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第10話 さらにバカになって帰ってきた長門 キョン「おー、長門。スーパーで会うなんて珍しいな。んで、さっきからそこで突っ立って何してんだ?」 長門「スーパーの中にいる」 キョン「それはわかってる。まあ、晩飯のおかずの買出しとかだろうけど」 長門「中出し?……なるほど、それがあなたの今晩のおかず」 キョン「違う。買い物のことだ」 長門「理解した。ゲイ物。でもここでは売っていないはず……」 キョン「変な理解をするな。お前、さっきから何してるんだよ」 長門「スーパーの中にいる」 キョン「うん、そのスーパーの中で何してるんだよ」 長門「ずっと突っ立っている」 キョン「……そうか。じゃあ、スーパーの中でずっとボーっと突っ立って何してるんだよ」 長門「あなたと話をしている」 キョン「……ハァ……。オーケイ落ち着け俺。俺が話しかける前からずっとこのスーパーで突っ立って何してたんだよ」 長門「万引き」 キョン「するな!」 長門「まだしてない。未遂状態。これから店を出たら成立する」 キョン「ダメだダメだ!万引きなんかしたら捕まっちゃうでしょ、メッ!」 長門「あなただってしてた」 キョン「俺が? いつ?」 長門「3年前の七夕のとき」 キョン「あれは線引き!」 店員「ちょっと君達、裏の事務所に来てもらえないかな」 キョン「ほらみろ……」 長門「……」 店員「で、そっちの子、さっきお腹に隠したのを出しなさい」 長門「……違う。わたしが隠したのは服の中」 店員「じゃあ、服の中に隠したものを出しなさい」 長門「実はまだ鞄の中に隠されているとも知らずに」 店員「鞄の中の物も出しなさい」 長門「……はい」 店員「君は? 何か盗んでるものとかあるなら出しなさい」 キョン「お、俺は何も。むしろコイツが万引きしようとしてたから、やめさせようとしてたところなんです」 店員「本当に?そんなこといって一緒に盗もうとしてたんじゃないの?」 長門「店員さん、それは違う。信じて……」 キョン「長門……」 長門「盗もうとしたのは彼だけ」 キョン「 嘘 を つ く な ! 」 長門「……ちょっとそごうが発生した」 キョン「『齟齬』です。すいません……こいつバカなんです」 長門「つまり物を盗んだのはわたしだけ……彼は、とんでもないものを盗んでいきました~」 キョン「 ふ ざ け る な !」 店員「……カリオストロいいよね」 キョン「ちょ……アニオタktkr」 長門「それはぁ~……バナナの心です!ジャジャーン」 キョン「まだ盗んだものあんのかよ……」 第11話 野球大会でもバカ 古泉「長門さん、このままでは閉鎖空間の拡大が止められません。なんとかなりませんか?」 長門「わかった……着替えてくる」 古泉「待ってください。チアガールになれという意味じゃありません、あれは二人もいればもう十分です」 長門「……ッチ」 古泉「この試合を勝てるように操作してくれませんか」 長門「あと一点入れば勝てる」 古泉「それは『相手チームが』ですね。僕たちが勝てるようにしてくれと言ってるんです」 長門「若さでは十分勝っている。何せ10歳の子供までいる。わたしに至ってはまだ3歳、大差勝ち」 古泉「野球によってこの試合で僕たちが勝ちたいんです、わかりますか?」 長門「……理解した。具体的にどうすれば?」 古泉「どんな球がきてもホームランが打てるようにするとかでお願いします」 長門「わかった。バットの属性情報をブースト変更させる……ゴニャグニャブツブツ」 古泉「……長門さん」 長門「何?」 古泉「僕の股間のバットの属性情報を変えないでください」 長門「どんな穴がきても的確に打ち抜けるようになった。これであなたも今夜はマン塁ホームラン」 古泉「それでは試合には勝てません」 長門「では向こうの投手の玉の属性情報をブースト変更」 古泉「せめて玉じゃなくて球を変えてください」 長門「タマの声優は変える事はできない……なぜなら誰かわからないから」 審判「君達、早くしないと負けにするよ」 試合はコールド負けをし、世界は崩壊しましたとさ。 めがっさめがっさ。 第12話 寒くなると少しエロが入るバカな長門 キョン「さすがに12月ともなると冷えるな。お前、いつもそんな格好だけど、厚着しなくて大丈夫なのか?」 長門「大丈夫、風邪薬は家に大量に保管してある」 キョン「ダメじゃねえか。むしろその金でもっと暖かい格好しろって」 長門「なるほど、風邪薬を買うよりもそれを未然に防いだ方が安上がり。これも自律進化の可能性に繋がる」 キョン「お前の脳ももうちょっと進化させろよ」 長門「寒い……こんな寒い日は、熱々の太くて長い肉棒を口の中に突っ込んで舐り倒したい」 キョン「お前、フランクフルト大好きだもんな」 長門「だからフランクフルトやって」 キョン「『買って』だろ。どんな芸かと想像しちまったじゃねえか」 長門「……ねえ」 キョン「だ~め、おごってやらないぞ」 長門「……フェチ」 キョン「それをいうなら『ケチ』だろ。俺は今月はもうピンチなんだよ」 長門「ピンク? またか……」 キョン「ピンクじゃねえ! またかじゃねえ! ピンチ! もう今月は貧乏なの!」 長門「なるほど、今月はちんぽー」 キョン「違う、『貧乏』。俺は今月ゲーム機買ったからもうお金ないの」 長門「何のゲーム機? PC-FX?」 キョン「なんでそんなエロゲ専用のゲーム機知ってるんだよ。お前の生まれる前じゃねえか」 長門「……セックスボックス360とみた」 キョン「違う。それをいうならXbox360。そして俺が買ったのはプレイステーション3」 長門「略してプーさん」 キョン「その発想はなかったわ……」 第13話 カバを逆にするとバカ 長門「とんでもないことに気づいてしまった」 キョン「ん、どうした。長門」 長門「コナンの正体は新一……」 キョン「バーローwwww」 長門「そんなことはどうでもいい、非常にくだらない」 キョン「お前が言い始めたネタだろ」 長門「日本語には、逆から読むと別の意味になる言葉があるということに、わたしは気づいてしまったのだ」 キョン「ああ、たとえば『イカ』を逆にすると『貝』になるとかそういうの?」 長門「そう、他にも『理科』を逆にすると『狩り』とか。これは探してみると非常に面白い」 キョン「ミルクを逆にすると?」 長門「ちんぽみるく?」 キョン「違う、クルミだ。でもこれ結構面白いな」 長門「じゃあ『一樹』を逆から読むと?」 キョン「ははは、古泉か。『キツイ』。たしかにきついな」 長門「コンマを逆から読むと?」 キョン「いわねえぞ」 長門「フルーツポンチを逆から読むと?」 キョン「狙いすぎだ」 長門「コンチを逆から」 キョン「なんじゃそりゃ」 長門「じ、じゃあ……あの……」 キョン「……な、なんだよ、長門……急に黙ったりして」 長門「好き……という言葉を逆にすると……? ……モジモジ」 キョン「そ、そんな目で見つめるなよ……ドキドキ」 長門「セックスになる」ガバッ キョン「いろいろ手順を飛ばしすぎだ」ペシッ 長門「有希を逆から読むとキユ」 キョン「だからお前はそんなに突き抜けてるのか」 ──完── 短い間でしたが、ご愛読ありがとうございました。ユキ先生の次回作にご期待ください。 第14話 ドジっ娘未来人と比べても断然バカな長門 みくる「長門さん、お茶はどうですか」 長門「そこ置いといて」 みくる「は~い、今入れたばかりで、とても熱いから気をつけてくださいね」 長門「熱い。舌を思いっきり火傷した。謝罪と賠償を請求する」 みくる「って言ってるそばから……」 長門「その勢いで茶碗ごと落とした。全身に熱湯。これは熱い」 みくる「はわわわわっ、い、一大事じゃないですか!」 長門「大丈夫。救急車の電話番号はわかってる。117」 みくる「ちっとも大丈夫じゃないじゃないですか! それに117は時報です」 長門「うかつ……。天気予報は117ではなく、177だったか……よく間違える……」 みくる「そんなことを気にするくらいなら、お茶をこぼす己のうかつさをもっと悔いてください。 それと早く服を脱いじゃった方がいいですよ、今タオル濡らしてきますから」 長門「自分で脱ぐから電気を消して……」 みくる「ムードを出す必要はありません。早く冷やした方が自分のためですよ」 長門「……ちょっとだけよ」 みくる「全部です。ああ、んもぅ……ほら、はい、はい、バンザイしてくださーい。ばんじゃーい」 長門「ばんざーい……」ヌギヌギ みくる「はい、濡れタオルです。これでお茶をこぼしたところを拭いてください」 長門「わたしの裸を見て何か一言。『貧』以外の漢字を用いて6文字以内で答えよ」 みくる「え、え、そんな、えーっと、『上半身火傷』……」 長門「貧乳部分火傷……、ひどい、大きく傷ついた、ひぐ、えぐ、ゔぅぅ……」 みくる「な、泣かないで~。わかりましたよぉ……もう、わたしが拭いてあげます。フキフキ……それにしてもよくあんなに熱いの平気ですね」 長門「ぐす……でも、あなたがいつも耐えているあの太い蝋燭の熱さに比べれば平気」 みくる「勝手に人にそんな趣味を増やさないでください」 長門「情報操作は得意」 みくる「増やさないでください!」 長門「それにしても熱かった」 みくる「次からは気をつけてくださいね」 長門「わかってる。天気予報は177」 みくる「そっちじゃない!」 こうしてみくるは長門っちのことが苦手になっていくのでありましたとさっ めがっさめがっさ 第15話 パワーアップして帰ってきたバカな三人娘 朝倉「ただいまー」 長門「おかえろ」 喜緑「おかえみりー」 朝倉「おかえりぐらいちゃんと言いなさい。今日の晩御飯はカレーよ」 長門「やった!やった!カレーだカレー!インドだインド!ヨーロッパ!」 喜緑「インドはヨーロッパじゃないわよ、アフリカよ。でも、買い物に行く前は今日はお魚が安い日って言ってなかったっけ?」 朝倉「うん、だからカレーよ♪」 長門「……それは魚のカレイ。メカ喜びさせられた……」 喜緑「ねえ……買ってきたのってその2匹だけ?」 朝倉「あ、いっけない! 数を数え間違えちゃった。てへっ」 長門「てへってレベルじゃねえぞ! 3って数字もろくに数えられないの? これだからバッタアップは!」 喜緑「そうよ! これじゃあ、誰か一人食べられないじゃないの!」 朝倉「そ、そんなことないわよ……えーっと。そう、分ければいいのよ分ければ」 長門「分けるって3人で?」 喜緑「2つのものを3つに分けるってできっこないじゃない……もしかしてこれは……あ、あの伝説の計算法……!?」 朝倉.。oO(運休計算!?) 長門.。oO(春風計算!?) 喜緑「分数計算でしょ。心の中で言っても聞こえてるんだからね」 長門「でもこれは大問題。分数なんて私たちにはとても手に負える相手ではない」 朝倉「分数……無理よそんなの……。やっぱり諦めるしかないのか……。それとも……この3人で生き残ったものだけがカレーを手にするのか」 喜緑「……ゴクリ」(最初に動いたものが…負ける……!) …… … 長門「ちょ、ちょっと待って!……そ、そうや! 逆転ホームラン!」 喜緑「 ま た 大 阪 か 」 長門「2匹とも半分に分ければいい。そうすれば一人半分つずつは食べられる」 朝倉「す、すごい! そんな考えがあったなんて! さすが主流派……恐ろしい子!」 喜緑「でもそれじゃあ、結局半分余っちゃうんじゃないの?」 長門「……ふっふっふ。甘いな、穏健派は。その半分になったカレイをさらに2回、半分にすれば……?」 喜緑「あああ……なるほど!これなら永遠に半分にするのを繰り返していけば3人とも同じ量だけ食べられる!」 朝倉「すごいわ! さっそく試してみましょう」 ~~2日経過~~ 長門「……超振動性分子カッターにて半分に切断。ごく微小な分子群を2つ観測」 朝倉「もう肉眼では完全に観測できないわね。透過型放射線観測フィルターを視界領域に展開」 長門「重力子放射線加速射出出刃包丁の使用を申請する」 喜緑「……いつになったら食べられるのかなぁ、一昨日からずっとこれやってるのにね」 長門「たしかに不思議。なぜいつまでたってもキレイに3等分出来ないものなのか」 朝倉「ねー、なんでだろうねー」 ~~一週間経過~~ 喜緑「ようやく原子核の分離に成功したわ! もう少しよ!」 朝倉「このままクォークまで分解すれば確実に3等分できるものね(※)」 長門「待って、……いつのまにかこのカレイが壮絶な匂いを発し始めていることに気づいた」 喜緑「な、なんだってー」 朝倉「腐ってやがる……早すぎたんだ!」 長門「逆逆。遅すぎ」 喜緑「魚の賞味期限はせいぜい次の日まで……ということは4日目ぐらいなら食べられた(?)けど、さすがにもうダメね……」 朝倉「……諦めましょう。それにもうこんな時間。早く晩御飯のしたくしなきゃ」 喜緑「そうね、仕切り直しね」 長門「今日こそはカレーが食べたい」 朝倉「わかったわ、今日はお魚の安い日だものね」 長門「待て」 喜緑「いってらっしゃーい」 全員食べられなかったのでみんなおんなじ。みんな仲良し。よかったねっ。 平和が一番だねっ。 めがっさめがっさ。 ※クォークは通常3つ集まって陽子や中性子を構成する物質。クォーク2個で構成される中間子、5個で構成されるペンタクォークは通常存在しないので考えないものとしています。 あまり難しいことは、考えるな、感じるんだ。 第16話 文化祭後もバカ、そしてエロまた増量 ハルヒ「そうだわ! 来年の文化祭はSOS団でバンドを組みましょ!」 キョン「ちょっと待て。長門にそんな難しいことやれるわけないだろ。この前の文化祭のときだってエアギターだったじゃないか」 長門「勃起くらいわたしにもできる」 キョン「勃起じゃなくて楽器だろ。じゃあ、何の楽器をやるってんだよ」 長門「セックス」 キョン「サックスな。だいたいどんな楽器か知ってるのかよ」 長門「細長い部分を口に咥えて、前後に頭を動かしながら相手を気持ちよくさせる」 キョン「……なんとなく合ってるような気がしないでも無いが、いろいろ間違ってる」 ハルヒ「うーん……有希には無理かぁ……じゃあ、みくるちゃんと一緒にタンバリンでも持って舞台の飾りになってもらおうかしらね」 長門「それならできる。ジャンプは得意」 キョン「トランポリンじゃないぞ。リンしか合ってないぞ」 ハルヒ「まあ、とにかくやらせてみましょう」 長門「初めてだから優しくしてね……」 ハルヒ「厳しめでよろしく」 キョン「了解」 長門「……スパンキング教育?」 キョン「それを言うならスパルタ教育」 そして数日後…… ───シャンシャン、パンパン、シャンシャン。 キョン「お、長門。だいぶうまくなってきたじゃないか」 長門「バイブできるようになってきた」 キョン「そうだな、『だいぶ』できるようになってきたな」 長門「あなたが毎日夜まで部室に残って、わたしとパンパンしてくれたおかげ」 キョン「ちょ、ちょっと待て。勘違いされるようなことを言うな」 ハルヒ「どういう意味かしら」 長門「最初は優しくパンパン。最近は激しくパンパンスパパン。彼のモノが叩きつけられる音が隣の部室まで聞こえてるか心配」 ハルヒ「ふ~ん……」 キョン「ま、待て、誤解だ。長門の言ってるパンパンはタンバリンのことだから!」 長門「『ここをこうするとイイんだよ』ってコツを教えてくれた」 ハルヒ「ふ~ん、へぇ~……」 キョン「いや、た、たしかにそう言ったが、それはタンバリンのコツで……」 長門「最初の夜は少し痛かったけど、彼が最後まで優しくしてくれたから血は出なかった(手が)」 ハルヒ「うぅ……もう知らない! あんたなんか有希と二人でいいことしてればいいのよ! バカ! うわぁ~ん!」 キョン「あ、おい! ハルヒ! 待ってくれ! 違うんだ!」 長門「これだけ上手になれば、ストリップバイブもできそう」 キョン「ストリートライブだろ」 ~バイブ・ア・バイブ~ ─ 完 ─ 第17話 長門というよりバカト朝倉さんというよりアホ倉さん ──朝倉さんの情報制御空間にて キョンが殺されようとしているところに、バカの長門さんが飛び込んで助けに来てくれました。 長門「終わった」 朝倉「終わったって何のこと? 説明セリフのやたらと長い、あのジャンプのチャンバラ漫画のこと?」 長門「情報連結解除、開始」 朝倉「そんな……」 長門「あなたはとてもアホ」 朝倉「う、うるさい!」 長門「だからわたしが頼んでおいたアニメの録画を見事に失敗する」 朝倉「だ、だって……野球中継の延長が入るなんて知らなかったんだもの……」 キョン「Gコード予約にしろよ」 朝倉「あーあ、残念。しょせんわたしはナップザックだったかあ」 長門「違う、リュックサック」 キョン「どっちも違う。バックアップ」 朝倉「わたしの負け。よかったね、延命出来て。でも気をつけてね。統合思念体は、この通り、一枚岩じゃない」 長門「そう、わたしの胸は一枚板じゃない」 キョン「おまえらほんとに会話が噛みあってないな」 第18話 無口でも結局バカ キョン「長門、お前ってさー」 長門「待って。……まだ心の準備が」 キョン「愛の告白じゃねえよ。お前ってなんで、普段人と全然しゃべらないんだ?」 長門「……」 キョン「ん……? なんか悪いこと聞いちまったかな」 長門「……もっとたくさんの人と会話してもいいが、きっとボーボーの電通に祖母が発光する」 キョン「そうだな、『情報』の『伝達』に『齟齬』が『発生』するもんな、こんなのわかるのは俺ぐらいだな」 長門「わたしだってもっといろんな人としゃべりたい……でも…ぐす…でも、絶対に自分のお餅をうまく伝えられないから……うぅ……」 キョン「泣くな泣くな、俺が変なことを聞いて悪かった。『気持ち』をうまく伝えられないんだな」 長門「ひぐ、今だってそう……。うぐ、ひくっ……わたしはいつだってそう……」 キョン「よしよし、泣かない泣かない。ほら、涙拭いて」 長門「いつもわたしは、自分のキムチがあなたにうまく伝えられなくて悩んでいる」 キョン「……そうか。でもキムチはちょっと伝わらんかもな……」 長門「だから……、あまりしゃべらないからって嫌いにならないで欲しい……」 キョン「そんなことで嫌いになったりしないよ」 長門「出口な女の子は嫌い?」 キョン「『無口』だろ。嫌いじゃないよ。む、むしろ好きだよ」 長門「よかった……。わたしも綾波オタク」 キョン「そんな話だったんかい」 第19話 バカな長門に気に入られた、かわいそうなコンピ研の部長 長門「来た」 部長「おわっ! 何しに来たSOS団め」 長門「わたしを炎多留に」 部長「レンタルだろ。特に君はいらんと、前にも言ったはずではないか。それにわが部はもう部員は十分間に合っている」 長門「何これ」 部長「うわあぁ! 僕の最新PCに触るんじゃない! 壊れる」 長門「大丈夫、安く直せるお店を知っている」 部長「冗談じゃない!」 長門「ラフ・メイカー♪」 部長「 笑 え ん 」 長門「あなたに笑顔を持ってきたのに……」 部長「お前が持ってきたのは鉄パイプだけだ」 ~~~ 長門「これは?」 部長「ば、ばか、そ、それに触るんじゃない! それは今日買ってきたマザーボードだ」 長門「なるほど、だから母物のエロゲばかり」 部長「違う。そんなことをするためのPCではない」 長門「そう、メインはエロ画像の収集」 部長「そうじゃない! エッチなこと目的のパソコンではないのだ」 長門「壊れそうなものばかり 集めてしまうよ~」 部長「おいおい、ほんとに壊れそうだからパソコンには触るなって!」 長門「今は、もう、動かない……。コンピ~研のパソコ~ン♪」 部長「コイツ本当に壊しやがったああぁぁぁぁ! うおぉぉぉぉ!」 長門「泣かないで、泣かないで…」 部長「うわぁ~ん、まだ買って一週間も経っていないのにぃ~」 長門「わったしのこ~いごころ~♪(研ナオコ)」 部長「JASRAC呼ぶぞ!」 部長「ほんと頼むから、早く帰ってくれたまえ」 長門「嫌」 こうして長門っちは、ヒマなときはコンピ研で遊んでもらっているんだとさっ めがっさめがっさ 第2部 帰ってきたバカな長門 最終回 第20話 クリスマスでもバカ、つーかさすが3歳児 キョン「お、駅前にイルミネーションが出てる。そろそろあの季節だな」 長門「クリトリス」 キョン「クリスマスだ。ほんとに知ってるのか? ケーキや七面鳥食べたり、恋人達が仲良くしたりするお祭りだぞ」 長門「しょせん、この星の有機生命体の知的レベルに見合った祭事。何が面白いのか皆目見当がつかない」 キョン「そんなこというなよ。それじゃあまるでモテないヤツの言い訳みたいじゃないか」 長門「唯一の楽しみといったら三択坊主だけ」 キョン「サンタクロースだろ。お前サンタとか信じてるのか?」 長門「もちろん」 キョン「ふふ、やっぱりな」 長門「あの幼児性愛変質者が今年もやってくる……ブルブル」 キョン「違う。サンタさんはロリコンじゃない。しかもそんな人物を唯一の楽しみにするな」 長門「本当? これだからこの星で集めたジャンク情報は嘘と憶測が多すぎて信用できない」 キョン「2chばっかやってるからだ。いいか、サンタさんってのはな、 いい子にしてたら12月24日の夜にプレゼントをくれる優しいおじさんなんだよ」 長門「……え」 キョン「どうした?」 長門「今からいい子にするから、ビックリマンチョコのチョコもちゃんと食べるから」 キョン「ははは、急にしおらしくなったな。プレゼントが欲しくなったか?」 長門「……クリスマスまでに間に合う?」 キョン「ずっといい子にしてれば、きっとサンタさんはお前のことを見てるよ」 長門「でも、わたし……どうせバカだからいい子なんかじゃないよ。う、ひぐ……」 キョン「大丈夫、大丈夫。お前は普段からすごくいい子だよ」 長門「ひぐ、うぐ、どうせバカな子にはサンタさんはプレゼントくれないんだぁ、ゔゔぅぅぇぇん」 キョン「泣くな泣くな。いい子はこんなことじゃ泣かないんだぞ、ホラホラ、サンタさんに怒られちゃうぞ」 長門「えぐ、な、泣いてないもん、ぐす、わたしはいい子にしてるもん」 キョン「よしよし、いい子だ」 長門「いい子にします。いい子にしますから、プレステ3とWiiとそのソフトを30本ください」 キョン「ダメだ」 長門「ごめんなさい、X-Box360を仲間はずれにしていた。それもください」 キョン「そういうことではありません、そもそも最新ゲーム機は高すぎます。ダメです」 長門「なぜあなたが決定権を持つ? わたしは個人的にサンタ氏にお願いしている。あなたにではない」 キョン「えーっと……、欲張りな子はダメっていう決まりなのっ」 長門「むぅ~……わかった。……じゃあ、本が欲しい」 キョン「どういう本だ? べらぼうに高い本はダメだぞ」 長門「大丈夫、おそらく安い。あなたのベッドの下に隠されている、半裸の女子高生の写真がいっぱい載った本、上から三冊目のヤツ」 キョン「……お前は超悪い子だ」 裏話:それでもサンタさんからは、長門っちに絵本のプレゼントがありましたとさっ。 長門っちはキョンくんに絵本を読んでもらって、めがっさ幸せなクリスマスを過ごしたにょろ~ん。 めがっさめがっさ ~~第2部 帰ってきたバカな長門~~ ──完── . 第3部へ続く
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~~第51話~~特別編 もしバカな長門に遊園地に誘われたら 長門「……」ゴゴゴゴゴ キョン「おお、長門。どうした? 無表情のくせになんかすごい効果音出してるな」 長門「三日も……」ゴゴゴゴゴゴゴ キョン「三日?」 長門「三日もいなくなったというのに、あなたはついに一度も思い出さなかった……」 キョン「何のことだ?」 長門「あなたはわたしの言うことをなんでも聞くべき」 キョン「な、なんでだよ」 長門「わたしの希望する所に連れていくべき」 キョン「図書館にでも連れてけっていうのかよ」 長門「今度の日曜日に遊園地行きたい」 キョン「突然だな」 長門「後楽園遊園地であいつと握手したい」 キョン「ヒーローショーが見たいのか?……ってかぶっちゃけ東京は遠すぎるから無理だ」 長門「そう、じゃあ手近なしょっぼい遊園地でいい」 キョン「しょっぼいゆーな」 ~~そして日曜日~~ 長門「ここが……」 キョン「まあ、うちの近所で一番近いとこだな」 長門「近代的なゴミ処理施設」 キョン「違う、遊園地だ」 長門「わあい、とっても、たのしそうな、ところだなぁ」 キョン「すげえ心がこもってない感嘆詞だな」 長門「ネズミの親玉はどこ?」 キョン「いねーよ。ディズニーランドじゃねえって言ってるだろ」 キョン「それとな、長門。こういうところに制服で来るなよ」 長門「じゃあ、裸で来いとでも?」 キョン「そうじゃない。他にないのか? これ以外の服」 長門「ある、スクール水着」 キョン「水着を服に入れるんじゃねえ!」 長門「入場料、高校生一人2000円と書いてある」 キョン「やっぱりここは俺のおごりになるのかな……お金大丈夫かなぁ」 長門「心配しないで」 キョン「いいのか?」 長門「わたしは今日は一円も持ってきていない。迷う必要は無い」 キョン「お前……」 長門「どんどん遊んで細かいことは忘れるべき」 キョン「俺がおごってやったということは忘れるんじゃねえぞ」 長門「わかった。おごるという単語を忘れることにする。情報操作開始」 キョン「ダメだ! ますますバカになる!」 ~~~ 長門「まずは定番のジェットコースターから」 キョン「おい、お前、大丈夫なのか? 仮にも絶叫マシーンだぞこれ」 長門「確実に死ぬことが無いとわかっている物で恐怖など味わえない」 キョン「ほーう、強く出たな」 長門「実はあなたが一番怖がっている。神に祈るなら今のうち」 キョン「祈らねえよ」 長門「遺書ならわたしのと一緒に預かっておくけど」 キョン「遺書って……お前そこまで怖いのか?」 キョン「高校生二枚ください」 受付「はい、そこに並んでね」 長門「ビッグバンコースター……見せてもらおうか。その宇宙的パワーを」 キョン「うーん、そんなに期待されると、このジェットコースターがかわいそうだ」 ゴトンゴトン、シュゴー!! キョン「あははは、なんじゃこりゃ。ビッグバンというには結構しょぼくないか?」 長門「………!!……!?……!」 キョン「まあ、宙返りもなければ急降下も最初だけだしな」 長門「……!!…………?……!」 キョン「おーい、長門さーん……。なんかQみたいになってるけど大丈夫か~?」 長門「怖くはない……話しかけないで……魂が抜ける」 キョン「こんな速度で抜けるか」 長門「降りる。そう、わたしは実はブラリ途中下車の旅をしたかった」 キョン「待て待て、戻れ、危ないから」 長門「おやおやぁ、阿藤さん、おいしそうな匂いにつられて途中下車。たはーっ(cv.滝口順平)」 キョン「阿藤快は幻覚だ。だから暴れるな」 長門「今降りれば、料金も安くなるはず。これはあなたのため」 キョン「ならんならん。先払いだから。立ち上がろうとするな」 長門「死んだら化けて出る」 キョン「死なないから、座ってれば死なないから」 キョン「もう大丈夫だぞ」 長門「うぅ……地上だ。この一歩は小さいが人類には卑猥なインポだ」 キョン「大げさすぎる。あと『偉大な一歩』だからな」 長門「……」ガクガクブルブル キョン「大丈夫か長門。吐きそうか?」 長門「責任者呼んで」 キョン「無理だ」 長門「まさかここまで超新星爆発を如実に表現した乗り物だったとは……」 キョン「こんな小さなジェットコースターでそんなに怖がるなんてすげえよ、お前は」 長門「……喉が渇いた」 キョン「じゃあ、そこで待ってろ。ジュース買ってきてやるから。何が飲みたい?」 長門「ドクターペッパー」 キョン「そんな微妙な飲み物ねえと思うぞ……」 長門「白くてドロッとした飲み物」 キョン「そうか、じゃあ、待ってろよ」 長門「軽くスルーされた……」 キョン「ほら、カルピス。ドロッはしてないけどこれでいいだろ」 長門「……ゴクゴク」 キョン「落ち着いたか?」 長門「……実はたいしたことは無かった。あなたこそ二本の足で立つのがやっとのくせに強がらないで」 キョン「お前はさっきからずっと四つんばいだが立てるのか?」 長門「これは生まれたばかりの小鹿の真似。元々わたしの得意技」 キョン「初耳だ」 ~~~~~ 長門「あの無限ループは何?」 キョン「ああ、メリーゴーランドだよ」 長門「こんなところにミッキーが閉じ込められて……」 キョン「だからディズニーランドじゃねえって言ってるだろ」 長門「同じところをグルグル回ってて何が楽しい? 子供だましもほどほどにするべき」 キョン「まあ、そういうなよ。じゃあ別のところ行くか」 長門「何事も経験という言葉がある。百聞は一見にしかず。はぐれメタルは経験値10050」 キョン「素直に乗りたいと言え」 長門「あなたが乗りたいなら一緒に乗ってあげる」 キョン「かわいくねえな……」 ~ぐるぐるぐるぐる~ キョン「あー、なんだか恥ずかしいな。こんなところ誰かに見られたら勘違いされそうだ」 長門「いい」 キョン「ん? なんだって?」 長門「なんでもない」 キョン「どうだった?」 長門「全然怖くなかった。むしろこの程度かと拍子抜けした」 キョン「あれは恐怖を味わうものじゃねえんだぞ……」 長門「こういう乗り物をもっと増やすべき」 キョン「最初と言ってる事が違いすぎだ」 ~~~~~ 長門「あのティーカップのようなものは何?」 キョン「そのものずばり、ティーカップだろ」 長門「知ってる。つまりあそこに注がれた大量のコーヒーの早飲み競争。ついに得意分野登場」 キョン「ちげえよ。あれは乗り物だ。中に乗って回って遊ぶんだよ」 長門「でもあれでは火傷する」 キョン「しねえよ。別にあそこにコーヒーが注がれるわけじゃない」 長門「なら安心。命の無事が保障された」 キョン「基本的に遊園地の乗り物でそこまで危険なものはねえよ」 長門「コーヒーは好き?」 キョン「ん? ああ、別に嫌いではないが」 長門「ならあなたは当然、なんとしてもあれに乗りたいはず」 キョン「お前が乗りたいだけだろ」 ~ぐわんぐわんぐわんぐわん~ 長門「周りすぎ。止めて」 キョン「バカ! これはお前がそのハンドルを回すからだ。止めたきゃもう回すな」 長門「やめられない止まらない」グルグル キョン「う、うげ、こいつ何気に横回転に強いのか……き、気持ち悪くなってきた」 長門「勝った……。だが勝利と代償にいろいろなものを失った」 キョン「な、なんだよ……」 長門「吐く。ゲロゲロ」 キョン「や、やめろおー! 周りに飛び散る!」 長門「止めて……涼宮ハルヒの暴走を止めて……ゲロリ」 キョン「暴走してるのはお前だ! ハ、ハンドルを放せ! この! くそっしっかり握ってやがる!」 長門「目が回る……手が回る」 キョン「う、うげ、俺もつられて吐きそうだ」 長門「早くあなたもこちら側の世界に来るべき。きっと明るい未来が待ってるゲロゲロ」 キョン「し、死んでもいかねーぞ!」 長門「うぷ。くぱぁ……けろけろけろけろ」 キョン「ハァ……ハァ……。吐く前に止めろよバカ」 長門「違う。吐いてない。あれは蛙の真似、ハァハァ……」 キョン「蛙は口から嘔吐物をださねえ!」 長門「蛙は間違って変なものを飲み込んだときに胃袋ごと吐き出す。それを表現してみた」 キョン「お前は変なところだけ頭が良すぎなんだよ!」 ~~~~~ 長門「あれは何? あとあれは?」 キョン「……なあ、長門。もうそろそろメシにしないか? 俺疲れたよ」 長門「もう12時……主観時間の経過が大幅に短縮されている。何者かによる情報干渉があった模様」 キョン「時間がいつもより短く感じたくらいで人のせいにするな」 長門「熱くて太い長いいつものあの肉棒がしゃぶりたい」 キョン「フランクフルトだな。いい加減この単語覚えろ」 長門「あと、あそこで売ってる熱々のおいしそうな太くて長い棒もしゃぶらせて」 キョン「チュロキーか」 長門「他に喜緑江美里の髪の毛のような食べ物もあったら買ってきて」 キョン「焼きそばね」 長門「もしあったらあなたがよくオナニーに使うインスタント食品と、 オナニーに使うやわらかい食べ物の味噌味を」 キョン「カップめんとみそ田楽か。それといいか、使ってねえからな! わかったけど使ってねえからな!」 長門「それにクラムチャウダーとペディグリーチャムと……」 キョン「食いすぎだ! 俺の財布は四次元ポケットじゃねえ!」 長門「ごめんなさい……つい……」 キョン「ん、ああ、ウソだよ。そんなに気にするなよ。全部買って来てやるって」 長門「ついうっかりデザートのことを忘れてた。クレープも買ってきて」 キョン「増やすな」 ~~~~~~ 長門「あそこで乗客がさっきからキャーキャー言いながら、上下運動を繰り返している乗り物は何?」 キョン「フリーフォール。ジェットコースターのときみたいになるぞ」 長門「同じ過ちを二度繰り返すほどバカではない。二度あることは三度ある」 キョン「格言のつかいどころを完璧に間違ってる」 長門「きっと今度はあなたに勝つ」 キョン「やめといたほうがいいと思うけど……まあ、一瞬だからいいか」 ゴウンゴウン…… キョン「うぉっ、たけえ! 結構ヤバそうだ」 長門「これのどこが怖いの? もしやこの乗り物の方がわたしの存在に怖気づいたか」 キョン「いや、まだだから。怖いのはこれからだから」 長門「高いところは全然平気。これならいつも登っている通学路の坂の方がよっぽど高い」 キョン「あんまりしゃべると舌噛むぞ」 長門「窮鼠猫を噛む。で、ネズミの親玉はどこ?」 キョン「だからここはディズニ───。」ガクン シュゴーーーーー!! キャー!! キョン「舌噛んだ……」 長門「舌切れた……」 長門「もう二度とフリーと名の付く物には近寄らない。フリーマーケットも行かない」 キョン「よっぽど怖かったんだな……」 長門「フリー雀荘も行かない」 キョン「行くな!」 ~~~~~ 長門「怖くない乗り物を教えて」 キョン「あの小さい車みたいのなら大丈夫だぞ」 長門「強姦と……」 キョン「ゴーカートだ」 キョン「これがアクセルで、こっちがブレーキ」 長門「これがアリアスで、こっちがズレータ」 キョン「違う。右がすすむで、左がとまる」 長門「宮尾すすむで、死骸がおさる」 キョン「もういい。とにかく乗って覚えろ」 ブルルンブルルンブッブー 長門「遅い」ゴン キョン「お、おい、あんまり後ろからぶつけるな」 長門「わたしはフェラの十姉妹だ。何者にも前を行かせない」ゴン キョン「フェラーリのシューマッハはもう引退したから」 長門「見よ、このドラフトテクを」キキキキー キョン「ドリフトだろ。あー、すごいすごい」 長門「……マシンがわたしのテクについてこれなかった。パンスト」プシュー キョン「エンストだろって……おいおい! ほんとに壊しやがった! ど、どうすんだよ!」 長門「さっさと素直に謝るべき」 キョン「お前が壊したんだろうが」 係員「どうしました」 長門「彼が弁償しますから、許してやってください」 キョン「なんで俺が悪いみたいになってるんだよ」 長門「じゃあ、わたしも悪いことにする」 キョン「違う! お前が全部悪いんだ!」 係員「あー、大丈夫ですよ。鍵が抜けてただけです。エンジンもかかりましたよ」ブルルン 長門「こうなることは最初から予見できた。それなのにあなたの慌てぶりときたら……フウ」 キョン「てめぇ……」 ~~~~~ 長門「あのプールの上に飛び込んでるゴムボートは何?」 キョン「ウィーターライドか……濡れるから俺はあまり好きじゃないんだけどな」 長門「濡れるのはわたしのほう。あなたは硬くなるだけ」 キョン「何を勘違いしてやがる」 長門「大きくもなる」 キョン「ならんならん」 長門「あ……でもあなたも少しは先端が濡れ」 キョン「いい加減下ネタから離れろ」 長門「あなたが嫌なら乗らない」 キョン「いや、別にお前が乗りたかったら乗ってもいいんだぞ?」 長門「あ、待って……あそこにいるのは……」 キョン「え? 誰かいた?」 喜緑「か~いちょうっ! アレに乗りましょうアレ!」 会長「ウォーターライドか。わたしは濡れるのはあまり好まないんだが」 喜緑「濡れるのはわたしだけですよ。会長のは硬く大きくなるだけ……」 会長「ば、ばか! よせ! 触るんじゃない!」 キョン「あいつらも来てたのか……」 長門「……こっちに気づかないほど仲良くしてる。ほっとこう」 喜緑「ねえ、乗りましょうよ~、乗せて乗せて~」 会長「君がどうしても乗りたかったら乗ってもいいが……」 喜緑「じゃあ、乗りまーす。えいっ!」ドスン 会長「私に乗るな! おい、人前でズボンを脱がそうとするのはやめろ! おい!」 キョン「……」 長門「……」 キョン「結局乗らなくていいのか」 長門「いい。制服濡れると明日から着る物が無いから」 キョン「いい加減、私服買えって」 長門「水着で来ればよかった」 キョン「それで来てたらもう俺帰ってたからな」 ~~~~~ キョン「お、ヒーローショーやってるぞ。こういうの見たかったんだろ?」 長門「しょせん子供だまし。中に入ってる人もテレビとは違うただのバイト」 キョン「変身戦隊ドゴレンジャー? 知ってる?」 長門「知らない」 キョン「やめとくか?」 長門「何をしている。早く行かないと席がなくなる」 キョン「なくならねえよ……」 ナレーターのお姉さん「やあ、会場のよい子のみんな~、 今日はドゴレンジャーのヒーローショーに来てくれてありがとね~ みんなは毎週、変身戦隊ドゴレンジャーを観ていてくれてるかな? もし観ている子がいたら恥ずかしがらずに手を上げてみて~」 キョン「やっぱり席もまばらだな」 長門「……」 お姉さん「う~ん、少ないな~、地方のローカル限定のヒーローだからみんな観てないのかな~。 でも、きっと最高のヒーローだから、気に入ってくれたら、 毎週水曜の午後5時30分の放送を必ず観てね~」 キョン「楽しいか?」 長門「……わからない」 お姉さん「もうまもなく、正義の味方ドゴレンジャーがみんなのために来てくれる予定になっていま~す」 長門「性技の観かた……ゴクリ」 キョン「違う。正義の味方だ」 長門「つまりソフトバンク。おそらくドゴレンジャーはハゲ」 キョン「孫正義じゃねえ」 長門「泰蔵?」 キョン「だからハゲから離れろって」 お姉さん「じゃあ、みんなでいっせいにドゴレンジャーを呼んでみましょう~」 ジョーカー「待ていぃ! そうはさせんジョー!」 ジャンジャカジャジャーン!! お姉さん「キャー大変っ! 悪い宇宙人のジョーカー達がこの会場にぃ」 ジョーカー「こいつらかぁ! あのドゴレンジャーに味方する正義に目覚めた子供達は~!」 キョン「うわっ、ベタベタだな」 長門「……」 ジョーカー「この会場の子供達はきっと将来、俺達の敵になるだジョー。 おい手下ども。ここの子供達を誘拐してくるんだジョ!」 手下「キキーッ」 長門「……!」ササッ キョン「安心しろ。お前はターゲットにならねえから」 お姉さん「キャー大変大変。みんなの前に現れたジョーカーが会場を占拠してしまいました。 この後私たちはいったいどうなるのでしょうか」 キョン「ここは別にナレーションいらねえんじゃねえか? 見たとおりだろ」 長門「あったほうがいい。臨場感が出る」 お姉さん「こうなったらドゴレンジャーを呼んでみるしかありません」 キョン「まずは警察とかはダメなのか」 長門「ダメ。ジョーカー達は警察に裏金を渡してここには来ないようにしている」 キョン「勝手に決め付けるなよ」 お姉さん「さあ、みんなで大きな声をだして~、ドゴレンジャーを呼んでみましょう! 諸々の都合によりレッドしか来れないかもしれないけど……、せーの!」 長門「 ド ゴ レ ン ジ ャ ー ! 」 キョン「うわっ、お、お前……」 シーン…… お姉さん「あれあれぇ? 声が小さかったのかなぁ? ドゴレンジャーまで声が届かなかったみたいだよ~」 長門「……何をしている」ゴゴゴゴゴ キョン「なにって……」 長門「あなたも叫ぶべき」ゴゴゴゴゴゴゴ キョン「や、やだよ……」 長門「宇宙人であるわたしが地球の為に助けを呼んでいるのに、この星の住人であるあなたがなぜ呼ばない」 キョン「マジかよ……」 長門「マジ」 お姉さん「もう一回呼ぶよー! せーの! ドゴレンジャー!」 長門・キョン「 ド ゴ レ ン ジ ャ ー ! 」 子供「ねー、ママー。あの人たち……」 ママ「しっ、見ちゃいけません」 キョン「うぅ……」 長門「あの子供は叫ばなかった。きっと将来あなたのような変質者になるに違いない」 キョン「俺は叫んだんだから変質者扱いしないでくれ」 バーン!! レッド「とーぅっ!」 デンデレッデレデテーテレッテテテレーー♪ お姉さん「な、なんとー! みんなの呼びかけにドゴレンジャーのリーダー、レッドが来てくれましたよ~」 長門「なんとー」 キョン「なんとー、じゃねえ」 レッド「君達か! 正義への想いをビンビンに感じたぞ! 諸々の都合により私しかこれなかったが、私が来たからにはもう安心だ!」 キョン「都合が悪いとメンバーが一人しか来れなくなるところに、ものすごい不安を覚えるが」 長門「リーダーが来てくれただけよかったと思うべき。これでイエローだったら泣く」 キョン「まあ、たしかに……でも一人なら中の人もレッド選ぶと思うぞ?」 長門「中の人などいない」 キョン「さっきいるって言ってたくせに……」 ジョーカー「また俺たちの野望を邪魔しに来やがったジョ! ドゴレンジャーどもめ!」 キョン「ドゴレンジャー『ども』って……どうみても一人です」 長門「ここにはいないけど、おそらく遠くから仲間がパワーを送っているという設定」 キョン「深読みしすぎ」 レッド「悪い宇宙人どもめっ! 懲らしめてやるぞっ!」 長門「なにぃ……!?」ガタン キョン「よせ、お前のことじゃない」 ジョーカー「こしゃくなー、おい、手下どもっ! やってしまえジョ!」 手下「キキー! キィー!」 長門「……レッドが危ない。多対一では展開が不利になる」 キョン「お前が出て行ったらレッドが出番なくなって困るだろ。バイト代もでなくなる」 長門「で、でも……」 キョン「いいからおとなしくしてろ。たぶんレッドは半端なく強いから」 レッド「とうっ!とうっ!ていっ!」 手下ども「キキー、キキキー!」 キョン「レッドの攻撃……すっげえ適当……。ほとんど触ってないのに吹っ飛んでるぞ」 長門「きっとレッドが強すぎてそう見えるだけ」 キョン「お前の目はすごいフィルターがかかってるな」 ジョーカー「くっ、こんなはずでは……こうなったら……」 レッド「どうした、ジョーカー。姿を見せろ! お前の力はこんなものか!」 長門「あぁ! 後ろー! レッド後ろー! 後ろにジョーカーがー! あぶなーい!」 キョン「おい……、目立つから立ち上がって大声出すのはやめてくれ……」 長門「あー、すぐ後ろ! 6時の方向! 北北西! 宇宙座標156GH03A-13K6572ー69H70!」 キョン「聞こえてるから聞こえてるから。やめてくれやめてくれ」 レッド「ぐ、ぐわぁ! 後ろからとは卑怯なりぃー!」 ジョーカー「ぐわはははー! ケンカに卑怯もクソもあるかジョ!」 長門「卑怯者ー!」 レッド「ぐ、ぐぼぁ!」ガクッ ジョーカー「げえっげっげえ! レッドは死んだ! もう俺様の邪魔をするものはいないんだジョー!」 長門「レ、レッドーーーーー!!」ガタン キョン「お、おい、立つなって」 お姉さん「ついに悪の力の前に倒れてしまったレッド。 正義は悪の前に屈してしまうのでしょうか。 いいえ、そんなはずは無いのです! さあ、みんなの力でレッドを助けましょう! 良い子のみんな大声でー、いつもの掛け声をー」 キョン「いつものって……」 お姉さん「せーの!」 長門「 ギ ガ ス ト ロ ー ン ! 」 キョン「なぜ知ってる」 レッド「集まってくる……みんなの正義を願う力が……地球を守ろうとする強い意思ギガストロンが……」 キョン「死んだはずなのになんでしゃべってるんだよ」 長門「これはレッドの心の声。あなたも正義に目覚めたおかげでテレパシーが使えるようになった」 キョン「いや、俺はちっとも目覚めたつもりは無いが……」 お姉さん「ギガストロンの力がレッドに集まっています! もう少しです」 キョン「なんでこのナレーターのお姉さんがそんなことわかるんだ?」 長門「愛の力。それより次こそはあなたもギガストロンと叫ぶべき」 キョン「またかよ……」 お姉さん「さあ、もう一度ー、大きな声でー! せーのっ」 キョン「 ギ ガ ス ト ロ ー ン ! ! 」 長門「……」 お姉さん「……」 キョン「おいっ! てめえらぁ! なんで叫ばないんだよーぉ!」 長門「二回目は心の中で叫ぶ。そういう決まり」 キョン「お姉さんもっと説明してくれえぇ!」 レッド「むむっ!? ち、力が湧いてくる……正義の心はあふれ出す! うおーっ!」 お姉さん「さあ、みんなの祈りが届いたようです! ついにレッドが復活しました!」 レッド「とーうっ、正義の味方、ドゴレンジャー! 復活!」 長門「一度死んだのに復活した」 キョン「復活したな」 長門「ドゴレンジャー復活ッ!!ドゴレンジャー復活ッ!!ドゴレンジャー復活ッ!!ドゴレンジャー復活ッ!!」 キョン「静かにしてください、烈先生」 レッド「みんなの送ったギガストロンパワー! ビンビンに受け取った! これでいつもの3倍にパワーアップしたぞ! 宇宙に正義のある限り、私は不死身だ!」 キョン「いちいち説明がくどすぎる。ビンビンが口癖かこいつ」 長門「だがそこがいい」 レッド「とうっ! とうっ! でりゃー!」 手下「キキー! キー!」 長門「死んだはずのザコがまた復活してる。なぜ?」 キョン「そこは目を瞑ってやれ、人件費関係だ」 レッド「覚悟しろ! ジョーカーめ!」 ジョーカー「ぬぅぅ! お前など俺様一人で十分だジョー!」 長門「ジョーカーは覚悟したほうがいい。この展開になって生き残ったボスはいない」 キョン「基本的にヒーローは無敵だからな」 レッド「無駄無駄無駄無駄無駄無駄~! オラオラオラオラオラオラ!」 ジョーカー「ぎえ~、あべしっ、たわばっ、うわらばっ!」 キョン「……いいのかこれ?」 長門「普段はやらない攻撃。この会場だけのサービス」 お姉さん「さぁ~、一方的な展開になってきたけど、そろそろトドメよ~!」 キョン「すげえ投げやりなナレーションだな」 長門「だがそこがいい」 レッド「いまだ! とどめだ! スペシャルアターック!」 長門「正式名称スペシャルドゴレンアタック」 キョン「さっきからお前めちゃくちゃ詳しいな」 長門「偶然」 ジョーカー「ぐわぁぁああ! お、覚えとけジョ~!」 パンパンパンパパパラパパパ!! ボーン!!モクモクモク…… キョン「なんだ? 最後はただの回し蹴り?」 長門「本当は五人の合体攻撃」 キョン「うわぁ……すげえ手抜き」 長門「違う、これこそ小さな会場でしか見れないレアな攻撃法と取るべき」 キョン「マニアックすぎる」 レッド「ありがとう良い子のみんなっ! みんなの声援のおかげで悪を追い払うことが出来たぞ! 特に一番大きな声で応援してくれたそこの女の子! 本当にありがとうっ! では正義のためにっ! デュワ!」 お姉さん「みんなもドゴレンジャーにお礼を言いましょう~ ありがとう、ドゴレンジャー! さようならドゴレンジャー!」 長門「よかった……少しでも力になれた」 キョン「ああ、よかったな。さて、おわったし行くぞ」 長門「まだ」グイ キョン「なんだ」 長門「きっとこのあとサイン撮影会がある。それとグッズ販売も」 キョン「ほんと詳しすぎだぞお前……」 レッド「ありがとうっ! きっと君も将来正義の人間になれるだろう!」 キョン「うわっ、子供がたくさん並んでやがる……時間かかりそうだな」 長門「早くしないとレッドが人間に戻ってしまうかもしれない……」 キョン「それはないから安心しろ」 レッド「さあ、正義の握手だ!」 キョン「あ……俺はいいです。こいつに……」 長門「握手……」 レッド「ああ、君の正義のために! 固く握手だ!」ブンブン 長門「……やっぱり宇宙人は嫌い?」 レッド「え……? あ、ああ、悪い宇宙人が来たらきっと私がまた追い払ってやるさっ」 長門「……くっ!」ガタッ キョン「お、おい、やめろ」 長門「に、偽者め! レッドはそんなこと言わない!」 キョン「すいません、なんでもないです。忘れてください」 長門「誰にでも平等がモットー! それがドゴレンジャーじゃなかったのかぁ!」 キョン「お前、自分のこと悪いやつだと思う癖やめろ。バカは別に悪いことじゃないから」 ~~~~~ 長門「ハァ…ハァ……偽レッドめ……」 キョン「よし、観覧車に乗ろう。な? これなら怖くないし、一度気持ちを落ち着かせるのに最適だ」 長門「この横になったUFOみたいな乗り物?」 キョン「えーっと、上まで行ってだいたい55Mだそうだ」 長門「高いところほどバカと煙が好き」 キョン「逆だ」 長門「これに乗ったら話したい事がある」 キョン「なんだ?」 長門「乗ったらと言ってるのに、乗る前に聞くのはバカ」 キョン「てめぇ……」 ゴウンゴウンゴゥン キョン「おー、結構遠くまで見渡せるものだな。あ、お前んちのマンションもしっかり見えるぞ」 長門「あなたの家は小さすぎて見えない。しょせん安い一軒家」 キョン「うるさい」 ゴゥンゴゥンゴゥン キョン「ほら長門、見ろ、人がゴミのようだ!」 長門「あぅぅ……先に言われた……」 キョン「ははは、やっぱりこれを言いたかったのか」 長門「もう一つある」 キョン「なんだ?」 長門「……」 キョン「……」 長門「やっぱいい……」 キョン「そうか」 ゴゥンゴゥンゴゥン キョン「なあ、長門」 長門「……」 キョン「お前、最近ずっといなかったみたいだけど、どこ行ってたんだ」 長門「……ちょっと遠くまで」 キョン「そっか」 長門「そう」 キョン「……」 ゴゥンゴゥンゴゥン キョン「もう地上についちまったな。10分なんてあっという間だな」 長門「……」 キョン「もうそろそろ閉園時間らしいぞ」 長門「……そう」 キョン「そういえばあらかた乗り尽くしたなぁ……小さい遊園地だから半日で全部乗れちまうな」 長門「あっちの端っこの方はまだ行っていない」 キョン「そうだったか、でも次で最後だぞ」 ~~~~~ 長門「あれは……ゴミ屋敷?」 キョン「違うオバケ屋敷だ。知らないのか」 長門「オバケ屋敷要」 キョン「最後の一字はいらん」 長門「入る」 キョン「オバケだぞ? 怖いかもしれないぞ」 長門「あなたは怖い?」 キョン「怖くねーよ」 長門「嘘、心臓が動いている」 キョン「動いてなかったらそれこそオバケだっつの」 長門「男は度胸、なんでも試してみるもの。きっといい気持ち」 キョン「お前好きだなぁ、ホモネタ」 キョン「でも本当にこれに入りたいのか? やめといたほうがいいぞ。絶対後悔するって」 長門「しない。ここは陸」 キョン「航海じゃねえー……まあいいか。高校生2枚ください」 長門「うっ……ビクッ」 キョン「チケット売り場のお姉さんにビビるな。普通の巫女さん衣装だろ」 長門「あまりに綺麗な人だったから人間ではないと思っただけ」 お姉さん「あら、お上手」 キョン「こんなところがお上手でどうする」 長門「これで妖怪対策は万全」 キョン「そういうものなのか」 ~~~オバケ屋敷~~~ 長門「へっちゃら……全然平気」 キョン「なあ、長門、そろそろ入り口から動こうぜ。後から来る人も困ってる」 長門「何を言う。わたしは秒速30キロ近い速度で移動している」 キョン「地球の自転公転速度を持ち出すな。さ、奥に行くぞ」 長門「……金縛りにあった。わたしはそっちに行きたいんだけど行けない」グイ キョン「あー、わかったわかった」グイグイ 長門「うぅ……」 長門「ビクッ お、お札に……人の影が!」 キョン「あれはな、【非常口】って読むんだ」 長門「異常口!? たしかに異常を感じる……」 キョン「感じるな感じるな」 長門「う、ううぅ……ビクビク」 ペチャッ 長門「ゔわ゙ぁぁん、なんが当たった当たった! ほっぺにペチャッって当たったー!」 キョン「なんだこりゃ……今どき、こんにゃくかよ」 長門「あなたがこんにゃくを粗末にするからそんなオバケがでるのー! バカー!」 キョン「粗末にしてねえから!」 キョン「長門……あそこの井戸からおそらくオバケが出てくるから、気をつけろ」 長門「なぜそんなことがわかる」 キョン「まあ、こういうところはそれが定番なんだ」 長門「急用を思い出した。帰る」 キョン「ま、待てよあんまり勝手に動くと……」 骸骨「バァー!」 長門「ぎゃー、ゔわ゙あぁぁぁん、もうやだあぁぁぁ!」 キョン「うわっ、抱きつくなって! こら、離れなさい」 長門「うわ゙あ゙ぁぁぁん、ごわ゙いよ~、ゔわ゙ぁぁぁん」 キョン「あー、もう……すいません、こいつもう先に進めなそうなんで抜け道教えてもらえますか?」 骸骨「いやぁ、いい子だねぇ……。君みたいに怖がってくれると、うちらもやりがいがあるよ」 長門「ゔわ゙ぁぁぁあ! びえ~ん、じぬぅぅ~! やぁだぁぁぁ!」 骸骨「山口くん、この子を案内してやって」 ゾンビ「こっちです。足元暗いんで気をつけてくださいね」 長門「近づくなぁ山口ぃぃぃ! やめぇぇでぇ! ゔぁぁん、もゔ帰るうぅぅ~!」 キョン「すいませんすいません」 長門「ひぐっ、ひぐっ……ブルブル」 キョン「怖かったもんな。あれは仕方ないな」 長門「違う。西洋のオバケだと思ってたのに、東洋のオバケばかりで驚いただけ」 キョン「そういうものか? どちらにしてもやっぱりやめとけばよかったな」 長門「ううん、すごく楽しかった。また行こう……ブルブル」 キョン「お、おいおい。無理すんな。……凝りねえヤツだな」 長門「そうじゃない。オバケ屋敷じゃなくて……遊園地」 キョン「あ……ああ。そうだな。また二人で一緒に来ような」 長門「……うん」 ~~~~~~~ ……… …… … 《おい、長門! 長門!》 YUKI.N ……あれ? ここは……誰? 《俺がわかるか、長門》 YUKI.N あ、あなたは……ここはどこ? なぜここに? 《いや、こっちが聞きたいよ。さっき降ってきた雪を見てたら、 なぜか突然お前のこと思い出したんだよ。なんで俺がお前のこと忘れちまってたのかすごく不思議なんだがな。 それで古泉に聞いたらこのパソコンで連絡が取れるって言ってたもんだからな。 ビックリしたよ。みんながお前のこと忘れてるみたいなんだ。それでお前は今どこにいるんだよ》 YUKI.N 遊園地は……? 《遊園地? 何のことだ?》 YUKI.N あ……そうか、わたしはまだ情報制限を解かれていない状態。 《どうしちゃったんだよ、いったい》 YUKI.N ここは情報統合思念体の作り出したデータを一時的に保管する領域。 情報としてのみ存在しているため、現在そちらの時空にはわたしという固体は存在しない。 わたしに関する情報は現在全て情報操作を施され、そちらにほとんど干渉できない状態になっている。 《珍しく言葉が全部まともだな》 YUKI.N おそらくわたしの所有する記憶データと、情報処理デバイスが別々に隔離されているため、 余計なデバイスを介さない分だけ、伝達情報に誤差や情報損失が 生じにくくなっているものと考えられる。 《どうすりゃもどれる? 俺はなんとか思い出したけど、みんなはお前のことを完全に忘れてるぞ》 YUKI.N 大丈夫。この制御は自動的に発動される防御プログラムの一種で、一時処置としての暫定制裁。 審査が通り、一定時間が過ぎれば制限領域が狭められる。 もうすぐ条件付きではあるが制限が解かれるものと思われる。 《そうか、ならいいんだが》 YUKI.N それよりもわたしのことを思い出してくれたことに感謝する。 《いや、こっちこそ……お前のこと忘れるなんてどうかしてた。ごめんな》 YUKI.N 無理はない。そもそも思い出すことのほうが不思議。 《こっちに戻ってきたら何でもおごってやるよ。 そうだ、カレーの大食い出来るお店知ってるぞ》 YUKI.N いい、今回は全てわたしの責任。自業自得 《そういうなよ。いいんだよ気にしなくて。 おごらせてくれないか。 俺はまたお前に会いたいんだよ。いなくなって3日しか経ってないのに、 なんかもう何年も会ってないような気分なんだ》 YUKI.N そう 《でもお前は元のままでよかったよ。 最初お前の様子がおかしかったから、俺らのことも忘れちまったと思ったからな》 YUKI.N さっきわたしが一瞬自分を見失っていたのは不思議な現象があったせい。 ただの情報端末でしかないわたしが幻覚を見た。 おそらくこの情報保管領域という、情報の海の中にいたせいだと思われる。 初めての体験だったが、おそらく人間の睡眠時に見る夢というものに酷似していたものと思われる。 《へ~、そんなこともあるんだな。その話、詳しく聞かせてくれないか》 YUKI.N 恥ずかしいから嫌 《なんでだよ》 YUKI.N 駄目 YUKI.N 戻ったら…… 《なんだ?》 YUKI.N また遊園地に…… ~~おしまい~~ 第6部につづく ────────────────────────────────
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~長門バカ~ 第1部 もし長門がバカだったら 第2部 帰ってきたバカな長門 第3部 新・もし長門がバカだったら 第4部 続・もし長門がバカだったら【3バカ娘編】 第5部 もし長門がバカな上にいなくなったら 第51話 特別長編 もしバカな長門に遊園地に誘われたら 第6部 もし長門がバカだったら・改 第7部 もし長門がバカだったら・零式 第8部 もし長門がバカだったら・百八式 第9部 もし長門がバカだったら・セミファイナル 第10部 もし長門がバカだったら・ファイナル 第100話 もし世界がバカだったら 完結 ───九曜編 ● . .
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残酷な長門のように 端末よ 神話になれ キョンの腕がいま 部屋のドアを叩いても 書物だけをただ見つめて 無表情の長門 そっとふれる本 読み進むことに夢中で 感情さえまだ知らない 無機質な瞳 だけどいつか気付くでしょう その瞳には 遥か未来 めざすための心あること 残酷な長門のテーゼ 窓辺からやがて飛び立つ ほとばしる熱いパトスで 親玉を裏切るなら この宇宙(そら)を抱いて輝く 端末よ 神話になれ ずっと眠ってる キョンは部屋で熟睡 長門だけが 夢の使者に呼ばれる朝がくる 細い指先を 月あかりが映してる 世界中を改変して 閉じこめたいけど もしもふたり逢えたことに意味があるなら キョンはそう 自由を知るためのバイブル 残酷な長門のテーゼ 悲しみがそしてはじまる 抱きしめた心のかたち その愛に目覚めたとき 誰よりも光を放つ 端末よ 神話になれ 人は愛をつむぎながら歴史をつくる 女神なんてなれないまま 長門は生きる 残酷な長門のテーゼ 窓辺からやがて飛び立つ ほとばしる熱いパトスで 親玉を裏切るなら この宇宙(そら)を抱いて輝く 端末よ 神話になれ *誰か職人さんが曲と歌と映像つけて、YouTubeにでもあげてくれないだろうか。
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このページはこちらに移転しました バカな勝負 作詞/tta 最良の選択はカードを残すことだった だけど俺はすべて捨てることを選んだ 面白みのない勝負はしない主義でね 相変わらずバカと言われっぱなしさ 状況は最悪に近づいてく 音もなく 一歩一歩探りを入れて さあ、今トリガーを引くんだ あてがないならなんとかしなけりゃ 自分が危険なだけだ このどうしようもない状況 見事に切り抜ける なんて妄想通りの展開 あるわけはないけどさ だてに長いことやってないぜ 伏兵が迫ってるぜ?
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第1話 もし長門がバカだったら キョン「学校ではできない話ってなんだ」 長門「涼宮ハルヒのこと。それとわたしのこと。あなたに話しておく」 キョン「涼宮とお前がなんだって?」 長門「うまく言語化できない。情報の伝達にそごうが発生する」 キョン「デパートかよ。『齟齬』だろ。それで?」 長門「……もうすでに発生したが、無視できるラベル。話を続ける」 キョン「『ラベル』じゃなくて『レベル』な」 長門「またそごうが発生したが、無視できるレベル。話を続ける」 キョン「うん、齟齬ね。続けて」 長門「何の話だったっけ?」 キョン「ハルヒとお前のことだろ」 長門「涼宮ハルヒとわたしは普通の人間じゃない」 キョン「なんとなく普通じゃないのは解るけどさ」 長門「そうじゃない……ぐす、バカにしただろ……うぅぅぅ……」 キョン「してないしてない。泣くな泣くな」 長門「うぐ、わた、わたしはぁ……宇宙人なんだぞぉ、これでも。情報なんとかかんとか体の、 ひゅーなんとかかんとかフェイスって立派な宇宙人なんだぞぉ」 キョン「わかったわかった」 長門「嘘、信じてない顔してる、ぐす……やっぱりわたしの日本語では限界がある」 キョン「信じた信じた」 長門「ドゥ ユー ブリーフ ミー?」 キョン「それを言うならビリーブだろ」 第2話 朝倉も結構バカ 教室で朝倉に閉じ込められたキョン。絶体絶命の大ピンチ! 朝倉「じゃあ死んで!」 バリーン!! 長門「一つ一つのホログラムが甘い」 キョン「プログラムだろ」 長門「だからわたしに気づかれる。進入をゆるす」 朝倉「侵入でしょ。邪魔する気?」 長門「あなたはわたしのセットアップのはず。独断専行は許されていない」 朝倉「それを言うならバックアップよ。いやだといったら?」 長門「情報連結を解除する」 朝倉「7+2だといったら?」 長門「う……いちにぃさんしぃ…」 朝倉「ふふふ、遅いわ! 4+9だといったら?」 長門「うぅぅ! 繰り上がりはやめて!」 朝倉「この空間ではわたしには勝てないわ。7×3だといったら!?」 長門「ず、ずるいよ!掛け算はまだ習ってないのに!」 キョン「頼む、お前帰ってくれ」 第3話 消失世界でもバカ 世界改変が行われた後、 街灯の元で一人たたずんでいる長門。 キョン「長門……お前のしわざだったんだな」 長門「……なぜ、ここに、あなたが」 キョン「お前こそ、なんだってここにいるのか自分でわかってるのか?」 長門「……ちんぽ」 キョン「散歩だろ」 朝倉「長門さんをきづ(なぜか変換できない)つけることは許さない!」 キョン「おわっ、傷は『きず』。ってあぶねっ!」 朝倉「そうよ、長門さん。あなたを脅かすぞんざいはわたしが排除する」 長門「ぞんざいじゃなくてそんざい……痛い……わき腹に刺さった」 朝倉「キイーヤー!!誰!?誰がこんなことを!!?」 長門「平気。英語でAll light」 キョン「rightだろ」 第4話 映画でもバカ みくるビーム2を受け止めた長門。 長門「うかつ……レーダーは拡散し、無害化するように設定した」 古泉「レーザーですね。それから?」 長門「今度は超振動性分子カッター(よし、全部いえた!)」 古泉「モノフィラメントみたいなものですね。しかしその単分子カッターは目にも見えなければ、質量も無いのですね」 長門「モ・モノフェラ…?…………と、とにかくすごく軽い」 古泉「ニュートリノ以下ですか?」 長門「トリノは見た。イナバウアーすごかった」 古泉「鳥脳以下ですね」 第5話 閉鎖空間でもバカ YUKI,M みえてる? 『ああ、それとNがMになってる』 YUKI,N そっちの時空間とはまだ連結を勃たれていない。でも時間の問題。すぐに閉じられる 『なんでそんな誤字ができるんだよ。それでどうすりゃいい?』 YUKI,N さぁ……? わたしに聞かれてもわかんないよそんなの…… 『おい!わざわざそんなこというためにここに侵入したのか?』 YUKI,N とにかくあなたにかける 『何をだよ』 YUKI,N いろいろと……顔にかけたらエロい? 『何をかける気なんだよ!』 YUKI,N またキャバクラに…… 『おい! 誤解をうけるようなことをいうな! あ、パソコン消える!』 YUKI,N 池袋西口、平成女学園……プツン 『ながとおおお、てめええ!!』 第6話 三人ともバカ 朝倉「有希がバカだからわたしもバカにされるのよー!」 長門「それをいうならわたしのバッタアップのあんたなんてわたし以下に決まってるじゃない!」 喜緑「ファックアップでしょ!もう二人ともどっちがバカかなんかで喧嘩しないで!どっちも十分バカよ!」 朝倉「ふんだ、引き算も出来ないバカのくせに」 喜緑「な、なんですってええ!バカって最初に言ったのが一番バカなのよ!」 朝倉「へぇ~、誰がそんなこといいましたっけ?いつ?どこで?誰が?何時何分難病?地球が何回回ったとき?」 長門「たしかにバカは難病、でも喧嘩は互いをきづつける。やめよう」 朝倉「そうね、でも誰が一番バカか一度勝負しましょう。そうじゃないと腹の虫が鳴いてしょうがないわ」 喜緑「こうなったら漢字でケリをつけましょう」 長門「か、感じ……!」 朝倉「幹事……!」 喜緑「……。まあいい。この中で「バカ」と漢字で書けないものを本物のバカとする」 朝倉「くっ!」 長門「うぅ!」 喜緑「むむ、ちょ、ちょっと待って!」 朝倉「なんだ、怖気づいたか。わたしはもう少しだというのに」 長門「もう少しって最初の字が『場』って何?」 喜緑「ねえ……カタカナにしない?」 朝倉「……」長門「……」 喜緑「な、なんで泣いてるの?二人とも」 第7話 ゲームをやらせてもバカ キョン「これがコンピ研の部長から渡されたゲームだ」 長門「テ・ダイ・オブ・…サギ…ウンゴモゴモ」 キョン「ザ・デイ・オブ・サジタリウス3な」 長門「そう、スリー」 キョン「お前じゃこんな難しいの覚えられっこないよな」 長門「そんなことない。情報操作は得意」 キョン「じゃあ、これをまず練習してみろ」 長門「……さっそく起動不良バグを発見。しょせん有機生命体の作る情報処理プログラム」 キョン「電源はここだからな、ポチっと」 長門「……今のはちょっと試しただけ。いつもの通り異常なし。もうすぐエンディングと推測される」 キョン「これはCDというものでな。頭に載せるだけじゃ読み込んでくれないんだ。 ここに差し込んで読み込まないとダメなんだよ。わかったか?」 長門「知ってた。ここからが本番。さっそく敵艦隊を発見。攻撃開始。無抵抗なまま敵機沈黙。これを撃破」 キョン「俺の艦隊を攻撃するな。だからちゃんと字を読めって」 長門「表記がローマ字だったのはうかつ。でもインチキをしてるのはコンピ研の方」 キョン「まだあっちとLANケーブル繋いでないんだが……」 長門「やっぱりバカにしてるぅ……うぅぅぅ…」 キョン「してないよしてないよ」 長門「ぐす、もうしらない、じらないよ~、もうやだぁ~」 キョン「バカじゃない。お前はバカじゃないよ」 長門「……アイムノットプール?」 キョン「フールだ」 第8話 憤慨してもバカ キョン「俺のは『恋愛小説』か……何書けばいいんだよ……。長門、お前のは? 長門「……幼想ホラー」 キョン「『幻想ホラー』な。どっちにしても意味わからんが」 長門「もうすでに1200年以上前に死んで幽霊になってるからこれは簡単」 キョン「『玄宗』じゃないぞ。それにしてもわかりにくいジャンルだな。まあ、がんばれよ」 長門「わかった。……ところであなたは何を書くの?」 キョン「だから『恋愛小説』だって」 長門「(変態…小説……?)それで内容はどんなものを書くつもりなの?」 キョン「ああ、妹の同級生のことでも書こうかなと」 長門「そう……。止めない……うぅ」 キョン「なぜそこで急に泣く?」 長門「このポリゴン!」 キョン「ロリコンだろ!ってなに言わすんだよ!」 第9話 ~第1部 最終話~ 最後までバカでいて 長門「わたしのバカが直った」 キョン「え?やっぱりバカだと自覚してたのか」 長門「元々わたしは超優秀。言語プログラムのミスから齟齬が発生していただけ。 あのプログラムを作った統合思念体のバカ派は処分された」 キョン「そうか……もう『そごう』とか言わなくなるのか」 長門「そう、わたしはこれからはあなたに正確な意思伝達が可能になる」 キョン「前ならそこで『性格な』とか言ってたのにな」 長門「あなたもこのようなわたしであることを望んでいたはず。これからはあなたに苦労をかけることはない」 キョン「うん、そうか……そうだったのか…よかったな…」 長門「……なぜそこで寂しそうな顔をする?」 キョン「そんなことないぜ!お前はこの姿が本当のお前なんだろ?ならよかったじゃないか!」 長門「……そう」 キョン「……」 長門「……修正プログラム破棄、データをロールバック、システムを初期化」 キョン「な、長門、何してんだ!」 長門「元に戻しただけ。バンダイわたしはこのような話し方しかできないはず」 キョン「バンダイじゃなくて『元来』な」 長門「……そごうが発生した。虫できるラベル」 キョン「お、おい、前より悪くなってないか?」 長門「ザ・エンド」 キョン「ジ・エンド」 The end 第2部 帰ってきたバカな長門に続く
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"バカな新人” ケイオス西部——ラクサス区域 PM 15 47 ”クラーク・ミラー”軍曹 CPO第24連隊 ドドン!ドドドドドダンダダダダダン!(二つ隔てた長い穴を境に、激しい銃撃戦が荒れ地で行われている) 激しい銃撃戦が行われる中、目が楠んでぼやけて見える視点から始まる ウィーパー「……ラーク…クラーク…クラーク!!クラーク!!!立ち上がれクラーク!(クラークと呼ばれる男性(ナレーションの視点)の腕を引っ張り持ち上げ、視線を合わせる)生きている限り戦わねばならない。野良のテロリスト共の排除に恐れる事などない!銃を取って戦え!(クラークにM14と呼ばれるアサルトライフルを突き渡し、対する敵兵士の方に体を向け自身のライフルを発砲する)」 周囲を見渡すと、自分と同じ戦闘服を来た兵士達が溝から顔をのぞかせ、砂埃の舞う地平線目がけて銃器から放たれる鉛玉を何発も衝撃に耐えながら発砲していた。渡されてしっかりと両手で握ったM14に視点を落とし、正面を見上げて銃器を構え、溝から銃を覗かし敵兵士の方へと発砲していく ガスマスクの兵士 「的なら困らねぇぜ、笑えるな、ハッハハハ(笑いながらACRと名の付いたライフルを構える) 」 ウィーパー「クラーク!!迫撃砲を使え!カバーしてやる!(溝から顔を出していた銃器を引っ込め、味方の後ろを通って走り出す) 」 銃器を降ろし、ウィーパーの後を追いかけるように走る。走っている最中、何度か石や流れ弾が目の前を通り過ぎ、風を切る音を何度も聞く ウィーパー「OK、目的地まで着いたな……(迫撃兵の残骸が寝っ転がっている砲本体付近に腰を下ろし、銃器を敵方面に打ち続けている)迫撃砲を使って敵を殲滅しろ!ぐずぐずしてんじゃねーぞ!! 」 ウィーパーに唆された為、銃を地面に置き迫撃砲のスタンバイに入る。砲弾をバレルにつっこみ、敵軍の大凡の位置に場所を指定して発砲、それを2度繰り返し空を舞う砲弾に視線を移す ドン!!ドンバァァァァァァァン!!!(一度目の迫撃砲で人が高く飛び、二度目の迫撃砲で運良く敵の火薬にクリーンヒットし大炎上を起こす) ウィーパー「適当に撃ったにしちゃ上出来じゃねぇか。これで態勢は崩せた、後はつっこむぞ!(先ほどまで溝にいた味方兵士達が走り出している所に、混ざって自身も敵軍へと銃を撃ちながら走り出す) 」 走っていくウィーパーを眼で追いながら立ち上がり、銃器を正面に持ち上げ、こちらも走りながら逃げて行く敵兵を撃って行く ーそして敵兵士が地面に寝っ転がっている荒れ地が出来ると、彼らの務めるCPOの兵士達は銃器を掴み高らかに上げ、勝利の雄叫びを上げ始める— ウィーパー「よし、我々の勝利だ!ピピ…こちらウィーパー、ラクサス区域のテロリストの殲滅完了。生存者の帰還と負傷者の衛生施設所への移動を―― 」 パン!(一撃の銃声と共に、鉛玉がクラークの肩に被弾) 敵兵士「ゼェ…ゼェ…(倒れた状態でクラークの方に銃口を向けていた) 左肩に被弾し、目の前が霞み始め視界が狭まる。銃弾が来た方角に視線を向け、倒れている敵兵士に視点が留まる ダンッ!(すると一つの直線が敵兵士の頭をかち割る) ウィーパー「本部、衛生施設所に行く奴がもう一人増えた…以上(無線機に手を当てながら片手でハンドガンを敵兵士の方に向けていた)やはり場慣れしていない新人はバカだな。油断しすぎだ(ハンドガンと無線機をしまい、クラークに肩を貸し担ぐ)傷は浅い、戦場から離れるぞ 」 ーミッション達成ー
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「はぁ……はぁ……」 俺がこの道を自転車で全力疾走するのは今回で一体何度目だろうか。 しかも呼び出されるのは決まって夜、おかげで俺の貴重な睡眠時間は 鰹節の如く削られていく一方だ。呼び出すなら昼に、学校を合理的に 早退できる理由もセットでお願いしたいものだね。とはいっても相手 も同じくうちの学校の生徒なんだから叶わない話だが。 事の始まりは今から約三十分ほど前、珍しく(というか初めてか?) 長門の方から俺に電話がかかってきた。あの超無口宇宙性人造人間は 電話を持っているくせに自分からは全く活用しないのだ。俺としては あいつのクラスの連絡網がどうなっているのか非常に気にかかるとこ ろだが。そしてその長門が俺にかけてきた記念すべき初電話、その内 容は「時間がない。早く来て」と来たもんだ。しかも直後に人間大の物 体が床に倒れこむようなダイナミックな音が付属してるんだから急が ないわけには行かないだろう。 時間が時間なだけに(現在夜の十一時)親が心配してきたが、「谷口 の家に宿題を忘れてきた、ついでにやっていくから一晩かかるかもし れない」と言っておいたので多分大丈夫だろう。いざという時には我 が友人の臨機応変な対応に期待するとしよう。 そうこうしている間に俺を乗せた自転車・小泉京子号(ハルヒ命名) は俺の自己ベストを塗り替える速さで長門のマンションの前に到着し た。俺は小泉京子号を厳重なロックを施して公園の隅に停車し、その まま長門の部屋へと赴いた。長門が手回しをしてくれたのだろう。部 屋やマンション自体の鍵は開いていた。 「長門……!?大丈夫か!!」 俺が部屋に入って最初に見たものは、電話を握り締めたままその場 に倒れこんでいる長門の姿だった。俺はすぐさま長門のもとへと駆け 寄りその小さな体を抱き上げた。額に手を当ててみるも大きな体温の 変化は感じられない。いや、ぐったりはしているが瞳にはいつも通り のなんともいえない力強さがある。 「大丈夫か長門!何があったんだ!!」 問い掛ける俺に長門はか細く、だが確りとした口調で答えた。 「大丈夫ではない。私がこのインターフェイスに留まれるのは後二十 時間が限界。」 「どういうことだ?」 「地球における人間という生き物の、遺伝子レベルでの生体情報が不 足している。このままではこのインターフェイスの現在の形状を維持 することができない。」 いつも通り細かいところまでは伝わってこないが。大まかな意味は取 れた。要するにこのままだと後二十時間程で長門は死んでしまうとい うことだろう。そして俺を呼んだということは、それを回避すること が俺には出来るということだ。 「つまりその生体情報というのが必要なんだな?長門、俺に何が出来 る!何が必要なんだ。」 気のせいでなければ長門は一瞬てれたような表情をし、いつも通り の口調で……こう言った。 「精液。」 ……は?俺は聞き違えたのだろうか?いや、しかし俺が聞き違えたと は思えなければ、同様に長門が言い違えるとも思えない。まさか精液 なんて……。えーっと長門さん、もう一度言って貰えると…… 「あなたの聴覚は正常に機能している。私は精液といった。人間の雄 の精巣より分泌される遺伝子情報を多分に含んだ良質のタンパク質で……」 そんな詳しく説明されなくても、そんなことは誰よりも理解している。 それよりも何で俺なんだ? 「あなたの保有している遺伝子情報量は常軌を逸している。あなた自 身は力を有してはいないが、涼宮ハルヒにあの能力を与えたのはあな た。だからあなたは涼宮ハルヒに選ばれた。」 全く理解が出来ん。つまりは何だ?ハルヒが世界を自分の思い通りに する能力を身に付けたのは俺が原因で、宇宙人でも未来人でも超能力 者でもない俺がSOS団にいるのはそれが理由って事か?今まで現実 離れした体験をいくつもしてきたがこの話が一番現実離れしている。 だいいち……ん?何か下腹部の辺りでもぞもぞと動いているのだが何 だろうか? 俺が首を下の方へと傾けると、長門の小さな白い手が俺のズボンの チャックを開けているところだった。 「な、長門……」 長門は無言で俺自身を取り出すと、まだ起ち上がっていないそれを柔 らかな手で軽く撫で回し始めた。 背筋を走るゾクリする何か。これまでで一度も感じたことがないほ どの快楽。物の数秒でオレは起ち上がっていた。 「……」 長門いつも通り無言で、いつも通りじゃない恥ずかしそうな表情でオ レをしごき始めた。コレは、正直、かなり、クる。 心なしか長門の呼吸が荒くなってきた気がする。長門の小動物のよ うな瞳は、もうオレしか捉えていない。そして、十年前から、あるい はもっと前から定められていたかのような自然な動きで、長門の口は オレを受け入れた。 生暖かい口膣の感触がさらにオレの感覚を鋭敏なものとする。あぁ、 そろそろヤバいかも…… 「長門、出……!」 俺が言い切る前に、俺が後ろに腰を引く前に、オレは長門の口内で爆 発してしまった。……言い訳をするなら長門の手が俺のオレを握った まま放してくれなかったからなのだが。それにしても早かったな、我 ながら。 「スマン、長門。……大丈夫か?」 一瞬間をおいて、長門の喉もとから小さく、何かを嚥下した音がした。 「問題ない。それよりこっちにも。消化器からの吸収だけでは不十分。」 長門は軽く姿勢をずらすと、着ていた制服のスカートを捲り上げた。女 の子らしい可愛い下着がチラチラと見え隠れしている。 「そんなこと言ったって……。長門はそれで納得できるのか?」 「できる。ここで私が消えてしまえば今日現在までのことが全て無意味 になる。それだけは避けたい。」 ……そうか、長門自身もSOS団での思い出を大事に思うところがある のだろう。俺にしたってこのまま長門と生き別れてしまうのはゴメンだ。 「ああ、わかった。お前のためなら協力してやるとも。それでだ、もし 途中でイヤになったりしたら早めに言えよ。じゃないと俺も中断できる 自信がない。」 「その仮定はありえない。私はあなたを欲している。だから現在仮定で きるのはあなたがこの申し出を拒否すること。強制はしない。あなたが 決めて。」 何を今更言っている。俺だってもう腹を括った。俺は肯定の意思を行動 を起こすことで明確にした。正座していた長門を抱きしめるようにして 押し倒し、俺は自らの手を長門のスカートの中へと忍び込ませた。 スカートの中は長門自身の体温で何とも形容し難い不思議な空間にな っていた。汗で少しジトッとしている太ももなんかを愛撫していると、 普段から表情の薄い長門の顔に明らかな羞恥の色が見えて、俺も少し照 れてくる。戯れあうような愛撫もいい加減お開きにして、俺は手を太も もから下着の方へとずらしていった。下着越しに触る長門はふにふにと 柔らかく、そして湿っていて、とてつもなく官能的だった 下着が濡れていくにつれ、長門の吐息もまた大きなものとなっていく。 俺は愛撫を中断して長門の下着を脱がせ、スカートの中に頭を突っ込んだ。 発音と味の判断にしか使われてこなかった俺の舌が、長門を責めるため の道具として縦横無尽に這い回る。 「はぁ……この行為は……ん……性交に当たって……不要な行為のはず……」 途切れ途切れに長門が話し掛けてくる。まぁ無くても支障は無いが、あった ほうがスムーズに事が運ぶ。 「…そう……」 そうして長門は息を荒くしたまま押し黙ってしまった。 さて、一体どれほどの時間が経過したのだろうか。長門の吐息には微かに 喘ぎ声が混じるようになり、オレもまた大分切羽詰ってきている。そろそろ……かな。 俺は体勢を立て直し、いわゆる正常位のかたちで長門にオレをあてがった。 「あ……」 全身がそのまま飲み込まれてしまうような肉の感触に早くも果てそうにな るが、どうにかこうにかそれを耐える。破瓜の証で少し朱色に染まった長門 を見て、気の毒そうに思うと同時に、俺は興奮した。 「長門、痛くないか?」 「へいき。」 「じゃあ、動くぞ?」 「……」 無言を肯定と受け取った俺はゆっくりと腰を動かし始めた。うねるような襞に 擦れて飛びそうになる意識を何度も取り返して、前後運動を続ける。 空間を支配する水の滴る淫靡な音と、パンパンという肉のぶつかり合う音。 「ふぁ……ん……ぁ……ん……」 そしてか細くもそれらに負けなく優美で誘惑的な長門の声に。俺は正常な思考が 出来なくなる。 「長門、どうだ?気持ち良いか?」 「……」 長門は答えない。変わりに俺と同気するように規則的に揺れるシャギーの入った 銀髪とセーラーのリボン。汗ばみよがる長門の顔を見て、俺の我慢は限界へと達 した。 「長門……出すぞ……!!」 「…………!!」 長門のスラリとした足が俺の腰を周り、確りと身体を固定する。そして俺はオレの 白い欲望を、長門の白い肉体の中に一滴残らず吐き出した。 ………… ……… …… … 「長門、これでお前は大丈夫なんだな?」 「大丈夫。これで向こう三年間はこのインターフェイスの維持が可能。」 「そうか。そいつは良かった」 俺は本当にこれで良かったのだろうか。長門がこれで死ななくて済むのは嬉しいが、 気になる事がいくつか出来てしまった。 “涼宮ハルヒにあの能力を与えたのはあなた。だからあなたは涼宮ハルヒに選ばれた” ハルヒの過去と俺の過去、俺自身の特異、長門に聞こうかとも思ったが流石にそうい う空気じゃないよな。こう見えて俺は結構空気が読めるほうなんだ。それに俺自身も う少し余韻に浸っていたい。どうせ近い未来、全ての欠片が合致することもあるだろ う。その時にSOS団が今のような関係を維持できているとは限らない。今は今、過 去は過去、未来は未来。俺は今、自分に出来ることを精一杯楽しむことにしよう。 ~end~