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彼女の休日 オクトとノヴェとディッセの場合 「起きて兄上~」 「起きて兄者~」 「起きて兄様~」 ここはマルチアーノ家の一室。午前10時を回っても簡素なベッドの上で寝ている「」をオクト、ノヴェ、ディッセの三人組が 起こそうとしている。 先ほどから揺らしながら呼びかけているのだが一向に起きる様子が無い。 いつもなら「」はすぐに起きてくれる。だが昨夜は「」は夜遅くまでマーチとAC4をしていたので夜更かしをしていたのだ。 その事をオクト、ノヴェ、ディッセは寝るのが早いため知る由も無い。 彼女らは腕を組んでしばし思考を巡らし、三人揃ってある行動を実行することを思いついた。 膝を少し曲げて力をため、跳躍の構えを取る。 目標「」。方位良し、角度良し、パワー120%充填完了。 カウントダウン開始、3…2…1… 「せ~のっ!」 手足を伸ばす格好で、2mほどの高さまで宙に舞い上がった。 それは素晴らしい放物線を描き、夢の世界へ旅立っている「」の胴へと、 「っヴハァァァ!!」 見事なボディプレスを通常の3倍の威力でお見舞いした。 「「「起きろ~!」」」 今度は「」の顔をぺちぺちと際限なく叩いた。 「な、なんばしよっと!?」 「お?」 「「やっと起きた」」 「痛たた、次はもう少し穏やかやな方法で起こしてくれよ」 「む~り~!」 「お寝坊さんに人権はないのだ~」 まだ寝巻き姿の「」の両手をオクトとノヴェが引っ張り、ディッセが先導する形で階下のリビングに連れて行く。 「」はズキズキと胸が痛むのだが、彼女らは悪意があってやったわけでもないのでどうしようもなかった。 リビングではメイが先日買った雑誌を片手にドクペを飲んでいた 「あれ? 珍しく遅く起きてきたね」 「まぁね、そういえば他の皆は見えないけど何処かに出掛けたの?」 「それぞれ朝から用事があるといって朝から出て行ったよ。そういえば「」。今日は予定は何もなかったよな?」 「そうだけど、それがどうかしたの?」 「聞いたよ、最近何かとストレス溜まってんだろ? だったら家の屋外射撃場で銃撃ってきたらどうよ? 良いストレス解消になると思うんだけど」 「でも、銃なんて撃ったこと無いよ」 「オクト、ノヴェ、ディッセを同行させるよ。あいつらなら一応安全管理くらい出来るから、いろいろ教えて貰いな」 「メイは来ないのかい?」 「参加したいのは山々だけど、少ししたらエイプリルのところに行かないといけないからね。何かあったら連絡して」 若干の不安を覚えつつ、「」はオクト、ノヴェ、ディッセと共に屋外射撃場へと向かった。 安全面で一通り気をつけることを教わると、「」はどれを撃ってみようかと並べられた銃器を見つつ、 起きた時からから抱いていた疑問を3人に聞いてみた。 「そういえば何で『兄上』『兄者』『兄様』って呼ぶんだい?」 「それはこの前、フェブお姉ちゃんが「」さんは外見年齢は上なんだから、これからは【お兄ちゃん】とかそんな感じで 呼びなさいって言ったの」 「だから、オクトは兄上~」 「ノヴェは兄者~」 「ディッセは兄様~」 微妙に呼び方が違うのはそういうことかと「」は思った。 家では流石にリュックは背負わないので、「」が呼ぶ時にしょっちゅうオクト、ノヴェ、ディッセを間違えていたのだ。 そんな「」への彼女らなりの配慮なのだろう。 「男の人はやっぱり大きい奴じゃなとね」 「え~、エイプリルお姉ちゃんは、初心者は小っちゃいのからって言ってたよ」 「銃じゃつまんないから対戦車ロケットにしようよ」 「勘弁してください」 「「「仕方ないなぁ」」」 そんな調子で「」の銃選びは難航し、30分も時間がかかり、 結局、「」の人生初射撃の銃は45口径の【M1911A1】に決定した。 屋外射撃場に移動し、ダーツの的のようなものが書かれた紙をセットし準備は完了。 「」はアクション映画の見よう見まねで銃を構え、慎重に的を狙って発砲した。 パンパンと乾いた音が響く。銃声の大きさには驚いたが予想よりも反動は無くて結構面白い。 メイの言葉通り、良いストレス解消になるのはあながち間違いでもないかもしれない。 そのまま、手持ちの弾を撃ちつくして、銃に安全装置をかけて置いた。 オクトがリモコンのボタンを押すと、的を固定してた台がこちらに移動し、的が良く見える位置で停止した。 「下手くそだね」 「下手っぴぃ」 「駄目駄目だぁ」 「初めてなんだし、しょうがないんじゃないのか?」 「「「全然」」」 「ひでぇ」 「「「次は私達の番!」」」 「え?」 声高らかに3人が取り出したのはロケットランチャー。そして、それを慣れない手つきでそれを構える。 その場に他の姉妹がいれば事態の異変に気づいただろう。しかし、悲しいかなここにいるのは初心者の「」と年末組だけだった。 オクト、ノヴェ、ディッセはロケットランチャーを反対向きに構えていた。 「「「3……2……1……ファイヤぁ!」」」 次の瞬間、マルチアーノ家の敷地の一角でボンと火柱が上がった。 「こ、これは一体なんですの?」 「うわぁぁん! 何か大変なことになってるぅぅ! っていうか見ちゃいけないものを見てるよぉ!」 「!?」 帰ってきたジャニアリー、セプ、ジューンが見たのは、半分ほど吹き飛んだ屋外射撃場とその残骸。 煤だらけで目を回して気絶しているオクト、ノヴェ、ディッセ。 それと木に引っかかってぶら下がった「」の姿だった。しかも、爆風で服の大半が吹き飛ばされ、大事なところが見え隠れする有様で。 「何だよ、帰ってきたら騒がしいなぁ。何が起き―うわぁぁ!」 「ここは世界珍ニュースの現場?」 「まぁ、意外と斬りがいのありそうなモノを持ってらっしゃること」 「お母様! お母様ぁぁ!」 「犯人はあたしじゃないよ」 「………」 この日以来、オクト、ノヴェ、ディッセにロケットランチャー禁止令が発令されたのは言うまでも無い。
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独立戦争編Ⅱにおけるオクト、ノヴェ、ディッセ 一年の時間は、三人の情緒を大きく成長させ、 かつてセプと共に過ごした時間の大切さを自覚した三人は、 誰よりもセプ救出に懸ける熱意を高く持つようになった。 また、クーロン戦以降より仲良くなったオーガストとは、 良いカルテットとなっている。 独立戦争編Ⅱにおける戦闘スタイル ぬいぐるみの中のMP5Kを用いるのは変わらない。 敵アンドロイドへの攻撃力増加と、 部隊内での弾薬統一計画に従って、 MP5KからMP7への変更も考えられたが、 ぬいぐるみの機能的な問題から見送られた。
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12月 CV. 木川絵里子 公式設定 マルチアーノ12姉妹の第3世代アンドロイド オクト・ノヴェ・ディッセは同型の三つ子 無邪気な幼女タイプだがパワーに優れ、三つ子で大型車両をひっくり返すほど 武器はH&K MP5コンパクトをリュック内に備える うわさ好き、いたずら好き、トラブルメーカーの三つ子。 (コミック1巻 巻末資料より) オクト・ノヴェ・ディッセ→(わーい(はあと))→セプ オクト・ノヴェ・ディッセ←(あまり困らせないで)←セプ オクト・ノヴェ・ディッセ→(いいひとー(はあと))→ジューン (コミック2巻 巻末相関図より) うわさ好き、いたずら好き、トラブルメーカーの三つ子第3世代。いつも三人一緒で、落ち着きなく動いている。セプ、ジャニアリーとは仲良し(のつもり)。三人別々のぬいぐるみを持っていて、戦闘時はそれがアサルトライフルに可変して戦う。モモ缶が好き。よくジューンに缶詰を開けてもらっている。 (DVD5巻ブックレット 落書きイメージ集part6. キャラクター性格設定より) ※初期設定らしく、本編と異なる可能性がある ディッセのリュックはクマ。首が開いて銃が上がり、取り出す。 リュックの足を折ると予備マガジンが出てくる 初期の武器イメージ画では、口からアサルトライフルの銃口が出たぬいぐるみで闘う絵がある (DVD5巻ブックレット 設定資料集より) 二次裏設定 謎のコヨーテを飼いたがる せっくす!
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11月 CV. 木川絵里子 公式設定 マルチアーノ12姉妹の第3世代アンドロイド オクト・ノヴェ・ディッセは同型の三つ子 無邪気な幼女タイプだがパワーに優れ、三つ子で大型車両をひっくり返すほど 武器はH&K MP5コンパクトをリュック内に備える うわさ好き、いたずら好き、トラブルメーカーの三つ子。 (コミック1巻 巻末資料より) オクト・ノヴェ・ディッセ→(わーい(はあと))→セプ オクト・ノヴェ・ディッセ←(あまり困らせないで)←セプ オクト・ノヴェ・ディッセ→(いいひとー(はあと))→ジューン (コミック2巻 巻末相関図より) うわさ好き、いたずら好き、トラブルメーカーの三つ子第3世代。いつも三人一緒で、落ち着きなく動いている。セプ、ジャニアリーとは仲良し(のつもり)。三人別々のぬいぐるみを持っていて、戦闘時はそれがアサルトライフルに可変して戦う。モモ缶が好き。よくジューンに缶詰を開けてもらっている。 (DVD5巻ブックレット 落書きイメージ集part6. キャラクター性格設定より) ※初期設定らしく、本編と異なる可能性がある ノヴェのリュックはカエル。首が開いて銃が上がり、取り出す。 リュックの足を折ると予備マガジンが出てくる 初期の武器イメージ画では、口からアサルトライフルの銃口が出たぬいぐるみで闘う絵がある (DVD5巻ブックレット 設定資料集より) 二次裏設定 謎のコヨーテを飼いたがる
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10月 CV. 木川絵里子 公式設定 マルチアーノ12姉妹の第3世代アンドロイド オクト・ノヴェ・ディッセは同型の三つ子 無邪気な幼女タイプだがパワーに優れ、三つ子で大型車両をひっくり返すほど 武器はH&K MP5コンパクトをリュック内に備える うわさ好き、いたずら好き、トラブルメーカーの三つ子。 (コミック1巻 巻末資料より) オクト・ノヴェ・ディッセ→(わーい(はあと))→セプ オクト・ノヴェ・ディッセ←(あまり困らせないで)←セプ オクト・ノヴェ・ディッセ→(いいひとー(はあと))→ジューン (コミック2巻 巻末相関図より) うわさ好き、いたずら好き、トラブルメーカーの三つ子第3世代。いつも三人一緒で、落ち着きなく動いている。セプ、ジャニアリーとは仲良し(のつもり)。三人別々のぬいぐるみを持っていて、戦闘時はそれがアサルトライフルに可変して戦う。モモ缶が好き。よくジューンに缶詰を開けてもらっている。 (DVD5巻ブックレット 落書きイメージ集part6. キャラクター性格設定より) ※初期設定らしく、本編と異なる可能性がある オクトのリュックはウサギ。首が開いて銃が上がり、取り出す。 リュックの足を折ると予備マガジンが出てくる 初期の武器イメージ画では、口からアサルトライフルの銃口が出たぬいぐるみで闘う絵がある (DVD5巻ブックレット 設定資料集より) 二次裏設定 謎のコヨーテを飼いたがる グレイスランドの過激派リーダーから邪な目で見られている
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「もうすぐ十二月だねぇ」 「だねぇ、とっしー」 僕とノヴェは一呼吸のズレはあったものの頷いて、今度は限りなく同時に、手に持った缶の紅茶を、くぴりと音を立てて口にした。 冬らしく、強めの風が吹いている。公園にて、僕の隣の小さな少女は、ふわふわと何処かにでも飛んで行きそうな危うさを持っていた。 この少女に、ここへすぐ来るように言われた時には、何か悪戯でも考えているのだろうと予想していたが、それは的外れだったのだ。 彼女はベンチに腰掛けて足をぷらぷら揺らしていた。僕は彼女に声を掛け、暖かい飲み物を奢り、隣に腰を下ろした。彼女は一人だった。 言うまでも無いことだが、珍しいことである。あのけたたましく騒がしい三人組が、一人でぼんやりしているところなんて、そう見ない。 少なくとも、僕は初めての体験だった。この公園は、彼女たちの暮らす邸宅からは遠くないところにあるとは言え、ただ一人であるとは。 そりゃ確かに、危険は無いだろう。例えば変質者が何らかの行為に及ぼうとしたとして、彼が得るのは快楽ではなく九ミリの鉛弾である。 そうでなくとも酷い目には遭わされるだろう。僕が多少の驚きを抱いているのは二つのことに関してであり、一つは既に述べられている。 もう一つは彼女らの教育係二人組のことである。二人組の中でも影が薄いのは……ジューンだ。そう言うときっと彼女は悲しむだろうし、 他の姉妹の不興も買いそうだから口にはしないが、どうしてもセプの獅子奮迅ぶりには彼女のことは霞んでしまう、ということになる。 二人は何処にいるんだろう? 僕は時間を確かめた。もう遅い時間だから、ノヴェが家に帰っていてもおかしくない筈なんだけれども。 空はとうに暗くなり、星が輝いている。太陽が沈み際の断末魔として空の一部を照らしているが、それだって長く持つものでもあるまい。 僕とノヴェは何もせず、雑談に花を咲かせていた。彼女は自分から、一人でここにいる理由を話した。僕はそれを聞いて心底呆れ返った。 何でもオクトたち年末三人組はセプとジューンに悪戯をしたそうだったが、その際にエイプリルさんとジュライさんを巻き込んだらしい。 運良く逃げ出せたのがノヴェだったのかと思ったがそうではなく、立案がオクトで実行がディッセだったので、お咎めなしだったそうだ。 これもまた、類を見ないことである。いつもいつも悪戯を企画し実行する彼女たちを監視し続けている訳ではないので断言は出来ないが、 彼女たち三人の内の一人が計画にも実行にも手を貸さないというのは、そうないことであった。そうか、それで一人でいたんだな。 セプたち世話係二人とエイプリルさんたちは説教に入っただろうし、探しても良い遊び相手がいなかったのだろう。例えばオーガストや、 ジャニアリーさんのような。そうして僕としあきが、この寒風通り抜けること甚だしい市民公園にて、彼女と会うことになったのだ。 僕はそろそろ冷え始めて来た紅茶を、冷え切ってしまう前に飲み切ろうと思ったが、温いと冷たいの中間に位置する温度になった紅茶は、 冷え切ったそれより数段味が悪くなっていた。ノヴェはもう飲み終わっており、空の缶を振って空を眺めていた。それは絵になっていた。 僕の吐く息が白い。気温の低下が激しいのは当然のことだろう。最早太陽は、その姿を地平線の向こうに消し去っていたのであるから。 おまけに雪まで降り始めた。当初ちらちらと落ちる程度だったそれは、段々と雪らしい雪とでも呼ぶべき降雪ぶりに変貌を遂げて行った。 「雪だねぇ」 「だねぇ、とっしー」 雪の層が少女の膝に、薄い、白い層を作っていた。彼女はすっくと立ち上がり、それを二度三度、手で払って、それから僕を向いた。 白い服と白い雪と白い肌が重なって、しかし彼女の顔は健康的な赤みを帯びていて、それは非常に艶やかな魅力を持ち合わせていた。 自覚しているのかしていないのか知らないが、彼女の瞳がすうっと細くなったのも、彼女に似つかわしくない大人のような雰囲気作りに、 一肌脱いでいた。しかしまあ、雰囲気が違っても結局はノヴェなので、僕は彼女と何かすることについて何の躊躇を持つことも無かった。 彼女は僕を散歩に誘い、手を差し伸べた。きっと分かっててやってるのだろうけど、まるでジュライさんみたいな笑みを浮かべていた。 口の端を緩めるような笑い方だ。彼女は手を差し伸べた。僕は立ち上がる時にだけ手を借りる気だったのだが、ノヴェは離さなかった。 それもまた良しである。特に困ることはないし、握っていたいとノヴェが考えたなら、握っていれば良いだろう。僕たちはベンチから、 公園の出口へと、歩き始めた。雪はセンチメートル単位で積もっていたが、歩くのに苦労するほどの積雪ではなかった。さくり、さくり。 軽い音を立てながら手を繋いだ少女と歩くと、不意にこの情景がやけに幻想的に思えて来た。夜の暗さと雪。反射する街灯の光。雪が、 落ちてきた雪が、かつて落ちた雪の集合となる音。小さくて小さくて聞こえないが、耳を澄ませば聞こえるような気分になる不思議さだ。 公園を出て道を歩く。車道にも積もっていることが、ここを通る車の少なさを物語っている。僕らはまず最初に、その平坦な美しい雪を、 遠慮ない両足で踏み荒らした。踏み散らかしたのではないことは了解して欲しい。僕らは歩いただけだ。ゆったりとした気持ちと共に。 僕の体は冷えていた。外套は着ていたが公園のベンチで動かずにいたのが災いしたのだろう。ぶるりと震えると、僕の右手を握る少女が、 きゅっとその手に力を込めた。僕も優しく握り返す。それで、体の寒さは気にならなくなったし、心はあっという間に暖かくなった。 僕らの周辺は緑が満ちていた。道に沿って植えられている常緑針葉樹は雪化粧を施されており、神秘的な美しさを僕の心に刻み込んだ。 時折木と木の間に街灯が立っており、その発する光が一層、木々の美しさを引き立てるのである。僕とノヴェはそれらの美麗さについて、 あれこれと話し合ったが、決して、それを綺麗だなどとは、間違っても口が滑っても言おうとは思わなかった。言葉の囲いに押し込んで、 このしんしんと雪の降り積もる神々しい雰囲気の中の、神懸り的な麗しさを殺してしまうのが、お互いに気に食わなかったのであろう。 雪は降り続けた──そして積もり続けた。今や僕らは公園からそれなりに遠く離れてしまい、住宅街や商店街へと近づきつつあった。 ノヴェは喧騒を嫌がった。僕も同意見だった。静けさを楽しみたかった。僕は住宅街へ向かう道を歩くことを止めて、少し考えてから、 さっき僕とノヴェがいた公園とは別の公園に向かうことにした。その公園は所謂ところの穴場で、風景も情緒も申し分ないというのに、 人の姿を見ることは少ない場所だ。そこには湖というか池があった。水質は管理されており、透き通った水の中を泳ぐ魚や、水鳥を眺め、 楽しむことが出来る……昼間ならばだ。夜はライトアップされた池を楽しむか、これは昼間にも出来ることだが、小型の手漕ぎ舟を使い、 夜の池を楽しむかの選択が出来る。ライトアップと言っても全体的にされているのではなく一部だけなので、風景の心配はいらない。 僕らは手を離さずに歩いた。驚いたことに途中、犬らしき獣の遠吠えが聞こえ、野生の自然とは実に身近なものであることよと感心した。 公園には案の定、誰一人として人の姿は見えなかった。ノヴェは池を眺めるのみならず、小舟を所望し、僕はやはり彼女と同意見だった。 が、彼女は渋った。手漕ぎ舟を使うには片手では足りない。両手が必要である。そうすると手を離さねばならない。握った右手を、だ。 結果としては、彼女は手を離した。が、僕の背に彼女の背をぴったりとくっつけて、右手と左手を僕の腰に後ろ手で回して、舟に乗った。 彼女のこういった奇妙なまでの過剰な親愛表現がどうして今日このタイミングで行われるようになったのかは僕には不明であったけれど、 悪くない気分だったので、それをも楽しむことにする。小舟は緩やかに動き出した。揺れと共に、僕とノヴェの背中が擦りあわされる。 温かみが右へ左へと動くのが妙にくすぐったくて、僕は微笑んだ。小舟が池の中央辺りにまで来た時、不意に街灯ではない光を僕は見た。 ノヴェに声を掛け、知らせる。月が雲と雲の狭間に姿を表していた。水面を見ると、月が映っているのは僕たちのいる場所だと分かった。 偶然だった。僕らは穏やかな光に照らされながら、雪と、それを運ぶ風と、ところどころに雲の掛かる月を楽しんだ。ノヴェは背を離し、 僕の方に来て、腰掛けていた僕の膝の上に、可愛いお尻を下ろした。普段の活発な彼女とは似ても似つかない。静かで、落ち着いていて、 この散歩の間に見てきた風景と同じ、神秘的な雰囲気を身に纏わせている。それは、僕にとって、全く新しいノヴェの魅力となった。 ふと彼女が僕を見上げた。僕は彼女と目を合わせた。彼女は寒さで赤らんだ顔でにこりと笑うと、伝えたいことがあるの、と僕に言った。 「今日は十一月最後の日だから、としあきを散歩に誘ったんだ」 ノヴェが僕のことを愛称で呼ばなかったことに気付くまでに、数秒掛かった。彼女は重要な話をしているのだと、僕はそれで悟った。 「昔からの願いもあったからね。誰かと一緒に、この日を過ごしたい、っていう」 「願いは叶った?」 彼女は首を振った。 「ううん、まだ。まだ、叶ってない」 それから僕をじっと見つめて、こう言った。 「私の願いは誰かと、家族とは違う大切な誰かと今日を過ごしたいという願いだったから。そして私は、としあきを大切な人にしたいの。 ……好きだよ、としあき」 僕が感づいていなかったと言えば嘘にならざるを得ない。彼女の振る舞いはどう見てもおかしいものだったし、過剰な親愛表現も、 その疑いに拍車を掛けた。オクトとディッセの話も作り話か、または彼女が仕組んだことかもしれない。今頃邸宅は大騒ぎであろう。 ノヴェがいない、彼女は何処だ、などと、セプとジューンが騒いでいる様が僕には見えた。見つかっていないのは、フェブを買収したか。 散歩に誘われる前から、呼び出された時から、幾らか心中では気付いてはいたのだろう。彼女が何か大切なことを胸に秘めているのだと。 だが僕は彼女に知ってるからと急かすことはしなかった。これは彼女からの言葉であるべきで、僕からそれを求めてはならなかったのだ。 それで、ノヴェがこれらの言葉を勇気を振り絞って言葉にしたのなら、僕はそれに対して、悪ふざけなどそこに微塵も無い真剣な答えを、 勇気を振り絞って言葉にしなければならなかった。だが僕は彼女に比べ大人だ。僕は開き直った。誰かを好きになることの何が悪いんだ? 「僕もだよ、ノヴェ」 それから抱き締めようと思った。思ったが、抱き締められなかった。それは僕が悪いのではない。誰が悪いのでもない。ただ単に速さの、 そう、速さの問題だ。僕が彼女を抱き締めたいと思うよりも早く、ノヴェの方が僕を力強く抱き締めたいと思っただけだったのである。 飛びつかれて、僕は押し倒されるようにして抱き締められた。一瞬だけ、邪な思いが僕に現れたことは否定しない。だって誰の目がある? でも僕はそんなものの支配を許す男ではなかった。すぐに払拭した。少女は抱きついているだけだった。それは当然のことであった。 三人娘の末ならいざ知らず、彼女は最もそういうことに関して疎い存在である。故に彼女にはこれくらいが丁度いいのだ、と考えながら、 僕は少女にキスをした。お互いそれがファーストキスだった。僕は笑い、ノヴェも笑った。それから僕らは相手をぎゅっと抱き締めつつ、 首を回して夜空を見上げた。雪はその降りようを衰えさせ始めてはいたが、依然として降り続けている。僕は右手に恋人を抱きながら、 時間を確かめる。おお、と僕は声を漏らした。なあに? と尋ねて、ノヴェが軽いキスを僕の色んな場所に繰り返して来る。僕は言った。 「十二月だねぇ」 彼女は唇を差し出した。今度は僕の番だった。僕は一際長く彼女に口付けて、それから離した。彼女は顔を綻ばせて、僕の言葉に返した。 「だねぇ、とっしー」
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9月 CV. 新井里美 公式設定 マルチアーノ12姉妹の第1世代アンドロイド 頭の上にへたのような飾りを載せている 第3話でミスターらとの空中戦を行い、12姉妹唯一の死亡者となる(コミック版では生存) 武器はM14改スナイパーブレイド(銃剣つきM14) オクト・ノヴェ・ディッセの三つ子を任されている苦労人。 (コミック1巻 巻末資料より) セプ→(行動的なところに憧れ・親友)→ジャニアリー セプ←(親友)←ジャニアリー セプ→(あまり困らせないで)→オクト・ノヴェ・ディッセ セプ←(わーい(はあと))←オクト・ノヴェ・ディッセ (コミック2巻 巻末相関図より) オクト・ノベ・ディッセの三つ子を任されている苦労人。ジャニアリーと仲が良く、誤解されやすい彼女の理解者でもある。武器はセミオートのスナイパーライフル。近接戦闘ではバイヨネット(銃剣)を付けて薙刀の様に使う。普段は気弱だがスナイプ時にはゴルゴ化。 (DVD5巻ブックレット 落書きイメージ集part6. キャラクター性格設定より) ※初期設定らしく、本編と異なる可能性がある 口紅あり スナイパーライフルのグリップはスタンドとして下げると八の字型になる (DVD5巻ブックレット 設定資料集より) 二次裏設定 すぐ死ぬ不憫な子 桃缶を銃剣で開けるなど意外とワイルド 頭に載せているのは、セプのへたである ドアノブカバー説もある 実はへたが本体である へた(セプ)とそれから下(テンバーさん)で構成される 漫画版では顔が男前な上に、ミスターと拳で渡り合うなど男気溢れる活躍が目立ったためか、侍扱いされている
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6月 CV. 松浦チエ 公式設定 マルチアーノ12姉妹の第2世代アンドロイド 黒髪ショートカットにスーツ姿 12姉妹中、ただひとり非ゴスロリルックの男装の麗人 武器は各種ナイフ 近接での戦闘を得意とし、スピードに特化している。 (コミック1巻 巻末資料より) ジューン→(みんな仲良し)→12姉妹 ジューン←(いいひとー(はあと))←オクト・ノヴェ・ディッセ (コミック2巻 巻末相関図より) 特定能力に特化した第2世代。ジューンは特にスピードがブーストされている。武装は無数。ナイフ、近接での戦闘を得意とし、ジャニアリー、ジュライと共に前線を構成する。無口で男っぽいが、実はかわいいもの好き、結構照れ屋さんでもある。 (DVD5巻ブックレット 落書きイメージ集part6. キャラクター性格設定より) ※初期設定らしく、本編と異なる可能性がある 口紅をつけてる 左右のポケットにクローナイフ、袖口からスローイングナイフ、スーツ左内側にランボータイプサバイバルナイフ、スーツ右内側にマチェット、腰ベルト右にシースナイフ、腰ベルト左にバネ式折りたたみナイフ、腰ベルト背側にレディホークを隠し持つ。 (DVD5巻ブックレット 設定資料集より) 二次裏設定 ナイフでオクト・ノヴェ・ディッセの桃缶を開封する係
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『ディッセ』 本名: 性別:♂ 年齢:19歳 身長:172cm 外見:首元で留めたフード付きマントローブ。 中は対魔性の高い衣服に身軽重視のプロテクターが少々。 両手は薄手袋をしており、戦闘中はガントレットが装着される。 フードの下は内ハネ気味の金髪に黒瞳。童顔。 備考:数多の秘境を探索する「ディグアウター」を生業としている。 最近だとカリーナ辺境の奈落迷宮こと「星の狭間」にアタックし、 地下150Fまで潜り生還したことで一部でそこそこ話題になったとか。 交友: 配色:#1b1345 魔法:「風」属性メインの魔術師。 加えてガントレット型の古代魔器を保持しており、 普段の力をレベルという制限を設ける代わりに 継続的にマナを供給し続けるというスグレモノ。 つまりダンジョン生活特化。 性格:ややぶっきらぼうだが、悪い人ではない系。 自信や対人関係は表裏一体の部分があり、 フードを取って人と話すのが苦手で、対女性が最も苦手。 ダンジョンでサキュバスやアルラウネなど色仕掛け系モンスターが来た時は 一目散に逃げている模様。 魔器:古代魔器「アマツカゼ」 所持者の実力を数段階に制限することで様々な恩恵をもたらす。 ディッセはLV3を最大として各魔法の使用を制限しており、 その代り継続的にマナ供給を受けている。 <誓約内容> ・戦闘開始時、レベル1からスタートする。 ・戦闘中の与被ダメージと時間経過によりLVが開放される。 ・LV3を最大として、三段階で使える魔法を制限する。 ・生活、利便魔法系統は除外する。 -戦闘- 誓約と精製とガントレットを装備し戦う。 風魔法メインの、ヒットアンドアウェイ型。 CL:B/C SL:A/C ML:C/C LL:A/C 耐久:B 防御:C 筋力:C 知覚:B 速度:B 機敏:A 空中:C 経験:B -魔法- 属性分布 +... LV1 ・ラピッドエア:小風刃を放射状に放つ。ダメージ蓄積技 ・エアハイク :風の足場を作る補助呪文。踏むと加速する。 ・他、会得した初級呪文全般 LV2 ・ウィンドストライク :真空波の塊を叩きつけ吹っ飛ばす。 地面に撃ってアースクラッシュも可 ・ブリンク :短距離の亜音速移動。瞬間移動系ダッシュ。壁抜け不可。 ・他、会得した中級呪文全般 LV3 ・ウィンドクロス :十字風刃を滞空設置。防御兼大技用 ・ソニックトルネード:十字風刃を消費して放つ横向き竜巻。 ・他、会得した上級呪文全般 ??? ???
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第01話 「幼馴染みで後輩の子からメールきたから安価で返信」 第02話 「幼馴染で後輩の子からメール来たから安価で返信」 第03話 【桃缶】幼馴染みで後輩と付き合う事になった【うどん】 第04話 【桃缶】幼馴染みで後輩と付き合う事になった【キムチkiss】 第05話 …明日は一応デートも控えてるのに 第06話 「えと……お義父さん!玲奈を僕に下さいっ!」 第07話 …後輩はなんで来たんだぜ? 第08話 自分の事ばっかだった…最低だよなオレ 第09話 後輩「…先輩は本気で玲奈ちゃんが好きなんですよね?」 第10話 「分かってるなら…もっと私を見ててよ…」 第11話 母「ウチの子になってよー♪歓迎するからさ♪」 第12話 「分かんないよ?私の学年に、私以外でタカアキの事を好きな子がいるんだから…」 第12.5話 【桃缶】幼馴染みで後輩と付き合う事になった~番外編~【安価スレ】inVIP 第13話 後輩「玲奈ちゃんに聞いて欲しい事があるの…」 第14話 「オレさ…オレが付き合ってる相手…」 とても最近の話 「ちょっと困らせて甘えてみたりなんてして…」