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永遠の不在証明 永遠の不在証明 アーティスト 東京事変 発売日 2020年2月29日 レーベル ユニバーサル DLデイリー最高順位 1位(2020年3月1日) 週間最高順位 7位(2020年3月3日) 月間最高順位 13位(2021年4月) 年間最高順位 134位(2021年) 初動総合売上 6279 累計総合売上 25913 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 永遠の不在証明 名探偵コナン 緋色の弾丸 主題歌 配信/総合ランキング 週 月日 デジタルシングル 総合シングル 順位 週/月間DL数 累計DL数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 3/3 2 15696 15696 7 6279 6279 2020年2月 2 15696 15696 25 6279 6279 2 3/10 2 6764 22460 12 2706 8984 20Y 15167 40022 38 6067 16009 - 6029 46051 2412 18421 6 4/20 3 7076 53127 8 2831 21251 7 4/27 3 6668 59795 12 2668 23918 8 5/4 7 4986 64781 11 1995 25913 2021年4月 6 18730 64781 13 7492 25913 劇場版名探偵コナン 主題歌 前作紺青の拳 緋色の弾丸 次作ハロウィンの花嫁 BLUE SAPPHIREHIROOMI TOSAKA 永遠の不在証明 クロノスタシスBUMP OF CHICKEN
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神の不在証明 ◆TPKO6O3QOM 電車を知っていれば言葉が通じる奴の可能性が高い。これは、まあ事実だろう。だが、言葉が通じるが故の断絶ほど深いものはない。 例えば、キメラアントと人間は言葉が通じる。だからって分かり合えるか? 一部はイエスだ。おれとゴン、キルアとイカルゴみたいにな。 じゃあ、王と人間はどうだ。分かり合う余地があれば、あんな戦いは起こらないわな。 いや、そもそもそりゃあ人間同士にも言えることだ。道理を説いたところで殺す奴は殺すし、奪う奴は奪うし、犯す奴は犯す。話せば分かるなんて世迷い事が本当なら、警察官は皆失業だ。 ただの獣だったら、脅してやれば逃げる。余計に追い詰めたりしなければな。 だが、襲い来る相手が理性ある相手だった場合は脅したところで意味はない。ましてや言葉を尽くしたところで、止まることはない。 見ず知らずの他人の言葉で揺らいでしまうぐらいなら、そいつは初めからそんなことはしない。そんなことも分からないで凶行に走るバカもいることは確かだが、そんな奴はそれほど怖い相手じゃーない。 怖いのは狂信的な信念を持っている奴だ。使命感と言い換えてもいい。どんなことも自分の中で正当化してしまう。 俺たちが出会ったのはそんな相手だった。残念ながらバカじゃなかった。 そいつは駅の中に居た。鎧を身につけた、白くて気持ち悪い奴だ。 そいつに初めに気付いたのはホロだった。 「誰ぞ居るな」 マントの下でホロの尻尾が小さく揺れ、さらりという衣ずれの音を奏でる。ホロの口調は変わらずのんびりとしたものであったが、その端には警戒の色があった。 身を低くして草叢から前方を臨む。日が昇りつつある白じみた空に赤紫の雲が薄くかかっていた。 地下鉄の駅まではあと二百メートル弱といったところだろうか。当然だが、“円”など届くはずもなく、確かめようがない。 「確かか?」 「わっちの鼻を疑うのかや?」 自信ありげに鼻を鳴らすホロを見上げたまん丸がよぉしと呟いた。 「じゃあ。ボクが見てくるね」 「ちょと待てい。何が“じゃあ”なんだ何が」 ぱたぱたと草むらから出て行こうとしたまん丸の頭をむんずと掴んで止める。手の下でもがくまん丸を無視し、ホロに質問を重ねる。 「数は?」 「一匹じゃ。だが、血の臭いがするの」 目を鋭くしたホロの口元から鋭い犬歯が覗く。先客は襲われたか、それとも襲ったのか。 「別の駅に行ってみるか?」 「それで、そっちにも先客がいたらどうするのじゃ? それは血の臭いのせぬ相手かもしれぬが、だからといって安心できる相手とは限るまい? 危険は今と然程変わらぬ。ぬしがどうしてもというのなら、わっちは止めはせぬがな」 「……中にいる奴をどう思う?」 「賢狼として明察を述べたいところじゃが……分からぬ。中におる者の鼓動は酷く静かじゃ。剣呑な音ではないが、心が休まるような音でもなし。ただ、積極的に友好を深めたい相手ではないの。ああいう音の相手は好かぬ」 「………………」 まん丸から手を離し、メレオロンは左腕を指で叩いた。ホロの言うとおり、先延ばしにしても仕方がない。この地で完全に信用できる参加者はイカルゴだけだ。 それ以外は自分で判断を下していくしかない。とはいえ、駅の中にいる先客は好ましい客ではなさそうだ。浮世離れた所があるが、ホロが経験豊富な魔獣であることはこれまでの会話で痛いほど知れた。 彼女の勘は一考する価値がある。 電車を使うことそのものを諦めるべきだろうか。いや、先客をやり過ごせればいい話だ。 自分の念能力なら容易なことだ。だが、ホロとまん丸を加えるとなると話は別だ。 リスクは大きくなり、何よりも自分の奥の手を晒さなくてはならなくなる。 彼らは信頼にたる連中だろうか。 まん丸は、一言でいえば子供だ。それ故の予測できない危うさがあるが、彼自身に危険はない。 では、ホロはどうか。居丈高で図々しさがあり、少女の形をしてメレオロンを子ども扱いする。かと思えば、時折処女のような初々しく純朴な表情を垣間見せる。 捉え処がないのだ。この手合いが一番信用しにくい。 マントの下から尻尾を出し入れして、まん丸と遊んでいるホロを見、メレオロンはかぶりを振った。 信用できないという点では誰もが同じだ。ならば、誰でもいい。少なくとも、現時点でホロに敵意はない。 メレオロンは指を止めた。 「ひとつ案がある。乗るか?」 遊びを中断し、二匹が顔を上げた。 「聞くだけ聞いてやってもよいぞえ?」 「どうするの?」 偉そうなホロに少し頬が引き攣るものの、どうにか堪え、メレオロンは“神の不在証明 (パーフェクトプラン)”を発現させた。ホロの眉が跳ね上がったのを確認し、メレオロンは息を吐く。 「ぬし、透明になれるとはいっておったが……それは」 「まあなんだ、とっておきって奴さ。“消え”ていられるのは、俺が息を止めている間だけだけどな。それで、だ――」 「すごーい!」 手順の説明に移ろうとしたメレオロンをまん丸の歓声が遮った。 「メレオロンさんは本当はネンガさまみたいな忍じ――」 「声が高ーぞ、まん丸っ」 慌てて手でまん丸の口をふさぎ、ホロを見る。フードの下の耳がぱたぱたと動いた。 「動きはありゃせん。しかし、お守も大変じゃな」 苦笑を溢すホロを半眼で見やってから、メレオロンは一つ嘆息した。 「こいつは、俺に触れている奴にも同様の効果がある。手を繋いだりとかな。それで駅舎まで近づき、堂々とホームまで降りて電車に乗る。ばれたら、あんたらを抱き抱えて一気にホームまで走る」 「なんとも頭の悪い策じゃな」 「……悪かったな、頭悪くて」 「それにぬしの細腕でわっちやまん丸を抱えられるかや?」 「体力に自信があるとは言わねえが、女子供を抱えて走るぐらいなら出来るさ」 「ふむ。ロレンスよりは頼りになるか」 言葉に反して、ホロは楽しそうだ。ロレンスという名は名簿になかったが、彼女の旦那か何かだろう。 「問題はどれだけ息が続くかだ。平時なら二分は余裕だが、動いてとなると一分もつかどうか。走ったら十秒を切るかもしれない」 「休憩しながら行かなきゃね」 「ああ、そうだ」 まん丸に頷いてやる。ぽんぽんとまん丸の頭を叩いてやり、メレオロンは続けた。 「息がもたなくなった際の――」 「いや、それならばわっちが――」 ホロの言葉とぶつかる。疑問の視線を投げかけると、ホロはついと顔を背けた。 「……なんだ?」 「なんでもありゃせん。続けてくりゃれ」 どうせ小さすぎるとかなんとか、口の中でぼやいている。メレオロンは肩を竦め、言い直した。 「息がもたなくなったら、おまえらの手を親指で叩く。そうしたら気配を殺してくれ」 二匹が頷くのを見、メレオロンは二匹の手を掴んで息を止めた。 掻き分けられる草音は朝靄に吸い込まれていく。薄く煙った駅舎が少しずつ近づくにつれ、メレオロンの背中に冷たい汗が流れた。駅舎まで行けば、中を確認できる。先客の様子如何では声を掛けてみてもいいだろう。 何度も休憩を挟み、駅舎は目と鼻の先の距離まで漸く進んだ。風の方向を確認し、最後の休憩と、二人の指を親指で叩く。 “神の不在証明 (パーフェクトプラン)”を解いた直後、どてっと転ぶ音が響いた。まん丸だ。草にでも足を取られたか。 「ぬしっ!」 ホロの警戒の声が飛ぶ。駅舎から先客が姿を現していた。いや、出現したと言った方が正しいか。先客の行動の足跡のようなものがないのだ。 華奢にも見える身体をぬめりとした白い体皮が覆い、装飾の多い鎧を着込んでいる。右手は不自然にぶら下がっていた。 「よ、よぉ。いい朝だな」 軽口も舌が上手く回らない。先客の目は大洋の底のように深く、静かな色を湛えていた。 ≪全ポケモンの解放のため、死んでもらう≫ キーンという不快な響きが脳に走る。それは肉声ではなく、思念だった。キメラアントの女王が用いるテレパシーのような。 「ぽ、ぽけもん?」 問いには答えず、先客は同時に黒い渦のような球体を幾つも繰り出した。 放出系の念能力か。その禍々しいオーラに悪寒が走る。メレオロンは右手で転んだまん丸を、左手でホロの腰を抱きかかえた。 先客の瞳に宿るのは強い決意だ。ゴンの瞳がそれに重なる。それの放つ迫力に気圧され、メレオロンの口が歪んだ。 交渉の余地はなしのようだ。メレオロンは大きく舌打ちする。 「しっかり掴まってろよ!」 息を止め、メレオロンは地下鉄のホームへと走る。 来訪者たちの姿が消えた。ミュウツーの目に戸惑いが浮かぶ。テレポートをしたのだろうか。いや、それにしては消え方がおかしい。 自分の着ている鎧のように、不思議な力を持った道具で姿を消したのか。とすれば、彼らはまだ遠くへは行っていないはずだ。むざむざと逃がすわけにはいかない。 (なによりもカクレオンらと一緒に居た人間を逃してなるものか!) ミュウツーはサイコカッターを八方に放った。放たれた不可視の刃は駅舎の壁に傷を付け、首を刈られた草は風に舞う。何かが倒れる音はない。 息を荒げるミュウツーの後方で、『マモナク、F−4行キノ電車ガ発車スルンダベ! 扉ガ閉マルンデ、注意スルベ!』という声が流れていた。 血の臭いを感じ、ミュウツーは振り返った。駅の入り口に大量の血液が零れている。そして、それは地下への階段へと点々と続いていた。 ぷしゅーという音を立て、扉が閉まった。 「痛い……」 電車に飛び込んだ拍子に投げ出され、まん丸は強かにぶった頭を撫でた。 『次ハF−4、F−4ダベ』 アナウンスがそう伝えた。 「……おまえら、無事か?」 扉に背を預けて床に座り込んだメレオロンが聞いた。 「ボクは大丈夫だよ」 「……わっちも生きておる」 ホロはまん丸の傍の座席に腰掛けていた。だが表情は険しい。よく見れば右腕を抑えている。 「そいつは……良かった」 二匹の返答にメレオロンは小さく笑みを刻んだ。 「駅に着けば……勝手に、ドアが開く……誰も居ないようだったら、降りな」 「うん……」 他人事のような口調のメレオロンに戸惑いを覚えながら、まん丸は返事をした。 「ホロ、頼むぜ。イカルゴのことも、な……」 「……眉の太いタコじゃったな。食いはせん。安心してくりゃれ」 ほうと溜息のような声をメレオロンは漏らした。吐息とともに何か、大切なものまでもが吐き出されてしまうような溜息だった。 まん丸は不安に瞳を揺れ動かした。理由のない恐怖が身体を縛る。 「煙草……吸いてえなぁ……」 そう呟き、メレオロンは目を閉じた。戯けがと、ホロが悔しそうに呟くのが耳に入る。 「メレオロン、さん……?」 呼びかける。しかし、返事はない。 再度呼びかけようとしたまん丸の肩をホロの手が抑えた。その手は血で濡れている。ホロは怪我をしたようだ。 見上げると、ホロは小さく首を横に振った。まん丸は困惑しながらも、黙る。早鐘のような自身の鼓動が不安を大きくする。 メレオロンは動かなかった。ずうっと、ずうっと動かなかった。 【E-4/地下鉄内/一日目/早朝】 【まん丸@忍ペンまん丸】 【状態】:頭に打撲(小)、強い不安 【装備】:なし 【道具】:支給品一式、不明支給品×1〜3(本人、メレオロン、ホロ確認済)、チョコビの空き箱 【思考】 基本:念雅山に帰りたい、殺し合いには乗らない 0:メレオロンさん……? 1:タヌ太郎、ツネ次郎に会いたい。 ※原作終了後からの参戦です。 ※メレオロン、ホロと情報交換しました。 【ホロ@狼と香辛料】 【状態】右腕に切創(小)、怒り 【装備】:魔甲拳@ダイの大冒険 【所持品】:支給品一式、折り紙×10枚@忍ペンまん丸、ヨーヨー@HUNTER×HUNTER 【思考】 基本:ゲームに乗る気はない。ただし、向かってくる者には容赦しない 0:F−4駅に誰もいなければ降りる。その後、仲間探し。 1:麦、もしくは参加者を探すかや。 2:どうにかして血を手にいれたいの 3:わっちの麦はどこにあるのじゃ? 【備考】:参加時期は6話「狼と無言の別れ」の後です。 ※メレオロン、まん丸と情報交換しました。 ※生き血を飲んで変身できる事は話していません。 【E-4/駅前/一日目/早朝】 【ミュウツー@ポケットモンスター】 【状態】:右腕重傷(回復中。動かす事は不可能)、PP消費(小)、疲労(小)、怒り 【装備】:しんぴのよろい@ドラゴンクエスト5 【所持品】:支給品一式、不明支給品(0〜2個、確認済) 【思考】 基本:ゲームに乗る 1:相手が誰だろうと容赦なく殺し、優勝する 2:万が一人間を見掛けた場合、用いる限りの手段を使って惨殺する 【備考】 ※自分の力が制限されていることに気がつきました。 ※パスカルを殺したと思っています。 ※キュウビに協力者がいるのではないかと考えています。 ※傷が回復したとしても、右腕が動かせるようになるかは分かりません。 ※ホロを人間と思っています。 【メレオロン@HUNTER×HUNTER 死亡】 【残り 38匹】 メレオロンのデイバッグ(支給品一式、ヴァルセーレの剣@金色のガッシュ、チョコビ(残り4箱)@クレヨンしんちゃん)は死体の傍に転がっています。 時系列順で読む Back 異境異聞 Next 白兎は秘かに笑う 投下順で読む Back 異境異聞 Next 白兎は秘かに笑う 031 狼×お子様×サッカー場 まん丸 057 夢有 031 狼×お子様×サッカー場 メレオロン 死亡 031 狼×お子様×サッカー場 ホロ 057 夢有 041 孤鬼 ミュウツー 060 残すものは言葉だけとは限らず
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落ち着け、と混乱した状況の中、努めて自分に言い聞かせる。 梨花の死が濃厚な状況下で、今の自分は少々冷静さを欠いている。 もうすぐメリュジーヌが到着するかもしれないが…同時に写影という少年が言っていたフリーレンという凄腕の魔法使いも到着するやもしれない。 怪物の乱痴気騒ぎに巻き込まれた状況で、今の自分が撃つべき手とは……… 「写影さん」 びくりと、写影と呼ばれた少年の身体が硬直する。 彼が緊張状態にあるのは、一目見ただけで分かった。 この少年を殺すのは、そう難しくないだろう。 見た所普通の人間であるようだし、銃で撃てば事足りる。 だが、何か強力な支給品を隠し持っている恐れがある。 無理に勝負にでるべきではないと判断。どうせ、沙都子が手を下さずとも─── 「があああああああ!!!ちょこまかするなぁ!!!!」 あの太った怪物(シャーロット・リンリンが、放って置いても始末してくれるだろう。 だからここで重要なのは、演技力。 「貴方、分かっていますの?恩を仇で返すというのはこの事でしょう。 守って欲しいというなら素直におっしゃればいいのに、裏切られた気分ですわ」 腕を組み、争う気はないという所作をしながら、表情は厳しく。 不義理を成され、決裂した正義感の強い少女であるかのように振舞う。 「な……違……僕は……っ」 「何が違うと言うんですの?あんなあの大きな方をけしかけるような事を言って、 言っておきますが私、スジの通らない事は大嫌いで御座いましてよ」 「………っ!?」 気が動転しているのか、上手く言い返せず写影は口ごもる。 それを見た沙都子は心中でほくそ笑んだ。 どうやら、彼らの中でも自分が完全にクロかどうか判断しかねている様だ。 だから、糾弾されてもそれが策の上なのか、善意を裏切られ厄介ごとを押し付けられて憤っているのか判断に困っている。 それを即座に見抜いた沙都子は、心中で笑みを浮かべながら、駆け引きを開始する。 「……とは言え、桃華さんやハーマイオニーさんまで連帯責任と言うのは酷でしょう。 ですから、こうしましょう…………メリュジーヌさん!」 沙都子が名を呼び、指を鳴らす。 すると、戦闘時にも拘らずメリュジーヌは彼女の言葉をしっかりと捕えて。 「おごぉ!?」 巨大な少女のテレフォンパンチを流麗に躱し、アッパーカットを叩き込む。 当然、その程度では巨人の少女は倒れない。 だが、顎を撃ち抜かれた事で脳が揺れ、くらくらとたたらを踏んでいた。 その隙を見逃さずメリュジーヌは後退し、沙都子を優しく抱き上げる。 呆気にとられる写影達を尻目に、沙都子は余裕を伴った笑みを浮かべた。 「私達があの方を引き付けます。ですから、皆さんは御逃げ下さいな」 その言葉を受けて、写影は頭を殴られた様な感覚を覚えた。 まさか、ついさっきまで自分が殺そうとしていた少女が、自分達を庇うために囮となるとは考えていなかったからだ。 「で、でも……それでは沙都子さんが……」 「そうよ、危険じゃ……ないの?」 桃華とハーマイオニーが異論を唱える。 彼女たちもまた沙都子を疑っていた側の人間だ。動揺を隠せない。 普段なら淀みなく出ていたであろう身を案じる声も、酷く歯切れの悪い物となっていた。 「申し訳ありませんが、私は写影さんが信頼できませんし、 皆さんも……どうやら私の事を信頼しては下さっていない様なので、ここで別れましょう」 そう言って儚げに沙都子は笑った。 その演技力は、数々のカケラで培った彼女の技能(スキル)そのものだ。 疑っている写影達ですら、ずきりと心が軋む名演技であった。 「何を楽しそうにお喋りしてる……!エスターを殺したクソ野郎が………!」 その時だった。 煮えたぎる憎悪を両眼に溢れさせ、悪神が咆哮を上げる。 最早、これ以上お喋りをしている時間は無いだろう。 「では、お願いしますわ。カオスさん」 「うん、任せて。沙都子おねぇちゃん」 しっかりとカオスの首に手を回して、桃華達に聞こえない様に小さな声で囁く。 カオスもまた、絶対に沙都子を落とさぬ様にかき抱き、沙都子と同じ声量で、しかし力強く応えた。 そのまま写影達が呆然と見送るしかない中、意を決したように殺意の幼子の前に躍り出た。 「死ね!!」 殺意と共に、拳が振り下ろされる。 だが、沙都子達には掠りもしない。 そのまま拳は空を切り、地面へ吸い込まれる。 ドオッ!という轟音と共に、数メートルのクレーターができた。 恐ろしい怪力だ。沙都子だけなら一発で挽肉にされているだろう。 「さぁさぁ鬼さんこちら。手のなる方へ……ですわ」 挑発するような言葉と共に、パァンと銃声が響く。 沙都子の手には、拳銃が握られていた。 放たれた銃弾はカオスに抱えられている態勢にも関わらず、巨人の少女の瞼に狂いなく命中する。 「ぐお!?おれの目に何しやがるこの野郎ォオオオオオオオ!!!」 野郎ではありませんし、目を撃たれたんだから血の一つでも流したらどうですの? 銃を構えながら、思わず沙都子は心中で毒づいた。 全く、とんでもない怪物だ。こんな化け物に単独で出会ったらと思うとぞっとする。 「メリュジーヌさんは回避に専念してください。引き付ける役目は私で十分ですわ」 「うん、分かった」 巨人の少女の力は凄まじい物があるが、速度や身のこなしはカオスに比べれば遥かに劣る。 加えて、これまで彼女が戦ってきた相手とは違い戦闘の経験値も皆無。 となれば、速度差と小回りで沙都子を守りながら翻弄するのもそう難しい話では無かった。 回避に専念しなければならないため、挑発行為は行えないが、その代わりを沙都子が務める。 沙都子の銃の腕は、積み重ねた研鑽により凄腕のガンマンに迫るものだ。 巨人の少女が突っ込んで無防備になった瞬間を狙うのは、造作もないことだった。 何しろ的は大きいし、どうせどこに当たろうと効かないとわかっているから、当てるのはどこでもいい。 「うおおおおおおおおお!!!!!」 既に三発撃ち込まれている巨人の少女は怒り狂った。 痛痒はないものの、攻撃されているという認識が彼女の凶暴性を引き出す。 しかし、それでも沙都子たちには当たらない。 まるでひらりひらりと桃色の殺意を躱し、写影達からあっという間に引き離していく。 その華麗さは、まるで闘牛士のようだった。 やがて巨人の少女と沙都子たち二人の位置は曲がりかどに達し、写影達からは見えなくなった。 「ほらほら、頑張って。エスターさんとやらの仇を撃つんでしょう?」 そう言って、沙都子は煽るような言葉を吐きながら発砲した。 また少女の瞼に命中する。 血は出ないが、他の部位とは違い瞼に命中した時だけは痛みを感じているようだった。 「調子に乗ってんじゃ……ねぇえええええええ!!!!!」 「!?」 だが、敵手もされるがままでは終わらない。 付近にある看板や街路樹、瓦礫などを手当たり次第に沙都子たちに向かって投げつける。 その度に、爆発音のような轟音が周囲に響き渡る。 球速で言えば三百キロを超えているだろう。 そして、巨人の少女が投げているのは野球ボールではない、看板や瓦礫だ。 そんなものが数百キロの速度で投擲されれば、大砲の威力となんら遜色なかった。 「まぁ、当たりませんが」 それでも、沙都子の表情から余裕は消えない。 カオスは致死の砲弾を事も無げに躱し続ける。 シナプス最強最高のエンジェロイド『空の女王(ウラヌス・クイーン)』が発射する遠距離兵装すら回避してのける彼女にとって。 電子制御もされていない、人力の大砲程度では沙都子を抱えていても躱すのは難しくなかった。 「クソォ!!このおぉおおおおお!!!」 本気で殺すつもりの攻撃は、一発すら当たることはなく。 怪物の顔にも、憎悪以外の焦りという感情が浮かぶ。 熊さんや狼さんだってここまで素早くなかった。 エスターを殺したこのひとごろし達は、この素早さでエスターを殺したのか。 悔しい。エスターの仇を取れないのがとても悔しい。 このままでは駄目だ。それを強く認識した時、今から少し前の事を思い出した。 そうだ。エスターもまだ生きていた頃。あの眼帯の子から皆を守ったとき。 あの、相手の行くところがわかる力を使えば────! 「………ッ!!いーじす!!」 「きゃああっ!!」 ここで初めて、冷厳なメリュジーヌの表情を保っていたカオスの表情が強張り。 瞬間的に、彼女は防御兵装(イージス)を展開した。 彼女はここまで回避行動だけで敵の攻撃をいなしていた。 迂闊にイージスを展開すれば、メリュジーヌに化けた別人だとバレかねない。 バレずとも、違和感を抱かれる一助になってしまうかもしれない。 そう考えて、イージスの使用を彼女はここまで控えていた。 だが、たった今、彼女は迷うことなくその伏せていたカードを切った。 「ごおおおおおおおお!!!」 轟音と衝撃が響く。 巨人の少女の拳が、カオスたちのいる場所を正確に捉えていた。 まるで、彼女たちが進む座標を先読みしたように。 イージスを展開していなければ、カオスは兎も角沙都子は肉塊に変わっていただろう。 本当に怪獣の様な方ですわね。沙都子は再び心中で毒づき、メリュジーヌの指示を変更する。 「カオスさん。もういいですわ!ここまで引き付ければ十分です!」 先ほどまでの余裕は消え失せて。 必死さを含んだ表情で、沙都子はカオスに新たな指示を下した。 既に写影達からはだいぶん引き離した。彼らから見ても十分仕事は果たしただろう。 これ以上リスクを犯してまで無駄弾を使い、不毛な鬼ごっこに付き合うこともない。 「……うん!捕まって、おねぇちゃん!!」 メリュジーヌの演技を辞めたカオスは沙都子の指示に従順に従った。 イージスを展開し、沙都子を守りつつ、ステルスシステムで隠していた翼を広げて飛翔する。 「飛んだ!?スゲー!!」 憎悪も忘れて、巨人の少女が感嘆の声を上げた。 そうしている間にも、カオスと沙都子の二人はあっという間に、空という少女の巨躯でも手の届かぬ領域へと逃げ延びる。 直ぐに我に返り少女は地上で、“逃げるな“”降りてこい“など憤りの声を上げるが、当然それに従う義理は二人にはない。 そのままごきげんようと捨て台詞を残して、沙都子たちはその空域を離脱する。 「……ふぅ。ここから学園の方まで飛んで下さいます?カオスさん」 短く息を吐いて。 東のほうのエリアへと向かって飛翔しながら、沙都子は差し当たっての目的地を告げる。 メリュジーヌの顔をしたまま、カオスは了承するが、その表情はあまり芳しくない。 どうしたと問いかけると、僅かな間をおいて天使の少女は謝罪の言葉を述べた。 「ごめんなさい……いーじす、使っちゃった……」 最後まで上手くできなかったと、カオスは浮かない顔で謝罪する。 沙都子はメリュジーヌと入れ替わっているときは、カオスにできる限り兵装の使用を制限するように伝えていたのだ。 武装の違いで、メリュジーヌとカオスの入れ替わりに気づく者がいるかもしれないためだ。 実際はそうそう気づくものはいないだろうし、支給品だと言い張る事もできるが… 尻尾が出る余地は少ないほうがいいのは間違いなかった。 そう言う意味では、カオスは言いつけを破ったと言える。 だから沙都子の護衛を勤めあげたにも関わらず、しゅんとした顔をしている。 それが沙都子にとってどうしようもなくいじらしく、愛らしく映った。 抱きかかえられたまま彼女の首に手を回して、添えた手のひらで無言のまま、しかし愛おしげに沙都子はカオスを撫でる。 「お……おねぇちゃん……?」 「カオスさん……貴方は本当にいい子ですわね」 「………怒ってない?」 カオスのその問いかけを、すぐさま沙都子は否定する。 貴方は私を立派に守ってくれた。 確かにイージスを使ってしまったが、写影さん達に見られてはいない。 なら怒ることなど何もない。 次々にカオスを労い、きっと彼女が望んでいる言葉を与えていく。 それは雛鳥に惜しみなく餌を与える親鳥の様な情景だった。 「……ありがとう、沙都子おねぇちゃん……私、おねぇちゃんのこと、絶対守るから」 数々の労いの言葉を与えられたカオスが、華が咲いた様な笑顔を見せる。 彼女は今まで知らなかった。人に必要とされることがこんなにも満たされる事を。 貴方がいてよかった。そう一言言われるだけでどれだけ動力部が温かくなるかを。 沙都子お姉ちゃんについて行けば、この温もりをもっと与えてもらえる。 (もし…お姉ちゃんに、ますたーになって貰えたら……) 刷り込み(インプリンティング)を行い、沙都子に鳥籠(マスター)になって貰う。 それは今のカオスにとって、とても魅力的に思えて。 沙都子の専属エンジェロイドとなり、命令される自分の姿を想像してしまう程に、天使は着実に沙都子に心酔しつつあった。 ────カオス、お前は廃棄処分だ。 だが、それを阻む様に、忌まわしい記憶(データ)が何度もサルベージされる。 もし、沙都子にも同じことを言われたら。 お前はもういらないと言われたら。想像するだけで、動力部が自壊しそうになる。 それに、自分は優勝しなければならないという考えだって、今もちゃんとあるのだ。 沙都子をマスターとして据えてしまえばカオスの優勝は100%なくなってしまう。 エンジェロイドは、マスターの命令が絶対なのだから。 故においそれと、言える事では無かった。 その事実を認識してしまい、思考回路が葛藤を帯びる。 「どうしましたか?カオスさん」 また表情が陰るカオスを見て、沙都子が心配そうに尋ねる。 何か不味いことを言ったか。彼女の表情からはそう言った感情が読み取れた。 誤魔化すように、カオスは話を切り替える。 「ううん、何でもない。それよりも、良かったの? あのお兄ちゃんたちに……愛を与えてあげなくて」 おねぇちゃんのやることに、きっと間違いなんてないと思うけれど。 それでも、先ほどまでの沙都子と自分の動きは中途半端なものに思えた。 帽子のお兄ちゃん達を殺すのでも、フリーレンという子との合流まで守るでもなく。 あの大きな地蟲(ダウナー)の女の子から引き付けて逃げるだけ、だなんて。 カオスには、沙都子の真意が分からなかった。 そんな彼女に、沙都子は悪童そのもの笑みを浮かべて。 「……そうですわね。もしかしたら与えてあげる方が良かったかもしれません。 でも、あの方々が生き残っても、別段私たちに損はございませんことよ」 断定はできないものの、写影達は疑いを沙都子にかけていた。 恐らく、梨花か誰かから自分のことを聞いていたのだろう。 だがそれは、沙都子を魔女だと確定させる情報ではない。 梨花本人ですら、沙都子がどのカケラから呼ばれたのか断定はできなかったのだから。 証拠もなく、元の世界で非道を行っていたのだから、北条沙都子は殺し合いに乗っているなんて話がまかり通ればまさしく魔女裁判だ。 穴だらけの暴論など幾らでも論破できるし、疑心暗鬼を煽動することもできる。 梨花と蔓んでいたお賢そうな白髪女にも、証拠無の裁判(レスバトル)なら負ける気はしなかった。 問題は沙都子が殺し合いに乗っていることの証人であるシカマル達だが…恐らく写影達は彼からは話を聞いていないだろう。 沙都子が写影に憤りを見せた時、彼らの表情にはひょっとしたら冤罪をかけてしまったのではないかという戸惑いが隠せていなかった。 少なくとも、彼らと一緒にいるときの沙都子は怪しい素振りは見せていない。 むしろあらぬ疑いをかけられても、一番危険な囮役を買って出た功労者だ。 巨人の少女の誘導も、本気で行った。そこに瑕疵は何一つない。 まぁ白髪女は口が回るようだし、ある程度丸めこまれてしまうだろうけれど。 それでも、沙都子を拘束したり、あまつさえ殺そうなんて意見には賛同できる恩知らずではないはずだ。 また、シカマル達が沙都子が殺し合いに乗っているという情報を流布した場合や、 別行動を取っているメリュジーヌが殺戮をしている姿を、誰かに見られた場合でも。 沙都子がメリュジーヌと共に、写影達を庇ったという事実は活きてくる。 庇ったエリスや写影たち自身に、沙都子たちの潔白を証言してもらえばいい。 その時間は僕たちと一緒にいた。時系列が合わない……と。 この会場には様々なファンタジーやオカルトがある事から、姿を騙る能力にアタリをつけるかもしれないが。 その場合はこう主張すればいい「他の参加者の姿を騙り、襲っているマーダーがいる」と。 まぁそれは沙都子たち自身なのだが、今までの沙都子たちの凶行を、いもしない架空の殺人者になすりつけてしまえばいい。 自分達は姿を騙られた被害者であり、その証拠にエリスや写影達を助けていると、そう主張するのだ。 カオスがメリュジーヌや他の参加者に姿を変える瞬間を見られない限り、いくらでも“真実”はでっちあげられる。 それでももし周囲が拘束や沙都子の殺害に踏み切った時は…… その時は、メリュジーヌとカオスに皆殺しにしてもらう。それだけの話だった。 「………ですので、写影さん達がこの場面で生き残っても何の問題もありません」 意気揚々と語った後、それに、と付け加える。 自分とカオスがあの大きな方を引き付けたのは十分ほど。 それから引き返す時間を考えれば、写影達の足でもそれなりに距離を稼げたはずだ。 理屈の上では、既に逃げきれている筈。だが……… 何時だって想定外の事が起きるのが戦場と言う物。 それに何より、巨人の少女の執念は以上だった。 あの怨念めいた執念を考えれば、もしかすればもしかするかもしれない。 「彼らが無事に逃げ切れたかは、まだ分かりませんわ」 写影達が生きていてもアリバイ工作としてよし。 もし彼らが巨人少女の復讐によって前に全滅していたとしても、疑っていた人間は減る。 結局の所、北条沙都子に負けはない勝負なのだった。 とは言え、貴重な拳銃の弾を使ったのだから、精々生き延びて下さいね?写影さんたち。 皮肉気にそう零しながら、沙都子は短いエールを少年少女に送った。 「……そっか!沙都子おねぇちゃんはやっぱり賢いね!」 「ありがとうございます。一先ず私達は、このままメリュジーヌさんと合流しましょう」 「はーい!えへへ……メリュ子おねぇちゃん、褒めてくれるかな?」 「────………」 話に納得したカオスは、再び笑みを浮かべ、もう一人の“おねぇちゃん”との合流に心を弾ませている。 きっと、彼女にとってはあの少女騎士も。自身の孤独を埋める、大切な片翼なのだろう。 それが見て取れて、沙都子は僅かにだが表情を硬くした。 メリュジーヌさんは、梨花を殺したのかもしれない。 その事実は、沙都子の脳を大いに揺さぶり──数秒ほど、祈るように瞼を閉じる。 分かっている。彼女の立場からすれば梨花はリスクでしかないだろう。 私の悪評を広めて、懐柔にも失敗した時点で、梨花は障害でしかない。 何人か殺すように頼んだのも私。彼女は立派に任務を遂行した。 彼女に非はない。あるとすれば、私の余計な感傷ぐらいだ。 梨花自身は何度も殺してきた。死自体に思うところもない。 むしろ、有象無象に殺されるよりは、彼女の手で殺されるほうがいい。 そう考えて、パチンと指を鳴らした。 「───えぇ、きっと……メリュジーヌさんは、カオスさんには優しいですから」 思考を切り替えるルーティーンを終えて。 完全に、メリュジーヌさんが梨花を殺していた場合の覚悟は決めた。 動揺は今も胸の中にあるが、そこに怒りはない。 これから私が勝ち残っていくには、カオスさんに加えて彼女の力も不可欠だ。 ここで決裂するような真似はしない。 ただ、確かなことが一つ。 これで私は、勝負を降りるわけにも、負けるわけにもいかなくなった。 例え、誰が相手であろうとも。メリュジーヌさんであっても、カオスさんであっても。 ただそれだけ。 【G-6 上空/一日目/午前】 【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に業】 [状態]:疲労(小)、梨花に対する凄まじい怒り(極大)、梨花の死に対する覚悟 [装備]:FNブローニング・ハイパワー(4/13発) [道具]:基本支給品、FNブローニング・ハイパワーのマガジン×2(13発)、葬式ごっこの薬@ドラえもん×2、イヤリング型携帯電話@名探偵コナン [思考・状況]基本方針:優勝し、雛見沢へと帰る。 0:一旦メリュジーヌさんと合流する。 1:メリュジーヌさんを利用して、優勝を目指す。 2:使えなくなったらボロ雑巾の様に捨てる。 3:カオスさんはいい拾い物でした。使えなくなった場合はボロ雑巾の様に捨てますが。 4:願いを叶える…ですか。眉唾ですが本当なら梨花に勝つのに使ってもいいかも? 5:メリュジーヌさんを殺せる武器も探しておきたいですわね。 6:エリスをアリバイ作りに利用したい。 7:写影さんはあのバケモノができれば始末してくれているといいのですけど。 8:梨花のことは切り替えました。メリュジーヌさんに瑕疵はありません。 [備考] ※綿騙し編より参戦です。 ※ループ能力は制限されています。 ※梨花が別のカケラ(卒の14話)より参戦していることを認識しました。 ※ルーデウス・グレイラットについて、とても詳しくなりました 【カオス@そらのおとしもの】 [状態]:全身にダメージ(中)、自己修復中、アポロン大破、アルテミス大破、イージス半壊、ヘパイトス、クリュサオル使用制限、沙都子に対する信頼(大)、メリュジーヌに変身中 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品2~1 [思考・状況]基本方針:優勝して、いい子になれるよう願う。 0:沙都子おねぇちゃんを守る。メリュ子おねぇちゃんが待ってる場所に行く。 1:沙都子おねぇちゃんと、メリュ子おねぇちゃんと一緒に行く。 2:沙都子おねぇちゃんの言う事に従う。おねぇちゃんは頭がいいから。 3:殺しまわる。悟空の姿だと戦いづらいので、使い時は選ぶ。 4:沢山食べて、悟空お兄ちゃんや青いお兄ちゃんを超える力を手に入れる。 5:…帰りたい。でも…まえほどわるい子になるのはこわくない。 [備考] 原作14巻「頭脳!!」終了時より参戦です。 アポロン、アルテミスは大破しました。修復不可能です。 ヘパイトス、クリュサオルは制限により12時間使用不可能です。 ルーデウス・グレイラットについて、とても詳しくなりました。 「ねぇ、どう思う?沙都子は……本当に殺し合いに乗っていたのかしら」 小山の様な巨体の女の子から逃げ延び、身を隠してから15分ほど。 ハーマイオニー・グレンジャーは僕と桃華に、まずそう尋ねてきた。 「……分からない。取り合えず僕の目から見ても、あの子に怪しい所はなかった」 あの女の子…シャーロット・リンリンという女子が追ってきていないことから。 沙都子は本気で僕たちを逃がしてくれたんだと、後から実感が沸いてきた。 殺すつもりで接していた僕たちを、身を挺して助けてくれた彼女は、 ………本当に殺し合いに乗っていたのだろうか。 暫く行動を共にすれば、スペクテッドの読心で本心が分かったかもしれないけど。 あのギリギリの状況で、そんなことをしている暇はなかった。 「……何かの間違いだったり、誤解であって欲しいですわね」 「そうね………」 桃華が呟き、ハーマイオニーが相槌を打つ。 口には出さなかったけど、僕も同じ思いだった。 できることなら、メリュジーヌ共々対主催であって欲しい。 一姫は彼女のことを邪悪の権化のように言っていたけど、この場にいる皆が、彼女がそんな非道を行っていた姿を実際に見たわけではない。 手放しで信用するのは危険でも、実際に接してみれば印象は違うように思えた。 例え殺し合いに乗っているのだとしても、できることなら説得できないものか。 そう考えてしまう所まで、彼女の計算なのだろうか。 いくら考えても、答えは出ない。きっと彼女にもう一度会う時まででないだろう。 「まぁ、今度会ったときに彼女に聞くしかないだろうね」 次の再会がどうか穏便であるように、祈る事しか今はできない。 だから沙都子のことは、今はこれで置いておく。 それよりも、多分今の僕にはもっと向き合っておかなければならない事がある。 「───マサオ、落ち着いた?落ち着いたのなら…話をして欲しいんだ」 そう言って、僕は床に直接座り込むマサオに声をかけた。 あのリンリンという子が、沙都子を追いかけていった隙に連れてきたのだ。 本人はその場から動きたくない様子だったが、置いていくわけにもいかない。 仕方なく桃華のウェザー・リポートで運んで、半ば無理やりに、やっと連れてこれた。 「……………………………」 マサオはずっと、話しかけても殆ど何も答えてはくれない。 ただ恨めしそうに僕を睨んで、黙りこくっている。 これでは彼に何があったのか聞けないし、一緒に行動するのも難しい。 僕はもう、ここから一歩も動かない。そう言っているようだった。 「マサオさん……私にも、お話しては下さいませんか?」 僕から半歩ほど距離を開けた隣に桃華が座り込んで、マサオに尋ねる。 ハーマイオニーはマサオと面識がないため、後ろで見守っていた。 彼女のマサオを見る視線が若干鋭くて、怯えさせてしまうかもしれない。 ただでさえ不安定な様子のマサオにそれは不味い。 だから、それとなく身じろぎを一つ。 マサオとハーマイオニーの間に壁のようになるよう動く。 丁度、桃華とぴったり隣になるような位置に移動したその時のことだった。 「………だ」 マサオが恐らくこの家に入って初めて何かを喋った。 けど、その声は穏やかなものじゃなかった。 同時に聞き覚えがある声でもあった。 恨みの伴った、腹の底に響くような低い声。 それは僕が、以前大河内に投げかけられた声と同じものだった。 「全部全部!写影さんたちが悪いんだ! 僕を赤ちゃんと置き去りにして!二人で手をつないでどっか行っちゃって!! それなのに今も目の前で当てつけみたいに仲良くして!僕をバカにしてるんだろ!!」 マサオは、突然キレた。 □ □ □ しんちゃんの名前が呼ばれたとき、何だかもう全部がどうでも良くなっちゃった。 いつも僕たちカスカベ防衛隊の先頭で、何度も凄いことをやってきたしんちゃん。 そのしんちゃんが、僕に会うこともなく死んじゃった。 これでもう、僕を助けてくれる人はいなくなった。 しんちゃんが死んじゃうような場所で、僕が生き残れる訳ないじゃないか。 もう、何もしたくなかった。放っておいてほしかった。 それなのに。 「───マサオ、落ち着いた?落ち着いたのなら…話をして欲しいんだ」 「マサオさん……私にも、お話しては下さいませんか?」 何で、僕に構うんだ。 何で、そっとしておいてくれないんだ。 もう僕は疲れたんだ。きっと、死んじゃったほうが楽になれるんだ。 なのに。それなのに! 「全部全部!写影さんたちが悪いんだ! 僕を赤ちゃんと置き去りにして!二人で手をつないでどっか行っちゃって!! それなのに今も目の前で当てつけみたいに仲良くして!僕をバカにしてるんだろ!!」」 仲良さそうに並んで僕をのぞき込んでくる二人を見て。 溜め込んでいたものが、一気に噴き出した。 二人に会った時は、リンリンに殺されてしまうから、申し訳ないと思っていたけど。 今も見せつけてくる二人を見てそんな気持ちは吹き飛んだ。 申し訳ないと思っていた分、これまでの怒りが噴き上がってくる。 「マサオ、君は………」 「……何を言ってるんですの?マサオさん………」 二人が意味が分かんないって顔で見てくる。 それが余計にイライラした。 だから、写影さんと桃華さんが僕にやったことを突き付けてやる。 「何を考えて僕と赤ちゃんだけを置き去りにしたの!二人きりになりたかったから!? 二人がそうやって仲良くしてる間に、僕はナルトの化け狐に襲われてたんだ!!」 二人がいてくれたら、あの赤ちゃんだって助かったかもしれないのに。 一番年下の僕に押し付けて、二人はのんびりしてたんだろう。 だから、今まで、僕が会いに来るまで迎えにすら来てくれなかったんだ! それなのに、今更心配するふりをして……! 写影さんと桃華さんを見ると、ぎくりとした表情だった。 「ほらやっぱり!二人は僕と赤ちゃんの事なんてどうでも良かったんだ! 化け狐に襲われただけじゃないぞ、僕は、僕は……エスターのっ…リンリンも……」 喚き散らしている間に、涙が溢れてきた。言葉も上手く出てこない。 目の前の二人の姿がぼやけてよく見えなくなる。 その代わり名前も知らない赤ちゃんと、エスターの顔が浮かんでくる。 ──マ…マサオ…皆に…伝えてくれ…最後に……俺を殺したガキの事を……! 全て、アンタが悪い子だから─── 二人は、ずっとずっと恨めしそうに僕を見てくるんだ。 早く私たちを生き返らせろって、そうしないとお前はずっと悪い子だって。 もうやめて。僕にそんなことができる訳ないじゃないか。 僕はしんちゃんじゃないんだ。許して。そう何度言っても、二人は消えない。 僕にやれ。早くしろって言い続けるだけ。 もう嫌だ。本当に、本当にうんざりだ! それもこれも、全部目の前の二人が悪いんだ!!! いいや、目の前の二人だけじゃない。 「みんな、みんな嫌いだ………」 うずまきナルトや白い髪の男の子みたいに、僕を殺そうとする子も。 僕に無茶な頼みごとをする赤ちゃんやエスターも。 僕を食べようとして、エスターを食べた癖に、僕を守るだとか勝手な事を言うリンリンも。 僕が大変なのに助けに来てくれないパパやママ。風間君やネネちゃん。 僕を置いて行っちゃった───ボーちゃんやしんちゃんも! みんな、みんな嫌い。僕に関わらないで欲しい。 「もう僕の事は───放って置いてよ!!」 そう、叫んだ。写影さん達がバツの悪そうな顔で項垂れる。 いい気味だ。少しは僕のしてきた苦労を気まずく想えばいいんだ。 そう思っているところに。 「ちょっと、幾ら何でもそれはないんじゃないの」 知らない女の子が、話に割って入って来た。 波打った茶色の髪を伸ばした、気の強そうな女の子だった。 写影さん達が、ハーマイオニーって呼んでた人。 「桃華達はフリーレンって言う私達の仲間が助けて無ければ死んでたのよ? 貴方とその赤ちゃんを安全に建物の上に降ろすために」 ハーマイオニーさんの僕を見る目は、冷たかった。 「貴方は私達と比べてもずっと小さいし、こんな事を言うのは酷でしょうけど… 桃華達に責任はないわ。八つ当たりするのはやめなさい」 「ハーマイオニーさん、それは………」 「ごめんなさい。でも私、理屈の通らない事って放って置けないの。 桃華達はずっとこの子の事を心配してたじゃない。逆恨みされる謂れはないわ」 な、何だよ何だよ何だよ! あの時いなかった人のくせに、勝手に話に割り込んできて。 知った様な顔でボクの事を虐めるのか!? さっき、おしっこを漏らして匂ってた人のくせに! そう考えていると、ハーマイオニーさんは僕の方に進み出て。 「貴方は小さいし、色々理不尽な目に遭ってきたのは分かるわ。だけど…… 今は皆で助け合わないといけない時よ。それは貴方だって例外じゃないわ」 だから、二人を許してあげて。僕にそう言った。 でも、その言葉を僕は、 「う……うるさいうるさいうるさい!!僕は、桃華さん達と助け合いたくなんかない!!」 僕は、跳ねのけた。 僕が酷い目に遭っているときも、のんびりしてた二人を許したくないし、助け合うなんてしたくない。 この場所では簡単に人が死ぬ。しんちゃんですら、あっけなく死んでしまう。 そして、死んでいった人たちは僕のせいだという。 …………あぁ、赤ちゃんやエスターが死んだのは確かに僕のせいだよ。 それは認めるよ!認めればいいんでしょ!でも、だから、なおさらもう嫌だった。 僕のせいで、誰かが死ぬことになるのは……… ───神様、僕が全部悪かったんです。助けてもらえないのももう分かりました。 一人ぼっちで死ぬしかないことも、もう分かったから。 だから。だからせめて。 「これ以上、僕を苦しませないでぇ……………」 床に蹲って、そう頼んだ。 涙でぼやけた桃華さんやハーマイオニーさんが何かを言いかけて、やめる。 もう何もかもどうでもよかった。好きにしてほしかった。 殺すなり、出ていけというなり。 もう僕は何もしたくなかった。助けてということすら、できなかった。 生きていたけど、多分死んでいた。 そんな僕に。 「マサオ」 だいぶん時間をかけて、のろのろと顔を上げる。 声をかけてきたのは、写影さんだった。 もう放っておいて。何度目か分からないけどそう言おうとしてやめる。 きっとこの人も、ハーマイオニーさんと同じで。 僕が悪いってそう言うんだろうから。無視しよう。 そう思った。 「マサオ、聞いてほしい」 そう、思っているはずなのに。 僕は、何でこの人の話を聞いているんだろう………… □ □ □ 「写影、貴方………」 ハーマイオニーが心配したような声を上げる。 でも、僕は心配ないよ、と言って笑った。 笑顔を浮かべるのは今よりずっと小さな頃から苦手だったから。 彼女を納得させるのは無理だったけど、取り合えず僕に話させてくれる様子だった。 ハーマイオニーが、僕たちを心配してくれているのは分かってる。 彼女の言っていることは正論だ。でも、正論だと今のマサオは多分救われない。 今のマサオに必要なのは、きっと。 「────ごめん、マサオ」 そして、美山写影は、佐藤マサオにそう言った。 これが正解なのかはわからない。 筋道や解法のない問いは、今の僕には難しい。とても。 だから、手探りで。こう伝える事がマサオにとって一番いい方法なのかは分からないけど。 それでもマサオをまっすぐ見て、はっきりと伝える。 「僕が、君たちの手をちゃんと掴んでいれば、きっと君は辛くて怖い思いをせずに済んだ」 いくら仕方の無い事だったと言い張っても、それは変わらない。 そこに対して、目を瞑って、見ないふりをするわけにはいかない。 「だから、悪いのは僕だ。桃華は悪くない」 桃華に責任はない。 そもそも彼女がいなければ、僕たち全員、あの映画館から生きては出られなかっただろう。 その言葉に、桃華が何か言おうとする。 でも、今度は彼女の隣にいたハーマイオニーが彼女の口を押えた。 ありがとう、一瞥して視線でそれを伝えてから、僕は続ける。 一番重要なことを、マサオに告げる。 「君もだ、マサオ。君は悪くない」 「………ッ!ぇ、あ…………」 例え、他の話を一切聞いてもらえなくても。 これだけは、彼に伝えたかった。そして、その言葉に意味はあった。 伝え終わってから数十秒ほど間をおいて、マサオがのろのろと顔を起こす。 上手くいくか不安だったけれど、どうやら見立ては外れてはいなかったみたいだ。 さっきマサオが僕たちに対して当たり散らしたのは。 きっと、見捨ててほしかったんだと思う。それぐらい、追い詰められていたんだ。 助けてって、そう言えないくらいに。 ペロを助けてって、風紀委員に告げられなかった僕みたいに。 でも、それは違う。マサオは助けてって、言っていいんだ。 「悪いのは僕だ。本当に……ごめん。 その上で、二つ我儘を言わせてほしい」 「ワガ、ママ……?」 疲れ切った顔で、マサオが僕の言葉を復唱する。 話は聞いてくれているらしい。もしかしたら、怒るかもしれないと思っていたけど。 これなら、遮る物なく彼に頼むことができる。僕の我儘を。 「一つは桃華を許してあげて欲しい。彼女に、責任はないよ」 僕の事は恨んでくれていい。 でも、桃華はずっとマサオの事で苦しんでいた。 その桃華が恨まれたままじゃ、余りにも彼女が報われないから。 だからどうか、彼女を許してあげて欲しい。 僕はそう言って頭を下げた。それから暫くして、顔を上げる。 マサオは、もう当たり散らしたりはしなかった。 ただじっと、僕を見ていた。それを確認してから少し間をおいて、僕は続けた。 「……もう一つ。僕達にこれまでの埋め合わせをする機会をくれないか」 その言葉は、マサオには少し難しかったみたいで。 少しキョトンとした表情で、埋め合わせ……?と呟いていた。 「うん…あの後、僕なんかよりずっと頼りになる人たちと出会えたんだ。 だから、今度は映画館であったみたいな事にはならない。だから………」 その言葉は、情けない位に他力本願な物だったけれど。 事実としてガッシュやフリーレンと合流すれば、あの時より取れる選択肢はずっと増える。 今度こそ、皆で協力してこのゲームに抗える。 だから、やり直すチャンスをくれないか。 それが、僕がマサオに乞う我儘だった。 「……………っ」 マサオは、暫くの間無言だった。 時折何かを言いかけて、しかし押し黙る。 桃華も、ハーマイオニーも口を挟まない。 ただ黙って、この会話の行先を見守っている。 そんな中で、桃華は祈るように手と手を重ね合わせていた。 「………どうして?」 三分程経った後。 呆然と、マサオは僕に尋ねてくる。 「どうして、写影さんは僕にそう言ってくれるの? ………僕、写影さんに一杯一杯酷いことを言ったのに」 そう尋ねられて。そう言えば、どうしてだろうと考える。 僕とマサオはこの場で初めて出会った。彼を守る義理も義務もない。 彼のせいで、危ない目にも遭った。以前の僕なら、助けようと思ったか分からない。 そんな僕が助けようと思ったのは──── ─────貴方、私に似ていますもの。 考えを巡らせて浮かんできたのは、正義の味方の、彼女の顔だった。 ペロを助けてから暫くして、そよ風の吹く日に、彼女は僕にそう言った。 ………あぁ、多分。僕が、マサオを放って置けなかったのは、 「僕、英雄(ヒーロー)に憧れてるんだ」 うん、多分、そう言う事なんだと思う。 僕の力はちっぽけで、彼女みたいにはなれない。そう思っているけど。 でも、叶うなら彼女みたいになりたい、とも思っている。 風紀委員(ジャッジメント)、本物の英雄(ヒーロー)である、彼女に。 「だから、マサオの助けになってあげたいって、そう思うんだよ」 きっと、彼女も同じ選択をするだろうから。 彼女の生き方をなぞる事しかできない、ちっぽけな僕でも。 自分よりずっと小さな、泣いている子供に泣かなくていいよ、と。 そう言うくらいは、してあげたかった。 □ □ □ 君は悪くない。 写影さんの、その言葉を聞いた時。 僕の口から出たのは、恨みの言葉じゃなかった。 「────いいの?」 許してもらっても、いいの? お助けしてほしいって言っても、いいの? 皆と一緒に行っても、いいの? 僕は、気が付いたら写影さんにそう言っていた。 「うん……桃華達がよければ、だけど」 写影さんはそう答えて、桃華さん達の方を向く。 すると二人は、僕達に優しく笑って。 「……えぇ、勿論です。写影さん、マサオさん」 「ま、私はほとんど関係ないし、二人がそれでいいならそれでいいわ」 それを聞いた時、ずるいと思ってしまった。 二人にそんな事を言われたら、もう恨み続けるのは無理だ。 僕自身、どうでも良くなってた、どうしようもないと思ってた僕を。 写影さんと桃華さんは、それでもお助けしてくれるって、そう言ってくれたから。 「ぇ……ううっ、うぇ…………っ」 不思議だった。 本当は、誰かに助けてって、そう言いたかった。 でも、僕にはそんな資格はないって、そう思ってた。 しんちゃんが死んじゃって、もう何もかもどうでも良くなった筈だった。 きっと、死んじゃったほうが楽だと、そう思ってた。 なのに、それなのに。今はこんなに。 「ありがどう……ありがどう、じゃえいざん……ももがざん………っ」 もう一度、生きたいって。そう思ってる。 僕は桃華さんと写影さんに飛びついて、そして泣いた。 涙と鼻水と涎で服が汚れるのも構わずに、二人はただ、君はよく頑張った。 そう言ってくれた。二人は、慈しかった。 それから少しの間、僕は泣き虫おにぎりから戻れなかった。 次話へ
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『青天の霹靂』なる故事成語が存在する。 意味は、予想だにしない出来事が突然起きることだ。 『綾辻真理奈』にとって昔の、飛行機墜落事故こそ青天の霹靂に値するだろう。 あるいは完璧な完全犯罪を目指そうとしたが、彼女にとって予想だにしなかったミスにより真相が暴かれた事も、そうかもしれない。 いずれにしても。 綾辻は、優秀な刑事を出し抜ける程、頭は冴えている。 前述のような不幸で不運な青天の霹靂さえなければ、彼女は堅実に生き残れると確信した。 優先すべきは彼女、彼女のサーヴァント『冬将軍』の天敵の排除。 炎。 連続焼殺事件の首謀者が何者かは分かっていないが、聖杯戦争の関係者であるのは容易に想像できる。 真っ向からは挑まない。 相手がサーヴァントならば、冬将軍のように強力な宝具を備えており、圧倒的に不利。 ……なら、どうするべきか? 一番に想像するのは『同盟』。 これは綾辻以外の主従も行動を移しそうで無難な選択ではある。 通達で残存主従は二十組と伝えられた。意外と多い。綾辻は悩んだ。 誰かと同盟を組めば、序盤・中盤にかけて余力を残しつつ、他主従を相手できるし、向こうも同盟を結成していたら、こちらも相応の対処が可能。 ただ……同盟を組むという事は即ち、宝具や能力、手の内を把握されるという事。 ミステリーなら、第三者にトリックを明かすのと同意儀。 無論、手の内を明かされたからといって、冬将軍の強さが低下する訳ではない。むしろ冬将軍は強力なサーヴァントの一騎。 聖杯戦争では当たりの三騎士『アーチャー』クラス。 しかし、二十組の主従。弱点持ち。そう考えると綾辻は同盟には踏み切れなかった。 綾辻が考えたのは――完全な同盟を組まない。 それでいて、いざという時は冬将軍が圧倒できる相手。 他主従との接触が可能で、姑息に立ち回り、炎使いのサーヴァントを倒せる……そんな都合のいい主従がいるのか? いたのだ。 派手で馬鹿目立って『暴走』を続け、現実に疲れ果てた人々を導く『神』が 「サーヴァント?」 「そ~。昨日、拠点の一つが襲撃されたんだって~サーヴァントってのに。 あたしも幹部の人から聞いただけでよく分かんないけど~……ヤッバだよねぇ。あたしらのところに来ても困るし」 そんな話を、如何にもギャルを代表できる肌を焼いて、コテコテのメイクに金髪染めした女子学生と 会社に嫌気が差して逃げてきた……設定を作って居座っている綾辻が繰り広げていた。 ここは『新生・聖華団』が拠点にしている廃墟の一つ。 二十三区内に点在する拠点の一角に過ぎないが、日夜、様々な人々が現実から逃げて来る。 会社から、学校から、家庭から、環境から。 綾辻と会話しているギャルも、家庭問題を理由にここへ訪れ、同じ境遇の学生と仲良く会話(ダベ)っているように。 主に、この廃墟は女性子供中心で集結している印象がある。 なので綾辻は自然に彼らへ紛れ込む事ができた。 とは言え。この中では、綾辻は新入り。 連日の連続焼殺事件から警戒して、ここへ通い詰め始めて間もない。彼らが崇める『神』とは面識がなかった。 さり気なく綾辻はギャルに尋ねた。 「私、まだ会っていないのよ。『暴走族神』さんと……」 「真実(マジ)~?! 『ヤジ』と会ってないのぉ~~?」 「やじ?」 「『殺島』だから『ヤジ』! ヤジ、あっちこっち顔出しに行って忙しいってぇ。でも、ここに来たことあるよ~」 「そ、そうなのね。会ったら、ちゃんと挨拶したいと思って」 生き生きなギャルに対し、綾辻は若干緊張気味になる。 敵対する相手であり、反社会的な勢力に属していた人間だ。恐らく並の精神で立ち向かえる輩ではない。 いくら綾辻が幾人も手をかけた殺人者であっても、これは話が違う。 などと思ってた矢先。 突如、奥の方から騒がしい歓声が聞こえる。まるでジャニーズがファンの前で凱旋しに登場したかのような熱気だ。 雰囲気から綾辻は察したが、周囲もそれを自然と理解する。 「虚偽(ウッソ)! ねえ、ヤジ来たって!!」 「ちょい待ち!? メイク途中なんだけどぉ~~~!」 「早くしないと行っちゃうよ~~!」 綾辻も内心、前兆なく現れたのに焦りがない訳ではないが、むしろ最初から構えていた。 なにせ、聖杯戦争の本戦開始に、謎の男による追加の通達など、事を急かすような出来事が連鎖している。 一般人であるNPCらにサーヴァントの情報を流している様子から『暴走族神』も本格的に動き出すであろうことを…… こうして『暴走族神』と多少の接触をする前提だった綾辻にとって、ここからが本番。 実際に現場へ足を運んだ綾辻だったが……なにこれ。本当にアイドルの凱旋じゃないの?みたいな現場になっていた。 『暴走族神』――殺島は彼女が想像していた以上に『普通の人間』だった。 暴走族の恰好をしている時点で普通も糞もないのだが、所謂、ヤクザとか半グレみたいな『如何にも』な雰囲気はない。 だけど、女性にモテる顔立ちに、歳は相応にありそうなのに若さがある。 普通のスーツ着て、街に歩いてても何ら違和感ない。お人好しな雰囲気だった。 何故だろう。反社会的な所に居座っているのが不思議に思える。何かなければ暴走族に走らなかったんだろうな……そんな男性である。 (いけない。まず彼のサーヴァントを探らないと) 我に返った綾辻が人混みからさり気なく離れ、ごく自然に周囲を見渡す。 サーヴァントを視認すればステータスとクラスが見える。だけど、それはない……マスターが狙われる事はサーヴァントにとっては致命的。 だから、どこかでサーヴァントが彼を警護しているだろう。 そうでなくとも、人々を洗脳し、熱狂させるスキルがあるとしたら不用意に彼へ接触するのは危険。 ……ただ。ここまで綾辻が分析するに、色々と不自然な事が多い。 (やっぱり……サーヴァントがいない? ここにいる人達と話してきたけど、不自然なところはない。洗脳されているようには思えないわ) これは冬将軍と共に、遠目から彼らを観察して感じた事だが、彼らは彼らなりの理由があり、それに対し『暴走族神』がつけこんだ。 悪く表現すれば、そういうこと。 しかし、逆に言えば超能力だとかスキルで洗脳されていない……これはこれで厄介な部分になる。 『暴走族神』が死しても、その残党が凶行に走ってもおかしくない。 もう一つ。殺島のサーヴァントについて。 これも謎めいていて、これほど暴れ回っておいて、主犯格の一人たるサーヴァントが全く姿を見せないのは、一周回って不気味だ。 逆に、アサシンのサーヴァントで常に気配を消しており。 暴走行為は全てマスターの殺島による手腕……本当にサーヴァントは加担していないのだろうか? (それに彼はどうやってここに……) そして、最後に殺島が唐突に現れた事に違和感を感じた綾辻。 暴走族ならバイクだの、暴走車だのに乗って登場するのが常識のようなもの。 だけど彼が現れた際、エンジン音一つすらなかった。まさか徒歩じゃあるまいし。 賢さ故か、綾辻はある仮説を思いつく。非現実な仮説――即ち『瞬間移動』『ワープ』のような類を使ったのではないかと。 だからこそ連日までの『新生・聖華団』の暴走は納得できるものだ。 神出鬼没。 前触れなく出現し、暴走し、消え去る。存在そのものが嵐の如く、被害だけを残していく。 彼らもまた『瞬間移動』『ワープ』を活用しているならば…… (ここにいる人達は暴走行為とは無縁。だから知らないんだわ。もし、そうだとすれば――) 綾辻が廃墟の奥を探ると、予想通りのものを発見する。 不自然に開いた扉! あそこの奥を出入りする者は、少なくとも綾辻は見かけないうえ、ついさっき開かれたかのように、扉はキィと音を立てて僅かに開放度を上げる。 (あれだわ! あそこから入ってきたなら、もしかして奥には――) ☆ 『我らの初動はただ一つ、同盟相手を探す! ただし――ヒロキも分かっておるだろう。 同盟の条件はサーヴァントとそのマスターが宗教とは無縁である事よ』 アルターエゴ『アイホート』の条件は簡単そうで以外と難しいものだった。 意外と英霊というのは宗教――神と繋がりがある。 たとえサーヴァント自体が神に仕える類でなくとも、神と『縁』があるだけで件の宗教食らいの影響を受けるのだとか。 ただの人間で、『暴走族神』というある種の信仰を得た『殺島飛露鬼』ですら対面でアレだったのだ。 英霊も人間もタダではすまない。 ……だが、派手に動いている分。 アイホートらも、他主従の恰好の的になっているのは事実。 二十三区内で点在する拠点の幾つかは襲撃されており、中でも空間破壊をしてきたライダーらしき痩せこけた男は アイホートが二の次に警戒している存在だった。 (……同盟か) 別に殺島からすれば、同盟を組む事に抵抗はなかったし、むしろ交流関係なら殺島の得意分野でもある。 ただ、どうも他主従の動きが疎らで、統一性がなく、ある意味では複雑怪奇の模様と化していた。 シンプルに殺島の陣営を襲撃している主従。 異なる趣向の殺人事件を起こす主従。 麻薬を配る主従。 路上ライブを行っている主従。 把握している数だけでは、発表された二十組には含まれない。 若干、引っ掛かる部分が例の聖杯戦争関係者らしき男が追加で伝えた内容。そう、帰還できるのは『聖杯を手にしたマスター』だけ。 裏を返せば、それ以外の奴らは全員…… それが読めれば、殺島の行動に迷いはなかった。 女性中心の拠点へ足を運んだのも、理由あってのこと。 ある少女の画像を見せ、女子学生らに聞き込みしたが、満足な結果は得られなかった。 「え~~、知らなーい」 「ウチん所の制服じゃん。でも知らない子ー、同じ学年じゃないかも」 「その子探してんの? 見つけたら連絡するよー!」 少女とは『七草にちか』である。 悪い意味で有名になった路上ライブに同行しているマネージャー的な存在として、ひっそり居る彼女については 謎に情報が乏しい。 平凡で普遍的な少女のマスターとは、一際目立っている。 そういう意味では接触しようとする主従は多いかもしれない。 何より、殺島が彼女を探そうと試みているのは…… 「もしかして、その子って何かトラブルに巻き込まれているんですか?」 話を聞いていた女性の一人の問いに、殺島が「まあな」とさも当然のようにサラリと答えた。 「コイツも、悲鳴を上げてるからな」 何故か殺島には聞こえた。 一見、普通で平凡で至ってありきたりな少女から、どうしても悲痛な叫びが聞こえるのか。 とはいえ。 よくある虐待とかイジメのようなもので受けた苦痛に苛まれては、いなさそうなのだが。 「それで」殺島が女性からの相談の続きをする。 「その『駆け込み寺』。裏で出回っている話じゃ、死体処理専門のカルト宗教団体だぜ。早々に縁切った方がいい」 「う、嘘っ!? ど、どうしましょう。『暴走族神』様! 私の友人とその息子さんがそこで避難しているんです!!」 表向きでは『駆け込み寺』として有名な万世極楽教。 だが、裏に生きる殺島の立場上、どうもカルト宗教としての側面ばかりが耳に入る。 霊感商法とか政治家との繋がりは、良くも悪くもある話だから特段珍しくない。一際、耳に入ったのは死体処理の話だ。 時期的に聖杯戦争の関連が疑われる。 ただ同盟相手としては少々問題あった。『宗教食らい』の特攻対象になりうる。 無論――向こうも警戒している。故に殺島はこう告げた。 「近々、そっちに顔(ツラ)出す必要ができた。そん時、話をつけてやるよ」 「……! ありがとうございます、『暴走族神』様!!」 そこで一本の電話が殺島の元に入る。 『暴走族神! アルターエゴの姐さんはとっくに出発(デッパツ)しちまいましたよ!?』 「あぁ!? ったくよぉ~~、早漏(はや)りすぎだろ!」 騒がしい雰囲気を感じ取り、女性らが聞く。 「ヤジ、もう行っちゃうのぉ~~~?」 「どこに行かれるのですか?」 殺島は爽やかに笑みを浮かべ、煙草を吹かしながら答えた。 「軽く制圧するだけだぜ。『本丸』をな」 ☆ (えっ……!? う、嘘でしょ……) 影から話を聞いていた綾辻は戦慄していた。 例の、奥の扉には深入りせず、こちらに戻って正解だと綾辻は確信したのと同時に、暴走族神――殺島の凶行宣言に驚愕する。 「これより『警視庁』をアルターエゴによる支配下に置く! 表向きは異常ないが、実質敵の一角を削ぐ事となる!!」 とんでもない話だった。 今のいままで馬鹿の如く暴走行為を続け、警察などは第三勢力に置いていた筈なのに。 唐突な風の吹き回しが過ぎると一瞬、綾辻も困惑したが、冷静を取り戻せば、むしろ策略なのだと分かる。 (ここの人達には洗脳を使わず、警察相手に洗脳を使った! 手間や時間をかけないで簡単に洗脳できるなら、確かにこのタイミングね……予選中に下手な動きをすれば警戒されるし。 実際、今日の今日まで敵対関係を築いた勢力と手を組んだとは、結びつかない) それに、彼が宣言した通り、警察は所詮、フレーバー程度の第三勢力。 否、勢力にすらカウントされてないだろう。 聖杯戦争は人と戦うのではない。 突拍子もない宣言の後、殺島は告げた。 「今宵よりこの二十三区は戦場となる! 多くが犠牲となり、勝者以外が消え去る!! なら――俺が勝利し、オメーラを全員救済(すく)う!」 そして、聖杯戦争を知る綾辻だからこそ、彼の宣言は本気なのだと理解するのである。 ☆ ――千代田区 霞が関―― 警視庁には連日の『新生・聖華団』による暴走行為の対策本部が設置され、その矢先に異常な事態にさらなる混乱を加速させていた。 「警視庁内で蟲の大量発生……!?」 「は、はい! しかも人を襲って、数が多過ぎて対処しきれません!」 「しかも『大田区』での住宅火災で人員が割かれて……!!」 「こんな時間帯ですから、害虫駆除業者とも連絡がつかず!」 「業者に頼っている場合か! な……なんだ……?」 対策本部で使われている会議室が謎の歪みと共に、平衡感覚と狂気を帯びた薄暗さと異臭が揃った大洞窟へと変貌した。 白の長衣を身に纏う女性――アイホートが単語を紡ぐ。 「『母なる神の大迷宮(グレート・マザー・ラビリンス)』。ここを潰したところで大したことはないがの。 しかし、ここは便利が過ぎる。武器も人材も妾にとっては宝庫のようなものよ。 誰も狙っておらなんだ? 不思議よなぁ」 発狂する人間の阿鼻叫喚の中、稀に精神力ある者がアイホートに銃口を向けようとすれば。 洞窟内全体に犇めく、白い蟲の群れを認知し、手を止めてしまうのだった。 【江戸川区 廃墟ビル/1日目・未明】 【綾辻真理奈@金田一少年の事件簿】 [状態]無傷 [令呪]残り3画 [装備] [道具] [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯狙い 1.存在がバレないよう立ち回る 2. [備考] ※『新生・聖華団』の一員として潜入中です ※ある程度、アルターエゴの性能を考察しています 【アーチャー(冬将軍)@史実、自然現象】 [状態]:霊体化 [装備]: [道具]: [所持金]: [思考・状況] 基本方針:聖杯狙い 1.マスターに従う 2. [備考] 【殺島飛露鬼@忍者と極道】 [状態]無傷 [令呪]残り3画 [装備] [道具] [所持金] [思考・状況] 基本行動方針:聖杯狙い 1.他の主従との同盟。なるべく宗教関連ではないものと。 2. [備考] ※ある程度、主従の情報を収集済みです ※七草にちかに関しては何らかの事情があると感じ取っています ※万世極楽教の裏情報を耳にしています 【千代田区 警視庁/1日目・未明】 【アルターエゴ(アイホート)@クトゥルフ神話、民間伝承】 [状態]:無傷 [装備]: [道具]: [所持金]: [思考・状況] 基本方針:聖杯狙い 0.警視庁の制圧 1.他の主従との同盟。なるべく宗教関連ではないものと。 2. [備考]
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パッチ 提案者および実装者 http //jbbs.livedoor.jp/game/9358/storage/1158666307.html#894 メンテナーパッチをダウンロードする 特徴 メンテナーはC言語を操る魔法使いです。本来ならばこの世界に生きる者ではありません。ソフトウェア・バグの暴走によりモニターから吸い込まれ、この世界に迷い込んでしまいました。21世紀に生きる現代人であるため、この世界の水準からすればですが、体力の面では大きく劣っています。基本的に暴力は好まず、格闘に関する技術はからっきしです。しかし、この世界を支配する乱数にパッチを当てることができ、さまざまな場面で有利にものごとを進められます。パッチ当てに必要な能力は知能です。 メンテナーには次のような能力があります。 クラスパワー:乱数を制御を止める パッチ当てによる乱数の制御を止め、通常の乱数に戻す。 クラス固有の徳は「啓、識」 ブレスの突然変異を得た場合のブレスは混乱。 最大攻撃回数は4回(num = 4; wgt = 100; mul = 3;) 英語名及び、自動拾いなどでのクラスの指定は Maintainer 。 古い城での報酬はクリスドゥリアン。 ワーグクエストでの報酬は金属製スモール・シールド。 盗賊クエストでの報酬はロング・ソード。 パッチ 偶数 レベル1、コスト10、難度10 乱数を偶数に制限する。 奇数 レベル5、コスト10、難度13 乱数を奇数に制限する。 上半分 レベル12、コスト30、難度30 乱数を上半分に制限する。 下半分 レベル18、コスト30、難度35 乱数を下半分に制限する。 最大値 レベル26、コスト70、難度50 乱数を最大値に固定する。 平均値 レベル32、コスト70、難度55 乱数を平均値に固定する。 最小値 レベル37、コスト70、難度60 乱数を最小値に固定する。 完全制御 レベル48、コスト150、難度85 乱数を完全に制御する。
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アグリッパ・メンテナー [部分編集] 第4弾 CHARACTER 04B/CH BN032U 1-茶1 【ステイ】 (配備フェイズ)[1]:自軍ジャンクヤードにある、コマンド以外のカード1枚をゲームから取り除く。その場合、全てのユニットは、ターン終了時まで-2/±0/±0を得る。 男性 大人 茶-∀ [0][0][0]
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アグリッパ・メンテナー ウイング/ターンA編 CHARACTER(UNIT) CH-39 茶 2-3-0 C 家名 (自軍ダメージ判定ステップ):《(1)》このカードが戦闘エリアにいる場合、手札1枚を選んで廃棄する。その場合、敵軍プレイヤーは、手札1枚を選んで廃棄する。 M Ad [0][0][0] ハンデス効果を持つキャラクター。しかし、一度に1枚しか廃棄させられない、こちらも同じ枚数を廃棄するため枚数のアドバンテージが取れない、いちいち資源コストがかかるなど、ハッキリ言って効果としてはかなり弱い。そのうえ、戦闘修正やセット/キャラを持つ訳でもないこのカードを攻撃に出さなくてはならないという事で、使用条件すら厳しい。残念ながら、実用に耐え得る性能を持つカードとは言えないだろう。
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Qtで提供されるコンテナークラス QBitArray … ビット配列 QByteArray … バイト配列 QDate … 日付 QTime … 時間 QDateTime … 日付と時間 構造 QRect … 整数精度の長方形 QRectF … 浮動小数点精度の長方形 QSize … 整数精度の大きさ QSizeF … 浮動小数点精度の大きさ QMargins … 整数精度のマージン QMarginsF … 浮動小数点精度のマージン QPoint … 整数精度の点 QPointF … 浮動小数点精度の点 QPolygon … QPolygonF …
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【登録タグ 曖昧さ回避】 曖昧さ回避のためのページ 挫折Pの曲存在証明/挫折P くろずみPの曲存在証明/くろずみP にぼしPの曲存在証明/にぼしP JuRitの曲存在証明/JuRit zakooonの曲存在証明/zakooon sizimiの曲存在証明/sizimi ごーぶすの曲存在証明/ごーぶす 曖昧さ回避について 曖昧さ回避は、同名のページが複数存在してしまう場合にのみ行います。同名のページは同時に存在できないため、当該名は「曖昧さ回避」という入口にして個々のページはページ名を少し変えて両立させることになります。 【既存のページ】は「ページ名の変更」で移動してください。曖昧さ回避を【既存のページ】に上書きするのはやめてください。「〇〇」という曲のページを「〇〇/作り手」等に移動する場合にコピペはしないでください。 曖昧さ回避作成時は「曖昧さ回避の追加の仕方」を参照してください。 曖昧さ回避依頼はこちら→修正依頼/曖昧さ回避追加依頼
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存在証明 そんさいしようめい【登録タグ:VOCALOID 初音ミク 挫折P 曲 曲そ 曲そん】 曲情報 作詞:挫折P 作曲:挫折P 編曲:挫折P 唄:初音ミク ジャンル・作品:VOCALOID カラオケ動画情報 オフボーカルワイプあり オンボーカルワイプあり コメント 名前 コメント