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あらすじ 普通の会社員、藤堂 亮輔が初めて買った武装神姫のリン。 彼女と亮輔の日常だったり非日常だったり、そんな毎日。 コラボレーション大歓迎です。 死んだりしない限り思うがままに使っていただいて結構です。ガチエロでも可です。 著/リンのマスター あらすじ武装神姫のリン オリジナル武装・技解説 第1章~割と平和な日々~ 第2章~なんだか波乱な日々~ 第3章~ひたすらほのぼのする日々…になってねぇ!!てかエロえろ?~ 武装神姫のリン 外伝 "J dreamer" 鳳凰杯篇(バトル分補給もかねて) インタールードシリーズ 武装神姫のリン オリジナル武装・技解説 第1章~割と平和な日々~ 武装神姫のリン 登場人物設定~第1章~ 燐の1 「リン」 燐の2 「初めてのプレゼント」 燐の3 「イベントへ」 燐の4 「予想外の初陣」 燐の5 「腕試し」 魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン、岡島士郎と愉快な神姫達とコラボ 燐の6 「決闘、対ルクレツィア」 燐の番外編1 「リンの某日の記録」R-18 燐の7 「ティアVSジャンヌ」 燐の8 「ホビーショップへ行こう!」 燐の9 「決断!?」R-18 第2章~なんだか波乱な日々~ 武装神姫のリン 登場人物設定~第2章~ 注意 第2章後半(14話より)はある作品について過剰な演出が描写されています。 この文体に嫌悪感を覚える、もしくは閲覧中に覚えた方は2章を飛ばして3章から読んでいただくことをおすすめします。 燐の10 「強敵出現!?」 燐の10.5「小さな挑戦者」 燐の11 「光と闇」 燐の番外編2 「勇者特急!?」 燐の12「決意」(残虐描写注意) 燐の12「決意」(残虐描写修正版) 燐の12.5「進化の予兆」 燐の13 「進攻」 燐の14 「無名」 燐の15 「無垢なる刃」 燐の16 「決着」 凪さん家シリーズ、ねここの飼い方、師匠と弟子、魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン、HOBBY LIFE,HOBBY SHOPとコラボ 関係については「ねここの飼い方・劇場版」をご覧ください。 第3章~ひたすらほのぼのする日々…になってねぇ!!てかエロえろ?~ 武装神姫のリン 登場人物設定~第3章~ 燐の番外編3 「小さな幸せ」 燐の17 「花憐」 燐の18「アキバ博士登場」 燐の19「覚醒」 燐の20「ある日の午後に」R-18 燐の21「想像…そして行動」R-18 燐の22 「喪失」 燐の最終話 「明日へ」 NEW 武装神姫のリン 外伝 "J dreamer" 外伝TOPページ 鳳凰杯篇(バトル分補給もかねて) 武装神姫のリン 鳳凰杯篇その1 武装神姫のリン 鳳凰杯篇その2 武装神姫のリン 鳳凰杯篇その3 武装神姫のリン 鳳凰杯篇その4 武装神姫のリン 鳳凰杯篇その5 インタールードシリーズ 武装神姫のリン インタールード1 「煉獄」 注意 ↑のインタールードは12話以上の残虐描写が多数。そしてほぼ全編において展開されます。 ですのでそういった暴力描写が苦手な方がこのSSを読まれると、かなり気分を害される場合があるので決してページを開かないでください。 なおページ最上部の注意事項を熟読してから本編を読むようにしてください。 なおこの話は読まなくても本編には全く支障ありません、ただ本編の細かな情景を表現したものでしかありません。 なので何度も言いますが暴力描写がダメな方は絶対に見ないでください。 所々でHOBBY LIFE,HOBBY SHOPとリンクしてます。 - 昨日 - 今日 - 合計 コメントフォーム(感想、ご意見等あればどうぞ。) 今更言うのもなんですが、最高傑作です。 -- ichguc (2009-07-01 15 06 23) 面白かったです。バトルの描写もしっかりしていて読みごたえがありました。 -- Rolan (2011-04-08 13 50 38) リンまじ最高!自分もあんな神姫欲しい -- 紅眼のツンデレ ミオりん (2011-04-13 19 32 45) 名前 コメント
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【なぜなに武装神姫】 ここは公式設定の少ない武装神姫の世界観を(勝手に)補填するため みさにゃんとねここが毎回色々な説明をしていくショートコーナーです 尚、他の作家様の設定を侵害するものではありません、あしからず。 一覧 なぜなに武装神姫、そのいち なぜなに武装神姫、そのに なぜなに武装神姫、そのさん なぜなに武装神姫、そのよん なぜなに武装神姫、そのご なぜなに武装神姫、そのろく なぜなに武装神姫、そのなな *NEW* 以下続巻予定…… 本日 - 昨日 - 総合 - ネタ振りやリクエスト等はこちらへ 名前 コメント
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2036年 武装神姫の世界 (公式設定)について これは公式ページ内2036年 武装神姫の世界の情報をまとめたものである。 2036年 武装神姫の世界 2031年発売(神姫タイプ以外のMMSはこの限りではない) 主要ユーザー層は十代後半から四十代の男性 神姫の仕様(ハードウェア) 最小構成 神姫は基本的に以下のパーツで構成され、起動後のパーツの取り外しには神姫の停止を伴う。 最小構成CSC(胸部) Core Setup Chipの略。 多数存在するCSCのうち三つを選択しセットする。(同種のCSCの複数セットが可能かは不明) CSCの組み合わせによりコアユニット、素体の基本の性格、能力に対し固体ごとの個性、差異が生じる。 コアユニット(頭部) 頭部に内蔵されるパーツ。 コアユニットの種類により基本的な性格が決まっている。 これとCSCの組み合わせにより性格が決まる。 素体(胴体部) 頭部以下、四肢も含めた胴体部 これとのCSCの組み合わせにより能力が決まる。 このパーツ(胴体部)にバッテリーが内蔵されている。 オプション クレイドル 内蔵バッテリーの充電、データ整理、PCとの通信に用いられる非接触式充電通信装置。 神姫は一日一度このクレイドル上で充電、データ整理のために"眠る"。 武装パーツ 詳細不明 価格 高性能PC程度。(最小構成、武装パーツの有無、クレードルの有無、パーツの性能、流通経路により上下すると思われる) 神姫の仕様(ソフトウェア) 神姫は起動時にオーナー登録をする。 これはMMS国際法により定められている。 オーナーは必ず個人である。 神姫一人に対するオーナーは一人である 逆に一人のオーナーに対して神姫は複数登録できる。 この結びつきは絶対的なものであり、神姫はオーナーを変えることが出来ない。 流通 神姫センター 全国主要都市に点在する「MMS-Automation 神姫」を扱う専門店。 神姫、武装パーツの購入、修理を行うことが出来る。 武装神姫バトルを中心としたアミューズメント筐体も設置されている。 MMSショップ 神姫センターとの違いは不明。 おそらく神姫以外のMSSの取り扱いやアミューズメント筐体の有無だと思われる。 大型家電量販店 神姫、パーツの購入、修理が可能。 ただし上記の二つと違い専門に扱っていないのでサービス質は多少落ちると思われる。 アミューズメント 設置場所 神姫センター、アミューズメント施設等 コンテンツ 武装神姫バトルがメインコンテンツだと思われる。 ほかにも数種類存在するもよう。 武装神姫バトル 2032年から稼動、2036年現在バージョンアップを重ね人気アミューズメントとして定着。 筐体 テーブル状の台の上に透明の直方体のカバーが付いた筐体。 カバー側面に神姫出入り用の扉がある。 筐体上方の天井に吊り下げ式モニター有り(オプション?) オーナー用の椅子二台有り(オプション?) 仕様 バーチャルデータではなく実機を戦闘させる。 レギュレーション 以下の二種類が存在する オフィシャルバトル "武装神姫バトル管理協会(略称神姫BMA)"によって設定されたクラス分けとレギュレーションに則り行われる フリーバトル クラス分け、レギュレーションによらない自由に行われるバトル
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武装神姫のリン 鳳凰杯篇その4 俺は"いつか"の時と同じように、だがあくまで冷静に。 リンを胸のポケットに入れてオーナーブースの扉を開けると全力疾走。 瞬く間に鶴畑大紀のオーナーブースへ。 扉を開ければ今まさにミカエルのリセットを行おうとしている鶴畑大紀の姿。 「待て、話を聞け!」 「ふん、俺のやることに口出しするな!こいつは負けたんだよ。最後のチャンスだったにもかかわらずだ。だから今ここで終わりにする。」 「待ってください!!!」 俺より大きい、そして何かすごみを感じさせるリンの声に鶴畑大紀は思わずたじろいた。 「…ええぃ」 がすぐにミカエルにつないだ端末の操作に入ろうとする、間に合わないかと思ったが急に鶴畑大紀の動きが止まった その視線の先にあるのは…ミカエルの瞳に浮かぶ大粒の涙だった。 「マスター、ごめん。でも私は…死にたくない」 「何を言ってる!! バトルに負けた時点でおまえは用済みなんだよ!だから…そんな顔するな」 鶴畑大紀の始めて見せる表情に少し驚きつつも、俺はミカエルと端末の接続を解く。 「おい、鶴畑の次男」 「…なんだよ。ミカエルのことか? もう知ったことか! マスターの登録は外すから勝手にしろよ」 「マスター…」 「もう俺はおまえのマスターなんかじゃない、どっかいっちまえ!!」 分かっていたとしてもそれがショックだったのだろう。 ミカエルは脱兎のごとく駆けだして行ってしまった。 「マスター、私に任せてください」 「ああ、頼む」 あっちはリンに任せて俺は鶴畑大紀に話しかける。 「おまえ、たしか兄貴に近づきたくて神姫始めたんだよな?」 「それがどうした! 武装は同じようにハンドメイドだし、戦績とかのチェックもいつもやってるよ。あと同じようにバトルに負けた神姫は取り替えてきた。悪いか!!」 「別にそれ自体が悪いわけじゃないだろう。ただな"ものまね"じゃあ一生かかっても兄貴には追いつけないぞ」 「m、ものまねだと!!」 「そうだ、おまえが今までやってきたことは兄貴がやってることを見よう見まねしてるだけなんだよ。まねだから兄貴がまず"それ"をしないと自分はなにも出来ない。だから追いつけない」 「なっ…」 「とりあえず、神姫をとっかえひっかえするのを今すぐやめろとは言わない。ただ、一度考えてみたらどうだ?」 「ふん…」 「俺が言いたいのはこれだけだ。あ、あと八百長なんてするなよ」 「うるさい!」 話を終えて(とりあえず言っておきたいことだけは伝えたつもりだ…なんで俺はこうもお節介かねぇ)オーナーブースを出ようとすると。 「まてよ。」 「なんだ?」 「…あいつに伝えてくれ。おまえはがんばってたことだけは覚えとくって」 「ああ。」 その言葉を聞いたとき、いつか彼の中で良い変化が起こってこれから生まれる「ミカエル」と以前より良い関係を気付くことが出いるのではないか?というのは俺の願望だろうか? そんなことを思いつつ、俺はオーナーブースを後にした。 ==== 試合の相手だった神姫のマスター、藤堂亮輔がブースを出たことを確認し鶴畑大紀はすこしだけ昔のことを思い出す。 それは5年前、まだ武装神姫が発売されることもなく世間での神姫に対する評価も今とは違っていた頃。 そして自分たち鶴畑兄弟の関係も今ほど緊張感を持ったモノでは無かった頃のことだ。 兄は高校で成績優秀。日本で一番の大学にも易々と合格できるだろうと担任から太鼓判を押されていたがまだ自分の進むべき道が決まっていなかったがそのときの兄は今ほど冷たい態度を取ることもなく優しかったのだ。 今でも世間一般の人の兄に対するイメージはまさに好青年。しかしそれはメディア等に出るときの"仮面"だ。 自分でもいつ兄が今のようにいつもぴりぴりした雰囲気をまとうようになったのかは解らない。 でも武装神姫が開発されてからであるということだけは明らかであり、また兄にあこがれを抱いていたはずの自分が今は逆に兄に対する争闘心のような感情しか持ち合わせていないという事実に気がついた。 兄の態度が変わったことに気がつき、その原因が何かさっぱりわからなかったそのために兄に直接聞くことが一番だと思ったのが2年前だ。そして今の兄と対等に話をするために自分は兄に追いつかなくては行けなかった。 でも学問とかじゃあ到底敵わない。でも…神姫ならばと思って自分も一度仮名を使い神姫バトルに参加してみた。 しかしそこで待っていたのは連敗に次ぐ連敗。たった一度の勝利が遠かった。 そして最後の試合で己の初めての神姫であったアーンヴァルが爪で引き裂かれる、その光景を目の前で見てしまった。 当時のバトルはリアルリーグしかない。それ故にプログラムで補正を行っていてもまれに神姫が帰らぬ身となることはあったがそれは自分の心に深い傷を追わせた。 その挫折から半年の間家に引きこもりがちになり過食症に陥った。 そして復帰後は本名で神姫バトルに。あのときの絶望をもう二度とを味わいたくないと無意識に思ったのか…当初の目的を忘れて目の前の敵をいたぶる。また強すぎる相手に対しては金を積んでの八百長試合など…自分の欲求である「勝利」を満たすことしか考えていなかったことを痛感した。 そのために何度神姫のコアを代えただろうか?リセットされる、廃棄されるときの彼女たちの気持ちはどうだっただろうか? また心が痛んだ。 そんあ自分が、今からでも変われば兄弟関係も変わるだろうか? でもまた挫折すれば…そういった恐怖が頭の中を駆けめぐる。 それでも、自分が兄に追いつける可能性があるのはこの神姫バトルしかない。苦しいかもしれないが、やってみようと思う。 それが鶴畑大紀のたどり着いた答えだった。 ミカエルはもう戻らない。自分がオーナー登録を解除してしまったのだ。 でも彼女が…いや今までの"ミカエル"が残したデータが生きている。 これほど心強いことは無かった。 鶴畑大紀は立ち上がる。上を目指すために。そして兄に追いつくために… ~鳳凰杯篇その5?~
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ANGELUS(アンジェラス) 天使型アーンヴァル 龍悪の神姫。 容姿はセミロングで美乳。 生真面目な性格で武装神姫の四人なかのリーダーである。 趣味は料理と掃除。 本当は龍悪に物凄く甘えたいが、それを表にさらけ出す事が出来ない。 過去に龍悪と出会いあり。(龍悪はこの過去が欠落している) 武装は万能型。 遠距離、中距離、近距離。 どんな状態でも攻撃できる。 因みに、このお話のメインヒロイン。 CRINALE(クリナーレ) 悪魔型ストラーフ 龍悪の神姫。 容姿はツインテールで貧乳。 一言でいうと生意気な性格。 趣味は身体を動かす事。 龍悪とのいがみ合いが多々あるが、それがコミュニケーションになっているのでクリナーレ自体がそれで満足している。 武装は近距離型。 敵に近づきクローで殴ったりバルムンクで斬りのが得意。 LUNA(ルーナ) 天使型アーンヴァル・B 龍悪の神姫。 容姿はポニーテールで巨乳。 温和かでおませな性格。 趣味は龍悪の誘惑とパソコン。 アンジェラスの妹。 龍悪を誘惑するのが日課になっている。 ただ、キレルと非常に怖い子。 武装は中距離型。 銃で撃ったり剣で斬ったり、とヒット&ウェインが得意。 PARCA(パルカ) 悪魔型ストラーフ・W 龍悪の神姫。 容姿はツンイテールで巨乳。 引っ込み思案な性格。 趣味はアンジェラスと同じで料理と掃除。 クリナーレの妹。 いつも龍悪と口喧嘩してる姉のクリナーレを止める役。 闘いは嫌いだけど龍悪のために頑張って闘う健気な子。 武装は遠距離型。 銃で撃って撃って撃ちまくり、とどめにミサイルを乱射するかモアイを投げつける。 藍(らん) 犬型ハウリン 婪の神姫。 婪に忠実でこの世の全ては婪が言った事が正しいと思っている。 趣味は格闘を極める事。 猫型の錬とよく喧嘩する。 主に錬がチョッカイを出すのが原因。 闘いはやっぱり格闘好きで剣で攻撃した後に蹴りや殴りをいれる。 結構なつわものです。 錬(れん) 猫型マオチャオ 婪の神姫。 実はかなりの困ったちゃん。 趣味は藍にチョッカイを出す事。 闘いは主に銃撃。 けど、敵が間合いをつめてきたら格闘をやります。 いつも藍と喧嘩していたせいで格闘が身についてます。 メイル サンタ型ツガル 順平の神姫 か~な~り~のお調子者。 頭も良いし相手を小馬鹿にするのが大好き。 たまに武装をテイルと武装を交換して変装する時もある。 今は現役を引退して順平と一緒に店で働いていて、神姫用の用心棒もやってる。 順平のことが大好きで『ニー様』と言う。 テイル サンタ型ツガル・B メイルと殆ど同じ性格。 画像上、カチャーシャを取って少しだけぎこちない笑いを見せてますが騙されてはいけません。 これは皆を騙す巧妙な罠です。 今回は紹介という事で表情が違いますが、本来は二人とも常に笑っていて見分けがつきません。 気をつけてください。 メイルと以下同文。 「(c) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.当コンテンツの再利用(再転載、再配布など)は禁止しています。」
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武装神姫・企業一覧 ※本設定は非公式のものです。また、強制されるものでもありません。 ※物語製作の参考などにお使いいただければ幸いです。 EDEN-PLASTICS(公式におけるGroup K2) 島田重工(公式におけるFrontLine) BLADEダイナミクス(公式におけるKemotech) カサハラ・インダストリアル(公式におけるVulcan Lab) 篠房製鉄、六郎製作所(公式におけるThe Sixth Factory) GOLIフューチャーデザイン(公式におけるStudio Roots) バイオエンジニアリングOkama(公式におけるPlants Plant) (株)柳瀬建機(公式におけるArms in Pocket) 間垣海洋研究所(公式におけるMagic Market) ラインバレル・ロボティクス EDEN-PLASTICS(公式におけるGroup K2) 東京都千代田区丸の内に本社屋を構える大規模多国籍企業体。神姫の開発元である。 それまでオーナーの自作パーツによる草試合的なものであった「武装神姫」であるが、2036年に本社による初のオフィシャル製品を発売。武装神姫は一躍メジャーとなる。 島田重工(公式におけるFrontLine) 記念すべきオフィシャル武装神姫第一弾の武装開発を担当。航空機用のエンジンや工業ロボットの駆動部製造に秀でており、第一弾のアーンヴァル、ストラーフのためにそれらの超小型モデルを作り上げた。 アーンヴァル、ストラーフは、第一弾ということもあって初心者でも扱えるようにくせの少ない武装構成である。が、同時にこれから長期的に続けられるオフィシャル武装神姫シリーズの露払いという役割もあってか、コストをやや度外視したイノベーティブなデザインや技術が豊富に盛り込まれている。 BLADEダイナミクス(公式におけるKemotech) 第二弾の武装を担当した外資系企業。軍用、民生問わず幅広く使われているパワードスーツが主な製品。スーツの制御コンピュータはAIであるため、その方面のノウハウも蓄積されている。第二弾にはそういった本社の技術が惜しみなく注がれている。 堅実な社風もあってかハウリン、マオチャオの武装は実験的な要素がほとんど無いものの、非常にまとまりが良いため第一弾以上に扱いやすく仕上がっている。AI技術はプチマスィーンズとなった。 カサハラ・インダストリアル(公式におけるVulcan Lab) 日本人が起業したEUドイツの会社。主に軍隊における歩兵の扱う火器、装備、アパレルを総合的に製造している。「カサハラに頼めば全部揃う」とは各国特殊部隊の間でよく言われるという。ヴァッフェシリーズの武装を担当。 篠房製鉄、六郎製作所(公式におけるThe Sixth Factory) 日本有数の製鉄会社である篠房製鉄と、一介の町工場ながら世界トップレベルの金属加工技術を持つ六郎製作所がタッグを組んで第三弾の武装を製作した。 サイフォス、紅緒の他の追随を許さない防御性能はその賜物である。 GOLIフューチャーデザイン(公式におけるStudio Roots) 社長自身がデザイナーである会社。GOLIといえば業界では知らない者はいない。 まず彼がデザインを起こし、その後彼自身の膨大な人脈を利用してツガルの武装は作られた。結果、超小型スラスターやレールガン、リニアガン、電磁浮遊推進システムなど、先端技術のオンパレードとなっている。 バイオエンジニアリングOkama(公式におけるPlants Plant) 植物の遺伝子工学研究を専門とする本社が武装神姫第四弾の武装開発を担当する事が決定した折には誰もが耳を疑った。 ジルダリア、ジュビジーの武装は植物の遺伝子が組み込まれたハイブリッドパーツであり、その性質も戦術も過去に類を見ないものとなっている。ハイパーモード発動時の大幅な性能強化は注目すべきポイントである。 (株)柳瀬建機(公式におけるArms in Pocket) 2036年現在において自衛隊の主力戦車やその他の装甲車両を生産している工業会社。ドイツ製主砲のライセンス生産も行っている。 フォートブラッグは戦車の主砲特性と自走榴弾砲の照準特性を併せ持ち、自走対神姫砲ともいえる独自の性能に仕上がっている。 間垣海洋研究所(公式におけるMagic Market) (株)柳瀬建機の資金・技術協力のもと、世界トップレベルの有人深海探査艇を駆使して海洋を総合的に研究する機関。かたわら先端航空力学も専攻していて、双方の技術の結実がエウクランテとイーアネイラである。エウクランテはアーンヴァルの対抗機として作られ、反対に史上初の水中戦闘用神姫となるイーアネイラに対してはカサハラ・インダストリアルがヴァッフェドルフィンを競争相手として送り込んだことは有名な話である。 ラインバレル・ロボティクス 最先端のロボット工学を研究・開発・製造する新進のベンチャー企業。二人の創業者はそれぞれ専門が異なっており、一人はロボットそのものの研究開発。もう一人はパイロット育成のノウハウを担当している。つまりは民生、軍事を問わない有人ロボットが主たる内容の企業なのである。
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「……おいしい」 こんにちは。武装神姫、犬型ハウリンの凛です。さて私この度、初めて食事とい うものをとる事となりました。 舞達がよく訪れているという『喫茶翠屋』さん。パン屋さんを営む傍らで営業し ている喫茶店らしいのですが、こちらのパンケーキ。ふわふわとした食感がとて も心地好く、口の中に入れた瞬間には圧倒的な存在感を持ちながら、次の瞬間に は消えてしまいそうな儚さ。柔かく広がる甘みは鮮明な印象を残し、あっと言う 間に駆け抜けて行きます。食事という経験が乏しいばかりにうまくこの感動を表 現出来ないのがもどかしくて仕方ありませんが、正に幸せの味、とにかくただた だ『おいしい』のです。 「ホントにどうなってんだ、神姫って?味覚まであるのか?」 「武装神姫、26の秘密のひとつ!なんだって。でもよかったじゃない。一緒に おいしいって言えるでしょー?」 「ふーん。あとの25はなんなんだ?力と技の風車とか?」 夢中になってパンケーキをむさぼる私とヒカリをよそに、隼人と舞はカップを片 手に楽しそうに話しています。 先日の騒動から数日間、隼人は舞達に冷たくあしらわれ続けていました。耐えら れなくなったらしい隼人はとうとう全面的に謝罪し、今日はその御詫びも兼ねて ここ、翠屋で御馳走する事となり訪れた訳なのです。。 そう、先刻まではあんなに不機嫌そうだったのです。それがまぁ、随分楽しそう だ事。って言うか改めて見るとこの二人、意外といい感じなんじゃあないでしょ うか。 「そういやお前、髪伸びたんじゃないのか?」 「でしょー?ちょっと奈々さんのマネしてみようかなーって。あ、でもあたしね 、なんだか髪細いみたいなの。気になってるんだー。さわってみてよ」 「そうか?いいんじゃねーの?綺麗だし」 舞の髪に指を滑らせる隼人。ちょっとなんですか、その雰囲気?また自然に触れ 合うじゃあないですか若い二人が。隼人もさりげなく綺麗とか言っちゃってなん なんですか?私今初食事中なんですけどもう少し関心とか感動とかないんですか なんなんですか? 「相変わらずうらやましいですね~、このラブラブカップルは」 またどこからともなく二人を冷やかす声。そうですか、そんなに私にケンカを売 りたいと。 「はぁ?」 隼人達より先に、私が不機嫌オーラ全開で声に応えます。どこの誰だか知りませ んが、今の私はすこぶる機嫌が悪いですよ? 「ひぅっ!」 視線を泳がせ、あからさまに怯える小柄な少女。初めて見る方ですが、どこのど ちら様でいらっしゃるんでしょう。 「バカ。なんで俺らがらぶらぶしなきゃならんのだ」 「そーだよ、ルナちゃん。いつも言ってるけど、あたしと隼人だよー?そんなの ないってばー」 二人の対応を見るに、どうやら隼人達の知り合いのようです。いぶかし気な視線 を送り続ける私に気付いたのか、舞がルナさんと呼ばれた少女を紹介してくれま した。 「この娘は北斗ルナちゃん。あたし達のクラスメイトで、この翠屋の看板娘なの 」 「へぇ。そうなんですか」 「ご、ごめんなさぃ」 不機嫌な私に余程驚いたのか、おろおろしながら謝罪を述べる彼女。段々気の毒 になってきました。その様子を見るに悪意があった訳ではないようですし、これ は悪い事をしてしまいましたね。 「あの私、なにかしちゃいました……?」 「い、いえいえ!こちらこそすみませんでした」 深々。誠心誠意の座礼で反省の意を表します。私とした事が、隼人達の友人に対 してなんと失礼な事を。 「いぇ、そんな……?」 「こいつは凛。見ての通り俺の神姫だよ」 隼人の紹介を聞くとよくやく安堵したようで、申し訳ない気持ちを引きずる私に 「よろしくね」と柔らかな笑顔を向けてくれました。その後の談笑でもころころ と表情を変え、その度にふわふわ揺れるツインテールが彼女の可愛らしさを際立 たせていました。多少幼く控え目な印象もありますが、穏やかな物腰の優しい方 のようです。 「ぁ、ごめんなさぃ。そろそろ戻らないと」 「お店の手伝い?大変だね」 「うぅん、私もやってて楽しいから。みんなはゆっくりしていってね」 「あ――」 改めて謝罪を述べようとした私を制すると、ルナさんは微笑みながらそっと頭を 撫でてくれました。 「凛さん。またね」 まるで私の気持ちを見透かしたような明るい笑顔。それだけで、暗い気持ちが晴 れていくようでした。 「はい!ありがとうございました」 私達に手を振り、とてとてと店の中へと駆けて行くルナさん。さりげなく伝票を 持って行くあたりも彼女の人柄を表しているのでしょう。 「可愛らしい方ですね」 「ああ、舞とは違って……痛いごめん冗談痛い」 笑顔のまま隼人の足をぐりぐりする舞。怖いです。隼人もどうなるかはわかって いるのですから、余計な事を言わなければいいのに。 「でもいい娘でしょー?ちっちゃくて可愛いし」 「舞!あたしはー?」 「うん、ヒカリも可愛いよ」 「えへへー」 こんな風に過ごす平和な時間。マスターやその友人達と過ごすこんな時間も、私 達神姫にとってとても幸せな事なのです。こうして深められる絆が、苦しい時に 立ち上がる力になるのです。 神姫とマスター、これが私達の日常。少しずつ積み重ねていく日常なのです。 「舞ー!おかわりー!」 「まだ食うのか!?」 「あ、隼人。私もお願いします」
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武装神姫の用語集です。ここでは公式で使用されている文言が基本となります。→公式の設定から派生している自創作の技術等はリンクとして追記は可能とします。 例 ヂェリカン/Jelly Can=武装神姫のメンテナンス用添加剤「ヂェリー」を封じたもの。味にバリエーションがあり神姫に与えると親密度が上がる。 クーラント ニトロ →(自創作ヂェリカンへのリンク)
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ガングラー鋼月の『今時の武装神姫事情』Vol.4 『家電としての神姫』 さて今回は、若干趣向を変えて、インタビュー形式でお送りすることになった。 インタビューのお相手は、家電総合メーカーSH社の情報家電部門・那珂川ジュンさん。近日発売予定の『家電の能力を持った武装神姫』の生みの親だ。 家電メーカー製神姫とは一体どんなものなのか。お会いして話をしてみると、神姫の新たな可能性が見えてきた。 ガングラー(以下、ガ): 今日はよろしくお願いします。 那珂川氏(以下、那): こちらこそよろしくお願いします。 ガ: さて……手元の資料によりますと……SH社で神姫を出す、という計画があるとか。 那: 早いですね。どこの部署が漏らしたんだ(笑) ガ: いえ、昨日の発表会でもらってきたんですが(笑) 那: あ……もうそんな時期でしたか。じゃあいいや。はい、そういうわけで、SHから神姫が出ます。スマートフォン型神姫『ヴェーヌルドライ』。その名の通り、生活の支援に重点を置いた神姫です。 ガ: いわゆる、秘書機能を重視したモデルなのですね。 那: はい。スケジューリングやGPS経由のナビ、PHS回線を使った通信機能などをデフォルト装備に組み込んであります。EDEN社からライセンス供与をいただいた正式な神姫ですから、神姫バトルにも参戦できますよ。 ガ: SHさんのような家電メーカーが武装神姫という玩具を出すというのは、正直かなり意外なんですが。 那: まあ……そうでしょうね。ただ、ウチ的には神姫は玩具としてはあまり見ていませんので……。30万越えのロボットを玩具というのは、ちょっと(笑) ガ: まあ、確かに(笑) 那: もちろん、神姫の玩具的な使い方……神姫バトルや着せ替えを否定するつもりはありません。というか、僕もやってますし。 ○神姫は究極の携帯支援ツール ガ: 那珂川さんは、いつ頃から神姫を? 那: 割と初期からですね……アーンヴァルを発売日に買ってからの付き合いですから。 ガ: 割とというか、思いっきり初期ですね(笑) 那: ええ。バトルはあまりしないので、セカンド止まりですけど。 ガ: では、その辺りから神姫の採用を? 那: それもありますし……神姫のコンセプトが、我々のやりたいことに合っていた、というのもあります。 SHはPDAの時代から携帯支援ツールを作り続けているんですが、その究極系が神姫……だと思うわけです。 ガ: 個人用の秘書、というやつですか。 那: はい。SHも喋る携帯支援ツールや、簡易AIを搭載したハイスペックPDA、スマートフォンを出しているわけですが、これはあくまでもパソコンの延長でしかなかった。超AIの搭載で音声制御は可能になりましたが、ハコ型の筐体ではそれも限界がある。 ガ: はい。 那: もちろん、ブレイクスルーとして人型の支援ツールを出そうという計画は長くありました。けれど、携帯用支援ツールとするなら、それほど大きくは出来ないし、突飛な形にも出来ない。かといって、スマートフォンやPDAの需要はあくまでニッチ需要ですから、パソコンや立体ディスプレイなどのように大がかりな予算も掛けられない(苦笑) ガ: H社のPシリーズやS社のIVOとは違う開発アプローチが必要だった、という事ですか。 那: そうです。IVOは愛玩用ペットロボ、Pシリーズは家事手伝いや介護支援ロボットとしては大変優秀だと思いますが、彼らを秘書として一日連れ歩くのは正直無理があるわけです。 ガ: Pシリーズは二メートルありますしね。 那: 電車に乗るのも別料金ですし(笑) もちろんそれが必要な大きさなら問題はないんですが……PDAの延長としてみるならば、大きさ的にはポケットに入るサイズ……十センチから十五センチが理想的だったわけです。 ガ: なるほど。神姫の大きさですね。 ○SH製神姫は百万円 那: もちろんウチにもロボット開発部門はありますが、どちらかといえばPシリーズやIVOと同系列の中型ロボット開発が中心でして、十五センチサイズの小型ロボットの開発ノウハウはほとんどありませんでした。 ガ: 企業的には、小型ロボットの開発はどうなんですか? 那: 企業としては、まずしっかりした精度と動作保証の取れる人間サイズを作って、そこから小さくしていきたいんですよ。言い方は悪いですが、オモチャを作ってるワケじゃありませんので。その辺りもあって、いきなり小さいものはハードルが高いから、作りたがらない。 ガ: だから自社開発ではなく、神姫を? 那: はい。最初は、開発部に依頼したんです。今のPシリーズをとりあえず小さくできないかって。 ガ: 無理だと? 那: さすがに無理とは言いませんでしたが……通常のAIタイプをそのまま小さくするとして、初期シリーズは一体で百万より安くは出来ないだろうと言われました。 ガ: それは……。 那: 競合相手として見たくはないのですが、その値段で出したとしても……僕だったら神姫かSRWに秘書ソフト入れて使うな、と。少しくらい精度が悪くても、気を使ってくれるし、何より可愛いし(笑) ガ: 神姫はCSCが載っている分、その辺りのAI搭載ロボットよりも段違いに優秀ですしね。 那: ええ。そんなわけで、神姫という優秀な小型ロボットが出ている現状で、これに自社開発のみで勝負するのはちょっと厳しいなと思ったわけです。オモチャに負けるようじゃ、とても売り物にはならないぞと。 ○玩具から家電へ ガ: そこで逆転の発想が出てくるわけですね。 那: もともと、SHは他社との共同戦線も得意なんですよ。PHS回線はW社さんとの共同ですし、他方面でも色々と連携を取って仕事をさせていただいています。 ガ: EDEN社も神姫の開発に関しては似たようなスタイルですね。 那: ええ。幸いにも、EDENさんはその辺りに理解のある企業さんでしたので、お話はかなりスムーズに進めさせていただきました。秘書機能重視で作りたいと言ったら「じゃあ武装神姫じゃなくて、神姫の名前だけで売りましょうよ」と言われてしまったり(笑) ガ: え?(笑) 那: さすがにそこは気が引けたので……というのは冗談ですが、武装神姫(MMS素体Ver1.0)の拡張性は非常に魅力的でしたので、その辺りの仕様はちゃんと合わせて、神姫バトルにも耐えられる仕様にさせてもらいました。 ガ: (笑) 那: あと、外装パーツやソフトウェアの開発ノウハウはこちらも携帯やPDAで十分蓄積出来ていましたので、さすがに百万より安くなってます。 ガ: だいたい、一般の神姫と同じくらいですか? 那: そうですね。SHの一発目ということで、結構頑張った価格設定に出来たと思っています。 武装セットのみも販売しますので、現行の神姫マスターさんもぜひ試していただければと(笑) ガ: 一発目ということは、後継機種も期待していいわけですか……? 那: もちろん、需要があればの話ですが。しかし、現行の武装神姫を秘書目的で使っているユーザーさんもかなりいらっしゃいますので、高機能な秘書能力を持った『ヴェーヌルドライ』の需要はあると思っています。 ガ: そうですね。僕もMMSを使っていますし。 那: 実は僕も使っていました。あ、ここ、オフレコでお願いします。SH的には怒られちゃうので(笑) ガ: (笑) それでは、今日はお話ありがとうございました。 那: こちらこそありがとうございました。 神姫のボディに家電のノウハウ。マスターと共にある神姫と、生活を支える家電製品というのは、案外と相性の良いものなのかも知れない。 もっとも、炊飯器型神姫や冷蔵庫型神姫が出るとは思えないが……。 個人的に言わせてもらえば、リモコン型神姫は、出たら便利かもしれない。 トップ
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武装神姫のリン 鳳凰杯篇 その5 あちらはマスター同士、こっちは神姫同士ということで私は部屋から逃げ出てしまったミカエルを追います。 互いに死力を尽くした(精神的に言えば彼女はもっと苦しかったと思います…)バトルの直後で"疲れ"が出ている頃。 それほど遠くには行けないと解っていてもミカエルとの距離が一向に縮まらないことでやはり私は焦りを感じてしまいます。 身体の状態など気にしないほど悲しみは彼女の心を支配しているはずです。 なぜなら、その悲しみは想像しただけでも恐ろしく神姫にとっての絶望そのものなのですから。 彼女をそのままで終わらせるのは"約束"をした仲の自分が許せない。だからこそ私ももう一度気を引き締めて必死に彼女を追います。 とその瞬間ミカエルが通路を横切ったスタッフにぶつかりました。 「うわ!」 その拍子にスタッフの持っていた工具箱。そこから無数の工具がバランスを崩し、ミカエルに向かって落ちていくのです。 ミカエルはぶつかった弾みで腰が抜けたのか、動きません。落ちてくる鉄塊を見上げることしかできないのです。 「届いて!」 私は渾身の力を込めてミカエルに向かって飛びかかります。 ほんの少しでも彼女の身体をかばう。もしくは押すだけで致命傷は避けられるはず。 自身の安全を優先するプログラムが動きを妨害しようとしますが、瞬時にそれを解除。 そうして…ミカエルの身体に私の手が… "ガシャン" そんな音を聞いたのを最後に、私の意識はそこでとぎれてしまったのです。 私が目を覚ましたのはそれから数時間後、会場に設営された神姫のメンテナンスを行う"救急救護室"のベッドの上でした。 「気分はどうだ?」 マスターがいつものように、でもやっぱり心配そうな瞳で声をかけてくれました。 「心配したんだからね~」 「寿命が縮みましたわ」 「…おかあさん、よかったぁ!!!」 花憐が飛びついてきます。どうやら家族全員に心配をさせたみたいで…そこでミカエルの無事が気になりました。 「マスター、ミカエルは?」 「ああ…」 みんなの表情がすこし曇ります、まさか… 「いや、リンが思っている様な最悪の事態にはならなかったんだけどな」 「なら…」 「記憶が…無くなってるんだ。」 その言葉を聞いた瞬間、私の"心"が痛みを感じました。 心の中に何かの間違いだとそれを拒絶する自分が居て、でも一方で現実を受け入れている冷静な自分も存在している… その2つがぶつかった様な、そんな感じでした。 「そんな…全て忘れてしまったのですか?」 「いや、自分の名前と事故の直前のこと。つまりリンが助けようとしてくれたことは覚えてるらしいんだけど他のことがさっぱりだ」 「自分のマスターが誰であったかさえも分からないのですね」 「…そういうことだ。」 「では、彼女はどうなるんでしょうか」 「引き取り手が無い場合は…施設行きだろうな」 「それも彼女にとっては悪いことではないと思うんだけどね…」 「茉莉の言うことも正論だと思いますが、でも!」 「リンの言いたいことは分かってるよ、あの子をティアみたいに引き取れって言うんだろ?」 「そこまで分かっているなら!」 私が次の言葉を発する前に救護室のドアが開かれた 「失礼します。」 それは映画やTVで見たことのあるSPそのままの人だった。 その人は、かけていたサングラスを外してお辞儀をしました。 「あんたは…」 「はい、鶴畑家の直属のSPを努めております。 岩原と申します。」 「何の用ですか?鶴は他のSPともあろう人が。」 茉莉もあの人を少々警戒しているようでした。 マスターも、茉莉も、もちろんティアも。時間が結構経ったとはいえあの騒動を皆忘れてないのです。 しかし岩原の口から出た言葉は意外なものでした。 「今回は、お願いがあってお伺いしたのです。」 「なに…?」 「ミカエル…彼女を引き取っていただきたいのです。」 「どういうことだ?」 「全ては、大紀様の願いです。大紀様は今までのことを反省しております。よほどあなたの説教が効いたのでしょう。」 コレにはみんなが驚きました。なんというか、あの人に対してはみんな「イヤミな金持ちのボンボン」というイメージしか無かったためにマスターの説教(まあ、これはマスターの癖というか性格なんでしょう。マスターは極上のお節介ですから。)を素直に聞くようには思えないのですが… 「あ、そういえば最後にそれらしいこと言ってたな。その後すぐにリンとミカエルが大変だって聞いて忘れかけてた。」 「亮輔、もしかしてすごいことしちゃったんじゃない?」 「…そうかも。」 「おとうさんすご~い」 花憐はマスターに飛びつきました。全く、この子は…とも思いつつ私マスターに抱きつければなぁなんて思ったり。 「大紀様は一からやり直そうと思っておいでです、そのためにもしミカエルが自分を認めてくれるのであればと最後の望みをかけておりましたがこのような事態になり…そして唯一残っている記憶に関連のある、あなたたちに彼女を任せたい。とおっしゃっています。」 「…話は分からなくもないのですが、ではなぜ本人が出てこないのかしら?」 そのことについてはちょっと気になっていましたが、その疑問をティアが岩原さんにぶつけました。 「もうしわけございません、先に仰っておくべきでした。 大紀様は「彼女への自分なりの償いだ」と仰いまして今までの武装データをディスクメディアにコピーする作業に没頭しております。そのディスクメディアはあなた様に渡すためとも仰っておりました。」 「で、自分の神姫はどうするんだよ」 「今までのように大量に起動させた中から能力だけで選ぶのではなく、自分で町を歩き、これだと思うパートナーを見つけるそうです。」 「今までのランクポイントは?」 「廃棄されると。」 「…なら、なおさらミカエルを受け取るわけには行かないな。」 マスターはそう岩原さんに告げます、それは私が今言おうか迷った言葉でした。 「なぜですか? 彼女にはあなた様の元で幸せになって欲しいと…それが」 「記憶が消えた…それがどうした。 外的損傷も無いし機能も正常。ならきっと思い出せる。そして全てを思い出した時にマスターが居なくてどうするんだ!」 「ですが…」 「とりあえす本人を連れてくるんだな」 マスターが岩原さんに食ってかかる寸前。 「その必要は、無い。」 鶴畑大紀がこの部屋に入ってくるなり、マスターの正面に立って言いました。 「あんた、さっきの話はつまり俺に"ミカエル"ともう一回最初からやれってことか」 「そうだ。それが一番、あの子にとって良いはずだ。」 「…」 鶴畑大紀は黙ったままどうするべきか考えているようでした。 そうして部屋野中は無音に、誰もが口を開けない…そんな中 「じゃあ、本人に決めてもらおうか」 急に茉莉が言い出したのでマスターも、ほかのみんなもびっくりしてしまいます。 「ああ、それが一番手っ取り早いかな」 「ですね。」 私もそれに賛同します。 そうしてミカエルが寝ている部屋に皆で行くことに。 記憶に残っている唯一の"知人"ということで最初に声をかけるのは私ということになりました。 眠っているミカエルのそばに寄り添い、優しく声をかけます。 「ミカエル、起きて。」 ゆっくりとミカエルのまぶたが開き、意識が覚醒していくのが分かりました。 「…リン」 「そう、リンです。あなたの友達の、リンです。」 「なんの、用?」 「それなんですが、あなたは私の子と以外を忘れていると聞きました。本当にそうですか?」 「…うん、何も思い出せない」 そうだと分かっていても本人から肯定の言葉を聞いたことでショックを受けました。でも私にはまだやるべきことが残っています。 「そうですか、私の家族や友達も来ているのですが、部屋に入ってもらってもいいですか?」 「うん、いいよ。リンの友達なら」 私の合図でマスター達が部屋に入ってきました。 「こんにちは、リンのマスターの藤堂亮輔です。よろしく。」 「私は亮輔の家族の茉莉、そしてこっちが」 「ティアですわ、よろしくおねがいしますわね。」 「花憐です~よろしくおねがいします~」 「あ、はい。よろしく」 ミカエルは一見すると感情が無いような、そんな目でマスター達の後ろにいる鶴畑大紀を見つめています。 彼女の反応次第でミカエルが私たちとともに来るのか、元のマスターの元へと戻るのかが決まるため、みんな固唾を飲んで見守っています。 1分ほど見つめた後、ミカエルの口が不意に開きました。 「そっちのお兄ちゃんたち…は、だれ?」 『やはりダメだったのか』そんな雰囲気が部屋中を覆おうとします。 しかしミカエルの言葉はまだ続いていました 「なんだか、見た目は怖いのになぜかお兄ちゃんのことが怖くないって分かる。後ろの男の人も。」 「…み、ミカエル。」 鶴畑大紀はその言葉に、人目もはばからずに目に涙を浮かべています。 なぜか後ろにいる岩原さんまでサングラスごしにハンカチを目尻に当てている。 「なあ、ミカエル。 俺と一緒にいてくれないか?」 「なんで?」 「えっと、俺が、一緒にいたい、から」 「…」 ミカエルは少々困った顔をして私に聞いてきます。 「私、どうしたらいいいんだろう?」 「ミカエルの思う通りにすればいいんですよ。」 「…わからないよ。そんなの~」 この状況は予想していませんでした、今のミカエルなら私が誘えば絶対に私たちについてきます。 でも、マスターがさっき言った様にそれはミカエルにとって最善のこととは思えないのです。だからこそ、心を鬼にして私は彼女を突き放します。 「…リン!?」 「世界はそこに生まれたモノを拒んだりしません、それは人、動物、神姫どれも同じです。だからあなたが望むままに生きて、そして自分で決断する勇気を持ってください。あの人について行くか否か。この選択はその最初の一歩です。どっちを選んでも誰もあなたを責めたりしません。だから。」 私は思いの丈を彼女にぶつけました。 あとは彼女次第です。私たちはミカエルの決断を待ちます。2分、3分、5分と時が過ぎて… 「決めた、私。そのお兄ちゃんと一緒に行く。」 「…ありがとう、ミカエル。」 その一言と同時に鶴畑大紀は泣き崩れ、岩原さんは彼を支えています。 そしてマスター達もミカエルがちゃんと決断できたことを喜んでいます。 「な、大丈夫だって言ったろ?」 「私が言い出さなかったら今日中にここまでいかなかったんじゃない?」 さりげなく茉莉がマスターにご褒美をねだっていますね、私には分かりますよ。だって家族ですから。 とりあえず、私もがんばったのでご褒美をもらっても良いはずです。だから私もさりげなく茉莉に便乗させてもらいます。 「茉莉、でもそれは私も考えてたのですが、突然茉莉が言ってしまってみんなをびっくりさせてのですよね…私は皆さんを動揺させずに言えるか結論をだした瞬間に」 「え!? ホント?」 「私は嘘は言いませんよ、ですよねマスター?」 「あ、ああ。ソウデスネ」 マスターはこの後の子とを考えて頭がフリーズしてしまったみたいですね。 今日の夕食とデザートは豪勢なものになる予感がします。 「あ~~~~~~~!!!!しまった!!」 突然マスターが大声を上げました。 何かだいじなことを忘れていたのかもしれない、それが致命的なことだったら…そんな怖気が身体を駆け巡り、私は強い声でマスターに聞いたのです。 「マスター!? なにが!?」 しかしマスターの表情はすぐさま軟らかい?というか負い目を感じてるようなものに変化。そして。 「リン、すまない。鳳凰杯の次の試合だったんだけど連絡もしてなくて棄権扱いになったw しかも連絡してないから俺のランクポイントが10減少っていうペナルティ付きでなorz」 こんな一言で返すのです。 そこで茉莉が思い出したように手をたたきました。 「あ~、あの放送ってやっぱり亮輔のこと呼んでたんだ」 「お姉様が心配するあまり、先にやるべきことを忘れてしまう…ご主人様の悪い癖ですわw」 「あ、そうか鳳凰杯の予選とミカエル戦でポイントは8稼いでたはず…マイナス2ポイントなら我慢できるな…」 「マスター、私はミカエルを救えただけで十分に満足です。ですから…今度からはそういうことは早く言ってくださいね。」 ミカエルに関することで無くて安心しつつも、こっちも十分に大事なことだったのでやんわりとマスターをしかってあげました。 そして私は茉莉にウィンクを。それで事情を察した茉莉も 「そうそう、ハッピーエンドってことでみんなでご飯食べに行きましょう~全部亮輔のおごりね」 「…ああ、ヨソウハツイテイマシタカラゴジユウニシテクダサイ」 準備を終えた鶴畑大紀の肩に乗っていたミカエルが私に声をかけました。 「リン、また遊んでね?」 「はい。ミカエルもお元気で。」 「うん、また。」 これは私とミカエルの始まり。そして 「今回は、世話になった。 いや。なりました。地道にがんばります。」 「ああ、がんばれよ、兄貴に負けるな。」 「でわ…」 マスターと鶴畑家との奇妙な関係の終わりであり、言い方を変えればこれも始まりかもしれません。 こんな感じでいつも通り、何かしらの騒動に巻き込まれてそれを解決(?)して私とマスター、そしてみんなの鳳凰杯は幕を閉じたのです。 マスターの財布の中身が一気に3桁台になるという悲劇?いや喜劇ですね。と一緒に… ~武装神姫のリン 鳳凰杯篇 Fin~