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回天 コスト (水)(水)(1) 属性 水属性 種別:種族 スペル:詠唱破棄 テキスト 対象のリゾネイター2体をレストする 【ブレイク】対象のリゾネイター1体を手札に戻す イラスト 七海ルシア ヴァルハラの黎明 1-139 C
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_... -‐<二\ r‐'´,-、,..-ヘ \―`、 /レ'´ ´/ ̄`ー--、_ i-、 / r'イ /´ 、 l | ` 、 .//j / /i H、 〉 i K´i L_ 、,。' ノ , `、iハj .〉 〉;;;| `、_゚ ̄ノ`< ,ィi , 〉 i;i `、;;;;;;;i ト, r-=三 rェr'´rノ /レ' ,;イ \;;;、;;;`、\ _ri_riノ/;,'-';;;j `;;゙-;;;;`ー-、,―z_彡∠j;;ノ `ー-、;;=-=っ;;;;;;;;_ -'´ `ー'´ ̄ ̄┏━━┓┃回天┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 種族:ばくだんいわ ♂ 性格:逆境 LV14 HP:119/119 MP:9/9 こうげき B ぼうぎょ A- すばやさ C かしこさ C- せいしん D 【耐性】 炎:+8 氷:-8 雷:0 光:+6 闇:-6【パーソナルクエスト】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ・とにかく爆発したい(メガンテを5回使用する)【スキルブロック】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ Block:3/5 ・死なば諸共:複合系 ・献身:複合系 ・サクリファイス:強化系【特技】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ■セットアッププロセス特技■ ・ちょうはつ 消費:2MP 種別:補助動作 対象:自身 タイミング:セットアッププロセス 効果:敵単体攻撃の対象を自身に変更/発動率50% ・捨て身 消費:1MP 種別:補助動作 対象:自身 タイミング:セットアッププロセス 効果:最遅行動/威力+50%/被ダメージ+100% ・におうだち 消費:2MP・テンション1 種別:補助動作 対象:自身 タイミング:セットアッププロセス 効果:被ダメージ+30%/味方全員に【かばう】を使用 ■メジャーアクション特技■ ・諸刃斬り 消費:1MP 種別:斬撃 対象:敵単体 タイミング:メジャーアクション 効果:攻撃力+30%/自身のHPを与ダメージの50%減少 ・マホヤル 消費:1MP+移譲するMP 種別:魔法 対象:味方一体 タイミング:メジャーアクション 効果:MP移譲【消費MP-1】 ・メガンテ 消費:MP全て(最低消費MMPの50%)・テンション1 種別:魔法 対象:敵全体 タイミング:メジャーアクション 効果:ダメージ【自身の残HP/3】/【かばう】無効【特性】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ■その他特性■ ・エントラスト 効果:対象のMHP・MMPの10% 自身が戦闘不能になった時、他のPTメンバーのHP・MPを回復する ・カース 自身を戦闘不能にした対象の全能力値を1段階低下させる ・大爆発 効果:【メガンテ】ダメージ+レベル 【メガンテ】を使用した時、そのダメージが上昇する┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛・返済一回目6694にて仲間に┏━━━━━┓┃死なば諸共┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 種別:複合系Ⅰ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【特技】 ・諸刃斬り 消費:1MP 種別:斬撃 対象:敵単体 タイミング:メジャーアクション 効果:攻撃力+30%/自身のHPを与ダメージの50%減少 ・捨て身※ 消費:1MP 種別:補助動作 対象:自身 タイミング:セットアッププロセス 効果:最遅行動/威力+50%/被ダメージ+100% ・メガンテ 消費:MP全て(最低消費MMPの50%)・テンション1 種別:魔法 対象:敵全体 タイミング:メジャーアクション 効果:ダメージ【自身の残HP/3】/【かばう】無効┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━┓┃献身┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 種別:複合系Ⅰ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【特技】 ・マホヤル 消費:1MP+移譲するMP 種別:魔法 対象:味方一体 タイミング:メジャーアクション 効果:MP移譲【消費MP-1】 ・ちょうはつ※ 消費:2MP 種別:補助動作 対象:自身 タイミング:セットアッププロセス 効果:敵単体攻撃の対象を自身に変更/発動率50% ・におうだち※ 消費:2MP・テンション1 種別:補助動作 対象:自身 タイミング:セットアッププロセス 効果:被ダメージ+30%/味方全員に【かばう】を使用┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━┓┃サクリファイス┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 種別:強化系Ⅰ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【特性】 ・エントラスト 効果:対象のMHP・MMPの10% 自身が戦闘不能になった時、他のPTメンバーのHP・MPを回復する ・カース※ 自身を戦闘不能にした対象の全能力値を1段階低下させる ・大爆発※ 効果:【メガンテ】ダメージ+レベル 【メガンテ】を使用した時、そのダメージが上昇する┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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回天のメイガス imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (回天のメイガス.jpg) タイプ:ヒューマン LV:1 (MAX:100) HP:1247 (MAX:3123) 攻撃力:619 (MAX:1477) 回復力:178 (MAX:530) スキル:レジストダーク敵モンスターからのダメージを1/2減らす 効果3ターン リーダースキル:明滅する聖痕♥の敵モンスターからのダメージを1/2減らす 失われし古の力は、大地の支配者である竜をも従える。だが同時に天と地を結びつける宿命を背負う。 息吹のチャーマー 微風のエンチャントレス 燐光のドルイダス 静寂のソーサレス 畏敬のリチュアリスト 回天のメイガス img_slideエラー 指定ページに画像ファイル(png,gif,jpg)が見つかりません。
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登録日:2014/02/15 Sat 18 16 18 更新日:2024/04/16 Tue 11 22 46NEW! 所要時間:約 ? 分で読めます ▽タグ一覧 どうあがいても絶望 兵器 回天 大日本帝国海軍 封印すべき兵器 戦争 戦術 日本史 棺桶 歴史 海軍 特攻 特攻兵器 狂気 繰り返してはいけない歴史 聯合艦隊の断末魔 魚雷 特攻、この言葉から想起するものは何であろうか? 蛮勇? あるいは愛国心? はたまた狂信? その辺は個人の思想故に筆者が見解を強制できるものではないが、命をもって戦果を挙げるという発想は、世界を見渡してもそこまで珍しいものではなかった。 第三帝国を名乗ったドイツも、ソ連の猛攻に晒されベルリン陥落が目の前に迫った辺りになると、ゾンダーコマンド・エルベなる部隊を組織し特攻を行っていた記録がある。 しかし旧大日本帝国軍ほど、作戦の要としてコレを起用し、命を使うような組織はなかったであろう。 機動力が売りの零戦に爆装を施す他にも、様々なモノを乏しいリソースからひねり出し企画した。 「BAKA BOMB」こと桜花、上陸艇を狙う突撃モーターボート震洋は有名だろうか。 その先陣を切って誕生した忌み子、それこそが回天である。 回天とは幕末期の艦船回天丸より取られ、「『天』を『回』らし戦局を打開する」という願いが込められたものであったが、戦局打開はならなかった。 性能諸元 全長:14.75m 速力:30ノット 射程:23000m/30ノット 炸薬:1.55t 安全潜航深度:80m ※他にも速力重視の2型、電池魚雷を利用し後進や待機が出来る様になった10型もあったが量産ラインに乗らなかった。 回天を搭載・搭載予定だった主な艦 伊47(回天初出撃の玄作戦にて搭載、給油艦ミシシネワ、揚陸艇撃沈) 伊53(回天で護衛駆逐艦アンダーヒル撃沈) 伊58(多聞隊、通常雷撃で重巡洋艦インディアナポリスを撃沈する大戦果) 北上(元重雷装巡洋艦、回天搭載用に改装されるが呉軍港空襲で大破) 開発経緯 日本が誇った独自技術の粋を集めた酸素魚雷。スピード・航続距離・航跡が見えないステルス性・推進力が高いため大量の炸薬を積める積載性。すべてにおいて連合国の魚雷を上回る強大なものであった。 軽巡洋艦大井・北上の重雷装艦改装、駆逐艦島風の重雷装高速駆逐艦設計はこの酸素魚雷の性能を前提においたものである。 連合国も「ロング・ランス(長槍)」と呼び恐れた。伊19が一回の雷撃で空母を含めた二隻を沈め、戦艦を中破させた大戦果はあまりに有名である。 ところがどっこい、このロング・ランスは扱いが非常に難しい物であった。 速過ぎるが故に磁気信管を使えないため、接触信管を使用していたのだが接触感度を設定し間違え波にぶつかった衝撃で暴発、逆に当たっても炸裂せず、 酸素が充填されているためメンテナンスも大変、長射程が仇になり外れた魚雷が遥か彼方の味方を撃沈せしめるなど色々とアレな部分も多かった。 特に信管の問題、速過ぎるが故の精度の低さには頭を悩ませていた。 信管技術の発達は進まず、戦局も悪化しつつあったガダルカナル島失陥後には、すでに人間魚雷の発想が各方面から挙げられていた。 日清・日露戦争の頃からある肉弾攻撃の概念が頭をもたげたが、軍令部はそれを拒絶。 それでもこの発想は無くなる事は無く、1943年末になると甲標的搭乗員であった黒木博司大尉・仁科関夫中尉の二人が軍令部の藤森康男中佐を通し、回天の原案を建言する。 当時の軍令部総長永野修身大将は拒絶したものの、軍令部にこの発想を目に止めた者が居た事や 1944年になり戦局は悪化の一途を辿ったこと、黒木が全面血書の請願書(*1)を提出していた事も影響したか、 2月に海軍工廠に試作品の作成を命じる。ただし、「脱出装置の実装」という条件をつけての開発開始であった。 こうして○六(マルロク)というコードネームを与えられ、開発が始まった。母体となったのは酸素魚雷の中でもやや旧式化していた大型魚雷・九三式三型酸素魚雷。 これを元に急ピッチで開発が進み、7月には試作機の試験が行われたものの、評価は芳しくなかった。 「魚雷の改造だからバックできない、一回しか突撃出来ないのはどうか」「旋回半径が大き過ぎる、操作性に問題があるのでは」 「潜水艦搭載なのに80mしか潜れないんじゃ潜水艦が危険過ぎるし、潜水艦の機動力を殺ぐ」という3つの問題点が浮上。 さらに、結局脱出装置は実質配備されていなかった。一応搭乗ハッチは手動で中から開けることは可能で初期訓練中の事故時には水中から脱出はできたものの、実戦で外洋の海中から脱出できるわけもない。 このため出撃後に外からハッチを固定して出れなくしたというのは デマ である。そんな無駄なコストをかけなくても出られないからだ。余計にたちが悪いわ 結局は必死必殺で臨む他無い兵器という面は改善されなかった。 ところが海軍はこれを制式兵器として認可してしまった。6月のマリアナ沖海戦の惨敗で追い詰められていたとはいえ、自分で付けた前提条件を破棄する辺り判断力がおかしくなっていたのだろうか… 1944年8月、マルロクに「回天」という名が付き、山口県大津島など各地に搭乗員養成のために基地が作られる。回天特攻の始まりである… 実戦での戦果 こうして搭乗員の養成と回天の量産が始まったのだが、資材不足で量産も予定通りに進まず、 さらに潜望鏡から覗いて射角・所要時間を設定し、標的のルートが航路と重なる事をお祈りしながら突撃という操縦法は、会得にかなりの手間を要した。 特に最も有効な夜間突撃は非常に難易度が高く、「手脚と目が六つないと無理」と優秀な訓練生に言わしめるものであった。 訓練も過酷を極め、発案者の一人である黒木大尉は訓練中の事故で瀬戸内海の底に沈んで帰ってこなくなった程である。 黒木大尉は発案者ということもあって無茶をしがちで、沈んだ日も荒天時に訓練を強行したが故であったが。 初陣となったウルシー環礁泊地襲撃ではアメリカの油槽艦ミシシネワと揚陸艇を撃沈せしめる戦果を挙げた。 この時、発案者の一人であった仁科中尉は黒木大尉の遺骨を抱き特攻。ミシシネワを撃沈したという。 その後も泊地襲撃を幾度となく試みるが、厳重な警戒を敷くアメリカ軍の前に大半が失敗。 より難易度が高いが確実と思われた洋上襲撃に力点を移していく。 しかし残念ながらその成果は芳しくなく、その戦果は先の2隻にくわえ 撃沈 バックレイ級護衛駆逐艦「アンダーヒル」 損傷 リバティ船「ポンタス・H・ロス」:(損傷軽微・負傷なし、死亡なし) ラッセン級輸送艦「マザマ」:(中破・負傷13名、死亡8名) アンタレス級貨物船「アンタレス」:(損傷軽微・負傷なし(*2)、死亡なし) バックリー級駆逐艦「アール・V・ジョンソン」(小破・負傷なし、死亡なし) と悲しい結果に終わっている。 出撃数(※母艦に搭載された状態で出港した数)が153基、その内49基が発射された戦果であることを考えると成功率そのものは悪くはないのだが、調達価格が通常魚雷の10倍前後にも達すること、搭乗員の育成コストがかさむこと、運用中の母艦の防御力が著しく低下すること(*3)などを考慮すると、上層部的には「期待外れ」と言わざるを得ない戦果であった。 しかし実際の戦果はともかく心理的効果はそこそこあったのか、フィリピン~沖縄戦にかけては、アメリカ軍の指揮官たちも回天を強く警戒している記録が残っている。 海軍中佐だった吉田俊雄の手記によれば、終戦後にアメリカ海軍から「洋上に出撃した回天部隊の動向把握と停戦命令」を日本側に要求されたとされているほど。 アメリカは民間船舶の被害統計を今に至るまで発表していないこともあって、実は商船に対してなら知られていない回天の戦果がかなりあったのでは?とも言われているが、(*4)推測の域を出ない。 というかそもそも使用記録から算出される命中率が15%程度であることを考えると、出撃数と喪失数を顧みるに「記録外の戦果」はあまり期待できなそうだが・・・・・・ とはいえ、基本が魚雷である回天の機動性は決して高いものではなく、また射程も延ばされたとはいっても決して十分ではなかった。 なによりもスロットル操作が微妙で、手順を少し間違えるとすぐにエンストしてしまう「冷走」という問題は根本的には解決しきれなかった。 だが魚雷を一回り大きくしただけという極端な小ささのため、アメリカ軍としては一旦発射された回天に対して有効な対策を持つことができず、 発射前に母艦ごと沈めること以外はなんとかして回避するしかなかった。 洋上で撃沈された駆逐艦アンダーヒルの場合、発進した回天は敵艦の動向を把握しつつ巧みな操縦で、回避を繰り返すアンダーヒルに見事命中した。 この件は詳細なバトルレポートがアメリカ側に遺されており、沈着冷静な操縦ぶりと勇敢さが惜しみなく(アメリカ側から)賞賛されている。 本土防衛戦になった場合、各地の基地からわずかな望みを胸に、無数の回天が伊号に乗って洋上襲撃任務に行けなかったくらいの未熟な搭乗員を載せ 米軍に突撃する地獄絵図が展開されるところであったが、1945年8月15日に日本が降伏し終戦となったため、その地獄は現出せずに済んだ。 出撃:49基 撃沈:駆逐艦1、給油艦1、揚陸艇1 その他与えた損害:大破1、小破4 搭載母艦損害:伊号潜水艦6隻 戦死搭乗員平均年齢:21.1歳 後世の評価 最悪である。まあ仕方がないところであろうか…。 とはいえ、イヤイヤな人間を無理やり乗せただの(むしろコンセプトの時点で搭乗者が率先して突撃しないと当たらない)、 ハッチは開けられないようにされただの(水中じゃなければ問題なく開けられた。単に最も必要な場面では開けられなかったというだけである)、 一切の戦果を挙げられなかっただの(最初の方は一応戦果を挙げている。それが魚雷よりはるかに高い製造コストと、厳しい訓練を潜り抜けた優秀な兵士とに見合うか(*5)は別問題)、 大嘘や誇張で叩く様な向きもあり、あまり正しい評価をされているとはいえない。 せめて脱出装置だけでも妥協しなければもう少し風当たりは弱かったかもしれない。 なお回天の搭乗員は全員予科練、つまりエリート中のエリートである(しかも全員志願)。 燃料や機材が足りなくなり、パイロットへの道を閉ざされた若者達が回天を選んだのだ。 余談だが世界一般的に「人間魚雷/有人魚雷(Human torpedo/Manned torpedo)」と言えば「敵の港に潜入して船を攻撃する潜水工作兵が搭乗する水中スクーター」を指すのだが、 日本でのみ回天が強烈なインパクトを残しているためイメージするものが異なるという弊害も残している。 回天を取り上げた作品 出口のない海(横山秀夫/小説・映画) 真夏のオリオン(脚色福井晴敏/映画) 特攻の島(佐藤秀峰/漫画) 金田一少年の事件簿(天樹征丸・さとうふみや/漫画) など ちなみに艦隊これくしょん -艦これ-では、運営から回天をはじめとする特攻兵器そのものは実装しない(特攻兵器に改造された物や特攻兵器母機となった物などは改造前や特攻兵器を積まない状態を「本来の仕様」として採用・実装している)旨が明言されている。 また、史実で回天と縁のあった一部の艦娘は「アレ」とぼかしながら(どちらかと言えば「名を口にするのも忌まわしい物」と認識してる感じ)も回天の搭載を嫌がる台詞がある。 追記・修正は特攻志願書に二重丸してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] スネ夫「悪いなのび太、この回天は一人乗りなんだ。」 -- 名無しさん (2014-02-15 19 29 10) 僕たちの戦争か -- 名無しさん (2014-02-15 21 47 17) 回天に限らず特攻兵器はいろいろ頭が痛くなる代物しかないな…どんだけ切羽詰ってたんだと -- 名無しさん (2014-02-15 22 43 57) 漫画版ゲッターにこれをモデルにした鬼がいたな -- 名無しさん (2014-02-16 06 38 06) 超音速で飛んでくるミサイルに百鬼獣の上半身載っけたやつね。 あれは制御するのがロボだったからまだよかったが…… -- 名無しさん (2014-02-16 09 10 30) ウルトラマンAにも有人ミサイルが出て来たっけな。 -- 名無しさん (2014-02-16 09 56 48) エリートしか操縦できないって時点で特効兵器としては失格だよなあ。 -- 名無しさん (2014-02-17 11 45 47) 発想としては誘導弾と一緒。技術がないため、人力操作というド外道兵器になったけど。 -- 名無しさん (2014-02-17 15 52 27) 回天の戦果は米軍発表より実は多いんじゃね??って説があるよね。まあ特攻を送り出す側としては戦果を上げさせたいって気持ちがあるから仕方がないけど -- 名無しさん (2014-02-17 16 27 16) 因みに、空中用回天とでも言うべき有人爆弾もあった。確か桜花だっけ? -- 名無しさん (2014-05-07 00 33 13) トランザム!トランザム!トランザム!トランザム!… -- 名無しさん (2014-05-20 10 22 59) 2↑亀だが、別名『BAKA BOMB』… -- 名無しさん (2014-08-07 15 02 37) ↑西から登ったお日様が東に沈みそうだw -- 名無しさん (2014-08-07 15 09 47) それでその後、原案を提出した二人の軍人はどうなったん? -- 名無しさん (2014-08-07 17 52 32) ↑順番に読んできゃわかるがどっちも最終的にこれに乗って死んでる -- 名無しさん (2014-08-07 18 13 02) 人をゴミのように扱ってたんだよな、マジで… -- 名無しさん (2014-08-07 18 56 51) 初期はともかく後期のあまり効果が得られないとわかっていた状態で出撃する兵士の心境やいかに -- 名無しさん (2014-08-07 20 59 13) ↑そのための情報操作ですよ -- 名無しさん (2014-08-07 21 02 33) 『命は投げ捨てるもの』を地で行ってやがるな。搭乗員育成の手間と戦果比べたら全然釣り合わんだろうにそんなことも分からなかったのか? -- 名無しさん (2014-08-08 02 20 44) ↑こんな物を採用しなければならない位追い詰められていたんだよ。そして相手が米国。絶望的な状況だったんだ。 -- 名無しさん (2014-08-08 02 35 36) ↑6 そうなのか。まぁ、自分の命も捧げた分、特攻を主導していながら自らが特攻しなかった軍の上層部よりはいくらかましだが、それでも人の命を投げ捨てさせた罪は重いな。自分の理想に他人を巻き込むな、といいたい。 -- 名無しさん (2014-08-08 07 05 31) 当てるためには有能な人間が必要、普通の人だったら当てれず無駄撃ち…なんだこの兵器!?つかえねー!? -- 名無しさん (2014-08-08 07 13 40) ゴルゴがこれを改造して一人乗りの潜水艇にして海賊始末してたな -- 名無しさん (2014-08-08 07 31 50) 自爆特攻は悲しいわ、中東とかね -- 名無しさん (2014-08-08 10 52 16) ↑2 まぁ、その点は反省しなきゃとは思うけど、やっぱり自分は安全な高みにいて、他人には命を投げ捨ててこいというのは、やっぱり怒りを禁じえないわけでして^^; -- 名無しさん (2014-08-08 11 25 02) 俺は、確かに歴史的事実としては痛ましいことだとは思うけど、だからって特攻に参加した人ひとり残らずに「お前らは命を捨てさせられた!犠牲者なんだかわいそうなんだ!」って断言しちゃうのも傲慢だし侮辱だと思うんだ。ひょっとしたら、本当に自国を守りたいと考えてあえて特攻の道を選んだ兵士だっていたかもしれないじゃないか。少なくとも、何千人といる兵士が全部おんなじ考えなわけがない。そういうことにも思いを馳せるのも死者を悼むってことだと俺は信じている -- 名無しさん (2014-12-13 02 53 27) ごう慢だろうがなんだろうがかわいそうなもんはかわいそうだよ -- 名無しさん (2014-12-13 07 51 12) ↑×2その「考え」は、国から刷り込まれ、強いられたものなのだが? -- 名無しさん (2014-12-13 07 53 22) てか、国守る志を持っていたからこそ、こんな無茶な(効果の薄い)物に乗せられたのは可哀想だろ。この国の上の人間はいつもそう。無いに等しい小さなリターンの為に、莫大な犠牲を顧みない。 -- 名無しさん (2014-12-13 15 23 34) 実のところアメリカには未公表というかアメリカ軍が記録をとっていない民間船舶の分があり、戦後すぐに回天の洋上所在を問い合わせられた事実から、洋上で民間船を相当脅かしたのではないかとも言われている(それらしき記録もあり、また後半戦は洋上での輸送船団襲撃に戦術を転換していた事実もある)。総出撃数50基に達しない僅かな量にも関わらずこれほど警戒されていた事実からも、回天の潜在的脅威をアメリカ軍が相当深刻にとらえていたことだけは間違いない。 -- 名無しさん (2014-12-13 15 45 46) うちらもいつ同じ目に遭わされるかわからんし、いざというときにすぐ亡命できるよう準備しとかないとな。 -- 名無しさん (2015-04-08 22 55 09) ゴーヤノギョライサンハオリコウサンナノデチ! -- 名無しさん (2015-10-05 18 30 48) ↑58のおりこうさんはインディアナポリスを仕留めた通常型魚雷なんだよなあ… 58の回天は成果挙げてない -- 名無しさん (2015-11-17 22 26 46) むしろお利口さんな魚雷が別途いるんだから回天はいらないと言ってるのかもしれない。 -- 名無しさん (2015-11-17 23 00 31) アンダーヒルの「いくつもの潜望鏡を確認した」ってのをこういう風にもってきたのか、と感心した<特攻の島 よくあるフー・ファイターなんだけどね -- 名無しさん (2015-11-22 02 47 41) 予科練がエリート中のエリート… -- 名無しさん (2016-01-22 02 50 18) 「よく当たる魚雷を造ろう」って発端から、「人を乗せよう」って発想に至るのが理解できない。やっぱり苦労知らずのボンボンだったって事かね。さすがに上層部も、一回は「アホか」って突っぱねてるんだよね。 -- 名無しさん (2016-12-09 17 01 24) ↑2 完全に事実。予科練は当時においては一流国立大学に匹敵する難関&ステータス。若者の憧れの場。 -- 名無しさん (2016-12-09 17 13 49) 俺が生まれる前に亡くなったお祖父ちゃんが工場でこれのシャフト作ってたんだと。どんな兵器でどんな使われかたされるかも知らされて作ってたそうだけど何を思いながら作ったのかな・・・ -- 名無しさん (2017-04-19 06 26 28) ↑3 どっちかって言うと若い責任感と正義感が変なふうに暴走したって感じかなあ。合唱コンの練習中に泣き出す女の子のメンタルに近い感じ。 -- 名無しさん (2018-09-19 00 49 02) 特攻の精神性の是非はともかく、特攻を前提にした戦術って相当頭悪いと思う。追い詰められながら見栄張ったせいで効率も糞も無くなったのか -- 名無しさん (2018-09-19 01 15 20) 本当に回天部隊の動向を恐れていたかどうかもちょっと元ソース確認しないと眉唾なのよなぁ。そうでなくても潜水艦部隊なんて性質上連絡取りにくいのだから真っ先に停戦命令伝達させないと死ななくてもいい人間が死ぬ事になるからってだけの話かも知れないし -- 名無しさん (2018-09-19 05 11 30) 素人目だと金属資源の無駄遣いにしか思えない、普通に爆弾落として帰った方がいいのでは? -- 名無しさん (2020-04-11 00 32 56) ↑間違えた特攻機じゃないわ、どのみち兵士減らすリスクの方が大きそうだけど -- 名無しさん (2020-04-11 00 36 10) 日本軍は兵士の練度が強みだった。訓練する余裕も無くなってこれを始めた -- 名無しさん (2020-04-11 00 49 38) 米軍からのニックネームはBAKA-BOMBだったっけ、他の何かだったかな -- 名無しさん (2020-05-09 21 49 52) 元から優秀な兵士の数も揃える能力もないのに、食い潰すようなもの 窮鼠猫を噛む状況だったとは言え、小利を得んとして、大利を失う -- 名無しさん (2020-05-09 22 42 17) 回天で沈めれる船は、普通の魚雷で事足りる そもそも人載せようってことになったのは、技術力の欠如が要因の一つ -- 名無しさん (2020-05-09 22 45 50) 特攻兵器の何がまずいって、成功失敗どちらでも死ぬから学習して次に役立てるということができないからなぁ。 -- 名無しさん (2020-05-09 23 06 04) こんなこと言ったら失礼かもしれないがこういうの見てるとそりゃアメリカも原爆投下したくなるわって思う… -- 名無しさん (2020-08-26 14 44 38) そもそも自分から志願というが空軍なんかはベテランほどバカバカしさを知ってて特攻拒否(2/3ほどが機械不良で帰還)して実際に特攻したのは若い学生がほとんどという話もある。こっちはともかく特攻隊は上層部は責任を取って自刃したのはたった一人であとは戦後も財を成して大成功、帰還した特攻兵をいじめぬいた将校は死ぬまで遺族が復讐に来るのを恐れて拳銃を手放さなかったし、特攻隊は日本が追い詰められたのではなく日本人の「やれることがなにもなくなったけど、とにかく何かをやらないと無能扱いされる」という強迫観念から生まれたもの -- 名無しさん (2022-01-22 10 18 37) 存続に値しない国と言うか体制ほど国民の生命を道連れにしたがる典型例よな -- 名無しさん (2022-01-22 12 37 16) 「人間狂って結構!それが戦争だ」これを地で行く兵器だな... -- 名無しさん (2022-01-22 13 27 52) 某お船ゲー(not艦これアズレン)で「恐ろしい武器を身につけているが使う機会がなく少し不満」な回天搭載艦が実装されていた。インディアナポリス撃沈時のエピソード反映とも取れるが、大丈夫なんか。 -- 名無しさん (2022-01-22 13 58 56) 当時のドイツにもネガーという同じような兵器が存在する。魚雷を改造して人が乗り込めるようにして、しかも内部からハッチ開けるのは不可能、なんて言うとまんま回天と同じだが、最大の違いは人が乗り込む改造魚雷の下に本物の魚雷を接続して攻撃にはそっちを切り離して使うという点で『必死』の兵器になる事を回避してる。それでも戦死率は非常に高い危険な兵器であったが -- 名無しさん (2022-01-22 14 22 26) ↑4 敵国に対する信頼が無い(あるいは負の信頼がある)と戦争は凄惨な物になるのよ。降伏したとしてまともな扱いを受けられないと思われてれば降伏なんてできないでしょ? -- 名無しさん (2022-01-22 14 59 18) 報告にあった違反コメントを削除。 -- 名無しさん (2022-01-23 22 51 43) ↑2 -- 名無しさん (2022-01-23 23 27 57) ↑3まあ自分たちが散々ひどい扱いをしてきたから、捕まったらひどい目に合うと思ってしまうんだろうけどな -- 名無しさん (2022-01-23 23 40 28) ↑当時の列強は自分たち以外を人間にあらずとみなしてたから、むしろ正確な評価なんだよなあ… -- 名無しさん (2022-01-23 23 50 00) ↑列強にあらんずば、ってか -- 名無しさん (2022-02-09 03 26 18) 当時は戦死したら「靖国で会おう」と生きる世界が変わることが当然に信じられていた。現代の死が消滅と同義語とはそもそもの死生観が違う。狂ってるとか洗脳とかじゃなくて、それが時代。 -- 名無しさん (2023-06-07 00 51 55) 大学生並みの智識と教養身に着けてる士官以上が正気で本気でそんなの信じてるわけないじゃん。大半はそうでも言わなきゃやってられないから連呼してただけだよ -- 名無しさん (2023-06-07 01 04 39) これ作ったやつ頭悪すぎだろ、コストもかかるし人死なせるし、普通のミサイルとかでいいだろ。なんで特攻させるのかな、だから負けたんだよ -- 名無しさん (2023-07-28 22 33 45) ↑2一流大学出たインテリの思想かぶれや宗教狂いとか現代でも山ほどいるぞ。つかむしろエリートほど極端な思想にはまりやすい -- 名無しさん (2023-07-28 23 17 15) ↑2爆弾三勇士の逸話などを若い頃から見たり子供の頃から聞かされて育った時代だぞ。彼らから見れば人間が乗り込まずに機械任せにする兵器とかのほうが正気じゃない -- 名無しさん (2023-08-05 19 08 48) いつの時代もそうだけど、人間、特に若者の主義や思想や価値観というのは「この時代はこうだった」でまとめられるほど単純なものではない。近代以降は特にそう。大喜びで特攻に向かっていった頭八紘一宇もいれば、手記にボロクソ書き残して死んだ頭わだつみもいるし、素朴な国防感覚から「本当は行きたくないけど、それでもみんなのために行く」って人もいれば、「これそもそもコスパ悪いよね?」って冷静に見てた人もいるよ。 -- 名無しさん (2023-08-05 21 24 51) 遠隔自動誘導装置が使い物にならなかったから人間に直接操作させようってのが特攻兵器の肝。その遠隔自動誘導装置が発展したのが現代のミサイルだからなあ。 -- 名無しさん (2023-08-05 21 37 46) ↑5 第二次世界大戦時にミサイルがあったのか。寡聞にして知らなかった。勉強になるなあ。 -- 名無しさん (2023-08-05 22 23 10) 有名な人類初のミサイル兵器V1とV2は第二次世界戦で使用されたものだし、実は音響誘導魚雷もWWIIで実戦投入されている。こうした「無人誘導兵器」の開発は世界中で行われていたし、実は日本でも普通に行われていた。つまり「ミサイル(という名前ではまだないが)とかでいいだろ」とは日本軍自体も考えてたわけで、思われてるほど日本軍も精神主義一辺倒ではないのだ。ただ普通「無人化できないの?できない?じゃあまだ無理か……」ってなってたところを、日本の場合「無人化できないの?できない?じゃあ有人でいくか!」ってなっただけなのだ。 -- 名無しさん (2023-08-05 23 36 05) 「無人化できないの?できない?訓練した鳩でいけない?」って所もあったとか -- 名無しさん (2023-08-05 23 51 45) 実戦には間に合わなかったが、最初期の無線誘導式対艦ミサイルだって開発してたしな。実験中に無線誘導が不具合起こして熱海の温泉旅館に直撃して死傷者出したあげく、女湯に突っ込んだということで『エロ爆弾』なんて呼ばれるようになってしまったが。 -- 名無しさん (2023-08-31 12 27 28) 名前 コメント
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08/07/25(金)20 45 30 No.12408412 ■日本分断YAOYOROZ■ 朱鷺定 回天(TokisadaKaiten) 帝神学園に通う十五歳の男子。基本的に無口で無表情 彼のヤオヨロズ「オシホミミ」は戦闘能力自体は (他のヤオヨロズに比べれば)大した事は無いが 「相手に根拠の無い敗北感を植えつける」という 精神に作用する特殊な能力を持つ為、対軍戦闘では目覚しい活躍をする 過去にいじめにあった事があり、その際決して へつらったり屈したりしなかった為、それがいじめの過度な エスカレートとヤオヨロズの覚醒の原因になった 面倒事を嫌い、よく貧乏くじとして余る保険委員に自ら立候補 その縁から天津 高千穂とはよく顔を合わせる 「ほら、拳を向けろよ、歯を剥けよ。それがお前の敗北の証だよ」 ∥関連事項 ⇒日本分断YAOYOROZ
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回天魚 C 水文明 (3) クリーチャー:フィッシュ 3000 ■相手のクリーチャーが攻撃する時、自分の手札を2枚捨ててもよい。そうした場合、その攻撃は中止される。(ただし、相手のクリーチャーはタップされたままである) 作者:テーメノン フレーバーテキスト サイバー種族が眠りについたことで、水文明は本来の姿に戻った。 評価 名前 コメント
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回天 ◆wlyXYPQOyA ジュンは相変わらず、遊園地から離れる為に防波堤を走っていた。 引きこもり気味である分体力に難があるがそれでも走り続け、そしてふと我に返った。 どれくらい走っただろうかと後ろを振り返って見てみると、既に遊園地は遥か遠く。 あの殺伐とした喧騒も遠い。無我夢中だった事でまさかこんな遠くまで走っているとは思わなかった。 だが身の安全が保障されていない今、この程度で満足して安心するわけにはいかない。 恐怖を押し殺し、再び走ろうとした。 「……いや、駄目だ……」 が、駄目だった。やはり終わりの無い疾走は多大な疲労をその身に与える。 真紅と翠星石の力を同時に使役した時よりは、あの薔薇園で槐や兎を捜して走っていた時よりは、 その時感じていた疲労に比べれば大した事なんて無い。軽いものだ、その筈なんだ。 そう強がってみるものの、やはり体は正直らしい。緊張の糸が切れた事で体が一気に休息を求め始める。 へばっていたらどうなるか判らない。判ってはいるが、座り込んでしまった。 「真紅に怒られるな……でも、ちょっと休憩したい……本当に……」 もっと運動をしておけばよかった、と潮風に当たりながら後悔する。 防波堤の中央で、少年はしばしの休息を余儀なくされてしまった。 体を休める。何もしない事で安らぎを得る。 図らずも自身の体にとって優しく平穏な時間を与える事が出来た。 その内、する事が無い所為か海を見ながら物思いに耽っていった。 自分の事、過去の事、人形たちの事、それに加え更に沢山の事を思い返す。 自分があのダイレクトメールを受け取ったのはいつだっただろう。 記憶中枢が手抜きの極みに至っていたのか、日付をしっかりと覚えていない。 だがあの時、人工精霊ホーリエ名義の手紙をインチキ業者だと勘違いしなければ、 確実に真紅や翠星石、蒼星石……そしてあの水銀燈にも出会う事は無かっただろう。 家来だとかに勝手に任命されて暫く経った今。 今の自分に、あの時「まきます」と選択したのは本当に正しい事だっただろうか? という質問を投げかけてみると、自分でも意外だが「正しい事だった」と答えてしまう。 更に言うと、かつての真紅が来たばかりの自分に同じ質問をしたならば、 間違いなく「何故こんな事に巻き込まれなければいけないのか」と文句をたれていただろう。 「あいつらが来て、僕も色々と変わったんだよな……」 認めざるを得ない。というより寧ろ、自分から認めるべきだとさえ思った。 それが果たして「成長」と呼べるものだったのかは自分では判らない。 けれど変わったのは確かだ。自分は変わり、一歩進む事が出来た。 彼女は確かに人形だけれど、それでも確かに恩人だった。 どこにいるのだろうか。 我が桜田家で暴走の極みに達していた彼女達は、今どこにいるのだろうか。 一体、どこに行ってしまったのだろう。 更に思い返してみると、記憶の中の彼女達は思い切り騒いでいた。 紅茶を要求したり、苺大福を要求したり、お茶菓子を要求したり、ほうじ茶を要求したり。 ひっぱたいてきたり、硝子を割って侵入してきたり、挨拶代わりに鞄で顔面目掛けて体当たりしてきたり。 くんくんの人形で騒いだり、くんくんの番組を見て一緒に緊迫していたり、一緒に食事をしたり。 姉の先導で服の洗濯をしていたり、プレゼントしたオルゴールを皆で聞き惚れたりもしていた。 皆で一緒にクッキーを作った事も、翠星石を元気付ける為に流し素麺をした事もあった。 いや、素麺じゃなかった。実際は姉のミスによって冷麦を流すイベントになっていたんだった。 ――本当に、色々とあった。色々な事があり過ぎた。 「何であいつらまで……どうして……」 再び名簿を取り出し、見る。やはり見慣れた名前が書かれてあった。 真紅、水銀燈、翠星石、蒼星石。家で散々騒いでくれたドール達だ。 水銀燈も敵だからこそ不法侵入を犯したりしたし、あれもある意味大暴れだ。 彼女は危険だから保留だとしても、真紅達とは必ず再会しなければならない。 自分が無力だから一人でいたくない、正直に言えばその考えもある。 だがそれだけではない。自分はここで屈したくはないのだ。 そう、あのアリスゲームの様に、薔薇園での仕組まれた決戦の時の様に。 あの時の様に無力で、何も出来ないままで終わりたくはないのだ。 かつて真紅や翠星石達と戦ったように、役に立ちたい。彼女達の支えになりたい。 自分は何もかもが一般人以下だろう。頭脳にしても受験に失敗しているし 今更自分が様々な人間と同格に渡り合うことが出来るという大層な自信も無い。 けれど、せめて。せめて真紅達の力になれたなら。 そう思い続ける限り、自分は死んではいけない。彼女達を悲しませたり幻滅されるわけにもいかない。 だからこそどうにかして、殺人以外の方法で生き残らなくては。 その為にも、進もう。 この考えに到達するまでに、どれ位の時間を要したのだろうか。 座り込んで延々と考え込んでいたおかげか、疲労は大幅に回復している。 大丈夫だ、これなら頑張れる。ジュンはゆっくり立ち上がり、自分が向かうべき場所を見た。 そして歩き出す。落ち着いて一歩一歩、疲労をためないように歩き出した。 その先には、あの少女がいるのだが。 ◆ 少女、朝倉涼子は慎重に思案する。 情報統合思念体が応答しない以上、大袈裟には動けない。 だが当然相手がいなければ殺人は出来ない。しかし目立つのは危険。 そうなると注意深く警戒しながら北に回って橋を渡り、街に向かうか。 それとも先程の男達のように防波堤を歩き、そして遊園地に向かうかの二択。 北に回れば辺りが明るくなってきた事も手伝って、人に会う可能性は高いだろう。 だが相手が弱いとは限らないし、多数の人間に出会う可能性も十分にある。 二人ならまだしも、それが三人四人五人となるとややこしくなるのは明白だ。 ならば防波堤はどうだ。人にあまり会うことも無いだろう。更には一気に近道をすることが出来る。 だが、それを読んで周到に待ち伏せをしている人間もいるかもしれない。 一直線の道での待ち伏せはさぞ効果的な事だろう。策に嵌ると命の保障は出来ない。 ここまで考えて、彼女はこう結論した。 多少危険ではあるが、防波堤を歩いて遊園地側に行く。 結局は涼宮ハルヒ達を捜す為に街へと向かう事に変わりは無い。 ならば、今この状況で濫りに人に会う事は避けるべきだ。 いくら自分が情報統合思念体によって生み出された 対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースといっても限界はある。 「確実に優位に立てる」と胸を張って宣言出来る程の状況でないと、多数の人間に会うのは危険だ。 待ち伏せがあるかもしれない可能性と危険性、これは楽観視出来ない。 だがしかし、自分は情報統合思念体によって生み出された 対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースであり、人間ではない。 対話し、場合によっては人を排除する力を持つ特殊な存在。それが自分なのだから。 だからどうにかする。どうにかしてみせる。どうにかしなければならないのだ。 自身の結論を信じた彼女は、チャンバラ刀をしまって防波堤に登り歩き出した。 その先には、あの少年がいるのだが。 ◆ ジュンは既に防波堤の三分の二を歩き切っていた。 残り三分の一を渡り終えれば遊園地からはおさらばである。少しばかり安心した。 が、その時。 「こんばんは」 少女に出会った。 この少女は誰だ。ジュンは困惑した。 数少ない学校での記憶を辿ったものの、思い当たらない。 という事はつまり、同じ様にここに連れてこられた人間だろう。 「こ、こんばんは……」 とりあえず挨拶をしてみる。すると相手は満面の笑みを浮かべた。 無害そうだ。だが、何か妙な違和感を覚える。この僅かに湧きあがる感情はなんだろうか。 簡単には信用出来ない。状況も状況だし、自分の本能は相手から何かを感じ取っている気がする。 ジュンは思案を巡らす。だが目の前に突然他人が現れた現実を認める事で精一杯になり、それ以上は思考出来ない。 しかしそれでもジュンの頭脳はしっかりと警戒し、慎重に応対を続けるべきと判断した。 ジュンがしばし沈黙をすると、またも少女が言葉を発した。 「あなた、この殺し合いの場……どう思う?」 質問内容は至って簡単だった。言葉通りの意味だろう。 しかし何かが引っかかる。何がかとは言えないが、引っかかる。 「いや、その、馬鹿馬鹿しいと思うよ……こんなの、嫌だ」 だがこのまま気まずい沈黙を作るわけにはいかず、言葉通りに受け止めて本心を吐露した。 すると相手はまたにっこりと笑った。そしてまたジュンは違和感を覚える。 「あなた、もしかしてただの学生? だったら安心かも……私も高校生だから」 そう言うと相手は制服を見せびらかすように一回転。セーラー服が風で少し靡く。あの腕章はなんだろうか。 「私の名前は長門有希っていうの。ねえ、良かったらあなたの名前も聞かせて?」 相手はそう言うが、ジュンは警戒を解かない。ここで簡単に名前を教えるわけにはいかなかった。 「野原……ひろし……」 「野原君ね。判ったわ、宜しく野原君」 故に、先程名簿を眺めていた時に見つけた名前を適当に名乗った。 警戒している、と相手に教えている様な状況での偽名の使用。 相手はこの微妙な嘘に気が付いてしまっただろうか。付け入る隙を与えてしまったのだろうか。 不安と恐怖で袋を持つ手が自然と震える。弱みを見せていると判っているのに。 度重なる相手への違和感と不安を抱えたまま、ジュンは警戒していた。 ◆ 防波堤の三分の一を渡り終えたところで他人と出くわすとは。 朝倉は突然の状況に悪態をつきたくなるが、そこは堪える。 落ち着き、自分のペースに持ち込む為に友好的に話しかけた。 「こんばんは」 相手は少し戸惑っている。警戒しているのだろうか。 「こ、こんばんは……」 だが少し不安げに相手は答えてくれた。警戒すると同時に突然の邂逅で混乱しているのだろうか。 それともただ気弱なだけか、もしくは演技か。断言できない、もう少し情報が欲しい。 もう一押し、とばかりに質問を続けた。 「あなた、この殺し合いの場……どう思う?」 この返答によって自分の立ち位置は変わる。逃げる者となるか、追う者となるか。 それが相手が返答する際に起こる挙動一つ一つを探った結果で判断を下す。 しっかりと相手を見据えながら暫く待つと、答えが返ってきた。 「いや、その、馬鹿馬鹿しいと思うよ……こんなの、嫌だ」 朝倉が少年の挙動、態度を観察する。見れば相手は明らかにこの状況で戸惑っている。 そして警戒しているが故であろう、袋を掴んでいる手も少し震えている様だ。くだらない、怯えか。 なるほど、肉体的にも精神的にもただの立派な一般人か。手駒として使えるかどうか不安だ。 「あなた、もしかしてただの学生? だったら安心かも……私も高校生だから」 更に問うものの、今度は答えは帰ってこなかった。ただの一有機生命体なりに考えがあってのことだろうか。 「私の名前は長門有希っていうの。ねえ、良かったらあなたの名前も聞かせて?」 続けざまに質問をし、再び答えを待つ。さぁ、どう来るか。 「野原……ひろし……」 相手はそう名乗った。野原ひろし、ごく普通だ。 「野原ひろし君ね。判ったわ、宜しく」 偽名なのか本名なのかは読み取れない。彼の持つ不安と恐怖に本質がかき消されている様だ。 まぁ良い、注目すべきは警戒している割に中途半端に置かれた間合い。袋を持つ手の震え、隙だらけの立姿。 見れば一般人である事は明白だろう。これで戦いのプロだと言ったらそれは相当のペテン師だ。 こんなくだらない相手に自分は心理戦を挑んだのか。全くもって馬鹿らしい。時間の無駄だった。 「判るわ。やっぱりあなたも一般人よね、そうなんでしょ。安心したわ」 ならばここで一気に自分のペースに引きずり込んでしまおう。あの刀で少年の四肢を切断する為に。 しかし見たところ、相手との距離は十五メートル程と意外に離れている。一気に決着をつけることは出来るだろうか。 いや、こんな平凡な一有機生命体相手に自分が梃子摺るものか。絶対に出来る。大丈夫、出来る。 「あのね、私もこんな殺し合いは馬鹿げていると思うの。あなたと同感だったわ。 だってあんな存在に屈するなんて、情報統合思念体にとっては有り得ない事だもの。 でもね、気付いたのよ。これは考えようによってはチャンスなんじゃないかって」 言葉と共にチャンバラ刀を素早く引きずり出し、右手で構えて体勢を整えた。 「でもね、他の有機生命体を刈り取れなんていう命令の為に私が甦ったのには理由があるはずだと思うの。 だから私はこの状況を前向きに考える事にしたわ。あなたを利用して、私は私の目的の為に前に進む」 会話の内容などどうでも良い。刀と言う凶器を見せつけ、冗長な言葉を投げかける事によって動揺を誘うだけだ。 キョン君だってそうだった。一般人は目の前であまりにもおかしな事が起こると狼狽え、動揺するものだ。 しかしなんと、相手はこの状況で袋を漁り始めたではないか。予想よりも随分と肝が据わっている。 自分の読みが少しだけ外れた事も含めて少し驚くが、有機生命体ではない自分には問題の無い障害だ。 状況に変化は無く、攻めるには十分と判断。そして約十五メートルの距離を一気に縮めようと走り出した。 「だから大人しく……斬らせて」 間合いまでもうすぐ。これで、終わりだ。 ◆ 尋問の如き会話が終了し、沈黙が訪れた。 相手は次の言葉や行動を捜す様に何かを考えている。 同時にジュンも違和感の正体を探っていた。 しかしそれを気にしていないのか気付かないのか、更に相手は話しかけてきた。 「判るわ。やっぱりあなたも一般人よね、そうなんでしょ。安心したわ」 微笑みながら口にする少女。やはり見た目は無害。だが、その表情を見た瞬間ジュンは確信した。 そうだ、彼女から発せられるこの違和感はあれだ。この何とも言えない嫌悪感。その正体。それは……。 『いつ相手を化かそうか、と考えている人間の雰囲気だ……』 心中で回答を呟く。そう、相手の挙動はまさに「他人を馬鹿にしている人間の顔」だ。 見下し、罵り、優位に立とうとする人間が持つ独特な話し方や表情の癖。 それが彼女の持つ独特な雰囲気を構成させていたのだ。 自分には判る。そんな人間を何人も何人も見てきたし、一時は自分だって同じ姿をしていた。 公立中学の生徒を見下していたあの時の自分も、今改めて考えてみると反吐が出る人間だった。 そんなかつての自分と同じ性質のこの女を信頼してはいけない。本能が叫ぶ、理性が忠告する。 だがどうする。どうやって相手を打ち負かす。物干し竿とモデルガンでどうしろと。 だが仕方が無い、運が悪かったのだ。スタート地点を通常よりも後方に下げられた様な状況なのだと認めざるを得ない。 こうなったらこの状況だけで何とかしてやる。しなければならない、するのだ。ジュンは策を構築し始める。 袋から物を取り出しやすいようにしっかりと握り締め、位置も調節する。 「あのね、私もこんな殺し合いは馬鹿げていると思うの。あなたと同感だったわ。 だってあんな存在に屈するなんて、情報統合思念体にとっては有り得ない事だもの。 でもね、気付いたのよ。これは考えようによってはチャンスなんじゃないかって」 すると相手が何か長話を始めた。正直どうでも良い。どうせ口先だけだろう。 ほら、その証拠に右手に刃物が見える。刀か、なんて物騒なものを持っているんだ。 目の前にある脅威に振るえ、少しばかり狼狽える。だが理性でそれを止めた。 決心したのだ、真紅達に会うと。会わなければならないのだ。隙を見せるわけにはいかない。 「でもね、他の有機生命体を刈り取れなんていう命令の為に私が甦ったのには理由があるはずだと思うの。 だから私はこの状況を前向きに考える事にしたわ。あなたを利用して、私は私の目的の為に前に進む」 情報統合なんたらとか有機なんとかなんて知るか。どうせ自分を混乱させようとしているのだろう。 ならばその心理戦は大成功だ。正直すっかり混乱している。人の心を揺さぶるのがなんて上手いんだ。 だが死ぬ訳にはいかない。恐怖と混乱をぎりぎりの理性で抑えつけて袋に手を突っ込む。 そのままモデルガンを取り出そうと袋を漁ると、それは案外簡単に見つかった。素早く取り出し片手で持つ。 これで隙を見出してみせる。相手が怯めば物干し竿で何とかする。怯まなかった場合……ああ、もう良い! 自分はここで死にたくはない。仲間に会って生き延びなければならないのだ。だから今を何とかする。 生きてみせる死んでたまるか真紅達に会うんだ殺されるわけにはいかない生きるんだ今の僕なら出来る。 出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る 出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る出来る! 「だから大人しく……斬らせて」 いいやお断りだ、やらせないねッ! と強く強く自分に言い聞かせ、前を見据える。 そして真っ直ぐ向かってくる相手の顔に照準を合わせ、モデルガンを両手で構えた。 ◆ 肉薄する為に、朝倉は相手の懐へと疾走する。 チャンバラ刀で肉体を切り裂き、有利な展開へと運ぶ為だ。 こんな一有機生命体に反撃など出来るはずが無い。そう考え、猪突猛進に進む。 だがそれが誤りだとでもいう様な事態が、彼女の前で起こった。 「……ッ!?」 突然、目の前に純粋な「人を殺す為の物」が現れた。 少年が両手で銃を構えている。あの袋から取り出したのか。 しかし最初の会話から読み取れた相手の心理は、戦いへの恐怖と不安だけだった筈。 だがそれを払拭するかの如く、目の前には拳銃がある。現実にそこに存在している。 流石に頭部等を狙われると、情報制御を行う余裕を保ち続ける事が出来るとは思えない。 一直線に肉薄する作戦を急いで切り替え、脳内で変換し、回り込もうと判断した。 だが曲線を描いて大きく曲がるのでは軌道を読まれて照準に追われるだけ。更には道も細く危険だ。 ならば、と彼女は直線的に高速で曲がる方法を取った。斜め四十五度程、それだけで状況は変わる。 そしてそれを実行した瞬間に彼女は一つの致命的な動作を起こす事になった。 ヒトの姿をした朝倉涼子は、ヒトが必須とする動作をその行動の内に無意識に組み込んだ。 全力疾走からの直線的な軌道修正を行う為、無意識に短くブレーキをかけたのだ。 曲がる為に。速度を保ちながら曲がる、その為にブレーキをかけた。 その瞬間、現実的な考えを基に行動を取っていた彼女は困惑を促される事となった。 無意識にブレーキをかけて軌道修正、そして走り出そうとしたまさにその瞬間。 相手が何かをこちらに投擲したのである。 見ればそれはなんと、先程まで警戒していた存在であるあの拳銃そのものだった。 馬鹿な、何故これほどまでに強力な得物を投げてきたのか。朝倉は混乱した。 現実の尺度で物を考えれば、明らかにこの策はおかしい。相手が何を考えているのか判らない。 しかも忌々しい事に、推測したところではこの軌道そのままで飛んでくると自分の顔に当たってしまう。 この合理的なのか自棄なのか判らない策は一体何なのだ、心中で毒づきながらそれを回避した。 その時、無意識に体が大きく揺れた。体勢が一瞬で不安定になった。 当然だ、ブレーキをかけた瞬間の回避行動は肉体へと負担を強いるのだから。 思考の混乱と物体を避けるという行為。その二つの要因が交わった刹那に、 朝倉の脳内で判断を誤りそうになる不安がその支配圏を着々と広げていく。 だがそれを払拭する為、理解しようとする朝倉。だが不安と混乱は幾重にも重なっていく。 思考によってその一切を排除しようとした彼女は、意識を体から思考へと移行した。 何故拳銃を投棄するのか。素直に撃てば良いだろう、怖くなったのだろうか。 どういう理屈で、どういう理論で、どういう戦法を期待して投げたのだ。 判らない、現実の尺度では理解出来ない。不安だ。 不安要素の一切を排除し、理解する事によって朝倉は不安を取り除こうとする。 皮肉にもその潔癖なまでの思慮深さによって、彼女の動きは完全に停止した。 ◆ ジュンの取った行動。それは相手の混乱を誘う為の一世一代の大嘘だった。 早朝と言えども辺りはまだほんの僅かに暗い。その状況でモデルガンを構え、 相手を視覚的に怯ませる事を狙うという魂胆だったのだ。 相手の肉薄を止める術が無く、物干し竿を容易く振る事も出来ない自分。 心理戦を選んだジュンは、相手をしっかりと見据えて何も見逃さぬよう注意を払う。 『頼む、騙されてくれ! 一瞬だけ怯むだけで良いんだ!』 心中で神にも祈る勢いで叫んだ。そう、この嘘に掛かっているのだ。 生も死も何もかもが決まる瞬間を、自分で生み出す。だがジュンは何も言わない。 覚悟の名の下に汗一つ浮かび上がらせる事も無く、ただ無言で拳銃を構えた。 その瞬間、女が反応した。 見れば相手の表情が驚愕のそれに変化している。どうやら騙されてくれたらしい。 だが相手は走行をやめない。まさか撃てないとたかを括っているのだろうか。 もしも行動の全てを読まれていたら、確実に自分は死ぬのだが。 『いや、来た!!』 だが銃口の軌道上に据え続けて重圧を与え続けた結果、相手が大きく動きを変えた。 そう、一瞬相手の速度が急激に下がったのだ。いや、一瞬の停止と言うべきか。 相手の動きの一つ一つを凝視し、ジュンは突如起こった相手の行動と動作の理由を推測する。 弾丸の軌道上からの退避を目的とし、スピードを維持したままで急激に曲がろうとした為に起こったブレーキ。 その動作を行った上で更に素早く走り出そうとした為に起こる、片足を後方へ蹴り出す際のタイムラグ。 恐らくそれがこの減速の正体だ。集中力を維持し、相手の動作をしっかりと観察したおかげで理解できた。 好機だ。このチャンスを逃さぬ為に、ジュンは駄目押しの一撃を放った。 急激に軌道を変え、そのまま走り出す為に必ず必要となる「停止」という一連の動作。 ヒトの姿をしたもの全ては、ドールズでもない限り必ず行わなければいけない動作。 ジュンはそのタイミングにあわせて、モデルガンを放り投げたのだ。それは単純で、至難の業だ。 最初から当たる事など期待していない。運動神経に自信が無い。 当たるのではなく、当たりそうに見えるだけで良い。そして女がそれに困惑するだけで良い。 そう切実に祈りながら放り投げたモデルガンは、幸運にも一直線に女の顔に向かっていた。 女は困惑した様子でモデルガンへと視線を移し、避けた。その拍子に体が揺れている。 当然だ。高速で走り出そうとした瞬間に回避行動を取る、という行動は至難を極める。 その理論を裏付けるように、彼女の動作は「一瞬の停止」から「しばしの停止」へと移行していた。 遂に生まれた。 数々の手順を踏み、様々な読みと偶然が交錯し、遂にやっと、付け入る隙を引き摺り出した。 急いで物干し竿を取り出した。 四メートルにもなるそれを両手で掴み、槍の如く水平に構える。 照準は動きを停止させたあの女の体。不安定な体勢になっているその体を睨みつける。 そして叩き込む場所をしっかりと見定め、竿を勢い良く相手の腹部へと突き出した。 「あ゛ぅッ!!」 放った竿は相手の鳩尾に突撃し、女は突然の衝撃に耐え切れずに変な声を出して蹲った。 無力に膝を落とし、打ち込まれた部分を左手で苦しそうに押さえている。 顔を上げることもままならないまま耐えている様だ。地面ばかり見てこちらを全く見ていない。 これはまたとないチャンスだ。出来るならそのまま竿で後頭部を強打させたいのだが、 長い棒を持ち上げた挙句に叩き落とす様な力は今の自分には備わっていない。 ならば、と彼は賭けに出た。一瞬だけ相手に背中を見せるが、やるしかない。 「これで……ッ!!」 気合を孕んだ言葉と共に、突き出した物干し竿を先程より短めに持って左に振るう。 それと同時に自分自身にも回転を加えた。 と言うより、自身が回転運動そのものを行った。 ジュンを中心にして反時計回りに、さながら長針の様に物干し竿が動く。 早い話がハンマー投げの要領だ。違いはその手を離さず、回る回数を一度に抑えるだけ。 だが勢いと威力を増幅させる為だけのその運動は、戦いのプロから見れば隙だらけである。 しかしそれこそが、この状況で生まれたジュンの賭けだった。 全てを攻撃に集中させるという、厳しすぎる賭けだ。 相手は動かない、というより動く事が出来ないのか。 不安を抱きつつ、ジュンはそのまま円運動を続ける。 遂に、その回転運動によってジュンは相手に背中を曝け出した。 無防備で頼りない背中、それを戦いなれているであろう相手に晒す。 しかし、相手は攻撃をしてこない。いつでも攻撃する機会があるだろうに。 動きが無い。攻撃も来ないまま、相手に背中を向ける時間は終わった。 これならいける。ジュンは最後の大勝負に出た。 「終わりだぁッ!!」 野球の打者の如く水平に振るわれた物干し竿。それは女の側頭部と顎を完璧に捕らえた。 衝撃を受けた女は声を出す事も無く倒れ、挙句の果てには頭部を勢い良くアスファルトの地面に打ち付けた。 当たり所が相当悪かったのだろうか、そのまま動かない。意識を失っている様だ。 完全に沈黙し、無力化している。敗北という二文字が良く似合う姿だった。 ジュンは、賭けに勝った。 ◆ 隙だらけになった事に気づかぬまま、 朝倉は状況の理解に徹し、一瞬で答えを探そうとする。 だがそんな事が不可能な事すら、混乱した今の彼女は気付かない。 故に、一有機生命体如きの攻撃を許してしまう事になる。 「あ゛ぅッ!!」 混乱が解けぬまま思考を続けていると、無意識に声が漏れた。 突然どうしたのかと確認すると、鳩尾に長い棒が突撃していた。 急激に痛みが体を揺さぶる。こんな物を隠し持っていたのか。 痛みが体を支配し、敵前にもかかわらず蹲ってしまった。拙い、隙だらけだ。 顔を上げる気力も生まれないので、相手を忌々しく睨みつける事も出来ない。 しかし、まさか自分に隙が生まれる事になるとは。様々な偶然がこうも自分を追い詰めるとは。 いっそ出会い頭に手に入れた生首を見せて、更なる動揺を誘うべきだっただろうか。 いや、だがあれは罠等の為に使用したいし、紛失の危険を伴う状況では無闇に使うべきではない。 しかし相手は一般人のはずだ。ならばやはり動揺を誘うべきだったかもしれない。念には念をと言う。 だが本当に一般人だったのか? まさかあの少年も情報統合思念体の一派の……いや、違う。 自分にはわかる。いや、今はそんな事はどうでもいい。このままでは隙だらけだ。何故自分はこうなったのか。 何故相手は拳銃を投げたのか、意味がわからない。攻撃? いや、その理屈はおかしい。 現実的な方法を取らずに何故あの様な回りくどい方向性で……何故、何故……! 体の中で痛みが循環し、苦しめているにもかかわらず朝倉は思考を続ける。 だが突然の痛みで脳が混乱している所為で最早自分が何を後悔し、何に狼狽しているのかすら判らない。 痛みを伴った事で思考が余計なループを起こし、一体自分が何を重視すべきかも判らなくなりそうになる。 だがこのまま動きを止めたままになるわけにはいかないことは確かだ、それだけは理解出来た。だが動けない。 やはりあそこで首を見せて……いや、今考えるべきはその事ではなく……。 「これで……ッ!!」 声が聞こえた。この期に及んでまだ相手は何かをしようとしているのか。 危険を察知した彼女は、状況把握の為に少年を視界に入れようと、痛みに耐えてその顔を上げた。 「終わりだぁッ!!」 さらに皮肉な事に、彼女がその行動を取ったおかげで見事な攻撃が叩き込まれた。 そのまま激しく頭部をアスファルトに打ち付けられる。何が起こったかさえ理解出来なかっただろう。 自分が更なる痛みを感じた事。ただの一有機生命体に敗北した事。全てが偶然ではなく、仕組まれた策だった事。 そして自分が心理戦という観点でも敗北した事。その全てに気付かぬまま、彼女の意識はそこで途絶えた。 ◆ ジュンは倒れている女の様子を見た。やりすぎただろうか、と不安になったのだ。 確認してみれば、息はしているようだし痙攣も起こっていない。 更には流血もしていない。どうやら死んではいない様だ。 意識が無いだけだと理解すると、ジュンは少し安心した。 しかしゆっくりしている暇は無い。急いで逃げなければ。 所詮、相手を倒したのは一定の状況下が生み出した奇跡のおかげに過ぎない。 とりあえず自分のモデルガンを回収し、物干し竿も急いで袋にしまった。 そして女の支給品をどうするかという答えはすぐに出た様で、無難に刀共々回収しておいた。 素早く相手の持っている荷物を全て回収し、刀は自分の袋へと収納する。これで良い。 そして急いで走り出した。女が目覚めない内に逃げ出さなければ、今までの奇跡が無駄になるのだ。 ジュンは防波堤を西へ西へと疾走する。目指すは防波堤の終わりだ。 そして、それはすぐにフィナーレを迎えた。 殆どを歩きつくしていた所為か、すぐにゴールに辿り着いたのだった。 防波堤の終わり。生きた心地がしなかったあの場所の終わり。そこに到着したのだ。 しかし、ここからだ。ここから更に敵の目を掻い潜っていかなければならない。 「そういえばあの人……何か便利なものを持ってたりしないのかな?」 辺りに誰もいない事、あの女が追ってこない事をしっかりと確認した。よし、大丈夫。 警戒を解かない様努力しつつ、先程奪ってきた袋に両手を突っ込む。すると両手が妙な物に触れた。 もじゃもじゃしている。確かめる必要がある、とすぐさまそれを掴み、そのまま引き抜いた。 なんと右手と左手に一つずつ、計二つの生首が出てきた。 作り物ではない、本当の人間の首だ。しかも一つは損傷している。 「……ッッ!?」 悲鳴が上がりそうだった。再び腰が抜けそうにもなる。 気合で押さえつけようとするが脳は混乱し、嫌悪感に支配される。 そのまま無意識に二つの生首を放り投げてしまった。 首は放物線を描き、海へと落ちていく。だがジュンはそれをただ見守るしかなく。 水の跳ねる音が二度起こった。恐らくは落ちたのだろう、海に。 「…………」 突然生首が出てきた事にショックを隠せず、未だ言葉が出ない。 放り投げてしまった首の主に申し訳ないと思いつつも、足が震える。 なんてものを見てしまったんだ、自分は。今別の支給品を確かめる気力も失ってしまった。 だがとりあえず先程回収した刀だけでもと思い、それだけは取り出した。他でもない護身用だ。 ここで止まるわけにはいかない、歩き出さなければならない。 信用に足る人間がいると良いが……かなり不安になる。 地図によると近くにある建物は駅のみ。何者かが本拠地にしている可能性がある。 もし人がいたとして、こんな自分は誤解されないだろうか。刀まで持っているし、袋も大量に所持しているのだ。 またもや賭けだ。ここで自分はどうするべきだ。様々な思惑を持った人が集まる可能性がある場所に行くか。 もしくはどこか別の……いや、よく考えればこんな世界に「絶対に安全な場所」などある筈は無いだろう。 自分一人ではあまりにも無力。自分が単独で勝利するという奇跡は二度も起きないのだ。 「……行こう、駅に」 自分一人で闘うという無謀より、信頼できる人間が見つかる希望を取った。 元々真紅達を探すつもりだったのだ。リスクばかり考えてどうする。 確かに荷物を沢山持っていたり、刀を持っていれば怪しまれるだろう。 だが正直に話せば誤解は払拭される。そうに決まってる。だからリスクばかり考えるな。 勇気を出せ、前を見て進め。何の為の決意だ。口だけなのか、そうじゃないだろう。 防波堤から降りながらそう自分を精一杯勇気付けると、ジュンは駅の方向へと歩き出した。 これから様々な賭けが自分を待つだろう。だが進まなければならない。 進まなければならないのだ。だから進む、それだけだ。 生きる事は、戦う事なのだから。 ◆ 朝倉涼子は、ジュンが去った後も目覚めない。 意識を失い続けたまま、世界は時を刻み続けている。 いつか眠りから醒めたら、彼女はまずどうするのだろうか。 それ以前に、何事も無かったかの様に立ち上がることが出来るのだろうか。 潮風が髪と制服を靡かせる。 だがやはり、彼女は目覚めなかった。 【H-2 防波堤を降りた所・1日目 早朝】 【桜田ジュン@ローゼンメイデンシリーズ】 [状態]:戦闘による疲労、警戒 [装備]:チャンバラ刀@ドラえもん [道具] 荷物四人分、物干し竿 ベレッタM92F型モデルガン 弓矢(矢の残数10本)@うたわれるもの チャンバラ刀専用のり@ドラえもん、オボロの刀(1本)@うたわれるもの アヴァロン@Fate/Stay night、アーチャーの腕@Fate/Stay night [思考・状況] 1:F-1にある駅へ向かう 2:信頼できる人間を捜す 3:他人の殺害は出来れば避けたい 基本:ゲームに乗らず、ドールズ(真紅、翠星石、蒼星石)と合流する。 【H-3 防波堤・1日目 早朝】 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:意識不明、肉体(特に頭部)へのダメージ大、精神的に疲弊 [装備]:SOS団腕章『団長』@涼宮ハルヒの憂鬱 [道具]:なし [思考・状況] 1:不明 基本:自分の行動によって世界と涼宮ハルヒにどんな変化が起こるかを観察する。 ※注意 ハクオロの首と才人の首は、ジュンによって海(防波堤の北)に投棄されました。 朝倉涼子は頭部に激しいダメージを受けた為、何らかの後遺症や障害を患っているかもしれません 時系列順で読む Back 魔女は夜明けと共に Next 「すべての不義に鉄槌を」 投下順で読む Back 魔女は夜明けと共に Next 「すべての不義に鉄槌を」 44 怯える少年 桜田ジュン 119 幸運と不幸の定義 near death happiness 58 首二つ 朝倉涼子 109 リスキィ・ガール
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「俺……能力者になったんだ!」 基本データ 名前 小林啓介 性別 男 年齢 24歳 属性 特殊系統 誕生日 3月19日 身長 155cm 体重 40kg 血液型 O型 ヘアカラー/アイタイプ 黒/黒 趣味 能力を使う 好きな食べ物 パン 嫌いな食べ物 かぼちゃ 大切 甘いもの 憧れていた能力者についになれた、新米の能力者。 エネルギーのなんたるかがあまり理解できていないので、能力も適当に使っている時がある。 最近は大体の時間を模擬戦で過ごしている。 能力 【風切回天】 最長1mの風車を生成し、その羽にあたったエネルギーを変換して操ることができる。 操作できるエネルギーは熱・光・電気・運動・位置・静止の6種類。 特に静止エネルギーを変換するとかなりの威力が出るが、今のところ変換できる静止エネルギーは、自らの風車のものだけである。 ちなみに一回の戦闘で生成できる風車の数は3本。消えたり壊れても途中で追加はできない
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技名 NATURAL/回天けん舞三連 演技者 NATURAL/回天けん舞三連 説明 うずしお~うずまき~扇風機 備考 特になし タグ 扇風機 コメント 名前
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技名 SHIMATCH/回天けん舞六連 演技者 SHIMATCH/回天けん舞六連 説明 糸を使って回転させる技を6種類組み合わせました。 うずしお うずまき 扇風機 手首に巻き付けて外す スクランブル 指に巻き付けて飛行機 備考 元ネタはるろうに剣心に登場した回天剣舞六連という技です。(参考 Wikipedia 四乃森蒼紫 ) タグ うずしお スクランブル 扇風機 飛行機 コメント るろ剣私も大好きです!あの回天剣舞六連がけん玉の技で使われるのに感動しました。最後の指に巻きつけるのはスーパースクランブル飛行機みたく人さし指・中指2本じゃなくて人さし指1本のみですか? - もっ 2009-02-08 19 32 38 3種類くらい技をつなげたところで、6種類くらいいけるかな?と思って先に技名を付けてしまいました。るろ剣は技名の宝庫です。スクランブルの指は人によってまちまちなので何本でもいいと思います。 - しまっち 2009-02-08 20 54 22 返答ありがとうございます。るろ剣は技名がたくさんあるので僕も何か技を作ろうかなと思いました。スクランブルの指ですが私は人さし指1本に巻きます。2本巻くと糸の長さが短くなって飛行機ができなくなりますので。 - もっ 2009-02-09 02 07 42 御庭番式・けん玉二刀流奥義! - 名無しさん (2020-09-18 20 22 49) 名前