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ニースルー専用のクラス。ベースはマジシャン系。 名前 コメント
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マギステルス インクブスの別名。
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▼タグ一覧 バッドヴィリーム パセリの花言葉=死の前兆 病弱 複合属性 読書家 賢者の石 瞳を、閉じる。 『…あなたも、この本に…興味が、あるのかしら…?』 目に映ったのはページをめくる指。少し掠れ気味の"だれか"の声。 確かに私はこの人を知っている。でも、なぜだろうか。 どうしてもこの人の顔も名前も、思い出せない… 次回、バッドヴィリーム編・第22話 『ミッシングパープルパワー』 紅い夢の蔵書庫で、魔女は禁書の紐を解く。 "それ"は、いつも傍にいた横顔のユメ 「禁書の沼に沈んだ魔法!リムマギステル!」 リムナイトメアの能力により、悪夢とリムケントニスの記憶から誕生したバッドヴィリーム。 ユメの形は【魔女の時代よ再び】。黒薔薇の紋様は右腕にある。 黒い典型的な魔女の姿で、箒に乗って空を飛んでいる。 結界内の紅魔城内の図書館でヴィリームたちを待ち構える。 黒いノートを持っていて、名前を書き込んだ相手に自分の持病(喘息、貧血、虚弱体質ect)をひとつ押し付ける。 性格はケントニスと同じだが正義が嫌い。 作中では、ノートにヴィリームたち全員の名を書き込み、身体能力を自分と同レベルに落として戦う しかしリムチャイムとのシャドウリンクに目覚めたリムビブロスによりノートの内容を『編集』されてしまい逆転負けを喫する。 必殺技は【バッドウィル・マギステル・セプテンステラ】。 箒にバッドパワーを結集して黒い大砲に変え、七発の違う属性の魔力の砲撃を放つ。 「その輝く笑顔が妬ましい、血色のいい頬が妬ましい…」 「もしお前たちが"正義"なら、私の苦しみのひとつも背負って見せろ…!」 「後悔するわよ、私に倒された方がマシだった、ってね」 + がくやうら (ヴィリーム楽屋裏) ヴィリーム楽屋裏ではコミケを『現代に甦ったサバトの宴』と盛大な誤解を抱き、前回のコミケに参加したという小鈴を"師姉"と崇めるポンコツぶりを披露。 「コミケ!?現代に甦ったサバトの宴が!?まさかこんな近くにその背徳と退廃の宴の参加者が居たなんて!師姉と呼ばせてください!そして次回のサバトの折りには是非…カハッ(興奮のあまりむせる)」
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デロ・マギステル Derro Magister この淡く青い人型生物は明るい白い眼があり、宝石をちりばめられた棘のついたコロネットが野生の白い髪を着飾っている。 デロ・マギステル CR5 Derro Magister 出典 Bestiary 6 92ページ XP 1,600 混沌にして悪/小型サイズの人型生物(デロ) イニシアチブ +7;感覚 暗視60フィート;〈知覚〉+4 防御 AC 19、接触14、立ちすくみ16(+3外皮、+1サイズ、+3【敏】、+2鎧) HP 52(7d8+21) 頑健 +7、反応 +5、意志 +8 完全耐性 [精神作用]効果;呪文抵抗 16 弱点 日光に対する脆弱性 攻撃 移動速度 20フィート 近接 高品質のクオータースタッフ=+10(1d4+3) 特殊攻撃 サイティリッシュの視線、人形師、急所攻撃+3d6 念術魔法 (術者レベル6;精神集中+9) 20PE―グレーター・シナプティック・パルス(4PE、DC17)、シナスシージャ(3PE、DC16)、シナプス・オーヴァーロード(4PE、DC17)、シナプティック・スクランブル(3PE、DC16)、バトルマインド・リンク(4PE)、バブル(2PE、DC15)、パラノイア(1PE、DC14)、プレシボー・イフェクト(2PE)、マインド・プローブ(4PE、DC17)、マインドワイプ(4PE、DC17)、マッド・ハリューシネイション(2PE、DC15) 擬似呪文能力 (術者レベル6;精神集中+9) 回数無制限―イド・インシニュエイションII(DC16)、モディファイ・メモリー(DC17) 一般データ 【筋】15、【敏】17、【耐】16、【知】16、【判】5、【魅】16 基本攻撃 +5;CMB +6;CMD 19 特技 《イニシアチブ強化》、《頑健無比》、《戦闘発動》、《武器の妙技》 技能 〈隠密〉+14、〈製作:錬金術〉+13、〈知覚〉+4、〈知識:神秘学〉+10、〈呪文学〉+10 言語 アクロ語、地下共通語 その他の特殊能力 念術的滅裂 生態 出現環境 気候問わず/地下 編成 単体、戦隊(1 、加えて 5~8 デロ)、または陰謀団(3、加えてデロ11~20) 宝物 NPCの装備品(レザー・アーマー、高品質のクラブ、ローブ、その他の宝物) 特殊能力 サイティリッシュの視線(変則)/Cytillesh Stare デロ・マギステルの血中のサイティリッシュの胞子は強力な視線を与える。これは、痛みの視線能力と、メスメリストの強烈な視線の7つの全てを持つ8レベル・メスメリストの暗示の視線のように機能する。サイティリッシュの視線が終了するとき、影響を受けたクリーチャーは視線の効果下にあったときに発生したすべてのことを自動的に忘れる。これは[精神作用]効果である。 日光に対する脆弱性(変則)/Vulnerable to Sunlight デロは太陽光に1時間さらされているごとに、2ポイントの【耐久力】ダメージを被る。 人形師(超常)/Puppeteer 標準アクションとして、デロ・マギステルは30フィート以内の1体の同意するクリーチャーを目標にし、マギステルが選択した1ターン分のアクションを行うために割り込みアクションを使用させることができる。クリーチャーは明らかな自己破壊的な命令には従わない。影響を受けている間、クリーチャーは朦朧状態や麻痺状態などの無力化する効果の影響を受けない。このような効果はこの割り込みアクションを妨げない。 念術的滅裂(超常)/Psychic Incoherence デロ・マギステルは意志セーヴに【判断力】修正値の代わりに【魅力】修正値を使用する。デロマギステルの精神を読み取ろうとするクリーチャーはDC 16の意志セーヴを行わねばならず、失敗すると精神的苦痛から5d6ポイントのダメージを受ける。これは[精神作用]効果である。セーヴDCは【魅力】修正値に基づく。 菌類のサイティリッシュを大量に摂取するとデロ・マギステルの精神的能力が高まる。
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魔法都市マギステア [解説] かつては学術都市ワルンと呼ばれた学業を専門とした都市。 建国期から存在し、魔導に限らず、様々な分野の学問を学ぶことができる聖王国有数の学園都市だった。 人魔大戦終結後に六聖者の一人である大魔女アルビー・ヒューレイ・マギステアが移り住み、この都市で弟子を募った結果、彼女に教えを請うべく大陸中から魔道士たちが集まった。 都市のキャパを越える人数が集まってしまった為、迅速な都市拡大化計画を進め、アルビーが教鞭を取るための学校が作られた。 後にルビーフォード魔法魔術学校と名付けられるこの学校だが、およそ都市の半分近い面積を誇り、大陸最大の学業施設となった。 アルビーは余生をこの学校の校長として過ごし、数多くの優秀な魔道士を世に送りだした。 この功績から都市は名前を魔法都市マギステアに改められ、「アルビーと共に在りアルビーと共に学ぶ都市」として生まれ変わった。 現代においても魔法都市マギステアは大陸最大の魔法教育機関であり、大陸中から多くの若者が魔法を学びにやってくる。 都市の殆どの建物が研究所だったり、図書館となっており、魔法に関連した設備が大半を占めている。 都市内の移動に関してはエーテル線路の上を走る路面電車が採用されている。 なお現在のこの都市の運営はアルビーの愛弟子だったマギステア三賢者の子孫たちが行っている。 旧時代のミズーリ州カンザスシティに位置する。
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マギステルクレスト 名称 効果 必要EXP 解体 マギステルクレストLV.1 魔法攻撃+200 マギステルクレストLV.2 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.3 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.4 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.5 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.6 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.7 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.8 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.9 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.10 魔法攻撃+ マギステルクレストLV.★ 魔法攻撃+300 --- ????????
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マギステア三賢者 [解説] 大魔女アルビー・ヒューレイ・マギステアは数多くの弟子の中でも、最も優秀だった三名の弟子にマギステアの名を継がせた。 その者たちにはそれぞれの家名にちなんで、アルター・マギステア、ルクス・マギステア、フィア・マギステアの名が授けられた。 後継者たちにはアルビーが持っていた知識と技術が三当分に分配されて、それぞれの管理を任される事となった。 その後、彼らはマギステア三賢者と呼ばれるようになり、魔法都市マギステアの実質的な支配者として君臨するようになる。 現代においても魔法都市内での権力はアルター・マギステア家、ルクス・マギステア家、フィア・マギステア家の三家に集約されており、都市運営の方針は三家の会合により決められている。 なお、三家の仲は芳しくなく、度々諍いや権力闘争が行われている。
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フィア・マギステア家 [解説] 長い歴史を持つ魔導の名家 その開祖は六聖者『アルビー・ヒューレイ・マギステア』の愛弟子の一人である。 フィア・マギステア家は小人族の亜人のみで構成された一族であり、代々優秀な魔導士を輩出している。 また、魔法都市マギステアを統治する三家の一つであり、当主はマギステア三賢者と呼ばれている。 魔導の探求を目的とした研究者の一族であり、「万能の魔法」を作ることを至上命題として掲げている。 魔法とはなんでも出来る汎用性に長けたものであるべきと考えており、一族全員が下位五属性魔法のエキスパート。 一芸に長けたものを育成するより満遍なく全てのことをハイレベルにこなせる者を育成することに重きを置いている。 「万能の魔法」を生み出すには多様性が重要視され、一つのことを極めようとする者を蔑視する傾向がある。 一族に伝わる秘術を用いることで人工的に浄眼を継承させることに成功しており、一族の殆どが浄眼を持っている。
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空の下、殺風景な屋上で二人の怪物が対峙する。 金木研と霧嶋董香。 お互い、出会うはずがなかった二人が聖杯戦争という縁がきっかけに出会う。 それは、幸か不幸か。 出会わないまま、死別してしまえばよかったのか。 それとも、どんな形であっても出会えたことが幸せなのか。 「……トーカちゃん」 「知らない、知らないっ! 勝手に一人で戦って、傷ついて! また、私を除け者扱いして! そんな奴と、話したいことなんて、何も……何もっ、ない!」 彼らが対峙していた時間は換算するとほんの数分だった。 お互いに何も言えず、何も許せず。 ようやく、トーカが振り絞った言葉も八つ当たりじみた逃げだった。 その言葉に、自分は何を返せたのだろうか。 彼女を置き去りにしたことは事実であり、自分の想いも一方通行であることも理解している。 今にも泣きそうな表情で自分の横をすり抜けて行く彼女の手を、掴む資格は果たしてあったのだろうか。 かつて、金木研は霧嶋董香を蚊帳の外に置いて、戦いに臨んだ。 彼女の思いなんて全く考えず、自分のしたいことを重点に成し遂げようとした。 帰るべき場所を護ると誓い、これまでの過去を投げ打ってでも強くなると決めた。 決めた、はずだった。 だから、これもまた当然の結末。 何かを得るには代償がいる。これが、その代償なのか。 右手を、伸ばす。弱々しく震えた右手を、彼女の背へと。 だが、届かない。彼女の背を掠りもせずに右手は宙を切る。 結局、身勝手な願い事なのだ。 また、『あんていく』に戻り、寄り添いながら生きていきたいなど、過ぎたものだった。 自分達は駆逐されるべき存在であり、世界を歪めているのは――――。 それ以上、考えたくはなかった。 生きたいと願うことに、嘘も真もない。 例え、人を喰らわなければ生きれなくとも、願うぐらいはタダなのだから。 くるりと、空を見上げる。 一面の青が今のカネキにとっては眩しくて目を閉じたくなる。 こんなにも綺麗な空の下で、自分達は今から戦争をする。 何かを願うことですら、無償じゃない現実は塩っ辛い。 結論から言うと、簡単なことだ。 黄金の杯を手に、夢を現にするには――最後の一組になるまで生き残るには、【霧嶋董香】は切り捨てなくてはならない。 トーカを例外として外すことは不可能であり、分かり合う以前の問題だった。 これはそういうルールだ。ご丁寧に、いつまでも先延ばしにできないようにタイムリミットまで設定されている。 どれだけ親しい仲であっても、運命は彼らを奪い合いの枠へと押し込めるし、避けようにも避けられない。 ネギ・スプリングフィールドを見捨てて、霧嶋董香と契約を結ぶという例外の選択肢以外は、彼女と手を取り合えない。 今のマスターであるネギを裏切り、喰らえばその時点でカネキは自由の身となる。 そして、僅かな猶予で再契約したら――トーカを襲わずに済む。 絆の大小で比べたら、はっきりとわかるはずだ。 どちらを大切にすべきか。何を諦めて、何を諦めないか。 考えうる限り、両者を救い切るというのは不可能に近い。 照らされた道筋は二者択一。誰かを護るということは誰かを殺すということだ。 ネギとトーカ。大切だというベクトルは同じだが、その強さで言うと――。 最後まで思考を巡らずとも、わかっている。 自分が本当に護りたい、選びたいのは誰なのか。 選択肢など、始めからなかった。答えはわかりきっていた。 気づいてしまえば、もう戻れない。 身体は怪物であっても、心までそうなってはいけない。 そんな言い訳を並べても、頭の片隅に鎮座したその答えは徐々に色を帯び、強くなっていく。 身体をばくばくと叩く心臓が、手の震えを感じ取った。 今なら不意打ちで殺せる。相手が此方側に不信を抱いていない時こそがチャンスだ。 殺して、喰い散らかせ。彼の中に内包する冷酷が、そっと微笑んだ。 「僕は、何を考えているんだ」 ――その微笑みを、ぐしゃりと握り潰す。 潰して開いてバラバラに破いてもう見えないように。 やはり、まだ甘い。 幼いながらも戦う決意をした少年を安々と切り捨てられる程、カネキは冷酷にはなれなかった。 ネギというマスターのサーヴァント、ランサー、カネキケン。 思考をシャットアウト、『あんていく』にいた半端者の喰種、金木研ではない。 「…………どっちも、切り捨てるなんて、無理だ」 そう、考えてしまえば楽であったのに。 この先、運良くネギが敵に襲われ死ぬことに加え、トーカが自分と契約する条件を満たさない限りは、彼と彼女は敵同士だ。 だから、今の状況が続くと、何れはトーカとも争わなくてはならなくなる。 仮初の同盟なんて意味を成さない。どうせ、殺すのだから。 一時の夢を見ては、期待してしまうではないか。 「トーカちゃんを、殺すなんて――考えられない」 敵であっても、殺さなければいけなくても。 トーカはカネキにとって大切な人だ。 迷いなく、この手にかけることはきっとできないだろう。 そして、彼の願いである『あんていく』にはトーカの存在も欠かせない。 最後の一組以外は死ぬことが定められた聖杯戦争で、両者の手を取るなんて不可能だと断じたはずなのに。 ふと自分の手を見ると、小刻みに震えているのがわかった。 弱々しく力が抜けた右手。どうしようもなく、等身大の金木研を表す喰種の手。 「ネギ君も、切り捨てることもできない」 もはや、自分の身体は彼女と同じ枠組みではない。 サーヴァントとはそういうものだ。どんなに言い連ねても、彼女とは立っている世界が違う。 しかし、戦うのをやめてしまえばいいかとは思わない。 トーカ以外に対してならば、躊躇もなく叩き潰すことができるはずだ。 この優しさを捨て去る為に、迅速に誰かを殺め、戻れない一歩を踏み出さねば。 「貴方もそう思いませんか」 お誂え向きの相手はもう、いる。 視線の先には道化師の翁が、にたりと笑っていた。 ■ 走った。走って、走って、走って。転びかけながらも足は勝手に動いている。 霧嶋董香の視界から彼がいなくなっても、なお。 【思いを消化し切るまで、彼女の足は止まることがなかった。 自分は、何をしている。浮かんだ疑問は弾け、残るのは恐怖のみ。 取り戻す為に、護る為に投じた戦いなのに。 どうしてこうなってしまったのだろう。 口から吐き出された溜息に深い絶望を乗せて、トーカはよろよろと教室へと入り、机へと向かった。 幸いなことに、心配してくるお節介焼きはまだ登校していないようだ。 椅子を乱暴に引いて、ぐったりとした態勢で座る。 金木研が、大切なものが敵だった。 全く笑えない悪夢だ。偽りの街に来ても尚、悲劇は追い縋るというのか。 たった一組だけしか生き残れない。そんな簡単な理をトーカは理解することを放棄した。 ……お互いにマスターとサーヴァントを失わない限りずっと、敵同士。 アーチャーを切り捨てられるのか。投げかけた自問にトーカは即座に答えられなかった。 ヴェールヌイはトーカに対して、出来る限りの気遣いと信頼を与えてくれた。 そんな彼女を自分の勝手な都合で裏切ることを、果たしてできるのだろうか。 してみせる。否、しなくてはならない。 そもそも、ヴェールヌイと紡いだ絆なんて些細なものだ。 願いはないと言い切った彼女は本当の彼女なのか。 裏で、策謀を重ねて聖杯を取る手段を整えているのではないか。 聖杯に願いを託さない彼女の在り方は、正直不信を覚える。 だから、自分は悪くない。そう、思わなくては心が壊れそうだ。 考えたら、今更の話だった。 何を願い、何を犠牲にし、何を残すか。 トーカは全てを無くして全てを取り戻す為に、聖杯戦争に飛び込んだ。 ならば、迷うことなんてないはずだ。 ヴェールヌイとの契約を破棄し、カネキと再契約をしたら――殺し合わずに済む。 「ンなこと、しちまって……いいのかよ」 けれど、トーカにはどうしても最後の一線を踏み越える勇気が湧かない。 出会ってすぐの自分を信じてくれたヴェールヌイを裏切ることに後ろめたい気持ちがあるのか。 刻まれた令呪に、『ヴェールヌイとの契約を破棄する』と願えばいいだけのはずが、手の指先一本に至るまで動かない。 思えば、最初からそうだった。 車椅子の少女を狙おうとした時も自分は手心を加えている。 確かに願ったはずなのに。自分以外の全ての参加者を殺せる程、トーカは割り切れていない。 これで、他の参加者が月山習のような喰種ばかりであったら迷うことなんて何もなかった。 結局の所、霧嶋董香という喰種は精神まで化物になりきれない半端者だった。 ただ、それだけの話だ。 ■ 道化師と喰種の疾走は森の中まで止まらなかった。 圧縮された空気の弾丸を赫子で弾きながら互いは人気のない所まで直走る。 学校内での戦闘など論外。無粋な横槍で勝てるモノも勝てなくなってしまう。 もっとも、トーカを戦闘に巻き込みたくないという思いがあるのは否定しないけれど。 (やっぱり、僕はどう在っても金木研でしかない) 幾ら言葉を並べても、カネキにとって、トーカは大切な存在だった。 少なくとも、安易に諦めるなんてできない『日常』なのだ。 (なら、僕はこのまま貫くしかない。ギリギリの崖っぷちで、踏ん張って戦うだけだ) 今は悩む時ではない、戦う時だ。 不躾にぶつけられた殺気に風の弾丸。殺気で濁った瞳に這い出した赫子。 両者共に、話し合う気など最初からなかった。 戦意に満ちたサーヴァント同士、出逢えば戦うのは必然である、 次々と放たれる風弾を躱しつつ、カネキは何とか近接戦に持ち込もうと動いているが、中々に近付けない。 力量は現状、拮抗している。互いに敏捷をウリにするということも似通っており、遮蔽物の多い森でも縦横無尽に駆け回れる。 ならば、後は余剰の戦力。マスターのサポート次第で勝敗は決するだろう。 (ひとまず、マスターが来るまでは保たせるとしよう) 既に、ネギには念話で戦闘の知らせを伝えている。 特段に学校からも離れていない、自分を援護する為にすっ飛んで来るだろう。 結局、自分は一人では何もできない弱いサーヴァントだ。 勝つにはマスターの力を頼ることを強いられる。屈辱とは思わないが、自分の力量の無さには情けなくなる。 「くはは、いいのかね? 逃げてばかりでは到底私を打倒などできまい?」 「身なりに違わず、口は達者ですね。挑発しようが、僕は揺らぎませんよ」 道化師――パンタローネは笑みを崩さず自分に追従してくる。 どうやら、ここで自分を落とすつもりでいるらしい。 翁と言っても、動きは俊敏であり油断などしたら即座に蜂の巣だ。 両の掌から放たれる圧縮空気の弾丸は退路を塞いでいるし、逃げるよりは向かう方がよっぽどいい。 故に、どちらかが死ぬまで、この戦いは終わらないと判断。 カネキとしても、望む所である。まだ始まったばかりだが、一騎此処で落とすのは勢いに弾みをつけられる。 今は眼前の敵を打倒する。とことんまで戦い抜いて、返り討ちにしてやろうじゃないか。 「――――敵を射てッ! 魔法の射手……光の11矢」 小競り合いが始まって数十分後。 漸く、援護が来たようだ。 背後から穿たれた魔弾の雨がパンタローネに着弾し、微小ながらダメージを与えていく。 「……敵、ですね」 「ああ。どうやら、僕達を此処で討つつもりらしい」 「なら、返り討ちにしましょうか。あのサーヴァントを、討ちます」 交わす言葉は少しでいい。 杖を携えて、ネギがゆっくりとカネキの横へと並ぶ。 これでこちらの態勢は万全となる。 それに比べて、相手のマスターは非戦闘員なのかまだ出てこない。 ネギのように戦闘に参加できない者がマスターならいいが、暗殺者であれば質が悪い。 息を潜めて、機を伺っている事も考え、神経を尖らせる。 このまま押し込めれるなら押していきたいが、先程のサーヴァントのように地力が強ければその差もすぐに埋まってしまう。 サーヴァントはステータスだけではなく、経験からくる戦闘技術、判断力といった見えないものも強さの根幹にかかっている。 どんな相手であろうとも、油断などできるはずもなく。 「了解。援護、頼むよ」 パンタローネが動く前に、カネキは赫子を蠢かせながら強く地面を踏みしめた。 一息で間合いを詰め、パンタローネへと赫子を全力で叩きつける。 パンタローネは即座に反応し、突き出された赫子を深緑の手で薙ぎ払い、空いた左拳を、カネキの腹へと撃ち込んだ。 当然、このままだと直撃コースなので攻撃を中断し回避に移行する。 カネキはパンタローネの腕を支点に身体を宙へひねらせ、それを回避。 二つの影が空中で交差する。 「ふむ、ここからが本番という訳だな。まァ、いい。どちらにせよ、貴様達は私の手にかかって、死ぬ」 次元の違う戦いだった。 カネキは赫子を駆使し、パンタローネは両腕を巧みに操り受け流す。 まさしく、怪物同士の超次元な戦闘だ。 どんな映画でも見られないような現実が、目の前で展開される。 カネキの赫子が空を裂き、パンタローネの深緑の手が木々を穿つ。 「いい加減、その両腕……っ! 邪魔ですね――ッ!」 「それは此方の物言いよ。即座に再生する触手、鬱陶しい事この上ない!」 迸る赫子をカネキごと深緑の手で吹き飛ばし、怒りを露わにパンタローネは吠える。 魔法の射手によるダメージは直撃こそしたが、戦闘に支障を与えるレベルには至らなかったらしい。 赫子を即座に再生し、深く攻め立ててはいるが、淀みの無い動きによって躱される。 繰り出す赫子の刺突はパンタローネの両手より先に届かない。 真空の防壁は異常なまでの再生力を持つ赫子でさえ、貫くことを許さなかった。 曲げる、破砕。薙ぐ、粉砕。削ぐ、玉砕。 全ての赫子を吹き飛ばしながら、パンタローネはからからと嘲笑う。 「脆い、脆い! この程度の触手など、恐れるに足らず! どうした、小僧? それが貴様の全力か?」 厭味ったらしい声で、此方を煽ってくる道化師の言葉に耳など貸す必要はない。 自分の力が歴戦のものではないと、最初から知っているはずだ。 圧倒できる切り札もなく、豊富な戦闘経験もない。 先程の戦闘でも加藤鳴海に指摘され、それを痛感している。 自分の武器は柔軟な動きと無尽蔵のタフネスさだ。 相手の土壌で戦う必要なんてない。嘆く暇があるなら、勝てる戦いにするべく、土壌を変えるべきだ。 「諦める時だ、小僧。戦局は徐々にワシに傾いている。無駄な足掻きはやめて、このまま、私に屠られろ」 「……なるほど、確かに。貴方は戦闘の巧者だ。僕みたいな半端者は、まともに戦えば貴方に何もできないでしょう」 カネキは滴り落ちる汗も拭わずにパンタローネによる両腕の抱擁から回避し続ける。 幸いなことに、マスターであるネギから供給される魔力は潤沢だ。 動きが鈍くなるといったことがない為、躱すだけならいつまでだってできる。 赫子を瞬時に再生し、繰り返す。相手が疲れるまで、魔力がなくなるまで。 持久戦ならば、喰種である自分に利がある。 「けれど。僕は、貴方より強いサーヴァントと出会っている」 加え、先程の戦闘で刃を交えたしろがね――加藤鳴海より、パンタローネは弱い。 速度こそ、彼より速いが、力強さは鳴海の方がもっと強く、彼の身体はいくら打撃を打ち込んでも倒れない気迫があった。 その姿はカネキが憧れた『護る強さ』であり、こうなりたいと願うには十分な姿だった。 未熟な自分は寄り添い、手を取り合わなければ戦えない。 カネキはたった一人で戦況を変えれる強さを持ち合わせていないのだから。 「だから、楽勝だ……と、述べるつもりか。舐められたものよ」 楽勝、なんて――言えるはずがない。 その言葉を紡ぐ前、眼前の道化師は見るのも悍ましいぐらいに、にたりと嗤っている。 笑顔、笑顔、笑顔、笑顔。 一度見たら二度と忘れないであろう鮮烈な笑みを見せ、かたかたと顎を揺らす。 これは――恐怖だ。 例えるならば、ヤモリと相対した時のような、粘ついた狂気。 気を抜くと、植え付けられたトラウマがまた蘇りそうだ。 「そこまで傲りはありませんよ。まあ、気が楽だというのを伝えたかったんです。それと、もう一つ」 けれど、今度は一人じゃない。 後ろにはマスターであるネギがいる。 あの時のように一人で全てを背負い込まなくてもいいのだ。 それだけで、幾分か身体が軽く感じる。 「似合いませんね、その服」 屈託なく、笑う。 唇の端を不器用に釣り上げて小さく声を震わせた。 相手の冷静さを少しでも奪う為の安い挑発だ。 だが、そんな慣れないモノでも相手の地雷を起爆させるには十分過ぎるものだったらしい。 「…………貴様ァ」 烈火の如き怒りを顔に塗りたくったかの表情から冷静さを根こそぎ奪い去ったことを確信し、疾走する。 タイミング、踏み込み、速度、角度、呼吸。 動作を構成する諸要素が、一連の動作へと統合されていく。 ある程度の間から放たれた真空を躱しつつ限界まで引きつけ、赫子を地面へと突き刺した。 怪訝な顔をするパンタローネを無視し、勢い良く上空へと飛び上がる。 「――雷の暴風ッ!!!」 そして、間髪入れずに背後で呪文詠唱を終えたネギの右手から放たれた電熱の奔流がパンタローネへと突き刺さる。 全てはこの為の布石だった。 ネギが会得している最強の呪文を此処で叩き込む。 強力な稲妻に旋風を纏わせた最強たる金色の一閃が、一切の例外なく鏖殺する。 雷。それは、この世に存在するありとあらゆる熱を凌駕する永遠にして絶対なる金色の一撃だ。 触れた大地は尽く融解し、矮小な木々など、語るまでもなく灰燼と化す。 真っ直ぐにに突き進む雷閃を見て、パンタローネは心底戦慄を覚えた。 アレをまともに受けては不味い。対魔力という防備に慢心することなど、できるものか。 その一撃は先程の牽制とは違い、体の隅々を蹂躙する極光だ。 断じて無視できるものではなく、パンタローネも前方に深緑の手を全力で翳す。 「ぬ、おおおおおぉぉぉ!!!」 風と雷が破裂し、拡散する。 全身に熱が伝わり、身体が爆散でもするかのようだ。 それでも、意地がある。 最古の四人たる自分が、パンタローネたるモノが、このような所で死ねるはずがない。 後先など怒りなど戦略など今は一切考えない。 認めよう。眼前の敵は紛れも無い強者だ。レプリカ風情とは質が違う。 手を取り合って、何としても勝つ気概が伝わってくる。 ならば、その気概ごと――自分が撃ち破るだけだ。 「死ねるか、死ねるものかよ!」 宝具の全力開放で辺りの物量ごと、雷光を弾き飛ばす。 一陣の強い風が吹き荒れ、大地が抉り飛ぶ。 この勢いのままに、二人を討つ。 パンタローネは空中から迫るカネキに対して、掌を向ける。 伸びてきた赫子は全力で吹き飛ばし、赫子の刺突など触れさせない。 だが、カネキ自身は全く止まることなく、パンタローネへと突っ込んでくる。 愚直に、ひたすらに。身体に穴が空くのなど恐れずに。 深緑の手がカネキを吹き飛ばすのが先か。それとも、カネキがパンタローネへと辿り着くのが先か。 「吹き、飛べぇぇぇぇぇっっ!!!!」 先に相手へと攻撃とぶち込んだのは、カネキの方だった。 瞬間、パンタローネは腹部への強い衝撃を感じるのと同時に身体が宙を舞う。 ずしりとくる痛みは顔を歪ませるには十分だ。 木を薙ぎ倒しながら転がっていく道化師の姿は傍から見るとさぞや滑稽だろう。 だが、それだけでは終わらせない。 赫子を再生し、身を持ち上げ、吹き飛ばしたパンタローネへと追撃。 跳んで、駆けて、討つ。 後一歩で、勝利に届く。 目前に控えた高揚感を胸に、カネキは木を背にして荒い息を吐くパンタローネへと赫子の四連撃を突き刺した。 「これで、終わりにする!!!」 「――――笑止!」 それでも尚、トドメを刺すには数手足りない。 即座に態勢を立て直したパンタローネは両手で赫子を打ち払う。 そして、このままでは終わらない。 突如、両腕が伸び、捻じ曲がりながらカネキの横をすり抜けようとする。 今まで見せていなかった奇策。隠し技としてここぞと言う時に切る切り札。 無論、そんなことを知る由もなかったカネキは驚き、動きを止めた。 「切り札というのは、ここぞという時に切るものよ」 止めなくては。例え、この身体が突き刺さろうとも。自分の命が尽き果てようとも。 けれど。ほんのコンマ一秒にも満たない刹那。 ――――霧嶋董香の顔を頭に過ぎらせてしまった。 これは、駄目だ。金木研は迷ってしまった。 霧嶋董香を残して、死にたくない。 あんていくの日常を取り戻す為に、もう一度トーカと話す為に。 どんな形であっても、彼女の笑顔を曇らせることは、したくない。 「が、はっ……」 左腕は再生した赫子で受け止めた。掌からは真空が吐き出され、脇腹が削られた。 しかし、ただでは終わらない。 空いた掌を拳に変えて振り下ろす。雷の暴風によって脆くなっていた左腕をへし折ることには成功した。 これで相手の戦力は半減されるが、自分の傷は治癒が可能だ。 喰種の身体である以上、致命傷でない限りは再生できる意地汚さがある。 挽回できる。まだ、勝負は決まっていない。 「まずは、マスターを殺すのが先決よのう」 もっとも、その挽回のチャンスがあればの話だが。 パンタローネの狙いがカネキではなくネギであることに気づくにはもう遅かった。 無理矢理に身体を拗じらせて右腕を止めようとしたが、致死の風はネギを捉えている。 ぼしゅんと、乾いた音が鳴った。 そして、恐る恐る背後を見れば――――左腕を何処かへと無くしたネギが呆然としている。 次いで、絶叫。ネギはそのまま倒れこみ、右腕で抑えこむも、血は止めどなく流れ出す。 「あ、あっ、あ」 先程の戦闘で相対した鳴海が全くマスターを狙わないことから油断していたのか。 それとも、トーカの顔が過ぎったによる躊躇からか。 理由は幾らでも並べ立てることができる。 ただ、今はそんな言い訳をする時ではない。 一刻も早く、ネギを安全な場所へと運び込む。 「よく、も……ッ!!」 これ以上の戦闘続行は不可能。 そう、判断してからの行動は迅速だった。 カネキは即座に反転し、倒れたネギを抱え、一目散に足を動かした。 今なら、一気に屠れる。 パンタローネは絶好のチャンスと考えたが、追撃を行うことはしなかった。 よくよく見ると自分の体は思っている以上にぼろぼろである。 魔力も体力も大幅に消費してしまった。 加えて、左腕を失い、深緑の手も効果は半減だ。 「……だが、マスターを仕留めただけでも上出来としよう」 今は大人しく退く。この深い傷では、暫くは治療に専念することになる。 家に帰れば、長谷川千雨のうるさい小言が待っていることを考えると、顔が渋くなっていく。 だが、戦果を欲している少女だ、結果を出せば自由に行動できる。 一人始末したと言えば、両手を叩いて笑ってくれるはずだ。 「その証として、これでも持っていけばよいか」 そして、パンタローネは地面に落ちていた血塗れの杖を拾い上げ、急いでその場を離れた。 轟音を鳴らしたのだ、周囲にマスターとサーヴァントがいたら寄ってくる。 今の手負いの自分では、太刀打ちは難しい。 何としても生き残る為には、時に逃げることもやむを得ないものだろう。 ■ 「マスターッ! 気をしっかり持ってくれ!安全な所までひとまず運ぶから!」 疾走る。 サーヴァントの気配がしない所まで、カネキはひたすらに駆けて行く。 治療なんてできるかも定かではないのに。 自分の一瞬の迷いが命取りになったのに。 湧き出る悔恨を無理矢理に握り潰し、カネキは走り続けた。 景色もいつのまにかに学校からも離れ、田園地帯になっている。 「もう、いいです」 「駄目だ! 諦めちゃ、駄目だ!」 「……無理ですよ。血、流し過ぎて、意識も、薄っすらで。だから、最後に……」 切れ切れな声を必死に手繰り寄せ、ネギは伝えようとしている。 それは遺言か、恨み言か。 どちらにせよ、カネキは聞き届けなくてはならない。 こうなった責は自分にある。 ならば、最後は甘んじて受け入れる。 それが、ネギのサーヴァントとして自分ができる最後の仕事だ。 「令呪を以って命じる、ランサーさんが暫く現界できる魔力を」 だが、出てきた言葉は想定外のもので、カネキの表情を揺らがすには十分だった。 消耗した魔力が、サーヴァントの現界に欠かせない魔力が令呪によって補充されていく。 「重ねて、命じる。魔力を、彼に。願いを紡げるよう、生き抜けるように」 「……………………どうして」 「僕を、ずっと支えて、くれた人だから。それだけじゃ、駄目、ですか?」 「駄目だなんて、言えるはずがない! 君を護れなかった僕が、何を言えるんだ!」 「でも、悔しいなぁ。アスナさんと、もう、会えないや。頑張ったのに、必死に、願ったのに」 力無く笑う表情が、カネキの心を串刺しにする。 自分は、死に様でさえも他人のことを考えられるマスターを裏切ろうとしたのだ。 綺麗で暖かな彼の思いを一瞬でも踏み躙ろうとした自分を憎んでも憎み足りない。 「……大丈夫。大丈夫だから。約束する、必ず勝ち残って、聖杯を取って、君とアスナさんを蘇らせる」 「嬉しい、です。じゃあ、僕、待ってますね。ランサーさん……カネキさんが聖杯を取ってくるのを、ずっと」 「わかった。僕に任せて、ネギ君は安心して眠っていてくれ。なぁに、すぐに迎えに行くさ」 微かに頬を釣り上げ、小さく待ってますと呟くネギの手をぎゅっと握り締めた。 これは誓いだ。金木研が絶対に成し遂げると決意した制約でもある。 「カネキさんが、少しでも長く、戦える、ように。僕、最後に、頑張ります」 このまま消えていく運命だったカネキの命脈を続けようと、なけなしの力を振り絞っている。 応えなくてはならなかった。此処で応えられない奴が、のうのうと生きるなんてそれこそ、耐えられない。 例え、トーカが立ち塞がったとしても、聖杯を譲るつもりはないし、戦うというなら自分も本気で争う覚悟を決めなくてはならない。 できることならば、彼女ともう一度仲直りがしたい。 サーヴァントとして再契約するマスターがトーカであれば嬉しいことはない。 けれど、そんなにもうまくいくことはないだろう。 彼女は自分とは別にサーヴァントを従えている。これ以上、余計な重みを増やすつもりはないかもしれない。 今の自分はネギのサーヴァントだ。 彼の願いを叶える為に、トーカが邪魔ならば、今度はもう、迷えない。 避けられぬ争いが、彼女との間に起きたら、自分は――――。 「最後の、令呪を以って命じる……ランサー、僕を喰べて、生きて、少しでも、魔力の、足し、に」 塗り替えられる、全てが。 ――――悲劇では、終わりませんように。 その疑問を自分の中で消化する前に、身体は勝手に動いていた。 カネキの口はネギの腹部をガッチリと挟み込み、歯を深々と埋めていく。 口に広がる豊満な香りは食欲をそそらせる。 喰種の食欲に加え、令呪の強制力が合わさったのだ、我慢などできるはずもなかった。 咀嚼が始まる。背筋を凍らせるような血肉の水音を辺りに響かせ、一心不乱に噛み砕く。 ばつん、という破断の音は、筋肉が骨ごと削ぎ斬られた証だろう。 ネギの呻き声など無視し、食事は続く。 勿論、食すのは腹部だけではない。頭部、腕、足、あらゆる箇所をカネキの口がずたずたに食い散らかす。 皮膚が千切れ、肉が削げた。骨が砕け、血が噴出した。 左足が踝の辺りからもげた。 咀嚼による蹂躙が皮膚を貫き、血肉をかき回す。 ネギはそれだけの痛みを負いながら、まだ生きていた。 悲鳴はできるだけ上げず小さな呻き声に収めて、堪えている。 ああ、美味なるかな。 子供の柔らかい肉に潤沢な魔力というソースが合わさって、最高のメインディッシュだ。 他の何にも目をくれず、カネキは眼前に在る御馳走にむしゃぶりついた。 この時、この瞬間だけ、金木研は紛れも無く喰種だった。 浅ましく、みっともなく、怪物じみた表情で食事にありつく彼を見て、誰がまともだと言おうか。 護ると誓ったネギは、もう何処にもいない。 其処に在るのは、ただの肉であり、あの輝かしい日々へと戻る餌だ。 「あ、あ?」 無様を晒して死に至る。 どれだけ尊い思いを抱こうと、死体になれば等しく餌である。 それが子供であっても、綺麗な願いであっても、手を取り合った相棒であっても。 喰種にとっては、それ以上でもそれ以下でもない。 「ネギ、君?」 令呪の支配を抜け、正気を取り戻したカネキの視界には食事の残骸だけが残っていた。 細かくちぎれた肉片とぶちまけれた血の海はネギの面影すら残さない。 誰がやったかなんて一目瞭然だし、カネキ自身わかってはいる。 だが、気づきたくない。 いくら令呪による強制があったとはいえそんなことをしたとなれば、自分自身を到底許すなんてできない。 「ちが、ちがう、ぼくは、ちが、やって、喰って」 けれど、口元に残る血痕と満腹感が逃げ道を封鎖する。 金木研は喰種だ。護るべきものを自分の手で壊した、救いようがない化物だ。 口から漏れ出す慟哭も、眼から滴り落ちる水滴も、今は何の慰めにもならない。 いつのまにかに顔を覆っていた一つ目の仮面が彼の表情を隠す。 その裏には、何が在るか。悲嘆、憤怒、絶望。 浮かんだモノはいずれにせよ、カネキの心を食い破り、奈落の底へと落としていくだろう。 言ってしまえば――ふざけた、悲劇だ。 【ネギ・スプリングフィールド@魔法先生ネギま!(アニメ) 死亡】 【C-2/学園・高等部・教室/一日目 午前】 【霧嶋董香@東京喰種】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]なし。 [道具]鞄(ノートや筆記用具など学校で必要なもの) [金銭状況]学生並み [思考・状況] 基本行動方針:勝ち残り聖杯を手に入れる。しかし迷いもある。 1.葛藤。ヴェールヌイは、カネキは……? 2.少女(八神はやて)を傷つけなかったことに対する無自覚の安堵。 [備考] 詳しい食糧事情は不明ですが、少なくとも今すぐ倒れるということはありません。詳細は後続の書き手に任せます。 【C-3/田園地帯/一日目 午前】 【ランサー(金木研)@東京喰種】 [状態]全身ダメージ(回復中)、脇腹重傷(回復中)『喰種』 [装備]高等部の制服 [道具]なし。 [思考・状況] 基本行動方針:誰が相手でも。どんなことをしてでも。聖杯を手に入れる。 1.――――。 [備考] 令呪による恩恵、ネギを喰べたことにより、マスター不在でも暫くは消滅しません。 【D-2/森/一日目 午前】 【ライダー(パンタローネ)@からくりサーカス】 [状態]左腕喪失、全身ダメージ(大)、魔力消費(大) [装備]深緑の手 [道具]フランシーヌ様より賜った服(再度襤褸屑状態) 、ネギの杖(血まみれ) [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を獲得しフランシーヌ様に笑顔を 1.千雨のことは当面の主として守ってやる 2.ひとまず回復に務める。 3.群体のサーヴァント(エレクトロゾルダート)に対する激しい怒り [備考] D-6の畦道に結構甚大な破壊痕が刻まれました。激しい発光もあったので同エリアに誰かいたなら普通に視認されたかもしれません。 C-2の森で轟音が響きました。朝早く登校している生徒は間違いなく気づきます。 敵サーヴァント(加藤鳴海)を確認しました。 BACK NEXT 023 回転悲劇/邂逅/戦闘/力の顕現 投下順 025 地を舐め、天を仰ぐ 023 回転悲劇/邂逅/戦闘/力の顕現 時系列順 025 地を舐め、天を仰ぐ BACK 登場キャラ NEXT 014 再会:re 霧嶋董香 029 願い潰しの銀幕 ネギ・スプリングフィールド ランサー(金木研) 030 Nowhere/嘘の世界であなたと二人 015 Fake/この手が掴んだものは ライダー(パンタローネ) 028 迷いの園-Guilt-
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マギステル・オブ・エンディミオン(OCG) ペンデュラム・効果モンスター 星3/地属性/魔法使い族/攻1500/守 900 【Pスケール:青8/赤8】 (1):自分または相手が魔法カードを発動する度に、このカードに魔力カウンターを1つ置く。 (2):このカードの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。 自分のEXデッキの表側表示の魔力カウンターを置く事ができるモンスター1体とPゾーンのこのカードを特殊召喚し、 その2体に魔力カウンターを1つずつ置く。 【モンスター効果】 自分は「マギステル・オブ・エンディミオン」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。 (1):このカードの攻撃宣言時に発動できる。 このカードに魔力カウンターを1つ置く。 (2):相手ターンに1度、自分フィールドの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。 魔力カウンターを置く事ができるモンスター1体をデッキから特殊召喚する。 (3):モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。 このカードを自分のPゾーンに置く。 その後、このカードに置かれていた数だけ魔力カウンターをこのカードに置く。 エンディミオン ペンデュラムモンスター リクルート 下級モンスター 地属性 魔法使い族