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れみりあ ◆Ustream/Justinでの活動 配信ページ Player IRCチャンネル名 ホスト ustream れみりあ 949 #remichinchin れみりあ justin れみりあ ◆twitter twitter remiria_495 ____________________________####__________ ___________________________######_________ ___________________________######_________ ____________________________####__________ _____________________________##___________ ___________________________######_________ __________________________#######_________ __####__________________#########_________ _######________________###_######_________ _######_______________###__######_________ __####_______________###___######_________ _____##################____######_________ _____############################_________ ______#################____######_________ _______###_______#####_____######_________ ______###_______#####______######_________ _____###________#####______######_________ #######_________##########_##############__ 配信内容 ゲーム配信 最終配信日 タイトル 進行状況 不明 ほも ぼっちEND 不明 ほも ぼっちEND 不明 ほも ぼっちEND 不明 ほもSEX 進行中 +ほも ほも ほもっていうと喜びます。 +ほも ほも ほもっていうと感じます。 +ほも ほも ほもっていうとイきます。 ____________________________####__________ ___________________________######_________ ___________________________######_________ ____________________________####__________ _____________________________##___________ ___________________________######_________ __________________________#######_________ __####__________________#########_________ _######________________###_######_________ _######_______________###__######_________ __####_______________###___######_________ _____##################____######_________ _____############################_________ ______#################____######_________ _______###_______#####_____######_________ ______###_______#####______######_________ _____###________#####______######_________ #######_________##########_##############__
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れみりあ逆補正とは レミリア・スカーレット選手のふがいないプレイの事。 詳しくはう~様から
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867.大人なれみりゃとちょっと子供なお兄さんの続編です。 出来ればそちらをお読みになってからこれを読んでいただきたいと思います。 ※独自設定です ※にんっしんネタやだど口調のれみりゃが出ます。 以上を不快に感じる方は、申し訳ありませんがゆっくりお引き返しください。 それでも良ければどうぞ れみりゃとゆっくりできるおちびちゃん 「れみりゃー!ただいまー!」 今は金曜日の午後6時半。 玄関のドアを開け、俺は居間にいるであろうれみりゃに日課であるいつもの挨拶をする為に声を上げる。 … あれ? いつもなら「おかえりなさ~い♪」と満面の笑顔のれみりゃが出迎えてくれるんだけど… … え?もしかして俺、れみりゃに嫌われた? … いやいや、そんなことはない…はず…多分。 …段々自信がなくなってきた。 靴を脱ぎ、れみりゃがいるであろう居間に恐る恐る向かう。 何故自分の家でこんなに慎重にならなきゃいかんのかわからんが…。 「れみりゃー?」 俺は居間へ続くドアを開け、れみりゃの名前を呼ぶ。 「う~…おかえりなさ~い…」 れみりゃの返事があったことに安心したのも束の間、俺はれみりゃの声に元気がないことが気になった。 見ればれみりゃはこちらに背を向けて寝ていた。 「…どうした、何かあったのか?」 「う~…ちょっとぉ…」 俺はれみりゃに声を掛けるが、れみりゃはこちらを向こうとはしない。 早くその顔を見たいんだがなあ…。 仕方ないから回り込んでれみりゃの顔を拝ませてもらおう。 俺はれみりゃを跨いで正面に回り込む。 「お~い…れみりゃ、どうか…した…の……か…?」 俺はれみりゃの顔を見て驚いた。 いや、正確には顎の部分だ。 下ぶくれの顔の顎の部分が大きく膨らんでいたのだ。 「う~…なんだかおもいんだぞぉ…」 見たいと思っていた念願の笑顔は…とてもゆっくりしていない顔になっていた。 「いつからそんなことになったんだ?」 俺はれみりゃの頭を撫でながら質問をする。 撫でることで少しでも良くなってくれればいいんだが…。 れみりゃは寝ている状態の方がマシなようで、寝たままの状態だ。 「う~…おひるにぃ…ぷっでぃんたべたくらい…かなぁ…」 大体昼くらいか。 朝、俺が出掛けるときにはまだ満面の笑顔だったしなあ。 「痛みはあるのか?」 「う~…いたいいたいはないぞぉ…でも…からだがおもいのぉ…」 痛みはないことに少し安心。 だが、このままにしておく訳にもいかない。 「れみりゃ、明日朝一番に病院に行こう。お医者さんに診てもらおう」 「おいしゃさんはぁ…ゆっくりできないのぉ…」 まだれみりゃは医者を嫌がっているのか。 予防注射に病院に行った時のトラウマがまだ残っているのかな…。 その日は一日中泣いてたもんなあ…。 「このままじゃゆっくりできないぞ!!お医者さんに行けばゆっくり出来るようになるから!!」 「う~…おもいおもいもおいしゃさんもいやなのぉ…」 う~ん…どうしたものか。 仕方ない、あまりやりたくはないが食べ物で釣るか。 「れみりゃ、明日の病院の帰りにアイス食べに行こう!ゆっくり出来るぞ!」 「う~…おいしゃさんはゆっくりできないけど…あまあまアイスはゆっくりできるぞぉ…」 こんな状態でも食欲はあるようだな。 食欲までなかったら万事休すだったかもしれない。 俺はれみりゃの食欲があることを心の中で感謝する。 何にって? 勿論、れみりゃにだ。 「病院に行かないとあまあまアイス食べられなくなっちゃうぞ~?」 「う~…あまあまアイスたべたいぞぉ…」 正直言うと嫌なやり方だけど仕方ないよな。 無理矢理連れて行って泣き叫ばれるよりはいいだろう。 この前のレストランの時は泣きやますの大変だったし。 「じゃあ明日一緒に病院行こうな!」 「う~…う~…しかたないぞぉ…」 れみりゃは病院に行くことを渋々ではあるが了承してくれた。 これで解決すればいいんだけどな…。 まずは晩御飯か。 俺はれみりゃのプリンその他を取りに行こうと立ち上がった。 「れみりゃ、あーん…だ」 「あ~ん…う~…あまあま…だっ…ぞぉ…」 俺がスプーンでプリンを掬い、れみりゃの口までそれを運ぶ。 俗に言う『あーん』ってやつだな。 普段はこんなことはしないんだが、寝たままの状態の方がゆっくり出来るようだから仕方ない。 …不謹慎だが、こういうのも悪くない気がするな。 「よし、れみりゃ。次行くぞ次。ほれ、あーん…」 「あ~ん…う~…ぷっでぃ~ん…」 相変わらず体調は良くなさそうだが、それでもプリンを食べるれみりゃは先程よりゆっくり出来ていたような気がした。 翌日 俺とれみりゃは総合病院へやってきた。 ちなみに何故総合病院なのかというと、そこしかゆっくりを診てくれないからだ。 ゆっくり専用の病院があれば良かったのだが、そんなものないし。 中にはゆっくりも診てくれる獣医もあるそうだが、ゆっくりは犬や猫とはなんか違うだろ? だから総合病院なのだ。 「う~…う~…」 病院の廊下の椅子に腰掛けているれみりゃは、病院に入ってから昨日の夜よりさらにゆっくり出来ていないような顔をしている。 そんなに病院が嫌だったのか…。 「う~…さくや~…やめてほしいんだぞぉ…」 ん?さくや? 何を言って… 「おぜうさまああああああああ!!!!!!!」 ん? うわ、れみりゃの足元で胴なしのゆっくりさくやがれみりゃの足にスリスリしてる!! とりあえず俺はさくやを両手で持ち上げ、れみりゃから引き離す。 「はなしてほしいんですわ!!」 さくやが俺のれみりゃにスリスリしたくなるのはわからなくもない。 いや、よくわかる。 俺のれみりゃはれみりゃの中でも特に可愛いのだからな! 断言して言ってやる。 心の中だけでだが。 だけどれみりゃが嫌がっていることをしてはいかんよな。 れみりゃの話し相手になってくれるだけなら良いのだが。 ああ、当然れみりゃは渡さないけどな!! 「お前、誰かと一緒に来たんじゃないのか?」 「ゆっ…さくやはおねーさんと『よぼうちゅうしゃ』にきたのですわ!!」 「じゃあお前のおねーさんは心配しているんじゃないのか?」 「ゆっ…あ、おねーさん!!」 さくやは俺と向かい合って(というより無理矢理こっちを向かせて)話していたが、突然向きを変え、嬉しそうな声を出す。 俺もさくやの向いている方に視線を向けると… 「ごめんなさいねぇ…うちのさくやちゃんが…ほら、こっちにいらっしゃい」 人が良さそうだが恰幅はさらに良さそうなおばちゃんだった。 おねーさんと聞いて少しは期待してしまったが…。 まあゆっくりに「自分はおねーさんだよ」と名乗れば、男だろうとお年寄りだろうと『おねーさん』になるのだから仕方ない。 「あら?貴方のれみりゃ、妊娠してるの?」 「…妊娠?」 俺がおばちゃんにさくやを手渡していると、おばちゃんが話しかけてきた。 おばちゃんの言ってることがよくわからなかった。 横を見れば、れみりゃも不思議そうな顔でおばちゃんを見ている。 「え~っと…妊娠…なんですか?これ」 「ええ、ええ、うちのさくやも…あ、この子の親なんですけど…あれは1年前だったかしら…急に顔が膨らんでねえ…」 なんだか話し始めたおばちゃん。 長くなりそうな気がするのだが…。 「それでねえ、れみりゃやふらんやめーりんも可愛いんですけどねえ、やっぱり私はさくやが一番可愛いと思うんですのよ」 いつの間にか話が変わっている…。 恐るべしおばちゃんパワー。 というより、俺が聞いてなかっただけか。 「胴付きと胴なしのゆっくりがいるでしょ?私はゆっくりと言えば胴なしの方が好きなんですのよ。あ、貴方のれみりゃを馬鹿にした訳じゃないのよ?」 「おぜうさまあああああああ!!!!!!!」 あ、いつの間にかさくやがおばちゃんの手から抜け出してれみりゃの足にスリスリしてやがる! 羨ましいぞ!! …もとい、けしからん!! 「こら、やめんか!」 「はなしてくださいですわ!!おぜうさまああああああ!!!!!」 「あとね、私はきめぇ丸を最近欲しくなってきましてね、ほら、あのふてぶてしい顔がなんだか可愛く見えてきません?」 病院の廊下の一角がすっかりカオスな状況になってしまった。 おばちゃんの話は止まらないし、さくやは俺の手の中で暴れるし。 「れみぃが…にんっしん…?」 れみりゃが何かを呟いていたが、その時の俺の耳には何と言ったのか聞き取れなかった。 「おぜうさまああああああああ!!!!!!」 「あのひゅんひゅんと動くところもなかなか愛嬌があってですねえ。きめぇ丸って名前より可愛い丸って名前の方が合うと思うんですけどねえ」 こいつらうっさい。 「あ~、これは妊娠してますねえ」 診察室で医者のやる気なさそうな声だけが響く。 おばちゃんとさくやの猛攻から逃れた俺とれみりゃは診察室の椅子に座っている。 ヘヴィだったぜ…。 「れみぃ…まんまぁになれるのぉ?」 れみりゃは目を輝かせている。 親になれるっていうのはやっぱり嬉しいもんなのかな。 しかし、俺はそれより気になることがあった。 「妊娠って…れみりゃに聞いたところ、急に顎が膨らんだらしいんですが、そういうことってあるんですか?」 「ゆっくりはある程度成長した母体がとてもゆっくり出来ていると子供が生まれます。いやいや、不思議な生き物ですねえ」 俺の質問を医者が苦笑しながら答える。 どうやら間違いないようだな。 「あまり外出させずに自宅でゆっくりさせて下さい。1週間くらいで生まれると思いますので」 短っ!! 人間の場合は十カ月と聞くが、それの40分の1以下かよ。 「出産の際は特に何もする必要はありません。出産後に風邪等を引いたりしないように母子共に気を付けてあげて下さい」 「わかりました」 人間の際は色々大変だと聞くが、ゆっくりだと何もしなくていいのか。 お手軽で助かるな。 「もし子供は一匹だけで良いと言うのなら子供が生まれた後にまたいらしてください。避妊薬を注射しますので」 「はぁ…わかりました」 れみりゃが幸せなのは良いことだが、その分子供が生まれるという事態もよろしくないかもしれない。 子供は計画的に作らないとな。 生まれた後にれみりゃと相談してみるか。 「ビタミン剤を処方しておきますね。栄養はしっかりとらせてください。では、お大事に」 「ありがとうございました」 その会話を最後に俺達は診察室を出た。 「うっう~♪あかちゃ~ん♪あかちゃ~ん♪」 病院から出る頃にはれみりゃはすっかりご機嫌になっていた。 嬉しそうに肥大化した顎を撫でている。 おかしな病気でないばかりか、自分が母親になれるということに喜びを感じているのだろう。 「れみ☆りゃ☆う~!!」 体が重いからかさすがにダンスは踊らないが、あの満面の笑顔は戻ってきたようだ。 この笑顔が見れたという意味では来てよかったな。 …保険がきかないれみりゃではバカ高い診察料にはなったが…。 「うっう~♪おにいさ~ん♪れみぃはぁ♪まんまぁになるんだっぞぉ~♪」 「ああ、そうだな」 「れみぃはぁ♪あかちゃんのためにもぉ♪たぁくさんアイスをたべるんだっぞぉ♪」 あ、アイスのことすっかり忘れてた。 財布の中身がさらに軽くなってしまうが、御祝いも兼ねて行くか。 れみりゃの笑顔をもっと見ていたいし。 「よっしゃ、美味しそうなアイス食べられる店に行くか」 「う~♪あまあまアイス♪うぁうぁあかちゃ~ん♪」 喜びながら車の助手席に乗るれみりゃ。 病院に来る時もそうだったが、顎が肥大化たことでシートベルトを付けづらいようだ。 俺が付けさせてやるしかない。 なんだかすっかり甘えん坊になっているような…。 「うぁうぁ♪しゅっぱぁ~っつ♪だっぞぉ♪」 「はいはい、出発出発」 そんな会話をしながら、俺は車にキーを差し込んだ。 「う~!!!うまれちゃうぞぉ…!!!」 今日は木曜日。 れみりゃが妊娠してから7日目だ。 毎日まだかまだかという気持ちだったが、ついに来たか。 つっても、医者が言うには俺が出来ることはないようだが…。 「頑張れ、れみりゃ。俺にもお前の可愛い子供を見せてくれ」 「う~…う~…」 四つん這いの体勢となったれみりゃは苦しそうだ。 だが、俺は見守ることしかできない。 肥大化した顎には小さな笑顔が見える。 あれがれみりゃの赤ちゃんなのだろう。 「う~!!」 すっぽん!という景気の良い音と共にれみりゃの顎からピンク色の物体が飛び出してきた。 それは非常に小さいが、母親とそっくりな胴付きのれみりゃだった。 というか、生まれた瞬間から服着てんのか。 何処かの配管工のペットの恐竜みたいだな。 れみりゃの子供は自身が生まれたことを察したのだろう。 すぐに母親であるれみりゃの方を向いた。 「う~♪まんまぁ♪」 「れみぃのあかちゃ~ん♪かわいいぞぉ♪」 「う~♪まんまぁにぃ♪ほめられちゃったどぉ♪れみぃうれしいどぉ♪」 ん? 赤ちゃんれみりゃの言葉が何だか訛っているような。 気のせいか? 「うぁうぁ♪」 「あぅ~♪」 「れみ」 「りゃ」 「「う~!!」」 そんなことを考えている俺に親子れみりゃのダンスを披露してくれた。 う~ん、やっぱりれみりゃの子供も可愛いな。 大きさ以外は見分けがつかないのが難点だが。 成長したらどうなるんだろう。 何か印をつけなきゃいけないのかな。 「…で、れみりゃ達よ」 「うぁ?」 「あぅ?」 俺は踊っている2匹のれみりゃに声を掛ける。 その声に、れみりゃ達は踊りを止め、こちらを不思議そうな顔で見ている。 親もれみりゃで子もれみりゃ。 何か呼び方を考えなければいけないだろう。 「まんまぁ~、このひとだれだどぉ~?」 子れみりゃがやっと俺の存在に気づいたようだ。 冷静に考えたら、この子供にとっては俺のことを部外者にしか見えないよな。 …というか、やっぱ訛ってるな。 聞き間違いではなかったようだ。 「だど」という言葉は山梨県の甲州弁の語尾の一つだったと思った。 甲州弁だとしたら他にも語尾に「ずら」とか「しざあ」とかも使うはずだが…。 …何故甲州弁? いや、別に甲州弁を馬鹿にしているわけでは決してないのだが。 「おにいさんはぁ♪とぉ~ってもぉ♪ゆっくりできるにんげんさんだっぞぉ♪」 非常にアバウトな説明だな、れみりゃよ。 インド人もびっくりだぜ。 …何歳だ、俺は。 「あぅ~♪あぅ~♪ゆっくりできるおにーさんはぁ♪とぉってもゆっくりできるどぉ♪あぅあぅ♪」 ああ、やっぱりそれで納得するのか。 ゆっくり出来るって言えばそれだけで良いんだな。 こちらとしてはやりやすいが…それで良いのか? … まあ良いか。 訛りの方は、これはこれで可愛いので別に問題はないな。 「で、子供の方のれみりゃ」 「う~?れみぃになにかようだどぉ~?」 こいつも自分のことをれみぃと呼ぶのか。 わかりにくくて仕方ないな。 訛りがあって良かったぜ。 「お前はれみりゃのおちびちゃんだから、ちびりゃと呼ばせてもらうぞ。とってもゆっくり出来るぞ?」 そのまんまだけど、他に思いつかなかったから仕方ない。 あとはこいつら自身が気にいるかどうかだが…。 一応ゆっくり出来るという言葉を付け加えておいたが…。 「あぅ~♪ゆっくりできるなられみぃはなんでもいいどぉ♪」 「うぁうぁ♪おちびちゃんうれしそうだぞぉ♪まんまぁもうれしいぞぉ♪」 ああ、やっぱり納得するのか。 まあ何でもいいんだけどな…。 「改めてよろしくな、れみりゃ、ちびりゃ」 「うっう~♪おちびちゃんとぉ♪おにいさんとぉ♪いっしょにゆっくりするぞぉ♪うぁうぁ♪」 「あぅ~♪れみぃのゆっくりらいふはぁ♪まだまだこれからだっどぉ♪あぅあぅ♪」 親子揃って満面の笑顔。 この1週間何だかんだ大変だったけど、この2匹の笑顔が見れて良かったと思う。 翌日 帰ってきたら居間が凄いことになっていた。 具体的に言えば、めちゃくちゃ散らかっていた。 れみりゃを連れてきた当初のことを思い出すぜ…。 「あぅ~♪これなんだっどぉ~?」 「あがぢゃ~ん!!ぎれいぎれいにじないどゆっくりできないぞぉ~!!!」 「う~♪う~♪これもぽぉ~~~~い♪するどぉ♪」 「あがぢゃ~ん!!でみぃのおばなじぎいでぇ~!!」 ちびりゃが手当たり次第に部屋の中の物をぽいぽい投げている。 れみりゃは…ああ、もうすっかり泣いてるよ。 それでも何とかしようというところが親として頑張っていると言ってもいい気はする。 …結果に結び付いてはいないけどな…。 これからちびりゃの教育もやらなきゃいけないのか…。 最近やっとれみりゃが手がかからなくなってきたと思ったのに…。 れみりゃに躾…出来るようになるのかなあ…。 はぁ…。 「ぽぉ~~~~い♪だっどぉ♪」 「あがぢゃ~~~~~~~ん!!ぼぉ~いじぢゃだめだっぞぉ~~~~!!!!!」 俺はさらに散らかっていく部屋の中を他人事のように感じながら、頭を抱えながら溜息をついた。 後書 親子れみりゃを書きたい!→じゃあこの前の続きで良いんじゃね?と私の中で繋がって続編が出来ました。 子供っていうのは最初は非常に手がかかると思いますが、きっとそれでも可愛いものなんでしょうね。 だど口調については台詞で見分けがつくようにした為です。 それ以上の理由はありません。 私自身はだど口調のれみりゃも好きです。 た・・・たまらん・・・ れみりゃ可愛すぎる・・・ -- 名無しさん (2011-01-05 12 21 23) れみりゃとちびりゃの愛らしい様子が、文章からヒシヒシと伝わってくる。 いい作品でした。 れみりゃが欲しい・・・ほんとに欲しい・・・ -- 名無しさん (2011-01-08 18 47 19) いいぞぉ! もっとやってしまえー! -- 親父ぃ・・・ (2012-09-13 07 12 37) 名前 コメント
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※この作品はれみりゃとお兄さんシリーズの世界観です ※ゆっくりがいじめられてしまう描写があります ※この作品はフィクションであり、実在の人物及び団体とは一切関係ありません お姉さんシリーズ第二弾です。 こちらを読む前に、出来れば前作のれみりゃとお兄さんの出会い(裏)をお読みいただきたいと思います。 ↓大丈夫ならどうぞ れみりゃのはじめてのぱたぱた 「うっう~♪」 私の隣をれみりゃが嬉しそうに歩いている。 うん、今日も満面の笑顔だ。 本当は手をつないで歩きたいが、そうすると私は屈まなければいけない。 無念だ。 「うぁうぁ♪」 今日も良い天気だった。 「うっう~♪こうえんについたっぞぉ♪」 目的地である公園に着いた途端、れみりゃが私の目の前で踊り出す。 手をフリフリ、頭をフリフリ、お尻もフリフリ。 やばい、涎が出てきた。 踊っているれみりゃを見ていると抱きしめたくなってくるが、そうするとれみりゃを怒らせてしまう。 踊りの邪魔をしてはいけないようだ。 無念だ。 「うっう~♪うぁうぁ♪」 れみりゃの踊りを黙って見守ることにする。 これを毎日でも見ていたいが、私は明日帰らなければいけない。 明日で有給休暇が終わってしまうからだ。 弟やれみりゃと過ごしているうちに、れみりゃを連れて帰りたくなることは何度もあった。 しかし、同時に親れみりゃの死体をどうしても思い出してしまう。 あの時は私が原因だとしか思えなかった。 …今では…どうなんだろう。 もしかしたら、私がゆっくりの死体を見たくないだけかもしれない。 れみりゃと一緒に暮らして、れみりゃが死んでしまうところを見たくないだけなのかもしれない。 私にも自分のことがよく分からなかった。 「れみ!りゃ!う~!!!」 くだらないことを考えているうちにれみりゃの踊りが終わってしまった。 思考に現を抜かしれみりゃの踊りを見逃してしまった。 無念だ。 後でれみりゃにもう一度踊ってもらおう。 …が、今はそれよりもやることがあった。 「れみりゃ、始めましょうか?」 「うっう~♪れみぃがんばるぞぉ♪」 「今日はどうするの?最初から一人でやるの?」 「れみぃだけでがんばってみるぞぉ♪」 無念だ。 あの小さくて可愛い翼を今日も触りたかったのに、 後でこっそり触るか。 …ちなみにこれから何を始めるかと言うと… …見ていればすぐにわかるか。 「う~!!」 れみりゃの気合の入った叫びと共に、背中の小さく黒い翼が動き始める。 ゆっくりと、しかしその動きも少しずつ速くなってくる。 「頑張って!れみりゃ!」 私は声援を送る。 いや、それしか出来なかったという方が正しいか。 「う~!!」 その叫びと共にれみりゃの体が浮く。 少しではあるが、確実にその体は宙に浮いていた。 「…やった!れみりゃ!飛んでるよ!」 「う~!!う~!!」 れみりゃは必死に翼を動かす。 その高度を3m程度まで上げることに成功する。 まさかここまで上がるとは思わなかった。 「う~…れみぃ…つかれ…ぞぉ…」 しかし、その高度も段々下がってくる。 滞空は出来るが、まだまだ飛行というところまでは行かなかった。 しかし、産まれて一週間程で、しかも親の助けも借りずにやったのだから十分凄い話だと思う。 ちなみに、れみりゃが飛行訓練をやっているのは弟には内緒だ。 だから、これをやるのは弟が大学に出かけている間だ。 特に理由はないが…まあ、驚かせてやることくらいはできるかもしれない。 「う~…」 そして、れみりゃの可愛い靴が地面に辿り着く。 それと同時に私はれみりゃの元へ駆けだす。 何をするかって? 勿論れみりゃを抱きしめる。 当然の話だ。 「れみりゃ~頑張ったね~偉いよ~」 「う~?れみぃえらいえらい~?」 「うんうん!れみりゃはとっても頑張ってるよ~!ゆっくり出来てるよ~!」 「うっう~♪れみぃほめられちゃったぞぉ♪うっれしいぞぉ♪」 私はれみりゃの全身を持ち上げ、頭を帽子の上から撫でまわす。 たまにはれみりゃの頭を直に撫でまわしたいが、れみりゃは帽子を取られると泣いてしまう。 まあ、泣き顔を見るのも悪くないのだが…たまに怒ってしまうこともあるから迂闊にはできない。 その怒った顔を見るのも悪くないが、口を聞いてもらえないのはさすがに堪える。 だからやらない。 無念だ。 まあ、それは良いとして… れみりゃが飛行訓練を始めたのは数日前に遡る。 本当ならば飛行というものは親から教えてもらうものなんだろうが…。 れみりゃの親は…私達の目の前で死んでしまった。 だから、私が手伝ってあげる必要があった。 数日前の話だ。 弟が大学に行っている時間の話だ。 私はれみりゃにある提案をしてみたのだった。 「れみりゃ、そろそろ飛んでみない?」 「…う~?とんでってなんだぞぉ?」 突然の私の提案にれみりゃは不思議そうな顔をする。 予想通りれみりゃは気付いていなかった。 自身が飛行できることに。 恐らく、自身の翼も今まで何に使用するのかも理解できていなかったのだろう。 「え~っとねぇ…れみりゃのその黒くて可愛い羽根さんを動かしてぱぁ~たぱぁ~たって飛ぶんだよ」 「う~?ぱぁ~たぱぁ~た…なのぉ?」 れみりゃは今までは飛行する必要性はなかった。 いや、もしかしたらこれからも必要がないのかもしれない。 それでも私はれみりゃに飛んで欲しかった。 れみりゃの本来の姿が見たかった。 れみりゃがれみりゃらしく生きることが…あの親れみりゃの願いだったと思うから。 「う~?」 れみりゃは自身の翼をその柔らかそうな手で触りながら不思議そうな顔をしている。 恐らく、動かそうとしても動かないのだろう。 やはり私が手伝ってあげる必要があった。 あの親れみりゃが生きていたら、どういう方法で飛行のやり方を教えるのかを考えてみる。 う~ん…。 私は考える。 やはり感覚から叩きこむ方が良いのだろうか。 私はれみりゃの背後に回り込み、れみりゃの黒く小さく可愛い翼に触ってみる。 れみりゃの翼はひらひらとしていたが、やはり暖かかった。 これは…ずっと触っていたくなってくる。 … 失敬。 ちょっと涎が出た。 「ティッシュ、ティッシュ…と」 私は一度れみりゃの翼から手を離し、手近にあったティッシュを一枚掴み、口元を拭く。 ちなみに私はハンカチなんて高尚なものは持ち合わせていない。 理由は簡単。 面倒だから。 ハンカチなんてハンカチ落としくらいにしか使った記憶がない。 親には「あんたは女の子なんだから」と何度も言われたが、ハンカチと女が関係あるのだろうか? 社会人になった今でもハンカチなど持ち歩いてはいなかった。 まあ、それはどうでもいい。 私はれみりゃの黒く小さく可愛い翼を再び掴む。 … やばい、また涎が出てきた。 「ティッシュ、ティッシュ…」 「う~?おね~さんなにしてるのぉ?」 …本当に私は何をしているのだろうか。 無限ループって恐い。 れみりゃが私の顔を不思議そうな顔で見ている。 そんなに見つめないでほしい。 食べたくなってしまうじゃないか! 性的な意味で。 そうだ、れみりゃが可愛過ぎるのが悪いのだ。 れみりゃが私を魅了するから悪いのだ。 私は悪くねぇ!私は悪くねぇ! 「う~?」 れみりゃが頭を抱える私を不審そうな眼で見ている。 …早く始めるか。 あまりれみりゃを待たせる訳にはいかない。 れみりゃの可愛さを考えるのはいつだって出来る。 今はれみりゃにその翼の意味を教えるのが先だ。 私は三度れみりゃの黒く小さく可愛い翼を掴む。 鼻血と涎が出そうになるが我慢だ。 これ以上グダグダな展開にする訳にはいかない。 私はれみりゃの翼を掴んだままの手をゆっくりと左右に振る。 「これがぱぁ~たぱぁ~た、よ。わかる?れみりゃ」 「う~?これがぱぁ~たぱぁ~た…なのぉ?」 「そうだよれみりゃ。この感覚を忘れないで」 「う~」 私はれみりゃの翼をゆっくりと動かし続ける。 自分で動かせるようになるまでは補助してやるべきだろう。 しばらく左右に動かしていると、れみりゃの翼がにわかに震えだした。 これは…れみりゃが翼を動かし始めている。 自分の意思で。 「れみりゃ。頑張って!動いているよ!動いているから!」 「う~!!う~!!」 れみりゃの翼は震えたままだ。 しかし、その震えは小刻みに早くなっていく。 あともう少しだ。 もう少しで…れみりゃの翼が動き出す。 れみりゃ自身の意思で。 「う~!!」 れみりゃの必死な叫び。 それと同時に、翼を掴んでいた指先に違和感を感じる。 これは…勝手に動いている? 私は翼から手を離す。 それでも、それでも翼はゆっくりと、しかし確実に動いていた。 「…やった!!」 「う~!!う~!!」 私の歓喜の叫びとれみりゃの必死な叫びが交差する。 れみりゃは…自分で自分の翼を動かせたのだ。 まだ飛ぶには至らない速度ではあるが。 「れみりゃ!そのまま動かし続けて!その感覚を忘れないで!」 「う~!!う~…!つか…れ…ぞぉ…」 れみりゃの翼の動きは徐々に小さくなる。 そしてやがて完全に止まってしまった。 翼を動かしたのはこれが生まれて初めてだったのだ。 疲れるのも当然だろう。 「れみりゃ!やったね!」 「うあっ!?」 私はれみりゃの背中に抱きつく。 れみりゃの驚きの声が聞こえるが気にしない。 れみりゃは相変わらず柔らかくて暖かかった。 私は嬉しかった。 れみりゃがわずかにだが確実に成長したことに。 親れみりゃが見ていればきっと喜んでくれたであろう。 そして… 「ふふふ…ふにふに…ふかふか…」 「うぁぁ!?なんかきもちわるいぞぉぉぉ!?」 私はれみりゃの背中に顔を埋め、首を左右に振る。 暖かくて柔らかくて肉まん臭くて…とてもゆっくり出来た。 ん? なんか鼻の奥が…鉄臭くなってきたような…? 一度れみりゃの背中から顔を離す。 先程まで私が顔を埋めていた部分に紅い液体が…? これは…まさか…? 私がそれが何かを認識した途端… 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 私の鼻から紅い液体が噴水のように飛び出した。 まさか… 「うぁぁぁぁぁぁ!?れみぃのかりしゅまなおようふくがぁぁぁぁぁぁ!?」 こんな… 「まっかっかになっちゃったぞぉぉぉぉ!!!」 ベタな展開になるとは… 「うぁぁぁぁぁ!!れみぃのはねさんもぉぉぉぉぉぉ!?」 目の前には服と翼を真っ赤にしながら泣き叫ぶれみりゃ。 ああ、れみりゃの洋服と翼が私の鼻血と合体してしまった。 私は背徳感と満足感を何故か感じながら… 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!れみぃのおようふくとはねさんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 意識を失ったのだった。 意識を取り戻した後、れみりゃの機嫌をとるのは大変だった。 鼻血が付いたれみりゃの服を強引に脱がし、れみりゃの服を洗濯に入れたのだから。 れみりゃが怒るのも無理はないだろう。 しかし、私にドロワーズ一丁の姿を見せながら顔を真っ赤にして恥ずかしがるれみりゃは非常に可愛かった。 今でもあの姿を思い出すと興奮してしまう。 れみりゃ万歳!おぜうさま万歳! … …ふぅ。 ちなみに、翼に付いた鼻血はウェットティッシュで拭けば何とか取ることが出来た。 あの時はさすがに焦ったが、結果オーライって奴だろう。 ん?使い方が違う? … まあいいや。 話を戻すが、れみりゃは翼の扱いをみるみる上達させていった。 やはり感覚を最初に叩きこんだのが良かったのだろう。 次の日にはなんと自身の身体をその翼で滞空することが出来るようになった。 そしてれみりゃが翼を動かし始めてから3日目。 私とれみりゃは公園まで出かけるようにした。 部屋の中はやはり狭い。 れみりゃも広々とした場所の方が翼を動かしやすいと思ったからだ。 まだ飛行する、とまでは行かなかったが、滞空時間は2日目より伸ばすことが出来た。 高度も私の身長と変わらない程度まで上げることが出来た。 そして、それが昨日の話だ。 今日はれみりゃが翼を動かし始めてから4日目。 れみりゃはもう私の手助けなしに翼を動かせる。 それが私にはとても嬉しかった。 まさかここまで成長が早いとは思わなかったが。 「う~♪う~♪きょうはおに~さんにもぉ♪れみぃのぱぁ~たぱぁ~たをみせてあげるんだぞぉ♪」 私の腕の中にいるれみりゃが嬉しそうな声を上げる。 そう、私達は今日、弟にもれみりゃの飛行している姿を見せようと思っていたのだ。 今は弟は大学に行っている時間だ。 あと10分くらいしたら大学の授業が終わる時間だ。 その時間になったらメールをしてこの公園に来てもらうつもりだった。 「そうだね~♪お兄さん驚くよ~♪」 「うっう~♪おにいさんはぁ♪れみぃのぱぁ~たぱぁ~たでゆっくりできるかなぁ♪」 「間違いないよ!自信を持って!」 「うぁうぁ♪ありがとねぇ~ん♪」 れみりゃは私の腕の中で嬉しそうに両手を頭上に上げる。 恐らくバンザイのつもりだろう。 これも私が教えたものだ。 … バンザイをするれみりゃ…可愛過ぎる…。 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 ん? れみりゃの叫び声が聞こえる? 私はれみりゃの様子を見ようと視線を下に向ける。 そこには… 「うぁぁぁぁぁぁぁ!?なにこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」 私の鼻からいつの間にか血が滴り落ちていたようだ。 幸いれみりゃの身体にはかからなかったが、れみりゃは大層驚いたようだ。 「またまっかっかだぞぉぉぉぉぉぉぉ!?」 驚くれみりゃもやっぱり可愛かった。 「…ふぅ」 私は今、水飲み場にいる。 手に鼻血が付いてしまった。 さすがにこんな手でれみりゃに触る訳にはいかない。 この公園に来るまで歩いたことと、先程まで翼を動かしていたことで、れみりゃもかなり疲れてしまっていたようだった。 れみりゃにはベンチで休んでもらっている。 短時間であるし大丈夫だろう。 よし、綺麗になった。 服に鼻血が付かなくてよかった。 さて、そろそろ弟の授業が終わる時間だ。 ぼちぼちメールを… 「うぁぁぁぁぁぁぁぁん!!やめでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 !? 今の悲鳴は…? まさか!? 私はれみりゃの方へと振り返る。 この公園はそれほど広くはない。 端から端まで見渡すことが出来る。 「…!!」 私は走る。 先程までれみりゃがいたベンチには… 複数の少年が群がっていた。 「こらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 私はれみりゃの方へ走りながら大声で叫ぶ。 このクソガキ共はれみりゃに何をしていると言うのか。 「うわっ!?」 「なんだあのオバサン!?」 「誰がオバサンだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 私はまだ20代前半だ! オバサンと呼ばれる年齢では決してない! 「に、逃げろぉぉ!!」 「ま、待ってよぉぉぉ!!!」 クソガキ共が逃げ始める。 はっきり言ってこんなクソガキ共はどうでもいい。 れみりゃの無事が確認できればそれで良い。 クソガキ共が散らばると、その中心にいたれみりゃの姿も見えた。 れみりゃはベンチの上で頭を抱え込んだ状態のまま震えていた。 「れみりゃ!!」 私はれみりゃの全身を持ち上げる。 「うっ…うっ…いだいぞぉ…」 れみりゃの泣き顔が視界に入る。 頬のところにいくつか手の平形の痣が出来ていた。 恐らくここが先程のクソガキ共にやられたところだろう。 …大丈夫だ、中身は出ていない。 れみりゃの中身は肉だ。 中身が餡子のゆっくりよりも頑丈だ。 れみりゃの帽子を一度取り、頭も確認したが大丈夫そうだった。 「もう大丈夫だから…大丈夫だからね…」 私はれみりゃを抱きしめる。 れみりゃが安心できるように。 「うっ…うっ…うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」 れみりゃが大声を上げて泣き出した。 気が済むまで泣いてほしい。 そして、また私の前でゆっくりしてほしい。 私が今望むのはそれだけだった。 「あ…あのぉ…」 ん? 背後から声を掛けられ振り返る。 そこには…先程のクソガキ共の一人がいた。 それを認識すると私の機嫌が急降下してしまう。 何をしているんだろうか。 さっさと視界から消えてほしい。 「…なに?」 「ひっ…!!」 返事をしただけだと言うのに怯えるとは何て失礼な奴だ。 と、思っていたら…少年の顔が歪みだした。 これは…泣いているのか? 「ご、ごめんなさい!そ、その子を叩いちゃったの僕なんだ!本当はやりたくなかった!ごめんなさい!」 「…は?」 クソガキ…もとい少年はそれだけを言って泣きだした。 いや、ちょっと待て。 これでは私が何かやったみたいではないか。 「「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 どう収拾を付ければいいのだろうか。 私は2人が泣きやむのを黙って見ているしかなかった。 「ひっく…ひっく…ごめんなさい…」 「君は…どうしてこんなことをやったのかな?」 少年が少し落ち着いてきたところを見計らって私から話しかける。 私も少し落ち着いてきた。 出来るだけ優しく話しかける。 「僕…僕だって…やりたくなかった!でも!あいつらが!クラスメイトが!そのゆっくりを殴れって!!」 「…え?」 これは本当のことを言っているのだろうか。 …いや、多分本当だろう。 自主的に殴ったのなら、こうやって私の元へ残って謝る必要などない。 他のクソガキと一緒に逃げているはずなのだ。 「じゃあ…れみりゃに謝って。悪いことをしていると思うのなられみりゃに謝って」 この少年が言っていることが本当であろうと嘘であろうとれみりゃを叩いたことには間違いない。 どちらにせよ謝らせるべきだろう。 私はその場にしゃがみ、まだ私の服にしがみついているれみりゃと少年の顔の高さを合わせる。 まあ、れみりゃは未だに私の服に顔を埋めたまま泣いているのだけれど。 「ごめんね…痛かったよね…ごめんね…」 「う~っ…う~っ…」 少年がれみりゃに向かって謝る。 一方のれみりゃは服に顔を埋めたままいやいやと首を振る。 自分を叩いた人間の顔など見たくもないと言うことなのだろうか。 まあ、れみりゃがそれを望むのならそれでいいだろう。 それより少年に聞きたい事があった。 「他のクソガ…もとい、クラスメイトに無理矢理やらされたって?」 「うん…あそこにゆっくりがいるから叩けって…」 … 「どうして?」 「え?」 少年は私の言葉にきょとんとした顔をする。 「れみりゃは…いえ、ゆっくりは何故いるだけで叩かれるの?ゆっくりが君達に何をしたの?」 私が以前から子供に聞いてみたかった言葉。 子供がゆっくりを虐める光景は珍しくはない。 彼らが何故ゆっくりを虐めるのかは何となくわかる。 恐らく、『それは悪いことではないから』ということなのだろう。 それでも子供の口から直接聞きたかった。 「それは…」 少年は言いにくそうにしている。 しかし、私の顔を見据えて強い口調で話し始める。 「僕の学校では…ゆっくり退治が流行ってるの」 「…ゆっくり退治?」 「うん、ゆっくり退治」 …物騒な言葉だ。 その言葉を聞くだけでどのようなことをするのかはわかる。 しかし、私はその行為の内容を聞きたいのではない。 何故そうするのかを聞きたかった。 「君達は…ゆっくり退治をして…何かいいことあるの?」 「…ゆっくり退治をすれば…クラスの中でヒーローになれるんだ」 …なんてことだ。 子供達がゆっくりを虐めることに罪悪感を抱かないと言うことは予想出来ていた。 しかし、まさかゆっくりを虐める行為自体を正しいことだと思っているとは。 そのようなことが広まってしまっては、元々ゆっくりに興味がなかった子にもゆっくり虐めが広がってしまってもおかしくはない。 彼らにとってのゆっくりはロールプレイングゲームの中に出てくるモンスターみたいなものなのだろう。 事態は私が考えていたよりも深刻だったようだ。 「…ふぅ」 思わず溜息が出る。 ゆっくりを虐めれば勇者になれるということか。 子供が考えそうなことだ。 胸糞が悪い。 「わかった…それで、君も?」 「ぼ、僕はやりたくなかったんだ!でも…でも…やらないと…僕は…皆から…」 …そうか。 クラスメイトのほとんど…いや、彼一人を除いてゆっくりを虐めていた可能性が高い。 ゆっくりを虐めないとクラスから孤立してしまうと言うことか。 孤立することは誰だって怖い。 この少年にそれを断われと言うのも酷な話なのだろう。 勿論だからと言って、れみりゃ…いや、ゆっくりを叩いていい訳ではないが。 「ねえ、君は…ゆっくりを叩いたりするのはこれが初めて?」 「え?あ、うん。そ、そうだよ!ゆっくりってそんなおかしなものじゃないと思うし!」 少年は慌てた調子で私の問いに答える。 恐らく嘘は言っていないだろう。 ここまで教えてくれた少年の言うことを信じたかったし、それに何より彼の瞳がそれが真実だと言うことを語っていた。 「…わかった…じゃあ、これからは出来る限りゆっくりを虐めないであげて」 「え、あ、うん!」 本当は可愛がってあげてと言いたかったが、さすがにそれは酷なのかもしれない。 もしゆっくりを可愛がっているところをクラスメイトに見られたら…彼はクラスの中で孤立してしまうだろう。 この少年にこれ以上何かをさせるのは酷だろう。 この少年には何も出来やしない。 大人がやらなければいけないことなのだ。 ゆっくり達の扱いの…改善を。 「じゃあもう行っていいよ。色々お話聞かせてくれてありがとう」 「あ、ううん!こちらこそごめんね!じゃあね!」 少年はそう言って走り去っていく。 そうして、その場には私と私の服にしがみついたまま泣き続けているれみりゃだけが残された。 憂鬱な気分になる。 ゆっくりを虐めれば何がヒーローだ、バカバカしい。 しかし、全ての子供を一人一人捕まえて説教をするのも無理がある。 どこか大きなところで変える必要があるのだろう。 ゆっくりの扱いを。 …私には何か出来ないだろうか。 「う~…う~…もういったぁ…?」 「ん?」 れみりゃが私の顔を不安そうに見上げていた。 その瞳には怯えの色が宿っている。 そうか、自分を叩いた少年が恐かったのか。 そのことに気付かなかった自分に腹が立つ。 「うん、もう行ったよ。もう大丈夫だからね」 「う、う~♪」 私が笑顔で話しかけると、れみりゃも笑顔で返してくれる。 涙は止まったようだった。 「こわいこわいはぽぉ~いだっぞぉ♪」 とはいえ、そろそろ腕が疲れてきた。 れみりゃが如何に軽いとは言え、長時間持ち続けるのもあまり腕によろしくない。 私はベンチの上にれみりゃを下ろす。 「うっう~♪うぁうぁ♪」 れみりゃはベンチの上で踊り始める。 私も…弟も…この笑顔を守っていかなくてはいけない。 しかし、れみりゃがこの笑顔を続けて行くにはこの世はあまりにも非情過ぎる。 このままではいつまた先程のような出来事に巻き込まれるかわからない。 私にも何かできないだろうか。 れみりゃだけではなく、この世のゆっくりの扱いを改善させる為に何かできないだろうか。 法律など待ってはいられない。 一刻も早く動きたかった。 しかし、どう動けばいいのだろう。 「うっう~♪おにいさんにぃ♪れみぃのぱぁ~たぱぁ~たをみせるんだぞぉ♪」 しまった、そのことをすっかり忘れていた。 左腕の腕時計を見る。 時刻はすでに弟の授業時間を過ぎてしまっていた。 もう帰宅しているかもしれない。 …どうするか。 「れみりゃ、弟君呼ぶ?それとも帰る?もう弟君の授業が終わる時間だけど」 一応れみりゃに確認する。 れみりゃはやる気満々にしか見えなかったが。 「う~♪おにいさんにもぉ♪れみぃのぱぁ~たぱぁ~たみせたいぞぉ♪」 そのような可愛らしい笑顔で言われてはこちらは何も言えない。 私は上着のポケットから携帯を取り出す。 「じゃあ…弟君呼ぶね」 「うっう~♪よろしくねぇ~ん♪」 私はメールの本文を書きこむ。 私はあまりメールというものが得意ではない。 どうせ相手は弟だ。 簡潔で良いだろう。 『今すぐ近くの公園に来てね お姉さんより』 これでいいだろう。 そうしたら弟も間もなくここにやってくる。 「うっう~♪うぁうぁ♪」 れみりゃが私の目の前で再び踊り出す。 その踊りは私を非常にゆっくりさせてくれた。 私に何が出来るのか分からない。 しかし…誰かが始めなければ誰もやらないだろう。 ならば私が先駆者になってやろう。 ゆっくりの扱いを改善する為に。 私はれみりゃの踊りを眺めながらこれからのことを考え始めた…。 後書 どうもお久しぶりです。 最近書く為の時間がなかなかとれなくて…間が空いてしまい申し訳ございません。 このシリーズは、れみりゃと一緒にゆっくりするお兄さんとつらい現実に立ち向かうお姉さんという対比になっております。 大人なれみりゃとちょっと子供なお兄さんでは、すでに人間にとってのゆっくりの扱いは改善されておりますので、バッドエンドということはありえないと思います。 いつ完結できるか分かりませんが、読んでいただけると幸いです。 最後に、これのお兄さんサイドの話を当初予定しておりましたが断念。 何故かというと、ちびりゃのはじめてのぱたぱたと完全に展開が被ってしまうからです。 ですので、そちらはおまけということで用意させていただきました。 短い上に相変わらずクオリティは低いですが、お読みいただけたら幸いです。 お姉さん≒十六夜咲夜・・・? -- 名無しさん (2011-02-05 02 59 58) 名前 コメント
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^^
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本編へ 「…あれ?」 帰ってきたら姉貴もれみりゃもいなかった。 この部屋ははっきり言って狭いので隠れる場所などある訳がない。 外に出かけたのだろうか。 しかし、少なくとも俺が家にいる間はれみりゃを外に出したことはなかった。 恐らく姉貴が一緒にいるとは思うから大丈夫だとは思うが…。 漠然とした不安が俺の中によぎる。 2人はどこに行ってしまったのか。 「うわっ!?」 突然上着のポケットが震えだした。 いや、これは…。 「何だ…携帯のバイブか…」 一瞬でも焦ってしまった自分がバカみたいだった。 気を取り直して俺は携帯を開く。 そこには… 『今すぐ近くの公園に来てね お姉さんより』 というあまりにも簡潔なメールが届いていた。 姉貴とれみりゃは公園にいるのだろうか。 そこに2人はいるのだろうか。 どちらにせよ行くしかないだろう。 先程の不安は気の所為であってほしい。 俺はそう願うしかなかった。 近くの公園と言われたら一つしかない。 そこはあまり大きくはないが、遊具も一通り揃っている。 犬の散歩のコースにもよく使われている。 姉貴はそこで何をしようというのだろうか。 俺はそのようなことを考えながら公園への道のりを走っていた。 「れみりゃ!?姉貴!?」 俺は公園に着くと2人の姿を探す。 この公園は広くない。 端から端まで見渡すことが出来る。 しかし…見つからない!? ここじゃなかったのか!? 「うっう~♪おに~さぁ~ん♪」 …!? 今のは…れみりゃの声か!? しかし…どこにいるんだ!? 「れみりゃ!?どこにいるんだ!?返事をしてくれ!!」 「うっう~♪おにいさぁ~ん♪れみぃはここだっぞぉ♪」 ここってどこだ!? 俺にはれみりゃの姿を見つけることが出来ない。 れみりゃの声は実は幻聴なのか? 焦りばかりが広がっていく。 「れみぃはぁ♪おそらをとんでいるんだぞぉ♪」 お空? 俺は反射的に見上げる。 そこには…翼をはためかせ、滞空しているれみりゃがいた。 「うっう~♪いまからぁ♪おに~さんのところにぃ♪とんでいくぞぉ♪ゆっくりまっててねぇ~ん♪」 れみりゃの高度は大体3m程。 そして、れみりゃと俺の水平面の距離は1mもない。 垂直面の距離はともかく、水平面の距離は歩けば1秒で届く距離だ。 その距離をれみりゃは飛んで来ようと言うのだろうか。 「う~!う~!」 れみりゃの身体はゆっくりゆっくりと俺の方へ飛んでくる。 俺には、れみりゃがいつの間に飛べるようになったのかはわからない。 恐らく俺に隠れて姉貴に手伝ってもらいながら頑張っていたのだろう。 秘密にされていたことは少々寂しいが、俺にも見せてくれたから…よしとしなきゃな。 飛ぶれみりゃの顔は可愛らしい笑顔のままだが、どこか無理したような笑顔。 必死に頑張っていると言うことが見て取れる。 本当なら俺の方から迎えに行きたかったが、それはれみりゃの努力に水を差してしまうだろう。 「頑張れ!れみりゃ!俺はここだぞ!」 俺は両腕を広げてれみりゃに声援を送る。 それしか出来なかった。 「う~!…う~!」 疲れてきたのだろう。 その声にも必死さが混じる。 しかし、今の俺とれみりゃの距離は最初の半分くらいまで縮まった。 あともう少しだ。 「もう少しだ!頑張れ!れみりゃ!」 「う~…!う~!!」 ゆっくりゆっくりと俺に近づいてくるれみりゃ。 あと30センチ…20センチ…10センチ… この10センチの距離がもどかしかった。 そして… 「う~!!!」 その叫びと共にれみりゃが俺の上空まで辿り着く。 後はここまで降りてくるだけだ。 「れみりゃ!あとちょ…うわ!?」 俺は驚いた。 れみりゃが…落下してきたのだ。 れみりゃの高度は大体3mくらい。 もしここから地面に落ちれば…。 「弟君!れみりゃを受け止めて!」 姉貴の声がどこからか聞こえる。 言われなくてもわかっている! 俺は両腕を使ってポケットキャッチの要領でれみりゃの全身を受け止める。 …危なかった。 子供の頃に野球をやってて良かったぜ…。 「う~…しっぱいしちゃったぞぉ…」 れみりゃが泣きそうな顔を…ん? れみりゃの頬に痣みたいな物がある。 何だこれは? 「おい…れみりゃ、その…顔に付いている痣は何だ?何かあったのか?」 「う~!?」 れみりゃの驚愕の声。 何だ? 言ったらまずかったのか? 「な、なんでもないぞぉ…」 れみりゃが柔らかそうな両手を使ってその痣の部分を隠す。 言わない方が良かっただろうか。 「あ~…ちょっと…れみりゃが練習中にちょっとドジっちゃったんだよねぇ…」 「う、う~!そ、そうだぞぉ!」 いつの間にか俺の背後に立っていた姉貴の声にれみりゃが慌てたような調子で同意する。 何だか怪しいが…まあいいか。 それより、俺はれみりゃにしなければいけないことがあるしな。 「れみりゃ、よく頑張ったな」 俺はれみりゃの頭を帽子の上から撫でる。 れみりゃは撫でられると喜ぶ。 ならば、今は撫でてやるべきなのだろう。 「う~♪なぁ~でなぁ~できもちいいぞぉ♪」 「お兄さんに褒めてもらえて良かったね、れみりゃ」 「うっう~♪おね~さんもありがとねぇ~ん♪」 最後の落下は危なかったが…まあ、れみりゃも失敗だと自覚しているようなので言う必要はないだろう。 今はれみりゃを褒めてあげることが優先だと思った。 「弟君、思ってたより来るのが早かったねぇ。準備がギリギリだったよ」 俺は背後から聞こえる声を無視し、れみりゃの小さな体を抱きしめる。 今はれみりゃの暖かさを感じたかった。 「れみりゃ、俺をゆっくりさせてくれてありがとな」 「うっう~♪ゆっくりゆっくりぃ~♪」 「無視するな~!私にもれみりゃを抱かせて~!!」 れみりゃとなら俺は一緒にゆっくりして行けるだろう。 こいつと出会えた運命ってやつに感謝しなければいけない。 「れみりゃ、これからも一緒にゆっくりして行こうな」 「うっう~♪ゆっくりしていくんだぞぉ♪」 れみりゃが輝くような笑顔を見せてくれる。 これからもこの笑顔を見ることが出来ると思うと、未来が楽しみに思える。 俺はこの笑顔を守っていかなければいけない。 れみりゃと一緒にゆっくりする為に。 「れみりゃを弟君の所に連れてきたの私だよね!?弟君は私に感謝しなきゃいけないよね!?私って運命の女神だよね!?無視しないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 自称運命の女神の声はいつまでもやかましかった。 後書 お兄さんはれみりゃの飛行のことを秘密にされていた件でお姉さんに対してパルパルしております。 尚、お兄さんが主役の話にはお姉さんサイドの話を持ち込ませないようにしたいと思っております。 おまけまで読んで下さって本当にありがとうございました。 冷静に考えたられみりゃもまだまだ子供なんだよなあ -- 名無しさん (2011-02-04 19 19 02) れみぃマジプリティ -- 名無しさん (2011-02-05 03 00 55) 名前 コメント
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『れみりあが愛したおちびちゃん』 ○○あき 作 れみりあとぱちゅりーの組み合わせで何か・・・・と考えていたらこんなのが出来ました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 梅雨の合間に輝く月に照らされる森、そして闇に響く悲鳴。 それは世の理の底辺を生きる者達の声。 捕食種であるれみりあに巣を襲われ、既にその命は風前の灯。 『や・・・やめるんだぜぇぇ!たべるのならまりさをたべるんだぜぇ! おちびちゃんだけはみのがしてほしいんだぜぇ!』 『おねがい・・・・ぱちゅはどうなってもいいの・・・おちびちゃんだけは・・・おちびちゃんだけは・・・』 足を噛み切られて身動きの取れないまりさは、我が子の命だけでもと懇願する。 しかしこの世に、餌に懇願されて見逃す捕食種はいない。 『うぅ~おぜうさまのでぃなぁ~にしてあげるんだどぉ~』 月明かりに紅く光を放つその瞳は、まりさ親子を餌以外の存在としては受け入れなかった。 その場で父まりさと母ぱちゅりーは、その脆弱な命を他者に奪われ死に至る。 最後まで助命を請うたその我が子は、持ち帰りの食料として捕獲されてしまう。 生まれたばかりで状況を理解出来ない赤ぱちゅりーは、ただ呆然とれみりあに咥えられながら夜の森を空から眺める。 大きな橡の大木に出来た虚に作られた巣。 我が子への手土産を楽しみに帰ったれみりあが目にした物それは・・・・・ 『どぼじでおじびじゃんがじんでるんだどぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 番であるさくやとその2匹の、愛すべき赤子の惨たらしい亡骸。 れみりあが狩に出ている間に、ふらんの玩具としてその生涯を奪われた。 捕食種と言えども、気を抜けば食われるのも世の理。 れみりあは、先程のまりさ家族に己を重ね見た。 我が子の助命を懇願する両親の姿は、まさに今ここで我が子の命を奪われた自分の想う事。 無意識的にれみりあは、赤ぱちゅりーを己の巣に優しく降ろす。 結局この夜、赤ぱちゅりーはその命を奪われなかった。 『むきゅう・・・おにゃきゃちゅいちゃ・・・・・』 目覚めた赤ぱちゅりーが最初に感じた事は飢え。 しかし両親は既にいない、ここにいるのは己を攫った捕食種のみ。 『そうきゃ・・・・ぱちゅはつきゃまっちゃちゃたのにぇ・・・・・』 両親の賢い餡を受け継いだのか、赤ぱちゅりーは一夜を明けて己の状況を漠然と理解する。 横に眠るれみりあの側を離れ、虚から顔を出して下を眺める。 とてもではないが赤ゆどころか、大人のゆっくりでも降りられそうにもない。 捕食されるために監禁されたのだから、諦めるしかなかった。 赤ぱちゅりーは大人しく諦めて、れみりあが起きるのを待つ。 だが昼過ぎに目を覚ましたれみりあは、赤ぱちゅりーを眺めるだけで何もしない。 時折、涙を流しながらただ見つめるだけ。 『じゃあいってくるんだどぉ~』 そう言うと、通常は夜間しか活動しないはずのれみりあは、まだ明るい外へ飛び出していった。 夕刻戻ってきたれみりあの口に咥えられていたのは、木の実と柔らかい草が少し。 『さぁたべるんだどぉ~』 『むきゅ?たべちぇもいいにょ?ぱちぇをたべにゃいにょ?』 赤ぱちゅりーは困惑する。 れみりあが戻って来た時が、己の最後の時だと覚悟していたのだから・・・・ だが1日何も食べていない飢えは、赤ゆには抑える事が出来ない。 『むちゃ~むちゃ~ちあわちぇ~~~』 貪り食べる赤ぱちゅりーの姿を、何故かれみりあは優しい顔で眺めている。 次の日もれみりあは、赤ぱちゅりーのために御飯を集めに飛ぶ。 同属を食べれない赤ぱちゅりーのために、木の実や軟らかい草花を集めて食べさせる。 そんな生活が2ヶ月も続くと・・・・・ 『むきゅう!おかあさまおかえりなさい。』 『うぅ~ただいまなんだどぉ~いいこにいていたのかだどぉ~』 ソフトボール程度にまで育ったぱちゅりーは、いつの間にかれみりあを母と呼ぶ様になった。 れみりあもその言葉に喜びを感じ、我が子として大事に育む。 だが捕食種と通常種、いつまでも一緒には暮らせない。 飛べないぱちゅりーの為に巣は洞窟へと変え、食料も植物や昆虫に限定される。 そんな生活の中で、れみりあはその捕食種としての力を失っていく。 『うぅ~なんだかつかれたんだどぉ・・・・』 れみりあは狩の最中に、猛烈な疲れを感じ木陰で休憩をとった。 なんとか休み休みで狩を続けたのだが、巣に戻ると堪えきれずに倒れこむ。 『むきゅ?おかあさま?どうしたの?おかあさま!しっかりしてぇぇぇぇぇ!』 子ぱちゅりーの声にも反応出来ないほど、れみりあは衰弱している。 次の日かられみりあは、狩に出るどころか飛ぶ事すらままならない。 『むっきゅ!おかあさま!きょうはおいしそうないもむしさんがとれましたわ、さぁむ~しゃむ~しゃしてね。』 義母の代わりに狩を始めた子ぱちゅりー、幸いにもここはれみりあのテリトリー。 このエリアに侵入するような通常種はいない、それ故子ぱちゅりーでも狩を出来るくらいに食べ物に溢れていた。 『さすがはこのれみりあのおちびちゃんなんだどぉ~ れみりあはゆうしゅうなおちびちゃんをもってしあわせなんだどぉ~』 自分のために甲斐甲斐しく狩をする子ぱちゅりーを、れみりあは本気で頼もしく感じ嬉しくも思う。 だが衰弱していく身体は、悪くなっていく一方。 そんな義母に子ぱちゅりーも、どうにかしないといけないと焦りを募らせる。 その想いが子ぱちゅりーにある決断をさせた。 『さぁここがぱちゅのおうちよ、えんりょなくゆっくりしていってね。』 『ゆゅ~りっぱなおうちだね、とってもゆっくりしてるよぉ~』 近くの通常種の群れから、子れいむを招待と偽って連れてきた。 それはもちろん義母に食べさせるために・・・・・・ 『どぼじでれみりあがいるのぉぉぉぉ!いやだぁぁじにたくないぃぃぃ!いだいぃぃぃぃ! れいむのうつくしいあんよがぁぁぁぁぁぁ!もぅいやだぁぁぁおうちにかえるぅぅぅぅぅぅ』 恐怖に打ち震える子れいむが逃げられない様に、あんよに枝を突き刺す子ぱちゅりー。 そして義母に子れいむを差し出す。 『むっきゅ!おかあさま、む~しゃむ~しゃしてください。もぅぱちゅもこどもではありませんわ。 おかあさまはほしょくしゅなのですから・・・・・』 『おちびちゃん・・・・・・・』 れみりあは、子ぱちゅりーの優しさが嬉しかった。 この日から子ぱちゅりーは毎日とはいかなかったが、たまに子ゆっくりを騙して連れてくる。 この豊富な餌場をネタに誘えば、馬鹿な子ゆはホイホイと乗せられてついてきた。 子ゆを喰らう様になったれみりあの身体は、みるみる体力を取り戻す。 だが何度も騙して連れ去っていれば、いくら思慮に欠けるゆっくりと言えども気づかれる。 『ぱちゅとかりにいっしょにいかない?いもむしさんやおはなさんがいっぱいいるのよ。』 『い・・・いい・・いっしょにいくんだじぇ』 この日も子まりさに狩にいこうと声をかけた、だがそんな子ぱちゅりーを監視する視線には気がつかない。 子まりさは何やらぎこちない笑顔で承諾し、子ぱちゅりーについていく。 いつも通りの事で子ぱちゅりーは、何の疑問にも感じなかった。 森を進む2匹、あと少し進めば義母の待つ洞窟である。 『むっきゅ、このさきにどうくつさんがあるからそこできゅうけいしましょ・・・』 子ぱちゅりーの言葉は最後まで話せない、知らない間に成体のゆっくりに囲まれている。 その殺気立った雰囲気に気圧される子ぱちゅりー。 『おそらくあそこなんだぜ・・・・・』 10匹以上ものまりさやみょん等の、戦闘に長けたゆっくりが洞窟を囲む。 その間、子ぱちゅりーは口を塞がれて離れた場所に囚われる。 『おちびちゃんのかたきなんだぜぇぇぇぇぇぇ!』 『なんなんだどぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?』 洞窟内へと突入するまりさ、中にいたれみりあは驚きの余りに思わず外へ逃げ出してしまう。 しかし外で待ち受けていた別働隊が、れみりあに石礫を浴びせて撃ち落す。 地面に落ちたれみりあの羽を、まりさやみょんが踏みつけて飛べなくされてしまう。 『はなすんだどぉぉぉぉ!おぜうさまはえらいんだどぉぉぉぉ!』 『うるさいんだぜぇ!おちびちゃんをころしたげすのいうことなんかきかないんだぜぇ!』 あんよに枝を刺され羽を毟られ、身動きがとれなくなったれみりあの前に、子ぱちゅりーが連れてこられる。 れみりあは背筋に寒気を感じて思わず叫ぶ。 『おちびちゃんになにをするんだどぉぉぉぉぉぉ!』 まりさ達はその問いに対する返答代わりに、子ぱちゅりーの右目に枝を突き刺し目玉を抉り出す。 1瞬の事だったので子ぱちゅりーは、抉られた右目を残った目で眺めてから状況を痛みで理解する。 『むきゅうぅぅぅぅぅうぅうぅぅぅぅ!ぱちゅのおめめさんがぁぁぁぁぁみえないわぁぁぁぁぁぁぁ』 涙としーしーを流してのたうちまわる。 そんな子ぱちゅりーのあんよに枝が突き刺される。 『むぎぃぃぃぃぃ・・・いだいわぁぁぁぁ!えださんをぬいてぇぇぇっぇぇぇぇぇぇ』 『おまえみたいなげすもようしゃしないんだぜぇ!いっしょにせいさいしてやるんだぜぇ!』 れみりあの目の前で繰り広げられる制裁、それはかつての子ぱちゅりーの両親を殺した時の再現。 我が子を失ったまりさ達の怒りは深く、れみりあを殺しただけでは納得いかない。 『やべるんだどぉぉぉぉぉぉぉ!せいさいなられみりあにするんだどぉぉぉぉぉぉぉ!』 『このげすなちびを、たすけてほしいのかだぜぇ?』 叫ぶれみりあの前に立ち、まりさは薄笑いを浮かべながら問う。 かつての己の様に、このまりさは決して助けてくれるはずがないとは思いながらも懇願する。 『たすけてほしいんだどぉぉ・・・おちびちゃんのためならなんでもするんだどぉぉ・・・』 『じょうけんしだいでは、たすけてやるんだぜぇ』 『うぅ?ほんとなんだどぉ?』 懇願をあっさりと了承するまりさ、しかし無条件ではない。 まりさの出した条件それは・・・・・・・ れみりあが群れの奴隷として仕える事だった、子ぱちゅりーはゆん質として囚われる。 だが生き残る術は他に考えられない、れみりあはこの条件を呑んだ。 次の日から食料を求めて森を駆け回る。 羽を?がれ慣れない跳ねながらの移動は、れみりあにかなりの苦痛を強いた。 だが子ぱちゅりーの命がかかっている、逃げる事は出来ない。 『ごはんさんをもってきたんだどぉ・・・・・』 この日、れみりあが集めた食料は芹やクレソンなどの野草。 上空から見るのとでは勝手は違ったが、生えている場所は把握していたので取りにいくだけ。 移動に苦労はするが、それでも優秀すぎる成果である。 『はぁぁぁぁぁぁぁ?たったこれだけなのぉ?ばかなのぉ?しぬのぉ? これだけじゃみんなおなかいっぱいむ~しゃむ~しゃできないでしょぉぉぉぉぉぉぉ!』 『うぅ~これいじょうはむりなんだどぉ・・・・・』 『いいわけはきかないんだぜぇ!げすなちびをせいさいされたくなかったらもっととってくるんだぜぇ!』 いくら持ってきてもあるのは罵声だけ、最初から苛めるためだけに奴隷にしたのだ。 それでもれみりあは、歯を食いしばり堪えるしかない。 『わかったんだどぉ・・・でもさきに、おちびちゃんにあわせてほしいんだどぉ・・・・・・』 食料と引き換えに、子ぱちゅりーに会わせて貰える約束。 だがまりさは面倒臭そうに、汚れたお帽子をれみりあの前に投げ捨てる。 『ごはんさんをちゃんととってこないげすは、おかざりをみせてやるだけでもありがたくおもうんだぜぇ! やさしいまりささまにかんしゃするんだぜぇ!』 『うぅ・・・・ひどいんだどぉ・・・・やくそくがちがうんだどぉ・・・・・・』 約束を守ってもらえなくても強硬な手段にはでれない、子ぱちゅりーの命は群れが握っている。 幸いにお帽子からは死臭はしない、元気かどうかはともかくまだ生きてはいる。 こんな日々をれみりあは続けた、だが無闇にしたがっていたのではない。 奪還のチャンスを窺っていたのだ。 月夜にもかかわらず雲が多く、見通しが悪い日にそれは決行される。 皆が寝静まった深夜にこそこそと、子ぱちゅりーが囚われている洞窟に忍び込むれみりあ。 当然、子ぱちゅりーには、昼夜問わず監視がつけられている。 だが最近は日中は見張りはいるが、夜は名目上は交替となっていながらも誰もいない。 欲を優先するゆっくりが、睡眠欲に勝てるはずがなかった。 さぼっても誰も見てはいないので、当番の者が見張りを遂行したと言えばそれが通る。 今夜なら夜目も利かない、通常種を出し抜く事も可能と思ったのだ。 『おちびちゃんまんまなんだどぉ・・・いるんだどぉ?』 この日も見張りはついておらず、すんなりと洞窟に侵入できた。 だが子ぱちゅりーの返事はない、寝ているのかと奥へとさらに入るれみりあ。 聞こえるのはこーこーと言う空気の漏れる音だけ。 『おちびちゃん?ま・・・・・!!』 れみりあは絶句する。 そこにいたのは両目を抉られ、口を閉じれない様に棒を咬まされ。 そのまま地面に上向きに寝かされて、動け無い様に杭を打たれている子ぱちゅりー。 開いた口に詰められているのは、群れの出したうんうん。 子ぱちゅりーは群れのトイレとして虐待されていた。 『ひどいんだどぉ!まんまがすぐにたすけてやるんだどぉ!』 れみりあは、子ぱちゅりーに刺さった杭を抜いてやる。 咬まされた棒を取ってやると、子ぱちゅりーはうんうんと一緒に中身をも吐きだす。 『ぐぇへ・・・・えろえろえろえろえろえろ・・・・』 『くり~むさんをはいちゃだめなんだどぉぉぉぉ!』 『お・・・おか・・・・あ・・さ・・・ま・・・ぱちゅは・・もうだめ・・みたい・・・ ぱちゅはいいから・・・・に・・・げ・・・・・・て・・・・・・むきゅ・・』 子ぱちゅりーは非道な最後を遂げる。 また守れなかった・・・・・ れみりあの中で後悔の嵐が弾け、雄たけびとなって空気を響かせる。 『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』 それは声にならない声、空気を振動させて群れ中に響く。 れみりあを哀れんでか、雲は晴れ月が大地を蒼く照らす。 『なんなんだぜぇぇぇぇ!きーんとひびいていたいんだぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『ゆっくりできないぃぃぃぃぃぃぃぃぃ』 『きゅぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ』 振動に耳鳴りを覚えて、群れ中のゆっくりが巣穴を飛び出す。 れみりあが放ったのは超音波、聞こえていながらも認識出来ぬほどに高まった音。 『おまえがぁぁぁぁぁぁぁぁ!まりさをゆっくりさせないげすはしぬんだぜぇぇぇぇぇ!』 洞窟の前で悲しみの雄たけびを上げる、れみりあにまりさは体当たりする。 誰が振動の犯人と理解しての行動ではない、目の前にいたから責任を被せただけの思いつき。 それは盲目的な行動が、偶然にも真実を掴んだだけ。 『げすはしねぇ!しねぇ!しねぇぇぇぇぇぇぇ!』 まりさは何度もれみりあを踏み続ける、奴隷としてこき使われたれみりあに抵抗する余力はない。 その時、月が陰り群れを再び闇が覆う。 『れ・・・みりあとお・・ちびちゃん・・・のかたきをたのんだんだどぉ・・・・・・・・』 それがれみりあの最後の言葉となった、誰に残した言葉かまりさには理解出来ない。 息を切らしながらも不思議に思う。 『ゆふぅ~ゆふぅ~げすがだれにいってるんだぜぇ・・・・』 『それはおぜうさまたちにたのんだんだどぉ・・・・』 『ゆゅ?・・・・・・・ゆ”!!』 声は空から聞こえた、驚いて見上げたまりさは驚愕する。 闇夜を埋め尽くさんばかりの紅く光る目、そこには大量のれみりあが飛んでいた。 先程の超音波は通常種に対する攻撃ではない、それは仲間を呼ぶ魂の叫び。 『ゆわわわわ・・・どぼじでれみりあがいるのぉぉぉぉぉぉぉ!』 まりさの悲鳴を合図に群れを襲い始めるれみりあ群。 れみりあの住んでいた周辺には、最初からたくさんのれみりあが住んでいた。 これまで子ぱちゅりーが、狩りをしていても襲われなかったのは、昼間行動していたのと。 夜はれみりあが守っていたからなのである。 それを最後の叫びで呼びよせた、決して仲間想いで集まった訳ではないが。 れみりあが願った事と、仲間が通常種の群れへ意図する行為は一致している。 月夜の虐殺が始まった。 『ゆんやぁぁぁぁぁ!!あんこさんすわないでぇぇぇぇぇぇ!!』 『はなぜぇぇぇぇぇごのいながものぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 『みゃみゃちゃちゅけちぇぇぇっぇぇ!』 大人子供を問わず上がる悲鳴、だがこれはまだ甘味を増すために遊んでいるに過ぎない。 大量のれみりあは群れを囲み、赤ゆ1匹たりとも逃がす気はなかった。 『おそらをとんでるみたいぃ~・・・・・ぐしぇ・・・ぼっどゆっぐ・・じ・・じだが・・・だ』 『いだいぃぃぃぃぃぃばりざのかもじかなあんよさんがぁぁぁぁぁぁ!』 『みえないんだみょんんん!まっくらだみょん!たすけてほしいみょんんんん!』 それぞれ落とされたり噛まれたり目を抉られたりと、様々な方法で弄られる。 一方的な搾取が静かになった時には、空がしらじんでいた。 成体は全て食べられ、赤ゆや子ゆはそれぞれの巣へと持ち帰っていく。 残ったのはペラペラとなった皮と、黒や黄色などの染みだけとなった。 子供を思う気持ちに違いはない、だが生きる事によって重ねられる罪は誰が償うのであろう? 今日のれみりあも、いつかこの罪を償う事となる。 世の理の底辺を生きる者には、世界は重過ぎるのかもしれない・・・・・・ おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 面白い事に、1週間で会社辞めちゃいましたw 血反吐って奴をリアルに体験してしまい、病院に行くより先に会社を辞めてしまいました。 メンタル弱いねぇ~でもたった1週間であそこまで追い込まれるとは・・・・・・ 人間関係恐るべし!! 就活より先に身体治さないといけなくなってしまいました・・・・ははははは 笑うしかない ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1785 ゆうかにゃんはアイドル anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 anko1768 永遠の命 anko1779 塗りゆ _・)ジ- ↓ 挿絵:我慢あき
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『れみりあが愛したおちびちゃん』 ○○あき 作 れみりあとぱちゅりーの組み合わせで何か・・・・と考えていたらこんなのが出来ました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 梅雨の合間に輝く月に照らされる森、そして闇に響く悲鳴。 それは世の理の底辺を生きる者達の声。 捕食種であるれみりあに巣を襲われ、既にその命は風前の灯。 『や・・・やめるんだぜぇぇ!たべるのならまりさをたべるんだぜぇ! おちびちゃんだけはみのがしてほしいんだぜぇ!』 『おねがい・・・・ぱちゅはどうなってもいいの・・・おちびちゃんだけは・・・おちびちゃんだけは・・・』 足を噛み切られて身動きの取れないまりさは、我が子の命だけでもと懇願する。 しかしこの世に、餌に懇願されて見逃す捕食種はいない。 『うぅ~おぜうさまのでぃなぁ~にしてあげるんだどぉ~』 月明かりに紅く光を放つその瞳は、まりさ親子を餌以外の存在としては受け入れなかった。 その場で父まりさと母ぱちゅりーは、その脆弱な命を他者に奪われ死に至る。 最後まで助命を請うたその我が子は、持ち帰りの食料として捕獲されてしまう。 生まれたばかりで状況を理解出来ない赤ぱちゅりーは、ただ呆然とれみりあに咥えられながら夜の森を空から眺める。 大きな橡の大木に出来た虚に作られた巣。 我が子への手土産を楽しみに帰ったれみりあが目にした物それは・・・・・ 『どぼじでおじびじゃんがじんでるんだどぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 番であるさくやとその2匹の、愛すべき赤子の惨たらしい亡骸。 れみりあが狩に出ている間に、ふらんの玩具としてその生涯を奪われた。 捕食種と言えども、気を抜けば食われるのも世の理。 れみりあは、先程のまりさ家族に己を重ね見た。 我が子の助命を懇願する両親の姿は、まさに今ここで我が子の命を奪われた自分の想う事。 無意識的にれみりあは、赤ぱちゅりーを己の巣に優しく降ろす。 結局この夜、赤ぱちゅりーはその命を奪われなかった。 『むきゅう・・・おにゃきゃちゅいちゃ・・・・・』 目覚めた赤ぱちゅりーが最初に感じた事は飢え。 しかし両親は既にいない、ここにいるのは己を攫った捕食種のみ。 『そうきゃ・・・・ぱちゅはつきゃまっちゃちゃたのにぇ・・・・・』 両親の賢い餡を受け継いだのか、赤ぱちゅりーは一夜を明けて己の状況を漠然と理解する。 横に眠るれみりあの側を離れ、虚から顔を出して下を眺める。 とてもではないが赤ゆどころか、大人のゆっくりでも降りられそうにもない。 捕食されるために監禁されたのだから、諦めるしかなかった。 赤ぱちゅりーは大人しく諦めて、れみりあが起きるのを待つ。 だが昼過ぎに目を覚ましたれみりあは、赤ぱちゅりーを眺めるだけで何もしない。 時折、涙を流しながらただ見つめるだけ。 『じゃあいってくるんだどぉ~』 そう言うと、通常は夜間しか活動しないはずのれみりあは、まだ明るい外へ飛び出していった。 夕刻戻ってきたれみりあの口に咥えられていたのは、木の実と柔らかい草が少し。 『さぁたべるんだどぉ~』 『むきゅ?たべちぇもいいにょ?ぱちぇをたべにゃいにょ?』 赤ぱちゅりーは困惑する。 れみりあが戻って来た時が、己の最後の時だと覚悟していたのだから・・・・ だが1日何も食べていない飢えは、赤ゆには抑える事が出来ない。 『むちゃ~むちゃ~ちあわちぇ~~~』 貪り食べる赤ぱちゅりーの姿を、何故かれみりあは優しい顔で眺めている。 次の日もれみりあは、赤ぱちゅりーのために御飯を集めに飛ぶ。 同属を食べれない赤ぱちゅりーのために、木の実や軟らかい草花を集めて食べさせる。 そんな生活が2ヶ月も続くと・・・・・ 『むきゅう!おかあさまおかえりなさい。』 『うぅ~ただいまなんだどぉ~いいこにいていたのかだどぉ~』 ソフトボール程度にまで育ったぱちゅりーは、いつの間にかれみりあを母と呼ぶ様になった。 れみりあもその言葉に喜びを感じ、我が子として大事に育む。 だが捕食種と通常種、いつまでも一緒には暮らせない。 飛べないぱちゅりーの為に巣は洞窟へと変え、食料も植物や昆虫に限定される。 そんな生活の中で、れみりあはその捕食種としての力を失っていく。 『うぅ~なんだかつかれたんだどぉ・・・・』 れみりあは狩の最中に、猛烈な疲れを感じ木陰で休憩をとった。 なんとか休み休みで狩を続けたのだが、巣に戻ると堪えきれずに倒れこむ。 『むきゅ?おかあさま?どうしたの?おかあさま!しっかりしてぇぇぇぇぇ!』 子ぱちゅりーの声にも反応出来ないほど、れみりあは衰弱している。 次の日かられみりあは、狩に出るどころか飛ぶ事すらままならない。 『むっきゅ!おかあさま!きょうはおいしそうないもむしさんがとれましたわ、さぁむ~しゃむ~しゃしてね。』 義母の代わりに狩を始めた子ぱちゅりー、幸いにもここはれみりあのテリトリー。 このエリアに侵入するような通常種はいない、それ故子ぱちゅりーでも狩を出来るくらいに食べ物に溢れていた。 『さすがはこのれみりあのおちびちゃんなんだどぉ~ れみりあはゆうしゅうなおちびちゃんをもってしあわせなんだどぉ~』 自分のために甲斐甲斐しく狩をする子ぱちゅりーを、れみりあは本気で頼もしく感じ嬉しくも思う。 だが衰弱していく身体は、悪くなっていく一方。 そんな義母に子ぱちゅりーも、どうにかしないといけないと焦りを募らせる。 その想いが子ぱちゅりーにある決断をさせた。 『さぁここがぱちゅのおうちよ、えんりょなくゆっくりしていってね。』 『ゆゅ~りっぱなおうちだね、とってもゆっくりしてるよぉ~』 近くの通常種の群れから、子れいむを招待と偽って連れてきた。 それはもちろん義母に食べさせるために・・・・・・ 『どぼじでれみりあがいるのぉぉぉぉ!いやだぁぁじにたくないぃぃぃ!いだいぃぃぃぃ! れいむのうつくしいあんよがぁぁぁぁぁぁ!もぅいやだぁぁぁおうちにかえるぅぅぅぅぅぅ』 恐怖に打ち震える子れいむが逃げられない様に、あんよに枝を突き刺す子ぱちゅりー。 そして義母に子れいむを差し出す。 『むっきゅ!おかあさま、む~しゃむ~しゃしてください。もぅぱちゅもこどもではありませんわ。 おかあさまはほしょくしゅなのですから・・・・・』 『おちびちゃん・・・・・・・』 れみりあは、子ぱちゅりーの優しさが嬉しかった。 この日から子ぱちゅりーは毎日とはいかなかったが、たまに子ゆっくりを騙して連れてくる。 この豊富な餌場をネタに誘えば、馬鹿な子ゆはホイホイと乗せられてついてきた。 子ゆを喰らう様になったれみりあの身体は、みるみる体力を取り戻す。 だが何度も騙して連れ去っていれば、いくら思慮に欠けるゆっくりと言えども気づかれる。 『ぱちゅとかりにいっしょにいかない?いもむしさんやおはなさんがいっぱいいるのよ。』 『い・・・いい・・いっしょにいくんだじぇ』 この日も子まりさに狩にいこうと声をかけた、だがそんな子ぱちゅりーを監視する視線には気がつかない。 子まりさは何やらぎこちない笑顔で承諾し、子ぱちゅりーについていく。 いつも通りの事で子ぱちゅりーは、何の疑問にも感じなかった。 森を進む2匹、あと少し進めば義母の待つ洞窟である。 『むっきゅ、このさきにどうくつさんがあるからそこできゅうけいしましょ・・・』 子ぱちゅりーの言葉は最後まで話せない、知らない間に成体のゆっくりに囲まれている。 その殺気立った雰囲気に気圧される子ぱちゅりー。 『おそらくあそこなんだぜ・・・・・』 10匹以上ものまりさやみょん等の、戦闘に長けたゆっくりが洞窟を囲む。 その間、子ぱちゅりーは口を塞がれて離れた場所に囚われる。 『おちびちゃんのかたきなんだぜぇぇぇぇぇぇ!』 『なんなんだどぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?』 洞窟内へと突入するまりさ、中にいたれみりあは驚きの余りに思わず外へ逃げ出してしまう。 しかし外で待ち受けていた別働隊が、れみりあに石礫を浴びせて撃ち落す。 地面に落ちたれみりあの羽を、まりさやみょんが踏みつけて飛べなくされてしまう。 『はなすんだどぉぉぉぉ!おぜうさまはえらいんだどぉぉぉぉ!』 『うるさいんだぜぇ!おちびちゃんをころしたげすのいうことなんかきかないんだぜぇ!』 あんよに枝を刺され羽を毟られ、身動きがとれなくなったれみりあの前に、子ぱちゅりーが連れてこられる。 れみりあは背筋に寒気を感じて思わず叫ぶ。 『おちびちゃんになにをするんだどぉぉぉぉぉぉ!』 まりさ達はその問いに対する返答代わりに、子ぱちゅりーの右目に枝を突き刺し目玉を抉り出す。 1瞬の事だったので子ぱちゅりーは、抉られた右目を残った目で眺めてから状況を痛みで理解する。 『むきゅうぅぅぅぅぅうぅうぅぅぅぅ!ぱちゅのおめめさんがぁぁぁぁぁみえないわぁぁぁぁぁぁぁ』 涙としーしーを流してのたうちまわる。 そんな子ぱちゅりーのあんよに枝が突き刺される。 『むぎぃぃぃぃぃ・・・いだいわぁぁぁぁ!えださんをぬいてぇぇぇっぇぇぇぇぇぇ』 『おまえみたいなげすもようしゃしないんだぜぇ!いっしょにせいさいしてやるんだぜぇ!』 れみりあの目の前で繰り広げられる制裁、それはかつての子ぱちゅりーの両親を殺した時の再現。 我が子を失ったまりさ達の怒りは深く、れみりあを殺しただけでは納得いかない。 『やべるんだどぉぉぉぉぉぉぉ!せいさいなられみりあにするんだどぉぉぉぉぉぉぉ!』 『このげすなちびを、たすけてほしいのかだぜぇ?』 叫ぶれみりあの前に立ち、まりさは薄笑いを浮かべながら問う。 かつての己の様に、このまりさは決して助けてくれるはずがないとは思いながらも懇願する。 『たすけてほしいんだどぉぉ・・・おちびちゃんのためならなんでもするんだどぉぉ・・・』 『じょうけんしだいでは、たすけてやるんだぜぇ』 『うぅ?ほんとなんだどぉ?』 懇願をあっさりと了承するまりさ、しかし無条件ではない。 まりさの出した条件それは・・・・・・・ れみりあが群れの奴隷として仕える事だった、子ぱちゅりーはゆん質として囚われる。 だが生き残る術は他に考えられない、れみりあはこの条件を呑んだ。 次の日から食料を求めて森を駆け回る。 羽を?がれ慣れない跳ねながらの移動は、れみりあにかなりの苦痛を強いた。 だが子ぱちゅりーの命がかかっている、逃げる事は出来ない。 『ごはんさんをもってきたんだどぉ・・・・・』 この日、れみりあが集めた食料は芹やクレソンなどの野草。 上空から見るのとでは勝手は違ったが、生えている場所は把握していたので取りにいくだけ。 移動に苦労はするが、それでも優秀すぎる成果である。 『はぁぁぁぁぁぁぁ?たったこれだけなのぉ?ばかなのぉ?しぬのぉ? これだけじゃみんなおなかいっぱいむ~しゃむ~しゃできないでしょぉぉぉぉぉぉぉ!』 『うぅ~これいじょうはむりなんだどぉ・・・・・』 『いいわけはきかないんだぜぇ!げすなちびをせいさいされたくなかったらもっととってくるんだぜぇ!』 いくら持ってきてもあるのは罵声だけ、最初から苛めるためだけに奴隷にしたのだ。 それでもれみりあは、歯を食いしばり堪えるしかない。 『わかったんだどぉ・・・でもさきに、おちびちゃんにあわせてほしいんだどぉ・・・・・・』 食料と引き換えに、子ぱちゅりーに会わせて貰える約束。 だがまりさは面倒臭そうに、汚れたお帽子をれみりあの前に投げ捨てる。 『ごはんさんをちゃんととってこないげすは、おかざりをみせてやるだけでもありがたくおもうんだぜぇ! やさしいまりささまにかんしゃするんだぜぇ!』 『うぅ・・・・ひどいんだどぉ・・・・やくそくがちがうんだどぉ・・・・・・』 約束を守ってもらえなくても強硬な手段にはでれない、子ぱちゅりーの命は群れが握っている。 幸いにお帽子からは死臭はしない、元気かどうかはともかくまだ生きてはいる。 こんな日々をれみりあは続けた、だが無闇にしたがっていたのではない。 奪還のチャンスを窺っていたのだ。 月夜にもかかわらず雲が多く、見通しが悪い日にそれは決行される。 皆が寝静まった深夜にこそこそと、子ぱちゅりーが囚われている洞窟に忍び込むれみりあ。 当然、子ぱちゅりーには、昼夜問わず監視がつけられている。 だが最近は日中は見張りはいるが、夜は名目上は交替となっていながらも誰もいない。 欲を優先するゆっくりが、睡眠欲に勝てるはずがなかった。 さぼっても誰も見てはいないので、当番の者が見張りを遂行したと言えばそれが通る。 今夜なら夜目も利かない、通常種を出し抜く事も可能と思ったのだ。 『おちびちゃんまんまなんだどぉ・・・いるんだどぉ?』 この日も見張りはついておらず、すんなりと洞窟に侵入できた。 だが子ぱちゅりーの返事はない、寝ているのかと奥へとさらに入るれみりあ。 聞こえるのはこーこーと言う空気の漏れる音だけ。 『おちびちゃん?ま・・・・・!!』 れみりあは絶句する。 そこにいたのは両目を抉られ、口を閉じれない様に棒を咬まされ。 そのまま地面に上向きに寝かされて、動け無い様に杭を打たれている子ぱちゅりー。 開いた口に詰められているのは、群れの出したうんうん。 子ぱちゅりーは群れのトイレとして虐待されていた。 『ひどいんだどぉ!まんまがすぐにたすけてやるんだどぉ!』 れみりあは、子ぱちゅりーに刺さった杭を抜いてやる。 咬まされた棒を取ってやると、子ぱちゅりーはうんうんと一緒に中身をも吐きだす。 『ぐぇへ・・・・えろえろえろえろえろえろ・・・・』 『くり~むさんをはいちゃだめなんだどぉぉぉぉ!』 『お・・・おか・・・・あ・・さ・・・ま・・・ぱちゅは・・もうだめ・・みたい・・・ ぱちゅはいいから・・・・に・・・げ・・・・・・て・・・・・・むきゅ・・』 子ぱちゅりーは非道な最後を遂げる。 また守れなかった・・・・・ れみりあの中で後悔の嵐が弾け、雄たけびとなって空気を響かせる。 『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』 それは声にならない声、空気を振動させて群れ中に響く。 れみりあを哀れんでか、雲は晴れ月が大地を蒼く照らす。 『なんなんだぜぇぇぇぇ!きーんとひびいていたいんだぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『ゆっくりできないぃぃぃぃぃぃぃぃぃ』 『きゅぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ』 振動に耳鳴りを覚えて、群れ中のゆっくりが巣穴を飛び出す。 れみりあが放ったのは超音波、聞こえていながらも認識出来ぬほどに高まった音。 『おまえがぁぁぁぁぁぁぁぁ!まりさをゆっくりさせないげすはしぬんだぜぇぇぇぇぇ!』 洞窟の前で悲しみの雄たけびを上げる、れみりあにまりさは体当たりする。 誰が振動の犯人と理解しての行動ではない、目の前にいたから責任を被せただけの思いつき。 それは盲目的な行動が、偶然にも真実を掴んだだけ。 『げすはしねぇ!しねぇ!しねぇぇぇぇぇぇぇ!』 まりさは何度もれみりあを踏み続ける、奴隷としてこき使われたれみりあに抵抗する余力はない。 その時、月が陰り群れを再び闇が覆う。 『れ・・・みりあとお・・ちびちゃん・・・のかたきをたのんだんだどぉ・・・・・・・・』 それがれみりあの最後の言葉となった、誰に残した言葉かまりさには理解出来ない。 息を切らしながらも不思議に思う。 『ゆふぅ~ゆふぅ~げすがだれにいってるんだぜぇ・・・・』 『それはおぜうさまたちにたのんだんだどぉ・・・・』 『ゆゅ?・・・・・・・ゆ”!!』 声は空から聞こえた、驚いて見上げたまりさは驚愕する。 闇夜を埋め尽くさんばかりの紅く光る目、そこには大量のれみりあが飛んでいた。 先程の超音波は通常種に対する攻撃ではない、それは仲間を呼ぶ魂の叫び。 『ゆわわわわ・・・どぼじでれみりあがいるのぉぉぉぉぉぉぉ!』 まりさの悲鳴を合図に群れを襲い始めるれみりあ群。 れみりあの住んでいた周辺には、最初からたくさんのれみりあが住んでいた。 これまで子ぱちゅりーが、狩りをしていても襲われなかったのは、昼間行動していたのと。 夜はれみりあが守っていたからなのである。 それを最後の叫びで呼びよせた、決して仲間想いで集まった訳ではないが。 れみりあが願った事と、仲間が通常種の群れへ意図する行為は一致している。 月夜の虐殺が始まった。 『ゆんやぁぁぁぁぁ!!あんこさんすわないでぇぇぇぇぇぇ!!』 『はなぜぇぇぇぇぇごのいながものぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 『みゃみゃちゃちゅけちぇぇぇっぇぇ!』 大人子供を問わず上がる悲鳴、だがこれはまだ甘味を増すために遊んでいるに過ぎない。 大量のれみりあは群れを囲み、赤ゆ1匹たりとも逃がす気はなかった。 『おそらをとんでるみたいぃ~・・・・・ぐしぇ・・・ぼっどゆっぐ・・じ・・じだが・・・だ』 『いだいぃぃぃぃぃぃばりざのかもじかなあんよさんがぁぁぁぁぁぁ!』 『みえないんだみょんんん!まっくらだみょん!たすけてほしいみょんんんん!』 それぞれ落とされたり噛まれたり目を抉られたりと、様々な方法で弄られる。 一方的な搾取が静かになった時には、空がしらじんでいた。 成体は全て食べられ、赤ゆや子ゆはそれぞれの巣へと持ち帰っていく。 残ったのはペラペラとなった皮と、黒や黄色などの染みだけとなった。 子供を思う気持ちに違いはない、だが生きる事によって重ねられる罪は誰が償うのであろう? 今日のれみりあも、いつかこの罪を償う事となる。 世の理の底辺を生きる者には、世界は重過ぎるのかもしれない・・・・・・ おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 面白い事に、1週間で会社辞めちゃいましたw 血反吐って奴をリアルに体験してしまい、病院に行くより先に会社を辞めてしまいました。 メンタル弱いねぇ~でもたった1週間であそこまで追い込まれるとは・・・・・・ 人間関係恐るべし!! 就活より先に身体治さないといけなくなってしまいました・・・・ははははは 笑うしかない ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1785 ゆうかにゃんはアイドル anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 anko1768 永遠の命 anko1779 塗りゆ _・)ジ- ↓
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「美鈴、調子はどう?」 「万全ですよ咲夜さん。今なら、黒白辺りが来ても撃退できそうです」 「そう、ならその調子を維持してね」 「了解です!」 様子を見るメイドと、そのメイドに防御体勢の万全さをアピールする門番。 普通に考えるとややおかしな組み合わせであるが、ここ紅魔館では日常的に見られる光景である。 咲夜さんと呼ばれた人物……十六夜咲夜は、紅魔館のメイド長である。 仕事は完璧にこなし、主には絶対服従、決して出過ぎないだけの謙虚さも持ち合わせる。 『完全で瀟洒なメイド』の二つ名に恥じないだけの能力を持つ、従者として最高の能力の持ち主である。 「しゃくや!」 「……」 そんな咲夜に声をかける人影。 3~4歳児程度の背丈と頭脳を持つ、ゆっくりれみりゃである。 咲夜は、目を細め、端から見ると怒りを堪えている様な視線をゆれみりゃにぶつける。 当然だろう。自ら絶対的な忠誠を誓った主と同じ名前というだけの肉塊に、呼び捨てにされているのだ。 瞬間、得意武器であるナイフを投げつける……かと思いきや、目を疑う様な反応を見せた。 「しゃくや~♪ ぷっでぃんたべたい~♪」 「はいはい、ただいまお持ちしますね~」 突然笑顔になり、ゆれみりゃのわがままを聞いて、台所へと急いだのである。 その顔は本当に楽しそうで、スキップまでして全身で喜びを表していた。 十六夜咲夜。 完全で瀟洒なメイドの二つ名に恥じないだけの能力の持ち主。 そして、無類のゆっくりれみりゃ好きである。 彼女は、今日も甲斐甲斐しくゆれみりゃの世話を焼いていた。 『ゆっくりれみりゃいぢめ~おめぇに食わせるぷっでぃんはねぇ!~』 レミリア・スカーレット。 紅魔館の主であり、十六夜咲夜が絶対の忠誠を誓うただ一人の妖怪。 永遠に紅い幼き月の二つ名を持つ、ヴラド・ツェペシュの末裔を自称する吸血鬼。 紅霧異変と言われる事件の主犯でもある、幻想郷屈指の実力者。 彼女は、現在二つの事に頭を悩ませていた。 「う~う~♪ ぷっでぃんくれないとたべちゃうぞ~♪ がぁお~♪ がぁお~♪」 一つは、こうやって近づいてくるゆっくりれみりゃ。 もう一つは、それを可愛がる従者の悪癖である。 「ぷっでぃんよこせ~♪ たべちゃうぞ~♪ がお~がぁお~♪」 「醜いわ……消えなさい」 にこにこと近づいてくるゆっくりれみりゃに、手で振り払う仕草をするレミリア。 その顔は嫌悪に満ちており、通常の人間が同じ事をされたならば、十中八九は後ろも顧みずに逃げ出すだろう。 ただ、自分を恐れる人間の血のみを飲むレミリアにとっては、それは自殺行為であるのだが……。 閑話休題。 危機回避能力が異常に低いゆれみりゃは、指を動かしただけでも消えるほどの力の隔絶に気付かず、ちょこちょこと近づいていった。 「がぁお~♪ ぷっでぃんくれないとしゃくやにいいつけるぞ~♪ がぁお~♪」 「咲夜ね……貴方の言いつけを聞いて、私の従者が私に何をするのかしら」 レミリアの声色が不快の度合いを増す。 ゆれみりゃは、こんな生物がなぜ生きられるのかと不思議に思えるほどに無防備に近寄って、ついに言ってはならない事を口にしてしまった。 「がぁお~♪ しゃくやなしでもおまえなんかやっつけちゃうぞぉ~♪ れみりゃはこうまかんのあるじなんだぞぉ~♪」 「……そう」 レミリアは、一瞥さえせずにゆれみりゃの方に向かって、軽く指を動かした。 「がびゅっ!?」 たった一発の弾幕、いや弾が、ゆれみりゃに突き刺さる。 ゆれみりゃは、その瞬間何が起こったかもわからないまま、ただの肉塊と化した。 元々肉弾戦を好むレミリアであるが、ゆれみりゃに対してだけは弾を使う。 「当然よ、パチェ。だって、あんなもの触ったら感染りそうじゃない」 それを不思議に思ったパチュリー・ノーレッジが聞いた時の、レミリアの答えがそれだった。 レミリアにとって、ゆっくりれみりゃはそれほどに疎ましい存在なのである。 一方で咲夜は、前述した通りゆっくりれみりゃを我が子の様に可愛がっていた。 レミリアにとってはそれもまた不快の一つである。 だが、咲夜はゆっくりれみりゃ以外の事に関しては極めて有能な従者であるため、彼女にしては驚異的と思えるほどの忍耐力で、紅魔館内部のゆれみりゃの数を一定以下とする事で、どうにか妥協していた。 その結果が、自分を紅魔館の主と思い込むほどに増長した肉塊である。 レミリアの、元々大きくない堪忍袋の緒は、音を立てて引き千切れた。 「咲夜っ! 咲夜! いないの!?」 つかつかと目的の人物を探すその姿は、何も知らない者が見ればとても愛らしいが、レミリアという吸血鬼を知る者にとっては、恐怖そのものとなる。 「はいはい、どうかされましたか~?」 だが、咲夜は主の怒りに、のんびりと答えた。 「どうもこうもないわ! 何よあのクズ饅頭、自分が紅魔館の主なんて勘違いしているのよ!? 全部皆殺しにして、屋敷には永久に出入り禁止になさいっ!!!」 怒鳴り散らすレミリアに対し、困った顔で咲夜は答えた。 「はぁ、可愛いと思うんですけどねぇ」 「可愛くない! あんな饅頭は二度と見たくないわ! 奴らは全てこの屋敷から叩き出しなさいっ!!!」 「えぇ~……可愛いじゃないですか。あの真ん丸な所とか、創作ダンスとか『う~う~』言って笑っている所とか……」 その後も、ここが可愛いあそこが可愛いと、ゆっくりれみりゃの良さを列挙して笑う咲夜は、本気であの豚饅頭を可愛いものだと考えているらしい。 レミリアは、信頼する部下のあまりの趣味の悪さに、流石に頭を抱えてしまった。 「分かった、もう良いわ。いいから……」 「お分かりいただけましたか!?」 100は下らないほどの大量の『ゆっくりれみりゃの良い所』を列挙されて、レミリアは力尽きてしまった。 どうすればそこまで可愛く思えるのか……レミリアは、忠実な従者に対し、ほんの少しだけ恐怖を感じてしまう。 「……分かったけど、許すとは言っていないわ」 「どういう事です?」 可憐に小首をかしげる咲夜に、やっと自分のペースが戻ったとばかりに、レミリアは非情な命令を出した。 「一匹だけ許可します。その代わり、そいつが紅魔館の評判を落とす事がない様、調教なさい」 えぇ~、と不満を顕わにする咲夜を見向きもせず、レミリアは蝙蝠風の羽を伸ばし、その場を後に……しようとして、空中で静止した。 「そうそう、期限は決めないけれど、見つけたら叩き潰すからそのつもりでね」 えぇえ~、と不平アリアリの従者のその姿を見て、やっと溜飲を下げたレミリアは、今度こそ優雅な動きで飛び去っていった。 「……どうしましょう」 その場に残された咲夜は、困ったわ、と頬に手を当てた。 実のところ、彼女の趣味の悪さの犠牲者は、精々がレミリア一人。広く取っても紅魔館の住人に対してたまに行う、この『ゆっくりれみりゃはいかに可愛いかを教える』事だけである。 それも強引にはやらないし、そもそも自分の仕事が忙しいのであまり布教はできない。 当然だが、人里で騒ぎを起こしたりなどした事もなければ、するつもりもない。 レミリアは幻想郷での体面を何よりも重んじるから、そんな事をしてしまえばその日の内に追い出されるか、運命を変えられてゆっくりれみりゃを皆殺しにする役目をやらされるかのどちらかになるだろう。 人里で流布している噂は、ただの噂でしかない。 紅魔館内でゆっくりれみりゃを可愛がっている咲夜を見た者(=紅魔館に侵入した者)を排除した事が、尾ひれが付いてそんな風評となってしまったという所だろうか。 余談はさておき、咲夜は見た目よりも本気で困っていた。 「あのゆっくりゃ、わがままな所も可愛いのに……どうしましょう」 だが、忠実な従者である咲夜にとって、主の命令は絶対である。 咲夜はため息を一つつき、門へ向かった。 「美鈴……あら」 「……zzz」 美鈴は眠っていた。 「美鈴ったら……」 穏やかな寝顔を見て、笑顔を浮かべる。 咲夜は寝ている門番を起こさない様にそっと目の前に立ち、いきなりナイフを突き立てた。 「うぁぢゃぁぁぁぁあ!!??」 「お仕事しなきゃダメよ、美鈴」 銀のナイフを頭に突き刺された美鈴は、形容不明な叫び声をあげて飛び起きた。 激痛に苦しむ美鈴の前で、イタズラした子にめっ、とする様に人差し指を立てる咲夜。 だが、ごろごろと転がって痛みを訴える美鈴の様子を見て、やっとまずい状態だと気付き、慌てて館内へ走っていった。 「……落ち着いた?」 「……はぁ、まー、なんとか」 頭に包帯を巻かれ、ふらふらしている美鈴。そのあまりの包帯を手に持った咲夜は、流石にやりすぎたと思ったか、苦笑いを浮かべている。 「ちょっと出かけるから、私。留守はよろしくね」 「分かりましたー……」 美鈴は、実はまだ意識がハッキリしていないから、反射的に答えているのではないかと疑わせる様な頼りない声で返事をする。 だが咲夜は、本人が大丈夫と言っているし、何かあっても妖怪だから平気だろう、と根拠のない信頼を寄せて、屋敷を後にした。 完璧なメイドは、細かい事にこだわらないのである。 「ゆっくりの飼い方ですか?」 ええ、と咲夜は、ほとんど面識のない少女に頷いた。 「ええと、私は別にペットの飼い方について詳しい訳ではないのですが……なぜ私に?」 少女……東風谷早苗は、ハッキリ顔に書いてあるほど困り果てた表情を浮かべている。 だが、咲夜は世間話でもする様な気軽さで、先ほどのゆっくりれみりゃが追い出されそうになるに到った経緯を簡単に説明した。 「なるほど。それでしたら、微力ながら協力させていただきます」 先ほどの困った様子はどこかに吹っ飛んでしまった様に、早苗の目が燃えている。 『可愛いゆっくり』が追い出されそうになるなど、とてもガマン出来ない事態だ。そう、早苗は思った。 ――いざとなったら、奇跡を起こしてでも止めてみせます。 早苗はそう考え、手を差し出す。 咲夜もその意思を捉え、早苗の手を握った。 『ゆっくりは可愛い』 この日、幻想郷住民の過半数からの支持が得られないであろう考えの下、早苗と咲夜の間に同盟が結ばれたのである。 『ゆっくりキモ可愛い同盟(略してゆっキモ同盟)』が樹立してから一週間が過ぎた。 相変わらず、ゆっくりれみりゃはウザい行動をしてはレミリアに潰され、咲夜は屋敷の維持から何から、全てを一手に担って仕事をしている。 だが、咲夜の日課に、ほんの少しだけ変わった所が出来た。 暇を見つけては、美鈴に指示をして、どこかへふらっと出かけていくのである。 「うー……」 レミリアは、それが不満だった。 別に、多少出かけても問題はない。 紅魔館内外の仕事は完璧に終っているから、咲夜がいなくて起こる不具合など何一つ存在しないからだ。 一度、咲夜が淹れなければ紅茶の味が悪いと言った時は、その時だけ戻って、即座にどこかへ飛び出していった。 疲れは一切見せないが、恐らくはかなりの疲労が蓄積されているだろうその姿も、レミリアの不満の一つである。 「うぅー……」 ごろごろとベッドで転がる。 不満げに顔を膨らませ、手足をじたばたさせるその姿は、駄々をこねる子供そのものである。 実際、レミリアは駄々をこねているだけである。 どうしても咲夜を屋敷から出したくないのであれば、外出禁止令でも出せば良いのだ。そうすれば、忠誠心の高い咲夜は屋敷から出ようとはしないだろう。 だが、それもプライドが傷つくし、そもそも子供のわがままの様で格好悪い。 そのため、不満に思ってはいてもレミリアはそんな命令は出さなかった。 「うぅうーーー……」 ごろごろごろ。 転がりながら、うなり声をあげるレミリア。 紅魔館のお嬢様の一日は、こうして過ぎていった。 「お邪魔するわ」 「いらっしゃーい」 咲夜を出迎えたのは、八坂神奈子。神様である。 神様の出迎えという、物凄くレアな体験に、咲夜は全く心を動かさず、目的の人物を呼んでくれる様頼んだ。 「はーい……あ、いらっしゃいませ」 家の奥から、エプロン姿の早苗が駆けて来る。 若奥様の様な女子高生の出迎えに、咲夜は笑顔を浮かべた。最も、我々が浮かべるのとは別の意味での笑顔であるが。 「今日もよろしくね」 「はい、よろしくお願いしますね。……あ、こんなところで立ち話もなんですから、奥へどうぞ」 早苗達に促され、奥へと入っていく咲夜の手には、一つのカゴ。中には、ゆっくりれみりゃが入っていた。 咲夜が出かけていたのは、この守矢神社。 二人はここでゆっくりの教育をしていこうという考えで合意し、咲夜は可能な限り毎日ここへ通っていたのである。 「今日は、どんな事を教えていただけるのかしら?」 「はい、今日は叱り方について学んでいただきます」 広い一室にゆっくりれみりゃのカゴを置き、二人は向かい合って話し合う。 咲夜は、早苗が驚くほどに優秀な生徒だった。 これまで、褒め方・エサのやり方など、いくつかの事を教えてきたが、その全てを完璧にこなしていた。 ――これまでは大丈夫だから……後は、咲夜さんの頑張り次第です。 こんなに簡単でいいのかしら、などと内心思っていた早苗。 だから、その考えはが誤っていたと思い知る事となるとは、思いもしなかっただろう。 「じゃあ、まずは咲夜さんのやり方で叱ってみて下さい」 「わかったわ」 ゆっくりれみりゃ人形を、咲く夜の前に置く早苗。 これまでの講義でも、まずは必ず人形に向かってやってみるというやり方で進んでいった。 早苗がにこにこと笑いながら見つめている前で、咲夜はどういう方法で叱るか考えた。 ――叱る……しかる、叱る? 思い出したのは、よりによって一週間前の美鈴の姿。 ナイフを頭に突き刺し、ごろごろと転がる美鈴は、確実に反省していたに違いない。 ――そうだわ、あれなら絶対に大丈夫、間違いなく反省する。 「だめじゃないのっ!」 咲夜の言葉と共に飛んでいくナイフ。 ざくざくと音を立ててゆっくりゃ人形に突き刺さり、あっという間に人形なのかナイフの塊なのか良く分からない物体へと化した。 早苗は、その様子を見て笑顔のまま固まった。 「えーと……これで良いかしら?」 ナイフまみれの物体を前に、おずおずと聞く咲夜。 その様子から、真剣にやった結果がこれなのだと知り、早苗の意識は彼方へ飛んだ。 一週間、二週間……瞬く間に、一ヶ月が過ぎた。 泣き叫ぶゆっくりれみりゃの前に、咲夜と早苗が立っている。 咲夜は真剣そのものの表情であるが、早苗は巫女であるにも関らず、悟りでも開いたかの様な穏やかな表情をしていた。 「なんでかしら?」 「……やりすぎです、咲夜さん。もっと優しくしなきゃ」 「優しく、優しく……こうね!?」 ざしゅ。 「う”あ”ーーーーーー!!! い”だい”、い”だい”ぃぃぃ!!!」 ごろごろと転がるゆっくりゃ。 それを、咲夜は不思議そうに、早苗はまたやったとばかりにため息をついて眺めた。 「咲夜さん……ですから、ナイフは使わないで下さいって」 「でも早苗、言う事を聞かせるには、これが一番なのよ?」 「うー……ごあいー、ごあいよー……だれかたすけて、たすけてー……」 先ほどのナイフがトラウマにでもなったらしく、震えるゆっくりゃを前にして、早苗は咲夜に一枚の紙を渡した。 「これは?」 「ゆっくりれみりゃ……いえ、ゆっくりの育て方です。読んでみてくださいね」 ぺらぺらの紙に、いかにも女子高生らしい丸文字が踊っている。 早苗の手書きらしいそれは、かなり詳しく育て方について書かれていた。 「ふんふん……分かったわ、これを参考にしていけば良いのね」 やっと分かってくれた……早苗は、ある意味ゆっくりより教えにくいこのメイドが理解してくれた事を悟り、密かに涙した。 「ちなみに、ここの『体罰』というところは、ナイフで代用しても良いのよね?」 「ダメですっっっ!!!」 同盟を組んでから一ヶ月が経過しても、この有様である。 流石に、早苗は疲れてきていた。 このデコボココンビが、果たしてどこまでやれるか……それは、早苗の頑張り次第かもしれない。 遠く果てない未来を思い、早苗は深く深くため息をついた。 ゆっくりれみりゃをペットとして扱う咲夜さんが見たいのと、早苗さんが見たくなったので、ちょっと自分で書いてみた。 案外書けるもんだな……出来はさておき、ですが。 自分の中のイメージですが、ゆっくり……というかペットへの接し方、2人はこんな感じです。 咲夜:可愛がり方も叱り方も、やたら激しい。そのため、饅頭の強度しかないゆっくりを調教するのはほぼ無理と言える。 早苗:『ペットの飼い方』とか持ってきて、マニュアル通りにやってる。優しすぎ、甘えさせすぎで困った子に育つ。 by319 このSSに感想を付ける
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いきなりだが今日のターゲットはれみりゃ。冬に食べたいゆっくりナンバー1である。 さっそく目標の場所へ向っていった。事前に下調べしてあるのですぐ着いた。 月の光が照らす開けた広場。木々の伐採した跡地であるそこが、れみりゃたちの社交場である。夏のこの時期は基本的に毎日集まっているようだ。 「「「「れみ☆りあ☆うー!」」」」 「う-!すばらしいだんすだどぉ~♪でもちょっとつかれたどぉ~♪さくやー!ぷでぃんー!」 「う~♪みゃんみゃ~だっこぉ~だっこぉ~♪」 ざっと30匹ぐらいだろうか。れみりゃの集団がダンスを踊ったり他のゆっくりを食していた。 おそらくこの辺りの全てのれみりゃが集まったのだろう。 予想以上に多かったが足りるかな・・・うん大丈夫だ。 俺は木の蔭からそっとれみりゃたちの前に出た。俺に気づいたれみりゃ達はこちらへ近寄ってくる。 「う~?ぐどんなにんげんがでてきたどぉ~♪」 「がおー!たーべちゃーうぞー!」 「ぷでぃんをもってきたらこころのひろいれみりゃはゆるしてあげるどぉ~♪」 「みゃみゃにさからうとたべられちゃうぞー♪」 予想通り餌をねだってきた。俺は持っていた袋を開けると、そこからクッキーを一個一個れみりゃにあげていった。 「おいしいどぉ~♪にんげんにしてはなかなかだどぉ~♪もっとたくさんもってくるんだどぉー♪」 そんな事を言いながら食していくれみりゃ達。食事が始まり数分ほど経っただろうか。れみりゃ達は突然倒れ出した。 「う・・・ねむいんだどぉ・・・おねむだ・・・どぉ・・・」 全員が寝たのを確認すると、俺は30匹のうち15匹の帽子を回収した。そしてとりあえず帰宅することにした 夜明けも近くなりれみりゃ達は目を覚ました。そして目を覚ましてすぐに頭の異変に気づいた。 「うー!れみりゃのえれがんとなぼうしがないどぉー!」 「れみりゃのぼうじがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!どうじでないどぉーーー!!!!」 「みゃんみゃー!れみぃえれがんとじゃなくなったどぉー!!!いやだどー!」 帽子を失くした15匹は大混乱であった。 その様子を見た、他の15匹がれみりゃたちの肩を叩く。その顔は天使のような笑顔である 「だいじょうぶだどぉ~れみりゃたちはえれがんとだどぉ~♪」 「かわいいれみりゃにわるいこなんていないどぉ」 「ぼうしがなくてもふつくしいどぉ~」 「いっしょにさがすんだどぉ~♪」 などと励まし始めた。それを聞いたれみりゃ達は涙目で抱きつく。 「ありがどぉー!!!!えれがんとなおぜうさまをともだちにもって、れみりゃしあわせだどぉー!!!」 ワンワン泣き始めた。 その様子を遠くから眺めていた俺は思わず舌打ちをしてしまった。 ゆっくりは飾りのない同族に対しては『ゆっくりできない子』として殺すのさえ辞さない。しかしれみりゃには何故かその法則が通じないのだ。 こうなったら実験するしかないだろう。常識的に考えて・・・ 俺はさっそく家に帰って実験の準備に取り掛かった。仕事?自営業だし今日は休みにする。 そうしてまた夜が来た。俺は荷物を持ってあの場所へ向かう。茂みで待機していると案の定れみりゃたちはやってきた。 「みつからなかったどぉ・・・なんでだどぉ・・・」 「うー!きにしちゃだめなんだどぉ~♪きっとみつかるどぉ~♪」 「このあまあまでもたべてげんきだすどぉ~♪」 森にはれみりゃ達の会話と「いぎゃいよ!!!でいぶをだべないでええええ!!!!」 というゆっくり達の悲痛な叫び声が響き渡っていた。 俺は昨日と同じように目の前に飛び出した。するとれみりゃ達は昨日と全く同じように近づいてくる。 「う~!きのうのにんげんだどぉ~♪」 「きょうもあまあまをよこすんだどぉ~♪」 どうやら警戒していないようだ。普通に考えれば帽子泥棒は俺だと気づきそうなものなのだが。 さて、ここからは昨日と同じ展開なので端折らせて頂こう。眠らせた後に残りの15匹の帽子を袋に入れておく。 昨日と違う点と言えば、そこから帽子を一個だけ手に取り、れみりゃ達を無理やり起こしたぐらいだろう。 「ううー!なにするどぉー!れみりゃをおこすなんてぶれい・・・うー!!!!えれがんとなぼうじがぁあああ!!!」 「うー!がえぜえええ!!!!れみりゃのぼうじがえぜええええ!!!!」 慌てふためいてるれみりゃ達へ、追いうちをかけた。 「一個だけ帽子を拾ったよ。でも誰のか分からないからとりあえず僕が持ってるよ。持ち主はゆっくり手をあげてね!」 れみりゃ達からはガヤガヤと声が聞こえる。しかし一匹の子れみりゃがその空気を壊した。 子れみりゃが手をあげようとした。しかしそれは親れみりゃに突き飛ばされてあえなく失敗。 「なにずるんだどぉお゛!!!」 声をあげて叫ぶ子れみりゃ。対して親れみりゃはというと 「うるざいどぉー!あれはれみりゃのぼうじだどぉー!ぶざいぐなこのものじゃないどぉー!」 「み゛ゃんみ゛ゃーー!!!れみりゃぶざいぐじゃないどぉー!えれがんとな・・・」 「うるさいどぉー!!!ぼうしのないこはえれがんとじゃないどぉー!!!ゆっくりしぬどぉー!!」 そして子れみりゃの羽を食いちぎる親れみりゃ 「いっだいいいいいい!!!!!みゃんびゃごべんなざいでびりゃはぶざいぐなぶだでずう゛う゛う゛!!!!」 「ぶざいぐなぶだはだべられるどぉー!!!」 あ~あついに食っちまったよ我が子を。周りのゆっくりもそれぞれ大喧嘩を始めたようだ。 「あれはれみりゃのぼうじー!かざりのないぶざいぐはしぬんだどぉ~」 「うー!うー!ぶざいぐだがらやさしくしてあげたんだどぉ~♪かんちがいするなどぉ~♪」 「れみりゃのかりすまにかんしゃしないなんてさいていだどぉー!!!」 ん?つまりアレか?こいつらは同情で帽子なしのれみりゃに優しくしてたと思ったが。 実は自分より劣ったれみりゃを見て憐れんだだけなのか? 女の子が自分より不細工な子に対してやたら「え?わたし不細工だって?○○ちゃんぜんぜんそんなことないよ~。かわいいじゃん!目がぱっちりしてるしさ~」 とか言う話だったのかこれ。うわ感動して損した。 こうして俺はちょっとしたショックを受けている間に、どうやら決着がついたようだ。 生き残ったのは、最初に子を殺したれみりゃ。 「ううう・・・おにさーん。それはれみりゃのぼうしだどぉ~」 ヨロヨロのまま手をあげたれみりゃ。羽もボロボロだが一日もすれば回復するだろう。俺は約束通り、れみりゃに帽子を返してあげた。 「れみ☆りあ☆うー!えれがんとなおぜうさまだどぉ・・・・?」 帽子を取り戻してやっと冷静になれたのか。辺りを見回したれみりゃはこの肉まんだらけの広場に気づいた。 「なんでみんなしんでるどぉー!!!!うー!れみりゃのあがちゃん・・・あがちゃぁああああああんんん!!!!しっかりするどぉおおおお!!!」 無残な姿になった我が子を抱いて泣いているれみりゃ。いやアンタが半分ほど食ったんですけどね。 そして今思うに、その帽子はその子の帽子じゃなかのか?別にいいけど。 こうして俺はまた一つゆっくりの真実を知ったのだった。 おそらく人生を生きるにおいて無駄な知識ではあるが。 最後にれみりゃの目の前に持っていた帽子を全て置いて行った。 「うー?なんでぼうじがこんなにあるんだどぉー・・・・う!ううう・・・ごべんなざいだどぉおおおおおおお!!!!! あがしゃんゆるじでだどぉおおおおおお!!!!」 己の過ちに気付いたのか。まあ鼻孔を擽る肉の香りに釣られてふらんがやって来たようなので、その声もじきに止むだろう。 俺は夜の森を後にした。 【あとがき】 一部スレの内容を使わせていただきました。 勢いで書いたので見づらい部分が多々あるかもしれません 過去作 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!1 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!2 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!3 お兄さんとドスれいむ 鬼意屋敷殺人事件 どすの加工所 幻想樹の迷宮 幻想樹の迷宮Ⅱ 徹夜でゆっくりしようぜ! 徹夜でゆっくりしようぜ!2 地震 ゆーうーかい ゆーうーかい 解決編 ゆーうーかい番外編 ~ゆっくりプレイス~ ゆっくりパニック れみりゃをむーしゃむしゃー このSSに感想を付ける