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【検索用 こいのしゅやくにはなれないの 登録タグ VOCALOID こ らいおお 手鞠 曲 曲か 野良いぬ 鏡音リン】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:らいおお 作曲:らいおお 編曲:らいおお 絵:手鞠 動画:野良いぬ 唄:鏡音リン 曲紹介 曲名:『恋の主役にはなれないの?』(こいのしゅやくにはなれないの) らいおお氏の8作目。 歌詞 (piaproより転載、一部編集) "IT'S MY SHOW TIME" Yeah! 鉛筆でなぞる人生(ライフ) NON!NON! バッテンしてセリフを変えちゃえ ちっぽけな不安とかローテーション 消しちゃえば変われるかな ShinyDay キミに初めて会ったときに すでに恋しちゃいそうな予感 思った通りだ らびゅー もうとめられない とにかく早くギュッて 抱きしめて 恋の主役にはなれないの? LOVE ピース!!なんちゃって だって純情なんです 最上級のI LOVE YOUで Be my stage ここから "IT'S MY SHOW TIME" Yeah! キミと大接近!好きだって?超展開!! 夢オチで はぁ… そうゆーこって 教室の隅っこでローテンション そんな私、可愛くない TinyGirl 背伸びしてのぞいてた 恋とリアル。ちょっと違うけど キミとのドラマに らびゅー 答えはないよね とびきり笑顔するね 受け止めて 恋の主役にはまだ遠い 脳内の妄想で そんな愛情なんです 恋愛脳なアイデアも On my mind キミにね届けたい いつだって君キミだって 何かっていいわけしちゃって 誰か教えてよ恋の正解 収まんない気持ちがキュッて 幼いなダメダメだって あーっ!!もうなんだっていいやっ なんて…あぁ 恋に恋してるだけかもね 曖昧な関係でなんて ごまかしちゃダメ 感動的なラブストーリーを 演じちゃうから! "IT'S MY SHOW TIME" Yeah! 恋の主役にね。なりたいの! 本当は待ちきれない だって大好きなんです 革新的な毎日を期待してるの I NEED LOVE ねえ! 恋の主役にはなれないの? LOVE ピース!!なんちゃって だって純情なんです 最上級のI LOVE YOUで Be my stage はじめよ! "IT'S MY SHOW TIME" Yeah! コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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【検索用 きせきにはなれない 登録タグ VOCALOID inuha き 初音ミク 曲 曲か】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:inuha 作曲:inuha 編曲:inuha 唄:初音ミク 曲紹介 帰りたくないよ。 曲名:『奇跡にはなれない』(きせきにはなれない) 歌詞 (動画説明欄より転載) 君が死にたいと笑った 晴れた日のこと パーカーの紐は不揃いで 電車に揺られると眠くなるね そうだね ずるやすみ 逃げ出して もたれ合う 互いに巡り出す考え 物思いか走馬灯か どっか行きたいところある?と聞いてみる 返事がない …って寝てるし どんな夢かな 君の人生を変えちゃうような奇跡にはなれないけれど 町に着いてそっと起こすとき胸が痛かった 疲れるだけの毎日に疲れている みんな歩くのが速すぎて 陽だまりのベンチに座って 風が気持ちいいね 春の歌を口ずさむ これが夢なら 幸せだろうか 君の人生を変えちゃうような奇跡にはなれないけれど 帰りたくないよって言葉は空に消えてった 帰りの電車で言う 君に会えてよかったよ 返事がない …って寝てるし コメント 名前 コメント
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【検索用 あなたにはなれない 登録タグ A.I.VOICE CeVIO Tackmyn Y. VOCALOID melonade/2021〜 あ 可不 曲 曲あ 柚璃遥 椎乃味醂 殿堂入り 氵戔マ 結月ゆかり】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:椎乃味醂 作曲:椎乃味醂 編曲:椎乃味醂 絵:氵戔マ 動画:柚璃遥 Language Support:Tackmyn Y. Technical Support:melonade 唄:可不,結月ゆかり(VOCALOID,A.I.VOICE) 曲紹介 ここに全部書いてあります。 曲名:『あなたにはなれない』 ボカコレ2023春top100参加楽曲。 上記のコメントで示されている「ここ」とは、同氏とヒトリエのシノダ氏との対談記事である。 氏はTwitterのスペースでこの曲について語っている。下記URLにて録音が聴ける。1 52 42~ https //twitter.com/sheeno3rin/status/1638499722456629254 氏はこの曲の公開に合わせ、過去の非公開にされていた動画を一時的に公開した。 その際に概要欄に載せられた文章を引用する。 あなたにはなれない、という言葉について。 2017年に投稿した「ドッペルもどき」の上記曲から、今日に至るまで、 ぼくは椎乃味醂を確立する沢山の努力と思慮を重ねてきました。愛するあなたへ、 いつか生まれ変わった自分の作品が届くことを願っていましたが、叶わぬ夢となってしまったことだけが、 永遠に消えない後悔です。 これを聴いてくれているみなさんにお願いです、自分の色を獲得しようと奮闘している、 たくさんのクリエイターの方の今を、どうか精一杯サポートしてあげてください。 そして、これに辿り着いたクリエイターのみなさんが、誰も傷つけず、誰にも邪魔されない、 素敵な自分の色を確立できますように。 歌詞 (youtubeの概要欄より転載) 大体表層だけ切り取って、 淡々と集めるだけの、 毎回構造だけ乗っ取って、 簡単に並べるだけの、ただそれだけの、 見て呉れだけ良いそれだけが、 未だ溢れかえるこの場所の、 どこか片隅で思い返すのは、 あの日の号哭だ。 大体表層だけ切り取って、 淡々と集めるだけの、 毎回構造だけ乗っ取って、 簡単に並べるだけの、ただそれだけの、 見て呉れだけ良いそれだけを、 「きっとこれが創造だ」などと、 形容するのを嫌と思うのは、 いつかの行動が、満足が、 その裏無視され続けた数多の、 感情が、実際が、 今日も心臓を絞めつけてる、 この後悔が、想像が、 いつまでたっても地につかない、 あの感触が思い出さす、 「あなたには成れない」 ただその一点だ。 とはいえ独創とは、切り取って、 集めたり並べることと、 大体構造自体は一緒で その差は思慮の程度だ。 ただそれだけの、 事実に気づかず留め立ても、 受けられない誰かが今日も、 鏡写しの様に、 どこかで誰かを傷つけている。 月曜日の夕暮れ、海岸でコーヒーを 飲む魔法使いのアルパカは、 雪の結晶でピアノの曲を奏でた。 雨の中で眠る紫色のヘリウム風船は、 透明な猫の歌声に導かれて、 木曜日にカレーを食べる夢を見た。 これはGPT-4で生成された、 なんら意味性をもたない文章ですが、 音楽というフィルターだけでヒトはきっと、 ここに比喩性を求めてしまう。 その推測こそ、人間らしさの根幹なのだ。 思慮の普遍性について。 感情を、情報を、 重ねて獲得してきた数多の、 色彩を、実際を、 今日の心臓を裏付けてる、 あの後悔を、奮励を、 踏んだ今だから振り替えられる、 この感覚を想い言える、 「あなたに離れない」 ただその一線だ。 コメント 神 -- 名無しさん (2023-03-25 08 38 42) あなたの色とその決意、しっかり届いてます。これからも楽しみにしています。 -- 名無しさん (2023-04-12 14 31 20) スペースのURL聞けなくなってませんか? -- 名無しさん (2023-09-18 15 05 33) 名前 コメント
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【検索用 おとくいさまにはなれない 登録タグ UTAU お カステラの人P 暫定歌詞 曲 重音テト】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:カステラの人P 作曲:カステラの人P 編曲:カステラの人P 唄:重音テト 曲紹介 曲名:『お得意様にはなれない』(おとくいさまにはなれない) カステラの人Pの第6作目。作った本人ですらもはや何言わせてるのか分からないらしい。 アルバム「inou!」に収録。 歌詞 (作者コメントより転載) お得意様にはなれない お星様にもなれない 息を吐くのも無理無理 コメント 名前 コメント
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おとくいさまにはなれない【登録タグ お カステラの人P 曲 重音テト】 作詞:カステラの人P 作曲:カステラの人P 編曲:カステラの人P 唄:重音テト 曲紹介 カステラの6作目。 テトが歌うテクノ曲。 歌詞 (作者コメントより転載) お得意様にはなれない お星様にもなれない 息を吐くのも無理無理 コメント ずっときいてたら洗脳されそうwwむじんと節って感じ -- 名無しさん (2013-05-03 16 45 46) 名前 コメント
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【検索用 たいとうりょうにはなれないたろうけと 登録タグ 2023年 VOCALOID ぃるすぴ~ た 初音ミク 曲 曲た】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ぃるすぴ〜 作曲:ぃるすぴ〜 編曲:ぃるすぴ〜 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『大統領にはなれないだろうけど』(だいとうりょうにはなれないだろうけど) 歌詞 (ニコニコ概要欄より転載) 数十年後 日本が 滅びているかなんて 考えることは やめた 国際政治を批評した本を 古本屋で買ってみたけれど 読み終わったら 売ろうと思う 各国の心の貧しさに 欺瞞も建前も猜疑心も 知らなかった頃に 戻りたかったって 今も思ってる エルヴィスやシドヴィシャスを 恐る恐る聴いた真実は 今も私の一部で 切っても離せないから それが愛だって感じる 僕は大統領にはなれないだろうけど 音楽家としては正しいと思うけど コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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はなれない距離 はなれない距離 アーティスト TrySail 発売日 2022年6月8日 レーベル アニプレックス CDデイリー最高順位 3位(2022年6月8日) 週間最高順位 4位(2022年6月14日) 月間最高順位 21位(2022年6月) 年間最高順位 177位(2022年) 初動総合売上 6087 累計総合売上 6818 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 はなれない距離 阿波連さんははかれない OP 2 Etoile CD/総合ランキング 週 月日 CDシングル 総合シングル 順位 週/月間枚数 累計枚数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 6/14 3 6087 6087 4 6087 6087 2 6/21 14 490 6577 490 6577 3 6/28 145 6722 145 6722 4 7/5 96 6818 96 6818 2022年6月 15 6818 6818 21 6818 6818 関連CD Lapis
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大好きにはなれないね(仮題)第一話
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285 :大好きにはなれないね(仮題) ◆oEsZ2QR/bg [sage] :2007/10/06(土) 18 15 12 ID +StY7qvv 昔のドラマの主人公にオメダというあだ名のキャラクターが居た。 周りの奴らに「お前はダメだ」といわれ続け、「お前はダメだ」を略して「オメダ」というあだ名になったそうな。 はん。 まさに俺じゃねーか。 ジリリリリンと鳴った目覚まし時計を、止めると俺は万年床となっている布団から体を起こした。 時計を見ると午前十一時。 ……、んー、俺は確か八時にセットしてたはずなのにな……。どうやら、無意識のうちに止めまくってたみたいだ。 「ねみぃ……」 昨日遅くまで深夜ドラマ見てたからなぁ。NHKめ、なにもこんな深夜にアルフの再放送を5時近くまでやってんじゃねぇ。一話二〇分足らずだからつい次も見ちゃうんだよ。 寝癖だらけの頭をぼりぼりと掻いて立つ。部屋の畳に散らかったリモコンやゴミを押しのけて、窓まで歩いてカーテンを開く。頂点近く昇った太陽の陽で寝起きの瞳にはまぶしすぎる。 「……えーっと」 なんだっけな。俺、何で目覚ましなんてかけてたんだっけな? 「それは私を家に呼んだからじゃないの?」 「うわっ!!」 突然、背後から話しかけられて俺は思わず大声を出して飛び上がってしまった。途端ごつんとガラス窓に頭をぶつける。いてて。 「起きたかしら?」 「起きてますよっ。つーか、居るなら居るっていってくださいよ」 「居るわよ」 「今言わないでください!」 振り向けば、そこにはエプロン姿の眞子さんが立っていた。ゴミだらけの床の上も平然と長いニーソックスで踏み分けている。 こんな部屋で涼しい顔して仁王立ちしている姿はまるでゴミ溜めの中に咲く一輪の胡蝶蘭のようだ。胡蝶蘭がどんな花なのかは知らんが。 「いつから来てたんですか、眞子さん」 「その前に、その下着からはみ出してるものをしまってくれないかしら?」 眞子さんの冷たい視線が俺の股間あたりを直撃している。俺もそれにつられて視線を落とせば、まぁなんというか。トランクスにタンクトップという格好で寝ている俺が悪いんだな。見事にトランクスの裾から球体が覗いていた。 やっべぇ。視線が刺さってる! 「すいませんっ。眞子さん!」 「すぐにズボンでも履いてきたら?」 言われなくてもすぐしますっ! 俺は散らかっていた洗濯物の中からGパンを探しだすと、それをいそいそと履く。ついでに隣にあったシャツも掴んで着込む。一番したのボタンが外れてるけどいいだろ。 俺がきちんと着込んだのを見ると、眞子さんはやれやれといった風にため息をつくと、台所へ戻っていった。 そうだったなぁ。俺はようやく思い出す。今日は眞子さんが来るんだった。それでこの部屋を大掃除しようと思って、早朝に起きようとしてたんだったわ。やっぱり昨日のうちにするべきだったなぁ。 っていうか、台所! 台所は確かカップラーメンの空き容器とかでいっぱいだったはず! そんなところで眞子さんはなにか作っているのか!? おそるおそる、引き戸で区分けされた台所を覗いてみる。 ……なんだこのうまそうな匂い。味噌汁……。そういえば一人暮らしはじめてから味噌汁なんて食ってなかったなぁ……。 見ればアレだけ酷かった台所周りがきれいに片付いていた。いや、床にたまったゴミ袋とかはそのままだけど、少なくとも流しまわりはあれだけあった汚い割り箸やプリンのカップはすべてきれいになくなっている。 そんな台所でとんとんと包丁で音を奏でる眞子さんの後姿。なんかすっげぇキュンとくる。 真剣な表情で俺のための味噌汁を作る眞子さん。おでこでかっちりと一直線に切られた前髪に覗くすらっとした高い鼻とふさふさのまつげ。すらりと伸びた首筋、後ろでまとめた髪と底から覗く白いうなじ。 視線を降ろせばエプロンを押し上げる双球がぷるんと自己主張し、さらにその下にはひざ上まであるニーソックスがぱっつんぱっつんの太腿をさらに艶っぽく際立たせている。 「眞子さん。朝メシつくってくれてんですか?」 「ええ。どうせあなたまともなご飯食べてないでしょうから。迷惑だったかしら……?」 「いえ、ぜんっぜん! 嬉しいですよっ。あ、でも材料って……。その前に鍵は」 「鍵は開いてたから勝手に入った。冷蔵庫開けたらなにもありゃしないじゃないの。だから材料は全部私が買ってきた」 「まじすか」 286 :大好きにはなれないね(仮題) ◆oEsZ2QR/bg [sage] :2007/10/06(土) 18 15 53 ID +StY7qvv 冷蔵庫を開くと、中には普段めったに買わない食品や納豆、野菜、牛乳、お茶パックがいっぱい詰まっていた。うえぇ? 確かこの冷蔵庫は昨日まで丸大ハムしか入れてなかったはずだぞ? 「コンビニ弁当や惣菜ばっかりの食事だったみたいね。栄養が偏るわよ」 「は、はぁ」 「私がいくつか必要になりそうなもの入れといたわ」 「は、はい。さーせん」 眞子さんの好意に俺は返す言葉も無かった。牛乳って、パックじゃなくて県内の有名牧場で直売されている系の瓶入り牛乳だよ。こんなものスーパーでも通常の倍近くの値段だぞ。 封を切って直接口をつけて一口飲んでみる。うん、こくまろであまーい口どけだ。 「私にも」 「はい」 眞子さんに瓶を渡すと、俺が口をつけた牛乳瓶になんの躊躇も無く口をつけてごきゅりと飲んだ。 「間接キスですね」 俺がニヤニヤしながら言うと、 「馬鹿」 眞子さんは牛乳片手に頬をすこし桃色に染めて照れながら言った。 なにか手伝おうかと思ったけど、台所に居る俺に眞子さんは邪魔だといわんばかりに動き、手で自分の部屋へ戻れとおっしゃられるので俺は仕方なく自室へ戻った。 とりあえず、早朝起きてするはずだった、部屋の掃除でもしようかとあたりを見渡す。まずこの万年床を片付けないとな。相当中の毛布が寄っている布団を折りたたむ。これを……えーっと押入れの中に。 ……待て、押入れの中はたしか俺のエロい漫画がかなりの量あったはず。いまここでむやみに押入れを開けてばっさり眞子さんに見られたら何言われるかわかったもんじゃない。布団ははじっこに寄せとこう。 それと、そうだ。ちゃぶ台ちゃぶ台。眞子さんがせっかく朝飯作ってくれたのにいつものとおり床に置いて食うなんて出来ないだろ。ちゃぶ台を出さなきゃ。 ちゃぶ台は壁に立てかけてあるものを引っ張り出す。側面が見事にほこりを被ってやがる。ふうふうと息を吹いてほこりを取ると、真ん中へちゃぶ台を置いた。 あとはいくつか、眞子さんが座れるスペースを……。なんとかものを寄せて……よし、これくらいならいいだろ。 と、ちょうどいい具合に眞子さんが台所から顔を出した。右手と左手には味噌汁が二つづつ漆塗りお椀に入っている。漆塗りおわんなんてうちにあったっけ? あ、これも眞子さんが買ってきたんですか。 「眞子さん。料理並べるのぐらいは手伝いますよ」 「いえ、いいわ」 「いいからいいから」 俺は味噌汁のお椀を無理やり眞子さんから奪うと、いま並べたちゃぶ台へ味噌汁を置いていく。あ、そういえば箸も居るな。箸はたしか割り箸が二つ残ってたからそれを……。 「ちゃぶ台は拭いたの?」 ……拭いてねぇッス。 「もう、しょうがないわね」 俺の無言を肯定と受け取った眞子さんは今並べた味噌汁お椀をまたちゃぶ台から取り上げる。台所まで一度戻り、今度は布巾を持って入ってきた。 俺の目の前で眞子さんはちゃぶ台をきゅっきゅっと拭き取っていく。全面拭いた布巾の表面を眞子さんは無言で見せる。情けないくらいグレーだった。 眞子さんの作ってくれた料理は、味噌汁にアジの干物に野菜サラダ。白いふっくらご飯には黄色のタクアンがきれいに添えられている。 時刻はもう12時前だというのに朝飯定番メニュー。なんだか変な感じがした。まぁ俺は休みの日はほとんど朝が菓子かカップ麺だから、普段と比べればコレはとてつもなく立派な真人間的食事なんだけどさ。 「なんだ、もしかして朝はパンのほうがよかったのか?」 「いえ、頂きます」 二人で向かい合って食う朝食。料理はどれもめちゃくちゃ美味かった。 287 :大好きにはなれないね(仮題) ◆oEsZ2QR/bg [sage] :2007/10/06(土) 18 16 46 ID +StY7qvv 流しで眞子さんがお皿を洗っている。皿洗いぐらいは手伝おうとしたがこれもやんわりと拒否された。 だから俺は部屋でぼーっと写りの悪いテレビを眺めていた。ノイズまじりの画面と片方壊れたスピーカーから流れる出演者たちの声。拾い物だから仕方が無いとしても、その音は雑音に近い。 俺はなんだろうなぁ。と一人で自問自答しようとして……、面倒くさいからやめた。 「生気の無い顔して、どうかしたの?」 気がつけば、エプロン姿の眞子さんが隣に来ていた。 「あ、いえ。なんでも……ないです」 「ふぅん。そう」 しばし沈黙。 「眞子さん、そういえばメガネ、どうしたんですか? 今日は無かったから一瞬誰だかわかんなかったですよ」 「へぇ……」 またしばしの沈黙。あれ? なんで、沈黙なんだよ。俺。いつもならもっと盛り上がるだろ? 「ああ、そうだ。眞子さん。今日はどこへ行きますか?」 俺は沈黙を打ち破るように、わざと大きな声で眞子さんに話しかける。そういえば本来の目的をすっかり忘れていた。今日は俺と眞子さんのデートの日なんだ。 待ち合わせはどうしようと話してたときに、眞子さんが俺の部屋っと言ったから、俺の部屋になったわけで。 ぶっちゃけ、料理とかは想定外だったんだよなぁ。 だから、本来の目的であるデートに話題を持っていく。 が、しかし、眞子さんは静かに首を振った。 「ん? どうしたんです?」 「デートよりやらなくちゃいけないことがあるわ」 俺は頭に疑問符を浮かべる。眞子さんはエプロンのポケットから一枚、水色のナプキンを取り出した。それをまとめた自分の頭にかぶせる。 「眞子さん?」 「掃除」 「え?」 「そ・う・じっ!!」 真剣な表情で語彙を強め言い放つ眞子さんに俺は思わず肩をこわばらせた。改めてみれば、眞子さんの頭のナプキンにエプロンって確かにまるっきり年の暮れの大掃除の時の格好だ。 「え、掃除って。デートは……」 「あなたの部屋がこんなに汚いとは思わなかったわ。デートよりまずは掃除! それとモノを片付ける!」 え、ええ? 「掃除っていきなり言われても……それに片付けって今さっき……」 「それは片付けじゃないわ。ただ物を寄せただけでしょう! これから毎日来ることになるんだから、この部屋を徹底的に綺麗にするわよっ」 ん? 毎日……? いま、なんて言っ……、 「ほら、この布団とか。折りたたんでただ部屋の隅に置いただけじゃない! こういうものはちゃんと押入れに収納するの」 そう言って、眞子さんは俺が寄せた布団を両手で抱え上げると、そのまま押入れに入れようとする。あ、待て! 押入れには俺のエロ漫画が! ガラガラ。 どさどさり。 が、一歩遅く眞子さんは押入れのふすまを開けてしまった。しかも運の悪いことに積み上げていたエロ漫画が押入れのふすま側に重量をかけていたため、俺のコレクションの数冊が見事に押入れから転がり出てしまった。 少年コミックとはちょっと違う、ちょっぴり大きめA5でピンク色と肌色と白濁色がふんだんに表紙に使用された本が三冊ほど眞子先輩の足元へ落ちた。 「ああっ、これは違います!」 俺は座った姿勢のまま飛び掛るように四つんばいで走り、落ちたエロ漫画を回収っ。表紙を見られないように拾ったTシャツの中へ隠す。 「えーっと、これはなんでもありませんから! マジですよっ!」 「……それを隠してもこっちにいっぱいコレクションは揃ってるみたいだけど?」 あああああっっ! そうだった。今落ちた三冊を回収しても、押入れの中にはまだ大量のエロマンガが揃っていたわけで……。眞子先輩は涼しい顔で布団を床へ一度置くと、押入れで積み重ねられているエロ漫画を一冊手に取る。 ぺらりと中身を開き、その冷たい目で内容をザッピング。たしかあの本は委員長である真面目な女の子を一匹狼の不良がいやらしく調教して行くっていうかなり濃い内容だったはず……。 俺は背中に冷や汗がだらだらと流れまくっていた。一気に体温が冷え、眞子さんの顔を見ることが出来なくなる。ドキドキと鳴る心臓。 「ま、眞子さん……」 「最悪ね」 288 :大好きにはなれないね(仮題) ◆oEsZ2QR/bg [sage] :2007/10/06(土) 18 17 42 ID +StY7qvv 眞子さんはパタンとエロ漫画を閉じた。 「いつもこんなの読んでるの?」 「え、えーっと」 毎日読んでますっては言えないだろ。 「こういうの好きなの?」 「………」 「まぁ好きならこんなに買わないわよねぇ……」 うう。眞子さんの視線が痛い。 「で、でも」 「なに?」 「でも、俺も男ですからっ。こういうものは持っているものですよ」 「ふーん……」 うわぁ、納得してないっていうかめちゃくちゃ怒ってる時の顔だ。唇をむっつりとへの字に曲げ、冷めた視線で俺を捕らえる。頭からアニメのようにぷしゅうぷしゅうと湯気が出ているようで、俺の額に流れる汗は三割増し。 ぶっちゃけ、たとえばさっきの掃除をするって言い出した時の眞子さんはほとんど普段どおりの眞子さんだ。怒っているようにも見えた眞子さんだったが俺に対してはあれが普通。 怒っているときの眞子さんは普段にも増して無口になる。そして、Vシネマのヤクザよろしく『目で殺す』といわれるように、強く強く相手をにらみつけるのだ。 ちゅ、ちゅーか。エロ本見つけたぐらいで怒りすぎだろ! 眞子さんっ!! なにが悪いんだよ! 「えーと、眞子さん」 でも、勢いよく反論できない俺。ヘタレ。 「ねえ」 「はいっ!!」 「あなたは、こういうのが好きなの……?」 眞子さんはエロ漫画の表紙を俺に見せ付ける。なんだかこの時の眞子さんの表情に俺は少しだけ違和感を感じた。 「え。えええ。ええ、まぁ……」 でも、俺はそんな表情の変化で眞子さんの微妙な感情を読み取って対応できるほど人間が出来ちゃいなかった。馬鹿正直に答えちまった。 「好きですよ……ええ」 「そう……」 眞子さんは何度か俺の言葉を反芻するように頷く。 「……私より魅力?」 え? 俺は耳を疑った。 「ま、眞子さん?」 が、聞き返した時にはもう眞子さんはごにょごにょと口元を動かして、そのまま口をつぐんでしまった。なんだか妙に眞子さんの頬が赤くなっている。 魅力……? み、みりょくって。 「え、えーっと。眞子さん」 俺は頭の中で慎重に言葉を選びながら口を開く。 「……?」 「お、俺。確かにそういう本は好きですよ。うん、見ればわかるかもしれないですけど。で、でも。眞子さんが嫌なら……俺、その本全部捨てます」 かっこよくないかもしれないけど……。 「そういう漫画っていうのは……、えーっと。魅力とかじゃないんですよ。そもそも漫画と実物は全然違うわけですし……。俺は……、俺、こんな風にだらしなくて、全然だめなヤツですから、 女の子と付き合ったことも無かったんですよ。だから、ほら、えっと。寂しさの穴埋めみたいなものなんです。うん、多分、ですけど」 そうだろう。うん、そうだろう? 「でも。今、いまは眞子さんがいます。眞子さん。眞子さんが俺の寂しさを埋めてくれてるんですよ。だから、眞子さんが居ますから、俺、もうそういうのは……無くて、いい、です」 何度も噛みそうになった。でも、最後の一文だけははっきりいわないと。 「俺、眞子さんが居てくれれば幸せですから」 ふっ。 289 :大好きにはなれないね(仮題) ◆oEsZ2QR/bg [sage] :2007/10/06(土) 18 18 56 ID +StY7qvv 気がつけば、俺は眞子さんに抱きしめられていた。ぎゅうっと眞子さんの腕が俺の背中をまわり。眞子さんの細い体が俺にぴたりとくっつく。 俺の肩に顎を置いて、眞子さんの髪の毛の匂いがふんわりと俺の鼻腔をくすぐった。 眞子さんは言葉を話さない。表情は見えない。どんな顔なのかもわからない。ただ、俺を抱きしめただけ。でもそれだけで眞子さんの想い・感情が伝わってくる。 優しい抱擁。しばらく俺と眞子さんは一緒に抱き合っていた。 長い間そうしていたのか。もしかしたら一分くらいだったのかも知れない。 眞子さんの体が離れる。 顔を見ると、眞子さんは普段の表情へ戻っていた。よかった。怒りは収まっていつもの調子に戻ったようだ。俺はくすりと表情を緩める。 「眞子さん」 「よし。じゃあ、捨てようか」 ……へ? 「私が居れば、こんないやらしい漫画なんていらないのでしょ? 全て捨てるわよ。こんなもの」 ああ、本当に、いつもの調子に戻った眞子さん。 「よく考えればこんな布団は干さないといけないわね。私は干すから、あなたは押入れの中にあるものを全てビニール紐で纏めて頂戴」 「え。今から全部!?」 せめて三冊ぐらいは、最後に一回……。 「ほらほら、立って。あと床もゴミが散らかってるんだから。徹底的に掃除しないと。今日は一日あなたの部屋を丸洗いよ」 「……マジすか」 デートはお預け? はぁ。 「返事!」 「はーい」 眞子先輩はその言葉に満足げに頷くと、布団を担いでベランダへ向かう。すれ違い俺は押入れへ。 ああ、俺の夜を支えたレディたちよ……。ジュンコ、ヨウコ、ナツコ、クミコ、ヒロミ、アユミ、カオリ、ハルカ……。 さようなら、さようなら、さようなら……。お前は次の俺みたいなヤツのために頑張ってくれ……。 ☆ 『眞子さんが居てくれれば幸せです』って言葉はもちろん嘘じゃなかった。 少なくとも、この時までは。 (続く)
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ヒーロー、子供のころの夢だった。大人になった今僕はその夢を捨てた。あきらめたのではなく捨てさせられた。 二十年前この世界は平和だった。いや平和という皮を全世界でかぶっていたのだ。二十年前世界になにが起きたのかを先に語っておこう。二十年前世界で恐慌が起きた。それは発展途上国だろうが先進国だろうが関係なく世界が暗雲に落ちた。 それは僕たちの国も同じだった。技術を持つ国は我先にと発展途上国に侵攻し土地やレアメタル等の希少金属などを奪おうとしていた。その進公先にはアジアや中東などが狙われた。そして我らが日本もその技術力を駆使して攻め込もうとしていた。その矢先に中東のある国がヨーロッパ連合を打ち破った。我らが日本軍はその知らせを聞き進行を躊躇してしまった。ヨーロッパ連合は技術もありながら軍の数も最大で会ったのだ。日本軍は技術はあるが兵の数は少なかった。 そして最大の厄介事は日本を助けに来てくれる先進国は全て遠すぎたのだ。韓国も中国もアジアの先進国はアジア連合に入りそして我が日本はヨーロッパ連合に入ったのだ。一番近い友軍でもアメリカだった。しかしアメリカは一向に助けてはくれなかった。そして十九年前ある事件が起きた。中国・韓国連合がせめてきたのだ。日本は何とか退けたがしかし、大打撃を受けた。それを打開する政策として日本が行ったのが募兵だった。 僕はヒーローになりたかった。この戦争で功績を残し祖国のヒーローとしてあがめられたかった。僕はたくさんの敵兵を葬り、またたくさんの仲間を葬られた。自分の隊の編制は次々と変わり戦争が始まってから三年、隊に入ってから2年で僕いや、俺は中隊長になっていた。軍人に入ってくるのは変わり者が多く、俺みたいに手柄を立てて国から英雄の称号をもらうために入ったやつもいれば、金のために入ったやつもいる、また恋人を守るため、家族を守るために入ったやつもいた。 だが、現実は厳しかった。何かを守るために入ってくる奴は半年もたたずして死んでしまう。俺らみたいに何かを得ようとして入ってくる奴のほうが生き残ってしまう。むろん俺もそうだった。しぶとく生き残っていた。そして俺は気がつけば三十のおっさんになっていた。 そしてこの戦争に嫌気がさしてきた。殺しても殺されても人は戦地どんどん投入されてくる。しかし武器や弾薬などはどんどん枯渇してくる。それに対してアジア連合は武器の性能は低いが資源物が大量にあるためこれでもかと言うほど投入してくる。もはや勝敗は明らかだった。 戦争開始から六年で戦争は終わった。勝敗はアジア連合軍に上がっていた。ヨーロッパ連合軍ではイギリスとアメリカが最後の最後で寝返ったためお偉いさんは誰も処刑されずにまた国も生き延びた。 だがそれ以外の国ではひどかった。軍は縮小され、膨大な賠償金を課され、支配国から奴隷国となり、そして軍の上層部はほとんどが処刑された。どの国も抵抗する力さえ失い、供用語が中国語へと変わり、食い物も無くなりすたれていった。 二一八六年二月十一日、俺の処刑予定日だ。何もすることが起きずただこの数カ月を呆けていた。俺の上司に当たる全ての人はもう処刑されていていない。そして次は俺だ。俺の部下は誰一人もいない。皆死んだ。同期も一人もいない。皆殺された。知り合いは誰もいない。だが、悲しくはない。それが戦争だ。負けた国は何をすることも感じることも許されないのだ。 そして、処刑日当日俺は清潔な軍服に袖を通し、中隊長の証である腕章を付け、家を出た。最後まで日本国軍人であるために。処刑場につき、処刑場に案内された。昔ながらのギロチンだった。俺は誰の手も借りず自分で刃が落ちてくるであろうところに首を置いた。 刃が落ちて首に当たる瞬間、 僕は英雄になりたかった 叫んだ、今まで生きていた分を全部吐き出すように……。 2010杏まほろば部誌に戻る .