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タカナシ ?cmd=upload act=open page=%E4%B8%8D%E6%AD%BB%E9%B3%A5%E5%85%88%E7%94%9F%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%BC file=gakutyou.png キャラクターデータ 種族 所属 人間 雪国大学 登場話数 22話 解説 現世の雪国大学学長。 関連項目
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【作品名】魔法少女ぽぷら(WORKING!!10巻のおまけページ) 【ジャンル】漫画 【名前】魔王タカナシ 【属性】本編と違って耳がエルフ耳なのでたぶん人外 【大きさ】高校生男子並 【攻撃力】高校生男子並 【防御力】高校生男子並 【素早さ】移動速度反応速度どちらも高校生男子並 【特殊能力】世界中の人間を魔力で小さく出来るらしいが詳細不明なので考慮しない。 【長所】必殺ぽぷらビームが通じない(威力不明なので考慮しない) 【短所】小さいものを見ると血を吐いて勝手に死ぬ。小学生の腕くらいのサイズの人間を見ても死なないが、手のひらサイズくらいに小さい物を見た場合は血を吐いて死ぬ。 【備考】おまけ漫画の主人公であろうぽぷらの敵 vol.96参戦 vol.96 817 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2015/05/31(日) 15 38 47.78 ID 0yOIiR5m [2/8] 魔王タカナシ 考察 小さい奴見ると勝手に自滅 × ダリー 自滅負け ○ 村上峡児 この大きさならギリギリ負けないか 攻撃勝ち × カプセルさん 自滅負け ○ 迷宮戦士 勝てるかな 村上峡児=カプセルさん=魔王タカナシ>迷宮戦士 824 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2015/05/31(日) 16 26 09.07 ID +z/7BD1I [1/2] 816-821 823 考察乙だけど魔王タカナシって「小さい奴見ると勝手に自滅」以外は 普通の男子高校生並みだから30cmもあるダイオウデメマダラより 上にいる相手にはよほどの事がない限り負けないはず カプセルさんから<中心の鼠>までが9名、 俺からスカモンまで確認したけど大きさ的に自滅する事はほぼないので 小動物が懐にいたとかそういうことがない限り普通の男子高校生相応の位置で問題ないと思う なので学年不明男子高校生である間宮卓司たちと=でいいんじゃないかな 825 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2015/05/31(日) 16 31 01.40 ID 0yOIiR5m [8/8] 824 50cmある陸生エンジェルまでの大きさには自滅で負ける判断したけど そんなに勝てるかな? 手のひらサイズの大きさならせいぜい30cmくらい? 829 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2015/05/31(日) 17 27 12.43 ID +z/7BD1I [2/2] 825 自分の手のひらを測ってみたけど 手首から指先まで長めに見積もって20cmだった 手のひらの倍以上、胸元から頭頂部まで届く大きさの生物を 「手のひらサイズ」とは言わないんじゃないかなあと思う あと人間の頭部(全頭高)は大きくて26cmだから村上峡児に勝てるなら 陸生エンジェルにもダイオウデメマダラにも勝てるはず それと生まれたて(0ヶ月)の赤ちゃんは平均50cmで 猫なんかは成猫でも体長(全長ではない)が50cmの種類は存在するけど 50cmの陸生エンジェルが手のひらサイズとなると ある程度の大きさがある普通の赤ちゃんや猫も 手のひらサイズって事になるのはちょっと違和感がある 一応ざっと確認したけど<中心の鼠>より上である程度小さい相手はここら辺かな 「E-ONE(パソコン)」「ナツメ(日本人形)」「陸生エンジェル(50cm)」 「ダイオウデメマダラ(30cm)」「鉄国の兵士(40cm)」「あちゃくらりょうこ(猫サイズ)」 「お魚くわえたどら猫(猫)」「三番書記(三毛猫)(猫)」 831 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2015/05/31(日) 18 16 08.01 ID C0riMV22 [1/2] 829 確かに 赤ちゃんサイズで手のひらサイズおかしいし 間宮と一緒でいいかもね
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タカナシ ケイ HiPri MEが好きです。修道院でたまってるところに打ち込むあの瞬間。バリバリ音を立てながら崩れ落ちる悪魔たち。嗚呼! 臨時が好きで好きでたまらない!同時に2つ以上の持ち替えをこなして一人で悦に入っている。 基本たまり場にはあまり寄りつかない。見つけられたあなたはラッキー!かもね~ 嫁さんが電波な話をしてくれるので楽しくてたまらない。もっと聞かせてくれ! というか俺も電波です。電波系のネタ歓迎。 でこちんの下ネタに半分愛想を尽かしている。 でこ自重wwwとは思うものの、末期なので諦めている。
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タカナシ乳業 本社:神奈川県横浜市 TM:横浜工場(神奈川県横浜市旭区)…生クリーム。北海道生乳を使用 ??:北関東工場(群馬県高崎市) TM1:群馬工場(群馬県高崎市)…ヨーグルト、アイスクリームなど。原乳は近辺のものを使用 ??:北海道工場(北海道厚岸郡浜中町) TM5:岩手工場(岩手県岩手郡葛巻町) TM7:岡山工場(岡山県倉敷市)…原乳は北海道・中国地方のものを使用 ??:神奈川工場(神奈川県足柄上郡中井町) TM31:? J26、T3:足利乳業株式会社(神奈川県足柄上郡中井町) ※基本的に、パックに製造所が記載されている。 一部、本社住所のみになっているものには、製造所固有番号が記入されている。 原料原産地情報 (代理登録:2011/07/19) 高梨乳業の横浜工場の牛乳 原産地は北海道・岩手・栃木・千葉 どこでとれたかは県内としか分からないとの事 どの程度ブレンドしてるかも仕入れ量次第 そのブレンド率も不明との事 (代理登録:2011/07/19) 商品名に「北海道」「岩手」など、地名がつくものに関しては 100%その土地の牛乳だそうです。 それ以外のもの(「美味牛乳」など)についてはブレンドされているとのことです。 ◆北海道牛乳 「主産地が北海道」とあるが、一切混ぜていることはなく、北海道産100% 他の製品は季節により産地が変わる可能性がありますので あらためてお問い合わせください。 (ネットより転載:2011年10月に電話確認) ◆北海道純生クリームシリーズ 原乳:全て北海道産 飼料の産地は把握していない 放射性物質検査を行っている。検査機器・数値等は非公表 行政の検査を再確認する意味で行っており、検出限界は暫定基準値よりは大幅に低い (ネットより転載:2012年1月に電話確認) ◆北海道3.7牛乳 酪農王国・北海道低脂肪乳 原乳:北海道産100% 放射能検査:北海道工場を除く各工場にて実施 ◆北海道3.6牛乳 1000ml(業務用・常温保存可能品) 原乳:北海道産100% 放射能検査:北海道工場のみ生産の為なし ◆メロンバナナミルク 表示製造者:足柄乳業(株) 原乳:北海道・岩手・栃木・千葉・神奈川の5ヶ所分をミックスして使用 (2011年5月26日電話にて確認) 四国乳業委託生産品もあり。 ◆うちの牛乳です 表示製造者:足柄乳業㈱ 神奈川県の略農家から納品された原乳を使用、現地工場でパック詰め(パッケージの説明より)
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__,イ~| _,,.-‐''" └ー- 、_ / \ __,n◎ __ ∩ / ハ └┐r┘ └┘/7 ∪ / ∧ フLK゙ <ノ ○ / i ノ ∧ |\ 八 彡 //∧ ノlll| \ \ ∧ |///个 ゝハ| /.|lll| ノ个 __ミ i r‐ 、∨ \|////| ゙i./ |lllll| / ¨{ i ;Ⅵ! ´ ̄i三三|` r‐/iiiiiノi | 人ヾ}, | 弋_ァ`> ィ'_丈フ i .ノ 婆さんはさっきまでの姿の方が燃えるのう……。 _,..-'''"~~,-,.>‐仆、.////j | . ///.j/ _,..-'''"__r―'i"\ \Y´ \|//j | i//i / / ̄ ̄`ノ ( ''''''r、__i \´~ 〈// _ヽ‐´ .|/./`ヽ /i ノ _`i_,,|_.jヽ ̄¨ト―´i -=ニ=‐ //////\ / | j 「 i | | | | ヽ'''''ト、 __ ノ///ヘ<// \ / 'ニ; /\_ i { i-|二.| 〉`‐´i、i .| //////. ~~~ `ヽ、 / ノ / /~i~¨ 〉-´、_ト { i`ヽ 屮 {///ハ \ /=ニニ=;,/ ./ / ./////~//ハ-ヘ==′ {///ハ___ \ / / / / //////////// 〉/////////// / .i ./ ̄/ .// .//////////// //////////// / i / / ~ .∧////////// //////////// ノ i // /iii//へ////// ////////////∧ i ./~ // /// 〈////////>´ i ヘ i i / ///  ̄ ̄||| ̄´|||| / .ヘ i ←【真・タカナシ家・家長 シュラ・タカナシ】 | / /// i|||i i|||/ ヘ___ i | , イ .//// ||||| ||/ ヘ ) i .i / .|__.////ノ ||||| / ヘ二二_ i i _,..-'''" |////イ |||||. / ヘ ) i┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 【TIPS】:男性 キヨマロの祖父で、タカナシ家の当主。 年齢は不明だが夜もまだいけるらしく、初対面の孫になかなか危ない性癖を晒していた。 若い頃は中々にヤンチャしていたらしく、 本にして5冊分くらいのダークヒーロー的活躍をしていたらしい。 そのせいか、家格に不相応なレベルで後ろ暗い家への影響力があるお金持ち。 孫にはダダ甘なおじいさんで、入り婿のパッパとは仲良く喧嘩している。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ +詳細 後に漱石となるコカトリスの卵をプレゼントしてくれたキヨマロジッジ。 ヒビキの曽祖父である卑劣様とその妹の近親相姦の末に生まれた息子、ヒビキの祖母の兄。 生まれ持った獰猛さと自身の出生によるコンプレックスから、力と才能をぶつける先を求め、 自身が悪と定義するものをその対象とすることで、英雄と呼ばれるまでに至った魔法使い。 出生から自身を穢れと思うコンプレックスと、純血主義的な父の苦心への理解の板挟み。 それを解消してくれるだろうバッバとの出会いで未成年誘拐&前がママになるんだよ!コンボを決めて、 実家であるタチバナ家から勘当&闇深い娘(キヨマロマッマ)の誕生。 そして愛と可能性を信じ娘を育てるも、マッマの愛ゆえのキヨマロ虐待教育、と中々苦悩と後悔に満ちた人生を送っているお方。 マッマ指名手配後は落ち込んでいたが、キヨマロからの手紙で立ち直ったようだ。 キヨマロ3年時にリッカの潜伏先を特定。 ケリをつけようとリッカへの対策を整え単身向かったが、死亡あるいはそれよりひどい状態にされてしまったようだ。
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タカナシ特選北海道純生クリーム 2008年10月25日 (土) Canon EOS Kiss Digital X 2008/10/24 14 29 38 生クリームは、街の近所のスーパーでも手に入りやすいタカナシの特選北海道純生クリームを使うことが多いです。 右の青いパッケージは、乳脂肪分47%。豊かなコクと風味があります。 左のオレンジのパッケージは、乳脂肪35%。軽くて、口あたりのいいクリームです。 最近見かけるようになった真中のグリーンのパッケージ。乳脂肪分42%で、豊かなコクをそのままに使いやすいクリームに仕上げてあります。 47では重たくて、35では軽過ぎて、いつもミックスして使っていましたが42%の登場で、これからはグリーンのパッケージの生クリームを購入する機会が増えそうです。 35では泡立ちにくい、47では油断するとバターになってしまう。42ですとホイップクリームを作る時に加減がしやすいですよ。 とっておきのデコレーションケーキを作る時には、カルピス生クリームを使いますが、普段のお料理やお菓子作りにはタカナシで十分美味しい。 おいしいもの かなえキッチン : ごはん日記 2008年10月
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`==. 、 l、____ ´ ̄ ̄\`y一 =‐ ` ー‐ッ  ̄` 、 , ´ \ /ァ , ⌒ y― 、, -、 _ \ ノ} . ´ /、レ' / / ノ´ ) `¨¨´ / l、__/ / ∠ / / イゝ_/ ‐< へ.` ー‐ ク `てゝ≦`¨´`ヽ.∠ __ |\ / ̄`ヽ \ / / ン´ , 、-- ム | 、三ソ ヽ ⌒ ____ ィl /ィ心| レノ/||ヽ ∧ , <| l_ゝ l`レ=l'´)ツ//__/イ ∧!z VTl| || 代心ゝ- ‐彡f Vj ハl ⌒)_ vノ' /||\ \ツ l , {'⌒l |l′//⌒Y \ __j/ / ゝ f`ヽ ≧ 丶,. -‐ 'l l/ ' ! -‐< ア _ ヘ V‐く > __/| | 」 | ̄ _ ー―-- '⌒ 一'´/ ∧ Vゝ /| V | |_/ V \ \ / ' へ \\ / | V | |ニ/ } ― 、V / l \ \ ム V∧ l l l / / | /ヽ. \_彡゙l \! v l | / / | /\∧ l Vl | ___/ / / `ヽ ヽ `| {. / // ̄ ̄`丶、 } __ V / / ゝ-―- 、 `¨¨¨´ \ 、 | | / / \ \\ |┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 【TIPS】:ガンダム キヨマロのパッパ。 マグル出身の魔法使いにも関わらず、闇の魔法使いたるリッカマッマと結婚し、 かつ息子が闇の魔法使いになることを望んでいるという変わった人。 キヨマロの教育には基本的にノータッチであったらしい。 魔法使いをガンダムと呼ぶ。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ +詳細 色んな意味でよくわからない人。 学生時代の評判は、優秀なのに明るくおバカ、友達思いの人気者と、 なぜリッカママと結婚したのか、なぜ闇陣営にいるのか理解できない程闇とは正反対のもの。 卒業後はその社交性と裏腹に、親友だったホーエンハイム校医や、 お世話になっていた先輩であるヨコシマ夫妻等、友人知人の一切と連絡を絶っていた。 闇陣営となった経緯が全くの不明であり、学生時代の評判と闇の正反対さ、また現在でも特段悪い人物に見えないことから、 マッマに洗脳されているとか、実はマッマよりヤバいのでは、などスレ住民から色々と邪推されている。 エンタメ決闘者であり、キヨマロの師匠の一人。 戦闘においてはパチュリーに対するメタ的な存在らしく、マッマの弱点を補っていると推測される。 タカナシ家に戻って以降は、入り婿のため肩身が狭い一方で義父を煽って仲良く喧嘩したりしていた。 改変事件以降はマッマと共に姿を消し、潜伏している。
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キャラクター ■出身家:カモン ルシオーラ デルヴィカ ジロウタ タミコ ドッコイ ポアッソン ナイトメア ■出身家:カナン ラムジィ ■出身家:ガドガード メッサー ■出身家:メルロン エアーラーネ ■出身家:ジェム ウォーターメロン ウォーターメロン(2代目) 【黄金歴100周年】 ■出身家:タカナシ ルシオーラ デルヴィカ ジロウタ タミコ ドッコイ
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■ 3.タカナシは【悪夢】を見るか? 静かな夏の日の午後、俺――タカナシは誰もいない実習棟の長い廊下を歩いていた。 CELLブレードサーバーもいよいよ400台の設置を終え、俺の持っている資金も大分減ってきた。 20億円を費やすのは結局のところなんでもいいと思っていた。 俺に提供されるものが身を震えるほどの感動があればいいのだ。 例え、それが恐怖でも構わない。 何かにつけて運が良い方向に進んでしまう俺の人生は何か偽物のような作られているように見えたから、生きてることを実感させてくれればいいのだ。 「病気、大丈夫?」 セミの声も聞こえない一瞬に俺の耳に届く。 エダサトの声かと思い、少し開いている教室を覗く。 扉の隙間からはエダサトとシタラが見える。 「うん。ごめんね。心配かけて」 シタラの右側面が土に汚れていた。 きっと転んだのだろう、右腕から少し血が滲んでいる。 「無理しちゃだめだよ。何かあれば手伝うからいつでも呼んで」 エダサトが土を払いながら諭すように言った。 「私たちは仲間じゃない。遠慮はいやだよ」 その言葉にシタラは微笑みながらうなずいた。 「……でも、死ぬ気はないの。きっとオオイズミ君が助けてくれる」 シタラはぽつりとつぶやく。 「人工知能が出来れば治療方法も見つかると思うの」 いつもは視線を外しているシタラが、エダサトをまっすぐ見る姿は焦りを感じさせる。 「不治の病なんてないと思う。私も」 エダサトが返事をしたその言葉に含まれていた不穏な影。 「時間がもっとあればいいのに。そうしたら絶対に助かるのに。オオイズミ君とも一緒にいられる時間が永遠になるのに……」 シタラはうつむく。窓辺から指す西日が向こう側からシタラを隠すように輝やく。 しかし、その日の光はなんとも情けなく俺の前で力を失って届かなかった。 「でも、プロジェクトは半年前倒しで進めているってヤモト先輩も言ってたじゃない。きっと大丈夫。だってあと1年は生きれるんだよ」 エダサトの言葉が俺の脳に響いた。 『あと1年』 シタラはあと1年しか生きることができないのか? 俺の周りに暗い影がまとわり付く。 その暗い影を振り払うように俺はその場をあとにした。 俺は『死』というものがどういうものなのか、わかっていなかった。 『死』はいつも遠くにあった。 医者である親父というフィルタを通してしか『死』に触れることはなかった。 俺の中では『死んだとしても、いつか生き返ってくる』とさえ、漠然と感じていたのだ。 死に対する恐怖感はない。 いや、なかったというのが正しいだろう。 身近な友達が死ぬ。 きっとそれで俺の人生が大きく変わることはないだろう。 だが、論理的に割り切れても、割り切れない気分でいる俺がいた。 シタラがなぜ死ななければならないのかわからない。 死ぬべき人間は他にたくさんいるだろう。 病気は人を選ばないのは分かっているが、良い人が死ぬというのは理不尽さを感じてならない。 俺にできることはないのか必死に考える。 自分で何か為せる技術がある人間だと思っているほど、うぬぼれていない。 何かできる人間を探すことだけだ。 オオイズミは人工知能が推論や新しい発見ができる人間と同じ知能だと言っていた。 それならばデータの提供さえできれば、不治の病とされる病気の治療もできるに違いない。 世界で最高の人工知能があるのだから、できないことはないと思った。 俺はいつもオオイズミが座っている自習ルームに向かった。 オオイズミはいつものように自習ルームで人工知能の発育度合いを検査していた。 前にすでに知能としての容量は通常の人間を凌駕していると言っていた。 これから相談することも容易かもしれない。 オオイズミの後ろに立つと画面には赤いエリアが9割ほど表示されている。 「赤いのは?」 俺の問いかけにオオイズミは振り向かなかった。 「赤いのは使われていない領域だよ」 学園祭であれだけの成功を見せながらまだ実力の10%も見せていなかったのか。 「これからどれぐらい成長するの?」 俺は人工知能の成長がどこまでも続いていくと思っていた。 「一応、予定通りだよ」 オオイズミは表示されたグラフを閉じ、俺のほうを向く。 「珍しいな。ウコンバサラには興味なくなったかと思ったよ」 俺は皮肉に苦笑した。 「少しな。だが、目的が出来たよ」 そう。ただ『金』を出すだけではなくなった。 「ある人の病気を治す方法を見つけてほしい」 俺の言葉にオオイズミの表情が少しこわばった。 そして、うつむき何かを考えているように見える。 「今やっているプロジェクトを止めてなら可能だよ」 そして、オオイズミは顔を上げ俺をまっすぐ見た。 「正直に言うとアオが病気を治す方法を見つけるのは未知数だ。リスクが大きすぎる」 冷静に話し出す。 「他人の命を預かるほど、アオは完成されてないよ」 オオイズミは少し声が震えていた。 何かに対して感情が高ぶっているらしく、気持ちを抑えようと呼吸が深くなっていた。 「何か心配事でもあるのか?」 俺はオオイズミがこのアイデアに興奮しているのかと感じた。 そして、なんらかの懸念事項がオオイズミを冷静にさせているのかと思った。 「他のメンバーの了承が必要」 それは心配ない。 ここでオオイズミが承諾すれば、エダサトとシタラ、それに俺が反対するわけがない。 「あと、その人は余命何年って言われているの?」 医者でダメだったからオオイズミに相談したと分かっていたのだろう。 「1年だ」 それを聞いたとき、オオイズミはパソコンのモニタに戻り、工程表と呼ばれるスケジュール表を取り出した。 「今から半年後のハード設置完了を待っていたら、時間が足りない」 オオイズミは俺に向き直る。 「CELLブレードサーバーをどこかから調達する必要がある」 それには異論がない。 俺はうなずいた。 「ないものを用意するんだから、相当な資金増になる」 オオイズミは右手の指を5本とも立てたまま突き出す。 「5億だ」 俺の持っている資金はすでに10億まで減っていた。 ここから15億まで増やさなければならない。 何の取り得もない一介の高校生が5億円を調達する必要があるのだ。 無理だと思った。 「5億か……」 俺は落胆の声を漏らした。 「また来るよ」 俺は自習ルームをあとにした。 本店の日曜日は機材の設置で忙しく動いている。 俺はヤモトに言って手伝いに来ていた。 今までは特に手伝う気もなかった。 しかし、機材設置が少しでも早く進めば可能性はあるかもしれない。 「とりあえず、チェックが済んだブレードサーバーを隣のタワーと同じように結線して」 キリから無愛想に言われると、箱から出されたブレードサーバーを運んできた。 すでに秋の気配があると言っても、まだ気温は高く、ブレードサーバーと言えども何台も運ぶのは非常に大変だった。 サーバールームに入れば空調が聞いているが、それでも28度は超えている。 少し動くだけで俺のTシャツは肌に張り付くほど濡れていた。 午前中は1つのタワー分のブレードサーバーを移設しただけで終わってしまった。 「ご飯食べに行く?」 結線するコードをそろえているとヤモトが声をかけてきた。 「いや、いいよ」 俺はその誘いを断わった1分でも早くサーバーの設置を終えたい。 ヤモトはケーブルを選択している俺の横にくると、一緒にケーブルをそろえ始めた。 「急にどうした?」 俺の何倍もの速さでケーブルをそろえながら言う。 俺は返答できなかった。 「何か急がなければならない理由ができたんだろ?」 ヤモトはそろえたケーブルを作業台に並べながら言う。 「あと5億で大事な友人が助けられるとしたら、どうする?」 無理難題を聞いてみる。 「用意する。なんとしても」 先ほどまでの俺を気遣う口調とは違い、力が篭っていた。 「だが、5億用意しなければならないことなんて世の中少ない。他の方法があるかもしれないから、話してみろよ」 ヤモトはすでに1つ目のブレードサーバーの結線を終えていた。 「不治の病とされている病気にかかっていて1年しか生きることのできない友人がいる。アオを完成させて病気の治療法を見つけれるか、オオイズミに相談したらあと半年設置を早めるために5億の負担増になると言っていた」 ヤモトは俺の言葉に耳を傾けた。 「人手ではなく、物理的な問題が発生したんだな。これから注文しても納期が繰り上がるわけじゃない。今販売されているCELLブレードサーバーを買い取るための費用に当てられるというわけだ」 ヤモトの理解力は抜群だった。 だが、ヤモトの結論が正しいとすれば結局のところ『金』の問題であることは間違いない。 「リスクを負えば、『無い金』を用意できるな。オオイズミさえ反対しなければね」 ヤモトは最後の結線を終えていた。 時計は12 30を指している。 「じゃあ、お昼食べながらゆっくり話そうか」 ヤモトは隣で休んでいたキリに合図して外に出る。 俺は黙って付いていくしかなかった。 お昼ごはんは蕎麦屋さんと決まっているらしく、サーバー設置場所から歩いて10分位のところにあるお店に入った。 「トリモツがおいしいんだ」 ヤモトがトリモツそば定食を注文した。 俺も習ってそれを頼む。 キリは普通の盛りそばを注文していた。 「無い金を用意するには、今ある価値をリスクに晒すしかない」 おもむろにヤモトは話始める。 「具体的にはCELLブレードサーバーを担保に5億を調達するんだ」 その言葉に俺は驚いた。 一歩間違えば今までつぎ込んだお金とこれからつぎ込むお金を合わせた20億も失ってしまうことになりかねない。 「これを意味するところが分かったみたいだな」 ヤモトは俺をまっすぐ見つめた。 つまり、25億を取るか、シタラを取るかってことだ。 「25億で大事な命が救えるんなら買うさ」 俺はシタラの笑顔を思い出す。 「問題はアオに思い入れのあるオオイズミが賛成するかだね」 キリが問題点を指摘する。 ある条件を除けば、オオイズミを説得するのは非常に簡単だろう。 それがシタラのためだと説明すればいい。 だが、それはシタラが許さないだろう。 シタラはオオイズミが好きなのだ。 だから、少しでも長くそばに居たいと思う反面、オオイズミの邪魔をしたくないと思っている。 「人工知能を利用した医療エキスパートシステムでも、従来の計画通り、最適な検索結果にオススメ広告を搭載した検索エンジンでも、5億を稼げばいいだけの話だ。俺が説得するよ」 俺は5億を用意できる見込みが出てきたことで安心をしていた。 5億を用意することに比べたら、オオイズミを説得することは非常に簡単に思えた。 「そんなに簡単な話じゃないと思うよ」 キリは何か思うところがあるらしく、首をひねっている。 「ボクがウコンバサラプロジェクトの詳細を書いたオオイズミ.txtを読んだときにオオイズミの妹のことが書いてあった」 声を落とし、続けてしゃべるキリの表情は少し重くなっていた。 「オオイズミは妹を事故で亡くしたらしく、それを救えなかった自分を悔やんでいるんだ」 事故で亡くしたのなら、オオイズミが救える余地はないではないか。 「妹が階段から落ちたあと、異常な様子があった。それにも関わらず、オオイズミはその症状の知識がないために妹をそのまま学校に行かせてしまった」 キリはそこで言葉を区切る。 「妹は誰にも見取られず、体育館の裏で冷たくなっていたそうだ」 だからなのか、オオイズミが人工知能を作ろうと思ったのは。 ならば、オオイズミはシタラを救うだけで人工知能を手放したりしないかもしれない。 「オオイズミは自分と同じ思いをする人を少なくしたいと思っているんだ」 今の俺の状況もそれに当てはまるが、これから救えるたくさんの人のことを思うと、迷いが生じる。 シタラを救うだけで本当にいいのかと。 リスクを負わなければ、これから何十万人が命を救われるシステムになるかわからない。 しかし、5億が返済できなければ、CELLブレードサーバーはすべて売却しなければならない。 そして、人工知能の技術が世に登場するのは何年か遅れ、その間に助かる人が助からなくなる。 「なぁ、タカナシ」 考えている俺にヤモトが声をかける。 「正直に答えてほしい」 まっすぐ目を見る。 これからする質問が重要なことだということがわかる。 「大事な友人って、コウリョウセブンの中にいるのか?」 鋭く真実を射抜くヤモトの質問を受けた俺は「違う」と言おうとして、口を開いただけでとまってしまった。 完全に動揺しているのが、ヤモトに伝わる。 「運命を共にする仲間だ。教えてくれ」 有無を言わせぬヤモトの言葉に俺は静かにうなずいた。 場所を学校から少し離れた繁華街にあるカラオケボックスに移した。 誰にも聞かれる心配がない場所と言えば、そこしか思いつかなかったのだ。 カラオケマシンがむなしく新曲リストを流す中、俺は先日学校の廊下で聞いたことを話した。 シタラが転んでエダサトに心配されていたこと。 余命が1年と言われていること。 人工知能の可能性にかけていること。 思えばエダサトがオオイズミに時折見せた態度はすべてシタラを気遣ったところから来ていた。 「……症状から言うと『筋萎縮性側索硬化症』や『亜急性硬化性全脳炎』のような神経疾患かもしれないな」 ヤモトが難しい病名を2つ挙げた。 「どちらも難病で『筋萎縮性側索硬化症』は発病から3年以内に死に至る」 世の中に治らない病気はないが、いずれも時間との戦いになることが多い。 「下肢から症状が進むらしいから、シタラはうまく歩けなくなってきているのかもしれない」 ヤモトが知っている限りの情報を出した。 「……こうなると、オオイズミの気持ちがよくわかるな。病名を知っていても助けることができない」 ヤモトは組んでいる両掌を握りなおす。 どうにもならない状況が苦しいらしく、何度も握りなおしている。 俺も同じだった。 結局のところ、俺は5億を借りることをオオイズミに告げずに実行することにした。 次の休みの日に台数は800台全部揃う予定だ。 そのことをコウリョウセブンのみんなに告げて大幅なスケジュールのフォローアップ(工期短縮)を行う。 あとはシタラのデータを計測する必要があった。 放課後に俺はシタラを別館の4階に呼び出した。 「用事があるって聞いたんだけど……」 おそるおそるシタラが教室に入ってくる。 「あぁ。まぁ、そこに座ってよ」 病気のことに触れた瞬間に逃げてしまう可能性がある。 落ち着いて話をするには椅子に座らせた方がいいだろう。 「うん」 今日のシタラの足取りはしっかりしている。 だが、顔の色が優れない。 病気のことを知っているからかもしれないが、まるで別人のように見えてしまう。 シタラが椅子に座ると俺は窓に向かって立った。 「病気」 俺の言葉にシタラの身体がこわばったのが、後ろを向いていても分かった。 「なんで言ってくれなかった?」 支店にも本店にもあまり顔を出さなかった俺が言う資格はないかもしれないが、ヤモトやキリ、イトウを代表して言わせて貰った。 「……なんのことかわからないよ」 シタラは棒読みで俺に返答する。 どうしても隠し通したいらしい。 俺は振り向きシタラの顔を見る。 今度は俺の身体がこわばる番だった。 シタラは泣いていた。 声にも出さずに涙だけを流していた。 それでも泣いていることを必死に隠したいのか、流れる涙に気が付かないかのようにそのままにしている。 「今度の設定で本店プロジェクトが再始動する」 俺はシタラに近づき、ハンカチを渡した。 シタラはそれでやっと気が付いたのか、俺のハンカチを受け取ると涙を拭き始めた。 少しハンカチを当てただけで涙は止まった。 シタラの視線が俺に戻るのを待った。 「医療エキスパートシステムとして再スタートするんだ」 俺はそこで息をついた。 重要なことを伝えるときはいつも深く呼吸をする。 ジンクスみたいなものだ。 「シタラには悪いけど、最初の実験台になってほしいんだ」 シタラの精神的な負担を出来るだけ軽くさせるために、わざとぶっきらぼうな言い方になるようにしてみた。 そして、次にもっと大事なことを続ける。 「オオイズミにはシタラの名前は伏せておく。安心してくれ」 俺の言葉を聴いて、シタラは驚いていた。 オオイズミにばれてしまってはシタラは気が引けてしまうだろう。 「……ありがとう」 少し考えた後の返答だった。 小さいがしっかりとした声は俺の耳に心地よく届いた。 「私、いい友達持ったね」 シタラは俺のハンカチを再度目元に当てた。 シタラの精密検査をした結果を、名前を伏せた形でオオイズミに渡す。 病名はいらないと言われている。 病気を診断して医療エキスパートシステムとしての性能を確かめてから、治療方法の推論を行わせるそうだ。 「データ少ないかもな」 オオイズミはデータを入力し終わってつぶやいた。 「インターネット上の論文は集めるだけ集め、手に入る医学書も入力し終わっているけど、病名の特定ができていない」 オオイズミはメモを取り出し何かを書き始めた。 「精密検査以外にもこの辺をやってほしい。ちょっと費用はかさむけど」 そこには『MRI』『筋電図』『アキレス腱反射検査』『遺伝子検査』と書いてあった。 「アオは『筋萎縮性側索硬化症』を一番可能性が高いとしている。それを検査する人にも伝えてほしい。時間がないから、遺伝子検査の結果を待たずに推論に入るよ」 すでにアオは俺が医師から聞いた判断と同じ回答をしている。 病名を断定しないのはオオイズミの慎重さから来ていることだろう。 足りない情報と渡されたのは恐らく人工知能の判断を裏付けるために違いない。 どれも『筋萎縮性側索硬化症』に関連する検査だ。 「わかった。すぐに用意する」 俺はそのメモを取ると、自習ルームから出ようとした。 「その人……」 オオイズミが声をかける。 「ん?」 俺が振り向くとオオイズミは首を振った。 「いや、なんでもない。なるべく急いでくれ」 それだけ言うとモニタに戻っていった。 日曜日。 シタラの精密検査を引き続き行うために病院に来ていた。 オオイズミにわからないように日曜日を選んでいるのだ。 俺以外にも病院にはエダサトが来ていた。 シタラはふとしたことで転ぶようになってしまっているので、エダサトが側についてシタラのフォローをしている。 シタラの病気は常に進行性があり、現在日本で手に入る薬ではその進行を遅くすることしかできない。 本当ならば日曜日とは言わずにすぐにでも精密検査に来たかった。 しかし、それはシタラが頑強に抵抗してできなかった。 俺が廊下のベンチで検査が終わるのを待っていると、シタラとエダサトがMRI検査室から出てきた。 「次は筋電図だって」 エダサトが俺に向かって言う。 シタラは少しうつむき加減で時折表情を崩す。 筋萎縮性側索硬化症は筋肉が痙攣して収縮してしまう症状がある。 それは慢性的な痛みを伴い、生きることができる短い期間を幸せに過ごすことさえ拒絶する。 すでにシタラの病気はある程度進行してしまい、筋肉の収縮が始まっているのだ。 普段は痛みに耐えていて、痛みを感じていることすら、わからない。 「大丈夫か? 辛かったら車椅子で移動しよう」 俺の提案にシタラは首を振る。 「自分の足で歩きたいの」 いつか動かなくなるかもしれない足。 シタラはその日が来るのを覚悟していると思うが、最後まで諦めずにあがき、少しでも筋肉を使おうとする。 それで病気が良くなるはずはないが、衰えてしまうように感じているのだろう。 筋肉を鍛えるように振舞う。 自分の足で歩き出すシタラにエダサトが寄り添い、エレベータまで歩いていった。 一通りの検査を終えた頃には夕方になっていた。 シタラにもエダサトにも疲労の色が見える。 実際の検査の時間よりも待っている時間のほうが長い。 シタラにとって何もすることなく待つ時間は、最初の頃さえエダサトとの話で盛り上がってきていたが、最後のほうには何もしゃべれなくなっていた。 余計な思考と体中の痛みが単なるおしゃべりすらできない状態にしていた。 「大丈夫? 検査、中止する?」 途中にエダサトが何度も聞くがシタラは首を横に振った。 「今日は特にひどいだけだから」 そういうと気丈にも自分で移動し始めた。 今日の検査の結果は明日にはまとめるように頼んである。 シタラを見送りながら、頼りたくもない親父に話したときのことを思い出していた。 『お前、その女に惚れているのか?』 違う。 そう否定した。 だが、実際のところ、俺はなんでもうまくいってしまった自分よりも、理不尽な病気と闘うシタラに憧れているのかもしれない。 想像もできない痛みに耐え、好きな人のために笑う。 俺にできないことを容易くやってのけるシタラに魅力を感じているのだろう。 自分にないシタラの強い思いに当てられて、正常な判断力をなくしているのかもしれない。 このときは高校生が5億円をすんなり借りることができるなんて思っていたからだ。 「どういうことだ!」 俺は電話に向かって怒鳴りつけた。 『いえ、私どもは契約に沿って行動しているだけです』 約束したお金が4億円しか振り込まれていなかった。 理由は『CELLブレードサーバーの値下げによる市場価値の低下』 契約書には、振込みまでの2週間以内に担保の価値が下がった場合、相応の価格を再見積もりし、差し引いた金額を貸し出すと書いてある。 『お怒りになるお気持ちはわかります。下がるはずのない定価が下がったわけですから。ただ私どももメーカーに再三確認をした上での処置ですので、ご了承ください』 そういって切れてしまう。 電話の相手はCELLブレードサーバーを購入した販売店の紹介してもらった銀行系ノンバンクの担当者だ。 あと1億なければ、中古で買ったCELLブレードサーバー200台が全部引き上げられてしまう。 それだけではなく、人工知能の完成もできないし、シタラの助かる可能性はまた皆無に戻ってしまう。 そうなれば、オオイズミは俺を許さないだろう。 あと1億。 数ヶ月前であれば簡単に出せた金額だ。 手持ちの資金を使い切った俺にあと1億を用意する手立ては1つしかない。 俺はそうなるぐらいだったら死んだほうがいいと思っていた。 だが、死ぬより大事なことが出来てしまった今となっては選択の余地はない。 俺は病院の奥まった場所にある『医院長室』という扉に向かっていた。 「入ります」 そういって俺はドアを開けた。 「お前か……」 一瞥すると手元の書類に目線を戻す。 俺は話をする許可を待った。 自分から話しかけることはできない。 親父の仕事を邪魔しては駄目と刷り込まれている。 何枚か書類を捲る音が続く。 「何の用だ? 今度はICUを予約しろというのか?」 仕事を止めることなく聞いてくる。 「1億円、貸してくれないか」 俺は率直に言った。 親父の仕事の手が止まった。 あれだけ拒否していた俺からの依頼だ。 それは親父の跡を継ぎ、医者になることを意味している。 「1億でいいのか。お前の『夢』を売る値段は」 医者以外で成功したかった。 だから家を出てデイトレまがいなことをして稼いでいたのだ。 命を掛けれることってそうはない。 オオイズミもシタラも命をかけているんだ。 俺がここで退けるわけがない。 「ああ。だけど、事情があって1週間以内に用意しなければならない」 親父は何も言わずに仕事に戻っていった。 俺はそれを肯定と取り、その場を離れた。 次の日の日曜日、CELLブレードサーバー200台がは届かなかった。 「届いていないぞ。どうなっているんだ!」 CELLブレードサーバーの販売店の担当者に電話をかける。 その担当者は特に悪びれもせずにこう答えた。 『代金未納です。1億円が不足しているんですよ』 代金が未納? バカな!と思った。 俺は確かに4億円の金を振り込んだ。 あとは親父に1億円を振り込ませたはずだ。 未納額は1億円と言っている。 「すぐに振り込むから、来週の日曜日には送ってくれ」 そういうと電話が切れる。 俺は待っていたみんなのところに戻る。 「悪い。俺の手違いで200台が届かない。来週の日曜日までにはなんとかするから今のままで進めてくれ」 そういうと返事を待たずに俺はサーバールームから出た。 親父が俺を裏切った。 そうに違いない。 「待ってくれ」 敷地から出ようとするとヤモトの声が聞こえる。 「何かトラブルだろ? 俺も一緒に行く」 ヤモトが言った提案を俺は受け入れる気がなかった。 「いや、大した事ないから。俺一人で大丈夫だ」 そういうと歩き始める。 「悪いが、ここに来てまた1週間延びる様なことは許されないんだ」 すでに予定から2週間の遅延になっている。 ヤモトの指摘はもっともだった。 「どんな些細な問題でも相談してくれよ」 ヤモトは俺と肩を並べて歩く。 俺はヤモトの振舞いの思慮深さにたった2年の違いでこんなにも差が開くものかと感じていた。 病院に着くと、医院長室にいく。 ドアをノックせずに開けると、親父は仕事をしている最中だった。 「どういうことだよ。親父」 ヤモトの制止も聞かず、親父に詰め寄る。 「何のことだ」 親父はチラリとも俺を見ずに行った。 「1億円、貸してくれるんじゃなかったのか」 俺は怒りを抑えることができなかった。 「あぁ、あれは止めにした」 たった一言だけだった。 俺は掴みかかろうとして、ヤモトに止められた。 「お初にお目にかかります。ノエ君と同じ学校のヤモトと言います」 俺の前に出て自己紹介する。 親父は手を止めてヤモトを見た。 「私たちは症状から病気を診断し、治療法を発見するシステムの開発をしています。資金面はノエ君が全面的に面倒を見てくれています」 ヤモトは鞄から資料を取り出した。 そこには人工知能を使ったシステムの概略図が書かれている。 「ただ、システムの完成には後1億円足りません。そこで失礼とは存じますが、急なこともあり、ノエ君のお父様を頼らせていただいた次第です」 親父は資料を受け取ると、ざっと見た。 ヤモトはそこでノートパソコンを開き、親父の前に置く。 「ご覧になりますか? 医療市場を制するシステムを」 ヤモトの言葉に野心を刺激されたのか、親父は黙ってヤモトを促した。 「使えんな」 ヤモトのデモを見終わると親父は一言だけ発した。 俺から見たヤモトのデモはすばらしかった。 色々な人々が助かるというだけでなく、システムを導入した病院の利益も説明されていた。 それに学園祭で成功したという自負もある。 俺は親父の評価が納得いかなかった。 「どこが使えないのか説明しろよ」 親父に食って掛かる。 「……理想的過ぎるな。人の命を扱うってことがどういうことか分かっていない」 親父だけには言われたくない。 保険点数を稼ぐだけの経営をしているくせに、『人の命』を語るのか。 「不治の病の治療法を新しく発見するシステムと言ったな。それは誰が治ると証明するんだ?」 仕事に戻りながら、淡々と語る。 すでにこのシステムへの興味をなくしたようだ。 「今だって同じだろう? 治るか分からない治療法を試しているじゃないか」 臨床実験は今でも行われているはずだ。 親父の意見は詭弁に過ぎない。 「……それが分からないようでは1億は貸せん」 それ以上は説明しないし、議論も答えないようだった。 「また来ます」 ヤモトは俺を促すと2人で医院長室を出た。 俺は親父への敗北感とシタラを助けることができないかもしれないと思う焦燥感でいっぱいだった。 力及ばなかった。 俺は万策尽きた。 はじめから親父を頼りにしたのが間違いだった。 常に人間関係を良好に保っていて初めて人を頼ることができるのに、俺はそれをしてこなかったのだ。 俺は今まで勝手気ままに生きてきた『報い』を今受けているのかもしれない。 「余り思い詰めるな」 俺の様子を見てヤモトが話しかけてくる。 「今の状況で出来る最善策を取るしかない」 ヤモトは言葉を続ける。 「シタラを治せる確率は減るけど、200台のうち160台を納入してもらい、残りの40台分は技術でカバーする。それしか取る道はない」 ヤモトの提案はもっともだった。 俺はさっそく先方に電話した。 「忙しいところ、すみません」 販売店の担当者に挨拶する。 『いや、いいですよ。1億は用意できましたか?』 この担当者はいつもやさしく対応してくれる。 「すみません。残り1億がどうしても用意できない。160台だけ納入してもらえませんか?」 俺が1億を用意できないことを伝えたときだった。 『それはできない相談ですね』 冷たい返答が返ってくる。 あまりにも急激な対応の変化に俺は戸惑った。 『4億円は返金します。また5億円用意できたら声を掛けてください』 そういうと電話は切れた。 俺は携帯電話を持ったまま、固まってしまった。 「どうした?」 ヤモトの声が遠くに聞こえる。 俺はそれに返事をすることすらできなかった。 「大丈夫か!」 ヤモトに肩を揺らされる。 それでやっと俺は視界が見えてくる。 正面にヤモトの顔が見える。 「あ、あぁ」 何とか返事だけをする俺。 「何があった?」 状況は最悪だった。 200台のCELLブレードサーバーが手に入らなくなったということは、単純に25%の力が失われたということではない。 ニューロンの数によって指数乗的に力を発揮する人工知能は40%も力を発揮できなくなったということだ。 それでは普通の人間よりも劣ってしまう。 オオイズミが800台にこだわった理由はそこだった。 「……大丈夫だ。なんとか次の日曜日までには揃える」 俺はやっとのことでヤモトにそれだけを告げると市街地に向けて歩き出した。 「待て。待てよ。大丈夫には見えないぞ」 ヤモトが俺を引き止める。 俺はあと1億そろえなければならない。 邪魔をするな。 黒い感情が俺を支配していく。 見えているものがすべて邪魔者に見えてくる。 前に何度も味わっている感覚だった。 またそこに戻ってしまうのか。 1億、1億さえ用意できたら、帰れるのに。 ヤモトを強引に振り払うと、俺は走っていった。 呆然とするヤモトはそれ以上、俺を追ってこなかった。 俺はなぜかいきつけのバーに居た。 特に酒を飲みたい気分でもないし、飲む気もない。 どことなく薄暗い雰囲気が俺の心情を現しているかのようで気持ちが良かった。 カウンターには俺しかいない。 端っこでトマトジュースを少しずつ飲んでいた。 「今日は一人かい?」 いつも羽振りがよい常連客のひとりだ。 「そうですよ」 俺はうなづくとまたトマトジュースを少し飲む。 「珍しいな。いつもは仲間と一緒だろ?」 世話好きのおじさんなのか、やけにしゃべりかけてくる。 俺はその口調がいやではなかった。 親父と同じぐらいの年だろうか、少し白髪はあるが、別に年を感じさせるわけではない。 「俺は失敗して戻る場所をなくしちゃったんですよ」 失敗したのだ。 俺は認めたくなくて足掻いていた。 認めて素直に謝ればきっと仲間に戻れるだろう。 シタラの命と引き換えに俺は居場所を確保できる。 高い代償だと思う。 「話してみるか? 力に成れるかもしれないし」 おじさんは俺の隣の席に腰掛けた。 「実は人工知能の開発にあと1億円、どうしても必要なんです」 おじさんは高校生からそんな話が出てくるとは思っていなかったのか、少し驚いたような顔をした。 「そうかい。人工知能ってどんな奴なんだい?」 俺は人工知能が医療システムとして有用であることを熱弁した。 医者である親父に説明したが、「使えんな」の一言で一蹴されたことも話した。 その間、おじさんはしっかりと俺のほうを見て話を聞いてくれていた。 「だいたいは分かったよ。友達のために急いで人工知能を作らなきゃいけないんだね」 話は1億円に集中させたつもりだったが、おじさんは裏にある事情を読み取ってくれたようだ。 「わかった。俺が貸そうじゃないか」 おじさんはドンと胸を叩く。 「おっと、言い忘れたね。消費者金融の社長をしているワタセと言います」 胸ポケットから名刺を取り出す。 そこには俺が4億円借りていた銀行系ノンバンクとは違う名前の会社があった。 「話を聞いていれば、十分収益性のあるビジネスモデルが出来上がっているようだし、とりっぱぐれる心配もなさそうだからね」 俺はそのおじさんの提案を受けたとき、どこか「助かった」という気持ちがあった。 これで戻れると思った。 「ありがとうございます」 おじさんの手を取るとお辞儀して額につける。 そのまま俺は泣いた。 こんなにうれしいことはなかったからだ。 「ただ、これだけは約束してほしい。もし返せなかったら200台分のCELLブレードサーバーはうちが引き取らせてもらうからね」 全部ではなく200台分の抵当ならば、4億円を借りたときに抵当に入れた600台を差し引いた台数だ。 次の日曜日までには間に合うようだ。 俺はさっそく店を出ると、契約を交わしにワタセさんの会社に向かった。 オレ――オオイズミはタカナシがもう諦めてしまったものだと思っていた。 タカナシが来なくなって5日が経った日曜日、なぜかCELLブレードサーバー200台はサーバールームに届いていた。 ヤモトの話ではタカナシは立ち直れないぐらいショックを受けていた様子だったと言っていた。 それに200台も調達はできないだろうとも。 だが、現実にはCELLブレードサーバーは200台届き、タカナシは帰ってこない。 何かがおかしいと思った。 自分の責任を果たしたタカナシは戻ってきてもいいはずだ。 前につるんでいた取り巻きを当たってもタカナシの行方は知れなかった。 「疲れているのかもよ? 高校生が何億円ものお金の工面するなんて普通じゃないし」 キリがCELLブレードサーバーの梱包を解きながら言った。 ヤモトも頷いている。 「4日も行方知れずというのは異常だろ」 イトウはヤモトやキリとは違うと思っているのか、オレに向かって言う。 「探しにいこうぜ」 オレは設置と結線をヤモトたちに任せることにして、イトウと一緒にタカナシを探しにいくことにした。 「気をつけて」 何かを感じ取ったのか、シタラがオレに言葉をかける。 オレがシタラを見たとき、シタラは少しやつれているように見えた。 タカナシが治して欲しいというのは実はシタラのことじゃないか。 オレはそう考えていた。 タカナシにコウリョウセブンのほかに親しい友人がいるなんて聞いたことがない。 メンバーは至って健康だが、オレにはシタラの様子だけが気になっていた。 タカナシはシタラのためを思って5億という無茶な額をおそらく無茶な手段で調達してきたに違いない。 そして、トラブルに巻き込まれている。 日常では除外されるはずの『フレーム』が可能性としてオレの視野に入ってくる。 学園祭でテレビ局に取材されたと単純に喜んでいいことではなかった。 アオはきっと誰かに狙われている。 タカナシはアオを手に入れたい誰かに陥れられたのかもしれない。 横で並んで歩くイトウを呼び止めると、少し道をそれた場所でメモを書いて渡す。 イトウはそのメモを見て頷くと、オレとは反対方向に歩き始めた。
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