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スティッカムの配信者 ことかスティッカム ステ@どぉorz ブログ ステ@どぉorzのメンバー(※1) 起きるのが苦手(※2) 6月から夜勤務のバイトを開始。10月中旬頃から掛け持ちでバイト予定(※3) セバスチャンからコスプレ衣装を贈呈された コンビニ貢献度は凄い 眠ってる時間が結構長い ネット呑み会を開いてくれる貴重な人材 酒豪でかなりの量を呑む 将来はカピバラを庭で飼おうと思ってる心優しい子 (※1)スティッカム女性配信者から選ばれたユニット。2011年1月にCDデビュー (※2)物凄い騒音でも起きない事が良くある。熟睡した時に起こすのはかなり大変 (※3)掛け持ちで応募した所に採用になったが、余りにも怪し過ぎてバイトを取りやめた
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ダークキングⅠ 人気 オッズ タイム 戦士 バト 道具 僧侶 2 5.5 2:47;18(平均) クレイジ ことか スピナ らんま 2 2.45 2 59;17(平均) クレイジ ことか スピナ らんま 3 6.26 2:13;02(最速) ウーム ことか スピナ らんま 1 1.64 敗北 クレイジ ことか スピナ らんま 3 5.3 2:56;30 クレイジ ことか スピナ らんま ダークキングⅡ ダークキングⅢ 人気 オッズ タイム 戦士 バト 道具 僧侶 3 4.08 7 38;84 クレイジ ことか スピナ らんま 4 6.25 6:09;27 クレイジ ことか スピナ らんま 3 3.74 6:59;53 クレイジ ことか スピナ らんま 1 1.91 敗北 クレイジ ことか スピナ らんま ダークキングⅣ 人気 オッズ タイム 戦士 バト 道具 僧侶 2 2.17 全滅 クレイジ ことか スピナ らんま 2 4.17 14:34 クレイジ ことか スピナ らんま 3 4.85 敗北 クレイジ ことか スピナ らんま 2 2.6 12:57;32 クラナ ことか ひろきん なのはさん 3 4.73 全滅 クレイジ ことか スピナ らんま 3 4.82 10:07;81 クレイジ ことか スピナ らんま 2 5.19 12 36;40 クレイジ ことか スピナ らんま
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★ 真夜中のオーケストラ Aqua Timez 試聴/試聴/試聴 ★ TELL ME BACK-ON 試聴 ★ GATE cinema staff 試聴 ★ Try again, Smile again CNBLUE 試聴 ★ LOTUS DIR EN GREY 試聴/参考 ★ 約束の唄 Dirty Old Men 試聴/試聴/試聴 ★ 僕から君へ Galileo Galilei 試聴/試聴 ★ 十五夜クライシス ~君に逢いたい~ Hundred Percent Free 試聴 ★ チャイム~俺たちの絆~ Jam9 試聴/参考 ★ 大好きだよ Lil B 試聴 ★ overHORIZON LOST ASH 試聴 ★ Days LoveStruck 試聴 ★ 君に届け... MAY S 試聴 ★ Diver NICO Touches the Walls 試聴 ★ 人との距離のはかりかた plenty 試聴 ★ DADA RADWIMPS 試聴 ★ そばかす SHAKE 参考 ★ 1.2.3~One two three~ Sing-O 試聴 ★ 夢で逢えたら STARBOARD 試聴 ★ 遠い星のどこかで starry sky 試聴/参考 ★ Crazy Bunny Coaster SuG 試聴 ★ 対象年齢15歳未満 V-last. 試聴 ★ Be As One w-inds. 試聴 ★ It s My Life YUI 試聴/試聴 ★ 忘れないで ガスタンク 試聴 ★ 風のように かりゆし58 試聴/試聴/参考 ★ ずっとあなたが好きでした ビリー・バンバン 試聴 ★ If フレンチ・キス 試聴 ★ 愛と星 まきちゃんぐ 試聴 ★ バラード ケツメイシ 試聴 ★ さいごのひ スキマスイッチ 試聴 ★ Good bye Good day マリア 試聴 ★ Hey和 ゆず 試聴 ★ ハレル夜 幹 試聴 ★ Missing You ~Time To Love~ 玉置成実 試聴 ★ アイスコーヒー 銀色プレゼンツ 試聴 ★ Gift ~あなたはマドンナ~ 土岐麻子 試聴 ★ 漆黒 東京ヒーローズ 試聴 ★ 朝靄 藤岡正明 試聴 ★ 桜の歌 藤澤ノリマサ 試聴 ★ 春の雪 徳永英明 試聴 ★ Dear J 板野友美 試聴/試聴/参考 ★ アタマカラダ 踊ってばかりの国 試聴 ★ 素敵なある日 橘美也(阿澄佳奈) 試聴 Dia Love pre-dia 試聴 LOST VOICE aim 参考 colours Blu-BiLLioN 試聴 FLY a SKULL CHOCOLATE CHIP COOKIES 試聴 Pandemic CORE Cu[be] Providence D eiz 試聴 ぴんぽんダッシュ Doki Doki☆ドリームキャンパス 試聴(1 30から) GIRLZ UP ~stand up for yourself~ HIROKO 試聴 19% Jackman 誓響のイグレージャ KOKOMI 試聴 BURNED 7 LIGHT BRINGER DIS IT LOW IQ 01 試聴 my place Maica Smiling MiLKlatch HEAVY METAL SWEETS mixx 試聴 Reglet NILVANISH いつか君と見た夜空 OUTER-TRIBE 参考 恋をしたいの pia6 試聴 嫌ってよ、モナムール SEX-ANDROID 参考 TRUE LOVE SM☆SH 試聴/試聴 Chloris TOON-FACTORY ~トゥーン工場~ 心 twenty4-7 試聴 みらくる☆ちゃんす ULTRA-PRISM 試聴 「夢」~ムゲンノカナタ~ ViViD 試聴/参考 ORGATE ZABEL 参考 ALWAYZ!! イリジウム Hold me オカ=ジョー 社内会議 オトメ☆コーポレーション mach number 01 ステ@どぉorz,玉ねぎ姫 JUMP マモノ たまらんEVERYDAY みひろ 試聴 Anxious 井上和彦 ブランコ 花少年バディーズ 参考 コールドフィンガーガール 栗山千明 試聴 WINTER CARNIVAL 高野千恵 試聴 Voice 斎賀みつき feat.JUST 試聴 夜更けのバラッド 崎本大海 試聴 はだかんぼー 山下智久 試聴/試聴/参考 Miss you 渋木一平 試聴 青春のセレナーデ 真野恵里菜 試聴 YOU I 清水翔太 試聴 Killing My Caddy 大谷雅恵a.k.aひまわり 参考 プラチナLover s Day 田村ゆかり 試聴 Why?(Keep Your Head Down) 東方神起 試聴 そろそろ帰ってきませんか 布施明 試聴 青空のように 鈴木祥子 贖い 呀修羅 参考 Fiesta/エール +Plus 恋のゆくえ 上崎裡沙(門脇舞以) 試聴 Daydream Syndrome 藤原鞠菜 試聴 Taste of Paradise 高梨奈緒(喜多村英梨) 試聴 アリアリ未来☆ 高梨奈緒(喜多村英梨),土浦彩葉(井上麻里奈),近藤繭佳(荒浪和沙) 試聴 世界と一緒にまわろうよ! らぶ・ルーレッツ 試聴 放課後オーバーフロウ ランカ・リー=中島愛 試聴
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同じことか ◆Ee.E0P6Y2U 昼下がりの図書館には落ち着いた雰囲気が広がっていた。 さら、さら、と紙がこすれる細い音がどこからか聞こえてくる。事務員が軽く欠伸するのが見えた。 静まり返っている訳ではないが、館内にはがらんとした空白が広がっている。 街に一つしかない図書館とはいえ平日のこんな時間だ。多くの人はいない。 暇そうな老人たちがぽつぽつと席に座っているくらいで、大半は本を広げたままぼうっとしている。 いない訳ではないが若者の姿はまれだ。もう少しすれば勉強熱心な高校生あたりがやってくるのだろうが。 何にせよ、空いているのは好都合だ。調べ物は落ち着いた環境の方がやりやすい。 「…………」 そんな館内にあって衛宮切嗣は本棚を見上げていた。 一様に並ぶ本棚からは独特の臭いがした。敢えて言うならばそれは埃の臭いに近い。古書にこびりついた年月のものか。 その中から目当ての本を見つけると、彼は黙ってそれを手に取った。無言で読み通しながら、手にした情報と総合する。 先の方針に従い切嗣は図書館にて情報収集を執り行っていた。 戦いにおいて情報は鍵だ。時としてそれは単純な武力以上の価値を持つ。だからこそ序盤から情報収集と分析を怠る訳にはいかなかった。 (先の通達によって確信したが、この聖杯戦争では特に情報が重要かもしれないな) 先ほど正午に届いたルーラーたちからの言葉を思い返す。 残存陣営、ルールの再提示、そして特定陣営への警告……得られた情報を切嗣は冷静に分析していく。 まず残り陣営の数の確定。本選に進んだ陣営が確定したとのことだが、その数は28。 多い。切嗣の知る冬木の聖杯戦争のちょうど四倍の陣営がこの街には根を張っていることになる。 それは撃破するべき敵が増えたことを意味する。ただ闇雲に戦っていては消耗することは必至。 優勝を目指すならば、上手く立ち回らなくてはならない。その為に情報は他陣営の不可欠だ。 (地上でなら一応はアインツベルンのバックアップが期待できたんだが、今の僕は孤立無援。舞弥もアイリもいない。 それに再提示されたルールもやりにくさを助長している) 今回再度提示された『冬木市の日常を脅かすこと』という禁則。NPCや施設破壊など依然から示されていたルールだ。 あれがなければマスターが集まりそうな場所――たとえば学園の爆破なども行えた。 序盤から派手に動くつもりはないし装備が整っていない現状では元より難しかっただろうが、選択肢が狭まっているのは事実だ。 (現に既に警告を受けた陣営がいる。何をやらかしたのは知らないが、この警告自体がペナルティのようなものだ) バトルロワイアルの基本戦術として弱い物、不利になったものを集中して攻撃していくというものがある。 そういう意味で今回警告されたB-4の陣営は苦しいだろう。不利になった者を捉えるため、多くの敵が集ってくることが想定される。 (だがこれは好機でもあるな。これから高確率でB-4で戦いが起きる。 そこで上手く情報を手に入れることができれば……) 切嗣はこの序盤戦は直接戦闘を避ける心積もりだった。 情報収集に努め、仕掛ける際にもこちらの姿を一切見せないのが理想だ。 故に今後はB-4において起きるであろう戦闘を静観し、情報を集める。 次の行動についても考えを纏めながら、切嗣は今やるべきことをやっていく。 「19世紀末にネアポリス王国で活動していた爆弾を使うテロリスト。国王の暗殺を企てた……これか?」 即ち、これまでにサーヴァントの特定である。 まず当たってみたのは今しがたスーパーマーケットで遭遇した一騎。 あのサーヴァントは人間とは思えない異形の姿を持っていた。またどのようなスキルによるものなのか、ステータスが一切見えないのも特徴だった。 クラスすら隠し遂せていたサーヴァントだが、佇まい、戦闘スタイルからしてアサシンの可能性が高い。先ほど確認した結果、この聖杯戦争にエクストラクラスはルーラー以外に存在せず、その可能性はさらに高まった。 そして何より注目すべきは『材質や属性はそのままに触れたものを爆弾に作り変える』という、あの力だ。 以上のことから『爆弾』『暗殺者』をキーワードに文献を漁って見る。 せっかく用意された検索システムがあるというのに、使わない手はない。 「…………」 とはいえこの探索が中々に骨だった。流石は人類史全てを記録したと豪語する存在、記録された英霊の数は思った以上に膨大だった。 この方舟において聖杯に呼ばれ得る英霊は冬木のそれよりも格段に多い。古今東西問わず、場合によっては並行世界の存在もいるのだからそれも当然か。 とはいえ焦ることはない。示された候補を切嗣は一つ一つ選別していく。 曰く、1990年代に日本で活動していた職業的爆弾魔がいたという。『未来測定』を用いる異能者である彼は、年端もいかない少年であったとか。 曰く、同じく日本で活躍していた連続爆弾魔がおり、その正体は一見して普通の主婦だったとか。 曰く、児童養護を目的とするNPOを装った暗殺者養成機関があり、そこでは暗殺に爆弾を使っていた。 曰く、神秘が色濃く残っていた並行世界において一人の科学者がいた。彼は爆弾を好んで使っていたという。研究の末にウランと呼ばれる物質を発見したが…… 曰く、並行世界の大正時代において活躍した大学研究員。彼もまた爆弾を使い戦闘をしていたという。 ……等々、候補は次々と出てきた。よくもまあこれだけ多くの爆弾魔がいるものだ。 流石にこれだけでは絞り込むには至らないようだった。 中には並行世界の同一人物と思しき存在もおり、完全なる特定にはよほど決定的な情報――たとえば宝具のような――が必要らしかった。 (やれやれ、難しいものだな。もっともそう簡単に真名を握れるとは思っていなかったが……) 切嗣はその多さに嘆息しつつも、数十分ほど文献に当たって見た。 が、確実にそうだといえる英霊は見つからなかった。 とはいえ全く無駄な時間だった訳ではない。収集した情報はどこで生きるか分からないものだ。 得た情報を洗い流し、まとめ上げ、切嗣は情報をマトリクス化していく。 Matrix class アサシン? マスター サラリーマン風の男? 真名 宝具 キーワード 爆弾魔 スキル ???(ステータスを隠匿するもの) ステータス 筋力? 耐久? 敏捷? 魔力? 幸運? 宝具? (やはりまだ情報が足りない、か) まとめ上げた情報を確認し、切嗣はその事実を再認識する。 得た情報が『暗殺者』と『爆弾魔』という二つだけではこれが限界らしかった。 あとは外見的な特徴――あの獣人のような姿はかなり特徴的ではあるのだが、サーヴァントは実際の姿と現界する姿に差異がある場合もあるという。 実際になかった特徴が人々の伝聞や捏造によって変化したり、体格や性別も史実とは異なっていることもある、と切嗣は聞いていた。 その為、外見的な特徴はあまり当てにはできない。史実とはかけ離れている場合もあるからだ。 とはいえまだここから考察できることもある。 たとえばステータスが見えなかった。何も情報が得られなかった――これはある意味で重要な情報だ。 そのようなことが可能であるということは、つまり生前において正体を長らく隠していた人物である可能性が高い。 『暗殺者』である可能性が高いことを加味すれば、正体を隠した二重生活を行っていた人物ではないか、などという推測も立つ。 (とりあえずこいつは保留にしておくか。秘匿性の高い能力を知り得ただけで十分なアドバンテージだ) 次に交戦する機会があれば役立つだろう。 そう思い、彼は次の対象――早朝にレストランで遭遇したランサーについて考察する。 (もっとも……こちらはさらに情報が足らないがな) 遭遇時に距離があった為、あまり多くの情報を得ることができなかった。 獲物が槍であったことやその外見特徴がデータらしいデータであるが、 Matrix class ランサー マスター 月海原学園の男子生徒 真名 宝具 キーワード 竜の血? 貴婦人 スキル ステータス 確認できず まとめた結果先ほど以上に穴が目立つマトリクスになってしまった。 その姿恰好からある程度上流階級の英霊であることが予想されるが、どうにも漠然としている。 ランサー適性があり得る貴族の英霊、という観点から攻めてみたがやはり決め手に欠けた。 その外見から竜の血が入っていることも予想できるが、竜だと確定ではない上に、先と同じく外見的特徴はあまり当てにできない。 (ランサー適性があり、上流階級に属する英霊で、竜の血が入っている、ということだけならアーサー王だってあり得るが……) まさか、だ。流石にあれがそれは無理がある。 とはいえ現状の絞り込みでは、そんなあり得ない候補でさえ引っかかってしまうのだ。 行き詰まりを感じた切嗣はこちらも一先ずは保留とした。 「こんなものか」 一通り文献を漁った切嗣はそこで一息吐いた。 ちら、と館内に備え付けられた時計を確認する。情報収集を開始して既に数時間が経っている。 館内はまだ静けさが保たれているが、もう少しすれば学生たちもやってくるだろう。そうなれば落ち着いてはいられないかもしれない。 そろそろ動いてもいい頃だろう。 (だがその前に……) もう一つだけやることがあった。 切嗣がこの聖杯戦争で遭遇したサーヴァントは、今まで調べた二騎だけではない。 それとは別に、もう一騎調べるべきサーヴァントがいる。 彼は無言でパソコンの前に座り、目当てのサーヴァントの情報を入力していく。 最初のキーワードは『投影魔術』 ◇ 赤衣のアーチャーは街を見下ろしていた。 ひゅうひゅう、と風が通り抜けていく。図書館の屋上に霊体の状態で彼は立っている。 (……さて、どうなるか) 衛宮切嗣のサーヴァント――エミヤシロウ。 彼は今、切嗣に命じられ図書館まわりの監視を行っている。 その意図は分かる。ただでさえここはマスターが集う場所だ。ここに自分を置くことで不審な人物を探させることの意義は分かる。 じっ、と彼は眼下に広がる日常を見下ろす。 図書館のあたりには樹木が植えられ涼やかな空間が作られている。 時間的にまだ人は少ないが、ぽつぽつと人は見えた。 その中に、楽しそうに笑う少年がいた。幼稚園児程度であろう彼は、壮年の男に見守られながら意気揚々と走り回っている。 元気な年頃だ。それを保護者らしき男は――父や叔父だろう――は穏やかな表情で見つめている。 あれは聖杯戦争とは関係ないな、アーチャーは決断を下した。考えるまでもなく分かっていたが、見てしまった。 (俺の真名を爺さんは調べるだろう) なにせ自分は正体不明のサーヴァントだ。調べない方がおかしい。 切嗣はこういった情報分析を得意としている筈だ。 絶対の確信を持つに至らなくても、ある程度候補を絞られるのは覚悟した方がいい。 (どの道時間の問題だ。英霊エミヤ……いや英霊エミヤシロウまでたどり着くことも) 別に、それは構わないのだ。真名が露見してしまったとしても、方針は変わらない。 その程度で自分は今更揺らがない。そして確信を持って言えるが、それが原因で切嗣と自分が道を違えることもない。 知っているからこそ言える。切嗣が抱いた理想も、その末路も、全て呑み下した先に自分がいる。 だというのに、胸中に淡い感情が広がっていた。 過ぎ去っていく時の流れにくるまれた、仄かな温かさ。 その感覚はどこか懐かしさに似た、しかし決定的に違う何かだった。 アーチャーはふっと顔を緩める。 摩耗しきった顔。想いや葛藤など、もはや遠い過去に置いてきたはずだった。 にも関わらずこんな気分になるのは、切嗣との縁により英霊エミヤが過去の――英霊エミヤシロウに近い在り方になったからかもしれない。 (俺は……いや私は) しかし、それで何か変わる訳でもない。 いくら過去への想いが思い起こされようと、所詮は既に残り火。 消えゆくことは定められている。 自分が正義の味方の成れの果てであることは変らないし、変りたいとも思わない。 しかし、だからこそ、 (あの男に食事を作ってやりたかったのかもしれんな) 場には先の少年の声が響いていた どうやらもう帰るようだ。溌剌とした声が遠ざかっていく。しかしアーチャーは既に彼の方を見てはいなかった。 ◇ 生き残ったのは自分が特別だから。 死んでしまった者たちのためにも、自分は何かを為さねばならないのではないか。 そうでなければ、死んでいった人たちに申し訳がたたない。死んでいった人たちの代わりに、この悲劇を二度と起こさない。 そんなふうに、その男は思った。 「多くの人間を助ける、正義の味方になる」。 それがその男のの誓いだった。 子供の夢に過ぎない筈のそれが、彼にとっては己を貫く唯一無二の理念となった。 力あるものが私欲によって私欲を満たすのなら、人々の代わりにこれを撃つ。 罪を犯すものがさらに罪を犯すのなら、犠牲者をだす前にこれを撃つ。正義の味方になるのはそう難しい事じゃない。 私欲を殺し、理想に徹すれば、人間は簡単に正義の体現者になれる。 ……子供の夢を当たり前のように成し遂げるその男は、確かに特別で、何より異常だった。 その男は武器を作ることに特化した魔術師だった。 そんな彼の力は、悪とされる者と戦うことにそれなりに向いているといえなくもなかった。 だから彼は戦い続けた。 それでもその男に青春がない訳ではなかった。 その男は決して一人ではなかった。 協力してくれる友人と、理解してくれる恋人もいた。 最後に裏切られてしまっただけだ。 いや、裏切りではないだろう。ただ友人は気付いてしまったのだ。 その男が執着したのは理想であって人間ではないことに。 自分が悪とみなされるのならば、友人であることなど関係なく、ただ機械的に、システムに沿って、その男は自分を殺すだろうと。 故にその男は陥れられ、命を落とした。 因果応報。彼は彼が切り捨ててきたものと同じように、人間性を剥奪されて消え去った。 「…………」 切嗣は何も言わず、その文献を閉じた。 ぱたん、と音がした。棚の中では比較的新しいその文献からは何の臭いもしなかった。 使う魔術、剣、特徴……当然のことながら自分のサーヴァントのことはこれまでの調査の中で一番よく分かった。 膨大とも言える文献も、これだけの情報があればある程度絞り込める。 それでも一人に絞り込むことはできなかった。だが、候補は絞られてくる。 たとえば先の文献の男だ。 活躍したのは2030年代。マナの枯渇した並行世界において活躍した英霊だった。 習得した魔術やその容姿から、あれがアーチャーである可能性は高い。 また他に似たような存在がちらほら見られた。並行世界の別人か、はたまた別の因果なのか、似たような境遇の英霊は一人ではなかった。 多くの正義の味方がいた。 しかしその名の多くは人には忘れられている。そのほとんどの名は歴史に残ることなく、過去に沈んでいる。 「……同じことか」 切嗣はぽつりと呟いた。 誰に言うでもなく、零れ落ちた言葉は消えていく。 実際、あの男の真名などどうでもいいのだ。 サーヴァントは所詮道具に過ぎない。聖杯に至るまでに、理想の体現に必要なプロセス。ただそれだけ。 だから、名前など知らなくともいい。会話だって要らない。 必要な時に必要なように動いてくれれば、それでいい。 調査によって、アーチャーらしき英霊の候補は絞りこめた。 中には気になる名もあった。 だが、切嗣は敢えて深く調べるのを止めた。知ったところで、何になるというのだ。 サーヴァントを従えるに当たって、知るべきは性能と、信用できるか否か、それだけだ。それだけでいい。 『マスター』 不意に言葉が脳裏に浮かんできた。念話だ。 アーチャーが何の用もなく連絡してくる筈もない。無駄のない行動を彼は取る。 だから切嗣も「なんだ」と最低限の言葉で返した。 『図書館の近くで戦闘が行われている。サーヴァントだ。 マスター同士も戦っている。随分と好戦的な輩だな』 『分かった。アーチャー、戦闘から目を離すな。 戦闘には介入しないでいい。気づかれずに情報を得られるならば越したことはない』 告げられた情報を頭に入れながら切嗣も動き出す。 聖杯戦争は既に始まっている。如何に道が険しくとも、どんな手を使おうとも、立ち止まるつもりはない。 アーチャーはその為の武器だ。それだけでいい。 そして武器としては、アーチャーはそれなりに信用してもよさそうだった。 【C-8/図書館/一日目 午後】 【衛宮切嗣@Fate/Zero】 [状態]健康 [令呪]残り三角 [装備]キャリコ、コンテンダー、起源弾 [道具]地図(借り物)、レンタカー [所持金]豊富、ただし今所持しているのは資材調達に必要な分+α [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を勝ち取り、恒久的な平和の実現を 1.図書館近くの戦闘を調べる。 2.使えそうなNPC、および資材の確保のため街を探索する。 3.昼を回ったら暗示をかけたNPCに連絡を取り、報告を受ける。 4.B-4で起きるであろう戦闘を監視する。 [備考] ※この街のNPCの幾人かは既に洗脳済みであり、特に学園には多くいると判断しています。 ※NPCを操り戦闘に参加させた場合、逆にNPCを操った側にペナルティが課せられるのではないかと考えています。 ※この聖杯戦争での役割は『休暇中のフリーランスの傭兵』となっています。 ※搬入業者3人に暗示をかけ月海原学園に向かわせました。昼食を学園でとりつつ、情報収集を行うでしょう。暗示を受けた3人は遠坂時臣という名を聞くと催眠状態になり質問に正直に答えます。 ※今まで得た情報を基に、アサシン(吉良)とランサー(エリザ)について図書館で調べました。しかし真名まではたどり着いていません。 ※アーチャー(エミヤシロウ)については候補となる英霊をかなり絞り込みました。その中には無銘(の基になった人)も居ます。 【アーチャー(エミヤシロウ)@Fate/Stay night】 [状態]右腕負傷(小) [装備] 実体化した時のための普段着(家主から失敬してきた) [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:切嗣の方針に従い、聖杯が汚れていた場合破壊を 1.図書館近くの戦闘(ジョンスと聖のもの)を見る。 2.出来れば切嗣とエミヤシロウの関係を知られたくない。 [備考] ※岸波白野、ランサー(エリザ)を視認しました。 ※エリザについては竜の血が入っているのではないか、と推測しましたが確証はありません。 ※『殺意の女王(キラークイーン)』が触れて爆弾化したものを解析すればそうと判別できます。ただしアーチャーが直接触れなければわかりません。 ※右腕は軽傷であり、霊体化して魔力供給を受けていれば短時間で完治する程度のものです。 [共通備考] ※C-7にある民家を拠点にしました。 ※家主であるNPCには、親戚として居候していると暗示をかけています。 ※吉良吉影の姿と宝具『殺意の女王(キラークイーン)』の外観のみ確認しました。宝具は触れたものを爆弾にする効果で、恐らくアサシンだろうと推察していますが、吉良がマスターでキラークイーンがサーヴァントだと勘違い。ただし吉良の振る舞いには強い疑念をもっています。 BACK NEXT 091 ひとりぼっち 投下順 093 喜べ学生、君の商品はようやく温まる 091 ひとりぼっち 時系列順 093 喜べ学生、君の商品はようやく温まる BACK 登場キャラ:追跡表 NEXT 076 衛宮とエミヤ 衛宮切嗣&アーチャー(エミヤシロウ) 097 近似値 ▲上へ
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発言者:オルフィレウス 対象者:秋月 凌駕 ジュン√最終決戦、世界全体のためと説けば個人の事情から否定し、個人の決意として宣誓すれば世界全体から見れば無意味と言う。 そのような惨めに上手く他者を否定し嘲笑う大衆達や、凌駕のような確固たる信念を持つ者にも、違わずこう答えてきたオルフィレウスの台詞。 以下本編より抜粋 「知ったことか(・・・・・・)! 私が、私自身の意志でそうすると決めたのだッ───!」 「ああそうだとも、知らんな聞かんぞ小五月蝿いわッ。 砕くというなら意思を見せよ、絶対値で上回るがいい!」 我が道を行く!って感じがして好きだこのセリフ -- 名無しさん (2015-03-23 15 36 52) オルフィレウスの信念をそのまんま形にしたようなセリフだよなぁ -- 名無しさん (2015-03-30 01 30 42) ある意味、男の王道。憧れる男らしさ -- 名無しさん (2015-07-16 07 30 18) やっぱオルフィレウスさん好きだわ。かっこいい -- 名無しさん (2015-07-17 03 18 52) 総統は凌駕を英雄ナイズしたキャラだって事だけど研究者気質のオルフィレウスを英雄ナイズしたように思えるんだよな。まあ元々凌駕とオルフィレウス自体が表裏一体みたいな存在だから当然かもしれんが -- 名無しさん (2015-08-27 19 19 44) 他人の意見なんて知ったことかって言うキャラって、大体開き直っているイメージを受けるけどオルフィレウスはそうでもないよな -- 名無しさん (2016-01-08 22 51 55) ↑自分一人で突き進む意志があっても、目的遂行の為に否が応でも有象無象に目を向けなきゃならなかったからな。元が理想家で超人だっただけに絶望や失望も山のようにしてきて、色々屈折しちまったんだな -- 名無しさん (2016-01-19 19 16 26) 大衆に足を引っ張られてるのに、人類文明そのものを進化させることでそいつらも救ってやるって言い切るのがある意味スゴイ。屈折してるけど邪悪とは程遠い。ラスボスなのにその目的が叶った方がある意味では人類のためになるんだよな。こっちのラインは簡単に否定できない大義を掲げるラスボスが多い印象 -- 名無しさん (2016-01-27 20 50 06) 人類の明確な敵だったのは伯爵位か -- 名無しさん (2016-01-28 19 31 24) ↑2否定しずらい正義()、正義の裏側で主人公 -- 名無しさん (2016-02-24 20 15 59) ↑否定しにくい大義を敵が持ってるというか、その正義や大義の裏で犠牲になる側が主人公側になってるというか -- 名無しさん (2016-02-24 20 20 19) 甘粕はハッスルし過ぎて「すまん、反省している」だけどオルフィレウスはハッスルし過ぎても「知ったことか」で我が儘貫きそう。 -- 名無しさん (2017-03-21 12 34 08) ↑糞眼鏡はハッスルし過ぎても総統にガンマレイさたれたら反省しそう。 -- 名無しさん (2017-03-21 12 34 57) 反省はしないだろうけれど、総統が手綱握ってる限りはおとなしくしてそう。総統やそれに代わる勝者が不在だとまたハッスルするのが糞眼鏡 -- 名無しさん (2017-03-21 12 36 42) 基本lightゲーのラスボスはぶん殴って分からせるしかないからな、唯一話を聞いてくれるヘリオスさんも最低でもアッシュと同等の精神力がないと即死するし -- 名無しさん (2017-03-21 13 30 53) ↑いやlightに限らず基本バトル系のゲームのラスボスはぶっ殺す以外に解決法ねーよ -- 名無しさん (2017-03-21 14 58 29) ラスボス自体ではなく「野望」の方を打ち砕いたり、打ちのめして止めた後に和解する奴はいるが、技見せる→話し合いに持ち込んだアッシュが特殊すぎる・・・ -- 名無しさん (2017-03-21 15 51 52) これってペルソナの這い寄る混沌に対する宣言として正しいものなんだよな。あいつが作り出す悪意にまみれた現実や真実とそれを救うご都合主義や夢物語なんて無いよって言う世界の無常さetcに対して目を背けず全てを受け入れてなおかつ「知ったことか!」と言ってぶん殴るために戦うのがあいつに立ち向かう唯一の方法と...このラインの登場人物で格の高い奴なら出来そうで怖い -- 名無しさん (2017-04-22 17 44 36) ↑ まあ、light作品の普遍的なテーマって多分、ちゃんと現実を受け入れた上で己が信念を貫けだからね。 -- 名無しさん (2017-04-22 17 50 02) ギルベルト「知ったことか!私が総統閣下に報われて欲しいから」 -- 名無しさん (2017-06-02 18 15 26) ギルベルト「知ったことか!私が総統閣下に報われて欲しいから極楽浄土を創るのだ!」 -- 名無しさん (2017-06-02 18 16 27) 総統既に死んでるのだが -- 名無しさん (2017-06-02 18 17 43) 総統から審判者と名付けられた時かもしれない -- 名無しさん (2017-06-02 19 15 25) ↑2 ファヴ「え?そのうち復活するだろ、なぁ?」ギル「そうそう、ちょっと死んだだけだし大丈夫だろう」 -- 名無しさん (2017-06-02 19 43 07) ↑キリストかなんかかな?救済主は後継者の方ですよ -- 名無しさん (2018-03-14 01 33 02) 「知ったことか」はある意味「まだだ」に通ずるものがある。覚醒とか主人公の反撃フラグとか。 -- 名無しさん (2018-10-09 17 49 23) 更新履歴で「救ってあげるのは、この私だと言ったでしょうが!」の下にコレ来ててちょっとクスリと来た -- 名無しさん (2019-05-18 22 50 27) ↑誰かの笑顔をよろしく頼むの下にこれだぜ…。オルフィレウスぇ… -- 名無しさん (2019-06-16 07 23 48) 今度は「バトルしといてテーマは愛?」が上に来たよ。 -- 名無しさん (2019-06-16 08 37 08) 知ったことか!私が私自身の意思でゼファーを「メタルノヴァ!(意味深)」すると決めたのだッ! -- 名無しさん (2020-12-20 14 20 30) 名前 コメント
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《「あろうことか!あろうことか!」》 《「あろうことか!あろうことか!」》 関連リンク 獲得条件(説明) バージョン 小坊主を使用してプレー 19 ポップンミュージック19 TUNE STREETのネット対戦に登場した、キャラクター関連称号。 神曲#?の歌詞内の小坊主の台詞より。 関連リンク 小坊主 称号/ポップン19 ネット対戦全般/ポップン19
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うそかまことか 「クリス様。おはようございます」 いつものようにクリスの執務室にやってきたのはルイスである。 「おはよう。ルイス」 「クリス様今日は大雪ですよ!」 「ええっ!?今日から四月だろう!!??」 春だというのに何事だと、クリスは慌てて窓を開け、外の様子を確かめる。 窓の外には緑豊かな木々が広がり、あまつさえ小鳥のさえずりがひびきわたっている。 「なんだ雪など降っていないではないか」 「ふふ。今日はエイプリルフールですよ」 ルイスが嬉しそうに笑いかける。 「エイプリルフール。そうか…」 騙されたまま1日を過ごすのは面白くない。 クリスはしばらく考えをめぐらせる。 そして一つの結論にたどり着いたようである。 ”いつもいつも上手を取られているサロメをおどろかせてやろう♪” 「ふふ…♪」 クリスは楽しそうに作戦を練るのだった。 「うう……頭いたい…」 一方のサロンではボルスが頭を抱えて唸っていた。 「……昨日は飲みすぎですよボルス殿。今日は休まれてはいかがですか?」 サロメが心配そうに声をかける。 ゼクセン騎士団は4月1日付で人事異動が行われるのが慣例となっている。 そのため昨夜は親しい仲間内と送別会と称し、皆で夜遅くまで、正確に言うと明け方近くまで飲み明かしたのだった。 「い、いえ…そういうわけには!」 ボルスがあわててその提案を拒む。 例年のように行われる送別会もまた慣例になっており、翌日は特に職務を設けられていないのが常である。 そしてその夜には今度は歓迎会と称した宴が執り行われるのである。 当然、他の騎士達ははまだ休んでいる。 しかしクリスへの朝の挨拶をとムリに出勤してきたボルスなのである。 せっかく来たからにはせめて、クリスの顔を一目見てから休みたいのが心情であろう。 「クリス様がこられるにはもう少しありそうですからソファに横になってるとよろしかろう」 そんなボルスの心情を察してかサロメはボルスに命じた。 「うう…すいません……」 素直にその言葉に甘えるボルスであった。 「サロメ!!」 ばん!と扉を開け放つクリス。 「クリス様」 サロメが振り向く。 にこにこと笑顔を浮かべながらクリスがサロメのそばに歩み寄る。 「ボルスど…」 目の前のソファに横たわるボルスに声をかけようとするサロメをクリスの一言がさえぎる。 「サロメ♪あ・い・し・て・るv」 「は???」 とつぜんの発言にサロメは固まってしまう。 そして、その発言に驚いたのはサロメだけではなかった。 「な、な、…今なんて」 ソファからボルスが起き上がってくる。 「ボ、ボルス!!??」 まさかボルスがいたとは思ってもいないクリスは驚きの声をあげる。 クリスの位置からはソファの背もたれしか見えず、クリスはボルスの存在に気づかなかったのである。 ”え…え…なんでボルスが??” そしてクリスははたと気づく ”今の…聞いていた???” 「ボ、ボルスっ!!ち、違うんだっ!!こ、これはだなエイプリルフールでサロメをからかおうと!!その…冗談でだな…」 真っ赤になり必死で弁明するクリス。 しかし、弁明すればするほどボルスの目にはそうはうつらない 「………」 ボルスは呆然となり言葉を失っている。 「な、なあ、ほらっ!!サ、サロメからも言ってくれ!!」 クリスは先ほどから固まっているサロメに助け舟を求める。 ふいにふられて、止まっていた思考回路を回転させ、サロメもあわてて付け加える。 「そ、そうですよボルス殿。クリス様のご冗談なのですから。」 「じょ、じょう…だん…ですか」 ようやくボルスが口を開く。 「ああ!そうだっ!!冗談だ!!」 拳を握り締めてクリスは力説する。 「そ…そう、でしたか」 釈然としない気持ちはあったもののボルスはようやく理解したようである。 「それでは失礼します。クリス様。」 「ああ。今日はゆっくり休むといい。明日からよろしく頼む」 「はい。」 朝から調子の悪かったボルスは先ほどの件で余計に頭痛が悪化したようで、早々に自室へと戻っていった。 「大丈夫だろうかボルス…。相当呑んだみたいだな。」 クリスは心配そうにボルスを見送る。 いや…あなたの発言がとどめをさしたのです。クリス様。 と、思ってはいても当然ながら言えないサロメである。 「しかしクリス様も冗談が過ぎますぞ。」 「すまない…たまにはおどろかせてやろうと思ってしまってつい…」 「まったく。言われる身にもなっていただきたい。」 ”こっちはどれだけ驚いたか…” 「本気にしたか?」 したり顔のクリスである。 「しませんよ。」 きっぱりとそういったものの、本当は突然のクリスの言葉に心臓が跳ね上がったのが事実なのだが… まあ、エイプリルフールであるから これくらいの嘘は許されるかと思うサロメである。 「しかしさみしいものですな……」 「え?」 「”冗談”、”冗談”と連発されて…、私はこんなにクリス様のことを思っているのに…」 「え?…え?……」 クリスは目をぱちくりさせる。 「う、うそ……」 クリスの心拍数が急上昇する。 「さて…どうでしょうな?」 サロメは不適に笑う。 それを見て、 「あ~~~~!!!!」 クリスは今日が何の日かを思い出し、悔しそうに声を上げた。 してやられたと憤慨するクリスに 「お互い様ですよ」 となだめながら… 最後の言葉は本当なんですがね… そんなことを一人思うサロメであった。 (終わり)
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泉どなた ◆Hc5WLMHH4E氏の作品です。 カーテンの隙間から注がれた太陽の光が、朝の訪れを告げる。 こんな清々しい朝は小鳥の囀りなんかで爽やかに目を覚ましたいところだが、 俺が深い眠りから覚醒させられた直接的な原因はというと、けたたましく鳴り響く目覚まし時計の音だった。 もちろん時計は自分の仕事を全うしようと懸命にベルを鳴らしており、その仕事を与えたのは何を隠そうこの俺だ。 それに対して文句を言うのはおかしな話だというのはよーく分かっている。 しかし、さながら海の底に沈んでいるかのような深い眠りについていたというのに、 耳の割れんばかりの甲高い音によって一気に海面近くまで引き上げられて、不快感を抱かぬわけがないじゃないか。 朦朧とした意識の中、布団からノソノソと手だけを出し、目覚まし時計を探す。 その手はクソ五月蝿いベルを止めるという使命感に突き動かされているだけで、 それ以外俺の身体の一切は、まだ寝ているも同じ状態だった。 結局二度寝を決め込んだ俺が再び目を覚ましたのは、それから20分ほど経ってからだった。 ならば毎晩毎晩目覚ましをセットする意味が無いような気になってくるが、もし何もせずに眠っていたとしたら、 きっと俺はどんなに強力な睡眠薬を服用した人よりも長い時間ベッドに横たえていたことだろう。 今となっては下腹部を襲う激痛と共に俺の眠りを覚ましてくれていた存在が、逆に有り難く思えてくる。 彼女……我が妹とは久しく会っていないが、少しは成長してくれたのだろうか? 誰もが不景気だ不景気だと嘆くこのご時世にあっても、大学生というのは結構気楽なものだ。 熱心な学生達は如何わしい葉っぱを売りさばいていると聞くが、俺はそんなことはしない。 今日は授業が半日で終わり、後の半日はもう休みのようなものである。 校内の図書館で勉学に励むも良し、暇つぶしにどこかへ出かけるも良し。 そんなのは疲れるだけだと早々に帰宅して寝るも良し。 木の枝のように分かれた選択肢の中から俺が選んだのは、 飯を食うにはまだ早いと、適当に近くの公園を散歩するというものだった。 ご老人のような暇のつぶし方だが、特にこれといってしたいことも無い。 それに実際こうして公園を歩いてみると、結構楽しかったりするんだよな。 この公園は結構な広さを持っており、背の高い木々が風に揺られて、サワサワと涼しげな音を立てているし、 池の中では綺麗な斑模様をした鯉が悠々と泳いでいる。 遊具で遊ぶ子供達の楽しそうな声を聞いていると、幼かった頃の記憶が蘇ってきた。 しかしながら、こんなことをして心が安らぐとは、俺も年をとったのだろうか……。 「これじゃ本当に老人みたいだな」 苦笑いを浮かべながらふと空を見上げてみると、上空遥か38万キロの彼方に月が浮かんでいた。 模様までクッキリと見えるが、そこにウサギはいないようだ。 この模様、国によって様々な見方があるが、俺にはどこをどう見ても、 ウサギはもちろんのこと、カニにも本を読むお婆さんにも見えやしない。 夜空に浮かぶ星座もそうだ。 ただ星々を線で結んだだけで、やれ牛だ魚だと言い張るのは無理があると思うがな。 昔の人間は想像力が豊かというかなんというか……。 と、夢の無いことを思いながらしばらく月を眺めていたのだが、 間抜け面で空を見上げるのはちょっと恥ずかしい。 誰かに見られない内に視線を前方へと戻し、また歩き出す。 すると、とても懐かしく感じられる光景がそこにあった。 恐らくはサークルか何かだろう、三脚に固定されたカメラのファインダーを覗く男。 その横には、反射板を掲げた男が立っている。 カメラを向けられ、なにやら演技をしている様子の女性は、何かのコスプレをしているようだ。 誰だか知らないが、それを見た俺の脳裏には、超監督と書かれた腕章を付けた態度のデカイ女と そいつに無理やりコスチュームを着せられ、オドオドと窮鼠のように震えている女性が浮かんでいた。 高校時代、俺達は文化祭で映画を撮るというハルヒの突発的な欲求に付き合わされることとなり、 果たして映画と呼んで相応しいのかどうかも分からん映像作品を作り上げたのだ。 その撮影中の光景も、ちょうど目の前で行われているものと大して変わらないようだ。 唯一にして決定的に違うことと言えば、演者のノリノリ具合であろう。 朝比奈さんは終始眉を八の字にして、今にも泣き出してしまいそうだったが、 俺の視線の先にいるコスプレイヤーからは、そんな様子は微塵も感じられなかった。 思いがけない時に昔……といってもそこまで年月がたったわけではないが、 高校時代のことを思い出し、少しノスタルジックな気持ちになってしまった。 だがそんな俺の気も知らないで、俺の身体は悲痛な呻き声で空腹を知らせてきやがった。 別に鎧を身に纏って戦地に赴くつもりなどさらさら無いが、腹が減ってはなんとやら。 どれ、今日は喫茶店にでも行こうか。 そんなこんなでやって来たのは何処にでもありそうな佇まいの喫茶店。 今日の昼食は、決して不味くはなく、かといって美味いでもないクラブサンドと、 サイフォン式なんぞというカッコつけたコーヒーだった。 それらを軽く平らげ、長居は無用と店を後にしようと、コーヒー片手に新聞を広げる、 少し頭の薄いスーツ姿の男性の横をすり抜け、レジへと向かう。 グラスを拭いていたマスターが歩いてくるのを待ちながら、財布の中身を確認。 このスカスカで軽い財布を見ていると、自分が大学生なのだということを実感するな。 さて、現在一人暮らしをしている賃貸マンションに戻るにはまだまだ時間が早い。 どこか他に暇をつぶす場所はないかと、なんとなしに辺りを見回してみる。 数百メートル進んだところに、大きく「本」と書かれた看板が立っているのが見えた。 うむ、もてあました時間を消費するにはもってこいの場所だ。 他に行くところが無いというのも理由のひとつではあるんだがな。 トボトボと本屋さんの前までやってきて、自動ドアを抜け店内へ入る。 読みたい本があるわけでもなく、適当に店内をうろつき回っていた俺は、 小説の並んだコーナーに差し掛かったところである光景を目にし、はたと足を止めた。 ……まったく今日という日はえらく昔のことを思い出す。 『街で知り合いを見かけたと思い声を掛けると、他人の空似でまったく違う人物だった』 誰しも一度くらいはそういう経験をしたことがあるだろう。 そうならないためにも、俺はあの人で間違いないという確信が持てないことには声を掛けないようにしている。 だからこそ、地面に置かれた鞄を足で挟み、小説を読み耽る女性に声を掛けることが出来ないのである。 確信が持てない理由というのは大きく2つあるわけだが、ひとつは俺がその人を『女性』と呼んだところにあり、 もうひとつはその女性の身体的な特徴にある。 曖昧30cm いつだったか、俺と彼女との身長差をそう表したことがあった。 俺の身長は成人男性の平均と同じ170cmジャスト。 これといって取り柄の無い平々凡々な男は身長も人並み程度なのだ。 そして彼女の身長は、まさか俺より背が高いわけはなく140cmほどで、 小中学生と間違われてもおかしくないくらい子供っぽい外見をしていた。 その姿が今目の前にあるのなら、安心して声を掛けることができる。 だが、本を読む姿はどうみても俺より少し低いかぐらいの背丈で、 少女と呼ぶよりも女性と呼んだほうがしっくりくるし、 スレンダーという言葉がピタリと当てはまるスラっとした身体つきだった。 いくらなんでもあそこまで急激に人の身長は伸びないはずだ。 今にして思えば、高校時代彼女は毎日のように好物のパンを食べ、そのお供にと牛乳を飲んでいた。 にも関わらずウンともスンとも言わなかったあの身体が、突然変異的に急成長を遂げたとは考えにくい。 ただかろうじて共通点があると感じられるのは、その長ーい髪の毛くらいだ。 足まで届きそうな超絶ロングヘアーなのは変わらないが、背が高い分余計に長く、 さながら白や赤に染まった髪をグルグル回転させる歌舞伎役者のようだ。 しかし髪の長い女の子なんてのはこの世に五万と居るし、たったそれだけの理由で人物を特定することはできない。 俺はとにかく他に何か特徴的なところは無いかと、その女性をジッと見つめていた。 すると長いこと立ち読みをしていて首が疲れたのだろう。 「ふぅ」と短い溜息を付いて、その女性は首を上下左右に動かしはじめた。 そしてある程度首をほぐした後、ちらりと俺の方を眺めたかと思えば、 カトちゃん張りの2度見を決め込み、そのまま視線を固定させた。 「……」 目をパチクリさせるその顔を見ても、やはり俺は声をかけることが出来なかった。 ただ相手のほうは俺のことが分かったようで、泣き黒子の付いた口元をつり上げて微笑んだ。 その笑顔を見て、ようやく俺は『あの人で間違いない』という確信を得たのだった。 「いやぁビックリしたよ、まさかキョンキョンに会うなんてさ」 『女性』ことこなたの履いた靴の踵が地面に打ち付けられる音は、コツコツと弾むように軽快である。 本屋を後にした俺とこなたは、何を言うでもなく歩き出し、どういうわけか 俺が一人暮らしをしているマンションとは間逆の方向へ向かっていた。 ソワソワと落ち着かない俺とは対照的に、こなたはずっと前を向いて歩いている。 こなたの様子に、なんとなくこれからどこへ向かおうとしているのか分かったような気がしていたが、 それを尋ねてみることもせず、俺はただこなたの斜め後ろを歩いていた。 「どーしたの?」 俺の歩く速度が自分より遅いことに気づき、こなたはスピードを緩めつつ俺に尋ねる。 「いや、なんでもない」 「ふーん」 「それにしても……」 今横に並んでいるのがあのこなただとは本当に驚きだ。 ダーウィンもビックリの超進化ならぬ長身化といったところか。 きっとこなたの身体は成長のペース配分を誤ったのだろう。 「まぁ成長していないところもあるんだけどね」 自分の胸を撫でながら、照れた笑いを浮かべるこなた。 幼さの中にも若干大人びた印象を受けるその顔を見て、ふと考えを巡らせる。 あの頃のこなたと一緒に道を歩いていると、まるで……そう。 こうして道端に立っている『歩行者専用』をあらわす道路標識のようだった。 ……ってそれは言いすぎだな。 それが今、文字通り肩を並べて歩いている俺達二人は一体どう見えるのだろうか。 「キョンキョンはどう見えて欲しいの?」 そうこなたに尋ねられて、少し言葉に詰まってしまった。 こなたがその質問を投げかけることの真意が、俺には分からなかったのかもしれない。 「さぁな」 「……あっそ」 当たり障りの無いように応えるも、俺とこなたの間に妙な沈黙が生まれる結果となった。 ただ靴音が耳に入るだけだったが、こなたが足を止めたことで、それさえも聞こえなくなってしまった。 その姿は何かを物語っているように見えたのだが、残念ながら俺にはさっぱり分からん。 しばらく眺めていると、こなたは意を決したように短く息を吐いて、少し前方へ駆け出した。 そうかと思えば、数メートル進んだところで立ち止まり、髪を靡かせながら勢い良く振り返った。 「私んち、近くなんだ」 確かに身長は急激に伸びたし、顔立ちだってそれなりに変わっている。 だが目の前で俺の返事を今か今かと待っているのは、あの頃と同じ元気の良いこなただった。 「そうだな、寄らせてもらおうか」 こなたの嬉しそうな笑顔のずっと先にある空。 上空遥か38万キロの彼方には依然として月が浮かんでいる。 そこにウサギが居ようが居まいが、今の俺には関係ない。 「さ、狭いけど上がって上がって」 こなたの住む部屋は、女の子にしては落ち着いていて質素だった。 普通一人暮らしをしている女の子のマンションと聞くと、華やかに彩られた部屋なんてのを想像するが、 こなたに対してそのイメージは当てはまらないようだ。 といっても女の子の部屋に入るなんてのはあまり経験しておらず、比べるものが少ないのだが……。 とにかくこなたらしいといえばこなたらしいが、決して女の子らしくは無い。 「いろいろ飾っても面倒なだけジャン」 「それはまぁそうだが、これは飾っても良いのか?」 ここにはこなた以外にたくさんの住人が居た。 主に漫画本が沢山並んだ本棚や、ラックに置かれたパソコン本体の上や、モニターの横。 その他ありとあらゆる所に、大小さまざまな人形が飾られている。 しかもただの人形ではない。 ナース服にスクール水着、さらにバニーガールまで。 いわゆる萌え萌え~な格好をした女の子達の人形である。 「せめてフィギュアって言ってよ」 ひどく偏った趣味のフィギュア達を飾るとは……。 何度も言うようで申し訳ないと思うがあえて言わしてもらう。 こなたらしいといえばこなたらしいが、決して女の子らしくは無い。 「色気がなくて悪かったね」 「別にそういうつもりで言ったわけじゃないんだがな」 ピィィィィー! どこかで聞いた覚えのある汽笛のような音。 どうやら気づかない間にこなたがヤカンを火にかけていたらしい。 「おー沸いた沸いた。コーヒーで良い?」 「あぁ」 キッチンへと向かいコンロの火を消したこなたは、コーヒーのビンを小脇に抱え、 右手に二つのマグカップと左手にミルクを持ち、それを一度テーブルに置いた。 さらにまた引き返し、角砂糖が入っていると思われる白い陶器を持ってきた。 当然俺はどこに何があるのかを全く知らない為、手伝おうにも手伝えない。 「砂糖はいくつ?」 「一つでいい」 「オッケー」 こなたは慣れた手つきでマグカップにコーヒーとミルクをスプーン1杯ずつ入れると、 『角砂糖~1個♪』と鼻歌を歌いながら、1つその中に放り投げた。 なにかのアニメキャラクターが描かれた自身のカップには、 コーヒーをスプーン一杯入れ、ミルクと砂糖は2杯と2つ。 「それだとカフェオレに近いな」 「だって苦いじゃん」 「その苦味がコーヒーの良さというものなんじゃないか?」 かく言う俺もブラックなんてのは人が飲むものじゃないと思うが……。 こなたは再度キッチンへ向かい、口から機関車のように湯気を立たせるヤカンを持って戻ってきた。 コポコポと音を立てて熱湯が注がれ、喫茶店で出てきたコーヒーとはまた違う、 なんともインスタントで家庭的な香りが部屋中に漂う。 折りたたみ式のベッドの上に腰を降ろし、こなたは両手でマグカップを持つ。 「ふぅーふぅー」と溜息を付くようにして息を吹きかけ、徐々に傾けていった。 その直後、こなたの身体が電撃でも受けたかのようにビクリと跳ねた。 「あちちっ」 「気をつけろよ」 たった今まで沸騰していたお湯で作ったものだ、熱くて当然。 もっとよーく冷ましてから、なおかつ慎重に慎重に……。 「熱っ!」 「……気をつけなよ」 人の振り見て我が振り直せとはよく言ったものだ。 それから俺達は、高校を卒業してから今日こうして再会するまでの期間を埋めるように、時間も忘れて語り合った。 かがみが弁護士に、そして高良が医者になりたいのだということ、 つかさが料理の専門学校に通っていること……。ネタが尽きることなど無かった。 半分まで減ったコーヒーはすでに冷たくなっており、もう火傷で痺れた舌を気にする必要は無い。 「さて、そろそろお暇するよ」 残りのコーヒーを一気に飲み干し、こなたにそう告げる。 「……うん」 靴を履き玄関のドアを開けると、生暖かい風が肌にまとわり付いた。 外はすっかり闇に包まれ、名も知らぬ昆虫達がオーケストラを演奏している。 季節は春を迎えつつあり、フライング気味の虫達の声はそれを急かすようだった。 「今日はありがとね、楽しかったよ」 礼を言うこなたの声は、今の今まで話していたときより、どこか元気が無いように思えた。 俯いた顔は青い髪に隠れてしまい、どんな表情をしているのかは分からない。 きっともう眠たくなったんだろう。 いつも遅くまで起きてそうだしな。 「またおいでよ」 「あぁ、そうだな」 軽く手を振りながらドアを閉め、こなたのマンションを後にしようと歩き出す。 ドアが開く音を背中で聞いたのは、ちょうど階段に差し掛かったときだった……。 「キョンキョン!」 振り返ると、当たり前だがこなたが立っていた。 「どうしたんだ?」 俺はてっきりこなたの家に忘れ物でもして、それで慌てて呼び止めてくれたのかと思っていた。 「こ、これ」 差し出されたその手には、キラリと光るものがある。 よく見ると、それは小さなキーホルダーの付いた鍵だった。 「私んちの合鍵なんだけど、これがあればいつでも入れるジャン? だ、だからこれ……」 その鍵は風の仕業か、こなたの手によるものか定かではないが、小刻みに震えている。 別段断る理由も無いので鍵を受け取ると、こなたは俺を見てニッコリと笑った。 なんだかホッとしたような、そんな表情だった。 「それじゃ、またね」 「あぁ……ってそれよりこなた」 合鍵を持ったままの手で、こなたの足元を指差す。 「これからは、ちゃんと靴を履いて外に出るんだぞ」 「あっ」 申し訳程度の明かりを放射する外灯に照らされた夜道を、自宅へ向かって歩く。 もし俺が女だとして、絶世の美女だったとするなら、絶対にこんな道は通らないな。 なんとなく、ついさっきこなたから受け取った合鍵を夜空に向かって放り投げてみた。 そこにあるのは無数に輝く光の粒。 太陽に邪魔されること無く、星達の放出する太古の光が、 気の遠くなるような永い永い時間を経てようやく、この地球へ降り注がれているのだ。 そんな夜空を眺めつつ、今日の出来事を振り返ってみる。 今日こうして空を見上げるのは三度目になるが、俺の身にはいろいろと変化があった。 それも予想外の変化ばかりだ。 まさかこなたに出会うとは思ってもみなかったし、まさかこうして合鍵を受けとることに……なってない!? 「なんてこった」 夜空の美しさに目を奪われ、今日起こった出来事に心奪われ。 宙に舞った鍵は俺の手に戻ることなく、この冷たいアスファルトの何処かに落ちたようだ。 幾ら星達がキラキラと輝いているとはいえ、今は真夜中である。 辺りを見回してみるも、それらしいものは見当たらない。 「やれやれ、鍵は投げるもんじゃないな」 結局苦労の甲斐あって無事に見つかったわけだが、 あれから30分以上鍵を探し回ったことは、こなたには内緒にしておこう。 作品の感想はこちらにどうぞ
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「おかしい……使えるけど、使えない……このタイムラグはなんなの!?」 強力な高速兵の能力その他を手に入れた聖杯だが、それが使いこなせないでいた。 しかもその原因が不明なものだから、聖杯のイライラも溜まっていく。 「おそれながら聖杯様、これは原因の早期解明が必要かと……」 「……そうね」 恐る恐る提案してきた巫女に、聖杯も溜め息をついて同意する。 別に高速兵の力が使えずとも他の力で十分戦えはする。 だが、原因が解らないのは気持ちが悪いし、出来ればやっぱり高速兵の力も使いたい。 こうして聖杯は様々な角度から原因を考察する。 まず最初に考えつくのは、自分がオーバーフローをおこしている可能性。 だがこれはすぐにないと断言できた。 飽食者の力で取り込める魂の量に限界はない。そもそも大災害の被害者の魂吸収の段階で異常がでるはずだ。 次に思いつくのが吸収したてで身体に馴染んでいない。だが、これも違う。 取り込んですぐの暗殺者とDIOの力は使えている。高速兵だけ例外とは考えられない。 続いて思いつくのは高速兵本人からの妨害。しかしこれも違う。 如何に強靱な魂であっても、聖杯はサーヴァントの魂に一切の自由を与えない。 いや、一時期剣士のサーヴァントが普通に復活していたがそれは除外しておく。 そもそも聖杯の魂吸収がなかなか特殊である。 取り込んだ魂から能力を吸収し、いらないその魂の人格部分は死者スレに廃棄するのだ。 これならば万が一サーヴァントが復活しても、力は聖杯に奪われたままというわけだ。 取り込んだのはあくまで高速兵の力であり、力そのものに妨害できるわけがない。 では一体原因はなんなのか? 「……?」 ここで聖杯は己の体に違和感を感じた。何か音が聞こえるのだ。 「ねえ、私から変な音が聞こえない?」 「特には……聖杯様、失礼します」 多分腹の音だろうと思い、巫女が聖杯の腹に耳をあてた。 【ち、違うんだ東京タワーちゃん!本当に君だけなんだ!あれだけ愛し合ったじゃないか! そのせいで教育上よろしくないとスレを追い出され聖杯に戻されたけども! 君さえいれば、どんなところであろうと……!】 【そう……じゃああなたが持っていたこれはなに?】 【そ……それはスカイツリーの写真集!?いつの間に……はっ!?】 「これだーーーー!?」 「え?なに!?なんなの!?」 【四日目・1時52分/新惑星・東京都】 【真の聖杯@カオスロワ】 【状態】健康 巨大化(サイズは自由に変更できるようです) サーヴァントの魂18体+α吸収 原作者の魂吸収 最終兵器鏡音リン改の魂吸収 大災厄で死んだ人々の魂吸収 首輪無し 全裸 銀髪+白い翼×5対 10代の女性の肢体 股間に乖離剣マラ クライシスへの憎しみ DIOの魂吸収 長宗我部元親の魂吸収 南春香の魂吸収 脱衣拳 東京タワーちゃんの魂内包 小疲労 【装備】イナバ製作所製の鎌 【道具】不明 【思考】 基本:聖杯を満たす 0:診察結果はどうなのよ! 1:全サーヴァントの魂を吸収して聖杯として完成する 2:探索者、英雄のサーヴァントを殺害して魂を吸収する 3:クライシス皇帝を殺す ※サーヴァントの魂を吸収するたびに能力を得ていくようです。 ※英雄組の存在を知りました ※強制返還された二人の魂の波動で高速兵の力を完全に扱うことができないようです。 (基本的なフォームチェンジと必殺技は可能ですが、タイムラグが出ます) 【柊かがみ(七期)@らき☆すた】 【状態】健康 【装備】巫女服@らき☆すた 【道具】無し 【思考】基本:聖杯様について行く 0:まさかの異物混入とは…… 1:聖杯様の巫女として働く ※怪我及び吸マック鬼化は聖杯のサイエンティストとコーパレイターの能力で治ったようです。
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クリリンのことかー!! (雫) 使用条件 ランク:B以下のキャラクター 効果 [死亡時] 2D6を行う特殊能力がある場合、2D6を振る代わりにこのカードを使用すると、 そのチェックを成功したものとして扱うことができる。 1度使用するとこの能力カードは破棄される。 備考 Q.自分以外のキャラクターの特殊能力に対してこのカードを使用することはできますか? A.できません。 この能力カードへの意見 出典の確認が取れたため差し戻し。 -- 名無しさん (2021-10-18 08 49 12) 名前 コメント