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地下駐車場 障害物が多く視界が悪いため、周りに気をつけてないと後ろから ザックリやられてしまう事が多々ある。 また、坂も多く、地形をうまく利用するのが1つのポイントとなる。
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「来たか、サバイバー」 地下駐車場に赴いたあなたを出迎えたのは、映像で見た通りの一人の女性。 しかし、その手足はまるで――獣の「ソレ」であった。 イメージ画像 「驚いているのか? 無理もない。 私は選ばれた存在、“メイデン”の一人…… 貴様らただの人間とは一線を画するエリートだ」 女性は鋭いツメで眼鏡をくい、と上げながら、不適な笑みを浮かべる。 「名を教えてやろう。 私はSpring day(スプリング・デイ)。 今から貴様を狩り、食い尽くす者の名だ……しっかり覚えておくといい」 Spring dayは、獲物を狙う獣の目をこちらに向ける。 車など一台も止まっていない、遮蔽物と言えば柱程度しかないこの場所で、 鋭い爪を光らせ、舌なめずりをする。 「さあ、狩りの時間だ!」 →ボス:Spring day →ボス戦のルールを確認する
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バイナリー|継承法則|サクリファイス|シュミット バイナリー 二体の属性を合体させて一体の別な属性の悪魔を造り出す。いわゆる二身合体。この秘術をヴィクトルはバイナリーと呼んでいる。 合体させるにはその二体の忠誠度をMAXにする必要がある。 バイナリー【通常合体】 【転倒合体】 【同属合体】 【変異合体】 【合体事故】 【合体結果逆引き】 【スキル継承】 【パラメータボーナス】 【合体検索ツール】 【耐性のいい仲魔】 【通常合体】 ( 紅蓮 / 銀氷 / 雷電 / 疾風 / 蛮力 ) × ( 紅蓮 / 銀氷 / 雷電 / 疾風 / 蛮力 ) ただし 紅蓮 × 紅蓮 など、同属同士の合体は含まない 素材悪魔の平均LV+3(切り捨て)以上 【転倒合体】 ( 紅蓮 / 銀氷 / 雷電 / 疾風 / 蛮力 ) × 外法 生成される悪魔の所持スキルが、素体悪魔と生成悪魔の所持スキルの中からランダムで選出 【同属合体】 同じ管属による合体 ( 銀氷 / 雷電 / 技芸 ) 同士の合体では外法属 ( 紅蓮 / 疾風 / 蛮力 / 外法 ) 同士の合体では技芸属 【変異合体】 ( 紅蓮 / 銀氷 / 雷電 / 疾風 / 蛮力 / 外法) × 技芸 生成される悪魔は、素体悪魔の平均レベル以下の悪魔の中からランダムで選出 【合体事故】 満月時 1 / 32 、それ以外 1 / 256 の確率で発生 生成される悪魔は第壱/弐話ではライドウのレベル -15 ~ +5 の悪魔第参話以降では技芸レギオン、既にレギオンがパーティにいる場合は -15 ~ +5 の悪魔 スキル/忠誠度の継承は一切行われない 技芸属レギオンはこの方法でしか仲魔にできない ヴィクトルは失敗ではなく事故だと強調しているがどっちにしろ責任は取らない 生成されるレギオンは5種あり、詳細は以下の通り 生成確率 LV 戦闘スキル 自動効果スキル 合体技 捜査スキル 耐性 1 / 6 4 連撃--- 験気 無怒魔弾 匠の技ゼニ・ガットメン 火炎無効 2 / 6 5 連撃--- 逃走加速 無怒魔弾 匠の技--- 全ての攻撃に弱い 1 / 6 20 瘴毒撃雄叫び 逆恨み 十文字斬り 匠の技インネンオーラ 氷結無効 / 物理吸収 1 / 6 20 メ・ディアサマリカーム 回復高揚 精神無効 匠の技色じかけ 電撃無効 / 精神吸収 1 / 6 20 ムドペトラ 二分の魔脈 呪怨魔斬 匠の技高嶺の花 衝撃無効 / 呪殺吸収 【合体結果逆引き】 紅蓮銀氷×疾風、雷電×外法、疾風×蛮力 銀氷紅蓮×外法、雷電×疾風、雷電×蛮力 雷電紅蓮×疾風、銀氷×蛮力、疾風×外法 疾風紅蓮×銀氷、紅蓮×蛮力、蛮力×外法 蛮力紅蓮×雷電、銀氷×雷電、銀氷×外法 外法銀氷×銀氷、雷電×雷電、技芸×技芸 技芸紅蓮×紅蓮、疾風×疾風、蛮力×蛮力、外法×外法 管属 紅蓮 銀氷 雷電 疾風 蛮力 外法 技芸 紅蓮 技芸 疾風 蛮力 雷電 疾風 銀氷 ? 銀氷 疾風 外法 蛮力 紅蓮 雷電 蛮力 ? 雷電 蛮力 蛮力 外法 銀氷 銀氷 紅蓮 ? 疾風 雷電 紅蓮 銀氷 技芸 紅蓮 雷電 ? 蛮力 疾風 雷電 銀氷 紅蓮 技芸 疾風 ? 外法 銀氷 蛮力 紅蓮 雷電 疾風 技芸 ? 技芸 ? ? ? ? ? ? 外法 【スキル継承】 転倒合体では素体悪魔と生成悪魔の所持スキルの中からランダムで選出される 合体事故が発生した際には一切のスキル継承が行われない その他の合体に関しては継承法則を参照 【パラメータボーナス】 レベルアップやサクリファイスでパラメータにボーナスがついている悪魔を素材にした場合、2体の各ボーナスの合計値/2が継承される(小数点以下切り上げ)。 例 力+3・魔+3の悪魔と力+2・魔+4の悪魔を合体させると、出来る悪魔は力+3・魔+4のボーナスを受け継ぐ。 【合体検索ツール】 「魔眼鏡」スティーブソ ◆8eAmylDLLs氏作成ttp //softtank.web.fc2.com/dds_rd.zip 【耐性のいい仲魔】 銃撃・精神・呪殺以外は耐性付けられるのでこの3つ、とくにバッドステータス絡みの精神を重視して探すと以下あたりが安定すると思われる。 精神&呪殺が効かない 管属 名前 LV 物理 銃撃 火炎 氷結 電撃 衝撃 呪殺 精神 万能 紅蓮 オシチ 23 100 0 50 100 100 100 0 0 100 疾風 ポルターガイスト 10 100 0 100 100 100 50 0 0 100 蛮力 ジークフリード 61 50 100 100 100 100 100 0 0 100 外法 ベルゼブブ 80 50 150 100 50 50 50 100 0 100 精神無効で弱点フォローがいらない 管属 名前 LV 物理 銃撃 火炎 氷結 電撃 衝撃 呪殺 精神 万能 銀氷 ライホーくん 23 100 100 150 100 100 100 100 0 100 技芸 クダン 51 100 100 100 100 100 100 100 0 100 精神に強く呪殺が無効 管属 名前 LV 物理 銃撃 火炎 氷結 電撃 衝撃 呪殺 精神 万能 紅蓮 ベリアル 66 100 50 0 100 50 100 100 50 100 雷電 ミシャグジさま 50 50 100 100 100 0 100 0 50 100 技芸 イッポンダタラ 12 100 150 100 100 100 100 100 50 100
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〇駐車場(一つ目) ザコ敵と戦闘。 最奥の2階部分にいるデッドアイに注意しながら戦う事。 両サイドにあるガスタンクを上手く使うと、若干楽。 部屋の一番奥、右端のスペースにSECURITY-COMがある。 〇駐車場(二つ目) ここでも2階部分にデッドアイがいるので注意。 ヘラクレスに関しては、仲間に銃撃をさせて注意を引きつけさせている間にヘッドショットを狙おう。 頭部破壊が発生すれば、何もしなくてもザコを一掃してくれる。 ドア付近にショップ端末があるので、ここで電磁グレネードを購入しておくと次の戦闘が楽。 カットシーン後は、大量発生したアサルトと戦闘。 フェイがいる場合は電磁グレネードを投げてくれるが、いない場合は自分で投げる。 増援でゴーレムとデッドアイが登場。 〇ゴリラ ゴリラはプレイヤーを無視して、ひたすらアジト目指して移動するので追いかける。 ここでのゴリラは、ダメージを与えられないようなので無駄な銃撃は避けておく。 【駐車場までの流れ】 エレベーターを降りる。 ↓ 降りた所にショップ端末がある。 ↓ ぶっとばされるレジスタンスを尻目にT字路を左折。 梯子を登る。 ↓ 通路を進んで降りる。 ↓ ゴリラの接近タイミングにあせて黄色いタンクを撃つ。 タイミングは仲間が指示してくれるので、それに合わせる。 ↓ 2回目のT字路。 左に進むとショップ端末。その近くの梯子を登る。 ちなみに、T字路を右折した所にSECURITY-COMが落ちている。 ↓ 通路を進んで降りる。 ↓ 黄色い爆弾を、2人で押す。 その後、起爆スイッチを拾って、ゴリラが近づいたタイミングでR1を押して起爆する。 ↓ レジスタンスが下ろしてくれた梯子を使って移動。 【駐車場】 固定機銃を使ってゴリラを攻撃する。 弾切れの際には新堂の名前を呼ぶことで、補充させる事が可能。 自分で補充する事も出来るが、あまりメリットは無い。 固定機銃の死角にゴリラが移動した場合は、一旦離れてゴリラをおびき寄せつつ、周囲に落ちているアイテムを回収。 ゴリラを撃破すればクリアとなる。
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難易度が高く、管理人だけでは情報が集まらないので、情報が欲しいです。 エネミーの登場ラウンド 上層都市地下倉庫エリア ラウンド エネミー 備考 4ラウンド 盾アサルト 5ラウンド ヘラクレス 最後の2体 6ラウンド 猿 11ラウンド デッドアイ 2階通路に登場 16ラウンド 自爆 21ラウンド ゴーレム 26ラウンド デカいアサルト(赤) (名前よくわかんない) 27ラウンド デカいアサルト(青) (名前よくわかんない) 28ラウンド デカい盾アサルト(青) (名前よくわかんない) 29ラウンド デカい狙撃アサルト(青) (名前よくわかんない) 31ラウンド 黒光りしているロボ (名前よくわかんない) 36ラウンド ゾンビ (名前よくわかんない) 敵が登場しない壁を背に、固まって敵を撃破し続けるのがよさそう ◆要注意ラウンド 〇21ラウンド 全プレイヤーが小さな部屋に押し込まれている状態でスタート。 この小部屋目掛けて大量のゴーレムが突撃をかましてくる。 素早い上にかなり硬く、逃げ場が無い…という厳しい状態を強いられる事になる。 【対策】 ① 電磁グレネードで同士討ちを発生させている間に小部屋から脱出 or 敵を撃破。 (ホログラムでも代用可能) ② ガトリングで片っぱしから撃破しまくる。 〇36ラウンド 行き止りを背にした状態で、大量のゾンビが目の前にいる状態でラウンドスタート。 内容としては、21ラウンド目の状態がより悪化したようなものだと思えばいい。 こちらは、敵の数が多く、ゴーレム以上に硬い。 そして場所が開けている為に攻撃される方向が絞りきれない。 【対策】 ① 電磁グレネードで同士討ちを発生させている間に一旦距離を取る or 敵を撃破。
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登録日:2021/07/10 Sat 17 30 25 更新日:2023/04/14 Fri 06 52 34NEW! 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 PS3 SEGA SF TPS Xbox360 お台場 アクション アクションシューティング ゲーム サバイバー セガ バイナリー ドメイン ラストクルー ロボット 山寺宏一 日本ゲーム大賞 東京湾 東京都 極秘作戦 渋谷 潜入 衝撃の展開 豪華声優陣 近未来 隠れた名作 龍が如くスタジオ 2080年東京 「究極の人類」が誕生した日… ●目次 【概要】 【ストーリー】 【登場人物】○ラストクルー◆アメリカ ◆中国 ◆イギリス ◆フランス ○日本◆AMADA社 ◆警察 ◆レジスタンス ◆その他 【ゲームシステム】○リップルリンクシステム ○戦闘 ○武器 ○ショップ ○ナノマシン 【概要】 『バイナリー ドメイン』とは2012年に発売されたアクションゲームである。 開発は龍が如くスタジオ、発売はSEGA。 TPS方式のアクションシューティングであり、味方キャラとの対話・連携を重視したリップルリンクというゲームシステムが特徴。 2080年の東京都を舞台に、人間とロボットの倫理に関わる重大な問題を中心としたドラマが繰り広げられる。 日本ゲーム大賞2011にてフューチャー部門の大賞に選ばれた。 【ストーリー】 西暦2080年、東京湾。 かつての煌びやかなベイエリアは今、無人の静けさに打ち捨てられていた。 20世紀から続く地球温暖化などによる海面の上昇…… 高さ100メートルを越す東京湾の巨大堤防は着工から50年かけた今もなお建設工事を続けている。 特殊部隊「ラストクルー」に所属するダン・マーシャル軍曹はその巨大な堤防を見上げるように闇夜の中の海中を潜行していた。 国家傘下の査察機関IRTA(国際ロボット技術機構)からの密命を帯びたダンの目的は、日本の大手ロボット開発メーカー創設者・天田洋二の身柄拘束。 天田博士には、条約で禁止されていた人近似ロボットの開発という国際法上の犯罪容疑がかけられていた。 排外主義の日本政府は、密入国者の射殺に躊躇がない。 つまり今回の任務は、厳重な警備体制をしく内務省治安維持部隊の銃口にさらされることになる。 だが、生還者(サバイバー)の異名を持つダンの口元には不敵な笑みが浮かべられていた。 飛び交う銃弾の中、無数に積み上げられていく鉄の屍。 ダンをはじめとするラストクルーの猛者たちは東京の深部へと潜入していく。 その先に人類全体の深刻な危機が待ち構えていることを、彼らはまだ何もしらない…… (公式サイト(*1)より引用) 【登場人物】 ○ラストクルー ◆アメリカ ダン・マーシャル CV:山寺宏一 主人公。役職はアサルト。 アサルトライフルを愛用するが多種多様な銃火器の扱いに慣れており、ガトリングガンやランチャー類などの重火器やスナイパーライフルによる狙撃にも精通している。 数々の戦場を生き延び、困難な任務をこなしてきた経歴から「生還者(サバイバー)」の異名を持ち、如何なる状況においても軽口を忘れることはない。 ロイ・ボーテン CV:岩崎征実 ダンの相棒で通称「ビッグ・ボウ」。役職はヘビーガンナー。 後方支援のベテランでライトマシンガンによる援護射撃とデコイを用いた攪乱を得意とする。 学生時代にはフットボールに励み、屈強な肉体を活かすために軍に入隊したという経歴がある。 相棒のダンと同じくノリの良い性格で同性からは慕われるが、異性からはモテないらしい。 フィリップス CV:遠藤憲一 元アメリカ海兵隊士官で現在はラストクルーの作戦本部要員を務める。 情に揺さぶられない冷徹な判断力を持ち、指揮官として数多くの結果を出してきた。 今回の東京での任務でもヘッドクォーターとして作戦本部からダンたちに指示を送る。 ◆中国 フェイ・リー CV:久川綾 黒髪のポニーテールが特徴的な美女。役職はリコン。 父は元共産党中央軍事委員で、彼女自身も人民解放総参部の精鋭部隊出身のエリート兵。 冷静沈着な狙撃手で、実直に任務を遂行する判断力とスキルを身に付けている。 部下が二人同行していたがダンたちと合流する前に戦死したとのこと。 ◆イギリス チャールズ・グレゴリー CV:桐本琢也 ニット帽が似合う英国紳士で愛称はチャーリー。役職はスペックオプス。 サブマシンガンを使用し、多国籍部隊として行動するチームの前線指揮官となる。 かつてはイギリスの秘密諜報員としてアジア各地で秘密工作に従事していた。 生真面目な性格なのでノリの軽いアメリカ勢コンビに辟易することも多いが、彼らのやり方に理解を示す柔軟さも持ち合わせている。 レイチェル・タウンゼント CV:皆川純子 ゴリゴリの武闘派な姉御。役職はデモリッション。 ショットガンとロケットランチャーを装備しているが、ロケランを戦闘中に使用してくれるのは極めて稀。 爆薬のスペシャリストで、爆弾を設置して扉を破壊するなどの工作を担当する。 見た目通りの豪胆な性格で、仲間が近くにいても構わずに爆薬を仕掛けたり、ロケットランチャーを撃ち込んでしまう。 このことについてビッグ・ボウからイカれてると評された。 ◆フランス CN-7 CV:掛川裕彦 アメリカの技術を用いて開発された仏製戦闘ロボットで愛称はカイン。役職はジャガーノート。 武器はマシンピストルだけだが、人間よりも頑強な身体を持つうえに、内蔵されたスラスターを駆使した短時間の飛行や敵ロボットのハッキングといった芸当も可能。 物腰柔らかで丁寧な口調で喋り、ユーモアもあるがロボット故に若干空気が読めずに周囲から呆れられる事も。 だが信頼度を高くしていれば、とある重要なシーンでしっかりと空気を読んでくれる。 ジャン CV: フランス人。カインと共に行動していた。 今回の任務は一応隠密行動とされていたはずが、合流地点の上層都市で堂々と警察とカーチェイスをしていたガサツな男。 ダンたちを装甲車で拾い、高速道路で激しいカーチェイスを繰り広げるが、ミサイルを車に撃ち込まれた際の衝撃で死亡した。 大した活躍もせずに退場したが、カインからは「ラストクルーは惜しい人材を亡くした」と評価されていた。 ○日本 ◆AMADA社 天田洋二 CV:竹中直人 日本の大手ロボット開発メーカー「AMADA社」の創設者。 見た目は人間そのものだが中身は金属でできているロボット(*2)が既に世界各地で人間社会に溶け込んでいたことが発覚し、これらのロボットを開発した容疑をかけられている。 かつて自社のロボット技術を盗用したとして、アメリカのロボット会社最大手であるベルゲン社と法廷で争ったが敗北。 それ以来数十年の間は公の場から姿を消していたが…… ◆警察 黒澤 CV:北村一輝 内務省警察局の前線指揮を担う刑事。 治安維持部隊のロボット軍を率いてしつこくラストクルーを追跡してくる。 ボルトアクション式のスナイパーライフルを使い、長距離からの狙撃でワイヤーを切断するなど射撃の腕は一流。 刑事としても非常に鼻が利き、反政府勢力からは要注意人物として恐れられている。 ◆レジスタンス 新堂 CV:江川央生 反政府勢力のリーダー格でモヒカン頭が特徴的。 警察のロボット軍と交戦していたダンたちと成り行きで共闘し、AMADA社の本社へ向かう際にも協力する。 もう若くないようだが未だ現役で、三点バースト仕様のライフルを駆使して積極的に前線で活動している。 ヨシキ CV:岡本寛志 レジスタンスの一員の青年。 新堂との付き合いは長いらしく、彼から深く信頼されている。 ◆その他 ユキ CV:武井咲 下層スラムの不良グループに属する少女。 物怖じしない性格から三船にも気に入られており、違法物品の運び屋を任されている。 ラストクルー一行を三船のアジトやボート乗り場に案内してくれる。 三船 CV:松方弘樹 渋谷のスラム街を支配するヤクザの親分。 反政府勢力との武器の売買やスラム街の闇市などによって莫大な利益を得ており、下層地域で唯一豪勢な生活を送っている。 胡散臭さしか感じられない怪しいオヤジだが、高額な報酬と引き換えにラストクルーの上層都市潜入に協力してくれる。 【ゲームシステム】 ○リップルリンクシステム 前述したように、本作は味方キャラとの対話・連携を重視している。 味方が主人公・ダンに話しかけてきた際に、二~四択の返答の中から一つを自分で選択して返すことによって味方と対話が可能。 この会話によって味方からの信頼度が増減し、信頼度が高いほど戦闘でダンに協力的になっていく。 主に会話で愛想を良くする・戦闘で活躍すると信頼度が上がり、逆に会話で素っ気ない態度を取る(またはシカトする)・味方を誤射すると好感度が下がり、信頼度が低下する。 仲間がダンの射線に勝手に飛び出してきて逆ギレされるのは誰もが通る道。 この信頼度の高さが最終盤の展開に影響を与える。 また戦闘中でも会話が可能。 自分が味方に簡単な指示を出せる他、逆に味方が作戦を提案してくる事があり、提案に乗るか乗らないかの返答を選択できる。 ○戦闘 多くの場面で二手に分かれ、主人公のダンに同行する仲間を選択する事になる。 敵の攻撃を受けて戦闘不能になるとダウンする。 ダウンした場合は医療キットを1つ消費することで復活が可能で、味方がダウンした場合も近づいて直接医療キットを使用すると復活させられる(*3)。 しかし、ダウンした状態で更にダメージを受けるか一定時間が経過すると死亡してしまい、ダンまたはチームの誰かが死亡するとゲームオーバーになる。 医療キットは初期状態だと各自最大で3つしか所持できないが、後述のナノマシンを装備する事によって最大数を増加できる。 またこのゲームでは敵のロボットを撃破すると、お金がもらえるというシステムになっている。 このお金は後述のショップで買い物をする際に使用する。 ○武器 主人公のダンは以下の4つの武器を所持する事ができる。 4つの武器の他にもライオットシールドやガトリングガンなど、フィールドで拾ってその場で使い捨てるようなタイプの武器も存在する。 メイン武器 ダンが愛用するアサルトライフル。アンダーバレルにはグレネードランチャー…ではなくショックバーストが備え付けられている。 ショックバーストは敵がたまに落とす光る電池みたいなバッテリーや、たまにフィールドに置かれているチャージポイントに立つことでエネルギーを溜められる。 このアサルトライフルは捨てたり変更する事はできないが、後述のショップで強化が可能。 積極的に強化していけば、そのうち他の武器が必要無くなるくらいのチート性能になる。 サブ武器 メインとは別にもう一つ武器を所持できる。 武器種を問わず所持することが可能で、種類はアサルトライフル、サブマシンガン、ライトマシンガン、スナイパーライフル、ショットガン、ランチャーがある。 敵が落としたものを拾う事ができるが、大抵ショップで売られているものの方が性能が良い。 サイドアーム ハンドガン類はこのカテゴリに入る。 予備弾薬が∞で弾切れになることは無いのでメイン・サブ武器の弾薬を節約したいときに使える。 メイン・サブと比べると火力はあまり強くないが、予備弾薬∞のゴリ押しをすれば、これだけでもそこそこ戦える。 ライオットシールドを拾って装備したときや、ダウンしたときは強制的にこのサイドアームに切り替わり、それらの状態でも射撃が可能。 グレネード 名前の通り爆薬系の武器。初期装備はノーマルなフラググレネードだが、引っ付き爆弾やリモコン爆弾など、アクションシューティングではお馴染みの爆弾も登場する。 ○ショップ フィールド上には至る所に自動販売機のようなショップ端末が置かれている。 このショップに近づいてアクセスすると、医療キットやナノマシンといったアイテムや、ダンが装備するサブ武器及び弾薬を購入できる。 また各キャラクターの武器の強化を行うことも可能。 高難易度ではダン以外の味方もしっかり強化しておかないと足手まといになってしまうので注意。 ショップで買い物をするとルーレットが作動し、大当たりか当たりが出るとアイテムを1つ無料でもらえる(*4)。ハズレだと何も無し。 ○ナノマシン 所謂ステータス強化のための装備品。 各キャラのステータスにはナノマシンを装備する3×2マスの枠があり、ここにパズルピースをはめるようにしてナノマシンを埋める。 ナノマシンはそれぞれ形が違うので上手く枠に収まるように考えて調節しなければならない。 大半はショップに売られているが、中にはフィールドに落ちているものや、モブの一般人から買い取って入手するものもある。 追記・修正は自分が人間であると信じている方にお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 敵ロボットの走行がバキバキ剥がれる感覚とか大型ボスの人間離れした挙動とか見どころがなかった訳じゃないが可も不可もない普通のTPSだったな -- 名無しさん (2021-07-10 23 18 59) ぶっちゃけ普通に好き -- 名無しさん (2021-07-11 00 38 29) 龍が如く声優多し(龍が如くOTEもゲストで出てるし) あと、『バイナリード メイン』と読み間違えられがち -- 名無しさん (2021-07-11 00 41 00) 世界観に惹かれて買ってプレイしたなあ。色々粗削り感あったけど楽しかったと聞かれれば楽しかったと答える作品。 -- 名無しさん (2021-07-11 10 23 26) 敵ロボットを倒す爽快感や、敵ボスの圧倒感とかで、すごい楽しかったな〜 個人的に神ゲー。 -- 名無しさん (2021-07-11 18 04 19) オンライン対戦で内務省チームでいつもの服装に各種武装を施した桐生さん達使うの楽しかったな~ -- 名無しさん (2021-07-11 18 41 27) ↑の方、可能であればオンライン対戦に関する情報の加筆お願いします! -- 名無しさん (2021-07-11 21 26 21) 終盤のホロウチルドレンの出来損ないとの戦闘が下手なホラゲーよりも怖かった思ひで… -- 名無しさん (2022-03-26 04 52 57) 名前 コメント
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バイナリー発電(ばいなりーはつでん) 地熱発電のうち,そのまま発電できるほどには高温でない熱水を使って,水より沸点の低い液体を加熱して気化させ,その蒸気でタービンを回して発電する方法。一度発電に使って温度の下がった蒸気の再利用という使い方もできる。
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第一回戦SS・地下駐車場その2 『 朔 』 朔(さく:new moon)とは、月と太陽の視黄経が等しくなること、その時刻のことである。 地球から見て月と太陽が同じ方向となり、月から反射した太陽光が地球にほとんど 届かないことと強い太陽光の影響とで地上からは月が見にくい。 黄道と白道が極めて近いか重なる地点(月の交点)で”朔”となった場合に食である 日食が起こる。要は黒い月である。 【10月24日(金)am00:01】 『ウィッキ―さん』 刻訪朔(ときとう はじめ)は腕時計に映った対戦相手の名を無表情に読みとると自室 のパソコンのキーボードの上で指を素早く走らせた。 もしこれが彼以外、例えば撫津 美弥子といった存在であれば確実に「ウィッキーさん かよ!」とツッコミの手刀が宙を舞うところであっただろう。だが、生憎と彼の手刀と 嗜好はその手のことに向いていなかった。空ぶれば代わり空間が裂ける。 そういった能力だったからだ。 ―ウィッキーさんか… 朔もその名前は知っている。朝の長寿番組で英会話の果たし合い一本勝負をしていた人物だ。 彼の心酔したカラテチョップほどではないが子ども心にやたら強い人と言う印象がある。 何ぶん子供の頃の話なので記憶的にはかなり曖昧だったが、WWWでネット検索して みたら見覚えのある顔がずらずらと出てきた。 OK大丈夫、これなら絶対見間違えることはないだろう。 念のためMr Wickyで検索をかけてみると、こちらは外国のキャンディー、匿名サイト の通称、アメリカの陽気なおじさんのプログ等が出てきた。何れも人間ではない。 彼以外の著名人の可能性という線も除外してよさそうだ。陽気なアメリカンは ともかく流石に対戦相手として世界規模の匿名サイトが電子世界からコンチチワして きたり、外国キャンディーのマスコットがらんらんるー♪してくる可能性はないと思う (思いたい)が、吹田市がラピュタのごとく浮上し、北海道は実は昔からコロニーで 元々ずーと浮いていたという世知辛い世の中だ。油断はできなかった。 もう誰も何も信用できない。特に薄暗い地下通路でらんらんるー♪とかには絶対会いたくない。 「…は嫌だ。…は嫌だ。…スリザリンはもう嫌だ」 頭の中を嫌な記憶が過った。朔は何かを避けるかのように不意に魔よけの呪文を呟く。 彼は全てに関して平均的ジョブナイル然とした彼の唯一の特徴ともいえる黒い眼に 不可思議な色を浮かべ(巡真実曰く「全てを引き込まずにはいられないオニキスの輝き」 ポエット)同じ言を三度繰り返すと再び対戦相手の情報収集に注力する作業に戻る。 するとオアツライ向きの情報を扱っているファンサイトがあった。 ====================================== ☆☆ ウィッキーさんの一撃離脱英会話 ☆☆ 講談テレビ「ズルムケイン!!朝!」の1コーナーで、1999年3月の番組開始と同時に スタート。以降5年間、朝の中継の下集まった全国各地の猛者と一本試合するという 内容で、朝オハ界のジュードウズと呼ばれていたよ。 ウィッキーさんの一撃脱英会話の通算成績:1024勝2敗1引き分け。勝率は99.8% その全試合を網羅♪ 詳細はここをクリック→(。。) ====================================== 押すとエラー表示が出る。 何回か試すとファイル形式でダウンロードに10分ほど時間がかかると表示が出た。 更新履歴を見ると5年前から更新が止まっている。 「ちっ、ロートルめ」 使ってるソフトやファイルが古すぎて今と規格があってないのだろう。 朔はそこでパソコンから一度、目を離すと待ち時間を使い、携帯から一本の電話を かけた。深夜だというのに通信相手は即座に出てくれた。 「俺だ。サク、このタイミングでかけてきたってことは、いよいよか」 「ええ、初戦の相手の名前が判りました。相手はウィッキーさんです。」 こういうときの会長はやたら頼もしく感じる。 電話口の相手は刻訪匠。彼の後見人にあたる人物だ。 幾つもの死線を潜ったナイスガイ。今が一番油に乗っている不惑のミドルだ。 「悪いさっきまで寝てたんで寝ぼけて聞き損じまったようだ。誰とだって?」 朔はもう一度名前を繰り返す。 「表示上はそうです。仕様上カタリは難しいでしょうから恐らく『本物』かと」 向うから寝起きのグリズリーの様な呻き声が聞こえてきた。 「ひでぇ冗談だ…まあ相手の顔が割れているだけ良しとするべきなのか。 こちらでできることはあるか?」 「戦闘区域となる『日本橋地下駐車場』という駐車場の見取り図と彼の魔人能力 の詳細をまず最優先でお願いします。それから彼の所在地や最近の活動等も 出来る限り全部。あと用意してほしいものは後でまとめメールします。」 匠は快諾した。 「対戦相手の所在地と最近の活動、魔人能力だな。わかった全力で当たる。 情報は判り次第、指定された物品は昼までにはそっちに届けさせる。それでいいな。」 朔は頷いた。 彼の今の一番の強みはここだった。 彼の所属する魔人商工會「刻訪」は豊富な人材ネットワークを持っている。 魔人同士の横の繋がりは極めて強いため、その互助会の会長である彼が強権を 発動させれば、当日の当日という急な用立てでもかなりの無理が効くのだ。 職権乱用との批判も内部にあるようだが彼は目的のために手段を選ぶつもりはなかった。 「あと、と…会長」 「なんだ。」 「深夜、お休みのところすいませんでした。」 「ん、ハハ気にするな。丁度、深酒してたところだ。じゃじゃあな。頑張れよ」 何故か向う側から切ってしまった。 ―さっき寝てたっていってたじゃないか。 乱用はともかく自分に対して会長と副会長は甘すぎるという周囲の批判は割と的を得ているように思えた。 【同日am8:30~】 常磐 一(ときわ はじめ)は彼が希望崎学園に通う際の一般生徒としての名だ。 登校時、大きなあくびを周囲に見せつけるようわざとして見た。学生とはそういうものらしいから。 結局ファイルをダウンロードして判ったのは過去の対戦相手とその戦歴だけだった。 IKEMATU MURAKUMOという謎の人物と戦い1勝2敗で負け越しているという以外然したる 情報はなかった。彼はその後、幾つか動画サイトを巡って過去の番組映像を確保すると 明け方まで対戦相手の戦闘能力の分析と戦場となる駐車場での予測戦術に費やした。 教室の扉を潜ると高気圧と低気圧がぶつかったような微妙な空気に出迎えられる。 彼の表情もそれに合わせ強張った深刻メイタ装いのモノとなる。 理由はいくつかあるが、最大の理由の一つは1週間ほど前から彼の恋人巡真実が、 消息不明のまま行方が判らなくなっていることがあげられる。 クラスメイトの態度もどこか余所余所しい。 「ういーす」 「お、おう。おはようハジメ」 「おはよう常磐くん」 「…。」 「…。」 「今日もいい天気だな!」 「曇りだよ。」 「あー。」 「もう」 「…」 「…」 「あ、そうだ。悪いんだけど今日オレ早退するから、適当にごまかしといてくれないか?」 「そうかそうだよな。俺達も心当たり当たって見る。ハジメよ。出来ることが あれば何でも言ってくれよ。俺達ずっ友だよな!」 ハジメはその励ましに応えるよう堅くした顔を崩し微笑した。 「ああ、よろしく頼むよ。」 全く心温まる話だった。 【同日pm1:30~】 彼の自宅の庭には分解された二輪バイクと乗用車が転がっていた。 中古とはいえ届けられ、即分解とはついてない連中だよなとタイムウォッチ片手に思う。 なお今回が彼が自分に課した課題は「車両のロックの解除とエンジンキーなしでの エンジン作動。これを如何にスムーズに出来るか」であった。 それが今回の作戦の鍵だった。 その名もファイヤーカウカウ作戦。 名前だけでやろうとしていることにおおまか想像はつくあたり素晴らしい作戦―― といえるだろう。ネーミングセンスへの異論は認める。ただし実物でやってみないこと には判らないことは色々あるようで車からガソリンを抜き取るなどの作業も作業自体は ともかく時間はかなりかかることが判った。 その都度、作戦修正を入れ、より精度を高めていく。 マスターキーを作れる魔人いなかったの?そう聞かれれば彼はこう答えただろう。 互助会は助け合いが基本だ。ドラえもんのポケットじゃない。そんな便利なものじゃないさ。 まあ、もしいたら使い倒すにきまっているけどね。 シャワーを浴び、汗とオイルの匂いを洗い流す。 そして刻訪朔は取り外し机の上に置いておいた左手の義手に向かい合うと、 最終調整(メンテナンス)に入った。30分ほどその作業に没頭しただろうか、ふと 時計を見やると時間は午後4時を回っていた。 ―残り8時間か。あらかた準備は整った。そろそろ仮眠をとっておくべきだろうか、 会長からの連絡は昼からないから、一度連絡を取ってみるか…やはり魔人能力は 押えておきたい、傾向によって戦闘開始からファーストコンタクトまでの時間が 大幅に変わる。 なにせ神出鬼没が代名詞となっている対戦相手だ。動画でも見たが大抵の相手が 「Excuse me.(ちょっと失礼)」 そう、そんな感じで、ふと声に振り向くと既に胸元に潜り込まれ、彼の拳(マイク) を突き付けられているという――――――――――――――――――――――――― 声に 振り向くと 「How (把。つかむという意味の英語)」 左手で顔ごと鷲掴みにされ、反射的にデスクから”起立”させられる朔。そして次の瞬間、 「Do (胴 !You! (有 Do! (胴。―胴体に有効打!そしてもう一回胴!と言う意味の英語)」 音速のボディブローが2発、生意気盛りのjuvenile小僧の腹に捻じ込まれていた。 ●迷宮時計第13試合開始(の6時間前) まるでマグナムを打ち込まれたみたいな一撃だった。灼熱の痛みを彼は感じ、 声にならない声で悶絶する。胃液が食道を逆流し、彼の部屋を汚した。 乱入者は手を大きく振りかぶると、そのまま彼を自室の壁に叩きつける。 彼は受け身も取れず衝撃をそのまま背に受け、大きくせき込む。そして吐き出されかけた 胃液をまた吸い込む形になり、更に悶絶を繰り返した。 吐き出された吐液には血が混じっていた。肺か内臓か或いは両方かをやられた。 「うげぐははは」 霞む眼で前方をみやる。揺れる視界の中で仕立てのよさそうな皮靴とスーツのズボンが映る。 情けない話だが、刻訪朔はまだ対戦相手の姿すらまともに捉えることができていなかった。 それほどに鮮やかな”アデプト”だったのだ。 ―内臓がやられた。 嘘だろ”同調”してたはずなのに ――目は…潰されてない…大丈夫だ ―義手は机の上。 マズイ、動けるか ― 回復にどれだけかかる ブラインドの隙間から差し込んだ夕日が、紺色のスーツを不気味に照らす 温和な笑みを浮かべた初老の紳士が、足元で転がる少年に丁寧な口調で言葉を紡いだ。 「マイネーム・イズ・ウィキ 。Mr Tokito ハジメまして。 お互い準備も整ったようですし、そろそろ戦いを始めることにしましょうか?」 「ななん…ゲホッガハ」 なんでここにいるんだよ!!少年の抗議と憤慨の怒声は途中から咳き込みに代わり、 全く意味をなさないものとなった。 それでも『質問』の意味は通じたようで、対戦相手は片手で1本指を立て答えた。 「『Why』『なんでここにいるのか』と聞かれているのでしたら、寧ろお聞きたい のは私のほうですよ。自分でいうのもなんですが貴方の対戦相手”ウィッキーさん” ですよ。何故、不意打ち想定してないのですか? まさか、まさかの、まさかですがワタシが有名人だから立場的に闇打ちなんかするはずがない、 登場シーンは戦闘区域からとか、そのように思いこんでいましたか? いけません、それはあまりにも甘い、スイーツ脳すぎます。少年。」 グレーの紳士はひと指しだけたてた指をゆっくり左右に降る。 ――くそー思ってました。無茶苦茶思ってましたよ。全然欠片も奇襲想定してなかった。 考えてみたらこのひと毎日野試合してたって情報入手してるのに何で警戒してないの。 やらかしちまったー恥かしー超恥かし。 少年は悶絶の陰で一人赤面した。 「なるほど現れた強敵を練りに練った策で迎撃するオレカッコイイとかちょっと 酔ってた最中なわけですね。暗殺教室のカルマくんですね。お気持ちはよく判ります。 大丈夫それ若いころ皆が通る麻疹の様なものですから」 割と傷口に塩な発言してくる人だった。 ――うるせぇ。っていうかウィッキーさん、ジャンプ読んでるのかよ。 しかもなんかコロ先生ぽい台詞吐いてるよ。その上でカルマくん方面に人をキャラ 付けするのヤメロー、テクニカルだなコノヤロー。全く勝てる気がなくなるだろうー とと、まずは落ち付け、状況を整理しろオレ。ここでトチると本当に即アウトだ。 考えろ何より欲しいのは「回復の時間」「立て直し策」だ。…ってアレ。 彼は硬直した姿勢のまま、けれどできるだけハッキリと主張した。 「違う。」 「はい?」 「違うって、何で…判ったか…をききた…わけで」 ウィッキーさんは目を丸くした。そして自身の不徳を詫びた。 「ソリ―。何でこの居場所が判ったかとお聞きしたかったのですか? それは失礼しました。 私も一つお聞きしたいことありましたし、では、ちょと小休憩ということで お互いに情報交換といきましょう。それで、よいですか?」 そういうと朔が今まで座っていた椅子に軽快に腰かけると足を組むんだ。 「Lesson1です。」 朔は安堵の息を吐く。どうやら時間を稼げそうだ。 危ない危ない危うく勝手に突っかかって自滅するところだった。目の前の男は 先ほどこういったのだ「そろそろ始めませんか?」と。そう提案してきた。 つまり、さっきのはあくまで彼にとって攻撃にも満たない挨拶代りに 過ぎなかったてことだ。(「先生その挨拶で半死半生の人がいます」「黙ってろよ委員長」) 「ハハァ別に場所だけでなく貴方の行動もだいたい把握していますよ。 例えば今日の深夜time、貴方は迷宮時計から名前の会った後、まずwikiで私の プロフィールを確認した後、次に陽気なアメリカ人のプログ読んでましたよね。 そして私のファンサイトにいって対戦表をダウンロード。そしてダウンロード中に お父上―匠さんに電話されていますね。」 いきなりの暴露に唖然とする朔。 「何で判るかですって?そりゃわかりますよ。 だってアメリカ人プログとファンサイト、両方とも私が仕掛けたトラップサイトなんですから」 ぱちんとウィッキーさんが指を鳴らした、触りもしないのにパソコンが作動しはじめ デスク上のPC画面に朔がダウンロードをしたファンサイトが表示される。 ――ああ、くそそういうことか…無理ゲーだろ…ソレ。 「正確には元々あったモノを買い取って”情報収集しにきた参加者”を割りだす罠として 使ってます。ダメですよ―幾ら昔のサイトだからって気を許して10分間も目を離しちゃ。 それではハッキングしてくれといっているようなものです。 え、何で相手が対戦者だと特定できるかですって? わかりますよ。だって手を入れる前のファンサイトのアクセス数とか月6件とかだったんです。 そんな閑古鳥に迷宮時計に名前が表示された途端、真夜中にも関わらず飛び込んでくるん ですから、最低でも名前を見れる関係者なんだと判ります。 チャンプさんとか人気サイトではアクセス数多すぎて使えない手ですが、こちとらローカルですから」 どうやら、彼の「気配を悟らせず対象にアデプトし、速やかにイントロデュースする」 という才はサイバネ世界でも健在の様だった。 「point1,wwwは情報収集の場ではありません、今回のような設定条件では情報戦の舞台です。 次にpoint2,周囲の状況変化に気を付けてください。 飯田カオルさんが動画で迷宮時計の存在を公開(リーク)しました。 貴方に殺害されたと思われるgirlfurendの真美さんはその時点で既に行方が判らなくなって いましたが御自身の日記で時計のこと不思議な声を聞いたこと書き遺していました。 それを見たお母様は娘はこれに巻き込まれたのではないかと疑い、情報提供を行いました。 これらの人々の情報は一般には公開されていませんが、マスコミには協力要請と言う形で 出回っています。そこで私は入手した情報のうち『事件の犠牲になった』と思われる方 から優先に調べていくことにしました。巡真美さんの名は、その過程で知りました。 つまり私は今回の試合とは関係なく別ルートで貴方の近くまで結構迫っていたのですよ。」 朔の目がすーと糸目の神父のようにほそまる。 「point3.今回の戦いは情報戦であり同時に総力戦です。 貴方のバックアップから情報が途絶えていることに気づいていますか? 先ほど貴方の所属する会と私の組織との間で話が付きました。 地域相互会という特質上の私的運用は厳禁のはずです、自分の家族を甦らせるという 目的だけに会を利用しようとした貴方を会は見限りました。 貴方のご両親は頑張られましたが、元々反発が多かったためでしょう、押し切られましたよ。 無論、私的利用を彼らにリークしたのは私ですがね。」 ハイハイそういうことですか、道理でペラペラと内情喋ると思った―暗殺者は心の中で 次の行動に備え、準備運動を始める。次のウィッキーさんの台詞は予想通りのものだった。 「その上でお聞きしまーす。貴方、巡真美さんの遺体どこに埋められましたか? 会の人も御存じなくて、しょうがないのでご本人の身体に直接お聞きすることにしました。 あの空間、降参すると速攻で逃げれるので『インタビュー』には凄く向かないんですよ。 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 懸命な貴方なら、この言葉の意味おわかりになりますね?」 ウィッキーさんがフフっと笑った。朔もハハっと笑った。 「フフフフフ 「ハハハハハハ 「「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」」 互いに笑いあった後、少年は態とらしく頭をかきため息をついた。 「まあ色々ご教授いただいたし、そりゃ先生にもおかえしもしないとな。」 ハイハイハイいきますよ 「しるかよ、『くそくらえ』だ!」 次の瞬間、ウィキーさんのすぐ脇、机上で閃光弾(スタングルネード)が炸裂した。 †† 閃光と轟音。 次いで発せられたのは銃の発砲音、そして窓ガラスが割れる音…。 その全てが過ぎ去ったあと部屋に残ったのは正眼に両手を構えた男、唯一人だった。 男はショットガンの銃弾を構えた両手から払いのけながら、感心したように呟いた。 「Hot!(ほっとする、やれやれという意味の英語) 成程『順応』させているからいざとなればあの義手は遠隔操作も可能であると―。 話を引き出すだけ引きだして逃げる姿勢、非常にクレバーで良いですね。 切り札の一つをここで惜しげもなく使ってくるあたり、思いっきりも良い。惜しむらくは それでも『一手遅い』ことでしょうか」 ウィッキーはそこで改めて荒れ果てた部屋を見渡した。 「…やはりありませんね。 来た時から、気になってはいましたが、本来あってしかるべきものが”ない”。 さてさて、これは一体どういうことなのでしょうかネ。」 ●迷宮時計第13試合開始――本当にするのだろうか(弱気) 夕暮れ時の街並みに映る影法師、貴方は一体どこ行くの? 私は帰る。おうちに帰る。帰る居場所のない貴方はどうするの? 盗んだバイクで走り出すさ、銃後の夜~っとやれやれ。 辛くもウィッキーさんの魔の手から脱出した朔はアケードを駆け抜ける。 朔は対戦相手からの逃走、全力での退避を選択した。 幸運にも追撃はかからなかった。周囲の人間を巻き込むのを避けたのかあるいは 日中以外のアンブッシュは不味いと考えたのか(普通は逆だろうに)ともかく僥倖だった。 手傷を負ったので手控えているという可能性もあるが、あの相手の馬鹿げた力量 を考えると過度の期待は禁物だった。 まずは優先して確認すべきことがあった。朔にとって戦いは全てにおいて目の前の敵に 勝てばいいというものではなかった。全ては生存するため生き残るための手段なのだ。 路地裏に入ったところで奪還してきた左手を装着すると携帯を取り出した。 相手はすぐに出た。 「…サクか」 「…。」 朔は無言のまま、促す。 「とある組織から会に通達があった。巡真実さん殺害のGESYUNINとしてお前を出頭させる用にと。 拒否すれば商工会の非合法活動内容の全てを公開すると付け加えてな。」 「…。」 「商工会は賛成多数でお前の放免を決めた。そして、私はあの男に会った。」 「…。」 「彼は『本物』だった。そこでようやく気づいたよ…俺達はどうかしていた。 何が『ご苦労だった』『私たちは、朔さんの力になるからね』だ。 真実さんの殺害を仄めかされた時点で本来は殴ってでもお前を止めるべきだったんだ。 『何バカなこと言ってるんだ。死んだあいつらがそんなことされて喜ぶとでも思ってるのか』ってな」 「…。」 「悪い夢から褪めた気分だ。逃げろサク、お前はせめてあちらが―/」 サクと呼ばれた少年は舌打ちし、無表情のまま携帯を切る。 コイツガ何を言っているのか全く分かラナかったからだ。彼にトって家族の復活 以上に優先することなどあルはずもなかった。 自分ハ迷宮時計の戦イに勝ち、家族を取り戻す、そレが今の自分の全てだ。 少年は頭をふった。 今回の件で商工会のバックアップが期待できなくなったのは痛いが、もうここは 潮時だろう、見限ろう。時空時計の優位性は飯田カオルが大々的に宣伝してくれた。 ”これ”さえもって売り込めば、もうどの組織にでも潜り込むことは可能だろう。 代替えは幾らでもある。 とりあえずは現状の打破が先決だった。幸いにも地の利はこちらにある。 相手が”こちら側で”襲ってくるというのなら迎撃するまでのこと。殺し合いなら自分のホームグラウンドだ。 そこで彼は不意に足を止めた。 そして自分ら先ほどホームグラウンドであると宣言した周囲の景色をゆっくりと見渡す。 「…オイ。」 どこだ…ここ 馴染みの風景はもはやどこにもなかった。彼は――いつのまにか独り迷子になっていた。 「!?」 リークス・ウィッキの魔人能力”TAI-kansoku”、その魔手がその時、既に彼ののど元を締め上げていたのである。 †† 所在場所を見失うなどとは初めての経験だった。彼は目を疑った。 今、繁華街の路地裏を出たはずだ。だが、どうして自分は何故知らない場所に出る? だが、異変はそれだけではなかった。 「よう、はじめじゃん」 彼の元、気やすく声をかけて来る人間がいた。 5-6人ほど連れだっていたグループだが、全く馴染みのない相手だった。 警戒心も露わで彼は鋭い視線を向ける。 「おいおいおいおい、どうしたんだよ。そんな怖い顔してよ」 相手はまるで頓着しなかった。まるで良く知っている相手かのように振る舞い、ずかずかと ”殺し”の間合いまで入ってきた。 朔はいらつき男を「邪魔だ。」と左手で軽く払いのけた。 「ぐわぁぁあああ」 刻訪戦器「繰磨威」の左手で、男の肩が軽い音を立てて砕ける。気づいた時には遅かった。 仲間内から上がる悲鳴。 「…ハジメお前、まさか魔人…」 その声に馴染みがあることを、その声は――――――――ずっ友か!? 日常と非日常の合間が今、崩れた。 その現象は総じて『視力失認』と呼ばれる。 人の顔や景色への認識は、普段思われているより遥かに高度な情報処理を必要とする。 それは視力の機能の一部、神経学的にいうところの『認識力』といわれる機能によって補われているが その欠損や低下により様々な視力障害を起こすことがある。 ・街並失認。 家、道、木など個々は認識できても一個の風景として認識できない状態。それゆえによく見知った 風景であってもそれと認識できず道に迷ってしまう。 ・相貌失認。 鼻、眼、耳など各パーツを認識できてもそれを組み合わせ、顔として構成できない状態。 故によく知っている人の顔をみてもそれがだれかわからない。声を聞いたりすれば認識できる 彼に降りかかった現象はこの二つ 最初のアデプトの時、彼が朔から奪いとった視覚(sight)の認識力低下が原因だった。 蜘蛛の子を散らすようにいなくなった級友たちを朔は茫然とながめていた。 もはや魔人能力なのは疑いない、だが一体何をされているのか彼には全く見当がつかなかった。 そして、さきほど一件にざわつくアケード周囲。 それをかき分けるように別の人物が、ゆっくりと近づいてきた。 「ちょっといいかな。」 今度は慎重に相手の出方を伺う朔。 「希望崎の常磐一くんだね、実は巡真美さんの件で聞きたいことがあるんだけど」 「!?」 その台詞と共に朔は自分を取り囲む、複数の気配を感じた ―しまった。こいつらは魔人警察か。マズイ!コイツらの装備は… 次の瞬間、彼は特製スタンガンの一撃を喰らい、一瞬にして昏倒した。 その一部始終を見届け、ウィッキーは呟く。 「そうなんですよね、貴方の武装や魔人能力ではスタンガンの電撃までは受け切れない。 なので複数人で囲んで”棒”で叩いてしまえばそれで終わりです。 日本の警察は装備も対応も本当に優秀です。正しい情報伝えれば正しく対応してくれるのですから」 両手に一つづつ携帯を持った男は穏やかに微笑んだ。 「善良な市民としては頼もしい限りですよ。凶悪犯の情報提供(リーク)は市民の義務ですしね。」 【10月22日(金)24:00 魔人留置所】 常磐一こと刻訪朔は 足錠で動きを封じられ、右手はご丁寧に魔人能力が発動しないよう手袋を 嵌めたあと後ろ手で縛られ、脱出不可能な状態で魔人留置場に転がされていた。 仰向けに寝転がり、見知らぬ天上を見上げる。 そして明日を思うと少しだけ愉快な気分に慣れた。なにせ明日には忽然とこの囚人は ここから消え失せているだろうから。ちょっとした世紀の脱出ショーだった。 そして彼はこの状態のまま戦いの場へと転送される。 【2010年10月1日7:35:日本橋地下駐車場】 日本橋地下駐車場は首都高速の高架下に位置する。 地上に入り口がなく、交差点を避けるために地下を通るアンダーパス道路の途中に 入り口があるのが最大の特徴だ。 そのため、出入りは他の駐車場よりも長くどこかワープホールめいた印象を受ける。 利用客は日本橋の百貨店利用者もしくは周辺のビジネス関係が大きくライトバンや 大型の高級車が軒を連ねる。 彼はそんな中、拘束されたままアスファルトに地に耳をつけ、周囲の状況をうかがっていた。 さきほどから車の発射停止音、ドアを開け閉めする音などは全く聞こえない。 幸か不幸か、ここはどうやら無人タイプの戦場の様だった。 そして彼はカツーンカツーンと地下道に響く自らに近づく靴音を聞いていた。 その音が止まる。 少年は動かなかった。 先に声をあげたのは靴音の主リークス・ウィキだった。 「捕縛した状態でこちらに持ってこようかと考えたのですが、結局失敗しましたか。 察するに右手のどこかに糸のこか何か切る道具を忍ばせていましたね。 それで手袋の紐を削りきった…本当に優秀なおひとです。」 少年は、顔をしかめた。後ろ手に回した手をするりと前に回すと座ったまま体を反転させ、 ウィッキーと向かい合う。 「…たく、身動きしてないのになんで判ったんだ。音で有無、判別してるじゃないのかよ」 「さて、どうでしょう?なんなら情報交換の続きでもします」 「お真美の居場所そんなに知りたいのかよ。」 「ええ、マミサンのお母様と約束しましたので、私は提供して頂いた情報に対して 見合った『対価』を払う必要があるのですよ。それが私のポリシーなんです。」 巡真美の母親のことを告げられ、朔はバツが悪そうに頭を書いた。 「あー。まあそこはなー。 ペン貸してくれない、書くものは全部取りあげられちまったから」 そういって手帳をポケットからひっぱりだす。 その拍子に500円玉が零れ落ちウィッキーさんのほうにころころと転がっていった。 「おっと」 屈んで拾おうとして頭を下げる形になるウィーキーさん 朔はそこを狙い澄まし、頭をかいていた手を振り切る。手刀は空を切り、生まれた真空波が 頸筋を狙って飛び、そして、さっくり、かわされた。 「いやーーー本当に懲りないですね、貴方。」 「ぐわーーーーーー、やっぱりこれも駄目か。本当にコロセンじゃないか」 「断裂を利用し、カマイタチを飛ばせるなら実際の貴方の射程は相当長いことになります。 そこらへんまで計算して警戒している相手にはなかなか当たりませんよ。」 そしてふたりは見つめ合い、シニカルに笑いあった。 「降参~。流石にこれ以上はなにもでねぇ。殺せよ」 「それがこっちも殺せれないんですね。」 両手をあげた相手に合わせるように両手をあげるウィッキーさん。 「もう判ってると思いますが、最初はね、最初の一撃で仕留め、終わらせるつもりでいたのですよ。 自分の家族を甦らしたいという欲望の為に平気で他人を足蹴にする貴方に生きている価値は有りませんから。 ただ懇願されたのです。お会いした貴方のもう一方のご両親に ”どうかサクにハジメにもう一度、生きるチャンスをくれないか”と その時私は『対価』を頂いてしまった。その時から貴方のことは殺せなくなってしまったんですよ」 「…。」 「なので勝手ながら貴方にとってあちら側で未練になりそうなものをざっくり 削ぎ落とさせて貰いました。友人関係。仕事。事件後の後処理など全てね。 そして最後のお膳立て――それは迷宮時計がしてくれました。これです。」 カレンダーだった。恐らく管理室から持ってきただろう。朔は目を見張った。 2010年10月1日。奇しくも彼の御家族が殺された事件当日だった。 そして男はもう一つの荷物も投げて見せた―それは刻訪戦器「繰磨威」。 「…。」 「今から急げば間にあうかもしれません。どうされますか」 男は言っているのだ。 あの悲劇が、この世界ではリセットできるかもしれないと、そして全てを 白紙にして、この世界で生きていけと。 少年はその義手を茫然と途方に暮れていた。そしてゆっくり被りを振った。 「こういう場合はさ、迷わず「繰磨威」ひっつかんでさ、過去の家族を助けにいって 何も言わずカッコつけて颯爽とさっていくってのが定番だよな。 過去やった過ちを胸に強く生きていくとかいってっさ。」 少年は自らの手を見た。その手は彼には赤く染まって見えた。 「だけどさ、駄目なんだ。全然。全く心が動かないんだ。 俺にとっての『家族』は向うの世界で死んだ『家族』だけでそいつらじゃない。 そいつらが生きようが死のうが俺には関係ないって、そういう風にしか思えないんだ。 同じ家族で同じ俺のハズなのに マミのときもそうだ。俺は――――― なあ、教えてくれよ。何でも知ってるWiki先生よ。俺は一体ナンなんだ。」 彼は男に眼を向けた。 そこには嗚咽も悲しみも映っていなかった。 ただ、そこにあるのは底抜けの絶望だけだった。未来も意志も希望も全て吸いこんでいく底抜けの暗黒。 「私は貴方が何者であるは存じません。ただヒントは出せれると思いますよ。」 男は胸元から一枚の写真を取り出すと指で跳ね、彼のほうに飛ばした。 少年は片手で掴むと不思議そうにそれを見やった。 「匠さんからお借りしました。貴方のご家族の写真です」 「…。…。…。」 その写真には全く見覚えのない人間の顔が映っていた。 「妙だと思ったんですよ。貴方にはこの手のケースに陥った方特有のある動きが全然なかった。 それは『折りを見て、家族の写真を見るという動作』です。 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 なぜ貴方、ご家族の写真もってないんですか? 貴方の様な死に分かれ方なら、写真をロケットとかに入れ肌身離さず持っているとかそういう 絆を求める行動が合っても可笑しくない。 家族を生き返らすことを行動の原動力にしているのなら、なおさらです。 自宅の時も同じ。貴方の部屋には何故か家族を映した写真立が、一つもなかった。 火事で全焼したとかではなく強盗に襲われたんでしょう。写真は何枚かは残っているはずでしょう」 ぐらり。と彼の身体が揺れた。 「くくくくく、」 「結局、貴方にとって家族とは、モチベーションを保つ『設定』だったんじゃないでしょうか。 そうしなければ生きる気力を保てない程の存在に貴方は出あってそして圧倒的に『敗れて』いたんでしょう」 「くくくくく、」 笑うしかなかった。なんだこれは 圧倒的に終わっている。単に終わっているという事実に気づくまでに では何のために彼は全てを犠牲にしてきた。愛する者、見守ってくれた者、今まで対した者たちに どう言い繕えばいいのか。 少年の黒い眼はやがて鉄の腕を眼に映す、そしてそれに右手をのばした。 それを見届けると男は少年に背を向け歩き出す。 少年は鉄の腕を愛おしいげに抱きしめると、それに手刀を打ちおろした。 鈍く響き渡る爆発音は彼の腹部に大穴をあける。それは即死ではない、酷く苦しい死に方であった。 「くくくはははははははは。」 けれども彼は笑うのをやめない、腹を抱え、笑って笑って ナニカを抱えるように腹を抱きしめたまま やがて頭から地に倒れていった。 銀色の光が一条、ヘッドライトのように地下駐車場をひと際照らし、流れ、そして消えていった。 ≪迷宮時計第一試合十六試合結果≫ 「刻訪朔」:”抱腹絶刀”の後、死亡 「Leaks Wicky」:先生失格 (「Leaks Wickyの対価観測”Boys be ambitious with lostarm”」了) このページのトップに戻る|トップページに戻る
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BINARY DOMAIN 機種:PS3, 360 作曲者:多数 開発元:龍が如くスタジオ 発売元:セガ 発売年:2012年 概要 『龍が如く』の制作スタッフが開発したTPSゲーム。 2080年の近未来の東京を舞台とした作品で、高度なAIで制御された多種多様なロボットが敵として出てくる。 音楽は「龍が如く」シリーズを手掛けたサウンドチームの他に、SPACEWALKERやSoundDriveといった音楽制作会社も参加。 関わっているサウンドスタッフはかなりの数に及ぶ。以下はスタッフロールに記載されているサウンドスタッフの内訳。 サントラは未発売。 + ※スタッフの内訳 "Binary Domain" Sound Team Screen Music Director 福山光晴 Sound Designers 下原史義、青木千紘、福田有理、穴山大輔、磯崎剛、吉田沙織、上村輔、竹尾麻美 Music Production - GRANDFUNK INC. Composers NEWDEAL、Gabiel Roberto、metalmouse Music Production - SPACEWALKER Co., Ltd. Composers 谷丙午、間瀬真生、LSI、渡辺篤弘 Music Production - SoundDrive Composers 斎藤悠弥、田中俊裕、若林友一 Screen Music Composer 若林タカツグ 収録曲(仮曲名) 曲名 作・編曲者 補足 順位 Binary Domain タイトル画面 Main Menu メインメニュー Opening オープニングデモ Lower City Battle 東京湾お台場 Tanker Chase Grand Lancer グレイランサー戦 Seawall Slide 東京湾大堤防 Yuki Welcome to Shibuya 渋谷地下街 Game Center ゲームセンター Spider Iron Raptor スパイダー戦 Aquatic Chase Rescue Police Chase Upper City Battle 上層都市 Agro-Center Monorail Escape Gorilla ゴリラ戦 A Private Moment Tsar Runner Howitzer Game Over ゲームオーバー Medusa メデューサ戦 Amada Corporation AMADA社 R D Area AMADA社:R Dフロア Amada Appears Scrap Area AMADA社:廃棄エリア Sacrifice Order 0988 Desperate Situation The Truth Amada s Creation Hollow Children プロトタイプホロウチルドレン戦 Sniper Shinobi Unit シノビ戦 Let the Good Times Roll Cuirass-1 キュイラス1戦 Cuirass-Assault キュイラス・アサルト戦 Last Resort Human Error Friends I m Going With You Threat Staff Roll スタッフロール Ending エピローグデモ Let the Good Times Roll (Alternate Ver.) I m Going With (Alternate Ver.) 煩悩コントロール 吉井和哉 テーマソング、CMとPVで使用歌:吉井和哉
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第一回戦SS・地下駐車場その1 *** 「めぐりめぐるっ、かぜー♪ めぐるおもいにーのってー」 放課後の希望崎学園。昇降口は帰宅する生徒たちでごったがえしている。 いつもどおりの喧騒からひとつ距離をおいた銀杏の木の下で、ひとり待ちぼうけをくらっている少女は、それでもやがて来る温かな時間を思うと、つい鼻歌を歌ってしまうくらいにうきうきした気分でいた。 そこにあわてて駆けてくる黒髪M字バングの少年は、ずいぶん待たせたわりにゴキゲンな様子の彼女を見て、ホッと一息つくのであった。 「楽しそうだね」 「あっ、はじめくん! おーそーいー」 「ごめんごめん。ねえ今の、なんて歌?」 「これはね、『時の旅人』って歌だよ! 中学の合唱コンクールで歌ったんだー。」 木漏れ日がそっと照らすのは、ありふれた一組のひと時。 くりりとした瞳をさらに輝かせ、控えめな胸を張りながら、少女は誇らしげに続ける。 少年もまた、屈託のない彼女の笑顔と共に過ごす時間を、大切に思っていた。 「ボクたちのクラスはこの歌で優勝したんだよっ」 「すごいじゃん」 「男子が全然練習してくれなくてね、大変だった!」 「ははっ、あるあるだ。僕たちのクラスも――」 *** ――現在。少年の前に広がるのは、仄かに蛍光灯で照らされた、無機質で薄暗い空間。 どうして今あんなことを思い出すのだろう。 あの笑顔は、僕が奪ったのに。 あの時間は、僕が壊したのに。 あるいは命を懸けた「試合」に対する逃避の気持ちが、心の片隅に残っていたのかもしれない。 あるいはここで血と肉と骨と涙を無惨にもコンクリートの黒い地面に曝している少女が、彼女にどことなく似ていたからかもしれない。 ふと浮かんだ優しい記憶に、彼はしばし困惑させられる。 しかし響き渡る下品な笑い声とモーターの爆音が、息つく間もなく彼を現実へと引き戻す。 戦いはもう、幕を開けていた。 1 ◆ 遡ること数分。 『迷宮時計』によって刻訪朔は試合会場に転送されていた。 これといった特徴のないブレザーを着こなす当たり障りのない容姿の彼は、一方でまるで山中に棲む獣のように大きな鋼鉄製の左腕を持ち、また頭の右側は妖しい表情の狐面に覆われており、強烈な違和感を存分に撒き散らしていた。 はたして、到着した彼の周囲には……。 誰もいなかった。 辺りを見渡してみると、広々とした空間におよそ等間隔に柱が立っていた。柱にはA1やB3といった目印が表示されている。 一面はコンクリートで殺風景だ。蛍光灯の白く冷たい光が、辛うじて視界を薄暗く保っている。 柱の合間にガラスの扉のある空間があった。ガラスには「地下出入り口」という文字が印字されたシールが貼ってあるようだ。中は暗く、出入口を示す緑色のランプのみが点灯している。 「これは……スーパーかなんかの地下駐車場?」 小さくひとりごちた朔は右腕につけている時計を見る。高校生の持ち物としては過分に洒落ているその時計は、もちろん声を発したりはしない。しかし彼が出入口に近づき扉に手を触れると、俄かに手首を締め付けてきた。 「痛い痛い! 戦闘空間はあくまで駐車場の中ってこと……なのかな?」 扉から離れると時計のベルトは元通りに緩んだ。実際には中に入っても階段を上って1階に行かなければ場外ではなかったが、彼の推測は戦闘に支障を与えるものではなかった。時刻は0時を少し回ったところを指している。閉店時間を過ぎているのに蛍光灯が付いているのは……係の人が消し忘れたのだろう。明日こってり絞られるに違いない。 「まったく、ちょっとは分かりやすく教えてもらいたいなあ。そもそもここには何人いるんだコレ。」 彼の迷宮時計は確かに今から24時間と3分37秒前に対戦場所、時、対戦相手を告げていた。 ……短音と長音の複合、いわゆるモールス信号で。 魔人同士の互助会に参加し、数々の依頼をこなしている朔ではあったが、現代社会においてモールス信号を使ってのコミュニケーションが必要な場面などあるはずもない。 したがって彼は時計が騒ぎ出したとき、24時間後に試合が始まるであろうことはなんとはなしに思ったが、試合の詳細についてはまったく理解することができなかった。 「モールス信号とかアリかよ……会長、いや、匠(たくみ)さんに聞かなきゃ分かんなかったし。今度は録音しとかないとな。ったくもう」 ぶつぶつと彼が不平を述べているところに、突如として響き渡る爆音はバイクの運転音。 そして、 「ヒャッハーーー!!!」 「いやああああ!!!!」 甲高く耳障りな男の叫声と女性の悲鳴がこだまする。 (あまり遠くはない。とりあえず様子を見に行こう) 朔がそう決めて出入口の裏手の壁を回った次の瞬間、衝突音がしたかと思うと、少女が彼の前をものすごい勢いで転がっていき、やがて止まった。 思わず少女の方に駆けよる朔。近づいて見てみると、少女は紺のセーラー服の上に暖色の温かそうなパーカーを羽織っていた。ポケットからは折り紙の花がこぼれている。そして、彼女の腹部には、拳よりも大きな穴がぽっかりと空いて、その中身を容赦なくぶち撒けていた。腕もおかしな方向に曲がっている。 この人はもう死ぬ。朔はそう思った。 ふと顔に視線を向ける。擦り傷が痛々しい。瞼は閉じられていたが、端からは涙がこぼれている。髪型はちょっとくせがあって赤みがかったショート。それはわずか数日前に命を亡くした、彼の恋人とおなじ特徴だった。 ◆ 「ヒャヒャヒャヒャヒャァーー! 二人目もきたぞう」 思考を中断して笑い声のした方向に顔を向ける。 下半身はジーパンで、上半身はホルスターが何個も付いたベルトを胸の中心でクロスさせており、肩パッドを装備した、バトル物の最初に登場する敵を絵に描いたような男がバイクに跨っていた。 髪型については、言及する必要はないだろう。 バイクはもちろんアメリカンチョッパー……ではなく、突撃槍にタイヤと座席を付けたような形状だ。槍部の先端は赤黒く染まっている。 「さっさとイっちゃってくれやァーーーー!!!!」 男は絶叫すると、バイクを朔の方に向けて加速させた。どうやら会話をする気は無いらしい。 朔は右手を手刀の形に構え、その刃に触れたものを跡形もなく消滅させる魔人能力『峰腹絶鋒』を発動させる。 突っ込んでくるところを躱しつつ首を落とす。それで終わり。 シンプルに決着をつけるべく体勢を整えようとする。 だが。 足が地面から離れない。 (これは……) 魔人同士の戦闘において不可解な現象が起きれば、そこには特殊能力が介在している。 干崎最熱(かんざきもひーと)の特殊能力『眼地絡(メヂカラ)』が発動していた。 視線を向けている相手の足を地面から離れなくする能力は地味ではあるが、こと戦闘においては致命的な隙を生み出すことがある。 まして逃げられないところに先の尖ったバイクが突っ込んできたら……。 いつもどおりの瞬殺を確信したモヒカン男は、喝采の叫声をあげながらエンジンをフルスロットルにして駆ける。 そして槍の先端が朔を貫こうとしたそのとき。 「はあぁっ!!」 彼の鋼鉄の左腕が、200kgの質量を感じさせない軽やかなスピードで、槍めがけて振り下ろされた。 通常の人間の腕力では、無論弾かれておしまいだっただろう。 だが、速度も力も人間の枠を遥かに超えている、桁違いのエネルギーが槍に加えられたのだ。 前部を圧し潰されたバイクの座席が持ち上がり、モヒカン男を理想的な投射角で射出する。 「ヒャァアアアアアーーーーー!?!?!?」 モヒカン男は天井と床に叩きつけられ、それでも止まらずに地下駐車場の壁に腰まで突き刺さった。 「どうせ死んではいないだろ? こいつも喰らいな」 朔は続けて左腕の小指を伸ばすと、仕込まれているショットガンを発射した。 しかし、響いたのは壁に着弾した固い音のみ。 射撃はあまり得意ではなかった。 「……やっぱ当たらんなあ。もうちょい練習したいけど、弾ムダ使いしたらまた怒られるし」 直接とどめを刺すべくモヒカン男のもとに向かったところで、 「アアァアアァア!!」 「ほら」 モヒカン男が壁を壊して出てきた。頭から流血してはいるが、まだまだ戦えそうである。 ホルスターの中から何かを取り出すと、先端部分を引き抜いて放り投げようと振りかぶり、 「燃えちまグギャッ!?」 爆発した。 爆発は、初めは緑色で美しかった。その後、ホルスターの中の手榴弾かなにかに引火したのだろう。赤い炎が破裂音とともに連続して立ち上った。 モヒカン男のシルエットが炎の中に浮かんだが、あるべき面積を3分の1ほど欠損させている。 やがて影は崩れ落ち、動かなくなった。 (たぶん最初の爆発は能力……誰のだ?) 周囲を警戒する朔だったが、 「へへ……わたしの、花火……きれー、で…しょ…?」 疑問はすぐに解決した。 地面に横たわっている少女、吾咲(あさき)いろはの特殊能力『たまやちるらむ』は、触れた花(造花や折り紙の花などでも可)を87秒後に爆発する花火に変換する能力である。 槍バイクにお腹を貫かれながらも、彼女は細い腕を精いっぱい伸ばして、モヒカン男のジーパンのポケットに折り紙の花をねじこんでいた。 開始早々の凶行により落ち着く間もなく致命傷を負った彼女であったが、最後の一手は深々と敵の命運に突き刺さっていたのだ。 「ごめ…ね……、わか…、うい…、おねえちゃ……」 自慢の花火の音を耳にして一瞬戻った意識は、ほどなくして儚く散った。 セーラー服の少女は一度大きく咳き込んで血を吐くと、それきり口を開くことはなかった。 朔は立ちあがると歩き出す。死体を見て悦ぶ趣味の無い彼は、早くこの陰惨になった場所から立ち去りたかった。 (1回戦、まあこんなものか。次も上手くいくだろうか。いいさ、必ず勝って『迷宮時計』を手に入れる) 意気込みを新たにし、試合会場から解放されるのを待つ。 しかし試合終了が告げられる気配はない。 不思議に思い始めた彼がD7の柱の前を通り過ぎたそのとき 「Good Morning!!」 突然耳に飛び込んできた英語に反応して振り向いてしまった朔の顔面に、褐色の鉄槌が渾身の勢いで叩き込まれた。 2 視界の半分が塞がれたかと思うと、強烈な痛みとともに今度は赤く明滅したように見えた。 (頭が痛い) (何が起こった?) 間髪入れずに顎に衝撃が響く。 (痛い) (わからない) 縦に頭が揺らされた反動で狐面が外れて宙を舞う。 しかし朔はそれを認識することができない。 脳の作業領域が急激な負荷に伴い圧迫されている。 地面をからも浮き上がって無防備になった朔の体に、 「My name is Wicky. Very happy your name please?」 連撃がリズミカルに刻まれていく。 「歩き続けよう、空の下で (掌底) 武器を取ろう、獣の前で (膝蹴り) 茶を点てよう、畳の上で (左フック) 出口を探そう、夢の後で (ハイキック) 笑顔になろう、家の中で (ヘッドパッド)」 人体の急所を精確に捉えた攻撃が、朔の体力を削る。 そして眼にもとまらぬ攻撃をいったん終えると、右腕を大きく振りかぶり、力を込める。「んnnーーーーーーー!」見る間に血管が浮き出してきたかと思うと、まるで迫撃砲を発射したかのような勢いで、 「 Dinamite!!!!」 爆発的な右straightが朔の腹部に着弾。 吹っ飛ばされた彼は車道を挟んだB7の柱にぶつかると、衝撃で崩れた柱のガレキに埋もれてしまった。 「OSOMATSU! ……と言いたい所デスが、まだまだこんなモノでは無いデショウ? 『刻訪』のテッポウダマさん」 返事はない。しかし、ガレキの山が少しずつ低くなっていく。人ひとり分だった高さが、胸の高さになり、腰の高さになり、膝の高さになったころ、手刀の形を作った右手が勢いよく突き出してきた。 「日本語間違ってますよ、えっと、ウィッキー?さん。『テッポウダマ』じゃなくて、『期待のホープ』です」 「それは英語が混じってマスね」 軽口を叩く朔。魔人商工會『刻訪』の副会長の能力で鋼鉄の左腕と『調和』している彼は200kgの腕を普通の腕と同等に扱うことが可能なレベルに身体能力が引き上げられており、目立った外傷は見当たらない。 しかし、彼は内心穏やかではなかった。 (今のスピードはかなりのものだったし、殴られた部分の痛みが強い……) 相手は英検30段以上の実力者でありその演武は流麗、さらに能力によって視覚、聴覚、触覚を2倍に強化して、筋量そのものは一般的な男子高校生と変わらない朔の、人体の構造上生じる急所を確実に突いてきている。 そのような敵の情報については朔の知り得ぬところではあるが、 (戦闘を長引かせてはマズい) まだまだ駆け出しではあるものの、それでも戦闘を請け負う魔人として生きてきた直感が彼にそう告げる。 閃光弾を発射して敵の目を眩ませ、一気に勝負を付けるべく、目の部分がサングラスになっている逸品の狐面を装着しようとしたが、 「…………あれ」 「探し物はこれデスか?」 狐面を手にしていたのはスーツ姿の初老の外国人だった。 「見つけ易いものデスね、これは」 きょとんとする朔をよそに、狐面を観察するウィッキーさん。 「やはりジャパニーズ・アートはtraditionalかつHi-Tech(ハイテク)デスね。Fantastic……」 頭につけるのは戦闘の邪魔だと思ったのか、彼はそれを地面に置いて、柱に立てかけた。 「ワタシが勝ったらイタダキマスので、ヨロシク」 「無意味な仮定ですね。だって僕が負けるなんてありえませんから」 あくまで強気のセリフを吐いた朔は左手の人差指と小指を伸ばして狙いを定める。 彼我の距離は5メートル。射撃の苦手な彼でも十分に命中させることは可能なはずだが、 (なんだか、よく見えない……?) 外国人の姿がぼやけて見える。 (落ち着け……そこだ!) なんとか狙いをつけて弾を撃つ。当たらない。これは想定の範囲内だ。一応。 しかし 「おいおい、どういうことですか……」 ウィッキーさんは、一歩たりともその場を動いていなかった。 あたかも弾が当たらないことが初めから分かっていたかのような彼の振る舞いに、朔は動揺が抑えられない。 そして 彼の視界からウィッキーさんが、消えた。 「How are you enjoying this weekend?」 再び彼の耳が英語を捉えたと同時に、視野外からの強烈な膝が彼の背骨を軋ませていた。 「いちめんのひまわり (鼻) いちめんのひまわり (ボディー) いちめんのひまわり (瞼) いちめんのひまわり (レバー) いちめんのひまわり (顎) とびちるしょうじょ (ヘッドパッド) いちめんのひまわり (尻) いちめんのひまわり (バック) いちめんのひまわり (胃)」 BPM200のビートをウィッキーさんの拳が刻む。 しかし、いつまでもやられっぱなしの朔ではない。 攻撃から体を守るために身を縮める……フリをして反撃のタイミングを図り、 「っは!」 蹴りをいなした勢いそのままに必殺の手刀がウィッキーさんの首元へと一直線に向かう。 「GA!」 手刀は命中し、ウィッキーさんがよろめく。 よろめく? 「バカな……!?」 なぜ首が落ちていないのか。 思わず口に出してしまった朔をよそに、 「HAAAAAAAAAA……」 今度はウィッキーさんが左腕に力を溜め 「SMAAAAAAAASH!!!」 獄速の左magnumを朔の胸にブチ込んだ。 ◇ ウィッキーさんの能力『TAI-Kansoku』は自身の感覚を強化するのみでなく、触れた相手の感覚を弱体化させることもできる。 彼は最初に顔面を殴った際に視覚を、次に腹に一撃を入れた際に触覚をそれぞれ奪っていた。 奪える程度は接触の場所と勢いにもよるが、一撃目は攻撃が左目の近くにも当たっていたために視覚を減少幅の最大値である0.5倍まで下げることに成功し、腹への一撃も強烈さに伴い触覚を0.6倍まで下げることに成功している。 一度に多くの感覚を操作することはウィッキーさんの体に大きな負担をかけるが、数十年に及ぶ鍛錬の結果、敵味方合計して5つの感覚(five senses)までなら現実的なレベルで操作することができるようになっている。 発砲された時に一歩も動く必要がなかったのは、朔の左目の視覚のみを制限することで距離感を失わせ、また自身の視覚は2倍に強化することで銃口の向きを把握し、自分に弾が飛んでこないことを確認したからである。 視界から消えたように見えたのは、狭まった左側の視野が柱の影に移動した彼を捉えられなかったからである。 朔の能力が発動しなかったのは、感覚を鈍らせることで、彼の右手の指が離れていたり曲がっていたりすることに気づかせないことで、能力の発動条件を満たさせなかったからである。彼もいついかなる時も手刀を崩さないように訓練してはいたが、咄嗟の対応だったことに加えて感覚が通常の約半分にまで鈍っていては、正確な攻撃を繰り出すことはできなかった。 では、ウィッキーさんの能力で最も優れているものは何か。それは、五感を操る特殊能力でもなく、英検30段以上の武力でもなく、……膨大な情報を取捨選択した結果として妥当な推論を導き出す頭脳である。 国費留学生に選ばれ、異国の地で25歳にして博士号を取得し、研究とは縁の無い芸能界でも多くの人々に受け入られてきたウィッキーさんを支えてきた類まれなる頭脳は、ウィッキーさんの無尽蔵の知識欲に伴い、今日では電脳空間上にて拡大の一途を辿っている。 それがウィキリークス。 ジャーナリスト活動も行っていたウィッキーさんが自身の取材をまとめるために設立したこのサイトは、いまや不都合な機密を告発する機関の一翼を担い、国家政府を揺るがすことができる程の情報収集力を得るに至った。 対戦相手の氏名を検索した結果、全員直接の記事は無いようだったが、刻訪朔については魔人商工會『刻訪』の記事を見ると、いくつかの有益な情報(コメント)が得られた(誰もがウィキリークスにコメントを投稿することができる)。 これらを総合すると、刻訪朔は ・普通の少年のような容姿 ・右手はよく切れる。特殊能力? ・左手は機械。刻訪の会長の能力 ・情報が錯綜しているが、左手から何かが発射されるようだ ・機械を付けてるのに動きが速い。刻訪の副会長の能力 という特徴を持っているという推論を得た。 ここからさらにシミュレートを重ねる。どんな性格か。体の捌きはどうだ。どれぐらい速く動けるのか。etc… そうしてプロファイルした刻訪朔が実際はどのような動きをするのか、他の対戦者との戦いを通して観察し、イメージを修正する。 モヒカン男を一蹴し、セーラー服の少女を看取る朔の立ち振る舞いを目にして、彼は自身の推論が98%以上合致していると確信した。 結果として、最も効果的なタイミングで最も強烈な一撃を最も理想的な位置に叩きこむことに成功した。 作業の途中で、ここまでする必要があるのかとは彼自身考えた。 しかし、魔人能力と機械との融合で表裏関係なく一大勢力となりつつある『刻訪』の会員と戦うのならば、これくらいの下準備は必要だと思い直した。 そして、それがここまで功を奏している。 ◇◆ 吹っ飛ばされて地面に転がった朔は、その地面がやけに熱いので飛び起きた。 「あっつ!なんだコレ!」 隣を見ると焼きモヒカンがまだぶすぶすと火煙をあげていた。けむい。 手の平を見ると真っ赤に腫れている。 「うえぇー、こんなになるまで気がつかないとは……やっぱり能力かな。左目も見辛いし」 「あの体捌きだとまきびしは踏んでくれなさそうだし、グレネードは……ちょっとここで撃つのは危ないかなあ。もし崩れたらおしまいだ」 「1回戦、全然ラクじゃない……先が思いやられる」 ひとりごとをぼそぼそと漏らしてなお、朔は顔を上げない。 右手を悔しそうに見つめている。 「こんな形で失敗するなんて、修行が足りんな……こんなんじゃあ、零(レイ)兄に笑われるっしょ」 再び脳裏をよぎる優しい記憶……今度はもっと昔のものだ。 ありとあらゆる手刀技の応酬。 地鳴りのように沸き上がる会場。 憧れて毎日手刀の練習をした日々。 練習を見守ってくれたお隣のお姉さんのやさしい笑顔。 能力に名前を付けてくれた兄のドヤ顔。 技をアドバイスしてくれたり体の鍛え方を教えてくれたりしたお父さん。 お腹を空かして家に帰ってきたらカレーを作って待ってくれていたお母さん。 今はもう、戻れない日々。 今いちど、取り返す日々。 朔の表情がきゅっと引き締まると、彼はブレザーのポケットから物を取り出した。 白いハチマキのようだ。しかし、あちこちに赤い縫い跡がある。 そのほか、ところどころにある赤黒い染みはなんであろうか。 「みなさん、僕に力を……分けて下さい。」 目を閉じ、祈るようにハチマキを握る朔。 やがて彼は瞼を開いて、右手を手刀の形に固定するべくハチマキで縛り始めた。 ◆ 飛ばされてきた方向に戻ると、褐色の肌を上等なスーツに包んだ初老の男が腕を組んで待っていた。 「やはり起き上がってきマスか。カタい男はイイ男デスよ」 「なに言ってるんですか」 「? 日本の男は義理堅くてスバラしい! ジャパニーズ・BITOKUデス」 「ああ、このオヤジがって思ってすみません」 男子高校生としての一面を垣間見せてしまった朔は、半分照れ隠しの言葉を続ける。 「……ところで、僕の体がなんかおかしいのって、あなたの能力ですよね?」 「それはsecret」 「え?」 「A secret makes cool guy. ……男は秘密を纏ってカッコよくなりマス」 「あっそう。そのわりにはずいぶん僕の秘密暴いてくれちゃってるみたいですけど」 「それはデスねー、ウィッキーさんのウィキは」 「ウィキペディアのウィキでしょ?」 「Ah……、まあいいデス。といいマスか、テレビのウィッキーさんゴゾンジありマセン?」 「んーん、僕ZEP派なんで」 「ゼッタイ知ってマスよねキミ!? ……イヤ、コレがGeneration gap……?」 楽しげに見える会話を交わす二人。しかし二人の距離はわずかずつ縮まってきており、比例して緊張感も増していく。 車道を挟んで互いに車1台分のスペースを残すのみになったとき、それは臨界点に達した。 「……さて、お互い休憩は終わりにしますか」 「バレてマシタか。五十路にはhardなbattleデス」 朔がふと話しかける。 「名前、訊いてきましたよね。最初に」 「Oh,イエス! Very happy your name please?」 ウィッキーさんはうれしそうだ。 「アイキャンノットスピークイングリッシュって言われたことありません?」 「それも英語デス」 相変わらずの軽口を叩く朔だったが、真剣な表情になり、 「あなたの武士道に敬意を表して、冥途の土産に教えてあげましょう。――破組(ハぐみ)弐拾参號『絶刀(ぜっとう)』刻訪朔、参る」 「Oh,ジャパニーズ・チュウニ! Great!!」 「名乗りって言ってほしいです」 「チャカしてソーリー、いままでのOKAESHIデス。OK,ナノリはジャパニーズ・ブシドーの表象(シンボル)。――Leaks Wicky 、マイりマス」 対峙する両者が、相構える。 3 一拍の間の後、轟と突撃した二人。 次の一手を打ったのは朔。一度左側に流れると、今度は右に切り返して斜め上方から飛び込むように手刀で斬りかかる。 ウィッキーさんも視線を切らず冷静に対応する。 交錯しながら互いに必殺の一撃を繰り出す。 一枚上手だったのはやはりウィッキーさん。朔の貫手を体をひねって捌くと、その勢いも乗せた肘を後頭部に撃ち込んだ。 「ぐあッ!」 制御しきれないスピードで柱に突っ込み、またしても衝撃に耐えきれなかった柱が崩壊する。 だが、今回の衝突は狙い通りだった。 すぐにガレキをかき分けて出てきた朔は、回収した狐面を右手に持つと、鋼鉄の左腕を構えた。 (何かがクる! 閃光弾(フラッシュ)デショウか!?) 顔を覆い隠そうとしたウィッキーさんだが、 鋼鉄の中指が天に向かって突き立てられ、 「xxxxxx fxxkxx!!(放送できない英語)」と叫声が響き渡ると、 思わず目を向けてしまった。 日本に来て30年近く経ち、かつ社会的地位も手にしたウィッキーさんの耳にはとんと入ることのない言葉であったが、英語nativeのウィッキーさんはもちろんそれらの言葉の持つ意味を日本人よりも心で理解している。 久方ぶりに自分に向けられた罵詈雑言と言うのも憚られる言葉に、反射的に反応してしまったのだ。 閃光弾が炸裂する。 耳を覆う部分のない狐面の仕様上、音は発することは無く強烈な光のみを放出するものだったが、無防備かつ2倍に強化された視覚をショートさせるには十分だった。 目を押さえて動けないウィッキーさん。 その隙は、全てを切り裂く手刀をもつ能力者に対しては、あまりにも大きすぎた。 朔の右手が、袈裟掛けにウィッキーさんの鍛え上げられた肉体を一刀のうちで両断した。 ◇ それは、青春の大志。 「Japan……? Fantastic Country!」 それは、華々しい日々。 「グッモーニン!!ウィッキーデス。……IKEMATSU、クラマテングって、なんデスか?」 それは、たどりついた極み。 「エイケン30段トりマシたが、まだまだショージンしマス!」 それは、未知の存在との死闘。 「吸血鬼(ヴァンパイア)とは、オソロしいMonsterが現れたものデスね」 それは、あまねく普遍の知識欲。 「ウィキリークスはInformation Genocideに立ち向かいマス!」 それは、盟友の悲痛な願い。 「IKEMATSU……ワタシに、任せてクダサイ」 それは、ここに潰える、記憶。 ◇ 両手両足を失ったウィッキーさんは血溜まりの中で、なおも鼓動を止めずにいる。 朔は彼のもとへと動いた。 「I’m sorry, IKEMATSU……ヤクソク、果たせませんデシタ」 朔を視界に捉えると、ウィッキーさんはあくまで笑顔で語りかける。 「ワタシの負けデス。でも、アナタにBIGAKUはないのデスか? あのcoolなナノリはなんだったんデショウか」 「言い過ぎました、申し訳ありません。……でも、僕たちにとって一番許されないことは『勝負に負けること』なんです。負けたら依頼も達成できませんから。『刻訪』を背負うからには、どんな手を使ってでも負ける訳にはいきません」 「そうデスか」 「そうなんです。もちろん、僕自身にだって負けられない理由はあります」 「Ah、勝利がアナタのBIGAKU、ということデショウカ。それはホントにジャパニーズ・ブシドー……?」 「現代は多様化してるんで」 「ムム,あと10歳若ければリカイできたかもしれマセンね」 ウィッキーさんの声が少しずつか細くなっていく。 命がまたひとつ散って逝こうとしている。 「サイゴに……アナタの、名前、教えて……クダサイ」 「さっき言いましたし、そもそも最初から知ってたじゃないですか。刻訪がどうとか言ってましたし」 「TOKITOUはチームの名前デショウ?アナタのリアルネームを教えてクダサイ。メイドのミヤゲに」 冥途の土産と言われて、思う所があったのだろうか。 朔がゆっくりと口を開く。 「…………常磐、一です。ときわは日常の常にジュビロ磐田の磐、はじめは漢数字の一」 「トキワ……Ever Green、それに、一……Start。良い名前デスね。Very happy name……」 「……ありがとうございます」 もう息は絶え絶えで、焦点も定まっていない。 それでもウィッキーさんは、最期まで慌ただしい朝のお茶の間を癒し続けたsmileで語りかけた。 「Mr.Tokiwa!」 「はい」 「Have a nice day ……――」 ――ウィッキーさんの死亡を確認した朔は、やがて立ち上がって歩きだした。 周りを一応警戒してみるが、ほどなくして腕時計がけたたましく電子音を鳴らし始めた。 『迷宮時計』が何かを伝えたいらしいが、常識的に考えて試合中に居場所を知らせるアラームが鳴り響くとは思えないので、今度こそ試合が終わったとみていいだろう。 「まったく、余韻もクソもありゃしない」 苦々しく呟く彼は気づいた。アラームがリズムを刻んでいる。 ピピピピピピッ、ピピー。ピピピピピピピーピピピー。 「『時の旅人』……」 本当にふざけた時計だ、と思う。 あの時は真実(まみ)に知らないフリをしていたが、朔はその歌のことを知っていた。 零兄が家で合唱コンの練習だといって何度も歌っていたから。 音はずしまくりでヘタクソだったが、それをみんなで笑うのも楽しかった。 知らないフリをしたのは、歌の話をするとその時のことを思い出して涙が出そうになるから。 真実の前では、みっともない姿は見せたくなかった。 「懐かしいあの日に、会いにゆこう」 絶対に絶対に、迷宮時計の欠片を揃えてみせる。 心は再び黒く染まっていく。 視界は、白く染まっていく。 明日シフトの駐車場の係員に消えないトラウマが刻みこまれるであろうことは、朔の知ったことではない。 「さよなら、モヒカンの人、セーラー服の人」 「グッバイ、ミスターウィッキー 」 (ダンゲロスSS4/1回戦第13試合/了) このページのトップに戻る|トップページに戻る