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autolink NA/W12-113 カード名:-THE GEARS OF DESTINY- カテゴリ:キャラクター 色:青 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:2500 ソウル:1 特徴:《魔法》?・《武器》? 【起】●助太刀3000 レベル2[① 手札のこのカードを控え室に置く](あなたは自分のフロントアタックされているキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+3000) 時と運命を賭ける、魔法対戦バトルはじまります レアリティ:PR illust. ▼修正内容 カードNo.の誤表記のため NA/W12-111 ↓ NA/W12-113 ▼修正理由 カードNo.の誤表記のため、修正いたしました。 ▼カード交換に関して このエラッタカードに関しては、ゲーム進行上致命的な問題は発生しないため、 交換対応は控えさせていただきます。 特別大会 WSポータブル発売記念大会【2】(12月開催) 読みは「-ギアーズオブデスティニー-」で、2011年12月22日発売予定の魔法少女リリカルなのはA s ポータブルソフトのタイトル名と同名。 何気になのはタイトルでは初の《武器》?を持った3000助太刀の為、《武器》?を参照する“お兄ちゃん”クロノの様なカードを使用するデッキには非常に有用な1枚。 また、カード番号がヴィヴィオ&アインハルト&キリエと同じ111。開発段階のミスが原因と思われる。 カードには何も表記されていないが、公式では便宜上「111_」が振り分けられていた。後にエラッタがかけられた。
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The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - ◆gry038wOvE ──壁には、今日という日々を彩る写真が映し出されていました。 決して良い記憶ばかりではないけれど、悪い記憶だけというわけでもない一日。 しかし、もしそこで出会えた人と出会うとしたなら、今日ではない方が一日。 そんな一日も、もう終わりを迎えようとしています。 今日一日は、私たちの今日までの人生で、最も長い日でした──。 □ セイクリッド・ハートが映し出している日常カメラの記録。映写機のように、真っ暗な部屋に一筋の光を発して、全員でそれを見つめる。壁に反射して輝くその写真には、今日一日のヴィヴィオを映し出していた。 ハイブリッド・インテリジェントデバイスの中でも、セイクリッド・ハートは特に日常カメラ機能が充実したデバイスであった。それは、普段、格闘や普通の生活を営む彼女たちの「日常」を映したものばかりで、今日この時まで、「事件の証拠映像」を記録する事など、殆どなかったのである。 高町ヴィヴィオも、クリスがそうして今日の一日をしっかりと記憶していた事など、殆ど知らなかった。そこに映し出される、この殺し合いに巻き込まれてからの二十四時間の記録は、全て、真実を映し出した貴重なデータであったが、今は思い出として映し出されている。 殺し合いに巻き込まれる以前の写真も、中にはある。 なのはやフェイト、スバルやティアナ、ユーノやアインハルトが映された日常の記録。 その後から、大量に撮影されている、管理局に提出するための非日常の記録。 しかし、その提出用資料を、クリスは壁に映し出していた。今日一日を、確かに刻み付けるために。 □ 【Sequence 1】 天道あかね。 写真に写っているのは、笑顔の少女だった。 隣には、いつもおさげ髪の男がいた──その男は、たまに「女」だった。 ヴィヴィオが特に親しくしていたのは、その男女の方だ。その名前は早乙女乱馬。彼は、水を被ると「女」になり、お湯を被ると元の「男」に戻る特異体質の持ち主であった。 写真の中でだけは、その男──あるいは女は、快活であった。笑顔でピースする写真まである。彼はクリスが映像をカメラで撮っているのに気づいていたのだろうか。彼は、今はもう、何も言わない。 この笑顔も、とうに写真の中でだけ輝くものになってしまっていた。 □ ──あたしは、ホテルに来ていた。 呪泉郷からも近い施設だ。いずれにせよ、呪泉郷の水に入れば、カナヅチであるあたしは一瞬で溺れてしまうだろう。協力できる人間がいれば良かったのだが、今更呪泉郷の力を使う必要もないだろうと、あたしは思い、あのすぐ後に呪泉郷を離れた。 ××(誰か物凄く強い人だった)でさえも軽く押しのけた伝説の道着。 ナスカやバイオレンスのガイアメモリ。 何かの力を封じ込めたダークエボルバー。 そして、この腹部に埋め込まれた不思議なベルト。 天は彼女に次々と力を与えてくれる。この殺し合いに勝ち残るための力──それがあたしのもとに降りかかっている。 ただ── 「はぁ……はぁ……」 ホテルのベッドで横になるあたしの姿は、あまりにもはっきりと、疲労困憊の様子を見せていただろう。あたしの体内へと延びていくベルトの力は、確かにそれまでの疲労を回復させている。そう、確かに回復させてはいたが、すぐに全回復させるほどではないのだった。 それに、あたしも人間だ。食べたり、寝たりしないと生きていけない。 ホテルで体を休めて、その後で殺し合いを再開するのでも遅くはない。見たところ、この時間でもホテルは誰か他の参加者の巣にはなっていないようだった。もし、誰かいたならば、敵を打ちのめしてから、睡眠にありつける。 ……いや、その前にシャワーだ。 一日、疲れた体を癒さなければならない。水道、電気、ガスは通じているので、勿論、お風呂のお湯も湧かせるが、私は風呂でゆっくりする気分にはなれなかった。 部屋に備え付けられた小さなバスルーム。傍目にはトイレもある。 ……今は、シャワーだけでいい。 「……道ちゃん。見張りをお願い……」 私は道ちゃんにそう頼んだ。彼は、私の衣服でありながら、意思を持っている。 自立移動も可能な、非常に特殊な道着なのだ。戦闘だけでなく、こういう時も役に立つ。 道ちゃんを外し、あられもない姿となった私は、すぐにシャワーを浴びる為にバスルームへ入った。 ──その時、なんだか妙な記憶が私を襲った。 「え……?」 全裸で、バスルームのドアを開けた時、ふと湯船の方を見た。 そこには誰もいない。──確かに誰もいないが、誰かが出てきてもおかしくないような気がした。 一瞬、何か既視感のある光景が、あたしの頭の中に浮かんだのである。 ぐゎら、と音を立てて、その湯船に入った時に、そこにおさげ髪で全裸の男が湯船から出てくるような気がした。 実際にそこにいるとしたら、……変態? あたしが入ろうとしている風呂に、先に入っている男なんていないだろう。天道家は三姉妹に、父が一人。しかし、お父さんはおさげ髪ではない。 自宅以外の個室風呂に入る機会もない。 だいたい、お風呂に入るときまでおさげ髪でいるなんて、それだけで異常だ。 「なんだったんだろ……」 今の既視感に向けてそう思いながら、あたしは顔から、体中を洗い流した。 そんな不思議な出会いがかつて、あったような気がした。 ……そして、髪を洗い流そうとしている時、ふと自分の髪が短くなっている事に気づいた。ロングヘアを梳くようにして洗おうとしていたのに、だ。 いや、むしろ、何故、自分はロングヘアを梳こうとしたのだろうか。あたしは、確かもっと以前からショートヘアのはずだ。 つい先ほど見た夢では、確かに長い髪を振り回していた気がするが──それは、あくまで夢だ。 「……?」 じゃあ、どうして、髪を切ったんだっけ……? □ ……ヴィヴィオは、写真を眺めていた。 早乙女乱馬、山吹祈里、園咲霧彦。ヴィヴィオがこの殺し合いに来て、親しくなった仲間たち──そして、今は一人もこの世にはいない。 「ブッキー……」 美希が呟いた。 写真の中では、山吹祈里は、カメラに向かって微笑んでいた。 彼女は動物が好きだったので、ウサギのぬいぐるみの形をしたクリスに何か語り掛けたのだろう。 クリスは、記録映像とは別に、そこをシャッターチャンスと考えたのだ。 そう、確かに山吹祈里は、「そこ」にいた。 実際に会ってみない限り、はっきりと湧かないはずの実感。それが、確かにこみあげてくる。画像の中の山吹祈里は、蒼乃美希がよく知る──昨日まで隣にいた山吹祈里と、全く変わらなかった。 何枚か映っている写真の中で、困ったような表情を見せたり、どこか世話を焼くような笑みを見せたりしている彼女は、もうこの世にはいないのだ。 「……」 園咲霧彦。 左翔太郎とフィリップは、かつても一度、その男の死を経験していた。 ミュージアムの一員でありながら、街を愛したドーパント。──彼が三人の子供の保護者をしていたらしい事は知っている。 写真の中の霧彦は、戦いの中で深い傷を負っていた。 この男が、無理を通してガドルと戦い、そして果てた時の声を、翔太郎と杏子は聞いていた。 「……てめぇ……」 ただ、その写真の中に、強い憎悪の言葉を投げかける男も、一人だけいた。 響良牙であった。──彼の怒りの矛先は、無論、早乙女乱馬にある。 良牙は、気づけば、そこに映し出された映写パネルに向けて殴りかかっていた。 ただ、半透明な粒子の塊を殴れるはずもなく、良牙の拳はその男の笑顔をすり抜けた。 「……くそっ」 その顔を見ると、途端にぶん殴りたい衝動を抑えられなくなる。 死んだ友人。 良牙は、その男の顔がそこにあると、やはり殴らざるを得ない気がしたのだ。 それは宿命だった。戦い合う強敵同士の宿命だ。──しかし、その宿命は終わりを迎えた。拳を交え合う、殺伐とした楽しい日常も今日が最後だった。 ヴィヴィオは、アインハルトを喪った時に、その気持ちが少しわかる気がしたのだった。 □ 【Sequence 2】 写真に写っているのは、白と金の怪物だった。 炎の中で右手を掲げ、写真を通じても、その外形には背筋が凍るほどだった。 写真の中で生きているが、その男は既にもうこの世にはいない。 記録映像の一つとして残された、怪物の姿。──その頬はひきつっているのだろうか。 写真の中でも、その怪物はそこにいる者たちを震え上がらせるほどの迫力を見せていた。 ン・ダグバ・ゼバ。 史上最悪。人を殺す事に快楽を感じ、笑顔を見せる。そして、その笑顔のために誰かを殺し、誰かと戦う本能を疾走させる怪物であった。 彼らは、その男を、この写真の中でも「人」とは思えなかった。 仮に目の前に彼のような敵が現れれば、人として扱わないであろう者もこの中にはいた。 誰が、「ガドル」が今、彼と同じ位についている事を予測しただろうか……。そんな者はこの場にはいない。 □ ン・ガドル・ゼバ──そんな名前の新たなる王に昇格した俺の前には、広大な海があった。 弱い波がこちらに寄って、砂浜やテトラポットに打ち付けられる。あまり激しい波ではなかった。 海は星に照らされていた。灯台があるわけではないが、充分に明るかった。月あかり、星あかりは街の近くでも充分に届いた。──街の大半が灯りを消していたからだ。中には付けっぱなしにされた施設や、煩わしいほどに光るネオンサインもあったが、人工的な灯りは自然の灯りに敵わなかったらしく、星空の輝きは消えていなかった。 その光る海に呼ばれたような気がして、俺はここまでバイクを走らせたのだった。 海。ゴ・ベミウ・ギ、ゴ・ジャーザ・ギ……などと言った、水棲生物の力を得た同族たちが好みそうな場所だ。奴らはここが一番戦える。奴らのステージはここだ。この場所に引き込まれれば、俺も奴らとどう戦えばいいのかわからなかっただろう──そう、「ゴ」である時は、絶対に。 そんな二人の死を、俺は残念に思っていた。 この二人は、かつてクウガに敗北し、ザギバスゲゲルに挑む権利を失った戦士だ。二人とも俺以上にリントの文化を理解していた。楽譜に準えたゲゲル、妙な機械を使って予告してから殺すゲゲル。──下手をすれば、リント以上にリントに詳しい者も仲間にいたという事だ。しかし、いずれも全てクウガに敗北している。 仲間たちは、確かに「敗者」だった。クウガに敗れ、散った哀れな「敗者」には違いないのだ。「敗者」──言い換えれば「弱者」には過ぎない。しかし、それは俺も同じのはずだ。──一度はクウガに敗れ、俺の記憶が正しければ、俺は確かに死んだ。 それが、どういうわけか、俺は再びクウガやダグバに挑む権利を受けてしまったのだ。 俺と同じように、奴らもザギバスゲゲルに挑む権利を有していたら……? あるいは……。 それだけに、同族の死は惜しかった。 ン・ベミウ・ゼギ、ン・ジャーザ・ゼギとなった奴らと戦えたかもしれない。 もしくは、同じように俺が「ン」に昇格した場合でも、ゴ集団から挑戦を受ける事になったかもしれない。 そして、奴らを殺す事になっただろう。──その時が永久にないのは残念だ。強い戦士の息の根を、更なる強さを持って止めてやる面白さ。それが果たされないままに終わった。 「ん……?」 ふと、俺は、その海の上に浮かぶ何かがあるのを見つけた。 星空に照らされ、光を見せる海上で、真っ白なその物体は厭に目立った。 まるで捨てられた生ゴミのようになった何か──俺は、不審に思ってそちらへ出向いた。波に足を取られる事はなかった。流されていくその物体に、俺は異常な関心を示した。あれが俺をここに導いたのかもしれない。 俺は、近づく前から、それが「死体」であるのは予感していた。何となくだが、人の形を象っているのは見えた。死体ならば何度も見慣れている。 見慣れているが── 「ダグバ……」 ──その男の死体は、初めて見た。 半身を海水に漬かった俺は、少しばかり言葉を失う。これは確実に死体だ。胸部を貫かれている。内臓が海に投げ出され、細かくちぎれ始めている。これは魚の餌になる予定だ。殺されてから随分と時間が経過しているので、もうこれ以上血を流す事もなさそうに思える。残りかすのような血の跡は、死体の周りに僅かに感じられた。 ──ン・ダグバ・ゼバ。その確かな敗北の証がここにあった。 究極の闇と呼ばれた王はもういない。……この男の役職を継ぎ、グロンギを束ねる事になるのは俺だ。古き王は倒れ、この男の下にあった男が王となった。 カブトムシがクワガタの上に立った瞬間だ。クウガを破り、ダグバの座を奪った俺は、世界最強の存在となったに違いない。 ……そう思うと、俺は、すぐにその男の肉に興味を失った。 その男の肉を背にして、再び海岸へと戻る。俺の半身は濡れていたが、あまり不快ではなかった。それ以上の高揚感と、もう一つの興味がすぐに湧いて来たのだ。それが、軍服を汚す水を些細な事に変えてしまった。 「キュグキョグ ン ジャリ ゾ モタラグ ンザ ゴレ ザ……」 究極の闇を齎すのは、俺だ……。 そう、絶対に──この役割だけはもう渡す事はないだろう。 この殺し合いの会場にいるらしい「もう一人の王」の息の根を止めるべく、俺はまた鉄の騎馬に跨った。 そいつを殺した時、俺は「究極の闇を齎す者」になれる。 次には、そうだ……まずは、「中学校」を目指そう。 □ 【Sequence 3】 梅盛源太は活発な男で、所謂ムードメーカーだった。寿司屋らしいが、その腕はもう二度と寿司を握る事はなく、ここにいる誰もその寿司を口にする事はなかった。 果たして、本当に彼は美味い寿司を握るのか──。それは、写真の中にしかない彼を見ても、わからないだろう。 写真はただ視覚と感情だけに訴えかける。彼が寿司を通して訴えかけたい「味覚」も、彼の甲高い声を伝えてくれる「聴覚」も、写真を通して感じられる感覚ではない。 彼らシンケンジャーが倒すべき敵はまだ生きている。 血祭ドウコク。 奴はまだ、この殺し合いの会場のどこかにいる……。 □ 俺はF-3三途の池で体を休めていた。 俺にとって落ち着くのは、やはり嘆きの水が溜まった場所だ。参加者はまだ誰も来てねえが、少し心を落ち着かせるにはちょうど良かった。 くそっ……。 敵が多すぎる。それと同時に味方が少ねえ。 まずはあの銀の化け物に変身するガキだ。あいつが一番の問題児だ。あいつはまだ死んでいないらしい。それから、他にもあの仮面ライダーとかいう奴らや、プリキュアとかいう奴ら。面倒だが、そのうち全員潰さなければならない。 そいつらよりも優先すべきなのが……マンプクに、アクマロ。 あいつらは絶対に潰す。どんな手を使ってでも。それに、こんな首輪をつけやがった加頭もだ。 せめて、仲間の外道がいりゃあ、この殺し合いももっと早く侵攻できたんだろうが、残念ながら俺が束ねるべき奴らがいねえ。 だいたい、このまま首輪を外せたとして、その後、どうする……? どうすりゃあ、マンプクは幻惑ではなく、本物として俺の前に出てくるんだ……? 畜生。浮かばねえ。 いざって時は、仕方ねえが、あの仮面ライダーやプリキュアとかいう奴らに訊くしか……。 ……いや。 ……それは極力避けてえところだな。 (まぁ、こいつが手に入っただけ……暴れ甲斐はある) 昇竜抜山刀。これがなけりゃあ話にならねえ。 俺からこれを没収するなんて、何考えてやがるって話だ。 最初からこいつがあればもう少し手っ取り早く終わったかもしれねえが……。だいたい、シンケンジャーどもが自分の変身道具を支給されている時点で刀を持ったも同然だってのに、俺にコイツが支給されてねえなんてのは道理に合わねえ。 (まずは手始めにアクマロの奴をぶっ殺す) 二の目とはいえ、アクマロを早々に殺しておけば、調子も戻るだろう。 負け慣れちまうのが一番いけねえ。おそらく、制限って奴か、あるいはマンプクの野郎が俺だけ細工しやがったか……。 わからねえが、ともかくアクマロを殺しておけばこれからもまた勝ちの流れになる。 博打と同じだ。 負け慣れるのが一番いけねえ。 □ 【Sequence 4】 『You……』 マッハキャリバーはスバルの姿を見て、そう呼んだ。 それは、かつての日常の一コマ。なのはも、フェイトも、ユーノも、スバルも、ティアナも、写真の中では笑っている。 だが、それはもう夢。過去の出来事になってしまった。写真の中のスバルの風貌は、マッハキャリバーが知っているスバルよりも少し大人びており、ヴィヴィオが確かに未来のヴィヴィオである事を確かめさせた。 マッハキャリバーは、その写真に自分も映り込んでいる事を知っている。 どうやら、将来的にはデバイスは浮遊しているらしい。マッハキャリバーも同様だ。 未来の自分が映り込んだ写真とは珍しい。 しかし、その未来に自分は行きつけないのだろうと、マッハキャリバーは思う。 スバルがいない。誰もいない。 写真の中で、何の違和感も持たずに平和を漫喫している自分を、マッハキャリバーはただただ羨望のまなざしで見つめていた。 レイジングハート・エクセリオンの姿も、写真の中では健在だった。 □ 私は待ち続ける……。 この黒い闇の中で、私は定時放送が始まるのを待っていた。 アリシアが言った通りならば、私は定時放送の頃合いに人の姿を得られる。 私はこれまで、人になりたいと強く願った事はなかった。マスターの相棒としてそこにあれば充分、人のように生きられた。 しかし、今ほど人になるのが待ち遠しい時はない。 静寂は、正確な時間間隔を鈍らせる。……私の中の機能も壊れているのかもしれない。 ひたすらに長い時間が私を焦燥感で苛立たせる。 これから、私は「復讐」を実行する。 無計画かもしれない。計画というものが通用する相手ではないかもしれない。しかし、コウガ・サエジマを倒す為に出来る限りの事をしたい。 マスター、フェイト、カルネ……あらゆる人間を私は奪われた。 私は、彼女たちの無念を晴らさなければならない。 ただただ、優しくあり続けた彼女たちが死に、冷徹非情の悪魔がこの世に存在し続ける事が許せなかった。 復讐……否、正義とも呼べるかもしれない。 私の中で、上空に人の姿が浮かぶまで、本当に長い時間を要したと思えた。 □ 【Sequence 5】 涼邑零は、スカルボイルダーを加速させた。法定速度など、とうに守る気がない。 メーターの数字は百数十キロにものぼる。 彼がこれほどまでにマシンのスピードを上げているのは、ここが禁止エリアだからに違いない。ここを通る者は誰もおらず、あるのは危険な障害物のみ。 ただ、零はバイクにおいても達人級であった。 スカルボイルダーを見事に駆り、障害物を殆ど何なく回避してみせる。 結城でさえ肝を冷やしたのは、裏の狭い路地を走り出した時だ。彼はここでかなり無理な運転をした。いっぱいに詰められたゴミ袋を吹っ飛ばした時など、いかにマシだったか。 彼がカーブをした瞬間に、眼前に行き止まりの壁があったのだ。 あろう事か、零はその壁に向けて前輪を持ち上げ、ウィリー走行状態で壁に衝突させたのである。しかし、なんとそのまま壁を利用して転回──結城が気づけば逆を向いている。 結城ですら目を瞑って交通事故を覚悟した。 二人乗りでウィリー走行をするなど、普通はやらない。 「……ここは向こうのエリアに繋がってないみたいだな」 零はこれだけの事をしたうえで、こう平然と言って見せるのである。 殺されるかと思った。 しかし、零の運転技術の高さは本郷猛をはじめとする知り合いたちの姿を想起させた。 立花藤兵衛ならば、この男をどれだけ気に入ってくれるだろうか。 「真っ直ぐ普通の道を行け。近道なんて考えるな」 「……普通の道?」 どうやら、走行中は風の音などなどに遮られて、結城の声が聞こえていないらしい。 このスピードでは当たり前だ。独り言を言う余裕があるのが不思議なほどである。高速道路並のスピードを出して走るならば、普通は視界だけで情報を得ようとするだろう。 ただ、結城の言っている事を聞いていたのか聞けなかったのかはわからないが、結果的にすぐに零は無茶な運転をやめた。……スピードだけは危険そのものだったが。 河を渡り、街の向こう側には到着する。 「もうすぐか?」 零は、そう訊いた。 どこに行くのかは決まっている。中学校だ。 警察署という施設に人が集まっているように、チームを組むには一つのたまり場が必要だ。それは時として、最悪の敵を招く事もある諸刃の剣だが……。 バイクが減速する。 中学校がもう見え始めている。 中学校の中には灯りが点っている。誰かいるのだろうか。 「オイ! うるせえんだよ! バカ野郎!!」 聞き覚えのある声が、向こうの窓から響いて来た。間違いない……あいつだ。 結城と零は、お互いの顔を見合って、苦笑する。 どうやら、ここで間違いなかったらしい。ひとまずは襲われている様子もなく、安心のようだ。 そうして結城たちが校庭の前に辿り着くと、上空に放送担当者のホログラムが出現した。 □ 涼村暁と石堀光彦と桃園ラブは、ポーカーにも飽きていた。 ラブはだんだんと、眠気を感じてウトウトし始めている。 丸っこいトランプは机の上に置かれており、「いつでも遊んでくれよな!」と視線を送っているが、残念ながら視線を返す者はいない。 こんな状況でまだトランプを続けようという者はいなかった。 (……確かに、予知はできている) 実は石堀は、ポーカーを通じて予知能力を試していたのである。 また二時間使用不能らしいが、実際のところ、その信憑性を確かめればあとはどうでもいい話だ。ポーカーで石堀がブタを引き、暁がフルハウスを出す事を石堀は予知していた。 そのうえで、ロイヤルストレートフラッシュを手の中に隠していたのだ。 遊ぶように見せかけて、石堀は着々と計画を練っていた。 「ん? 暴走族か? こんな時間にバイクがうるせえな……オイ! うるせえんだよ! バカ野郎!!」 暁が外に向かって怒鳴り散らす。 そんな暁に冷や汗を流して石堀が怒鳴り返す。 「バカはお前だ! 暴走族のわけがないだろ! 敵かもしれないってのに……まったく」 石堀はアクセルドライバーを準備する。万が一、外にいるのが敵だった場合の為だ。 そんな石堀の姿を、暁は横目に見ている。 ラブもまた同じだ。 ……この男が、黒岩の言ったようにいずれ裏切るとは、彼らも考えられなかった。 一緒にいて楽しいとさえ思えるこの男が……裏切り者。 本当にそうなのだろうか。 「ボケっとするな。どっちにしろここに来る気だったみたいだが、戦闘になるかもしれない」 そう石堀が言った時、この殺し合いの一日が終わった。 □ 【Final Sequence】 「……今日は、一日が随分長く感じましたね」 ヴィヴィオは、写真の前でそう呟いた。 この写真の山は、全てヴィヴィオを中心に撮られたものだ。クリスはこの殺し合いで片時もヴィヴィオから離れておらず、それはクリスの撮影がそのままヴィヴィオの行動に直結するという事であった。 よって、この殺し合いの一日をほぼ全て把握し直せるのは彼女のみという事だった。他はまた、整理し直すのに少し時間を要するだろう。冷静でいるように見えて、記憶の混乱は起きていると思う。 ヴィヴィオも、ざっと眺めてみても、よく見ると順番が曖昧になっている記憶もある。 無限図書館の司書の資格を持つ彼女も、自分の脳内のデータを整理し直すのが難しかったかもしれない。 「でも……。明日からもまた……短くはない一日だと思います」 今日は長かった。長い一日に随分と疲れた。 放送を聞いたら、仮眠を取る者も出てくる。 「明日も……いえ、これからも……よろしくお願いします!」 ヴィヴィオは、こちらに向けてペコリと頭を下げた。 □ 【Extra Sequence】 そして。 ン・ガミオ・ゼダは歩き出していた。 それは、一つの因果か──。彼はガドルの居場所に着々と近づきつつあった。 エリアはG-6。もう少し前にガドルがいたエリアでもある。 彼は中学校を目指して進撃している。 ガドルとガミオ。二人のグロンギは確かに今、中学校に近づいていた……。 ゲームはまだ、確かに続いている。 【バトル・ロワイアル 1日目 終了】 時系列順で読む Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 -Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - 投下順で読む Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 -Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 孤門一輝 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 高町ヴィヴィオ Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 沖一也 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 蒼乃美希 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 左翔太郎 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - フィリップ Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 佐倉杏子 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 結城丈二 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 涼邑零 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 花咲つぼみ Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - ダークプリキュア Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 響良牙 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 冴島鋼牙 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - ン・ガミオ・ゼダ Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 桃園ラブ Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 石堀光彦 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 涼村暁 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 血祭ドウコク Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - ゴ・ガドル・バ Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 天道あかね Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - レイジングハート・エクセリオン Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 吉良沢優 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 美国織莉子 Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 呉キリカ Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - Back The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - ガルム Next The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 -
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The Gears of Destiny - 全参加者最終状態表 - ◆gry038wOvE 【1日目 終了時点】 【全状態表】 ● 【ガイアセイバーズ】 ※魔女に関する事、翔太郎・フィリップ間の考察以外のほぼ全部の情報を共有してます。 【F-9 警察署】 ※警察署の前にハードボイルダー@仮面ライダーWが置いてあります。 【孤門一輝@ウルトラマンネクサス】 [状態]:ダメージ(中)、ナイトレイダーの制服を着用、精神的疲労、「ガイアセイバーズ」リーダー [装備]:ディバイトランチャー@ウルトラマンネクサス [道具]:支給品一式(食料と水を少し消費)、ランダム支給品0~2(戦闘に使えるものがない)、リコちゃん人形@仮面ライダーW、ガイアメモリに関するポスター×3、ガンバルクイナ君@ウルトラマンネクサス [思考] 基本:殺し合いには乗らない 1:みんなを何としてでも保護し、この島から脱出する。 2:ガイアセイバーズのリーダーとしての責任を果たす。 3:石堀さん、美希ちゃんの友達と一刻も早く合流したい。 [備考] ※溝呂木が死亡した後からの参戦です(石堀の正体がダークザギであることは知りません)。 ※パラレルワールドの存在を聞いたことで、溝呂木がまだダークメフィストであった頃の世界から来ていると推測しています。 ※警察署の屋上で魔法陣、トレーニングルームでパワードスーツ(ソルテッカマン2号機)を発見しました。 ※警察署内での大規模な情報交換により、あらゆる参加者の詳細情報や禁止エリア、ボーナスに関する話を知りました。該当話(146話)の表を参照してください。 ※魔女の正体について、「ソウルジェムに秘められた魔法少女のエネルギーから発生した怪物」と杏子から伝えられています。魔法少女自身が魔女になるという事は一切知りません。 【蒼乃美希@フレッシュプリキュア!】 [状態]:ダメージ(中)、祈里やせつなの死に怒り 、精神的疲労 [装備]:リンクルン(ベリー)@フレッシュプリキュア! [道具]:支給品一式((食料と水を少し消費+ペットボトル一本消費)、シンヤのマイクロレコーダー@宇宙の騎士テッカマンブレード、双ディスク@侍戦隊シンケンジャー、リンクルン(パイン)@フレッシュプリキュア!、ガイアメモリに関するポスター、杏子からの500円硬貨 [思考] 基本:こんな馬鹿げた戦いに乗るつもりはない。 1:ガイアセイバーズ全員での殺し合いからの脱出。 2:ラブが心配。 [備考] ※プリキュアオールスターズDX3冒頭で、ファッションショーを見ているシーンからの参戦です。 ※その為、ブラックホールに関する出来事は知りませんが、いつきから聞きました。 ※放送を聞いたときに戦闘したため、第二回放送をおぼろげにしか聞いていません。 ※聞き逃した第二回放送についてや、乱馬関連の出来事を知りました。 ※警察署内での大規模な情報交換により、あらゆる参加者の詳細情報や禁止エリア、ボーナスに関する話を知りました。該当話(146話)の表を参照してください。 ※魔女の正体について、「ソウルジェムに秘められた魔法少女のエネルギーから発生した怪物」と杏子から伝えられています。魔法少女自身が魔女になるという事は一切知りません。 【沖一也@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、強い決意 [装備]:なし [道具]:支給品一式(食料と水を少し消費)、ランダム支給品0~2、ガイアメモリに関するポスター、お菓子・薬・飲み物少々、D-BOY FILE@宇宙の騎士テッカマンブレード、杏子の書置き(握りつぶされてます) 、祈里の首輪の残骸 [思考] 基本:殺し合いを防ぎ、加頭を倒す 1:本郷猛の遺志を継いで、仮面ライダーとして人類を護る。 2:警察署内では予定通りに行動する。 3:結城と合流したい。 4:仮面ライダーZXか… [備考] ※参戦時期は第1部最終話(3巻終了後)終了直後です。 ※一文字からBADANや村雨についての説明を簡単に聞きました ※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました ※18時に市街地で一文字と合流する話になっています。 ※ノーザが死んだ理由は本郷猛と相打ちになったかアクマロが裏切ったか、そのどちらかの可能性を推測しています。 ※第二回放送のニードルのなぞなぞを解きました。そのため、警察署が危険であることを理解しています。 ※警察署内での大規模な情報交換により、あらゆる参加者の詳細情報や禁止エリア、ボーナスに関する話を知りました。該当話(146話)の表を参照してください。 ※ダークプリキュアは仮面ライダーエターナルと会っていると思っています。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。彼の制限はレーダーハンドの使用と、パワーハンドの威力向上です。 ※魔女の正体について、「ソウルジェムに秘められた魔法少女のエネルギーから発生した怪物」と杏子から伝えられています。魔法少女自身が魔女になるという事は一切知りません。 【高町ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはシリーズ】 [状態]:上半身火傷(ティオの治療でやや回復)、左腕骨折(手当て済+ティオの治療でやや回復)、誰かに首を絞められた跡、決意、臨死体験による心情の感覚の変化 [装備]:セイクリッド・ハート@魔法少女リリカルなのはシリーズ、稲妻電光剣@仮面ライダーSPIRITS [道具]:支給品一式×6(ゆり、源太、ヴィヴィオ、乱馬、いつき(食料と水を少し消費)、アインハルト(食料と水を少し消費))、アスティオン(疲労・睡眠中)@魔法少女リリカルなのはシリーズ、ほむらの制服の袖、マッハキャリバー(待機状態・破損有(使用可能な程度))@魔法少女リリカルなのはシリーズ、リボルバーナックル(両手・収納中)@魔法少女リリカルなのはシリーズ、ゆりのランダムアイテム0~2個、乱馬のランダムアイテム0~2個、山千拳の秘伝書@らんま1/2、水とお湯の入ったポット1つずつ、ライディングボード@魔法少女リリカルなのはシリーズ、ガイアメモリに関するポスター×3、『太陽』のタロットカード、大道克己のナイフ@仮面ライダーW、春眠香の説明書、ガイアメモリに関するポスター [思考] 基本:殺し合いには乗らない 1:生きる。 2:警察署内では予定通りに行動する。 [備考] ※参戦時期はvivid、アインハルトと仲良くなって以降のどこか(少なくてもMemory;21以降)です ※乱馬の嘘に薄々気付いているものの、その事を責めるつもりは全くありません。 ※ガドルの呼びかけを聞いていません。 ※警察署の屋上で魔法陣、トレーニングルームでパワードスーツ(ソルテッカマン2号機)を発見しました。 ※第二回放送のボーナス関連の話は一切聞いておらず、とりあえず孤門から「警察署は危険」と教わっただけです。 ※警察署内での大規模な情報交換により、あらゆる参加者の詳細情報や禁止エリア、ボーナスに関する話を知りました。該当話(146話)の表を参照してください。 ※一度心肺停止状態になりましたが、孤門の心肺蘇生法とAEDによって生存。臨死体験をしました。それにより、少し考え方や価値観がプラス思考に変わり、精神面でも落ち着いています。 ※魔女の正体について、「ソウルジェムに秘められた魔法少女のエネルギーから発生した怪物」と杏子から伝えられています。魔法少女自身が魔女になるという事は一切知りません。 【左翔太郎@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、胸骨を骨折(身体を折り曲げると痛みます・応急処置済)、上半身に無数の痣(応急処置済)、照井と霧彦の死に対する悲しみと怒り [装備]:ダブルドライバー@仮面ライダーW、T2ガイアメモリ(アイスエイジ)@仮面ライダーW、犬捕獲用の拳銃@超光戦士シャンゼリオン、散華斑痕刀@侍戦隊シンケンジャー [道具]:支給品一式、ガイアメモリ(ジョーカー、メタル、トリガー)、ナスカメモリ(レベル3まで進化、使用自体は可能(但し必ずしも3に到達するわけではない))@仮面ライダーW、ガイアドライバー(フィルター機能破損、使用には問題なし) 、少々のお菓子、デンデンセンサー@仮面ライダーW、支給品外T2ガイアメモリ(ロケット、ユニコーン、アクセル、クイーン)、ハードボイルダーの鍵、パワーストーン@超光戦士シャンゼリオン、ふうとくんキーホルダー@仮面ライダーW、霧彦のスカーフ@仮面ライダーW、須藤兄妹の絵@仮面ライダーW、霧彦の書置き、バッドショット+バットメモリ@仮面ライダーW、スタッグフォン+スタッグメモリ@仮面ライダーW、スパイダーショック+スパイダーメモリ@仮面ライダーW、まねきねこ@侍戦隊シンケンジャー、evil tail@仮面ライダーW [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 1:ガドル、ドウコクは絶対に倒してみせる。あかねの暴走も止める。 2:仲間を集める。 3:出来るなら杏子を救いたい。もし彼女が魔女になる時は必ず殺す。 4:現れる2体の魔女は必ず倒す。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※他世界の情報についてある程度知りました。 (何をどの程度知ったかは後続の書き手さんに任せます) ※魔法少女の真実(魔女化)を知りました。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。彼の制限はフィリップ、ファングメモリ、エクストリームメモリの解放です。これによりファングジョーカー、サイクロンジョーカーエクストリームへの変身が可能となりました。 【フィリップ@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小) [装備]:無し [道具]:ガイアメモリ(サイクロン、ヒート、ルナ、ファング)@仮面ライダーW、エクストリームメモリ@仮面ライダーW、首輪のパーツ(カバーや制限装置、各コードなど(パンスト太郎、三影英介、園咲冴子、結城丈二、涼邑零))、首輪の構造を描いたA4用紙数枚(一部の結城の考察が書いてあるかもしれません) [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 1:翔太郎及び仲間達のサポートをする。 2:沖一也とともに首輪を解除する。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※検索によりまどマギ世界(おりマギ含む)の事を把握しました。 ※参加者では無く支給品扱いですが首輪を装着しています。 ※検索によりスーパー1についてや、赤心少林拳について知りました。元祖無差別格闘等、伝えられた格闘流派についても全て調べているようです。 ※アンノウンハンドについて調べる事はできませんでした(孤門たちの世界でその正体が不明であるほか、記憶操作・情報改竄などが行われているためです)。 ※ン・ガミオ・ゼダについても検索不可能でした。 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、ソウルジェムの濁り(小)、腹部・胸部に赤い斬り痕(出血などはしていません)、ユーノとフェイトを見捨てた事に対して複雑な感情、マミの死への怒り、せつなの死への悲しみ、ネクサスの光継承、ドウコクへの怒り、真実を知ったことによるショック(大分解消) [装備]:ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ、エボルトラスター@ウルトラマンネクサス、ブラストショット@ウルトラマンネクサス [道具]:基本支給品一式×3(杏子、せつな、姫矢)、リンクルン(パッション)@フレッシュプリキュア!、乱馬の左腕、ランダム支給品0~1(せつな) 、美希からのシュークリーム、バルディッシュ(待機状態、破損中)@魔法少女リリカルなのは [思考] 基本:姫矢の力を継ぎ、魔女になる瞬間まで翔太郎とともに人の助けになる。 1:翔太郎達と協力する。 2:さやかと交流があるつぼみには魔女について話しておくべきか…。 [備考] ※参戦時期は6話終了後です。 ※首輪は首にではなくソウルジェムに巻かれています。 ※左翔太郎、フェイト・テスタロッサ、ユーノ・スクライアの姿を、かつての自分自身と被らせています。 ※殺し合いの裏にキュゥべえがいる可能性を考えています。 ※アカルンに認められました。プリキュアへの変身はできるかわかりませんが、少なくとも瞬間移動は使えるようです。 ※瞬間移動は、1人の限界が1キロ以内です。2人だとその半分、3人だと1/3…と減少します(参加者以外は数に入りません)。短距離での連続移動は問題ありませんが、長距離での連続移動はだんだん距離が短くなります。 ※彼女のジュネッスは、パッションレッドのジュネッスです。技はほぼ姫矢のジュネッスと変わらず、ジュネッスキックを応用した一人ジョーカーエクストリームなどを自力で学習しています。 ※第三回放送指定のボーナスにより、魔女化の真実について知りました。 【花咲つぼみ@ハートキャッチプリキュア!】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、加頭に怒りと恐怖、強い悲しみと決意、デストロン戦闘員スーツ着用 [装備]:プリキュアの種&ココロパフューム、プリキュアの種&ココロパフューム(えりか)@ハートキャッチプリキュア!、プリキュアの種&シャイニーパフューム@ハートキャッチプリキュア!、プリキュアの種&ココロポット(ゆり)@ハートキャッチプリキュア!、こころの種(赤、青、マゼンダ)@ハートキャッチプリキュア!、ハートキャッチミラージュ+スーパープリキュアの種@ハートキャッチプリキュア! [道具]:支給品一式×5(食料一食分消費、(つぼみ、えりか、三影、さやか、ドウコク))、鯖(@超光戦士シャンゼリオン?)、スティンガー×6@魔法少女リリカルなのは、破邪の剣@牙浪―GARO―、まどかのノート@魔法少女まどか☆マギカ、大貝形手盾@侍戦隊シンケンジャー、反ディスク@侍戦隊シンケンジャー、デストロン戦闘員スーツ(スーツ+マスク)@仮面ライダーSPIRITS、デストロン戦闘員マスク(現在着ているものの)、着替え、『ハートキャッチプリキュア!』の漫画@ハートキャッチプリキュア!、姫矢の首輪、大量のコンビニの酒 [思考] 基本:殺し合いはさせない! 1:警察署に行った後、ガミオのもとに向かう。 2:この殺し合いに巻き込まれた人間を守り、悪人であろうと救える限り心を救う 3:……そんなにフェイトさんと声が似ていますか? [備考] ※参戦時期は本編後半(ゆりが仲間になった後)。少なくとも43話後。DX2および劇場版『花の都でファッションショー…ですか!? 』経験済み そのためフレプリ勢と面識があります ※溝呂木眞也の名前を聞きましたが、悪人であることは聞いていません。鋼牙達との情報交換で悪人だと知りました。 ※良牙が発した気柱を目撃しています。 ※プリキュアとしての正体を明かすことに迷いは無くなりました。 ※サラマンダー男爵が主催側にいるのはオリヴィエが人質に取られているからだと考えています。 ※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました。 ※この殺し合いにおいて『変身』あるいは『変わる事』が重要な意味を持っているのではないのかと考えています。 ※放送が嘘である可能性も少なからず考えていますが、殺し合いそのものは着実に進んでいると理解しています。 ※ゆりが死んだこと、ゆりとダークプリキュアが姉妹であることを知りました。 ※大道克己により、「ゆりはゲームに乗った」、「えりかはゆりが殺した」などの情報を得ましたが、半信半疑です。 ※所持しているランダム支給品とデイパックがえりかのものであることは知りません。 ※主催陣営人物の所属組織が財団XとBADAN、砂漠の使徒であることを知りました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを全て知りました。 ※良牙、一条、鋼牙と125話までの情報を交換し合いました。 ※全員の変身アイテムとハートキャッチミラージュが揃った時、他のハートキャッチプリキュアたちからの力を受けて、スーパーキュアブロッサムに強化変身する事ができます。 ※ダークプリキュア(なのは)にこれまでのいきさつを全部聞きました。 【響良牙@らんま1/2】 [状態]:全身にダメージ(大)、負傷(顔と腹に強い打撲、喉に手の痣)、疲労(大)、腹部に軽い斬傷、五代・乱馬・村雨の死に対する悲しみと後悔と決意、男溺泉によって体質改善、デストロン戦闘員スーツ着用 [装備]:ロストドライバー+エターナルメモリ@仮面ライダーW、T2ガイアメモリ(ゾーン、ヒート、ウェザー、パペティアー、ルナ、メタル)@仮面ライダーW、 [道具]:支給品一式×14(食料二食分消費、(良牙、克己、五代、十臓、京水、タカヤ、シンヤ、丈瑠、パンスト、冴子、シャンプー、ノーザ、ゴオマ、バラゴ))、水とお湯の入ったポット1つずつ×3、志葉家のモヂカラディスク@侍戦隊シンケンジャー、ムースの眼鏡@らんま1/2 、細胞維持酵素×6@仮面ライダーW、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ、歳の数茸×2(7cm、7cm)@らんま1/2、デストロン戦闘員マスク@仮面ライダーSPIRITS、プラカード+サインペン&クリーナー@らんま1/2、呪泉郷の水(娘溺泉、男溺泉、数は不明)@らんま1/2、呪泉郷顧客名簿、呪泉郷地図、特殊i-pod、克己のハーモニカ@仮面ライダーW、テッククリスタル(シンヤ)@宇宙の騎士テッカマンブレード、『戦争と平和』@仮面ライダークウガ、双眼鏡@現実、ランダム支給品0~6(ゴオマ0~1、バラゴ0~2、冴子1~3)、バグンダダ@仮面ライダークウガ、警察手帳、ショドウフォン(レッド)@侍戦隊シンケンジャー、スシチェンジャー@侍戦隊シンケンジャー [思考] 基本:天道あかねを守り、自分の仲間も守る 1:ガミオに毒の浄化方法を訊く必要がある。 2:あかねを必ず助け出す。仮にクウガになっていたとしても必ず救う。 3:誰かにメフィストの力を与えた存在と主催者について相談する。 4:いざというときは仮面ライダーとして戦う。 [備考] ※参戦時期は原作36巻PART.2『カミング・スーン』(高原での雲竜あかりとのデート)以降です。 ※夢で遭遇したシャンプーの要望は「シャンプーが死にかけた良牙を救った、乱馬を助けるよう良牙に頼んだと乱馬に言う」 「乱馬が優勝したら『シャンプーを生き返らせて欲しい』という願いにしてもらうよう乱馬に頼む」です。 尚、乱馬が死亡したため、これについてどうするかは不明です。 ※ゾーンメモリとの適合率は非常に悪いです。対し、エターナルとの適合率自体は良く、ブルーフレアに変身可能です。但し、迷いや後悔からレッドフレアになる事があります。 ※エターナルでゾーンのマキシマムドライブを発動しても、本人が知覚していない位置からメモリを集めるのは不可能になっています。 (マップ中から集めたり、エターナルが知らない隠されているメモリを集めたりは不可能です) ※主催陣営人物の所属組織が財団XとBADAN、砂漠の使徒であることを知りました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを全て知りました。 ※つぼみ、一条、鋼牙と125話までの情報を交換し合いました。 ※男溺泉に浸かったので、体質は改善され、普通の男の子に戻りました。 ※あかねが殺し合いに乗った事を知りました。 ※溝呂木及び闇黒皇帝(黒岩)に力を与えた存在が参加者にいると考えています。また、主催者はその存在よりも上だと考えています。 ※バルディッシュと情報交換しました。バルディッシュは良牙をそれなりに信用しています。 【冴島鋼牙@牙狼─GARO─】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、ガミオのガス侵攻中(リヴァートラの刻によって延命) [装備]:魔戒剣、魔導火のライター、魔導輪ザルバ [道具]:支給品一式×2(食料一食分消費)、ランダム支給品1~3、村雨のランダム支給品0~1個 [思考] 基本:護りし者としての使命を果たす 1:ガミオに毒の浄化方法を訊く必要がある。 2:首輪とホラーに対し、疑問を抱く。 3:加頭やガルムやコダマを倒し、殺し合いを終わらせ、生還する [備考] ※参戦時期は最終回後(SP、劇場版などを経験しているかは不明)。 ※ズ・ゴオマ・グとゴ・ガドル・バの人間態と怪人態の外見を知りました。 ※殺し合いの参加者は異世界から集められていると考えています。 ※この殺し合いは、何らかの目的がある『儀式』の様なものだと推測しています。 ※首輪には、参加者を弱体化させる制限をかける仕組みがあると知りました。 また、首輪にはモラックスか或いはそれに類似したホラーが憑依しているのではないかと考えています ※零の参戦時期を知りました。 ※主催陣営人物の所属組織が財団XとBADAN、砂漠の使徒であることを知りました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを全て知りました。 ※つぼみ、一条、良牙と125話までの情報を交換し合いました。 ※第四回放送ボーナスの制限解除によって、魔導馬が解放されました。また、三途の池や魔女の結界内が魔界に近い場所だと知りました。 ● 【中学校組】 【G-8/中学校・保健室】 【備考】 ※三人とも今は休憩をするつもりでいます。 ※その後、仲間を捜す予定ですがどのルートを選ぶのかは後続の書き手さんにお任せします。 【涼村暁@超光戦士シャンゼリオン】 [状態]:疲労(小)、胸部に強いダメージ(応急処置済)、ダグバの死体が軽くトラウマ、脇腹に傷(応急処置済)、左頬に痛み [装備]:シャンバイザー@超光戦士シャンゼリオン、モロトフ火炎手榴弾×3 [道具]:支給品一式×8(暁(ペットボトル一本消費)、一文字(食料一食分消費)、ミユキ、ダグバ、ほむら、祈里(食料と水はほむらの方に)、霧彦、黒岩)、首輪(ほむら)、姫矢の戦場写真@ウルトラマンネクサス、タカラガイの貝殻@ウルトラマンネクサス、八宝大華輪×4@らんま1/2、スタンガン、ブレイクされたスカルメモリ、ランダム支給品0~5(ほむら0~1(武器は無い)、ミユキ0~2、祈里0~1(衣類はない)、黒岩0~1) 、スーパーヒーローマニュアルⅡ、グロンギのトランプ@仮面ライダークウガ [思考] 基本:加頭たちをブッ潰し、加頭たちの資金を奪ってパラダイス♪ 0:外にいる何者かに対応。 1:石堀を警戒。石堀からラブを守る。表向きは信じているフリをする。 2:石堀やラブちゃんと一緒に、どこかに集まっているだろう仲間を探す。 3:別れた人達が心配、出来れば合流したい。 4:あんこちゃん(杏子)を捜してみる。 5:可愛い女の子を見つけたらまずはナンパ。 6:変なオタクヤロー(ゴハット)はいつかぶちのめす。 [備考] ※第2話「ノーテンキラキラ」途中(橘朱美と喧嘩になる前)からの参戦です。 つまりまだ黒岩省吾とは面識がありません(リクシンキ、ホウジンキ、クウレツキのことも知らない)。 ※ほむら経由で魔法少女の事についてある程度聞きました。知り合いの名前は聞いていませんでしたが、凪(さやか情報)及び黒岩(マミ情報)との情報交換したことで概ね把握しました。その為、ほむらが助けたかったのがまどかだという事を把握しています。 ※黒岩とは未来で出会う可能性があると石堀より聞きました。 ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました。 ※森林でのガドルの放送を聞きました。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。彼の制限は『スーパーヒーローマニュアルⅡ』の入手です。 ※リクシンキ、ホウジンキ、クウレツキとクリスタルステーションの事を知りました。 【桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、左肩に痛み、精神的疲労(小)、決意、眠気 [装備]:リンクルン@フレッシュプリキュア! [道具]:支給品一式×2(食料少消費)、カオルちゃん特製のドーナツ(少し減っている)@フレッシュプリキュア!、毛布×1@現実、ペットボトルに入った紅茶@現実、巴マミの首輪、工具箱、黒い炎と黄金の風@牙狼─GARO─、クローバーボックス@フレッシュプリキュア!、暁からのラブレター 基本:誰も犠牲にしたりしない、みんなの幸せを守る。 0:外にいる何者かに対応。 1:どこかに集まっているだろう仲間を探す。 2:マミさんの遺志を継いで、みんなの明日を守るために戦う。 3:プリキュアのみんなと出来るだけ早く再会したい。 4:マミさんの知り合いを助けたい。もしも会えたらマミさんの事を伝えて謝る。 5:犠牲にされた人達のぶんまで生きる。 6:ダークプリキュアと暗黒騎士キバ(本名は知らない)には気をつける。 7:どうして、サラマンダー男爵が……? 8:後で暁さんから事情を聞いてみる。 [備考] ※本編終了後からの参戦です。 ※花咲つぼみ、来海えりか、明堂院いつき、月影ゆりの存在を知っています。 ※クモジャキーとダークプリキュアに関しては詳しい所までは知りません。 ※加頭順の背後にフュージョン、ボトム、ブラックホールのような存在がいると考えています。 ※放送で現れたサラマンダー男爵は偽者だと考えています。 ※第三回放送で指定された制限はなかった模様です。 ※暁からのラブレターを読んだことで、石堀に対して疑心を抱いています。 【石堀光彦@ウルトラマンネクサス】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、残り2時間予知能力使用不可 [装備]:Kar98k(korrosion弾7/8)@仮面ライダーSPIRITS、アクセルドライバー+ガイアメモリ(アクセル、トライアル)+ガイアメモリ強化アダプター@仮面ライダーW、エンジンブレード+エンジンメモリ+T2サイクロンメモリ@仮面ライダーW 、コルトパイソン+執行実包(2/6) 、ロストドライバー@仮面ライダーW [道具]:支給品一式×6(石堀、ガドル、ユーノ、凪、照井、フェイト)、メモレイサー@ウルトラマンネクサス、110のシャンプー@らんま1/2、ガイアメモリ説明書、.357マグナム弾(執行実包×18、神経断裂弾@仮面ライダークウガ×4)、テッククリスタル(レイピア)@宇宙の騎士テッカマンブレード、イングラムM10@現実?、火炎杖@らんま1/2、血のついた毛布、ランダム支給品1~8(照井1~3、フェイト0~1、ガドル0~2(グリーフシードはない)、ユーノ0~1)、暁が図書室からかっぱらってきた本 [思考] 基本:今は「石堀光彦」として行動する。 0:外にいる何者かに対応。 1:「あいつ」を探す。そして、共にレーテに向かい、光を奪う。 2:今は休憩をして、その後に暁とラブの二人を先導しながら進む。 3:どこかに集まっているだろう仲間を探す。 4:周囲を利用し、加頭を倒し元の世界に戻る。 5:孤門や、つぼみの仲間、光を持つものを捜す。 6:都合の悪い記憶はメモレイサーで消去する 7:加頭の「願いを叶える」という言葉が信用できるとわかった場合は……。 8:クローバーボックスに警戒。 [備考] ※参戦時期は姫矢編の後半ごろ。 ※今の彼にダークザギへの変身能力があるかは不明です(原作ではネクサスの光を変換する必要があります)。 ※ハトプリ勢、およびフレプリ勢についてプリキュア関連の秘密も含めて聞きました。 ※良牙が発した気柱を目撃しています。 ※つぼみからプリキュア、砂漠の使徒、サラマンダー男爵について聞きました。 ※殺し合いの技術提供にTLTが関わっている可能性を考えています。 ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました。 ※森林でのガドルの放送を聞きました。 ※TLTが何者かに乗っ取られてしまった可能性を考えています。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。予知能力の使用が可能です。 ※予知能力は、一度使うたびに二時間使用できなくなります。また、主催に著しく不利益な予知は使用できません。 ※予知能力で、デュナミストが「あいつ」の手に渡る事を知りました。既知の人物なのか、未知の人物なのか、現在のデュナミストなのか未来のデュナミストなのかは一切不明。後続の書き手さんにお任せします。 ● 【中学校の外】 【G-8/中学校前】 【結城丈二@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、首輪解除 [装備]:ライダーマンヘルメット、カセットアーム [道具]:支給品一式、カセットアーム用アタッチメント六本(パワーアーム、マシンガンアーム、ロープアーム、オペレーションアーム、ドリルアーム、ネットアーム) 、スカルボイルダー@仮面ライダーW、スタンスが纏められた名簿(おそらく翔太郎のもの) [思考] 基本:この殺し合いを止め、加頭を倒す。 0:中学校内にいる暁たちと接触。 1:殺し合いに乗っていない者を保護する 2:沖と合流する。 3:加頭についての情報を集める 4:異世界の技術を持つ技術者と時間操作の術を持つ人物に接触したい。 5:石堀たちとはまた合流したい。 6:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 7:時間操作の術を持つ参加者からタイムパラドックスについて話を聞きたい 8:ダブルドライバーの持ち主と接触し、地球の本棚について伝える。 [備考] ※参戦時期は12巻~13巻の間、風見の救援に高地へ向かっている最中になります。 ※この殺し合いには、バダンが絡んでいる可能性もあると見ています。 ※加頭の発言から、この会場には「時間を止める能力者」をはじめとする、人知を超えた能力の持ち主が複数人いると考えています。 ※NEVER、砂漠の使徒、テッカマン、外道衆は、何らかの称号・部隊名だと推測しています。 ※ソウルジェムは、ライダーでいうベルトの様なものではないかと推測しています。 ※首輪を解除するには、オペレーションアームだけでは不十分と判断しています。 何か他の道具か、または条件かを揃える事で、解体が可能になると考えています。 ※NEVERやテッカマンの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 ※首輪には確実に良世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※零から魔戒騎士についての説明を詳しく受けました。 ※首輪を解除した場合、ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。 →だんだん真偽が曖昧に。 ※彼にとっての現在のソウルメタルの重さは、「普通の剣よりやや重い」です。感情の一時的な高ぶりなどでは、もっと軽く扱えるかもしれません。 ※村雨良の参戦時期を知りました。ただし、現在彼を仮面ライダーにすることに対して強い執着はありません(仮面ライダー以外の戦士の存在を知ったため)。 ※時空魔法陣の管理権限を得ました。 ※首輪は解除されました。 ※変身に使うアイテムや能力に何らかの細工がされていて、主催者は自分の意思で変身者の変身を解除できるのではないかと考えています。 【涼邑零@牙狼─GARO─】 [状態]:健康、首輪解除 [装備]:魔戒剣、魔導火のライター [道具]:シルヴァの残骸、支給品一式、スーパーヒーローセット(ヒーローマニュアル、30話での暁の服装セット)@超光戦士シャンゼリオン、薄皮太夫の三味線@侍戦隊シンケンジャー、速水の首輪、調達した工具(解除には使えそうもありません) [思考] 基本:加頭を倒して殺し合いを止め、元の世界に戻りシルヴァを復元する。 0:中学校内にいる暁たちと接触。 1:殺し合いに乗っている者は倒し、そうじゃない者は保護する。 2:会場内にあるだろう、ホラーに関係する何かを見つけ出す。 3:結城に対する更なる信頼感。 4:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 5:涼村暁とはまた会ってみたい。 [備考] ※参戦時期は一期十八話、三神官より鋼牙が仇であると教えられた直後になります。 ※シルヴァが没収されたことから、ホラーに関係する何かが会場内にはあり、加頭はそれを隠したいのではないかと推察しています。 実際にそうなのかどうかは、現時点では不明です。 ※NEVER、仮面ライダーの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 仮面ライダーに関しては、結城からさらに詳しく説明を受けました。 ※首輪には確実に異世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※首輪を解除した場合、(常人が)ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。→だんだん真偽が曖昧に。 また、結城がソウルメタルを操れた理由はもしかすれば彼自身の精神力が強いからとも考えています。 ※実際は、ソウルメタルは誰でも持つことができるように制限されています。 ただし、重量自体は通常の剣より重く、魔戒騎士や強靭な精神の持主でなければ、扱い辛いものになります。 ※時空魔法陣の管理権限の準対象者となりました(結城の死亡時に管理ができます)。 ※首輪は解除されました。 ※バラゴは鋼牙が倒したのだと考えています。 ● 【中学校に向かう者A】 【I-8 浜辺】 【ン・ガドル・ゼバ(ゴ・ガドル・バ)@仮面ライダークウガ】 [状態]:疲労(小)、全身にダメージ(小)(回復中) 、肩・胸・顔面に神経断裂弾を受けたダメージ(回復中)、胸部に刺傷(回復中)、腹部・胸部にかなり強いダメージ、ダグバの死への空虚感、電撃による超強化、怪人体に変身中、ビートチェイサー2000に搭乗中 [装備]:ビートチェイサー2000@仮面ライダークウガ、スモークグレネード@現実×2、トライアクセラー@仮面ライダークウガ、京水のムチ@仮面ライダーW [道具]:支給品一式×8(スバル、ティアナ、井坂(食料残2/3)、アクマロ、流ノ介、なのは、本郷、まどか)、東せつなのタロットカード(「正義」、「塔」、「太陽」を除く)@フレッシュプリキュア!、ルビスの魔剣@牙狼、鷹麟の矢@牙狼 [思考] 基本:殺し合いに優勝し真の頂点に立つ。 0:ダグバのように、周囲の人間を殺して誰かを怒らせるのも良い。そして、新たなる王とも戦う。 まずは中学校に行く。 1:参加者を探す。 2:石堀、エターナルと再会したら殺す。 3:強者との戦いで自分の力を高める。その中で、ゲームとしてタロットカードの絵に見立てた殺人を行う。 4:体調を整え更なる力を手に入れたなら今まで取るに足らんとしてきた者とも戦う。 ※死亡後からの参戦です。 ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました。 ※ナスカ・ドーパント、ダークメフィストツヴァイを見て、力を受け継ぐ、という現象を理解しました。 ※フォトンランサーファランクスシフト、ウェザーのマキシマムドライブによって大量の電撃を受けた事で身体が強化され、アメイジングマイティに匹敵する「驚天体」に進化できます。また、電撃体の使用時間も無限になっており、電撃体とその他のフォームを掛け持つ事ができます(驚天体では不可能です)。 ※仮面ライダーエターナルが天候操作や炎を使ったため、彼に「究極」の力を感じています。また、エターナルには赤、青の他にも緑、紫、金などの力があると考えています。 ● 【中学校に向かう者B】 【G-6 森】 【ン・ガミオ・ゼダ@仮面ライダークウガ?】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大) [装備]:????????? [道具]:????????? [思考] 基本:この世界に存在する。そして己を刻む。 0:中学校に向かう。 1:ガドルを倒し、究極の闇を齎す者となる。そして己の力と存在を証明する。 2:この世界にいてはならない者を──。 [備考] ※この殺し合いやこの「クウガの世界」について知っているかのような発言をしています。 ※黒い霧(究極の闇)は現在使用できません。もう一人のグロンギの王を倒して初めてその力を発現するようです。 ※この世界にいてはならない者とは、ロワのオリ要素や、設定上可能であっても原作に登場しなかった存在の事です(小説版クウガも例外ではありません)。 ※仮面ライダーエターナル、キュアムーンライト、ナスカ・ドーパントを「この世界にいてはならない者」と思っています。 ※首輪は存在しません。 ※黒い霧を発する事はできませんが、生身の状態でガミオの攻撃を受けて体内に微弱ながらその力を受けた場合は、通常よりスローペースながらグロンギの力に蝕まれていきます。 主な効果はグロンギ化ですが、作中ではグロンギにならずに死亡した人間もいるので、衰弱等の効果が現れる場合もあります。 ● 【はぐれものA】 【F-3 三途の池】 【血祭ドウコク@侍戦隊シンケンジャー】 [状態]:ダメージ(大)、疲労(大)、苛立ち、凄まじい殺意、胴体に刺し傷 [装備]:昇竜抜山刀@侍戦隊シンケンジャー、降竜蓋世刀@侍戦隊シンケンジャー [道具]:なし [思考] 基本:その時の気分で皆殺し 0:志葉の屋敷に向かう。アクマロを見つけたら殺す。 1:首輪を解除できる人間を捜す 2:加頭、マンプクを殺す 3:杏子や翔太郎なども後で殺す 4:嘆きの海(忘却の海レーテ)に対する疑問 [備考] ※第四十八幕以降からの参戦です。よって、水切れを起こしません。 ※第三回放送後の制限解放によって、アクマロと自身の二の目の解放について聞きました。ただし、死ぬ気はないので特に気にしていません。 ● 【はぐれものB】 【B-7 ホテル】 【天道あかね@らんま1/2】 [状態]:アマダム吸収、メフィストの闇を継承、肉体内部に吐血する程のダメージ(回復中)、ダメージ(極大・回復中)、疲労(極大)、精神的疲労(極大)、胸骨骨折(回復中)、 とても強い後悔と悲しみ、ガイアメモリによる精神汚染(進行中)、自己矛盾による思考の差し替え、全裸 [装備]:伝説の道着@らんま1/2、T2ナスカメモリ@仮面ライダーW、T2バイオレンスメモリ@仮面ライダーW、二つに折れた裏正@侍戦隊シンケンジャー、ダークエボルバー@ウルトラマンネクサス、プロトタイプアークル@小説 仮面ライダークウガ [道具]:支給品一式×4(あかね、溝呂木、一条、速水)、首輪×7(シャンプー、ゴオマ、まどか、なのは、流ノ介、本郷、ノーザ)、女嫌香アップリケ@らんま1/2、斎田リコの絵(グシャグシャに丸められてます)@ウルトラマンネクサス、拡声器、双眼鏡、インロウマル&スーパーディスク@侍戦隊シンケンジャー、紀州特産の梅干し@超光戦士シャンゼリオン、ムカデのキーホルダー@超光戦士シャンゼリオン、滝和也のライダースーツ@仮面ライダーSPIRITS、『長いお別れ』@仮面ライダーW、ランダム支給品1~2(溝呂木1~2) [思考] 基本:"東風先生達との日常を守る”ために”機械を破壊し”、ゲームに優勝する 0:放送を聞いた後、ホテルで少し休む。 1:ガドルを倒す。 2:ダグバが死んだ……。 3:ネクサスの力…… [備考] ※参戦時期は37巻で呪泉郷へ訪れるよりは前、少なくとも伝説の道着絡みの話終了後(32巻終了後)以降です。 ※伝説の道着を着た上でドーパント、メフィスト、クウガに変身した場合、潜在能力を引き出された状態となっています。また、伝説の道着を解除した場合、全裸になります。 また同時にドーパント変身による肉体にかかる負担は最小限に抑える事が出来ます。但し、レベル3(Rナスカ)並のパワーによってかかる負荷は抑えきれません。 ※Rナスカへの変身により肉体内部に致命的なダメージを受けています。伝説の道着無しでのドーパントへの変身、また道着ありであっても長時間のRナスカへの変身は命に関わります。 ※ガイアメモリでの変身によって自我を失う事にも気づきました。 ※第二回放送を聞き逃しています。 但し、バルディッシュのお陰で禁止エリアは把握できました。 ※バルディッシュが明確に機能している事に気付いていません。 ※殺害した一文字が機械の身体であった事から、強い混乱とともに、周囲の人間が全て機械なのではないかと思い始めています。メモリの毒素によるものという可能性も高いです。 ※黒岩が自力でメフィストの闇を振り払った事で、石堀に戻った分以外の余剰の闇があかねに流れ込みメフィストを継承しました(姿は不明)。今後ファウストに変身出来るかは不明です。 但し、これは本来起こりえないイレギュラーの為、メフィストの力がどれだけ使えるかは不明です。なお、ウルトラマンネクサスの光への執着心も生じました。 ※二号との戦い~メフィスト戦の記憶が欠落しています。その為、その間の出来事を把握していません。但し、黒岩に指摘された(あかね自身が『機械』そのものである事)だけは薄々記憶しています。 ※様々な要因から乱馬や良牙の事を思考しない様になっています。但し記憶を失っているわけではないので、何かの切欠で思考する事になるでしょう。 ※ガミオのことをガドルだと思い込んでいます。 ※プロトタイプアークルを吸収したため仮面ライダークウガ・プロトタイプへの変身が可能になりました。 【支給品紹介】 【グロンギのトランプ@仮面ライダークウガ】 ユーノ・スクライアに支給。 グロンギ族が人間界で入手した丸い形のトランプ。ガメゴ、ザザル、ジャラジがアジトの中でよくこれを使って遊んでいる模様。 【リヴァートラの刻@牙狼】 高町ヴィヴィオに支給。 魔戒騎士が所有している薬。これを飲んだ後に傷口を魔導火で炙る事で傷が治る。 作中では、破邪の剣の傷を治療している。 ● 【シャンプー 死亡】 【相羽ミユキ 死亡】 【照井竜 死亡】 【速水克彦 死亡】 【園咲冴子 死亡】 【来海えりか 死亡】 【巴マミ 死亡】 【ズ・ゴオマ・グ 死亡】 【鹿目まどか 死亡】 【高町なのは 死亡】 【池波流ノ介 死亡】 【本郷猛 死亡】 【ユーノ・スクライア 死亡】 【フェイト・テスタロッサ 死亡】 【三影英介 死亡】 【暁美ほむら 死亡】 【ノーザ 死亡】 【腑破十臓 死亡】 【パンスト太郎 死亡】 【園咲霧彦 死亡】 【東せつな 死亡】 【美樹さやか 死亡】 【五代雄介 死亡】 【月影ゆり 死亡】 【姫矢准 死亡】 【山吹祈里 死亡】 【志葉丈瑠 死亡】 【スバル・ナカジマ 死亡】 【ティアナ・ランスター 死亡】 【筋殻アクマロ 死亡】 【井坂深紅郎 死亡】 【早乙女乱馬 死亡】 【相羽シンヤ 死亡】 【大道克己 死亡】 【村雨良 死亡】 【モロトフ 死亡】 【一文字隼人 死亡】 【溝呂木眞也 死亡】 【泉京水 死亡】 【バラゴ 死亡】 【相羽タカヤ 死亡】 【アインハルト・ストラトス 死亡】 【梅盛源太 死亡】 【西条凪 死亡】 【ン・ダグバ・ゼバ 死亡】 【一条薫 死亡】 【明堂院いつき 死亡】 【黒岩省吾 死亡】 【ダークプリキュア 死亡】 【残り17人】 時系列順で読む Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に -Next 第四回放送Y(前編) 投下順で読む Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に -Next 第四回放送Y(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 孤門一輝 Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 高町ヴィヴィオ Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 沖一也 Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 蒼乃美希 Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 左翔太郎 Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - フィリップ Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 佐倉杏子 Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 結城丈二 Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 涼邑零 Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 花咲つぼみ Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - ダークプリキュア GAME OVER Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 響良牙 Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 冴島鋼牙 Next 大いなる眠り(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - ン・ガミオ・ゼダ Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 桃園ラブ Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 石堀光彦 Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 涼村暁 Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 血祭ドウコク Next 外道合戦 Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - ゴ・ガドル・バ Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 天道あかね Next 愛しのジュリエット Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - レイジングハート・エクセリオン Next Tusk of Darkness Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 吉良沢優 Next 第四回放送Y(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 美国織莉子 Next 第四回放送Y(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 呉キリカ Next 第四回放送Y(前編) Back The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - ガルム Next 時代
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The Best Of SPEAR OF DESTINY The Best Of SPEAR OF DESTINY 2005年1月10日 1. Never Take Me Alive / 2. Outlands [ live ] / 3. The Traveller / 4. Strangers In Our Town [ live ] / 5. Miami Vice / 6. Time Of Our Lives / 7. The Man That Never Was / 8. So In Love With You / 9. March Or Die / 10. Radio Radio / 11. Life Goes On / 12. If The Guns / 13. Was That You ? / 14. Somewhere Out There / 15. Made In London / 16. Late Night Psycho / 17. Land Of Shame [ extended remix ] / 18. Never Take Me Alive [ Omar Santana mix ]
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魔法少女リリカルなのはA s PORTABLE-THE GEARS OF DESTINY- 魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE-THE GEARS OF DESTINY-ID+ゲーム名1P HP 1P MP 1P DRIVE STOCK 1P 無敵 2P HP0 2P ダウン時にも当たり判定あり 時間停止 全てのコスチューム選択可能 リリカルポイント変動で最大 ビューワー ズーム or ズームアウト制限解除 スキル変更 なのはのスキル変更 キャラクターサイズ変更 いろいろ全開 ID+ゲーム名 _S ULJS-00385 _G NANOHA_TGOD 1P HP _C0 1P HP _L 0x21403814 0x42C80000 _L 0x2140381C 0x42C80000 1P MP _C0 1P MP _L 0x21403824 0x42C80000 1P DRIVE STOCK _C0 1P DRIVE STOCK _L 0x001E5AD0 0x00000005 1P 無敵 _C0 1P muteki _L 0x00140320E 0x00000000 2P HP0 _C0 2P HP0 _L 0x41405454 0x00040008 _L 0x00000000 0x00000000 _L 0x4140545C 0x00040008 _L 0x00000000 0x00000000 2P ダウン時にも当たり判定あり _C0 2P down hit _L 0x001404E4E 0x00000001 時間停止 _C0 Time Stop _L 0x20019134 0x00000000 全てのコスチューム選択可能 _C0 All Costume Selectable _L 0x200B0998 0x00000000 _L 0x200B0A28 0x00000000 リリカルポイント変動で最大 _C0 Lyrical Point Max _L 0x200EAB30 0x00000000 ビューワー ズーム or ズームアウト制限解除 _C0 Viewers Zoom or Zoom out Unlimit _L 0x200B8E3C 0x10000003 _L 0x200B8E54 0x10000003 スキル変更 _C0 1P_Skill Change _L 0x01434XXX 0x000000YY +XXX= 左から順にスキル1、スキル2、スキル3 580 582 584 なのは 588 58A 58C フェイト 590 592 594 はやて 598 59A 59C シグナム 5A0 5A2 5A4 ヴィータ 5A8 5AA 5AC シャマル 5B0 5B2 5B4 ザフィーラ 5B8 5BA 5BC クロノ 5C0 5C2 5C4 リインフォース 5E0 5E2 5E4 ユーノ 5E8 5EA 5EC アルフ 5F0 5F2 5F4 リーゼ 5F8 5FA 5FC リニス 600 602 604 プレシア 608 60A 60C 星光 610 612 614 雷刃 618 61A 61C 闇王 620 622 624 ユーリ 630 632 634 アミティエ 638 63A 63C キリエ 640 642 644 ヴィヴィオ 648 64A 64C アインハルト 650 652 654 トーマ +YY= 01 ロングレンジパワーLv1 02 クロスレンジパワーLv1 03 バーストパワーLv1 04 ロングレンジディフェンスLv1 05 クロスレンジディフェンスLv1 06 MPガードLv1 07 アクセルカットダウンLv1 08 MPカットダウンLv1 09 ロングレンジパワーLv2 0A クロスレンジパワーLv2 0B バーストパワーLv2 0C ロングレンジディフェンスLv2 0D クロスレンジディフェンスLv2 0E MPガードLv2 0F アクセルカットダウンLv2 10 MPカットダウンLv2 11 シールドブレイカー 12 MPローダー 13 MPゲイン 14 ヒーリング 15 オートガード 16 レジスト 17 (不明) 18 エアストライク 19 ドライブクリティカル 1A ドライブエクステンド 1B ドライブローダー 1C ドライブストックプラス 1D ウィークストライク 1E バックストライク 1F バインドストライク 20 カウンターストライク 21 ロングレンジパワーLv3 22 クロスレンジパワーLv3 23 バーストパワーLv3 24 ロングレンジディフェンスLv3 25 クロスレンジディフェンスLv3 26 MPガードLv3 27 アクセルカットダウンLv3 28 MPカットダウンLv3 29 ロングレンジパワーLv4 2A クロスレンジパワーLv4 2B バーストパワーLv4 2C ロングレンジディフェンスLv4 2D クロスレンジディフェンスLv4 2E ロングレンジパワーLv5 2F クロスレンジパワーLv5 30 バーストパワーLv5 31 ロングレンジディフェンスLv5 32 クロスレンジディフェンスLv5 33 ロングレンジパワーLv5(?) 34 クロスレンジパワーLv5(?) 35(効果不明) 36以降はフリーズ Lv4は+30%、Lv5は+50%、複数同じスキルをセットした場合は基本的に効果重複。(ディフェンスは合計100%未満まで有効) 33、34と2E、2Fの違いは不明。効果は同じように見える。 コード有効にしたあとに該当キャラのスキル編集画面を開いて戻ることで反映される。 なのはのスキル変更 _C0 Nanoha skill _L 0x01434580 0x000000xx _L 0x01434582 0x000000xx _L 0x01434584 0x000000xx 上からスキル1~3 本来装備出来ないスキルも装備可能(なのはにMPカットダウンLv3など) スキルは一覧表左上から右に01,02,03… (但し上から3段目の一番左はスキップ、シールドブレイカーが11になる) (Lv3他、キャラ指定スキルは20辺り) キャラクターサイズ変更 _C0 1P Size _L 0x41402860 0x00030001 _L 0xssssssss 0x00000000 _C0 2P Size _L 0x414044A0 0x00030001 _L 0xssssssss 0x00000000 ssssssss 3F000000 Size x1/2 3F800000 Size x1 40000000 Size x2 40400000 Size x3 40800000 Size x4 いろいろ全開 _C0 OPEN LOCK _L 0x201E7E50 0x0098967F 何かしらLPを上げる行動をすればユーノ以外のキャラ、スキル、コスチュームその他特典もろもろ全開 魔法少女リリカルなのはA s PORTABLE http //kohada.2ch.net/test/read.cgi/gameurawaza/1263970854/
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The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - ◆gry038wOvE 「てめぇ、石堀、コノヤロー! ……ずっと、俺たちを騙してたんだな!」 顔を真っ赤にして怒る暁の前には丸いトランプカードが大量に散乱していた。 裏切り。その行為に憤る暁の姿は、まさしく普段の彼とは全く異なる面持ちだっただろう。 当人が見られたくないと言うその怒り顔──それが今。 「イカサマ野郎!」 ポーカーのイカサマを発見した事で、爆発する! あの不自然なロイヤルストレートフラッシュを怪しく思った暁がカードを一枚一枚並べて確認した。その結果、疎らな五枚のカードが欠損していた事が判明する。 そして、そのカードは、すぐに石堀の袖の中から出てくる事になった。勿論、全く見当違いなカードばかりのブタである。記号も数字もかけ離れており、ワンペアにさえならない。 「カード五枚、はじめに隠してやがったな!」 要するに、石堀はロイヤルストレートフラッシュを袖の中に隠して、手元に来たブタと交換。それで暁から勝利していたのである。 まあ、ギャンブルではなく、遊びのポーカーだったので、そのくらいはいいのだが、やはり暁としては何度も如何様に引っかかっていたと思うと腹も立つ。 石堀に対する怒りは、ここまで本気で悩みぬいた気持ちあらばこそである。 「くそ……頭来た! ぶっ潰す! 燦然!」 燦然とは(ry 暁はシャンバイザーを出現させ、即座に超光戦士シャンゼリオンに変身し、石堀を襲う事になった。パンチを見舞うか、シャイニングブレードを取るか……という少しの悩みの間に石堀がごく冷静な対処をする。 「次郎さんが大変なんじゃなかったのか……? 変身!」 ──Acc(ry 仮面ライダーアクセルへの変身だ。手元に対抗手段があるのだから、自衛のために使わない手はない。エンジンブレードを片手に構えるなり、シャンゼリオンはシャイニングブレードを取り出した。 狭い一室で、シャンゼリオンと仮面ライダーアクセルは対峙する。 エンジンブレードとシャイニングブレード──二つの刃が今、ぶつか 「あ・の!」 ……ろうとしたところでラブがややご機嫌ななめな声で二人に呼びかけた。 当たり前である。プリキュアでもこれはキレる。女神でもキレる。 「本気でやめてもらえませんか!? 空気読んで!」 眉を巻いたラブのその迫力を前に、シャンゼリオンとアクセルはすぐに変身を解き、カードを片付け始めた。 角のないこの丸いトランプカードは、やや片づけにくく、手間取っているようだ。 ラブはそんな姿をあきれ果てながら見つめていた。 ★ 良牙と鋼牙が、三人があまりに遅いのを気にかけて二人を探しにやって来ると、そこには手遅れの遺体があった。 わずかな間でも共に戦った仲間の体を象っている物体。命や魂なる物がどこにあるかはわからないが、一目見て、何となくそれがないのだと実感する。今日一日、ここにいる者に備わり始めていた技能である。 傍らで泣くつぼみに声をかけられるはずもない。良牙はこんな光景を見るのは、もう三度目だった。──美樹さやかの時と、大道克己と村雨良の時、そして今。 霊安室にいるはずの三人が何故こんな所に来たのか、それは今訊く事ではないようだった。 「……手遅れだったか」 鋼牙が無力な自分を祟るような言葉を告げる。一見すると無表情だが、内心では深い後悔の念と苛立ちもあった。刻一刻と、自分の中に迫っている「死」を明示する出来事だった。それは死に至る病なのだと。 このままでは鋼牙自身も危ういという事実が、改めて目の前にはっきりと表されたようだった。 「なあ、どうして死んじまってるんだよ……! なんでこんな所に……!」 良牙は、傍らのヴィヴィオに問うた。霊安室にいたはずの彼女がこんな所にいる事──それが彼には疑問でならなかった。あらゆる部屋を探して、その結果として良牙たちはここに足を運んだ。何故こんな事になっているのかは良牙とて知る由もない。 言いようのない複雑な気持ちが喉のあたりから噴き出す。良牙も彼女とはあまり長い交流はなかった。ただ、良牙も、なのはの命の温もりは確かにその背で感じた事があった。今は着々と彼女の体からその温もりが消えている。 人の姿になった彼女の体は消滅しない。だんだんと冷えていき、固くなり、安らかな寝顔にそっくりな物を見せてくれるだけだった。 「私が説明します」 ヴィヴィオが立ち上がる。 それは、ここに彼女を連れだし、結果的に死期を早めさせた人間としての責任だ。 そして、つぼみも──泣きながらではあったが、事実を共に述べた。彼女にも、止めなかった責任はあった。彼女の状態を知ったうえで……という点で、つぼみの罪はヴィヴィオよりも重いかもしれない。しかし、罪のなすり合い(というよりは被り合い)をすべき場面ではなかったし、実際にそれに応じたのはなのは自身だった。 ゆえに、これは仕方のない事故であるともいえた。そうして処理するのが、無法地帯では最も簡単な判決であった。司法的な正義よりは、感情に依る正義の裁きが、彼女たちを数分の涙だけで許した。 その場所には、残念ながら、一人また死んだ──という事実だけが残った。 ☆ 美希とつぼみが注文通りに淹れたコーヒーと紅茶を、会議室では皆で口にしていた。 ヴィヴィオだけは、ホットミルクであった。──その味気のないミルクに、彼女は何を思い出しているのだろうか。そこにキャラメルの風味が微かにでも入っていれば、ヴィヴィオは寒い冬の夜の事でも思い出すだろう。 今は、それよりは少し落ち着いていたが、また目の前で死者が出て、霊安室に安置される遺体の数が増えた事に対する落ち込みがあった。 「……ういーっす。帰ったぞー……」 会議室に入ってくる人間が、プラス三人。 左翔太郎、フィリップ、佐倉杏子。その表情には、余裕さえ感じられる。 孤門は勿論、彼らが来るのを窓から見ており、彼らがバイクを一台運んでここにやって来た事までしっかりと把握していた。監視係としては、だんだんと細かい情報も記憶できるほど注意深くなっている。ただ、やはり夜ともなると見えにくい物があるので、少し不安げでもある。彼自身は気づいていないが、そうした臆病さも精神的に注意深い監視を意識させていた。 「お。ちゃんと来たのか。……あとここにいないのは、えっと……」 翔太郎は、つぼみと良牙と鋼牙に目配せする。誰か足りないような気がするが、他に来ていない参加者がいないか思い出している最中に、フィリップは横から口を挟んだ。 「残る参加者は、石堀光彦、黒岩省吾、ゴ・ガドル・バ、正式名ダークプリキュア、血祭ドウコク、涼村暁、天道あかね、桃園ラブ……そのうち友好的なのは、五人。石堀光彦、黒岩省吾、涼村暁、ダークプリキュア、桃園ラブだけだ。結城丈二と涼邑零は、現状では残っている彼らを探しに向かっている」 彼はまるで台本を丁寧に読み上げるように、一度もつまらず滑らかにそう言った。 言い終える前に、少しばかり周囲の反応が暗くなったのを、フィリップは見逃さなかった。 どういう事か気になったフィリップだが、解答は先に孤門の口から出てくる。 「……いや。残念だけど、ダークプリキュア、いや、月影なのはという子は……もう」 孤門もここであらゆる人から事情を聴いた。「ダークプリキュア」は「月影なのは」となった事は良牙から訊き、その矢先、こうしてン・ガミオ・ゼダとの戦いで負った微かな傷が災いして、死に至る羽目になった事はつぼみから、最期の戦いについてはヴィヴィオから訊いたのである。 孤門たちは、そうしてまた死人が出てしまった現実を重く受け止め、残り参加者がまた減っている事を悲しんだ。 まさしく、彼らの帰還はその直後の出来事だったのである。 「そうか……」 翔太郎、フィリップは彼女の事を少なからず知っていたので、少し落ち込んだ。 いつきによって、やっと届けられた思いが潰えたという事である。一つの命が絶える事は、そこに込められた親たちの思いまで消されてしまう事だ。実際、親の想いの深さというのを、フィリップは厭と言うほどよく知っていた。 いつきは、月影なのはの「ゴッドファーザー」である。その想いが僅か数時間保たれた後、結局、託された側の死という結末に終わった。それでも、その数時間だけで彼女は満足するだろうか。彼らには結局のところ、それはわからない。 「ちょっと待て。……おまえは誰なんだよ」 良牙がフィリップに訊く。そういえば、つぼみと良牙と鋼牙は、まだ彼の事を知らなかった。フィリップ側からは面識があるので、つい忘れがちだ。 「……そうそう、まだ自己紹介をしていない相手もいるから、何度目かになる人もいるけど、言っておくよ。僕の名前はフィリップ。初めまして、よろしく」 良牙たちの方に顔を向けて、フィリップはそんな自己紹介をする。 その名前に僅かなどよめきが走る。翔太郎のドライバーの中にいる存在だと思っていたが、実在人物だったらしい。どこかから助け出されたのだろうか。 同じように自己紹介で佐倉杏子が口を開こうとしたところで、横から一也が邪魔をした。 「フィリップくん。結城丈二については何故知っているんだ? この近くにいるという事もないだろう」 レーダーハンドで捉える事がなかった結城丈二、また涼邑零の動向を知ったフィリップに、一也はそう問いかける。 考えられるのは、遠距離から通信、交信をしたパターンだろうか。 しかし、フィリップは述べる。 「それを話すと、喜んで自己紹介どころではなくなってしまいます。良いニュースを伝えるのは、ひとまず自己紹介を終えてからにしましょう。……その方が礼儀的だ」 フィリップの言葉は、それに関しては妙な自信に満ち溢れていた。 翔太郎も同様だ。……彼らは、何か一つは良いニュースを届けに来たらしい。彼らはどうやら、旅先で悪いニュースは持ってこなかったらしい。こちらが悪いニュースばかりである事に比べれば、その方がずっと立派に見える。 「ほら、杏子。まずはお前からだろ」 「あ、ああ……。あたしは佐倉杏子。よろしく頼むよ」 そう言われて佐倉杏子は、八重歯を見せて、ぎこちなく笑う。翔太郎にはその笑みの意味もわかる。その笑みは、いずれ自分の運命がどう転ぶかわからない不安を隠す仮面に違いなかった。 こうして多くの人と関わるだけ、その不安は膨れ上がっていくようでもある。しかし、そんな彼女の様子など知る由もなく、自己紹介は続く。 「……私は花咲つぼみです。よろしくお願いします」 「響良牙だ」 警察署に初めて来る二人も、同じように自己紹介を始める。良牙は、相変わらずつっけどんとした態度であった。 ともかく、これで十。お互いの名前を知り合った人間同士だ。 ここまで随分とゲームを続けてきたが、翔太郎にとっても、この人数で集合できる機会というのはなかなかに少なかったように思う。……そして、これだけの人数を相手にフィリップがやらなければならない過酷な仕事も、突き出されたらしい。 ☆ 「……さて、それじゃあ、話を続けさせてもらうよ」 誰も、フィリップが話を続ける事には異論はないようだった。 フィリップは沖一也の方に体と目を向ける。誰もが、その方へと何となく耳を傾けていた。 「沖さん。……それに、皆さん。第一回放送の時のボーナスを覚えていますか?」 先輩である一也の手前か、探偵のような口調で語らいだしたフィリップ。 それは、ある種の雰囲気作りのようだった。一也は、それに揺らぐ事なく答える。 「ああ……。ここにあった時空魔法陣だな」 「それです。結城さんは、その時空魔法陣の設定を変更できる権限を得たのです。ある条件とともに……」 「ある条件?」 「首輪を解析し、取り外す事です」 そこにいる全員がざわめいた。彼ら三人が妙な自信を持ってここに来ているのは、そのニュースを告げられるからだったのだろう。 そう、それは平たく言えば、既に首輪を解除する技術者が出たという事だった。それは確かに、この上なく嬉しいニュースに違いない。首に繋がれた爆弾を取り外すだけでも、ひとまずの安心は得られる。主催に反抗する行為そのものも案外楽になるというものだ。 「僕たちは首輪の解除方法をメモした紙を結城さんから預かってきました。これを使えば、間違いはありません」 「……見せてくれ。先ほど、俺も首輪の解除に一度失敗してしまった。一応確かめさせてもらう。もし、メモと実際で構造が違えば、すぐにわかる」 フィリップは、ポケットから、丁寧に畳んだ紙を取り出した。首輪の解除方法が書いてあるメモに違いない。一也は、それを受け取り、広げた。 一也は端から端まで、そこに書いてある絵や言葉に目を向ける。 「なるほど……。確かに、俺がさっき見た内部構造と全く同じだ。……俺にも全くわからなかった部分に対しても面白い考察が書かれている。流石結城さんだ」 「僕とあなたでこれを解除しましょう。ここにいる全員分です。それぞれ五人分ですね。少し神経のいる作業になりますが……」 フィリップはそう嬉しそうに告げたが、一也の中には少し迷いも生まれた。 自分に解除できるのだろうか、というものだ。 先ほどの爆発。……あれは、幻ではない。もし、手元が狂えば、あれと同じく仲間の首元で大爆発が起こるというわけだ。 そう簡単に受け入れられる作業ではない。一回でもかなり神経を使いそうなものを、五人、六人ともなると簡単ではない。 「……悪いが、少し待ってくれ」 いくら技術者といえど、こんな危険な個所に取り付けられた爆発物を相手に、そこまで細かい作業をした事はない。 安易にそれを呑めば、かえって危険な事に違いはない。 一也、フィリップ、結城といった極一部以外にも、もっと有能な技術者がいるとするなら話は別だが、残りの人間に機械工学への精通データはない。いずれやらなければならない事には違いないのだが、案外難しい話だ。 「俺もそこまで落ち着いてはいないんだ。……みんなもそうだろう。そうすぐには解除の準備に取り掛かれない」 一也の真面目な表情は伝わってくる。それは当然と言えた。 フィリップのように強い好奇心が心の殆どを占有しているわけではない。一也の強い責任感は、あまり安易な行動をとらせなかった。フィリップもその気持ちを理解する。 彼とて、少しは悩んだ。フィリップが最初に解除する事になる首輪が誰のものかは、とうにわかっていたからだ。その人物の命をなくしたくはない気持ちがあり、首輪解除を行う勇気を、その人物の命の重さが邪魔しているようだ。 「……そうですね。できれば放送を越えたらすぐにでも解除したいところですが、僕も放送を終えてすぐに解除……というわけにもいかないでしょう。ただ、僕はここまでの道のりで、首輪を外す覚悟らしいものは決めておきました。それは彼も同じです。……だろう? 翔太郎」 そう、彼が真っ先に首輪を外す事になるであろう人物は、左翔太郎であった。 佐倉杏子の場合は、ソウルジェムに装着されている分、作業がやりやすいだろうが、いきなり小さな首輪から解除する事になるのは危険とも言える。 他の人間からでは、フィリップに命を託せるほどの信頼感はない。ましてや、いきなり沖一也など相手にして失敗してしまえば、その後の解除はフィリップ一人で行わなければならない。 そう、翔太郎の首輪を外す……それが、彼が最初に責任を果たすべき決断だ。 いくら、結城丈二が鏡を見ながらできるような産物であるとはいえ、フィリップにとって最初の一回、それも大事な人の命を握った首輪解除──緊張しないわけがない。 「ああ……ここに来るまでに覚悟は決めてある。こんな時も、俺は悪魔と相乗りしてやるよ」 翔太郎の覚悟。──それは、フィリップとともに仮面ライダーダブルとなったあの夜から全く変わらない。しかし、翔太郎も息を飲んでいた。目だけは本気だ。 フィリップが最初に解体する首輪のサンプルは、そこにしかない──ここで成功すれば、次からもっと楽になるのだ。 「あ、あの……ちょっと待ってください」 と、その時、つぼみが制止した。 「首輪なら、私が一つ持っています。まずは、これをお願いします」 つぼみが、ドウコクの所持していたデイパックを拾った時に出てきた首輪だ。 その中に入っていた、一つの首輪が彼らの手元にあった。人体やソウルジェムとくっついていない首輪ほど楽な物はない。 フィリップが、それを受け取る。 「……わかった。ありがとう。構造を知ったうえでどれくらい時間がかかるか、試しだね」 まずは、これである程度の要領を得てから……という事になる。 それだけで実際の首輪解除も随分と変わるだろう。 ともかく、翔太郎はそれだけで少しほっとした。フィリップはすぐにでもその首輪の解除に取り掛かりたい気持ちがあるようだったが、……やめた。 まずは、ここで必要な情報も得ておかねばならないと思ったのだろう。 各々は支給品の確認や、これまでの経緯で互いに知らない事を話し始めた。 ☆ 杏子の手に握られているのは、バルディッシュと呼ばれるインテリジェントデイバイスだった。良牙の手からヴィヴィオに渡されようとしたバルディッシュが彼女の方に目を付けたのだ。 バルディッシュにとっては、ヴィヴィオは全くの初対面であり、また、高町なのはともこれといった面識がない。……そのために、現状でバルディッシュは、翔太郎又は杏子と言葉を交わさなければならないのだ。 特にバルディッシュ自身やフェイトとのかかわりが強い相手は、杏子であった。 「よぉ……久しぶり」 杏子の言葉はぎこちない。とうのバルディッシュは、杏子に疑いのまなざしを込めていた。 無理もない。バルディッシュが知っている杏子は、フェイトとともに優勝を狙い、集団の中に紛れ込んで協力するフリをして潰し合おうとした過去がある。 ただ、一方で、杏子自身がフェイトと一緒に、ある程度コンビネーションを発揮していたのも事実だ。本来的な優しさはバルディッシュも何となくは見抜いている。 しかし──だからといって、殺し合いに乗っていないとは言い切れないのだ。参加者ではないバルディッシュには関係のない話かもしれないが、一応警戒だけは忘れなかった。 「……バルディッシュ、だったな。フェイトの事はすまねえと思ってるよ」 果たして、それが真実なのか否か、それを判断する術はバルディッシュにはない。 杏子のスタンスを考えてみれば、彼女はできうる限り外面を取り繕う必要があるはずなのだ。そう、たとえ藁を掴んでも。 『It’s water under the bridge.(もう過ぎてしまった事です)』 「過ぎた事って……それでも」 バルディッシュの突き放すような態度に、杏子は戸惑った。 それは、会話自体を拒否しているかのようにさえ思えた。杏子のもとに身を寄せたのはバルディッシュであったが、杏子を観察しても結局今の彼女のスタンスがどういったものなのかはわからないといった様子であった。 杏子の眉が少し頼りない表情を形作った。 そんな杏子に弱みを見つけて、そこに叩き込むように一言、バルディッシュは正直な言葉を投げかけた。 『I can’t believe in you.(私はあなたを信じる事はできません)』 ただ……その言葉と共に、もう一つの正直も重ねた。 『But I will tell you this.(しかし、これだけは言えます)』 バルディッシュとしても、一つだけ杏子に言いたい事があったのである。 『You and Fate were good partner.(あなたとフェイトはとても良い相棒だった)』 それだけはバルディッシュにも確かに思えた。 それが、信用の置けない杏子の手に、あえて居ようとする意味であった。 ☆ 良牙の所持していたメモリガジェットの類は、すべて翔太郎とフィリップに渡された。 必要があるか否かはわからない。しかし、evil tailや霧彦の遺品も手渡され、大道克己と関連する物以外、あらゆる支給品が翔太郎の手に渡る。霧彦の遺品は、全て彼の故郷に返さなければならないだろう。それが出来るのは彼らだけである。 「……探偵七つ道具、着々と俺の手に戻ってきてるぜ」 翔太郎はそう陽気に言いつつも、スタッグフォンが手に入った事で、鳴海探偵事務所から便利なアイテムが呼び出せるようになった事に安堵する。 結城丈二が見たがっていた物だが、流石にいまそれを機動させる必要はなく、かえって勘付かれて面倒事を引き起こしかねないので、翔太郎は今は呼び出すのをやめる事にした。 「翔太郎、だんだんといつもの僕たちに近づいて来たね」 「ああ、俺たちが持てる力の全てが結集しつつある……」 ただ一人、そこに、照井竜という男の力がないのは残念であった。 メモリガジェットやマシンの他に、大事な仲間がいるのが今の仮面ライダーダブルだ。 そのたった一人が欠けただけで、翔太郎の中にはもどかしい気持ちが残る。 せめて、心だけは力になれよと、照井の姿を思い出した。 ☆ 冴島鋼牙にとって幸運だったのは、リヴァートラの刻が支給品に混ざっていた事だろう。 美希が支給品の山の中から発見した小瓶は、鋼牙にも覚えのある物だった。 リヴァートラの刻。これを飲み干した後、魔導火を使って傷口を消毒すると、傷が治癒する。……そういう道具であった。以前、破邪の剣を受けた時にもこうして対処したのである。 鋼牙はすぐにそれを使って消毒し、何とかひとまず傷口を塞いでみる事に成功した。 『とはいうものの、果たして完治するかどうか……ってところだな』 傷口の消毒は終わったものの、ガミオの攻撃が殆ど正体不明であった以上は、安易に治ったとは言い難い。 鋼牙は勿論、フィリップでさえ検索不可能な領域の技である。 わかったのは、少なくとも生身でガミオと戦ってはならない……という事だけだ。 「完治させないわけにはいかない……絶対にな」 それは、鋼牙の絶対の意思であった。 なぜならば、この殺し合いには──── ☆ 数時間前。 鋼牙が単独行動を三十分成功させた区間があった。警察署を出てから、ガミオとの戦いに行きつく間の出来事である。 鋼牙とザルバは、森に向かう為、草原を駆けていた。 そこに── 「鋼牙」 背後から呼ばれて、鋼牙は声をかけた。 その声、確かに聞き覚えがある声だった──。 「カオル!?」 そう、振り向けば、そこにいるのは御月カオル。鋼牙が帰るべき場所にいるはずの女性である。 彼女が優しい微笑みで、鋼牙の後ろに立っていた。 何故、こんな所にいるのか……鋼牙は疑問に思ったが、すぐに走るのをやめた。 そして、カオルのもとへと走り出そうとする。 「何故お前がこんな所に……」 『駄目だ、鋼牙! 幻だ!』 近づいたところで、鋼牙を危惧するザルバの一声。 それは確かに鋼牙を納得させる言葉であり、鋼牙は歩みを止めた。 時間を知る。……今、ちょうど三十分。主催側の人間がカオルの姿を借りているのか。 「……貴様はこの声と、この姿ならば必ず反応すると思ってな」 そんな言葉とともに姿を消す、一体の怪人物……。 いや、その姿にも鋼牙は見覚えがあった。カラスの羽で作ったような真っ黒なドレスに身を包んだ、隈のようなメイクの女。 彼の女の名前は、ガルム。 「ガルム……これも幻か?」 『いや……』 鋼牙がかつて所属していた番犬所の三神官が一つになった姿である。 しかし、おかしいのは、ガルムはかつて死んだ存在であるという事──バラゴがいるこの殺し合いではおかしくないが。 「幻だが、ここに我が存在がまた生まれいでた事は幻ではない。この宴の主催者として、話が息子とともに貴様らの姿を見物させてもらっている」 「何だと……貴様らがこの殺し合いを開いたのか!?」 「それは否だ。だが、詳しく答える気はない」 ガルムは鋼牙に対して、確かな敵意を持っている。 しかし、この場で鋼牙を殺すような無粋な真似をする様子はなかった。 ただ、鋼牙に事務的な内容を伝えに来ただけのようである。 「貴様に制限を伝える……それだけの為に」 そこから先は、三途の池や「魔女の結界」が魔界に近い性質を持っており、そこでは鎧の装着にタイムリミットがない事や、魔導馬の解放を宣告されたが、鋼牙は現状でその使いどころを持っていなかった。また、それを信じていいのか否かと言う疑念も鋼牙の中にはあった。 ただ、ガルムとコダマがここで復活している事実は、鋼牙に対しても僅かな動揺を与えた。 いずれも鋼牙と零が二人がかりで苦戦したような強敵である。……果たして、これから小機がどの程度あるのだろうか──。 ☆ 「奴らは俺たち魔戒騎士でなければ敗れん……」 ソウルメタルを自在に操る事ができる人間でなければ、彼らホラーは斬れない。 ホラーの対抗策は僅かだ。この場に鋼牙と零以外の魔戒騎士が少しでもいればまた違ったのだろうが、他にはもう一切いない。 零は、いずれここに帰ってくる。彼が制限解除でガルムたちの事を知っているか否かはわからないが、一応零にも伝えておかなければならないだろう。 『……ったく、厄介だぜ、本当に』 今後の方針としては、放送を聞き、首輪を解除し、その後でガミオを探して倒し、その後であかね、ガドル、ドウコク、魔女……といったマップ内の敵を、極力和解や共同戦線という形で処理していく事だ。 最後に脱出方法を考え、残る全員での脱出を図る。 ただ、やはり魔戒騎士のような特殊な存在でなければ倒せない相手、というのが厄介である。 「翼のような外部の魔戒騎士と接触できれば楽だが、そういうわけにもいかないらしい……」 『今のところそんな方法はない……。俺たちだけで何とかしろって事だな』 山刀翼や四十万ワタルがいれば、まだもう少し勝機はあったかもしれない。 レギュレイス戦で世話になった仲間と、鋼牙の幼少を支えた師匠だ。 勿論、こんな殺し合いに巻き込まれないに越した事はないが……。 (……リヴァートラの刻で完治したのか、気休めにすぎないならいつまで持つか……というところだな。お手上げだ) ☆ その後、翔太郎は、フィリップ、佐倉杏子、花咲つぼみとともに霊安室に訪れていた。つぼみは、この警察署をまだよく把握していない三人の案内役である。 そこには、月影なのはと呼ばれた少女の遺体のほか、二つの遺体が安置されている。 彼らがここに来たのは他でもない。知っている人間の遺体を前に、焼香し、手を合わせる為である。 そこまで多く一緒にいたわけではないとはいえ、せめてもの手向けと言うものだ。 (「狼 グロンギ」で検索してもダメだった……あったのは赤い紋章だけ) 遺体を前にも、翔太郎はガミオの毒への対抗策を考えている真っ最中であった。 もう一人、冴島鋼牙がガミオによって攻撃を受けている。 孤門の指示では、結城や零が帰った後は、ガミオの討伐が最優先事項との事だったが、果たして鋼牙の体がどのような状態なのかは依然として不明だ。 対抗策が僅かにでも浮かぶならばともかく、フィリップの検索を以てしても、彼女の仇を取り、鋼牙を救う術はわからない。それは孤門は勿論、全員がお手上げであった。 ただ、鋼牙自身は、辛うじてある程度の強さを持ち合わせた人間であった。 魔戒騎士──と呼ばれる特殊な職である事が幸いしたのだろうか。ただの人間の女になった月影なのはとの決定的な違いだろう。 ただ、やはり鋼牙には今後、戦闘を避けてもらわねばなるまい。 「……コイツ、ここにいたのかよ」 月影なのはと一切交流のない杏子がここに来たのは、暁美ほむらの遺体確認の為だった。 推察はついていたが、断定はされていない状況だったが、それが暁美ほむらだというのはここで確定した。 杏子も知っている魔法少女だが、こんな所にいるとは思わなかった。 「あの……杏子さん」 「ん。なんだよ」 つぼみが声をかけて、杏子が振り向く。 「その方ともお知り合いで、さやかともお知り合いなんですよね?」 「ああ。……まあ、確かに」 杏子はわざとらしく視線を逸らした。 あまり、美樹さやかの話はしたくない。この杏子は、さやかとは良い関わり合い方をしていなかった。元の世界でも殺し合っていたくらいである。 考えを改めた今ならまだしも、さやかとの最後のコンタクトは最悪の思い出となってもおかしくないレベルのものだ。 「さやかはどんな人だったか……杏子さんはわかりますか?」 「あー、いいから、あたしも杏子で。同じくらいのトシだろ? 別に呼び捨てでいいっての」 「そうですか。じゃあ、杏子。……私、ここでさやかに会ったんです。でも……そんなに長い間は一緒にいられなかったので」 杏子は、そう訊かれて少し悩んだ。 やはり、良い言葉は出てこない。ありのまま、自分の認識しているさやかの想像を、相手に悪い気をさせない程度に話した。 しかし、内容は、悪い気をさせてもおかしくないようなものであった。 「……どうしようもない変わり者さ。自分の為だけに生きてりゃいいのに、いちいち他人の面倒見たがる。どうせ、ここでもそんな風に死んだんだろ……あいつのことだしさ……」 ──ふと、杏子が勝手な推察をするように、そう言った時。 つぼみも、杏子も──背筋が凍るような思いをした。言わなければよかったのではないか、という後悔が一瞬、杏子を襲う。 「……」 つぼみは、杏子の言葉が全く見当はずれになってしまった事を思い出した。さやかはそんな生き方を貫く事を望んでいたはずだが、それは叶わず、むしろ一人の人間の命を奪って自分も命を絶つ結果に終わってしまった。 杏子は、さやかが魔女になるという事を思い出したのだ。ソウルジェムが穢れると魔女になる仕組み……それは、さやかがまだ完全には死んでいない事、いや……さやかがまだこの後に及んで利用されるという事だ。 お互いに黙る。 「……そうです。さやかは、最後まで誰かの為に何かをしようとしていました……」 そう言うのが、つぼみにとっても精一杯だった。嘘をつく事はできないが、それでも、本当の事を言い切る勇気が出ないジレンマ。 そんなつぼみの姿に、杏子は何も言えなかった。杏子は、きっとつぼみがさやかの死に様を思い出して暗くなっているのだろうと勘違いしていたが、その結果、杏子はつぼみに告げるか否かの迷いを持っていた。 ……さやかも魔女になる。 いずれ倒さなければならない障壁となる。 つぼみは、それを倒す事ができるのだろうか。 杏子もまた同じく……それを倒さなければならない。 「……杏子」 翔太郎が、労わるような優しい声で杏子を呼んだ。 しかし、そうして何か意味深な言葉を勘ぐられるのを嫌い、杏子は言い直した。 「……行こう。もう放送も近づいてるし、十分前には戻った方がいいだろ?」 杏子が、話題を遮るかの如くそう言う。 魔女。 その二文字が、杏子を壊そうとしている。それを急いで直さなければならない立場にあるのが、翔太郎とフィリップだ。 二人は焼香など全てを済ませたが、すぐに戻らなければならないようだった。 「あの……翔太郎さんたちにも一つ、訊きたい事があります」 つぼみが去りゆこうとする翔太郎に声をかけた。 翔太郎は立ち止まるが、つぼみは歩く体制を取ったので、歩きながら話す事にした。 「なんだ?」 「仮面ライダーエターナル、大道克己さんの事です」 「大道の?」 翔太郎がそう言う隣で、フィリップが少し表情を険しくした。 大道克己をよく知るのは、翔太郎以上にフィリップである。 しかし、まだ余計な口を挟む事はしなかった。 「あの人は、この戦いに乗っていました。しかし、あの人はそれだけじゃないような気がしたんです……」 「何だと?」 「……悲しい目をしていました。そして、私たちに、『財団Xを潰したいなら早く行け』と……そう言い残しました」 財団X、というワードに翔太郎は反応したが、それ以上に、大道克己がそんな事を言ったのが意外で仕方がなかった。 思わず言葉を返したのはフィリップである。 「本当かい? つぼみちゃん」 「はい。……あの人は、もしかしたら心の奥では……大事な人を労わる心が残っていたのかもしれません」 もう間もなく、会議室というところまで彼らは歩を進めていた。 話を切り上げるタイミングというのは、もう間もなくだっただろう。 フィリップは少し思案した。 「そうか……」 「フィリップ……」 「大道克己、彼ももしかしたら、仮面ライダーだったのかもしれない。だとしたら……」 元来、NEVERになる前の大道克己は心優しい少年だったという。大道マリアは、そんな克己の事を取り戻したくて、悪魔のささやきに身を寄せた。その結果が、死者の体を使った、人の心を知らない人形であった。 そして、結末はマリアを射殺する克己の残虐な姿──しかし、今思えば、克己のその叫びは、言いようのない悲しみにも満ち満ちていたような気もした。 「……だとしたら、マリアさんも少しは浮かばれるのかな」 フィリップは、僅かな迷いの後で、そのたった一つの笑顔だけで、大道克己についての必要分の結論をまとめた。 それでいい。今となっては、大道克己が果たしてどんな人間だったのか、彼は知る術を持たなかった。 ☆ 「……これで十人、か」 蒼乃美希、キュアベリー。 高町ヴィヴィオ、聖王のゆりかご。 佐倉杏子、魔法少女。 左翔太郎、仮面ライダーダブル。 沖一也、仮面ライダースーパー1。 響良牙、仮面ライダーエターナル。 冴島鋼牙、黄金騎士ガロ。 花咲つぼみ、キュアブロッサム。 参加者外では、フィリップ、セイクリッド・ハート、アスティオン、マッハキャリバー、バルディッシュ。 「随分たくさん揃いましたね、本当に」 孤門の周囲にいる仲間たちはかなりの頼もしさを誇っている。 かなりの大チームである。参加者の半数(フィリップを除いた九名)がここに属し、いずれも強い力を持った猛者ばかり。 孤門は残念ながら、彼らに匹敵する力というのを持っていなかった。 必要とあらば、トレーニングルームに置いてある、例の青いソルテッカマン2号機を利用する事ができるが、それもやはり科学の産物で、限界というものがある。これからの戦いをどう生き延びるかという点でもあまり優秀な支給品ではないように見えた。 それから、この殺し合いそのものがこれからどう展開していくのかも少しばかり不安であった。 禁止エリアは警察署の周囲を固めつつある。 おそらく……予想では、次に禁止エリアとなるのは、この警察署があるF-9や、完全包囲を可能とするE-9。それまでに首輪の解除をしなければならないし、その首輪の解除に関する対策を練る可能性だって否めない。 首輪を解除する事ができれば、おそらくは爆死はない。 主催者側も、首輪と無関係に禁止エリアで全員を爆発させる事はないだろうし、これまでのルールを崩す事もないだろう。 現時点で、主催者側はゲームに、プレイヤー外の存在を大量投入しているのもはっきりしている。 例を挙げるならば、ン・ガミオ・ゼダ、二体の魔女、フィリップ……。 ガミオなる敵が既に犠牲者を出している事や、味方四人でかかっても倒せない相手であった事を考えれば、むしろ非常に危険だと言える。 追加された存在(魔女の誕生方法を考えれば、おそらくはこの殺し合いの参加者が何らかの方法で生み出してしまった存在)を含めて考えれば、あまり敵が少ないとも言えない。 要するに、これからも戦いは続くという事だ。 「色んな世界を救ってきた変身ヒーロー、アンド、ヒロイン。歴史に残る一大チームの結成ってわけだ」 翔太郎が隣で言う。 確かに、そうなのだが、例外もいる事をお忘れなく……と孤門は思う。孤門は変身などしない。いわば、ただ巻き込まれた凡人だ。ナイトレイダーの隊員とはいえ……ついていける範囲にはいない。 こうして揃ったのが僅か十名……これから残りの仲間が揃っても十五名だけというのが残念だ。 あらゆる誤解やすれ違いがなければ、もっと多かったかもしれないし、無謀な戦いを挑まずに仲間になれたかもしれない人間はまだたくさんいる。 死に損なった人間の集いであるともいえた。 「これだけいると、このチームを一体どういう風に呼べばいいやらわからないわ……。プリキュアでもない、仮面ライダーでもない、ナイトレイダーでもないし、魔法少女でもない……」 美希が苦笑した。「クローバー」というダンスチームや、「プリキュア」と呼ばれる集団に属し、常に名前のある集団で行動してきた彼女ならではの言葉だった。 魔戒騎士や魔法少女、仮面ライダーといった総称で呼ばれ、基本的に個人の活動が重視される他の数名は特に気にしていないようだったが、孤門は少し気になっていた。やはり、ナイトレイダーA斑のように、一個の集団には名前があるべきに思えた。 「こんな時に何ですけど……チームの名前、考えましょうよ」 「別にいいだろ……チーム名なんて考えなくても」 それぞれ、ヴィヴィオと杏子の言葉だ。 それぞれが生きてきた世界での、それぞれの立場による意見の違いだが、やはりこうした違いも含めて一つに纏めるには、名前が必要だと思えた。今のは些細な意見の違いだが、全く統一感のない連中に、正真正銘フリーな居場所を作ってしまうと、またすぐに破綻してしまうだろう。 孤門が口を開く。 「いや。名前、考えよう。……誰一人欠けてもいけない。これからもっと増やしていく、この戦いを絶対に終わらせる僕たちのチーム名を」 全員が孤門の方を注視する。ここまで積極的に発言する立場の人間だとは思われなかったのか、少し意外そうな表情を浮かべている者もいる。 そんな姿を、孤門は気にも留めなかった。 「僕たち一人一人がこれから集団である事を意識するためには、名前が必要だ。勝手な行動はしちゃいけない。もし、そういう勝手な行動をしたい思いがあったら、心の中でチームの名前を唱えるんだ。そして、冷静になって、自分がチームの一員だって自覚したうえでの行動を取ってもらいたいんだ。……だから、名前をつけよう」 意図を明確に伝え、全員に理解してもらう。 基本的には、ヴィヴィオたちを除いて、それぞれのいる世界は地球の日本だ。そういう意味である程度の統一性はある。民族や国籍が違うわけではないが、根本的な世界の仕組みや時代が違ってしまうと、結局は民族や国籍レベルで違うのと同義だ。それぞれの元の世界での戦いは全く別だ。 たとえば、美希と杏子のように、過去を辿れば全く別の生き方を辿っているかもしれない。 それもひっくるめて、自分たちはチームなのだ。 西条凪の憎しみ、石堀光彦の静けさ、平木詩織の軽さ、和倉英輔の威厳、孤門一輝の未熟さ……あらゆる物を内包しているのがナイトレイダーであるように。 誰かが返事をするまでに少しの間が空き、孤門は少しその間に怖さを覚えた。 最初に、誰かが声を出した。 光を継いだ、佐倉杏子だった。 「わかった。そこまで言うなら、……あたしは乗るぜ。ここであたしたちはチームを築く。この、孤門一輝の兄ちゃんをリーダーにな」 「リーダー……? って、え!? 僕!?」 言われて、少し時間が経過してから思わず慌てふためく孤門であった。 自分自身がリーダーを任されるとは思わなかったのだろう。自分にはリーダーの素質はないのだと、沖一也あたりにでもリーダーを譲りかけたその瞬間。 「適任だ。……俺も乗るぜ」 と、翔太郎が言う。なれなれしくも、彼は孤門の肩に手を回した。その所作に孤門は自分の口をふさがれたような気がした。 「僕たちは運命共同体だ。だから、正しくは『俺たちも乗るぜ』、だろ? 翔太郎」 と、フィリップ。翔太郎の左肩に手をぽんと当てる。 「勿論、私も……!」 と、ヴィヴィオ。慌てて、座っていた椅子から立ち上がる。クリスもコクコクと頷いていた。 「完璧な指示、よろしくお願いしますね」 と、美希。彼女は悪戯っぽい笑みを浮かべている。彼女は孤門の近くにいるのには慣れており、そのうえで采配は「完璧」であると思ったらしい。 「頼むよ、リーダー」 と、一也。孤門がリーダーに適任だと思ったのは彼だったが、彼が孤門にそう返してしまうと難しい。 「お願いします!」 と、つぼみ。彼女はまだ孤門についてよく知らないが、この信頼感を信じた。 「特に意義は無い」 『俺もだ』 と、鋼牙にザルバ。彼らは極めてクールに椅子に座っていた。彼らもそれが合理的だと判断したのだろう。 「リーダー……か」 隊長、というわけだ。和倉英輔隊長のような立場を、一番力のない自分がまかされている事に少し戸惑いながらも、そうなった以上は仕方ない。 たった一人、孤門がリーダーである事に了承していない男がいるのに気づいて、孤門はそちらを向いた。 「……」 そう、響良牙だけは、少しだけ悩んでいた。 腕を組み、椅子を傾かせ、右足を浮かせている。一見して、彼はその議論に一切興味はないようだった。話し合いという物を嫌う性質の人間だったのだ。 彼は、自分に視線が集中している事に気づいて、孤門の方を向き直し、口を開く。 「……俺は別に、誰がリーダーだろうと、俺がチームの一員にされようと、異議はない。だが……」 彼は、基本的には一匹狼な人間だ。誰かから指図されるのを嫌う。しかし、現状ではここは集団だ。今までも充分に集団行動だったが、その時よりはっきりとした集団行動がここから先にはある。 いわば、「部隊」。生きる為ではなく、戦う為の集団が完成してしまったような気がする。 良牙も戦いは嫌いではない。……しかし。 絶対にしたくない戦いもできてしまった。 「あかねさんを殺せ、とかそんな最悪な指示は絶対に無視するが、構わねえだろうな?」 良牙がギロリと孤門を睨む。 しかし、その言葉の意味を介せば、孤門がその目に怯む理由はなかった。 「……勿論だ。僕たちは、殺し合いを進めるんじゃない。……このゲームを主催した人を倒す為に戦うんだ。救える限りの相手は救う。何かすべき事、やりたい事があったなら、それを言ってくれればいい。リーダーになったなら、命令はするけど……僕は、理不尽な命令はしない」 リーダーとしては、威厳はないかもしれないが……孤門は、チームメイトの我が儘も、できうる限りは聞く気でいる。ただ、最終的な指示を下せる存在として、孤門はそこにいるのだ。 TLTの理不尽な命令に辟易して戦ってきた孤門は、そんなおおらかな隊長であろうとしたのである。 しかし、どうにも良牙は孤門の事を安易に気に入る性質ではないらしい。 「じゃあ、あんたはどんなメーレーをすんだよ。俺もそうだが、仮に乱馬が生きてたなら、命令なんて絶対聞くタマじゃないだろ」 「それは……よくわかってる」 早乙女乱馬という男が、決して安易に縛りつけられない存在だった事は、既に知っている。 いや、その時も孤門一輝は、実質的リーダーだった。自分がもっと強く言っていれば、どうにかできただろうか──と考えるが、それは無理だったに違いないだろう。 協調性という意味では、最低最悪。聞く耳持たず、我が道を行く……そんな存在だ。孤門の事を気に入っているようでもなかった。 良牙も同じような目をしていた。警察署にいたメンバーは、乱馬の事も、そしてああなる前のあかねの事も知っているのだ。それでいて、彼らは止められなかった。孤門たちに対する良牙の心情は複雑に違いないだろう。 「……だから、僕から君への命令は、ほんの少しだけだ」 孤門は良牙の前まで近づいた。 本当は良牙の視線が怖くなりもしたが、一応はリーダーとしての責務を果たすべく、威厳のある姿を見せているのだ。 基本的には誰も孤門を止めなかった。 「一つ。命を粗末にしない事。 一つ。人から預かった物はなくさない事。 一つ。食べ物を粗末にしない事。 一つ。物を買う時はちゃんとお金を払う事。 一つ。悪い事をしたら謝る事。そして……」 杏子が後ろで、薄く笑った。 変わり者の条件を言われて、少し目が点になっている良牙の姿を嗤った。 つぼみと鋼牙も、突如として当たり前の事を言い出した孤門の姿に茫然としているようだった。 「諦めるな……!」 最後の一つは、やはり孤門の言葉そのものだった。 「……それだけが今、僕から君にできる命令だ。悪いけど、リーダーなんて初めての経験なんだ。それくらいしか僕に言える事はない。でも、これだけは絶対に守ってもらわないと困るんだ」 孤門の表情は頑としている。最初にこれだけ珍妙な命令を下すリーダーの目が真剣である事に、良牙も茫然自失といった様子であった。 ただ、良牙も、力でなら孤門に敵いそうだが、何か別の部分では敵いそうにない気がしてきた。 少なくとも、リーダーとしての器は孤門の方が大きいだろう。良牙がもしリーダーになったらこんなチームは破綻するに決まっている。 「……仕方ねえ。本当にそれだけ守ればいいんだな?」 「いざという時の指示は、勿論もっと具体的にする。……でも、あかねちゃんの事は、君に任せる。その為に僕たちは協力するよ」 「リーダーってのはもっとうるさいものだろ」 「そうじゃないリーダーがいたっていいと思わないか?」 そう言われると、良牙は言い返す気力をなくした。 ……まあいい。あかねの事を任せてくれるのなら。 対立する理由はなく、むしろこれなら好意的に孤門の事を見られる。 良牙自身も、仮にこの場にいたとして乱馬やあかねの事を止められる力など持っていなかったのかもしれないのだ。……それは仕方のない事なのだと、そう考えよう。 「……わかった。俺もそのチームに入る。あんたの言う事も聞いてやる」 「ありがとう」 孤門は、元の席に戻っていった。 これで、この場にいる全員の了承がとれたと言っていいだろう。 あとは、石堀光彦、桃園ラブ、涼村暁、黒岩省吾、涼邑零、結城丈二も無論、合流次第このチームの一員となる。 「じゃあ、これより、僕たちは共に戦うチームだ。共に生き、共に殺し合いを止める。そのために協力し合い、支え合い、助け合う」 孤門に視線が集まった。 そして、孤門は全員の視線が集中したのを感じて、そこに名前を贈った。 「僕たちのチーム名は……ガイアセイバーズ!!」 それは、かねてより何らかの形で地球を守って来たヒーローたちに贈られるチーム名にぴったりであった。 仮面ライダー、ウルトラマン、プリキュア、魔戒騎士、魔法少女、呪泉郷出身者、魔導師、テッカマン……あらゆる者たちがそこに属しているような気がした。 この十人だけではない。 彼らとともにある人間、全てに贈られる名であった。 奇しくも、そのリーダーとなる男は、「ただの人間」であった。 「ガイアセイバーズ、か……いいじゃねえか」 ガイアの名に縁のある翔太郎は、そのチーム名に不敵な笑みを浮かべて見せた。 ★ 「……こんな時間に私たちの部屋に何の用?」 何かの間違いが起これば、吉良沢の首元を刈り取る距離に、その巨大なカギ爪は突き立てられていた。ドアをノックし、開けた瞬間の出来事であり、吉良沢は驚く暇もないままに後ずさる。 (う……いきなり攻撃的な態度か……) 息を飲めば、喉仏に鋭利な刃物が当たってもおかしくなかった。 これでは、問いに答える事さえできない。彼は冷静な素振りを見せていたが、内心はその刃に威圧されているだけだった。 「コラ。やめなさい、キリカ。……吉良沢さんは特別よ」 部屋の中から現れるのは美国織莉子だった。このカギ爪は織莉子の前方にて左目で吉良沢を睨む呉キリカから出現している。彼女は魔法少女の力を使い、吉良沢を威嚇しようとしたのである。 おそらくは、彼女たちも主催側に積極的な協力をする気がないのだろう。それは、脂目マンプクや加頭順が部屋に入って来た時のための一撃に違いない。 「吉良沢ぁ……? えーっと……」 当のキリカは全く吉良沢の事を覚えていないようだった。織莉子以外の主催陣の事はあまり深い認識をしていないらしい。白い服の人間が随分と多いので、同じような服を着ている吉良沢は間違えられたのだろう。 ……そもそも、織莉子以外の事を彼女が覚えているのかさえ怪しい。そこは服の色以前の問題かもしれない。 とにかく、キリカは魔法少女の変身を解いて、カギ爪を消した。 「で、吉良沢さん。ここへは何の用ですか? 放送担当……の任命というわけでもなさそうですが」 「ああ……少し気になる事があるんだ」 そう言うと、織莉子はキリカを退かして、「どうぞ」と吉良沢を部屋に招き入れた。流石に彼が魔法少女の自分たちに性的な行いを求めてくるわけはあるまい……そう判断したのだろう。 何か重大な用事があると見て来たのだと、すぐに察した。 「じゃあ、お邪魔させてもらうよ」 吉良沢は殺風景な部屋で、団地の一部屋のような本当に必要程度の設備しか備えられていない。女の子らしい飾りつけをする時間もなく、わざわざそんな事をするほどここに押し込められ続けるわけでもない。 お嬢様育ちの織莉子だが、キリカとともに難なくここで過ごしているようだ。 二人の時間を妨害されたキリカが見るからに不機嫌そうな視線を送るが、吉良沢もなるべく無視する事にした。 織莉子は、吉良沢に対しては丁寧に接する。すぐに紅茶を出して、吉良沢に振る舞うのだった。吉良沢は椅子の上に座らされると、一応、紅茶を一口飲む。 「……結論から言うと、この殺し合いが僕たちの世界に影響を与えてしまうかもしれない」 何の躊躇もなく吉良沢がそう言えるのは、織莉子やキリカが比較的冷静に対処できる存在だと思っていたからだ。実際、それを訊いても二人は眉を顰めるだけだった。 「どういう事ですか?」 「まずはこの貝殻を見てほしい。この貝殻は僕の所持品だ。……僕の世界から持ってきた物で、これと全く同じ物が参加者の中に支給されている。種類が同じというわけじゃなく、本当に異世界の同一物だ」 「待ってください。貝殻なんて……」 と、言いかけたところで、織莉子は「それ」が確かにそこにある事を知った。 最初は吉良沢の掌があるだけに見えたが、よく目を凝らすと、確かに貝殻のようなビジョンが織莉子とキリカにも見えたのだ。もう殆ど、タカラガイの貝殻は透明と同化しかかっている。一体、どんな特撮なのかと疑った。しかし現実の人間の手の上にそうした幻のような現物がある事に、新鮮な驚きを感じるのみだった。 それがどういう意味なのか、まだ織莉子とキリカは知らない。 「世界は一直線にしか進まないらしい。……もしかしたら、僕の世界そのものが消えかかっているのかもしれないんだ」 吉良沢は結論を口にした。その事実は吉良沢にとっても最悪な物だったが、彼は比較的冷静にそう口にすることができた。冷徹さに慣れた証拠だろうか。しかし、極甘の紅茶の味さえわからなくなっている事は、一つの動揺であるようにも思えた。 「僕はずっと、一つの流れに沿った世界から誰かを消せば、その時点で世界は別のルートを辿る二つの未来に分断され、『IF』が生まれる物だと思っていた。その前提で『財団X』に協力する事にしたんだ。……そして、確かに『オリジナル』の世界から分岐した『二次』的な世界は生まれた。だけど……その世界が自らオリジナルに近づき、融合しようとしているんだ」 「……どういう事かな?」 そう訊いたのはキリカだ。 キリカは、だんだんとそれを重大な事実と受け止めて、自分の脳内にその情報を溜めこもうとするようになっていた。 これは織莉子と自分にも関わってくる話だと、直感が告げたのかもしれない。吉良沢としても少し話しやすくなった。 「たとえば、参加者の高町なのはと高町ヴィヴィオを知ってるかい?」 「ああ……それくらいは」 どうやら、参加者の名前の一部は覚えているらしい。同じ魔法少女だからだろうか。 「……高町なのはと高町ヴィヴィオの来た時間軸は全く別だ。母であるなのはがいなくなった時点で、『高町ヴィヴィオ』は存在できなくなるはずだ。つまり、全く別の未来が生じていなければありえない事例だろう?」 「……なら、そうなんじゃないか?」 キリカが頭に疑問符を浮かべている間、織莉子も、黙ってはいるが、思索を巡らせているようだった。少なくとも、キリカの質問と同様には考えていないらしい。 しかし、吉良沢はキリカに合わせて話をする事にした。 「確かに一時的に、『なのはが消えた世界』は発生した。しかし、おそらく、今日が終わると同時に、なのはが消えた世界とヴィヴィオが消えた世界は、一つに統合されてしまうんだ。彼女たちの場合、七人の人間の不在によって別の時間に分かれていたけど、それが最終時間軸……ヴィヴィオかアインハルトが来た世界を『オリジナル』だと思って、そこに統合して、『なのはが消えた』という事実そのものを消してしまう」 「だから、それはどういう事なんだ?」 吉良沢は少し説明のもどかしさを感じた。それは相手がキリカでなくても、非常に説明に難を要する原理であった。そもそもパラレルワールドなどが出てくる時点で、非常にややこしい話題になるのは間違いない。 だが、行き詰るわけにはいかない。どうしても説明しなければならない話なのだ。 「僕たちの世界は、全て一つの軸が存在する。それが『オリジナル』だ。魔法少女たちが来た時間軸も全て同じだっただろう? 巴マミが死に、美樹さやかが魔女になり、佐倉杏子が死に……そこまでの流れは、彼女たちがいるどの世界も同じだった。ただ、その細かい話があまりにも、同じすぎるんだ。こうしてその世界の人間が取り除かれた時点で、もっと別のルートがあってもいいはずだと思える。君たちの来た世界は、実際、別のルートのはずだけど、それは暁美ほむらの特殊な干渉によって生まれている物だろ?」 「……」 「だけど、世界の流れは、そうして逆行や再構成によって阻害されない限り、定められた一つの未来にしかならないみたいなんだ。……少なくとも、ここにある十二の世界は全て」 織莉子が息を飲む。吉良沢と織莉子のように、予知能力を持った人間はその原理をどこかで知っていたのかもしれない。 「魔法少女たちの場合、巴マミがお菓子の魔女に食べられて死に、そこから進んでいく時間軸があくまで、通説的な世界で、世界の正当な流れだ。暁美ほむらの旅も含めて一つの世界として形状が記憶されているのかもしれない。しかし、同一の流れに進もうとしている世界同士の別時間軸の存在がこうして一同に会す事で、重ね合い、自分たちの歪みを誤魔化し合う事ができるんだ」 「……歪んだ『二次』世界は、少しでも『オリジナル』に近い世界になろうと、融合を始めてしまう……という事ですか?」 織莉子が理解したようだった。 オリジナル──と呼ばれる一つの世界が存在し、その流れを全員が辿ろうとしていたという事である。 「その通りだ。傷ついた細胞のように、一つ一つが正しい時間の流れに戻ろうとしている。そして、それぞれの世界は、最もそれに近い最終時間軸と融合し、元の世界では『高町なのは』をはじめとする同一世界の人間たちは大人になってから同時に殺し合いに招かれたのと同じ事にされる」 少なくとも、今なのはたちを必死に捜索している家族や友人たちは、明日にはそれを忘れて、数年後の「なのは」を探す人間と結合される事になるのだろう。おそらく、人物が消える前の時点で、そこまで同じ歴史を辿って来た世界とリンクし、上書きされ、『オリジナル』と同様の世界に近づいていく。 しかし、最終時間軸に調整された時点で、相互影響のない『オリジナル』世界の捜索が難しくなり、融合が終わる。そこに至るまでの時間が、この殺し合い会場の時間で一日程度という事だ。本来の通り、殺し合いなど存在せずに進む世界はここには存在せず、 「多分、ここには、実験台に近い物が揃っていると思う」 吉良沢は、ここまで話して、ようやく紅茶の異常な甘さに気づいたようで、カップを二度と触らなくなった。 「……涼村暁や速水克彦がその一例だ」 暁や速水、黒岩の三名は、本来なら一人の人間の『夢』の中の存在である。しかし、彼らがこうしてここにいる。夢の中の人間が、こうして確かな人格を持ってこの場に召喚されている事は異常だと言えよう。それはまるで、一人の人間の脳内で殺し合いが行われているようでもあるが、それは違う。 確かに、現実で行われている殺し合いの中に、夢人格が存在しているのだ。 「時間遡行者、暁美ほむらもそうですか?」 ほむらの時間遡行によって、改変された世界の一つから来た織莉子とキリカ。 彼女たちは、ほむらの旅のうちの一つを共有している五人の魔法少女から外れている。 参加者の魔法少女たちは全員同一の世界から来ているが、彼女たちは違うのだ。 それが世界の融合にどう影響を与えていくのかも一つの実験。 「ああ。きっと。それに、世界の破壊者と接触したシンケンジャーや仮面ライダーダブルも」 何より、全く同じ『世界の融合』を経験する仮面ライダーディケイドと、接触を図った者たち。ディケイドの旅の果てには、結果的に全く別の世界同士での融合を許してしまった。 全く近しい世界同士ならば、もっと簡単な融合が行える。 「僕たちがこの殺し合いの主催者に引き抜かれた理由。……それも、おそらく予知能力が、世界の融合に対してどう反応するのか試した……あるいは、予知能力を持つ人間を手元に置いておきたかったという事じゃないかと思う……」 「もしかして、この殺し合いそのものが実験という事ですか?」 「……いや。それはわからない。でも、きっと、それだけじゃない。もっと大きな野望のついでなんだ。……そんな事の為にこれだけ大掛かりな実験をするなんて、普通は考えられない」 吉良沢もそこまではわからなかった。 加頭順やニードルはもっとちゃんと理解しているかもしれないが、彼らに訊く事はできない。 「……でも、これだけはわかる。僕たちは自分たちの未来の救済を保障されてここに来たけど……おそらくは、世界の流れによって作り変えられてしまうんだろう。僕が見た憐の回復も、全てなかった事になる。財団にとって想定内か、想定外かはわからないけど」 吉良沢はたった数日の幻のためにこうして殺し合いの片棒を担がされていたわけだ。 「じゃあ、暁美ほむらが旅した世界の一つに過ぎない私たちの存在は……? その流れに飲み込まれたら……救おうとした世界も別の世界に統合されてしまうの……?」 そう言われて、吉良沢は押し黙った。 そう、やがて、ほむらたちの世界の織莉子やキリカと等しくなっていくかもしれない……。 この殺し合いの影響下では、殺し合いの中に二つ存在してしまう物体以外は、平気だろう。 「織莉子は、私たちの世界を救う為にここまでやって来たんだ! 別の世界に取り込まれたら、織莉子がやってきた事も全部……無駄じゃないか! 私たちが守りたい世界は、……守ろうとした世界は……」 「無駄かどうかはわからない。イレギュラーな君たちの世界が融合していくのかどうか……」 暁美ほむらが遡行した分も含めて一つの時間軸だというなら、彼女たちもワルプルギルの夜との決戦前まで時間が飛ぶ事になる。その辺りは複雑に思えた。 しかし、ほむらの行動を淹れてしまうと、世界はリセットされる。この織莉子とキリカのこの日までの行動は無駄になってしまうだろう。手放しに喜ぶ事はできない。 「……ダークザギが倒される事が、僕の世界の救済条件だ……。でも、このままだと、果たしてどうなるか……」 吉良沢にとっても、最終時間軸に辿り着く前に石堀がここで死ねば世界は救われる事には違いない。それは諸刃の剣だ。一種の賭けにしかならない。 しかし、吉良沢が行ってきた注文の数々も、全て水泡だ。 「おそらく、僕たちがこの仮説に辿り着いた事は財団Xも気づいているだろう。ただ、実験台である僕たちを安易に殺す事はない。……僕たちはまだ協力し続けるしかないみたいだ」 吉良沢がそう告げた。 時系列順で読む Back 赤狼Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - 投下順で読む Back 赤狼Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 孤門一輝 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 高町ヴィヴィオ Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 沖一也 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 蒼乃美希 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 左翔太郎 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - フィリップ Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 佐倉杏子 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 結城丈二 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 涼邑零 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 花咲つぼみ Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - ダークプリキュア Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 響良牙 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 冴島鋼牙 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - ン・ガミオ・ゼダ Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 桃園ラブ Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 石堀光彦 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 涼村暁 Next The Gears of Destiny - 忘れえぬ思い出を胸に - Back The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - 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The Gears of Destiny - 託される思い、激昂の闘姫 - ◆gry038wOvE 夜の中学校で二人の成人男性が、角のない丸いカードを配り合う。 桃園ラブは、その姿を横目で見ていた。 ここまで涼村暁が三戦三敗。ムキになってポーカーを続けている。 「……」 暁の手元のカードはハート・スペード・クラブの3と、ハートとダイヤの10。所謂フルハウスという役である。……ここまで、暁は全くのブタやワンペアばかり繰り返していたが、どうやらやっと突きが回って来たらしい。 暁は笑みを浮かべなかった。まるっきりポーカーフェイスで、良い役が来なかったとばかりに長髪の頭を掻く。 「……チッ」 石堀光彦は舌打ちとともにカードを全て交換した。自棄っ八という奴である。 しめしめ……と、暁は内心で思う。 どうやら、ここで派手な勝利を刻めるらしい。負け続けた以上は、そろそろ勝利が来てもおかしくない頃合いなのである。 それが今だった。それだけの話だ。簡単な事である。 「悪いな、石堀。フルハウスだ」 暁が得意げに手元のカードをオープンした。この瞬間、暁はニヤリと笑っていた。 手札をオープンした以上は、最早ポーカーフェイスを続ける意味はない。 勝ち誇ったような暁を前に、石堀は口を開く。 「……悪いね、暁」 石堀の手から並べられる五枚のカード。 それは、運否天賦ではありえないスペードの綺麗な並びであった。 ……スペード、10、J、Q、K、A。ジョーカーを除いたうえでのこのポーカーでは最強のペアである。 「ロイヤルストレートフラッシュだ」 そう、ロイヤルストレートフラッシュが全カード交換で出てくるなどありえない。 暁とラブは茫然と、石堀の得意げな笑顔を見ていた。 (す、すごい……!) ラブが唾を飲む。 (何の意味もなく、突然二人だけでポーカーを始めてる……!!) ラブは、つい、そう心の中で突っ込んでしまった。 ただの井上敏樹の脚本で、よくある始まり方である。 ★ 冴島鋼牙の歩みは、いつもより少し遅かった。 きびきびと動く事ができる彼だが、左腕の負傷に対して、全身に来る辛み、痛み、痺れが通っていたのである。──それは、所謂毒物が回ったような感覚だった。 全身に傷を負ったような重だるさが彼を支配する。一歩一歩が億劫だった。ザルバの心配通り、鋼牙を蝕んでいる何かがそこにはあった。 「到着しました」 花咲つぼみの言葉で、鋼牙はふと我に返った。痛みに思考さえ縛られていたというのだろうか。 目の前を見れば、そこには確かに冴島鋼牙がかつて立ち寄った警察署があった。 本来ならここに来た事がある鋼牙が案内すべきだっただろう。──しかし、とてもそんな事ができる状態ではなかった。つぼみもそれを察していたから、自然と前に出たのである。 警察署には既に灯りが点っており、中に人がいる気配を感じさせる。──いや、実際、孤門一輝がこちらを見下ろしているのが見えた。やはり、まだあの時の警察署の人間たちは離れる事なくそこにいるらしい。 このまま友好的な人間が揃っていけば、それは非常に都合の良い話だ。 現状で友好的と思われる人物は、ここにいる冴島鋼牙、花咲つぼみ、響良牙、月影なのは(名簿上での名前はダークプリキュア)と死者たちを除けば、蒼乃美希、石堀光彦、沖一也、孤門一輝、佐倉杏子、涼邑零、高町ヴィヴィオ、左翔太郎、桃園ラブ、結城丈二。 そのうち、石堀光彦と涼邑零と左翔太郎と桃園ラブと結城丈二を除いた全員が先ほどまでここにいた。そして、良牙たちによると、左翔太郎も、鋼牙と入れ違いにそこに帰った可能性も高いとされる。 残りの黒岩省吾、ゴ・ガドル・バ、涼村暁、天道あかね、血祭ドウコクのうち、少なくとも三名は敵。それに加えて、先ほどの怪人も参加者外だが殺し合いに乗っている。そのように、主催が用意したような参加者外の怪物も現れる事があるらしい。 これで、味方は十名。それだけの人数がここに集まる寸法になる。そうすれば、ひとまず、このマップ上にいる敵に対してはある程度の対策が練れるだろう。 「……やっと着いたな」 「長かった……ですね」 街に辿り着くまでの道というのがずいぶん長かった。島の端から端まで、辿り着くのにおよそ一日。そこにはいくつもの戦いがあった。 ただ、そこはつぼみにとって、一文字が当初指定した「合流場所」であった。 その一文字ももういないが、一文字の言葉を受け取った人──沖一也がいるはずだと聞いて、つぼみは少し嬉しかった。 その嬉しさゆえに、足取りは早くなる。せかせかと、つぼみたちはそこに入っていった。 ☆ 孤門一輝は、ただ一人、会議室でその姿を見ていた。 彼以外は、全員、一度、三十分だけ別室で過ごしている。沖一也は既に制限の説明を受けているので、全くの不要なのだが、研究施設でまだデータを見ているようだ。 ともかく、ここにいた四人の参加者は、全員単独行動をしていた。レーダーハンドの監視によって、少なくとも周囲一帯の参加者の存在が否定され、警察署内部の危険性も薄まった頃で、署内で単独行動を許すのは何となく暗黙の了解となっていたのである。 ……時間にして、十分程度だろうか。 制限解除のための単独行動は妨害され、再び制限解除を行うには三十分単独行動する必要ができた。単独行動中の条件は、「誰にも聞かれず誰にも見られず」との事だったが、いままさに、冴島鋼牙と目が合ったのである。 (……まあいいか。どうせ僕には制限なんてないだろうし) 孤門はそう思った。自分は、所謂、一般人だ。 制限されるほどの能力はない。美希のようにプリキュアになるわけでも、ヴィヴィオのように大人の姿になるわけでも、沖のように仮面ライダーになるわけでもない。 もともと、制限などに関する説明はないだろうと思いながら、彼は少し楽観的な気持ちでそこにいた。孤独というのも、この張りつめた殺し合いの中では、時に悪くないのかもしれない。 広くなった会議室で一人、何もせずに冷たい風を吸い込むのも悪くはなかった。 (彼らを待とう……) 歓迎に向かう途中で美希やヴィヴィオの邪魔をするのも何なので、孤門はぼうっとそこで待っていた。 今は、一人を漫喫したい気分もあった。 姫矢准や西条凪の死に浸る事ができる唯一孤独な時間は、今だけなのだろう。 ☆ 蒼乃美希は、給湯室で三十分の経過を待っていた。 彼女は、残り十分という頃になったら、紅茶かコーヒーでも淹れる予定だった。 これから監視をし続けなければならない人間に、せめてもの労いとして。 美希も、既に一杯飲み干していた。温かい液体を飲み干す、というだけでも少し落ち着く。 それは市販のものと何ら変わりないパックの紅茶だったが、湯気も、香りも、濃くも、閉じ込められた孤島で一人肌寒い部屋に座する少女にとっては、美味に感じられた。 「……はぁ~~~~」 溜息が漏れる。 結局、ラブたちと会うに至るまで、どれくらい時間がかかるだろう。現状で、ラブの所在は全くと言っていいほど、わかっていない。 のんびりとしている時間はないが、焦燥感で肩を張りつめているのももう疲れたらしく、動きたいが動けない状態が、彼女を一番落ち着かせるようになってきていた。 ここで動かずにラブの所在に関する情報を待ち続けるも効率の良い手段かもしれない。 情報伝達は進んでいるし、街エリアには自然と人が集まっている。ラブも案外近くにいるのではないか、と美希は思う。 むしろ、そのため息は、待つしかできない自分が嫌になって出てきたものだった。 (……っと、いけない。『聞かれる』のもダメなんだっけ) 独り言、ため息の類はあまりすべきじゃないと、思い直し、大きく開けた口を閉ざす。 音声によって存在を提示してはならないのだ。少なくとも三十分間は、美希は存在そのものを消したようにしなければならない。 それは、僅かの間だけ死ぬのと同じだった。──わずかな間、誰にも見られず、誰にも聞かれない。誰からも存在を消される。 おそらく、今し方、美希の事を考えている人間は殆どいないだろう。……まあ、突然行方不明になった自分を心配する母、そして父と弟だけだろうか。 そうか、よく考えれば一日外出しているわけだ。母は、きっと父にも連絡をしているに違いない。 (あんまり心配はかけたくないわね……) 現実に、山吹祈里や東せつなは亡くなった。祈里の両親、ラブの両親にどう告げようかと考えると、むしろ帰りたくないとさえ思う。彼らが自分の目の前でどれだけ辛い表情をするかというのを思うと、それを告げるのを避けたい気持ちにもなる。 帰りたくない。 ……ある意味では、この空間への依存。帰りたいが、帰れば帰るで辛い体験が待ち構えているジレンマ。それが今、彼女の中で悲しみと同居していた。 人間によって来る世界、時間軸が異なっているのは理解しており、その結果として、美希が来る世界の彼女らが別人──という事もあるかに思えたが、その可能性は薄いと美希は密に思っていた。 死亡したノーザを呼んだのは、殺し合いに明確な「敵」を作るためであるともいえるが、桃園ラブ、蒼乃美希、山吹祈里の三名の時間軸の差異は、主催側にとってメリットを生み出さない。唯一その可能性があるのは、かつて敵であった東せつなのみだ。 現状で美希は、明堂院いつきと合流したが、いつきは殆ど美希と異なる認識をしているわけではない。 花咲つぼみ、来海えりか……もどうだろうか。彼女たちに関しても、世界線を変える意味は大きくない。こちらも、ゆりに関してはいつきの懸念があったが、他の二人はスタンスを変えるほどの大きな不幸や出来事には巡り合っていない──あるいは、それが美希にとって、遥か未来の出来事ならば別だが。 (帰って終わり……というわけにもいかないのよね) これから先、美希はどう祈里やせつなの失踪を家族に語ればいいのだろう。信じてもらえるだろうか。──プリキュアとしての活動を受け入れてくれた両親も、世界も、異世界で殺し合いに巻き込まれた事を信じてくれるのだろうか。 ただ、死を伝えなければならないのは確かだ。いつまでも行方不明のままにはしておけない。 仮に信じてもらえたとして、我が子の死が全くの異世界で、唐突に起きてしまった両親の気持ちを、どう抑えてあげる事ができるのだろう。 葬式はどう執り行うのか──とにかく、様々な想いが美希のその後を不安にする。 「はぁ~~~~」 それを考えると、悲しむ暇もない気がしてきた。 また、ため息が出てしまう。 ……まあ、制限については、もう大分、楽観的というか悲観的というか、一種の諦観が始まっていた。三十分間待ったところで、どうせ誰も来ないだろうし、どうせ制限は来ないであろう事は、何となく察しがついている。──杏子、翔太郎、沖の三人分の前例はあるが、美希自身にかかっている制限などは全く思い浮かばないくらいだった。 まあ、戦闘力がやや下がっているのは確かだが、それについては杏子たちも現状で抱えている制限だろう。これは制限解除でどうなるわけでもなく、参加者同士の戦力差は縮められている。 三人の場合は、「没収された支給品の獲得」、「今後に関する情報の入手」というもので、戦闘力向上などではないのだ。おそらく、ここで解除される制限の殆どはそんなパターンだろう。でなければ、バランスはこれからも崩れてしまう。しかしながら、美希はそういう物を持ち合わせていないので、平気だろうと思えた。 (残り十九人中、今少なくとも残っているのは……) 美希、ヴィヴィオ、孤門、沖はほぼ確実な生存。 翔太郎、杏子も鳴海探偵事務所の様子を見にいくまでに死んでしまう事はなさそうだ。 一応、六人の生存は確定事項と考えていい。 心配なのは鋼牙のようにここを出た者や、一切合流の気配がない者だ。 (ラブ……) 今回、本当に眠れるのだろうか──と、美希は少し恐ろしい気分になった。眠れそうな気配はないが、流石にそろそろ寝ないとまずい。頭は少しぼーっとしている。以前、プリキュア活動と学校、モデル、ダンスと色々やりすぎて倒れた事があったが、その時と同じく、半端ない眠気がしてくる。 眠気はするが、眠れない──という複雑な状況でもある。 目は瞑る事ができても、判然としない意識をシャットダウンする事ができない辛い状態だ。そうなると、思いもしないタイミングで眠りかねないし、危険な判断ミスをしかねない。……たとえば、身の危険が迫っているような状態でも。 (温かい物を飲むと眠くなるんだっけ? でも、紅茶もカフェインが入ってるから……えーっと、あー、もう、どっちなの!?) 困惑しながら、とにかく色々と考える美希。 眠気で混乱しつつある証だった。 放送まで、まだしばらくはあるが──。 ☆ 高町ヴィヴィオの場合は、鍛練のために備え付けられた一室にいた。おそらくは、誰もがヴィヴィオの居場所を二択で考えただろう。 このトレーニングルームか、アインハルトの遺体がある霊安室の二択。 そのうち、ヴィヴィオが選んだのはこちらだった。──まあ、おそらくは、その可能性が高いだろうと、みんな、何となく察しただろう。まだ幼い少女が、わざわざ親友の遺体のある場所には向かわない。ヴィヴィオならあり得ると思ったが、それでも、やはり、大人でもあまり行きたくはないに決まっている。 それは水入らずで対話できる機会でもあったが、そこに三十分となれば、苦痛も伴うだろう。穏やかな死であれば良いが、後ろから背中を切り裂かれた遺体があまり穏やかな顔をしているわけもない。 (……) そして、今ここで。 ヴィヴィオは、床板に膝をつけ、正座していた。 彼女の母・高町なのはは、時として、剣道場でこうして一人、心を落ち着かせる事があった。それと似ていた。血縁はないが、こういう癖が似ていた。 彼女も目を瞑り、心を落ち着ける。──眠気はあるが、それを掻き消して。 目を瞑っても意識を集中させて、眠りにつかないように心掛ける。ヴィヴィオは、一応、ここに来て間もなく、殆ど意識もなく介抱されていた期間があった。そのお陰か、何とか耐えられる程度には意識が覚醒していた。 (……) 黙想し、自分の世界に浸る。 呼吸のリズムさえ、彼女は気にした。僅かの乱れはすぐにわかる。それが生じたら、また心を落ち着けるよう意識するのだ。 今は、まったく乱れていなかった。 いや、それはかつてこの殺し合いに招かれる以前よりも、落ち着いた心を保てた。 (……) 隣では、クリスが同じく膝を揃えて正座、黙想している。 ハイブリッド・インテリジェントデバイスのクリスは、当然落ち着いていた(とは言っても、ティオならば絶対に落ち着かないので、そこはクリスの性格もあるだろう)。 本来、機械仕掛けであるはずのクリス以上に、呼吸が整い、冷静な心を保っているヴィヴィオ。その効果は、おそらくは一度、臨死体験をした事から生まれている。 ただ、二人は、それだけ落ち着きながらも、それ以上に落ち着いた『今』を欲していた。この『今』を掴む事が、この三十分間の目標であった。制限解除、以上に──そこで自分の呼吸を掴み、自分の気の流れに乗る事が彼女の目的であった。 (……アインハルトさん) 独り言なのか、呼びかけなのか。──彼女は、心の中でその名前を呼んだ。 (アインハルトさんの命を奪った人が、いずれここに来るみたいです) フィリップの言葉を思い出す。 その仇敵に対して、もしヴィヴィオが敵討ちの意思を持っていれば、少しは簡単だっただろう。すぐに、ヴィヴィオの中に在る、僅かながらの恨みや復讐心を絞り出し、爆発させて戦うだろう。 ──しかし、アインハルトの命を奪った人間は、心を入れ替えたというのだ。 ヴィヴィオ自身も、その人が心を入れ替えるのを望んでいたし、おそらくはアインハルトも同じだ。喜ばしい事には違いない。だが、やはり素直に認められない気持ちもどこかにある。許したいが、許していいのかがわからない複雑な気持ち。 アインハルトの遺体を見に行かなかったのは、そこに、アインハルトが受けた「傷」があるからだろう。──それは、かえってヴィヴィオの悩みを強くするに違いない。 その傷を生み出した人間の罪の重さ。それをヴィヴィオ自身が実感してしまう。それが少し恐ろしかったのだ。 (……私も、どんな顔をして会えばいいのかわからないけど、きっと、会ってみればわかる事もありますよね) ダークプリキュアはいずれ来る。 ただ、彼女に対しても──やり方は同じだ。二人の母はかつて、そうしてわかり合った。どんな時も、会ってみなければわからない。 相手の目を見て、名前を呼ぶ事で友達になれる。 もし争う事になっても、拳をぶつけ合えば相手の気持ちを知る事ができる、相手の想いを受け止められる。それは一塊のストライクアーツ選手の勘だ。──その魂がゆえ、ヴィヴィオの胸は震え立つ。 戦うか、戦わないか。すぐに彼女の名前を呼べるのか、戦う事になるのか。……どちらになるのかはわからない。 まずは、相手がどう出るか。 (私、会います。会って、話をします) ダークプリキュア、だった人は──どんな名前で、どんな目をしているのか。 それがわかってから、友達になるか、それとも拳をぶつけ合うのか──知ればいい。 ヴィヴィオは時が過ぎていくのに身を委ねていた。 ☆ 沖一也の目の前で、爆発が起こる──。 そう、それは、まさしく「失敗」だった。山吹祈里の首輪の外周を刃物でなぞり、解除する事ができるのを一也は知った。それから、中の構造を確かめ、どうにかして次の工程に移ろうと、ひとまず首輪の中身を記憶していた時だった。 突如、結構な爆発が目の前で起きたのだ。 一也は、咄嗟に腕を引き、顔の前に組んだ。爆発を起こした首輪の破片が、彼の腕にぶつかる。まだ熱い金属の破片が地面に落ち、ジュゥ……と音を残す。その僅か一瞬の出来事に、背筋が凍る。肝が冷えた。 「爆発、した……?」 特にあの状態からいじってはいないはずだ。何も刺激を与えていないのに、突如目の前の首輪が爆発した事態に、一也は怪訝に思わずにいられなかった。 火力は、破片が一也の天井まで跳ぶほど。台は一也の腰よりも少し下にあるので、二メートルほど飛んで、まだ飛び足らず、天井にぶつかり落ちたのだろう。この小型の爆弾でそんな爆発を起こし、小火も残している。人体ならば、これが首元で爆発すれば無論、即死。 彼は茫然としていた。しかし、爆発物であるのは明示されていたので、得体の知れなさというのは感じなかった。 手がかりが一つ消えた、とそう思ったのであった。──一也は、だんだんと冷静な思考を取り戻していく。 「くっ……なるほど。首輪を外すには時間制限があるのか」 我に返る。 ちょうど、カバーを外してから五分での爆発だったのである。それはおそらく、首輪に刻み込まれたシステムなのだ。──そうのんびりとしている暇はないという事だ。僅か五分で爆発してしまう、というのは少し冷静な動作が強いられる。 中の仕組みはかなり複雑だが、おそらくはダミーとなるコードも複数存在しているように見えた。明らかに不要な部品が多い。いや、もしかすれば一也の理解の範疇を越えた機能が備わっているのかもしれないが、余計な交差をした部品や、明らかに意味のない場所に繋がっているとしか思えないコードがある。 そもそも、一也がもし殺し合いを開く立場になった場合ならば、参加者の重圧と支配ができる首輪にはそうした仕掛けも作るだろう。勿論、それは首輪全てにそんな面倒な仕組みを作れる余裕がある場合のみだが、実際に主催側の準備には妙な余裕も感じられる。 この島自体が、模造された街や、不自然な部屋のある警察署……といった異常なまでに手間のかかる準備がされているくらいだ。実際に常人がこんな事をすれば、何億、何兆円という資金がかかるかもしれない。 一也は、そんな主催側の余裕に対して、五分というタイムリミットでしか首輪をこじ開けられない自分たちの余裕のなさに、ため息を吐く事になった。 (……しかし、この威力で本当に俺たちを殺せるのか?) 一也は、机に触れた。 机上には、熱だけが残っている。殆どこの机が崩壊した様子はない。首輪を乗せていた研究施設内の机は、わりと頑丈だ。爆発物に耐えうる仕様ではあるらしい。机そのものが異常な頑丈さを誇っているわけではない。スチール製の実験台なのだ。 (確かに常人ならば即死……しかし、俺たち改造人間がこの程度の爆発で死ぬわけがない……) それは甚だ疑問であった。 少なくとも、沖一也──惑星開発用改造人間S-1は、この程度の爆発では死なない。それは自覚している。生身で大気圏さえ突破する事ができる改造人間だ。この程度の爆発は、首に大きな衝撃が走った程度にしか思えないだろう。確かに、首の周囲全体からこの爆発が来るという事を想定すればダメージは負うだろうが、スチール製の机よりかはいくらか頑丈にできている体である。 しかし、実際広間では見せしめとして、三名の首が飛んでおり、彼らはいずれも人ならざる物であった。あれだけ丁寧に主催が解説してくれたのだから、一也も勿論爆破によって死亡するに違いない。 (何らかの仕組みがあるのは明らかだ……しかし、今の俺には突き止める事はできそうにないな……破片から何かわかればいいが) ……と、考えて破片を拾っていた時に部屋の外が騒がしくなってきた。 勿論、それは当然の事だ。これだけ派手な爆発が起こった後に、心配しないわけがない。 周囲一帯がほぼ静かな中、この部屋で首輪が爆発したのである。外から見れば、もしかすれば、中で死人が出た事を勘ぐるほどだろう。 一也は、少し冷静な心持になる必要があった。 一也がドアに近づこうとしたが、先に向こうからノックの音が聞こえる。 「大丈夫ですか!?」 声が聞こえる。一也は慌ててドアを開いた。 そこに現れたのは、一也の予想とはまた少し異なった人間だった。 ☆ つぼみ、良牙、鋼牙の三名(と、良牙に背負われているなのは)は、階段を上っていた。 つぼみが先導して歩いているが、目的は会議室だった。彼女も、それがある階を推定していた。灯りが点っていた一室、人影が見えた一室はそこだ。 鋼牙が説明するまでもなく、つぼみは、自ずとその階を目指して歩いている。 「……」 この、微妙な沈黙。 その沈黙を生み出しているのは、鋼牙やなのはの持つ傷の重さではない。 それだけなら、どれほどましか。──最も得体の知れない孤独が、良牙の中に感じられた。 こうして警察署まで来たというのに、全く喜びなどといった感情を表に出そうとはしない。ガミオとの戦闘中に少し離れた時に、良牙の中で何かが変わっているような気がした。 大人の男が持つような孤独を、つぼみより一、二年分年上の良牙が得てきたような、超然とした態度。つっけどんとした態度が、より一層強くなっている。 「……」 つぼみは、いつ彼に声をかけるべきなのか悩んでいた。 なのはを背負いながらも、その背に乗った重量を全く意識せず、とにかく彼は「何か」に対して思いをはせているようにも見えた。 前を見つめてはいるが、それが悲しくも見える。正しく、より強い生き方をしているが、そこには良牙の苦しみがある。 それに口を出す事ができないのは、やはりそれが強さであり、前向きな生き方の一つだからだ。何せ、そうして生きていかなければ人間は成長できず、大人にもなれない。 ──しかし。放っておけない。 過去に縛られる気持ちを、自分の中で殺しているような気さえする。 「……良──」 意を決して、つぼみは振り返り、良牙の名前を呼ぼうとした。 だが、まさにその瞬間だった── 爆音! 今日、何度それを耳にした事かわからないが、かえってそれほど小さな爆音は新鮮にさえ感じられた。つぼみはそこまで詳細には知らないが、実は、彼女の知り合いである雪城ほのかの理科実験が失敗した時、こんな爆音が響く。 室内に閉じ込められているはずだが、外にも聞こえる銃声のような爆音。 その小ささこそが、かえってリアリティのある危険性を示していた。──閉じ込められて、誰かが爆発に巻き込まれたのなら、それはむしろ致死に近づく物である。 「……爆発!?」 それぞれ同じリアクションだった。 勿論、彼らの行動は一つだ。爆心地となった部屋に向かうのである。 三人は足並みを揃えて駆け出した。なのはも、その音に刺激を受けて目を覚ます。 部屋はおおよそ察しが付く。察しをつけたのは、冴島鋼牙だ。 鍛練の中で同時に鍛え上げられていった鋭敏な五感は、爆発が起こった一室を特定する。 良牙がドアを開こうと、ドアノブを捻ろうとするのを、つぼみが制した。 バックドラフト現象という、どういう原理で起こるのかも忘れてしまった現象が頭をかすめたのである。とにかく、あまり咄嗟に開けてしまうのは危険に思った。 「大丈夫ですか!?」 ノックして、相手に訊くところから始まる。 その時、ようやくドアのノブが向こうから回った。 ☆ 勿論、この静寂の中で爆発音が気にかからないわけもなく。 自ずと、研究施設の前に、人だかりができた。つぼみ、良牙、鋼牙、なのはの次から現れるのは、美希、孤門。 それから、少し遅れて、ヴィヴィオとクリスが階段を駆け上って来た。 「うぅ~……痺れた~……爆発があったのに~……」 『(トボトボ)』←ヴィヴィオのまねをしてかたをおとしている 正座をしすぎていたせいでの足の痺れで、ヴィヴィオが歩けなくなっていた。 爆発の音にさっさと向かおうとしていたヴィヴィオを襲った足の痺れは、この時、七人分の視線を浴びるヴィヴィオは恥ずかしさで耳まで真っ赤になり、少し体を縮めずにはいられなかった。 日本ならともかく、あくまで、養母が日本人のヴィヴィオが十分も正座に耐えられるわけがない(日本人ですら危うい)。黙想は恰好だけだったのである。 「……驚かせてしまったか」 しかし、気恥ずかしいのは一也も同じだった。自分の失敗の瞬間に、これだけ大量の人だかりができて恥ずかしくないはずもない。 特に何の心配もない状況ほど、こうして注目を浴びるのが羞恥であった。一也もヴィヴィオもそれを感じていた。 「いや、すまない。……あまり大きな心配はいらないんだ。首輪の解体に失敗してしまって……」 何となく、そんな事だろうとは思っていた美希と孤門は、ほっと胸をなでおろす。 その首輪の威力が心配だったのだ。流石の一也も危険なのではないかと。しかし、どうやらそれが杞憂で、使ってしまったのは時間だけだったと知るや否や、すぐに美希が口を開く。 「……つ、つぼみ?」 ふと目に入るのは、花咲つぼみの姿であった。 彼女は、目をぱちくりさせて少し考えた後、すぐに美希に気づいた。 「鋼牙さん、それに……」 見覚えのある少女がもう一人。 それは、ここにいる全員がある出来事から知っているはずの少女だった。 「……あなたは」 その風貌、間違いなくダークプリキュアと呼ばれていたはずの少女だ。 美希は言葉に詰まった。会話をしていいものなのか、少しの悩ましい。声をかけるのとかけないのとでは、些か障壁のようなものがある。彼女とは一時和解したかに思えたが、それは幻に過ぎなかったらしいのだ。フィリップによると彼女は心を入れ替えたらしいが、その言葉だけで信用できるものではない。良牙が横から口を挟む。 「俺は響良牙だ。そして、こいつは──」 良牙は自分の名前で言葉を詰まらせたと勘違いしたのであろう。 美希と初対面で、自己紹介から始めるべきに思った彼は、すぐにそう口にしたのだ。 ただ、美希は勿論、誰も良牙の姿を注視しているわけではなかった。 「こいつは、月影なのはだ」 そして、その場がどよめき、少し訝しげな表情を見せていた。美希、孤門、一也は眉を顰め、彼女を注視する。 視線が突き刺さるも、なのはは同じ視線で弾き返す。 それは決して相手を威嚇するようににらみつけている意図ではなく、相手に何を問いかければいいのか思案している目であった。 「ええーーーーっ!!」 その気まずい空気をぶち壊すかのようにひときわ大きい声をあげてその名前に驚愕するのは、高町なのはの娘であった。 ☆ 月影なのは──その名前は、明堂院いつきが名付けたものであったが、当の高町なのはの家族である高町ヴィヴィオがそれを了承するか否かは、やや難しい問題であった。 それは高町なのはたっての願いが、遠回りで巡り巡って通じた結果だ。 そんな事は誰も知る由もなく、ダークプリキュアが名を改めた理由も、はっきりとわかるはずもなく、そのドラマを詳細に語れる者ももういない。 明堂院いつきも、池波流ノ介も、勿論高町なのはも死んだのだから。 「月影、はわかるとしても……なんで、なんで……ママの名前が!?」 怒りというよりは、ただただわけがわからず茫然とするヴィヴィオ。 感情に支配される事もなく、頭にハテナが浮かぶばかりだ。隣でクリスも耳を垂れている。 「……いつきを知ってるよね」 なのはは、顔を少し下げながら、暗い面持ちで言った。 ヴィヴィオに顔を向ける事ができない気持ちと、いつきを喪った悲しい気持ちの二つが、目と目を見せ合っての会話を無意識に避けさせた。 誰もが、ダークプリキュアだった彼女と全く違う声のトーンや言葉遣いに奇妙さを覚えただろう。 「はい」 「……彼女が名付けてくれたんだ。友達の名前だって」 高町なのはとダークプリキュアは一切面識がないため、「なのは」の名前に込められた意味は知らない。ただ、花咲つぼみだけは、その花の花言葉もよく知っていた。いつきも知っていたのかもしれない。 友達の名であり、意味の通った名でもある「なのは」。 当人は一切知らないが、ヴィヴィオにとっても極めて複雑な気持ちが宿る。 「……」 ヴィヴィオやフェイトが、「クローン」であった事。 目の前の少女も同じく誰かの「クローン」で、オリジナルが同時に存在してしまった事。 境遇に微かな違いはあれど、彼女はそこに自分を重ねざるを得なかった。 ヴィヴィオとダークプリキュアは表裏一体。──似通った境遇である以上の、責め難さ。 自分自身の影が目の前にいるような気分で、安易にダークプリキュアを責められない部分があった。 ましてや、その「影」さえ過去の事だったというのなら。 「あの時は、ごめん……。許してもらえるかどうかは、わからないけど……いや、許してもらえるなんて思ってはいないけど……あの時の事を、謝りに来た……」 その言葉には深い感情が込められており、だまし討ちを狙っている間さえもそのプライドを折らずに仰々しい口調を貫いたダークプリキュアらしからぬものがあった。 だからこそ、それは確かに「変わった」彼女であると印象付けてしまい、その結果、ヴィヴィオの口を余計に封じさせた。 彼女を許したくなる気持ちが強くなる。 アインハルトを殺した事も、自分の首を絞めた事も、母の名を名乗る事も──全部ひっくるめて。 ……ただ、それ自体はもしかしたら、もっと早く許せたのかもしれないと思った。 たとえ、どんな形であっても、彼女が反省しているのならば、許せたのだろう。 いや、しかし。──何故か、引っかかる。 口調の違いが、かえってヴィヴィオの中で引っかかる形になったのである。 それが、果たしてあの時のダークプリキュアだと言えるのか──。 心まで全く入れ替わってしまったならば、正真正銘全くの別人で、ダークプリキュアという人は、その行動を反省する事もなく逃げおおせたのと同じような気がした。 それは些細な物に見えて、重大な問題であると言えよう。ダークプリキュアの根幹にあった物は、消失したのか、否か──それを知ったうえでなければ、「アインハルトの殺害者」を許す事にならない。 ヴィヴィオは、ぐっと拳を握る。 「……“なのは”さん」 ヴィヴィオは名前を呼んだ。それは、その名前を名乗る事を認めたという意思の表れ。 ただ、それでも「ダークプリキュア」を完全に許しきれない気持ちが、ヴィヴィオの心に靄を作る。 アインハルトの事でも、ヴィヴィオの事でも、高町なのはの事でもない、何か。 それを見つけ出すために、もっと一緒になる必要があった。 「一緒に、アインハルトさんがいる部屋まで行きましょう……」 ☆ 数分後。 霊安室の遺体を、おそるおそる見る人がいた。 それは、月影なのはに他ならない。後ろには、高町ヴィヴィオと花咲つぼみが待機している。彼女によって友を奪われた者と、彼女を許した者──この二人でなければ、バランスが悪かった。 他の誰がここに来ても意味はない。 この二人が揃ってここにいるからこそ、責任を逃れるわけでも、過度の責任に押しつぶされるわけでもないバランスが生まれるのだ。 まずは、暁美ほむらの遺体だった。 この遺体は、ヴィヴィオを“殺す”のに利用したもので、全く死者への礼儀というものを無視した結果だった。 死してなお、人殺しに利用される者の気分は最悪だろう。 なのはは、彼女の腕を握った。そして、祈るように目を瞑った。 アインハルト・ストラトスの遺体は、若干十三歳の少女には惨過ぎる仕打ちが残っていた。 ひっくり返して背中を確認しようとしたが……その時点で、気分が悪くなり、やめる。ひっくり返すには背中を触れる必要があるが、その時点で、傷がわかったのだ。 刃物によって抉れて、ざらざらとした感触だけが残っている。サカナマルによって体の奥まで切り裂かれた少女の痛み。──自分に投影するだけで恐ろしい。 「……」 今度は謝罪の言葉を引き出す事さえできなかった。 遺体の耳は、生者の言葉を通してくれるのだろうか。死んだ人間は、喋る事はできない──それでも、こうして遺体が残っている限りは「聞いて」くれるのではないか。 ふと思って、やはり声に出す。 その遺体の耳元に唇を近づけて、「ごめんね」と、涙混じりの声を一つ。 それは、決して届かないかもしれない。届かないとしても、届くかもしれないならば……。 「あの……“なのは”さん」 ヴィヴィオに呼びかけられて、彼女は振り返る。 「アインハルトさんの命を奪った事……これは責めなくても、もう反省していると思います。この場合、『充分反省する』なんていう事はないかもしれないけど、でも……反省しようとしている事自体は、私も認めます。だから、それについてはこれ以上責めません……責められません」 震える声でヴィヴィオはなのはに告げる。 そう、責めるに責められないのが現状だ。責めたところでどうにもならない。 ダークプリキュアは死んでしまった。憎しみというものは乗り越えられる。──ずっと一緒にいた孤門一輝は、孤門の恋人を殺害した溝呂木眞也の事を殺しはしなかったらしい。 それを聞いて、憎む心だけは持たないようにした。 「私もいつきさんがあなたにあげた優しさを無駄にしたくはないんです。アインハルトさんも、きっと……」 許してくれるだろう、とヴィヴィオは思った。 それでも、何かが腑に落ちない。 今のダークプリキュアの姿には、かつての仰々しく傲慢に満ち溢れた姿が微塵も感じられず、それは彼女の更生の証だろうと思えた。 だが、それこそが変だった。 人の心がこんなにもあっさりと、全く正反対の人格になる事があるのだろうか。──それがあるというのなら、それはかつてのダークプリキュアと同じ人だといえるのだろうか。 その辺りがヴィヴィオの中ではっきりとしなかった。 「……だけど」 そう、わからないなら確かめればいい。 確かめる術はただ一つ。──そう。なのはたちの会話の仕方。 「それでも、決着はつけないといけない。私と一度、戦ってください、“なのは”さん。私はあなたの事をまだよく知らないから、今は──そうしなきゃならないと思うんです」 戦い。スパーリングのような一戦で、彼女は“なのは”を確かめようとしていた。 わけがわからないといった様子で、つぼみが止める。 「な、なんでですか!? 一緒に手を取り合うんじゃ……。それに……! “なのは”は……」 慌てふためくつぼみ。勿論、つぼみはなのはが今、特殊な重病に侵されている事をよく知っている。今は多少元気な姿を見せているように見えても、またいつどうなるかがわからないくらいだ。 「待って。つぼみ」 「なのはさん!?」 止めるのは、“なのは”自身だった。 「やろう、本気の一戦。……私といつきも、そうやってお互いを理解し合った……だから、今もそうして、この子と戦いたい」 彼女が自らの体の痛みを耐え抜いている事は明白だった。 ヴィヴィオは気づかず、つぼみはそれを告げる事ができなかった。……それは、かつて仮面ライダーエターナルと仮面ライダーZXの戦いを止められない時のもどかしい気持ちにそっくりだ。 戦いたくないつぼみには、こうした思考は理解できず、そして何より止めたいものだった。 戦いを止めようとする心さえもエゴの一つであるように、つぼみは思ってしまうのだ。 彼女らを生かすにもまた、戦いという名の毒が必要なのかもしれない。 ☆ ワックスが隅々まで塗り込まれた、木製フローリングの床の上。少し跳ねると、音が鳴る。体育館でバスケットボールをすると、どうしても五月蠅い音が鳴るのと同じで、これは床の性質上避けられない物だろう。 二人は、ぐっと、全身で床を踏み込んでいる。指先で床を噛みしめ、上半身からもその地に立つだけの力を送る。体制、構え……完璧。そのまま互いの目と目を見ながら、一斉に声をあげた。 「セイクリッドハート・セットアップ!」 「プリキュア・オープンマイハート!」 セイクリッド・ハートがヴィヴィオの中に閉じ込められる。ゆっくりと一つになったプリキュアの種がココロポットにはめ込まれる。 ヴィヴィオの体は体格を変化させ、なのはの体は紫の衣装に身を包んだ。 次の瞬間には、二人は全く別の姿になって対峙していた。 大人モードのヴィヴィオと、キュアムーンライトに変身したなのは。 親子対決……といきたいところだが、ここにいるのは高町なのはではなく、月影なのはという全く別の存在である。 一対の戦士が戦う理由は、ただ一つ──「分かり合うため」だ。 ヴィヴィオは、まだ目の前の少女の事をよく知らない。わかっているのは、相手の過去、ヴィヴィオの親友の命を奪った事や、母の名を受け継いでいるという事。心を入れ替えたというが、その想いは果たしてどんな物なのか。 決着は必要だ。 ヴィヴィオの中に蟠りがあってはならない。ヴィヴィオの中に在るこの不満と思しき感情を払拭するには、相手を理解する必要がある。 それを、始める。──“なのは”も受け入れた。 「ストライクアーツ、高町ヴィヴィオ……行きます!」 「月光に冴える一輪の花……キュアムーンライト、月影なのは……参る!」 花咲つぼみが見守る中で、二人は目の前に踏み出した。目の前の相手に突き出されていく拳、それがぶつかる瞬間を見届ける。 なのはの体を流れる猛毒の力を危ぶみながら……しかし、何もできずに。 何故、こんな事をしなければならないのかは理解できなくとも──それでも、止める事はできないままだった。 ☆ 会議室。 冴島鋼牙は、元レスキュー隊である孤門によって、傷の応急的な処置をなされていた。 孤門は意外と手際よくそれを行っている。一見すると不器用そうで──実際その通りではあったが、応急手当に関しては彼も専門としている。 傷口は、勿論、念のためとばかりに消毒されている。が、この毒が一般の傷薬に殺されるとは思えなかった。孤門も、その点においては悲観的だ。たとえ医者であっても、原因不明の痛みや病は手の施しようがない。ましてや、孤門のように、医療に関して詳しいわけではなく、次の作業を医者に任せる架け橋的な存在がそれをどうにかできるわけがなかった。 鋼牙も、そろそろどうにか動かなければならないと思っていた。 「……すまない。不覚だった」 鋼牙はあまり素直に礼を言うのが得意なタイプではない。Thank youではなく、Sorryで感謝の気持ちを表現してしまう。目も合わさず、しかめたままの面持ちだ。これは無礼と言えるだろう。孤門は包帯を巻きながら、全く気にしていない風に返す。 「……いえ」 当の孤門自体、何を謝っているのかわかってない、という感じだ。孤門はとりあえずそう適当な返事をしただけである。包 帯を巻き終えたのを見計らい、鋼牙は立つ。腰に剣を携え、いつもと同じく彼は使命に殉じる事ができる「魔戒騎士」としての歩みをまた始めようとしていた。 死亡までの期限がわからない病に、些かの焦りがあるのは確かだった。 孤門や、そこにいる他の全員に告げる。 「もし、ここに零が来たら伝えてくれ。……いずれ帰る、と」 そうして脇目も振らずに去っていこうとする鋼牙。あまりに自然で、一見すると何の非も見当たらないような動作に、そこにいる誰もが茫然と見送りかけた。 ……が、慌てて一也は立ち上がる。 「待つんだ……どこに行く!?」 「あの怪物のもとだ」 「無茶を言うな、本当に猛毒だったら戦える体ではないんだ……」 「それなら尚の事、時間がない」 鋼牙の言葉はまるで棘のようだった。 一刻も早く、この体内に潜む何かを消し去らねばならない。無茶をやりにいくのではないのだ。これから果たすべき使命がいくつもあるから、こうして何もせずに待ち続け、得体の知れない毒物に侵されるわけにはいかない。──そして、その苦しみを持っているのは自分だけではなく、もう一人いるという事を忘れていないからこそ、鋼牙は進もうとしていた。 その判断は鋼牙自身、適切であると思っていた。 『いや、鋼牙、この兄ちゃんの言う事は間違ってないかもしれないぜ……』 だが、ザルバが鋼牙の意とは異なる判断を下した。いや、ザルバ自身、どちらにしようか迷っていた最中だったが、とどまる方を取るように決めたのだ。 放送までそう時間があるというわけではなく、このまま待つだけの時間はあると思った。安易な単独行動よりは、今はここにいた方がいい。 「様子見という事か?」 『今は何とかなってるだろ?』 「今はな。いつどうなるかもわからん」 冷静に見えて、内心では少し逸る気持ちもある。毒というのは、気づいた時には急激にその体を蝕むものだ。だからこそ、鋼牙はザルバの言葉を無視して、なお会議室の出入り口に体を向けたままであった。 だが、少しだけ迷った後、それを押し切るように進行方向を変え、乱暴に椅子に座った。 流石の鋼牙にも、言い知れない焦燥感が生まれていた。 ☆ 激突──。 ヴィヴィオの右掌がキュアムーンライトの胸へ。 キュアムーンライトの拳がヴィヴィオの顔を捉え、真っ直ぐに延ばしている所へと、ヴィヴィオの掌が一瞬早く到達した。 時が止まったか、ゆっくりでも進んでいるのか──それさえわからない一瞬の隙。空気は揺れ動き、波を作ってキュアムーンライトの体を押し出す。 そこで初めて、それが一撃として機能する。 「ぐぁっ……!」 そう、確かな手ごたえ。 ストアライクアーツをやってきた少女が何度も身に宿してきた快感が、また腕を伝って脳に行き届いた。この高揚感、この楽しさ──それは確かにストライクアーツだった。 キュアムーンライトは後方宙返りし、両足をついて地面に着地する。しかし、まだバランスは保たれていない。 そこへ、もう一度、ヴィヴィオが踏み込んだ。 「リボルバー……ッ!!」 地を蹴り、空で上体を捻る。空中からキュアムーンライトの上半身に目標を定める。 体を更に捻ると、足元は自然と前へ出た。 なのはは、顔の前で静止するヴィヴィオの全身を見上げた。高すぎるジャンプ力で、次の一手が始まろうとしている。 「スパーーーイクッ!!」 ノーヴェが放つ技と全く同じ、おそらくは彼女から受け継がれた技。 ジェットエッジがないため、所謂名前と形だけの技だが、当たり所が良ければ相手の体力を大きく削る事が出来るとび回し蹴りだ。 しかし、その直前に、キュアムーンライトは一瞬にして姿を消す。ヴィヴィオの脚が宙を掠めてるなり、彼女が姿を消した先がわかるようになった。 ──ヴィヴィオの上。 キュアムーンライトは、落下しながら蹴りを叩き込もうとするヴィヴィオに対して、回避運動として真上に跳躍したのである。アーチを描くように、ヴィヴィオの真後ろへと着地。 そこから、キュアムーンライトは拳を突き出す。 「はぁっ!!」 キュアムーンライトの拳もまた、確かにその感触を確かめていた。 「あーーーーっ!!」 拳はヴィヴィオの背中に殺到。バランスを崩して、転がっていく。 どんがらがっしゃん、と。 数十キロのダンベルが台から落ちるも、その下で巻き込まれたヴィヴィオは無事だ。つぼみとしては、その轟音だけで心臓が止まりそうになるほどたったが、今のヴィヴィオの体は鋼のようだと言っても過言ではない。 必殺技を華麗に回避し、真後ろから次の一撃を放つ彼女の戦闘力の高さに驚きながらも、転がった先でヴィヴィオは高揚感に打ちひしがれていた。 そう、これだ──。相手も決して弱くない。手加減抜き。これでこそわかる。 「……っく、いたたたたたたたぁ……」 流石にソニックシューターのような技は、この場ではつぼみを巻き込むし危険だ。 手加減抜きとはいえ、考えながら相手を倒す方法を考えねばならない。 埃を払うように足を叩く。そして、再び腋を締めて構え、ムーンライトに目を送る。 その瞳は、不思議と笑顔に溢れていた。 「次ッ!!」 そう高らかに叫ぶと、またヴィヴィオは惜しげもなく前に出る。 彼女は相手の攻撃を恐れずに前に出て撃ち込むカウンターヒッターだ。ここで倒れてもまた前に出る。 相手の出方、相手の戦法、相手の思いを受け止め、それを学習して戦闘する。 ヴィヴィオもすぐにムーンライトの戦闘の仕方を理解する。ダークプリキュアの時とあまり大きくは違わない。 おそらく、相手方は身軽で華麗、余裕を持った無駄のないファイトスタイルを使っている。少なくとも、今までは──。 しかし、そのファイトスタイルを切り崩すのがまず最初にやるべき事だ。 相手に余裕を持たせない。ヴィヴィオのスピードを活かして、相手の感情を高ぶらせる。 それで、初めて相手の本当の感情が拳に乗ってくる。ヴィヴィオ、前進──。 (──喰らえぇっ!!) 距離が縮むと、魔力を込めた右腕をムーンライトの顔に向けて放つ。 それもムーンライトは疾風のようなスピードで回避。ムーンライトの左頬を掠める右拳。 右腕を強く引き、左足を上げる。 「はぁっ!」 次の動作を見越したうえでの突撃だ。 ムーンライトの回避は、今回真横に体を傾ける事で成功している。 だが、その時の回避の勢いを利用するのだ。ムーンライトの右目の横に一瞬できた「死角」から魔力を込めた左足が現れる。 弾丸のような左足の魔力がムーンライトのもとへ、引き込まれていく。 「なっ!?」 それはムーンライトにとっても予想外だ。 咄嗟に顔を守ろうと出てきた右手が縦になる。そこへ魔力の込められた左足が叩き込まれる。その足技が骨に響く。腕の付け根まで電撃のような感覚が走り出す。 手ごたえがあった。音も、乾きすぎてもおらず、湿り気もない、見事に決まった時の快音だった。 そこからまた、引いた右拳をムーンライトの顔の前に突き出す──。 「……っ!!」 思わず、顔をガードすべく両腕を顔の前に組んでしまうムーンライト。 しかし、その組んだ両腕の前を、ヴィヴィオの右腕が横断──ヴィヴィオの右腕は、真っ直ぐにその顔に叩き付けられると見せかけ、カーブを描いて転回したのだ。 いや、動いているのはヴィヴィオの右腕ではない。 ヴィヴィオは、全身を動かすための勢いをつけるために右腕を前に出したのだ。 「はぁっ!!」 ヴィヴィオは、彼女の眼前で跳んでいた。全身で螺旋を描くような廻り跳び。──次に来るのは、回し蹴りか。 それに気づいた瞬間、慌ててムーンライトは体を切り崩すが、その瞬間には、空中で一回転したヴィヴィオの左足はムーンライトの首に巻き付いていた。髪を巻き込みながら、ヴィヴィオの長い脚はムーンライトの首を半周する。ムーンライトの首をその長い脚で締め付けたヴィヴィオは首輪の冷たい感触を感じていた。 そのまま、自由落下に任せ、ヴィヴィオが直立に着地──するならば。 「うわっ……!」 ──当然、ムーンライトの体は立ってはいられない。その瞬間の音は筆舌に尽くしがたい。顔を打ち、胸を打ち、腹を打ち、足を打つ。全身が床板に叩き付けられ、倒れる。 無論、それですぐに立つ事ができる状態ではなかった。 ムーンライトの体の中で痛みや体温が高まっていく。……それは、病人の限界だった。 ヴィヴィオの本気にノックアウト。今はひとたび水を飲みたい気分だったが、それも許されない。 「決まりっ!」 その一撃を浴びせたヴィヴィオは、そのままバックステップで数歩後退する。 ダウンした相手に追い打ちをかけるのは、武道家としてのルールに反する。どんな時もフェアプレイがストライクアーツをやる者の信条である。 ゲームが終わるのは、カウントテンでも起き上がらないような状況の時。 いや、しかし。ムーンライトは立つと、ヴィヴィオの武道道としての勘が告げている。 「……はぁ……はぁ……」 そして、朦朧とした意識で一人立つのは、キュアムーンライト。やはりヴィヴィオの睨んだ通りだ。彼女はそう簡単にやられるような人間ではない。 いや、こここそが始まりだ。彼女もここからは本気で来る。違いない。 「……っく、なかなかやるな」 その予感通りだった。ムーンライトは立ち上がった。 その言葉や、敵を強く睨みつける表情は、かつてのダークプリキュアの姿を、ほんの少しでも重ねさせた。 「この言葉遣いは……!」 つぼみは戦慄する。まさか、今の衝撃で、どこかに眠っていたダークプリキュアが覚醒したのではないかと。 彼女の中に在る闘争心や憎しみを刺激してしまったのではないかと。 「……だが、楽しい。……いつもこんな事をやっているなんて、羨ましい奴だな」 そんな不満をよそに、彼女はそう言って笑った。 その笑みは、人形の瞳ではなかった。屈託のない、人間の少女の表情だった。 まるで不作法な不良娘のような口調であったが、いや決して、悪い人間の笑顔ではなかった。 「誰でも練習すればできますよ。魔力はないかもですけど……代わりに、プリキュアの力が……。でも、うーん……競技上、ありなのかなぁ……」 「……興味がある。ここから帰ったら、少し話を聞かせてもらおうか」 ヴィヴィオだけは、わかっているようだった。 なのはの口調が、ダークプリキュアの時に戻っている理由にも。 (どういう事……? まさか……) 傍観していたつぼみも、ふと思い出した。 それはまさしく、他のプリキュアたちが行ったハートキャッチミラージュの試練に似通っていた。鏡の中に在る己のコンプレックス、裏面、劣等感、弱さとの戦い。 (最初から消えていたわけじゃなかったんですね……なのはは、プリキュアであるために押し込めて……) 彼女の強さ、彼女の弱さ。──それは、しっかりと向き合っていくべきものだ。自分の中の弱さを抱きながら、それを糧に成長していく事だってできる。 繊細で引っ込み思案なら、そのぶん傷つく痛みを知って優しくなる。悪に手を染めた人間なら、悪の道を突き進もうとする若者の気持ちを汲んで、変える事もできるだろう。 月影なのはとなった彼女は、ダークプリキュアとしての全てを切り離したわけではないのだ──その感情とも向き合って生きて、それで強くなっていかなければならない。 (……眠っていたんですね、なのはの中にも影が) なのはは、自分で気づいていないのか、それとも必死に押し込めていたのかわからないが、自分の中にまだ『ダークプリキュア』を眠らせていたのである。 それにつぼみは気づかなかったのだ。 なのは自身も、それを周囲の人間にも自分にも隠し通すストレスを振り払ったらしい。 直感的に、その気持ちよさを理解しているのだろうか。 「二人とも……! む、無理せずに頑張ってください! フレー、フレー! 二人とも!!」 確かに、なのはの口調は、つい先ほどまで、本来の彼女と全く異なった清楚で穏やかな物だった。父親の愛を早くに獲得していたならば、ああいう口調が自然だったのかもしれないし、彼女の中の優しさが口の中を通り抜けていた。 しかし、自己の存在や父性に悩み、ダークプリキュアとして行動していた過去もある。その時間がある。彼女の心は、時間は、あの言葉はどこに消えたのだろう。それは彼女自身の弱さであり、いずれ克服すべき物であったかもしれないが──消えてはいないのだ。 心の中で、かつての彼女のような気持ちが『消さないで』とささやいていたのかもしれない。──そう、それはつぼみ自身の引っ込み思案で内気な心が、かつて語り掛けたように。 彼女の気持ちは今、彼女の中で覚醒しているのだ。 「行くぞっ……! ヴィヴィオっ……!!」 ヴィヴィオは、ムーンライトのその姿を見て、思わず笑みをこぼした。 明堂院いつきがキュアサンシャインになる時、その言葉は変わった。それと同じように見えた。 表に出ている自分と、仮面の下にある自分は表裏一体。──いずれも自分自身。 「はいっ!」 被っていたペルソナを破壊した、理性のない本心が飛びかかってくる。悪役のような口調でもあるが、それは確かに、彼女自身の持つもう一つの感情を体現していた。 これも彼女が彼女らしくいる為に消してはならない物なのだ。彼女は、自分自身が変わった証として、その乱暴な言葉をおしこめていた。それがいつか、消えるまで──おそらくいつか消えるものだろうと思っていたのだ。 しかし、時折、彼女自身の表に出ない思考は、「ダークプリキュア」の時と同じだったのだろう。 「はあああああああああああああああああっっ!!」 今は一切の嘘偽りなく、彼女の中の想いがぶつかってくる。 ヴィヴィオは、真っ直ぐに自分のもとへと吸い込まれてくるパンチを前に両腕を開き、翳す。 「梅花──っっ!!」 沖一也より教わった梅花……の真似事。 梅の花は真っ直ぐな拳を包み込み、やがて緩和する。しかし、いくら学習能力が高くとも、その要領を一昼一夜で掴む事ができないヴィヴィオは、クリスの防御特化の性質を活かして、魔力で敵の攻撃を封じ込めながら、梅花の型を発動していた。 「なっ……!? ……くっ。だがっ!!」 防御の姿勢をされたからといって、ムーンライトもその一撃を今更ひっこめる気はない。 月光に冴える花のパンチを、梅の花が包み込む──それは異様な光景であった。 「はああああああああああああああああああああああああああっっ!!」 「はああああああああああああああああああああああああああっっ!!」 相手を倒そうと──炸裂。 技を防ごうと──爆発。 二つの技は、一つの青白い光となって爆ぜる。直後には埃のような煙が二人を包んでいた。つぼみが見届けるべき勝敗も、ひとたび風の中に消える。 どちらが勝ったのかは定かではない。 否、この瞬間に勝敗が決したのか否かも判然とはしていなかった。 しかし、だんだんとその薄い霧は晴れていった。 「くっ……!」 ムーンライトの姿が見える。 ムーンライトは周囲を見回しながら、敵の居所を探っていた。──真横から見ているつぼみには、ヴィヴィオがどこにいるのか、すぐにわかった。 おそらく、ぶつかった直後に出た煙幕そのものが、ヴィヴィオの魔力の残滓によるものなのだ。この空間には破壊された物が一切なく、煙が現れる事などありえない。ムーンライトの攻撃を防御するために放出された魔力が宙を漂い、埃を巻き込んで視界をぼやけされているのである。 それならば、初動はおそらく、魔力に精通したヴィヴィオにある。 「はあああああああああーーーっっ!!」 そして、ヴィヴィオがいるのは、────上だ。 右腕と表情以外、ヴィヴィオの体の全ては脱力状態だった。 空中でまた、右腕だけを退いて、パンチの体制に入っている。 それをムーンライトが、掛け声を聞いてようやく目視する。──回避行動が間に合わない。 ヴィヴィオの体が近づいてくるのを、ムーンライトは敗北を確信しながら見つめ続けるしかなかった。 (これで、あなたの罪が清算できるのか、わからないけど……!) 放つのは、そう──共に戦ってきた親友の技の真似事。 彼女の断空をそのまま真似する事はできないかもしれない。しかし──彼女と共に水場で訓練した時のあの感覚を思い出す。 研ぎ澄まされた五感が、真下のムーンライトに当たるタイミングで振り下ろす。 (“なのは”さんを恨むなら、この時……これが最後……! だから……!) ヴィヴィオの体が回転していく。 「 聖 」 ──脱力した静止状態から 「 王 」 ──足先から下半身へ 「 断 」 ──下半身から上半身へ 「 空 」 ──回転の加速で拳を押し出す 「 拳 ──ッッ!!」 目の前の少女がかつて奪った命の分の重さは、ムーンライトの胸部にぶち当たった。それだけで充分な痛みが伝わってくるが、二次的に閃光とともに、熱い魔力の残滓がなだれ込むようにムーンライトの呼吸を乱す。 全身が圧迫されるような感触とともに、ムーンライトの体でプリキュアの衣装が燃え尽きていく。胸元をはだけ、スカートが風に消え、服が生々しく破けて肌が露出されていく。 胸元と下半身は大事な部分だけは露出しないように綺麗な感じで破け、ムーンライトは地面に落ちた。 「プ、プリキュアの衣装って、……大ダメージを負ってもあんな風にはならないと思うんですけど……」 『It’s in the specifications.(仕様です)』 マッハキャリバーの冷静な一言に納得しそうになるが、考え直して、つぼみはすぐに返す。 「い、いや……そんな仕様ではないはずで……!」 『This time only.(今回だけです)』 細かい事は気にするな、とばかりにマッハキャリバーが言った。 ☆ 「ありがとう……ございました……っ!!」 子供の姿に戻ったヴィヴィオが挨拶したのは、倒れたなのはの眼前だった。 そんな近くにまで来たのは、彼女に手を差し伸べる為だった。倒れ、起き上がる気力を失っている彼女に向けて右手を差し出す。 「……はぁ……はぁ……」 ぼろぼろの胸元を隠しながら変身を解く。流石に変身前の衣服までは変わらなかった。 なのはは差し出された右手に重ねようと、右手を前に出す。 「ありがとう、ござい……」 戦いの後の挨拶。──それは基本だが、その後に言葉が出なかった。 いや、言葉を出す事はできるのだが、その言葉を言い終える直前に、彼女にとって意外な事が起きてしまった。 右手を前に出すと同時に、上体が真後ろへ倒れたのだ。 頭の中が真っ白になり、視界がぼやけ、自分が何を言いかけていたのかさえ忘れ去った。 ──倒れる。 ただ、後頭部がフローリングの床に叩き付けられて大きな音を出すまでに、その事だけは考える事ができた。 ☆ なのはの顔は酷く紅潮し、大量の汗に溢れていた。苦痛にゆがみ、息も切れ切れ。 戦闘後のただの疲労には思えない。──そう、これは言わば高熱を患った人間の姿だ。 それも非常に危険で、この状態で彼女が戦っていた事実にヴィヴィオは愕然とする。 つぼみが、少し口惜しそうに言葉を開いた。 「なのはは、この前の戦いから……少し、調子が悪くなっていたんです」 「そ、そんな無理までして……」 慌てるヴィヴィオだった。自分が事情も知らずに彼女を戦いの場に借り出してしまった事が原因なのかもしれないと、責任を感じているだろうし、同時に自分の体調よりもヴィヴィオの要望を聞いた彼女の愚直さに辟易しているようだ。 しかし、そんな、どう声をかければ迷うヴィヴィオに対して、その少女は優しい笑みを浮かべた。 「いいんだ……ヴィヴィオ、今の試合、楽しかっただろう?」 ヴィヴィオは、それを訊かれて少しだけ躊躇った。 楽しかったのは確かだが、それをこんな時に言っていいのか、……迷ったが、やはり、嘘はつけなかった。 「……はい」 今の試合は、アインハルトとの戦いの時に感じたあの高揚感を再び蘇らせていたのだ。 本気と本気、それぞれの全力全開がぶつかり合って、それが心を伝え合ってくれる。 それを確かに感じさせる一戦だった。かつてダークプリキュアであった人の素直なパンチが自分の前に突き出されるたびに、心にも刺激を受ける。 楽しい。 そう感じられるのは、決して嘘偽りがなく、悪意や手抜きも許されない戦いだったからに違いない。 「私はそれでいい。ただ人形のように生きるより、自分で楽しい事をして終わるなら……これでいい……いや、これ『が』いいと思うんだ……」 人形だった少女は、人間になれた。それはもっと前の話だったが、確かに今、何の隠し事も封印もなく、ただ素直に優しく生きられた時、本当に最高の人間になれたのだ。 穏やかであるだけが、人間ではない。 何にも媚びず、ありのままの自分で人と向き合う事ができる自由を持ってこそ、彼女は人間になれたのだ。 「つぼみ……。私はプリキュアになれたんだな……」 「はい……。自分自身の弱さと戦って、認めて、進んで、変わって、強くなって、優しくなって……あなたは……立派なプリキュアでした」 ……そして、人間だけではなく、本当のプリキュアになる事もできた。 わずかな間でもプリキュアとして共に戦えたこの時が楽しかったのである。 「……じゃあ、友達として、プリキュア仲間として、最後に一つだけお願いだ……」 なのはは、つぼみの目を見て、最後に一言── 「殺し合いじゃなくて、互いに生かし合えるような未来の為に……!」 ──彼女の心に生まれた、新たな願いを告げる。 「この戦いをぶっ潰して……!」 目を開ける事もなく、何も言わなくなり、人形のように消滅してしまう事もなかった。 ほんのささやかな、小さな幸せを得る事ができた、一人の人間の亡骸がそこにあった。 ☆ 彼女はその場では、最後まで仮の名前でい続けた。 月影なのは。──友達から授かった名前は、遠く繋がっている一人の少女と同じだった。その名前は悪くない。 しかし、忘れてはならない。 彼女に、『絶対』の名前を付けようとしたたいせつな家族がいる事を。 七歳の純粋な少女のような心に退化しながら、体に強い傷を負いながらも──大切な妹のために、最後にその名前を決める未来を描いた少女の事を。 これからは、小さな幸せではなく、もっと大きな幸せを待たなければならない事を。 ……ふと、誰かが後ろから声をかける。 ああ、そうだ。この人が名前を呼んでくれる。 その名前を聞かなきゃならない。本当の名前を決めてくれても、これまでの名前と合わせて大事にする。 ああ、聞こえる。素敵な名前が。……いや、少しセンスがずれているような気がする。意外とおかしな名前をつける人だと思えてならない。 この名前と一生付き合っていくのは少し、うーん……。 ……いや。 それでもいいか。 そこに名前がある。命に一つの名前がある。それが「個」である証だ。 それが嬉しい。私はクローンじゃない。一人の人間なんだ。 本当のその人に、それを認めてもらえた事が嬉しいんだ。 だから……。 ……名前を、ありがとう。 【ダークプリキュア/月影なのは/****@ハートキャッチプリキュア! 死亡】 【残り17人】 ★ ──主催側の人間は、間もなく終わろうという一日に、息をついていた。 「また死んだ、か……」 また、一人画面上で死んだ。 ダークプリキュア……マーダーとして殺し合いに投入されたが、結果的にスタンスが二転三転。このゲームの中でも、特に高いドラマを持った少女だっただろう。 しかし、残念ながらもうそのドラマは終わった。 「少しずつペースは下がっていたんだが……」 もう終わるまでに一時間もなく一日目が終わる頃だ。残る参加者は十七名。この放送区画では四人しか死者が出ておらず、主催に仇なす者もだんだんと集合を始めている。 それ自体は、わりと吉良沢にとっても都合が悪くはない展開だった。都合が悪いのはダークプリキュアが死んだ事。それは、非常に残念だった。彼らの力となれる存在となった後であるゆえ、以前までの厄介者とは別人になった彼女がこうして死んだ事実は少し重い。 しかし、報いでもあると思った。 だから、吉良沢は彼女の死をそこまで気にしなかった。 そして、今は、そんな殺し合いの状況以上におかしい、一つの不自然に直面していた。 (これはどういう事だ……?) 吉良沢の手元にある貝殻が、どういうわけか、“透けて”いたのである。 まるでこれから存在が消えていくかのように、吉良沢が憐にもらった貝殻は空気や周囲の色との同化を始めたのだ。重みも、質量も消えていき、微かな色だけがそこに残っている。 それは吉良沢にとっても大事な貝殻だったが、それが消えていく事で平静を忘れるほど子供ではない。 吉良沢自身、何故それを持ち続けているのかさえ、心の中では判然としていないくらいなのだから──。 今は、むしろそれが消えつつある現状への疑問、懸念の方が優先された。 (……まさか!) あらゆる可能性を考えた末に、吉良沢の中に一つの仮説が生まれる。 そして、それは吉良沢にとっても、最も恐れるべき仮説だ。 何より、気づいてはならない未来なのかもしれない──。 (……僕がここに来た理由、それも含めて、探ってみる可能性がある) 貝殻が消滅している理由はわかり始めていたが、非戦闘員であるはずの吉良沢までが主催側に連れてこられた理由なども含め、色々と探るべき事が生まれてしまった。 とにかく、ひとまず彼は、自分と同一の能力を持つある人物に接触する事を考えた。 (監視の目はあるが、とにかく美国織莉子に接触しよう) 予知能力、そして自分の世界の破滅への抵抗。 その二つの条件が重なる美国織莉子──彼女との接触が、今の吉良沢が真っ先にすべき行為であった。 時系列順で読む Back 赤狼Next The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - 投下順で読む Back 赤狼Next The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ ヒーロー最大の作戦 - Back のら犬にさえなれない(後編) 孤門一輝 Next The Gears of Destiny - 結成!ガイアセイバーズ 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登録日:2011/12/24 Sat 00 28 44 更新日:2022/01/12 Wed 18 04 48NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 A's DLC Force GOD PSP ViVid なのポ ウィッチクラフト ゲーム コスプレ ダイナミック逃亡 ネタだらけ パラレル パンチラ リニスの絶叫 暗黒空間スカート 続編 逃げてばっかり 魔法少女リリカルなのは 魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE THE GEARS OF DESTINY 魔法少女リリカルなのはシリーズ第二段となるPSP用ゲーム。 前作『魔法少女リリカルなのはA s PORTABLE THE BATTLE OF ACES』の3ヶ月後を描いている。 ブーストと魔力ゲージの一元化や受け身追加・近距離戦の強化などシステム面や、BGMの追加・モーションの変更などにより充実した内容になっている。 前作がパラレル時間軸のため、続編である本作もパラレル扱い。 内容的にはA sをベースにMOVIE1stとViVidとForceを足したイメージ。 フローリアン姉妹のキャラのせいかワイルドアームズシリーズっぽいとの声も。 全体的に詰め込み過ぎの感や矛盾もあるが、気付いたら泣いていたなど涙腺崩壊もたっぷり。 設定的に陸戦魔導師のためかStS組は出ていない。 (トーマの回想でForce時の姿のみ登場) ◇ストーリー 闇の欠片事件から3ヶ月、春へと移り変わる季節の中、突如時空を超えアミティエ・キリエの二人の姉妹が現れた。 それに呼応するようにマテリアルズが復活。更に過去からの幻、未来からの来訪者が現れて……。 ◆登場キャラ アミティエ・フローリアン (CV:戸松遥) 実質的本作主人公。異世界に飛んだ妹キリエを追ってやってきた熱血・情熱系お姉ちゃん。簡単に言えば水色の方。 頭の中も「お花畑」と、キャラがスバルと被っちゃってる。色々と。 キリエ・フローリアン (CV.佐藤聡美) 『ある物』を求めなのはの世界にやってきた妹。ピンクの方。 かなりチャラい性格で一昔前のコギャルのようにアルファベット三文字に略すクセがある。 シリーズでは珍しいフラグを立てる。 高町なのは (CV.田村ゆかり) メインシリーズ主人公だが、ストーリーの都合上微妙にキャラが薄い。 新たにバリアを展開しながら砲撃を行う「ハイペリオンスマッシャー」なる技が追加され、遠距離戦に磨きがかかった。 少なくともこの世界ではすでに開発中とはいえブラスターに手を出したらしい。そりゃ怪我もするよ。 フェイト・テスタロッサ (CV.水樹奈々) 過去からの二人やアホの子との絡みがあってか出番が多め。やっぱり悩んで泣いてそして笑ってます。 待望のソニックフォームが実装。ただし、ただでさえ低い防御が更に紙になる。 前作で一度もレヴィと会ってないとか、絶対に言わない。 八神はやて (CV.植田佳奈) 闇の書絡みということでやっぱり出番多め。微妙にその後の未来に関わる事が語られる。 新たに突撃技「ACS」が追加され、近距離面が強化。前作後になのはに教えてもらったとのこと。 ユーノ・スクライア (CV.水橋かおり) 待望の登場。白い悪魔のディバインバスターをも真っ向からぶち抜くバリア突撃や、特殊な判定を持つカウンターが持ち味。 勝手に弟子が出来たりと割をくってる。あと勝利ポーズがペタンコ座り。可愛い……。 しかしCGは一枚も出なかった……。それ以外では割と優遇されている。 アルフ (CV.桑谷夏子) こちらも初参戦。射撃と格闘とバインドとある程度何でもこなせる。 必殺技はジャイアントスイング→超高高度スクリューパイルドライバー。 もはや魔法じゃねぇ…… リインフォース (CV.小林沙苗) 前作でチート並みの大活躍をしまくったためか出番や性能が控えめに、微妙にお姉さんキャラが追加。 気付いたらいつも「我が主」と言ってる。 クロノ・ハラオウン (CV.高橋美佳子) なんだか影薄め。魔法がバインドだらけで攻撃力が低いので必然的に杖でどつきまくることに……。 なのはさんの威力130%砲撃に涙したプレイヤーが続出。 デュランダルに魔力貯蔵機構があったり、この時点で聖王教会の預言騎士と知り合っているなど、重要なことが語られた。 キリエにフラグを立てたが、なのはさんに殺されかけるなど気苦労は絶えない。 リーゼロッテ&リーゼアリア (CV.松来未祐&谷井あすか) 双子のにゃんこ師匠、極秘捜査中らしい…… クロノの師匠ということで技の一部が似ている。 クライドの師匠で、全盛期をとうに過ぎており、A’sの頃からかなり無理していた事が判明した。 つまり、グレアム提督も限界が近い…… ヴィータ (CV.真田アサミ) 闇の書絡みというのに出番薄め。作中ではなのはを三タテにしたシーンも。じゃんけんで。 シグナム (CV.清水香里) 前作の反省から近距離弱体化され、遠距離若干強化された。子どもの遊び相手になって上げるなどいいお姉さんぶりを見せる。 シャマル (CV.柚木涼香) 若干強化されるも相変わらずの低火力。だが必殺技のリンカーコア引き抜きは超火力。 主な活躍は迷子の相手。ものすごいおおきいけど。 ザフィーラ (CV.一条和矢) \テオアアアッ!/ 高町ヴィヴィオ (CV.水橋かおり) 未来からやってきたなのはとフェイトの愛娘。 見かけに反して攻撃力は低め、代わりに防御力高めで近付いて手数で押すタイプ。 闇の欠片でいろいろな意味で一番被害を受けている感じが否めない。 アインハルト・ストラトス (CV.能登麻美子) 同じく飛ばされてきた聖王の嫁。ちっちゃなお母様達に「おはなし」に回る。 ティオがにゃーにゃー喋りまくるよ! 名前! 名乗らずにはいられないッ! トーマ・アヴェニール (CV.梶裕貴) 嫁のリリィ(CV.戸松遥)と共に飛ばされた。長めのリーチを持つ格闘と遠・中・近と隙のない魔法と扱いやすい。 本編より主人公主人公していると評判。ラスボス戦での専用セリフは声優の熱演と相成って物凄く熱い! リニス (CV.浅野真澄) 過去からやってきたフェイトとアルフの先生。とある「心残り」を叶えるため奮闘する。 プレシア・テスタロッサ (CV.五十嵐麗) 再び蘇った悲しき母親。アリシアのためフローリアン姉妹の持つ時間移動を追い求める…… 凄まじい紙。開幕即死とかザラにある。 〇マテリアルズ それぞれが本来の記憶が蘇ったらしく、魔力光の変化など単なるコピーとは言えないものとなった。 シュテル・ザ・デストラクター (CV.田村ゆかり) 冷静な理性的なクーデレキャラとは思えぬ、熱く焼け付くような炎熱属性を手に入れ復活。立ち塞がる者は「焼滅」させる。 しかし前作と比べてかなりお茶目な要素が出てきた。 レヴィ・ザ・スラッシャー (CV.水樹奈々) 愛すべきアホの子。前作からパワーアップして「イタくてアホの甘えん坊将軍」と化した。 かかってこ~いとか言ってるし……。なおアホだがバカではないので用語説明とかはきちんとできる。 ロード・ディアーチェ (CV.植田佳奈) イタくてド派手な口上とともに大復活。前作とは比べものにならないほどの性能を持つ。 実は最重要ポジションで……。 アンブレイカブル・ダーク 『 砕 け 得 ぬ 闇 』 (CV.阿澄佳奈) 前作でシュテルが発していた言葉の正体で、彼女たちが蘇させようとしている存在。 小柄で儚げな金髪の少女の形をしているが「闇の書の闇」と同等、いやそれ以上の力を秘めている。 通称「ヤミちゃん」または「U-D」 本名「ユーリ・エーベルヴァイン」 そして、2017年7月公開の「魔法少女リリカルなのはReflection」でフローリアン姉妹とマテリアルズ ユーリが登場。 出典:GEARS OF DESTINY©都築真紀 ©2011 NBGI 追記、修正よろしくおねがいします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 今作の出来を見ると、前作は生贄要員にしか見えないよなあ -- 名無しさん (2013-11-08 09 54 36) 格ゲーは苦手だからなのはさんで詰みかけた。前妻に殺されかけるってなんなんだ。 -- 名無しさん (2013-11-11 01 18 40) よーくわかっただろ。彼女を敵に回すことの意味が。 -- 名無しさん (2013-11-11 01 22 37) 3期で一人だけリア充になった元旦那が憎かったんだろ。 -- 名無しさん (2013-11-11 01 31 02) さっきラスボス戦終わったがディアーチェの主人公ぶりが凄まじかったな -- 名無しさん (2013-11-12 08 45 39) ザフィーラの説明くらいしてやれよw -- 名無しさん (2014-01-07 08 09 51) 最近値が落ちてきたんで購入検討中。面白いん? -- 名無しさん (2014-09-19 07 56 38) ↑結構面白いと思うぞ、変な所までこだわってるし -- 名無しさん (2014-09-19 08 37 39) マテリアルズのキャラ濃すぎて本編の人ら食っちまうレベル -- 名無しさん (2014-09-20 19 16 37) 暗黒空間スカートって何!!? -- 名無しさん (2015-03-18 12 50 20) ↑ プレシアとリインフォースは何故か他のスカートはいている女性キャラと違ってパンツが見えず、暗黒空間が広がってる -- 名無しさん (2015-12-18 20 59 01) なのはマジで強かった近接コンボ2回分をバスター一発でひっくり返すのやめて -- 名無しさん (2016-02-06 01 27 27) フローリアン姉妹は劇場版にでるっぽい。 -- 名無しさん (2016-12-01 17 41 35) 更にマテリアルズとユーリも劇場版に登場決定!!! -- 名無しさん (2017-06-06 19 06 23) ゲームとは違うといってたら、やっぱGODじゃねぇか -- 名無しさん (2017-06-06 20 58 50) やっぱ映画はGODリメイクで確定かね。しかし方々から言われてたが違和感あるキャラデザはこれ決定稿なのか? -- 名無しさん (2017-06-06 21 11 49) 正直、もうキャラデザキャラデザと五月蝿く感じてくる。別に動いていると大して違和感感じないし、別に受け入れればいいのに -- 名無しさん (2017-06-06 21 43 19) 名前 コメント
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魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE -THE GEARS OF DESTINY- 機種:PSP 作曲者:佐野広明、中條美沙、上松範康(Elements Garden) 開発元:ウィッチクラフト 発売元:バンダイナムコゲームス 発売年:2011 概要 ジャンルは対戦格闘ゲーム。通称『なのポGOD』。『魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE -THE BATTLE OF ACES-』の続編にあたる。 13~16年先の時系列を舞台とした後期の作品からも主人公組がゲスト参戦している。 前作は多くの点で批判を受けたが、今作はそのほとんどが手直しされ特にストーリーとCPU戦は大きく改善されている。 一定条件下でBGMモードが解放される。かなり簡素だが、前作には一切無かった事を考えると十分である。 余談だが、プロデューサー(金子彰史氏)繋がりなのか「ワイルドアームズ」関連の小ネタが非常に多い。 収録曲 「A's」「1st」等と付いているのはアニメ版で使用された楽曲の事。アニメ版の作曲者は佐野広明。 曲名 作・編曲者 補足 順位 メインメニュー タイトル アドホックロビー キャラクターセレクト ストーリー選択&キャラクター選択 VS アミティエ・フローリアン アミティエ テーマ曲公式サイトBGM(ランダム)&XMB 起動画面 キリエ・フローリアン キリエ テーマ曲公式サイトBGM(ランダム) 高町なのは なのは テーマ曲1st「レイジングハート・セットアップ!」のアレンジ フェイト・テスタロッサ フェイト テーマ曲A's「金の閃光」のアレンジ 八神はやて はやて テーマ曲 シグナム シグナム テーマ曲 ヴィータ ヴィータ テーマ曲 シャマル シャマル テーマ曲 ザフィーラ ザフィーラ テーマ曲 クロノ・ハラオウン クロノ テーマ曲 リインフォース リインフォース テーマ曲 ユーノ・スクライア ユーノ テーマ曲 アルフ アルフ テーマ曲 リーゼアリア/リーゼロッテ リーゼ テーマ曲 リニス リニス テーマ曲 プレシア・テスタロッサ プレシア テーマ曲劇場版1st「旅立ちの宴」のアレンジ 高町ヴィヴィオ ヴィヴィオ テーマ曲 アインハルト・ストラトス アインハルト テーマ曲 トーマ・アヴェニール トーマ テーマ曲 シュテル・ザ・デストラクター 星光の殲滅者 テーマ曲 レヴィ・ザ・スラッシャー 雷刃の襲撃者 テーマ曲 ロード・ディアーチェ 闇統べる王 テーマ曲 ユーリ・エーベルヴァイン 紫天の盟主 テーマ曲 2011年291位 ステージ:海鳴市上空 アーケードモードで使用 ステージ:街の夜景 ステージ:銀世界 ステージ:夜明けの空 ステージ:海鳴市沖海上 ステージ:黄昏の海 ステージ:鈍色の海 ステージ:異世界砂漠 ステージ:大砂塵 ステージ:水晶洞窟 ステージ:異世界密林 ステージ:異世界大瀑布 ステージ:異世界海上 ステージ:精神世界 ステージ:夜間飛行 ステージ:雲上 ステージ:電脳空間 ステージ:訓練施設 クライマックス ラストバトル VS U-DFINAL SEQUENCE 第1戦 Silent Bible AAR. 作:母里治樹編:上松範康 VS U-DFINAL SEQUENCE 最終戦 ROMANCERS' NEO AAR. 上松範康 VS U-D(フルドライブ)FINAL SEQUENCE 最終戦 U-D復活後 PSP104位 ETERNAL BLAZE AAR. 上松範康 VS U-D (SEQUENCE 10) BRAVE PHOENIX AAR. 上松範康 VS U-D (SEQUENCE 4) シーンBGM 01 佐野広明 劇場版1st「海鳴市、春」アレンジ シーンBGM 02 A's「たまにはのんびり、ね」アレンジ シーンBGM 03 A's「小さな願い」アレンジ シーンBGM 04 A's「黒き覚醒」アレンジ シーンBGM 05 1st「絆、信じて 」アレンジ シーンBGM 06 A's「焦燥」アレンジ シーンBGM 07 A's「光、溢れたなら」アレンジ シーンBGM 08 A's「Concentration」アレンジ シーンBGM 09 A's「逆巻く嵐」アレンジ シーンBGM 10 A's「蒼穹、貫いて」アレンジ シーンBGM 11 A's「痛みを越えて」アレンジ シーンBGM 12 A's「運命」アレンジ シーンBGM 13 A's「青空を願って」アレンジ シーンBGM 14 1st「なの!」アレンジ シーンBGM 15 A's「重圧」アレンジ シーンBGM 16 A's「涙の意味、願いの行方」アレンジ シーンBGM 17 1st「嵐の中で」アレンジ シーンBGM 18 A's「流星」アレンジ シーンBGM 19 シーンBGM 20 シーンBGM 21 ストーリージングル ジングル(ストーリーモード) アーケードクリア ジングル(アーケードモードクリア) コンティニュー ゲームオーバー ROMANCERS' NEO 作:上松範康編:藤田淳平 歌:水樹奈々オープニングテーマ 滑空の果てのイノセント 作:太田雅友 歌:田村ゆかりエンディングテーマ サウンドトラック THE MUSEUM II 「ROMANCERS' NEO」「Silent Bible」を収録。 春待ちソレイユ 「滑空の果てのイノセント」を収録。
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Destiny Destiny 降り立ちし邪神(The Taken King) 機種:PS3,PS4,360,Xbox1 作曲者:Michael Salvatori、Martin O Donnell、Paul McCartney 開発元:バンジー, アクティビジョン 発売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント(PS3・PS4),マイクロソフト(360,Xbox1,海外のみ) 発売年:2014, 2015(降り立ちし邪神) 概要 The Game Awards "Best Score / Soundtrack" 受賞 ヘイローシリーズで知られるバンジーが開発したオンラインFPS。Xbox 360版とXbox One版は海外でのみリリースされている。 バンジー独自の技術によるマッチメイキングシステムを採用することで、従来のMMOゲームと異なり、様々な要素がシームレスに組み合わさったSWS(世界共有参加型シューター)と言う新システムを構成している。 音楽はSFテイストな世界観に合った、オーケストラによる壮大な楽曲が主流。 ヘイローシリーズを手掛けたマーティン・オドネル氏とマイケル・サルバトリ氏が作曲を担当している。 なお長きにわたってバンジースタジオの音楽を支えたマーティン・オドネル氏は、この作品を最後にバンジースタジオを退社した。 また、主題歌「Hope for the Future」を含むゲーム中の楽曲の制作に、元ビートルズのPaul McCartney氏が無償で参加したことでも話題になった。 同氏はその経緯について聞かれた際、自身の音楽に馴染みの無い、全く新しいオーディエンスへ繋がる素晴らしい機会であったためと語っている。 2015年9月には、大型追加コンテンツ『Destiny 降り立ちし邪神』が発売され、多数新曲が追加された。 収録曲 曲名 作・編曲者 補足 順位 The Traveler The Fallen Excerpt from the Hope Excerpt from the Ecstasy The Warmind Guardian The Tower The Last Array The Collapse The Journey Home First Challenge Prey Tranquility The Great Unknown Excerpt 1 from the Rose Excerpt from the Tribulation Guardians Lost Relic of Hope Departure Lost Horizons Reborn Sepiks Prime Traveler's Promise Deconstruction Excerpt from the Ruin Untold Legends Cabal Stomp Dust Giants Ishtar Sink The World's Grave Exclusion Zone The Stranger Temple of Crota Eye of the Gate Lord The Hive The Collective End of the Line The Vex Siege Dancers Chronologies Passage Excerpt 2 from the Rose Excerpt from the Union All Ends Are Beginnings Hope for the Future Paul McCartney サントラ未収録歌:Paul McCartney 2014年288位 降り立ちし邪神収録曲 Path to Oryx Regicide Remembrance Betrayer Shadow Thief The Coming War Whispers Visage of Oryx Exfiltrate Surge of Light Into the Void The Awoken Queen's Ransom The Fallen Wolves Narthex The Court of Oryx Bow to No One Kell Rising To Be a Warlock Cabal Breach Oryx Ascendant Round Table All Part of the Plan Into the Pit Harbinger Wolf Walker Traveler's Promise (Reprise) Soul of Crota Deathsinger Dirge Enemy of My Enemy Send in the Cavalry The Dreadnaught The Taken Fallen S.A.B.E.R. Mara's Theme Ancient Walls Vestian Outpost Hammer of Sol Dark Blade Transept Taken Down Fathers and Sons Long Live the King Last Stand The Sword サウンドトラック Destiny Original Soundtrack Hope for the Future Destiny The Taken King (Original Soundtrack) ASINが有効ではありません。 主題歌「Hope for the Future」を収録