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薬の10か条 薬は一歩間違えると毒にもなりますから、十分気をつけましょう 1.他の医療機関や診療科でもらった薬を医師・薬剤師にみせましょう 2.服用時間・回数・個数を確認しよう 3.医師の処方を守ろう 4.頓服薬と飲み続ける薬を区別しよう 5.薬はできるだけ水か湯冷ましでのもう 6.のみ忘れたときの対処法も聞いておこう 7.副作用の確認と対策も聞いておこう 8.副作用が出たら、医師・薬剤師にすぐ伝えよう 9.薬の保存方法や期間を確認しよう 10.食べ物と薬の飲み合わせにも注意しましょう フォイパン フオイパン (蛋白分解酵素阻害薬) 蛋白分解酵素阻害薬です。膵液に含まれるトリプシンなどの消化酵素(蛋白分解酵)の働きを阻害する作用があります。膵液から膵臓を守るとともに、腹痛や吐き気などの自覚症状を軽減します。 膵臓に関する漢方薬 漢方薬は「証(しょう)」という漢方独特の見立てで処方されるので、人によって用量が違うそうです。 本人が訴える症状(自覚症状)や検査や診察によって分かる状態(他覚的所見)、体格、その人の個人的な特徴(性格など)を医師がPCに入力すると総合的に判断して分量が出力されます。 同じ症状でも処方される薬が違うのは証が違うかららしいです。 このあたりは、西洋・漢方などを問わず、どの薬でも同じようです。 大きな分け方の一つは「実・虚」証です。 実証の特徴 体力がある ・筋肉質でガッチリしている 血色がよく、肌につやがある ・大きくて太い声 胃腸が強く、便秘傾向がある ・腹部は固くてしっかりしている 暑がり 虚証の特徴 体力がなく弱々しい ・細くてキャシャな体型 顔色が悪く、肌が荒れやすい ・細くて小さな声 胃腸が弱く、下痢をしやすい ・腹部はやわらかい 寒がり この他に「陰陽・寒熱・気血津液・五臓」という情報によって「証」が決定されるようですが、診察のときに覗いているとほぼソフトで完成されているようです。 私の在庫にある薬は以下の通りです。 半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)・・・急・慢性胃腸カタル、はっ酵性下痢、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃弱、二日酔、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症。 補中益気湯(ホチュウエッキトウ)・・・夏やせ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症。 六君子湯(リックンシトウ)・・・胃炎、胃アトニー、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐。 茯苓飲合半夏厚朴湯(ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ)・・・不安神経症、神経性胃炎、つわり、溜飲、胃炎。 柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)・・・更年期障害、血の道症、神経症、不眠症。 柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)・・・ 感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛。 四逆散(シギャクサン)・・・胆嚢炎、胆石症、胃炎、胃酸過多、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎、神経質、ヒステリー。 小柴胡湯(ショウサイコトウ)・・・諸種の急性熱性病、肺炎、気管支炎、感冒、胸膜炎・肺結核などの結核性諸疾患の補助療法、リンパ腺炎、慢性胃腸障害、産後回復不全。 コレシストキニン(CCK)受容体拮抗薬 ロキシジン(三菱ウェルファーマ) 膵液中の蛋白分解酵素の分解を調節するコレシストキン(CCK)に拮抗することにより蛋白分解酵素の分泌を阻害、膵炎の安静庇護を図るものです。 前記事にある消化ホルモン、コレシストキン(CCK)による膵液の分泌亢進をおさえるものです。 サンドスタチン(酢酸オクトレオチド:ノバルティス ファーマ) ソマトスタチン誘導する薬も,膵臓を「休める」ために使用されているようです プロトンポンプ阻害薬 この系統には オメプラゾール・・・(商品名:オメプラール)・・200.1円 ジェネリック・・・オブランゼ、オメプトロール、オメラップ、オメプロトン等 ランソプラゾール・・(商品名:タケプロン)・・・208.9円 ジェネリック・・・スタンゾーム、ランソプラゾール、タイプロトン、タピゾール等 ラベプラゾール・・・(商品名:パリエット)・・・357.3円 効能は、 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger‐Ellison症候群 逆流性食道炎 胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助 プロトンポンプ阻害薬は胃の壁細胞のプロトンポンプに作用し、胃酸の分泌を抑制する薬です。PPI(Proton pump inhibitor)と略され、通常PPIと呼ばれています。ランソプラゾ-ル(タケプロン)をはじめとするプロトンポン阻害薬(PPI)は、H2ブロッカーとともに、現在、消化性潰瘍治療における中心的な薬剤となっています。 PPIは、逆流性食道炎、消化性潰瘍の95%、咽喉頭感異常症の60%、鎮咳薬無効の慢性の咳、鎮咳薬無効の背部痛の50%、気管支喘息の20%に有効とされています。 PPIについては、現在の第1選択薬について、「タケプロン」が48.0%で1位、「パリエット」が23.3%で2位。以下、「オメプラール」が19.9%、「オメプラゾン」が6.1%というような使用状況です。 タケプロンは1991年に武田薬品工業株式会社が販売を開始しました。 パリエットは1997年エーザイ株式会社の販売薬です。 PPIについては処方できる最長期間が8週間となっており、通常8週間以後はH2ブロッカーをはさんだりして一旦中止しますが、この時のリバウンドが少なくなることなどを研究されて6年後、後発されたのがパリエットです。 ランソプラゾ-ル(タケプロン)の添付書類には (5)胃ポリープ……[オメプラゾール,ラベプラゾールナトリウム]本剤の長期服用中に,良性の胃ポリープを認めたとの報告があります。と、記載されています。 問い合わせてみたところ、ランソプラゾ-ル(タケプロン)が原因と思われる良性の胃ポリープを認めた経験はないということでした。あまり気にされなくてもいいのではないでしょうか。 プロトンポンプ阻害薬(PPI)を長期間使い続けると、骨折リスクが高まることが、大規模な観察研究の結果、明らかになっています。Journal of American Medical Association(JAMA)がPPIを1年以上使用していると、大腿骨頸部骨折リスクが44%増すことを確かめたものです。 PPI治療は、適切な患者に対して最低用量で行うべき。特に、高齢者に長期的かつ高用量の投与が必要となった場合には、食事からのカルシウム摂取を増やすなどの生活指導を行う必要があるとされています。 吐き気止め 膵炎はときに吐き気や悪心をともないますので、常備する頓服薬を用意しておきたいものです。 吐き気止め・悪心対策の1番手はベンザミド系の中から 消化器機能異常改善剤プリンペランです。 主成分はメトクロプラミド、弱った胃腸の運動を活発にして、食べ物を胃から腸へ送り出すのを助けます。そうすることで、吐き気や嘔吐、食欲不振や膨満感、胸やけなどの症状を改善します。 病院では吐き気があるために経口投与が難しいときに静注として使います。 ジェネリック薬も豊富に発売されています。エリーテン、プラミール、フォリクロン、エリーテン、プラペリン、プリンパール、アノレキシノン、フォリクロン、テルペランなどの商品名で販売されています。 消化管運動改善剤ナウゼリンも同じ系統です。 ナウゼリンと言えば座薬が有名ですが、経口薬も ナウゼリン錠5~10、ナウゼリン細粒1%、ナウゼリンドライシロップ1%と発売されています。 こちらもジェネリックはミオナゼリン、ハドドリン、ナウザート、ノーゼア、ナシロビン、ペリゼリン、モンロビア、ドンペリン、ジャックマール、セロベース、フォリメジン、コバペリドン、ダリックと豊富に発売されています。 この他にも、ガスモチン、ガナトンなどが同じ働きをします。 鎮痙薬(抗コリン薬)のロートエキス、ブスコパン、コリオパン、胃粘膜局所麻酔薬のストロカインは、反射性嘔吐に有効です。鎮痙薬(抗コリン薬)については以前の記事を参照してください、詳しく書いています。 ジェネリックには、スコポラ、ブスフォリロン、ブチスコ、ブチブロン、ブスコム、ブトロパンなどがあります。 胃粘膜局所麻酔薬ストロカインは、オキセサゼインを主成分とします。 胃の粘膜に麻酔をかけて、胃の痛みをとります。そのほか、胃液の分泌をおさえたり、胃腸の運動をしずめる作用があります。過敏性大腸症の下痢症状や、しゃっくりを止めるのにも用いられています。 その他 膵・胆道疾患治療剤 スパカール 膵・胆道疾患治療剤 主成分はトレピブトンで効能は 胆石症、胆のう炎、胆管炎、胆道ジスキネジー、胆のう切除後症候群。 慢性膵炎に伴う疼痛並びに胃腸症状の改善。 となっています。 胆嚢を患った方には処方されることが良くあるようです。 フロプロピオンとヒメクロモンの中間的な位置づけにあって、オッヂ括約筋に作用して胆汁や膵液の十二指腸への排出口をゆるめて流れを良くすると言うものです。 乳頭肥大などの症状を持つ方には、これと前述のビソルボンが良く効くようです。 スルピリド スルピリドはもともと、胃・十二指腸潰瘍の治療薬として開発された薬で昔は不定愁訴に対して第一選択として使われたこともあったようです。 スルピリドは胃の粘膜血流増加や胃排泄機能亢進作用があり、食欲増進、体重増加も期待できるそうです。 後に「抗うつ作用」(ドーパミンを制御し、幻覚・幻聴などの鎮静、躁状態や、うつの焦燥感の鎮静、うつ症状の緩和など)があることがわかり、今では精神科でも処方されるようになっているそうです。 胃腸症状を訴える一般内科、胃腸科、外科の患者さん100人中50%がうつでそのうち65%に過敏性腸症候群などの消化管機能障害を認めたというデータもあり、過敏性腸症候群(IBS)に代表される下部消化器機能異常障害と、NUD(非潰瘍性消化不良)と呼ばれる上部消化管機能異常、その他消化性胃潰瘍や慢性膵炎もうつとの合併率は高いことが報告されています。 ビソルボン(去痰剤) これは本来呼吸器の薬で痰を出やすくする薬なのですが、副効能として、膵液の流れをサラサラにする効果があるようなのです。膵液自体の粘度が高い場合や、乳頭に腫れがあって流れにくいとか、腫瘍が流れの邪魔をしているときに効果的なようです。 非常に副作用の出にくく安価な薬なので、私の主治医は良く処方するそうですが、これまた効くか効かないかは微妙なようです。 鎮痛剤 NSAIDs 第一選択として、NSAIDsが選ばれると思います。 ボルタレン・ロキソニン・バファリン・アスピリン・ロピオンなどが有名です。 歯の痛みや頭痛などにもよく使われるもので、痛みを止めるだけでなく、炎症やはれなどを和らげたり、熱を下げる作用もあるお薬です。よく知られているお薬としてアスピリンがあり、病院で使われるだけでなく、街の薬局でも売られているものもあります。 この薬には胃腸障害という副作用がありますが、食後に飲んだり別のお薬を一緒に使うことで最小限に抑えられます。ただし、第1段階のお薬には使える量に限度があり、限度を超えて使うと、痛みを止める効果はそのままで、副作用ばかりが強くなってしまいます。 NSAIDs(エヌセズ Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs) は、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称です。 サリチル酸系 アスピリンやバファリンが含まれる。不可逆的な血小板抑制作用がある。アスピリン特有の合併症にはアスピリン喘息とライ症侯群がある。喘息患者の10%にアスピリン過敏性があり、アスピリン過敏性がある患者は他のNSAIDにも過敏である。 プロピオン酸系 静注可能なロピオンや強力な鎮痛作用を持つロキソニンがこれに含まれる。強力な鎮痛作用に加えて白血球抑制作用も知られ、その影響から消化管への副作用もアスピリンよりは少ない。ニューキノロン薬と併用する痙攣が起こるという副作用の報告がある。 酢酸系 座薬があるため即効性の高いボルタレン(フェニル酢酸、アリール酢酸系)や湿布でお馴染みのインドメタシン(インドール酢酸、アリール酢酸系)が含まれる。妊婦には用いることができない場合が多い。また消化管潰瘍以外に肝炎や黄疸が生じることもある。インドメタシンは胎児において動脈管閉鎖を促進させるという効果もある。この作用があるから妊婦には危険と言われている(経皮製剤は妊婦にも使える)。 オキシカム系 フェルデン、フルカム、ロルカム、モービックといった薬が知られている。フェルデン、フルカムは血中半減期が他のNSAIDに比べて非常に長いため一日一回投与で十分となる(大抵は一日三回投与)。フェルデンは胃腸症状が強いため坐薬で用いることが多く、そのプロドラックであるフルカムは内服で用いる。モービックはCOX-2を選択的に阻害する、物質名はメロキシカムである。 塩基性 ソランタールなどが含まれる。鎮痛効果が低いがアスピリン喘息の患者にも投与可能とも言われている。しかし喘息を誘発したという報告もあり用いない方が良いとされている。 この薬たちで効き目が出ない場合、第2段階の痛み止めを移ります。 代表的なお薬にリン酸コデインがあります。このお薬は、街の薬局で売っている咳止めにも含まれています。咳止めに使うときよりも多い量を使うと痛み止めになります。第2段階のお薬を飲むと便秘がちになることもありますが、下剤を一緒に使えば便秘を防ぐことができます。また、第1段階のお薬と同じように、使える量に限度がありますので、第2段階のお薬で痛みが残ってしまうような場合には、次の第3段階のお薬を使って痛みを取るようにします。 拮抗薬 1)モルヒネの粉薬・水薬、塩酸モルヒネ錠 モルヒネの粉薬と塩酸モルヒネ錠は痛みの治療に古くから使われてきたお薬です。 効果の持続時間が約4時間と比較的短いため、粉薬や水薬、塩酸モルヒネ錠だけで痛みのコントロールをしている方が痛みのない状態を保つには、1日にお薬を5~6回飲む必要があります。 2)MSコンチン錠 MSコンチン錠は普通の錠剤のように見えますが、スポンジのような編み目の中にモルヒネが詰まった仕組みになっており、水分を吸収するとモルヒネがゆっくり溶け出すように、特別な工夫を凝らした錠剤です。 そのため、飲んでから吸収されて効いてくるまでに1~1.5時間ほど時間がかかります。また、効果の持続時間は約8~12時間といわれているため、1日2回12時間ごと、もしくは1日3回8時間ごとというように時間を決めて飲むことで痛みのない状態を保つようにします。 3)カディアンカプセル、カディアンスティック カディアンにはカプセルとスティックの2つのタイプがあります。どちらも中には直径が1.0~1.7mm程度の小さな粒がたくさん入っていて、それぞれの粒からモルヒネが非常にゆっくり溶け出すような仕組みになっています。 4)モルペス細粒 モルペス細粒は普通の粉薬のように見えますが、1粒1粒がMSコンチン錠と同じスポンジのような編み目の中にモルヒネが詰まった仕組みになっており、水分を吸収するとモルヒネがゆっくり溶け出すように、特別な工夫を凝らした粉薬です。 モルペス細粒は、MSコンチン錠と同じように、効果の持続時間は約8~12時間といわれていますので、1日2回12時間ごと、もしくは1日3回8時間ごとというように時間を決めて飲むことで痛みのない状態を保つようにします。 5)MSツワイスロンカプセル MSツワイスロンカプセルは、効果が8~12時間持続するといわれていますので、1日2回12時間毎もしくは1日3回8時間毎に時間を決めてのむことで痛みのない状態を保つようにします。 6)ピーガード錠 ピーガード錠は水に溶けない殻でモルヒネをコーティングしたお薬ですが、殻には水に溶ける成分でできた通路がたくさんあります。お薬をのむと、水に溶けてできた通路から少しずつモルヒネが溶け出すことにより効き目が長く続く仕組みになっています。 7)アンペック坐剤 アンペック坐剤は、1回に何個かをおしりに入れることができます。さらに、下の図のように、清潔なカッターナイフなどで坐剤を斜めに半分に切って使用することもできるため、患者さんの痛みの程度に合わせて細かい量の調節が可能です。 8)塩酸モルヒネ注射液 効き目が切れて痛くならないように、お薬を24時間の間ゆっくり少しずつ入れて、体の中のモルヒネの量を一定に保つ方法が一般的です。 痛みの治療でモルヒネを使用した場合に、比較的あらわれやすく問題になる副作用は吐き気、眠気、便秘の3つです。 1.吐き気 吐き気は、すべての人が経験するわけではなく、3割くらいの人にあらわれるようです。 2.眠気 眠気も、すべての人が経験するわけではなく、3割くらいの人にあらわれるようです。 3.便秘 便秘だけはモルヒネを使うほとんどの人にあらわれ、モルヒネを使う限り続いてしまいます この他の痛み止めとしては、ソセゴン・レペタン・フェンタニルなどがあります。 1)ソセゴン ピオイド特有の症状のうち、吐き気や便秘は頻度が少なく(吐き気7.9%、便秘1%未満)、吐き気や便秘のためにオピオイドが使用しにくい場合に使用されます。 使用は基本的にはNSAIDsで不十分な時に併用で。またはNSAIDsが使用出来ない場合に。有効限界があり、痛みが高度の時はモルヒネに移行します。除痛ラダーの第2段階、コデインとより少し強力な位置付けです。 余談ですが以下のレペタン同様麻薬の処方箋が不要なので、医師にとっては処方しやすい薬と言えます。 2)レペタン モルヒネ、フェンタニルなどの麻薬と同様、ペンタゾシン(商品名ソセゴン、ペンタジン)、ブプレノルフィン(商品名レペタン)はオピエイト受容体に結合する鎮痛薬であるが、麻薬とは呼ばれずにしばしば「拮抗性鎮痛薬」と呼ばれる。「非麻薬性鎮痛薬」に分類されています。 効き目も大きいのですが、副作用の吐き気・悪心などのため膵炎患者には評判が悪いようです。 3)フェンタニル モルヒネとの相性があまりよくない方の痛み止めとして、使われる事が多いようです。鎮痛効果はモルヒネに比べて劣りますが、そのぶん副作用も緩くなっています。 代表的な使われ方は、デュロテップパッチです。デュロテップパッチは、フェンタニルを含んでおり、強い痛み止めとしては初めての貼り薬です。モルヒネとの相性がよくないために、モルヒネの副作用(吐き気・便秘など)がいつまでも強くあらわれてしまい、モルヒネを十分量使用することができないような場合にデュロテップパッチを使います。 オキシコンチン錠 オキシコンチン錠は、オキシコドンを含んでおり、効き目が長く続くように工夫をこらした錠剤です。 オキシコンチン錠は麻薬に指定されている効果の強い痛み止めですが、起こる可能性の高い副作用としては、モルヒネと同じく吐き気・嘔吐、眠気、便秘が挙げられます。 効果としては、モルヒネを使うほどの激しい痛みではない強い痛みの場合に、フェンタニルの代用として使われる事が多いようです。 急性時の治療薬と言えば、FOY、フサン、ミラクリッドの三つが定番で日本での治療では必ずと言っていいほど使われています。(他方、日本以外では使われることはありません。発売すらされていません) 前にも一度触れたのですが、 膵臓からは、トリプシンなどの酵素(酵素の中でも、「タンパク質を切断する酵素」をプロテアーゼと呼びます)が分泌されます。もともとのトリプシンの働きは、胃を通り抜けたタンパク質を切断して、消化管から吸収されやすくすることです。膵管から正常な状態で流れ出している間は、問題なく働いているのですが、膵管が石で詰まったり、膵管が細くなっていてスムーズに流れなくなっていたりしてあふれ出すと、トリプシンは膵臓自身や消化管を構成するタンパク質を消化してしまうことがあります。 この状態を膵炎といいます。急性膵炎は、非常に危険な病態で、臓器の消化が進み、適切な処置がされないと死亡に至ることもあります。なので、迅速にこのトリプシン酵素を押さえ込まなければなりません。 この時に使われるのが、プロテアーゼの働きを抑制する薬=蛋白分解酵素阻害薬です。 フサン (鳥居薬品、主成分メシル酸ナファモスタット、3,867円) ジェネリック ロナスタット、ナオタミン、ナファモスタット、バスロン、 コアヒビター、ナファン、モスタート、オプサン、ブセロン、 サメット、べラブ、ブイベル、ナファタット、ナファストン、 ストリーム、ファモセット、(712~1,227円) FOY (小野薬品、主成分メシル酸ガベキサート、985円) ジェネリック レミナロン、パナベート、ソクシドン、エホバミン、メガサード、 ブロビトール、アガリット、アロデート、メクロセート、 バナベート(117円~357円) ミラクリッド (持田製薬、主成分ウリナスタチン、3,177円 ) ジェネリック ブラドール ユーティニン エストチン ラインクルト
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膵炎とは膵臓が炎症を起こした状態をいい、おおまかにわけて、急性膵炎と慢性膵炎に分かれる。 疾患概念 1. 急性膵炎 (1) 種々の原因で活性化された膵酵素による膵の自己消化. (2) 膵やそのほかの主要臓器に炎症と組織障害が引き起こされる. (3) 短期間で軽快する軽症から,多臓器不全で死に至る重症まで,さまざまな臨床像を呈する. 2. 慢性膵炎 (1) 膵の持続的な炎症により,多くは不可逆的に線維化と実質の脱落が生じる. (2) 進行すると膵外分泌機能不全による消化不良や内分泌機能不全による糖尿病をきたす. 膵炎の成因・病態 1. 成因 (1) 急性膵炎,慢性膵炎ともにアルコール性が最も多く,約半数. ついで原因不明の特発性が1/4~1/3,胆石性10~20%. (2) まれな成因として高脂血症,高カルシウム血症,薬剤性,外傷性,家族性,自己免疫性 2. 病態 (1) 胆汁の膵管への逆流や膵管内圧の上昇によりトリプシンが活性化され, それを引き金にほかの膵酵素やホスホリパーゼA2が活性化し, 膵管や膵実質を傷害して膵炎が発症する. (2) 好中球の活性化やサイトカイン,膵微小循環障害なども膵炎の発症進展に関与している. (3) 慢性膵炎では継続的なアルコール多飲などにより膵液の粘性が増しタンパク栓が形成され, 微小膵管の障害と閉塞により上流膵管内圧の上昇,上流域の膵線維化と実質破壊が引き起こされる.
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急性膵炎 トリプシン→種々の酵素→炎症→血管透過性亢進→循環血液量減少 急性膵炎では、○○不全、○○不全、○○不全、○○、○○、○○などが起こる。 +... 循環不全、呼吸不全、腎不全、DIC、アシドーシス、高血糖ほか 病態: 血管透過性亢進→血管内脱水→循環不全・腎不全 血管透過性亢進→胸水→呼吸不全、腹水→腹膜炎 炎症→サイトカイン→DIC 膵島障害→高血糖 全身状態悪化→アシドーシス・感染 急性膵炎の原因は?(2つ) +... アルコール(37%)、胆石(24%)、特発性(24%) 小児の急性膵炎の原因3つ +... ウイルス(ムンプス)、薬剤(白血病)、外傷(虐待で腹パン) 初発症状は? +... 腹痛(95%) 腹腔内出血を示す、臍周囲の皮膚内出血斑を何という? +... Cullen兆候 急性膵炎が疑われた場合の画像検査は? +... 造影CT 急性膵炎に有用な膵酵素検査は?(3つ) +... 血中アミラーゼ、血中リパーゼ、血中エラスターゼ 急性膵炎の後期合併症は? +... 膵仮性嚢胞など 基本的治療は?5つ +... 安静・絶食・輸液(大量)・除痛(麻薬)+蛋白酵素阻害薬 成因: 脂質異常症(V型)→TG上昇→リパーゼ活性化されやすい。 副甲状腺機能亢進症→高Ca→膵液過剰分泌 低Ca: 遊離した脂肪とCaが結合←石鹸と同じ 血中アミラーゼ: 血中リパーゼ:特異的でアミラーゼより使える。 血中エラスターゼ:正常化が遅い→経過をみるのに使える ERCPは禁忌。 膵動注療法:膵臓の動脈に蛋白分解酵素阻害薬をぶちこむ(ガベキセート・ナファモスタット) 発症してから数日は重症に移行しうるので慎重に観察。
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【急性膵炎】 急性膵炎とは膵臓の急性炎症で、他の隣接する臓器や遠隔臓器にも影響を及ぼしえるものである。慢性膵炎の急性増悪は、それを生じせしめた成因別(アルコール性、胆石性など)の急性膵炎として取り扱う。 臨床的特長:大多数の急性膵炎は突然発症し、上部腹痛を伴い、種々の腹部所見(軽度の圧痛から反跳痛まで)を伴う。急性膵炎は多くの場合、嘔吐、発熱、頻脈、白血球増加、血中または尿中の膵酵素の上昇を伴う 【急性浸出液貯留】 多くは膵炎の急性期に出現する膵内及び膵周囲の浸出液貯留で、繊維性の壁を有しないものである。 臨床的特長:重症急性膵炎では30~50%の頻度で急性の浸出液貯留を生じるが、半数以上の症例で自然に消退する。仮性のう胞との臨床的な鑑別はのう胞壁の有無による。 【壊死性膵炎】 膵壊死はびまん性または限局性に膵実質が非可逆的壊死に陥ったもので、典型例では膵周囲脂肪組織の壊死を伴う。臨床的には、造影CTで膵実質に明らかな造影不良域が認められるものである。 臨床的特長:膵壊死組織への感染合併の有無で死亡率に著明な差を認めるため、感染性か非感染性かの鑑別は重要である。 【感染性壊死】 壊死に陥った膵に細菌の感染を合併したものである。非感染性膵壊死と鑑別困難なことが少なくなく、感染性膵壊死と診断するためには画像ガイド下の穿刺吸引による細胞培養が必要である 臨床的特長:壊死に感染を生じた場合の予後は不良で、外科的治療の適応とされている。 【膵仮性嚢胞】 肉芽組織あるいは繊維性の壁構造を有し、膵液や壊死組織の融解物の貯留を伴うものである。膵管との交通の有無は問わない。急性膵炎発症後4週以降に見られることが多い。自然に消失する事もあるが、長期間に渡って存在することもある。また、感染や出血を合併することもある。 臨床的特長:急性膵炎の患者では時に仮性のう胞を触知するが、通常は画像診断で発見される。仮性のう胞は通常、膵酵素を豊富に含有し、多くの場合、無菌である。 【膵膿痬】 膵及び膵に隣接した限局性の膿の貯留であるが、内部に膵壊死組織はないか、あってもごくわずかである。仮性のう胞内に明らかな膿の貯留を認める場合には膵膿痬とする。 臨床的特長:臨床像は様々であるが、多くは感染像を呈する。重症急性膵炎発症後4週以降に生じることが多い。膵膿痬と感染性壊死との鑑別は次の観点から重要である。すなわち、感染性壊死は膵膿痬よりも予後不良であり、その死亡率は約2倍であること、また各々の治療法が大きく異なる場合があることの2点である。なお、急性膵炎に対する手術後に発生した膿痬は術後膵膿痬とし、保存的治療の経過中に発生したものとは区別すべきである。 ---- 参考文献 (1) 厚生省特定疾患難治性膵疾患調査研究班(班長 斉藤洋一)平成元年度研究報告書,18-26, 1991. (2) 日本膵臓病学会慢性膵炎臨床診断基準検討委員会 慢性膵炎診断基準(日本膵臓病学会,1995) (3) 中野 哲 胆石性膵炎、今月の治療6(1) 16-19, 1998 (4) 厚生省特定疾患難治性膵疾患調査研究班, 昭和62年度研究報告書, 23-27, 1988
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膵臓病には独特の膵臓痛があります。膵疾患には急性・慢性の膵炎や膵臓癌、膵臓良性腫瘍、膵臓嚢胞などがありますが、近年増加が目立つのは膵臓癌で、この40年程の間に4~5倍になってい.ます。また、胆石などによって発症する急性膵炎や、アルコールの多飲などが影響する慢性膵炎も増加傾向が認められます。 これらの膵疾患は40歳以後に多く、特に膵臓癌の悪性度が高いのはもちろんですが、急性膵炎でショック死をしたり、慢性膵炎で長期間の一進一退を繰り返す例も珍しくないため注意が必要です。 急性膵炎以外は初期症状が現れにくく、日常の痛みを見逃さないことも大事です。 膵がんをはじめ膵臓病はなかなか自覚がないのですが、 主に心窩部や左季肋部におこる。 背中や腰、肩などへ放散する痛みを伴うことが多い。 2~3日間続く持続痛がよくみられる。 背臥位で痛みが強くなるため前かがみの姿勢をとりやすい。 急性膵炎では腹痛はほぼ100%にみられ、激烈な痛みのために絶望感を伴うことすらあります。 慢性膵炎は、多くの場合膵機能がある程度保持される代償期が5~10年続き、その後膵の荒廃が進み、非代償期へと移行します。 この場合代償期には激痛を反復する症例や、比較的軽度の腹痛で経過する症例などがみられます。痛みが軽いものではむしろ「重圧感」、「張る・凝る」などの不定症状を訴えることが多く、なかにはほとんど自覚症状が出ない人もあります。 膵臓癌では、初期にははっきりした自覚症状が出ないことが多く、手遅れになるケースも多いものです。ただし全身倦怠、食欲減退、上腹部鈍痛や重圧感、体重減少などの症状がみられることがあります。 心窩部痛のみられる主な疾患 痛みの性質 疾 患 起こり方と誘因 他 症 状 緩 解 疝 痛 急性胃炎 過食・薬・酒・タバコ 悪心・嘔吐 絶食 消化性潰瘍 ストレス。周期性空腹時痛 胃・十二指腸後壁の潰瘍の際は背申の絞扼感や放散痛。吐血・下血 摂食 胆石発作 初期に心窩部持続痛として漸次増強し右季肋部に限局。過食・脂肪食・激動によって誘発される 発作後発熱・黄疸・疼痛性胆嚢腫脹を触れる 突然緩解することもある 持続性 激痛 急性胃拡張 腹部手術後とか重症感染症時などに急激に起る 黒褐色液大量嘔吐、上腹部 著しく膨隆、乏尿 消化性潰瘍の穿通 とくに小網内穿通は持続性激痛 背部へつき通る痛み 急性胆嚢炎 胆石発作に続発するか、単独に急に生じることもある過食・脂肪食,大酒、ときに胆石発作に続いて起る 胆嚢腫脹・圧痛。黄疸は認められないことが多い 絶食 急性膵炎 過食・脂肪食・大酒、ときに胆石発作に続いて起こる 悪心,嘔吐が激しい。背部痛な伴うこと多し 上半身を起して前屈すると多少楽になることがある 膵 癌 上腹部・背部の不定愁訴が長く続く 痩せ,背部痛。腫瘤を触れることあり 上半身を起して前屈すると多少楽になることがある 浸潤性の癌 漿膜を破るか、周囲臓器とくに腹膜へ浸潤 痩せ。腫瘤として触れる不定の上腹部症状 鈍 痛 慢性胃炎 過食過飲で再燃しがち 絶食 慢性膵炎 過食・脂肪食後に起る。持続性の心窩部痛 消化不良性下痢・脂肪便を起しやすい。痩せ 上半身を起して前屈すると痛みが和ぐ 横隔膜裂ロ ヘルニア 臥位で起こったり、増強することが多い 肥満 むねやけを訴えることあり 立位をとる
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症状 (1) 持続性あるいは反復性の疼痛が上腹部を中心にみられ,背部痛も約半数に認められる. (2) 疼痛はしばしば飲酒,過食,脂肪食にて誘発. 臨床検査所見 (1) 膵酵素上昇は約半数に見られるのみ. (2) 膵機能検査法は直接法としてセクレチン試験,間接法としてBT-PABA試験(70%以上が正常)があるが, 診断精度は劣るもののBT-PABA試験が簡便で一般に広く行われている. 画像診断 (1) 腹部単純X線写真,US,CTにて膵石,石灰化像が認められれば確定診断. (2) 不整な膵管拡張,仮性嚢胞も特徴所見. (3) 内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)は画像診断の中で最も診断能が高く, 主膵管および分枝膵管の限局性またはびまん性の不整拡張が特徴的. (4) 近年,MR chorangio-pancreatography(MRCP)により非侵襲的に膵管像が得られるようになった. 診断基準 日本膵臓学会(1995年) 典型的な慢性膵炎症例では,腹痛や腹部圧痛などの臨床症状あるいは膵外・内分泌機能不全に基づく 臨床症候 が見られる.慢性膵炎の臨床診断基準は,このような臨床症状あるいは臨床症候をもつ症例に 適用されるものである.しかし,慢性膵炎のなかには,観察期間内は無痛性あるいは無症候性の症例も 存在する.そのような症例に対しては,より厳格に臨床診断基準を適用すべきであり,期間をおいた 複数回の検査所見による. 診断基準の各項目は検査手順のおよその順序に列記するが,各項目はそれぞれ独立したものである. 1. 慢性膵炎の確診例(definite chronic pancreatitis) (1a) 腹部超音波検査(US)において,音響陰影を伴う膵内の高エコー像(膵石エコー)が抽出される. (1b) X線CT検査(CT)において,膵内の石灰化が抽出される. (2) 内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)像において,次のいずれかを認める. (i) 膵に不均等に分布する,不均一な分枝膵管の不規則な拡張. (ii) 主膵管が膵石,非陽性膵石,タンパク栓などで閉塞または狭窄しているときは, 乳頭側の主膵管あるいは分枝膵管の不規則な拡張. (3) セクレチン試験において,重炭酸塩濃度の低下に加えて,膵酵素分泌量と膵液量の両者 あるいはいずれか一方の減少が存在する. (4) 生検膵組織,切除膵組織などにおいて,膵実質の減少,線維化が全体に散在する. 膵線維化は不規則であり,おもに小葉間に観察される.小葉内線維化のみでは慢性膵炎に適合しない. このほか,タンパク栓・膵石と,膵管の拡張・増生・上皮化生,襄胞形成を伴う. 2. 慢性膵炎の準確診例(provable chronic pancreatitis) (1a) USにおいて,膵内の粗大高エコー,膵管の不整拡張,辺縁の不規則な凹凸がみられる膵の変形, のうち1つ以上が描出される. (1b) CTにおいて,辺縁の不規則な凹凸がみられる膵の変形が描出される. (2) ERCP像において,主膵管のみの不規則な拡張,非陽性膵石,タンパク栓のいずれかが観察される. (3a) セクレチン試験において,重炭酸塩濃度の低下のみ,あるいは膵酵素分泌量と膵液量が同時に減少する. (3b) BT-PABA試験における尿中PABA排泄率の低下と便中キモトリプシン活性の低下を同時に2回以上認める. (4) 膵組織像において,線維化がおもに小葉内にあるが膵実質脱落を伴う病変, ランゲルハンス島の孤立,仮性襄胞のいずれかが観察される. 慢性膵炎の臨床経過 腹痛が主体となる代償期と,膵機能不全に基づく症状が主体となる非代償期, およびその両者がみられる移行期に分けられる ---- 参考文献 (1) 厚生省特定疾患難治性膵疾患調査研究班(班長 斉藤洋一)平成元年度研究報告書,18-26, 1991. (2) 日本膵臓病学会慢性膵炎臨床診断基準検討委員会 慢性膵炎診断基準(日本膵臓病学会,1995) (3) 中野 哲 胆石性膵炎、今月の治療6(1) 16-19, 1998 (4) 厚生省特定疾患難治性膵疾患調査研究班, 昭和62年度研究報告書, 23-27, 1988
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B 急性膵炎 備考 重症急性膵炎 102D18 重症急性膵炎でみられないのはどれか。 a 多尿 b 胸痛 c 胸水 d 腹水 e 皮下出血 × a ○ b ○ c ○ d ○ e 正解 a 101F37 重症急性膵炎でみられないのはどれか。 a 低血糖 b 白血球増多 c 高尿素窒素血症 d 高LDH血症 e 低カルシウム血症 × a ○ b ○ c ○ d ○ e 正解 a 99A29 42歳の男性。大量飲酒し3時間後に激しい上腹部痛と嘔吐とをきたしたため来院した。血液所見:赤血球 450万,白血球 13000,血小板 18万。血清生化学所見:尿素窒素 15mg/dl,クレアチニン 0.9mg/dl,総ビリルビン 0.7mg/dl,AST 42単位,ALT 25単位,アルカリホスファターゼ 230単位(基準 260以下),γ-GTP 82単位(基準 8~50),アミラーゼ 1060単位(基準 37~160)。 診断に最も有用なのはどれか。 a 上部消化管内視鏡検査 b 内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉 c 上部消化管造影 d 腹部CT e 腹部血管造影 × a × b × c ○ d × e 正解 d 診断 急性膵炎
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慢性膵炎 代償期の症状は? +... 腹痛・背部痛・食欲不振 非代償期に特徴的な症状は?(2つ、できればもういっこ) +... 耐糖能異常・消化吸収不良・局所性門脈圧亢進症 膵外分泌機能検査2つ(アミラーゼ・リパーゼ以外) +... BT-PABA試験(キモトリプシン活性)、便中脂肪 慢性膵炎の画像所見・造影所見 +... 膵管の不整・狭窄・拡張、膵石 進行すると数珠状拡張 間欠期の治療 +... 禁酒禁煙・低脂肪食・制酸薬+消化酵素薬 制酸薬:酸による酵素活性化を防ぐ 消化酵素薬:膵酵素を補って膵外分泌を抑える 10年で代償期→非代償期 局所性門脈圧亢進症: 炎症が脾静脈に→左側門脈圧亢進→胃静脈瘤
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検査 単純X-R 穿孔、石を見つける 腹部超音波 血ガス 重傷度判定基準 臨床徴候 ショック 収縮期80ミリ水銀以下 呼吸困難 人工呼吸器 神経症状 意識障害 重症感染症 出血傾向 腹腔内出血(Cullen徴候、GreyTurner徴候)、DIC 予後因子(1) ショック、呼吸困難、神経症状、重症感染症、出血傾向、Ht≦30 %、BE≦-3 mEq/L、BUN≧40 mg/dL (またはCr≧2.0 mg/dL) 各2点 予後因子(2) LDH≧700 IU/L、PaO2≦60 mmHg、Ca≦7.5 mg/dL、 FBS≧200 mg/dL、TP≦6.0 g/dL、Plt≦10x104/mm³、PT≧15秒、CT Grade≧Ⅳ 各1点 予後因子(3) SIRSの診断基準の陽性項数≧3 2点 年齢≧70歳 1点 予後因子(1)が1項目、あるいは予後因子(2)が2項目以上陽性のものを重症急性膵炎とし、重症急性膵炎例では、予後因子(3)を含めた各予後因子の陽性項目の点数の合計を算出し、それを重症度スコアとする。重症度判定は原則として入院48時間以内に行い、以後、経時的に検索して行う。 ☆遊離脂肪酸がCaと結合するのでCa↓ カレン徴候(Cullen徴候) カレン徴候(かれんちょうこう)は、臍の周囲が暗赤色に染まること。 病態 膵液によって組織が溶かされて血性滲出液が臍周囲の皮下組織に沈着して暗赤色に見える。 歴史 カレン博士によって報告された。 グレイ・ターナー徴候(Grey-Turner徴候) グレイ・ターナー徴候(ぐれい・たーなーちょうこう)は、左側腹部の周囲が暗赤色に染まること。 病態 膵液によって組織が溶かされて血性滲出液が左側腹部の皮下組織に沈着して暗赤色に見える。 歴史 グレイ・ターナー博士によって報告された。 治療 輸液 膵酵素阻害薬 メシル酸ファモスタット、メシル酸ガベキサート
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何らかの原因で、腸液が膵管に逆流すると、トリプシノーゲンがトリプシンに活性化され、自己消化を起こす。暴飲、暴食、アルコール過飲などが誘因になる。 急激な腹痛が特徴で、放置すれば危険に陥るので急性腹症に挙げられる。 急性膵炎では血清アミラーゼの著しい上昇が診断の根拠になる。尿にも増加する。 超音波検査で膵腫脹、X線CT検査で膵臓の腫大を認める。