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虐待成分全く無し 加工場+帽子無しということでこちらに投下させていただきました 森の中で一匹のゆっくりまりさが他のゆっくりから追われていた。 追ってきているゆっくりは、まりさがいた群れの仲間だ。 何故追われているのか… それは、まりさに帽子がなかったから。 風に煽られて飛ばされた帽子を必死に探している途中、まりさは自分だけでは見つからないと判断して仲間に助けを求めた。 けれど、帽子や髪飾りのないゆっくりは他のゆっくりからは殺されてしまう。 まりさの仲間だったゆっくりは、殺すために攻撃を仕掛けてきた。 まりさも帽子のないゆっくりがどうなるか知らなかったわけではない。 それでも、自分の仲間ならきっと分かってくれると信じたかったのだろう。 だが、結局攻撃されてしまった。 このままいたら殺されると思ったまりさは、慌てて逃げ出した。 目的地は人間の里のとある場所。 そこへ行く事はもうこの外の世界では暮らせないと分かっていたけれど、それでもまりさは生きていたかった。 幸いまりさは足には自信があった。 群れの皆で追いかけっこをしても、自分に敵うゆっくりはいなかったからだ。 「ゆっくりとまってね!!」 「ゆっくりできないこはしななきゃだめなのよ!!」 「だからころすからとまってね!!」 後ろにいる仲間がそれぞれ叫ぶ。 その言葉は、まりさの心をどんどん傷つけた。 なにも知らない自分に餌のある場所を教えてくれたぱちゅりー。 調子の悪いときに面倒みてくれたありす。 そして、将来を誓い合ったれいむ。 大切な、大切な仲間だった。 それなのに、自分に帽子がないというだけで分かってくれない。 その事がまりさは悲しかった… 森を抜けると、目の前に大きな畑が広がっている。 そこで野菜を育てているのはゆっくりで、人間はあまりいない。 ここがまりさの目的地だ。 一度だけ、まりさの親が崖の上から教えてくれた場所。 『あそこはぼうしのないゆっくりがにんげんにまもられてるばしょだからちかづいちゃだめだよ!! にんげんはこわいいきものだからね!!』 そう、ここは何らかの理由で帽子や髪飾りをなくしたゆっくりが人間に保護されている場所だった。 まりさは親の言っていた事を覚えていたのだ。自分がここに来る事など無いと思っていたが。 そして、理解もしていた。 ここに入ってしまったら、もうここでしか生きる事はできないと。 外へ出てしまったら、今追いかけている仲間よりも多くのゆっくりから命を狙われる事になる。 だから、まりさは入る前に止まって後ろを振り返って叫んだ。 「みんな!! まりさのぶんまでゆっくりいきてね!!」 これからもう会う事のできない仲間への言葉。 ずっと止まっていたら殺されてしまうから、たった一言の短い言葉を仲間に放って、まりさは畑の敷地内へ入った。 もう別れは済ませた。出る事はできないけれど、まりさはここで新しい仲間を作って生きていくつもりだった。 だが、先程の言葉は嘗ての仲間には届かない。 敷地に入って安心したまりさの背中に、追いかけてきた三匹のゆっくりは体当たりを仕掛けた。 「ゆっ!?」 体当たりを喰らったまりさは前に飛ばされ、迫ってくる地面に恐怖した。 目を瞑り、くるであろう衝撃に耐える為息を吸って身体を膨らませるまりさ。 しかし、まりさがぶつかったのは硬い地面ではなく柔らかい何かだった。 恐る恐る目を開くと、まりさと同じように帽子や髪飾りのないゆっくりが集まってクッションになってくれたのだ。 『ゆっくりしていってね!!』 ここにいたゆっくりは皆まりさを歓迎していた。 同じように、仲間に分かってもらえず悲しい想いを経験したから今のまりさの辛さが分かるのだ。 「ゆゅ? ゆっくりできないこがいっぱいいるよ!!」 「かんけいないわ!!」 「せんぶしょぶんするのよ!!」 大勢の帽子や髪飾りのないゆっくりを見たまりさの元仲間は、三匹でこの場にいるゆっくりを処分しようと意気込んだ。 しかし、それは無駄になった。 騒ぎを聞きつけた人間が、三匹を檻の中に入れたからだ。 「いきなりなにするの!!」 「さっさとだしなさい!!」 「ださないとひどいめにあわすわよ!!」 騒ぐ三匹だが、檻に入れた人間はそれを無視してまりさの元へ行ってしまう。 「よろしく、君が新しく来た子であってるかな?」 「そうだよ!! このこがあたらしいなかまだよ!!」 帽子無しまりさの近くにいたリボン無しのれいむが答える。 その言葉を聞いて、人間は微笑んでまりさを見下ろした。 「そっか… 可哀想とは思うけど、これからはここで生きてね」 そう言って人間は屈んでまりさの頭頂部を撫でる。 温かい手が、仲間に殺される為に追われていたまりさにはとても優しいものに感じられた。 「じゃ、暫くはこの子に仕事を教えてあげてね」 「まかせてね!! いっしょうけんめいおしえてあげるからね!!」 側にいたゆっくりにまりさの事を頼むと、人間はそのまま檻の所へ戻った。 まだ三匹が騒いでいるあの檻だ。 「れいむたちをいれたばかなにんげんがきたよ!!」 「きっとわたしたちをだしにきたのね!!」 「いまならゆるしてあげるからさっさとありすたちをだしなさい!!」 それぞれ好き勝手に言う三匹のゆっくり達。それを無視して人間は檻を台車に載せて歩き出した。 方向はまりさが来た森の方ではなく、畑の奥の人間の町だ。 それを見て、慌ててまりさは人間の元へ跳ねて行く。 「ま、まって!! ゆっくりまってね!!」 人間の前に出て、まりさは叫んだ。 「ん? どうしたの?」 「れ、れいむたちをどこへつれていっちゃうの!? まりさたちがきたのはもりのほうだよ!!」 まりさが出てきた事が不思議なのか、人間は優しく聞いてきた。 それに対してまりさは必死だった。人間の向かっているのは町の方。檻に入れたまま連れて行くのは、きっとあそこしかないと感じたのだ。 その予感は当たっていた。 「どこって、加工場だよ? このままこの子達を放したら、ここのゆっくりを襲っちゃうからね」 「だめだよ!! みんなまりさのなかまだからかこうじょうにはつれてっちゃだめ!!」 加工場という言葉を聞いてまりさは慌てた。 そこへ入ったゆっくりは殺されるだけだと知っていたし、自分の知っている仲間を殺してほしくなかったからだ。 「どうして? この子達は君を殺しに来たんだよ?」 「そうだけど… それでもかこうじょうにはつれていっちゃだめだよ!! まりさのなかまなんだもん!!」 「君はそう言うけどね、この子達はそんな風には思ってないよ」 台車に載せられたゆっくり達は、まりさの姿を見た途端檻の中から睨みつけていた。 加工場という言葉にも反応せず、ただまりさに憎悪の視線を向け続けている。 「分かるでしょ? この子達はね、今加工場へ連れて行かれる恐怖よりも守ろうとしてくれてる君を憎んでるんだよ。それなのに君は助けたい?」 「ゆぅ…」 「髪飾りの無い子にゆっくりは容赦しないの。ここにいるゆっくり達はね、皆さっきまでの貴方みたいにそういう辛い事を経験したのよ。またそんな酷い目にあわせたい?」 「そ、そうじゃないよ…」 「今この子達を逃がしたらどうなると思う? きっと仲間を呼んでここへ来る。流石に、仲間を呼ばれて来られたら人間の私でもここのゆっくりを全部守る事はできないの」 「でも、まりさはここをおかあさんにおしえてもらったんだよ!! だから、ここがあぶないってみんなもわかるよ!!」 「それはね、きっと貴方達はここを遠くから見てただけだからだよ。もしゆっくりがここの近くまで寄ってきたら、見境無くここを襲うわ」 「そんな…」 「嘘じゃない。そういうゆっくりを何度も見たんだから… それに、少し前まで帽子があった君ならわかるでしょ? 帽子や髪飾りの無い子をどうするか…」 まりさにも心当たりがあった。 髪飾りや帽子の無いゆっくりに何度も何度も玩具にした事があったから。 群れの仲間でもない流れ着いてきたゆっくりを、やめてと泣く相手を、笑いながらまりさは檻の中の仲間と一緒に皆で痛めつけて何匹も殺した。 理由は、髪飾りや帽子が無いから。 リボンを無くしたれいむ、帽子を無くしたまりさとぱちゅりー、カチューシャを無くしたアリス、そんなゆっくりはこの近くでたくさん見つけられる。 この農場が、そんなゆっくり達の安住の地だったから。 ここを目指してくるゆっくりが大勢いたから。 「まりさは… まりさは…」 まりさは自分のやってきた事の残酷さを、今漸く理解した。 自分と同じようにここを目指したゆっくりを、自分は何度も殺してきたのだと。 「やっぱり心当たりがあるんだ… けどね、ここに居る子は誰も君を責めたりしないよ。皆同じような事をした事があるからね」 「でも… でも…」 まりさは人間の言葉に何も言えず、身体を震わせている。 「じゃあね、まりさ。私はこの子達を連れて行かなくちゃ行けないから」 そう言って人間は歩き出す。 まりさの方を振り向かず、黙って前を歩いていく。 その背中を、まりさは見えなくなるまで見続けた。 次の日から、まりさは畑で働くようになった。 最初の内は今まで帽子や髪飾りで名前を判断していたまりさにとって、それが無いものは全部同じに見えていた。 それでも、仲間に仕事を教わっている内にだんだん区別がつくようになった。 黒髪がれいむ、紫色の髪がぱちゅりー、髪の短い金髪がありす、自分と同じように髪の長い金髪がまりさと。 こうやって自分の中で簡単な区別がつくようになってから、まりさは誰が誰なのかを分かるようになるまで時間は掛からなかった。 畑の仕事も覚え、自分と同じように逃げてきたゆっくりを守り、人間と話したりしながらまりさはゆっくり日々を謳歌していた。 ただ、新しい仲間が来るとまりさは度々落ち込んだ。 ここにいる仲間と同じゆっくりを下らない理由で殺してきた自分がここにいて良いのか… その答えを出せないまま、まりさは今日も生きている。 終 こんな駄文を最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!! もし、帽子無しや髪飾り無しのゆっくりを殺していた子が同じようになったらどう思うだろうか? それが今回これを書いた切欠です。 なにも意識していなかった事なのに、このまりさは帽子を無くした事で今までと立ち位置が変わりました。 今まで自分にとって当たり前だった事が、同じ境遇になってやっとそれがひどい事だと気づけた場合己のやってきた事を忘れる事は無理だと思うんです。 皆さんはどうでしょうか? 今回書いたのは小ネタなのでこの辺で ではでは、お目汚し失礼!! 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 ゆっくりいじめ系596 ゆこまち ゆっくりいじめ系611 どこで何が狂い出したのか… ゆっくりいじめ系628 鳩と餌と糞 ゆっくりいじめ系793 誰かがやらねばいけないこと 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス このSSに感想を付ける
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ゆっくり罵倒 うちに帰るとゆっくりが強盗に来ていた。 「ゆっ! ゆっくりにげるよ!」 キッチンでジャガイモをくわえていたまりさが、ぴょんと飛び上がって、もそもそ走っていく。 バカヤロ誰が逃がすか。俺はダッシュしてまりさを飛び越え、縁側に先回りした。 割られていたガラスの代わりにガラガラッと雨戸を閉める。 あーあちくしょう、これ実害じゃねえか。侵入だけなら許してやらんでもないと思ったのに。 実刑判決だな。執行猶予なし。 「ゆうっ! しめられちゃったよ! しかたがないね、ゆっくりあやまるよ!」 またピョンと跳ねたまりさが、俺を見てニコニコと笑いかけた。 「おにいさんごめんね! まりさははんせいしてるよ、ゆっくりゆるしてね!」 ピキキッ。 いかん、温厚なつもりが。 これはけっこう……クるわぁ。 「あぁ? なんだこのお調子もんが、それで許されると思ってんのかバカアホ短足ふくれ饅頭」 「ゆゆっ!? ゆるしてくれないの?」 「ったりめぇだ誰が許すかトンチンカンのアンポンタン! 藪にらみのへっぴり虫のインチキお化けのぶちゃむくれーのスットンキョーのデブ饅頭!」 「でぶっ!? まっまりさでぶじゃないよ! ゆっくりおこるよ!?」 またピョンと跳ねると、まりさは涙を浮かべてぷぅーっと膨れ上がる。 ゆっくり怒りのポーズだ。すかさず俺は怒鳴る。 「うるせえバーカ何がデブじゃないだこれだけボヨボヨならデブ以外の何もんでもねえだろうが!」 「ゆうっ? ゆゆゆゆ」 「デーブデブデブ脂肪の子! 太った中身はあんこっこ! 三段腹の怪生物!」 「ゆぐあああ、まりさでぶじゃない、でぶじゃないいい!」 ぷひゅるるる、と潰れてから、のてんばたん、のてんばたんとまりさはもだえる。 その鼻面に顔を突きつけてさらに怒鳴る。 「デブだしトンマだしノロマだド畜生! 田舎くさい土饅頭がダサボロい古帽子かぶって似合うと思ってんのかエセ生首の低脳団子!」 「だだだだだっ、ださくないいいぃぃぃぃ!!! まりさのおぼうしはさいこうのおぼうしなのぉぉ!!」 お、真っ赤になってわめきだした。そうだそうだ、ここがツボだった。 「お帽子お帽子素敵なお帽子真っ黒お帽子なんの色? あ・ヘドロ色♪ あ・ゴミの色♪ あ・葬式の・服の色♪」 ぺしぺしぺしぺし。帽子をはたいて歌ってやると、狂ったようにゴロゴロころがった。 「うだうな゛あぁぁぁぁぁぁ!!! おぼうしのへんなうだうだうなああぁぁぁ!!!」 「お帽子お帽子素敵なお帽子真っ黒お帽子なんの色? あ・燃えちゃった♪ あ・おコゲ色♪ あ・臭くて汚いうんうん色♪」 「やめろ゛ぉぉぉぉぉぉ!!!!? ぞんなうだ、なじなじなじなじぃぃぃぃぃぃ!!!」 「真っ黒まりさのお帽子は 昔々のお婆ちゃん しわしわばばあのお帽子だ かぶるとばばあだ、ババまりさ」 「ばばばばばばば、ばりざばば゛あじゃないよ゛ぉぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!?」 半狂乱で喚き立て、跳ね狂い、唾を飛ばす。 俺はにんやり笑って、正面から言う。 「ばば・まりさ☆」 「ばばあじゃないぃ!」 「ばばあ。おばばまりさ。しわしわクシャクシャ口臭い」 「くざぐ゛ないいぃぃぃ!!」 「鼻がない。耳もない。ないない尽くしない尽くし。ゴロゴロ転がるボールまりさ」 「なぐな゛いっ! なぐないのぉぉぉぉ!!!」 ぐっ、と腰を据えたかと思うと、猛烈に激怒した風情でぶるぶるぶるぶる震えながら怒鳴った。 「服も着てないパンツもはかない、エプロンもなければ箒もない。貧乏まりさ、ないないまりさ」 「ふっ、ふぐっ? ふぐってなに?」 目を白黒させるまりさを、すかさず嘲笑。 「服って何って? 服を知らないんだ。やぁーいやぁーい、バカまりさアホまりさ何にも知らないオタンチンまりさ! 服ってのはなぁーこれだよこれ!(バフバフ)見りゃわかんだろなんでわかんないんだっとにゆっくりはバカで愚かで無知でスカタンでアンポコリンでオッチョコチョイでメンチボーでアンガラモンガラでブッポーソーだなアッチョンブリケ!」 「あんがらっ! ぶりっ! ぎゅあああああああああ!!!!」 鬼のように目を吊り上げて、口をグワッと全開にして、とにかく何か言い返そうとした途端―― ぶっちーん、とまりさのこめかみが弾けた。途端に、ぶりゅーっと餡が噴出する。 「ゆ゛う゛っ!?」「うおっ!?」 まりさ本人だけでなく俺も驚いた。まりさの横顔から噴水のように餡が吹き出ていく。 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛、だめっあんこざんっでちゃだめっ!」 餡子を止めようと思ったのか、そわそわっ、とまりさはせわしなく左右を向いた。 しかしそれで遠心力がついてしまって、かえってビュッビュッと餡が勢いを増した。 「ゆ゛を゛゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!? とめてとめでどめで! おに゛いざんあんこどめでぇぇ!」 びょびょっ、と俺に近づいて、まりさは哀願した。しかし悪いが、俺はまったく逆のことを考えた。 「あーんこあんこ、あんこはうんこ、うんこがぴゅー! まりさがぴゅー! うんこまりさがぴゅっぴゅっぴゅー!」 「ゆがあああああ!!! ばりざはうんごまりざじゃない゛いぃ゛い゛ぃ゛!!」 びゅびゅー。 「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! おに゛いざんや゛めろ゛お゛お゛、あんごでぢゃうでじょおおおお!!?」 「うーんこまりさは真っ黒まりさー、中身も帽子もうんこっこー」 「う゛んごじゃなあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い!!!」 それがまりさの遺言だった。 激怒とともにブシャアアアアと餡子が噴いた後は、急にまりさは空ろな顔になって、ヘタヘタと崩れてしまった。 帽子の下で、くぼんだ眼窩の中の目玉を左右別々の方向に向けたまま、「う゛ う゛ん う゛ ゆ」とつぶやいている。 どうやら、激怒により餡圧が高まりすぎて破裂した挙句、餡子欠乏に陥ったらしかった。 俺は、畳一面の餡子とガラスの破片を避けながら、雨戸をカラカラと開け、マイルドセブンエクストライトに火をつけた。 「ふぅ……」 そして、次から外で罵倒しようと心に決めた。 =============================================================================== 罵倒マジで難しいです。すぐ子供言葉になってしまう。 「機関銃のように罵声を浴びせる」ことのできる人がうらやましい。 YT 過去作品 その他 エレベーターガール そ その他 変身 そ ゆっくりいじめ系27 幻想鉄道の動物対策 虐 機 霊夢×ゆっくり系2 博麗神社の酒造り 虐 料 その他 諸君私はゆっくりが好きだ そ 美鈴×ゆっくり系2 ほんめーりん×ゆっちゅりー甘甘水責め 虐 そ その他 FireYukkuri そ ゆっくりいじめ系187 終端速度 虐 家 無 永琳×ゆっくり系11 八意永琳のアルティメット・サイエンス 虐 そ ゆっくりいじめ系264 幻想郷のみにくい生き物 虐 ゆっくりいじめ系281 冬眠ゆっくりの子守唄 そ 環 性 家 ゆっくりいじめ系312 乙女よ、森はまだ早い 虐 性 無 ゆっくりいじめ系345 ゆっくり塊魂 虐 ゆっくりいじめ系1044 ゆっくりと共同生活 虐 家 ゆっくりいじめ系1052 ゆっくりとガチバトル そ 魔理沙×ゆっくり系4 ゆっくりの身の程 ゆっくりいじめ系1285 ゆっくり夢幻 驚異のマイクロゆっくり このSSに感想を付ける
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*警告* ゆっくりは何も悪いことをしていませんが、ゆっくりできません。 80字改行です。その辺案配していただけると読みやすいです。 ↓以下本文 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆっくりちゅるよ!」 四匹のピンポン玉サイズの赤ゆっくりが白々とした蛍光灯の明かりに、目をキラキラ輝 かせ、互いに頬ずりしあっている。どれも茎から離れたばかり、まだゆっくりしていって ねも言えていない。自然であれば親ゆっくりが茎を与えなければならない時期だが、この 赤ゆっくりたちにその必要はない。一生陽の光の下を跳ね回ることもなければ、自ら餌を 求めることはなく、子孫を残すこともなしに短いゆん生を終えるのだから。 「ゆゅっ、おそらをとんでゆみちゃい!」 滅菌手袋をした手が一匹の赤れいむを取り上げ、そっと握った。きゃいきゃいとはしゃ ぐ一口まんじゅうが、小皿の上の白い塊にあてがわれる。 「ゆぶっ、ゆっ、ゆ゙っ、ぐるぢ、おが、ぢゃ、だぢゅげ……!」 「おねえちゃんをはなちてね!」 後ろから指を握り込まれると、次第に中身が前半分に押し集められていく苦痛に、一匹目 の赤れいむは濁った悲鳴をあげる。黒目がちの小さな目をぎゅっと瞑り、口を必死につぼ ませ、頬を膨らませる。たとえ全身全霊で耐えようとも、赤ゆっくりの抵抗は人間の力の 前には無意味だった。 「やめちぇね! ゆっきゅりできなくなっちゃうよ!」 「ゆ゙っ、ゆ゙ぼっ! ゆ゙べぇ゙っ!」 全ての指が折り込まれると、赤れいむは小皿に広げられたお餅に、中身のあんこを残さ ず吐き出した。ここからは時間が勝負、赤れいむだった残骸をオレンジジュースを張った バットに沈めると、お餅であんこを手早く包んで形を整えていく。ナイフの先で口の形に 切れ込みを作った大福をバットに置く。次に、引き上げた皮に、バタナイフであんこが詰 め込まれた。これはゆっくりから取り出した物ではなく、小豆から作った小倉餡である。 あんこで一杯になり、再びゆっくりの形を取り戻したぺらぺらの皮も、先ほどの大福の隣 りに並べられた。バットには赤ゆっくりの口の高さまでオレンジジュースが張られており、 半開きの口から流れ込んでる。 「こっちこないでね!」 「おねえちゃんのうしろにかくれちぇね!」 次に小さな頬をいっぱいにぷくー、と膨らませて威嚇する赤まりさが取り上げられ、ま な板に押しつけられた。顔を上に寝かされ、帽子がはらりと落ちる。 「まりちゃのおぼゔわ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 赤まりさは転げ落ちた帽子を目で追うが、しっかりまな板に押さえつけられ、じたじた ともがくことしかできない。人工の灯りを照り返す銀色の包丁が、赤まりさのおまんじゅ うの肌に滑り込むと、すっぱり真っ二つに断ち割った。包丁がまな板に触れてとん、と乾 いた音を立てると、半身が恐怖に顔を歪ませたまま、ころん、と転がった。そのまま右半 身は照り返しも艶やかなあんこも露わな断面を下に、オレンジジュースに沈められる。 残った左半身のあんこは全て穿り出され、かわりにれいむの皮に詰め込まれた物と同じ小 倉餡が、すりきり一杯詰められた。ゆ゙っゆ゙っと痙攣している右半身のジュースを垂らす 断面と、中身を詰め替えられた左半身の断面を慎重に合わせ、水溶き小麦粉で軽く補強。 泣き別れの半身と再結合を果たしたものの、白目を剥き、歯をむき出しにして硬直してい る赤まりさも赤れいむと大福の隣りに沈められた。すてきなお帽子をちょこんと乗せるの も忘れずに。 「おかあしゃあああん!」 「もうやだ! おうちかえる!」 残る二匹の赤まりさと赤れいむは、目の前で繰り広げられる恐怖の惨劇にゆんゆん泣き 叫ぶ。当然救いの手などなく、代わりに無慈悲な手が二匹を取り上げる。もみあげを、お りぼんを、三つ編みをぴるぴる暴れさせて必死に悲鳴をあげるが、滅菌手袋に包まれた指 の確固たる意志から逃れることは出来ない。 「ゆ゙ぎぎぎぎぎぃ゙……!」 「なかみだしちゃだめ゙え゙! が、がばん゙、ぢでえ゙げええええ!」 頬をぱんぱんに膨らませ、目玉が弾けないように目をぎゅっとつむって無慈悲な圧搾に 耐え続ける二匹。しかし、耐えたところで何の意味もなく、耐えられなくなるまで搾られ 続ける事など、生まれたての赤ゆっくりに理解できようはずもなかった。 「ゆ゙ぼぉ゙おお゙」 「ゆ゙、ゆ゙げぇ゙え゙え゙」 無力な抵抗は甲斐無く、清潔なガラスボウルに、二匹を形成していた全てのあんこが押 し出された。中身を失った皮はオレンジジュースを張ったバットに沈められ、その間に二 匹のあんこはゴムベラで混ぜ合わされていく。あんこが全ての区別なく混ざり合うと、そ れらは等量にわけられ、口から詰め戻された。 やがて、バットから微かな声が主を呼んだ。 「ゆ、ゆっくち、ちていって……ね……」 ジュースで満たされていたバットから取り出され、まな板に四匹の赤ゆっくりと一個の 大福が並ぶ。赤れいむのあんこを詰めた大福が、口らしき切れ込みを僅かに震わせ、途切 れ途切れに声をあげる。 「……おめめ、みえないよ……ゆっくち……できな……」 主は僅かに眉を持ち上げた。ゆっくりはあんこを別の食材に詰め替えても、ゆっくりす ることができるとは。まな板の上で大福餅が、ぶるぶる震えて身じろぎしようとしている ものの、跳ねる力がないのか、あるいはお餅ではあんよたりえないのか、一歩も動くこと は叶わなかった。そして、赤れいむだった皮にあんこを詰めた物は、口に溜まっていたオ レンジジュースをたらたらこぼし、虚ろな目でゆ゙っゆ゙っ、と痙攣するばかり。主は小さ く頷くと、手元のボードにペンを走らせる。 「ここはゆっくちできないよ!」 「いたかったよ! こわかったよ!」 まな板の上でぽいんぽいん跳ねて不満を全身で表現しているのは、中身を混ぜ合わせた 赤まりさと赤れいむ。いずれも目立った外傷はないので、元気そのもの。 「ゆゆっ? あまあまくれるの? れりさにちょうだいね!」 「ゆっ! まいむもたべるのぜ!」 先ほど詰めた小倉餡がまな板に置かれると、二匹はオレンジの足跡を点々と残してあん この小山に飛び込みんで貪り始めた。 「むーちゃ! むーちゃ! しあわせー!」 「うっめ! これめっちゃうっめ!」 極上の甘さに涙を流してあんこを頬張りながら、赤まりさがれいむ種のような歓喜の声 をあげ、赤れいむがまりさ種のように食い散らかす。しかし、あんこにありつくことがで きたのはその二匹だけ。赤れいむの中身を収めた大福と、中身を詰め替えた皮は身動きも できず、縦割りで半身のあんこを詰め替えられたまりさはあんよが半分しか動かないのか、 前進できずに円運動を繰り返していた。 「ゆ゙っ! ゆ゙ぎっ! まっすぐいけないのぜ! れいむ! どいてほしいのぜ!」 ぐるっと旋回するうちに、赤まりさはれいむ皮に体当たりしてしまう。ぼいん、と弾き 戻される赤まりさ。れいむ皮はその衝撃で、口から小倉餡を噴き出した。 「でいぶうううう!? ばっ、ばりざはにげるのぜ!」 ゆっくりは構造上、機敏な方向転換は難しい。ましてや、半身の自由に動かせない赤ま りさには、それ以上。片目も効かず、口も片側しか動かない。まっすぐ進むこともできな い赤まりさは恐慌状態で、赤れいむだった皮に体当たりを繰り返し、中身の小倉餡を押し 出させるばかり。あんこと皮は不可分のようで、皮だけ、あるいはあんこだけではゆっく りできない。れいむ皮はゆ゙っゆ゙っ、と断末魔の声をあげ、抵抗することなく中身を吐き 出し、見る間に平べったくなっていく。 「ぷんぷん! れいむをいじめないでね!」 「まりさ! やめるのぜ!」 存分にあんこを貪った二匹は、頬を膨らませてまりさを威嚇する。 「でいぶ! ばでぃざ! おめめとあんよがおかしいのぜ! ゆっくりたすけてほしいのぜ!」 「なにいってるの? まりむはれりさなのぜ! ゆっくりりかいしてね!」 「れいむをいじめるまりさは、れいさのいもうとじゃないのぜ!」 混ざり合ったあんこで、二匹は名前も口調も、自我さえも確かな物ではなくなっていた。 二匹の赤ゆっくりはまりさを押しのけるが、既にれいむ皮は動かなくなっていた。いかに ゆっくりの中身があんこでも、中身を全て詰め替えては短時間でゆっくりできなくなるよ うだった。 「ば、ばりざのせいじゃないのぜ! ゆ゙わ゙あ゙あ゙あ゙?! やめるのぜ! たすけのぜ!?」 体当たりで転がった赤まりさは、起きあがろうと自由にならない身体で転がる。そして、 勢いよくれいむ大福に埋まってしまう。異形の物体に悲鳴をあげ、跳ね起きて逃れように も、髪の毛がお餅に絡み付いて、もう身動きもとれない。 「うわああああ?!」 「ばけものぜ!?」 ゆがーん、と固まる二匹。半狂乱で暴れるまりさに、れいむ大福のお餅の身体は滅茶苦 茶に歪み、大事な中身は跳ねるたびに溢れていく。途切れ途切れの悲鳴は、怯える二匹に も、暴れるまりさにも届かない。 「も゙っ……ちょ……ゆ゙っ……ぐぢ……」 「ゆ゙……ぜ……ぜ……」 れいむ大福が中身を全て吐き出して永遠にゆっくりした頃には、あんころもちに絡まっ たまりさもまた、恐怖のあまり白目を剥いて動かなくなっていた。 「ゆっ! まいむのおかーしゃんがいないよ?」 「れりさのおかーさんもいないのぜ!」 主は二匹を一撫ですると、傍らの透明な箱に戻した。中には自動給餌機のチューブを繋 がれた成体まりさとれいむのつがいが、絶望に涙を流し、怒りに打ち震えていた。その眼 前に、二匹の赤ゆっくりが下ろされる。 「おかーしゃん! ゆっくりちていってね!」 「ゆっくちちていってね!」 対面を果たし、嬉しそうに声をあげる二匹のれいむだかまりさだかわからない赤ゆっく り。親まりさとれいむは、ゆっくりできない赤ちゃんに、悲しそうなゆっくりしていって ね、を返すことしかできなかった。生まれたばかりで中身を混ぜ合わされた二匹は、れい むとまりさの中間のゆっくりとして、二度とゆっくりすることはないのだ。 「次は10%刻みで中身詰め替えてみたいから、明日までに10匹、まりさでもれいむでも、 どっちでもいいから作っておいてね」 書いた物リスト 紅魔館×ゆっくり系12 突発ゆっくり茶会 ゆっくりいじめ系464 森に魚を求める ゆっくりいじめ系540 ゆっくり水雷戦 ゆっくりいじめ系1097 アストロン ゆっくりいじめ系1014 どすのせいたい ゆっくりいじめ系1907 品評会 ゆっくりいじめ系2137 朝の光景 ゆっくりいじめ系2200 街はゆっくりできない ゆっくりいじめ系2372 ゆっくりを拾ってきた ゆっくりいじめ系2388 ゆっくりとおねえさんのささやかな楽園 その他 ゆっくりの手引き ゆっくりいじめ小ネタ259 緩慢しんぼ ゆっくりいじめ小ネタ364 ぱちゅりーにごほんをよんであげよう
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「ゆっくり、ふゆごもりするからお布団にはいってね!」 部屋には、成体まりさとれいむ 子まりさと子れいむが2匹づつ、それに赤れいむと赤まりさが3匹づついる。 暖房が一切効いていないプレハブ小屋に近いこの部屋は寒く、凍え死なないまでも ゆっくりにとっても耐え難いものなようだ。 このゆっくり一家にとって、夜はお兄さんのお布団に入ることが”冬篭り”なのである。 「お前ら布団で小便しやがったらゆっくりできなくしてやるからな!」 お兄さんにとってもこの季節はゆっくりが唯一の暖房器具 いわば共存共栄の関係が築かれている。 木の床にひいた簡素な布団に毛布と大き目の掛け布団が一枚。 親れいむは、まず赤ちゃんや子ゆっくりから布団に入れていく。 自分が入ってしまっては真っ暗なお布団の中、赤ちゃんたちが寒いお部屋に取り残されていないか わからなくなってしまうからだ。 「ゆっくちおふちょんにはいりゅよ!」 「しょろーり!しょろーり!」 赤れいむと赤まりさが男の脇の下へ潜り込む。 暖かい場所にひかれるのはゆっくりも同じなのだ。 後から入った赤れいむ赤まりさ4匹は固まってお腹の上あたりにいる。 それから子れいむと子まりさが2匹、親が入れるように気を利かせて男の足のほうへと、もぞもぞ入る。 「もーぞ、もーぞ!」 「おかーさんたちと離れて寝るのはさびしいけど、れいむたちはゆっくりしてるよ!」 成体れいむとまりさはさすがに大きいので男の体の隙間や上に乗って寝るわけにはいかない 枕の開いてる部分に寝そべって、足のほうだけ布団の中に入る。 その足にお腹の上で固まっていた赤れいむと赤まりさが寄ってきて「すーりすーり」とすり寄って寝るのだ。 これはぬくい。 部屋の中を暖めるストーブよりも、布団が直接暖かくなるというのは画期的な暖房だ。 「おい、子ゆっくりども、俺の右足が寒いぞ!」 そう言うと、1匹の赤まりさが布団の隙間をお帽子で塞いで外気が布団に入り込まないようにしてくれる。 「ゆっくりふさいだよ!」 さて部屋の電気を消すか。 紐を引っ張れば電灯は消え、部屋は豆電球の頼りない光にぼんやりとだけ照らされる。 布団の中のゆっくりにとっては真っ暗闇だろう。 zzz・・・ 「ゆえ〜ん!ゆえ〜ん!」 深夜に急に赤ゆっくりが泣き出した。 脇の下に入っていた赤れいむが、赤まりさに引っ張り出されて暖かい場所をとられてしまったのだ。 「まりしゃは、ゆっくちあっちゃかいところでねりゅよ・・・zzz」 「れいみゅのゆっくちぷれいちゅがゆえ〜ん!ゆえ〜ん!」 幸い布団の中で泣いているので、男はまだ騒音で目を覚まさない。 しかし、もしも安眠の邪魔をしようものなら男は怒り出してゆっくりさせなくしてしまうだろう。 そこで、いち早く異変に気づいた親れいむが赤れいむをなだめるために布団の奥へと潜り込んだ。 「おちびちゃん、ゆっくり泣き止んでね!お兄さんがうるさくて起きちゃうよ!」 「ゆえ〜ん、ゆっくゆっく」 成体ゆっくりの重量はそれなりにあるため、お兄さんは寝苦しそうだ。 胸の辺りに圧し掛かって、一生懸命脇の傍にいる赤れいむをなだめている。 「ゆっくりできるお歌を歌ってあげるから泣き止んでね! ゆっ♪ゆっ♪ゆっ〜♪」 赤れいむはそのお歌に機嫌を良くして一緒になって歌いだす。 「ゆ♪」 他の寝ていたお腹の上の赤れいむ2匹と足元の子れいむ2匹も目が覚めて、釣られて大合唱。 「「「「ゆっゆっゆっ〜♪ゆっくり〜♪していってよね〜♪」」」」 「うるせぇ!!」 男はあまりの騒音と胸の上の重量感で目を覚まし、親れいむの髪をひっ捕まえると 布団から引っ張り出して、壁めがけてぶん投げた。 ぶぎゅ! 口から餡子を少量吐き出しているが命に別状はない。 足元の子れいむも蹴って布団の外に追い出したが、見えなかったので熟睡していた子まりさが転がって壁にぶつかって潰れた。 「zzz・・・ゆぎっ!」 ようやく静かになる。 「ゆ・・・ゆゆ」 親れいむは布団に戻ろうとしたが、薄目を開けていた男が裏拳一閃で再び壁に激突し気を失った。 ボフッ 男が屁をこいた。 布団の中は異臭を放つメタンガスで充満されていく。 「ゆぎゃー!」 「くちゃいよ〜!」「ゆっくちできにゃい!」 「こうやって布団の温度をたもってるんだよ・・・むにゃむにゃ」 男はまったく悪びれず寝言で答える。 足元の子まりさは外の空気を吸って耐える。 「すーはーすーはー、ここはゆっくりできるよ!」 子れいむ2匹が 「まりさ、そこを代わって!」 「交代交代で息をすうんだよ!」 と言っているがまりさは「ゆっ!ここはまりさのゆっくりスポットだよ!」と言ってまったくどこうとしない。 男は少し意識があったので、布団を足元のほうへたぐりよせて そのまりさの外気を完全に遮断してやった。 ついでに、もう一発屁をこく。 大股に開いて音がしないように、なるべくまりさにヒットするように慎重に・・・ ぷすぅ〜ッ 空気が抜けるような音が男の尻からすると、足元の子まりさは息継ぎの空気口を完全に失い 「ゆぶべべべべ・・・!」と目を大きく見開いて暴れ狂う。 すーはーすーはーと呼吸をしていた、”すー”にタイミングがあって屁が直撃したのだ。 まりさは布団の外へと非難しようとしたが、多めに布団を足元にたぐりよせておいて しかも足で布団の端を丸めて押さえつけたから完全な密室がここに誕生した。 「だしてねぇー!まりさをお外にだしてねー!くしゃいー!」 ちなみに子れいむのほうは2匹とも泡を吹いて気絶している。 余計な事で意識が戻ってしまったため小腹がすいてしまった。 とりあえず、脇にはさまってる饅頭でも食べるか。 「すーや、すーや、ここはまりちゃのゆっくちぷれ・・・」 ひょい、パクッ 口から上を食べて残ったのは布団の中に捨てる。 普通は布団が汚れるからそんな事は出来ないが、このゆっくり餡に限っては ゆっくり同士が綺麗にあとかたもなく始末してくれるからだ。 甘い匂いが布団の中に広がって、半分になった赤まりさに他の赤ゆっくりが寝ぼけながら 「むーしゃ、むーしゃ」とパクつく 赤まりさを平らげると、赤れいむが他の赤れいむに噛み付かれて「ゆぎっ」と悲鳴を漏らしたが すぐに餡子の匂いをさせて全部食べられてしまった。 布団の中は地獄絵図だというのに、親まりさは相変わらずのんきに寝息を立てている。 「すーり、すーり、まりさそんなにたべれないよ・・・ぐへへ」 なんとなくジャイアンパンチを顔面にお見舞いしておいた。 顔面が陥没するあれだ。 むぎゅー! 「ゆゆゆ・・・ゆっ?ゆゆ?」 親まりさは何が起こったかわからず、目をぱちくりとしている。 男は寝たフリをしてスルー。 朝、赤ゆっくりが男の寝返りで全滅していて、子れいむと子まりさも1匹づつ死んでいたが 「冬越えとはこういうもんだ」 の男の一言で親ゆっくり達は納得した。 餡子の遺伝にも冬越えは大変なことだという情報が受け継がれているからだ。 言いながら朝食に、生き残っていた赤れいむを食べてるわけだが 飾りを髪ごと引き抜いてるからわからないらしい。 「やめちぇね!ゆっくちたちゅけてね!みゃみゃー・・もっとゆっくちしちゃ・・・」 「夜までに赤ゆっくりを作っておけよ!」 そういい残して、半透明のポリ製ケースに親ゆっくりと子ゆっくりを生ゴミを放り込んで蓋を閉じる。 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ 作者:まりさ大好きあき
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「ゆっくりくりくりクリトリス!!!!」 「うぎゃああああああああああああ!!」 紅魔湖から少し離れた森の中を駆け抜ける2つの影。 正確には走っている影は1つで、もうひとつはその影に抱き上げられていた。 しかも器用なことに影は抱き上げた相手の陰部を自分の口元に寄せて、舐めたくっている。 そう、この影の正体は変態お兄さん。装備は背負ったリュックのみで他は完全な全裸だ。 そして、もうひとつの影はゆっくりれみりゃだった。 何故森の中を走るのか? 理由は簡単。リビドーと風を一緒に感じたかったからだ。 何故ゆっくりに変態行為をするのか? 理由は単純。そこにゆっくりがいるからだ。 そんなわけで湖のほとりで見かけたはぐれゆっくりゃを抱きかかえて、変態お兄さんは今日も森をひた走る! 「レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ」 「やべでえええええ!!はなずんだどおおおおおお!!」 変態お兄さんの鍛え抜かれた舌技が容赦なくゆっくりゃの秘裂を責め立てる。 そのあまりの激しさにゆっくりゃのあそこはもうぐしょぐしょだ!主に唾液で。 「ううううう!やべるんだどおおおおお!!」 抗議の声を上げながらぺちぺちとお兄さんの頭を叩くゆっくりゃ。 しかし、お兄さんには何の効果もない。寧ろぺにぺにが元気になるくらいだ。 「ゆっくりゃ君!君のパウワーはこんなものかい!?」 変態お兄さんは威勢の良い声でゆっくりゃを挑発しながら、相変わらず抱き上げポーズのままぐるぐると回り始める。 勿論、パワフルな舌技による愛撫をやめる気配は微塵もない。 つまり、お兄さんは舐めながら喋りつつ回りながら疾走するという微妙な離れ業をやってのけているのだ。 「ううううううううう!ぎぼぢわるいどおおおおお!!」 「はっはっはっは!まだまだだぞ~♪」 延々と回され続けたゆっくりゃは気持ち悪さのせいか顔が真っ青。 が、お兄さんは自重しない。いや、むしろそこで付け上がるのがお兄さんと呼ばれる人々なのだ! 変態お兄さんは調子に乗って回転速度をどんどん上げていく。 「ぎぼぢわるいいいいいいいいいいいい!!やべげぼおおおおおおおおおおおお!!」 「はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは・・・!」 更に速度の増した回転に我慢出来なくなったゆっくりゃは吐瀉物を撒き散らした。 しかし、お兄さんはまだ回り続ける。 「う・・・ううううううう!」 「はっはっはっは!ま~だまだ~!!」 勿論、舌のほうの動きも絶好調!今のところ回転の気持ち悪さが勝っていてゆっくりゃは気付いていないが、大分こなれてきている感じだ。 さっきまでは主に唾液で濡れていた場所がまた別のものによって湿り気を帯び始めている。 「さあ、ゆっくりゃ君!いいかげん白状する気になったかな?!」 「いや゛ああああああああああ!!でびりゃのおやぢぎはひみづなんだどおおおおおおおおおおおおお!!」 どうやら変態お兄さんはこのゆっくりゃの巣のありかを知りたいらしいが、ゆっくりゃがなかなか強情で思いようにいかないといったところか。 その返事を聞くや否や、お兄さんは舌と回転に加えて、左手中指による肛門攻めを開始した。 にちゃにちゃと中の具をかき回す音がゆっくりゃの腹越しに聞こえてくる。 「ほ~れ!!吐かないか!?儚いのか!?」 「うぎゃあああああああああああああああ!!」 肛門に指を突っ込まれた不快感から悲鳴を上げるゆっくりゃだが、そんなものは何の意味もない。 更に陰部を覆うように唇をくっつけたお兄さんは、全力で中身を吸い上げる。 「うばばばばばばばああああああああああ!!?」 すると、陰部近辺の具が口の中へと吸い込まれていき、腹部の空洞になった部分の空気も吸い上げられてべコンとへこむ。 「なあ、ゆっくりゃ君?お兄さんは君のおうちが見たいだけなんだよ。なあ、教えてくれよ?」 「ざぐやああああああああああ!だじゅげでえええええええ!!」 ついにいるはずもない従者に助けを求め始める。が、お兄さんは知っていた。 この言葉は事実上の敗北宣言なのだと。この状態で従者が来ないことを認識させ、更に軽く可愛がってあげればすぐに素直になる、と。 「咲夜さんはこないよ・・・」 そう呟くと、突き入れた指に思いっきり力を入れて、ゆっくりゃの肛門を引き裂いた。 「・・・なあ、ゆっくりゃ君。話す気になったかい?」 「うぎゃあああああああああああ!!いいまずううううう!!いいまずがらやべでえええええええええええ!!」 結局ゆっくりゃがこうむった被害は嘔吐、腹部に若干の陥没、肛門の断裂の3つだけ。 変態お兄さんとしては事が穏便に進んだことが非常に嬉しかった。 ゆっくりゃの案内に従って薄暗い森の中を進んでいくと、やけに元気のなさそうなゆっくりまりさの家族を見かけた。 その一家の家族構成は親のゆっくりまりさ1匹と、子どものゆっくりまりさ3匹。他の種はいないし、もう一方の親の姿も見当たらない。 おそらく、ゲスな同種にレイプされたか、或いはその逆か。もしかしたら止むに止まれぬ事情があるのかもしれない。 そんな妄想に基づいて勝手に同情した変態お兄さんはその一家に元気良く話しかけた。 「やあ、君たち!元気かな?」 「ゆ!?おにいさんだれ?ゆっくりできるひと?」 「僕は変態お兄さん!とってもゆっくり出来る人だよ!」 「それじゃ、ゆっくりしていってね!」 「ああ、ゆっくりしていくよ!ところで君たち、どうしてそんなに元気がなさそうなんだい?」 本題に入ると同時に怯えさせないようにお兄さんは自分の中で最高の笑顔を浮かべる。 そんな僕の質問に、子どもたちが酷く弱った声で答える。 「まりしゃたちね・・・おにゃかしゅいたの・・・」 「じゅっとおみじゅしかのんでないの・・・」 「おみじゅもちょっとちかのんでにゃいの・・・」 どうやら、この一家は飢えのせいで衰弱していたらしい。そのことを知ったお兄さんはこの一家の食べ物を分けてあげることにした。 「そうかそうか!それは大変だったね!でも大丈夫。お兄さんがこのゆっくりゃを食べさせてあげるよ!」 「うー!!れびりゃだべられだぐないいいいいいい!!」 お兄さんの急な提案にさっきまで大人しくしていたゆっくりゃがまた暴れ始めた。 が、そんなことは最初から想定していたお兄さんはすでにその両手両脚を紐で縛っている。 そのため暴れたところでゆっくりゃはろくに抵抗できない。 「「お、おかーしゃん、ゆっくりゃこわいよお・・・」」 「まりしゃたちたべりゃれちゃうよぉ・・・」 「だいじょうぶだよ。おかーさんがまもってあげる!」 とは言え、ゆっくりにとってはそれでも怖いのだろう。みんな一箇所に固まってガタガタと震えている。 暴れながらそんな様子の一家を見つけたゆっくりゃは急に上機嫌になって、「ぎゃおー!たべちゃうどー!」などと吠え始めた。 「はっはっは!君たち、怖がることはないよ。すごく安全に食べさせてあげるから!」 お兄さんはそう口にした直後におもむろに1匹の子まりさを掴むとゆっくりゃの裂けた肛門にねじ込んだ。 「ゆゆっ!!?」 「うぎゃ!!?」 「おにーさん、まりさのこどもになにするの!」 その常軌を逸した行動に困惑するゆっくりたち。しかし、お兄さんは一家やゆっくりゃに構うことなく、胎内にねじ込まれた子まりさに話しかける。 「どうだい?ゆっくりゃの中はあったかいだろ?」 「うん、ちょっとくしゃいけどあったかいし、おいちいよ!」 「そうだろ?ゆっくりゃは汚らしくて臭いけど、あったかくて美味しいだろ?」 「れびりゃはぐざぐないどおおおおおおお!!」 臭いといわれたことに抗議するゆっくりゃ。しかしその場にいる誰もがゆっくりゃのことなんて気にも留めない。 だから、まるでゆっくりゃなんていないかのように話を進んで行った。 「な、これならゆっくりできて安全だろ?」 「「ゆ!おにいしゃん、まりしゃも、まりしゃさも!」」 「おにいさん!このこたちもはやくいれてあげてね!」 「勿論そのつもりさ!」 そう言ったお兄さんは母まりさのお願い通りに残りの2匹肛門からねじ込む。 「うぎゃああああああああああああ!!いだいいいいいいいいいいいい!!」 その間も、ゆっくりゃは叫びっぱなしだったけれど、誰も気にしない。 それから、うっかり子どもが落ちないように適当な枝を突っ込んでは横向けにして肛門付近に引っ掛ける。 「ぎゃおおおおおおおおおおおお!!やべでえええええええ!やべでええええええええ、bwmんdkんcげdlんd。!!」 ついに正気を失い始めたゆっくりゃ悲鳴の後に訳の分からない音声を発し始める。 それでも、誰もゆっくりゃに気を遣おうなんてことは考えない。 「さて、最後は・・・」 最後に母まりさを入れようと思ったのだが、どう考えても母は大きすぎる。 しかし、母まりさもそのことに気付いていたらしく、何も言わずに首を振ると「そのゆっくりゃのうでをちょうだい」と言った。 お兄さんはまりさの言うとおりにゆっくりゃの右腕を千切って差し出した。 「うっめ、めっちゃうめぇ!」 その後、母まりさが美味しいゆっくりゃの右腕に夢中になっているのを邪魔しないように、3匹の子どもの分重さの増したゆっくりゃを抱えて、森の奥へと向かっていった。 「おじさん、まりさにもゆっくりゃのうでをよこすんだぜ!」 結論から言えば、このまりさはゲスまりさだろう。 一つ、他人への最初の呼称がおじさんである。 一つ、出会いがしらにモノを要求してくる。 一つ、自分が物を貰う立場の癖に「よこせ」と抜かしている。 一つ、語尾に「だぜ」を用いている。 これだけの条件を満たしているまりさは大体ゲスと考えて差し支えないだろう。 「まりさ君、きみはおなかがすいているのかい?」 「そうだぜ!だからゆっくりしないでまりさにたべものをよこすんだぜ!」 「断る」 そう言った変態お兄さんは首と股間にぶら下がったイチモツを横に振ると、さっさと森の奥へ進んでいく。 しかし、さっきのまりさはしつこく追いすがって来た。 「ごちゃごちゃいわずにまりさにたべものをよこすんだぜ!」 「・・・・・・君は自力で取れるだろう?」 「あたりまえだぜ!まりささまをなめるんじゃないぜ!」 「じゃ、要らないじゃないか?」 「それはそれ、これはこれだぜ!」 どうやらなかなかに年季の入ったゲスらしい。 「でも、俺には君に食べ物をやる理由がないんだよ」 「だったら、まりさのきょかなしにこのもりにはいったことをゆるしてやるぜ!」 「ほう?このもりにはいるのにはきみのきょかがいるのかい?」 「あたりまえだぜ!このもりもこのもりのものもぜんぶまりさのものなんだぜ!」 まりさはもここまで図々しいのは珍しいんじゃないかと思うようなことを口にするが、お兄さんは適当に聞き流す。 その時、不意にあることが気になったので尋ねてみた。 「君、家族は?」 「まりさはここうのおうじゃだぜ?そんなのいたらゆっくりできないぜ!」 「じゃあ、すっきりしたけいけんは?」 「はっはっは、そんなのかぞえきれないほどあるぜ!」 「じゃあ、さっき俺が食料をあげたまりさとは?」 「もちろん、すっきりさせてやったことがあるぜ!」 「こどもをうんだけいけんは?」 「そんなあぶなくてばかなことするわけないんだぜ!」 決して長くないやり取りだったが、変態お兄さんはこいつが相当のゲスであり、一切の同情も遠慮も必要ない相手だと確信し、お仕置きモードに移行した。 ずっと抱えていたゆっくりゃを地面に置き、ゲスまりさに手招きする。 「やっとまりさにたべものをみつぐきになったんだね、おじさん!」 自分は食べ物をもらえて当然と思っているまりさは一切警戒せずにゆっくりゃのほうに向かってくる。 一方のゆっくりゃは「たべられだぐないいいいいい!!」と叫びながら必死で逃げ回ろうとする。 が、先ほど放り込まれた子まりさたちが体内でゆっくりしているせいか酷く体が重い。その上、子どもたちが具に接触した拍子に激痛が走る。 「いだいいいいいいいいいい!!」 動こうとする度に、また何もしていなくても襲ってくる痛みのせいでゆっくりゃは見じろき一つできなかった。 「ゆっへっへ、まりさからにげられるとおもってるのかだぜ?」 と、まりさはゆっくりゃの眼前で余裕の笑みを浮かべる。ここまで上手くことが運ぶとは変態お兄さんも思わなかったが、これはこれで渡りに船。 そんなわけで隙だらけのまりさを上から押さえつけると、これまた痛みで隙だらけのゆっくりゃの顔に密着させ、激しく振動を与える。 確か体つきでもこの方法で妊娠できたはず。うろ覚えの記憶を手繰り寄せながらお兄さんはひたすら2匹に刺激を与え続ける。 「ゆっゆっゆっゆっゆ・・・!」 「う、うううううぅぅぅううう・・・!」 「はぁはぁ・・・ゆっくりゃ~、そのぶさいくなしもぶくれがおに、はぁ・・・まりさのぺにぺにをぶちこんであげるぜええ・・・!」 「ううう、いだいーーーー!!」 「はぁ・・・まだまりさはなにもしていないのに、ゆぅ・・・はぁ・・・いたいなんて、ゆぅ・・・とんだへんたいだぜぇ・・・!」 ただ振動を与えているだけなのに、顔いや体中から変な粘液をだらだらしたたらせながら勝手に昂って行く2匹。 もうそろそろ始めても大丈夫だろう、と判断したお兄さんは2匹を思いっきり密着させた。 「ゆぅ・・・!さすがゆっくりゃだぜ。ゆぅ・・・うんどうしんけいだけがとりえなだけあって・・・ゆぅ、ほかのやつらとは、まんまんのしまりが・・・はぁ、ちがうぜ・・・!」 研究者によると言葉責めのつもりらしい。卑猥な言葉で相手のみだらさを強調して堕落させているんだとか。 人間だったら殴られても文句の言えない台詞だと思うんだが、どうやらゆっくりの場合はこれで十分らしい。 「う゛!?う゛う゛う゛っ!?やべ、やべでええええええええええ!!?」 痛がりながらもその中に嬌声が混ざっている。どうやら体は素直だったらしい。 「んほおおおおおおおおお!すっきりーーーー!!」 「うぎゃあああああ!いっぢゃうううううう!!」 やがて絶頂に達した2匹は同時に奇声を上げると、互いに動きを止めてぜぇぜぇと呼吸を整える。 そして受けに回ったと思われるゆっくりゃを見てみると、頭には早速茎が生え始めていた。 「ゆう!なかなかのまんまんだったぜ!」 と、ニヒルな(と本人は思っているであろう)笑みを浮かべると、さっきまで交尾していた相手の腕に齧り付いた。 どうやら絶頂に達してなお当初の目的を忘れていなかったらしい。 「うぎゃああああああああああああ!!」 腕を食い千切られたゆっくりゃは絶叫を上げる。元々衰弱していた上に、さっきの交尾で体力を消耗してしまったため、抵抗する力が残っていないようだ。 しかし、まりさがゆっくりゃの腕に舌鼓を打とうとしたとき、またしてもお兄さんに頭をつかまれ、激しい振動を与えられる。 勿論、もう一方の腕ではゆっくりゃに対しても頭の茎が取れない程度に容赦なく振動を与えている。 「に、にどもするきはないん・・・ん、ゆっ・・・ゆぅ・・・」 「はっはっは!せっかくだからお兄さんも交えて3Pしようぜ!」 朗らかに微笑むお兄さんのブツはちょっとした鈍器の如く頑丈になり、ちょっと信じられないほどに怒張していた。 そうして、また2匹が昂ってきたところでさっきと同じように顔を密着させる。 すると、どんなに疲れていても、どんなに飽きていても体が勝手に動いてしまうのだ。嗚呼、悲しきは野生の本能。 「ゆぅ・・・!さすがゆっくりゃだぜ。ゆぅ・・・うんどうしんけいだけがとりえなだけあって・・・ゆぅ、ほかのやつらとは、まんまんのしまりが・・・はぁ、ちがうぜ・・・!」 さっきと全く同じ台詞しか口にしないあたりにボキャブラリーの貧困さが伺える。 が、今のお兄さんにとってはそんなことはどうでもよかった。 互いに快感を高め合う2匹を尻目に彼はゆっくりゃの体のほうのまんまんにはち切れんばかりに男根を深々とねじ込んだ。 「うぎゃああああああああああ!?」 まだ、叫び声を挙げる元気が残っているらしい。その事実にお兄さんはにっこり。 「それだけ元気があれば大丈夫だね!ほ~れ!ほれ!ほれ!」 ゆっくりゃの太ももをむんずと掴んだお兄さんは挿入したまま立ち上がると遠慮なく腰を振り始めた。 「ゆっゆっゆっゆっゆ・・・!」 一方のまりさも良い感じの楽しんでいるらしい。なかなかのハイペースで全身を震わせていた。 「うっ、ぎゃっ、xbんけsっでwんhつkんmc!?!?」 しかし、双方から激しく責められているゆっくりゃは訳の分からない音声を発しながらびくびくと痙攣している。 「・・・・・・!?こ、これは・・・」 しばらく、ゆっくりゃ相手にピストンしていたお兄さんは驚愕した。どうやらゆっくりゃの中の子まりさがぺにぺにを刺激しているらしい。 まむまむと子まりさのフェラが奏でる二重奏が否応なしにお兄さんに激しい快感を与える。 「くっ・・・はっ、ふおおおお・・・これは長く持ちそうにないな・・・」 見ると、まりさもそろそろ絶頂間直といった感じで、ゆっくりゃに関しては色んな意味でもう限界といった様子だった。 「これがスパートだ!!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!・・・」 「ゆっゆっゆっゆっゆっゆ・・・いぐうううううう・・・」 「ぎゃっ!・・・ぎゃ!いっぐううううううう!?」 最後の一発。お兄さんは全力でゆっくりゃに腰を打ちつける! 「ふぉおおおおおおおおおおお・・・・!!」 「んほおおおおおおおお!すっきりいいい!!」 「いぐううううううううううううううう!!」 そうして2匹と1人は同時に果てた。 その後、まりさはお兄さんの手によってゆっくりゃと更に8回も交尾する羽目になった。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・もうしばらくはすっきりしたくないぜ・・・」 合計10回もすっきりしたまりさは流石にぐったりしていて、もう一歩も動けないといった様子だった。 一方、元々疲弊していたゆっくりゃはもはや虫の息。しかし、頭に生えた10本の茎が容赦なくゆっくりゃから養分を奪う。 しかし、当初の目的はまりさにお仕置きをすること。今までの行為はあくまで下準備に過ぎないのだ。 全裸の変態お兄さんは背中のリュックから餡子の缶詰と小麦粉と水とナイフを取り出し、 まず、小麦粉を水で溶かして適当に皮を作る。それから皮の中に餡子を放り込んで、更にその中に手近な石ころを入れる。 その作業を繰り返して握りこぶし大の饅頭を5つほど作った。ただし、この饅頭は皮をしっかり閉じずに一箇所だけ餡この出し入れを出来る場所を残して。 それからぐったりしているまりさに近づくとナイフで後頭部の皮を引き裂く。 「ゆぎゃ!?おぢさん、いだいぜ!なにするんだぜ!」 当然抗議してくるが、そんなものは無視して同じように五箇所ほど皮を引き裂く。 それが済んだら今度はさっき用意しておいた饅頭の餡子の出し入れをするための場所と引き裂かれた後頭部を接着する。 勿論、5箇所とも何かの拍子に外れてしまわないように慎重にかつ丹念に。 「ゆ!?ゆぎいいいいいいいい・・・!!?」 やはり修復作業だろうとなんだろうと傷口に触れられれば痛いらしく、まりさは白目を剥いて泡を吹いている。 もっとも、下手に暴れられないのは好都合なのでさっさと作業を済ましてしまおう。 これで作業の第一段階は完成。後頭部に握りこぶし大のこぶのあるゆっくりまりさが完成した。 「ゆ・・・ぎぃ・・・ゆ!?おじさん、なんでまりさにいたいことするの!そんなおじさんはゆっくりしね!」 次の作業の準備をしているとまりさが目を覚まし、元気良く罵声を浴びせてくる。痛い目にあわされておいて恐怖心を覚えない辺りがいかにもゆっくりらしいといえる。 「なあ、腹が立つんならお兄さんをやっつけてごらん?」 「ゆ!ばかだね、おじさん!まりさにけんかをうるなんていのちしらずにもほどがあるんだぜ!」 そう言って、勢い良くお兄さんに飛び掛ろうとするまりさ。しかし、想像していたほど勢い良く飛びかかれなかったためにお兄さんまで届かず、その上何故か後頭部から落下してしまった。 「ゆぎゃああああああああああああ!!」 しかも、尋常じゃなく痛そうだ。もっとも、頭の中に石を埋め込まれているのだから当然だろう。予想だにしない激痛にのた打ち回っている。 「ゆ!?!ゆぎいいいいいいいいいいいい!!」 が、そののた打ち回りが災いした。自分ではまだその存在に気付いていないこぶ。しかし、その中身が餡子であった以上もう体の一部として癒着してしまっている。 その体の一部を知らず知らずのうちに地面に激突させてしまっていた。 お仕置きなのでしばらくそのまま放置してもかまわないのだが、今回の本当のお仕置きはこれから始まるのだからあまりのんびりもしていられない。 白目を剥いて転がっているまりさを押さえつけたお兄さんは、下手に動き回られないように、それでいて餡子がはみ出ることのないように脚部をナイフでめった刺しにする。 「ゆっ!ぎゃ!ぎぃ!ゆぐ!ゆぎぃ!ゆごっ!がっ!ゆっぐ!」 あまりの痛みに再び泡を吹き始めるが、執拗に刺され、その痛みが意識を無理やりこちらに引き止めるので気を失うことも出来ない。 その執拗な刺突が終わった頃にはまりさの顔は涙でぐしょぐしょに濡れてしまっていた。 これで暴れることは出来ないだろう。そう判断した俺は、今度は相変わらず虫の息のゆっくりゃを魔理差のそばまで引っ張ってきた。 そして、徐々に成長しつつある頭部の茎を折ってしまわないようにナイフで注意深く皮をえぐって引き抜く。 「う!?うぎゃ!?ぎゃ!?」 その痛みで一瞬朦朧としていた意識を取り戻すゆっくりゃだが、やはり再三にわたるお兄さんのお仕置きと交尾のダメージが相当大きかったらしく、殆ど抵抗する様子を見せない。 「よし、これでOK。移植するぞー!」 そういって気合を入れなおした変態お兄さんは、相変わらず泣きじゃくっているまりさの額よりやや上の部分にナイフを突き立てた。 「ゆっ!?ゆぎゃああああああああああ!!?」 案の定、痛みのせいで絶叫するがそんなものは無視してさっさとゆっくりゃから引っこ抜いた10本もの茎をそこにねじ込むと、小麦粉を練りこんで茎を固定した。 「よし、これで完了」 「ゆ!?なにごれえええええええええええ!!」 「ん?それは額の茎のことかい?それとも後頭部のこぶのことかい?」 「どっぢもだよおおおおおおおおおおお!!」 「はっはっは!そのこぶは子供をちゃんと産めばなくなるから安心すると良い!」 「いやだああああああああ!!ごどぼなんがいらないいいいいいいいい!!」 「でも、うかつに子どもを殺したりするとずっとそのこぶは取れないぞ!はっはっはっはっはっは!」 「ゆう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!?」 よし、お仕置き完了。そう呟いた変態お兄さんは相変わらずへばっているゆっくりゃを抱き上げると更に森の奥深くへと進んでいった。 (多分続く)? ---あとがき--- 書き込めないのってストレスたまる。 そんなわけで、変態お兄さんを書いてみました。 ただ、ちょっぴり虐待要素が濃い気もしますが、そこはご愛嬌ということで。 byゆっくりボールマン 【作品一覧】 ゆっくりいじめ系322 ゆっくりボール 虐 道 無 阿求×ゆっくり系8 ゆっくりボール2 虐 道 ゆっくりいじめ系353 ゆっくりボール3 虐 環 無 ゆっくりいじめ系357 ゆっくりボール3-2 虐 環 捕 無 ゆっくりいじめ系365 ゆっくりボール3-3 虐 制 無 ゆっくりいじめ系375 ゆっくりボール4 虐 家 捕 無 ゆっくりれみりゃ系いじめ31 ぷっでぃ~ん天国 虐 捕 無 ゆっくりいじめ系401 びりゃーど 虐 家 道 無 その他 ゆっちぇす そ ゆっくりいじめ系412 必殺コンボ? 虐 ゆっくりれみりゃ系いじめ36 ゆっくりぼーる5 虐 家 道 ゆっくりいじめ系436 ゆっくりみだら1 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系438 ゆっくりみだら2 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系442 ゆっくりみだら3 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系448 ディスコミュニケーション そ 無 ゆっくりいじめ系458 ゆっくりみだら4 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系484 鬼意さんVSドス 1 虐 ゆっくりいじめ系485 鬼意さんVSドス 2 虐 性 ゆっくりいじめ系486 鬼意さんVSドス 3_1 制 ゆっくりいじめ系487 鬼意さんVSドス 3_2 虐 ゆっくりいじめ系500 ゆっくりみだら5 虐 無 ゆっくりいじめ系513 ゆさくや1 ゆっくりいじめ系525 ゆさくや2_1 ゆっくりいじめ系526 ゆさくや2_2 ゆっくりいじめ系529 ゆっくりみだら6 ゆっくりいじめ系559 ゆさくや3 虐 制 家 ゆっくりいじめ系573 ゆさくや3.5 虐 そ 無 ゆっくりいじめ系582 淡々とゆっくりを尾行してみた そ 家 環 無 ゆっくりいじめ系589 淡々とゆっくりを尾行してみた 2 虐 環 家 無 ゆっくりいじめ系597 虐待おばば 虐 無 ゆっくりいじめ系602 淡々とゆっくりを尾行してみた3 虐 環 家 捕 無 【不掲載分】 ゆっくりれみりゃ系いじめ33 妊娠ゆっくりゃいじめ 虐 無 このSSに感想を付ける
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前 4匹になった一家は、ようやく地上がはっきり見える距離まで降りて来た。 気圧が戻り、パンパンに膨らんだ風船も少し緩くなっている。 「じめんがみえてきちゃよ!!」 子まりさが歓声を上げる。 かなり流されて来たらしく、全く見覚えのない場所であるが、まずは地面に降りるということがなによりも先決だ。 近くには湖や池といった危険なものも見受けられないし、ここまま行けば無事に降り立つことができるだろう。 残り約百メートル。一家はこのその瞬間を待ちわびていた。 しかし、降りる寸前、突然一家の前に突風が吹き荒れる。 「ゆ―――!!! ながされるよおおぉぉ――――!!!」 そのまま行けば上手く地面に降り付けただろうが、いきなりの風で落下コースがずれてしまった。 そして、新たな落下場所は、運悪く大きな木の中腹だった。 木の枝や夏の青葉がハンモックに絡みつき、一家は身動きが取れなくなってしまう。 「ゆゆっ!!! こんなところじゃ、ゆっくりできないよ!!!」 れいむは体を揺さぶって、木からハンモックを外そうとした。 しかし、動けば動くほど、枝がハンモックに絡みつき、身動きが取れなくなってしまう。 ようやく地面にたどり着けたというのに、最後の最後でケチがついてしまった。 れいむ一匹ならいつでもハンモックから出られるが、地面まで5mはあり、さすがにジャンプして降りるには少々分が悪すぎる。 どうすればいいのだと、れいむは餡子を捻り出す。 一方、大人のれいむとは対照的に、落ち着きのない子ゆっくり達は、早く地面に降りたくて風船の中から抜け出そうともがいていた。 しかし、それがいけなかった。 末っ子れいむが暴れたため、運悪く風船が鋭い枝に当たってしまった。 パーン!! 多少伸びているとはいえ、風船は風船。 割れた風船から末っ子れいむが投げ出される。 「ゆっ?」 それが末っ子れいむの最後の言葉だった。 水溜りでもあれば、あるいは腐葉土にでも落ちればどうにかなったかもしれないが、あいにく落ちた場所は、固く大きな石の上だった。 皮の柔らかい末っ子れいむは、痛みを感じる間もなく、「ぷちゅ」と餡子を弾かせ、絶命した。 「ゆああああぁぁぁぁぁ―――――――!!!! あがぢゃあああああんんん―――――!!!!!」 「まりざ(れいぶ)のいもうどがあああぁぁぁぁ――――――!!!!」 末っ子れいむの最期を目の当たりにし、残った3匹は絶叫を轟かせる。 今までも姉妹の最期を目撃していたものの、死の瞬間を目撃したわけではなく、間接的に死んだと感じただけであった。 よって悲しくもダメージはそれほど大きくなかったが、今回の末っ子れいむの死に様は、一家に死の恐怖を与えるには十分すぎた。 「うごかないでね!! おちたらしんじゃうからね!! ゆっくりうごかないでね!!」 れいむは上を見上げ、子れいむと子まりさに叫ぶ。 2匹も末っ子れいむの死に様をまざまざと見せつけられれば、れいむに言われずとも動くつもりはない。 落ち着きなく飛び跳ねていた体を抑え込み、体を縮めている。 しかし、所詮は風船。 ほんの少しの風でも不安定に揺れ動き、一家を絶望の中へと誘い込もうとする。 「おかあしゃん!! こわいよおおぉぉ―――!!!」 「もうやだよ!! はやくたしゅけてええぇぇぇ――――!!!!」 2匹は泣きながられいむに助けを求めるも、れいむにも助ける手段に窮していた。 枝を伝って子ゆっくりの元に行こうとするも、木がざわめき、風船も揺れ動いてしまう。 いつ末っ子れいむの二の舞になってしまうかしれたもんじゃない。 しかし、運命の女神はゆっくりがお嫌いなのか、れいむが手をこまねいていると、一陣の風が風船に襲いかかる。 その結果は言うまでもないだろう。 「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁ――――――!!!!!!」 女神の怒りに触れたのは子れいむだった。 枝に当たった風船が破裂し、断末魔の叫びを上げ、下に落ちていく……が、子れいむが落ちた場所は、運が良いのか固い地面ではなかった。 「ゆ!? たちゅかった!!」 柔らかい何かが緩衝材となって、子れいむの落下の衝撃を吸収してくれたのだ。 しかし、落ちた場所はある意味、地面より最悪な場所だった。 「ゆゆっ!? とりしゃんがいっぱいいりゅよ!!」 子れいむが落ちた場所。それは、この木の一角に陣取った鳥の巣だった。 うまく緩衝材となってくれたのは、巣の中にいた羽根の生えそろっていない雛だ。 見たところ親鳥の姿はない。おそらく餌の調達にでも行っているのだろう。 雛たちは寝ていたが、子れいむが落ちたのを切っ掛けに、起きてしまったようだ。 そして、お腹がすいたのかピーピー喉を鳴らしている。 「ゆ!! うるちゃいよ!!」 突然鳴き出した雛に驚き、文句をいう子れいむ。 しかし、この場でそんなことを言っては、自殺行為に等しい。 目の前に旨そうなマンマがあると知った雛たちは、一斉に子れいむに群がりかかる。 「や、やめでええぇぇぇ――――!!! れいみゅはたべもにょじゃないよおおぉぉぉ――――!!!!」 子れいむは何とか逃げようとするも、狭い巣の中で逃げる場所があるはずもなく、対抗しようにもミニトマトほどしかない体で、数匹の雛に敵うわけもない。 「いじゃいよおおぉぉぉ―――――!!! たべにゃいでええぇぇぇ――――!!! おがあしゃあああん、だじゅげでええぇぇぇぇ―――――!!!」 「やめでええぇぇぇ――――!!! れいむのこどもをだべないでええええぇぇぇぇ――――――!!!!」 れいむは子れいむを助けようと、枝を伝って、巣に向かう。 その上では、子まりさの風船が揺れて、いつ枝にぶつかって割れるか分からないが、れいむはそんなことを気にしていられない。 まずは現在進行形で危険が迫っている子れいむが最優先だ。 と言っても、不安定な足場でなかなか思うように進むことが出来ない。 そんなれいむがまごついてるうちに、子れいむは体を雛たちに啄ばまれ、哀れ数匹の餌となってこの世を去った。 「なんでれいむのこどもをたべちゃうのおおおぉぉぉ―――――!!!」 ようやく巣に辿り着くも、時すでに遅し。 れいむは、クチバシを餡で濡らした雛に向かって絶叫する。 しかし、それが雛に通じるわけもなく、雛はれいむの巨体に脅えピーピー鳴き叫んでいる。 れいむは、子供の敵とばかりに雛を攻撃しようとした……瞬間、れいむの目の前を何かが風を切って通り過ぎた。 親鳥だ。 餌を取って戻ってきた親鳥が、子供の危険信号を察知し、全力で飛んできたのだ。 「ゆゆっ!! じゃましないでね!! れいむのこどもをたべたわるいとりさんにおしおきするんだから!!」 邪魔するなと言って、はいそうですねと言うはずもなく、親鳥はれいむにクチバシや羽を使って攻撃する。 「い、いだいよおおおぉぉぉ―――――!! ゆっぐりやめでええぇぇぇぇ―――――!!」 足場が悪く、親鳥の攻撃に何も出来ないれいむ。 さすがに大きさの違いから、子れいむのように食べられることはないが、チクチクとクチバシが当り、体中に瞬間的な激痛が何度も走る。 堪らず親鳥の攻撃から逃げるように体を捻るが、それがいけなかった。 足場の悪い枝の上で不用意に体を動かせばそうなるのは自明の理。 足を滑らせ、れいむは真っ逆さまに地面にダイブしていった。 「ゆびゃ!!」 ベシャリと生々しい音をたてて、地面をキスするれいむ。 さすがに子ゆっくりとは違い、皮が厚いため即死はしないものの、衝撃で口から結構な量の餡子を放出し、足に当たる部分も割れてグシャグシャになっている。 「おかあしゃあああああんん―――――――!!!!」 そんなれいむの様子を見て、木の上にいた子まりさが大声で呼びかける。 母親への気遣いは実に尊いが、ここで大声を出すには、あまりに状況が悪すぎた。 子まりさの声に親鳥が反応し、外敵は排除すべしとすぐさま風船に飛びかかる。 「や、やめでえええぇぇぇぇ―――――!!! れいぶのほうがおいじいよおおぉぉぉ―――――!!!!」 ボロボロの体で地面からその様子を見ていたれいむが、親鳥に懇願する。 自分のほうがおいしい。だから自分を食べてくれ。子まりさだけは何とか助けてくれ。 れいむは必死で親鳥に念を送る。 無論、言葉が通じる筈もなく、親鳥は子まりさの入った風船をクチバシでつつく。 高い音を立てて風船が割れ、外に投げ出される子まりさ。 親鳥はそんな子まりさを空中で上手にキャッチすると、雛鳥の待っている巣に持ち帰った。 「やだああぁぁぁ―――――!!! まりちゃ、ちにだくないよおおぉぉぉ―――――!!!」 子れいむの最期を見ていた子まりさが、すぐに自分に訪れるであろう未来を想像し、親鳥のクチバシの中から脱出しようと藻掻いている。 しかし、それで脱出できるはずもなく、親鳥は首をのばした雛たちに子まりさを差し出した。 「ゆぎいいいいぃぃぃいぃ―――――!!!!! いぢゃいいぢゃいいぢゃいだいいぢゃいいだい………!!!!!」 「あがぢゃああああああんんん―――――――――――!!!!」 まだ体が弱く、一気に食べられない雛たちは、チビチビと残酷な食べ方で、子まりさを咀嚼していく。 柔らかい皮は破れ、神経の通った餡を、じっくりねっとり掻き乱していく。 唇が啄ばまれ、遂に言葉さえ発することの出来なくなった子まりさは、「ふうちぇんにのっちゃけっかがこりぇだよ!!」と、薄れる餡子脳の中で感じ、最期を行った。 「あ……ああ………ああぁぁ……れいむのあかちゃんが……あかちゃんが……みんなしんじゃった……」 地面から子まりさの最期を看取ったれいむが、声にならない声で言葉を紡ぐ。 親鳥は、すぐにれいむが動けないことを理解したのか、次のターゲットとしてれいむに狙いを定めた。 小さなクチバシで、口や割れた足から漏れ出した餡子を拾っては、雛鳥に持っていく。 すでに餡子は体外に出ているため、れいむに痛みは感じない。 すべての子ゆっくり達を失ったれいむは、生きがいを無くしたというように、焦点の合わない視線で親鳥の行動を見つめていた。 さすがにバレーボール大のれいむ1匹は一度の食事に多すぎたのか、親鳥は何回か巣とれいむを往復すると、巣から出てこなくなった。 お腹いっぱいになった巣の中では、親鳥が雛鳥に歌を教えているのか、ピーピーと家族で合唱をしている。 そんな親鳥の行動を見て、そういえば自分も子ゆっくり達に同じことをしてあげたなと、虚ろな表情で、そんなことを考えた。 そもそもなんで? どうして? どうして、こんなことになった? 自分たちは何も悪いことはしていないはずだ!! それなのに、なんでこんなにも酷い目に逢わなければならない? 最愛のまりさが死んでしまった後も、れいむは必死で子育てに励んできた。 雛鳥のように、ご飯を与えたら大喜びしてくれた。 お歌を歌ってあげたら、もう一回歌ってと何度もせがまれた。 夜寝るとき、家族全員で寄り添って寝た。 赤ちゃんたちもれいむの期待にこたえて、ちょっと生意気だけど、素直ですくすくと育ってくれた。 これからも、あの鳥の一家のように、家族仲よく平和に暮らしていくはずだった。 なのに、何でこんなことになった? どこで道を外してしまったのだ? 人間に会ったから? あのおじさんに出会ったから? あのおじさんに会わなければ、れいむたちは風船に乗ることはなかった。 風船に乗ってしまったから、れいむたちはこんな目に会ったのだ。 でも、おじさんは、ちゃんと待ってろと言ったのだ。そんなおじさんを待たないで勝手に飛んでいったのは自分たちだ。 それじゃあ、初めに飛ぼうといった(子)まりさが悪いの? いや、確かにおじさんを待たないで飛ぼうと言ったのは子供たちだけど、最終的に決断を下したのは自分自身だ。 風船を飛ばすことが出来たのは自分だけだし、ちゃんとおじさんを待つように説得することは出来たはずだ。 あれ!? てことは、れいむのせい? れいむが子供たちにいい顔しようとして、おじさんの言うこと聞かなかったから、こんな目に会ったの? れいむのせいで、子供たちが死んじゃったってこと? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむのせい? れいむの…………… 「ゆふ……ゆふふ………ゆふふふふふ…………ゆはははははは………ゆははははははははははははははははははははは…………!!!!!」 れいむは、何か思いついたように笑いだす。 狂ったように、笑い続ける。 「ゆひゃひゃひゃひゃひゃ……!!! そうだよ!! れいむが!! れいむが!! れいむが、あかちゃんたちをころしたんだ!! ゆひひひひひひひひひひ……!!!」 足はもう使い物にならない物の、体全体に力をいれ、れいむはゴロリと仰向けになる。 さっきまで、あんなに晴れていた空が急に曇りがかってきた。 夏の風物詩、夕立が近いのだろう。 「れいむが!! れいむが、あかちゃんたちをころしたんだ!! ころしたんだ!! ころしたんだ!!」 誰に言うでもなく、れいむは大声を張り上げる。 自分の馬鹿さ加減を呪うかのように。 自分を罵倒するかのように。 目に大粒の涙を浮かべながら、れいむは大声を張り上げる。 そんなれいむが気になったのか、真上で合唱していた鳥の一家が歌を止め、親鳥が巣から顔を覗かせる。 狂ったように叫び続けるれいむが、何かしてくるのではと警戒したのだろう。 しかし、やはりれいむが動けないことを確認するや、親鳥はすぐに首をひっこめた。 餌に構っている暇はないとでも言うかのように…… しばらくれいむが叫び続けていると、れいむの涙を隠してくれるかのように、空から水滴が落ちてきた。 夕立が来たのだ。 初めこそ、パラパラと小粒の雨が降っていたものの、夏の夕立ちは一気に大量に降ることが多い。 すぐに、涙をかき消すほどの激しい雨が、れいむに降り注ぐ。 耐水性の弱いゆっくりが雨を浴び続けることは自殺することに等しいが、足の割れたれいむは動くことが出来なく、雨を避けることが出来ない。 最も、もしれいむが健常でも、今の状態では雨を避ける行動を起こしたかは分からない。 口や割れた足に雨が降り注ぎ、れいむの体内から餡子を否応なく奪い去っていくも、れいむは一切恐怖を感じていないような晴れ晴れとした表情をしていた。 「ゆふふふふふふふ……!! れいむが!! れいむが!! あかちゃんを!! あかちゃんたちをぉぉ!! ゆははははははははh……!!!!」 目を見開き、どこか壊れたような表情で空を見上げ、訳の分からないことを口走る。 それは、夕立が完全にれいむの体を溶かすまで、延々と続いていた…… ~fin~ 今まで他のSSの執筆にかかりきりでしたが、恥ずかしながら虐スレに戻ってまいりましたーww いずれ、先に落ちていった子ゆっくり達の末路も書きたいな。 でもその前に、いい加減「とかいは(笑)ありす」を完成させるぞおおぉぉぉ――――!!! 今まで書いたもの ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系614 チェンジリング後① ゆっくりいじめ系615 チェンジリング後② ゆっくりいじめ系657 いい夢みれただろ?前編 ゆっくりいじめ系658 いい夢みれただろ?後編 ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語 ゆっくりいじめ系744 風船Ⅰ このSSに感想を付ける
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「だっ、だっ」 よく晴れた日曜の昼下がりだった。南側に面したその部屋には暖かい日差しが燦々と差し込んでいる。 「やべでねっ、でいぶのあがじゃんをゆっぐぢざぜでねっ!」 部屋の中に響くは、まだ立つことも出来ぬ程幼き赤子の楽しげな笑い声と、その赤子に玩具として与えられたゆっくりれいむの悲痛ななき声。 玩具であるれいむは目の前で繰り広げられている遊戯――自身にとって惨劇に他ならない光景を前にただただ涙を滝の如く流していた。 「やべで……もうやべでね……」 「だっ」 「ゆぴっ!?」 赤子の笑い声と共に生じたのは、赤子の手の中にいる、れいむの子である赤れいむの髪が引き抜かれた音と、赤れいむの悲鳴だ。 「や、やめちぇ……りぇいむのかみかえちちぇ……ゆ゛っ゛!!」 蚊が鳴いたかのようなか細き赤れいむの声をまるで意に介さず、赤子は更に赤れいむの髪を引き抜いた。 小さな子供が意味もなくティッシュを引き抜いて遊んでいるかのように、その顔は無邪気だ。 事実、赤ゆっくりの髪を引き抜くことはティッシュを箱から引き抜くかの如く容易である。 既に手の中の赤れいむは度重なる髪を引き抜かれたことによる激痛と、大切な髪が無残に引き抜かれたことによるストレスで死に体だ。 親であるれいむはそんな我が子を前にして何も出来ずにいた。いや、何かをしてはいけないのだ。 何故なられいむの背後には、この児戯を、この惨劇を見守っている人物がいるからだ。 れいむの背後、椅子に座っている男は、この部屋に広がっている光景全てを視界に収めていた。 今また赤れいむの髪を引き抜いた赤子と、その手の中にいる瀕死の饅頭。 それを目の前にして男の脅威に怯え何も出来ずにいるれいむ。 赤子の周りに広がる、既に用済み、使用済みとなったかつて玩具だった赤ゆっくり達の死体。 そして視界の下隅に映る、れいむより反骨心のあるまりさだ。 れいむの伴侶であるまりさは、この遊戯が始まる際我が子を赤子から取り戻そうとして、その罰として今男に足蹴にされていた。 「ごべんなざいっ!! もうじまぜんがら゛ゆるじでぐだざ――ゆびゅ!?」 大きな声をあげた事で罰として男に踏み付けられたまりさ。 そのまま男はぎりぎりと、圧死させかねない勢いでまりさを踏み付けている足に力を込めた。 「ゆ゛ぶゅぶゅぶゅ……ゆぎっ!?」 内臓であり命である中身の餡が押し潰され、まりさは苦しげに声を上げた。 男の足の下、ひょうたんのように変形しているまりさは何とかこの苦痛から脱しようと、身をじたじた捩るが、まるで、無駄。 むしろ男の反感を買って更に踏まれてしまった。 「ゆびっ、や、やめぢぇね……ばりざあやまるがら……ゆ゛っ!?」 足を上げ、再度スタンピング。 「い゛ぢゃいよ゛――」 足を上げ、踏む。 「ごべんなざ――」 足を上げ、踏む。 「ぼうゆるじ――」 上げ、踏む。 「ゆびゅっ!!」 踏む。 踏む。踏む。踏み付ける。 一回ごとに足と床がぶつかる音を大きく立てる。 そんな足踏みをまりさが黙るまで男が続けた頃、ちょうど赤子の手の中にいた赤れいむが死に絶えた。 「おがあざぁ゛ぁ゛ぁ゛ん!! ゆぴゃ!?」 ぶちぃ、と最後の髪が引き抜かれると同時、赤れいむの頭皮も髪に引っ張られ、勢いよくめくれ剥れた。 頭皮が千切れ剥れた勢いで、赤れいむはその中身の餡子を脳漿のようにフローリングの床にぶちまける。 先に死んでいった姉妹と、同じように。 赤れいむ赤まりさ合計五匹。それが今回消費した玩具の数だ。 「ゆあぁ……ゆあぁ……れいむの、れいむのあがちゃんが……」 れいむは呆然といった表情で、目尻に涙を溜めながら変わり果てた子の亡骸を見つめる。 全ての赤ゆっくりを消費した赤子が笑顔でれいむの頭をぺしぺし叩いているが、それにも気付いていない。 そんなれいむと赤子の下へと、先程まで赤子の遊戯を見守っていた男が近付いて来た。 その手に涙で顔をグシャグシャにし、小さく呻くだけのまりさを持って。 男は右手のまりさを、髪をひっつかむ持ち方から底部を手の平に置く持ち方へと変えた。 そして左手でれいむを、まりさと同じ持ち方になるように床から持ち上げる。 れいむは悲しみに暮れ、まりさは痛みと後悔に苛まれて男に持たれた事を気にも留めなかった。 その間に男は、れいむとまりさを乗せた両手を小刻みに振動させ始める。 「……ゆっ?」 「ゆゆゆっ?」 振動してしばらく経ってからようやく、鈍感なゆっくり夫婦は事に気付いた。 だが気付いた時には既に時遅し。 二匹は身を襲う快楽に身を任せて、顔を赤くしてじとりと体表に砂糖水を浮かび上がらせていた。 「ゆっ、ゆゆゆ~」 「ゆふぅ、ゆふぅ……」 目をとろんと蕩けさせ、呼吸を荒くさせていく二匹のゆっくり。 男は頃合を計って振動させていた手を止めると、二匹をそっと床へと下ろした。 「ゆゆぅぅぅ、ばりざぁぁぁぁ!!」 「でいぶぅぅぅぅ!!!」 強要するまでも促すまでもなく、男の目論見通りに二匹は砂糖水をまき散らしながら身を寄せ合うと、にちょにちょとその頬をすり合わせ始めた。 こうして発情させられ欲望に勝てず交尾を始める。 もう何度も経験し、その度に後悔してきたはずだというのに、まるで成長しない。 男は内心そう嘆息すると、醜悪な光景を見せまいと赤子を連れて一度部屋から出て行った。 決して二匹が逃げ出せぬよう、扉を閉めて。 「んほぉぉぉぉぉ!!」 「ぎぼぢいいよぉぉ、でいぶぅぅぅぅ!!」 しばらく経ってから男が赤子を連れて部屋に戻ると、ちゃんとれいむの頭には実ゆっくりを宿した茎が生えていた。 ゆっくりにとって幸せの象徴にして、多くのゆっくりが望んで止まない子供。 それを手に入れたというのに、れいむとまりさの顔は晴れておらず、むしろどんよりとしていた。 「ゆっ、ゆぅ、どうしようれいむぅ……」 まりさは途方に暮れたように暗い声でれいむに話し掛けた。 無理もない。二匹にとってはこの不幸への入口は初めてではない。 これまでに何度も、先程のように発情させられ子作りさせられる。 そうして出来た子供は全て、人間の赤子によって、殺されてきた。 髪を引き抜かれたり、喜々とした笑顔で手の平で潰されたり、玩具として。 最初に殺された子を含めて十二回目のにんっしんっである二匹にとって、新たな命の誕生は新たな地獄の幕開けにすぎなかった。 「ゆぅ~……」 しかし、れいむの顔はまりさ程絶望に染まっても途方にも暮れてなかった。 れいむが見つめる先、茎に宿った七つの新たな生命。今は眼をつむり安らかに眠って誕生の時を待っている。 そんな、まさしくゆっくりした状態の我が子の顔を見れば、自然とれいむは心が安らぎ顔が綻ぶのを感じた。 れいむはこの顔を見るのが好きだった。 最初に子を宿した時から、この我が子達が目覚めるまでの時間は、れいむにとって安らかなゆっくりの時だ。 少しずつ大きくなっていく子を見ながら、そのゆっくりした顔がちゃんとした赤ゆっくりになるまでを見続け、産まれてくるその時を今か今かと待ち続ける。 いずれ死んでしまうとはいえ、その事はれいむとまりさでは避けようがないとはいえ、れいむにとってこの時間はゆっくり出来ることに変わりは無かった。 せめて、せめてこの時だけは我が子と一緒にいたい。未だ生まれておらず、自分の声にも返事は返さないが、それで充分であった。 「ゆゆ~、れいむのあかちゃんゆっくりうまれてね~♪」 「だっ!」 そんな、そんなれいむの希望は、儚くも叩き落された。 「…………ゆっ?」 れいむとまりさが気付いた時には既に、れいむの額から生えていた茎は床へと折られ、落とされていた。 何者でもない、赤子の手によって。 これまでれいむとまりさの子を、遊びによって幾つも散らしてきた、人間の子に。 上から振り下ろされた赤子の右手は、れいむの茎を見事に叩き折っていた。 根元からポッキリと折られた茎は、床へと叩きつけられた際に七つの実ゆっくりのうちの三つを潰していた。 れいむとまりさの眼下に広がるは、産まれることすら叶わなかった子たちの亡骸。飛び散った餡子。転がった、目玉。 「ゆっ……ゆゆゆっ、ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!」 れいむは涙が零れるのを止めることが出来なかった。嗚咽を堪えることが出来なかった。 どうして、どうしてこんな事をするのだ。 どうして、ほんの小さな希望すら持たせてくれないのだ。 少し、ほんの少しでいいのだ。ほんの少しだけでいいから、子供と一緒の時間を過ごしたかった。 それだけなのに、それ以外はもう望まないのに、どうしてそれすらさせてくれないのか。 「ゆえ゛ぇぇぇぇぇぇん!!! ゆあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん!!!」 れいむは泣き出した。大声を張り上げて。まるで聞き分けのない子供のように。 これまで我慢してきた分、これまで抵抗も文句も許されず子供を殺されてきた分の悲しみを、一気に放出したかのように。 ボロボロと滝のように涙を零し、悲しみに身を震わせる。 まりさはそんなれいむの姿を見て何もせずにいられるゆっくりではなかった。 まりさはれいむと、床に落とされた茎と潰れた我が子、そしてれいむを泣かせた張本人を見やる。 直後、まりさは全身に力を込めて、床を蹴った。 まりさは許せなかった。れいみを泣かせたこの赤ん坊を。 まりさは許せなかった。これまで何も出来ず子を殺すことを止められなかった自分を。 まりさは、そんなこれまでの憎しみも悔しさも後悔も全部込めて、れいむを泣かせた赤子へと体当たりを敢行した。 「ゆっくりやめてねっ! まりさはおこったよ!」 だが当然、まりさが赤子を許せないように、そんなまりさの行動を許せない者もいるのだった。 ひゅん、とまりさの姿が掻き消えた。まりさ自身の行動ではない。第三者の介入だ。 誰かは言うまでもない。先ほどまりさに折檻をし、れいむとまりさを交尾へと導いたあの男である。 男は振りぬいた足を床へと下ろす。男の視線の先には、愚かにも赤子に手を出そうとして、男に蹴り飛ばされたまりさの姿がある。 蹴られた時と壁にぶつかった時の痛みからか、顔をフローリングに伏せて「ゆ゛っ、ゆ゛っ」と小さく呻いている。 男はそんなまりさの下へとずんずんと歩み寄ると、まりさの金髪を無造作に掴んで自分の視線へと持ち上げた。 男とまりさの視線が合う。 その瞬間、まりさは全身をガタガタと振るわせた。珠のような涙が眼から零れ、ガチガチと歯が打ち鳴らされる。 その表情は恐怖と後悔に満ちており、まりさは一言も発することは出来なかった。 男もまた一言も発さなかった。 ただ、赤子の視界に入らぬようにまりさを隣の部屋へと移しただけだ。 まりさはそこで、自分が誰に手を上げようとしたのか、その愚かしさを餡子の隅々にまで叩き込まれる事となる。 男が折檻を終えて全身ボロボロ、皮も破れ餡子が漏れ出て、白目を向いて「ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ」と痙攣するだけのまりさを持って部屋に戻った時、れいむの額には茎が刺さっていた。 最初に生えていた時とは場所が違うし、何より一匹の実ゆっくりも付いてなかったから落ちた茎を刺されたのだろう。 その当の茎を額に刺されたれいむは苦悶の表情を見せていた。 そしてれいむの周りには最初に茎が叩き落された時には無事だった実ゆっくりも含めて、七匹分の実ゆっくりの死骸が散乱していた。 そのどれもが原型を残さず潰れている。人間ならば放送禁止クラスのスプラッタ現場だ。 白目を向いてまりさと同じように痙攣し、だが白目を向いた眼からはボロボロと涙が溢れている。 そんなれいむの隣では、遊びつかれたのか赤子が半分眠っていた。 男はそんな微笑ましい姿に顔を綻ばせると、赤子を抱いてベッドのある部屋へと連れて行った。 安らかに眠る赤子の姿を見て心を和ませ、そっと毛布をかけて元の部屋へと戻る。 男が戻った時、些か回復したのかれいむとまりさの痙攣は止まっていた。 だが、二匹とも完全に回復したわけではない。まりさは未だに痛みに苦しみ喘いでいるし、れいむは額に刺さった茎の激痛で身もだえしている。 男は二匹に近寄ると、無造作にれいむに刺さった茎を引き抜いた。 「ゆ゛っ!?」 ズボリ、と茎が抜けると同時に餡子が漏れた。 れいむはそのショックで正気をなんとか取り戻したのか、未だ乾かぬその眼を男へと向けた。 虚ろな眼で射抜かれた男は、そんな者意にも介さずれいむとまりさをいつものように透明な箱へと詰め込んだ。 そして冷蔵庫から一本百円で買えるオレンジジュースのペットボトルを取り出すと、中身をドバドバと適当に二匹へと降り注ぐ。 男がこの二匹の保管に気を使っている事と言えば、この程度だ。 男はオレンジジュース一本分を注ぎ終えると、透明な箱の蓋を閉めて、箱を持って部屋を出た。 この間れいむもまりさも、一言も発すことは無かった。いつもの事であるし、何よりまりさにはそれだけの体力も精神力も無かった。 和室に入った男はすっ、と押入れを開きそこにれいむとまりさが入った透明な箱を閉まった。 オモチャは遊び終えたら仕舞う。子供だって知ってる当然の事だ。 今日はもう、れいむとまりさの出番は無い。次に遊ぶ時までここに仕舞われるだけだ。 「おにい、ざん…………」 小さく、れいむが口を開いた。これもまた、いつものことだ。 一日に使用が終わり、男がれいむを押入れに仕舞う時はいつもれいむが口を開く。発する言葉も同じだった。 「どぼじで……どぼじでごんなひどいごどずるの……?」 これまで男がその質問に答えた事は無かった。 しかし、今回は違った。何度も聞かれるので流石にイヤになって喋る気になったのか、はたまたただの気まぐれか。 「どうしても何も、お前達は俺がゆっくりショップで買ったんだから、当然だろ。俺は金でお前達の命を買ったんだ。それをどう使おうが自由だろう?」 大人が子供に常識を説くように発したその言葉を、れいむは理解出来なかった。 男も当然、れいむが理解できるとは思わなかった。 ただまた同じ文句を言われても鬱陶しいので捕捉しておくことにした。 「お前らはオモチャだ。子供のオモチャ使いが荒いのは、当然のことだろう?」 今度は、れいむにも理解できた。 オモチャ。それは知っている。れいむも子供の頃、小さなボールで遊んだことがあるし、ゆっくりショップにいた頃自分の子供達がオモチャで遊んでいたこともある。 だが、それでも理解出来ないことがある。 「れいむは……れいむは、おもちゃじゃないよ……?」 「ほう?」 「れいむは……れいむは……」 れいむはなけなしの体力と精神力を振り絞って、口を開く。 言わねばならぬと、伝えねばならぬという強迫観念にも似た思いに捕らわれて、必死に言葉を発する。 「れいむは、れいむたちはおもちゃじゃないよ……。れいむはいきてるよ、れいむはいたいとおもうよ。しあわせ~もしってるよ。 あかちゃんがしんじゃったら、かなしいよ、ゆっくりできないよ……れいむたちも、ゆっくりしたいよ……」 言葉自体は、なんでもない稚拙な物だった。 だが、そんなゆっくりの少ない語彙には万感の想いが込められている。 そんなれいむの思いを僅かでも汲み取ったのか、男は手に顎を当てて、神妙に言った。 「あぁ、確かにお前の言う通りだ。餡子と皮しかないデタラメな体だが、言語を解するし感情もあるし、子供もなす。お前達は生きているんだろう」 パァッ、とれいむの顔が明るくなる。 しかし、 「だがな、それがどうかしたか? お前達が生きている事と、お前達がオモチャであることは同時に成立しうるんだが? お前達が生きていようが関係無い、お前達はここではオモチャでしかないし、生殺与奪は俺が握っている」 その顔はすぐに曇った。 男はそれだけ言い終えると、れいむの返答も待たず押入れを締め切った。 差し込んでいた光は遮断され、押入れの中から明かりが消えうせる。 れいむとまりさを、暗闇が包んだ。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 「ゆゆ~ん、む~ちゃ、む~ちゃ、ちゃ~わせ~♪」 「ゆゆっ、おちびちゃんおくちのまわりをぺ~ろぺ~ろしてあげるねっ!」 「ゆゆ~、くちゅぐっちゃいよおかーしゃん」 「まりさおかーしゃん、はやく〝かいぬしさん〟さんにあいたいねっ!」 「〝かいぬしさん〟はとってもゆっくりできるんだよね?」 「そうだよ、〝かいぬしさん〟にかってもらったら、と~~~っても、ゆっくりできるんだよ!」 「ゆゆ~、たのちみ~♪」 「ゆぅ、でもはなればなれになったらさみちいよ……」 「ゆぅぅぅん…………」 「いらっしゃいませ、こちらの水槽のゆっくりですか? はい、成体ゆっくりは一匹──円、子ゆっくりは一匹──円になります。 今なら親子セットで購入されればお安くなっており……え、全部ですか? 一家全部ですか…………いや、はいかしこまりました」 「ゆゆっ? おにーさんどうしたの?」 「良かったなお前ら、飼い主さんが見つかったぞ」 「ゆゆっ! ほんちょう!?」 「あぁ、しかもお前ら家族みんな買ってくれるそうだ。良かったな」 「ゆゆ~~♪ みんないっちょ!?」 「あぁ、誰も欠けることなく、みんな一緒だ」 「ゆゆん! ゆっくち、ゆっくち!」 「とってもゆっくちできるね!」 「ゆっくいしていってね!」 『ゆっくりしていってね!!!』 おわり ───────────────────── あとがきのようなもの オウケィ、残るネタはあと六つだ。 これまでに書いてきたもの ゆっくりいじめ系429 ゆっくり合戦 ゆっくりいじめ系443 ゆッカー ゆっくりについて3 ゆっくり求聞史紀 ゆっくりいじめ系495 ゆっくり腹話術(前) ゆっくりいじめ系527 ゆっくり腹話術(後) ゆっくりいじめ系549 ゆっくりの飼い方 私の場合 ゆっくりいじめ系613 虐待お兄さんVSゆっくりんピース ゆっくりいじめ系646 普通に虐待 ゆっくりいじめ系654 普通に虐待2~以下無限ループ~ ゆっくりいじめ系674 二つの計画 ゆっくりいじめ系691 普通に虐待2~以下無限ループ~加筆分 ゆっくりいじめ系705 ある復讐の結末(前) ゆっくりいじめ系706 ある復讐の結末(中) ゆっくりいじめ系721 ある復讐の結末(後-1) ゆっくりいじめ系731 ある復讐の結末(後-2) ゆっくりいじめ系739 ある復讐の結末(後-3) ゆっくりいじめ系868 ゆっくりに育てられた子 ゆっくりいじめ系874 ゆっくりに心囚われた男 ゆっくりいじめ系884 晒し首 ゆっくりいじめ系1040 チャリンコ ゆっくりいじめ系1055 コシアンルーレット 前編 ゆっくりいじめ系1071 コシアンルーレット 後編 ゆっくりいじめ小ネタ161 いろいろと小ネタ ごった煮 ゆっくりいじめ系1129 庇護 ゆっくりいじめ系1132 庇護─選択の結果─ ゆっくりいじめ系1100 不幸なゆっくりまりさ ゆっくりいじめ系1223 終わらないはねゆーん 前編 ゆっくりいじめ系1253 終わらないはねゆーん 中編 ゆっくりいじめ系1273 終わらないはねゆーん 後編 ゆっくりいじめ系1286 おデブゆっくりのダイエット計画 ゆっくりいじめ系1314 ノーマルに虐待 ゆっくりいじめ系1434 大家族とゆっくりプレイス_01 ゆっくりいじめ系1435 大家族とゆっくりプレイス_02 ゆっくりいじめ系1492 都会派ありすの憂鬱 ゆっくりいじめ系1500 都会派ありす、の飼い主の暴走 ゆっくりいじめ系1512 都会派ありすの溜息 ゆっくりいじめ系1535 都会派ありすの消失_01 ゆっくりいじめ系1536 都会派ありすの消失_02 ゆっくりいじめ系1577 まりさの浮気者! ゆっくりいじめ系1660 ゆっくりべりおん ゆっくりいじめ系1675 家庭餡園 ゆっくりいじめ系1777 ありふれた喜劇と惨劇 ゆっくりいじめ系1790 あるクリスマスの出来事とオマケ ゆっくりいじめ系1820 踏みにじられたシアワセ ゆっくりいじめ系2024 都会派ありすの驚愕 ゆっくりいじめ系2025 都会派ありす トゥルーエンド ゆっくりいじめ系2026 都会派ありす ノーマルエンド ゆっくりいじめ系2039 大蛇 ゆっくりいじめ系2077 それでも ゆっくりいじめ系2103 いつもより長い冬 ゆっくりいじめ系2241 おかーさんと一緒 ゆっくりいじめ系2248 魔理沙とドスまりさと弾幕ごっこ ゆっくりいじめ系2250 ゆっくり働くよ! ゆっくりいじめ系2420 リ・ターン byキノコ馬 このSSに感想をつける
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囲いの中、ゆっくりのすすり泣く声が響いている。 木の杭を地面に打ち込み、有刺鉄線で杭に繋いだだけのお粗末な囲い。 でも、中にいるゆっくりは囲いの中から出られない。 ゆっくりの柔らかい体で杭の間を無理に通ろうとすれば、そのまま有刺鉄線の棘にズタズタに傷を付けられるだけだから。 その姿を、地べたに腰を下ろして俺は見張っている。 いつまで見張っていればいいのかは分からない。 村長はすぐに連れてくると言ったけれど、ドス程の巨体ならここへ来るまで暫く掛かるだろう。 逃げ出す恐れの無い物を見張るほど退屈なものはない。 なので俺は隣に座っているゆちゅりーに話しかけた。 「なあ、ドスはどれくらいで来ると思う?」 「分からないわ… ドスは体が大きいもの」 「だよな、大人しく待つしかないか…」 そこで俺は会話を打ち切り、再び囲いの中のゆっくり達を見張る。 このゆちゅりーは、ドスの側近で俺達人間の協力者だ。 俺の住む村とゆっくりの関係は比較的良好だった。 ゆっくり達は山の恵みを村に与え、代わりに俺達はお礼代わりに作物をゆっくりに与えた。 だが、そんなゆっくりの群れにもやはり膿というものは存在したのだ。 それが、この囲いの中のゆっくり達である。 以前からドスの群れに畑を荒らすゆっくりがいた。 その為、村の中ではゆっくりを全て殺すべきだと主張する人間が現れだした。 ドスに何度注意するよう頼んでも問題は解決せず、本当に全てのゆっくりを殺すかどうかの選択を迫られたときだ。 話を聞いていたこいつが、「ドスは皆に甘いから…私が何とかするわ」と言い出した。 ゆちゅりーの言い分は実に単純なもので、このまま人間を怒らせれば群れの皆が死ぬ。だからその原因を何とかしたいというものだった。 正直群れのゆっくり全てを駆除するのは大変だし、ドスの相手もしないとなると怪我人だってでるだろう。 半信半疑ではあったものの、村の人間はこいつを信じることにした。 信じた結果はご覧の通り。ゆちゅりーは見事畑荒しのゆっくり達をおびき寄せ、村の人間でこの囲いへ閉じ込めた。 このまま反省させて返しても良かったのだが、それはゆちゅりーに止められてしまった。 ゆちゅりー曰く、ドスに責任を取らすとの事だ。 どういう意味なのかは分からなかったけれど、村長はゆちゅりーの言うとおり皆を連れてドスを呼びに行った。 見張りの為に俺を残してだ。 ドスの巣へ向かってからもう30分は経った筈なのに、いまだにドスが来る気配は無い。 もう一度言わせてもらうが、逃げ出す恐れの無い物を見張るほど退屈なものはない。 俺は何度目になるか分からない欠伸をすると、村の方から一人の人間が近づいてくるのが見えた。 あれは… ゆっくりを殺すべきと主張してた奴らのリーダーだ。 もう畑を荒らすゆっくりは捕まえたのに、今更なんの用なんだ? 「やあ、見張りご苦労さん」 「…どうも」 胡散臭い笑みを浮かべて話しかけてきたので、俺も立ち上がって一応返事をする。 正直、俺はこの人が苦手だった。 普段は物静かで大人しい人なんだが、ゆっくりが絡むと途端に感情的になる人。 自称虐待お兄さん。家には生け捕りにしたゆっくりを捕まえて名前どおり虐待してるとかで、近所の人の話では彼の家からは常にゆっくりの泣き叫ぶ声が聞えてくるとか。 ゆっくりもこの人には近づこうとしないのは、やっぱり本能的なもので危険だと感じ取っているんだろう。 とりあえずゆちゅりーの姿をこの人の視界に入れないように少しだけ俺は動いた。 「しっかし、畑を荒らすゆっくりってこんなにいたんだ~ 凄い凄い」 「まあ、30匹はいるらしいですからね」 「結構いるねぇ」 囲いの中のゆっくりを見ながら楽しそうに話しかけてくる。 ちなみに、この人の姿を見た囲いの中のゆっくりは全員できる限り囲いの端で固まっている。 この人早くどっかいかねえかな… 「この饅頭共はどうすんの?」 「へ?」 「ゆっくりだよ、ゆっくり。いくらなんでもこのままって訳じゃないでしょ?」 「ああ、今村長がドスを呼びにいってますよ。なんでもドスに責任を取ってもらうとかなんとか」 「ドス? あのでかい奴に責任取ってもらうの?」 ドスという言葉を聞いた瞬間、少し声の調子が上がった気がする。 「そうですよ。それが何か?」 「おいおい、ドスっていう固体は非常に仲間に甘いんだぜ? そんなのがここに来て囲いの中のこいつら見たら、拉致監禁したって襲ってくるに決まってるじゃないか」 「そんなこと俺に言われても知りませんよ。村長は俺に見張ってろって言ったからここにいるだけなんですから」 「ふぅ、村長は本当に救い難い… せっかく僕が村を元の形にしようって言っても山のゆっくり達を大切にするんだもんなあ…」 「いいじゃないですか。ドスみたいなでかいの相手にしたら誰か怪我するかもしれないし、死人だって出るかもしれないんですよ? だったら今のままで」 「分かってないな… 君も僕も生まれるずっと前はこっちが一方的にゆっくりを蹂躙していい時代だったんだよ? それなのに今はおままごとみたいに皆仲良くなんてさ…」 「おままごとでも結構ですよ。ゆっくりがいるお陰で狼とか現れたらその場所を教えてもらえるんですから、村だって少しは安全になったじゃないですか」 「おいおい、ゆっくりは自分が食われないために教えてくるだけなんだぜ? 言っちゃえば饅頭は僕らを利用してるんだな」 …一々腹立つ物言いしてくる人だな。 そんな風に思っていたら、俺の後ろのゆちゅりーに気づきやがった。 「ところでさ、君の後ろにいるぱちゅりーはなんなの?」 「こいつですか? ドスまりさの側近の子ですよ」 「側近ねえ…」 男は一歩だけこちらに近づいてきたので、俺も一歩下がる。 「……何にもしてないのに離れるのは酷くないか?」 「何となくなんですが、貴方にゆっくりを近づけちゃいけない気がするんですよ」 「まあいいや、歓迎されてないようだからそろそろ僕は帰るよ」 「そうですか」 「じゃあね~」 歩きながら右手を振り、去っていった。 そんなに長い間いたとは思えないが、話してるだけで疲れが貯まってきた。 深呼吸をして少し心を落ち着かせ、ゆちゅりーに話しかける。 あいつが言っていた事が、ちょっとだけ引っ掛かったから。 「なあ、嘘だよな?」 「え?」 「あいつが言ってたろ、ドスがここに来たら仲間の為にこっちを襲ってくるって」 「…言ってたわね」 「お前はさ、俺達人間の為にこいつらをおびき寄せてくれたんだよな? それとも、やっぱり油断させてドスに俺らを殺させるのか?」 正直言うと、男の言葉を聞いて俺は不安になった。 こいつが畑荒し共をおびき寄せてくれたのは知ってるし、その理由はゆっくりの群れが人間に駆除されない為というのも分かっている。 でも、ここまで畑荒しが増えたのはドスが何もしなかったからだ。 さっきの男が言ったようにドスがこちらを襲ってくる可能性は十分あった。 「ドスは仲間に甘いのは事実よ。人間よりも、群れのゆっくりを大切にしてるのも認めるわ」 「そっか… じゃあ、本当にドスが襲ってくるかもしれないんだな…」 「でも、そんな事をしたら群れの皆は人間に殺されてしまう。だから、私が何とかしてみせるわ」 「お前が?」 こんな小さい体で、ドスの巨体を止めるっていうのか? 馬鹿げてるとは思ったけれどゆちゅりーの目は本気だ。 「じゃあ、信じるよ。お前がなんとかしてくれるって」 「任せて、絶対ドスに人間は殺させないから」 「頼りにさせてもらうよ」 大きさがバレーボールみたいなゆっくりに頼るのは情けないと思ったけれど、ドスを説得できるのはきっとこいつだけなのだろう。 ドスが来るまでどうなるかは分からない。でも、やっぱりどこかで安心はしていた。 それから、ドスが来るまでゆちゅりーも俺も口を噤んでいた。 「み、みんな… なんでみんなつかまってるの!? にんげんにつかまったの!? そんちょうさんせつめいしてね!! つまらないりゆうだったらドスはゆるさないよ!!」 村長がドスを連れて来るまで、結局二時間掛かった。 そして、上の言葉が囲いの中のゆっくりを見たドスの第一声だ。 捕まってる奴らは捕まってる奴らで、ドスの姿を見た途端「たすけて」だの、「にんげんをやっつけて」だの騒ぎ始めた。 さっきまでの怯えていた姿は嘘みたいだ。 まあ、ドス来たからには助けてもらえると喜ぶのは無理も無い。 けれど、村長を問い詰めるドスの前にゆちゅりーが立ち塞がった。 囲いの中の奴等にとっては自分を騙し人間に味方した裏切り者。 だが、ドスにとっては自分の大事な側近。 ゆちゅりーが立ち塞がった事で、ドスは少し頭が冷えたようだ。 「ドス、本当は分かっているんでしょ? この子達が、人里で何をしたか?」 「ぱちゅりー…」 「貴方は叱った気になっても、『もうやっちゃだめだよ』ってだけじゃまたやるに決まってるじゃない」 「で、でも…」 そ、それだけかよ…ドスの注意って… 「いい? ドスが怒る気ないから、この子達は調子に乗って人間の畑を荒らしたのよ? それなのに人間の人達を悪く言うの?」 「そ、そんなつもりはないよ!! ただ、このこたちがつかまってたからかわいそうで…」 「この子達が可哀想って思うなら、ドスは尚更この子達を言い聞かすべきだったのよ」 「つ、つぎからちゃんとしかるよ!! だから、だからこのこたちをはなして!!」 でかい顔を地面に付けて懇願するドスまりさだが、ゆちゅりーへは届かない。 「本当はドスも分かってるんでしょ? この子達にすべき事を」 「でも、でも…」 「囲いの中の子はね、たくさん迷惑を掛けたわ。だから責任を取らなきゃいけないのよ」 「せ、せきにんてどうするの!? このこたちにひどいことしちゃだめだよ!!」 「この子達じゃなくて、貴方が責任を取るのよ」 「ま、まりさはこのこたちのためならなんでもするよ!! だからなんでもいってね!!」 仲間意識が強いドスだけあって、こいつらが助かるためなら何でもやるという思いは本当だろう。 でも、ゆちゅりーはこいつらじゃなく群れの事だけを常に考えている。甘いドスと違って。 「この子達は膿よ。それを群れの中にずっと留めておくわけにはいかないの。それに、人間の人達にも見せ付けなきゃいけないわ」 「ぱ、ぱちゅりー? な、なにをいってるの? ドスにもわかるようにいってね!!」 「簡単に言うわ。貴方は、この囲いの中の子達を殺さなきゃいけないの。全部ね」 ゆちゅりーの言葉を聞いて、ドスは固まった。 囲いの中の奴らは怯え、泣き叫び、どれもがドスまりさに助けを求めている。 「……じょ、じょうだんにしてはひどすぎるよぱちゅりー!! みんなおびえてるよ!! あやまってね!!」 「冗談じゃない。この子達はね、人間の畑を荒らしすぎたのよ。ドスがずっと何も言わなかったから… その責任を今果たさなきゃ駄目なのよ」 「でも、ころすなんてかわいそうすぎるよ…」 「じゃあ、ドスは群れの皆を見殺しにするの? 勝手に人間の畑を荒らした群れの膿よりも、群れの皆を犠牲にするの?」 「そ、そうじゃないよ!!」 「じゃあ、貴方がすべき事は分かるわよね? 分かっているなら、私は何にも言わないわ」 ドスに説教をし終えたゆちゅりーは俺の側までやってきた。 本当は、殺すほどではないんじゃないかって俺は思ってる。村長も、村の皆も。 でも、ゆちゅりーは俺達に言った。 信用を得るために、群れの中の膿は除かなければいけない。 それはゆっくりでも人間でも変わりないと。 そして、悩んでいたドスまりさだは囲いの中のゆっくりに向き合った。 口の中を輝かせながら。 「ドスまって!!」 「これからはもうおやさいぬすまないよ!!」 「だからおねがいだからころさないで!!」 「もうしません、もうしませんから!!」 「おねがいだがらだずげてぐだざい!!」 ドスが何をしようとしたのか分かって、命乞いを始める囲いの中のゆっくり達。 それでも、ドスは涙を流すだけで止めようとはしなかった。 涙を流しながら、ドスまりさはドススパークを放った。 泣きながら、仲間の命を奪うために。 お粗末な囲いは破壊され、後にも塵すら残らなかった。 「貴方がこれから悪さをした子を叱ればもうこういう事にはならないから。これからはちゃんとできるわね?」 仲間を殺した事で号泣するドスまりさに近づいてゆちゅりーは言った。 でも、ドスはやはりゆちゅりーを許せないようだ。 「これからはちゃんとやるよ… でも、ドスはぱちゅりーをゆるさないから… もうむれにはもどってこないでね…」 「分かってるわ。お別れね、ドス」 それだけのやり取りで、ドスは来た道を戻っていく。 村長達も帰り、後には、俺とゆちゅりーが残った。 「お前これからどうすんだ?」 とりあえず、ゆちゅリーに声を掛ける。 聞いた話ではゆちゅりー種というのは知力が高い代わりに体が弱いらしい。 その為どこかの群れに属して生きていくのだが、こいつはその群れを追い出されてしまった。 このまま間違いなく死んでしまう野生で生きていくのなら、俺はこいつを家へ連れて帰るつもりだった。 でも、ゆちゅりーは俺にこう言った 「まだ、やらなきゃいけないことがあるからお兄さんに見届けてほしいの」 やあ、僕は虐待お兄さん。 今僕は籠を背負って夜の山の中を歩いているんだ。 え?こんな夜遅くにピクニックかって? 違う違う、僕はゆっくりを捕まえ来たんだよ。 僕の家には生け捕りにしたゆっくりが何匹もいるんだけど、今日は嫌な事があったからつい憂さ晴らしに全部殺しちゃったんだ。 だから、その補充に来たんだね。 嫌な事って何かって? それはね、また村の馬鹿な奴らとゆっくりが仲良くするようになっちゃったんだよね。 せっかく僕がゆっくりを畑に案内して荒らさせるようにしたのに、そいつら全部処分されちゃったんだもん。 村の皆で饅頭共を駆除する絶好の機会だったっていうのにさ、皆このままゆっくりと仲良くする事を選ぶなんて馬鹿だと思わないかい? おっと、早速ゆっくりの巣を見つけたぞ。 何? ただの木じゃないかって? 僕は虐待お兄さんだからね、ゆっくりの巣とかだいたい分かるんだよ。 羨ましいかい? 無駄にカモフラージュされてる入口を壊して掴まえようとした僕に、いきなり後ろから小石が飛んできた。 後ろを振り返ると、あのドスの側近とか言ってた生意気な紫饅頭がいるじゃないか。 ちょっとムカついたけど、紫饅頭は簡単に死んじゃうからすぐに手を出すことを僕はしない。 ゆっくりの苦しむ様や絶望する姿を見続けるのが虐待の醍醐味なのに、死なせっちゃったらそれで終わりだろう? だから、僕はこの紫饅頭と言葉遊びを楽しむ事にした。 「いきなり石をぶつけるなんて酷くないかな?僕が何をしたっていうんだい?」 「貴方は… そこのゆっくり達を捕まえようとした。私はそれを助けようとしただけよ」 饅頭の癖に生意気な口の利き方をする奴だ。 こういう奴は懲らしめなきゃね、虐待お兄さんとして。 「そうかい、でも君にこの巣の中のゆっくりを助けることはできないよ」 そう言いながら僕はゆっくりの巣に足を突っ込む。 これで中のゆっくりは生き埋め、物音を聞いて近づいてきた親ゆっくりは潰れただろう。靴の裏に餡子が付いたのが分かるもん。 「何故なら、巣を崩せば終わりだからね」 「本当に貴方はクズ…いえ、膿ね。村の人達の膿」 「膿… ゆっくりの癖に難しい言葉を知っているんだねぇ~」 笑顔は崩さないけれど、僕の腸は煮えくり返りそうだったよ。 だって、害虫でしかないゆっくりに膿扱いされたんだぜ? ムカつかない方が無理だって。 「私は群れの膿を取り除いた。だから、今度は村の人達の膿を取り除くわ!!」 ごめん、もう我慢の限界。 「やってみろよ糞饅頭!! 捕まえて死んだほうがマシって想いを何度でもさせてやるからな!!」 僕は叫んで、こいつを捕まえるために走り出す。 糞饅頭に膿扱いされて、しかもそれを取り除くって言われたんだぜ? それって僕は饅頭にコケにされたってことだろ? 誰だって怒るって、仕方ない仕方ない。 そこそこ距離は離れていたけど、跳ねる事でしかできない糞饅頭と二本の足がある人間。簡単に捕まえられるって思ったさ。 けど、糞饅頭は生意気にも頭を働かせたんだよね。 小さいからって藪の中とか木の間とかを通るんだ。それで追うのに結構時間が掛かってしまったよ。 でも、やっぱり人間と饅頭。 追いつけないわけが無く、藪に突っ込んだのを見た僕はそのまま跳んだ。奴を捕まえる為に。 その先が崖とも知らずにさ。 僕は饅頭の策略に乗せられ、そのまま一緒に落っこちた。 死ぬ間際は時間が遅く感じるとかよく言うけど、そんな事は無かった。 あっという間に地面が近づいてきて叩きつけられた僕は、そのまま意識を閉じた… 次の日、村はある事で話題になった。 自称虐待お兄さんが死んだと。 側には一匹のゆっくりが死んでおり、追いかけてる最中に崖から落ちて死んだのだと判断された。 でも、俺は知っている。 ゆちゅりーが、この村の膿を取り除いてくれたのだと。 以前からゆっくりを虐待してきた男。 そのゆっくりは、無論あの山から捕まえてきたゆっくりだ。 俺達人間は気にしなくても、ゆっくりの群れが気にしないわけが無い。 ゆちゅりーの話では、ゆっくりの中には人間と戦うべきだと訴える奴もいたらしい。 ドスが以前から村長に言っていたみたいだが、村長はあの男に何か注意したわけではないらしい。 村長もドスも、結局身内には甘いのだ。 ゆっくりと人間が戦ったらゆっくりが死ぬだけだと分かっていたゆちゅりーは、今回全ての膿と取り除く事を決意した。 畑荒しのゆっくりと、あの自称虐待お兄さんだ。 全てを知っているのは最後まで見届けた俺だけ。 それを誰かに言うつもりはない。ゆちゅりーもそれを望みはしないだろう。 村はゆっくりに作物を与え、ゆっくりは村に山の恵みを与えてくれる。 その関係をずっと維持すればいい。 ゆちゅりーがいなくなった後の群れが心配だったが、ゆちゅりーは後進の育成にも余念が無かった。 ちゃんと自分が居なくなった後の考えての事なのだから、流石と言わざるを得ない。 ゆちゅりーが守ったこの関係を、ずっと維持していこうと思う。 これからずっと、このままずっと… 終 こんな駄文を最後まで読んで頂き本当にありがとうございます!! もし、ゆっくりと人間が共生できている場合 畑を荒らすゆっくりが膿ならば、人間に側の膿は虐待お兄さんだろうなあと思ったのが今回書いた切欠です 実際、膿の駆除の為に人間は動こうとしないと思います。 たかがゆっくりを殺した位で目くじら立てんでも…そう思うでしょう。 だから、群れと村の為に動いたゆちゅりーは立派だと自分は思うんです。 今回はこれで 御目汚し失礼!! 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 ゆっくりいじめ系596 ゆこまち ゆっくりいじめ系611 どこで何が狂い出したのか… ゆっくりいじめ系628 鳩と餌と糞 ゆっくりいじめ系793 誰かがやらねばいけないこと ゆっくりいじめ系823 保護場 ゆっくりいじめ系843 ゆっくり飼ってます2 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 森近霖之助×ゆっくり系1 代価 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス このSSに感想を付ける
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近年、ゆっくりを扱うペットショップは増え 躾の行き届いたゆっくりは高値で取引されていた。 ブリーダーにより一般的な社会常識を叩き込まれたゆっくりから うんうんやしーしーをしないゆっくりまでペット業界の競争は更なる転機を迎えていた。 『ゆっくりは人語を話すから虐待される』 これは、ゆっくり加工場ペット開発部の愛と虐待の記録である。 「ふがふがふが・・・ふがふほほほふ・・・!」 円筒状の耐熱ガラスに囲まれた実験槽の中には、バスケットボールサイズのゆっくりれいむがいる。 このれいむには歯が一本もない。 最近、歯が抜かれたか溶かされたかしてまだ痛むのだろう。 狭い実験槽の外を遮る耐熱ガラスにしきりに体当たりをしたり喚いている。 「ふがふがふっふふー!ふひひひひふぼふぼぉ!」 (れいむの歯を返してね!それから馬鹿なジジイは死んでね!) 確かにこれなら人の神経を逆なでするような暴言を吐くことはあるまい。 だが、ペットとしての最低条件である可愛さが決定的に足りない。 実験槽の外には白衣を着た男が首を左右に振り、隣にいる作業服の男に合図を促すと コクリとうなずいて赤いスイッチに手をかけた。 キュイィィイインっとモーター音が鳴り響き、実験槽の床が開くと幾重も刃のついたプロペラが覗いて回転を始める。 歯なしれいむは、回転する刃の危険性を察知しその場でポインポインっと跳んでかわそうとするが 当然、着地で刃に切り裂かれた。 外側から見ると、それはまるで大きなミキサー 本物のミキサーであるなら一思いに数秒で餡子と化すところだが、刃はれいむの足部分を切ると一旦回転を止める。 「ふがふひひぃー!」 数秒おいて、また刃は回転し今度はぺにぺに付近まで切り裂く。 「ふひ!ふひ!ふfheiadca・・・!」 ゆっくりと、甘い餡子に加工されるれいむ。 姿を完全に失うと、実験槽に取り付けられているポンプから餡子がチューブを伝ってどこかへ流れていく。 再び実験槽の上部が開き、ゴロンゴロンっと1匹のゆっくりまりさが転がり落ち 先ほどまでれいむがいた位置に落下する。 「・・・・・・!」 (ゆべっ!) このまりさは、産まれる前の実ゆっくりの段階で口内をハンダゴテで焼かれており しゃべることも食べることもできない。 そんな、まりさが成体サイズまで成長していることには秘密がある。 頭頂部に蓋がついていて、そこへ生ゴミなり有機物をいれることで燃料補給が可能な 一応は商品化が有力視されているホープだ。 「・・・・・・!・・・・・・!」 (ここはどこなの!まりさをゆっくりおうちにかえしてね!) 涙目いっぱいでガラス越しに男たちに目で訴えかけている。 白衣の男は腕を組んで、しばらく考え込んでいた。 確かに犬や猫が人語を解していたら憎たらしいだろうが、かといって泣き声一つあげずに ただジッと飼い主を恨めしそうに見ていたら到底、愛でられまい。 燃料補給に頭頂部に蓋がついているというのもどうにもグロい。 それを誤魔化すために帽子を被っているまりさ種を選んだが結局は失敗だったようだ。 「・・・・!・・・・!」 (まりさをどうするつもりなの!まりさはいいゆっくりだからたすけてね!) ぴょんぴょんっ! 白衣の男の様子を伺っていた作業服の男が赤いボタンに手を掛けた。 その時、白衣の男が作業服の男の前に待て!と手で制する。 「・・・?・・・・!」 (ゆゆっ?ゆっくりしていってね!) まりさは精一杯自己アピールをするためピョンっと跳んで 昔ながらのあの”ゆっくりしていってね!”の動きをする。 もし、れいむと一緒であったなら綺麗に決まったであろう。 白衣の男が作業服の男に何かを伝えると、作業服の男はハッと何かに気がついて 青いほうのボタンを押す。 すると実験槽の上部の蓋が開き、そこからウィィィンっと機械音を響かせながらアームが伸びてきた。 そのアームはまりさのお帽子を掴むと、左右に振って 被っているまりさだけをはたき落とす。 「・・・!・・・・!・・・!」 (やめてね!まりさのお帽子をとらないでね!やめてっゆべ!) 成体サイズのまりさの帽子は人間も被ることが出来る。 巷ではこのまりさのお帽子がブームで、饅頭商品以上に人気があった。 更に、どんな素材よりも水に浮くという特性で水上スキー用の板代わりに お帽子を足にはめる水上スキーヤーも少なくない。 ただ水に浮くだけでなくスィーっといったお帽子だけがもつ爽快感があると言うのだ。 お帽子の回収作業が終わると 先ほどのれいむの同じように地面からプロペラが出現し、まりさもゆっくりと餡子となった。 実験槽は再び空になり、上部の蓋が開くと今度は数匹のゆっくりが転がり落ちてくる。 「ゆー!、ゆーゆーゆー!」 「「「ゆーゆーゆー!」」」 成体サイズのゆっくりれいむに、その子ゆっくりが3匹。 白衣の男は、これだ!っと今までとは表情を変えた。 人語を解さないからといって、それだけでは愛玩動物にはなりえない。 この「ゆーゆー!」いう泣き声なら新商品となりうる、そう確信した。 その時、子ゆっくりの1匹がしゃべりだした。 「おかーしゃん、れいみゅはいつまでゆーゆーいってればいいの?」 バリバリバリッ その子れいむの体内から突如放電が始まる。 「ゆびびびびびび!」 「おちびちゃんたち、ゆーゆー以外しゃべっちゃだめだよ! しゃべると、ビリビリしてゆっくり出来なくな・・・ゆびびびびび!!」 「ゆー!ゆゆゆー!」「おかーしゃん、おねーちゃんゆっくり・・・びびびびび!」 親れいむ1匹と、子れいむ2匹は心臓の役目をする餡子中枢が電気ショックで停止し 白目をむいて舌ダランっと垂らし、泡を吹いた。 それから、今度は先ほどよりも強い電気ショックがバチンッと実験槽の外まで聞こえると 親れいむは息を吹き返した。 「ゆ・・・ゆーゆー・・・」 子れいむ2匹にもバチンッと電気ショックが起きるがまるで反応がない。 何度もバチンッ、バチンッと続くうちにプスプスと黒煙があがり、とうとう黒ずんでしまった。 親れいむと子れいむは2匹に寄り添って 「ゆー・・・」「ゆゆー・・・」っと泣いている。 体内に埋め込まれた機械が、「ゆー」以外の発声を行うと拷問のような電流を流し罰を与える。 そして心臓停止(中枢餡子の機能停止)を感知すると、それを心臓マッサージの要領で蘇生させるメカニズムだ。 このまま商品として出荷されることはなく、あくまで世代を重ねて「ゆー」以外をしゃべらないゆっくりを作ることが目的である。 このシステムは排泄を行わないゆっくりを作る途上で考案されたが 心臓停止するたびに仮死状態でうんうんやしーしーを垂れ流してしまうためお蔵入りとなってしまった。 うんうんをして電気ショックで心停止し漏らし、蘇生した瞬間に結局センサーにお漏らしと認識されて電流を流されて それは酷い拷問だったそうだ。 虐待が目的でないため職員はすぐに助けようとしたが、いかんせん電流が流れっぱなしなので手が出せず 死んでは生き返りまた死に生き返っては結局死ぬというサイクルを待つしかなかった。 白衣の男は、再び腕を組んで考え込むと 親れいむが成体にしてもサイズが不自然に大きいことに気づく。 しもぶくれなのは元々だが、それにしても一際膨らんでいるのだ。 「ゆー・・・ゆー・・・」 親れいむが子れいむを舌で舐めてあげている。 本当は「ぺーろぺーろ」とか「すーりすーり」と声に出して言いたいのだろう。 「ゆっ?ゆゆ!?」 親れいむの産道が開き、ポーンっと子れいむが飛び出てくる。 ガラスの内側に当たると跳ね返り転がり、黒ずんだ子ゆっくりがクッションとなった。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆーゆー!」 「ゆー!」 電流が流れる機械は手術によって、埋め込まれているもので生まれたばかりの子れいむには内臓されていない。 「ゆゆ?ゆっくちちていっちぇね!」 親や姉が、自分の挨拶に返事をしてくれない事で子れいむは不安がりもう一度挨拶をした。 「ゆーゆー!」 「ゆゆーん!」 親と姉は精一杯の返事をする。 「ゆっくちちぇいっちぇね!ゆっくちちぇいっちぇね!」 「ゆゆーん!」 「ゆー!」 「ゆ!どうちて、ゆっくちちてくれにゃいの!ぷんぷん!」 「ゆー・・・」 「ゆー!ゆー!」 「れいみゅのおやなら、ゆっくちちぇくれるはずだよ!ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆー・・・」 「ゆゆー・・・」 「ゆーしかいえにゃいの?ばきゃにゃの!」 「ゆ・・・」 「ゆゆ・・・」 「ばきゃはれいみゅのおやなんかじゃないよ!ゆっくちちんでね!」 「どぼじでぞんなごどをいぅのぉおお!」 「ゆ!?ゆゆー!」 とうとう、親ゆっくりが「ゆー」以外をしゃべってしまった。 バリバリバリバリ 「ゆぎゃぎゃぎゃぎゃ・・・ゆー・・・ゆー・・・」 そして、放電によって白目をむいてグッタリと心停止する。 「ゆ!きょわいよぉおお!へんなゆっくりはちねー!」 「やめてね!れいむがおかーさんに変なこというからゆっくりできなく・・・びびびびびび・・・!」 子れいむの方も放電が始まり泡を吹く。 数秒してバチンッと音がすると、親れいむは蘇生するが、子れいむは泡を吹いたまま動かない。 バチンッバチンッと音が続いて、先ほどの2匹の子れいむ同様に黒煙を噴きながら黒ずんでしまった。 「へんにゃゆっくちはちねー!ちねー!」 子れいむは親ゆっくりに体当たりを始める。 「やめてね!おかーさんに触ると危な・・・びびびびびび!」 「ゆっ?・・・びびびびび!」 放電した親れいむにに体当たりしたため、子れいむも感電してしまった。 幸い直接体内からではなく体外から感電したため絶命にはいたらない。 しかし、バチンッ!っと親れいむの蘇生が始まると傍にいた子れいむも感電し 「ゆびゃ!」っと悲鳴を漏らした。 「ゆゆ・・・おちびちゃん・・・おかーさんからはなれ・・・びびびびび!」 「たちゅけ・・・びびびびび!」 バチンッ 「ゆびゅ!」 度重なる、心停止の連続で親れいむはとうとう息を吹き返さなくなった。 バチンッ 「ゆぴゅ!」 バチンッ 「ゆぴゃ!」 バチンッ 「ゆびゃ!」 感電し続ける子れいむも親れいむから離れる前に電気が流れるので逃げることが出来ず 一定の間隔で悲鳴を漏らす。 バチンッ! 「ゆびっ!」 バチンッ! 「ゆっ・・・!」 バチンッ! 「ゆ・・・!」 バチンッ! 「・・・」 やがて、悲鳴はやんだ。 白衣の男は作業服の男に赤いボタンを押させたかったが、体内に機械が入っている事を考え 青いボタンを押させた。 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり 作者:まりさ大好きあき
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夕暮れの中、俺の畑に二匹のゆっくりが背中合わせで昼寝をしていた。 いや、別に昼寝をしているのが不思議なんじゃない。問題はその数だ。 1匹は俺の友人が『仕事へ行っている間預かってくれ』と、半ば押し付けられるように預かっているゆっくりめーりんだ。 別に畑の野菜を食うわけではないし、雑草や害虫等を食ってくれる中々良いゆっくりだ。 野生のゆっくりがきても、野菜ではなくこいつを先に襲うので少し離れていても野菜に被害は出ない。 ただ、今みたく昼寝をすることが多々ある。 別に軽く叩けばすぐ起きるのだが、このように他のゆっくりと一緒に寝ているのは珍しい。 念の為辺りを見回すが、畑が荒らされた様子はないのですぐに一緒に寝始めたのかもしれない。 とりあえず寝顔を眺めているのも俺は構わないんだが、話を聞くために起こすことにした。 「おい、起きてくれ」 ペシペシ手の平でゆめーりんを叩いて起こす。まだ寝たりないのか目が細い。 少し待つと段々覚醒したのか、ピョンッと一回跳ねて起きた事を俺に知らせる。 跳ねた時にもう一匹のゆっくりが転がったが、起きていないようなので放っておこう。 「お前こいつになんかされたか?」 とりあえず、ちゃっちゃと聞いてしまおうと思いゆめーりんに質問する。 畑の野菜を狙ってきたのなら邪魔するこいつに攻撃するはずだし、何もされてないのなら潰さないで話を聞こうと思ったのだ。 ふるふると体を横に振るゆめーりん。何もされてないのならとりあえず寝たままのこいつを家へ連れて帰ってやろう。 日が沈みかけているのだからもうゆっくりは来ないだろうし、このまま放っておいたらこいつがれみりゃに襲われてしまう。 転がっていった赤毛のゆっくりを持ち上げて俺は家の中へ入る。無論ゆめーりんを入れる事を忘れない。 ゆめーりんを俺の友人が連れて帰った後も、こいつはぐっすり眠っていた。 自分で起きるまで待っていようとも思ったのだが、起こさなければ起きない気がしたので起こす事にした。 「ほれ、いい加減起きろや」 ゆめーりん同様ペチペチ手の平で叩く。中々起きなかったのが、「う~ん…」と言いながらうっすらと目を開いた。人間みたいなやっちゃ。 徐々に目を開いていき、完全に開くと『きょとん?』と音が聴こえてきそうな顔をして辺りを見回す。 そりゃ外で寝てた筈なのに場所が変わってりゃ驚くか…と眺めていると、こいつと目が合った。 パチパチ何度か瞬きし、こちらを目掛けて「おにいさんおはよう!!」と、元気な声で挨拶をしてきた。 そして、今度は俺が驚かされた。普通野生のゆっくりは人間の事を「おじさん・おばさん」としか呼ばない。 飼いゆっくりにでもなれば普通に「おにいさん・おねえさん」と呼ぶが、これはブリーダーの調教でだ。野生でこう呼ぶのはかなり珍しい。 とりあえずこいつに興味が沸いたので俺は話してみることにした。 「おはようさん。お前、名前なんていうんだい?」 「あたい? あたいのなまえはこまちだよ」 「こまちな、覚えておくよ」 「おにいさんありがとね」 名前を聞いてから、いくつかの話をこいつから聞いた。 何故畑で寝てたのか どこから来たのか ゆめーりんに何で攻撃しなかったか 家族はいるのか 仲間は心配していないのか等等 気まぐれなゆっくりだから途中で飽きて話をやめるかどうかも心配だったが、こいつは喜んで俺に話をしてくれた。 むしろ、俺が聞いていない話してきたのは驚きだった。話をするのがよっぽど好きらしい。 こいつの名前はゆっくりこまち。 何でも昼寝と話をする事が大好きで、ゆめーりんが寝て気持ちよさそうだったから一緒に寝始めたとの事だ。 近くの森のゆっくりの群れには住んでいるものの家族はいない。 そして、群れからは厄介者として嫌われているとの事だ。 群れの長のいうことを聞かないで好き勝手しているのが理由らしい。 それで孤立して寂しくないのかを聞いたが、自分でしたい事をしているのだから仕方がないとこまちは笑った。 「あたいがはなせるのはこれくらいだよ」 「そっか、もう一つ聞いていいか?」 「なんでもきいておくれ。あたいがこたえられることならなんでもこたえるよ」 「気になったんだけどさ、何でお前めーりんと一緒に寝てたんだ?」 「へ? ねたらだめだった?」 聞き方が悪かったか… 「普通のゆっくりはさ、喋れないめーりんをやたら攻撃したりするだろ? でもお前はしなかったからなんでかなって思って」 野生のゆっくりはめーりん種を毛嫌いしている事が多い。その為普通は攻撃するのだが、こいつは何で一緒に寝ていたのだろうか? 「そんなのかんたんだよ。あたいはあたいで、めーりんはめーりんだからだよ」 「…どういうこっちゃ?」 「あのね、あたいはあたいですきかってやってるんだから、めーりんはめーりんですきかってやっていいんだよ。ほかのこがなんていってもかんけいないよさね」 「じゃあ、お前はめーりんいじめたりしないか?」 「うん。そんなことするくらいならあたいはねてたりはなしてたりしたほうがずっといいもん」 「そっか、お前って変わった奴なんだな」 「そうかもしれないけど、それがあたいってことなんだとおもうよ」 「そうかもな」 こいつの言葉を聞いて、自分の顔が段々ニヤけていくのが分かった。 ほんの数時間前に畑で寝ていたゆっくりが、俺はどうも気に入ってしまったらしい。 「なあ、お前さ。これからここに住まないか?」 「ここって、おにいさんのおうちにかい?」 「ああ、いくつか守ってもらう約束があるけどな」 「やくそく?」 「そうだ。一つは俺の畑の野菜を食わないこと」 「はたけにはえてるあれだね」 「分かってるならいい。ただ、明日来るめーりんに食べて良い草と虫を教えてもらったらそれは二人で分けて食べていいぞ」 「あのこのほうがながくはたけにいるからいろいろわかるもんね。いっしょうけんめいおぼえるよ」 「だな。それと、家の中は絶対に荒らさないこと」 「ここはおにいさんのいえだからだね」 「その通り。だいたいこの二つが守れるならこの家で暮らして良い」 「でも、おにいさんのめいわくじゃない?」 まさかゆっくりが人間を気遣うとは思わなかったな… 「おにいさん?」 「そうだな、お前が約束を守んなかったら迷惑だが守れるんなら迷惑だなんて俺は思わんぞ」 「ほんとうかい?」 「ああ。ただ、お前が暮らしたくないなら無理強いはしない」 「ううん、あたいはむれじゃあきらわれてるから、おにいさんがゆるしてくれるんならあたいはここにいたいよ!!」 「じゃあ、今日からここはお前の家だ。これからよろしくな」 「うん!! よろしくね!!」 こうして、我が家に一匹のゆっくりが住む事になった。 最初の内は虫を食べようとして野菜を踏んだり雑草と間違えて食べようとしたものの、これはゆめーりんが根気よく世話する内に覚えてくれた。 それどころか、今では道具を運んでくれたりもする。 頭の上に物を載せる為に必然的に軽いものしか運べなかったが、こまちの提案で小さな荷車を作ってやる事でそこそこ重たいものを運べるようになった。 少し大きめの箱に車輪を付けて、こまちの頭(体)にバンドで固定させたお粗末な物だがこまちは気に入ってくれた。 時々その箱にメモとお金を入れて買い物を頼んだりもしている。 ただ、途中で昼寝をして帰ってこないこともあるが… こまちがこの家で暮らしてから早くも一月が流れた。 今日もいつものように俺とこまちで畑に向かうと、何故か知らんが人だかりならぬ何十匹ものゆっくりだかりができていた。 最初は野菜を狙いにきたのか…と思ったものの、何故か畑の中に入らず外にいる。 益々不可解である。 ゆっくりが人間の畑に来る時は決まって食べ物である野菜を盗む時だけだ。 それ以外は人間が恐ろしい生き物と知っている普通のゆっくりは近づこうとしないはずである。 稀に身の程知らずノのゆっくりがいるが、あれだけの集団でいるにも関わらず全員が馬鹿なゆっくりとは考え難い。 訝しみながら近づくと、その場にいたゆっくりの目が全てこちらに向けられた。 そして、1匹だけの体付き声をあげた。 「みんなでばかににんげんからこまちをとりかえすんだぞ~!!」 「「「「「「「「「「「お~~!!」」」」」」」」」」 はい? 1匹の号令によって、一斉にこちらへ跳ねてくるゆっくり達。取り返すってなんだ? とりあえず俺の脚の後ろに隠れていたこまちを持ち上げて顔の前へ持ってくる。 「お前群れの皆に嫌われてたんじゃないの? 思い切り助けようとしてるみたいなんだけど?」 こまちの目を見据えて聞く。 足元では他のゆっくりが「こまちさまをはなせ~」とか言いながら体当たりをしてくるが気にしない。そんな痛くないしね。 「あ、あのね…」 目に涙を浮かべながら、こまちは必死に言葉を選んでいる。 「正直に話せば怒らないからな、ゆっくり話せよ」 「う、うん!! あたいね、ほんとうはあのむれのおさにつかまってだいじにされてたの… その、なんでかしらないけどひとめぼれなんだって…」 こまちの言う群れの長とはあの体付きだろう。 一時期加工場で新商品として売り出された鶯餡ゆっくり、ゆっくりえーきだ。 今も木端を右手に「にんげんはひるんでるぞ~ そのちょうしだぞ~」と騒いでいる。 「それで?」 「う、うそじゃないよ!! ほんとうにつかまってたんだよ!!」 「信じてないわけじゃない。ただ、それが本当なら良いんじゃないか? 餌とかその長がくれるんだろ?」 「そうだけど… やっぱりあたいのしょうにあわないもん… あたいはいまみたく、おにいさんのところにいたいもん…・」 「そうか…」 「うん!!」 「なら、なんとかしてやるよ」 「ほんとう!?」 「ああ、お前は俺の家の大事な居候だしな。お前がいなくなったらあいつのめーりんも寂しがるし」 とりあえず足元にいるゆっくり共を踏みながらゆっくりえーきの元へ向かう。 何匹ものゆっくりが「ゆぎゃあああああああああああああ!!!!」だの悲鳴をあげて潰れていく。だが関係ない。 俺の通った後には大量の潰れた饅頭が残り、やっとゆっくりえーきの前に行くことができた。 えーき自信はこまちしか目に入っていないのか、「さっさとかえすんだぞ!!」と騒いでいる。 自分の下に集まったゆっくり達よりもこまち優先か… 「おい、いい加減にしろ」 右手でえーきの頬を抓りあげながら俺は話す。 「いいか? お前の我侭でもう何匹のゆっくりが死んでんだ。こいつはもう諦めてさっさと森に帰れ」 「いひゃいんだぞ!! しゃっしゃとひゃなすんだぞ!!」 木端で頬を抓っている右手を叩きながらえーきは言う。諦める気はないのか? 「どうすんだ? 俺はここにいるゆっくりを全部潰す事だってできなくはない。それでも諦めないのか?」 「きょまちのためならこいちゅらなんてきゃんけにゃいんだぞ!!」 「本当に全員潰すぞ?」 「ちゅぶしたかったらちゅぶせばいいぞ!!だきゃらきょまちをはなしゅんだぞ!!」 「そっか、ならいいさ」 抓っている右手に力を込め、えーきの頬を一気に引っ張る。 『ぶちっ!!』という音と共に、引き千切られた頬から緑色の鶯餡がこぼれ出した。 「い、いたいぞおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 「自業自得だ、馬鹿饅頭」 「も、もうおこったんだぞ!! さっさとこのにんげんをつぶすんだぞ!!」 えーきは泣きながら周囲にいる自分の連れてきたゆっくり達に命令する。 だが、俺の方へくるゆっくりは一匹もいない。それどころか、徐々にえーきを囲んでいる。 「なにをしてるんだぞ!! さっさとあのばかにんげんをたおすんだぞ!!」 「うるさい!! おまえのせいでいっぱいみんなしんじゃったんだ!!」 えーきに対して一匹のゆっくりが体当たりを仕掛けた。 「ひ、ひどいぞ!! さっさということをきくんだぞ!!」 「もうおまえのいうことをきくゆっくりなんかいない!!」 徐々に、徐々にえーきに対して体当たりを仕掛けるゆっくりが増えていく。 頬を引き千切られたえーきはその痛みで何もできず、何もできずに体当たりを喰らい続けた。 ゆっくり達の逆襲である。 体付きやでかいゆっくりが群れの長をやっている場合、大抵の群れは長による恐怖政治であるパターンが多い。 無理やり餌を献上させられ、それに逆らえば殺されてしまう。 きっとこまちができた贅沢な暮らしも、多くのゆっくりの献上品のお陰だ。だから、こまちが群れの皆から嫌われていたのもあながち間違いではない。 そして、こまちを連れ戻しに俺の所へ来た結果怪我を負い、多くのゆっくりからの復讐が今始まったのだ。 何十匹から潰されて、もうゆっくりえーきだと証明できるものは何もないだろう。 ゆっくり達も気が済んだら帰るだろうし、後は放っておいて構わないだろう。 残骸の餡子は虫が何とかしてくれる。例え虫が集まっても、それはこいつとめーりんのご飯だ。問題ない。 最後に、俺はこまちに声を掛けた。 「お前はさ、本当にここにいたいのか?」 頭の上に乗っかっているこまちから返事が届く。 「あたいは、おにいさんがゆるしてくれるまでここにいるよ… おにいさんがいなかったら、あたいはすぐにもとのばしょにもどってたから…」 それを聞いて俺は安心した。こいつと話をするのは楽しいし、俺はこいつを気に入っているのだ。 「じゃ、好きなだけいろや。俺はお前を追い出すつもりなんかないんだから」 「あたいもおにいさんのそばからはなれるつもりはないよ」 そう言ったこまちは頭の上から跳ねて地面に着地し、振り返った顔は満面の笑みだった。 終 ここまで読んでいただき本当にありがとうございます!! 今回書いた切欠は、畑でめーりん預かってる友人を登場させて別のゆっくりも出したい。 そんな些細な切欠です。 ちなみにえーきの中身はゆっくりいじめ系251 252 ゆっくりえーきの生涯 を参考に鶯餡にしました。 ゆっくりこまちの中身は…勝手なイメージで桜餡かな? あ、感想フォームでゆっくりこうりんカッケエエエ!!と書いてくれた方、本当にありがとうございます。 こうりんときめぇ丸で…とありましたが、こうりんの舞台はゆっくりの住む自然できめぇ丸の舞台は人里なので自分の中では絡ませるのはちょっと厳しいです。 本当にすいません。 スレに感想書いてくれる方も本当にありがとうございます!! GJって書かれているのを見ると本当に励みになります。本当に感謝です!! 最後に、こんな駄文を最後まで読んでくださり真に感謝です!! 書いた作品 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス このSSに感想を付ける