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京太郎「あのちびっ子タコス娘、今日という今日は許さねえ」 京太郎「普段のあの俺への仕打ちはあまりにも目に余る」 京太郎「やれタコスを作れだのタコスを持って来いだのタコスを食べさせろだの」 京太郎「マジで俺は頭にきた」 京太郎「復讐してやる……」 京太郎「まずはタコスの差し入れだ!」 京太郎「いつもいつも頑張っている優希へのタコスの差し入れをしてやる!」 京太郎「おい優希。タコス食うか?」 優希「じょ?」 京太郎「ほら」 優希「おおう。何だいきなり」 京太郎「タコスの差し入れだよ」 優希「別に頼んだ覚えはないが……。うむ。いい心がけだ、犬!」 京太郎「ははあ」 優希「う~ん。おいしいじぇ~」 京太郎「お手製だからな」 優希「褒めて使わす」 京太郎「ふふふ……。タコスを差し入れてやったぜ……。次はiPS細胞で咲と和との子供を作ってやる!」 京太郎「咲、ちょっといいか」 咲「なに京ちゃん?」 京太郎「ちょっとじっとしててな」 咲「?」 京太郎「……」 咲「痛っ」 京太郎「白髪が生えてたんでな」 咲「もう。そういうのは言ってからにしてよ」 京太郎「悪りい悪りい」 京太郎「和」 和「何でしょう」 京太郎「ちょっと髪を触らせてくれないか?」 和「な、なんでそんなこと!」 京太郎「いや咲に頼まれてさ」 和「さ、咲さんが?」 京太郎「前に咲の頭を撫でたことがあったんだけど、変にゴワゴワしててな」 和「頭を……」 京太郎「それを言ったら咲のやつ、ゴワゴワなんかしてないよって怒っちまってさ」 和「それは怒りますよ」 京太郎「んでさ、咲が前に和の髪を触ったらサラサラだったって言ってな」 和「……」 京太郎「俺が和の髪をさわってもゴワゴワだって言うんなら、俺がオカシイだけだろうって話になったんだ」 和「な、なるほど」 京太郎「ちょっと触らせてくれないか?」 和「……そういう訳なら、構いませんけど」 京太郎「すまんな」 京太郎「よし、髪の毛が手に入った!」 京太郎「これを元に卵子を作って俺の精子と受精させてやる!」 京太郎「調べてみたが、どうやらそういうことを秘密裏に請け負う機関があるらしい」 京太郎「ふふふ……待ってろよ……」 京太郎「はい、はい。ええ、分かりました」 京太郎「たった一ヶ月で赤ん坊ができちまうとは……」 京太郎「えっと、この病院に預けてあるらしいな。行ってみるか」 京太郎「すいませーん」 京太郎「ええと、俺の赤ちゃんがこの病院に入院してるって連絡があったんですけど」 京太郎「ええ、はいそうです。須賀です」 京太郎「どうもすみません……」 京太郎「まじかよ……。あんな簡単に通っちまうもんなのか……」 京太郎「すげえなあの裏機関」 京太郎「ええと、この部屋だな」 京太郎「……ドキドキするな」 京太郎「失礼しまーす」 京太郎「……寝てるな。あ、プレートがある」 京太郎「柔(やわら)と誇(ほこる)……。依頼する時に決めた名前だけど、ちょっと変な名前か?」 柔「すう……すう……」 誇「くう……くう……」 京太郎「まあ、いっか。可愛いもんな。これで晴れて二児の父だ」 京太郎「……マジでどうしようこれ」 京太郎「……おむつが膨れてる」 京太郎「消臭剤が効いてるせいか、臭いは感じないが……」 京太郎「うっ……これはうんちか……」 京太郎「しかも二人とも……」 京太郎「ええっと、あ、替えのおむつが用意されてる」 京太郎「くさっ!」 京太郎「説明通りにやれば大丈夫だよな?」 京太郎「……こういうことしてるとちょっと実感湧いてくるな」 京太郎「手、洗ってくるか」 京太郎「どうすっかな……」 京太郎「あ、そうか。ベビー用品買わないといけないな」 京太郎「しばらく大変そうだなあ」 京太郎「よし、おむつやらなんやら色々揃えたぞ!」 京太郎「育児に役立つ本や器具までありえないほどたんまり買い揃えたぜ」 京太郎「とりあえず大きくなるまでは一人でも育てていけるな」 京太郎「……大きくなった後のことはあとで考えよう」 柔「ぐうぐう……」 誇「すやすや……」 京太郎「……かわいい」 京太郎「……やっぱ母親って必要だよな」 京太郎「遺伝学的には俺と咲、和との子なんだけど」 京太郎「うーん。頼んだら殺されるか」 京太郎「優希に頼んでみようかな。まずいか?」 京太郎「……あ、優希か? おう、いや。あのさ、電話じゃ言いにくいことがあるんだ」 京太郎「明日うちに来れないか? うん。そう」 京太郎「ん、じゃあな」 京太郎「……ふう」 京太郎「どうなることやら」 京太郎「……」 優希「……」 京太郎「……かわいいだろ?」 優希「……」 京太郎「優希?」 優希「誰の……?」 京太郎「え?」 優希「誰の、子供なんだ?」 京太郎「……さあ」 優希「さあって……」 京太郎「拾ったんだ」 優希「……赤ん坊が拾えるわけ無いだろ!」 京太郎「……うん」 優希「お前のか?」 京太郎「……うん」 優希「……あ、相手は」 京太郎「言えない」 優希「ど、どこ行ったんだ?」 京太郎「知らない」 優希「……そうか」 京太郎「……うん」 優希「……ううっ……」 京太郎「ど、どうしてお前が泣くんだよ」 優希「うっ……だって……」 京太郎「泣くなって」 優希「うううぅ……」 京太郎「もう大丈夫か?」 優希「……うん」 京太郎「悪いな」 優希「悪いなってお前なあっ!」 京太郎「……すまん」 優希「謝って済む問題じゃないじょ……」 京太郎「うん」 優希「……これからどうするんだ?」 京太郎「育てようかと」 優希「一人でか?」 京太郎「……そのつもりだったけど」 優希「つもりだったけど?」 京太郎「優希、母親になって貰えないか?」 優希「は?」 京太郎「男親一人だけって可哀想だろ?」 優希「そ、そういう問題か!?」 京太郎「……頼む」 優希「頼むって……」 京太郎「優希、お願いだ」 優希「……それって、結婚するってことか?」 京太郎「……そうなる」 優希「そうなるって……そんな仕方なくみたいな言い方……!」 京太郎「……嫌なら、いいよ」 優希「嫌ならって……」 京太郎「こんなこと頼んで悪かった」 優希「……待って欲しいじょ」 京太郎「……?」 優希「しばらく、時間をくれ……」 優希「……おう」 京太郎「久しぶりだな」 優希「……そうだな」 京太郎「何で部活休んでたんだ?」 優希「来れるわけ無いだろ!」 京太郎「ちょ、大声出すなって」 優希「……ボケ犬」 京太郎「ボケ犬って」 優希「いいじょ」 京太郎「ん?」 優希「いいって言ってんだじょ」 京太郎「……あ。……ああ、うん。そうか」 優希「……クソ犬」 京太郎「……仰るとおりです」 京太郎「なあ」 優希「……ん?」 京太郎「実はさ」 優希「おう」 京太郎「これ実は全部ドッキリなんだ」 優希「……?」 京太郎「あの赤ん坊はただの親戚の子だし」 優希「は?」 京太郎「今こうして一緒に暮らしてるのも今日が最後なんだ」 優希「は?」 京太郎「婚姻届もせっかく書いてもらったけど出してない」 優希「あ?」 京太郎「……ほら。あのプレート見えるか?」 今日までお疲れ様でした優希ちゃん!! 優希「…………この。……こんのクソ犬がああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」 京太郎「ぐはっ」 カン!
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咲「うーん…3ピン」タンッ 優希「あ、それロンだじぇ!12000」 咲「あー、やっぱ東場じゃ優希には勝てないなー」 優希「フッフッフ…3マだろうが東場じゃ私の独壇場だじぇ」 京太郎「おい優希、ちったぁ手加減してくれよ…俺も参加くらいさせてくれっての!」 優希「犬は南場から頑張るんだな!」 咲「うーん、3年になってもなかなか東場じゃ優希には勝てないよー、はい」チャリ 優希「これでも結構必死だったりするんだじぇ、東場とはいえさすがに咲ちゃん相手に気を抜いたら勝てないじぇ、ほい3000バック」チャリ 俺達は3年生になった。 1年の時、俺達は全国優勝はできずにその年の冬に和は転校していった。 そして、春には部長が卒業した。 部員が4人になった。 俺達は2年になった。麻雀部には誰も入部しなかった。 次の年、染谷先輩は少し心残りじゃったが、ぬしらと麻雀ができて楽しかったと言って卒業して行った。 部員が3人になった。 今年、俺達が3年になった。今年も麻雀部には誰も入部しなかった。 部員は3人のままだ。 インターハイは個人戦では出るかもしれないが、3人ともそこまで乗り気ではない。 毎日、授業が終わったら部室でダベりながら3マをする毎日だった。 咲「あ、もうこんな時間か」 時計は17時を少し回っていた。 京太郎「じゃ、今日はこのへんでお開きにしますか」 優希「そうだな、あ、帰りにタコスでも食べていくじぇ!」 京太郎「太るぞ、そのぽんぽこのお腹がもっとぽんぽこりんになるぞ」 優希「うっ、そ、そうだな…」タジタジ 咲「ふふっ、さっ、帰ろっか二人共」 二人「おー」 外 京太郎「いやー、最近随分日が長くなったなー」 咲「だね、そろそろ夏が来るしね」 優希「だじぇ、また、あの熱い夏がっ!来るっ!!!」 京太郎「あー、そういえば二人共今年は個人戦どうすんの?」 咲「うーん、優希ちゃんはどうする?」 優希「私はみんなに合わせるつもりだじぇ」 京太郎「なんだよその人任せ」 優希「うーん、まぁ、もうそこまで魅力を感じていないからなインハイには…」 咲「うん…私もぶっちゃけ…」 京太郎「じゃ、今年は清澄高校はインハイ不参加ということでオーケー?」 二人「オーケー」 京太郎「どうしようもない麻雀部員達だなおい」 優希「そうか?まぁ、私は今のままで十分楽しいからそれでいいんだじぇ」 咲「私もそんな感じかな」 京太郎「そうだな、俺もそうだわ」 咲「だめだねー、私達」 京太郎「だな、ハハハッ」 こんなダラっとした日常が俺は結構好きだった。 毎日授業が終わったらグダグダ麻雀して。 笑っていられる。 咲と優希は特別な存在だった。 こうして毎日三人並んで帰る。 何も知らない俺は幸せだった。 数日後 部室 ガチャ 京太郎「おー、まだ優希だけか」 優希「おうっ、咲ちゃん先生に呼ばれて遅くなるだって」 京太郎「へー、そうなのか、よいしょ」カバン置く 優希「なんか飲むか?」パタパタ 京太郎「あー、麦茶ある?」 優希「麦茶?」ガチャ 優希「あー、ちょうど二人分くらいあるな」ヨイショ コポコポ 優希「ほい」差し出す 京太郎「あんがと」受け取る 優希「おう」イスに座る 京太郎「ゴクゴク、ぷはっ、あー、麦茶がうまい季節になってきたな」 優希「だな」ゴクゴク 京太郎「んー?そいやお前、少しふとっ」 優希「それ以上言ったらコロス」 京太郎「その発言だけで十分だ…お前、少しは気を使えよー、一応女の子だろ?」 優希「…。京太郎は…痩せてる子の方が好きか?そんでおっぱいが大きくて…」 京太郎「え?あー、まぁ、胸はある方が好きっちゃ好きだし、あんま太ってるのも痩せてるのも…」 京太郎「まぁ、丁度いいのが好きって、お前何を言わせる?」 優希「ほほう、じゃあ、私はその基準で言ったら恋愛対象外ってことか?」 京太郎「は?お前はー、まぁ、うーん…」 優希「悩みやがるのか」 京太郎「あー、って何でそんなこと聞く?」 優希「ん?あー、今後の参考までにな、他の男の好みもきっとそんなんだろーなーって思って」 京太郎「あー、まぁ、それは人によるからなんとも言えないと思うぞ?」 優希「そうか」 京太郎「そーゆーお前はどーゆー男が好みなんだ?」 優希「私か?そうだなー、優しくて料理が上手くて気が使えて身長が高くて一緒にいて楽しい奴が好きだな」 京太郎「ほー、そんな男なかなかいないと思うぞ。お前も結構理想高いな」 優希「そうか?案外いるもんだぞ?」 京太郎「そうなのか」 優希「そういえば京太郎、咲ちゃんとは幼なじみなんだよな?」 京太郎「ん、まぁ、そうだな、腐れ縁って感じだと思うが」 優希「京太郎は…咲ちゃんの事がその…好きだったりするか?女の子として…」 京太郎「は?突然何言い出すんだよ」 優希「どうなんだ?」ジトッ 京太郎「おいおい、何でそんな睨むようにこっち見るんだよ?」 京太郎「あいつとはただの幼なじみってだけだっつーの、それ以上でもそれ以下でもないよ」 優希「そうか…」 京太郎「そうだよ…」 優希「…」ジッ 京太郎「…。なんだよ…」 優希「なんでもなーい」スクッ 京太郎「変な奴だな…」 優希「はいはい、私は変な女だじぇ」ゴソゴソ 優希「あー、麦茶もうないじぇ、京太郎、後で買っておいてくれ」 京太郎「へいへい、いつまたっても俺が雑用ですかい」 優希「あー、じゃあ私が一緒に買いに行ってやるじぇ、ついでにタコスの材料を買って…」 京太郎「お前…痩せる気無いんだなマジで」 優希「っ…。分かったじぇ…ダイエットしてみるじぇ…」 京太郎「お?ホントにできるのか?」ニヤニヤ 優希「やってやるじぇ!そんで、京太郎を見返してやるじぇ!」 京太郎「ハハッ、頑張れよ!応援してるぞ」 優希「…。おう」 ガチャ 咲「やっほー、どうしたの二人共?随分楽しそうな声が外まで聞こえてきてたけど?」 京太郎「お、実は優希がダイエット始めるらしいぜ」 優希「ちょ!おまえっっ!!!」 咲「え?ホント優希ちゃん!?」 京太郎「これで後戻りできなくなったな?」 優希「うぅっ…今に見てろと…」 咲「あはは、優希ちゃん、無理しちゃだめだからね?」 1学期末 ガチャ 京太郎「あれ?優希一人か?」 優希「おう、咲ちゃん委員会の会議だって」 京太郎「そうか、あー、喉乾いた。」 優希「麦茶しか無いぞ?」 京太郎「むしろ麦茶がいい」 優希「だよな、やっぱ夏は麦茶だじぇ、ホレ」 京太郎「サンキュー」ゴクゴク 京太郎「ぷはっ、あー、生き返る」 優希「それにしても、暑いなー」うちわで京太郎扇いでやる 京太郎「あー、涼しいー」 優希「男って夏は大変だよなー、ズボンだし」 京太郎「やっぱスカートって涼しいのか?」 優希「そうだな、靴下も全部脱げばそれなりにな」スカートパタパタ 優希「うー、私は暑さに弱いんだじぇ…」上着パタパタ 京太郎「…。あれ?お前…痩せた?」 優希「お?そこに気づいたか犬よ」 京太郎「ああ、ぽんぽこのお腹が引っ込んでた」 優希「お?エッチだな京太郎、私の素肌を見て発情したか?」 京太郎「そういうのいいから」 優希「どうだ?私はやればできる女なんだぞ」エッヘン 京太郎「おみそれしました」ヘヘー 優希「どうだ?魅力倍増か?」ホレホレー 京太郎「ちょ、お前、やめろよ!」 優希「胸は…まぁ、あれだがかわいいだろー、どうだー?ほれほれ」 京太郎「おまっ、変なポーズやめろ」 優希「ふっ、犬は今日も私の魅力に釘付けか、私も罪な女だ」 京太郎「おい、いい加減にっ…見えるから…」あっち向き 咲「…。何やってるの?」 京太郎「うおっ!咲っ!?」 咲「何してんの二人共…」ジトー 優希「おっ、咲ちゃん。実はだな、私は見事に痩せたのだ!だから京太郎に見せびらかしてたのだ!」 咲「え?そうなの?」 優希「おう、ほれ」お腹見せる 京太郎「おまっ」横見る 咲「あっ、ホントだ引っ込んでる」 優希「私は血の滲むような努力をしたんだ…」遠い目 咲「すごいなー優希ちゃんはー有言実行しちゃうんだもん」 優希「だろー?」 京太郎「だから今見直してたところだ」 咲「そうなんだー」 京太郎「よし、じゃあ今日は優希のダイエット成功祝いとして東南戦10回な」 優希「おい、それは祝ってるのか?私を疲れさせたいのか?」 咲「身軽になった優希ちゃんに勝つのは難しそうだなー」棒 京太郎「ロン!9600」 優希「うへー」 咲「ロン!7700」 優希「あべしっ!」 京太郎「うーん、やっぱ10回戦くらいになると優希も弱っちくなるな…」 優希「うへー、8回戦くらいから東場も厳しくなってしまうじぇ…咲ちゃんはともかく、京太郎にも勝てないとは…」 咲「てゆうか京ちゃんも強くなったよねー」 京太郎「そうか?」 優希「たしかにそうだな、私だけじゃなく咲ちゃんからも何回か上がってるしな」 京太郎「まぁ、いつもこのメンバーでやってるからな、なんとなくわかるんだ癖とか」 咲「え、私、癖とかあるの?」 京太郎「あー、いや、決定的にあるってわけじゃなくてなんとなくわかるっていうか」 咲「へー」 優希「犬だから鼻が効くのか?」 京太郎「お前の場合は単純に打牌がヌルくなるだけだ」 京太郎「そしてそんな俺たちの熱血麻雀奮闘記は……」 京太郎「これからだ!!」 カン
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1360412188/ --某月某日・清澄高校-- 優希「んー……今日もいい天気だじぇ」 京太郎「えーっと、この配牌の時に真っ先に切るべきなのは……」 優希「おっ、京太郎だ。 弱いなりに勉強してるんだな、感心感心……おーい京太郎ー!」 京太郎「ん? あぁ、おはよう優希ちゃん」 優希「おう! おはよう……」 優希「!?」 京太郎「ちょうど良かった。 なあなあ、この問題ってどう解いたらいいのかわかるか?」 優希「……」 京太郎「優希? おーい、どうしたー?」 優希「ふぇ!? あっ、ああ、これはたぶんだな……」 京太郎「なるほどね……いや、助かったぜ優希」 優希「う、うん……な、なあ京太郎?」 京太郎「なんだ?」 優希「さ、さっき私の事『優希ちゃん』って呼ばなかった?」 京太郎「え? いや、普通に優希って呼んでたと思うけど」 優希「そう……だったら、いいんだじぇ」 優希(気のせいだったのか……) 京太郎「……」 --同時刻-- 咲「ふぁ……夜中まで本読んじゃったから眠いなー……」 咲「ううっ、このままだと歩きながら眠っちゃいそうだよ……」 和「……」 咲「あっ、和ちゃんだ……お話しながら行けば少しは眠気も覚めるかな……おーい、和ちゃーん」 和「!?」 咲「えへへ、おはよー、和ちゃん」 和「しゃ、しゃきしゃん、お、おはようございましゅ!」 咲「……えっ」 和「~~~~!!」プルプル…… 咲「の、和ちゃん……?」アセアセ 和「す、すいません、ちょっと舌をかんでしまいました……」 咲「だ、大丈夫なのそれ!?」 和「だ、大丈夫です……」 咲「本当に? ちょっと見せてみて……」ズイッ 和「!!」ズザザッ! 咲「えっ、和ちゃん……」 和「だ、大丈夫です! 本当に大丈夫ですから!」タタッ 咲「あっ……」 咲(行っちゃった……私なにかしちゃったのかなあ……) ---- 優希(朝のあれが気になって授業に集中できなかったじぇ……) 優希(京太郎はあの後いつもみたいに呼び捨てだったし、やっぱり私の気のせいだったのか?) 優希(でも気のせいならなんでそんな……もしかして私、京太郎にそう呼ばれたいのか?) 優希「よくわかんないじぇ……」 「……それで」 「いや……」 優希「あれ……あそこにいるのって、のどちゃんと京太郎……?」 和「……なら」 京太郎「……言うなって」 和「もう、須賀君……ですよ?」 京太郎「いや、だから違うんだって……」 優希「……仲良さそうだな2人共」ズキッ 優希(……なんか、嫌な気分だじぇ) ---- 咲「はあ……」 咲(朝の和ちゃんの事が気になって頭に何も入らなかったよ……) 咲「お互い名前で呼ぶようになって少しは距離が縮まったと思ったのに……お昼一緒に食べてくれるかな……」 和「あ……」 咲「あっ、和ちゃん……あ、あのね、お昼ご飯一緒に……」 和「す、すいません……ちょっと職員室に呼ばれてるので今日は……」 咲「そう、なんだ……じゃあ、また今度だね」 和「本当にすいません……それでは」タタッ 咲「私、避けられてるのかな……屋上にでも行こう」スタスタ 和「私、なにしてるんでしょう……」 ---- 優希「……」モグ…… 優希(はあ、タコスが全然のどを通らないじぇ……やっぱりさっき見た京太郎とのどちゃんが原因なのかな……) 「あっ、…………ん」 優希(京太郎はやっぱりのどちゃんが好きなのかな……だから私、あんな聞き間違いしたのか? 特別扱いしてほしくて、京太郎なら呼ばないような呼び方をしてほしかったのか?) 「ねぇ、……ちゃん!」 優希(ううう……もう自分で自分がわからないじょ。 私は京太郎にどうしてほしいんだ……) 咲「優希ちゃんってば!」 優希「ひゃあ!? あっ、咲ちゃん……」 咲「もう、ひどいよ優希ちゃん。 あんなに呼んだのに……どうかしたの?」 優希「う、ううん、なんでもないじぇ! 咲ちゃんこそどうかしたのか?」 咲「私達、今からお昼だから一緒に食べないって誘おうと思って。 いいかな?」 優希「私は全然構わないじぇ。 1人より誰かと一緒に食べた方が楽しいしな!」 優希(それに、1人だと変な事ばっかり考えちゃうし……) 咲「よかった! おーい、優希ちゃんもいいってー!」 優希「へっ?」 優希(咲ちゃん、誰かと一緒だったのか……のどちゃんかな? だったらちょっと気まずいじぇ……) 京太郎「おーう! 昼飯買ったらすぐそっち行くわー!」 優希「あ……」 優希(京太郎!? 確かに1人だと変な事考えちゃうから一緒に食べるのは大歓迎だけど、京太郎も来るなんて……) 咲「あっ、京ちゃんも一緒だけどよかったかな?」 優希「別に問題ないけど……あ、あの咲ちゃん、のどちゃんは一緒じゃないのか?」 咲「っ……」 優希「咲ちゃん?」 咲「さ、誘ったんだけど和ちゃん、先生に呼ばれちゃったらしくて……」 優希「そ、そうか」 優希(うう、のどちゃんも気まずいけど京太郎ほどじゃないからいてほしかったのに…… 咲ちゃんと話してれば当然京太郎も入ってくるだろうし、どうすればいいんだ!?) 京太郎「あー、疲れた……待たせたな」 咲「京ちゃん遅いよー」 京太郎「わりいわりい、食堂の激戦区から抜け出すのに手間取ったんだ。 よっ、タコス娘。 相変わらず昼はタコスなんだな?」 優希「ま、まあな!」 優希(ぬぐぐ、人の気も知らないでのほほんとした顔しおって……) 京太郎「あっ、そうだ。 なあ、ゆ…………咲、ちょっと教えてほしいんだけどさ……」 咲「なにかな?」 京太郎「いや、この前やったネト麻の牌譜なんだけどこれで合ってたのかと思って……」 咲「どれどれ……」 優希「……」モグモグ 咲「京ちゃん、なんでここでカンしなかったの? 嶺上牌であがれたかもしれないのに……」 京太郎「いや、嶺上牌でしょっちゅうあがれるのお前くらいだからな?」 優希「……」モグモグ 優希(つまんないじぇ……考えたら京太郎と話す時はいつも私から、 少しはのどちゃんや咲ちゃんみたいに京太郎からも話しかけてくれてもいいじゃないか……) 京太郎「頼りになるのかならないのかはっきりしろよー」クシャクシャ 咲「あ、もう、髪乱れちゃうからクシャクシャしないでよー!」 京太郎「なんだ、咲もおしゃれに気を使うようになったのか」 咲「それどういう意味かな!?」 優希「……」ガツガツ 優希(胸がもやもやする……こんな事ならいつもみたいにちょっかい出してればよかったじぇ……)グスン 京太郎「……」 咲「もう、京ちゃんは本当にデリカシーとか欠けるんだから……」ブツブツ 京太郎「……優希ちゃん」ボソッ 優希「!?」 咲「えっ?」 京太郎「……おいおい、優希! そんなにがっついてるとのどに詰まらせるぞ?」 優希「えっ、あっ、うん……」 京太郎「ほら、お茶やるからとりあえず落ち着いて食べたらどうだ?」 優希「ありがと……じゃなくて! おい京太郎、今お前私のこと……!」 京太郎「なんの話かわかんねーな。 じゃあ俺は用事があるからまた部室でなー」 優希「ちょっと待っ……!」 咲「……行っちゃったね」 優希「なあ咲ちゃん、京太郎さっき私のこと……」 咲「うん、聞き間違いじゃなければちゃん付けで呼んでたね……」 優希「理由とか……」 咲「ちょっとわからないかな……」 優希「……もうわけわかんないじぇ」 優希(京太郎のやつ、いったいなにがしたいんだ……) ---- 京太郎「くくっ……」 京太郎「あっはっはっはっは!!」 京太郎「なんだあれ、優希のあんな呆然とした顔見たことねー!」 京太郎「ちょっと呼び方変えただけであんなにしおらしくなるなら、もっと前からやっときゃよかったな……」 京太郎「全く、普段人をからかうからこんな事されるんだよ!」 京太郎「……」 京太郎「……いや、慣れない呼び方されてアタフタする優希ちょっとかわいいかもなんて思ってねーし」 京太郎「俺は大きな胸の子が好きだからあいつみたいなのは対象外だから」 京太郎「別になんか優希が落ち込んでそうだから、ちゃん付けして意識を そっちに持っていってやろうなんてみじんも考えてないからな!?」 京太郎「……」 和「……それで、結局まともにゆーきと話せずに逃げてきたんですか?」 京太郎「……言うなよ」 和「……須賀君って素直じゃありませんよね」 京太郎「な、なんだよそれ」 和「だって、いつもいつも否定しますけど、やっぱりゆーきの事好きなんでしょう?」 京太郎「……いや、いやいやいやいや、そんな事ねーから、本当に、うん、ありえねーから」 和「こんなにゆーきにちょっかい出してるのに? いつもいつも、私にゆーきの中学時代の話とか聞きに来てるのに? ああ、この間なんて中学時代のゆーきの写真の焼き増しをお願いされましたっけ?」 京太郎「ぐっ……」 和「いい加減に認めて素直になるのが一番ですよ、こういうのは。 ヘタレを見せられる私の身にもなってください」 京太郎「……ヘタレなら和だって人の事言えないだろ」 和「なっ!?」 京太郎「和だって咲さんがー、咲さんがーって言う割にはいざって時ヘタレじゃん。 今日だってどうせ緊張するからって咲からの誘いを断ったんだろ?」 和「うっ……い、今は私の事はいいんです!」 京太郎「よくねーだろ! ここまできたらお互いに素直にならなきゃ話進まないぞ!?」 和「そうは言いますけど……」 京太郎「……わかった、認める! 俺は優希が好きだ、 だから和に昔のあいつの話とか色々聞いてるし、写真だって頼んでるんだよ!」 和「っ……」 京太郎「和はどうなんだよ? 和だって咲が好きなんだろ? だから中学の頃咲がよく読んでた本とか、あいつが楽しそうに話してた事とか聞いてるんだろ? 写真の焼き増しだってどっこいどっこいの数やってきたはずだぜ?」 和「……はい」 京太郎「お互いさ、相手の中学からの友達好きになった仲間なんだしさ……協力して頑張ろうぜ?」 和「そうですね……じゃあ今日もお願いできますか?」 京太郎「了解、こっちも色々教えてくれよ?」 和「もちろん」 京太郎(優希を好きになってから俺は速攻で和に協力を頼んだ、 優希の親友の和なら俺の知らない事をたくさん知ってるはずだからだ) 和(私は交換条件として咲さんの事を教えてもらった。 須賀君の話す咲さんは今の咲さんに通じるようで、でも私の知らない側面も見せてくれた) 京太郎(写真も交換した、空気を読んでなるべく二人きりにもした、そうしてお互いの想いを確実に成就させる) 和(私達はそのための協力者で、間違いなく似た想いを持つ仲間です) --放課後・部室-- 優希「……」ソー…… 京太郎「なにしてんのお前?」 優希「はわあっ!?」 京太郎「なんだよ、人を化け物みてーに」 優希「ちょっ、ちょっと驚いただけだじぇ!」 京太郎(動揺してんなー、そんなにちゃん付けって効果あるのか? 和の話だと優希の奴はこういうの慣れてないから結構効くらしいけど) 優希(こ、今度こそどういうつもりか聞かないと……) 優希「京太郎……やっぱりお前、私の事ちゃん付けで呼んでるだろ?」 京太郎「……」 優希「気のせいだなんて言わせないじぇ! 少なくともお昼は咲ちゃんも聞いてるんだ、だから……」 京太郎「そうだって言ったら、どうするんだよ」 優希「り、理由を聞かせろ! なんでいきなりそんな事……」 京太郎「……」 京太郎(今までの俺ならここで誤魔化すんだろうな……だけど今日は、逃げてたまるか) 京太郎「……アタフタしてるお前が、かわいかったからだよ」 ---- 咲「うー、京ちゃんったら手加減なしに髪弄って、手櫛じゃ直せないよー……」 和「さ、咲さん」 咲「あっ……和ちゃん……」 和(うっ……咲さんが暗い……須賀君の言葉が本当なら私のせい、なんですよね……) 咲(もう、怒ってないのかな……それなら良かった……) 和「お、お困りのようですけど、どうかしたんですか?」 和(それならこのチャンスを全力でいかします……須賀君が咲さんの髪をクシャクシャにしたのは複雑ですが) 咲「京ちゃんが私の髪をクシャクシャーってやっちゃったから直してるんだけど…… ううっ、なんで今日に限って櫛忘れちゃうかなあ……」 和「あの、私櫛持ってますよ?」 咲「本当に? だったら悪いんだけど、和ちゃんその櫛貸してくれないかな……?」 和「……」 咲「和ちゃん?」 和(いつもの私ならここですぐに櫛を差し出すだけ……だけど、だけど今日は!) 和「あの、よろしければ私が髪をとかしましょうか?」 ---- 優希「えっ……」 京太郎「……」 京太郎(ああ、逃げてぇ、今すぐ笑ってここから逃げ出してぇ……! だけど今日はこのまま素直にいくって決めたんだ……耐えろ、俺!) 優希「そ、それどういう……」 京太郎「だから! お前がかわいくて、つい意地悪したくなって、 いつもとは違う呼び方して驚いたり悶々としてるお前を見て かわいいなんて思って……ああ、もうこれ以上言わせんな、恥ずかしい!」 優希「……」 京太郎「いいか、一度だけしか言わねえからよく聞いとけ! いつもあんな態度とっちまうけど俺は、お前の事……す……」 優希(えっ、嘘、京太郎が、私の事を……?) ---- 咲「んっ……」 和「さ、咲さんどうですか?」 咲「気持ちいいよ……和ちゃん、髪とかすの上手なんだね」 和「え、ええまあ……これだけ長いと自然に上手くなりますから……」 咲「ふふ、和ちゃんの髪サラサラで綺麗だもんね……」 和「さ、咲さんの髪だって手触りがよくて、いいと思いますよ?」 咲「えへへ、ありがとう」 和「~~~~!」 和(咲さんかわいい咲さんかわいい咲さんかわいい……!) 和「咲さんかわいい……」 咲「へっ!?」 和「はっ!?」 和(しまった、心の声が漏れてしまいました……!) 咲「あ、あはは、和ちゃんも冗談キツいよー。 私なんて和ちゃんに比べたら……」 和「そ、そんな事ありません!」 和(こうなったら、なすがままです!) 和「咲さんはかわいいです、誰がなんと言おうとそれは間違いなく事実です! 咲さんがかわいくないなんて、そんなオカルトありえません!」 咲「の、和ちゃん?」 和「咲さんはかわいくて、今まで私の勇気がないせいで避けてしまいましたけど、私は咲さんが……す……」 咲「えっ……」 ---- 京太郎「す、少し成長した方がいいと思うぞ!」 和「すばらです!」 優希「……はあ?」 咲「……はい?」 京太郎・和「あ……」 ---- 京太郎「なにしてんだ俺……」ズーン 和「なんで、あそこで花田先輩……」ズーン 久「……ねぇ、あの2人どうしたの?」 優希「ふん、私は知らないじぇ!」 咲「私も知りません!」 久「そ、そう。 なんか2人も機嫌悪そうに見えるんだけど……」 優希「気のせいだじょ!」 咲「錯覚です!」 まこ「こりゃ、相当ご立腹じゃな……」 久「何があったのかしら……」 京太郎「ヘタレ、俺のヘタレ……」 和「バカ、私のバカ……」 咲・優希「……」 優希(あそこまで言われたらさすがに気持ちは伝わったけど…… 土壇場でヘタレるような奴にこっちから告白なんかしてやるもんか!) 咲(期待したのに和ちゃんのバカ……絶対に私からは気持ちを伝えてなんかあげないからね!) 京太郎「あ、あの優希……?」 和「咲さん、その……」 咲・優希「ふんだ!」プイッ 京太郎・和「」チーン カン!
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優希「おりゃー! ロンだじぇー!」 京太郎「おいおい……まだ5巡目だぞ……」 優希「アタシにゃタコスがついてるからなっ!」 京太郎「それ作ったの俺なんだけどな」 優希「うま~♪」モグモグ 京太郎「あ~……でもやっぱ東場はお前に勝てないなぁ」 優希「ん~……でも、お前も随分上手くなったと思うぞい?」 京太郎「おお、そう思うか?」 優希「んまっ! お前がアタシに勝つなんて1万光年早いけどな!」 京太郎「………」 優希「………」 京太郎「光年は距離だぞアホ」 優希「う、うるさいじぇ! 今気づいたわ!」 京太郎「おお、自分で気づけたとは。偉いぞ優希」ナデナデ 優希「ぬが~! 腹立つじぇ~!!」 優希「イエーイ! これで3戦3勝っとぉ!」 京太郎「お前相手に持ち点20000の東風戦は卑怯だろ……。 ……今何時だ?」 優希「9時前……だじぇ。 咲ちゃん達遅いじょ~」 京太郎「お前も入ってくりゃよかったじゃねえか」 優希「お恥ずかしながら、自由行動に入ってすぐ風呂に直行しちゃって……」 京太郎「あぁ、そうだった……。 ……合宿所の風呂ってなんかワクワクするよなぁ」 優希「そうそう! なんか特別な感じしちゃうよなっ!」 京太郎「だからと言って夕飯前に風呂入るってどうなんだ」 京太郎「……3度も」 優希「へへっ。 面目ないっ」 優希「……んぁ? ココアが無い……」 優希「きょーたろー、ココア買ってきて~」 京太郎「ああ? なんで俺が」 優希「負けたんだから文句なしだじぇ! さっさと行ってこーい!」 京太郎「お前……覚えてろよ……」 京太郎「自販機……ロビーの方だっけか」 京太郎「広いんだよなここ……。 咲じゃなくても迷う自信あるわ……」 京太郎「……っと、あったあった……って」 京太郎「誰かいる……」 「んー……! んー……!!」ピョンッピョンッ 京太郎「あれは……」 「あう……届かない……」 京太郎「龍門渕の……」 「こんぽた……」 京太郎「天江さん?」 衣「んぅ?」クルッ 衣「おお、清澄の」 京太郎「どうも。 覚えててくれたんですね」 衣「四校女子合宿だというのに男子が一人混淆してるんだ。 忘れるほうが難しい」 京太郎「あー、まーそうですね」 衣「御陰で、うちのとーかが『わたくしよりも目立ってる!』って哮り立ってたぞ」 京太郎「ははは……」 京太郎「天江さんはどうしてここに?」 衣「あ、う……その……」 京太郎「?」 衣「自販機でな? ……飲み物を1つと思ってたんだけど……」 京太郎「ほう」 衣「その……」 衣「とどかなくて……」 京太郎「……あぁ……」 衣「こんぽた……」 京太郎「コンポタ? ……あぁ」 京太郎(調度良く一番上の段だな。 これじゃ届かないか) 衣「一度召してみたかったのに……」 京太郎「………」 衣「うぅ……こんぽた……」 京太郎「………」 ヒョイ 衣「ひゃぁっ!?」 京太郎「っと。 これでどうですか?」 衣「な、お、お前、清澄っ! これは……!」 京太郎「おお。 天江さん、軽いっすね。 子供みたいだ」 衣「こ、子供じゃない! 『ころも』だ!」 衣「こんな……懐抱なんて……」 京太郎「でもほら、目の前目の前」 衣「んぅ? ……おおっ!」 衣「こんぽたぁ!」パァァ 京太郎「ねっ?」 衣「こ、こうしてはいられん!」 衣「貨幣貨幣! き、清澄の! これを貨幣入れに!」スッ 京太郎「あ、はいはい。 どうぞどうぞ」チャリンチャリン 衣「おおおっ! こんぽたが光ったぞ!」 京太郎「さぁ、天江さん。 一思いに!」 衣「う、うむ……」 衣「え……えいっ!」ピッ ガコンッ 衣「うわぁ……! うわぁ……!」 京太郎「良かったですねっ」 衣「うん! 良かった!」 衣「ありがとう! 清澄の!」 京太郎「ふふっ……」 ナデナデ 衣「ふぁっ」 京太郎「……あ。 すいません、つい」 衣「こ、子供扱いするなぁ!」 京太郎「ご、ごめんなさいっ」 衣「全く……全く……」プクー 京太郎「……」 京太郎(ああ……頬突きてえ……) 衣「……そういえば名前を聞いてなかったな」 京太郎「……名前は覚えてくれなかったんですね……」 衣「す、すまない……」 京太郎(……可愛いなぁ) 京太郎「……ふふっ。 なら改めて」 京太郎「清澄高校麻雀部男子部員、須賀京太郎です」 衣「むっ。 なら衣もっ」 衣「龍門渕高校麻雀部女子大将!」 衣「天江衣だ!」 衣「よろしくな! きょーたろー!」スッ 京太郎「はい。 ……これから一週間」スッ ギュッ 京太郎「よろしくお願いしますっ。 天江さんっ」 時は戻り――――同日 AM11 00 久『えー。 この度は合同合宿にご賛同いただき……』 久『そして、ばっちりお集まりいただきまして……』 久『まことにありがとうございます!』 衣『わーい』 久『移動の疲れもあることと思いますので、今日は自由行動ということで……』 久『……の前に。 須賀くーんっ』 京太郎『えっ。 あ、はいっ』 久『自己紹介なさい』 京太郎『は、はいっ』 ダンシー? セータカーイ アンナノイタッケ? キョウチャン... 京太郎(き、緊張する……) 京太郎『え、えー。 おれ……自分の名前は須賀京太郎』 京太郎『この清澄高校の麻雀部員の一名です』 京太郎『今回の合宿、部長の意向ということで自分も参加させていただきました』 エー オ、オトコノヒト... オレトオナジクライカ ? ニャー? ザワザワ 京太郎『……女子しか居ないこの合宿所に男一人というのはどうかと思われるかもしれません』 京太郎『でも、それでも自分は……ここに来たいと思いました!』 京太郎『純粋に……麻雀がうまくなりたいから!』 シーン... 京太郎『俺は決してみなさんの邪魔はしません! 誓います!』 京太郎『むしろ俺を使ってくれてもいいです! どんな雑用だってやります!』 京太郎『だから! みなさんの腕を勉強させてください!』 京太郎『お願いします……!!』 京太郎『どうか俺を……俺を仲間に入れてください!!!』 『………』 京太郎『……』 ......パチッ パチパチパチッ 京太郎『!!』 パチパチパチパチパチ !! 京太郎『あ……ありがとうございます! ありがとうございます!!』 イイゾー! イイヒトダ... ホウ? キョウチャン...カッコイイ... 久『……はい。 というわけで異例のメンバー追加に関しても許可を貰ったわけだしっ』 久『今から自由行動ということで!』 『『異議なーし!!』』 ―――同日 PM 21 30 清澄の合宿部屋 京太郎「……ふぅ」 京太郎(緊張したなぁ……。 昼の事だってのに、まだ手が震えてる……) 京太郎「……情けねえなぁ……」 優希「んぅ……」 京太郎「あ、悪い。 起こしちまったか?」 優希「ふぁあ……。 ん……きょうたろー……」 京太郎「疲れたろ。 ゆっくり寝とけ……」ナデナデ 優希「……うん……」 京太郎「………」ナデナデ 優希「……すぅ……すぅ……」 京太郎「……寝顔は可愛いんだよな、コイツ」ボソッ 優希「、っ!」ビクッ 京太郎「ん?」 優希「ぐ、ぐぅ~……」ドキドキ ―――同日 同時刻 :通路 まこ「ええ湯じゃったのぅ」 久「ホントねぇ。 どうして宿泊先のお風呂ってこんなに気持ちよく感じるのかしら」 まこ「優希が3度も入った気持ちがわかるのぅ」 久「それはないわ」 咲「お風呂上り? 私はコーヒー牛乳かなー」 和「私もコーヒー牛乳は嫌いじゃないんですけど、やっぱ普通の牛乳ですね」 咲「あっ、コーヒー牛乳と言えば。 京ちゃんコーヒー牛乳が大好きなんだった」 和「あら。 でしたら今から買ってきますか?」 咲「んー……。 いや、湯冷めしたらなんだし止めとこうよ。 明日買えばいいって」 和「そうですか? ……それもそうですね」 和(須賀くんはコーヒー牛乳派……っと……) 久「そうそう、咲。 実はここの合宿所、11時の消灯以降はお風呂の使用が禁止されてるのよ」 咲「え? 知ってますけど……」 久「だから夜中はだーれも寄り付かないってことね」 咲「は、はぁ……それがどうかしたんですか?」 久「……わからない?」 久「11時以降なら須賀くんと混浴できるかも、ってことよ」 咲「 」 和「なっ!?」 まこ「ちょっ!?」 咲(京ちゃんと……混浴……? 混浴……こん……よく……) 咲「……えっ……えっ、えっ、えっ」 咲「えええええええええええええ!!!!!???」 久「女子の合宿所なんだから当然だけど、須賀くんは誰も入れなくなった消灯以降じゃないとお風呂に入れないわ」 久「でも消灯とは言え敷地内なら出歩きは許可されてるのよね~」 久「つまり……わかるでしょう?」 和「ちょ、ちょっと!! 何言ってんですか部長!?」 まこ「流石にソレはまずいじゃろ!?」 久「あら、そうかしら? 夏休みを麻雀打ってるだけで過ごすなんて勿体無いじゃない」 久「真夏の夜の青春を過ごしてみるのも一興だと思うけど?」 和「そそ、それでも混浴はちょっと……」 まこ「そ、そうじゃよなぁ……?」 久「ふむ……二人はあまりノリ気じゃないわね……」 久「咲はどう?」クルッ 咲「あわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ」 まこ「なんかトリップしちょる!?」 咲(きょきょきょ、京ちゃんと……こここ、混浴だなんて……!) 咲(それってつまり……京ちゃんの二の腕太もも腹筋胸板うなじが見放題ってことぉっ!!?) 咲(い、いや……それだけじゃなくて……それ以上の………!!) 咲(そんな……そんな…………そんなところおおおおおお!!!) 咲「……………らめぇ…」 バタッ... 和「咲さぁああああん!!?」 久「あら、倒れちゃった。 ……湯あたりしちゃったのかしら」 まこ「……十中八九アンタの所為じゃろ」 和「咲さん!? 大丈夫ですかっ!!? 目が虚ろです!!!」ユサユサ 咲「えへ……えへへへ……」 久「……どうでもいいけど、ご近所さんに迷惑だからあまりうるさくしないでね?」 まこ「アンタ鬼じゃな……」 ―――PM 11 00 脱衣所 ガララッ 京太郎「……おお……」 京太郎「……ここが女子達がブラだのパンティーだの脱いだり履いたりしてる所か……」 京太郎「………よしっ」 京太郎「スゥ~~~~~~~~~~~~~~~ッ 」 京太郎「…………」 京太郎「……残り香が全くない……。 ……あっ」 京太郎「そりゃ脱衣所だもん、換気扇ぐらいあるか! ハハハッ!」 京太郎「はー……」 京太郎「……」 京太郎「入ろ……」 ヌギヌギ ガラッ ―――浴場 カポーンッ... 京太郎「おぉぉ……意外と広い……」 京太郎「ここでたくさんの女の子が洗ったり洗われたりされてるのか……」 京太郎「あるいはすったもんだされたり」 京太郎「…………」 京太郎「……何言ってんだ俺」 チャポンッ 京太郎「ふぅ~……」 京太郎「……はぁ~……」 京太郎「…………」 カポーンッ... 京太郎「…………」 京太郎「大浴場貸切って寂しいだけだわ」 ―――PM11 30 清澄の合宿部屋 京太郎「ただいま帰りましたぁ……」 まこ「おーう、おかえりんさい」グビッ 久「んっ……ぷふぅ……。 おかえり、須賀くん」ゴクッ 京太郎「……先輩方何飲んでんスか」 久「ああ、これ? 心配しなくてもノンアルコールよ?」 京太郎「いや、そこじゃなくて……それもだけど……」 まこ「なんなら京太郎も飲むかぁ? ホレ」スッ 京太郎「いえ、遠慮します。 断固として」 久「それにしても、随分と早かったわねぇ。 カラスの行水?」 京太郎「いやぁ……一人の大浴場って寂しいだけなんで……」 まこ「意外じゃのぅ。 お前のことだからイカガワシイことで時間を使うと思ったんじゃが 京太郎「…………」 京太郎「いや、してませんよそんなこと」 京太郎「咲達は……寝てるか」 久「あら……和もいつの間にか眠っちゃってたのね」 京太郎「優希……腹出しっぱで寝るなよな……」スッ 京太郎「咲は足出しっぱ……半分俺の布団にきてるし……」ススッ まこ「……まるでオカンじゃな」 京太郎「こいつらがガキ過ぎるだけですよ……」 まこ「ハハッ。 言うわい言うわい」 京太郎「ふわぁ…。 ……そろそろ俺も寝ますね」 まこ「おう。 しっかり休みぃや」 久「本番は明日からよ。 頑張ってね」 京太郎「はい……それじゃあ……」 京太郎「先輩方……おやすみなさい……」 まこ「おう、おやすみ。 京太郎」 久「おやすみなさい。 須賀くん」 ――― 12 00 まこ「……」チラッ 京太郎「……zzz」 まこ「……なぁ部長。 なんで京太郎も連れてきたん?」 久「ん~? 来る途中も言ってなかったっけ?」 久「……ひとりぼっちは可哀想だって思っただけよ」 まこ「……あ、そう……」 久「……何よ」 まこ「いーや、なんでも。 わしももう寝るわ」 久「はいはい。 ……私はもうちょっとだけ起きてよっかな」 まこ「それじゃ、缶の片付けよろしく~っ」 久「……あっ。 やられたっ」 まこ「へへっ。 おやすみ、部長」バッ 久「……ったくもう……」 久「んっ……」ゴクッ 久「……ふぅ」 久「…………」チラッ 京太郎「………zzz」 久「…………」 『あなたの待ち、当ててみてますよ』 『1pと7pのバッタ待ちでしょう?』 『俺もそうですから』 トクンッ 久「………」 久「…………ふふっ」 ―――翌日 AM10 00 広間 咲「京ちゃん! 早く早く!」 京太郎「わかったから急ぐなって。 また迷うぞ」 咲「さ、流石に合宿所じゃ迷わないよっ! ほら! ここっ!」 ガチャッ 「おっとそれロンですッ!」 「ツモッ! 裏入れて4000,2000です!」 「うっしゃー! リーチだしっ!」 「あ、ロン」 「ニャー!!?」 ガヤガヤ 京太郎「おーやってるやってる」 咲「うわぁ……! うわわぁ……! 早く打ちたいなぁ……!」 京太郎「……楽しそうだな、お前」 咲「えへへっ。 今日は夢見が良かったからねっ!」 京太郎「ふーん……?」 咲(京ちゃんと混浴なんて最高の夢……!) 咲「ツモッ! 嶺上開花タンヤオ三色同順……満貫です!」 モブ子「うええぇ……そんな手ありー……?」 咲「さぁ! 次行きますよぉお……!」 優希「咲ちゃん、調子良さそうだじぇ」 京太郎「ああ。 なんでも、夢見が良かったんだとかなんとか」 優希「ほーう? それならアタシも負けてられんじぇ!」 京太郎「というと? お前の夢は?」 優希「聞いて驚け……! タコスに食われる夢だ!!」 京太郎「……。 食うんじゃなくて?」 優希「食われた!! こりゃいいこと有ること間違いなし!」 京太郎「……お前がいいならそれでいいんだろうよ……」 優希「んじゃ、行ってくるじぇー!」タタタッ 京太郎「俺はどうすっかなぁ……っと」 「あっ……! きょーたろー!」 衣「きょーたろー! 久しいな!」トテテ 京太郎「天江さん。 そうですね、昨日ぶりですね」 京太郎「憧れのコンポタの味はどうでしたか?」 衣「ああ、とても甘露で美味であった!! つぶつぶが最後まで食べれなかったが……」 京太郎「そういうときはクルクル回しながら飲むといいらしいですよ」 衣「? そんなことしたら目が回らないか?」 京太郎「ん?」 衣「?」 京太郎「??」 衣「??」 「『缶を』でしょ。 そこは言わなきゃ」 京太郎「あっ」 衣「ハジメー!」 一「おはよう、衣。 京太郎くん」 京太郎「お、おはようございます!」 一「ハハッ。 よしてよ敬語なんて。 同年代なんだからさっ」 京太郎「……そうだな。 おはよう」 一「おはよう。 ボクのことは『はじめ』でいいよ」 京太郎「了解。 よろしく、一」スッ 一「うんっ。 よろしくっ」ギュッ 衣「なーハジメー。 トーカはどうしたんだー?」 一「透華はお休み中。 昨日はしゃぎ過ぎちゃったからね」 京太郎「……昨日なにかやったのか?」 一「枕投げ」 京太郎「………」 京太郎(子供か……っ!) 衣「アレはとても愉快だったな!」 一「またやろうねー」 京太郎(……子供だった……) 一「さて。 僕らもそろそろ打ちに行こうか、衣」 衣「うんっ!」 京太郎「ああ。 あっちで咲が打ってますよ」 一「ありがとっ。 んじゃ、そっち行こうか衣」 ギュッ 衣「……」 京太郎「……? な、なんスか?」 一「……衣?」 衣「……衣は……」 衣「きょーたろーと打つ!!」 京太郎「えっ」 一「おおっ?」 京太郎「ちょ、何いってんですか!」 衣「何だ? きょーたろーが打つのが法度なわけでもあるまい?」 京太郎「いやでもほら! 最初に言ったじゃないですか! 『皆さんの邪魔はしない』って」 衣「京太郎自らが乱入するならまだし、衣から誘ってるんだ。 邪魔な訳がない」 京太郎「そりゃ……そうかもしれないけど……」 一「別にいいんじゃないかな?」 京太郎「は、一まで……」 一「いいじゃないかっ。 衣と打てる機械なんて滅多にないもんだよ?」 衣「うんうんっ!」 京太郎「う、うーん……」 衣「……きょーたろーは……」 衣「衣と……打ちたくないか……?」ウルウル 京太郎「うっ……」 京太郎「……そりゃ殺し文句だ……」 ―――というわけで 咲「よろしくお願いしまーすっ」 優希「よろしゅうっ!」 京太郎「よろしく」 京太郎「……って、なんでお前らが……」 優希「ふふーんっ。 犬にはリードを持つのはアタシだからなっ!」 京太郎「いみわからん」 咲「もう……衣ちゃんったら水くさいんだから……」 衣「ん?」 咲「私と打ちたいなら打ちたいって言ってくれればいつでも行ったのに」 衣「なにが?」 咲「ふふっ。 京ちゃんと打つ建前で私と打ちたかったんでしょ? 解ってるって~」 咲(衣ちゃんは子供っぽいからねっ) 衣「そんなこと毛頭無かったけど……」 咲「えっ」 衣「衣は純粋にきょーたろーと手合わせしたかっただけだ」 衣「ひょっこり二人が参画してくれたのはありがたいが……それだけだぞ?」 咲「………」 咲(どどどどどどどどういうこと!? 京ちゃんと衣ちゃんって面識あったっけ!?) 京太郎「お手柔らかにおねがいしますよ?」 衣「ふふーん。 それは高望みが過ぎるんじゃないか?」 京太郎「うへぇ……」 衣「えへへっ」 咲(す、すっごく仲良さそう……!) 優希「こ、こらそこぉ! イチャイチャするのもいい加減にするじぇ!!」 咲「……!」ウンウン 京太郎「あ、ああ、悪い。 準備はいいぜ」 衣「ふふっ……では始めようっ!!」 優希「ロンッ! 開始早々親ッパネだじぇ!」 京太郎「やっちまった……。 昨日アレだけ打ったのに……」 優希「お前程度に見破られるほどヤワな麻雀打ってないじぇ~」 京太郎「こんにゃろ……タコス作るの止めんぞ……」 優希「ギャー! それは止めてくれー!!」 衣「……むっ」チクリ 咲「優希ちゃんばっかにいい顔させないよっ。 その9pカンッ!」 京太郎「げっ!」 咲「ツモッ! 6400の一本場で6700! 責任払いだよ、京ちゃんっ」 京太郎「残り持ち点300点……殺生な……」 咲「えへへっ。 油断大敵、だよっ!」 京太郎「いつもよりやる気だなぁ……」 衣「……むむむっ……!」チクチク 衣(なんだ……この気持……) 衣(きょーたろーと周りの者が触れ合う度……) 衣(胸が揺らぐ……苛立つ……) 衣 「 不愉快だ 」 ゴッ ! ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 咲「ヒッ!?」ビクッ 優希「な、なんだじぇこの雰囲気!!」 京太郎「……あ、天江さん?」 衣「不愉快なんだ…………とても……」 咲「えっ?」 衣「そこはかとなく……胸が騒ぐ……」 優希「ふ……雰囲気が……」 衣「……まずはお前から……」 衣「行くぞ小娘」 衣「 御戸開きだ 」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 優希「うげぇ……」 優希(東2局だってのに……配牌が悪い……!) 京太郎(いや……配牌どころかツモも悪い……) 京太郎(全くシャンテン数が進まない……!) 咲(これは……衣ちゃんが本気の時の……) 優希「うぐ……! 次でラスヅモなのにぃ……!」 衣「……どうした小娘。 それで最後のツモだぞ……?」 優希「う、うっさいじぇ! 来いっ!」 優希「……ぐぬぅ……! テンパイ出来ず……かっ!」 タンッ 「ロン」 優希「うぇっ!?」 衣「……河底撈魚だ」パタッ 優希「あああっ! アタシの必要牌が全部……!」 衣「子の倍満で16000。疾く寄越せ。 次は衣が親だ」 優希「うぎぎ……」 京太郎(す、すげぇ! ホウテイ無しじゃ和了れない手なのに……) 衣「フハハ! ロン! 河底撈魚!」 優希「うきゃぁっ!」 衣「どうした小娘! 速攻が得意なのだろう!?」 優希「うぅ……うううぅ……」 衣「これで2本場……」 衣「さぁ……」ゴッ! 優希「ひぃっ!」 衣「足掻けよ小童!!」 優希「…………」タンッ 衣「……はぁ……」 衣「ロン……河底撈魚」 優希「うあ……あああぁ……」 京太郎(さ、さっきから優希ばかり……!) 咲(鳴いてズラしても修正される……必ず優希が振り込む形に……!) 衣「鯔背な小娘よ。 煢然たる活きの良さは何処へ行った?」 優希「うあ……ああ……」 衣「これで貴様の持ち点は100。 十八番のリーチも出来ん」 優希「ああああ………ああああああ」 衣「今、どんな心地だ?」 優希「 」 京太郎「…………」 一「ま、マズイッ」 一(これじゃぁこの子も……壊れてしまう……!) 一「ころ……」 ガシャンッ! 衣「!」 咲「!」 優希「!」 一「!」 京太郎「いい加減にしてくださいよ。 天江さん」 衣「きょ……京太郎?」 京太郎「さっきから見てれば優希ばかりを狙った打ち方……」 京太郎「一見すりゃ立派な戦法なのかもしれないけど……」 京太郎「もう我慢ならねぇ……」 咲「きょ、京ちゃん……?」 京太郎「天江衣ォ!」 衣「、っ!」 京太郎「お前は……俺だけを狙え……」ゴッ! 京太郎「俺も……お前だけを狙う……!」ゴッ! 衣「なっ!?」 衣(京太郎から……これまでにない闘志を感じる……) 衣(今は東3局5本場。 京太郎と衣の点差は7万以上……) 衣(この試合は半荘戦の取り決めだが……この点差は容易には覆らない!) 衣(衣だけを狙い続けるだと……? 烏滸言を!!) 衣(できるものなら……!) 衣「やってみせよ! 須賀京太郎!!」 ダンッ! 「ロンッ」 衣「は?」 京太郎「……聞こえなかったか……?」 京太郎「なら、もう一度言おう」 京太郎「ロン、だ」 パタ..... 衣「!?」 咲「れ、人和!!?」 一「そ、そんな馬鹿な!」 優希「きょ、京太郎……」 京太郎「……32000だよ。 天江衣」 衣「ば……馬鹿な! 人和だと!?」 衣(可能性が0.038%の紙一枚にも見たぬ薄い役満……! それをコイツ…!) 京太郎「天江衣……そういえばお前の得意技は海底摸月だったな」 衣「……?」 京太郎「即ち、最後の一牌で和了ることが得意……」 衣「……! ま、まさか……!」 京太郎「学ばせてもらったよ」 京太郎「そうだよ。 ツモが悪いならツモらなきゃ良い」 京太郎「最初の一牌で和了りゃいいんだ」 衣「な、なんだと…………」 京太郎「さぁ、親だ」 京太郎「……これで持ち点は五分五分」 衣「……!」 衣(次もしもまた人和を和了られたら……衣はトバされる……) 衣(だが、衣の前には13+1牌! この中から自由に選べるんだ……!) 衣(振り込むわけがない……!) 京太郎「……」タンッ 優希「え、えと……これっ」タンッ 咲「……」タンッ 衣「ば、馬鹿な……!」 衣(河の牌と手牌……。どれも被りがない……!) 衣(安牌が……無い……) 衣(……どれを……切れば…) 京太郎「早くしろよ」 衣「ぐっ……! 急かすな!」 京太郎「……急かすさ」 京太郎「お前が優希にやったことなんだから」 衣「っ、!」 衣(どれだ……! どれが安牌……!) 衣(さっきは字牌であたった……だが、次は安全という確証もない!) 衣(どれが……どれが……) 咲「まだ? 衣ちゃん」 衣「!!」 咲「……京ちゃんが待ってるよ」 衣「くっ……クソぉ!!」 ダンッ ――――同日 PM5 00 清澄の合宿部屋 京太郎「……んっ……」 京太郎「……部屋? なんでここに……」 京太郎「まさか……夢ぇ?」 「夢じゃないじぇ」 京太郎「あ…………」 京太郎「優希」 優希「へへっ。 随分とグッスリ寝てたなっ」 京太郎「まじかよ……麻雀打って倒れるなんて初めてだ……」 優希「こっちもビックリしたじぇ。 衣ちゃんが打ったと同時に卓に突っ伏すんだもん」 京太郎「あー……悪い」 優希「卓にちょっと唾ついてたじぇ」 京太郎「……ホント悪い……」 優希「しっかし恐ろしいことしたなぁお前は……」 京太郎「……ああ……俺も驚いてる」 優希「バラバラの手牌で和了る気満々に振舞ってたから」 京太郎「……えっ?」 優希「『えっ』て……気付いてなかったのか? 役どころかメンツ1つもできてなかったじぇ?」 京太郎「ま、マジ?」 優希「いやー皆騙されてたじぇ。 どんな手牌だったのか気になって開いてみたらさぁ大変」 優希「京太郎はホラ吹きの達人だじぇ!」 京太郎「………」 京太郎「……結局最初のあの人和は偶然だった……てことか」 優希「当たり前だじょっ。 そうポンポン和了られちゃ商売上がったりだじぇ」 京太郎「……そりゃそうか……」 優希「……ま、まあ。 アタシとしちゃ、借りを返してくれた京太郎に感謝してなくもないけどなっ!」 京太郎「………」 優希「……な、なんか言えよぉ!」 京太郎「そんな顔真っ赤で言われても……」 京太郎「……そういえば……天江さんはどうなったんだ?」 優希「衣ちゃん? 衣ちゃんなら……」 優希「お前の隣にいるじぇ」 京太郎「えっ」 衣「すぅ……すぅ……」 京太郎「な、なんで!?」 優希「お前が起きるまで看病するって聞かなかったんだじぇ」 優希「アタシは和ちゃんや咲ちゃんと交代交代で一緒に看病してた」 優希「衣ちゃんだけは、ずっとお前の側にいたじぇ」 京太郎「そんな……どうして……」 優希「……さぁね~?」 優希「そいじゃ、そろそろ時間だからアタシは行くじぇ」 京太郎「ああ。 ありがとう」 優希「……むふふっ」 京太郎「?」 優希「ごゆっくり~♪」 京太郎「……」 京太郎「何言ってんだアイツ……」 京太郎「…………」 衣「すぅ……すぅ……」 京太郎「……天江さん……」 ナデナデ 衣「んぅ……。 きょーたろー……?」 衣「……きょうたろー!?」 京太郎「はい」 衣「ぐ、具合はもう良いのかっ? 吐き気はあるか? 痛い所とか無いかっ!?」 京太郎「だ、大丈夫ですよ。 おかげ様で元気です」 衣「よ……良かったぁ……」 京太郎「どうして看病を?」 衣「うっ……それはその……」 衣「つ、罪滅ぼしとして……」 京太郎「罪滅ぼし?」 衣「……衣は……お前の大切な友人を……幾度と無く攻撃してしまった……」 衣「アイツは私を許してくれたが……お前があの時衣に見せた敵意に満ちた目……」 衣「あれが……ずっと胸の中で衣を責め立てるんだ……」 京太郎「………」 衣「……すまなかった……きょーたろー……」 京太郎「……気にしないでくださいよ。 喧嘩なんてよくあることでしょう?」 京太郎「友達なんだから」 衣「えっ……」 衣「とも……だち……?」 京太郎「あれ……もしかして、俺の勘違いでしたか?」 衣「い、いや! そんなことない!」 衣「……とも……だち……!」 衣「きょーたろーと……ともだち……!」 京太郎「……そんなわけで、俺はもう気にしてませんよ」 京太郎「そもそも俺が大口張ったのも悪かったし……」 京太郎「おあいこ、ってことで」 衣「………」 京太郎「……天江さん?」 衣「『ころも』」 京太郎「えっ?」 衣「『ころも』だ。 と、友達なのに苗字呼びは違和感があるっ」 京太郎「あ、ああ。 そうですね」 衣「敬語も要らない! 『さん』もつけるな!」 京太郎「そ、それは……」 衣「……ともだち、だろぅ?」ウルウル 京太郎「うっ………」 ―――同日 同刻 通路 咲「京ちゃんが目を覚ましたのに迷うなんて私の馬鹿馬鹿!」タッタッ 咲「今度こそ迷わない! こっちで合ってる!」タッタッ 咲「……見えた! 『清澄』の文字! 間違いない!」タッタッ ガチャッ 咲「京ちゃん!!!」 京太郎「こ、衣! 口移しは友達の間ですることじゃない!!」 衣「? しかし、鶴賀の大将は後輩に口移しを迫られてたぞ?」 京太郎「それはもう友達を超えた『何か』なんだよ! だからそのコーヒー牛乳を置いて……」 衣「ならば単純だ! 衣達もその『何か』になればいいんだ!」 京太郎「そんなわけないだろ!? ちょ、どこにこんな力が……」 咲「…………」 咲「…………ああ」 咲(そうだ、これは夢なんだ。私は夢を見ているんだ) 咲(目が覚めた時私はまだ高校1年生) 咲(起きたら京ちゃんの家に行って枕元で京ちゃんにこっそり『好き』って言って) 咲(ドキドキしながら京ちゃんの香りを堪能した後京ちゃんを起こして) 咲(京ちゃん一緒に手を繋ぎながら登校して) 咲(それを偶然クラスメイトに見られてしまって) 咲(教室に入った途端京ちゃんと私の相合い傘の書かれた黒板を見て) 咲(京ちゃんと一緒に赤面しながらも笑いあうんだ……) 咲「は、ははは……はははははは…………」 咲「………あふぅ……」 バタンッ この後、2日連続で気絶した咲は、 ここ数日間他校の生徒に病弱キャラとして見られる日が続いたんだとか。 京太郎「咲? 咲~?」 咲「アハハハ……京ちゃん…駄目だよそんなことぉ……」 京太郎「………咲……」 まこ「こりゃぁ……重症や……」 和「ま、前より酷い………」 久「叩けば直るんじゃない?」 優希「よっしゃ! 任せるじぇ!」 京太郎「止めて!」 ――――――続く。
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356835065/ 京太郎「優希の奴、今日もまた人の事犬って呼びやがって!」 京太郎「あいつにはちょっとお灸を据える必要があるな、あんな調子で後2年はさすがにキツい……」 京太郎「だけどどうするか……暴力は俺も嫌だし、タコス抜きは部自体に悪影響だからな」 京太郎「あいつだけに有効になりそうなのは……」 京太郎「そうだ、いい事思いついた! 優希の奴もこれなら大人しくなるだろ!」 京太郎「明日が楽しみだぜ……覚悟しろよ優希ー」 --翌日-- 京太郎「……」ソワソワ 咲「あの、京ちゃん?」 京太郎「んおっ、なんだよ咲! 急に声かけられたら驚くじゃねぇか!」 咲「いや、さっきから妙にソワソワしてどうしたのかなーって。 正直見ててこっちも落ち着かないんだけど……」 京太郎「……俺そんなにソワソワしてるか?」 咲「うん」 京太郎「そうか……いや、なんつうか、ちょっと決意した事があってな」 咲「決意?」 京太郎「そう。 だけどいざ本番が近付くと落ち着かなくてさ」 咲「ふうん……それでなにを決意したの?」 京太郎「あー……ちょっとそれは聞かないでくれると助かる」 咲「えー、本番近いなら話せるはずじゃないの?」 京太郎「まあ、そうなんだけどな。 でもやっぱりその時までは言いたくないっつうか」 咲(なんか京ちゃん様子が変だなあ。 人には話せない決意ってなんなんだろう) 京太郎(さすがに話せないだろこれは……うん) 咲(決意、出来るだけ話したくない、もしかして……) 咲(京ちゃん、麻雀部辞めるつもりなんじゃ!?)ガーン 京太郎「大丈夫、ちゃんとやれるはずだ……やるって決めたからにはやってやるさ」 咲「き、京ちゃん!!」 京太郎「おわっ!? だから急に声かけんなって!」 咲「そんなことどうでもいいよ! ねぇ、考え直そう!?」 京太郎「へっ?」 咲「私、わかっちゃったよ。 京ちゃんが何を考えてるのか……だけど、そんなの嫌だよ!」 京太郎(なっ、バレただと!? く、さすがは咲……伊達に3年近い付き合いはしてないわけか) 京太郎「そうか……バレちまったんならしょうがないな」 咲「京ちゃん……じゃあ考え直して……」 京太郎「だけど止めてくれるな咲。 男にはやらなきゃいけない時があるんだ」 咲「っ、でも!」 京太郎「ありがとな、咲。 だけど俺はもう止まる気はないんだ……」 咲「そんな……なんで、どうして……」 京太郎「どうしてもあのタコス娘に一泡吹かせなきゃ気がすまねぇんだよ!!」 咲「京ちゃんが退部しなきゃいけないの!?」 京太郎「…………は?」 咲「…………え?」 京太郎「退部? えっ、誰が?」 咲「えっ、優希ちゃん? なんでそこで優希ちゃんの名前?」 京太郎「……なあ、咲」 咲「うん……」 京太郎「なんかさ……根本的に話がすれ違ってないか、俺達」 咲「たぶん……」 ---- 京太郎「このポンコツ少女が~」グリグリ 咲「あうう……」 京太郎「なんで俺が退部なんかしなきゃいけないんだよ、ったく」 咲「だってだって! あんな話し方じゃ誤解するに決まってるってば!」 京太郎「あのなあ、俺がやめるわけないだろ。 ついさっきだってネト麻してたじゃねぇか」 咲「それはそうだけど……」 京太郎「全く咲はおっちょこちょいだな、本当に」 咲「もう! だから京ちゃんの話し方だって悪かったんだからー! しかも優希ちゃんに対する仕返しはくだらないし!」 京太郎「くだ……昨日考えに考え抜いた俺の作戦をよくもそんなあっさり切り捨てやがったな!」 咲「実際くだらないじゃん! ……たぶん仕返しにならないし」ボソッ 京太郎「なんか言ったか今?」 咲「なんでもありませんよーだ! 私はどうなっても知らないからね!」 京太郎「はっ、蹴りの一、二発は覚悟してる!」 咲「はあ、なんにもわかってないよ京ちゃん……優希ちゃんもかわいそうに」 ---- 優希「清澄のエース、片岡優希! 掃除を終えてただ今見参!」 咲「あはは……お疲れ様、優希ちゃん」 優希「ありがとうだじぇ、咲ちゃん! そして犬! ご主人様がやって来たぞ! さっそくタコスを貢げい!」 京太郎「誰が犬だ、誰が!」 優希「反応してる時点で自分でも犬って理解してるって事だじぇ!」 京太郎「このやろ……!」 優希「おっ、なんだ、ご主人様に逆らうのか?」 咲「あのー、優希ちゃん……今日はあんまり京ちゃんを刺激しない方がいいと思うよ」 優希「心配ご無用! ヘタレ犬の京太郎にはどうせ何も出来やしないじぇ!」 京太郎「優希てめえ……! 今度人の事犬なんて言ったらその口塞ぐぞ」 優希「ふん、やれるものならやってみろ! この犬!」 京太郎「早速言いやがった……覚悟しろよ優希」ポキポキ 優希「えっ…うっ…ぼ、暴力なんて見下げ果てた奴だ!」 京太郎「は? 勘違いすんな、いくらなんでも殴るような真似はしねーよ」 優希「じ、じゃあどうするって言うんだじぇ、このい……」 京太郎「言わせるか!」 優希「ん……!?」 咲「あーあ……本当にやっちゃったよ京ちゃん」 咲「……そのまんまの意味で唇塞ぐっておかしいと思うんだけどなあ」 優希(えっ、えっ、えっ!? わ、私京太郎にキスされ……) 京太郎「んっ、ふっ……」 優希「んー!?んっ、んんっ!」 咲「……あれ、なんで私ここにいるのかな?」 京太郎「……はぁ」 優希「あ……ふえっ……」ペタン 京太郎「いいか、今度から犬って言う度にこうして口を塞いでやるからな?」 京太郎「それこそ人の目なんか関係ねぇ、どんなに恥ずかしかろうが言ったらやってやる」 優希「……」ポー 京太郎「だからそれが嫌なら二度と人を犬呼ばわりするんじゃねぇぞ?」 優希「……」ポー 京太郎「……おい、聞いてんのか優希?」 優希「……はっ! な、なにするんだこの犬!」 京太郎「どうやら聞いてなかったみたいだな……」 優希「や……んんうっ!?」 咲「わあ……小説でしか見た事ないけどすごいなあ。 あっ、そういえば今読んでる小説にこんな場面があったっけ……えーっと」 京太郎「んうっ……」 優希「ん……はぁ……」 咲「ちゃん付けだと雰囲気出ないから……こほん」 咲「--木漏れ日の差し込む部室内で、優希と京太郎の影は唇を通じて1つになっていた」 咲「重なった唇から漏れる切なげな吐息、震える身体、袖を掴む手が優希の緊張がどれほどのものかを如実に示している」 咲「しかし優希の身体を逃げられないように拘束する京太郎は、そんな優希の心境など意にも介さない」 咲「ただひたすら優希の唇を貪る事に集中している彼は」 咲「きっと優希の目がもっと深いものを望むように潤んでいる事にも気付いていないのだ……」 京太郎「……ふう」 咲「--そしてとうとう優希の身体を拘束していた京太郎の手が」 咲「欲望を抑えきれないのを表すかのように優希の慎ましやかな胸に……」 京太郎「……あの、咲さん? さっきから何をしてらっしゃるのでしょうか……?」 咲「え……あー……京ちゃんったらエッチなんだから、もう」 京太郎「いや、なにがだよ!?」 優希「ぁ……きょうたろ……」 京太郎(ま、まあ咲はほっとくとして……優希はだいぶ大人しくなったか……) 京太郎(さすがに犬呼ばわりしてる奴にキスされたショックは大きかったみたいだな) 咲(あ、あの顔は京ちゃんやっぱり何もわかってない) 京太郎「優希、もう一度言うぞ。 これに懲りたらもう俺を犬だなんて呼ぶなよ、いいな?」 優希「……」コクリ 京太郎「わかればいいんだよ。 じゃあタコス買ってきてやるからな」ナデナデ 優希「んっ……」 京太郎「じゃあ咲、後は頼むなー」パタンッ 咲「いや、頼むなって言われても……」 優希「きょうたろー……」ポケー 咲「どうしろって言うの……とりあえず今の優希ちゃんを元に戻せばいいのかな」 優希「きょうたろーのキス……すごく気持ちよくて……身体がふわふわする……」 咲「おーい、優希ちゃーん」 優希「あ、咲ちゃん……」 咲「大丈夫?」 優希「ははは……実は、その、腰が抜けて立てなかったり……」 咲「京ちゃん、手加減なしだったもんねー」 優希「ううっ、咲ちゃんが見てたのに京太郎の奴……」 咲「しょうがないよ、京ちゃんって時々こういうわけのわからない事しちゃう人だから」 優希「でも、キスしてくれたのは素直に嬉しかったじぇ……」 咲「京ちゃんがキスした理由があれなのに?」 優希「うん……それにああ言ったって事は」 咲「事は?」 優希「犬って言えば京太郎はキスしてくれるんだじぇ……」 咲「あ、やっぱりそう考えちゃうんだー……残念ながら逆効果だったみたいだよ、京ちゃん」 優希「えへへへへ……///」 ---- 京太郎「通らばリーチ!」 優希「通らないじぇ、ロン! 八連荘だ!」 京太郎「うげぇ! ト、トバされた……しかも南場の優希にかよー!」 和「ゆーき、今日は調子がいいみたいですね」 優希「おーう! 今日は最高に調子がいいじぇ! 南場どころか北場まで出来そうなくらい!」 咲「……」 咲(今日の優希ちゃん、確かにすごい……私も原村さんも優希ちゃんの勢いについて行くのが精一杯だし) 咲「もしかしてあれのせいなのかな……?」 和「あれ? あれってなんですか?」 咲「あっ、いや、なんでもないよ原村さん」 咲(優希ちゃんと原村さんは親友だから、もし京ちゃんと優希ちゃんがキスしてたなんて知ったらマズいよね……) 優希「いやー、今日は本当に気分がいいじぇ!」 京太郎「ちくしょー、ここまでボロボロにやられるなんて今日はツイてねぇな……」 優希「なーに言ってるんだ。 運とか以前にお前には実力が足りないだけだじぇ!」 京太郎「うっ、そりゃそうなのかもしれないけどよ……」 優希「全く情けない犬だじぇ!」 咲「あ」 京太郎「……」 優希「……」 和「?」 京太郎「また、か」 咲「き、京ちゃん!? ちょっと待って、私だけならともかく今は原村さんが……」 和「私がどうかしたんですか?」 京太郎「覚悟、出来てんだよな?」 優希「……」コクッ 咲「~~~~っ……原村さん、ちょっと来て!」 和「宮永さん? いったい何を……」 咲「いいから!」 和「あっ……!」 バタンッ 京太郎「……咲に感謝だな」 優希「……」ギュッ 京太郎「さてと……優希」クイッ 優希「あ……」 京太郎「おしおきの時間だ」 優希「京、太郎……んっ」 和「宮永さん……まさかトイレに行くのに迷子になりそうだから、一緒に来てなんて言われるとは思いませんでした」 咲「ご、ごめんね原村さん……」 咲(京ちゃん、この貸しは高いんだからね……) ---- 咲(京ちゃんと優希ちゃんがキスをしてから数日が経ちました) 咲(私が最初の時みたいに目撃したのはそんなに多いわけじゃない) 咲(だから詳しい事はわからないけど、どうやら京ちゃんの仕返しは結構な頻度で続いているみたいです) 咲(クラスメイトがいる中で、体育の授業中に、他にも色々……2人がキスしていたという噂を耳にします) 咲(あっ、そういえば私の予想は当たっていたみたいで) 咲(優希ちゃんは京ちゃんとキスした後の対局で決まってすごい活躍をしています) 咲(まさか私がトバされるなんて思わなかったなあ……) 咲「……さてとそろそろ現実逃避はやめようかな」 京太郎「また犬呼ばわり……後何回おしおきしたらわかるんだよ、お前は……んっ」 優希「ふぁ……あんっ……」 咲「お昼に京ちゃんと優希ちゃんが校舎裏に行くからついて来たらこれだよ……私以外の人が見てたらどうするつもりなんだろ」 優希「ぁむ……きょうたろ……」 京太郎「……」 咲「うーん、やっぱり優希ちゃん嬉しそう……それもそうか、好きな人とのキスだもんね」 優希「きょうたろ……きょうたろー……んちゅ……」 京太郎「っ……」 咲「うわあ……舌、入れてるよ……」 京太郎「……んっ」 優希「はあ……はあ……」 京太郎「……っ!」 優希「んうっ!」 咲「あれ? 今京ちゃん……」 京太郎「……はあ」 優希「っ……っ……」 京太郎「……優希、俺」 キーンコーン、カーンコーン…… 優希「授業に遅れちゃうから、教室に戻るじぇ……」 京太郎「……ああ」 優希「じゃあまた後でだじぇ……」 咲「優希ちゃん行っちゃったけど……なんでだろ、京ちゃん苦しそう……」 京太郎「……なんてこった。 仕返しだけのはずなのに俺は--」 咲「!?」 京太郎「俺も、戻ろう……」 咲「京ちゃん……」 和「……」 和「ゆーきの様子が最近変なのはあの噂だけのせいだと思ってましたけどそういうことでしたか……」 和「……」ギリッ --- 咲「そして今日も部活が始まりますっと」 優希「咲ちゃん、さっきから何をブツブツ言ってるのだ?」 咲「ううん、なんでもないよ。 ところで優希ちゃんは最近京ちゃんとどうなの?」 優希「うえっ!? そ、それはその……」 咲「優希ちゃんが最近よく京ちゃんと一緒にいるって、ちょっとした噂になってるよ」 優希「うう~……」 咲「この間の日曜日にも2人でいたらしいけど、もしかしてデート?」 優希「デー……!? ち、違うじょ! 」 優希「たまたま私がタコス食べに来ていた所に京太郎が来て、お互い暇だから映画でもって事に……」 咲「優希ちゃん……世間一般ではそれをデートって言うんだと思うよ?」 優希「そ、そうなのか?」 咲「たぶん……あれ、なんか部室から話し声が……」 ---- 京太郎「……」 和「須賀君、黙っていたらわかりません。 早く私の質問に答えてください」 京太郎「……」 和「ここ最近、須賀君とゆーきの間に変な噂があるのは知ってました」 和「だけど部室内では2人はあまり変わってませんでしたし、そもそもいつもゆーきをあしらっていた須賀君が」 和「本当にゆーきにそんなことをしているのか疑問だったので何も聞かずにいたんです」 京太郎「……」 和「ですけど、お昼のあの光景を見聞きしたら信じざるを得ません」 京太郎「見てた、のか」 和「悪趣味と言いたげですね……だけどもしあの話が本当なら須賀君よりは遥かにマシだと思いますが?」 京太郎「……」 和「いいから答えてください須賀君。 あなたは本当にゆーきに仕返しする」 和「ただそれだけのためにあの子の唇を奪ったんですか?」 京太郎「それは……」 和「もしそうなら……私はあなたを許しません。 ゆーきの気持ちも考えないその行動を絶対に……!」 京太郎「……」 咲「……とうとう原村さんにばれちゃったみたいだね」 優希「あわわ、どうしよう咲ちゃん」 咲「どうしようもないんじゃないかなあ。 だって京ちゃんが仕返しのためだけに優希ちゃんにキスしてたのは事実だし……」 優希「それはそうだけど……」 咲「もし可能性があるとするなら……」 京太郎「……その通りだ。 俺は、仕返しのためだけに……優希にキスした」 和「っ!」 パァン! 京太郎「っ……」 和「自分が、何を言ってるか、わかってるんですか!?」 京太郎「ああ……今は最低な行動だってわかってるつもりだ」 和「よくもぬけぬけと言えますね……! ゆーきの気持ちに気付いてなかったなんて言わせませんよ!?」 京太郎「……!」 和「あんな態度をとってしまうゆーきに非がないとは言いません、それを止めなかった私も同罪です」 京太郎「……」 和「それでも、それでも……ゆーきは須賀君が好きなんです! 1人の女の子として私が知る限り初めてのあの子の恋なんです!」 京太郎「っ」 和「そんなゆーきの気持ちを知りながら、なんであんな残酷な事が出来るんですか……? 」 和「最終的に待っているのは、あの子が泣く結末だけじゃないですか!」 優希「のどちゃん……」 咲「原村さん、そこまで優希ちゃんの事を……」 京太郎「ごめん……」 和「私に謝られても困ります……!」 京太郎「いいわけだけど……最初は本当にわからなかったんだ。 優希は俺をからかってるだけってそう思ってたんだよ」 和「あれだけ露骨なアピールに気付かないとか鈍感なんてレベルじゃありませんね……」 京太郎「ああ、本当馬鹿だよな……」 和「……それで?」 京太郎「……?」 和「言ったはずですよ、見聞きしたと……それは当然ゆーきが戻った後の須賀君の独り言も含まれてます」 京太郎「!」 和「今度こそはっきり答えてください……」 和「須賀君、あなたはゆーきの事をどう思ってるんですか?」 優希「!?」 咲「……」 咲(原村さんも聞いたんだね……京ちゃんの本心を) 京太郎「……最初はさ、本当にただ腹立たしかっただけだった」 京太郎「毎日犬呼ばわりされてこき使われて、あいつが俺を1人の人間としてすら認めてない気がして……」 和「……」 京太郎「だから、あんなことをした」 京太郎「犬呼ばわりしてる奴にキスなんてされたらショックで少しは大人しくなるだろう、なんて今から思えば呆れちまうよ」 和「本当ですね」 京太郎「結果は上手くいった、少なくとも俺は最初そう思った。 優希はいつもよりおとなしくなったし、わがままも間違いなく減った」 京太郎「だけどあいつ、俺を犬って呼ぶのだけはいつまで経ってもやめないんだ」 京太郎「なんでだって思った」 京太郎「言われる度にあいつとキスして、黙らせて、何回も何回もあいつを抱き締めて、今までない以上に距離を近付けて……」 京太郎「ふとさ、俺は何もないのにあいつにキスしたくなってる自分に気付いちまった」 優希「え……」 咲「やっぱり……」 咲(私、最初から変だとは思ってたんだよ) 咲(京ちゃんは確かに時々突拍子もない事をするけど、少なくとも無闇に女の子を傷つけかねない事はしない) 咲(京ちゃん……たぶん京ちゃんは自分で自覚するより前から優希ちゃんを……) 京太郎「それはもう戸惑ったさ」 京太郎「俺はいつしかあいつの態度なんてどうでもよくて、ただあいつとキスしたいだけになってたんだから」 和「ならゆーきにそう言えばよかったのでは?」 京太郎「言えるわけ、ないだろ……散々あんなことしといて今さらお前が好きですなんて言えるかよ……」 京太郎「きっと優希だってもう俺なんか……」 和「……!」 京太郎「俺、何してたんだろうな……こんな馬鹿な事しなけりゃ、もう少しマシな結末があったのかもしれないのに、あはは……」 和「そうやって、逃げるんですか」 京太郎「えっ……」 和「じゃあ須賀君はどうします? このままゆーきとキスするだけの関係を続けますか? 」 和「それともゆーきと距離をおいてあの子と自分の気持ちから逃げ出しますか?」 京太郎「それは……」 和「----いい加減にしなさい、須賀京太郎っ!!」 京太郎「!!」ビクッ 和「あなたは、この期に及んであの子と向き合うのを恐れてる! 」 和「あの子は、私の親友の片岡優希という子は、嫌いな相手にいつまでも唇を許す軽い女じゃありませんっ!!」 京太郎「っ!」 和「あなたは怖いんです、須賀君」 和「ゆーきが自分をまだ好きでいてくれているのがわかっているのに、万が一あの子に拒絶されたらどうしようって怯えてるんです」 和「だけどそんなもの……あなたとの繋がりを失いたくないが為に」 和「嫌われるかもしれない恐怖に震えながら犬と呼び続けるゆーきの、足下にも及びませんっ!!」 京太郎「……」 和「……今からゆーきをここに呼びます」 京太郎「なっ!?」 和「既に噂が広まっている今、これ以上の逃げはどちらにもいいとは思えませんから」 和「お願いです、これ以上私の友達を無駄に傷つけるような真似、しないでください……」 京太郎「和、俺は……」 咲「その必要はないよ、原村さん」 和「宮永さん? それに……」 優希「……」 京太郎「優、希……」 咲「優希ちゃん、ほら……」 優希「……」スタスタ 京太郎「優希……まさか、お前今の全…んぐっ!?」 優希「んっ……はぁ」 京太郎「……」 優希「お前の鈍感さとか、人の乙女心を弄んだ事とか、今までの諸々……全部これでチャラだじぇ」 京太郎「優希……」 優希「……私、今でも京太郎が好き」 京太郎「!」 優希「嫌いになんか、なれるわけない……だから、もう……やめにしようじぇ」 京太郎「……」 優希「----これからは、仕返しとかそういうのじゃなくて、好きって言ってキスしてほしいから」 京太郎「優希、俺は……!」 優希「京太郎、言って? 私に対する気持ち……」 京太郎「好き、だ……ああ、好きだ優希、俺お前が好きなんだ……!」 優希「嬉しいじぇ……本当に、嬉しい……!」 京太郎「優希っ……!」 優希「京太郎っ……!」 咲「完全に2人の世界だね……原村さん、外に出てようか」 和「そうですね……今は2人共お互いしか見えてないようですし」 咲「はぁ……鈍感な友達がいると苦労しちゃうよね」 和「素直になれない友達も、ですね」 咲「本当だよ……ふふっ」 和「ええ、本当に……うふふ」 咲・和「どうぞ、お幸せに」 パタンッ ---- 京太郎「通らばリーチ!」 咲「京ちゃん、それは通らないよ!」 京太郎「ぐへぇ!」 優希「また京太郎のラスだじぇー」 和「須賀君、リーチしない方がいいんじゃないですか?」 京太郎「最近そんな気もしてきた……」 優希「よしよし、愛しの優希ちゃんが慰めてやるから泣くんじゃないぞー」ナデナデ 京太郎「元々泣かねーからな? はあ……いつになったらラスから抜け出せるのやら」 咲「当分は無理なんじゃないかな……優希ちゃんは相変わらず絶好調だし」 和「そういえばゆーきは最近急激に強くなりましたよね。 なにか特訓でもしてたんですか?」 優希「うーん……そうじゃないんだけど」 京太郎「んー? そうじゃないならなんなんだよ?」 優希「強いて言うなら……」 咲・和・京太郎「言うなら?」 優希「愛の力、だじぇ!」ニコッ カン! 咲「京ちゃんはあんまり恩恵受けてないけどね」 京太郎「言うなよ……泣きたくなるから」 もいっこカン! --おまけ-- 久「また校内での不純異性交遊についての投書……ああ、もう書類処理ばっかで部活にも顔出せやしない!!」 久「もし犯人を見つけたらとっちめてやるわ……絶対に」 副会長「会長、また例の不純異性交遊についての投書が!」 久「だけど、その前に誰か助けて……書類処理はもういやー!」 もひとつカン!
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トップに戻る 作品No.041話 京太郎×優希 ID 2W/K3tDr 作品No.3684の書き直し 京太郎×優希 ID RXuL1vw0 作品No.39139を見て妄想した 優希×京太郎 ID pRii4AZk
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『間もなく、個人戦一次予選を開始致します』 咲「凄い人数だね…」 まこ「個人戦は団体戦に出れん生徒も来るからのー」 和「相手が居なくてもソロプレイなら誰でもできますから」ハアハア 京太郎「はいはい話を逸らさないよー」 久「個人戦で全国に行けるのは3人。誰と当たっても、全力全開手加減無しで」 優希「さっすが部長! わかりやすいじぇー」 久「勝っても負けても悔いのないようにね!」 「「「「「はいっ!」」」」」 久「あ、須賀君」 久「男子は会場違うから。急がないと間に合わないわよ」 京太郎「うおぉいっ!」ダダダッ! 京太郎「ぜー、はー…ま、間に合った!」 京太郎「清澄高校の須賀京太郎です、登録お願いしますっ!」 「え、えっと京太郎君? 登録はあっちだけど…」 京太郎「いいっ!?」 「もう…こっち、急がないと時間なくなっちゃうよ」ギュッ 京太郎「うおっと…ありがとうございます」 「お礼なんて別に…そ、それより行かないと!」 京太郎「そうっすね…あの」 「な、何?」 京太郎「手、綺麗ですね」ジッ 「えええっ!? そそそ、そんなことっ!」 京太郎「お、あれが登録所か。すいません小鍛治さん、行ってきまーす!」 健夜「あ…もう、元気だなあ」クスッ 健夜「男子は人数が多いから、一日目でも負けがあるよ」 京太郎「うげ、マジっすか…二日目まではなんとか…」 健夜「ゆ、夢はおっきくないとダメだよ!?」 京太郎「それじゃあ全国優勝で!」グッ 健夜「スケールが変わりすぎだよ! もう…」 健夜「京太郎君…手、貸してくれるかな」 京太郎「? はい」スッ 健夜「…頑張ってね」ギュッ 京太郎「はいっ!」 京太郎(なんて言った手前、恥ずかしい姿は晒せねーよな) 京太郎「よろしくお願いしますっ!」 京太郎(さーて…いい牌来いよ?)カチャ ※京太郎の戦績は安価で決まります。戦績次第では全国編の展開に変化が生じる予定。 コンマの数値で1~4位を決定します。おっきい順。 ↓1 京太郎 ↓2 相手E ↓3 相手R ↓4 相手O ・コンマゾロ目で数値にプラス10 ・48 69 の場合はプラス30 ・下四桁が1919 4545 0721 の場合、???? 一日目は全3回戦。 1回戦は1,2,3位で勝ち抜け。2,3回戦は1,2位で勝ち抜け。 582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 01 41.89 おまかせあれ! 583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 02 01.68 すばら! 584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 02 27.35 でえい 585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 02 29.11 あ 京太郎1位! 京太郎「おしおしおしっ! 幸先いいぜ!」 京太郎「2回戦はこのあとすぐか…へへ、咲たちに昼の時間、自慢できる結果にしないとな!」 健夜「良かった…でも、気を抜いたらだめだからね」ホッ 京太郎「よろしくお願いしますっ!」 コンマの数値で1~4位を決定します。おっきい順。 ↓1 京太郎 ↓2 相手E ↓3 相手R ↓4 相手O ・コンマゾロ目で数値にプラス10 ・48 69 の場合はプラス30 ・下四桁が1919 4545 0721 の場合、???? 589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 07 27.42 はい 590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 07 53.34 おまかせあれ! 591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 08 13.78 ぬ 592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/04/29(火) 20 08 21.39 そもそもなぜすこやんが……? 京太郎2位! 京太郎「あ、ありがとうございました…」フー 京太郎(あっぶねー…300点差で2位かよ) 京太郎(ま、勝ちは勝ちだよな!)ヘヘッ 健夜「ひ、ひやひやするよ…なんだか自分が打ってる時より怖いなあ」 ※一旦茶番タイムへ 京太郎「小鍛治さん! 勝ちましたよ、俺!」 健夜「うん、おめでとう…今日はあとは、午後の3回戦だね」 京太郎「ありがとうございますっ。じゃあ俺、部活のみんなに伝えてきます!」 健夜「あ……もう、あんな子だったかなあ?」 健夜「もっと頼りになる気がしたんだけど…ツッコミの人が少ないからかな…」ハア… 健夜「でも、あれが本当の京太郎くんなんだよね」 健夜「ふふっ、かわいいなあ」 健夜「応援するからね。京太郎君」 京太郎「よっ、飯食ってたか。元気いいなー」 咲「京ちゃん! なんだか元気だね」 和「個人戦はどうでしたか?」 優希「安心しろ! 優希ちゃんハンドでチビ京太郎を慰めてやるじぇ!」ワキワキ 京太郎「ふっ…その必要は、ないっ!」 まこ「お、とゆーことは」 京太郎「2回戦勝ち抜けですよ! 3回戦進出っす!」 久「あらま…それはまた、今後の指導のし甲斐がありそうね」 咲「おめでとう!」 優希「ほほー、めでたいめでたいじょー」 和「おめでたですね」 京太郎「待て」 和「どこの女ですか!?」 京太郎「落ち着け!」 優希「そーなるとタコスの補充ができないじぇ…むむむ」 京太郎「ああ、そう言うと思って。ほれ」タコス 優希「むぐ…タコス?」 京太郎「冷めても美味いタコスだとさ。匂い控えめで気配りバッチリだぜ」 優希「ほへー、京太郎よくやった! えらいぞ!」 咲「凄いね。京ちゃんが作ったの?」 京太郎「いやいや、途中の屋台で執事さんが作ってたんだよ」 まこ「なんじゃそら…」 久「ちょっと考えられないわねえ」 和「須賀君、常識の範疇で物を言って下さい」キリッ 京太郎「どの口々が言いやがる…」 京太郎「っと、そろそろ時間っぽいな」 咲「京ちゃん頑張ってね!」 優希「タコスの陰から応援しといてやるー」 和「頑張って下さいね。いえジョーク抜きで」 久「全力でね。冷めたら負けよ!」 まこ「後でな。また元気よく報告頼むからのー」 京太郎「うっす! 行ってきます!」 京太郎(ふー…やっぱ緊張するけどさ) 京太郎「よろしく、お願いしますっ!」 コンマの数値で1~4位を決定します。おっきい順。1,2位で勝ち抜け。 ↓1 京太郎 ↓2 相手E ↓3 相手R ↓4 相手O ・コンマゾロ目で数値にプラス10 ・48 69 の場合はプラス30 ・下四桁が1919 4545 0721 の場合、???? 622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 44 24.74 * 623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 44 28.23 おまかせあれ! 624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 44 41.91 ニワカは相手にならんよ! 625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 20 45 03.07 へ 京太郎2位! ※合宿編、全国編で展開に変化 京太郎「ありがとうございましたぁっ!」 京太郎(……) 京太郎「……っしゃあああ!」 『男子個人戦、1日目を終了――!』 『明日の4、5回戦で全国行きへの切符を手にする選手が決定します!』 健夜「……わあ」 健夜「なんだか、胸が熱くなってくるよ」 健夜「懐かしいなあ…あんなに喜んで、楽しそうで」 健夜「……うん」ギュッ 健夜「私も、頑張らないとね」 京太郎「小鍛治さん! 俺、やりましたよ!」 健夜「うん、見てたよ。おめでとう…でもまだ明日があるからね?」 京太郎「うぐ…な、なんか腹が痛いんですけど…」 健夜「緊張するよね。初めての試合ならなおさら」 健夜「明日も見に来るからね? 格好いいところ見せて欲しいなあ」 京太郎「うえっ!? し、仕事とかいいんですか…?」 健夜「新幹線使えば間に合うから大丈夫だよ」 京太郎「そっすか…明日も頑張りますから、応援頼みます!」 健夜「うん、じゃあまた明日…」 健夜「はー…」 健夜「こーこちゃん? ごめん、今夜の打ち合わせ、明日にしてもらえる?」 咲「京ちゃん! 凄いよ!」 久「ほーんと。もしかしたらもしかするかもね?」 まこ「こりゃあ京太郎の方がわしより強いかもしれんのう…」 優希「京太郎のタコス力も相当のもんだな!」 和「知りませんでした。須賀君はとんだテクニシャンですね、突き合って下さい」 京太郎「いやあ…すみません、明日も応援行けなくて」 まこ「何言うとるんじゃ。こっちのほうが申し訳ないっちゅーんじゃ」 久「正直私が応援したいくらいなんだけどね…こういう時、会場が違うってのが困るわ」 咲「私は心の中でずっと応援してるからね!」 優希「私はタコス場の陰から見守ってるじょー」 京太郎「ありがとな!」 和「もう…放置プレイだなんて、悪くないですね…」モジモジ ~2日目~ 京太郎「ふー…あと2回。やべえよ…き、緊張が…」 健夜「だ、大丈夫? ええとこういう時は人の字を書いて」 「ふん…金髪雑魚が存外勝ち抜いていると聞いたけど、とんだ偶然だ」ザッ 京太郎「う、うえ?」 健夜「あ…龍門渕高校の」 「力を感じない。力へ至る道筋も見えない…」 「それなら後は人の意思。お前の意思だけしか頼れないんだ」 「…お前は、衣が思ったよりも強い。だから…その」 衣「頑張れと言っているっ!」 京太郎「……おう、ありがとな!」 京太郎「それじゃ、行ってきます!」 『さあ男子個人戦準決勝! 上位二人が勝ち抜けとなります!』 京太郎「…おしっ!」パンッ! 京太郎「お願いしますっ!」 コンマの数値で1~4位を決定します。おっきい順。1,2位で勝ち抜け。 ↓1 京太郎 ↓2 相手S ↓3 相手Y ↓4 相手D ・コンマゾロ目で数値にプラス10 ・48 69 の場合はプラス30 ・下四桁が1919 4545 0721 の場合、???? 662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 21 23 06.91 ころたんイェイ~ 663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 21 23 07.84 ほ 664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 21 23 19.04 ほい 665 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/04/29(火) 21 23 23.68 せい 京太郎1位! 決勝進出! 京太郎「……ほへ?」 京太郎「マジで?」 『準決勝終了ー! ここに決勝進出の4名が決定しました!』 『うち一人は女子団体戦で優勝した清澄高校! 今年は波乱の展開です!』 衣「これは…」ガタッ 健夜「力はないけど、そのぶん純粋に麻雀が楽しめてる…のかな」 健夜「私達にはもう、あんまり分からない感覚かもしれないけれど」 衣「……あ」 衣「そっか、キョータローは、麻雀をしているんだな」 健夜「うん……」 衣「……」 健夜「ねえ、良かったら今度一緒に打ってみない?」 衣「良縁か奇縁となるか…衣がお前に通じると思うか?」 健夜「さあ…」クスッ まこ「京太郎!」バシッ 京太郎「うおっ!? 染谷先輩、それに優希!」 優希「ちょ、おま、ほんとに凄すぎだじぇ!」 まこ「全国行きも全然ありえるとは…わしより強いっちゅうんはマジじゃったか」 京太郎「い、いや偶然というかなんというか…」 まこ「アホ。運も実力、しかし麻雀は運だけじゃダメなんじゃ」 優希「そういうことだ! 誇れ! タコス神に!」 京太郎「…ああ!」 まこ「次の決勝戦はわしらも観客席におるからの」 優希「頑張れ京太郎! 勝利祈願のタコスグミだじぇ!」 京太郎「ありがたいけど超まずそう…」 京太郎(小鍛治さんに天江、優希に染谷先輩…) 京太郎(多分他の人も見てるんだよな) 京太郎「…お願い、します」 コンマの数値で1~4位を決定します。おっきい順。1,2,3位で全国進出。 ↓1 京太郎 ↓2 相手S ↓3 相手E ↓4 相手X ・コンマゾロ目で数値にプラス10 ・48 69 の場合はプラス30 ・下四桁が1919 4545 0721 の場合、???? 704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 21 49 05.16 ??「京ちゃ須賀京太郎は東京の白糸台に転校すべき……わた宮永照先輩が直々に指導すると言っていた」 705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 21 49 07.82 すこやんイェイ~ 706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 21 49 09.80 シャイニングツモ! 707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/04/29(火) 21 49 21.69 おまかせあれ! 「ご無礼。手を抜く気は無いんでね」「悪いなその牌だ…だが目はいいぜ、アンタ」「アンタ、背中…いや、いい色だ」 『決着ー! 個人戦決勝、全国行きが決定しました!』 『清澄の須賀選手、惜しくも全国を逃しましたが堂々の4位! まだ一年生の彼は今後が期待されます!』 京太郎「……はー」 京太郎「ありがとう、ございましたっ!」 京太郎「……」 京太郎「あー」 健夜「京太郎君」 京太郎「…すんません、負けました」ペコッ 健夜「ううん。頑張ってた。初めから見てたから、分かるんだよ?」 健夜「悔しいよね。泣きたいよね…」ギュッ 京太郎「……ふ、ぐっ…」 京太郎「お、れっ、本気で、がぢ、勝ちたくてっ!」 健夜「うん…いいんだよ。泣いていいの」ギュウッ 京太郎「…う、ううううううう!!」 優希「……あ、京太郎…」 まこ「惜しかったのー」ポン 京太郎「はは、負けちゃいましたよ。さすがに決勝はキツイっすね」 衣「……」ピョン 衣「奇しくもキョータローの思う所はよく分かる」 衣「1週間前の衣も同じ思いだった。だからキョータロー、衣おねえさんの胸で泣いていいぞ!」フンス 優希「…無い胸で泣けとは片腹大激痛だじぇ!」 衣「なにをー!?」 優希「なんだー!」 まこ「ったくわりゃあ…」 京太郎「…はは!」 京太郎「はいはい、二人ともそこまでにしとけー」 京太郎「咲! 和! 個人戦全国出場おめでとう!」 咲「う、うん…あの」 和「須賀君は…その」 京太郎「…ったく、なーに微妙な顔してんだよ」ワシャワシャ 咲「わわっ!」 和「あうぅっ」 京太郎「そりゃ全国行けたら嬉しかったけどさ。多分それと同じくらい、団体戦と個人戦でお前らが全国行くのが嬉しいんだよ」 京太郎「それともアレか? 男だし、全国行けないならお留守番かよ? ねえ部長」 久「んー? そうねえ…咲と和がそう言うなら留守番してもらおうかしら」クスッ 咲「そんなこと!」 和「ありません!」 京太郎「それに、お前らの面倒も見ないとダメだからなー。麻雀打つ暇もねーよ」 京太郎「だからさ…今年は全力でサポートするから、来年はもうちょっとマトモになってくれな?」 咲&和「「……えー」」 京太郎「そこは頷くだろ普通!」 京太郎「小鍛治さん、今日はありがとうございました」 健夜「ううん。約束だったし、私も京太郎君には色々教えてもらったから」 京太郎「へ? なんですかそれ…?」 健夜「ん、内緒。でも本当に格好良かったよ」 京太郎「いや…みっともないとこ、見せちゃって」 健夜「それも含めて格好良かった、ってこと。ときめいちゃったかも」クスッ 京太郎「へっ!?」 健夜「なんて、ね。それじゃあまたね…インターハイは私も解説で出るから、また会おうね!」 京太郎「……はいっ! ありがとうございましたっ!」 健夜「うん、バイバイ」 健夜「もうこんな時間かあ…こーこちゃん怒ってるかなあ」 健夜「…いいよね、たまには」 久「さ、そろそろ帰るわよー。準備はいい?」 和「須賀君、これを」スッ 京太郎「……ローション?」 和「須賀君のタイミングで準備してください」キリッ 京太郎「この展開見越してこれ持ってきたの?」 久「はいはい、そこも行くわよ」 咲「あ、はいっ」 京太郎「……」クルッ 京太郎「また来年、来るからな」 京太郎「…へへっ」 優希「あー! 京太郎がエロい顔してるじぇ!」 まこ「ま、まさかわりゃあ…建物フェチだったんか…」ゴクリ 咲「うぅ、建築物にはなれないよ…」グスン 久「廃墟ツアーとか行ってみる? ティッシュ持って」 和「廃墟なら穴もあるんですよね…」ゴクリ 京太郎「結局こんなんかよ!?」 京太郎「…ま、こんなんが丁度いいか」
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1340792711/ 和「…?」 咲「京ちゃん今何か言った?」 京太郎「ハッ!…いや、何も言ってないぞ!」 咲「…変な京ちゃん。原村さん、それでね…」 京太郎(危ねー、思わず口に出てた…) 京太郎(最近咲と和の仲がいいせいで登下校に和がついてくる…。正直あのおっぱいは目に毒だ) 咲「…ちゃん!、京ちゃん!聞いてる?」 京太郎「お、おう!どうかしたのか!?」 咲「もう。さっきからどうかしたの?調子悪い?」 京太郎「お前に心配されるほどのことじゃねーよ」 咲「でも…」 和「フフッ…、宮永さんと須賀くんはほんとうに仲がいいんですね」 咲「は、原村さん!そんなんじゃないよ!」 咲「京ちゃんとは中学校から腐れ縁なだけだし、それに京ちゃんは私みたいなチンチクリンには…」アセアセ 和「フフッ、宮永さん。少し落ち着いてください」 咲「あぅ…」 京太郎(あぁ…、おっぱい揉みたいな) 京太郎(あの破壊的なまでののどっぱいを心ゆくまで…)ゴクリッ 咲「…」ジー 授業中 京太郎(おっぱい…) 教師「須賀ー、ボーッとするなよー」 昼休み 京太郎(おっぱい…) 咲「京ちゃん、ご飯こぼしてるよ」 放課後 京太郎(おっぱい…) 優希「ローンッ!12000だじぇ!」 久「あらあら。また須賀くんのトビ終了ね」 まこ「いつにもまして集中できとらんのぉ」 和「須賀くん、どうかしたんでしょうか?」 咲(京ちゃん…) 京太郎(おっぱい…) 帰宅 和「それでは私はこちらなので。さようなら宮永さん、須賀くん」 咲「うん、また明日ね!原村さん!」 京太郎「じゃあな和」(おっ…ぱい…) 和「はい、また明日」スタスタ 咲「いこっか京太郎ちゃん」 京太郎「おう」 京太郎「…」スタスタ 咲「…」スタスタ 京太郎「…」スタスタ 咲「…」 京太郎「どうかしたのか?」 咲「…それはこっちのセリフだよ」 京太郎「え?」 咲「京ちゃん、今日ずっとボーッとしてるよ。どうしちゃったの?」 京太郎「お前にだけはボーッとしてるとか言われたくないんだけど…」 咲「もう、ごまかさないで!今日の京ちゃんおかしいよ!」 京太郎「咲…」 咲「京ちゃん…」グスッ 京太郎「ごめん、咲。俺が間違ってたよ…」 咲「…それじゃあ、話してくれる?」 京太郎「全部話すよ、俺が今日考えてた全部。聞いてくれるか?」 咲「うん!」 京太郎「…おっぱい」 咲「ん?」 京太郎「おっぱい…おっぱい…おっぱいおっぱいおっぱい」 咲「え、ちょ、ちょっと京ちゃん?」 京太郎「和の、和ののどっぱい!のどっぱいを!俺は!俺はッ!」 咲「」 京太郎「揉みしだきたいんだぁぁあああああああああああッ!」カッ! 咲「」 京太郎「あのメロンを!あのマシュマロを!俺の両手で!形が変わるまで!」 咲「きょ」 京太郎「ハァハァ和ののどぱい…。ハァハァのどぱいのどぱい…」 咲「京ちゃんの…」ゴゴゴ 咲「京ちゃんの、バカァアアアアアアアアアア!!」バチーン! 京太郎「のどぱっ!」 咲「ハァハァ…」 京太郎「ハァハァ…」 咲「京ちゃん、少しは落ち着いた?」 京太郎「…あぁ、目が覚めた」 咲「どうして?どうして急にあんなことに…」 京太郎「今朝からだ」 咲「え?」 京太郎「どうも朝からなんかおかしくてな。いや、おかしいのはここ数日か…」 咲「ここ数日?」 京太郎「そうなんだよ。ここ数日間ふと気がついたら和のおっぱいのことばっかり考えてるんだ…」 咲「原村さんの…」 京太郎「細かく言えば部長のおっぱいとかにも反応はするんだがやっぱり一番は和だな」 咲「ど、どうしてそんなことになったの?」 京太郎「わからん。まるでお腹が減るみたいに自然におっぱいを揉みしだきたくなってくるんだ…」 京太郎「今もそうだ…。頭の片隅に和のおっぱいを揉みしだきたいと思う俺がいる」 咲「京ちゃん…」 京太郎「俺はもう麻雀部にいかない方がいいのかもな…」 咲「ど、どうして?」 京太郎「これ以上自分を抑えられる自信がないんだ。たぶん次に和にあったら俺は…」 京太郎「ごめんな。でもそういうことだから部長にはしばらく部活は休むって…」 咲「それならッ!」 咲「それなら私の胸を揉んでよ!」 京太郎「へ?」 咲「だ、だ、だから!今の京ちゃんはお、おっぱいを揉みたくてしかたないんでしょ!?」/// 京太郎「お、おう」 咲「だ、だったら原村さんを襲っちゃう前に私の胸を揉んでストレスを発散したらいいんじゃないかな!?」/// 京太郎「いや、でも揉むって言ってもな…」ジーッ 咲「」ペターン 咲「京ちゃんのバカ!」ドゴォ! 京太郎「ひでぶっ!?」 京太郎「ハァハァ…。そ、それに咲だって俺なんかに触られるの嫌だろ?」 咲「…ジャナイヨ///」 京太郎「へ?」(おっぱ…?) 咲「べ、別にこれぐらい原村さんのためだから!それに京ちゃんに麻雀部をやめて欲しくないから…」 京太郎「咲…」(おっぱい…) 咲「いいよ…、京ちゃん。来て…?」 京太郎「咲、咲ぃぃいいいいいい!」(おっぱいおっぱいおっぱい!) 咲「京ちゃん///ダメだよ、優しくして///」 京太郎(こ、これは!たしかに質量では圧倒的に和にとどかない! だがしかし、たしかにある!たしかに今!俺の手の下に咲のおっぱいが存在している!)サワサワ 咲「ふ、ふわぁ!?///」ピリピリ 咲(な、なにこれ!?なんだかピリピリするよ!) 京太郎(しかもこれは…。和の胸にはない慎ましさだと!? 暴力的なまでの破壊力のせいで和のおっぱいには存在しなかった慎ましさがこのおっぱいにはある!)フニョフニョ 咲「…ふっ、ん…///」ビリッビリッ 咲(声でちゃうよぅ…。ピリピリが強くなってきたような気がする…) 京太郎「おっぱ…」 咲「だ、ダメ…///」ビリビリ 京太郎「おっぱぁぁあああああああああああああいッ!」 咲「ふわぁぁ///」ビリビリビリビリ! 咲「も、ダメぇ…///」フラッ 京太郎「咲!」 咲「あ、ありがとう京ちゃん…///」 京太郎「礼を言うのは俺の方だよ!さっきまでのが嘘みたいだ!」 咲「ほんとう?!じゃあ…!」 京太郎「ああ、これならもう大丈夫そうだぜ!ありがとな、咲!」ダキッ 咲「///」 咲「さっ、さっきのことは秘密だから!絶対誰にも言わないでよね!」 咲「じゃ、じゃあね京ちゃん私こっちだから!」ダッ! 京太郎「お、おう!じゃあな咲!ってもう行っちゃったか…」 翌日 京太郎「~♪」スタスタ 和「おはようございます」 京太郎「うわっ!…って和かおはよう」 和「ビックリしすぎです。それより今日は宮永さんは一緒じゃないんですか?」 京太郎「あー…、うん、ちょっとな」 和「?そうですか。須賀くんは今日は大丈夫そうですね」 京太郎「和にもばれてたのか…。心配かけてすまん、でももう大丈夫だから」 和「同じ麻雀部の1年生なんですから何かあったら相談して下さいね」ニコッ 京太郎(のどっちマジ天使) 和「あら?あれは…」 咲「…」コソコソ 和「宮永さん?みょうに周りを気にして、どうかしたんでしょうか?」 京太郎(なにやってんだあいつは…) 和「宮永さーん!」 咲「ビクッ!…な、なんだ原村さんかって…」 京太郎「よ、よう咲」 咲「うわわわわ!?きょ、きょ、京ちゃん!?///」 咲(どどどどうして京ちゃんがいるの!?通学時間いつもとズラしたのに!) 京太郎(なんでこいつがここにいるんだよ…、昨日のこと気つかって通学時間ズラしたのに!) 和「おはようございます、宮永さん。須賀くんもですけど今日はずいぶん早いんですね。 まあ、私も今日は早く目が覚めてしまったんですけど」フフッ 咲「お、おはよう原村さん!悪いけど私今日は急ぐから!また後でね」ドヒューン! 和「あ、宮永さん!」 京太郎「咲!」 和「行っちゃいましたね…」 和「はぁ…、昨日は須賀くんで今日は宮永さんですか」 京太郎「なんかごめんな…」 和「別にせめてません。とりあえず私たちも学校に行きましょう」 京太郎「ああ、そうだな」 昼休み 京太郎「咲ー、飯食いに行こうぜー」 咲「!?///」ドヒュ… 京太郎「逃がすか!」ガシッ 咲「わひゃあ!?///」 京太郎「ほら、行くぞ!俺は今日レディースランチが食べたい気分なんだ!」 咲「ちょっ!ちょっと、離してよ京ちゃん!」 京太郎「問答無用!」ズルズル 咲「…」ジーッ 京太郎「よしよし、今日のレディースランチもうまそうだな」 咲「…」ジーッ 京太郎「いいかげんだんまりはやめてくれよ…」 咲「バカ京ちゃん…」 京太郎「バカでもいいし昨日のことも謝るからさ、いいかげん機嫌直してくれよ」 咲「はぁ…、貸し一つだからね」 京太郎「おお、さすが姫!寛大なお心をお持ちだ!」 咲「調子いいんだから…。ワタシニハアンナコトシタクセニ…」 京太郎「でも咲のおかげでほんとに助かったぜ!今朝も普通に和と話せたしな!」 咲「うん、そのことなんだけどね京ちゃん。昨日からどこか変わったこととかない?」 京太郎「変わったこと?まあ、頭のモヤが晴れたような気分ではあるけどどうかしたのか?」 咲「うん…。昨日のその、京ちゃんにゴニョゴニョされたあとからちょっと違和感があって…///」 京太郎「違和感って?」 咲「うーん…。なにって言われるとなんだか説明できないんだけど…」 京太郎「なんだそりゃ。別に特に変わったことはないし、強いて言えばいつもより調子がいいくらいだぜ!」 咲「それならいいんだけど…」 京太郎「っと、そろそろ昼休みも終わるな…。教室に戻ろう」 咲「うん、そうだね」 放課後 京太郎「こんにちわーっす!」 久「あら?昨日と違って今日はずいぶんと元気がいいのね、須賀くん」 京太郎「いやーっ!昨日は情けないところ見せてすいません!昨日の負けは今日取り返しますから!」 優希「なんだか犬が調子に乗ってるじぇ! これは調教が必要だな!」 まこ「まあ、元気なんはええことじゃ。あと一席余ってる…じゃが入るか?」 京太郎「あれ、和はどうかしたんですか?」 久「掃除で遅れるらしいわ。須賀くんこそ咲はどうしたの?」 京太郎「あー、あいつは図書室に本返すから先に行ってくれと」 優希「犬ー!そんなことはいいからとっととと卓につけ!貴様の飼い主が誰かわからしてやるじぇ!」 京太郎「だれが犬だこのタコスめ…」 久「それじゃあ面子も揃ったしはじめましょうか」 中断します この先闘牌シーンが入る予定 萬子 一 赤五 索子 1 赤5 筒子 ① 赤⑤ みたいな感じで書くつもりです かなり適当なのでミスがあった場合は指摘と脳内補完をよろしくお願いします 東一局 親 優希 ドラ⑧ ジャラジャラジャラジャラ 優希(今日こそは京太郎を東一局で飛ばしてやるじぇ!) 一 一 三 八 3 赤5 6 8 8 ② ③ 東 東 白 久(優希の起家…、安く流してしまいたいところね) 三 五 六 九 1 4 5 ⑤ ⑧ ⑨ 南 西 白 まこ(東場の優希は要注意じゃけぇ当たらんように立ち回らんとのう…) 二 六 七 八 九 2 3 7 ③ ⑥ 東 北 中 京太郎(…) ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? 咲「遅れましたー」 和「遅れてすいません」 久「あら、二人ともいらっしゃい。悪いけど先に始めてるわよ」トン 優希「のどちゃん、咲ちゃん!私が京太郎を東一で完封するところ見てるといいぞ!」 まこ「ええからはよ打ちんさい…」 京太郎「おっーす…」 8巡目 一 一 八 八 5 赤5 8 8 ⑧ ⑨ 東 東 白 ⑧ 優希(よし、張ったじぇ!ツモ、一発乗れば倍満!) 優希「先制リーチ!」 打⑨ 久(あちゃー、先制リーチかかっちゃったわね。二向聴だしここは降りかな) まこ(聴牌しとるが場に2枚見えとる6のカンチャン…。ここはとりあえず現物で回すかのう) 京太郎(…) 和(優希の待ちは出アガり狙いですか。部長と染谷先輩にはないし二人とも降り気配、これは須賀に当たりそうですね…) 咲(京ちゃんに当たりそうかな…) 優希「一発ならずたじぇ!」パチン 久「…」トン マコ「こりゃーいかんのう」トン 京太郎「…」 京太郎「…槓!」 ?①①? 優希(京太郎が自分で墓穴を掘った!これは私の勝ちだじょ!) 久(いつもの須賀くんらしくない打ち方ね…) まこ(勘弁して欲しいのう…) 和(親リーに暗槓。非効率的ですね) 咲(嘘…。この感覚、もしかして)ピリッ… 京太郎「…」スッ… 咲(京ちゃん) 京太郎「ツモッ!面前リンシャン三暗刻! 4000・2000!」 四 四 四 2 2 ④ ⑤ ⑥ ⑨ ⑨ ?①①? 2 優希久まこ和「「!?」」 咲(やっぱり…) 優希「わ、私の先制リーチが犬ごときに流されるなんてありえないじぇ!」ガタッ! 京太郎「これが俺の実力なんだよ、タコス!」 優希「~!きょ、京太郎のくせに今日は一段と生意気だじょ!」 久「はいはい、二人ともそこまでね。優希は悔しかったらしっかり麻雀で返しなさい。 須賀くんも一回アガれたからって調子のらないこと」 まこ「久の言うとおりじゃ。はよう卓につきんさい」 優希「む~…、ぶっ飛ばしてやるじぇ!」 京太郎「やれるもんならやってみやがれ!」 和「二人ともほんとに元気ですね…」 南四局 優希 22100 久 30200 まこ 20100 京太郎 27600 久(オーラスまできて須賀くんが2位。いつもと違うアガりに打ち回し少し奇妙ね…) まこ(京太郎自身が気づいとるかは知らんがここまで捨て牌、まるで咲を見とるようじゃのう…) 優希(オーラスまできて京太郎がいるのに私が4位。こんなのありえないじぇ!) 京太郎「ふっふっふっ…。最初の威勢はどうしたんだ?」 優希「う、うるさいじぇ!このオーラスで役満ぶちかましてやるから覚悟しとくんだな!」 和(ここまで須賀くんは槓が4回。平均から見ると多いですね…) 咲(…) ドラ 四 京太郎「さぁて、俺の親番だぜ!」 三 七 九 1 2 4 7 8 ② 赤⑤ 東 北 白 中 優希(ぶっ飛ばすじぇ!) 一 四 八 九 4 9 ① ⑤ ⑥ 東 南 南 發 久(逃げ切りね) 二 三 六 六 16 7 9 ② ③ ④ 發 發 まこ(無理はしとぉないが十分まくりも可能な点差じゃけぇのう) 一 四 赤五 3 5 ③ ④ ⑥ ⑧ 東 西 白 中 京太郎(…)トン 打 北 優希(こい!) ツモ 北 10巡目 一 八 九 9 ⑧ ⑨ 東 西 南 南 北 發 中 1 優希(よし!国士一向聴だじぇ!) 打 ⑧ 久(優希の手は国士ね。捨て牌でバレバレなんだけどそろそろ張りそうね) 二 三 六 六 七 5 6 7 ② ③ ④ 發 發 ⑤ 久(うーん…、發もでないし手も遅い。とりあえずいつも通りいきましょうか) 打 ② まこ(あかんのう…。降りじゃね) 京太郎(…感じる。いつもならわからないのに今は牌が 見える 。ならここは…) 打 ① 優希(む、これは…) ツモ ① 優希(よし、これで聴牌だじぇ!あとは京太郎にぶちかますだけ!) 打 ⑧ 京太郎「槓」パタッ 優希「!?」 京太郎「…」スッ 京太郎「ツモ、リンシャンカイホウ、700オール」 優希「」 久「ふぅ…」 まこ「…」 和「須賀くんが200点部長より+…。終了ですね」 ミスです ⑧は槓できませんね… 優希捨て牌を⑧→八の順で八を槓に補完しておいて下さい 五 六 七 1 2 3 7 7 ② ③ ?八 八 ? ④ 久「直前の①でツモアガりだと500オールで私にはとどかない…。明槓の符をのせて700オール、見事ね」 優希「わ、私が京太郎に負けた…」グスッ まこ「麻雀は運もあるけぇしかたなーよ…」 優希「…こんなオカルト!ありえないんだじぇ!」ガタッ、ドヒューン 和「あ、優希!待ちなさい!」 咲「優希ちゃん!」 久「あらあら、よっぽどショックだったのね…。和、追っかけてあげてくれるかしら?」 和「しょうがありませんね…。すぐに連れ戻します」ガチャ まこ「やれやれ、優希にも困ったもんじゃのー」 京太郎「優希…」 久「さて、和もいなくなったし丁度いいわね。須賀くん、今日の種明かしをお願いできるかしら?」 京太郎「種明かしって…、別に何もないですけど」 まこ「それにしては咲の打ち筋によーにとった気がするけーのう」 久「そうね。京太郎くんにはなくても咲にはなにか心当たりがあるんじゃないかしら」 咲「え、わ、私には別に心当たりなんて…」/// まこ「わっかりやすいのう」 京太郎「え、でもほんと今日は調子良かっただけですよ?」 久「フフッ、それでも咲にはなにか心当たりがありそうだけど?」 咲「ちょっ、ちょっと京ちゃんこっち来て!」 京太郎「?」 京太郎「どうしたんだよ咲?」 咲「あのね、京ちゃん。今日の麻雀どんな感じだった?」コソコソ 京太郎「どんなって、なんて言うかやたらとツモがよかったり、説明できないけど次になにが来そうとか…。そんな感じだけど?」 咲「…やっぱり」 久「どうかしら。なにかわかった?」 咲「部長…」 久「わかってることだけで良いから説明して欲しいわね」ニコッ 久「昨日須賀くんの調子が悪かったから下校の途中で少し話しをした」 まこ「そこで色々あってそんときに変な感覚がした、か…」 咲「はい…」 久「その変な感覚っていうのが気になるわね…。具体的にはどんなかんじだったの?」 咲「私の中の感覚が京ちゃんの方に引っ張られるっていうか、なんだか不思議な感覚でした」 久「ふーむ。それで、須賀くんは特になにも感じてないのね?」 京太郎「いやー…、なんていうかその、咲が言ってる瞬間の感覚があまりないんで良くわからないですね…」 まこ「ほんにお前はダメじゃのお…」 京太郎「うっ、すんません…」 久「まとめると。咲がいつも麻雀を打ってるときに感じる勘みたいなものが、 昨日咲と須賀くんにあったいろいろで須賀くんにも身についたかもってことね」 咲「はい」 京太郎「???」 まこ「うーむ、にわかには信じられんのお」 久「それはそうね、勘なんて和ならオカルトの一言で切り捨てる感覚だし その不確かなものが須賀くんにもうつった、なんて信じられるわけないし」 まこ「じゃけど、それにしては京太郎の豹変ぶりはあまりにも異常ってことじゃね?」 久「そうね。たった一半荘だけど、それでも昨日一昨日の須賀くんとはまったくの別人だったもの」 京太郎「いや、でもほんとに調子が良かっただけなんじゃ…」 久「もちろんその可能性もあるわ。でも私はまだ二つ重要なことをきいていないわ」 京太郎「?」 咲「…」 久「昨日の須賀くんの調子が悪かった原因とそのあと二人の間であった いろいろ の部分よ」 京太郎「…」ギクゥ 咲「…」/// 久「さぁて…、二人には洗いざらい吐いてもらおうかしら…?」ニコォ まこ「和のおっぱいに視線が釘付け…」 久「道端で叫びながら女子高生の胸を触る…」 京太郎「」 咲「///」 京太郎「ち、ちがうんです!昨日の俺はおかしくて…」 久「そのことはわかってるわ。でも、流石にそれは…」 咲「あ、そう言えば原村さん以外だとぶ」 京太郎「もうやめてぇぇええええええええ!!」 久「まあ、須賀くんの処分はひとまずおいておくとして…。これでハッキリしたわね」 久「咲は胸を触られたときに力が抜けていく感覚がしたのよね?」 咲「は、はい…///」 久「ふむ、でも咲の中の感覚はなくなったわじゃなくてそのまま…、さらに須賀くんの中にその感覚みたいなのがうつった」 京太郎「いや、でもそんなことやっぱりありえませんよ!それにそうだとしても証明できないじゃないですか」 まこ「ほーじゃのう。ここまでやっといてなんじゃがどうするんじゃ?」 久「簡単に試す方法が一つあるわ」 咲「方法?」 久「ええ、私の胸を揉みなさい、須賀くん♪」ニコッ まこ「ちょっ、ちょっとまちんさい!」 咲「そそそ、そうですよ部長!何言ってるんですか!?」 京太郎「」 久「あら、なにかおかしいかしら?」 咲「お、おかしいですよ!な、なんで…」 久「簡単な話よ。咲は1回触られてるから効果があるかどうか判断できない。それなら私のを触らせれば実験できるでしょ?」 京太郎「いや、部長、でも」 久「須賀くんは不満?私の胸を合法的に触るチャンスよ?」 京太郎「嬉しいです!すごく嬉しいです!」 (そんなのダメに決まってますよ!) 咲「京ちゃん…、本音と建前が入れ替わってるよ」ジトーッ 京太郎「ハッ!…いや、でもやっぱりダメですよ!」 久「フフッ、べつに遠慮しなくていいのよ?須賀くんはいつも 私たちのために頑張ってくれてるしほんのご褒美みたいなものだから」 京太郎「ご、ご褒美…」ゴクリッ まこ「だらしないのぉー…」 咲「きょ、京ちゃん…」 久「須賀くんもやる気十分みたいね。さすがに二人に見られてるところで触られるのは恥ずかしいからあっちでやりましょうか」 京太郎「あ、あっちって…」 まこ「まさか…」 咲「ベッド…」 久「あそこならカーテンで仕切れるし問題ないでしょ。須賀くんが襲いかかってきてもすぐに逃げられるし」 咲「お、襲うって…///」 京太郎「そ、そんなことしませんよ!」 久「ふふっ、どうかしら?」 久「それじゃあ、万が一のときは頼むわね」 まこ「はいはい、りょーかいりょーかい」 咲「京ちゃん…、わかってるよね?」ニコォ 京太郎「さ、咲さん…?なんかすごく怖いですよ…?」 咲「もしなにかあったらその時は…、ね?」 京太郎「ひぃ!?」ガタガタガタガタ 久「二人とも、あまり聞き耳を立てないでね?それじゃ、カーテン閉めてくれるかしら」 京太郎「は、はい!」シャー! 久「これで二人からは見えなくなったわね。さて、須賀くん?」 京太郎「な、なんでしょうか!」 久「はぁ…、緊張しすぎよ。できるだけ声を落としなさい」 京太郎「すいません…」 久「わかればよろしい。本題にはいるけど昨日みたいな感じはする?」 京太郎「いやー…、よくわからないです」 久(んー、わかってはいたけどやっぱり不安ね…。まあ、私が誘ったんだからリードはしてあげないと…) 京太郎「部長?」 久「うん、そうね。とりあえずやってみましょうか」 京太郎「や、やってみるって…!///」 久「もう、なに恥ずかしがってるの。怒らないからドーンときなさい」 京太郎「…そ、それでは、し、し、失礼します」 久「ん…」フニョン 京太郎(さ、触ったぁぁああああああああ!あの!清澄高校学生議会長!竹井久麻雀部部長の胸に!俺の!俺の手が!)サワサワ 久「なんだかくすぐったいわね」…リ 京太郎(これが…、これがのどっぱいの次に夢見た…)サワサワ 京太郎(のどっぱいには一段見劣りする!だが麻雀部で誰が 一番ベストサイズおっぱいかと聞かれれば間違いなく部長!)サワサワ 久(あら…?)ピリッ… 京太郎(和のように制服を押し上げることはないが手のひらには ジャストにフィットするベストサイズ!俺の想像通りだ!)フニョフニョ 久(これが咲の言ってた…)ピリ…ピリ… 咲「部長、大丈夫かな…」 まこ「さすがの京太郎もここで襲うなんてことはないじゃろう」 咲「いえ、襲うとかじゃないんです…」 まこ「?」 久(ふっ…これで何分くらいかしら…?なんだか身体の奥がフワフワして…んっ)ピリビリ 京太郎「ハァハァ」フニョンフニョン 久(変な感じ…、咲の言ってた通りね)ピリピリ 京太郎「ハァハァ…っぱい…ハァハァ」モミモミ 久(んっ…!また強くなった…?ダメ、力入らない)フラッ ドサッ 咲「今なにか音がしませんでしたか?」 まこ「んー?気のせいじゃろ」 ガチャ 和「遅れてすいません、優希捕まえてきました」 優希「心配かけてごめんだじょ…」 まこ「まずいタイミングで帰ってきたのう…」 和「部長と須賀くんはどうしたんですか?」 咲「え、えーと二人はあの!その…」チラッ 和「部長はベッドですか? 咲「え、え、え」ビクゥ まこ「そ、そーじゃ!疲れて寝とるようじゃからそっとしておいてやってくれんかのう!?」 和「そうですか。須賀くんは?」 まこ「きょ、京太郎ならさっきトイレにでていったとこじゃ!」 和「須賀くんはトイレですか」 優希「うー、京太郎のやつは肝心な時にいないんだじぇ」 咲「ど、どーするんです!これで京ちゃんが部長と一緒に出てきたら!」コソコソ まこ「ど、どーしようもないじゃろ!そうならんことを願うだけじゃ!」コソコソ 和「そう言えばさっきから衣擦れの音がしますね」 咲「きっ、きっと寝苦しいんだよ!」 和「そこはかとなく荒い息遣いも…」 まこ「わ、悪い夢でもみとるんかもしれんのう!」 和「?」 久(ま、ずいわね…んっ、ふぅ…。この声…和と、ふっ…、優希ね)ビリビリビリ 久(ここで、バレるのは…、すごくマズいわ…)ビリビリビリ 京太郎「おっぱい…、おっぱい…」モミモミモミモミ 久(つ、まり…ふっ…、ここで声を出すのは許されない…!)ビリッビリッ 久(でも、正直もうかなり、はぁ…、辛いわね…)ビリビリビリ 京太郎(素晴らしい…エクセレント…これなら一生揉んでても飽きない!柔らかいこの感触!最高だ!)モミモミ 京太郎(おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい)モミモミモミモミ 久(も、だめ…。我慢の、んっ…限界…よ) 京太郎(おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい!!)モミモミモミモミ! 久「ひゃっ!~~~~~~ッ!?」ビリビリビリビリッ‼ 和「今ベッドの方から部長の声が…」 咲「そ、そうだ!私すごく喉乾いてるんだったよ!原村さん、一緒に飲み物買いに行こう!」ギュッ 和「え、ちょっと宮永さん?そんなに手をひっぱらないでください///」ズルズル まこ「そ、それにしも京太郎は遅いのぉ!優希、一緒に飲み物でも買いに行かんか!?」 優希「私は京太郎を…」 まの「よしよしわかったわかった!そいじゃはよう行こう!」ギュッ 優希「ちょ、ちょっと待つじぇ!」ズルズル バタン、シーン シャー! 久「ハァハァ…、す、すごかったわ…」 京太郎「ぶ、部長…///」 久「と、とりあえず須賀くんはベッドを直しておいて!わ、私は少しトイレでいろいろと直してくるから…」 京太郎「は、はい!」 久「いい!間に和たちが戻ってきたら適当にごまかすこと!」スタスタ!ガチャ 京太郎「わかりました!」 京太郎「…」 京太郎「すごかったな…///」 ガチャ 優希「ただいまだじぇー」 京太郎「…」ボーッ 優希「あぁ!京太郎、貴様いつの間に戻ったじぇ!」 京太郎「…あ、タコス。それに染谷先輩も」 まこ「久のやつはどーしたんじゃ?」コソコソ 京太郎「髪とかが乱れたから直してくるって言ってトイレに行きました」コソコソ 優希「二人ともなんの話してるんだじぇ?」 まこ「こっちの話しじゃ。それよりもおんしは京太郎に言わんといけんことがあったじゃろ?」 京太郎「?」 優希「うぐ…」 京太郎「どうしたんだ、優希?」 優希「い、犬!…じゃなくてきょ、京太郎!」 京太郎「なんだよ」 優希「さっ、さっきは急に怒ったりして、その…」モジモジ 京太郎「?」 優希「だから、えーと…。ごめんなさいだじぇ…」 京太郎「さっきのって俺が勝ってお前が出て行ったことか?」 優希「そうだ!いつも京太郎なんかに負けないから悔しくて…」 京太郎「なんだ、そんなことかよ…」ハァー 優希「そ、そんなことって」 京太郎「別に気にしてねーよ。お前がわがままなことなんていつものことだろ?らしくないぞタコス」ナデナデ 優希「な、京太郎のくせに生意気だじぇ!」 京太郎「あーはいはい、急に元気になりやがって…」 まこ「おーおー、京太郎はたらしじゃのぉー」ニヤニヤ 京太郎「な!?そんなんじゃないですよ!」 まこ「そうかのぉー?」ニヤニヤ 咲「ただいまー」ガチャ 和「戻りました。須賀くんも戻ってきてたんですね」 京太郎「お、おう。染谷先輩たちより一歩はやくな」 和「優希、ちゃんと謝りましたか?」 優希「もっちろんだじぇ!」 和「そうですか。良かったですね、優希」ニコッ 和「部室に戻る途中で泣きそうな顔で須賀くんに嫌われたら」 優希「の、のの、のどちゃん!そこまでだじぇ!」ガバッ! 和「きゃ!ちょっと、優希!」 ワーキャー! 咲「京ちゃん終わったの?」コソコソ 京太郎「ああ、打ち方っていうのか?あれが移ったかはわからないけどな」コソコソ 咲「そうなんだ…。やっぱり揉んだんだね京ちゃん…」 ガチャ 久「みんな揃ってるみたいね」 まこ「久、遅かったのう」 和「ハァハァ…、そ、そう言えば部長はそこのベッドで寝てたんじゃ…?」 久「あなたたちが出て行った後くらいに起きてね。少し外を歩いてたのよ」 和「そうなんですか。体調のほうは?」 久「まあ、ぼちぼちってところね」 久「せっかくみんなが集まってるけど.もうあまり時間がないから今日は解散にするわ」 まこ「お、そう言えばもうけっこうな時間じゃのう」 和「仕方ありませんね。宮永さん、優希、途中まで一緒に帰りましょう」 咲「あ、うん!京ちゃんも一緒でいいよね?」 和「もちろんです」 久「咲、悪いけど少し須賀くんを借してくれるかしら?」 咲「さっきのことですか?」コソコソ 久「ええ、今日は時間がないから確かめられないけど少し話しをしておきたくて」コソコソ 咲「わかりました。京ちゃん、早く追っかけてきてね!」ガチャ 和「それでは」 優希「また明日だじぇ!」 まこ「久、校門のところでまっとるけぇーのう」バタン 京太郎「俺の人権は無視ですか…」 久「フフッ…。須賀くん、さっきのことだけど…」 京太郎「えっと、さっきのことって言うのは…」 久「トボけなくてもいいじゃない…。私の胸、揉んだでしょ?」ズイッ 京太郎「ぶ、ぶぶ部長!近い!近いです!」 久「さっきはあんなに鼻息を荒げて私を求めてくれたのに…」 京太郎「な!?」 久「ねぇ、須賀くん、違うわね…京太郎くん?」 京太郎(し、下の名前で!?) 久「ふふっ、意外としっくりくるわね」ギュ 京太郎(あばばばば…) 久「京太郎くん…、私、さっきからなんだかおかしいの…」 京太郎「」 久「なんだか身体の奥が熱くて、それに…」 京太郎「」 久「京太郎くん…?」 京太郎「」 久「あなたはどうなの?」 京太郎「」 久「私は、もう我慢できないわ…」 京太郎「」フラッ… 久「もう、急に倒れるとは思わなかったわ」 京太郎「部長があんな演技するからでしょ!」 久「あれくらいすぐに演技って見抜いて欲しいところね」 京太郎「うぐっ…」 久「時間とっちゃったわ。用件だけ手短に言うわね」 京太郎「用件?」 久「あなたを残した用事よ…。須賀くん、明日まで誰の胸も揉まないでね」 京太郎「えーと、どういうことですか?」 久「私の推測でしかないのだけど…。あなたの力が本物なら他人の胸を揉むことで前の人のが上書きされる可能性もあるわ」 京太郎「上書き…」 久「ええ。とりあえず今日の結果は明日確かめるから、その間に誰かの胸を揉まれると困るのよ」 京太郎「いや、さすがにないですよ…」 久「わからないわよー。昨日は咲、今日は私ときてるんだから明日の部活までに優希の胸を揉むことがあるかもしれないわ」 京太郎「いや、優希のおっぱいとかなおさらあり得ませんよ」 久「フフッ、まあないならないでそれでいいわ」 久「さて、これ以上まこを待たせるのも悪いから帰りましょうか」 京太郎「そうですね。俺も早く行かないとですし」 校門 まこ「おお、来おったか」 優希「京太郎、遅いじょ!」 京太郎「あれ、優希?咲たちと帰ったんじゃなかったのか?」 優希「ふっ、飼い犬を待ってやるのもご主人様の勤めだじぇ…」 京太郎「はいはい」 久「まこ、ごめんなさい」 まこ「別にかまわんよ。それよりなにしとったんじゃ?」 久「そんなにたいしたことじゃないわ」 まこ「気になるのう…」ニヤニヤ 久「もう、ほんとにたいしたことじゃないわ」 久「須賀くん、それじゃあね」 京太郎「お疲れ様です、部長、染谷先輩」 優希「また明日だじぇ!」 まこ「それじゃあの」 優希「よし!帰るぞ犬!」 京太郎「わかったから引っ張るなよ…」 帰り道 京太郎「咲と和追いかけなくていいのか?」 優希「二人ともたぶんもう相当遠くに行ってるじょ」 京太郎「んー、そうかぁ?」 優希「そうだじょ。それよりせっかくこの私と二人なのに他の女の話とはどういうことだ!」 京太郎「別にどうとも思わねえけど?」 優希「なんだとー!!」 京太郎「それよりなんで俺のこと待っててくれたんだ?」 優希「!…べ、別に。京太郎が一人だと寂しいと思っただけだじょ」 京太郎「へー、そうなんだ」 優希「…」 京太郎「…」 優希「…ってそれだけか、犬ゥ!」グワッ! 京太郎「どわぁ!?それだけってなんだよ!どうしろっていうんだよ!?」 優希「普通はもっと他になにかあるじょ!せめてありがとうくらい言えのが礼儀ってもんだじぇ!」 京太郎「そんなの知るかよ!つーかなにきれてんだ!?」 優希「グルルルルル…」 京太郎「な、なんだよ…」 優希「…女心のわからんやつだじぇ…」 京太郎「はぁ?」 優希「ここまでだじぇ」 京太郎「ん、そうだったな。じゃあな優希」 優希「ちょっと待つじぇ!」 京太郎「…なんだよ?」 優希「今日はほんとにごめんだじぇ…」 京太郎「なんだ、まだ気にしてんのかよ。さっきも言ったけど俺は全然気にしてないから安心しろ」 優希「ほんとか…?」 京太郎(あれ、なんか優希のやつ可愛くないか?) 京太郎(いつもは強気なのに今日はすごくしおらしくて…) 優希「京太郎…?」 京太郎(ヤバい、すっげー優希が可愛く見える…。いつもタコスばっか食ってるタコス女のはずなのに…) 優希「どうかしたのか…?」 京太郎(おっぱい…) 優希「京太郎、しっかりするじぇ!」 京太郎「ハッ!」 優希「大丈夫か…?」 京太郎「あ、あぁ、大丈夫だ。心配かけてすまん」 優希「どうしたんだじぇ?急に黙ったりして」 京太郎「いや、ほんとになんでもないから気にすんな!ほら、俺こっちだからそろそろ行くわ!じゃあな!」 優希「あ、京太郎!」 京太郎「…」ドヒューン! 優希「いっちゃったじぇ…」 京太郎「さっきはマジで危なかったぜ…」 京太郎(急に優希の野郎が可愛くて見えて俺は…、俺はあいつを…) 京太郎「ほんとギリギリだったな…」 京太郎(うぅ…、でもどうする。優希のせいでこの前のモヤモヤが…) ?「あっ、京ちゃん!」 京太郎(なんで咲がここにいるんだよ…) 咲「先に帰ってごめんね。でもどうしても京ちゃんと話しておきたくて…」 京太郎(咲…) 咲「えーと、その、さっき部室で部長と話してたことなんだけど…」 京太郎(咲のおっぱい…)ハァハァ 咲「二人だけでなんの話してたのかなーって…、京ちゃん?」 京太郎(これもう揉んじゃってもよくね?) 咲「京ちゃん…、もしかしてまたなの?」 京太郎「…すまん、咲」ギュッ 咲「きゃっ!?ちょっと、京ちゃん…いきなり抱きつかないでよ///」 京太郎「ダメだ。我慢できそうにない」サワサワ 咲「んっ…。京ちゃん、いったいどうしたの…?」 京太郎「優希を襲いそうになった…」フニョンフニョン 咲「ふわぁ、それで、逃げて来たの?」 京太郎「…」モミモミ 咲ふっ、優希ちゃんは襲わないのにんっ…、私のことは迷わずに襲うんだね…」 京太郎「咲…咲…」モミモミ 咲「フフッ、良いよ。京ちゃん…」ビリビリビリビリ 京太郎「ハァハァ、咲ィ!」 咲「京ちゃん!ん~~~ッ!!」ビリビリビリビリ‼ 咲「ハァハァ…。落ち着いた?」 京太郎「咲…。ほんとにごめん…」 咲「ほんとに京ちゃんはバカだよね。急に女の子を抱きしめて胸揉んだら捕まるよ、普通」 京太郎「はい、ほんとにすいません。反省してます」 咲「私だったからいいけど…」ボソッ 京太郎「?」 咲「とりあえず!京ちゃん、絶対に他の人を襲ったりしちゃダメだからね!」 京太郎「わかってはいるんだけどな…」 咲「2日で2回はさすがにヒドいよ」 京太郎「ごめんなさい…」ズーン 咲「やっぱりなんの前触れもなくその、モヤモヤしたりするの?」 京太郎「んー、前触れもなくっていうか今回は優希を見てたらなんだか無性におっぱいが揉みたくなって」 咲「京ちゃん、次からそんなことになった時はすぐにそこから離れること!わかった?」 京太郎「はい…」 咲「ど、どうしてもって言う時はわ、私が…///」 京太郎「私が?」 咲「///…、その、京太郎を止めてあげるから!」 京太郎「お、おう。よろしく頼むぜ」 咲「うん///」 咲「と、とにかくこの話はおしまい!京ちゃん、部長とあの後なにしてたの?」 京太郎「ずいぶんと強引に話変えるなぁ。部長と話したことって言われてもそんな多くないぞ?せいぜい明日の部活までに…」 咲「明日の部活までに?」 京太郎「あ」ピシッ 咲「どうかしたの?」 京太郎「俺、明日の部活までおっぱいもんだらダメなんだった」 咲「…」 京太郎「…」 咲「京ちゃん?」ニコッ 京太郎「はい、なんでしょうか姫」 咲「どうする気なの?」 京太郎「…どうしょっか?」 咲「はぁー…。ほんとにどうするの、京ちゃん」 京太郎「ま、まあ、明日になったらなにかおもいつくだろ!」 咲「典型的なダメなパターンだよ」 京太郎「とりあえず今日は帰るわ…」 咲「…そうだね。それじゃあまた明日ね、京ちゃん」 京太郎「あぁ、また明日学校でな」 ガサガサ! 優希「きょ、京太郎を追いかけてきたらす、すごいの見ちゃったじぇ…」 優希「京太郎が、さ、咲ちゃんを…///」 翌日 京太郎「どうしよう…」 京太郎「いや、やっぱまずいよな」 京太郎「なんとかして部長をごまかす方法」ウーム… 咲「おはよう、京ちゃん!」 京太郎「ああ、おはよう」 咲「けっきょくどうするか思いついてないの?」 京太郎「いやー、俺が部長に似せて打った程度じゃ絶対納得しないだろうし、かと言って黙っとくと後が恐いだろ…?」 咲「そうだねー」 京太郎「なんでそんなに軽いんだよ」 咲「大丈夫だよ、京ちゃん。きっとなんとかなるから」 京太郎「なんで、断言できるか教えて欲しいもんだな」 咲「んーとね、女の勘ってやつかな?」 京太郎「お前みたいなちんちくりんに女の勘ねぇ…」 咲「なっ…」 和「おはようございます」 京太郎「おっと。おはよう、和」 咲「むー…。おはよう、原村さん!」 京太郎「優希は一緒じゃないのか?」 和「ええ。呼びに行ったんですけど先に行ったみたいで…」 京太郎「あいつが早起きして、学校に行く…?」 和「私も少しおかしいと思ってます。昨日別れるまではいつも通りだったんですけど…」 和「そう言えば、優希は須賀くんを待っていたんでしたね…。須賀くん、優希と何かあったんですか?」ジトーッ 咲「…」ジーッ 京太郎「い、いや、とくに何もなかったけどなー」 和「…」 和「そうですか。学校には行ってるみたいなので話はあの子から直接聞きましょう」 咲「そうだね、それがいいよ!」 京太郎「うぐっ…」 昇降口 和「それではお昼休みに」 咲「うん!優希ちゃんをよろしくね」 和「わかりました」 咲「…ねえ、京ちゃん。ほんとに優希ちゃんには何もしてないんだよね?」 京太郎「さすがにあいつにまで手はださねぇよ…」 咲「うん、それならそれでいいんだけど」 京太郎「?」 咲「あ…、ご、ごめん京ちゃん!ちょっとトイレ行ってくる!///」 京太郎「咲のやつ…。ん、下駄箱になんか入ってる?」ガチャ 京太郎「手紙?」 京太郎(お、落ち着け俺!下駄箱に手紙=ラブレターなんて安直な発想だ! そうだ、とりあえず差出人を!差出人を確認するんだ!) 京太郎「表にも裏にも書いてない…。しかも文面」 『昼休みに体育館裏で待つ』 京太郎「簡潔すぎるわ!」 京太郎(いや、待てよ。簡潔だからこそラブレターという可能性が残るのでは?てか、今のところラブレターの可能性が最大?) キーンコーンカーンコーン 京太郎「とりあえず昼休みに体育館裏に行けば誰が出したかわかるか…」 ?「…」ジーッ 昼休み 咲「京ちゃん、お昼ご飯行こう」 京太郎「あー…、悪いんだけど先生に呼ばれてるから先に行っててくれるか?」 咲「またなんかやったの…?」 京太郎「アホか。ふつーに呼ばれただけだ」 咲「そっか。じゃあ先に食べてるからね!」 京太郎「おう、間に合うかわからんから俺のことはあんまり気にしないでくれ」 咲「はーい!」 京太郎「…行ったか」 京太郎「そろそろ俺も行こうか」 体育館裏 京太郎「…さて、俺を呼び出したやつは」 ?「遅い!」 京太郎「お、お前は!」 優希「京太郎、3分遅刻だじぇ」 京太郎「…お前かよ。ドキドキして損したぜ」 優希「むっ…」 京太郎「どうしたんだよ。和が昼飯に誘ったんじゃなかったのか?」 優希「京太郎、私はお前に話があるんだじぇ」 京太郎「?なんだよ」 優希「昨日…」 京太郎「昨日?ああ、先に走って帰ったことか?あれは悪かった…」 優希「違うじぇ!」 京太郎「!…じゃあなんなんだよ」 優希「あの後のことだ。私はお前の後について行ったんだじぇ」 京太郎「な!?」 京太郎「…見てたのか?」 優希「見てた」 京太郎「どっからだ」 優希「最初っから最後まで全部!」 京太郎(やべー…。ってことは優希のやつに俺が咲のおっぱいを触りまくってたとこ見られてたってことだよな…) 優希「京太郎…」 京太郎「は、はい!」 優希「京太郎は、咲ちゃんと付き合ってるのか?」 京太郎「え!?」 京太郎(てっきり問答無用でぶん殴られるんだと思った…。それよりこの質問どう答えたらいいんだ?) 優希「…」 京太郎(YESって答えるとあとあとまずい。かと言ってNOって答えると彼女でもない女の子のおっぱいを触りまくった変態…) 京太郎(あれ、俺今の時点でも変態じゃね?) 優希「京太郎!」 京太郎「うっ、その、あれはだな…」 優希「やっぱり、京太郎と咲ちゃんは…」グスッ 京太郎「な、なんで泣いてるんだよ!?」 優希「だって…、京太郎と咲ちゃんは付き合ってるんだろ…?」 京太郎(ああ!もう、どうにでもなれ!) 京太郎「違うんだ、優希。あれには理由があって…」 優希「理由って…?」グスッ 京太郎「話せば長くなるけど…」 説明中 優希「…それで、発作的におっぱいが揉みたくなったから私から逃げたってことか?」 京太郎「ああ、その途中で咲に会ってさ。一回やってるからなんか抵抗とかなくそのままってわけなんだけど…」 優希「信じられないじょ!」 京太郎「ですよねー…」 優希「…だが、京太郎が昨日部活で強かったのは事実。咲ちゃんの打ち方をコピーしてたなら、 私が犬如きに負けたのも納得できるじぇ」 京太郎「はいはい」 優希「…むー」 優希「よし、犬!」 京太郎「なんだよ?」 優希「きょ、今日は特別に私の胸をさ、触らしてやるじょ!///」 京太郎「へ!?」 優希「京太郎はほっておくとすぐに女の胸を触るど変態の駄犬! だから、ここは京太郎の飼い主として私が餌を与えるのがスジってもんだじぇ!」 京太郎「いや、でもな…」 優希「遠慮するな!貴様のその欲望、私が全て受け止めてやるじぇ!」 京太郎(いや、昨日咲の触ったし咲よりぺったんこなお前じゃ興奮しない… 京太郎(待てよ。俺がおっぱい触ると力が抜けるって咲が言ってたな…) 京太郎(昨日のしおらしいこいつは可愛かったしな…。試してみるか) 優希「さあ、犬!はやくくるじぇ!」 京太郎「そうかぁー、じゃあ遠慮なくいかせてもらおうかなー」ニヤニヤ 優希「いつでもいいぞ!」 京太郎「じゃあ、いくぞ」スッ 優希「んっ…」 京太郎(やっぱりほとんど感触がないなー。いや、でも先端の感触はあるか)サワサワ 優希「ふ、ふわぁ…、きょうたろぉ」 京太郎(わかってたけどブラつけてねーのな)スッ 優希「だ、だめぇ、ハァハァ…///」 京太郎(咲と部長より感度良いのかすっごい顔とろけてる…。これは、エロいな)スリスリ 優希「きょ、きょーたろぉ、す、とっぷだじぇ…///」 京太郎「何いってんだよ優希。ここからだろ?」サワサワ 優希「ひゃぁん!?い、今は、これ以上…!」 京太郎(なんかすごい冷静だな。これが慣れってやつか…。優希も辛そうだし昼休みも終わりだしそろそろ終わりかー)サワサワ 優希「ふっ、ふわぁああっ、あっ、あっ…///」ビクッビクッ 京太郎「ん、大丈夫か、優希?」 優希「きょーたろー…?」ボーッ 京太郎「立てるか?」 優希「ダメって言ったのに…」 京太郎「へ?」 優希「京太郎の、バカぁぁあああああああああッ!!」 京太郎「へぶっ!?」ズガンッ! 京太郎「な、なんで…?」ガクッ 教室 京太郎「…」 咲「あ、京ちゃん。どこいってたの?」 京太郎「いや、いろいろあってな…」 咲「ずいぶんやつれてるね」 京太郎「まあな、はぁー…」 咲「そうだ、昼休み優希ちゃんいなかったんだよ。原村さんも気がついたらいなくなってたって…」 京太郎「あー、あいつなら大丈夫だとおもうぞ」 咲「どうして?」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「っと、授業始まるな。また後でな」 放課後 咲「京ちゃん、部活行こ?」 京太郎「うー…、憂鬱だ」 咲「きっと大丈夫だよ」 京太郎(ヤバいな、このままじゃ優希のおっぱい揉んだのがバレる…) 京太郎「そう言えば咲の言ってた感覚っていうのはまだ俺の中にあんの?」 咲「んー、私もよくわかんないけどあると思うよ?」 京太郎「いいかげんだなー」 咲「うまく説明できないんだよね…」 京太郎「話して間についたな…」 咲「入らないの?」 京太郎(もうどうにでもなれ…) 京太郎「こんにちはーっす」ガチャ 咲「こんにちはー」 久「いらっしゃい二人とも」 まこ「遅かったのう」 咲「原村さん、優希ちゃんは?」 和「それが…、今日はタコスの新メニューを探すと言って帰ってしまって…」 咲「そっか…」 久「あの娘が部活をさぼるねぇ…」チラッ 京太郎「…」 久「まあいいわ、今日も部活始めまししょうか。まずは和、まこ、咲、須賀くんが入って」 和「はい」 京太郎(やべー、やべーよ…) 東一局 親 京太郎 ドラ4 京太郎(優希っぽい打ち方になるなら東場はやっぱかなり強いのか?) 一 一 赤五 六 七 4 6 7 ② ⑥ ⑨ 東 西 ⑦ 京太郎(これって良配牌なのか?ま、とりあえず)打 西 咲(うーん…、京ちゃんが私と同じだとやっぱり嶺上牌取られちゃうのかな…) 二 七 八 2 3 3 7 ④ ⑨ ⑨ 南 北 中 六 打 北 まこ(さてさて、久の打ち方ならわしもよーみとるからのう…。京太郎に注目じゃな) 三 八 1 6 9 ① ③ ④ 赤⑤ ⑦ ⑨ 東 白 九 打 1 和(予選まであと少し、一局一局を大切にしていきましょう) 五 六 八 九 6 9 ⑦ ⑧ 南 西 西 發 發 中 打 南 四巡目 京太郎(止まることなく手が進んで一気に平和、三色、ドラ2聴牌…) 一 一 赤五 六 七 4 5 6 7 9 ⑤ ⑥ ⑦ 3 京太郎「リーチ!」打 9 咲(速い…。しかも私じゃなくてなんとなく優希ちゃん?みたいな気がするよ…)打⑨ まこ(うーむ、ここは様子見じゃのぉ)打⑨ 和(一向聴ですがとりあえず様子見)打9 京太郎(もしこれが優希の力ならこのツモはたぶん…)スッ 京太郎「…ツモ。リーチ一発メンピンドラ2。6000オール」 一 一 赤五 六 七 3 4 5 6 7 ⑤ ⑥ ⑦ 8 咲まこ和久「「!?」」 京太郎(三色乗ってたら倍満…。これは間違いないな) 咲(やっぱりだよ…、今のアガり方) まこ(これは久というよりは) 久(優希ってかんじね…。須賀くんにも困ったもんだわ)ハァ 和(なかなかの偶然ですね) 東一局一本場8巡目 ドラ一 一 一 一 二 七 八 2 3 4 8 8 ② ③ ① 京太郎(聴牌、役なしだけどドラ3か…。ここはいくところだろ!) 京太郎「リーチ!」打 二 咲(優希ちゃんの胸揉んだのいつなんだろ…?昨日最後に会ったのは私だよね…。 それじゃあ学校?お昼休みに優希ちゃんと京ちゃんがいなかったのってそういうこと?)モンモン 打 六 京太郎「ロン!12300だ」 咲「…え?」 久(あらあら…) 和「宮永さん、ぼーっとしてましたけど大丈夫ですか?」 咲「え、あ、うん!大丈夫大丈夫、12300だよね。はい、京ちゃん」 咲(全然きがつかなかったよ…) 咲(そうだよね。とりあえずこの半荘を終わらせて、京ちゃんに直接聞けばいいんだよ。そのためには…)ゴッ 東一局二本場13巡目 ドラ東 一 一 二 三 四 七 七 八 八 東 東 東 北 六 京太郎(なんつーバカヅキだよ。ー盃口までつけば十分に三倍満まで見える手牌か。 捨て牌はもろ染め手だし出アガりは期待できない) 京太郎(他に聴牌ってそうなのは咲くらいか?和もかもしれんがドラは抑えてるしそう高くはないはず!) 京太郎「リーチ!」打 北 咲「槓」 京太郎「へ?」 咲「もういっこ槓」スッ 咲「ツモ。嶺上開花、タンヤオ、トイトイ、三暗刻、赤。責任払いで16600です」ゴッ! まこ「でたのう…」 咲(あいかわらずの偶然です) 京太郎「」 咲「ふふっ、すぐに終わらせて話を聞かせてもらうからね、京ちゃん」 京太郎「」 久(これはいい方向に進んでるのかしら?) 咲「槓、嶺上開花」 咲「槓、もいっこ槓」 咲「麻雀って、楽しいよね!」 京太郎「」 まこ「」 和「染谷先輩のトビで終了ですね。お疲れ様でした」 久「あらー…、咲が絶好調ね」 咲「そんなことないですよ。ね、京ちゃん?」ニコッ 久「そうねー、今日の須賀くんの東場での活躍はなかなか見所があったわ」ニコッ 京太郎「」 和「次の半荘はどうしますか?」 久「うーん、私は須賀くんにちょーと話があるんだけど…」 和「二人が抜けるとメンツがたりませんね」 久「まこ、代わってくれるかしら?」 まこ「別に構わんが?」 久「ありがと。さぁて、須賀くん?続けましょうか」 京太郎「」 和「時間もありませんから、早く次にいきましょう」 咲「京ちゃん、麻雀って楽しいよね?」 京太郎「」チーン 咲「あー、楽しかった」 久「そうね、久しぶりに全力で打ったわ」 和「ええ、なかなか濃い部活でした」 まこ「たしかに今日はのびのび打てたのお」ニヤニヤ 京太郎(搾り取られた…)プルプル 久「須賀くんお疲れ様!」 咲「京ちゃん頑張ったね!」 久「悪いんだけどちょーとこのあと時間もらえるかしら?」 咲「大丈夫だよ。なにもしないから」ニコッ 京太郎「はい…」 和「宮永さん」 咲「原村さん、悪いんだけど今日は先に帰ってもらってもいいかな?」 和「何か事情があるんですね。わかりました、それではまた明日」 咲「うん、また明日ね!」 まこ「わしは下で待っとるからのお」ガチャ 久「わかったわ。できるだけすぐに行くわ」 久「須賀くん、話しをしましょうか」 咲「なにがあったの、京ちゃん?」 京太郎「いや、ほんとすんませんでした…」 久咲「説明」 京太郎「はい…」 咲「昼休みにそんなことがあったんだ…」 久「須賀くん、あなたねぇ…」 京太郎(なんとか昨日の時点で咲のおっぱいを揉んでたのは誤魔化せた…) 京太郎「でも待ってくださいよ!優希のおっぱい揉んだのは一概に俺のせいとは言えませんよ!」 久「まあ、たしかに今回は優希にも注意される点もあるわね」 京太郎「そ、そうですよ!つーか今回は、っていうかこの前の部長の時も」 咲「京ちゃんは黙っててね?」 京太郎「」 咲「京ちゃんは優希ちゃんから逃げようと思えば逃げられたよね?」 咲「ねえ、どうなの京ちゃん?」 京太郎「いや、たしかに逃げられたけど…」 咲「ふーん…。じゃあやっぱり京ちゃんは優希ちゃんの胸が触りたかったんだね」 京太郎「逃げられたけどその場の雰囲気というかあのまま逃げてもあとが怖いし…」 咲「言い訳は聞きたくないよ、京ちゃん」 京太郎「す、すいません」 久「まあまあ、咲も落ち着いて。須賀くんも反省してるしそこまでにしといてあげなさい」 咲「…」ツーン 久「須賀くんも須賀くんだけど今回は優希も悪いわ。 それに、私の打ち方がコピーできてたのかはわからないけど優希のほうでデータも取れたわ」 京太郎「データ、ですか…」 久「ええ。須賀くんの力はまだよくわからない点が多いわ、 けど少なくとも胸を触れば触った相手の打ち方をコピーできるっていうのはわかった」 京太郎「力ってそんな大層な」 久「いいえ、これは力よ。咲の嶺上開花や優希の東場の火力のようなもの。 まあ、和に言えばオカルトの一言で切り捨てるでしょうけど」 咲「でも、京ちゃんのそんな力を調べてどうするんですか?」 久「ふふっ、いい質問ね。私はね、須賀くんの力に気がついた昨日のあの後にすごいこと思いついちゃったの」 京太郎「思いつき、ですか?」 久「須賀くん、あなたの力はものすごいポテンシャルを秘めているわ」 京太郎「…」 久「相手の胸を揉めばそれだけで相手がどんな打ち方がコピーできる、これがどういうことかわかる?」 京太郎「えーっと、強くなれるってことですか?」 久「それもあるけど、私が言いたいのはあなたの偵察能力よ」 咲「偵察?」 京太郎「部長、まさか…」 久「私が言いたいことわかった?」 京太郎「…俺が、他校の麻雀部員のおっぱいを揉む…?」 久「正解よ」ニコッ 咲「」 京太郎「ちょっ、ちょっと待ってください!」 久「あら、なにか問題があるかしら?」 京太郎「問題大有りですよ!?」 久「須賀くん、もうすぐ大会なのはわかってるわね?」 京太郎「わかってますよ!」 久「大会まで時間がないなかで相手チームの詳細な打ち方かを偵察するのは、普通ならかなり難しいわ」 久「けれど、あなたの力を使えば少なくとも相手のエースの詳しい打ち筋を知ることができるの」 京太郎「いや、理屈はわかりますけどそれって俺が見ず知らずの女の子のおっぱいを揉むってことですよね!?」 久「そうなるわね」 京太郎「無理ですよ!」 久「やらない前から決めつけるのは須賀くんのよくないところよ?」 京太郎「今それ関係ないですから」 久「ふぅ、いったいなにが不満なの?他校の女の子の胸を揉んでもいいって言ってあげてるのよ?」ヤレヤレ 京太郎「揉んだら捕まりますから!」 久「須賀くん」 京太郎「なんですか…」 久「私はね、今年が最後のIHなのよ…」 京太郎「…」 久「最初の一年は一人で、二年目にまこが来て、そして今年になって和、優希、須賀くん、 そしてあなたが咲を連れて来てくれた。ようやく…ようやくIHにでられるようになったの」 久「でも長野には名門の風越があるわ。それに、その風越を去年倒した龍門渕も…」 久「私はもっとみんなと麻雀を打ちたい。とっても今が楽しいのいつまでもこのメンバーで打ち続けたいくらいに」 京太郎「部長…」 久「そのためには相手の情報がいるわ。協力してくれるわね、須賀くん?」ニコッ 京太郎「それとこれとは話が別ですよ」 久「チッ…」 京太郎「はぁー、諦めてくださいよ部長…。そんなことしなくても咲や和や優希、染谷先輩、それに部長なら勝てますよ」 久「強情ね…」 京太郎「そりゃそうですよ、やったら捕まりますから!」 久「須賀くんならなんだかんだでなんとかなりそうだけど」 京太郎「買いかぶりすぎですから!」 久「しょうがないわねぇ…。私もこのカードは切りたくなかったんだけど…」 京太郎「はい?」 久「咲は…」 咲「」 久「大丈夫ね。まだしばらく戻ってきそうにないわ」 京太郎「なにを企んでるんですか…」ジトーッ 久「須賀くんには頑張ってもらわないと困るのよ。だから頑張ったらご褒美をあげようと思って」 京太郎「ご褒美…」ゴクリッ 京太郎「ってなると思ったんですか?あいにくですけどなにがあっても俺は行きませんからね!」 久「…のおっぱ…」 京太郎「!?ぶ、部長、今なんか言いましたか!?」 久「あら、思わずご褒美の内容が口から零れたみたい。でも須賀くんはなにがあってもいってくれないのよね、残念だわ…」 京太郎「部長、もう一回ご褒美の内容を」 久「行かないんでしょう?」 京太郎「少し気が変わりました。もしご褒美の内容が俺の聞き間違いでないなら…」 久「ふふっ、しょうがないわねぇ…。一回しか言わないからよく聞きなさい」 京太郎「…」ゴクリ 久「…おっぱい」 京太郎「…」 久「和のおっぱいを触らせてあげる、これがご褒美よ」 京太郎「!?」 久(堕ちたわね) 京太郎「そんな、そんなことが許されるんですか…!?」 久「もちろん、須賀くんが自分の仕事を完全にまっとうできたときだけよ?」 京太郎「もし風越と龍門渕のエースが偵察できれば和のおっぱいを!?」 久「ええ、私があらゆる手段でそれを可能にするわ」 京太郎「」 久「今決めろとは言わないわ。そうね、明日の放課後に返事を聞かせてちょうだい」 京太郎「は、はぁ…」 久「それじゃ私は帰るわね。良い返事を期待してるわ、京太郎くん♪」ガチャ 京太郎「…」チラッ 咲「」 京太郎「とりあえず咲を起こして帰るか…」ハァー 下校 京太郎(偵察にいけば和のおっぱいを揉みしだくチャンスがある…!) 京太郎(けど、偵察にいくってことはつまり俺が見ず知らずの 女の子のおっぱいを揉むってことで、そんなことしたらもちろん俺は…) 京太郎「どうすりゃいいんだ…」スタスタ 咲「…」スタスタ 京太郎(捕まるリスク…、果たして和のおっぱいにそれほどの価値があるのか?) 京太郎(俺はここ数日間で3人もおっぱいを揉んだ…、そろそろ潮時じゃないのか?) 京太郎(そうだよ。麻雀でも大量に稼いだらあとは手堅く守るもんだ。やっぱりここは…) 咲「…ねえ、京ちゃん」 京太郎「なんだ?」 咲「…やっぱり、なんでもない」 京太郎「変なやつだな」 咲「…」 京太郎「あのさ、逆に聞きたいんだけど咲なら、安全なまわり道と危険な近道ならどっち選ぶ?」 咲「…京ちゃんがどっちに行きたいかによる、かな?」 京太郎「俺がどっちに行きたいか?」 咲「うん。京ちゃんがどっちの道にほんとに行きたいのかが一番大事だとおもう」 京太郎「俺の行きたい方か…」 咲「私はね、今は自分かほんとに打ちたいから麻雀をやってるの。 子供の頃とも、京ちゃんに連れて来られた最初の頃とも違う」 咲「私は麻雀を打つのが楽しいからこうやって今も清澄高校麻雀部のいるんだよ!」 京太郎「…」 咲「だから、京ちゃんが好きな方を選べばいいよ。京ちゃんが偵察に行ってくれたら そのぶんグッと優勝に近づくし、行かなくても私が全部倒すから」ニコッ 京太郎「咲…」 京太郎(俺の、本当にやりたいこと) 京太郎(おっぱい…) 京太郎「咲のおかげで目が覚めたぜ」 咲「うん」 京太郎「悪いけど先帰るわ。いろいろ準備もしないとだめだからな」 京太郎「じゃあな、咲!」ダッ 咲「また明日ね、京ちゃん」 咲「行っちゃった…」 咲「うぅ、失敗したよぉ…」 咲「京ちゃんに行かないでって言うつもりでしゃべりかけたのに、京ちゃんの顔みてたら応援したくなって、それで、それで…」 咲「ハァー…、あんまり無茶しちゃダメだよ、京ちゃん…」 翌朝 コンコン 「いるわ、入ってきなさい」 京太郎「失礼します」ガチャ 久「おはよう、須賀くん」 京太郎「おはようございます、部長」 久「ずいぶん今朝は早いのね。私がいなかったらどうするつもりだったのかしら?」クスッ 須賀「部長ならいてくれると思ってましたよ」 久「ふふっ、それで、どうするかは決まったのね?」 京太郎「俺は、他校の偵察に行きます!」 久「そう。やることはわかってるの?」 京太郎「なんとかして相手のエース、レギュラーのおっぱいを揉む!」 久「そのとおりよ。須賀くん、いい顔になったわね」 京太郎「咲に励まされましたから…。俺は自分のやりたいことを全力でやります!」 久「わかったわ。もうずく学校が始まるから詳しい話は放課後にするわね」 京太郎「はい!」 放課後 久「今日は全員揃ってるわね。みんなに話があるわ」 和「なにについてですか?」 久「県予選に向けての話し合いよ」 まこ「県予選にむけてなにをするんじゃ?」 久「ええ、私たちは今度の休みを使って強化合宿をしようと思うの」 優希「合宿?」 久「旅館をとってあるからそこでみんなの弱点克服をするわ」 優希「おお、それはすごいじぇ!喜べ犬、美少女の私と旅館に行けるぞ!」 京太郎(タコスのやつ、一日たったら元どおりかよ…)ハァー 久「優希、須賀くんは別行動よ」 和「別行動、ですか?」 久「須賀くんには他校、特に風越と龍門渕の偵察にいってもらうの」 咲「…」 まこ「偵察のぉ。結果はみこめるんじゃな?」 久「もちろんよ。須賀くんにはもっといろんな人の打ち方をみてもらいたいから、丁度いいと思ってね」 久「みんな、絶対に県予選勝つわよ!」 京咲ま優和「「とうぜん(です)(じぇ)(じゃ)!」」
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京太郎「誰かを抱きしめたい」 京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」 京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」 京太郎「憧ー!」 憧「いやぁぁぁぁぁぁあああ!」ゲシッ 京太郎「ぐほぁっ」 京太郎「いきなり腹蹴るなよ~」 憧「そっちがいきなり抱き着いて来るからでしょこのヘンタイ!」 京太郎「俺が変態……だと……?」 憧「そーよ!いっつも宥姉とクロの胸ばっか見て!ヘンタイ!スケベ!バカ!」 京太郎「いや、待ってくれよ憧」 憧「ヘンタイ!スケベ!バカ京太郎!」 京太郎「二回も言わなくてもよくねえか!?」 京太郎「ああそうだよ、確かに宥さんのおもちも玄さんのおもちもグレートさ」 玄「灼ちゃん、二人とも喧嘩してるよ」ヒソヒソ 穏乃「赤土先生がいないから灼さんが止めないと」ヒソヒソ 灼「わかった、善処する」ヒソヒソ 灼「憧、京太郎……」 京太郎「それでも俺は憧が好きだ!大好きだ!」 憧「な、な……」 京太郎「でも酷いじゃねえか!付き合ってから半年経つって言うのにキスすらしてくれないなんて」 灼「え」 憧「それは……恥ずかしいから……」 京太郎「だから今日は抱き着いて俺が恋人であることを認識させようと思ったんだよ!」 京太郎「なのに何だよ……昼飯のカレーうどん吐きそうだよ……」 憧「ウソ……私……」 灼(……そっか、京太郎とキスはまだしてないんだ) 灼(そっか……) 憧「面と向かってじゃ恥ずかしくて、この間京太郎が寝てるときにしちゃった……」 灼「」 京太郎「えぇぇ……」 灼「」 優希「さっさと私を抱きかかえるんだじぇ」 京太郎「でもよ……」 和「」ジトッ 京太郎「なあ和?俺は優希を持ち上げてロッカーの上を掃除させないといけないんだ」 京太郎「だから一回くらい見逃してくれてもいいだろ?なっ?」 和「嫌です」 和「たとえゆーきでも京太郎君に抱きしめられるのは私だけです!」クワッ 京太郎(付き合ってわかったけど……) 京太郎(まさか和がこんなに独占欲が強いとは思わなかったんだぜ!) 須賀「優希」 片岡「ん?」 須賀「はい」スッ 片岡「やんわりと両腕をひろげて……ハッ! さては貴様、とうとう私の愛を受け止める気になったな!?」 須賀「来いッ!!」 片岡「うぉー!」ドーン! 須賀「くぅ……そいっ!」ギュウゥ! 片岡「ふぁっ…!?」 片岡「なっ、なに本当に抱きついてるんだお前!」 片岡「ここは私の体当たりに蒸せて、私が『私の愛を受け止めるには修行が足りなかったようだな』って笑うところだじぇ!」 須賀「はあぁ~……優希のにおいがする」スンスン 片岡「ギャ──!! 京太郎が壊れたじぇ! ついに京太郎が変態にぃ──!!」 須賀「はあぁ…優希って小さいけどあったかくて気持ちいいんだな……このまま抱き枕にしてぇ…」 片岡「ちょっ、ちょっと京太郎…はなせ、いい加減はなせぇ…!!」 須賀「だれがはなすかっ! こんなかわいい生き物!!」 片岡「ふぇっ」 須賀「───」 片岡「…きょ、京たろ、待って、待つんだじぇ。そっちは…そっちはベッドがあるだけ……きゃわっ!」 須賀「決めた。もうこのまま寝る」 片岡「ふえぇぇ…!?」 京太郎「おーい、マホ。ちょっとこっちこい」 マホ「なんですか、京太郎先輩」タタタ ギュー マホ「わわわ//なんで抱きしめるんですか京太郎先輩」 京太郎「マホはあったかいなー」 ナデナデ マホ「うぅ~恥ずかしいですよ」 京太郎「やっぱりマホは最高だぜ!」 咲「いたた……もう京ちゃん抱きとめるならしっかり抱きとめてよ」 京太郎「いきなり階段から落っこちてきたくせに何言ってやがんだ」 京太郎「本読みながら歩くのは危ないからやめろって言っただろ?」 咲「でもこの本面白くて……」 京太郎「お前の本好きも大概だもんな、次からは注意しろよ」 咲「うん!」 ウワー ダイタンー ウワァ コーホー 京太郎「なんか周りから見られてるような……」 咲「京ちゃん……そろそろ離れてくれない……かな」 京太郎(こっ、これは俺が咲を下から抱きしめている状態!) 京太郎(こんなのを麻雀部の誰かに見られたら……!) 久まこ和優希「」ジーッ 京太郎(もう見られてたぁぁぁぁ!) 久「あっ、あの人って龍門淵の……」 京太郎「龍門淵?」 まこ「ああ、執事さんじゃの」 京太郎「えっ、ハギヨシさん!? ホントだ、おーいハギヨシさーん!」ダッ まこ「ちょ、京太郎!?」 ハギヨシ「おや、京太郎君?」 久「まあついでだし、挨拶して……」 京太郎「ハギヨシさん!」ギュッ ハギヨシ「えっ」 久「ちょっ!?」 まこ「何やっとるんじゃあいつは!」 咲「きゅふっ!?」 京太郎「久しぶりですね、ハギヨシさん!」 ハギヨシ「あ、あの、京太郎君……」タジッ 久「……子犬みたいね」 まこ「……おい、どうすればいいんじゃ」 咲「本人同士が良ければ、いいんじゃないでしょうか」カン 京太郎「いや、俺も手伝……」 玄「ほらほら、お姉ちゃんとおこたで待ってて」 京太郎「むう」 宥「えらいね、京太郎君」 京太郎「追い出されちゃいましたけどね」 宥「それでも凄いよ、私なんてこたつから出る気皆無だもん」 京太郎「言い切りますか」 宥「うん」 京太郎「……さいですか」 宥「……ねえ京太郎君」 京太郎「ん、どうしました?」 宥「背中、寒いな~、なんて……」エヘヘ 京太郎「……今行きますよ」 宥「ありがと、京太郎君」ニコ 京太郎(この笑顔に逆らえる訳がない……!) 京太郎「じゃあ、後ろ座りますよ」スッ 宥「うん」 京太郎「どうですか、温かいですか?」 宥「う~ん、もう少しくっついてみて?」 京太郎「もう少しって、言ってもですね……今もう限界でして」 宥「ぎゅってしてくれなきゃ、あったかくない……」 京太郎「ぎゅ、ぎゅっと、ですか?」 宥「うん。ぎゅうっと」 京太郎「では……失礼して」ギュッ 宥「んっ」 京太郎「ぎゅって、しましたよ、宥さん」ギューッ 宥「うん、あったかいよ、京太郎くん」 京太郎「あ、温かいですね」 宥「うん、あったか~い」 京太郎「それと、やわら……」 宥「柔?」 京太郎「いえ、何でもない、何でもないです!」 京太郎(落ち着け、落ち着け須賀京太郎……これしき、苦難ではない……松実家でのあれやこれやのToLoveるに比べれば!!) 宥「ん……ちょっと座り直すね」スリスリ 京太郎「ふおぉっ!?」 宥「あっ、ごめんなさい京太郎くん。どこか踏んじゃったかな?」 京太郎「イエイエ……ナンノモンダイデスカ?」 宥「ごめんね、私お尻大きくて」 京太郎「大きくないですよ! 大きくなってなんかないですってば!!」 宥「あ、ありがとね。京太郎くん」 京太郎(うう……やべえよやべえよ。これ絶対アウトだよ……) 宥(あったかい……あったかいけど、何だろう) 宥(京太郎くんとこうしてると、あったかいというより、むしろ熱く……) 京太郎「宥さん」 宥「きゅ!?」ビクッ 京太郎「だ、大丈夫ですか?」 宥「う、うん。ええと、それで何かな?」 京太郎「リモコンどこにあるか知らないかな、と。ほら、ニュース番組になったので」 京太郎(何とかして気を紛らわさねば……!) 宥「えと、どこかな……あれ、こたつの中?」ゴソゴソ 京太郎(ちょ、また刺激が……!)ビビクン 玄「あーっ! 二人ともー!」 京宥「!?」ビクッ 玄「なんか楽しそう! ズルいのです!」グツグツ 京太郎「よし、落ち着くんだ玄さん。まず落ち着いてその鍋を鍋敷きの上に置くんだ」 宥「楽しいかは分からないけど、あったかいよ」 京太郎「とりあえず食器の支度に移りましょうか」スクッ 宥「あっ……あったかくない」シュン 京太郎「宥さん……あ、後でまたしますから」 玄「ふ~む」 京太郎「玄さん、支度済みましたよ。……玄さん?」 玄「ねえ京太郎くん。そう座ってると……背中、寒くない?」 京太郎「あの、玄さん?」 玄「後ろから、抱きしめてあげよっか?」 京太郎「あの…照さん動けないです…」 照「んー?」ギュー 京太郎「いやだかr」 バーン(ドアを開ける音 淡「あー!!キョータローがテルーに抱きついてるー!!」 京太郎「淡!!いやこれは、照さんがいきなり…」 淡「ずるい!!」 京太郎「」 淡「私もキョータローに抱かれたい!!」 京太郎「待て!!その発言は、誤解を招く!!」 淡「ねぇ、テルーそこどいてよー」 京太郎(スルーかよ…) 照「だめ、京ちゃんは私のもの」 淡「むーじゃあ、私の全部は」 淡「キョータローの物だよ!!」 京太郎「」 カンッ 京太郎「ふふふ、俺も遂に会得しましたよ。“ステルス探知レーダー”を!」 智美「ワハハ、単に匂い嗅いでるだけだけどな」 京太郎「感じる……感じるぞモモ! 確かにお前の存在を感じる!」 モモ「……」 智美「ワハハ(まあ間違ってはないけどなー)」 京太郎「むう……こっちか? それともこっち……?」 モモ「……」スス... 智美(ん? モモの方から……) 京太郎「そこだ!!」ムギュウッ モモ「んんっ!」ビビクン 京太郎「って、モモ!? こんな近くに!!」ギューッ モモ「何するっすか京太郎? 最低っすよ」ジーッ 京太郎「ご、ごめん、まさかこんなに近くにいるとは……」ギュー 智美(どっちか離れるか突き放すかしないのか……) モモ「本当変態っすね、京太郎。これは責任取ってもらうしかないっすよ」 京太郎「取る! 取るから!」ギューッ モモ「本当っすか? 京太郎のことだから怪しいっすね」プイッ 京太郎「モモ! 俺はお前をっ! 愛してるんだ!」ギュムーッ モモ「京太郎……」ジュンッ 智美「勝手にしろよ(ワハハ)」 カン 仁美「……」チュー 京太郎「……」ソワソワ 仁美「京太郎、どげんしたと?」 京太郎「えっ、いや、何でもないでげす!」 仁美「何その語尾」 京太郎「いえいえ、お気になさらず」 仁美「んむ?」 仁美「……」チュー 京太郎「……」ジーッ 仁美「……京太郎、はっきりせんね!」 京太郎「ひっ!?」ビクッ 仁美「男らしくなかとよ」 京太郎「いえ……あの……お願いしたいことがありまして」 仁美「何ね?」 京太郎「ひつ……仁美先輩、もふもふさせて下さい! オナシャス!」 仁美「……よかよ」 京太郎「ですよね、すみませ……って、よかですか?」 仁美「よかよか。よく言われるばってん、触らせろて」メェー 京太郎「なるほど。それでは失礼して……」ギュッ 仁美「ちょっ、なして抱きつくと!?」ビクッ 京太郎「そりゃもふもふする為ですよ!」ギュムギュム 仁美「あ、頭だけでよかとやろ!?」 京太郎「仁美先輩! もふもふ、もふもふ!」カリカリモフモフ 仁美「ふわぁああああ!?」ビビクン ……… 哩「あれはまさか……」 姫子「あの二人もオカルトに!?」 美子「いや、そんな訳……」 煌「仲良きことはすばらですね」ウンウン 京太郎「おい淡」 淡「ん?どうしたのキョータロー」 京太郎「どうしたもこうしたも無い」 京太郎「何で俺の膝の上でお菓子食ってんだ!!」 京太郎「食べカスが落ちてるだろ!!これ掃除すんの俺なんだぞ」 淡「えーだってキョータローずっと本とにらめっこしてるだもん」 京太郎「にらめっこじゃなくて麻雀の勉強だよ」 淡「あーキョータロー麻雀弱いもんねー」 京太郎「うっせ、ほっとけ」 淡「でもキョータロー」 京太郎「ん?」 淡「キョータローは幾ら努力しても幾ら勉強しても幾ら打っても私たちに届かないよ?」 淡「それは、理解してるよね。キョータローは麻雀以外完璧なのに何でそんなに頑張るの?」 京太郎「ああ…それは嫌ってほど理解もしてるし納得もしてる」 淡「じゃあ何で…」 京太郎「それが諦める理由なんかにならないからだ。俺はずっと人の後ろを見てたからさ」ギュ 京太郎「こんな風に追いつきたいんだ」 淡「…るい…」 京太郎「え?」 淡「ずるい…」 淡「そんなこと言われたらもっと好きになっちゃうじゃん…」 京太郎「女の子を抱きしめたいな」 咲「京ちゃんいきなりどうしたの? 頭、大丈夫?」 京太郎「俺はいたって正気だよ」 京太郎「むしろ。怜悧な頭脳の理性と理論がなければこんなことは言えない」 咲「へぇ~」 咲「けど京ちゃん。抱きしめたいって言っても女の子は京ちゃんが思ってるよりとっても華奢で繊細なんだよ?」 咲「京ちゃんはお馬鹿さんだから知らないだろうけど」 咲「京ちゃんみたいな同年代でも比較的恵まれた体格のジャイアントバーバリアンみたいなのに力一杯抱きしめられたら」 咲「女の子は壊れちゃうよ? その匙加減は大丈夫なの?」 京太郎「なるほど」 京太郎「じゃあ俺はどうすればいいんだ?」 咲「そこで私に提案があります」 京太郎「ほう、その心は?」 咲「本番に備えて私で練習してみるっていうのはどうかな?」 京太郎「バカ野郎!」 咲「!?」ビクッ 京太郎「咲を練習台だなんて、そんなこと出来るわけないだろ!」 京太郎「咲は、俺にとって特別な……」 咲「良いんだよ?」 京太郎「ふぇ?」 咲「京ちゃんの為なら、私、良いんだよ? むしろ私にとっては本番といっても過言じゃないよ」 京太郎「なんて、なんて良い子なんだ……」ブワァ 京太郎「今時こんなええ子おるんかい!?」 京太郎「わかった。じゃあ俺は咲を抱きしめよう。それこそ限りなく本番に近い気持ちで」 咲「さっ、京ちゃん。抱きしめて」 京太郎「え? 今ここで?」 咲「思い立ったが吉日だよ」 京太郎「なるほど」 京太郎「では」 咲「改めて」 京太郎「うおおおおお咲いいいいいい!!」ギューッ 咲「京ちゃあああああああああああん!!」ギューッ カン シロ(ぐでーん) 京太郎「・・・シロさん、掃除の邪魔なんでどいて欲しいんですけど」 シロ「ダルいから嫌」グデーン 京太郎「・・・・・・」 シロ「どうしてもどいて欲しければ」グデーン シロ「実力で排除してみたまえ」グデーン 京太郎「・・・・・・じゃあ、遠慮なく」ヒョイッ シロ「まさかのお姫様抱っこ」ウデノナカデグデーン シロ「これはダルくない」ギュッ 京太郎「気はすみましたか?」 シロ「済んでない」 シロ「だから今日は一日このままで」ギューッ カン 京太郎「おーい、起きろー」 シロ「ん……」 京太郎「朝だぞー、諦めて布団を置いて投降、もとい登校しなさーい」 シロ「ダル……寒……あと五時間」 京太郎「確かに日が高く登って、少しは暖かくなるかもしれないけど……」 シロ「あと五ヶ月……」モゾッ 京太郎「確かに暖かくなるけども! シロ姉、いい加減諦めろ!」 シロ「ん……京太郎、ちょっとこっち来て」 京太郎「はいはい、何?」 シロ「隙ありっ」ガバッ 京太郎「へっ? ちょっ、シロ姉、いきなり何を!?」 シロ「……ん、抱きつけば暖がとれるかな、と」ギュッ 京太郎「何でこういう時だけ俊敏なんだよ! 」 シロ「んー……」スリスリ 京太郎「ちょっ、シロ姉……いい加減に」 シロ「……京太郎、反応しないの?」 京太郎「へっ?」 シロ「当ててるのに」 京太郎「故意だったのかよ!」 シロ「うん、まあ恋かな」 京太郎「……いいから、離れて下さい。学校行きますよ」 シロ「違う。学校行くためにくっついた」 京太郎「?」 シロ「動かない布団にくっついてたら学校行けないけど、京太郎にくっついてたら大丈夫」 京太郎「……それが、布団の中で長考して出した結論?」 シロ「うん」 京太郎「……よし、シロ姉。後悔しても知らないからなぁっ!!」ダッコー シロ「温かくて……フットーしそう」 カン 京太郎「シロさん、こたつで寝てると風邪引きますよ」 京太郎「そろそろ塞さんたちも来るんで雀卓座りましょ」 白望「暖かくないからイヤだ、あとだるい」 京太郎「暖房つけて二十分経ってるから暖かいですよ」 白望「じゃあ京太郎が運んで」 京太郎「自分で立ってくださいよ」 白望「だるい、背中から抱きしめて運んでくれた方がだるくない」 京太郎「俺の方がだるいんですが……」 白望「京、みかん食べさせて」ダルーン 京太郎(冬休みの間宮守で麻雀修行をしてこいと部長に追い出されてきたけどもううんざりだ) 京太郎(豊音さんは身長が近くて嬉しいのか、シロさんと胡桃さんの真似して俺で充電しようとしてくるし!) 京太郎(エイスリンさんは俺の全身描こうと服脱がせてくるし!) 京太郎(胡桃さんは……まあ置いておいて) 京太郎(塞さんは何もかもがエロい!)」 京太郎「(椅子に座る動作も、落ちた牌を取ろうとしゃがむ動作も、窓の外を雪を眺めようとするときでさえ抜群にエロい!) 京太郎(腰・尻にまつわるすべての動作がエロい!)」 京太郎「(あとこたつに入ったときにみかんの筋までしっかり剥いて俺に食べさせようとする)」 京太郎「(その途中でハッと顔を赤くして中断するのも可愛くてなんか惹かれるし!) 京太郎(そして最後はこの人だよ……) 白望「…………」 京太郎(まずは、鶴賀の東横さんに少し劣るくらいのおっぱい!)」 京太郎「(前におんぶしたときにめっちゃ柔らかかったから捨てたもんじゃあない!) 京太郎(次にシロさんの省エネ主義が生み出したわがままな太もも!)」 京太郎「(宮守と永水の人たちの海水浴の写真を見たときは水着姿と相まってじつにすばらしいものだった!) 京太郎(なんだろうなぁここまでエロい身体してるのに本人がこれだから全然色気が無いんだよなぁ) 京太郎(……ともかく!今日こそはもう我慢ならん!) 京太郎(俺が男だということを女子高という花園で育ったゆとりの女王様に教えてくれよう!) 京太郎(最初は抱きしめながら胸をわしづかみにしてやる!)フニッ 京太郎(おぅふ、なんだこの柔らかさ……しかもブラジャーしてないだろこれ)フニフニ 京太郎(これなら流石のシロさんも動じるは……) 白望「……早く動かして」 京太郎(ずだったのにぃぃぃ!)フニフニ 京太郎(動じない!?おっぱいシャツ越しにわしづかみにされてるのに!?)フニフニ 白望「京、痛いからはやく運んで」 京太郎「うっす」フニフニ 京太郎(どうすれば……どうすればシロさんを……)フニフニ バタム 塞「おっはよー!」 塞「よーっす京太郎くん、調子はど……う……」 京太郎「」フニフニ 白望「」ダルーン 塞「」ピッピッピッ 塞「あ、すみません目の前に変態がいるんです……はい、はい……宮守女子高校麻雀部です、お願いしまーす」ピッ 塞「……あと十分くらいかかるらしいから、それまで堪能するといいよ」 京太郎「ごめんなさい許してください我慢できなかったんですなんでもするんでホンットお願いします」 塞「まあ冗談なんだけどね」テヘペロ 一瞬、塞さんが天使に見えた よくよく考えれば事の発端が塞さんたちであったのを思い出し、その幻想を振り払い 俺は狂気のあまり塞さんに襲いかかった 抱きしめて塞さんの匂いを嗅いで押し倒そうとしたそのとき、背後にいたシロさんに当身を喰らわされた 俺の目の前は真っ暗になった 涙目の塞さんが天使に見えた 白望「京、みかん」 京太郎「なんだ夢か」 カン 京太郎「誰かを抱きしめたい」 京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」 京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」 京太郎「…いや、でもやっぱり抱きしめたい」 京太郎「ということで抱きしめてもよろしいでしょうか?」 和「喧嘩売ってるんですか?」 京太郎「…だめ?」 和「駄目に決まっているでしょう。むしろどうしていけると思ったんですか?常識的に考えてください」 京太郎「あー…駄目かー…今年最後の希望だったのになー」ゴロゴロ 和「今年最後…ですか?」 京太郎「んー。実は咲とかタコスにも言ってみたんだよ。そしたら…」 ~~~~ 咲「抱きしめっ…!?そういうのは将来を誓い合った恋人同士がすることでしょ!?」 咲「そりゃ私達は幼なじみだからそれぐらいの距離ではあるかもしれないけど恋人同士じゃないんだからね!」 京太郎「そっかぁ…変なこといってごめんな咲…咲?」 咲「…でもそうなるのはやぶさかではないというか京ちゃんがどうしてもって言うなら別に…」ボソボソ 京太郎「咲ー。おーい咲ー。聞いてないのかー?」 ~~~~ 京太郎「ってなった」 和「それもうゴール目の前だったんじゃ」 京太郎「え?なんだって?」 和「調子に乗るとぶっ飛ばしますよ」 京太郎「ごめんなさいでした」ペッコリン 和「まったく…それでゆーきの方はどうだったんですか?」 京太郎「あー…あいつは…」 ~~~~ 京太郎「なぁタコスー。抱きしめても良いかー?」 優希「じぇっ!?」 京太郎「もしくはお前が俺に抱きつくのも可だ」 優希「ふむ…つまりお前は私のこのないすばでーにメロメロになってしまったということだな!」 京太郎「いやそのりくつはおかしい」 優希「そうかそうか…それは素晴らしいことだ!よし!記念にタコスを十人前買ってこい!」 京太郎「何の関係があるんだ…?」 優希「いーからとっとと買ってこんかーい!」ウガー 京太郎「たくっ…しゃーねーなー」タッタッタ 優希「…」 シーン 優希「京太郎が…私に…メロメロ…」 優希「…」 優希「夢…じゃないよな…」ツネー 優希「痛いじぇ…つまりこれは現、実…」 優希「…」 優希「じぇ~…」ヘナヘナ ペタン ~~~~ 京太郎「買って戻ったら気絶してたから保健室に運んでそのままうやむやになってた」 和「…ちょっと頭痛がしてきました」 京太郎「…抱きつくか?」 和「何でそうなるんです…」 京太郎「噂では半分でも優しさがあればどんな痛みも和らぐらしいからな」 和「この頭痛は比喩ですしそもそも効くのはもう半分の構成成分ですから。優しさが痛みに効くなんてそんなオカルトあり得ませんから」 京太郎「ちぇっ、つれないやつめ」 和「これが私ですから」 和「コホン…それで、染谷先輩や部長には聞いてみたんですか?」 京太郎「染谷先輩には聞いてはみたんだけどな…笑顔で肩をポンと叩いてきて『…今日は早く帰って温かくして寝んさい』って言われた」 和「染谷先輩は優しいですね」 京太郎「ああ、聖人君子だよな」 和「…それで?」 京太郎「それでって…」 和「部長にも聞いたんでしょう?どうだったんですか?」 京太郎「…お前それ聞いちゃう?」 和「まあ…ここまで聞きましたし」 京太郎「お前…部長だぞ?俺にいっさいの連絡なく合宿に向かった部長だぞ?」 京太郎「そんなこと聞いたら間違いなくぎりぎり出来るか出来ないかの条件をふっかけてきたり延々とパシらされたりした挙句」 京太郎「いざその時になったら『あ、ごめんね~?考えるとは言ったけどするとは言ってないのよね~☆』」 京太郎「とかさらっと言ってくるぞ多分いや絶対」 和(…ないとは言えません) 京太郎「ていうか聞いただけでなんか脅迫されそうだし聞くに聞けな」ピリリリリ 和「?」 京太郎「あ、すまん。俺の携た」ピタッ 和「どうしました?」 京太郎「…部長からだ」 和「」 京太郎「…すまんちょっと外で電話してくる」ガラララ 京太郎『あ、もしもし須賀です。どうも部長……え?年明けで買ってきてほしいものって……』 京太郎『その日休みですよね?その時しかないからってそれ部活には関係しな……』 京太郎『待ってそれなんで知って……やめて!わかりましたから!買いに行きますからそれだけは!』 ガラララ 京太郎「…」ルールー 和「…ご愁傷様です」 京太郎「あ、うん…」 和「はぁ…わかりました」 京太郎「え?」 和「須賀君の年始早々不幸せなようですし…せめて年末は幸せになれるように、その…抱きしめてさしあげようかと…思いまして」 京太郎「…マジ?リアリ?ドッキリじゃないよね?そこからカメラ出てきたりとか訴えられたりとかしないよね俺?」 和「…イヤならしませ」 京太郎「いやいやいやいやイヤじゃないですどうかお願いします!」 和「なら最初から素直にそう言ってください」 京太郎「あー、うん…お願い…します…」 和「じゃあいきますよ?」 京太郎「ど、どんとこい!」ドキドキ 和「えい」ギュッ 京太郎「!?」ビクッ 和「ひゃっ!?…どうかしましたか?」 京太郎「あ、いや、ごめん…ちょっと、いきなりだったから…びっくりして…」 和「そうですか…あまり動かないでくださいね?こういうことをするのは初めてなのでよくわからなくて…」 京太郎「そ、そうか…すまん…」 和「いえ…」 ……… 京太郎(だんだん慣れてきたのか少しずつ落ち着いてきた…) 京太郎(座ってる後ろから抱きついてきてるから…なんて言うか母さんの腕の中みたいに温かいんだよな…) 和「須賀君、これぐらいでいいんでしょうか?」 京太郎「…」 和「…須賀君?」 京太郎「…あ、ああ、すまん…ちょっと心地よくてぼーっとしてた…」 和「そうですか…もうそろそろいいですか?」 京太郎「あぁ…すまん、やっぱりもう少しだけ頼む…」 和「わかりました、少しだけですよ」ギュッ… 京太郎「さんきゅーな…」 ……… 京太郎「…っ…っ」ウツラウツラ 和(須賀君…さっきから寝そうになってますけど…もしかして寝不足なんでしょうか?) 京太郎「…すぅ」 和「あ…」 和(寝てしまった…みたいですね…) 京太郎「すぅ…すぅ…」 和(…須賀君の髪の毛って普段は堅そうなのに…あらためて見ると柔らかそう…) 和「…少しくらいなら…大丈夫ですよね…」サワッ 京太郎「んっ…」モゾッ 和「!」ピタッ 京太郎「ん…んん…すぅ…」 和「ほっ…」 和「…」サワ…サワサワ 和(やっぱり柔らかい…それにすごくサラサラしてて…)ナデナデ 和「 男のくせに羨ましいぐらいの髪質ですね…このっ」ツネッ 京太郎「ん…」 和「ふふっ…えいえい」 京太郎「んー…」ブンブン 和「あ…やりすぎてしまいました…ごめんなさいね」ナデナデ 京太郎「…ん」モゾモゾ 和「~♪」 ……… 和「…はっ!?」 和(そういえばすぐに止めるはずだったのに結構な時間が…) 和「須賀君、起きてください」ユサユサ 京太郎「ん…あれ…?和…?」 和「ええ、そろそろ起きてください」 京太郎「…あぁ…寝ちゃってたんだな俺…せっかく俺のわがまま聞いてくれたのにごめんな…」 和「いえ…それに私も楽しんでましたし…」ボソッ 京太郎「え?」 和「いえ、何でもありません」 京太郎「そっか。わがまま聞いてくれたお礼に今度なんか美味いもん作ってやるよ。何かリクエストはあるか?」 和「え?うーん…急に言われても…特に何かあるわけでもないですし…」 京太郎「そうか?じゃあ別に食いもんじゃなくてもして欲しいこととかあったら言ってくれな。出来る範囲でなら何でもするよ」 和「…それなら、今度は須賀君から抱きしめてもらっても良いですか?」 京太郎「えっ?…それぐらいならおやすいご用って言うかむしろ本望ですらあるんだが…それで良いのか?」 和「ええ。抱きしめられるのがどんなものなのか少し気になりますし…それに」 京太郎「?」 和「いえ…何でもありません」 京太郎「それならいいんだが…」 和(須賀君のことが少し気になっているということはまだ言わないでおきましょうか) 和「ふふっ」 カンッ 戒能「きょーおーたーろー!」アスナロダキッ 京「ぎゃあ!?」 戒能「その反応はあんまりです」メソメソ 京「戒能プロ、嘘泣きですよね」 戒能「イエス」スッキリ 戒能「ところで京太郎」アスナロダキ 京「はい?」 戒能「戒能ではなく良子って呼んでって言いましたよね」 京「う」 戒能「ぷりーずこーるみー」ニコニコ 京「…良子、さん」 戒能「京太郎」ニコニコ 京「はい」 戒能「もっと愛をこめて」 京「もうやだこのプロ」 カン 照「京ちゃん、おもち」 京太郎「はいはい、今焼けますから待ってください」 淡「きょーたろー、みかん切れたー」 京太郎「はいはい、今持ってくから」 キョータロー ハイー バタバタバタバタ 菫「……」 菫「須賀!」 京太郎「は、はい!何でしょうか」 菫「ここに座れ」 京太郎「え?いや、あの…」 菫「早くしろ」 京太郎「は、はい…」 京太郎「な、何でしょうか…」 菫「……」ポスッ 京太郎「ちょ、す、菫さん!?」 京太郎「他の部屋にみんないるんですからバレちゃうんじゃ…」 菫「うるさい、お前は私のモノなんだから私の所にいればいいんだ」 京太郎「…知りませんからね?」ギュウ 淡「もうとっくにバレてるよねー」ニヤニヤ 誠子「あんなニヤけた先輩滅多に見れませんね」 尭深「弘瀬先輩の意外な一面」 照「菫はあれで案外独占欲が強いから」 ワイワイガヤガヤ 京太郎(やっぱこうなるよなー…気付いてないのかなー…気付いてんだろうなー) 菫「///」プルプル 京太郎(これはこれで可愛いからいいか) カン 京太郎「つまみ出来ましたよ」 えり「ああ、ありがと」 良子「サンキュー、少年」ジャラジャラ 京太郎「はは、また麻雀ですか。やっぱ皆さん好きなんですね」 はやり「うーん、今回は賭けが賭けだからね☆」ジャラジャラ 京太郎「へ? 賭けってそれまずいんじゃ……」 健夜「大丈夫だよ、お金じゃないから」ジャラジャラ 京太郎「何賭けたんです? みかんとか?」 咏「君だよ、君」ジャラジャラ 京太郎「……へ?」 良子「ソーリー、しかし私も負ける訳には……」 えり「ごめんなさい、京太郎。私にはこの猛獣達を止めることは……」 京太郎「……へ?」 良子「グッド、グッド……!!」 京太郎「おお、戒能さんが勝った……」 良子「……まあ当然ではありますが」 恒子「うあー、すこやんごめんー」 えり「私に代打ち任せるのが悪いですね」 みさき「うーん、上手くいきませんね」 京太郎「野依さん、三人は大丈夫ですか?」 理沙「死亡確認!」プンスコ 京太郎「あっ、そうですか」 良子「ということで、では京太郎君……」 京太郎「ちょっ、ちょっと待って下さいって! 俺は……」 良子「……京太郎君、ギブアップしましょう。そして全てを委ねましょう」 えり「ちょっと待って下さい、賭けたのは“ハグ権”でしたよね?」 良子「……」 京太郎「えっ、そうなんですか?」ホッ 良子「まあイナザーワーズではそうとも言えますね」 えり(この人常識人かと思ってたのに……) みさき(勝手にこんな設定されても怒らないなんて……いい) 良子「それでは、ハグを」 京太郎「あっ、はい(ハグって……そう言えば戒能さんって結構)」 恒子「ムチムチでスタイル良いよね~」ボソッ 京太郎「!? 福与さん!」ビクッ 恒子「あのわがままボディに抱きついて、しこたま揉んでみたい……みたくない?」ボソボソ 京太郎「そ、そんなこと……」 良子(ウィスパーがだだ漏れなんですが……ムチムチとか、わがままボディとか) えり(このアナは……)ピキッ 京太郎「俺は……俺は……」 良子「ソー、ハグ……しますね」ギュッ 京太郎「うはあっ!?」ビクンッ 京太郎(福与さんにあんなこと言われたから、戒能さんの身体が、肉が、俺の本能を刺激してぇ!!) 良子(すごいリアクション……何だかリトル、楽しくなってきちゃいますね) 良子「ねえ、どうですか? 私のボディは」ギュッギュッ 京太郎「ど、どうと言われてもですね……(太ももが、吐息が、おもちがぁ!!)」ピクピク 良子(ボディ、結構たくましいですね……なかなかの高身長ですし、このまま身を委ねても……) 良子「ねえ、京太郎君」 京太郎「は、はい?」ビクンビクン 良子「このまま私と一緒に最後まで……」 えり「ストップ!! ストーップ!! 戒能プロ、ハグまでですから!」 良子「ダミッ!」 京太郎「た、助かっ……うっ」ササッ 恒子「ん? どうしてしゃがんだのかな?」 京太郎「何でもない、何でもないです!」 良子「京太郎君、コンティニューがしたいならいつでも……」 京太郎「あ、あはは……こ、今度は他のゲームしましょうよ、ね? あっ、野依さん、どうしました?」 理沙「邪神降臨!」プンスコ 健夜「次は、初夜権だったかな?」ゴゴゴゴ はやり「身請け権だよ☆」ハヤッ 咏「気分も晴れたし、景気良くいこうかねぃ」ゴゴゴゴ 京太郎「えっ」 カンッ 照「京ちゃん」カモン 京太郎「えーっと、なんすかその広げられた両手は」 照「お姉ちゃんが抱きしめてあげる」 京太郎「そうですか」 照「そうです」 京太郎「ノーサンキューです」 照「……何故?」 京太郎「何故って聞かれても、そもそも抱きしめてもらう理由が無いとしか」 照「京ちゃん。弟にはお姉ちゃんに抱きしめてもらう権利がある」 京太郎「そもそも弟でも無いんだけど」 照「それに、私の胸部は無駄な障害物が無く抱擁に適している」 京太郎「自分からそれを認めるのか……」 照「さあ」 京太郎「謹んで遠慮させていただきます」 以下ループ 京太郎「誰か抱きしめたいな……」 優希「呼んだか?」 京太郎「さて帰るか、お疲れー」 優希「待てい!」 京太郎「なんだよ」 優希「今優希ちゃんを抱きしめたいなって言っていただろう!」 京太郎「言ってねえ!誰か抱きしめたいなとは確かに言ったけどな!」 優希「誰かなら私でいいだろ!」 京太郎「お前抱きしめたって何も得るものないだろ……」 優希「むかっ……じゃあ試してみるか?」 京太郎「タコス買わされそうだから断る」 優希「……」 京太郎「というわけでじゃあな」 優希「……てりゃあ!」ギュウッ 京太郎「ぐえっ!?ば、ばか、首に抱きつくな!」 優希「当ててるんだじぇ!」 京太郎「何をだ」 優希「……」 京太郎「……」 優希「……」ギュウウウッ 京太郎「ぐええっ!?」 優希「もう許さん、抱きしめないならこのまま落としてやるじぇ……!」 京太郎「わ、わかった、抱きしめる!是非抱きしめさせてください!」 優希「わかればよろしい!さあかかってこい、京太郎!」 京太郎「ったく……じゃあいくぞー」 優希「おう!」 京太郎「ほれ」ギュッ 優希「ぁ……」 京太郎「おっ、意外にいい感じ」 優希「……むぎゅ」 京太郎「それにしてもお前暖かいんだな。冬は寒いからこれはなかなか……」サワサワ 優希「ひうっ!」 優希(きょ、京太郎の手が背中這ってるじぇ……くすぐったいけどまだもうちょっと……) 京太郎「あー、確かにこれはいいかも……甘く見てたな俺」サワサワ 優希「んきゅ……!」ビクッ! 優希(ちょっ、京太郎、そこ、ダメだじぇ!そこは弱……!) 京太郎「おっ、また暖かくなった。やべえ、離れがたくなってきた」サワサワサワサワ 優希「っ、ふっ、きょうた……!」ビクッ、ビクッ! 優希(な、なんで京太郎、こんな的確に私の弱いとこぉ……あっ、ダメ、私もう……!) 京太郎「ふうっ、なかなかいい抱き心地だったぜ優希」パッ 優希「……あ」 京太郎「いやあ、悪かったなバカにしちまって。お詫びに今度タコスでも奢って……」 優希「……」プルプル 京太郎「優希?」 優希「京太郎の、バカ……!」 京太郎「えっ、えっ?」 優希「うわああああんっ!!」 京太郎「……」 京太郎「あー……やっぱりやりすぎたか」 京太郎「明日は最低でもタコス作ってやんないとダメっぽいな……はあ」 カン! まこ「~♪」 京太郎「……」ギュッ まこ「……わりゃ、何しとるんじゃ?」 京太郎「先輩……その雑誌、今週のですか?」 まこ「そうじゃけど」 京太郎「俺まだ読んでないんですよ」 まこ「そんなら貸そうか?」 京太郎「いえ、このままで大丈夫です」ギュー まこ(……大丈夫って言われてものう) まこ「もうめくろうか?」 京太郎「先輩のペースでいいですよ」 まこ「ほうかの」ペラッ 京太郎「~♪」 まこ(……まあ、ええか) カンッ 健夜「国内無敗舐めんま!! グランドマスターにひれ伏せい!!」ロォオオォン 良子「配牌……トゥーバッド……」 はやり「捨てる牌捨てる牌……全てツモり返ってくる……」 咏「視覚が……封じられた……」 京太郎「うわあ」 恒子「あちゃー」 えり「麻雀ってこんなでしたっけ」 理沙「地獄絵図!」プンスコ 健夜「勝った、私勝ったよ! 見てたよね、こーこちゃん、京太郎君!」 京太郎「あっはい」 恒子「すこやん……ちょっとやりすぎ」 健夜「勝てばよかろうなのだァアアッ! さあ京太郎君、ご褒美を!」 みさき「この人こんなキャラでしたっけ」 理沙「本性!」プンスコ 京太郎「じゃあ、(俺がした訳じゃないけど)約束は約束なので」 健夜「うん……えっ?」 京太郎「? どうしました?」 健夜「いや……京太郎君って、結構背高いよね」 京太郎「まあ平均よりは。182ですから」 健夜「結構、体つきも……ガッシリしてるよね。何かスポーツとかやってるの?」 京太郎「特にはやってないですけど、雑用で肉体労働とかは」 健夜「へ、へえ~」 恒子「あっ、畜生麻雀モンスターから独身アラフォーに戻った」 えり「打って変わって、ドキマギした様子ですね」 理沙「彼氏いない歴=年齢!」プンスコ みさき「自己紹介ですか?」 理沙「!?」ガビーン 京太郎「それじゃ、ハグしますね……」スッ 健夜「ちょっ、ちょっと待った!」 京太郎「は、はい」 健夜「こ、心の準備があるから」スーハー 京太郎「そ、そうですよね。いきなりはマズいですよね」 健夜「…………よし!」 京太郎「では」スッ 健夜「やっぱちょっと待ってえ!!」 京太郎「また!?」 恒子「すこやん……」 えり「これもう無理ですかね」 みさき「何だこのおばさん」 理沙「……」 健夜「……あの、ちょっと思ったんだけど」 京太郎「は、はい。何でしょうか」 健夜「私と京太郎君って何なの?」 京太郎「何、と聞かれても……」 健夜「だって……ぎゅっとするってことはさ、もう普通の知り合い超えてるんじゃないかな」 京太郎「はい?」 恒子「あのー、これゲーム。すこやーん、これ単なるゲームの景品ですよー」 えり「聞こえてませんね」 健夜「だから、ね? 京太郎君、もし私のことぎゅっとするんなら、責任、取ってもらわないと……」 京太郎「せ、責任?」 理沙「重!」 みさき「深夜の豚骨ラーメン並に重いですね」 健夜「ね、ねえ、京太郎君は……」 京太郎「小鍛治さん」ギュッ 健夜「きょ、京太郎君!?」 恒子えり理沙みさき「!!??」ガタッ 京太郎「ハグって、こんな感じでいいですか?」 健夜「ふ、ふわぁ……(男の人に、抱き締められてる……。ぎゅっとされてる……)」キュンッ 京太郎「小鍛治さん、そんな心配しなくても大丈夫ですよ」ボソッ 健夜「あふぅうう……(耳元で、囁かれてるぅ……)」ジュンッ 京太郎「俺と小鍛治さんは、単なる知り合いじゃなくて、友人ですから!」 健夜「らめぇえええ……いっちゃうのぉ……」ビクンビクン 恒子えり理沙みさき「えっ」 京太郎「だから、遊び相手が福与さん以外いないなんて言わないで、俺とも遊んだりしましょう、ね?」 健夜「……」ビクッビクッ 恒子「……まあ、高校生だし」 えり「……当然、ではありますね」 理沙「無慈悲!」プンスコ みさき「この年で墓場に入れという方が酷ですしね」 京太郎「友人でもハグは照れますけどね、気安い昔馴染みやちびっ子ならともかく……って、小鍛治さん?」 健夜「……京太郎、君」ガシッ ズッキュゥウウウン 恒子「!? やっ、やった!?」 京太郎「ちょっ、ちょっと、こか、小鍛治さん!? いきなり何を……!」 健夜「いいよね? いっちゃってもいいよね、最後まで? いこうよ、いこうよねえ、京太郎くうん!!」ハァーッハァーッ 京太郎「イヤーッ!!」 えり「……守れなかった」 カンッ 京太郎「晴絵さん」ギュ 晴絵「きょ、京太郎いきなり何してんの!?」アタフタ 京太郎「なにって、一緒に炬燵でごろごろしていた晴絵さんを後ろから抱きしめてるんですけど」 晴絵「いや、見ればわかるけどなんでいきなり」 京太郎「えっと………正面に座りながら晴絵さん顔を見てたらなんだかムラムラしちゃって」 晴絵「ちょ!?直球すぎ!?まだお昼だし早いって!で、でも…その吝かでは」 京太郎「まあ冗談なんですけどね」 晴絵「えー…」 京太郎「ただ普段から奈良と長野だから滅多に会えないのもあって、つい抱きしめたくなっちゃったんです」 晴絵「京太郎………ちょっと離して」 京太郎「あ…ご、ごめんなさい!生意気でし『ギュッ』…晴絵さん?」 晴絵「後ろからもいいけどやっぱり正面からの方が嬉しいな」 京太郎「晴絵さん…」 晴絵「もう、こんな時ぐらい普通に呼び捨てにしてよ」 京太郎「うん…ゴメンな晴絵」ギュッ 晴絵「京太郎…暖かいね…」ギュッ カン 憧「ねぇ、次はいつ会える?」 京太郎「今月は無理だから、来月の連休だな」 京太郎「ま、こないだ会ったばっかりだしさ、ちょっと我慢ってことで」 憧「うん・・・」 京太郎「高校生にとってはお金もバカにならないわけで」 憧「・・・・はぁ」 京太郎「憧?」 憧「なんか・・・寂しいのあたしだけみたい」 京太郎「はぁ?」 憧「京太郎はわ、私に会えなくっても平気なのかなって・・・」 京太郎「あのなぁ・・・」 京太郎「俺だって寂しいに決まってるだろ、会いたいに決まってるだろ」 京太郎「直接顔も見たいし、触りたいし・・・」 京太郎「だ、抱きしめたいって思ってるよ」 憧「きょうたろ・・・」 京太郎「だからそんな悲しいこと言うなよ」 憧「うん、ごめん・・・」 京太郎「わかればよろしい」 憧「本当にごめんね、変なコト言っちゃって」 憧「うぅ・・・わたしこんなめんどくさい女じゃないと思ってたんだけどなぁ・・・」 京太郎「そういうところも全部愛してるぜ」 憧「ば、ばか何言ってんのよっ!」 京太郎「照れてる憧もちょーかわいい」 憧「あーもう、うるさいうるさい!!」 京太郎「はは、元気でたみたいだな」 憧「もう・・・・・・ねぇ」 京太郎「ん?」 憧「あの・・・あのね!」 京太郎「おぉ?」 憧「今度会えたときに、その・・・」 京太郎「うん」 憧「さっき言ってたのの続き、していいよ」 京太郎「さっきの続き?」 憧「だからその・・・だ、抱きしめたいの続きッ!」 京太郎「へ?」 憧「あたしも、その、京太郎としたいって思ってる、から・・・」 京太郎「・・・いいのか?」 憧「お、女がいいって言ってるんだから、いいのよ!」 京太郎「・・・わかった」 憧「約束だよ?」 京太郎「あぁ、約束だ」 憧「うん!えへへ・・・」 京太郎「覚悟しとけよ!」 憧「覚悟してるから言ったんですーふふ」 京太郎(ゴム買っとかなきゃ) 憧(京太郎とキスキスきす鱚・・・・ふきゅぅ) カン やえ「抱きしめ、たい……?」 京太郎「はい」 やえ「私を?」 京太郎「はい」 やえ「……一昨日出直してきなさんな」 京太郎「やえさん、俺はマジですよ」キリッ やえ「何でこういう時だけ真面目な顔するのかな」ハァ 京太郎「そりゃもう、大切だからに決まってるじゃないですか」 やえ「私を抱きしめることが?」 京太郎「やえさんのことが、ですよ」 やえ「……こんな状況じゃなけりゃ格好いいんだがね。ともかく、相手をしている暇は無いから、早く勉強に取りかかりなさい」 京太郎「仕方ない……」フゥ やえ「ほら、勉強せんと試験が……」 京太郎「実力行使しか無いようだ」 やえ「は? 須賀君、何を……」 京太郎「うおおーっ! やえさぁーん!!」ガバァッ やえ「きゃあああ!?」 京太郎「やえさん、やえさんスリスリ!!」 やえ「ちょっ、やめ、止めなさいってば!」バシンバシン 京太郎「やえさんのドリル、やえさんのもち肌、やえさんの―――ぶべらっ!」ズバァッシュ やえ「あ、あんたねえ! いきなり何てことすんのよ!!」ガーッ 京太郎「ふみまへん」プシュー やえ「そういうことをするにはねえ、色々手順を踏まないと……」クドクド 京太郎「つまり手順を踏めば、あれやこれやをしていいと……ひいっ、ごめんなさ」 やえ「……ちゃんと、しなさいよね。バカ」 京太郎「へっ?」 カンッ 京太郎「…」ギュ 春「離して、黒糖食べれない」 京太郎「じゃあ、後ろから」ギュ 春「うん、よし」ポリポリ 京太郎「あ、これだと俺が食べれない」 春「じゃあ…」チュッ 初「口移しだ…と…?!」 霞「チェストー!チェストー!!」 巴「ああ、霞さんの立木打ちが一段と激しく…」 小蒔「あの、そろそろ目を開けてもいいでしょうか?」 初巴「まだ駄目です」 カン えり「はぁー……」 京太郎「年末だってのにどうしたんだよ姉さん」 えり「今年も結局恋人ができなかったなぁ……と」 えり「クリスマスは仕事三昧、休む暇もないし、あればこうして弟のいる長野に来てしまう」 えり「出会いも何もないですよぅ……」ウジウジ 京太郎「そんなに俺のこと心配しなくてもいいんだぜ?」 えり「たった一人の弟の世話も焼けなくて何が姉ですか!」クワッ えり「料理を作って来るので京太郎はそこに座っていてください」 京太郎「え……でも」 えり「手伝わなくていいですからね」 京太郎「もうビーフシチュー作っちゃったんだけど……」 えり「一体なんなんですか!洗濯物はしっかりたたみ終わってる!」 えり「お風呂も沸かしてある!料理も作ってる!大掃除する余地もない家の清潔さ!カピの世話もしっかり焼いてる!」 えり「私の存在理由って何なんですか……」 京太郎「そこまで思い詰めることなの!?」 えり「私は出会いすらないというのに、完全に先越されるじゃないですか……」 京太郎「……はぁ、そんなことないよ」アスナロダキッ 京太郎「昔の約束覚えてる?姉さんをもらう人がいなかったら――」 えり「俺が貰ってあげる、ですか?」クスッ 京太郎「そうそうそれそれ」 京太郎「だからさ、こう言うべきなのかどうかはわからないんだけど……焦らなくても、いいんだぜ」 えり「姉弟での結婚はできませんよ?」 京太郎「わ、わかってるよ!」 京太郎「そもそも、姉さんが売れ残れるなんてあり得ないだろ」 えり「……そうですかね」 えり「京太郎に抱きしめられるのはいつぶりでしたっけ、なんだか安心します」 京太郎「俺もだよ」 京太郎「もう少し、こうしててもいいかな」 えり「はい、是非」 カン
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京太郎「まさか車に轢かれて足骨折とは…」 京太郎「まぁ命が助かっただけ運がいいと思おう!」 京太郎「…それにしても暇だ。テレビはつまんないし」 京太郎「皆今ごろ学校かぁ…」 京太郎「暇だし携帯で麻雀でもやるか」 麻雀部部室 優希「朝からどうしたんだじぇ染谷先輩」 まこ「こんな早くに呼び出してすまんかったのお、全員揃ったしちょっと報告があるんじゃ」 和「なにかあったんですか?」 咲「まだ部長と京ちゃんが来てないんですけど…」 まこ「あーそのことなんじゃが、京太郎のやつが車に轢かれてなぁ」 咲「えっ!?」 優希「まじか!?」 和「大変じゃないですか!須賀君は大丈夫なんですか?」 まこ「命に別状はないそうじゃ。ただ足を骨折してしばらく入院するそうじゃがな」 和「そうですか…取り敢えず命に別状がなくて安心しました」 咲「びょ、病院!病院行かないと!」 優希「そうだじぇ!急ぐじぇ!病院はどこだじょ!」 まこ「落ち着きんさい!これから授業じゃろーが!」 咲「そ、そうでした…」 優希「しかも今日は結構重要なテストがあったんだじぇ…」 和「お見舞いは放課後に行きましょう。所で部長はどこに?」 まこ「授業サボって見舞いに行ったわ」 咲「部長ずるい!」 病院 久「須賀君ー具合どうー?」 京太郎「部長!?なんでここにいるんですか!?」 久「そりゃーお見舞いに来たに決まってるじゃない」 京太郎「いや…今から授業なんじゃ…?」 久「サボったわ」 京太郎「いいんですかそれ」 久「私は部長よ?部員の危機に授業なんてどうでもいいわ」 京太郎「部長…」 久「それに…今日の最初の授業つまんないのよ」 京太郎「それが本音ですか」 久「と言うわけで一時間目が終わるまでここにいるわ。ジュース買ってきたわよ、飲む?」 京太郎「あ、飲みます。すいません」 久「携帯で麻雀やってたの?見せてみなさい…って」 京太郎「ん?」 久「相変わらずよく分からない打ち方してるわねぇ…」 京太郎「俺は普通に打ってたつもりなんですけど…」 久「いい機会だから個人指導してあげるわ。それポンして!」 京太郎「は、はいっ!」 京太郎(部長近い!すげえいい匂い!) 久「ふぅ…須賀君の指導は骨が折れるわねー骨折だけに」 京太郎(危なかった…いい匂いすぎてロッカーに押し込む所だった…) 久「あら、もう大分時間経ってるわね。そろそろ学校に戻るわ」 久「その前に」 京太郎「部長…その手にあるマジックは何に使うんですかね…」 久「決まってるじゃない!入院といったら落書きでしょ!」 京太郎「やっぱりですか!」 久「よし完成!」 京太郎「なんて書いたんですか…」 久「我はスケベ長野代表京太郎。我に近づくおなごは全員スケベな目で見るぞ」 京太郎「ひでぇ!絶対見た人に誤解される!」 久「大丈夫よ。皆イタズラだって思ってくれるわ」 京太郎「イタズラでも恥ずかしいんですけど…」 久「じゃ私帰るわー養生してなさい」 京太郎「あ、お見舞いありがとうございました」 久「治ったらまた個人指導してあげるから、がんばりなさい。じゃあね!」 バタン 京太郎「嵐のように去っていったな…でも個人指導は楽しみだぜ!」 病院 昼過ぎ 京太郎「病院食少ない。味薄い」 京太郎「男子高校生の腹はこんなもんじゃ満足しねぇ…」 京太郎「あーもうちょいなんか食いたい…」 まこ「思った通りじゃのう、落書きも予想通りやられとるし」 京太郎「染谷先輩!?」 京太郎「学校は…って今は昼休みか」 まこ「おまえさんが腹すかしてると思ってな、軽い物買ってきたんじゃ」 京太郎「ほんとですか!ありがとうございます!」 まこ「何、見舞いのついでじゃ、ここ学校から近いしのう。わしは放課後仕事入ってるし」 京太郎「仕事って言うと…雀荘ですか?」 まこ「それ以外何があるんじゃ、客はそこそこ入るんじゃが従業員が足りなくての、休むわけにはいかん」 まこ「そうじゃ京太郎、うちでバイトせんか?」 京太郎「バイトですか?でも俺麻雀弱いですよ」 まこ「最低限出来ればいいんじゃ。他にも料理運んだり掃除だったりする事は山ほどある」 まこ「他人の打ち方を見て自分も麻雀が打て、給料までもらえる。これほど得な事はないぞ。どうじゃ?」 京太郎「確かにすごくいい環境ですよね…やってみようかな」 まこ「それに…和もたまにうちでバイトするんじゃが…うちの店の制服はメイド服じゃ」 京太郎「それは…」 まこ「必然的にメイド服を着ることになる…どうじゃ?見たくないか?」 京太郎「先輩!俺バイトやりたいです!」 まこ「よし。まあそれは治ってから詳しい話をするとしてわしはもう帰るわ」 京太郎「そういえば昼休みもう終わりますね」 まこ「それじゃとっとと治すんじゃぞ」 京太郎「はい、お見舞いありがとうございました」 バタン まこ「バイトか…勢いで決めちゃったけど頑張るか!」 病院 夕方 京太郎「もう放課後か」 ガチャ 優希「おっ!ここにいたか」 京太郎「優希も来てくれたのか」 優希「ふふん。犬の面倒を見るのは飼い主の役目だからなっ!」 京太郎「言ってろ」 優希「タコス食うか?」 京太郎「食う」 優希「落書きには突っ込まないじぇ。どうせ部長だし」 京太郎「あーやっぱ分かる?」 優希「内容も本当のことだしな」 京太郎「そこは違うって言えよ!というか咲と和は?」 優希「咲ちゃんとのどちゃんは先生に呼び出されてたじぇ。終わったら来るじょ」 京太郎「おおっ!和も来てくれるのか!」 優希「私がいるのに他の女の話とはいい度胸だな犬。くらえっ!」 京太郎「おい、ほっへはひっはるはよ」(ほっぺたひっぱるなよ) 優希「おー思ったより伸びるじょ」 京太郎「やめんか」 優希「じゃ、私はそろそろ帰るじぇ」 京太郎「もう帰るのか?もう少しいればいいのに」 優希「タコスの安売りがあってなー買い占めに行くじょ!」 京太郎(買う人こいつの他にいるのか?) 優希「それに…そろそろ人の形が保てなくなるのだ」 京太郎「タコスにはならないからな」 優希「じゃあな!」 京太郎「おう」 優希「早く帰ってくるんだじょ!私はダーリンの帰りを待ってるからな!」 バタン 京太郎「誰がダーリンだ誰が」 京太郎「でもあいつといると気が楽だよなほんと」 京太郎「暗くなってきたな」 コンコン 京太郎「どうぞー」 ガチャ 和「須賀君、具合どうですか?」 京太郎「お、和か」 和「お見舞いに来たんですが…咲さんは来てますか?」 京太郎「いや、来てないけど」 和「えっ…」 京太郎「ん?」 和「咲さん…私より早く病院に向かったはずなんですけど…」 京太郎「…携帯は?」 和「忘れていったので私が持ってます」 京太郎「また迷子か…」 京太郎「まあ多分大丈夫だろ。よくあることだ」 和「大丈夫でしょうか…」 京太郎「長野だし多分道間違えたとかだろう。よくあることだ」 和「そうですね、待つことにしましょう」 京太郎「それにしてもあいつはこんな近い病院に来るのにどうやったら迷えるんだ…」 和「昔からああだったんですか?」 京太郎「修学旅行は警察ざたになったな…スキー旅行も捜索隊が出て大変なことになった…」 和「そんなに酷かったんですか…あ、リンゴ剥きますね」 京太郎「悪いな」 京太郎(しかし…下から見上げるおもちは素晴らしいな…動くと揺れるし) 京太郎(一回でいいから触ってみたいなぁ…) 和(…) 和「須賀君」 京太郎「ん」 和「視線、気付いてますからね」 京太郎「」 和「女の子は皆気付いてるんですよ、そういう視線。須賀君は表情にも出てますし、足に書いてある通りですね」 京太郎「すいませんでした!」 和「まあ男性ですし…仕方ないとは思いますけど」 和「須賀君は分かりやすすぎです。もう少し分かりにくくお願いします」 和「他校の人とか見てるときも…部長や染谷先輩は気付いてるんですよ」 京太郎「直すよう善処します…」 和「リンゴ、置いときますね。あとこれをどうぞ」 京太郎「ノート?」 和「今日の授業の内容が書いてます」 京太郎「おおっ!助かるよ!ありがとう和」 和「いえ、須賀君が赤点とられても困るので」 京太郎「俺は優希ほど勉強苦手じゃないって」 和「ふふっ、では私はもう帰りますね。遅くなると両親が心配しますので」 京太郎「ああ、悪かったなわざわざ来てもらって」 和「いえ、いつも雑用してもらっていますしこれぐらい当然です」 和「では、また来ますね。さようなら」 バタン 京太郎「…視線は直さねば」 京太郎「…もうそろそろ面会時間終了なのに咲が来ない」 京太郎「まあ大丈夫か、子供じゃないんだし」 京太郎「眠くなったな。ちょっと寝よう…」 京太郎「しかしこの尿瓶は慣れないな…あんまり出ないが寝る前にはしないと不安になるしな」 京太郎「さて…寝るか…」 京太郎「zzz」 病院 通路 咲「うう…道に迷って遅くなっちゃった…もう時間あんまりない…」 咲「京ちゃんの病室どこだろ…」 咲「あ…ここだ…須賀京太郎って書いてる」 ガチャ 咲「ごめんね京ちゃん遅くなっちゃって…あれ?」 京太郎「zzz」 咲「寝てるし…」 咲(起こすのも悪いし、寝かしといてあげよっと) 咲「ん?」 咲の視線→京太郎の足の落書き 咲(これやったのは…部長だね絶対…) 咲(何か他にもイタズラされてそうだなー)キョロキョロ 咲「あ」 咲が見つけたもの→尿瓶(京太郎使用済み) 咲(こ、これって…) 咲(し、尿瓶だよね?おしっこするときに使う…) 咲(そ、それがここにあるってことは京ちゃんが使ったってこと…?) 咲(そ、そうだよね!動けないなら使うしかないよね!) 咲「…」 咲「あ、あー…なんかトイレ行きたくなって来たなー」(棒) 咲「で、でも私、トイレの場所知らないし…」 咲「我慢したら間に合わずに漏らしちゃうかもしれないし…」 咲「かといって動き回ったらまた迷子になるかもしれないし…」 咲「し、仕方ないよね…うん」 咲「京ちゃんは…寝てるよね…?」 京太郎「zzz」 咲「じゃ、じゃあちょっとこれ借ります…」 咲「…」 咲(スカートは…脱がない下着だけ下ろそう…) 咲(スカート片手で押さえて…尿瓶はもう片方で…) 咲(ちょ、ちょっとがに股になったほうがいいかな…) 咲(これでいいかな…うん…) 咲(出る…) チョ チョロロロロ チョロ チョ チョ 咲(…) 咲(な、何やってるの私!?) 咲(これじゃ変態みたいじゃない!) 咲(と、取り敢えず後始末!あと証拠隠滅!) 咲(なんとか終わった…) 咲(もう…京ちゃんがあんな所に置いとくから…) 咲「そうだよ!京ちゃんが全部悪いんだよ!」 咲「京ちゃんまだ寝てる?」 京太郎「zzz」 咲「よし!仕返しに落書きしよ!」 咲「でも足はもう書けないから…顔に書いちゃえ」 咲「ふんふーん」カキカキ 咲「もっと書いちゃえ」カキカキ 咲「部長よりも恥ずかしいこと書いてやる」カキカキ 咲「いっぱい恥かけばいいんだよ。ふーんだ」カキカキ 咲「完成!」 咲「たくさんの人に見られて恥かくといいよ。ふふん」 ガチャ ナース「失礼しますぅー面会時間終わりですよぅー」 咲「わっ!すいません!」 ナース「あ、お邪魔やった?」 咲「い、いえっ!」 ナース「ラブラブやね~めっちゃ羨ましいわ~でももう時間やし、続きはまた今度にしてな~」 咲「い、いやラブラブなんて!じゃあ京ちゃんまたね!」 京太郎「んー…今何時だ…」 京太郎「あー結構寝たな…咲は来なかったのか…」 京太郎「あれ…?俺こんなに尿瓶使ったっけ…」 ガチャ ナース「すいませんー夕食ですぅー」 京太郎「はーい」 ナース「あ、起きてたんやねー」 京太郎「ついさっき起きたんですよ」 ナース「なるほどーはーい、ご飯やでー」 京太郎「あ、どうも」 ナース「そういえばさっきお客さん来てたでー」 京太郎「お客さん?」 ナース「うん、短い髪の女の子」 京太郎(咲か) ナース「それでなー…ふふっ」 京太郎「どうしたんですか?」 ナース「いやー須賀君の顔見てたらちょっとなー」 京太郎「?」 ナース「あ、うちそろそろ戻らんと。ばいばいスケベ代表須賀君」 バタン 京太郎「スケベ代表って…」 京太郎「それより顔って…どっかおかしいか?」 京太郎「もしかして咲のやつがなんかしたのか…?」 京太郎「鏡見てみるか」 鏡に映ったのは俺の顔と顔に書かれた『京ちゃんは私の将来の旦那様、ずっとずっと大好きです』という落書きだった。 焦って取り敢えず写メとってから落書きは消してしまったが。 看護師さん以外に誰にも見られてないことを話した時の咲の反応が面白かったな。 咲「結局恥かいたの私だけじゃない!」 カン! おまけ 憧「ねえ京太郎…これなにか分かる?」 京太郎「俺が使った尿瓶じゃねーか!汚いから触るなって!」 憧「嫌よ」 京太郎「嫌ってお前…」 憧「動かないで」 京太郎「はぁ?」 憧「…」スルスル 京太郎「な、何でお前パンツ脱いで」 憧「喋らないで、あんたはただ見てればいいの」 憧「この中にはあんたのおしっこが入ってる…声出さないでね」 京太郎(な、なんでこいつ俺が使った尿瓶にまたがってんだ!?) 憧「んっ…」 チョロ シャアアアア 憧「どう…?あたしのおしっことあんたのおしっこ…こんなに混ざってる…」 京太郎「」 もういっこカン 正直これ蛇足だわ