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投稿小説 ようこそ、投稿小説の部屋へ。 ここでは、訪問者の方が書かれた投稿小説を展示します。 (著作権は作者様に帰属します) 「桜ヶ丘×通りシリーズ」 作:館カグヤさん 「狂戦士」 作:ゴジラ好きさん 「邪心 覚醒」 作:霊術鏡さん 「Lyrical☆インディーくん」 作:バレットさん 「ユイ春小説① ~雨~」 作:水銀さん
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編集する。 2021-12-08 19 06 48 (Wed) - 小説、ssとは、投稿された小説、ssまた小説、ssのリンクを張ったりするページです。またその他の文章もありとします。 執筆者募集!! 執筆者へ 著作権について 小説ジャンル これより↓準備中 小説 SS リンク内部リンク 外部リンク 出典、参考 執筆者募集!! もしここで公開していい自作小説やSSがありましたら下のメールフォームに 題名 ジャンル 軽いあらすじ パスワード(4~8) を書いて送ってください。 メールフォームを設置するにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 執筆者へ 著作権は執筆者にあります。(ただしSSは原作者に) 無断転載されているのがわかった場合連絡していただければ 当サイトが削除要請をだします。 執筆者の意思で、他の小説サイト、同人誌などにも(もしくは掲載されている)掲載されている場合連絡をいただけるとありがたいです。(間違えて削除要請してしまう可能性があります。) 小説は誤って消えた場合の責任はとれませんのでご了承願います。 個人でもバックアップをとっていただけるとありがたいです。 また将来的に小説、SS部門を別のグループサイトに移動、コピーすることを検討しています。 著作権について ここで公開された小説、SSについては 基本的に執筆者(SSの場合その原作者も含む)に著作権が あるものと考えています。 なので無断転載などは禁じております。 小説ジャンル 番号 題名 ジャンル ペンネーム あらすじ 00 無題 01 あの日の僕は・・・ 02 日本有事 03 無題 04 くすぐり 05 戦闘 06 日本崩壊 07 投稿小説-0001-07 08 投稿小説-0001-08 09 投稿小説-0001-09 10 投稿小説-0001-10 11 投稿小説-0001-11 12 投稿小説-0001-12 13 投稿小説-0001-13 14 投稿小説-0001-14 15 投稿小説-0001-15 16 投稿小説-0001-16 17 投稿小説-0001-17 18 投稿小説-0001-18 19 投稿小説-0001-19 20 投稿小説-0001-20 21 投稿小説-0001-21 22 投稿小説-0001-22 23 投稿小説-0001-23 24 投稿小説-0001-24 25 投稿小説-0001-25 26 投稿小説-0001-26 27 投稿小説-0001-27 28 投稿小説-0001-28 29 投稿小説-0001-29 30 投稿小説-0001-30 これより↓準備中 1 投稿小説-0001-1 2 投稿小説-0001-2 3 投稿小説-0001-3 4 投稿小説-0001-4 5 投稿小説-0001-5 6 投稿小説-0001-6 7 投稿小説-0001-7 8 投稿小説-0001-8 9 投稿小説-0001-9 0 投稿小説-0001-0 投稿小説-01-0001-0001 投稿小説-01-0001-0001 あの日の僕は・・・ 投稿小説-01-0001-02 投稿小説-01-0001-03 投稿小説-01-0001-04 投稿小説-01-0001-05 投稿小説-01-0001-06 投稿小説-01-0001-07 投稿小説-01-0001-08 投稿小説-01-0001-09 投稿小説-01-0001-10 小説-01-0001-0 無題001 投稿小説-001-02 投稿小説-001-03 投稿小説-001-04 投稿小説-001-05 投稿小説-001-06 投稿小説-001-07 投稿小説-001-08 投稿小説-001-09 投稿小説-001-10 投稿小説-001-01 投稿小説-001-02 投稿小説-001-03 投稿小説-001-04 投稿小説-001-05 投稿小説-001-06 投稿小説-001-07 投稿小説-001-08 投稿小説-001-09 投稿小説-001-10 小説 ■ ├ 太平洋戦争自衛隊戦記 ├ 小説-001-0002 ├ 小説-001-0003 ├ 小説-001-0004 ├ 小説-001-0005 ├ 小説-001-0006 ├ 小説-001-0007 ├ 小説-001-0008 ├ 小説-001-0009 └ 小説-001-0010 太平洋戦争自衛隊戦記 小説-001-0002() 小説-001-0003() 小説-001-0004() 小説-001-0005() 小説-001-0006() 小説-001-0007() 001 沈黙の歴史 SS SS-001-0001() SS-001-0002() SS-001-0003() SS-001-0004() SS-001-0005() SS-001-0006() SS-001-0007() SS-001-0008() SS-001-0009() SS-001-0010() SS-001-0011() SS-001-0012() リンク 内部リンク [[]] [[]] 外部リンク 編集する。 2021-12-08 19 06 48 (Wed) - 出典、参考
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小説の感想や小説の投稿はこちらで受け付けますなお、小説にはジャンルとタイトル約何話かを記載してくれると嬉しいです -- 管理人(ひなどり!!) (2007-06-25 17 27 29) 名前 コメント
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体育館に、掛け声が響いている。 いまだ春の訪れは遠いが、それを感じさせない熱気がこもっている。その源は、背の高さも肌の色も違う三人の娘たちだ。彼女たちはいま、かけられる声に沿って剣戟の型をなぞっている。 「よし、小休止!」 凛とした声が響く。声の主は艶やかな黒髪を後ろにまとめた少女、オフィーリアだ。 彼女たちはようやく学校に認可された「剣戟部」の活動を行っているのだ。もっとも、部活というのは彼女たちが体育館を使うための名目といってよかった。その証拠に、そろった顔はオフィーリアの友人であるアーシア、ケリィ、レイーラの三人である。しかし、彼女たちは熱心に型稽古をしている。 「三人とも、がんばっているね。特にアーシアはあまり荒事には興味はないと思っていたけど」 彼女たちにポットから注いだお茶を配りながら問いかけるオフィーリアに、アーシアは頬を染めた。 「だって、こういうご時世ですもの。剣は習っておくべきですわ。それに」 彼女の目線が、オフィーリアを通り越して背後に送られる。 「てぇぇぇぃっ!」 「むんっ!」 見つめるのは、流れるような動きで技をつなぎ、受けかわす二つの影。部の非常勤顧問にして師であるアドニスと、その一番弟子といっていいシャルロッテだった。 「後輩ががんばっているのに、わたしたちが安穏と過ごしているわけにはいかないでしょう?」 「そうだね」 それでも、オフィーリアは彼女たちの想いがわかる。昔と違い、自分がシャルロッテをどうしても重視してしまうので、彼女たちも不安なのだ。 捨てられるのではないか、と。 冗談ではない。彼女たちの意思で離れるならともかく、慕ってくれるひとを離すような真似は、オフィーリアは絶対にしたくなかった。だが、どうしてもシャルロッテに比重を置いてしまう自分にも気がついている。 だからこそ、三人と触れ合う機会を意識して増やしている。彼女たちも自分の大切な友人たちなのだから。 「……でも、休憩もせずに大丈夫でしょうか」 ぽつり、とレイーラがつぶやいた。 オフィーリアの形良い眉がしかめられる。確かに、ここ最近シャルロッテの訓練は尋常ではない。どうやら朝も早く起き出して自主的にトレーニングを積んでいるようなのだ。 「よし、今日はここまで!」 組みあって行う型が一巡したのを見計らい、アドニスは終了を宣言した。しかし、シャルロッテはおさまらずに模擬刀を納めるアドニスに食ってかかる。 「ええっ、先生、あたしまだやれますっ!」 「シャルロッテ」 紫の目が、静かに赤毛の少女を見つめた。 「何をあせっている」 漆黒の目がたちまち力を失い、周囲を泳ぎ出す。 「あせってなんか……、いません」 「なら、今日はこれで終了だ。いいな」 淡々と、しかしきっぱりと宣言されシャルロッテは不承不承うなずいた。そのままアドニスは、打ち合っていた疲労を感じさせることなく扉をくぐり去っていく。その後ろ姿を名残惜しげにシャルロッテは見つめていた。 「シャルロッテ」 そんな妹に、オフィーリアは声をかける。 「おつかれさま。さあ、一休みしようじゃないか。アザリン茶を兄様が送ってくれたんだ。疲労回復に……」 「ごめんなさい、ねえさま。まだちょっと納得がいかない振りがあるんです。もう少し残っていきます」 「そうか……」 目に見えて、オフィーリアの顔が曇った。慌ててシャルロッテはフォローを入れる。 「この練習が終わったらすぐ行きますから! あはは、お茶菓子残しておいてくださいね!」 「わかった。でも、無理はしちゃいけないよ」 「はい、ねえさま」 いつもの、無邪気な笑み。でもオフィーリアの目には、どこか影があるように思えてならない。心に曇る不安を笑みで押し隠して妹の頭をくしゃくしゃとかき回す。 「やー、やめてくださいねえさま!」 「あはは、それじゃ例の喫茶室で待っているよ」 きびすを返し、オフィーリアは三人をうながして体育館から出ていった。すでに黄昏を通り越し、闇が忍び寄る空を見て、黒髪の少女は不安げに後ろを振り返る。 からっぽになったそこにはただ、少女のかけ声と模擬刀が空を斬る音だけが響いている。結局、消灯時間になっても赤毛の少女が喫茶室に顔を出すことはなかった。 夜、ベッドの中でシャルロッテは悶々としていた。 今日もねえさまたちとの約束を破ってしまった。それでいて結局、納得がいく振りはできなかった。 あの冬の日、友人に人形を届けてから、ずっと心に占めることがある。 強くなりたい。 強くなって、みんなを守りたい。 「アズル・フォルトゥナ」の力を開放したのはいいが、結局、制御しきれずにねえさまや皇太子さまを傷つけてしまった。もう二度と、あの心の痛みは味わいたくない。 そして。 あの黒髪の女性の笑みが、低く嗤う声が頭から離れない。 “当然ですよ。傷つけ合い、そして愛し合う。憎めばそこから理解が始まるのですよ? 愛するという事は、同時に憎むという事でもあるのですから” “ええ、あなたにはわからないでしょう伯爵。ただ、愛し愛されることしか知らないあなたには” 「ちがう……よ」 シーツを引き上げ、すっぽりとかぶりながらシャルロッテはひとりごちる。 でも、あたしはあの時負けた。何もできずに。 「あたしは……、あのひとに、勝ちたい」 シーツを顔に押し付け、こみあげてくる感情を必死で押さえつける。 打たれた脇腹が、また疼きだす。もう、すっかり治ったはずなのに。 どうしたらいいんだろう。そういえば、帝都にはあの「暴刀」クラウディアが帰ってきていると聞く。果たし状を持って彼女と手合わせしようとする腕自慢も結構いるそうだ。 自分もその一人になろうかとしばらく考えたが、結局、首を振る。 人形を届けたときは自分の思い込みで、ねえさまどころかリランディアの家族まで引っかき回してしまったのだ。今思い出しても恥ずかしい。 (いきなり押しかけても、クラウディアさんに迷惑をかけちゃうだけだよね) ならば、自分を磨くしかない。そう心に決めると、少し落ち着いた。 そのまま、夢も見ずに眠りに引き込まれていった。 外は、まだ夜といっていい暗さだ。しかし、シャルロッテはむくり、とベッドから身を起こす。 「おはようございます。シャルロッテ様」 手にランプと水を満たした洗面器を持ったリリアが声をかけてきた。主より早く起きなければいけないのは従卒の定めだが、さすがに眠そうな顔をしている。 リリアが渡してくれた洗面器で顔を洗っていく。水を飛び散らせることなしに手早く顔を洗い終え、差し出されたタオルで顔をぬぐった。 それからいつも練習のときに使うチュニックを身につけ、柔軟体操を始める。その様子をじっと見つめていたリリアが、たまりかねたように口を開いた。 「シャルロッテ様」 「ん、なに?」 背を反らしながら、リリアの方を向いて答えた。それでも体を動かすことはやめない。 「あの、きょうはお休みになりませんか? もう半月も無理をなさっています」 「んー、だいじょうぶだいじょうぶ! あたしはいつも元気なんだから」 明るい声で答える主に、それでもリリアは言いつのる。 「顔が、疲れていらっしゃいます。それに、なにか悪い予感がするのです。お願いですから、今日一日は休んでいただけませんか?」 心配という感情を瞳にあふれさせ、じっと自分の顔を見つめるリリアにシャルロッテはふと、自分の顔に手を伸ばした。確かに微妙に頬がこけているような気がする。寝る前に鏡を見た時も、目の下にくまが浮いていたような記憶がある。 でも、今日は休めない。 「だめだよリリア、今日もアドニス先生が来るんだから。サボるわけにはいかないよ」 「なら、せめて午前中だけでもお願いします。先生方には私から伝えておきますから」 「もう、リリアは心配性だね。ほら、きてきて」 そのまま、近寄ってきたおさななじみの少女を、ぎゅっと抱きしめた。リリアの口から、切ない吐息が漏れる。 「ね、大丈夫でしょ? あたしは元気なんだから心配しないで」 「んっ、はぁ……、シャルロッテ……さまぁ」 柔らかい感触に、甘い香り。恍惚感で全身の力が抜けていくのを感じつつ、心より慕う古人の主にリリアはすがりついた。それでも、必死に言葉を紡ぐ。 「お気をつけ、くださいませ」 放課後。 やってきたアドニスは、開口一番シャルロッテに命じた。 「シャルロッテ、お前は別メニューだ」 「えええええええええっ、なんでですかっ!」 腕を組み、鋭い視線を師は弟子に投げかけた。そこには甘えや妥協を許さない強さが込められている。 「そんな状態で、組手などさせられん。型の復習だ。いいな?」 そして、オフィーリアたちのところにすたすたと歩いていってしまった。その後ろ姿をシャルロッテはこの娘には珍しく、不満そうな顔で見つめていた。しかし、すぐに気付いた。 オフィーリアが、心配そうな目でこちらを見ていることを。 慌てて笑顔を作り、手を振り返す。そう、ねえさまやみんなに心配をかけてはいけないのだ。 そして、息をゆっくりと吸い、同じ時間をかけて吐き出す。 腰に差した二刀を流れるように抜き放ち、鳥が翼をひろげるかのごとき軌道で中段に構えた。 「はぁっ!」 かけ声とともに上に跳ね上がった両刀は、そのまま打ちおろされる。よどみなく左腕が、仮想の相手の剣を受け止めるかのように胴体を守る。そのまま右の剣は相手の喉を刺し貫いた。 一の型に続き、二の型、三の型と舞うように続けていく。ひたすら、何度も繰り返していく。 いつしか、何も見えなくなった。見えるのは。 黒衣の、黒髪の、あの、女性。 何度も、何度もあのときの剣筋を頭の中でなぞり、襲いかかる刃を弾いていく。いつしか決められた型を外れていたが止まらない。振る模擬刀が徐々に速さを増していく。そう、ここで胴を狙いあのひとは剣を薙いだ。 そのとき、急にめまいが襲った。崩れ落ちる自分の体を感じ、慌てて足を踏ん張った、が。 足首から、鋭い痛みが走った。 天地が逆転する。体に鈍い痛みが走った。叫び声が聞こえる。ねえさま、ねえさま。 「教錬中止!」 慌てたアドニスの声が、運動場に響いた。 「全治二週間」 白衣を着た、長身の女性がぶっきらぼうにベッドに寝ているシャルロッテに告げた。 「そんな、体がなまっちゃいます!」 足を包帯で固定され、松葉杖を傍らに置いたシャルロッテは上半身を起こし、抗議するように声をあげるが、じろりと睨みつけられた。男性運動部の猛者をもねじ伏せるとうわさされる、保健室の主がそこにはいた。 「ケガを癖にする気か。治りきらずにまた筋を伸ばしたら半年は固定具をつける羽目になるぞ。古人は傷の治りが遅いのだから無理をするな」 経験豊富な女医に断言され、シャルロッテはうなだれた。 「わかり……ました」 「よろしい。何日か休むようにと担任にはわたしが連絡しておく。寮に帰りたまえ」 「まったく、あのアホの子にも困ったもんだ」 ティーカップを手に、ケリィはつぶやいた。 いつもの庭園、いつも通りのお茶会。だが、オフィーリアの真向かいの席がぽっかりと空いていた。ただそれだけで、どうしようもなく雰囲気が暗くなっている。一年前のきょうと、顔ぶれは変わっていないはずなのに。 教錬が中止され、保健室の前で待っていた彼女たちは出てきたシャルロッテに口々に声をかけたが、シャルロッテは言葉少なに寮に帰ってしまった。そのままオフィーリアの提案でお茶会となったわけだが、気勢があがらないことおびただしい。レイーラやアーシアもカップを手にしたまま、黙りこくっている。 ふと、アーシアが口を開いた。 「シャルロッテ、大丈夫でしょうか。お見舞いに行くべきでは」 「微妙だね」 ティーカップを口に運んでいたオフィーリアがきん、と音を立ててテーブルの上にカップを置いた。 「あの子、思いつめているから。そんなときに押しかけていっても仮面をかぶっておしまいさ」 「シャルロッテが、仮面を?」 驚いたようにレイーラが声を上げる。ほかの二人も意外という顔をしてオフィーリアを見つめていた。 「自分では意識はしていないだろうけど、ね。あの子だってわたしたちと同じだよ。そうでなければここまでなじむかい?」 三人は一様に黙り込んだ。しばらくして、アーシアが口を開く。 「なら、どうしたらいいのでしょう。このまま何もせずに手をこまねいていても、悪化するだけですよ」 その言葉にオフィーリアは顔に手をやり、ややうつむく。考え込む時の癖だ。 「……ひとつ、心当たりがある。それをやってみてから、みんなでお見舞いしようと思うんだが、どうかな」 「わかりました」「はい」「かしこまりました、主」 三々五々返事をして、彼女たちは席から立ちあがった。 一日が、長い。 いままで走り続けてきた反動か、体を動かさないとどうにも落ち着かない。ねえさまたちも保険の先生に面会が制限されているためか、来てくれない。ベッドの上でシャルロッテは、人形の型紙を手にしてぼんやりとしていた。 「シャルロッテ様、お薬の時間ですよ」 杯に入れた薬湯を持って、リリアが顔を出す。彼女も主の看病のため、授業を休んでいるのだ。 「うう、この薬苦いから嫌い」 「だめですよ。早くよくなるためですから。さ、飲ませてさしあげます」 杯を捧げ持ち、主の上半身を支えるようにして緑色の液体を口に流し込んでいく。シャルロッテは顔をしかめながらもおとなしく飲んでいった。 リリアが下がり、シャルロッテは人形作りを再開する。おこした型紙から、布を切り取っていくのだが。 「……あう」 また、切りすぎてしまった。集中力が散漫になっているのが自分でもわかる。 しばらくうつむいていたが、膝の上に散らばっている布や糸をかきあつめてバッグに入れ、肩にかける。ベッドから降りて立ち上がったとき、物音に反応したのかリリアが顔を出した。起き上がっている主に目を見開く。 「シャルロッテ様、なにをなさっておいでですか!」 「外の空気、吸ってくる。大丈夫、すぐに戻るから」 松葉杖を引き寄せたシャルロッテの言葉に、慌てて止めようと手を広げ出口を体でふさぐ。 「いけません、ご安静にしておかないと、お体にさわります」 「リリア」 シャルロッテの声が冷たくなる。びく、とリリアの体がすくんだ。 「あなたはあたしの何?」 「従卒……です」 「なら、そこをどいて」 「……はい」 ためらいながら、リリアは入口の端に寄る。その横を、杖をつきながらシャルロッテは通り過ぎる。扉を閉める時、中からすすり泣く声が聞こえてきたのをあえて無視して、外に出ていった。 学校の裏手、小高い丘の中腹に、短い上着を身につけた赤毛の女の子が寝転がっている。 最近は寒い日が続いていたが、小春日和というのであろうか、きょうは暖かい。でも、シャルロッテの心は冷たい風が渦巻いていた。 リリアに辛く当たってしまったことの後悔。 ねえさまたちの誘いをたびたび無視してしまった負い目。 そして、それらを凌駕する焦り。 乱れる感情を整理できず、せっかく持ってきた裁縫道具を取り出すこともなく、草で覆われている地面をごろごろと転がってしまう。そのとき、瞳にちらり、と人影が映った。 (……ん?) 身を起こし、丘の上に目を向ける。その視線の先には男が立っていた。 つば広の西方風の帽子に、遠目に見てもくたびれている外套を身にまとった姿は、それでいて長らく軍隊に身を置いていたもの特有の、美しい立ち姿をしている。 彼は、グランデ・ロザーティアを眺めていた。ちょうど午後の授業が終わり、寮に帰る生徒、部活なのだろうか運動場に出てくる生徒を見つめている。 「……こんにちはっ!」 突然、シャルロッテは声をあげた。男が驚いたように顔を向ける。 「こんにちは、お穣さん」 自分の方を向いている少女を見つけると、男は斜面を降りてきた。そのまま、シャルロッテの側にやってくる。 「おじさん、なにをしているの? さっきからずっとそこにいたようだけど」 「おやおや、見られていたか。なに、学生を眺めていたのさ」 男は傍に腰をおろすと帽子を脱ぎ、ゆっくりと足を伸ばす。すぐ近くにいる男をシャルロッテはじっと見つめた。 あちこちすりきれた外套、使いこんで摩耗したブーツ、それにつぎの当たったズボン。どこからどう見ても古参の貧乏軍人にしか見えない。長らく日に当たったせいか、金色の髪は色あせ口ひげや無精ひげにも白いものが混じっている。しかし、こちらを向いている水色の瞳はどこまでも深い。 「おじさんは、泥棒さん?」 じぃっと見つめられたあげく飛び出したシャルロッテの言葉に、男は思いっきり天を仰いだ。 「おいおい、いきなりひどいことを言うな」 「えへへ、冗談。でも、ここでは見かけない顔だね」 「ま、滅多に来ないからな。それでも、自分の家を眺めているだけで泥棒扱いされるとはひどいな」 男の飄々としたいいぐさに、シャルロッテは首をかしげる。どう考えても、目の前の貧乏軍人風の男と自分たちが住む学び舎との関係が思いつかない。 「もう、冗談に冗談でかえすことはないじゃない」 「まあ、そういうことにしておこう。ところでお嬢さん、きみはあの学校の生徒かい?」 「そうだよ。あたしはシャルロッテ。おじさんの名前は?」 「俺はディエゴ。たまに遠乗りに来るのさ。おかげで無礼な古人の女の子にとっつかまった、というわけだ」 にやり、と笑いかけるディエゴと名乗った男に、シャルロッテはぷう、と頬を膨らませた。 「だって、そんな恰好じゃ疑われてもしょうがないよ。ほら、肩のところだってほつれてる」 「お嬢さん、これは色合いというものだよ。使いこんだという証さ」 「そんなのわかんないよ。ほら、貸して。縫ってあげるから」 「おいおい、余計なことはしてくれるなよ」 そう言って手を伸ばしてくるシャルロッテに、慌ててディエゴは避けようとするが外套の袖をつかまれてしまう。そして。 びりり。 「あ……」 破滅的な音が響いた。 見事に外套からもげた袖を持ち、シャルロッテは呆然としてしまう。大変なことをしてしまったとおずおずと視線を上げた時。 「ふ、はっはっはっはっはっはっはっは!」 いきなりのディエゴの大笑に、目を丸くしてしまう。 「はっはっは、どうやらこの外套めはお嬢さんに縫ってもらいたいがためにわざわざ裂けたらしい。というわけでシャルロッテ、だったな。俺の外套のわがままを聞いてくれるかな?」 「あ、は、はいっ!」 完全に雰囲気に呑まれ、シャルロッテは言われるままうなずいてしまった。そのままディエゴは外套を脱ぐと、シャルロッテに渡す。 確かに古びてはいるが、綺麗に洗濯されたそれはいやな匂いもせず、男の香りが漂っていた。シャルロッテはなぜか、どきどきしながら袋から針と糸を取り出し、袖を縫いつけていく。 「結構手慣れているな。貴族の嬢ちゃんにしてはうまい」 「昔からやっていることだから。それに、裁縫は好きなの」 「好きこそものの上手なれ、というやつか」 空をそのまま映しこんだような瞳に見つめられ、なんとなく頬が赤くなるのを感じながらも無心に手を動かしていく。 最後に玉留めを作ると、糸切り歯で余った糸をぷちん、と切り取る。できあがった外套は破れる前とほとんど変わらない出来に仕上がっていた。 「ふむ、こいつはいい。なんといっても古人に縫ってもらうというのは縁起がいいものさ」 外套に袖を通しながら、昔ながらの傭兵の言い伝えを口にしたディエゴに、シャルロッテはにっこりとほほ笑む。 「えへへ、これでディエゴさんにも幸運が舞い込むよ」 「そう願いたいものだな。さて、お礼といってはなんだが」 水色の瞳が、シャルロッテを見据える。とたんにシャルロッテの体が硬直した。 「君には何か、悩みがありそうだ。察するにその足のケガも、そのせいじゃないか?」 「ど、どうしてわかるの?」 「この年になると、顔を見ればわかるのさ。特にシャルロッテみたいな可愛い娘には、な」 「あう……」 ぬけぬけと言い放たれる褒め言葉だが、どこかすっきりとしていて嫌味がない。 「よかったら聞かせてくれないか。なに、どこの誰とも知れぬ男だ。胸に溜めこんでいるものを吐き出せば楽になる」 「ん……」 躊躇はある。なにせ、つい先ほど会ったばかりなのだ。でも、なんとなく信用できるような気がした。 「他の人には、言わない?」 「この首にかけて誓おう」 即座にディエゴは答えた。こくり、とうなずくと、シャルロッテはぽつりぽつりと話し始める。 雪の日に黒髪の女性に負けたこと。 大好きなねえさま、そしてみんなを守りたいこと。だから強くなりたいこと。 だから焦ってしまい、怪我をしてしまったこと。ここに来る直前にも、従卒の女の子にあたってしまったこと。 シャルロッテの語りを、ディエゴは黙って聞いていた。そして、話が途切れるとぽつりとつぶやく。 「で、その女性は君たちをつけ狙っているのか?」 「え?」 思いがけない台詞に、シャルロッテは目を丸くする。 「そんなことない……、と思うけど」 「なら、君が鍛えるべきは、ここじゃないのか?」 握った拳の裏側が伸びてきて、シャルロッテの胸の上を軽くたたいた。 「え……」 「その女性が心の中で大きくなってきて、責めるんだろう。本当に強い相手に負けて生き残れば、誰だってそうなるのさ」 戸惑うシャルロッテを見つめながら、ディエゴは話しかけていく。師が弟子に諭すように。 「だからこそ、心に巣くう影に負けないように、心を鍛えなきゃいけない。それに、そのねえさまとやらは、ただ守られるだけの女性なのかい?」 「違い……ます」 オフィーリアの顔を思い浮かべながら、シャルロッテは答える。そう、ねえさまはいつだってあたしを守ってくれている。 「なら、互いに補っていかなきゃいけない。そうだろう? なにも自分一人で抱え込むことはないさ」 「はい……」 ぽん、とシャルロッテの肩を叩くとディエゴは立ち上がった。日もだいぶ傾いている。 「さて、俺はそろそろおいとましよう。君も、考えを整理しなければいけないだろうしな。よければ一週間後、この場所で会おう」 「はいっ!」 つば広の帽子をかぶり直し、ディエゴは丘を登っていく。ふと、振り返った。シャルロッテが名残惜しげに手を振っている。 「ああそれと、言い忘れたことがある。生きているなら君の勝ちさ」 そう叫ぶと、今度こそ振り返らずに丘の向こうへ消えていった。 しゃくり、と音がした。 丁寧に切られた、みずみずしいリンゴをシャルロッテはかじっていた。今が旬の果実は、ほどよい酸味と果汁を口の中にあふれさせ、喉をうるおしてくれる。 ふた切れ目に手を伸ばしながら、ディエゴと名乗った男、彼が言った言葉の意味を考えていた。 “だからこそ、心に巣くう影に負けないように、心を鍛えなきゃいけない” 「わかるん、だけどね……」 そう、自分に余裕がなくなっていることは自覚していた。しかし、それでもあのひとの影がちらついて離れなかったのだ。 自分のみならず、オフィーリアねえさまにも関わっているらしい女性、シルフィス。 いまの甘い自分が変わらずして、あの鬼神と戦って勝てるだろうか。 何度となく繰り返した、果てのない螺旋階段のような思考に陥りかけたときそのときだった。 「シャルロッテ様、お客様です」 と、声がかけられた。 「お客様? ねえさまたちじゃないの?」 首をかしげ、リリアに聞き返すが、ドアから現れたのは。 「シャルロッテ……、大丈夫かい?」 「ルキアニシア!」 手に花束を持ち、はにかんだ笑みを浮かべた、小柄な古人だった。 「そうなんだ。訓練中に足をひねっちゃったんだね」 「治癒魔法は、あくまでも一時的なものだからかけたら癖になっちゃうんだって。だからいま、こうして寝ているの」 扉から姿を現したとたん、飛び出そうとしたシャルロッテを慌ててなだめ、さんざん抱きしめられたあとにルキアニシアはシャルロッテの側に座り、彼女の話をゆっくりと聞いていた。 「ところで、どうしてあたしがケガをしたってわかったの?」 机の上に置いてある花束を見て、シャルロッテはルキアニシアに問いかけた。まだ負傷して三日もたっていないのだ。 「君のねえさまから手紙が届いたんだ。シャルロッテが悩んでるから相談に乗ってほしい、って」 「ねえさま、から?」 驚いた顔をするシャルロッテに、いつも浮かべる気弱げな笑みを見せてルキアニシアは言葉をつなげる。 「僕の経験なんて、たかが知れているけれどね。この間も講演させられて困っちゃった」 「ルキアニシアが、威張った顔をして? あははっ、見てみたかったなあ」 「もう、とても恥ずかしかったんだから。茶化さないでよ」 シャルロッテがからかい、ルキアニシアが本気で嫌そうな顔をする。ひとしきりじゃれあったあと、ふと静寂が訪れた。 「……さて、シャルロッテ。本当のところ、どうなんだい?」 いままでの嫌がるそぶりがうそのように、深い蒼の瞳がシャルロッテを見つめていた。その視線に、言葉が詰まる。 「やっぱり、君らしくない。なにがあったの?」 うながされ、しばらく躊躇したあと、低い声で答える。 「ルキアニシア、いやなら答えなくていいけど、戦場に出て自分が変わった、って思う?」 そう問いかけられて、ルキアニシアはきょとんとした顔をする。続けてシャルロッテは、何かを吐き出すように話し始める。いや、すでに独白に近い。 「ある人に言われたの。愛と憎悪こそ、力の源だって。あたしも、人を憎んだりしなきゃいけないんだろうか。戦場ではそれが必要なのかな」 「ん……」 ルキアニシアは顔をうつむけ、少しの間考え込んだ。だが、首を振って答える。 「僕にはわからない。あの戦いで感じたのは、不安と焦りと無力感だった。決して、君の言う憎悪で戦ったわけじゃない」 「そう……なんだ」 「うん。いまでも心のなかに後悔がたゆたっている。あのとき、もう少しだけ早く介入できていれば、戦線の崩壊は防げたんじゃないか、って。それだけだよ」 「そう……」 そのまま、うつむくシャルロッテ。その沈んだ顔を見つめていると、ルキアニシアは自分がとんでもない失敗をやらかしているような気がしてきた。動揺を押し隠し、唐突に質問する。 「ところで、シャルロッテはなぜ強くなりたいの?」 「あたし?」 沈んでいた顔が、ぱっと明るくなる。それから躊躇なく答えた。 「あたしは、ねえさまを守りたいの。大好きなねえさまを」 迷いがない答えに、なぜかルキアニシアの心は痛んだ。その感情が、言葉へと変わる。 「強いね。シャルロッテは」 「ふえ?」 今度はシャルロッテが目を丸くする。いつもの気弱げな笑みを浮かべ、ルキアニシアは続けた。 「だって、迷いがないじゃない。僕は、いつも迷っている。いまこの時でも。だから、オフィーリアさんを好きだ、っていい切れる君がうらやましい」 「あは、だってねえさまはねえさまだもの。きっとあたしとめぐりあうのは定めだったんだよ」 いつもの無邪気な微笑みとともに、子供が信じるような運命論を口にする。しかし、すぐに声のトーンが落ちた。 「あたしはねえさまが好き。だから強くなりたいの。でも、強くなるのには変わらなければいけないのかな。それが知りたいの。ね、ルキアニシア。あなたはどう思う?」 純粋にまで透明な言葉に、ルキアニシアはとっさに答えかね、固まってしまう。冷汗がじわりと手のひらを濡らす。シャルロッテがすがるような目で答えを待っている。 だから、心に浮かんだ疑問がぽろり、とこぼれ出た。 「でも、変わってしまったら、守りたかったものを忘れてしまったりしない?」 「え……」 シャルロッテが、虚をつかれたかのような声を出した。かまわずに言葉を紡ぐ。 「想いが深いのは、すごく強いことだと思う。でも、その想いに囚われすぎて、道を見失うってこと、あるんじゃないかな。なんとなくシャルロッテを見てて、そう思った」 みるみるシャルロッテの顔がほころんでいく。同時に、思いっきり抱きしめられた。 「ありがとう、ルキアニシア! やっと、もやもやしてたところがわかったよ。ありがとう、ありがとう!」 「わわ、シャルロッテ、その、苦しいよ……!」 それでも、なんとか先輩として、そしてあの戦いをくぐりぬけることができた英雄として、迷える少女に道を示せたのは、ひどく心地よいことだった。 「お疲れ様でした」 従者らしき金髪の女の子が、深々と頭を下げる。 あのあと興奮したシャルロッテにキスをされたり頬をすりつけられたりで大変だったのだ。ほうほうのていで逃げ出してきたといってもよい。 「それと、ルキアニシア様。お待ちになっているお方がいらっしゃいます」 「まっている、ひと?」 そう、ルキアニシアが聞いた時だった。 「ルキアニス・アモニス殿」 声がかけられた。聞き覚えがある、澄んだ、よく通る声。 黒髪を一本束ねにした、深い紫の瞳をもつ古人。ルキアニシアをここに呼んだ、手紙の主。オフィーリア・シリヤスクス・アキレイアがそこにいた。 「ご足労、ありがとうございます。アモニス殿」 深々と頭を下げる彼女をあわてて止める。 「やめてください、僕は……、友達のために来たのですから。それより」 顔をあげたオフィーリアの紫の瞳が、ルキアニシアを見つめる。目をそらしたくなる。でも。 “俯いたその顔を、皇帝陛下にお見せできるのか?” 中隊長の言葉が、心に浮かび上がる。 だから。 「僕の親友の危機を、知らせてくれてありがとうございますっ!」 なけなしの勇気を振り絞って、オフィーリアを正面から見つめ、そう言った。 くす、とオフィーリアが微笑む。嬉しさがそのまま漏れ出たような、暖かい笑み。 「あの子は友達に恵まれているようですね。ルキニアス・アモニス殿。軍務に差し支えがなければまた、いらしてください」 「は、はいっ!」 シャルロッテとはまた違う、甘い香りに煽られて、ルキアニシアはそう答えるしかなかった。 シャルロッテは、学園の裏手の道を歩いていた。 一週間前のように、今日も暖かい。これからまた寒くなり、気まぐれに暖かくなる日々が続くのであろう。 その姿は、遠くからでもよく見えた。芽吹きはじめたみどりの野に、ごろりと寝転がっている、前と変わらぬ服を着た姿は。でも、シャルロッテが気づいたときには、挨拶をするかのように片手で持ちあげられた帽子が、ひらひらと舞っていた。 そばに寄って、一緒に寝転がる。空は雲ひとつない青空だった。 「もう、杖はついていないんだな」 ディエゴが寝転がったまま話しかけた。顔だけは、シャルロッテの方を向いている。 「うん。すごく回復が早いって先生も驚いてた。あと一週間はかかるはずなのに、って」 同じく、シャルロッテもディエゴに顔を向けた。大きな目がおどけたようにくりっと回される。 「そいつはよかった。ついでに悩みのほうも答えが見つかったみたいだな」 「わかるの?」 驚いた声をあげるシャルロッテに、ディエゴは片目をつぶって答えた。 「この前より可愛くなっているからな。心に余裕ができた証拠さ。察するに俺だけじゃなく、友達にも助けてもらったんだろう」 「あうう、なんでそんなに心がわかるの? 魔法?」 困惑して首をひねるシャルロッテを観察しながら、ディエゴは白い歯を見せて笑っている。 「年をとるってことは、そういうことさ。自分が悩んだ道を、あとに続くやつらがそっくりそのままたどっているわけだからな」 楽しそうなディエゴの態度に、シャルロッテはむう、とうなり、顔をしかめる。 「……ディエゴさん、面白がっているでしょ」 「わかるか?」 「ひどーい!」 そして、二人は同時に笑いだした。心の底から湧き出たような笑い声が空に吸いこまれていく。 涙がこぼれるほど笑い、ディエゴは目をそっとぬぐった。そして、体を起こすと一転して真面目な口調になる。 「でも、本当に追い詰められたら、逃げることも考えるんだぞ」 「え?」 思わず、シャルロッテも身を起こし、ディエゴの顔をまじまじと見つめてしまう。 「そんな、逃げるなんて、できないよ」 戸惑ったような視線を受けて、ディエゴは静かに、だが確信をこめて言葉を紡いだ。 「あくまでも選択の一つさ。だが運命の女神は、気まぐれでとてつもない試練を押しつけてくる。身をすり潰すような、な。それに」 シャルロッテの肩を、ぽん、と音を立てて叩く。 「この前言っただろう。生きているなら、お前の勝ちだ、と」 「う、うん……」 ディエゴの言葉に理解はできる。でも、心のうちで何か納得できないものを感じ、シャルロッテは頭を抱えてしまう。そんな赤毛の娘を、ディエゴは優しく見つめている。 「まあ、逃げだしたとしても大丈夫さ。俺のように、元帥になれるかもしれんぞ?」 「は?」 とてつもなく場違いな言葉に、改めてシャルロッテはディエゴの姿を見る。先週と変わらぬ、擦り切れた軍服に外套。シャルロッテが縫った肩の糸だけがあたらしいものと言っていい。 そこで、ぴんときた。 「すごい、ディエゴさん、先任従士長なんだね!」 先任従士長とは帝國軍において、兵隊の元帥位と呼ばれる階級だ。なにせ、軍団からたった一人しか選ばれない階級である。任命されたものは、軍内部のみならず退役しても尊敬を集めるほどのものだ。 「はっはっは、シャルロッテがそう思うのならそうなんだろうな」 「あー、またごまかした! 絶対そうなんだから! あたしの勘はそう言ってる!」 ひとりの大人とひとりの子供の笑い声は、日が暮れるまで続いていく。 優雅な音楽。踊る影。そして談笑する人々。 きらびやかな宴の席に、ドレスをまとった少女がいる。 燃えるような赤い髪を短くまとめた彼女は、いささかに不機嫌な顔をしていた。そのわけは、いつもより腰が軽いから。 そう、もはや彼女の一部といっていい、「アズル・フォルトゥナ」を身につけていないせいだった。 もとはといえば陛下主催のパーティに呼ばれ、いつもの制服姿でいこうとしたのだが、今回はなんとしてもドレスを着ていくように、とオフィーリアが釘を刺したのだ。 「にいさまからいただいたドレス、このままタンスの肥やしにする気かい?」 そう言われたらさすがのシャルロッテも着ざるをえない。さらに帝國の正式な装いとしては、額を出すようにしてサークレットを身につけなければいけない。が、髪が短いせいでなかば隠れてしまっているのも気に入らない。長髪はじゃまだ、といつも切っているシャルロッテの自業自得だが。 それにしても、誰も話しかけてこないし知人もいない。 親であるシルヴィアが副帝の剣だけであろうとするために、貴族社会にコネを作ってこなかったせいだが、そうしないと潰されていた可能性があるからだ。 裏切って寝返った人間は、信用されないものだから。 「まーそれはそれとして、どうにも退屈だなあ」 あとに控えているあれやこれやを考えると、あんまりやけ食いもできない。今日も香が作れちゃうほど搾られるんだろうか、などと不埒なことを考えたりしていたときだった。 「あれ」 ぽつん、と壁のそばで所在無げな顔をしている、白いドレスを身にまとった子がいる。 みどりの黒髪、子犬のような茶色の瞳。古人にしては小柄な子。その瞳がシャルロッテのほうを向くと笑みが広がり、ちいさく手が振られる。 「ルキアニシア!」 だが、そんなささやかな挨拶を押しつぶすかのように、駆け寄って抱きついた。そのまま頬を擦りつける。 「わ、わわ、シャルロッテ、ちょっと……」 あわてたようにもがいているのに気づき、すぐに手を放す。かわりに、顔をのぞきこんでみた。たちまち、少女の顔が赤くなっていくのがわかる。 「ルキアニシアも来てたんだ。このまえはありがと! すごく楽になったよ」 「う、ううん。僕がシャルロッテの支えになったのなら、とても嬉しいし」 ルキアニシアは、心のなかでつぶやく。僕でも、ひとのつながりに関われるんだって、わかって。 「ふふっ、ルキアニシアが悩んだらあたしに相談してね。ところで、まだ騎士課程なんだっけ?」 「もう終わったよ。第十三連隊は帝都に召喚された。だからね」 嬉しそうに、赤毛の少女を見つめる。 「これからはもっと、会えるとおもう」 そして、望んでいたとおりの答えが返ってきた。満面の笑みを浮かべる、少女の顔という答えが。 「わぁい、嬉しいなルキアニシア! で、隊長さんはだれなの?」 「それがね……、あ、隊長」 ルキアニシアの視線を追い、振り向いたシャルロッテの顔が凍りついた。 黒の髪をまとめ上げ、端正な顔の口元に冷たい笑みを浮かべた、黒衣のドレスをまとった女性。 「シルディール……、騎士長」 「お久しぶりです。伯爵」 シルフィスの笑みが深くなり、シャルロッテに向けられる。悪意がこもったそれはもはや、嘲笑といってよい。 「お怪我をなされたそうですね。あまり根を詰めすぎないよう」 うつむいているシャルロッテに、そう、声をかける。獲物をなぶる猫のように楽しげに。その口調に、おもわずルキアニシアは絶句してしまうほどの。 そのとき、シャルロッテが顔をあげる。 「はい、あたし焦っちゃいました。シルフィスさんみたいになりたくて」 彼女の顔に浮かんでいたのは、照れくさそうな、いたずらを見つけられた子供のような笑み。 予想と違う反応に、戸惑った顔をするシルフィスを、まっすぐな目が射抜いた。 「あたしは、シルフィスさんにはなれません。今回のケガで、よくわかりました。でも」 いったん言葉を切り、決意を込めた表情で、宣言した。 「あなたに追いついてみせます。絶対に!」 ないことに、シルフィスはあっけにとられた表情を見せた。だが次の瞬間、顔を抱え笑い出した。さすがに場をわきまえてか顔を隠してはいるが、押さえきれない昂ぶりが肩を上下させている。 「ああっ、ひどいですよ。そんなに笑うなんて」 眉根を寄せて抗議するシャルロッテに、必死に笑いを抑えながらシルフィスは答えた。 「申し訳、ありません、伯爵。でも」 ようやく息を整え、先ほどとはまた違った、どこか柔らかい笑みを浮かべる。 「待っては、あげませんよ?」 「はいっ!」 快活に答え、片目をつぶるとシャルロッテは去っていく。その後姿を眺めながら、シルフィスは心の中でひとりごちた。 なんて、なんて可愛らしい娘でしょう。 陛下がご執心なのもわかる。本当に、オフィーリアにはもったいない子だ。いや、見出したのはあの子の力か。 ならば、望みどおりかわいがってあげよう。幸いなことに、こちらには手駒もある。 妖悦に微笑み、ちらりと視線を飛ばす。その先には、どうしていいかわからず、ただあいまいな笑みを浮かべたルキアニシアがいた。 「はぁ、笑われちゃったな。でも、言うべきことは言えたから、いいやっ」 そうつぶやくとあたりを見渡し、オフィーリアの姿を探す。会いたい人がいるとのことで別行動をしていたが、そろそろ終わっているのではないか。帝都中央公園ほどの広さを持つ会場を歩きながら、すらりとした姿とぬばたまの黒髪を持つ姉を探す。 「はい、ではわたしのクリエンティスも紹介させていただこうかと……」 しばらく探していると、姉の声が聞こえてきた。声の方を向くとどうやら、隙なく礼装を着込んだ、壮年の軍人と話しているようだ。ここからだと後ろ姿しか見えない。 「わ……」 見ると、彼の肩には七色に光り輝く階級章がつけられている。最高の魔法金属であるオリハルコンで出来た階級章は、元帥のあかしだ。 そこで、気がついた。彼の背中に見覚えがあることを。 同時に、オフィーリアが気づき、声をかけてきた。 「シャルロッテ、ここだよ! ああ、あそこにいるのがわたしのクリエンティスのシャルロッテ・メルクラント・フェルナーです。ディエゴ元帥」 そして、男が振り向いた。 きちんと手入れされた口ひげ、さっぱりとした顔。だが、水色の瞳はどこまでも深く。 そして、いたずらっぽい輝きを放っていた。 「馬子にも衣装というが、ずいぶん似合っているじゃないか、シャルロッテ」 そう、あの時の貧乏軍人が、そこにはいた。 「ん? どういうことだいシャルロッテ。ディエゴ元帥とはお知り合いなのか?」 「あ、あう……」 目を見開き、ぱくぱくと口を動かすが、声にならない。そんなシャルロッテを心底愉快そうに見つめながら、ディエゴ、いや、ディエゴ・ディ・グランテ元帥はうそぶいた。 「人の言うことは、もっと素直に聞くもんだぜ?」 シャルロッテの絶叫が、会場に響いた。 Fin BGM「すばらしき新世界」
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タイトル ペンネーム 書き出し
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設定: 男の子 ごく普通の可愛い男の子 魔法少女 男の子の変身後 ミカエリ 天界からやってきた天使 タイトル:魔法少女誕生 「はー、そろそろ眠るかな」 「それにしても、僕って、そこらへんの女子より、可愛いよな」 鏡に映った自分の顔に見とれながら言った。 すると、突然、見ていた鏡がぐにゃっと曲がり、 中から妖精のような小さな少女が現れた。 その少女は白いドレスを着ていて、背中からは羽が生えてふわふわと浮いている。 そしてよくみると頭の上は光る輪がうっすらとみえた。 「あなたは魔法少女に選ばれました」 まるでネット閲覧中にでる強制ポップアップに似たセリフをその少女が言った。 「はぁ?僕は男の子だし、それに君はいったい何者だ」 「わたしは、天界からやってきた天使ミカエリです」 分かりやすく安直なネーミングだった。 「今、人間界は大変な危機にあるのです。そのために魔法少女が必要なのです。 そして魔法少女の素質を持ったあなたが必要なのです」 「ふーん。。危機ってどんな?」 「地球温暖化、戦争、差別、少子化、年金、エトセトラ,エトセトラ..」 どれも魔法少女の管轄とは思えない。 しかし、ミカエリはとくとくと話し続けた。 「───そして、魔界からの侵略」 やっと、それっぽい事を話しはじめた。 「魔界のものたちは、これから人間界を侵略しようとしているのです。 そこで、あなたが魔法少女になって毎週、敵をやっつけるのです」 目をキラキラさせながら、魔界による侵略の恐怖と魔法少女の意義を語り続けた。 うさんくさい、この天使はうさんくさい。 なんで毎週なんだとつっこむ以前に、 どうして侵略しようとしてくるのを知っているんだ。 侵略がこいつの自作自演であっても、不思議じゃないな。 僕の冷めた目線に気付いたミカエリは、笑みを浮かべて言った。 「まだ魔法少女になれることを光栄に思わないようですね。それなら、、魔法少女になーれ」 一瞬自分の体が光ったかとおもうと、いつのまにか、 真っ白でヒラヒラなブラウスとスカート、それにストライプのハイソックスを履いていた。 そして身体は…。 『これがあたし?胸がおおきくなってる』 「第二次性徴真っ盛りのBカップです」 『それに、あ、あれがなくなってる!』 「魔法少女にそんなものついてません」 『おまけに髪の毛が緑色に。あたし、主役じゃないんだ』 「なにをわけのわからないこといっているのです。 さぁ、魔法少女からもどーれ」 また身体が光ったかと思うと、元のパジャマ姿と身体にもどった。 「本当に魔法少女になってたなんて・・・。 でも、だからといって、わざわざ僕が魔法少女となって戦う必要があるんだ?僕はやらないぞ」 「特典もあるのです。魔法少女になって自分の身体になにをするのも自由なのです。」 「なにをするのもって…。ぼ、ぼくはなにもしないぞ、というか、なんのことだ」 「ごまかしても、ダメなのです。思春期の可愛い男の子が考えることなどお見通しなのです」 なぜか僕は負けた気がした。 「とにかく今日は眠るのです。明日に備えて眠るのです。お楽しみに備えて眠るのです」 そうミカエリが言うと、なぜか急に眠気が増し、そのままベッドに倒れるように眠ってしまった。 翌日 あー、昨日は変な夢を観たようだ。 いつものように、朝食食べて、自室にもどると、例の天使が机の上で着替えをしていた。 「キャー、、、なんでノックしないのです」 「ご、ごめん。。。というか、 おまえ夢じゃなかったのかよ! 自分の部屋にノックなんてするかよ! 着替えても同じ服じゃないか!」 「夢ではなく現実です。 乙女がいる部屋はノックするものです。 絵を描く人がわかりやすいように、いつも同じ服を着るのです」 3連続ツッコミを全部返すとは予想外だった。 ミカエリに、敵が現れたら呼ぶからいつも通りの生活をしなさいと言われ、 僕はとりあえず学校に行った。 午後 眠気と戦いながらも授業を受けていると、 てけてんてん。 どこからか変なBGMが鳴り、ミカエリの声がきこえた。 「この声はあなたにしかきこえません。実は敵があらわれたのです」 僕は具合がわるくなったと先生に告げて、いそいで教室をでた。 廊下にでて小声でしゃべった。 「ミカエリ、僕の声聞こえる?いまどこにいるんだ?」 「屋上です。いますぐきてください」 「それにしても、僕にだけ声がきこえるって、やっぱり魔法とかテレパシーみたいなものか?」 「そんなようなものです。あなたが寝ている間に耳の近くを切開して 超小型のトランシーバーを埋め込みました。 それで、わたしの声が骨伝導で鼓膜に伝わるというわけです」 魔法もテレパシーも全く関係ない。 屋上に着くとミカエリがふわふわと浮きながら言った。 「さぁ魔法少女になーれ」 僕は、魔法少女に変身した。 以前は白だった衣装がピンクになっている。 『あれ、あたしの服、前とデザイン違うみたいだけど?』 「パイロット版からデザインが変わることはよくあるのです。それより、 今のあなたは空も飛べるはずです。屋上から飛び降りて怪人のところに向かうのです!」 『ねぇ。いま、はずっとか言わなかった?』 「細かいことを気にしてはダメです。えいっ」 ミカエリのとび蹴りくらわされ、バランスをくずされた僕は屋上から地上へと落ちて行った。 『いやぁぁぁぁーーーん』 地面に衝突するかと思った瞬間ふわりと浮いて着地できた。 「ほら、いった通りでしょう。さあ怪人のところに向かうのです」 よく考えたら、屋上にあがってから飛び降りる意味はなかったんじゃないかと思いつつも、 宙に浮きながら先を向かうをミカエリ追った。 飛ぶミカエリと並行して走りながら僕は言った。 『あたしには、ほかにどんな能力があるの?』 「ほかにもいろいろあるのです。 たとえば、魔法少女に変身すると、握力は通常の女の子の1.3倍、走力は1.2倍になるのです」 数値が微妙というか、それって普通の男子より身体能力低くないか? 変身したほうが弱くなるってことじゃないか。 これからの戦いに不安を感じてきた。 「そしてこの魔法のバトンがあるのです」 突然、どこからかバトンを取り出し僕によこした。 『魔法のバトン?』 「そうです。このバトンは敵をやっつけたり、その他に使ったりできるのです」 嫌な予感がするので、その他がなにかは聞かないでおくことにした。 やがて、大きな交差点まで走るとミカエリが言った。 「敵の怪人が見えてきました。あれです」 ミカエリが指さした方向をよくみると、全身紫のタイツを着たような魔界の怪人が、 立体歩道橋の上に立ち、両手に持ったウチワをさかんにふっていた。 「あれは、【怪人スカートめくり風(かぜ)】です」 『……』 「さあ魔法少女として、あの怪人を倒すのです」 『……あたし帰る』 「魔法少女の役目を忘れたのですか。あの怪人を」 『なんで!あたしが小学生でも考えないような幼稚な怪人と戦わないといけないの!』 「そんなこと言っているうちにも被害が拡大するのです。ほらあれ」 怪人がウチワを仰いでいると、下の歩道を歩いているJK達のスカートがめくれあがった。 『…で、だから?』 「はやく、JK達のパンチラ被害を防ぐのです」 面倒くさい。この天使も怪人もすごく面倒くさい。 バカバカしいので、はやく終わらせたくなった僕は、 一気に歩道橋に駆け上がり魔法のバトンで怪人の頭なぐった。 ポコペン 怪人はあっけなく倒れた。 すると、あたりはいつの間にか夕焼けになっていて、ミカエリはシリアスな顔で言った。 「やはり魔界の侵略は始まっていました。 これからは、より強力な怪人も現れることでしょう。 それでも、人間界を守るため魔法少女は戦わなければならないのです」 ミカエリは、締めの言葉に満足したのかどやっという顔をしていた。 次回予告 うってかわって、ハードなエロ展開!? 「午後は触手授業」をお楽しみに!
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Pixiv投稿小説批評ログ8 Pixiv投稿小説批評ログ10 http //www.pixiv.net/novel/show.php?id=42771 Pixiv小説投稿機能で柳田國男風味の昔話を載せている方の作品。 民話や伝承に関して詳しい方らしく作品や民話について質問してみるとコメントのやり取りがかなり楽しい。 作品本編を楽しむよりもコメントのやり取りを楽しんだほうがいいかも。 ついでにリンク先の昔話中身が簡素すぎるきもしたので、昔話の伝統に則り中身を改変してみました。 即興で作ったのでこれを読んだ読者による更なる改変を期待しておきます。 その村は山奥にあり、川には水量があり田畑は良く開け昼には牛が田を掘り起こすような村じゃった。 長者は村一番のお金持ちで、蔵には米俵、庭には鶏を多数飼い端には牛舎も馬屋もあります。 庭の片隅にはおこぼれを預かりにくる猫が住み着き、時折鶏を追い掛け回したりしていたそうな。 長者の家は、畑仕事に精を出し村人の面倒を良く見る一家でした。 ある夜のことです、そんな長者の家で長者の飼っていた鶏が真夜中に時の声を上げました。 長者の家のものはびっくり、あまりによく騒ぐのであわてて鶏小屋に集まって沈めようとします。 あまりに大きな声だったので村のものまで起き出してしまいました。 鶏の声に驚いて集まってきた村のものが集まって言います。 「夜中に鳴くとは不吉だ」 長者はその鶏を殺してしまいました。 それからいく日かして、旅の坊さんが長者をたずねてきました。 「拙僧は、昨晩村はずれの荒れ寺に泊まりましたが、不思議な夢を見ました。『わしは長者の家で飼われていた鶏だ。おなじく長者に飼われている猫が、主人を殺そうとしている。それを知らせようとして、ときをつくって教えたが、わかってもらえず殺されてしまった。どうか、このことを主人に知らせてほしい。そして、猫のたくらみをとめてほしい』と」 お坊さんはそういって村のものの家に宿を取り、地元での葬儀やありがたい講釈を行う約束をし長者の家から去っていきました。 さて、その日の夕食のこと。 長者が夕飯を食べていたときのことです。 猫がやってきて、長者の飯をまたぎました。 坊さんの言葉を思い出した長者は飯に口をつけず、これをこっそり猫の飯に混ぜておきました。 すると、その飯を喰った猫は 「ギャ!」 と悲鳴のような鳴き声をあげて死んでしまいました。 長者は、忠義者の鶏を殺してしまったことをとても後悔しました。 そして、庭に鶏を祭った塚をつくり、その霊魂をなぐさめた、ということです。 今回の改定部分。 原文の描写がさびしいと感じ適当に描写を足してみました。 昔話というのは人から人へ伝わる過程で話が変化するもの、りんめいさんから私へ伝わった時点で話が変化したわけです。 伝統にのっとりこのしなさん版の著作権は放棄しておきます。 今度は猫がなぜ長者を殺そうとしたのか動機が欲しくなりますね。 即興で作成したものの、きちんとした話になるまでもう少し改変が必要ですね。 昔話というのは、人から人へつたわる過程で中身が変質するもの。 この伝統に従ってこれを読んだあなたが話の中身を補完したり変更したりするの期待しております。 さあ次は貴方のばんです。 一緒に昔話を作り上げましょう。 まずは手始めに猫の動機を追加することをオススメします。
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http //www.pixiv.net/novel/show.php?id=28075 c_open=1#1 低い角度で差し込む朝日が土地を照らしていく。 光は丘を照ら、し丘をすれすれで通り越していく日差しは地面を明るく照らしていく。 朝の光は大地全体を照らし、丘から少し離れたところにある小さな家にもその光は飛び込んでいった。 丘をすれすれで通り過ぎてきた朝日がベットの上を明るく照らす。 この家に越してきたばかりの僕が初めて浴びるこの家での朝日。 その光に目を覚ました僕は、越してきたばかりの初めての朝の風景を眺める。 窓外には、よく手入れされた庭。 蝶が飛び花がさく、家の前の持ち主の性格がうかがえる。 遠くに目をやると丘、丘の頂きに巨木が一つ。 日ごと朝日や夕日を浴びては金色に輝き、昼には美しい木漏れ日が作り出すだろう丘の頂きの木。 その木の下には木漏れ日を独占するように一軒の家がたっている。 何かの店のようにも見える。 そうだ、今日はあの家を訪れるのもいいかもしれない。 ベットからおきたばかりの僕はそう考える。 朝食前の軽い散歩。 そんな気分で僕はラフな服に着替え、靴を履くと赤い屋根の家へと出かけることにした。 丘のふもとをめぐっては、丘の上へといたる坂道を登っていく。 越してきたばかりで道も分からず坂道と見れば登る。 小さな山のぼりをした事のある人なら経験があると思うけど、上った先で行き止まりになり別の道を探すことになる。 丘の上に通じる階段を見つけだしたのはお昼どきが過ぎた頃。 「ぐぅぅぅううう」 腹の虫の音で解る様に、階段を登る為のカロリーなんてもう何処にも無い。 「・・神様よ・哀れな私にヒトカけらノパんトブどう酒ヲ・ なぜ与えてくれはしないのですか・・・・・・・・・・・」 思わず階段前のベンチに空腹で横向きで眠り目を閉じながら物々独り言をいってしまう。 そこに通りがかったのか頭の上から声がした。 若い女性の声。 「あら今時珍しいわね行き倒れかしら?あなた生きてるの? えぇ?なにを物々言ってるの?、え?神は貴方たち人に一欠 片のパンもましてやぶどう酒なんて与えるはずはないわよ、 そうだ!いいこと思いついた!!、このあたしにについてき なさい、そうすれば、何かご馳走してあげるから」 がば、僕は起き上がる。 「ほっ、本当ですか!!」 勝手にリンク先の文章を改変してみました。 sinaさんこと私に文章力が無いのがモロバレですねw 改悪?かも知れないw http //www.pixiv.net/novel/show.php?id=4015 c_open=1#2 論理学の授業みたいな文章だね、小説というより共通集合で状況を定義しているだけな文章、残念ながら面白くもなんともない。 まず可読性をあげるために無駄な改行を減らしてみるところからはじめないと。 http //www.pixiv.net/novel/show.php?id=18681 c_open=1#1 そうですね、まずは文章を読みやすく直す作業がいいでしょう。 説明の順番がおかしいために読みにくさが発生しています。 まずは"。"で文章を短く区切り、区切った文章の並び順を検討してみてください。 Pixiv投稿小説批評ログ4-1 Pixiv投稿小説批評ログ5
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スレ住人の皆様 ドラゴンボール系単発SS 288氏 ドラゴンボール×なのは 320氏 ドラゴンボール×なのは 其の二 375氏 リリカルなのはZ 376氏 無題(仮) 377氏 無題(仮) 410氏 無題(仮) 411氏 無題(仮) 二代目スレ123氏 無題(仮) 二代目スレ147氏 無題(仮) 二代目スレ149氏 無題(仮) 二代目スレ301氏 無題(仮) 三代目スレ446氏 もうひとつの無印なのは~天下分け目の超決戦なの 同氏 次回作 リリカルなのはZ 三代目スレ546氏 劇場版リリカルなのはZ とびっきりの最強対最強なの 同氏 劇場版リリカルなのはZ 復活のフュージョン!なのはとフェイト 同氏 劇場版リリカルなのはZ 龍拳爆発!なのはがやらねばだれがやる 同氏 劇場版リリカルなのはZ 次回策予告 四代目スレ6氏 単発ネタ 同氏 単発ネタ2 四代目スレ62氏 劇場版リリカルなのはZ~極限バトル!3大スーパー魔道師 四代目スレ130氏 劇場版リリカルなのはZ~激突!100億パワーの魔道師なの 四代目スレ278氏 もうひとつのなのは~魔道師襲来編、宇宙一の強戦士魔道師目覚める 四代目スレ362氏 ベジフェイト 五代目スレ160氏 なのは感動の?最終回「さらばなのは!また会う日まで」 八代目スレ69氏 新OPとそのアニメーション 八代目スレ316氏 ヴィヴィオが拉致された後の展開 同氏 17話のギンガのシーンで何があったか 八代目スレ481氏 かっこいいシグナム 八代目スレ553氏 あれ風ななのは次回予告 十一代目スレ131氏 宇宙一の強戦士サイヤ人目覚める~ミッドチルダが終わる日~ 十一代目スレ446氏 あれ風ななのは次回予告 十七代目スレ448氏 妄想ナンバーズの次回作での活躍 五十五代目スレ241氏 魔法少女リリカルなのは。超戦士は眠れない TOPページへ このページの先頭へ