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第5部 アバッキオ ■070927 ┗K Ver.アバッキオ 歌ってみたbyおぐ ■070924 ┗K Ver.アバッキオ 作ってみた ■070828 ┗Roman-「緋色の風車」 ver.ジョジョ5部をしょーもなく歌ってみました。追加です。 Vocal off アンインストール ver.ジョジョ五部(アバッキオ)【歌詞のみ】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm508860 "Roman"-「緋色の風車」 ver.ジョジョ5部(アバッキオ) 【歌詞のみ】。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm870016 K Ver.アバッキオ 作ってみた http //www.nicovideo.jp/watch/sm1115566 Vocal on アンインストール ver.ジョジョ五部(アバッキオ)歌ってみた http //www.nicovideo.jp/watch/sm601038 アンインストール ver.ジョジョ五部(アバッキオ)二番煎じ-歌ってみた http //www.nicovideo.jp/watch/sm589088 アンインストール ジョジョ5部Ver.アバッキオ+歌ってみた+ http //www.nicovideo.jp/watch/sm656329 アンインストール ジョジョ5部Ver.アバッキオ+懲りずに歌ってみた+ http //www.nicovideo.jp/watch/sm708814 アンインストール ver.ジョジョ五部(アバッキオ)歌ってみた http //www.nicovideo.jp/watch/sm601038 アンインストール ver.ジョジョ五部(アバッキオ)ひっそりと歌ってみた http //www.nicovideo.jp/watch/sm741205 感動して歌ってみた(アンインストール ver.アバッキオ) http //www.nicovideo.jp/watch/sm759952 ボスの正体をリプレイしてやるぜの歌 http //www.nicovideo.jp/watch/sm612035 Roman-「緋色の風車」 ver.ジョジョ5部をしょーもなく歌ってみました。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm931831 K Ver.アバッキオ 歌ってみたbyおぐ http //www.nicovideo.jp/watch/sm1135779
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アバッキオ-1 アバッキオ-2 アバッキオ-3 アバッキオ-4
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翌朝、ワルドはアバッキオの部屋を訪ね、ノックしようとしたら先にドアが開いた。 だが部屋から出てきたのは同室のギーシュであった。 ワルドはアバッキオは居るかとギーシュに尋ねる。 「彼ならまだ眠っていますよ。グッスリですから起こさないであげてください」 実はアバッキオと勝負をしようと考えていたワルドだが、 寝ている相手を無理やり起こして勝負しよう、と言っては相手にされる訳もない。 仕方なく今は諦めて、ワルドはアバッキオが起きてくるのを待つことにした。 しかしアバッキオが起き出してきたのは、もう昼も過ぎたころであった。 もう待ちくたびれたワルドは早速勝負しようと持ちかける、だがアバッキオは相手にしない。 そこでワルドはアバッキオの興味を引く話を持ち出す。 「君の左手のそのルーン。それはガンダールヴのルーンだ」 アバッキオが聞いているかどうかも知らずに、ワルドは喋りだす。 ガンダールヴ、始祖ブリミルの使い魔が持っていたルーン。 武器を持ち、ブリミルが魔法を詠唱する隙から守ったという使い魔。 だがアバッキオはワルドの話に見向きもせずに顔を少し俯かせて、 右手にパン左手にお茶の入ったカップを持ち、遅い朝食(昼食)を食べ始めた。 ピグピグとワルドの眼輪筋が引きつるが、何とか怒りを見せまいと抑える。 ワルドはどうにか勝負に持ち込もうとするが、アバッキオは話に耳を傾ける素振りさえ見せない。 結局アバッキオは食事の最中に、いつの間にかワルドの視界の中から消えていた。 そのテーブルにパンの食べかすや、お茶の飲み終わったカップなどは一切残っていなかった。 そして夜、事態は急転する。 以前アバッキオが捉えた土くれのフーケが、宿に襲撃を仕掛けてきたのである。 狙いは恐らくルイズの任務の阻止。 フネでアルビオンへ逃げるにしても、明日にしかフネは出ない。 ワルドは風のスクウェアなのでフネの飛行補助が出来る。 よって二手に別れ、一方が敵を引きとめ、一方がアルビオンへとフネで行くべきだとワルドが言い放つ。 では自分達が残ると、キュルケとタバサが言った。 ルイズはそれを止めようと思ったが、アバッキオが手で制した。 「任せて、いいんだな」 答えの分かりきったことを聞くアバッキオに、二人は自信を持って答えた。 任せろ、と。そう言い切った。 そしてギーシュも残ると言い出し、少し震える手で杖を取り出した。 ギーシュに対するアバッキオの問いかけはない。 ただ少し鼻を、フンッと鳴らしたきりだ。 ルイズも迷いをフッ切り、キュルケにいつもの憎まれ口を叩く。 それにキュルケも軽口で応えた。 「なら、さっさと行くぞ」 アバッキオがデルフリンガーを引き抜き、左手のルーンが光る。 そのまま宿の壁を、デルフリンガーでブッ叩くように破壊し外に脱出。 まるでつるはしのような使い方にデルフリンガーは嘆くがアバッキオは相手にしない。 抜き身のデルフリンガーを引っさげて、アバッキオ、ルイズ、ワルドは道を駆ける 後方にフーケのゴーレムがいるが追ってくる様子はない。 微熱と雪風と青銅が何とか食い止めているようだ。 だがこのまま上手く事が運ぶと思うほど、アバッキオは楽観的ではない。 そして閃光が閃いた。 瞬間ワルドがルイズを庇おうと間に入る。が。 それより早く、とっさにルイズを庇って地面を転がるアバッキオ。 アバッキオ達が今いたところが焼け焦げる。 「電撃、いや雷か……」 冷静に敵の攻撃を見切るアバッキオ。 夜の闇に紛れての攻撃は脅威だ。しかし一向に次の攻撃はない。 「行くぜッ、ルイズッ!」 腕の中のルイズを引っ張り起こして、手を引いてアバッキオは駆け出す。 そしてフネの桟橋へと辿りつく。 だがそこで仮面を付けた者が待ち構えていた。 仮面のメイジは杖を構えて即座に詠唱を開始。 早い詠唱。アバッキオがルーンの力で駆けても止めることは出来ない。 そう読み取ったアバッキオは、さっさとルイズの手を引いて後ろに下がる。 そして生まれる稲光。しかし雷は誰にも命中することなく、どこか中途半端な地点に落ちた。 アバッキオの腕の中のルイズが杖を構える。唱えるのは簡単なコモンマジック。 だが結果は見えている。そしてルイズ自身にも見えていた。 ドッオオォォンッ! 生まれる爆発。不発に終わった魔法。しかし元々ルイズには攻撃の意思はない。 そもそも攻撃用の魔法を唱えた覚えもない。唱えたのはただのアン・ロックだ。 呼吸を計ったタイミングで自分が出来ることをした。それだけである。 すでにアバッキオはルイズを抱えてはいなかった。 いや、傍目ではアバッキオがルイズを抱えているように見えるのだが、それは違う。 それはアバッキオを模した『ムーディー・ブルース』。俯いて見えないが、額のタイマーがその証拠だ。 ワルドが詠唱を開始するが、それより早く動く疾風のような影。 デルフリンガーを構えたアバッキオである。 ルイズの爆発魔法を目くらましにムーディー・ブルースと入れ替わっていたのだ。 「オラァッ!」 ルーンの力で疾風と化したアバッキオが、棍棒のようにデルフリンガーを使って殴りつけるッ! 「ボォハッ!」 額をガンダールヴのルーンの力を込めて強打されたならひとたまりもない。 顔は見えないが苦悶の表情を見せる仮面のメイジ。 足元はふらつき最早戦闘不能だ。 「さて、と。それじゃあオメーのツラを拝ませてもらおうかッ」 アバッキオはそう言い放ち、ふらつく仮面のメイジに近寄る。 ワルドは一体何故ルイズの傍にいたハズのアバッキオが、偏在を倒したのか全く持って理解不能。 しかしその顔を見られるわけにはいかないワルドは偏在を操作する。 足元がふらつく偏在が最後の力を振り絞り、目も眩む突風を生み出した。 即座に偏在は足をもつれさせながら駆け、桟橋の荷物の影で仮面が砕けながら魔力へと還る。 「ちっ、逃げやがったか」 姿の見えない仮面のメイジに舌打ちして、辺りを見回すアバッキオ。 「ルイズ、ワルドと一緒にフネの船長に話しつけて出航させろッ。俺は外で今のヤツがまた来るか見張ってるッ!」 今はアルビオンへ向かうのが先決だ。 時間を掛ける余裕のないこちらには、それがベスト。 「分かったっ、行きましょうワルドっ!」 ルイズに促されたワルドも、外をアバッキオに任せてフネへと走る。 そして二人が見えなくなったころ、アバッキオはムーディー・ブルースを現す。 ムーディー・ブルースのタイマーが動き出した。 フネに乗り、一路アルビオンを目指すルイズ達。 途中空賊に襲われたが、何とそこで目的の人物ウェールズ皇太子と出会う。 ウェールズにアンリエッタから恋文を返してもらうべく来たと水のルビーを見せ親書を渡し、手紙のあるニューカッスル城へと招かれる。 「これがその手紙だ。確かにお渡しした」 手紙を慈しむように愛でて、ルイズに渡したウェールズ。 ルイズの表情が苦渋に滲む。 アンリエッタからの親書にはおそらくウェールズにトリステインへ亡命するように記してあっただろう。 しかしウェールズはそんなことは一言も話さずに、恋文をルイズに渡した。 ルイズには分かる。ウェールズはルイズが亡命を薦めても首を横に振るだろう。 たとえアンリエッタからの薦めだとしても、それをしないウェールズなのだ。 ルイズが何を言ったとしても首を縦に振るわけがない。 それがウェールズにとっての「真実に向かおうとする意思」なのだ。 だからルイズは何も言えなかった。その後ろでアバッキオも黙って見ていた。 その晩。アルビオン最後の晩餐会が執り行われ、ルイズ達も最後の客として招待される。 皆明日の大戦で命を落とすと知りながら、明るくルイズ達をもてなすその姿はどこか誇り高い姿であった。 アバッキオもテラスで酒を飲みながら美味い料理に舌鼓を打つ。 そんなアバッキオにウェールズが話しかけてきた。 「トリステインでは人が使い魔なのかい?」 ウェールズの疑問にアバッキオは答えない。沈黙が答えである。 それどころか逆に質問を返した。 「アンタは戦うことで何処に向かってるんだ?」 僅かに考えてウェールズはこう言った。 「僕は自分の正しさを貫けないことが一番してはいけないことだと思っている。 僕は明日、圧倒的な数の敵に押し潰されてしまうだろう。 だが僕はこれでも皇太子なんだ。使命って訳じゃあないが、最後まで戦い抜くことが僕の責任でもある」 ウェールズが静かに空を見上げる。 「それが僕の中の曲げてはいけない部分。それを曲げたら僕はただの「負け犬」になってしまうから。 きっとそういうことなんだよ。質問の答えにはなっていないけどね。ホント、我ながら頑固な石頭だよ」 アバッキオは黙してその言葉を聞いた。 「そうか。ツマラネェこと聞いたな」 ぶっきらぼうにそう言ったアバッキオにウェールズは笑った。 「構わないさ。それより明日君のご主人とワルド子爵が結婚するということらしいが、明日君はどうするんだい?」 アバッキオはその聞き捨てならない言葉に眉根を寄せた。 「おや。知らなかったのかい?先ほどワルド子爵が僕に仲人を頼んできてね。 明日の朝、結婚式をする予定なのだが。はて、一体どういうことだ?」 ウェールズが首を捻って唸る。 アバッキオは眉根を寄せたまま沈黙を守り、そして口を開いた。 「頼みがある。ちょっくらツラ貸してくれ」 あくる朝。いい風の吹く清清しい朝である。 しかしルイズにとっては全く清清しくない。 昨晩ルイズはワルドに唐突に結婚式を挙げようと告げられた。 驚いて反論も何もルイズが言えない内にワルドは行ってしまった。 しかも仲人はウェールズ皇太子だというのも、ルイズの背中に責任として重くのしかかっている。 別にワルドが嫌いだとか言うわけではない。 いつかは貴族として婚約者と結婚しなければならないだろう。 だが幾らなんでもこんな時に結婚式を挙げるなど考えたこともない。 それとワルドの話では、すでに城を脱出する者達と共にアバッキオはトリステインへ向かったと言う。 それも心に引っかかっていた。 寂しいとか、心細いとかという話ではない。 あのアバッキオが「任務」の途中で帰ってしまうということがあるのだろうか? 脱出用のワルドのグリフォンは二人乗りだ。 ならばそれも仕方のないことなのだろうか。 心に引っかかりを感じたままルイズは結婚式へと臨む。 場所は城の聖堂。 窓から空を望める絶景の神聖な場。 その人のいない閑散とした聖堂でワルドとルイズは儀式を迎えた。 装飾の施された戦装束で身を包んだウェールズが二人に問いかける。 ワルドにルイズを永久に愛することを誓うのかと。 ワルドはお決まりのような文句を答えた。 「始祖と我が真実の心に誓って」 今度はルイズにウェールズは問いかける。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、汝はワルド子爵を永久に愛すると誓うのかと。 ウェールズが言葉を発する度に、戦装束の鉢巻がなびいた。 ルイズは問いかけに答えることが出来ない。 思い出すのは使い魔のこと。 今のルイズの頭の中は使い魔を召喚してからのことで全て埋め尽くされていた。 ギーシュと決闘した使い魔。 フーケから破壊の杖を奪還した使い魔。 魔法の使えない自分でも構わないと言ってくれた使い魔。 自分にたくさん勇気と自身をくれた、アバッキオ。 ルイズの心は決まった。今の自分の真実を見つけた。 「ワルド、あなたとはまだ結婚なんて出来ない。わたしはまだ真実に向かっている途中だから。 だから、あなたと結婚することは、まだ、出来ないわ」 ワルドは表情を変えない。 堅く表情を崩さずにルイズに微笑みかける。 何を言っているんだ、と。君はちょっと興奮しておかしな事を言っているだけなんだ、と。 だがルイズはワルドの表情の奥にある、瞳に巣くったドス黒い邪悪を見取る。 「アナタはもうわたしの知っているワルドじゃあなくなっていたのねっ。 もうそんなアナタは婚約者でも何でもないわっ!」 一変。ワルドは邪悪な意思を滲ませた表情に変わった。 ルイズの肩を掴んで、駄々っ子に物事を教え込むように静かに喋りだす。 「ルイズ、僕は手紙を回収する任務の他にやらなきゃあならないことがあるんだ。 一つは君を手に入れること。もう一つ、それはね……?」 ワルドが紡ぐように呪文を詠唱する。その口元はウェールズからは見えない。 風がワルドの杖に収束する。その魔法はエア・ニードル。 「ウェールズ皇太子を殺すことなんだ」 ワルドは恐るべき速度で反転してウェールズに向かって杖を突き出す。 エア・ニードル、風の螺旋錐で貫かれれば命はない。 「ウェールズ様っ!」 人であれば必死のタイミング。ワルド自身も殺ったと思った。 確かに普通はそう思うであろう。対象が『人』であればの話だが。 パシン、と乾いた音がしたかと思うと、ワルドの突き出された腕がウェールズに捕まえられていた。 そのままワルドの腕を掴みつつ、ウェールズは拳の連撃を叩き込むッ! ワルドは軍人としての条件反射で防御の姿勢をとり、ガードするもあえなくブッ飛ばされる。 地面にキスするようにブッ飛んで転がるワルド。 その顔は驚愕に満ちていた。 「グフゥ…何故、今のは必殺の…タイミングで。そんなバカな。アグッ、一体、何の、からくりが……」 無様に喘ぐワルドの目の前のウェールズは沈黙するのみ。 静かにワルドを見下ろすウェールズにはある種の隔絶感を感じさせる。 「『無様極まりないとは正しく貴君のことであろうな、子爵よ』」 「っ!?」 目の前のウェールズから吐き出された言葉。 しかし風の使い手のワルドは言葉の違和感を感じ取った。 今の言葉は二つの声が重なっていたものだ。 一つは目の前のウェールズから。もう一つは背後から。 背後を振り返り見ると、そこにはルイズの傍に立つウェールズの姿。 そしてもう一人。何時もと同じくルイズの傍にいる者がいた。 「何故キサマがここにいるッ、使い魔ァァアァッッ!!」 ワルドは激情の怒声を上げる。 レオーネ・アバッキオ、ゼロのルイズの使い魔がそこにいた。
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俺はやり遂げた、真実に向かうことができたんだ。 「ああ、そうだ。おまえは本当に立派にやり遂げたんだよ」 ようやく終わったんだ。 空を見上げる。いい、空だ。 これなら気持ちよく眠ることが出来る。 後のことはアイツらに任せて、俺はさっさと眠るとするぜ。 「……いや、それはまだ早いよ」 ………何? ヴゥンッ! な、何だこれはッ!イキナリ宙に鏡みてぇなのが現れやがったぞッ。 しかも近づいて来やがるッ! こんなとこまで来てもスタンド攻撃か。 クソッ、やるしかねえ! 『ムーディー・ブルースッ!』 喰らえッ、ムーディー・ブルース! 即座にムーディー・ブルースの拳を鏡に叩き込む。 だが、その拳は鏡に飲み込まれ、俺の体ごと鏡に引っ張り込もうとムーディ・ブルースが吸い込まれる。 うおおおぉぉッ、吸い込まれるッ! 以前戦ったマン・イン・ザ・ミラーってスタンドと性質が良く似ている。 同じようなスタンド能力なのかッ。 ムーディ・ブルースッ、数秒前のお前をリプレイしろォォーーーッ! 数秒前、攻撃を行うムーディー・ブルースを再生させる。 その時間のムーディー・ブルースのいた位置まで戻せば、鏡から抜け出れるかも知れねぇッ! だが、ダメだった。 鏡の引き込むパワーが強すぎて、何とか拮抗するのが精一杯だ。 しかもジリジリ、まだ引き込まれてやがる。 完全に引きずり込まれるのも時間の問題か。 そして耐える俺の後ろに、誰かの気配を感じた。 状況からして、このスタンドの本体かッ!? しかし耐えるのに精一杯の俺に、背後を振り向く余裕はない。 そしてソイツが俺に話しかけてきやがった。 「あの警官も言っただろォォ、あんたはまだ終わっちゃいないんだぜーッ!」 とても聞きなれた声だった。ガキっぽくて、背のちっちぇヤツの声。 反射的に俺は混乱した頭で言った。 テメェ、ナランチャかッ!この鏡みたいなのは何だッ! いや、それよりも何でオマエまでここにいるんだッ! まさか、オメーまで、終点に来ちまったってのかーーーっ!? 「その通りだ、アバッキオ」 もう一つ背後から聞きなれた声が聞こえた。 俺が聞き間違えるハズがねえ。チームのリーダー。 何よりも頼りになる、あの男の声だった。 そんな、バカなッ、アンタは、嘘だろッ! ブチャラティイイイイィィィィッッ!! そんな、辿りつけなかったのかッ! 俺の意思は無駄だったのかッ! 真実には辿りつくことができなかったってのかッ!? 何でアンタが終点にいるんだッ! 「そんなことがあるハズがないだろう。 アバッキオ、おまえの意思は確かに俺達が受け継いだ。 俺達は勝ったんだ。運命を解き放ったんだ」 じゃあ、なぜ、アンタはここにいるんだッ。 「後はジョルノに全てを託してきた」 ………あの、小僧にかッ! 「ああ、オマエは気に喰わないだろうが、それは勘弁してくれよ。アバッキオ」 いや、ハッキリ言わせて貰うぜ。 途轍もなく気にくわねぇッ! あの小僧に後のことが何とか出来るとは思えねえぜッ。 「オマエらしいな」 「さあ、アバッキオ、そろそ、ろ二人と、はお別れだ……」 なんだと、あんた何を言ってるんだ? 俺は自分のかつての相棒に目を向ける。 「それは…ま、だオマエが、終わって…いな、いからさ…」 何だ、これは? 急に耳が遠くなっちまったのか? 音にノイズが入ってよく聞こえなくなってきた。 そして俺の目の前にブチャラティのスティッキー・フィンガーズ。 ナランチャのエアロスミスが現れた。 二体のスタンドから二人の声が聞こえてくる。 「もう時間が、ねぇから…、よー、ちゃっ、ちゃとす、るぜェ、ェェッ。 へへへ、寂しくな・・・るけど、さー、負けんなよーーーッ。 受、け取ってくれ…アバッキオォォォーッ!」 ナランチャの声と共にエアロスミスがエンジンを唸らせ俺に突っ込んできた。 そしてヒュン、と消え去るように俺の体に吸い込まれる。 一体なんなんだ。 ブチャラティ、あんたは俺に何をさせたいんだ? 「アバッキオ、これ……先も、オマエは苦、難の道を歩くだ、ろう。 だが大切な、のは真、実に向かお…うとする意思、だ。 オマ、エはそ…を思い、出した。なら、こ…れか…ら行く、場所でもやっ、ていける」 スティッキー・フィンガーズが語りかけながら、俺の胸に手を置いた。 「運、命とは、眠…れる奴隷だ、目、覚めることで、運命は、解き放つこと、が………出来る。 俺はおま、えが眠、りから……目覚める…ことを祈、ってい、る。それが、俺に出来る……ただ一、つのこ…だ。 そし、てこれ…は俺の『記…ぉく』だ、役立、ててくれる……と嬉しい。 そ…じゃ……な…………アバッキオ……………」 おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!! 俺の体に吸い込まれて、消えてゆくスティッキー・フィンガーズ。 そしてその最後の一欠けらが、光と共に掻き消えた。 依然鏡はムーディー・ブルースを吸い込み続け、俺も飲み込まれる寸前。 全く状況は変わっていない。 そんな俺を相棒が見つめている。 しかしその姿もだんだんと霞んできて、あまりよく姿を捉えることができない。 「さあ行、ってこ…い、終点に来たオ、マエに、まだ…道を歩、かせる…この運命。 苦し、い運命……だが、行く先……で得がたい何か、を、また得られ、ることに…な…のだ…ろう。 頑張、れよ…また会、おう………」 相棒が見えなくなってゆく。 俺はもう頭だけを鏡から出して、空を見上げた。 今にも落ちてきそうな空だった。 フーケの事件後、ルイズは生徒からも一目置かれるようになり、表立ってゼロと呼ぶ者は少なくなった。 もちろん魔法は使えないので、ゼロと呼ばれなくなったわけではない。 だがルイズはそういうことは、あまり気にしなくなった。 アバッキオが別に魔法が使えなくても、どうもない、と言ったから。 別に魔法が使えないことが悔しくないわけがない。 だが、大切なのは真実へ向かおうとする意思だから。 かつての一人悩んでいた頃に比べれば些細なことと言える。 アバッキオはぶっきらぼうな態度をとりながらも、何かあればルイズに相談するようになる。 ある日のこと、武器を持つと左手が光り力が沸いてきて分身、ムーディー・ブルースのパワーまで上がるのだとアバッキオが言った。 ルイズはならばと城下町に出かけ、武器屋でアバッキオに剣でも買ってやろうと考える。 そんなアバッキオが選んだのはナイフと剣。ナイフはともかく、剣はえらくやかましい物であった。 名をデルフリンガー。錆びだらけのインテリジェンスソード。 なんでそんなボロイ剣を選ぶのだと、不満気に聞いたルイズ。 「剣は使ったこともねえから、一番ブッ壊しても問題ないやつを選んだ」 そうアバッキオが言い、ルイズはそれもそうだなと思う。 デルフリンガーは逃げたくなったが、剣なので逃げることは出来ず、考えるのをやめた。 そんな日々を送る二人に、任務を与える者がやって来た。 アンリエッタは幼馴染で親友のルイズの元へ、一目を忍んで現れる。 任務はアンリエッタの書いた恋文をアルビオンまで行って回収してくること。 そしてアンリエッタからウェールズ宛の親書と水のルビーを託されたルイズ。 ルイズはもちろん任務を受けたが、アバッキオはそういう色恋沙汰は嫌いかも知れないと思い顔色を伺うと、 何でもないような顔をしながら、ふつふつとヤル気を漲らせている気配であった。 そういえばフーケのときも任務ということで、何故かヤル気を見せていた。 アンリエッタが去った後、ルイズは何故任務にこだわりを見せるのか尋ねる。 「俺の力が任務に必要とされるなら、命を掛けることは惜しいとも思わない」 求める答えとは違ったが、そう躊躇いなく言ったアバッキオにルイズは少し寂しくなった。 翌日アバッキオとルイズと何だかんだで任務に加わったギーシュの三人が出発する直前に、ワルドと名乗る青年が姿を見せる。 ワルドはアンリエッタから三人と協力して任務を果たして欲しいと頼まれやって来たのだという。 三人を鼓舞して早速出発しようとするワルドに、アバッキオはつまらなそうに言った。 「行くなら一人で行け。止めやしねぇぜ」 何を言われたのか理解できないワルドをほっといて、アバッキオはルイズに馬に乗るよう促す。 ワルドがようやく我に帰って今何を言ったのか聞き、ようやくルイズも復帰する。 だがアバッキオは本当にどうでもよさそうに「一人で行け」とまた言った。 ルイズもいきなり何故そんなことをアバッキオが言うのか分からずに尋ねる。 アバッキオはワルドを見ながら口を開く。 「コイツが本当にあの姫さんの命令で来たのか確認できねえ。 確認が取れなきゃあツレとして認めるわけにはいかねえ。敵である可能性もあるわけだからな」 ワルドはそんなことかと、アンリエッタの名の入った文書を取り出す。 だがアバッキオは冷めた目をするばかり。ワルドはその目に動揺を隠せない。 「本当にその書類が姫さんが書いたもんなのか、本当に証明できるのか? 俺達は姫さんがその書類を書いたところを見ることなんかできねえんだぜ」 だがワルドも書類の印を証拠とし、本物であることを現す。 が、アバッキオは逆に溜息をついた。 「ルイズもそうだが、オメーも一国の姫さんと付き合いがあるなら、そうとうなお偉いさんなんだろ。 だったら当然印を偽造出来ちまう可能性はある。任務の重要性を考えれば可能性があるだけでも危険だ。 それにそんなもんを証拠として持ち出すようなら、なおさら一緒に行くわけにはいかねえな。 使えねえマヌケヤローを連れてった日には命がいくつあっても足りやしねえぜ」 さっさと行くぞ、とルイズを再び促すアバッキオ。 ワルドは汗だらだらで、顔が赤くなったり青くなったり。 ルイズはさすがにワルドが哀れに感じて、アバッキオに連れて行ってあげようと言ってみた。 するとアバッキオはルイズを睨みつけ、ルイズは後ずさる。 「これは国の運命を掛けた任務なんだろうが。 だったら俺は何としてでも任務は達成するし、その不安要素は出来る限り排除する。 それに俺は自分の能力を過信しているわけじゃあねえ。能力は信用の置けるヤツにしか見せる気はない」 だがワルドは魔法衛士隊の隊長を務めるぐらい腕もいい。 多少フォローしつつ何とかとりなそうとルイズは考えるが、アバッキオの最後の言葉にそんなことは吹っ飛ぶ。 信用の置ける者にしか能力は見せない、アバッキオはそう言ったのだ。 「あの、信用、してくれてるの…………?」 躊躇いがちにルイズが背を向けるアバッキオに問いかける。 一瞬ピクンと動きが止まり、僅かに間を置いて小さくチッと舌打ちした音が聞こえた。 アバッキオは何も語らずにいるばかりであった。 結局ワルドは何とか、ルイズが文書の内容が昨日アンリエッタと話したことと合致すると発見し同行を許可された。 アバッキオはそれでもワルドを信用することはなかったが。 それとワルドがルイズとグリフォンに一緒に乗ろうと言ったが、すげなくルイズは断った。 そうして一行が出発してから数時間。 途中賊に出くわし、一行の後をつけていたタバサとキュルケも合流。 ワルドはただの物盗りだろうと言うが、アバッキオはそうは思わなかった。 賊どもはアバッキオに木陰に連れて行かれ、木陰からは悲鳴と嫌な音が聞こえてきた。 しばらくしてアバッキオが戻ってくると、どうやら妙なヤツに頼まれたらしいと言う。 顔に仮面を付けた、杖を持っていたからメイジだと思われる人物。 ルイズはアバッキオを木陰に連れて行って小さな声で尋ねた。 アバッキオが能力を知られるを嫌がるだろうと配慮してのことだ。 「あなたの『ムーディー・ブルース』で調べられる?」 アバッキオは今の状況を分析しながら言う。 「調べてもいいが、近くの街で頼まれたらしい。 だが行き先とは全く違う方向だ。そこに寄ってるヒマはあるのかよ?」 当然そんなヒマは無かった。ルイズは首を横に振る。 なら急ぐしか道はない。 そのまま賊は適当に転がしておいて先を急いだ。 途中何度か馬を変えながら、ようやく夜になって港町に到着。 ワルドがいつフネが出るのかと調べてくると、明後日に出るとのことらしい。 とりあえず一行は宿を取り、明後日に備えようと就寝の準備に入った。 そして宿で部屋割りを決めようという時に、ワルドがルイズと一緒の部屋で休むと言い出した。 ルイズは大事な任務中にそんなことをする気にはなれないと言うが、 アバッキオがルイズの耳に何かを伝えると、ルイズは頷いてしぶしぶ同室で構わないと承諾する。 ワルドは宿の部屋でルイズを口説き、任務が完了したら結婚しようと切り出す。 ルイズは今はそんなことは考えられないと言い、ワルドは急がないから大丈夫だと言った。 予定通り事は進行中だとワルドは思う。ルイズは疲れたのでさっさと寝た。 そしてその晩、ベッドにアバッキオの姿は無かった。
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ワルドの人をも殺しかねない、刺すような視線の先に佇むアバッキオ。 だがそんな視線もアバッキオは意に介さない。 何も言わずに地面にへたり込んでいたルイズを引っ張りあげて、しゃんと立たせる。 そんな態度がますますワルドの癇に障った。 「私がッ、何故ッ、オマエはここにいるのかと聞いているのだぞッ。使い魔ァッッ!」 ようやくアバッキオはワルドを見据えて、本当に下らなそうに呟く。 「マヌケかテメー。いや…聞くまでもねぇことだな。テメーはマヌケだ」 「同感だな」 ウェールズも躊躇いなく、それに同意した。 「グッ!………っ!?」 さらに怒りを増したワルドだが、その勘は怒りで鈍ったわけではない。 背後から聞こえる風切り音。 危険を感じて、咄嗟に飛びのき着地。 ワルドが寸前に自分のいた場所に目をやると、そこには見たこともない人型があった。 顔に表情はなく、模型のような人形のような。 人形の向こう側は透けて見え、まるで幽霊のよう存在。 その人形がアバッキオの元に戻って、傍に立つように佇む。 「ムーディー…ブルース……」 呆然としたようにルイズが人形の名を呼んだ。 「もしかして、最初からウェールズ様を再生してたの?」 「その通りだミス・ヴァリエール」 ルイズはアバッキオに尋ねたが、アバッキオが答える前にウェールズが言った。 「彼にワルド子爵が敵だというのを教えられたんだ。 普通なら中々信じられるものではないのだが、彼の能力を見せられてはね」 アバッキオを見ながらウェールズは説明する。 ルイズはむくれた様子で聞く。 「アバッキオ、いつからワルドが敵だって気付いてたのよ」 「俺達がフネに乗り込む少し前辺りでな」 あんぐり口を開けて呆然とするルイズだが、ハッと気を取り直して叫ぶ。 「それって、もう何日も前じゃないっ!何でわたしに教えないのよ!!」 「ずっとワルドがオメーの傍にいたこと忘れてんのか? んなことすれば一発でバレるぜ。オメーは顔に出やすいからな。」 更に怒りの炎を上げるルイズを尻目に、また言葉を続けるアバッキオ。 「まぁ、ほぼワルドが敵だろうと思ったのは宿屋に泊まった夜。 あの晩にタバサにシルフィードを借りて賊に吐かせた、襲撃の依頼された街まで行ってリプレイして調査した時なんだがよー」 「調べたけど分からなかったってっ、アンタ言ったじゃないっ!」 「だから、ほぼって言ってんだろーがッ。確信はなかったんだッ」 さらにむくれるルイズをよそに、ワルドは今の展開に全くついていけていない。 「わたしが敵だと分かっていながら、なぜ放置したッ!」 「だからテメーはマヌケなんだぜ。マヌケな三下が俺達の邪魔できるとか本気で思ってたのか?」 これは嘘。ワルドがルイズに何をするか分からないため、アバッキオは放置の選択肢を取り、 ルイズの身の安全を最優先に考えた安全策を選んだのだ。 ヤレヤレと溜息をつき、小馬鹿にしたようなアバッキオの言い方。ワルドの屈辱の沸点はすでに限界を突破していた。 「死ねえええぇぇッ!ガンダールヴッッ!!」 最早ルイズのことはお構い無しにライトニング・クラウドをワルドが解き放つッ! 「ウェールズ、ルイズを頼むぜッ!」 「任せたまえッ!」 アバッキオはデルフリンガーを引き抜き、強化された身体能力で雷を回避。 ウェールズはルイズを抱えて、風魔法で防御しながら跳躍する。 「ガンダールヴッ、キサマには容赦せんッ!光栄に思え、わたしの全力で殺してやるッ!!」 ワルドが呪文を詠唱し、風がワルドの周りを覆ってゆく。 そして風が形を成し、その姿が4人ワルドへと生まれ変わった。 「成る程。それがウェールズに聞いた『偏在』ってやつか」 合計5人のワルドに囲まれながらも、アバッキオは不敵さを崩さない。 「ほう。ならばその力はすでに分かっているだろう。 わたしと実力の全く同じ分身を生み出す風の偏在。キサマはもうッ、オシマイだァァーーーッ!」 奔る風の槌、刃、槍、塊、旋。全てがアバッキオに向けられ、全てが死への道筋だ。 だがアバッキオは動じない。 俊敏な動きで全ての魔法を避けきり、さらに一人のワルドと切り結ぶ。 ワルドもさるもの、即座にエア・ニードルを杖に展開してデルフリンガーを受け止めた。 「マヌケはキサマだなッ!わたし一人と切り結んでいて他のわたしの攻撃を防げるのかッ!?」 「っ、ふははっ。やっぱよ…おめでてえ野郎だぜ、お前はよぉ。 俺のムーディー・ブルースは、スデに『記録』のリプレイを開始してるぜ……ッ!」 ドルンッ!バルルンッ!ドドルッ!ドルルッ!ドルンッ! 「何…?何だ、一体この音は……」 全てのワルドが音に気が付く。その音はワルドには今まで聞いたこともないような音である。 一体発生源はどこだと見回す、4人のワルド。 しかしもう遅い。再生はスデに始まっているッ! 『くらえッ、『エアロスミスーーーーーッ』!!』 突然の聞きなれない、この場にはいない人間の声。 瞬間一人のワルドの体中から血が噴き出す。 「あ?あ、あ、あ、ああああぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!?」 血を噴出しながらワルドが一人存在を消した。 どうやら死体が残らないことからして偏在のワルドだったようである。 その偏在を消したモノは宙をエンジンを掻き鳴らしてホバリングしている。 アバッキオが切り結ぶワルドから離れ、その後に付いてくるようにソイツが飛ぶ。 「オメーみてぇなのに使うのは勿体ねえが、名前ぐらいは教えといてやるよ。 コイツはナランチャの『エアロスミス』。その過去の記録だッ!」 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ エアロスミスのコックピット部分にムーディー・ブルースのタイマーが刻まれている。 小刻みに変化するタイマーの数字。 これはアバッキオが死後のナランチャから受け取ったエアロスミスがとった行動の記録。 言わば、エアロスミスの過去の録画行動だ。 それらはすべてムーディー・ブルースに蓄積され、アバッキオが望めば即座に最適な再生を可能とする。 残るワルドは本体込みで4人。 その全てのワルドがエアロスミスを凝視している。 「使い魔、よくもやってくれたな。体をバラバラに引き裂いてくれるッ!」 ワルドらがアバッキオを魔法で攻撃。 アバッキオも負けじとエアロスミスを再生し機銃で反撃する。 しかしワルドの方が数的優位にある状況に変わりはない。 アバッキオがガンダールヴのルーンを使ったとしてもその優位は覆せない。 一撃でも魔法を大きく喰らったらお終いだ。 「ムーディー・ブルースッ!」 アバッキオの声と共にエアロスミスが再生され爆弾を投下。 爆弾はワルド二人に命中するが、その爆発は簡単に魔法で防御されてしまった。 「この程度なのかッ?ヌルイぞ使い魔ァァッ!」 やすやすと爆弾を防いだワルドはアバッキオを挑発する。 だがこれはアバッキオの計算の内だ。 所詮記録を防いだとしても、それは調子に乗るようなことでなないのだから。 「ムーディー・ブルースッ、最速で巻き戻しサーチだッ!」 こちらが本命。ムーディー・ブルースは過去の記録をビデオ映像のように再生する能力。 つまりビデオを再生するように、早送り・巻き戻しサーチが可能ッ! 先ほどの爆弾投下とて録画記録の一部。 故に録画記録のエアロスミスの爆弾は、エアロスミスの飛行速度と、 ムーディー・ブルースの高速巻き戻しサーチの速度を加えて、超速再投下されるッ! エアロスミスは先ほどの飛行軌道を巻き戻りながら、爆発する前の爆弾が出現。再び爆発ッ! 「ボハァァッ!!」「オヴアアァッ!!」 爆発は先ほど爆弾を防いだ二人のワルドに見事命中。 しかし二人は血反吐を吐きながら虚空へと消える。またしても偏在だ。 爆弾二発の連続投下で床は砕け、聖堂が埃に包まれる。 「くそッ!まさか、こんな、わたしが平民の使い魔風情にここまで…ッ」 ワルドにとっては耐え難い屈辱であったが、認めざるを得ない。 あの平民はワルドの常識を遥かに超えている。 空飛ぶ羽を持ったモノに偏在は3体殺られた。 残りは一体。そして自分一人。しかも生き残れたのは運がよかったからに過ぎない。 次は何処から来るのか。ワルドは埃から視界を晴らすためにつむじ風を起こす。 いた。宙を飛ぶ鉄の鳥。あの鉄鳥の銃らしきものと爆弾は破壊力も大きい。 それに加えかなりスピードがある飛行が可能で小回りも利く。 大きな脅威だ。禍根はここで断ち切る。使い魔はここで始末するッ! ワルドとアバッキオの形勢はほぼ互角。 ここからはさらに激しい戦闘となることは間違いない。 精神力の出し惜しみはしない。 ワルドの一人が小技で牽制し、もう一人でライトニング・クラウドを放つ。 回避が困難な、文字通り光の速さでアバッキオを襲う稲光。 スクウェア級の魔力もあり、その攻撃力は並どころではない。 人を灰燼となすほどの魔の光だ。 アバッキオは喰らえば死が待つ雷を何とか先読みして必死に転がって避け、即座にエアロスミスを再生。 機銃をメチャクチャに乱射して、防御に手を回させ追撃を食い止める。 だがそれでも一人のワルドが、もう一人も防御すればそちらは攻撃が可能。 よってアバッキオは即断。一気にワルドとの間合いを詰めるためトップスピードで駆けるッ! 近距離からガンダールヴのルーンで強化された腕力で、上段からデルフリンガーを振り下ろした。 しかし今のワルドは油断していない。 すでに攻撃可能なワルドがエア・ニードルを詠唱しデルフリンガーを受け止めたッ! 「どうした、ガンダールヴ。わたしを斬るんじゃあなかったのかッ!」 デルフリンガーを恐るべき力で弾き返し、さらに追撃。 エア・ニードルを目にも止まらぬスピードで繰り出し、アバッキオに襲い掛かる。 「うおおおおおぉぉぉッ!」 アバッキオがデルフリンガーで必死に捌くも、ワルドの杖が容赦なく体を傷だらけにしてゆく。 剣の使い手ではないアバッキオには、ワルドの突きを捌ききることが出来ない。 それでもガンダールヴの馬鹿力で、ワルドの杖をおもいっきりブッ叩き何とかワルドから離れる。 しかしその瞬間、もう一人のワルドがライトニング・クラウドを詠唱。 アバッキオの体勢は崩れている。雷を避けることは出来ない。 どうする? アバッキオの考えは一瞬だった。その意思を読み取った、左手のデルフリンガーが悲鳴を上げる。 しかし構わずアバッキオはデルフリンガーを雷めがけて、ブン投げたッ! 「ギャーーーーーーーーーーーーーースッ!」 雷をその身で受け止めたデルフリンガーが、断末魔の如き叫びを上げて逝った。 宙で弾けた雷は光を拡散させ、ワルド達の瞳を眩ませた。 これが勇気だ。知恵と機転の中に勝機はあるッ! デルフリンガーが手からなくなりルーンの効果が消え、身体能力とスタンドパワーの強化がなくなった。 ならばとアバッキオは、すかさず懐からナイフを取り出して左手に構える。 「そう言えばよお、ナランチャも何かありゃあこうしてナイフ振り回してたモンだったけなあッ!」 宙を飛ぶ録画記録のエアロスミスが、アバッキオの元に戻り消え失せる。 そしてアバッキオが次にすべきことは唯一つ。 唯真っ直ぐに、腕を、拳を突き出すのみッ! 「『うおりゃああああああっ!』」 声と声、過去と現在が、今重なる。 アバッキオの腕を滑走路とし、打ち出された銃弾のように離陸するエアロスミス。 そして今度はエアロスミスが銃弾を打ち出す番だ。 機銃から吐き出される銃弾は、腕の一直線上にいるワルドを正確にブチ抜くッ! 「うげっ……」 半ば呆然としたような顔で、銃弾にブチ抜かれたワルド。 その勢いで後方に吹き飛ぶように倒れながら、その姿を大気へと拡散してゆく。 これも偏在。ここまででワルド本体を倒せていた確立、80% 「けっ。俺って結構博打の運がなかったらしいなぁ。……ま、それでも全然問題はねぇンだけどよ」 全く普段どおりの表情のアバッキオ。 吹き飛び拡散してゆくワルドの偏在。そして再生中のエアロスミスは、その偏在の真正面で『一時停止』している。 まるで誰かから隠れるように、そこから1ミリたりとも微動だにしない。 閃光で目を焼かれたワルド本体はようやく目が見えるようになり、目の前の光景を目撃することが出来た。 それは自分に向かって吹き飛んでくる、穴だらけにされた血まみれの偏在。 偏在は姿を大気へと消えてゆき消滅、そして消えた先にソレはいた。 アバッキオは偏在が消滅したと同時で、即座に再生。 エアロスミスはその身を弾丸と化してワルド目掛けておもいっきり突っ込むッ! 「ぐぇっ!!」 地面から体がフワリと浮き上がり、宙を舞うワルド。 『オレたちはよォ………このヴェネツィアを………何事もなく…みんなで脱出するぜ。それじゃあな………』 ワルドを持ち上げるエアロスミスが言葉を紡ぐ。 それは過去の言葉。過去にあった希望の言葉ッ! 現在の希望は、今ここにあるッ! 『ボラボラボラボラボラボラボラボラ!!』 打ち出される銃弾。ワルドを蜂の巣としてゆくエアロスミス。 過去と同じだ。過去のナランチャはトリッシュに自分と同じ境遇を見出しボスに反逆した。 その怒りが今まさにルイズを狙うワルドに突きつけられている。 眠れる奴隷は今もなお意味のあることを切り開いているのだッ! 『ボラーレ・ヴィーア』 蜂の巣にされ、血しぶきを撒き散らしながらワルドが飛んで行く。 「ぶぎイイイああっ」 ワルドの顔は、何故自分が負けたのか信じられないといった表情をしている。 「こんな…わた、しが。わたしは世界を…手に入れるハズなのに……こんな、ことはありえない………」 もう現実さえも信じられないワルドが切れ切れに言葉を浮かべる。そして。 グシャリ、と潰れるような音がしてワルドは地へと落ちた。 アバッキオは雷向かってブン投げられ、地に刺さったデルフリンガーが発する文句を聞き流しながら引き抜く。 そして宙を舞う録画記録のエアロスミスがアバッキオの元に帰ってきた。 そのエアロスミスをナランチャがしていたように、腕を滑走路として引っ込ませる。 全てが終わり、アバッキオはルイズの元に帰ろうとするが、思い出したように呟いた。 「おっと悪い。脱出するのはヴェネツィアじゃなくて、アルビオンだったっけな」
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「諸君!決闘だ!」 「ギーシュが決闘するぞ!あいてはルイズの平民だ!」 (二股をかけるのは勝手だ。だが罪もない人に八つ当たりするのは許せねえ) アバッキオの心には警官時代の正義感がよみがえりつつあった (確かに俺は同僚を殺した汚職警官だ。いまさら正義面する資格がないのはわかっている。) (だが、だからこそッ!もう2度とあんな後悔を繰り返したくないッ! 今度こそは自分の正しいと思った道を歩む!ブチャラティのように!) 「とりあえず、逃げずにきたことは褒めてやろうじゃないか」 「ああ、決めたんだ。もう二度と自分の決めたことからは逃げないってな。どんな矛盾や苦悩があろうとだ。」 どこか遠くを見ているアバッキオの言葉にギーシュは苛立ちを見せた。 「ふん、まあ君の信念がどうだろうと知ったこっちゃないが…まずは目の前の危険に気をつけることだね」 バラを振るい女戦士を瞬時に作り出す。 「ぼくはメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね」 「スタンドッ!?」 今まで見てきた魔法もスタンド並みに常軌を逸したものではあった。 しかし、オートマトンタイプの能力はなかったし、物質の形状・質量を変化させ操作する性質は確かに物質同化型のスタンドに近い。 アバッキオが勘違いするのも無理はなかった。 「スタンド?なんだいそれは?君の田舎ではゴーレムをそう呼ぶのかい?」 そんなアバッキオの当惑を、しかしギーシュは鼻であざける。 「さすがは「ゼロ」の使い魔。知識もゼロのようだね。後学のために教えてあげよう。これは青銅のゴーレム「ワルキューレ」さ」 ワルキューレがアバッキオを殴り飛ばす。 「くッ!なかなかのパワーとスピードじゃないか」 (ちッ。ムーディーブルースのパワーじゃ正面から倒すのは無理だな。『保険』をかけといて正解だったぜ) 「いまさら怖気づいたかい?降参するなら今のうちだよ」 (ま、スタンドと同じく「本体」をたたけば良いだけだ。) 「誰が」 人ごみの中からルイズが駆け出してくる 「ギーシュ!もうやめて。決闘は禁止されているはずよ!」 「禁止されているのは貴族同士の決闘だけさ。平民と貴族の決闘なんか禁止されてない。」 「それともルイズ、君はそこの平民が好きなのかい?」 「誰がよ!ただ自分の使い魔が怪我するのがいやなだけよ」 「誰が怪我するって?ぜんぜんきいてないぜ」 アバッキオが立ち上がる。その言葉を誰もが虚勢とおもったが 「…ッ!?」 アバッキオの体には確かに傷はおろか「埃ひとつついていない」。 「ふ、ふん。うまく避けたみたいだね。平民にしてはやる。だがこれならどうだい」 内心の動揺を隠しつつギーシュがさらに六体のゴーレムを生み出す。 ワルキューレ達は一糸乱れぬ動きでアバッキオを取り囲み攻撃する。 アバッキオはなすすべもなく袋叩きに合う。 「はは、さっきのはまぐれだったってわけか」 ルイズが悲鳴を上げる。 ギーシュがルイズのほうを向き、勝ち誇るように宣言する。 「安心しなよルイズ。何も殺すつもりはない。素直に謝れば許してやるさ…ん?」 ギーシュは目を疑った。アバッキオの姿が消えていたのである。 「く、すばしこい奴め。」 一応奇襲を警戒し、ゴーレムを自分の周りに集める。 だが… 「前テレビでやってたんだが、人間って奴は7つ以上の数を一度に数えることはできないらしいな。ゴーレムが一体増えていることにも気づかない」 背後から「アバッキオ」の声が聞こえたかと思うといきなり首を絞められる。 「うぐお・・・」 「これならゴーレムに指示だすどころじゃねえよな。まパワーがないからこうでもしないと落とせないってのもあるがよ」 ワルキューレ達は静止し、ただギーシュの苦悶の声だけが響く 「ま、いってもわからんだろうが『後学のために教えてあげよう』。 オメーの敗因はまず第一にムーディーブルースが”見えてしまったこと”。だからこうしてムーディーブルースを化けさせておいた。 第二にゴーレムたちが「一糸乱れぬ動きをしたこと」。お陰でムーディーブルースを紛れ込ますのが楽だったぜ。リプレイ中は自由に動かせないからな。 おっと、一応うそはついてないぜ。誰の手も借りずに決闘はしたし、『俺』がアバッキオだなんて一言も言ってないからな。 ま、お前だってゴーレム使ってたんだし、別に卑怯じゃないよな」 ギーシュが口泡を吹きながら気絶する。 「ああ、ちとやりすぎたか。今気付けしてやるから待ってろ」 物陰に入ってゆく「アバッキオ」。 そして数秒後アバッキオはどこからか「お茶」を取り出しながら出てくる。 「ほれ。こいつで目を覚ませ」 「腐ギャァァァァァァッッッーーーーーーッ!!!!??!!!」 青銅のギーシュ アバ茶を飲まされ再起不能
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「オレのスタンドで 『謎』 を解くッ! 『ムーディー・ブルース』!」 年齢:20歳 生年月日:1980年3月25日 血液型:A 身長:188cm 好きな映画:「スリング・ブレイド」 好きな音楽:モンテヴェルディ作「聖母マリアの夕べの祈り」 好きな食べ物:白ワイン(グレコ・デ・トゥーフォー)、 ルッコラのサラダ、ピッツァ・マルガリータ 嫌いなもの:なまいきそうなガキ、行列に並ぶこと ヒーロー:アイルトン・セナ(F1レーサー) 性格:彼の性格は矛盾に満ちている。 元警官なので組織の幹部や出世は決してない事を自分では良く理解している。 しかし自分を必要としてくれる任務には命をかけることもおしいとは思わない。 彼はこの社会で行く所がなく、堕ちに堕ちてギャングとなった。 しかしアバッキオの心の底にあるのは、 警官になったばかりの頃の「正義の心」なのだ。 + 担当声優 稲田徹 『黄金の旋風』 楠大典 『オールスターバトル』『アイズオブヘブン』 諏訪部順一 2018年アニメ版以降 稲田氏は没音声ではあるが承太郎も演じており、サウンドトラックに収録されている。 諏訪部氏は『ASB』以降のテレンス・T・ダービー役でもある。 荒木飛呂彦氏の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物でありスタンド使い。 主人公のジョルノ・ジョバァーナが所属する事になるギャング集団「パッショーネ」の構成員。 ブローノ・ブチャラティ率いるチームのメンバーとして共に行動する。 第5部の登場人物の多くは名前がイタリア語で食べ物に関連する単語になっており、 「アバッキオ」は子羊・子羊料理の意。苗字の「レオーネ」は獅子の意である。 また、アバッキオと同じ「元警官でリーダーに忠実な構成員」が登場し、主人公が「コルレオーネ」という名前……など、 『ジョジョ』本編中でも部を跨いでオマージュされている名作『ゴッドファーザー』から影響を受けたと思しき要素も多数見られる。 元は高校を卒業した後に就職し配属された正義感に溢れた警官であったが、理想とはかけ離れた現実に次第に挫折し、汚職に手を出すようになる。 その後、信頼していた同僚を自分の不始末で殉職させ、自身の汚職も発覚し、身も心も暗黒に墜ちそのままギャングとなった。 そんな経験から「兵隊に意思はいらない」という信念のもと、「巨大で絶対的な者が出す命令」に従っている時は 安心して行動出来るという考え方を持つようになる。 その為に他人を無闇に信用したりせず、見る人が見れば若干やさぐれ気味である。 逆に一度信頼した者に対しては忠実に従い続ける義理堅さも持ち合わせている。 チームリーダーであるブチャラティに対しては絶対の信頼を寄せ、どんな任務でも行う覚悟を持っている。 「オレももともとよォ~~~ 行く所や居場所なんてどこにもなかった男だ… この国の社会からはじき出されてよォーーー オレの落ちつける所は……ブチャラティ あんたといっしょの時だけだ……」 当初は新入りのジョルノの事を信用しておらず、よく彼の意見を非難していたが、 戦いの中で仲間を見捨てず、敵を倒し、任務も成し遂げるという彼の強い意志と力を見て、徐々に信頼するようになっていった。 メンバーの中では比較的謎の食通らしき一面もある。 初めてのヴェネチア観光をした時は(パッショーネは普段はネアポリスがシマである)、ヴェネチアの簡単な食事事情をメンバーに話していた。 + 原作ネタバレ 組織を裏切ったブチャラティ達と共に敵となった「ボス」の正体を探る為、 ボスの故郷サルディニア島で自身のスタンド能力を使い、素顔の再生を行い暴き出そうとする。 しかし変装したボスの一撃により、再生中に致命傷を負わされそのまま死亡してしまう。 だが死の間際に最期の力を振り絞り、ボスの素顔のデスマスクと指紋をブチャラティ達に託し絶命した。 + そうだ!!あんたはッ!!あんたはオレがワイロを受け取ったせいで撃たれて殉職した………!! アバッキオがボスの攻撃を受けた直後のエピソード『今にも落ちて来そうな空の下で』で、 彼は殉職したはずの同僚の警官と再会(実はアバッキオが死ぬ間際に見た精神世界)するのだが、 この警官がアバッキオに対して放った台詞は『黄金の風』、そしてジョジョ全編を象徴する名言として知られている。 「大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。 向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、 いつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな…違うかい?」 と、ここまでは非常に格好いい人物なのだが、一方でアバッキオが初登場シーンでやらかしたジョジョ史上屈指のネタが存在する。 その名は… + アバ茶 。 アバッキオが初登場シーンでやらかしたジョジョ史上屈指のネタ。 組織に入団したジョルノが初めてチームのメンバーと対面したときの悲劇である。 ジョルノを見たアバッキオはおもむろにティーポットを手に取ってそれを股間に当て、 ジョロジョロ ジョロ ジョロンジョロン ジョロ とあの液体を流し込み、それを徐にカップに注ぎながら 「ジョルノ君だっけ?立ってるのも何だからここ座んなよ お茶でも飲んで… 話でもしようや……」 などと言う暴挙に出る。 さらにそれがアレだという事に気付いたジョルノが硬直していると、 「いただきますって言ったからには飲んでもらおうか それともヌルイから飲むのはいやか?」 要するに新人イジメ。 しかしジョルノはこの苦境を自身のスタンド能力を駆使して乗り切り、一癖も二癖もあるメンバーと打ち解ける事に成功する。 アニメ版アバ茶 + 乗り切り……? この時ジョルノは非生物を生物に変える能力で、歯をくらげに変えてアバ茶を吸収させるのだが、 結局の所それってジョルノの身体にアバ茶が循環された事になるのではないだろうか…。 このインパクトがあまりにも強すぎたため、後に語られる悲劇的なエピソードや壮絶な最期よりも、 「アバッキオと言えばアバ茶」というイメージを持つ読者が存在した程である。 現在でも事あるごとにネタ絵師達により日々アバ茶絵や漫画などが製作されていたりする。 Googleのイメージ検索や某有名ネタ絵サイトに行けば、たくさんのアバ茶ネタが見られるだろう…。 あと余談であるが、なんか頭に変な卵の殻みたいなのをかぶっているので「カリメロ」とも呼ばれる。 荒木氏は「ヘアバンドをかねた帽子」と『気分はJOJO』インタビューで語っている。 + スタンド「ムーディー・ブルース」 「かいてる『汗』も脈拍までも全て見れるッ!そしてどこまでも追跡する」 破壊力 - C スピード - C 射程距離 - A(再生中に限る) 持続力 - A 精密動作性 - C 成長性 - C 人型ロボットが半透明の膜を被ったようなヴィジョンのスタンド。 首元の膜はジャミラのように首から肩をスッポリと立体的に覆っている事もあれば、 薄いヒレのようになっている事もあり、概ねイラストでは前者、立体物では後者の傾向が強い。 また、例に漏れずカラーも統一されていないが、膜部分が紫、中身が白または銀とされる事が多い。 生きたビデオ再生機とも言えるスタンドであり、指定した人間やスタンドの行動を「再現」できる。 ただし瞬間移動などスタンド固有の能力までは再現出来ない。また再生中は攻撃も防御もできない完全な無防備となる。 この為、追跡や手掛かり探索などの調査などでは役に立つが、直接的な戦闘行為には不向きである。 尤もアバッキオ自身がチーム一の武闘派であり、スタンドの能力値自体はそれほど低くはないので全く戦えないわけではない。 + と言うより… 生身での戦闘能力は全スタンド使い中最強ではないのかという疑惑がある(吸血鬼等を除く)。 それは上記にあるボスのデスマスクと指紋である。 このデスマスクと指紋なのだが、アバッキオはボスの姿を再生したムーディー・ブルースを、 石碑に押し付ける事で残している。 顔はともかく指紋までしっかりと残すとなると、余程の怪力が無ければ不可能な気がしてならない。 加えてアバッキオはこれを瀕死の身で行っている事から、生身での戦闘能力がとてつもないものなのだと一部では噂される事になった。 まぁ波紋使いの連中みたいに優れた身体能力を持ってる連中はあの世界には多いわけだし、 こんな事が出来る人がいてもおかしくないのかもしれない。 『気分はJOJO』のインタビューによれば、スタンド能力を抜きにしたらジョルノ達の中で一番ケンカが強いらしい。 まあ元警察官だしね。ケンカが強いうえに男前。 原作とは異なるが、下記の動画にもある様に素手で敵をボコる強さ (他のキャラは三発で仰け反らせる程度なのに対し、アバッキオは一発で吹き飛ばす). 尤もこのゲームでは(難易度はアバッキオより高いものの)他のキャラでも生身でスタンド使い相手に戦える分、 根拠としては薄いものになるが……。 上述した事を想定して見ると、格闘スタイルとしてはこれはこれで合っているようにも見えなくもない。 スタンドはスタンドじゃないと倒せなかったんじゃ… スタンドに頼らず素手で敵をボコるアバ ゲームにおけるレオーネ・アバッキオ PS2ゲームではプレイアブルキャラとして登場。 自身の腕っぷしの強さを反映してか、威力の高いヤクザキックや一部の敵キャラをハメ殺せるパンチ攻撃など、本体の攻撃が非常に強い。 ……ニコニコでは同作のチートバグ動画『パッショーネ24時』内で、 突然カメラ目線になり、凄まじい形相で睨み付けるシーン(通称「しわしわアバッキオ」)が有名だろうか。 + 俺はもう やばいと思う……(腹筋崩壊的な意味で) PS3ゲームの『オールスターバトル』『アイズオブヘブン』では、スタンド能力が戦闘向けではなかったためか、 ブチャラティチームの面々がプレイアブル化する中で1人だけNPCと言う不遇な扱いだったが、『オールスターバトルR』においてDLCとして参戦。 スタンド能力は、直前に使った必殺技をリプレイして迫撃する形で再現されている。 特筆すべき点はGHAでなんとスクアーロとティッツァーノ戦前にレストランで出くわしたチンピラを、 ナランチャとミスタと共に袋叩きにした際のシーンが再現されている。 腕っ節の強さ故かアバッキオが袋叩きに参加する前と後では体力の減り方が全然違う。 動物や女性キャラ等に当てると色んな意味で酷い光景になると専らの評判 特殊掛け合いでは噴上裕也や若ジョセフ相手にアバ茶を振る舞おうとしていた。 参戦PV MUGENにおけるレオーネ・アバッキオ + あまりもの氏製作 旧アバッキオ あまりもの氏製作 旧アバッキオ 後述の新バージョン公開に伴ってか、現在は公開停止されている。 y.y氏の空条承太郎をベースにしているが、十分に独立したキャラとして通用するレベルである。 原作ではスタンド能力までは再現できないが、それだと戦えないため、容赦なくスタンド能力も再現してくる。 再現できるのは、「ゴールドエクスペリエンス」「エアロスミス」「セックスピストルズ」「スパイスガール」の四つ。 なお、セックスピストルズのみ能力者のミスタも同時に再現する。 スタンド以外では「フーゴ」、そしてかつての同僚だった警官を再現する。この時、アバッキオ自身も警官の格好になり射撃する。 キャラ性能としては、ややスピードが高めのラッシュタイプ。 「ムーディー・ブルース」が自分の体から離して行動させやすいためか、 中距離からスタンド攻撃→自分の攻撃→スタンド攻撃……といった波状攻撃が可能である。 しかしよく見るとタンデム時のカットインがアバ茶……。 外部AIは第5部キャラのAIでお馴染みの、森ノ中氏によるものが公開されている。 + あまりもの氏製作 新アバッキオ あまりもの氏製作 新アバッキオ 2011年11月に公開されたアバッキオ。 ドット絵のベースは同じだが、「ムーディー・ブルース」で再現するものが自身の通常技になっている。 配色や挑発なども変更されており、上述のアバッキオとは別物と言っていいだろう。 改変は自由で、動画には出来るだけ最新版を使って欲しいとの事。 スーパーコンボは2種類。 一つは「全てを「リプレイ」する!」で、アバッキオの乱舞技を「ムーディー・ブルース」が再現しながら追従するという技。 もう一つの「お茶でもしようや…」は、突進したのち暗転してダメージを与えるという所謂「瞬獄殺」である。 が、突進中手にはティーカップを持ち、暗転後には仁王立ちではなく、テーブルの前で椅子に腰かけるアバッキオが。 …暗転中に何があったのかはお察しください。 簡易AIがデフォルトで搭載されている他、ガンホール氏よるAI付き改変パッチが公開中。 パッチを適用する事でスタンドが本体のカラー変更に対応したり、必殺技に派生が追加されるなど、 細かい点まで手が加えられており、かなり充実した内容になっている。 2019年4月の再更新で通常のカラーパレットがアニメ準拠のものになり、ドット絵にも修正が加えられた。 スタンド発現時のアニメーションや性能も変更されており、より格好よくなっている。 「アバッキオ、おまえはりっぱにやったのだ。 そして、おまえの『真実に向かおうとする意志』は、あとの者たちが感じとってくれているさ。 大切なのは…そこなんだからな……」 出場大会 + 一覧 シングル EPO成長トーナメント【えぽ】 MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント MUGEN祭 並盛りシングルトーナメント 【MUGEN大祭】特盛りシングルトーナメント タッグ アルプスの少女主催!男女タッグトーナメント 第4回遊撃祭 古参VS新鋭 新旧交代式TAG FIGHT MUGEN祭 並盛りタッグトーナメント JUS風キャラタッグトーナメント チーム 【自分よければ】自己中成長(?)サバイバル【すべてよし】 素数杯 無茶?無謀?(第4弾) 作品別 成長 ランセレバトル(オリジナル&版権キャラでランセレ ) その他 【新機軸】空気読めない奴は汚ねえ花火だぜリーグ【作品別】 紙~論外クラス総勢1800人でランセレ大会 手書きキャラonlyトーナメント 仁義なき戦い MUGEN死闘編 新・仁義なき戦い - 第三次MUGEN抗争 - 史上最大級 MUGEN界 男性連合軍VS女性連合軍 更新停止中 AIが止まらない!グランプリ タタリフェスティバルッ!!-II 逃走中サバイバル LastMission 凍結 ペナントレース~mugenリーグ~ 統祭!MUGEN勢クロスバトルカーニバル!! 【クロバト!】 カオスでフィーバーなMUGEN男女TAG大会 削除済み みんな仲良しタッグトーナメント ジョジョの奇妙な冒険 男女タッグトーナメント 非表示 東西アシスタントーナメント 出演ストーリー + 一覧 3年J組ドラゴン先生 いおりんやったれMUGEN譚 科学特捜隊と奇妙な生徒達 影気ままなストーリー なこるる茶屋 ブランドー一家(警官。ただし戦闘は別キャラ) └新約ブランドー一家 むげコン! (第1回)└ チャイルズ デイズ メモリー (主役) 幽香の農業王国物語
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レオーネ・アバッキオ Leone Abbacchio オレももともとよォ~~ 行く所や居場所なんてどこにもなかった男だ… この国の社会からはじき出されてよォ―― オレの落ちつける所は……… ブチャラティ あんたといっしょの時だけだ…… 原作登場部分:JC49~59、63巻、恥知らずのパープルヘイズ(回想シーンのみ) 一人称:オレ 種族:人間(イタリア人・男性) 特殊能力:スタンド能力 スタンド:『ムーディー・ブルース』 イタリア・ネアポリスに住む、ギャング・パッショーネの一員。身長188cm。21歳。 ブローノ・ブチャラティの部下。元は正義感溢れる警察官だったが、社会の矛盾に触れることで失望し、自らも収賄等の悪事に手を染めるようになる。後に、自身の汚職が原因で同僚が殉職、汚職も発覚し身も心も暗黒に堕ち、事情を聞きに来たブチャラティの部下・パンナコッタ・フーゴの紹介の元、ギャングとなった。 やさぐれた経緯ゆえか、人をあまり信用しない性格で、付き合いの長い仲間であるブチャラティ、フーゴ、グイード・ミスタ、ナランチャ・ギルガはともかく、新入りとなったジョルノ・ジョバァーナとは初対面時からことあるごとに衝突している。 特にブチャラティのことは自分の最も落ち着ける場所として、彼の心の拠り所のような存在であると感じていた。 また、フーゴとは長くコンビで行動しており、彼の能力で調べ上げた事件の犯人をフーゴが始末すると言う血腥い仕事が多かった。 これらの仕事の半分はブチャラティからの命令であったが、残りはポルポからの命令であったり人のいいブチャラティに黙って二人で行う物もあった。 チームの中では唯一戦闘向きではないスタンドを持つが、生身での腕っ節の強さはチーム内随一であった。 ポルポの遺産を手に入れる際にマリオ・ズッケェロとの戦いをサポートし、ブチャラティが幹部になった後はボスの娘のトリッシュ・ウナをボスの元まで護衛する任務につき、トリッシュを狙う暗殺チームと交戦。彼自身はイルーゾォとの戦いをサポートし、見事任務を遂行する。 しかし任務終了直前、組織のボス・ディアボロがトリッシュを殺そうとした事からブチャラティが組織を裏切り、彼に賛同したアバッキオも組織から追われる身となる。 最期は、ボスが居たサルディニア島で、ボスの正体に近づくため能力を使用するが、子供に化けたディアボロの不意打ちを受け、死亡する。しかし、最期の力を振り絞りディアボロの素顔のデスマスクと指紋をジョルノらに託し、ボスに辿り着く重要な手掛かりとなった。 スタンド『ムーディー・ブルース』 人型・特殊用途型・近距離攻撃型。全長2m。腹と両脚以外の全身をラバースーツのようなもので覆っている。額にタイムカウンターがある。 「過去の出来事」を、録画したビデオのように「リプレイ(再生)」することができる能力。自ら対象(生物やスタンド、本体自身)に変身し、その動きを再現する。 リプレイ中は自由な制御ができなくなる。ただし、リプレイの解除はいつでも自在。 最初に「巻戻し」を行い、過去のある時点にその場所にいた対象をリプレイする。ただし対象が過去であるほど巻き戻しには時間がかかる。 基本的にどんな形や動きでもリプレイするが、スタンドの特殊能力等は再現できない場合もある。 「再生」以外に「早送り」、「スロー」、「一時停止」等ができる。 破壊力 スピード 持続力 精密動作性 成長性 射程距離 能力射程 C C A C C 10m程度 - ※紫の字体部分は「恥知らずのパープルヘイズ」にて新たに加えられた設定である。 +ジョジョロワ3rdでの動向(ネタバレ注意) ジョジョロワ3rdでの動向 第018話、やっぱり僕のパパじゃない にて登場。 元警官としての鋭い観察力により、そこで起きたであろう戦闘の様子を“リブレイ”し、川尻浩作 の残忍なスタンドによる片桐安十郎 の殺害の様子を知る。 とはいえ、川尻浩作のスタンドは自分のムーディーブルースの手に余ると判断し、何よりも優先すべき仲間との合流の為追跡はせず移動。 しかしその先、第049話、Break My Body/Break Your Soul で、エシディシ に襲われている1人の少年、川尻早人 と出会う。そして早人を逃がすため、この半裸の巨漢と戦うことに。 元々戦闘向きではないスタンドを持つアバッキオが、人間を超越した存在である柱の男に敵うべくもなく、一方的にやられてしまう。その窮地に駆けつけたのは、先に逃がされた早人の連れてきた助っ人、岸辺露伴であった。 協力の元、エシディシをなんとか無力化するも、アバッキオの受けたダメージは尋常なものではなく、その命は風前の灯火。 そこで露伴の下した判断により、アバッキオの運命は大きく変わることとなる……! 第060話、生とは――(Say to her) 前編 にて意識を取り戻したアバッキオは混乱する。コンテナの下敷きとなっていた自らの身体は、異常なまでに発達した筋肉に長身…そう、先程戦っていたエシディシのもの。 見た目はエシディシ! 頭脳はアバッキオ! 真実はいつも一つ! だから、ここはムーディー・ブルースで再生して確かめるしか無いっ……! そのアバッキオの場所へと、生とは――(Say to her) 後編 にて、ジョナサン・ジョースター と、ナランチャ・ギルガ が接近しているとも知らずに…。 続く第85話『迷える子羊は神父への懺悔を望む』でアバッキオは……命が助かったものの、ある意味では被害者としてあの場で死んでおけばと思ったことだろう。 本来の肉体の主であるエシディシが振りまいた種が何も知らないアバッキオに茨となって絡みついてきた。 柱の男が生み出した吸血鬼に因縁のあるジョナサン・ジョースター、そしてスタンドを奪われたと向かってくるリンゴォ・ロードアゲイン。 更に遭遇するのはかつての仲間たち…… 第87話『怪物は蘇ったのか』―― 決闘を申し込むリンゴォ、そしてナランチャを1分もしないうちに黙らせ、さらにはジョナサンをも叩き伏せた。 残るはフーゴ。だがアバッキオは彼を攻撃しなかった。 長い長い“独り言”を言い、そして決意を口にし、別れを告げた。 『怪物と戦うものは自らも怪物とならないように気をつけねばならない』確かにそのとおりである。 だがアバッキオは逆に、『怪物となり怪物と戦う事』を選んだのだ。 第125話、THE LIVING DEADで遭遇(と言っても遠目に見つけたのみであるが)したのはかつての上司と、護衛の対象。 彼らには真実を話すことが出来ずにいた。 そして迎える第一回放送。 アバッキオが“殺す”相手はいったい…… そして続く126話『Wake up people!』 出会った相手はビットリオ・カタルディそして橋沢育朗。 そう、育郎。バオーの能力を持つ少年。 怪物が出会ったのは『怪物』であった。 ――全く同じ存在だった。 命の危機に瀕し、そして望まぬ形で蘇り、怪物の力を植えつけられた。 その力に翻弄され、それでも戦うことを選んだ。 戦う理由は自分の存在する理由、自分は何者かを知るため。 そう、彼らは“似ていた”。 彼らの戦いはそのまま『タチムカウ-狂い咲く人間の証明-』にもつれ込む。 怪物同士の戦いは二転三転し、ついに決着を迎える。 勝ったのは、『人間』だった。 レオーネ・アバッキオは人間を捨てることが出来ず、 ――いや、人間である誇りを持って怪物を道連れに死ぬことを選んだ。自分の意志を遺言として一人の『人間』に託し…… GAME OVER 参戦時期:JC59巻、サルディニア島でボスの過去を再生している途中 初期ランダム支給品:不明(127話)で育郎に回収されたものと思われる。
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登録日:2012/06/27(水) 18 28 57 更新日:2024/04/08 Mon 09 03 49NEW! 所要時間:約 17 分で読めます ▽タグ一覧 5部 アバッキオ アバ茶 イエローサルタン カラビニエリ カリメロ ジョジョ ジョジョの奇妙な冒険 スタンド使い ツンツン ツンデレ パッショーネ ブチャラティチーム ムーディー・ブルース ライオン リプレイ レオーネ・アバッキオ 今にも落ちてきそうな空の下で 元警察官 再生 子羊 強い意志 憎まれ役 映像 楠大典 河童 涙腺崩壊 真実に向かおうとする意志 稲田徹 腹パン 複雑な経歴 諏訪部順一 飲尿 黄金の風 オレの落ちつける所は… ブチャラティ あんたと一緒の時だけだ レオーネ・アバッキオは、ジョジョの奇妙な冒険第5部の登場人物。 CV:稲田徹(黄金の旋風)/楠大典(ASB)/諏訪部順一(TVアニメ版黄金の風) 因みに諏訪部氏は第3部にてテレンス・T・ダービーを演じたことがある。 ●目次 【概要】 【過去】 【劇中での活躍】 【スタンド】◆容姿 ◆能力 ◆由来 【「アバ茶」の作り方】 【余談】 【今にも落ちてきそうな空の下で】 【概要】 パッショーネのブチャラティチームの一員。年齢は20→21歳。 (物語終盤で紹介されたプロフィールでは21歳となっており、誕生日は3月25日なので、第5部の物語中に誕生日を迎えたと思われる) 銀色の長髪を持つが、頭頂部にタマゴの殻のような被り物をしている。作者の回答によると、これは『ヘアバンド兼帽子』とのこと。 唇に引いたルージュに長い髪と女性的な記号が目を引く人物だが、実はメンバー中で最も背が高くガタイも良い。 下記の経歴もあってスタンドを抜きにした素手喧嘩(ステゴロ)ではチームで最強とのこと。 元々年功序列のタテ社会に順応して生きてきたこともあって、才気に溢れ、控えめながら決定的な一線では絶対に道を譲らないジョルノとは反りが合わず、 ジョルノが入団してきた時は、彼を試すために「アバ茶」を提供しており、仲間となってからも敵意をむき出しにしていた。 結局最後の最後までジョルノに心を許さなかったのは、ブチャラティチーム内で彼だけである。 しかし…(後述) もっとも、これは詳しい説明も無く唐突にカタギのジョルノを仲間に入れることを強行した(*1)ブチャラティの態度に対する不満の表れでもあり、 間接的にはジョルノに対する既存メンバーらの意地悪はブチャラティのせいといえなくもない。 (なお、彼の嫌いなもののひとつは『生意気なガキ』である) また、仲間との絆よりも任務の遂行を優先する人物で、決断を迫られれば非情に徹し、自分を含めて命と引き換えにしても目的を達成するという覚悟を持っている。 これは「任務を遂行し仲間も守る」ポリシーを持つブチャラティに比べれば、劣っているかのように映るが、 「パッショーネ」のギャングたちの大半はアバッキオと同じ理念を持ち合わせている。 このように他人と馴れ合うことがあまりない孤高の人物だが、自分が信頼に足ると思った人物には心を開き、忠実に従う。 ブチャラティがボスを裏切った時も、彼のような合理主義者であれば裏切りに加担するわけはなかったはずだが、 それでもブチャラティについていくことを選んだ事から見ても、ブチャラティには相当な信頼感を持っていたことがうかがえる。 口調こそ悪いが、なんやかんや面倒見が良いことがうかがえ、フーゴがジョルノのナビのミスで運転の道を間違えてキレた際に場を諌めたり、ジョルノの様に「憧れ」で入ったナランチャが後にアバッキオの事で泣き叫んでいた辺りナランチャからは気に入られていた様子。しかしその面倒見の良さが仇となり…… 【過去】 ギャングになる前は警察官だったという経歴を持つ異色のギャング。(*2) この職業は幼少期からのアバッキオの憧れであったが、高校を卒業してすぐにいざその世界に飛び込んでみると、 賄賂が横行し市民を守るはずの警察がマフィアと繋がっているなど、どす黒い世界がそこには広がっていた。 また、守るはずの市民も見方を変えれば犯罪者の予備軍に過ぎず、命懸けで逮捕した悪人が保釈金を払って無罪放免を買い取る… など、報われぬ現実を目の当たりにしていくにつれ、やがてアバッキオ自身も理想や正義を見失って賄賂に手を出すようになってしまう。 アニメではそれらの描写がより掘り下げられており、 アバッキオが乗っていたパトカーに石を投げて逃げるゴロツキ ひったくりに襲われた女性を心配して駆け寄ったアバッキオに対して一方的に責任追及して彼を突き飛ばす老人 反省の色もなく保釈された事を喜ぶ犯罪者の様子を目の当たりにするアバッキオ ……と、これでもかと言わんばかりにアバッキオの、『警察官』の理想が裏切られて行く様子が描かれている。 しかしある強盗殺人事件で、彼は相棒の警官と共に犯人を追い詰めたが、そいつは以前から賄賂を受け取っていたチンピラだった。 「見逃してくれよ」とせがむチンピラ(*3)に動揺していた所、相棒がチンピラが拳銃を持っていた事に気付き、アバッキオを庇って射殺されてしまう。(*4) …アバッキオの未来は、そこで終わった… チンピラは逮捕されたが、それがきっかけで賄賂のやり取りが明るみに出てしまい、警察社会から追放される。 そして何より、自分の軽率さが原因で相棒を死なせてしまうという背負いきれない「罪」の十字架を一生背負う事になってしまった。(*5) 以後は身も心も荒みきり、酒と女におぼれた堕落の生活を送っていたところを、ブチャラティに拾われた。 なお、このチンピラは外伝小説『恥知らずのパープルヘイズ』によると真夏なのに獄中で凍死するという変死を遂げたとの事。(*6) 因みに、原作ではアバッキオの「過去」はイルーゾォ戦で語られたがアニメではズッケェロ戦に前倒しされより詳細が描かれており、彼が警察から追放された後、最後の事件現場に足しげく通って酒浸りになり、そこでブチャラティと出会った事が描かれた。 (何故ブチャラティがアバッキオを知っていたかについては、『恥知らずのパープルヘイズ』ではフーゴがブチャラティに紹介した事になっている。) この際、目の下に隈が出来ていたり、酔った勢いでケンカでもしたのか、顔が傷だらけになっていたりと、彼の荒んだ生活っぷりが描かれた。 そして、その時飲んでいた酒の瓶は… 本来は強い正義感や使命感を持った青年であったが、こうした経緯から基本的に人をあまり信用しないニヒルでぶっきらぼうな性格である。 当然ながら警官上がりのギャングなど、生涯使いっ走りのような仕事ばかり任され、決して出世など望めないのだが、 それでもパッショーネに入ることを決意したのは強大な力を持つ者の命令にシステムの一部として従っている時には不安を感じずに済むから。 ある意味死に場所を求めているだけの思考停止ともいえるが、この考えが彼が行動する上での強い原動力になっていたのもまた事実である。 後の顛末を見るに自分の命はどうでもいいが仲間の為に生きていたいという切実な欲求はあったようだが、罪の意識からその自覚を持つことはなかった。 【劇中での活躍】 初登場話は「5プラス1」で、他のチームメンバーと一緒に登場する。 上述の通り「アバ茶」をジョルノに提供し、彼を試した。 …が、ジョルノが(能力でイカサマをして)堂々と飲んでみせた際は、流石にちょっと引いていた。(*7) アニメではオリジナルシーンでイチゴのショートケーキが「4つ」な事にケチを付けるミスタに、「しょうがねぇな」とでも言いたげにこっそりとケーキを取って「3つ」にしてやると言うさり気ない優しさを見せた。 カプリ島に向かう船の中ではズッケェロと交戦。 生意気にもスタンド能力の謎を解く課題をジョルノに押し付けられたアバッキオは、自身のスタンド能力を使いズッケェロを追跡する。 彼自身は惜しくも敗れたものの、手がかりをブチャラティに残しており、勝利に導いた。 ボスの指令でポンペイに向かい、イルーゾォと交戦。 ジョルノの進言を無視して鍵を取りに行ったところ、一対一でイルーゾォと戦うこととなる。 一時的にスタンドで欺くことには成功したが、鍵を手に入れるために自分の手を切り離すという荒技をやってのけることになる。 切断した手は闘いの後、ブチャラティにジッパーでくっつけてもらった。(*8) その後は、組織に見切りをつけて裏切ったブチャラティに最初に賛同。彼に付いていく事を決意する。 彼が直接戦闘に参加する描写はほとんどないが、スタンドの追跡能力で戦闘を補佐することはあり、「縁の下の力持ち」的な活躍が多かった。 闘いの数こそ少ないものの、実はアバッキオは敵スタンド使いとの戦いにおいて、チームの中で唯一一度も直接勝利をおさめたことがない。 だが、逆に言うと、劇中ではチーム内で敵を誰一人として殺したことが無い事にもなる。(*9) 【スタンド】 『ムーディー・ブルース』の「再生(リプレイ)」を続行するぜッ! スタンド名:『ムーディー・ブルース』 破壊力-C スピード-C 射程距離-A(再生中に限る) 持続力-A 精密動作性-C 成長性-C ◆容姿 目がスピーカーのようになっていて、額にビデオタイマーがついた人型のスタンド。 素体の上から半透明の伸ばしたゴム状の皮膜を被っている。 体は時折電影のように歪む。 アニメではテレビやラジオのノイズのような「ピー ガー」と言う音が鳴る演出がなされて、更に機械的な印象となっている。 小説『ゴールデンハート/ゴールデンリング』によればナランチャが本スタンドがリプレイ時に他者に変身する瞬間を見た時いつも内心では『うげぇ…だぜ』と思っていて慣れないとのこと。 ◆能力 特定の場所や人物を指定し、そこで過去に起こった出来事を「再生(リプレイ)」する能力を持つ。 その人物やそこにいた動物及びスタンドになり切ることができ、その行動を正確に再生する。 指定する時間が現時点と離れていればいるほど、「再生(リプレイ)」を行うのには時間がかかる (十数年前の出来事を「再生(リプレイ)」するには8分程の時間を要する。ブチャラティには「5分でやれ」と要求されているのでアバッキオの気合で変動があるのかもしれない) 「再生(リプレイ)」中の行動は、ビデオの巻き戻しや早送りのように自由に調節ができる。 ただ、「再生(リプレイ)」中は攻撃も防御もできない無防備状態となってしまうのが、最大の弱点である。 また、「一時停止(ポーズ)」も可能。 他の生物に化けることができるので、短時間ではあるが相手を欺くことも可能。 (ただし、スタンド使いにしかスタンドは見えないので『ムーディー・ブルース』のリプレイや偽装はスタンド使いにしか確認できないが) また、巻き戻す能力を使って自分の体を元の場所に戻すといった応用もできる。 スタンドのパワーそのものは本当に人間並で、鉄パイプを破壊できない。そして戦闘向きの固有能力もない。 だが、警官時代の格闘術もあり、並のスタンドなら一方的にフルボッコにできる。 例を挙げると、『ソフト・マシーン』には条件が悪かったのも相まって正面から押し負けたが、『マン・イン・ザ・ミラー』は一方的にボコボコにしている。 作中では主に探索や追跡を目的として使用されることが多く、ズッケェロをはじめとした敵勢力の正体を暴いたりと多くの局面でチームをサポートした。 その能力が故か敵にとっては厄介なものなのでたびたび襲われたりしてる。 『過去をやり直したい』というアバッキオの隠れた願望がうかがえるスタンド。 『警官時代に発現していたなら捜査に役立っていただろうに…』とファンによく評される。 ◆由来 イギリスのバンド、『The Moody Blues』が名前の由来。 【「アバ茶」の作り方】 序盤でジョルノに提供した、アバッキオのお手製ドリンク。 作り方はとっても簡単 1.キュウスを用意します。 2.チ●コを出します。 3.キュウスにチン●を入れ、こぼれないように「アバ茶」を注ぎます。 4.客人のカップに紳士的に注いであげましょう。 飲み方 香りを堪能した後、一気に飲み干しましょう。 歯の一つをクラゲに変え、吸いとらせるようなマネをしてはいけません。 我々の業界ではご褒美です 【余談】 インタビューに答えた荒木先生曰く、アバッキオは生身の身体能力で言えばチーム随一との事である。 実際に警察官には一定以上の身体能力が要求されるし、その上で彼程のガタイとなれば納得できるだろう。 しかし……この生身での強さというのが、PS2の5部ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風』において、プレイヤーの斜め上を行く方向で再現(?)されていたりする。 このゲームでは、プレイヤーキャラは『本体モード』と『スタンドモード』の二種類のモードを切り替えて戦うのだが、基本的にどのキャラもスタンドモードの方が攻撃面において優れている傾向がある。 だが、アバッキオは本体モードのほうが強い。 勿論スタンドモードにも利点や長所はあるものの、戦闘向きではないスタンドである事を再現した為か攻撃力が低く、本体であるアバッキオが相手をどつきまわすほうが強いのである。 その為に、原作で苦戦を強いられたイルーゾォだろうと、対面せずに終わった強敵のチョコラータであろうと、挙句の果てにはボスのディアボロであろうとも、スタンドを使うよりも拳を叩き込みヤクザキックをぶちかまして倒す実にアグレッシブなアバッキオが多発した。 おかげで一部ファンの間では、後述したボスのデスマスクを『ムーディー・ブルース』の後頭部を掴みとんでもない怪力で叩きつけたのではないかという疑惑がある。 実際には、スタンドパワーを振り絞って『ムーディー・ブルース』が頭突きに近い形で顔面を叩きつけたのであろうが、明言もされていないので間違っているとも言い切れなかったりする…… 「オールスターバトル」、「アイズオブヘブン」ではブチャラティチームで唯一非プレイアブルキャラクターである(トリッシュはEoHで参戦した)。 「アイズオブヘブン」では実際プレイアブルキャラに決まりかけてはいたのだが、能力をアクションに上手く落とし込めず、泣く泣く没になったという切ない逸話も存在する。 「オールスターバトルR」のDLCで満を持して参戦。「必殺技を繰り出すとそのひとつ前に繰り出した必殺技をスタンドがリプレイし追撃する」という形でムーディー・ブルースの能力を再現。いわゆる超必殺にあたるGHAではどこからともなくナランチャとミスタを呼び出し、ティッツァーノ スクアーロ戦前に一般人に喰らわせた踏みつけ攻撃を行い、そのシュールさから笑いを呼んだ。 以下、ネタバレ 一行がボスの正体を探るためにボスの故郷と思われるサルディニア島へ渡り、そこでボスの事を「再生(リプレイ)」しようとするが、ボール遊びをする子供たちが木に引っかけたボールを取ってあげた際に、子供の姿に化け近づいたボスにより、パンチ一発で胸に風穴を空けられてしまう。 一瞬、確かにボスの「正体」を見たアバッキオ。 乾いた土塊のようにボロボロと崩れていく『ムーディー・ブルース』… しかし、次の回ではピンピンした姿でオープンカフェでひとり食事をする姿が描かれた。 ジョルノの治療が間に合っていたのだろうか…? 【今にも落ちてきそうな空の下で】 ガチャリン ガチャリ! パリーン! ガチャガチャ ドチャ! ガチャン! 「(……?)」 オープンカフェでアバッキオがひとりパスタを食べていると、テーブルの下でガラスのガチャガチャ鳴る音がするので、ふと覗き込んでみる。 そこでは、一人の警官が何やら作業をしていた。 「あぁ……そんなところで、…何してんだい? おまわりさん」 「食事中すまないね……。 今……、捜査中でね…。『指紋』を探している。 昨夜、向かい側の歩道で強盗があってね。 被害者はビンで殴られたんだ。 割れて飛び散ってね…。でも歩道には破片が全部そろってない。 とくに、こう握る部分がね…。 犯人がここに何か捨てたっていうんで、このビン捨て場にあると思ってね… 『指紋』がとれるはずなんだよ。……その部分を探しているんだ」 だが、そのビンの破片は無数にある。探すだけでもとてつもない労力である。 「……… そんな中から 探す気かい?」 「仕事だからな…」 「ああ… その……、なんだ……」 「なにか?」 「いや……、その 参考までに聞きたいんだが。 ちょっとした個人的な好奇心なんだが、もし見つからなかったらどうするんだい? 「指紋」なんてとれないかも… いや… それよりも見つけたとして、犯人がずる賢い弁護士とかつけて無罪になったとしたら、 あんたはどう思って… そんな苦労をしょいこんでいるんだ?」 悪いとは思いながらも、自身の経験から、ついついネガティブな質問をしてしまう。 一瞬の沈黙。だが、警官は「誇り」を持って答える。 「そうだな…。わたしは『結果』だけを求めてはいない。 『結果』だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ… 近道した時『真実』を見失うかもしれない。やる気もしだいに失せていく。」 「大切なのは、 『真実に向かおうとする意志』だと思っている。 向かおうとする意思さえあれば、例え今回は犯人が逃げたとしても、いつかはたどり着くだろう? 向かっているわけだからな。 ………違うかい?」 “アバッキオ…” “大切なのは結果ではなく、それに至る道筋だ…!!“ あの時の、ブチャラティと同じ事を言う警官。 そう聞いて、かつての自分を思い出すアバッキオ。 そして、今の惨めな自分も… 「……。 うらやましいな……。 以前オレは…、警官になりたいと思っていた… 子供のころから…… …ずっと、 立派な警官に……、なりたかったんだ。 かつてあんたのような『意志』をいだいていた事もあった……。 でも、だめにしちまった…… オレって人間はな……。 くだらない男さ。 なんだって途中で終っちまう。 いつだって途中でだめになっちまう……」 そんな彼に、警官は笑顔で言う。 「そんな事はないよ……。アバッキオ」 「え?……」 「おまえはりっぱにやってるじゃあないか………。 『意志』は同じだ……。 お前が警官になったばかりの時いだいていた、その『意志』は…… 今…おまえのその心の中に再び戻っているのだよ……アバッキオ」 「!! なんでオレの名を……、知っているんだ? ……? そういや…… あんた… 前にどこかで会ったことが………ある」 「何か」を思い出したアバッキオ。 その視線の先にはバスがある。 慌てて乗ろうとする…が、体が動かない。 「……。 どこに行くんだアバッキオ?」 「あのバスに乗るんだ……。 思い出してきた……。 そうだ!! もう行かなくては………」 オレは仲間のところに戻らなくては…!!! アバッキオの言葉とは裏腹に、足が前に進まない…。 否、進めないのだ。 「忘れたのかアバッキオ!? おまえはあれに乗ってここに来たのだ。 ここは終点なんだ……。 もう… 戻ることはできない」 …残酷な真実。 だがそれ以上に、衝撃的な真実に、アバッキオは気付く。(*10) あ…あんたは…!! そうだ!! あんたはッ!! あんたはオレがワイロを受け取ったせいで撃たれて殉職した……!! 思わぬ人物との再会に、思わず、涙を零すアバッキオ。 恨まれていたと思っていた。恨まれて当然だと思っていた。それが自分の「罪」だと。 だが、相棒はアバッキオの事を、これっぽっちも恨んではいなかった。 それどころか、ずっと彼の事を見守ってくれていたのである。 再会した相棒は、優しい微笑みを浮かべながら言う。 あの、「いけ好かないガキ」にも少し似た、太陽のごとき優しさの顔で。 アバッキオ…お前は立派にやったのだよ… そう…わたしが誇りに思うくらい立派にね… 所変わって、サルディニア島。 バカな……バカな!チクショウそんなバカな!! 早く治せよジョルノ!早く治せって言ってんだぜ!ケリ入れるぜこの野郎!! 一瞬だ!至近距離であっという間に起こっている…! 遅かった……、遅かった!アバッキオともあろうものがなぜこれほど近づけてしまったのか……。 力なく横たわるアバッキオと、それを見て絶望するブチャラティ達の姿。 …そう。アバッキオがいた所は、「あの世」だったのだ。 ジョルノの治療も間に合わず、既に絶命していたのである。 ボスと戦う事になった以上、仲間の中に「犠牲者」が出ることは「覚悟」していた筈だった。 だが、自分達の中から遂に出てしまった『初めての「犠牲者」』に、全員動揺と悲しみ、怒りを隠せなかった…。 普段はおちゃらけたミスタも、この時ばかりは何も言えず、青い顔で立ち尽くすだけだった。 気合い入れて蘇らせろ、とジョルノに涙ながらにせがむナランチャ。 ジョルノは、何も答えられなかった。 かつて、入団試験の際に無関係のおじいさんを救えなかった時と同じ、どす黒い悲しみと怒りが彼を支配していた。(*11) 「再生(リプレイ)」できるアバッキオを喪った以上、もう打つ手は完全に断たれた。 絶望に打ちひしがれたブチャラティは、必死に怒りを堪え、遺体を置いてその場を去る事を決断する。 アバッキオの死を受け入れられないナランチャは泣きながらブチャラティに訴えるが……。 ここにおいていくのかよオオオオブチャラティ 〜〜〜〜〜〜〜〜 アバッキオをひとりぼっちでおいていくのかよオオオオォーーーー おいてくなんてオレはヤダよオオオオオオオオ 大切な「仲間」を失い泣き叫ぶナランチャ。しかし…… これは命令だナランチャ! アバッキオも覚悟の上ここに来たのだッ!出発するぞッ! ブチャラティは唇を強く噛み締め過ぎた結果(とある理由で出血が殆ど無いはずの身体から)血をダラダラと流していた。 「再生(リプレイ)」中戦闘のできないアバッキオを1人にする選択をした事で、結果的に彼を死なせてしまったブチャラティが、責任と悔しさを感じていないはずなどなかったのだ。 しかしアバッキオが殺されたという事はこの島の中にまだ追手がいる可能性が極めて高いという事。 つまりここに長居する事はできない。 溜まりに溜まったものを必死で押し込んで一行は足を進めようとする。 …が、アバッキオの亡骸の側にいたジョルノがふとあることに気付いた。 アバッキオが、小石を不自然に握っていたのである。 これには何か、"意味"がある…!何か…! どこかの岩の破片みたいだ、"意味"を感じる! アバッキオの『遺志』を感じ、『ゴールド・エクスペリエンス』で小石をてんとう虫に変え、元の場所に戻してみる。 すると… …「再生(リプレイ)」は、完了していた。 石碑に、人間の顔と手形がクッキリとめり込まれていた。 アバッキオの『ムーディー・ブルース』は、最期の力を振り絞り、石碑にボス…ディアボロの姿になった自分を押し当て、「デス・マスク」というダイイング・メッセージを遺していたのである。 (*12) チーム内では表向きはジョルノに心を開かなかったアバッキオだったが、彼の最期の手がかりを託したのは、他ならぬジョルノであった。 つまり彼は、心の奥底では、とっくにジョルノを認めていたのである。 かつて警官だった自分のように、純粋に「夢」に進むジョルノが、彼には眩しかった。眩しくて憧れた。 だが、同時に過去に縛られ続ける、自分の心の狭さも、惨めさも見せつけられた。 憧れと嫉妬。…だから、不器用な彼は、悪いと思いながらも辛い言い方・接し方しかできなかったのである。 彼の名前の由来はレオーネはイタリア語で「ライオン(Leone)」、アバッキオは「子羊(Abbacchio)」という意味。 両極端な名前だが、これは彼が「ライオン」のように見栄を張っていながらも、内心は過去の罪に「子羊」のように怯えている、という何とも皮肉な名前となっている。 しかし、この旅で命を落としながらも、彼は変われた。 ブチャラティという「ジッパー」のように心を繋ぎ止めてくれる存在、ジョルノという黄金の如き希望の「太陽」に出会ったことで本当の意味で「魂」が救われた彼は、 ただの迷える『子羊』から、誇り高き『獅子』に生まれ変わったのである。 なお、『恥知らずのパープルヘイズ』によれば、彼の遺体はその後戦死したナランチャ・ブチャラティらと共に「組織とイタリアの為に殉死した英雄」としてディアボロに成り代わったジョルノによって盛大に葬儀が執り行われたとの事である。(*13) アニメでは更に、後の展開同様に、アバッキオの遺体の周りに弔いの花を咲かせるシーンが追加された。 その花の名は「イエローサルタン」。 花言葉は、『強い意志』…!! 自分がかつて死なせた友と真の意味で和解を遂げ、共に「行くべきところ」へ旅立ったアバッキオ。 そして、その出会った場所はテーブルの下。スラングで「Under the table」は賄賂の意味… その遺体の顔には、不器用ながらも自身の使命を全うした、微かな微笑みが浮かんでいた… アバッキオ… おまえは立派にやったのだよ おまえの真実に「向かおうとする意志」はあとの者たちが感じとってくれているさ 大切なのはそこなんだからな… 許可するだって? 修正する事を? グラッツェ! 追記もしてやるぜ! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったと思ったらお茶でも飲んで…投票でもしようや……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 元警察官というだけあって、素手喧嘩(ステゴロ)ならチームで一番強いそうなw -- 名無しさん (2013-10-13 09 03 36) 実際、お天道様の下でまっとうに生きてる者の目には日常に絶望して目先の欲望に堕ちてしまったアバッキオの半生は『弱さ』としか映らないのかもな。 -- 名無しさん (2013-12-28 19 33 49) ↑まあ汚職をするにしても、それによって出世して街の浄化を行う。って思考は出来なかった訳だし -- 名無しさん (2013-12-28 19 40 24) 恥知らずのパープル・ヘイズでは別にトリッシュのためじゃなく、正しい目的にしたがって綺麗に死ねる場所を求めてボートに乗ったって解釈だったな。捨て鉢は最後まで変わらなかったということなのだが、僅かなりとも目覚めることができたのは救いだったと思う。あの死は、ハッピーエンド。 -- 名無しさん (2013-12-28 19 46 09) ジョジョリオンでいえば常秀ポジのキャラだからな -- 名無しさん (2013-12-28 19 56 40) ↑4 弱い立場の人間があがいた末に勝利を掴むってのが5部のテーマのひとつとか文庫版のあとがきで荒木先生書いてた気がする。そう考えるとアバッキオの生きざまもテーマを表す要素のひとつになってると思えるな。 -- 名無しさん (2014-02-27 21 40 21) アバッキオは単独の勝利を収めた事はないけれど、チームの勝利には立派に貢献してるんだよな -- 名無しさん (2014-03-01 21 55 45) 心が弱くて人間臭いところが彼の魅力じゃないか -- 名無しさん (2014-04-12 15 38 20) ウルジャンCMのアバッキオの声もASBと同じ? -- 名無しさん (2014-04-12 16 01 19) ↑同じ -- 名無しさん (2014-04-12 16 05 42) 最初は「嫌味なやつだなあ」「主人公の足を引っ張らなきゃいいけど」とか思っていたけど、話が進むにつれてだんだん好感が持てるようになっていった。まさか話の終盤で死んでしまうとは予想してなかったから59巻を初めて読んだ時は愕然としたよ。 -- 名無しさん (2014-05-15 22 56 18) ジョルノに対しては心こそ開かなかったものの、最後のダイイングメッセージはジョルノでしか探し出せなかった。つまりは、最期の最後でアバッキオが希望を託したのは他ならぬジョルノだった…と考えると、深い -- 名無しさん (2014-05-15 23 21 17) ムーディー・ブルースって破壊力-Cなの? てっきりスタープラチナ型で肉弾戦やらせたら強いと思ってたので意外 -- 名無しさん (2014-05-27 23 22 50) ↑鉄パイプを殴ったら本体のアバッキオの拳がケガしちゃうレベル。本ッッッ当に人間並み(ただしアバッキオのケンカのセンスは活かせるから同程度のパワー・スピードの敵スタンドならボコれる) -- 名無しさん (2014-07-14 07 49 04) 黄金の旋風のヤクザキックの性能は秀逸だな。 -- 名無しさん (2014-07-22 19 10 37) 五部ゲーのスタンドシュートが一度停止→突進する仕様だから当てるのがアホほど難しかった -- 名無しさん (2014-08-19 15 21 07) なんだこの野郎ッ!き…きたねえッ!→お前にだけは言われたくないッ! -- 名無しさん (2015-04-21 10 41 29) この人も黄金水の精神を持っていたな -- 名無しさん (2015-06-15 13 09 15) アイスオブヘブンの参戦はむずかしそうだな… -- 名無しさん (2015-07-28 21 25 14) アイスオブヘブン登場できずドンマイ。アバ茶飲んで元気出せよ -- 名無しさん (2015-11-24 19 59 55) サブキャラ参戦の情報も今のところないな。フーゴ技少ないからスピードワゴンの刺青やブルースリーみたいにフーゴの召喚キャラとして参戦でもよかったのに -- 名無しさん (2015-12-11 11 08 15) ↑10 そう思う。口ではああ言うけど、行動がどんどんジョルノに影響されてると思う(イルーゾォ戦で自分の手首を切断したり)。アニメ化とかなんか別のメディアで、補完して欲しいな…。 -- 名無しさん (2016-03-03 04 45 39) ↑の追記。ある意味、ジョルノにも「憧れ」に近いものがあったと思う。 -- 名無しさん (2016-03-03 04 46 54) ↑眩しいからこそ自分の劣等感が浮き彫りになって辛く当たってしまう心理か -- 名無しさん (2016-03-03 07 01 29) ジョジョ(意味深) -- 名無しさん (2016-03-05 14 15 49) 誕生日おめでとう -- 名無しさん (2016-03-25 10 07 19) アイズオブヘブンではモデルも作られ、ギリギリまで何とか参戦させる方向でスタッフが考えてたけど「ムーディーブルースの能力をアクションゲームに落とし込むことが難しく泣く泣くボツに」という切ないエピソードが……。RPGとかシミュレーションゲーム辺りなら能力が活かせるのだろうか…… -- 名無しさん (2016-05-15 17 06 17) アイズオブヘブンなら攻撃をリプレイするとかかなあ。5部ゲーみたく。けど結局普通に殴った方が早そう -- 名無しさん (2016-05-15 17 37 38) ムーディー・ブルースが単なるモノマネスタンドだったらもっとスムーズにゲーム化できてたかも(全キャラ分の差分グラフィック作る手間はかかるだろうけど) -- 名無しさん (2016-08-06 21 45 31) 少しずつジョルノに心開いてる描写はある。下っ端が寝てんじゃねえ、何かあったら知らせろよ、とか。 -- 名無しさん (2017-02-03 10 32 48) カレーでも食べて……話でもしようや……(ブリブリブリブリブリュリュリュウウウウブチチブチチブブリィィブリブリィィィ -- 名無しさん (2017-02-03 10 39 42) 声はダービー弟なのか、何気に以前別キャラ担当した人がレギュラーのキャラ演じるのって初かもしれんね -- 名無しさん (2018-07-07 09 23 21) ↑他だとストレングスのオランウータンとしげちーの山口勝平、ベックと小林玉美の鶴岡聡とかか 良い感じのギャング演技してくれそうで楽しみ -- 名無しさん (2018-07-13 01 14 19) ムーディーブルースは何でも操縦できる運転手としても活躍できるよねえ -- 名無しさん (2018-08-03 23 33 54) どんなスタンドも使い方次第だからなぁ -- 名無しさん (2018-11-04 03 05 18) ↑2飛行機だとアバッキオが自分で行先を変更する必要があるし、車だとそれもできなさそう・・・ -- 名無しさん (2018-11-04 20 24 50) アバッキオが美少女だったらジョルノも歯をクラゲに変えなくて済んだのに -- 名無しさん (2018-11-08 20 07 33) アバッキオが汚職警官に成り下がるのも無理はないよなあ… -- 名無しさん (2018-11-10 23 27 33) 連載時の次の話の「意志は受け取った!俺たちは友(アバッキオ)と共に居る!」っていうアオリ分が最高に好きだった -- 名無しさん (2018-11-11 05 09 41) アバッキオの退場回でも涙腺崩壊のBGMが流れるんだろうね -- 名無しさん (2018-11-11 22 49 19) アバ茶の作り方まで掲載するなよ・・・。(号泣) -- 名無しさん (2018-11-13 10 04 57) アバッキオの同僚の警官には名前つけてほしくないな 何となくだけど -- 名無しさん (2018-11-14 11 15 02) ネタバレ項目呼んだだけで涙が出た。 -- 名無しさん (2018-11-20 16 03 15) 警官に幼少期から憧れてたってあたり、もしかしてメンバーの中で一番恵まれた子供時代を過ごしていたのでは -- 名無しさん (2019-01-12 23 35 54) アニメもドッピオが登場し、いよいよあのシーンの回が近づきつつある……アニメスタッフはシーザーの時といい、全力で泣かせにかかってくるからなあ -- 名無しさん (2019-04-15 23 34 06) アニメでリゾットvsドッピオ回が終了したあと、次回予告に登場したサブタイの文字「今にも落ちてきそうな空の下で」がバーンと出てきて、否が応でも次回でアバッキオが死ぬことを突きつけられた。というか原作では三話くらいあったのにアニメのサブタイそれにしちゃうんだ……とはいえ、スクアーロ ティッツァーノ回のサブタイも「ガッツのG」が採用されてたし、5部アニスタは割と情緒的なのかもしれない -- 名無しさん (2019-04-27 07 54 47) キャスト欄でも主役扱い…粋な演出だ -- 名無しさん (2019-04-27 23 56 38) アバッキオの涙とナランチャ役の山下さんの迫真の演技、あれはずるいでしょ…(涙) -- 名無しさん (2019-04-28 08 59 45) あの相棒はずっと成仏を選ばずアバッキオと共にいたんだなあ……アバッキオが生きてる間はどうあがいても何かを伝えることはできないし、彼が志ある生き方死に方をできるとは限らないのに、死んだとき「君の人生はくだらなくなんかなかった」と伝える為だけに。そう考えると多分警官なりたての頃のアバッキオのことを知っていたんだろうな -- 名無しさん (2019-04-28 12 40 34) アニメの、『落ちてきそうな~』はとても感動した。 -- 名無しさん (2019-05-26 10 52 17) 蝋人形の人だと思ってた。 -- 名無しさん (2019-09-05 11 40 15) ムーディー・ブルースにデザインは修道女が元ネタなのか -- 名無しさん (2019-09-21 10 34 03) スタンドでの殺人は立証できないと言われているけど、(警官時代にムーディブルースが使えたとして)スタンドで得た証拠はちゃんと効力を持つんだろうか。 -- 名無しさん (2020-08-21 13 36 22) ↑ リプレイそのものは証拠能力皆無だけど、リプレイを元に指紋や血液なんかを発見して採取できれば、それは証拠にできるんじゃないかな… -- 名無しさん (2020-10-01 22 19 52) 漫画やアニメで、敵や味方のキャラが死ぬシーンは数多いが、最も美しい最期を迎えたキャラの一人だと個人的に思う。まさにグレイトフルデッド(ジョジョはそういうキャラ多いけど) -- 名無しさん (2020-10-01 22 43 25) ギルティギアのベッドマンの技を見たとき、ムーディ・ブルースを思い出した -- 名無しさん (2022-10-25 18 55 24) ミスタとの何気ない会話が好き -- 名無しさん (2022-10-25 20 44 50) 他のスタンドの動きをリプレイして攻撃に利用できないもんかね -- 名無しさん (2023-01-29 11 02 22) アバッキオASBRのDLC第五段として実装決定!!おめでとう!!! -- 名無しさん (2023-08-19 00 00 32) ↑これでブチャラティチームが揃いましたね。長かった… -- 名無しさん (2023-08-30 12 03 15) GHAとHHAは逆がよかったかな、もしくはHHAをタンデムアタックにするとか… -- 名無しさん (2023-09-18 21 33 46) 非常に残念ながらASBRでは対戦相手にアバ茶を飲ませる技はありません -- 名無しさん (2023-10-09 22 43 27) 名前 コメント
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【名前】レオーネ・アバッキオ 【性別】男 【容姿】イタリア人 【年齢】21歳 【出展】ジョジョの奇妙な冒険 【能力】『ムーディー・ブルース』 近距離、特殊用途、直接攻撃型 1、自ら対象(生物やスタンド、本体自身)に変身し、その動きを再現する。(付属品も任意でリプレイ可能) 2、リプレイ中は自由な制御ができなくなる。ただし、リプレイの解除はいつでも自在。 3、最初に「巻戻し」を行い、過去のある時点にその場所にいた対象(指定可能?)をリプレイする。 4、基本的にどんな形や動きでもリプレイするが、スタンドの特殊能力等(例:瞬間移動etc)は再現できない場合もある。 5、周囲の状況がある程度同じなら、全く同じ場所でなくてもリプレイできる。 (例:乗り物がどこにあっても運転席に入れば運転手をリプレイできる) 6、かなり古い出来事もリプレイできる(約16年前までは確認)。ただし「巻戻し」の時間も比例して長くなる。 7、「再生」以外に「早送り」、「スロー」、「一時停止」等ができる。 8、リプレイ内容は、本体か第三者(スタンド使い)が直接見聞きして確認しなければならない。 【趣味】アバ茶を他人に振る舞うこと? 新人いびり 【嫌いなもの】自分の過去の過ち(警官だった頃に自分の汚職が原因で同僚を殉職させた) 【みんなに向けての言葉】 立ってるのも何だからここすわんなよ 『お茶』でも飲んで 詳しくは【Wikipediaの『ジョジョの奇妙な冒険』参照】 レオーネ・アバッキオ 登場人物名鑑へ戻る