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最速×騎士×被害者 ◆rsdlcw3Jk6 最速×騎士×被害者 -Crash!!- #Warning ! Even the collisions are 810.6 another meters. 「殺しあえって言われて渡された者がコレって…私相当運無い?」 獅堂光は、困惑していた。 殺し合いに乗るつもりは無かったが自衛の為にせめてまともな武器が入っていることを願って出したデイパックの中身は…。 「ど、どうしようかな…これ」 テレビに映っているアーティストが使っているような、新品のドラムセット一式。 吹奏楽部だとか軽音楽部が使っていたものに近いのかもしれないが、こんな間近に見たことは無かった。 それと奇怪な瓶が二本、これが彼女の支給品。 「こっちは武器にするにしても、投げて使うぐらいしかないなぁ。 このシンバルが外れたらこれが武器になりそうだけど、このネジを…こう、ん?」 一番上のネジをグルグルと回し始め、ゆっくりとそのネジが外れる。 「これでこうすれば…あ、外れた!」 クラシュシンバルがスタンドから外れる、持ち上げてゆっくりと離していく。 「あっと…うわわっ!」 スルリと手から滑り落ちクラッシュシンバル独特の弾ける音が辺りに響き渡る。 その音は大きく、激しく、あたりの木々を揺らしていく。暫しの間、その場で警戒を続けた。 「…誰も来ない。ああ良かったぁ、いきなり襲われるところだったぁ」 落としたクラッシュシンバルを拾い、デイパックへと放り込む。 「残りはいざ!って時に使えるかもしれないし。うん、戻しておこう! それと…もう一つ何かある、これはなんだろう?」 ドラムセットをデイパックに仕舞い、次に光が手にしたのは「デンコーセッカ」と書かれた同じ形の2本の瓶。 一緒についている解説書に光は目を通した。 この時点での光の失敗は二つ。 クラッシュシンバルを落としたこと。 クラッシュシンバルの音を聞いていた人間が、遠くに少なくとも一人いたということ。 最速×騎士×被害者 -最強絶叫計画- #Warning ! Even the collisions are 681.86 another meters. 「ハッハッハァ!いいですねぇ!少し何時もより遅い気はしますが速度も体調も良好! こんな場所とは言え、やぱりドライブというものはすがすがしい気分にさせてくれますねぇ。 そうそう!ドライブと言ってもやはり目的地に着くまでが大切です!その目的地までの移動時間を短縮することで現地での予定に余裕が持てる! さらにその予定を早く済ませれば自由に行動できる時間が増える!つまり早くすればするほど自分にプラスになるんです! 聞いてますかぁ?”イオン”さん!」 「み、みお、んだ、っていってあああああああああああ!」 「大丈夫ですよ~私がしっかり前を見ていますからねぇ! この世で最も速い速度でも安定した走行をお約束しますよぉ?」 それにしてもこの男、全く人の話を聞く様子が無い。 私は一刻も早くこの性質の悪い絶叫マシーンから降りたい。 いやこれは絶叫マシーン?そんな軽いもので済むようなレベルじゃない。 地獄。それが相応しかった。 とにかく一刻も早く降りたい、そして喉の奥からこみ上げてくる物をどうにかして処理したい。 そんな魅音の願いが届いたのかクーガーがある事に気が行く。 遠くからある程度の音量で聞こえるドラのような弾ける音。武器の音なのだろうか? 「おやぁ?いまなんだか変な音がしましたねぇ。こんな山の中で音を立てるというのは自殺行為に近いです。 しかもこんな弾ける音といえば戦闘が起こっているかも知れないと考えた方がいい!ならば!紳士として救出に向かうべきです! さらに可能性を考えればイオンさんの知り合いが襲われているとも考えられる!襲っている方というのならば考えますけどねぇ!! どちらにせよ俺は向かうのだぁああああああ!最速!最短で!行きますよイオンさああああああああああん!」 さらに強く握られるハンドル、アクセルは全開、上がる速度。 堪えるのが限界になってきた、今すぐにでも吐きたい。 しかし無情にも速度は段々と上がっていく。 これは試練ですか? 最速×騎士×被害者 -そして衝突へ- #Warning ! Even the collisions are 315.87 another meters. 「ふーん、コレを飲むと目にも止まらぬ速さで走る事ができる…かぁ」 俄には信じがたい話である、こんなようなものを飲むだけでそんな超速が手に入るとは思えない。 でも信頼できる仲間には早く会いたい、この会場内をそんな速さで駆け巡れば少しは早く見つかるだろうか。 何にせよ動かなければ始まらない、考えは纏まった。 「よし、目立つかもしれないけれど海ちゃん風ちゃんを探しに中心に行こう!これの蓋を開けて…と」 中身の液体を口の中へと流し込む、不味いとも美味しいとも思えないなんとも言い難い感覚のそれを飲み込んでいく。 飲み干したところで何らかの変化が出たわけでもない、獣の身体になったわけでもないし、背中に羽根が生えた訳でもない。 「ホントこれで速くなっ…ええええええええ?!」 何気なく後ろを振り向いた光の目に飛び込んできたもの、それは。 #Warning ! Even the collisions are 62.91 another meters. 「さぁ!音が鳴ったところまで恐らくもう少しですよ!ヒャッホオオオオオオオ!」 もう声すら出ない、完全にこの男のペース。 考えるという事が馬鹿らしくなってきた、世界が違うというより次元が違う。 いやもっとなにか根本的な物が違う。 あたまのつくり?すんでいるせかい?なんかもーどーでもいーや、あははははは。 「ねぇ、イオンさん。大丈夫ですか?流石に車ではありませんし少し最速すぎましたか?」 スピードを緩めることなくクーガーはたった一瞬、魅音のほうを振り向いた。 魅音には見えた、その一瞬の間に目の前に人影が見えたことを。 「ま…ま、まうおぇっ!まえっ!」 このまま行けば確実に衝突する、下手すれば三人揃ってオダブツになるかもしれない。 魅音の必死の叫び、振り絞ったその声は爆音より激しく。 「え…?うおおおおおおっ?!」 最速×騎士×被害者 -其々の願い- #Before long, the unexpected error and this vehicle will collide. →クーガーの考え このままでは衝突!しかしこの俺のウルトラテクニックを以ってすればコレぐらいの危機を乗り越えるぐらい朝飯前! 即断!即決!即動!スクーターの武装を解除し瞬く間に俺の足に装着!ラディカルグッドスピード脚部限定! そしてそのままスクーターの裏側に回り逆噴射!さらにハンドルの向きを変えて進行方向を逸らす! 極限まで高めた乗り物の速さVS俺自身の速さの一瞬の戦いだ!ハッハ…な、何ィ~~~~~~~~!! →光の判断 突っ込んできたのはバイク、どうしよう!このままじゃ海ちゃんや風ちゃんにも会えないまま死んじゃうかも知れない! と、とにかく!逃げよう!せーのっ!…うわ、うわわわわわあああああああああああ!! →魅音の願い 降 ろ し て この数秒に起きた出来事は正に超人技。 クーガーが瞬く間にアルターを自分の足に移しバイクを前から押さえつけハンドルを返し進行方向を変え、アルターからの噴射でバイクの速度を緩めるというもの。 その前に光は走り始めていた、本人すら考えつかなかったスピードが一瞬で出たのだ。 一方魅音は…クーガーを決して離す事はなかった。何が起こっているのか、考える余裕すらなかった。 速度が緩まったとはいえある程度の速度を持ったバイクはそのまま近くの木へと突っ込んでいった。 刹那の土壇場劇、そこにいた三人が全員衝撃を受けた。 「俺より速く動いていた、しかもあの速度を瞬時に出すとは…バカな、俺が遅い?俺がスロウリィ?」 確かにあの人間が何か使っていたのかもしれない。 それにしてもアルターは見当たらなかったしそれといった特徴も無かった。 一瞬にしてどうやってあそこまで速度を高めたか? 「俺が…遅い…うあああああああああああ!オ~ブストラクショ~ン!!」 クーガーはカブのことも忘れ、ガクリと膝を突いた。 「超えてみせる!例えどんな人間であったとしても俺は追いついてみせるぞおお!」 魅音はスクーター最速地獄から抜けだせたや否や即座に走り出し、そこらの木に寄りかかり吐いた、吐いた、吐き続けた。 クーガーの叫びも何もかもを無視し、吐いた、とにかく身体からこみ上げてくる物が止まらない。 胃液やらなにやら全て、止まることなく。吐いて吐いて吐いて。 魅音は自分の不運とクーガーの能力を心の底から呪った。 【C-8 南部・1日目 深夜】 【園崎魅音@ひぐらしのなく頃に】 [状態] 乗り物酔い、精神的に軽く動揺、吐き気、著しい頭痛、多少の狂乱? [装備] ホ○ダのスーパーカブ(破損状況は未確認だが木に突っ込んだ) [道具] 支給品一式(配給品残数不明) [思考・状況] 1.とにかく吐く 2.圭一ら仲間と合流。 3.クーガーから逃げる(?) 【ストレイト・クーガー@スクライド】 [状態] 俺が遅い…?俺がスロウリィ? [装備] ラディカルグッドスピード(脚部限定) [道具] 支給品一式(配給品数不明) [思考・状況] 1.俺が遅い…? 2.世界を縮める。 3.イオン(魅音)をエスコートする。 [備考] ※カブの立てた物音は誰かが気がつくかもしれません。 ※カブは停止し、アルターは解除されました。 クーガーの支給品、魅音の残り支給品数は未だに不明です。 ※ちょうど光がシンバルを落とした地点です。 シンバルの音を不審に思った人間がこちらに向かってくるかもしれません。 最速×騎士×被害者 -怪速特急進行中- 「わわわ!ちょっと待って!待って!」 自分でも予測していなかった速度を上手くコントロールできずに爆走を続ける光。 デンコーセッカの効力は凄まじい物だった。 「こんなに速くなるなんて考えてないってえ!!」 ――――――――えー、本日は人間暴走特急にご乗車頂き誠に有難うございます。 当列車は現在止まれません、そのままお待ちください―――――――― 【D-8 中心部線路付近・1日目 深夜】 【獅堂光@魔法騎士レイアース】 [状態]:デンコーセッカによる最速状態、早朝頃には切れます。 [装備]:クラッシュシンバルスタンドを解体したもの(足の部分を先端にする感じで持っています) [道具]:ドラムセット(SONOR S-4522S TLA、クラッシュシンバル一つを解体)、デンコーセッカ@ドラえもん(残り1本)、支給品一式 [思考・状況] 1.誰か止めて! 2.光、海と合流 3.この場所から脱出 [備考] ※爆走の為、足音等に誰かが気がつくかもしれません。 シンバルを落とした大分後ですが、比べ物にならないくらい大きな音なのでこちらのほうが不信がられる可能性があります。 ※ドラムセット種類についてはおまけのようなものなので。 大体の形を把握していただければそれでOKです。 ドラムセットはちなみに一式でこのような物です。 ttp //www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=677^S4522STLA^^ 時系列順で読む Back 不死身のドラキュリーナひとり Next STALKER 投下順で読む Back 不死身のドラキュリーナひとり Next STALKER 05 Ride on shooting star 園崎魅音 86 「速さ」ってなんだろ?「速さ」ってなぁに? 05 Ride on shooting star ストレイト・クーガー 86「速さ」ってなんだろ?「速さ」ってなぁに? 獅堂光 82 暴走特急は親友の夢を見るか
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クラッシュ4のタイムアタック攻略。 基本テクニック 陸上テク 乗り物テク 01:つるつる突っ走れ 02:竜巻村の戦い 03:コロコロアスレチック 04:進め!魔法の城 0:25.70 05:トロッコで潜入せよ 0:32.01 06:サファリパークだゾウ? 07:ゆらゆら海底探検 0:20.96 08:忍者屋敷でござる 09:海賊船をやっつけろ! 10:水中秘密基地 0:37.23 11:恐怖のからくりダンジョン 0:06.11 12:津波注意報 13:ゴー!ゴー!クラッシュバギー 0:39.90 14:ひやひやのドキッ! 15:火傷に気をつけろ! 16:雪崩でサーフィン 17:戦え!クラッシュローダー 18:いけいけココファイター 0:00.48 19:深海の謎 0:22.95 20:空中大要塞 21:あつあつ火山島 0:58.63 22:ゴールド ク ラッシュ 0:41.55 23:イライラとりでの攻略 24:火の玉急接近 25:ビリビリトラップすり抜けろ 26:真っ暗け!足元注意 27:逃げろや逃げろ 28:くぐれ!スカイリング 29:銀河の巨大迷路 30:スノボで遊ぼ
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ケッシュシン(血手神) キシュテンの別名。
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クラッシュ3のタイムアタック攻略。 基本テクニック 01:ケロッパの城下町 02:海底宝探し 0:44:83 03:万里の超特急 0:15:26 04:どたばたジュラシック沼 1:00:43 05:海賊島を目指せ! 0:49:96 06:剣と魔法の研究員 0:50:83 07:アラビアのあついぶら下がり 0:26:53 08:荒野のキメキメハイウェイ 0:33:70 09:ピラミッド建設中 0:39:23 10:月夜の超特急 0:12:23 11:ベイビーTで突っ走れ! 0:36:66 12:海底のうずうずマシーン 0:44:56 13:アラビアの熱帯夜 14:地割れのハイウェイをゴー! 15:巨人作業員伝説 0:42:10 16:呪いのピラミッド 17:コルテックスの飛行船 0:30:30 18:ゴーゴーココマリン 19:摩天ロードのベルトウェイ 20:恐怖!ナイル川氾濫 21:ハイテク未来でぶっ放せ! 22:クラッシュ取締り中 23:燃えろ!アラビアンナイト 0:29:36 24:撃墜王オレンジバロン 25:真っ暗遺跡探検隊 0:50:73 26:カリブの海はまっかっか 28:謎の円盤USA 30:くぐれ!クラッシュ 31:発見!カリブの大事件 32:発見!たんけんベイビーT
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くじけそうになったら涙を ◆C1.qFoQXNw 「ウミは――」 ゲインの返答を遮ったのはギガゾンビ立体映像と高慢な挨拶だった。 濡れた夜明けの空に浮かんだ巨大なそれは自身の安っぽい自己顕示欲と虚栄心の表れか。参加者たちを嘲笑し、侮蔑し、悪意に満ちたセリフを吐き続ける。 そして――発表される数多の死者の中に確かにあったのだ、龍咲海の名前が。 「…そういうことだ」 光に説明しづらかった海の死をギガゾンビが無神経に知らしめたのは腹立たしかった。 しかし自分ならもっとオブラートに包んだ言い方ができただろうか? 欺瞞だ、どう言い換えようと龍咲海が死亡した事実は変わらない。 衝撃の宣告を受け光はカッと目を見開き、そして膝から崩れ落ちる。 「この先の空き地で彼女の墓を発見した。誰かが不憫に思って埋葬したのだと思う」 放送が終わって光は膝をついたままだった。突然友人が死んだと宣告された女子中学生の反応としては無理もない。 こんな悲劇が各地で繰り広げられているのだろう。それも19人、約4分の一の人数だ。 幸運にもゲイナーの名は呼ばれなかった。だがギガゾンビの言う通り明日の太陽を自分もゲイナーも拝めるのか? 仮想ではない狂気のゲームの中で。嫌な想像をしていまいゲインは身震いする。 3分も経っただろうか、前触れもなく光は立ち上がり歩みだした。夢遊病のようにフラフラと海の墓があると知らされた方向に向かって。 「おい、ヘタにうろついちゃあぶないって」 「…嘘だ、海ちゃんが死んだなんて」 「?」 「わたしは信じない。死体を確認するまでは!」 そう叫ぶと光は急に走り出した。あっけにとられゲインは反応が数秒遅れる。 「お、おい待てよ!」 荷物も預かっているし放っておくわけにもいかずゲインは光を追うことにした。 ザクッ、ザクッ、ザクッ… ゲインが歩いてきた道を引き返し墓のあった空き地までくると光は墓を掘り返していた。 墓標の代わりだったレイピアが転がっている。彼女のものと思しきディパックも近くに放置されていた。 「海ちゃん…嘘だよね? ここに埋まっている人は別人だよねぇ? ねえ答えてよ」 光の口からは意味不明の言葉が発されている。制服が泥だらけになるのも構わず発掘作業を続けていた。 「もういい、止めろ! 死者を冒涜するのは。仲間なんだろ、君の…ウッ!?」 頭部を銃火器の類で撃ち抜かれ、恐怖に引きつり大脳を晒す死体が現れた。その光景はゲインにウッブスの悲劇を想像させるのに十分だった。 エクソダス請負人として人の死を見た経験もあり嘔吐こそしなかったが目をそらせるには十分である。 一方、光は掘り返した海の亡骸の肩を抱き必死に揺らしている。 「ねえ、何時まで寝てるんだ? ギガゾンビを倒していっしょに東京に帰ろう…」 肩を揺らすその度に頭部を支えきれなくなった首がグルグルと揺れ、脳漿がだらしなく垂れている。 「しかたない、私おんぶしてあげるよ。確か北にホテルがあったはずだ」 疲労しているにも関わらず光は海の亡骸を背負い歩み始めた。まるで海の死など意にかけないように。 死体を掘り出しあまつさえ背負っていくという異常な光景にゲインは唖然としばらく立ち尽くしていた。 「海ちゃん見て、ゲインの表情。そんなに珍しいのかな、女の子同士のおんぶが」 『フフ、妬いてんのよ。光と私があんまり仲良しだから』 「でも親友だもん、仲がいいのは当たり前じゃないか」 『バカね♪ 私たちの仲のよさは特別なの』 「ギガゾンビ打倒は始まったばかりだ。まだまだこれから…」 『あんまり見せつけると百合だと思われるわよ』 「いいじゃないか誤解されたって。私たちは魔法騎士なんだから」 突発的な災害で親しい人物を失った場合、その死を理解できず死体を生きているように扱う事象があるという。 ウッブスの悲劇の時だって似たような状況があっただろう。だが―― (違う、これは現実だ) 我に返って光を追うゲイン、二人の距離はそうそう離れていないのですぐ追いついた。 「もうよせ、仲間の死体をおぶって一体どういうつもりだッッ?」 ゲインに阻まれ光は歩みを止める。 「ゲイン…」 背負った海の目からは黒ずんだ血が涙のように溢れだしている。そして光の目からも。 「少しだけ…もう少しだけ続けさせて」 魔法騎士としてセフィーロに召喚され、プレセアを看取りザガートとエメロードを自らの手で葬った。 あの時は唯、無力感とどうしようもなさに苛まれた。そして今度も―― 「海ちゃん…海…ちゃん――うぉああぁあ――!!」 その名の如く獅子の咆哮を思わせる慟哭が響く。成り行きを見守っていたゲインだったが光の肩に手を置いた。 「もう気は済んだろう? 今度こそ彼女を安らかに眠らせてやれ」 “安らかに眠らせてやれ” 光だって理解していた。自分のやっている行為は所詮現実逃避に過ぎないのだと。ただ感情が追いつかなかったのだ。 海の亡骸を抱きかかえ空き地へ戻り墓穴へと横たえる。開いたままだった瞳を閉じさせて、両手を胸で結んで。 いつの間にか雨は止み、朝日が顔を出し始めてきた。陽光が二人の生者と一人の死者を照らす。これが希望の光になればいいのだが。 光とゲインの共同作業で海の再埋葬ははかどった。英語で書かれた“龍咲海、ここに眠る”の碑文と転がっていた西瓜を供える。 ディパックとともに墓標代わりだったレイピアはゲインが拾おうとしたが握った数秒後、刀身が液体と化して流れ落ち元の形をとる。 「その剣は海ちゃん専用の武器だ。他の人が手に取ると液化して使えないよ」 「だったらウミを埋葬してくれた人はどうやってコイツを突き立てた? それにディパックに入れるのだって」 「ウ~ン…そうだ、もしかして!」 近くに落ちていたもう一つのディバックを手袋代わりにしてレイピアを握ってみる。ゆっくりと十秒数えたが刀身に変化は無い。 「やっぱりそうだ。仕組みは分からないけどディバックを介入させることで液化を防げる!」 ヒュンヒュンと軽くレイピアを振ってみせる光。自分専用の長剣に比べれば使いにくいが友人の形見、大切に使わせてもらおう。 朝日に照らされた友の墓前に改めて誓う。ギガゾンビを必ず倒すと、風とそして海の魂と共に東京に帰ると。 「さてヒカル、こいつは返す」 ディバックが光に向かって放り投げられた。 「友の死を悲しむ人間なら信じられそうだからな。俺は君を信じるよ」 「アリガトウ。ところでゲインはこれからどうするんだ?」 「エクソダスのため信頼できる人間を探す。こんなふざけたゲームなんてゴメンだ」 「私も風ちゃんと合流しないと」 「なら俺と一緒に探さないか? 二人で行動すればゲームにのった連中も撃退しやすい。どうだ?」 「そうだね、うん…よろしくゲイン」 エクソダス請負人と魔法騎士――生きた時代も戦ってきた世界も違う二人が手を結んだ瞬間だった。ギガゾンビへの反攻を旗印として。 互いに右手を差し出し握手しようとして光は倒れかかった。とっさにゲインが支えたが疲労が思ったより激しいようだ。 (そういえば彼女をどこかで休ませるんだったな。たしか北にホテルがあったはずだ) 【E-5市街地 1日目 朝】 【ゲイン・ビジョウ@OVERMANキングゲイナー】 [状態]:良好 ※雨で濡れています [装備]:パチンコ(弾として小石を数個所持)、トンカチ [道具]:支給品一式×2、工具箱 (糸ノコ、スパナ、ドライバーなど) [思考] 第一行動方針:海のことも含めて情報交換、まずは光を休ませたい 第二行動方針:市街地で信頼できる仲間を捜す 第三行動方針:ゲイナーとの合流 基本行動方針:ここからのエクソダス(脱出) 【獅堂光@魔法騎士レイアース】 [状態]:全身打撲(歩くことは可能)中度の疲労 ※雨で濡れています [装備]:龍咲海の剣@魔法騎士レイアース [道具]:支給品一式×2、ドラムセット(SONOR S-4522S TLA、クラッシュシンバル一つを解体) デンコーセッカ@ドラえもん(残り1本)、クラッシュシンバルスタンドを解体したもの [思考・状況] 第一行動方針:まずは休憩 第二行動方針:風との合流 基本行動方針:ギガゾンビ打倒 ※近くに放置されていたディパック×2は回収されました 時系列順で読む Back 最悪をも下回る Next 「永遠に(ネバー・ダイ)」 投下順で読む Back 最悪をも下回る Next 触らぬタチコマに祟り無し Flying tank 87 雨は未だ止まず ゲイン・ビジョウ 139 恋のミクル伝説(前編) 87 雨は未だ止まず 獅堂光 139 恋のミクル伝説(前編)
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暴走特急は親友の夢を見るか ◆lbhhgwAtQE ――――――――えー、本日は人間暴走特急にご乗車頂き誠に有難うございます。 当列車は現在止まれません、そのままお待ちください―――――――― 「と、止まれません……って、そんなぁ。だ、誰か止めてぇー!!」 光は相変わらずデンコーセッカの力によって、鉄道高架橋の上をひたすら走っていた。 車や電車の速度はとっくに超えているだろう。 そして、そんな高速状態の中、光はかつてセフィーロを旅していたときに海や風と話していたひと時を思い出していた――。 ◇ 「――っていうわけで、木の周りをぐるぐる走り回っていた虎はいつの間にかバターになっちゃっていたんだって」 「と、虎がバターに!? う、海ちゃん、それ本当!?」 「いや、だからこれは御伽噺なんだって……」 「そうですわ、光さん。虎からバターを作ってしまっては、虎があっという間に絶滅してしまいますわ」 「それもちょっと違うような……」 「でも、それじゃあ本当に虎がずっとぐるぐる回ってたら何になるんだ?」 「どうなる……って、そりゃ目を回して倒れるでしょ」 「いえ、もしかしたら……」 「もしかしたら……どうしたの風?」 「物体は加速しすぎると、空気との摩擦によって加熱して、最終的には燃え尽きてしまうと聞いたことがありますわ」 「「も、燃え尽きる!?」」 ◇ 加速しすぎる――それは、つまりまさに今のような状態であり。 「そ、そんな! 私、このままじゃ燃えちゃうの!? ま、待ってよ。まだ、海ちゃんにも風ちゃんにも会ってないのに……!!」 こんな所で、そんな事で死んでしまうなんて嫌だ! 光は何とか、足を止めようと足に力を入れた。 「うぉぉぉぉぉ! 止まれぇぇぇ!!!」 足に力を入れた。 「止まってぇぇぇぇ!!」 足に力を…… 「お願い、止まってぇぇぇぇ!!」 力を…… 「誰か止めてぇぇぇぇ!!」 駄目だった。足が全く言う事を聞かない状態であった。 もう、こうなったら誰かの力を借りないと止まれそうにない――光はそんな状況なのだと把握する。 「そ、そんな! こんな線路の上で人に会えるはずがないし、それn――――ひゃうん!!」 その瞬間、まっすぐ走っていた光は、急にまっすぐ落ちる感覚に襲われた。 ――――ドスンッ!! 「あぐっ!!」 そして、頭と体に強い衝撃を受け、意識を闇の中へと落としていった。 ――光! ……誰? ――光ったら! ……私の名前を呼ぶのは誰? ――光! 起きなさい! ……この声は……海、ちゃん? 声にいざなわれて目を開けると、そこは真っ白な空間だった。 「あ、あれ? ここは……」 「ようやく目覚めたわね。寝ぼすけさん」 「……う、海ちゃん!?」 目の前にいる青くて長い髪が綺麗な子は、間違いなく親友の海ちゃんだった。 私は思わず海ちゃんの元へ駆け出すと抱きついてしまう。 「海ちゃん! 無事だったんだね! よかったぁ」 わずか数時間の離れていただけだったけど、こうして再会出来きたのは本当に嬉しかった。だけど…… 「…………」 「海、ちゃん? どうしたの?」 海ちゃんの顔はどこか悲しげだった。 そして、その悲しげな表情のまま、腕を私の背中に回してくる。 「…………ごめんね、光」 ……ゴメン? 何で海ちゃんは謝るんだろう。 海ちゃんは別に悪いことなんてこれっぽっちもしてないはずなのに。 「海ちゃん、どうしたの? 何か……いつもと違うよ?」 「いつもと違う、か。……確かにそうかもしれないわね」 どこかさびしげな口調でそう言うと、海ちゃんは背中に回した腕を解き、私から離れると今度はその両腕を私の両肩に乗せてきた。 そして、その顔にはさっきまでとは違う、何かを決意した顔で語りかけてきた。 「光、私とあなたはここでお別れよ」 「……え?」 お別れ? 一体何を言ってるんだ? やっと会えたのに、どうして……。 「私はね、そろそろ行かなくちゃいけないの。だけど光はまだこっちに来るべき時じゃない。だからお別れ」 「ど、どうして!? どうして行っちゃダメなんだ? 海ちゃんは私が嫌いになったのか!?」 すると、海ちゃんは首を横に大きく振った。そして涙目になって私を見る。 「そんな訳ないじゃない! 私と光、風は親友でしょ! 嫌いになるはずがない!!」 「そ、それじゃあ、どうして!!」 「…………私は光が大好きなの! だから……だからこそ、ここで別れなきゃダメなの!」 言ってる意味が分からない。 好きだからお別れ……なんで……何で!? 「……もうお別れの時間みたい。……それじゃ……さよなら」 海ちゃんが白いもやの向こうへと遠ざかっていく。 「海ちゃん!!」 「光!!! 風と力をあわせてがんばるのよ!! こっちに来たら承知しないんだから!!」 「海ちゃん! 海ちゃん!!」 私は走って追いかける。 だけど、その距離は遠ざかるばかりだ。そして、ついに海ちゃんの姿は全然見えなくなってしまって…………。 「海ちゃぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」 「……う、うぅ……海ちゃん……う…………ん?」 遠ざかる海を捕まえようと伸ばした手。 その先で光が見たのは、真っ黒な闇だった。 「……え? あ、あれ?」 さっきまで真っ白な場所にいたのに、今目の前に見えるのは真っ黒い何か。 しかも、自分の体は仰向けになって――つまり寝る姿勢になっている。 つまり、それが指し示すことは…… 「い、今のって……夢?」 今までのあれが夢――そう認識した光は、その夢を見る直前のことを思い出していた。 あの時自分は確か…… 「……そ、そうだ! 私、走ってたら穴みたいなところから落ちてそれで――!!」 何が起こったのか思い出した光は体を起こそうとした。 ――が、その瞬間。 「――うぅ!? 痛たたたた!!」 光の全身に電撃のように痛みが走った。 そして、痛みに悶え、体のバランスを崩したかと思うと…… 「痛たた――え、うわわわっ!!」 ――ドスンッ! ……今度は落ちた。 今まで彼女が乗っかっていた“何か”から落ちた。 そして、その落下の衝撃によって光の体には更に痛みが走ってゆく。 「――――――!!!!」 その痛みは最早言葉にならないほどに達しているようで、光の目には星がチカチカと瞬いていた。 彼女は声を出さずに静かに、だがしばらくの間、地面の上を転がり回ることになった。 そして転げまわる事、十数分。 ようやく痛みに慣れてきた光は、何とか起き上がり歩けるようになっていた。 「それにしても……まさかあの高さから落ちたなんて……」 光はそう呟きながら、頭上にあった高架橋の橋桁を見る。 高さにしてビル三階分くらい。 ……普通に落ちたら、骨の一本でも折れてそうなはずだが、彼女は運が良かった。 彼女が落ちた場所は丁度、駐車場として利用されていて、しかも彼女の落下地点には都合よくワゴン車が停まっており、 その屋根をクッション代わりにしたおかげで重傷を負うことがなかったのだ。 もし、落ちた場所に車がなかったら……想像するだけで、光は体をぞっと震わせた。 「でも、時間が大分過ぎちゃったなぁ。海ちゃん、風ちゃん……無事かな」 先ほどのあのような夢を見たせいか、光の中で二人の安否を心配する気持ちは更に強くなっていた。 「そうだ、早く探さなきゃ……っ! 痛つ……」 一歩を踏み出すごとに、鈍い痛みが走る。 ……だが、光はそれでも歩みを止めなかった。 親友に会う為に。 「待ってて。今すぐ……今すぐに探してあげるから!!」 東の空が明るくなっていく中。 光は決意を胸に歩き出した。 【E-6 鉄道高架下 1日目 早朝】 【獅堂光@魔法騎士レイアース】 [状態]:全身打撲(歩くことは可能) [装備]:クラッシュシンバルスタンドを解体したもの(足の部分を先端にする感じで持っています) [道具]:ドラムセット(SONOR S-4522S TLA、クラッシュシンバル一つを解体)、デンコーセッカ@ドラえもん(残り1本)、支給品一式 [思考・状況] 1.海、風と合流 2.三人揃ってこの場所から脱出する 3.可能であればギガゾンビを打倒 [備考] デンコーセッカの効果は切れました。 光が落ちた穴は、レヴィが『抜け穴ライト』で作った穴で、既に元に戻っています。 時系列順で読む Back 遠坂凛は魔法少女に憧れないNext ある接触 投下順で読む Back 貪る豚Next ある接触 33 最速×騎士×被害者 獅堂光 87 雨は未だ止まず
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「ブロッククラッシュ」とは株式会社ドラスから発売されている、ブロック崩しに類似するテレビゲームシリーズの総称である。 「ハローキティといっしょ!」という株式会社サンリオウェーブが展開する、キティちゃん好きの女の子をオタク向けのイラストで描くというキャラクターコンテンツの、キャラクターゲームとして発売されている。 しかし、第一作目のハローキティといっしょ!ブロッククラッシュ123!の難易度があまりにも高かったことから、一部のユーザーの間で「覇王鬼帝」として話題となり、熱心なファンを獲得するにいたった特殊な経歴をもつシリーズである。
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原作付きアニメ作品を手がける際設定を改変したり出来の悪さに原作ファンの怒りを買った脚本家・シリーズ構成 オリジナルヒット作品 オリジナルでコケた作品 原作付きヒット作品 原作クラッシュだが好評だった作品 売りはしたが原作クラッシュで原作ファンに不評を買った作品 原作クラッシュで評価的にも売り上げ的にも不評だった作品 放送期間は最速の放送局のもの あ か さ 鈴木雅詞(すずきまさし) ぶらざあのっぽ出身 売れはしたが原作クラッシュで不評を買った作品 ・SHUFFLE!(原作 美少女ゲーム) 放送期間2007年1月7日-3月25日 全24話 シリーズ構成・脚本1・2・3・4・6・7・12・13・14・15・18・21・22・23・24話(最終話) 原作クラッシュで原作ファンの評価 売り上げ的に不評だった作品 ・Gift 〜ギフト〜 eternal rainbow(原作 美少女ゲーム「Gift 〜ギフト〜」 2006年10月5日-2006年12月21日 TV12話+DVD七巻に13話収録の全13話 シリーズ構成・脚本1・2・3・6・9・11・12(TV最終話) ・みなみけ~おかわり~(原作 漫画) シリーズ構成・脚本1・2・4・8・13話(最終話) 放送期間2008年1月6日-3月30日 十川誠志(そごまさし) ・ギャラリーフェイク(原作 漫画) シリーズ構成・脚本 た 高山カツヒコ 川崎ヒロユキ脚本研究所出身 売れはしたが原作クラッシュで不評を買った作品 ・SHUFFLE! 5・8・11・19・20話脚本 土屋理敬(つちやみちひろ) 早稲田大学劇団青(本公演4、アトリエ公演2、うち脚本1、演出2)→在学中、シナリオ作家協会主催のシナリオ教室に半年通う。また同時期、自主8mm映画を1本製作。→円演劇研究所(公演6、勉強会2)→劇団おばけおばけ主宰 ヒット作品 ・快感フレーズ(原作:少女漫画) ・メジャー(原作 少年漫画) シリーズ構成・脚本 ・きらりん☆レボリューション(原作 少女漫画) シリーズ構成:土屋理敬(第1話〜第102話)→福田裕子(第103話〜) 原作クラッシュで原作ファンの評価的にも売り上げ的にも不評だった作品 ・キミキス pure rouge(原作 美少女ゲーム) シリーズ構成・脚本1・2・4・7・19・24話(最終話) 冨岡淳広(とみおか あつひろ) オリジナルでコケた作品 ・ガラスの艦隊 GONZO シリーズ構成・脚本 原作クラッシュで原作ファンの評価的にも売り上げ的にも不評だった作品 ・クロノクルセイド 2003年11月24日~2004年6月9日にフジテレビ GONZO シリーズ構成・脚本 ・パンプキン・シザーズ(原作 少年漫画) GONZO シリーズ構成・脚本 ・魔界戦記ディスガイア(原作 シミュレーションゲーム) シリーズ構成・脚本 脚本のみ参加でヒットした作品 ・剣風戦記ベルセルク 監督高橋ナオヒト シリーズ構成今川泰宏 冨岡淳広(とみおか あつひろ)担当回1・6・11・16話 な は 花田十輝(はなだじゅっき) ぶらざあのっぽ出身 原作クラッシュだが好評だった作品 ・ローゼンメイデン・ローゼンメイデン トロイメント(原作 漫画) 原作クラッシュで原作ファンの評価的にも売り上げ的にも不評だった作品 ・ローゼンメイデン オーベルテューレ ・アイドルマスター XENOGLOSSIA(ゼノグラシア)(原作 美少女ゲーム) シリーズ構成・脚本1・2・3・4・7・9・13・16・19・20・23・24・25・26話(最終話) ・H2O -FOOTPRINTS IN THE SAND- 本郷みつる (本名の本郷満をはじめ、ほんごうみつる、郷 満、潮乱太、渋谷ポチ名義での活動もある) 原作クラッシュで原作ファンの評価的にも売り上げ的にも不評だった作品 ・REIDEEN(原作 アニメ) 監督・シリーズ構成※シリーズ構成は横谷昌宏と共同 ・デルトラ・クエスト(原作 小説) 監督・シリーズ構成[第1話~第52話]・演出/OP[第1期~第2期]ED絵コンテ・演出※ED第2期はHon Go!名義 ま や ら わ
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雨は未だ止まず ◆q/26xrKjWg ゲイン・ビジョウは市街地を進んでいた。慎重に、ゆっくりと。 パチンコとトンカチという武装とは程遠い装備では、武装した襲撃者に対抗するのは極めて困難だ。故に慎重を期さなければならない。 既に局所的な戦闘が始まっている。爆音や銃声、遠方に炎上する建築物までをも確認していた。 (ピープル同士の殺し合い、か) 名簿に記載されていた80人のうち、自身とゲイナーを除いた78人。それらがどんな人間か、ゲインには分からない。 中には殺人を是とする人間もいるかもしれない。そうでない人間がそうでないままであるとも限らない。 不安。恐怖。怒り。憎しみ。悲しみ。あるいは愛も。そういった感情は、人間の理性を容赦なくすり減らしてゆく。 そして理性を失った人間は、容易く互いに殺し合うのだ。 今の自分では、殺し合いを止めることはできまい。自身を守ることだけですら危うい。そもそも、ギガゾンビが首輪の爆弾を破裂させただけで自分の命は尽きる。 迂闊な行動はできない。 そのことに歯痒さを覚えるが、かといって絶望するつもりは毛頭ない。 (それでも、必ずいるはずだ。希望を失わない人間が) 共にエクソダスを目指す仲間が。 それを探すために、危険があると分かっていてもこの市街地を彷徨っている。戦闘には近付けないとしても。 ゲイナーと再会できれば理想的だが、会えずとも彼は彼で自分のやるべきことをやっているはずだ。その点に不安はない。 そして、僅かに残る血の臭いを警戒しながらも、雨の中でゲインが見付けたのは―― ―― Umi Ryuuzaki sleeps here :1980~2031 ―― ――そう刻まれたコンクリートの破片だった。 空き地。土を掘り返した形跡。突き立てられた青い剣に、西瓜が一つ。意味するところは一つしかない。 これは墓碑だ。 (ウミ・リューザキ。名簿にあった名前だな) 彼だか彼女だかを殺した者がわざわざ埋葬したのか、その亡骸を見付けた者が哀れんで埋葬したのか。亡骸が身分を示すものでも持っていたならば、どちらも有り得る。 絶望を抱いて死んだのか、希望を託して死んだのか。この墓の下で眠るウミ・リューザキは。それもまた、どちらも有り得る。 どちらなのかを知る由はない。少なくとも、80人が79人に減った――それだけが厳然たる事実。 装備の足しに剣を持っていこうかとも思ったが、やめた。たとえこのような状況であっても、死者を冒涜するのは気が引けたのだ。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 雨が降ってきたが、それでも獅堂光は歩みを止めなかった。 身体は悲鳴をあげている。理屈から言えば、どこかで身体を休めて多少なりとも回復するのを待つべきだ。だが、彼女を突き動かすものは理屈ではない。 (……海ちゃん、風ちゃん) それは意志だ。 親友達との再会を求める、光の意志。 信じる心が力になる――かつて彼女達が冒険を繰り広げたセフィーロという世界は、そういう世界だった。 ここはセフィーロではない。そしてセフィーロと同じように、信じれば必ず救われる世界でもないだろう。 それでも、光は信じていた。 (三人で、一緒に帰るんだ。東京に!) その願いを叶えられると。叶えてみせると。 だから、足を前に踏み出すことができる。 雨に打たれ、身体が冷えてゆくのを感じる。しかし、それ以上に熱い何かが自分の胸の奥にあるのを感じる。 (きっと大丈夫。セフィーロでの悲しい戦いだって、三人一緒に乗り越えられたんだ。ここでだって――) 彼女の思考は、そこで唐突に途切れた。 自身に何が起こったのか。まずはそれを理解しなければならない。 光は必死に暴れながら、自分の喉に食い込む太い腕に指を突き立てる。身体の痛みを気にしている余裕はなかった。 片腕の自由が効かない。後ろ手に極められている。驚いて武器――といっても単なる鉄の棒だが――も落としてしまったようだ。 理解できるまでに、とても長い時間を要したような気がする。実際には数瞬でしかないのだろうが。 涙で視界がぼやける。しかし、関係なかった。前には誰の姿も見えていなかった。 ここがどういう場所なのかを思い知る。自衛できなければ、親友達と再会する前に自分が死んでしまう。 (そんなのは――嫌だ!) 思い浮かぶ『言葉』。 そう。それを言いさえすれば、この危機を覆すことができる。誰よりも彼女自身がそう信じている。 「炎の――」 だが、光はそこで『言葉』を止めた。 「……手荒な真似をしてすまない。落ち着いて話を聞いてもらえないか?」 ようやっと、光も気付いたのだ。 さして強く締め上げられているわけではないことに。混乱して暴れることで、余計に食い込んでいただけだったことに。 相手にこちらを殺すつもりがないことを悟って、光は安堵の溜息を漏らした。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 見れば、相手はまだ幼さの残る小柄な少女だった。サラよりは下、アナ姫よりは上。微妙な年頃だ。 (見える範囲に武器はない――せいぜい取り落とした鉄の棒ぐらい。服の下に何か隠し持っている様子もない。それに、落ち着きを取り戻してくれたようだ) それまでに腕に指を突き立てられたり、向こうずねを散々蹴られたりもしたが、大した問題ではない。 十分に状況を吟味して、ゲインは対応を決めた。 「俺はゲイン・ビジョウ。君は?」 「私は、光――獅堂光」 「ヒカル、か。これ以上君に危害を加えるつもりはない。しかし――」 彼女を解放する。さりげなくデイパックを奪いながら。 ふらふらと自分から離れて咳き込む光は、それに気付いた様子もない。 「――ついうっかり、で殺されたりするわけにもいかない。少し預からせてもらう」 彼女はこちらを確認するでもなく、濡れた地面にへたり込んでいた。 張り詰めていた糸が切れたのだろう。 彼女の足音を聞き咎めた時から、予想はしていた。歩調が一定ではなかった。疲労が激しいのか、あるいは怪我でもしているのか。 「ともかく、どこかで雨宿りをしよう。ヒカルには休息が必要そうだ」 万全とは言えない状態で、この雨の中を出歩くのは得策ではない。丈夫で体力的にも余裕がある自分とは勝手が違う。無理をさせるべきではない。 だが、彼女は退かなった。 「……そんなこと言っていられないよ。探さないと。海ちゃんと風ちゃんを」 決然とした意志。それが、雨に濡れた髪の合間から覗く彼女の瞳に宿る。 (悪くない目だ) しかしながら、光の無謀を許容するわけにはいかなかった。意志の力というものは確かにある。が、意志だけで全てを解決できるほど世の中は甘くない。 「そんな簡単な話でもないぞ? もし俺がその気になっている奴だったなら、さっきの時点で君は死んで……」 ――死。 そう、ゲインは気付いてしまった。残酷な現実に。 「……ウミだって? もしかしてウミ・リューザキのことか?」 「ゲイン、海ちゃんのことを知っているのか!?」 彼女は気力を振り絞って立ち上がった。そのまま自分に掴みかかってくる。実際に自分を揺り動かすほどの力はなくとも。縋り付くようであったとしても。 避ける必要はなかった。だからゲインは避けなかった。 躊躇はある。それでも言わねばならないだろう。だからゲインは口を開いた。 「ウミは――」 ゲインの言葉は続かなかった。最後まで続ける必要もなくなった。 ――放送が始まったのだ。 【E-5市街地 1日目 早朝】 【ゲイン・ビジョウ@OVERMANキングゲイナー】 [状態]:良好 ※雨で濡れています [装備]:パチンコ(弾として小石を数個所持)、トンカチ [道具]:支給品一式、工具箱 (糸ノコ、スパナ、ドライバーなど) 、光のデイパック [思考] 第一行動方針:海のことも含めて情報交換、まずは光を休ませたい 第二行動方針:市街地で信頼できる仲間を捜す 第三行動方針:ゲイナーとの合流 基本行動方針:ここからのエクソダス(脱出) 【獅堂光@魔法騎士レイアース】 [状態]:全身打撲(歩くことは可能) ※雨で濡れています [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 第一行動方針:ゲインから海のことを聞きたい! 第二行動方針:海、風との合流 基本行動方針:三人揃ってこの場所から脱出する 補足:可能であればギガゾンビを打倒 ※光のデイパックの中身は以下の通りです。 支給品一式、ドラムセット(SONOR S-4522S TLA、クラッシュシンバル一つを解体)、デンコーセッカ@ドラえもん(残り1本) ※クラッシュシンバルスタンドを解体したものは地面に落ちています。 ※E-5の雨はまだ降っていますが、朝のうちには止むでしょう(黎明~朝で4時間)。 時系列順で読む Back 「無事でよかった」 Next 嘘と誤解と間違いと 投下順で読む Back 「速さ」ってなんだろ?「速さ」ってなぁに? Next 嘘と誤解と間違いと 42 請負人 ゲイン・ビジョウ 112 くじけそうになったら涙を 82 暴走特急は親友の夢を見るか 獅堂光 112 くじけそうになったら涙を
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お遊び テクニックの項に書くほどのことでもないが、こんな遊び方もあるよと紹介したい。 Youtubeには多数の「ラッシュ動画」がアップされているので見たほうが早い。 しかし、実際にプレイするともっと楽しいかもしれないものなのだ。 説明 フレンドバトルを利用して、なにかひとつのテーマに絞り、通常の対戦では不可能なことをやる。 主に何かのユニットを大量生産することが多いので●●ラッシュと呼ばれる。 ①ラッシュする側のデッキはエリポン、スケルトン、ザップ、ミラー、レイジ、フリーズ、クローンとしてラッシュしたいカードを積む。建物ラッシュの場合のみクローンは外す。 ②ラッシュを受ける側のデッキはエリポン、スケルトン、ザップ、ミラー、墓石、ジャイアント、フリーズがあればいい。 ③まずはお互いタワーを両方折って、キングタワーだけにする。 ④お互い同じ側にエリポン→ミラー→レイジを繰り返し、スケルトンとザップでデッキを回す。 ⑤2倍タイムに入り、エリポンがレイジから溢れ始めたらいつでも開始できる。 ⑥エリポンを出したらミラーせず、ラッシュしたいユニットを出してミラーしてクローン。 ⑦エリポンとレイジは相変わらず出し続ける。 ⑧相手はジャイで受けながら、フリーズで止める。 ⑨リプレイの一時停止等を利用して何体出たか数える Youtubeで確認されたラッシュ動画の一部 アイスウィズ プリンセス メガナイト スパーキー インドラ ペッカ 巨大スケ 受ける側は丸太、竜巻や矢の雨等で一掃して楽しむ ボウラー ファルチェ ネクロ スケルトン ゴブリン ハンター マスケ ウィズ ホバ砲 ザッピー バルキリー バーバリアン アイゴレ など。 ラッシュ動画に適さないのは建物をタゲるユニット。ジャイ、ロイジャイ、ゴレ、ホグなど。アイゴレはダメージ低いので割といける。 そして足が速いユニットも不向き。 攻撃が強いユニットも不向き。 空ユニットのラッシュだったらスケルトン部隊や墓石で受けるのもあり。 ナイトやアーチャーはそんなに見ない。