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デュエルコースターで攻撃をしかけてきたモブデュエリストに対し、罠カードで4000バーンを与えワンキルした際にVが発した厨二くさい台詞。 ここでは視聴者はVの初デュエルということもあり「やっと働くのか…」期待していたのだが、Vがすることはライフゲインやバーンキルばかりであった。 これらが原因でVのニートネタが加速した感は少しはあると思われる。 トロンスレでは、「~をする者(しない者)は、地獄の業火に包まれる」の形で使われる。 Vの台詞なので、Vに関すること(仕事を勧める、Vを尊敬しないなど)で用いる。 コメントをしない者は地獄の業火に包まれる 名前 コメント
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朝日に包まれるように 最終更新日時 2023/11/30 00 20 53 このページを編集 開催期間 【恒常化】2021/1/1(金) 0 00 ~ 【ボーナス期間】2021/01/01(金) 00 00 ~ 2021/01/12(火) 12 59 2022/11/01(火) 12 00 ~ 2022/11/15(火) 16 59 2023/11/24(金) 17 00 ~ 2023/12/08(金) 16 59 チャプターの時期 2年生編 1月上旬 チャプター開放条件 『?』 メイン報酬 画像 シーン アイテム名 備考 風【SR】【新春行事もてんてこまい】朝比奈 いろは (一) 絆の結晶(小) 【恒常】累積報酬で小が50個、中が20個、大が3個獲得できる【期間限定】累積報酬で小が150個、中が40個、大が10個、超が1個獲得できる絆の結晶がどんなアイテムかについては「スキル習得【絆の結晶版】」を参照。 絆の結晶(中) 絆の結晶(大) 絆の結晶(超) 絆の記憶(極) 【期間限定】累積報酬で3個獲得できる絆の結晶(極)の交換には15個必要 お年玉2021 【2021年1月開催時のみ】累積報酬で190個獲得できる福袋2021などに交換可能 初心者の方の優先度 【難易度】B2~A1(恒常ステージ)、F1~E5(期間限定ステージ) 【オススメ度】ややオススメ ボーナス期間中は絆の結晶を手に入れるチャンス イベント概要 本イベントのStage1~Stage4と累積報酬(~125万pt)は恒常開催。 Bonus1~Bonus3と累積報酬(130万pt~450万pt)は開催期間が限られている。 お年玉2021についてはこちら(現在は入手不可) 当チャプターで入手可能なシーン入手法 覚醒方法 風【SR】【新春行事もてんてこまい】朝比奈 いろは (一)キャラ入手 覚醒方法 キャラ本体 【初回報酬】無 【累計報酬】有。3体(125万pt、Bonus170万pt、Bonus345万pt) 【ドロップ】有。(Stage1~Stage4、Bonus1~Bonus3) 5凸まで3~5体必要 専用覚醒素材:不要 イベント構成 恒常部分 ステージ名 相手評価 初回報酬 消費元気 対戦ボーナス ドロップアイテム Stage1 B2 ×2 10 +***.0% ×1 × × Stage2 B4 ×3 +***.0% ×1 × × × Stage3 B5 ×3 +***.0% ×1 × × Stage4 A1 ×1 +***.0% ×1 × × × 期間限定部分(1/12まで) ステージ名 相手評価 初回報酬 消費元気 対戦ボーナス ドロップアイテム Bonus1 F1 ×1 5 +350.0% ×1 × ×1 Bonus2 F5 ×1 +450.0% ×1 × ×1 Bonus3 E5 ×1 +550.0% ×1 ×3 獲得評価pt計算式 試合内容(恒常ステージ・ボーナスステージ) 評価pt 単打 二塁打 三塁打 HR 四球 盗塁 打点 猛打賞 奪三振 失点 三振 エラー 被安打 被HR 勝利 引き分け 敗北 50 100 150 300 10 50 300 300 50 -500 -25 -100 -50 -300 7000 6000 5000 (評価pt)=(試合内容の合計)×(1+対戦相手ボーナス) Q.彡(゚)(゚)「んで、どのステージがおすすめなんや?」 A.(´・ω・`)「 BonusステージがあるうちはBonusステージの8割程度は勝てるステージを繰り返し挑戦すると良いよ。 」 累積報酬 画像 名前 恒常時個数 Bonus個数 【新春行事もてんてこまい】朝比奈 いろは (一) 1 2 お年玉2021 190→0 ベアマックス(中)【風】 2 ココロの欠片【風】 10 ココロの芽生え【風】 7 ココロのつばさ【風】 4 ココロの自由【ハル】 1 絆の結晶(小) 50 150 絆の結晶(中) 20 40 絆の結晶(大) 3 10 絆の結晶(超) 1 絆の記憶(極) 3 おこづかい 0→1100 コメントフォーム 名前
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「なんの因果でこげなことになったんじゃ」 赤毛の青年は一人ぼやく。 上半身裸の風貌は野生味に溢れ、無駄のない筋肉に覆われた体をみせつける。 遺跡船内にその名を轟かす山賊団の首領、モーゼス=シャルドンは森の中を歩いていた。 そこには常に自分と一緒であった相棒の姿はない。 魔獣使いをなりわいとする一族の出身である彼は、ギートというガルフを従えているのだが この殺戮劇の舞台には連れてこられなかったようである。 「あの金髪が言ったことは本当じゃろうか…」 集められた参加者が殺し合い、勝者にはどんな願い事もかなえてやる。 確かにあの金髪はそういった。 もし本当であるならこれ以上うまい話はない。だが、 「セの字にジェの字、じゃったよな」 頭の中にヴァーツラフ軍、そして猛りの滄我との戦いで、ともに戦った二人の顔がうかぶ。 さすがに苦楽をともにした仲間と殺しあうのは気がひける。 山賊団の首領で一見すると野蛮な印象を受けるモーゼスだが 意外に人情味あふれる一面も持ち合わせているのだ。 「だーーーーーーーー。あれこれ考えるのは性に合わんわい。 じゃがわいも見ず知らずの奴に殺されるのはごめんじゃあ」 セネルやジェイのことは再会したときに考えればいい。 とにかく自分が生き残ることを最優先にする。 そう結論付けたところで、まだ自分が支給品の中身を確認していないことを思い出す。 周囲を一通り見回し、人の気配がないことを確認した彼は、適当な木に手をかけするすると登っていく。 お宝を見るときは誰にも邪魔をされないところで、これは山賊を生業とする習性だろうか。 下からは自分の姿がみえないよう葉の陰に隠れると、さっそく皮袋の中に手をいれる。 「おお、これさえあれば鬼に金棒じゃ」 愛用する武器、スピアが支給品であった幸運に自然と笑みがこぼれる。 支給品の確認が終わった彼はしばらくこの場にとどまることにした。 なにも自分から動く必要ない。とにかく生き残ればいいのだ。 ここならよほどのことがない限り相手に見つかることはないし、 下を通る人間がいれば、奇襲をかけることもできる。そう考えたからである。 しばらく暇をもてあましていると、森の奥から人が歩いてくるのが見えた。 うっそうと茂った葉に日光がさえぎられ、はっきりとは確認できないが 間違いない、アレは人だ。スピアを握る手に思わず力がこもる。 その間にも人影はモーゼスに気づく様子もなく近づいてくる。 「なんじゃあ。ガキか」 モーゼスの目に映ったのは、ピンク色の髪の少女であった。 (なにも女、コドモにまで手をかけることもないじゃろ) そう思いその場をやり過ごそうとしたモーゼスだったが、少女の歩みがぴたりと止まる。 「こらー、聞こえたよーーー。誰がガキだって」 (なっ、なんじゃあ、なんで聞こえとるんじゃ) 小声でつぶやいたつもりであったのだが、予想外の事態にとまどうモーゼス。 彼の眼下ではあいかわらず少女が怒気のまじった声を張り上げている。 「でてきなさいよ、誰かいるのは分かってんだから。 それともあたしが怖くて出て来れないの?」 静観するつもりのモーゼスであったが、さすがにこの一言にはプライドを刺激されるものがある。 相手は少女だ。自分が負ける要素など見当たらない。 ちーと脅してやって支給品でも頂いてやろう、そう考えながら少女の10メートル程前に飛び降りる。 「ガキをガキゆうてなにがわるいんじゃ。 しっかしあの声を聞き取るとは、われ、なんちゅう地獄耳しとんじゃ」 「ふーんだ。あたしはハーフエルフだから人よりも耳がいいんだよぉだ。 それよりも17歳の美少女つかまえてガキとはなによ」 怒る少女を無視し、モーゼスは目的を達成すべく行動にでる。 「おうガキ殺されたくなけりゃ、支給品置いてはようここからいねや。 わいもわれみとーなガキにまで手ぇかけたくないけんのう おとなしゅういぬなら命まではとらんといちゃる」 モーゼスの言葉に少女はますます怒気の色を強める。 「またガキていった!それにあたしを脅そうっての?もー怒った。」 言い終わるや否や少女は小声で魔術の詠唱を開始する。 (ブレス系の爪術?) 少女の周りに、ただならぬ力の波動を感じたモーゼスはスピアを振り上げるが 「ライトニング」 モーゼスの振り上げた鉄の塊に稲妻が落ち、全身を電流がかけめぐる。 彼に幸運をもたらしたはずの武器は、一転不幸の元凶となってしまった。 「ぎゃーーーーーーーーー」 モーゼスは叫び声をあげその場につっぷす。全身をしびれが襲いうまく動けない。 どうにか顔をあげた彼の目に、勝ち誇った顔で見下ろす少女が映る。 「へへーんだ。どう?あたしをなめた罰だよ。 まあ殺さずに見逃そうとしてくれたとこみると あんたも根っからの悪人ってわけじゃなさそうだから 命まではとらないであげる。その代わり…」 そう言うと地面に落ちているモーゼスの皮袋を手に取りながら 「支給品はいただいていくよお」 無邪気な笑顔を振りまきながら少女は中に手を伸ばす。 「なにするんじゃあ。それはわいの支給ひ」 モーゼスの抗議などどこ吹く風といわんばかりに中身をあさる少女は液体の入った小瓶を取り出した。 「なにこれ。ダークボトルじゃない」 「われ。この雷娘!!!次あったら容赦せんけーの。おぼえちょれえええええええええ」 モーゼスはあらん限りの声で怒りを表現するが、 体のほうは全くといっていいほど呼応してくれない。 「いいことおもいついちゃった」 満面の笑みを浮かべると少女は、モーゼスの下に歩み寄り、 おもむろに小瓶に入った液体をふりかける。 瞬間、彼の身体はまがまがしい漆黒のオーラに包まれた。 「まあ。このゲームにモンスターが参加してるかどうかわかんないけど、 せっかくの支給品、使わないでおくのはもったいないもんね。 あと、あたしのことガキとか雷娘なんてよばないでよね。アーチェ・クラインって名前があるんだから じゃあ、あたしそろそろいくね。ばいば~い」 そう言い残すとアーチェは、いまだしびれて動けないモーゼスに目もくれず歩き去ってしまった。 「なんの因果でこげなことになったんじゃ…」 モーゼスのぼやきが虚しく森の中に響いた。 【モーゼス:生存確認 状態:しびれて動けない(数十分程度で回復)HP7/8 :ダークボトル効果継続中 所持品:スピア 行動方針:とにかく生き残る 現在地:C5の森入り口付近】 【アーチェ:生存確認 状態:健康 所持品:BCロッド・レジストリング・ダークボトル(残り2個)・スペクタクルズ(1個) 行動方針:???? 現在地:C5の森入り口付近(シシックス城方面に移動中)】 前 次
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ODA/014 C 炎に包まれる信奈/尾張のうつけ姫 女性 パートナー おしおき信奈/尾張のうつけ姫 女性 レベル 3 攻撃力 3500 防御力 7000 【死に場所なんて棺桶に入ってから考えりゃいいのよ!】《戦国》《姫》 作品 『織田信奈の野望』 このカードをパートナーにしているカード 取得中です。 関連項目 取得中です。
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アイカツ! アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ アイドルマスターミリオンライブ! シアターデイズ 愛天使伝説ウェディングピーチ
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ブラッド、『炎』に包まれる ◆Rd1trDrhhU 名前とは、単なる記号に過ぎないのだろうか。 人や事物を識別するための、言葉の羅列に過ぎないのだろうか。 俺は言おう。 そんなことはない、と。 親は我が子の名前に、自分の希望を託すものだろう。違うか? 人間が始めて背負う『歴史』。それが名前なのだ。 それは他人にとっては意味のない文字列かもしれない。 ただ「その言葉が何を指すか」が分かれば、どんな名前だろうが構わないのだろう。 だが、その短い文字列に詰まっている『思い』は、時として大きな価値を持つ。 では、この血塗られた名前に何の意味があるのだろう? 俺は、英雄として祭り上げられた男の名前を背負っていた。 自分が親に貰った名前も捨てて、親友の名前を騙っているのだ。 もしかしたら、俺は偽りの人生を歩んでいるだけなのかもしれない。 あぁそうだ。英雄の名前なんてなんの意味も価値もない。 名前だけを偽ったところで、俺は英雄にはなれないんだからな。 だが、俺は信じて疑わない。 俺が信じた仲間、俺たちが守り抜いた世界だけは、偽りではないのだと。 そしてこの名前、「ブラッド・エヴァンス」は俺と親友との絆なのだと。 それで、充分なんだ。 今現在、自分がどういう状況に置かれているのか。 それを把握しようと、ブラッドは川に両手を突っ込み、すくい上げた水を顔面に叩きつけた。 ひんやりと心地よい感触を皮膚の触覚が感じ取り、ぼやけていた脳の覚醒を促した。 一息つくと、先ほどの光景、魔王オディオとかいう男の起こした一連事件を思い返す。 落ちる首、血の臭い。少女の悲鳴、オディオの闇。 そこまでを鮮明に思い返したのにもかかわらず、冷静でいられる自分に少しばかり驚く。 「さて、どうするか」 辺りを見渡しても、人影はない。 仕方がないので当ても無く進むことにした。 ◆ ◆ ◆ 魔王は魔王と対峙した。 とは言っても、別に彼が哲学に目覚めたというわけではない。 彼の心のうちを詩的に表現した、と言うわけでもない。 読んで字の如く、『魔王』と名乗る彼が、同じく自分を『魔王』と名乗る男と対峙したのだ。 「魔王……オディオか」 自分とは異なる『魔王』と出会い、彼は何を思ったのか。 怒りでも感じているのだろうか。 異形たちの王者として君臨していた自分を差し置いて魔王を名乗っているオディオに。 いや、そんなことはない。 誰が魔王を名乗ろうが、そんな事は興味なかった。 名乗りたいのならば勝手に名乗ればいいのだ。 「クロノにルッカ、カエル、エイラ、そして……魔王か」 夜の闇の中でも明かりを点けることなく、支給された名簿を読んでいく。 どうやら名簿には自分の事も『魔王』と表記されているようだ。 「魔王の称号などオディオにくれてやろうと思ったが……やめだ。 オディオが私を魔王と呼ぶならば、私も自分を魔王と名乗らせてもらおう」 その方が便利だから。それだけだ。 名前など、個人を特定する文字の羅列だ。そこに深い意味など存在しない。 それよりも彼の興味を引いたのが、この殺し合いの優勝者に与えられた権利。 なんでも1つだけ願いを叶える事が出来る権利だ。 顔を上げ視線を空の方向へと向ける。 マップ中央には山がそびえ立っており、彼のいるこの場所は、この島で最も高い場所ということになる。 「……低いな」 風の音にも負けるほどの囁きであった。 彼の脳裏に浮かんだ思い出はここよりも遥か高く、何よりも天に近い場所の思い出。 空中都市ジール。 「全ては、海の底だ……」 何もかも、消えてしまった。 全ては滅びてしまった。 たった1度の過ちにして、人類最大の過ち。 ……ラヴォス。 生まれ出たそれは全てを飲み込み、最愛の姉もこの両手から奪い去っていった。 その日から、彼の心には大きな風穴が開いた。 部下達を引き連れて行動していたときも、クロノ達と冒険をしていたときも……。 ラヴォスを倒したその瞬間でさえも……。 この心が満たされる事はなかった、ただの1秒も。 クロノ達と別れた後は、必死に姉の影を追い続けた。 姉がどこかで自分を待っていると信じて、探し続けた。 だが、彼女はどこにもいない。 世界のどこにも……彼女の痕跡すら残されてはいなかった。 「魔王オディオか……」 もう1度。その名を呼ぶ。 彼が何者だろうと構わない。 だが、これは自分が掴み取った最後のチャンス。 あの日失った姉にめぐり合える、最後のチャンスなのだ。 「私は……失ったものを取り戻すッ!」 支給品である剣を強く握り、胸元に引き寄せる。いつしかの思い出を手繰り寄せるかのように。 彼はこの刀を扱ったことはない。 だが、その威力は知っている。ずっと間近で見ていたからだ。 彼の思いに答えるように、名刀『にじ』が淡く輝いた。 「……悪く思うな…………」 重力など知った事かといわんばかりに軽い跳躍。 山の頂上から飛び立った魔王は、眼下の男へ標的を定めた。 月の光を受けた背中、そして掲げた刀が金色に光る。 5メートルほど上昇した後、魔王の体は急激に落下を開始する。 重力が今になって突然己の仕事を思い出したかのだろうか。 刀の軌跡が描いた、綺麗な放物線。 それはこの殺し合いの会場に彩られた、金色の虹であった。 そしてその虹の付け根に位置するはずの場所、彼の刀の落下地点には男が1人。 子供のころ、誰もが虹を見るたび思ったことだろう。 あの虹の付け根はどうなっているのだろう。その付け根に触ってみたい。 その好奇心は純粋なもので、その純粋さは魔王が幼くして失ってしまった心の欠片なのかもしれない。 そして、誰もが抱いたその望みを叶えるに至った男が1人。 彼はこの虹の付け根に触れる権利を有したのだ。 その死を代償として。 「死んで貰うッ……!」 夜空を分かつ、一閃であった。 漆黒の空を東西に分かつ金色の天の川を目撃したのは、ただ1人。 そしてその唯一の目撃者を切り裂くべく、魔王は刀を降り落とした。 魔王の剣速に、重力による加速を加えた一撃。 あまりに強烈で……そして……。 「甘く見られたものだ……」 あまりにも遅かった。 補足しておこう。「遅い」とは言っても、魔王の放った一撃は常人の反応できる速度を超えた一撃であった。 彼の知る中で、この斬撃を交わす事ができるのは、片手の指で数えられるほどしか存在していない。 ならばなぜ……。 答えは単純。 「入隊試験なら、ティムにでも担当して貰うがいい」 彼の反応速度が常人のソレを遥かに凌駕していたからだ。 戦闘における能力は、ARMSでも1番秀でている。 その彼にこんな一撃、『常人の反応速度を超える』程度の一撃など通用するはずもない。 「この俺に戦いを挑んだのだ。覚悟は出来ているか? 尤も、たとえ覚悟が出来ていなかったとしても……」 魔王の放った一撃を軽々と避けた男、ブラッド・エヴァンスが拳を構える。 その拳には装着されているのは、彼の愛用していた武器ではない。 彼の支給品。その名を、ドラゴンクローという。 マッシュ・レネ・フィガロが扱った武器だ。 ヘヴィアームのような内蔵武器は所持していない。 たが、聖なる属性を有した竜の爪は、血で汚れたブラッドの右手を新たな棲家と認めたのだ。 「俺のあずかり知る事ではないがなッ!」 叫ぶが早いか、右手を振りぬく。 躊躇はなかった。 アシュレーなら、リルカなら躊躇しただろう。 だが、ブラッドは違う。 敵と見定めたものは、迷い無く粉砕する。 それがARMSのなかでの彼の役目であった。 体の捻りを最大限に溜めつつ、左の足を半歩前に。 右の足で地面を蹴ると同時に体の捻りを解放。 握り締めた右の拳を突き出す! その瞬間、ドラゴンクローは音速を超えた。 「ほぅ……」 必殺の一撃を外しても、魔王はまだ余裕であった。 確かに、この男を侮っていたことは認めざるを得ない。 この男の持つスピードや、殺気はクロノと同じかそれ以上。 そして体から漂う血の臭いは自分と同じくらい強烈なものだ。 左から飛んできた拳を避ける。 そのパンチを目視して、後ろに軽く飛んだだけだ。 たったそれだけでブラッドの一撃を避けてしまった。 「ふむ。これは私も全力で相手しなくてはならないようだ」 魔王の光なき瞳の奥を見通しながら、ブラッドは悟る。このセリフはハッタリではない。 自分が相手にしようとしている男は、自分よりも格上だ。 身体能力でもない、反応速度でもない、目の前の男が持つ『何らかの要素』が彼をブラッドよりも格上としている。 それが何なのか、ブラッドには分からなかった。 「俺はブラッド」 相手の性格を探るために、ブラッドは会話を試みた。 性格を把握する事で、相手の戦闘スタイルを先読みする事が可能となるからだ。 「ブラッド・エヴァンスだ」 「なるほど……ブラッド……」 先ほど嗅覚が感じ取った彼のイメージと、その名前の持つイメージが魔王の中でぴったりと重なった。 戦場で生き、戦場で死ぬために存在している。そんな名前だ。 「私は魔王。あのオディオとは違う、『ただの魔王』だ」 今の会話を受けて、ブラッドの脳が相手の性格を算出する。 ……算出しようとした。 (……読めない) トカ、ゲーのコンビのような不可解さとは違う。 あの2人は人間に理解不能な脳の構造をしているに過ぎない。 魔王の性格自体は、我々の持つ常識の範疇に収まっているのだろう。 だが、氷の檻の中に自らの心を隠す事によって、胸中をだれにも探られないようにしているのだ。 (やっかいな相手だ……) 魔王は、今まで対峙した事のないタイプの敵。 何もかもが未知数の敵だ。 (だが……) それでも、自分達ARMSが乗り越えてきた困難に比べたら……。 あの世紀の厄災に比べたら。 (どうってことはない) 「俺は、俺の戦い方を貫くだけだッ!」 武器が変わっても、状況が変わっても、これだけは変わる事がない。 「貴様を倒して、また仲間達との『日常』へ帰ってみせるッ!」 ブラッドは駆ける。 かつての戦い、仲間達と共に戦ったときのように……。 この右手で、全てを破壊する! 「よし、ブラッド・エヴァンスだな……」 静かに佇む魔王の体が赤く発光した。 周囲の温度が見る見るうちに上昇し、景色がどんどん歪んでいく。 魔王の周囲を灼熱の炎が包み込んだ。 「……ッ!」 行く手を火柱に遮られ、たまらずブラッドが立ち止まる。 (これは『魔力』かッ!) 彼が先ほど感じた、『何らかの要素』。 魔王を自分よりも格上足らしめている要素。 それがこの『魔力』。 リルカが全力で作り出した炎よりも、ティムが全力で生み出した炎よりも大きい。 そんな炎を顔色1つ変えずに、この男は生み出している。 まるで呼吸をするように容易く。 「貴様の名前は、覚えておこうッ!」 火柱が、膨らんだ。 ただでさえ絶望的な大きさの火柱が、さらに大きく成長したのだ。 赤、赤、赤。 ブラッドの視界にある全ての物体は、このバケモノ炎に照らされるがまま赤く染まった。 「……ファイガ」 思いのままに荒れ狂う火炎を、魔王は指揮者のように手なずけて見せた。 そして短い呪文を合図として、一斉に撒き散らされる、火、熱、爆風。 「こんな……馬鹿なッ……」 ブラッドは世界が紅く染まるのを感じた。 それ以外、何も見えなかったのだ。 体が熱い。 燃える、全てが燃えて灰になる。そんなイメージが脳を支配した。 抗う術など持ちえていない。こんな高威力な魔法を体験した事はなかった。 その切望的な威力のおかげだろうか。 彼の判断は早かった。 撤退。 魔王の殺害を諦め、ここは一度逃げに徹する。 しかし辺りは炎に包まれている。 かなりの広範囲にわたって、この『ファイガ』という魔法は展開されているようだ。 おそらく見渡す限りは火の海だろう。 逃げ道など、存在しなかった。 ◆ ◆ ◆ 「……呆気ないものだな」 焼け野原となった大地を見渡し、魔王が呟く。 緑の草が生い茂っていた大地は、魔王から見渡す限り、黒く焦げ付いていた。 あの男、ブラッドの姿はない。 死体すら存在しなかった。 あの炎を受けて、バラバラに砕け散ったのだろう。 さて、他の参加者を探さなくては……。 ここで待っていてもよかったのだが、今の魔法を目撃した人間がここにやってくる可能性は低い。 炎の規模自体は大きいものであったが、所詮は一瞬のこと。 遠くからでは、一瞬だけ光ったようにしか見えないだろう。 ならば、こちらから他の参加者を探すよりほかない。 フン……と詰まらなそうに息を吐き出すと、魔王は振り返ることなく歩き出した。 【F-6 南部 一日目 深夜】 【魔王@クロノトリガー】 [状態]:疲労(小) [装備]:にじ@クロノトリガー [道具]:不明支給品0~2個、基本支給品一式 [思考] 基本:優勝して、姉に会う。 1:敵を探して皆殺し。 [備考] ※参戦時期はクリア後。 ◆ ◆ ◆ 「……ぶはぁッ!」 水面から顔を出すと同時に、肺中に溜まりに溜まった二酸化炭素を吐き出し、酸素を詰め込む。 冷たい水流が体中の傷口に、チクチクと痛みを与えては去っていく。 危なかった。 あの魔法が直撃していたら命は無かっただろう。 敵の使った魔法が炎の魔法だった事、事前に川の位置を確認していた事が幸運だった。 川に飛び込むことで、なんとか生きながらえることはできた。 しかし、魔王のあの魔力……。 リルカやティムよりも、コキュートスさえも遥かに凌ぐだろう。 それに引き換え……。 「弱くなったものだな……この俺も……」 平和な世の中で暮らすうちに、こんなにも弱くなるものなのか。 戦闘力そのものや、戦いの勘は鈍ってはいない。 衰えたのは……『闘争心』。 あの時のような、アシュレーたちと共に戦ったときのような闘争心が欠けてしまっていた。 あの男は言った。 失ったものを取り戻す、と。 自分はどうだ? 戦ってまで欲しいものはあるのか? 命を賭けて守りたいものはあるのか? それを見つけなくては……。 「今度こそ、命は無い……」 そこまでで、彼の思考は停止した。 今はこの疲れを癒す事にしよう。 深い眠りの後で、答えを探そう。 【G-6 川 一日目 深夜】 【ブラッド・エヴァンス@WILD ARMS 2nd IGNITION】 [状態]:気絶、全身に火傷、疲労(大) [装備]:ドラゴンクロー@ファイナルファンタジーVI [道具]:不明支給品0~2個、基本支給品一式 [思考] 基本:主催者を倒す。 1:気絶中。 [備考] ※参戦時期はクリア後。 ※川に流されて南へ向かっています。 時系列順で読む BACK△012 踊る道化は夢を見ないNext▼014 HUNTER×HUNTER 投下順で読む BACK△012 踊る道化は夢を見ないNext▼014 HUNTER×HUNTER GAME START 魔王 041 夜空 ブラッド 031 黒のジョーカー ▲
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「私に近づく者は地獄の業火に包まれる」(わたしにちかづくものはじごくのごうかにつつまれる) 遊戯王ZEXAL51話でⅤが通常罠カード《奈落の太陽》(*1)発動時にモブキャラへ放った言葉。 すっかりニートネタが定着していたⅤが動いたと思ったらとても厨二臭のするこんな言葉を言ったがために、今度は厨二病呼ばわりされるようになった。 ありえない…… ちなみにこの際《奈落の太陽》の効果で相手を1Killしたため、 「ついにⅤ兄様が働いたか…」という声が上がったとか上がってないとか。
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不可思議に包まれる武林…『武林にも奇妙な物語』 [#xc39d03b] よくわからないイベントなので、スレ立てました。 わかったことの書き込みをお願いします。 不可思議に包まれる武林…『武林にも奇妙な物語』 [#xc39d03b]イベント期間、内容 [#b3a23ccb]噂其の壱「増える幻影像」 [#ie39ac6e] 噂其の弐「姿を変える僵屍」 [#ofe8f219] 噂其の参「不安定な狂爆」 [#k9e8dbf0] 噂其の四「未知の怪物」 [#mb269c99] 噂其の五「狂ってしまった地下練武館」 [#ib5aab49] 噂其の六「神出鬼没な王大侠」 [#cb8230f7] 噂其の七「魔物が徘徊する洛陽城」 [#p4350b4c] 噂其の八「人が消える洛陽城」(隠しイベント) [#p61f26bf] 情報提供板 [#m3033d8e] イベント期間、内容 [#b3a23ccb] 2011年8月17日(水) ~ 8月31日(水)定期メンテナンス迄 魏武神教騒ぎも落ち着き、平穏な日常が武林にも戻っていた。 しかし、一部の武林人たちの間である噂が流れ始めていた… 噂其の壱「増える幻影像」 [#ie39ac6e] 地上練武館の幻影が増えています。 噂其の弐「姿を変える僵屍」 [#ofe8f219] ※僵屍は「血の僵屍」が23 00~7 00の間だけ青海魔王に変身。 変身中に討伐した場合、崑崙移動符を落とす。 魔王は血の僵屍と同じ強さ、DP。 稀に青海魔女も出現。魔女は強さ、DPともには青海湖のもの。 噂其の参「不安定な狂爆」 [#k9e8dbf0] [公示]狂爆の効果が変動したようだ… と出たあと以下の変化あり ・威力があがったようだ (2倍) ・効果時間が伸びたようだ。 (20分) ・効果時間が減り威力があがったようだ ・威力が下がったようだ。 1~2時間で[公示]狂爆の効果が元に戻ったようだ… でノーマルに戻る 14-16時(威力増) 18-20時(時間長20分) 23-0時(時間短5分・威力増) 1-2時(威力減) 噂其の四「未知の怪物」 [#mb269c99] 陝西省に1匹だけ青海魔女が出現。 出現場所は廃墟上方で固定の模様。 8/19 18 50増えました 「廃墟料理屋の北側」「五龍聖殿付近」「華山中腹」「甘粛省入口の北側」 の4ヵ所に各1匹 1回倒すとその時間帯は沸かない。 青海湖のものよりはるか攻撃力が高いが、耐性はそれほどでもないので 出現後5分以内に倒されていると思われる。 デスペナなし。 獲得銀銭:10銀銭 DP:薬草 金の輪 出現時間:「10 00~11 00」「16 00~17 00」「19 00~20 00」「2 00~3 00」 ※仲間を組んだまま殴ると人の迷惑になります、確認して殴りましょう。 噂其の五「狂ってしまった地下練武館」 [#ib5aab49] [公示]盟師範が虚ろな目をしだした… で地下リセット公示が出る 18 00、0 00のは確認されました(18時にリセット無いこともある) 噂其の六「神出鬼没な王大侠」 [#cb8230f7] 判明した出没場所:崑崙、四川入り口、歓楽園、宝物殿前など。各マップ1名か? 移動メニュー無効。 噂其の七「魔物が徘徊する洛陽城」 [#p4350b4c] 青海魔王がうろつきます。 噂其の八「人が消える洛陽城」(隠しイベント) [#p61f26bf] 突然まわりの人が消えていきます。そしてあなたも・・・ 情報提供板 [#m3033d8e] 王大侠、歓楽園にも確認 #65533;@-- new{2011-08-17 (水) 15 03 15}; 西寧にもいたよ。 #65533;@-- new{2011-08-17 (水) 16 31 50}; 移動メニュー無効って意味がようわからんな・・・ #65533;@-- new{2011-08-17 (水) 17 46 08}; 「狂った地下練武場」18:00リセット。0:00と12:00もリセット? 2Mも取られて収支悪いし、名声も上がらないんじゃあまり有難くも無い 天山なみって事なんだけど、天山の方が金は貯まるなウン #65533;@-- my new{2011-08-17 (水) 18 53 00}; 2上、メニューはあるが、移動できないってこと。 #65533;@-- new{2011-08-17 (水) 20 26 17}; 王おじさんの移動はキョンシーが落とす符があれば移動出来るって事かな? #65533;@-- my new{2011-08-17 (水) 21 29 27}; キョンシーDP 崑崙寺入口… いらねーっつのw #65533;@-- new{2011-08-17 (水) 23 51 37}; そうでもないが、わざわざイベでほしいものでもないなww #65533;@-- new{2011-08-17 (水) 23 57 56}; 今回のイベの意味がわからん。。。地上練武 タゲとりやすいくらい?狂爆は昔も同じイベやって不評だったはずだが。。不安定じゃなく暴走する狂爆とでもして1時間2倍とでもなればナイスイベなのにね。 #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 00 01 30}; イベのやりすぎなんよね。年3回でいいんよ。準備時間かけて練りに練ったイベやればいいんよ。 #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 00 10 28}; 公示ログを確認 狂爆変化パターンがいくつか判明 威力があがったようだ 効果時間が伸びたようだ。 効果時間が減り威力があがったようだ 威力が減るパターンは現在確認されていませんが 効果時間が減るパターンがあるので油断できないですね 2時間で[公示]狂爆の効果が元に戻ったようだ… の公示と共に元に戻っている模様 #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 00 18 04}; [公示]狂爆の効果が変動したようだ… のあと、上記のどう変化したかを示す公示が出てます #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 00 20 46}; たった今、[公示]威力が下がったようだ。 を確認 やはりあったか #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 01 00 53}; 倉庫に大量に眠ってる地下券を消化する時がきたな 地下で結構稼げるので嬉しいかも #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 01 28 21}; ガンバレww #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 01 31 31}; 陝西省のどこかとはまた広すぎるぜ #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 02 09 41}; 被ダメ800kとか馬鹿なの死ぬの?エンキョで倒したせいかドロップなし #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 02 28 04}; くっそ、倒されてるのかそうでないのかすらわからん …どの辺にいました?; #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 02 43 11}; 噂其の四「未知の怪物」 遠距離武技でちまちまダメージを与えないと倒せないようです。 相手の攻撃力は高すぎで一撃で死にます。 2回倒してますが今のところドロップは未確認・・・ #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 09 44 53}; 怪物DP 薬草 金の輪 を確認しました #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 19 11 56}; 19時鳳凰は廃墟上にいたよ。 #65533;@-- new{2011-08-18 (木) 19 32 15}; 青海魔女・・・黄金珠しかDPしなかった>< #65533;@-- new{2011-08-19 (金) 01 41 20}; ボス3回目 直叩きで倒すもスカ。 金の輪拾った方はドロップでしたか?公示でしたか? #65533;@-- new{2011-08-19 (金) 02 14 16}; DPでした>金の輪 #65533;@-- new{2011-08-19 (金) 12 08 35}; 薬草確認。鳳凰16時。デスペナなし確認。 #65533;@-- new{2011-08-19 (金) 16 20 53}; カイエ #65533;@-- です new{2011-08-19 (金) 16 50 01}; 街で魔王見ました #65533;@-- カイエ new{2011-08-19 (金) 16 52 28}; 王大侠が感楽園にいました! #65533;@-- よーく new{2011-08-19 (金) 18 38 03}; キョンシーのとこに魔王いました #65533;@-- カイエ new{2011-08-19 (金) 19 20 01}; 未知の怪物 20時台の独歩では熊皇の祭壇の1段上の高台にいました 少なくとも定点湧きではなさそうだが 一度倒したら終わりか時間内にまた沸くのかがわからない #65533;@-- new{2011-08-19 (金) 20 11 13}; 独歩の20時台は五龍聖殿入り口付近でも倒したと聞いた #65533;@-- new{2011-08-19 (金) 21 25 09}; 名前 コメント #inputtoolbar
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 焚火に包まれて 爆弾投下予告 注意 1.しつこくまた前世です 2.苛められっ子千歌音ちゃんってゆーか意地悪われてるだけ? 3.どこまで苛めていいのか分からないのでソフトです 4.エロはなし、ほのぼの 5.短い 「はぁ~~手が冷たいぃ…」 日の短くなった北風の吹く夕暮れ トボトボと歩く真琴は両の指先を息で暖めながら嘆いた その様子に隣に並んで歩いていた姫子は「本当、すっかり寒くなったわね」とクスッと笑った 「早くお屋敷で暖まりたいですね」 学校からの帰り道、赤く綺麗に色づいていた木々の葉は枯れ落ち、紅葉も終わりを告げ冬の訪れを知らせていた 「あ、見てください姫様」 「ん?」 村に入り真琴の指差すほうに目をやると元気に走り回って遊んでる子供たちがいた 「あんな薄着で遊んで。子供って元気ですよね~」 「ふふ、本当ね」 上着を着てる自分らとは違い着物一枚だけで無邪気に遊んでいる寒さ知らずの子供たちの姿に思わず笑顔が零れる 微笑む2人の視線に気づいた子供たちが「姫さま~おかえりなさーい!」と手を振ってきた 「風邪引かないようにねーっ!」 手を振る姫子の変わりに真琴が大きな声で返すと「はぁ~い!」と返事を返し遊びを再開した 「子供って寒くないんですかね?」 「そお?真琴もあの子らと余り大差ないと思うけど?」 「え!?どういう意味ですかそれ??」 「ふふ、さあ?」 「も~はぐらかさないでくださいよぉ!」 そんなこんな会話をしながら村の中を歩き、来栖川の屋敷の門が見えてきた 開けてる門の向こうで中庭に散らばった落ち葉を箒で掃いて集めている下女の後ろ姿が見える 「…あら?あれは千歌音ではない?」 「え?」 立ち止まり怪訝そうな顔で言う姫子に真琴も足を止め、目を細めて門の向こうを見ると、いつもは中で仕事をしているはずの千歌音が上着を着て箒を履いていた 日の暮れかけてる外の寒さに鼻を啜り、時折小さくくしゃみをしている様子に真琴はハッ!とした表情になる 「も~!!イズミ達だ絶対!あいつら自分達が寒いからって!あの子に外の仕事させちゃダメだって言ったのに…!!」 体が弱い千歌音には体力を使う仕事と長時間外でする仕事はさせないように千歌音には内緒で下女らによく言い含めている なのに外に出ているという事は余り働けない千歌音をよく思わない下女らからの嫌がらせに間違いなかった 止めさせようと門に駆け出そうとする真琴だが、その肩を「待って、真琴」と姫子に掴まれた 振り返ると慌てる真琴とは対照的に冷静な姫子は首を左右に振る 「今私と真琴が行ってはまた目の届かぬところで千歌音が標的にされてしまうわ」 「でもあれじゃあまた千歌音の具合が…」 姫子と千歌音を交互に見ながら心配そうに言う真琴に姫子は笑い、真琴の手を取った 「私に考えがあるわ。ちょっとこっちに来て真琴」 「え?あぁ~!ひ、姫様!?」 ひゅうううーーと乾いた冷たい風が吹き、掻き集めた落ち葉の山が崩れカサカサと乾いた音を立てる 「くしゅん…!」 寒い…でも頑張らなきゃ… 慣れない作業に肩を縮こませ口元にあてた悴む手を息で温めながら、目をぎゅっと閉じ寒さに耐える すると背後から「あら、千歌音。ご苦労様」と柔らかな声が聞こえた 振り返ると手に包みを抱えた姫子と真琴が立っていた 「あ…お帰りなさいませ姫様。真琴さんもお帰りなさい」 「はい、ただいま。落ち葉を集めてたの?」 にこにこと問う姫子に寒くて口が上手く回らない千歌音はコクンと頷いた すると姫子も頷き、自分の後ろに立っている真琴を見る 「ちょうど良かったわね、真琴」 「はい♪」 「?」 何やら楽しそうな2人に千歌音は首を傾げ見ていると真琴から「はい、千歌音あげるw」と包みを渡された あわわとそれを受け取るとゴツゴツとした塊が入っていてほんのりと甘い香りがする 「…さつま芋?」 中を覗き込むと丸々と大きなさつま芋が数本入っていた 姫子も自分の包みの中からさつま芋を取り出し微笑む 「さっきそこで美味しそうな芋が売ってたから皆で食べようと思って買ってきたの 蒸かすか焼くか迷ったけど、せっかく千歌音が落ち葉を集めてくれたのだから焼かない?」 「えぇ、そうしましょう!じゃあ薪と石も用意しないとですね」 姫子の提案に真琴が楽しそうに言うと、姫子は屋敷の方を見た 「イズミ達も隠れて見てるならこっちへ来て手伝ってもらえる?」 大きな声で言うと屋敷の中から「ひぃっ!」と短い悲鳴が聞こえ、わらわらとイズミとミサキ、キョウコの3人が転びそうになりながら出てきた 「えーっと姫様っ!これはですね、あの、そのっ!」 「あの、私たちは中でお仕事をっ!」 「ちょっ!先にお帰りなさいませでしょ!?」 姫子の傍に来るなり我先にと一斉に早口で言い出す3人に姫子は苦笑し「いいわ」と声を掛け制止した 「じゃあイズミは真琴と薪と石を、ミサキとキョウコは村の子供達を呼んできてもらえる? 子供達にも分けてやりたいから」 と、それぞれに役割を与えてやると 「はーい、分かりましたっ。ほれ早く行くよイズミっ」 「あ~!お、お待ちなさい!」 「わ、私たちも参りましょうか?」 「ぇ、えぇ…っ」 銘々指示通りに散らばっていき、落ち葉の前で黙っていた千歌音は姫子と2人きりになった 「あの…私は何をすれば?」 1人だけ何も役割を与えられなかった千歌音が姫子に聞くと、姫子は「じゃあ一緒に芋を並べてくれる?」としゃがみ込み落ち葉の中に芋を置き始めた 千歌音も箒を置き姫子の横に座って、見よう見真似で芋を並べた 全て並べ終えると立ち上がり「危ないから下がってなさい」と千歌音を下がらせ、マッチに火を点け落ち葉の中に落とした しばらくするともくもくと煙をあげゆっくりと火が大きくなると振り返り、姫子は寒さで鼻の頭が少し赤くなっている千歌音を見た 「寒かったでしょ?もっと近くにおいで」 笑顔で手を差し伸べると、千歌音は躊躇いながらその手に冷たくなった自分の手を重ね合わせた 柔らかくて暖かい姫子の手に包まれ焚火の前にもう一度しゃがみ込むと冷え切った体がじんわりと暖まっていく 「暖かい…」 繋いでない方の手の平を火にあてぽつりと言うと、コツンと肩に姫子が頭を預けてきた ドキッとした千歌音の肩の上で姫子は微笑みゆっくりと瞼を落とした 「今夜も千歌音の部屋に行っても良い?」 皆の前とは違い、甘えるような声で言い繋いだ手に指を絡めた 「……////」 その姫子の言葉に千歌音は、かあっと頬が染まり恥ずかしくて手で口元を押さえた 緊張して何も言えず黙っているとパチッ…パチッ!と火の粉が舞う 返事が知りたい姫子が催促するように絡めた指を動かすと千歌音はこくりと不器用に頷いた 「良かった…」 安心し嬉しそうなその声に千歌音の心も暖かくなり、絡めた指を握り返しゆっくりと姫子の頭に頬を寄せた 「めげずに仕事頑張ってね」 「うん…ありがとう」 心が通じ合う2人は皆が戻ってくるこのほんの僅かな時間、暖かな炎と優しさに包まれていた END
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このページはこちらに移転しました 木漏れ日に包まれて 作詞/tta 目的なんてあるわけじゃない やわらかな空気に包まれて ゆっくりと時間が流れる 普段見えない景色が見える 心なしかうつむいて 独り言のようにつぶやく ただ木漏れ日が優しすぎて 音もなく涙が零れただけ 木々の緑が溶け合う そこから日常は消えた ふたつめの景色が過ぎたとき 明るい場所にたどり着く 今日はとても涼しいから もう少し歩いていたいと思った