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「今日からここが、君の新しい家だ」 冥土返しに案内された部屋に入って、壁に掛かったセーラー服を見て、天井は自分が変わってしまったことを再認識させられた。 セーラー服を着る日がくるなんて想像もしていなかった。 「どうしたんだい? そんな熱心にセーラー服を見詰めて。あ、もしかして今着てみたいのかな?」 「いや、まさかセーラー服を着る日が来るなんて思ってなかったから……って、服を脱がそうとするな!」 「いいじゃないか。着てみなよ。サイズが違っていないか確かめたいしね」 「……わかった」 服に手を掛けようとしてやめた。 天井の本能が、冥土返しの前で服を脱ぐのは危険だと告げている。 「ん? どうしたんだい。着替えないのかい?」 ニヤニヤした冥土返しが話しかけてくる。 天井は無言で、壁に掛かったセーラー服を手に取り、脱衣所に入り鍵を掛ける。 「ああ、体のチェックは忘れないようにね。姿見は置いてあるから」 「わかっている……ふぅ」 溜め息を吐いて、服を脱いでいく。 下着になったところで冥土返しに言われたことを思い出し、下着も脱ぐ。 全裸になって姿見の前に立つ。 鏡に映るのは、起伏の少ない未発達な体を持つ深緑色の髪の少女。 未だにこの少女が自分だとは信じられない。 体を捻ったりして全身をチェックする。 「特に、異常なし」 本当に付ける意味があるのかどうか解らないブラジャーを着けながら、溜め息を吐く。 なんだか、最近溜め息ばかり吐いているなと思いながら。 四苦八苦してセーラー服を着て脱衣所から出る。 天井は嫌な予感を感じながらも、リビングに入る。 途端、顔が柔らかい何かに包まれる。 「可愛いなぁ! やっぱり、僕の見込んだ通りだった」 「むぐぅむぅぅ!(は、離して!)」 状況がわかりにくいと思うので説明するが、天井の頭が冥土返しの豊かな胸に抱き込まれているのだ。 俗に言うパフパフ。 男性なら一度は夢見る物であるが、冥土返しのは窒息するレベルの圧迫である。 感触を味わう余裕などない。 「サイズもピッタリみたいだし。ああ!着せたい服が他にもあるんだよ、着てくれないかなぁ?」 冥土返しは勝手に興奮して勝手に加速していく。 「む、むぐぅぅぅ(し、しぬぅぅぅ)」 「あ、ごめん」 「きゅうううううう……」 目を回している天井に、冥土返しは「これから学校へ行くから心しておくように」と告げた。 こうして天井の転校前日は過ぎていった。 半分以上は、冥土返しに服を着せ替えられていたような気もするが。 長くなるので割愛する。
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進行状況が100%になり、よく解らない煙で満たされた機械の蓋が開かれる。 煙と共に深緑色の髪の背の小さな非常に幼い少女――天井――が吐き出される。 「きゅううううううう」 吐き出された天井は元の姿とは似ても似つかない声を上げて目を回している。 その姿は実に愛らしく、母性本能と嗜虐心を刺激する。 「これは……予想以上だ」 冥土返しは思わず呟く。 彼女は自身の作った機械に絶対の自信を持っていたが、まさかここまで高性能だとは思っていなかったのだろう。 「実に良い。思わず、食べてしまいたくなる」 口を三日月形に歪めて冥土返しは呟く。 その邪心に反応したのか、天井が意識を取り戻す。 「コレが、生まれ変わった君の姿だよ」 冥土返しは何処からか出した大きな姿見を天井の前に置く。 「こ……これが、私?」 天井は姿見に映った自分の姿が信じられないようで、鏡に触ってみたり、いろんなポーズをとってみたりしている。 まあ、それも当然だろう。研究一筋根暗で借金まみれ。美形でも無かった自分が、こんな可愛い少女に変わっているのだから。 「さて、今の自分の姿が確認できたところで……お楽しみと行こうじゃないか」 「……え? 冥土返し、これ以上何をするつもりだ? や、やめろ……手をわきわきさせながら近寄ってくるな! や、やめっアッー!!」 天井は冥土返しが美味しく頂きました。
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「さぁ、観念したまへ、天井君。なぁに、痛いのは最初だけさ。直に良くなる。 次に起きたとき、君は性別を克服してるだろうよ。これで第二の人生をがんばりたまへ」 「冥土返し!?待て、待て、なんだその、ぁゃιぃ機械は!?ああああああああ」 手元のスイッチをぽちりと押す冥土返し。ごうんごうん、と静かな音をたてて、真っ暗な機械の中へと運ばれる天井。 「バストは……AAでいいか、その筋の連中が喜びそうだ。あとは……身長、これはうんと縮めるか…… 130センチっと……そのほかはちょちょいのちょいっとね」 女体化までの時間あと249秒。被験者名――天井○○。 冥土返しの細く、長い指が滑らかにパネルを操作する。 やがて機械の蓋が閉じられ、モニターには中の様子が映し出された。 天井は半狂乱気味に手足をばたつかせている。 だが拘束具を軋ませるだけで、一向に効果はあがらない。 「ああああああああああああ!!」 モニター画面が赤みを帯びた。 どうやら始まったみたいだ。 「さて、仕上がりが楽しみだ」 50秒経過――。 機械のグラフはめまぐるしく変わっている。まるで悶え苦しむミミズのようだ。 進行状況は35%。 「ああああああああああああ!!(少し高い声)」 まだかかりそうだ。 「よし、コーヒーでも入れてこよう。狂おしいぐらいに熱いのを」 そう言って冥土返しは席を立った。 天井たんの運命や、いかに!? 進行状況が100%になり、よく解らない煙で満たされた機械の蓋が開かれる。 煙と共に深緑色の髪の背の小さな非常に幼い少女――天井――が吐き出される。 「きゅううううううう」 吐き出された天井は元の姿とは似ても似つかない声を上げて目を回している。 その姿は実に愛らしく、母性本能と嗜虐心を刺激する。 「これは……予想以上だ」 冥土返しは思わず呟く。 彼女は自身の作った機械に絶対の自信を持っていたが、まさかここまで高性能だとは思っていなかったのだろう。 「実に良い。思わず、食べてしまいたくなる」 口を三日月形に歪めて冥土返しは呟く。 その邪心に反応したのか、天井が意識を取り戻す。 「コレが、生まれ変わった君の姿だよ」 冥土返しは何処からか出した大きな姿見を天井の前に置く。 「こ……これが、私?」 天井は姿見に映った自分の姿が信じられないようで、鏡に触ってみたり、いろんなポーズをとってみたりしている。 まあ、それも当然だろう。研究一筋根暗で借金まみれ。美形でも無かった自分が、こんな可愛い少女に変わっているのだから。 「さて、今の自分の姿が確認できたところで……お楽しみと行こうじゃないか」 「……え? 冥土返し、これ以上何をするつもりだ? や、やめろ……手をわきわきさせながら近寄ってくるな! や、やめっアッー!!」 天井は冥土返しが美味しく頂きました。 「うう……もうお婿に行けない」 やけに肌が潤っている冥土返しの横で、半裸の少女――天井――が啜り泣いている。 「その体では元々婿には行けないだろう。嫁ならまだしも」 「も、元に戻せ!」 天井は懸命に腕を伸ばし冥土返しに拳を叩き込もうとする。 しかし、130cmという低身長ではどれ程腕を伸ばそうと届かない。 頭を抑えられているのならば尚更だ。 傍目から見ると、まるで物を親に強請る子供のような、もの凄く微笑ましい光景になっている。 「しかし、いいのかな? 元に戻れば借金地獄。何をされるかわからないよ?」 「う、それは……」 天井の脳裏に極貧時代の記憶が甦る。 借金の取り立てに怯える日々。その日の食事すら危うい。 天井はあの生活に戻るのはもう嫌だった。 「いっそのこと、その体で新しい人生を歩んでみたらどうかな? 新しいIDはこちらで用意するよ。それに、その外見じゃ君が天井亜雄だとは誰も思わないよ」 それは甘美な誘いだった。 それなりに聡明な天井が裏があるかどうか考えることをやめてしまうほどに。 「ほ、本当か?」 「ああ。保証しよう。……IDを新しくするのなら、名前も新しくしないといけないか。何かリクエストはあるかい? 無いなら適当に考えるけど」 「そう、だな……」 しばらく考えて天井は新しい自分の名前を口にした。 「ああ、アレイスター? 新しくIDを発行してくれないかな」 『いきなり何だこの馬鹿医者。IDを新しく発行だと? 色々と手続きが面倒なんだ、私を使いっ走りにするのはやめてくれないか』 「作ってくれるなら、“彼”の情報。教えてあげても良いけど?」 しばらくの間、コポコポと液体の動く音が聞こえる。 ――悩んでる悩んでる。 かなり長い間液体の動く音のみが伝わってきたが、とても小さな声で何かを言っているのが聞こえた。 『――た』 「ん? なんだって?」 『……わかった。すぐに用意しよう』 「ああ。データは送ってあるから。頼んだよ」 唇を三日月形に歪めながら冥土返しはそう言って、電話を切ろうとする。 『情報の件。絶対、絶対だぞ! 前回のように下らない内容だったら……』 「まったく……。そう言う風に言うんだったら、少しは自分で動いたらどうなんだい? 実際に会ってみればフラグが立つかも知れないよ?」 『くっ……ソレが出来れば苦労はしない!』 叫び声と共にブッっと電話の切れる音がした。 「本当に、素直じゃないなぁ……いつまでも穴蔵に籠もっていたら誰かに先を越されてしまうよ。例えば、そう、僕とかね」 誰に言うでもなくそう呟いた冥土返しは次の企みを考える。 あの子をどの学校に編入させるべきか。 楽しいことになりそうだ。 天井の実験に大成功を納め、すっかり気を良くした冥土返しはアレイスターへの直通回線を繋いだ。 「やぁ、元気にしてるかい?」 『いままで元気だったが、たった今気分が最悪になったところだ。切っていいか?」 「おやおや、それは大変だねぇ。 ところでアレイスター、実はボクは画期的な実験に成功してね、人間の性別を五分程度で反対にしてしまう装置なんだけど」 『また酔狂な物を作ったものだな、それが私とどう関係があるのだ? 例のIDならもう貴様の病院宛に送ってあるだろう? 与太話ならもう切るぞ』 「ああ、それなら確かに受け取ったよ。本人はあまり乗り気ではないみたいだけど、上条当麻の学校へと転入手続きをしてくれるかな?」 電話口の向こうでガラスの壁にでも頭をぶつける音がした。 おそらく冥土返しの想像は合っている。 『――――断る!』 「それでは経過が研究できないじゃないか」 『そんなはた迷惑な研究止めてしまえ!』 「君がそれを言うかい?」 『ッ!』 「別に上条当麻をどうこうしようっていうんじゃないんだ、転入手続きぐらい簡単なものだろう?」 『常盤台中学でも、霧ヶ丘女学院でも長点上機学園でもいいだろうが!!なんであの高校なんだ』 「そりゃあ、面白いからさ。あ、いま君は病院へ向けて特殊部隊を送り込もうとか考えてるね? 止めておきたまえ、この病院にはまだ上条当麻が居るんだよ?」 『それがどうした、猟犬部隊なら上条当麻を確保しつつ、お前を蜂の巣にする事なんて造作も無い』 「いいのかい? もしそんな事をしたらボクはこのスイッチを押してしまうよ?」 冥土返しの手は例の機械のスイッチにかかっていた。 液晶パネルに表示されているデータを、ゆっくりと読み上げる。 「性別変換対象――上条当麻」 電話口の向こうの空気が不穏な物へと変化し、あらん限りの罵声が届いた。 かるーく無視して、言葉を続ける。 「設定身長――百五十六センチ。 設定体重――四十三キロ。 培養効果で髪をロングヘアーに、いっそ目の色も青にしてしまおう。 そうだな、あと声のサンプルは……、ああ丁度いい。妹達のデータがあった。あれを使おう。 胸のサイズか……C、いやBあたり……Aで貧乳なのを気にしてると、いうのも萌えるな。よしAで行こう。 ウエストはうんと細く、ヒップはまぁそれなりに……おぉ、まさにパーフェクトだ」 頭の上にPってつけたいぐらい完璧な女神の完成予想図が液晶パネルに表示された。 電話口の向こうが本格的にうるさい。 『貴様という奴は!!やって良いことと悪いことが!! 何が望みだ、コンチクショォォォォッォオ』 「いや、なに、天井君を上条当麻の学校へと、転入させるのと…… もうひとつ、上条当麻の代わりに性別変換機に入れても構わない人間をニ、三体欲しい。 そうだな……犯罪者とかいいな、後腐れなくて。 君のお抱えの記憶剥奪能力者を使って記憶を抹消しておいてくれると手間が省ける。 どうだい? この条件飲むかい?」 『グヌヌヌヌヌヌヌヌ……待ってろっ、即日送りつけてやる! だから上条当麻に手を出すなよ! 性別変換なんて持っての他だ!」 「おーけー、それでいい。楽しみにしているよ、それじゃ、おやすみ」 冥土返しは受話器を置いて、液晶パネルを見やり、少しだけ残念そうに溜息をついた。 翌日正午、例の機械は稼動中だった。 「エンゼル様!?エンゼル様!?えんぜぇぇるさぁぁまぁぁぁ!」 中の様子は液晶モニターの半分に映されている。 後日、冥土返しの病院に急患を装って搬入されて来たのは、連続殺人犯である火野神作だった。 さっきつっこんだばかりだから、作業ゲージは十パーセント程しか進んでいない。 コンディションを示す波形もひっきりなしに位置を変えている。 冥土返しはコーヒーのカップを片手に机の上に置かれたノートパソコンに目を落とす。 完成予想図、と銘打たれたフォトデータが表示されている。 薄桃色の髪の毛に、不思議な薄紫の瞳。 抱きしめればぽっきりと折れてしまいそうな華奢な体つき。全体的にスレンダーというか、未発達な感じで起伏は少ない。 「はふぅ……たまらん」 機械の中で暴れているアレがコレになるのだから、まさに魔法の箱といったところだった。 「名前は、そうだな……ヒノタンでいいか……記憶消去は同時進行っと……」 エンターキーを押し込んで、コーヒーを啜る。電波系少女ヒノタンが完成するおよそ四分前の事だった。
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家 一方「オ、オマエ。その体……」 打ち止め「えへへ、身体がおっきくなっちゃった! ってミサカはミサカは恥ずかしながらも、体を見せびらかしてみる!!」 一方「……」 打ち止め「すごいでしょ! 高校生位だよ。番外個体位よりもスタイルいいよね!!」 一方「……」 打ち止め「一方通行?」 一方「……どォして」 打ち止め「冥土返しが調整失敗しちゃったんだって! ってミサカはミサカは起きた事実を正直に話してみたり」 一方「クッソォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」 打ち止め「え?」 一方「何やってンだァァァァァアアアアア!! あンの糞カエルゥゥゥゥゥウウウウウウ!!」 打ち止め「そ、そこまで怒らなくても……ミサカはこれからも元気だよ?」 一方「じゃlんヴぉあvんhとあvのいあ殺あj。んヴぉあのあ死あhヴぉえ」 打ち止め「……黒翼でてるよ?」 一方「ちょっくら、あんhとあn殺ぉえ!!!!」 打ち止め「なに言ってるか分からないよ! ってミサカはミサカは怖がりながらも必死に笑顔を見せてみる!」 一方(冥土返しぜってェ殺す) 病院・待合室 一方(落ち着け一方通行。オマエが落ち着かないでどォする) 冥土返し「やあ、一方通行。いらっしゃい?」 一方「オマエ、打ち止めの身体に何をした?」 冥土返し「いきなりだね。何から話そうか?」 一方「全部に決まってンだろォが!!」 冥土返し「起こらない、起こらない。ただちょっと目元が狂っただけじゃない?」 冥土返し「ほら、僕ってオールレンジの両刀使いでしょ?」 一方「知らねェよっ!!」 冥土返し「調整って結構大変でね。眼の保養に裸にさせておかないとやってられないんだよ」 一方「ちょっ!? オマエ、無意味に全裸にさせてたのかよ!!」 冥土返し「全ては医学界の発達のためだ……許してくれないだろうか?」 一方「だったら調整しくってンじゃねェよォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」 冥土返し「見とれちゃったんだよ」 一方「クッソォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!」 冥土返し(うるさいな) 一方「ンで? 問題なく治るンだろォな?」 冥土返し「……全力は尽くすつもりだよ?」 一方「おィィィィィィィィィィいいいいいいいいいいいいい!! オマエ治す方法分かってねェだろ!!」 冥土返し「すまない。全然分からないし、研究する気もないんだよね」 一方「何でだよォォォォオオオオオオオオオオ!!」 冥土返し「打ち止めも喜んでたし、それって彼女にとってプラスだよね? だったらそれって病気じゃないよ」 一方「返せェェェェェエエエエエエエエエエエエエエエ!!! 俺の理想を返せェェェェェェええええええええええ!!」 冥土返し(本当にうるさいな) 一方「何手元狂わしてンだ! 糞カエルがっ!!」 冥土返し「若い身体に目を奪われたんだ」 一方「……死にたいのか?」 冥土返し「まあ、彼女の容態も安定してるしいつも通り、これからもって事でいいよね?」 一方「……ェよ」ボソボソ 冥土返し「ごめん。良く聞こえなかった」 一方「良くねェって言ってンだよ!!」ポロポロ 冥土返し「別に泣かなくてもいいじゃないの……」 一方「……打ち止めの笑顔を守るって決めたンだよ」 冥土返し「だったらこれからも守ればいいでしょ?」 一方「誰を守ればいいンだよ……」 冥土返し「え?」 一方「俺はババアを守るために闇に染まったンじゃねェよ!!」 冥土返し「……患者はキミなのかもしれないね」 一方「何であンな巨乳になっちまったンだよ……。オマエの良い所全滅じゃねェか……」 冥土返し「……」 冥土返し「ちょっと鎮静剤持ってきて……あと、みつどもえ全巻」 看護師「わ、解りました」 一方「……くそォ」ポロポロ 冥土返し「はいはい、辛かったね。幼児は打ち止めだけじゃないから。気をしっかりもってね?」 一方「今までどンだけ尽くしてきたと思ってンだ……」ポロポロ 冥土返し「大丈夫だから……ね? こんど幼稚園に連れて行ってあげよう」 一方「……ホントか? グズッ」 冥土返し「本当だとも。3件ハシゴしようね? だから前を向いてしっかり」 一方「解った……俺は負けねェよ。どンな逆境にも打ち勝ってやる!!」 冥土返し「う、うん」 冥土返し(……彼は冗談じゃないようだね。本当に気持ち悪い) 一方「じゃあな。もう帰るわ」 冥土返し「これ辛くなったら飲んで? あと、コレあげるから家で読んでいいよ」 一方「いや、いい」 冥土返し「どうしてだい? これはキミの好みだと思ったんだけど……」 一方「全巻持ってる。それに小六は熟女だ」 冥土返し「……そうか」 一方「同じ闇を抱える同士であるオマエには、はなまる幼稚園を進めてやるよ」 冥土返し「あ、ありがとう。こんど見てみるよ」 一方「試聴会しようぜ!」 冥土返し「う、うん。そうだね」 冥土返し(……気持ち悪い) 帰り道 一方(そうだ。何キョドってンだよ、俺は。打ち止めがババア……いや、化石に成り果てたってあいつは打ち止めなンだ) 一方(今まで通り接しよう。あいつだって案外傷ついてるハズだ) 一方(……って待てよ? ココで優しくしておいたら、戻ったとき好感度あがンじゃねェか!?) 一方(あンなでけェ図体した女に好かれたって気持ち悪いだけだが、元の打ち止めなら別だ) 一方「よしっ! コレも試練だ!!」 ゴチン 一方「痛ってェな糞が!! コッチはイラついてンだ! たたき殺すぞ!!」 幼女「ご、ごめんなさい」ウルウル 一方「いいよ」 家・ドア前 一方(大人の女性とハッピーイベント……最高のテンションで帰宅出来るぜ) 一方(あのこ可愛いかったなァ……) 一方「ククククッ……」 ガチャ 打ち止め「あっ! お帰りなさい! ってミサカはミサカは笑顔でお出迎えしてみる!!」 一方「ゲッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」 打ち止め「ど、どうしたの? リュック持つよ?」 一方「さわんな」 打ち止め「え?」 一方「あ、何でもねェよ。頼む」 打ち止め「う、うん……」 一方(糞が……つい本音が出ちまう) 打ち止め「身体もおっきくなったし、御飯作ったんだよ!」 一方「そうかい」 一方(打ち止めが触った右手に、じん麻疹が出来ちまった……) 打ち止め「ヨミカワがお風呂に入ってるから、ご飯待っててね。ってミサカはミサカは~」 一方(糞、頭じゃ解ってんのに老人の小言にしか聞こえねェよ) 一方(落ち着けよ、一方通行。オマエはやれる男だ! こんなクソッタレは現象にキョドってンじゃねえよ!!) 打ち止め「ヨミカワに炊飯器で出来る肉じゃが教わったんだよ!」 一方(たとえ、打ち止めから加齢臭を感じても動じる俺じゃねェ) 打ち止め「味見したけど多分大丈夫だよ」 一方(それにしても乳でけェな。どう、ベクトル弄れば小さくなるンだ?) 打ち止め「えへへ! なんだか大人になった気分だね!」 一方「ああ、そうだな」 一方(大人? 老化の間違えだろォが……)ポロポロ 黄泉川「お、おかえり一方通行。今日は珍事件だったじゃん」 一方「よく笑ってられるな。コレは事件なンもンじゃねェよ。犯罪だ」 黄泉川「はぁ?」 一方「これは罪だ。無論俺は背負ってゆくつもりだが、泣き寝入りするつもりもねェ」 黄泉川「何言ってるか分かんないけど、打ち止めは明日から高校に転入が決まったじゃん?」 一方「何が決まったじゃん? だ、ボケが!! 俺認めねェぞオラァ!!」 打ち止め「え? どうして……」 一方「老人ホームになンか入れたら、完全に認めた事になるじゃねェか!!」 黄泉川「お前、なに言って……」 打ち止め「疲れてるんだね、ってミサカはミサカは一方通行本気でを心配してみたり……」 一方「頭じゃ解ってんのに……クソッタレ」ポロポロ 黄泉川(泣くほど心配なのか?) 次の日 打ち止め「それじゃ、行ってくるね」 一方「おう、気をつけてな。馬鹿に絡まれたらたこ殴りにしてこい」 打ち止め「! うん!!」 ガチャン 黄泉川「それじゃな私も行ってくるじゃん。吹っ切れてようでよかったじゃん」 一方「一晩使えばな。オラ、とっとと行って来い」 黄泉川「あ、行ってくる」 ガチャン 一方「ギャハハハハハハハハハ!! 認める訳ねェだろォが! ヒャハハハハハハハハハ!!」 芳川「……」 一方「はァ?」 芳川「……」 一方「……どこから沸いて出た」 芳川「自室だけど?」 一方「もしかして聞いてたのか?」 芳川「ええ。それにあなたがどういう気持ちなのかもよく解ったわ」 一方「OK、OK。何が望みだ?」 芳川「どういう事?」 一方「黙ってては頂けないでしょォか?」 芳川(……知らない間にどこまで堕ちてるのよ) 芳川「何があったの? 相談に乗るわよ?」 一方(相談? まさかこいつ打ち止めを治す術を持ってンのか?) 芳川(きっと、色々大変な目に会っているのね。なんだか目付きが余計悪くなってるし) 一方「頼む、助けてくれ。この通りだ」 芳川「ど、土下座!?」 芳川(この子が土下座……何があったの?) 一方(背に腹は変えられねェな……お姫様は俺が取り返す!!) 芳川「じゃあまたね。仕事に行ってくるわ」 一方「……」 一方(ババアに頭下げて収穫なしだと……? ふざけンァんヴォあヴォイあものヴぉいあお!!) 芳川(背中からなんか出てる……) ガチャン 一方「……クソッタレ」 道端 一方(まてよ……芳川で思い出したがもう一度打ち止めを作りな直し――) 一方(何いってンだ! そんなことしたら、またあの野郎に殴られるしそもそも、それは禁忌……) 一方「そうだ! あの野郎で思い出したが能力の可能性も十分あるじゃねェか!!」 幼女’s「ねぇねぇセンセー。あのヒトがこっちに笑顔向けてるー」 幼稚園の先生「見たらだめよ。早くいきましょ」 一方「気力回復! だったら、打ち止めにはあの体を堪能させて、飽きた頃野郎に触らせれないい」 一方「クククッ、計画通り」ニヤリ 操車場 一方「いやー、そうと分かれば、ババアも悪くねェな」 御坂妹「げっ!?」 一方「ははっ、そう嫌な顔すんなよ。オマエには特別にキャンディをやるぜ」 御坂妹「こんなもの要らないのですが……とミサカは汚物を見るような汚物を目で睨みつけます」 一方「そォ言うなって。ところで幻想殺し何処に居るか知ってるか?」 御坂妹(……爽やかスマイル気持ち悪いですね) 御坂妹「公園にいましたよ。とミサカは公園の方向に指を向けます」 一方「ほうほう、ご苦労さン。いやー、悩みが晴れると気分がいいぜ。じゃァな」 御坂妹「学生がこんな時間に公園にいるわけ無いだろ。とミサカはアホを鼻で笑います」 公園 一方「……居ねェな」 一方(すれ違い……なのか?) ~~~~ 打ち止め『やっほー早く早く! ってミサカはミサカは足の遅いあなたに憤慨してみたり!!』 一方『うるせェな……ちょっと待ってろガキ』 打ち止め『エヘヘヘヘッ』 一方『なァに笑ってんだ。糞ガキ』 ~~~~ 一方「懐かしいなァ……」グズッ 一方「すれ違いかァ」ポロポロ 上条「夏の課題忘れるなんて不幸だな~っと」 一方「いやがったな! ヒーロー!!」 上条「げっ!?」 一方「そう嫌な顔すンなよ~」 上条(なんなんですか? このフレンドリーな一方通行は!? 気持ち悪い!!) 一方「頼みがあンだけどよォ。頃合い見計らって打ち止めに触れてくんね?」 上条「いいけど、何で?」 一方「冥土返しが調整しくって身体がちょっとな。奴に限ってミスはねェと思うし多分、能力し――」 上条「ああ、さっき触ったぜ。あいつウチのクラスに転向してきたんだ」 一方「え?」 上条「触ったけど特に何も無かったけど」 一方「」 一方「……冗談だろ?」 上条「いやー最初驚いたぜ。あの小さい打ち止めがあんなに大きくなって」 一方「オマエにも辛い思いをさせたみたいだな」 上条「え? 何で?」 一方「だって、あんなにバカでかくなって……」 上条「すげぇスタイルよくて可愛かったぜ。あいつクラスでモテモテだったぞ?」 一方「やっぱオマエとは気が合わねェようだな。勝負だ三下ァ!!」 上条「え? 何でですか!?」 一方「ウラァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」 上条(何こいつ!?) 一方「じゃlんふぁmcfはkほ」殺fなほcfかhペドjふぁんちょえ!!」 上条(白昼どうどうと……一発殴っとこう) 上条「せい!」 ガツッ! キューーーーーーーーーーーン 上条(え? 今何か打ち消した? 反射?) 一方「ンあ? 痛ってェな……何で俺殴られてンだ?」 上条「一方通行?」 一方「……何で俺を殴ったンですか? オイ!」 上条「いや、お前が襲ってきたから……」 一方「はァ?」 上条「え?」 10分後 上条「ってな訳でして、あなた様がわたくし上条当麻を襲ってきた次第です」 一方「打ち止めが高校生だァ? ……冗談だろ?」 上条「そんなに嫌なのか?」 一方「別に?」 上条「え? さっきと言ってること違うんじゃ……」 一方「別にいいじゃねェか。図体変わろォが、打ち止めは打ち止めだろ」 上条「ああ、そうだな」 一方「別に切れる要因がねェよ」 上条(……なにがどうなってんだよ) 学校 上条「ただいま帰りましたよ」 子萌「遅いですよ上条ちゃん。授業終わっちゃいましたよー」 上条「すいません。変な奴に絡まれちゃいまして……はい課題です」 子萌「はい。受け取りました」 上条(もう一回打ち止めに触ってみようかな) 一方通行の自室 一方「何だこのロリ本の山は!? 気持ちワリィな」 一方「ロリ本とか……土御門がなンかしたのか?」 芳川「一方通行? 入るわね」 ガチャ 一方「ああ? まァいい……」 芳川「今朝の相談についてなんだけど……」 一方「……ワケなかったな」 芳川「そんな本両手に持って……相当病んでいるようね」 一方「違う……話を聞け」 芳川「全て察したわ。あなたロリコン――」 一方「ちげェよ!!」 芳川「家族会議ね」 一方「……糞ォ」ポロポロ 夕飯 打ち止め「うえーーーーーん」ポロポロ 芳川「打ち止めには辛いだろうけど」 黄泉川「一方通行……最低じゃん」 一方「ちげェよ! コレには何かデカイ陰謀が――」 芳川「あなたが生粋のロリコンだろすると、今朝の不可解な言動も理解できるわね」 黄泉川「……信じたくないが、しばらく打ち止めとは離れたほうがいいじゃん」 一方「話を……」 打ち止め「だからミサカに冷たくなったんだ! うわーーーーーーーーん!!」ポロポロ 黄泉川「少し頭を冷やせ。一方通行」 一方「何がどォしてこォなった……」 打ち止め「うう……ヒック……うううっ」ポロポロ 芳川「大丈夫よ、きっと色々あったのよ。そもそも一方通行がロリコンな訳ないじゃない」 黄泉川「ああ、私たちも少しいい過ぎたじゃん? 頭に血が上り過ぎた」 芳川「打ち止め? 落ち着いたら皆で仲直りのパーティーを開きましょう?」 打ち止め「う……うん。グズッ」ポロポロ プルルルルルルルルr 芳川「電話……一方通行のみたいね?」 黄泉川「あいつが可笑しくなった原因かもしれないじゃん。ちょっと出てやる!」 芳川「ちょっと、いくらなんでもやり過ぎ――」 冥土返し『一方通行、夜遅くごめんね? 例の幼稚園巡回の件だけどいいかな?』 黄泉川「」 芳川「」 打ち止め「」 公園 一方「……クソったれ」 一方(何で俺がロリコンなンだよ。どいつもこいつも、俺がオカシイって気付けよ……) 幼女B「わーい、わーい!」 幼女A「こっちこっち~」 一方「……」 上条「おーい、一方通行!」 一方「ああァ? 何のようだ、気安く話しかけンじゃねェよ。[ピーーー]ぞ」 上条「お前……俺が誰のために走りまわったと思って」 一方「はァ?」 上条「お前、家追い出されたらしいじゃないか」 一方「……」 上条「俺は解ってるぜ。魔術のせいじゃ無い事はインデックスから確認済みだ。きっと超能力だ」 一方「オマエ、本気で俺のことを……!」 上条「当たり前だろ。お前だって辛い事はあるよな?」 一方「ありがとう……礼を言う」 上条「へへっ、別にいいって」 上条(一方通行の奴、丸くなったなぁ) 一方「くそォ……どォして」 幼女A「わーい、わーい」 上条(本気で落ち込んでるんだな) 一方「どォして……!」 幼女B「えへへ」 上条「一方通行、あまり気に病まないで――」 一方「どォしてあンなに、あの子達は可愛いンだ!!」 上条「」 一方(……ピクリともしねェぞ) 一方「何なンだよ、あの屈託の無い笑顔! 澄み切った目!」 上条「……一方通行」 一方「あの清らかさ、化石共には出せねェよな!!」 上条「……」ヒタッ 一方「プリチーすぎるz……」 上条「……目は冷めたか?」 一方「……あれ?」 上条「……またトランスしてたぞ」 一方「……またかよ」 上条「お前、ホントにロリコンじゃないんだよな?」 一方「当たり前だろォが。ガキはガキでしかねェよ」 上条「だよな……よかった」 一方「俺……どォだった?」 上条「犯罪者だった。打ち止めが泣くのも肯けた」 一方「くっそォ……」 上条「強力するから早く解決させようぜ」 一方「ふざけンな。何でオマエの助けを――」 上条「お前のためじゃねえよ。打ち止めのためだ」 一方「!」 上条「安いプライドで汚名付けたままにしてんじゃねえよ」 一方「……わかった。頼む」 上条「おう!」 上条(こいつ、いつからロリコン化してるのかわかんねえ……) 上条「とりあえず、俺は心理関連の能力者を当たってみるよ」 一方「伝はあンのかよ?」 上条「一応色々な能力者に出会ってきたからな。わらしべみたいに情報手に入れるよ」 一方「なら俺は……」 上条「まずは打ち止めと話しあってこいよ。時間が経つと気まずいぞ」 一方「ああァ、すまない」 上条「お、おう」 一方「……」トボトボ 上条「……背中が小さいな」 道端 一方(でけェ借りができちまったな) 引率「はーい! ここでお昼ですよー!」 幼女C「わーい!」 幼女D「お腹へったー!!」 一方(ガキはガキだろォが……) 一方(どちらかと言えば、引率の方がタイプなンだか……なァ) 海原「一方通行? 何をやっているんですか?」 一方「海原かよ。打ち止め探してンだ」 海原「電話をかければいいじゃないですか」 一方「電話でねェンだよ」 海原「噂は本当だったようですね」 一方「噂だァ?」 海原「ええ、何でも一方通行が本性をさらけ出すようになったか」 一方「本性じゃねェよ!!」 海原「ですが、今も幼児を見ているじゃないですか」 一方「そりゃァ、視界に入れば嫌でも見るに決まってンだろ」 海原「よかった……どうやら貴方はロリコンじゃないようですね」 一方「当たり前だろ……」 海原「どうやら、貴方を誤解して――」 一方「俺はロリコンなンかじゃねェよ! この俺は学園都市最強のペドリストだ!!」 海原「ペ、ペド……リ?」 一方「産婦人科行ってくるわ」 海原「やめてください!」 海原「ちょっと大丈夫ですか? 洒落にならないですよ!」 一方「ペードペードペド、女の子! まん丸オメメの可愛い子~」 海原「一方通行!!」ガツッ 一方「ゴボッ」ドガッ 一方「」 海原「簡単に攻撃が通った? ……しかも弱い」 一方「」 海原「一方通行? 大丈夫ですか?」 一方「お、俺はどォしてまた殴られて……?」 海原「何が何だかわからない」 道端 上条「おーい、御坂ー!」 美琴「あ!」 美琴(あっちから話かけるなんて珍しいわね///) 上条「一方通行がロリコンでヤバイんだ! 手を貸してくれ!!」 美琴「」 上条「御坂? 一方通行がホントにヤバイんだよ! ロリコンをこじらせそうなんだよ!!」 美琴「」 上条「御坂!?」 美琴「猥談は男同士でやってよ」 上条「?」 美琴「と、とにかくじゃあね!」 トコトコ 上条「御坂の奴どうしたんだ?」 上条「まあいいか」 ~~~~ 美琴(うう~、顔熱くなってきた~) 美琴「って、あれ!? 一方通行がロリコン!? え? え?」 美琴「ちょっとアンタ! 一方通行がロリコンってどういう――」 美琴「……居ないし」 打ち止め「お姉さまーーーーー!!」 美琴「だ、誰!?」 打ち止め「ミサカのシリアルナンバー20001だよ! ってミサカはミサカはアホ毛を見せながら胸を張ってみたり!」 美琴(何この巨乳……羨ましい) 美琴「って打ち止め!? なんで大きくなってんのよ!?」 打ち止め「冥土返しが調整失敗しちゃったんだよ!」 美琴「ちょっと掻い摘みすぎ! 詳しく話しなさいよ!」 打ち止め「? ……うん」 ファミレス 美琴「そんなことが……」 打ち止め「……うん」 美琴「大変だったのね」 打ち止め「……うん」グズッ 美琴「よしよし、私も協力するから、元気出して! ね?」 打ち止め「うえーーーーーーーーーーん!」ポロポロ 美琴「よしよし」 美琴(一方通行、覚えてなさい) 美琴「(……一方通行がロリコンで打ち止めを捨てて)」ブツブツ 佐天「あれ? 御坂さんどうしたんですか?」 美琴「一方通行はロリコンなのよ」 佐天「え? ロリっ? いきなりなんですか!?」 美琴「助けて! あいつは絶対許さない。色々な戦力を集めたいから、みんなに相談するわ!」 佐天「わ、解りました! 私もみんなに言ってきます!!」 美琴「一方通行ェ……」 一方通行・自室 一方「打ち止めのためにも絶対誤解を解いてやる」 一方(それにしても何だァ? このロリ本の山は……なんか増えてねェか?) 道端 上条「誰か~! 一方通行がロリコン化しちまってんだ! 誰か助けてくれぇぇぇええええええ!!」 学校 佐天「学園都市の第1位がロリコンなんだって。色々な能力者を集めて倒すらしいよ」 初春「世も末ですね……」 3日後・公園 一方「おいィィィィィいいいいいいいいいいい! オマっ!? 噂が一人歩きしてンじゃねェか!!」 上条「……なんでだろうな?」 一方「くそが! 何で俺が胎児にしか興味が沸かねェ変態になってンだよ!!!」 上条「……一応聞くけどそういう趣味は無いんだよな?」 一方「当たり前だろォが……」 上条「糞っ!」 一方「ごぼっ!?」 上条「目は冷めたかよ?」 一方「……また記憶がトンでやがる」 上条「ほら、大変だけど今日も頑張ろう」 一方「おう……」 上条「誰か~! この人はロリコンじゃないんです! 本当です!!」 一方「おい! ちょっ!? オマエェェェェェェェええええええええええ!!」 上条「誰か~!! 助けてくださぁぁぁぁぁぁぁああああああああああい!!!」 一方「全部オマエのせいかァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 上条「え? 俺はただ助けを募って……」 一方「オマエが犯人だったンですか? なあ! おい!! オラァァあああ!!!!」 上条「ちょっと痛い! やめてよ!!」 一方「くっそォォォォォォおおおおおおおお!!!」 道端 上条「あ~不幸な目にあった……」 青ピ「おうかみやん! お久~」 上条「青髪ピアスか……」 青ピ「ロリコンが大変なんやて? かみやんも不幸だね~」 上条「まあな。疲れたし帰って寝るわ。じゃあな」 青ピ「ほなさいなら~」 青ピ「……計画通り。クククククッ」 つづく 上条「ふぅ……よかっt」 一方「あっ! そこの妊婦さん! お腹触らせて貰ってもいいですか!?」 上条「」
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「さぁ、観念したまへ、天井君。なぁに、痛いのは最初だけさ。直に良くなる。 次に起きたとき、君は性別を克服してるだろうよ。これで第二の人生をがんばりたまへ」 「冥土返し!?待て、待て、なんだその、ぁゃιぃ機械は!?ああああああああ」 手元のスイッチをぽちりと押す冥土返し。ごうんごうん、と静かな音をたてて、真っ暗な機械の中へと運ばれる天井。 「バストは……AAでいいか、その筋の連中が喜びそうだ。あとは……身長、これはうんと縮めるか…… 130センチっと……そのほかはちょちょいのちょいっとね」 女体化までの時間あと249秒。被験者名――天井○○。 冥土返しの細く、長い指が滑らかにパネルを操作する。 やがて機械の蓋が閉じられ、モニターには中の様子が映し出された。 天井は半狂乱気味に手足をばたつかせている。 だが拘束具を軋ませるだけで、一向に効果はあがらない。 「ああああああああああああ!!」 モニター画面が赤みを帯びた。 どうやら始まったみたいだ。 「さて、仕上がりが楽しみだ」 50秒経過――。 機械のグラフはめまぐるしく変わっている。まるで悶え苦しむミミズのようだ。 進行状況は35%。 「ああああああああああああ!!(少し高い声)」 まだかかりそうだ。 「よし、コーヒーでも入れてこよう。狂おしいぐらいに熱いのを」 そう言って冥土返しは席を立った。 天井たんの運命や、いかに!?
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失ってしまった幸せ 第1章 その手から零れた掛け替えがないもの~sacrifice~ 美琴が目を覚ましたらそこは病院だった。(あれ?私、たしか、階段から落ちて・・・・・・それで)「そうだ、当麻、当麻は!?」「みこと、起きたの?」病室のドアを開けて入ってきたのは白い修道服を着た少女、インデックスだ。「ねえ、インデックス。当麻は!?」「・・・・・・」インデックスは何も答えない。「答えなさい、インデックス!」「・・・・・・ついて来て、美琴」美琴はインデックスと共に隣の病室へ向かう。そこには体中に包帯を巻き、ベッドに眠る上条の姿があった。「とう・・・・・・ま?」「お医者さんの話だとしょくぶつじょうたいっていうらしいんだけど」「そんな、あ・・・・・・ぁぁぁ」「とうま、治る・・・・・・よね?」これ以上美琴はなにも言えなかった。ただ泣くことしかできなかった。 病室に戻った美琴はインデックスと別れた。 今日はこもえという人の家に泊まるそうだ。 「どうやら起きたみたいだね?」 入ってきたのは白衣を着たカエル顔の医者、冥土返しだ。 生気の無い美琴の顔を見て冥土返しは話す。 「彼に、会ってきたのかい?」 「はい」 「救急車を呼んだ人の話だと彼、君を庇うように倒れていたんだよ?」 「え?」 「彼が庇ってくれたから君はその程度で済んだんだよ?彼に感謝することだね?」 「立ち直るまで、ここにいていいからね?」 そう言うと冥土返しは部屋から出て行った。
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天井の実験に大成功を納め、すっかり気を良くした冥土返しはアレイスターへの直通回線を繋いだ。 「やぁ、元気にしてるかい?」 『いままで元気だったが、たった今気分が最悪になったところだ。切っていいか?」 「おやおや、それは大変だねぇ。 ところでアレイスター、実はボクは画期的な実験に成功してね、人間の性別を五分程度で反対にしてしまう装置なんだけど」 『また酔狂な物を作ったものだな、それが私とどう関係があるのだ? 例のIDならもう貴様の病院宛に送ってあるだろう? 与太話ならもう切るぞ』 「ああ、それなら確かに受け取ったよ。本人はあまり乗り気ではないみたいだけど、上条当麻の学校へと転入手続きをしてくれるかな?」 電話口の向こうでガラスの壁にでも頭をぶつける音がした。 おそらく冥土返しの想像は合っている。 『――――断る!』 「それでは経過が研究できないじゃないか」 『そんなはた迷惑な研究止めてしまえ!』 「君がそれを言うかい?」 『ッ!』 「別に上条当麻をどうこうしようっていうんじゃないんだ、転入手続きぐらい簡単なものだろう?」 『常盤台中学でも、霧ヶ丘女学院でも長点上機学園でもいいだろうが!!なんであの高校なんだ』 「そりゃあ、面白いからさ。あ、いま君は病院へ向けて特殊部隊を送り込もうとか考えてるね? 止めておきたまえ、この病院にはまだ上条当麻が居るんだよ?」 『それがどうした、猟犬部隊なら上条当麻を確保しつつ、お前を蜂の巣にする事なんて造作も無い』 「いいのかい? もしそんな事をしたらボクはこのスイッチを押してしまうよ?」 冥土返しの手は例の機械のスイッチにかかっていた。 液晶パネルに表示されているデータを、ゆっくりと読み上げる。 「性別変換対象――上条当麻」 電話口の向こうの空気が不穏な物へと変化し、あらん限りの罵声が届いた。 かるーく無視して、言葉を続ける。 「設定身長――百五十六センチ。 設定体重――四十三キロ。 培養効果で髪をロングヘアーに、いっそ目の色も青にしてしまおう。 そうだな、あと声のサンプルは……、ああ丁度いい。妹達のデータがあった。あれを使おう。 胸のサイズか……C、いやBあたり……Aで貧乳なのを気にしてると、いうのも萌えるな。よしAで行こう。 ウエストはうんと細く、ヒップはまぁそれなりに……おぉ、まさにパーフェクトだ」 頭の上にPってつけたいぐらい完璧な女神の完成予想図が液晶パネルに表示された。 電話口の向こうが本格的にうるさい。 『貴様という奴は!!やって良いことと悪いことが!! 何が望みだ、コンチクショォォォォッォオ』 「いや、なに、天井君を上条当麻の学校へと、転入させるのと…… もうひとつ、上条当麻の代わりに性別変換機に入れても構わない人間をニ、三体欲しい。 そうだな……犯罪者とかいいな、後腐れなくて。 君のお抱えの記憶剥奪能力者を使って記憶を抹消しておいてくれると手間が省ける。 どうだい? この条件飲むかい?」 『グヌヌヌヌヌヌヌヌ……待ってろっ、即日送りつけてやる! だから上条当麻に手を出すなよ! 性別変換なんて持っての他だ!」 「おーけー、それでいい。楽しみにしているよ、それじゃ、おやすみ」 冥土返しは受話器を置いて、液晶パネルを見やり、少しだけ残念そうに溜息をついた。 翌日正午、例の機械は稼動中だった。 「エンゼル様!?エンゼル様!?えんぜぇぇるさぁぁまぁぁぁ!」 中の様子は液晶モニターの半分に映されている。 後日、冥土返しの病院に急患を装って搬入されて来たのは、連続殺人犯である火野神作だった。 さっきつっこんだばかりだから、作業ゲージは十パーセント程しか進んでいない。 コンディションを示す波形もひっきりなしに位置を変えている。 冥土返しはコーヒーのカップを片手に机の上に置かれたノートパソコンに目を落とす。 完成予想図、と銘打たれたフォトデータが表示されている。 薄桃色の髪の毛に、不思議な薄紫の瞳。 抱きしめればぽっきりと折れてしまいそうな華奢な体つき。全体的にスレンダーというか、未発達な感じで起伏は少ない。 「はふぅ……たまらん」 機械の中で暴れているアレがコレになるのだから、まさに魔法の箱といったところだった。 「名前は、そうだな……ヒノタンでいいか……記憶消去は同時進行っと……」 エンターキーを押し込んで、コーヒーを啜る。電波系少女ヒノタンが完成するおよそ四分前の事だった。
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「うう……もうお婿に行けない」 やけに肌が潤っている冥土返しの横で、半裸の少女――天井――が啜り泣いている。 「その体では元々婿には行けないだろう。嫁ならまだしも」 「も、元に戻せ!」 天井は懸命に腕を伸ばし冥土返しに拳を叩き込もうとする。 しかし、130cmという低身長ではどれ程腕を伸ばそうと届かない。 頭を抑えられているのならば尚更だ。 傍目から見ると、まるで物を親に強請る子供のような、もの凄く微笑ましい光景になっている。 「しかし、いいのかな? 元に戻れば借金地獄。何をされるかわからないよ?」 「う、それは……」 天井の脳裏に極貧時代の記憶が甦る。 借金の取り立てに怯える日々。その日の食事すら危うい。 天井はあの生活に戻るのはもう嫌だった。 「いっそのこと、その体で新しい人生を歩んでみたらどうかな? 新しいIDはこちらで用意するよ。それに、その外見じゃ君が天井亜雄だとは誰も思わないよ」 それは甘美な誘いだった。 それなりに聡明な天井が裏があるかどうか考えることをやめてしまうほどに。 「ほ、本当か?」 「ああ。保証しよう。……IDを新しくするのなら、名前も新しくしないといけないか。何かリクエストはあるかい? 無いなら適当に考えるけど」 「そう、だな……」 しばらく考えて天井は新しい自分の名前を口にした。 「ああ、アレイスター? 新しくIDを発行してくれないかな」 『いきなり何だこの馬鹿医者。IDを新しく発行だと? 色々と手続きが面倒なんだ、私を使いっ走りにするのはやめてくれないか』 「作ってくれるなら、“彼”の情報。教えてあげても良いけど?」 しばらくの間、コポコポと液体の動く音が聞こえる。 ――悩んでる悩んでる。 かなり長い間液体の動く音のみが伝わってきたが、とても小さな声で何かを言っているのが聞こえた。 『――た』 「ん? なんだって?」 『……わかった。すぐに用意しよう』 「ああ。データは送ってあるから。頼んだよ」 唇を三日月形に歪めながら冥土返しはそう言って、電話を切ろうとする。 『情報の件。絶対、絶対だぞ! 前回のように下らない内容だったら……』 「まったく……。そう言う風に言うんだったら、少しは自分で動いたらどうなんだい? 実際に会ってみればフラグが立つかも知れないよ?」 『くっ……ソレが出来れば苦労はしない!』 叫び声と共にブッっと電話の切れる音がした。 「本当に、素直じゃないなぁ……いつまでも穴蔵に籠もっていたら誰かに先を越されてしまうよ。例えば、そう、僕とかね」 誰に言うでもなくそう呟いた冥土返しは次の企みを考える。 あの子をどの学校に編入させるべきか。 楽しいことになりそうだ。
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別ver. 上条「で、どうしてそれで俺のところに来ちゃうのか説明してくれるかお嬢様方?」インデックス「今回は私もいるんだよ?」美琴「何でって……だってしょうがないでしょ。こういう非現実的オカルト現象はアンタの専門じゃないの」上条「勝手に人をオカルト専門にするんじゃねえ! つーかそういうのは俺じゃなくて、 ここにいるイギリスからやってきた食いしん坊シスター様に頼むべき事であって上条さんは一切関係ありません!」禁書「とうま、人生最期の日に食べたいものはあるかな。今日は特別に私が作ってあげてもいいかも。もちろん、お金はとうま持ちだけど」上条「すいません勘弁してください。これ以上、上条さん家の食器と調理器具と食費を消費しないでください!?」美琴「ちょっとー? 仲がいいのは結構だけど用件を忘れないでくれるかしら」 上条「用件って何だっけか……?なんか白井がちっこくなったとか訳分かんねーこと言ってたけど、そんな筈ないだろ。 映画とかゲームじゃあるまいし人間がそんな風になるなんて見た事も聞いた事もねーぞ?」黒子「はぁ……こんなるいじんえんになにができるというんですの、おねーさま?」上条「……えっ?」インデックス「…………とうま、もしかして、この手のひらサイズのが?」美琴「そ、私のルームメイトの白井黒子……のちっこいヤツよ」黒子「じゃっじめんとですの!」美琴(かわいい……あ、いや、違うわよ!? 今はこんな黒子を元に戻すのが先決じゃない! しっかりしろ私!)上条「ちょっとごめんな、白井」黒子「ひとのあたまにいきなりさわるなんてなにするんですの!?」美琴「ど、どうなの……? 何か分かりそう?」上条「ゴメン、無理」美琴「は?」上条「いやぁ、右手が反応すればこんな冗談みてーな現実はぶち壊せると思ったんだけど、見ての通り何にも起きねーし。 つまりは異能の力とか神様うんぬんって奴も、今回の件には関係ないって訳だ」美琴「じゃあ、黒子はどうなるのよ? もしかして一生このままだったりしないわよね……!?」上条「……、悪いな美琴。俺にはどうする事も───」 オカルト インデックス「とうまの右手の力が効かないなら、これは科学の人工の奇跡による原因があると考えるのが自然かも」美琴「?? えーと、もしかしてアンタって割とその手の話が通じる子だったりするの?」黒子「おねーさま、いまはそのようなせりふをいっているばあいではありませんの」美琴「あ、うん、そうだったわね! 続けていいわよ、白いの」インデックス「白いのじゃなくてインデックスな・ん・だ・よ!」黒子「つづけてくださいな、いんでっくすさん」 インデックス「私には魔術の事しか分からない。でも私の知らない魔術があったとしても、それがとうまの右手に反応しないなんて有り得ない。 なら答えは一つだけなんだよ。このちっこいのが今こうなってしまったのは、科学の力によるものなんじゃないかな?」 上条「という訳です。分かりましたかエリート女子中学生達。上条さんの右手が役に立たないなら、そういうのはカエル顔の医者の先生にでも診てもらった方がいいんじゃねーの?」美琴「何が、という訳です───よ。そうね、こんなチート的な存在に頼ろうとしたのがそもそも間違いだったわ。黒子、それじゃその先生のとこ行ってみる?」黒子「かえるがおのいしゃ……まえにもおせわになったことがありますの」上条「ま、そう気を落すなよ。魔術だとか訳分からないものが原因じゃなかっただけラッキーだと思うぐらいじゃないと、この先生きていけませんことよ?」インデックス「とうま!魔術はれっきとした学問で、誰にでも扱えるように改良、改変され続けてきた歴史あるものなんだけど、 もしかしてとうまの可哀想な頭じゃまだ理解できてなかったりするのかな」ガブリ!上条「痛っえぇ!この肉食シスター!腹すかせてるからって本気で噛まなくたっていいだろ! だいたい誰にでもって、俺達みたいな開発されてる人間には使えない時点でちっとも親近感なんて持てねえよ!」インデックス「『開発』って超能力を使えるようになる為にするものだよね。ところで、とうまの『れべる』っていくつだっけ?」美琴「無能力者よ。……たく、腹立つぐらい簡単に人の電撃を打ち消すくせに最低ランクとかね。正直、黒子よりもアンタの存在が一番訳分かんないわよ」黒子「どうかんですの」上条「そんな訳分からない人間の部屋をわざわざ尋ねてきたヤツに言われたくない。もういい、もういいよ!上条さんはもう無能力者としてふさわしい生活を送ってやろうじゃねーか! という訳で、今夜の夕食から白飯と味噌汁だけのメニューになるから、いいよなインデックス」インデックス「いい訳がないんだよ!」ガブリ!!上条「んぎゃああああ!!」美琴「うわぁ……見事に腕に歯形がついちゃってるわね。何か同情するわ……一応、役に立ちそうな話を聞けたし今度お礼に食事でも奢ってあげるわよ」黒子「ありがとうございましたの!」上条「ありがとな……インデックス、お前のおかげで上条さんの食費は一食分の余裕が生まれましたよ?」インデックス「え? あ、そんなお礼を言われるような事は、してない……かも」上条「なっちまったもんはしょうがないし、白井が元の大きさに戻れるように祈ってるからさ。元気だせよな、美琴」美琴「な、なんでそこで私の名前が出てくるのよ。……心配してくれるのは、嬉しいけど」黒子「ふふ……おねーさまはすなおじゃありませんのねー」美琴「アンタ、自分が大変な事になってるって自覚あるの? 喋り方もどことなく子供っぽいし……いつもの黒子と違うから調子が狂うのよねー」 上条「でも見た目はこうでも白井であることに変わりはねーよな。空間移動だって出来るんだろ?」黒子「……ぐすん」インデックス「泣かしたね、とうま。前から思っていたけど、とうまは女の子を泣かせるのがシュミだったりするの?」上条「んな訳あるか! ちょっと待ってくれ、俺には今のでどうして白井が泣かなきゃならないのか分からないんだけど……」美琴「アンタ、自分の言った言葉を忘れたの? 結論からいうとね、飛べなくなってるのよ、この子。 正確には能力レベルが落ちて移動できる質量と距離が極端に低くなっちゃってるの」上条「……」美琴「だから、さっきの発言はもろにアウトって訳。……知らなかったからしょうがないけど、取るべき行動は分かってるわよね?」上条「……、あー、その、ごめんな白井。別に悪気とかそんなのは全然なくて口から出ちゃっただけでさ、本当にごめんな」ナデナデ黒子「だいじょうぶですの。きにしてませんから、はやくそのてをどけてくださいな」美琴(アイツに頭を撫でられてる……私もちっちゃくなったら撫でてもらえるの……? そしたら甘えたりもできるの……?)上条「?? どうしたんだよ美琴。ボーっとして体調でも悪いのか?」美琴「ふにゃぁ゛っ!? な、な、なんでもないわよ!! イ、イキナリ人のおでこに触るなんて……って、あれ? アンタ、いま私に触られてるの…!!?」上条「どうしたんだ、何か変だぞ? いや、お前がおかしな中学生なのはいつもの事だけど」黒子「……」インデックス「とうま、やっぱりとうまは女の子のハートを踏みにじるのがシュミな外道学生だったりするの?」上条「人聞きの悪いことをさっきから好き放題言うのはどこのどなたですか!? そんな子には今日の夕食のご飯をおかわりする資格はありませんが、いいですかいいですよねいいんだろこの野郎!!」インデックス「とうまはいつもいつ見てもどの瞬間でもカッコイイかも。だからおかわりしてもいいよね。ね、とうま」上条「とってつけたようにカッコイイとか言われても全然嬉しくもなんともないのですがー!?」美琴「……もういいわ、アンタにこれっぽっちでもそういうイベントを期待した私が馬鹿だったのよ」黒子「おねーさま、げんきをだしてくださいな。こんなおさるさんよりもおねーさまにふさわしいあいてはいくらでもいますもの!」美琴「?? 例えば、誰なのよ」 黒子「わたくしですの!」 ウィンク美琴「はいはい、ありがとねー。私も黒子がいつもこんな風に無害な存在だったらすっごく嬉しいわ。 思わずガッツポースしちゃうぐらい嬉しいかもね」黒子「おねーさまぁ……」 「ぐぅ~~ぐきゅるきゅる~ぐぅ~~」美琴「???」黒子「おねえさま、いくらおなかがすいたからっていまのおとは……」美琴「ち、違うわよっ。今のは私が出した音じゃ───、」上条「おっ? インデックスが腹を鳴らしたって事はそろそろスーパーに買出しに行く時間だな。 今日はお一人様1パック限定の食材が結構あるからお前も手伝えよな、インデックス?」インデックス「そんなことよりも。お腹が減ったんだよ、とうま」上条「だから、そんなお前の空腹を満たす為の食料をこれから買いにいくんだよ! ほら、つべこべ言わずにちゃんと着いてこないと本当におかわりできなくなっちまうぞ!?」美琴「……」美琴「はぁ、ほんとにもう、何だってこんな奴を好きになっちゃったのかしらね」上条「ん? 何か言ったか、美琴?」美琴「別に、アンタ達これから夕食の買い物に行くんでしょ? 私もこれから行かなきゃいけない用事が出来たし、これで帰るから。 ……せいぜい二人で仲良くすれば? お邪魔したわね」 フン上条「……なんで美琴のヤツ、いきなり不機嫌になってんだ」黒子「それがわかるようになるまで、あなたはおさるさんでじゅーぶんですの」インデックス「私が言うのもなんだけど、とうまは接する女の子の扱い方を一から見直した方がいいと思うんだよ」上条「お前は、衣食住を提供してあげてるこのわたくし上条当麻に対する姿勢というものを、一から徹底的に改めてみるべきだと思いますが!?」ガブリ!!上条「そのガブリをやめろって言ってるのに!ほら白井も早く美琴に早くついていかねーと置いていかれちまうぜ?」黒子「ふぇ……? あーーっ!まってください、おねーさまー!!」 パタパタパタ! 上条「あの体じゃ歩いていくのにも一苦労だよな。……さて、んじゃ俺達もスーパーに出陣して貴重なお得食材をゲットといきますかね」インデックス「とうま、今日の夕食のメニューは?」上条「まだ決めてねぇけど、何か食いたいものとかあるのか?」インデックス「……えーと、特にはないかも。とうまが作ってくれるご飯なら私は満足できるしね」上条「褒めてもおかずが一品増えたりはしねーからな。代わりに、一品一品のおかずを1ランクいいものにしてやろう」インデックス「ほんと? えへへ、ありがとね……とーま」 チュッ 上条「……、いつもそういう風に接してくれると、腕に噛み跡ができずに済むんだけどな」インデックス「とうま……噛まれたいの?」上条「馬鹿、ちげーよ。噛まないインデックスの方が良いに決まってんだろ」インデックス「なるほど、つまり、とうまは暗に私にいつもキスしてほしいと、そう思っているんだね?」上条「なっ!? ちょっとそれはいきなり話を飛躍しすg………」 インデックス「─────」 美琴「なによアイツ、あのシスターとは一体どこまでの仲になってるっていうのよ……。 食事だって本当はアイツが喜ぶと思って提案したのにシスターが褒められるってどういう事よー!!」美琴「ったくもう! 腹立つったらないわね。アンタもそう思うでしょ黒子───あれ? 黒子ー?」黒子「…………ぉねーさまぁー……はぁっ…はぁっ…」美琴「あっ! ご、ごめん黒子、ついアンタの体のことを忘れて歩いてきちゃって……」黒子「や、やっと追いつきましたのー」美琴「はい、お疲れ様。……よっと、こっからは私が抱いていってあげるから堪忍しなさいよ?」 ギュッ黒子「あ、ありがとうございます。おねえさま」美琴「どういたしまして。しかしこうして見るとヌイグルミみたいで可愛いわね」 ギュゥゥゥ黒子「にゅぅ……く、くるしいですの」美琴「あっはは、なんか黒子で遊んでたら気が晴れたわ。よっし、まだ寮の門限まで余裕があるしリアルゲコ太の所へ行きましょうか」黒子「もうしわけありません、おねーさま。くろこが……ふがいないばかりに……」美琴「なに言ってんのよ。アンタは私のルームメイトなのよ? 困った時はお互い様って言うでしょ?」黒子「るーむめいと……だからですの?」美琴「なにそこんとこで引っ掛かってんのよ。放っておくなんて出来ない大事な存在だって表現しないと分かんないの?」黒子「そ、それって……」美琴「そんじゃ行くわよ。あの子の言う通り、ちゃんとした病院で診てもらえば案外すぐに直ったりするんじゃないかしらね」黒子「だといいのですけど……」 第七学区 とある病院 -診察室-冥土帰し「──────ふむ、事情は分かったんだね。正直なところ、こんな事例は僕が知る限りでも初めてだよ。 ……何か新しい実験で生まれたという訳でもなさそうだし困ったものだね?」美琴「困ったものだね、じゃなくて本当に困ってるんですってば!!」黒子「ぉ、おねえさま?あの、すこしおちついて……」冥土帰し「そうだね、僕の仕事は患者を救うことだ。だから出来る限り力になりたいと考えている。これは本心だよ。 だけど万能って訳じゃない。分からないものに立ち向かうにはそれなりの時間を要する。言っている意味が分かるかい?」美琴「……それは、頭では理解してますけど」冥土帰し「焦るのはよくないね。まずは今の状況をきちんと把握するのが一番にするべき事だ。 そのうえで彼女にしてやれる事をする。もっとも、それは僕が決めるものじゃないけどね?」黒子「…………」美琴「黒子、心配いらないわよ。アンタがちゃんと元に戻るまで私が面倒をみるんだから。……だから元気出してよね」黒子「……あ、あの」冥土帰し「うん?なにかね」黒子「も、もとにもどれない、なんてことは?」冥土帰し「……そうだね。気休めを求めてるようには見えないからはっきりと言わせてもらうよ?───今の時点では必ず元に戻る保障はない。 何しろ原因が分からない以上は一から原因を調べないといけない。風邪を引いて薬を飲んで治すのとは訳が違うからね」美琴「そんな、なんでこの子がそんな目に……」冥土帰し「……こうなった理由に何か心当たりでもあれば別だけどね?」黒子「……っ!!」 ビクッ美琴「どうしたのよ黒子。何か心当たりがあるの……?」黒子「え、えーと……わたくしはなにものんだりは……あ、いえ、こころあたりなんてこれっぽっちもありませんの……!」 冥土返し「……」美琴「そうよねぇ、分かってたらここに来る前に話してるわよね。残念だけど今は手の打ちようがないって事か……」黒子「そ、そうですわね!」美琴「でも、ずっとこのままの黒子でいる訳にもいかないし。たとえどんなに時間が掛かっても絶対に何とかしないとね。 ゲコ…じゃなかった、先生もあきらめないで黒子の為にお願いします」 ペコリ黒子「おねえさま……」冥土返し「当たり前だね? さっきも説明したように時間はかかるかもしれないけれど、この子を必ず治してみせる。 君は出来るだけ彼女の負担を軽くしてあげるんだね」美琴「もちろんです」冥土返し「それじゃ、今日はここまでにしようか。何か分かったらこちらから連絡をするよ。 もしも異常があればすぐに来なさい、いいかい?」黒子「は、はい」美琴「今のところは様子を見るしかないか……確かに、焦ってもしょうがないものね。 黒子、帰りにどっかでおいしいものでも食べて気でも晴らす?特別に私が奢ってあげるわよ?」黒子「おきもちだけでけっこうですの」美琴「子供みたいな姿になっといて遠慮すんじゃないっての。こうして抱いて行っちゃえば付き合うしかないでしょう?」 ヒョイッ黒子「あ……ちょっと、ずるいですのー!」美琴「先生、この子を宜しくお願いしますね? さってと、どこに行こうかしらねー。 ねぇ黒子、知ってた? 今、駅前の喫茶店で1000円以上食べるとゲコ太グッズがもらえるらしいんだけど……」黒子「おねーさまはもしかしなくても、それがほしいだk……む、ぐ…!?」美琴「……な、なにいってるのよ黒子ー、そんなグッズが欲しい訳ないでしょ」 ギュウウウウウウ…黒子「……むぐ、もが……!!」 ジタバタ冥土返し「もういいかな……? 仲がいいのは結構だけど、僕も仕事中でね? 次の患者さんも診ないといけないんだけど」美琴「あ……そ、そうですよね!! ほら! 黒子行くわよ? ゲコ太……じゃなくてスイーツを食べに……」黒子「やっぱりゲコ……グェッ!?」 グイッ!!美琴「それじゃ先生また来ますね。失礼します」 ギュウウウウウ…ギュ!!冥土返し「……」 冥土返し「やれやれ、元気な女の子達だね。あれぐらいの年の子は今ぐらい活発の方がいいけど。人それぞれかな?」 コンコン……???「失礼します、とミサカは入室の許可を待たずに診察室に入りましたが問題はないでしょうか、とミサカは事後確認を行います」冥土返し「何も問題はないよ。丁度良いタイミングでやってきた……いや、あえて少しずらしたのかな?君のお姉さんと会わないように」 10032号「───何のことでしょうか、とミサカは今の質問に対して回答を曖昧にしょうと試みます」冥土返し「まぁ、それは僕がとやかく言う事じゃないね。いつもの診察をする前にちょっと確認したい件があるんだけど、いいかな?」 10032号「ミサカネットワークで照合できる範囲の事柄であればお役にたてます、とミサカは胸を張りながら答えます」 冥土返し「実は君もよく知る人の友達がちょっと厄介な状況でね。その友達の子を日頃から観察しているユニークな妹達がいたと思う。 ……僕の記憶に間違いがなければね?」 10032号「もしや、とミサカは頭によぎった不安を思わず口にしますが、いえ……そんなはずは……」冥土返し「───白井黒子、という子について知りたいんだけどね?」 10032号「いやですお断りします、とミサカは即答します。 もう帰ってもいいでしょうか…というより、もう帰りますので、とミサカは既にドアノブに手をかけた状態で尋ねます」 カチャリ……カチッ 10032号「……ッ!? あ、開かない、とミサカは状況が飲み込めずにそれでも諦めずにドアノブに必死に回します……!」 ガチャガチャ…!冥土返し「一応、君達は限りなくグレーな立場にいるのは理解しているかな。 プライバシーと外部の関係者に対するセキュリティ対策が十分に考慮されている結果だと思って欲しいね?」 10032号「ミサカに選択する権利はないのでしょうか、とミサカはがっくりと肩を落とし落胆してみせます……」冥土返し「そこまで拒否反応を示すということは、よほど過去に色々されたみたいだね。 患者の心のケアをするのも欠かせない治療の内だ。その件については後日、ちゃんと対応はさせてもらうよ」 10032号「今、ではないのですね、とミサカは突きつけられた現実に思わず後ずさりします……」冥土返し「こういう言い方はどうかと思うけど。君のお姉さんの為でもあるとしたら、それでも協力をしてはくれないかい」 10032号「…………分かりました、とミサカは無駄な抵抗は無意味と判断して大人しくあなたの指示に従います」 冥土返し「心配しなくてもいい。君にしてもらう事はあくまで彼女にネットワークを通じて 近いうちに病院を訪ねるように と伝える、言わば連絡係のような役目だね?あとは僕から彼女に直接説明して手伝ってもらうつもりだよ」 10032号「 『11028号』……数多くいる妹達の中でも、かの白黒の悪魔に立ち向かえるどころか逆に好意すら抱いてしまった妹達です。 ……もはやミサカを超えたミサカといっても過言ではありません、とミサカは複雑な心境を吐露します」打ち止め「なんかその言い方だとミサカよりも凄そうでなんだかミサカが上位である意味がないかも、 ってミサカはミサカは面白そうな話をあなたがしているのをキャッチしたので、唐突に話題に混じってみたり」 10032号「そうですね、確かにあの幼女個体が上位である必要は…………、最終…信号…?」 ビクッ打ち止め「必要はー? ってミサカはミサカはあなたのその言葉の続きをニコニコしながら待ちわびてるんだけど」 ニッコリ 10032号「ここはロックされていたはずではないのですか、とミサカは恨めしそうにあなたをウルウルとした瞳で見つめます……」冥土返し「そのはずなんだけどおかしいね。この子の力は君達とそう大きくは変わらないから、同じように強制解除したりはできない作りなんだけど」一方通行「チッ、ガキが能力使ってでもとにかくここを開けろっつーから、 何か大変な事態にでもなってンのかと思ったら……いつもの診察 メンテナンス してるだけじゃねェか。 おい、つーかどうすンだよコレ。南京錠じゃねェンだからまた鍵をかけなおせば元通りって訳にはいかねェンだぞ」打ち止め「さすがにミサカもあなたが本当に物理的に壊してまで入るなんて思わなかったんだもん、 ってミサカはミサカは自分に非がないのをアピールしてみる!!」 キリッ冥土返し「……まぁ、間違いは誰にでもあるね」 打ち止め「そうだよ、だからあなたがそこまで失敗を気にする必要は…………きゃっ!?」一方通行「なァ、誰が、何の失敗を気にするのかもう一度最初から言ってみてくンねェかなァ?」 カチリ打ち止め「べ、別に電極のスイッチを入れたからって能力が使えないようにミサカが命令を出せば───、一方通行「……」 グリグリグリグリグリグリ…打ち止め「い、痛いよーっ!?ごめんなさい!!ミサカがふざけてお願いしたのが悪かったの!ってミサカはミサカはあなたの容赦ないぐりぐり攻撃に平謝りーッ!?」冥土返し「あのねぇ、仮にもここは病院の一室なんだよ。君達は僕の大事な患者なんだからその患者同士で喧嘩をされちゃ困るんだけどね」一方通行「そォ言われるだろォと思って、手加減はしてやったけどな。……あンまり認めたくはねェが俺が勘違いしてやったってのもあるし、 壊しちまったモンに関してはちゃンと責任は取る。……で、幾らぐらいすンだよ、ここのセキュリティってのは」 10032号「一方通行が自ら過ちを認めるなんて……何か起きなければいいのですが、 とミサカは変な物でも拾って食べたのではないかと心配してみます」打ち止め「それは違うかも、あなたが知ってるようにこの人は結構そういうまともな所があったりするんだよ、 ってミサカはミサカは思わず笑いがこらえ……ぷ、く、あはははー!」 クスクスプー一方通行「テメェら、この病院から出た後にまともな顔をしてられっといいなァ……! それとも、それぞれ今から行きたい場所があンなら望みどおりに俺がそこまでぶっ飛ばして差し上げてもいいンですけどォ!?」冥土返し「君、人の言葉をちゃんと聞いてなかったかな。ここは病院だよ? そういう発言は関心しないね? それと、弁償しようとする気持ちは嬉しいけれど君にお金を払わせるつもりは全くないからね。 なに、その程度の必要経費ぐらい問題ないさ」一方通行「本当か? 遠慮して言ってンじゃねェよな。もしそうだとしたら気にくわねェし、今ここで故意にぶっ壊して払ってやってもいいンだがな」冥土返し「お願いだから無駄に設備を壊すのはやめてほしいね。請求するべきものはするけど、今回はそうじゃないというだけの事だね?」一方通行「……なら別にいいンだけどよ。だけど何もしねェってのはスッキリしねェからな。借りにでもしといてくれ。 返すときにはコイツにも手伝わせる、文句は言わせねェぞ打ち止め」打ち止め「むー、ほんのちょっと調子に乗りすぎちゃったししょうがないね、ってミサカはミサカはあなたの意見を尊重してあげる」 一方通行「つー訳だ、部外者の俺達は仕事の邪魔になンねェようにさっさと帰るからな」打ち止め「あれ、もう帰っちゃうの……ミサカはもう少しここにいてあげてもいいんだけど、 ってミサカはミサカは本当はまだお喋りしていたいけど、気まずいから帰ろうとするあなたのシャイな心を汲んであげるー」一方通行「……ついてこねェなら置いてく。夜までにはちゃンと帰ってこいよ」 スタスタ ギィ……バタン! 10032号「あれは本当に置いていくつもりですね、幼女個体のあまりの反省のなさに同じ妹達として恥ずかしい限りです、とミサカは冷めた視線を送ります」打ち止め「もう!ミサカを置いてけぼりにするなんて許さないーーっ! ってミサカはミサカは思わずあの人へのサポートを勝手にぷちっと切断してみたり」 ガチャッ!!一方通行「てgq2@勝twな事して……enあhgnしろ……!!」 パタリ 打ち止め「……」 10032号「……思っていたよりも近くに、というかドアのすぐ前で幼女個体が来るのを待っていたようですね、 とミサカは足元に転がっている白い物体に呆れた視線を注いでみます」冥土返し「あまり面白半分に彼への補助を止めるのは脳に負担が掛かるから止めた方がいいと思うよ? 取り返しのつかない状態になったら困るのは君なんじゃないかな」打ち止め「そ、そうだね……ごめんね、すぐに演算を元に戻してあげるから、ってミサカはミサカは───わっ」一方通行「…………打ち止めァ」打ち止め「どうしたの、立ち上がるなりいきなりミサカの頭を鷲づかみにするなんて、 ってミサカはミサカは意味が分からないのでとりあえず押さえつけられて動かない首を気持ちだけでも傾げてみる」一方通行「オマエ、そこの窓から家までぶっ飛ばされるか自分で飛ぶか好きな方を選べ」 10032号「今のあなたにそんな行為がとれる訳ないのに威勢だけは立派なのですね、 とミサカは目の前でさっきからイチャイチャしてるロリコン幼女カップルを尻目に本日の診察を受けたいのですが、とミサカは暗にいいからお前等は帰れと主張してみます」冥土返し「仕事を再開したい、という点では僕も彼女と同意見かな?」打ち止め「あれ、もしかしてミサカ達っておじゃま虫? ってミサカはミサカはまだ頭から手を離してくれないあなたに確認を取ってみる」一方通行「もしかしなくても、そうに決まってンだろォが! めンどくせェからこのままオマエは引きずってでも連れてく。異論は認めねェ。つーか、これ以上迷惑かけンな」 打ち止め「ミサカ達は帰っちゃうけど、ちゃんとお姉様の助けになってあげてね、ってミサカはミサカは念のために釘をブスリと刺しておいてみたり」 10032号「せっかく忘れかけていたのに思い出させんな、とミサカは最終信号に言われなくても役目をきちんと果たす出来る女であるとさりげなくアピールしておきます」一方通行「オリジナル……? おィ、またくだらねェ事に巻き込むンじゃねェよな? 頼むからそォいうのは俺抜きでやれ」打ち止め「うーん、そうなるとあなたの出番はここで終わっちゃうけどいいの? ミサカにピンチを颯爽と現れて助けるヒーローになれなくてもいいの? ってミサカはミサカは本当は秘密なんだけど特別に教えてあげ……あ、あれ!? 無言でミサカを引っ張っていかないで!」一方通行「付き合ってらンねェ。オリジナルに関わるなンてこっちから願い下げだっつーの。やるンならお前等で勝手にやってろ、ンじゃな」 ズルズル…… ギィ……バタン!! 10032号「やっといなくなったか幼女個体、とミサカは過ぎ去った脅威の足音を確認しつつホッと安堵します」冥土返し「まったく、こちらの子達も相変わらず仲が良いようだね」 10032号「あれは仲が良いのではなくデキてるだけです、とミサカは二人がいないこの際に好き勝手にぶちまけることにします」冥土返し「その表現は年齢的に色々と問題があるけれど、人の生き方にケチをつけるつもりはないし僕からはコメントし辛いね」 10032「ロリコンが公に許されるのはこの学園都市ぐらいです、とミサカは世界各国の幼児性愛に対する扱いを各ミサカ達に確認しながら、 ダメだこの街……早く何とかしないと……と危険な発言をしてみます」冥土返し「……ま、まぁそれはともかくだよ? お姉さんの友達の件はお願いしてもいいのかな。どうしてもと言うなら無理に協力してもらわなくても構わないんだよ」 10032「いいえ、問題ありません、こうなったら自棄です、日頃から一部のミサカを除いて酷い目に合わされてきた恨みを晴らしてやります、とミサカは違った意味でやる気を出します!」冥土返し(何か変な方向にやる気を出しているようだけど……嫌々に手伝わせるよりはいいだろうね……) 10032「それでミサカはまず何をすればいいでしょうか、むしろナニをさせられるのでしょうか、と興奮気味に問い詰めます」 ハァハァ冥土返し「さっきも言ったけど君よりもこの件にはふさわしい子がいるから、とりあえずいつものように体の調子とか困っている事でも話してくれれば構わないね?」 10032号「なんだつまらない、とミサカはせっかく出たやる気が空振りしたことにガクリと肩を落とします」冥土返し「特に問題がないのであれば大いに結構だね。……ふむ、もうこんな時間になってたんだね。 どうかな、もう今日は予定がないんだろう?ここで一息ついていくといい。お茶と菓子ぐらいは用意するよ」 10032「!! そ、その提案はとても魅力的ですが、とミサカは少し残念に思いながらまたの機会に、と説明します……!」冥土返し「……そうかい? あぁ、そうだ。君は知っているかな。無理なダイエットをすると逆に成長を阻害してしまって発達するものもしなくなる……らしいね?」 10032号「えっ? なにそれこわい、とミサカはこのカエル野郎そういう大事な話は外に出る前にちゃんと教えとけよ、とショックを隠しきれずに素で落ち込みます……」冥土返し「体型に気を遣うのも大切だけど、それで体を壊したら元も子もないんだよ」 10032号「む……わ、分かりました! とミサカは今までの認識を改めてちゃんとご飯を食べるように誓います、 とミサカはそういう事なので先程のお茶とお菓子を頂いてもいいでしょうか、と確認を取ります」冥土返し「もちろんだね。それじゃ僕はお茶を淹れてくるから、ちょっと待っていなさい」 10032号「いえ、それぐらいはミサカがやります、とミサカは慣れた手つきで準備に取りかかります」 カチャカチャ冥土返し「そうかい? それじゃ悪いけどお願いするよ」 10032号「任せてください、とミサカは日頃からお世話になっているのでこれぐらいはさせてください、 とミサカはどこかの幼女個体に見習わせたいほど素晴らしいミサカであると自負します」 カチャ…コトコト…冥土返し「…………」 10032号「~~♪」 冥土返し(───彼女、心当たりがないかと聞いた時の反応は明らかに原因を知っているようだったけど。 正直に言えない事情があるとすれば、真っ向から探ってもたいして手がかりは得られないだろうね。 やはりここは妹達に一仕事をしてもらうのが最善かもしれないね。彼女達のリハビリにも役立つといいのだけど) 10032号「お待たせしました、とミサカは二人分の緑茶と和菓子を用意して意気揚々とテーブルに戻りました」 第七学区 とある病院 -病院 外-打ち止め「それでミサカはいつまでこうやってあなたにずるずると引きずられてればいいのかな、 ってミサカはミサカはいい加減にワンピースの生地が地面にこすれて破れちゃうかもしれないからやめてほしいな、ってミサカはミサカはお願いしてみる……」一方通行「…………」 ズルズル…打ち止め「ねぇ聞いてるの? もしかして、あの時みたいに見えない知らない聞こえないふりなの!? ってミサカはミサカは恐怖の再来に身を震わせてみたり!」 ジタバタ……!一方通行「あァ? やかましィンだよ、ちょっと考え事してて忘れてただけだろォが……もう離すから一人でちゃンと歩け」 スッ打ち止め「こんなことならもっと早くジタバタしてればよかった、ってミサカはミサカはあなたの無神経さにちょっと怒りながらも一体何を考えてたの? ってミサカはミサカは聞いてみる」一方通行「別に、大したことじゃねェよ。ただ、オマエ達が関係するような頼み事なンてどうせまともな内容じゃねェだろうし、万が一の時は俺が引っ張りだされる可能性もゼロって訳じゃねェだろォが」打ち止め「つまりミサカ達が困った時にすぐに助けにこれるように考えてくれてたのね、ってミサカはミサカは本当に素直じゃないねってあなたの頭をなでなでしてみる」 ナデナデ一方通行「うぜェから、ヤメロ」 パシッ…!打ち止め「でも大丈夫だよ、ミサカは今回は危ない目にあったりしないから、ってミサカはミサカは心配してるあなたを安心させてあげるんだから」一方通行「なンで、そンな事がオマエに分かるンだよ。オマエはいつから予知能力者になったンですかァ?」 ベチッ!打ち止め「うぅ…違うけど、分かるものは分かるんだよ、ってミサカはミサカはそれでもミサカ達のことを心配してくれてすごく嬉しいからもう一度なでなで……」 ナデナデ一方通行「だから、うぜェって」 パシッ…!!打ち止め「でも……もしミサカが本当に困ってる時はあなただってピンチなのかもしれないよ、ってミサカはミサカは首元のチョーカーを見ながら申し訳なさそうにしてみる……」一方通行「──────たとえそうだとしてもなァ、ガキ一人守るぐらいは何とかなるンだよクソッタレ。クソガキはクソガキらしく、いつもみてェにヘラヘラ楽しそォに笑ってりゃいいンだ」 一方通行「……」 グシャグシャ打ち止め「ミ、ミサカの髪の毛を無造作にぐしゃぐしゃにしないでー!? ってミサカはミサカはひどいよ責任取って、って慌てて髪を直そうとしてみる……」一方通行「散々、人の頭を撫で回したのはどこのどいつですかァ。ほンのお返しだ、アリガタク受け取っとけ」 グシャグシャ!打ち止め「直したそばからまたぐしゃぐしゃだー!? ってミサカはミサカはお返しにミサカもあなたをなでなでしたいので背中に乗ってみたり!」 ナデナデナデナデ!一方通行「クソッ、ふざけンな、ヤメ…………」 グシャグシャグシャグシャ!!???「あーもう、分かったわよ。アンタの言う通り私はグッズが欲しいだけよ。認めたからそれでいいじゃない!まだ何か文句あるの、黒子?」 ビリビリ一方通行「!?」 つづく
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猫耳美琴のペットな生活 3 上条は美琴と共に彼がいつもお世話になっている病院に来ていた。ある医者にだけ、猫耳を打ち明け検査をしてもらった。「さすがの僕にも無理だね?」どんな病気や怪我でも、患者が生きてさえいれば必ず治すと豪語し、実際に治してみせる医者、冥土返し。そんな彼ですら匙を投げた。「そんな……だって、どんな怪我や病気だって治すって言ったじゃないですか」嘆く美琴に、冥土返しはカルテを見せながら説明をする。「この耳は神経系が鼓膜と繋がっているね?」つまり、と冥土返しはもうしわけなさそうな表情で美琴を見る。美琴もそれがどういう事か、わかっているかのようだ。「無理にその猫の耳を取ると、聴覚が低下する恐れがあるから、僕としては手術はお勧めできないね?」はい。と美琴は頷くなだけで、上条は何もできずに申し訳なくなる。「それでも君達は僕の患者だからね?患者に必要な物はそろえるよ?」そして冥土返しは上条を見て言う。「僕は肉体的な怪我は治せても心のケアはできないからね?彼女を支えるのは君だよ?」「……はい。ありがとうございました」美琴にフードをかけてやり、病室から出て行った。「……ごめん」病院の廊下を歩きながら美琴は上条に謝った。「何で謝るんだよ」「学校を休ませてまで巻き込んで、迷惑でしょ?もういいわよ」上条から離れようとする美琴を、それは違うぞ。と上条は引きとめた。「別に迷惑だなんて思ってないし、俺はその耳、可愛いと思うけどな」「か、かわっ!?……――!!」フードを更に深く被りながら、スタスタと上条を置いて早歩きで行ってしまう。「あ、おい御坂!」上条も置いてかれまいと、足早に美琴を追いかけた。 6時ごろ、美琴は電話をしていた。「――はい――――で、―――」相手は寮の管理人だろうか。「そうです――――すいません――」美琴は普段上条には見せない低姿勢だ。言葉使いも丁寧であり、相手を良く思わせる。こんな所でも、育ちの良さというものが現れる。「え?……あ、はい」美琴は携帯を耳元から離すと、携帯を上条へと差し出す。「寮監様から、アンタにって」上条は携帯を受け取り、耳元に近づけた。「ただいま代わりました」『君が上条君か。御坂が世話になっているな』それは20から30代の間の女性の声だった。声だけでも、威圧感を感じるが、それは見ず知らずの男から生徒を守る為のものだろうか。「いえ、俺は大丈夫ですよ」『そうか大体の事は御坂から聞いている……ものは相談なんだが』「何でしょうか?」『御坂の耳が元に戻るまで、そちらで預かってはくれないかね?』…………。上条は固まってしまった。年頃の男の部屋に自分の寮生を泊らせるなど、何を考えているのだ。「え、いや、だって、そんな」『これは御坂からの頼みでもあるのだ』「……御坂の?」『本来はこんなこと認められないのだがな、事情が事情だ。あの恰好で登校させるわけにも行かないからな。学校の方にはインフルエンザだと言っておけば一週間は誤魔化せる』「いいんですか?」『あの御坂が頼み込むほどの男だ。信用はするさ』寮監のこの言葉で、上条は覚悟を決めた。「わかりました。この上条当麻。責任を持ってあなたの生徒を預からせていただきます」『頼んだぞ』そう言って、通話は終わった。上条は美琴に携帯を返しながら言う。「そういうわけで、しばらくはよろしくな、美琴」「お、お願いします」美琴も下を向きながら返事をした。