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いろとりどりのセカイ/いろとりどりのヒカリ 機種:PC 作曲者:忍、菊地創、WACHA 発売元:FAVORITE 発売年:2011、2012(FD) 概要 『星空のメモリア』で有名なFAVORITEから発売されたアダルトゲーム。 ゲーム内容・BGM共に評価は高い。2012年にファンディスクの『いろとりどりのヒカリ』が発売された。 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 Disc 1 アレセイア(Game ver.) 菊地創 歌:eufoniusオープニングテーマ あさきゆめみし 忍 目覚めのメロディ Step by step 夏色時間 Twilight scene 星月夜 嵐山荘午後3時 青空とステップ 鏡の国のアリス? Colorful Days Dingdong! たいむいずまねぇ 事物存在 格闘ゲームレディゴウッ! 美少女ゲームが好きだもんっ 月の光 静かな海と楽しい航海 放蕩児の遍歴 寂しく暗い森で いざ来ませ、異邦人の救い主よ 月花愁色 ピアノ259位 異界のオト Keep out! Disc 2 空知らぬ雨 忍 その翼で Judgement Attack 今、開かれる、トビラ 夢幻泡影 prologue 紅い瞳に映るセカイ 第7回716位パソコンゲーム208位 風車の丘で 風のおくりもの 8月の木漏れ日 永久(とわ)の約束 Brand New World 未来への祈り 優しさのかたち All Over Love 紅い瞳に映るセカイ(Arrange ver.) 君に逢えたから 菊地創 歌:eufoniusエンディングテーマ1 サンクチュアリ WACHA 歌:澤田なつエンディングテーマ2 君に逢えたから(Inst Arrange ver.) サンクチュアリ(Inst Arrange ver.) いろとりどりのヒカリ Theme Songs Plus収録曲 ヒカリ輝くセカイ 菊地創 歌:eufoniusオープニングテーマ COLORFUL DAYS!! Ceui 歌:Ceuiエンディングテーマ1 永遠のヒカリ ~Song of love to a blue sky~ 菊地創 歌:eufoniusエンディングテーマ2 ヒカリ輝くセカイ ~prologue instrumental~ 紅い瞳に映るセカイ ~hikari arrange~ 忍 笑顔の魔法 青空のいろ 時とセカイの狭間で 世界の果てで、その花は咲く その想いはヒカリ Bless Me with Wings Aletheia ~hikari arrange~ ヒカリ輝くセカイ ~Arrange~ COLORFUL DAYS!! ~Arrange~ 永遠のヒカリ ~Arrange~ いそぎ来たれ、主にある民 忍 激奏!! 森のくまさん サウンドトラック いろとりどりのセカイ オリジナルサウンドトラック いろとりどりのヒカリ Theme Songs Plus
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いろどりどりのセカイ 主人公 ヒロイン コメント タイプ1:エスパー FAVORITEより2011年7月29日に発売された美少女アドベンチャーゲーム。 PC版は18禁だが2015年3月19日にはdramatic createより、本編とファンディスクの内容を収録したPlayStation Vita版『いろとりどりのセカイ WORLD S END -RE BIRTH-』が発売された。 主人公 ゼルネアス:鹿野上悠馬 名前から 技:いやしのはどう ヒロイン ムウマージ:二階堂真紅 他の人には見えない(ゴーストタイプ)ので コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 ヒロイン アママイコ:観波加奈 使い手のマオ同様料理が苦手なので ゴチミル:如月澪 黒髪をリボンでまとめているので ドーミラー:敷島鏡 コータス:遠峰つかさ -- (ユリス) 2019-11-03 11 54 33
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登録日:2011/07/27(水) 00 19 25 更新日:2021/06/18 Fri 22 03 42 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 Favorite いろとりどりのセカイ エロゲー ゲーム ジト目 司田カズヒロ 祝!マスターアップ 超展開 紅い瞳の少女と出会うとき、セカイは優しい魔法に包まれて―― Favorite製作のエロゲー。 2011年5月27日発売予定だったが、6月24日に延期、更に7月29日に延期。 本当に発売されるのか心配されたが、無事に発売。 初作品以後着実に質が向上していったブランドなだけあって、シナリオもグラフィックの質もかなり高い。 ADVとしてはかなり高レベルにまとまった作品といって良いだろう。 簡単に内容説明すると独特な世界観を舞台とした人間模様や心などを描いた作品。 泣きゲーとは少し違う気がするがシナリオ重視の作品であることには間違いない。 全くエロくないというわけではないが、ウィズアニや星メモと同様にエロは薄め。 翌年の2012年8月31日にはFDの「いろとりどりのヒカリ」が発売された。 FDという体裁だが、完結編と言って良い内容。 更に2015年7月24日には「いろとりどりのヒカリ」のFDとして紅い瞳に映るセカイが発売された。 舞台設定上内容は真紅に特化しているのだが、他キャラの出番もそれなりに多い。 2015年9月30日に本編とFDを合わせたvita移植版が発売。 原画:司田カズヒロ、なつめえり、CHAN×CO(SD原画) シナリオ:漆原雪人 ストーリー 主人公・鹿野上悠馬は思い出を代償に、傷を癒やす力を持つ魔法使い。 異セカイとの繋がりがある地下室を持つ不思議な学生寮・嵐山荘が舞台。 そんなセカイで、変わり映えのしない日常、しかし悠馬にとっては夢の様な時間を過ごしていた。 そんなある日、空から女の子が降ってきた。そして、女の子は言う 「お願いします、魔法使いさん。どうか私を助けてください」 キャラクター 鹿野上悠馬 CV.無し 身長.cm 3サイズ.BWH 血液型.型 主人公。 魔法使い・真紅から傷を癒やす力を貰ったが、その代償として真紅と出会う前の記憶を失い、物忘れも激しくなる。 日々を過ごすことには無頓着で、『仕事』以外は天然っぷりを発揮していることが多い。 学校の勉強(どうしてもやる気になれない)以外は色々なことをこなせる男であり、荒事から料理まで何でもござれ。 ボケることも多いが、周囲もあれなので的確なツッコミ性能も有する。 日課は日記を書く事だが、余りの雑ぶりに毎日真紅に説教されながら一緒に書く。 二階堂真紅 CV.澤田なつ 身長.141cm 3サイズ.B73W51H75 血液型.B型 悠馬に魔法を授けた半透明な魔法使い。 悠馬以外にはその姿を見る事も言葉を聞くことも出来ない。 見た目は○学生だが、中身は達観していて飄々とした態度を取る事が多い。 悠馬としか会話出来ないので悠馬の行動や言動に対してよくツッコミを入れたりしている。 悠馬には自らが出来なかった「恋」をさせるために取り憑いている。 観波加奈(偽名) CV.外屋舞美 身長.159cm 3サイズ.B85W56H86 血液型.AB型 満月の夜に空から降ってきた謎の女の子。悠馬により助けられるが、その事故の影響か記憶を喪う。 視力が非常に悪く、事故で眼鏡を割ってしまった後は物凄く難儀していた。 しかし、過去に悠馬と交わしたある「約束」を理由に学生寮に住み着くようになる。 代用として用意したメイド服を気に入り、それ以降は標準装備となる。 家事は一通りは出来るが、料理だけは致命的に駄目。 髪を下している姿も多いが、同じぐらい三つ編みにしている姿も多い。 如月澪 CV.加乃みるく 身長.156cm 3サイズ.B77W54H79 血液型.A型 悠馬の幼なじみのクラスメート。真紅と出会う前からの知り合いで、記憶を喪った悠馬の世話をしている。 最近、悠馬の周りに女の子が増えた事に焦って、後に学生寮に住み着く事になる。 分かりやすいツンデレっぽい行動が目立つが…。 東峰つかさ CV.藤森ゆき奈 身長.146cm 3サイズ.B72W52H73 血液型.O型 学生寮の新人であり後輩。 真面目で素直な頑張り屋だが、思い込みが激しい猪突猛進タイプ。 かなりの貧乏だが、鈴に騙されて怪しい商品をホイホイ買わされたりだまされたりする色々心配な子。 とあるイベントで、主人公をおっぱいの神様と崇める。 某ウザ実妹にデジャヴるが気にするな。 敷島鏡 CV.杏子御津 身長.152cm 3サイズ.B88W56H87 血液型.AB型 学生寮に引きこもる電波少女。 天然でのんびり屋だが、割と毒舌な所も。 昼夜逆転生活で、一日中アニメやゲーム(エロゲ含む)やエロビデオでダラダラ過ごしているので色白。 主人公を「お兄ちゃん」と呼んで慕っている。 和服にフリルとスカートをくっつけたような独特な和ロリを好んで着ている。 また、エロゲ愛好家だからか白スクをあえて好んで選んでいる。 夏目鈴 CV.相葉茉美 身長.164cm 3サイズ.B89W58H86 血液型.B型 学生寮に住む主人公の師匠である「逃がし屋」。 人間セカイでは敵なしの超一流の人間(肉体派)だが、異セカイでは未だ成功率0% 億単位の本を平気で買う程の本好き。 私生活では自堕落だったり、悪戯したり面倒くさいという理由で餓死しかけたりするダメ人間。 因みに、名前は「なつめすず」であって、「なつめりん」とは読まない。 非攻略対象。 一之瀬あゆむ CV.神村ひな 身長.160cm 血液型.AB型 時期はずれの転校生。 無口無表情で何を考えているか解らない人。絶対異セカイの住人だろう。 中性的(女装が似合いそう)な見た目、だが男だ。 彼の振る舞いに悠馬はどことなくシンパシーを感じ、すぐに友人となった。 霧島時雨 CV.氷河流 身長.180cm 血液型.B型 学生寮の管理人。 見た目はさえないオッサンだが、度を超えたお節介好きで心優しい。 物を探す能力を持つ「探し物屋」。 追記・修正をお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 星メモ好きだったんだが、比べてどう?ノリは同じかんじなん? -- 名無しさん (2013-11-08 23 03 09) 主人公の名前って悠馬じゃなかったっけ -- 名無しさん (2014-07-03 09 34 27) 名前 コメント
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07月 2011年 FAVORITE ツンデレ 世話焼き 割と好評な幼なじみ 司田カズヒロ 同い年 思い出の女の子 漆原雪人 王道型 197 :名無したちの午後 [sage] :2010/12/17(金) 20 24 15 ID Cx8gCkmt0 FAVORITEの新作予告、再会系幼馴染がメインと期待 199 :名無したちの午後 [sage] :2010/12/18(土) 02 04 25 ID Z5Ysmmc40 あの予告だけだと如何様にも解釈できるが、そうだといいな 星メモの夢がどストライクだったが、それ以上を期待したい 200 :名無したちの午後 [sage] :2010/12/19(日) 21 13 41 ID Dmz3LAhe0 ツンデレ世話焼き幼馴染で縞パン要員か 299 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/02(土) 00 49 35.25 ID b9G2/1/C0 いろとりどりの澪は幼馴染だけど、同じ時期から主人公と一緒にいる真紅も幼馴染になるの? 303 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/02(土) 03 26 27.78 ID XofQvflaO 真紅が幼馴染みなら鈴さんも幼馴染み 言えないこともないけど年齢差あるし保護者属性の方が強くね? 304 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/02(土) 09 24 28.76 ID b9G2/1/C0 やはり幼馴染としての様式美を守ってる澪だけが幼馴染かねえ 年齢差あるとどうも馴染みといえない気がする 305 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/02(土) 10 10 48.08 ID DOgsaEBt0 1000年生きてきたヤツが、300年コイツと一緒に居る、と言ってもあまり幼馴染っぽくないしな 恋神 -ラブカミ- のツクヨミなんかは分類しにくい 306 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/02(土) 11 08 18.83 ID navGZaIJ0 分類も何も一緒に歩いただk(ry とっぱらのミドリとかあまつみの神奈とか、もちっとそれらしい人選もあるだろうに 何でわざわざキワいところ持ってくるんだぜ? 307 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/02(土) 13 44 44.93 ID DOgsaEBt0 その2人は知らないからさ ぼんやり思い付いたことをでろっと書いただけなので、そこまで推敲は出来てないっス でも確かに迷子の案内しただけだったな どうも、子供の頃の回想シーンがあると、脳内幼馴染リストに乗っかってるのかもしれない 自分の中だけなら問題ないが、スレに書き込むならもちっと考えてするべきだったかもしれん。すまんぉ 434 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/17(日) 20 29 59.42 ID Hye7CfBU0 いろとりどりはやっぱ超展開になるのかな 435 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/17(日) 21 15 48.30 ID j7joNmPh0 真紅ルートはそうだろうが、幼馴染ルートは普通のシナリオになるんでないかな 436 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/17(日) 22 32 37.32 ID 7HJFBFrD0 主人公の悠馬の記憶に関する場面が体験版でも何度も出てくるし 澪ルートでもそれや魔法が絡んだシリアス展開になると予想。 この作風で普通のキャラ萌えシナリオになるとも考えにくいから。 【以降ネタバレ注意】 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 529 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/27(水) 21 07 39.48 ID vQhOSJJF0 向こうのネタバレによるといろとりどりのセカイはバトルあるようだな。 澪ルートではどうなるかはともかくして。 あとプリンセス エヴァンジールも体験版でそういう展開あった。 もっともどちらも自分が好むタイプのバトルではなさそうだけど。 530 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/27(水) 21 23 27.61 ID vnXxXLbj0 なんで発売日直前にネタバレ情報をわざわざ持ってくるんだよ…… 531 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/27(水) 21 50 06.47 ID d3iP9rE70 戦う幼馴染みさんがくるぞー 532 :名無したちの午後 [sage] :2011/07/27(水) 21 50 47.19 ID AQiq7byx0 てかもう澪√の報告が出てる・・・・ こっちに貼られるのも時間の問題かも 559 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 13 34 53.03 ID z/XGzsRc0 いろとりどりのセカイ 如月 澪 ツンデレ世話焼き幼馴染と鈍感主人公 幼い頃の奇矯さは鳴りを潜め、初めて出会った時の思い出も忘れてしまった澪 寂しくはあるも変わらない部分を見つけて安心する悠馬 前半は共通であったイベントとの対比。デレ 煽る鏡と鈴さん、後押しする真紅、意識し始める二人。対抗馬の加奈はわりと空気 扉越しのデートの約束はニヤニヤ出来る 後半は澪の嘘と孤独、悠馬への想いが語られシリアス展開 幼少澪が気に入った人をどん底に突き落とす欝過ぎな過去 澪にとって二人が幼馴染である意味は悠馬が思っているよりずっと大きく ハッピーエンドではないがまあ許容できるレベル 残念なのは幼少期の回想が“昔の私”のものだけで 遥かに長く一緒に過ごした“今のあたし”のものが無いこと 澪が“昔の私”と“今のあたし”の思い出云々で愚痴ってるので “偽者の幼馴染”って思い込みを崩すモノがあると思ったんだけども 565 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/11(木) 21 15 59.83 ID OM1cWop/0 澪可愛いよ澪 ツンデレ世話焼きは尻に敷かれてる感が良い 闇色のスノードロップスの雪乃√の陵辱回避不可とか欝でした 566 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/11(木) 21 40 10.78 ID tOMiRERmO 今年は黒髪ロング幼馴染が多くて喜んでたら孤独で不幸設定もセットという 567 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/11(木) 22 17 14.31 ID aCKh1WLO0 個人的には黒髪でこれだという幼馴染があまり見当たらないなあ。 キャラ自体は良くても設定や扱いでアウトになるケースがザラ。 幼馴染だと赤・茶系が多いし黒髪はむしろ非幼馴染の方に偏っている。
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074 いろとりどりのセカイ ◆5brGtYMpOk わたしーー里中千枝がこんな性格になったのはいつからだっただろうか。 悪を許せず困っている人を放っては置けない、そんな正義の味方みたいな自分。 悩んで、悩んで……答えは見つかった。 子供の頃からずっとそうだった。幼稚園ではチビッコギャング、小学校では正義の味方、中学校では……給食革命の戦士。 高校では世界を救うっていう物語の主人公みたいな話。 わたしの町では奇妙な殺人事件が発生していた。次々と広がっていく原因不明の変遺体。 犯人も動機も何もかも一切謎。でもある出来事をきっかけに、事件は解決へと急激に回り始めた。影(シャドウ)……それは人間の精神が具現化した存在。 人間をテレビの中に連れ込み、その人の心境を表したものがダンジョンとなって現れる。 そいつらがこの町を騒がしている元凶だった。影(シャドウ)は心の奥底で抑圧されていた感情。 テレビに迷い込んだ人は、語りかけてくる本当の自分と向き合わなければいけない。 その物語の中でわたしは本当の自分と出会った。醜く歪んだ心を持った影(シャドウ) そいつはわたしの心の核心を突いてくる。雪子に対する、嫉妬や優越感といった感情を。 雪子の自分を見る卑屈な目が堪らなく嬉しい、最高だ、気持ちがいい。 そんな感情をわたしがいくら否定しようとも、シャドウは真実しか言わない。 全部、全部それは本音でしかない。だって、影(シャドウ)はわたしだから。 心が折れかけたわたしを救ってくれたのは、友達の言葉だった。 ーー本音? 結構じゃねぇか! ーーそれでも、友達なんだろ? そんな心から言ってくれた思いに目が覚めて、ずっと、ずっと見て見ぬ振りをしてきた自分に腹が立って、わたしはわたしでしかないことに、今更気がついて。 ぼんやりながらも警察官を目指したいと思って、頼られるわたしじゃなくて、みんなを守りたいわたしを目指して…… それで…… ーーそれで? 目の前には白いベッドに寝転んでいる女の子がいた。 メイド服に包まれた女の子の目は閉じている。 この子は……そう、わたしの友達のモモカちゃん。友達になったばかりの子だ。 会ったのは一度きりで喋ったのもほんの少しの時間だけど。一緒にお茶した時間が私たちにはある。 それだけで友達と言えるのかって聞かれれば、友達だって断言出来る。大切なのは過ごした時間だけじゃない。 趣味や好きな食べ物とか、どんな人がタイプなのだとか。 そんな何気ない日常の話もできなかった。休日に一緒にショッピングモールに行って、洋服を見たり学校帰りに会って話に花を咲かす。 そんな未来だって私たちにはあったのかもしれない。 モモカちゃんが可能性として示した平行世界の概念。元々出会うことのなかったわたしたち。 モモカちゃんは他人同士って言ったけど、逆に考えてみればとても運命的に見える。 だって平行世界なんだよ。普通の人が聞いたら笑っちゃう言葉。 そんな世界で出会った……都合のいい解釈かもしれないけど、これって奇跡って言えないかな。 ペルソナ。ほんとうのわたしを表した影。 この場ではみんなを守るべき力でもある。 それなのになにをやっていたんだろう。みんなが命を懸けて戦っていた中、気絶していた。 こんなのでみんなを守っていけるのかって不安になる。 今この時、最後の一人になるため人を殺した人間がいて、殺された人がいるのかもしれない。 モモカちゃんの顔は死んでるなんて思えないほど綺麗だった。 目立つ傷は腕だけで、他の箇所はかすり傷程度。 何事もなかった様に今にも起き上がって来そうと思うのを、わたしは止める。 死んだ人間は生き返らない。それは無駄な考えなんだと分かっている。 理解は出来るが納得はいかない。その言葉がふと頭の中に浮かんできた。 そうだ。わたしは納得がいってない。この下らない催しも、人をあざ笑う様なエンブリヲってヤツも。 殺し合いに乗る様な人も、モモカちゃんが死んだことだってなにもかも。 最後の一人になったらなんでも願いを叶える? ふざけんな、勝手に連れてきて殺し合いをしろって、あんたは神様にでもなったつもりか。 ドロドロと胸にある感情が広がっていくのが分かる。このゲームの主催者に対する怒りでもあるし、モモカちゃんを失った悲しみでもーー 涙がこぼれてきた。 あれ……なんで泣いてるの…… 泣く場面じゃないよね…… 怖いとか、ムカつくとかそういう感情を出すところだよね…… ゴシゴシとジャージの袖で、吹いても吹いても涙は止まらない。 どうしちゃったのわたし……胸が痛いよ。 さっきのようなドロドロとしたのは違う。 ぎゅっと締め付けられるような、そんな感覚。 ……ああ。 ……なんとなく、なんとなくだけど分かってきた気がする。 ……涙が流れている理由も。 ……胸が苦しい理由も。 悲しくて、悲しくて、泣かないように我慢してたから。 ちょっとしたきっかけで、こんなにも止まらなくなる。 だけどもうこの涙は止めない。 モモカちゃんが眠る真っ白な部屋で、わたしはずっと泣いていた。 ◇ 「だれかいませんかー?」 「返事があったらあったで、軽いホラーね」 「ちょっと……クロエちゃん、そういうこと言うの止めてよ」 若い少女の甲高い声が無人の店内に高く響いていた。 その声は空気を震わせ、寒さのせいか白い煙と共に散っていく。 声の発生源は店内の入り口からだった。自動ドアが開かれたことにより、早朝の外の冷気が店内に入り込んでくる。 来店を知らせるベルの音が鳴り少女たちは中に入っていく。 店内は広く、テーブルとソファが無数に並べられていた。 新作のデザートが描かれたポスターが壁に貼られている。 掃除が行き届いているのかピカピカとしたリノリウムの床はホコリ一つもない。 俗に言う、ファミレスと呼ばれる場所に二人の少女が来店していた。 「意外ね、そうは見えないわ」 「それだけじゃなくて、虫とか、虫とか、虫とかも苦手。想像するだけでもう……」 「よっぽど嫌なのね……」 二人は話をしながら壁際のテーブルの席に座る。 青い顔をしてテーブルに突っ伏したのは里中千枝といい、 そんな千枝を見て苦笑いしているのがクロエ・フォン・アインツベルンといった。 誰もが少なからず傷を抱えた騒動から一夜明けて。 二人はヒルダを追いかけるために、線路の上を通って東へと足を伸ばしていた。 戦闘による魔力の枯渇にあったクロエは、千枝から取れた魔力が思いの外多かったのが幸いした。 ペルソナを操るという彼女からの魔力提供はイリヤには遠く及ばないものの、通常魔力回路を持たない一般人より量は格段に違っていた。 恐らく”異能”という枠に入っているのなら、吸い取れる魔力の量も上がるのだろうと、クロエは推測している。 そうして四つある内の東に位置する駅に着いた二人は、闇雲にヒルダを探し出しても徒労に終わるだけだと、近くにあったファミレスを見つけて入ったのだった。 テーブルの横に置いてあるメニュー表に千枝は目を通していく。 そこには豊富なメニューが所狭しと載せられていた。 新鮮なイタリアントマトにモッツァレラチーズを使用したピザに、新メニューと大きく書かれているのは鮭や鮪といった魚介類をふんだんに使ったクリームパスタ。 デザートにはこれまた苺を溢れる程に入れたパフェに、まろやかなコクが自慢のチーズケーキ。 知らず千枝の喉がごくりと鳴ったのを、クロエは目ざとく聞き取り呆れた声を出した。 「そんなお腹空いてるの?」 「お昼食べてないんだよねー。今は朝だけどさ」 二人は軽口を叩きながらも視線は時折外へ向けている。 駅前を見渡せる位置にあるファミレスは、駅に近づこうとする者を確実に捉える。 ヒルダがクロエたちと合流をするならこちらの駅を目指すのは必然。 駅でそのまま待つのは無用心なので、こうして近づく参加者の確認をしながらヒルダが来るのを待っていた。 「わたし見てるからクロエちゃんはご飯作って来ていいよ」 「それはわたしのセリフなんだけれど……まぁせっかくだし、お言葉に甘えようかしら」 「料理できるの?」 「作るって言っても冷凍物を温め直すだけ。最近の技術はすごいらしいわ」 別にわたしはお腹は空いてないんだけどね、とクロエは言葉に出さないで。 立ち上がって店の奥に足を運ぼうとした時、メニューを眺めていた千枝が静止の声をかけた。 「やっぱりヒルダさん待とうかな」 「えっ、いいの?」 「みんなで食べたほうが美味しいしね……あっ」 ぐぅぅぅ、と。 説得力のないお腹の音が鳴って、千枝は顔を隠した。 ◇ ーー結論から言うと、逃げられた。 線路上から逃走するキリトを追いかけていたヒルダだが、その鍛え上げられた足は止まっていた。 理由は単純に目標であるキリトを見失ったからだ。夜の追跡が困難ということもあったが、全力疾走にも関わらずいつまでも背中が捉えられないのが原因であった。 駅を過ぎた先が市街地だったのも追跡を困難にさせた。路地裏を疾走して、障害物がなんだと言うように、キリトは道のない道も飛び越えていった。 二人の差を分けたのはなんだったのか。 ヒルダにはキリトだけではなく他の参加者の警戒もしなければいけない。 そのため、進行は若干遅くならざる終えなかったからであり、それらを全くと言っていい程せず、がむしゃらに逃走していたキリトが彼女をまく事は必然だった。 もう一つ。これはヒルダには知る由もない話だが、現実の肉体を持たないキリトは疲れを知らない体だったため、キリトが自分の意思で止まらない限りヒルダは絶対に追いつけなかった。 ヒルダにはとにかくいろいろな悪条件が重なっていた。 ヒルダの決断は早かった。このまま追いかけてもキリトを見つけられる可能性は少ない。 そう判断した彼女はすぐにクロエ達のところに戻ることにした。 場所の指定を二人はしていなかったが、入れ違いを避けるため恐らく駅にいるだろうと思っていた。 キリトをあのまま放置するわけにはいかなかったが、自身の身の危険という問題もあった。 武器は手元にある拳銃一丁。予備の弾薬はなく、他の武器などはない。 これだけの武器では、一人で行動しているヒルダには多少の不安があった。 そして現在。 キリトを追跡してきたルートそのままに、入り乱れた路地裏をヒルダは歩いていた。 足に結構な疲労が蓄積している中、灰色のコンクリートの街を背景に彼女は進む。 時刻は夜明けを超えたところ。日の光を求めて土木や草が活動し始める時間。 朝の冷たい風が彼女の赤い髪に吹き抜け、街中を覆っていた暗闇はすでに取り払われている。 クロエと合流する頃には、放送も間近といったところだろうと推測して足を早める。 時折小石が散らばって落ちていて歩行の邪魔をするが、胸のムカつきと共に彼女は石を蹴り飛ばす。 名簿を確認したときエンブリヲの名前があったことをそこまでヒルダは気にしていなかった。 なぜならエンブリヲは死んだからだ。死んだ人間は二度と蘇らない。あの時が停止した世界で彼は確実な死を迎えたはずだった。 クロエに忠告したときも万が一という時のためだった。 エンブリヲの能力。不死身でありながら、同じ時、異なる場所に同時に複数出現でき、テレポートも可能で自分が触れたものを任意に飛ばすことも出来る……自称創造主。 ここにジルでも入れば確実に無能の烙印を押されていたことだろう。 あの場でヒルダがした事と言えば、銃を突きつけておきながらエンブリヲの脅しに引き金も弾けず、なすがままにやられていただけ。 もっとも、彼女は既に亡くなっており、存命時はエンブリヲに熱心だったわけだが。 ようするにヒルダは甘く見ていたのだ。この理不尽な世界を。 無意識に……そう、心の奥ではなんとかなるだろう……そんな気持ちで。 自分の身近な存在がいつドラゴンに落とされて墓の下に眠るのか分からない……戦場という日常にいた彼女には分かっていたことなのに。 だからきっとモモカが死んでしまった責任は自分にもあるのだろうとヒルダは思っていた。 忌み嫌われ社会システムを破壊しかねない退化した危険な人類ーーそうエンブリヲに思想を仕向けられているにも関わらず、アンジュの為だけにアナゼナルにやって来たモモカ。 マナの力を持たないノーマを嫌悪していたものの、自らコミニュケーションを取ってだんだんと打ち解けていって。 彼女はこの世界でも最後までアンジュを想って死んでいった。 それは誰も望んでなかった事故なのかもしれない。 この事実をアンジュはどう思いどのような行動を起こすのだろうか。 怒りのまま、殺害した本人を探し出して報いを受けさせるのか。 モモカが死んでしまった事実に嘆き悲しみ立ち上がることさえ出来なくなるのか。 怒り嘆き悲しみ、全ての感情を混ぜて殺し合いに乗ってしまうのか。 モモカは守れず、エンブリヲを取り逃がした自分が酷く憎い。 ただ、それだけを思い駅に続く大通りをヒルダは歩き出した。 ◇ 「探し物?」 空もすっかりと明るくなり始めた時間。里中千枝は対面に座るクロエに対して声をかけた。 なぜそんなことを聞いたのかというと、クロエの挙動がおかしかったからだった。 参加者に支給されたデイパックをクロエはいじくり回していた。じっと見つめてたかと思うと手を入れたり、振り回したかと思うと触りだしたり。 クロエはそんな不審な行動を何度か繰り返していた。 初めはクロエの行動について聞くつもりは千枝にはなかった。 しかし、人間、外れているモノには興味が抱くものである。 身長が高い人。胸が豊かな人。タバコを吸って白い煙をばら撒いてる人。 クロエの挙動不審ぶりは千枝の興味に惹かれた……興味を持って当然の話だった。 千枝の声が聞こえているのかいないのか。 クロエは考え事をしているのか動く気配を見せない。 そうなると自然に二人は会話がなくなるので、店内には時計の音だけが響く。 カチリ、カチリ、と時間だけが過ぎていく。千枝は無言の空気を嫌うように、ドリンクバーから持ってきた炭酸飲料の入ったグラスにストローを立てて飲んでいた。 空きっ腹に飲み物はキツかったが、ヒルダが戻ってくるまでの我慢だった。 「ーーねぇ、車の運転はできるかしら」 唐突に言葉を切ったクロエは千枝が持ってきたグラスに手をかけて煽る。 千枝と同じく中身は炭酸飲料だったのが予想外だったのか、彼女は軽く咳き込んでいた。 テーブルにこぼれ落ちた水分をナプキンで拭き取り、何事もなかったように振舞う。 クスリと笑ってしまった千枝に人睨みを利かせて。 「原付の免許はあるけど、車はないかなー」 「わたしは、運転できるかできないか聞いているわ」 「えっ、そりゃできないよ」 千枝は否定の意味を込めて手を振った。車の免許が取れる年齢にまで彼女はなっていない。 そう……と答えに悲観するわけでもなく、クロエはグラスに入った氷を鳴らす。 最初から期待はしていなかったというように彼女の表情は変わらない。 「出来れば、移動手段が欲しいところなの。足の代わりとなる自動車といったものね。鍵さえ手に入れれば、そこら辺から頂けるのだけど」 顔を上げた千枝にクロエが懐から取り出したのは一つの鍵。 銀色に鈍く輝く首輪と同じ色の鍵がクロエの手に握られていた。 それが意味することがなにか、すぐに千枝には分からなかった。 「それって、もしかして車の鍵なの?」 「いえ、バイクの鍵よ。わたしの支給品のね」 クロエの言葉より後の出来事に千枝は目を疑った。 狭いファミレスの床一面に現れたのはバイクだった。二輪車の側車にサイドカーを取り付けたそれは白く艶めいている。 千枝の目の前で起きた光景。 それは、クロエが所持しているデイパックの中から突然バイクが出ててきたのだ。 目の錯覚かとよく目を凝らしても、どこからか取って来たのではと辺りを見回してみても、種になるようなものはない。 「な、な……」 言葉も出ない千枝にクロエはバックを片手に持ったまま笑みを浮かべている。 「これって、どういうことっ!?」 千枝の説明の要求にクロエは口を開く。 デイパックと呼ばれる参加者全員に配られた物は、この世界と同じで不思議に満ちている。 大きさや重量を無視して持ち運べ、入った物はまるでミニチュアのように収納されていく。 内部は空間と呼ぶべき広さがある。腕を入れて大きく振っても、触れるのはデイパックの入口に当たる部分だけ。そこより先は無限が広がっている。 例外として地面に根を生やしたものは仕舞うことができない。これは木や家といったのが該当する。運べる量に限界はない。 仮に、駐車場にある車を全部入れても問題はない、というのはクロエの談。 「あ、あのー、質問いい?」 「どうぞ」 「これって、人とかも入れるのかなーって」 「それが問題なの。体の一部が入るのなら、全身入ることも不可能ではないはずよね。いろいろ試してたんだけど……結論は可能。でも、長時間……いえ、短時間でも入ることはおすすめしないわ。だってこれではちょっとした隠れ家じゃない。 想像してみて。街中の住宅地の一つにポツンとあるデイパック。または森の誰にも見られないような場所。そんなの見つけようがないわ。 便利すぎるのよね。みんな隠れられたらゲームなんて滞りなく進行できない。だから、なにかあると思うのよ。参加者にとって悪いなにかが。 わたしにはとても入る勇気はないわ。あなたが良かったらだけど……どう?」 「いいです」 クロエが言い終える前に千枝は首を振っていた。 誰だって実験体みたいな扱いを進んでしたいとは思わない。 デイパックの謎は気になるが、その為に自分の体を犠牲にするやり方は彼女にはできない。 「これはお蔵入りかしら。三人乗せられないものね」 強引に引き止めるわけでもなく、クロエはバイクをデイパックにしまっていく。 そこでも千枝は二度目になる衝撃を受ける。 デイパックを広げるように近づけたクロエは瞬く間にバイクを収納していた。 デイパックの方が大きくなるわけでもなく、バイクの方が小さくなるわけでもなく。 この世の法則を無視した奇妙な光景がそこにはあった。 「この程度の大きさなら数秒あれば仕舞えるわ。大きさや重量によって時間にバラツキがあるのよ。車ぐらいになると結構力仕事になるから大変ね」 クロエはこの程度と言ったが、バイクの大きさはサイドカーのこともあって相当なものだ。 デイパックにバイクを入れたクロエはソファに腰を下ろす。 「さて、デイバッグの話はこのぐらいにしといて、指針について決めないとね。わたしとしては始めに会場の『端』をじっくり見ておきたいのだけど……そこに何かしらヒントがあるかもしれない。 ここからちょっと南下するだけで着くわ。それとジュネス……ショッピングモールね、ここは色々と物資を調達出来そう。 それで、千枝はどこに向かいたいとかの希望はある?」 「あ、それじゃあ」 西の駅で仲間と別れた事を千枝は言った。一人は黒髪のお嬢様にもう一人は銀髪の女の子。 正確には別れたのではなく、フライパンで頭を殴られて気絶させられ連れてこさせられた。 現在は早朝のため、雪子たちと離れてからずいぶんと時間が経っているが、もしかしたら既にどこかに行っているか、千枝たちを追って民宿の方に来ているかもしれない。 なので、出来ればと控えめながら譲る気のない提案をした。 「その銀って子は、ただの大人しい娘じゃないみたいね」 「うん……まるで感情がないみたいだった。受動的っていうのかな。あのまま放って置いたら、食べることも飲むこともしないで餓死しちゃいそうな感じがあった」 「本物の霊媒者か……興味が湧くけど、今はそれどころじゃないわね。ヒルダが戻ってきた後は、西の駅で二人と合流が一先ずの目標になるわ」 話は終わりだというように、クロエは視線を切って窓の外を見つめた。 銀色の髪は輝いていて、灰色の瞳はどこまでも揺れていない。 千枝にはその顔がどこか物鬱げに見えてちょっとした違和感を覚えた。 「……はぁ」 ソファに背を預け真っ白な天井を見つめて考える。 なんでこんな事になったんだろう。 わたし達がなにか悪い事でもしたのか。 本当に腹立つし、ムカつくし、やっぱり怖い…… 早く、一秒でも早くこの事件を解決して、わたしの日常に戻りたい。 わたしがいつまでも帰ってこない事を、雪子はきっと心配している。 別れ方があんなだったから、心配しないほうがおかしいか。 雪子の悲しむ顔は見たくないから、大丈夫って顔を見せて安心させてあげたい。 モモカちゃんが亡くなった……その事も伝えなくちゃいけない。 雪子は……きっと泣いちゃうだろうな。 そんな雪子を見てわたしはまた泣いちゃって。 でも、いつかは涙は止まって。 わたしたちは…… 「あら?」 千枝のぼんやりとした思考がクロエの声によってかき消される。 クロエの視線の先。アスファルトの道路を渡り、今まさに駅に向かっている赤い髪を持った少女ーーヒルダがいた。 ーーそして少女たちは再会する ◇ ファミレスを飛び出していった千枝をクロエは静かな目で見つめていた。 夜の事件の後、モモカの遺体を持って民宿の一室にまで運んだのは千枝だった。 あの時、クロエはドアの前で千枝を待っていた。しばらくすると部屋の中から声を抑えた嗚咽が聞こえてきて、それも時間が経てば大きくなっていった。 ここは命の価値が等しく平等で、誰もが思い通りに行動するのを容認する。 世界の終わりは自分以外の全てが屍になった時だけ。 それがルール、この世界においての絶対であり覆す事のできない決まり。 しかし、 果たして本当にそうなのだろうか。他に道は絶対にないとは言い切れるのだろうか。 だがモモカが死んでしまった事で歯車は回ってしまった。 坂道でボールが止まらないように、もう元に戻すことなど出来ない。 では、どうする。 クロエは、一つの考えが浮かんだがすぐに首を振って消し去る。 『彼』の背中を眺めてきた自分がなにを考えているのだと。 失ったものはあるけれど、希望は無くなったわけではない。 ならばそれに向かって進むだけ。 わたしの『日常』はまだ壊されていない。 二人がこちらに歩いてくるのを、クロエは手を振って迎えた。 【F-8/ファミレス/一日目/早朝 (放送直前)】 【クロエ・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:デイパック×2 基本支給品x2 不明支給品1~3サイドカー@クロスアンジェ 天使と竜の輪舞 [思考] 基本:脱出する。 0:ご飯にしますか。 1:放送を聞いた後、西の駅に行って、天城雪子、銀、と合流する。 2:イリヤ、美遊と合流。 3:脱出に繋がる情報を集める。 [備考] ※参戦時期は2wei!終了以降。 ※ヒルダの知り合いの情報を得ました。 ※クロスアンジュ世界の情報を得ました。 ※平行世界の存在をほぼ確信しました。 ※モモカ萩野目のデイパックを回収しました。 ※クロエのキスによる魔力の補充は、異能者であるなら一般人よりも多く採取出来ます。 【里中千枝@PERSONA4 the Animation】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品 [思考] 基本:殺し合いを止めて、みんなで稲羽市に帰る。 0:お腹減った。 1:みんなを守りたい 2:天城雪子、銀、と合流する。 3:悠、クマを探す。 4:モモカ、銀の知り合いを探す。 5:足立さんは微妙に頼りにならないけど、どうしようか。 [備考] ※モモカ、銀と情報を交換しました。 【ヒルダ@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】 [状態]:疲労(中) [装備]:グロック17@魔法少女まどか☆マギカ [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考] 基本:進んで殺し合いに乗る気はない。 1:エンブリヲを殺す。 2:アンジュ達を探す。 3:アンジュに出会えたら平行世界について聞いてみる。 [備考] ※参戦時期はエンブリヲ撃破直後。 ※クロエの知り合いの情報を得ました。 ※平行世界について半信半疑です。 時系列順で読む Back ダイヤモンドプリンセスの憂鬱 Next 第一回放送 投下順で読む Back ダイヤモンドプリンセスの憂鬱 Next アンバーリファイン 052 儚くも美しい絶望の世界で クロエ・フォン・アインツベルン 080 少女不十分 里中千枝 ヒルダ
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07月 2011年 CHAN×CO FAVORITE なつめえり ロリコンなら良作 司田カズヒロ 漆原雪人 絵だけは素晴らしい 原画:GT・司田カズヒロ・なつめえり・CHAN×CO(SD) シナリオ:漆原雪人 47 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 01 52 11.87 ID Fvs7TE+L0 妹スタイルもいろとりどりも変なシリアスで自爆か・・・ 48 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 01 55 42.65 ID zw1dIrRD0 いろセカは星メモ以前のFavoriteを考えれば容易に想像は出来たけどな 別にイチャラブ目的で見てたわけじゃないから買ったんだが 49 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 02 18 11.70 ID 7g5c8PiR0 妹スタイルも後味の悪さに定評のあるチンコ:ドライブを考えれば(ry 50 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 02 29 36.78 ID CbgaRUAG0 さすがにいろセカにイチャラブゲーを期待するような馬鹿はこのスレにいないだろw メーカーの過去作にも特にイチャラブゲーはないし、そうでなくともライター見ればありえないことはわかる もしイチャラブ期待して買う奴が居たとしたらそいつは今後、評価が固まるまで新作買うべきじゃない 51 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 02 45 00.14 ID qK3cL8M70 ナツユメナギサみたいなほろ苦い系が好きなら割と良かったと思うぞいろセカは 眠ゲー成分も多いから手放しでは褒められんが 52 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 09 52 33.35 ID NAjmwom70 あそこの作品は一部の声が無駄に大きい典型だから好きになれん 56 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 17 34 00.85 ID LclPpTCp0 いろセカにイチャラブも求めるならわかるが、イチャラブ特化を求めるとか何考えてるんだか・・・ 58 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 19 05 02.22 ID Fvs7TE+L0 あの絵でイチャラブして欲しかったんだよ イチャラブゲーで話題になっても絵的にアウトな所ばかりすぎる 59 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 20 36 16.27 ID ZUu2XzRA0 その気持ち分かる らぶでれとラブラブルのとこなんか特に ラブラブルでちゃんと絵が改善されてきてるのは分かるし、 これ以上の突っ込みは絵師に悪い気がするんだけども・・・ 60 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 20 56 03.96 ID LclPpTCp0 イチャラブ特化なら絵もシナリオもどうでも良いんだよ! 冗談抜きでそんな所ばかりでうんざりだわ 61 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 21 04 21.86 ID ipCjNCmA0 そんな所ばかりというほど特化ゲーなんて出てないだろ 64 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 23 13 43.91 ID WYKk+Pqz0 58 やっぱりいい原画にはイチャラブを期待してしまうよね イチャラブ重視してないメーカーだと分かってても、つい求めちゃうのがこのスレ住人の人情だと思う 65 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 23 16 35.32 ID nBWvxyV60 作画とシナリオの両立が出来てたのが、かつてのどみるでありシリウスなんだよな。 どみるはみあみあが止めてから崩壊しだしたし、 シリウスはこんぶ以降まったく音沙汰なし。生きてるのかつぶれたのかすら分からん。 66 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/01(月) 23 58 37.86 ID ZUu2XzRA0 絵がいいと公式の紹介でグッと引き付けられて“一目惚れ”しちゃう 今だとSuGirly Wishと神聖にして侵すべからずに引き付けられ過ぎて辛い 両方ともライター見ると過剰な期待は禁物と分かるんだけども 74 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/02(火) 23 03 12.82 ID YFGFUX2s0 いろセカはイチャラブとエロ増やせって意見が多そうだと思ったんだけど意外と少ないな むしろエロイチャ好きを装ったアンチにも見える 75 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/02(火) 23 33 42.45 ID 26P1yp960 そりゃ好きなブランドなら高みを狙って欲しいし。アニメ化とか 76 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/02(火) 23 59 04.94 ID FBYpLgaW0 もうあそこはメーカーからして、イチャラブメインなシナリオが望み薄になってるからなぁ… システムとか演出が良いだけに残念 反対にランプがシナリオ重視から萌え路線に舵をとりつつあるのでこっちには期待したいものがある 77 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 00 40 13.89 ID 9jE410/l0 住み分ければ良いのに何でフェイバリットでイチャラブ特化の声が上がるのか・・・ 78 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 09 08 43.26 ID lhUbSfMQ0 あの絵でイチャラブしてほしいって人がいるんでしょうよ 79 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 11 49 41.99 ID SXIKO7G70 正直それは完全に個人的趣味の範疇だからこのスレでは勘弁して欲しいよな。 絵が好みならニトロでもライアーでもイチャラブ期待するのかお前はみたいな。 80 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 13 10 28.57 ID iyJ+D2eO0 クロシェットの売上で客がエロを求めてることなんて分かりきってるだろ いろセカレベルの絵でエロとイチャイチャ充実させた作品がこの業界で求められてる ユースティアで大コケしたオーガスト見てもシリアスなんて誰得なだけ 客の要望無視してエロ薄の変なオナニーシナリオ作るメーカーなんて潰れて当然だろ 原画チームだけ糞原画と組まされて残念なSMEEや保住辺りと組めば神ゲーができるのにな 82 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 14 21 11.42 ID vH3mt4KD0 声が大きい奴ってのは極論すぎてな じゃあ先月発売したイチャラブゲーでまともに売れたのは何本あったのかという話 散々クロシェットに無駄なシリアスいらねえとか文句言っといて今さら売り上げで持ち上げるのもな イチャラブを売りにしてないゲームに噛みついて文句を言うのはここだけにしてくれ 他のジャンルまで否定して押しつけるようになったらもう末期だぞ 90 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 16 18 11.46 ID iyJ+D2eO0 シナリオゲーがもてはやされてイチャラブゲーが格下っていう風潮が許せない そんな風潮だから良い原画がシナリオゲーに取られるんだろ 93 :名無したちの午後 [sage] :2011/08/03(水) 17 08 40.57 ID vH3mt4KD0 シナリオとイチャラブを別個に考えてるうちはどうしようもないだろう いいシナリオってのは話もキャラも魅力的でだからこそイチャラブさせてくれって気になるもんだが 最近の弱小メーカーが作ってるイチャラブゲーは「妹」「姉」「幼馴染み」とシールが貼ってあるだけのキャラが 主人公好き好きと迫ってくるだけで付き合うまでの過程もおざなりで会話もテンプレで見るべきところが少ない イチャラブ好きでもさすがにこういうゲームを盲目的に持ち上げる気にはならないな。ダメなものはダメ
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「おいフカヒレ」 「フカヒレじゃねーってちーちゃん。何度も言うようだけどシャークだから」 「てめー、その呼称はやめろって言ってんだろうが。つうかシャークはねーよ、テメーなんかフカヒレで十分だ」 二人の少年少女がライディングボードに乗りながら互いに睨み合っている。 眼鏡をかけた少年、鮫氷新一が後ろに乗る眼鏡をかけた少女―長谷川千雨に悪態をつき、千雨もそれに対して同じく悪態で返答をする。 このようなやりとりを山田太郎との遭遇から何度も繰り返していた。 「そんなことよりもこれからどーすんだ」 「当分は友達捜し、かな。何人か俺と一緒でこの島に連れてこられているんだよ」 「ふーん。私もクラスメイトと担任の教師が来てっからな。一応は、合流しようかと考えている」 はぁと重く溜息を吐きながら千雨はガリガリと頭をかく。 このふざけたゲームに頭は暴発寸前、叫び出したい気持ちでいっぱいだった。 だが現実でそんなことをしても解決などしない。千雨は他の参加者と比べても頭の回転が速い為にわかってしまう。 (あーくそっ!! 何で私がこんな目に合わなくちゃなんねーんだよ。普通の女子中学生に殺し合いさせんな!) イライラが収まらない千雨はこめかみを押さえて湧き出しそうになる怒りの感情を自制した。 今なら何でも素手で倒せる気がする。それ程に感情は暴発寸前だった。 「ちーちゃん」 「んだよ、人が考え事してる時に」 怒りを必死に抑えている途中で割り込まれたことが不満なのか、千雨は少し目を吊り上げて顔を上げる。 何かあったのかと横を見ても代わり映えのない景色が延々と流れているだけであり、適当にあしらおうとするが。 「遠くに人がいる」 「あーはいはいそうですかーそんなのどうでもい……いやよくねえよ!」 「俺としちゃあ片方は美少女っぽいからぜひお近づきになりたいからこのまま突き進もうぜ! クックック……この鮫氷新一の魅力をたっぷりと教えてやるよ!」 「お前アホだろ」 「なんだとぅ! 貧乳のくせに生意気な……」 「おいちょっと待て。テメー今の言葉をもう一度」 「なんだとぅ!」 「違うわ! その後だ、どうも聞き捨てならないことを口走っていなかったか?」 「はて? なんのことやら?」 「誤魔化してんじゃねーよ! 貧乳とか止めろよ! 割と気にしてんだよ!」 「貧乳はステータスだと思うけどね、俺は。ああ! もちろん俺はオッケーだから!」 「テメーの趣味なんて聞いてねえよ!」 「貧乳バカにすんなよ! 貧乳にもよさがあるじゃん!」 「もうお前それ以上喋るな」 二人はライディングボードを動かすのを止めて不毛な言い争いを始めてしまった。 ああ言えばこう言う、延々と互いを罵り合い、周りのことなどお構いなしである。 そして蚊帳の外に置かれた二人――森近霖之助と椎名深夏は固まった。 どうすればいい、二人に浮かんだ共通の感情だ。 結局はこのまま放っておく訳にもいかないと判断して、今も口論を続けている新一達に訝しげに近づいた。 「なあ、君達……少し静かに」 「「うるせー! 引っ込んでろ陰気眼鏡! 趣味悪い服装してんじゃねーよ!!」」 「…………ほう」 「り、霖之助……?」 新一達の暴言に霖之助の目がスッと鋭くなっていく。額には青筋が浮かび、口も吊り上がっている。 誰が見てもわかるぐらいに怒りの表情を顔全体に貼りつけていた。 「よし、深夏さっさと行こうか」 「ええっ!? こいつらどうすんだよ!」 「放っておこう、接触しても僕達に利はない」 そう捨て台詞を吐いて霖之助はスタスタと歩き出した。深夏はそれを慌てて引き止め、連れ戻す。 そして口論は依然と収まってない。むしろ、前よりもヒートアップしているかのようだ。 この場から立ち去ろうとする霖之助、大きな声で互いを罵り合っている二人。 深夏はこの頭の痛くなる状況を何とか解決したころには生徒会の仕事一年分をやり終えた錯覚に襲われた。 ◆ ◆ ◆ 「いやぁ、情報交換は強敵でしたね」 「ミスト乙。テメーは何もやってねーし、ほとんどは森近さんがまとめてただろ。つうかまともに喋れ」 「何言ってるのさ、俺は常にまともでパーフェクトな美少年だぜ?」 「一回鏡見てこい」 「君達は相変わらずだね……」 「……頭が痛くなるわ、こいつら」 四人は近くにあったファーストフード店に入りそれぞれが持っていた情報の共有、つまるところ情報交換を終了したところだ。 この情報交換で侃々諤々とした議論が繰り広げられたのだがここでは割愛させてもらう。 「しかし霖之助すげえな! あたしには何が何だかさっぱりだったぜ。とりあえず魔法すげーってことはわかったけど」 「別に大したことはしていないよ。千雨の持ち寄った“魔法”の情報と僕が元々持っていた“魔法”の情報。 それらを誰にでもわかるようにしただけさ」 当初、この情報交換は難航していた。千雨が持っていた“魔法”の情報と霖之助が持っていた“魔法”の情報。 二つの情報がごちゃまぜになり、新一は最初の数秒で机に突っ伏し、深夏も最初は頑張って理解しようと努力していたが数分後にはギブアップ。 千雨にいたっては話し合う前からどうでもいいといった風で情報を開示した後は奥の厨房にあったハンバーガーを勝手に拝借してダルそうに食べていた。 「まあこういう情報整理は得意な方だからね。個人的にも“魔法”の違いに興味が湧いたこともあってかすんなり理解できたよ」 四人が出した情報を整理し、誰にでもわかるように噛み砕いてまとめる。 それは常人からすると険しいことだった。何しろ、世界観の違う“魔法”を上手くまとめて誰にでもわかるようにするというのだ、簡単な訳がない。 だが、霖之助はそれを苦にすることもなくやってのけた。 「まあ出来上がったメモは各自後で写しておいてくれ、それよりもだ……!」 霖之助は“魔法”についてまとめたメモをデイバッグの中にしまい、新たなメモ用紙を机に載せる。 気のせいか目は先程よりも爛々としており、思わず千雨は少し身体を後ろに引いてしまった。 「できれば千雨にはもっと現代の知識、そうだな……特にパソコンの話をもっと聴かせてくれないか?」 「それは別に私に聞かなくてもわかることでしょう、椎名さんかフカヒレにでも聞いてください。私よりは丁寧に教えてくれると想います」 千雨は立ち上がり、ハンバーガーの包装紙をくしゃくしゃに丸めてゴミ箱へと投げ込んだ。 そしてそのままふらふらと長い椅子に身体を預けて横になる。 放送近くになったら起こしてください、そう言い残して千雨はまぶたを閉じて睡眠に入った。 「はぁ……彼女は聡明そうだからきっと詳しく説明してくれと思って聞いてみたが……残念だ」 「その理屈だとあたしは聡明でないということですか」 「そんなことはない、ただ彼女は色々と知ってそうだったからね。君も聡明であると僕は思うよ」 「ふん、よく言うぜ」 そんな風に軽口を二人で交わしている内にあることに深夏は気づいた。 目の前にいる新一が先程から黙りこくっている。最初は陽気に喋っていたのが今は口を閉じて宙をぼんやりと見ているだけ。 何かあったのだろうか。深夏はなぜだかは知らないが無性に気になってしまった。 「おい、フカヒレ。どうかしたのか」 「ん、ああ……なんでもないよ。ちょっと考え事をしてただけ」 「そうか、ならいいけどよ……体調悪いんだったらきちんと言ったほうがいい――」 「んー、大丈夫大丈夫。俺はまだ深夏ちゃんでエロイ妄想できるから全然平気さ!」 「――やっぱ気のせいだったわ」 深夏は新一がイイ笑顔でサムズアップするのを鼻で一蹴して、椅子をぐるりと回して再び霖之助に向き直る。 心配したあたしがバカだった、と心中でごちる。 霖之助にいたっては気にすらしていない。我関せずといった空気を出している。 「よっと、ちょっとトイレ行ってくるわ~」 そんな二人に軽くウインクをして、新一はトイレへと鼻歌を歌いながら向かっていった。 その姿が見えなくなった後、深夏はこっそりと霖之助に問いかける。 「あいつら、本当に大丈夫なのか」 「何がだい?」 「フカヒレはいっつもへらへらしててさ……何か口を出せば茶化したり笑っていたり。 長谷川は“魔法”の情報を出したくらいで全然協力しようって感じじゃねえし。 あいつらはここが殺し合いの島だって理解してんのか」 深夏は新一達にほんの少しだが嫌悪感を持っていた。どちらも殺し合いについて深く考えていない。 新一はかわいい女の子との出会いがあったらいいな、千雨はこんな殺し合いなんてどうでもいい。 どちらも殺し合いを止めることについては消極的な考えだ。 「こうしている間にもこの島の何処かで人が、友達がっ! 死んでいるかもしれないだぞ……」 「だろうね。誰も死なないということはありえない。そんな甘いゲームではないはずだ」 「だからこそ! あたし達は協力して誰も死なせないように努力すべきなんだ! なのに……」 そう言ってうつむく深夏を霖之助は頭をがしがしと撫でることで前へと無理矢理に向かせた。 深夏はそれに驚いたのか身体をビクっと震わせて顔を赤く染める。 「おっと、すまない。つい癖が出てしまった。魔理沙がそんな顔をしている時によくやっていたからね」 「ううん、サンキュー霖之助……。そうだよな、落ち込んでても仕方ないよな! あたしは、やってやる。絶対にこんなゲームを、潰してやる!」 この意志が何処までも貫けるように。その決意を示すかの如く、今出来る最高の笑みを浮かべて、霖之助に宣言した。 ◆ ◆ ◆ 「げほっがはっっっ! はぁ……はぁっ」 新一はトイレで胃液を勢い良く吐き出していた。つい数秒前に深夏達と話していた時とは違い、顔は真っ青で全身はブルブルと震えている。 断続的に吐かれる息は荒く、口の中には粘ついた酸味が広がってすごく気分が悪い。 (もう嫌だ……) 新一の頭にあるのは恐怖だった。最初の山田太郎との邂逅。それは良くも悪くも頭に強烈に残っていた。 自分ではとてもではないが振るえそうにない巨大な刀を軽々と振り回す軍人の女性。 それを最初に見た時に生まれた感情は純粋な恐怖。これが自分に突き刺さって死ぬのか? それを否定したい、されどしきれない。 そして自分自身に対して疑問が生まれる。こんな化物がいる島で生き残れるのか? 最終的に惨たらしく殺されるのではないか? (俺はまだ死にたくねえ! 死にたくねえよ!!) それでもあの時の新一は善意が上回った。千雨をこのまま見捨てることはできない、仲間に誇れる自分でありたいといった考えが一時的とはいえ恐怖を上回った。 それに新一は普段はおちゃらけていて臆病ではあるが、心の奥底では深い優しさと大人びた考えを持つ少年だ。あのような行動に出るのは特段に不思議ではない。 (怖い……何かに立ち向かうのも、誰かと一緒にいるのも!) だが、臆病な心は優しさと勇気を打ち砕く。最初から無条件で信頼できるのは親友達だけ。 他の参加者はいつ寝首を掻かれるかわかったものではない。 精一杯の勇気を振り絞って助けた千雨でさえまだ疑っているのだ、ついさっき会ったばかりの霖之助、深夏に関しての疑心はなおさらだ。 (何が誰も死なせないだよ……! んなこと無理に決まってるじゃねえか! あんな化物のような強さの女がいるのに……) 深夏の甘い理想に暴言を吐く一方でこれからの道のりの暗さに新一は顔をしかめる。首輪の解除、危険人物の対処、脱出に関しての方法。 何もかもが未確定であり、最悪、存在しないという場合もある。 (クソッ!! もう、逃げ出してえよ……スバル、カニ、レオ……っ! お前ら何処にいるんだよ……) 疑心と恐怖が蔓延る戦場で新一は内に秘める負の感情を抑えて必死に抗ってきた。 だが、そのやせ我慢も限界に来ている。わざとおどけてみせたり、いつも通りに変態的発言も散々にしてきた。 それでも、新一の心は晴れなかった。むしろ、心は曇っていく一方であった。 その蓄積は限界に達し、無理矢理にでも一人になってトイレでありのままの自分を吐き出すといった結果になってしまった。 (でも……此処から逃げ出しても生き残れない。武器も何も無いこんな有様じゃあこの先……!) 今の新一の手元にある物は移動用に使うライディングボード、あらゆる粉が入っている粉セットの二つしかないのだ。 ライディングボードは盾としても鈍器としても使えなくはないが新一の筋力では満足に扱うこともできない。 粉セットは論外。逃亡には使えるかもしれないが武器としては落第点だ。 「俺は、どうすればいいんだよ」 ◆ ◆ ◆ (ったく、頭が痛くなる状況だな、おい) 千雨は長椅子に身体を預けて眼を閉じている。意識は依然とハツラツとしており睡魔はやってきてはいない。 深夏達には仮眠を取るといったが実際は落ち着いて一人で考える時間が欲しかったのだ。 (あーあー何が『絶対にこんなゲームを、潰してやる!』だ。勝手にやってろっての) バカみたいな正義感を持つ深夏のような人間は千雨からしては、ある種嫌悪の感情を抱き、一緒に行動したくないタイプなのだ。 無論、言葉にも表情にもはっきりと出しはしないが。 (そんなもんよりいかに安全にかつ早く脱出できるか、だろうが。私は早く帰りたいだけだ、主催者なんざ知ったことか) ただここから脱出したいという千雨の目的とは相反する深夏の目的である主催者の打倒。 主催者の打倒というのは並大抵のことではない。何しろ、ゲームマスターに反抗するというのだ。 命を賭ける程に危険であることに違いはない。 (つうかなんでわざわざ危険を冒す? リスクが大きすぎるって。それにリターンが返ってくる保証もない。 そんな条件で勝負に乗れるか!) 千雨の思考は既にこの会場からさっさと逃亡するという目的で固まっていた。それもできるだけ安全に且つ早く正確に。 わざわざ主催者と戦うなんて真っ平御免なのだ。 (今んとこ信用できる奴って言ったら……ネギ先生は筋金入りのお人好しだから、まあ信じてもいいだろう。 那波は、ただのクラスメイトだしわかんねえ。あの犬のガキについてはちょっと会ったぐらいで知り合いですらねえ。 椎名さんと森近さんはわからん。椎名さんはあれだし、森近さんもそれに一応は付き合っている。 ほぼ白だと思うが……私を騙してる可能性だってまだ捨てきれない、保留だ。 フカヒレは、見捨ててもおかしくない所を助けてもらった訳だし…………信用しても、いいのか? 一応、知り合いは適度にできた。後はこっから脱出するだけだ) 千雨はこれまで一歩引いた距離から人間観察を続けてきた。全ては自分が生き残る為に。 誰と一緒に行動するのが自分の安全につながるか、後ろを気にせずに行動できるか。 これからの方針についての構想を冷静に、客観的な思考で構築していく。 (でも、こんな短期間で何もかもがわかってちゃ苦労はないか。ったくよ、やっぱ現実はクソゲーってやつかねぇ。 このゲームの攻略法は優勝だけってのもな……。やってらんねーよ、畜生) クリア方法は優勝だけ。手っ取り早い方法はゲームに乗って皆殺しという単純極まりない。 そして、それをなせるのは強者たる力を持つ参加者のみ。 千雨は最初に出会った山田太郎のような圧倒的な力を持ちはしないし、ちょっとパソコンが出来るだけの普通の女子中学生だ。 だから、不本意ながらも他の参加者との協力を選択した。あくまでも最低限の交流。必要以上に他人の領域へと踏み込まない自分なりの流儀を掲げて。 (まだやりたいこともやり残したことも腐るほどあるんだ、こんなどこかもわかんねえ島で死ねるかよ。 絶対に、生き残ってやる……! このゲームから絶対におさらばしてみせる) 千雨は改めてこのゲームの攻略を心中で誓う。しかし、千雨は殺人の覚悟も、人が死ぬことの恐怖もまだ知らない。 傍からみるとハリボテの誓いを彼女は立てる。それが脆く、あっさりと崩れ落ちそうだと自分では理解も出来ないにもかかわらずに。 (私が傷つかないというハッピーエンドでな!) 森近霖之助はひたすらに待ちの姿勢を崩さず。 椎名深夏は正義の鉄槌を主催者に食らわせるために直進する。 鮫氷新一は欺瞞と恐怖が渦巻く戦場を恐れて苦悩する。 長谷川千雨は都合のいい理想を叶えるために考察する。 この時の四人の思考は四人とも異なっていたが一応の団結はしていた。明確な確執もなく、このまま一緒に行動することにもなっていた。 だが、この後の放送で、四人は…………。 【H-8/一日目・早朝】 【椎名深夏@生徒会シリーズ】 【状態】健康、新一と千雨に対して不満 【装備】 【持ち物】支給品一式、はずれと書かれた紙 【思考】 基本:こんなゲームに乗ってたまるか! 打倒主催! 0.燃えてきたぜ~! 1.休息する。 2.基地に向かう。 3.生徒会の仲間との合流。 ※森近霖之助と情報交換を行いました。 【森近霖之助@東方Project】 【状態】健康 【装備】 【持ち物】 支給品一式、不明支給品1~3(武器は入ってない) 【思考】 基本:ゲームにはとりあえず乗らない。 0.とりあえず今は乗らない。 1.休息する。 2.基地に向かう。 ※椎名深夏と情報交換を行いました。 【長谷川千雨@魔法先生ネギま!】 【状態】深夏と霖之助に対して不信 【装備】 【持ち物】支給品一式、不明支給品1~3 【思考】 基本:自分が傷つかない形でのゲームの脱出。主催? 知るか! 0.最善の選択を常に選び続ける……。 1.休む。 2.どこか安全なところに隠れる。 【鮫氷新一@つよきす】 【状態】信じること、死ぬことへの強い恐怖 【装備】 【持ち物】 支給品一式、ライディングボード@魔法少女リリカルなのは、粉セット 【思考】 基本:とりあえず今は乗らない。仲間を殺してまで生きたいとは思わない。 0.もう……嫌だ。 1.休息する。 2.対馬ファミリーとの合流。 Back First Fragment 時系列順で読む Next Double R -real replay- Back Hello, No Future. 投下順で読む Next Double R -real replay- Back Noir ou blanc 椎名深夏 Next [[]] Back Noir ou blanc 森近霖之助 Next [[]] Back 臆病者のロンド 長谷川千雨 Next [[]] Back 臆病者のロンド 鮫氷新一 Next [[]]
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発売日 2011年7月29日 ブランド FAVORITE タグ 2011年7月ゲーム 2011年ゲーム FAVORITE キャスト 澤田なつ(二階堂真紅),外屋舞美(観波加奈),加乃みるく(如月澪),杏子御津(敷島鏡),藤森ゆき奈(東峰つかさ),みなみりお(二階堂藍),相葉茉美(夏目鈴),神村ひな(一之瀬あゆむ),氷河流(霧島時雨),石川乃奈(白),宇佐美みもえ(蓮),小友わかば(神埼とおる),しょにー小倉(蓮也,祟り),伊藤硝子(教師,祖母) スタッフ キャラクターデザイン・原画:司田カズヒロ,なつめえり,GT シナリオ:漆原雪人 チーフCG:氷山あずき SDキャラ・カットイン:CHAN×CO CG:Qwe,GT,井村屋あゆか,石井彰,半分の零,風,藤原十夜,AOI,燗,もんぢ,みやびひろ,オオバナオコ((株)アルトワークス),有限会社トリトン 美術設定・背景CG:T 背景モブ:T,有限会社トリトン 原画クリンナップ協力:半分の零,nico 演出プラン:水間ホシひと スクリプト:水間ホシひと,なかひろ システム・演出補佐:コーラス プログラム:佐藤洋 BGM:忍 効果音:むにょっ(MUNYOT SOUNDS) サウンド制作協力:tkc,渕神鏡也 OPムービー制作:KIZAWA studio "Colorful World"イラストレーション:鶴崎貴大,みけおう,緋色雪,鈴平ひろ,深崎暮人,武藤此史,ミヤスリサ,桜沢いづみ,ヒナユキウサ,憂姫はぐれ,司田カズヒロ,なつめえり,GT パッケージデザイン:池田氏 スペシャルサンクス:和人,八宝備仁,浅妻為皓 製作総指揮・ディレクター:水間ホシひと 企画・制作:FAVORITE OP・EDソング 「アレセイア」 歌:eufonius 作詞:riya 作曲:菊地創 編曲:菊地創 「サンクチュアリ」 歌:澤田なつ 作詞:澄田まお 作曲:WACHA 編曲:忍
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草案 ヒロイン アママイコ:観波加奈 使い手のマオ同様料理が苦手なので ゴチミル:如月澪 黒髪をリボンでまとめているので ドーミラー:敷島鏡 コータス:遠峰つかさ -- (ユリス) 2019-11-03 11 54 33
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発売日 2012年8月31日 ブランド FAVORITE タグ 2012年8月ゲーム 2012年ゲーム FAVORITE キャスト 澤田なつ(二階堂真紅),外屋舞美(観波加奈),加乃みるく(如月澪),杏子御津(敷島鏡),藤森ゆき奈(東峰つかさ),美波りお(二階堂藍),石川乃奈(白),宇佐美みもえ(蓮),相葉茉美(夏目鈴),神村ひな(一之瀬あゆむ),氷河流(霧島時雨),小友わかば(神埼とおる),しょにー小倉(敷島蓮也),かわしまりの(鹿野上悠馬),野次馬根性(レン),御苑生メイ(苺ちゃん),雪都さお梨(九重さやか),沢渡エミ(九重静),伊藤硝子(とおるの母) スタッフ キャラクターデザイン・原画:司田カズヒロ,なつめえり,GT シナリオ:漆原雪人 チーフCG:氷山あずき SDキャラ・カットイン:みなみ,CHAN×CO カットイン作画協力:ヒラサト CG:Qwe,GT,井村屋あゆか,半分の零,風,合資会社トライスター,株式会社アルトワークス,有限会社ジェリーフィッシュ 美術設定・背景CG:T 背景モブ:T,有限会社トリトン 原画クリンナップ協力:半分の零,nico,麻の葉 演出プラン:水間ホシひと 演出・スクリプト:水間ホシひと,なかひろ,塩ノ谷はじめ,井村屋あゆか システム:コーラス プログラム:佐藤洋 音楽:忍 効果音:エスィーズワークス,むにょっ(MUNYOT SOUNDS) サウンド制作協力:渕神鏡也,株式会社ティームエンタテインメント OPムービー制作:KIZAWA studio パッケージデザイン:池田氏 スペシャルサンクス:和人,八宝備仁,浅妻為皓,いろとりどりのセカイ ALL STAFF 製作総指揮・ディレクター:水間ホシひと 企画・制作:FAVORITE OP・EDソング 「ヒカリ輝くセカイ」 歌:eufonius 作詞:riya 作曲:菊地創 編曲:菊地創 「COLORFUL DAYS!!」 歌:Ceui 作詞:山本美彌子 作曲:小高光太郎 編曲:小高光太郎 「永遠のヒカリ」 ~Song of love to a blue sky~ 歌:eufonius 作詞:山本美彌子 作曲:菊地創 編曲:菊地創