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名前:はぁはぁ(´Д`;) スタンド: よく使われるタグ: 声の特徴:イケメン声、ニャンちゅう 作品の特徴・傾向 イイ声と評判。声分け、台詞がうまい 自作動画のクオリティが高い。が、一部の演出がどこかおかしい(参考:ナンテコッタorzフーゴ) 人物・その他の特徴 歌ってみた以外のネタ動画も投稿している 動画 公開マイリスト 【ジョジョソン】カイテン【歌ってみた】 【ジョジョソン】ナンテコッタorzフーゴ【歌ってみた】 歌詞 カイテン 関連動画(合わせてみた等) 【2010年ジョジョ替え歌作品選】勝手に合わせてみた
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「すっきりしたいわねぇ」 「もうすこしさがせばまりさがみつかるわよ」 「まりさはぁはぁ…」 「とかいはのてくをおしえてあげるわぁ」 …なんとまあ、うざいものを見てしまった。 森にちょっと狩りにでも行くかと思い、猟銃もってでかけた矢先に興奮したゆっくりありす達にあってしまった。 目ぇすわってるし、なんかはぁはぁ言ってるし、よだれたらしながらぶりょんぶりょん移動してるし。 数としては五匹ほど。それほど多くはないが普通のゆっくり一家は全滅するだろう。 このまま回れ右して見なかったことにすれば問題ない。 そう思いくるりと後ろを見たところでふとあることを思いついた。 「うふふふふ…」 「まりさぁ…」 「すっきりぃ…」 …問題はこれを実践するにはそこにいるレイパーありすを捕まえなくてはならんが 少し悩んだが結局俺はありす達に近づくと持っていた籠に全部放り込み加工所へと向かった。 「とまあこういうことをやってみたらどうかと思ったんだが」 「ふむ…なかなかよさそうだね。早速ありす担当を呼んでみるよ」 ここは加工所。まあゆっくりを人間に役立つよう加工するところだ。 だいたいのゆっくりは養殖されて加工し甘味物になっている。 さすがに野生のゆっくりは何を食べてるかわからないので食料にはならないが、それ以外の生活用品にはなる。 具体的にはつぶして肥料とか飾りを加工して雑巾とかだ。そのため野生のゆっくりを引き取ってくれるという一面がある。 ちなみに俺がさっきまで話してたのはここに働く友人。結構いいやつだ。 その性格からか他の村の人と交渉役をやっている。 「さっさとここからだしてね!!」 「ここはえれがんとじゃないわ!!もっととかいはにふさわしいばしょをじゅんびしなさい!!」 「ついでにおいしいものもね!!」 「まりさもいればとってもりっぱよ!!」 「そこまでするならとかいはありすのじゅうしゃとみとめてあげるわ!!」 そして俺が捕まえたありすは近くのオリに入ってる。さっきから叫んでてうざい。 とりあえず無視だ。ゆっくりを相手にしたってキリがない しばらく待つと友人が何人か連れてやってきた。たぶんあれがありす担当だろう 簡単に挨拶をすませると早速返事を聞いてみた。 「なかなか面白そうな企画だと思います。やってみましょう」 これが向こうの返事。結構ノリノリでした。 俺は担当と握手をすると早速捕まえたありすを渡した。 後はしばらくの間待てば結果が出てくるだろう 一週間後… 「で、これがその駆除ありすか」 「そう、君が考えたゆっくり駆除ありす」 「なんというか…きもいな」 「僕もそう思うよ」 加工所のとある一室で会話する俺と友人。 俺達が見ているのは以前より少し大きくなった一匹のゆっくりありすだった。 しかしその顔は以前より相当醜い。こんな人間を見かけたら例え何もやってなくても捕まえたほうがいいだろう。そんな顔だ。 まず目があっちこっちをぐるぐると動きながら見ている。左右別々だ。しかもそれがかなりの速さである。 口からはよだれがだらだら流れているし、興奮が抑えられずはぁはぁどころかゼヒアーって感じの呼吸音である 確か呼吸困難に陥ったらこんな感じの音がするはず。 そして下あご辺り。すでにぺにぺにが臨戦態勢だ。即座にその辺のゆっくりを犯すことができるだろう。 わかりやすく言えばありすのレイパーとも言うべき側面を前面に押し出したような生き物である。 「で、これは役に立つのか?」 「発案したのは君だろうに…一応実験は成功したよ。あとは野に放つだけだ」 「成功しそうな顔はしてるな…うん、とりあえずやってみてくれ」 俺は友人とともに外にでてしばらく歩く。その間駆除ありすは箱に入れられたがその間ずっと興奮しっぱなしだった。 呼吸困難な音が聞こえてきて、歩いてる間あまりいい気分ではなかった。うーむ便利なものが完成したのになぁ 「こいつってしゃべれるのか?」 「いや、残念ながらそれは無理らしい。すっきりすることしか考えられなくて周りの声は聞こえないらしいよ」 「うーむ」 道具として考えるなら問題ないがここまで非情な存在もないかもしれない。 「これが駆除ありすの大体の内容。ほとんど君の希望通りになったよ。少し担当が使いやすいよういじったけど」 「へぇ…」 友人から渡された書類をめくる。それはこのゆっくり駆除ありすの説明書だった。 とりあえずざっと読んで簡単に説明するとこうだ。 ゆっくりは小さいときにすっきりすると子供に餡子を吸われて死んでしまう。 そして成体のゆっくりも一度にあまりにも多くの子供を作ると餡子の吸われすぎでやはり死んでしまう。 この性質を利用したのがこのゆっくり駆除ありすだ。 このゆっくり駆除ありすは他のゆっくりよりも強い性欲を持つゆっくりありすの本能を強化したものである。 具体的にはとかいは(笑)の理性の部分のカスタードを捨て、他のありすの性欲の部分を移植している。 そのため野生のありすより数段性欲が強く、常に発情期となっている。 また性行為に関する体の部分も小麦粉で強化されており、すっきりを百回繰り返しても問題ないほどだ。 そして普通のゆっくりより人間で言う精子を大量に放出する。 この結果どうなるか。 このゆっくり駆除ありすに襲われたゆっくりはすっきりさせられて死んでしまうわけである。 加工所からある程度はなれると、ゆっくりの家族を発見する。 れいむとまりさのありがちなゆっくり一家だ。全部で十匹くらい。 二匹が親で残りが子供。ためしにやるにはちょうどいいだろう 「いい相手がいるね。早速離してみようか」 「ああ、頼む」 友人が箱の中にいた駆除ありすを解放した。 箱から出されたありすは近くを目だけですばやく確認すると、ゆっくりとは思えない速さでゆっくり一家の方に向かう。 「ゆ?ゆっくりし…」 「あああああすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「ゆぎゃあああぁぁぁぁ!!!!」 あっという間に近くにいた子まりさがすっきりさせられて黒ずんで死んだ。 「すげぇ早いな」 「常に興奮しててすっきりする直前みたいになってるらしいよ」 こんなに早いと男としてどうだろうという気がするがゆっくりだからいいか。 「すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「ぴぎゃぁ!!!」 会話している間に二匹目の子まりさが死んだ。 「ゆげぇ!!!ありすう!!!」 「みんなありすはゆっくりできないよ!!はやくおかーさんのくちのなかにはいってね!!」 「きょわいよー!!!」 「たちゅけてー!!!!」 異変にようやく気づいたゆっくりれいむとまりさが慌てて逃げ出そうとするが。 「すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「ゆぎょぉおおおお!!!」 三匹目の子れいむが犯されてすぐに黒ずんでいく 「ま、まりさはにげるんだぜ!!すっきりするなられいむですっきりするんだぜ!!」 「どうじでぞんなごどいうのおおおお!!!!」 「ありすにすっきりさせられたらゆっくりできないんだぜ!!まりさはもっとゆっくりしたいんだぜ!!」 親まりさは早速裏切って逃げ始めた。れいむはその後を追いたいが子供達がまだ全部入っていない。 だがここでありすが不思議な行動をとる。 「なんでこっちくるんだぜぇぇぇぇ!!!!」 「ばでぃざああああああああ!!!!!!」 れいむを無視して一気にまりさのほうへ走り出したのだ。 まりさもそこそこ足が速いが、強化されたありすはすぐに追いついて押し倒してしまった。 「すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「なんでなんだぜええええええええ!!!!!」 大量の茎を生やしてあっという間にまりさは黒ずんでしまった。 成体なので子供が出来るかと思ったが、頭に異様なくらいびっしり生えた茎には小さい実のようなものがせいぜいであった。 あれでは子供にはどうあがいてもならないだろう。 「頭にびっしり茎が生えたゆっくりってキモイな」 「あはは…」 その光景を見て思わずもれる感想。友人も苦笑いだ。 「相手が成体でも子供ができないんだな」 「計算上だと大体六十~七十ぐらい生えるらしいよ。それだけ多いとよっぽど大きくないかぎり子供もできないとか」 「駆除をするという点では優秀だな」 やってる行為は子供を増やすはずなのに目的は駆除。これだけ矛盾に満ちてるのもある意味すごい。 「れいむをおいていったからだよ!!そんなひどいまりさはゆっくりしんでね!!」 「ゆっくちちんでね!!」 「くるちんでちんでね!!」 黒ずんだまりさに罵倒する残った一家。そんなことしてる暇があるなら逃げりゃいいのに。 「ひゃああああ、すっきりだぁ!!!」 「なんでこっちくるのおおおおお!!」 「こっちこにゃいでねえええ!!!」 「そきょでゆっくちちてねええええ!!!!」 残る一家に襲い掛かるありす。 それほど時間もかからずゆっくり一家は全滅した。 「とまあこういう結果になったよ」 「うーむ、すごいものをみてしまった」 黒ずんでいた死体を食べる駆除ありすを回収する友人。まだ試作品なので野生に解き放つわけにはいかないそうだ。 だがいずれは一定量生産して駆除ありす部隊なるものを作る予定らしい。 このありすで部隊を作って襲わせればうまくいけば群れどころかドスも駆除できるそうだ。 うまくいけば野生のゆっくりを壊滅させることもできるかもしれない まさか同族によってゆっくりできなくなるとは饅頭どもも思うまい ゆっくりの未来はまっくらなようだ。…もともとそうか ~~~~~~~ ノリと勢いで書いたが結構ありかもしれんな、これ そういやゆっくり人形が作られるそうだがマジだろうか たぶんネタ商品だと思うが…だよね?ブームにならんよね? 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 巨大まりさ襲来 ゆっくり埋め どすまりさの失敗 原点 このSSに感想を付ける
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「すっきりしたいわねぇ」 「もうすこしさがせばまりさがみつかるわよ」 「まりさはぁはぁ…」 「とかいはのてくをおしえてあげるわぁ」 …なんとまあ、うざいものを見てしまった。 森にちょっと狩りにでも行くかと思い、猟銃もってでかけた矢先に興奮したゆっくりありす達にあってしまった。 目ぇすわってるし、なんかはぁはぁ言ってるし、よだれたらしながらぶりょんぶりょん移動してるし。 数としては五匹ほど。それほど多くはないが普通のゆっくり一家は全滅するだろう。 このまま回れ右して見なかったことにすれば問題ない。 そう思いくるりと後ろを見たところでふとあることを思いついた。 「うふふふふ…」 「まりさぁ…」 「すっきりぃ…」 …問題はこれを実践するにはそこにいるレイパーありすを捕まえなくてはならんが 少し悩んだが結局俺はありす達に近づくと持っていた籠に全部放り込み加工所へと向かった。 「とまあこういうことをやってみたらどうかと思ったんだが」 「ふむ…なかなかよさそうだね。早速ありす担当を呼んでみるよ」 ここは加工所。まあゆっくりを人間に役立つよう加工するところだ。 だいたいのゆっくりは養殖されて加工し甘味物になっている。 さすがに野生のゆっくりは何を食べてるかわからないので食料にはならないが、それ以外の生活用品にはなる。 具体的にはつぶして肥料とか飾りを加工して雑巾とかだ。そのため野生のゆっくりを引き取ってくれるという一面がある。 ちなみに俺がさっきまで話してたのはここに働く友人。結構いいやつだ。 その性格からか他の村の人と交渉役をやっている。 「さっさとここからだしてね!!」 「ここはえれがんとじゃないわ!!もっととかいはにふさわしいばしょをじゅんびしなさい!!」 「ついでにおいしいものもね!!」 「まりさもいればとってもりっぱよ!!」 「そこまでするならとかいはありすのじゅうしゃとみとめてあげるわ!!」 そして俺が捕まえたありすは近くのオリに入ってる。さっきから叫んでてうざい。 とりあえず無視だ。ゆっくりを相手にしたってキリがない しばらく待つと友人が何人か連れてやってきた。たぶんあれがありす担当だろう 簡単に挨拶をすませると早速返事を聞いてみた。 「なかなか面白そうな企画だと思います。やってみましょう」 これが向こうの返事。結構ノリノリでした。 俺は担当と握手をすると早速捕まえたありすを渡した。 後はしばらくの間待てば結果が出てくるだろう 一週間後… 「で、これがその駆除ありすか」 「そう、君が考えたゆっくり駆除ありす」 「なんというか…きもいな」 「僕もそう思うよ」 加工所のとある一室で会話する俺と友人。 俺達が見ているのは以前より少し大きくなった一匹のゆっくりありすだった。 しかしその顔は以前より相当醜い。こんな人間を見かけたら例え何もやってなくても捕まえたほうがいいだろう。そんな顔だ。 まず目があっちこっちをぐるぐると動きながら見ている。左右別々だ。しかもそれがかなりの速さである。 口からはよだれがだらだら流れているし、興奮が抑えられずはぁはぁどころかゼヒアーって感じの呼吸音である 確か呼吸困難に陥ったらこんな感じの音がするはず。 そして下あご辺り。すでにぺにぺにが臨戦態勢だ。即座にその辺のゆっくりを犯すことができるだろう。 わかりやすく言えばありすのレイパーとも言うべき側面を前面に押し出したような生き物である。 「で、これは役に立つのか?」 「発案したのは君だろうに…一応実験は成功したよ。あとは野に放つだけだ」 「成功しそうな顔はしてるな…うん、とりあえずやってみてくれ」 俺は友人とともに外にでてしばらく歩く。その間駆除ありすは箱に入れられたがその間ずっと興奮しっぱなしだった。 呼吸困難な音が聞こえてきて、歩いてる間あまりいい気分ではなかった。うーむ便利なものが完成したのになぁ 「こいつってしゃべれるのか?」 「いや、残念ながらそれは無理らしい。すっきりすることしか考えられなくて周りの声は聞こえないらしいよ」 「うーむ」 道具として考えるなら問題ないがここまで非情な存在もないかもしれない。 「これが駆除ありすの大体の内容。ほとんど君の希望通りになったよ。少し担当が使いやすいよういじったけど」 「へぇ…」 友人から渡された書類をめくる。それはこのゆっくり駆除ありすの説明書だった。 とりあえずざっと読んで簡単に説明するとこうだ。 ゆっくりは小さいときにすっきりすると子供に餡子を吸われて死んでしまう。 そして成体のゆっくりも一度にあまりにも多くの子供を作ると餡子の吸われすぎでやはり死んでしまう。 この性質を利用したのがこのゆっくり駆除ありすだ。 このゆっくり駆除ありすは他のゆっくりよりも強い性欲を持つゆっくりありすの本能を強化したものである。 具体的にはとかいは(笑)の理性の部分のカスタードを捨て、他のありすの性欲の部分を移植している。 そのため野生のありすより数段性欲が強く、常に発情期となっている。 また性行為に関する体の部分も小麦粉で強化されており、すっきりを百回繰り返しても問題ないほどだ。 そして普通のゆっくりより人間で言う精子を大量に放出する。 この結果どうなるか。 このゆっくり駆除ありすに襲われたゆっくりはすっきりさせられて死んでしまうわけである。 加工所からある程度はなれると、ゆっくりの家族を発見する。 れいむとまりさのありがちなゆっくり一家だ。全部で十匹くらい。 二匹が親で残りが子供。ためしにやるにはちょうどいいだろう 「いい相手がいるね。早速離してみようか」 「ああ、頼む」 友人が箱の中にいた駆除ありすを解放した。 箱から出されたありすは近くを目だけですばやく確認すると、ゆっくりとは思えない速さでゆっくり一家の方に向かう。 「ゆ?ゆっくりし…」 「あああああすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「ゆぎゃあああぁぁぁぁ!!!!」 あっという間に近くにいた子まりさがすっきりさせられて黒ずんで死んだ。 「すげぇ早いな」 「常に興奮しててすっきりする直前みたいになってるらしいよ」 こんなに早いと男としてどうだろうという気がするがゆっくりだからいいか。 「すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「ぴぎゃぁ!!!」 会話している間に二匹目の子まりさが死んだ。 「ゆげぇ!!!ありすう!!!」 「みんなありすはゆっくりできないよ!!はやくおかーさんのくちのなかにはいってね!!」 「きょわいよー!!!」 「たちゅけてー!!!!」 異変にようやく気づいたゆっくりれいむとまりさが慌てて逃げ出そうとするが。 「すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「ゆぎょぉおおおお!!!」 三匹目の子れいむが犯されてすぐに黒ずんでいく 「ま、まりさはにげるんだぜ!!すっきりするなられいむですっきりするんだぜ!!」 「どうじでぞんなごどいうのおおおお!!!!」 「ありすにすっきりさせられたらゆっくりできないんだぜ!!まりさはもっとゆっくりしたいんだぜ!!」 親まりさは早速裏切って逃げ始めた。れいむはその後を追いたいが子供達がまだ全部入っていない。 だがここでありすが不思議な行動をとる。 「なんでこっちくるんだぜぇぇぇぇ!!!!」 「ばでぃざああああああああ!!!!!!」 れいむを無視して一気にまりさのほうへ走り出したのだ。 まりさもそこそこ足が速いが、強化されたありすはすぐに追いついて押し倒してしまった。 「すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり!!!」 「なんでなんだぜええええええええ!!!!!」 大量の茎を生やしてあっという間にまりさは黒ずんでしまった。 成体なので子供が出来るかと思ったが、頭に異様なくらいびっしり生えた茎には小さい実のようなものがせいぜいであった。 あれでは子供にはどうあがいてもならないだろう。 「頭にびっしり茎が生えたゆっくりってキモイな」 「あはは…」 その光景を見て思わずもれる感想。友人も苦笑いだ。 「相手が成体でも子供ができないんだな」 「計算上だと大体六十~七十ぐらい生えるらしいよ。それだけ多いとよっぽど大きくないかぎり子供もできないとか」 「駆除をするという点では優秀だな」 やってる行為は子供を増やすはずなのに目的は駆除。これだけ矛盾に満ちてるのもある意味すごい。 「れいむをおいていったからだよ!!そんなひどいまりさはゆっくりしんでね!!」 「ゆっくちちんでね!!」 「くるちんでちんでね!!」 黒ずんだまりさに罵倒する残った一家。そんなことしてる暇があるなら逃げりゃいいのに。 「ひゃああああ、すっきりだぁ!!!」 「なんでこっちくるのおおおおお!!」 「こっちこにゃいでねえええ!!!」 「そきょでゆっくちちてねええええ!!!!」 残る一家に襲い掛かるありす。 それほど時間もかからずゆっくり一家は全滅した。 「とまあこういう結果になったよ」 「うーむ、すごいものをみてしまった」 黒ずんでいた死体を食べる駆除ありすを回収する友人。まだ試作品なので野生に解き放つわけにはいかないそうだ。 だがいずれは一定量生産して駆除ありす部隊なるものを作る予定らしい。 このありすで部隊を作って襲わせればうまくいけば群れどころかドスも駆除できるそうだ。 うまくいけば野生のゆっくりを壊滅させることもできるかもしれない まさか同族によってゆっくりできなくなるとは饅頭どもも思うまい ゆっくりの未来はまっくらなようだ。…もともとそうか ~~~~~~~ ノリと勢いで書いたが結構ありかもしれんな、これ そういやゆっくり人形が作られるそうだがマジだろうか たぶんネタ商品だと思うが…だよね?ブームにならんよね? 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 巨大まりさ襲来 ゆっくり埋め どすまりさの失敗 原点 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3509.html
涼やかな風が、赤色に染まった木々の間を吹き抜けた。 全てを焼き尽くすかのような太陽の熱も鳴りを潜め、夜と月の時間が復活を遂げる。 外の世界も、幻想郷も、四季の移り変わりに変化は無いのだ。 暑かった夏が終わり、季節は秋。 紅葉が風に乗って舞い散る様は、この季節独特の風情を感じさせる。 芸術の秋。 運動の秋。 食欲の秋。 夏の暑さに体力を奪われた者たちも復活し、活動を再開させた。 そしてそれは、人間に限った話ではない。 木陰でじっとしていた動物たちも、秋に生る果実目当てにその姿を見せた。 狐や狸、他にも愛くるしい小動物たちが人々の目に触れる。 同じように、野生に住まうゆっくりたちも、気温の下降と共に元気を取り戻すのだった。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 澄み渡る秋空に、ゆっくりたちの声が重なり合う。 夏の間は少数だったその声も、秋の始まりと共にその数を少しずつ増やし始め、今では見事なまでの唱和となった。 夏は暑い。 それは人間も妖怪も動物も、そしてゆっくりも基本的に変わらない。 あまりに暑い太陽の日差しは動き回る元気を減少させ、水分の損失を防ぐために日陰でじっとしていることが多くなる。 だがゆっくりはその名前と違って動き回ることが大好きであり(大人になるとじっとしてゆっくりするのも好ましくなるが)、フラストレーションが溜まってしまう。 だから夏が終わり、秋になって涼しくなると、今までの積もり積もったストレスやら何やらを吹き飛ばす勢いではしゃぎまわるのだった。 「むきゅー! みんなたのしそうでいいわね!」 ここにいるゆっくりぱちゅりーも、そんな陽気に誘われたゆっくりの一匹だった。 ぱちゅりー種は知っての通り、ゆっくりという種族の中で身体が極端に弱い。 激しい運動は当たり前として、ちょっとした衝撃や、吃驚するような事態に遭遇しただけでも気分が悪くなったり、疲れて息が切れたり、吐いてしまうことすらある。 そんなぱちゅりーではあるが、動くのが嫌いというわけではなく、むしろ好きである(ゆっくりなのだから当たり前の話ではあるが)。 軽い運動程度ならこなせるので、跳ねることは出来ないがずりずりと歩き回ったり、他のゆっくりたちが元気良くはしゃぎまわっているのを見るだけで、とても幸せな気分になれた。 彼女たち風に言うのなら、とてもゆっくりしている、ということだろう。 夏の暑さに特に参っていたぱちゅりーは、開放感に満ち溢れていた。 「ぱちゅりー! いっしょにどんぐりさがそうよ!」 「ぱちゅりーがいてくれれば、ひゃくにんりきだね!」 と、そこにぱちゅりーの友人である二匹のゆっくりが、ぴょんぴょん飛び跳ねてやって来た。 ゆっくりれいむとゆっくりまりさである。 二匹はぱちゅりーを間に挟んで、親しげに頬を摺り寄せた。 ゆっくり種特有の行動である、親愛の表現だ。ぱちゅりーは嬉しくなって「むきゅー!」と鳴いた。 前述のようにぱちゅりー種は体力が極端に低く、地面に落ちている木の実などを拾ってくることすら辛い作業であり、狩りをするなど論外の域にまで達するほどだ。 だが、ぱちゅりー種が役立たずとして爪弾きにされないのには、理由がある。 ぱちゅりー種は先天的に知能に優れているのである(ただし、ゆっくりとしては、だが)。 ゆっくりは基本的に愚者であるため、餌を効率的に採取する方法や罠の作り方、外敵である捕食種や人間たちからの逃走方法に明るいぱちゅりー種をとても尊敬していた。 だからゆっくりたち――特にまだ若いゆっくりは狩りに出かけるとき、こうしてぱちゅりーを誘うことが多いのだった。 「このきせつなら、どんぐりだけじゃなくておいしいおやさいもたべれるわ!」 「ほんとう!?」 「ゆゆーん♪ やっぱりぱちゅりーをさそってよかったよ!」 嬉しそうな顔を浮かべるれいむとまりさ。既に自分たちが大量の収穫をした後のような気分になっているのだろう。 ぱちゅりーも、二人がそんな顔を見せるのはとても幸せなことだった。 これからも、ずっと一緒にゆっくりしたい…… ぱちゅりーは幸福に満たされながら、そろそろ出発しようと声をかけようとした。 「むきゅ! そろそ」 「ゆ……? なにかきこえない……?」 「ゆゆ……ほんとだ、へんなおとがきこえるね」 「……むきゅ?」 だが、れいむとまりさが不思議そうな顔で周囲を見渡したのに遮られた。 つられて、パチュリーも耳を澄ませてみる。 肉体こそ脆弱だが、感覚器官は他のゆっくりに劣っているわけではない。 程なくぱちゅりーも、地響きのような振動音を感じ取った。 「ぱちゅりー、なんなのこれ?」 「わ、わからないわ……」 分からないが、何だかとても嫌な予感がした。 自分の餡子に眠る、ゆっくりという種族の遺伝子が警告しているような…… 見ればぱちゅりーたちだけではなく、周囲にいた他のゆっくりたちも不安気な様子で騒然としていた。 「ゆゆっ、なんだろうね?」 「これじゃゆっくりできないよ……」 「ゆえーん! おかあしゃーん!」 中には事情も分からぬまま、異様な雰囲気に飲み込まれて泣き出してしまった赤ゆっくりもいた。 比較的落ち着いている年齢を重ねたゆっくりが慌ててあやしているが、その光景はゆっくりたちの不安を増幅させただけだった。 何が起きているのか、分からない。 分からないが、何故かこのままだといけないような気がする。 「ゆっ!? なにかくるよ!?」 と、その時、一匹のゆっくりれいむがある一方を見て叫んだ。 その場にいた全てのゆっくりが、その視線の先に瞳を向ける。 ぱちゅりーは木々の奥に、何かゆらゆらと揺らめく黒い靄のような影を見た。 「むきゅ……? なにかしら、あれ……」 その正体を確かめようと、じっと目を凝らす。 すると。 ほどなく、その影の正体が、判明した。 「いだわっ、がわいいゆっぐりだぢよ゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉ!!!」 「どがいはのあ゛り゛ずだぢがかわいがってあ゛げる゛わ゛あ゛あ゛あぁ゛ぁぁぁ!!!」 「んほぉぉぉおおぉおぉぉおおぉぉ!!! いっじょにぎもぢよぐなりまじょうね゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇぇ!!!」 それは。 ゆっくりと呼ぶには、あまりにも汚く、醜く、荒々しい。 透き通るような金髪をかき乱し、蝶よ花よと詠われる顔を欲情で真っ赤にさせ。 目を血走らせ、涎を垂らすままに、鬼気迫る表情で歓喜に打ち震えながら疾走する。 発情した、五十匹を超すゆっくりありすの集団だった。 ゆっくりの繁殖は主に春と秋の初めに行われ、冬はもとより夏にもあまり行われない。 その理由は簡単、繁殖のための交尾の後、ゆっくりは酷く水分を消耗するのだ。 人間と同じようにゆっくりたちも生きるために水分を必要とする。 水分がなければ干乾びてしまい、やがて死に至るからだ。 夏の気温はゆっくりたちを消耗させ、汗をかかせる。 その上更に交尾して水分を失ってしまったら、新しい命を紡ぐどころか自らの生命が終わってしまう。 種の存続のため、ゆっくりたちは余程の愚者でもない限り夏の繁殖は避ける傾向にあった。 だが、その為に過度の精神的不可を溜め込んでしまうゆっくりがいた。 ゆっくりありすである。 普段はゆっくりぱちゅりーに次ぐ理知的な存在であり、その美貌で数多のゆっくりの好意を一身に集めるゆっくりありす。 だが、そんなゆっくりありすには呪いとも呼ぶべき恐ろしい本能があった。 性欲である。 一度発情したゆっくりありすは、普段の都会派っぷりはどこへやら、化け物と見紛う恐ろしい形相で誰彼構わずゆっくりに襲い掛かり、強引に繁殖を迫る。 その際、本当にゆっくりなのかと疑いたくなるような身体能力を発揮し、一度捕まってしまったら脱出を許されず、死ぬまで犯されるはめになる。 発情したゆっくりありすの通った後には、茎を大量に生やして黒く朽ち果てたゆっくりの死体と、生まれた瞬間から犯されて死んだ赤ちゃんゆっくりの死体しか残らないとさえ言われているほどだ。 そのため、ゆっくりたちの中にはありす種を徹底的に排除する集落まで存在する。 善良なゆっくりありすにとって迷惑極まりないことではあるが、それほどまでに発情したありすは恐ろしいのだ。 しかしそんなありすも夏の間は自らの発情を抑える傾向にある。 当然だ。いくら何匹のゆっくりでも相手出来る性欲魔人とはいえ、真夏の炎天下で交尾を続けていたら全ての水分を失って干乾びてしまう。 例外こそいくつかあれど、自らの命を守ろうとする本能が、夏の間だけありすの性欲を抑えているのだろう。 しかし夏を過ぎれば、溜まりに溜まった性欲が爆発する。 それが一匹だけならば被害も最小で済むのかもしれないが、何故かゆっくりアリスはこのような状況になった場合、徒党を組む傾向が見られた。 一匹だけでも恐ろしい存在が、無数に襲い掛かる。 ゆっくりたちは恐れ、戸惑い、一気にパニックへと陥った。 「ありすだぁぁぁぁ!!!」 「にげてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆっくりできなくなるよぉぉぉぉぉぉ!!!」 各自、滅茶苦茶な方向へ逃げ惑う。 懸命にぴょんぴょん飛び跳ねるその姿は、常にゆっくりすることをを是とするゆっくりとは思えないほど必死な表情。 ある意味、ゆっくりれみりゃなどの捕食種と相対したときよりも危機感を感じているのかもしれない。 「おいがげっごなんでじないで、わだしだぢどあいじあいまじょぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆ、ゆーっ!? どうじでごんなにはやいの゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉぉぉぉ!!?」 だがゆっくりありすは、そんなゆっくりの速度を亀の歩みと言わんばかりの脅威的なスピードを発揮し、回り込んだ。 突然視界にドアップで映る、発情したゆっくりありすの醜い顔。 あまりの恐怖にゆっくりたちは一瞬動きを止めてしまい、その硬直した隙をゆっくりありすは見逃さなかった。 もっとも、発情したゆっくりありすの身体能力ならば、どちらでも結果は同じであっただろうが。 「んほぉぉ゛ぉ゛ぉぉ゛ぉ!!! ありずのあいをうげどっでぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆ、ゆぎゃぁぁぁ!!? のっかからないでぇぇぇぇぇぇ!!!」 一匹のゆっくりれいむが、ゆっくりありすに圧し掛かられた。 体格は同程度。だが、れいむがどれだけじたばたしても振りほどくことが出来ない。 限界まで餅のように身体を伸ばして逃れようとするが、追いすがるゆっくりありすも同じように身体を伸ばして密着させてきた。 「はぁはぁ、ぞんなにあわでなぐでもちゃんとずっぎりざぜであげるがらぁぁぁぁぁぁ!!!」 「やべでぇぇぇぇぇぇ、ぎもぢわるいぃぃぃぃ!!!」 ゆっくりが交尾の際に分泌される特殊な粘液を背中に感じ、れいむは悲鳴を上げた。 激しく身体を擦られる感触が気持ち悪い。 交尾の経験がないれいむは未知の感覚にひたすら恐怖し、一刻も早くこの状況を打破しようと必死にもがいた。 このれいむは一週間前、ようやく親元から巣立ったばかりのゆっくりだった。 母や妹たちが見送る中、涙を呑んで家族に別れを告げ、少し離れた木の根元に居を構えた。 それから必死に巣の内部を拡張し、食料や生活に必要なもの、綺麗な石などを溜め込み、巣としての体裁が整ったのが三日前。 立派な家持ちのゆっくりとなり、やがて可愛いお嫁さんを見つけて子供を作り、ゆっくりとした幸せな家庭を築くはずだった。 そう信じて疑わなかった。 だが現実は、そんな小さな幸せをも奪った。 「い゛い゛っ、いいわ゛ぁぁぁ!!! はぁはぁはぁ、こども、だぐざんづくりまじょうねぇぇぇぇぇ!!!」 「やだぁぁぁぁ!!! ゆっぐりでぎなぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 涙を諾々と流し、襲い掛かる暴力に抵抗しようとするれいむ。 だが身体はぴくりとも動かず、なすがままにありすの性交を受けてしまっている。 粘液の影響か、感じたくないのに段々と昂ぶっていく自分の心が嫌だった。 体内の水分が表皮に浮かび上がり、足元に水溜りを作る。 自分の身体がふやけ、それに反比例するかのように餡子が干乾びていくのが分かった。 「いいのね、ごごがいいのねっ!!?」 「やべでぇぇぇぇ!!! もうはなれでよぉぉぉぉぉ!!!」 「ぞ、ぞろぞろいぐっ、いぐわっ!!!」 「ゆぎぃぃぃぃぃ!!! だめぇぇぇぇぇぇ!!! ずっぎりじないでぇぇぇぇぇ!!!」 ありすの律動が早まる。そろそろすっきりするという合図だ。 れいむは本能的にそれを悟り、今まで以上に必死の形相で暴れだした。 だが、押さえつけるゆっくりアリスはびくともしない。 快感で見る者の生理的嫌悪感を催すような表情を浮かべながら、独り善がりの快楽を求めて振動を強めた。 「いぎまじょっ、いっじょにいぎまじょう!!!」 「い゛や゛ぁぁぁぁあ゛ああぁ゛ぁあ゛あぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁ!!!」 「んほおおおおおおおおおおおおおお!!! すっきりいいいぃぃいいいぃぃぃいぃいいぃぃぃぃ!!!」 「ずっぎりい゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁぁ!!! ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅぅぅう゛うぅ゛ぅぅぅ!!!」 同時に絶叫。 ありすはこの世全ての幸福を手にしたような極上の笑顔で。 れいむは最大の苦痛と快楽を同時に受け、涙や涎でぐちゃぐちゃになった絶望の表情で。 凍り付いたように動きを止めるれいむ、やがてその額から、凄まじい速度で植物の蔦のようなものが生え始めた。 同時に黒澄むれいむの身体。 まだ若いれいむは、子供を生んで無事でいられる身体を持っていなかったのだ。 栄養の全てを蔦に獲られ、れいむは突然の運命を呪いながら、朽ち果てて絶命した。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!」 「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!」 蔦に生った三匹の赤ちゃんゆっくりたちが、声を上げて地面に落下した。 本来はもう少し大きな身体になるまで蔦から離れず、親の栄養を吸収する赤ちゃんゆっくりであるが、親が死んでしまった瞬間、蔦から生まれ出ずる。 既に親が死んでしまっているので栄養の供給が出来ず、少しでも早く餌を食べられるようにしようという生存本能なのだろう。 兎にも角にも、ありすのレイプによって生まれた赤ちゃんゆっくり――全てれいむ種――は、自分たちの親に挨拶しようと周囲を見渡し。 そして、未だ性欲覚めやらないゆっくりありすを視界に納めた。 「ゆっ、おきゃあしゃん?」 「ゆー♪ ゆっきゅりしちぇ」 「ありずのあがぢゃぁぁぁぁぁん!!! いっじょにぎもぢよぐなりまじょうねぇぇぇ!!!」 ゆっくりありすが飛び掛る。 生まれたばかりの赤ちゃんゆっくりたちは、ゆっくりすることを知らないまま、苦しんで死んだ。 「やべでぇぇぇぇ!!! まりざのごどもにひどいごどじないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 別の場所では、割と大きな体躯のゆっくりまりさが、数匹のゆっくりありすに圧し掛かられながら滂沱の涙を流していた。 まりさの眼前では、彼女の子供のちびまりさやれいむたちが、同じように子供のゆっくりありすに犯されている。 その傍には、大量の蔦を生やして呻く、ボロボロの身体のゆっくりれいむ。 まりさの番であるれいむは、まだかろうじて生きてはいたものの、瀕死の重傷であった。 「だいじょうびゅよ、ありしゅにまかしぇちぇ♪」 「きょうやっちぇしゅりしゅりしゅると、とっちぇもきみょちいいにょよ♪」 「や、やめちぇにぇ! まりしゃたちをはにゃしちぇにぇ!」 「ゆえーん! おきゃあしゃーん!! たしゅけちぇぇぇぇぇ!!!」 赤ちゃんゆっくりありすに圧し掛かられ、振動を加えられている赤ちゃんゆっくりまりさたち。 皆、一様に悲鳴を上げ、母に助けを求めていた。 ゆっくりまりさはその悲鳴が耳に届くたび、何も出来ない自分の身を呪い、悔しさに心をすり減らす。 今すぐにでも、子供の下に駆けつけたい。 だが、自分を囲んで律動する三匹のゆっくりありすが、それを許すはずもなく。 「まりざぁぁぁぁぁ!!! ありずだぢのてぐにっぐでめろめろにじであげるわぁぁぁぁ!!!」 「はぁはぁ、まりざがわいいぃぃぃぃぃぃ!!! いっじょにずっぎりじまじょうねぇぇぇぇぇぇ!!!」 「さんにんどうじなんで、まりざっだらなんでづみぶがいゆっぐりなのかしらぁぁぁぁぁ!!?」 「やべでぇぇぇ!!! からだすりつけないでぇぇぇ!!!」 左右と後方からの振動に、ただ耐える。 既に何度かすっきりされたのか、額にはいくつかの蔦を生やしていた。 蔦には小さなまりさ種、そして自分を犯したありす種が、すやすやと気持ち良さそうに眠っている。 どうして、こんなことに…… ゆっくりまりさは朦朧とした意識で、過去を思い返す。 まりさとれいむは一ヶ月ほど前、餌を探しに出た森の中で出会った。 まりさが見たのは艶やかな黒髪を持つ美しいゆっくり、れいむが見たのは狩りが上手なかっこいいゆっくり。 二人はすぐに恋に落ち、一緒に暮らし始めた。 すぐにでも交尾したかったが季節は夏、炎天下でのすっきりは死の危険性が付き纏う。 だからまりさは誘惑を我慢し、れいむに手を出すことはしなかった。 そして先日、気温が下がり、秋が近付いたと確信した二匹は、ようやく子作りすることが出来たのだった。 蔦に生えた、愛の結晶。 小さなれいむとまりさが、生まれる日を夢見てゆっくりと眠っている。 れいむは家でおうたを歌ってあげ、まりさは子供の栄養も必要になったれいむのためにいっそう狩りに勤しむこととなった。 大変だったが、幸せに満ちた時間。 ついにその日がやって来て、生まれた子供が自分たちに向かって拙い声で「ゆっくりしていってね!」と言った瞬間、二人は感激の涙を流した。 あの時、二人は確かにゆっくりの絶頂にいたのだった。 「はぁはぁ、みょみょみょ、みょうしゅぐしゅっきりしゅるよ!」 「しゅっきりしゅると、とっちぇもきみょちいいにょよ♪」 「やぁぁぁぁ!!! やだぁぁぁぁぁ!!! しゅっきりちたくにゃいぃぃぃ!!!」 「みゃみゃー! たしゅけちぇ、みゃみゃー!!!」 「どうちてたしゅけちぇくれにゃいのぉぉぉ!!? おきゃあしゃんのばかぁぁぁ!!!」 子供たちの悲鳴が聞こえる。 助けてくれない自分をなじる声がする。 ごめんね、れいむ、まりさ。 まりさの意識は、闇の中へと溶けていった。 ぱちゅりーは、迫り来る暴力から必死に逃げようとしていた。 しかし、ぱちゅりー種は元来体力の低いゆっくり。 跳ねることが出来ず、這いずることしか出来ない速度では、やがて追いつかれてしまうだろう。 「ぱちゅりー、がんばってね!」 「ゆっしょ、ゆっしょ! ここをぬければきっとたすかるよ!」 それを支えるのは、友人のれいむとまりさだった。 二匹は両脇から挟みこむように陣取り、ぱちゅりーの背中を押している。 自分たちの命がかかっている中、このような行動を取るのは、なにも友達想いだからというだけではない。 二匹はぱちゅりーのことが好きだった。 いつか、どちらかを番に選んでもらおうと思っていた。 だからこうして、愛するぱちゅりーを見捨てず、背中を押しているのだった。 「む、むっきゅぅ……ふたりとも、ぱちゅりーをおいてにげて……」 そんな二匹に押されているぱちゅりーは、息も絶え絶えだった。 援護があるとはいえ、普段では到底出すことの出来ないスピードで走っているのだ。 脆弱な肉体は悲鳴を上げ、餡子を吐き出しそうになるのを必死に堪えている。 ありすに捕まりたくは無い。 だが、これ以上肉体に負荷がかかるのも耐えられない。 このままでは、れいむとまりさまで捕まってしまう。 自分が貧弱なぱちゅりー種であることを、ここまで恨んだことはなかった。 「なにいってるの! みんなでいっしょににげるんだよ!」 「そうだよ! がんばってにげて、いっしょにゆっくりしようね!」 だが二匹は元気付けるように微笑んだ。 ぱちゅりーは感極まり、嬉し涙を流す。 れいむとまりさはそれに気付き、そっと舌で涙を舐めとった。 「むきゅー……ありがとう、れいむ、まりさ……」 「さぁ、もうちょっとだよ、がんばろうね!」 「もうそろそろ、ありすたちも」 「いだわぁぁぁぁ!!! ごぉぉぉんなにがわいいゆっぐりだぢがざんびぎもぉぉぉぉ!!!♪」 と。 無情にも、ゆっくりありすが四匹、左手側の草むらから飛び出してきた。 三匹は恐慌し――だがれいむとまりさはすぐにぱちゅりーを庇う位置に立ち、ぷくぅーと威嚇するように頬を膨らませた。 「ぱちゅりー、にげて!」 「む、むきゅー! そんなことできないわ!」 「いいから、はやく!!!」 ありすたちはだれがどのゆっくりを担当するか、相談しているようだ。 その爛々と狂気に満ちた瞳。ゆっくりぱちゅりーの本能的な部分が警鐘を鳴らす。 友達を見捨てたくはなかった。 だけどそれ以上に、ありすに犯し殺されるのは嫌だった。 「ごめんなさい……!」 ぱちゅりーはれいむとまりさに背を向け、必死に這いずって逃げ出した。 後方で、れいむとまりさの悲鳴が上がる。 残酷な運命に、ぱちゅりーは先程とは違う種類の涙を流した。 「ゆっゆっゆー♪ ゆっくりのお歌はどんなもんだーい、と……」 太陽が沈み、月と星々が煌く夜空の下、俺はほろ酔い気分であぜ道を歩いていた。 本日は外界の話を本に纏めたいとかいうことで、俺を含めた村に住む外界の人間が阿求ちゃんの家に集められたのだった。 外界から幻想郷にやってきた人間は大抵妖怪の餌となってしまうが、無事村に辿り着いたものは外の世界へ戻るか、この幻想郷に残るかの選択肢を得られる。 俺たちは戻るのを拒否し、ここで新たな生活を手に入れた組。外の世界のことを知らない村人たちに話をせがまれたりすることもある。 年齢層は様々で、上は三十年も幻想郷で暮らしているというじいちゃん、下はなんと十二歳の子供までいる。 俺が五年前、幻想郷に誘われたのは十五歳のときだった。月日は経つものだなぁ、と少々感慨にふけってみたり。 とにかく、久しぶりに外の世界を懐かしんで話が出来たので、ついつい時間が長引いてしまった。 家で待ってるれいむも、お腹を空かせてしまっていることだろう。 急いで帰って晩御飯を作ってあげないとな。 「――――!」 「ん?」 今なんか、ゆっくりの悲鳴が聞こえたような。 足を止めて、きょろきょろと辺りを見渡す。 電灯のない、月明かりだけの暗闇と、静謐な雰囲気。 気のせいだったのかな? ついゆっくり関係に敏感になってしまう自分に苦笑しながら、耳を澄ませた。 「……こっちの方向か?」 林の中から、確かにゆっくりの声らしきものが聞こえた。 近いとは言えないが、それほど遠いというわけでもない距離のようだ。 うーん。 まぁいいや、見に行こう。 俺は酒の勢いもあり、お気楽気分で林の中へと足を踏み入れた。 「はぁはぁはぁ、い゛いでじょ!? ぎもぢいいでじょぉぉぉ!!?」 「むっぎゅぅぅぅ!!! だずげでぇぇぇぇぇ!!!」 なんか凄い光景が広がっていた。 れいぱーありすに、ゆっくりぱちゅりーが犯されている。 ありすの発情した顔は尋常なものではない。なんであのゆっくりの中でも特に可愛い顔がここまで変化するんだろう、って感じ。 あれだ、言うなれば……ヤマンバ。 一方ぱちゅりーのほうは、苦しそうに呻きながら、逃げ出そうともがいている。 涙を流し、必死な表情のゆっくり…… あ、やべぇ、興奮してきた。 「むぎゅ!? お、おにいざん!!! ぱぢゅりーをだずげでぐだざぃぃぃぃ!!!」 俺の気配に気付いたのか、ぱちゅりーが涙目、いや涙顔で俺に嘆願してくる。 んー。 んんー…… …… 助けてやるか。 俺、実は発情したありすって胴体付きれみりゃの次くらいに嫌いなんだよね。 ゆっくりをいじめる小道具としては好きなんだけど。 これでも俺はゆっくり愛で派なわけで、制裁は好きだけど虐待は嫌いなんだ。 人様に迷惑をかけない、悪いことをしていないゆっくりは、幸福に暮らすべきだと考えている。 だって可愛いもん、ゆっくり。 いやまぁ、このぱちゅりーがゲスではないなんて言い切れないんだけどさ。 とはいえ、今はゆっくりを捕獲出来そうなアイテムを所持していない。 仕方無い、気分悪くなるけどやるしかないのか。 「そら、よっ!」 「んほぉぉぉぉぉぉ!!! すっき……ゆげぇぇぇ!!?」 地面に落ちていた木の枝を広い、至福の顔ですっきりしようとしていたありすの頭を突き刺した。 激痛が走ったのだろう、ありすは悶え苦しみ、突き刺された穴の端からカスタードが少し零れ出る。 んあー、やっぱり肉体を直接攻撃するのは嫌いだなー、俺。 やっぱり攻めるなら精神のほうでしょ。 「むぎゅっ、むぎゅっ……」 ゆっくりぱちゅりーはありすの動きが止まったのを理解すると、なんとかありすの下から這い出した。 だが肉体的に極限状態だったらしく、えれえれと餡子を吐き出してしまう。 うわっ、きったねー。 俺はゆっくりありすの馬鹿力で枝が抜けないよう、もう一本渾身の力を込めて枝をありすに突き刺すと、ぱちゅりーが落ち着くのを待った。 やがてふらふらながらもなんとかしゃべるくらいの元気を取り戻したぱちゅりーが、俺に事情を説明する。 「ふーん、発情ありすの群れがねぇ」 話には聞いていたが、実際そんなことが起こるもんなんだなぁ。 じゃあ、集落一つ分のゆっくりたちが泣いて逃げ惑ったわけで……おっと、想像だけでなんかムラムラしてきた。 極力顔に出さないよう努めながら、俺はぱちゅりーを抱き抱えた。 「じゃあ、すぐ助けに行こうか。もしかしたら友達も救えるかもしれない」 「むきゅ、おねがいするわ……ごほっ、ごほっ!」 「ああほら、無茶すんな。静かに運んでやるから、な?」 「だ、だめよ、いそいで……れいむとまりさが……」 どうやら、友達思いのぱちゅりーらしい。ゲスじゃなくて良かった。 俺は体力を極端に失ったぱちゅりーを疲れさせないよう神経を使いながら、より深く林の奥へと進んでいった。 結論から言うと、生き残ったゆっくりは一匹たりとていなかった。 どのゆっくりも大量の蔦を生やし、黒ずんで朽ち果てていた。 「酷い有様だな、これは……」 あまりの惨状に、ごくりと唾を飲み込む。 こっちのれいむは犯し殺されたあげく、生まれた子供まで犯されたらしい。 あちらのまりさは、目の前で子供が犯される姿を見せ付けられたようだ。 どいつもこいつも、性交後のすっきりとした顔ではなく、怨嗟と憎悪に塗れた悲痛な表情をしている。 それほどまでに、恐ろしい体験をしたのだろう。 人間だろうが妖怪だろうがゆっくりだろうが、『死』というものを嫌悪する俺は眉をしかめた。 ゆっくりありすたちの姿は影も形も見当たらない。 存分にすっきりしたので、新たに生まれた赤ちゃんゆっくりありすを連れてどこかへ去っていったのだろう。 ……もしかしたら、未だ快感が足らず、他の獲物を求めに行ったのかもしれないが。 そうなると、また何処かの集落が同じように襲われ、ここと同じ惨状になるのだろうか。 想像したら気分が悪くなってきた。 「れ、れいむ……まりさぁ……」 ぱちゅりーの友人のれいむとまりさは、少し離れた場所で見つかった。 他のゆっくりと同じように、額から何本もの蔦を生やし、生まれ犯され死んだ子供たちに囲まれて朽ち果てていた。 黒ずんだ顔に光る涙の跡。 見るだけで苦しみが伝わってくるほど、酷い体験だったのだろう。 ぱちゅりーは呆然とした表情でそれを眺めている。 今まで暮らしてきたコミュニティの全滅、そして友達の喪失。 しかもそれはあらかじめ来ると予想されていたものではなく、ある日唐突にやってきた暴力。 ぱちゅりーはぶるぶる震えている。 だがすぐに、体力の限界となったのか、白目を剥いて気絶してしまった。 「あ、おい!?」 慌てて気を確かめようと揺らそうとし、思い留まる。 ぱちゅりー種は体力がない 子供を作ることだけは回避出来たとはいえ、精神的な疲労もあって瀕死状態なのだろう。 このままでは、本当に死んでしまう。 「仕方無い、乗りかかった船だ。家に連れ帰って介抱してやるか……」 万全の状態に回復出来るなんて断言出来ないが、出来る限りのことはしてやろう。 愛で派ですから。 ゆっくりの泣き顔を見るのも好きだけど、ゆっくりしているところを見るのも好きなんです。 「とはいえ、少しくらい役得があってもいいよな?」 俺はぱちゅりーを襲っていたゆっくりありすのところに戻った。 ありすはなんとか突き刺された棒から抜け出そうともがいている。 その度に激痛が襲い掛かるだろうに、大した奴だ。 俺に気付いたのか、ありすは血走った目で叫んだ。 「ぞのぱぢゅりーをよごずのよっ!!! まだあいじだりないわぁぁぁあぁああぁぁぁ!!!」 「……」 開口一番それかよ。 ゆっくりありすの精力、恐るべし! なんか嫌な気配を感じたのか、抱き抱えたぱちゅりーがぶるぶる震えだすし。 はぁ。 まぁいいか。 これから、また楽しくなりそうだ。
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ゆっくり射的 今日はお祭りの日。 いろいろな出店がある。ゆっくりにちなんだ店も今では珍しくなくなった。 ゆっくり焼きや冷やしゆっくり、水上まりさ釣りやカラーゆっくりなどもある。 もちろん普通の店もある。微妙に高い焼きそばとビールを買って花火でも見たいな、と思ったがそうもいかない。 俺も店を出してるからだ。その名も『ゆっくり射的』。 類似店がないからか、そこそこ盛況だ。ほら、また少年がやってきた。 「お兄さん!あの写真本物?どうやったらもらえるの!?」 写真とは射的の景品のことだ。あるスジから譲ってもらったり買ったりした。盗撮なんかじゃないヨ? 「おうともよ!あの写真は正真正銘の本物だ。むこうにゆっくりがいるだろ? アレを撃って、当たったら1点だ。点数に応じて写真をあげよう。簡単だろ、やってくかい?」 人里では妖怪に憧れる者も少なくはない。時に恐怖の象徴ともなるが、惚れこんでしまうものもいるという。 滅多に姿を見れない大妖怪ともなると、一部ではものすごい人気だという。 そういう人気の高い妖怪や、なかなか写真に撮られない(要するに写真自体が少ない)妖怪は高得点を出さないともらえない。 逆に人気があっても写真の枚数が多い妖怪などは簡単にもらえるようになっている。そのへんはお客の頑張り次第ということで… 「やるやる!いくらなの?」 「1回100円で弾は10発。 赤ゆっくりに当たるとどこでも1点。親ゆっくりは目と口に限り1点だ。それ以外は点数にならないぞ」 そう、この射的、的となるのはただのゆっくりではない。植物型にんっしんっ!をしたゆっくりなのだ。 頭に赤ゆっくりを生やした親を剣山で固定する。それを少し離れた所から狙い撃つというものだった。 ルールを説明するとお兄さんは少年にライフルを渡す。もちろん本物ではない。 「じゃあ撃っちゃってよ!」 「よーし、狙い撃つぞー!」 第一射。親ゆっくりに命中! 「いだいぃぃぃぃぃぃっぃい!どぼぢでごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」 「「「おがぁしゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」 「お、なかなかやるな。でも親のほっぺただから点数にはならないぞ」 「くっそー、ところでお兄さん、レミリアの写真は何点でもらえるの?」 「レミリアか、えっと、5点だな。あと9発ある。がんばれよ」 実はこの射的、そこそこ難しい。親が少しでも痛みから逃れようと動く。頭上の赤ゆっくりも動く。 ただでさえ小さい的が動くのだ、10発全部はずれということもよくあることだ。 「次は当てるよ!」 第2射。はずれてしまった。 しかしゆっくりからするとはずれははずれで怖いものだ。何せ自分の近くを弾が飛んでいくのだから。 ゆっくりにとってはどちらにせよ地獄だった。 その後少年は6発はずしてしまった。 「お兄さん!難しいよこれ!」 「んー?じゃあちょっとサービスな」 そう言ってお兄さんは親ゆっくりを剣山に深く差しこむ。 「ゆぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!でいぶのあんよがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「これで親は動かない。がんばれよ」 「ありがとうお兄さん!」 第9射。サービスのおかげか赤ゆっくりの眉間(?)に命中し、それを吹き飛ばした。 「でいぶのあがぢゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「「おにぇえちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」 「もっちょ、ゆっきゅりしちゃかっちゃ…」 「どぼぢでごんなごどずるの!?でいぶのあがぢゃんがえじでね!!」 「うるせーなー。少年、次は親の口に当てちゃってよ。黙らせたら特別に4点あげるよ」 「えっ!?本当にいいんですか、やっちゃいますよ!」 「ゆっぐりじでないででいぶのあがぢゃんなおじでね!!ぞれどだべものももっでぎでね!!」 本当にうるさい饅頭だ。当然今自分が置かれている状況なんざ理解してないんだろうな。 そして第10射。口には当たらなかったが。 「でいぶのづぶらなおべべがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「「みょうやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!おうぢぎゃえりゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」」 まだ生まれてすらいないのにどこに帰るってんだ。それはともかく。 「お、目か。特別に2点だ!おめでとう!じゃあ写真はこのなかから選んでね」 合計3点。なかなかいいスコアだ。写真も中堅妖怪ならあらかたそろっている。 「うーん…」 「いいのがなかったのかい?それならもう1回やって、2点以上とれたらレミリアってのはどうだい?」 「いいの?じゃあもう1回やるよ!」 「あいよ、また10発な」 「あ、お兄さん、僕もやる!」 「俺も俺も!」 「私も!」 ゆっくりの悲鳴が集客効果も果たしてくれたようだ。 「よしよし、みんなルールはわかってるな?しっかり狙えよ!」 「やべるんだぜぇぇぇぇぇぇぇ!!ばりざのがわいいあがぢゃゆべっ!?」 「まりざ?どうじだの?みえないよ!?」 「まとなんだねーわかるよー」 「ごんなごどずるなんでいながもの、の?ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 「サービスしといたぞ。動かないうちに当てろよー」 「むきゅ…むきゅ…」 「あ、あのぱちゅりー弱ってる!」 「むぎゅぅぅぅぅぅぅ!やべでっ!あがぢゃんじんじゃうぅぅぅぅぅ!」 お客さんも俺も、そしてゆっくりも楽しい時間を過ごせましたとさ。 舞台裏ならぬ屋台裏 「このまりさはもう駄目だな」 赤ちゃんも全部落ちたし、目も口もぐちゃぐちゃだ。 「こんなのでよかったら食べるかい?」 子供たちはくれるものなら、と喜んで食べてくれる。さぞや甘かろう。 おっと、こいつの分を補充しないとな。店の裏手にいる手伝いの虐待お姉さんに声をかける。 「新しいゆっくり用意してー!」 頼まれたお姉さんは大きな箱の中から適当にゆっくりを取り出す。 「今回はれいむか、それと…」 今度は『繁殖用』と書かれた箱の中からありすを取り出す。 「はいありすちゃん、このれいむとすっきりー!しようね」 「はぁはぁ、おねえさん、とかいはのありすはもうすっきりー!したくないよ…」 なんだって繁殖用にレイパーありすを使わなかったんだろと思いつつ、注射器を手に取る。 当然ありすの言うことなんかにいちいち耳をかさない。 「あんたは黙って私の前で汚らしく交尾してればいいのよ」 媚薬をありすに注入する。だんだんと息遣いが荒くなってきた。 手から離したとたんにれいむにとびつくありす。 「れいむかわいいよおおおおおおおおおおおおありすがあいしてあげるからねええええええええええええ!!」 「おねーさんたすけて!れいむゆっくりできなくなっちゃううううううううううう!」 「何事も経験だ、GO!」 「ああああああああああああああああああああ、ずっぎりー!」 「とかいはのありすはいっかいじゃまんぞくできないわ!もっとあいしあいましょれいむうううううう」 「お前はもうおわりね。また出番が来たら出したげるからまってなさい」 「ありすまだすっきりしてないのにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」 ありすを箱に詰めなおした頃にはもうれいむの頭から赤ゆっくりが生えていた。 そういう薬を使ってるからね。おお、ご都合主義ご都合主義。 「ゆ!?もうあかちゃんできたよ!ゆっくりしてないね!でもかわいいよ!」 「亜阿相界、今のうちによーくかわいがってやりなよ。もうすぐゆっくりなんてしてられなくなるから」 「おねーさんなにいってるの?これかられいむたちはとってもゆっくりするんだよ?ばかなの?しぬの?」 「へいへい、そりゃーゆっくりした話ですこと」 適当に流しながらそのれいむを店の表へ持っていく。 「ゆゆ~♪おそらをとんでるみたい~♪」 「はい着地ー!どーん!」 「どぼじでごんなごとずるのおおおおおおおおおおおおお!でいぶのあんよがああああああああ!ゆっぐりでぎないいいいいいいい!」 剣山に突き刺されるれいむ。まあ動かないという意味ではとてもゆっくりしてるよ、うん。 「あ、このぱちゅりーももう駄目ですね。新しいの持ってきますね」 そういってお姉さんはまた店の裏に戻って行った。 あとがき ゆっくりんピース?なにそれおいしいの? 俺も射的したい。チルノの写真欲しい。 byまふ
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注意書き 舞台について特に決めてはいませんがたぶん幻想郷の外だと思います。 人間に飼われるゆっくりがいます。 虐待描写は温めです。 前半は特にいじめとか言った描写はありません。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ん?なんだ、ゆっくりか…」 俺が大学のレポートを作成していると窓からゆっくりれいむが入ってきた。 まあ、特にゆっくりが嫌いというわけでもないし、汚れているというわけでもない、荒らしたり自分の邪魔をしないのであればそのまま放っておこうと思った。 「えーと…財務管理財務管理…」 教科書をめくり索引から項目を探す。 「おにいさん!!ここはおにいさんのおうちなの?」 「そうだよ」 無視して自分の家宣言されても困るので適当に答えておこう、あ、財務管理、5ページか。 「ゆ…あまりひろくないけどとてもゆっくりしたおうちだね!!」 「そりゃどーも、でもおまえの家よりは広いぞ?」 「そーだね!!!」 なんだ、理解はしていたのか、じゃあいいや、レポートを書こう。 しばらくれいむは黙って俺の方を見ていたがしばらくして俺に声をかけてきた。 「おにーさん!ゆっくりしてる!?」 何度も教科書とレポート用紙を見比べ、ペンを走らせる俺がゆっくりしてないように思えたのだろう、事実俺は今ゆっくりしていない。 「いや、あまりゆっくりしてないな」 「どおして!?ゆっくりしよう!!ゆっくりしていってよ!!」 そんなこと言ってもレポート書かないわけにはいかないし、でも急いで書くものでもなかったので、休憩がてらこいつと少し話してもいいかなと思った。 「じゃあどうすればゆっくりできるんだい?少し教えてほしいな」 「ゆゆ、そうだね…」 れいむは顔をしかめながら、しばらく考えた後答えた。 「おひるねをするとゆっくりできるよ!!」 「パスだ、俺に昼寝の習慣はない」 夜眠れなくなって授業中に寝てしまい、先生に怒られるのは嫌だからね。 「ごはんをたべるとゆっくりできるよ!!」 「却下、さっき昼飯を食ったばかりだからこれ以上は食べれない」 「ゆゆゆ…おにいさん、てごわいね…」 何が手ごわいんだよ、何が。 「そうだ!すっきりすればゆっくりできるよ!!」 「!?!?!?」 「ゆふふふ、すっきりすることにきづいたれいむはさすがゆっくりしてるね!!」 「俺には…」 「ゆ?どうしたの、おにいさん?」 「俺には…すっきりする相手がいないんだよぉ…」 お兄さんは泣いてしまいました。 「そう、おにいさんにはすっきりするあいてがいないんだね…」 「うぅ…」 ちくしょー、今まで親戚以外の女性に振れたこともない、俺の心の傷を掘り返しやがって… 「でもれいむにはすっきりするあいてがいるよ!!まいにちまりさとちゅっちゅしてすっきりするよ!!それもれいむもまりさもまだわかいからにんっしんしないすっきりだよ!!」 なんだよ、その「まだ社会人じゃないので避妊しています」みたいな言い方は!?それに毎日やってるのかよ!? ああ、なんだろう、たかが饅頭の癖になんだか怒りが込み上げてきたぞ…? 「ちゃんとにんっしんしないれいむはとてもゆっくりしてるでしょう!!じゃあれいむはもうかえるね!!かえってまりさときょうもすっき…」 「饅頭が調子に乗ってんじゃねえぇー!!」 俺はれいむの顔面をがしりと掴むと全力で窓の外に放り投げた。 5秒ほどそのままの体勢で固まってた俺は、レポートを書くために椅子に座った。 「……ふぅ、すっきり、さて、レポートレポート…」 俺ったら学生の鏡だねぇ、さて、財務管理は… 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!!!!や゛め゛て゛え゛ぇぇぇ!!!」 「な、なんだぁ!?」 急に窓の外から悲鳴が聞こえてきた、俺はあわてて窓の外、悲鳴をした方向を見る。 「い゛や゛だぁぁぁ!!す゛っき゛り゛し゛た゛く゛な゛い゛い゛ぃぃ!!!」 「はぁはぁ、しょたいめんのありすにいきなりちゅっちゅしてくるれいむかわいいいぃぃ!!すっきりしよぉねえぇぇ!!」 なんと、さっき投げたれいむをありすが襲っていた、どうやら俺が投げたれいむがありすに命中、ちょうど口と口がぶつかる形になってありすが発情したのだろう。 まったく、この饅頭はどうしてこう俺の目の前ですっきりの話をしたがるんだろうか、すっきりしたがるんだろうか? というか白昼堂々、何の遮蔽物もないアスファルト上で交尾するっておかしいだろ? 「んほぉぉお!!いいよぉ!!れいむ!!れいむぅう!!」 「い゛や゛だあ゛ぁぁぁ!!すっきりしたら…しんじゃう゛う゛よ゛ぉお゛ぉお゛!!!!」 最初は放り投げただけで許してやろうと思ったのに…目の前で交尾なんかされては俺の怒りは有頂天だ。 交尾に夢中で周りを見る余裕がない二匹に近づいた俺は金属バットで二匹まとめて叩き潰した。これでゆっくりレポートが書ける… そう思ってレポート用紙を見るとおかしなところに気づいた、途中から文章が同じことの繰り返しを延々と描いているだけになっている… きっと、れいむの話に適当に答えている時にレポートに対する注意がそがれたのだろう… 「やっぱり最初から追い出しとくべきだった!!あの饅頭がぁ!!」 結局、レポートは書き直す羽目になった。 あとがき 普通な虐待ものを書こうと思ったのですが… 虐待描写って難しいですね。 9月4日 1724 セイン このSSに感想を付ける
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「う~~♪ た~べちゃ~うぞ~♪」 空の低い森の中を、ボヨンボヨンと飛んでいるのはゆっくりれみりゃ。 俊敏でなければならないはずの捕食種なのだが、この四肢の有るれみりゃは違う。 太っているわけでは無いが、丸々とした体型に低い運動能力、そしてゆっくり随一の低い知能。 「う~~!! まで~~~~♪」 しかも、狩りも、遊びの一環としてしか考えていないのだろう。 その顔に、真剣の文字はなくヘラヘラと笑いながら獲物を追いかけている。 「はぁはぁ!! ゆっくりにげるよ!!」 「ゆっくり~~~!!」 逃げていたのは、ゆっくり霊夢親子だった。 お散歩中に襲われ、必死でにげている最中。 そして、親子は上手くれみりゃを誘導し、その差を少しずつ広げていく。 「う~~まつんだどぉ~~♪」 「まじゃ~~~♪」 この日、このれみりゃは二匹で狩りに出かけていた。 お母さんれみりゃと子供れみりゃ。 二匹とも四肢をだらんと下げ、大きな目で獲物を捕らえて追いかけてくる。 「うつう~~~♪ れみりゃはかりのてんさいだど~~~~♪」 「う~~♪ まぁまぁすごいどぉ~~♪」 差が広がっている事に気付かないようで、お互いの顔を見つめあいながら森の中を飛んでいく。 「う~~♪ ぶじゃ!!!」 当然れみりゃにそんな器用な事ができる筈もなく、お母さんれみりゃは木の枝に正面衝突。 「うあああーーー!!! れみりゃのびゅーてふーーーーなぼでーーーがーーー!!!」 地面に落ちたれみりゃは自身の首から下が目の前に落ちているのを認め、大声で泣き散らす。 「う~~~? う~~♪」 そこにやってくる赤ちゃんれみりゃ。 「う~~~♪ まぁまぁはがりのてんさいだどぉ~~~♪」 おかあさんれみりゃの体と頭を交互に眺め、一言話し、満面の笑みでその体にむしゃぶりつく赤ちゃんれみりゃ。 「あああーーー!! それはまぁまぁのからだだどぉーー!! たべものじゃないどぉーー!!!」 「うまうま♪」 「ちがうどーー!! れみりゃのがらだだべないでーーーー!!!!!」 赤ちゃんれみりゃは、母親の必死の叫びに耳も貸さず、自分の体よりも遥かに大きな獲物を進める。 「おいし~~どぉ~~~♪」 「うーー!! ざぐやーーー!! ざぐやーー!! だずけでーーー!!!」 「う~~~♪ ぶさいくなにくまんだどぉ~~~♪」 「う?」 今だ首だけのれみりゃが、自分を見ている赤ちゃんれみりゃに気付いた。 その顔は、何か宝物を発見したような、そんな顔だった。 「う~~~♪ あがじゃ~~~ん!! まぁまぁをだすげてねぇ~~~♪」 「う~~♪ おいしそ~だどぉ~~~♪」 「う? うああーーー!!! あああーーーー!!!」 衝撃で帽子が吹き飛び、おまけに体もない。 れみりゃの赤ちゃんにその状態が自分の母親であるとは到底思えなかった。 「う~~~♪ ぶしゃいくなまんじゅ~~もおいし~~ど~~~♪」 「まぁまぁはぶさいくじゃないどーーー!!!! いたいどぉーーー!!! だずけでーーー!!!!」 母親を食い終えた赤ちゃんれみりゃは、見えぬ母親を探し、水面に映った自分の姿を母親だと思い込み湖に散った。 ―― 「ゆゆ!! みんな!! もうだいじょうぶだよ!!」 「よかったねおかーさん!!」 「ゆっくりできりゅね!!」 「そうだね!! ゆゆ!! ここにおみずがいっぱいあるよ!!」 「ほんとだ!!」 「すごいね!!」 「これはながれていないから、にんげんがくんだんだよ!!」 「だったらあまいね!!」 「おれんじぎゅーすだね!!」 「れいむたちがみつけたから、みんなれーむたちのものだね!!!」 「「「「ゆっくりいたあだきまーーす♪」」」」 そうして霊夢一家も湖に消えた。 このSSに感想を付ける
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ゆっくりれみりゃが空き家に住んでいた。 空き家でもそれなりに丈夫な外観、そしてまだ綺麗な状態のベッド。 自称紅魔館のお嬢様を自負するれみりゃのぷっでぃん脳では、随分と豪華なお屋敷に映っている事だろう。 「う~♪ さくや~だっご~♪」 起き掛け、一人空き家でそんな事を言うれみりゃ。 れみりゃは取り合えず朝はこう言って起きる、たとえ咲夜が居なくても。 しかし、このれみりゃは違った、きちんと咲夜がいたのだ。 「おぜうさま!! さくやがまいりましたぁ!!!」 勢いよく寝室に入ってきたのは、一匹の饅頭。 青紫の髪の毛にカチューシャ、そして青い瞳。 ニコニコとれみりゃに話している顔。 その外見的特長からゆっくり咲夜と呼ばれている。 「う~♪ しゃくや♪ だっご~♪」 そう言って手を伸ばすれみりゃ、しかしどう考えても体の大きいれみりゃを饅頭の咲夜が持ち上げられるはずも無く、渋々ベッドから降りるれみりゃ。 「おぜうさま!!! おきがえのじかんです!!!!」 笑顔のまま、そう言ってれみりゃに着替えを促す。 勿論、紅魔館でご寵愛を受けて無残に食べられるれみりゃは代えの服は有るのかも知れないが、唯の空き家に住んでいるぷっでぃん脳しか持たないれみりゃに代えの服が有るはずも無く、一度服を脱いでまたその服を着る、という作業をするだけである。 「う~♪ れみりゃはひどりでおきがえできるぉ~♪」 前が見えなくなり十六回ほどあちこちにぶつかりながら上着を脱ぐ。 足がもつれ、十六回ほどあちこちにぶつかりながらスカートを脱ぐ。 裏返しになりながらシャツを脱ぎ、一回頭をぶつけてドロワーズを脱ぐ。 それを逆に繰り返せばお着替えは終了である。 「はぁはぁ!! おぜうさま!! おうつくしい!!!」 その様子をじっと見ていた咲夜はそんな台詞を呟きながら、何故かある鼻から蕨餅を滴らせていた。 「しゃくや~♪ れみりゃおぎがえおわっだどぉ~♪」 俗に言うれみりゃスマイルと言う破壊力抜群の笑顔で咲夜に報告する、自分でパチパチと拍手までしている。 「おぜうさま!! さすがです!!! ……そろそろちょーしょくです!!」 「う~♪ しゃくやおがじたべどぅ~♪」 二つの食べ物は仲良く一階に移動する。 奥の部屋、そのぽっかり空いた床は二メートルほどの穴が開いていた。 穴を見ればゆっくり霊夢一家。 「ゆ!! おかーさんおなかへったよ!!!」 「ゆっくりできないよ!!!」 「がんばってここからでようね!!!」 どうやらここに落ちたらしい、しきりにジャンプして上がろうとする一家。 それが叶わないとピラミッドを組んで上がる。 しかし、重みと人数が足らずそれも無理。 するとさっきの事は忘れてまたジャンプ。 その繰り返し。 一日三回ピラミッド中に潰れた子供を食べるので、ドンドン人数が減っていく一家。 そうやら霊夢の中でもオツムが極端に弱いらしい。 「う~♪ おまんじゅ~おまんじゅ~♪」 言うが早いか穴に飛び込むれみりゃ、勿論今日の朝ごはんだ。 「ゆゆ!! こんにちは!! れいむたちゆっくりできないの!! ゆっくりたすけてね!!!」 「「「ゆっくりしようね!!!」」」 「う~♪ た~べちゃ~うぞ~♪」 大きい母親霊夢から食べ始める。 「ゆ!!! なにずるのーー!!!」 必死に抵抗するが、今まで散々意味の無い運動を続けていたゆっくり達は殆ど抵抗できない。 「ゆゆ!! ゆっぐりやめでね!! れいむはだめののじゃないよ!!!」 「「「やめてね!!! おかあさんをゆっくりはなしてね!!!」」」 「う~♪」 子供たちの抵抗なんて何のその、ゆっくり半数の饅頭を食べ終えたれみりゃはお腹を擦りながらご機嫌な様子で穴から出てくる。 「ゆっ! ゆっくり、……ゆっくりしてたけっかがこれだよーーー!!!」 「おがーざーん」 「どうじでおがあざんをたべだのぉー!!!」 今度はそのゆっくりが掴まれた、感動の親子再開である。 「う~♪ おいじがっだどぉ~♪」 「おぜうさま!!! それはよかったですね!!!!」 それを聞いて、ゆっくり独特の笑顔で返答する咲夜。 この穴に一家が入ったのは偶然ではない、このゆっくり咲夜がやったのだ。 「ゆっくりしていってね!!!」 と屋敷の周りで言えば。 「ゆっくりっするよ!!!」 とゆっくりが駆け寄ってくる。 「なかでもっとゆっくりできましゅよ!!!」 そういってすんなりと中へ招き入れる。 「ほんとだ!!」 「おかーさん!! ここれいむたちのおうちよりおおきいね!!!」 「ここならもっとゆっくりできるよ!!!」 「そうだね!! ゆっくりみんなではなしあったけっか、ここはれいむたちのおうちになったよ!!!」 「ゆっくりできないゆっくりは、でていってね!!!」 れみりゃスマイルと同程度の破壊力を持った発言。 それを聞いてもゆっくり咲夜は顔色一つ変えないで言い放つ。 「いいですよ!! でもこのおくに、もっとゆっくりできるばしょがありましゅよ!!!」 「ゆ!! さっさとはやくあんないしてね!!!」 つまりはこういう訳である。 これで食事に事欠かなくて済むれみりゃ。 咲夜の自身は他のゆっくりと同様の食事で困らないので、これは全てれみりゃのご飯になる。 れみりゃが足りないと我侭を言っても、直ぐに咲夜が調達してくる。 やはり、れみりゃは何処でも我侭なのだ。 そのご飯に今までゆっくりアリスが入っていなかった事を付け加えておく。 「う~♪ おでかけするぉ~♪」 「おぜうさま!!! ごいっしょいたしますわ!!!」 安っぽい、一部剥がれたビニール傘をさしながらお屋敷を出る。 特に目的は無い、ただ周りを見て回るだけだ。 「う~♪ おはないっぱいだどぉ~♪ !!! じょうじょだどぉ~♪ までー♪」 「おぜうさま!!! おまちになってください!!!」 とてとて歩くれみりゃの後ろをピョンピョン付いていく、れみりゃは目の前の蝶を追いかけるので精一杯だ。 「う~? じょうじょどご~? どご~?」 蝶が目の前から居なくなり、漸く周りの景色に目を向ける。 「おぜうさま!!!」 「う~♪ おっきなおやしぎ~♪」 目の前に映る屋敷に目を奪われているれみりゃ。 追いついた咲夜も目を奪われる。 それは正真正銘の紅魔館。 当然、れみりゃは大きなそのお屋敷に吸い込まれるように近づいていく。 「う~♪ れみりゃのおやしきだどぉ~♪」 辺りをぐるっと回って正面へ、勿論門番が立っていた。 のだが先ほどの魔理沙との先頭で気絶中。 「う~♪ ばぁ~か♪」 その横を得意げに通って行くれみりゃ、勿論傘で叩くのも忘れない。 「う~~~~~♪」 目の前には綺麗な庭、そして大きなお屋敷。 そして…… 「「「「う~♪」」」」 数匹のゆっくりれみりゃ、みな一様にれみりゃスマイルでヒゲダンス。 「う~♪ れみりゃもずるどぉ~♪」 当然ものれみりゃも参加する。 口をニヘラァと開けて笑顔を作る、両手を腰にあてお決まりの言葉を発すれば、そこには楽しそうに踊っているれみりゃの姿を見ることが出来る。 「うっう~♪ あうあう♪」 本人達は楽しそうに踊っていたその頃、ゆっくり咲夜は未だばてている門番の所に居た。 「も~しょうがないわね!!!」 がぶり。 普通のゆっくりより遥かに鋭いその歯で門番の腕に噛み付く。 「!!! ちゅ~~~~ごっく!!!」 鋭いとはいえゆっくりの歯、妖怪やましてや人間の皮膚を傷つけるには居たら無いが、門番を起こすことは出来るようだ。 意味不明な叫び声をあげて飛び起きる、必死に咲夜の姿を探すが近くにはその顔をしたゆっくり咲夜だけ。 「??? 咲夜さん……?」 完全に覚醒しきれていない門番は何が起きたのか理解できない。 「もう! はやくゆっくりしごとにもどってね!!!」 それだけ言って屋敷の中へ消えていく咲夜の頭。 「?」 取り合えず、言われたとおり仕事に戻った門番だった。 「うっう~♪ れみりゃう~♪」 その頃庭では踊りも終盤、全員が肉汁だらだら出しながら満面の笑みで踊っていた。 「う~、……! れみ☆りゃ☆う~☆ ニパ~」 極上の笑顔を残し、肉まん集団御遊戯会は終了した。 それを待っていたかのように、屋敷から一人の人影が近寄ってくる。 「れみりゃ様。すばらしいダンスでしたよ!! さぁさぁ疲れてでしょう? プリンをお持ちしました」 本物の十六夜咲夜だ。 差し出されたプリン丁度全員分、ご丁寧にスプーンまで用意されている。 「う~♪ ぷっでぃん♪ ぷっでぃんだべどぅ~♪」 「ぷっでぃ~~~んちょ~だい~♪」 一目散に咲夜に駆け寄ってプリンを奪い取っていくれみりゃ達。 「う~? う~♪」 勿論、あのれみりゃも例外ではない。 少し不思議がってはいたが、一目見るとあっという間に上機嫌。 「うっう~♪ おいち~♪」 他のれみりゃと同じように、スプーンをグーで持って食べ始める。 たくさんのれみりゃがニコニコしながらプリンを食べている。 「「「「「ん~♪ おいちいどぅ~♪ れみ☆りゃ☆う~☆ 」」」」」 それをニコニコしながら見つめる咲夜。 と。 「さくやさ~ん? どこですか~♪」 自分を呼ぶ小悪魔の声、仕方が無いがその場を後にする咲夜。 なに、これだけ人数が増えてのだ、また明日見ることが出来るだろう。 「どうしたの小悪魔?」 「はい。ぱちゅりー様が御用時があるそうです」 「そう」 連れだって図書館へ赴く。 この時、小悪魔が後ろを振り向いてプリンを貪るれみりゃ達に笑みを浮かべたことは、咲夜は死んでも知らない。 「うっう~♪ ぷっでぃ~んおいしいどぉ~♪」 「うーー!! もっどぷでぃんだべたいどぅ~♪」 「「「「「「「ぷっでぃ~んたべたいどぅ~♪」」」」」」」 「おぜうさま!!!」 ゆっくり咲夜が着いた時には、既にプリンは食べ終えられ高級なカップが地面に転がっていた。 「う~♪ ざぐや~♪」 ゆっくり咲夜のもとへ、あのれみりゃが近づいてゆく。 「しゃくや? しゃくやどご~♪」 「どご~、ざぐや~♪」 その一声に、他のれみりゃも近づいてくる。 「う~ざぁぐや~♪」 「おぜうさま!!! なんでしょう!!!!」 腰を屈めて、両手を自分の胸の前に持ってくる。 所謂ぶりっ子の仕草をする、このれみりゃがゆっくり咲夜に我侭を言う時のポーズである。 周りを見ると、他のれみりゃも大分近寄ってきた。 ぷっでぃん脳でも人間ではなくゆっくりだと理解できるらしい。 始めてみるゆっくり咲夜だが、生得的なものか、これが自分に対してどういう存在か知っているようだ。 「れみりゃね~、おがしだべだいの~♪」 代表して言うのは勿論あのれみりゃ、ここぞとばかりにれみりゃスマイルを浮かべて話を続ける。 「おぜうさま!!! おがしですね!!!! れいむですか?まりさですか?」 「ん~ん♪ れみりゃ、ぷっでぃ~んがたべたいのぉ~♪」 にぱーっと笑顔を浮かべてゆっくり咲夜にお願いするれみりゃ。 外野でもぷっでぃ~んコールが沸き起こる。 「ぷっでぃ~ん? ぷっでぃ~ん。……ぷっでぃ~ん!!!!!」 「う~♪ ぷっでぃ~ん♪ ぷっでぃ~ん♪」 咲夜が連呼したぷっでぃ~んに合わせて自分も叫ぶ。 咲夜の目が真っ赤になっているとも知らないで。 「しょくりょーが!!!」 そのまま声を張り上げ目の前のれみりゃへ。 勢いよく跳躍し、自慢の歯でれみりゃの両腕を噛み千切る。 「ほんじゃぎゃーーーーーーー!!!!!!」 今まで自分の我侭を聞いていたゆっくり咲夜の突然の行動と腕の痛みに、涙を流しながら転がり悶えるれみりゃ。 「こんなのおぜうさまじゃないわーーーーー!!!!!!!」 そう言って、引きちぎった両腕を貪る咲夜。 「うがぁ!! れみりゃの! ……それはたべものじゃなぐでれみりゃのー!……」 そんな声はお構いなしにそのまま全身を貪っていく咲夜。 「う~!! ♪ えい! えい♪ うっう~れみりゃはつよいどぉ~♪」 咄嗟に、回復した右腕でビニール傘を使い反撃にでる。 しかし、お世辞にも早いとは言えないその攻撃を食らうほどゆっくり咲夜は馬鹿ではない。 「むっしゃむっしゃ!!!」 あっけなく再生したての右腕を再び口ちぎられ、その牙はれみりゃの頭に向けられる。 「おぜうさまとはちてもにつかないわ!!!」 「んぎゃーーー!!! うっ、う゛わ゛ーーー!!!」 頬を食いちぎる、そのまま顔面を恐ろしいスピードで飲み込んでいく。 周りのゆっくりは逃げもせずただおろおろするばかりである。 「う~!! う~~~~!!!!」 「ばっ、ばぁ~か!! ざぐやにいいづげでやどぅ~!!!」 「ざぐや!!! ざぐやーーー!!!! どごーーーーー!!!!」 通常自分たちが食すゆっくり饅頭。 それが攻撃してくると、れみりゃは唯おろおろしてなすがままにされるしかない。 それは、アリスに襲われた時、自らの子孫を残すためでもあるのだ。 それだけを遺して息絶えるれみりゃ。 間髪居れず次の肉まんへ狙いを定めるゆっくり咲夜。 「こんなにぐまん!!!! しょぶんじますーーーー!!!!!」 次の肉まんも圧倒的だった。 足を食いちぎりそのままお腹へ。 たくさんの肉まんの具を掻き出しながら飲み込んでいく。 「ざぐやーーー!!! ごわいひどが!!! ごわいひどがいるどぉーー!!!」 それを言い終わる頃には既に残すは首から上のみ。 「ざぐやーー!! だずげでーーー!!! それがらぷっでぃ~ん!!!」 それが最後の言葉になった。 次の肉まんは珍しく、飛んで逃げようとした。 「う~♪ れみりゃはどべるんだぞぉ~♪」 しかし、見せびらかすようにゆっくり咲夜の目の前で浮かんでいたため即座に羽が食べられる。 そして落下する体。 「んびょん!! ……!! う~!!」 勢いよく地面にぶつかったこのれみりゃはそこで抵抗を諦めたようだ。 それ故、一番早い時間で完食された。 「ふー……。!!!」 まだ残っているれみりゃ達の方へ向き直るゆっくり咲夜。 「う……。う~♪」 「う~♪ う~♪」 「うっう~あうあう♪」 一致団結してご機嫌をとる、それを白けた顔で眺める咲夜。 「う~~♪」 「「「うっ~♪」」」 れみりゃ達も、その様子を見てほっと一安心、もう食べる気は無いと判断したのであろう。 「れみ☆ry、うーーーー!!!」 咲夜のもとへ近づいてきた一匹に狙いを定めて食事を再開する咲夜。 御遊戯の雰囲気から一変、再びそこは地獄絵図と化した。 「おぜうさまのにせものめ!!!」 「う゛わ゛ーーーー!!! ざぐや゛ーーーーーー!!!!!」 今まさに食べられている一匹が発した言葉、それが咲夜に届くことは無かった。 そして、ゆっくり咲夜に耳にも届くことは無かった。 ……。 「それではこれで失礼します」 「ご苦労様」 「おう、ありがとさん」 「お二人とも、プリン食べたくないですか?」 パチュリーと魔理沙に紅茶をだして図書館を後にする咲夜。 「今日は安心して普通の紅茶を飲みたい」 そう言われて小悪魔に変わって紅茶を淹れた。 時間を止め、出来る限り最速で淹れ終えたのだが、時間を戻した時に運悪く躓いていた小悪魔とぶつかって淹れなおし&後始末。 おかげで大分時間が掛かってしまった。 そうだ、何時も一つで不満げだったからたまにはもう一つ作ってあげよう。 それで機嫌がよくなれば、もう一度可愛い可愛い御遊戯会が鑑賞できる。 先ほどよりも、本気を出してプリンを作っていく咲夜。 おいしければおいしい程御遊戯会を見れるチャンスが増すのだ、そう考えれば一段と気合が入る。 「できた」 何時ものプリンの上にさくらんぼと生クリーム。 その懇親の一品をお盆に載せる。 そうだ、と思い立ち以前ご機嫌を取るのに使ったきぐるみの帽子も被る。 準備万端、いざ庭へ。 「れみりゃさまー!! ぷっでぃ~~んをお持ちしましたよ!!! ……」 元気よく先ほどまでれみりゃが居た場所に向かった咲夜。 そこにはパラパラと散らばっている肉まんの具と人数分のれみりゃの服と帽子。 そのうち一枚は何故かシャツが裏返っていた。 呆然と立ち尽くす咲夜。 ゆっくりフランなら唯の悪戯だけだし、門番はきつく言い聞かせているから食べない。 ……? 全く原因が分からず呆然としている咲夜、一点を見つめたまま辛うじてお盆を支えている。 そこに近づく一人の人影。 「さくやさん。おいしそうなぷりんですね♪ もらってもいいですか?」 「…………」 無言で首を縦に振る咲夜。 「えへへ、有難うございます♪」 そう言って彼女は、もと来た道を戻っていった。 その頃、ゆっくり咲夜は紅魔館の中へ入り込んでいた。 「ゆ! そこ、ちゃんとしごとしなしゃい!!!」 「そこはみょういいわ!! こっちのおしょうじをよろしくね!!!!」 そんな事を言いながらまるで本物のメイド長のような態度で屋敷をうろついて行く。 「咲夜~? 紅茶を入れて欲しいんだけど」 「ゆっ!」 昼間、博麗神社へ行っていたため起きていたこの屋敷の真の主、レミリア・スカーレット。 従者に紅茶を入れて貰おうと、掴まらない咲夜を探していた所だった。 それと丁度かち合ったゆっくり咲夜。 ゆっくり咲夜の顔に笑みがこぼれる。 「おおおお!!!! おぜうさまー!!!!! ほんもののおぜうさまーーー!!!」 鼻から蕨餅をダラダラ垂らし、まるで発情したゆっくりアリスの様にピョンピョンと近寄っていく。 勿論、今のコイツは素面である。 対するレミリアは特に驚かず、一瞥の後に。 「何、コイツ?」 「はぁはぁ、おぜうs……んびゃお!!!」 一発の弾幕で中の餡子を飛び散らせて朽ち果てるゆっくり咲夜。 勿論意識は一瞬で途切れた。 「? まぁ良いわ。さくやー! ……庭かしら?」 …… 「このプリンとても美味しいわね。小悪魔が作ったの?」 「いえ、咲夜さんが作りすぎたようなので、貰ってきたんです」 「こいつはうめぇぜ! 流石メイド長だけはあるぜ!」 「はい、(元に)戻ったら伝えておきますね♪」 …… 「ゆっくりたすけてねーーー!!! おかーさーん」 「ゆー!!! ゆっくりたすけてねーー!!!」 「おなかへったねー!!!」 「はやくおうちにかえって、おかあさんたちとゆっくりたべようね!!」 「ゆー、おにゃかへったー」 「……。!!! まんじゅう!! いっぱい!!!」 「ゆゆ!! れいむはまんじゅうじゃないよ!!! ぷりてーなかわいいれいむだよ!!!」 「むっしゃ!! これめっちゃいめぇ!!!!」 True End
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涼やかな風が、赤色に染まった木々の間を吹き抜けた。 全てを焼き尽くすかのような太陽の熱も鳴りを潜め、夜と月の時間が復活を遂げる。 外の世界も、幻想郷も、四季の移り変わりに変化は無いのだ。 暑かった夏が終わり、季節は秋。 紅葉が風に乗って舞い散る様は、この季節独特の風情を感じさせる。 芸術の秋。 運動の秋。 食欲の秋。 夏の暑さに体力を奪われた者たちも復活し、活動を再開させた。 そしてそれは、人間に限った話ではない。 木陰でじっとしていた動物たちも、秋に生る果実目当てにその姿を見せた。 狐や狸、他にも愛くるしい小動物たちが人々の目に触れる。 同じように、野生に住まうゆっくりたちも、気温の下降と共に元気を取り戻すのだった。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 澄み渡る秋空に、ゆっくりたちの声が重なり合う。 夏の間は少数だったその声も、秋の始まりと共にその数を少しずつ増やし始め、今では見事なまでの唱和となった。 夏は暑い。 それは人間も妖怪も動物も、そしてゆっくりも基本的に変わらない。 あまりに暑い太陽の日差しは動き回る元気を減少させ、水分の損失を防ぐために日陰でじっとしていることが多くなる。 だがゆっくりはその名前と違って動き回ることが大好きであり(大人になるとじっとしてゆっくりするのも好ましくなるが)、フラストレーションが溜まってしまう。 だから夏が終わり、秋になって涼しくなると、今までの積もり積もったストレスやら何やらを吹き飛ばす勢いではしゃぎまわるのだった。 「むきゅー! みんなたのしそうでいいわね!」 ここにいるゆっくりぱちゅりーも、そんな陽気に誘われたゆっくりの一匹だった。 ぱちゅりー種は知っての通り、ゆっくりという種族の中で身体が極端に弱い。 激しい運動は当たり前として、ちょっとした衝撃や、吃驚するような事態に遭遇しただけでも気分が悪くなったり、疲れて息が切れたり、吐いてしまうことすらある。 そんなぱちゅりーではあるが、動くのが嫌いというわけではなく、むしろ好きである(ゆっくりなのだから当たり前の話ではあるが)。 軽い運動程度ならこなせるので、跳ねることは出来ないがずりずりと歩き回ったり、他のゆっくりたちが元気良くはしゃぎまわっているのを見るだけで、とても幸せな気分になれた。 彼女たち風に言うのなら、とてもゆっくりしている、ということだろう。 夏の暑さに特に参っていたぱちゅりーは、開放感に満ち溢れていた。 「ぱちゅりー! いっしょにどんぐりさがそうよ!」 「ぱちゅりーがいてくれれば、ひゃくにんりきだね!」 と、そこにぱちゅりーの友人である二匹のゆっくりが、ぴょんぴょん飛び跳ねてやって来た。 ゆっくりれいむとゆっくりまりさである。 二匹はぱちゅりーを間に挟んで、親しげに頬を摺り寄せた。 ゆっくり種特有の行動である、親愛の表現だ。ぱちゅりーは嬉しくなって「むきゅー!」と鳴いた。 前述のようにぱちゅりー種は体力が極端に低く、地面に落ちている木の実などを拾ってくることすら辛い作業であり、狩りをするなど論外の域にまで達するほどだ。 だが、ぱちゅりー種が役立たずとして爪弾きにされないのには、理由がある。 ぱちゅりー種は先天的に知能に優れているのである(ただし、ゆっくりとしては、だが)。 ゆっくりは基本的に愚者であるため、餌を効率的に採取する方法や罠の作り方、外敵である捕食種や人間たちからの逃走方法に明るいぱちゅりー種をとても尊敬していた。 だからゆっくりたち――特にまだ若いゆっくりは狩りに出かけるとき、こうしてぱちゅりーを誘うことが多いのだった。 「このきせつなら、どんぐりだけじゃなくておいしいおやさいもたべれるわ!」 「ほんとう!?」 「ゆゆーん♪ やっぱりぱちゅりーをさそってよかったよ!」 嬉しそうな顔を浮かべるれいむとまりさ。既に自分たちが大量の収穫をした後のような気分になっているのだろう。 ぱちゅりーも、二人がそんな顔を見せるのはとても幸せなことだった。 これからも、ずっと一緒にゆっくりしたい…… ぱちゅりーは幸福に満たされながら、そろそろ出発しようと声をかけようとした。 「むきゅ! そろそ」 「ゆ……? なにかきこえない……?」 「ゆゆ……ほんとだ、へんなおとがきこえるね」 「……むきゅ?」 だが、れいむとまりさが不思議そうな顔で周囲を見渡したのに遮られた。 つられて、パチュリーも耳を澄ませてみる。 肉体こそ脆弱だが、感覚器官は他のゆっくりに劣っているわけではない。 程なくぱちゅりーも、地響きのような振動音を感じ取った。 「ぱちゅりー、なんなのこれ?」 「わ、わからないわ……」 分からないが、何だかとても嫌な予感がした。 自分の餡子に眠る、ゆっくりという種族の遺伝子が警告しているような…… 見ればぱちゅりーたちだけではなく、周囲にいた他のゆっくりたちも不安気な様子で騒然としていた。 「ゆゆっ、なんだろうね?」 「これじゃゆっくりできないよ……」 「ゆえーん! おかあしゃーん!」 中には事情も分からぬまま、異様な雰囲気に飲み込まれて泣き出してしまった赤ゆっくりもいた。 比較的落ち着いている年齢を重ねたゆっくりが慌ててあやしているが、その光景はゆっくりたちの不安を増幅させただけだった。 何が起きているのか、分からない。 分からないが、何故かこのままだといけないような気がする。 「ゆっ!? なにかくるよ!?」 と、その時、一匹のゆっくりれいむがある一方を見て叫んだ。 その場にいた全てのゆっくりが、その視線の先に瞳を向ける。 ぱちゅりーは木々の奥に、何かゆらゆらと揺らめく黒い靄のような影を見た。 「むきゅ……? なにかしら、あれ……」 その正体を確かめようと、じっと目を凝らす。 すると。 ほどなく、その影の正体が、判明した。 「いだわっ、がわいいゆっぐりだぢよ゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉ!!!」 「どがいはのあ゛り゛ずだぢがかわいがってあ゛げる゛わ゛あ゛あ゛あぁ゛ぁぁぁ!!!」 「んほぉぉぉおおぉおぉぉおおぉぉ!!! いっじょにぎもぢよぐなりまじょうね゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇぇ!!!」 それは。 ゆっくりと呼ぶには、あまりにも汚く、醜く、荒々しい。 透き通るような金髪をかき乱し、蝶よ花よと詠われる顔を欲情で真っ赤にさせ。 目を血走らせ、涎を垂らすままに、鬼気迫る表情で歓喜に打ち震えながら疾走する。 発情した、五十匹を超すゆっくりありすの集団だった。 ゆっくりの繁殖は主に春と秋の初めに行われ、冬はもとより夏にもあまり行われない。 その理由は簡単、繁殖のための交尾の後、ゆっくりは酷く水分を消耗するのだ。 人間と同じようにゆっくりたちも生きるために水分を必要とする。 水分がなければ干乾びてしまい、やがて死に至るからだ。 夏の気温はゆっくりたちを消耗させ、汗をかかせる。 その上更に交尾して水分を失ってしまったら、新しい命を紡ぐどころか自らの生命が終わってしまう。 種の存続のため、ゆっくりたちは余程の愚者でもない限り夏の繁殖は避ける傾向にあった。 だが、その為に過度の精神的不可を溜め込んでしまうゆっくりがいた。 ゆっくりありすである。 普段はゆっくりぱちゅりーに次ぐ理知的な存在であり、その美貌で数多のゆっくりの好意を一身に集めるゆっくりありす。 だが、そんなゆっくりありすには呪いとも呼ぶべき恐ろしい本能があった。 性欲である。 一度発情したゆっくりありすは、普段の都会派っぷりはどこへやら、化け物と見紛う恐ろしい形相で誰彼構わずゆっくりに襲い掛かり、強引に繁殖を迫る。 その際、本当にゆっくりなのかと疑いたくなるような身体能力を発揮し、一度捕まってしまったら脱出を許されず、死ぬまで犯されるはめになる。 発情したゆっくりありすの通った後には、茎を大量に生やして黒く朽ち果てたゆっくりの死体と、生まれた瞬間から犯されて死んだ赤ちゃんゆっくりの死体しか残らないとさえ言われているほどだ。 そのため、ゆっくりたちの中にはありす種を徹底的に排除する集落まで存在する。 善良なゆっくりありすにとって迷惑極まりないことではあるが、それほどまでに発情したありすは恐ろしいのだ。 しかしそんなありすも夏の間は自らの発情を抑える傾向にある。 当然だ。いくら何匹のゆっくりでも相手出来る性欲魔人とはいえ、真夏の炎天下で交尾を続けていたら全ての水分を失って干乾びてしまう。 例外こそいくつかあれど、自らの命を守ろうとする本能が、夏の間だけありすの性欲を抑えているのだろう。 しかし夏を過ぎれば、溜まりに溜まった性欲が爆発する。 それが一匹だけならば被害も最小で済むのかもしれないが、何故かゆっくりアリスはこのような状況になった場合、徒党を組む傾向が見られた。 一匹だけでも恐ろしい存在が、無数に襲い掛かる。 ゆっくりたちは恐れ、戸惑い、一気にパニックへと陥った。 「ありすだぁぁぁぁ!!!」 「にげてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆっくりできなくなるよぉぉぉぉぉぉ!!!」 各自、滅茶苦茶な方向へ逃げ惑う。 懸命にぴょんぴょん飛び跳ねるその姿は、常にゆっくりすることをを是とするゆっくりとは思えないほど必死な表情。 ある意味、ゆっくりれみりゃなどの捕食種と相対したときよりも危機感を感じているのかもしれない。 「おいがげっごなんでじないで、わだしだぢどあいじあいまじょぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆ、ゆーっ!? どうじでごんなにはやいの゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉぉぉぉ!!?」 だがゆっくりありすは、そんなゆっくりの速度を亀の歩みと言わんばかりの脅威的なスピードを発揮し、回り込んだ。 突然視界にドアップで映る、発情したゆっくりありすの醜い顔。 あまりの恐怖にゆっくりたちは一瞬動きを止めてしまい、その硬直した隙をゆっくりありすは見逃さなかった。 もっとも、発情したゆっくりありすの身体能力ならば、どちらでも結果は同じであっただろうが。 「んほぉぉ゛ぉ゛ぉぉ゛ぉ!!! ありずのあいをうげどっでぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆ、ゆぎゃぁぁぁ!!? のっかからないでぇぇぇぇぇぇ!!!」 一匹のゆっくりれいむが、ゆっくりありすに圧し掛かられた。 体格は同程度。だが、れいむがどれだけじたばたしても振りほどくことが出来ない。 限界まで餅のように身体を伸ばして逃れようとするが、追いすがるゆっくりありすも同じように身体を伸ばして密着させてきた。 「はぁはぁ、ぞんなにあわでなぐでもちゃんとずっぎりざぜであげるがらぁぁぁぁぁぁ!!!」 「やべでぇぇぇぇぇぇ、ぎもぢわるいぃぃぃぃ!!!」 ゆっくりが交尾の際に分泌される特殊な粘液を背中に感じ、れいむは悲鳴を上げた。 激しく身体を擦られる感触が気持ち悪い。 交尾の経験がないれいむは未知の感覚にひたすら恐怖し、一刻も早くこの状況を打破しようと必死にもがいた。 このれいむは一週間前、ようやく親元から巣立ったばかりのゆっくりだった。 母や妹たちが見送る中、涙を呑んで家族に別れを告げ、少し離れた木の根元に居を構えた。 それから必死に巣の内部を拡張し、食料や生活に必要なもの、綺麗な石などを溜め込み、巣としての体裁が整ったのが三日前。 立派な家持ちのゆっくりとなり、やがて可愛いお嫁さんを見つけて子供を作り、ゆっくりとした幸せな家庭を築くはずだった。 そう信じて疑わなかった。 だが現実は、そんな小さな幸せをも奪った。 「い゛い゛っ、いいわ゛ぁぁぁ!!! はぁはぁはぁ、こども、だぐざんづくりまじょうねぇぇぇぇぇ!!!」 「やだぁぁぁぁ!!! ゆっぐりでぎなぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 涙を諾々と流し、襲い掛かる暴力に抵抗しようとするれいむ。 だが身体はぴくりとも動かず、なすがままにありすの性交を受けてしまっている。 粘液の影響か、感じたくないのに段々と昂ぶっていく自分の心が嫌だった。 体内の水分が表皮に浮かび上がり、足元に水溜りを作る。 自分の身体がふやけ、それに反比例するかのように餡子が干乾びていくのが分かった。 「いいのね、ごごがいいのねっ!!?」 「やべでぇぇぇぇ!!! もうはなれでよぉぉぉぉぉ!!!」 「ぞ、ぞろぞろいぐっ、いぐわっ!!!」 「ゆぎぃぃぃぃぃ!!! だめぇぇぇぇぇぇ!!! ずっぎりじないでぇぇぇぇぇ!!!」 ありすの律動が早まる。そろそろすっきりするという合図だ。 れいむは本能的にそれを悟り、今まで以上に必死の形相で暴れだした。 だが、押さえつけるゆっくりアリスはびくともしない。 快感で見る者の生理的嫌悪感を催すような表情を浮かべながら、独り善がりの快楽を求めて振動を強めた。 「いぎまじょっ、いっじょにいぎまじょう!!!」 「い゛や゛ぁぁぁぁあ゛ああぁ゛ぁあ゛あぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁ!!!」 「んほおおおおおおおおおおおおおお!!! すっきりいいいぃぃいいいぃぃぃいぃいいぃぃぃぃ!!!」 「ずっぎりい゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁぁ!!! ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅぅぅう゛うぅ゛ぅぅぅ!!!」 同時に絶叫。 ありすはこの世全ての幸福を手にしたような極上の笑顔で。 れいむは最大の苦痛と快楽を同時に受け、涙や涎でぐちゃぐちゃになった絶望の表情で。 凍り付いたように動きを止めるれいむ、やがてその額から、凄まじい速度で植物の蔦のようなものが生え始めた。 同時に黒澄むれいむの身体。 まだ若いれいむは、子供を生んで無事でいられる身体を持っていなかったのだ。 栄養の全てを蔦に獲られ、れいむは突然の運命を呪いながら、朽ち果てて絶命した。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!」 「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!」 蔦に生った三匹の赤ちゃんゆっくりたちが、声を上げて地面に落下した。 本来はもう少し大きな身体になるまで蔦から離れず、親の栄養を吸収する赤ちゃんゆっくりであるが、親が死んでしまった瞬間、蔦から生まれ出ずる。 既に親が死んでしまっているので栄養の供給が出来ず、少しでも早く餌を食べられるようにしようという生存本能なのだろう。 兎にも角にも、ありすのレイプによって生まれた赤ちゃんゆっくり――全てれいむ種――は、自分たちの親に挨拶しようと周囲を見渡し。 そして、未だ性欲覚めやらないゆっくりありすを視界に納めた。 「ゆっ、おきゃあしゃん?」 「ゆー♪ ゆっきゅりしちぇ」 「ありずのあがぢゃぁぁぁぁぁん!!! いっじょにぎもぢよぐなりまじょうねぇぇぇ!!!」 ゆっくりありすが飛び掛る。 生まれたばかりの赤ちゃんゆっくりたちは、ゆっくりすることを知らないまま、苦しんで死んだ。 「やべでぇぇぇぇ!!! まりざのごどもにひどいごどじないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 別の場所では、割と大きな体躯のゆっくりまりさが、数匹のゆっくりありすに圧し掛かられながら滂沱の涙を流していた。 まりさの眼前では、彼女の子供のちびまりさやれいむたちが、同じように子供のゆっくりありすに犯されている。 その傍には、大量の蔦を生やして呻く、ボロボロの身体のゆっくりれいむ。 まりさの番であるれいむは、まだかろうじて生きてはいたものの、瀕死の重傷であった。 「だいじょうびゅよ、ありしゅにまかしぇちぇ♪」 「きょうやっちぇしゅりしゅりしゅると、とっちぇもきみょちいいにょよ♪」 「や、やめちぇにぇ! まりしゃたちをはにゃしちぇにぇ!」 「ゆえーん! おきゃあしゃーん!! たしゅけちぇぇぇぇぇ!!!」 赤ちゃんゆっくりありすに圧し掛かられ、振動を加えられている赤ちゃんゆっくりまりさたち。 皆、一様に悲鳴を上げ、母に助けを求めていた。 ゆっくりまりさはその悲鳴が耳に届くたび、何も出来ない自分の身を呪い、悔しさに心をすり減らす。 今すぐにでも、子供の下に駆けつけたい。 だが、自分を囲んで律動する三匹のゆっくりありすが、それを許すはずもなく。 「まりざぁぁぁぁぁ!!! ありずだぢのてぐにっぐでめろめろにじであげるわぁぁぁぁ!!!」 「はぁはぁ、まりざがわいいぃぃぃぃぃぃ!!! いっじょにずっぎりじまじょうねぇぇぇぇぇぇ!!!」 「さんにんどうじなんで、まりざっだらなんでづみぶがいゆっぐりなのかしらぁぁぁぁぁ!!?」 「やべでぇぇぇ!!! からだすりつけないでぇぇぇ!!!」 左右と後方からの振動に、ただ耐える。 既に何度かすっきりされたのか、額にはいくつかの蔦を生やしていた。 蔦には小さなまりさ種、そして自分を犯したありす種が、すやすやと気持ち良さそうに眠っている。 どうして、こんなことに…… ゆっくりまりさは朦朧とした意識で、過去を思い返す。 まりさとれいむは一ヶ月ほど前、餌を探しに出た森の中で出会った。 まりさが見たのは艶やかな黒髪を持つ美しいゆっくり、れいむが見たのは狩りが上手なかっこいいゆっくり。 二人はすぐに恋に落ち、一緒に暮らし始めた。 すぐにでも交尾したかったが季節は夏、炎天下でのすっきりは死の危険性が付き纏う。 だからまりさは誘惑を我慢し、れいむに手を出すことはしなかった。 そして先日、気温が下がり、秋が近付いたと確信した二匹は、ようやく子作りすることが出来たのだった。 蔦に生えた、愛の結晶。 小さなれいむとまりさが、生まれる日を夢見てゆっくりと眠っている。 れいむは家でおうたを歌ってあげ、まりさは子供の栄養も必要になったれいむのためにいっそう狩りに勤しむこととなった。 大変だったが、幸せに満ちた時間。 ついにその日がやって来て、生まれた子供が自分たちに向かって拙い声で「ゆっくりしていってね!」と言った瞬間、二人は感激の涙を流した。 あの時、二人は確かにゆっくりの絶頂にいたのだった。 「はぁはぁ、みょみょみょ、みょうしゅぐしゅっきりしゅるよ!」 「しゅっきりしゅると、とっちぇもきみょちいいにょよ♪」 「やぁぁぁぁ!!! やだぁぁぁぁぁ!!! しゅっきりちたくにゃいぃぃぃ!!!」 「みゃみゃー! たしゅけちぇ、みゃみゃー!!!」 「どうちてたしゅけちぇくれにゃいのぉぉぉ!!? おきゃあしゃんのばかぁぁぁ!!!」 子供たちの悲鳴が聞こえる。 助けてくれない自分をなじる声がする。 ごめんね、れいむ、まりさ。 まりさの意識は、闇の中へと溶けていった。 ぱちゅりーは、迫り来る暴力から必死に逃げようとしていた。 しかし、ぱちゅりー種は元来体力の低いゆっくり。 跳ねることが出来ず、這いずることしか出来ない速度では、やがて追いつかれてしまうだろう。 「ぱちゅりー、がんばってね!」 「ゆっしょ、ゆっしょ! ここをぬければきっとたすかるよ!」 それを支えるのは、友人のれいむとまりさだった。 二匹は両脇から挟みこむように陣取り、ぱちゅりーの背中を押している。 自分たちの命がかかっている中、このような行動を取るのは、なにも友達想いだからというだけではない。 二匹はぱちゅりーのことが好きだった。 いつか、どちらかを番に選んでもらおうと思っていた。 だからこうして、愛するぱちゅりーを見捨てず、背中を押しているのだった。 「む、むっきゅぅ……ふたりとも、ぱちゅりーをおいてにげて……」 そんな二匹に押されているぱちゅりーは、息も絶え絶えだった。 援護があるとはいえ、普段では到底出すことの出来ないスピードで走っているのだ。 脆弱な肉体は悲鳴を上げ、餡子を吐き出しそうになるのを必死に堪えている。 ありすに捕まりたくは無い。 だが、これ以上肉体に負荷がかかるのも耐えられない。 このままでは、れいむとまりさまで捕まってしまう。 自分が貧弱なぱちゅりー種であることを、ここまで恨んだことはなかった。 「なにいってるの! みんなでいっしょににげるんだよ!」 「そうだよ! がんばってにげて、いっしょにゆっくりしようね!」 だが二匹は元気付けるように微笑んだ。 ぱちゅりーは感極まり、嬉し涙を流す。 れいむとまりさはそれに気付き、そっと舌で涙を舐めとった。 「むきゅー……ありがとう、れいむ、まりさ……」 「さぁ、もうちょっとだよ、がんばろうね!」 「もうそろそろ、ありすたちも」 「いだわぁぁぁぁ!!! ごぉぉぉんなにがわいいゆっぐりだぢがざんびぎもぉぉぉぉ!!!♪」 と。 無情にも、ゆっくりありすが四匹、左手側の草むらから飛び出してきた。 三匹は恐慌し――だがれいむとまりさはすぐにぱちゅりーを庇う位置に立ち、ぷくぅーと威嚇するように頬を膨らませた。 「ぱちゅりー、にげて!」 「む、むきゅー! そんなことできないわ!」 「いいから、はやく!!!」 ありすたちはだれがどのゆっくりを担当するか、相談しているようだ。 その爛々と狂気に満ちた瞳。ゆっくりぱちゅりーの本能的な部分が警鐘を鳴らす。 友達を見捨てたくはなかった。 だけどそれ以上に、ありすに犯し殺されるのは嫌だった。 「ごめんなさい……!」 ぱちゅりーはれいむとまりさに背を向け、必死に這いずって逃げ出した。 後方で、れいむとまりさの悲鳴が上がる。 残酷な運命に、ぱちゅりーは先程とは違う種類の涙を流した。 「ゆっゆっゆー♪ ゆっくりのお歌はどんなもんだーい、と……」 太陽が沈み、月と星々が煌く夜空の下、俺はほろ酔い気分であぜ道を歩いていた。 本日は外界の話を本に纏めたいとかいうことで、俺を含めた村に住む外界の人間が阿求ちゃんの家に集められたのだった。 外界から幻想郷にやってきた人間は大抵妖怪の餌となってしまうが、無事村に辿り着いたものは外の世界へ戻るか、この幻想郷に残るかの選択肢を得られる。 俺たちは戻るのを拒否し、ここで新たな生活を手に入れた組。外の世界のことを知らない村人たちに話をせがまれたりすることもある。 年齢層は様々で、上は三十年も幻想郷で暮らしているというじいちゃん、下はなんと十二歳の子供までいる。 俺が五年前、幻想郷に誘われたのは十五歳のときだった。月日は経つものだなぁ、と少々感慨にふけってみたり。 とにかく、久しぶりに外の世界を懐かしんで話が出来たので、ついつい時間が長引いてしまった。 家で待ってるれいむも、お腹を空かせてしまっていることだろう。 急いで帰って晩御飯を作ってあげないとな。 「――――!」 「ん?」 今なんか、ゆっくりの悲鳴が聞こえたような。 足を止めて、きょろきょろと辺りを見渡す。 電灯のない、月明かりだけの暗闇と、静謐な雰囲気。 気のせいだったのかな? ついゆっくり関係に敏感になってしまう自分に苦笑しながら、耳を澄ませた。 「……こっちの方向か?」 林の中から、確かにゆっくりの声らしきものが聞こえた。 近いとは言えないが、それほど遠いというわけでもない距離のようだ。 うーん。 まぁいいや、見に行こう。 俺は酒の勢いもあり、お気楽気分で林の中へと足を踏み入れた。 「はぁはぁはぁ、い゛いでじょ!? ぎもぢいいでじょぉぉぉ!!?」 「むっぎゅぅぅぅ!!! だずげでぇぇぇぇぇ!!!」 なんか凄い光景が広がっていた。 れいぱーありすに、ゆっくりぱちゅりーが犯されている。 ありすの発情した顔は尋常なものではない。なんであのゆっくりの中でも特に可愛い顔がここまで変化するんだろう、って感じ。 あれだ、言うなれば……ヤマンバ。 一方ぱちゅりーのほうは、苦しそうに呻きながら、逃げ出そうともがいている。 涙を流し、必死な表情のゆっくり…… あ、やべぇ、興奮してきた。 「むぎゅ!? お、おにいざん!!! ぱぢゅりーをだずげでぐだざぃぃぃぃ!!!」 俺の気配に気付いたのか、ぱちゅりーが涙目、いや涙顔で俺に嘆願してくる。 んー。 んんー…… …… 助けてやるか。 俺、実は発情したありすって胴体付きれみりゃの次くらいに嫌いなんだよね。 ゆっくりをいじめる小道具としては好きなんだけど。 これでも俺はゆっくり愛で派なわけで、制裁は好きだけど虐待は嫌いなんだ。 人様に迷惑をかけない、悪いことをしていないゆっくりは、幸福に暮らすべきだと考えている。 だって可愛いもん、ゆっくり。 いやまぁ、このぱちゅりーがゲスではないなんて言い切れないんだけどさ。 とはいえ、今はゆっくりを捕獲出来そうなアイテムを所持していない。 仕方無い、気分悪くなるけどやるしかないのか。 「そら、よっ!」 「んほぉぉぉぉぉぉ!!! すっき……ゆげぇぇぇ!!?」 地面に落ちていた木の枝を広い、至福の顔ですっきりしようとしていたありすの頭を突き刺した。 激痛が走ったのだろう、ありすは悶え苦しみ、突き刺された穴の端からカスタードが少し零れ出る。 んあー、やっぱり肉体を直接攻撃するのは嫌いだなー、俺。 やっぱり攻めるなら精神のほうでしょ。 「むぎゅっ、むぎゅっ……」 ゆっくりぱちゅりーはありすの動きが止まったのを理解すると、なんとかありすの下から這い出した。 だが肉体的に極限状態だったらしく、えれえれと餡子を吐き出してしまう。 うわっ、きったねー。 俺はゆっくりありすの馬鹿力で枝が抜けないよう、もう一本渾身の力を込めて枝をありすに突き刺すと、ぱちゅりーが落ち着くのを待った。 やがてふらふらながらもなんとかしゃべるくらいの元気を取り戻したぱちゅりーが、俺に事情を説明する。 「ふーん、発情ありすの群れがねぇ」 話には聞いていたが、実際そんなことが起こるもんなんだなぁ。 じゃあ、集落一つ分のゆっくりたちが泣いて逃げ惑ったわけで……おっと、想像だけでなんかムラムラしてきた。 極力顔に出さないよう努めながら、俺はぱちゅりーを抱き抱えた。 「じゃあ、すぐ助けに行こうか。もしかしたら友達も救えるかもしれない」 「むきゅ、おねがいするわ……ごほっ、ごほっ!」 「ああほら、無茶すんな。静かに運んでやるから、な?」 「だ、だめよ、いそいで……れいむとまりさが……」 どうやら、友達思いのぱちゅりーらしい。ゲスじゃなくて良かった。 俺は体力を極端に失ったぱちゅりーを疲れさせないよう神経を使いながら、より深く林の奥へと進んでいった。 結論から言うと、生き残ったゆっくりは一匹たりとていなかった。 どのゆっくりも大量の蔦を生やし、黒ずんで朽ち果てていた。 「酷い有様だな、これは……」 あまりの惨状に、ごくりと唾を飲み込む。 こっちのれいむは犯し殺されたあげく、生まれた子供まで犯されたらしい。 あちらのまりさは、目の前で子供が犯される姿を見せ付けられたようだ。 どいつもこいつも、性交後のすっきりとした顔ではなく、怨嗟と憎悪に塗れた悲痛な表情をしている。 それほどまでに、恐ろしい体験をしたのだろう。 人間だろうが妖怪だろうがゆっくりだろうが、『死』というものを嫌悪する俺は眉をしかめた。 ゆっくりありすたちの姿は影も形も見当たらない。 存分にすっきりしたので、新たに生まれた赤ちゃんゆっくりありすを連れてどこかへ去っていったのだろう。 ……もしかしたら、未だ快感が足らず、他の獲物を求めに行ったのかもしれないが。 そうなると、また何処かの集落が同じように襲われ、ここと同じ惨状になるのだろうか。 想像したら気分が悪くなってきた。 「れ、れいむ……まりさぁ……」 ぱちゅりーの友人のれいむとまりさは、少し離れた場所で見つかった。 他のゆっくりと同じように、額から何本もの蔦を生やし、生まれ犯され死んだ子供たちに囲まれて朽ち果てていた。 黒ずんだ顔に光る涙の跡。 見るだけで苦しみが伝わってくるほど、酷い体験だったのだろう。 ぱちゅりーは呆然とした表情でそれを眺めている。 今まで暮らしてきたコミュニティの全滅、そして友達の喪失。 しかもそれはあらかじめ来ると予想されていたものではなく、ある日唐突にやってきた暴力。 ぱちゅりーはぶるぶる震えている。 だがすぐに、体力の限界となったのか、白目を剥いて気絶してしまった。 「あ、おい!?」 慌てて気を確かめようと揺らそうとし、思い留まる。 ぱちゅりー種は体力がない 子供を作ることだけは回避出来たとはいえ、精神的な疲労もあって瀕死状態なのだろう。 このままでは、本当に死んでしまう。 「仕方無い、乗りかかった船だ。家に連れ帰って介抱してやるか……」 万全の状態に回復出来るなんて断言出来ないが、出来る限りのことはしてやろう。 愛で派ですから。 ゆっくりの泣き顔を見るのも好きだけど、ゆっくりしているところを見るのも好きなんです。 「とはいえ、少しくらい役得があってもいいよな?」 俺はぱちゅりーを襲っていたゆっくりありすのところに戻った。 ありすはなんとか突き刺された棒から抜け出そうともがいている。 その度に激痛が襲い掛かるだろうに、大した奴だ。 俺に気付いたのか、ありすは血走った目で叫んだ。 「ぞのぱぢゅりーをよごずのよっ!!! まだあいじだりないわぁぁぁあぁああぁぁぁ!!!」 「……」 開口一番それかよ。 ゆっくりありすの精力、恐るべし! なんか嫌な気配を感じたのか、抱き抱えたぱちゅりーがぶるぶる震えだすし。 はぁ。 まぁいいか。 これから、また楽しくなりそうだ。