炎上する市街地を駆け抜ける鉄の騎馬。 熱風を纏い、爆発的に加速する機体が瞬く間にトップスピードへと達する。 引きずられ、跳ね回る『番長』の身体がアスファルトを削り飛ばし、後方へと粉塵を撒き散らかす。 飛び散る火花が残光となって、焔の尾のように車体を彩った。 ガツッ! ガガッ! ガッ! ガガガガガ!! 鞭を通して、嫌な感触が伝わってくる。 喉元までせりあがった感情を強引に飲み込む。 ここで、手を離すわけにはいかない。 まかり間違えば、彼女は生を望む全ての命を刈り尽くしてしまうだろう。 (そうならない内に……なんとしてでもここで彼女を止める!) 覚悟は既に決めていた。 後は……貫くだけだ。 自分で決めた、自分のスジを。 全ての感情を押し殺した、冷徹な眼差しが前方を見据えた。 ギャリッ! ともすれば流れそうになる車体バランスを、絶妙のタイミングで制御する。 私刑のように凄惨な、卑怯番長が課す『番長』への制裁。 とはいえ、これはまだ前振りでしかない。 その真の目的は、先ほどのクラクションに応えてやってきた、対向車線を爆走する大型貨物車。 それに『番長』を叩きつける事にあった。 ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ グングン迫る、大型貨物車の運転席に乗るのは沖田総悟。 アクセルベタ踏みで走る、その車のスピードメーターはとっくの昔に振り切れている。 相対距離が徐々にゼロへと近付き、互いに爆走する両者の視線が交わったその刹那、 『番長』の身体は鞭の戒めから解き放たれた。 ドオンッ!! 宙へと放りだされた『番長』に巨大な質量がぶち当たる。 地上を走る巡航ミサイル。 強烈な衝撃を受けて、二転三転錐揉み状に回転しながら前方へと叩き落とされた番長を、容赦なく踏みつぶし 大型貨物車――タンクローリーは急制動を掛ける。 タイヤが破裂し、止まり切れずに横転。 ひび割れたフロントガラスを、木刀でぶち破って沖田が脱出する。 そしてそのまま駆け足で距離を取り、イングラムM10を構えると、発砲。 三連射された9mmパラベラム弾が、燃料が満載されたタンクの外装を喰い破った。 閃光。 轟音。 暴風。 そして、超高熱の爆発が大地を揺るがす。 天に輝く恒星が、地上に落ちてきた。 そう錯覚しそうなほどの、空を貫く巨大な火柱が『番長』の肉体を焼き払った。 ◇ 強烈な刺激臭が鼻を突く。 何もかもを燃やしつくしてしまいそうな灼熱の炎。 その激しい燃焼から充分な距離を取った所で、アイドリングの振動が路面に響く。 帽子を、深くかぶり直しながら卑怯番長は呟く。 「これでもまだ、動けるのか……」 ヒトが生きる事を許されない、白色の世界に黒い影が佇む。 全身から黒煙を噴き出し、それをオーラのように身に纏った姿はまるで幽鬼。 死ぬ事を許されていないかのように、融解したアスファルトの泥の中を『番長』は歩いていた。 レコーダーに残された証言から、剛力番長に付与された新たな能力が超回復だと考えていたのだが…… これではまるで、不死の化け物だった。 「だけど、剛力番長」 その姿が、火災現場から僅かに離れたデパートの中へと消えていくのを見届けると 卑怯番長は手袋をキュッと嵌め直す。 「僕は―――君を逃がさない(見捨てない)」 再び単車にまたがって、卑怯番長の姿もまた、『番長』を追いかけ、デパートへと消えていった。 壁面に安置された、金剛番長の遺体がそれを見届けていた。 ◇ デパート前の火災を目印に、大剣を引きずって半裸の男が歩いて来る。 先の攻防で、ようやくドラゴンころしを取り戻したガッツである。 剥き出しの大胸筋を初めとしたあちこちに、シャツを引き裂いて作った即席の包帯が巻かれており まさに激戦の後といった趣であった。 それに気付き、少年は声を掛けた。 「よぉ旦那ァ、まだ生きてましたかィ。まるでゴキ……」 軽口を叩こうとした沖田の胸元をガッツが掴み、持ち上げる。 「何するんでさァ」 「何すんだじゃねェ!! やっぱりその舌引っこ抜いてやったほうがいいみてぇだな。 勝手にとんずらこきやがってっ!」 「いいがかりはよして下せェ。 一番弱い奴から狙われた、それだけの事じゃねえですかィ」 「――ッ!」 ガッツは、沖田を一発ぶん殴ってやろうかと思ったが、止めた。 腹の立つへらず口ではあったが、戦場での一面の真理をその言葉は含んでいたからだ。 正規軍の騎士様ならともかく、傭兵にとっては褒美を得るために互いに利用し、利用されるのは当たり前。 剣の腕の強弱すらそこでは関係なく、最後に名のある敵の首を取った者だけが食いぶちを得られる世界なのだ。 口約束での共闘の関係すら成立していなかった、この男を責めるのは筋違いだと言わざるを得なかった。 「チッ!」 沖田から手を離す。 「で、奴はどうした。やったのか?」 魔女に召喚された、地獄の業火のような熱気が剥き身の肌を灼いていた。 これを喰らえばさすがに生きていられるとは思えないが……先入観は死を招く。 問い詰めるガッツに、沖田はデパートを指さした。 「行くんですかィ? フラフラしてるじゃねェですかィ」 「あの鎧とも、ケリつける必要があるみてェだからな……」 ガッツはドラゴンころしを肩に担ぎ、デパートを見上げる。 白炎の世界に屹立する、巨大な建物が陽炎の揺らめきの中に歪んで見えた…… 時系列順で読む Back 運命よそこを退け、俺が通る Next 番長たちの挽歌(下) 投下順で読む Back 運命よそこを退け、俺が通る Next 番長たちの挽歌(下) 117 厨BOSS BATTLE-BERSERK- 秋山優(卑怯番長) 131 番長たちの挽歌(下) 117 厨BOSS BATTLE-BERSERK- 沖田総悟 131 番長たちの挽歌(下) 117 厨BOSS BATTLE-BERSERK- ガッツ 131 番長たちの挽歌(下) 117 厨BOSS BATTLE-BERSERK- 白雪宮拳(剛力番長) 131 番長たちの挽歌(下)
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『でない』はBARギコっぽい一般の住民である。 2012年2月から観測。 出ない出ないといわれるのでデーターに変えた。 このページの訪問者 -
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第弐拾話 「男たちの挽歌」 タイトルの元ネタは香港映画の「男たちの挽歌」(1986年)。 概要 原作第7巻のWAVE.30「男たちの挽歌」をキャスト・スタッフが全力投球! コミケで疲れ果てたアニメファンたちのテンションをこれでもかと盛り上げた至極の一話。 原作でも評価の高い話だったので放送前は原作ファンも期待と不安を抱いていましたが、さすがは瀬戸花スタッフ! いい方向に大きく裏切ってくれました。 渋い役どころの多い玄田さん、三宅さん、村瀬さんの間違った『萌え』演技に各所で笑い声と悲鳴が上がったようです。 妙に気合の入った『放課後ラブハーツ』のプレイ画面、オチのネコ耳燦ちゃんなど正しい『萌え』も充実。 また3巻ルナパパ登場時の話でカットされたルナと永澄母の描写や永澄の返答のフォロー、7巻収録のオマケ漫画の映像化も好評でした。 アバン 夜の高層ビル街(アニメオリジナル) 休暇って言うか息の根止めにきてますよね… パラシュートの柄 デフォルメルナがプリントされています OP 中 父 母 三 猿 委 鮪鯵鰤 蓮 巡 永 留 明 政 パ 豪 藤 燦 今週の主役の4人が2列目に 3列目は通常の2列目4人が後退 巻が豪三郎の肩の上にいたのが確認されました 提供 豪三郎のたいやき Aパート 修学旅行の写真展示(アニメオリジナル) 展示されてる写真は右から ・サル、ダブルピース(銀閣寺庭園?) ・笑顔で目潰し、鼻潰しを互いに仕掛けるサル、永澄(バックに銀閣寺?) ・巡、委員長、明乃のスリーショット(?) 画面切り替わって ・燦(バックに清水寺正門) ・巡、燦のツーショット(バックに清水寺) ・政、蓮、藤代、永澄(18話の清水寺ではしゃぐ豪三郎にあきれるシーン) 他は18話、19話で使われたスクリーンショットになっているようです 三河の写真(バックに清水寺の舞台から見た紅葉風景) オスカル(ベルサイユのばら)→花京院典明(ジョジョの奇妙な冒険 第三部)→美形化 サル「さすが殿! お美しくおカッコよくお気高く写ってございパプ~」 永澄「誰だかわかんねーじゃん あぁそうだねそうだね… 楽しそうだな」 エラ呼吸三兄弟の写真(バックに邦画村?) お土産に木刀を購入したようです 「ハンサム侍」は前回の新撰組口上から 永澄の修学旅行の思い出 アホ毛切断、永澄バリヤー、ハウリングボイス いいこともいっぱいあったのに辛い思い出ばかり記憶に残っているのね… 2-1教室 落ち込む留奈 机に額ぶつけてます 留奈「天下のアイドル、ルナ様は修学旅行なんて学校行事に出てる暇なんて最初からないのよ!ないのよ!!」 やっぱり二回言ってます 投げられ、殴り飛ばされる永澄は相変わらず虹色の液体を垂れ流しています 燦のお土産『真の生八ツ橋』 永澄のお土産『しかせんべい』 隠れるルナパパ 「ダダッダッダダン」の回数をベランダから顔を覗かせた回数として 7回目が『ターミネーター』の赤い目が露出 顔全体に影がかかっています 8回目は『ターミネーター』2の溶鉱炉に落ちるときの親指立てたポーズ SEが「ポン」 9回目に永澄がフェイント SEが「プピ~」 10回目でばれます ルナパパの視界 ターミネーターシリーズ風の赤い画面 右上には永澄の音声グラフ ロックオン中は右下に人相識別画面? ロックオン後は中央に『TERMNATE』の文字 ルナパパの回想 幼き日のルナとルナママの写真(13話)、ライブシーン(7話)、結婚騒動(13話)、ブラックカード(15話 中央の絵柄が違う?)ヘリから追加予算(19話) 永澄の返答、満潮家での留奈の様子 10話でカットされた「留奈をどう思っているか?」の回答 内容は大分変わっています 原作で永澄は「親の愛に寂しそうな留奈の様子とそれを少しでも自分達で埋めてあげたい」との旨ををルナパパにストレートに伝えましたが ルナパパが愛情表現に不器用なことを知った永澄は「満潮家ではいい子で暮らしているから安心してください」という意でルナパパに伝えました 永澄母と留奈のやりとりは同10話でカットされた描写の一部 原作では留奈同居後すぐ登場のルナパパに即答した永澄でしたが、 結婚騒動を含め留奈と一緒に暮らしてきた積み重ねとルナパパの気持ちを知ったためより説得力があるものへと変わったかな? 留奈の背後の本の題名「お金持ちになれる本」「わが家の家計簿」「心理学」 ルナパパの背中を押す永澄 そして永澄は二人に仲良くなってもらおうとルナパパを応援 微動だにしてません 永澄の腕が震えてます SEが金属音 ルナパパ、窓を破って侵入 永澄の負け犬SEあり ルナパパ「ルナ、お前が哀れだ ドバイへ行こう」 原作ではタヒチでした その後、留奈に殴り飛ばされ(直立のまま SEが野球のヒット音)、校庭に下半身が埋まってます(クラクション音と防犯ブザー音のSE) ルナパパのフラッド 幼児声「ぱぱんち~」 World Search Systems モデルは『Google』でしょうか 検索結果 以下、ディスプレイに映った文章 ギャルゲーム@2000ch掲示板 この世に産まれたその日から、命果つるその日まで。24時間365日、愛の為、正義の為、全世界の平和の為。腕がもげ、 脚がもげ、首だけになろうとも、唯只管にギャルゲーを語らう、漢達の戦場。萌えろ。 girlgame.2000ch.net/galge/ キャッシュ 関連ページ ギャルゲーのキャラクター 隆拳 祥子:拳技を極めた豪傑。ツンデレ。 アレク・ヒュウ子:鋼の肉体を誇る鉄人。ツンデレ。 ドミトリ・ヴァイ子:仏道を往く吸血鬼。ツンデレ。 伊達 幸子:学校ごとぶった斬る。一騎当千の熱血総長。ツンデレ。 gapgom.2d/st/strike/vam/bsr/ キャッシュ 関連ページ ギャルゲーの名台詞 なッ!なにをするのッ!!あの阿呆犬を近付けるなんて!(トゥルーラブ・メモリアル-九条聖子) 私が最後に見せるのは、未来に託す人間の魂!!(アンジェハウス-瀬花春乃)... www.gaicities.jp/galgal/speech.index.html キャッシュ 関連ページ ギャルゲー道 -極めた先にみえるもの- 自分の愛するゲームを手にとり、精一杯やり込む。それだけでいいじゃないか。大切なものは真実の愛情なんだ。 女の尻を追っかけるより、部屋に篭って画面のカーソルを追っかけろぉ!! 合唱 本郷隼人 (URL不明) ギャルゲー売り上げTOP100 天然・高飛車・ドジっ子等々。世界にゃ色々あるけれど、これさえ見れば一目瞭然。売れるヒロイン。売れないヒロイン。 あらゆる疑問を調査解析。幼馴染も妹も、怪物だろうが何でもござれ。時流を見極め、流れを掴め。 (URL不明) 世界をギャルゲーで染める会 (文章不明) 元ネタ解説 ギャルゲー@2000ch掲示板 『2ちゃんねる』内のギャルゲー@2ch掲示板がモデル ギャルゲーのキャラクター ・隆拳 祥子 『ストリートファイターⅡ』のリュウとケン(URLの[2d/st]の部分が該当) 名前が『しょうこ』なのは昇竜拳とかけてる? ・アレク・ヒュウ子 同じく『ストⅢ』のパワー型格闘家アレックスとヒューゴー(URLの[strike]の部分が該当) ・ドミトリ・ヴァイ子 『ヴァンパイアハンター』の吸血鬼デミトリと仏僧ドノヴァン(URLの[vam]の部分が該当) ・伊達幸子 『戦国BASARA』の伊達政宗と真田幸村(URLの[bsr]の部分が該当) ギャルゲーの名台詞 ・「なッ!なにをするのッ!! あの阿呆犬を近づけるなんて!」 ともにジョジョの台詞から 前半部は第一部主人公のジョナサン・ジョースターの台詞「なっ!なにをするだァーー!!」から 後半部は同じく第一部のディオ・ブランドーの台詞「あのダニーとかいう阿呆犬を僕に近づけるなよな」から ・トゥルーラブ・メモリアル エンターブレインのギャルゲー『トゥルーラブ・ストーリー』、コナミ社のギャルゲー『ときめきメモリアル』から ・九条聖子 ジョジョ第三部の登場人物「空条ホリィ」から ホリィは劇中、自分を『聖子』を呼ぶようにしむけたことから ・「私が最期に見せるのは、未来に託す人間の魂!!」 こちらもジョジョから 第二部のシーザー・アントニオ・ツェペリの台詞「俺が最期に見せるのは、代々受け継いだ未来に託すツェペリ魂だ!人間の魂だ!」 ・アンジェハウス アンジェリーク+フルハウスキス ともに有名女性向け恋愛ゲームから ・瀬花春乃 ジョジョ第六部の主人公「ジョルノ・ジョバァーナ」の本名「汐華初流乃(しおばな はるの)」から ギャルゲー道-極めた先みえるもの ・本郷隼人 仮面ライダー1号、2号の「本郷猛」、「一文字隼人」から 登校中 電柱の広告 アイリス薬品 留奈、唾吐き また直に野川さん本人にやってもらったんでしょうか… ルナパパ子 『放課後ラブハーツ』のヒロイン、「みずき」のコスプレ 口癖が「はちゃー」 口にトースト咥えてます 今回はルナパパの構えに各カットごとに元ネタがあるようです 詳細求ム 顔アップ時に右目が赤く光っています ルナパパ子の視界 ベランダで永澄を会話時のものに『放課後ラブハーツ』の操作画面が上書きされています 留奈「…なんじゃこれは……」 ルナパパ「めっ」 ターミネーターシリーズには変声機がついていますので女の子の声も出せます… 一連の動作中、ルナパパから機械音が聞こえます 2-1教室 赤ん坊の泣き声と避難警報、モブで誰かが「ダダッダッダダン」て言ってます 留奈「セーラー服のぉ……」 サル「でたな!怪人!!」 ルナパパ子のパンツ 紫でした…… Bパート 職員室 シャ-ク、授業サボり中 ヘッドホンで巡のキャラソン『GAP』を聞いています 政、シャークに説教 説教中にヘッドホンを床に捨ててます どこかのアパート(アニメオリジナル) 犬の鳴き声 咳き込んでます 巻&エラ呼吸三兄弟、麻雀中 ブリ夫「ブリーチ!」 鰤だけに 豪三郎&政&シャーク、初ギャルゲー 『放課後ラブハーツ』 キャスト 秋春(声無し):主人公 みずき(野川さくら):隣に住む幼馴染 夕妃(桑谷夏子):ツンデレ同級生 冬夏(喜多村英梨):主人公の妹 バーバレラ(桃井はるこ):空から落ちてきたネコ耳少女 保健医(鍋井まき子):攻略不可の脇キャラ 人妻(並木のり子):攻略不可の脇キャラ みずき(野川)→ルナパパ・留奈(野川) 冬夏(喜多村)→政・明乃(喜多村) バーバレラ(桃井)→豪三郎・燦(桃井) と各親族に対応している形になっています 巻の役 四暗刻 マグ郎「ギザみんな通ってきた道だ魚~」 ブリ夫「リーチ一発 三色 ドラドラドラ ハネマ~ン」 三色を1飜と数えてますが2飜の間違いです リーチかけてますから鳴き三色でもないですし 巻「ヅガ~ン!」 巻の叫びの元ネタは麻雀漫画のスーパーヅガン だんだんと熱くなる豪三郎 キャラは表示されませんが以下の台詞が聞こえます 保健医(鍋井まき子)「顔が赤いわ 熱でもあるんじゃないの?」 人妻(並木のり子)「もう! おばさんをからかうんじゃないの♪」 満潮家 屋根裏 永澄の寝言「燦ちゃ~ん…」 政子「お兄ちゃん 起きてくだせぇ」 冬夏「お兄ちゃん 起きて~」 『放課後ラブハーツ』の「冬夏」のコスプレ リボンがピクピクと可動 スリッパはファンシーな動物柄 内股だったりと仕草は女の子らしいです 冬夏は髪型、髪の色、リボンの結い方と『らき☆すた』の「柊つかさ」に似ていますが、 原作の政子のコスプレからアニメ化にあたり描き起こされたキャラですので関係はないでしょう 冬夏「はきゅ~ん」 ルナパパ子のブラ 紫でした…… 原作では「見ないでよバカ。」という淡々とした反応でしたが アニメでは「いやだ!見ないでよ!!バカ!!」と恥らう反応になり破壊力が増してます 満潮家 リビング ルナパパの構え 『竜虎の拳』、『KOF』シリーズの「リョウ・サカザキ」の構え 2-1教室 「2年1組 コスプレ先生~ わぁ~い」 言わずと知れた「3年B組金八先生」のオープニングから 豪三子 「にゃっほ~」 『放課後ラブハーツ』のヒロイン、「バーバレラ」のコスプレ ネコ耳メイド服でしっぽ付き 語尾が「にゃ」になってます アニメではたいやきのオプションが付きました 屋上 豪三子「永遠はあるにゃ」 18禁PCゲームソフト『ONE ~輝く季節へ~』の登場人物「長森瑞佳」の名台詞「永遠はあるよ ここにあるよ」から 7話でも留奈が言ってました ルナパパ子「うぐぅ」 18禁PCゲームソフト『Kanon』の登場人物「月宮あゆ」の口癖「うぐぅ」から 2話でも燦が言ってました 惨状と化した教室 豪三子「きゃっほ きゃっほ 豪三子♪ きゃっほ きゃっほ 豪三子♪」 ルナパパ子「オープン ユア マインド」 13話のルナパパの名台詞が… 蓮「へ~んたい!止まれ!!」 豪三子の声は戻りましたが語尾は「にゃ」のままです 屋上封鎖 エラ呼吸三兄弟は消防服?着用 生徒「見せろ! あんなすごいもの!」など色々言ってます 留奈「そうね、もうゴールしてもいいよね…」 18禁PCゲームソフト『AIR』の登場人物「神尾観鈴」の名台詞「…もうゴールして、いいよね」から 巻「でも今回はちょっとやり過ぎかと…」 ルナパパの構えの詳細求ム 豪三子「そうか…珍しく自分を見失っていたようじゃ」 ここからアニメオリジナルの展開 シャーク「ホッ」 安堵の息を溢しています ネコ耳燦 留奈、永澄、巻ともに燦のかわいさに興奮 豪三子「まさに萌えぇー!!」 ルナパパ子「そう!これだ!!」 下校 永澄「燦ちゃんのお父さん、全身打撲、複雑骨折、肝不全、情緒不安定でそのまま入院したんだって」 肝不全と情緒不安定は元からでしょうか 倒れた永澄 ボクシング漫画『あしたのジョー』の「矢吹丈」の顔芸 満潮家 赤塚不二夫風な犬 鳴き声がここでも咳き込んでいます ネコ耳燦 結構気に入っているようです 覗く永澄「そう!これだ!!」 屋上でのルナパパ子と同じ口調です 鼻から虹色の液体が噴出 おでん屋 入院していたはずの豪三郎 漏電しているルナパパ やはり咳き込む犬 ED 本日のおススメ!! ・豪三子手作りたいやき いちゃもん付き ・堅焼きルナパパ 今週はルナパパ背面飛び Cパート(原作7巻のオマケ漫画 超番外編「少女と仔猫」から) 元気スーパー劇場 「少女と仔猫」 タイトルコールは桑谷夏子さん ダンボールに「拾ってつかーさい」の文字 豪三子がルナパパ子と政子の会話中も「にゃーにゃー」言ってます ルナパパ子「痛…」「怖くない」 スタジオジブリの劇場アニメ『風の谷のナウシカ』から 永澄お父様「ダメだダメだ猫なんて」 上流階級風な永澄 ワイングラスと髭付き 顔に「ナガスミ」と縦書き 原作では右でしたがアニメでは左ストレートを喰らっています ルナパパ子&豪三子&政子「ぐっにゃ~ん」 『野川さくらのマシュマロ♪たいむ』のお別れのあいさつ 次回予告 「あぁ! 狂おしいほどモテたい! モテてモテてくしゃくしゃにされたい! 未曾有のモテモテフィーバー!ワオ! 男子なら誰もが想像する夢じゃないでしょうか? そういうわけで人魚のマジックポーションが激しくモテ気分を体感! うわっちょ俺モテすぎ! この世の春か!? 俺はもう一生現実には帰らないぞ! って あれ? 君は! 君はあのときの!?」 提供 たいやきを握りつぶす豪三郎 エンドカード 迫り来る父たち →第弐拾壱話 「恋のからさわぎ」へ進む →第拾九話 「ショウほど素敵な商売はない」へ戻る →各話解説に戻る サル「???怪人」 の?のところは「でたな」 みたいな事いってたような -- カゲ (2007-09-12 16 00 22) 確認してみました 確かにそう聞こえますね 情報ありがとうございました -- 管理人 (2007-09-12 18 11 16) 放課後ラブハーツをプレイしていたアパートはシャーク藤代のアパートという説があります -- 名無しさん (2008-03-02 17 24 00) 名前 コメント
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できたばかりの十字架の表面を撫でる。ざらりとした感触が印象的だった。 そのあまりに無機質な感触に少年の手が思わず止まった。しばらくの間、東方仗助はその感触を噛みしめるかのように、繰り返し十字架を撫で続けた。 飾り気のない木でできた十字架。それを支えるように盛られた土。あまりに質素な墓だった。 仗助はしばらくの間、墓の前に立ち続けていた。 涙にくれるようなこともなく、怒りに顔をゆがめるでもなかった。死者を弔う優しさと憂いに満ちた表情を、少年は浮かべていた。 「仗助くん」 突然背後から名前を呼ばれ、彼は振り返る。 見れば保安官マウンテン・ティムが険しい顔でこちらに向かっていた。彼の手には放送時に配られた名簿が握られていた。 少年は返事もせず、あげていた再び視線を墓へと向ける。彼がその場から動く気配は見えなかった。 保安官はきびきびとした様子で隣に並び立ち、そして同じように墓へと視線を向ける。 眉間に寄せられていた皺は薄れ、硬かった表情がゆっくりと柔和なものへと変わっていく。 マウンテン・ティムが仗助の肩にそっと手を置いた。少年は振り払うこともせず、しばらくの沈黙の後、ゆっくりとした口調で話し始めた。 「虹村億泰って奴は……頭は悪いわ、見た目は凶暴だわ、喧嘩っ早いわで色々面倒な奴だったんスよ……。 ほんとはイイヤツなんスけど、学校のやつらには色々誤解されてたみたいで……アイツも彼女ができない、彼女ができないってよくぼやいてました。 アイツ、ほんとにピュアなヤツなんスよ。休み時間とか昼飯の時間とかにだべってると、そんなことばかり話しやがって……。 そのくせいざ女子から話しかけられると、緊張してんのか、照れ隠しなのか、ぶっきらぼうになって……。 なんていうか、不器用、って言葉がスゲー似合うヤツでした」 ティムは黙って話の続きを促した。仗助はうっすらと頬笑みを浮かべ、それは楽しそうに億泰のことを語った。 その様子があまりに楽しそうだったので、いつのまにかティムの口元にも笑顔が浮かんでいた。 仗助は話を続ける。 「でも俺はそんなアイツの不器用さって言うんスか? 男気あるところにスゲー憧れてたんスよ、ここだけの話。 ガッツだったら誰にも負けやしねェ、目標定まれば、それはもう猪みたいにガンガン進んでいく。 アイツのそういう部分には、敵わねェな、って俺、思ってたんです」 不意にティムは仗助の体が震えていることに気がついた。 目を落とせば右手に握られた紙が元の形をとどめていないほどに、くしゃくしゃになっているのが見えた。ティムは何も言わなかった。 仗助は顔をあげると、真正面から太陽を見据える。突き刺すような光線に眼を細めながらも、彼は視線を逸らさなかった。 「ちょっと前に俺のじいさんが死んじまって……。警察官だったんすよ、じいさん。俺。助けようとしたんスけど、間にあわなくて…………。 俺はそん時誓ったんです。もう街の人を誰一人傷つけさせやしない、この人の分まで俺がこの街を守っていこうって。 さっきの放送でそのじいさんの名前が呼ばれました。億泰の野郎の名前も呼ばれました。ほかにも沢山の人が、この六時間で亡くなった」 「…………」 仗助は大きく息を吐き、そして息を吸った。 一呼吸置くと、再び口を開く。 「馬鹿らしいとはわかってる。無理難題だってことも知ってる。 でもティムさん、俺はもう誰一人死んでほしくないんです。目の前で“また”間にあわなかった、そんなのはもう嫌なんです。 “治す”ことしかできない俺のスタンドです。だからこそ、もう二度と……俺は救えるはずだった命を失いたくないんだ…………」 涙はなかった。だがその横顔を見たティムは、少年の抱えるあまりに大きな覚悟に心を痛めた。 守れるものより守れないものの方が圧倒的に多い。全てを守ろうなんていうのは夢物語で、必ずや誰かを見切り、見捨てなければいけないのが現実だ。 だがその現実を突きつける気にはならない。その現実を知って尚、仗助は届かぬ夢に手を伸ばそうとしているのだから。 「ああ、そうだな……」 ティムは何も言わず、仗助の肩をポンと叩いた。 誰よりも優しい心を持つからこそ東方仗助は悩み、苦しんでいる。そしてこれからも、彼は悩み続けるに違いない。 ならば可能な限り彼を支え続けてやりたい、そうティムは思った。 できないかもしれない、苦しい思いをするかもしれない。 それでもどんなスタンドよりも優しいスタンドを持つこの少年を、見捨ててはいけないとティムは自身に誓った。 「戻ろう、皆が待ってる」 最後に一度だけ十字架を撫でると仗助は小さい声で、いってくるぜ、と呟いた。 マウンテン・ティムは黙って聞こえないふりをし、男たちが待つ家へと向かっていった。 ◆ 「よォォォォォォオオオオオく聞け、諸君―――――――――ッ!」 机を叩き割らん勢いでシュトロハイムが地図を叩きつけ、吠えた。 本人はきっと普通の声の大きさで話しているつもりなのかもしれないが、周りの四人は堪ったものではない。 顔をしかめたり、耳を塞いだりする男たちであったが本人はどこ吹く風、そのままの声量で話し続けた。 「スタンド使いである諸君の強さは充ー分に理解しているッ そして同時に波紋使いの強さも、吸血鬼の恐ろしさも俺はもよーく知っているッ ならばこの人数は何だッ! 一体誰が、どうやって、こんなにも多くの犠牲者を生みだしたのだッ!?」 律義に答えを返そうとする広瀬康一。 しかしまたも盛大に叩きつけられたシュトロハイムの拳に驚き、彼は身を縮めた。喉元まで込み上げた言葉を反射的に飲み込む。 男は最初から答えなんぞ期待していなかったのだろう、返事も待たずに自らの問いにこう答えた。 「『柱の男たち』! それしかあるまいッ サンタナ、そしてエシディシはどうやらくたばったようだが未だ二人の柱の男たちが存在しているッ いや! あるいは、あってはならないことだが二人以上柱の男たちがいる可能性だってあるのだッ! 過去、未来の可能性を考えればその絶対数は計り知れないッ そしてその脅威もわれわれの想像をはるかに超える可能性があるのだッ」 「……それが地図とどんな関係にあるんスか?」 「良い質問だ、仗助ッ!」 仗助の顔にビシリと指を突きつけ、男はニヤリと笑う。 されたほうは気分がいいわけもなく、仗助はやれやれと言った感じで仲間に目くばせする。 気が付いているのか、いないのか。シュトロハイムの話は続いた。 「放送前に聞こえた救急車の音、覚えているな? 貴様らにはどう聞こえたかはわからんが……わがゲルマン魂が作り出したこの最高にして至高、人間を超越しサイボーグ化した身体は僅かな違和感すら聞き逃さなかったッ あの救急車の音、どうも俺には奇妙に聞こえたのだ。遠く離れていたとはいえ、更に遠くから聞こえた様な……そんな気がしてならなかったのだ。 そこで音のスタンドを操る康一とッ 臭いを元に居場所を突き止める噴上の出番と言うわけだッ」 二人の少年を交互に指し示しながら、男は鼻高々といった感じで言った。 「二人のスタンド使いに調査を依頼した結果、どうやらこの殺し合いの舞台とやらにはかくされた地下通路があるらしい。 それも極めて巨大で、しかも迷路のように張り巡らされたものがな! つまり! 先ほど感じた音の違和感、膨大な数の死亡者、そして地下通路……! ここから導き出される結論は、即ち一つ……ッ!」 「おい、このサイボーグ、ボリュームコントローラ壊れてんぞ」 耳元でがなりたてる男の声があまりにうるさかったのだろう。噴上裕也は座ったまま身体を捻り、隣に座った保安官に囁いた。 マウンテン・ティムは笑いながら結論を促した。 「君の意見を聞こうか、シュトロハイム」 「柱の男たちが自由に動けないこの時間ッ そう、時はまさに絶好の機会なのだッ! これより我々は地下に潜入するッ! 殲滅対照は柱の男たちッ! 奴らを叩くことでこれ以上の犠牲者拡大を防ぐのだ…………ッ! そしてそのためにも……!」 三度、轟音を響かせシュトロハイムの拳が机に叩き下ろされた。 しかし今回、その拳はある地点を指さすように振り下ろされていた。 周りの四人は顔をぶつけ合わせるように男がさした地図を覗きこむ。指先が示すのはこれより北、古代環状列石。 「向かうは古代環状列石……! いざ柱の男退治へッ!行くぞ、将兵諸君!」 ◆ 「76人……」 読み上げられた多くの人々の名前、そしてその数の多さに男は言葉を失った。 いや、数だけではない。自分を庇い死んでしまったジョージ・ジョースターⅡ世、恩人の父親であるジョージ・ジョースターⅠ世。 他にも数多くの見知った名前を名簿に、そして死亡者の中に見つけ、スピードワゴンは雷に打たれたような衝撃に襲われていた。 一体何が起きているというのだ。 二人のジョージ・ジョースター? 誇り高き紳士、ジョナサン・ジョースター? ジョセフは首輪を吹き飛ばされ死んだはずじゃなかったのか? エリナさんまでこの殺し合いに巻き込まれているのか? 浮かんだ疑問に名簿が答えを返してくれるわけもない。一枚の紙は黙って男を見返していた。 スピードワゴンは動けない。老人はあまりに多くのものを失い、それは年老いた彼に何よりも堪えた。 石油王でもなく、おせっかい焼きのアウトローでもない。バトル・ロワイアルにおいて、ロバート・E・O・スピードワゴンはただの老人にすぎなかった。 「―――……おい! おい! スピードワゴンッ!」 少女の鋭い叫びを耳にして、ようやく彼の意識は浮上する。 エルメェス・コステロの上にまたがり、鬼のような形相で手を動かし続けるシ―ラE。鬼気迫る様子で、彼女はなんとかエルメェス・コステロの命を繋ぎとめていた。 慌ててスピードワゴンは少女の額から滴る汗をぬぐい、指示されたとおりの器具を渡していく。 だが少女に助けの手を貸しながらも、男の心は晴れなかった。スピードワゴンの心は嘆き、苦しんでいた。 ――― 一体私は何をしているのだろうか。 ロバート・E・O・スピードワゴンは誇り高き人間だ。 自分の非力さ、無力さはわかっていた。老いとともに更に自分の力が衰えていったのも知っていたつもりだった。 だがここ、バトル・ロワイアルの場はあまりに残酷だった。老いも無力も言い訳にできないほどに、この場は無惨にも彼に現実を突きつけた。 この老いぼれは、未だこうして生き永らえているッ! ほかでもない、生き残るべきものの命を犠牲にしてッ! にもかかわらず、私は何もできていないッ! 自分一人守ることも、女性一人助けることもできやしないッ! 何人もの若者がッ 自分よりも生き残るべきものがッ 死んでしまったというのにッ! 老人は思わず呻き声を漏らしかけた。 ジョージが自分を庇い、死んだ瞬間がよみがえる。エルメェスが張り飛ばした頬が痛んだ。 だが何よりも、何もできない自分が。何も救うことのできない心が、誇りが。 彼の心を苦しめる。スピードワゴンはそっと目を閉じた。声にならない嘆きが漏れ出ることのないよう、彼は喉奥でその嘆きを噛み殺した。 「目瞑ったところで何か変わるわけじゃねーぜ……」 男の鼓膜を震わせたのは少女の言葉だった。 思わぬ言葉にスピードワゴンは顔をあげ、目の前の少女を見つめる。 シ―ラEは手を休めず、エルメェスの傷口から目を離すことなく、言葉を続けた。 「アンタが無力感に襲われてるってのはわかってる。 なんで俺が生き残って、なんであいつが死んだんだ……そう思ってたんだろーな? 私だってそう思ってるさ。なんでジョルノ様が死んで私が生き残ってるか、なんで私じゃなくてあのお方が死ななくちゃならなかったのか。 わかんねーままさ。納得なんかできてねーし、きっといつまでたっても答えは出てきそうにねェ。 だけどな、だからこそ私は自分のなすべき事をやってやるんだって思ってる。 言っただろ、あたしの“E”は復讐の“E”。こうしてあたしが生き残ったことに意味があるとしたなら、それはきっと“復讐”のために違いないッ ジョルノ様を殺した、あのスティーブン・スティールとかいうクソ野郎をぶち殺すために! 私は今、ここにいるんだ!」 その時初めて、男はシ―ラEの眼を見た。 彼女の目に灯った光は運命に苦しめられながらも尚輝く、一人の人間の輝きだった。 かつて砂漠で死にそうになりながらも石油を掘り当てた自身と同じ目が、萎びれた男を見返していた。 「だからスピードワゴン、しみったれたションベンづらしてんじゃねーッ! 悲しい? 悔しい? 無力感? だったら出来る範囲でいいから、とにかく動きやがれッてんだ! アンタに私みたいなことができるわけねェだろ。ギャング渦巻くフィレンツェで私は縄張りはってんだ、スタンド使いをなめんじゃねェーよ! あんたには石油王だっていう立派な実績があんだろ? 残してきた物が違う、積み上げてきた実績がある。 ならあんたにはあんたにしかできないことをやればいいんじゃねーか! ちげーか、ああ?!」 それはシ―ラEなりの励ましの言葉だったのだろう。叱咤激励の言葉は自身にも向けられた、彼女なりの鼓舞だったに違いない。 意味を探すなど愚の骨頂。男なら体一つで運命切り開き、自分で意味を作り出すぐらいの気概を見せやがれッ 随分と荒々しく、容赦ない言葉だった。だがそれは不抜けた男を立ち直らすにはちょうどいいぐらいの衝撃であった。 しばしの沈黙の後、ロバート・E・スピードワゴンの眼がゆっくりと光を取り戻す。 青ざめた表情にさっと血の気が戻り、冬眠から目覚める様に全身の血流がフル回転し始める。 男はギュッと握り拳を作った。震える体を叱責し、彼はゆっくりと立ち上がった。 「―――……そうだな。そうに違いないな、シ―ラE君」 シ―ラEは止められなかった。 男があまりに唐突に、そして素早い身のこなしで動いたので、彼女は思わず言葉もなく男の動きを目で追うしかなかった。 スピードワゴンの意図の読めない行動を、黙って見守るシ―ラE。 しかし男が何も言わずに車外に出たことで、彼女は言葉を口にせずにはいられなかった。 「何してやがるんだ、テメー! そんなことしてる暇があるなら少しでもいいから手を貸しやがれ!」 男は何も言わなかった。固い表情のまま彼は黙って、何かを待っていた。 延々と広がる暗闇を前に仁王立ちする男。一体コイツは何をしているのだ。痴呆が回って、ついにボケ老人になってしまったのではないだろうか。 シ―ラEはそう思わずにはいられなかった。車の外に飛び出してよっぽどぶん殴って連れ戻そうかとも思った。 だが次の瞬間、身体を震わせるような悪寒が少女を襲った。 指一つ動かすことのできないような、金縛り似た圧迫感。シ―ラEは動かない。いや、シ―ラEは動けなかった。 「シ―ラEくん、車を出しなさい。今すぐにだ」 スピードワゴンがゆっくりと口を開いた。彼は震えていなかった。男は少女に言われた通り、自分の為すべき事を為すために、今ここに立ちつくしていた。 彼の敏感な嗅覚が嗅ぎ取ったのは絶対的な『危険』。避けることのできない『死の臭い』。 闇からゆっくりと現れた一人の男。その男から車を庇うように、スピードワゴンは堂々とその場に直立する。 数多くの修羅場を乗り越えたプライドが男を支えていた。柱の男、カーズが闇より姿を現し、それでも老人は震えず、動かず。 氷よりも冷たく、何の感情も持たない一対の眼を見据え、スピードワゴンは動かない。 ――― 静寂が響いた。 死んだような沈黙が訪れ、それを切り裂くように金属音が響いた。 柱の男、カーズの腕より鋭い刃が飛び出し、彼は黙ってそれを二人に向けた。 誰もが動けずにいた。そしてまた静寂が訪れ……スピードワゴンが口を開いた。 ◆ 猛スピードで救急車が駆けていく。 最後のトンネルを曲がり切ろうと華麗なドリフトを決め、まるで空に飛び立つかのように白の車は勢いよく地上へと飛び出した。 叩きつけらたかのように車は二、三度地面で跳ねまわる。激しい揺れが少女を襲った。 彼女はハンドルに齧りつくようにして、その揺れに耐えた。 タイヤから煙を撒き散らしながら、車はようやく止まる。シ―ラE、そしてエルメェス・コステロだけを乗せながら。 「―――……くそったれ」 舞いあがった土埃がおさまり、唸りを上げていたエンジン音が消えた。 運転席に座っていた少女は荒い呼吸を繰り返しながら、ハンドルに額を押し当て、一人そう呟いた。 静寂が訪れたのを合図としたかのように、彼女は顔をあげるとミラーに映る自分自身を見る。 その顔は怒りに染まっていた。誰でもなく、彼女は自分自身が許せなかった。 『スピードワゴン、てめェ……!』 『シ―ラEくん、繰り返しになるが、車を出しなさい。今すぐに。 三度目は言わせないでくれ。向こうもそうのんびりしてくれそうには思えないからね』 シ―ラEは悔しかった。シ―ラEは情けなかった。 例え逃げるしか道がなかったとしても。逃げるのが最善策だとわかっていても。それでも彼女は自分自身が許せなかった。 その選択肢しか選べなかった自分の非力さが。全てを諦めきったような老人の笑顔が。 「くそったれ……! くそったれ、くそれったれ、くそったれッッッ! ふざけんじゃねー!ふざけんじゃねーよ、このクソ野郎がァァアッ!」 最後の言葉とともに拳を振り下ろす。ガンッ、と決して小さくはない音が車内に響くのと同時に、背後で甲高い電子音が鳴った。 はっとした表情で少女は運転席を離れ、急いで後ろの女性の様子を伺った。 エルメェス・コステロの意識は未だ戻っていなかった。シ―ラEはチラリと電子音をたてた機器を見る。 緑色のディスプレイに目をやった瞬間、呼吸が止まった。エルメェス・コステロの心臓は止まっていた。 胃が奇妙なつっかえを起こし、彼女の口から情けない悲鳴が漏れ出た。シ―ラEはエルメェスの身体の上にまたがると、思いきり心臓を押した。 繰り返し、繰り返し、押した。彼女の心臓が再び動き出すまで、シ―ラEは心臓を押し続けた。 手を離して、しばらく様子を見る。一秒、二秒、三秒……。緑のディスプレイは何も写さなかった。 エルメェス・コステロはまるで死んだかのように、眠り続けた。シ―ラEは叫んだ。繰り返し、繰り返し叫んだ。 まるで眠っているエルメェスを起こそうとしているかのように。彼女は狂ったように叫んだ、心臓を押し続けた。 「戻れ、戻れ……ッ! 戻ってこい、エルメェス! 戻ってこいッッッ!」 掌に伝わる感触から必死で目を逸らす。魂が抜け出て、死ぬ瞬間にふっと軽くなる。そんな手ごたえを彼女は無視した。 だが現実は残酷だ。計器は動かない。エルメェス・コステロも動かない。 それでもシ―ラEは押し続けた。諦め切れるわけもなく、彼女は壊れた機械仕掛けのように動き続ける。 もういやなんだ。もう誰も失いたくないんだ。 姉を失った。姉を殺した仇を失った。復讐を教えてくれ、生きる意味を教えてくれた少年も失った。 また失うのか。まだ自分は誰かを失わなければならないのか。 エルメェス・コステロを。ロバート・E・O・スピードワゴンを。また自分は失うはめになるのか。 「クソッ クソッ クソッたれッ! 殺してたまるか……、殺してたまるかってんだよッ!」 今ここで動かなければスピードワゴンは死ぬだろう。 あの頬笑みは死を覚悟した男のものだった。長くは持つまい。どれだけ百戦錬磨の男だろうと、言葉一つで時間を稼ぐには限界がある。 戻ったところで何とかできるわけでもないことはわかっている。しかし何もしなければ、確実に、石油王ロバート・E・O・スピードワゴンは殺される。 今ここで動けばエルメェスは死ぬだろう。 心臓はとっくに止まっている。手術はいまだ終わり切ったわけではなく、辛うじて命を繋ぎとめているにすぎないのだ。 シ―ラEが手を止めればいとも簡単に、エルメェスは死ぬ。それはもうひっそりと、あっさり、簡単に。 「―――……頼むから、死なないでくれ」 それは誰にも届かぬはずの懇願だった。少女の手はほとんど止まりかけていた。 運命を絶えず切り開いてきた少女の口からか細い祈りがこぼれ落ちる。 それはギャングシ―ラEとしてでもなく、復讐者シ―ラEとしてでもない。 一体私は何をしているのだろうか。そんな無力感に苛まれる、一人の少女の悲鳴だった。 甲高い電子音がもう一度鳴り、動いていた緑の波形が沈黙する。シ―ラEの手が、徐々に勢いをなくしていく…………。 同時にエルメェス・コステロの魂が抜け出ていく。ゆっくりと、だが確実にエルメェスが死んでいく……。一人の女性が、死に瀕している……。 シ―ラEはそっと目を瞑った。目の前の現実は、今の彼女が受け入れるにはあまりに残酷すぎた。 その時だった。 「―――俺たちに任せろ」 どこか遠い場所からそんな声が聞こえた気がした。 あまりに唐突で、少女は背後からかけられたその言葉が本物のものには思えなかった。 振り向く間もなく、温かな腕が彼女の肩を抱く。見上げればカウボーイハットをかぶった伊達男が、笑顔を浮かべそこにいた。 救急車の後ろの扉が気がつかぬうちに開け放たれていた。乗りこんできた三人の男たちを、シ―ラEはただ呆然と見つめている。 東方仗助が力強い宣言通りに、エルメェス・コステロの治療を始める。 クレイジー・ダイヤモンド、そう呼ばれたスタンドが傷跡を撫でると、見る見る合間に傷が塞がっていく。 少女はその様子を呆気にとられ、ただ見つめることしかできなかった。 しばらくすると、再び電信音が鳴り響く。エルメェス・コステロに呼吸が戻る。 彼女の死は免れた。東方仗助は間に合い、シ―ラEは失わなかった。 「仗助くんが来たからにはもう安心だよ」 小柄な少年がそう言いながら、いつの間にかシ―ラEの隣に座っていた。 心優しい、人のよさそうな少年だった。彼の笑顔は不思議と見ている少女を安心させた。 間にあったのか。シ―ラEの震える声がそう問いかけた。 間にあったよ、そう少年は頷き、少女を労うようにギュッと手を握った。 血染めの手だったが広瀬康一は微塵も気にすることなく、何度も何度も手を握った。 少年の掌は温かかった。それを感じた時シ―ラEは、生きてるんだ、そう思った。 生きてるんだ。自分もエルメェスも無事生き延びることができたんだ。 「仲間がいるんだ……。 一人洞窟に残って、追手を止めてるやつが………」 それは思わず零れ落ちた呟きだった。あまりに安心しきってしまったのだろう、少女の口から勝手に言葉がついて出た。 そして直後、彼女の身体をどっとした疲労が襲い、少女はまるで糸を切った人形のようにその場に倒れ込む。 遠くで何かを叫ぶ声が聞こえた。だが、瞼は重く、視界が暗い。 シ―ラEはそっと意識を手放した。 気持ちだけで支えてきた身体はゆっくりと暗闇へと沈んでいく……。そしてシ―ラEは、気を失った。 ◆ 「畜生……、この畜生が…………ッ!」 込み上げた酸っぱい胃液を飲み込みながら、噴上裕也は毒づいた。 威勢のいい言葉とは裏腹にその口調は弱弱しく、彼は壁にもたれかかかりながら荒い呼吸を整えていた。 吐き気の波がもう一度彼を襲う。口を手で覆いながら彼は言葉にならない悪態をつく。 「鼻が人一倍効くお前には辛いだろう。無理しなくてもいいぞ、フンカミ」 「黙れ、このサイボーグ野郎! 畜生……、この畜生が…………ッ!」 屈んでいたシュトロハイムがゆっくりと立ち上がった。男は少年のほうを振り向かず、ただ黙って目の前の光景を見つめていた。 洞窟は真っ赤に染まっていた。それはもうどうやったらこれほど鮮やかに彩れるのだろうと思うぐらい、赤一色に。 壁、地面、天井までに飛んだ血痕。鼻を覆いたくなるような鉄臭い臭いが充満していた。シュトロハイムは拾い上げた身体の『一部』をじっと見つめていた。 「……無茶しよって」 それは『ロバート・E・O・スピードワゴン』だったモノ。 ロバート・E・O・スピードワゴンだったモノが、辺り一面撒き散らされていたのだ。 鮮やかな切り口で細切れにされた身体の断片。一番大きなものでもそれは容易く男の掌に収まってしまうぐらいで、生前の面影はほとんどない。 シュトロハイムは黙々と動き続けた。まるで感情を見せないロボットかのように彼は機械的に動き、数分のうちに身体の大部分を集め終える。 噴上裕也は青い顔で動けずにいた。シュトロハイムが今度は穴を掘り始めても、少年はその場から動くことができなかった。 「それでいい。それでいいんだ、フンカミ」 いつもは叫ぶように話すシュトロハイムがボソリとそう唸った。 噴上がごくりと唾を飲み込む。シュトロハイムは言葉を続けた。 「本当はお前をここに連れてくるのもよくはないとわかっていた。こんな光景をできることなら見せたくなかった」 「舐めるなよ……ガキじゃねーンだぞ、俺は」 「ガキも子供も、大人も成人も関係あるまい。こんな光景は戦場だけで十分だ」 その時唐突に、噴上裕也は目の前の男が軍人であることを思い出した。 そんなことは知っていたはずだった。口開けばゲルマン、ナチス。そんな男が軍人以外の何物でもあるわけがなかった。 だが言葉の背後に広がるほの暗さを嗅ぎ取り、噴上は改めて、心で、そして魂で認識したのだ。 ルドル・フォン・シュトロハイムという男のことを。彼の背中から漂う、血なまぐさい臭いを。 そんな男の背中に、噴上裕也はかける言葉が見当たらなかった。 出来上がったスピードワゴンの墓はあまりに素っ気ないものだった。 きっと言われなければ誰もが見落としてしまうに違いない。言われたところで盛られた土があるだけで、きっと誰もがそれを墓だとは思わないだろう。 一時代を築いた石油王にしてはあまりに寂しく、物悲しい、墓だった。 シュトロハイムはしばらくの間、そんな墓の前に立ち続けていた。右腕をピンと伸ばした敬礼のポーズのまま、男はしばらくの間その場に立ちつくしていた。 「戻ろう、皆が待っている」 十数秒の沈黙の後、シュトロハイムはくるりとその場で振り返り、洞窟の入り口にいる噴上に声をかける。 男はそれっきり背後を振り向かなかった。少年を引き連れ、辺りを警戒しながら、シュトロハイムは仲間が待つ場所へと帰っていく。 誇り高き軍人はリベンジを誓った。亡き石油王のためにも、因縁の相手との決着は必ずやつけなければならない! 「カーズ……!」 男の憎々しげなその呟きに、少年はなんと返せばいいかわからなかった。 噴上裕也は黙って聞こえないふりをし、何も言わずに先を行く男に追い付こうと、ほんの少しだけ足を速めた。 【ロバート・E・O・スピードワゴン 死亡】 【残り 73人】 【B-4 古代環状列石(地上)/一日目 朝】 【チーム名:HEROES+】 【ルドル・フォン・シュトロハイム】 [スタンド] なし [時間軸] JOJOとカーズの戦いの助太刀に向かっている最中 [状態] 健康 [装備] ゲルマン民族の最高知能の結晶にして誇りである肉体 [道具] 基本支給品、ドルドのライフル(5/5、予備弾薬20発) [思考・状況] 基本行動方針 バトル・ロワイアルの破壊。 0.仲間の元へと戻り、改めて作戦を練る。今後の行動方針を決定する。 1.各施設を回り、協力者を集める? 【東方仗助】 [スタンド] 『クレイジー・ダイヤモンド』 [時間軸] JC47巻、第4部終了後 [状態] 左前腕貫通傷、深い悲しみ [装備] ナイフ一本 [道具] 基本支給品、不明支給品1~2(確認済み) [思考・状況] 基本行動方針 殺し合いに乗る気はない。このゲームをぶっ潰す! 0.二人の女性が目が覚ますまで救急車で待機。仲間が帰ってきたら今後の行動方針を決定する。 1.各施設を回り、協力者を集める? 2.リンゴォの今後に期待。 3.承太郎さんと……身内(?)の二人が死んだのか? [備考] クレイジー・ダイヤモンドには制限がかかっています。 接触、即治療完了と言う形でなく、触れれば傷は塞がるけど完全に治すには仗助が触れ続けないといけません。 足や腕はすぐつながるけど、すぐに動かせるわけでもなく最初は痛みとつっかえを感じます。時間をおけば違和感はなくなります。 骨折等も治りますが、痛みますし、違和感を感じます。ですが“凄み”でどうともなります。 また疲労と痛みは回復しません。治療スピードは仗助の気合次第で変わります。 【広瀬康一】 [スタンド] 『エコーズ act1』 → 『エコーズ act2』 [時間軸] コミックス31巻終了時 [状態] 左腕ダメージ(小)、右足に痛みとつっかえ [装備] なし [道具] 基本支給品×2、ランダム支給品1(確認済) [思考・状況] 基本行動方針 殺し合いには乗らない。 0.二人の女性が目が覚ますまで救急車で待機。仲間が帰ってきたら今後の行動方針を決定する。 1.各施設を回り、協力者を集める? 【噴上裕也】 [スタンド] 『ハイウェイ・スター』 [時間軸] 四部終了後 [状態] 全身ダメージ(小)、疲労(小) [装備] トンプソン機関銃(残弾数 90%) [道具] 基本支給品、ランダム支給品1(確認済) [思考・状況] 基本行動方針 生きて杜王町に帰るため、打倒主催を目指す。 0.仲間の元へと戻り、改めて作戦を練る。今後の行動方針を決定する。 1.各施設を回り、協力者を集める? 【エルメェス・コステロ】 [スタンド] 『キッス』 [時間軸] スポーツ・マックス戦直前。 [状態] フルボッコ、気絶中、治療中 [装備] なし [道具] なし [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いには乗らない。 0.気絶中 1.徐倫、F・F、姉ちゃん……ごめん。 【マウンテン・ティム】 [スタンド] 『オー! ロンサム・ミ―』 [時間軸] ブラックモアに『上』に立たれた直後 [状態] 全身ダメージ(中)、体力消耗(大) [装備] ポコロコの投げ縄、琢馬の投げナイフ×2本、ローパーのチェーンソー [道具] 基本支給品×2、ランダム支給品1(確認済) [思考・状況] 基本行動方針 殺し合いに乗る気、一切なし。打倒主催者。 0.二人の女性が目が覚ますまで救急車で待機。仲間が帰ってきたら今後の行動方針を決定する。 1.各施設を回り、協力者を集める。 【シーラE】 [スタンド] 『ヴードゥー・チャイルド』 [時間軸] 開始前、ボスとしてのジョルノと対面後 [状態] 全身打撲、左肩に重度の火傷傷、肉体的疲労(大)、精神的疲労(大) [装備] ナランチャの飛び出しナイフ [道具] 基本支給品一式×3、ランダム支給品1~2(確認済み/武器ではない/シ―ラEのもの) [思考・状況] 基本行動方針 ジョルノ様の仇を討つ 0.気絶中 [備考] 参加者の中で直接の面識があるのは、暗殺チーム、ミスタ、ムーロロです。 元親衛隊所属なので、フーゴ含む護衛チームや他の5部メンバーの知識はあるかもしれません。 ジョージⅡ世とSPWの基本支給品を回収しました。SPWのランダム支給品はドノヴァンのマントのみでした。 放送を片手間に聞いたので、把握があいまいです。 ◆ 放り投げた首輪を投げ、そして落ちてきたところをまた掴む。 考え事をしながら無意識のうちに、カーズは繰り返し、繰り返し、首輪を投げては掴み、投げては掴んでいた。 ふとその首輪を見つめていると、その持ち主との会話を思いだした。 未だ血が残る銀の輪を見つめ、しばしカーズは記憶の中の会話に浸る。 『もう一度だけチャンスをやろう、人間……貴様が持っている情報を洗いざらい吐け。 そうすればせめて痛みを感じぬように、このカーズが丁重にあの世へと葬ってやる……』 『…………何度聞かれようと私の答えは変わらない。その問いに対する答えは、NOだ。』 『ほゥ……』 ―― ザクッ……! 『―――ッ!』 『意地を張らずに素直に従えばいいものを……。さて、貴様がどこまで耐えることができるか、これは見ものだなァ』 『……何度でも言ってやろう、私の答えは変わらない。私から情報を聞き出そうというのなら、それは無駄なことだ。もっとその時間を有意義なことに使うがいいさ』 『……人間風情が舐めた口をきくようだな。だがそう言われると、このカーズ、ますます口を割らせたくなるものよ! どれ、お手並み拝見と行こうではないか……!』 結果的には情報は手に入らなかった。人間一人に気を取られたあまりに、カーズはその仲間をみすみす見逃したことになる。 自分らしくもない失態だった、彼は一人そう反省する。 男があまりに堂々としていたので何か策でもあるのではないかと無駄に勘ぐってしまったのだ。安い挑発にまんまと引っ掛かり、思惑通りに事を運ばれてしまった。 加えて先の異形の怪物、自分を尾行していた謎の生命。ここにはカーズの知らぬ“何か”がいたるところにいる。 その事実がただでさえ慎重なカーズを、より慎重にさせてしまったのだ。男がただのはったりかましていると気付いた時には、時既に遅かった。 「……ふん」 結果だけ見れば、これはカーズにとっての『敗北』になるだろう。 この男の目的は仲間を逃がすことであり、そしてその目的は達成されてしまったわけだ。 目論見通り二人の人間は無事逃げのび、このカーズは無様にも足止めを喰らった。 「だが…………」 カーズは別段気にすることなく、彼の関心はすでに首輪へと移っていた。 手元のサンプルが二つに増えたことでまがいなりにも実験らしきものをする環境は整っている。 支給品とやらでカーズに配られたものが大工具用品一式であったことも幸いした。今いる場所も洞窟の奥で邪魔が入ることもなさそうだ。 その一方で、別段焦ることでもないとも思っている。 サンプルだって人の数だけいるのだ。それこそ5個、10個の首輪を集めてから本腰入れて取りかかるのも一つの手だ。 一度始めたらそれなりに時間を取られるのは確かなのだ。ならばもっと万全の態勢を整えてから取りかかっても決してそれは遅くないだろう。 ふわり、ふわり。首輪が舞う。 器用なもので、カーズは二つの首輪を同時に放りながら、歩みを止めず、考えることもやめなかった。 柱の男は思考を続ける。実験に取り掛かるか。この地下洞窟の探索を続けるか。 カーズにとっては当たり前のことだったが、ついに彼は今殺した男の名を知らぬことに気がつかなかった。 当然だ。カーズにとって人間は食料の食料にすぎず、虫けらよりも価値のないものなのだから。 柱の男がすすんでいく。ひたひたと足音をたてながら、男は洞窟の暗闇へと姿を消していった……。 to be continue...... 【B-5 中央(地下)/ 1日目 早朝】 【カーズ】 [能力]:『光の流法』 [時間軸]:二千年の眠りから目覚めた直後 [状態]:健康 [装備]:服一式、工具用品一式 [道具]:基本支給品×2、サヴェージガーデン一匹、首輪(億泰、SPW) ランダム支給品0~3(億泰のもの 1~2/カーズのもの 0~1) [思考・状況] 基本行動方針:柱の男と合流し、殺し合いの舞台から帰還。究極の生命となる。 0.首輪解析に取り掛かるべきか、洞窟探索を続けるか。 1.柱の男と合流。 2.エイジャの赤石の行方について調べる。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 前話 登場キャラクター 次話 090 BLACK LAGOON ♯01 ロバート・E・O・スピードワゴン GAME OVER 082 英雄失格(ヒーローしっかく) 前編 ルドル・フォン・シュトロハイム 115 死亡遊戯(Game of Death)1 079 カーズのカオスローマぶらり旅 カーズ 132 マイ・ヒーローとラブ・デラックス (前編) 082 英雄失格(ヒーローしっかく) 前編 東方仗助 115 死亡遊戯(Game of Death)1 082 英雄失格(ヒーローしっかく) 前編 広瀬康一 115 死亡遊戯(Game of Death)1 082 英雄失格(ヒーローしっかく) 前編 噴上裕也 115 死亡遊戯(Game of Death)1 090 BLACK LAGOON ♯01 エルメェス・コステロ 115 死亡遊戯(Game of Death)1 082 英雄失格(ヒーローしっかく) 前編 マウンテン・ティム 115 死亡遊戯(Game of Death)1 090 BLACK LAGOON ♯01 シ―ラE 115 死亡遊戯(Game of Death)1
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大剣 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 太刀 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 片手 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 双剣 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 鎚 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 笛 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 槍 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 銃槍 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 剣斧 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 盾斧 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 棍 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 軽弩 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 重弩 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 弓 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考 猫 武器名 タイム スタイル スキル 食事 HN 備考