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生物 単細胞の生物
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からだが一つの細胞からできている生物のことを単細胞生物と呼ぶ。 その例としては、ほとんどの原核生物(細菌とラン藻)や原生生物(原生動物と単細胞性藻類)が挙げられる。 われわれの脳や心臓のような器官は多くの細胞から形成されており、一つの細胞から構成される単細胞生物が、そのような器官を持つことはない。 単細胞生物は、その代わりにはたらく特殊な細胞小器官を持っている。 細胞口:食物の摂取 食胞:植物の消化 収縮胞:水の排出と浸透圧の調節 鞭毛・繊毛:運動 眼点:光の受容
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単純だな、と思った。 「あ〜ちゃん、やばいわ、やっぱ可愛い。」 「なんいよん! ほんまのっちはアホじゃわ。」 もうこの言葉、何度聞いただろうか。かしゆかは、今日もまた、繰り返される言葉を呆れながらも聞いていた。のっちがあ〜ちゃんのことを可愛いと発言するのは、最近になって始まったわけではない。いつ頃だったか、あ〜ちゃんのことをのっちが異様に可愛いと言うようになった。最初こそ、恥ずかしがって赤面していたあ〜ちゃんも、今では冗談っぽく交わせるようになっていた。のっちがあ〜ちゃんを可愛いと言う度に、かしゆかは、ヒトってなんて単純なのだろう、と思う。 のっちのこの感情が恋だとしたら、かしゆかにしてみればとても興味深い。互いに幼き姿を知っていて、共に成長する姿を見てきた仲だ。友情、または家族愛にも近い感情を抱いているはずなのに、それが恋愛感情に変わる瞬間はどのようなものだろう、かしゆかは興味を抱いた。 だって、ヒトの感情なんて単純だから。 のっちがあ〜ちゃんを可愛いと思ったりすることは、本当に単純で、単細胞だから。いつか、かしゆか自身も、単純にヒトに対して可愛いと思ったりすることがあるのだろうか。だとしたら、とても興味深い。現に、目の前で繰り広げられる夫婦漫才は、可愛くて仕方がないが、この感情もいつか、と、かしゆかはぼんやり考えた。 本当にヒトの気持ちなんて、単純だから。 仕事終わりに、「ちょっとお菓子でも食べていかん?」かしゆかの家の付近を通ったときに、かしゆかがあ〜ちゃんに投げかけた言葉だった。一瞬驚いて、目を丸くしたあ〜ちゃんだったが、すぐに首を縦に振った。茶色や白などのシンプルな家具で統一されたかしゆかの部屋で、今夜はふたりだけのお菓子パーティーが繰り広げられる。 だが、お菓子パーティーは、お菓子を食べるだけでは終わらなかった。盛り上がりすぎた深夜のガールズトークは、あっという間に終電の時間になろうとしていた。時間に気付いたあ〜ちゃんが、慌てて立ち上がろうとするのを引きとめたのは、かしゆか。 「あやちゃん。」 「ん?」 「今晩、泊まっていかん?」 お菓子パーティーは、お泊り会へと名を変えた。あ〜ちゃんは、携帯電話を取り出して、母親へとメールを入れた。 そうと決まれば、と、かしゆかはお風呂を沸かした。浴槽にお湯を張って、買いだめしておいた入浴剤の中から、あ〜ちゃんが好きそうなローズをチョイスして鼻歌交じりに粉末を湯に溶かした。じわじわと粉末が広がって、すぐに湯は桃色に染まった。 あ〜ちゃんがお風呂に入っている間、かしゆかはひとり、つまらない深夜番組を見ていた。この時間にしている番組は、どの番組も下品で好きではない。頭に入れる気もないテレビ番組をぼんやり眺めては、あ〜ちゃんが出てくるのを待った。 「ゆかちゃん、お風呂出たよー。」 背後からあ〜ちゃんの声がして、振り向くとさっぱりとしたあ〜ちゃんの姿があった。まだ湿ったままの髪の毛をタオルで押さえながら、かしゆかのスエットを着ているあ〜ちゃんは、何だかとても色っぽい。 思い返せば、お泊り会なんて、当分していなかった。遠征先で、のっちを入れた3人で夜遅くまでわいわい過ごすことはよくあるが、誰かの家に泊まるなんて。それが、しかも3人ではないなんて。かしゆかは妙にドキドキした。かしゆかが、胸の高鳴りを隠して脱衣所へ向かうと、あ〜ちゃんもそこへとやってきた。 「ゆかちゃん、化粧水、ある?」 「あっ…そこにあるよ。」 脱衣所と洗面所は同場所にある。仕切りも何もない。かしゆかは、一瞬、脱ぐのを躊躇った。すると、ぺちぺちと鏡に向かって化粧水をつけるあ〜ちゃんと、鏡越しに目があった。化粧も落としてしまって、素顔のままのあ〜ちゃんに微笑まれて、純粋に、かしゆかは、可愛いな、と思った。と、同時にこれではのっちと変わらないじゃないか、と自分自身に呆れて苦笑を零した。 本当は、ずっと前から。 2人のことが可愛くて仕方がなかったし、結局は、かしゆかも単純で単細胞だから。同じようにあ〜ちゃんに惹かれるのも、ずっとずっと前からわかっていたことだけれど。だから、かしゆかは今夜、あ〜ちゃんを引きとめた、泊めた、罪悪感は少しだけある。でもこれも、単細胞だから、で、済ませる気がしていた。 「あやちゃんの、くちびる、ってさ。」 「んー?」 「すっぴんのとき、ぷっくらしてて、可愛い。」 これが初めてかしゆかが、あ〜ちゃん本人に向けて発した、可愛い、だった。あ〜ちゃんは照れた笑いを見せて、自分で自分の下唇をぷくぷくと触りながら、「そうじゃろうか?」と言った。 「うん、そうだよ。可愛い。」 「えー? あ〜ちゃんにはわからんわあー。」 「下唇が、ぷっくりしてるのっていいよね。」 かしゆかがあまりに褒めるものだから、あ〜ちゃんは自分の下唇を人差し指でぐりぐり押し当てながら、首を傾げた。 「やっぱり、わからんわ。」 「ええー?」 「だって、そんなん急に言われてもわからんけえ。」 「そうかなあ?」 「じゃあね、ゆかちゃんはね、」 「うん。」 「あ〜ちゃんみたいな唇の子には、ちゅーしたくなるん?」 鏡越しに、また視線が絡まった。物欲しそうなかしゆかの目は、あ〜ちゃんの目から、唇へと移動する。視線が、あ〜ちゃんの唇を捉えると、ごくりと唾を飲み込んだ。 「……なるよ、ゆかは。」 「そうなんじゃー。」 「だから、」 「うん?」 「ちゅーしてもいい?」 鏡越しに、見ていたあ〜ちゃんの唇が、ゆっくりと開いた。 「…いいよ。」 その言葉に、吸い込まれるかのように、かしゆかの唇は、あ〜ちゃんの唇と重なった。 結局は、3人とも単純だから。 欲望のまま生きて、言いたい言葉は伝えて、それでもって幸せを見つけることが出来るのなら。それでいいよ、と、かしゆかは思いながら、口づけは深まるばかりだった。
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そしきのたんさいぼうか【組織の単細胞化】[名詞] 最近活発になっている企業の合併、或いは持株会社を通じて他企業を子会社化して傘下に収める企業活動を指す。 最近は大手同業他社(特に銀行など金融関係、製薬会社)の“合併”が活発に行われていて、その様子は、生物が細胞分裂して成長進化を遂げるのとは逆に、“単細胞化(生物の退化)”している様に見えるから。
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単細胞生物 細胞群体と群体 多細胞生物と細胞の分化
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あまりにも精巧で複雑な仕組み 生物の基本単位は細胞です。当然のことながらガンも細胞です。 組織のことがわかればガンのこともわかり、おのずとその治療法も見えてくると考え、私は細胞のことについて勉強してみようと考えました。 そして重大なことがわかりました。それは、細胞は私のような素人が理解できるような代物ではないということです。 何という精巧で、複雑な構造でしょう。勉強すればするほど謎は増えていくばかりです。 特に細胞分裂の仕組みなどは、何回それについて書かれている本を読んでも、その順序を覚えることすらできませんでした。このような精巧で複雑な仕組みが自然現象のなかで突然、偶然に発生する可能性はほとんどないという思いを強くしました。 それでも生物は発生して大繁栄を遂げています。 私が考えた準生物というのは、生物が発生しやすい環境を整えることと、発生したあと速やかに繁殖することができるためのものです。 原核単細胞生物 まず、単細胞生物のことを考えてみましょう。 単細胞生物は分裂することにより増殖します。 元と同じものを二つ作りだすということです。1→1+1にしなければなりません。 それには、3通りの方法が考えられます。 まず元の単細胞生物が成長して二つになって分裂をし、2匹になるという方法。つまり、1→2=1+1です(1)。 次に、まず分裂しておのおのが成長して元の姿になるという方法。たとえば、1=0・5+0・5→1+1です(2)。 そして、その中間も考えられます。つまりたとえば、1→1・5=0・75+0・75→1+1です(3)。 成長するということは外から栄養を取り入れ、それを自分の身体を作るために必要なものに変えるということです。どの時点で分裂が始まるのでしょう? ところで、生物にとっての栄養とは何でしょう。 われわれ人間が食べるもの、肉も、魚も、米も、野菜も、海草も、キノコもすべて生物です。なかには鉄やガラスを食べる人もいるようですが、とても栄養になるとは思えません。 すべての生物にとってそのエサは生物です。真核単細胞生物もおそらく原核単細胞生物などをエサとしているでしょう。それでは、その底辺の原核単細胞生物にとってのエサとは何でしょうか? もちろん、他の生物の死骸や老廃物などもエサになるでしょうが、それももともとは生物です。 すべての生物のエサが生物だとすると、現在の生物は衰退の一途をたどりそれ以上繁栄することは考えられません。誰かが「無から有」を作り出さねば、生物の全総量は減ることはあっても増えることはありません。 その仕事をしているのが海草を含む「植物」です。 植物は光合成と土中の養分を有機物に変えることにより自ら成長しそれを動物などにエサとして提供しているのです。 でも、その仕事を実際にやっているのは葉緑体や根粒菌などの原核単細胞生物です。葉緑体は植物細胞のなかにある器官ですが、もともとは原核単細胞生物の藍藻が植物と共生していると考えられています。 そして根粒菌などのバクテリアが、土中のメタンやアンモニアなどの無機化合物から有機化合物を作りだしているのです。植物はそれらが作りだした栄養をもらい自分の身体を成長させているのです。つまり地球上の生物の第一次生産者は原核単細胞生物です。 原核単細胞生物の目的は有機化合物を作ることで、そのために分裂、増殖をします。真核単細胞生物以後の生物の目的は、分裂、増殖、進化をすることです。 原核単細胞生物の祖先 まず、地球上でもっとも原始的な生物である、原核単細胞生物について考えてみましょう。 なかでも、「藍藻類」か「嫌気性細菌」が最初に発生した生物であろうと、本に書いてありました。 私は、その両者にある重要な共通点を見つけました。 それはどちらも生物にとっての栄養を作ることができるということです。たとえば、藍藻は光合成により「グルコース」という糖質を作ります。 ところで、物質を分子単位で変化させるには、当然のことながらエネルギーが必要です。 分子同士は電子の交換力によって結合しているので、それを変化させるには少なくとも分子間に入り込めるような波長の短い粒子が必要です。大気がまだ希薄であった太古の地球では太陽光線も十分、高エネルギーの粒子であったと思われます。 ということは、地球上に大気と海が形成されたころには、かなりの有機化合物があった可能性もあると思います。それがたとえば、準生物の体内のような安定した環境に集められていったのではないでしょうか。 物質を変化させるには、「触媒」を利用する方法もあります。 それはある反応を起こすのに、その触媒を使えば低エネルギーでも反応が起こるということです。太陽エネルギーの源である核融合反応にも触媒は利用されています。 素人考えでは、本来なら波長が短い、高エネルギーの粒子が必要な反応も、その触媒のなかを低エネルギーの粒子が通り、ちょうど良いタイミングで反応させたい物質に衝突させることではないでしょうか。ですから反応の種類により触媒も変わるし、反応の前後で触媒の性質は変わりません。これは、粒子はただ触媒のなかを通過するだけですから、生物でいえばこれは「酵素」にあたります。 大気が形成された以後の地球ではあまり高エネルギー現象は起きなくなりました。これは、空気中の分子が太陽光線などのエネルギーを減じてしまうからです。 ここまで来るとだいぶ話が見えてきたのではないでしょうか。 原核単細胞生物の祖先とは、太陽の光のエネルギーを利用して無機物から有機化合物を作るための触媒、いわゆる酵素であったと思います。 遺伝子の形成 せっかく有機化合物ができても、放っておけば物質はまた分解して元の安定した状態に戻ってしまいます。これはエントロピーの法則からも明らかです。 ですから、安定した状態で常にエネルギーが流れてないと、有機化合物を維持することは困難です。それと広い空間にポツポツと有機化合物ができたのであれば、それらが出会うチャンスも少なくなり、さらなる複雑な反応が起こる可能性は低くなります。 つまりできるだけ狭い空間に、たくさんの有機化合物があるという状態が、さらなる複雑な有機化合物を作る上では重要な要素であり、物質の密度を高めるということです。 こうして物質はだんだん複雑な方向に進化していきましたが、これはいわゆる当てずっぽうのやり方で、役に立つ物質ができることもあれば、逆に害になる物質ができることもあるでしょう。もっとも優れた製品を大量生産することができれば、と考えるのは誰でも一緒でしょう。 そのことを可能にする物質ができました。それはビデオなどのテープのようなもので、物質の情報をより簡単な物質を使って記憶することができるものです。いわゆる物質の設計図のようなものですが、そのテープをダビングすることによって、その物質を大量生産することができるようになるのです。 具体的には、「リボ核酸」という物質に4種類の簡単な塩基を使い、その4種類の塩基の並び方によりアミノ酸の4種類を指定するという方法です。 酵素はタンパク質です。タンパク質はアミノ酸からできています。そのアミノ酸の種類と数と順序を指定すれば同じタンパク質ができる原理です。 生物の誕生 こうして、同じ物質ができるようになりました。 「増殖」と呼んでも良いかと思いますが、まだこれを「生物」というには早すぎるような気がします。それは増殖するのに必要な物質が自分の回りに集まるのを待たなければいけない点と、自らを分裂させる能力はまだないという点です。 生物と呼べる最低限の条件としては、 1・まず「膜」をもち自分の外界の区別をつけ、「膜」を通して物質の出し入れができるようになること。 2・その膜を自由に操れるようになること。 3・遺伝子を膜の中に入れ遺伝子の複製を作ること。 4・遺伝子の構成物質である糖質やリン酸などの物質を自由に操れること。 5・その遺伝子の情報を元に目的であるタンパク質を作ること。 6・それらの反応をつかさどる酵素を作ること。 などです。そしてこれらすべての反応に必要なタンパク質を作る情報を遺伝子にインプットしなければなりません。 気の遠くなりそうなややこしい作業ですが、それをやり遂げたものが、1匹だけいたのです。その1匹がわれわれの祖先となったのです。 この生物の目的は有用な有機化合物を作ることで、それを大量生産するために自身を分裂、増殖させる能力を身につけたと思います。 一度、分裂、増殖のためのノウハウができると、その情報はそのままにして、本来の目的である有機物を作るための「酵素」の種類を変えることにより原核単細胞生物の種類も増えていきました。遺伝子の書きかえが起きたのです。こうして生物由来の物質、有機化合物はその数も種類も飛躍的に増えていきました。 とにかく生物は非常に活動的です。材料とエネルギーがあればいくらでも分裂、増殖をする性質をもっています。 ただ、まだ他の原核単細胞生物を襲い、それを食べて栄養とする能力まではなかったと思います。あくまでも、膜の性質を利用して回りにある物質を吸収し、それを材料に分裂するという方法をとっていたと思われます。 生物に関する本を読んでみると、地球上に最初に生命が発生したのは、つまり原始原核単細胞生物が35億年前、真核単細胞生物が発生したのは約10億年前と書いてあります。原核単細胞生物はゆっくりゆっくり真核単細胞生物へと進化していったのですって。 ゆーじゃな〜い。 素人の疑問 私はここまで考えてきて少し疑問に思うことが出てきました。 それは、原核単細胞生物は、いったい何をしていたかということです。原核単細胞生物の性質をもう一度考えてみましょう。 まず、材料とエネルギーがあれば分裂、増殖するという能力があります。それでは材料もエネルギーもなかったらどうするのでしょう。じっとしていられるでしょうか? 生物にとってじっとしているのはもっとも苦手でしょう。材料もエネルギーもなければ、即、死を意味すると思います。 死といえば、原核単細胞生物にはまだ天敵はいませんでした。原核単細胞生物の細胞の構造から、まだ他の原核単細胞生物を食べてそれを吸収し、自身の栄養にする能力はなかったと思います。その当時はまだ原核単細胞生物しかいないので、原核単細胞生物を食べる生物はいなかったと思います。 そして何より非常に活動的な性質をもっていました。 原核単細胞生物のその分裂、増殖の勢いは凄まじく、1回の工程の終わるころには、もう次の分裂に取りかかるというものでした。現在の原核単細胞生物もこのような分裂、増殖の方法だそうです。 でもそれには条件があると思います。一つは分裂に必要なエネルギーが安定供給させること。もう一つは増殖に必要な物質がその近くに大量にあることです。 仮に、条件が整っていたとして、どのくらいの勢いで分裂、増殖したかちょっと計算してみましょう。 現在の原核単細胞生物は、1回の分裂、増殖に10時間くらいかかると本に書いてありました。その当時は現在よりも条件が悪いと思うので、これを10倍の100時間としましょう。人間の細胞は真核細胞でできています。その真核細胞の大きさは原核細胞の100倍だそうです。容積にすると、10×10×10=1、000倍です。すると原核細胞が真核細胞の大きさになるには、2の10乗(2^10)=1、024なので、100時間×10=1、000時間もかかることになります。 1日は24時間なので約40日、多めにみて2カ月としましょう。 人間の身体は60兆個の細胞でできているそうです。2を何回かけると60兆になるでしょうか? ガン細胞の増殖の関することが書いてある本に、40回分裂すると1兆個くらいになると書いてありました。仮に、2の40乗(2^40)を1兆とすると、60兆は2の46乗(2^46 正確には64兆ですが)、また多めにみて50個としましょう。すると2カ月×50=100カ月。また多めにみて10年で人間の身体の大きさくらいの原核単細胞生物が生まれることになります。でもこのうちの半分くらいは死んでしまでしょうから、ここまで20年としましょう。すると、次の20年、つまり40年後には人間60兆人分の原核単細胞生物がいることになってしまいます!!! これはいかにいってもおかしいと思いませんか? ちなみに、100年と100時間後には人間120兆人分ですよ!! ビッグバン 実は今の計算には重大な誤りがあります。人間の身体の大きさになるまでに25年、そのうち半分は死ぬだろうから50年としましたが、もしちょうど半分が分裂するまで生き残れないとするとその数は永遠に増えることはありません。 たとえば、10匹細胞がいたとして、その半分の5匹が死に、残りの5匹が分裂するとまた10匹になります。つまり、ある程度数が増えたあとは、そのうちの半分が次の分裂まで生き残れないようなシステムがあれば良いのです。それには天敵が必要です。原核単細胞生物の天敵は、とりあえず真核単細胞生物でしょう。 現在地球上にどのくらいの数の原核単細胞生物がいるかわかりませんが、おそらく原核単細胞生物が誕生してから10年から100年の間には真核単細胞生物が発生したと考えられます。 地球の歴史からみると、ほんの一瞬のことで、今までの常識では考えられないことかもしれませんが、1日に2回分裂すると世代交代数は、10年で、2×365×10=7、300世代、100年なら73、000世代、人間なら20年を一世代として考えると、約14万年から250万年くらいの時間と考えられます。しかも、たった1個の細胞を変化させれば良いのですから意外と簡単なことかもしれません。 ついでにいうとすれば、私は単細胞生物から多細胞生物の進化も少なくとも1、000年くらいの時間の単位で行われていたと思っています。でなければ同じような理由で真核単細胞生物も増えすぎてしまうことになるでしょう。 まさに、生物のビッグバンです。 宇宙のビッグバンも最初の3分間で、主だった変化はすべて起こっています。150億年のうちのたった3分間で。 準生物 私のこの考えには重大な前提があります。 それは原核単細胞生物が発生した時点で、地球上に大量の有機化合物が存在していることです。それには、やはり準生物のような存在が必要だと思います。準生物もやはり段階的に進化したと考えられます。 第一段階は膜ができて、それを通して物資交換をし、自然現象でできた有機化合物を安定した状態に保つこと。この安定した状態に保つというのは、安定したエネルギー供給ということですが、これがなかなか難しいと思います。 一つのアイディアとしてその当時海水には大量の「鉄」が溶けていたそうです。準生物の体内でその鉄分を地球磁場の方向に整列させて、電位差を利用して電流を流すというのはどうでしょうか? 頭と尻尾に少し「鉄」を出し、頭を大気に、尻尾を海水に、または頭を海水に、尻尾を海底に、いう具合にです。 第二段階はこの安定した有機化合物が、「酵素」へと変化していくことです。これにより、生物にとって必要な物質が低エネルギーでも、大量にできるようになりました。地球上に酸素が増えてきたのもこの時期だと思います。これにより準生物も大きく、成長発展していったことでしょう。 第三段階は遺伝子が形成されて、酵素自体を増やすことができるようになったことです。また、遺伝子の情報を変えることで別の種類の有機化合物を作る能力もできていたかもしれません。これによりさらに爆発的に準生物は成長、発展し、有機化合物の量も現在のそれに近いくらいに大量にできていたと思います。 そして最終段階として、その酵素と遺伝子を膜で包み、できるだけ狭い空間に分裂、増殖のための物質を集めることです。そしてそれらの物質を操るための酵素も必要となり、その酵素を作るための情報も遺伝子にインプットしなければなりません。 こうして準備は着々と整っていきました。あとは誰が一番始めに分裂、増殖を始めるかです。最初に生物になったものだけが、この大量にある美味しい食事を独り占めにできるのです。 そして、生物のビッグバンが起きました。6億年か7億年前のことだと思います。 インフレーション まず想像を絶する、原核単細胞生物の大増殖が起きました。 数10億年にわたってコツコツと準生物が作ってきた有機化合物は、みるみる生物に変わっていきました。人間60兆人分が10時間で120兆人分に増えるという不気味な光景が実際見られたことでしょう。 準生物を食いつくすと増殖の勢いも衰えました。インフレーションの終結です。 ですが彼らは本来、無機化合物を有機化合物に変化させることが目的です。条件の悪い場所にでも、すでに仲間の屍を乗り越えてどんどん進出していきました。 無性生殖で世代交代を短くし、遺伝子もどんどんと形が変わっていったようなので、環境に順応する能力も極めて高かったことでしょう。 こうして、世界中のどこにでも、原核単細胞生物は見られるようになりました。陸上への進出も容易に果たしたことでしょう。 つぎへ 「生物の進化について考えてみました」>
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批判サイド 創造論者の主張 Claim CB922 There are no two-celled life forms intermediate between unicellular and multicellular life, demonstrating that the intermediate stage is not viable. 単細胞から多細胞生物への中間形態である二細胞生物は存在しないことは、中間形態が存在しないことを示している。 Source Brown, Walt. 1995. In the Beginning Compelling evidence for creation and the flood. Phoenix, AZ Center for Scientific Creation, p. 9. Response 単細胞と多細胞生物の中間段階が二細胞である必要はない。第1の要件は、複数の細胞が、食糧を消化するための仕事を分担して行動するための細胞間の信号である。多くの細菌が様々な異なる信号を使っている。協調行動する群体のための信号の進化はひとつの細菌で観察された(Velicer and Yu 2003)。多細胞性への移行は蛍光菌の実験で研究された。その研究で、より高次の複雑さへの移行は容易に達成できることが示された(Rainey and Rainey 2003, 72)。多細胞化された動物と関連している単細胞の群体生物である立襟鞭毛虫は、細胞間相互作用で使われるタンパク質と類似したタンパク質を表出する。これはそのようなタンパク質が単細胞生物で作られることが可能で、それが多細胞生物への進化へと転用(コオプション)されたことを示している(King et al. 2003)。 チリモ(Desmidiales)は接合藻類Gamophytaのひとつである(Margulis and Schwartz 1982, 100)。大半のチリモは細胞質が峡部で接合された細胞の対をつくる。細菌ナイセリアは二細胞配置をとる傾向がある。前述のように、多細胞生物への進化と関連しないかもしれない。 References King, Nicole, Christopher T. Hittinger and Sean B. Carroll. 2003. Evolution of key cell signaling and adhesion protein families predates animal origins. Science 301 361-363. Margulis, Lynn and Karlene V. Schwartz. 1982. Five Kingdoms San Francisco W. H. Freeman. Rainey, Paul B. and Katrina Rainey. 2003. Evolution of cooperation and conflict in experimental bacterial populations. Nature 425 72-74. Velicer, Gregory J. and Yuen-tsu N. Yu. 2003. Evolution of novel cooperative swarming in the bacterium Myxococcus xanthus. Nature 425 75-78. Further Reading Bonner, John Tyler. 2000. First Signals The evolution of multicellular development. Princeton University Press. Cavalier-Smith, Tom. 2002. The phagotrophic origin of eukaryotes and phylogenetic classification of Protozoa. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology 52 297-354. (technical) オリジナルページ これは Index to Creationist Claims, edited by Mark Isaak の和訳です。
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神経質な者、単細胞な者 ◆fG7rJLlLFE 暗い森の中を歩き続けること、それはカズマにはまったく苦にもならないこと アルターの森を進むことに比べれば何も問題は無いこと。しかし、それはカズマだけの話だ。 「……すいません」 木のそばに腰を下ろし、座りこんでいるみなみが済まなそうに呟いた。 「別に……俺は俺が疲れたから止まってるだけだ」 「すいません……」 明らかに疲れていないカズマにそう言われたため、みなみはもう一度謝った。 ただ森を進むだけならば、みなみもすぐに座り込むような自体にはならかっただろう。 静寂が支配する真っ暗な森、いつ誰に襲われるかわからない不安、そして今だに頭から離れない親友の死 肉体的な疲労より精神的に疲れている。 カズマはそれを少し苛立ったように、だが責める様子もなく木にもたれ掛かっていた。彼にも友を失った時の気持ち、それがわかっているからだ。 「……もう大丈夫です」 「……そうかい、じゃあ俺も行くとするか」 だからこそカズマは手を差し延べない。自身が介入できることではないを知っているから どんなに辛そうな顔でも本人が行くというならば、前に進むというのならば止めはしない。 みなみの少し前をカズマは歩く。そんなカズマの存在は、みなみにとってこの場所で唯一の支えだった。慰めるわけでも一緒に悲しんでくれるわけでもない。 だが、そばにいる。ただ黙ってそばにいてくれる。この殺し合いの舞台でそれはとても心強いもの。みなみが初めにあったのがカズマだったこと、それはとても幸運なことだったのかもしれない。 「あっ……」 「んっ?なんだ?」 突然声を上げたみなみの視線の先をカズマが追う。そこには、木々の間から僅かに見えた人工的な作りの建物あった。 カズマはその方向に進路を変え、木々の間を抜けて行く。そして木々の間を抜けると、そこにはいかにも不気味な洋館がそびえ立っていた。 「へっ、ちょうど良いあそこに入るか」 「えっ……でも……」 夜の森の中にある洋館 それだけで不気味さは充分であるというのに、こんな殺し合いという状況の中。みなみがもし一人で来たなら、とてもあそこに入ろうなどとは思わないだろう。 「かなり不気味……です」 「不気味なくらいがちょうどいい。何か出たらぶん殴ればいいだけだ」 「いや……あの……」 カズマは躊躇なく洋館の入り口に進んで行く。そしてその玄関を壊れるかもしれないというような勢いで、蹴り開けた。 「(さて何が出る……)」 アルター化させた右腕をすぐ動かせる体制にしながらカズマは洋館に入る。 「ま、待ってください」 みなみはそんなカズマに驚きつつも、取り残されないためにそれに続いて洋館に入って行った。 それは右京とLが地図を広げ、どういうルートで警察署に行くかを模索していた時だった。 ドンッっという大きな音が洋館内に響き渡り、何者かが中に入ってくる足跡が聞こえてきた。 「誰か入って来たようです。……この乱暴な開け方……先程の方でしょうか」 「ええ、おそらく。……近くにいる以上ここに来る可能性も充分にありましたから……来てほしくはありませんでしたが」 「……しかしLさん、足跡は二つのようですよ」 「……たしかにそのようです。ということは私たちと同じで、二人一緒に行動しているということでしょう。……どうしますか、右京さん?」 二人は小声で話ながら音を立てないように窓を開き、机の上にある所持品をデイパックへと詰め込む作業を行った。そしてLは仮面を右京は万が一のために銃を握る。 「姿を見ないことには断定は出来ませんが、二人……ということは殺し合いに乗っている可能性は低いでしょう。しかし……」 右京がその次を言う前にLが口を開いた。 「殺し合いに乗った者が乗っていない者を利用しているか、何らかの手段で操っているか、それとも別の要素か……それらの可能性は捨てきれません。ここは様子を見ましょう」 「わかりました」 銃は有る、しかしそれを使うのは本当にどうしようもなくなった場合のみ それに自分達と同じように、打倒V.V.という目的で組んだ二人という可能性の方が高い。 上手くすれば仲間が増えるのだ。二人にして見れば下手なことはなるべく避けたかった。 警戒する二人に対し、片方の足音はズカズカと片方の足音はソロソロといった感じに洋館を探索し出した。 その足音が二階への階段に差し掛かった辺りで二人は扉の隙間から外を覗き始めた。右京は銃を片手に、Lは仮面を被った状態で…… もしそれを後ろから見る者がいたとすれば、その人物はその光景を奇妙や不可思議などの言葉以外で表現することはできないだろう。 「あんまりビクビクするな、下には何もいなかっただろ?」 「はい、でも上には……いるかもしれません……」 そんな二人に聞こえてきたのは、少年と少女の声。 「(子供達ですか……なら……)」 その声は少なくとも騙したり、操ったりしている感じの会話でも声色でもない。右京はそう感じとった。 「右京さん」 そんな右京に、Lの小さいが迫力のある声がかけられた。 「油断しないでください」 「……しかし、僕は彼らが何か企んでいるまたは殺し合いを望んでいる、とは到底思えません」 姿はよく見えないが、相手は警戒している少年と怯えている少女の二人。そんな二人はこんな殺し合いの中、警察官にとっては当然保護するべき対象だ。 「あなたが持った印象は私にもわかります。しかしそれくらいの演技を、平気でこなす相手を私は知っています。ここは……まだ待ちましょう」 慎重すぎる。事情を知らない人間から見ればLの行為への感想はこうだろう。しかしそのくらいでなくてはならない。 慎重すぎるほどに警戒し、推理し、接したはずの相手にさえ殺されてしまったのだから そのLの慎重さを右京も理解し、二人をもう少し観察することにした。 二人は頭が切れるからこその行動を取っている。しかしそれは果たして、本能で生きる少年……カズマは理解するだろうか。 「(誰かがこっちを見ていやがる……)」 二階に上がった辺りからカズマは妙な違和感を感じていた。以前にもあったような嫌な感覚 それがいけ好かない本土側のアルター使い、無常矜持に初めてあった時に感じた、観察するような他者からの視線 そうであることに気づいたのはつい先程だった。 「(めんどくせぇ、やるならやるで出てくりゃ早いのによぉ)」 カズマは真っ正面から来ない相手はとことん嫌いだ。作戦とか兵法とかそんなの関係ない、ただ殴ればいい自分の自慢の拳で――カズマはずっとそうしてきた。 「……どうかしたんですか?」 そんなカズマの苛立ちを察したのか察しなかったのか、みなみがそんな問い掛けをした。 「……」 それにカズマは答えない。今のカズマにはこそこそと人を品定めする観察者は敵。敵が目の前にいるならばどうするか?そんなことは決まっている。 「(情報?そんなことは今は関係ねぇ。ただ今やっていることがきにくわねぇ。どうするかはとりあえず殴ったあと決める。ああ、今はとりあえず……)」 「……?」 返事もせず少し固まっていたカズマが、突然近くの部屋に入って行く。それに付いて行こうとしたみなみにカズマは離れていろっと左手でジェスチャーした。 それがどういう意味であるか。それを理解したみなみは、こくりと頷き階段の中間辺りまで走り始めた。 「(へっ、とばっちりがいっても勘弁しろよ)」 それを見送ったカズマは右腕を壁に向かって構える。 「……衝撃のファーストブリット」 カズマがそう呟くと同時に、右腕の後ろにあった三つの羽の一つが、虹色の輝きとともに空中へと胡散した。 「右京……さん?」 Lと右京は同時に顔を見合わせた。少年と少女が分かれたのは足音でわかる。 少年は自分達の二つ隣の部屋へ、少女は階段辺りへ。 それだけなら問題はない。ただ嫌な予感がした。それも強烈な 人間が持つ……いや、生き物ならば必ず持っているであろう危機察知能力。自分のそれがフル稼動しているのを二人は感じとったのだ。 「伏せてください!」 いつも冷静な右京が叫んだ。もしここに亀山薫がいたならばそれだけで、心底驚いていただろう。 「うおぉぉぉぉらああぁぁぁぁぁ」 しかしLが驚くのはこの後だった。叫び声とともに隣の部屋から轟音が響いた。それは破壊の音、なにもかもぶち壊す暴力以外の何物でもない力。 そしてその力はすぐに二人がいる部屋までやってくる。右京は伏せた。 しかしLは右京より数瞬遅れてその動作に入った。それは本当に一瞬、しかしその一瞬が命取りとなることもある。 Lは伏せたというには不完全な状態で、その衝撃を受けてしまったのだ。 そんなLに衝撃によりぶち破られた壁が降り注ぐ。当然、それは右京にも乗しかかってくる。衝撃が止んだ今、その場に立っているのは破壊を行った張本人だけだった。 「こそこそ隠れて俺達を見てたのは、てめぇらか!」 「……」 軽く意識を失っていた右京が覚醒したのは、そんな怒気を含んだ声をぶつけられた瞬間だった。 「俺になんの用だ?喧嘩って言うんなら買ってやるぜ?」 右京はその声の主、右腕をなにかに覆われた少年―――カズマに左手で胸倉を捕まれ、持ち上げられている。 「落ち着いてください。私は貴方に危害を加える気はありません」 右京は出来る限り相手を刺激しないような声ではっきりと、戦う意志が無いことを伝える。 「じゃあなんでこそこそと隠れてやがったんだ?んであそこに落ちてる物はなんだ?」 カズマが示した先に落ちていたのは銃。右京はさっきの騒動の時に落としてしまったのだ。 「こそこそしていたのは、貴方達が危険でないかを確かめるためです。……それはあくまで護身用の銃です。使うつもりはありませんでした」 「へっ、どうだか。本当はそれで撃つタイミングを探してたんじゃねぇのか?」 「私は警察官です。そんなことは絶対にしていませんし、しません。信じては……もらえないでしょうか?」 右京の目はまっすぐカズマの目を見て喋っていた。目は口ほどに物を言う。 本能だけで生きてきたカズマにも、いやだからこそ右京の言っていることが真実であることが窺い知れた。 「わかった、オーケー。信じてやるよ。だがな、もし気が変わってあんたが俺とやるってんなら俺は容赦しねぇ。絶対にだ」 そんな右京に戦う気を完全に無くし、どこかいらついた様子でカズマは掴んでいた胸倉を放した。 「ありがとうございます」 右京は服に付いた埃や木の破片を払う、そして思う。先程の破壊、それを行ったのは目の前の少年だという事実。 吹き飛んだ壁はまるでバズーカーで打たれたような損害状況だった。 「カ、カズマさん何が!?」 その場所から心配そうな顔をした少女――みなみがやってきた。 「ああ、このおっさんは大丈夫だ」 「そ、そうなんですか……」 みなみが思っていた疑問とは少し違った解答ではあったが、頼りになりそうな人間と合流できたことに少し安心した様子だった。 「お二人が殺し合いに乗っていないようで安心しました。私は警視庁特命係の杉下右京です。あなた方は?」 「あっ、岩崎みなみ……です」 「……名前なんてどうでもいいけどよぉ。あいつ大丈夫なのか?」 カズマが指差した方向にはLが倒れていた。自分でやっておいて大丈夫なのかっと言うのは酷い話である。 「……僕としたことが!Lさん、大丈夫ですか!?」 「…………大丈夫です、右京さん」 右京がLに駆け寄ろうとしたところでLがゆっくりと起き上がり始めた。 「この仮面が無ければ即死でした。……まあそれは言い過ぎですが……頭がかなり痛いです」 「……そうですか。無事でなによりです。彼らは……」 「いえ、いいです。実は少し前から起きていましたから…………しかし驚きました。その右腕はどうなっているんですか、カズマさん?」 Lは先程のカズマの破壊行為をまるで咎める様子もなく、興味深そうにカズマの右腕を見つめた。 「そんなことてめぇには関係ねぇだろ。偉そうに顔隠しやがってよぉ」 「(……やはりチンピラのような性格をしている。考えるより前に手かでるタイプか。あまり突かからなくて正解だった……。しかしあの右腕の力……)」 「私も興味があります。Lさんの言っていた超能力の類なんでしょうか?」 「……ええっ……と私も聞きたいです」 全員から興味津々といった感じで目を向けられたカズマは、バツが悪そうに頭を掻いた。 「…………って言われてもなぁ。俺だってよくわかっちゃいねぇんだよ。こいつのことはなぁ」 実際の所、カズマはアルター能力について詳しく知っているわけではないのだ。使えているから使っている。カズマがアルターを使う理由などただそれだけだ。 「ということはそれは支給品の中の何かなのですか?」 「……あっ!」 よくわからないっというカズマの解答に、右京がそう言うと突然みなみが声を上げた。 「どうしたんですか、みなみさん?」 「……まさかあなた達……ここまで支給品も見ずにやって来たんですか?」 Lにそう言われみなみが恥ずかしそうにこくりと頷いた。カズマも、そういえばそんなものあったなぁ。などと言いつつ背負っていたデイバックを手に取った。 「ここまで単純な人間にあそこまで思考を巡らせていたと思うと、馬鹿馬鹿しくて恥ずかしくなります……」 Lは誰にも聞こえないように仮面の奥でそう呟いていた。 四人は壊れた部屋を移動し、一階の部屋へと移った。 「つまりそれはロストグラウンドと呼ばれる地域で生まれた人間にのみ現れる特異体質っということですか?」 「あぁ、確かそんな感じた。じゃあこのおはぎは貰うぜ」 そこでカズマについて聞くL。あまり使いたくない手段だったが、おはぎと情報の交換という提案をした。 「あとは特にねぇなぁ。おっ、うめぇなこれ」 「(貴重な甘いものをこんなことに使うとは……。しかしアルター……進化か……)」 Lにとって甘いものは思考するに当たってなくてはならないものだ。わざわざ右京に頼み、譲ってもらった物。 つまりカズマの右腕はそれを使ってでも、得たい情報。しかしあまりにも自分の特異体質について知らないカズマに、Lは少々がっかりしていた。 「んじゃ。こっちからも質問するぜ、あの糞餓……」 「すいませんが、V.V.については何も知りません」 「……んだよ。また外れか……」 カズマもまた自分の期待していた情報が無いことにがっかりしていた。 「なるほど、陵桜学園の学生さんですか。私は聞いたことが無い学校です。しかし……服装から察するに最初に犠牲となった……」 「……ゆたか」 「いえ、すいません。あなたに対してこの質問は失礼すぎました」 「ゆたかは……ゆたかは私の数少ない友人でした……」 右京はそうですか。っと小さく呟いた。悲しみながらそう言ってくれたみなみの姿にV.V.への怒りが、再び沸々と沸いてくる。 「話を変えましょう。デイパックの中身を確認します」 それを押さえるように右京は、机の上にあったカズマのデイパックへと手を伸ばした。そしてそれをみなみの方へ寄せる。 カズマは面倒だから勝手に調べろっと、みなみ達にデイパック渡していた。もちろん出てきた物を渡す気はカズマにはない。 「あなたとカズマ君のものですから、あなたが確認した方がいいでしょう」 「……わかりました」 みなみはまずカズマのデイパックの中身を探る。地図や食料など基本的な物以外で出てきた物は二つ。一つは暗視ゴーグル。一つはとても大きな杖。 「これは暗視ゴーグルのようですね。しかしこれは……?」 「……魔法使い……」 「……なるほど……魔法の杖ですか」 カズマの力、アルターを見た後ならばそれがあったとしてもおかしくはない。右京がそう思えてくる品だった。 「暗視ゴーグルは使えそうですが、こちらは持ち主がいるんでしょうか?……それは後で考えましょう。今度はみなみさんの方の支給品を見て見ましょう」 「はい」 カズマの支給品をデイパックにしまい、続いてみなみが自分のデイパックを開ける。 「あれ?」 みなみの手に固いものが当たる。それは今までの物と違い、かなり力を入れなければ動かなかった。そして…… 「えっ……」 「こ、これは驚きました」 「驚きましたじゃねぇ、さっさとこいつ退けろ!」 「……まったくこのデイパックもかなり奇妙な品です」 みなみの引き抜いたのは車。それは部屋一杯に体積を広げ、全員を隅へと追いやった。 車を入れても人が動けるだけの隙間がある部屋であったことと、ここが一階であったことが幸いし、四人はなんとか無事だった。 「だぁーめんどくせぇ!」 いきなりの狭い空間にイラついたカズマが、そう叫びながら部屋の壁を右腕で吹き飛した。壁に張り付く体制で逃げていたL、そして壁殴ったカズマが外に投げ出される。 「……本当にあなたは単純な男ですね」 「うるせぇ!てめぇはさっさとその変な仮面脱ぎやがれ。イラつくんだよ、それ」 「いやです。私はあなたが怖い」 「その態度、ちっとも怖がってねぇだろうが!……っておいこいつは……」 カズマがLに突っ掛かろうとした時、車の全体をLが照らした。そしてその車を見てカズマが固まる。 「あまり見たことのない車ですね。っというより私は見たことがない」 「君……島……」 それは小さな呟きだった。Lが聞き間違いかと思うほどに静かで小さな呟きだった。 ……その車はカズマの唯一にして最高の友、君島邦彦の最後に乗っていた物。カズマがホーリーから奪い返し、死んだ君島を乗せたはずの車だった。 「……でこいつをどうするんだ?こっから出すか?」 「できますか?ならお願いします。右京さん達も窮屈でしょうから」 カズマは今までのことが嘘のように、とても丁寧に車をその右腕で外に出した。 「その車、何か思い入れでもあるんですか?」 「いや、別に……」 頭をかきながら何かが抜け落ちたようにカズマが答えた。Lも、これ以上追求できる雰囲気では無いことを悟り他の話題へと移行する。 「車はかなりの収穫ですね。運転するのは私か、Lさんですが」 「右京さんにお任せします。私も運転は出来ますが、あまり乗ったことが無いので。いいですか、みなみさん?」 「あっ、はい。構いません」 そのやり取りの中、カズマは何も言わなかった。ただ車を、車の運転席を静かに見つめていた。 「みなみさんの知り合いは、泉こなたさん、柊つかささん、柊かがみさん、高良みゆきさん、この四名ですね?」 「はい」 再び部屋を移動した四人は、続いて自分達の知り合いについて話し始めた。 「四人共ただの学生ですか。会ったらすぐ保護すべきでしょう」 「……わかりました」 Lは少し渋ったように右京に返事を返した。 「それではカズマ君、次はあなたの……」 「カズマさん……劉鳳、この人はあなたの知り合いですか?」 右京が質問しようとした時、Lがゲーム機を操作しながらカズマにこう問い掛けた。 「なに!?劉鳳の野郎が来てんのか!?」 「職業があなたと同じアルター使いの人間を上げただけです。他にもいるかも知れませんが……」 そうLに言われ、カズマは右京が差し出していた名簿を引ったくる。素直に答えそうにないカズマにLが取った行動だったのだが、効果はかなり高かったようだ。 「クーガー……………。橘あすか、ええっと確か、んなやつがいたような……。……かなみ!かなみだと!?かなみまでこんなところに呼ばれてんのか!?」 カズマはかなみの名前を見つけた途端、立ち上がり部屋の出口へと歩き始めた。 「カズマ君、どうしたんですか?」 「どうしたじゃねぇ、かなみのやつがいるんだよ、この殺し合いの中に!だからかなみを捜しに行くんだ!」 「待ってください。まだ外は真っ暗です。朝を待ち、私達と一緒に捜した方が見つかる確率は……」 「知ったことかそんなこと!俺は約束したんだ。かなみが危なくなったらどこに行ようが助けに駆け付けるってなぁ!!今がその時だろぉ?だから俺は行く!行かなきゃなんねぇんだよ!」 「あ、あの……」 もの凄い剣幕で右京にそう言い放ったカズマ。そのまま部屋を出ようとするカズマに、みなみが近付き腕を掴んだ。 「これ……」 「あぁっ!?なんだよ!?」 いらつきの最高潮といったカズマに、みなみが差し出したのはカズマのデイパック。忘れています。っと続きそうになった言葉をカズマに邪魔され、手が震えていながらもデイパックを差し出していた。 「……すまねぇ、悪かった」 みなみもカズマに居てほしい。しかしもしカズマの捜したい人が、一人で震えていたとすれば? 自分もカズマに出会わなかった場合どうなっていたかわからない。そう考えたみなみにカズマを止める事など出来なかった。 「いえ……」 そんなみなみの姿に罪悪感が沸いたのか、傍目から見てもカズマの燃えるような勢いが鎮火していくのがわかった。 「……カズマさん。どうしても行くというのならこれを持って行ってください」 「なんだこりゃ?」 Lがカズマに差し出したのはちぎったメモ用紙。そこには人の名前が幾つか書いてあった。 「みなみさんと右京さんの知り合いを、それぞれ分かりやすいように書いておきました。夜神月のことも書いてあります。外はまだ暗い。折角、暗視ゴーグルがあるんです。使える物は使った方がいいですよ」 「……あぁわかった」 Lとしてもカズマに残ってほしい。しかしLはカズマの性格を考え、引き止めるのは不可能っと判断した。 「それからあなたの知り合いですが……」 「……全員、殺し合いに乗るような連中じゃねぇよ。んで全員強い。まぁ俺にはおよばねぇがな」 メモ用紙をポケットに入れ、デイパックから暗視ゴーグルを出しながらカズマが部屋の出口に進んで行く。 「あとこれを」 「まだあんのか!?」 怒鳴りながら振り返ったカズマに投げられたのは、おはぎだった。 「あぁ、プレゼントではありませんよ。今は現金が無いのでそれで我慢してください」 「こんなところで依頼ってわけか?まあいい内容は?」 「かなみさんを見つけ出したらでいいです。警察署に来てください。そこで合流できればしてください」 「できれば……か。オーケー、わかった」 そう言いながら今度こそカズマは、部屋から出て行った。 「カズマさん……」 その背中を見ながらみなみが、寂しそうな顔で呟いた。 「じゃあな。君島……まぁなんだ……あいつらのこと頼んだぜ」 外に出たカズマは、もう一度車の近くまでやって来た。今は無き友にそう告げると暗視ゴーグルを付け、右腕を地に撃ち空へと高く飛び上がった。 【一日目黎明/Cー4廃洋館付近】 【カズマ@スクライド(アニメ)】 [装備]シェルブリット第一形態、暗視ゴーグル [支給品]支給品一式、タバサの杖@ゼロの使い魔、おはぎ@ひぐらしのなく頃に、Lのメモ [状態]健康 [思考・行動] 1 何が何でもかなみを見つけ出す 2 他は後だ後 [備考] カズマはCー4から全速力で移動中です。 無職のカズマ、劉鳳の職業はアルター使いになっています。 カズマが食べたおはぎ、カズマが貰ったおはぎ、Lの手に残ったおはぎのアルファベットはわかっていません。 カズマは衝撃のファーストブリッドを撃った状態です。 Lのメモには右京、みなみの知り合いの名前と簡単な特徴が書いてあります。夜神月については他より具体的に書いています。 「行ってしまいましたねぇ」 「えぇ、しかしかなみという女性は……まだ八歳ですよ」 Lがまたゲーム機を操作しながら右京に呟いた。 「八歳ならなおさら早く助けに行かなくてはなりませんよ」 「いえ、なんというか……」 Lはそういいながらみなみをチラッと見た後、再びゲーム機に視線を落とした。 「?」 「(単細胞な上にロリコンとは……)」 Lは殺人犯とはまた違う意味でカズマが危険では、ないかと思い始めていた。 【一日目黎明/C−4 廃洋館】 【L@デスノート(漫画)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードキアス、おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に [状態]健康、頭部に軽い衝撃 [思考・行動] 1 協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。 2 早朝になるまで廃洋館で待機 3 早朝になったら右京、みなみと共に廃洋館を出て、警察署に向かう ※カズマがロリコンだと思っています 【一日目黎明/C−4 廃洋館】 【杉下右京@相棒(実写)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、S&W M10(6/6)、S&W M10の弾薬(24/24)@バトル・ロワイアル [状態]健康 [思考・行動] 1 協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。 2 早朝になるまで廃洋館で待機 3 早朝になったらL、みなみと共に廃洋館を出て、警察署に向かう 4 カズマの知り合いに出会った場合、保護を頼みたい ※おはぎはLに譲りました。 【一日目黎明/C−4 廃洋館】 【岩崎みなみ@らき☆すた(漫画)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、君島の車@スクライド [状態]健康、ゆたかを失ったことに深い悲しみ [思考・行動] 1 L、右京と行動を共にする 2 ゆたかの仇を取りたい 3 他の知り合いが心配 4 カズマともう一度会いたい 5 V.V.の言葉も頭の片隅に留めておく 時系列順で読む Back 異邦人 Next 真実の果てに 投下順で読む Back 異邦人 Next 真実の果てに 017 コードアルター 反逆のカズマ カズマ 062 接触 岩崎みなみ 073 みなみ × 南 036 もりのようかん L 杉下右京
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/247.html
神経質な者、単細胞な者 ◆fG7rJLlLFE 暗い森の中を歩き続けること、それはカズマにはまったく苦にもならないこと アルターの森を進むことに比べれば何も問題は無いこと。しかし、それはカズマだけの話だ。 「……すいません」 木のそばに腰を下ろし、座りこんでいるみなみが済まなそうに呟いた。 「別に……俺は俺が疲れたから止まってるだけだ」 「すいません……」 明らかに疲れていないカズマにそう言われたため、みなみはもう一度謝った。 ただ森を進むだけならば、みなみもすぐに座り込むような自体にはならかっただろう。 静寂が支配する真っ暗な森、いつ誰に襲われるかわからない不安、そして今だに頭から離れない親友の死 肉体的な疲労より精神的に疲れている。 カズマはそれを少し苛立ったように、だが責める様子もなく木にもたれ掛かっていた。彼にも友を失った時の気持ち、それがわかっているからだ。 「……もう大丈夫です」 「……そうかい、じゃあ俺も行くとするか」 だからこそカズマは手を差し延べない。自身が介入できることではないを知っているから どんなに辛そうな顔でも本人が行くというならば、前に進むというのならば止めはしない。 みなみの少し前をカズマは歩く。そんなカズマの存在は、みなみにとってこの場所で唯一の支えだった。慰めるわけでも一緒に悲しんでくれるわけでもない。 だが、そばにいる。ただ黙ってそばにいてくれる。この殺し合いの舞台でそれはとても心強いもの。みなみが初めにあったのがカズマだったこと、それはとても幸運なことだったのかもしれない。 「あっ……」 「んっ?なんだ?」 突然声を上げたみなみの視線の先をカズマが追う。そこには、木々の間から僅かに見えた人工的な作りの建物あった。 カズマはその方向に進路を変え、木々の間を抜けて行く。そして木々の間を抜けると、そこにはいかにも不気味な洋館がそびえ立っていた。 「へっ、ちょうど良いあそこに入るか」 「えっ……でも……」 夜の森の中にある洋館 それだけで不気味さは充分であるというのに、こんな殺し合いという状況の中。みなみがもし一人で来たなら、とてもあそこに入ろうなどとは思わないだろう。 「かなり不気味……です」 「不気味なくらいがちょうどいい。何か出たらぶん殴ればいいだけだ」 「いや……あの……」 カズマは躊躇なく洋館の入り口に進んで行く。そしてその玄関を壊れるかもしれないというような勢いで、蹴り開けた。 「(さて何が出る……)」 アルター化させた右腕をすぐ動かせる体制にしながらカズマは洋館に入る。 「ま、待ってください」 みなみはそんなカズマに驚きつつも、取り残されないためにそれに続いて洋館に入って行った。 それは右京とLが地図を広げ、どういうルートで警察署に行くかを模索していた時だった。 ドンッっという大きな音が洋館内に響き渡り、何者かが中に入ってくる足跡が聞こえてきた。 「誰か入って来たようです。……この乱暴な開け方……先程の方でしょうか」 「ええ、おそらく。……近くにいる以上ここに来る可能性も充分にありましたから……来てほしくはありませんでしたが」 「……しかしLさん、足跡は二つのようですよ」 「……たしかにそのようです。ということは私たちと同じで、二人一緒に行動しているということでしょう。……どうしますか、右京さん?」 二人は小声で話ながら音を立てないように窓を開き、机の上にある所持品をデイパックへと詰め込む作業を行った。そしてLは仮面を右京は万が一のために銃を握る。 「姿を見ないことには断定は出来ませんが、二人……ということは殺し合いに乗っている可能性は低いでしょう。しかし……」 右京がその次を言う前にLが口を開いた。 「殺し合いに乗った者が乗っていない者を利用しているか、何らかの手段で操っているか、それとも別の要素か……それらの可能性は捨てきれません。ここは様子を見ましょう」 「わかりました」 銃は有る、しかしそれを使うのは本当にどうしようもなくなった場合のみ それに自分達と同じように、打倒V.V.という目的で組んだ二人という可能性の方が高い。 上手くすれば仲間が増えるのだ。二人にして見れば下手なことはなるべく避けたかった。 警戒する二人に対し、片方の足音はズカズカと片方の足音はソロソロといった感じに洋館を探索し出した。 その足音が二階への階段に差し掛かった辺りで二人は扉の隙間から外を覗き始めた。右京は銃を片手に、Lは仮面を被った状態で…… もしそれを後ろから見る者がいたとすれば、その人物はその光景を奇妙や不可思議などの言葉以外で表現することはできないだろう。 「あんまりビクビクするな、下には何もいなかっただろ?」 「はい、でも上には……いるかもしれません……」 そんな二人に聞こえてきたのは、少年と少女の声。 「(子供達ですか……なら……)」 その声は少なくとも騙したり、操ったりしている感じの会話でも声色でもない。右京はそう感じとった。 「右京さん」 そんな右京に、Lの小さいが迫力のある声がかけられた。 「油断しないでください」 「……しかし、僕は彼らが何か企んでいるまたは殺し合いを望んでいる、とは到底思えません」 姿はよく見えないが、相手は警戒している少年と怯えている少女の二人。そんな二人はこんな殺し合いの中、警察官にとっては当然保護するべき対象だ。 「あなたが持った印象は私にもわかります。しかしそれくらいの演技を、平気でこなす相手を私は知っています。ここは……まだ待ちましょう」 慎重すぎる。事情を知らない人間から見ればLの行為への感想はこうだろう。しかしそのくらいでなくてはならない。 慎重すぎるほどに警戒し、推理し、接したはずの相手にさえ殺されてしまったのだから そのLの慎重さを右京も理解し、二人をもう少し観察することにした。 二人は頭が切れるからこその行動を取っている。しかしそれは果たして、本能で生きる少年……カズマは理解するだろうか。 「(誰かがこっちを見ていやがる……)」 二階に上がった辺りからカズマは妙な違和感を感じていた。以前にもあったような嫌な感覚 それがいけ好かない本土側のアルター使い、無常矜持に初めてあった時に感じた、観察するような他者からの視線 そうであることに気づいたのはつい先程だった。 「(めんどくせぇ、やるならやるで出てくりゃ早いのによぉ)」 カズマは真っ正面から来ない相手はとことん嫌いだ。作戦とか兵法とかそんなの関係ない、ただ殴ればいい自分の自慢の拳で――カズマはずっとそうしてきた。 「……どうかしたんですか?」 そんなカズマの苛立ちを察したのか察しなかったのか、みなみがそんな問い掛けをした。 「……」 それにカズマは答えない。今のカズマにはこそこそと人を品定めする観察者は敵。敵が目の前にいるならばどうするか?そんなことは決まっている。 「(情報?そんなことは今は関係ねぇ。ただ今やっていることがきにくわねぇ。どうするかはとりあえず殴ったあと決める。ああ、今はとりあえず……)」 「……?」 返事もせず少し固まっていたカズマが、突然近くの部屋に入って行く。それに付いて行こうとしたみなみにカズマは離れていろっと左手でジェスチャーした。 それがどういう意味であるか。それを理解したみなみは、こくりと頷き階段の中間辺りまで走り始めた。 「(へっ、とばっちりがいっても勘弁しろよ)」 それを見送ったカズマは右腕を壁に向かって構える。 「……衝撃のファーストブリット」 カズマがそう呟くと同時に、右腕の後ろにあった三つの羽の一つが、虹色の輝きとともに空中へと胡散した。 「右京……さん?」 Lと右京は同時に顔を見合わせた。少年と少女が分かれたのは足音でわかる。 少年は自分達の二つ隣の部屋へ、少女は階段辺りへ。 それだけなら問題はない。ただ嫌な予感がした。それも強烈な 人間が持つ……いや、生き物ならば必ず持っているであろう危機察知能力。自分のそれがフル稼動しているのを二人は感じとったのだ。 「伏せてください!」 いつも冷静な右京が叫んだ。もしここに亀山薫がいたならばそれだけで、心底驚いていただろう。 「うおぉぉぉぉらああぁぁぁぁぁ」 しかしLが驚くのはこの後だった。叫び声とともに隣の部屋から轟音が響いた。それは破壊の音、なにもかもぶち壊す暴力以外の何物でもない力。 そしてその力はすぐに二人がいる部屋までやってくる。右京は伏せた。 しかしLは右京より数瞬遅れてその動作に入った。それは本当に一瞬、しかしその一瞬が命取りとなることもある。 Lは伏せたというには不完全な状態で、その衝撃を受けてしまったのだ。 そんなLに衝撃によりぶち破られた壁が降り注ぐ。当然、それは右京にも乗しかかってくる。衝撃が止んだ今、その場に立っているのは破壊を行った張本人だけだった。 「こそこそ隠れて俺達を見てたのは、てめぇらか!」 「……」 軽く意識を失っていた右京が覚醒したのは、そんな怒気を含んだ声をぶつけられた瞬間だった。 「俺になんの用だ?喧嘩って言うんなら買ってやるぜ?」 右京はその声の主、右腕をなにかに覆われた少年―――カズマに左手で胸倉を捕まれ、持ち上げられている。 「落ち着いてください。私は貴方に危害を加える気はありません」 右京は出来る限り相手を刺激しないような声ではっきりと、戦う意志が無いことを伝える。 「じゃあなんでこそこそと隠れてやがったんだ?んであそこに落ちてる物はなんだ?」 カズマが示した先に落ちていたのは銃。右京はさっきの騒動の時に落としてしまったのだ。 「こそこそしていたのは、貴方達が危険でないかを確かめるためです。……それはあくまで護身用の銃です。使うつもりはありませんでした」 「へっ、どうだか。本当はそれで撃つタイミングを探してたんじゃねぇのか?」 「私は警察官です。そんなことは絶対にしていませんし、しません。信じては……もらえないでしょうか?」 右京の目はまっすぐカズマの目を見て喋っていた。目は口ほどに物を言う。 本能だけで生きてきたカズマにも、いやだからこそ右京の言っていることが真実であることが窺い知れた。 「わかった、オーケー。信じてやるよ。だがな、もし気が変わってあんたが俺とやるってんなら俺は容赦しねぇ。絶対にだ」 そんな右京に戦う気を完全に無くし、どこかいらついた様子でカズマは掴んでいた胸倉を放した。 「ありがとうございます」 右京は服に付いた埃や木の破片を払う、そして思う。先程の破壊、それを行ったのは目の前の少年だという事実。 吹き飛んだ壁はまるでバズーカーで打たれたような損害状況だった。 「カ、カズマさん何が!?」 その場所から心配そうな顔をした少女――みなみがやってきた。 「ああ、このおっさんは大丈夫だ」 「そ、そうなんですか……」 みなみが思っていた疑問とは少し違った解答ではあったが、頼りになりそうな人間と合流できたことに少し安心した様子だった。 「お二人が殺し合いに乗っていないようで安心しました。私は警視庁特命係の杉下右京です。あなた方は?」 「あっ、岩崎みなみ……です」 「……名前なんてどうでもいいけどよぉ。あいつ大丈夫なのか?」 カズマが指差した方向にはLが倒れていた。自分でやっておいて大丈夫なのかっと言うのは酷い話である。 「……僕としたことが!Lさん、大丈夫ですか!?」 「…………大丈夫です、右京さん」 右京がLに駆け寄ろうとしたところでLがゆっくりと起き上がり始めた。 「この仮面が無ければ即死でした。……まあそれは言い過ぎですが……頭がかなり痛いです」 「……そうですか。無事でなによりです。彼らは……」 「いえ、いいです。実は少し前から起きていましたから…………しかし驚きました。その右腕はどうなっているんですか、カズマさん?」 Lは先程のカズマの破壊行為をまるで咎める様子もなく、興味深そうにカズマの右腕を見つめた。 「そんなことてめぇには関係ねぇだろ。偉そうに顔隠しやがってよぉ」 「(……やはりチンピラのような性格をしている。考えるより前に手かでるタイプか。あまり突かからなくて正解だった……。しかしあの右腕の力……)」 「私も興味があります。Lさんの言っていた超能力の類なんでしょうか?」 「……ええっ……と私も聞きたいです」 全員から興味津々といった感じで目を向けられたカズマは、バツが悪そうに頭を掻いた。 「…………って言われてもなぁ。俺だってよくわかっちゃいねぇんだよ。こいつのことはなぁ」 実際の所、カズマはアルター能力について詳しく知っているわけではないのだ。使えているから使っている。カズマがアルターを使う理由などただそれだけだ。 「ということはそれは支給品の中の何かなのですか?」 「……あっ!」 よくわからないっというカズマの解答に、右京がそう言うと突然みなみが声を上げた。 「どうしたんですか、みなみさん?」 「……まさかあなた達……ここまで支給品も見ずにやって来たんですか?」 Lにそう言われみなみが恥ずかしそうにこくりと頷いた。カズマも、そういえばそんなものあったなぁ。などと言いつつ背負っていたデイバックを手に取った。 「ここまで単純な人間にあそこまで思考を巡らせていたと思うと、馬鹿馬鹿しくて恥ずかしくなります……」 Lは誰にも聞こえないように仮面の奥でそう呟いていた。 四人は壊れた部屋を移動し、一階の部屋へと移った。 「つまりそれはロストグラウンドと呼ばれる地域で生まれた人間にのみ現れる特異体質っということですか?」 「あぁ、確かそんな感じた。じゃあこのおはぎは貰うぜ」 そこでカズマについて聞くL。あまり使いたくない手段だったが、おはぎと情報の交換という提案をした。 「あとは特にねぇなぁ。おっ、うめぇなこれ」 「(貴重な甘いものをこんなことに使うとは……。しかしアルター……進化か……)」 Lにとって甘いものは思考するに当たってなくてはならないものだ。わざわざ右京に頼み、譲ってもらった物。 つまりカズマの右腕はそれを使ってでも、得たい情報。しかしあまりにも自分の特異体質について知らないカズマに、Lは少々がっかりしていた。 「んじゃ。こっちからも質問するぜ、あの糞餓……」 「すいませんが、V.V.については何も知りません」 「……んだよ。また外れか……」 カズマもまた自分の期待していた情報が無いことにがっかりしていた。 「なるほど、陵桜学園の学生さんですか。私は聞いたことが無い学校です。しかし……服装から察するに最初に犠牲となった……」 「……ゆたか」 「いえ、すいません。あなたに対してこの質問は失礼すぎました」 「ゆたかは……ゆたかは私の数少ない友人でした……」 右京はそうですか。っと小さく呟いた。悲しみながらそう言ってくれたみなみの姿にV.V.への怒りが、再び沸々と沸いてくる。 「話を変えましょう。デイパックの中身を確認します」 それを押さえるように右京は、机の上にあったカズマのデイパックへと手を伸ばした。そしてそれをみなみの方へ寄せる。 カズマは面倒だから勝手に調べろっと、みなみ達にデイパック渡していた。もちろん出てきた物を渡す気はカズマにはない。 「あなたとカズマ君のものですから、あなたが確認した方がいいでしょう」 「……わかりました」 みなみはまずカズマのデイパックの中身を探る。地図や食料など基本的な物以外で出てきた物は二つ。一つは暗視ゴーグル。一つはとても大きな杖。 「これは暗視ゴーグルのようですね。しかしこれは……?」 「……魔法使い……」 「……なるほど……魔法の杖ですか」 カズマの力、アルターを見た後ならばそれがあったとしてもおかしくはない。右京がそう思えてくる品だった。 「暗視ゴーグルは使えそうですが、こちらは持ち主がいるんでしょうか?……それは後で考えましょう。今度はみなみさんの方の支給品を見て見ましょう」 「はい」 カズマの支給品をデイパックにしまい、続いてみなみが自分のデイパックを開ける。 「あれ?」 みなみの手に固いものが当たる。それは今までの物と違い、かなり力を入れなければ動かなかった。そして…… 「えっ……」 「こ、これは驚きました」 「驚きましたじゃねぇ、さっさとこいつ退けろ!」 「……まったくこのデイパックもかなり奇妙な品です」 みなみの引き抜いたのは車。それは部屋一杯に体積を広げ、全員を隅へと追いやった。 車を入れても人が動けるだけの隙間がある部屋であったことと、ここが一階であったことが幸いし、四人はなんとか無事だった。 「だぁーめんどくせぇ!」 いきなりの狭い空間にイラついたカズマが、そう叫びながら部屋の壁を右腕で吹き飛した。壁に張り付く体制で逃げていたL、そして壁殴ったカズマが外に投げ出される。 「……本当にあなたは単純な男ですね」 「うるせぇ!てめぇはさっさとその変な仮面脱ぎやがれ。イラつくんだよ、それ」 「いやです。私はあなたが怖い」 「その態度、ちっとも怖がってねぇだろうが!……っておいこいつは……」 カズマがLに突っ掛かろうとした時、車の全体をLが照らした。そしてその車を見てカズマが固まる。 「あまり見たことのない車ですね。っというより私は見たことがない」 「君……島……」 それは小さな呟きだった。Lが聞き間違いかと思うほどに静かで小さな呟きだった。 ……その車はカズマの唯一にして最高の友、君島邦彦の最後に乗っていた物。カズマがホーリーから奪い返し、死んだ君島を乗せたはずの車だった。 「……でこいつをどうするんだ?こっから出すか?」 「できますか?ならお願いします。右京さん達も窮屈でしょうから」 カズマは今までのことが嘘のように、とても丁寧に車をその右腕で外に出した。 「その車、何か思い入れでもあるんですか?」 「いや、別に……」 頭をかきながら何かが抜け落ちたようにカズマが答えた。Lも、これ以上追求できる雰囲気では無いことを悟り他の話題へと移行する。 「車はかなりの収穫ですね。運転するのは私か、Lさんですが」 「右京さんにお任せします。私も運転は出来ますが、あまり乗ったことが無いので。いいですか、みなみさん?」 「あっ、はい。構いません」 そのやり取りの中、カズマは何も言わなかった。ただ車を、車の運転席を静かに見つめていた。 「みなみさんの知り合いは、泉こなたさん、柊つかささん、柊かがみさん、高良みゆきさん、この四名ですね?」 「はい」 再び部屋を移動した四人は、続いて自分達の知り合いについて話し始めた。 「四人共ただの学生ですか。会ったらすぐ保護すべきでしょう」 「……わかりました」 Lは少し渋ったように右京に返事を返した。 「それではカズマ君、次はあなたの……」 「カズマさん……劉鳳、この人はあなたの知り合いですか?」 右京が質問しようとした時、Lがゲーム機を操作しながらカズマにこう問い掛けた。 「なに!?劉鳳の野郎が来てんのか!?」 「職業があなたと同じアルター使いの人間を上げただけです。他にもいるかも知れませんが……」 そうLに言われ、カズマは右京が差し出していた名簿を引ったくる。素直に答えそうにないカズマにLが取った行動だったのだが、効果はかなり高かったようだ。 「クーガー……………。橘あすか、ええっと確か、んなやつがいたような……。……かなみ!かなみだと!?かなみまでこんなところに呼ばれてんのか!?」 カズマはかなみの名前を見つけた途端、立ち上がり部屋の出口へと歩き始めた。 「カズマ君、どうしたんですか?」 「どうしたじゃねぇ、かなみのやつがいるんだよ、この殺し合いの中に!だからかなみを捜しに行くんだ!」 「待ってください。まだ外は真っ暗です。朝を待ち、私達と一緒に捜した方が見つかる確率は……」 「知ったことかそんなこと!俺は約束したんだ。かなみが危なくなったらどこに行ようが助けに駆け付けるってなぁ!!今がその時だろぉ?だから俺は行く!行かなきゃなんねぇんだよ!」 「あ、あの……」 もの凄い剣幕で右京にそう言い放ったカズマ。そのまま部屋を出ようとするカズマに、みなみが近付き腕を掴んだ。 「これ……」 「あぁっ!?なんだよ!?」 いらつきの最高潮といったカズマに、みなみが差し出したのはカズマのデイパック。忘れています。っと続きそうになった言葉をカズマに邪魔され、手が震えていながらもデイパックを差し出していた。 「……すまねぇ、悪かった」 みなみもカズマに居てほしい。しかしもしカズマの捜したい人が、一人で震えていたとすれば? 自分もカズマに出会わなかった場合どうなっていたかわからない。そう考えたみなみにカズマを止める事など出来なかった。 「いえ……」 そんなみなみの姿に罪悪感が沸いたのか、傍目から見てもカズマの燃えるような勢いが鎮火していくのがわかった。 「……カズマさん。どうしても行くというのならこれを持って行ってください」 「なんだこりゃ?」 Lがカズマに差し出したのはちぎったメモ用紙。そこには人の名前が幾つか書いてあった。 「みなみさんと右京さんの知り合いを、それぞれ分かりやすいように書いておきました。夜神月のことも書いてあります。外はまだ暗い。折角、暗視ゴーグルがあるんです。使える物は使った方がいいですよ」 「……あぁわかった」 Lとしてもカズマに残ってほしい。しかしLはカズマの性格を考え、引き止めるのは不可能っと判断した。 「それからあなたの知り合いですが……」 「……全員、殺し合いに乗るような連中じゃねぇよ。んで全員強い。まぁ俺にはおよばねぇがな」 メモ用紙をポケットに入れ、デイパックから暗視ゴーグルを出しながらカズマが部屋の出口に進んで行く。 「あとこれを」 「まだあんのか!?」 怒鳴りながら振り返ったカズマに投げられたのは、おはぎだった。 「あぁ、プレゼントではありませんよ。今は現金が無いのでそれで我慢してください」 「こんなところで依頼ってわけか?まあいい内容は?」 「かなみさんを見つけ出したらでいいです。警察署に来てください。そこで合流できればしてください」 「できれば……か。オーケー、わかった」 そう言いながら今度こそカズマは、部屋から出て行った。 「カズマさん……」 その背中を見ながらみなみが、寂しそうな顔で呟いた。 「じゃあな。君島……まぁなんだ……あいつらのこと頼んだぜ」 外に出たカズマは、もう一度車の近くまでやって来た。今は無き友にそう告げると暗視ゴーグルを付け、右腕を地に撃ち空へと高く飛び上がった。 【一日目黎明/Cー4廃洋館付近】 【カズマ@スクライド(アニメ)】 [装備]シェルブリット第一形態、暗視ゴーグル [支給品]支給品一式、タバサの杖@ゼロの使い魔、おはぎ@ひぐらしのなく頃に、Lのメモ [状態]健康 [思考・行動] 1 何が何でもかなみを見つけ出す 2 他は後だ後 [備考] カズマはCー4から全速力で移動中です。 無職のカズマ、劉鳳の職業はアルター使いになっています。 カズマが食べたおはぎ、カズマが貰ったおはぎ、Lの手に残ったおはぎのアルファベットはわかっていません。 カズマは衝撃のファーストブリッドを撃った状態です。 Lのメモには右京、みなみの知り合いの名前と簡単な特徴が書いてあります。夜神月については他より具体的に書いています。 「行ってしまいましたねぇ」 「えぇ、しかしかなみという女性は……まだ八歳ですよ」 Lがまたゲーム機を操作しながら右京に呟いた。 「八歳ならなおさら早く助けに行かなくてはなりませんよ」 「いえ、なんというか……」 Lはそういいながらみなみをチラッと見た後、再びゲーム機に視線を落とした。 「?」 「(単細胞な上にロリコンとは……)」 Lは殺人犯とはまた違う意味でカズマが危険では、ないかと思い始めていた。 【一日目黎明/C−4 廃洋館】 【L@デスノート(漫画)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス、おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に [状態]健康、頭部に軽い衝撃 [思考・行動] 1 協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。 2 早朝になるまで廃洋館で待機 3 早朝になったら右京、みなみと共に廃洋館を出て、警察署に向かう ※カズマがロリコンだと思っています 【一日目黎明/C−4 廃洋館】 【杉下右京@相棒(実写)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、S&W M10(6/6)、S&W M10の弾薬(24/24)@バトル・ロワイアル [状態]健康 [思考・行動] 1 協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。 2 早朝になるまで廃洋館で待機 3 早朝になったらL、みなみと共に廃洋館を出て、警察署に向かう 4 カズマの知り合いに出会った場合、保護を頼みたい ※おはぎはLに譲りました。 【一日目黎明/C−4 廃洋館】 【岩崎みなみ@らき☆すた(漫画)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、君島の車@スクライド [状態]健康、ゆたかを失ったことに深い悲しみ [思考・行動] 1 L、右京と行動を共にする 2 ゆたかの仇を取りたい 3 他の知り合いが心配 4 カズマともう一度会いたい 5 V.V.の言葉も頭の片隅に留めておく 時系列順で読む Back 異邦人 Next 真実の果てに 投下順で読む Back 異邦人 Next 真実の果てに 017 コードアルター 反逆のカズマ カズマ 062 接触 岩崎みなみ 073 みなみ × 南 036 もりのようかん L 杉下右京
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単細胞でも生活できる生物でありながら、集まって集合体を作る生物がおり、集まった状態のことを細胞群体と呼ぶ。 細胞群体は、単細胞生物と多細胞生物の中間的な生物と考えられている。 その代表例はクラミドモナスであり、「クラミドモナス」という名称は、単細胞の状態で生活している単細胞生物に付けられたもの。 それに対して、クラミドモナスが形成する細胞群体は、ボルボックス(オオヒゲマワリ)と呼ばれる。 細胞群体に対し、多細胞生物が集まって集合体を作っている生物をまとめて群体と呼ぶ。 細胞群体は単細胞生物としても生活できるが、群体は多細胞生物が集合したもの、という点がこの両者の相違点。 群体の例は、サンゴやホヤである。