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愛を取り戻せ! ロンシャン 「向こうは、かわいい女の子のポケモンが出てきたけど・・・。」 〃 「コーシエン大丈夫かなぁ・・・。ここまで2連敗だし。」 アベノバシ 「大丈夫だべ。」 ロンシャン 「あ!お前はR団随一の策略家アベノバシ!」 アベノバシ 「本編では初にお目にかかるだべ。オラ奇策士アベノバシだべ。」 〃 「ロンシャンさまはコーシエンのこと侮(あなど)りすぎだべ。」 ロンシャン 「でも、あいつ童貞だしなあ・・・。」 アベノバシ 「フフフフフフフ。」 ロンシャン 「なんだよ?その意味ありげな含み笑いは?」 アベノバシ 「もうネタは仕込んであるべ・・・。」 【試合前・選手控え室】 コーシエン 「ああ、なんか緊張してきたなぁ・・・・・。」 アベノバシ 「フッフッフッフッフ。ふぅ・・・。」 コーシエン 「あ!あなたは策略家アベノバシ!」 アベノバシ 「んだ。R団随一の奇策士アベノバシだべ。」 コーシエン 「俺に何か用ですか?」 アベノバシ 「おめェに絶対に勝てる秘策を伝授しにきただ。」 コーシエン 「でも俺自信が・・・。ポリドリさんに続いてウエロクさんまで負けちゃってるし。自信がない・・・。」 アベノバシ 「オラに任せるべ。」 コーシエン 「何かいい作戦でも?」 アベノバシ 「これを飲むべ。ほれ。」 コーシエン 「な、なんですか?この青い三角の錠剤は?」 アベノバシ 「男の自信を取り戻す夢の秘薬だべ。」 コーシエン 「え?そんなドーピングみたいなことしてもいいんですか?」 アベノバシ 「何言ってるだ!そもそもポケモンバトルはドーピング自体認められてるだぁ!」 コーシエン 「え、でも・・・。」 アベノバシ 「心配するでねえ。これはHSウメダ様からいただいた クエン酸シルデナフィル ちゅう高価な薬だべ!」 コーシエン 「どんな効果があるんですか?」 アベノバシ 「ややこしいことは知らねえべ。まあ、高価なだけに効果も絶倫に違いねえべ。」 コーシエン 「なんか頼りないなあ・・・。」 アベノバシ 「まあ騙されたと思って飲むべ。」 コーシエン 「は、はい。」ゴックン!「・・・・・・・・・。」 アベノバシ 「どうだべ?」 コーシエン 「あ、あれ?なんかこう体中が熱く燃えてきたような!男として自信が沸いてくるような!!!」 アベノバシ 「大成功だべぇ!さあ、もっとたくさん飲むべ!オラこの薬使ってからすわこ♪に負け知らずだべ!」 コーシエン 「は、はい。ゴックン!!!うっ、うおおおおお!!!燃える!体が燃えさかるぞおぉぉぉぉ!!!」 アベノバシ 「よしよし。これでR団の初勝利間違いなしだべ。」 【回想シーン終わり】 ロンシャン 「・・・・・・・・・・・・・・・・。」 アベノバシ 「フッフッフッフッフ!」 ロンシャン (・・・不安になってきた。こいつに任せて大丈夫なんだろうか・・・) KTトバ 「さすがはR団随一の策略家アベノバシ殿ズラ!」 ロンシャン 「あ!お前は諜報部の凄腕KTトバ!」 KTトバ 「本編では初にお目にかかるズラ!ロンシャン様。」 すわこ♪ 「さすがオラのアベノだべ!惚れ直しただぁ!ちゅっちゅ♥」 アベノバシ 「すわこ♪ぉ。オラも好きだぁ!ちゅっちゅ♥」 ロンシャン 「コ、コホン!お前たち人前で何やってんだよ・・・!」 アベノバシ 「あ、ロンシャンさま紹介するだ。オラの嫁のすわこ♪だべ。」 すわこ♪ 「アベノの嫁のすわこ♪だべ。よろしくだ。ロンシャンさま。」ぺこり ロンシャン 「知ってるよ!そんなこと。」 イスズガワ 「さあ、両選手そろそろ試合を開始するぞい!」 パーコ♪ 「さあ、いよいよR団チームvsはるか♪チームの第3戦が始まろうとしています。」 あゆみ♪ 「どうでもいい消化試合ですね。」 パーコ♪ 「そう言わずに応援しましょう・・・。」 あゆみ♪ 「はい。」 カーーーーーーーーーーーーーーーン! イスズガワ 「ファイッ!!!」 愛を取り戻せ! (2011.3.6up byはるか♪)
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愛を取り戻せ ◆ZbL7QonnV. 「……まさか、ここまで辿り着く事の出来る人間が居たとは思いませんでしたの」 穏やかな微笑みを浮かべたまま、ゆっくりとした口調で蒼の少女――アルフィミィは言った。 彼女にとっては突然の招かれざる闖入者である、テンカワ・アキト。 ともすればルール違反にも受け取られかねない反則技を使って、この異空間に辿り着いた彼に向ける眼差しは、しかし何故か優しかった。 だが、それは無力な幼子を見下ろす目だ。上の立場から下を見る、絶対的な優位からの視線だった。 「頼む……っ! 第一回目の放送で、確かに“死者を生き返らせる事も可能”だと言ったはずだ! ユリカを……ユリカを救ってやってくれ! あいつは、こんな所で無惨に殺されて良い人間じゃないんだ……! 俺はどうなっても構わない! だからユリカを……!」 万に一つの望みを託して、アキトは悲痛な叫び声を上げる。 だが、それに対する少女の答えは、あくまでも無慈悲なものだった。 「それは、出来ませんの」 「な、何故だっ!?」 「一度脱落した参加者を復活させてしまっては、ゲームになりませんの。 だから、あなたの望みを叶えてあげる事は出来ませんの」 「だがっ!」 「それに、あなたは勘違いしてますの。 ご褒美を貰えるのは、あくまで殺し合いに勝ち残った最後の一人。でも、まだゲームの参加者は三十人近くも残ってますの。 もし願いを叶えたいのなら、最後の一人になるまで勝ち残らなくてはダメですの」 「っ…………!」 ゆっくりと諭されて、ようやくアキトは冷静な思考を取り戻す。 そうだった。願いを叶える事が出来るのは、この殺し合いで最後まで生き残った一人だけ。それ以外の人間は、全て殺し尽くさなくてはならないのだった。 「でも、あなたの望みは分かりましたの。もしあなたが最後の一人になった時は、ミスマル・ユリカの蘇生を約束いたしますの」 「ほ、本当か……!?」 「嘘は、つきませんの。でも……」 「でも……?」 「そのボロボロの身体で、しかも機体を失ったあなたに、最後の一人になるまで勝ち残る事が、本当に出来ると思っていますの……?」 「っ…………!」 ……わかって、いた。 YF-21を失った今、アキトは殆ど無力化されているようなものだった。 この欠陥を抱えた身体でも戦う事が出来たのは、YF-21の機体特性に拠る所が大きい。 それ以前に自分の身体が完全であったとしても、機動兵器を用いた殺し合いが行われている状況下で、生身の人間が一体何を出来ると言うのか。 決まっている。何も出来ずに殺されるだけだ。 つまり、救えない。 テンカワ・アキトは、ミスマル・ユリカを救えない。 火星の後継者を名乗る連中に、人生を狂わされたあの時と全く同じだった。 ズサッ……! 絶望に打ちひしがれて、アキトの身体が倒れ込む。 手に、足に、全く力が入らなかった。 目の前が暗くなり、耳鳴りさえも聞こえ始める。 だが、そんなアキトを見下ろす目は、その優しさを損なってはいなかった。 「……いい事を思いつきましたの」 アルフィミィの視線が、アキトから外された。 その視線が行き着く先は、キョウスケ・ナンブの愛機、アルトアイゼン。 彼女自身にも因縁の深いそれを見ながら、アルフィミィは何事かを小声で呟き始めた。 その呟きに応じる形で、ゆっくりとアルトが底無し沼のような“闇”に呑み込まれていく。 もっとも、それは僅か数秒の事だった。アルトを一旦呑み込んだ闇は、すぐにアルトを吐き出した。 ……だが、闇の中から吐き出されたアルトは、その姿を大きく変えていた。 「蒼、い……?」 「こちらの方が、あなたには似合うと思ったですの。 それに、これなら一度壊れた機体を修復した事もバレませんの。 きっと、みんな“色違いの機体を支給された人間が居る”と思うはずですの」 紅から蒼に塗り替えられた、無骨で攻撃的なその機体。傷一つ無く修復されたそれを見て、アルフィミィは満足気な表情を見せていた。 「俺に……?」 「これは取引ですの。首輪の爆破条件を追加する事と引き換えに、あなたにあの機体をプレゼントしてもいいですの」 「首輪の……爆破条件……?」 「はいですの。ボソンジャンプは、このバトルロワイアルを進行させる上で望ましくない力ですの。 もし、その力を使って会場外に逃げ出されてしまったら、こちらとしても困った事になってしまいますの。 だから特例として、首輪の爆破条件に“ボソンジャンプの使用”を追加したいと思いますの。 でも、ペナルティを課すだけでは、ちょっと不公平ですの。だから……」 「……いいだろう。その取引に応じてやる」 最後まで言わせず、アキトは少女の言葉を遮る。 そこまで聞けば十分だった。 十分過ぎる程に、良く分かっていた。 これが悪魔との取引で、そして自分は悪魔との契約書にサインするしか、他に選択肢など無いのだと。 「聞き分けの良い人は嫌いじゃないですの。それじゃあ、特別にオマケも付けておきますの」 「オマケ……?」 「お薬ですの。これを服用すれば、その身体でも三十分は普通に戦う事が出来ますの。 でも、副作用として薬の効き目が切れてから約一時間、地獄の苦しみを味わう事になってしまいますの」 「……ずいぶん、用意が良いんだな」 皮肉気な声で言いながら、アキトは薬を手に取った。白い錠剤状の薬が合計六粒、手の中にある。 「取引成立、ですの。それじゃあ機体に乗り込み次第、ランダムで会場内の何処かに転移するですの」 「……………………」 少女の弾む声を聞きながら、アキトは嫌悪に表情を歪ませる。 だが、それが少女に向けられたものなのか、それとも少女との取引に応じた自分に向けられたものなのか、アキト自身にも区別は付かなかった。 (怖かろう……) ……ああ、怖い。 死ぬ事ではない。ユリカを救えず死ぬ事を思うと、なにより怖くてたまらない。 (苦しかろう……) ……ああ、苦しい。 他人を犠牲にした上で生き返っても、ユリカは喜んだりしないだろう。 もし生き返ったユリカが全ての事実を知って嘆き哀しむ事を思えば、胸が苦しくてたまらない。 (例え鎧を纏おうと、心の弱さは守れないのだ!) ……認めるよ。俺は、弱い。 だから、こんな道しか選べなかった。そして、今も迷っている。 正義にはなれず、だけど外道にも徹しきれない、そんな中途半端な奴だよ、俺は。 だけど、それでも……。 それでも、俺は……。 「……ユリカ。きっと、俺は地獄に堕ちるだろう。 だけど……それでも、君には生きていて欲しいんだ……幸せになって欲しいんだ……。 どうか、俺の事は忘れてくれ……。 俺が傍に居なくても、君には……」 その言葉を最後に、アキトの意識は断絶する。 彼が再び目を覚ます先には、再び訪れる殺し合いの世界。 だが、一度目と違うのは、アキトの心に冷たい殺意が宿っている事だった。 ――かくして明日を見失った男は、再び殺戮の世界に舞い戻る。 【テンカワ・アキト 搭乗機体:アルトアイゼン(スーパーロボット大戦IMPACT) パイロット状態:マーダー化 機体状態:カラーリングを蒼に変更されています 現在位置:不明 第一行動方針:優勝 最終行動方針:ユリカを生き返らせる 備考:首輪の爆破条件に“ボソンジャンプの使用”が追加されました 謎の薬を六錠所持しています】 【二日目 1 30】 BACK NEXT 鍵を握る者 噛合わない歯車 投下順 死人の呪い 謀 ―tabakari― 時系列順 ・――言葉には力を与える能がある BACK NEXT 鍵を握る者 噛合わない歯車 アキト 決意と殺意 鍵を握る者 噛合わない歯車 アルフィミィ 穴が空く
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6話 愛を取り戻せ? F-5住宅街 ここには2人の人がいる 「アメくれてすごくうれしんだもんね!」 「いえいえ、どういたしまして」 女子高生くらいの年齢の女、井上織姫 織姫の支給品のアメをもらったランボ ちなみにさっきまでのランボは 「うわあああああああああああああ!! ママン!ツナー!」 と泣いていた 「とりあえずツナ?マグロの缶? まあいいやツナっていう人を探せばいいのね」 「あとイーピンも探して!」 「あ、うんわかった」 「じゃあランボくん、行こうか」 「おう!」 ■ 「僕は…」 同じエリアの竹下家にいる中学生、本好暦 知っている人は知ってるだろうが 彼には大切な人がいる 「美っちゃんを…優勝させるんだ…」 彼は眼の色を変えて外に出た ■ まず見つけたのは女子中学生と小さな子供だ バックに入っていたのはバットだった 彼はついていた説明書をしっかり読んでいた このバットはスイッチ式で刀になるらしい 「これで…」 彼は迷わなかった スイッチを押し、彼は気づかれないように駆け寄る そして その刀を振り下ろす 「ぐぴゃぁ!」 刀はランボの右肩を切り落とした 「痛い!助けて!ツナ!ママン!」 「うるさい!」 彼は少年を文字どうり一刀両断した 「ランボくん!」 織姫が顔を真っ青にして本好に問う 「どうして…こんなことを…」 「…」 彼は無表情のまま彼女の首を切断した (ああ、これで…終わりなのね…) (黒崎…くん) これで彼女の視界には何も映らなくなり 彼女に真っ暗な闇が襲った ■ 「二人…」 彼、本好暦は無表情に言った 「僕は…迷わない…」 彼はその場を離れて行った 【ランボ@家庭教師ヒットマンREBORN 死亡】 【井上織姫@BLEACH 死亡】 【一日目/6時28分/F-5住宅街】 【本好暦@保健室の死神】 [状態]健康 [装備]山本のバット@家庭教師ヒットマンREBORN [所持品]基本支給品 [思考・行動] 基本:美っちゃんを生き残らせる 1:美っちゃんには会いたくない 【支給品説明】 【山本のバット@家庭教師ヒットマンREBORN】 普段は野球バット型の望遠鏡 だがヘッドスピードが時速300kmを越えると日本刀に変形する特殊なバット。 スペアあり。 実は、刀の鍔の部分には燕の刻印が模られている。 命名はリボーン。 今ロワではボタンが実装 野獣と野獣と美女 時系列順 みえるひと 野獣と野獣と美女 投下順 みえるひと ゲーム開始 井上織姫 死亡 ゲーム開始 ランボ 死亡 ゲーム開始 本好暦 悲しみの向こうで狂う少年
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愛を取り戻せ! ◆2PGjCBHFlk 大地は揺れている。すでに度重なる破壊に蹂躙された後だ。 激戦の余波は一撃ごとに確実に地表の寿命を縮め、遂には崩壊を免れない領域にまでその身を追い込んだ。 不確かな足場の感覚にその悲鳴を感じ取り、ドモンは一瞬だけ瞑目する。 次の瞬間にはその身が、相対していたロボット兵の眼前にまで飛び込んできていた。 「兵隊さん!」 ドモンの圧倒的な白兵戦能力に戦慄を隠せぬシータの叫び。 主の命令に呼応して、鈍色の巨体が近接するドモンに対して豪腕を振るう。 鋼の腕はその強度に見合わぬ柔軟さでもって、接近する影を殴殺しにかかった。 大木をも一振りで粉砕する一撃――その暴威を前に静止した男の姿に、シータは白い手を握って必殺を確信。 その確信が裏切られたと知ったのは、横殴りの腕がまるで男をすり抜けるように通り抜けたのを視認。 ――光景が脳に伝達され、驚愕を咀嚼してからのことだった。 一方で悪夢のような回避をしてのけたドモンだが、その彼にとって今の攻防は驚きに値するものではない。 ドモンは繰り出される攻撃に対し、屈むでも飛び退くでもない選択肢を選んだ。 即ち、鼻先を掠めるほどの近距離、その僅かな空間だけ身を引くことでシータを錯覚させたのだ。 達人だけが到達することのできる見切りの境地――それがシータには理解できない。 「そんな……兵隊さん、どうして!?」 驚愕を孕んだままの悲鳴に、背中を押されるようにロボット兵は動く。 鞭のような変則的な軌道を描く腕が空気を殴り裂き、接近戦に挑むドモンの翻る体に追い縋る。 前髪を薙いでいく打撃の強力さに、ドモンはその脅威を推し量りながら迎撃態勢。 鈍重そうな見た目に反し、ロボット兵の動きは機敏な部類に入る。 もちろん巨体の行動力は小回りの利く人間とは比べるべくもないが、それを補うに足る破壊力も持ち合わせていた。 加えて恐るべきは機械故の無尽蔵の体力。 生身同士の打ち合いであれば、長期戦は疲労を招き、疲労は動きに停滞を生み、停滞は敗北を呼び寄せる。 その生物特有のハンディキャップを、ロボット兵は持ち合わせていないのだ。 その動力源を外側から窺うことはできず、持久戦に持ち込むのは愚の骨頂と結論づける。 また、ドモンは近接戦を挑んだ自身の判断の正しさを確信。 ロボット兵は先ほどから腕力に任せた隙の大きな攻撃を繰り返すばかり。 スパイクの腕を奪い、そして卸売り場をここまで大火で覆ったはずの熱線を一発も放っていない。 ――レーザーの威力が強すぎるのだ。 その威力が至近距離になれば自分を、ひいては主人をも巻き込むために使用することができない。 その脅威の一端を担う兵器を使用することができない理由。 従者が両腕で健気な格闘戦を強いられるのを、当の主人は気づきもせずに勝手な命令を口にし続けている。 「早く殺して! 何をしてるの、兵隊さん! 役立たず!」 「勝ちたいではなく、倒そう殺そう。その意思が拳を鈍らせる。このロボットの動きは貴様の憎悪で曇っている!」 「何を……何を言っているの? くすくす……おかしい人!」 一喝に対し、少女が返したのは見下すような嘲笑。だが、引き攣る口元がその内心の焦燥感を如実に示している。 一方でこの状況下で笑うことのできる少女、その存在がドモンにはあまりにも哀れだった。 主人の命に逆らわず、ロボット兵の攻撃は続いている。 暴風じみた連撃を前に身を捌きながら、生じた隙の合間にドモンの拳が打ち込まれていく。 ロボット兵の防御力は、あのスパイクをして愚痴を零させた代物だ。 貴重な銃弾を消費した攻撃を装甲が凹む程度で済まし、その後の行動に支障すら生じさせない超金属。 その鋼を越える超鋼に、銃弾と遜色のない凹みが幾つも穿たれる。 しかもそのサイズは銃弾と比較してはるかに大きく、何より数に限りがない。 ――キング・オブ・ハートの情熱の拳に、打ち止めの言葉は存在しないのだから。 「うおおおおおおお――!」 機関銃じみた衝突音が連発し、衝撃に打ちのめされる巨体が大地を抉りながら後ずさる。 その間も無痛の利に勝るロボット兵の己を顧みない攻撃は続いていた。 が、懐に飛び込んだドモンはロボット兵の打撃をいなし躱し、攻撃の手を緩めない。 まさしく攻防一体の猛襲が、そのロボット兵をして窮地に追いやらせていた。 「しぃ――っ!」 一際強力な拳――右の正拳がロボット兵の胴体の中心を打ち抜き、ドモンは一度身を離す。 とはいえレーザーを懸念し、超近距離から近距離程度の移動でしかないが。 連撃を叩き込んだ拳を握る。その拳に残るのは微かな痺れだ。 装甲の分厚さはドモンの想像をもう一つ上回っていた。 連撃によって生じた凹みの数は三桁に近いが、いずれも行動不能に追い込むにはあまりにも致命打に遠い。 拳によって致命打を引き寄せようと思えば、必要になるのは拳が千単位になるか。 なれば、ただの打撃をもってこれを打破せんとするのは、己の自惚れに他ならない。 拳を固め、意志を新たにするドモン。 その頭上を豪腕が裏拳気味に通り過ぎ、次いでロボット兵の両腕がドモンを挟み込むように左右から接近。 地を這うような低姿勢でこれを回避。打ち合わされる腕の間の大気が爆発し、銃声を上回る爆音が鼓膜を振動させる。 纏う衣の裾を翻らせる長身の胸中、ドモンがさらに思うのは眼前の哀れなロボット兵に対する同情であった。 歴史も文明も大きく違えば、そのロボットの設計思想さえドモンの知る全てと異なる。 だが、それをして彼の存在がその真価を発揮できていないことは手を合わせればはっきり伝わる。 武闘に身を置くものとして、その実力を出し切ることのできない戦いが如何ほど無念なものかは胸が痛いほどにわかる。 ガンダムファイターとして各国の代表と武勇を争い、覇を競った経験。 キング・オブ・ハートを真の称号へと昇華したドモンにとっては、敵であったとしても、 ましてそこに生物か無生物かの隔たりなどなく、その事実は等しく苦痛の一言であった。 単なる実力差であるというならば構わない。 ドモンはたとえ相手が圧倒的な弱者であったとしても、その全力で挑んでくるのであればファイトに価値はあると考える。 だからこそ、相手がその真価を発揮することのできないファイトは辛い。 その理由が戦いに身を置く本人ではなく、扱う側にあるとすれば尚更のことだ。 「兵隊さん、何してるの! 私の声が聞こえないんですか! 早く、殺して――!」 身勝手な主の紛糾にロボット兵の機動が上がる。 その長い両腕が高々と空に向かって伸ばされ、その直後に正面にある全てを粉砕せんと振り下ろされた。 刹那の破壊はまさしく爆斧の炸裂だ。 もともと脆くなっていた地面に縦横無尽の罅割れが走り、抉られた大地の土塊を散らせる。 鳴動は大地が上げた断末魔の悲鳴だったろうか。 脅威でいえばレーザーに勝るとも劣らぬ破壊の威力は、そこに生物の存在を許さない理不尽な鉄槌。 「未熟――!」 だがその暴威の前にドモンは無傷を保っていた。 打ち下ろしがくる一瞬の隙間を体捌きのみで潜り抜け、ロボット兵の脇をすり抜ける。 そして背面を合わせる形になった両雄――ドモンの体が捻られた。 流派東方不敗――背転脚! 繰り出された蹴撃がロボット兵の背中の中心を穿ち貫き、数百キロにも及ぶ重量を軽々と中空へと吹き飛ばす。 十メートル以上に渡って滑空した巨躯はそのまま勢いを殺せずに地面を転がり、土煙に翻弄されながら瓦礫の山へと激突―― 衝撃に続いて崩落する土砂に巻き込まれ、粉塵を巻き上げる砂塵の中にその身を埋もれさせる―― 蹴りは拳の三倍以上の威力を持つ。ましてやその蹴撃は流派東方不敗の一技。 直撃を受けたものは如何に超鋼の装甲を持つとはいえ、無事に済むはずもない。 「え……嘘……兵隊、さん?」 呟きは信じられないものを目にし、呆気に取られた響きを伴う。 少女はロボット兵を下敷きにした土砂の山を眺め、唇を震わせて、 「嘘……そんなはずありません。 だって、兵隊さんは固くて強くて…… 神様は私に優しくしてくれるはずで……くす、くすくす。だって、そうじゃなきゃ、くす」 「貴様を守ろうとしたロボットが負けたのが何故だかわかるか? それはな、それを扱う人間があまりにもその存在を蔑ろにしたからだ!」 「――ひっ!」 呆然と棒立ちになるシータの前に立ち、ドモンが見下ろす矮躯に怒声を投げ掛ける。 ロボット兵を失えば、先ほどまでの濃霧のような殺意はどこへやら。 消え去らぬ敵意と悪意を双眸に宿しながらも、少女は宿り木を失ったように足元をふらつかせる。 「あのロボットの力がどれほどのものだろうと、それを扱う貴様自身が見合った力を持たなければ勝てないのは道理。 弱いことが悪いことなんじゃない。弱さを盾に、与えられただけの力に寄りかかることが悪いんだ!」 それはドモンの自論でもある。 強くなろうとする意志。それが人の強さを生む。 流派東方不敗は肉体の強さだけではなく、精神の強さによって肉体に作用するもの。 己を高めるという気高き意志なきものに、真の武が宿ることなどない。 「借り物の力でファイトに挑むなど、自分と相手に対する侮辱だ!」 「あなたなんかに、何が……!」 シータに残っている感情は悪意の奔流。それは戦意とは似て異なるものだ。 戦意を宿すものとはファイトできる。だが、悪意しかないものと何を競えるというのか。 形勢不利の状況において身構えの一つも取れないシータは、完全に武芸の心得がないらしい。 その華奢な身はこのゲームの中で巡り合ったいずれの参加者にも劣るだろう。 侮るつもりは毛頭ないが、体つきと纏う雰囲気がそれを示している。 ならばドモンの一撃を防ぐ術も、耐え得る術も持ち合わせてはいまい。 (当身か何かで気絶させるか……) この期に及んでドモンは、この危険な少女の命を奪うつもりはなかった。 彼女の歪みがゲーム以前のものか、あるいはゲームの中で歪まされてしまったものか。 それはドモンには知る由もないことであったが、元よりドモンは女子供に甘い男だ。 彼女の実力が圧倒的にドモンに及ばないことも含め、動きを封じることは容易いと考えた。 そのドモンの心算を察したように、シータの表情が歪む。 微笑めば可憐な花のような愛らしさは、血と泥と恐怖に塗れ醜い食虫花の様相。 いやいやと首を振って後ずさるシータは、 「こ、こないでください……! わ、私はここで死んでしまうわけにはいかないんです。 だって、私が死んでしまったら……誰が、誰が……」 「殺しはしない。俺はそんなことのためには戦わない」 「嘘です! だってそれだけ強かったら、そんなに力があるなら、あなただって優勝したいに決まっているじゃないですか!」 「そんなことはない! 俺は! ガンダムファイターは! キング・オブ・ハートは! 流派東方不敗は! 相手を殺すために戦うことは絶対にない!」 戦いの果てに死という結果があることをドモンは身に沁みて知っている。 その一方で、ドモンは殺すための戦いをしたことはない。いや、かつてはあった。 だがその憎悪に満ちていた弱い己の心は兄との、そして師との戦いの果てに乗り越えたのだ。 キング・オブ・ハート――ドモン・カッシュは殺すための戦いになど断固参加しない。 「くす……くすくす。それじゃ、どうするつもりなんですか? 戦わなきゃ、殺さなきゃこのゲームは終わらないんです。殺さなきゃいつか終わってしまう。そうでしょう?」 「そのゲームを殺し合わずに終わらせようとしている。そのための仲間もいる。 気に食わない奴もいることはいるが、それでも全員がこのゲームの無意味さに辟易とした連中だ。 頭のいい奴も腕の立つ奴も、鋼の意志を持つ奴も。だから、こんなゲームは俺達が壊してみせる!」 握る拳に闘気が満ち、炎のような灼熱が掌に宿った。 非道を躊躇なく実行し、数多の命を死に追いやった螺旋王。 その野望を、悪道を、確実にこの手で打ち砕くための義憤からなる情熱。 力強い猛りを前に、しかしシータはさらに怯えるように首を横に振り、 「い、や……」 「なに?」 「いやです。だってそんなことしたら……誰も、誰も生き返れない。エドも、ドーラおばさまも……パズーも!」 なくなってしまったおさげ髪の余韻を掻き乱し、シータは正気の失われた瞳で叫ぶ。 「褒めてもらいたい! よくやったね。生き返らせてくれてありがとうって! パズーに! また一緒にゴハンを食べたい! パズーと! 悲しい時は傍にいてほしい! パズーに! 一人で寒くて寂しい時は、肩を寄せて一つの毛布に包まって温かさを感じていたいんです! イヤ……嫌ァ……パズー……パズゥ……」 その場で蹲り、両の目から零れ落ちる涙を手の甲で拭い続けるシータ。 流れる涙は止まる勢いを知らず、血塗れた彼女の着衣に涙の足跡をつけていく。 それを見下ろすドモンの胸中を、やり切れぬ想いだけが吹き荒れていた。 少女が狂気に走った理由の一端が、今の絶叫から読み取れたからだ。 幾度も呼ばれたパズーという名は、何度目かの放送で呼ばれた名前だ。 シータにとって、きっと大切だったに違いない名前。 大切な人を失った悲しみは簡単には癒えない。かく言うドモンも、未だに胸が痛む。 大切な人を生き返らせたいという気持ちもわからなくはない。 ドモンすらこの殺し合いが始まった当初、師であるマスター・アジアの生存に希望を見出した。 また師匠に会えると、失ってしまった絆に出会えると、そう思ったのだ。 時間と強さが必要だ。 殺し合いとは何の縁もない平和な世界から呼び出されたとして、大事な人を失った。 そしてそれからまだ半日程度しか経っていない。 立ち止まり、声嗄れるまで泣き喚き、自暴自棄になるのを誰が責められるだろうか。 やはり、殺すわけにはいかない。それがドモンの結論だった。 気絶した彼女を連れて行けば、おそらくは危険性から始末するべきだと主張する者は少なくないはずだ。 ギルガメッシュなど、その最たる候補といえるだろう。 ジンも人情味に溢れるようで、その実は合理的な思考をする男だ。感情ではなく理性によって、無情な判断を下しかねない。 その全員を説き伏せ、助命を請うのはあまりにも苦難の道だ。 だが、険しい山を歩くことを怖じる気持ちはドモンにはない。 シータを救い、師匠の心を再び改心させ、螺旋王の企みをも打倒する。 全部やらなければならないのが、キング・オブ・ハートの辛いところだ。 「無理を通して道理を蹴っ飛ばす……だったな。覚悟はあるか? 俺は、できている」 泣きじゃくる気力があるのなら、涙を流しきってしまう方がいい。 涙は悲しみを押し流し、その衝動を軽減する効果がある。 一頻り泣き終わるのを待ち、できるだけ優しい当身で意識を奪おう。 悲しみに沈む少女に対する、少し間違った思いやりを覗かせるドモン。 戦闘は静かな膠着状態を迎え、沈静化の方向に向かう――そのはずだった。 ――その気配の出現はあまりにも唐突で、ドモンですら予期することのできないものだった。 腕を組み、シータを見下ろしていたドモンは、突如として背後に出現した他者の気配に戦慄。 風を切る速度で振り返り、その拳を構えたのは流石は歴戦の勇者。 そうして戦闘態勢を取ったドモンの眼前、そこに立っていたのは―― 「あの、ここはどこでしょうか?」 水色の髪に花模様の瞳、今のシータとあまりにも対照的な一人の少女だった。 時系列順に読む Back アイが呼ぶほうへ(後編) Next アイが呼ぶほうへ side-I(前編) 投下順に読む Back アイが呼ぶほうへ(後編) Next アイが呼ぶほうへ side-I(前編) 260 小娘オーバードライブ(前編) ドモン・カッシュ 262 アイが呼ぶほうへ side-I(前編) 260 小娘オーバードライブ(前編) シータ 262 アイが呼ぶほうへ side-I(前編) 262 アイが呼ぶほうへ(後編) ニア 262 アイが呼ぶほうへ side-I(前編)
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なのは。 高町なのは。 私の大切な友達。 八神はやて、シグナム、ヴィータ。 「…………誰?」 フェイト・テスタロッサは名簿を確認しながら自分のグル―プに入っている見慣れない名前に首を傾げる。 どうやらこの会場で私が知ってる人間はなのはしか居ないらしい。 少し寂しくなり、幸運にも支給品として鞄に入っていた長年共に戦ってきた相棒をぎゅっと抱きしめる。 でも、このバルディッシュも自分の知っている形とは違う。 そう遠くない未来、名簿に載っていたヴァルケンリッター達との戦いの間で新たな力を渇望したデバイス自身が望んで 今持っているバルディッシュ・アサルトにバージョンアップするのだが、現在の彼女はそのことを知らない。 そう考えるとふと自分の事を思い出して気落ちする。 「これから、もう一度始める所だったのに。」 ジュエルシードを巡る一連の事件が終わってからまだ数カ月。 私はお母さんに喜んでもらうために頑張って魔導師になって。 昔みたいな優しかった母さんに戻ってもらうために、戦った。 でも、お母さんの本当の娘はアリシアで。私はあの娘のクローンの失敗作だった。 ……お母さんは最期まで私のことを見てくれなかった。 私は生まれてきちゃいけなかったのかな? それでも、私を見てくれたのは……。 頭につけている、なのはからもらったリボンに手を触れる。 ―――ここに、なのはも来てるんだ。 じゃあ、助けにいかなきゃ。約束したんだ。なのはは私の友達なんだから。 短い詠唱を唱え、バリアジャケットを身に纏う。 「行こうバルディッシュ。 ……ところで、あなたは誰ですか?」 立ち上がると同時に、座っていた建物の物陰に向けてデバイスの先端を向けた。 「ま、待ってくれ!俺は敵じゃない!」 物陰から姿を現した両手を上げた少年。 それはパーティー会場で気絶した後土御門に運ばれて会場へ連れて来られた上条当麻だった。 油断は出来ないがそのいかにも無害そうな雰囲気を見て、フェイトの緊張が解かれる。 「……手を下ろしてください。」 「あ、ああ。すまない。驚かして悪かった。俺はこんな殺し合いなんか乗ってない。 俺は上条。上条当麻だ。よろしく。」 当麻はフェイトに手を差し伸べた。それを見て少し考える。 この男、悪い人間には見えないが果して見ず知らずの人間を信用などしていいものなのか。 ましてはここは殺し合いの会場。友好的に接してきていきなりふいをうたれる可能性も。 (……大丈夫。落ち着いて。) 今までの自分のままじゃ駄目だ。なのはや、まだ短い時間しか接してないけどハウラウン艦長とも 仲良くなろうとしていたところだ。この男が怪しい動きを見せたらすぐ魔法で拘束すればいい。 まずは名前を呼ぶこと。相手に名前を呼んでもらうこと。それから始めなきゃ。 (これから新しい私が始まるんだ。だから、信じよう。) 「ええ、こちらこそよろしく上条さん。私はフェイト。フェイト・テスタロッサです。」 にっこり微笑んだフェイトは当麻が差し出した手を握った、 ―――その瞬間。 パリーーーーーーン。 「……え?」 「―――んなっ!?」 鏡の砕けるような音と共に、フェイトのバリアジャケットが粉々に砕け散った。 ―――幻想殺し(イマジンブレイカ―)。 上条当麻が無計画にもうっかり差し出してしまった右手に宿るこの世のありとあらゆる異能の力を無力化し打ち砕く神の力の片鱗である。 それに触れたものはどのような威力を秘めていようが魔術や超能力の類のものである限り打ち消され消滅する。 当然、それそのものが魔術によって構成されているフェイトのバリアジャケットも例外ではなく。 何が起こったか分からずしばし茫然と佇んだフェイトは視線を下に下げていき、 自分が生まれたままの姿を無防備に晒していることに気付いた彼女はみるみる顔を紅潮させ、 「き……きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!?ご、ごめっ……うわっ!?」 間が悪い事にフェイトが咄嗟に振りほどこうとした手に引っ張られ、当麻はバランスを崩して倒れこんでしまう。 「いてて……あ……。」 上半身を起こした当麻の瞳に、自分の下敷きになっている少女の怯えた顔が写る。 その右手はフェイトの膨らみかけの乳房を鷲づかみにしていた。 (バルディッシュ!!!バルディッシュ!!!返事をして!!お願い!!) 当然ながらまったく男性に免疫がないフェイトだが日ごろの勉強好きが災いし 少なからず性行為と特殊性癖者の知識がある為、今自分が置かれている最悪な状況を理解してしまう。 恐怖で顔が引きつり、歯をカタカタ鳴らしながら必死で手を伸ばそうと足掻きデバイスに呼びかける。 (どうして!?どうして応えてくれないの!?……なんで!?体が動かない!?) ありとあらゆる異能の力を封じ込める幻想殺しは人造魔術師であるフェイトから魔力はおろか筋力までも奪っていたのだ。 フェイトの体に当麻の右手が触れている限り、彼女は身動きすらとれない。 当麻がショックで膠着しその場を動けないでいる間に事態はどんどん悪化していく。 なんてことだろう、自分の認識がが甘かったばかりに。 フェイトの瞳にうっすらと涙が溜まっていった。 (……ごめん、なのは。キミを守りたかったのに、これじゃ……。) 覆いかぶさる男の理解不能の力で己の力を完全に封じられ、 残された数少ない信じられるもの、そのすべてを一瞬で失った彼女はもはや只の少女に過ぎず、 「嫌ぁぁぁぁぁぁ!!!離してぇぇぇぇぇ!!! 助けて!!!!!!!!助けてぇぇぇぇ!!! なのは!!!!なのはぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 魔導士のプライドをかなぐり捨て、声の限り泣き叫ぶしかなかった。 ◆ ◆ ◆ 「なんだ!今の悲鳴は!?」 建物に反響した少女の叫び声を聞いた革のツナギを纏い肩にプロテクターを付けた男、ケンシロウは駆け出す。 ラオウとの決着をつけ、ユリアと最期の時を共に過ごした彼は再び今だ乱世治まらぬ世紀末の日本を彷徨っていた。 だがしかし元々生き方の不器用な男。携帯していた食糧と水が底を尽き、生き倒れそうになっていた所を会場に召喚され 一命を取り留めたのである。食糧も水も碌にない荒廃した世紀末の世界から来た彼は会場での豪華な料理に唖然とし、 本能赴くまま貪り食った。特に幼い頃食べて以来二度と食することはないだろうと思っていたビーフカレーの味は 感動のあまり号泣するほど美味であった。だが幸せな時間はそう長くは続かない。アナウンスとともに戦場に駆り出される 事になる。やや落胆したがさほど気にする事でもない。ここが本来の彼の生きる世界なのだから。 死ぬなら一人戦場で。それが北斗神拳伝承者の宿命である。 しかし最後の一人になるまで殺し合えというルールには迷いが生じる。彼は今まで様々な悪党を残忍な方法で殺してきたが それは相手が同情の余地のない悪党だったから冷酷になれたのであり、本来優しい性格の男である彼は果してこの会場に そんな悪人ばかり連れて来られているのかは疑問であった。もし罪もない民衆が戦いを強要されているのなら 彼らを助けてこのゲームの主催者を打倒せねばならない。 だが、悲鳴を聞きつけ駆け付けた先で見た光景はその迷いを払拭させた。 「貴様ぁぁぁぁ!!!何をしている!!!!!!」 ワイシャツを着た青年が歳端もない金髪の少女を全裸に剥いて組み抱き、今まさに襲おうとしていた所だったのだ。 一瞬で怒りが頂点に達したケンシロウは目の前の悪党を殲滅すべく飛び蹴りを放った。 「この変態が!!ホワタァッッッッッ!!」 「うわぁ!?」 突然の襲撃に長い膠着時間からようやく解放された青年、上条当麻は持ち前の反射神経で飛び蹴りを回避し、 地面をごろごろ転がった。 「スマン!俺が悪かった!謝る!でもこれは違うんだ!これはっ……!」 なんとか弁明しようとする当麻から少し目を離し、金髪の少女をちらりと流し見る。 よろよろと上半身を起こした全裸の少女は手で胸を隠してカタカタ震えていた。 その様子を見て、ケンシロウの着ていたツナギが音をたてて軋む。 「貴様…年端もない幼女を襲い純潔を奪うなどと畜生にも劣る外道を働いた上、更に言い訳を重ねるだと…?」 筋肉が隆起して上半身の服がプロテクターごと破け、怒りと共に胸についた七つの傷を露わした。 「テメェに明日を生きる資格はねぇ!!!!」 「う……うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 死の危険を感じた当麻は背を向けて全力で逃走を図る。 だがいつの間にか廻り込んでいたケンシロウの体にぶつかった。 「……逃げられるとでも思ったか?」 「畜生ぉ!!不幸だっ!!不幸だぁぁぁぁ!!!」 ヤケになった当麻は今まで数々の強敵を打ち破ってきたその拳でケンシロウに殴りかかった。 それを廻し受けの要領で軽く受け流し、 「アタァッ!」 当麻の右腕に指を突き刺した。 腕を押さえてよろめく彼にケンシロウは更なる追撃をかける。 「アタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタホワタァッッッッッ!!」 ―――北斗百烈拳。 一秒間に三十発の連撃が当麻を襲い、彼は後方へ吹き飛ばされた。 なんとか踏み止まり、あれだけの連打を喰らったにも拘らず自分がさほどダメージを受けてないことに気づく。 恐らく男は異能の能力を使い、幻想殺しがキャンセルしたのだろうと安心したのもつかの間。 数秒遅れて、右腕が変色し風船のように脹らみ始めた 「ば、馬鹿な!!幻想殺しが!?」 さて、その引き起こす怪奇現象の数々から誤解されやすいが、北斗真拳は異能の力ではない。 中国拳法をベースにしたれっきとした格闘技術なのだ。 全身に存在する経絡秘孔を突かれた相手は肉体のコントロールを失い内部から破壊される。 やがて筋肉の膨張が全身に広がった当麻に向けてケンシロウは冷酷に告げた。 「―――お前はもう、死んでいる。」 ボンッ! 「そげぶあべしたわばっっっっっっ!!!?」 全身の血管が破裂し、断末魔の悲鳴を上げながら上条当麻は散った。 理不尽な暴力によって善良な人々の命を踏みにじろうとする略奪者の前に立ち塞がり、 その拳をもって悪党どもの頭蓋をぶち抜き、心臓を掴みだす。 勧善懲悪のシンプルな世界観が蘇ったこの時、ケンシロウの魂は興奮に震えた。 この殺し合いを強いる会場でも同じだったのだ。これからも蔓延る悪党を成敗し 力なき民衆を助ける事にしよう。それが力を与えられし者の使命なのだから。 さて、次の問題はその力なき民衆である少女に何と話かけるかである。 こんな場所に全裸の幼女を放置するなどという危険な真似はできない。 だが不器用な男である彼が気のきいたコミュ二ケーションなど出来るのか不安であった。 「やぁお譲ちゃん、もう大丈夫……?」 振り向いたケンシロウは少女を見て違和感を感じる。 いつの間にか立ち上がっていた彼女は黒いレオタード状の衣装を纏っていたのだ。 何かがおかしい。その感じた疑問が致命的な隙となった。 「……バインド。」 突如足元に現出した光の足枷が、ケンシロウの両脚を拘束した。 「何っ!?」 「あはっ。あはははっ。治った!治ったよ!」 顔を上げて高らかに笑う少女の表情は、既に正気の人のそれでは無い。 手に持っている杖に向かって喋りかける。 「ねぇバルディッシュ、あなたの新しい力を見せて。」 その瞬間、杖が光を纏って変形し、自身の身長を遥かに越える巨大な両刃剣と化した。 「な……に……?」 ――――バルデッシュ・ザンバーフォーム バルディッシュ・アサルトが身に付けたアックスフォーム、サイズフォームに続く新形態であり、 文字通りどこかの竜殺しを彷彿とさせる大剣の姿である。その光の刃を、 「せぇーーーーーーのっ!!」 そのまま何の躊躇もなくケンシロウに向けて振り下ろした。 「う……うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」 身動きの取れないケンシロウは咄嗟に両手で挟んで刀身を受けとめようとするも、 プラズマで形成された刃は素手で受け止めるなど出来る筈もなく、 北斗神拳の命である五対の指を瞬時に炭化させ、 (―――お前のような幼女がいるか。) 世紀末の救世主は真っ二つに両断された後瞬時に灰塵と化し、その戦いの人生を終えた。 ◆ ◆ ◆ …………始めて人を殺した。 でも、だから何だというのだろう。 元々攻撃魔法というのは対象を殺す為に存在するもの。 私は本来の使い方を行使したに過ぎない。 私を助けてくれたあのおじさんには悪い事をしたけれど、 この場には他に試し斬りが出来るいい的が無かったので仕方がない。 あぁ、少しお母さんのことを理解してしまった。 人間ってどうしても叶えたい目的を見つけたら凄く残酷になれるんだね。 あははっ、やっぱり私たちはちゃんと親子だったんだ。 北斗神拳伝承者のごとき残虐な心を手に入れたフェイトにもはや隙はなかった。 デバイスを待機状態に戻し、壊れた少女はバリアジャケットを維持したままふらふらと歩きだす。 ――――なのは。 私にたった一つ残ったもの。 この力で、私がキミを守るんだ! 【上条当麻@とある魔術の禁書目録 死亡】 【ケンシロウ@北斗の拳 死亡】 【B-6 市街地/1日目・深夜】 【フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】 【状態】 精神崩壊 【装備】バルディッシュアサルト、 バリアジャケット 【持ち物】ランダム支給品1~8、基本支給品一式 【思考】 基本:私がなのはを守る 1 もうなのは以外信じない 2 誰でもいいから参加者を捜して殺害の実践をする 【備考】 ※第一期終了直後からの参戦です チョーシに乗るな 時系列順 命を救うために チョーシに乗るな 投下順 命を救うために GAME START ケンシロウ GAME OVER GAME START 上条当麻 GAME OVER GAME START フェイト・テスタロッサ こぶし
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ゴーレムの突撃が大地を揺るがし、パパスの雷鳴<ウルミン>が空を切り裂き、 そして、ストレイボウの魔法が目の前の全てを呑み込み―― 「それでも――」 それでも、ザ・ヒーローには届かない。 バランスを欠いた、それでも魔導生命体故に正確性を失っていない巨体の突撃、 それを牛を躱す闘牛士の様にザ・ヒーローは軽くいなしてみせる。 だが敵対者にとって、その巨大質量そのものが囮。 ゴーレムの影から現れたパパスが、突進から流れるようにウルミンの連撃を放つ。 だが、雷鳴を用いてなおザ・ヒーローに傷を付けるには及ばない。 天の雷――それを従える勇者の剣、 それに阻まれてしまえば、雷鳴もただ金属音を奏でるのみ。 目に見えて明らかであった、天空の剣がザ・ヒーローに馴染んでいっているのは。 疾く── より疾く──── 彼の剣速が上がる度に時間が濃縮されていく。 瞬きする間すら存在しない、瞬きするその1秒にも満たぬ時間があるのならば、 彼は2人と1体の敵対者を仕留め得るのだ。 しかし、それは彼とて同じ事。 1分にも満たぬ短い時間、互いに何千もの死線を交差させていた。 そして再び、剣速が上がった。 何度目かもわからない、ゴーレムの拳。 それが砂塵と化したのは、夢でも幻でも無い。 単純なこと、ザ・ヒーローの高速の──光速の斬撃が、 打ち付けてきたゴーレムの拳を斬り、裂いた。 裂いたのである、岩の腕が砂に変わるまで。 沈黙が生じた。 ザ・ヒーローへの攻撃の手が止まったのだ。 それは、たったの一秒にも満たない。 しかし、この濃縮された時間の中では永遠にも似て感じられた。 「…………完全に馴染んだよ」 圧倒的な力によって生じさせた、沈黙。 それを切り裂いて言葉を発するは、ザ・ヒーロー。 本来ならば主に成り得ない天空より遣われし、勇者の剣。 しかし、彼がその剣を扱いしは必然なのかもしれない。 彼は天使を斬り裂いて、此処へ来たのだ。 己の剣速よりも疾く、この戦闘中に強くなっていくザ・ヒーロー。 そんな彼に対し、ストレイボウが募らせていく感情は絶望でも焦燥でもなく、怒りだった。 「何でだよ……」 ザ・ヒーローの斬撃の、ゴーレムの拳の、パパスの雷鳴の、己の魔法の、 戦闘の中に掻き消される微かな呟きが、ストレイボウの口から漏れた。 誰にも聞かれるはずのない、聞く余裕の無い言葉── ならば、その言葉に込められた思いを魔力を込めて、ストレイボウは詠唱する<叫ぶ>。 「お前に神の力なんてものが必要なのかよッ!」 ブラックアビス、ザ・ヒーローの斬撃に対して反射的に唱えられた反撃魔法。 夜空よりも、宇宙よりも、己の抱く憎悪よりも深い黒色をしたそれはザ・ヒーローを塗り潰すには至らない。 「言ったはずだよ、守りたいものがあるって」 如何にザ・ヒーローでも魔法を斬り裂くことは出来ない、廃墟と化した東京を踏破したその脚で、跳躍。避けるのだ。 その後に訪れるは彼の敵の即席のコンビネーション。 雷鳴が彼を斬り裂かんとし、そしてそれと同時に拳が迫る。 完全なるザ・ヒーローが攻めきれぬ理由、それは相手の手数の多さ。 今、やろうと思えば誰か一人は確実に仕留めることはできる。 だがしかし、そうしたならば残り2つの攻撃によって死に至らぬまでも致命傷は受けるかもしれない。 そして、それはストレイボウ達も同じ事。 互い互いに攻めあぐねていた。 だからこそ、この戦闘中の奇妙な会話が生じたのであろう。 「まだ必要なのか!?まだお前には力が必要なのか!?」 ストレイボウが詠唱した<叫んだ>。 蓄積した怒りの正体。 ストレイボウは薄々ながらも気づいていた。 目の前の敵は力を求め続けているという事実が。 己を圧倒しながらも、遥か遠くを見据えた目の前の敵が。 オルステッドに抱いたそれとよく似ていて── 「お前は…………お前は……ッ!!!」 ならばこそ、心から満ちるその感情に身を委ねてしまいたい。 機械仕掛けの不在の魔王<オディオ>の力に──── 「そんなものに頼らなくたって、人間はどこまでも強くなれるさ」 だからこそ、微笑と共にもたらされたザ・ヒーローの言葉に……一瞬の、十分すぎる程の隙を与えてしまった。 l> ATTACK (死というものは、こうも何も無いものなのだろうか。 痛みも何もありはせず、ただ意識だけが鮮明なまま…………暗闇に包まれて) ストレイボウは瞬時に己の誤認を悟った。 (生きている、俺は生きている。 手足共にあり、目も耳も異常はなく……だったら) 目の前の闇……ストレイボウを庇ったゴーレムが彼の視界を塞いでいた。 しかし、ゴーレムが原型を留めていたのは僅かな間。 ザ・ヒーローの斬撃によって、最微塵<クオーク>と化す。 「やあ」 その粒子の隙間より徐々に姿を現すのは、やはりザ・ヒーローであった。 「もう…………君達では僕に勝てない」 パパスが背後から放ちし雷鳴、ザ・ヒーローは軽く振り返り………… その紙のように薄い刃を、斬り落とした。 「無駄」 ストレイボウへと、ザ・ヒーローが一歩を踏み出す。 「無駄」 ストレイボウから放たれた魔法を、軽々と避ける。 「無駄だ」 ストレイボウの前に、ザ・ヒーローが立った。 「力を抜いてほしい……すぐに終わるから」 「いや!殺させてなるものか!」 武器は無い。 だが、それでも。 パパスはザ・ヒーローへと突撃した。 パパスによって羽交い締めにされるザ・ヒーロー。 何故に彼に隙が生じたのであろうか、それはストレイボウの放ちしアンバーストームの効力。 己をも巻き込むため、気軽に使うことは出来ないが、その魔法はため時間無く電磁結界を生じさせることが出来た。 ほんの僅か……ザ・ヒーローにとっては、ほんの僅かのダメージであろう。 だが、それでも背後から突撃するパパスへの反応を一瞬、鈍らせる。その程度の効果はあった。 ザ・ヒーローの手より、天空の剣がこぼれ落ちた。 「僕が……憎いか?」 平然──否、平穏とした声でザ・ヒーローが言った。 「憎むことなど出来るものか」 返答するはパパス、声色にはただ哀しみのそれだけが存在していた。 「…………ここで命を助けても、やはりお前は殺人を続けねばならんのだろうな」 「もう、それ以外に僕の道は残されていないんだ」 「天空の剣……」 「え?」 「お前が操っていたそれは、天空の剣と言う」 「天空……いい名前だね」 「私は……その剣を扱える勇者を探していた、魔界に囚われた己の妻を救うために」 「悪いけど……僕は」 「ああ、違うのだろう。いや……仮にお前が勇者だとしても…………」 「ふふ……勇者失格?」 「いや、己の願いを……祈りを、誰かに託してはいけなかった、お前が……全てを背負ったお前がそうなったように」 「…………」 「私には……何も出来はしない、お主の苦悩を理解することも、分け合うことも、癒してやることも…………ただ、こうすることしか出来ない」 パパスはザ・ヒーローを抱きしめた。 「…………辛かっただろう、もうお主は眠ってもいい」 アンバーストームより復帰した、ストレイボウがザ・ヒーローにトドメを刺さんと、魔法を放った。 「零式超吸着掌打」 ストレイボウの臓物が溢れ出した。 何も、何一つとして事態が認識できないが、 拘束より逃れ、今まさに新たなる死体を増やさんとするザ・ヒーローにパパスは再度飛びかかる。 だが、 「…………ありがとう、そしてごめんなさい」 再度、天空の剣を手にしたザ・ヒーローがパパスの心臓を貫いた。 ぐらりとパパスが倒れる。 ストレイボウの臓物も狭き体内より、押し出される。 そして、全ては終わる。 「…………待てよ」 否、まだ終わってはいなかった。 ストレイボウは、未だ生きていた。 臓物のほぼ全てを体外へと解き放ちながら、それでも生きていた。 おかしいことではない、心臓が停止することと死は同意義ではないように、 臓物が解き放たれることと死もまた、同意義ではないのだ。 「強くなれると……そう言ったな」 「言ったよ」 「人間はどこまでも強くなれると……そう言ったなッ!」 「ああ、言ったさ」 「そのお前が何で人間を捨てようとするッ!お前が……お前までがッ!」 最早、ストレイボウを埋め尽くす感情は、己自身でも■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 「でも……ね、人間は強くなれは出来る……なれは出来る、 天使だって悪魔だって……神様だってきっと殺せるようになるさ…………」 「でも、それが人間の限界なんだよ」 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 もう何もわからない。 目の前の敵は俺よりも強い。 憎い。 目の前の敵は子どもを殺した。 憎い。 目の前の敵は名も知らぬ仲間を殺した。 憎い。 目の前の敵はそれでもなお、力を求めるという。 憎い。 俺を置き去りにして。 憎い。 オルステッド………… 憎い。 目の前の敵はオルステッドではない。 憎い。 オルステッドではあり得ない。 憎い。 だからこそ。 憎い。 生きながらえているとはいえ、長く持つことは無いだろう。 故に、ストレイボウは躊躇せずに魔力も生命力も全てを込めて、 それでも足りないというのならば、己の感情の何もかもをも込めて、 そして………… 「ブラックアビス」 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 斬 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒 その魔法を踏み越え、ザ・ヒーローは進む。 【ストレイボウ@LIVE A LIVE 死亡】 【エリアC-5/森林地帯/1日目/黎明】 【ザ・ヒーロー@真・女神転生Ⅰ】 [状態]:疲労(大) [装備]:天空の剣@DQ5 [道具]:基本支給品4式(松明1つ消費)、キメラの翼4枚@DQ5、不明支給品1~5 [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いに勝ち残り、神と契約する 1: [参戦時期]:ニュートラルルートエンディング後 [備考] 大きな力について、意識すればいくらか感知することが可能です。 零式超吸着掌打を習得しました。 彼の優しさが、ザ・ヒーローの剣先をずらしたのだろう。 彼の優しさが、ザ・ヒーローに躊躇を与えたのだろう。 それ故に、彼は生きている。 絶望へと向かうために。 【パパス@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:重症、男らしさ減少、気絶中 [装備]:ハイレグアーマー@MM2R、アームターミナルE(無し) [道具]:ワタナベのパンツ@LIVE A LIVE、元々着ていた服 [思考・状況] 基本行動方針:道を踏み外した子を正しい方へ導く 1:??? [参戦時期]:死亡後、エビルマウンテンで吹っ切れたリュカに会うよりも前 [備考]:ウルミン、ゴーレムは破壊されました。 053:螺!! 螺螺螺螺螺螺螺螺螺螺旋因果 大復活ッッッ!! 投下順 055:第一放送 048:・・・の祈 上空 時系列順 033:MONEY!MONEY! ~君が世界を動かしてる~ 048:・・・の祈 上空 ザ・ヒーロー 057:汝は人間なりや? 048:・・・の祈 上空 ストレイボウ GAME OVER 048:・・・の祈 上空 パパス 059:はだかの王様
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孔明の策を成就させ、WIKI管理人にしっぺ返しを食らわせる為だけに今まで戦ってきた。 決意は、あの時から何ら変わっていない。 地図氏は人を利用するのは好きだけど、利用されるのは負けるのと同じくらい嫌いだから。 未だにWIKI管理人に対する敵意という薪はくべられ続け、殺意の炎は燃え続けている。 ロリスキーさんを殺すのもその為の手段の一貫に過ぎない……はずだった。 「……こなた……私を、殺す……の?」 「…………ぁぅ」 詰まるのは、一瞬だけ。 言葉にされたのはやっぱり少し堪えたけど。 決意は、少しも揺るがない。 ……違う、か。 私は、愛し方を覚えていない。 人を愛する心は全部半身であるドSに委ねてしまったから。 それでも、あの時感じた喪失の痛みは本当だったから。 今からするのは、ただの私闘。私の、私による、私の為のバトルロワイヤル。 真の対主催としてでなく、地球破壊爆弾として、私が、私の意志でクールなロリスキーを殺す。 「ああ、殺すとも、ヒューマン。ううん、ロリスキーさん」 今度こそ彼女の眼を見据えて、答える。 突き付けるは剣と槍。 右手にはレヴァンテインを。左手には、激戦を。 空回りさせられてばっかりだったとはいえ、コロンビーヌとの戦いの熱は未だ冷めていない。 先程まで床を穿ち、柱を寸断し、リノリウムの壁を溶解せしめたように、少女を殺せばそれで終わり。 「それがこなたの望み?」 簡素なベッドから身を起こし、問いかけてくるロリスキーさん。 その声が僅かに恐怖で震えていることに気付くも、悲しいとは思わない。 むしろ、歓喜すら湧いてくる。恐怖という感情を与え、彼女を揺れ動かしたのは他ならぬ私なんだって。 「わたしは、ロリスキーさんが好き。笑っている顔も、泣いている顔も、怒っている顔も、 泣いている顔も、呆れている顔も、泣いている顔も、困ってる顔も、えちい顔も、泣いている顔も好き」 「なんかやけに一種類に偏ってる気がするけど、いいわ。聞かないであげる」 思いっきりびんたして、両目におっきな涙の粒を溜めているロリスキーを思い描き、思わずうっとりしてしまう。 いい、それいい、すごくいい!と。 そんなこなた顔特有のだら~っとした笑みに言いようのない悪寒を感じたのか、ロリスキーさんはびくんと一度大きく震える。 その小動物のように怯えた様子もまたいいなあって心の底から思ってしまう。 でも、その思いも地図氏としての愛の半分で。 こな×かが効果付きのロリスキーさんの愛の量の3分の1にしか満たなくて。 私は隣に並んでくれるという貴方を同じくらい愛せない自分が許せない。 ううん、違う。違う違う違う違う違う! 本当に許せないことは別にある。 いつまで隠している気だ、地球破壊爆弾No.V-7! 「あのね、ロリスキーさん。さっきは愛を受け止めきれないなんて言ったけど、手段がまるでないわけじゃないんだよ? 私の愛がロリスキーさんの愛に追いつける方法がさ~。 実はね、すんごくすんごく簡単なことなんだ~。 私がね、いかにあの地図氏でも、所詮はオリジナルの半分に過ぎないよね。 そしてなりきっているキャラはどれも地図氏に負けず劣らずの濃い面子ぞろい。 ねえ。私がさ、真の対主催っていう独自の立場を捨て、なりきりをたった一人のキャラに集中させれば 真の対主催っていう独自の立場を捨てて、なりきりをたった一人のキャラだけに集中すればどうなると思う? うん、今かがみんが思った通り。半分の地図氏じゃ、丸ごとな彼らには勝てない。 つまり、こなたにだってやろうと思えばなりきれる。 そしたらさ。私はもう地図氏の半分じゃなくて、地球破壊爆弾No.V-7っていう一人のオリジナルキャラクター。 地図氏としての50%の愛じゃなくて、地球破壊爆弾No.V-7としての100%の愛を与えてあげられる」 きっとそれは、最良の選択。 地図氏であることに拘らなければ、主催者を目的ごと打破する必要はなくて。 その手段であるロワの加速――人殺しもしないでいい。 二人で生きて脱出すれば、文句なしのハッピーエンド。 「でも、でもね。私は、地図氏であることを捨てられないんだあ。 好きな人より、自分のことを優先しちゃうなんて最悪だよねえ」 「…………」 ロリスキーさんが下を向いて押し黙る。 当たり前だ。自分でも思うもん。私どれだけ自己中なんだよ、って。 ねえ、ウッカリデス。知らなかったと思うけど、私は羨ましかったんだよ? キャラに取り込まれないで、そのまんまの自分でかがみんを100%愛することができたウッカリデスがさ。 同時に妬ましくもあったけどね。あははははは。 そうだね。どうせだから全部暴露しちゃおう。この醜い想いさえも。 「そしてね。地図氏はこうも考えるんだ。私以外の誰かが、貴女の心を動かす事をどんな形でも許しはしないって。 私が先に死んじゃっても、他の誰かと幸せになって欲しいなんて思えない」 だから、殺す。 死んだ人間は誰にも振り向かせられないから。 殺して、灰にする。 死に顔さえも私だけのもの。 私より、先に死んで。 おいてくことより、おいてかれることの方が怖いから。 「だったらこの気持ちは愛なんかじゃない。ただの独占欲。ただの、わがまま」 さあ言おう、別れの言葉を。終わらせよう、泡沫の夢を。 「クールなロリスキーさん。私はあなたを愛してなんかいなかった。愛したことなんて、一度も無かった」 彼女の肩がわなわなと震えだす。 ほおら、これで破局。 今まで散々好きだの、隣に居て欲しいだの言って、最後の最後で自分から潰すなんて、やっぱり私は、とんだドSだ。 泣いているロリスキーさんの顔が脳裏に浮かぶ。 なんでか、さっきと違って全然楽しくなかった。 迷いを絶ち切れたからだろうと強引に納得する。 でも、やっぱり、その泣き顔を見たくないなあって、思ったのに。 「こ、な……た」 ロリスキーさんは、私が踏み込み切る前に顔を上げちゃって、その顔にはやっぱり、どこか悲しげな、 「愛なら、もらったわよ。沢山、たくさん」 笑顔が、え? 「愛なら、もらったわよ。沢山、たくさん」 ベットから降り、地に足を下ろし、ロリスキーはそこで気付く。 裸だ。すっぽんぽんだ。申し訳程度に大事な部分が隠されているのが逆にエロ度をアップしている。 わわわっと顔を赤くし手をぶんぶん振りまわすも、全身を隠せるわけでもなく。 後ろ向いたりくるくる回ったりするも、遂に諦め、やけくそ気味に前を向く。 「かがみん?」 「決めた」 爆弾は、わけがわからないといった表情のまま止まっていた。 まだ、少し距離があった。なら、私から、歩み寄る。 ドSで、変態で、えちくて、でもたまにドMな彼女の隣に立とうと決めたのは、他ならぬ自分なのだから。 「私は、あんたに絶対殺されてなんかやんない。ううん、他の誰にも殺されてなんかやんない」 更に、一歩。 けれど、二人の距離は縮まらない。 来ないで、とおびえる赤子のように爆弾が後ずさったから。 構わない。こなたが一歩下がるなら、私が二歩進めばいい。 「だって、そしたらこなた、これからもずっと一人になっちゃう」 人にも、時にも奪われたくないから、愛することができないと嘆く少女は、大切な人を己が手で殺していくのだ。 ロリスキーの頬を涙が伝う。 何度も何度も一人ぼっちの小さな背中が浮かんでは消えていく。 誰よりも激しく人を愛するのに、その愛ゆえに地図氏は独りぼっちだ。 永遠に孤独。愛を知っているからこその悲劇。 人一倍寂しがりやで、愛を求めているはずなのに。 「そんなの、そんなのって、悲しすぎるよ」 約束、したのだ。 これからは、いつも隣同士でいようって。 手を繋いでてさ、ずっと仲良く喧嘩しあおうって。 だったら、これも喧嘩だ。 「置いてかないで。置いて行かさないで。あなたの居場所は、ここなんだから!」 「でも、わたしの愛は、ドSが持って行っちゃったから」 あんたがわかってくれるまで、絶対に引いてなんかやんない! 「違う!」 「違わない!」 「違う!」 「違わない!」 二歩進む、三歩下がられる。 三歩進む、四歩下がられる。 互いに互いの意見を否定し合ってばかりで、心の距離も体の距離も一向に縮まらないままだ。 ええい、このわからず屋め!イライラしてきた。 なんであんた普段いい加減なのに変なところで頑固なのよ! 「だあかあらあ、そこがおかしいって言ってんのよ!」 私はこなたみたいに地図は作れない。絵も描けない。ロゴも、ダイヤグラムだって用意できない。 考察だって穴だらけ。『なりきり』がなんのことかもわからない。けど、それでも、これだけはわかる。 「私が好きなのは、私が隣に居て欲しいのは、会ったこともない地図氏なんて人じゃない! 地球破壊爆弾で、アーカードで、長門有希で、泉こなたで、レヴィで、キングゲイナーで、 あとついでにもう一つを含有したあんた、今の地球破壊爆弾No.V-7なんだから! どれが欠けてもあんたじゃないの!こなたになる?大きなお世話よ! ドSに持ってかれた?余分なものもいらないわよ!」 これ以上怖くても、これ以上優しくても、それは私の好きなあんたじゃないから。 「駄目だよ、かがみん。その理屈は私だって考えたよ。 でも、こなたになり切れない私じゃ、かがみんを泉こなたの50%しか愛せないのには変わりがない」 元が何であろうと、告白してきたのはあんたの意思、受け取ったのは私の意思。 こな×かがが基盤、それがどうしたっての。 結局人が如何に行動するかは、最後には自分で決めるもので。 私達があとあとどう思おうとも、絶対に私達という存在からはみ出しても、波状してもいないのだ。 爆弾は爆弾、私は私。それだけはず~っと変わらない。 それでも、それでも納得できないというのなら。 「他の6っつで補いなさいよ!あんたハーフどころかセブンスじゃない! 泉こなたの50%しか柊かがみを愛せない? なら後50ね。漫画ロワじゃ旦那かがみと殺し愛して気に入ったから30%追加!」 「ご、誤字はお姉さまの専売だよ、かがみん?」 さっそく突っ込まれる。うぐ。そりゃまあ、自分でも無理やりだと思うけど、いいのよこれで。 反逆よ、反逆!質量保存の法則なんてくそくらえ!……え?違う?いいのよ、もう! このまま最後まで勢いで押し切ってやるんだから! 「知るか!次は長門有希?情報統合思念体ね。あたし達書き手はいっつも情報爆発起こしていそうだからいい研究対象ね。 まあ、あの子は本体から分離したっていうし、まけにまけて10%よ!」 「い、いやあ、いくらなんでも私達閉鎖空間なんて作れないんだけどねえ」 「うっさい!レヴィ?うわ、やば、どうしよ!?あ、でも気まぐれ起こす時もあるし。よし、5%ね!」 「あ、あのね、かがみん?」 「何よ!?今からすんごく難しいところなのよ!?」 「え、えっと、そろそろその変にしとかないと原作ファンが怒るかなあっと」 「無視よ、無視!ロワなんだし、心情変化の一つや二つう!さあって、残るは地球破壊爆弾にキングゲイナー? む、無機物っていくらなんでも節操無さ過ぎよ!ええい、自棄よ自棄!アニミズムばんざーーい!二つ合わせて4,9%!!」 「さ、さすがにもうこじつけとしか……」 「アニミズムを舐めないで!これでも神社の娘なのよ、かがみんは!」 尚、アニミズムとは生物・無機物を問わないすべてのものの中に、霊魂もしくは霊が宿っているという宗教敵考え方である。 八百万の神々っていうんだし、爆弾やロボットにでも問題なし! 「さあ、これで残り1%よ!正体不明の最後の変身。つまり無限の可能性が宿っているのよ。0,1%なんて余裕でクリアー! 50+30+10+5+4,9+0,1=100%!!これで文句ないわよね!?」 内心文句ありすぎよ、とセルフ突っ込みしまくりだ。ほんとはすんごくびくびくしてる。 もっと上手な伝え方があったんじゃないかって。 爆弾は100%って数字を聞いてから、口を馬鹿みたいにポカーーーんと開けたまま(〓ω〓.)。 あ……。 「無茶苦茶だよ、かがみん」 爆弾は、笑っていた。さっきまでとは違う。いつもの彼女のゆる~い笑みで。 ずいぶん久しぶりにこなたスマイルを見た気がする。昼間にはさんざん見たはずなのに。 嬉しいって気持ちが溢れて止まらなくて、私の口も自然と笑みを浮かべていた。 「無茶を通して道理を蹴っ飛ばすのがあんた達アニロワ勢でしょうが!」 ついでにそんなフレーズも口から飛び出していたり。 あれ、私アニロワのことさっきまで覚えていたっけ? ってかこれ2のセリフよね?普通ここは1stのセリフを言うところなんだけどなあ。 ま、いっか。それじゃあ一番大切なことからやり直そう。 「独占したいならさ。こなたのことしか見えないくらい、私に愛させてよ。 こなたのことしか見えないくらい、私を愛してよ」 自分で言ってて恥ずかしいけど、考えたらいつも歩み寄ってきてくれたのは、こなたの方からだったから。 今度は、私の番。 「一緒に、生きよう、地球破壊爆弾。好きです。ずっと隣りにいてください――」 そう、仲直りの握手から。 手を差し出す。 二人の距離は、30センチ。 右手が延ばされる。いつでも準備はできている。つかんでくれとばかりに。 それは、なんて、甘美な、堕落のススメ。 地図氏と称された一人の人間の全ての意地を捨ててでも、掴む価値があり得る右手。 「あ、う、ああ……」 いいのではないか。 何となくだがわかる、自分は本物の地図氏じゃないって。 なら、地球破壊爆弾と名づけられたキャラが、地図氏と称された人間の誇りの為に幸せを犠牲にする必要はないのではないか。 「う、あ、うう……」 書き手としての誇りを埋め、WIKI管理人に『勝利』するのではなく、無難なハッピーエンドを掴み取っても良いのではないか? 爆弾は、その誘惑に逆らえなかった。 ぶちり、ぶちりと、自らを束縛する誇りという糸を引きちぎっていくかのように、のろのろと手を伸ばす。 あと 29㎝――ぶつり。 「かが、みん……」 24㎝――ぶちり。 「こなた……」 19㎝――ぶつり、ぶつり。 「もう、死んだりしない?」 14cm――ぶちりぶちり。 「うん。こなたも、約束して」 9㎝――ぶつり、ぶつり、ぶつり! 「私を置いて一人で死なないって」 4cm――ぶちりぶちりぶちりぶちり! 「大丈夫、私は絶対死んだりしな」 -1cm――トスッ 届いた。 クールなロリスキーの背に生えた触手が、爆弾の心の臓へと。 「え?」 それは、どちらの悲鳴だったか。 ずるりと、急所を砕かれた地球破壊爆弾が地へと崩れ落ちる。 伸ばした手は、繋がれることもなく、むなしく空を切る。 「ちょ、ちょっと、何よ、これ!?あたし、こんなの、こんなの知らない!」 トストス、トストス。 BGMは困惑したロリスキーの悲鳴。 触手は数を増やし軽快なリズムを立て続ける。 「やめて、やめてよ!止まってよ、ねえ!」 トストス、トストス、トストス、トストス、トストス、トストス。 止まらない、止まらない、止まってくれない。 願っても、自分で掴んで止めようとしても無駄だった。 触手は執拗に、執拗に、何度も何度も爆弾の体を貫いていく。 クールなロリスキーの不運は3っつ。 一つは今の自分がどういった身体かを理解していなかったことだ。 スーパーかがみんお記憶は確かに受け継いでいる。 けど、それはスーパーかがみんの全てを知っているということではない。 例えば、そう。 全てのスーパーかがみんが内包している柊かがみ因子が、参加者への残留思念の追加同様更新されていたとしたら? そしてそのことに当の本人が気付いていなかったとしたら? 本人の知らないことは、記憶には残り得ない! 故に、ロリスキーは知らなかった。 アニ2かがみん因子の一部として、誰よりも 『自分が死なないと思っている奴を殺したがる』一人の狂人の記憶が混ざっていたことに。 アニ2本編において、柊かがみがその記憶に振り回され、 彼女が依存していた男を死に追いやってしまったという悲劇を。 「う、嘘?なんで、なんで私がこなたを?こ、こんなの変よ、変。ありえない、ありえない、ありえない 私はただ、こなたを犯したかっただけ……あれ?嘘、嫌だ、助けてよ、アルベルト。あれ、あれれ? で、まさかあんたは自分が死なないなんて思ってるんじゃないわよね?いま闘争の真っ最中なんだから。 何これ、何これ、頭が痛い!あ、あああああああああああああああああああああ!!」 次々と不可思議な言葉を発しながらロリスキーが強烈な頭痛に耐えきれず、地面を転げまわる。 これが二つ目。 今の彼女の錯乱は『なりきり』システムと現ロリスキーボディの圧倒的な相性の悪さに起因する。 書き手としての思考制限を目的とした本ロワのなりきりは、 ボディの方を基盤としメンタルをキャラクター側に引きずっていく特色を持っている。 Q 今のロリスキーのなりきり対象は? A 柊かがみ そう、この『柊かがみ』が曲者なのだ。 カオスロワ、アニロワ2、漫画ロワ、ニコロワ、番外書き手ロワ2。 最後の一つは厳密には違うので取り除くとして、残り4っつのかがみんを思い浮かべて欲しい。 3っつでも2つでも構わない。 さて、皆さん。果たしてこの『柊かがみ』というキャラクターが、基は同一人物だったなんて思えるであろうか? 確かに基盤は一緒だ。カオスかがみんを抜いて外見も衣装の差こそあれ等しい。 では、肝心のメンタルは?なりきり時の最重要ポイントである性格は? 驚くほどにバラバラである。 しかも、このロワのなりきりはキャラの性格の全体像というよりも、もっとも目立った状態を模する傾向にある。 極端な精神状態の方が、考察妨害には向いているからである。 具体例を挙げれば 暴走、不死身の、ラッド化、レズなレイプ魔。 とこうなる。 そんな『柊かがみ』を対象になりきりシステムが発動すれば? どんなに性格が違えど、元キャラは完全に同一の『柊かがみ』。 なりきりシステムは存在意義に従い忠実にロリスキーを『柊かがみ』に近づけようと働く。 初めはそれでなんら問題なかった。 あくまでも漫画ロワ2の書き手である彼女の身体は漫画ロワ仕様だったからだ。 何故か不死者ではあったが、一応漫画ロワの激戦使用時とイメージが重なったため、大したブレは発生しなかった。 漫画ロワのかがみんが暴走事故後は一番原作順守の性格だったことと、 事故の原因の一つであったアーカードの両方と友好関係を結べたことも、彼女の性格の安定していた要因である。 しかし、その安定が崩れる予想外の事態が発生した。 スーパーかがみんとの融合である。 この結果クールなロリスキーは漫画だけではなく、カオス、アニ2、ニコと他のかがみんの性格にも引きずられだしたのだ。 それが爆弾の死なない発言によるラッド因子の暴走により、一気に表面化。 別キャラと呼ばれるほど様々な違いがあるとはいえ、なりきりシステムからすれば全てが同じ『柊かがみ』。 全く別ベクトルに心を弄られ続けたことにより、なりきりが最も進行していたロリスキーは影響をもろに受け、 極度の錯乱状態へと陥ってしまったのである。 参加者でない故になりきりの制限下に入っていなかったスーパーかがみんが、 この問題を見落としていたのは仕方のないことだった。 それでも、それでもである。 所詮ラッド化は一発ネタに過ぎず。 所持していた激戦の力により、心臓を貫かれた爆弾も数秒後に完全復活。 無事だった彼女に悟らされるなり、肉体言語で語られるなり、パヤパヤするなりされれば、 ロリスキーも真相に辿り着き、事件は一見落着するはずだったのだ。 落ち着いて常に心を強く持っていれば、全くの無害なのだから。 ところが、三つ目の不幸がここでロリスキーを襲う。 「ば、化け物?不死身?ドラゴン?わからない、わからない、わからない!私はいったい何なのよお!」 アイデンティティの崩壊の危機を前に、自問自答を繰り返すロリスキー。 その問いに本来ならあり得ない、あってはならない答えが返ってきてしまったのである。 ――決まっている。他人にも自分にも不幸をばら撒く疫病神さ。最悪の、な。 「イヤアアアアアアアアアアア!!」 初めに思い出したのは白い仮面の男――GR版最速の人。 少なからず思うところがあった彼は。 何がきっかけで死んだ?誰を守ろうとして死んだ? 「違う、違う、違うぅぅぅぅぅぅう!!」 頭を抱え壊れた悲鳴を上げるロリスキー。 同時に赤いスタンドが顕現。回りに炎を撒き散らし、彼女を中心に焼け野原を形成する。 次に思い浮かんだのは黒い仮面の男――忘却のウッカリデス。 いつも私のフォローをしてくれたいた彼を。 殺した人物に利用されたのは?都合よく頼ろうとしたのは誰? 「嘘、嘘、嘘、嘘よ!私は、私は!」 最後に現れたのは幾つもの姿を持つ少女――地球破壊爆弾No.V-7。 私がずっと一緒にいると約束した彼女は。 誰が死で修羅へと堕ちた?誰の手で直接―― 殺された? 「疫病神?みんなを、不幸にする?三人が死んだのは、全部全部私のせい?」 ぎゃりぎゃりと、ぎゃりぎゃりと、なりきりが強い一つの感情に引きずられ固定されていく。 崩れ落ちる天井をロリスキーは避けもしない。 ぐしゃり。 ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり。 ――みんなが協力できるように頑張った私が間違ってたっていうの? アレな展開のせいで口げんかが始まって、その口げんかが原因でカッとなって殺されたニコかがみのやるせなさが。 ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり。 ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり、ぐしゃり。 ――考える事をやめてしまえばいい。考える事をやめて、殺戮の快楽に身を任せてしまえばいい。 信頼できる大切な人を己が手で殺した事実を受け入れられず、自我を殺し感情を麻痺させたアニ2かがみの諦観が。 じゅるり。 じゅるり、じゅるり、じゅるり。 ──だから……私はもう誰にも近づいてはならない……誰も近づけちゃいけない……!! ──私に誰かが近づいたら…………きっとその人も……また……また……! 殺し合いに放り込まれ、吸血鬼と出会い、誰かを殺す力を振るい、遂に化け物と呼ばれた己への漫画かがみの恐怖が。 歪に捻じれて『絶望』の名のもとに混じり合う。 その心の変化に合わせるかのように、再生に合わせて外見すらも変わっていく。 ――それらの事に対する報いとして、私はもはや人の姿ですらなくなってしまったのだろうか。 死んでは生き返らされ、死んでは生き返らされ、何度も何度も生き地獄を味わい、堕落したテラカオス4期かがみの悪夢へと。 収束する、収束する、収束する! そして……。 全てが灰色に染まる地の果ての世界に木炭のようなものがある。 それは僅かにうごめいたかと思うと、ゆっくりと起き上がってゆく。 立ち上がると同時に体にへばり付いていた炭は全て零れ落ちた。 木炭の中から、まるでサナギが蝶々へとなるように、あるいは不死鳥の誕生のように、新生した柊かがみが現れた。 周りを見渡すと赤く燃え続ける世界。 心臓を砕かれ、煉獄の炎にくべられては不死王とて生きていまい。 つまり……地球破壊爆弾は…………確実に、自分が………… 再び吐き気が襲うが巨竜と化した口から出てくるのは炎だけ。 惰性で吐き出すと、なぜだかクスクスと笑いがこみ上げてくる。 止まらない。 ──三人とも死んじゃったのに、私だけ生きてる……フフ 何処へ向かうでも無く、地上を目指して飛翔する。 もう自分がどうでも良くなり始めた。 ――この姿なら、誰も近寄ってこない。 ――近寄ってきたら、暴れて怖がらせれば、逃げてくれる。 ――それでも、逃げずに立ち向かってくるのなら、 ――きっと、その人が、私を殺してくれる。 今ここに一匹のドラゴンが生み出された。 炎を従え、八の尾をくねらせ、刃の翼をはためかせるその姿は、一種の芸術性すらも感じられる。 ただ、眼帯を嵌めた瞳から絶え間無く流れる涙が、やけに不釣合いだった。 【E-8/病院地下/夜中】 【クールなロリスキー@漫画ロワ】 【状態】:不死者、吸血姫、スーパーかがみんと融合、覚醒・復活、自閉、絶望、諦観、恐怖、ドラゴン化 【装備】:なし 【道具】:なし 【思考】:私なんて、いなくなれば、いい。 基本:自閉 0:私は、疫病神……。 1:誰も近づけたくない。 2:近づいてきたら脅す。(無意識ですが本気で攻撃します) 3:殺してもらえるなら、それもいい。 ※容姿は柊かがみ@らき☆すたの髪の色をしたドラゴンです。 ヴァルセーレの剣の刃でできた羽を3対六翼持っています。 尻尾はマリンデビモンの触手が変化して8つです。 ※何故か不死身です。 ※スーパーかがみんと融合し、彼女の記憶と能力を継承しました。 柊かがみがその時点で使ったことのあるあらゆる力、アイテムを使用できます。 ロリスキーの絶望に呼応し、やばい時のかがみの記憶に引きずられ暴走中です。 ※地球破壊爆弾No.V-7の血を吸い、独立した吸血姫となりました。 ※地球破壊爆弾No.V-7を殺したと思っています。 ※いつ目覚め、どこから(コロンビーヌと地球破壊爆弾の)話を聞いていたかは後続の書き手にお任せします。 そしてクールなロリスキーだったものが去った後に、一人の男の声が木魂する。 「またか、また、かがみんを、奪うのか」 拳握りしめ、牙をむき出しにしているのは、アーカードに変身した地球破壊爆弾だ。 その手に握られた激戦が、彼が生き延びた要因であることは言うまでもない。 「仮面ライダー、書き手ええええええええええええええええええええええ!!」 爆弾は一瞬だが感じたのだ、あの男の魂を。 ロリスキー復活に際し使われたライダー書き手の腕。 恐らくあの腕を媒介に死に際のあの男の怨念が、ロリスキーに何らかの形でフィードバックしたのだ。 腕一本分な上、本編でも物議をかました設定だ。もはや残留思念さえ残っていまい。 それでも、自身の死を認められなかった彼は、恐らく直前に食った『柊かがみ』に不幸の責任を求めたのだろう。 真相は誰にもわからない。 けれども、地球破壊爆弾の胸には、今ただ一つの真の願いの炎が灯っていた。 「認めよう。貴様の言う通りだ、人形。こんな、独りよがりの結末など、私は認めない!!」 地球破壊爆弾。彼がこれからどう動き、そのことがどう物語に影響するのか。 それもまた、誰にもわからない。 【地球破壊爆弾No.V-7@アニロワ1st】 【状態】:疲労(大)、ダメージは完全回復、アーカードの姿、強い決意 【装備】:激戦@漫画ロワ、レヴァンティン@アニロワ1st 【道具】:支給品一式、着替え用の衣装(複数)、アダルトグッズ(大量) 【思考】:かがみん……。 0:ロリスキーい!! 1:??? ※基本的に中身はアーカードで、CVは平野綾です ※変化する姿に7つのバリエーションがあるらしいです。 【1:地球破壊爆弾】【2:アーカード】【3:長門有希】【4:泉こなた】 【5:銃撃女ラジカル・レヴィさん】【6:キングゲイナー】【7:1~6とか目じゃないよ?びびるよ、まじで】 ※クーガーの早口台詞が言えます! ※鎖鎌、鳳凰寺風の剣、ソード・カトラス、ノートPCの投影が可能です。 【スーパーキョンタイム】 地図氏以外の者はゆっくりとしか動けなくなります。一度使うとそれなりの時間使用不可能です。 【地図氏の地図】 参加者の位置、生死を含めた地図を投影できます。※長門有希の状態でのみ可能。 使いすぎるとアレなので、毎晩0時にのみ使うことにします。 266 主催者ジョーカーの事情 投下順に読む 268 クレイジー・ダイヤモンドは砕けない 261 最後の空気王 時系列順に読む 262 真夜中のサーカス 259 メタ思考の彼方に(後編) 地球破壊爆弾No.V-7 270 Take a shot 259 メタ思考の彼方に(後編) クールなロリスキー 269 異形の花々
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586 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 09 47 36.22 ID ??? 578 イゼルカント「イオリアが動いたか… ならば、我がヴェイガンもリア充撲滅のため! カカオフォール作戦を発動する!」 ザナルド「はっ!」 ゼハート「イゼルカント様のお心のままに」 フラム「(ゼハート様… このチョコどうしよう…)」│_゜)》 587 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 12 53 49.41 ID ??? ドゥガチ「イゼルカントも動いたか…… ならば木星帝国も行動を始めるとしよう。ふふふ……」 588 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 13 25 23.85 ID ??? 地球は、非リアの戦火に包まれた… と思ったら八割増しの砂糖の嵐で全部うやむやになったとさ。 シン「俺はツッコミを止めるぞ!ガロードォォ!!!」 589 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 14 00 39.31 ID ??? 2月14日、地球はチョコの炎に包まれた。 しかし、非リア充は滅んでいなかった! 世紀末壁殴り伝説 ゼハートの拳 Coming Soon! シン「いや、ねーから」 590 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 14 43 16.56 ID ??? つまりリア充が>n(・ω・)n<されると 591 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 14 47 55.54 ID ??? ベルナデット「お父様父がお騒がせして申し訳ありません……」 ロミ「すみません、あんな父(イゼルカント)で……」 ユノア「いえいえ、こちらこそ父がはしゃぎすぎてすみません」 アンドレイ「ないな……うん、アレはない……」 曹丕「父親なんてそんなもんだ。ほら、みんな乾杯しよう、乾杯」 ウィッツ「おいアスラン。お前グラスじゃなくて塩の瓶持ってるぞ」 アスラン「いいんだ、コレで。バレンタインは家の中が砂糖になるから」 ハサウェイ「砂糖って塩を入れると甘さが引き立つって聞くよ?」 アスラン「ヘァァァァァァァァーーーーーーーッッ」 ユノア「どうしてトドメをさしたの、ハサウェイ!」 アスラン「ホワォォォーーーーーッ!」 ロミ「ひっ!?」 曹丕「」ガタガタ… アンドレイ「君達は私の後ろに隠れているんだ」 ウィッツ「どうしようもねぇ現実を突き付けられて、アスランのヤツ八頭身になっちまった」 ベルナデット「すごい…あのアスラン、回転しながら飛んでいる……」 ユノア「こうなったらアスランさんの髪の毛を引きちぎって冷静にするしかないわ!」 ウィッツ「ハサウェイ、お前がやれ。責任とるんだ」 ハサウェイ「そんな!そんなこと、できないよ!父さん、助けて……」 曹丕「こんな時だけ父親に頼るな!あんなものは頼りにならないんだ!」 アンドレイ「むしろアスラン君を父親だと思って一思いにやってしまえ」 ハサウェイ「そんな……父さんの白目を蜜柑の皮で落とすような気持ちで アスランさんの毛根を引きちぎれっていうんですか!やります!!」 曹丕「うん。それではアスランはハサウェイにまかせて、会の続きをしようか」 ロミ「あ、聞いてください。この間父が僕の事をロミじゃなくてキオって呼んだんです」 ユノア「ひっどーい」 < モウコンハハサウェイガセンメツスル!! < ヘイァアッーーッt!?! 593 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 15 18 17.73 ID ??? アムロ「いい加減にしないかっ!! 今こそバレンタインデーでスレを盛り上げなければ ならないというのに、関係ない事で喧嘩ばかりして!! 皆一緒でないのならいない方がマシだ! 全員で協力しあえないと言うのなら、俺は一人でチョコを作る!!」
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日本はとてもユニークな国だ。 なにせ国際的な犯罪結社が堂々と名前を掲げて事務所を構えていられるのだから。 悲鳴があがった。 男が逃げた。 男――NPCとしてヤクザの役割を与えられた男は、死に物狂いで逃げていた。 背後からは奴が追ってくる。 かつ、こつ、と血染めのバットで床を叩きながら、一歩ずつ着実に追ってくる。 走らなければいけない。急がなければいけない。 だけれど、ああ、なぜだろう。 血溜まりに足をとられるせいか、日頃の運動不足が祟ったか、足は遅々として進まない。 勝手知ったるはずの事務所の中なのに、まるで迷宮のように目が惑う。 やがて、男は限界点にたどり着いた。 消防署から何度も何度も開閉できるようにしろと指導され、無視してきた非常扉。 今ほどそれを後悔したことはなかった。 重く錆びた扉はノブを掴んで回しても押しても引いても開く気配がなく―― ――かわりに、かつ、こつ、という音が、すぐ真後ろで止まった。 「ま、や、やめろ、やめてくれ……! 俺は何もしない! あんたの事も言わない!」 ニワトリ男は、答えない。 ――そう、ニワトリ男だ。 男の背後には、ニワトリ男が立っていた。 ゴム製の愛嬌あるニワトリのマスクを被った男。 それだけなら、何かのジョークかと思ったに違いない。 ジャケットを着こみ、手には赤黒く血で汚れたバットを手にしていなければ。 そいつが事務所に詰めていた組員たちを皆殺しにしてさえいなければ。 「う、あ、あ、あ、あ……」 まさか。 話には聞いていた。噂は聞いていた。ただのバカ話と思っていた。 取引相手のロシアン・マフィアが、その話をする時、怯えた表情をしていたのに。 なぜ気にしなかったのか。気づかなかったのか。 「まさか、本当に、いたなんて……」 何が起こったのか。 男にはわからなかった。 いつも通り、事務所には皆がいて、適当な猥談で盛り上がっていて。 気がついたら、一人がバットで殴り殺された。 チャカを取り出そうとしたやつが殴り殺された。 悲鳴を上げて逃げようとしたやつが殴り殺された。 殴って、殴って、殴って、殺された。 彼――今や無様に腰を抜かし、喚きながら手を振り回すヤクザ。 彼が生き延びることができたのは、ただ単に、後回しにされたからだ。 その事実を、ヤクザは嫌になるほど理解していた。 目の前のニワトリ男はそういうものだと、彼は理解してしまった。 「ま、待て、よせ、やめてくれ! 金なら幾らでも払うから!」 ニワトリ男は答えない。 今日は給料日(ペイデイ)。支払いの日(ペイデイ)。報復の日(ペイデイ)。 頭の中でぐるぐると言葉が渦を巻く。意味の無い言葉。走馬灯なんて嘘だ。 「電話(ホットライン)を繋げてくれ! あんたのボスと話がしたい、だから――」 ニワトリ男は答えない。 かわりにバットが振り上げられ、振り下ろされた。 悲鳴があがった。 男が死んだ。 男――NPCとしてヤクザの役割を与えられた男は、頭を砕かれて無惨に死を迎えた。 他も、同じ。 ヤクザの事務所には死屍累々と、NPCたちの遺体が転がっている。 その誰も彼もが頭蓋を一撃で打ち砕かれ、血と脳漿を撒き散らして死んでいる。 本来NPCの死体はすぐにでも消滅しそうなものだが……。 まるで誰かに魅せつけるかのように、この殺人現場の痕跡は薄れる事がない。 ――暴力は好きか? 「ふう。ふふふ。魂喰いなんて似たようなことは昔もやっていたけれどさ」 不意に、その血染めの事務所に不釣り合いな可憐な声が響いた。 少女の声だ。 「まったく、たまらないよね。あーあ、前にもこれくらいパワーアップできればなぁ」 ニワトリ男は答えない。 だが、彼はそこに現れた少女が何者かは知っていた。 燕尾服のような服装にタイトのミニスカート、右目側に眼帯。 男の子っぽい口調だけれど、十代の女の子特有の愛らしさばかりは隠せない。 ゴシックロリータ調の衣装を内側から押し上げる身体の線ばかりは――……。 「そうしたら、織莉子にもあんなに苦労をかけずに済んだと思うんだよ、私は」 ニワトリ男は答えない。 「狂戦士(バーサーカー)」。少女がそう名乗っていることを彼は知っていた。 彼女が自分を「ご主人(マスター)」と呼ぶことも彼は知っていた。 これが「聖杯戦争」とかいう代物であることも、彼は知っていた。 ――だから何だ? 眼帯の少女。 黒いゴシックロリータ調の男装をし、両手に大仰な鉤爪を構えた少女。 身に満ち足りる生々しい魔力の感触に、彼女は陶然と蕩けた息を吐いている。 「しかし、やあやあご主人、なかなか私たちは良いコンビじゃないかい?」 ニワトリ男は答えない。 だが確かにそうだった。 少女の操る「低速化」の魔法とやらは、彼と相性が良かった。 そもそも最初から銃器で完全武装した奴らのところに一人で殴り込めるというのに、 連中の動きがのろのろと遅くなったら、どれほどのことができると思う? 答えは「たくさん殺せる」だ。 「もちろん織莉子とのコンビこそが最強だから、私とご主人は準最強!ってところかな」 ニワトリ男は答えない。 返り血で凄惨な赤黒に染まったニワトリの覆面。 手には脳漿を滴らせたバット。無表情に少女を見返すゴムの顔。 一言も言葉を発さぬこの男こそが、淡々と殺戮を繰り広げれた惨劇の主。 気が狂っているとしか言いようが無い。 もっとも――……。 「そうさ。織莉子がいるから私の世界は輝くんだ。織莉子のいない世界なんて意味が無い」 それを言ってしまえば、血溜まりで踊り狂う、鉤爪のゴスロリ少女も似たようなものだが。 眼帯の少女、魔法少女、魔女、バーサーカー。 彼女はにっこりと、満面に空虚なほほ笑みを浮かべ、首を傾げる。 「君もそうだろ、ご主人?」 それは目にする者をどきりとさせるような、とても愛らしい仕草だった。 淡い燐光を紐解くようにして、バーサーカーの衣装が消え去り、中学の制服が露わになる。 彼女は男の血まみれの手を取ると、まるでデートにでも行くかのようにスキップを踏んだ。 「さあ、行こうか。こんなところに長居は無用さ。先はまだまだ長いんだ」 ニワトリ男――ジャケットは答えない。 答えないが、互いに相手の想いは痛いほど理解していた。 愛は無限で有限だ。 死んだ者は蘇らない。 お前の大切なものは奪われた。 これは茶番だ。 愛する者はいない。 憎むべき敵もいない。 聖杯? そのために戦え? だが安心しろ。 これから何をやったとしても、損はない。 たとえ真実はわからないとしても。 なら答えは一つ。 ――俺の時間を無駄にするな。 ――――日未明、指定暴力団竹組の事務所から悲鳴が聞こえたとの通報があり、 かけつけた警察官が、組員二十五名が頭から血を流して倒れているのを発見。 救急車により病院へ搬送されましたが、まもなく全員の死亡が確認されました。 被害者は頭を鈍器のようなもので強く殴られており、警察は殺人事件と断定。 監視カメラの映像に残されていた、ニワトリの覆面を被った男の行方を追っています。 また先日都内角川組事務所で発生した殺人事件との関連を調べています。 では次のニュース。先日発生した警察官連続殺人事件についての続報が――…… 【サーヴァント】 【クラス】 バーサーカー 【真名】 呉キリカ@魔法少女おりこ☆マギカ 【サーヴァントとしての願い】 聖杯戦争を叩き潰す 【属性】 混沌・狂 【パラメーター】 筋力:B 耐久:C 敏捷:A 魔力:C 幸運:D 宝具:B 【クラススキル】 狂化:C 魔力と耐久を除いたパラメーターをランクアップさせるが、 言語能力を失い、複雑な思考が出来なくなる。 しかしバーサーカーは精神汚染スキルにより、このデメリットを打ち消している。 【保有スキル】 精神汚染:A 狂的な精神により他の精神干渉を完全遮断する。 同ランクの精神汚染を持たない者とは意思疎通が困難。 戦闘続行:A+ 往生際が悪い。 霊核が破壊された後でも、最大5ターンは戦闘行為を可能とする。 魔術:A 後述の宝具「ソウルジェム」によって獲得した技能。 バーサーカーが有するのは「身体強化」および「低速化」。 【宝具】 『いずれ魔女となる少女の卵(ソウルジェム・マルゴット)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1-30 最大捕捉:100人 青紫色をした卵型の宝玉。バーサーカーの霊核。 これを破壊されない限り、バーサーカーは消滅しない。 また真名を開放しない限り、バーサーカーはサーヴァントと認識されない。 真名を開放することによりバーサーカーは魔法少女の姿へと変身する。 燕尾服のような服装にタイトのミニスカート、右目側に眼帯、ソウルジェムは背腰部。 また服の袖から鉤爪を伸ばし、切断、 投擲、連結させて盾化など攻防に活用する。 加えて固有魔法として「身体強化」「低速化」の能力を有している。 範囲内に存在する任意対象の速度を急速に低下、相対的に自身の速度を上昇させる。 その効果は絶大で、瞬間移動したのではないかと錯覚させるほどの相対速度となる。 なお鉤爪の本数に反比例して、固有魔法に使用可能な魔力は低下する。 『人形の魔女(マルゴット・ガーデン)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1-30 最大捕捉:100人 ソウルジェムを自らの意思で廃棄、あるいは魔力が完全枯渇した際に自動で発動。 狂化A、単独行動スキルA、自己改造Aを獲得、バーサーカーはサーヴァントとして離脱する。 『人形の魔女』は固有結界を展開し、中に閉じ込めた者の魂を喰いつつ成長を続ける。 本来この宝具を発動した時点でバーサーカーの理性は完全消滅、反英霊となるのだが、 彼女の保有する精神汚染:Aの効果により、バーサーカーは理性を保ったまま活動を続ける。 なおこの時点でバーサーカーはサーヴァントでないため、聖杯を手にする権利は喪われる。 【人物背景】 インキュベーターなる宇宙人との契約によって生み出された「魔法少女」。 元来内気で人見知りな性格だったキリカは、ささいな理由から美国織莉子へ恋慕を抱き、 彼女に相応しい「違う自分になりたい」という願いを抱いて契約、魔法少女となる。 現在のアッパー気味な性格は、これによって獲得した新たな人格である。 織莉子と行動を共にする過程で「魔法少女がやがて魔女となる」事実を知ったキリカは、 鹿目まどかという少女が最終的に「世界を滅ぼす魔女となる」のを阻止するべくに奔走。 織莉子の指示を受け「魔法少女狩りの黒い魔法少女」として暗躍を続ける。 そして最終的にまどかを殺害するため見滝原中学校にて大量殺戮を引き起こした。 戦いの中で致命傷を受けて自身も魔女化するが、織莉子への想いから理性を保ち、 最後の最後まで織莉子を守って戦い続け、まどかと織莉子の死を見届けて消滅した。 ※平時は見滝原中学校の女子生徒というNPCの皮を被って行動している。 マスターないしサーヴァントとして美国織莉子が参戦した場合、その支援を最優先する。 【マスター】 ジャケット@Hot Line Miami 【マスターとしての願い】 聖杯戦争を叩き潰す 【能力・技能】 ・精神汚染:A 社会病質者(ソシオパス)。精神干渉系の効果を完全遮断する。 また彼の犯行を目撃した者はSANチェックを行い、失敗すると恐慌状態に陥る。 さらにアイデアロールに成功してしまった場合、強い影響を受け感化されてしまう。 同ランクの精神汚染を持たない者とは意思疎通が困難。また失語症を患っている。 ・戦闘技能 元米国海兵隊特殊部隊員として極めて高度な隠密白兵戦闘能力を有する。 また「現代社会に存在する」銃火器の扱いを完全に習得している。 【Weapon】 ・ニワトリのマスク ゴム製のマスク。着用している間、正体がわからない。 ・スポーツカー デロリアンとして知られるデロリアン社製モデルDMC-12。 【人物背景】 80年代末期、アメリカ合衆国マイアミ市で惨劇を繰り広げた連続殺人鬼「ニワトリ男」。 元米国特殊部隊隊員で、街にはびこるロシアン・マフィアをただ一人で皆殺しにした。 近年は国際窃盗団「ペイデイ」の一員として、ロシアン・マフィアへ強盗を繰り返している。 親友と恋人がロシアン・マフィアに殺されたのが動機と思われるが、詳細は不明。 彼の活躍は都市伝説化しており、映画「ミッドナイト・アニマル」の題材となったが、 影響を受けたフォロワーがマフィア狩りの末、報復を受けて惨殺される事態にまで発展した。 【方針】 マフィアは潰す。ヤクザも潰す。サーヴァントも潰す。マスターも潰す。黒幕も潰す。 聖杯戦争の真実、聖杯、この世界からの脱出に興味もなく、聖杯戦争を潰すために動く。 それ以外の無関係なNPC、ただ脱出を目指すだけの組を積極的に害する事はない。 戦闘ではバーサーカーの速度低下・身体強化をかけて、マスターがステルスで殴り殺す。 あるいは主従ともどもバーサーカー状態で正面から暴れまわる。 ※警察関係者、映画ファン、その他の現代犯罪知識保有者は無条件で正体を看破できる。 同時にその精神汚染の影響を受ける為、SANチェックとアイデアロールが強要される。 候補作投下順 Back 巴マミ&ドリフター Next 宮うつつ&ライダー
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【作品名】北斗の拳(OP映像1「愛を取り戻せ」) 【ジャンル】OP映像 【先鋒】ケンシロウ 【次鋒】バイク 【中堅】サイドカー付きバイク 【副将】三輪バギー 【大将】巨人 【名前】ケンシロウ 【属性】主人公、人間、男性 【大きさ】筋骨隆々の成人男性並み 【攻撃力】力むとシャツと上着が筋肉の力だけでビリビリに破れる 筋骨隆々の成人男性並み 【防御力】筋骨隆々の成人男性並み 【素早さ】5,6mのジャンプができる 槍や剣を持った成人男性が数人襲い掛かってきても、素手で一瞬で返り討ちにできる 他は鍛えた成人男性以上はあるだろう 【名前】バイク 【属性】バイクとそれに乗った無法者 【大きさ】バイクに乗った成人男性並み 【攻撃力】【防御力】【素早さ】バイクに乗り手斧を持った成人男性並み 【名前】サイドカー付きバイク 【属性】バイクとそれに乗った無法者 【大きさ】バイクに乗った成人男性並み+サイドカー付きでそれにも成人男性が乗っている 【攻撃力】【防御力】【素早さ】バイクに乗った成人男性並み+サイドカーに乗り手斧を持った成人男性並み 【名前】三輪バギー 【属性】三輪バギー 【大きさ】乗用車ぐらいの大きさの三輪バギー、前一輪、後二輪。 【攻撃力】【防御力】 【素早さ】大きさ相応のバギー、成人男性が乗っており後部座席にも手斧を持った成人男性が乗っている 【名前】巨人 【属性】巨人 【大きさ】筋骨隆々な成人男性の6,7倍はある成人男性。ざっと身長は10m以上 【攻撃力】大きさ相応の成人男性並み 【防御力】大きさ相応の成人男性並み 【素早さ】大きさ相応の成人男性並み 【長所】デカイ 参戦 vol.112 261-262 vol.112 569 :格無しさん:2014/01/06(月) 00 29 32.14 ID QBiGY8eS 北斗の拳(OP映像1「愛を取り戻せ」)考察 バイク集団なのでエキサイトバイク近くだろうけど防御的に下位なのでその下から 仮面ライダーファイズ正伝 -異形の花々-戦 3勝2敗 【先鋒】素早さ勝ち 【次鋒】衝撃波負け 【中堅】カイザブレイガン負け 【副将】キック負け 【大将】大きさ勝ち どうぶつの森シリーズ戦 2勝3敗 【先鋒】防御力的に倒せない。長期戦不利 【次鋒】轢いて勝ち 【中堅】【副将】車負け 【大将】大きさ勝ち 谷山浩子の「悲しみの時計少女」戦 2勝3敗 【先鋒】素早さで攻撃勝ち 【次鋒】バイク勝ち 【中堅】建物内をバイクは厳しいだろう。負け 【副将】声負け 【大将】1.2秒以内に小さい時計を見つけてつぶせるか微妙。おそらく時間の牢獄幽閉負け 北斗の拳 (セガ・マークⅢ)戦 3勝1敗1分 【先鋒】攻撃力負け 【次鋒】【中堅】バイク勝ち 【副将】相手固い。体むき出しなので遠距離攻撃あると不利か 【大将】大きさ的につぶせるか。勝ち 角と牙戦 4勝1敗 【先鋒】知覚不可ボコられ負け 【次鋒】【中堅】【副将】動きまわればそのうちひけるか 【大将】おおきいのでつぶせるか。勝ち 歌舞伎Z戦 4勝1敗 【先鋒】攻防負け 【次鋒】【中堅】【副将】バイク勝ち 【大将】大きさでつぶし勝ち この結果 谷山浩子の「悲しみの時計少女」>北斗の拳(OP映像1「愛を取り戻せ」)>北斗の拳 (セガ・マークⅢ)