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恥知らずのオッカネー コモン 自然 (2) クリーチャー ドリームメイト 2000 このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手の手札を1枚マナゾーンに送る。 (F)恥知らずのコイツにオッカネー物はないだろう・・・ 作者 アッブラー 評価・意見 これはヤッターワンのほぼ完全上位互角ですね。 ヤッター湾が強いだけあってこれが弱いわけがありません。 まぁ、手札をマナに送るのが強制というところでバランスが取れていると言った感じでしょうか。 強力なクリーチャーです。 柳 収録セット DM--2 伝説編
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町には誰も入ってこない、はずなのに、たまに見かける闖入者。 彼らは「五臓六腑の恥知らず」という組織らしい、ということ以外分かっていない。 黒ずくめの格好に帽子を被り、肌も黒く、舌は青緑色をしている。
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imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 恥知らずと呼ばれた男 ユグドラシル出身の世紀の大天才と謳われた男。 名はパトリツィオ・フーゴ(Patrizio Fugo)。 彼はとても賢い男だった。 13歳で大学に入学し、没落貴族であった生家を一代で盛り上げ、ユグドラシルの科学発展に大きく貢献した。 しかし15歳の頃、教師に対する暴行事件を起こし大学を退学になった後から、彼の経歴は謎に包まれている。 また、ソレグレイユに彼に酷似した男が同時期に登場しており、まさに彼がパトリツィオであるとされている。 その頃にはパトリツィオはパンナコッタと改名している。 その頃の彼はとある非合法的組織に在籍していて、その組織でも最初の頃は受け入れられていたが後に組織を離脱。 以後、組織の人間から「恥知らず」と罵られ、不遇の人生を送ったとされている。 また、彼は自分の分身を出現させることができる能力者で、殺人カプセルを生成するという能力を持っており、 彼が組織を離脱した理由はその能力があまりにも狂暴だったからではないかという憶測も流れている。 しかし、彼が在籍していた組織のボスは彼の事を知っていて、 なおかつパンナコッタ(パトリツィオ)のことを信頼していたともいう。 事実、ボスは「パンナコッタのことを恥知らずと呼ぶ者を許さない」と表明していた。 いずれにせよ、彼は組織を離れた後から消息不明であり、その後の彼の行方を知る者はいない。 「僕は…恥知らずなんかじゃない」 era2 ソレグレイユ ユグドラシル 人名
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恥知らずな罠の爆破 依頼主 :フィブブ・ガー(南ザナラーン X23-Y14) 受注条件:レベル43~ 概要 :灰の陣営のフィブブ・ガーは、冒険者にやってほしいことがあるようだ。 フィブブ・ガー 「ザハラク戦陣の者ども、恥じるということを知らず。 姑息な罠を用い、我らやヒトを襲うなど言語道断! きゃつらが用いる罠は、火薬を詰めた樽。 ヒトの作りし荷車など、軽く吹き飛ばす代物なり。 悪戯のようなものと、捨て置くには重い。 一心不乱。 速やかに「重厚な火薬樽」を除去せん。 ・・・・・・されど、生身には少しばかり骨であるのも事実。 そこで良き策あり・・・・・・ここより西の橋のたもとに、 我らが同胞「灰の獣牧士」が待っておる。 奴の飼う「キャバルリー・ドレイク」の力を借りん。」 フィブブ・ガー 「速やかに「重厚な火薬樽」を除去せよ。 そのための手助けは「灰の獣牧士」がしてくれよう。」 灰の陣営の西の獣牧士と話し、キャバルリー・ドレイクに騎乗 灰の獣牧士 「同志フィブブ・ガーより話は聞いている。 此は訓練し炎を自在に操るドレイク、任務にはもってこいぞ! 速やかに騎乗し、その炎の息にて「重厚な火薬樽」を爆砕すべし。 ドレイクより降り、再び騎乗したきときは我を訪ねよ。 目標は「重厚な火薬樽」。 さぁ、存分に炎の息を吹きかけるがよい。」 フィブブ・ガーに報告 フィブブ・ガー 「「重厚な火薬樽」の爆破、真に御苦労。 されど、ザハラク戦陣の者ども、これで懲りることなし。 きゃつらの野望が潰えるまで、果て無き闘争に望む所存!」
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泣いていたのだろうか。 或いは嗚咽していたのだろうか。 声を出した意識はないし、涙が出ていたかも分からない。 茫然自失、という言葉があるが、その四文字は確かにこのときのぼくを現す最適な言葉だったろう。 それでもその四文字だけで、ぼくに空いてしまった心の空洞を、そのどうしようもない大きさと空虚さを表現は出来ていない。 ジョジョ…。 唇から音の欠片が漏れ出ていた。 漏れ出る言葉は、砕け散った心の輝き。 "ジョジョ"が死んだ。 目の前で、わけも分からぬまま殺された。 たった今、ついさっき、僕の心に希望をもたらしてくれた、彼が、死んだ。 ジョルノ・ジョバァーナ。 一度はぼくがチームを"裏切り" ――― けれども"赦された"組織、パッショーネの"新しいボス"。 『――― ぼくのことは、これから"ジョジョ"って呼んでくれないか』 『ボスっていうと、どうしてもディアボロと被るし、これからは色々とイメージを一新したいんだよ。簡単で言いやすいだろう?』 他愛もない軽口のようでいて、だというのに有無を言わせぬ空気があった。 それでも、なんだか妙に馴れ馴れしい感じのするその呼び方を、ぼくはそう簡単に口には出来なかった。 『君の良くないところは"そこ"だよ』 『君は"裏切った"とぼくらが思っているだろうという計算をして、先回りしてそういうことを言っている ――― 心にもないくせに』 ぼくが自分自身を"裏切り者" と言ったときに、ジョジョはそう返してきた。 『あのときもそうだった ――― ギャングの社会的にはこういうのが当然、みたいなことしか言わなかった。君の気持ちはどこにもなかった。世間常識に倣っていただけだ。しかし』 決して鋭くもなければ威圧的でもない、むしろやわらかと言っても良い眼差し。 けれどもその視線が、何よりも深くぼくに突き刺さっていた。 『実のところ、きみはその世間常識というのが大ッ嫌いなはずだ』 震えたのは、怖かったからだろうか? それとももっと別な何かが、ぼくの心の中に波紋を打ったのだろうか? いずれせよ、彼はぼく以上にぼくを分かっている。いや…誰かがそう言ったように、彼自身はぼくを見事に映し出す鏡のような存在だからかもしれない。 そう。"ジョジョ"はぼくの薄っぺらな外面の中にあった、真実の姿を露わにし、そしてそれで尚、"半歩"踏み出してくれた。 「なあおい」 不意に、ぼくのうしろから声がした。 「オメーがそーやってだだっ広い広場の真ん中でバカ面晒していやがるのは、『俺の皆殺しスタンドは無敵だから、どこからでもかかってこい』っつー自信からか? それとも、その間抜け面そのものに、本物のバカになっちまったからなのか?」 皮肉めいたその声に、決して驚いたわけではなかった。 「ムーロロ…。ジョジョが…ジョルノが死んだ……」 ぼくは振り返りもせずそう答える。 少し前から、小さな何が動き回るカサカサという音がしているのには気付いていた。 その音に聞き覚えがあるし、またこの声やしゃべり方もぼくは知っている。 カンノーロ・ムーロロ。 ボルサリーノ帽を斜に被り、仕立ての良いスーツ姿の伊達男ぶりが、まさに「一昔前のギャング」そのものの男。 パッショーネの情報チームの一員で、ぼく達がトリッシュの護衛を引き受ける原因であった、裏切り者の暗殺チームに情報を売っていた。 (本人は、そのときはリゾット達が裏切り者だとは知らなかったと言っているが) そのためぼく同様に、ジョルノがボスになってからの"裏社会の浄化"のための新たな任務、麻薬チームの後始末を共に受けることとなったメンバーの1人だ。 カサカサと動き回っていたのは、トランプと一体化する事で発現する彼のスタンド、〈オール・アロング・ウォッチタワー〉。 『劇団見張り塔』を自称し、「求める事実」を明らかにする、遠見の技を持つスタンド。 その寸劇じみた滑稽な演目には面食らったが、それでもこのスタンドの能力で、ぼくらは追っている麻薬チームの居所を追跡できた。 ぼくの返答に、ムーロロは暫く反応しなかった。 やや間があって後、再び声がする。 「――― ハッキリさせておかなきゃなんねーがな。 一つ。これから先のやりとりで、決してオレの名前を口にするな。 二つ。オレは姿を現さないし、オメーの近くにもいかない。 三つ。とにかくその間抜け面を引き締めて、どこか物陰に移動しろ」 そう言うと、わらわらと周りを遠巻きにしていたらしいカード達の気配が遠のていく。 応じて、ぼくの脚はようやく意志と目的を伴って動き始めた。 その数分後。ぼくは、バルベリーニ広場のトレビの泉が見える、道路沿いの店の中にいる。 ムーロロの言に従って身を隠したのだ。 鍵は掛かっていなかったが、中には誰も居ない。完全に無人の、がらんとした寒々しい店内。 暗殺チームの追っ手、鏡のイルーゾォを思い出す。 鏡に映った相手を、自らの作りだした『鏡の世界』へと、自由に閉じこめるスタンド。 ここは左右が逆転しているわけではないが、まさに本物のローマから切り取られた鏡の世界のような、生命無き箱庭に思える。 或いは……あの、亀。 暗殺チームから逃れる為、フィレンツェ行き特急で身を隠すのに利用した"部屋を作り出す"亀のように、スタンドで疑似的に作られて異空間……。 そういう不自然さが、ここにはある。 ぼくがトレビの泉の前で突っ立っていたときも、本来ならして当たり前の、他の人間、生活の気配はまるで無かった。 勿論、彼がさっき言ったように、「どこからでもかかってこい」等と言う挑戦的な意図があって、あそこに突っ立っていたわけじゃない。 茫然自失。まさにその言葉通りに、ぼくは何もまともに考えられず、ただ無意味に歩き、又足を止め突っ立っていたのだ。 遠隔攻撃スタンドの使い手や、或いは射撃の得意な奴に狙われたらどうするか? 当然そういう事も意識の端にはあった。 あったが、それら当たり前の危機感すらも押しのけてしまう衝撃を、ジョルノの死がもたらしていたのだ。 「ジョルノが死んだ ―――」 意識せず、ぼくはまたその事を呟いていた。 これは既に、言葉ではなかった。 会話でも、独り言でも、うわごとでもない。 ぼくの中の砕けた光の欠片が、行き所を無くしてただ口から漏れ出る音となっているに過ぎない。 「――― 間抜け面は引っ込めろ、っつったよな? ええ?」 ムーロロの声がする。 苛立ちとも皮肉ともとれる声の響きだが、ぼくの心はさして反応せず乾いたままだった。 「状況は、分かってるんだろうな? 今のこの状況を、な」 「ジョルノが死んだ ―――。 それだけだ」 今度は、言葉として明確にそう言った。 「ディアボロが死に、新たにボスとしてジョルノが姿を現し、パッショーネは再編された。 敵はかつての裏切り者の残党、或いはパッショーネの敵対組織……考えられる可能性はいくらでもある」 「――― 誰だと思うよ?」 「分からない」 そう、何も分からない。 ジョルノと一緒に殺された2人の男は何者なのか? 何故ジョルノを始末しておきながら、残った百数名に殺し合いなどを命じたのか? あれだけの数の人間を一瞬にして集めてしまうスタンドなどあり得るのだろうか? いや、それは本当にスタンド能力なのかすら、ぼくには分からない。 「……ベネ。まだちゃんと頭は働いているようだな。 ああ、オメーの現状認識は正しい。 姿を現したボスに、誰かが攻撃を仕掛けてきた ―――"かもしれない" が、勿論"そうじゃないかもしれない"。 手持ちのちっぽけな情報だけを頼りに、勘違いした現状認識で先走った行動に走る、ってのは、こういうときにゃ最悪の悪手だ」 ムーロロの言うとおりだ。 彼は人格的には些かクセのある男だが、流石情報チームの一員だけあって、鋭い。 「とにかく、今ハッキリしてるのは、オレ達の"ボス"が、"殺された"。その事実。 そして"ボスを殺した何者か"は、オレ達全員にこんな首輪ハメやがって、あとは勝手に殺し合え、とか舐めた事を抜かしてやがる。 だからまず、そいつを一番において行動しなきゃならねぇ。 ボスが死んだら得をする奴、我こそはとパッショーネを牛耳ろうと ――― 或いは潰しにかかろう、乗っ取ってやろうとする奴。 かつてのディアボロみてーな野郎や、或いはその残党で地下に潜った奴………。 "誰がボスの敵で、誰がボスの味方か" "誰がパッショーネを裏切り、敵対し、誰が忠誠を誓っているか" そいつが重要だ」 淡々と、しかし明確にムーロロが告げる。 そうだ。ムーロロは正しい。 誰が敵で、誰が味方か? ミスタはどうだろうか。もし居たら、当然ジョルノの仇を取ろうとするだろう。 シーラ・Eは? ジョルノに対してまっすぐ過ぎる思いを抱いている彼女は、どれほどの衝撃を受けただろうか。 会ったことはないが、ミスタの言っていたポルナレフという人物は? ミスタ曰く、実質上のNo2という話だが、果たして信頼できるのか……? 他にも、パッショーネのメンバーが集められているかもしれない。いや、パッショーネに関係する外部の人間も考えられる。 例えば、僕の知らないうちに強い結びつきを持ったらしい、スピードワゴン財団なんかも関わっている可能性はある。(だとしたら、ジョルノ以外の殺された2人も、もしかしたらスピードワゴン財団関係の人間なのか?) それよりも、トリッシュ……。彼女だって攻撃の対象とされていないという保証はない。 今挙げたのは全て、ただの憶測であり可能性だ。 それらを確かめるためには、まず ―――。 「……他の人間に、会わないといけないな……」 とにかく、情報が足りない。 「そう、それよ。 オレのスタンドはあまり戦闘向きじゃねぇ。だから姿を現す気はねぇし、しばらく、潜るぜ。 その代わり、オメーがそれをやれ。いざとなりゃ、"皆殺し"にだって出来るんだろ? オメーのスタンドはよ」 確かに、出来る。実に危うい、諸刃の剣の様な能力だが、それでも昔よりは抑制の出来る僕のスタンド、〈パーブル・ヘイズ・ディストーション〉ならそれは出来る。 「ほどほどに手加減することで」相手を確実に殺せるし、「全力を出して戦うことで」より凶暴化したウィルスを共食いさせて、致命傷に至らせずに相手を打ちのめす事も出来る。 「分かった」 逡巡無く、自分の思っていた以上に明瞭に、ぼくは答えていた。 ムーロロはそれに答えず、今度はぱたぱたとカード達が現れ、すったもんだの挙げ句に、『……コロッセオ……』 と言ってぱたりと倒れる。 〈オール・アロング・ウォッチタワー〉が予言をするときの、いつもの寸劇だ。 「拍手をしろよ。じゃねぇとこいつらやる気を出さねぇ」 控えめに拍手をしつつ、 「今のは…?」 姿を見せぬままのムーロロへ問う。 「…いいか、その近くに、パッショーネの人間がいる。そういう"事実"だ。 オレの〈オール・アロング・ウォッチタワー〉は"事実"しか反映しねぇ。掛け値無しの、な。 だが……」 そこで、今までとちょっと調子の違う、悩ましげとも言える陰りが声に現れる。 「オレ達の知っている限り、そいつは死んでいるはずだ。誰か、は聴くなよ。それを今言うと、オメーは先に余計なことを考えすぎちまう。 だが、そいつは間違いなく、事実としてコロッセオの近くに居るし、そして俺達の知っている情報じゃ、死んでいるハズなんだよ」 「……一つだけ確認させてくれ。 ボ…ディアボロ……ではないよな?」 「……ああ、奴じゃあねぇ。そいつだけは言っておく。そして元々は ――― "ボス"の味方だったハズの人間だ」 情報では死んだはずだが、生きている。とすれば、死を偽装した誰か ――― そして、本来なら"ジョジョ"の味方だったハズの人間 ―――。 ぼくの心臓が、どくりと大きく鼓動した。 『去っていった者たちから受け継いだものは、さらに先に進めなければならない。それは僕らの責任だ。神〈ディオ〉のように気に入らぬ者を破壊するのではなく、星〈スター〉のようなわずかな光明でも、それを頼りに苦難を歩いていかなければならないんだ』 ぼくの震えは、既に止まっていた。ただ静謐で、誇り高い気持ちだけがあった。 ぼくは誓った。 この命も、この存在も全て、"ジョジョ"の為、その気高き夢のためにある、ということを。 身も心も魂も、その全てを彼の未来、彼の希望に捧げることを。 「ぼくはあなたのものです。我らが"ジョジョ" ―――」 彼の手を取り、誓いの口づけをした。 カーテンの隙間から、朝の光と教会の鐘の音がぼくらの居たリストランテへと入りこんできて ―――。 暗転する。 そのときの気高さと、その後の絶望を、ぼくはかみしめて思い出す。 "ジョジョ"の死を、ぼくはまだ受け入れ切れては居ない。 それは自分でもよく分かる。 暴発しないでいるのは、ひとえに彼のその言葉故だ。 ぼくのこの身は、彼の夢に捧げた。 だから彼が去っていったとしても、ぼくは生きている限りそれを受け継ぎ、さらに先に進めるのだ。 有り得ないローマの街並みを歩きつつ、ぼくは星空を見上げる。 その微かな光明と満月の照らす、彼の残した希望。苦難の道を辿るために。 ★ ★ ★ 誰も居なくなったトレビの泉に、大きな満月が映り込んでいる。 あふれ出る水に水面が揺れ、ゆらゆらと揺らめきながら姿を変え続ける満月の姿。 その奥に、微かに見える小さな影は、夜の闇も相まって、よほど目をこらし覗き込まないと確認することは出来ないだろう。 亀である。小さな、全長30㎝にも満たないであろう亀。奇妙にも、甲羅の真ん中に大きな鍵がはめ込まれている。 かつて、ブチャラティのチームが、トリッシュを護衛する際に利用した、「鍵をはめ込むことで内部に他者の出入りできる擬似的な居住空間を生み出すスタンド能力」を持った亀、ココ・ジャンボだ。 ちょっとばかり豪華だが、シンプルで飾りの少ないリビングを思わせる内装のその一室に、1人の男がいる。 カンノーロ・ムーロロ。 情報チームの一員。 ディアボロと、裏切り者の暗殺チームとの闘いの際、そのどちらにもいい顔をして、情報を売っていた男。 『組織を裏切り、"ボス"を倒す』 と宣言したブチャラティ達と袂を別ったフーゴよりも、よほど恥知らずな裏切り者だった男。 居心地の良いソファーに深く腰を掛け、ぱらららら、と、手元で器用にカードを弄びながら、何処を見ているのか分からぬ空洞の目で、ムーロロは考える。 「……まさかよォ~~~~。"裏切り者"のフーゴの野郎が、オレの事を知っていたとはな~~~。 意外っちゃ意外だが、考えてみりゃあいつは元々ブチャラティのチームに居たわけで……ってーと、"真のボス"の"ジョルノ"とも近かったワケだよなァ~~~~。まぁ、おかげで話の通りが早くて助かったって考えときゃあいいか」 カードを弄ぶ手を一旦止める。 「それに……"裏切り者"だったハズのフーゴが、あそこまで"ボス"に忠誠心があったって~~のも、意外ではあるよなァ~~~。 どういう心境の変化があったのか知らねーが、ありゃあイッちまってやがる……。本気で"ボス"に心酔している目だ……」 その死を直接目撃したことがその一因か、とも考える。しかし実際に何があったのかは、ムーロロには分かりようがない。 もとより、ムーロロが持っている情報では、パンナコッタ・フーゴは「キレると凶暴な本性と"敵を皆殺しに出来る"スタンド能力を持つ、元・お坊ちゃんの優等生。ブチャラティチームを裏切り逃げていた男」程度のことしか分かっていない。 フーゴの事も知らなければ、フーゴとジョルノの結びつきも分からない。 そう、分かりようがないのだ。 ――― ムーロロは、まだ直接ジョルノ・ジョバァーナと会った事が無いのだから。 リゾット・ネェロと、ディアボロとの闘いにおいて、密かにその両者の間に居たのが、自殺した幹部、ポルポの部下だったブチャラティのチームだ、という事が知られたのは、まだ最近の事になる。 パッショーネ内部で一般に知られているあらましはこうだ。 「暗殺チームと、組織の裏の幹部の1人だったらしいディアボロという男の間で内紛があり、ボス直属の親衛隊までがそこに関わっていた。 あまりに大きなもめ事になったため、今まで姿を隠し続けていた"ボス"である"ジョルノ・ジョバァーナ"が、新入りを偽装してブチャラティのチームに入り、その両者を粛正。遂に表だって実権を握ることになった ―――」 怪しいものだな、と、ムーロロは思う。 ディアボロという男(名前を知ったのは死んでからだ)が、ボスに近しい位置にいた、というのは分かっている。 暗殺チームが麻薬の利権目当てに裏切っていた事も掴んでいるし、あいつらがあの当時、何かを追跡しようとしていたのも分かっている。(秘密裏の依頼を受け、おそらくは追跡の手がかりであった、焼かれたサンタ・ルチア駅前の写真の復元したのはムーロロ自身だ) 情報が錯綜しているし、全容を掴むのは難しい。 だが、真のボスがあんなガキだったなんて、そう易々と信じることはできない。 (実は奴が真のボスを倒して成り代わったのか、或いは真のボスからその座を受け渡され、それに反対していた者を秘密裏に粛正したのか……) 何れにせよ、真相は闇の中である。 それでも、ムーロロにとって最も重要なのは、写真でしか見たことのないジョルノ・ジョバァーナと、元ブチャラティチームの生き残りグイード・ミスタ。 ディアボロとの闘いの際に関わったとされる一切の情報も無く姿も現さない謎の男、J・P・ポルナレフ。 この3人が、実質現在のパッショーネを牛耳っている、という事実。 そしてその中で ――― 今回その新しいボス、ジョルノを殺し、オレ達を浚ってきた"敵"も含めて ――― どう立ち回れば自分が得をするか。 その一点に集約されている。 ムーロロはここに連れてこられる直前、グイード・ミスタに呼び出され、"ボス"、ジョルノ・ジョバァーナと会う手はずになっていた。 オレも粛正されるのか、との危惧はあった。 ムーロロが"ボス"と敵対していたリゾット・ネェロに情報を売っていたのは事実。 勿論そのとき暗殺チームが付け狙っていたのがブチャラティチームだなんて事は知りもしなかったが、これが何かしら"ヤバイ"ネタだというのは、報酬額や奴らの態度からも分かっては居た。 ムーロロは、誰のことも信頼していないし、誰とも心から通じ合っていない。誰がどうなっても構わないと思っている。 だから、自分が誰かを裏切り、或いはその結果誰かを死に追いやってしまおうと、知ったことではない。 彼自身の中身は、空虚で伽藍堂だった。 彼のスタンド、〈オール・アロング・ウォッチタワー〉同様、吹けば飛ぶようなトランプタワー。 分裂した、歪に捻れた寸劇を繰り返し、笑えもしないコメディを繰り返しているのだ。 フーゴには、ハートのAと2を貸し与えて供をさせている。連絡用であり監視用でもある。 他のカード達も、半分は辺りに散開させ、情報収集をさせている。 表向き、〈オール・アロング・ウォッチタワー〉の能力を"予言"であるかに振る舞っているが、実際には違う。 53枚のカードを遠くまで飛ばすことで、ありとあらゆる情報を収集し分析。その結果として、「事実」を知るのだ。 既に、辺りに何人もの"参加者"がいることは知っている。 他人を喰らうおぞましいスタンド使い。最初の舞台で殺された帽子の男によく似た中年と、取り乱している女。肉体強化型のスタンド使いなのか、異常な身体能力で駆け抜けた半裸の大男。異国の街並みにある大きめの建物で、激闘が行われていたらしいのも確認した。 しかし何より ――― レオーネ・アバッキオと、ナランチャ・ギルガ。 何故、ディアボロとの闘いで死んだとされている、ブチャラティチームのメンバーが、2人も存在しているのか? ここに、大いなる謎がある。 そしてその謎を解くのには、他ならぬ元ブチャラティチームのパンナコッタ・フーゴが最適任だと、ムーロロは考えた。 奴らが偽物か、それとも死を偽装していたのか。(死を偽装した後に、ブチャラティ共々、秘密裏にボスの依頼を受ける影の親衛隊となった、というのも、考えられる事ではある) 或いは、もっと予想も付かぬ何かが理由なのか ―――。 ムーロロは、フーゴに言わなかった事がいくつかある。 というよりも殆どのことは言っていないが、それでもこの件に関しては、敢えて言わずにおいた。ムーロロ自身、どう解釈すべきか分からないからだ。 今、この場所には、大きな満月が浮かんでいる。 ムーロロが連れてこられる前、月は下弦の月だった。 "ボス"……ジョルノ・ジョバァーナに会うべくドアを開ける。その直前に、"一瞬にして"別の場所に連れてこられ、会うはずだった"ボス"が殺された。 一瞬にして? それは、本当に事実なのか? もし、"一瞬にして"連れてこられたのだとしたら、"一瞬にして"、下弦の月が満月へと変わったことになる。 これをどう解釈すべきか ―――。 ムーロロは再び、手元に残したカードを両手で弄び、集めた情報を頭の中で整理し組み立て続けた。 まるでトランプタワーの様に、空虚で脆い監視塔を打ち立てるかの如くに。 ★ ★ ★ 『君は皆を裏切ってきたんじゃあない。単に相手にされていなかっただけだ。誰も信じられない君は、誰からも信じられていなかった。 君の無敵さは実のところ、無駄だ。 どんなに強くとも、君には挑むべき目的も築き上げる未来もないのだから。無駄無駄……』 ここに連れてこられるより未来、ムーロロは己の本性をそうジョルノに看破され、――― 生まれて初めて、"恥"という言葉の本当の意味を知った。 "この人にだけは失望されたくはない" 後にそう述懐するほどに、彼はジョルノに心酔し、"変わった"のだ。 フーゴが、麻薬チームとの闘いを通じて己を乗り越え、そして自ら彼の"夢"に命を捧げようと決意したように。 しかし今ここにいるムーロロは、まだ"恥"を知らない。 挑むべき目的も、築くべき未来も持たず、ただ安全なところから他人と情報を弄ぶ、恥知らずな監視塔のまま、彼はただ潜り続けている。 【ローマ市街地(D-5の何処か)・1日目 深夜】 【パンナコッタ・フーゴ】 [スタンド] 『パーブル・ヘイズ・ディストーション』 [時間軸] 『恥知らずのパープルヘイズ』終了時点。 [状態] 健康 [装備] 無し [道具] 基本支給品一式、不明支給品1~2、『オール・アロング・ウォッチタワー』 の、ハートのAとハートの2 [思考・状況] 基本行動方針:"ジョジョ"の夢と未来を受け継ぐ。 1.ムーロロと協力して情報を集める。 2.コロッセオ方面にいるという、"死んだはずのジョジョの味方"と接触。 【トレビの泉(D-5)・1日目 深夜】 【カンノーロ・ムーロロ】 [スタンド] 『オール・アロング・ウォッチタワー』 [時間軸] 『恥知らずのパープルヘイズ』開始以前、第5部終了以降。 [状態] 健康 [装備] 無し [道具] 基本支給品一式、ムーロロのカード一式@『恥知らずのパーブルヘイズ』、ココ・ジャンボ@Parte5 黄金の風 [思考・状況] 基本行動方針:状況を見極め、自分が有利になるよう動く。 1.ココ・ジャンボに潜んで、情報収集を続ける。 [備考] ムーロロはメイン参加者のパッショーネメンバーについて"情報"は持っていますが、暗殺チーム以外では殆ど直接の面識はありません。 ※ムーロロのカード一式@『恥知らずのパーブルヘイズ』 ムーロロが自らのスタンド、『オール・アロング・ウォッチタワー』を発現するのに必要な、53枚のトランプカード一式。 ※ココ・ジャンボ@Parte5 黄金の風 鍵をはめ込むことで、内部に人間の入れる居住空間を一部屋作り出せる"スタンド亀"。 ソファとテーブルに数冊の雑誌類、冷蔵庫には氷と冷たい飲み物があり快適だが、トイレやシンク、バスなどの水回り設備はない。 鍵を外すと中にいる生きている者は強制的に外に出されてしまう。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 前話 登場キャラクター 次話 GAME START パンナコッタ・フーゴ 077 人生を賭けるに値するのは GAME START カンノーロ・ムーロロ 077 人生を賭けるに値するのは
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恥知らずの海賊 Scandalous Pirates 新しいルール 特技 《強い立場》(戦闘) Position of Strength 出典 Villain Codex 188ページ 君は非戦闘員と交渉するときに自分の優位性を押し出す方法を知っている。 前提条件:〈威圧〉5ランク。 利益:君が習熟している武器を1つ以上使用している限り、武装していないのクリーチャーに対する〈威圧〉に+4のボーナスを得る。このボーナスは《腕力による威圧》と累積しない。さらに武装していないクリーチャーの士気をくじくために〈威圧〉を使用することに成功した場合、君が武器を持ちクリーチャーが武装していない限り、最大で1分間、そのクリーチャーは怯え状態となる。肉体攻撃を持っているか、致傷ダメージを与える素手打撃を持つクリーチャーはこの特技の目的で武装しているものとして扱う。 《強い立場強化》(戦闘) Improved Position of Strength 出典 Villain Codex 188ページ 非戦闘員と交渉するときに自分の優位性を押し出すことに、君は特に熟達している。 前提条件:《強い立場》;《二刀流》または《複数回攻撃》;〈威圧〉5ランク。 利益:君が習熟している武器を1つ以上使用している限り、君が使用してる武器の数よりも少ない武器を用いているクリーチャーに対して、君は《強い立場》による〈威圧〉判定へのボーナスを得る。 武器 カトラス Cutlass出典 Adventurer s Armory 2 8ページ、Pirates of the Inner Sea 19ページ、Skull and Shackles Player s Guide 6ページ、Villain Codex 188ページ 市価 15GP 重量 4ポンド ダメージ 1d4(小型)、1d6(中型);クリティカル 18~20/×2;射程単位 ―;タイプ 斬撃;特殊 ― 区分 片手武器;習熟 軍用武器 武器グループ 大剣 この短い湾曲した剣は近距離戦闘を行う船員に好まれている。これはシミターに適用されるすべての効果においてシミターとして扱われる。 フック・ハンド Hook hand出典 Villain Codex 188ページ、Pirates of the Inner Sea 19ページ、Skull and Shackles Player s Guide 6ページ 市価 10GP 重量 1ポンド ダメージ 1d3(小型)、1d4(中型);クリティカル ×2;射程単位 ―;タイプ 斬撃;特殊 武器落とし 区分 軽い武器;習熟 単純武器 冒険の途中で手を失った海賊は、手首にフックを取り付けることがである。フック・ハンドは武器落としされない。一般的には、日常生活に支障をきたすことはないが、実際に手を必要とする作業(動作構成要素、弓を引く、両手で武器を持つなど)には使用できない。 呪文 ウォーク・ザ・プランク Walk the Plank/渡し板歩きの処刑法 出典 Villain Codex 188ページ 系統:召喚術(創造);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、サモナー5 発動時間:標準アクション 構成要素:音声、動作、物質(鮫の歯1本と船体の破片) 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 効果:20フィート×20フィートの穴、深さ10フィート/4レベル 持続時間:1ラウンド+1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:反応・無効(本文参照);呪文抵抗:不可 この呪文は、ここに記載されているものを除き、クリエイト・ピットAPGとして機能する。この穴は上部10フィートを除いてすべて塩水で満たされており、穴に落下した者が受ける落下ダメージを1d3ポイントの非致傷ダメージに減少させ、水面にいる超大型以上のクリーチャーは〈登攀〉判定をすることなく、通常の移動アクションの一部として簡単に穴から身体を引き上げて出ることができる。さらに、穴には4術者レベル毎に1体のアドヴァンスト・シャーク(Pathfinder RPG Bestiary 294ページ、247ページ)がいる(最大4体のアドヴァンスト・シャーク)。必要に応じて、呪文を発動する時に、招来したシャーク2体を1体のグレート・ホワイト・シャーク(Pathfinder RPG Bestiary 4 241ページ)に置き換えることができる。これらのシャークは、それが術者であっても、穴に落ちるすべてのクリーチャーを即座に攻撃する。複数のクリーチャーが穴に落ちた場合、シャークはランダムに攻撃する。呪文が終了すると、穴の中のクリーチャーは通常のクリエイト・ピットと同様に穴の底とともに上昇するが、召喚された水とシャークは消える。 カースド・トレジャー Cursed Treasure/呪われた宝物 出典 Villain Codex 188ページ 系統:死霊術[呪い];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、ウィッチ3、クレリック3、シャーマン3、スピリチュアリスト3、ブラッドレイジャー4 発動時間:1分 構成要素:音声、動作、物質(白金の断片) 距離:接触 目標:固定されていない接触した物体1つ 持続時間:チャージ消費まで永続、その後永続(本文参照) セーヴィング・スロー:頑健・無効(物体)、その後意志・無効(本文参照);呪文抵抗:可(物体)、その後可(本文参照) 術者は宝物または宝物で満たされた領域に接触し、ビストウ・カースで利用可能な選択肢から選択した恐ろしい呪いをかける。次に宝物を手にしたり、容器からアイテムを取り出したクリーチャーは、意志セーヴに成功しない限り、呪いの影響を受ける(呪文抵抗は適用される)。術者が宝物を手にしたり、容器からアイテムを取り出す次のクリーチャーであったりする場合、呪文は無害なものとしてチャージ消費される。 ロットガット Rotgut/安酒 出典 Villain Codex 188ページ 系統:変成術;呪文レベル:インクィジター2、オカルティスト2、クレリック2、バード2 発動時間:1ラウンド 構成要素:音声、動作、物質(一摘みのホップ) 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:1ガロン/レベルの水 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:頑健・無効(物体);呪文抵抗:可(物体) 目標をビール、グロッグ、蜂蜜酒、ラム酒、ワインなど、好みの安価な酒に変える。この酒は美味しくはないが、飲みやすく、クリーチャーを酩酊させる目的において、通常のアルコールと同じくらい効果がある(Pathfinder RPG GameMastery Guide 237ページ)。この呪文は聖水、ポーション、魔法の液体、クリーチャーの一部である水には作用しない。 魔法のアイテム カトラス・オヴ・ウェイヴズ (Cutlass of Waves/波のカトラス) 出典 Villain Codex 189ページ オーラ 中程度・変成術 術者レベル 6 装備部位 なし;市価 9,615GP;重量 1ポンド この+1カトラスは常に塩水に濡れている。カトラス・オヴ・ウェイヴズによる攻撃は、カトラスが刺突武器であるかのように水中でもペナルティを受けない。クリーチャーがこのカトラスを手にしている間、低めの逆巻く波が船の甲板を沿ってまたは水の中を通ってカトラスの持ち主へと運ぶ。この波はスリップストリームAPGと同様に作用するが、記載されている点が異なる。 作成要項 必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、スリップストリームAPG;コスト 4,650GP パイラット・ローズ・パッチ (Pirate Lord s Patch/海賊王の眼帯) 出典 Villain Codex 189ページ オーラ 微弱・占術;術者レベル 3 装備部位 両目;市価 8,500GP;重量 ― この眼帯は全体が金の布で織られており、黒い刺繍で髑髏と骨十字が刺繍されている。小さな一対のサファイアが髑髏の眼窩内の布に縫い付けられており、青い光が輝く針で刺した穴のように見える。着用者はあたかも眼帯を付けていないかのように物を見ることができる。 着用者は〈威圧〉および〈鑑定〉判定に+2の技量ボーナスを得る。1日1回、使用者は眼帯を起動することで、5分間の間シー・インヴィジビリティの利益を得ることができる。さらに1日1回、使用者は眼帯を起動して、リング・オヴ・Xレイ・ヴィジョンを使用しているかのように、1分間の間固体を透視することができる。 作成要項 必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、シー・インヴィジビリティ、ロケート・オブジェクト;コスト 4,250GP ハット・オヴ・ザ・セヴン・ウィンズ (Hat of the Seven Winds/七風の帽子) 出典 Villain Codex 189ページ オーラ 微弱・変成術;術者レベル 3 装備部位 頭部;市価 4,500GP;重量 1ポンド この黒い三角帽子は船の模様が刺繍されている。着用者は雨によるペナルティを受けず、実際よりも1段階サイズが大きいものとして風速からのペナルティを受け、風力効果に対するセーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。 作成要項 必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、コントロール・ウィンズ;コスト 2,250GP
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このページはこちらに移転しました 恥知らずな絵描きがいた! 作詞/257スレ17-18 俺は週末の大通りを歩いていたんだが一級黒猫の証である鍵尻尾を装備してるせいか 俺のシマでも発言権強くなり、俺にまともに口答えできる奴いなくなったので威風堂々とカッポしていたんだが その他の貧弱一般人には忌み嫌われていたらしく闇属性の鉄の塊でできている体めがけて石を投げられた汚いなさすが人間汚い 「孤独には慣れていた、あの時石投げようとした時も実はズタズタにできた」というと想像して圧倒されたのかギャラリーは黙った 変な空間になったので俺はミステリーを残す為家に帰ったが多分黒猫界で伝説になってる そしたら「今晩は 素敵なおチビさん 僕らよく似てる」と言っていきなり絵描きが抱き上げてきた 俺は突然の出来事に驚いたので開始直後に力を溜めて前ハイスラしたら多分リアルでビビったんだろうな、、 ガード固めてたからキャンセルしてカカッっとダッシュしながらハイスラしたらかなり青ざめてた おれは一気に空中にとんだんだけど絵描きが硬直してておれの動きを見失ったのか動いてなかったから コマンド投げでガードを崩した上についげきのグランド引っ掻きでさらにダメージは加速した。 わざと距離をとり「俺はこのままタイムアップでもいいんだが?」というとようやく必死な顔して追いかけてきたが時既に時間切れ 孤独と言う名の逃げ道をマッハでダッシュした俺が皮装備のジョブに遅れをとるはずは無い しかし俺は飼い猫になればリアルよりも充実した猫生活が認可されると思ったのでこの変わり者に付いて行く事にした それから俺はコイツと二度目の冬を過ごし“holy night”“聖なる夜”と言う名前をもらったんだが 「俺が思うに聖なる騎士という意味なのではないか?」といったら「まただよ(笑)」とか勘違いしてたくせに言いワケ言ってたから 「英単語はたまたま同じになることが稀にだがよくあるらしい。証明されたのでこの討論は終了」といったら スケッチブック真っ黒にしてけっこう芸術的だったけど挑発に軽々と乗ってくる馬鹿には確実な死が待っていた。 貧しい生活に名付け親はアワレにも倒れたんだが最後に必死な顔してなんかベッドのはしっこから手紙出してきた 「走って 走って こいつを届けてくれないか?;」とか言ってきたが 不吉な黒猫の絵が売れないのは確定的に明らか。お前調子ぶっこきすぎてた結果だよ? 「夢を見て飛び出して僕の」「帰りを待つ恋人へ」系の事を言っていたがもうだめ。手紙は確かに受け取った その後、おれは雪の降る山道をダッシュしていたんだが親友との約束のために俺はとんずらを使って普通ならまだ付かない時間できょうきょ参戦すると 「もうついたのか!」「はやい!」「きた!悪魔きた!」「メイン悪魔の使者きた!」「これで勝つる!」といってガキどもがいきなり石投げてきた 俺が「いや今のハメでしょ?俺のシマじゃ今のノーカンだから」といってヒト睨みするとガキ共は俺から視線を外した 忌み嫌われた俺にも意味があるとするならばこの日のために生まれてきたんだろうな、、ガキ共はガード固めてたからキャンセルしてカカッっとダッシュして逃げてたら親友の故郷に辿り着いた このままでは俺の寿命が満身創痍でマッハなんだが、立ち上がるまもなく罵声と暴力が俺に襲い掛かった 俺はしゃがみダストで回避、これは一歩間違えると保健所で栄養食を食べるハメになる隠し技なので後ろのギャラリーが拍手し出した。 俺は「うるさい、気が散る。一瞬の油断が命取り」というとギャラリーは黙った 千切れそうな手足を引きずり恋人の家を見つけたんだが家に付く頃にはズタズタにされた黒の猫がいた。 手紙を読んだ♀は裏世界でひっそり幕を閉じた俺の名に アルファベット1つ加えて庭に埋めてやったらしい
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【名前の由来】 無し 【大喜利歴】 2007年9月から 【板】 今は見てない。 出会いはVIP。 【好きなお題】 自由なお題 お題を出すのが苦手。 【好きなボケ】 アホなやつ 【参加しているお笑いサイト】 大喜利CGI ネタボケライフ ぼけおめ 大喜利ジャパン ネット大喜利ププゥ 大喜利大相撲 ネイノーさんの大喜利CGI 名称が未だに決まらないホームペェジ。 喜聖戦あなざー77 色即是空大喜利 ボケる人生 大喜利アカデミー 豚の皿 【よくいる時間帯】 夕方 【好きな大喜利スト】 適当な人が好きです。
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4 :愛と死の名無しさん:2010/02/06(土) 15 30 01 今年、昔からの親友が不倫の末、デキ婚。 しかし、相手は、まだ離婚もしていない妻子もち。 そんな事情だから、親戚も呼ばないで、 ささやかにやります、という話だった。 それなら、身内だけで食事会とか程度?と思いきや 何故か、普通に結婚式の招待状が届く。 恐る恐る出席すると、新郎?新婦?の家族のほかに 相手の男性(社会的地位のある方でした)の仕事関係者がわんさか。 女性側で家族以外はわたしだけ。 そして、教会で結婚宣言をし、指輪交換をしだして、 もうドンビキもいいとこだった。 二次会でも飲めや歌えやの大騒ぎ。 (中には大学教授などもいました) あまりの常識のなさ、恥知らずさに愕然。 こういった公の(派手な)会は、普通は、もう少し身辺整理できてから ではありませんか? しめの挨拶は「結婚というのは~本当に大変なもので~ 私も経験があるのでわかりますが~」(ここで一同大爆笑・・・・) ささやかさの「さ」の字もなく、 私からみれば「恥知らず」の一言。 その男性の奥さんや子供のことを考えたら あんな式に参加してしまった自分自身すら嫌。 逆恨みされたくないし。
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恥知らずの破壊者たち ◆gYicWyTl/M 銃声と煙が道標になった。湖の岸辺で長いこと佇んでいたミュウツーは、我に返ると南の空を見やり、耳をすませた。 そう遠くない位置から轟音が響いていた。弾丸が飛び交う音、男たちの叫び声。そこでは戦いが起きている。 だがすぐにでも動けばいいはずだというのに、彼は動かなかった。 視線を再度下におろし、そこにあるモノを見つめる。足元に転がる少女の遺体を、彼は長いこと見つめていた。 金縛りにあったように動けなかった。死にゆく母を見送るように動かなかった。 物言わぬ少女が堪らなく不憫だった。青白い顔で眠り続ける彼女が哀れだった。 それを殺したのは他ならぬ、自分だというのに。 ミュウツーはそっと目を伏せた。結局彼は少女を埋葬せずにそこを去る。追悼も、謝罪の言葉もそこには残されなかった。 湖に溶けていくような沈黙がそこにはあり、後には少女の固く冷たい身体が転がっていた。 少女の死体は死んだように静かで、黙ってそこに横たわる。その瞳は湖の上を揺らすさざ波も、もはや写していなかった。 ★ 身体がどうしようもなく重い。心なしかいつもより超能力の効力が薄い気もする。 ミュウツーは南へ飛んだ。自慢の能力を行使し、空を飛び、戦地へ赴く。 時間が恐ろしくゆったりと流れていた。ものを考えるのに必要以上の時間がかかる。 脳裏に浮かんだのは少女の最期。手にこびり付くのは骨の感触。 眩暈がしそうだ。考えまいと思えば思うほど、今自分がやった行為が鮮明に蘇った。 そしてそれはひどく彼を参らせた。時折彼を足止めするほどに、何度も彼を振り返らせるほどに。 結局、戦いの場所に辿りついたのは、全てが終わった後だった。 狙撃されないよう離れた位置からゆっくり接近していくと、硝煙と焦げた肉の臭いが鼻をつく。 辺り一面に飛んだ血が大地を奇妙な具合に染めていた。とても静かだった。 静かで、何もかもが止まっていて、無表情で……終わりを想わせる沈黙がそこにはあった。 「よォ、アンタか」 乾いた声がミュウツーを迎える。振り向くことなく、背中越しにミュウツーに声をかける男がいた。 その声や後姿には見覚えがあった。数時間前、共に戦うことを誓った同盟者の一人。 リヴィオ・ザ・ダブルファングだ。二丁拳銃使いの凄腕ガンマン。ミュウツーすら惑わす、突出した再生力と破壊力を持つ男。 そう、間違いなくリヴィオ・ザ・ダブルファングであるはずだ。そうであるはずだというのに、ミュウツーにはそれが信じられなかった。 間違いなく同じ姿、同じ声の同一人物。それが信じられぬほどに彼の図体はどことなくすぼんでいて、丸まって、淋しそうに見えた。 まるで行き場をなくした、孤児のようだった。リヴィオはミュウツーに声をかけたっきり、しばらくの間無言のままだった。 点火音が響き、かさついたものが焦げる臭いが続いて流れた。 男はタバコをくわえると大きく煙を吸った。細い煙が立ち上る。男のくすんだ眼がそれを追う。 二人が戦うには互いに些か疲れ過ぎていた。微かな緊張を含んだ沈黙がしばらく続いたが、共に獲物には手をかけない。 リヴィオは暗く繁った森を眺め、ミュウツーは男を眺めている。 そうしてしばらくしたのち、リヴィオは胸のポケットから煙草の箱を取り出し、二、三度縦に振ってから相手のほうへ向けた。 「吸うか?」 ミュウツーは黙って首を振った。 ひとしきりの沈黙の後、喉を鳴らす笑い声。 それもそうだよな。化け物がタバコだなんてそりゃないよな。そう男は言い、しばらくの間笑い続けた。 無理に笑っているような、中途半端な筋肉の引きつりが彼の顔には浮かんでいた。しかしそれも一瞬のことで、煙のようにふと消えてしまった。 また深い沈黙がある。辺りは恐ろしく静かだ。 「襲わないのか?」 『……同盟者だからな』 「同盟か……とっても素敵な言葉だ」 リヴィオは最後にそうつけ加え、また笑った。 無表情でいるミュウツーと、無理してでも笑うリヴィオ。 一体どっちがより傷ついているのだろう。どちらがより悩んでいるのだろう、迷っているのだろう。 ミュウツーは気づく。自分は眼の前の男に同情しているのだと。からっぽに見える男に自分は自らの影を重ねているのだと。 「なんでアンタ殺し合いなんかに乗ってるんだ?」 『……父のためだ』 「父?」 三度目の質問。ミュウツーはその問いかけに正直に答えた。ほとんど反射的といってもよかった。 どこか気の抜けた様子で、リヴィオは空を見上げる。指の間に挟んだ煙草は見る見る間に短くなっていた。 肌を焦がすほど短くなったころになって、ようやく男はそれに気づき、火をもみ消す。 父親、ともう一度確認するように彼は問いかけてきた。ミュウツーはそうだ、とだけ短く返した。その断固とした言い方に、リヴィオもそうか、とだけ返した。 ミュウツーが問いかける。今度は彼が質問する番だった。 『そういうお前は……』 「……なんでだろうか」 一寸の空白。リヴィオは答える。 「殺したいから殺した。殺ししか知らなくて、沢山、沢山殺した」 『……コイツもお前が殺したのか』 「……ああ、そうだ」 ボロ雑巾のように捨て置かれた黒服の男、それを顎で指しながら問うとリヴィオは答えを返した。 リヴィオが言いたいのはなにも“ここ”に来てからのことではないのだろう。それは口調からでもわかることだった。 生まれついてか、環境がか。或いは教育が彼をそうしてしまったのかは定かでない。 だが彼は殺したのだろう。機械のように殺したのだろう。感情を持たない殺人鬼のように、殺して、殺して、殺しつくしたのだろう。 黒服の男も感情一つ動かさず、殺したのだろう。或いは嬉々として殺したのかもしれない。歓喜の金切り声をあげて始末したのかもしれない。 だがそれも終わってしまえばそれまでだ。男にとってはそれだけのことだ。 ―――だが本当にそうなのだろうか。 『満足したのか』 「……全然」 リヴィオは指にはさんだライターを長い間回し続けていた。 タバコの箱を手にとって中から一本取り出したがなかなか火をつけなかった。じっと指の間に挟んでいるだけだった。 彼の顔に浮かんだ表情は実に中途半端で、笑えばいいのか、泣けばいいのか、どちらも同時に浮かべようとしているかのように歪んでいた。 リヴィオが言った。ゆっくりと、一言一言考えながら、彼は口を開く。 「殺しても殺しても満たされなかった。この人を殺したら満たされると思った。 仇打ちをすれば、すぅ……っと気分が満たされると、そう思っていた。 この人だけは、この人だけは俺が殺してやるんだ。俺が殺さなきゃだめだ。 そうやって初めて思えた相手だったんだ。 だけど駄目だ。駄目だったんだ。そう思っていたのに、殺したら、後には……」 次第に声は小さくなり、続きはもはや聞こえない。 沈黙が二人の間を漂った。それは今までのどんな沈黙より深く、暗い、底無しの沈黙だった。 その結果が今のこの空虚さか。その果てがこのありさまか。 リヴィオ・ザ・ダブルファング。力を宿さない瞳と縮んだ背中、萎びれた煙草の臭い。 破壊の果てがこの様か。だとするならば、あまりに惨めではなかろうか。なんて不憫なことではないだろうか。 リヴィオには何も残っていないではないか。振り返る過去すらない。彼を夢見させ、支えるような思い出すらない。 もう彼にはなにもないのだ。空っぽの身体にちっぽけな矜持と、申し訳程度の殺意だけだ。 これがリヴィオだ。これがあの、リヴィオ・ザ・ダブルファングだ。 ――だがお前には殺意がある。 ミュウツーは何も言えなかった。零れ落ちかけたその言葉をとどめるのに必死だった。 彼がうらやましかった。それでも突き動かすように残るその殺意が! その執着心が! ほとんど擦り切れかけているとはわかっている。使い古しの消耗品だ。だがそれでも殺意は殺意だった。 真っ黒で、どす黒くて、だが決して振り返らないし、振り返れない覚悟。 なんと甘美な響きだろう。それをひとえに持ち得たらどれほど素敵な事だろう。 戦うための理由はある。それだけを考えてここまで来たのだ。これまで殺して、走り回って、駆け抜けてきたのだ。 今さら後悔だとか、やりなおしたいだとか、そんなことはできやしない。 だが駄目なのだ。できなかった。ミュウツーの奥底にあるカツラの存在が、レッドの笑顔が、アルルゥの声が、自分の感情がッ! ほんのちょびっとでいいのだ。殺意が欲しい。誰かに立ち向かうだけの、誰かを殺したいと思えるほどの、殺意が! 皮肉だな、そう思ってミュウツーは小さく口角を釣り上げた。 それは笑顔と呼べるものに近かった。悲しくて、醜くて、けれどもそれはどうしようもないほどに、笑顔だった。 リヴィオにはないものをミュウツーが、ミュウツーにはないものをリヴィオが。 殺意はあるのに目的はない。目的はあるのに殺意はない。 全てがちぐはぐだったのだ。悲しくて叫び出したくなるほどに擦れ違っていた、間違っていた。 修復不可能なほどに。もう後戻りはできないほどに。二人の気持ちは壊れきっていた。 一体どうしてこうなったんだろう。二人はただ守りたいものを守りたいと願っただけなのに。 風がどこからともなく音を運ぶと、幾つもの音が一つに入り混じって、淡い闇の中にぼんやりと滲んでいた。 単調な呼吸音は森の静けさに呑まれ消えていく。二人は長いこと口を開かなかった。 リヴィオもミュウツーも、口を閉ざした死体のように、長い間じっと動かなかった。 ★ 『救いを求めているんだ』 「……救い?」 唐突にそんな声が聞こえた。 問いかけるも、答えは返ってこなかった。代わりにリヴィオは伏せていた顔をあげ、改めて目の前の怪物の顔を見やる。 その奇妙に平坦な視線からは何も読み取ることができなかった。まるで何も考えていないかのようだった。 でも違うとはわかっていた。この目の前の“何か”は、今、リヴィオに『何か』を伝えようとしている。 『俺もお前も、戦うにふさわしいだけの理由を、殺すのに納得のいくだけの救いを……心のどこかで欲している』 ―――救い その三文字の言葉を口の中で繰り返す。救い。 それはリヴィオにとってこの上なく空虚に思えた。馬鹿馬鹿しい戯言だ。腹を抱えて、蹴飛ばしたくなるほどに無意味な言葉に思えた。 だがそうすることはしなかった。身体にその言葉が染みいっていくと共に、彼の脳裏には一人の男が浮かんでいった。 リヴィオは生き残りの中で唯一の知り合いといっていい男の顔を思い出す。 脇に寝そべる牧師の相棒だ。ニコラス・D・ウルフウッドの盟友、ヴァッシュ・ザ・スタンビート。全てを変えていった男のことだ。 ウルフウッドを変え、殺戮の砂漠の世界を変え、そしてこの殺し合いの中ですら、きっと彼は変えようともがき苦しんでいるのだろう。 その赤い外套の男を想い浮かべた時、リヴィオの心に走ったのは卑怯だ、という思いだった。 誰もが何かを諦め、何かを捨てなければいけないというのに、ヴァッシュだけは何一つ捨てていない。諦めていない。 何故彼だけそんな事が許されるのだ。自分だって必死で走ってきた。やってきた。全部を全部、成し遂げようと、ここまで泳いできた。 なのに、なんで。 どうして彼だけは。なんでウルフウッドは。どうしてあの、ヴァッシュ・ザ・スタンビートは。 いつの間にか手に持つ煙草の箱が潰れていた。無意識のうちに握りしめていたらしい。 リヴィオはそれを放り捨てた。唐突に湧きあがった感情が、彼の中で渦巻いていた。 燻り、消えかけた殺意がじりじりと勢いを増していた。 リヴィオは全てをなくしたと思っていた。彼にとって振り返れば、破壊し残したものは何一つないと思っていた。 だがまだあったのだ。 ニコラス・D・ウルフウッドが遺したもの。彼に受け継がれた宿り主。 ヴァッシュだ、と男は無意識のうちに零す。ヤツがまだいる。ヤツがまだ殺し損ねている……、破壊し損ねている……ッ! そこで顔をあげれば視線がかちあった。化け物と見つめあう。彼の視線は一瞬だけぶれた。 動揺からしばらくの間揺れ動くも、やがて悟ったようにその目は落ち着いた。 彼の中に殺意はなかった。リヴィオの様な、自らも焼き尽くすような強烈な想い。その代りに浮かんだのは海の底のような深い覚悟の色。 化け物もまた、戦う理由を見つけた。戦う覚悟が決まった。 救いを欲している。それはミュウツーも同じだ。救われたいのだ、彼だって。 破壊の遺伝子で生まれた生物だ。誰よりも物を上手く壊せるのは彼だ。破壊しか知らず、それだけのために生まれたのだ。 そう、破壊だけで、それだけでよかったはずだ。それだけしかしらなかったはずだ。 けどミュウツーは知ってしまったのだ、それ以外のものを。カツラが教え、レッドが与え、たくさんの人たちがいて……。 それは心苦しめる葛藤だ。人間にも成っていいのか、人間と同じように、心を持っていいのだろうか。 揺れ動く葛藤は決して何物にも属せない、そのくせどちらにも傾けない屈折した自分自身だった。 だが今、それが変わった。 なぜならミュウツーの前にいるのはリヴィオ・ザ・ダブルファング。 男がいる。破壊の化身となった、人間がいる。 それは彼に覚悟を与える姿だった。化け物と呼ばれ続けた自分だ。ポケモンにも成り切れず、人間にも成り切れず、半端ものだった自分。 それを認めてくれた人がいた。ミュウツーにとって“彼ら”は大切な人だった。守りたかった、そして守りたいものだった。 何が人間、何が化け物! リヴィオを見ろ、彼の殺意を見ろ! よっぽど彼のほうが化け物ではなかろうか! 彼を見て人間だと呼べるものがいるのだろうか! 殺しながら苦しむのは、それが苦しむ行為だと知っているからだ。自分の中でそれを悲しむ心があるからだ。 どうしようもなく自分の一部は人間で、けれども自分は同時にポケモンだ、化け物なのだ。 それがわかったならば、覚悟は決まる。心を捨てずに、心を鬼にすればいい。 カツラは泣くだろう。レッドは怒るだろう。イエローは、アルルゥは……。考えだしたらきりはない。 けれども人でありながら化け物であり続けれるならば……ミュウツーはそうありたい。 心が化け物で入れ物が人間がいる。ならば自分はその逆であってもいいはずだ。 容れ物は化け物でも、心は人間だ。人間だから苦しむのだッ! 他ならぬ、人でありたいと願ったからこそ悩むのだッ! そしてその姿こそが! 彼らが愛した“ミュウツー”なのだ! 彼らが認めた“自分自身”なのだッ! 先に立ち去ったのはミュウツーだった。 背中を向けたままの男に、一度だけ視線を向けると、音もなくその場に浮き上がる。 声をかけるべきは最後まで迷った。とても長い時間、迷っていた。 しかし最期までかけるべき言葉は見当たらず、彼はそこを後にする。 不思議と背中を撃たれる気はしなかった。何故だかわからないがそうだと言える、奇妙な確信があった。 心の中で彼に別れを告げる。できることならば彼を殺すのは自分でないことを願った。 最後にこの舞台に立つ者が自分と彼だけになるようなことは……どうしてだか、それだけは嫌だった。 白い化け物が空を飛ぶ。月は薄い影を大地にふらし、やがて森の暗さにその影は紛れ……そしてミュウツーは見えなくなった。 後に残されたのは人間でありながら化け物になった破壊者一人。胸に込み上げる衝動をこらえつつ、彼はポケットに一本だけ残った煙草を味わっていた。 時刻はほとんど12時といってよい時間だった。頭上に上った孤独な月が、まるで街はずれのわびれた街灯のように、辺りを薄暗く照らしている。 月の光はひどくくすんでいて、それにかざした手がいやに黒ずんで汚れているな、とリヴィオは思った。 それは自分の手に見えなかった。誰か知らない人の手を眺めているような違和感があった。 その手はどう見てもこの先誰かを幸せにできるような手には見えなかった。誰かを救うことができる手にも見えなかった。 孤独が彼の胸を締め付ける。男はグッと唇を噛みしめた。 覚悟は決まったのだ。もう迷わない。もう立ち止まらない。 誰も救えなくたっていい。もう自分には救うべき人はいないのだから。 誰を幸せにできなくたっていい。幸せはとうの昔に使い切ってしまった。 幸せはあの懐かしくもタフな日々で充分だ。未来に、自分の幸せはない。 鼓膜には銃声による痛みが微かに残っていた。ウルフウッドを貫いた時の銃声だ。 ミュウツーが立ち去った後には海の底のような沈黙しか残っていない。その寒々としたまでの静寂は尚更、あの一撃の音を、重さを、リヴィオに突きつけた。 容赦なく、そして慈悲もなく。リヴィオはそれを受け止めた。自分の中で、ウルフウッドは二度死んだ。そしてもう蘇らない。 吸い込む空気はどことなくざらざらしている。久方ぶりにすったタバコがまだ体内に残っているのがわかった。 リヴィオは立ち上がりかけた身体を下ろし、その場に座り込んだ。倒れ込む牧師の脇に座り、そしてそっと目を瞑った。 暗闇の中に見えるのは彼が愛した日々、彼が愛した人たち。 それが急速に色褪せていく中、男は黙ってそれを見つめていた。それが擦り切れて見えなくなるまで、ずっと。 リヴィオ・ザ・ダブルファング。彼は大きく煙を吐くと、靴の裏でタバコの火を消した。 立ち上った煙が一瞬だけ月の光を反射させ、それは見事に輝いた。 すぐに霞んで消え去った煙を、男はそれでも長いこと見つめていた。 見つめ続けていた。 【H-3/1日目 真夜中】 【リヴィオ・ザ・ダブルファング@トライガン・マキシマム】 【状態】:ラズロ帰還、両手両足にダメージ、筋肉断裂、全身にダメージ(大)、背中のロボットアーム故障 【装備】:パ二ッシャー@トライガン・マキシマム(弾丸数35% ロケットランチャーの弾丸数1/2) ラズロのパ二ッシャー(弾丸数35% ロケットランチャーの弾丸数0/2)@トライガン・マキシマム 【道具】:支給品一式×9(食料一食、水1/2消費)、スチェッキン・フル・オートマチック・ピストル(残弾20発)@BLACK LAGOON、 M94FAカスタム・ソードカトラス×2@BLACK LAGOON、.45口径弾×19、.45口径エンジェルアーム弾頭弾×2@トライガン・マキシマム ココ・ジャンボ@ジョジョの奇妙な冒険、.45口径弾24発装填済みマガジン×2、.45口径弾×24(未装填) 天候棒(クリマ・タクト)@ワンピース、ミリィのスタンガン(残弾7発)@トライガン・マキシマム 三代目鬼徹@ワンピース、コルト・ローマン(6/6)@トライガン・マキシマム 投擲剣・黒鍵×4@Fate/zero、レッドのMTB@ポケットモンスターSPECIAL、コルト・ローマンの予備弾35、グロック26(弾、0/10発)@現実世界、 謎の錠剤入りの瓶@BLACK LAGOON(残量 50%)、パ二ッシャーの予備弾丸 1回分、キュプリオトの剣@Fate/Zero 詩音の首輪、包帯、デザートイーグル50AE(0/8) 【思考・状況】 1:覚悟は決まった。参加者の排除。特にヴァッシュ・ザ・スタンビート。 【備考】 ※原作10巻第3話「急転」終了後からの参戦です。 ※ウルフウッドの死体はそのままです 【ミュウツー@ポケットモンスターSPECIAL】 [状態]:疲労(小) [装備]:機殻剣『V-Sw(ヴィズィ)』@終わりのクロニクル [道具]:基本支給品×3<アルルゥ、仗助、ミュウツー>、どこでもドア@ドラえもん(残り1回)、 第一の湖の鍵(E-)第二の湖の鍵(-5) 不明支給品(0~1)<仗助>、ひらりマント@ドラえもん トウカの刀@うたわれるもの、サカキのスピアー@ポケットモンスターSPECIAL [思考・行動] 1:覚悟は決まった。生き残り、カツラを救う。 2:E-5に行く。 【備考】 ※3章で細胞の呪縛から解放され、カツラの元を離れた後です。 念の会話能力を持ちますが、信用した相手やかなり敵意が深い相手にしか使いません。 ※念による探知能力や、バリアボールを周りに張り浮遊する能力は使えません。 ※ギラーミンに課せられたノルマは以下のとおり 『24時間経過するまでに、参加者が32人以下でない場合、カツラを殺す。 48時間経過するまでに、ミュウツーが優勝できなかった場合も同様。』 ※カツラが本当にギラーミンに拉致されているかは分かりません。偽者の可能性もあります。 ※V-Swは本来出雲覚にしか扱えない仕様ですが、なんらかの処置により誰にでも使用可能になっています。 使用できる形態は、第1形態と第2形態のみ。第2形態に変形した場合、変形できている時間には制限があり(具体的な時間は不明)、制限時間を過ぎると第1形態に戻り、 理由に関わらず第1形態へ戻った場合、その後4時間の間変形させる事はできません。 第3形態、第4形態への変形は制限によりできません。 ※概念空間の存在を知りました。 時系列順で読む Back Wの再会/天使達には羽根がある Next Sの選択/仲間はきっとそこに居る 投下順で読む Back Wの再会/天使達には羽根がある Next Sの選択/仲間はきっとそこに居る Back Next キミガタメ(I save you from anything) ミュウツー オレはここに在り あの忘れえぬ日々に(後編) リヴィオ・ザ・ダブルファング [[]]