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密室のサクリファイス D3 PUBLISHER 2010.2.4 PSP (UMD.DL) 地下都市に閉じ込められた5人の少女達の脱出を描いたサスペンスADV 関連 密室のサクリファイス~イトカ:ある閉鎖施設からの脱出~ 密室のサクリファイス~ミキ:ハイテンションナイト~ ま行 チラシの裏 プレイステーションポータプル な行~ 密室のサクリファイス~イトカ:ある閉鎖施設からの脱出~ 密室のサクリファイス~ミキ:ハイテンションナイト~
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録画ソフト番号 0001 現在企画停止中。 詳細は進行状況を参照。 アルバム機能がなく、そこが結構マイナス評価のポイントとなっており、 自分もそう思っているので、 いつまで待ってもアルバム機能パッチを作りそうにないメーカーを放置して、 アルバムを作ってしまおうという企画。 折角良いBGMもあるのにそのままでは悲しいですからね。 企画番号(動画URLもこちら) +... 企画番号0001 更新履歴 +... 2011/02/26 投稿 密室のサクリファイス001 ニコニコ動画版 2011/02/26 開始 ニコニコ動画での動画投稿開始 2011/02/04 変更 撮り直しを減らす為、録画時にはオプションを定めて録画する。 2011/02/04 投稿 密室のサクリファイス001 関連ページ +... テンプレ 密室のサクリファイス 密室のサクリファイス 関連動画 本日 - 昨日 - 総合 - 感想・意見 名前 コメント
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密室のサクリファイス 機種:PSP,NS,PC 作曲者:サラマンダー・ファクトリー(花岡拓也、鶴山尚史) 開発元:インテンス 発売元:D3パブリッシャー 発売年:2010 概要 SIMPLEシリーズの『THE 密室からの脱出』を手掛けるインテンスが開発した密室脱出ADV。 密室脱出ゲームにキャラクター性やシナリオ性を重視した作りになっていて、脱出パートのやりごたえに加え緊迫したストーリーも楽しめる。 2020年には『密室のサクリファイス/ABYSS OF THE SACRIFICE』というタイトルでNintendo Switch版とSteam版が発売された。 音楽は密室からの脱出シリーズのサウンドを制作してきた音楽制作会社のサラマンダー・ファクトリーが担当。 サスペンスなストーリーにマッチした緊張感のある音楽が用意されており、サウンドの評価は高い。 長らくサントラは発売されていなかったが、Steam版が発売されたのを期にSteamにてサントラが配信されている。 鶴山氏によるとTrack11~15の静かだったり上品だったりする曲は、鶴山氏が作曲しているとのこと。 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 "Sacrifice" OpeningTheme 花岡拓也 オープニングテーマ Truth Isolation Apocalypse Explore Turbulence Detective Resolution Imminence Erosion Unexpected 鶴山尚史 Sincerity Embrace Pride Hope Utopia 花岡拓也 グッドエンディング サウンドトラック 密室のサクリファイス/ABYSS OF THE SACRIFICE Original Soundtrack PV(サントラ)
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密室のサクリファイス part60-398~408 part62-31~36 398 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 51 47.03 ID IHAR9MLs0 [1/11] 予約から1ヶ月が過ぎてしまっているので書き上がっている部分を投下します。 【主要人物】 ミキ … 日系15歳。生きることへの執着が強い。 アスナ … ロシア系16歳。プライドが高く自己中心的。 クロエ … ドイツ系16歳。天才的な頭脳と尊大さを併せ持つ。 オルガ … ロシア系17歳。医局長である父から英才教育受けた優等生。 イトカ … スラヴ系17歳。気弱で見た目より精神的に幼い。 オレンジ … 成年の女性。特にミキとクロエに関係が深い。 【共通】 人類が地下に作られた巨大生活施設「ファウンデーション」に住んでいる世界。 既に長い年月が経ち、 地上 がお伽噺の中にしか語られないようになっている。 ナノマシンが実用化されているなど文化・文明は近未来的。 ある時、ファウンデーション内で突然 異変 が発生した。 ミキは金属パイプに足を挟まれて逃げ遅れてしまうが、抜け出すことに成功。 部屋を出ると全身血塗れで呆然と立ち尽くす少女、アスナを発見する。 気絶したアスナの介抱をしようとして、外傷が見当たらないため病気を疑い、 医療キットを探しているうちに新たな人物オルガと遭遇する。 オルガが持つ医療用スキャナ(携帯型の医療診断機)でアスナを調べると 「致死レベルの放射線被曝」という結果が表示された。 ここは居住区。近くに放射線を出すものなどあるはず無いのだが……。 その後、オルガが医局で薬品を入手して投与したことでアスナは回復する。 さらに医局で出会った胡散臭い少女、クロエも加えて4人が集まった。 その頃、イトカは一人眠って幾つもの悪夢を見続けていた。 夢から目覚めた時、ちょうどミキたち4人がイトカを発見し、 イトカは5人目のメンバーとしてついていくことになる。 こうして5人で探索していくが、何故か他の人と出会わない。 ネットワークに繋いでみても他の人が活動している痕跡が全くない。 皆はどこへ行ってしまったのか。安全な場所はあるのか。 当てのない探索は続いていく。 399 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 52 43.60 ID IHAR9MLs0 [2/11] 平行して5人の過去や思惑が徐々に語られる。 ミキは元は高跳びの選手。大会の一週間前に足を大怪我してしまったが、 見知らぬ女性の挑発じみた励ましで精神的に持ち直した。 だが続いて両親と共に列車でテロに遭い、両親は死亡、ミキは下半身不随に。 ミキはテロの実行犯に憎悪を抱き、その復讐心は生に対する執着にもなっている。 なお、今回の 異変 の際にそれまで乗っていた車椅子が壊れたが、 奇跡的に足が動くようになって歩行程度ならできるようになっている。 アスナは、気弱で自主性が乏しい同級生のホノカが自分に依存してくるため、 「助けてくれることを当然だと思っている」として嫌悪していた。 だが、どんなに邪険にしても自分への依存を止めないホノカへの苛立ちが募り、 「私の前から消えて」と言い放つと、数日後ホノカは投身自殺をしてしまう。 アスナはホノカを助けることができなかったことを後悔しており、 ホノカに似て気弱なイトカに対して苛立ちつつも気にしている。 クロエと名乗る少女は「プリースト」というIDで活動している天才ハッカー。 ヘッドセットで脳を直接ネットに繋ぐという危険な手法を好んで用いている。 10歳の時に自身を超える腕前の「オレンジ」に出会い、自分より優秀な者の 存在を認めたくないため、彼女を追って自分の優秀さを見せつけようとした。 その縁でオレンジから 地上 を目指す半宗教組織へと勧誘され、テロ活動を行う。 そして今回の 異変 発生時、自室に突然黒い羽根と数字が記された本が出現した。 これが教義にある地上への鍵を開く「黒き翼の者」への手がかりだと考え、 それを与えられた自分が地上へと皆を導く神官「クロエ」に選ばれたと判断。 当代のクロエであるオレンジに代わって(勝手に)自らクロエと名乗り、 手がかりを元にファウンデーション内を探索している。 オルガは医局長を父に持つが、無用な反発を恐れて他の4人には隠している。 厳格な父に息が詰まりそうになることもあったが、基本的には父を尊敬している。 真面目な性格と「父の期待に応えなくては見限られてしまう」という脅迫概念から 5人の中でリーダー役を務めようとするが、それが空回りになることも少なくない。 特に上から目線を嫌うクロエはオルガを露骨に嫌っている。 イトカは元々、医局に与えられた個室で生活していた。 あるとき意図せず何重にもロックのかかった個室の外に出てしまい、 そのきっかけが「個室から出る夢を見たこと」であったため、 スタッフから本格的な実験の対象にされて苦しい日々を送ってきていた。 ミキたちと同行している今も、イトカは頻繁に現実感のある悪夢を見ており、 その度に体にプリントされた謎の数字が1ずつ減っていくことに戦々恐々としてる。 400 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 53 51.57 ID IHAR9MLs0 [3/11] 探索中、燃料の残ったボイラーを発見して交代でシャワーを浴びることになる。 イトカがシャワーを浴びている最中、彼女は意識を失い 「水道と間違えてボイラーの燃料パイプの流量を最大にする」という夢を見た。 目覚めたイトカはまた体の数字が減っていることを確認し、ため息をつく。 このときクロエはイトカ自身も気づいていない異常を目の当たりにしていた。 イトカが意識を失った直後に一瞬空間が歪み、シャワーが湯から水となった。 ボイラーは燃料が空になり、何時間も前に火が消えたかのように冷え切っている。 減った数字を見てため息をつく様子も合わせ、「イトカは何者だ?」と疑問を持つ。 別の日の探索中、オルガはクロエに対して殺意を覚える自分に戸惑っていた。 医療用スキャナでスキャンしてみると「フリオウイルスに感染」との結果が出る。 他の4人もスキャンしてみるとミキとアスナにも同じ結果が出た。 クロエが「脳に感染して怒りの感情を増幅し、1日で廃人にするウィルスだ」 と説明し、3人をそれぞれ個室に閉じ込めて1日様子を見ることを提案。 オルガはその説明を疑ったが、スキャナの反応は本物であるため隔離に賛成し、 3人は外から施錠された個室へと1日閉じこもることになる。 オルガは個室のパソコンと父のIDカードを使って 医局の機密情報からフリオウィルスに関するデータを参照し、その正体を知る。 フリオウィルスとは人体の免疫系ナノマシンに感染するウィルスプログラムだった。 外部感染時の挙動は「移動」であり、感染元にコピーを残さないのだが、 医療用スキャナを介しても移動するため複数人に反応が出ていたのだった。 治療法はナノマシンが-20℃で初期化されることを利用したコールドスリープ療法。 スキャンのタイミングと回数を考えると、現在ウィルスは医療用スキャナの中だ。 クロエが使用したら危険だと考え、部屋の鍵をなんとか解錠して外に出る。 (※この辺りからルートが分かれる) 401 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 55 01.08 ID IHAR9MLs0 [4/11] 【ルート1】 クロエは3人を個室に閉じ込めた時点でフリオウイルスの特性に察しがついていた。 1日待てばウイルスの所在が分かるので、それを医療用スキャナに移せば問題解決。 ……と思っていたところに、突然イトカが錯乱状態になって角材で殴りかかってきた。 とっさに医療用スキャナを使用すると、イトカは悲鳴を上げ、同時にクロエは意識を失う。 そして「コールドスリープ装置で眠っているミキ、アスナ、オルガ、そして自分」 「自分の入っている装置がエラーを起こし、出られなくなっている」という夢を見た。 その後、クロエは部屋を出たオルガに助け起こされて意識を取り戻した。 2人で相談した結果、5人全員でコールドスリープ療法を受けることになる。 クロエは、コールドスリープ装置のある部屋が夢と同じ情景だったため、 嫌な予感を覚えて夢とは違う装置に入り、 夢でクロエが入っていた装置はオルガが使うことになった。 そして数時間後、コールドスリープ療法が終わったとき、 オルガの装置はエラー状態で目覚めることが不可能な状況となっていた。 期せずして最大の邪魔者が消えたことを密かに喜ぶクロエ。 他の3人はそれに気付くはずもなく、一行はオルガを諦めて先に進むことを決める。 移動中、墓地に寄ることになり、クロエはそこでオレンジの墓を見に行った。 オレンジはある日、クロエにだけ「次の作戦は管理局に漏れている」と伝え、 それを組織に報告することなく自分は指揮官として作戦に参加し、死亡した。 その死に疑問を持っていたクロエが医療用スキャナでオレンジの遺体を調べると、 それはナノマシンを利用して偽装されたものだと判明する。 もしや自分はオレンジの掌で踊っていただけなのか、と無力感に脱力するクロエ。 だがその時、一瞬の幻覚なのか、ミキの背に黒い翼があるのを見た。 ミキが「黒き翼の者」と確信したクロエは、そのことに気付いた自分は オレンジよりも先行しているとの確信を持ち、先へと進む。 ある場所で、考えが浅いわりに主導権を握りたがるアスナのミスで 全員がが部屋に閉じ込められ、酸素の残量が危うくなってしまう。 脱出まで数時間かかるのに、アスナはヒステリーで騒いで酸素を浪費し、 それを咎めるミキに「諦めるのか、この負け犬!」と叫んでしまう。 怒りでミキは錯乱し、クロエの教唆も引き金となって銃でアスナを射殺。 ミキは我に返って自分の行為に恐怖を覚え、クロエは邪魔者が消えてほくそ笑む。 402 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 56 05.53 ID IHAR9MLs0 [5/11] 次にクロエは、これまでのイトカの様子から、その正体が医局のサーバーで 断片的に見た機密情報にあった「歪曲時空を発生させる脳波を持つ者」と推測。 管理局のサーバーの深部へと侵入して、これが事実であるとの確信を得る。 これはイトカが 現実を書き換えることができる者 ということを意味する。 自分が得た啓示(自室に出現した本)がイトカによるものとの疑念が生まれ、 それを否定するため、また地上を目指す障害となりうる者ものを排除するため、 イトカをネットに誘ってセキュリティに引っかけ、変死を装い殺害した。 こうして残ったのはクロエとミキだけとなった。 そろそろオレンジに追いつくと判断したクロエはミキが寝ている隙に次の場所に向かい、 案の定オレンジと対峙する。クロエの問いに対してオレンジは答えていく。 かつて作戦の漏洩を組織に伝えなかったのは、漏洩の主犯が組織上層部にいたため。 そのため作戦自体の中止もできず、自身の死を偽装して逃げるのが精一杯だった。 オレンジは、「人々を解放し地上に導く」という理念を忘れて 政府施設の破壊と内部抗争に明け暮れる組織に見切りをつけ、独自に動いていた。 そこまで語り、オレンジは同志としてクロエに手を貸すよう頼む。 その直後、追いついたミキがオレンジに向かって発砲し、オレンジはとっさに反撃。 ミキとオレンジは二人とも致命傷を負ってしまう。 死を前にしてオレンジはクロエに地上へ出るための手段について語る。 「黒き翼の者」は 鍵を開く者 であって鍵そのものではない。 地上への扉を開く鍵は、医局が極秘に進めていたイコンプロジェクトの実験体、 「イコン」と呼ばれていた少女、つまりイトカだっのだ。 クロエは、ライバルであり目標でもあったオレンジ、仲間であったミキ、 そして地上に出る手段すらも失った。 喪失感に占められたクロエはオルガの眠るコールドスリープ室に向かい、 ミキの遺体を装置に入れたのち、自分も長い時間をタイマー設定して冷たい眠りについた。 クロエEND【永遠】 403 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 57 09.91 ID IHAR9MLs0 [6/11] 【ルート2】 イトカは気が付いていた。 自分が見ている夢の内容は他の4人が過去に体験した情景だ。 他人の夢を見ると数字が減る、ならばみんなを殺せば夢は見ないし数字も減らない、 いやこんなこと考えては駄目、こんなこと考えるのはきっとウイルスのせい、 私は感染している、感染してるなら仕方がない……と錯乱したイトカはクロエを攻撃。 反撃で医療用スキャナを使用され、本当にウイルスに感染してしまい気を失う。 イトカはそこで過去の自分の夢を見る。医局スタッフにより眠らされ、 眠っていれば悪夢を見、起こされたら痛くて不快な投薬や実験が行われる日々。 イトカは怒りを感じ、目覚めると目前のコールドスリープ装置を激情のまま破壊する。 一方、クロエ視点ので事態の推移は【ルート1】の同シーンとほぼ同じ。 ただしエラーを起こす装置はイトカが破壊したため、5人とも無事に目覚める。 先にイトカが目覚めており、夢で装置の中にイトカがいなかったことも合わせ、 クロエは「イトカはコールドスリープしなかったのでは?」と疑惑を深めていく。 一行は次に、医薬品を補充したいというオルガの要望で研究ブロックへと向かう。 だがその目的は建前で、オルガには別の目的があった。 かつて父が一時期非常に荒れていた頃があり、その原因が ここで行われていたプロジェクトが頓挫したせいだったことを思い出したのだ。 探索の結果、研究ブロックの内にかつてイトカが暮らしていた部屋を発見し、 オルガはそのプロジェクトにイトカが関係していたことを知る。 その後【ルート1】と同様に、クロエはイトカを殺害。 さらに錯乱したミキはクロエの教唆も加わってアスナを撃ってしまう。 404 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 58 13.88 ID IHAR9MLs0 [7/11] アスナはオルガの応急処置で延命が成されたが、状態は予断を許さない。 オルガは「医者は人の命を救う者」という使命感から手術を決めるが、直後停電となる。 復旧のためには耐火服でも10分しか保たない高熱の発電炉の中で操作するしかない。 アスナに対する罪の意識のためか、ミキは率先して耐火服を着て炉内に入り、 クロエの警告も無視して限界時間を超えながらもバルブを操作。 電源は復旧できたものの、ミキは外に出ることもできず力尽きる。 一方、オルガは電源が戻って即座にアスナへの手術を開始したが、 所詮は本格的な教育を受けていない医者の卵、アスナは間に合わず死亡する。 こうして残ったのはオルガとクロエだけとなった。 クロエはふとした拍子にオルガが持つIDカードが医局長のものと気付き、 オルガに「そのカードで機密情報を探り 異変 の情報を掴もう」と持ちかけ、 医局のサーバーでイコンプロジェクトについての調査を開始した。 「イコンとは、10年前に発見された旧政府の資料に記載された 現実を改変する者 」 「9年前にイコンのレプリカ作成プロジェクトを開始するが、危機に陥り凍結される」 との情報を得て、クロエはイコン(=地上への鍵となる者)がイトカであったと気付く。 その時クロエが思わず口走った後悔の台詞を聞き、オルガはクロエに疑念を抱く。 「イコンを探しに行く」との名目で二人は旧政府の生物化学実験棟へと向かった。 何故か生きていた巨大トカゲのような生物の攻撃を振り切り、奥の方へ到達する。 だがオルガはクロエが語った「イコン探し」が嘘であると見抜いていた。 オルガはクロエの真の目的である数字が記された本を先に押さえ、 ミキから取り上げていた銃をクロエへと向ける。 以前のミキと同じく極限状態で錯乱状態に陥っていたオルガは イトカやアスナだけでなくミキもクロエが殺したと言い出し、 さらに今回の 異変 も含めすべてをクロエが仕組んだと断定、クロエを射殺した。 医者は人の命を救う者。だが自分はこれで殺人者となってしまった。 もう気にする必要もないのだろうけど。 ――オルガの前には硝煙を嗅ぎつけた数十体の巨大トカゲが集っていたのだった。 オルガEND【封印】 405 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 59 20.86 ID IHAR9MLs0 [8/11] 【ルート3】 個室に閉じ込められている間、ミキは過去を回想していた。 ミキが足を怪我したときに励まされた女性は「クロエ」と名乗っていた。 ミキは彼女を慕い、仕事を手伝いたいと申し出ていたが、断られ続けていた。 そしてミキが巻き込まれたあのテロのあと、彼女はミキを訪ねてきた。 ミキにある素質を見いだしていたこと、それを開花させるために 意図的にテロに巻き込んだこと、結局それは失敗に終わってしまったこと。 それらを謝ったのち、彼女は二度とミキの前には姿を見せなくなってしまった。 (※この女性は先代クロエ、つまりオレンジのこと) フリオウィルスの一件は【ルート2】と同じ展開により全員生存で解決する。 次の目的地も無く彷徨っている状況下、クロエが「地上を目指す」と言い出した。 お伽噺の中にしかない場所を持ち出されて困惑する他の4人だったが、 長い昇りエレベーターの起動に成功し、実際に植物の生い茂る場所へと辿り着く。 だがその場所は地上ではなかった。空はドームになっており、明らかにここは室内だ。 しかもその直後に発生した地震で施設外壁が損傷し、マグマが入り込んでしまう。 皆で逃げる途中、オルガは足をくじいて走れなくなってしまい、 「マグマを遮らないと誰も助からない」「医者は人の命を救う者」との判断から 隔壁を下ろす装置を作動させて、皆を救う代わりに自身はマグマに飲み込まれた。 その後、残った4人は墓地に向かい、ミキは両親の墓前で テロの実行犯であるクロエ(オレンジ)に対して復讐を新たに決意する。 さらに【ルート1】と同様にクロエのイトカ殺害、ミキのアスナ射殺が行われる。 こうして残ったのはミキとクロエだけとなった。 二人は彷徨ううちにファウンデーションの古い区画に辿り着き、 「地上への鍵となる者 イコン 」と記されたコールドスリープ装置を発見する。 だが装置はもう動作しておらず、開けても中身は既に塵と化していた。 クロエは落胆したものの、羽根と数字が描かれた行き先を指示するメモを発見。 インクが乾ききっていないことからすぐ先にオレンジがいるのだと判断する。 この一連の出来事の間にクロエの呟きを聞いていたミキは、 クロエと自分が知る過去のクロエ(オレンジ)が同じ組織に属する者であること、 そしてクロエが向かう先にオレンジがいることを知る。 メモで指示された行き先は地上へと続く長い梯子の先だった。 ミキが先行し長時間上り続けると、老朽化により梯子が徐々に崩壊を始める。 「あの女に会うまで死ぬわけにはいかない」「1人なら保つかも入れない」 とっさにそう判断したミキはすぐ下を上ってくるクロエの額に銃を向け発砲。 その瞬間、クロエはミキの背に黒い翼を見て 「間違いなかった、ミキが地上への鍵だ」とと喚起し、そのまま即死して落下していく。 それを見届け、崩壊が治まった梯子をミキは一人上っていった。 ミキEND【羽】 406 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 01 00 29.76 ID IHAR9MLs0 [9/11] 【ルート4】 個室に閉じ込められている間、アスナは考えていた。 アスナは、5年前に発生した高エネルギー炉放射能漏れ事故で父を亡くして以来、 母の再婚相手からは性的虐待を受け、母からは嫉妬される日々が続いていた。 一方で、かつてアスナはホノカが教師に脅迫されていたのを救ったことがあり、 ホノカはアスナに過度に依存するようになったのはそれがきっかけであった。 「大人に傷つけられ他に頼れる者がいない」という共通点を持ちながら、 自殺したホノカと自殺せず今も生きている自分、という差異が生まれたのは何故か。 きっとそれは、私には亡き父が心の支えになっていたからだ、と結論する。 その後【ルート2】と同様にフリオウィルスの一件は全員生存で解決するが、 【ルート3】と同様に地上を目指した先でオルガがマグマの犠牲となってしまう。 その後、アスナとクロエのコンビでの探索中、システムの制御室に到達した。 ネットで機密情報を探ろうとするクロエに 父の死の状況を知りたいアスナが同行を希望し、2人は仮想空間へと入った。 オレンジの痕跡を見つけてクロエが先走ったためにアスナがセキュリティに 引っかかってしまい、クロエはアスナだけを安全な領域に避難させる。 アスナは避難先の書庫で高エネルギー炉事故の機密情報を読むが、 「事故により放射能漏れが発生し、2時間後には現場が全面封鎖された」 「原因に医局の極秘プロジェクト イコン が関わっているようだが詳細不明」 「事故直前に長髪の10代女性の目撃情報があったが、該当者は未発見で真偽不明」 「死者5名、重症者3名、遺体は回収を断念」とという情報のみで、 具体的な父の仕事や死の状況は知ることができず落胆。そのままログアウトする。 その時、クロエはセキュリティによる脳へのダメージで既に死亡していた。 残り3人での探索中、古い通路で崩落が起きてアスナとミキが閉じ込められた。 扉はあるが外からしか開かない。アスナは「イトカが開けてくれる」と楽観的になり、 それなのに「自分なりに頑張った」と主張したため、ミキは激怒する。 「最初に会ったとき血塗れだったけど、誰か殺してきたの?」というミキの当て付けに、 その時の記憶が無く、またホノカの自殺を連想したアスナは反論できない。 407 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 01 01 38.44 ID IHAR9MLs0 [10/11] ここで火災が発生して状況は一変し、すぐにでも脱出しなくてはならなくなった。 ミキは床に空いた穴から出口の塞がった部屋に落下してしまい、 構わず先に進むようアスナに忠告。 だが、アスナは穴へと飛び込んでミキへと語る。 自分はかつて縋ってきた人を見捨てて死なせてしまった。だから自分は人殺しだ。 ミキと会う前に誰かを殺してきたという推測も、正しいのかもしれない。 でも、だからこそこれ以上目の前で人を死なせたくはない。 その話を聞いてミキは、かつて自分を捨てたクロエ(オレンジ)をアスナに重ね、 彼女も私を捨てる選択に悩み後悔したのかもしれない、との考えに至る。 オレンジへの執着の消えたミキは壁を爆破するために危険な手段を採り、 爆破自体は成功してアスナは脱出できたものの、ミキは巻き込まれて死亡してしまう。 こうして残ったのはアスナとイトカだけとなった。 イトカはまた悪夢を見ていた。警報が鳴り響く工場のような場所の夢。 この夢自体は初めてではないが、今回はなぜか夢の中にアスナも入り込んでいた。 困惑するアスナにイトカが事情を説明し、アスナも半信半疑ながらも納得したところで ここが5年前事故が起きた時点での高エネルギー炉だと気が付く。 夢での改変が現実に影響するならば父を救うことができるかもしれない、と気付いて 中心部へと向かうが、途中でイトカが不安定な足場を踏み外し落下寸前となる。 イトカと父、一方を救っていたらもう一方を救う時間は無い。 イトカを見捨てることができず、父は本来既に亡くなった人なのだと 自分を納得させてイトカを救おうとするものの、 一瞬間に合わずイトカは落下して下の地面に叩きつけられてしまう。 アスナは血塗れになったイトカを抱き起すが、もう手遅れであった。 イトカは「私が死ぬことで現実が改変される」 「アスナは私のことを忘れて私と会う前に戻る」と告げたところで力尽き、 その言葉通り夢の世界は終了してアスナは現実へと戻っていった。 高エネルギー炉の事故現場で放射能被曝し、イトカの血に塗れたアスナ。 朦朧とする中で思い返してみると、具体的なことは何も思い出せないのに 「 あの子 も他の皆も父も、誰も救えなかった」という後悔が胸を満たしている。 そしてその直後、アスナは同じ年代の黒髪の少女に発見されたのだった。 アスナEND【ループ】 31 :ゲーム好き名無しさん:2012/07/16(月) 19 39 32.90 ID fwC892h40 遅くなりましたが「密室のサクリファイス」を続きから最後まで投下します。 32 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 40 12.10 ID fwC892h40 各ルートの話の流れから外れてしまった場合、 もしくは他4ルートクリア前に最終ルートの流れで進めてしまうと、以下のバッドエンド。 【バッドエンド】 話は一旦過去、 異変 発生の少し前の時点に戻る。 オレンジは組織を離れたあと、独自に政府関係機関の機密情報を集めていた。、 そして、地上は人が住める環境ではないこと、その環境の再生のために必要なのが 医局の極秘プロジェクトの被検体「イコン」であることを突き止めた。 イコンが持つ能力は、特殊な脳波により「夢という形で平行世界へと移動できる」 「その世界で干渉を行うことにより、元の世界をその世界で置き換える」というもの。 旧政府は地上を再生させるためにイコンを作ったが、最終的に失敗。 現政府がその資料を見つけ、ファウンデーション内の統治に利用するために 資料を基にして新たなイコンを作り出した。それがイトカである。 だがイトカの能力の制御に失敗し、5年前の実験中に発生させた空間の歪みが 偶然高エネルギー炉を突き破ってしまい大惨事となってプロジェクトは凍結。 イトカも無期限でコールドスリープにて眠らされることになった。 オレンジはイトカを見つけ出してコールドスリープを解除し、 地上再生に必要な「再生された地上のイメージ」をイトカに与えようとする。 だが、イメージを直接脳に送るための医療スキャナを見たイトカは、 辛い実験の日々を連想して恐慌状態に陥り、「みんな消えちゃえ」と願ってしまう。 イトカの能力にその思いが作用して現実が書き換えられ、 ファウンデーションから一瞬にして人が消えたうえに、 ファウンデーション自体も崩壊を始める。 これが 異変 の始まりである。 オレンジはネットに繋いで事態を悟ったのち、プリーストがまだ健在であると知る。 地上への導き手、真のクロエとなれるのは自分なのかプリーストなのか。 オレンジは一抹の期待から、自分の足跡を伝えるメモを残しつつ地上を目指した。 そして話は現在に戻る。 数字が残り1となったイトカの前にオレンジが現れ、再度地上のイメージを語った。 だがイトカが夢で見たのは再生された地上の世界などではなく、 平穏な公園でくつろいで穏やかな幸せを感じている情景であった。 それと共に数字が0になり、イトカは幸せな表情で永遠の眠りについた。 一方、イトカの表情から成功を確信したオレンジは、地上への扉を開放。 その先に見たのは再生された地上ではなく、荒廃した灼熱の世界であった。 「一体なぜ?」「何を間違えた?」 それ以上考える暇もなく、オレンジは灼熱の風で焼き尽くされたのだった。 バッドエンド【ZERO】 33 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 40 51.83 ID fwC892h40 【最終ルート】 まず【ルート2】と同様に死亡者なしでフリオウィルスの件が決着したのち、 【ルート4】と同様にクロエがセキュリティにやられて死亡。 次に【ルート2】と同様にオルガの要望で研究ブロックへ行く。 しかしそこで火災が発生し、イトカだけが逃げ遅れてしまう。 4人の安全を確保するにはイトカを見捨てて防火シャッターを閉めなくてはならない。 オルガが悩んでいる間にアスナが飛び出してイトカを救出するが、 代わりに崩れた天井で負傷したアスナは戻ることができず死亡してしまう。 イトカを見捨てようとした自分の判断と、その結果アスナが死亡したことに対し、 オルガは後悔し迷いを深めていくことになる。 その後、【ルート2】と同様にオルガが皆を守って溶岩に焼かれ死亡。 ここで残りはイトカとミキだけになる。 イトカはよく見ている夢の一つ、走行中の列車の中にいる夢を見ていた。 しかしこれまで見た同様の夢はいつも 「列車が事故で大破し、イトカが足に大怪我する」という終わり方だったのに、 今回は隣の車両にミキが乗っており、事故後も誰も怪我しない状態で終わっていた。 この出来事とこれまで起きてきた現象を考え合わせることで、 初めて「私は夢で現実を変えているのかもしれない」と気が付くイトカ。 再度度同じ夢を見ることができた際に、この夢(ミキの過去)を改変しようとする。 だが、緊急停止装置を作動させるのが一歩間に合わず、直後に事故発生。 タイミングが変わったことによりミキは致命傷を負ってしまう。 結果、現実にミキはこの時死亡したことになり、現在までの存在自体が抹消されてしまう。 34 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 41 33.97 ID fwC892h40 ついに独りになってしまったイトカは何をするでもなく夢と現実を往復していた。 だが、ついに数字が1となったとき、寂しさから「また皆に会いたい」と強く願う。 そして始まった最後の夢。それは他の4人が登場して再会を喜ぶ夢であった。 ここでイトカは初めて「見る夢の内容はイトカ自身が選べる」ということを知る。 イトカが皆に自分の知る事情を説明すると、 予備知識を持っていたクロエがイトカの話に信憑性を認めた。 さらなる情報を求めてクロエが前人未到の管理局サーバー最深部へハックをかけ、 セキュリティを突破して管理コンピュータ「ディープ・ソート」への接触に成功する。 ディープ・ソートは5人の求めに応じて今回の 異変 に関する情報を語った。 約300年前、太陽が膨張を始めたことで地上は灼熱の世界になっていき、 人々は地下にファウンデーションを作り移住していった。 だが太陽の膨張による破滅は地下に居るからといって免れうるものではないので、 研究の末にファウンデーション全体を量子的なものに変換することで、 それらを物質に縛られない単なる 状態 へと変化させた。 例えるなら、強固な 箱 の中に平行世界全部をデータ化して詰め込んだ状態である。 こうして閉じこもりつつも、科学者たちは物質的存在に戻れる希望も残していた。 箱 が開かれると量子化(データ化)された世界は物質世界に散逸する。 このときこの量子化世界の 観測者 に理想の世界を強くイメージさせておくことで、 そのイメージで物質世界が上書きされる機構にしておいたのだ。 そしてこの役を担う 観測者 は「イコン」と名付けられた。 副次的な作用として、イコンは量子状態となった世界を外から観測できるが故に、 重なり合った無数の平行世界を時間も空間もランダムに繋がった状態で認識する。 さらに、それらを観測し干渉することで、世界の状態を書き換えることができる。 約250年前、この事実を知る者達によりイコンとなる者の作成が行われた。 だが、地上の再生には「再生された地上」のみを強くイメージせねばならないのに、 どうしても他のイメージが混じって精確にイメージすることができないことが判明。 こうして旧政府でのイコン・プロジェクトは断念することとなった。 一方、現在のイコンであるイトカは、物心つく前に素質が見出されて隔離され 余計なイメージを持つことなく育てられていたが、現政府の目的は地上の再生ではなく 世界の管理であるため、地上のイメージも持つことなく現在に至っていた。 異変 により崩壊の始まった今の世界で助かる方法はただ一つ。 イトカが初代イコンの持つ「再生された地上のイメージ」を獲得したうえで 量子化世界を開放し、物質世界(地上)をそのイメージで書き換えることである。 35 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 42 17.49 ID fwC892h40 ディープ・ソートの情報によりやるべきことは明確となった。 初代イコンからイメージを受け取る必要があるが、初代イコンの所在は不明なので、 イトカの能力で「初代イコンと会える世界」へと移動することになる。 眠りに落ちたイトカの夢に、ディープ・ソートの協力で4人が侵入すると、 4人はそれぞれ自分の過去に関わる夢へと落ちていった。 それらの夢の中で クロエは地上への鍵を見つけ出したことでオレンジに「真のクロエだ」と認められ、 オルガは父に美味しい紅茶を入れたことでその成長を認められ、 ミキは怪我を克服してまた飛ぶことへの意思と決意をオレンジに認められ、 アスナはホノカに「私はあなたの分まで生きる」と伝えて感謝の言葉を貰い、 それぞれ過去を乗り越えてイトカの夢へと合流する。 4人の声援で自信を付けたイトカは無事に初代イコンと会う夢に辿り着き、 理想の地上のイメージを受け取ることに成功。地上を再構築させる。 代わりに数字が0となってしまったイトカが消滅してしまうが、 初代イコンが自身の能力でイトカを「普通の女の子」として地上へ再構築した。 エピローグ。 再構成され再生した地上。そのうち人々もここへと上がってくるだろう。 そんな地上で一人の少女が仲間の到着を待ちわびている。 その少女、イトカが到着した4人を出迎えて終劇。 イトカEND【地上】 36 :ゲーム好き名無しさん:2012/07/16(月) 19 43 15.46 ID fwC892h40 以上です。遅くなって済みませんでした。
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1673.html
密室のサクリファイス part60-398~408 part62-31~36 398 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 51 47.03 ID IHAR9MLs0 [1/11] 予約から1ヶ月が過ぎてしまっているので書き上がっている部分を投下します。 【主要人物】 ミキ … 日系15歳。生きることへの執着が強い。 アスナ … ロシア系16歳。プライドが高く自己中心的。 クロエ … ドイツ系16歳。天才的な頭脳と尊大さを併せ持つ。 オルガ … ロシア系17歳。医局長である父から英才教育受けた優等生。 イトカ … スラヴ系17歳。気弱で見た目より精神的に幼い。 オレンジ … 成年の女性。特にミキとクロエに関係が深い。 【共通】 人類が地下に作られた巨大生活施設「ファウンデーション」に住んでいる世界。 既に長い年月が経ち、 地上 がお伽噺の中にしか語られないようになっている。 ナノマシンが実用化されているなど文化・文明は近未来的。 ある時、ファウンデーション内で突然 異変 が発生した。 ミキは金属パイプに足を挟まれて逃げ遅れてしまうが、抜け出すことに成功。 部屋を出ると全身血塗れで呆然と立ち尽くす少女、アスナを発見する。 気絶したアスナの介抱をしようとして、外傷が見当たらないため病気を疑い、 医療キットを探しているうちに新たな人物オルガと遭遇する。 オルガが持つ医療用スキャナ(携帯型の医療診断機)でアスナを調べると 「致死レベルの放射線被曝」という結果が表示された。 ここは居住区。近くに放射線を出すものなどあるはず無いのだが……。 その後、オルガが医局で薬品を入手して投与したことでアスナは回復する。 さらに医局で出会った胡散臭い少女、クロエも加えて4人が集まった。 その頃、イトカは一人眠って幾つもの悪夢を見続けていた。 夢から目覚めた時、ちょうどミキたち4人がイトカを発見し、 イトカは5人目のメンバーとしてついていくことになる。 こうして5人で探索していくが、何故か他の人と出会わない。 ネットワークに繋いでみても他の人が活動している痕跡が全くない。 皆はどこへ行ってしまったのか。安全な場所はあるのか。 当てのない探索は続いていく。 399 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 52 43.60 ID IHAR9MLs0 [2/11] 平行して5人の過去や思惑が徐々に語られる。 ミキは元は高跳びの選手。大会の一週間前に足を大怪我してしまったが、 見知らぬ女性の挑発じみた励ましで精神的に持ち直した。 だが続いて両親と共に列車でテロに遭い、両親は死亡、ミキは下半身不随に。 ミキはテロの実行犯に憎悪を抱き、その復讐心は生に対する執着にもなっている。 なお、今回の 異変 の際にそれまで乗っていた車椅子が壊れたが、 奇跡的に足が動くようになって歩行程度ならできるようになっている。 アスナは、気弱で自主性が乏しい同級生のホノカが自分に依存してくるため、 「助けてくれることを当然だと思っている」として嫌悪していた。 だが、どんなに邪険にしても自分への依存を止めないホノカへの苛立ちが募り、 「私の前から消えて」と言い放つと、数日後ホノカは投身自殺をしてしまう。 アスナはホノカを助けることができなかったことを後悔しており、 ホノカに似て気弱なイトカに対して苛立ちつつも気にしている。 クロエと名乗る少女は「プリースト」というIDで活動している天才ハッカー。 ヘッドセットで脳を直接ネットに繋ぐという危険な手法を好んで用いている。 10歳の時に自身を超える腕前の「オレンジ」に出会い、自分より優秀な者の 存在を認めたくないため、彼女を追って自分の優秀さを見せつけようとした。 その縁でオレンジから 地上 を目指す半宗教組織へと勧誘され、テロ活動を行う。 そして今回の 異変 発生時、自室に突然黒い羽根と数字が記された本が出現した。 これが教義にある地上への鍵を開く「黒き翼の者」への手がかりだと考え、 それを与えられた自分が地上へと皆を導く神官「クロエ」に選ばれたと判断。 当代のクロエであるオレンジに代わって(勝手に)自らクロエと名乗り、 手がかりを元にファウンデーション内を探索している。 オルガは医局長を父に持つが、無用な反発を恐れて他の4人には隠している。 厳格な父に息が詰まりそうになることもあったが、基本的には父を尊敬している。 真面目な性格と「父の期待に応えなくては見限られてしまう」という脅迫概念から 5人の中でリーダー役を務めようとするが、それが空回りになることも少なくない。 特に上から目線を嫌うクロエはオルガを露骨に嫌っている。 イトカは元々、医局に与えられた個室で生活していた。 あるとき意図せず何重にもロックのかかった個室の外に出てしまい、 そのきっかけが「個室から出る夢を見たこと」であったため、 スタッフから本格的な実験の対象にされて苦しい日々を送ってきていた。 ミキたちと同行している今も、イトカは頻繁に現実感のある悪夢を見ており、 その度に体にプリントされた謎の数字が1ずつ減っていくことに戦々恐々としてる。 400 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 53 51.57 ID IHAR9MLs0 [3/11] 探索中、燃料の残ったボイラーを発見して交代でシャワーを浴びることになる。 イトカがシャワーを浴びている最中、彼女は意識を失い 「水道と間違えてボイラーの燃料パイプの流量を最大にする」という夢を見た。 目覚めたイトカはまた体の数字が減っていることを確認し、ため息をつく。 このときクロエはイトカ自身も気づいていない異常を目の当たりにしていた。 イトカが意識を失った直後に一瞬空間が歪み、シャワーが湯から水となった。 ボイラーは燃料が空になり、何時間も前に火が消えたかのように冷え切っている。 減った数字を見てため息をつく様子も合わせ、「イトカは何者だ?」と疑問を持つ。 別の日の探索中、オルガはクロエに対して殺意を覚える自分に戸惑っていた。 医療用スキャナでスキャンしてみると「フリオウイルスに感染」との結果が出る。 他の4人もスキャンしてみるとミキとアスナにも同じ結果が出た。 クロエが「脳に感染して怒りの感情を増幅し、1日で廃人にするウィルスだ」 と説明し、3人をそれぞれ個室に閉じ込めて1日様子を見ることを提案。 オルガはその説明を疑ったが、スキャナの反応は本物であるため隔離に賛成し、 3人は外から施錠された個室へと1日閉じこもることになる。 オルガは個室のパソコンと父のIDカードを使って 医局の機密情報からフリオウィルスに関するデータを参照し、その正体を知る。 フリオウィルスとは人体の免疫系ナノマシンに感染するウィルスプログラムだった。 外部感染時の挙動は「移動」であり、感染元にコピーを残さないのだが、 医療用スキャナを介しても移動するため複数人に反応が出ていたのだった。 治療法はナノマシンが-20℃で初期化されることを利用したコールドスリープ療法。 スキャンのタイミングと回数を考えると、現在ウィルスは医療用スキャナの中だ。 クロエが使用したら危険だと考え、部屋の鍵をなんとか解錠して外に出る。 (※この辺りからルートが分かれる) 401 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 55 01.08 ID IHAR9MLs0 [4/11] 【ルート1】 クロエは3人を個室に閉じ込めた時点でフリオウイルスの特性に察しがついていた。 1日待てばウイルスの所在が分かるので、それを医療用スキャナに移せば問題解決。 ……と思っていたところに、突然イトカが錯乱状態になって角材で殴りかかってきた。 とっさに医療用スキャナを使用すると、イトカは悲鳴を上げ、同時にクロエは意識を失う。 そして「コールドスリープ装置で眠っているミキ、アスナ、オルガ、そして自分」 「自分の入っている装置がエラーを起こし、出られなくなっている」という夢を見た。 その後、クロエは部屋を出たオルガに助け起こされて意識を取り戻した。 2人で相談した結果、5人全員でコールドスリープ療法を受けることになる。 クロエは、コールドスリープ装置のある部屋が夢と同じ情景だったため、 嫌な予感を覚えて夢とは違う装置に入り、 夢でクロエが入っていた装置はオルガが使うことになった。 そして数時間後、コールドスリープ療法が終わったとき、 オルガの装置はエラー状態で目覚めることが不可能な状況となっていた。 期せずして最大の邪魔者が消えたことを密かに喜ぶクロエ。 他の3人はそれに気付くはずもなく、一行はオルガを諦めて先に進むことを決める。 移動中、墓地に寄ることになり、クロエはそこでオレンジの墓を見に行った。 オレンジはある日、クロエにだけ「次の作戦は管理局に漏れている」と伝え、 それを組織に報告することなく自分は指揮官として作戦に参加し、死亡した。 その死に疑問を持っていたクロエが医療用スキャナでオレンジの遺体を調べると、 それはナノマシンを利用して偽装されたものだと判明する。 もしや自分はオレンジの掌で踊っていただけなのか、と無力感に脱力するクロエ。 だがその時、一瞬の幻覚なのか、ミキの背に黒い翼があるのを見た。 ミキが「黒き翼の者」と確信したクロエは、そのことに気付いた自分は オレンジよりも先行しているとの確信を持ち、先へと進む。 ある場所で、考えが浅いわりに主導権を握りたがるアスナのミスで 全員がが部屋に閉じ込められ、酸素の残量が危うくなってしまう。 脱出まで数時間かかるのに、アスナはヒステリーで騒いで酸素を浪費し、 それを咎めるミキに「諦めるのか、この負け犬!」と叫んでしまう。 怒りでミキは錯乱し、クロエの教唆も引き金となって銃でアスナを射殺。 ミキは我に返って自分の行為に恐怖を覚え、クロエは邪魔者が消えてほくそ笑む。 402 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 56 05.53 ID IHAR9MLs0 [5/11] 次にクロエは、これまでのイトカの様子から、その正体が医局のサーバーで 断片的に見た機密情報にあった「歪曲時空を発生させる脳波を持つ者」と推測。 管理局のサーバーの深部へと侵入して、これが事実であるとの確信を得る。 これはイトカが 現実を書き換えることができる者 ということを意味する。 自分が得た啓示(自室に出現した本)がイトカによるものとの疑念が生まれ、 それを否定するため、また地上を目指す障害となりうる者ものを排除するため、 イトカをネットに誘ってセキュリティに引っかけ、変死を装い殺害した。 こうして残ったのはクロエとミキだけとなった。 そろそろオレンジに追いつくと判断したクロエはミキが寝ている隙に次の場所に向かい、 案の定オレンジと対峙する。クロエの問いに対してオレンジは答えていく。 かつて作戦の漏洩を組織に伝えなかったのは、漏洩の主犯が組織上層部にいたため。 そのため作戦自体の中止もできず、自身の死を偽装して逃げるのが精一杯だった。 オレンジは、「人々を解放し地上に導く」という理念を忘れて 政府施設の破壊と内部抗争に明け暮れる組織に見切りをつけ、独自に動いていた。 そこまで語り、オレンジは同志としてクロエに手を貸すよう頼む。 その直後、追いついたミキがオレンジに向かって発砲し、オレンジはとっさに反撃。 ミキとオレンジは二人とも致命傷を負ってしまう。 死を前にしてオレンジはクロエに地上へ出るための手段について語る。 「黒き翼の者」は 鍵を開く者 であって鍵そのものではない。 地上への扉を開く鍵は、医局が極秘に進めていたイコンプロジェクトの実験体、 「イコン」と呼ばれていた少女、つまりイトカだっのだ。 クロエは、ライバルであり目標でもあったオレンジ、仲間であったミキ、 そして地上に出る手段すらも失った。 喪失感に占められたクロエはオルガの眠るコールドスリープ室に向かい、 ミキの遺体を装置に入れたのち、自分も長い時間をタイマー設定して冷たい眠りについた。 クロエEND【永遠】 403 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 57 09.91 ID IHAR9MLs0 [6/11] 【ルート2】 イトカは気が付いていた。 自分が見ている夢の内容は他の4人が過去に体験した情景だ。 他人の夢を見ると数字が減る、ならばみんなを殺せば夢は見ないし数字も減らない、 いやこんなこと考えては駄目、こんなこと考えるのはきっとウイルスのせい、 私は感染している、感染してるなら仕方がない……と錯乱したイトカはクロエを攻撃。 反撃で医療用スキャナを使用され、本当にウイルスに感染してしまい気を失う。 イトカはそこで過去の自分の夢を見る。医局スタッフにより眠らされ、 眠っていれば悪夢を見、起こされたら痛くて不快な投薬や実験が行われる日々。 イトカは怒りを感じ、目覚めると目前のコールドスリープ装置を激情のまま破壊する。 一方、クロエ視点ので事態の推移は【ルート1】の同シーンとほぼ同じ。 ただしエラーを起こす装置はイトカが破壊したため、5人とも無事に目覚める。 先にイトカが目覚めており、夢で装置の中にイトカがいなかったことも合わせ、 クロエは「イトカはコールドスリープしなかったのでは?」と疑惑を深めていく。 一行は次に、医薬品を補充したいというオルガの要望で研究ブロックへと向かう。 だがその目的は建前で、オルガには別の目的があった。 かつて父が一時期非常に荒れていた頃があり、その原因が ここで行われていたプロジェクトが頓挫したせいだったことを思い出したのだ。 探索の結果、研究ブロックの内にかつてイトカが暮らしていた部屋を発見し、 オルガはそのプロジェクトにイトカが関係していたことを知る。 その後【ルート1】と同様に、クロエはイトカを殺害。 さらに錯乱したミキはクロエの教唆も加わってアスナを撃ってしまう。 404 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 58 13.88 ID IHAR9MLs0 [7/11] アスナはオルガの応急処置で延命が成されたが、状態は予断を許さない。 オルガは「医者は人の命を救う者」という使命感から手術を決めるが、直後停電となる。 復旧のためには耐火服でも10分しか保たない高熱の発電炉の中で操作するしかない。 アスナに対する罪の意識のためか、ミキは率先して耐火服を着て炉内に入り、 クロエの警告も無視して限界時間を超えながらもバルブを操作。 電源は復旧できたものの、ミキは外に出ることもできず力尽きる。 一方、オルガは電源が戻って即座にアスナへの手術を開始したが、 所詮は本格的な教育を受けていない医者の卵、アスナは間に合わず死亡する。 こうして残ったのはオルガとクロエだけとなった。 クロエはふとした拍子にオルガが持つIDカードが医局長のものと気付き、 オルガに「そのカードで機密情報を探り 異変 の情報を掴もう」と持ちかけ、 医局のサーバーでイコンプロジェクトについての調査を開始した。 「イコンとは、10年前に発見された旧政府の資料に記載された 現実を改変する者 」 「9年前にイコンのレプリカ作成プロジェクトを開始するが、危機に陥り凍結される」 との情報を得て、クロエはイコン(=地上への鍵となる者)がイトカであったと気付く。 その時クロエが思わず口走った後悔の台詞を聞き、オルガはクロエに疑念を抱く。 「イコンを探しに行く」との名目で二人は旧政府の生物化学実験棟へと向かった。 何故か生きていた巨大トカゲのような生物の攻撃を振り切り、奥の方へ到達する。 だがオルガはクロエが語った「イコン探し」が嘘であると見抜いていた。 オルガはクロエの真の目的である数字が記された本を先に押さえ、 ミキから取り上げていた銃をクロエへと向ける。 以前のミキと同じく極限状態で錯乱状態に陥っていたオルガは イトカやアスナだけでなくミキもクロエが殺したと言い出し、 さらに今回の 異変 も含めすべてをクロエが仕組んだと断定、クロエを射殺した。 医者は人の命を救う者。だが自分はこれで殺人者となってしまった。 もう気にする必要もないのだろうけど。 ――オルガの前には硝煙を嗅ぎつけた数十体の巨大トカゲが集っていたのだった。 オルガEND【封印】 405 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 00 59 20.86 ID IHAR9MLs0 [8/11] 【ルート3】 個室に閉じ込められている間、ミキは過去を回想していた。 ミキが足を怪我したときに励まされた女性は「クロエ」と名乗っていた。 ミキは彼女を慕い、仕事を手伝いたいと申し出ていたが、断られ続けていた。 そしてミキが巻き込まれたあのテロのあと、彼女はミキを訪ねてきた。 ミキにある素質を見いだしていたこと、それを開花させるために 意図的にテロに巻き込んだこと、結局それは失敗に終わってしまったこと。 それらを謝ったのち、彼女は二度とミキの前には姿を見せなくなってしまった。 (※この女性は先代クロエ、つまりオレンジのこと) フリオウィルスの一件は【ルート2】と同じ展開により全員生存で解決する。 次の目的地も無く彷徨っている状況下、クロエが「地上を目指す」と言い出した。 お伽噺の中にしかない場所を持ち出されて困惑する他の4人だったが、 長い昇りエレベーターの起動に成功し、実際に植物の生い茂る場所へと辿り着く。 だがその場所は地上ではなかった。空はドームになっており、明らかにここは室内だ。 しかもその直後に発生した地震で施設外壁が損傷し、マグマが入り込んでしまう。 皆で逃げる途中、オルガは足をくじいて走れなくなってしまい、 「マグマを遮らないと誰も助からない」「医者は人の命を救う者」との判断から 隔壁を下ろす装置を作動させて、皆を救う代わりに自身はマグマに飲み込まれた。 その後、残った4人は墓地に向かい、ミキは両親の墓前で テロの実行犯であるクロエ(オレンジ)に対して復讐を新たに決意する。 さらに【ルート1】と同様にクロエのイトカ殺害、ミキのアスナ射殺が行われる。 こうして残ったのはミキとクロエだけとなった。 二人は彷徨ううちにファウンデーションの古い区画に辿り着き、 「地上への鍵となる者 イコン 」と記されたコールドスリープ装置を発見する。 だが装置はもう動作しておらず、開けても中身は既に塵と化していた。 クロエは落胆したものの、羽根と数字が描かれた行き先を指示するメモを発見。 インクが乾ききっていないことからすぐ先にオレンジがいるのだと判断する。 この一連の出来事の間にクロエの呟きを聞いていたミキは、 クロエと自分が知る過去のクロエ(オレンジ)が同じ組織に属する者であること、 そしてクロエが向かう先にオレンジがいることを知る。 メモで指示された行き先は地上へと続く長い梯子の先だった。 ミキが先行し長時間上り続けると、老朽化により梯子が徐々に崩壊を始める。 「あの女に会うまで死ぬわけにはいかない」「1人なら保つかも入れない」 とっさにそう判断したミキはすぐ下を上ってくるクロエの額に銃を向け発砲。 その瞬間、クロエはミキの背に黒い翼を見て 「間違いなかった、ミキが地上への鍵だ」とと喚起し、そのまま即死して落下していく。 それを見届け、崩壊が治まった梯子をミキは一人上っていった。 ミキEND【羽】 406 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 01 00 29.76 ID IHAR9MLs0 [9/11] 【ルート4】 個室に閉じ込められている間、アスナは考えていた。 アスナは、5年前に発生した高エネルギー炉放射能漏れ事故で父を亡くして以来、 母の再婚相手からは性的虐待を受け、母からは嫉妬される日々が続いていた。 一方で、かつてアスナはホノカが教師に脅迫されていたのを救ったことがあり、 ホノカはアスナに過度に依存するようになったのはそれがきっかけであった。 「大人に傷つけられ他に頼れる者がいない」という共通点を持ちながら、 自殺したホノカと自殺せず今も生きている自分、という差異が生まれたのは何故か。 きっとそれは、私には亡き父が心の支えになっていたからだ、と結論する。 その後【ルート2】と同様にフリオウィルスの一件は全員生存で解決するが、 【ルート3】と同様に地上を目指した先でオルガがマグマの犠牲となってしまう。 その後、アスナとクロエのコンビでの探索中、システムの制御室に到達した。 ネットで機密情報を探ろうとするクロエに 父の死の状況を知りたいアスナが同行を希望し、2人は仮想空間へと入った。 オレンジの痕跡を見つけてクロエが先走ったためにアスナがセキュリティに 引っかかってしまい、クロエはアスナだけを安全な領域に避難させる。 アスナは避難先の書庫で高エネルギー炉事故の機密情報を読むが、 「事故により放射能漏れが発生し、2時間後には現場が全面封鎖された」 「原因に医局の極秘プロジェクト イコン が関わっているようだが詳細不明」 「事故直前に長髪の10代女性の目撃情報があったが、該当者は未発見で真偽不明」 「死者5名、重症者3名、遺体は回収を断念」とという情報のみで、 具体的な父の仕事や死の状況は知ることができず落胆。そのままログアウトする。 その時、クロエはセキュリティによる脳へのダメージで既に死亡していた。 残り3人での探索中、古い通路で崩落が起きてアスナとミキが閉じ込められた。 扉はあるが外からしか開かない。アスナは「イトカが開けてくれる」と楽観的になり、 それなのに「自分なりに頑張った」と主張したため、ミキは激怒する。 「最初に会ったとき血塗れだったけど、誰か殺してきたの?」というミキの当て付けに、 その時の記憶が無く、またホノカの自殺を連想したアスナは反論できない。 407 名前:密室のサクリファイス[sage] 投稿日:2012/04/13(金) 01 01 38.44 ID IHAR9MLs0 [10/11] ここで火災が発生して状況は一変し、すぐにでも脱出しなくてはならなくなった。 ミキは床に空いた穴から出口の塞がった部屋に落下してしまい、 構わず先に進むようアスナに忠告。 だが、アスナは穴へと飛び込んでミキへと語る。 自分はかつて縋ってきた人を見捨てて死なせてしまった。だから自分は人殺しだ。 ミキと会う前に誰かを殺してきたという推測も、正しいのかもしれない。 でも、だからこそこれ以上目の前で人を死なせたくはない。 その話を聞いてミキは、かつて自分を捨てたクロエ(オレンジ)をアスナに重ね、 彼女も私を捨てる選択に悩み後悔したのかもしれない、との考えに至る。 オレンジへの執着の消えたミキは壁を爆破するために危険な手段を採り、 爆破自体は成功してアスナは脱出できたものの、ミキは巻き込まれて死亡してしまう。 こうして残ったのはアスナとイトカだけとなった。 イトカはまた悪夢を見ていた。警報が鳴り響く工場のような場所の夢。 この夢自体は初めてではないが、今回はなぜか夢の中にアスナも入り込んでいた。 困惑するアスナにイトカが事情を説明し、アスナも半信半疑ながらも納得したところで ここが5年前事故が起きた時点での高エネルギー炉だと気が付く。 夢での改変が現実に影響するならば父を救うことができるかもしれない、と気付いて 中心部へと向かうが、途中でイトカが不安定な足場を踏み外し落下寸前となる。 イトカと父、一方を救っていたらもう一方を救う時間は無い。 イトカを見捨てることができず、父は本来既に亡くなった人なのだと 自分を納得させてイトカを救おうとするものの、 一瞬間に合わずイトカは落下して下の地面に叩きつけられてしまう。 アスナは血塗れになったイトカを抱き起すが、もう手遅れであった。 イトカは「私が死ぬことで現実が改変される」 「アスナは私のことを忘れて私と会う前に戻る」と告げたところで力尽き、 その言葉通り夢の世界は終了してアスナは現実へと戻っていった。 高エネルギー炉の事故現場で放射能被曝し、イトカの血に塗れたアスナ。 朦朧とする中で思い返してみると、具体的なことは何も思い出せないのに 「 あの子 も他の皆も父も、誰も救えなかった」という後悔が胸を満たしている。 そしてその直後、アスナは同じ年代の黒髪の少女に発見されたのだった。 アスナEND【ループ】 31 :ゲーム好き名無しさん:2012/07/16(月) 19 39 32.90 ID fwC892h40 遅くなりましたが「密室のサクリファイス」を続きから最後まで投下します。 32 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 40 12.10 ID fwC892h40 各ルートの話の流れから外れてしまった場合、 もしくは他4ルートクリア前に最終ルートの流れで進めてしまうと、以下のバッドエンド。 【バッドエンド】 話は一旦過去、 異変 発生の少し前の時点に戻る。 オレンジは組織を離れたあと、独自に政府関係機関の機密情報を集めていた。、 そして、地上は人が住める環境ではないこと、その環境の再生のために必要なのが 医局の極秘プロジェクトの被検体「イコン」であることを突き止めた。 イコンが持つ能力は、特殊な脳波により「夢という形で平行世界へと移動できる」 「その世界で干渉を行うことにより、元の世界をその世界で置き換える」というもの。 旧政府は地上を再生させるためにイコンを作ったが、最終的に失敗。 現政府がその資料を見つけ、ファウンデーション内の統治に利用するために 資料を基にして新たなイコンを作り出した。それがイトカである。 だがイトカの能力の制御に失敗し、5年前の実験中に発生させた空間の歪みが 偶然高エネルギー炉を突き破ってしまい大惨事となってプロジェクトは凍結。 イトカも無期限でコールドスリープにて眠らされることになった。 オレンジはイトカを見つけ出してコールドスリープを解除し、 地上再生に必要な「再生された地上のイメージ」をイトカに与えようとする。 だが、イメージを直接脳に送るための医療スキャナを見たイトカは、 辛い実験の日々を連想して恐慌状態に陥り、「みんな消えちゃえ」と願ってしまう。 イトカの能力にその思いが作用して現実が書き換えられ、 ファウンデーションから一瞬にして人が消えたうえに、 ファウンデーション自体も崩壊を始める。 これが 異変 の始まりである。 オレンジはネットに繋いで事態を悟ったのち、プリーストがまだ健在であると知る。 地上への導き手、真のクロエとなれるのは自分なのかプリーストなのか。 オレンジは一抹の期待から、自分の足跡を伝えるメモを残しつつ地上を目指した。 そして話は現在に戻る。 数字が残り1となったイトカの前にオレンジが現れ、再度地上のイメージを語った。 だがイトカが夢で見たのは再生された地上の世界などではなく、 平穏な公園でくつろいで穏やかな幸せを感じている情景であった。 それと共に数字が0になり、イトカは幸せな表情で永遠の眠りについた。 一方、イトカの表情から成功を確信したオレンジは、地上への扉を開放。 その先に見たのは再生された地上ではなく、荒廃した灼熱の世界であった。 「一体なぜ?」「何を間違えた?」 それ以上考える暇もなく、オレンジは灼熱の風で焼き尽くされたのだった。 バッドエンド【ZERO】 33 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 40 51.83 ID fwC892h40 【最終ルート】 まず【ルート2】と同様に死亡者なしでフリオウィルスの件が決着したのち、 【ルート4】と同様にクロエがセキュリティにやられて死亡。 次に【ルート2】と同様にオルガの要望で研究ブロックへ行く。 しかしそこで火災が発生し、イトカだけが逃げ遅れてしまう。 4人の安全を確保するにはイトカを見捨てて防火シャッターを閉めなくてはならない。 オルガが悩んでいる間にアスナが飛び出してイトカを救出するが、 代わりに崩れた天井で負傷したアスナは戻ることができず死亡してしまう。 イトカを見捨てようとした自分の判断と、その結果アスナが死亡したことに対し、 オルガは後悔し迷いを深めていくことになる。 その後、【ルート2】と同様にオルガが皆を守って溶岩に焼かれ死亡。 ここで残りはイトカとミキだけになる。 イトカはよく見ている夢の一つ、走行中の列車の中にいる夢を見ていた。 しかしこれまで見た同様の夢はいつも 「列車が事故で大破し、イトカが足に大怪我する」という終わり方だったのに、 今回は隣の車両にミキが乗っており、事故後も誰も怪我しない状態で終わっていた。 この出来事とこれまで起きてきた現象を考え合わせることで、 初めて「私は夢で現実を変えているのかもしれない」と気が付くイトカ。 再度度同じ夢を見ることができた際に、この夢(ミキの過去)を改変しようとする。 だが、緊急停止装置を作動させるのが一歩間に合わず、直後に事故発生。 タイミングが変わったことによりミキは致命傷を負ってしまう。 結果、現実にミキはこの時死亡したことになり、現在までの存在自体が抹消されてしまう。 34 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 41 33.97 ID fwC892h40 ついに独りになってしまったイトカは何をするでもなく夢と現実を往復していた。 だが、ついに数字が1となったとき、寂しさから「また皆に会いたい」と強く願う。 そして始まった最後の夢。それは他の4人が登場して再会を喜ぶ夢であった。 ここでイトカは初めて「見る夢の内容はイトカ自身が選べる」ということを知る。 イトカが皆に自分の知る事情を説明すると、 予備知識を持っていたクロエがイトカの話に信憑性を認めた。 さらなる情報を求めてクロエが前人未到の管理局サーバー最深部へハックをかけ、 セキュリティを突破して管理コンピュータ「ディープ・ソート」への接触に成功する。 ディープ・ソートは5人の求めに応じて今回の 異変 に関する情報を語った。 約300年前、太陽が膨張を始めたことで地上は灼熱の世界になっていき、 人々は地下にファウンデーションを作り移住していった。 だが太陽の膨張による破滅は地下に居るからといって免れうるものではないので、 研究の末にファウンデーション全体を量子的なものに変換することで、 それらを物質に縛られない単なる 状態 へと変化させた。 例えるなら、強固な 箱 の中に平行世界全部をデータ化して詰め込んだ状態である。 こうして閉じこもりつつも、科学者たちは物質的存在に戻れる希望も残していた。 箱 が開かれると量子化(データ化)された世界は物質世界に散逸する。 このときこの量子化世界の 観測者 に理想の世界を強くイメージさせておくことで、 そのイメージで物質世界が上書きされる機構にしておいたのだ。 そしてこの役を担う 観測者 は「イコン」と名付けられた。 副次的な作用として、イコンは量子状態となった世界を外から観測できるが故に、 重なり合った無数の平行世界を時間も空間もランダムに繋がった状態で認識する。 さらに、それらを観測し干渉することで、世界の状態を書き換えることができる。 約250年前、この事実を知る者達によりイコンとなる者の作成が行われた。 だが、地上の再生には「再生された地上」のみを強くイメージせねばならないのに、 どうしても他のイメージが混じって精確にイメージすることができないことが判明。 こうして旧政府でのイコン・プロジェクトは断念することとなった。 一方、現在のイコンであるイトカは、物心つく前に素質が見出されて隔離され 余計なイメージを持つことなく育てられていたが、現政府の目的は地上の再生ではなく 世界の管理であるため、地上のイメージも持つことなく現在に至っていた。 異変 により崩壊の始まった今の世界で助かる方法はただ一つ。 イトカが初代イコンの持つ「再生された地上のイメージ」を獲得したうえで 量子化世界を開放し、物質世界(地上)をそのイメージで書き換えることである。 35 :密室のサクリファイス:2012/07/16(月) 19 42 17.49 ID fwC892h40 ディープ・ソートの情報によりやるべきことは明確となった。 初代イコンからイメージを受け取る必要があるが、初代イコンの所在は不明なので、 イトカの能力で「初代イコンと会える世界」へと移動することになる。 眠りに落ちたイトカの夢に、ディープ・ソートの協力で4人が侵入すると、 4人はそれぞれ自分の過去に関わる夢へと落ちていった。 それらの夢の中で クロエは地上への鍵を見つけ出したことでオレンジに「真のクロエだ」と認められ、 オルガは父に美味しい紅茶を入れたことでその成長を認められ、 ミキは怪我を克服してまた飛ぶことへの意思と決意をオレンジに認められ、 アスナはホノカに「私はあなたの分まで生きる」と伝えて感謝の言葉を貰い、 それぞれ過去を乗り越えてイトカの夢へと合流する。 4人の声援で自信を付けたイトカは無事に初代イコンと会う夢に辿り着き、 理想の地上のイメージを受け取ることに成功。地上を再構築させる。 代わりに数字が0となってしまったイトカが消滅してしまうが、 初代イコンが自身の能力でイトカを「普通の女の子」として地上へ再構築した。 エピローグ。 再構成され再生した地上。そのうち人々もここへと上がってくるだろう。 そんな地上で一人の少女が仲間の到着を待ちわびている。 その少女、イトカが到着した4人を出迎えて終劇。 イトカEND【地上】 36 :ゲーム好き名無しさん:2012/07/16(月) 19 43 15.46 ID fwC892h40 以上です。遅くなって済みませんでした。
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説明・詳細 動画リスト +... ※名前が分からないので、番号になっています。 PSP 密室のサクリファイス BGM04 http //www.youtube.com/watch?v=lMCOGGrKqHs PSP 密室のサクリファイス BGM03 http //www.youtube.com/watch?v=igd_fhtkcKQ PSP 密室のサクリファイス BGM02 http //www.youtube.com/watch?v=QlSpIbNdMe8 PSP 密室のサクリファイス BGM01 http //www.youtube.com/watch?v=SjbRCo7QQvg 更新履歴 +... 2011/02/04 アップロード 密室のサクリファイス BGM04 2011/02/04 アップロード 密室のサクリファイス BGM03 2011/02/04 アップロード 密室のサクリファイス BGM02 2011/02/04 アップロード 密室のサクリファイス BGM01 関連ページ +... 密室のサクリファイス 本日 - 昨日 - 総合 - 感想・意見 名前 コメント
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タイトル ある閉鎖施設からの脱出~密室のサクリファイス~ 対応機種 PSP(プレイステーション・ポータブル)ダウンロード専用 発売元 D3 PUBLISHER INC. - 株式会社ディースリー・パブリッシャー 開発元 INTENSE 発売日 2010年10月21日 価格 600円 CERO審査 C(15歳以上対象) ジャンル アドベンチャー 公式 ~イトカ:ある閉鎖施設からの脱出~ playstation.com ~イトカ:ある閉鎖施設からの脱出~ 『密室のサクリファイス』のスピンオフ作品。 ケータイアプリ『ある閉鎖施設からの脱出~密室のサクリファイス~』をベースに、クオリティアップしてPSPに移植。 グラフィックの一新、サウンドの追加、キャラクターのフルボイス化、ゲーム中に見たイベント画像を見返せる“アルバム”機能がある。 WEB体験版が追加されました。 またプログパーツをしばらく眺めてると・・・・・
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本稿では本編(オリジナルのPSP版(不安定/スルメ)及びSwitch/Steam版(良作))を中心に、スピンオフ2本も概要レベルで解説しています。 密室のサクリファイス 概要 ストーリー 特徴 システム 探索パート キャラクター 評価点 探索パートの評価点 シナリオ 賛否両論点 問題点 総評 密室のサクリファイス/ABYSS OF THE SACRIFICE 概要(リマスター版) 変更点・評価点(リマスター版) 賛否両論点(リマスター版) 問題点(リマスター版) 総評(リマスター版) 余談 体験版・関連作など その他 密室のサクリファイス 【みっしつのさくりふぁいす】 ジャンル トラップアドベンチャー 対応機種 プレイステーション・ポータブル 発売元 D3パブリッシャー 開発元 インテンス 発売日 UMD版 2010年2月4日DL版 2010年3月4日 定価 UMD版 5,040円(税込)DL版 3,990円 レーティング CERO C(15歳以上対象) 判定 ゲームバランスが不安定 スルメゲー ポイント 可愛らしい絵とシビアなシナリオの両立バラエティ豊でボリューム満点の脱出パートただし、難易度は非常に高い その先にあるのは希望か? 絶望か? 概要 SIMPLEシリーズの『THE 密室からの脱出』シリーズなどを中心に、多くの脱出ゲームを製作しているインテンスが製作した脱出ADV。 同シリーズで得た脱出ゲームのノウハウをベースに、脱出ゲームにおいて希薄であることが多いキャラクターやストーリーといった面も深く作りこんだ作品。 公式では「脱出ゲームとサスペンスが融合したトラップアドベンチャー」とされている。 ストーリー 地底奥深くに建造された巨大な生活施設「ファウンデーション」いつ、何の目的で作られたのか——誰が、そこへ人々を導いたのか——真実は、長い年月の中に風化し、その歴史ははるか昔に消え去ってしまった。ここには、もう地上の世界を知る者はいない。今や、地中に存在するこのファウンデーションだけが人々にとっての「世界」となっていた。 そこを突如襲った「異変」が5人の少女の運命を変えた。無人となった「世界」。時折襲い来る、大振動。崩落する壁や天井。費えていく、水や食糧——取り残された5人の少女たちはその過酷な状況で生き残らねばならなかった。 今、ファウンデーションは崩壊の危機に立たされている。そして、少女たちにも最後の、長い試練の時が、今、訪れる—— 特徴 システム ゲームは全36のシナリオに分かれている。 + ネタバレ うち1つは条件を満たさないで入った場合バッドエンド直行(この時は謎解き要素がない)となる。 各ステージは、テキストを読み進めていくADVパートと、アイテムを見つけ使用したり暗号を解くなどして、その際陥っている状況を乗り越える探索パートに分かれている。 ADVパート内で起きた危機や困難を乗り越える際に、探索パートが挟まれる形で各シナリオが構成されている。 開始後しばらくはシナリオの順番は固定だが、メインキャラが揃った辺りで次に読むシナリオが選択できるようになる。一度シナリオを選択すると他のシナリオが選べなくなることもあるため、事実上の分岐要素となっている。 シナリオには「入るために生存している必要があるキャラ」が設定されており、ある時期以降のものには「そのシナリオで死ぬキャラ」も設定されている。ただし、その前に通過したシナリオによってそれらの設定が変化するケースもある。 メインキャラクターである5人の少女は全員が主人公であり、各シナリオはそれぞれのキャラクターをメインに設定されたシナリオがほぼ均等の数に割り振られている。 エンディングも各キャラクターに用意されており、ステージを選ぶ順番によりルートが変わるマルチエンディングとなっている。 一度クリアした後は「やりなおしプレイ」としてそれまで辿ってきたルートの途中に戻ることで、クリアしたステージをやり直したり、別のステージに行くことで別ルートを模索したりできる。 探索パート 全36ステージ中探索パートが2~3回あるステージもあり、かなり簡単なものからとても難しいものまで総数はおよそ4~50にのぼる。 各探索パートは、脱出ゲーム要素としてはそれぞれ完全に独立している。たとえ同じステージであっても、前の探索パートで持っていたアイテムや行動内容などは引き継がれない。 謎解き要素の無い探索パートもある。探し物をするシーンなど、プレイヤーに操作をさせることで感情移入に役立てている。 本作を象徴するのがこの探索パートである。難易度は高めで、全体的に脱出ゲームに慣れた人向けの難易度となっている。 基本的にノーヒントで進む。キャラクターが明確なヒントを言わないため、ほぼ全てを手探りで進めていかなくてはならない。 手がかりが必要な謎解きにはもちろん手がかりはあるが、それ自体がものによってはかなり複雑な暗号になっている。 キャラクター 「まはん。」氏によるキャラクターは間違いなく萌え絵の範疇に入るデザインであり、メインキャラが全員学生年齢の女の子であることもあって一見ギャルゲー的。 若干ながらサービスシーンもあるなどそういった面が全くないことはないのだが、シナリオ自体は基本的にシリアスかつシビアである。 主人公である5人の少女は皆大なり小なり過去に闇を負っており、またそのために各々が独自の信念や目的の元に動いている。 冷淡なミキ、我儘なアスナ、他の4人を利用しようとしているクロエと、友好的とは言いがたい人物も多い。共に行動してはいるが、想いは人それぞれである。 そのため、協力したり仲良くしたりといったシーンもあるが、ギスギスした険悪なシーンも少なからず描かれている。 これと危機的な世界背景も相まって、緊迫したこのゲームの独特の空気を作り上げている。 登場はほぼ回想の中だが、主人公たち以外にも話に深く関わる登場人物が3人いる。 表立った登場人物は主人公を含めたこの8人のみで、そのうち7人が女性であり、男性は1人のみである。 評価点 探索パートの評価点 脱出ゲームの基礎部分は良好 探索パートがいわゆる脱出ゲームのパートとなるが、単に脱出するだけでなく、「何かを探す」「目的地への扉を開ける」など目的は様々。 持っているアイテムを調べる、アイテム同士を組み合わせて別のアイテムに変化させるといった、脱出ゲーム定番の要素もある。 クリア済みのステージはADVパートも探索パートもスキップすることが可能となり、他のルートのためのやり直しがあまり苦にならなくなっている。 探索の舞台となる場所も、近未来的な現実空間の他に、ストーリー設定を活かして夢の中やサイバー空間で謎を解くステージもある。 それらの一部ステージではギミックにある程度現実性を持たせるという「縛り」に囚われない構成がなされていて、脱出ゲームというジャンルと世界設定がうまくマッチしている。 美味しい紅茶を作るだけのほんわかした探索パートがあったり、一種のパズルを解くステージや、カードゲームの詰めゲームのようなことをやる探索パートなど、バラエティ豊か。 一般的に脱出ゲームは「身の回りのものに脱出ゲームとしてのギミックを持たせる」ために日常を切り取ったような舞台になるか、もしくは牢獄や個室といった「閉じ込められた」感の強い舞台になるかのいずれかになることが多い。しかし本作はそのいずれでもなく、近未来的な地下施設を中心にした世界観で違和感なく脱出ゲームの舞台を作り上げている。 多くのステージがあるが探索パートにおける描画の使い回しはほとんどなく、ゲーム全体では相当数のグラフィックが使われている。 探索パートのギミック自体もバリエーション豊かで、50近くという量の探索パートを持ちながら、「似たようなの前にやったなあ」という既視感に囚われるようなことは少ない。 それでいてネジ回しや鍵の付いた扉など、一般的な「脱出ゲーム」でイメージしがちなありきたりなギミックにはあまり頼っておらず、非常に発想力豊かである。 脱出ゲームに求められる発想力や多彩なシチュエーションを十全に満たしており、多くの脱出ゲームファンが満足できる出来と言っていいだろう。 ストーリーからそのままの画面で脱出パートに入るため、切り替わりが自然でプレイヤーの没入感を損なわない。 操作に関しては、カーソルを動かし対象に合わせて調べる方法。対象が調べられる場合、分かりやすいようにカーソルにサークルが出るようになっている。 アイテムをはじめ調査可能なものが、良くも悪くも違和感なく背景に溶け込むように置かれているため非常に役に立つ。 シナリオ ストーリーはよく作り込まれており、ADVパートのみでもかなりのボリュームがある。 SF要素の強い、近未来的な世界観も本作の特徴のひとつであり、雰囲気作りを助けている。 探索パートの評価とも被るが、ほぼ自然にシナリオと探索パートが融合しており、探索パートを入れたお陰でストーリーに無理が生じている、ということは全く無い。 作中にはロシア語(キリル文字)が多く使われており、雰囲気作りに役立っている。勿論、ロシア語がわからないと探索パートができないということは全くないので心配無用。 雰囲気はかなりシリアスで、上記の通りそのキャラクター造形とのギャップが魅力となっている。 ゲームは主人公の1人であるミキの視点で開始し、他の女の子達と出会っていく形になるが、 血塗れの姿で現れた上に放射線被曝している アスナ、箱に入れられた状態で登場するイトカはその出会いの時点で目を引く。 序盤はキャラクター同士が出会ったばかりということもあり、描写も比較的和やかで落ち着いているが、それでも各々のキャラが内面的に抱えている闇が感じ取れ、波乱を予感させる。 後半になると、キャラクター同士の軋轢が表面化し、ルートによっては事故や殺人すら発生する。もっともその中で確実に仲間としての絆も育まれており、それが真エンディングへと繋がっていく。 小出しに少しずつ明かされていく各キャラが抱える重い過去やキャラ同士の繋がり、現在襲い来る異変に関する謎、そして衝撃的な展開など、早く続きを読みたいと思わせる内容・構成になっている。 他人同士であるはずのメインヒロイン5人だが、断片的に描写される過去には妙な繋がりがある。その詳細が徐々に明かされていく様は伏線も張られており、評価は高い。 1ステージにつきシナリオ部分はボイスを含めても10~20分程度であるため、読みやすく中断もしやすい。ラストに衝撃や謎を残して終わるステージも多く、コメディ要素は少ないが読ませる力は低くない。 世界設定やキャラの背景はルートにより判明する内容が違うため(キャラが違うので当たり前だが)、全てのシナリオをプレイしてようやく完全に把握できるようになっている。 + エンディングについて ※ネタバレ注意 上記の通り、各キャラクターにそれぞれエンディングが用意されているが、イトカルートのエンディングは作品そのものの真のエンディングという位置づけになっており、他の4人のエンディングを見た後でないと正しいルートで進んでも見ることはできない。 ちなみに、イトカ以外の4人のエンディングは、マルチバッドエンドのごとく救われない展開ばかりであり、元々暗い世界観と相まって今作を鬱ゲーと言って差し支えないものにしている。 しかし、最後の最後に見られる真エンディングでは、全てが繋がり全員のトラウマが解消された上で生還する、文字通りのハッピーエンドを迎える。 それまでがひどい鬱展開である反動も相まって、その感動は一際際立ったものになっている。 ラストステージは、それまでにあった各ヒロインの回想を扱ったステージを繋ぎ合わせた構成になっており、非常に感慨深い。 スタッフがインタビューにて、「脱出ゲームに必要なのは"折れない心"」と言っていたが、ストーリー的にも最後まで折れてはいけない。 フルボイスが演出を盛り上げる。 声優陣の演技は、緊迫した状況や和やかな状況など、シーンにより違うキャラクターや雰囲気をより引き立てるのに貢献している。 脱出ゲームなので、ギミックを調べた際にキャラクターが感想を述べたりリアクションを取ることもあるが、ストーリーだけでなくそれらも全てフルボイスとなっている。 BGMも緊迫感の強いストーリーに合った張り詰めた音楽揃いであり、質は高い。 緊迫感を保ちつつ、探索パートでプレイヤーが考える妨げにならない程度にうまく調整されている。 賛否両論点 探索パートの難易度 全体的にヒントが少なく、プレイヤーが自分で考えなければならない事が非常に多い。特に後半は謎解きの難易度も上がり、規模も大きくなっていく。 序盤~中盤でも、暗号はシンプルで分かったらなーんだという話なのだが、ヒントが少ないため脱出ゲーム慣れしていても詰まりかねない場所がある。わずか3ステージ目の「父親」が代表的で、少なからぬプレイヤーが苦汁を舐めた。 使用の方法や用途が全く不明な機械やギミックが置いてあり、自分で使ってみて、その結果から法則や正解を導き出さなければならないというパターンも比較的多い。 何も分からない状態から、「必要なモノを自分で集めて仮説を立て、それを試し、ダメならもう一度」という幾度もの試行錯誤することが醍醐味であり、そのやりごたえは十分すぎるほど。自力で解決させたときの達成感と爽快感には凄まじいものがある。 反面、ヒントの少なさは詰まってしまう要因にもなっている。 ただ、意図的なものかどうかは不明だが、代わりにこの手の作品にありがちな「作品の雰囲気を削ぐ、妙に説明的な台詞」というものがあまりないため、脱出ゲーム部分になってもシリアスさを損なわずに進められているという部分があることは付記しておく。 ギャルゲーライクな絵柄 パッケージだけ見てギャルゲーだと思って買うと、ガチサスペンスなシナリオや超難度の探索パートなど色々と痛い目にあうことになる。 一方でそのギャップに魅きつけられたプレイヤーも多く、よりストーリーに引き込まれる要因にもなっている。 問題点 探索パートの判定が非常にシビア アイテムが小さく紛れるように置いてある例が若干あり、見落としやすい。 特に、「大きなドアのそばに小さな鍵が落ちている」のような、小さなアイテムが大きな「調べられるもの」に重なっている(連なっている)場合、視認のしにくさに加えて「調べられるものはアイコンがサークル状に変わる」ことによる判別ができないため、かなり見落としやすい。 恐らくは画面の総当たりによるクリアを防ぐ為だと思われるが、何かを見つけても反応せず、拾えるアイテムでないと誤認も起きやすい。 同じハードのADV『ダンガンロンパ』で例えると捜査パートの証拠品探しに苦労するようなものである。 謎解きの難易度は賛否両論点だが、謎解きに必須のアイテムや情報を見つけにくいのは問題点だと言える。 詰まってしまうとどうしようもない どれだけ失敗してもヒントが増えたりといった事がない為、クリアできないとゲームが止まってしまう。ゲームの難易度が非常に高いため、フォローがないのが非常につらい。 ストーリーの先が気になるのに進めなくなってしまうことも多く、批判点として挙げられることも多い。 幸い、詳細な手順まで記されている非公式の攻略Wikiはあるため、そちらを頼ればクリアは可能ではある。 上記のシビアな判定もあり、「探索が足りていない」のか、「探索は足りているが、アイテムの使い方や暗号解読が間違っている」のかも判断しづらく、余計迷うことになりやすい。脱出ゲームでは、本作に限らずままあることではあるが。 4桁の数字を解くギミックでは、総当り(10,000パターン)で無理押しするプレイヤーもいた。 + ただ、終盤には4桁数字などかわいいものがあるわけで……(ネタバレ) トゥルーエンドルートの終盤では27文字中5文字(文字の重複使用不可)のパスワード……968万以上の組み合わせの中に1つだけある正解を当てなければならないという、4桁数字よりも桁違いに難易度が高いものがある。 もはや総当たりも不可能レベルで、入力に対する応答の意味を理解する必要がある。 しかも組み合わせの中にはダミーも仕込まれている(しかもダミーの方は並び順不問のため1個ではなく120個)。 なおダミーを構成する文字が正解には一切絡まないことに気づくと、課題は22文字中5文字となり、候補が316万強まで減る。さらに、ダミーが何かはわかる人には案外察しやすかったりも……? + ネタバレ ダミー(のうち意味のある並び方をしているもの)はある重要キャラの名前だったりする。 一部の謎解き 数字を逆さに読むなどのギミックを複数絡めたものがあり、さすがに理不尽とも言われる。 総当たりで謎を解き、答えからヒントの意味を考察するという逆転現象も見られた。 「マインスイーパー」「エイト・クイーン」「マスターマインド(ヒット・アンド・ブロー)」「数独(ナンバープレイス)」などをベースにしたパズルもある。ルールを知らなくてもギミックの結果から法則を推測できなくはないが、知らないとハンディキャップは大きい。 不便なスキップ機能 既読テキストや解決済みの探索パートのスキップ機能だが、そこに至るまでのルートが変わってストーリー内容に差が生じた場合、探索パートは全く同じでもスキップ不可能となる。 変更点が現れるのはもっぱらADVパートなのに、ただでさえ高難易度で面倒な探索パートを何度も解かされるのは非常に面倒。 特に本作は解決方法が分かっていても判定が小さくてクリックに手間取ったり、きちんとメモを残しておかないと解くのが大変な暗号なども多い為、一度解決した探索パートのスキップ機能自体は非常にありがたい。だからこそ、飛ばせないのが非常に不便である。 また、最終ステージはクリア後そのままタイトルに戻るため、クリアデータのセーブができない。 そのため、最終ステージはスキップできない。 一部のシナリオの問題 よく練られ綺麗にまとまっているシナリオではあるが、一部若干無理やりっぽいところや放置されたままになる謎などもあり、全体的に良いだけに多少気になる。 + 一例(ネタバレ) よりによってトゥルーエンドとなるルート内に「あるキャラの存在を抹消してしまっているのに、その先の展開では(存在形態はともかく)普通に出てくる」というものがあったりする。 その他UIの不満点 バックログの文章量が少ない。 読み返せる量が文字送り20~25回分程度と少なめ。 シナリオ重視のADVとしてはやはり短く感じる事もあるし、脱出ゲームの情報を読み返すという意味でもっと保存してほしいというケースがしばしば出てくる。 PSP版にはイラストやBGMの鑑賞モードがない。曲数は多くないが、どれも質の良いものなので残念。 テキストの細かい誤字脱字が目立つ。 文字では「やっちゃった」なのにボイスでは「やっちゃってた」というような、微妙な文字とボイスのズレも散見される。 特定の場所でセーブするとPSPの電源が落ちるなどのバグが存在する。 ゲーム中盤に本作の数少ないセクシーシーンであるイトカのシャワーシーンのCGがあるのだが、ボディラインの関係で「おっぱいが3つある(ように見える)」とネタにされた。 問題点に置いたのはボディラインがおかしいという意味であり、このシーン自体はネタの方で広まっている。 総評 昔の脱出ゲームを彷彿とさせる高難易度により、大きなやりごたえを得られる一作。 ただし難易度の高さにより、シナリオの先が読みたいのに脱出パートがクリアできないプレイヤーも多く見られる。 露骨な誘導やヒントの少ない硬派な作りを受け入れられれば、高難易度とシビアなシナリオを堪能できるだろう。 魅力あるキャラクターや重苦しいながらも壮大でよく作り込まれたシナリオはプレイヤーを世界観に引き込み、メインであろう脱出ゲーム部分を食ってしまうほどの出来である。 脱出ゲーム要素を本格的なストーリーの中にうまく取り入れている点は、ブラウザゲームなどで遊ぶ脱出ゲームではまず真似できない部分だろう。 密室のサクリファイス/ABYSS OF THE SACRIFICE 【みっしつのさくりふぁいす あびす おぶ ざ さくりふぁいす】 ジャンル トラップアドベンチャー 対応機種 Nintendo SwitchWindows(Steam) 発売元 D3パブリッシャー 開発元 インテンス 発売日 2020年12月17日 定価 Switch パッケージ版 4,800円(税抜)Switch DL版/Steam版 3,990円(税込) プレイ人数 1人 レーティング CERO C(15才以上対象) 判定 良作 ポイント 随所に手直しの入ったリマスター版ヒント機能追加で万人向けに 概要(リマスター版) オリジナルから約11年の時を経て、SwitchとPCに移植されたリマスター版。 公式は「移植」という表現も見られるが、全体に渡ってグラフィックのリファインが入っている上、ゲーム部分への細かい手直しも多数見られるため、リマスター版と表現するのが実態に近い。 メインとなる変更はグラフィックの全面的なリファインと、難解な謎解きの多かった探索パートにヒント機能が追加されたことである。 変更点・評価点(リマスター版) 難易度の緩和 難易度が高かった探索パートにヒント機能が追加されたことで、オリジナルの問題点だった「手詰まり感」が解消された。 ヒントは探索パート中いつでも見られる。必要なものには画像による説明も用意されている。 進んでいる部分以上のヒントは表示されないため、先のネタバレになってしまうということはない。 特に難易度の高いものには、回答そのものを表示する項目も用意されている。1ページ目は注意喚起のみで、実際の答えは2ページ目以降での掲載なので間違って選んでも安心。 小さなアイテムは数秒ごとに光るようになり、必要なアイテムが見つけ辛いという問題点も改善された。 また、「宿主」「覚醒」の2シナリオで謎解きの内容が変更されている。 いずれもヒントが少なすぎたことによる対応で、「宿主」は紙切れに書かれたヒントの内容が分かりやすいものに変更されており、「覚醒」は浮かび上がった文字列からノーヒントでワードを作る最後の部分が丸々カットされている。 グラフィックのリファイン 携帯機であるPSPからSwitchに移植されるに際して、画面サイズの変更に合わせイラストの解像度が上げられた。 キャラクターの塗りはアニメ調のものから、柔らかい雰囲気に塗りなおされている。 背景も水の流れなど、原作で一枚絵で動きの無かった部分にアニメーションが追加され、演出力がアップしている。 シナリオ選択画面や、謎解きパートのアイテム選択などのレイアウトも一新。 特に原作で殺風景だったシナリオ選択画面は、イラストや奥行き感が追加されよりスタイリッシュになった。 エンディングのイラストは若干構図が変わり、新規に描き直されている。 ギャラリーの追加 作中のイラスト、BGMの入ったギャラリーモードが追加された。 BGMは元々曲名が付いていなかったため、ギャラリーモードの追加に際して命名されている。 アルバムには作中に使われているものの他、販促イラストがおまけCGとして4枚用意されている。 販促イラストのため、水着や胸元の空いたカフェ制服などのあざといものが揃っており、本編のイラストとの温度差が中々のものである。 タッチ、マウス操作への対応 Switch版ではタッチパネル、Steam版ではマウスにより直感的な操作が可能となった。 スキップ関連の改善 オリジナルにはシナリオ名が同じでも内容が異なるとスキップできない現象があったが、同様の部分だけはスキップできるよう改善された。 クリア後にもセーブが可能になったことで、最終ステージでもスキップが可能になり、トゥルーエンドを読み返す際の手間が軽減された。 多言語対応 ボイスは日本語のみだが、字幕やUIは英語および中国語にも対応するようになった。 賛否両論点(リマスター版) 「おっぱいが3つある」とネタにされたイトカのシャワーシーンCGも描き直されているのだが、タオルを巻いたものに変更されてしまった。顔と手首以外湯煙で見えなくなるよりはマシか。 ネタとして広まった原因であるボディラインも修正されている(タオルの皺からの推測もあるが)。 問題点(リマスター版) 収録されているのは本編のみであり、スピンオフ2本(後述)は未収録。 当初収録する話も出たが、PC版をSteamで配信するにあたり、セクシャルな要素が多い都合上海外のレーティング的に断念したとのこと。 スキップ関連は改善されたが、スタッフロールを飛ばすことはできない。 ギャラリーのBGM鑑賞において、選曲後実際にその曲が流れるまでに時間差がある。表示はすぐに選んだ曲にマークが移動するので不自然。 総評(リマスター版) ヒント機能の追加で難易度が大きく緩和されたリマスター版。 あくまでも本編のみのリマスターでありスピンオフは未収録なものの、歯ごたえのある脱出アドベンチャーを最後まで楽しむ分には十分である。 余談 体験版・関連作など WEB限定の体験版が、本編の公式サイトで2つ、下記のイトカDLCの公式サイトで1つ公開されていた。 体験版は、画像こそ製品版の流用が大半となっているものの、謎解きは完全にオリジナルで、製品には存在しない構成の脱出ゲームをプレイ出来た。 Flashを使用していたため、2020年に起こったインターネットブラウザのFlash廃止対応に際して現在はプレイできなくなっている。上記リマスター版の発売に際して、公式ページもリマスター版のものに統合された。 PSNでは、ヒロイン単体をフィーチャーしたスピンオフ作品が配信されている。 現在発売されているのは下記の2本。 タイトル 発売日 密室のサクリファイス~イトカ ある閉鎖施設からの脱出~ 2010年10月21日 密室のサクリファイス~ミキ ハイテンションナイト~ 2011年4月21日 共にジャンルは脱出ゲームで、定価は600円。レーティングも本編同様CERO C(15歳以上対象)となっている。 「イトカ」は元は携帯アプリであり、PSP版はその移植となる。「ミキ」は最初からPSP用ソフトとして発売。 ストーリーは本編の前日談であり、ガチガチな本編と比べてコスチュームチェンジや乳揺れなど、ギャルゲー色を多く盛り込み前面に押し出した内容になっている。ストーリーもシリアス要素は無くはないが全体的にゆるいコミカル調で本編とのギャップが激しい。実質的な次回作『女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。』に近い雰囲気である。 そのため露骨なエロ要素が多く、本編とはまた違う方向で人を選ぶ事は否定できない。 しかし重苦しい本編では見られないキャラの一面が描かれているという魅力もあり、特にミキは鬱屈していた本編での姿とは打って変わって快活な本来の性格を存分に見る事が出来る(*1)。 謎解きの難易度も本編譲りであり、やり応えも詰まり具合も同様である。「本編と違うゆるい雰囲気だから難易度もゆるい」と嘗めて掛かると痛い目に遭う。 ちなみに、本編ではなかったイラストギャラリーだが、スピンオフでは搭載されている。 なお、先に「ミキ」を遊んでしまうと「イトカ」の展開のネタバレ(と言うよりオチの大ヒント)を喰らうため、発売順である 「イトカ」→「ミキ」の順でプレイすることを強く推奨 する。 他3人のスピンオフは存在しないので、そちらのファンにとっては残念な所。 『女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。』もヒロインのスピンオフは出たがやはり全員ではなかった。 リマスター版発売の際、ディレクターの福田尚己氏は続編と共に他3人のスピンオフの製作にも意欲を見せているため、今後出る可能性は無い訳ではない。 本作のヒロインの1人であるイトカは、PS3の『SIMPLE500シリーズ Vol.1 THE 麻雀』のDLCとして客演している。 同スタッフが製作した『女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。』には「伊都香・リザヴェータ・イヴァーノ」というキャラクターが登場しており、声優も同じである。しかし外見こそ似ているがキャラ的には全くの別物となっており、本作のイメージを持ってプレイすると驚くことだろう。 本作発売前の2009年12月にスパイクから「脱出ゲーム×サスペンス」という同様のコンセプトのニンテンドーDS用ソフト『極限脱出 9時間9人9の扉』が発売されている。 こちらもインテンスが脱出ゲームパートを製作しているのだが、脱出ゲーム向きのDS用ソフトであることや、『infinity』シリーズの打越鋼太郎氏がシナリオを担当し、サウンドノベルで有名なチュンソフトがストーリー部分を製作していることなどから、本作はその影に隠れてしまったところもある。 その他 ヒロインの1人であるミキの本編CGにスカートの下の大腿が大きく見えているものがあり、「はいてない」のではという疑惑がファンからネタにされた。 公式も認知していたらしく、スピンオフ作品『密室のサクリファイス~ミキ ハイテンションナイト~』は略称が「ハイテナイ (履いてない)」になっている。 移植版発表の際、PSP版は時間ギリギリで調整しきれなかった部分もあったと福田氏が公式Twitterで述べている。
https://w.atwiki.jp/wikisacrifice/pages/35.html
2chスレ http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/handygame/1255346517/ http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/handygame/1265557440/ 公式 2010/6/1 携帯アプリ情報を追加 2010/2/26 壁紙を追加 2010/2/5 キャラクター紹介を更新 2010/1/29 第三弾スクリーンショットを追加 2010/1/22 店舗別特典ページを追加 2010/1/15 第二弾キャラクターボイスを追加 2010/1/12 PSP体験版を追加 紹介記事 4gamer.net 2011/3/24 イトカ”に続くスピンオフ第2弾「密室のサクリファイス~ミキ:ハイテンションナイト~」は2011年4月配信開始 DENGEKI ONLINE 2011/3/24 ミキも胸揺れアリ! 『密室のサクリファイス』スピンオフ第2弾 2010/10/1 『密室のサクリファイス~イトカ』の配信日が10月21日に決定 2010/9/22 胸揺れアリ!? 『密室のサクリファイス』のスピンオフがPSPへ! 2010/2/26 物語の謎を解け! 『密室のサクリファイス』DL版が配信決定 2010/2/13 アスナのピンチを救えるか!? 『密室のサクリファイス』4コマ最終回を掲載 2010/2/12 【まり探】美少女満載、難易度ガチの脱出ゲーム『密室のサクリファイス』に挑む! 2010/2/9 『密室のサクリファイス』4コマ第3回を公開! イトカの頭痛は止まるのか!? 2010/2/3 美少女5人による過酷な脱出劇『密室のサクリファイス』明日開幕 2010/2/2 私ならグレるかも! 伊藤静さんが『密室のサクリファイス』アフレコを振り返る 2010/1/30 マイペースなイトカはいつでも変わらず!? 『密室のサクリファイス』4コマ第2回 2010/1/28 【まり探】セクシーだけど硬派な脱出ゲー『密室のサクリファイス』をD3広報がPR 隠しページについて 2ページ目のキャラの名前がリンクになっています。 2010/1/26 『密室のサクリファイス』クロエ&イトカの序盤ステージを紹介 2010/1/23 登場キャラの意外な一面が!? 『密室のサクリファイス』4コマ漫画の第1回を掲載 2010/1/21 【まり探】ディースリーが放つ美少女脱出ゲーム『密室のサクリファイス』って? 2010/1/18 大亀さんもゲームを早く遊びたい!? 『密室のサクリファイス』声優インタビュー 2009/11/16 『密室のサクリファイス』発売日&声優陣が公開! 関連キャラ情報も明らかに web脱出ゲーム 脱出ゲーム大百科内 犠牲と脱出ゲーム関連 シークレットゲーム PORTABLE 2010年5月27日発売 →ama サクリファイスのような脱出ゲーではありませんが、犠牲と閉じ込められたところから脱出するアドベンチャーゲームです PSP公式 PS2公式 PS2公式に脱出ゲームもあります。 http //flat.web.infoseek.co.jp/FLAT/minigame.html
https://w.atwiki.jp/lactres-d/pages/16.html
ゲーム人生日記「混沌創世記」動画編xxxx 知っていてやる密サク 密サクxxx x/x 録画日 20xx/xx/xx 内容・詳細・解説 対応ブログ記事(今回の詳細・感想) xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx 動画まとめウィキ(企画のルール・他の動画など) xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx 密室のサクリファイス D3P D3パブリッシャー