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かがみと一緒に暮らし始めて数ヶ月。 私には分かった事がある。 それは私が世界で一番分かっていると思っていたかがみはほんの一部分に過ぎなくて、 私の知らないかがみがまだまだたくさんいると言うことだ。 『分かったこと』 ◇朝、ベットにて 夢と現実の境目、まどろみの中に私はいた。 ついいつもと同じ時間に目がさめてしまったのだけれども、考えてみれば今日は週末、お休みだ。 となれば、今私が起きるのはひどく非生産的であり、この場合二度寝を楽しむのが心の平穏にも非常によく、かつ生産的ではなかろうか?うん、絶対にそうだ。 ぼーっとした頭で結論づけた私は、睡魔に身を任せ、再び瞼を閉じた。 唐突かもしれないけど、朝の布団の暖かさは魔性だと思うんだよね。どんなに歳をとっても全然慣れる気配もないし、むしろ悪化の一途だよ。 ああ、この魔性の化身に挑んで敗れていった勇者がどれだけいる事か!もっとも、私も何度も敗れ去ってる勇者の内の一人なんだけど… で、なんでこんな話を持ち出したのかと言うと、今抱いてる抱き枕がそんなものとは比べ物にならないくらい気持ちいいって話をしたかったんだよね。 目閉じてるから何なのかよく分からないけど、この抱き枕はすごい!暖かいし、柔らかいし、抱き心地も凄くいいし…それにいい匂いまでするんだよ! どれ、ちょっと触り心地をみてみよう。 私は目を閉じたまま、枕に頬擦りをしてみた。するとどうだろう。ほどよい弾力がプニプニと返ってきたではないか! まさに魔性、魔性の抱き枕だった。 魔性の布団に抱き枕。こんなコンビに私が敵うはずがない。 早々に意識が遠のいて、そして私は夢の世界へ…… 「……た!……きろ、おい!」 今まさに落ちようとしたその時だった。 枕の方から声が聞こえた。うん、目覚まし抱き枕とは珍しい。でも、今の私は気にしない。 さあ、気を取り直して再び夢の世界へ… 「起きろって言ってんでしょうが~~!!」 突如聞き覚えのある怒鳴り声と一緒に、大地震を思わせるような揺れが私を襲った。 「んもう!なーに?何の用?」 さすがに目を開けずにはいられなかった。嫌々ながら目を開けるとドアップのかがみの顔が目に写った。 「やっと目が覚めたか。ほら、起きろ!朝だぞ~。それから、抱きつくのをやめれ。」 どうやら魔性の抱き枕の正体はかがみだったらしい。まあ、なんとなく分かってたんだけどね。この抱きつきの良さはかがみん以外ありえないし。 「むー…。いいじゃん、休みなんだし。昨日はネトゲーで大変だったから、寝るのが遅かったんだよ…というわけで、お休み~~」 「お、おい寝るな!寝るんだったら、せめて抱きつくのは止めろって!あんたが抱きついたままだと、私が起きられないじゃない!!」 「じゃあ、かがみも一緒に寝よーよ……」 「私はもう十分寝たの!ほら、起きろ!私の一日が始まらないだろ!!」 「い~や~だ~。かがみんのウェストが細くなることを祈りつつ、今はただ眠ろう……」 「なっ!寝るのに私のウェストのサイズは関係ないだろ?!というか、寝るな~~!!」 朝っぱらから大声で叫ぶかがみ。まったく、かがみは元気だよね。この家防音対策はバッチリだけど、あんまり叫ばないでね。 ああ、それにしても私はもう駄目だ、とにかく眠いんだよ~。 「おりゃ~~!!起きろ~~~!!!」 夢の世界へ飛び立とうとする私の体を、かがみが必死に揺らした。そりゃあもう、思いっきり、本気も本気、手加減なしで。 それでも私は頑張った。必死に身を硬くして、かがみの揺さぶり攻撃に耐え凌いだ。でもさすがにかがみの攻撃は半端なく、結局私は二度寝を楽しむ事はできなかった。 かくしてルーザーたる私は、モゾモゾと起きざるを得ないのだった。 ……かがみは強暴だ。 ◇午前10時、朝食にて 「まったく。あんたがなかなか起きないから、結局こんな時間になっちゃったじゃない。」 かがみが新聞を読みながら、文句を言ってきた。ちなみに、新聞を読むのはかがみだけで、私はテレビ欄すら読んでない。昔とは違って、いまはネットもあるし。 『ニュースなんてネットで見ればいいじゃん』っていう言葉に対して、『ネットじゃ分からない事もある』という言葉はかがみ様の言。 まっ、すごくかがみらしいんだけどね。そういう古典的なところが。 「文句言う前に手伝ってよかがみ~。お皿出して、お皿~。」 「はいはい。」 かがみは新聞を畳むと食器棚へ向かっていった。そして二人分の食器を取り出すと隣り合うように並べた。 最初の頃の私の席はかがみの向かい側だったんだけど、かがみが『ちょっと距離が遠くていや』なんてデレた口調で言うもんだからさ。 気が付いたらかがみの隣の席になっちゃってたんだよね。まあ、そんなデレたかがみが好きだから、別にいいんだけど。 私はお皿が並べられたことを確認すると、その上に料理を装っていった。 いや~、どんなに寝坊してもちゃんとご飯を作るんだから、さすがだね私。本当に偉いよ。 などと思っているうちに盛り付けは終了した。 今日の朝食は、目玉焼きにソーセージ、それに簡単なサラダとトーストの洋風仕立て。 私の場合はトーストの代わりに、特別メニューのチョココロネなんだけどね。 和食もいいけど、やっぱり洋食のほうがお手軽だ。 「かがみ~、飲み物はコーヒー、紅茶どっち?」 「ミルクティー。」 「……かがみも言うようになったよね。」 「でも用意してくれるんでしょ?」 かがみはそういいながら、可愛らしい笑顔を私に向けた。 ああ、その笑顔は本当に反則だからと心の中で思いつつ、私は無言でお湯を入れた二つのカップにそーっとティーパックを沈めた。 常温で暖めておいたミルク、スプーン、それに先ほどのカップをお盆にのせると、私はテーブルにそれを運んだ。 「さっすが、こなた。私の言う事なんてお見通しね。」 「数ヶ月一緒にいればさすがにね。あっ、ティーパックはこの小皿においてね。」 「了解。」 かがみはティーパックをカップから取り出すと、小皿の上に置いた。そしてカップにミルクを入れる。 琥珀色の液体が、混ざり合って溶け合って、あっという間にクリーム色に変わった。 「あんたのもやってあげようか?」 「それくらい自分でやるよ。」 カップの中をスプーンでかき混ぜてるかがみに対して、私は言った。 まったく、いくらなんでも子ども扱いしすぎだよ。 「飲み物もそろったところで、食べようか?」 「そうね。それじゃあ、いただきます。」 さっそくバターを手に取ってパンに塗り始めるかがみ。 そして塗り終わったパンを頬張るかがみはそれはそれは幸せそうで、ああやっぱりかがみは食欲魔人なんだなと思ってしまう。 「そういえばさ、こなた?」 「なに?」 「最初の頃にさ、目玉焼きには何をつけるかっていう話で盛り上がったじゃない?」 「ああ、そんなことあったよね!かがみは絶対醤油だって言って譲らなかったんだよね。」 「そうそう!それでさ、この前そのことについて知り合いと話すことがあったのよ。そうしたらもう、色んなのが出てきてビックリしちゃった。」 「へぇ~。ちなみにどんなのがあったの?」 「まずは、塩コショウ。」 「それは普通だね。」 「それから、マヨネーズ、ケチャップ、何もかけない、などなど。デミグラスソースっていうのもあったかしら?」 「まだまだたくさんありそうだよね。これはアニメのドラマCDの話なんだけどさ。」 「うんうん。」 「……メープルシロップっていうのもあったんだよ。」 「メープルシロップ?!うわ~、さすがにそれはないわ……」 「まあ、あくまでドラマCDの話だから、冗談だとは思うけどね~。」 こんな他愛の無い話をしつつ、私達の食事は進む。こんな話ばかりしていると、昔からまったく進歩してないんだなって思ってしまう。 いまの話につかさとみゆきさんが混ざったら、もう高校の頃の昼休みと同じじゃん。 私はそんなことを思いながら、アムリとチョココロネを頬張った。 「あっ、こなた。口にチョコがついてる。」 「むぐぅ?」 私が口元を拭い去ろうとしたちょうどその時だった。かがみの指がすっと伸びてきて、私のほっぺを触った。 かがみの指にはチョコが乗っかっていた。かがみはちょっと確認するかのようにそれを見つめるとパクッと口に入れた。 かがみにほっぺについたチョコを食べられちゃった。 そう思うと心臓の鼓動が少し早まった。なんだか、すごくドキドキした 「ホントあんたは進歩しないな・・・って、なに顔赤くしてるのよ?」 「えっ?あ、赤くなんてしてないよ!」 そんなの大嘘だった。顔中が熱いし、なんだか体温も高くなったような気がするし、さっきのドキドキは止まらない。 「………」 ああ、もうっ!なんでこんなことで顔なんて赤くしてるんだろう?! 大体、こんなことで照れるような関係じゃないじゃん、私達!! キスだってとっくにしたし、それ以上のことだってしたんだよ! それなのに、なんでこんなことで…… 「もしかして、こなた照れてるんだ~!」 かがみは真っ赤になっているだろう私の顔をじっと見つめると、それはもう底意地の悪そうな顔をして言った。 「むぅ…そんなんじゃないよ。」 「照れるな、照れるな。あーもう、本当にあんたは可愛いわね~。」 私の反論もまったく効果はなく、かがみは座ったまま私を抱き寄せた。 私はなすすべも無く、そのまま引き寄せられる。その反動でイスがガタガタと鳴ったのだけど、かがみは気にも留めていなかった。 「でも高校の頃に、私がつかさに同じ様なことしてあげたのを見て『女の子同士じゃ萌えない』とかいってなかったけ?」 ずいぶん昔の話を覚えてらっしゃるな、かがみんは。もしかして、そう言われたこと結構根に持ってたりしたのかな。 「昔の話だよ?それに今感じてる気持ちは萌えじゃないもん…」 「ふ~ん。それじゃあ、なに?」 しまった。とんでもない墓穴を掘ってしまった。これじゃあ、今の気持ちを話さざるを得ない。 「そんなの分からない。でも、この気持ちを感じるのはかがみの所為だから。かがみの時だけだから…」 二人きりの部屋。それでもかがみにだけ聞こえるように、そっと小さな声で言った。 だって、こんなこと言うなんてすごく恥ずかしいし。 私がそう言うとかがみはそれはもう嬉しそうな顔をしたかと思うと、 「ごめん、こなた。私よく聞こえなかった。もっと大きな声で、はっきりと言って欲しいな~~」 などと、今度は極悪な笑顔を振りまいて私に言ってきた。もちろん私はもう一度言うつもりなんてさらさらない。 「もうどうでもいいじゃん。忘れてよ!」 「忘れるも何も聞いてないから分からないわ。ほら、お姉さんに教えなさい!」 聞いてる、これ絶対聞いてるよ!聞いてる上でさらに私を辱めようとしてるんだ!!絶対にそうに決まってる!! 「何も言ってないって!それに、私のほうがお姉さんだよ?!」 「体型から考えて、間違いなく私のほうがお姉さんよ。ほら、お姉さんがご飯を食べさせてあげるから、さっさと言いなさい。ほら、あーんして。」 私を抱きしめながら、器用にも私にサラダを食べさせようとするかがみ。 「やめろ~~~!!」 そんなかがみに対して私は大声を出しながら、必死に顔をそむける事しか出来なかった。 結局かがみ攻撃は、私がもう一度大きな声で言うまで終わらなかった。 ああ、本当にこの家が防音対策バッチリでよかったよ…… そして私は午前中の間ずっと、このことでかがみにからかわれっぱなしだった。 ……かがみは意地悪だ。 ◇午後、昼下がりにて 「で、かがみんや?」 「なによ?」 「私が今現在されているこの状況は、一体全体どういうことでしょう?」 今現在の私の状況。非常に簡単に説明すると、かがみに座りながらだっこされてます、私。 「そんなの、あんたの目の前に置かれてる本を見れば一目瞭然じゃない。」 目の前のテーブルには、かがみお気に入りのラノベが所狭しと置かれていた。 「ラノベがいっぱいあるね。」 「そうよ。今日こそはあんたにラノベの素晴らしさを教えてあげようと思って、私が選んだの。」 「選んだのはいいけどさ。で、これをどうしろと?」 「ねえ、こなた?本は読む為に存在するの。決して絵を眺める為に存在するんじゃないのよ。」 つまりこの山のようなラノベの数々を読みなさいということか。 「ねえ、かがみん。誰かの萌えは私の萎え。誰かの萎えは私の萌え。萌えの押し付けはまかりならないんだよ?」 「そんな名言みたいなこといって逃げようとしても駄目だからね。それにこれは趣味よ趣味。萌えじゃないから問題ないわ。」 「趣味もだよ。私だって押し付けた事ないじゃん。」 私はゲームやアニメといった趣味を人に押し付けた事はない。 普通の人が見てもつまらないだろうし、オタクであったとしてもジャンルが違ったら、それはそれでつまらないし、言い争いになるしね。 こういうのは同士とこっそりと楽しむのが一番だと思う。 ただ、ことかがみに関してだけは布教というか、洗脳というか…そういうようなことをしなかったとは声大きく言えなかったりするんだけど。 そんな自分に不利になるようなことは当然言わないでおく。 「いいじゃない、別に!それに、こういことはこなたにしかしてないから問題ないの。それに、好きな人とは自分の楽しい事を共有したいじゃない。」 好きな人…ねぇ。 そういう風に言われるとやっぱり弱い。こんな無理やりもまあ別にいいかと思ってしまうのだから困ったものだ。 好きになったほうの負けって言う言葉があるけれど、それが本当だったらかがみのほうが負けなはずなんだけどなぁ… 「分かった、分かったよ。」 「そう、ようやく分かってくれたのね!」 私の言葉を聞いてかがみの顔がパアっと明るくなった。ああ、これを見れただけでももう満足だよ。 「でもね、かがみ?」 「まだなにかあるの?」 「あるよ!ラノベについてはまあいいけどさ、なんで私かがみにだっこされてるの?」 「だってあんた、読むのに飽きるとすぐ逃げ出そうとするじゃない。逃げ出し防止の必殺の策よ。それに、後ろからなら私も本が読めるし、他にも色々楽しめるしね。」 なんだか後者の理由の方が大きそうな気がするけれど、あえて突っ込まないでおく。 というか、突っ込んでしまったらとんでもない目にあいそうな気がするんだよね。 「ほら、うだうだ言ってないでさっさと読みなさいよ。ほら、これなんてお勧めよ!」 かがみはそう言うと、一冊の本を手にとって私に見せた。アニメ化、漫画化までされている人気シリーズだった。 私はかがみから本を受け取ると、さっそくページをめくり始めた。 ストーリー自体はアニメや漫画で知っているからだろうか。思ったよりも分かりやすく、すらすらと読むことが出来た。 そして少しだけだがアニメや漫画と違うところがあって、それがまた面白かった。 アニメとかを見た後で、少しずつ読んでいくんだったらラノベも面白いかもしれない。 そんなふうに本を読んでいると、不意に私のほっぺに暖かい何かが感じられた。 それにビックリして頭だけを動かして横を見てみると、そこにはかがみの顔が私の方に乗っかってるかのようにあった。 「……どったの?」 「いや、ちょっと文字が見えなくて。ほら、私なんか気にしないで続き読みなさいよ。」 「……」 気にしないわけがなかった。 この際だからはっきり言おう。かがみがだっこしてくれているという事実、これだけでもう私はいっぱいいっぱいなのだ。 朝ごはんの時と同じ…いやそれ以上に私の鼓動は高鳴ってる。体が密着してるから、このドキドキがかがみにも伝わってるんじゃないかなんて思ってしまう。 顔が赤くなってないのと、かがみがまったくその事に触れていないのがせめてもの救い。 そんないっぱいいっぱいの状況に、追い討ちをかけるかのようなこの状況。本なんか読める状態じゃない。 それでも私は意識を集中させて、本を読み続けた。 5分、いや10分くらかな?それが私の限界点だった。 かがみの吐く息が私のほっぺをくすぐって、髪から時々香るいい匂いが私の鼻腔をくすぐった。 ちらっと流し目で見るかがみの顔は、それはもう可愛くて可愛くて。時々触れるほっぺの感触が私に焦燥感をからせた。 本当にもう駄目だった。 かがみに触れたくて堪らない。かがみに触れられたくて堪らない。服越しなんかじゃなくて直に触れたい、触れられたい。 もっと、かがみを感じたかった。 「ねえ、かがみ?」 「んー、どうした?」 私の気も知らないかがみが何気ない声で返事をした。 「もう、私だめだよ、限界だよ……」 私は軽く体を震わせながら目に涙を浮かべて、すぐ横のかがみの顔を見つめた。 さっきの反応から考えるとかがみは何も気が付いてなかったみたいだけど、私のこの顔、この表情を見れば気が付いてくれるはず。 今の私みたいな気持ちになってくれるはずだ。 「こなた……」 かがみは私の顔をじっと見つめると、すぐに優しい顔をしてくれた。 「かがみぃ…」 ほら、やっぱり気が付いてくれた。そしてかがみは私に…… 「駄目よ、こなた。ギブアップにはまだ早いわよ。」 「はい?」 非常にいまの状況から考えて、ありえない台詞を吐いてくれた。 「あ、あの、かがみ?」 「まったく、そうやってすぐ諦めちゃうんだから、こなたの悪い癖よ。まだ50ページも読んでないじゃない!!」 開いた口がふさがらなかった。かがみは私のあの顔、あの台詞で、私がラノベを読むのがもう無理だといっていると思っていたのだ。 いや、私も趣味のことになると煩いけどさ、これはちょっとありえなくない?ひどくない?! あんだけフラグを出しまくってたのにさ、本当にちっともこれっぽっちも気が付いてないの?! 「最低でも一冊は読んでもらうわよ!そうしないと、感想とか聞けないしね。ほら、キビキビ読む!」 そういって私にラノベの続きを読むように催促するかがみ。どうやら、本当に気が付いてないらしい。 私は軽い放心状態のまま、パラパラとページをめくるしかないのであった。 ……かがみは自分勝手で鈍感だ。 ◇夕方、スーパーにて 「で、今日は何を買いにきたのよ?」 隣を歩いているかがみが私に聞いてきた。 「んーとね、醤油が切れちゃったから醤油と、今日はサラダ油が安いからそれ。あとは今日の夕飯しだいなんだけど、まだメニューは決めてなかったり。」 「おいおい、スーパーに来ておいてこれかよ。」 かがみが無理やりラノベを読ませようとしたからね。 先ほどの復讐にそういってやろうかと思ったけど、止めておいた。きっと不毛な争いになること間違いなしだから。 「というわけで、かがみはなにか食べたいものある?」 「そうねぇ……唐揚げと卵焼きがいいわ!」 かがみはいい案が浮かんだとでも言いたそうに、にっこりと微笑んだ。 「唐揚げと卵焼きかあ。それはまたお弁当チックなおかずだね。」 まあ別にいいんだけどね。唐揚げは下ごしらえが必要だけど、それほどの手間というほどでもないし。 これで『こなたの手打ちうどんが食べたいわ』なんて言われたら、それはそれで非常に困るし。 「このメニューはね、理由があるのよ。」 「えっ?そんなのあるの?」 「いい、こなた。」 かがみがはそう言うと、私の両肩に両手をポンと乗っけた。 「う、うん。」 「あんたもいずれは柊家の一員になる身よ。だったら、そろそろ柊家の味を覚えてもいい頃じゃないかと思うの!」 「なっ、なんですと!」 「ほら、卵焼きとか唐揚げとかってその家の色がはっきり出るじゃない? こなたの作る料理に不満なんてまったくないけど、やっぱそういうのも覚えた方がいいんじゃないかと思って。」 なんとまあ、唐揚げと卵焼きのメニューにそこまでぶっ飛んだ思考をぶつけられるとは……恐るべし、かがみん。 「い、いやかがみの家の味付けで料理をつくるのは別に構わないけど、そこまで考える必要はべつにないんじゃないかな?」 「いいえ、絶対必要よ!それはもう間違いないんだから!」 どこをどう考えたら、そんな思考に辿り着けるんだろう? なんか怖いよ、かがみん… 「で、でもさあ…かがみが私の家の一員になることも十分にありえるよね?」 「残念だけど、それはないわね。」 「なっ、なんでさ!」 「だって、こなたにはタキシードよりウェディングドレス、スーツ姿よりもエプロン姿のほうが似合ってるじゃない。」 なに当然のこと言ってるの?という顔をうかべるかがみ。いや、かがみん?その表情はおかしいよ、おかしいからね! 「似合う似合わないで将来のこと決められちゃたまらないよ……」 「大丈夫よ、こなた。どちらにせよ、私が絶対に幸せにしてあげるから。」 もう駄目だ。このかがみを止めることは何人たりともできない。 「うん……」 こうして私は小さく小さく頷いたのだった。 ……かがみは猪突猛進だ。 ◇午後8時、お風呂場にて 「はあ、なんだか今日は疲れたね。」 疲れたときのお風呂は至福のひと時だ。ちょっと広いこの家のお風呂では、なんと私は足を伸ばす事が出来るのだ。 だからこそ、この至福はなおさら貴重な時間だ。こんなときにだけ、背の小さい自分に感謝する。 「それにしても…今日のかがみ変だったよね。」 今日一日のかがみの態度を振り返る。 いつもと同じだった。いつもと同じように私にベタベタするし、強暴だし、それでいて鈍感だし、ラノベには目が無いし… でもだからこそだろう。 微妙におかしかった。どこがどうとは言えないのだけど、確かにおかしかった。 なんだろうな、かがみのことが好きな私だからこそ分かる感覚。それが諸手を挙げておかしいと言っているのだ。 「なにか、あったのかな?」 私は湯船に浸かりつつ、その疑問の答えを出す事に集中する事にした……のだけど! 「こなた~~!」 「かっ、かがみ!!」 あろうことか、その件の人物がガラガラとドアを開けてお風呂場に入ってきた。 「ちょっ、ちょっとかがみ!私まだ入ってるよ!!」 「そんなの知ってるわよ。だから一緒に入ろうかと思って。」 「なああああ!」 本当ならズサーと後ろに逃げ出したところなんだけど、残念ながらここはお風呂場。そんな逃げ出せる場所なんてどこにもない。 「ほら、あんたずっと前に言ってたじゃない。背中流してって。だから、やってあげようと思ってね。」 「そ、そんなお願いしたっけ?」 頭の中をフル回転させて、必死に記憶の糸をたどる。残念ながらその行為は徒労に終わったけど。 「そんなの覚えてないよ!時効って事で一つ!」 「ああ、もう煩いわね!寒いから入るわよ。」 かがみはそういうと、湯船の中に入ってきた。かがみが入ってきたことで、湯船のお湯が少しこぼれる。 「そ、それじゃあもう私出るよ!かがみはゆっくり暖まってね!」 「ちょっと、なに逃げようとしてるのよ!」 さっさと出てしまおうとする私を、かがみが手を引っ張って引き止めた。 「い、いや~、やっぱり普通のテンション時だと恥ずかしくてね……つい。」 「恥ずかしがる事なんてないじゃない。私達、女の子同士だし。」 「いやいや、女の子同士だろうがなんだろうが、好きな人とお風呂に入るのはまた別の意味がだね。」 「ふうん。まあ、いいわ。それじゃあ約束通り、後で背中を流してあげるから。」 「いいよ。恥ずかしいよ!」 ああ、昔の私よ、なんでそんなすごいことをお願いしちゃったのかな?おかげで今の私はこんなにも恥ずかしい思いをしているよ。 「ああ、もう煩いわね!私がしたいって言ってるんだから、おとなしくされなさい!」 「のおおおおおお!!」 こうして午後のラノベのときみたいに、かがみにだっこされた形になった私は、お風呂の間中かがみの言いなり状態だったとさ。 ……かがみは強引だ。 ◇午後10時、リビングにて 「かがみ~、果物剥いたから一緒に食べようよ。」 私はテーブルに果物の切りあわせを置くと、かがみの隣に座った。 私が隣にいるのに、かがみは返事をしてくれない。ただただ下を向いたままだった。 「かがみ~?」 「こなた……」 かがみが辛そうな声で、そう言いながらゆっくりと私のほうを見た。 私がそんなかがみの表情を見たのはこれを含めて4回。 1回目は私に告白してくれたとき、2回目と3回目は互いの両親に私達のことを話したとき。そして今回が4回目。 どの時も、辛そうで、悲しそうで、今にも自分の感情に押しつぶされそうな、そんな表情をしていた。 「かがみ?」 「………」 かがみは何も言わなかった。その代わりに私を思いっきり抱き寄せた。 背中に回された腕の力は何時もの比じゃなかった。思いっきり、多分全力で私のことを抱きしめていた。 そうしないと私がいなくなるんじゃないか、そう思わせるほどに、かがみの力は強かった。 「どうしたの?本当に何かあった?私なにかした?」 「……」 私の質問に、かがみは首を振った。 「じゃあ、どうしたの?」 「…時々さ、本当に時々なんだけど、訳も無く不安になることがあるのよ。 いつもはたいした事ないんだけど、今日はそれがちょっと酷いみたい。ごめんね、びっくりさせて。」 「ううん。謝る必要なんて無いよ。かがみは全然悪くないんだから。」 そう、かがみは悪くない。もし謝る必要があるというのなら、それはきっと私のほうだ。 かがみの不安にまったく気が付かなくて、かがみに甘えきっていた私のほうだ。だけど、それは言わない。 だって、言ったらきっとかがみは反論する。『私が勝手に不安になってるだけなんだから、こなたは全然悪くない』って。 だから言わない。 「ねえ、こなた?」 「こなた、いなくなったりしないよね?」 切実だった。かがみは本気でそう思ってる。私がいなくなるかもって思ってる。 「いなくなるわけないじゃん。」 「本当に?」 「本当だよ。」 「嘘じゃないよね?」 「かがみに嘘つくわけないよ。」 「私のこと嫌いにならないよね?」 「私にはかがみしかいないよ。」 「けど、私って駄目なところばっかりだし、こなただったら…」 「私だって駄目なところばっかりだよ。私はそんな駄目駄目なかがみが好きなのさ。」 「この関係やめようなんて思ってない?」 「絶対にない。」 「ずっとよ?」 「当たり前じゃん。」 一つ一つ確認するかのように私はかがみの質問に答えた。嘘は無く、茶化す事も無く、はっきりと本音で私は答えた。 これでかがみの不安がなくなるなら、安心できるなら安いものだ。いくらでも答えるよ。 不安になることは誰にだってある。もちろん私にだってある。 私が不安になったときは、そっとかがみが助けてくれた。 だったら、今度は私の番。かがみの不安がなくなるまでずっと付き合うからね。 私とかがみの問答は時計の長針が一回転するまで続いた。 ……かがみは怖がり屋さんで臆病だ。 ◇深夜、ベットにて 「ありがとう、こなた。もう大丈夫だから。」 ベットの上で、かがみがにっこりと笑った。 「あんなのでよければ、いくらでも言ってあげるからね。いつでも言ってよ!」 かがみの笑顔につられて、私も笑顔で答えた。 ああ、かがみが笑ってくれて本当によかったよ。やっぱり好きな人には笑っていて欲しいしね。 「そうね、あの時のこなたすごく優しかったし。偶にはいいかもね。」 「うん、いつでも頼ってね。」 「それじゃあ、寝るか。」 「うん、今日は私も大人しく寝るとするよ。」 私は部屋の明かりを消すと、モゾモゾとかがみの隣へと潜りこんだ。 ダブルベット。最初かがみから提案されたときはえーって思ったけど、慣れてしまえばどうってこともなくなってしまう。 私は布団の中、かがみの手を文字通り手探りで探すと、ギュッと握った。 「なに、こなた?」 「いやいや、寂しがり屋のうさぎさんが安心するようにね。」 「今日は優しいのね。」 「今日もって言って欲しいよ。」 「じゃあ、今日も。」 暗くてよく見えないけれど、かがみは確かに笑ってた。それに合わせてかがみの手が、ギュッと私を握り返した。 「ねえ、かがみ?」 「んー?」 「今度暇が会ったらさ、デートにでも行こうか。」 「おっ、いいね!それじゃあ明日いこう、明日!」 「明日?!ちょっと急じゃないかな?準備とかどうするの?」 「近場だったらそんなの入らないわよ。はい決定!それじゃあ、明日に備えてさっさと寝るわよ!」 「もう、しょうがないな~、かがみんは!」 そんな話をして5分くらい経っただろうか。ふとかがみのほうを見てみると、かがみはすっかり眠ってしまっていた。 すぅすぅとほのかに寝息が聞こえる。それを聞く限り、安心して眠ってそうだった。 私はそれを確認すると、かがみと同じように眠りに落ちた。 眠りに落ちる直前に見たかがみの横顔は、すごく幸せそうだった。 ◇ かがみと一緒に暮らし始めて数ヶ月。 私には改めて分かった事がある。 それは…… かがみは強暴で意地悪で自分勝手で鈍感で猪突猛進で強引で怖がり屋さんで臆病で…… そう…なんだけど…… 可愛くて、綺麗で、かっこよくて、優しくて、頭がよくて、ツンデレで ヘタレだけど大事なところではちゃんと決めてくれて、それでいて私を守ってくれて、私を好きでいてくれて…… そんなかがみのことが…… 私は…狂おしいほどに大好きだという事だ。 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!b(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-07-16 01 10 30) 神 作 -- 名無しさん (2021-01-08 02 34 24) ノロケ全開で幸せそうですね〜 -- 名無しさん (2010-07-23 09 57 42) いやぁ甘酸っぱさと切なさが同居した素晴らしい作品ですねぇ〜。 -- 糖武宇都宮 (2010-04-15 01 12 04) 何だこの作品は? 脳内映像のモニターが壊れてる俺ださえ、 2人の映像が鮮明にがうかんだぞ!! GJッス -- kk (2010-04-14 11 01 42) 受けこなたではなくて、受け止めこなたですね -- 名無しさん (2009-04-24 20 28 45) いちゃいちゃと甘甘と少しの切なさと希望。 最高じゃないですか。 GJ!! -- 名無しさん (2009-02-26 23 07 33) 結局はこなたの恋人自慢な惚気話だったとさ←結論 でもGJ! -- こなかがは正義ッ! (2009-02-26 14 05 28) 甘くて平和な感じが たまりませんね。 -- 無垢無垢 (2009-02-26 12 46 34) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)
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【名前】考えて分かったこと 【説明】 最強妄想スレを通して分かったことがある。 それは、何かを定めたり決めたりした時点で、それのさらに上の上の上の上の上・・・ または、それらを上に行かせないつまり超えさえないものさらにそれを破壊するものだのなんだの さらにそれをも・・・・・・・みたいな感じで、 何かを定める・決めるという行為をしてしまうと、それを起点に様々なありとあらゆる無限の 事象を重ねることができてしまう。 それが一度に一つの事象だろうが一度に8000兆個の事象だろうが一度に無限個の事象だろうが 数はどうでもいいがとにかく何か一つを定める・決めるとそれを起点にありとあらゆる事象を乗っけることができる。 例えば、こういう感じにもなる。 何かAを定めるとする。 そうすると、Aを超えました。→Aを超えたものを超えました。→それをも超えました。→さらにそれをも超えました。 →それをも超えたものをも・・・という無限に繰り返されるものをも超えました。→こういう全ての連鎖を完全永久消滅させました。 →完全永久を解除して再び全てを創造しました。→創造された全てをまた完全永久消滅させました。→再び完全永久を解除して全てを創造しました。 →全ては等しくゴミカス未満の最下層で、最強とか最高と言ったものは存在しないということにします。→じゃあ、最終結論に至った最強は存在しないという真理が最強ということになります。 →その真理を超えるもの。→それをも超えるもの。→そもそもこういった連鎖が繰り返されることから、最強は存在しないと言ってるのだ。 →最強は存在する。→いや最強は存在しない。→いや最強は存在する。→最強は存在するまたは存在しないという事象が最強。 →それをも完全破壊して最強になりました。→そしてさらにそれをも完全破壊して最強になりました。→そしてさらにそれをも・・・という無限に繰り返される事象をも完全破壊して最強になりました。 →こうやって無限に続く連鎖こそが最強!→連鎖は続きません。→という感じで連鎖は続きます。→連鎖は続きません。→という感じで連鎖は続きます。 みたいな感じなのだが、ここで注目してもらいたいのが、 「全てがなんでもありの状態になってしまう」 ということである。 これはどういうことかと言うと、 最強を決めるにはなんでもありにして、極限・究極の状態にしてそこで最終的に炙り出されたものじゃないと 最強とは認められないという事に基づいた方法のことである。 なぜなら最強というからには、「絶対」でなければならないので、 決められた範囲内・ルール内での最強は到底最強とは認められないという考え方からきている。 しかし、そうすると、奇妙な事象が起こってしまう。 なんでもありにすると、なんでもありなので、「ルールに従わないとダメ」「決められた範囲・ルール内で最強を決めないとダメ」 「いやいや、そんなことをする必要はない。ルールや範囲などどうでもいい。とにかくなんでもありの状態にして最強を決めよう。」 「じゃあ「なんでもあり」」というが概念こそが最強なのでは?」 「なんでもありを完全破壊しました。」「というなんでもありの状態が続いています。」 「それをも完全破壊して最下層にしました。」「というなんでもありの状態が続いています。」 「続いていません。全ては終わりました。」「というなんでもありの状態が続いています。」 「じゃあ、「終了」と「なんでもあり」この二つの概念が最強で良くね?」「終了&なんでもありを完全破壊しました。」 みたいな感じ。 要するに、なんでもありのやり方だと、なんでもありであるがゆえに、 全ての無限の何もかもを実行する・実行しない・実行するしない以外の何かまたはそれ以外の何かまたはそれ以外の何かまたはそれ以外の・・・・・・ という感じになるのである。 つまり、このやり方だとどんなものであろうと絶対に最終結論が出ない(←これに対しても当然、「結論が出ましたーーーーーーー!」 「その結論を完全破壊・・・・(ry」)みたいな感じでどこまでの続いてしまう。 最終結論が出ないという結論に対しても当然のことながらそれを起点になんでもありの事象を上乗せすることができてしまう。 (当然、これに対しても、「上乗せできませんーーーーーーーーーーー!」・・・みたいな感じで(ry で、思ったのだが、だったら「そもそも特定の対象を指定しない」とか「特定の対象を決めたり定めたり考えたり意識したり感知したりしない」 「特定の対象に捉われたり執着したりしない」というのが最強になるのでは? と思った。 もちろんこれらに対しても「「もそも特定の対象を指定しない」や「特定の対象を決めたり定めたり考えたり意識したり感知したりしない」 や「特定の対象に捉われたり執着したりしない」などを最低ランクにする。→そして・・・(ry みたいな感じでどこまでも無限に続くのは言うまでもないが、 それはあくまでもそれらを表現した場合の話である。 我々は、誰かに自分の考えを伝えるためには、言葉にしたり文字などを使ったりして 表現しなければならない なので、今回もそうせざるをえなかっただけであり、それら伝えたものが自分が今回伝えたかったキャラということではない どういうことかと言うとまず先に言っておくと、 何かを定めたり決めたりどころかほんの少しでも思考・感知してしまった時点で それらを起点になんでもありの無限ぐちゃぐちゃ状態が永遠に続いてしまう。 (当然、これらについても・・・・(ry)というのは今回でやめておきます。) しかし、我々は相手に何かを伝える場合言語や文字などの何かしらの手段で 表現する必要があるため、必然的にこうやって文字にしたりして伝えざるをえない 少なくともこのスレに参加するためには絶対にそうするしかない だからこうやって結果として文字にして表現しているだけだって、 これら文字で表現された全ては本来はまさに「無」なのである。 だから、このキャラというか考えを所謂このスレで言うところの「記述可能な強さ」として認定するのはもちろん間違いである。 当然のことながらこれは記述可能な強さではない。 さっきも言ったが、これら全てはあくまで相手に自分の考えを伝えるために 「強いて」こうやって「表現せざるおえない」からそうしているだけなのである。 所謂、このスレで言うところの「強すぎて表現する必要すらない」というキャラも 「強すぎて表現する必要すらない」と表現しなければならないというか表現せざるおえないのは このスレを見ている人たちに伝えるためにはそうするしかないから仕方がないのと同じことである。 何が言いたいのかと言うと、結論としては今回参戦させるキャラは、 「無(※ここで言う無とは全てが無いということではなくて、「特定の対象を(に)指定しない・決めない・定めない、 考えない・意識しない・感知しない・執着しない・捉われない」)」と、 「どうでもいい、どうなってもいい、どれでもいい、なんでもいい、なんでもあり、自由自在」 である。 言うまでもなくこれらそのものが最強と言っているのである。 つまり、これら自体が最強なので、これらを外部から認識してそれらについてほんの1ミリでも感知してしまった時点で先程のように 無限にイタチごっこやぐちゃぐちゃ状態が続いてしまう。 例えば、「どうなってもいい」ということは「最弱になってもいい」ということも意味してしまい、 到底最強とは言えないのでは?と思う人もいるかと思うがそれは間違いである。 なぜならそれはさっきも言ったように、あくまで外部からそれを俯瞰して それで中身の無い単なる子供のお遊びをしているだけだからである。 もう一度言うが、それ自体が最強ということである。 つまり、実際にそのような心境そのものをも指すわけであって、 その心境について外部から様々な考察をするということではないのである。 「どうでもいい」「どうなってもいい」などの概念を外部から俯瞰して考察してしまうと、 先ほども言ったようにわけのわからない無限の状態がどこまでも繰り返されてしまうだけだが、 その心境自体に自分自身がなっている時というのはありとあらゆるものの中で唯一そこから脱出することができる。 ゆえに、「無(※ここで言う無とは全てが無いということではなくて、「特定の対象を(に)指定しない・決めない・定めない、 考えない・意識しない・感知しない・執着しない・捉われない」)」と、 「どうでもいい、どうなってもいい、どれでもいい、なんでもいい、なんでもあり、自由自在」 は、まさしく最強と言えるのである。 最後に、「外部から俯瞰してしまうことにより、わけのわからない状態が無限に続いてしまうということなのであれば、 それら全て自体つまり「全」を最強にすれば良いのでは?」 という意見もあるかもしれないが、それも間違いである。 それをしたら同様に、「「全」を超えましたーーーーーーー。」「さらに・・・・(ry」 と続くだけだからである。 419格無しさん2023/06/02(金) 15 58 07.01ID D1vnuRRN 考えて分かったこと考察 "「最強」というのはこういうことなんですよ。"とか"最強とはどういうことか?その答えが今ここに!"を思い出して懐かしくなった(恐らく同作者だと思うけど) テンプレを要約すると大体「何かを決定するとそれより上の何かが無限にできる、その様なやり方だと最強は決定しない、一方、このキャラはどうでもいいので最強である」みたいな主張。 前のキャラと違って、察不能になりそうな所は特に無さそうだし 何が言いたいのかと言うと、結論としては今回参戦させるキャラは、 (省略) である。 からこのキャラがそうである事や参戦する事が分かるので参戦不能には(多分)ならないだろう 「何かを決定するとそれより上の何かが無限にできる、その様なやり方だと最強は決定しない、一方、このキャラはどうでもいいので最強である」みたいな主張は納得はできるので、もっと具体的であれば最上層にも行けていただろうが、残念ながら具体的でないのでこのスレ的には「全ての設定」レベル メタ勝利の壁から ×数学的帰納法 全ての設定<あらゆる全てのキャラ ×Nothing 同上 ×勝 詳細がある分不利 △勝つ小林 大体同程度 〇オンリーワン 〇ラジアンV 〇『 』 〇考察強化機関 〇特定されたくないので記載しません 設定無視<全ての設定より強いだった筈 〇幸せ 全ての設定より強いので設定レベルの幸せよりは強そう 勝つ小林=考えて分かったこと>オンリーワン 0138格無しさん 2023/09/28(木) 13 49 34.45ID BsRtSFtA 考えて分かったこと再考察 何かAを定めるとする。 そうすると、Aを超えました。→Aを超えたものを超えました。→それをも超えました。→さらにそれをも超えました。 →それをも超えたものをも・・・という無限に繰り返されるものをも超えました。→こういう全ての連鎖を完全永久消滅させました。 →完全永久を解除して再び全てを創造しました。→創造された全てをまた完全永久消滅させました。→再び完全永久を解除して全てを創造しました。 「全てを超えている」とかでも素早さは取れた筈なので取れるとする となると、「全ての設定を超えている」レベルの強さ 同じような強さなのでカント主義者と同列。 0159◆z1qWXXpLbtDS 2023/10/01(日) 17 07 28.27ID 2MBo/Msr 考えて分かったこと 再考察 このキャラ自身は何かより強いとか何かに勝てるとかそういったことは主張していない。何故なら何かと比較した時点でいたちごっこが始まるから。 言うまでもなくこれらそのものが最強と言っているのである。 つまり、これら自体が最強なので、これらを外部から認識してそれらについてほんの1ミリでも感知してしまった時点で先程のように 無限にイタチごっこやぐちゃぐちゃ状態が続いてしまう。 最強を再定義しているので、最強であるというだけでそれを根拠に他のキャラに勝てるとは言えない気がする。 その心境について外部から様々な考察をするということではないのである。 も補強。このキャラに対して考察をすることは最強の証明ではない。 このキャラについて感知してしまった時点でこのキャラの主張する「最強」である心境は失われてしまう。妄想スレはランキングの決定方法上言葉としてキャラを感知して比較せざるをえない。 テンプレでも実際に考察をそのような行為として考察での勝利を目指すキャラの非最強性を主張している。 外部から認識するものではないので考察不能ではなかろうか。 ちなみに、言語化した時点で純性を失う概念はまだ夢見がちなお年頃の無が似たことを書いている。
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ククールとククールの抱き枕を元に 後日談的なもの クク「ゼシカ、これやる」 ゼシ「何?あ、神秘のビスチェ!かわいい…。どうしたの?これ」 クク「材料が揃ったから、トロデ王に錬金釜借りて作ったんだ」 ゼシ「ありがとう…。あの、さっそく着てみてもいい?」 クク「勿論。むしろ是非着てくれ」 ゼシ「うんっ。着替えてくるからちょっと待ってて」 ・ ・ ・ ・ ゼシ「ククール、どう…かな」 ゼシカははにかみ笑顔を浮かべた クク「───すごく似合ってる」 ククールはうっとりしている。 ゼシ「でも凄いわ、サイズぴったり…。 あぶないビスチェの時はサイズ合わなくて、ほとんど着れなかったのに」 クク「その辺はぬかりないぜ。錬金釜に入れる前にしっかり調整したからな」 ゼシ「調整?私のサイズにククールが合わせたの?どうやって…」 クク「サイズが分かれば簡単なんだよ」 ゼシ「そもそも、私のサイズなんて、なんでククールが知ってるのよ」 クク「ああそれは、この前ゼシカを抱いて寝た時の抱き心地で大体分かったんだ」 ゼシ「この前…抱……ッ…!………ねえククール。」 クク「ん?」 ゼシ「あの時、やっぱり起きてたのね!!!」 クク「…あ……」 ゼシ「このセクハラ痴漢ヘンタイ僧侶ーーーーーーー!」 クク「いーじゃねーかよ、あれくらい。結局手出さずに我慢したんだし!」 ゼシ「そういう問題じゃないわよ、バカーーーーーーーーーーッッッ!!」
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何も分かっていなかった 立花ぎん千代 少しいいか(プレイヤー)、相談したい事があるのだ プレイヤー はい喜んで、どんなお話でしょうか 立花ぎん千代 宗茂が私に発情するように仕向けたいのだが妙案はあるか?手っ取り早ければなお良い プレイヤー唐突にそんな事を言われると気恥ずかしさを通り越して混乱におちいりますね 立花ぎん千代 私も既に子を成せる年頃であるからな、面倒な事は早く済ませておきたいのだ 立花ぎん千代 まあ……接吻一つで片付く以上、楽と言えば楽なのだが下準備が面倒でな プレイヤー えっと、子供の作り方ってちゃんとご存知なんですか? 立花ぎん千代 発情した男女が口と口を合わせれば子が宿るのであろう?流石の私もこの程度なら分かる プレイヤー} (これっぽっちも分かって無いのになんて自身満々な顔なんだ……) 次へ 一覧に戻る
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#blognavi wiki練習も兼ねてblogをつけ始めることに。 ここまで作るまでで大体分かったような気もするけど( A`) んでまあ何のページかと言うと、個人用の雑記張です。 2chのVIPの文才無いけど~の住人で、小説っぽいのを書いてます。文才無いけども。なので自作の一人反省会と日記でも書こうかなと。まあ見切り発車ですw 日付と時間は適当。 カテゴリ [雑記] - trackback- 2007年03月01日 21 54 13 #blognavi
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/900.html
(もしテラが待ち続けていれば。置いていくことになるのか……) 飛空挺まで向かう際にふいに考えがよぎった。 それがいいのかもしれない。 これからの戦いでゴルベーザとまみえた時、テラがメテオを使う可能性は 極めて高い。 もしそうなるとすれば、テラは…… 試練の山から帰還した際、セシルは長老からテラの過去を聞いた。 それが終わった時、長老は一言だけセシルへと頼み込みをしてきた。 「テラを守って欲しい」 たった一言ではあったが、長老の言葉は大体分かった。 メテオがどんなものかはセシルもわかっていた。そして長老が危惧する理由も。 そして、それは今のセシルに抱えられる程の簡単な御願いでもなかった。
https://w.atwiki.jp/battleshipcraft2ch/pages/19.html
360 :iPhone774G:2012/06/16(土) 17 32 17.63 ID TmnXxfWni 個人的に遭遇するのが嫌なランキング 1.上に長いもしくは横に長い板の固定砲台 細いから当たりにくい上にとんでもなく硬い。 しかも攻撃が半端ない。 シルエットが見えた瞬間に切断したくなる。 2.やたらと硬いほとんど武装していないネタ戦艦 最初はすげーと思いながら近づいて眺める。 そしてお互い満足したであろう頃合い見計らって撃ってみるも硬くてなかなか沈まない。 一分近く撃っても沈まないと切断したくなる。 3.はじめての戦艦、My first ship 数発で沈めてしまったときの申し訳なさ感が半端ない。 連戦になったときの申し訳なさ感も半端ない。 458 :iPhone774G:2012/06/17(日) 10 50 31.80 ID awa29D1Mi こいつ.html削れの意味をわかってないんじゃね? どうでもいい自己満足オナニー空母貼るならこう貼れって事だアホ http /○○○○○○○○○○.jpg 517 iPhone774G[sage] 2012/06/17(日) 18 52 07.46 ID B9lnTirQ0 強さ(レベル?)がどうなってるか気になったから色々試した 使用資源が 70000~ 140000~ 210000~ 280000~ の順で2,3,4,5になるみたい おそらく武器動力関係無し 強さ2とか決めてマッチングすれば、お互いネタ艦もあたりやすいかもね 622 iPhone774G[sage] 2012/06/18(月) 15 01 38.34 ID kjaLiyyM0 617 466が的確に書いてくれてるよ。 まずは30センチ買う為に頑張ろう。 後半になったらサクサク稼げるようになるよ。 これwiki載せたら良いと思うんだが。 466 459 まずは30砲台(4800)が6個以上あれば 馬鹿でも1分で倒せる1700貰える模擬戦で90000貯めろ 2時間で稼げる 一個46砲台買ったら600軽量で土台作れるまで1700で稼げ 1時間で稼げる 土台出来たら3000貰える模擬戦で90000万溜まる毎に46を買え 30分で買える 毎日2時間やれば一週間で300万以上溜まる計算だ 630 iPhone774G[sage] 2012/06/18(月) 16 06 48.71 ID hQ9NE1jD0 気になったからざっと計算した 正確では無いので参考程度に 46cmが3門で270000 30.5cm+が2門で30000(この時点で越えてる 15cmが50くらい(多分49か50)で75000 600mm軽量装甲が466個くらいで93200 あと煙突Cの2000とその他細かい装飾品は面倒だから無視しました ざっと170000程度の利益では無いかと 641 :iPhone774G:2012/06/18(月) 17 01 30.14 ID orbfDNOt0 follower(1) 船体の中身って空っぽの方がいいの? 適当に大きな船体とかで埋めちゃった方がいいんかな? 642 :iPhone774G:2012/06/18(月) 17 03 54.09 ID rg2h6wL/0(5) 641 469に書いてある 469 :iPhone774G:2012/06/17(日) 11 50 42.08 ID OD4n3RsV0(4) follower(2) 中に船体詰めると、喫水は下がるけど硬くなくなるんだな。簡単に沈められてもつまらないから、詰めない方向で行こう。 784 iPhone774G[sage] 2012/06/19(火) 19 17 58.01 ID dtzMtSk10 一度、どれくらいバグがあるのか纏めたいな 戦術的なの 埋め込みスクリュー 水中発射 要塞 無敵ブロック システム的なの 武器のめり込み 消せないブロック これぐらいかな? 他にあったら追加頼む 14 iPhone774G[sage] 2012/06/20(水) 17 14 44.65 ID geu/56A50 色々と答えてくれてありがとう 探したら結構書いてあった、これはwikiにいれるべきだろ 2-873 赤が着弾地点、黄色が46センチ砲のダメージ範囲、青が3連装魚雷のダメージ範囲(予想)。当然範囲は上下方向へも及ぶはず。 魚雷の場合は側面に着弾するはずだから実際の範囲はもっと狭いはずだが、それでも広範囲に被害を及ぼす。スクリューや煙突を破壊するにはいいかもしれない。 まあ見てわかる通り面積が広いってことはダメージを受ける可能性が高いということ。 15 iPhone774G[sage] 2012/06/20(水) 17 15 27.09 ID geu/56A50 あとこれも 1-205 チート艦作って色々ソロで試して気付いた事をまとめてみる。 船体ブロック=一つ一つが浮力を持っていて、破壊されると浮力を失う。 装甲ブロック=船体ブロックの失う浮力を一定数軽減させ、それ以降それ以上のダメージ(=浮力喪失)を無効化させる。 HPゲージに見えるのはその艦艇を浮かせるのに必要な浮力ゲージ。 仮に船体ブロックの生み出す浮力が10とする。 んで0になったら水没すると。 仮に600mm装甲ブロックの効果がダメージ6軽減と仮定した場合残り浮力は4になり、"それ以上のダメージを受けない"。 バランス悪い船だとそこで転覆するけど上手くバランス調整された船なら4の浮力を保ったまま、それ以降転覆しない限り沈まない船になると。 コメント 暗号分かったからこっちにも晒す? - 名無しさん 2012-07-07 13 26 08 お願いします - 名無しさん 2012-07-10 15 25 59 船が勝手に曲がるのはどうすればいいでしょうか? - 名無し 2012-10-16 09 47 50 だれか暗号をおしえてください - また君に暗号聞けなかった 2012-11-17 13 53 26 暗号三笠以外にないのですか? - 名無し 2013-02-01 13 33 07 亀だけどつい最近紋章の暗号が割れた。IJN0527な。 - 名無しさん 2013-09-08 22 54 27 名前
https://w.atwiki.jp/rituazu/pages/104.html
585 :軽音部員♪:2011/04/13(水) 00 34 53 ID h6sNDZf20 深夜1時過ぎのことだった。 梓からたった一行のメール。 『今から公園に来てください』 「……たくっ、こんな時間に何を考えてんだっつーの」 文句を言いたいのは山々だが、こんなに夜遅い時間に梓を独りぼっちにさせる訳にはいかない。 私はそそくさと上着を着て、急いで外出の支度をする。 『すぐに行く』 絵文字も何もないメールを返すと、家族に見つからないようにこっそり家を出た。 今日の梓は元気がなかった。 話しかけても伏し目がちに相づちを打つだけで、いつもの元気さが見られなかった。 いつもなら十時を回るころに掛かってくる電話も、今夜は音沙汰なかった。 びゅうっと寒風が吹き抜ける。 自転車に乗って、夜の道路を疾走する。 車はもちろん、すれ違う自転車も、歩行者もいなかった。 ペダルをこぐ音が、誰もいない夜道で妙に響いた。 こんな遅い時間に何の用だ。 警察に補導されてしまうぞ。 それならまだしも、不良に絡まれる……もしかしたら変質者に襲われることだってあり得るのに。 梓のバカ。 携帯のコール音が鳴った。 『待ってます』 味気ないメールは何ともあいつらしかった。 586 :軽音部員♪:2011/04/13(水) 00 36 56 ID h6sNDZf20 苛立ちがこみ上げる。 言い訳がましく聞こえるが、それは心配の裏返しだ。 こんな深夜に一人で外出するなんて、一体何を考えているんだ。 お前みたいな非力な奴は、もし襲われたら何も抵抗できないで、なすがままにされてしまうんだぞ。 もしお前に何かあったら、お前の親がどれだけ悲しむか分かっているのか。 ……私が、どれだけ悲しむか分かっているのか。 焦りがたたって、不覚にもペダルを踏み外してしまう。 脛に当たったペダルが、これ以上にないほど痛くて、 「く~~~」 思わず声を漏らすほど悶絶してしまう。 激痛に顔がゆがみ、歯を食いしばって耐え抜く。 目から溢れる涙は、痛みからくるものだけではなかった。 脛を押さえた手を見ると、微かに血の跡があった。 少しだけ唾をつけると、再びペダルをこぎ始めた。 587 :軽音部員♪:2011/04/13(水) 00 39 15 ID h6sNDZf20 街灯も申し訳程度にしか点っていない公園は、暗がりの塊だった。 まだ闇に慣れない目を駆使して、必死に梓を探す。 入り口からその姿を捉えることはできない。 左ポケットに忍ばせた携帯を取りだして、梓の電話にかける。 たったの数コールもしないうちに、携帯の向こうから無機質な音声が流れた。 『おかけになった電話は、電波の届かない場所におられるか、電源が入っていないためかかりません』 切断ボタンを押して、もう一度かけ直す。 全く同じ内容が、同じ声で再生された。 唇を強く噛んだ。 梓に何かあったのか。 電話帳から澪の番号を探し、発信ボタンを押す直前でもう一度考え直す。 まだ杞憂だ。杞憂に終われば良い。 とにかく一度、公園を回って梓を探してみよう。 「あずさーっ!」 近所迷惑になってしまうのも省みず、大声で梓の名前を呼ぶ。 市内では最も広い公園で、その声は大きく響いた。 「あずさーっ!」 入り組んだ道を行ったり来たりして、何度も何度もその名前を呼ぶ。 ペダルをこぎつつ、大声を上げる。 声は枯れ枯れになって、息も絶え絶えになっていた。 そして、何度目かの叫び声で。 「~~~!」 微かに、名前を呼ばれたような気がした。 自転車を止めて辺りを見回す。 暗闇の中に必死にその姿を求める。 同時に耳を澄ませる。 「……律せんぱあい!」 確かに、その声が聞こえた。 588 :軽音部員♪:2011/04/13(水) 00 41 56 ID h6sNDZf20 心臓がどくどくと胸を打ち、呼吸が異常に速くなっていた。 目を凝らして、暗闇のずっと向こうから走ってくる姿を見届ける。 小さな違和感。 でも、その小さな身長と走り方は紛れもなくあいつのものだった。 何事もなかったようで、ほっと胸をなで下ろす。 「梓……」 「こんな夜遅くにすいません」 息の調子はなかなか整わない。 体中に汗が流れる。無性に暑くて仕方がない。 「電話、何で出ないんだよ」 「ごめんなさい、電池が切れちゃって」 「心配したんだぞ……!」 ふつふつと沸き立つ怒りを抑えきれず、語気を強めてしまう。 「心配してくれたんですね、嬉しいです」 こっちの気も知らないで、あまりにも能天気だ。 その態度に、もう我慢がならなかった。 「……あったりまえだ、この馬鹿野郎っ!!」 空気を震わせるほどの怒鳴り声を上げると、梓がその小さな体をびくりと震わせる。 頭の中に、次々と文句が浮かび上がる。 こんな時間に一体何の用なんだ。 明日じゃダメだったのか。 何かあったら、とか考えていなかったのか。 親がどれだけ悲しむか分かっているのか。 唯が、澪が、ムギが、さわちゃんが、どれだけ悲しむと思っているのか。 憂ちゃんだって、お前の友達だって。 お前に何かあったら、私はどうしたらいいんだよ。 そんな一連の一言一句が、梓の顔をはっきり見て取れた瞬間、全て吹き飛んでしまった。 589 :軽音部員♪:2011/04/13(水) 00 45 34 ID h6sNDZf20 「お前、その髪……」 「えへへ、似合っていますか?」 梓は片手で後ろ髪を掻きあげる。 少し恥ずかしそうに、視線を下にして泳がせた。 「律先輩に、一番初めに見せたくて」 梓の自慢のツインテール。 枝毛一つない、よく手入れされた長髪。 思わず見とれてしまうほど艶のある黒髪。 その髪が、ばっさり短く切られていた。 自転車がばたんと倒れる音がした。 私はゆっくり梓に近づいていく。 手に触れるぐらいの距離に来ると、そっと梓の赤みがかった頬に手を添えた。 梓は瞳を潤ませてぼうっと私の言葉を待つ。 何か一言かける前よりも先に、私の腕は梓を包んでいた。 どうしたもこうしたも、どんな言葉も浮かばない。 ほとんど無意識に、梓を強く抱きしめて、頬を寄せることしかできない。 腕の中で、梓は微かに震えていた。 「何かあったのか?」 それは梓が震えていることに対して? それとも、髪を切ったことに対して? どちらのことを聞いているのかは、私にも曖昧だった。 「大丈夫です、何もありません」 梓は前の方の意味で受け取ったようだ。 すかさず私は言葉を返す。 「怖くなかったか?」 梓はしばらく黙り込んだ。 「はい。律先輩、とても早く来てくれたので」 梓をもっと強く抱きしめる。 そうすると、梓の震えは少しずつ収まっていった。 590 :軽音部員♪:2011/04/13(水) 00 48 26 ID h6sNDZf20 しばらくして、梓の呼吸が速くなったかと思うと、耳のすぐ側で嗚咽が聞こえた。 「やっぱり、長いほうが良かったですか?」 途切れ途切れの声を絞り出すようにして、梓は言った。 「澪先輩みたいな髪のほうが、お好きでしたか?」 ばか。心の中で呟く。何でそこで澪なんだ。 お前は澪じゃない。 お前は中野梓だ。 私の可愛い後輩で、世界一大事な恋人だ。 そんな大それた台詞を、私に吐けるはずはなかった。 恋人が悲しんでいるにもかかわらず、気の利いた言葉もかけられない。 肝心なときに役に立たない、私。 けれども、そんな臆病な私にも、たった一言だけ口にすることができる言葉があった。 「とてもよく似合っているよ」 腕の中の梓に告げる、何の飾り気もない淡泊な言葉。 嘘偽りのない、心の底からの本音。 これがどれほど梓の心に届くかは分からない。 梓の悩みをどれほど和らげられるか分からないけれど。 今はこの一言で十分に感じられた。 To be continued
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日本猿は、支給品としてデイパックに入っていた猟銃と防弾チョッキを見た瞬間、自分が何を為すべきなのかを悟った。 自分はこれを使って、幕府――つまりは殺し合いを進めている政府を打倒しなけばならない。 目の前に立ちふさがる敵を全て抹殺し、必ず野田の元に辿りついてみせよう。 ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ 、,ノl,、{ , _ _ _ }Vノ; ; ; ; ; `'´{, _ _」  ̄ ̄ └, 、{; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; レ 」  ̄ ̄ └,} 出 死 { ミ,; ; ; ; 。...。 ; ; ;ヒヾ } 逃 み {} る 人 { )、-┌┐; ; .゙,..,゙ ; ; nゝ , } げ ん {」 ぞ が { ノ、/; ; ; ; l・ ,,l; ; ; ´; ;` ; ;l ̄l`'; '-ノ_,. 」 ろ な {} ぉ { }ヽソ; ; ; ; ; ;ノt-n'; ; ; ; ; ; ; ;ノ, ,_l; ; ; ; ; ;; ;7 }_ ! ! ` {}_ ! ! {/; ; ; ;; ; ,、; ;, l LLLlヽ;、; ; ノEEEl; ; ; ; ; ; ; }_ /__ _「/__ _「; ; ; ´、 `''-fココ ll l; ; ll .nnn l; ; ; ;; ; ; ; ; {  ̄  ̄` ヽ; ; ゙ `''''´ミ´r'ヽ;l; ; ll ';';ニ' l,; ; ; ; ; ; ; ( ´`'''─-..._ . . ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll } ; ; ; ; ; ) `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙ ;゙ ゙ソ ,、ノ'´; ; ; ; ; ; ; `ヽl, ,、`ヾ\ ミ、゙ }; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; 'lmn_'ヾ\ ノ!ノl´; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;; ; ; ;;`^!''´ヽ 'ヾ\ f´; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;; ; ; ;;ヽ、fヽ\ 、ノ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;--;; ;;;;; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;; ;y ¨ヽヽ\、 r'; ; ; ; ; ; ; ; ;; ; ;-''´ ' ' '' `-、; ; ; ; ; ; ; ;;{ `´`'''´ 「……なるほど、バトルロワイアルの世界ってワケか」 そう呟いて、門矢士はため息をつく。 これまで色々な世界を巡ってきたが、ここまで面倒な世界は初めてだ。 「まあいい、大体分かった。要はこの世界を破壊すればいいんだろ?」 言われなくてもやってやるさ、と士は意気込む。 こんなふざけた殺し合いを、仮面ライダーたる自分が黙って見過ごす訳にはいかない。 必ずや野田一味を打倒し、この世界を『破壊』してみようではないか。 「……手始めに、アイツだな」 士の目の前にいるのは、完全武装したニホンザル。 それから放たれる威圧感は、これまで戦ってきた敵の中でも上位に値するものだった。 「新しいカード、使ってみるとするか」 つい最近通りすがった世界で手にした力。 これが如何なるものなのか、この場で試してみるとしよう。 /|| rl rイ| ||‐Hイ | _ _ / / ` ヽ| |.| || _ _」  ̄ ̄ └,. | { } { | 」  ̄ ̄ └,} 出 死 { ミ|人__/| |ヘ_ノ. } 逃 み {} る 人 { )、-┌l / l | | | l/..... , } げ ん {」 ぞ が { ノ、/; ; ; ; l・弋__|_|_|ノ......l`'; '-ノ_,. 」 ろ な {} ぉ { }ヽソ; ; ; ; ; ;ノt-n'; ; ; ; ; ; ; ;ノ, ,_l; ; ; ; ; ;; ;7 }_ ! ! ` {}_ ! ! {/; ; ; ;; ; ,、; ;, l LLLlヽ;、; ; ノEEEl; ; ; ; ; ; ; }_ /__ _「/__ _「; ; ; ´、 `''-fココ ll l; ; ll .nnn l; ; ; ;; ; ; ; ; {  ̄  ̄` ヽ; ; ゙ `''''´ミ´r'ヽ;l; ; ll ';';ニ' l,; ; ; ; ; ; ; ( ´`'''─-..._ . . ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll } ; ; ; ; ; ) `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙ ;゙ ゙ソ ,、ノ'´; ; ; ; ; ; ; `ヽl, ,、`ヾ\ ミ、゙ }; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; 'lmn_'ヾ\ ノ!ノl´; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;; ; ; ;;`^!''´ヽ 'ヾ\ f´; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;; ; ; ;;ヽ、fヽ\ 、ノ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;--;; ;;;;; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;; ;y ¨ヽヽ\、 r'; ; ; ; ; ; ; ; ;; ; ;-''´ ' ' '' `-、; ; ; ; ; ; ; ;;{ `´`'''´ ――KAMEN RIDE BEN―― 【一日目・5時00分/日本・埼玉】 【ニホンザル@龍馬伝】 【状態】健康 【装備】防弾ベスト@現実、猟銃@現実 【道具】支給品一式、日本刀@現実 【思考】 基本:殺戮 ※似てるけどベンじゃないです 【門矢士@仮面ライダーディケイド】 【状態】健康、カメンライド「ベン」 【装備】ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド 【道具】支給品一式 【思考】 基本:この世界を破壊するッ! 1.手始めにあのニホンザルを倒す 【鳴滝@仮面ライダーディケイド】 【状態】健康、恐怖 【装備】キュアデコル@スマイルプリキュア! 【道具】支給品一式 【思考】 基本:おのれディケイド! 1.死人が出るぞォ! 2.プリキュアに会いたい ※AAで叫んでいたのはコイツです
https://w.atwiki.jp/rowacross/pages/314.html
バサラ「いい加減こっちの歌を聞けーっ! もうサビに入ってるぞ!!」 平成オールライダーズ「♪平和のぉー、戦士たぁちぃよぉー(タラリラチャラチャッ)らぁーいだぁーず、ふぉえーっばぁー」 北岡「うぃーっなぁーず、ふぉえーっば……アレ?」 浅倉「歌詞を間違えやがってイライラするんだよ!!」 鳴滝「コーラスの破壊者ディケイドめ!」 新八「ライダーの皆さん、ちょって待って下さい! いくら中の人がガノタでもおかしいですから、北岡さん! そんなのおかしいですから!!」 つ【VガンのDVD】 ~三分後~ 士「大体分かった、EDが使い回しか……」 カミーユ「ライダーで売れないから、こっちに持ってくるなんて!」 輝「そう言うおたくもOPから使い回しですよ」 カミーユ「!?」 ちう「つべで元歌見てみろ、まったく酷いアレンジだ」 ~更に五分後~ フォッカー「今日初めて見たが……ニール・セダカの曲が台無しだな」 カミーユ「畜生! こんな歌黒歴史にしてやる」 輝「おたく、曲だけじゃないでしょ。主人公機の新製品出す度に変形パターンがコロコロ変わry(BOKA!)」 カミーユ「先週のお返しだ! ここから居なくなれ!!」