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『ゲスゆっくり奮闘記1』 24KB いじめ 差別・格差 嫉妬 日常模様 お家宣言 同族殺し ゲス 都会 虐待人間 初投稿よろしくお願いします 台詞は 「」ゆっくり 『』人間 初投稿よろしくお願いします 1 「むきゅぅ……いったいどうしたらいいのかしら」 薄汚い路地裏、そんな人間なら誰もよりつかないような隅に置かれたダンボールの中で一匹のゆっくりぱちゅりーが困ったように声を漏らした。 紫の毛に、ナイトキャップが特徴のゆっくりぱちゅりー。ゲームキューブくらいの大きさをしている立派は成体だ。 このぱちゅりーはこの町に存在する大きな群れの内、もっとも弱く小さい群れの長を勤めていた。 町に存在する群れは3つ。家族程度の群れを合わせればそれは数百以上に登るが今回の話に必要なのは大きな群れだけ。 その内訳は 1つ目はマメドスまりさが率いるこの町に長く住む野良ゆっくりの集団。 元は捨てられたゆっくりたちが身を寄せ合って人間や、ゲスな飼いゆっくりなどから隠れ生きてきた集まりだったが。 数年前に一匹のまりさが姿形はそのままにドスまりさ化したことにより大きく状況が変わった。 ドスまりさ化といっても知能が少々向上して、 人間には静電気程度の痛みしか感じられないドススパークもどきが撃てるようになっただけであったが 成体ゆっくり2~3体なら一撃で殺せる威力でもあった。 それはゆっくりにとって凄まじい脅威となる。人間レベルで言えば拳銃を持っているに等しいくらいに。 そのマメドスの出現により一気に勢力を伸ばし、今では1000匹近いゆっくりを従える巨大な群れになっていた。 住む場所も工事途中で企画が廃棄され立ち入り禁止にされた、多くの自然の残る工事現場跡という安全なゆっくりプレイスを独占していている。 町でのゴミあさりと自然の恵みの両方を得ながら暮らしている群れ。 2つ目はみょんが率いる流れ者ゆっくりの集団。 元は他の町で住めなくなった無法ゆっくりや、レイパー集団、人間による駆除から逃れてこの町にやってきたゆっくりが 他の動物や先住ゆっくりから身を守る為に少数集まっただけだった。 そのため周囲に怯え、ゆっくりに、動物に、人間に怯えてびくびくしながら暮らしていた。 だけどその群れのリーダー、長が今のみょんになった時に一念発起して小さな群れではあるが先住ゆっくりの群れを襲い、 ゆっくりプレイスと食料調達の縄張りを奪い取ることに成功した。 一度成功すると味をしめてそれからも周囲のゆっくりを襲い食料や住居を手に入れるようになった。 その後も略奪を繰り返し、今では襲ったゆっくりから飾りを奪い奴隷として使ったりもしている。 そんな盗賊のような群れであるがみょんの指導の下、徹底した人間及び飼いゆっくりからの逃走を教え込まれている為に 駆除されることもなく栄えて今では800匹を越す群れとなっている。 群れとしてまとまって住んでいる訳ではなく様々な場所に分かれて住んでいる為に情報の収集能力も高く 食料等も個人調達に任されていて群れというより人間的な〔町〕のような状況だった。 以上2つの群れは、人間及び飼いゆっくりを恐れて常に下手に出ようとしている(勿論人間や飼いゆっくりに手を出すバカも沢山いる) が、基本的には人間と飼いゆっくりが大嫌いである。 人間は食べ物を独占するし、遊び半分に殺されたりする仲間は山ほどいる。 そして人間の力を傘に攻撃してくる飼いゆっくりも数多くいる。 そして何よりゆっくりは自分よりゆっくりした暮らしをしている奴等を許せないのだ。 自分はこんなにゆっくりしているのに何故、といった思考で。 恐れていながらも憎い。それが現状だった。 この2つの群れにも元飼いゆっくりはそれなりにいる。 しかし、そのゆっくりは善良な個体が多く飼いゲスは少なかった為に簡単に迎え入れられた。 そして互いに牽制しながらも比較的平和に暮らしていた。 問題は次の群れにあった…… 3つ目はぱちゅりー率いる元飼いゆっくりの集団。 飼われていて捨てられたゆっくり、しかも止む無くや、人間の我が侭などでなく ゲス化した為に捨てられたゆっくり達。 その特徴は元はバッジがつけられていた帽子やお飾りが乱暴にバッジを取られた為の破れていること。 そしてその全てが自分の為のあると言わんばかりのストレスマッハな性格。 人間は奴隷、他のゆっくりは自分に仕える為にいる、そんなことを常識として備えている虐待専用とも言えるゆっくり。 その為の他の群れには入れて貰えず、それどころかマメドスとみょんの群れに追い回されている。 それも当然である、群れの縄張りを無視して食料をとり、 注意すれば〔なにいってるのぉぉぉぉぉ!!! これはれいむのでしょぉぉぉっぉぉぉ!!?〕 それどころか〔ゆっ、もたもたしてないでゆっくりプレイスにあんないするんだぜ! まりささまがすんでやるんだぜ!!〕と住居を要求。 更に〔むきゅきゅきゅきゅ!! きたないのらがいるわね! においがうつるからぱちぇにちかづかないでほしいわ!! おおくさいくさいwww〕 と自分が捨てられていることも理解せずに挑発し、あまつさえ群れのゆっくりに危害を加える。 そんなダメなゴミゆっくりが100ほど集まった群れ。 良い点をあげるとすれば、比較的知能高いゆっくりが多いことと、実体験として人間やその生活を知っていること。 それくらいだった。 冒頭のぱちぇがこの群れの長である。 それでは町に住むゴミムシのお話のはじまりはじまり 「むきゅう……いったいどうしたらいいのかしら」 そう唸った長ぱちゅりーはそのまま動かずにぼーっとしている。 考えていることは『どうしてゆうしゅうなぱちぇがこんな目にあっているのぉぉぉぉぉぉ!!!』みたいなことである。 元は銀バッチを付けた飼いゆっくりであったがゲス化して寝ている内に捨てられたのがこのぱちゅりーだった。 銀バッジの認定試験に何度も落第して、結局金を出して飼い主が銀バッジを与えたのだが このぱちゅりーは『ゆうしゅうなぱちぇだから何もしないでも銀バッジをとれたのよ!』と勘違いして、その勘違いのままにゲスになった。 それでも今は群れを率いているんだから、野良で頭角を現した……とかでは勿論ない。 それはこの通り。 「ただいまなんだぜ! きょうも ごはんさんはぜんっぜんとれなかったのぜ!!」 「ただいまなんだよー、きょうも ごはんさんがなかったんだねー、わかってねー」 イラっと来る声で騒ぎながら薄汚いゆっくりまりさとゆっくりちぇんがやってきた。 この二匹は群れの幹部ゆっくりで今日の狩(笑)の結果を長に報告にきたのだった。 「むゅぅぅぅぅ!? なにいってるの!!? ちゃんとけんじゃのぱちぇがしじしたとおりにやったの!!??」 「やったのぜ! みんなおさのいうとおりに ごはんさんをさがしたのぜ!! でもとれなかったのぜ! おさはむのうなのかぜ?」 「おさはバカなんだねー、わかるよー」 「ぱちぇはバカじゃないぃぃぃぃぃぃ!! ちゃんと〔クズにんげんのいえを のっとってごはんをもってこい〕ってめいれいしたでしょぉぉぉぉ!!?」 「だからみんなでにんげんのいえをおそったんだぜ! でも、みんなにんげんにころされちゃったのぜ!!」 「おさのせいでまたしんだんだよー、わかってねー、このむのう」 「ゆぎぃぃぃぃぃぃぃぃいいいい!!! ぱちぇをバカにするなぁぁぁぁあぁぁぁぁああ!!!」 とまぁ、いつもこんな感じである。 何度も無謀な案をだす長、それを疑いもせず実行する群れのゆっくり。 そして仲間が次々に死んでいき、これはまずいと気付いて引き返す。そして長に責任を擦り付ける。 これがこの群れの日常であった。 プライドだけは一人前、しかし食料の確保、住居の製作などはほとんど出来ない。 しかも人間に大して危害を加えられず捨てられた為に本質的な力量の差を理解していない。 その為、常に慢性的な命の危機にさらされているという状況にいた。 崩壊間近ではあるが、ゲス飼いゆっくりはドンドン捨てられているので減る量と増える量がやや拮抗しているために中々滅びない群れであった。 「むきゅぅっ! むのうなゆっくりのせいでなんでぱちぇがこんなめにあわなきゃいけないの……」 幹部二匹の去った路地裏でまたパチュリーは呻く。 「ぱちぇひとりならこんななやまなくてもいいけど、むのうなゆっくりたちはぱちぇがいなくちゃいきていけないし」 自分が食料調達一つも出来ない事実はクリームの中には当たり前のように入っていない。 「むきゅぅ 『なぁ、こんなとこに本当にゆっくりなんているのか?』 むきゅっ!!?」 普段はゆっくり以外やってこない路地裏に人間の声と、確実にこっちに向っている足音が響いた。 「む、むきゅっ(に、にんげんが、きたの? まりさとちぇんはなにしてるの! ここはかんぶゆっくりいがいをとおしちゃだめっていってるのに!!)」 長ぱちゅりーは何度か人間に痛い目に合わされている為に力の差を一応理解しているが 『にんげんはちからはあるけど、けんじゃのぱちぇのちえにかかればかんたんにたおせる!!』くらいに思っている。 その為に普通のゆっくりなら大慌てで逃げ出すのにバカみたいに待ち構えて動こうとしてはいない。 どうやって出し抜くか考えている。出し抜けると信じている。 そして……。 『お、いた! これぱちゅりーってゆっくりだよな! なっ、なっ!』 『はい、そうですよー、これがゆっくりぱちゅりーですよー』 現れたのは二人の男女。 2人ともまだ10歳程度の幼い容姿をしていた。 少年はジーパンに青いパーカーをきて、少女は所々に補修跡の目立つ体操服を着ていた。 そして2人とも両手に軍手をつけて、背中にリュックを背負っていた。 『これがぱちゅりーかー、そうなんだよな? なっ、なっ!』 『はい、さっきからそう言ってますよー』 興奮気味にぱちゅりーを指差す少年は、その後ろでニコニコしている細目の少女に何度も確認をとっている。 その2人の姿を見ながらぱちゅりーは 「(むきゅ、なんだクズにんげんのクズなおちびちゃんね、あせってそんしたわ)」と完全に舐め切っている。 自分たちゆっくりが人間の子供、下手したら赤ちゃんにも殺される事実を完璧に無視して。 『これはどれくらい、 「むきゅっ! そこのにんげん!」 ん? なんだよ』 「ここはぱちぇのゆっくりプレイスよ! むのうなクズにんげんのさらによわよわのおちびはさっさとでていきなさい!」 『はぁ?』 「でていかないならゆっくりできなくさせるわよ!!」 いきなり威嚇を始めたゆっくりを、訳解らないといった顔で見詰める少年、それをニコニコ笑顔で見詰める少女。 『なぁ、あいつが何か鳴いてるけど、あれはどーゆーこと?』 『あれはですねー、簡単に訳させて頂くと〔ここは私の家です、さっさと出て行きなさい〕って感じですねー』 『へぇー……むのうなくずにんげんがなんたらってのは?』 『それは、〔バカな人間の中でも弱い子供〕はみたいな意味ですねー』 『お前なんでも知ってるんだな』 『褒めても何も出せませんよー』 微笑ましく会話する2人に対してぱちゅりーは不機嫌になっていく。 「むっきゅぅ!! クズにんげんきこえないの!? あたまのわるいにんげんはぱちぇのことばがわからないの!?」 怒りを露にしてその場で地団太を踏むようにぽよぽよと跳ねる。 その跳ねた頭を少年にガシっと掴まれる。 「むきゅっ!? は、はなしなさい! ぱちぇのちしきのつまったあたまをはなしなさい!!」 『んで、これは何円くらいで売れるんだ?』 『うーん、そうですねー……野良で大人のぱちゅりーだから30円くらいにはなると思いますよー』 「むしするなクズにんげんんんんんんんんんんん!!!」 『30かぁ、やっぱり小さい奴の方が高く売れるのか?』 『時期にもよりますが、80円くらいになりますねー』 「わけのわからないことをいってないでさっさとぱちぇをはなしなさいぃぃぃぃぃいいい!!!!」 『マジで? あんなちっこいの10匹集めりゃ800円になるの?』 『なりますよー、ええ、なりますよー。 ただ生かして捕まえるのが難しいんですよー、簡単に潰れるからー。死んでると買って貰えないんですよー』 『ふぅん……じゃあコイツと他いくつか持って加工所行くか!』 「むきゅっ!? か、かこうじょ? なんのはなしをしているの!!」 『お前を加工所に持って行って、買って貰う話しをしてるんだよ』 「むきゅっ!?」 この町の加工所は元々大手の菓子屋などと提携しており、ゆっくりを降ろして運営資金にして順調に回っていたのだが、 近年になり〔ゆっくりの中身は普通の餡子等より健康に良い〕等と言うことがテレビで流されると、 ゆっくり製の甘味が爆発的に売れるようになった。元々安く味も良い、そして健康にも良いと言われれば消費者はくいついた。 大手の菓子屋は更にゆっくり製の商品を作り出し、それまで加工所と取引していなかった店も契約するようになりゆっくりが大量に必要になった。 と、言っても加工所でも毎日大量にゆっくりは生産しているので不足はまったくしていない。 だけども、一応という形で一般からの買取も始めたのである。 ほとんどの人は気が向いたらくらいであったし、この町にはホームレスなどもいないのであまり利用はされていなかった。 精々子供のお小遣い稼ぎくらいであった。 そしてここにやってきた少年少女は片方はお小遣い稼ぎ、もう片方は生活費の足しにとゆっくり狩をしている。 少女の方は少し家が貧しい為に前からゆっくりを売って金に換えていた。 その少女と仲の良かった少年はそれを聞き、自分も小遣いを稼ぐ為にと今日初めてのゆっくり狩にやってきたのだ。 少女は少年に良い所を見せようと、確実にゆっくりがいるだろう群れのある場所に連れてきて今にいたる。 「か、かこうじょに、かって、もらう? ぱちぇえを?」 叫ぶだけであったが、クリームに刻まれた非ゆっくりワード〔加工所〕を耳にして不安そうに身をよじる。 『そうそう、お前はでかい割りに安いらしいからここで潰しちまうかなぁ?』 「や、やめなさいっ! ぱちぇにてをだしたらむれのみんながだまってないわよ!! クズにんげんなんてすぐにゆっくりできなくさせられるわよ!!」 『群れ? お前以外にもゆっくりがいるのか?』 命乞いしては上から目線の発言を聞いても2人は特に意にしないで、ただ群れという単語にだけ反応した。 その反応を好機ととったのかは知らないが長ぱちゅりーはニヤニヤ笑い出した。 「そうよ! ぱちぇにはクズにんげんでよわよわのおちびなんかがたばになってもかてないぶかがたくさんいるのよ! おまえたちなんてすぐにやられてしーしーもらすにきまってるわ!! むきゅきゅきゅきゅきゅきゅwwwwあわれあわれ!!」 『なんかコイツムカツクなぁ……なぁ、コイツらって殴っても平気か?』 長ぱちゅりーの言動にイライラした少年は拳を握りながら後ろの少女に聞く。 『えぇ、平気ですよー。中身を吐き出したら危ないサインですがー、 そいつは別に潰しちゃっても問題ないですよー。ごゆっくり楽しんでくださいなー』 それじゃあ、私は周りを見てきますー。少女はそう言うと少年とぱちゅりーから離れていった。 『おーう……それじゃあ、ぇいっ!』 「あわれなクズちびはぱちぇのどれ、ゆぎゃぁっぁぁああ!!」 少年の拳がぱちゅりーの頬を捉える。 少年にとっては軽く、本当に軽くぽんっと殴っただけなのだが、ゆっくりにとっては丸太で殴られたかのような衝撃と痛みとなる。 「い、いぢゃいぃぃぃぃぃぃいいい!!! けんじゃのぱちぇにこんなことゆるされるとおもってるの!!? このぐぞどれ、ゆぎぁっぁあぁぁ」 性懲りもなく上から目線の鳴き声を発する長ぱちゅりーに何度も拳を当てる。 その度にこの世の終わりみたいな声をあげて騒ぎ、砂糖水の涙と涎を撒き散らす。 「もうゆるさないわ! このクズち 『それっ』 ゆぎゃぁあぁぁあぁああああ!!」 「い、いまなら、まだゆるしてあげなくも 『おらっ』 いだいぃぃぃぃぃいいい!!!」 「ぱちぇがおとなしくしてるとおもって いいきにな 『よっと』 やべてぇぇぇぇぇえぇぇぇえ!!」 そして……。 「も゛う、ゆるじてぐだざい゛ぃ、げんじゃのばちぇにでぎるごどなら、なんでもじますからぁぁっ」 顔中を腫らしながら必死で命乞いをする。 さっきまでは頭を掴まれていたが、今は路地裏の隅にただ置かれただけのダンボールの中に潜り込んで震えている。 『あー……なぁおい、この辺に赤ちゃんのゆっくりいるか? いるなら教えてくれよ、そしたらもう殴らないからさ』 そのあまりの怯えっぷりに流石に悪気を覚えたのと、最初の目的を思い出し、しゃがみこんで長ぱちゅりーの巣を覗き込む。 「むきゅ? おちびちゃんになにをするの?」 『あん? さっき言ったろ加工所に売るって、赤ちゃんの方が高く売れるんだよ』 「う、うられたおちびちゃんは、どうなるの?」 恐る恐ると言った風に聞いてくる長ぱちゅりーに少年は少し考えてから。 『そりゃ死んじゃうんだろ』 「むきゅっ!?」 簡単に告げられたゆっくり出来ない言葉にびくっと全身を揺らす。 いくら自分の身が一番と言ってもゆっくり出来るおちびちゃんを殺されると解っていて渡すのは少し躊躇う、本当に少しだけ。 もう一発殴られればどうせ余所のとこの赤ちゃんなんてどうでも良いといくらでも差し出すだろう。 しかし少年は殴ることはせずに長の反応を待った。 「む、むきゅぅ……(どうしたらいいの? ぱちゃはいたいおもいしたくないけど、 おちびちゃんたちが殺されるのもいや、どうしたら……むきゅっ! ひらめいたわ!)ね、ねぇにんげんさん?」 『お、やっと決まったか、んで赤ちゃんゆっくりはどこ?』 「おちびちゃんたちはあげないわっ! にんげんさんはおかねがほしいのよね?」 『ん? あ、あぁそうだけど……』 突然の言葉に曖昧に頷く。 「むきゅ、やっぱりけんじゃのぱちぇのそうぞうとおりね! ちょっとまってなさい!」 何か自信有り気に頷くと、長ぱちゅりーはダンボールの奥に潜り込む何やらがさごそやっている。 そして、しばらくすると頬をぱんぱんに膨らませてのそのそと出てきた。 「んぺっ!」 ちゃりんちゃりん! 心を揺さぶる音を立てながら、 長ぱちゅりーの口から吐き出された湿ったコンクリートの地面に円形の平べったい形をしたものが沢山散らばる。 『お? おぉ、これは……』 「むきゅっ! どうかしら?」 自信満々に差し出してきた物、それは沢山の硬貨だった。 大半がゲーセンのコインやビンの王冠だったが、しっかりと硬貨もあった。 1円5円が一番多く、中には500円玉まであった。 口の中に入れた為に少々ベタついている硬貨を数えてみると。 『711、716……全部で776円か結構あるな!』 嬉しそうにその硬貨を眺める少年を小ばかにしたような目で見詰める長ぱちゅりー。 「(ほんっとにんげんはグズね! あんなたべられもしないおかねなんかをあつめたがるんだから! こんなこともあろうかととっておいてよかったわ! さすがけんじゃのぱちゅりーね!!)」 と、頭の中で完全勝利の図式を描きながらあることに気付いた。 それは今の群れの、自分の不遇な状況を救うであろう最高の名案。 「(むきゅぅ!! こんなことにきづくぱちぇは~以下略)」 硬貨をポケットにしまいながら笑顔になる少年にゆっくりと近づき声をかける。 「ねぇ、にんげんさん、にんげんさんはおかねがほしいのよね?」 『うん? あぁ、そうだけど……』 「じゃあ、ぱちぇととりひきしましょう!」 2 数日後。 「さっさとどれいはおかねをさがすんだぜ! もし、もくひょうにとどかなかったらこいつみたいにゆっくりできなくさせるんだぜ!!」 公園、元はみょんの群れの縄張りだったそこには 必死に何かを探すおかざりの無いゆっくりたちに偉そうにふんぞり返って怒鳴るぱちゅりーの群れの幹部まりさがいた。 「ゆ゛っ、ばりざ、どぼじで、だずげで、ぐれないのぉ? ゆ゛っゆ゛っ」 そのまりさの目の前にはおかざりを奪われ、体中を木の枝で貫かれて今にも死にそうなゆっくりれいむがいて 同じくおかざりを奪われて、公園の隅で土を口で掬いながら探し物をする自らの番のまりさに助けを求める。 しかし番のまりさは涙を流しながら必死に土を口にいれては吐き出す作業を繰り返すことしか出来ない。 「さっさとさがすんだぜ! もう たいようがまうえにきてるのに! なんでこれしかみつかってないんだぜ!?」 幹部まりさは自分の横に置かれた缶の中に入っている硬貨やキャップ、コインなどを見て怒鳴る。 「つぎまりささまがくるまでにこのばいのりょうさがしとかないと、このれいむみたいにするんだぜ! わかったらさっさとさがすことだね!」 奴隷ゆっくりたちが怯えた顔でこちらを見ているのに気分をよくしたまりさはぽよんぽよんと跳ねながら公園を出て行った。 それを見送って働かされているゆっくりたちは泣き言を漏らし始めた。 「れいむがっ! まりさのれいむが、なんにもわることしてないのにぃぃぃぃいいい!!!」 「ゆぅぅ、どうして、どうしてとかいはなアリスがこんないなかものみたいなことしなくちゃいけないの?」 「ゆぇーん! もうつちさんたべたくないよぉぉぉお!! りぇーむ、もうおくちがいたいいたいだよぉぉぉぉ!」 「が、がんばってたえるのぜ、すぐにおさのみょんがたすけにきてくれるのぜ……だからたえるのぜ」 「ごほっ、ごほっ、ぱちぇ、は、もう……むきゅっ」 「ぱちゅりーーーーーー!!!!」 この飾りのないゆっくりたちは、殆どがこの公園に住んでいたみょんの群れのゆっくり達であった。 人間に迷惑をかけないように最大限に気を使いながらも、ゆっくりと暮らしていたのだが。 先日いきなり2人の人間を従えたぱちゅりーの群れに襲われ、ものの10分足らずで壊滅状態に追いやられてしまった。 と言っても実行は全て2人の人間で、群れのゆっくりたちは醜い笑顔でこっちを笑っているだけだった。 そして赤ちゃんのゆっくり全部は人間にどこかに連れていかれ、残った子ゆっくり以上はお飾りを奪われてこうして働かされている。 ストレスの溜まっていたぱちゅりーの群れのゆっくり達に面白半分に半殺しにされるゆっくりや、すっきりを強要されるゆっくり、 目の前で自分の家族を殺されるゆっくり、悲劇で溢れていた。 しかも家は既にぱちゅりーの群れのゆっくりに全部占拠され、 食事も与えられないから仕方なく普段は絶対に食べない公園の花壇の花を食べている。 それが人間に見付かり潰されたゆっくりも多数いた。 そして何より辛いのがこの労働であった。 食料の捜索と、お金の捜索この2つ。 食料調達の方は比較的簡単であった、と言っても十匹前後でぱちゅりーの群れ100匹分の食料を集めなくてはならない為 普段の狩とは比べ物にならない重労働であった。 しかもどれだけ集めても少ないと罵られ、自分では一切動かないゲスゆっくりに「無能」と言われて体当たりをされる。 それでもまだ良い方である、食料を集めながら少々の食事は出来るし何より慣れた作業であるから。 しかし、お金の捜索の方は熾烈を極めた。 ゆっくりにとってお金なんて偶然見つける以外の方法で手に入れることはない。 それは町に住むゆっくりなら誰でも解っていることだ。 しかしぱちゅりーの群れはそのお金を欲していた、それも出来るだけ多く。 その為に奴隷ゆっくり達にお金を探させている。 その方法が、公園の土を口に含み、口の中で土を確かめるというやり方だった。 他にも町を虱潰しに歩かせたりも行っている。 お金を見たこともないゆっくりが殆どの為に、まったくといって見付からない。 見付からないと今日のれいむのようにリンチを受け殺される。 逆らっても殺される。それにお飾りを奪われている為に下手なことは出来ない。 だから一日中公園の土を掘り返すことしか出来ない、勿論休憩なんて無し。 その為、体の弱いぱちゅりー種や子ゆっくりはバタバタと死んでいく。 だけど、毎日10匹程度どこからかお飾りを奪われたゆっくりが連れて来られて働かせられている。 それはみょんの群れだけでなく、マメドスの群れであったり、どこに属してないゆっくりであったりと節操が無い。 一様にお飾りを奪われ、体中傷だらけという特徴だけである。 奴隷ゆっくりたちはそんな風にしてお金を探し続けている。 「むきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅ!! いいざまだわ! いだいなぱちぇをゆっくりさせなかったゲスのむれにはおにあいだわ!!」 公園の一角、使われていない倉庫の中に作られたダンボールとビニールシートのゆっくり的に最高にゆっくりしたおうち。 その中には、ゆっくり的にふかふかの、薄汚い雑巾の上に座って傲慢に笑う長ぱちゅりーがいた。 ビニールシートで守られたダンボールの中には、 ぱちゅりー種の好む文字の書かれた紙、チラシなどか積まれ、 更に、以前では考えられないくらい美味しそうな食料が大量に保存されていた。 ぱちゅりーは実にゆっくりしていた。 元はこの公園で一番ゆっくりしていると囁かれていた、まりさとありすの番のおうちだったが、それを無理矢理略奪したのだった。 その二匹はお飾りとおちびちゃんを奪われ 「あまあまを探してきなさい!」という無理難題をふっかけられ、今必死にゴミ捨て場を走り回っている。 必死に走り去って行った2人の顔を思い出すだけで長ぱちゅりーは笑みが零れる。 そんな風にここ数日の幸福を思い返していると 「おさー、かえったんだよー」 「むきゅ? ちぇん、きょうはどうだったのかしら?」 倉庫の壁に空いた小さな穴から幹部ちぇんが入ってきた。 この倉庫の中は幹部の家となっている、他のゆっくりはこの公園内の好きな場所に奴隷ゆっくりを使いおうちを作らせて住んでいる。 「きょうはねー、ぜんぶでこれくらいなんだねー、わかってねー」 ちぇんはそう言うと帽子を少しずらして長ぱちゅりーの前に硬貨を落とした。 「えーと……1円が3枚に、5円が1枚……100円が2枚……むきゅ! あいかわらずすくないわね!」 硬貨を集めながら長ぱちゅりーは不機嫌そうに言う。 「しかたないんだよー、どれいゆっくりはむのうぞろいでちぇんもこまってるんだよー、わかってねー」 「むきゅぅ、それはわかってるわ! ここにいたゆっくりたちは しょせんはうすぎたない、おろかなのらゆっくりだから それでも むのうはむのうなりに がんばってもらわないと ぱちぇたちにそのしわよせがくるのよ!」 その言葉にうんうんと頷くちぇん。自分たちがどれほど無能であるかなどは頭になぞまったくない。 住居は提供させ、食料も提供させる。完璧な寄生状態でありながらの絶対の自信、これがゲスである。 しかもその貴重であるハズの労働力である奴隷ゆっくりたちを、この群れのゆっくりは遊び半分に傷つけゴミのように殺している。 それでも、労働力は毎日補充されているのだから表面的には安泰している。 「むきゅっ、そろそろあのにんげんがくるから、じゅんびしないといけないわね!」 長ぱちゅりーはそう言うと、倉庫の片隅に置かれた薄汚いダンボールに近づく。 「むきゅっ! きょうもかいしゅうにきたわよ! さっさとうんうんみたいなおちびをよこしなさいっ!!」 ガサっ。 長ぱちゅりーの声に反応するようにダンボールが揺れる。 そして中から。 「ゆぇぇぇん! きょわいよぉぉぉ!!」 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん! りぇぃみゅいきたくないよ!」 「ゆっきゅりしちゃいぃぃぃい!!」 赤ゆっくりの甲高い声が聞こえてくる。 「さっさとしなさい! このむのう!!」 長ぱちゅりーはイライラしながらダンボール入口を開けた。 「ゆぴぃぃぃぃぃいいい!! いやじゃっぁぁぁぁああ!」 「まりしゃ、まりしゃはおきゃーしゃんとゆっくりしちゃいのにぃぃぃぃ!!」 「ゆぅ! おでがいじばず! ごのごだぢだけは! このこだちだけはゆるじてぐだざぃぃぃいい!!」 中には成体のゆっくりれいむとゆっくりまりさが詰め込まれていた。 二匹はお飾りを奪われ、底面、ゆっくりが足と呼んでる部分に大きな傷があり、まともに歩けない状態になっていた。 そしてその二匹の体にめり込むくらいよりそっているピンポン玉くらいの赤れいむと赤まりさ、それぞれ2匹づつがいた。 「さっさとよこしなさい! あのまりさみたいにゆっくりできなくさせられたいの!?」 「ゆびっ!?」 ぱちゅりーの言葉に二匹は身体を震わせて、ほんの数日前のことを思い出す。 あのまりさというのは、以前はこの公園の長的ポジションにいた優秀なゆっくりだった。 しかし、今はいない。 自分の子供に、自分の中身を無理矢理食べさせられるという悲惨な死を迎えた。 もちろんそれをやらせたのは、このぱちゅりー率いる無能ゆっくりたちだった。 ゆっくりプレイス強奪、ぱちゅりー達的には奪還に最後まで抵抗したため 見せしめに皆の目の前で殺されたのだった。 「い、いやだよ、れ、れれれれいむ、れいむじにだくないよぉぉぉぉぉぉお!!」 「ばりざだっでぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっぇぇぇええ!」 恐怖に身体を震わせながら叫ぶ二匹を満足そうに眺める。 それにしても何故、この無能集団の群れが野良で鍛えられたゆっくり達を奴隷にすることが出来たのか。 それは……。 グォン。 鈍い音がして倉庫の扉が開かれた。 そして入ってくる2人の人間。 『おい、来たぞ』 『きたぞー』 「むきゅ! いらっしゃい にんげんさん! きょうも とりひきにきたのね!」 黒いランドセルを背負った少年に、同じく黒いランドセルを背負った少女。 ゆっくりを狩にきていた2人である。 今日は学校の帰りであるためランドセルを背負っていて、 少女もジャージではなくジーパンにトレーナーだ。相変わらず補修跡が目立つ服ではあるが。 「きょうもおかねさんと このあかちゃんとこうかんにぱちぇのおてつだいをしてね!」 無能ゆっくりが成り上がった理由。 それは人間と言う〔兵器〕を手にしたからだ。
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『ゲスゆっくり奮闘記4』 20KB いじめ 制裁 観察 差別・格差 飾り 群れ 赤ゆ ゲス 現代 失礼します。 ゲスゆっくり奮闘記1、2、3の続きです 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 誤字脱字失礼します 「おでがいじばず!! おかねさんをぐだざい! ひゃくえんさんをれいぶにくだざい!!」 「そこのらんしゃまぁぁっぁああ! ちぇんがこまってるんだよー! おかねさんがほしいんだよー!」 「おがねを、おがねをばりざによこすのぜぇぇぇぇえええ!!」 「まりちゃはしゅっごゆっきゅりなのじぇ! だきゃらおきゃねよこしぇぇぇぇ!!」 「ちーんぽ! まら! まらまーら! アへがお!」 「むきゅ、ぱちぇのちしきをわけるわ! だからおかねをよこしなさい!」 「ありしゅにおかねしゃん、くだしゃい、にゃんでもちましゅ、だから」 とある公園、たまに人が通るそこに大小様々なゆっくりたちが数え切れないほど集まっていた。 そして、口々に金を要求していた。 その様子を一人の作業着姿の男性が、クリップボードに何か書き込みながら見ていた。 『なんだかなぁ、増えすぎだろ、ゆっくり……』 男性は加工所の職員で、物乞いというか金を要求するゆっくりを数える仕事を任されていた。 普段なら物乞いゆっくりが集まれば即座に駆除対象なのだが、今回は様子が妙だし、数が多いということで原因解明をすることになっていた。 以前から物乞いのゆっくりはいた、数匹、多くて十数匹というところだ。 しかし今回はこの公園以外にも、近くの商店街住宅街等にも金要求ゆっくりが集まっているらしく、そこにも加工所の職員が向かっている。 『ゆっくりの種類とか、大きさに変な偏りがあるわけじゃない、か』 男は公園の物乞いをしてるゆっくりを種類や大きさ別にカウントし終えたのか、ボードを脇に挟み考え込む仕草をする。 考えるのは【どうして物乞いが増えた】それと【何で金を要求するか】である。 『大規模なゴミ改革が起きた訳でもないよなぁ……』 ゴミ改革、街ぐるみでゴミ捨て場、ゴミ箱、ゴミ袋をゆっくり及びカラスなどの被害に合わないように変えたなんてことはしていない。 ゴミ捨て場はいつものようにネットかけただけだし、ゴミ箱も地面に固定していたりはしない。 『ってか、今もゴミ漁りは続いているんだよな……』 この件について少し前に開かれた会議を思い出す。 この物乞いゆっくりについての会議の内容は以下の通り 物乞いをするゆっくりが増えた 要求するのは食べ物もだが、圧倒的に金銭、特にひゃくえんさん(100円玉) ゴミ捨て場の一斉改修などしていない ゴミ漁りがなくなった訳ではない →むしろゴミ漁りは増えている ある公園では大量のゆっくりが這い回って何かを探していた →恐らく金を などである。 『まだ人間や飼いゆっくりに被害は出ていないけど、こりゃ時間の問題だな』 物乞いしているゆっくりの中には、元飼いゆっくりもいるだろう。 そいつらが【にんげんがおかねをたくさんもってる】と言い出せば、に狙い出すのは明白だった。 そうなる前に原因究明、もしくは一斉駆除しなくてはならない。 『つっても、一斉駆除はなぁ……』 男はぼやきながら髪を無造作にかく。 ぼやくには理由がある。 この街の加工所は、ゆっくり性の餡子やクリームを使う菓子を作って、その売り上げがかなりのものになっている。 そんな加工所職員が、泣き喚くゆっくりを追い掛け回していたらどう見えるか? 事実はどんなものであれ、【金の為にゆっくりを無理矢理捕獲して、菓子にして売り出す】そんな風に見られかねない。 しかも、今は情報伝達については素晴らしい発展を遂げてしまっている。 そうなると、妙な誤解を生む可能性も出てくるのだ。 誤解されなくても、今は妙なゆっくり愛護団体がはびこっている世の中だ、どんなことになるか解らない。 だから、加工所では【一般市民からのゆっくり買い取り】などという面倒なことをして、少しでもゆっくりの駆除を行っている。 今、この街以外の加工所も一斉駆除はしにくくなってしまっている。 する場合は、市民からの要請が必要になっているのが現状なのだ。 このまま放置しても、被害が今のところ一部地域なので一斉駆除までいかない、しかししないで居れば被害を受けている一部住民から非難が来る。 それ故の、原因究明なのだ。 『はぁ、どうしたもんかね』 男はまた溜息をつくと、加工所へ戻ることに。 これからまた会議をして、いち早い原因究明を、である。 『せっかくの日曜日なのに、はぁ……ん?』 溜息をついた男は、公園の前の道を駆けていく小学生ほどの女の子と男の子を見かけた。 ジャージ姿の女の子に、ジーパンにシャツだけの男の子。 最近よく、加工所に赤ゆっくりを買取に持ってくる2人組み。 たまに受け取り窓口で作業していると、元気にやってくる。 服装から、明らかに経済格差を感じてしまうが子供には関係ないらしい。 『休みの日に仲良く、ゆっくり探しかぁ……いいなぁ』 ついつい笑みが零れてしまう。 『今日来るかな……ジュースでも用意しておいてあげようかな』 そんなことを考えながら、男はゆっくり歩き出した。 ……。 …………。 『よう、来たぜ』 『きたぜー、ですよー』 「むきゅ、いらっしゃい、まってたわ!」 「あまあま! あまあま!」「まりさが、まりさがいちばんなのぜ!」 「はやく! ありすもうがまんできないわ!」「れぃみゅがむーしゃむーしゃしゅるよ! じぇんぶね!」 少年と少女がとある公園の倉庫、例のゲスの群れが活動拠点にしてるところに来ると、長ぱちゅりーを先頭にゲスの群れが集まっていた。 元は100匹程度の群れ、そこから子供が30ほど間引かれ70前後だったゲスの群れは人間という兵器を手にしたことで200近い群れになっていた。 その大半は赤ゆっくりで、涎を垂らしながら少年たちを見ている。 といより、少年が持っているビニール袋、その中のお菓子である。 ゲスの群れは、他のゆっくりの奴隷化により安定した食料、そしてゆっくりした住居を手にした。 更に、その奴隷ゆっくり相手に日常的な差別リンチを繰り返し、この上の無いゆっくりを手にしていた。 少年少女に金を払い、住居の製作、外敵の排除を繰り返し、もう十分なゆっくりを得たゲスの群れは、1000円払い【あまあま】の提供を受けることにしたのだ。 金は奴隷ゆっくりが自動で持ってくるので、使えるだけ使おう、ということらしい。 「むきゅ! にんげんさん、はやくぱちぇにあまあまちょうだい!」 長ぱちゅりー含め、元が飼いゆっくりであったこの群れは以前に食べた人間のあまあまが忘れられないのだろう。 今にも飛び掛らん勢いだ。 『っても、集まってるなぁ、全員分ないぞ、多分』 『良いんですよー、適当にばら撒けば、勿体無いですけどー』 少年は不安そうに、近所のスーパーで買った安いクッキー数袋入ったビニール袋を見る。 一袋に何枚入ってるかしらないけど、これだけの数のゆっくりが満足するほどの量はないのは明白だった。 しかし、少女は気にした風もない、むしろゆっくり相手にばら撒くことについてを残念そうにしているみたいだった。 『それもそっか、ほらあまあまだぞ』 『だぞー』 「「「「「「「あばあばぁぁぁぁぁぁあぁぁあ!!!!」」」」」」」 少年少女は、手分けしてクッキーをばら撒く。 そこかしこに撒かれたクッキーに、ゆっくりが殺到する。 「あまあま! これ、めっちゃうめぇぇ!!」「とかいはなあじよぉぉおおお!」 「まりちゃ、こんにゃのたべ、ゆびゅっ!」「でいぶのクッキーさんをとるゲスチビはじね!」 「むきゅ、このけんじゃなあじ!」「わ、わがるよぉおおお!! おにーさんがくれたクッキーのあじといっしょだよぉおお!!」 『……帰るか』 『ですねー、ゲロ袋さん今日の分はどこですか?』 「むきゃ! うめ! ゆびゅべっ! 『どこですかー』 そ、そのはこさんのなかにいるから、すきにもっていってください……」 少女が手際よく聞きだすと、少年は倉庫の隅に並べられた汚いダンボールに近づく。 『どれから持ってく?』 「「「「「っ!!!」」」」」 少年の言葉に、並べられた箱がビクっと震えた。 このダンボールの中には、奴隷ゆっくりが捕らえられていて延々と二人に渡す子供を作り続けている。 せっかく出来た子供も、直ぐに連れて行かれてしまう。 その上、日常的に長ぱちゅりーのストレス発散に使われ身も心もボロボロのゆっくりたちは交換が激しい。 せめてものゆっくりを、子供のと一緒にいる幸せを長く味わいたい彼女らは、自分たちのいる箱が選ばれないことを必死に祈っていた。 「お、きゃーしゃん、にゃんでにゃいてるにょ?」「このこだけは、このこだけは!」 「もう、ばりざのおちびつれていかないで!」「わ、わからにゃいよー! なきやんでよー、おきゃーしゃん!」 「アリスのおちびちゃんはうまれたばかりなの! おねがい!」「ちょきゃいは?」 『適当にって言われたので、全部持って行きましょー』 「「「「「「ゆっ!!?」」」」」」 『それもそっか』 ゆっくりたちの祈り空しく、まだ蔦に成っている実ゆっくりまで含めて全て回収されていった。 そのことを悲しむ親ゆっくりたちは、あまあまを食べられなかったゲスの群れのゆっくりたちの八つ当たりによってリンチの末に殺された。 ……。 …………。 『はい、これ今日の分のお金とレシート、あとこれジュース、いつもありがとうな』 『あ、ありがとうおじさん!』 『お、おじさん、かぁ……あ、あははは、どういたしまして』 夕方、加工所のゆっくり回収窓口。 少年はいつものように集めたゆっくりを渡し、代金を貰った。 そして、窓口の男からジュースまで貰えた。 笑顔でそれを受け取ると、外で待っている少女の下まで走る。 『おーい! これ、ジュース貰えた!』 『おー、お手柄ですねー』 『いつも来てくれてるからだってさ、あとこれお金、半分な』 少年はジュースと、男が親切に半分づつ小さなビニールに分けてくれたゆっくりの代金を少女に渡す。 『やっぱり今日は多めですねー』 『全部持ってきたからなー、そりゃ』 2人はジュース片手に歩き出す。 時刻はもう夕方、そろそろ帰らなくてはいけない時間なので、自分たちの家がある方に、向かう。 少年が住むのは一戸建て、かたや少女は安アパート。 家のある場所は近い、小さい頃からの付き合いでもある。 しかし、お互いがお互いの家で遊んだことは数えるほどしかない。 2人はいつも外で遊んでいた、小さいながら解ることがあるのだろう。 遊ぶネタがないときなど、こうして意味無く散歩をしていたので特に不満も無い。 傍から見たら【デート】に見えるのだろうが、それを意識するほど2人は大人ではない。 だから適当に会話しながら、お互いの家への分岐路で分かれた。 『じゃーなー、また明日な』 『はいー、じゃーなーですよー』 適当に手を振る少年と、少年が見えなくなるまで手を振る少女。 対照的な2人だったが、仲良しだった。 少年は、真っ直ぐ家への道を歩く。 今日も外で遊んだので服が汚れているので、母親に見咎められないように手で軽く叩きながら歩いていると。 「おにぇがいしましゅ! れいみゅにおきゃねをくだしゃい!」 「しゃっしゃとよこちゅんだじぇ! くしょちび!」 『はぁ?』 あと少しで家という場所で、いきなり小さなゆっくりに二匹に絡まれた。 れいむとまりさ、ともにまだ生まれて間もない小さな姿だった。 普通これくらいのサイズのゆっくりは、まだ親のいる巣の中で過ごしていて汚れも少ないハズなのに、揃って惨めに汚れてお飾りまで半分千切れていた。 少年は、しゃがんでそのゆっくりに少しだけ顔を近づける。 『なんで金なんか欲しがるんだよ、お前らゆっくりだろ?』 「いいからよきょしゅのじぇぇえぇええ!!」 「ゆぐ、ゆぐぅっ……お、おきゃしゃんがないと、れいみゅたちたいへんなんだよ!」 『大変ってなんで?』 少年はゲスが既に発言しているまりさを無視して、まだマシそうなれいむに話しかける。 「お、おかねしゃんがにゃいと、れいむたちいたいいたいされちゃうんだよ!」 「しゃっしゃとよこちぇぇぇええ! せいっしゃいしゅるのじぇぇぇえええ!!」 『いたいいたい、あぁ、痛い痛いか、ふぅん……ゆっくりの世界も大変なんだなぁ』 自分のしたことで、ゆっくりの世界が大混乱していることも知らず少年はしみじみ呟く。 「ゆぐ、ゆぐっ、れいみゅ、おきゃね、おきゃねしゃん」「しぇ、しぇい、しぇいっしゃ、せいっしゃい……」 涙を流し震えるれいむと、いつの間にか騒ぎ疲れて虫の息になっているまりさ。 少年の目にはどう映ったのか、ポケットから財布を取り出し中から一円玉を二枚摘む。 『……仕方ねーなぁ、これ、やるから早く帰れよ』 「ゆ?」「ゆへぇ、ゆはぁ……ゆ?」 少年が目の前にそれぞれ置いた一円玉。 夕日を浴びて鈍く光るそれに、れいむとまりさは魅入られたように見つめる。 「こりぇが、おきゃねしゃん?」 『うん、って、見たことなかったのかよ……』 野良ゆっくり、ひいてはゆっくりがどんな生き物か詳しく知らない少年は呆れたように呟くと立ち上がる。 『それがお金さん、ほらさっさと持って帰れよ、暗くなるぞ?』 そして、二匹の前から姿を消した。 「「…………」」 それでも二匹はじっと目の前の一円玉を見つめていた。 「まりちゃ」 「れいみゅ」 そしてしばらくフリーズした二匹は、お互いを呼び合い目を合わせると。 「「おきゃねしゃんだよぉおおおおおお!!! ゆっくりぃいいいいい!!」」 小さい身体を精一杯動かして喜びを表していた。 れいむは揉み上げを上下に振り、半分千切れたリボンを揺らし。 まりさはお下げをピンと伸ばし、半分千切れた帽子を落とす勢いで跳ね回る。 「はやきゅもっちぇかえろうにぇ!」 「こりぇがあればまりしゃもれいみゅも、おきゃーしゃんたちもどれいかいっほうなのじぇ!」 二匹は一枚ずつ、一円玉を咥えると小さな身体で精一杯跳ねだした。 この二匹は、工場跡地に住むマメドスまりさの群れのゆっくりだった。 しかし、家族総出で街に出て【にんげんさん】についての勉強をしているところをゲスの群れに囚われた。 そして、奴隷の証として飾りを千切られ、親はゴミ漁り、子供は群れの玩具にされていた。 元は6匹もいた子供たちであったが、ボール代わりに遊ばれ、いたずらに踏み潰され、無理矢理すっきりさせられ、八つ当たりに潰され、今やこのれいむとまりさだけになっていた。 いずれは殺される二匹だったが、必死に懇願した結果。 【おかねさんをもってくれば、おやもかいほーするんだねー】と言われ、必死にお金集めをしていた。 お金なんて見たこともなかったけど、必死に声をあげた。 その結果手に入った自由への切符をけして逃さないように、二匹は走り続けた。 「まりちゃ! みんなでおうちにもどったら、ドスにいいつけてみんなせいっしゃいだね!」 「あたりまえなのじぇ! あのゲスもにんげんもじぇんぶころしてやるのじぇ!」 2人は輝かしい未来に向かって走り続けた。 ……。 …………。 「や、やめちぇぇぇぇええ!!」 「ゆべっ! や、やめるの、じぇ、いちゃ、いちゃいのじぇ!」 「こんなもんじゃないよー、こんなはしたがねしかもってこれないクズにようはないからねー!」 一円玉咥えて公園についた二匹は、既に暗くなり寝ていた幹部ちぇんのおうちの乗り込み散々騒いだ。 親を自分を解放しろ、今までのことを謝れ、これからはお前が奴隷だ、と。 寝起きで更に、今日あまあまを少ししか食べられかたったのでイライラしてた幹部ちぇんは即座に尻尾で叩こうとしたが。 二匹は盾にするように、それぞれ一円玉を見せ付けてきた。 そして、これが欲しいなら土下座しろ等と喚き、ちぇんが少年少女に作って貰ったダンボール製のおうちに糞尿を撒き散らしたのだ。 我慢の限界が来たちぇんは、連日の労働及び暴行で突かれきった奴隷ゆっくりたちを集め、街灯の下で公開せいっさいをしていた。 いつの間にか集まったこの公園に住むゲスの群れゆっくりも見に来ていた。 「ほら! まだまだだよー!」 「「ゆ、ゆる、しちぇぇぇぇええ!!」」 成体であるちゃんの尻尾で何度も殴られ転がされ、少年に会ったとき以上にボロボロになったに引きは必死に許しを求めた。 しかし……。 「ゆるすわけないでしょぉおお!!」「ゲスがちゃんのいえでうんうんしたのしってるんだぜ!」 「そんなことしたどれいはせいっさいいがいないでしょぉおおお!!」「でいぶがじきじきにせいっさいしたくらいだよ!」 「「にゃ、にゃんでっぇえぇえええ! れいむ(まりちゃ)はおかねもってるのにぃいいい!!」」 ゲスの群れの怒りの声に、二匹は涙する。 「いちえんだま にまいしかもってこれないくせに、おおきなくちきくんじゃないよー! わかれよー!」 「にゃんでぇ! しょれ、おきゃねしゃんでしょ!? にんげんさんがそういってたよ!」 「もっちぇ、きたにょに、にゃんでなのじぇ!」 二匹はボロボロの身体に鞭打って、声をあげ、正当性を語る。 「うるさいんだよー! これじゃたりないんだよー!」 「「ゆぶべっ!?」」 しかし、帰ってきたのは尻尾のビンタだった。 ついに、餡子を吐き出しながら転がる。 その姿に、集められた奴隷ゆっくりたちは無言で震えていた。 子ゆっくりの中には気絶してるものもいた。 だが、どのゆっくりも二匹を助けようとはしない、自分がせいっさいされたらかなわないから。 「もっと、たくさんひつようなんだよー! わかれよー!」 「「ゆべろぉ!!?」」 その後、ちぇん指導のせいっさいは二匹の友ゆん、その家族まで及び、最終的には13匹のゆっくりが殺された。 ちなみに、二匹の両親は昼間にあまあま食べられなかったゲスゆっくりにサンドバックにされて殺されていた。 こんなのは日常茶飯事、ありふれた悲劇になっていた。 ……。 …………。 「むきゅ……おかしいわね、さいきんおかねのあつまりがわるいわ」 数日後、長ぱちゅりーは拠点にしてる公園の倉庫で呟いた。 その前には一円玉が数枚、5円玉が1枚、10円3枚が置かれていた。 それを挟んで、相対するように幹部まりさと幹部ちぇんがいた。 「ど、どれがむのーだからしかたないんだよー」 「ま、まりささまが、また、せ、せいっさいするしかないのぜー」 「…………」 二匹は長ぱちゅりーの言葉にあからさまに動揺していた、そして何か聞かれる前にとそそくさと倉庫から出ていった。 幹部ちゃんと幹部まりさは、それぞれ一づつ公園をぱちゅりーから任され、直属の部下とその公園に住み、奴隷を使いお金や食料を集めていた。 食料については、各自の公園で自由に配布、お金は長ぱちゅりーに渡す、それがルール。 しかし、最近になってお金の集まりが落ちている、否そんなものではない。 今、目の前に置かれてお金のほとんどは長ぱちゅりーが使役する奴隷により集めたものだった。 あの二匹は、申し訳程度に一円玉を一枚づつ持ってきただけだった。 最近ずっとこんな感じである、正確にはあまあまを少年少女から買った日からである。 「むきゅ……どうしてきゅうにあつまらなくなったのかしら」 長ぱちゅりーは困り顔で俯いていた。 そろそろ少年と少女が来る日が近づいていた。 しかし、お金も赤ゆっくりも用意出来ていなかった。 子供を強制的に生ませていたゆっくりたちは、最近のお金の集まりの悪さでイライラして殺してしまったし。 新しく適当な奴隷ゆっくりを補充してはみたけど、日ごろの労働、食糧事情の悪さで子供を作らせると片っ端から養分取られて死んでしまう。 新しい奴隷を捕獲しようとしても、最近は警戒されているのか、他の群れのゆっくりが近くで見当たらなくなってしまった。 少年たちに頼もうとしても、この間のあまあま引き換えにほとんど渡してしまった。 いくら食糧事情がよくなっても、奴隷ありきの生活。 別に長ぱちゅりーたちが優秀に、強くなった訳ではない。 もし、調子に乗って他の群れのテリトリーに乗り込んでしまえば返り討ちになりかねない。 それくらいは長ぱちゅりーでも解っていた。 チラホラ衰弱死する奴隷ゆっくりも増えてきた、物乞いして潰されるゆっくりだって多い。 全盛期の半分以下にまで奴隷ゆっくりは減っているし、今も減り続けている。 ある種生命線である奴隷ゆっくりたちを、ゲスの群れは日々使い潰していた。 どうでも良い理由でせいっさい、八つ当たりでせいっさい、玩具代わりにせいっさい。 どんどん減っていく。 その事実の危うさに薄っすらぱちゅりーは気付き始めていた。 しかし、具体的な案は出ない。 選んだ奴隷ゆっくりにそこそこ上等な食事をさせて子作りでもさせれば良いのに、奴隷にやる食料はないとばかりに考え付かない。 長ぱちゅりーは歯噛みする。 「なんで、どうして ゆっしゅうなぱちぇが こんなに なやまないといけないの……」 お下げで頭を抱えるような仕草をしながら、いつまで同じ台詞を呟いていた。 その外ではゲスの群れのゆっくりによって、貴重な資源である奴隷ゆっくりが今日も潰されていた。 ……。 …………。 『あいつは今日はお出かけかー』 週末、いつものように少女を誘いゆっくりの回収に向かおうとしたところ、少女の家は留守だった。 少女の家は片親で、少女が出かければ家は無人になるのでどこかにお使いにでも行ってるのかと思ったが、家の前に石で重石された紙と、ゆっくりの回収ノートが置かれていた。 そこには【今日はお出かけしてきます、ごめんなさい 今日の分は全部あげます】と書いてあった。 そのメモ紙を片手に、少年は公園の道を歩いていた。 長ぱちゅりーの元へ、お金と赤ゆっくりを回収しお仕事をする為に。 といっても、最近は家を作るのもゲスのおっぱらいも頼まれないのでほとんどあまあま代の先払い回収だ。 『今は、金が137円で、ゆっくりを23匹貰ってるんだからー、えっと、あとどれくらいだ?』 少年は少女が残したいって、ゆっくりの回収をメモしたノートを見ながら、頭を抱える。 お金と赤ゆっくりを一緒に貰っているので、計算は訳が解らなくなっている。 その辺りは少女に任せているので、少年は諦めてノートを閉じた。 『ま、さっさと済ませるかな目標までもう少しだし 「まってたのぜにんげんさん!」 ぅおっと!?』 呟いた少年の足元で、いきなり甲高い声がした。 気を抜いていた少年は、大きくよろめいてしまう。 『な、なんだぁ?』 「ゆっ! まりさはまりさだよ! あまあまちょーだいね!」 『はぁ? やだよ、どけよ……ったく』 ゆっくりのゆっくりらしい宣言を聞いて、少年は呆れたように歩き出す。 「ま、まってほしいのぜ! まりさはまりさなのぜ!? おかねさんもちゃんとあるんだぜ!」 『え? 金?』 少年はまりさの言葉に興味をそそられ足を止めて、しゃがみこむ。 その動きに安心したのか、まりさは一呼吸して胸を張るように宣言した。 「ゆふぅ、まりさはかんぶのまりさなのぜ!」 どうやら、このまりさはゲスの群れの幹部まりさらしい。 『お前あれか、ぱちゅりーの部下の』 「そうなのぜ! でも、まりさは あんなむのうのしたに おさまるうつわじゃないのぜ! みるのぜ!」 そう言うと、幹部まりさは自らの帽子からバラバラと小銭た、ゲームコイン、ジュースの王冠などを落とした。 「ぜんぶまりさがあつめたのぜ!」 実際は奴隷ゆっくりが、であるが、幹部まりさが長ぱちゅりーに渡さず貯めこんだものである。。 『へぇ、結構あるな……ん?』 「ゆっへん!」 地面に小銭のみを拾い上げた少年は、自慢げに笑う幹部まりさの帽子からはみ出る何かを見つけた。 『お、これ千円じゃん! すげー』 はみ出ていたのは、多少汚れているが紛れもない千円札だった。 少年はそれを取ると、感動的に日に透かせていた。 「ゆ? そのかみさんがどうかしたのぜ?」 持ってきた幹部まりさは、紙幣を知らなかったのか不思議そうに少年を見ていた。 『あぁ、これはな、えっと、この丸いお金より凄いんだ! これくれんなら、直ぐにクッキー買ってきてやるぞ?』 「ゆゆ!? ほ、ほんとうなのかぜ!!?」 『あぁ、この前と同じくらいで良いんだろ?』 「ゆゆゆゆ!!!」 幹部まりさは以前配られたあまあま、あれが全部自分のものになることにうれしーしーをちょろちょろ漏らしていた。 そして、勝手に自分が世界一優秀なゆっくりだと思い込みだしていた。 そんなまりさの考えなど気付かない少年は『ここで待ってろよ』と告げて、近くのスーパーに走った。 外国製らしい、凄く甘のクッキー一袋67円を3袋買いに。 これをきっかけに、幹部まりさとその部下、それらが支配する群れはゲスの群れから抜けた。 幹部まりさは大量のあまあまを手に主にみょんの群れのゆっくりを引き抜き、瞬く間に一大勢力を気付き上げた。 幹部ちぇんも幹部まりさの群れに加わり、共同でお金を集め出した、あまあまの為に。 以前までは3つの公園、その周辺だけの話であったがゆっくりゆっくりと範囲は広まっていた。 奴隷ゆっくり被害もそうなのだが【おかねであまあまもらえる】ということが野良ゆっくりにとっては衝撃的な事実だった。 幹部まりさが「おかねさんをもってきたら、あまあまとかえてやるんだぜ!」と言い出したのが元であり。 そこからゆっくり的伝言ゲームで情報が歪められ、おかね=あまあまに等しい価値観が蔓延し出した。 お金がどんなものか知らない、手に入ってもどうしたら良いか解らないにも関わらず。 どれだけ賢いゆっくりでも、あまあまの誘惑にはそう簡単に抗えない。 日に日に、街中で何かを求めてウロウロするゆっくりが増えていった。 ~続く~
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『ゲスゆっくり奮闘記3』 27KB いじめ 虐待 制裁 仲違い 飾り 親子喧嘩 同族殺し 現代 独自設定 よろ ゲスゆっくり奮闘記1・2の続きです 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします お久しぶりになります 誤字が目立つかも知れませんが、ご容赦下さい 挿絵を描いてくださった方へ感謝します、可愛らしい絵を拝見させていただきました では、お願いします 「さて、まりさ、れいむのせいっさいをはじめなさい!」 「ゆっへっへへ、まかせるのぜ、たぁっぷりかわいがってあげるのぜ!」 「ゆ、ゆるじで、ゆるじでくだざいぃぃぃぃいいい!!!」 公園で尚も続く〔せいっさい〕の宴。 今はまりさに引きづられて、公園のリーダーまりさの番であるれいむはぱちゅりーの前にきていた。 その顔は先ほどのありすの死による恐怖で溢れた涙で塗れている。 「むきゅ! それじゃあまりさ、やってし 「まつんだぜ!!」 むきゅ?」 ぱちゅりーが幹部まりさに制裁の指令を出そうとしたとき、それお止める声が響いた。 公園の群れ、ゲスの群れ、双方がその声の元に視線を向ける。 その先では。 「まつんだぜ! れ、れいむにはゆびいっぽんふれさせないんだぜ!」 先ほど少年の足で身体を痛めて、少女の鋏で心を痛められたリーダーまりさがいた。 放心から帰還したリーダーまりさは、こっちに一切興味を払わずに話をする少年少女を気にしながら、ゆっくりゆっくりとぱちゅりーたちに近づいていく。 「むきゅ、なんのつもりかしら?」 「れいむに、むれのみんなにてをだすのをやめるのぜ!」 長ぱちゅりーの視線を撥ね退けて、リーダーまりさは強い口調で言い切った。 今の状況でそんなことを言うその姿に双方の群れにどよめきが走る。 そんなどよめきなんか気にしないで長ぱちゅりーはニヤニヤした笑みを浮かべる。 「よわいよわいまりさのめいれいを、どうしたぱちぇがきかなくちゃいけないのかしら?」 「ゲスでよわよわまりさはおとなしくふるえてるんだねー、わかれよー」 「ゆぷぷ、そんなにおびえなくてもまりさはやさしいからへいきなんだぜ、うんうんたべたらゆるしてやるのぜ!」 人間の威を借りながらゲスどもは笑う。 確かにリーダーまりさは怯えていた、チラチラと少年少女に視線を向けていたし、今だに残る痛みで身体を震わせていた。 でも、それでも目の前のゲスには怯えてはいなかった。 無言のまま強い瞳で3匹、長ぱちゅりー、幹部まりさ、幹部ちぇんを睨む。 その視線に長ぱちゅりーさえ少したじろぐ。 そして、涙を流しながら震える番のれいむに少しだけ視線を向けてまりさは、少年少女がこっちに一切感心を払わないのを確認して。 「ゆっぐりじねぇぇぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇえぇえええ!!!!!」 「ゆぼぇぇぇぇぇえ!!!?!?」 幹部まりさに渾身の体当たりをした。 そのあまりの威力に、受けたまりさは1メートルほど空中を飛ぶほどであった。 飛んだ後は「ゆべっぇ!」っと叫び、落下地点にいた別のまりさを踏み潰して、自身も倒れた。 「な、な、な、な、なに、なにをし 「おばえぼじねぇ!」 むっきゅぅ!!?」 リーダーまりさによるまさかの凶行に、元から薄汚い顔を色合い悪くして叫ぶ長ぱちゅりーにも体当たりが繰り出される。 助走の少なさから、幹部まりさほどのダメージはないようだが目を回すぱちゅりー。 「(に、にんげん、た、たすけ、おさを、いだいなぱちぇを、た、たすけるのよ) まだ意識がはっきりとせず、言葉を発することのできない長は少年少女に命令の視線を向けるが。 『でさー、今度のポケモンではカイリューがさぁ』 『かいりゅー? おぉー、それは知ってますよー、緑のをもってますからー。どらごんさんですよねー』 『そうそ、それが強くなっててさ、マジで』 『おー、大出世ですねー』 少年少女はこの騒ぎにも一切の関心を払わず、楽しそうに雑談を続けていた。 「(むっきゅぅぅぅぅぅ!? なにじでるのぉぉぉぉおおおおぉぉおっぉぉお!!!)」 その姿に長ぱちゅりーは心の中で絶叫するが、当たり前に届かない。 届かないまま、近くの茂みに転がって消えていった。 時同じく、リーダーまりさも心の中で絶叫していた。 ぱちゅりーの様な言葉ではなく、人間に対する恐怖と何よりもの爽快感が心の中で叫んでいた。 そのままに、リーダーまりさは今だに固まっている公園の仲間に振り返り叫んだ。 「いまだよ! みんなで! みんなでゲスからゆっくりプレイスをとりかえすよ!!!!」 「「「「「「「「ゆ?」」」」」」」」 その声に公園の群れの皆は意識を取り戻す。 取り戻した先に見えるのは、悶えるゲス二匹と、自分たちの自慢のリーダー。 一回意識の停止したゆっくりには人間2人は視界に入っていない。 ただ、抑圧された感情だけが噴出した。 「ゆ、ゆっがぁぁぁぁあああ!!!」「よくも! よくもやっでぐれだなぁぁあ!!」 「もうゆるせないんだよ! わがれよぉぉおお!!」「ゲスごときがぁっぁあああ!!!」 「「「「「「「ゆひぃぃぃぃいいっぃぃいぃいいいい!!!?」」」」」」」 群れのゆっくりたちは、公園のゆっくりたちの当たり前の憤怒の表情に全員がおそろしーしーを漏らしていた。 こうなってしまったらもう止まらない。 怯えて逃げることすら出来ないゲスゆっくり共に踊りかかった公園のゆっくりったち。 何度も何度もゲスまりさを踏みつける、れいむ。 木の棒でゲスちぇんを滅多ざしにする、みょん。 ゲスアリスのお飾りを噛み千切って飲み込む、まりさ。 それぞれのゆっくりが怒りに任せて攻撃を繰り返す。 もう公園のゆっくりの頭の中には、近くで談笑する人間など微塵も入っていない。 思う存分、といっても3匹ほどのゲスゆっくりを「せいっさい」仕切った公園の群れは。 息荒く、しかし達成感と優越感、そして下種な衝動に笑みを零しながら、いまだに震えているゲスの群れのゆっくりににじり寄る。 「や、やべでぇ」「あ、あでぃずは、わ、わるぐないわ゛ぁ」 「ばりざざまだげは、だずげるんだぜぇ……」「わ、わからにゃいよぉ」 震えて、まるで赤ゆっくりのようにそれぞれ身体を押し付けあい泣く。 さっきまでの傲慢な態度は微塵もなく。 ただ、〔理不尽な暴力〕に怯えているようであった。 その姿にリーダーまりさは一歩前に出る。 「ゆっへっへ、ゆるされるとかほんきおもってるのかぜぇ?」 「ゆるすわけないでしょぉおおお!! れいむになにをしようとしてかわすれてのぉぉおおお!!」 リーダーまりさの言葉に準じるように、妻のれいむも怒り心頭と言った様子でもみ上げをわさわささせながら声をあげる。 「「「「「「「ゆ、ゆひぃぃいぃぃいぃいいいいい!!!?」」」」」」」 その反応が気に入ったのかリーダー夫婦は何度も何度も声をあげる。 群れのゆっくりたちも野次るように喚き散らす。 リーダー夫妻の子である、子れいむと子まりさはその甲高い声でなじり続けていた。 「ほんとうになさけないれんちゅうなのぜ!」 「まったくだね! れいむのまりさがちょっとやられたふりしてたらちょうしにのって!」 「ばーきゃ! ばーきゃ! おまえらなんかまりしゃでもかてるのぜ!」 「ゆぷぷ、はじゅかしー! あんなにしーしーもらして、ゆぷぷぷ!」 そんな言葉にもゲスゆっくりたちは身体を震わせるしか出来ない。 「どぼじで、どぼじで でいぶがこんなめに……」「ゆぐぅ、くつっじょくなのぜぇ」 「わ、わから、ないよー」「おさはどうしたの! とかいはじゃないわぁ!」 公園の群れのゆっくり囲まれて身体を震えさせる7匹ほどのゲスゆっくりたち。 その周りには群れの仲間の残骸が散らばり、一層恐怖を盛りたてていた。 そのゆっくりたちの前に、さっきまでの怯えをなかったことにしたようにリーダーまりさが立ちはだかった。 「おまえたちはきょうから むれのどれいになってもらうのぜ!」 「「「「「「「ゆっ!?」」」」」」」 リーダーまりさ言葉にゲスの群れのゆっくりは凍りついた。 そして直ぐに爆発を起こす。 「そんなのいやなんだぜぇぇえぇえええ!!」「なんでちぇんがそんなことしないといけないのぉぉおおおお!?」 「どれいなん、どれいなんて いなかもののすることよぉぉおおお!」「ゆっぐりざぜろぉぉおおおおおお」 まるで当然の権利のように反論をするゲス共。 幹部まりさ、ちぇんを筆頭に涙を流して身体を揺らしながら反論をする。 「うるざいのぜ!」 「わがらにゃっ!?」 「「「「「ちぇ、ちぇぇぇええん!!?」」」」」 反論をするゆっくりたちへの見せしめか、ただたんに頭に着たのか。 リーダーまりさは幹部ちぇんに体当たりをした。 本気の一撃ではないのだろうけれども、身体の小さいちぇんは簡単に吹き飛んだ。 「おまえたちゲスをゆっくりさせるわけないのぜ! そんなこともわからないのかぜ? ゆっへっへっへ」 「「「「「「ゆ、ゆひぃぃいいい!!」」」」」 リーダーまりさの凶悪な笑みと、吹き飛ばされたちぇん、殺された仲間を見てゲス共は身体を寄せ合って怯える。 幹部まりさは、直ぐに群れのゆっくりたちの裏に回りこみ小さくなって震えていた。 「ゆぷぷ、ほんとうになさけないね」「にゃしゃけにゃいんだねー」 「こんないなかものに ころされらアリスはむくわれないわ」「いっしょうどれいにしてやるんだぜ」 「れぇいむ、あんなおかざりのかけたどれいなんていらにゃいよ!」「むきゅ、おちびちゃんがまんしてどれいにしてあげてね?」 「そうなんだぜ、あいつらはそれくらいしかやくにたたないのぜ」「まったく、あいつらはめーりんいかだね!」 「「「「「「ゆ、ゆぎぃぃいい……」」」」」 老いも若いも関係なく、好き勝手言われる屈辱に涙を流しながら歯を食いしばる。 本当にプライドだけは高いゆっくりたちである、それは公園の群れも一緒なのだが。 「ゆっ、それじゃあまずはどれいのぎしきをするのぜ!」 怯え悔しがる姿に満足したのか、リーダーまりさは群れの皆に声をかける。 「こいつらのおかざりをびーりびーりしてや 「むぎゅっ、まちなさい!」 ゆへ?」 「「「「「「「ゆ?」」」」」」」 「「「「「「「ゆゆ?」」」」」」」 『私はピカチューよりも、モンジャラちゃんが好きでしたー』 『へぇ、意外……でもないか、お前だし、ん? なんか声が』 リーダーまりさの言葉を遮るように突然響いた声。 その声の方向に双方の群れのゆっくり、そして少年たちも視線を向けた。 そこには……。 「「「「「「「お、おざぁぁぁぁぁぁあぁぁああああ!!!!!」」」」」」」 「むきゅ、みんなしんぱいかけたわね!」 リーダーまりさにやられどこか行ってしまった、死んでいたとさえ思っていた長ぱちゅりーがいた。 「ゆ、ゆゆ、ぱ、ぱちゅ、りー」 「よくもやってくれたわね、まりさ」 茂みから這い出てきた長ぱちゅりーは痛み身体をゆっくり這わせながら、近づいてきた。 公園の群れはその傷ついたぱちゅりーを避けるように左右に分かれ、リーダーまりさへの道を作る。 そして長い時間をかけて、再び公園のリーダーまりさと、ゲスの群れの長ぱちゅりーは相対した。 「やさしいぱちぇは、さいしょは どれいにしてゆるしてあげようとしたけど、もうゆるせないわ」 長ぱちゅりーはリーダーまりさを、公園の群れのゆっくりたちを睨みつける。 「ゆ、ゆゆ、ゆひゃひゃひゃひゃ、なにいってるのぜ! ひんじゃくもやしのぱちゅりーがふえただけでなにがかわるのぜ!」 「「「「「「ゆ? それもそうだね! ゆひゃひゃひゃひゃひゃ!!」」」」」」 リーダーまりさの言葉を聞き、さっきまで何となく固まっていた公園の群れゆっくりは笑い出した。 そう、笑っていた。 長ぱちゅりーが【なに】を持っているのかも忘れて。 「にんげんさん! このまりさを しなないていどにいためつけなさい!」 「「「「「「「「ゆゆゆ!!?」」」」」」」」 長ぱちゅりーの言葉にその場にいたゆっくりたちはやっと思い出したのか、ゲス群れたちでさえ驚いた顔で少年少女を見る。 そこには自分たちより遥かに大きく、公園最強とまで謡われたリーダーまりさをいとも簡単に退けた人間さんがいた、2人も。 全てのゆっくりが行動停止する中、ゲスマイルを浮かべる長ぱちゅりー。 そして、公園の群れ、ゲスの群れ、どうじにフリーズは終わった。 「「「「「「「ゆっへっへっへっへっへ!!」」」」」」」 「「「「「「「ゆ、ゆわぁっぁぁぁぁあ!!」」」」」」」 歓声と悲鳴が溢れ出す。 それを眺めていた少年は仕方ないというように溜息をつき、一歩踏み出す。 『っと、なんだよ?』 しかし、直ぐに少女に肩を掴まれてしまう。 『今度は私がいきますよー』 『あ、っそう』 にこにこ告げる少女に、特に反論もないので任せることにしたのか、少年は律儀に一歩下がり傍観を決め込むことにしたらしい。 「「「「「「こ、こないでぇぇぇぇえ!!!」」」」」 『…………』 笑顔で、かつ無言で突き進む少女に怯える公園の群れ。 それを気にすることもなく、ゆっくりを踏まないように気をつけながら、少女は相対する双方群れのトップの前に立つ。 「むきゅ、にんげんさん、こいつよ、こいつをいためつけなさい!」 「「「「「ささっとしてね! すぐでいいよ!」」」」」 偉そうに命令する長ぱちゅりーと群れのゆっくりたち。 ゆっくりとした表情の彼らはリーダーまりさの怯える姿を笑顔で見ていた。 『…………』 長ぱちゅりー、ゲスの群れのゆっくり、リーダーまりさを順に眺めた少女は腰を曲げて、手を伸ばす。 「ゆ、や、やるのかぜ? まりさの、つ、つよさを、お、もいし、ゆひぃっ!! 「な、なにずるの!? はなしなさい!!」 ゆ?」 リーダーまりさは強がりを言いつつも怯えて目を閉じて、いつくるだろう痛みに震えていたが、きたのは憎き長ぱちゅりーの声だった。 「な、なんのつもり!? はなしなさい!!」 少女は長ぱちゅりーの頭をがっしりと掴み、持ち上げていた。 頭を掴まれた所詮ゆっくりでしかないぱちゅりりーは底部を動かし、わずかに揺れることしか出来ないでいた。 「にんげん、さん……?」 その姿を公園の群れ、及びリーダーまりさは何かすがるように眺めていた。 彼女らの頭の中に浮かんだのは一つ 【にんげんさんはゲスがきらい】 崩れたルールがゆっくり、ゆっくり構築され希望が生まれる。 やっぱり、ゆっくりした自分たちは正しいんだ、そんな考えが生まれ、笑顔が生まれる。 しかし、やっぱりそんな訳も無く。 『ゲロ袋さん? 別に私たちはあなたに服従してるわけではないのでー、言い方を気をつけてくださいね?』 「む、むきゅ、わ、わかったわ」 『わかってくれたのなら結構ですー、それ何でしたっけ? もう一度お願いしますねー、ちゃんとした言葉で、ね?』 少女は長ぱちゅりーを地面に、自分の足元に下ろすと威圧するように見下す。 笑顔の圧力に長ぱちゅりーは卑屈な愛想笑いを浮かべて。 「お、おねがいします、にんげんさん、そのまりさをいためつけて、ください」 『はいはーい♪ お任せあれー』 「ゆゆ? なにい、ゆべろっ!?」 明るい声と共に、リーダーまりさの頭に少女の足が下ろされた。 細い小さい足ではあるが、ゆっくりを潰すのには十分なそれがリーダーまりさの身体を押しつぶし、ドーナツのようにへこませていた。 それでも、加減をしているのか皮を破らないように体重を上手くかけていた。 『よいしょっと……』 「ゆ、ゆげ、い、いたいの、ぜ……ゆ?」 しばらくリーダーまりさを踏みつけた少女は、足を戻すとすっと屈んだ。 そして、痛みに震えるリーダーまりさに手を伸ばし、踏んだことで形の崩れた黒帽子を掴み、屈んだまま自分の頭上に持ち上げる。 『お帽子はここですかよー』 「ま、まりさのおぼう、ゆぶげろっ!?」 自分の頭の上の命と同等の帽子がないと知ると同時に、少女の手にあるそれ目掛けてリーダーまりさは飛び上がった。 しかし、飛んだのは20cm程度。 痛めつけられていることを差し引いて、やや優秀なジャンプ力である。 ゲームキューブ程度のサイズのゆっくりなので、自分の体高ほども飛んでいる。 それでも、少女の頭上のお帽子には届かない。 そして何よりも、飛ぶに合わせて少女の開いてる手で強かに殴られる。 また。 「お、おぼう、じぃぃっ、ゆぎぃっ!?」 『ほら、お帽子はここですよー』 何回目かのジャンプ、既に10cmも飛べなくなったリーダーまりさは這いながら近づいてくる。 少女は長ぱちゅりーの【殺さないように】を心がけるためにこの方法を取っていた。 足だと加減が難しい、手でしても良いけど抑えるのは面倒。 抑えないでいて動き回られても嫌だ。 だから、帽子を取りあえげ、適当に殴って転がせても直ぐに戻ってくるような仕掛けにした。 『ほらほら、帽子さがってきてますよー』 「おびょう、じぃ、がえじ、ゆげっぇ!」 頭上に上げるのも疲れたのか、少女の手は既にしゃがんだまま胸辺りまで下がってきていた。 しかし、何度も殴られたリーダーまりさはもうそこまで飛べない。 それでも、殴られ転んでも這いずってくる。 命と等しく大事なお帽子の為に。 「お、お、おぼ、ぅ、じぃ……」 「「「「「「「ば、ばりざ、ばりざぁぁぁあ!!!!!」」」」」」」 「「「「「「「ゆきゃきゃきゃ! あわれなグズだね!」」」」」」」 それを間近で観戦する双方の群れは、相変わらずの相反する反応を見せる。 その反応のもう聞こえないのか、ボコボコ饅頭のリーダーまりさは。 何回も地面を転がったことでぼさぼさになった金髪を振り乱しながら、また少女に近づく。 「ばりざの、おぼう、じぃ……」 『ほらー、ここですよー、取りにこなくて良いんですかー?』 「ゆ、ゆっ、ゆひぃ……」 数え切れないほど殴られたリーダーまりさは、ついに動けなくなったのか、少女の前に荒い息を吐きながら動きを止めた。 その姿に、公園の群れは涙し、ゲスの群れは笑った。 少女は帽子を両手で持ち直し、左右に引っ張り出した。 『ほらー、お帽子破っちゃいますよー? 良いんですかー?』 「ゆ、ゆゆ、ゆへぇ……」 『反応薄いですねー』 既に体力精神限界なのか、リーダーまりさは反応しない。 『まだやるんですかゲロ袋さん?』 「むきゅぅ、そうねー 「や、やべろおぉぉぉおぉおおおおお!!」 にんげんさん! おねがい!」 既にゲロ袋と呼ばれなれたらしい長ぱちゅりーが言葉を紡ごうとしたら、横合いら涙を流すれいむが飛び出てきた。 『はーい、これで後2ですよー』 「ゅべっ!? は、はなぜ、はなぜぇぇぇぇぇ、このくぞにんげんがぁぁぁぁぁあ!!!」 少女は咄嗟に手を伸ばし、長ぱちゅりーに迫ったれいむ、リーダーまりさの番である、そのれいむのもみ上げを掴んだ。 そして、もみ上げを持ったまま立ち上がる。 しゃがむのに疲れたのか、片足をづつプラプラと振っていた。 「はなぜ! はなぜっぇぇえええ! あのゲスをせいっさいしたら つぎはおばえのばんだからなぁぁあぁあ!!」 もみ上げをつかまれ、だらしなくぶら下がり、自由なもみ上げをピコピコ振るしか出来ない番れいむは鬼の形相を浮かべていた。 『それで、ゲロ袋さん、これはどうするんですか?』 「そうねぇ……むきゅ、みせしめよ! ころしてください、にんげんさん」 言葉遣いを学習したのか、丁寧に長ぱちゅりーは頼み込む。 『はいはーい、それでは皆さん注目ですよー』 それを笑顔で聞き届けた少女は、涙を浮かべる公園の群れに向きなおる。 そして、番れいむの頬を両手で掴み掲げる。 「な、なにずるの!? やべでね!? やべでね!!」 さっきまで鬼であった番れいむは、【ころす】という言葉に恐怖を感じもみ上げをピコピコ、お尻をふりふりして抵抗する。 ゆっくりにとっての抵抗は人間にとっては挑発でしかないのを知らずに。 近場のベンチに座って見ている少年は。 『きもっ』 っと一言呟いていた。 そんな呟き聞こえないれいむは、必死で抵抗する。 公園の群れからしたら涙誘う抵抗だ。 全員が心配そうに見上げている。 その子供たちは。 「おきゃーしゃんをはなしぇぇえ!」「まりちゃ、ぷきゅーしゅるよ? しゅるよ!?」 「れーみゅしょっきゅりなおきゃーしゃんに しゃわるにゃー!」 目に涙を浮かべながら、声を上げていた、これまた【抵抗】しながら。 それに対して一切の関心を振るわない少女は、小さく息を吸うと。 「は、はなじで! はなじで! れいむにはかわいいおちびちゃんがい 『せぃ♪』 るじゅぼっ!*?!?」 れいむの頬を掴んだ両手を、一気に左右に広げた。 番れいむは真っ二つに引き裂かれ、中の餡子をボタボタと公園に撒き散らした。 『流石にリボンまでは真っ二つになりませんかー、難しいですねー』 少女は真っ二つになり、中身を漏らし薄っぺらくなったれいむの亡骸、饅頭皮、そのリボンを見て残念そうに呟いた。 そして、それを興味なさそうに、自分の足元に出来た餡子の山、れいむを構成していた物質に乗せるように捨てた。 「「「「「「「ゆぎゃっぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁっぁあああああぁぁああああああ!!!!!!」」」」」」」 今まで見たこと無い死に方を目にした公園の群れは絶叫した。 左右に裂かれて、中身を零して死ぬ。 この公園ではありえない死に方に、顔を真っ青にしていた。 それはゲスの群れも同じで、どこか居心地悪そうに少女を怯え混じりに見つめていた。 「(むきゅきゅ、すごいわ、にんげんは……)」 長ぱちゅりーも少し引きながら、人間の、少女の力に勘当していた。 少年がリーダーまりさを止めたのにも感動したが、いとも簡単にゆっくりを引き裂く少女にはもっと感動していた。 長ぱちゅりーは砂糖水の汗を流しながら、ニヤリと笑った。 『ふぅ、こんなもんで 「れ、い、む、れいむ?」「「「お、おきゃー、しゃん、どきゃ、いっちゃ、の?」」」 ありゃ?』 少女が軍手に少量ついた餡子を払っていると、いつの間にか足元にリーダーまりさと、そしてその子供のゆっくりが集まっていた。 リーダーまりさは相変わらずボコボコであったが、帽子はいつの間にか回収したらしく被っていた。 子供たち、ピンポン玉程度の子供、まだ赤ちゃんと呼べるゆっくり3つは呆然とした顔で、目の前の餡子の山を見上げていた。 「おちょーしゃん、おきゃーしゃん、どこかくれんぼしちゃったのじぇ?」 「ゆゆ? れぇーみゅしょっくりの せきゃいがしっとするおきゃーしゃんは、どきょ?」 「おきゃーしゃん? おきゃーしゃん?」 「れいむ、れいぶ、でいぶ、でいぶぅぅぅぅううぅぅぅう!!!」 現実を受け入れられない一口饅頭3つと違い、しっかり番の死を理解したリーダーまりさはボコボコの顔を、餡子の山に乗る番れいむの皮にグリグリと押し付ける。 「どぼじで、どぼじでぇぇぇぇぇぇえ!!!」 「おちょーしゃん? しょれは、おきゃーしゃんじゃ、にゃい、よ?」 「れぇーみゅのおきゃーしゃんは、れぇーみゅしょっくりなんだよ?」 「ゆゆゆ、あの、おリボンさん……ゆゆゆ?」 現実を受け入れられない子ゆっくりの前に、番れいむの皮、そしてその後頭部につけられたリボンが落ちた。 「きょりぇ、おきゃーしゃんの、なのじぇ……ゅぷっ!」 「ゆ!? おちび! みちゃだめなのぜ!」 母の死をやっとそのミニマム餡子脳で理解しだした自分の子供を庇うように、リーダーまりさはボロボロの身体で割って入る。 番れいむの皮を見せないように、その身体で壁になる。 「おちょーしゃん、れぇーみゅクリソツなおきゃーしゃんは……?」 「おちび、おちびはまりさがぜったい、ぜったいまもるからっ!」 母の死を聞く子供に、答えになっていない宣言をリーダーまりさは涙ながらにする。 「おちびは、まりさがぜったい、ぜぇったい 「ぺーりょ、ぺーりょ」 ゆ? おちび?」 涙を流すリーダーまりさ、その頬を子ゆっくりたちは思い思いに舐めていた。 その涙を、悲しみを分け合おうとでもしているのか。 その三文芝居の最中、何やら長ぱちゅりーは少女に近づく何やら話しかけていた。 「おちょーしゃん、まりしゃもまもるのじぇ! だきゃら、なきゃにゃいでほしいのじぇ!」 「れーみゅ、おきゃーしゃんしょっくりにゃゆっくりになるよ! そしたらおちょーしゃんのおよめになってあげりゅね」 「なきゃにゃいでね、おちょーしゃん?」 3つの子饅頭は必死にリーダーまりさの悲しみを癒そうとする。 その優しさに触れて、リーダーまりさはさっきよりも涙を流す。 子供たちの成長に喜ぶ涙を。 そんな最愛の子供たちにすーりすーりをしようと、涙と砂で汚れた頬を近づけ。 「お、おち、おちび、おち、おちびぃぃいい 『これで良いんですか?』「ばっちりよ!」 ……ゆ?」 リーダーまりさは、混乱した。 守ると誓った最愛の子供がいなくなったのだ。 「は、はなし、ちぇ、はなしちぇ!」「お、おちょーしゃん!」「やめちぇね、い、いたいいたいはゆっくりできないよ!」 その子供たちは、リーダーまりさの遥か頭上、少女の手にいた。 「お、おちびぃぃいぃいいいいいいいぃいいいいいいいいいい!!??!!」 『成体3で、子供3、5を越えましてけど今回だけサービスしてあげますねー』 「むきゅ、かんしゃするわ!」 リーダーまりさの絶叫を無視して、少女と長ぱちゅりーは話していた。 「やめるのぜ! おちびにてをだすなぁぁぁぁあああ!!!」 「あんしんしなさい、クソちびになにかするつもりはないわ」 「ゆ? ほんとうなのかぜ!? も、もしかして、おちびがかわいいから かいゆっくりにするつもりなのぜ!?」 リーダーまりさの見当違いの発言に、少年は『ねーよ』と一言。 「むきゅきゅ、ちがうわ、みせしめでれいむだけってのは ものたりないとおもわない?」 「お、おちびになにをするつもりなのぜ!!」 「だから、クソちびにはしないっていってるでしょ! これだからていのうな のらゆっくりは!」 長ぱちゅりーは辟易したように溜息をつくと、上を、少女の手に居る子ゆっくりに声をかける。 「クソちび! ききなさい! いまからあなたたちをおろしてあげるわ!」 「ゆ! ほんちょなのじぇ!?」「やっちゃやっちゃよ!」「ゆゆ~ん、はんっせいしちゃんだにぇ!」 口々喜びを表す子ゆっくり。 少女はまたしゃがみこみ、リーダーまりさの目線にこゆっくりたちを持って行く。 「おちび、ぶじでよかったのぜ……」 ほっと一安心するリーダーまりさ。 子供たちも同じく一息つく。 しかし、それを許す長ぱちゅりーじゃない。 いつのまにか咥えた木の枝をリーダーまりさの頬に突き刺した。 「ゆ、ゆぎゃぁぁぁあぁあああ!!!」 「「「お、おちょーしゃん!!?」」」 「むきゅ、やはり けんじゃなぱちぇにはなれないわね」 リーダーまりさの頬に刺さった木の枝を見ながら呟く。 刺されたリーダーまりさは、痛みに震え、子供たちは心配そうに泣き喚く。 それを満足げに眺めた長ぱちゅりーは口を開く。 「クソちびども! そのまりさを、たべなさい!」 「「「ゆ?」」」 「「「「「「「ゆゆ?」」」」」」 子ゆっくり、公園の群れ、ともに思考が停止する。 ありえない言葉にフリーズしてしまう。 「ぱ、ぱちゅりー、なにをいってるのじぇ?」 「そのまりさをたべなさい、たべやすいようにあなをあけてあげたわ!」 「「「ゆ?」」」 何度言われても理解できないのか、子供ゆっくりは小首を傾げる。 それは公園の群れも同じだった。 あまりにゆっくりの常識離れした言葉に思考が停止する。 「ちっ、にんげさん、おねがい」 『はいはーい、えいっとな♪』 「ゆびぇっ!?」 長ぱちゅりーの言葉に、少女は手のひらにいた子供ゆっくりを一匹適当に選んで潰した。 「「ゆ? い、いもーちょ、は?」」 末っ子だったらしい、そいつは今や少女の軍手に乗る潰れた饅頭だ。 連続の思考停止に、幼い餡子脳の子供ゆっくり二匹は呆けた顔をしていた。 しかし、成体であるリーダーまりさはその内ではなかった。 公園の群れの成体もである。 「ばりざのおちびちゃんがぁぁぁぁあぁあああ」 「「「「「「とってもゆっくりしてたおちびちゃんがぁぁぁぁぁあぁああああ!!!」」」」」」 「「ゆ、ゆゆ……ゆゆ!!!」」 成体ゆっくりの悲鳴合唱をスイッチに、子供ゆっくりもやっと理解を得たらしく。 歯をカチカチと合わせて、涙を目に浮かべ出した。 「「どぼじでいもーちょをころしたのじぇぇぇぇぇえぇえええええええ!!!」」 耳に来るソプラノボイスで、叫びを上げる。 それを面白そうに長ぱちゅりーは笑う。 「だって、ぱちぇのいうことをきかないんですもの、しかたないわ!」 「「お、おちょーしゃんをたべろなんてできりゅわけにゃいでしょぉぉおおおおおお!?」」 「「「「「「「そのとおりだよぉぉおおおおお!!!」」」」」」」 子供ゆっくり公園の群れゆっくり、合わせて叫ぶ。 「じゃあ、いいのよ、しねば」 「「どぼじでしょんにゃこちょ 「ほんとうに、おちびにてをださないのぜ?」 ゆ?」」 子供声を遮って、リーダーまりさは落ち着いた声を出した。 頬に刺さった枝の痛みを感じさせない強い声だった。 「もちろんよ、ぱちぇはけんじゃよ!」 「わかったのぜ……おちび、おとーさんを、たべるのぜ」 長ぱちゅりーの理解出来ない返事に納得したのか、リーダーまりさは凛々しい顔で少女の手に乗る子供ゆっくりに目を合わせる。 「「で、できにゃぃいいい!!」」 「いいから、たべるのぜ、そしておちびは、おちびはいきるのぜ」 「ま、まりちゃ、しょんなにょ、しょんにゃの!」 「れぇーみゅ、およめさんに、おちょーしゃんにょ およめしゃんになりちゃいのに……」 子供ゆっくりは涙を流す。 リーダーまりさはそれを見て、優しく微笑む。 「(……れいむ、まりさたちのこどもは、せかいいちゆっくりしてるよ)」 まりさは小さく微笑むと、後ろを、公園の群れを、仲間を見つめる。 「みんな、これからおちびをよろしくたのむのぜ!」 「まりさ、まりさぁっ!」「わ、わかったわ、おちびちゃんは、と、とかいはなこどもに、してあげるわ!」 「で、でいぶが、ば、ばいにじ おうだをうだうからね!」「ちぇんみたいな、あしのはやいこにするよ!」 「ありがとう、みんな……」 涙を流しながら、自分の子供たちを大切にすると口々に言ってくれた仲間にリーダーまりさは感謝する。 そして改めて、子供ゆっくりに向き直り。 ゆっくり、ペーロペーロしてあげる。 「ぱちゅりー、やくそくは、まもるのぜ」 確認するように長ぱちゅりーを睨むと、まりさは口を開く。 「おちび……おたべな 『せぃや♪』 ゆごっ!?」 おたべなさいをしようとしたリーダーまりさの頭を少女が押さえつけ、無理矢理口を閉じさせた。 「な、なにを、ずるのぜ……ま、まりさは」 「だれがおたべなさいしなさい、なんていったかしら?」 「ゆ?」 長ぱちゅりーの言葉にリーダーまりさは固まり、そして理解する。 「そ、そんな、そんなのい、いやなの、ぜ!」 「じゃあ、クソちびをころすわ」 「それもいやなのぜ!」 生きたまま喰われろ、そんなことになるとは思いもしなかったのかリーダーまりさは狼狽する。 それが面白くて仕方ないのか、長ぱちゅりーはクスクスと笑う。 「どっちかよ? クソちびにたべられるか、クソちびをみすてるか」 「「おちょーしゃん……」」 「ゆ、ゆぅ……」 リーダーまりさは、必死に餡子脳を動かしていた。 さっきまでは【おたべなさい】ゆっくりにとって苦しみの無い自殺が出来ると思っていた。 しかし、それは甘い考えだった。 いきながら喰われろ等と言う想像できない苦しみを味わえと言われた。 死ぬのはまだ平気、だけど痛いのは我慢できない。 それがゆっくりだから。 そして考えに考えたリーダーまりさは、顔をあげて告げる。 「おちび!」 「「おちょーしゃん!」」 「まりさ、いたいいたいはいやだから、ゆっくりしんでね!」 「「にゃ、にゃに行ってりゅにょぉおおおおおおおおおお!!?」」 「「「「「「「ば、ばりざぁぁぁぁぁぁあぁ!?」」」」」」 当たり前の反応である。 それを可笑しそうに、長ぱちゅりーは笑った。 「ぱちゅりー、おちびはあきらめるから、まりさをゆるすのぜ!」 「こ、こにょクズおやぁぁぁぁぁあ!!」「おみゃえがちねぇぇぇえええ!!」 「それでいいのね?」 「いいのぜ!」 子供の恨みの声、公園の仲間からの失望の声を無視してリーダーまりさは良い笑顔を浮かべる。 それに長ぱちゅりーは笑顔で頷くと。 「じゃあ、にんげんさん、よていどおり」 『はいな』 「ゆ? なに? するならおちびに、ゆぎゃぁぁぁああああ!!」 少女は恨みの声をあげる、子饅頭2つを地面に落とすと、リーダーまりさの頬に刺さっていた枝を抜いた。 「な、なにずるんだ、いじゃいぃいいいいい、や、やべ、あんよは、いちゃぃいいいい!!」 そして、その枝でリーダーまりさの底部を何回も指し、切り裂き二度と歩けないようにぐちゃぐちゃにした。 他にも、身体中を枝で裂き、そこら中から餡子をもらす様にした。 『はい、おっけー』 「どぼじで、おちびは、あ、あげたの、にぃ……」 全身切り裂かれたリーダーまりさは、涙を流す。 それに同情するゆっくりは少ない。 そして長ぱちゅりーは、恨むか喜ぶか迷ってフリーズしてる子供ゆっくりに近づきそっと囁く。 「さ、たべていいわよ?」 「「……」」 それを聞いた2つの饅頭はゆっくり、ゆっくり近づき。 「「ゆっくりいただきます!!」」 「やべろぉぉおおおお!! ごのクズちびがぁぁぁあああ!!!」 リーダーまりさの傷から体内にめり込む勢いで、その餡子を食べ出した。 「うみぇ! こりぇしょこしょこうみぇ!」「もーしゃ、もーしゃ、もも、もーしゃ!」 「じ、じねぇぇぇぇええ!!! ゲスチビがぁぁぁぁあぁあ!!!」 生きたまま食べられる苦痛に、リーダーまりさは【お食べなさい】すら忘れて叫び。 想像もしなかった激痛に気絶もすることも出来ないで、皆に見られながらリーダーまりさは我が子に喰われ死んだ。 そして限界まで食べて、もう食べれないと宣言した子供ゆっくり二匹も潰された。 この公園は、完全に長ぱちゅりーの支配下になった。 これが、始まりだった。 ゆっくり史があるとしたら、後世に残るだろう最悪の事件はこの日から始まった。 ~続く~
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『ゲスゆっくり奮闘記2』 28KB 制裁 観察 自業自得 差別・格差 同族殺し 群れ ゲス お願いします。 ゲスゆっくり奮闘記1の続きです 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 数日前の路地裏 「じゃあ、ぱちぇととりひきしましょう!」 『は、はぁ? とりひきぃ?』 急に妙なことを叫びだした饅頭に少年は呆けたような声を出した。 「むきゅっ、にんげんはとりひきってことばがむずかしすぎてわから、むぎぃぃぃ!!」 『なんか言ったかクソ饅頭? 俺はお前が急に変なこと言うから呆れただけだよ』 「ゆびゅぅっ! ご、ごべん、ごべんばばい、だから、はな、ひて!」 長ぱちゅりーの馬鹿にしたような発言に少年は踏み付けをもって応じた。 踏みつけられて今にも破裂そしうになった長ぱちゅりーは必死に謝って少年に許しを乞うた。 『はぁ、で何だって? 取引って言った?』 「そ、そうよ! とりひき、とりひきよ!」 『……どんな?』 「ぱちぇがおかねさんをあげるから、にんげんさんはぱちぇのおてつだいをしてほしいの!」 長ぱちゅりーは人間が金を欲しがっていることを理解した瞬間閃いた。 今のこの群れの、否自分の状況を好転させる秘策を。 それはこの長ぱちゅりーの人間に対する考えそのものを現した策だった。 〔人間は力が強いだけ〕 力が強いだけの人間を操ってゆっくりしようと考えたのだ。 「どう? わるいはなしじゃないとおもうわよ!」 『うーん……』 少年は考える、いきなりの申し出にどうしたものかと。 『あのさ、手伝いって何をすれば良いんだ?』 考えてもどうにもならなかったので、とりあえず取引の内容を確認しようとする。 「むきゅ! とりひきしてくれるのね?」 『いやいやいや、違うって、まだ何をすれば良いかわからないから確認するだけだって』 早とちりするゆっくりを宥めて、少年は先を促す。 「むきゅ! むずかしいことじゃないわ! にんげんさんでもできるかんたんなおしごとよ!」 『…………どんな?』 イラつきを隠しながら少年は続きを聞く。 「ぱちぇたちのゆっくりぷれいすをどくせんするゲスをおっぱらったり おうちをつくってくれるだけでいいわ!」 『まぁ、そんくらい簡単だけどさ』 「むきゅ! じゃあとりひきせいり 『まったー、ですよー』 むきゅ!?」 『あ、戻って来た』 靴と軍手を餡子塗れにして、リュックをパンパンにした少女が路地裏に戻って来た。 「たしゅけちぇ! れーみゅをたすけちぇね!」「だしぇ! ここからだしゅんだじぇ!」 「ゆぶぅ、く、くるちいぃ、よ」「こんにゃのときゃいはじゃにゃいわ!」 『むきゅ! そのこえは、お、おちびちゃんたち!?』 少女のパンパンに膨れたリュックの中身は大量の赤ちゃんゆっくり。 よくもこの短時間で見つけられたもんだと感心したくなる量だった。 『はいそですよー、これで今夜はお肉ですねー、鶏肉ですけどー』 ニコニコ笑う少女に長ぱちゅりーは得体の知れない恐怖を感じる。 「む、むきゅ、お、おち、おちびちゃんたちを、か、かえしなさい……」 明らかに少年の時とは違う怯えた様子で、要求をする。 しかし 『いやですよ、私がお肉食べられなくなっちゃうじゃないですかー』 と笑顔のまま少女は告げる。 「ど、どうしてそんなことをいうの!」 『どうしてって、お肉が 「ゆ! しゃっきのはおしゃにょこえだよ!」「まりしゃもきこえちゃよ!」 ん?』 長ぱちゅりーの声を聞いたお肉の元、もとい赤ゆたちが騒ぎ出した。 「こりぇでたしゅかるにぇ!」「はやくれーみゅをたしゅけてにぇ!」 「しゃっしゃとしゅるんだじぇ!」「はやくたしゅけなさい! このいにゃかもにょ!」 「ゆっくりしゃせにゃいとせーしゃいしゅるんだじぇ!」「こにょむにょー!」 『だ、そうですけどー?』 耳にくる煩わしい鳴き声にも笑顔を崩さす、少女はリュックを地面に下ろし口を開ける。 『うわっ、すげぇ……どこにいたんだよ、こんなに』 好奇心で中身を覗き込んだ少年の目に映ったのは、ひしめき合いうじゃうじゃと蠢く大量の赤ゆ。 『せ、背中がむずむずするな、これ』 『そですか? 私は好きですけどねー、この感じ』 虫の群れを見たときのような悪寒を覚える少年とは裏腹に、嬉しそうに赤ゆを見詰める少女。 『これ何匹いるんだ?』 『多分20匹くらいだと思いますねー』 『20ってことは、×80円で、にはちは16で0が2個ついて、えーっと1600円か!』 『そうなりますねー、今日は豚肉かも知れないですねー』 自分の小遣い数ヶ月分になる赤ゆに夢を膨らませる少年と、夕飯を想像して笑顔になる少女。 とても幸せそうだった。 そんな2人を見ながら長ぱちゅりーは考える。 「むきゅ(おろかなにんげんのおちびちゃんなんてこわくないけど、こわくないけど…… にこにこわらってるにんげんのおちびちゃんからは なんだかゆっくりできないきがするわ)」 その勘は概ねあっていた。 少年はゆっくりを好きという訳ではないが、特別悪視もしてない。 だからこそ、長ぱちゅりーの戯言を聞いていたし、潰しもしなかった。 だけど、少女はゆっくりを食料、またはその引き換え物としか見なしていなかった。 何を喋っていても捕まえて連れて行くし。 赤ゆでも構わず親から引き離す。 抵抗されれば潰すし、されなくちゃ連れてく。 そんな思考を持っていた。 もし歯向かえばゆっくり出来ない目に合わされるかもしれない、そう考えると長ぱちゅりーは再び控えめに口を開いた。 「に、にんげんさん、おちびちゃんを、おちびちゃんたちをかえしてくれるかしら?」 少女は笑って。 『いやですよ?』 「そ、そう……ならいいわ」 その曇りない笑顔にあっさり諦める長ぱちゅりー。 やはり、下手に喚けばタダではすまない。そうクリームが告げていた。 しかし、諦めたぱちゅりーのことなど意に介さず。 リュックの中の赤ゆっくりは喚きだした。 「にゃにいっちぇるにょ!? しゃっしゃとれーみゅをたしゅけりょ!」「ゆんやぁぁぁぁあ!」 「こにょむみょう! ちねぇ! ちねぇ! むみょうにゃおしゃはちねぇ!」 『ひどい言われようだなぁ』 赤ゆたちの言葉に良心を痛ませる少年は、少し気の毒になりチラッと長ぱちゅりーを見る。 「…………むきゅぅ、おちびちゃんたちゴメンね。むのうなおさのせいで」 とでも言ってれば、まだ救い様もあったのだが……。 「むきゅ! おさのけっていにたてつくクソちびなんかしらないわ! せいぜいみじめにしんでいきなさい! むきゅきゅきゅきゅきゅ! おぉあわれあわれ!」 『…………』 『ゆっくりに良心とか求めちゃダメですよー』 呆れ顔で眺める少年にそう告げて、少女はリュックを背負いなおす。 『さて、そこのゲロ袋さんさっき何か面白そーな話をしてましたねー?』 「むきゅ! ぱちぇはゲロぶくろなんかじゃないわ! ていっせいしなさい!」 『うるさいですよゲロ袋さん、さっさと話をしてくださいー』 「むきゅぅぅぅ! ていっせいしなさい! ていっせいしなさい! ていっせ、むぎゃっ!」 『話をどうぞ』 「わ、わかったわ、だからはなして、ください……」 長ぱちゅりーの顔面を掴み、眼球の1mm前に鋏を突きつけて黙らせた。 その光景に少年は少々引いていたが、少女は気付かなかったようだった。 「にんげん、さんにぱちぇたちがみつけた、おかねさんをあげるから、ぱちぇのおてつだいをしてほしいの」 『ふんふん、それがさっき言っていたお家つくりとかですかー』 「そ、そうなのよ! わるいはなしじゃないわ! どうかしら!?」 『そうですねー、お金さんはいくらくらいあるんですか?』 「いまあるのはそっちのにんげんさんにわたしたのでぜんぶよ!」 長の言葉に少年はポケットにしまった硬貨776円を取り出して、少女に見せる。 『結構ありますねー、これは中々中々ハーヴぇストみたいな使い道ですねー』 『はーべすと?』 『重ちーですよー』 『?』 少女の言葉に疑問符を浮かべながらも言及はしない。 「どう? ぱちぇのおてつだいしてくれるかしら?」 少女の反応に既に、取引は成立したものと言わんばかりのふてぶてしい顔をする長ぱちゅりーを横目にみながら、 少女は少年の手の平から100円玉を2つ取って突きつける。 「むきゅ? なにかしら?」 『これ解りますかー? この銀色の100円玉ですよー』 「むきゅっ! バカにしないでけんじゃのぱちぇにわからないことなんてないわ! 100えんだまがどうしたっていうの!?」 プライドを刺激されたのか、喚く長ぱちゅりーに目線を合わせながら少女は告げる。 『これ二枚、100円玉二枚であなたが言った、お家を作る、ゲスを追い払うっていうお仕事を一回してあげますよー』 「むきゅ?」 急な話のついていけないのか、体全体を傾げて〔わからない〕といったポーズを取る。 『価格の話ですよー、一回のお仕事に対する報酬の取り決めですよー』 「むきゅ、なんとなくわかったわ……おかねさんがみつからないときはどうしたらいいの?」 『あー、そうですねー…………赤ちゃん10匹でお仕事してあげますよー』 少年の『それはぼり過ぎだろ』というような視線を無視して笑顔で告げる。 「むきゅ!? そ、そ、そんなこと、できな、」 さすがに拒否する長ぱちゅりーにすかさず、背中のリュックを指差して告げる。 『もうこれだけ見捨ててるんですからー、今更10くらいなんの問題もないですよー』 「むきゅっ! それもそうね! クソちびなんていくらでもふえるわ!」 一瞬の迷いもなく憂いを振り切ってその姿に、2人は苦笑する。 なにしろ10匹を見捨てるのは一回だけなんてことはないだろうから。 その後、少女と長ぱちゅりーは細かい取り決めを作って紙にゆっくりでも解るように書いていった。 このぱちゅりー、平仮名程度なら読んで理解することが出来るのが幸いだった。 まぁ、それくらいは飼いゆっくりの半分は出来ることなんだが。 そして決まった取り決めは 住居製作 ゲス追っ払い(5匹まで) 200円または赤ゆっくり10匹 食料提供 500円または赤ゆっくり30匹 その他要相談 先払い と簡単なものだった。 そして話終えて、長ぱちゅりーは口を開いた。 「それじゃあにんげんさん! 700えんぶんさっそくおしごとをしてもらうわ!」 『いいですよー、君もいいですよねー?』 『いいよ、しっかり山分けだからな』 最初はどうかと思っていた少年も、赤ゆっくりが大量に手に入ると聞き、乗り気になっていた。 「むきゅ! それじゃあ ぱちぇについてきて!」 長ぱちゅりーはぽふんぽふんと情けない音を立てながら跳ねて路地裏から出る。 そして所々に置かれた汚いダンボールの中に声をかけ、その中から現れた10匹ほどのゆっくりを従えた後に目的地に向う。 最初は赤ゆっくりを攫って行った少女に怒鳴り声をあげていたが。 ぱちゅりーが何かを伝えると、付き従うゆっくりたちは皆笑顔でこれからの幸せに打ち震え始めた。 所詮赤ゆっくりなどその程度のものだったのだろう。 少女のリュックから助けを呼ぶ声は聞こえてくるが、親ゆっくりたちはまったくに気にせず。 「おちびちゃんのためにもゆっくりするよ~、ゆ~ゆんゆんゆ~♪」 とご機嫌な様子で跳ねている。 そんなゆっくりの遅々たる歩みを眺めながら、少年と少女は歩く。 そして辿りついたのは、少年少女は知る由もないがみょんの群れのゆっくりプレイスたる小さな公園。 まだ日の高いのに人はまったく見当たらない、それもゆっくりが住むには良い条件になっているのだろう。 しかし、それでも人間を警戒する頭がしっかりあるのか、暢気に跳ね回るゆっくりは少数だ。 ほとんどのゆっくりは、人目のつかないところでゆっくりしているようだ。 そんな野良にしては優秀なゆっくりがそろう公園。 そこにゲスな捨てゆっくりの群れ、以前にもここに来て返り討ちになった奴等がやってきたのだから、穏やかじゃない。 少年少女の存在に気をかけながらも一匹、また一匹とゆっくりが集まってきた。 『沢山いるんだなぁ』 『ゆっくりなんて何処にでもいますよー』 本当に何処にでもいるらしく、公園のちょっとした隙間から出てくる出てくる。 気付けば成体のゆっくり30匹ほどと子ゆっくり赤ゆっくり合わせて50ほどが集まっていた。 これでも全部ではないらしく、遠巻きにこちらを見てる固体もかなりいるようだった。 「ゆっ、まりさたちのゆっくりぷれいすになんのようなのかぜ?」 成体ゆっくりの中から一匹、ゆっくりまりさと呼ばれる、金髪に黒い帽子が特徴のゆっくりが一歩前に出てきた。 このまりさはこの公園のリーダーとして扱われている優秀なまりさだった。 皆の不安を感じて、一歩前に出てきたのだ。 そのまりさに向い立つ様に長ぱちゅりーも前に出て、息を吸い込み口を開く。 「ここをぱちぇたちのゆっくりプレイスにするわ!!!!」 「「「「「「「「ゆ?」」」」」」」」 いきなりの、予想もしなかった言葉に公園の住みのゆっくりたちは思考を停止してしまう。 こいつは一体何を言っているいるんだろう? 皆一様にそう考えてはいるが、あまりのことに言葉に出来ず時間だけが経つ。 そして、やはり一番回復が早かったのはリーダーまりさだった。 「ぱ、ぱちゅりー? なにを言ってるのぜ? ここは、まりさたちの 「むきゅぅ!! なんでぱちぇのゆっくりプレイスにかってにはいってるのぉぉぉぉ!!?」 ゆ!?」 対話を試みようとしたリーダーまりさの言葉を待たずに、長ぱちゅりーは大声で喚く。 それに呼応するように……。 「ゆっへっへ、うずぎたないのらが、まりささまもゆっくりプレイスにいるんじゃないんだぜ!」 「おまえらみたいなうずぎたないのらがいたら、れいむのおちびちゃんの すとっれす になるでしょぉぉぉお!?」 「おまえらは ここにいるけんりはないんだねー、わかれよー」 「いなかものの のらはさっさとでていきなさい! アリスのゆっくりプレイスににおいがうつるわ!!」 捨てゲスゆたちの出て行けコール。 さすがにこの時点では公園のゆっくりたちも自体を把握。 「なにいってるのぉぉぉぉぉおおお!!? ここはでいぶだぢのゆっぐりぶれいずだよぉぉぉおおお!!?」 「あとからきてなにをいってるのぜ? ばかなの? しぬの?」 「このゲス! いなかもの!」 「げしゅっ! ばーきゃばーきゃっ! ここはれーみゅのだよ!」 全力で声を上げ威嚇する。 そのあまりの迫力に、ぱちゅりーの群れのゆっくりたちは……。 「ゆぴぃぃぃい! こ、こわいよぉぉおおお!!」 「ま、まりさはわるくないんだぜ! ぜんぶ、ぜんぶおさのせいなんだぜ!」 「み、み、みんな、とかいはよ? いなかものなんていうわけないじゃない!」 成体でありながらしーしーを漏らし、素晴しい速度で媚を売り始めていた。 『…………』 そのあまりの情けなさに、少年は言葉も無く溜息をついていた。 少女はニコニコ笑ったまま、集まってくる赤ゆっくりを数えている。 「むきゅっ! ぱちぇはやさしいから いまならまだゆるしてあげるけどどうする?」 怯える仲間を気にせず、尊大な態度を取り続ける長ぱちゅりー。 その姿を見てリーダーまりさは理解した。 「(ゆぅ、またこのぱちゅりーがけんじゃごっこをはじめたんだぜ)」 長ぱちゅりーの〔けんじゃごっこ〕はこの辺りでは有名だった。 無能な作戦を考え、群れの仲間に実行させ、そして失敗する。 その流れはもうおなじみになっていた。 「(どうせ、こんかいはまりさたちがいても、おうちせんげんすればへいきとでもかんがえたんだぜ、ばかなのぜ)」 やれやれとゆっくりには無いハズの肩を竦めるポーズをしたリーダーまりさは身体を縮ませて力を蓄えて、長ぱちゅりーに体当たりをした。 「むぎゅっぅぅぅぅ!!!??? いだいぃぃぃぃぃぃぃいぃぃ!!!」 『うぉっ!』 体当たりされた長ぱちゅりーは、ごろごろ転がり少年の足にぶつかり止まった。 そしてお下げを振り回しながら砂糖水の涙を撒き散らしている。 「ゆふぅ、ぱちゅりー、わかったのぜ? こんなことしたらどんなめにあうのか……」 公園のゆっくりたちはもう興味もつきたのか、口で石を拾ってぱちゅりーの群れのゆっくりにぶつけたりしてゆっくりしていた。 「そうだよ! はやくでていってね!」 「つぎきたらもうようしゃはしないのぜ!」 「ゆぷぷ! なさけないね! れーむあんなゆっくりにはなりたくないよ!」 口々に、怯えるぱちゅりーの群れをバカにする。 それでも、以前にも痛めつけられた群れのゆっくりったちは屈辱に歯を食いしばりながらも耐えていた。 「ゆぐぐ! ぱちゅりー、はなしがちがうのぜ……」 「ゆっくり、ゆっくりできるっていったのに、このいなかもの」 「れいむは はじめからいやだったのに……」 嬉々としてついてきたことなど餡子の彼方。 全員が恨みがましい目で少年の足元に転がる長ぱちゅりーを見つめていた。 その光景にもう勝負はついたと確信したのか、公園のリーダーまりさは大げさに溜息をついた。 「もう、わかったのぜ? ここはまりさたちのゆっくりプレイスなのぜ つぎきたらほんとうにようしゃはできないんだぜ、わかったらゆっくりしないでかえってね!」 その言葉に群れのゆっくりたちは、即座に逃げようとしたが。 「むきゅきゅきゅ……のらゆっくりはほんとうにあわれでいやになるわ!」 やっと立ち上がれるようになったのか、長ぱちゅりーは不敵な、いな不愉快な笑みを浮かべだした。 「お、おさ、もうかえったほうがいいのぜ」 「そうよ! これいじょういたらとかいはなみんなをおこらせてしまうわ!」 口々に撤退を勧めるゆっくりたち。 しかし長ぱちゅりーは笑いを止めない。 「むきゅきゅきゅきゅ」 「……またたいあたりされたいのかぜ?」 リーダーまりさは呆れたように、事実呆れながらぱちゅりーに近づいていく。 「まりさーやっちゃえー」「そんないなかものにようしゃはふようよ!」 「れーむもおうえんしちぇるよ!」「おちょーしゃんきゃっこいいー!」 「もうにどとここにこれないようにするのよ!」「ばいあぐら!」 そのまりさの背中を押すように、群れの仲間、家族が声援を向ける。 それを心地よく感じながら、まりさはあんよに力を込めて、先ほどと同じく体当たりの準備をする。 「ぱちゅりー、ここでひくならまりさはゆるしてやるのぜ」 「むきゅきゅきゅ!」 リーダーまりさの最後通告をむかつく笑みで無視したぱちゅりー。 「わかったのぜ……じゃあようしゃはしないのぜ!」 さっきよりも大きく身体を歪ませて、リーダーまりさは飛び上がった。 このまま当たれば並みのゆっくりなら重症、身体の弱いぱちゅりーなら死ぬことさえありうるだろう。 「(バカなゆっくりなのぜ……)」 そんなことをまりさが考えていたとき。 さっきまで笑うだけだったぱちゅりーが急に大きく口をあけた。 「にんげんさん! さっきのおかねでゲスまりさをおっぱらってちょうだい!」 『ん? あ、あぁ、よっと』 「ゆぐぇぇぇぇぇぇっぇぇええぇっぇぇぇぇえぇえええ!!!!?」 「「「ま、まりさぁぁぁぁぁあぁぁあ!?」」」 ぱちゅりーの声を聞きとっさに少年は、迫り来るリーダーまりさを軽く蹴り返した。 少年にとっては軽く足で止める程度のつもりだったが、まりさにとっては自分の何倍も大きなゆっくりに体当たりされるような一撃だった。 『あ、っと、や、やり過ぎた、かな?』 「いぃ、いじゃぃぃいいぃぃぃいいいいい!!!!」 ゴロゴロと地面を転げまわるまりさの姿に、流石に不安を覚えて隣で影写しをしていた少女に話しかける。 『大丈夫ですよー、ゆっくりは痛がりですからー』 『そっか、なら平気だよな……』 『そうですよー、ちょっと見てて下さいねー』 なおも不安そうにしてる少年に、細目の少女は笑いかけてリーダーまりさに近づく。 「ばりざのおがおがぁぁぁぁぁあああ!! いちゃぃぃぃぃぃいいい!!」 『はいすとーっぷ、ですよー』 「ゆっぐぅ!?」 少女はいつの間にか取り出した鋏を片手に、リーダーまりさを余った手で押しつぶすようにして動きを止めさせた。 「い、いだいぃぃいいいい!! やめるんだぜぇぇぇぇぇぇえぇえ!! いたいんだぜぇぇぇぇぇええ!!」 少女を認識して一瞬動きを止めたまりさであったが、再び〔痛い〕を主張し始めた。 まだ少女は手で押さえることしかしていないというのに、先ほどより激しく泣き喚く。 「ゆっぐっぁぁぁっぁぁぁあ!! まりさのはさんがおれちゃったのぜぇぇぇっぇええ!!」 『…………』 「いだい! いだいいだい! いだいぃぃぃいいいいいい!!!」 『…………』 少女は不快に蠢くリーダーまりさの、その眼球目掛けて鋏を振り下ろした。 「ゆ!?」 そして、眼球ギリギリで止めると鋏をしまい少年の横に戻ってきた。 『ほら、見てくださいー』 少女は、動きを止めて目をしばたかせているリーダーまりさを指差した。 『あんなに痛がってたのに、すぐに叫ぶをやめたでしょー?』 『あ、あぁ、そう、だな』 『さっきまでのは、痛がってるふりみたいなもんだったんですよー』 『そうなんか?』 『そですよー、まぁ実際には少し違いますけどー、んー』 少女は少し考えると、何かを思いついたように笑顔になる。 『ほら、男の子はおちんちん蹴られたりしたら跳ねるじゃないですかー』 『…………』 『それにも近いものでもありますねー、痛みを紛らわせるというかー、発散させるというかー』 『……ふぅん』 恥ずかしげもなく話題をふる少女に、少年は少し気まずそうに頷いた。 その平和そうな会話の周りでは、公園の群れ、ぱちゅりーの群れともに唖然としていた。 唯一変わらないのは、少年に指示を出した長ぱちゅりーだけだった。 「(むきゃきゃきゃきゃ! すごいわ! にんげんのちからはほんとうにすごいわ!!) この辺りでは屈指の実力者であった、あのリーダーまりさをいとも容易く撃退したのだ。 ゆっくりにとってはもはや、〔理解不能〕クラスの出来事であった。 〔人間は強い〕そう言われ育ってきた公園の群れのゆっくりにとっても二つの意味で予想外であった。 まずは、その強さ。 いくら強いといっても、リーダーまりさなら勝てると信じていた。 リーダーまりさ自身もそれは思っていた。 それでも人間に攻撃できないのは、人間は沢山いる、そして何よりも群れの皆がいるからだと、皆そう思っていたし、まりさ自身もそう戒めていた。 だというのに、普段見かける人間より小さい人間に、リーダーは軽くやられてしまった。 そしてもう一つ。 「な、なんでにんげんさんがゲスのみかたしてるのぉぉぉぉぉぉぉおぉおおおおおおお!!!」 公園の群れのれいむ、リーダーまりさの番が大声で叫んだ。 「おちょーしゃんがぁっぁあぁぁぁあ!!!」「ま、まりさぁぁぁぁあぁ!!」 「どうじで! どうじでこんなごどずるのぉおおぉおおおお!?」「わからないよぉぉおおおお!!」 れいむの叫びにやっと反応が追いついたのか、他の公園の群れゆっくりたちも口々に騒ぎ出した。 『え、ど、どうして、って……』 そのゆっくりたちのおあまりの反応に、行動を起こした少年はたじろいでしまう。 「に、にんげんさんはゲスがきらいなんでしょぉぉぉぉおおおお!? そいつらはゲスなのになんで、みかたなんかしてるのぉぉおおお!??! おかしいでしょぉぉぉおおおおおお!!」 二つ目の予想外。 そう〔人間はゲスなゆっくりが大嫌い〕ということであった。 『え、お、おかしい、かな……』 リーダーまりさの番のれいむ、その他のゆっくりの剣幕に押されて、少年は不安そうに少女を見る。 『気にしなくていいんですよー、私たちは雇われさんですからー、することして貰うもんもらいましょー えっと、ゲロ袋さん?』 少女朗らかに笑うと満足そうな顔をするぱちゅりーに声をかける。 「むきゅ!? ぱちぇはゲロぶく、『ゲロ袋さん?』 な、なにかしら?」 一瞬反抗の声をあげようとした長ぱちゅりーであったが、少女の笑み一発でテンションが下がっていくのが見えた。 『それで契約によるとー、あと4匹ゲスを追っ払ったりできるんですけどー、どうします?』 「むきゅ、そ、そうだったわね……それじゃあ」 少女の言葉に勝利の余韻を引きずっていたぱちゅりーは、少々顔を引き締めて公園の群れに視線を向ける。 「「「「ゆひっ!」」」」 人間と仲良く会話しているぱちゅりーの姿に、流石に今の状況を理解したのか、視線を受けた公園ゆっくりたちは悲鳴をあげる。 その姿にさっきまで呆然としていた群れのゆっくりたちはむかつく笑顔を貼り付けていた。 「ゆっへっへ、ばかなやつらなのぜ、まりささまにさからうから、こうなるのぜ」 「いままでは、ちぇんはおんこーだから ゆるしてあげたけど、もうおそいんだねー、わ・か・れ・よー!」 群れのゆっくりの中から幹部まりさと幹部ちぇんが出てきて、しーしーの跡を残した身体で傲慢に笑い出した。 さっきまでの自分たちの怯えっぷりは既に餡子の彼方。 どうして公園のゆっくりたちが怯えているのかも餡子の向こう。 ただ、自分たちが優位にいるということだけは素早く嗅ぎつけたらしい。 少年はそれを呆れたように眺めていた。 「むきゅ! そうね、まりさ! ちぇん! せいさいしたいゆっくりをえらんでいいわよ!」 少年の視線の意味なんか気にすることもなく、ぱちゅりーは二匹の幹部にそう告げた。 「おさ! それはほんとうなのかぜ!?」 「むきゅ! ほんとうよ、ふだんからがんばってくれているふたりに ひごろのすとっれすをはっさんしてもらいたいのよ!」 「さすがおさなんだねー! すごいんだねー! わかったよー!!」 ぱちゅりーの提案に二匹は目を輝かせる。 以前から自分たちよりゆっくりと暮らしていた公園の群れのやつ等が憎かった。 かといって攻撃しても仕返しされる。 公園の近くを歩いていただけでリンチされたこともあった。 まぁ、全て自業自得の結果なのだが、そんなのは関係ない。 今あるのは仕返しが出来る、それだけ。 「ゆへへへ、さぁてどのゆっくりにまりささまのちからをおもいしらせてあげるかな」 「ちぇんがやさしいからってつけあがってきたばつなんだよー」 二匹は涎を垂らしながら、目の前で固まって震える獲物を見つめる。 「や、やめてね、れ、れいむは、れいむはりーだーのおくさんなんだよ……」「ま、まりさは、なにも、なにもしてないのぜ……」 「あ、ありしゅは、ありしゅはと、とかいはなにょよ?」「えれえれえれえれ!」 二匹の視線に公園のゆっくりたちは必死に目を逸らす。 理由は解らないけど、向こうには人間さんが、リーダーすら簡単に倒す人間さんがいるのだ。 自分たちでは敵わない。 こんなゲスたちに怯えるなんて屈辱だけど、痛いのは嫌だ。 各々そう思い、震え続ける。 「むきゅ! ふたりともきまったかしら!」 ぱちゅりーは公園のゆっくりたちの怯えっぷりに満足したのか、思い出したように幹部まりさ、ちぇんに声をかける。 「きまったのぜ! まりさはあのれいむにするのぜ!」 「ちぇんもきまったよー! あのなまいきそうなアリスにするんだねー!」 「「ゆっ?!」」 二匹に指名されたゆっくり。 人間から見たら、ありすもれいむも複数いるので誰を指名されたか解らないのだが ゆっくり同士では解っているのか、指名された二匹は小さく声をあげ、他のゆっくりはその二匹から離れてゆく。 「ど、どぼじでれいぶなのぉぉぉおぉおぉおおおお!!?」「あ、ありすがなにをしたっていうのぉぉぉぉぉぉおお!?」 指名された二匹はあらん限り叫ぶ。 れいむは、さっきやられたりーだーまりさの番であるれいむ。 ありすは……どうだか解らない。 「むきゅ! ふたりともさっさとここまできなさい!」 「い、いやにぎまっでるでしょぉぉぉぉおおおお!!」 「ゆっへっへ、きょひしたらむれぜんいんせいっさいするのぜ? それでもいいのかぜ?」 「そ、そんなのだめよ! だめにきまってるでしょ!?」 「だったらおとなしくくるんだよー、わかれよー!」 今の状況を作りだした少年少女そっちのけで話が進んでいく。 まぁ、それに不満も何もないのか二人は楽しそうにゲームや漫画の話をしている。 家庭環境の都合上、少年が話してそれに少女が笑顔で相槌を打つ状態なのだが、どちらも不満はなさそうなのでよしとする。 そんな平和な光景の少し向こうでは殺伐とした、リンチが行われていた。 「ゆっくりしぬのぜぇぇぇぇぇえぇええええ!!」 「ゆっぐぼぉぉおおお!?!?!」 双方の群れが見守る中、指名されたありすが、幹部まりさの体当たりで吹き飛ばされる。 「ゆっぐぎぃ、い、いぎゃ、いぢゃわぁ……」 もう何度目になるか知らないその一撃に、もちもちしていた皮は傷だらけ、髪もほつれてぼさぼさになっていた。 「「「「「ゆっへっへっへへ! いいきみだね!!」」」」 「「「「「あ、ありずぅぅぅ! もうやべでぇ!!」」」」 その光景に双方の群れから声があがる。 片や、歓声とは言いがたいねちっこい、湿った喜びの声。 片や、涙と悲劇の混ざり合った懇願の悲鳴。 「つぎはちぇんのばんなのぜ!」 「わかったよー!」 幹部まりさは転がされたアリスの髪を咥える。 「いぎっぁ!? や、やべて、もう、やべて、ありずにひどいごどじないで……」 「ゆふん! いままでのむくいなんだぜ! こっちにくるのぜ!」 「とかいはじゃないわっぁぁあぁぁあああ! ありすのかみさんがいだいぃぃいいいい!!」 髪を引かれたありすはボロボロの身体を引きづりながら、またぱちゅりーたちの前に連れてこられる。 「ほら! もってきてあげたのぜ! はやくするのぜ! つぎはまたまりささまのばんなのぜ!」 「ありがとうなんだねー! でも、じゅんばんなんだからまっててねー!」 「ゃべでぇ……」 まりさとちぇんの二匹に交互に体当たりされてもう6回。 数の概念が曖昧なゆっくりでは、もう数え切れないくらい。 それほどの痛みにありすは涙を流す。 「あ、ありずが、ありずがなにをしだっていうのぉ……」 言葉の通り、ありすはちぇんに指名される謂れがない。 れいむは、まぁリーダーの番だからと公園のゆっくりたちも、理不尽な中に納得しているのだが。 ありすについてはその理由がない。 このありすはレイパーであったとか、他のゆっくりを攻撃したとかいうこともない善良なゆっくりらしい。 さっきから公園のゆっくりたちはそれらを主張してありす返還を求めているのだからそうなのだろう。 だけど〔せいっさい〕はとまらない。 「ゆべぇぇぇぇええ!!」 「いぢゃいぃぃいぃい!!」 「ぼうゆるじでぐだざぃぃぃぃぃいい!!」 「ゆぐぼぉぉぉおっぉおおお!!」 何度目かの体当たりをくらい、ボロ雑巾のようになったありすがちぇんの前に転がってくる。 「ごめんなのぜちぇん、そっちにいっちゃったのぜー!」 幹部まりさがすっきりした顔で、そう告げる。 散々抵抗できない相手に体当たりして気が晴れたのか、幹部まりさは極上のゲスマイルで、まるで良い仕事したとでも言いたげな表情を浮かべる。 「かまわないんだねー! もうこれでおわりにするんだねー!」 ありすを前にしたちぇんはまりさに尻尾を振って応えて、そして帽子から一本の折れた鉛筆を取りだす。 「ゆっ!?! ぞ、ぞれは、ぞればぁっぁあぁぁぁあ!!!」 「おぼえてたんだねー、うれしいんだよー」 さっきまで虫の息だったありすは、ちゃんが取り出したえんぴつを見た瞬間、ボロボロの身体にかまわず吼えた。 「ぞればぁぁぁぁあ!! ぞではああああああ!!!」 「そうだよー、ちぇんはあのときのまりさをころしたちぇんなんだよー」 ちぇんはニヤニヤと、これまたゲスマイルを浮かべながら告げた。 「おばえがぁぁぁぁ! おばえがおちびちゃんとばりざをころじだげすがぁっぁあぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」 ありすの文字通り命を削った叫びは、双方の群れに響いた。 「ありすのおちびちゃん?」「ありすはどくっしんじゃなかったのぜ?」 「むきゅぅ、ありすはむかしあいするおちびちゃんと、まりさをゲスにころされたのよ」「ゆ!?」 「そ、それじゃ、それじゃああの、あのゲスのむれの……」「ちぇんが!」 「あんなにゆっくりしてたのに……!」「そのうえありすまで!」 口やかましく情報の伝達が行われたのか、さっきまでは怯えと涙での懇願だった公園の群れのゆっくりからは非難があがる。 それを受けるちぇんは飄々としたものだった。 「あのときちぇんがちょっとごはんをもらいにいっただけなのに、おまえがさわぐからまりさにこのエンピツさんでさされちゃったんだよー、いたかったんだねー、わかれよー!!」 「じるがぁっぁあぁああ!!! おまえが! おばえがわるいんだぁぁっぁあああ!!!」 ありすの言葉の通りである。 強盗まがいのことをしたちぇんが、そのとき攻撃された仕返しをしているのだから、もはやどちらが悪かなど一目瞭然だった。 「ちぇんにすなおに ごはんをかえせばよかったんだよー!」 「あれはありずとばりざが、おちびちゃんのだめにあずめたんだっぁぁぁあああ! おばえにぐわぜるためじゃないぃぃぃぃぃいい!!! ごろずぅぅぅぅぅぅうう!!」 理不尽無茶苦茶自己基準非道なちぇんの言葉。 それに煽られるようにありすは怒りを抱えて進む。 「ぞのえんびつもだぁっぁあああ!! ぞればばじざのものだぁぁぁああああ!! がえぜぇぇぇぇえええ!!」 「ありずぅぅぅうう!! やっちゃぇぇぇぇえ!!」「ゲスは、ゲスにはせいっさいなのぜぇぇぇぇえ!!」 「むっきゅぅぅ!! あのまりさを、ゆっくりしてたまりさをころしたゲスはしねぇぇえぇ!」「しおふきぃぃぃぃいい!!!」 公園の群れから声援が響く。 さっきから状況など変化していないのに、まるで恐怖の枷はなくなったかのように叫ぶ。 この光景に一切関心を払っていないとはいえ、近くに少年少女がいるし、リーダーまりさは使い物になりそうにない。 それでも直ぐに感情に流されて動くのがゆっくりだ。 激情に簡単に流されてしまうのがゆっくりだ。 「がえぜっぇえぇぇえぇええ!!! ぜんぶがえぜっぇえぇぇええええ!!!!!」 怒りに動かされて進むありす。 その背を仲間の歓声が押す。 怨敵を倒すために。 「かえしてあげるんだねー!!」 「ゆ゛?」 そして、押された先では……。 「ちぇんはやさしいから、このエンピツはかえすんだねー」 ありすは目と目の間に、愛する番の持ち物であったエンピツを深々とさされて、中枢餡を傷つけられて死んだ。 激情に流され、歓声に押され、ついたのは。 「ちぇんはやさしすぎるんだねー、はんっせいだよー」 ゲスにより連れていかれた家族と同じ場所だった。 「「「「「あ、あ、あ、あでぃずぅぅぅっぅぅぅうぅぅぅぅぅぅぅっぅう!!!!!!!」」」」」 ゆっくりは感情で簡単に動く。 さっきまでの勇猛さも好戦さも、悲劇と恐怖で悲鳴に変わる。 「むきゅ、むきゅ、むきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅ!!!!」 「「「「「「げらげらげらげら!! おろかなのらがしんだのぜ!!!!」」」」」 二方向の、悲鳴と歓声の中心ではさっきまで動いていた饅頭が、薄汚く転がっていた。 「れ、れ、れ、れいぶ、じ、じに、たく、ないよ……」 その姿を見ていた執行待ちのゆっくり、リーダーまりさの番れいむはガチガチ震えていた。 「ゆ? ゆっへっへ、あんしんするのぜ! すぐにありすといっしょのばしょにつれてってあげるのぜぇぇぇえええ!!!」 震えるれいむの姿を目ざとく見つけた幹部まりさは、顔を醜く歪めて叫んだ。 「むきゅきゅきゅ!! まだよ、ぱちぇたちがうけたくつじょくはこんなもんじゃないのよぉぉおぉおお!!!!」 公園の長ぱちゅりーの声が響く。 ~続く~ 挿絵:にとりあき
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『ゆっくりと子供』 5KB 小ネタ 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3794 まりさとの勝負 anko3843 野球部のゆっくり anko3855 ゆっくりと会話してみた anko3932 ゆっくり観察日記 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 誤字脱字失礼します 「やべでぐだざぃいいいいい!! にんげんざん、おでがいじばずぅうううう!!」 「たじゅけ、ゆぷ! ゆぶぶぶぶ!!! やじゅげ、おちょ、ゆぶ!」 長閑な公園の砂場で、ゲームキューブサイズのいかにも野良な成体まりさが殴られたのかボロボロの身体で、10歳ほどの少年に涙を流しながら懇願していた 懇願された少年は聞こえていないのかというくらいで無視をしながら、傍らに置かれた水の入ったバケツに、まりさの子供らしい子れいむを沈めて笑っていた。 『はは、すっげぇ不細工、なにこれ、きもっ!』 少年は、ミカンほどのサイズの子れむを握ってバケツに手ごと突っ込む。 そして、手の中で必死に身体を揺らしてどうにか自ら脱出しようとする子れいむを笑い。 「ゅぶはぁあ! げほっ! ゆぼっ! ひぅ、はぁ、はぁ、ゆっは!」 『何その顔、きもいなぁ』 バケツから手を引き上げては、苦しそうに咳き込み涙目で震える子れいむを笑う。 子れいむは、必死に息を吸って、餡子を吐きそうなストレスに耐えながら涙を流す。 どうしてこんな目に 合わなくちゃいけないのかと、足りない餡子で考えていた。 親であるまりさも同じく考えていた、自分たちが何をしたのかと必死に考え、涙を流しながら我が子を返してくれと叫ぶ。 「おでばいじばず! にんげんざん! ばりざがなにかしたなら あやばりまずから! おちびをかえじでくだざいぃい!」 まりさは一部皮が破けて餡子の漏れ出す身体で、必死に少年に頭を下げ続ける。 このまりさと子れいむ、本当に何をしたという訳ではなかった。 公園に住むゆっくりで、確かにゴミも漁るし公園の花を食べたりはしていた、しかし、少年はそれとはまったく関係なく、遊ぼうと公園に来て、そこにいたからという理由で今にいたる。 まりさを適度に痛めつけて、子れいむを何度もバケツに沈める。 手の中で必死に身体をよじって逃げようとする、その無力な姿が楽しくて仕方ないようだった。 少年は知らないけれど、ゆっくりとって水中とは呼吸以上に、皮がふやけることが怖いのだった。 ちょっとした雨でしばらく浴び当てれば直ぐに死んでしまう、その程度の耐水性しか持たない生き物だった。 既に何回か沈められた子れいむの皮は、水を吸ってぶよぶよだった。 「やべでね、れいむ、みずさん、きらい、じゃよ……やべちぇね、いまにゃらまだ、ゆるずからぁ」 死に瀕する――まぁ、ゆっくりなんて生まれた時点で瀕死なんだけれど――れいむは、虫の息ながら若干上から目線で制止を促す。 これ以上の水分は命に関わると解っているのかも知れない。 少年は、自分の手の中でぐたったりする子れいむを見て少し動きを止める。 その間もまりさは、必死に砂場で土下座をする。 少年は、子れいむをゴミでも捨てるように砂場に放る。 「ゆびゅ!?」 子れいむは、べちょっと音を立てて砂場に落ちる。 皮は破れなかったようだけど、痛みに顔をしかめる。 そして、少年は土下座をするまりさに手を伸ばす。 『次お前な』 「ゆ? おそらをとんでるみたい! ゆゆ!? は、はなしてね!」 少年はまりさの身体をつかみ、立ち上がる。 最初は本能的に能天気な台詞を吐いていたが、まりさは直ぐに高さに恐怖して、何より目の前の少年に恐怖して震えだす。 いきなり襲われてボコボコにされた恐怖が身体を離れない。 普段では絶対に見ない高さに、歯をガチガチ鳴らす。 「ゆ、ゆるじて、ください、まりさ、まりさなにもしないのにぃいい!」 『はいはい、お前らって生きてるだけで迷惑なんだろ? だから俺が片付けてやるんだ、よっ!』 少年はちょっと力を込めて、まりさを砂場に落とす。 「ゆっ!? ゆれいじんぐす、ゆびゅべっ!?!」 砂場に落ちたまりさは、口から餡子を吐き出し、更に衝撃でうんうんも漏らしていた。 しかし、餡子がかき回されるような痛みと衝撃にそれどころではなく、転げまわることも出来ない。 だけど、少年はお構いなしに声をあげて笑う。 『あっははっはは!! こいつウンコ漏らしてるし! だっせ、だっせぇえ!!』 「ゅ、ぐぅう!」 悔しく思いながらもまともの言葉も出せないまりさは、涙を流しながら数本折れてしまった歯を食いしばる。 「おちょー、しゃん……」 子れいむも涙を流しながら、砂場に水を吸い取られて若干回復した身体を起こして、まりさを見ていた。 優しく強い父親がうんうん漏らして涙を流す姿を。 親子の涙もむなしく、少年はまりさの姿を面白かったのか再び持ち上げる。 『よぅし、もっかいいくぞ』 そして、さっきより高く持ちあげて落とす。 「ゃべべ、ばりざ、ち、ちんじゃ、んぎゅゅべぁあ!!?!?」 『あはははは!! また漏らした! 本当にこれで大人かよ、あっりえねぇえ! だっせぇぇえ!』 さっきを超える威力での墜落で、まりさは口からもあにゃるかたも餡子を漏らしていた。 所々皮も破れて、かなりの餡子が身体から漏れていた、もう時期に死ぬのが確定している姿だった。 少年に笑われても呻くことすら出来ずに、必死に命を繋ぎ止めようとしていた。 「おちょ、しゃん、おとー、しゃん」 子れいむは、そこに、まりさの元に必死に這っていた。 砂のお陰で水分はなくなってきたけれど、急激な渇きで上手く皮が収縮しないで、跳ねることが出来なくなっていた。 しかし、それでも愛する親の元に、助けることは出来なくても、必死に這って進んだ。 そして何とかまりさの前に到着した子れいむは、舌を伸ばしてぺーろぺーろをする。 少しでも何かの足しになればと、少しでも元気になって欲しいと願って。 「ぺーろぺーろ! げんきになっちぇね、おとーしゃん、げんきなっちぇね……」 子れいむの懸命なぺーろぺーろが効いたのか、また別の理由か、まりさはプルプル震えながら言葉を発する。 「おち、び……まりさが、しんでも、げんきに、い、いぎるの、ぜぇ、まりさは、い、いつで 『よっしゃぁぁ! もっかいだ!』 おぞらはとびだくないよぉおおお!!!」 最期の別れをしようとする親子を少年は笑顔で引き離す。 そして、もっとも高くあげて、もっとも力を込める。 砂場にたたき付けるように、まりさを落下させた。 「おちょーゅびゅべ!?」 まりさは、綺麗にれいむを押しつぶして、破裂するように粉々になった。 砂場に餡子が飛び散り、少しだけ砂が舞う。 しかし、直ぐに収まる。 砂場には、潰れた饅頭の染みが二つ残るだけだった。 少年は大きく伸びをすると、バケツをベンチの下に隠して公園を出て行った。 まりさの、子れいむの凄惨な死に様に、公園に住む他のゆっくりたちは声を押し殺して泣いた。 自分たちが何をしたんだと、声を堪えて泣いた。
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『ゆっくりに餌を』 6KB 小ネタ お願いします。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 誤字脱字失礼します 公園の隅にある段ボール。 その中に住むのはゆっくりれいむ。 他のゆっくりが狩に奔走するなか、そのれいむはゆったりと惰眠を貪っていた。 そしてその惰眠を打ち破るように、段ボールの外かられいむに声をかけられた。 『れいむ、いる?』 「ゆゆ!? このこえは!」 聞こえてきた幼い女性の声、その声に反応してれいむは精一杯の速度と、出来る限りの笑顔を浮かべて外に出る。 そして、期待通りそこにいたまだ10歳程度の、半そでハーフパンツの活動的な服装の女の子を見つけて、更に笑顔を向け口を開く。 「おねーさん! きょうもきてくれたんだね!」 開いた口の端からは涎が零れていた。 その姿をクスクス笑いながら、少女は片手に持ったビニール袋から小分けにされたゆっくりフードを取り出してみせる。 『ほら、れいむ今日も持ってきたよ』 「ゆゆ! きょうもごはんさんありがとう!!」 れいむは、毎日の様にゆっくりフードを持ってきてくれる少女に、本当に感謝していた。 野良として育って、独り立ちして直ぐにこの少女と出会い、それから毎日ゆっくりフードを貰って生きていた。 既に野良としては生きていけないレベルになっていたけれど、少女もれいむも気にしない。 ずっとこの関係が続くと思っていたから。 『はい、じゃあどうぞ』 「ゆわーいおねーさんありがとー!」 少女は袋を開けて、れいむの前に置く。 れいむはそれに笑顔でかぶりつこうと口を開けて……。 『こらっ! ゆっくりに餌をあげちゃ駄目じゃない!!』 「ゆゆ!?」 『え?』 突然、少女に大きな声がかけられた。 その声の大きさに、れいむも咄嗟に食べようとしていたのをとめて声の方向を見る。 少女はバツの悪そうな顔して立ち上がり、声の主から目線をそらす。 『もう、公園にゆっくりが住み着いて大変なんだから、餌をあげたら困るのよ……』 声の主、30代後半程度の髪を茶色に染めた、おばさんもといお姉さんは、箒とチリトリを片手にゆっくり近付いてきた。 その顔は怒っているというより困っている、といった感じであった。 『……え、えーっと、このゆっくりは、貴女のじゃないのよね?』 『は、はい、野良の、です』 『そ、そう……』 お姉さんは、声をかけてはしまったがどうしたもんかと言った様子で。 少女は、怒られているといった感じでビクビクと俯いていた。 そんな二人をれいむは交互に見ながら、何かひっかかる物を感じていた。 『えっと、一応ね、あ、怒ってるんじゃないからね? おばさん全然怒ってないから、ね?』 『ぇ、はい……えっと』 少女があまりにも暗い雰囲気を出しているのをどうにかしようとしたのか、お姉さん(自称おばさん)は明るい声を出す。 そこで、やっと少女は僅かに顔をあげて、お姉さんに視線を合わせる。 手は、持ったビニール袋をぎゅっと握り締めている。 『えーっとね、その、公園にゆっくりが増えると、その困るの、あ、別に貴女が悪いとかじゃなくて、その意識の問題の話だからね?』 『はい……』 『貴女がゆっくりにも優しい女の子だってのは解るわ、おばさんそーゆー心大事だと思うし』 『そんな、別に……』 うんうん頷くお姉さんに、少女は微かに頬を赤らめる。 相変わらずれいむは何やら考え込むように呆けていた。 そして何かを気付いたかのように、目を見開いた。 『でも、ね、ゆっくりに餌をあげて公園に住み着かれると、その困っちゃうの、あ、私隣のマンションに住んでるんだけど、 持ち回りで公園の整備やってるの』 「えさじゃないのよ! ごはんさんだよ!」 『そうなんですか、あ、それなのに、ゆっくりに餌あげて、そのごめんなさい……』 「お、おねーさん!? なにいってるの!? ごはんさんでしょ!?」 『あ、あ、あー! 良いの、良いの、いや良くはないけど、その貴女だってわざとゆっくりに餌をあげてた訳じゃないんでしょ?』 「きいてるの!? れいむがたべるのはごはんさんだよ! えさじゃないよ!!」 『はい、その、ゆっくりって飼ったことなくて、友達に、あ、おばさんと一緒のマンションに住んでる友達が、公園のゆっくりいるって言ってて』 二人は不器用に、お姉さんは明るく身振りを加えて、少女は視線を申し訳なさそうに外しながらポツポツと話す。 『あ、そーなの、それでかぁ……』 お姉さんは納得したように頷き、片手の箒でれいむを示す。 『この手の野良ゆっくりに餌をあげると、その、ここでいつでもご飯貰えるって思って公園に住み着いちゃうの、そうなると色々困ったことになっちゃうのよ』 「ゆっがぁぁぁぁああぁぁああ!!! きげぇぇぇぇぇえええ゛!! えさじゃないっていってるでしょぉぉおおぉおおお!!!」 『ご、ごめんなさいっ』 『あ、ち、違う違う! 責めてない、ぜぇんぜん責めてない! おばさんの愚痴よ、愚痴! 気にしないで!』 お姉さんは素直に謝る少女を可愛く思えてしまい、申し訳なさそうに震える肩にそっと手を当てて目線を合わせる。 『っ!』 『誰でも間違いはあるし、それに貴女がしたのは可哀相なゆっくりに餌をあげて助けようとした尊いことなの』 「ご! は! ん! えさっていうなぁぁあぁぁぁぁあ!!」 『本当ならゆっくりでも優しくしてあげなくちゃいけないのかも知れないけど、ゆっくりは花壇荒らしたり赤ちゃんに怪我させたりすることがあるから 出来たら公園にいて欲しくないの、だから、そのゆっくりに餌を上げるの、これっきりにしてくれない? おばさんのお願い♪』 「ゆぎぎぎぎぎぎぎ!!!! えさじゃない えさじゃない えさじゃない!!!」 お姉さんの優しい声と、ウインクつきのお願いに少女は小さく頷く。 流れ出した涙にお姉さんは一瞬驚き、直ぐにそっと指で拭ってあげる。 『時間とらせちゃってごめんね、良かったら家にあがっていって? 家にも貴女くらいの子いるから、良かったら ゆっくりに餌をあげる楽しみとっちゃったんだから、お詫びさせて』 「なんどいったらわかるのぉぉぉぉぉおおお!!!? ごはんさんでしょぉぉぉぉおおおお!!!!」 優しい言葉に少女がまた無言で頷き、二人揃って歩き去った。 残されたのは、叫び疲れたれいむと、空けられたゆっくりフード。 「ゆふぅ! ゆふぅぅ!! ゆっくりできなにんげんさんだったよ! なんでごはんさんを えさなんてよぶの!」 揉み上げをわさわささせながら、れいむは二人の背中を睨み付け。 「ゆー、なんだかおなかがへったよ! ごはんさ 『あ、ゆっくりの餌回収しなくちゃ、ちょっと待ってて?』 ゆ?」 お姉さんは思い出したように振り返り、今まさにれいむが食べようとした〔えさ〕を箒とチリトリで片付ける。 『これで良し、餌あるとゆっくり勝手に増えるからねー』 「ゆ、ゆゆ?」 お姉さんはれいむを無視して、少女のところに早足で戻る。 「れいむの、ごはん、さんは?」 呆然としていたれいむは、咄嗟に少女の方に視線を向ける。 くしくも少女も、れいむの方を向いた。 「おねーさん! ごは 『ごめんねれいむー! もう餌持ってこれないけど、ごめんねー!』 んさ、ん……」 れいむは呆然とした表情で、今度こそ視界から消えた二人の方をずっと見つめていた。
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『教育番組とゆっくり』 6KB 小ネタ 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3741 ゆっくりショップのバイト anko3794 まりさとの勝負 anko3843 野球部のゆっくり anko3855 ゆっくりと会話してみた anko3932 ゆっくり観察日記 anko3933 ゆっくりと子供 anko3953 しんぐるまざーの朝は早い anko4016 虐められるためのゆっくり anko4094 普通の人とゆっくり anko4153 愛された果てに anko4170 むっきゅーさん anko4290 肉体的暴力とゆっくり 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 『良い子の皆ー! 虐虐さんのゆっくり工作、はーじまーるよ!!』 「「「「「ゅ、ゆわぁぁあああ!?! やめてねぇぇえええ!!!」」」」」 明るいお兄さんの声で始まったのは人気(極々一部の更に一部で)番組の〔つくってぎゃくぎゃく〕だ。 眼鏡のお兄さんは、工作机を挟んで目の前に置かれた5m四方はありそうな囲いの中で逃げ惑うゆっくりたちを優しい眼差しで眺めながらカメラに笑顔を見せた。 『はい、今日も皆で楽しくぎゃくぎゃくしていきましょうね!』 「「「「「しなくていいよぉおおおおおおお!!」」」」」 お兄さんの声に一々しっかり反応してくれるゆっくりたちは、この番組に欠かせないアシスタント兼材料。 『えー、今日はね、うん、お兄さん一人だけど、頑張って色々やっていこうと思います♪』 そう意気込むお兄さん、普段なら優しい彼の隣には獣をモチーフにしたらしい可愛いマスコットキャラ兼問題提示役の〔ころりくん〕がいるのだけれど……。 『ころりくんは今日、糖尿病の定期健診でお休みでーす! みんなもゆっくりばかり食べてると、ころりくんみたいになっちゃうぞー』 と、小粋なジョークも飛ばしつつ番組は進行していく。 前述の通り今日はマスコットがいないので、問題提示もされないのでお兄さんのペースで進んでいく。 『今日は獣がいないからお兄さん張り切っちゃうぞー♪ 実はお兄さん動物苦手なんだ』 ちなみに獣と書いてお兄さんは〔ケダモノ〕と呼んでいる。 それはさておき、お兄さんは『まずは』と言って柵の中から小さな子れいむを取り出した。 「ゆっぴぃいい!?! はなしちぇねええぇぇえええ!!」「お、おちびちゃあぁぁあああああん!!」 ゆっくりのテンプレ行動を無視して彼はカメラにぐっと子れいむを近づけた。 番組の盛り上げ方を熟知した自然かつ見事な動き。 『はい、今日はまずはこの子れいむちゃん♪ 不細工な顔が可愛いですねー』 「れいむぶさいくじゃないよ!! しつれいなこといわないでね!! ぷくーだよ! ぷくー!」 『その頬を膨らませる仕草も不細工で気持ち悪いですねー、さしずめブサキモゴミカス可愛いってところですね♪』 「ゴミさんとカスさんはどっからきたのぉおおおぉお!?!」 『えー、それはまた今度で……まずはこのれいむちゃんを使ってオシャレなオブジェを作りましょう!』 れいむの叫びの疑問を一瞬でさておいたお兄さんは、いつのまにか片手に良く切れそうなナイフを持っていた。 『まずは、れいむちゃんのしーしーの穴を切り取りたいと思います♪』 「ゆ? にゃ、な、なにいってるのぉおおおおぉおお!!」 勿論叫びは無視、この番組ではゆっくりの声は100%BGM扱いなので。 『時間もないですし、ちゃっちゃか行きましょうか、えい、やっと!』 軽い声と共に熟練の手つきで、れいむの小さなしーしーの穴を周囲ごと取り除いた。 「ゅ、ゅゅわ 『はい、続いて目と目の間も~~はい♪ 取れました!』 ゆ?」 切り取られた痛みにれいむが叫ぶより早く、お兄さんは切り取ったしーしーの穴と同じ大きさの円をれいむの額に開けた。 痛みの連続というか、何をされているか理解できずにフリーズしてるれいむに気にせず番組は進む。 『そして、この切り取ったしーしーの穴に水溶き小麦粉に、少しハチミツを加えたものを塗ってから~、額の穴に……はい♪ ジャストフィット!』 「ゆぴ?」 未だに追いつけていない本ゆんの知らぬところで、れいむの目と目の間にはしーしーの穴が移植されていた。 『最後に、目の方からとった皮で元しーしーがあった場所を塞ぐと、はい完成!』 お兄さんは目と目の間からちょろろっとしーしー漏らすれいむを持ち上げてカメラに見せた。 『見てて下さいね~、このれいむちゃんをこうギュッとすると』 「ゆぶっ!? やべでね! ぐるじいよ!!」 手の中で潰されたれいむは、目と目の間から勢い良くしーしーを噴出した。 「な、なんなのこれぇぇえええ!?! ゆべっ! やべて! しーしーさん! れいむのおくちにはいらないでね!」 口の真上から噴出したしーしーは、垂れて子れいむのお口に流れ込んでいく。 れいむは、それをペッペッと吐き出しているけれど、そこに穴がある限りしーしーする度に口に入ってくるだろう。 まだお寝しーしーしそうなサイズの子れいむだけど、これのおかげで皆より早く卒業出来るかも知れない。 お兄さんにはそんな深い意図があったとかなかったとか。 『そして、こちらがですね、れいむちゃんよりもっともっと沢山しーしー穴を移植したまりさちゃんで~す♪』 「ころじで、まりさ、もういやだよ……ころしてね」 口に入ったしーしーに悶えてしーしー漏らして、また悶える馬鹿な行動を繰り返す子れいむを捨て置いてお兄さんは机の下から亜成体サイズのまりさを取り出した。 まりさには帽子がなく、全身の至るとこから汗みたいにしーしーを漏らしていた。 空ろな目で「ころして」と繰り返すまりさの舌にもしーしー穴は移植されていたりする。お兄さんの細かい拘りが見える工夫である。 『このまりさちゃんは凄いんですよ~、見ててください?』 「やべで、やべで! やべでねえぇぇええ!!」 お兄さんはまりさの頭に何やら薬品を注射して、それと一緒に点滴のようなものも差し込んだ。 そして、注射器の針を抜くとカメラに向かって笑顔を見せて。 『見ててください? 3、2、1、GO!!』 「ゅ、ゅぶ、ゅば、ゆぶぶぁぁぁああああ!!!!」 『きゃー♪ まりさちゃん格好良い!』 お兄さんのカウントダウンに合わせるように、ぷるぷる震えたまりさは、全身につけられたしーしー穴から握られてもいないのに一斉にしーしーを噴出した。 目を血走らせて、身体をぐねぐね、のーびのびさせる愛らしいダンス。 もちろん舌からもしーしーは噴出しているので、まりさは必死に舌を口の外に伸ばしていてかなり面白い状態だ。 ちなみに、お兄さんが最初に注射したのは強制的にしーしーさせる薬で、点滴のようなものは水だ。 これにより、まりさはお部屋を彩る噴水になれるのだ。 『まりさちゃんの身体は防水処理してますから、溶ける心配はないんです♪ いやーとっても可愛いですね~』 「ゆべべ!? おぼっ!? し、じなぜ、おべぇぇえ!!」 「な、なんなの、なんでまりさが、こんな、ゆ!? しーしーさんおくちにはいらないでぇぇええええ!!」 まりさの惨状にれいむはしーしーを漏らして再び悶えていた。 『れいむちゃんにまりさちゃん、二人ともとっても可愛くて可愛くて―――』 お兄さんは手が汚れるのも厭わずに、二匹の頭を撫でる様に手を伸ばして―――。 『まっ、それだけなんですけどね♪』 「「ゆべぶっっ?!?」」 ―――二匹のゆっくりをまとめて潰した。 まりさの死骸からが大量の水分と水っぽくなった餡子がとろとろ流れて机に広がっていった。 それを見てBGM担当のゆっくりたちは目に涙を浮かべて震えている。 『おっと! 楽しい時間は直ぐに過ぎてしまうね! 今日はここまで!』 お兄さんが人懐っこい笑顔を浮かべて両手を広げて見せる。 『それじゃあ、皆もお家で作ってみてね! じゃあ、また来週!』 「「「「「もうやべでねぇぇえぇえぇええええええ!!!」」」」」 再び機能したBGMたちの声で、楽しい楽しい人気番組は終了。 最後に〔みんなからのおたよりコーナー〕と言う、番組を見た人が自分も作ってみたという写真を送ってくれたものを流して、無事に今週の放送も終了した。 柵の中のゆっくりたちは来週がこないことを祈りながら、涙を流していた。
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『ゆっくりと会話してみた』 7KB いじめ 小ネタ 現代 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3794 まりさとの勝負 anko3843 野球部のゆっくり 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 誤字脱字失礼します 『あー、晴れてるなぁ』 そこそこ良い天気の休日の午後。 公園のベンチに、青年がどかっと座って空を見上げていた。 そんなまったりした空気をまとうベンチに、一匹の饅頭が這いよっていた。 赤いリボンに黒髪の、薄汚れた饅頭が。 青年の足元に来た饅頭、ゆっくりれいむはキリっとむかつく表情をして口をあけた。 「にんげんさん、ゆっくりしていってね!」 『…………はぁ?』 声をかけられた青年はそこでやっとれいむの存在に気付いたのか、呆れた顔で空を仰いでいた首を地面に向ける。 そしてそこで見た予想通りの汚饅頭の姿を認識して、良い気分が台無しだと言わんばかりに首を振った。 その様子が気に入らないのか、れいむはムッとした表情を作り再度口を開いた。 「ゆっくりしていってね!」 元気な声ではなく、頭にキンキンと響く嫌な音。 その音は実に人間を不快にさせる、ある種のアンチリラクゼーション。 言葉の内容とは真逆のそれを人にたたき付けながら、れいむは得意げな表情でまたキリッとした表情を見せる。 『…………ちっ』 青年は一瞬れいむを潰そうと考えたようだが、靴がお気に入りのそれだと思い直し舌打ちをした。 そして青年はどうせ暇だし、と考えゆっくり口を開いた。 『なんで?』 「ゆ?」 返事をしてくれると信じきっていたれいむは予想外の言葉にポカンとしていた。 ゆっくりの常識では「ゆっくりしていってね!」には「ゆっくりしていってね!」と返すのが当たり前で当然。 それが出来ないゆっくりは、ゆっくり出来ないゆっくりという最低の汚名を被る事になる。 ゆっくり至上主義のゆっくり界では犯罪者に等しい不名誉だ。 野良ゆっくりのれいむは「にんげん」という物をそれなりに理解していた。 にんげん=ゆっくり出来ないという簡単な図式ではあるが。 それなのに、ゆっくり出来ない人間である青年に声をかけたのさっきまでの青年が実にゆっくりしていたからだった。 〔ゆっくりしているにんげんさん〕だったから、ある程度認めてやり挨拶をしてあげた、それがれいむの思考だった。 それ故、れいむの餡子内では「しょせんにんげんさんは にんげんさんだね ゆっくりできないよ」と見下し思考が始まっていた。 挨拶も返せない奴はゆっくり出来ない、そんなの当然だと言わんばかりに自分たちの常識を押し付けながら顔をしかめる。 そんなことは知ったもんかと、青年はまた口を開く。 『なーんで、ゆっくりしなきゃいけないんだよ、おい』 「はぁ?」 その言葉に今度はれいむが呆れたような、事実呆れた声を出す。 このにんげんさんは一体何を言ってるのだろうか。 ゆっくりし過ぎて餡子が馬鹿になったのだろうか。 れいむはそんなことを考えながら、若干哀れみの感情を込めながら口を開いた。 「あのね、にんげんさん、いい? ゆっくりはね、すっごくたいせつなんだよ、ゆっくりできないとダメなんだよ? りかい、できるよね?」 理論も何もない説明をして、いい気になってる饅頭一匹。 その哀れみの視線を受けても青年は表情を変えず、つまらなそうなどうでも良さそうに口を開く。 『ゆっくり出来ないよダメってことはお前、駄目じゃん』 「ゆ!? なにほざいてるのぉおお!! ゆっくりしたれいむのどこがダメだっていうの!?!?」 まさかの言葉に、れいむは目を見開き歯茎をむき出しにして青年に食ってかかった。 ゆっくりしている自分が、挨拶も返せないゆっくりしてない人間に馬鹿にされた。 許しがたい屈辱だ。そんなことを考えているれいむはギリギリと歯を食いしばり怒りを露にするが。 青年はそんなことは気にしないで、むしろ若干その様子をニヤニヤしながら見て再び口を開く。 『じゃあ、ゆっくりってどんなことだよ? あ、ゆっくりはゆっくりだよ、とか餡子すかすかな台詞はいらんから』 「ゆ!?」 青年に言われてれいむは動きを止める。 ゆっくりというのは決まった形はない概念的物体である。 しかしそれを説明出来るほど、饅頭の餡子は高性能ではない。 餡子の中にあるのは「ゆっくりはゆっくりだよ」の一言である。 それでも無い餡子絞って、れいむは考え口を開いた。 「ゆ、ゆっくり、はなねぇ、おいしいごはんをむーしゃむーしゃすることだよ!」 『でもさ、ご飯とってくるのって疲れない? お前たち風に言えばゆっくり出来ないよな?』 「ゆ?」 必死に出したれいむの答えを、青年は簡単に挫いた。 「ゆゆ、ごはんさんは、ゆっくりしてる、よ?」 『そりゃそうなんだろうけどさ、ご飯取るのってゆっくり出来ないよな? その辺にホイホイある訳でもないだろうし』 「…………」 そう言われてれいむは考える。 普段の狩りの様子、それはこそこそ遠くのゴミ置き場まで這いずって向かい、必死にゴミ袋を破って、人間から隠れながら帰る。 その行為は実にゆっくり出来ない。 ゆっくり出来るご飯を食べるのに、ゆっくり出来ない狩りをする。 ただそれだけの代償と結果のバランスなんだけれど、れいむにはとても不気味に感じられた。 普段は意識もしない、と言うか。 ゆっくり出来ないことは直ぐに忘れてしまうので、意識するに至らないのだ。 それ故に、そこを突かれてれいむの餡子はグルグルと迷宮状態に至っていた。 『な、どうなんよ? ゆっくり出来ないことしなきゃ食べられないご飯って、ゆっくりしてる?』 「…………ゆっくりしてないよ」 れいむは呆然としながら認めてしまった。 そこで青年は続ける。 『じゃあ、お前らのゆっくりってゆっくり出来ないことなんだな、へぇ』 「ち、ちがうよ! かんちがいしないでね! さっきのはたまたまだよ!」 何が〔たまたま〕なのか解らないけど、れいむは妙な言い訳をして慌てふためいた。 『じゃあ、何がゆっくり? ゆっくりって、何?』 「ゆっ! ゆっくりはね みんなでいっしょにおしゃべりしたり あそんだりすることだよ!」 れいむは再びキリっとした表情を見せながら告げた。 しかし青年はあっさり返す。 『お喋り? 遊ぶ? それってさ疲れない?』 「ゆ? ゆっくりできるよ! たのしいよ!」 『いや、そうなんだろうけどさ、終わってから疲れるでしょ? お腹空くでしょ?』 「すくよ! みんなであそんだあとは たくさんむーしゃむーしゃするよ!」 『てことは、狩り、だっけ? するんでしょ』 「するよ! ごはんさんなくなったら ゆっくりできないからね!」 『てことは、ゆっくり出来ない狩りをしなくちゃいけないってことは、ゆっくり出来ないんじゃない?』 「ゆ!?」 青年の誘導的な説明の帰結に、れいむはビクッと身体を震わせ硬直する。 そこに追い討ちをかけるように青年の言葉が降ってくる。 『皆もさ、ゆっくり出来ないことをれいむにさせて喜んでるんじゃない?』 「…………」 れいむはすっかり意気消沈していた。 『それで、ゆっくりって、何?』 「ゆぅ…………ゆ! ゆっくりは、ゆっくりはねぇ!」 れいむは餡子に一筋の光が差したように顔をあげた。 自信に満ちた表情で口を開く。 「ゆっくりはね! けっこんして すっきりー! して おちびちゃんをつくることだよ!」 キラキラ光る目で見つめられた青年は苦笑しながら口を開く。 予想通り過ぎて言葉も出ないと言わんばかりに。 『結婚するってことはさ、違うゆっくりと一緒に住むんだよね?』 「そうだよ! かっこいいしろいスィーのまりさがいいよ!」 『てことは、家が狭くなるでしょ?』 「ゆ? そ、そうだよ?」 『それってゆっくり出来ないんじゃない? 狭い家で、相手を気にしながらなんて。はぁぁ、ゆっくり出来ない』 「で、でも! けっこんしないと すっきりーできないんだよ!」 『そっか、でもそのすっきりーってさ、凄く疲れるんだよ? その辺走り回るよりずっと疲れるんだけど、それってゆっくり出来ないんじゃない?』 「ゆ、ゆぅ、でも、でも、すっきりーしないと、おちび、ちゃんが」 『おちびちゃん、ねぇ……』 青年はどう〆ようか少し考えてから口を開いた。 理論的にか、道筋的にかどちらにするかを考えた。 〔おちびちゃんが増えて、忙しくなり、自分が食べる分も減る、それはゆっくり出来るの?〕 〔家を狭くして、疲れるすっきりーをしてまで出来たおちびちゃんって、本当にゆっくり出来るの?〕 どちらにするか考え、ゆっくりゆっくり口を開いた。 『ねぇ――――』 ……。 …………。 ………………。 公園に一匹の変わり者のゆっくり出来ないれいむがいた。 美味しいご飯さんの為に狩りをすることもなく、その辺の雑草を食んで。 友達とお喋りして、遊んでゆっくりすることなく、お家の中でじっとしていて。 素敵なゆっくりと結婚して幸せになることなく、ずっと独り身で。 愛し合った相手とすっきりーしておちびちゃんを作ることなく、ずっと子無しで。 ゆっくり出来ないことをすることなく、それなのにゆっくり出来ないで。 そんなれいむがいた。
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anko2600 冬の別れ 【制裁】 anko2601 ゆっくり退化していってね!8 【観察】 anko2602 ゆっくり退化していってね!9 【観察】 anko2603 ゆっくり退化していってね!10 【観察】 anko2604 GRAVITY 【観察】 anko2605 笑顔のままで 【虐待】 anko2606 没ネタ台本 【小ネタ】 anko2607 要求 【虐待】 anko2608 昼寝中 【愛で】 anko2610 禁句 【制裁】 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 【いじめ】 anko2612 ひやしあんよ 【虐待】【挿絵】 anko2613 つうこうりょう 【いじめ】 anko2614 幸運 【いじめ】【挿絵】 anko2615 突撃!あの町のプラチナさん 【虐待】 anko2616 とあるまりさのスーパーノヴァ 【小ネタ】【挿絵】 anko2617 『こーまの王 「館」』 【愛で】 anko2618 にょーびにょーびしゅるよ!! 【虐待】 anko2619 職業見学 ゆっくり校長のドスまりさ 【愛で】 anko2620 ドスの駆逐 【制裁】 anko2621 人が見たら飼うとは言わないだろうな 【愛で】 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 【制裁】【挿絵】 anko2623 ゆっくりの守護者 anko2624 最強の人間 【愛で】 anko2625 限りある永遠の命 anko2626 主食ゆっくり 【考証】 anko2627 絶叫バーガー 【虐待】 anko2628 飼われれいむと歌唄いのれいむ 【制裁】 anko2629 都会の輪舞2 【虐待】 anko2631 いろいろ 【小ネタ】 anko2632 帰省(前日談) 【虐待】 anko2634 自由なれいむ 【虐待】 anko2635 チクタクちくたく まりさとお爺さんの古時計 【愛で】 anko2636 帰省(発覚) 【虐待】 anko2638 優秀さとは状況によって、万華鏡のように姿を変える 【考証】 anko2639 振り返ると、そこには 【虐待】 anko2640 黄昏 anko2641 ゆっくりすくい 【愛で】 anko2642 短気は損気 【虐待】 anko2643 ある変わったれいむのお話 【観察】 anko2644 間食ゆっくり 【考証】 anko2645 野良ゆ生活はゆっくりできるね!!! anko2646 らんしゃまとちぇんの楽園(繁栄編) anko2647 らんしゃまとちぇんの楽園(衰退編) anko2648 とある飼い主の考え方 【愛で】 anko2649 野菜泥棒 【虐待】【挿絵】 anko2650 小学生の観察日誌的な何か 【いじめ】 anko2651 赤バッジ青バッジ 【考証】 anko2652 とてもがんばったまりさの末路(前編) anko2653 とてもがんばったまりさの末路(後編) anko2654 ゴキゆ 【愛で】 anko2655 駆除なんて簡単だ 実践編 anko2656 ありす、家出する(前編) anko2657 ドスれいむを撃てPART1 anko2658 もの好きなゆっくりの日常 【愛で】【挿絵】 anko2659 餡子脳 【虐待】 anko2660 ドライアイスをせいっさいっ 【制裁】 anko2661 ヒヨドリの幸せ 上 【制裁】 anko2662 ヒヨドリの幸せ 下 【制裁】 anko2663 帰省(連戦)前編 【虐待】 anko2664 冬籠りの銀杏襲撃 【いじめ】 anko2665 ゆうかの日常 【愛で】 anko2666 きめぇまるの成長 【愛で】 anko2667 ぐるぐるわーるど 【虐待】 anko2668 ぐるぐるわーるど before 【虐待】 anko2669 自分勝手 【制裁】【挿絵】 anko2670 ある赤い目のゆっくり 後編 【制裁】 anko2671 インタビュー風の何か 【虐待】 anko2672 お飾りを操る程度の能力 【いじめ】 anko2673 遠い海から来たゆっくり 異郷にて anko2674 遠い海から来たゆっくり 冬、来たり anko2675 アイソーポス物語 【いじめ】 anko2677 アグレッシブてるよ 【ギャグ】【挿絵】 anko2678 遠い海から来たゆっくり 蠢動と停止 anko2679 野良のゆうかにゃん 【愛で】【挿絵】 anko2680 汚い 【小ネタ】 anko2681 夜の悩み 【愛で】 anko2682 オーソドックスなものたち anko2683 逆噴射てんこ 【愛で】【挿絵】 anko2684 誰が負けた?の後日談 【愛で】 anko2685 遠い海から来たゆっくり 猛る母性 anko2686 遠い海から来たゆっくり 彼方からの海流 anko2687 夕暮れと信じる者の幸福 【挿絵】 anko2688 邪悪なさなえ 【小ネタ】 anko2689 スィーまりさのスタントドライブゆん生 【制裁】 anko2690 星降る聖夜に 【愛で】【挿絵】 anko2691 清く正しいなんとかです。 【愛で】 anko2692 こたつむり愛で完全版 【愛で】【挿絵】 anko2693 さなえリターンズ 【いじめ】 anko2694 にとり相撲 【愛で】 anko2695 バニラハザード (前) 【挿絵】 anko2696 件名:こいしの躾について 【パロディ】 anko2697 地獄の横断歩道 【虐待】 anko2698 ラスト・ブルース 【観察】 anko2699 ゆんやモンドは永遠の輝き 【虐待】
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『生れ落ちたら』 6KB 虐待 小ネタ 独自設定 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3741 ゆっくりショップのバイト anko3794 まりさとの勝負 anko3843 野球部のゆっくり anko3855 ゆっくりと会話してみた anko3932 ゆっくり観察日記 anko3933 ゆっくりと子供 anko3953 しんぐるまざーの朝は早い anko4016 虐められるためのゆっくり anko4094 普通の人とゆっくり anko4153 愛された果てに anko4170 むっきゅーさん anko4290 肉体的暴力とゆっくり anko4291 教育番組とゆっくり anko4325 いちゆんまえのまりさ anko4440 公園にて anko4569 しんねんさんとゆっくり 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 生れ落ちたら―――――― 「ゅっゆぅ♪」 幸せそうな顔をした赤ちゃん、否実ゆっくりのれいむがふわふわ雲の上にでもいるように揺れていた。 瞼は薄く閉じられ、ときに少しだけ持ち上がり目覚めのときが近いのを予感させる。 半覚醒、生まれる寸前の幸福なまどろみにその身を任せていた。 きっと生まれたこれ以上の”しあわせー”が待っている、そう信じて。 「(れいみゅ、もーしゅぐ、もーしゅぐうまれりゅよ)」 茎から供給される餡子が徐々に減っていき、それと同時にれいむの中枢餡が刺激され動き出す。 ゆっくりと餡子の内部の意識がクリアになっていき、親の餡子で生かされていた存在から一個のれいむとしての自我も生まれる。 未だ地面を知らない柔らかいあんよを揺らせば”ぴしっみりみり”とほんの微かに茎と自分との接合部が裂ける。 そこに痛みはなく、ただただ幸せな音。 れいむには自分の誕生を祝福するラッパの音にすら聞こえていた。 ラッパの福音を聞きながられいむは考える。 生まれたら何をしようか? あまあまをたくしゃんたべりゅ? いっぴゃいあしょぶ? ちゃからものしゃんをみちゅけりゅ? おうちゃもうたわにゃいと。 きゃっこいいダーリンもみちゅけなきゃ。 おちびちゃんだってつくりゅよ! ゆゆ、でも、まずは―――。 ―――おちょーしゃんとおきゃーしゃんにあいっさちゅだね! 「(れいみゅってば、てんさいでごめーんにぇ♪)」 誰に頼まれたでもない自画自賛。 満足げな顔をして「ゆふん」と身体を揺らせば、それが最後の一押しだ。 ”ぷつん”っと軽い音がして、れいむの身体は宙に舞う。 「ゆっきゅりうまれりゅよぉおおぉおおおおお!!」 夢の中で飛んでいるような浮遊感。 そして父により優しく受け止められることを期待して、全てを任せながら恐怖はない。 ”ぽふん” その期待通り、れいむのあんよはとても柔らかく、少し濡れた物の上に落ちた。 「ゆゆっ!」 それでも生まれて初めの衝撃に少し身体を震わせ耐える。 耐えると同時に、れいむからしたらこれは溜めなのだ。 「(ゆふふ♪ れいみゅのかわいしゃをしっきゃりみちぇね!)」 生まれて直ぐに挨拶をしないで、自分の姿を両親に見せる時間を与えているらしい。 「(そのきゃわいしゃをいみゃ! とびこえりゅからにぇ!!)」 数秒の溜めの末に目を見開くと、れいむは天を仰ぎ見るように顔上げた。 「ゆっきゅりちていっちぇね!!!!」 決まった、否、極まった。 そうれいむは確信した、自分の可愛さの極みを見せつけることに成功したと感動に打ち震えた。 これ以上の可愛さは世界にはないとまで思えるほどに完璧な緩急伴った可愛さだったと。 「……………………ゆ?」 成功の余韻に浸ったのも数瞬。 どうしてか自分の挨拶に返事がない。 「れーみゅ、きゃわいきゅあいさつしちゃよ? おへんじ、しちぇ…………ゆ?」 これはどういったことなのかと、初めて周囲を見回して気付いた。 「おちょーしゃん、おきゃーしゃん、どきょ?」 そう、自分の周りには誰もいないのだ、母も父も姉妹も。 ただピンク色の壁がある場所上の方には白い板が並んでいた、それに何だか少し臭い。 床は柔らかくて、ちょっと濡れていて少し揺れているそんな場所だ。 「でも、おちょーしゃんがうけとめちぇくれたんじゃないにょ?」 誰もいない、だけど自分を優しく受け止めてくれた何かは確かにあったのだ、それは何だったのだろうか。 誰もいない不安、と言うよりかは自分を愛してくれる存在の欠如にれいむは不安になっていた。 周囲を見回し、誰か、誰か自分を無条件に愛する存在を求めて一歩踏み出そうとして―――。 ”ずりゅ” 「ゆ? ゆぇ?」 ―――れいむのあんよの皮がめくれた。 いきなりのことに痛みも感じない、訳が解らない。 れいむはただただ目を見開き、餡子の漏れだした自分のあんよを見つめていた。 だけど、見つめる時間にも限りはある、直ぐに痛みが意識に追いつきれいむは声をあげた。 「ぃじゃいぃいいいいぃいいいいいいい!!!!!!」 人生初の痛みがこの世のものとは思えない大激痛。 転げまわりたいくらい痛いけど、あんよのないれいむにはそれすら出来ない。 ただただ泣きわめき、声を張り上げ、助けを待つのみ。 「おちょぉおしゃぁぁぁああん!!! おきゃぁぁあしゃぁぁああああん!! れーみゅ! いちゃいちゃ、いじゃぁぃいいいいい!!!」 いくら泣いてもどれだけ叫んでも助けは来ない。 ただただ床が震えるだけ、そしてれいむの小さな体は徐々に溶けて行った。 あんよがめくれたように、ゆっくりゆっくり端から溶かされる地獄に何も考えられず見上げた狭い空。 白い板の並ぶ向こうには自分の実っていた茎がぼんやり見えた。 それを見てれいむは、意識の消え果る最後の一瞬、口もないのに呟いた。 「うまれちゃく、なかっちゃ」 その一言に壁は床は大きく震えたようだった。 『ん、そろそろか』 明るく平和な部屋、少し狭いけれど息苦しさを感じないそこで青年がお湯を入れたカップ麺の蓋を剥がした。 『おー、うまそー』 待ちきれないとばかりに割り箸を乱暴に割り、まずはスープを飲み良い笑顔を浮かべていた。 『あー、うっめぇ、これ当たりだわ♪』 少し言葉遣いは乱暴だけど人懐っこい笑顔を浮かべる彼の脇には仰向けに寝かせられたれいむの入った透明な箱が置かれていた。 これは、仰向けに寝たれいむの額から伸びた茎が、器具で固定され閉じられない口の上に来るように設計されたもので、大体3分計れるという≪実ゆ時計≫と言われる加工所ショップのアイデア商品だ。 スイッチを入れると無理矢理に妊娠、成長促進ですぐさま生まれ、親ゆっくりの口の中に落ちた実ゆが親の唾液で溶かされて死ぬという流れを大よそ3分で行ってくれる。 ただ時計を見て待つより、見ている楽しさもあるのでそこそこ人気の商品だ。 『でも…………ちっと麺伸びたなぁ、この時計も替えどきかね?』 青年はチラリと、枯れぬ涙を流し、自分の子供の味に声にならない嗚咽をする≪時計≫を見た。 もちろん声帯はしっかり切除されているので、いらない雑音は入らない。 実ゆの声は3分の目安なのでしっかり聞こえる仕様になっているし、土台の親ゆの声もするように調整された商品もあったりして、そっちも売れているらしい。 『今度新しいの買うかぁ…………にしてもウマいなこれ』 何匹目か、もう数えるのもバカらしいくらい自分で溶かし殺した子供の必死に謝罪するれいむ。 その声は誰にも届かない。 ――――――死んだも同然。