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ハルヒ わがSOS団も、本日より番長制を導入するわ。 キョン なんだ、番長制ってのは? ハルヒ そして東京23区計画に打って出るわ! キョン クロス慣れしてないのは分かるが、向こうの話はもっと先に進んじまっているぞ。 ハルヒ というわけでキョン、あんたは「おつかれ番長」ね。 キョン おまえなりに、ねぎらってくれてるのかもしれんが、全然うれしくない! ハルヒ で、古泉君は「きくばり番長」にしようかと思ったけれど、それじゃあんまり面白くないから、期待通り「腹黒番長」よ。 キョン だから、誰の期待だよ? ハルヒ そして、みくるちゃん、あなたは「巨乳番長」よ。いまさら言うまでもないけれど。 キョン こっちも今更だがな、会社でそれを言ったら、ど真ん中ストレートのセクハラだぞ! ハルヒ 最後は有希ね、悩んだけど「微乳番長」で行きましょう。 キョン もっと長門の特性を汲んでやれよ! 仲間だろ? おまえリーダーだろ? ハルヒ じゃあ、「無口番長」はどうかしら? キョン なんだよ、そのうわっつらなネーミングは? 少しは考えろ! ハルヒ 決まりね。 キョン どこで、どうして、決まったんだ、今のは? 長門 なんと呼ばれても関係ない。私はここにいる。 キョン ああ長門、せっかくのいいセリフなのになあ。うう。 ハルヒ さあ、みんな、頑張って行きましょう! キョン ちょっと待った。ハルヒ、おまえは、ナニ番長なんだ? ハルヒ 何って、あたしは団長よ。 キョン みんなが番長になったのに、おまえだけ団長のままなのかよ? ハルヒ だってあたしが団長やめたら、SOS団はどうすんのよ。リーダーを失って迷走しちゃうじゃないの。 キョン いろいろ言いたい事はあるが全部言えないことなのが悔しいが、だったら兼任しろ。SOS団団長と、ナンタラ番長を。 ハルヒ いいわ。じゃあ、キョン、あんたがあたしにふさわしい番長ネームを考えなさい! キョン 番長ネームとは違うと思うが。うーむ。 ハルヒ 人にあれだけケチつけといて、つまらないのだったら死刑よ! キョン くそ、オチを押し付けてやろうと思ったのに、返し技をくらっちまった。……ツ○デ○番長、いや、平凡すぎる。……ポニ○番長、いや、集中しろ、おれ。 ハルヒ どうしたの、キョン? 早くしなさい。 キョン う、うるさい。おまえなんかな、愛妻番長で十分だ!! 長門 安易な駄洒落。絶句。 みくる も、悶絶ですぅ。 古泉 あ、あなたって人は……。 ハルヒ 刑は既に言い渡してあるわね。キョン、あんた死刑よ! いいえ、団長に恥をかかせた罪、万死に値するわ!! キョン オチは自爆オチかよ!!
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「キョン、あんた、ちゃんと弁当つくってきたんでしょうね?」 デカイ声でいうなよ。まったく、ちょっとは気を使って欲しいぞ。 「ふふん、相変わらずうまそうね。あんたに先に料理を仕込んだのは大正解だったわ! ほら、あんたの分もあるんだから、しっかり食べなさい!」 「『あんたの分』じゃなくて、どっちも俺が作ったんだ! あと、俺たちはまだ4限目、授業があるんだよ」 「却下。アホ教師の授業なんて聞く意味なし。遅れないように、後でしっかり教えてあげるから、とにかく座りなさい」 「授業に遅れなくても、出席日数に響くんだよ」 「そんなもの、なんとかなる。いざとなったら、なんとかし・て・あ・げ・る」 「それが怖いんだよ」 「まだ、何か?」 「わかったよ、食べる、食べるから」 「待った、あんたの席は、ここ」 うわ、この人、自分の太もも叩いてますよ。おれたち、どこのバカップルですか? 「なんか、文句あんの?」 「あ、ありません」 「素直でよろしい♪」 「大学生がこんなとこ、うろうろしてて、いいのかよ」 「ぶつくさ言わない。付属高の分際で」 「ハルヒ先輩だって、付属高出身だろ」 「そうよ。だから、あんたを見つけたんじゃないの」 おれはこの声も態度もでかい『先輩』につきまとわれて、受難の高校生活を送っている。先輩は俺より2つ上で、俺が高校一年のとき、同じ高校の三年だった。今は順調に上にある大学にご進学である。大層いい成績だったのに、どこも受験しなかったので、進学熱の高い職員室は、また嘆きのため息をつかされた、らしい。 「受験勉強? そんな暇があったら、キョンと遊んでるわよ!」 一言で切り捨てられた進路指導部にはパニックが走り、急遽「キョンとは何ものぞ緊急対策会議」が開かれたってのは、信じ難い事実だ。 信じ難いのは進路指導の教師達もご同様で、まさか自分のところの生徒に、しかも成績、顔、身長、性格、すべて中くらいの、クラス担任ですら、あだ名以外の記憶を持ってなかった平凡極まる一年生に、あの涼宮ハルヒが入れ揚げてる、というのだから、アンビリーバボーだったらしい。いきなり身柄を拘束され、進路指導室に監禁された俺の前には、 「涼宮ハルヒと別れる」 「涼宮ハルヒに受験するよう説得する」 「極秘裏に退学」 という三択が用意された。あと小道具のカツ丼としぶい日本茶。 いや、ちょっと、まってくれ。 「あの、涼宮ハルヒって、誰ですか?」 進路指導部の教師達は、今度こそ銅で被覆されたアンモニア氷塊をレールガンで打ち込まれたエンタープライズ号のような、パニックに陥った。 「涼宮ハルヒを知らん!?」 「はい」 「あれだけ目立つ女を知らないだと?」 「はあ」 「じゃあ、毎日、昼休みに中庭でいちゃいちゃ弁当を広げてるのは、どこのどいつだ!?」 いちゃいちゃ、が何を指すのか見当もつかないが、確かにいっしょに弁当を食べてる先輩はいる。なるほど確かに目立つ。声も、態度も、銀河系をいくつ搭載したんだかわからない瞳もでかい。あと着やせするが、胸もそうなんだ。いや、今はそういう話じゃないぞ、っってそうだ、 「いや、あのですね、名乗らないんです、あの人。『あんたにはまだ早い!』だとか言って」 そのくせ、キスは出会い頭だったしな。その次は「あたしの家に来なさい!」で、いきなり自宅に連れ込まれ、台所に立たされた。大好物ばかりを作らされたあげく、 「やっぱりあんた、あたしが見込んだ通り、筋がいいわ! 明日からは、自分ん家で、2人分、お弁当を作ってくるのよ! そして昼休みは、あたしと中庭で一緒に食べること! いいわね?」 何がいいか分からんが、とにかく、この人が言えばその通りになる、というジンクスというか、悪夢はすでに始まっていたのだった。 「そうね。あたしがあんたに教えたこと、その1がキス、その2があたし好みのお弁当の作り方、その3が……」 「待て」 「何よ?」 「今思い出したから言うってのもなんだけどな、普通最初に名乗らないか?」 「そういうのは普通の連中がやればいいことよ」 「教えないと、呼ぶのに困るだろ?」 「あんた、困った?」 「困ったぞ。半年間、ずっと『先輩』だけで呼ばせやがって」 「あんた、いきなりうちに来てるんだから、名字ぐらい表札みればわかるでしょ。注意力が足りん!」 「うっ」 「で、何が困るって?」 すごむな。体温上げるな。近づくな。……うわ、なんだか、くらくらするぞ。 「うん、青少年。あたしの色香に、あんた、メロメロね」 「う、うるさい!」 「さあ、何が困ったのか、言ってみなさい。話によっては、取り上げてあげるから」 「うう……」 「さあ、さあ」 分かったから近づくな。 「大丈夫。鼻血出しても想定内だから」 「何が想定内だ。……笑うなよ」 「うん」 「もう笑ってる」 「うん」 「……」 「あ、うそうそ。真剣に聞くから、言ってみなさい」 「……キスするだろ」 「うん。会ってからは、毎日、何かと言えばキスしたわね」 「……家に帰って思い出すだろ」 「うん」 「ハ、ハルヒの顔とか目とか、その唇とか、体温とか、思い出すだろ」 「うんうん」 「……でも、その時は、まだ名前、知らないから、……心の中で呼ぶこともできないんだ」 「『先輩』でいいじゃない」 「昔の少女マンガじゃあるまいし、『遠くから憧れてずっと見てました、名前も知らずに』ってんじゃないだろうが。毎日、話すし、抱きつくし、俺のことはキョンって呼ぶのに、なんで、俺の方は、ただの『先輩』なんだよ? 一方的だ、不公平だ」 「うーん、なんかこう決め手にかけるわね」 「はあ?」 「あんた、まだ隠してる。それも肝心要のやつを」 「う……」 「あんたが言わないなら、あたしが当ててみようか? どんな暴速球がいくか、わかんないわよ」 「ううう」 「その1。あたしをオカズにしようとして、呼びかける名前がなくて困った」 ちゅどーん。 「あ、命中。ごめん、キョン。いきなり当てる気はなかったんだけど」 「もう、知らん。おまえなんか!」 「あ、キョン、待ちなさいって」 なんで、こいつは足まで速いんだよ! 「確かに半年遅れは悪かったわ。謝る。このとおり」 涼宮ハルヒが頭を下げるなんて、あっただろうか。おれは今、夢を見てるのか? 「でもね、キョン。あたしが自分のファースト・ネームを呼ばせてるのは、あんただけなんだからね。他の奴はせいぜい、涼宮どまり。あんただけ『ハルヒ』」 「あ、うん」 「何故だか分かる?」 「う」 聞きたいが、聞きたくない気持ちが上回ってる。でも、こいつは絶対、言っちゃうんだろうな。 「あんたには、一生モノの名前を預けてある。そういうこと」 どさっ。 「どしたの、キョン」 「こ、腰、抜けた」 「若いわね、キョン。あんた、いくつ?」 「ハルヒより2つ下だ」 「そのうち追いつけるかもしれないから、がんばりなさい。若い時の苦労は買ってでもしろ、って言うし」 誰か、こいつにその言葉を言ってやって下さい。でも、きっと肘か膝で跳ね返して、そのボールは俺の方に飛んでくるんだろうな。 「さあ、キョン。キスの時間よ」 「いつも、思いつきで、のべつまくなしにしてるだろ!」 「あんたの萌え要素が、火をつけたの。早くしないと、辺り一面焼け野原よ」 ハルヒ先輩2へ
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ハルヒ先輩3から ハルヒ 言うまいと思ってたんだけどね、キョン。 キョン 何だ?ハルヒ ハルヒ 二人の間に隠し事はない方がいいと、言い出したのはあたしだしね。あんたのエロい本もDVDもゲームも捨てさせたし。 キョン あ、あれはもう、その、必要ないというか、物足りないというか(フェード・アウト)……。 ハルヒ ……あたしね、日誌をつけてるの。 キョン 日誌? 日記じゃなくて? ハルヒ そう。ダイアリーじゃなくて、ジャーナル。航海日誌みたいなものね。セルフ・コントロールのツールよ。 キョン セルフ・コントロールって? ハルヒ たとえば、その日思いついた妄想とか、溢れ出さんばかりの衝動とかを、一度言葉にして書き留めるの。そうすることで、自分を客観視できて、アブナイことをしでかさなくて済むという訳よ。 キョン それは聞かない方がよかったような……。 ハルヒ アトランダムに内容を紹介するわ。 キョン やめとけ。いや、やめてくれ。 ハルヒ オーディエンスのGoサインがたくさん見えるのは気のせいかしら? キョン 気のせいだ、断じて。 ハルヒ たとえば、つい情と劣情に流されて、あんたの家庭教師をしたけどね。 キョン やっぱりスーツとメガネのコスプレは欠かせないとか言ってたしな。 ハルヒ あんたも別の意味でノリノリだったけどね。実はあの後、軽い気持ちであんたの成績を上げちゃったことを後悔したこともあるの。ちょうどその頃、書いた部分よ。読み上げるわ。 『ハルヒ先生計画: 1 キョンを馬鹿のまま据え置く。必要なら勉強の邪魔をする。勉強以外のことに夢中にさせるなどの手段を弄して。 2 キョンが一年、留年(ダブ)る。 3 大学で教職課程を採る。教育実習に必要最小限の単位を集める。 4 母校で教育実習。教育実習生としてキョンのいるクラスを担当する。 5 キョンに『ハルヒ先生』と呼ばれる。』 キョン ハルヒ、気持ちは痛いほどよおく分かったから、鼻血を拭け。ほら、ハンカチ。 ハルヒ あ、ありがと。で、どう、この計画? キョン やばい。あらゆる意味で、いろいろやばい。 ハルヒ でしょ! あたしもね、このページを書き終えた後、糊付けして封印しようかと思ったくらいよ。これだけで、マニアならご飯3杯くらいイケるわね! キョン どっちのマニアだよ。 ハルヒ でね、この計画、まだ続きがあるの。なにしろ教育実習生なんて2、3週間しかいないんだから、必然的に短期決戦ね! キョン ハルヒ、おれの「ヤバいこと」メーターの針が、レッド・ゾーンを超えて、すでに振り切れてるんだが。 ハルヒ 擦り切れるのも近いわね。 キョン 頼む、ハルヒ。 ハルヒ なあに、キョン? キョン 計画の続きを言うのは、俺の耳元にしてくれ。他の奴らに聞かせたくない。 ハルヒ もお! 今ので、あたしの萌えメーターは8000回転/秒を超えたわよ! キョン あ、でも……。 ハルヒ なに、キョン? キョン その後、告白して、付き合うっていうなら、もうしてるぞ。……やり直したいのか? ハルヒ まさか! そうじゃなくて、何しろ短期決戦だから、告白の時点で勢いが半端じゃないの、止まんないのよ! 向こうから走って来て、その勢いでタックルして、スクラムごと押し込んで、そのままトライというかメイクラブというか。 キョン すまん、ラグビー用語はよくわからんが、……それって、有り体に言ってレ○プっていうんじゃないのか? ハルヒ ……キョン、あんたがやんのよ。 キョン おれが?ハルヒを?押し倒す? ハルヒ (こくん) キョン 無理。 ハルヒ ちょっと待ちなさい! こういう時ぐらい男の力を見せようって気にならないの!? キョン ならない。あのな、ハルヒ、力っていうのは……見せた方が速いか。ちょっと待ってろ。 ハルヒ って、なんで、あんたのカバンから杉板なんか出てくるのよ。 キョン そこはスルーしてくれ。俺が持ってるから、ハルヒ、これを割ってみろ。……ってもう割れてる! ハルヒ 人間の腕は力むと引き付ける方の筋肉が緊張するから、突きには邪魔になるの。イメージ的には弛緩させて、スピードを生かす方がいいわ。手は軽く握るか握らずに、鞭のように腕をふるう感覚ね。ちょっと見えなかったでしょ? 普通は、鼻先とか目の下を狙うんだけど。 キョン 当たるとすごく痛いだろうな。 ハルヒ でしょうね。 キョン 痛いのは嫌だから、大抵は「なぐるぞ」と言うだけで、相手はこっちの言うことを聞くだろ? ハルヒ うーん。 キョン でも、多分、俺たちには、そういう力は必要ない。 ハルヒ それは、そうなんだけど……。 キョン ハルヒ、手。 ハルヒ え、こう? キョン で、こうする(ぐいっ)。 ハルヒ うわっ。いきなり。……って、抱っこ? キョン 手はつないでもいいし、相手にまわしてもいい。それだけで世界で一番近くになれる。俺たち、ここから始めればいいんじゃないか? ハルヒ うん! そうね。……あの、キョンがね、こんなにいい男になって、うう。 キョン いい加減、小さい子扱いはやめろよな。2歳しか違わないのに。 ハルヒ 歳の差って残酷ね。たとえわずかな差でも、永遠に埋まらないなんて。 キョン ……まあ、最初はおまえからレ○プされたみたいなもんだけど、な。出会い頭にキスされて。 ハルヒ そうやって怒るのも時々は見たいの! 時たまにするから。 キョン うー。 ハルヒ さあ、キョン、気を取り直して、キスするわよ! キョン 仕切り直すな! ハルヒ それも気を失いそうなやつをね! ハルヒ先輩5へ
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ハルヒ先輩8から 「ちょっと、キョン。こっち向きなさい」 「なんだ、ハルヒ?」 「ネクタイ、曲がってる」 「ああ、すまん」 「はあ。この先、思いやられるわね」 「返す言葉もないが……って、ハルヒ、にやけてる」 「そう、喜びが心の奥底から、ふつふつとね」 「公道で人の袖を握るのはいい。だけど肩で笑うの、やめろよな」 「幸せ過ぎて、いけないことの一つや二つ、故意にやってしまいそうね」 「思いっきり確信犯だぞ」 「キョン、言葉は正確に使いなさい。確信犯というのはね、自分では義賊と思ってる犯罪者のことをいうのよ。あたしの場合は愉快犯よ!」 「どっちでもいいが、あんまり遊んでると式に遅れそうだぞ」 「構わないから待たせておきなさい」 「いや、どっちかっていうとおれは構うぞ。卒業式くらい平穏にすまそうな、ハルヒ」 「いいわ。で、その後は、あんたと二人で夜の卒業式ね」 「だから、『夜の』とか『大人の』とか、むやみに付けるのやめろよ。……というか、もう、そういうの、必要ないだろ?」 「そうね。高校生も廃業だし、公営ギャンブルもやりたい放題よ、キョン!」 「いや、あんまり、興味ないし。それと大学生も学生だから、基本ダメだし!!」 (数日前) 「卒業式? って誰の?」 「キョン、あんたの」 「おれの? ……で、ハルヒがなんで?」 「あんたの学校行事はことごとく制覇するのが、あたしの夢なの」 「おれの行事を制覇して何の意味が? ……それに、もう行事は卒業式しか残ってないぞ」 「あとは、あんたが一人前いれば、残りの人生、海賊の腕にとまったオウムのように安泰よ」 「……いや、行き先に暗雲立ちこめるのが、おれにもかすかに見える。それにオウムがとまってる海賊の腕は、なんだか義手っぽいぞ」 「どんな荒波に飲まれようと、あたしに舵を任せておけば問題なしよ!」 「なんというか、それには異論は無いけど……だいたい卒業式なんて、つまらなくないか?」 「なんで?」 「おまえ、また『委任状』とかとって、また父兄として参加するつもりだろ?」 「そ、そうよ。今回は『白紙委任状』を取ってあるけど……」 「そんな超法規的措置は出番が無いぞ。あたりまえだが、卒業生と父兄の席は離れてるし、やることと言えば挨拶みたいなのばっかりだ」 「そうなの?」 「そうなのって、ハルヒ、卒業式は? ……いや、愚問だった」 「あんたは在校生として出てるはずよね」 「おれの前にいる元卒業生は、見事にさぼってたな」 「周りでびーびー泣かれると、うっとうしくて。そんなにボタンが欲しいなら制服ごと中身ごと持って行けばいいじゃない!……って気持ちになりそうだから」 「……なるほど。……おまえなりに自重したんだな」 「……あ、あたしだって、周りの雰囲気に、全く完璧に流されない、という訳じゃないわよ……」 「出てたら誰よりもびーびー泣いてそうだな、意外にも」 「とにかく! あたしには涙は似合わないし、別れを惜しむ暇もないの!」 「……で、ほんとに卒業式に来るのか?」 「何よ、嫌なの?」 「そうじゃなくて。今言ったとおり『びーびー泣いて』、『制服ごと中身ごと持って行』ったりするんじゃないのか?」 「うっ! キョン、あんた、意外とスナイパーね……」 「的がこんなに至近だと外れる気がしない。……おれはいいぞ。ハルヒが泣いてる姿、嫌いじゃないし」 「な、泣いたりしないんだからね! 覚悟しなさい!」 「……何の覚悟だ? だいたい、同級生なら『卒業→離ればなれ』ってシチュエーションになるが、おれたちの場合、『卒業→同じ大学へ通う』んだから、むしろ距離は近くなるんだぞ」 「そうよ、あたしの思うツボよ! ……2年も待ったんだからね」 「ああ……うん、そうだな」 「そうよ」 「……聞いてもいいか?」 「なに?」 「ハルヒは……いつまでおれと一緒に居てくれるんだ?」 「……あんたがあたしに愛想を尽かして……『もういい』って言うまでね。……言わせないけど」 「……よかった」 「な、なにが良いのよ?」 「手」 「手?」 「ほら」 「こ、こら。引っ張るな! もう、何、笑ってんのよ! キョン、待ちなさーい!」 ハルヒ先輩 ハルヒ先輩2 ハルヒ先輩3 ハルヒ先輩4 ハルヒ先輩5 ハルヒ先輩6 ハルヒ先輩7 ハルヒ先輩8 ハルヒ先輩9
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ハルヒ先輩7から こんな晴れ上がった日に、何だってんだ!? 《ハルヒちゃん、事故、○○総合病院》 3時限目の真っ最中、窓からさし込む日航の明るさと暖かさに、目覚めてはまどろみ、夢と現実の間を行ったり来たりしていた俺に、携帯が震えてメールがあったことを伝えた。家からだった。 電報みたいな文面を読み終える前に、おれはカバンを引っ掴み廊下に飛び出していた。 「ハルヒ!!」 病院の受付に、つかみかかるような勢いで尋ねて、教えてもらった病室に飛びこんだ。 「はいはい、手も足も首もついてるわ。お願いだから、泣かないで」 いつもの顔、やれやれといった声。……気付かなかった。手の甲で目をこすると、確かに濡れていた。 「ハルヒ、無事?」 「無事じゃないわね。足は捻挫ですんだけど、利き腕が折れたみたい。ほら、できたてのギブス。ああ、なんでこうなったかは、あとでじっくり話してあげる。それより、ニヤニヤ笑いしてる、そこのおっさんをどけてちょうだい。うっとうしいたらないわ」 「よお、キョン。こっちのシリーズでは、お初だな。ハルヒの親父だ」 大きな手をさし出されて、そのまま握手する。なんか、有無を言わせない人だ。ハルヒに似てると言えば似てる。 「たまにメタなこと言うけど、いいから流して。ほら、会えたでしょ。用が済んだら、さっさと帰りなさい!」 「わかってる。じゃあ、キョン、またな。今度、飯でも食いに来い」 よくわからんが、チャシャ猫みたいなニヤニヤ笑いを残して、ハルヒの親父さんは出ていった。俺からすれば、ほとんど無敵に見えるハルヒも、親には弱いのか。 「何よ?その《びっくりした。ちょっとかわいいところもあるな》的な、なんとも言えない表情は?」 「ああ。なんか、ちょっと分かった。休みの日には、家まで迎えに行くの、嫌がる理由とか」 「んとに、普段にぶいくせに、こういうとこだけ無駄に鋭いわね。……その通りよ。でも、あんたを、ご招待しないといけなさそうね」 そう言われて振りかえると、いつのまにか、恐ろしくきれいな女の人が後ろに立っていた。似てる、この母娘。ハルヒみたいな鋭さはないが、あるいは上手にしまってあるんだろうか。 「あ、はじめまして。俺……」 「ハルに聞いてるわ。キョン君ね。いつもハルがお世話になってます」 「いえ、あの、こっちの方こそ」 「2つもお姉さんなのに、我がままばかり言ってない? 悪気があるわけじゃないんだけど、甘えてるのね。あんまりひどいときは断っていいのよ」 「母さんも、始めて会う相手に、何気に深い話、してるの!?」 「あら、だって私は初めて会うけど、何気に深い仲でしょ?」 ハルヒは何か言おうとしたが、ぱくぱく口を動かすだけで、声にならない。このお母さんもすごい人だな。 「病院の手続きは済んだわ。車と闘ったわりには、奇跡的な軽症ですって。頭も少しぶつけたみたいだから、CTとMRIをやりたいっておっしゃてるわ。今夜はお泊りね。検査の結果、異常無しなら、明日には退院できるそうよ」 「そう」 ハルヒが横向いてぶーたれてる。 「じゃあ、あとは若い人たちでごゆっくり」 「どこのお見合いよ!」 「ふふ。キョン君、ハルが退院したら、その足でうちに来てね。ごちそうするから」 「あ、はい」 この人のやわらかい笑みも有無を言わせない。うーん、やっぱり、ハルヒのお母さんなのか。 ハルヒのお母さんも帰って、俺はハルヒのベッドの横にある丸い椅子に腰かけた。 ハルヒがクイクイとあごを引いてる。俺にこっちに来い、と言ってるのだ。やれやれ。 「別にあごで使おうってつもりじゃないからね」 「わかってる」 《今日の分》がまだだったもんな。 「そう、これこれ。このチューがないと、一日が始まった気がしないわ」 チューとか言うな。聞いてる方が恥ずかしい。 「なに赤面してんの? 毎朝夕にしてるでしょ」 「ああ。朝四暮三だな」 「あたしたち、故事成語に出てくる猿?」 「あ、そうかな?」 「キョン、そこは言下に否定しなさい……って、なにまたポロポロ泣いてるの?」 「え?」 手の甲でぬぐう。本当だ。まただ。 「今日のキョン、ちょっと変よ。あんたこそ、頭打ったんじゃないの?」 「いや、なんか、いつものハルヒだと思ったら……」 「あたしはずーっと涼宮ハルヒよ。すごい事故だと思ったんでしょ?」 「なんていうか、『普通の事故』ぐらいなら、ハルヒ、なんとかしそうだし、なんとかなりそうだから」 「あたしも、赤ちゃんとお母さんの二人を抱えてなきゃ、手を折るなんて醜態は見せなかったんだけどね。ま、悪いのはすべて、あの暴走車だけど」 「轢かれそうになってる人、助けたのか?」 「大雑把に言えばそうね。お母さんだけ助けたら、赤ちゃん亡くしてお母さんは生きていたくなくなるだろうし、赤ちゃんだけ助けても誰が育てるのって話になるから。とっさにそこまで考えたら、両方を抱えて、車の鼻先ぎりぎりを横っ飛びしてたわ。重さの違うものを左右に抱えてたからバランスが悪くてね。ぶざまなことになっちゃった」 「いや、十分すごいぞ、ハルヒ」 「なっ! あんた、なに頭、撫でてんのよ!」 「誉めてるんだ」 「小さい子を誉めるやり方でしょうが!」 「照れてるのか?」 「違う!……そうよ、恥ずかしいの! あんた、ひょっとして面白がってない?」 「ない。これくらいは我慢してくれ。……すごく、心配したんだ。赤ちゃんとお母さんが、どちらか一方をなくしたら生きていけないのと同じくらい……」 「キョン……。あんた、まさか学校から走ってきたの?」 「さすがに途中で気付いて、タクシー使ったけど」 「あんたらしいというか、なんというか……。いっつもあたしより冷静なあんたに、そんな思いさせて悪かったわ」 「悪いのは全部、その暴走車だ。ハルヒは悪くない」 がちゃがちゃといった音が、廊下の方から、しだした。 「お昼ごはんの時間みたいね。あんた、どうすんの?」 「あとで何か食べる」 「あとでなくても、今食べに行ったら? 売店も喫茶室も下にあるって言ってたわ」 「ハルヒ、利き手、使えないんだろ。食べさせてやる。それ終わったら食べに行くよ」 「はあ。……あのね、利き手じゃなくても食べられるように、スプーンか何かついてるわよ。付き添いの居るような怪我じゃないの」 「涼宮さん、お昼、大丈夫?食べられる?」 看護婦さんが声をかけてきた。 「ありがとうございます。食べさせます」 トレイを受け取って、ハルヒのベッドに戻った。箸でおかずをとって、ハルヒの口が開くまで待機する。 「ハルヒ、口、あけろよ」 「あ、あんた、なんて恥ずいことを。どこのバカップルよ?」 「誰かの膝の上に乗って食べるのに比べたら、遥かに普通だ」 「……あんた、素で言ってんのね?」 「もちろん」 「……だったら勝ち目ないわね。わかったわよ!さっさと食べさせなさい!」 「ハルヒ、あーん」 「せめて、あーん、とか言うな!」 「はぁはぁ。……た、食べ終わったわよ! あんたもなんか食べてきなさい!」 「そうする。……いや、そういや弁当がある。いつもどおり二人分」 「あ、そうか。ごめん、当然作ってきてくれてたよね」 「どっかで食べくる。それと、とりあえず、家に電話してくる」 「そういや、あんた、なんで事故のこと知ったの?」 「家からケータイにメールがあって」 「ってことは、母さんが連絡いれたのね、まったく。……授業中だったんじゃないの?」 「ああ」 「ああ、じゃない!無事なのはわかったでしょ。高校生は学校に戻りなさい」 「午後は5,6時限、体育だ。今日は十分走ったから、もういい」 「あんたは良くても、出席日数ってもんがあるでしょ!」 「なんか言うこと、いつもと反対だな。いよいよヤバくなったら、なんとかしてくれ」 「あのね」 「大丈夫なのは、わかった。でも、一緒にいたいんだ」 「……ったく、地頭と素のあんたには勝てないわ。そこまでいうなら、しっかり付き添いなさい! いい?」 「そのつもりだ」 「明日、検査をして……、ま、するまでもないと思うけどね、それで退院らしいけど、それまで付き添うのよ! いいわね!?」 「そのつもりだけど」 「あの、分かってる? こ・ん・や・も、ここに居ろって、言ってるんだけど」 「ナースセンターに断ってきた方がいいか? ここ女性の部屋だし」 「ええと、どうだろう? ……って、あんた本気?」 「骨折ってるなら、その方がいい」 「なんでよ?」 「昔、骨折った時、その日の夜に、誰かに居て欲しかったことがあるんだ。小さかったんで、なんでだったか忘れたけど」 「……そう」 「だから、今夜は付いてようと思ってた」 それから、ハルヒは「寝る」といって目を閉じた。 患部が、折れた右手首と捻挫した左足首が、なるべく腫れないように、心臓より高くするために、吊り下げていたから、ほんとは眠っていなかっただろうと思う。寝相は悪いが、そのくせ(それとも、そのせいか)、体が自由になってないと眠りにつけない質なのだ。 それでも病人が「寝る」といえば、目を合わさないでいる理由、黙っている理由になる。 病室は、さすがに程よく空調がきいていて、おれの方は本気で眠りこんだ。張りつめていたものが、元にもどったせいかもしれない。 「起床!」 ハルヒの声に、ゆっくりと身を起こす。 「付き添いの身で、あたしの上につっ伏して眠るとは、いい度胸ね」 「ああ、ごめん。……夕食の時間か?」 「そうみたいね」 「おまえのトレイを取ってくる」 「任せるわ。無駄な抵抗はしないことにしたの」 「賢明だな」 「今のあんたが言うセリフじゃないわね」 「そうだな」 二人してくすくす笑い、ハルヒの「まぬけ面」の一言をタイミングに立ちあがり、ハルヒの夕食を取りに行った。 昼食と同じようにして、おれは食べさせ、ハルヒは食べた。「あーん」その他は、ハルヒの希望により省略した。 ハルヒは食べ終えると、 「あんたはどうすんの?」 と聞いてきた。 「ああ。弁当が二人分あったろ。昼間は、もちの悪いものだけ食べた。だから、夕食分は残ってる」 「なんて奴。……あんたなら、立派に嫁のもらい手が有るわ。……でも、時間経ってるんだからね、へんな味がしたら吐きだすのよ」 「ハルヒこそ、お母さんみたいだな」 「……あんた、やっぱり、『お父さん』の方がいいの?」 「相手がハルヒならどっちでもいい」 「退場。目を覚ましてきて」 弁当を食べて、病室に戻る途中、ナースステーションに寄って、夜の付き添いの件を話に行った。 「あ、はい。お母さんから聞いてますよ」 「へ?」 「夜も《弟さん》が付き添いますって」 ハルヒのお母さん? 何という的確な読み、何という捌けっぷリ、それに何という策略。多分、俺が夜も残るためにナースステーションに頼みに来ることを見通して、許可と同時に「自重」するようにと「歯止め」まで仕掛けていったのだ。すごいな。 後から考えると黙っていた方がよかったのだが、その時は、ハルヒのお母さんの鮮やかさぶりに驚きつつ感動すら覚えてたので、今したばかりのナースステーションでの会話を、ハルヒにそのまま伝えてしまった。 「な、あ、え、……ったくもう!」 信号機のようにくるくる変わるハルヒの顔を見ていると、妙に幸せな気分になったが、それに気付いたハルヒのギト目に封殺された。 「あんた、このことは他言無用よ」 「誰にも言わないが、何故?」 「とくに親父あたりの大好物な話だから」 絶対からかわれる、とかなんとか、ぶつぶつ言うハルヒ。 「ハルヒ、苦手なのか? 親父さん」 「ち・が・う! 嫌いなの! そこ、間違えないように」 病院の夜は早い。午後10時には消灯となる。 消灯の後、ハルヒの左手を握りながら、おれはまたうとうとしていたらしい。 ハルヒの握る手の力が増し、俺は目を覚ました。 目の前には、歯をくいしばり、額に汗を浮かべてるハルヒがいた。普段のこいつなら、絶対にこんな顔は見せない。 「! 痛むのか、ハルヒ?」 「けっこうね。骨折の痛みは、時間差で来たりするのよ。再生する前に破損したところを取り除かないといけないから、免疫細胞がそういうのを破壊してるの。免疫細胞が集まってきて活動しだすと、血流も増えるしね。炎症するってのはそういうこと。創造のための破壊ね」 「ナースコール! 鎮痛剤ぐらい出るだろ」 「待って。どうせアセトアミノフェンくらいしか飲めないわ。炎症を抑えるのは、治るのを邪魔するみたいなもんだし、ヘタすると内出血が余計ひどくなるの」 「でも……」 「ナースコールはいいから……ダッコして」 「ハルヒ……」 「あんたのは、ヘタな麻酔銃くらいの威力があるわ、ほんとに」 「わかった。……これでいいか?」 「うん。……ほら、落ち着いたでしょ。不安や気分が沈んでると、余計に痛く感じるの。だから夜一人になりたくなくて。無理言ってごめん。痛くて泣きごと言ってるところなんて、ほんとは見せたくないんだけど」 「ハルヒのお母さんはああ言ってたけど、こんなときぐらい甘えろよ」 「……甘えてるわよ……いつも」 「だったら、なおさらだ」 病院の夜は早く、したがって朝も早い。午前6時には検温があり、7時には朝食だ。 そして、どちらかと言えば、俺は朝が強い方ではない。 「……やれやれ。さすが母さんというべきか、恐るべきハルキョンと言うべきか? おーい、尋ねてるんだから、どっちでもいいから答えろよ」 つい最近、聞き覚えたばかりの声で目が覚めた。よくこのタイミングで起きたと思う。 その声に反応したのは、できたのは、もちろんハルヒの方だった。 「オ、オヤジ!? 何入ってきてんのよ。ここは女性用の病室だって言ったでしょ!寝こみを襲うなんて何事よ!」 「ついでにいうと、ここは6人部屋だ。仲が良いのはよく分かったが、周りの人の安眠も考えて、もう少し自重しろ。それと、もうすぐ検温の時間だ。看護婦さんに生あったかい目で見られるのが嫌なら、その《抱き枕》、隠しとけ。……と、以上が、母さんから夕べ預かったメッセージだ。母さんならもっとスマートにやるんだろうが、おまえも知っての通り、母さんは朝が弱い。だから代理で来た」 「みなさーん、検温ですよ」 「ほら、来たぞ。まったく俺の方こそ熱を計ってもらいたいくらいだ」 そして《抱き枕》こと、おれは、ハルヒの左手によってむしりとられ、親父さんに引き渡された。そのときのハルヒのセリフはこうだ。 「どっかに隠しといて」 「男親に頼むか、ふつう?」 「言っとくけど、傷ひとつでもつけたら、承知しないからね! あと、検温が終わったら、速やかに返却! 朝ご飯食べなきゃならないんだから……」 「……だとよ。行こうか、キョン。ちゃんと捕虜の扱いに関するウィーン条約にのっとった扱いをしてやるから、心配するな」 ハルヒ先輩9へ
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ハルヒ先輩から 「まあ、あんたは、鞭より飴が効くタイプだとは思ったけど、ここまでとはね」 「どっちかって言うと、ハルヒが事前にしてくれた家庭教師のおかげだと思う」 「それでもね。……あんた、平均で80点超えてるわ。これだと『愛の極上スペシャル・フルコース』になっちゃうけど、どうする?」 「……」 「そうよねえ。こういうのは、お互いの気持ちの高まり、とか、そういうのが大事なもんだし、賞罰のネタにするのはダメね。あたしが悪かったわ。代わりに、なんでもいいから、欲しいもの言いなさい。ちゃんとご褒美は用意するから」 「ハルヒ」 「なに?」 「子供扱いしてるだろ?」 「む。そんなこと、あるわけないじゃない。あんたは、たまたま年下だったけど、あんたが10才年上だろうが、逆に年下だろうが、キョンはキョンよ。あたしの気持ちに変わるところはないわ」 いや、さすがに10歳下はまずいだろ。 「じゃあ、なんで俺なんだよ。ハルヒなら、もっと……」 「もっと、何?」 「もっとイケメンとか、頭のいい奴とか、よりどりみどりだろ?」 ハルヒは、さもつまんないといった風に答えた。 「あんたがコンプレックスを持つのは勝手だけどね、キョン。あたし達の恋路にそんなもの混ぜこまないでちょうだい。あんたは恋をするのに、カタログのスペックを見比べて決めんの? 掃除機や冷蔵庫を買うんじゃあるまいし。アクセサリー用途の彼氏彼女が欲しいならそれでもいいわ。でも、あたしは、そんなくだらないことに時間を使う気はないの」 「……じゃあ、おれも欲しいもの言うぞ」 「どうぞ」 「これ。最初の約束とおりに」 「『愛の極上スペシャル・フルコース』!?」 「おれもハルヒでないと嫌だ。これって気持ちの高まりじゃないのか?」 ● ● ● 「あんたには、負けたわ。あ、でも、この借りは必ず返すからね!」 これって貸し借りなのか? どこまで負けず嫌いなんだ? っていうか、だいたい『負け』なのか? 「うっさい。今回はあんたの真剣さに免じて譲るって言ってんの。……あたしだって、はじめてなんだからね。気合いというか勢いが必要というか。とにかく、あんた以外は全然考えられないけど、そのあんたが相手でも、ちょっと、こう、緊張すんの!」 「あ、ごめん。そこまで考えられなかった」 「いいのよ。あたしも、あんたがそこまで真剣に受け止めてくれるなんて思わなかった。だから、うれしいよ、キョン」 「うん」 「で、あんたが脱がす? それともあたしが脱ごうか? 高校時代のあたしの脱ぎっぷりと来たら、ある種の伝説に……」 「ハルヒ」 「なによ?」 「いつも通りでいいと思う。話して、冗談言って、ふざけあって、キスして、抱き合って……ってやつ」 「あ、うん。そうね。そうよね」 「ただし、途中でごまかしたり、なかったことにするするのは、無しな」 「ぶー。わかってるわよ。恥ずかしいのよ、あたしだって」 「うん。でも、今日は、『恥ずかしい』の先に行きたい。ハルヒと」 「キョン……。ああ、だめ。あんた、なんていう着火材?」 わっふる、わっふる、わっふる ハルヒはゆっくりと、有無を言わさぬオーラを発しながら、体をよせ、腕を回し、唇を重ねてきた。 最初は軽いキス。それがすぐに、頭の芯から麻痺させるような奴になる。半開きの唇から、熱い舌が入り込んでくる。口の中だけじゃなく、頭の中を直接、かき回されているような動き。 「んんん……」 自分の体温が急上昇するのが分かる。それ以上にハルヒの体が熱い。 顔が一度離れる。艶やかに濡れたハルヒの口元に目が行ってしまう。 「キョン、今日はふざけてる余裕がないわ」 ハルヒの指先が、俺の胸を軽く引っ掻く。思わず声が漏れる。なにかといえば、すぐに抱きついてきて、あちこち触っていたな。今日みたいな日のため? 「敏感ね、キョン」 「ハ、ハルヒがそうしたんだろ」 精一杯の抵抗。 「そうよ。あたしにも同じようにしてみて」 促されて、俺の指がハルヒの胸の先に触れる。とろけるような声、そして体中にひろがっていく波紋。 「か、感じてるのか?」 「感じてるわ。触れられるだけで、かるくイっちゃいそうなくらい」 ハルヒが艶かしく笑う。 「いっぱい抱き合ったから、あんたの体も、あたしのことをよおく知ってるのよ」 二人が手を伸ばし合い、互いの体を探り合った。 漏れる声よりも、鼓動の方がうるさいくらいに耳の中で、頭の中で響く。 だが、相手の声が聞こえなくても、相手が何を感じているのか、それこそ手に取るように分かる。 何をすればいいかは、確かに、体の方が知っているらしい。 心は、それに駆り立てられて、後に続くだけ。それでも満たすだけでは終わらないほどの何かが溢れ出る。 「何でもしてあげるって言いたいけど、何にもできなくなりそう」 ハルヒ先輩3へ
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涼宮ハルヒの憂鬱とは著者「谷川 流」による非日常学園コエディという認識が一般的である。 角川スニーカー文庫より、2003年6月から刊行された。イラスト担当はいとうのいぢ。 涼宮ハルヒが設立した学校非公式クラブSOS団のメンバーを中心に展開する、「ビミョーに非日常系学園ストーリー」であり、物語は、主人公である男子高校生キョンの視点から一人称形式で進行。 『涼宮ハルヒの憂鬱』は第8回スニーカー大賞を受賞している。その後、一部加筆訂正され、書店に並んだ。 2005年9月にはツガノガクによる漫画版が『月刊少年エース』にて連載開始。2006年4月よりテレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』が独立UHF局をはじめとする各局で放送された。2009年4月よりテレビアニメが2006年版の回に新作を加えて放送された。劇場版アニメーション映画『涼宮ハルヒの消失』は2010年2月6日より公開された。 全9巻におよび、刊行されており、憂鬱、溜息、退屈、消失、暴走、動揺、陰謀、憤慨、分裂、驚愕(前)(後)の順でタイトルが微妙に異なる。 長らく、発売延期(未定)となっていた驚愕は、2011年5月25日に2冊同時発売される。・・・予定である。
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ハルヒ先輩6から 「随分、成績も上がってきたな。これだと外の学校を受験しても十分勝算があると思うが」 「外の大学なんか行かないわ」 「……この進路志望調査票なんだが、第1志望から第3志望まで『ハルヒの嫁』っていうのは?」 「あ、それ、あたしが書いたの」 「……涼宮、なんでお前がここにいるんだ? なんで一昨年と同じ会話を、おれとお前はやってるんだ?」 「だって、これ、キョンの三者面談でしょ? あたしの時と事情は同じじゃないの」 「三者ってのは、本人と親と教師のことだ。おまえは何だ?」 「キョンの嫁よ。英語で言えばベター・ハーフよ。こいつの成績に関しては、あたしも責任があるし。あと、これ、キョンのお母さんからの委任状。ちゃんと話はつけてあるわ」 「あの、先生。ハルヒにはあとでよく言っておきますんで。とりあえず内部進学を希望するということで」 「すまんな、キョン」 「なによ、あたしが悪者みたいじゃないの! キョン、別によその大学受けてもいいわよ。あたしも同じとこ受けなおすから。東大でもハーバードでも好きに志望しなさい!」 「誰もおまえを悪者だなんて言ってないし、思ってない。俺の成績がここまで伸びたのは、ハルヒのおかげだし、おれのこと心配して今日も付いて来てくれたんだろ? それより、おまえの方こそ、どこか行きたい大学とか、やりたいことはなかったのか? なんか、おれと一緒にいるばっかりに、おまえを足止めしたんじゃないかって、思うことがあるんだ。おまえはいつも言下に否定するけどな」 「このお、バカキョン! あたしはあんたのために、なにひとつ我慢してもいなけりゃ、諦めてもいないわ! 自分にとって一番大事なことを、素直に優先してきて、そうやって今があるの! あんたといるのもそう! あんたの成績が上がるように、いろいろやったのもそう! この先、何かやりたいことを思いついたら、あたしはきっと、万難なぎ倒して、やりたいことをやるわ。でも、あたしはあんたとずっと一緒にいたいから、その時はキョン、あんたを説得してでも泣き落としてでも、引きずって行くから、覚悟しときなさい!」 「わかった。楽しみにしとく」 「楽しみじゃない、覚悟よ、覚悟」 「だって、どこに行くにしたって、ハルヒ、おまえといっしょなんだろ」 「キョン……。って、これ以上、あたしを萌えさせてどうするつもり!?」 「あー、すまんが二人に行く末が決まったところで、次の奴と交替してくれないか」 「あ、すいません。行くぞ、ハルヒ」 「まちなさい、キョン。それじゃ話が逆でしょ!」 「なに、ぼーっとしてんの、キョン?」 「ああ。ただの考え事だ」 「一人でうじうじ悩むんじゃなくて、あたしにどーんとぶつけて来なさい!」 「いや、悩み事じゃないんだけどな。三者面談って進路のこと話すだろ?」 「やっぱり、あたしが行ったの、よくなかった?」 「そうじゃなくて、決めてる奴はさ、医者になりたいから医学部へ、弁護士になりたいから法学部へ、とかそういう話をするんだろうな、ってちょっと考えてた」 「ふーん?」 「進路と未来というか将来が、直結してる奴もいるってことだ。おれの場合、そういうの、ないな、と思ってな」 「ちょっと、あんた、さっきと話が違うわよ。あんたの進路と未来も直結してるわよ」 「そうだな。進路先でも将来でも『ハルヒと居る』、それは変わらない。でも、たとえば、どんな仕事して家族を食べさせていくんだろうとか、おれにはまだ、そういうの全然ないな、と思ったんだ」 「そんなの高2で決まってる奴の方が少ないわよ」 「進路はとりあえず、将来は未定、ってのも悪くないけど、おれの場合、確定してる部分が人よりでかいから、その次の話にどうしても頭が進んじまうんだ。ハルヒとの暮らしをどうやって支えていこうかとか、生活じみてるが、そういうのを。悩んでる訳じゃないから心配はするな。でも、ちゃんと考えなきゃいけないって思ってる」 「……キョン」 「いや、ハルヒ、頭は撫でなくてていい。むしろ撫でないでくれ」 「大丈夫。禿げても、あたしの愛は変わんないわ」 「そっちかよ! いや、こんな髪質だけど、禿げるとは限らないだろ!」 「……意外と気にしてたのね。まあ、あたしも考えてないように見えるだろうけど、実はいろいろ考えてるわ。ううん、ついつい考えちゃうと言った方が正確ね」 「そうなのか?」 「多分、あんたと出会ったからよ、キョン。あたしだけだったら、今でもあたしには『現在』しかなかったと思うわ。その時のあたしも嫌いじゃないけどね」 「ハルヒはどんな風に考えたりするんだ?」 「あんたと別れることになったら、とか、あんたがいなくなっちゃったら、とか」 「おい、ちょっと待て、ハルヒ」 「そういう夢を続けて見たことがあってね。大長編だったわ。あたしはあんたを、あんたとのいろんなことも、忘れようとして、長い長い旅をするの。でも忘れられなくて、なんであの時ちゃんと『好き』って言わなかったんだろう、とか、なんで素直に『行かないで』って言わなかったんだろう、とか、延々と後悔するの。……夢よ、夢の話よ。目が覚めて、夢だと気付いて、あーよかったと思ったわ。寝ながらボロボロ泣いてたから、目なんか真っ赤ね。こんな顔、あんたに見せたくないけど、そんなことであんたに会わないなんて我慢ならないから、徹夜したとか嘘ついたりしたわね」 「覚えてるぞ。なんだよ、そう言う時は、胸ん中にためたりせず話せって、お互いに言ってるだろ」 「さすがに、『夢の中で素直になれなくて、あんたと別れて泣いた』とは言いにくかったのよ。付き合い出してすぐだったし。あんたをあたしの好き勝手に引っ張り回してるけど、あんたはやさしいんでぶつぶつ言いながらも付き合ってくれてるけど、この先どうなるかわからないって、きっと内心不安だったんだと思うわ。悪夢はそういう弱みにつけ込んで来るのよ」 「確かに、そういうものかもしれないけどな」 「でもね、悪夢に泣かされっぱなしにはさせなかったわよ、キョン! 確かにあたしは不安だったわ。でもね、この不安は、あたしがキョンに『好きだ』と告白したから、今一緒にいてすごく幸せで充実しているから、はじめて感じる不安よ。悪夢が見せるような『言えなかった』『素直になれなかった』っていう後悔とは大違いよ! その後悔の前に、夢の中のバカなあたしは『告白して断られたら』とか『素直になってもダメかも』っていう不安を抱えてたんでしょうね。だから、その娘は、かつてのあたしに似てるけど、今のあたしとは全然ちがう。あたしはもう、ちがう道を歩いてるわ。夢のあたしが立ち止まった崖っぷちを、あたしは踏み切ってジャンプして渡って来たの! 悪夢もお門違いもいいところよ!」 「ハルヒ……」 「今はね! あんたと一緒に明日はどうしよう、明後日は、1年後は、10年後は、とどんどん考えが膨らんでいくの。それに、昨日はキョンとこんなことしたわね、一昨日はこれ、1ヶ月前は、1年前は……ってね。過去や未来の存在意義がようやくにしてわかってきた感じよ! 加えて、今現在も、あたし史上最高に充実しているわ……って、キョン、何、笑ってんのよ?」 「いや、ハルヒにはかなわないな、って思ってるだけだ」 「その割には、お腹抱えて笑ってるわよ、キョン!」 ハルヒ先輩8へ
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涼宮ハルヒハルヒが上に乗ってきて強奪 ★イベント画像あり★ ハルヒの熱はかり ★イベント画像あり★ ハルヒのバーチャルバトル ★イベント画像あり★ ハルヒのポーズ指導 ★イベント画像あり★ ハルヒのどこかで見た夢 ハルヒと剣のデザイン ハルヒの告白練習 ハルヒの寝顔 ハルヒの弁当 ハルヒと消しゴム飛ばし ハルヒのものまね ハルヒと地震 ハルヒとゲームで勝負 ハルヒと実験 ハルヒと登校 ハルヒとジュース ハルヒの餌付け ハルヒから餌付け ハルヒとにらめっこ ハルヒのモーニングコール ハルヒの膝枕★イベント画像あり★ ハルヒと恋の始まり ハルヒに羽交い締めにされて強奪★イベント画像あり★ ハルヒと宿題と手伝い ハルヒとヘッドフォン ★イベント画像あり★ ハルヒの呼び名 ハルヒと呼び名の変更 ハルヒと公園カップル ハルヒの着替え中 ★イベント画像あり★ ハルヒと掃除 ハルヒのポニーテール ★イベント画像あり★ ハルヒのお見舞い ハルヒに肩揉み ★イベント画像あり★ ハルヒの変な踊り ★イベント画像あり★ ハルヒと勉強会 ハルヒのデバッグ ★イベント画像あり★ ハルヒの後6分 夕日のハルヒ ★イベント画像あり★ ハルヒとストローと1本 ★イベント画像あり★ ハルヒとお姫様抱っこ ★イベント画像あり★ ハルヒと意見の違い ハルヒと夜の並木道 ハルヒと夢の続き ハルヒのウェディング ★イベント画像あり★ [#q0d250ee] [#xccf1967] [#id157d81] [#r158d3cf] 涼宮ハルヒ ハルヒが上に乗ってきて強奪 ★イベント画像あり★ (※土曜でも可) 古泉・平日:シルエットシーン(グラフィック) ハルヒ・連続:キス音SE(サウンド) (変な踊りが不可に) ハルヒの熱はかり ★イベント画像あり★ ハルヒ・平日:画像表示調整(スクリプト) ハルヒ・連続:画像のズレを直す(スクリプト) (意見の違いが不可に) ハルヒ・連続:音のタイミング調整(スクリプト) ハルヒ・連続:難易度調整(スクリプト) (意見の違いが不可に) ハルヒ・連続:プレイ時間調整(スクリプト) (意見の違いが不可に) ハルヒのバーチャルバトル ★イベント画像あり★ ハルヒ・連続:敵パラメータ(スクリプト) (にらめっこが不可に) ハルヒ・連続:思考ルーチンフロー(スクリプト) ハルヒ・連続:マップ設定(スクリプト) (お姫様抱っこが不可に) ハルヒ・連続:イベントスクリプト(スクリプト) (弁当、ウエディング、お見舞いが不可に) 作業時間外・連続 ハルヒのポーズ指導 ★イベント画像あり★ ハルヒ・平日:背景探し(グラフィック) (夕日、膝枕、公園カップルが不可に) ハルヒ・連続:イベントキャラ構図(グラフィック) ハルヒのどこかで見た夢 ハルヒ・平日:イメージボード(グラフィック) ハルヒ・連続:異世界ラフ背景(グラフィック) ハルヒ・連続:現実世界ラフ背景(グラフィック) (夕日が不可に) ハルヒと剣のデザイン ハルヒ・別作業・平日:装備品考案(シナリオ) ハルヒ・連続:伝説の設定(シナリオ) ハルヒ・連続:衣装設定(グラフィック) (ウエディングが不可に) ハルヒの告白練習 ハルヒ・平日・かなり:外出してSE録音(サウンド) みくる・連続:告白シーン(スクリプト) ハルヒ・連続:役作り キャラ(サウンド) ハルヒの寝顔 ハルヒ・平日:音を鳴らす(スクリプト) ハルヒ・連続:BGM割り当て(スクリプト) ハルヒ・連続:ループチェック(デバッグ) ハルヒの弁当 ハルヒ・平日:デートシナリオ作成(シナリオ) (羽交い絞め、ストロー、夕日が不可に) ハルヒ・連続:イベントスクリプト(スクリプト) (ウエディング、お見舞い、バーチャルバトルが不可に) ハルヒと消しゴム飛ばし ハルヒ・平日:メインシナリオ作成(シナリオ) (夢の続きが不可に) ハルヒ・連続:キャラシナリオ作成(シナリオ) (地震、掃除、ものまねが不可に) ハルヒのものまね ハルヒ・平日:キャラ紹介文(シナリオ) ハルヒ・連続:キャラシナリオ作成(シナリオ)(消しゴム飛ばし、地震、掃除が不可に) ハルヒ・連続:台本作成(シナリオ) ハルヒ・連続:役作り 感情(サウンド) ハルヒと地震 ハルヒ・平日:シナリオネタ探し(シナリオ) (膝枕、恋の始まり、ゲームで勝負が不可に) ハルヒ・連続:キャラシナリオ構想(シナリオ) (登校、実験、掃除が不可に) ハルヒ・連続:キャラシナリオ作成(シナリオ) ハルヒとゲームで勝負 ハルヒ・平日・なぜか:シナリオネタ探し(シナリオ) (膝枕、恋の始まり、地震が不可に) ハルヒ・連続:説明書を読む(スクリプト) (膝枕が不可に) ハルヒ:作業時間外 ハルヒと実験 ハルヒ・木曜:選択肢考案(シナリオ) ハルヒ・連続:メインシナリオ構想(シナリオ) (登校、夢の続きが不可に) ハルヒ・連続:サブシナリオ構想(シナリオ) ハルヒ・連続:キャラシナリオ構想(シナリオ) (登校、地震、掃除が不可に) ハルヒ・日曜:時間外 (他の日曜イベントと併用可 ウエディングと一緒に出来るのを確認) ハルヒと登校 ハルヒ・平日:メインシナリオ構想(シナリオ) (実験、夢の続きが不可に) ハルヒ・平日:キャラシナリオ構想(シナリオ) (実験、地震、掃除が不可に) ハルヒ:作業時間外 ハルヒとジュース ※書き込み・シナリオ強化週が入手出来る ハルヒ・平日・2週目:シナリオテーマ考案(シナリオ) ハルヒ・連続:世界設定考案(シナリオ) (ハルヒの餌付けが不可に) ハルヒ・連続:世界年表考案(シナリオ) ハルヒ・連続:キャラ性格設定(シナリオ) (にらめっこが不可に) ハルヒ・連続:メインシナリオ設定(シナリオ) ハルヒ・日曜:作業時間外 ハルヒの餌付け ハルヒ・平日:世界設定考案(シナリオ) (ジュースが不可に) ハルヒ・連続:アイテム画像(グラフィック) (ハルヒから餌付けが不可に) ハルヒ・連続:選択肢考案(シナリオ) (実験が不可に) ハルヒ:作業時間外 ハルヒから餌付け ハルヒ・平日・午後:アイテムパラメータ(スクリプト) ハルヒ・連続・午後:アイテム画像 (ハルヒの餌付けが不可に) ハルヒとにらめっこ ハルヒ・平日:キャラ性格設定(シナリオ) (ジュースが不可に) ハルヒ・連続:敵パラメータ(スクリプト) (バーチャルバトルが不可に) ハルヒ・連続:キャララフ(グラフィック) ハルヒのモーニングコール ハルヒ・平日:特殊攻撃ボイス(サウンド) ハルヒ・連続・午前:ボイスデータ化(サウンド) ハルヒ・連続・午後:実機ボイスチェック(サウンド) ハルヒ・連続:作業時間外 ハルヒの膝枕★イベント画像あり★ ハルヒ・平日:音楽鑑賞(サウンド) ハルヒ・連続:背景探し(グラフィック) (ポーズ指導、夕日、公園カップルが不可に) ハルヒ・連続:シナリオネタ探し(シナリオ) (恋の始まり、ゲームで勝負、地震が不可に) ハルヒ・連続:説明書を読む(スクリプト) (ゲームで勝負が不可に) ハルヒ・連続・日曜:作業時間外 ハルヒと恋の始まり ハルヒ・平日:映像鑑賞(サウンド) ハルヒ・連続:シナリオネタ探し(シナリオ) (膝枕、ゲームで勝負、地震が不可に) ハルヒ・連続:作業時間外 ハルヒに羽交い締めにされて強奪★イベント画像あり★ (※土曜でも可) ハルヒ・平日:教本探し(グラフィック) (勉強会が不可に) ハルヒ・連続:デートシナリオ作成(シナリオ) (ストロー、夕日、弁当が不可に) ハルヒと宿題と手伝い ハルヒ・平日:画像チェック(デバッグ) (後6分が不可に) ハルヒ・連続:サウンドチェック(デバッグ) (ハルヒのデバッグ、あと6分が不可に) ハルヒ・連続:スクリプトチェック(デバッグ) (ハルヒのデバッグ、あと6分が不可に) ハルヒ・連続:シナリオチェック(デバッグ) (後6分が不可に) ハルヒ・連続:誤字脱字チェック(デバッグ) (ハルヒのデバッグが不可に) ハルヒとヘッドフォン ★イベント画像あり★ ハルヒ・平日:音量チェック(デバッグ) ハルヒ・連続:ボイスチェック(デバッグ) ハルヒの呼び名 みくる・平日:サブシナリオ構想(シナリオ) (実験、公園カップルが不可に) ハルヒ・連続:サブシナリオ作成(シナリオ) (夜の並木道が不可に) ハルヒ・連続:呼称表リスト(シナリオ) (呼び名の変更が不可に) ハルヒと呼び名の変更 ハルヒ・平日・4週間目・なぜか・午前:呼称表リスト(シナリオ) (呼び名が不可に) ハルヒ・連続・4週間目:作業時間外 ハルヒと公園カップル ハルヒ・平日・なぜか:背景探し(グラフィック) (ポーズ指導、夕日、膝枕が不可に) ハルヒ・連続:サブシナリオ構想(シナリオ) (呼び名、実験が不可に) ハルヒ・日曜:作業時間外 ハルヒの着替え中 ★イベント画像あり★ ※かなりではポニーテールが優先される ハルヒ・平日・全体作業・なぜか:コスプレ撮影(グラフィック) (ポニーテールが不可に) ハルヒ・連続・別作業(衣装探し(服の資料探し)(グラフィック))+みくると外出作業 ※実際には「みくると外出作業中」に「ハルヒは別で衣装探し」 矢印はみくる側に繋げること ハルヒと掃除 ハルヒ・平日・3週間目:キャラシナリオ構想(シナリオ) (登校、実験、地震が不可に) ハルヒ・連続:キャラシナリオ作成(シナリオ) (消しゴム飛ばし、地震、ものまねが不可に) ハルヒ・連続:作業時間外 ハルヒのポニーテール ★イベント画像あり★ ※かなりでこちらが優先される ハルヒ・平日・かなり:コスプレ撮影(グラフィック) (着替え中が不可に) ハルヒ・連続:恥じらい表情(グラフィック) ハルヒのお見舞い 長門・平日・ハルヒなぜか:エフェクト割り当て(スクリプト) ※午前かつ長門少しだと、長門と相合傘が発生 ハルヒ・連続:シナリオコンバート(スクリプト) ハルヒ・連続・土曜・午前:イベントスクリプト(スクリプト) (弁当、ウエディングが不可に) ハルヒ・連続・土曜・午後:外出作業 ハルヒ・日曜:作業時間外 ハルヒに肩揉み ★イベント画像あり★ ハルヒ・平日・少し・憂鬱・疲労:デバッグ作業ならなんでも ハルヒ・連続:デバッグ作業 ハルヒ・連続:デバッグ作業 ハルヒ・連続:デバッグ作業 ハルヒの変な踊り ★イベント画像あり★ みくる・平日・別作業:特殊攻撃説明文(シナリオ) 古泉・連続:キス音SE(サウンド) (上に乗ってきて強奪が不可に) 古泉・連続:ラブリィなもの考案(シナリオ) (ストローが不可に) ハルヒ・連続:特殊攻撃の設定(スクリプト) ハルヒと勉強会 ハルヒ・平日・リラックス:教本探し(グラフィック) (羽交い絞めが不可に) ハルヒ・連続:教本で勉強(サウンド) ハルヒ・連続:作業時間外 ハルヒのデバッグ ★イベント画像あり★ 長門・平日:誤字脱字チェック(デバッグ) (宿題と手伝いが不可に) 長門・連続:サウンドチェック(デバッグ) (宿題と手伝い、後6分が不可に) 長門・連続:スクリプトチェック(デバッグ) (宿題と手伝い、後6分が不可に) 長門・連続:表示物チェック(デバッグ) 長門・連続:作業時間外 ハルヒの後6分 ハルヒ・平日:サウンドチェック(デバッグ) (宿題と手伝い、ハルヒのデバッグが不可に) ハルヒ・連続:シナリオチェック(デバッグ) (宿題と手伝いが不可に) ハルヒ・連続:スクリプトチェック(デバッグ) (宿題と手伝い、ハルヒのデバッグが不可に) ハルヒ・連続・午前:画像チェック(デバッグ) (宿題と手伝いが不可に) ハルヒ・連続:作業時間外 夕日のハルヒ ★イベント画像あり★ ハルヒ・平日・憂鬱:背景探し(グラフィック) (ポーズ指導、膝枕、公園カップルが不可に) ハルヒ・連続:デートシナリオ作成(シナリオ) (羽交い絞め、ストロー、弁当が不可に) ハルヒ・連続・午後:現実世界ラフ背景(グラフィック) (どこかで見た夢が不可に) ハルヒとストローと1本 ★イベント画像あり★ みくる・平日・ハルヒかなり:ラブリィなもの考案(シナリオ) (変な踊りが不可に) ハルヒ・連続:デートシナリオ作成(シナリオ) (羽交い絞め、夕日、弁当が不可に) ハルヒとお姫様抱っこ ★イベント画像あり★ 古泉・平日・午後:マップ設定(スクリプト) (バーチャルバトルが不可に) +ハルヒ・↑と同時に別作業:SE楽器音(サウンド) ハルヒ:作業時間外 ハルヒと意見の違い ハルヒ・平日・なぜか・憤慨:画像のズレを直す(スクリプト) (熱はかりが不可に) ハルヒ・連続:プレイ時間調整(スクリプト) (熱はかりが不可に) ハルヒ・連続:難易度調整(スクリプト) (熱はかりが不可に) ハルヒと夜の並木道 みくる・平日・ハルヒなぜか:背景ラフの清書(グラフィック) ハルヒ・連続:サブシナリオ作成(シナリオ) (呼び名が不可に) ハルヒ・連続:環境音(サウンド) ハルヒ・連続:作業時間外 ハルヒと夢の続き (※土曜でも可) ハルヒ・平日・なぜか:メインシナリオ構想(シナリオ) (登校、実験が不可に) ※ハルヒ・なぜかでも午前は登校が優先 午後だとこちら優先に ※みくる・なぜかだと「みくると夜の校舎」が優先。ただし、土曜に起こした場合はこのイベントが優先。 ハルヒ・連続:メインシナリオ作成(シナリオ) (消しゴム飛ばしが不可に) ハルヒ・連続:作業時間外 ハルヒのウェディング ★イベント画像あり★ みくる・平日・ハルヒかなり:エンディング曲(サウンド) ハルヒ・連続:イベントスクリプト(スクリプト) (弁当、お見舞い、バーチャルバトルが不可に) みくる・連続:衣装設定(グラフィック) (剣のデザインが不可に) ハルヒ・連続:イベントキャララフ(グラフィック) 作業時間外・日曜 [#q0d250ee] 平日: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続: [#xccf1967] 平日: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続: [#id157d81] 平日: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続: [#r158d3cf] 平日: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続: 連続:
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ハルヒ先輩5から 「ちょっと待て、ハルヒ。なんだ、その格好は?」 「あんたの高校の体操着(女子用)よ」 「なんで、おまえがそんなものを着てる?」 「加えて言うなら、あたしの母校でもあるわ」 「それは知ってる。尋ねてるのは理由だ」 「どこかの誰かさんみたいに、卒業後、使用済みの制服その他を売り捌いたりしてないの、あたしは」 「思い出は心に、衣類はタンスにしまっておけよ」 「普段はしまってあるわよ」 「今日もしまっておけよ」 「そうはいかないわ。今日はいつもと違うもの」 「何が違うんだ?」 「あんたの誕生日でしょ」 「それって、まさか……」 「そ。『プレゼントはあたし』ってやつよ」 「まてまて。それは一旦置いておくことにしよう。だが、なんで、よりにもよって体操着なんだ?」 「あんたの、その反応がすべてを物語っていると思うけど」 「あう」 「どうしても、あたしの口から聞きたいっていうなら、聞かせて上げるわ」 「うわ、待て。やっぱ、いい」 「もう遅い。あんたのスケベな心臓は、今ロック・インしたわ」 「おれを殺す気か?」 「せめて気持ちよく昇天させてあげるわ。ひとーつ、あんた、まずブルマ萌えね」 「ぎゃふん!」 「ふたーつ、そして、体操服のすきまからのぞく、おへそ萌え」 「ぎゃふん、ぎゃふん!」 「みーつ、元々あたしがあんたに気付いたのは、そのエロい視線で体操着姿のあたしを視姦してた時だったわね」 「きゅうううん」 「あ、死んじゃった」 「……言い直せ。視姦じゃない。見とれてただけだ」 「あたしが、つかつか近づいて行って、他の一年坊主たちが、蜘蛛の子散らすように逃げ去ったのに、あんただけは、じっとあたしを見てた、目もそらさずに」 「おまえに凝視されて、視線を外せる奴なんかいるもんか」 「2〜3メーターの距離ならともかく、20センチ近くになっても」 「ヘビににらまれたカエル状態だったんだ」 「あたしの唇が、あんたの口をふさいでも」 「どうせ見納めなら、死ぬ間際まで、焼き付けとこうと思ったんだ!」 「あたしゃ、メデューサか?」 「ほんとに腰が抜けて立てなかったんだ」 「別のところは、立ってたけどね」 「わー、わー、全年齢対応!」 「正直、あんなに至近で見つめ返されたのは、あたしも初めてだったわ」 「見たこともないような、どえらい美人が、マクロレンズでなきゃ撮れない近さにいるのなんて、俺だって初めてだった」 「ま、というわけで、出会いのシーンを演出してみました」 「いや、ものすごくやばいぞ、ハルヒ」 「去年まで普通に着てたもの着て、何がやばいのよ?」 「確かに物理的にはそうなんだが、今は本来着るはずのないものを着てるってだけで、社会的にというか心理的に、ものすごくイケないことをしてる感じがする。これがコスプレの真の威力か? というか、おまえだって狙って着てるんだろ?」 「まあね」 「だいたい、その体操着、ちょっと小さくなってないか?」 「胸の分だけね」 「そ、育ってるの?」 「そ、育てたんでしょ、あんたが……」 「は、反則だぞ、ハルヒ。今までオラオラ・モードだったくせに、急に顔真っ赤にしてうつむくなんて」 「確かに今、真芯をとらえた感覚があったわ」 「ま、まじに心臓が痛い」 「といいながら、うれしがってるでしょ?」 「さっきまでなら、部分的にイエスだったが……今はピンク色に白濁した脳みそに生理機能が付いて来れない」 「わかりやすく言いなさい。妄想がエロすぎて、心臓が持たないんでしょ?」 「そ、そのとおりだ。こんな企画なら予告してくれ。体操抜きで寒中水泳するようなもんだぞ」 「任せなさい。この夏、ライフセーバーの資格を取ったから、人工呼吸も心臓マッサージもお手の物よ」 「また、そんな、無駄スキルを……」 「わかってるわよ、あんた専用だからね。どんないい男が溺れてても見殺しにするから、妬かないように」 「だから無駄スキルだと……」 「それにしても、体操着だけで、こんなに引っ張るとは思わなかったわ。まだオードブル(前菜)に過ぎないわよ、キョン」 「いや、マジやばいから、一旦『わっふる』を入れてくれ」 「いいけど、『わっふる あけ』したら、もっと飛ばすわよ!!」 わっふる、わっふる、わっふる 「キョン、誘惑を免れる道はただひとつしかないわ。誘惑に負けてしまうことよ。byオスカー・ワイルド」 「格言に見えて、それ自体が誘惑になってる!」 「少しは落ち着いた?」 「こうやって背を向けてれば、なんとかしのげ……るか!? おまえの腕が、もうおれの首の前まで来てる!」 「二人でいるのに、離れてるなんて、おかしいでしょ?」 「いや、人間は『人の間』と書くのであって、時と場合に応じた距離というものが……っておい!」 「なによ?」 「この感触は……なに?」 「わかってるでしょ?」 「わかってるとも。だ、だが背中にのしかかるな」 「別にいいじゃないの」 「普通の状態ならかまわんが……、こりゃいくらなんでも反則だ。おまえ、体操着の下に『着けてない』だろ!」 「さすが、エロキョン。背中に目があるかのごとし」 「目がなくてもわかるわ! この、なんというか、ぷにっとも、ぼよおんっとも、表現がつかない感触が、他の何だって言うんだ!?」 「キョン、鼓動が敵襲を知らせる早鐘のようね」 「くっ……のわあ! 押し付けたまま『の』の字を書くな」 「ふっ、なかなか手強いわね」 「いや、もう籠絡されてる、陥落してるぞ。むきゅう」 「あら。じゃあ、いただきます」 「そんな、カマキリの雌みたいな……って、いきなり剥くな!」 「つまらない。少しは抵抗しなさい!」 「いいのか、ハルヒ?」 「え?」 「自分にとっての体操着のまばゆさに、なかなか気付けなかったが……」 「やっと気付いたのね、ニブキョン」 「ああ。これ以降は、エロキョンでいかせてもらうぞ」 おれは、すでに体操着の上からでも、はっきりとわかるまでに固くなったハルヒの胸の先端をこするように、二本の指で撫でた。むろん二つの胸、両方をだ。 「あ…あん。いきなり、それ?」 「こんなに立たしてたら、当然だろ」 「あんたの背中にこすりつけたら、こうなったの!」 「エロハルヒ。そんなので感じてたら、もたないぞ」 「言ってくれるじゃないの」 「ああ、言ってやる。だけど、もう言うだけじゃない」 おれは再び、指での攻撃を再開した。今度は両乳首を倒すようにふにふにと柔らかく押す。ハルヒはコレに弱いのだ。 「ああ……ああん、こ、こら、キョン!」 それから人差し指と中指の間に挟むようにして、左右リズムを変えて震わせる。 「あんた、さっきから、そこ……ばっかり。……だ、だめ!」 「ハルヒが教えたんだぞ、これ。ほんと、気持ちよくなることにどん欲だよな」 「あ、あ、わ、わるい? ああん!」 「ちっとも悪くない。ハルヒに教えてもらったこと、全部返すからな」 右胸への指の攻撃をつづけたまま、おれはハルヒの左胸に体操着越しにキスをする。そのまま固くした舌で跳ね上げ、こすり上げる。一度口を離し、今度は強く吸い上げてやる。 「服の上からなんて! へ、へんたい! でも、気持ちいいよお」 「そうか。じゃあ、ずっと体操着の上から、してやろうか?」 「フェチキョン。もう限界。脱がせて、ちゃんとして」 「なんだって?」 聞き返しながら、手と舌の責めは休まない。 「はっきり言わないとわからないぞ」 「ああ……ああん。じ、じらす気ね? わかったわよ。言って上げる。あんたの大好きな体操着をはぎ取って、直に舐めて!」 ハルヒ先輩7へ