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【検索用 とくりんこ 登録タグ 1024 2022年 DECO*27 Iori Majima LEE Donghoon LEE MINJI OTOIRO RL Rockwell Shirly VOCALOID YouTubeミリオン達成曲 Yusuke Sato bk kee yuka fujii と ろづ希 アトリエマカリア 人間 初音ミク 大井 美空 曲 曲た 殿堂入り 沙花叉クロヱ 関 義裕】 + 目次 目次 曲紹介 音楽配信曲目 歌詞 コメント 作詞:DECO*27 作曲:DECO*27 編曲:Rockwell 映像:OTOIRO Director:1024(Twitter) Character Designer:1024 Key Animator:1024・RL(Twitter)・kee(Twitter)・ろづ希(Twitter) Animator:LEE MINJI・LEE Donghoon・bk・アトリエマカリア Paint:大井 美空 In-Between Animation・Paint checkers:関 義裕 Logo・Graphic Designer:yuka fujii(Twitter) Composite:OTOIRO Composite Team Project Manager:Iori Majima Sound Product Manager:Yusuke Sato Special Thanks:クリプトン・フューチャー・メディア 音声チーム・Shirly コーラス:沙花叉クロヱ(Twitter) 唄:初音ミク 曲紹介 「あの味が忘れられない」 曲名:『毒林檎』(どくりんご) 音楽配信 前作 今作 次作 Journey 毒林檎 デビルじゃないもん 流通:配信 発売:2022年12月03日 価格:¥510 / 1曲¥255 レーベル:KARENT ジャケットイラスト:OTOIRO KARENTから各配信サービスへ 曲目 毒林檎 毒林檎 -Instrumental- 歌詞 嫌ったくせして「好き」ってか そんなのやってらんないわ きみが先に離れたのに ねえ頭イッちゃった? 「ごめん」ってウケんね ざまあみろ どこまで勝手なんだって それはそうと その泣き顔 ねえちょっと好みかも もうこれ以上は やめときなって もうこれ以上は あたしが熟れちゃって 無理になるから 愛の毒味したって 美味い美味い 痺れる甘みだって 感じたい あの味が忘れられない 噛むたびに消えちゃうんだ 好きと一緒に 妄想にしちゃ案外リアル あの味が忘れられない きみはきっと林檎なんだ あれもこれも真っ赤っ赤 馬鹿みたい 変わったフリして ネゴってさ あらあらホントやってんな 寂しいのが透けていてよ ねえダサいよ 痛んだ虫歯 楽にするシガー だめなあたしが 弱音混ぜてふかす ぷかー メンタルピンチ 乗っちゃう裏ドラ? なのにアガれないサガっていくだけ もうこれ以上は やめときなって もうこれ以上は あたしが熟れちゃって 愛の毒味したって 美味い美味い 痺れる甘みだって 感じたい あの味が忘れられない 噛むたびに消えちゃうんだ 好きと一緒に 妄想にしちゃ案外リアル あの味が忘れられない きみはきっと林檎なんだ あれもこれも真っ赤っ赤 食べなくたって 不味い不味い 未練の皮を剥いてみたってさ きみとの恋は味がしない あたしじゃない誰かに 食べてもらえば? 思い出にバイバイ シラフ きみとの恋は味がしない あたしだって林檎なんだ きみ以上に真っ赤っ赤 馬鹿みたい コメント サビの音取りと韻踏みのところ最高!! -- 名無しさん (2022-12-04 23 12 06) 聞き始め1秒で神曲、、、いや、聞く前から神曲!!! -- Sakura (2022-12-06 21 04 29) これ最高!!!!! -- 林檎 (2022-12-27 17 23 06) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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【検索用 とくりんこP 登録タグ 作と 作とか 作り手 作詞家】 + 目次 目次 特徴 リンク 曲 CD 動画 関連タグ内の更新履歴 コメント 【ニコニコ動画】 特徴 作り手名:『毒林檎P』(どくりんごP) 作詞家。 リンク piapro 曲 白いミニスカート CD まだCDが登録されていません。 動画 関連タグ内の更新履歴 + 関連タグ内の更新履歴 関連タグ内の更新履歴 ※「毒林檎P」「毒林檎PCD」タグ内で最近編集やコメントのあった記事を新しい方から10件表示しています。 白いミニスカート コメント 名前 コメント
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名前 毒林檎アイスⅢ(どくりんごあいすすりー) 分類 不明 初出 216話 捕獲レベル 19 生息地 不明 概要 タイランのフルコースのデザートに選ばれている食材。 毒料理だが、安心して食べられる。 関連項目 猛獣・食材図鑑(原作) タイランフグ鯨 毒草 毒亀 死牛 ポイズンキング テトラチーズ ポイズンレモネード
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CMWC NONEL COMPETITION3 青森毒林檎の謎2 作:塩瀬絆斗 ~後編~ 何故信号無視の車を警官は見逃したのか? 車は確かに信号無視をした。しかし、この場合それは世間一般では違法行為と認識されないのである。車は青信号で停まっていたのである。そして、このなぞなぞを解くためには“前提から考え直さなくてはならない”のである。大山には一人変わった友人がいる。友人といっても、本当は大山の甥である。名は塩瀬絆斗といい、今年高校に入ったばかりである。実はあのなぞなぞを思いついたのは絆斗であった。彼は言う。 「おっちゃんも変に事件を意識しているんだよ。もっと気楽にいけばいいのさ」 「例えばどんな風にすればいいんだい?」 大山は絆斗の前では口調も変わってしまう。 「だから、何故あのホームレスが殺されたって思うの? よく考えてみてよ。“そんなこと、あるはずがない”」 年が明け、三が日も明けた。街は再び活気付き、行き交う人々は誰もが忙しなく、時間は光のように過ぎてゆく。 署の机について大山は思う。 (仕事場はどこか落ち着く) しかし彼自身もその落ち着きは非常に研ぎ澄まされたものだということを知っている。 「おはようございます」 吉田が大股で部屋に入ってきた。彼の口から「明けましておめでとうございます」という言葉を聞いたことが少なくとも大山にはない。その理由は吉田によれば、「時間の概念というものは……。つまり年明けというのは……」云々。 吉田は一番に大山の机にやって来た。見ると大山は何かの紙を見ている。きれいな白い紙だ。折り目がついており、白い紙は光の具合で灰色などに変化していた。 「警部、それは?」 「ああ、あの毒林檎事件の時の手紙だ」 「高田家の事件ですか? そんなものを見て今更何を……?」 問われて大山は思い出す。先日のことだ。絆斗はあの手紙を見せてほしいという。聞けば毒林檎の事件の手紙のことだという。大山はその正確な写しを持っていたし、特に害はないだろうと思い、軽い気持ちで彼に見せてやったのだが、絆斗は難しい顔をして大山に言った。そして、その言葉は未だに忘れられない。まるで磯貝のように頭の中にこびりついてしまったのである。それほどまでに衝撃的な言葉だった。 「でもねぇ、おっちゃん、やっぱりこういう暗号は頭が柔らかい子供にしか分からないのかもしれないね」 暗号! あの時ばかりは大山自身、絆斗が気でも違ったのかと思ったほどだ。 「な、な、何故暗号だというのだ? それは遠まわしな脅迫文だよ。ははは」 笑いも引きつってしまう。しかし絆斗は真顔で大山を見つめる。 「おっちゃん、この文を見て何かおかしいとか思わなかったの?」 「ん? ああ、まぁ、変わった脅迫文だなぁ、とか、冗長な奴だとかは思ったが、特には気に掛けなかった」 「もう一度よく見てよ。おかしいよ、この文章は」 そう言って彼は目の前のテーブルに半ば投げ出すようにその紙――彼の言葉を借りるなら、暗号――を置いた。大山にはもう見慣れた文章だ。諳んじている。 『君は毒林檎を知っているかね? いかにも例の林檎だ。白雪姫がその命を悪い魔女から奪われかけた、あれだ。いや、多分眠りの薬が入っていたんだと思うね、あれには。……今聞くのは、天国へ(いや、地獄だろうが)連れて行くはずの毒林檎なんだがね。赤く、まさに非の打ち所なんかない林檎だ。ただ、 それは文字通り君の人生において、まさしく最後の晩餐となるだろうね!』 絆斗は大山の顔を覗き込み、再び言う。 「文章がとても稚拙に見える。幾つか上げるとするならば、 『……今聞くのは、天国へ(いや、地獄だろうが)連れて行くはずの毒林檎なんだがね。』 という文だけれども、変な言い回しだ。『天国に連れて行く“はず”の』なんてあまりにもひどい。次に、 『赤く、まさに非の打ち所なんかない林檎だ。』 という文。いい林檎というのは赤いのが全てだろうかと言えばそうじゃないでしょう。甘くなくちゃいけない。でもこれでは赤いのが全てだと言っている。甘い、ということが抜けているんだよ」 大山も困惑顔である。確かに絆斗の言う通りであるが、しかし、 「そんなことはこじつけにしかならないよ」 「そんなことはない。考えてみてよ。犯人の行動はこうだ。まずこの脅迫文を送って高田家の面々に警戒させる。そして毒林檎を送ったんだ」 「ああ、私もそのことは不思議に思っていたんだ。何故そんなことをしたんだろうかってね。もしかすると、林檎はもっと早く高田家に届くだろうと犯人が予測していたんだろうが、それが外れた。つまり、これは不測の事態だということになるんだよ」 一方、絆斗の眼差しは鋭い。 「違うね。犯人がそんな偶然に賭けるような行動にでるはずがない。だってもし必要があれば、この手紙を林檎の箱の中に入れておけばいいんだよ。でも犯人はそうしなかった。林檎が先に届くという考えもおかしい。あの封筒の状態を考えれば、分かると思うけど、切手が貼られていないということは犯人が直接あのポストに入れたということだよ。でも先に毒林檎で死者が出てしまったら、いくら犯人でもポストに入れるのは難しいだろうね」 ここで絆斗は一息つく。 「つまり犯人はこの毒林檎の事件をまさに今回の事件の手順通りになると予想してやったんだ。じゃあ、何故犯人はそんなことをしたのか?」 「警部」吉田は訝しげに大山を見る。「どうしたんですか?」 「あ? いや、ちょっと思い出していたんだ」 「何を、ですか?」 大山は手に持っていた紙を机の上にぱさりと置いた。彼はそれに視線を投げかけながら言った。 「つまり君、犯人はわざわざ高田家の面々に警戒させて林檎が届くようにしたわけなんだよ。とすると、犯人は“誰も殺したくなかった”ということにならないか?」 吉田は目を見開く。「仏頂面」という陰口も今日まで、と思わせるような見事な壊れっぷりである。 「誰も殺したくなかった、ですって?」 「ああ、そうとしか考えられないのだよ。では何故犯人はあんなことをしたのか? ただ警戒させるためなのか。犯人はあの過程で何をしたかったのだろうか?」 「一体何をしたかったんだ?」 絆斗はソファに身を沈めて、我関せずといった風である。 「だから、さっきの暗号を示したかったんじゃないかな、と思っただけさ。ところで、さっきの話に戻るけど、本当におっちゃんはあのホームレスが殺されたと思っているの?」」 大山は、ある日「一足す一は二ではない」と聞かされた大人のような顔をしていた。口をあんぐりと開け、眉間には皺を寄せている。 「当たり前さ。何故ならあの林檎が……」 「そこで躓いたんだよね、おっちゃん。つまりさ、前提が間違っていたんだよ。流石のおっちゃんも分からなかったのかね?」 絆斗自身、大山が吉田に一目置いているように、大山に一目置いているのである。 「前提、といいますと」吉田は首を捻りながら言う。「つまり、あれは殺人でない、と?」 大山は実に大袈裟に頷く。微風も起こるはずである。 「そうだ。何故男は毒で死ななかったのか? それが決め手ではないのかね。犯人は毒で殺さなかったんじゃない。殺せなかった。既に死んでいたからだ。そう考えれば、林檎の泥に関するあの奇妙な不一致も説明できる」 「泥? 不可解でもなんでもないよ。だってあれはその状態から、雨が止んだ後に置かれたはずなんでしょ。犯人が十九日の午前零時までにホームレスを殺していたのならば、林檎はあんな状態にならない。つまり、午前四時以降に置かれたものとみて間違いないんじゃないかな。こういうことだと思う。犯人はあの朝偶然にあの場所で死体を発見した。そしてその死を利用しようと考えた。そして林檎を取って来て、そこに置いたというわけさ。もし、もう誰かに見つかっていれば、そのまま何食わぬ顔で帰ればいい。犯人にとって、あの事件はまさに『たなぼた』だったんじゃないかな。でもよく考えると、殺人説を採った場合も、事故利用説を採った場合も、結局犯人はあの近辺に住んでいるということになるんだよね」 「しかし警部、それとあの毒林檎の事件は一体どうして繋がるのですか?」 大山は咳払いを一つして意味もなく座りなおした。この場だけが、白熱して、温度が高くなっていると気付いたから熱を逃がしたのだろうか。大山はふっと息をついて、口を開く。 「やはり見せしめなんだろう」 「そういえば、先日はその話は結局尻切れ蜻蛉になっていましたね」 吉田の言葉は中途半端に空気に混じり、やがて独り言となってしまった。 「そう考えれば、何故犯人がホームレスの死体の横に林檎を置かなくてはいけなかったのか説明できるだろう。毒林檎事件については新聞沙汰にすらならなかったから、それを基に誰かが、ホームレスの死体の横に林檎を置くということは考えられない。となると、やはり同一の意志が働いていると考えざるを得ない。では何故見せしめを行なったのか?」 吉田は次の言葉を待っていた。大山の口から真実が……。 しかし期待に反して、大山は口を噤んでしまった。そして徐に立ち上がると吉田に大声をかけた。 「行くそ! 目的地は高田邸だ」 大山は高田邸までの道中で、吉田がこれほどまでにしつこい性格だということに初めて気付いた。沈黙の中でも、三十秒と経たないうちに彼は一体どういうことなのか説明して欲しい、としきりに頼んだのである。あまりの執拗な攻撃に大山は口を割ったのだが、その言葉は吉田の求めるものではなかった。 「君は、もう一つおかしなことがあるということに気が付かなかったかね?」 道は案外すいていた。歩道には昨日一昨日までの賑やかさはなかったが、時折親子連れが歩いているのが見えた。そして大山達はそんなことが出来なくなってしまった家族の元に向かっているのである。 「おかしなこと、ですか? それは何の事件の?」 「毒林檎の件だ」 吉田は眉をひそめ、口を歪めて苦笑する。 「おかしなことといっても、そんな急には……」 「“何故九つの林檎のうち、一つだけに毒が入っていたのか?”」 運転は吉田がしていたが、ちらっと大山の方を見る吉田に対して、大山はじっと前を向いていた。 「いや、それは……、犯人が毒をそれだけしか持っていなかったからでは?」 「だからといって、脅迫状まで出して、表面上は殺人を臭わせている人間がそんな中途半端なことをすると思うか?」 「警部、でもそれは――」 「そう、確かに君に言わせれば、こじつけに過ぎないだろう。しかし、君には言ったかもしれないが、あの脅迫文は暗号文でもあるのだよ」 吉田は、おそらく車を運転している人間の中で世界で一番助手席の人間を振り返りたいと思ったことだろう。 「暗号、ですって!」 「うむ」 「何故そう思うのです?」 大山は絆斗とのあの会話を――どういうわけか、絆斗の存在は無視していたが――簡潔に話した。 「なるほど。確かにあの文章は変な部分がありましたね。とするとやはり警部の仰るとおり暗号の線が濃厚ですね」 大山はうむ、と頷く。車体が揺れたような感覚を吉田は味わったのだが、気のせいであろうか。 「犯人は、あの脅迫文が暗号である限り、殺人を臭わせなくてはいけないのだ。犯人はどういうわけか、暗号の方を隠したがっている。暗号を隠したければ、殺人を臭わせればいい、というのは分かる。だが、毒林檎はたった一つしかなかった。私に言わせれば、この犯人は非常に中途半端だ」 「警部、それでは先程の警部の話と矛盾するじゃないですか」(これは私の意見であるが、吉田の言う大山の矛盾というのは、彼が次の台詞を口にするために逆説的に用いたものではないかと思う) 「いや、ここで考えたんだ。その中途半端こそが鍵ではないか、と。つまり、“毒林檎はたった一つでなくてはいけなかった。”言うなれば、犯人は中途半端な人間ではなく、最初から意図があったんだと思う」 「じゃあ、その暗号というのは何なんだ?」 絆斗は大欠伸をしている。傾きかけた陽が窓からはやの中へとオレンジ色の色彩を投げかけている。絆斗はちょうどその光の中に据わっており、どこか哀愁が漂っていた。 「もう答えは出ているよ。どうして毒林檎はたった一つだけだったのか? 犯人はそうしなければならなかった」 大山は苦笑いする。 「はぐらかすな、絆斗。分かっているんだろう?」 「ああ、それにこの暗号が解ければ全てが解ける。もっとも、僕にはこの暗号の意味がよく分からないんだけど、多分重要な“出来事”なんだろうね」 大山は吉田のその暗号とはなんですか、という質問を黙殺した。高田邸までは車の中は沈黙が包み込んだ。時刻は昼前だから、十一時くらいだろうか。冬の澄んだ空気を通して、太陽が眩しく輝いている。街路樹も葉を落とし、寒々しく裸で立ち尽くしていた。 高田邸には三十分ほどで到着した。あの壮麗な庭園を通り、立派な玄関をくぐると、そこには由梨絵がまだ信じられない、といった様子で悲しみにくれながら待っていた。二人はそんな由梨絵に再びあの静寂の和室へと案内された。既に亮輔、詩織はそこに控えており、大山達が入ってくると、座ったままお辞儀をした。その様もぎこちなく、未だに悲しみの坩堝に投げ込まれているような印象を、大山は受けた。お茶を、という由梨絵を引き止めて、大山達は三人の向かい側に座る。 「まず、少し難しい話になりますので、簡単に解説をします」 大山は今までの事件の経過、そして、多くの推理を披露した。それはここに記すまでのものではない。大山は先を続ける。 「そして、“何故毒林檎は一つだったのか”、“何故犯人は見せしめを行なったのか”、“暗号には何が書かれているのか”、そして、“犯人は誰なのか”という問題が残るのです」 「出来事?」大山はこれでもか、というほどに身を乗り出している。一方、絆斗は非常に落ち着いていた。「何だ、それは?」 「じゃあ、まず暗号を解いてみることにしようか、おっちゃん」 絆斗は教師のような口調で身を起こし、大山に言う。大山は大袈裟に頷く。 「まず、毒林檎がたった一つしかなかったということに関してだけど、加えて言うと、“毒林檎は九つのうちの一つだった”ということだね。それでさっき僕は、頭の柔らかい子供のほうが分かるだろうね、と言ったんだ。だって、大人は誰もが何故暗号なのか、とかつまらないことを言うじゃない。まずは遊び感覚でやってみればいい。それで僕はこの暗号が解けたわけなんだ」 大山はまさに歯痒い思いをしていた。早く本題に入れ、と。そんな大山の気持ちを察したのか、絆斗は切り出した。 「よく、文字を何文字かに一文字で拾っていくという暗号があるけど、今回もそれなんだ。つまり、九文字に一文字を拾っていく。毒林檎は九つに一つだったからね。それで、全部を平仮名にして、記号を無視してやってみることにしたんだ」 絆斗はポケットからペンを取り出し、暗号に丸を書き込んでいく。 『きみはどくりんご“を”しっているかねい“か”にもれいのりんご“だ”しらゆきひめがそ“の”いのちをわるいま“じ”ょからうばわれか“け”たあれだいやたぶ“ん”ねむりのくすりが“は”いっていたんだと“お”もうなあれにはい“ま”きくのはてんごく“へ”いやじごくだろう“が”つれていっていく“は”ずのどくりんごな“ん”だがねあれはまさ“に”ひのうちどころな“ん”かないりんごだた“だ”それはもじどおり“き”みのじんせいにお“い”てまさしくさいご“の”ばんさんになるだ“ろ”うね』 絆斗は今や笑顔を湛えており、 「これで、実はもう一つおかしなことがあの暗号にはあるんだ。『ただ、』の後が改行されていた。最初は演出でやったんだろう、とか思っていたんだけど、暗号を解いてみて分かった。違ったんだね。きっと、この暗号は『ただ』から先は考慮しないということなんだと思うよ。さて、纏めてみようか。勿論、『ただ』より後は抜かすよ」 そういうと絆斗は紙の余白に一文字ずつ書き出していった。するとそこには……。 『をかだのじけんはおまへがはんにんだ』 「な、なんと! こんなことが……」 「別に驚くことじゃないよ。こういった文字遊びみたいなものは、よく和歌にも見られる。有名なところでは、在原業平の 『“か”らころも “き”つつなれにし “つ”ましあれば “は”るばる来ぬる “た”びをしぞ思う』 という、“かきつばた”の歌があるよね。 ところでおっちゃん、この『をかだ』っていう名前だけど……」 「亮輔君の旧姓!」 突如として吉田は叫んだ。そう、『岡田』である。亮輔は下を俯いたまま、微動だにしない。それを見てか、大山は先を続ける。 「この『をまえ』というのは、雅彦さんが自殺されたということから、彼のことだと思われます。ちなみに、偶然このような文章が出てくる可能性はありません。意図があって初めてこういうことが起こるのです。そしてこの解読文こそが今回の一連の事件の鍵を握っているのです。もしかすると、雅彦さんは偶然この暗号に気付いたのではないでしょうか。そして……自殺された」 大山はここで永遠とも感じられるほどの間を取った。 静寂。 誰もが、つとも動かない。 再び大山のよく通る声。 「亮輔君、君は以前、君のお父さんは自殺だということを肯定していたが、あれは嘘だね? 君以外に事の真相を知り得る人間はいないのだよ」(これについては深く考えることもなかろう。彼の言葉どおり、真相を知り得たのは亮輔のみであろう) 亮輔は暫くの後、こくりと頷いた。そして口を開く。 「警部さんの言う通り父は自殺ではなかったんです。……今の僕の父、雅彦さんに殺されたのです」 「本当かね?」 「はい。 当時僕と父、洋一はとても仲が悪かったんです。互いに素直になれなかった。しょっちゅう喧嘩ばかりしていました。そして決まって父はその後で僕を押入れの中に閉じ込めたんです。 ある日、僕は押入れの中で眠ってしまっていました。そしてふと目を覚ますと、男同士の声で口論が聞こえたんです。僕は押入れを少しだけ開けて外を見ました。そこには洋一と雅彦さんがいたのです(二人はちょっとした友人だったようだ)。二人はなにやら激しく口論をしていました。そして……急に雅彦さんが父に襲いかかったんです。首を絞められ、父は動かなくなりました。僕はあまりの恐怖に押入れの奥で震えているしかありませんでした。雅彦さんは暫く何かしていたようでした。音で分かったんです。そして出て行くのが聞こえました。僕は押入れから出て唖然としました。父が首を吊られていたからです。僕は母が当時入院していた病院に走って逃げました。たいていは病院に母と一緒にいましたから」 「確か、君のお母さんの幸子さんはお父さんの自殺の後、あとを追う様に病死されたんだったね」 「はい」 「しかし、何故君は自分の父親を殺した男に引き取られることを拒まなかったんだね? それが分からんよ」 亮輔は肩を震えさせていた。泣いているのだろうか。その声はか細く、消え入りそうであった。 「ぼ、僕は、愚かにも……、……父が死んだことに悲しみすら起こりませんでした。いつも家族に迷惑はかけるし、母に気も遣わない。僕に八つ当たりをして……。だ、だから、……僕は。つまり……せいせいとしました。気持ちが、解放されたような……。……愚かでした」 亮輔は嗚咽を漏らす。静かな嘆きが静寂に響き渡った。 後日。 「しかし、どうして彼は十九年も経った後であんなことを……」 絆斗は相変わらず、寝ぼけたような顔つきである。 「これは想像するしかないけれどもね、きっと亮輔さんは詩織さんと雅彦さんの関係に自分を見たんだろうね。お互いに素直になれない。どちらかが折れれば、きっと気持ちよくなるはずなのに……。亮輔さんは詩織さんに雅彦さんとの仲直りを勧めていた。きっと他人事じゃなかったんだろうね。自分が“あの時”に出来なかったことを、と。そして、その頃に自分の父親が殺された、という事実が大きくなっていった。でも多分、あの暗号はただ雅彦さんに謝ってもらいたい、というような気持ちで書いたんだと思うね」 「それにしても、あんなにいい子が何故あんな……。しかもあの様子じゃ、ホームレスの死体を見せしめに利用した理由が分からん」 絆斗はソファに深々と背中を寄せる。 「おっちゃん、人の心なんか、すぐに変わっちゃうものだと、僕は思うよ。“魔がさした”なんていう言葉もあるけど、あれは一瞬で自分の心が変わってしまうことだ。きっと河原でホームレスの死体を発見した時、まさに魔がさしたんだろうね。でも、雅彦さんが自殺してしまったとき、誰よりも驚いたのは亮輔さんだろうな。何しろ、そんなことになるとは予想もしていなかっただろうから」 「警部」署の自動販売機の前のベンチである。吉田の声が木霊する。「亮輔君は何故あんなに気付かれにくい暗号を残したんでしょう?」 「思うに、詩織さんと雅彦さんの関係から過去の自分を思い返す時までは、純粋に雅彦さんに今まで育ててくれたことに対して感謝していたんじゃないだろうか。そのことが頭にあったから、別に暗号が露見しなくてもそれはそれでいい、と思っていたんだろう。しかし、ある時、洋一さんの自殺が幸子さんの病死を引き起こしたと考え、あの計画を練った。その時はもしかしたら殺意すらあったかもしれない。だが、結局はあのようになってしまった。きっと毒林檎を送ってから色々な葛藤があっただろう。色々なことがあの短い人生の中に起こって、とても不安定な心を持っていたんだろうな。雅彦さんにしても、十九年前に亮輔君の父親を殺してしまった償いとして亮輔君を引き取ったのだろうな。そう考えれば、実の娘より可愛がっていた理由が分かる。まぁ、これはどれも憶測に過ぎないがね。だが、こう考えれば、暗号に気付いた雅彦さんが自殺してしまった理由が分かるような気がする」 そう言うと、大山は吉田の奢りである缶コーヒーをぐいっと飲み干し、屑篭に投げ入れた。アルミ缶の乾いた音があたりに反響し、むなしく空気に溶けていった。 「おっちゃん」まだ大山が高田家に最後に踏み込む前である。「やっぱり、その十九年前の事件を詳しく調べるべきだろうね。まだ何か隠された事実があるかもしれない。きっとあの家族は悲しむと思うよ。たとえ血が繋がっていなくとも……」 夕暮れ時である。オレンジ色の光は次第に色を失い始める。ついつい感傷に浸ってしまう刻である。大山は重苦しい考えを振り払うように首を回す。そして大きな溜息を一つ。 「じゃあ、ありがとうな。きっと事件は解決だ。絆斗のお陰で助かったよ」 絆斗は笑顔を見せない。沈んだ表情である。そして言う。 「でも、やっぱり、亮輔さんが罪に問われるかどうかは微妙なところだね」 「ああ、色々と論争があるだろうな。本人には厳しい環境が待ってることになる。だが、私は彼に罪を着せたいとは思わん」 大山は伸びと同時に立ち上がる。ぐんっと伸びをすると天井にまで手が届きそうである。 「明日、高田家に行こうと思う。絆斗も来ないか? お前にも説明して欲しい」 「いや、僕の名前は絶対に出さないで。さっきの推理はみんなおっちゃんのものだよ。誰に教えてもらった、とか言わなくていいから」 絆斗の意志は鋼鉄より固かった。有無を言わせないその気持ちは表情から滲み出て……。 「何故そんなつれないことを言うんだ? いいじゃないか」 絆斗は眠そうに目を擦っていた。大山の声が聞こえなかったのだろうか。大山は暫くの沈黙の後、絆斗が静かに呟くのを聞いた。 「おっちゃん、悪いけど電気点けてくれる?」 【了】 . . .
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平和島独夫 _____ / ( ;;;;(/ / \ ) ;;;;)| /ヽ /;;/| / ̄丶 l;;,´.| お客さん、飲み過ぎだよ/ ∩ノ ⊃━・'/( \ / _ノ | | もうやめたらどうだい.\ “ /__| | \ /___ / ↓フィルターOFF ノ { ハ ー=彡' ヽ ヽ. 人 イ从 | \ `>ー--- ハ l 小 イ { .>ミュ___ 从 从 ノィ | 代 ト、 ヾ { 辷ー--リ .V | 代从 \_ヽ. 代¨ヾ〉ヽミ \ 弋 |小ハ |弋心≧ヽ小 r ヒラハ,,} リ `7ハ`¨ }从 テY从| リテ!,ノ/ 从 j' -─/.,イ `ー─一イノイ j′ そろそろ帰ってくれねえ / / /〈 、 | リ Y ー‐─く / |ハ 俺もうけえりたいんだけどよ | ー--、| /7ニ= / レ{ | 代 | // ___ .イ>'''¨´ .〉 .. | | Y `ィヽ. rヘ / l ..... >'' ´ ,l l l ./、 レ' ハ / | ヽ. | ,ィ ノ ' |/ r-ヽ--<辷', / | ' 丶、 | ./ レ′ / | { >ー< / 〉 l ' .丿 ./ l. / > l |o | / _ _ _ l l .Y´r一/ V / ! | ' ' / \ l | .八〈 弋/ | | ノ .ノ イ / l '/ ', 〉 ∧ l jo ' / l / ' // ∧ | ′ル / l ─────────────────────────────────────── 《備考》 結婚式イベントで特設ビアガーデンのマスターを務める。 喪女の桐生恋に結活パーティを勧める辺り客商売をしているにしては軽率な部類。 愛妻家らしく桐生恋の告白を無碍にお断りする。 大人の会話がしたい時などはここでコミュを狙ってみてはどうだろうか? 毒島林檎 . / ./ / / 、 ヽ / ./ / ∧ 、 ヽ , / / / iハ| |i i. ′ _,L」 i| | __ 」L__| |. i | | |「 `ヽ || }_´_ |l l| |. | |_.ノ'´  ̄ ̄ __ ` 'ーL!. ∧i行芋芯 ´ '仡芋抔,| .′ お嫁さん ハ マこシ. . ..マこZィ| ′ ,' ∨ ', , / // 毒島 林檎さん. ∨ |八 ./ //j八 ', 、 ー= ´ .ィ7 〃. ′. i ∨ _>y <ノ7j /へ、. }ハ {/´ {ノ{ 「` _r'´ I)/ ヽ .,rヘト Ⅵ `V´ / ′ \ /( ∨i j .// /\. 〈 \ ∨ / ; イ 〉 ─────────────────────────────────────── まとめ153話に登場したドクオの妻、たぶんモブ 裏メニューのオリジナルカクテル『毒林檎の魔の手』を考案したようだ。 効果は「女性が飲むと判断力が弱まりHな気分になる」らしい、 一夜の過ちとして女性側の言い訳作りには最適のカクテルだ。
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CMWC NONEL COMPETITION3 青森毒林檎の謎 作:塩瀬絆斗 ~前編~ (1) まず言っておかなければならないのは、私はなにも崇高な(?)青森県民の方々に対しても、また美しい宝石のような果実の林檎に対しても如何なる恨みすら持っていないということである。何しろ事情が事情であるから、このような、ある人が見れば誹謗だ、中傷だと叫ばれても仕方のない題名を付けなければならなかったのである(これを読んでいる諸君にはこの言葉の意味がよくお分かりだろう)。しかし、この事情というのを差し置いても、今回私がここに紹介する事件において、この林檎というものがとても重要な役割を担っているのである。そしてこの事件というのが、とても不可解で、尚且つ(これは重大なことであるが)悲劇的な物語なのである。私は未だに多くのことを考えさせるこの事件に対し、ある種の敬意を表してもいる。更に、これほど恐ろしい出来事があるものなのか、と言わずにはいられない。これは意図せずして完全犯罪を成し遂げた者の話なのである。 さて、無駄な長話はたくさんだと読者諸君は憤慨しながらこれを読んでいるかもしれない。ただ、一つ言っておきたいのは、私はこの事件に一切関係を持っていないし、勿論犯人でもない。これから紹介する事件はある知人から聞いたものであり、実際にあったことなのである。これは読者諸君の疑いが無駄に私に注がれることを未然に防ぐものである。なお、物語の途中で問題提起をするかもしれないので、そのつもりで読んでいただければ、記述者兼作者冥利に尽きるものである(つまり、少しく小説風にしてあるということだ)。 これは想像してもらう他ないのだが、もしあなたの家のポストにこのような手紙が入っていたら、あなたはどうするだろうか? というのも、この手紙こそが今回の事件の始まりだからである。 『君は毒林檎を知っているかね? いかにも例の林檎だ。白雪姫がその命を悪い魔女から奪われかけた、あれだ。いや、多分眠りの薬が入っていたんだと思うね、あれには。……今聞くのは、天国へ(いや、地獄だろうが)連れて行くはずの毒林檎なんだがね。赤く、まさに非の打ち所なんかない林檎だ。ただ、 それは文字通り君の人生において、まさしく最後の晩餐となるだろうね!』 高田由梨絵はもう随分と寒くなってきた十月の朝の空気に震えながら、欠伸を噛み殺していた。今は自宅の門の横にあるポストへ向かっているところである。 (まったく、私ってただの召使みたい) 由梨絵は心の中で呟いた。無理もない。彼女は毎日毎日家事に追われているのだ。朝起きてまずするのは新聞を取って来ること。これくらい誰かやってほしいものだわ、と由梨絵は誰にも聞こえないくらいの舌打ちをする。彼女は「出来ればこのような召使的な生活に終止符を打てればそうしたい」と思っていた。 真っ直ぐで、長い黒髪。丸く大きな目で、少し茶色がかった瞳。顔も小さく、皺もなく(と彼女は主張している)とても四十過ぎには見えない。そんな彼女のあんな心の声を聞けば、おそらく誰でもが自らの耳を疑うだろう。それほどに彼女の外見と中身のギャップは凄まじいのである。勿論、由梨絵自身、自分の心の中を曝け出したことは殆どない。あっても一、二度である。一度は夫婦喧嘩、もう一度は……それは由梨絵も忘れていた。彼女自身、秘密を纏うことに特に抵抗があるというわけでもなく、どこか楽しんでいるふしがあった。 とにかく、色々な悪態を今日も心の中にぶちまけながら、ポストを開ける。いつものように――もう生活リズムに組み込まれてしまっている――新聞を取ると、その下になにやら白い封筒が目に飛び込んできた。思わぬところに非日常が顔を覗かせる。 (おかしいわね) 昨日は夕方に郵便を取ったし、夜には手紙など来ないはずである。由梨絵は訝しげにその封筒を手にした。こぎれいな白い物である。何の変哲もないが、封筒の表にも裏にも差出人の名はない。切手も貼られていない。口は糊付けがしてあったり、テープが張られているわけでもない。こういうとき、人間はえも知れぬ恐怖に襲われるものである。由梨絵も寒さのせいかは分からないが、ぶるっと身震いをして、家の中へと入った。 (なにかしら) キッチンに入っても家事をするでもなく、かといって手紙を開けられないまま時間がゆっくりと流れていく。テーブルの上に置かれた白い封筒とただ睨めっこをするばかりである。由梨絵は未だに勇気を振り絞れないでいたが、ふと時計を見ると、もう七時前である。 (いけない。朝ご飯だわ) なんだかんだ言ってもやらねばならないのである。由梨絵は急いで支度をし始めた。封筒はテーブルの上で静かに横たわっている。 「おお、おはよう」 大口を開けて欠伸をしながらキッチンに入ってきたのは、由梨絵の夫、雅彦である。四角い顔にしっかりとした目鼻立ち。かといってうるさい顔ではない。オールバックにした髪はまだ整えられておらず、ぱらぱらと何本かの髪が額に掛かっている。本人は最近抜け毛を気にしているらしいが、そう心配したものではない。黒々とした髪は逞しささえ感じられる。だが、目はきょろきょろと落ち着きがない。どっか、と椅子につくと、その大きな体を目一杯伸ばす。雅彦はふとテーブルの上にあるあの封筒に目をとめた。 「母さん、なんだ、これは? お小遣い?」 雅彦は由梨絵を「母さん」と呼ぶ。もう二児の子を持つ夫婦である。二児の子、といっても二人とも学生である。家族四人でこの家に住んでいる。 「何言ってるのよ」由梨絵はその愛らしい笑顔を振りまいている。雅彦としてはたまらない。「朝ポストに入ってたの。差出人もないし、何なのかしら」 「なんだ、まだ見てないのか?」 「なんか気味悪くてね」 そうかそうか、と雅彦は封筒に手を伸ばす。触った感じ、中身はかなり薄い。取り出してみると折り畳まれたきれいな白い紙が一枚。それを広げて見てみようとしたその時、 「ふわぁぁ~、おはよう」 父親に続き、欠伸をしながらキッチンに入ってきたのは亮輔である。短く黒い髪、はっきりした濃い眉毛、その下には鋭い目がある。顔の輪郭もすっきりとしており、見る者に、爽快なイメージを与える。実は彼は養子であり、十九年前に両親を亡くして身寄りのないところを雅彦に引き取られたのである(旧姓は岡田という)。夫婦は揃っておはようと言い、亮輔は父の手にある物に目をとめた。 「それは?」 雅彦はその手紙らしきものから目を離し、頷く。 「いやな、母さんが朝ポストに入っているのを見つけたんだってさ」 「それで、何なの?」 「待ってろ、今見てみるから」 ぱっと紙を広げ、少しの沈黙。 雅彦の目は真ん丸く見開かれている。 「どうしたの?」 由梨絵も包丁を動かす手を休めて近寄る。 「わ、分からん」 雅彦は首を傾げながらその紙をテーブルに置いた。それにはまさしく、先程紹介したあの文句が活字で書かれていたのである。亮輔も口をぽかんと開けている。 「な、何これ。気味悪い」 亮輔の言葉に皆頷く。気を取り直したような雅彦の言葉も震えていた。 「ただの悪戯だろ」 騒然とした空気もやがて去り、由梨絵の作った朝食を皆で食べ始めた頃、無言で入ってきたのは詩織である。挨拶をしたのは由梨絵と亮輔だけである。雅彦は見向きもしない。 キッチンにはちょっと重い空気。何を隠そう、詩織と雅彦は長い間非常に仲が悪いのだ。ある時など、ひどい諍いがあったものだ。詩織は母親に似てとても愛らしい顔立ちである。ショートカットの髪を暗い色で染めている。瞼だけは父親譲りなのか、一重である。本人はそれを嫌がっており、一時期は整形手術をしたいとも言っていたが、由梨絵の、 「なにもそこまでしなくてもいいじゃない。それにまだあなただけの体じゃないのよ。独立してお金が稼げるようになってからでもいいじゃない。お母さんは反対はしないわよ。でも、今は駄目。いつか自分でやりなさい」 という一言に沈黙させられた。 詩織が椅子につくのと同時に笑顔が消えてしまった雅彦は立ち上がり、 「じゃあ、もう行くから」 由梨絵も立ち上がり、玄関まで見送りである。靴箆を使い革靴を履く雅彦に向かって由梨絵は言う。 「あなた、もう詩織と仲直りしたらどう? 見てられないわよ」 暫くの沈黙のあと、雅彦は重く口にする。 「駄目だ。甘やかし過ぎだよ。だから最近の子供は――」 「いつもそう言うけど、それは……」 「じゃあ行ってくるから……」 いつもこれである。由梨絵は溜息をつき、キッチンへと重い足を運んだ。 「やっぱりお父さんと仲直りしたほうがいいんじゃないか?」 キッチンに戻ると亮輔が詩織に話していた。彼は養子とはいえ、詩織の八歳年上で二十三歳、立派に詩織の兄である。今現在大学生なのは一浪してしまったからである。一年間はバイトと勉強を両立させ、頑張っていた。父親は、この二人の兄妹の兄ばかりよく見ており、妹に説教する場合には常にその比較の対象にした。 「いや」 詩織は頑として動かない。お互い、相手が自分のことを嫌いだということを知っている故にこういうことになるのだろう。憎悪の螺旋である。由梨絵も亮輔も深い溜息をつく。そうして、一日は始まった。 ついにその日、あの不気味な手紙について深追いされることはなかった。結局何も起こらなかったためと、雅彦の悪戯説が濃厚だったため警察にも通報は控えた。あの手紙もゴミ箱行きとなり、高田家は無事に平穏な日々を取り戻した。 ……かのように思われた。 しかし、翌日、奇妙なことが起こった。 昼間、漸く家事を一段落させた由梨絵はテレビを見ていた。 (テレビはつまらないけど、やっぱり一人でいると落ち着くわ) 何気のない日常である。兄妹は学校に、雅彦は会社に。実は雅彦は某会社の社長である。そう、由梨絵は社長婦人である。社長婦人であるが、特別何があるわけでもない。まあ、ちょっとはいい家に住み、ちょっとはいい暮らしができるというくらいのものである。雅彦の会社はあまり大きくないのであるが、この不況の世にも負けずに頑張っているようである。 十月の昼の日差しは寒々しい光の中に長閑な温かさを持っている。リビングには大きな窓があるが、そのそばで由梨絵はぼーっとしていた。テレビを消してその静けさに包まれると、ここが都会であるということも忘れさせてくれる。 と、その時、インターホンが鳴り、宅配便で荷物が届いたのであるが、小さなダンボールの箱の表面にはでかでかと、「青森りんご」と書かれていたのである。差出人は……田中太郎。由梨絵には初めて見る名前である。 「それでまた開けられなかったのか?」 「だって気味悪いんだもの」 雅彦は帰ってくるなり、由梨絵にキッチンに呼ばれたのである。昨日あんな手紙が来たばかりで、林檎とは……。確かに気味が悪い。夫婦ともテーブルの上の箱を見つめるばかりで、完全に黙ってしまった。 「田中太郎なんて名前は知らないし、この差出人のは青森の住所だけど、青森に知り合いなんていないしな」 由梨絵はせがむように雅彦の腕にしがみつく。 「ねぇ、警察に電話したほうがいいんじゃないかしら」 確かにそのほうがいいかもな……。雅彦は一人納得する。というより、由梨絵の怯えたような顔を前にしては反対など出来ないだろう。由梨絵は確かに心の中で悪態を吐く女性であるが、肝が据わっているというわけではない。ましてや、今は自分の家にこんなことが起こっているのである。すました顔で、それじゃいただきましょう、なんて言う人間がいるはずもないだろう。 かくして、警察が呼ばれ、その到着と時を同じくして亮輔、詩織たちが帰ってきたのである。最初、二人は何が起こったのか、分からない様子だったが、由梨絵の話を聞いて目を丸くしていた。 「つまり」通報を受けて駆けつけてきた制服警官である。「昨日その手紙が送られてきて、今日この林檎が送られてきた、ということですね」 既に箱は開けられており、中には九つの林檎が正方形に詰められていた。今では林檎のいい香りが鼻をくすぐるばかりである。 「はい、そうです」 皆一様に頷く。緊張のためかどこかぎこちないが、誰しもこうなるのであろう。一方警官はその特徴的な大きな鼻をこすっており、何か思案しているようであった。勿論、一会社の社長の家族に起こったことである。何もしないで帰るわけにはいかないであろう。それとも、何かの陰謀でもあると想像を膨らませているのだろうか。 「ところで、その手紙というのはどこに?」 「ああ、すみません。ゴミ箱に。あったほうがいいですよね」 「そうですね。申し訳ありませんが、ゴミ箱から出していただけます?」 由梨絵はキッチンの隅においてある、黒いアルミ製の円筒形のゴミ箱をひっくり返し、一枚の紙と封筒を手に取った。 「すいません。ぐちゃぐちゃになってしまって……」 「いえ、無いよりは。それにこれがあれば、調べることが出来ますし」 警官は手紙の文章を読んで眉をひそめていたが、 「では、この林檎は検査に出すようにしますので。何か分かりましたら、連絡を入れます」 と言って、小走りに高田家を後にした。 驚くことは無いだろうが、後日警察の調べによって、あの林檎の中に一つだけ青酸カリが注射されているのが発見された。これにより、警察は荷物を出したと思われる郵便局などを捜索したのだが、結局収穫はなかった。差出人の名前と住所は出鱈目だったという。郵便局では荷物を出した人物が目撃されていたものの、その人物は全身黒ずくめで、顔は分からなかったというし、あの手紙に関しては、紙のメーカーと、インクの成分から、その種類が判明しただけで、それに該当するものは日本全国にそれこそ溢れるほどに存在するという。捜査当局は何の証拠も見つけられなかったのである。毒物に関してはインターネットの普及するこの時代、簡単に誰でもが手に入れられるだろうという見解がなされた。 そしてこの事件に関しては、家族側の要請もあり、表沙汰にはならなかった。 * * (2) それから一ヵ月後の十一月の半ば(正確には十一月十九日)、土手で一人のホームレスの死体が発見された。その通報を受けて、署の大山警部とその部下、吉田がその現場に駆けつけた。 「こんな寒い中で死んでしまうとは……。悲惨だな」 大山警部はその名が示すとおり、山のような巨躯の持ち主だった。そしてその独特の太い声も名が示すとおりだった。赤ら顔で、眉毛や頭髪には白いものが多く混じっている。彼は土手の下に横たわっている死体のそばにしゃがんでいた。まるで、熊である。しかしその目は実に優しそうなもので、実際彼の性格は大変温厚であった。 「発見したのは、近くの中学生だそうです」 一方、吉田はそんな感傷に浸っている場合ではないと、警部の言葉を意に介さないようにしていた。その行動が示すように、頬がこけた狡猾そうな顔と、落ち窪んだ冷徹そうな目がいかにも仕事人というイメージを醸し出していた。彼は目の前の巨大な塊に演説の練習をするようによく通る声で滔々と喋る。 「発見は今朝の六時四十五分頃のことで、発見者はいつもこの土手の道を通学路としていたようです」 高さもかなりある土手で、その上には舗装された細い道が走っていた。この土手は荒川に面しており、広い河原を持つ。 「被害者ですが、死因はどうやら、この階段から転がり落ちた際に一番下で頭を打ったことによる脳挫傷のようですね。話によれば、高さから視てかなり打ち所が悪かったようです。で、死亡推定時刻は今のところ昨晩の午後十一時から今日の午前一時までの間だそうです」 河原に生えている草は皆葉の先から雫を落としていた。というのも、日が変わる頃から朝の四時ごろまで雨がしとしとと降っていたからであるが、今はすっかり晴れており、河原は雫が反射する光で満ちていた。そんな素敵な風景に一つの汚点である。この土手には階段が何十メートルか毎についているのだが、その階段の下でホームレスの男は倒れていたのである。男が倒れていた地面は土で、彼の血が地面に数センチほど染み込んでいたことから現場はここに間違いはないという。今、大山の前では検視官やら鑑識やらが忙しなく動いている。それに対し、大山は微動だにすることなく、ところどころ泥まみれになった死体を見つめ、吉田の話に耳を傾けていた。 読者諸君は何故いきなりこの場面に飛んでしまったのか、戸惑っていることだろう。それに、大山警部の言葉を借りると、 「事故じゃないのか?」 とお思いになっていることだろう。しかし、ある一つのものが輝く太陽の黒点の如く、青空に一つの浮雲の如く、そして、美しい河原の風景に横たわる一つの死体の如く、見る者にある違和を与えていたのである。それは……。 「林檎?」 大山は語尾に金切り声とも取れる、彼が出すとは思えない高い声を付け足した。彼ほどその違和に敏感な人間はいないだろう。一方、吉田はまったくの平静を保っており、機械的に頷いていた。 「そうです。死体のすぐそばに落ちていたんです」 そういうと、彼は鑑識に、例の物を、と言付けて袋に入れられたそれを手に取った。大振りの林檎である。見事なまでに赤く、さながら赤い宝石のようであった(紅玉という品種があるのにも頷ける)。しかし、全体的にぽつぽつと泥が付着していた。 「そうか……」大山はその林檎を眺めて言う。「もし、この男がホームレスの役者でなければ、これは尋常ならざる状態だということになるな」 彼の的を外していない推理を聞いても、吉田は眉毛一本動かさなかった。人は彼を陰ではこう呼ぶ。「仏頂面」と。 「そうです。解剖ではっきりするでしょうが、検視では栄養失調の症状が見られたそうです。つまり、もし彼が(この時死体は運ばれていった)林檎を持っていたなら、とっくに彼の胃袋の中にあるだろうということです。早合点かもしれませんが、この林檎は彼の死後にここに置かれた物ではないかということです」 「確かに、最初からここにあったということは可能性としては低そうだな。偶然にしてはおかしい」 大山はまわりの吉田に対する評価を知ってか知らぬか、彼には一目置いている。温厚な大山も仕事には意外と厳しい。警察官という仕事に彼ほどの誇りを持つ者はおらず(少なくとも私はそう感じている)、その彼に一目置かれている吉田は素晴らしい鑑定士に認められた絵画と同じである。 署に戻ると大山は残っていた書類を片付け始めた。豪快そうな見た目とは裏腹に机の上はきちんと整理されている。彼は午前中いっぱい、何も飲むことなく、煙草をくわえるでもなく、黙々と仕事をこなしていった。それでも完全に自分の殻に閉じ籠って仕事に没頭していたわけではなく、まだ若い刑事達に優しく指導をしていた。 一息つくついでに昼食でもとろうかと立ち上がりかけた大山の元に、吉田が駆け寄ってきた。捜査のほうは彼が行っている。 「どうした、何か見つかったか?」 軽く伸びをすると、大山はその大きな声で吉田に言った。 「いや、まだ手がかりというものは何も」 吉田はそうは言うものの、別段困っている様子ではない。 「一応、報告を、と思いまして」 大山は黙って頷き、先を促す。そのさまは秘密を共有するレジスタンスのようである。 「あのホームレスについてです。名前を岸谷幹夫といいまして、二年ほど前に勤めていた会社にリストラされ、その後仕事に復帰することができなくなったようです。それが原因で家族にも逃げられたようで、典型的な例ですね。それで、彼はあの付近を転々としていたそうです。現に、現場近くの土手の道で、不定期ですが、ホームレスの姿が目撃されていました。目撃証言の特徴と岸谷の特徴が一致していますから、彼に間違いないでしょう。おそらく今回も彼があの土手を通った際に何かの事件などに巻き込まれたかもしれませんね」 「うむ、そうかもしれない。一応その線でまずは調べてみてくれ。それと、何か似たような事件がないかも調べておいてくれ。無差別連続殺人の可能性も捨て切れん」 「分かりました。それと、司法解剖の結果です」 「おお、早いな」 死因はやはり脳挫傷であった。全身に軽い打撲痕が見られたが、階段を落ちる際についたものであろうと推測され、致命傷になったのは後頭部の脳挫傷だという。胃の内容物に関しては、何も出ず、血液検査などから栄養失調状態であるということが判明した。死亡推定時刻は降水などの気候の変化があったため特定は出来ないが、前述したように、昨晩午後十一時から今日の午前一時までの間であるということは言えるということである。 そして(この検査は後に行なわれたのだが)現場から発見された林檎からは毒物は検出されなかった。 このホームレスの事件と先の毒林檎事件が繋がるのに長くはかからなかった。というのも、高田家とホームレスの死体が発見された土手とは直線距離にして約三百メートルほどしか離れていないからである。同地区内の事件ということで、捜査員達は色めき立った。捜査員が高田家に踏み込んだのは、ホームレスの死体が発見された、実に翌日であった。 * * (3) 折りしも大山達が高田家の敷居を越えた日は土曜日であり、自宅に全員が揃っていた。その日は朝からはっきりしない天気が続き、雨も弱いものが降ったり止んだりしていた。高田邸は広い庭を持っており、あちらこちらで色とりどりの秋の草花が雨に濡れていた。雨に濡れたそれらはどれも濃い色を呈しており、はっきりした色彩は趣深さで満ちていた。邸の外観は和洋折衷が見事に完成しており、荘厳な雰囲気を醸し出していた。庭に入れば、どことなく張り詰めたいい緊張感が包み込む。邸自体が生きているような感覚さえ感じられた。 二人(大山と吉田である)を出迎えたのは、由梨絵であった。大山達は和室に通され、由梨絵は暫くお持ちください、と言い残して退室していった。二人を包み込む静寂。 「いい家だ」 大山は背筋を伸ばして静かに気合を入れた。何か見つかるかもしれない、彼の刑事としての本能はそう感じていた。 「ええ」 吉田も静寂を乱さぬよう、空気に混じるような声で大山に答えた。 暫くの沈黙。 すると、何人かの足音が聞こえてきた。しゅっと襖が開けられ、雅彦と、亮輔、詩織が入ってきた。大山と吉田は立ち上がり一人一人に挨拶をした。いい家ですね、いやそれほどでも、奥さんは? お茶を入れています、もうすぐ来るんじゃないでしょうか。静かにやり取りが交わされた。 高田家の三人は一番奥に詩織、真ん中に亮輔、一番手前に(といってももう一人分空いていたが)雅彦が座り、ちょうど大山の向かいが雅彦となった。誰もが居心地悪そうに由梨絵を待つ。 暫くして静かに由梨絵が入ってきた。粗茶ですが、と大山達に、そして家族に配る。由梨絵が座布団につくと、大山はお茶を一口啜り、感想を述べてから切り出した。 「今回」その声は驚くほど静寂に染み渡った。「昨日起きたある事件に関連してこちらに参りました。その事件というのは皆さんも新聞で読んでご存知かと思いますが(実際その日の朝刊には小さくだが記事があった)、荒川の河川敷で一人のホームレスの死体が発見された事件です」 「ああ、近くであったという……」 由梨絵も青ざめた顔でいう。 「ええ。それで、これは一般には公開されていないはずなんですが、その死体のすぐ横に林檎が一つあったのです」 高田家の面々に戦慄が走ったのを、大山は目ざとく感じた。林檎! それはこの高田家の面々にとってはもう二度と聞きたくない言葉の第一位を飾るかもしれない。現に、この家ではもう林檎を食べなくなったという。大山は彼らの内なる動乱が鎮まったのを察知したかのように、暫くすると口を開いた。 「それで他に似たような事件がないかを、彼、吉田君に調べてもらったのです」 決して、“調べました”とは言わない。彼なりの拘りである。 「するとお宅で毒林檎の事件があったというので、もしやということで一応お邪魔させていただいたわけなのです」 「そうですか」 雅彦は沈黙が長く破られないように何かと努力をしているように見えた。しょっちゅう座り直していたし、空咳や咳払いなどをやっていたからである。聞くところによると、ただ落ち着きがないというだけのことらしい。一方、吉田はお茶に手を付けずに微動だにしなかった。まるで彼の周りだけ一瞬が永遠に続いているかのようだった。 「それでもしよろしければ、その時のことを詳しく教えていただきたいのです」 雅彦は自分より由梨絵が詳しいだろうと言い、由梨絵に話すように促した。亮輔と詩織はただ黙って事の成り行きに任せていた。自分達の出る幕ではないと確信していたのだろうが、それは当然のことと思われる。 「詳しくといっても、短い話ですが……」 由梨絵はゆっくりと、だがすらすらと当時のことについて話した。手紙のこと、林檎のこと……。 「そうでしたか」 「詩織さん」 雅彦がちょっとトイレに、と言って部屋を出ると、大山は早速詩織の態度の変化に気付いた。はい、と少し首を傾げながら言う彼女に対し、大山は、 「いえね、大きなお世話かもしれないが、詩織さんとお父さんの仲は険悪なのではないか、と」 大山が気付いた、彼女の態度の変化というのは、雅彦が部屋を出て行くのと同時に彼女の強張った表情が和らいでいったことである。言いよどむ詩織に対して、由梨絵は別段困った様子もなく言う。 「いえ、大したことではありません。確かに諍いがありはしましたが。ただ、二人とも素直になれないだけで……。昔は、この子が小さい時は、しょっちゅう一緒に遊んでいましたのに」 「亮輔君はずっと可愛がられているのに、女の子の詩織さんは違う。私の感覚からするとまったく逆のことが起こっているみたいですね」 苦笑いを抑え切れずに大山は言うが、一方の由梨絵は一筋の光すら差さない暗黒と同じように少しの笑みも見せない。 「いえ、亮輔は養子としてこの家にやって来ましたから、それもあるのかもしれません」 淡々と話す由梨絵を二人の子供はまるで他人事のように見つめている。大山は考えるところがあるのか、じっと黙り込んでいる。由梨絵は慌てて、 「勿論、今では血の繋がった家族です。身寄りがなかったこの子を雅彦は大事にしていますから」 「ほう?」 大山の好奇心の滲み出た視線に気付いたのか、由梨絵はちらと亮輔のほうを見て、言う。亮輔は面のように無表情である。 「この子のお父さんは自殺をしてしまったようなんです。その後、お母さんの方もあとを追う様に病気で亡くなったと聞いています」 亮輔は小さく「ええ」と言い、暗く重苦しい沈黙が訪れた。詩織も深く俯いていた。大山は首筋を指先で撫でるように触れると、申し訳なさそうな顔をして咳払いを一つした。 「失礼ですが、その当時あなたと雅彦さんはご結婚されていましたか? いや、お話の感じではそんな印象なので」 「ええ。結婚をしたのが十七年ほど前ですから。この子の両親が亡くなったのは確か、十九年前だったはずです。主人と会ったのはその一年後ですからね」 亮輔が弱々しく頷くと、再び居心地の悪くなるような空気が流れた。それも刹那のことで、雅彦が、 「そんな暗い話……、もういいじゃないか」 と言いながら戻ってきた。大山は気まずそうに頭を下げ、お茶をご馳走様でした、と言って、暇を告げた。結局吉田は始終無表情のまま、一言も発することがなかった。大山はこういうときの彼をよく知っているのだが……。 大山達が高田家を訪れたのは午後になってからだったが、高田家を後にした頃は一時間ほどしか経っていなかった。 署に戻ると、二人は自動販売機の前のベンチに座って、一服していた。といって、煙草を吹かしたわけではない。二人とも熱い缶コーヒーを手にとって話し合った。 「警部」珍しく吉田が口火を切る。「今日の訪問で何か掴めたと思いますか?」 「君にしてはやけに弱気な言葉だな。どうしたんだ?」 二人は互いの顔を見ずに話している。吉田はコーヒーを一口啜る。大山の奢りである。 「ええ。今日の訪問は無駄だったのではないかと思っていたんです」 彼の声には軽い憤りの調子が見えた。つまり、あの訪問で不本意に時間を過ごしていたことが彼を不機嫌にさせたのである。そして、大山はそんな場合の彼をしばしば見てきた。 「何故そう思う?」 大山は吉田の横顔に問いかけた。鷲鼻が印象的である。ただ、今日の彼はどこか疲れた表情を見せている。 「本質的に事件が違うと思ったのです。何故ホームレスの死体の横に置かれていた林檎には(これは先程調べさせたんですが)毒が仕込まれていなかったのか。彼が毒で死んだというのならまだ分かります。しかし、彼は突き落とされたのでしょう。林檎はもしかすると、偶然なのではないかと」 大山は大きく頷く。ベンチがぎしぎしと音を立て、辺りに響いた。 「なるほど。もっともな意見だ。確かに彼は犯人によって突き落とされた。しかし、“何故死体の横に林檎が置かれていたのか”という問題は、こうは考えられないか。犯人は毒林檎の事件と、今回のホームレスの殺人を結び付けたかった。林檎という手段を用いて」 「何のために?」 「例えば……、そう、“見せしめ”のため」 大山の太く大きいがゆったりとした声に吉田は大仰に振り向く。突拍子もないことである。再びベンチがきしんだ音を立てた。 「見せしめ? 一体何故犯人はそんなことをしなければならなかったのですか? それに一体誰に見せしめを?」 「……まず、今回のホームレスの事件について考えてみよう」 吉田の表情はまさに狐につままれた顔だと断言してもいいだろう。そのさまは滑稽であった。彼の普段を知るものなら尚更であろう。「仏頂面」にもそんな表情ができるものなのか、と。大山は大きな咳払いを一つした。 「まず被害者の死亡推定時刻だが、ここから一つ分かることがある」 「死亡推定時刻の枠が縮められるかもしれないということですか?」 「そうだ。君も同じ考えらしいな。死亡推定時刻は十八日の午後十一時から翌日の午前一時までの間となっている。同時に十九日の午前零時から雨が降っていた。まず考えられるのは少なくとも被害者は午前零時から出歩いていたはずがない。この時期に雨に濡れるのは多分彼らにとって危険なことだろう。ということは被害者が突き落とされた時点では雨は降っていなかったはずだ。相合傘、という可能性もあるが、その場合、その相手が犯人と考えられる。しかし、いくら夜中とはいえ、そう一緒に居たのでは怪しまれる。可能性としては低いだろう」 「たとえその相手もホームレスだとして、殺す動機がありませんからね。彼は栄養失調だった。つまり何も持っていない」 「うむ。そうなると、死亡時刻は十八日の午後十一時から翌午前零時までと見て大きな間違いはないだろう。といっても、このことは大したことじゃないのかもしれないな。さて、次に、この事件は計画殺人なのか、そうでないのかということだが……」 吉田はすぐさま口を開いた。 「計画殺人ではないでしょう。確かに、犯人があの近辺に住んでいたと仮定して、ホームレスがあの土手の道を通ることはわかっても、いつ通るか分からない。待ち伏せは不可能ですよ」 「うむ、そうだ。つまり犯人は衝動的に犯行を決行したことになる。しかし、ここで問題点が……」 吉田はぐいっとコーヒーを飲み干すと、缶を手で弄びながら言う。 「林檎、ですね」 「そう、何故あれがあそこに置かれたのか。そして何故衝動殺人の犯人がそのとき林檎を持っていたのか。しかしこれは大した問題じゃないかもしれない。容易に説明できる。つまり犯人があの現場の近辺に住んでいて、尚且つ現場に二度戻るというリスクを冒すことに何の抵抗もなかった、もしくはそうしなければならなかったという意図があった場合だ。ところで覚えているかね? あの林檎には“全体的に”泥が付いていたということを。あれが私には――大したことがないかもしれないが――不可解なのだ」 「何故ですか? あの林檎は土の地面に転がっていました。泥くらいなら付くのでは……?」 「違うのだ。大きく一点が泥で汚れていたのなら分かる。その一点で地面と接していたことが分かるからだ。つまり、たとえ地面と接していないところが泥で汚れていたとしても、雨で汚れが落ちるはずなんだ。殺人を犯した後で、林檎を置かなくてはならないと思うならば、善――こう言っていいものか分からないが――は急げというから、すぐに現場に戻って来たはずだ。しかし、あの林檎の状態から見ると、どうもそうではないらしい。つまり雨が既に止んでいる状態で林檎が置かれたはずなのだ。それが不可解なのだ。何故犯人はそんな時間を空けて現場に戻ったのか。もしかすると、既に死体は見つかってしまっているかもしれない。そうなると林檎は置きに行けなくなるではないか」 * * (4) 年の瀬も迫った十二月の二十五日。クリスマスである。しかしこの国ではその前夜祭が一番盛大である。それでもこの日、街には定番のクリスマスの曲が流れている。今年は雪も降らず、ホワイトクリスマスとはならなかった。 ここ、高田家でも昨日はクリスマスパーティーを家族で行なった。ところで、言わずもがな、日本にはクリスマス休暇というものがない。つまり二日酔いであろうがなかろうが、完全に骨休めが出来るのは正月からなのである。雅彦もその例には漏れず、二十五日は出勤しなければならない。しかし、出勤時間になっても自室から出てこない雅彦を不審に思い、由梨絵が彼の自室を覗くと……。 そこには首を吊った雅彦が変わり果てた姿で、ぶら下がっていたのである。 静寂を突き破る由梨絵の凄まじい絶叫。屋根の上ではしゃいでいた小鳥達は逃げ惑い、ガラスは割れんばかりに震え、空気も彼女の戦慄に呼応するかのように揺れていた。 雅彦は自殺であった。 そういえば、昨日のパーティーの間中、なにかそわそわしていました。いつも落ち着きがないので、構わなかったんですが、あの時気付いてあげられたら……。由梨絵は話し、悔し涙で頬を濡らした。愛する夫を失う悲しみは海より深く、山よりも大きいのである。彼女の悲しみの嘆きは宇宙に木霊するかのようであった。一方、亮輔にも驚きのあまりひどいショックが訪れた。いつもいがみ合っていた詩織もあまりの出来事に声すら出なかったという。そして皆は一様にこう言う。“何故自殺したのか?” そう、雅彦の自殺に際して、彼の遺書は発見されなかった。何故か? あらゆる証拠が彼を自殺でしかあり得ないと判断しているのにも拘らず遺書がないのである。繰り返すが、彼の死は完全なる自殺であった。 ~読者への問題提起~ 冒頭で宣言した通り、私は現れた。問題提起の時である。この物語を途中で躓かせてしまうのはいささか忍びないが、これも仕方あるまい。 さて、物語の中で様々な問題が山積みになったままであるが、おそらく賢明な読者の方々には既に全て(この文章を最後まで読んでいただければ分かるが、全てというのはある一つのことを残して全部ということである)が分かっていらっしゃる方もおられるのではないだろうか。そして、このような幼稚な問題、文章をとにかく廃棄してしまいたいと思う方もいるだろう。そういった方々には大変申し訳ないと頭を下げざるを得ない。 しかし、少なからず、これらの問題に対して何の解決も持てない方もおそらくは(天文学的な確率で)いらっしゃると思うが、いや、いて欲しいと願うが、その方々には礼を言わねばならない。そして幾つかのヒントを差し上げるべきだと私は悟るものである。 まず第一のヒントはこの問題提起は問題を示さないものであるということ。どういうことかというと、問題になる部分をぜひ見つけて欲しいと(あらゆる伏線を張ったものだから)思うのである。この物語の中では問題視されなかった問題が重要なのである。 そして第二のヒントであるが、これは少しく意地悪かもしれない。何しろ問題提起を問題でしてしまおうというものだからである。その問題とはこういうものである。 「ある日ひどい信号無視をする車がありました。しかも警察官がいる目の前で、です。しかし、どういうことでしょう。警察官はその車の運転手に向かって、笑顔を振りまいているではありませんか(ちなみに、警察官は男で、運転手も男でした。そして、この警察官は女性が好きなのです)。そしてあろうことかその車を逃がしてしまったのです。勿論、捕まえようと努力したのではなく、見送ったのです。ある人が、このことを署長さんに言いつけました。しかし署長さんは何の罰則もこの警官に対してしませんでした。一体どういうことなのでしょう?」 これを読んですぐさまこのなぞなぞの答えを見つけられるだろう。そして、このなぞなぞの答えを見つける方法がこの物語のある一つの問題の解決へと繋がっていくのである。 しかし、ある一つの問題に関しては私自身、正直アンフェアではないかと思うのである。その問題とは、“何故雅彦は自殺したのか?”というものである。これに関してはある謎を解かなくてはならないのだが、実はこの謎を解いても、雅彦の自殺の原因である、ある出来事の糸口しか掴めないのである。しかし、一つ許していただきたいのは、その糸口が非常に重要であり、このことをある人物に告げたならば、たちまち全ての謎は解けてしまうというものになっているということである。その“ある出来事”については後ほど話すべきだと私は思うのである。 さて、冗長な問題提起になってしまった。本来ならば、もっと簡潔にするつもりだったのだが、どうも上手くいかない。もう、ここで物語を躓かせることはやめることにしよう。 後編 青森毒林檎の謎2 へ続く
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どくりんごとしんでれら【登録タグ と ゆずひこ 巡音ルカ 曲 殿堂入り】 作詞:ゆずひこ 作曲:ゆずひこ 編曲:ゆずひこ 唄:巡音ルカ 曲紹介 しらゆきひめにあこがれたしんでれらは、おはなしからついほうされてしまいました イラストをcocococco氏が、動画をとりっちょ、マスタリングをかごめPが手がける。 Highend Color 2ndCD『pallet on #87cefa』に安本彩ver.が収録。『VOCALO APPEND feat. 初音ミク』にも収録。 シンデレラちゃんhshs(作者コメ転載) 童話はお好きですか? 歌詞 差し出されたのは 甘い顔をした 真っ赤な果実 毒入りのりんご 覗いてみたい大人のセカイ 一口かじり病みつきになるわ 悪い子に堕ちてくわ 快楽をむさぼるの 真面目な子いらないわ 好きにさせてよ ネオンの街 行き交う人 皆オシャレ(武装)して チャチな程 楽しめるの その茶番を 0時を告げる鐘はもう鳴りはしない シンデレラ永久に解けぬ魔法 蟲惑で誘惑 魅力的な程 燃え盛るのは 私の矜持 とどまることを知らない欲望 手の届く限り愛をばらまくの 見つめて 見つめられ 愛して 愛されて その先に何がある 下らない問いね ガラスの靴 かぼちゃの馬車 夢物語は 始まりを告げる前に エンドロールが 飛び出した物語それも最初から あらすじをなぞっていただけ 王子様のキスで目覚め それに憧れた シンデレラ もう戻れない 夢の国へ 0時を告げる鐘はもう鳴りはしない シンデレラ永久に解けぬ魔法 コメント 記事作成してみました、随時編集お願いします。 -- 名無しさん (2011-09-26 23 13 11) 早いww -- 名無しさん (2011-09-27 18 47 00) 早いなぁw w w -- 名無しさん (2011-09-27 19 37 36) 記事早いな この曲好きです -- 名無しさん (2011-09-27 20 11 11) 記事はええwww -- 蛙樹。 (2011-09-27 21 54 42) この曲大好き^^ -- ツンデレラ (2011-09-28 18 20 57) 早いわねww乙。これ好き -- 名無しさん (2011-09-28 22 18 03) 記事早いわwwいいねこの曲! -- 名無しさん (2011-09-29 17 02 28) 記事早いww 乙っす。この曲好きだ^^ -- 篠音 (2011-09-30 22 31 50) サビ惚れた!/// -- マリア (2011-10-01 10 44 14) いいね〜ハマル -- アリス (2011-10-01 18 43 49) 記事はやww -- 名無しさん (2011-10-01 18 53 02) 仕事早すぎw -- 名無しさん (2011-10-06 00 31 56) 好きだわあああ -- 名無しさん (2011-10-10 10 04 59) 一発でハマりました!最高ですww特に2番の手拍子的なのが好きww -- 名無しさん (2011-10-12 19 23 05) だいすき -- 名無しさん (2011-10-13 21 52 21) 殿堂入りしてた!おめおめ!! -- 名無しさん (2011-10-13 23 10 54) 始めてサビ聴いたとき「きたァ!」って本気で思った。 -- ちゃなげBOY! (2011-10-15 13 21 20) 言っていいのかアレだけど指6本あるおね(´・ω・`)( -- 匿名 (2011-10-16 20 26 05) 中毒なう( ~っ~)/ -- 名無しさん (2011-10-17 18 36 42) 批判する訳ではないが、最初の部分が少しみせすぱんぷきんに似てると思った -- 名無しさん (2011-10-17 18 47 26) こういう雰囲気の曲好きです♪ -- 名無しさん (2011-10-18 03 12 37) ハマったよ!!ジャズテイスト・・これはイケる!! -- 音葉 (2011-10-18 06 39 31) とても素敵です。最初のピアノでハマった! -- 名無しさん (2011-10-18 17 11 34) めっちゃこの歌好き -- 名無しさん (2011-10-18 20 23 45) やばいwリピ決定(*´∀`*) -- 名無しさん (2011-10-19 22 56 08) 殿堂入りおめええええええええええええええ♪ -- ゆう (2011-10-28 10 43 07) ジャズっぽくて好き!いい感じのダークな雰囲気! -- 名無しさん (2011-11-07 00 24 53) 何回聴いても良い! -- 名無しさん (2011-11-08 01 23 01) ルカ姉シンデレラhshs///(殴 -- 昴。 (2011-11-26 19 11 52) ジャズテイスト格好良いっ! -- 名無しさん (2012-01-02 11 14 54) サビで惚れますた -- risu (2012-01-19 16 07 01) 早速アペンド!!早い -- 名無しさん (2012-01-21 07 20 14) 中毒 -- 通り魔 (2012-01-21 09 24 05) ジャズっぽいのがよかった!KAITOがいてもいいかも -- 暁星 (2012-02-07 16 18 35) うぉぅ・・・かっけー・・・ -- 闇音クロ (2012-02-12 20 23 18) ゆずひこさんの作った歌詞大好き -- 弱<ピー>ハ<ピー> (2012-03-08 16 15 12) ブラスバンド?ぽくてかっこいいね -- 名無しさん (2012-03-13 05 19 18) アペンドイイネ♪ -- 名無シ (2012-03-23 16 35 37) かっこいいですね -- なお (2012-04-16 21 38 39) 2回目でハマった!こういう雰囲気好みだなー -- 名無しさん (2012-06-22 21 08 36) 毎日聴いてる(^O^) -- りんご (2012-10-29 07 14 29) PVに出てくるおばぁさん怖すぎでしょ(‥†) -- 甘楽 (2012-10-31 17 52 27) CDのアペンド版やばかった!!! -- 名無しさん (2012-11-22 23 40 43) 神キタ――( ゚ ∀ ゜)―――― -- 名無しさん (2013-01-31 23 06 54) この曲もいいけど、とっても••••でもその前にルカ姉さんがステキ‼声も容姿も••• -- 名無しさん (2013-02-10 20 13 33) ああ中毒 -- まい (2013-02-10 20 56 41) すきです! -- 名無しさん (2013-02-12 11 09 52) 中毒だーーー!!!!神曲! -- 名無しさん (2013-02-13 18 27 27) 「魔法」のとこ大好きw -- 毒林檎 (2013-02-13 18 28 15) かっこいいですよね -- 名無しさん (2013-02-13 20 28 39) マジ大好き。 神曲。 -- シンデレラ← (2013-02-16 18 07 23) 神曲-♥ 中毒性が高すぎ めっちゃスキ‐♥ -- Alice (2013-03-28 07 32 22) やばい!! かっこいい!! -- 名無しさん (2013-04-29 11 08 42) 出だしから良すぎでしょっ(о´∀`о)♪ ハマりますた(*´д`*)スキデシ...。 -- にゃんデレ等('`*) (2013-08-06 16 14 23) この曲えぇなぁ~ -- 名乗るほどの者ではありません (2013-08-16 23 02 38) なんか歌詞とPVから伝わる堕落感すごいw中毒 -- 名前?何それおいしいの? (2013-10-26 19 25 38) 毒林檎とかかっけぇぇぇぇ -- さぁ? (2013-11-01 20 44 43) 僕のウォークマンにわすれんぼうで入ってたwwwwwww -- カノキドなうっっ!! (2014-02-08 00 16 49) は? -- 名無しさん (2014-02-10 19 41 11) ♪シンデレラ永久に解けぬ魔法♪ってシンデレラ♪かわいそう笑笑♪ -- 名無しさん (2014-04-11 21 39 35) 考えすぎかもしんないけど、 夢物語が始まる前にエンドロールって -- 名無しさん (2014-05-07 23 40 58) ↑『夢のようにハッピーな物語が始まりすらしない』っていう感じじゃないですか? -- LOI&ROI (2014-10-24 18 04 11) 神神かみ・・・・・・・ -- 名無しさん (2015-04-11 22 49 05) いい曲・・・ -- 雨猫 (2015-06-06 18 31 24) すごく誘惑的で素敵な曲ですね… -- レイラ (2016-03-24 23 28 24) 【ネオンの街行き交う人】ってだんだん音程が上がるのがカッコいい❗ -- クロユキ (2016-04-04 19 53 44) 「魔、法」とか「いた、だ、け」とかがめっちゃ好き!!ほんと中毒性が高い曲… -- ・ぴぃす・ (2016-12-12 20 20 56) 名前 コメント
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53ばんめのがーるとどくりんご【登録タグ KOEL amia+ その他の文字 初音ミク 曲】 作詞:amia+ 作曲:KOEL 唄 初音ミク 曲紹介 前世が白雪姫の女の子の恋愛事情。 日常をファンタジーにキラキラに。 さぁ、甘い甘い毒林檎を召し上がれ(*´ω`*) イラスト:rezo氏、動画:nachirou氏。 歌詞 ねえ ダーリン 迎えに来て その声聞いて安心したいの もう アーバン 夜景に紛れ その姿を隠して行かないで メールしては携帯握ってる 俯いてる私を貴方は知らないと わかってるから尚更会いたいの 林檎の毒を吐き出して 眠る私に問い掛けて 白雪のときの私とは違うの 甘い 甘い誘惑は 覚めちゃったら終わりでしょ 偽の宝石が散らばって綺麗ね 私 お姫様に戻してよ ねえ ダーティ そんな心は あの人に似て非なるモノなのね そう バージン こんな私が あの時と同じような夢の中 昨日あった出来事は在り来たり 『うんざーりに!』 学校も友達も皆いい子になってれば それでいいから尚更つまんない 魔法の鏡なんてないし 人なんて汚いものなの 白雪の頃の私は美しいと 淡い 淡い言葉は 忘れてしまえば消えるでしょ あの幸せが過去になって亀裂が 私 お姫様に戻れない…? ねえ ダーリン 迎えに来て その声聞いて安心したいの ねえ ダーリン わかっているの その嘘は絵本とは違うものだと ねえ ダーティ 嫌な私が ほら今を壊されてしまいたいよと ねえ ダーリン 聞いて欲しいの ほらお姫様だって言って私に 林檎の毒を吐き出して 眠る私に問い掛けて 白雪のときの私とは違うの 甘い 甘い誘惑は 覚めちゃったら終わりでしょ 偽の宝石が散らばって綺麗ね 私 お姫様に戻してよ 鏡よ 鏡よ 鏡さん 嘘はつかないで 魔法をもう一度 コメント 良い!! -- 名無しさん (2014-06-04 21 20 47) 作成乙!好きな曲だけどなかったんだね -- 名無しさん (2014-06-05 18 02 59) 名前 コメント
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作詞:ゆずひこ 作曲:ゆずひこ 編曲:ゆずひこ 歌:巡音ルカ 翻譯:yanao 基於相互尊重,請取用翻譯者不要改動我的翻譯,感謝 毒蘋果與灰姑娘 被遞到面前的 是看似甜蜜的 純紅果實 摻了毒的蘋果 好想偷看一下 大人的世界 只要咬一口 就會上癮的喔 墮落成壞小孩了 去貪求著快樂 才不要當認真的小孩呢 讓我隨心所欲吧 霓虹街道上來往的人都華麗武裝著 近乎廉價的享受著那場鬧劇呢 宣告0點的鐘聲已經不會再響起了 灰姑娘那永遠不會解除的魔法 蠱惑而誘惑 充滿魅力地 燃燒而上的 就是我的矜持 不知何謂壓抑的欲望 在雙手可及之處散發著愛 注視與被注視 愛與被愛 在那前方有什麼呢 真是無聊的問題呢 有著玻璃鞋 還有南瓜馬車的 夢幻故事 在宣告開始前就已經是片尾了 飛躍出的故事那也是從一開始 就只是在模繪著大綱而已 曾憧憬過被王子的一吻 喚醒的 灰姑娘 已經回不去 那夢之國了 宣告0點的鐘聲已經不會再響起了 灰姑娘那永遠不會解除的魔法
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うられきしすとりあとどくりんご【登録タグ GUMI う 凛9 曲 鏡音レン】 作詞:凛9 作曲:凛9 編曲:凛9 唄:GUMI・鏡音レン 歌詞 (ピアプロより転載) 絵本の裏側 最後のページ 絵本の表は ハッピーエンド 毒の入れられた 林檎食した 憐れな哀れな 魔法使い(お妃様) 箱の中には心臓 狩人に狩られたお妃様 森の中には姫様 狩人が逃がしたお姫様 けれど全てが仕組まれていたことだとしたら? 七人の小人 本当は一人 白馬の王子は 魔女への生贄 毒の塗られた 剣で刺された 憐れな哀れな 王子様 森の奥にはお屋敷 狩人も心臓持って行かれ ペンドラゴンの首刎ね 生贄に捧げたお姫様 この物語壊したくって継母様(ママ)の代わりに・・・ 七人の小人 斧で七体に 白馬の王子は 今夜のデザート 毒の入った 林檎を口に 入れられ憐れな 継母様(おかあさま) 裏の歴史は知っている 絵本の裏で起きたことを 裏の歴史はいつもそう 絵本の歴史、暗黒期 絵本の裏側、覗いてみますか? 二度と帰れぬ覚悟があるなら・・・ 絵本のはじまり 最初のページ 鏡よ鏡よ 答えておくれ この世で一番 恐ろしいものは 綺麗な綺麗な 雪のような… 絵本の裏側 最後のページ 絵本の表はハッピーエンド だけど本当は 本当の魔女は 綺麗な綺麗な 白雪姫 コメント 名前 コメント