約 64,225 件
https://w.atwiki.jp/kuroduki/pages/17.html
一部の人にはネタバレと思える所も区別無しで明記してます。 苦手な方は閲覧しないでブラウザを閉じること。 一部の職は仕様変更などで現仕様とは違う場合もあるし運が絡む場合があるので鵜呑みにしない事。 職情報についての垂れ込みは左メニューの意見場所まで(反映するかどうかは気分次第)。 新仕様(現在の職業の動き)の動きはガイドのPTの動き一覧表に書かれてから明記。 現仕様動きと書いてるが、O2戦闘時の動きであるから最新ではない。 ウロボロスゲーム内上メニューの情報の職業一覧から必要な職業を見て事前に得て置くこと V3戦闘システムにより、職業毎に召喚数が設定されている。(通常、変身、超変身)で記載します。 クラスレベル(以下CL)0.5 占い師 CL1 僧侶 盗賊 戦士 CL1.5 吟遊詩人 野伏 CL2 修道士 魔法使い 暗殺者 騎士 ヴァルキリー 侍 CL3 預言者 冒険者(ローグ) 精霊使い 魔法戦士(マホセン) 君主(ロード) 大魔法使い(ダイマホ) 司教 忍者 聖騎士 CL4 皇帝 ソードマスター(SM) 大司教 聖者 ハイマスター(HM) 占い師 成り方:LV226で転職案内所(初期の職業選択に無いので成り損ねには注意) 特殊:PTに居ると占いが出来る PT数:1人 召喚数:[1,1,1] 僧侶 成り方:LV226で転職案内所又はゲーム初期職業 PT数:2人 召喚数:[2,2,2] 盗賊 成り方:LV226で転職案内所又はゲーム初期職業 特殊:盗賊ギルド使用可能 PT数:2人 召喚数:[1,1,1] 戦士 成り方:LV226で転職案内所又はゲーム初期職業 PT数:2人 召喚数:[1,1,1] 吟遊詩人(バード) 成り方:LV226で転職案内所 特殊:PTに居ると歌が聴ける PT数:3人 召喚数:[3,3,3] 野伏(レンジャー) 成り方:LV226で転職案内所又はゲーム初期職業 PT数:2人 召喚数:[2,2,2] 修道士 成り方:僧侶・吟遊詩人を職歴に付けた僧侶LV226以上でウロ大陸の修道院 PT数:2人 召喚数:[3,3,3] 魔法使い 成り方:占い師LV256でオートクラスアップ又はゲーム初期職業 特殊:杖装備時に最大PT数が2名 PT数:1人、通常・変身・超変身のどれかに杖装備したら2人(2人目は酒場で拾えるのみ) 召喚数:[2,2,2] 暗殺者 成り方:盗賊LV226以上で盗賊ギルドでクラスアップ(体力そのままでLV1に戻るがタイミングは任意) 特殊:盗賊ギルド使用可能 PT数:2人 召喚数:[1,1,1] 騎士 成り方:戦士LV256でオートクラスアップ(盾装備必須) PT数:2人 召喚数:[1,1,1] ヴァルキリー 成り方:戦士・野伏を職歴に付けたLV226以上でウロ大陸シャングリラ(90,14)の屋敷 PT数:2人 召喚数:[2,2,2] 侍 成り方:戦士LV256でオートレベルアップ(盾未装備必須) PT数:2人 召喚数:[2,2,2] 預言者 成り方:職歴を整え、王都(リズラブル城)西方面のストーンサークルで別世界に入り(数回必要の可能性有り)、「不思議な世界に入り込んだ...感覚が鋭敏になった気がする。預言の力を得たようだ。」と表記されたら修道院で転職可能。(LVは225以上、一度フラグを立てれば再度別世界に行く必要無し) 特殊:PTに居ると予言が見れる PT数:3人 召喚数:[3,3,3] 備考:レベルは1になる。PT3人目には杖は要らない。 備考2:占い師、修道士どちらからでも可能。 備考3:修正直後には職業履歴のチェックの管理などから条件満たせずとも成れてた不具合もあり。(修正済みらしいがどこまで修正したかは運営のみぞ知る) 冒険者(ローグ) 成り方:野伏がLV256でオートクラスアップ PT数:3人 召喚数:[3,3,3] 精霊使い 成り方:吟遊詩人LV256でオートクラスアップ PT数:3人 召喚数:[5,5,5] 魔法戦士(マホセン) 成り方:戦士・魔法使いを職歴に付けた戦士LV225が魔術大学の地下回廊に行くと転職(タイミング重要だと思うけど要検証) 特殊:PTは最大3名(通常・変身・超変身のどれかに杖装備時)、大魔法使いと同じシステム。 PT数:2人、杖装備したら3人(3人目は酒場で拾えるのみ) 召喚数:[3,3,3] 君主(ロード) 成り方:Lv1024以上かつ職歴に戦士と僧侶がある状態で大本営に入るとコマンド出現らしい。 備考:君主になってもレベル変動せず、君主になるとイベントログでばれます。 一定以上の国民の居る国に居て更に自分の町の大本営じゃ無いとコマンドは出てこないっぽいです。 (国民:6名(正規の国民4、入国審査中2)、国土:11の時点で大本営にて「君主に転職」出現との事) PT数:4人 召喚数:[3,3,3] 大魔法使い(ダイマホ) 成り方:魔法使いLV556でオートクラスアップ 特殊:杖装備時に最大PT数が3名 PT数:2人、通常・変身・超変身のどれかに杖装備したら3人(3人目は酒場で拾えるのみ) 召喚数:[3,3,3] 司教 成り方:魔法使い・僧侶を職歴に付けてLV226以上状態で聖堂巡り PT数:3人 召喚数:[3,3,3] 忍者 成り方:暗殺者LV256でオートクラスアップ 特殊:盗賊ギルド使用可能 PT数:3人 召喚数:[4,4,4] 聖騎士 成り方:騎士LV556でオートクラスアップ PT数:3人 召喚数:[1,1,1] 皇帝 成り方:成り方不明、情報求む PT数:?人(恐らく4人?) 召喚数:[4,4,4] ソードマスター(SM) 成り方:ヴァルキリー・侍も職歴に付けたヴァルキリー・侍LV2049以上で紹介状を装備し訓練場(他のタイミングは要検証) PT数:4人 召喚数:[1,1,1] 大司教 成り方:司教2049でオートクラスアップ(占い師必須ぽい) PT数:4人 召喚数:[3,3,3] 聖者 成り方:成り方不明、情報求む PT数:?人(恐らく4人?) 召喚数:[3,3,3] ハイマスター(HM) 成り方:忍者・侍を職歴に付けた忍者LV4097以上で盗賊ギルド 特殊:盗賊ギルド使用可能 PT数:4人 召喚数:[3,3,3] 設計者 成り方:不可能、システム専用職業ぽい PT数: 召喚数:[6,6,6]
https://w.atwiki.jp/romanbook/pages/55.html
陰陽師生成り姫 (文春文庫) 夢枕 獏 文芸春秋 2003-07 評価 by G-Tools , 2008/04/03 読了日:05/03/18 かくも美しく醜い人とは愛おしく哀しいものだ、としみじみと心を打つ珠玉の物語。映画『陰陽師』にもこの生成り姫のエピソードが挿入されていて思わず泣けてしまったのですが、小説の生成り姫はぐわっと泣けるというよりしみじみと哀しく胸に染みていきました。人のこころには鬼が住んでいる。それゆえに愛おしいという、博雅はほんに良い漢だなぁ。 更新日:2008-04-03 著者 夢枕獏 キーワード 怪奇 -
https://w.atwiki.jp/galgerowa2/pages/365.html
生成り姫 ◆DiyZPZG5M6 烏月が最初に彼女――柚原このみを見たのはあの始まりの場所だった。 無残にも首から上を吹き飛ばされた少年の亡骸の傍らで泣きじゃくる彼女。 このみの悲劇はそれに留まらない。神父は無慈悲にもこのみの首輪を作動させた。 誰も止められない、止めようもない。 彼らに歯向かえば自分達もまた少年と同じように頭を砕かれてしまう。 誰も電子音を響かせるこのみを助けようとする人間は現れなかった。 ただ一人……向坂環を除いては。 環は目の前で幼なじみを殺されたのにも関わらず、神父に対して一片たりとも物怖じせず取引をした。 このみの首輪の電子音が止まると同時に鳴り響く環の首輪。 彼女の美貌が砕かれ、顔を失った胴体が床に崩れ落ちる。 それが烏月が見たこのみの最後の姿だった。 ゲームという名の殺戮遊戯が始まってはや12時間。 すでに二十人以上の人間の尊き命が失われた。 烏月が最初に出会った、いや襲った少年――向坂雄二はすでに死んでいた。 たった半日で幼なじみ全てを失ったこのみの絶望は図り知れない。 理不尽な世界に対する憎しみが魂と魄を変容させる。 烏月が再び出会ったこのみは鬼に変貌していたのだ。 「…………」 小休止を取る烏月とこのみとフカヒレ。 烏月は無言でこのみを見つめる。 愛くるしい姿にも関わらずその内から発せられる禍々しい気。 彼女が人で無くなったことの証拠である。 「? このみの顔に何かついてるのかな」 烏月の視線に気がついたこのみは彼女を見つめ返す。 烏月は左眼を細め右眼を大きく見開いた左右非対称な表情で、このみを凝視していた。 ぞわりと身体の内がざわめく。 烏月の右眼はほのかに青白く光っていた。 まるで自分の中を見透かされているのような眼の輝きだった。 「やはり君はまだ完全に鬼に成ってはいないようだね」 「鬼……おとぎ話に出てくる鬼。わたしがなった鬼って一体何なんですか?」 烏月とこのみのやりとりをひどくつまらなそうな表情で眺めるフカヒレ。 自分はお呼びでないことが腹立たしいが口を挟まず黙っていた。 下手なこと言ってこのみの怒りに触れることはしたくない。ひたすら卑屈な姿勢だった。 「鬼と一口に言ってもいろんな鬼がある。例えば河童、頭に皿を乗せたあれだ。 元々は水神が零落した姿とも言われている。河童のような魑魅魍魎……いわゆる妖怪も鬼と呼べるし、 まつろわぬ化外の民も鬼と呼ぶ」 一旦話を切る烏月、その表情が微妙に翳る。浅間サクヤのことを思い出したからだ。 烏月とサクヤは知己の関係ではあるが、その仲は微妙な関係である。 それは烏月が属する千羽党とサクヤの出自には浅からぬ因縁があった。 サクヤは人とは種族を異にする観月の民、ゆうに数千年を生きる長命種の出自。 だが烏月が生まれるずっと昔に時の鬼切り頭に率いられた千羽党によって、 サクヤ一人を除いて観月の民は全て滅ぼされてしまったのである。 千羽党の一員として烏月はサクヤに負い目を持っており、それが彼女達の関係に水を差していた。 そして唯一の生き残りであったサクヤの死で観月の民は完全に終焉を迎えてしまったのである。 「そして人間が絶望・憎悪・妄執などあらゆる負の感情によって鬼に転じた生成りと呼ばれる鬼だ」 「生成り……」 「今のあなたは生成りと呼ばれる状態なんだ。人であって人でない、鬼であって鬼ではない。 まだ鬼としては不完全な状態だからまだ間に合う。だけど……あの娘は」 烏月達を襲った蛆虫の少女、あの少女はもはや正気を失い鬼に呑まれてしまっていた。 あそこまで身も心も悪鬼に成り果ててしまった彼女を救う術はもはや無い。 だが烏月はあの少女について不可解な物を感じ取っていた。 鬼とはまた別種の異形の力、受けた銃弾も傷口に蛆が集まり傷を癒す、 確かに鬼は多少の傷も自力で治癒する力を持っている。だが彼女の力は鬼とは違った異質の物。 身体に沸いた蛆が傷を治す。 鬼切り役として幾多の鬼・妖を切ってきた烏月にとっても初めて相手する、異形の鬼だった。 「烏月さん……まさかあの人を助けるつもりじゃないですよね? 駄目だよ、あの人はこのみが絶対に殺さないといけないんだよ。あの人のせいでこのみは……ッ!」 このみの憎しみの炉に炎が再び灯される。 自分を騙したファルも憎いが蛆虫の少女はもっと憎い、人の名前まで騙る下衆を生かしておくものか。 内なる悪鬼が鎌首をもたげ彼女を殺して八つ裂きにして喰らえと囁く。 「あの人はもう手遅れだよ……彼女は完全に鬼と成ってしまった。 ああなったからには私は鬼切り部千羽党鬼切り役、千羽烏月として人に仇なす鬼を斬る」 その魂の一欠けらも鬼に喰われてしまった彼女はもう助からない。 彼女は際限なく人を喰らう鬼と成ってしまったのだろう。 もはや捨て置く存在ではない、千羽党鬼切り役として人に仇なす鬼を斬る。 それが千羽烏月の使命なのだから。 ◆ ◆ ◆ 休憩を終えた三人はあてもなく森を彷徨う。 時刻は正午を過ぎて数刻が過ぎたころだろうか? 太陽は中天にあり、ほどよく暖かげな光で深緑の森を照らしていた。 「道……迷っちゃったね……」 「逃げるのが精一杯だったからじょうがないよ」 「烏月さんでもわからないんだ……フカヒレさんは――聞くだけムダだよね」 「――っ!」 まずい……これはまずい状況だ。フカヒレに不安の暗雲が立ち込める。 このみのフカヒレに対する興味が薄れてしまっている。 彼女は自分よりもずっと烏月のほうに信頼を置いていた。 (くそっ……このままじゃ俺は用済みにされてしまう……何とかしないと) 役立たずをいつまでも置いておけるほどこのみは寛容では無い。 いずれ自分は用済みとして始末されてしまうかもしれない。 (でも烏月がいるんだ……あいつの前ではそうそうヘンな気は起こさないだろ……へへっ。 鬼切り役とか言って邪気眼丸出しの女という事を除けば、烏月は比較的まともな人間だ。 このみが俺を殺そうとしたら絶対止めに入るだろ、常識的に考えて…… 大丈夫、あいつがいるかぎり俺の安全は万全だ。ツいてるぜ……ふひひっ) 相変わらず浅はかな根拠で最悪の出来事を想定することから逃避するフカヒレだった。 「フカヒレ君? さっきから何一人でぶつぶつ言ってるのかな」 「申し訳ございませんこのみ様! このみ様の気分を害させるようなことをして!」 少しでもこのみの気分を害させないようにとフカヒレは徹頭徹尾卑屈な態度を見せていた。 ◆ ◆ ◆ 「……血の臭いがする。たぶん誰かが死んでるみたい」 森を歩いていたこのみの足が止まりそう呟いた。 「私にはよくわからないけど本当かい?」 「このみ様のおっしゃる通りならきっと間違いないですっ!」 悪鬼に侵食されつつあるこのみは常人離れした身体能力と五感を持ち合わせている。 通常の人間では感じ取れない臭いも今のこのみは嗅ぎ取ることが出来ていた。 「こっちだよ!」 このみはその先を指差して駆け出した。 続いて烏月も走り出す。 「ちょっ……待ってこのみ様!」 幼い頃から姉に追われて逃げ回っていたせいで脚力にはそれなり自信があったフカヒレだが、 このみの足は彼を遥かに凌駕するスピードで見失わないように走るのが精一杯だった。 一方、烏月はさすが鬼切り役と言った所だろうか卓越した身体能力で、 全くと言っていいほど息を切らさずこのみについて行っていた。 「これは……」 フカヒレよりも先に現場に辿り着いた烏月は絶句した。 そこは凄惨を極まった場所。鬼切りとしてある程度この手の惨状は耐性があったのだが、 あまりにも惨たらしい場に声を失った。 その場所には男女の死体が放置されていた。 男の方は腹部と胸部から血を流して死んでいた。 だが女の方は一言で言って『女の死体だった物の残骸』だった。 まるで獣に食いちぎられたように散乱した頭部と四肢。 生前は美少女だっただろう転がった頭部は、その片側の頬をごっそりとこそぎ取られ、白骨が露出していた。 「獣の歯型じゃない……間違いなく人の歯型だ……」 そして何よりもその死体の猟奇度を体現していたのは胴体部分だった。 まるで内側から食い破られたかのように腹部は大きく裂かれており、 事もあろうに内臓が、胃も心臓も腸も肝臓も肺も腎臓も膀胱も膵臓も脾臓も……そして子宮も、全ての内臓が失われていた。 ふと烏月はこのみの方に向く。このみは死体を妖しく光る瞳でじっと見つめ…… ―――舌なめずりをしていた。 「このみさん!」 「えっ……あっ……えへへ~このみちょっとぼ~っとしていたでありますっ」 びしっと敬礼のポーズを取るこのみ。 「……あの人の臭いがする。あの腐ったようなにおい。このみ達と出会う前にここにあの人はいた」 「やはり……」 蛆虫の少女はやはり人を喰らっていた。 少女の死体に残る歯型は人間の物、食人の禁忌を犯し鬼へと堕ちた証拠だった。 一度人を喰らってしまえばそれが最後、どんな肉を口にしても満たされない。 麻薬の切れた中毒者のように次の獲物を追い求める悪鬼羅刹の誕生だ。 「…………」 烏月は再びこのみを向く、この様子だとこのみはまだ人を喰らってはいない。 まだ元の人間に戻せる可能性は十分にある。 だがこのみは先ほど無意識にだが死体を見て舌なめずりをしていた。 いつ食人の衝動に駆られるかは時間の問題だった。 「はぁっ……はぁ……おまえら……速すぎなんだよ……くそっ……」 二人からかなり遅れてやってくるフカヒレ。完全に息が上がってバテていた。 息を落ち着かせたフカヒレは死体にまだ気がつかないのか周囲の様子をきょろきょろと見回していた。 (あれ……この景色……どこかで見たような……) 見覚えのある景色。 そう確かこの場所は―― 視線を下に移す地面に横たわる男の死体。 赤みが掛かった茶髪、そして固まった血で染まったエプロン。 自分が見捨てたために命を落としたかつての同行者――古河秋生の死体だった。 「秋生のオッサン……じゃねえか……」 思わず声を出していた。 その声を烏月が見逃すことがあるはずも無く、フカヒレに質問した。 「フカヒレさん、この男の人を知ってるのかい?」 当然の質問だ。烏月はフカヒレについての情報をあまり知らない。本名すら知らないのだ。 知っていることはこのみからフカヒレと呼ばれているのと、 彼がとても小心者で卑屈な人間であることぐらいだ。 「それは――」 秋生を見捨てて逃げ出したことを烏月が知ったらどんな顔をするだろうか? 口ごもるフカヒレだったが…… 「言えないよねフカヒレ君? だからこのみが代わりに言ってあげるよ。烏月さん、 この男の人が秋生って人ならフカヒレさんはこの人を見捨てて逃げ出したどうしようもない卑怯者なんだよ」 「……そうなのかい?」 烏月の冷たい目線がフカヒレを射抜く。 フカヒレは何も返事を返せなかった。 「じゃあ……こっちの人は誰か知ってるのかな?」 フカヒレはこのみの言葉の意味が解らなかった。 ここにあるのは秋生一人じゃないのか? と。 フカヒレは無意識の内に凄惨な状態のもう一人を意識の外に追いやっていたのだ。 「この人だよフカヒレさん」 そう言ってこのみはやや小ぶりの西瓜のような物体をフカヒレに差し出した。 「え――? ひっひぃぃぃぃぃぃ!!!」 フカヒレはそれの正体を見て情けない声を上げて地面に尻餅を付く。 なぜならこのみが差し出した物は西瓜であるはずがなく。 無残に喰い千切られた。自分が殺した古河渚の頭部だった。 「うぐっ……うぇ…おぇぇぇ……」 渚の死体の惨状を認識して地面に吐瀉物をぶちまける。 (なんで……なんでだよぉぉぉぉ……) こんな所に渚の死体があるなんて有り得ない。 だって渚は自分が別の場所で―― 「なんで俺が殺した古河渚がここでバラバラになってるんだよぉぉぉぉぉ!!!!」 ◆ ◆ ◆ 「そっか……フカヒレさんはこの人を殺した上に、お父さんまで見殺しにしたんだね」 「フカヒレさん……君は……」 蔑みとも哀れみともとれる視線で烏月はフカヒレを見下ろしている。 「やめろよぉ……そんな目で俺を見るなよぉぉぉぉ」 このみに事実を告げた時におしおきと称して受けた暴力とは別種の痛みがフカヒレを刺し貫く。 「し、仕方……仕方なかったんだよ! だってこいつは俺を騙そうとしてたと思ってたんだ! こいつは古河渚を騙ったニセモノだって! 知らなかったんだよぉぉナギサという名前の人間が二人いた事なんて! お、俺は悪くねえっ! な、名前が悪いんだっ。渚なんて名前だから俺に間違われたんだ! せ、正当防衛だ! 確かにあの時俺はこいつに殺されるかもと思ったんだ! そう! 正当防衛なんだよ! だから俺は無罪なんだよっ! へ、へへへ……」 半ば薄ら笑いを浮かべ必死に自己弁護に勤しむフカヒレの姿。 烏月は彼に対して軽蔑の感情は抱かなかった。 ただひたすら彼が哀れだと思った。 自分は鬼切りとして多数の修羅場を潜り抜けている。常に死と隣り合わせにいる世界の住人。 だけど彼は違う、こんな事が起きなければ普通のごく一般的な学生生活を送っていた人間なのだ。 そんな人間がこんな世界に放り込まれまともな倫理観を保てるのは難しい。 それでも自分を見失わずに行動できる人間は少なくない、だが彼はあまりにも心が弱すぎた。 「なんだよお……その目は……まるで可哀相なものを見るような目で見るなよぉぉぉぉぉぉ! 俺は普通だ! オッサンの時だって勝てるわけの無い奴に挑んで死ぬなんてバカバカしいだろ。 だってオッサン、俺達を襲った奴を必死に説得しようとしてたんだ! ンなもんやってられねーよ! 逃げないオッサンが悪い! 俺は悪くない! 誰だって自分の身が可愛いんだっ! 自分の命が一番大切だろ!? 誰かのために自分の命を投げ出すなんてバカにも程があるに決まってる!」 一瞬、空気が凍りついた。 烏月はその感覚に冷や汗を流す。 フカヒレはそれに気がつかずひたすら自己弁護を繰り返す。 フカヒレはまだ気づいていない。彼がこのみに対する最大級の地雷を踏んでしまった事を。 「ねえ……フカヒレさん……このみが何で生きているか知ってるかな?」 「へっ?」 「本当ならあの時、首輪が爆発して死んじゃったのはわたしなんだよ。フカヒレさんも見てたよね?」 「ひっ……」 このみの右手がゆっくりとフカヒレの首に伸ばされる。 人間離れした怪力がフカヒレの首を締め上げる。 「ぐっ……あがっ……」 「誰かのために犠牲になる事ってそんなに馬鹿なことなのかな?」 首を掴んだ腕がゆっくりと持ちあがる。 それにつられてフカヒレの身体も持ち上がり、 今やフカヒレの身体は首に掴まれたこのみの右腕一本で宙に浮いている状態だった。 「か……ぐげ……ぐるじ……」 腕一本で宙に吊るされ呼吸もままならない。 このみは肉食動物のような縦に割れた瞳でフカヒレを睨みつけていた。 「このみのために犠牲となったタマお姉ちゃんはそんなに馬鹿だったの? 答えてよ」 さらに殺気を膨らませるこのみ。 殺気と共に周囲の気温が二、三度下がったような感覚をフカヒレはようやく覚える。 フカヒレの脳裏に昔プレイしたゲームが浮かび上がる。 確か鬼の血を引く四姉妹がヒロインの登場するゲーム。 その中に鬼の力を開放したヒロインの描写に『周囲の気温が下がったような気がした』とあった。 まさか自分がリアルでこの感覚を味わうとは思いもよらなかったのである。 「フカヒレさんにあの時のタマお姉ちゃんの気持ちなんか分かるわけないよね。君みたいな卑怯者に」 ぎちぎちと指が深く食い込んでいく。 彼女の力をもってすればフカヒレ程度の人間の首を折る事など造作もないだろう。 割り箸を折るよりも簡単に彼の頚椎は砕かれてしまうだろう。 「やめるんだこのみさん! これ以上したら彼が死んでしまう!」 見るに見かねた烏月がこのみを静止させる。 烏月の声でこのみから急速に殺意が消え失せる。 否、もはやこのみにとってフカヒレは殺す価値も無い人間だった。 「うげっ……ごほっ……ぐっぁ……」 ようやくこのみの手から解放されたフカヒレは大きく咳込みする。 その様子を冷ややかな目線で見下しこのみは言った。 「ぱんぱかぱーん! 現時刻をもってフカヒレさんには戦力外通告を言い渡すでありますよ~」 「あ――!?」 「このみにとってフカヒレさんはもう用済みですよー。どこへでも行っちゃってください」 それはフカヒレにとって死刑宣告に等しい物だった。 このみに頭を下げていれば命だけは何とかなる、なのに今見捨てられたら…… 「こ、このみ様! 今の発言取り消しますから! お願いします! 何とかご慈悲を!」 「だーめ! フカヒレさんみたいな卑怯者は要りません! このみに殺されないだけありがたいのですよー」 「そ、そんなこのみ様! 烏月! いや烏月さん! 烏月様! あなたからも何とか言ってあげて下さい!」 プライドをかなぐり捨ててまで慈悲を乞う彼の哀れな姿に烏月は何も言えなかった。 「だってフカヒレさんは戦力にすらならないもん。このみは鬼、烏月さんは鬼切り役。じゃあフカヒレさんは?」 「そ、それは……」 「それ以前に自分が不利となった真っ先に逃げる卑怯な人と一緒に行けないのですよ~」 「もうそんな事はしませんから! あの女がまた襲ってきたら自分は真っ先にこのみ様の盾となる所存であります! このシャーク鮫氷! やればできる漢として地元では名を馳せていました! だから平に平に!」 頭を擦り付けて土下座するフカヒレにこのみは無慈悲な一言を言い放つ。 「やればできる? どうせやらないくせに、やろうともしないで言い訳して逃げてるくせに。 やれるんだったら最初からしてよ。どうせ最初からやる気なんてこれっぽっちもないくせに」 「ああ――――」 フカヒレはがっくりとうなだれる。 彼の安っぽく矮小なプライドの象徴だった言葉は完膚無きまでに打ち砕かれた。 「行こう烏月さん」 「あ、ああ……」 困惑する烏月、だけどこのみの言葉は完全に的を射ているものだった。 この男は確実に足手まといになる。 足手まといなら足手まといでどこかに隠れていれば良いのだが、 彼は変なところでプライドが高いのか、間違いなく戦闘にしゃしゃり出て味方の足を引っ張るタイプなのだ。 「無能な味方はどんな強敵よりも厄介だって、誰かが言ってたのであります!」 「ああああああああ……お願いします俺を見捨てないで……このみ様、烏月様……」 フカヒレを置いていこうとする二人、フカヒレはこのみの足にすがり付いて許しを乞う。 「だったら他の頼りになる人に泣きついてお願いすればいいいよ、僕を助けて僕を守ってって でも君みたいな卑怯者は誰も相手してくれないと思うよ。フカヒレさんは誰からも見捨てられて寂しく死ぬの」 「嫌だ……嫌だ……死にたくない……俺を助けて下さいお願いします……このみ様……」 「うるさいなあ……さっさとこのみの前から消えてくれないかな。あんまりしつこいと本当に殺しちゃうよ?」 このみの目が見開かれフカヒレへの殺意が増大する。 それがフカヒレの限界だった。 ただの一般人ですらも感じ取れる殺気。本気で殺される。 「うっ……うあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁっ!!!!」 フカヒレは逃げた。デイパックを抱えて脇目もふらず逃げ出す。 殺される殺される殺される。 何も考えずにただこのみの前から逃げ出した。 「……ほら、やっぱり逃げた」 ぽつりと漏らしたこのみの言葉はどこか寂しさを含んでいた。 ◆ ◆ ◆ 烏月は逃げ出したフカヒレを追う事はしなかった。 このみの言った事はまさしく彼の本質を見抜いた物だったから。 だけど蔑みはしない、あれがありふれた日常を送る者の当然の反応なのだから。 自分とは住む世界が違う住人なのだから。 「追わないんだね、烏月さん」 「追ったところでどうにもならないよ……」 「不公平だよ……このみはこんな姿になってしまってもまだ頑張ろうとしてるのに……どうしてフカヒレさんは……」 「彼はあまりにも心が弱すぎた。いや、あれが普通の反応なんだ……」 このみはフカヒレに対して少しだけ希望を持っていた。 あまりにもしつこいフカヒレを本気で殺そうと殺意を向けた時、 逃げ出さないような気概を見せてくれれば一緒に行動するつもりだった。 だが結果は見ての通り、このみの殺気に当てられたフカヒレは一目散に逃げてしまった。 結局フカヒレはフカヒレだった。 「心配なのかい、彼が」 「別に……きっとああいう人はゴキブリのようにしぶとく生き残るよ」 二人だけとなった森にざあっと吹き抜ける。 充満した血臭と死臭が風に吹かれて雲散霧消していった。 「この人達のお墓を作ってあげたいな……」 このまま野ざらしにされるのはあまりに不憫だった。せめてもの供養をしてあげたい。 「気持ちはわかるけど生憎私達は穴を掘る道具をもっていないよ、できる限り余計な体力の消耗は抑えたほうがいい」 「そうだね……ごめんね、もっと落ち着いたらお墓作ってあげるからそれまで少し待っててね」 このみは散乱した渚の遺体を秋生の遺体の側にきれいに並べてあげた。 ぱっと見は寄り添うように眠る二体の遺体に見えるだろう。 それが今のこのみに出来るせめてもの供養だった。 「行こうよ烏月さん」 このみと烏月は二人に軽く黙祷を捧げこの場を後にした。 森の中を歩く二人。このみは何やら考え事をしながら歩いている。 古河秋生と古河渚の死体についてだ。 フカヒレは渚を殺した。それは前に本人から聞いたので知っていた。 だがフカヒレは渚の死体が移動していたことに驚愕していた。 答えは単純。彼が渚を殺したと思った時にはまだ彼女には息があった。 動かなくなった渚を見て死んだと思っていたフカヒレはその場を立ち去る。 まだ辛うじて息のあった渚は最後の力を振り絞って歩いたのだろう。 そして、父親の死体の側で力尽き息を引き取った。 最期に父親の傍らで天に召されて彼女は幸せだったのだろうか? だけど――その後に…… あの蛆虫の少女が現れたのだ。あの独特の匂いは彼女に物に間違いない。 だけど解せない、なぜ彼女は渚だけを喰らったのか? 側にはもう一体屍が放置されていたのだ。なのに秋生の死体には全く手がつけられていなかった。 単純に腹が膨れて満足して食べなかったのか、それとも別の理由が――? (ん……この匂いは……?) ふと発達した嗅覚が常人では嗅ぎ取ることのできない匂い再びを捉える。 さっきの死体の血の匂い? いやそれしてはひどく不思議な匂い。 まるで熟れ切った果物をいくつもミキサーで混ぜたような甘ったるい匂い。 ショートケーキに塗りたくられた生クリームみたいな匂い。 世界中のありとあらゆるお菓子よりもおいしそうな甘い匂いが幽かに漂ってくる。 「烏月さん……また血の匂いがするよ。なんだろう……血の匂いのはずなのに……すごく甘い匂いが」 「このみさん? どうしたんだ」 このみはマタタビの匂いを嗅いだ猫のようにふらふらとした足取りで匂いの元に歩いていった。 (甘い匂いに混じってあの人の匂いもする……) 仄かに香る蛆虫の少女の匂いと甘い血の匂いがする中心点にこのみ達はやって来た。 あたりは何も変哲のない森、特に異常はないように見える。 このみは注意深く周囲の様子を探る。 「烏月さんは何か解らない? 良い匂いに混じってあの人の匂いもするよ」 「私は特に何も匂わないが……」 「ん……? あれは……」 このみは木の根元に転がる小さな瓶があることを確認した。 ちょうどそこがあの少女と甘い匂いの発生源であるようだ。 このみはその瓶を拾い上げる。 栄養ドリンク剤の瓶に見えるそれは封が開けられすでに中身は空っぽだ。 瓶の口部分にわずかに付着する茶褐色に固まった物体から強烈な匂いが立ち込めていた。 「あ……何これ……?」 ひどく芳しい匂い。 このみはとろんとした目で瓶の口に舌を伸ばしそれを舐め取る。 「ん……」 鉄臭い血の味、なのにどんなものよりも美味しい味。 こんな味は初めてだった。 「このみさん……何を……?」 一心不乱に瓶を舐めまわすこのみの様子は明らかにおかしい。 「あ……烏月さん……この瓶、中身は多分血なのにすごくおいしいの」 差し出された瓶に貼り付けられたラベルを見て烏月は驚愕する。 (馬鹿な――なんでこんな所に贄の血が!?) もしや桂が? 違うまだ桂は生きている。だったらなぜここにあれが存在する? 可能性は一つ、予め贄の血が支給品として渡された事。それ以外に考えられなかった。 そしてもう一つ、このみはここにもあの人の匂いがすると言った。 あの人はもちろん蛆虫の少女において他ならない。 だとすると……この瓶の中の贄の血を飲んだのは彼女なのだろうか…… そう考えると辻褄が合う。彼女の動きそのものは素人の物、だけど異常なまでに身体能力が強化されている。 彼女は元はこのみと同じくただの女子高生だ。 成り立ての鬼があそこまでの力を発揮することが出来るだろうか? いや出来ないはず。 しかも鬼に成ったばかりの人間がよりにもよって贄の血を摂取したのだ。 鬼にとって極上の食料である贄の血の味を覚えた彼女は人を襲い続けるだろう。 だけどただの人間の味では決して満足できない、必ずや贄の血を持つ桂を襲うだろう。 もし桂が彼女に襲われることになったら―― そして桂の血を全て飲み干してしまったらあの鬼は―― (桂さん――!) 「足りないよ……こんだけじゃ足りないよ……」 このみの声に烏月は急速に現実に引き戻される。 このみは虚ろな目でぶつぶつ独り言を唱えていた。 「もっと……食べたい……赤い血が肉が……烏月さん……さっきの所にいけば」 「このみさん!」 瓶にこびり付いた血だけでもすでにこのみは人の血と肉を欲していた。 鬼に成りたての人間にとって贄の血は強力な麻薬に等しい存在。 このままでは完全に人を喰らう鬼に成ってしまう。 「なんで、あの血を舐めたら急に、人を、食べ――死体だから別にいいよね?」 「それだけは絶対に駄目だ! 食べたら最後このみさんは二度と人間に戻れなくなる! 今のうちに私に鬼切りを使わせるんだ! そうすれば人間に――」 「ダメぇ! だめだよ烏月さん、このみまだ何にも目的を果たしてない! このみがここで人間に戻ってしまったらタマお姉ちゃんとの約束が守れなくなる!」 『頑張って生きてね』 向坂環がこのみと交わした約束。 それが今のこのみを織り成す大本の存在。 なぜこのみは鬼に成りながらも危うい所で人の心を保ち続けていられるのだろうか? おそらく環の言葉が言霊となってこのみを支配しているから、 環の想いが死してなおこのみを人の領域に踏み止まらせているのだ。 (くっ……どうすればいい?) このままこのみが吸血・食人衝動を抑え続けるのは不可能だ。 ならどうすればいい? (やはり……ああするしかないか) このみの衝動を一時的にも引き伸ばす方法が一つだけあった。 だがそれは所詮一時しのぎ、時間がたてば再び衝動が沸いてくるだろう。 今ここで鬼切りを使ってしまうほうがよほど安全だ。 だが烏月は彼女の思いを尊重してあげたかった。 大切な人を全て奪われてしまって絶望し、鬼に囚われてしまっても、 その本質は純粋でひたむきに生きる一人の心優しい少女。 どこか似ているのだ。烏月の大切な人、羽藤桂に―――― 「このみさん、私の血を飲むんだ。それでいくらかは落ち着くはず」 「烏月さんの血を……?」 烏月は地獄蝶々を抜き、切っ先を自らの指の押し当て軽く引く。 「……ッ」 軽い痛みと共に指先に赤い筋が走り血液がじんわりと滲み出す。 「烏月さん何を……!?」 「指を切ってしまった。黴菌が入ったら破傷風になってしまう。このみさんが舐めて消毒してくれいか?」 「で、でも……勢いで烏月さんを……」 「大丈夫、このみさんを信じてる」 烏月は指をこのみの口の前に持ってくる。 ぽたりと血の雫が地面に落ちた。 このみはゆっくりと舌を伸ばして地面に落ちようとする血の雫を受け止める。 「ん……っ」 そのまま口内に指を滑り込ませ傷口を優しく舐める。 赤い鉄の香りが口の中一杯に広がっていく。 ちゅぱ……ちゅぱ…… 乳飲み子のようにこのみは烏月の指を吸い続ける。 恍惚の表情でひたすら傷口を舐める。 血は形のある肉体の一部でありながら最も形の無い魂に近い存在。 血液はとは魂の通貨、意志の銀板。 ゆえに肉よりも命の本質に近いもの、いうなれば肉は不純物の多い原油であって、血は精製されたガソリンのような物。 このみは今、烏月の命の一部を飲んでいるのだ。 やがて満足したのか、このみはゆっくりと指を口から放した。 「ぷは……っ」 指と舌の間に伸びた唾液が橋を作り地面に消える。 「どう……少しでも落ち着いたかい?」 「うん……だいぶ楽になったかな」 「でもこれは所詮一時しのぎに過ぎないんだ。いずれまた吸血衝動が現れる。 もし、あなたが完全に鬼と成った時は……私は鬼切り役としてこのみさん、あなたを――殺す」 烏月の青白く輝く右眼がこのみを凝視する。 形を持たない鬼を見抜く見鬼の瞳、鬼切りとして必須の能力。 その瞳はこのみの鬼を真っ直ぐ見据えていた。 その身に鬼の心と人の心を宿した少女と、魔を打ち払う鬼切りの少女。 彼女達に数奇な縁が結ばれる。 運命の歯車がゆっくりと廻りだした。 【C-3 森・南部/一日目 午後】 【千羽烏月@アカイイト】 【装備】:地獄蝶々@つよきす -Mighty Heart- 【所持品】:支給品一式、我 埋葬にあたわず@機神咆哮デモンベイン 【状態】:身体の節々に打撲跡、背中に重度の打撲、脇腹に軽傷、右足に浅い切り傷(応急処置済み) 【思考・行動】 基本方針:羽藤桂に会う。守り通す。 1:桂を守り共に脱出する、不可能な場合桂を優勝させる。 2:このみと行動を共にする。 3:トルタ、恭介に対する態度保留。 4:クリス、トルタ、恭介、鈴、理樹は襲わないようにする。 5:なつきを探す。 6:このみの鬼を斬ってやりたい。 7:このみが完全に鬼になれば殺す。 8:ウェストからの伝言を大十字九郎に伝える。 【備考】 ※自分の身体能力が弱まっている事に気付いています。 ※烏月の登場時期は、烏月ルートのTrue end以降です。 ※クリス・ヴェルティン、棗鈴、直枝理樹の細かい特徴を認識しています。 ※岡崎朋也、桂言葉、椰子なごみの外見的特長のみを認識しています。 ※恭介・トルタが殺し合いに乗っている事を知りません。 ※ドクター・ウェストと情報を交換しました。 ※蛆虫の少女(世界)を警戒しています。 【柚原このみ@To Heart2】 【装備】:包丁、イタクァ(3/6)@機神咆哮デモンベイン、防弾チョッキ@現実 【所持品】:支給品一式、銃弾(イタクァ用)×12、銃の取り扱い説明書、鎮痛剤(白い粉が瓶に入っている) 【状態】:悪鬼侵食率25%、リボン喪失、右のおさげ部分が不ぞろいに切り裂かれている、倫理崩壊 【思考・行動】 基本行動方針:何を犠牲にしても生き残り、貴明と環の仇を討つ。 0:柚原このみのまま、絶対に生き残り、主催者に復讐を遂げる。 1:ファルと世界に"復讐"をする。 2:気に障った人間は排除する。攻撃してくる相手は殺す。 3:烏月と共に行動し、羽藤桂を捜索。その後に人間に戻してもらう。 4:最悪、一日目終了時の教会でファルを殺す。 【備考】 ※制服は土埃と血で汚れています。 ※世界が使う“清浦刹那”という名前を偽名だと知りました。 ※ファルの解毒剤の嘘を看破しました。見つけ出して殺害するつもりです。 ※第一回放送内容は、向坂雄二の名前が呼ばれたこと以外ほとんど覚えていません。 ※悪鬼に侵食されつつあります。侵食されればされるほど、身体能力と五感が高くなっていきます。 ※制限有りの再生能力があります。大怪我であるほど治療に時間を必要とします。 また、大怪我の治療をしたり、精神を揺さぶられると悪鬼侵食率が低下する時があります。 ※フカヒレのここまでの経緯と知り合いや出会った人物について把握済み。 ※烏月と行動を共にすることにより、精神状態はやや安定に向かっています。 ◆ ◆ ◆ 「ハァッ……ハァ……なんで俺ばっかり畜生……畜生ぉ……」 このみの下から情けなく逃げ出したフカヒレは膝をついて息を落ち着かせる。 周りを見ると森を抜け出して街に出ていたようだ。 西洋建築物が並ぶ綺麗な街並み、だけどフカヒレにとってそんな事はどうでもよかった。 「何でみんな俺ばっかり攻めるんだぁぁ……俺は悪くねぇ……」 そうだ誰もが自分の身が可愛いに決まっている。 誰かの為に命を投げ出すなんてカッコつけてるだけだ。 その行為をする自分に酔っているだけなんだ。 このみの言う『タマお姉ちゃん』だって死ぬ事が怖かったに違いない。 「内心チビりそうになってたに決まってる……バカだぜ自己犠牲に酔った末に首を爆破されるなんてな、へへ」 このみが聞いたら一万回は殺されそうな台詞をひとりごちる。 「くそっ糞ッくそぉ……誰か俺を助けろよ……畜生……」 彼の内には自省という考えは存在してなかった。 自分の行為は当然のことであって文句言われる筋合いなって一片もない。 このまま野たれ死ぬなんて真っ平ごめんだ。 すぐに誰か頼りになりそうな人間と合流するのだ。 「へへ……良い事考えた。お、俺をコケにしてくれたあいつらにし、仕返ししてやるぜ」 合流した人間にこのみと烏月の悪評をバラまいてやる。あいつらは殺人鬼だって。 これで奴らも終わり、包囲網の出来上がりだ。 「お、俺って天才じゃね? ふひひ、や、やっぱ俺ってやればできる子だぜ、 お、俺は、あ、あいつらに勝てないけど、たた、戦わずして勝てる方法じゃんこれ? ふ、ふひひ」 決して自分の非を認めず自分勝手な未来予想図を描く。 この後に及んでこんな稚拙な発想しかできないのがフカヒレがフカヒレたる所以だった。 【E-3 中世西洋風の街/一日目 午後】 【鮫氷新一@つよきす -Mighty Heart-】 【装備】:ビームライフル(残量70%)@リトルバスターズ! 【所持品】:シアン化カリウム入りカプセル 【状態】:このみへの恐怖心、疲労(極めて大)、全身打撲、顔面に怪我、鼻骨折、奥歯一本折れ、 口内出血、右手小指捻挫、肩に炎症、内蔵にダメージ(大)、眼鏡なし 【思考】 基本方針:死にたくない。 0:誰か俺を助けろよぉ…… 1:頼りになる人間を見つけ守ってもらう、そしてこのみと烏月の悪評を広める 2:知り合いを探す。 3:蛆虫の少女(世界)、ツヴァイ、ドライ、菊地真、伊藤誠を警戒 4:強力な武器が欲しい。 【備考】 ※特殊能力「おっぱいスカウター」に制限が掛けられています? しかし、フカヒレが根性を出せば見えないものなどありません。 ※自分が殺した相手が古河渚である可能性に行き着きましたが、気づかない不利をしています。 ※混乱していたので渚砂の外見を良く覚えていません。 ※カプセル(シアン化カリウム入りカプセル)はフカヒレのポケットの中に入っています。 ※誠から娼館での戦闘についてのみ聞きました。 ※ICレコーダーの内容から、真を殺人鬼だと認識しています。 151 羊の方舟 投下順 153 ハジマリとオワリへのプレリュード 151 羊の方舟 時系列順 155 無法のウエストE区 145 人と鬼のカルネヴァーレ (後編) 千羽烏月 162 すれ違うイト 145 人と鬼のカルネヴァーレ (後編) 柚原このみ 145 人と鬼のカルネヴァーレ (後編) 鮫氷新一 168 深きに堕ちる者
https://w.atwiki.jp/dinametamo/pages/1208.html
生成りのエプロンドレス 入手法/作り方 ロングエプロン+妖精のボール(青)、まぜる、ちょっと 清楚なエプロン、わける、1日 腐ったクラッシックビューティードレス(フォレスト)、わける、ちょっと 腐ったクラッシックビューティードレス(ワイン)、わける、ちょっと 作成アイテム 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 生成りのエプロンドレス - わける 1日 可憐なエプロン 腐った生成りのエプロンドレス GREAT 生成りのエプロンドレス 青い大きなリボン まぜる かなり 収穫祭のエプロンドレス(紺) 腐った生成りのエプロンドレス 収穫祭のエプロンドレス(黒) 生成りのエプロンドレス チェックの大きなリボン まぜる かなり 収穫祭のエプロンドレス(茶) 腐った生成りのエプロンドレス 収穫祭のエプロンドレス(黒) 生成りのエプロンドレス ピンクの大きなリボン まぜる かなり 収穫祭のエプロンドレス(赤) 腐った生成りのエプロンドレス GREAT 生成りのエプロンドレス 水色の大きなリボン まぜる かなり 収穫祭のエプロンドレス(白) 腐った生成りのエプロンドレス GREAT 生成りのエプロンドレス 緑の大きなリボン まぜる かなり 収穫祭のエプロンドレス(緑) 腐った生成りのエプロンドレス GREAT 腐り復活 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 腐った生成りのエプロンドレス - わける ちょっと 木綿の布 × ロングエプロン 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/marsdaybreaker/pages/3059.html
生成り糸のミサンガ(きなりいとのみさんが) 花陵ふみからの2010年クリスマスプレゼント。 保有国一覧 藩国名 入手履歴 保有者 使用履歴 現在所持数 ACE 10/12/24:花陵ふみより譲渡 花陵・アマネセル・奏一郎 1 参考資料 作業用BBS No.8002 上へ 戻る 編集履歴:矢上麗華@天領 (2010/12/28)
https://w.atwiki.jp/twitteringbird/pages/70.html
【タイトル】青年惚れ易く、恋成り難し 【印刷】 【判型】B5版 【ページ】 P42 【初版発行】2006.03.19 【価格】不明 【CP】山本×雲雀 【目次】 ● カラーカバー 1 表紙イラスト(山本) 1P 2 注意書き+表紙イラスト(雲雀) 1P 3 本編 34P 4 あとがき+カット(その後の山本) 1P 5 おくづけ 1P 【主な登場人物】 山本 武(やまもと たけし):お屋敷のお坊ちゃん。 雲雀 恭弥(ひばり きょうや):陰間茶屋に身を置く。 たまき:山本のいとこ。管理人が知る限りは原作に登場しておらず、先生創作のキャラクターと思われる。 【あらすじ】 時は大正。本屋にて立ち読みをしている山本。ふと目をあげればそこには自分好みの女の子が。その綺麗さに思わず声を掛ければ、女の子ではなく、少年だった。彼の綺麗さと気の強さも気に入って、その素性を知れば、陰間茶屋に身を置く少年で、名を雲雀という。山本は陰間茶屋に訪れるも、雲雀とひとしきり酒を飲んだあと、帰るという。そんな山本を挑発する雲雀---。 【その他】 R18指定。冒頭の注意書きより、このお話はパラレルで、舞台は大正(多分)、雲雀は陰間(男娼)という設定だそうです。 先生からかファンからか発祥は不明ですが、タイトルを略し「恋成り」と一部ファンのあいだで呼ばれていました。
https://w.atwiki.jp/nico_yusa/pages/18.html
プレミアム会員の成り方 そもそも書く必要があるのかが不明だが、一応書いておく。 ニコニコを開く ニコニコの画面を開く。 ログインする。 この時点で上部のメニューバーにプレミアム登録の文字がなければ、そのアカウントは既にプレミアムです。 プレミアム登録画面へ行く 上部のメニューバーのプレミアム登録をクリックする。 プレミアム登録をする。 課金(525円/月)の支払い方法を選択し、課金をする。 クレジットカードでの課金 各クレジットカードのカード番号と有効期限を設定することでプレミアムに変更できる。 有効期限内であれば自分で止めない限り継続して支払われる。 有効期限の変更は後々でも出来る様子。 クレジットカードを作成しなくてはいけないので、自動的に18歳以下は使用出来ない。 親フラがきつい場合にはなかなか手が届かない。 また、使用出来るカードは以下の5つだけとなっている。 →JCB →MasterCard →VISA →AMERIKAN EXPRESS →Diners Club 携帯支払いでの課金 まず、各携帯でニコニコ動画モバイルに登録をする。 そして、携帯より、マイメニュー登録をする。 毎月自動更新のため、自分で解約手続きをしない限り請求は続く。 また、請求方法は携帯を払ってる金額に上乗せされるだけである。 携帯の領収書に525円余計に書かれるため、親にバレやすい。 ただし、デコメや着うたなどの有料サイトに登録しているようなものなので、案外バレないこともある。 チケット課金 チケット課金はドコモケータイ払いとウェブマネーの2種類が存在する。 どりらも共通し、3か月分をまとめて支払わなくてはいけないため、一度に1680円かかってしまう。 90日で満期となるため、90日ごとに自動で更新しなくてはいけないので、正直面倒くさい。 また、ウェブマネーの場合は500円単位で売られていることが多い。 そのため、2000円購入し、320円づつ余らせてしまうので、なんとなく勿体無い。 オススメとしてはウェブマネーウォレットに登録し、購入出来る時に購入しまくること。 ウォレットに登録されている場合、ネット銀行などからお金を振り込むことも可能である。 ここを編集
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/12805.html
MG/W39-024 カード名:成りたての神様 カテゴリ:クライマックス 色:黄 トリガー:1・風 【永】あなたのキャラすべてに、パワーを+1000し、ソウルを+1。 (風:このカードがトリガーした時、あなたは相手のキャラを1枚選び、手札に戻してよい) 撫子だよ! レアリティ:CC ・対応キャラ カード名 レベル/コスト スペック 色 ウロボロスのあやとり 千石撫子 2/1 5000/1/1 風
https://w.atwiki.jp/opfan/pages/3593.html
風が巻き起り 土埃が舞い 新しい景色 駆け出せと 言わんばかりに 俺を誘ってる 次々トラブル そしてスクランブル また駆け出してる 東奔西走 南行北走 何処へだって行けるさ! 吹き抜けろ 一陣の風 立ち込める 悲しみの霧 かき消す様に 吹き飛ばせ この迷いさえ 駆け抜けろ 何も考えず 例え傷付こうとも 駆けろ 旅路を往く 一陣の風と成りて 愛馬に揺られる 行く先々 巻き込まれる悲劇 止められるなら 今すぐに 俺は飛び込む カミサマとやらの イジワルに また振り回されて まるで風に吹かれる 鳥の羽 行き先なんて知るか! 天駆けろ 一陣の風 降り頻る 雨がもう 泣かない様に 風に解かせ その痛みさえ 吹き抜けろ 何も残さず 倒れても 立ち上がれ 鬣揺らす 一陣の風と成りて 乾いた風が 頬凪いで 吹き抜けろ 一陣の風 立ち込める 悲しみの霧 かき消す様に 吹き飛ばせ この迷いさえ 駆け抜けろ 何も考えず 例え傷付こうとも 駆けろ 旅路を往く 一陣の風と成りて 今 風が吹いた 関連 クーヴァンタイン/ヴァン 戻る
https://w.atwiki.jp/mangaka/pages/5035.html
少年濡れやすく恋成りがたしをお気に入りに追加 少年濡れやすく恋成りがたしのリンク #blogsearch2 Amazon.co.jp ウィジェット 少年濡れやすく恋成りがたしのキャッシュ 使い方 サイト名 URL 少年濡れやすく恋成りがたしの報道 gnewプラグインエラー「少年濡れやすく恋成りがたし」は見つからないか、接続エラーです。 少年濡れやすく恋成りがたしとは 少年濡れやすく恋成りがたしの54%は元気玉で出来ています。少年濡れやすく恋成りがたしの40%は野望で出来ています。少年濡れやすく恋成りがたしの4%は白い何かで出来ています。少年濡れやすく恋成りがたしの1%は勢いで出来ています。少年濡れやすく恋成りがたしの1%は乙女心で出来ています。 少年濡れやすく恋成りがたし@ウィキペディア 少年濡れやすく恋成りがたし 楽天売れ筋ランキング レディースファッション・靴 メンズファッション・靴 バッグ・小物・ブランド雑貨 インナー・下着・ナイトウエア ジュエリー・腕時計 食品 スイーツ 水・ソフトドリンク ビール・洋酒 日本酒・焼酎 パソコン・周辺機器 家電・AV・カメラ インテリア・寝具・収納 キッチン・日用品雑貨・文具 ダイエット・健康 医薬品・コンタクト・介護 美容・コスメ・香水 スポーツ・アウトドア 花・ガーデン・DIY おもちゃ・ホビー・ゲーム CD・DVD・楽器 車用品・バイク用品 ペット・ペットグッズ キッズ・ベビー・マタニティ 本・雑誌・コミック ゴルフ総合 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ 少年濡れやすく恋成りがたし このページについて このページは少年濡れやすく恋成りがたしのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される少年濡れやすく恋成りがたしに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。