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元スレ まどか「…ウルトラマン!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308230752/ まどか「…ウルトラマン!」 最終回 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313158546/ まどか「…ウルトラマン!」 1 まどか「…ウルトラマン!」 2 まどか「…ウルトラマン!」 3 まどか「…ウルトラマン!」 4 まどか「…ウルトラマン!」 5 まどか「…ウルトラマン!」 6 まどか「…ウルトラマン!」 7 まどか「…ウルトラマン!」 8 まどか「…ウルトラマン!」 9 まどか「…ウルトラマン!」 10 まどか「…ウルトラマン!」 11 まどか「…ウルトラマン!」 12 まどか「…ウルトラマン!」 13 まどか「…ウルトラマン!」 14 まどか「…ウルトラマン!」 15 まどか「…ウルトラマン!」 16 まどか「…ウルトラマン!」 17 まどか「…ウルトラマン!」 18 まどか「…ウルトラマン!」 19 まどか「…ウルトラマン!」 20 コメント欄です 感想や応援メッセージなどをお気軽にどうぞ(無名コメントも可能です) なお、過度な展開予想や要望はご遠慮ください。コメント同士の会話もお控え願います。 名前 コメント
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元スレ まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1303399266/ さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1332687612/ マミ「私は……守りし者にはなれない……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第三章 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360602311/ 更新履歴 14-10-24 3話全収録 トップページを整理 第一話 終焉 牙狼―GARO―魔法少女篇 1-1/1-2/1-3/1-4/1-5/1-6/1-7/1-8/1-9/1-10/1-11/ 第二話 牙城 / 第2話 君にその勇気があるのなら 牙狼―GARO―魔法少女篇 2-1/2-2/2-3/2-4/2-5/2-6/2-7/2-8/2-9/2-10/2-11/2-12/2-13 第三話 孤影 / 第3話 もう何も信じない 牙狼―GARO―魔法少女篇 3-1/3-2/3-3/3-4/3-5/3-6/3-7/3-8/3-9/3-10 3-11/3-12/3-13/3-14/3-15/3-16/3-17/3-18/3-19/3-20/3-21/3-22/3-23 コメント欄です 感想や応援メッセージなどをお気軽にどうぞ(無名コメントも可能です) なお、過度な展開予想や要望はご遠慮ください。コメント同士の会話もお控え願います。 とても楽しく拝見させて頂いてます。このSSを見て牙狼を見始めました! -- 名無しさん (2012-12-04 05 11 38) まどかの方はSS位でしか見たことがないですが、牙狼とのクロスでここまでマッチしてるのはとても稀有であり、非常に面白いです。完結まで疾走り続けて下さい(-_☆) -- ケイ (2013-04-24 18 25 08) まどかマギカの方はあまり詳しくないのですが、とても楽しく拝見させていただいてます。 -- 名無しさん (2013-06-03 23 10 45) もうこのSSを始めてから2年以上経つんですね。完結まで最後までお付き合いいたします!御体に気をつけて無理せずに頑張ってください! -- TAK (2013-06-03 23 12 50) いつまでも~待ちまっせ~(-_☆) -- ケイ (2013-07-27 16 09 47) まだ。まだ待てる -- ケイ (2013-12-14 11 36 52) まだかなぁ(´ω`) -- ケイ (2014-02-01 16 55 51) 焦らずに自分のペースで進めてください。いつまでも待ってます! -- 名無しさん (2014-02-13 13 43 26) TV -- 名無しさん (2014-03-17 20 09 35) まだ待つ( ̄□ ̄;)!! -- ケイ (2014-04-30 20 31 06) まだ待つと言っている -- ケイ (2014-07-17 14 08 28) きたあああああ -- ケイ (2014-09-15 11 05 20) 名前 コメント
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元スレ まどか「マスクドライダーシステム?」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300293536/ まどか「マスクドライダーシステム?」 1 まどか「マスクドライダーシステム?」 2 まどか「マスクドライダーシステム?」 3 まどか「マスクドライダーシステム?」 4 まどか「マスクドライダーシステム?」 5 まどか「マスクドライダーシステム?」 6 まどか「マスクドライダーシステム?」 7 コメント欄です 感想や応援メッセージなどをお気軽にどうぞ(無名コメントも可能です) なお、過度な展開予想や要望はご遠慮ください。コメント同士の会話もお控え願います。 名前 コメント
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…………………………………… ~宇宙~ 大超獣「グルル……」 宇宙空間での戦闘 襲い掛かる超獣達を次々に撃破した戦士達 しかし度重なる戦闘でそのエネルギーも限界に近付きつつあった ヒカリ『くっ……残りの大型はコイツ一体だと言うのに!』グッ レオ『やめろヒカリ!むやみに突っ込んだところでヤツにトドメをさすことは出来ない!』 飛びだそうとするヒカリを制止する ヒカリ『ならどうしろというのだ!』 レオ『…幸いヤツ自身もかなりの深手を負っている』 レオ『今のヤツの再生能力を上回る一撃を叩きこむしかないだろう』 80『…しかし今、ここにいる者全員がエネルギー不足です…』 タロウ『……』 シュゥウ… ネオス『!!…見てください、ヤツの傷が!』 大超獣「……」 大超獣が全身に負った多くの傷口が、少しづつ音を立てて閉じ始める マックス『もう再生が始まったのか!?』 ゼノン『時間が無い!ここは全員で一斉に…』 タロウ『それは駄目だ!コイツを倒したとしてもやつらの戦力はまだ残っている!』 タロウ『ここで全員のエネルギーを使うのはあまりにも危険だ!』 グレート『……ならどうするのです?』 タロウ『……やむを得ない。ウルトラダイナマイトを……』 シューン しかし、 タロウが決断を下そうとしたその瞬間 二つの真っ赤な光が駆けつける ???1『はいはいはい!その役目、僕達に任せてくださいよ!』 ???2『達って……やっぱり僕もやるのか…』 レオ『!?』 ヒカリ『なんだ!?』 タロウ『君達は?』 突然現れた二人の赤いウルトラマン 呆気に取られる一同をよそに、元気な声が響く ナイス『あ…ちょ、ちょっと通りすがった者でして……』 ゼアス『まぁまぁ説明なんていいでしょ!』 ナイスを引っ張り、大超獣の前に立つゼアス ゼアス『まずあれなんとかしなくちゃ!ね!?』 ナイス『…まぁここまで来ちゃったし』 タロウ『…まったく状況が飲み込めんが…頼めるか?』 ゼアス『任せてくださいって!……いくよ!』グッ ナイス『…よーし!』グッ 未だに状況が飲み込めない一同を完全に無視した二人が前に進み出て、 大超獣に向けて必殺光線の構えを取る シュゥウ… ゼアス『……受けてみろ!』 シュバッ! ゼアス『スペシュシュラ光線!!』 ナイス『ベリーナイス…光線ー!!』 放たれる光線 しかし… ビュン! パワード『ぬおっ!?』 べス『あら』 ゼアスのスペシュシュラ光線は何故か後ろ向きに飛ぶ 一直線に飛んで来たそれを間一髪のところで回避するパワード ゼアス『あ、あれぇ~……?』 ヒカリ『……おい、真面目にやる気が無いのなら…』 ゼアス『いやいやいや!!久しぶりでちょっとコツが……ね?』 とぼけた雰囲気のゼアスを睨み付けるヒカリ ナイス『あれ?光線ってどうやって出すんだっけ?』 レオ『……』 ナイスが腕をクロスさせ、なにも起こらない その様子に呆れる一同 タロウ『…やはり私が!』 ゼアス『だぁ~いじょうぶですって!!よーし今度こそ!!』バッ ゼアス「ハァァアア………」 気合いを入れてもう一度 精神を集中させ、構えを取るゼアス ナイス(おかしいな……なんで?)クイッ バシュッ!! ナイス『あ!出来た!!』 首を傾げた瞬間、ナイスの腕から勢い良く放たれる光線 ゼアス「セアッ!!」 バシュッ!! それと同時に再び放たれたゼアスの光線 その二つが合わさり、動きの止まった大超獣へ一直線に飛ぶ 大超獣「!!!」 ドガァァアアン!! ヒカリ『!!』 レオ『おお……!』 合体光線を受けた大超獣は粉々に吹き飛び、 もう二度と再生することはなかった ゼアス『やったーー!!』 ナイス『ほっ……』 レオ『……一時はどうなる事かと思ったが…』 ヒカリ『ああ、中々の実力を持っているようだ』 予想外の力を見せつけられ、驚きを隠せない一同 タロウ『一働きしてもらったばかりで悪いが…君達が何者なのか説明してくれないか?』 ゼアス『あ、え~っとですね……』 ナイス『僕達は――』 …………………………………… …………………………………… ~見滝原~ 大超獣「ギャァ!!」 ゾフィー『今だ!一気に持ち上げる!!』 マン『まどか!仕上げは君に任せるぞ!』 まどか「は、はいっ!!」グッ 攻撃を受けて倒れ込む大超獣 まどかへ言い放つと同時に大超獣の懐に飛び込む六人 メビウス「セアッ!!」 セブン「デュワッ!」 グンッ 大超獣『!!?』 一気に上空へと運び去られる大超獣 その隙にまどかが最大の技を放つため、魔力を一気に解き放つ まどか(あれだけ特訓したんだ…きっと出来る) まどか(マミさんに教えてもらった武器を変化させる能力……その応用……!) まどか「たぁっ!!」パシュ 宙に舞う魔力を帯びた杖 それは光に包まれたまま形を変えてまどかの左腕に集まり、 手首を中心に弓の形を形成する まどか「よしっ……!」グッ 構えを取り、上空の大超獣を真っ直ぐに見据える その左腕の弓はネクサスの技、アローレイシュトロームに酷似していた まどか「はぁぁあああっ………!!」 シュゥウ… エース『今だ!!』 ジャック「シュアッ!!」 集束するエネルギー それをみた六人は一斉に力を込めて大超獣を投げ飛ばす マン『まどか!!』 まどか「っ……たぁぁああーーーっ!!」 ドシュン!! ドガッ! 大超獣「ガッ!?」 落下する大超獣へと飛んだ弓状の光波はその巨体に直撃し、 貫通、桃色の粒子が飛び散る 大超獣「ガッ…カッ……」 シュウウ… その傷口から広がった光が全身を包み込み、 大超獣は地上へ落下する前に完全に消滅した まどか「………ふうぅ」ペタン 全身の力が抜け、その場にへたり込むまどか ズシン マン『よくやったな。まどか』 まどか「!…えへへ…」 大超獣の消滅と同時に地上に降り立つ六人 マンの言葉にまどかは顔を少し赤らめて、小さく笑う まどか「でも…これで終わりなんですか?」 セブン『どうだろうな…まだ敵の黒幕を叩いていないからなんとも…』 エース『ヤプール……』 ゴゴゴゴ…… メビウス「!?」 ゾフィー『どうやら上手くやったようだな』 ジャック『あれは!?』 一同の遥か上空 暗く曇った空の中に浮かび上がる一際大きな黒い塊 インキュベーターの母艦が姿をその現す セブン『ここまで落ちてきていたのか…』 ゾフィー(我々の肉眼で確認できるという事は既にダメージを受けているという事か……) まどか「あの中に…ヤプール達が?」 マン『そうだろうな。ヤツをなんとかしなければ次々に超獣が送り込まれてくるだろう』 シュゥン ゾフィー『…どうやらさっそくお出ましの様だ』 エース『!!……まだこれ程の数が…』 ズズンッ 超獣「グゥウゥ……」 まどか「あぁっ…!?」 地上にいる一同と遥か上空に浮かぶ母艦 その間に阻むように大量の超獣が空間を破り、出現する その数は今まで撃破してきた数をさらに上回っていた まどか「そんな……まだこんなに…!?」 メビウス『これじゃきりが無い!!』 まどかの表情がさらなる絶望に歪む セブン『くっ……こいつらの相手をしていてはいつまでたってもヤツの所へ辿り着けん!』 ジャック『…来ます!!』 ゴォッ 超獣「グギャアアアア!!」 まどか「くぅっ…!」グッ まどかが弓を握り直し、立ち上がる 一同が休む間もなく、おぞましい数の超獣達が容赦なく襲い掛って来る しかし… ドガガガガッ! 超獣「グギャッ!?」 まどか「えっ!?」 辺りに巻き起こる爆発 超獣達は怯み、その動きを止める ネクサス「ハァッ!!」 ティガ「ジュア!」 ダイナ「ディアァッ!!」 超獣「!?……」 上空に現れた三人のウルトラマン達の一斉攻撃を受け、 数体が爆発四散する セブン『あれは…!』 マン『!! 孤門達、無事だったのか!』 ネクサス『はい!』 ダイナ『全員バッチリ無事だぜ!!』 ティガ『こちらは全て片付きました!あと一息です!』 地上に降り立った三人がマン達に駆け寄る まどか「……ということは」 超獣「グゥウゥ……」 ドガガッ! 超獣「ギァアアッ!!」 まどか「!!……やっぱり…!」 雨の様に降り注ぐ魔力を纏った弾丸 それがの体に当たると同時に連続して爆発が巻き起こり、 まどかの目の前に迫る超獣を撃破する スタッ ほむら「………」 マミ「鹿目さん、無事!?ケガはない?」 まどか「来てくれたんですねマミさん!ほむらちゃん!!」 まどかが振り返った先には銃を担いだ二人の魔法少女 マミとほむらの姿があった ほむら「……まどか」 まどか「ほむらちゃん……」 まどかに駆け寄るほむら ほむら「私、生きてるよ…ちゃんと」グッ まどか「!……へへ……うんっ!わたしも!」 マミ「……ふふ」 まどかの手を握り締め、優しく微笑むほむら その姿を見てマミはくすりと笑う ズシン… 超獣「ガァルル……」 いきり立つ超獣が再開を喜ぶ三人に迫る マミ「! どうやらゆっくり話してる時間は無さそうね!」 ほむら「来たわ!まどか、あなたは私の後ろに……」チャキッ 銃を構え、超獣を見上げるマミ ほむらも同じくディバイトランチャーを握り直しまどかを後ろに退かせようとする しかしほむらの言葉を聞かず、まどかは前に進み出る ほむら「まどか…?」 まどか「ほむらちゃん、大丈夫だよ!わたしももう戦える!これからも一緒に!」 ほむら「!……ええ、そうね」 小さく笑い、肩を並べる三人が超獣を迎え撃つ 超獣「ガァアアア!!」 マミ「来る…!!」グッ マスケット銃を構え、超獣の顔面を狙うマミが引き金を引こうとする その瞬間 ザシュッ!! 超獣「!!!」ズズンッ まどか「わぁっ!?」 マミ「え!?」 ほむら「……どうやらあっちも来たみたいね」 さやか「お待たせ、ちょっと遅くなっちゃった!」 杏子「どうやらアタシ達が最後みたいだな」 背後から斬撃を受けて倒れ込む超獣 舞い上がる土煙の向こうから二人の魔法少女の姿が現れる まどか「さやかちゃんっ!よかったぁ~!」ガバッ さやか「おおっ!?なんか積極的だねまどか…」 さやかの姿が目に入るやいなやすかさず飛び付くまどか 苦笑いを浮かべながらさやかはそれを受け止める マミ「佐倉さんお疲れ様。無茶はしなかったでしょうね?」 杏子「え、えーっとその……まあなんつーか…はははは…」 マミ「もうっ!!あなたはこの前も…」 ほむら「マミ、あなたも人の事言えないわよ」 マミ「えっ…そ、それは…」 杏子「ほーれみろ!お前だってムチャクチャやったんだろ~!」 少し怒った顔で杏子に詰め寄るマミ しかしほむらに指摘され、言葉を詰まらせる ここぞとばかりに意地悪な笑いを浮かべ、杏子はマミを捲し立てる 再開を喜ぶ仲間達の体には所々に小さい傷があった ズシン ガイア『君達の負った傷は仲間を守るために負ったものだ。誇ってもいい』 コスモス『マミさんは君達仲間を心配してくれているんだ。そんなに意地悪しちゃいけないよ杏子ちゃん』 さやかと杏子に続いて地上に降りる二人のウルトラマン 杏子「へいへい………まぁわかってるけどな」 マミ「もう…」 コスモスに言われ少し不満気な態度を取る杏子 しかしその顔は少し照れ臭そうにだった その顔を見て同じくマミも照れ臭そうに視線を泳がせる まどか「あはは……でもこれで…」 ほむら「ええ」 マミ「ようやく」 さやか「全員集合…」 杏子「…ってところだな」 ザッ 五人の魔法少女がそれぞれの武器を構え、並び立つ マン『よし…!』 セブン『ああ!』 ザザザッ マンとセブンがお互いの顔を見合わせ、魔法少女達を背中に庇い並び立つ それに続く様に他のウルトラマン達も少女達を背に庇う様に並ぶ 総勢十名の巨人たちが魔法少女達を背中に庇い、円を作る ゾフィー『ウルトラマン、セブン!ここは…』 マン『ああ、わかっている。それしかない』 セブン『うむ、彼女達ならやってくれるだろう』 円の周囲から少しづつ迫り来る大量の超獣達 それらに構えつつ、話し続ける三人 まどか「ハヤタさん…?」 杏子「おい、なんのつもりだ!今更アタシ達に守られてろって言うのかい!?」 ほむら「私達の手持ちのグリーフシードはそれぞれ一個づつ……」 ほむら「でもここまできて見てるだけというのは御免よ」 さやか「あの黒ずくめのヤツをやっつけないといけないしさ!」 マミ「そうです!私達はまだ…!」 それぞれが険しい表情で一気に不満をぶつける しかし三人はいたって冷静で、少女達を見下ろす マン『これなら大丈夫だな』 セブン『まったく…頼もしいかぎりだな』 ゾフィー『よし……巴マミ!』 ピシュン マミ「えっ!?」ビクッ ゾフィーの指先から放たれたとても小さな光の球 それが頭に入りこんだ瞬間、体を大きく跳ね上がらせるマミ さやか「マミさん!?」 杏子「どうしたマミ!!」 マミ「頭の中に何かが……これは…地図?」 ゾフィー『その通りだ。あの遥か上空に浮かぶやつらの本拠地……そこのな』 空に浮かぶインキュベーターの母艦を指差すゾフィー そしてそれを見上げる一同 さやか「地図?なんでそんな物を?」 ほむら「!……まさか」 セブン『そうだ。お前達五人でやるんだ!』 マン『この事件の黒幕を倒し、五人揃って帰還する……君達に頼みたい』 まどか「!!」 さやか「ウルトラマンの力を借りずにあたし達だけで……か」 杏子「へへ……上等だよ」 武器を握り直し、意気込むさやかと杏子 マミ「この地図、どうして私に?」 ゾフィー『君が一番適任だと思ったからだ』 マミ「!!……」 ティガ『厄介事を請負う……君なら出来る。先輩らしいところを見せてやるんだ!』 マミ「……はい!」 ティガに激励され、決意を固めるマミ ゾフィー『ヤプールは恐らく艦の心臓である機関部、もしくはその周辺にいると思う』 マミ「分かりました!やってみせます!」 ゾフィー『……少し協力者が派手に暴れたからな。艦内に敵が残っているとは考えにくい』 セブン『…?』 杏子「道案内、よろしく頼むぜ~マミ?」 マミ「ふふ……任せなさい!」 さやか「おぉ……頼もしい…」 杏子が再び意地の悪い笑みを浮かべ、マミをからかうが一向に動じない まどか「……」 ほむら「まどか…不安?」 少し表情の暗いまどかを見て、ほむらが顔を覗き込む まどか「うん、ちょっとね……このお守りも光らなくなっちゃったし」 ほむら「…そう」 首から提げた灰色の石をまどかは悲しげに眺める まどか「で、でもみんなもいるし!わたし……」 ギュッ まどか「えっ?ほ、ほむらちゃん?」 まどかの手を掴み、握り締めるほむら その顔にはとても優しい笑みが浮かんでいた ほむら「昨日ね。布団の中であなたとこうした時に気付いたの」 まどか「?」 スッ まどかの手を握る右手に、ソウルジェムの宿った左手を添える ほむら「手を握ってもらうとね……ちょっとだけ勇気が出る」 まどか「!…ほむらちゃん……」 笑みを浮かべたまままどかの顔を見つめるほむら スッ 表情を戻し、 長い黒髪をなびかせながらまどかに背を向け、三人の所へ行くほむら ほむら「それに大丈夫、あなたは私が守るわ」 まどか「……で、でもわたしも――」 ほむら「だからね」 何かを言おうとしたまどかの言葉を遮り、代わりに言い放つ ほむら「あなたも私を守って…ね?」 まどか「!!…うんっ!任せてよ!」 笑顔でほむらの横に並び、少し離れた仲間達の所へ行くまどか それを見守るマンとセブン マン『さて、肝心の突入方法だが』 セブン『やはり数人に援護してもらいつつウルトラ念力で……』 メビウス『はい。僕達が下手に飛び上がれば超獣達に撃ち落とされてしまうでしょうし…』 ゾフィー『それに加えて地上からの攻撃ではあの装甲には傷は付けられん』 ウルトラ戦士達全員で敵の猛攻を防ぎ、 ウルトラ念力で一気に母艦まで飛ばすという作戦 今もなお迫り続けている超獣の大群がいる以上、これが最善の策…… のはずだったがそれに意見する男が一人 ダイナ『俺に良い考えがある!』 まどか「?」 さやか「……なんかやな予感」 意気揚々と言い放ち、魔法少女達のそばに屈みこむダイナ セブン『おい、陣を崩すな!危険だぞ!』 ダイナ『どっちにしろ念力で飛ばすとなりゃあ長いこと陣形は崩れるんだ!』 セブンの言葉にもまるで聞く耳を持たず、ダイナは少女達に右手を差し伸べる ダイナ『みんな!俺の手に乗ってくれ!』 スッ 杏子「なんだかよくわかんねーけど大丈夫なんだろうなぁ?」 マミ「えっと…じゃあちょっと失礼して」 さやか「う~ん……」 まどか「どうする気なんだろうね?」 ほむら「さぁ?……けどこの男の性格上ロクでもない策であることは確かね」 少し躊躇いつつもダイナの手の平に飛び乗る五人 その顔はやや不安気 ダイナ『へっへー!ドーンと任せなさいって!』 シュゥウウ… そんな不安も全く関係なしに立ち上がるダイナ そしてその右腕にエネルギーが集束させてエネルギーボールを作り出す 当然その中には魔法少女達が ほむら「はぁ……」 まどか「う、うそぉ…!」 ダイナの考えを理解したのかやれやれと頭を振るほむら そしてその横にいるまどかの顔が少し引きつる 杏子「げっ!?」 さやか「うわぁやっぱり!!」 マミ「じょ、冗談…ですよね?」 二人に続き、他の三人もダイナの考えを理解し、焦りの色が浮かぶ 超獣「ギャオオオォ!!!」 ズンズンズン! メビウス『!! 兄さん達、来ました!』 メビウス『どうやら念力で少しづつ送っていく暇は無いみたいです…!』 押し寄せる超獣の波 それはもう目と鼻の先まで迫って来ている さやか『帰りは?帰りはどうすればいいの!?』 ゾフィー『協力者が破壊して出来た亀裂が巴マミの脳内地図に記されているはずだ。そこから飛び出せ』 杏子「はぁああ!?飛び出すって…高度何千メートルだよ!?」 マン『……すまん、我々が絶対に受け止める』 ジャック『無茶を頼むがそこだけは安心してほしい』 諦めた様子で話すウルトラ兄弟達 ダイナ『だーい丈夫だって!俺を信用しろよ~!!』 ゾフィー『それよりも内部での戦闘だ』 エース『ヤプールの事だ……なにか奥の手を隠し持っているかもしれんぞ』 マミ「……はい、分かっています」 さやか「か、考えはもう変わらないのね…」 杏子「やれやれ……ま、最後はアタシ達が決めるしかねぇってこった」 それぞれの覚悟を決める魔法少女達 まどか「うぅ……」 先程の決意に満ちた表情は何処へやら ほむらの腕を力一杯に抱きしめるまどか ネクサス『ほむら。時間停止が使えない以上、戦闘の技術で攻めるしかない』 ほむら「分かってるわ孤門。常に移動と周囲の状況を見ること…でしょう?」 ほむら「あなたとの特訓、中々ためになったわ。ありがとう」 ネクサス『うん。そして君には心強い仲間達がいる……それを忘れずにね』 ほむら「……ええ」 コスモス『杏子ちゃん?孤門さんの言葉は君にも言えることだよ』 杏子「分かってるって!……今更一人で突っ張る気もねーよ」 激励の言葉を受けるほむらと杏子 エネルギーボールの中で向き合う魔法少女達 ダイナ『よっし……じゃあいくぜ!!』バッ セブン『失敗したら笑い話にもならんぞ……』 ティガ『頼むよ、元ピッチャー』 魔法少女達の入ったエネルギーボールを右腕に大きく振りかぶり 一同の遥か上空、 高度数千メートルの所に浮かぶ母艦を目掛けて 右腕の光球を豪快に ……投げた ダイナ『届けぇぇえええええーーーーーっ!!!!』 ゴウッ! まどか「きゃぁああーーーーーっ!!!」 さやか「うわぁぁあああああ!!!」 杏子「うぉおおおっ!?」 マミ「くうっ!?」 ほむら「っ……!!!」 ダイナ『よっしゃあ!あれは届くぜ!!』 ザッ 再び定位置に戻り、構えるダイナ エース『ヤプールを倒せばこの超獣達も止まるはずだ!』 マン『頼むぞ…魔法少女達!!』バッ 空の彼方へ一直線で進むエネルギーボールを見送り、 円陣を作ったウルトラ戦士達は 迫り来る超獣達へと向けて必殺光線を放つ …………………………………… ゴォォオオ 杏子「は……ははは!!速い速い!もう笑っちまうね!」 まどか「す、すごい……もう地上があんなに遠く……」 超高速で飛び続ける球体 その中で一同は少し顔を引きつらせながらも問題なく過ごしていた さやか「まどか、大丈夫?この中、結構重力が…」 まどか「あ…う、うん今のところはまだ……」 ほむら「でもあの母艦に今からぶつかるのね……全員が投げ出されたりしないかしら?」 少しづつ距離が縮まりつつある目的の場所を見上げ、ほむらが呟く マミ「大丈夫。ぶつかると同時に私がリボンでみんなを引き寄せる……固まっていれば問題ないでしょ?」 ほむら「なるほど…ね」 さやか「さっすがマミさん!」 ほむらにウィンクして答えるマミ そのマミに笑顔で飛び付くさやか まどか「で、でも大丈夫なんですか?わたし達の今持ってるグリーフシードってそれぞれ一個づつだし……」 さやか「あ……そ、そっか!いきなりマミさんに魔法使わせちゃうのか……」 少しばかり表情を曇らせる二人 しかしマミは笑顔で続ける マミ「…大丈夫よ。それより鹿目さん?あなたは自分の心配をしなさい」 ほむら「ここはマミの言う通りよ、まどか」 まどか「え……」 マミ「どうやらヤツらにとってあなたはかなりのイレギュラー要素を含んでるみたいよ……それこそ地上で戦っているみんなと同じくらいね」 ほむら「ヤツらにとってあなたは私達以上に都合の悪い存在ってこと……この意味が解る?」 まどか「優先的に狙われるかも……ってこと?」 さやか「!!」 険しい表情で向かい合う三人が淡々と話し続ける マミ「その通りよ。そしてあなたは私達よりも実践経験が遥かに少ない……だからあんまり無茶しすぎずに…ね?」 まどか「はい……」 俯き加減で返事をするまどか マミ「……うん、よろしい!じゃあお堅い話はここまで!」 まどか「?」 マミ「大丈夫よ、鹿目さん。私達は一人じゃない、みんなで戦うの」 ほむら「その通りよ」 杏子「そうそう!それに実践経験で言ったらコイツも大したことねーよ!な、さやか!!」 バシバシ さやか「な、なんだとー!あたしはアンタから一本取ったんだぞー!!」 杏子「だぁから実践の話しだっての!」 マミ「ちょ、ちょっとあなた達!?ここ狭いんだから……」 まどか「……ぷっ……あはははは!」 ほむら「……」クスッ さやかの背中を叩きながら話題に乱入する杏子 先程の少し重いムードは完全に消え去り、今は全員が向かい合わせで笑っている マミ「さぁ、そろそろ準備を………」 マミ「……………!!!」 杏子「ん?どうしたマミ?」 リボンを手に取り、上を見上げるマミ しかし突然先程まで笑っていたマミの顔が凍りつく マミ「………ま……ずい……わ」 さやか「え?」 地上と母艦を交互に何度も見るマミ その顔色はみるみる内に青くなる ほむら「………!?」バッ さやか「わっ!?ほ、ほむら?」 まどか「ほむらちゃんどうしたの?」 マミの反応を見て、ただ事ではないと察知したほむらが身を乗り出し、 マミと同じように地上と母艦を交互に見る まどか「?……あれ?これって……」 さやか「!……やばいじゃんか!!」 杏子「!! おいおいマジかよ!?」 そしてほむらに続いて状況を理解する三人 マミ「狙いが………狙いが逸れてる!!」 …………………………………… …………………………………… メビウス『み、見てください!あれ!』 目の前の超獣を吹き飛ばすメビウスが焦りながら空を指差す その先には母艦目掛けて一直線に飛んでいる ……はずの魔法少女達が入ったエネルギーボールが ジャック『狙いが逸れているのか!?』 ダイナ『ち、ちっくしょぉおお!!ここからいっきに追いついて……』 ゾフィー『いや、それでは間に合わん!!』 ドゴッ! 超獣『グギャッ!?』 エース『……ならどうすれば!?』 ゾフィーとエースが協力して超獣を退けつつ言い放つ ゾフィー『こうするんだ!!』 キュイン! マン『あれは……ウルトラサイン?』 ゾフィーによって空へ放たれた光が弾け、 ウルトラの一族の連絡手段である特殊な文字、ウルトラサインが空に輝く セブン『!!』 …………………………………… …………………………………… 風を切り、雲を突き抜けながら進むエネルギーボール その中で焦り、うろたえる五人の魔法少女達 母艦にぶつかるはずの球は既にその横を通り過ぎたにも関わらず、 全く勢いが衰えることがなかった さやか「うわあ!完全に通り過ぎちゃってるじゃんか!!」 まどか「どうするの!?このままじゃ……う、宇宙に飛び出していっちゃったり?」 ほむら「その前に大気圏で消し炭よ……!!」 杏子「冗談じゃねぇぞ!なんかないのかよマミ!?」 マミ「か、考えてるわよ!!けど……けど!」 必死に思考を巡らせる五人 しかしこんな状況でまともな答えなど出るはずもなかった 杏子「…………くそっ!」シュン さやか「ちょ、ちょっと杏子!?」 魔法で槍を作り出し、下向きに構える杏子 まどか「待って杏子ちゃん!何するの!?」 杏子「決まってんだろ!もうこうなった以上内側から割るしかねぇ!」 さやか「なっ!?なに馬鹿なこと言ってんのよ!正気!?」 杏子「このままじゃ全員揃って焼け死ぬぞ!!だったら少しでも可能性のある方に賭ける!」 杏子「ここから出ると同時に魔法で足場を作って一気に飛ぶ!!」 必死に杏子を抑え止めるまどかとさやか 滅茶苦茶な作戦だが杏子の目は覚悟に満ちていた しかしマミの言葉でその決意は揺れる マミ「無理よ!ここ地上何千メートルだと思ってるの!?外に出た途端全員別々に飛ばされるわ!」 ほむら「……でしょうね。それに足場を作ったところでここじゃろくに姿勢制御も出来ない」 杏子「っ……なら……ならどうするって言うんだよ!?」 マミ「そ、それは……」 ほむら「………」 ほむら(何か……何か策があるはず……!こんなところで諦めるわけには…!!) 魔法少女達が中で口論している間にも、 母艦との距離はどんどん開いていく その状況にほむらが唇を噛みしめ、なんとか策を見出そうとした その時 バシッ!! ほむら「ぐっ……!?」 杏子「おおっ!?」 マミ「きゃっ!!」 突然の強烈な衝撃 魔法少女達は球の底に這いつくばり、悲鳴を上げる さやか「え……え?」 まどか「止まっ………た?」 杏子の上に伸しかかった状態の二人が小さく呟く 先程まで焦りながら口論していた三人もぽかんと口を開けたまま動かない マミ「ど、どうなったの?」 ほむら「……とりあえずただ一つ分かる事は」 杏子「助かった……ってことか」 大きくため息をつき、球の中から辺りを見回す一同 凄まじい存在感を放ち続けるインキュベーターの母艦 そしてその遥か下にはうっすらと地上の色が見えた まどか「だけどどうして突然?」 まどかが小さくそう呟いた瞬間、頭の上から呆れたような声が返ってくる ???『片道切符の宇宙旅行たぁ派手なことする奴らもいたもんだな』 ほむら「!?」 咄嗟に上を見上げ、声の主を見つける魔法少女達 その視線の先には鋭い目つきの青いウルトラマン ウルトラマンゼロの姿があった ゼロ『やれやれだな』 さやか「わっ……また新しいウルトラマンだ!」 杏子(?……なーんか見たことある顔のような…) マミ「あ、あの……あなたが受け止めてくださったんですか?」 ゼロ『ん?あー、ちょっと待ってくれ』 キィイン… ゼロ『……おい、隊長さんよ。なんとか間に合ったぜ』 ゼロの姿を呆然と見上げる少女達をよそに、 当の本人は右腕でエネルギーボールを支えながら、空いた左腕を耳に当てて地上のゾフィーへテレパシーを送る 『うむ、ご苦労だったなゼロ』 ゼロ『ああ。一旦レオのジジイと合流するために宇宙へ戻ろうとしたらあんたのサインが見えてな』 『ゼロだと!?』 ゼロ『おおっと……この声は親父か!』 ゼロの脳内に響く声、それは彼の実の父の物であった 『どういう事だ!?なぜお前がこちら側の世界に……』 ゼロ『怒鳴るな怒鳴るな。まあ時間が無いから手短に言うとだな……』 ゼロ『向こうの事件が片付いてしばらくしたらよ、聞き覚えのある声が聞こえてな』 ゼロ『その声がこっちの世界が大変なことになってるって聞いて急いで駆けつけて来たわけだ』 『しかし駆けつけて来たと言っても次元の移動をお前はどうやって……』 ゼロ『声が消えたころにはでかいゲートが開いてたんだよ』 ゼロ『それで今はゲートが閉じないように向こう側の仲間に支えてもらってんのさ』 ゼロ『まあ光の国に着いた頃には親父たちは地球に出発した後だったけどな』 『むぅ……なるほど……やはり今回の一件にはヤプールやインキュベーター以外の何者かが――――』 自身の状況とこの世界に来た経緯をテレパシーでセブンに語る しかしそれはあくまでウルトラ戦士同士でのテレパシー会話なので魔法少女達には聞こえない つまり 今の魔法少女達にとってゼロは突然押し黙った謎の人物にしか見えなかった さやか「なんなんだろこの人……急に現れたと思ったら黙っちゃった」 杏子「おーいどうした?聞こえてるかー?」ブンブン ゼロ『! おお、悪いな』 杏子に手を振りながら呼び掛けられ、ようやくゼロが反応する 杏子「おっ、反応した」 まどか「あの……あなたは一体…」 ゼロ『俺か?俺は……そうだな……』 ゼロ『!……へへ』 おどおどした様子でゼロに尋ねるまどか その問いかけに答えようとしたゼロはまどかに聞こえないくらい小さく笑い、答えた ゼロ『俺ぁご覧の通りただの風来坊よ!』 まどか「?……風来坊さん…ですか?」 さやか「……怪しさ満点じゃん」 『こ、こいつ……』 自分の胸を叩き、得意げにそう言い放つゼロ 彼の頭の中にセブンの気恥ずかしそうな声が響く ゼロ『へへ……怪しさ満点だとよ親父』 『昔のことだ!……次の敵が来た、交信は終わりだ!』 ゼロ『ああ、気をつけろよ』 ゼロ『さぁて!事情は大体把握してる!あそこへ行きたいんだろ?』 ほむら「……この際怪しさなんてどうでもいいわ。あなたの言う通りよ」 マミ「私達は一刻も早くあそこに行ってヤプールを倒さなくては……」 地上との交信を絶ち切り、本題に入る ゼロの問いにマミとほむらは少し躊躇いつつも答える ゼロ『ヤプールか……お前らで本当に大丈夫なのか?』 杏子「なんだとぉ!?」 さやか「それっ!どういう意味!?」 ゼロの何気ない言葉に、 眉を吊り上げ、大声で反論する二人 ほむら「聞き捨てならないわね、今の言葉」 そして静かに反論する者が一人 ゼロ「…?」 ほむら「確かにヤプールは恐ろしい敵よ。初めて会った時に肌でそれを感じた」 ほむら「私は……何も出来なかった」 マミ「暁美さん……」 ヤプールと初めて出会ったあの日 何も出来ず、ただ目の前でまどかが連れ去られるのを見ていることしか出来なかったほむら その時の事を思い出し、 ヤプールに撃たれた胸を押さえ、目を閉じ、唇を噛み締める ほむら「けど…今度は負けない」 ゼロ『!!』 目を力強く見開き、ゼロを見上げるほむら ほむら「どんなに恐ろしい敵だろうとも、どんなに絶望的な状況だとしても……私達は諦めない」 淡々と語るほむら その目に迷いは無い ほむら「そうすれば必ず希望が見えてくる事を知っているから」 ゼロ『………』 ほむらの言葉を黙って聞き続けるゼロ そしてほむらは小さく笑い、振り返る ほむら「……心強い仲間もいるしね」 まどか「……うん!」 マミ「暁美さん……」 杏子「…ま、アタシ達もようやくほむらに心の底から認めてもらえたってことか」 さやか「あたしもバッチリ鍛えたからね!どんどん頼っちゃってよほむら!」 心強い仲間 その言葉を聞いた四人は少し恥ずかしそうに笑顔を浮かべる 今まで誰にも頼らず、一人で戦い続けて来たほむらの口からその言葉が聞けただけで、 ただ純粋に四人は嬉しかった ゼロ(仲間……か) ゼロ『そっか、悪かったな余計なこと言っちまって』 さやか「……まぁほむらが色々言ってくれたし」 杏子「許してやるか!」 先程まで怒っていた二人が胸を張り、腰に手を当て偉そうな態度を取る ゼロ『そりゃどうも……さーてお前らをあそこへ送るわけだが』 まどか「?」 顎に手を当てて、まじまじと少女達の姿を見つめるゼロ 彼の瞳に映る少女達 その体には至る所に傷が目立ち、やや頼りなく映っていた そしてゼロは唐突に左腕のゼロブレスレットを突き出す ゼロ『……母艦をぶっ壊すために溜めてたエネルギーの余りもんだが……お前らを全快にするくらいはあるだろ』 シュィイイン まどか「!……体の傷が!」 さやか「わ!?」 マミ「これは……ソウルジェムの穢れまで…」 ゼロブレスレットに蓄えられたプラズマスパークのエネルギーが魔法少女達に流れ込み、 その体の傷を癒し、穢れを浄化する ゼロ『ま、さっきのお詫びってやつだな』 杏子「サンキュー!あんた良いヤツだな」 ほむら「……助かったわ、ありがとう」 ゼロ『よし、じゃあやるか!』 ピタッ ウルトラ念力で球を宙に固定すし、体に力を込めるゼロ まどか「……あ、あれ?なんか想像してたのと違う…」 さやか「え?ちょ、ちょっと?普通に連れてってくれるんじゃ……」 ゼロ『悪いが俺も急いでんだ。一旦宇宙に戻って仲間を助けなきゃいけねぇ』 さやか「えぇーっ!?」 ほむら「………」スッ まどか「ほ、ほむらちゃん」 マミ「……」グッ 杏子「…まぁしょうがねぇな」 予想外のゼロの行動に さやかは驚きうろたえ、 ほむらはまどかを抱き寄せて衝撃に備えるために球の底に伏せる その隣ではマミはリボンを手に取り、杏子は諦めたような表情を浮かべる ゼロ『そぉおら行ってこい!!』 ドゴォッ! さやか「ま、またこのパターン……!」 まどか「っ……!」 ゼロ『頑張れよー!!』 宙に固定された魔法少女達を乗せた球はゼロに豪快に蹴り飛ばされ 地上から飛んできた時よりもさらに勢い良く飛び ドゴォオオン! 大きな音を立ててインキュベーターの母艦に突っ込む ゼロ『突入成功だな!』グッ 魔法少女達へ激励の言葉を掛けたゼロはその行方を見届け、 球が母艦へ無事突っ込んだところを見るとガッツポーズをして喜びを露わにする ゼロ『よし、急ぐか!』シュン そして宇宙で戦い続ける仲間達の所へと向かうためにゼロは飛ぶ しかし彼には一つの疑問があった ゼロ(しかし天下の大隊長殿も思い切ったことしたもんだ……ほぼ総動員とはな) ゼロ(たしか銀河連邦の決まりでは宇宙警備隊員がここまで大々的に関わった星の人間は………) …………………………………… BACKまどか「…ウルトラマン!」 16 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 18
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元スレ まどか「仮面ライダーアギト?」翔一「魔法少女まどか☆マギカ?」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298713167/ 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第1話「あなたは私たちの味方なの?」 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第2話「変身!」 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第3話「私たちの相手は魔女じゃないわ」 part1 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第3話「私たちの相手は魔女じゃないわ」 part2 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第4話「私はそう思わない」 part1 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第4話「私はそう思わない」 part2 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第5話「魔法少女のことを知りたいの!」 コメント欄です 感想や応援メッセージなどをお気軽にどうぞ(無名コメントも可能です) なお、過度な展開予想や要望はご遠慮ください。コメント同士の会話もお控え願います。 勝手ですが最終更新分までを追加させていただきました -- 名無しさん (2013-02-17 16 46 15) 名前 コメント
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概要 仮面ライダーとまどか☆マギカのクロスオーバー作品。 作者の仮面ライダーW好きが文面から滲み出ているため、同作品のファンにはたまらない構成となっている。 ちなみに作者はハッピーエンド至上主義者を自称しており、過去の作品の結末もハッピーエンドで締めくくられている。 『その頑張りを仮面ライダーは受け止めて、背中を押してやるだけさ』 ジャンル クロスオーバー 元スレ SS速報 投稿日 2012/02/20~ 地の文 あり 備考 現行 登場人物 鹿目まどか 「左翔太郎さん、っていうの」 暁美ほむら 「……格好つけ過ぎ。でも、いいでしょう。信じてみるわ……いえ、私だって、希望を信じてみたい」 美樹さやか 「未来は、変えられる。どんなに辛くて苦しいことだって、使い方次第できっとそれは素晴らしいものに変えてゆける」 巴マミ 「私が、救ってみせる。私は、そのための力を持っているんだから」 上条恭介 (……なんで僕、こんなに落ち込んでるんだろ。さやかと喧嘩したことなんて、今までにもあっただろうに) 左翔太郎 「そう、仮面ライダー。街の涙を拭う緑と黒のハンカチ……それが俺達、仮面ライダーWだ」 フィリップ 『……了解した。それでは、検索を始めよう』 火野映司 「……あれ? やっぱりヤミーだったんだ」 名前 コメント すべてのコメントを見る
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まどか「…」 まどか「みん…な…」 まどか「死ん…じゃった…」 崩壊した見滝町に横たわるまどか まどか「ワルプルギスの夜も…やっつけたのに…」 まどか「アレが…」 まどか「アレがみんなを…!!」 破壊された風景の向こうに巨大な生物の影 全身から生えた無数の触手が建物を砕き 二本の巨大な腕がビルをなぎ倒し 四本の足で地響きを起こし 放たれた赤色の雷撃が町の緑を焼き尽くす 「グォオオオオオッ!!」 まどか「…」 この町にはもう生きている人間は一人しかいない まどか「終わり…なんだね…」 まどか「わたし最後まで…」 まどか「なんにも…できなかった…なぁ」 まどか「うっ…く…」ポタポタ 傷口から血が溢れ出す まどか「みんなが笑顔になるようになんて…」 まどか「不可能だったのかな…?」 トテトテ… QB「やあまどか」 まどか「!!…キュウべえ…」 QB「君は生き残ったようだね…」 QB「もっともその傷ではそう長くないだろうが」 まどか「キュウべえ…わたし…」 血まみれの体を起こし、声を絞り出す まどか「契約する…よ…」 QB「戦う気かい?アレと」 QB「…まぁいい願いを聞こうか」 まどか「わたしの願いは…」 まどか「願いは…」 まどか「みんなを…助けてほしい…」 QB「うーんそんな曖昧な願いなのかい?もっと具体的に…」 まどか「ごほっがっは…」ビチャ QB「…まともに喋ることも、考えることも出来なくなられては困るね」 QB「いいだろう。きみほどの逸材ならどうなるか分からないけど」 QB「それじゃいくよ」シューン まどか「うっく…ううああぁ!!」 急激な速度で傷口が塞がり、その激痛がまどかを襲う QB「…」 QB「…これでよし」 まどか「…」 QB「ふむ…」 QB「なにも起こらないね?」 QB「もっとも…僕達の目の届かないところでは何か起きたかもね?」 まどか「…」シューン 全快した体で立ち上がり、変身するまどか QB「念のため言っておくが…」 QB「君一人ではアレを止めることはできないよ。残念ながらね」 まどか「…」ダッ 怪物に向かって飛び立つ QB「やれやれ…」 ???『エネルギーは回収できたか?』 QB『おや、君かい…もちろん素晴らしいエネルギーを回収できたよ』 何者かにテレパシーで話しかけるキュウべえ …………………………………… まどか「…」ギリリッ 怪物に向かって弓を引き絞る まどか(勝てるわけ…ない) 弓を持つ手が震える 戦う前からソウルジェムは濁り、まどかの体にはまともに戦える力は無かった 「ガァアアアアアッ!!!」バシュゥウウ まどか「!!」 まどか(あ…わたし…) 怪物が放った光線に飲み込まれる まどか(誰か…) まどか(この声が聞こえているなら…) まどか(ほむらちゃん達を…) まどか(みんなを…) まどか(助けて…) パリーン ソウルジェムが砕け散り、まどかの体は光の中に消える …………………………………… ~宇宙~ ?「ここは…私は呼ばれたのか…」 次元の裂け目から銀色の巨人が現れる ?「この宇宙にも危機が…」 ?「地球の少女よ、その願いたしかに聞こえたぞ」 ?「君の力、少し分けてもらうぞ…」 シュウウン ………………………… …………………… ……………… ………… …… … …………………………………… ほむら「…」 ほむら「はっ…」バサッ ベッドから飛び起きるほむら ほむら「…」 ほむら「?…以前の時間軸の記憶が無い…」 ほむら「だけどここにいるということは…また駄目だったのね」 ほむら「…」 ほむら「嘆いている暇はない…」ダッ ~光の国~ ウルトラの母「よろしいのですか?」 ウルトラの父「…ああ」 ウルトラの父「あの星に新たな危機が迫っている」 ウルトラの父「それも今回は宇宙をも巻き込むほどのな…」 ウルトラの母「あなたが感じた不吉な予感とは…」 ウルトラの父「それはまだ分からない…だが」 ウルトラの父「場合によってはゾフィーにも出てもらうだろうな」 ウルトラの母「!」 ウルトラの父(頼んだぞ…みんな) ~見滝町~ キィッ… 黒いジープを道路脇に止め、四人の老人が降りてくる 郷「この町で本当に正しいのか…?」 北斗「大隊長の命令によればここで間違いありません」 ダン「とても信じられんな…怪獣や侵略者による爪痕も無い」 郷「ただこの町からは普通の人間とは違う…いくつかの特殊なエネルギーを感じます」 北斗「ええ…宇宙人のものでしょうか?」 ダン「もう少し調査してみるしかないな…ところで彼はどうした?」 北斗「ハヤタさんなら我々より先にこの町に到着しているはずです!」 郷「一度合流しましょう」 ~学校~ さやか「ねぇまどか、帰りにCD屋寄っていい~?」 まどか「また上条くん?いいよ~」チャラ さやか「てへへへ…」 仁美「…」 さやか「ん…?まどかそれ…」 まどかが首から提げているアクセサリーに気付く まどか「え?ああコレ?」 まどか「気づいたら部屋に置いてあったんだ~へへ、キレイでしょ」 さやか「うん!カッコいいカッコいい!」 ~CD屋~ まどか「~♪」 (助けて…) まどか「えっ…空耳…じゃないよね?」 (助けて…) まどか「さ、さやかちゃんゴメン!私行かなきゃ!」タタタッ さやか「は!?ちょ、ちょっとお!」 …………………………………… ハヤタ「…」ピクッ ハヤタ「…?」 ハヤタ「今の声は…?」 …………………………………… まどか「ここ…かな?」 さやか「ちょっとまどか!どうしたの急に走り出して!」 ドチャッ QB「助けて…」 まどか「!?」 さやか「人形…?なんだか血まみれだけど…」 まどか「ねぇひょっとして君が…」 ほむら「そいつから離れなさい」スタッ さやか「転校生!?」 まどか「もしかして…あなたがこの子を?」 ほむら「あなた達には…関係無い」チャキッ 銃を構え、キュウべえに狙いを定める まどか「や、やめて!虐めないで!この子私に助けてって言ってた!」 さやか「なんかヤバいよまどか!逃げよ!」 まどか「うん!」 キュウべえを抱えてほむらの前から逃げる二人 ほむら「待ちなさい!」ダダッ ほむら(ここで逃がしたら…) ほむら(また助けられないかもしれない!) ほむら(私は…もうあんな思いは…) まどか「はあっ…はあっ…」タタタッ ドンッ! ハヤタ「おおっと!」 曲がり角から飛び出したまどかが一人の老人とぶつかる さやか「わ!」 まどか「きゃっ!ご、ごめんなさいっ!」 ハヤタ「あ…いやいや、こちらこそすまないね」 さやか「大丈夫おじいさん?」 ハヤタ「おじ…あ、そうか地球では…」 ハヤタ「そうかぁ~僕ももうおじいさんの歳になったのかぁ…」シミジミ まどか「?」 さやか「ちょっとまどか!このおじいさんもヤバいよ!地球ではなんとかだの言ってるし!」 QB「…」 ハヤタ「ヤバいって…そんな…」 ほむら「見つけたっ…!」ダッ さやか「うわ追いつかれた!」 ハヤタ「ん?君の抱いてるその動物…」 まどか「あ!こ、これは…」 ほむら「さぁそれをこっちに…」 ほむら「!」 ギューン ほむら「結界…!こんな時に…」 ほむら「ちっ…」 その場にいた四人と一匹が結界に引きずり込まれる まどか「えっ?えっ?」 さやか「あれ?私達さっきまで裏通りに…」 ハヤタ「これは…」 使い魔『ギイッ!』 数匹の使い魔が迫る まどか「ひっ!」 さやか「なにこれ!?」 ほむら(この程度の数なら…)シュウン 変身して使い魔の群れに突っ込むほむら まどか「へ!?」 さやか「転校生…あの格好…」 ハヤタ(あの姿…まさか彼女も宇宙人か?) ほむら「…」バンバンッ ほむら「これで最後…」バァン さやか「すごい…一人でみんな倒しちゃった」 まどか「ねえほむらちゃ…」 使い魔『ギイィイイ!』 まどかが話しかけようとした瞬間に物陰から使い魔が飛び出してくる まどか「きゃああ!」 ほむら(!!…しまった!間に合わな…) 突然の出来ことで対応が間に合わない ハヤタ「!」カチッ バシュッ その直後、近くにいたハヤタが懐から取り出したベータカプセルを掲げフラッシュさせる さやか「うわっ…」 ほむら「ッ…!?」 強烈な閃光に、周りの者たちは堪らず目を閉じる ヒュン ドグシャア! 凄まじい速さで振り下ろされた拳に使い魔が粉砕される ほむら「な…!?」 さやか「…巨人?」 まどか「あ…」 腕を地面から引き抜く巨人 ズッ ガラガラガラ… まどか「…」 巨人と目が合う 『この日突然わたしの世界が変わった』 『今までのなんてことない平凡な日常はあっけなく崩れ去り』 『まったく知らなかった現実が、私を見下ろしていた』 ウルトラマン「…」 Next まどか「…ウルトラマン!」 2
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…………………………………… マミ「…み…さん…」 ほむら「…」 マミ「暁美さん!」 ほむら「っ…?…巴マミ…?」 マミ「…よかった…気がついたのね」 ほむら「…」キョロキョロ 辺りを見回し、自分の状況を理解する 店員「…電話…繋がらないかしら…?」 少女「…」 ほむら「…生き埋めね…最悪だわ…」 マミ「どの方向も瓦礫で塞がれてるわ…ここには全員で四人閉じ込められてる」 ほむら「…さっさと脱出するわ」スッ ソウルジェムを握りしめるほむら マミ「ちょっと!?変身する気!?」 ほむら「当たり前でしょ?この程度の瓦礫ならいくらでも…」 マミ「駄目よ!下手に一ヶ所崩せば他の瓦礫も崩れてくるわ!」 必死で彼女を引き止める ほむら「魔法少女はそのくらいじゃ死なないわ」 マミ「私達が無事でもあの二人がいるでしょう!?」 少し離れた所にいる二人を指差す ほむら「…」 ほむら「そんなもの関係な…」 プルルルルルル… 店員「あ!繋がったわ!」 マミ「?」 店員「はい…はい…」 店員「わかりました!はい!」ピッ マミ「…どうしたんですか?」 ほむら「…?」 店員「よかったわね~!もうすぐレスキューの人達が来てくれるんですって!」 ナデナデ ほむら「ちょ、ちょっと…」グイ 顔を赤らめ、店員の手を払いのける 少女「おうち帰れるの?」 マミ「ええ、もう大丈夫!」ナデナデ 少女「よかったぁ…」 マミ「…関係無いなんて言える?」 ほむら「う…」 マミ「…とにかく大人しくした方がいいわよ?」 ほむら「…くっ」 ほむら(こんなとこしてる場合じゃないのに…!!) マミ「…暁美さん?あなたは焦って…」ピクッ ほむら「…!?」ピクッ ほむら「…来るわよ」 ゴゴゴゴゴ… ギューン 結界に引きずり込まれる四人 マミ「やっぱりこの揺れは地震じゃなくて魔女の…」 ガラガラガラ… 店員「!!」 少女「ひっ…!」 ほむら「ッ…危ないっ!!」ダッ ドグシャッ マミ「暁美さん!」ダダダッ ほむらの元へ駆け寄る ほむら「…大丈夫、二人は気絶してるだけよ…」 マミ「で、でもあなた…背中が!」 ほむら「問題…ないわ。それより…」 魔女『グルル…』 使い魔『ギャゥウ…』ゾロゾロ 巨大な狼のような魔女と使い魔の群れが現れる ほむら「こいつらを倒すわよ…」シューン マミ「…ええ!」 マミ(変身…するしかないわよね)シューン ほむら「巴マミ、先に仕掛ける」バンバン 使い魔『ギャ…!』 マミ「大型狙いで行くわ!」バンッ 魔女『グルゥ…』 銃を乱射して使い魔を蹴散らす ほむら「…予想外に使い魔の数が多い…!」 魔女『ガルルルル!!』ダッ マミ「!…暁美さん!そっちに行ったわ!」 ほむら「…!」 キンッ ほむら「これでも喰らいなさい…!」ポイ 魔女『!?』ドカァン! 魔女の鼻先で手榴弾が炸裂する 魔女『…グゥ』 マミ「!? 聞いてない!直撃したはずが…」 ほむら「…!」 ほむら「あれを見て!」 マミ「?…使い魔?」 使い魔が魔女の体に密着し、爆発の衝撃を防いでいた ほむら「あんなことができるなんて…」 マミ「…」 ほむら「…ならアレごと倒すわ!巴マミ、手を貸して!」ジャキッ 重火器を盾から取り出す マミ「ええ!」 マミ(ミライ先生のメモリーディスプレイに記録されていたあの技…) マミ(あれならこの魔女を…!) ほむら「あなたはそっちから!私は右に回り込むわ!」タタタッ マミ「わ、わかったわ!」 指示を出し、魔女の側面に回り込むほむら 魔女『グゥ…?』 マミ(形をイメージして…) マミ(あの銃の生成…!)グッ パシュン 自分の胸元に魔力を集中するが、すぐに拡散してしまう マミ「あ、あれっ!?なんで…!?」 マミ(恐怖心が…私にあったから…?) マミ(今の私には無理なの!?) 使い魔『ギャウ!!』ダッ マミ「…!」 使い魔がマミに飛びかかる マミ「しまった…!」 ほむら「ッ…巴マミ!」チャキ カチン… ほむら「!?」 ほむら(弾切れ…!) バシュン! 使い魔『ギャウ!?』ドカン マミ「えっ…?」 突然飛んで来た光弾が魔女を消滅させる マミ「あの人は…?」 孤門「…残弾の数は常に確認すべきだよ?ほむら」チャキ ブラストショットを腰に収納し、ほむらに歩み寄る ほむら「孤門…!?」 ほむら「どうしてここに?」 孤門「魔女の反応を感じてここまで来たんだ…今までこんなこと無かったのに」 ほむら(…どういうことなの?) ほむら(彼にもそんな能力があるとでも…?) 魔女『ガルルルル…!!』 孤門「!…話は後にしよう!まずはコイツを!」 マミ「あ、あの…あなたは?」 孤門「大丈夫、事情はだいたいわかってるよ」ギュン 鞘からエボルトラスターを引き抜く 孤門「おおおおお!!」 ギュォォオオオン ズンッ! ネクサス「シェアッ!」 マミ「!…銀色の巨人…?」 ほむら「そう…彼もウルトラマンよ」 魔女『グルル…』 ネクサス「シュッ…ハァアア…」バチバチバチ 腕を腰の横に回し、エネルギーを溜める ネクサス「シェァアアッ!!」バシュゥゥウ 魔女『!!』 ドカァアアアアン! マミ「…早い!」 クロスレイ・シュトロームを受けた魔女が粉々に爆散する シュォオオ… ほむら「…?」 ほむら(今、何か黒いものが…) ジュジュジュゥゥウウ… マミ「?…何の音かしら」 ネクサス「…?」 ほむら「…!!」 ほむら「気をつけて!まだ来るわ!」 ネクサス「!?」 魔女『グォアアアアア!!!』ダッ 爆煙の中から魔女が突進してくる ネクサス「グゥオア!!?」 マミ「きゃあっ!!」 ほむら「くうっ…!」 ドガガガッ! マミ「っな…なんでっ…!」 マミ「粉々になったはずがでしょう!?」 ほむら「知らないわよ…!」 魔女『グオオ…』シュィーン 魔女が口にエネルギーを集束させ、狙いを定める ネクサス「…!」 ネクサス「シュアッ!」シュオン ほむら「あっ…!?」 マミ「きゃっ…な、なに!?」 店員「…」 少女「…」 ネクサス「ハッ!」グイッ 光の鞭、セービングビュートで四人を自らの後ろに引き寄せる ネクサス『そこにいて!』 ほむら「!!…孤門!来るわ!」 魔女『ギャオオオッ!!』ドシュゥン! ネクサス「…シャッ!」キュピィン ドゴォォオオオン! ネクサスが魔女の光弾の爆発に巻き込まれる ほむら「孤門…!」 バチバチバチッ… 魔女『…!!?』 ネクサス(JB)「ハァアアッ…!」 マミ「青く…なった…?」 光弾の爆煙が晴れた後、 そこに立っていたのは青い姿に変わり、光弾をそのまま右手で受け止めているネクサスだった ネクサス(JB)「ヘアッ!」バシュン! 光弾のエネルギーを変換し、魔女に撃ち返す 魔女『!!』 使い魔『ギャウッ!』ササッ ドバンッ! マミ「!…やっぱり使い魔が盾に…」 ほむら「…」 ほむら「彼を援護するわ!」チャキッ マミ「暁美さん…」 マミ「…ええ!」チャキッ ネクサス(JB)『二人とも!全員で同じポイントを狙うぞ!』キュイン ほむら「一点集中ね…!」 マミ「わかりました!」 ネクサスの右腕に巨大な光の弓が出現する ネクサス(JB)「ハァアアアッ…!」シュォオオ 魔女『ガアアアアッ…!』シュォオオ お互いがエネルギーをチャージし、勝負に出る ほむら「これで…!」 マミ「終わりよ!」 ネクサス(JB)「ヘァアアアアッ!!」 ドシュゥウン! 魔女『ギャオオオッ!』ドシュゥン 使い魔『ギイッ!』ササッ 魔女『…ギ!!?』 ドガァアアアアン… 二人の魔法少女の攻撃とアローレイ・シュトロームが 光弾と使い魔を消滅させ、魔女を吹き飛ばす ネクサス「フゥゥウ…」 マミ「…勝った…わね」 ほむら「…」 …………………………………… 孤門「…なんとか脱出できたね」 マミ「あ、あの!ありがとうございました!」 ほむら「…助かったわ孤門、それじゃ」ダッ 駆け出すほむら ガシッ 孤門「待つんだほむら!」 ほむら「っ…この手を離しなさい!」 孤門「どこへ行くんだ!?」 ほむら「あなたには関係ないわ!急いでるの!」 孤門「冷静になれ!ソウルジェムを見ろ!」 ほむら「あ…!」 ほむらの手に握られたソウルジェムは黒く濁っていた 孤門「それに…その背中の傷」 ほむら「…」 孤門「…魔女と戦いにいくんだろう?」 ほむら「!…」 孤門「そんな体じゃ…危険すぎる」 ほむら「…危険だから私がやるのよ」 孤門「…何をそんなに焦っているんだ?話してみなよ?」 ほむら「…」 ほむら「守りたい人がいる…」 マミ「!」 ほむら「その子の為なら私は…」 ほむら「私の命は…」 孤門「君は間違ってる」 ほむら「…?」 孤門「人を守るために…死んでもいいと思って戦うことと…」 孤門「死ぬ気で戦うことは違うんだ」 ほむら「…」 孤門「君を一人じゃ行かせられないよ」 孤門「僕も行こう」 ほむら「…孤門」 マミ「暁美さん!私も手伝うわ!」 ほむら「!…巴マミ…」 ほむら「…あなたはまだ私を信用しきっていないんじゃなかったかしら?」 マミ「その話を聞いちゃ黙ってられないでしょ?」 ほむら「…嘘を吐いてる可能性も考えないの?」 マミ「そんな人は背中に傷なんか作りません」 ほむら「!!」 孤門「…ほむら、君はもう少し人に頼ってもいいと思うよ?」 マミ「そうそう、無理しすぎると駄目になるわ」 ほむら「…」 ほむら「ありがとう…」 マミ「…ふふっ」スッ ほむらにグリーフシードを手渡す 孤門「決まりだね…じゃあ急ごうか!」 …………………………………… 杏子「…近いな」 まどか「…」 結界の中を進む二人 杏子「いいか?アンタはさやかに呼びかけることに集中するんだ」 杏子「その間はアタシが絶対に守り抜くからな」 まどか「うん…」 スタスタ… まどか「…」 杏子「…」 まどか「あのね杏子ちゃん…わたし契…」 杏子「!!」ピクッ 杏子「気付かれた!来るぞ!」 まどか「えっ!?」 ギューン オクタヴィア『オオオ…』ズン まどか「!…さやか…ちゃん…」 上半身は鎧を着た騎士、下半身は人魚のような姿 マントと剣を装備し、さやかの姿を思わせる魔女が立ち塞がる 杏子「怯むな…アンタは呼び続けろ!」パシッ ガシャーン! まどか「う、うんっ!」 防御壁を作り、まどかを覆う オクタヴィア『オォオオオオオ!!!』 杏子「…いくぞ!」 まどか「さやかちゃん!聞いて!わたしの声」 オクタヴィア『オオオォ…』バシュバシュ 杏子「そらっ!」バキィッ 打ち出された巨大な車輪を打ち砕く まどか「っ…!」 まどか「さやかちゃん、お願い!正気に戻って!」 まどか「もうやめてよ!」 オクタヴィア『ウァアアアア!!』ブンッ ガンッ! まどか「ひっ…!」 杏子「…くそ!」ダッ オクタヴィア『!!…オオオ!』ブンッ 杏子「おっと…!」サッ 跳躍し、魔女の腕を避ける 杏子「聞き分けがねぇにも…」 杏子「程があるぜ!さやかぁ!!」ジャキッ オクタヴィア『ウ…!』 杏子「!!…」ピタッ 杏子「さや…か…!」 オクタヴィア『オオオッ!』 杏子「!…っあ!?」 ドゴッ! まどか「杏子ちゃんっ!?」 杏子「ぐはっ!」ドシャッ 躊躇ったところを攻撃され、地面に叩きつけられる まどか「さやかちゃん!やめてぇっ!」 オクタヴィア『ウウウウ…』 杏子「く…あ…!」 まどか「!!…」ダッ まどか「くうう…!」ギギギッ 鉄格子の防御壁のわずかな隙間から外に出るまどか まどか「さやかちゃん!」タタタッ オクタヴィア『!?』 杏子「!!…ばっ…!」 杏子「バカ野郎ーっ!戻れ!!障壁から出るなぁーっ!!!」 まどか「さやかちゃん!気付いてよ!」 まどか「わたしだよ!まどかだよ!?」 オクタヴィア『ウゥ…』 まどか「!!」 杏子(声が…届いた…!?) オクタヴィア『オオァアアア!!』 ガシッ まどか「うっ…あああ!」 魔女の腕に掴まれるまどか 杏子「…!」 杏子「さやかぁああああ!!」ダッ …………………………………… ムサシ「…やっぱりここにもいない…か」 杏子と初めて会った場所を訪れる ムサシ(杏子ちゃん…彼女はなにか苦しみを…) ムサシ(もう一度…彼女と話がしたい) ムサシ「…次はどこを探そう?」 キーン… 『…ムサシ』 ムサシ「!?…頭に声が…?」 『ムサシ…私の声が聞こえるか?』 ムサシ「…この声は!」 ムサシ「コスモス、あなたなのか!?」 懐かしい友の名を呼ぶ コスモス『…そうだ、私だ』 ムサシ「やっぱり!…君もこの世界に?」 コスモス『ああ、何者かの強力な力によりこの世界に飛ばされた』 コスモス『今はその輝石を通じて宇宙から君と交信している』 ムサシ「何者か…?一体誰が…」 ムサシ「いや、それよりどんな目的で?」 コスモス『この世界に何か巨大な悪意が迫ってきている…恐らくは…』 ムサシ「それに対抗するために集められた…かい?」 コスモス『そうだ、そしてその悪意は彼女達にも…』 ムサシ「彼女達…?…まさか」 コスモス『そう、佐倉杏子達だ…』 ムサシ「!!」 ムサシの表情がより一層険しくなる コスモス『彼女達は今、危機に直面している』 コスモス『ムサシ…私は彼女達を救ってやりたい…』 ムサシ「…ああ!僕も同じ気持ちだ!」 コスモス『…もう一度、私と共に!!』 ムサシ「…」コクッ ゆっくりと頷く バッ! 青い輝石を空へと掲げ、叫ぶ ムサシ「コスモース!!」キュイン! …………………………………… ガキン ガッ 杏子「さやか!アンタその力を人を守る為に使うんじゃなかったのか!?」 オクタヴィア『ゥウ…』 杏子「人と助け合う道を探すって…アンタあの人と約束したじゃないか!!」 ガキン オクタヴィア『…!!』 まどか「あ…うう…」グググッ 片手でまどかを握りしめ、 もう片方の手に掴まれた巨大な剣で杏子の攻撃を弾く 杏子「答えろ!さやかぁあああっ!!」 オクタヴィア『アアアアアッ!!!』ブンッ サグッ! 杏子「!!!」 杏子「ぐっ…ごはっ…!」ブシュウッ オクタヴィア『フゥゥウ…』 巨大な剣に貫かれ、血が噴き出す オクタヴィア『…ゥウ』 ズプッ 杏子「ぐっ…ちく…しょ…」 まどか「くあ…」 まどかの体を離し、剣から杏子を引き抜く 支えを失った二人の体は地面へと落下する 杏子「…う…あ…」 杏子(神様…頼むよ…) 杏子(こんな…こんな人生だったんだ…) 杏子(最後くらい…)ジワッ 杏子(幸せな夢…見させて…よ…)ポロポロ ギュゥゥウン! ドガッ! オクタヴィア『オオ…!?』 シュン まどか「な…なに…?」 杏子「…」 突然飛んで来た光が魔女を弾き飛ばし、二人を包み込む 杏子「っ…?」 杏子(なん…だ?この光…?) 杏子(なんか…懐かしいような…あったいような…) 杏子(それに…なんか…) 杏子(…優しい…光…だ) 二人を包む光は次第に巨人の形を形成する コスモス「…」 まどか「…青い…ウルトラマン…」 コスモス『助けに来たよ…二人とも』 二人を手のから降ろす 杏子「なっ…?お前その声っ…ゴホッゲホッ!!」ボタボタ まどか「き、杏子ちゃん!…っつう…!」 コスモス『…酷い怪我だ…じっとしていて?』スッ シュゥゥウウン… まどか「この光は…?」 杏子「ぐっ…ううあああっ…!」ジュウッ コスモスの手から放たれたコスモフォースの光が二人を覆う 杏子「っ…腹の…傷が…!」 まどか「すごい…!塞がってる!?」 杏子「ソウルジェムも…少しだけ…」 オクタヴィア『ウウウウ…』ムクッ コスモス「!…シェアッ!!」 魔女と巨人が対峙する オクタヴィア『オオオォ…!』 コスモス「ハァッ!」 ガッ! ドスン! オクタヴィア『…!?』 魔女の攻撃を流れるように避け、掌底を打ち込む オクタヴィア『ァアアアアア!!』 ゴウッ コスモス「イィイヤッ!!」グンッ 突進の威力を利用し、魔女を投げ飛ばす 杏子「相手の攻撃を…利用して…!」 まどか「…」 コスモス「ハアッ!」キュイン! コスモスの右手に破壊のエネルギーを溜める 杏子「!! ま、待って!待ってくれ!」 コスモス「?」シュン 杏子の声を聞き、エネルギーを拡散させる まどか「その魔女は…さやかちゃんなんです!」 コスモス「!?」 杏子「そいつは…なりたくてそんな姿になったんじゃ…ないんだよ!」 コスモス「…」 かつての宿敵、カオスヘッダーを思い出す 杏子「頼む…!もうさやかを…それ以上苦しめないでやってくれ!!」 コスモス「…!」コクッ オクタヴィア「…ウウウオオ…」 コスモス「ハァアアッ!」 シュゥウ… コスモス「シェアァアアッ…!」 オクタヴィア『…!?』 フルムーンレクトの光が魔女を包む オクタヴィア『アアアアアアッ!!』バシュバシュ コスモス「グッ…オオオッ…」ドガガッ 無防備なコスモスに巨大な車輪が直撃する 杏子「あ…!」 まどか「ムサシっ!!」ダッ コスモス『来るな!君達は彼女を呼び続けろ!!』 まどか「…!!」 オクタヴィア『ウアアア!!!』 コスモス「ハァア…!」 まどか「っ…」 杏子「…やるぞ!まどか!」 魔女に向かって叫ぶ二人 まどか「さやかちゃん!もう苦しまないで!」 杏子「さやかぁあ!いい加減に戻って来い!!」 オクタヴィア『…ウウウウ!?』 頭を押さえ、苦しみだす魔女 まどか「わたし達の声を聞いて!」 まどか「一緒に帰ろう…さやかちゃん!!」 コスモス「シェアアアアッ!!」シュォオオ 魔女『…ア…ア…』 魔女『アアアアアアアアアア!!!!』 バシュン! まどか「!!?」 魔女の体が弾け、辺り一帯に飛び散る コロン 杏子「!! まどか!アレ!」 まどか「あ、あれはさやかちゃんの…」 魔女が消滅した地点にはさやかのソウルジェムが転がっていた 杏子「…はは…ははは!」ヒョイ まどか「やったね…やったんだね!!」 コスモス「…」 まどか「これで…さやかちゃんも…!」 杏子「ああ…!」 杏子「ムサシ!」クルッ コスモス「…」 杏子「ありがとな…ムサシ!あんたのおかげ…」 コスモス『…待って』 杏子の言葉を遮る まどか「…?」 杏子「!…」ピクッ コスモス『あれは…なんだ…?』 まどか「…あっ!?」 三人の視線の先、魔女が消滅した場所の上空 杏子「黒い…蛇…霧か?」 まどか「あれは…!」 まどか「わたし…!あれ見たことあるかもしれない!!」 コスモス『なに!?』 三人の前を黒い霧のようなものが舞う その霧の先にはハッキリと分かるほどの赤い二つの目が着いていた シュォオオ… 杏子「!!…あいつ何かする気か?」 まどか「…?」 シュォオオオオオオォ…! 黒い霧を中心に飛び散った魔女の破片が集まる まどか「う、嘘!?」 ズシン オクタヴィア『ウウウウ…』 杏子「終わったんじゃ…なかったのか!?」 まどか「そんな…」 オクタヴィア『…フゥゥウ』 完全な姿で復活する魔女 コスモス『…迷っている暇は無いみたいだね!』 コスモス「ハァッ!」キュイン シュォオオ 青を基調とした体色が、燃える太陽の炎のごとき赤へと変わる コスモス(コロナ)「ハァア…」 杏子「赤くなった!?」 コスモス(コロナ)「オオオオオオッ!!」ズシンズシン オクタヴィア『アアアッ!』ブン! コスモス(コロナ)「ゼアアァッ!!」 バキィィイイン! オクタヴィア『!!?』 シャイニングフィストで魔女の振り下ろされた剣を腕ごと粉砕する 杏子「つ、つえぇぞ!」 まどか「声もあんなに低くなって…」 コスモス(コロナ)「ハァアアアアアァ!!」 オクタヴィア『アアア…!!?』 ドガッ! ドガガッ バキィッ ドズン! 連打を繰り出し、魔女を吹き飛ばす コスモス(コロナ)「ハァ…ハァ…ハァ…」ピコンピコンピコン 連戦でエネルギーを消費し、肩で息をする オクタヴィア『…』ムクッ まどか「そんな!あれだけ喰らったのに!?」 コスモス(コロナ)『…効いてないのか?』 キラッ 杏子「…!」 杏子「ムサシ!鎧だ!あいつには鎧がある!」 コスモス(コロナ)『!?』 杏子「あの堅い鎧がある限り…本体にダメージは通らないぞ!」 コスモス(コロナ)『だったら…砕けるまで打ち続けるまでだ!』ダッ オクタヴィア『!!…アアアッ!』バシュ 杏子「危ねぇ!!」 ドガッ! コスモス(コロナ)「グッ…!?」 コスモス(コロナ)「ウ…ォオオオオオッ!!」ガクッ 肩に車輪が直撃し、膝をつくコスモス まどか「なんで!?一発当たっただけであんなに…」 杏子(…肩?) 杏子「…!」 杏子「まさ…か!」 杏子「あの時だ…あの時の傷だ…!!」 まどか「!…」 杏子『アンタなんかに…アタシの何がわかんだよーっ!!!』ズパッ まどか(あの時避けなかった傷…) ドガガガガッ! コスモス(コロナ)「グ…ゥウッ」ドシャッ 執拗に肩を攻撃され、とうとう倒れ込むコスモス オクタヴィア『オオオォ…』 ガシッ コスモス(コロナ)「グッ!」 コスモス(コロナ)「グ…ァ…アア…!」ピコンピコン のしかかって来た魔女に首を絞められ、カラータイマーの点滅が速まる まどか「こ、このままじゃ…」 杏子「…!」 杏子(また…アタシのせいで人が…!) 家族の凄惨な最期が頭をよぎる 杏子(…) 杏子(…はは) 杏子「やるしか…ないよな」ジャキッ まどか「杏子ちゃん…?」 杏子「まどか…無理なことに付き合ってくれてありがとな」スッ まどかの手にさやかのソウルジェムを握らせる 杏子「あと…頼むわ」 まどか「えっ…えっ?」 杏子「…」グッ シュォオオオ! 自分のソウルジェムを握りしめ、槍の先端に魔力を集中する まどか「杏子ちゃんっ!?何するの!?」 コスモス(コロナ)『…!?』グググ コスモス(コロナ)(魔力を一点に集中…?しかしあれでは…!) コスモス(コロナ)『やめろ杏子ちゃん…っ!死ぬ気か!?』 まどか「なっ!?」 杏子「おい魔女!」 オクタヴィア『…?』 杏子の言葉に反応する 杏子「いまからアンタの鎧に風穴開けてやる!覚悟しとけ!」ジャキッ 槍を構えて向き直る まどか「やめて!やめてぇっ!」ガシッ 杏子「…!」 まどか「せっかく…みんな一緒に…」 まどか「一緒に…!」ポロポロ 杏子「…ッ!」 ダッ まどか「!! 待って!行かないで!!」 杏子「うおぁあああああああっっ!!!」ゴオッ! まどか「駄目ーーーーっ!!」 オクタヴィア『オオ!!?』 ドガァアアアアッ!! 槍の一撃で魔女は吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる 杏子「…へへ…ムサ…シ…」シューン 杏子「これ…で…借りは…返した…ぜ」 ドシャア 変身が解除され、そのまま地面に落下する コスモス(コロナ)『ぐっ…ゴホッ!き、杏子ちゃん!!』 まどか「いやぁあああっ!!杏子ちゃん!」ダッ ガラガラガラ… オクタヴィア『ウゥウ…』 コスモス(コロナ)「!!」 瓦礫の中から立ち上がる魔女 その強固な鎧には大きく亀裂が入っていた コスモス(コロナ)「…!!!」グググッ コスモス(コロナ)「ハッ!…ハァアア…」シュォオオ 荒ぶる鷹の構えから両腕を突き出し灼熱のエネルギーを溜める オクタヴィア『!!…オオオオオオオォ!』ゴォッ!! コスモス(コロナ)「ハァアアーーーーーーッ!!!」バシュゥゥウウン! オクタヴィア「!?…ォ…オオオ!!」ドガッ! 接近したところにブレイジングウェーブを零距離で放つ ビキッ…バキバキバキッ… オクタヴィア『ウォ…アアアアア…!』 ドカァアアアアン… 灼熱の光波は魔女の鎧を破壊し、その体を焼き尽くす シューッ… コスモス『…』 まどか「…杏子ちゃん」 呼びかけに対する彼女の返事は無い まどか「…終わったよ」 まどか「だから…起きて…」 まどか「起きてよぉ…」ユサユサ まどか「杏子ちゃぁああん…」 …………………………………… ムサシ「…」 まどか「さやかちゃん…はいコレ…」 ポスッ さやか「…」ピクッ あらかじめ結界の外に寝かせておいたさやかの抜け殻にソウルジェムが戻る さやか「…」 まどか「…さやかちゃん?」 さやか「…」スゥ…スゥ… ムサシ「安心して。眠ってるだけみたいだ」 ムサシ「自然に目覚めるのを待とう」 まどか「…でも」 まどか「さやかちゃんは助かったけど…」 まどか「杏子ちゃん…がっ…」ポロポロ ムサシ「…」 さやかの横に寝かされている杏子を見つめる二人 まどか「…やだよぉ…」 ムサシ(杏子ちゃん…君のおかげで僕は…) まどか「杏子ちゃん…きょ…こ…ちゃん…」ポロポロ ポタッ 杏子「」ピクッ まどか「…え?」 ムサシ「!」 まどか「い、今…!」 ムサシ「…!」 ムサシ「まどかちゃん!彼女のソウルジェムを!!」 まどか「えっ…は、はい!」 ゴソゴソ まどか「!!」 ムサシ「や…やっぱり!」 杏子のソウルジェムは微かに輝きを取り戻していた まどか「あ…」 杏子「っ…冷たい…ぞ…傷に…沁みる…」 さやか「あ、あれ…?あたしは…魔女に…」 ムサシ「!!」 まどか「!…」 まどか「~~~~~~っ…」 まどか「うわぁああああああん…」ポロポロ さやか「あ…」 杏子「おいおい…」 …………………………………… 杏子「…泣きやんだか?」 まどか「ん…」グスッ ムサシ「杏子ちゃん…無事で本当によかった…」 杏子「…無意識の内にちょっと加減してたのかもな」 杏子「それはそうとムサシ!あれで借りはチャラだな!」 ムサシ「僕は君に貸しを作った覚えは…」 杏子「アタシが嫌なんだよっ!」 ムサシ「はは…そっか!」 まどか「…そうだ!このとこ早くマミさん達に教えてあげようよ!」 まどか「ムサシさんみたいな人もいっぱいいるよ!」 杏子「まだまだ他にもイレギュラーがいるのか!?」 まどか「ホラ行こう?さやかちゃん!」 さやか「…」 俯いたまま、動こうとしないさやか 杏子「…?」 まどか「さやかちゃん?」 さやか「…あたし…行けないよ」 まどか「え?」 さやか「あたし…一人で突っ走って…」 さやか「魔女になって…」 まどか「…」 さやか「まどかにも最低なこと言って…」 さやか「マミさんがあたしの事想ってくれてたのに…その思いも裏切って…」 さやか「今ここにいる皆を…殺しそうになった…」 杏子「…」 さやか「それに…なんで魔法少女になったのか…とか」 さやか「なにを信じたらいいのかとか…もう分かんなくなって…」 ムサシ「信じるものなんて…いくらでもあるじゃない」 さやか「!!…え…?」 ムサシ「ほら…顔を上げて」 さやか「…!!」スッ さやか「あ…」 まどか「…えへへ」 杏子「…はは」 顔を上げた視線の先には笑顔の二人 ムサシ「君は…君自身を信じて…」 ムサシ「そして…彼女達を…信じて?」 さやか「で、でもあたし…怖い…」 さやか「また魔女になって皆を…」 杏子「あーあーあーもう!」 さやか「!」ビクッ 彼女の言葉を杏子が遮る 杏子「湿っぽい話はもうやめやめ!」 杏子「それに…またアンタが魔女になったら…」 杏子「またアタシ達で止めてやるよ!な?」 まどか「うんっ!」 ムサシ「ああ!」 さやか「う…」ポロッ さやか「ふ…ぐぅ…っ…」ポロポロ まどか「わあっ!?」 杏子「こ、今度はアンタが泣くのかよ!?」 さやか「だ、大丈夫…うん…」グスッ 杏子「よかった…じゃあ行くか!」 さやか「うん…えーっと…あれ?」 首を傾げるさやか さやか「あたし…まだあんたの名前聞いてない!」 ムサシ「ええ~?」 まどか「そうだっけ?」 杏子「今さらかよ…こっちはとっくに知ってるのに」 杏子「まぁいいや…佐倉杏子だ!」 さやか「わかった、杏子!…あたしは美樹…」 杏子「お、おいおい!アンタの名前は知ってるって!」 さやか「ううん…言わせて…」 さやか「あたしは美樹さやか!よろしく!」スッ 杏子「…ああ!」ガシッ 差し出された手を掴み、固い握手を交わす まどか「じゃ、今度こそ…」 杏子「行こうぜ!」 ムサシ「行くあてもないから…僕も付いていこうかな」 さやか「あはは!」 さやか(…そうだよ) さやか(こんなにいい人たちが周りにいたんだ…) さやか(一人で背負いこむことなんて…なかったんだ…) さやか(…)クス 静かに微笑み、思う さやか(あたしって、ほんとバカ…) …………………………………… さやか「う~…みんなになんて謝ろ…」 まどか「いつも通りのさやかちゃんでいいよ!」 杏子「そんな気負うなよ!大丈夫だろ!」 ムサシ「そうそう、君達みんな無事なんだしさ」 タッタッタッ ほむら「…え!?」 マミ「あ…れ?」 孤門「え?どうしたの二人とも」 まどか「あ!マミさん!ほむらちゃん!」 さやか「う…」 ほむら「美樹さやか…!!?」 マミ「な、なんで?」 …………………………………… さやか「ってなわけで…ご迷惑おかけしまして…」 さやか「すいませんでしたぁあああっ!!!」 豪快に頭を下げる ハヤタ「はは…力が抜けたよ…」 我夢「でも無事で本当によかった!」 ミライ「さやかちゃん…もう一人で悩まないで…」 ダン「やれやれ…それだけ元気なら大丈夫だろう」 まどか「よかった~…さやかちゃん許してもらえたみたい」 ムサシ「そりゃそうさ。ちゃんと謝ったんだから」 杏子「ふ~ん…」キョロキョロ マミ「どうしたの佐倉さん?」 杏子「いや…イレギュラーがいっぱいここに集まってるって聞いたけどさ」 杏子「なんというか…あんな爺さん達で大丈夫か?」 北斗「おい爺さんとはなんだ!爺さんとは!」 アスカ「そーだそーだ!謝れー!」 杏子「あっ!アンタとか特に心配だわ」 アスカ「な、なんだと~このくそチビ!」 杏子「マジになるなよ~」ケラケラ マミ「こらっ!佐倉さん!仲良くしなさい!」 マミ「あなたは今日からここに住むんですからね!」 杏子「は、はぁ!?」 マミ「だってあなた毎日毎日その日暮らしでしょ?」 杏子「…まぁそうだけど」 マミ「じゃあ決定ね!…お二人もどうぞ遠慮なさらずに!」 ムサシ「…お言葉に甘えさせてもらおうかな?食べる物も無いし…」 孤門「僕はほむらの家の方が…」 ほむら「孤門?」ギロリ 孤門「はい…」 ほむら「…」 部屋の中にいる一同を見回すほむら ほむら(こうして見ると…とてつもないメンバーね…) ほむら(ここにいる大人全員がウルトラマンの力を持っているなんて…) ほむら(…まぁその内の三人は力を失っているようだけど) ほむら「…」 ほむら(これなら…) ほむら(これならワルプルギスの夜も…) キィィイイン… ほむら「!?」 ほむら(頭に直接…) ほむら(これは…テレパシー?) ダン『暁美ほむら』 ほむら『…あなたは…モロボシ・ダンね』 ほむら『何の用かしら…?こんな回りくどいことをして…』 ダン『この会話は俺とお前にしか聞こえていない』 ほむら『…ええ、そうみたいね』 ダン『…俺達がお前に最初に質問したことをもう一度聞く』 ダン『…お前が持っている情報を教えて欲しい』 ほむら『…!』 ダン『当然お前にも事情というものがあるだろう』 ほむら『…』 ダン『答えるも答えないもお前の自由だ』 ダン『だが…』 ダン『ここにいる全員と真に打ち解け合うなら…隠し事は綺麗さっぱり無くしておいた方がいいぞ』 ほむら『!!…』 ほむら『…』 ほむら『…わかったわ』 ダン『…ありがとう』 ほむら「…皆ちょっと聞いて」 まどか「?」 部屋にいる全員の視線がほむらに集中する ほむら「ここにいる魔法少女達全員が生き残った今…」 ほむら「私の知っていること全てを…聞いてもらいたいの」 さやか「生き残った…って」 杏子「まるで死ぬ運命を知ってました…って口ぶりだな」 マミ「私達は生きてるけどね」 ほむら「…私はこの時間軸の人間じゃない」 ハヤタ「…何?」 ダン「!!」 アスカ「え?どういうこと?」ポカーン ダイゴ「静かに聞いてよう…」 ほむら「私は運命を変えるために別の時間軸からやって来た」 まどか「えっ…?」 ほむら「鹿目まどか…あなたが死ぬという運命を変えるために…」 まどか「!?」 杏子「なに?」 マミ「…」 ほむら「別の時間軸で私は約束した…あなたを救うと」 まどかに見ながら話を続ける さやか「な、なんで…?なんでまどかが死んじゃうの!?」 ほむら「…初めは…これから二週間後に来る魔女…ワルプルギスの夜との戦闘で…」 杏子「!!…そんな大物がこの町に来るのかい?」 ほむら「…」コクッ マミ「戦闘ってことは…その時間軸での鹿目さんは魔法少女だったの?」 ほむら「ええ…」 ほむら「彼女は私達でも及ばないほどの圧倒的な素質を持っている」 まどか「!!!」 ほむら「当然インキュベーターはそれを見逃すはずもなかった」 ほむら「あなたに積極的に契約を持ちかけて来たのはそのためよ」 まどか「…」 ほむら「…私は何度も最悪の結末を変えようと…戦い続けた」 ほむら「けど…運命を変えることは…不可能だった」 さやか「…そんな」 杏子「なるほどな…でもこの時間軸では事が上手く運んでいる…と」 ほむら「そういうこと」 まどか「…」 ほむら「…まどか、あなたを守ることが…」 ほむら「私に残された…たった一つの道しるべだった」 さやか「…だった?」 マミ「今は…違うの?」 ほむら「ええ…」 ほむら「私は…あなた達全員を…守りたい!」 ほむら「もう誰も失いたくない…!」 まどか「!」 さやか「転校生…」 杏子「…へへ」 マミ「…ようやく素直になったわね」 郷「なるほどな。妙に事情通だったのはその為か」 孤門「これは僕も知らなかったね…」 ダン「これで俺達の間では隠し事は無くなったわけだ」 ハヤタ「あらためてよろしく…暁美ほむら」 ほむら「ええ…」 まどか「…ほむらちゃん」 ほむら「まどか…ゴメンね…わけわかんないよね…こんな事言われても…」 まどか「ううん…わたし嬉しいな」 まどか「ほむらちゃんがわたしの事…そんなに想ってくれてたなんて」 ほむら「…!」カアァ… さやか「あはは!顔真っ赤~」 ほむら「う、うるさい…」 マミ(守りたい人ってやっぱり鹿目さんだったのね) 北斗「とにかく…そのワルプルギスの夜を倒せば全ては終わるのでしょうか?」 ダン「それは分からないが…とにかく強大な力を持っていることはわかった」 ハヤタ「結界を形成しないで接近してくる魔女…町の住民の避難はどうする?」 ほむら「その点は心配しないで」 ほむら「ワルプルギスの夜は一般人には巨大な天災…台風のようなものとしか認知できないから」 ほむら「警報でも出てくれれば避難してくれるわ」 郷「そうか!それなら余計な混乱も起こらないな!」 アスカ「ちぇー…最後まで何もできねぇのかよ」 ダイゴ「まぁまぁ、ここは皆に任せよう?」 我夢「全て終われば元の世界に帰れるのかな?」 さやか「さて…そろそろ帰ろっか?」 まどか「そうだね」 ほむら「巴マミ…明日学校が終わればもう一度ここに集まっていいかしら?」 マミ「ワルプルギスへの対策ね?もちろんよ!」 杏子「じゃーなー!」 ガチャ バタン マミ「さて…と」 アスカ「マミさん」 マミ「あら?どうかしました?」 アスカ「夕飯の材料…」グー マミ「!!…い、今すぐ行ってきます!」 アスカ「あー…俺も行くよ!急かしたみたいで悪いし!」 杏子「晩飯か!アタシも行く!」 マミ「…じゃあお願いしようかな?」 ハヤタ「じゃあそれまで僕達はパトロールに行こうかな」 ダン「ああ、決戦の日までこの町の構造を知るのもいいだろう」 郷「ジープ出しますよ」 北斗「正確な出現ポイントも調べておいた方がよさそうですね」 ガチャ バタン …………………………………… さやか「それじゃあね!あたし達こっちだから!」 さやか「まどか…また明日」 まどか「う、うん!ばいばい」 タッタッタッ まどか「…」 まどか「…」 ほむら『彼女は私達でも及ばないほどの圧倒的な素質を持っている』 まどか「…!」 まどか「わたしは…」 まどか「…」クルッ まどか「…」タッタッタッ …………………………………… ダン「さて…行くか」 郷「ええ、マミの夕食の準備が終わるころに戻ってこれば…」 北斗「ハヤタさん、乗ってください」 先にジープに乗り込む三人 ハヤタ「ああ…うん?」 タッタッタッ まどか「あ、あのっ!」 ダン「ん…?彼女は…」 郷「戻ってきましたね」 ハヤタ「どうしたんだいまどか?何か忘れ物?」 まどか「その…」 まどか「ちょっと話を聞いてもらいたくて…」 ハヤタ「話?」 まどか「はい…出来ればハヤタさんに…」 ハヤタ「…?」 ダン「聞いてやればいいさ。俺達は先に行っている」 北斗「じゃあ三人で行きますか!」 郷「それじゃ走らせますよ」 ハヤタ「すまないね」 ブロロロロロ… ハヤタ「…近くの公園にでも行こうか」 まどか「はい…」 ~公園~ ハヤタ「それで?何だい話って?」 まどか「…」 公園のベンチに座る二人 まどか「わたし…これでいいのかなって」 ハヤタ「?」 まどか「ほむらちゃんが言ってましたよね?わたしに魔法少女の素質があるって」 ハヤタ「…」 まどか「わたし…さやかちゃんが魔女にやられそうになってた時も…」 まどか「杏子ちゃんとさやかちゃんを助けに行った時も…」 まどか「わたし…守られてばっかり…」 ハヤタ「ふむ…」 まどか「わたし…大切な人達が帰って来るのを待ってるだけなんて…」 まどか「悔しいんです…」 ハヤタ「…」 まどか「でもわたしの力で…皆の役割を変わってあげられるなら…」 まどか「契約…しても…」 ハヤタ「そんな気持ちで力を手に入れても…自分の身を滅ぼすだけだよ」 ハヤタ「迷いある力は滅びを生む」 まどか「…!」 ハヤタ「それに彼女達の役割を肩代わりはできない…どんなに親しい人でもね」 ハヤタ「それが彼女たち自身が決めた道だからだよ」 まどか「自分で決めた…道…」 ハヤタ「そう、自分自身で見つけるんだ」 ハヤタ「答えを僕に求めちゃ…いけないんだよ?」 まどか「あ…」 ハヤタ「それに…帰りを待ち、仲間の戦いを見ているだけしかできないのなら…」 ハヤタ「見ていてあげなさい…最後までね」 まどか「!!…」 まどか「…」 まどか「わたし…皆を待ちます…」 ハヤタ「…そうか」 ハヤタ「今日はもう帰りなさい、疲れているだろう?」 まどか「はい…ありがとうございました!」 まどか(…これでいい) まどか(これでいいんだ) ~翌日~ ガチャッ 我夢「ただいま~」 孤門「ただいま…よいしょっと」ゴトッ 大きな包みを抱えて二人が帰ってくる 杏子「よう!おかえり!」パタパタ 我夢「あれ…?杏子ちゃん?」 我夢「この時間は学校じゃないのかい?」 杏子「!…あ~…言ってなかったっけ?」 杏子「アタシ学校行ってねーんだ…いろいろあってさ」 我夢「え!?そ、その歳で?」 杏子「なんだよ駄目かよ?」 我夢「駄目だよ!学校は行かないと…」 杏子「うるせーなぁ…いまさら行ったって勉強もなんにもわかんねーよ」 我夢「じゃあ僕が教えてあげるよ」 杏子「は!?」 我夢「中学生くらいの内容だろう?余裕だよ」 杏子「そ、そうじゃなくてアタシはな…」 我夢「君だってさやかちゃん達と一緒に学校行きたいだろう?」 杏子「う…あ、アタシは…別に…」 我夢「はいはい…教えてあげるからこっちおいで」 杏子「むぅ…」 ムサシ「頑張れ杏子ちゃん!」 ダン「彼は確か学者だったか?…頭がいいはずだ…」 孤門「ええ…これを作るのにも力を貸してもらいました」ポン 包みを叩く孤門 北斗「それはなんだ?」 孤門「ほむらの新武装の一つですよ…ちなみにもう一つは…」 キィィィイイン… ムサシ「…!」ピクッ コスモス『ムサシ…』 ハヤタ「!…なんだこの声は?」 郷「俺達の頭に…直接?」 ムサシ「あれ?皆さんも聞こえてるんですか?」 孤門「僕も聞こえるよ…これはなに?」 杏子「アタシもアタシも!」 コスモス『宇宙警備隊員の方達も一緒か…ちょうどいい』 コスモス『ムサシ、君には宇宙に来てもらいたい』 ムサシ「え!?どうしたんだい急に?」 ダン「彼もウルトラマンか…しかし宇宙に来いとは一体…?」 …………………………………… ムサシ「月に怪しい影?」 コスモス『そうだ…恐らく私が以前言っていた巨大な悪意…』 コスモス『それと関係があるのかもしれない』 ハヤタ「…ワルプルギスの夜?」 コスモス『それは私にも分からない』 ダン「何か別の侵略者のもの…とは考えられないだろうか?」 郷「どちらにしろ調べてみた方がよさそうですね」 北斗「俺が行きましょうか?」 杏子「え!?みんな宇宙に行くのか!?」 突然の事に驚きを隠せない杏子 ダン「待て!こんな昼間に変身して宇宙に飛ぶ気か?」 ハヤタ「確かに…目立って仕方ないね」 北斗「ではどうしろと!?放っておくわけにもいかないでしょう?」 孤門「…じゃあ僕とムサシで行きます」 杏子「え?」 郷「嬉しい申し出だが…目立たずに宇宙へ行く方法など…」 孤門「大丈夫です…皆さん外へ」 ガチャ 扉を開け、外へ出る ムサシ「…?」 …………………………………… 杏子「…で?どうするんだ?」 孤門「まぁ見てなって」チャキッ バシュ! ブラストショットを空へ向け、光弾を打ち出す ハヤタ「…なんだ?何をしたんだい?」 ダン「…?」 シュゥゥウウン… 孤門「…来た」 ムサシ「!!…これは?」 白く透き通った石碑のようなメカが一同の前に出現する 孤門「ストーンフリューゲル…小さいけど中は広い…らしいよ」 郷「これなら変身して飛ぶよりもはるかに目立たないな…」 北斗「それで宇宙にたどり着いたら変身する…ということか!」 杏子(らしい…ってもしかして乗ったことないのか?) シューン… 孤門とムサシが光の粒子となり、フリューゲルの中に吸い込まれる 孤門『それじゃ、行って来ます!』 孤門『我夢…ほむらにあれを渡しといてくれよ?』 我夢「ああ、もちろん!」 ムサシ『ワルプルギスとの決戦までには帰ってきます…それじゃ!』 ギュゥゥゥウウン… 空の色と同化し、宇宙へと飛び立つ 杏子「行っちゃったな…」 ハヤタ「…何事もなく帰ってこられればいいが…」 マミ「…みなさん外でなにしてるんですか?」 杏子「お!マミ、おかえり!」 マミ「ただいま…佐倉さん」 まどか「こんにちは~」 ほむら「…お邪魔するわよ」 さやか「…」ズーン まどか「あれ…?ムサシさん達は…?」 ダン「それは中で話そう」 さやか「…」ズーン 杏子「…?」 ~マミホーム~ ほむら「…なるほど、だいたい分かったわ」 マミ「こんな時に…厄介なことね…」 杏子「…というかこっちも聞きたいんだけどさ」 マミ「なにかしら?」 さやか「…」ズーン 杏子「コイツはなんでこんなに落ち込んでるんだ?」 さやか「!」ピクッ さやか「あぁぁああああああ…!!」 突然叫びだすさやか 杏子「ええ!?」ビクッ まどか「実は…自分の気持ちにきちんとケリをつけたいって言って…」 ほむら「ダメ元で上條恭介に告白したのよ」 杏子「ええええ!?」 マミ「見事に玉砕したけどね」 さやか「くそぉおおおお!男なんてぇええええ!!!」 まどか「さ、さやかちゃん落ち着いて…」 さやか「もう男なんていらない!」 さやか「まどか!杏子!お前達があたしと結婚してくれ~!」ガバッ まどか「ええ~!?」 杏子「おいおいヤケになるなよ…」 マミ「あらあら…じゃあ私の相手は暁美さんかしら?」 ほむら「な、ななな何を言っているの巴マミ!!」カァァ… 顔を赤らめて否定するほむら ほむら「それに私は…」チラッ まどか「?」 ほむら「…な、なんでもない!」 マミ「あら…まぁ」 杏子「おやおや」 さやか「お?お?」 ハヤタ「若いなぁ」 BACKまどか「…ウルトラマン!」 4 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 6
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…………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… ドガッ!! マミ「うぁ…!!」 ダイナ「グゥッ!?」 ティガ「…!!」 触手の強烈な一撃に吹き飛ばされ、ビルに叩きつけられる Uキラー「ギャォァアアアアア!!!」 QB『ほらほら!もう後が無いよ?』 耳を劈く咆哮を上げ、 大地を砕き、Uキラーザウルスが暴れ回る ダッ ガイア『まだまだ…!!』 杏子「おい!アンタ達は退け!」 さやか「そうですよ!ただでさえ消耗してるんですから!」 吹き飛ばされた三人と入れ替わるように、 ガイア、杏子、さやかが飛び出る Uキラー「グォァアアアアア!!!」バシュッ ガイア「!! デュア!」シュン バチッ! 杏子「! 今だ!行くぞ!」 さやか「うんっ!!」 Uキラーザウルスの光弾をガイアがバリアーで弾き返す ガイアの股を通り、Uキラーザウルスの足へ杏子とさやかが斬りかかる QB『!!…しつこいなぁ君達は!!』 ドガガッ 杏子「…っぐ!!」 さやか「ぁあっ!!?」 決死の攻撃もUキラーザウルスの攻撃に阻まれ、届かない ガイア『!!』 QB『そして…』 QB『そこにいることは分かっているんだよ!暁美ほむら!!』 Uキラー「グォアッ!!!」 ほむら「っ!?…しまった…!」 ドゴッ! ガラガラガラ… Uキラーザウルスの触手が半壊したビルに突き刺さる そのまま先端の爪がほむらを掴み、拘束する ほむら「うっ、あ…!あぁっ!!」ギギギッ ほむら(っ……ランチャーがっ……!) QB『ふ…ふふ…ふふふふ…何が光だ…』 QB『このままバラバラに…!!』 ギギギッ… ほむら「!!…!……」 ほむらの肌を突き破る爪、少しづつ強くなる絞め付け ほむら「ぐっ…!!…く…!」 ほむら「………」 ほむら「…ふ…ふ」 QB『?』 血が滴る唇の端を吊り上げ、笑みを浮かべるほむら QB『なんだ…!!なにを笑っているんだ!!』 グググッ ほむら「っ…つ…ふふ…」 ほむら「…なんだか……可笑しいんだもの……」 見下したような 挑発をするような態度で、キュウべえを睨みつける QB『何が言いたいんだい!?』 ほむら「ふ…くふ…ふふ……インキュベーター…」 ほむら「…感情の無いあなたが……」 ほむら「何を熱くなってるの……?」 QB『……!!』 QB『やめろ……暁美ほむら…!!』 ほむら「…っふふ……あなた…」 ほむら「それじゃあまるで………」 QB『!!!』 グギギギギッ ほむらに止めを刺すべく、絞め付けを一気に強める ほむら「!!うっ、ぁぁあああっぐっ!!」 体に圧し掛る触手、 それに伴う背中に受けた光弾の傷 全身の骨が軋み、激痛に叫びを上げるほむら バキィイン! Uキラー「!!」 QB『なに!?』 暗雲立ち込める空 その一角が砕け、巨大な穴が開く ティガ『…く…何だ…?』 ダイナ『あの……穴は…?』 ガイア『……また何か来るのか!?』 ほむら「うっ……ぁ?」 さやか「……なに…?」 杏子「……もう何がでるやら…」 マミ「……新手…?」 その場にいる全員の視線が空の穴へと集中する シュン ズバッ! QB『…!』 ほむら「あ……!」 空を裂き、穴の向こうから光輪が飛ぶ その光輪はほむらを捕らえたUキラーザウルスの触手を斬り落とす ポスッ ほむら「う……た、助かったわ…」 ティガ『構わないよ……しかし一体何が……』 大きな手のひらでティガがほむらを受け止める QB『なんだ……何が起こって…!!』 シューン QB『!!!』 ズズーン… マン『…なんとか…脱出できたか』 セブン『そこまでだ!!インキュベーター!』 ジャック『これ以上貴様の好きにはさせんぞ!!』 QB『!!…そ…そん…な……!』 エース『みんな、無事か!!』 メビウス『後少しだ…!諦めないで!』 空の穴の向こうから 大地を揺らし、土埃を巻き上げ 五人のウルトラマン達が出現する ほむら・マミ・杏子・さやか「!!!」 ティガ『!!…』 ダイナ『!…へへ…』 ガイア『は、ハヤタさん達が…!』 地に伏した体を起き上がらせ、 歓喜し、驚くほむら達 Uキラー「グルル…!」 QB『馬鹿な……そんな馬鹿なことが…!』 QB『ヤプールの力以外で…空間に穴を開けることなんて…!不可能のはずだ!!』 焦りを隠しきれないキュウべえが叫ぶ メビウス『どんな時でも最後まで諦めず…不可能を可能にする…!!』 マン『それが……ウルトラマンだ』 QB『ふ…ふざけるな…こんなことが…!』 シュバッ! マン『…』 セブン『…』 ジャック『…』 エース『…』 メビウス『…』 ティガ『…』 ダイナ『…』 ガイア『…』 Uキラー「グァルルルォォオオ!!」 唸るような低い咆哮を上げるUキラーザウルス その眼前に八人のウルトラ戦士が集結し、ファイティングポーズを取る QB『何が光だ……!!』 QB『いくらウルトラマンが集まったところで僕を止めることは…!!』 マン『いや…勝利を信じて諦めないのは…我々だけではない』 QB『!……何を…』 ゴゴゴゴゴゴ… QB『うっ…?』 空の穴から光が溢れ出し、 キュウべえが空を仰ぐ マミ「また……何か来るのかしら…?」 杏子「もう何が来ても驚かねぇぞ……」 さやか「……」 さやか(…まさか) ほむら「あ……あ!!」 ほむら「……あの…光は……!」 シュゥゥ…… 灰色の空 その薄暗く不気味な色の中に差し込む一筋の光 包み込むような 淡く、優しい輝き 暁美ほむらにとって、見覚えのある 忘れるはずの無い友の光 桃色の粒子を身に纏い 二つに分けた髪とフリルのスカートを風に靡かせて ゆっくりと地上に舞い降りる 魔法少女 鹿目まどか スタッ まどか「……」 QB『な…何故だ…!!鹿目まどか、君は……!!』 QB『もう魔女になる寸前だったというのに…!!』 まどかの出現に呆気に取られる一同 杏子「…前言撤回……驚いた…」 さやか「帰って来た……まどかが帰って来た…!!」 マミ「鹿目さん…!本当に…鹿目さんなのね…!」 ほむら「……ま、まど…」 ほむら「……っ」 真っ直ぐにUキラーザウルスを見据えるまどか その背中を見て、ほむらは言葉を止める ほむら(今は……まだ…) まどか「……」ス… Uキラー「グルル…!」 QB『…!!』ビクッ 身の丈ほどの弓を左腕で支え 右腕で弓を引き絞る QB『そ…そんなもので…!!』 まどか「…いけぇっ!!」 シュパッ! Uキラー「!?」 まどかの放った光の矢は分裂し、 光の軌跡を描いてUキラーザウルスへ飛ぶ QB『な…!?』シュン Uキラー「グガッ!!」 ガガガッ バチッ! 分裂した矢はUキラーザウルスの両腕に阻まれ、弾け飛ぶ 両腕の防御を通り抜けた矢も亜空間バリアーに阻まれ、同じように消滅する QB『何故…何故…!!』 QB(以前の時間軸程ではないけれど…!) QB(今の彼女がなぜこれほどの力を!?) まどか「っ…」 杏子「へっ…ダメージは対して無いみたいだけど…」チャキッ さやか「あいつ…結構面食らってるよ!!」シャキン 再び刃をUキラーザウルスへ向ける二人 QB(!…なぜだ…!あの二人も既に相当のダメージを…!) QB(もう動くことなど出来ないはずなのに…) QB『わけが……解らないよ……』 ジャック『魔法少女達の……信じる心』 エース『その心は…時として不可能を可能にする!』 ダイナ『へへ!勢い付いてきたな…』 ティガ(まどかちゃん…彼女には人の光を輝かせる力がある…) ガイア『もう負ける気がしない…!』 QB『ぅ…ぅぅうううう…!!』 Uキラー「ゴォガァァアアアアアアアアッッ!!!」 今までに無いほどの強烈な咆哮を上げるUキラーザウルス QB『…いいだろう』 QB『何人揃おうと同じ事…君達全員まとめて消し去ってやる!!』 Uキラー「グォォオオオオオオオオ!!!」 ヒュヒュヒュン! 全身の触手全てを使い、 眼下の者達に向けて攻撃を仕掛ける セブン『! 来たぞ!』 マン『…我々の力を合わせ、この悪魔を倒す!』 ジャック「シェアッ!!」 エース「デァアッ!」 襲い来る触手を避け、飛び立つ四兄弟 ティガ『気をつけてください!奴の弱点を破壊するにはバリアーの突破が最優先です!』 ダイナ『よーし!やってやるぜぇ!』 ガイア『あの雷撃が来る前に触手の数を減らさないと!』 それに続いて飛び立つ三人のウルトラマン メビウス『杏子ちゃん!さやかちゃん!君達はこっちに!』 杏子「は!?お、おいちょっと…」 さやか「え!?」 メビウス『いいから早く!』 メビウス(あのバリアーを突破する攻撃を…!) 手の平で杏子とさやかを胸にしまい込むように乗せて、メビウスが飛び立つ まどか「よし…!わたしも…!」 ほむら「……まどか」 ガシッ まどか「あ…」 ほむらがまどかの肩に手を当て、呼び止める ほむら「……」 マミ「暁美さん…」 まどか「ほ、ほむらちゃん……あの…」 ほむら「……」 グイッ まどか「わ!」 マミ「あ…?え?」 まどかの体をUキラーザウルスの方へ向けるほむら ほむら「マミ、あなたも手伝いなさい…」 マミ「…?」 ほむら「私達の魔力をまどかに送り込むわ」 マミ「!…」 まどか「え…?」 ほむらの提案に、目を丸くする二人 ほむら「私達が受けたダメージでは…今奴に向かって行っても足手まといになるだけだわ」 マミ「じゃ…じゃあ私が回復を…」 ほむら「…無茶よ、あなた自身の傷も治せてないじゃない」 マミ「!…」 マミの体の傷を見て呟く ほむら「自分の体を治す余裕も無いほど…あなたの力が弱まっている証拠よ」 マミ「う…」 マミ「……」スッ まどか「!……マミさんも…」 まどかの背中に手をかざす二人 マミ「少しだけど…足しになるでしょう?」 ほむら「チャンスは一回よ、まどか」 ほむら「集中しなさい」 まどか「……!」 まどか「うんっ!」 Uキラーザウルスの巨体を真っ直ぐに見据え ゆっくりと弓を引き絞る まどか「……」 ググググッ… マミ「……」 ほむら(…あとは彼らが隙を作ってくれれば……) …………………………………… セブン「デュワァッ!!」 マン「シュワッ!」 ズバババッ アイスラッガーを逆手に持ち、振るうセブン 光輪を投げるウルトラマン 五人のウルトラ戦士の参戦で、大量の触手が次々に切り裂かれ 地に落ちる Uキラー「グゥゥウウウ…!!?」ブンッ 腕を振り回し、 全身から生体ミサイルを放つUキラーザウルス ジャック『まだまだ…!』シュン エース『次はコイツだ!!』シュン QB『!?』 ミサイルを避け、接近する二人 ジャックが左手首のウルトラブレスレットを変形させ、Uキラーザウルスの右腕に エースが頭部に集束させたエネルギーを光輪にしてUキラーザウルスの左腕に、それぞれ放つ ズバンッ! Uキラー「グァギャァアアアアア!!」 QB『く…』 白熱化し、空を裂く刃は巨大な扇状の両腕を斬り落とし、 辺りに肉片が飛び散る QB『だが……これくらいのダメージならすぐに…!』 Uキラー「!!」 シュルルル ガイア『!!…駄目だ、奴には再生能力が…』 残り少ない触手が斬り落とされた両腕を拾い上げ、体へと引き寄せる マン「シャッ!!」 セブン「デュワッ!」 ピタッ QB『…?』 Uキラー「?…グ…?…」 QB『な、何だ…!?引き寄せられない……持ち上げられない!?』 二本の腕は空間に固定されたように動かない マン『アスカ!!』 セブン『我々がウルトラ念力で止めている…今の内にあの能力で…!』 セブンが叫ぶ ダイナ『!!……そうか!それかぁ!!』 シュィン ダイナ(M)「デュア!!」 両腕を交差させ、ダイナが青い姿 超能力を得意としたミラクルタイプへチェンジする ダイナ(M)「ハァァアアアア……!!」シュゥゥ ダイナ(M)「ディヤァッ!!」バシュッ 右腕に圧縮した空間を衝撃波として撃ち出し、それが落ちたUキラーザウルスの両腕に直撃する QB『!……』 放たれた衝撃波・レボリウムウェーブは直撃と同時にブラックホールを作り出し、 両腕を次元の彼方へ吹き飛ばす ダイナ(M)『はっはー!どうだこの野郎!!』 QB『!…両腕が…っ』 エース『よぉし!!』 ジャック『あとはあの亜空間バリアーを…!!』 ティガ『!……よし』 QB『!…』 Uキラー「ギャォァアアアアアァ!!!」 バシュシュシュッ! 怒り狂うUキラーザウルスの全身から、 あらゆる方向に雷撃、光弾、ミサイルが放たる ティガ「……ハッ!」 シュゥン ティガ(S)「ジュアッ!!」バッ 交差させた両腕を振り下ろし、スカイタイプにチェンジするティガ そのまま攻撃を避け、Uキラーザウルスの頭部に向かって飛行する QB『!!…速い…!』 シュゥゥゥウウ Uキラー「!?…グ…グゥゥゥウウウ!!」 超高速で飛び回り、翻弄するティガ 触手をほとんど斬り落とされたUキラーザウルスはティガを止めることは出来なかった QB『くぅううう…!!』 ティガ「…」 ティガ(S)『今だ!!』 QB『…!!?』 Uキラー「グルゥ…!!」 QB『……上か!?』 Uキラー「グォオオオォオオオォ!!」 Uキラーザウルスが大きく首を持ち上げて、 遥か上空から迫る三人へ咆える ゴォォォオオオ… メビウス「ハァァァアアッ!!!」 杏子・さやか「「うぉぉおああああっ!!!」」 メビウスの手から飛び降りた杏子とさやか 二人の魔力を纏わせた武器がUキラーザウルスの頭部を狙い、 メビウスが落下の勢いを加えたキックを繰り出す ティガ(S)「…!」シュン Uキラーザウルスの前から飛び去るティガ QB『!…そっちは囮だったってワケかい…!!』 ほむら「チャンス…!!」 ガイア『!! 今です!あのバリアーに…!』 マン「シュワ!!」 セブン「デュワ!!」 ジャック「シェアァッ!」 エース「デァアアッ!」 バシュゥゥゥウウ!! ガイアがまどか達を守りながら叫ぶと同時に、 四兄弟がUキラーザウルスの頭部へ向けて、地上から必殺光線を放つ Uキラー「グォォオオ!!」 QB『だが…!』シュン バチバチバチバチッ!! 七人の攻撃が亜空間バリアーのに直撃 耳を劈く轟音が鳴り響き、強烈な閃光が辺りを照らすが、 バリアーの破壊までには至らない 杏子「くっ、そぉおっ!!」 さやか「く…ぅぅううう!!」 メビウス『…!』 グググッ QB『不意打ち気味の狙いは悪く無かったが……もう一押し足りなかったね…!!』 さやか「っ…!…うっ!!」 メビウス『……ならもう一押しだ!!』 QB『…!?』 メビウス「ハッ!!」シュイン 光と共にメビウスの体を炎が包み込み、 強化形態、バーニングブレイブへと姿を変える メビウス(BB)『二人とも!続いて!!』 さやか「え!?」 杏子「何だ!?」 バチバチバチ…! メビウス(BB)「ハァァアアアアア…!!」 バリアーに接触した右足を軸に、高速回転を始める Uキラー「!? グゥゥウッ!!」 QB『何をする気だい…!?』 バチバチバチバチッ!! QB『!!…キックの威力が…!』 メビウスの足元からさらに強烈な火花が散り、 その火花は螺旋を描きながら円錐状の炎を起こす 杏子「あ、アレに続けってか!?」 さやか「やるしかないよ!!」グンッ 杏子「…あ~っ!もうっ!!やってやるよ!!」グンッ さやかが突き立てた剣を軸に、 杏子が槍を軸にしてメビウスに続いて高速回転する メビウス(BB)「セァアアアーーーーッ!!」 さやか・杏子「「だぁぁああーーーーーっ!!!」」 バチバチバチバチッ!! ピシッ QB『!!…そ、そんな…!バリアーが…!!!』 パキィィイイン…! Uキラー「!!?」 セブン『…!』 マン『よし…!』 ガラスの砕け散るような音を響かせて、 亜空間バリアーはエネルギーの粒子を散らし、消滅する 杏子「うわぁっ!!」 さやか「あっ!?」 ポスッ メビウス(BB)『二人とも!お疲れ様!』シュン バリアー消滅時の衝撃で吹き飛ばされた二人を手で受け止め、その場から飛び去るメビウス 杏子「ど…どうだ…!」 さやか「う……目が回る…」 ほむら「!!」 マミ「鹿目さんっ!!」 まどか「……っ!」ググッ まどかが弓を引く手に、より一層力を入れる QB『…!……鹿目…まどか!!』 Uキラー「ゴォァァアアアアアァッ!!!」 ガシュン! まどか「うっ…!」 マミ「!!…あ、危な…」 Uキラーザウスの腹部から巨大なクワガタの鋏の様な牙が飛び出し、 まどかを狙う ガイア「!…ディヤッ!!」 ガシッ! Uキラー「ガ…ァアアアア!!」 マミ「我夢さん…!!」 QB『っ…まだそんなパワーが…!!』 Uキラーザウルスの牙を受け止め、 まどか達を背中に庇うガイア ガイア「グ…ゥゥウウウ…!」シュゥウ… Uキラー「ガァォォァアアッ!!」 バキバキバキッ… ガイア「ディヤァァアアアアッ!!」 バキッ! QB『がっ…!!』 体を赤く発光させたガイアがUキラーザウルスの牙をへし折り、その場から飛び退く ガイア(エネルギーが足りずに変身は出来なかったが……これなら!) QB『ま…不味い…!!』 マミ「…今よ!」グッ ほむら「まどかっ!!」グッ 魔力を送り込む手に力を込める二人 まどか「……っ!」 Uキラーザウルスの巨大な姿、バリアーが消えて完全に無防備な頭部 そこを真っ直ぐに見据えて、放つ まどか「たぁぁあーーーーーっ!!!」 バシュッ!! QB『うっ!?』 まどかの放った矢がUキラーザウルスの頭部へ、 風を切り裂き一直線に飛ぶ ズバシュッ!! Uキラー「グゴァッ……!!」 QB『!!!』 桃色の矢は、黄色と紫の光の筋を纏い、 Uキラーザウルスの下顎を打ち上げるように直撃 頭部を吹き飛ばし そのダメージは額の結晶体と同化したキュウべえにも致命的なダメージを与える ダイナ『…!!』 ティガ『勝った……か?』 ズシン 巨大な頭部がUキラーザウルスの足元に落下すると同時に、 胴体がゆっくりと沈み込むように倒れ込む 杏子「また何かあるんじゃないか…?」 さやか「……アンタそれ笑えない」 メビウス『いや…そんなことは…』 マミ「やった……の?」 ほむら「…」 まどか「……」スッ 確かな手応えを感じたまどかが弓を下ろす サァァァアア… マン『……む?』 ジャック『…』 ガラガラガラ… エース『いや……もう立ち上がることは無いだろう』 セブン『奴の最期だ…』 Uキラーザウルスの身体が少しづつ灰になり、 音を立てて崩れ落ちる Uキラー「………………」シュー ピシッ ガイア『……?』 パキパキパキッ 静寂が支配する中、 空に赤い亀裂が入り、不気味な音が響き渡る ほむら「!!……」 ガイア『!…気をつけて!まだ何か来る!!』 エース『あれは…!』 さやか「ほらぁ!アンタが余計なこと言うから!」 杏子「あ、アタシのせいか!?」 セブン『落ち着け!何が出てくるか分からんぞ!』 予想外の事態に全員が後ずさり、空の亀裂を睨む バリーン! ズズンッ! ???「フシュゥゥウ……」 ???「……」 ???「グルル…」 マン『…!!』 まどか「!?…か…怪獣!?」 空がガラスの様に砕け散り、その向こう、別の空間から 三体の巨大な怪物が出現する メビウス『…エース兄さん!』 ジャック『エース!…これはまさか……』 エース『ええ、間違いありません……超獣です!』 マミ「超獣…?」 三体の超獣とエースの姿を交互に見つめ、マミが呟く 杏子「ここにきて面倒くさそうな奴等が出やがったな…!」 エース『奴が絡んできている以上…超獣の出現は避けられないとは思っていたが…』ググッ 固く握り締めた両手の拳を怒りに震わせながら、 超獣に戦いの構えを取る ダイナ『ま、待ってくれ!こっちにも分かるように説明してくれよ!』 超獣1『……』 超獣2『…ギィィイイ…』 獲物を見つけた獣のように唸り声を上げ、超獣達がウルトラ戦士と魔法少女達に滲み寄る ほむら「!……来るわ…」 ティガ『不味い…こちらにはもうほとんどエネルギーが残っていない…!』 エース『超獣とは手短に説明すると…』 エース『異次元人ヤプールが別々の生物を合成させることで生み出した…怪獣兵器といったところか』 まどか「ヤプール…!」 表情を険しくして、武器を構えるまどか ガイア『他の生物との合成…?』 マン『……だがこの三体は何の超獣だ?見たことが無いタイプだが…』 超獣3「グルルルゥ……」 さやか「……ん?」 目の前に現れた超獣達 その体色は頭の先から尻尾まで不気味なまでに白く 両目は鋭く発光し、宝石のように赤い 頭部から垂れ下がった長大な耳のような部位、 その先には浮く様に固定された金色のリング そして背中には一同にとって見覚えのある特徴的な赤い印があった さやか「ねぇ……こ、こいつら…もしかして」 マミ「まさか……」 超獣1「グォォオオオォ!!!」ズンッ ほむら「…!!」 杏子「来やがったぜ…!」チャキ シュンッ ドガッ! 超獣1「グァギャ……!!」ズズンッ さやか「……え?」 牙を剥き、襲い掛かろうと駆け出した超獣が、 空の彼方より現れた二人の巨人に蹴り飛ばされ、瓦礫の上に転がる まどか「あ…!!」 マン『…彼等は…!』 超獣2「!?……グゥゥ…!!」 超獣3「ギャォアアアア!!」 コスモス(C)『そのまさかだよ……マミさん』 ネクサス『なんとか戻って来れたか…!』 二体の超獣が、 仲間を蹴り飛ばした銀色の巨人ウルトラマンネクサスと、 太陽の炎の様な赤い姿、コロナモードに変身したウルトラマンコスモスを睨み付け、咆哮する ほむら「あのウルトラマン……孤門…!」 杏子「ムサシ!無事だったんだな!!」 突然の二人のウルトラマンの帰還に歓喜の声を上げる マミ「そのまさかってやっぱり…」 さやか「じゃああの超獣は!」 ネクサス『…話は後だ!』 キュイン! コスモス(C)『まずはこの状況を…!』 超獣1「!!……」 コスモス(C)「ハァァアアア……」 シュゥウ… コスモス(C)「デヤッ!!」 コスモスが両腕に灼熱のエネルギーを球状に集束させ、 炎の破壊光弾、プロミネンスボールを打ち出す コスモス(C)『孤門さん!今です!!』 ネクサス「!!…シュアッ!」バシュッ コスモスが叫ぶと同時にネクサスが両腕をクロスさせ、 三日月状のエネルギーをプロミネンスボールに放つ 超獣2「…!!」 超獣3「ギッ!?」 ドガァァァアアン…! ネクサス「……」 コスモス(C)「……」 エネルギー刃はプロミネンスボールを起爆させ、三体の超獣達の前で炸裂 拡散した灼熱のエネルギーは超獣達を焼き払い、消滅させる さやか「すごい…!一気に三体も…」 まどか「……」 ダイナ『…とりあえずこれで全員集合だな!』 五人の魔法少女と十人のウルトラマンが一ヶ所に集う マミ「あの…孤門さん…あの怪物はやっぱり…」 ネクサス『…その答えは奴等に聞いた方が早そうだ』 さやか「え…?」 バリーン! ヤプール「…結局…こいつらを始末することは出来なかったか」 ???「まぁ…いいんじゃないかな?ここまでは想定内だし」 再び空間が割れ、 その向こうからヤプールと少女達にとって見覚えのある白い生物が現れる エース『出たな…ヤプール!!』 まどか「……!!」 マミ「え……キュウべえ…よね?」 ほむら「違うわ。別個体よ…私達が知るインキュベーターとは別…」 ヤプールの足元の生物を見て驚き、呟くマミ そのマミにほむらが冷静に答える インキュベーター「……」 ほむら「インキュベーター…答えてもらうわよ」 マミ「……私達をおそったあの生物は…」 インキュベーター「超獣だよ……僕達インキュベーターをベースにした…ね」 ヤプール「私の超獣製造機を利用して作り出した」 ガイア『超獣製造機…?』 エース『貴様っ!……またそんなものを持ち出してきたのか…!!』 エースが感情を露わにし、ヤプールを睨み付ける インキュベーター「さて……仕事だよ」 ヤプール「うむ…」スッ ヤプールとインキュベーターが歩き出し、 今尚灰化が進むUキラーザウルスの亡骸に手をかざす QB「………………う…」ピクッ マミ「!!…キュウべえ…?」 ヤプール「!…まだ息があったか」 インキュベーター「死んでいた方が幸せだったのかもしれないのにね」 QB「……ぁ……な、何…を…」 既に虫の息なキュウべえが、ヤプールの姿を見上げる ヤプール「ワルプルギスとの戦闘でウルトラマン達が現れず…尚且つUキラーザウルスが敗れた今…」 インキュベーター「もしもの時の為の保険…使わせてもらうよ」 シュゥゥウウ… QB「う゛…っ!?……あ……そん…な…!!」 ほむら「…!」 メビウス『な…!?あれは…!』 キュウべえの身体から黒い霧状の生物、 宇宙同化獣ガディバが抜け出し、ヤプールの手に戻る ヤプール「よし…十分なデータだ」 インキュベーター「この場にいる者達全員のデータ…これで集まったね」 QB「なん…で……なんで……僕…に」 サァァァアア… インキュベーター「……君、本当は気付いてるんだろう?」 QB「……」 インキュベーター「魔法少女……多数のイレギュラー達との接触で……」 インキュベーター「君の中に感情が芽生えてきたことにね」 QB「!!……う…そ……だ…」 インキュベーター「嘘なもんか!…ほらヤプール、見せてあげなよ」 ヤプール「ああ…」スッ 差し出したヤプールの右手の上に、 不気味な黒いエネルギー球が出現する ヤプール「たった今回収できた……お前の絶望のエネルギーだ」 QB「!!!」 インキュベーター「感情の無い生物からはこんなもの回収できないよね?」 QB「……ぁ…ぁぅ……」 インキュベーター「欠陥品は処分しなくちゃ」 ほむら(…まさかとは思ったけど……やはり…) インキュベーター「ヤプールが君の変化に早目に気付いてくれてよかったよ」 ヤプール「魔法少女達がソウルジェムの秘密を知ったあの夜…」 ヤプール「絶望する巴マミを見ていたお前の中の…微かな揺らぎに気付いた」 ほむら「!……あの日から既に…」 マミ「……キュウべえ…」 QB「…」 ヤプール「おかげで…ワルプルギスと戦闘しなかった者達のデータも取れた…」 ティガ『!…』 ダイナ『俺達の事か…!?』 ガイア『…』 ヤプール「それだけでは無い」 ヤプール「そこにいるウルトラ兄弟達がUキラーザウルスと戦闘出来るように…あの空間に歪みを作ったのも私だ」 マン『…我々のデータも完全に取られたというわけか』 セブン『エースの言う通り…あれは初めから仕組まれていたのか』 ジャック『……用意周到な奴らだ』 エース『仲間を捨て駒のように使うとは……』 メビウス『…こんな…酷い…』 インキュベーター「全てのイレギュラー達のデータは回収済みだ」 ヤプール「しかし…一番のイレギュラーは…」 インキュベーター「……」 一人と一匹の視線が、 一人の魔法少女に注がれる まどか「……」 マン(……この子…か) ヤプール「鹿目まどか……お前は何なんだ?」 インキュベーター「精神攻撃を跳ね除けて…別のイレギュラー達の助けがあったとは言え…生還するとは」 まどか「……」グッ QB「ぁ……ぁ…」 サァァァアア… マミ「!」 マミ「…キュウべえ…!」 杏子「待てマミ!崩れるぞ!」ガシッ マミ「っ…で、でも…!」 キュウべえの元へ駆け出そうとしたマミを引き止める QB「………マ…ミ…」 QB「………」 QB「…」 ガラガラ サァァァアア… キュウべえの身体が Uキラーザウルスから崩れ落ちた灰の中に消える マミ「あ…ぁ……」 ダイナ『……』 セブン『何故だ…?何故そうまでしてエネルギーに拘る?』 ほむら「……インキュベーター、あなた達の目的は何?」 インキュベーター「…宇宙延命のため。それは変わらないよ」 メビウス『だったら…!!』 インキュベーター「だが延命というのは…一時的な滅びから逃れるだけの『逃げ』の手段だ」 インキュベーター「またいつ滅びの危機を迎えるかわかったもんじゃない」 インキュベーター「だからいらないものは…切り捨てなくちゃあいけないんだ」 杏子「なんだと…!」 インキュベーター「例えば…野蛮で愚かな地球人類とかね」 さやか「…!!」 インキュベーター「新しい宇宙に存在することが許されるのは…」 インキュベーター「何者にも倒されず…壊されず…」 インキュベーター「互いに争い合うことの無い、無駄な『感情』というものを切り捨てた生物のみ」 さやか「あたし達はいらないっての!?」 インキュベーター「そういうことになるね」 インキュベーター「…確かに僕達の言っていることは夢物語に聞こえると思うけどね」 インキュベーター「ヤプールの接触でもたらされた技術で…僕達の唯一の欠点だった個々の肉体の弱さ」 インキュベーター「それも完全に克服済み」 インキュベーター「既に超獣製造機により全インキュベーターの改造は完了した」 エース『!!……なんということだ…!』 セブン『…愚かなことを……』 インキュベーター「素晴らしいよ…この肉体は…」 ほむら「見た目的には何の変化も感じられないのだけれど…?」 インキュベーター「自分の意思で…君達が見たあの巨大な超獣の姿になれるからね」 インキュベーター「手に入れたデータで強化された超獣は…ウルトラマン達とも互角に渡り合えるだろう」 ジャック『…個々の戦闘力が跳ね上がったというわけか』 まどか「…」 杏子「マジかよ…」 マミ「そんな奴が…何体も…」 魔法少女達の顔が絶望に染まる ヤプール「……」 インキュベーター「…さて本題に入ろうか」 インキュベーター「僕達が管理することになる新しい宇宙…」 インキュベーター「そこにヤプールの技術を施せば…無益な争いなど全て無くなり…」 インキュベーター「夢物語が現実のものとなるだろう」 ほむら「…何が言いたいのかしら?」 インキュベーター「…君達が望むのなら…」 インキュベーター「新しい宇宙に迎え入れてあげてもいいかな…と思ってね」 さやか「!…」 マミ「!!」 ほむら「……」 杏子「ふん…」 まどか「……」 ティガ『!!…』 ダイナ『ふざけんな!こいつらがお前らなんかに…』 インキュベーター「君達には聞いていないんだよ…僕は魔法少女達に聞いてるんだ」 ヤプール「さぁ、答えを聞こうか?」 チャキッ ほむら「聞くまでも無いでしょう?」 杏子「お前らの手先になるくらいなら…死んだ方がマシだね」 武器を突きつけ、 インキュベーターの誘いを一蹴する二人 インキュベーター「…まぁ君達はそう言うと思ったよ」 ヤプール「では巴マミ、美樹さやか…お前達はどうだ?」 マン『…』 メビウス『…兄さん達…』 セブン『メビウス…今は見ていろ』 ヤプールが手を差し伸べ、マミとさやかに滲み寄る ヤプール「お前達は愚かな人間達に絶望したのではないのか?」 インキュベーター「人間に見切りをつけてこちら側にくるのが賢明だとおもうけどなぁ」 さやか「……」 マミ「私は…」 マミ「……」チラッ 既に原形が失われつつあるUキラーザウルスの亡骸を一瞥し、 マミがマスケット銃を構える マミ「仲間を捨て駒にするような人達は…信用できないわね」 チャキン さやか「…ま…あたしは最初から信用できないとは思ってましたけどね…っと」 マミに続き、 さやかも剣の切っ先をヤプールに向ける ヤプール『……』 インキュベーター「…じゃあ」 まどか「わたしも行く気は無いよ」 インキュベーターの視線の先の少女、 まどかがきっぱりと言い放つ まどか「ここであなた達に屈したら……みんな嘘になるから…!」 ヤプール「…ふうん」 マン『解かるかインキュベーター…これが彼女達の答えだ』 セブン『生命を弄び、可能性を奪うことは許されることではない!』 インキュベーター「…」 ティガ『一つの生命が他の生命を完全に管理し、貪り尽くすなんて不自然だ』 コスモス『心無き力はいずれ滅びる!』 インキュベーター「…ならば君達が滅びるがいいよ。僕達の力の前に」 ヤプール「…」スッ バリーン! ヤプールが手を掲げ、再び空間に穴を開ける ヤプール「…既に我々の母艦が月の裏側に待機している」 インキュベーター「…それに伴い全インキュベーターが地球の周辺宙域に集結してるよ」 メビウス『!!』 マン『なんだと…!?』 さやか「そんな…!」 杏子「総力戦かよ…上等じゃん」 インキュベーター達の答えに驚愕する一同 インキュベーター「今から五日後の正午…この町に超獣を一斉に送り込む」 ヤプール「そして邪魔な貴様達を消し去った後、地球全土に超獣を送り込み…」 ヤプール「地球を制圧した後には人類全てを超獣に改造してやろう!」 エース『……悪魔め』 インキュベーター「…じゃあね。交渉は決裂ってことで」 ヤプール(…もうこれも必要無いな)スッ チャリン ヤプール「精々残された時間を楽しむかがいい………ふふ…ふふふふ…」 シュゥウウ… 不気味な笑い声を残し、 次元の穴の向こうへ消える一人と一匹 まどか(?………あれは…) さやか「……」 杏子「ちっ……人を見下したような笑い方しやがって…」 タッタッタッ… まどか「…あ」 ヤプールが消え去った地点、 そこに落とされた物を拾い上げる まどか「これ…わたしの…だよね…?」 拾い上げられた物は、 まどかがヤプールに奪われたはずの小さなアクセサリー しかし以前の透き通る様な輝きは失われ、 化石の様な冷たい灰色になっていた まどか(……こんな色じゃなかったのに…なんでだろ) まどか「…」スッ 自身の頭の中に浮かんだ疑問を残し、拾い上げたアクセサリーを首に掛け直す まどか(今は…それどころじゃないかな) …………………………………… …………………………………… ハヤタ「……すまない、結局別世界の君達まで巻き込むことになってしまって…」 廃墟と化した町で、 人間体に戻ったウルトラマン達が一ヶ所に集う アスカ「困った時はお互い様じゃないっすか!」 我夢「僕達も危ないところを助けてもらいましたしね」 孤門「それに…奴等をこのまま放っておくことなんてできませんよ」 ダン「……とにかくみんな無事でなによりだ」 郷「しかし…奴等と戦うとなったらそれなりに対策を立てておいた方がいいな」 北斗「ええ…今回の戦いで俺達の光エネルギーは殆どが失われてしまいましたからね」 ダイゴ「……とにかく今はマミさんの家に戻りましょう」 ダン「ああ……」 ムサシ「……えーっとあとは…」 ほむら「…」 さやか「…」 マミ「…」 杏子「…」 まどか「………」 ミライ「…」ハラハラ 少女達を落ち着かない様子で見つめるミライ まどか「……えっと…みんな…」 頼りなさげに、何も無い方へ何度か視線を泳がせ、 再び四人へ向き直るまどか まどか「心配掛けて……本当にごめ――」 ベシッ まどか「痛っ!?」 唐突に頭を叩かれ、言葉を謝罪の言葉を遮られる さやか「…ばか」 杏子「へへっ………バーカ」 小さく歯を見せて、 杏子とさやかが悪戯っぽく笑う さやか「……まぁあたしも人の事そんな言えないけどさ」 杏子「でも…無事だとは思ってたけどな、アタシは!」 まどか「……あはは」 まどかの口から自然に短い苦笑いがこぼれる マミ「鹿目さん…」 まどか「!…マミさん…」 マミ「本当に……よく無事で…」 マミがそっと微笑み、 包み込むような優しい笑顔をまどかに向ける まどか「……はいっ!」 ほむら「……」クルッ まどか(…!) ほむらが踵を返し、廃墟の町へ向かう 杏子「お…おい、ほむら!」 ほむら「無事でよかったわ。まどか」 振り返ること無く、ほむらが小さく呟く マミ(…!) 杏子(お……っと) さやか「…どこ行くの?」 ほむら「……ディバイトランチャーをさっきの戦闘で落とした…拾ってくるわ」 さやか「…ふーん」 タッタッタッ まどか「あ……わたしも行ってくるよ」 ほむらの後を追い、まどかが駆け出す ミライ「あ!…僕達も行った方が…」 さやか「分かってないなぁ先生!」 ガシッ ミライ「え!?…な、なんで?」 まどかが駆け出してすぐに後を追おうとするミライ その袖を持ち、さやかが引き止める さやか「こういうのは少し待ってから行くもんだって!」 杏子「おっ!分かってんじゃんさやか!」 マミ「あらあら…」 ミライ「そういうものなの…?」 少女達は気付いていた 無愛想に答えたほむらの肩が少し震えていたことに ハヤタ「ははは…」 ダン「……俺達は先に戻っているぞ」 溜息混じりに笑い ダン達がその場から立ち去る …………………………………… …………………………………… ほむら「……」カチャカチャ 瓦礫の上に腰を掛け、拾い上げたディバイトランチャーを弄り、 盾に収納する まどか「…ほむらちゃん」スッ ほむら「…!」 その背後から近づいたまどかが 後ろからほむらの肩に手をまわし、優しく抱きしめる まどか「わたし……ね」 まどか「みんなと別れて……独りぼっちになった時にね…解ったんだ」 まどか「ほむらちゃんが……どんなに傷ついて…苦しんで…わたしの為に戦ってくれてたか…って」ジワッ ほむら「!!」 まどか「あは……我慢…してたけど……駄目だなぁ…わたし…」ポロ ほむら「!…まどか…」 まどか「ほむらちゃん…っ…が…我慢してた……か…ら」 まどか「わたしも…我慢しようと…思ってたん…だけどな…」ポロポロ 零れ落ちる涙を拭わず、 ほむらの耳元で囁き続ける まどか「でも……今は…今だけ…は」ポロポロ ほむら「っ……うっ…く…ひっ………く…」ジワッ まどかと顔を合わせず、声を押し殺して ほむらが肩を震わす まどか「……ちょっとだけ…泣いても……いいよね…」 ほむら「っ……まど…かっ……!!」ガバッ 感極まったほむらがまどかに抱きつく 振り返ったほむらの顔は涙で濡れていた …………………………………… …………………………………… 杏子「おーおー…見せつけてくれるねぇ…」 さやか「あいつ素直じゃないなぁ…」 涙を流して抱き合う二人 その姿を廃墟の陰から見つめる四人 マミ「いいのかしら……盗み見なんて…」 ミライ「え!?こ、これ悪い事だったの……?」 目を丸くして驚くミライ さやか「遅いよ!?」 杏子「まぁ時と場合によるというか…何というか……」 …………………………………… …………………………………… ほむら「ひっ…く……まど…かぁぁ…」 まどか「うん……うんっ…!」 溢れ出す思いを抑えようともせず、 お互いの身体をきつく、親に縋り付く子供のように抱き合う ほむら「よかっ……た…ほん……とに…!」 まどか「ごめんね…ほむらちゃんっ……」 二人が声を上げ、涙を流し、鼻声でお互いの名を呼び合う ほむら「もう…どこへも……行かないっ……で……!」ギュッ まどか「うん……みんなで…ずっと一緒にいよう…!?」ギュッ ほむら(もう……離さない…離したくない…) まどか(ありがとう……ほむらちゃん…) まどか(わたしの…最高の…友達……) ~次回予告~ …………………………………… 杏子「おい!これ外せよーっ!!」 さやか「えーっと動けないんですけど…」 ダン「甘えるな!!」 …………………………………… マミ「私…あの時、ヤプールの言葉が…ちょっと心に突き刺さったんですよね」 郷「…」 …………………………………… 北斗「あれはウルトラの星と言ってな…」 さやか「ウルトラの星?」 …………………………………… マン『この…砂漠の砂一粒を狙い撃ちにするかのような精度…』 メビウス『まさか…!』 …………………………………… まどか「あなたは…?」 ???「俺はご覧の通り風来坊よ!」 セブン『こ、こいつ…』 …………………………………… ヤプール「教えてやる…真の計画を!!」 …………………………………… ほむら「世界の…終焉…」 BACKまどか「…ウルトラマン!」 11 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 13
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…………………………………… まどか「…あれ?」ガサゴソ 鞄の中を漁るまどか マミ「どうしたの鹿目さん?」 まどか「…学校に忘れ物しちゃいました…取ってきます!」ダッ ガチャ バタン! さやか「行っちゃった…明日取ればいいのにー」 タッタッタッ 我夢「あれ?まどかちゃん出掛けちゃった?」 マミ「?…はい、学校に忘れ物を取りに…」 杏子「え~?せっかく我夢が美味いモン食いに連れて行ってくれるって言ったのに!」 我夢「いや…今から学校への道を遡れば合流できるだろう」 杏子「じゃあ連れてってくれるのか!?」 我夢「もちろん…ハヤタさん達はパトロールに行っちゃってるけどね」 我夢「君達も行こう?」 残りの三人を誘う さやか「え!いいの!?」 ほむら「…悪いわ」 マミ「そうですよ…この人数ですし…」 我夢「まぁまぁ、こうして敵対してた子達が仲良くなったお祝い…とでも思えばいいさ」 杏子「そうそう!行こうぜ!」 さやか「遠慮しないぞ~?」 ほむら「まぁ…まどかも連れて行ってくれるなら…」 マミ「…じゃあお言葉に甘えて…」 我夢「…決まりだね!」 ガチャッ ~学校~ 早乙女「ミライ先生…ご迷惑をおかけしました!」 ミライ「いえいえ!早乙女先生も復帰してくれて生徒達も喜びます!」 早乙女「ふふ…あの子達の相手は大変じゃありませんでした?」 ミライ「確かに…でもいい経験になりました!」 ミライ「僕も短い間でしたけど…楽しかったです!」 早乙女「…行ってしまわれるんですか?」 ミライ「はい…もともとそういう約束でしたから!」 ミライ「…あれ?まどかちゃん…ノート忘れてる」 早乙女「あら…本当ね」 ミライ「僕、帰るついでに届けて来ますよ」 早乙女「…いいんですか?」 ミライ「はい!…それじゃ、さようなら!」ニコッ ガラッ 笑顔であいさつして教室を出ていく 早乙女「…」 早乙女「素敵な笑顔ね…」 …………………………………… まどか(いそげいそげ…) タッタッタッ 学校へ向かって走る まどか(…) まどか(あと数日で…ワルプルギスの夜が…) まどか(…) まどか(わたしは…皆の帰りを待つんだ!) まどか(…それで…いいんだ…) まどか(…待つ) まどか(…) タッタッタッ まどか(…待つ?) まどか(わたしは…) まどか(…待つだけ…?) まどか(…見てるだけ?) まどか(…) QB「それじゃ駄目だよ」 まどか「!!?」ビクッ 道の木の陰からキュウべえが現れる まどか「きゅ…キュウべえ…!」 QB「久しぶりだね」 まどか「な、なに…?何なの…?」 QB「…君は本当は皆と同じ立場になりたいんだろう?」 まどか「!!」 QB「友が傷つくのを安全な所から見ているだけ…」 QB「生きて戻ってくるか分からない人を待ち続ける」 まどか「っ…!やめて…!」 QB「君はそれで満足なんだ?」 まどか「う…うう…!」 QB「よくないなぁそういうのは…」 まどか「…で、でも!」 QB「…?」 まどか「ワルプルギスの夜を倒せば…」 まどか「最後の魔女を倒せば…全て終わるんでしょ!?」 QB「そんなの誰が決めたの?」 まどか「…え?」 QB「そんなことを誰が決めたの…って聞いているんだよ?」 まどか「え…だ、だって…!」 QB「ワルプルギスの夜を倒しても…」 QB「もっと強大な敵が現れるかもよ?」 まどか「っ…!」 QB「君は…そんな敵が現れても…見ているだけかい?」 まどか「!…わたしは」 まどか「わた…し…は…」 まどか「…」 まどか「…」 シュォオオオ… 虚ろな目をしたまどかを絶望の黒い闇が包む QB「…」 アスカ「あれ…まどかじゃ…ないですか?」 ダイゴ「え…?」 二人の視線の先には闇に包まれたまどかがいた ダイゴ「!?…なんだか分からないけど…ただ事じゃなさそうだ!」 アスカ「行きましょう!」 ダダダッ …………………………………… ブゥゥウゥウウン… ダン「ん…!?」 ダン「おい!車を止めろ!!」 キキーッ! 郷「…どうしたんです?急に?」 ダン「あれはまどかじゃないのか!?」 ハヤタ「!!…あれは!?」 北斗「分かりません!しかし異常な事態だということは分かります!」 郷「…急ぎましょう!嫌な予感がする!」 ダダダッ 四人はジープから降り、まどかの元へ向かう ハヤタ「まどか!」ダッ ダン「!…あれは…インキュベーター!」 郷「彼女に何をしたんだ!?」 北斗「なんだ…あの闇は…!」 まどか「…」 虚ろな目のまま身動き一つしないまどか QB「君達か…遅かったじゃないか」 ミライ「まどかちゃん!?」ダッ アスカ「おい!どーなってんだ!?」 ダイゴ「これは…!?」 他の三人が駆けつける ハヤタ「…?」 ハヤタ(なんだ…?誰かに見られている…?) ダダダッ 我夢「なんだ!?あの黒いのは!」 マミ「あれは…鹿目さん!?」 杏子「しかも近くにいるのは…キュウべえじゃねーか!?」 さやか「まどか!何やってんのさ!!」 ほむら「…!?」 QB「おや…こんなに集まっちゃったか…」 QB(…好都合だけどね) シュォオオオオォ! まどか「…」 まどかの周りの闇がより一層濃くなる ダン「いかん!!」 ほむら「ッ…!」 ほむら(時間停止…!) カチン ほむら以外の全ての時間が停止する ほむら「…危なかったわね」 チャキッ キュウべえに向けて銃を構える ほむら「これで…!」 バァン! 銃声が響く ほむら「なっ…くっあ…!?」 ガチャッ 胸に痛みを感じ、銃を落とす ほむら(撃たれた…!?どこから!?) バリィーン! ???「…」 ほむら「な…だ、誰!?」 ほむらの背後の空間に穴が空き、その先から黒いローブを羽織り、銃を構えた男が現れる ???「お前の能力を警戒して別の次元に待機しておいてよかったよ」 ほむら「!!…時間停止の能力から逃れたというの!?」 バンバンッ! ほむら「しまっ…あッ…ぐぅっ!!?」ドシャ 両足を撃ち抜かれ、その場に倒れ込む ???「ふふふ…」スタスタ ガシッ 身動きのできないほむらの横を通り、まどかの髪を掴む男 ほむら「!?…あ…ああ…!!」 ???「ふふ…いい顔だぞ暁美ほむら!」 ???「貴様が絶望しているのがよくわかる」 ほむら「っや…やめて…!彼女に手を出さないでっ!!」 カチン 時間停止が解除され、時が動き始める QB「おや君か…」 ???「準備はいいようだな」 まどか「…」 杏子「!…なんだ!あいつは!?」 さやか「いつの間に!?」 ほむら「ぐ…ぅ…!」 マミ「!? 暁美さん!」 ミライ「あいつは…まさか!!」 ハヤタ「いかん!まどかを助けるんだ!」 ダン「ちぃっ…!」 郷「なぜヤツがここに!?」 北斗「やはり滅びていなかったか…!」 ダッ まどかの元に駆け出す五人 ???「かかった!!」 バキィイイイイイイン!! ハヤタ「!!…しまった…」 ダン「ぬぅっ!」 まどか「!?…」 QB「…」 ???「馬鹿め!貴様達全員をこの空間に引きずりこんでやるわ!」 男を中心とした地面に巨大な穴が開き、助けに入った五人全員が落ちていく ミライ「うわぁああああ!!」 郷「罠か…!?」 北斗「まどかは我々を誘い出すための…!」 ゴォオオオオォ… …………………………………… さやか「っく…うぅ?」 杏子「なにが…起きた…?」 アスカ「ハヤタさん達は…!?」 ダイゴ「あの穴も消えている…」 我夢「そんな…こんな事が…」 マミ「う…そ…」 先ほどあったはずの巨大な穴は消え まるで最初から何も無かったかのように元通りになっていた ほむら「…」ズル…ズル… ほむら「まど…か…!」 仲間達が消えた所へ、這って進むほむら ほむら「まどか…?」 ほむら「まど…か…?」 まどかの姿を探すが、見つからない ほむら「どこに…行ったの…!?」 ほむら「まどか…!」 ほむら「ッ…!!」 ほむら「まどかぁぁああああああっっ!!!!」 BACKまどか「…ウルトラマン!」 5 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 7