約 3,017,712 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1376.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 653 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編)/コメントログ」 れいむ死ね -- 2010-11-06 18 44 41 うっぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ -- 2011-08-16 18 00 26 妖忌は名前は聞いたことはあるけど詳しいことは… 知識不足ってやつですかねwwwwww -- 2011-08-23 11 43 27 さなえに自由を!れいむに制裁を!(殴 -- 2011-10-22 21 49 23 >一点の同情の余地のないクサレ外道なでいぶ その通りなんですが、どうにもオリジナルの早苗は嫌いで霊夢が好きだから 早苗を虐める霊夢って構図はすきなんだなぁ -- 2013-01-11 05 10 44 れいむ種は死ね でいぶはもっと苦しんで死ね -- 2013-06-16 10 45 13 れいむ種はゲスばっかりなんだねー。わかるよー -- 2014-07-02 19 59 04 判決被告ゆんゲスでいぶ親子をゆっくり苦しんでいってね のけいに処す(このけいはでいぶ親子のリボンをとりかみをぬき あんよを切り目をさし放置、めしは3日1回、苦い葉っぱを食べさせられるけい) -- 2016-05-17 21 57 05 青年「くらえくそでいぶギャリック砲」 でいぶ「ゆぎゃーーーー」 青年「蘇れさなえの親ふっかつのじゅもん」 そして運良く生き残った糞でいぶは青年の奴隷になりました。 さなえは青年と蘇った家族と平和に暮らしました。 -- 2018-03-14 14 10 52 そしてさなえに缶をぶつけたゴミ屑人間はスターリンに殺されました -- 2018-03-14 14 13 00
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1362.html
※餡子ンペ09出展作品第5弾です。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※テーマは差別、下克上です。 「さあ、おちびちゃんたちいっしょにおうたをうたおうね。ゆーゆんゆーゆーゆー。」 「ゆーゆんゆーゆーゆー。」 ここはある町にある野良ゆっくりの作った段ボールハウス。 もうすぐ冬という寒々しい夜空の下、ゆっくりれいむの親子がゆっくり特有の調子はずれの歌声が巣の中に鳴り響かせている。 「ゆーん。おうたはとっちぇもゆっきゅりできるね。」 もみあげをピコピコさせて喜ぶ子れいむ。不思議なことにこの親子、野良とは思えないほどブクブクと太っている。 その様子をさなえは段ボールハウスの隅でみつめていた。こちらはれいむ達と対照的に明らかに栄養不良である。 さなえはただ見ることしかできない。けして家族の団欒に加わることなどできない。 なぜなら自分はいらない子なのだから。 目の前の楽しそうな家族達をさなえはただ暗い目で見つめることしかできなかった。 「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) 作、長月 「そこのくず!!じろじろこっちをみないでね!!きもちわるいよ!!」 ギロリとさなえを睨み怒鳴りつける親れいむ。さなえははっとしたように目を伏せた。 「ゆゆーん。うんうんぶくろのさなえがうりゃやましそうにこっちをみちぇるよ!!」 「おーあわりぇ、あわりぇ。」 親に追従してさなえを罵倒する子れいむ達。さなえは目線を伏せたまま涙を浮かべることしかできない。 チッと舌打ちする親れいむ。 まったくあのクズさなえそっくりのクソチビだ。自分のおちびちゃんと大違いの辛気臭い表情しかできないクズ。 こんなクズ、本当は置いておきたくない。今すぐにでも踏み潰して腹のたしにでもしたいものだ。 しかし今は我慢しよう。こいつは奴隷なのだから。 れいむはさなえを手に入れたあの日のことを思い出した。 2ヶ月前れいむは最悪だった。 つがいのまりさには逃げられ、産まれたばかりの赤れいむ2匹を自分一人で育てなければならないのだ。 駅前に行き、自分の得意の歌でなんとか人間達に食料を分けてもらおうとするがそれもうまくいかず毎日食べるものに事欠く有様。 今日もなんの収穫もない一日だった。帰ったらそのへんの雑草を食べねばばらない。 と、こう書くとれいむに同情する者もいるかもしれないが、実際はそう美しい話ではない。 そもそもつがいのまりさが出て行った原因はれいむにあるのだ。 狩りにでているまりさに「あまあまをがたべたい」だの「もっとたくさんとってこい」だの言ったあげく、まりさが持ってくる食料の9割近くを自分と自分と同じ種である赤れいむに分配。まりさと赤まりさには生きるために必要最低限の食料しか渡さなかった。 そのことにまりさ達が抗議しても「どおじでそんなこというのぉおおおお!!れいむたちにゆっくりしてほしくないのぉおお!!」 などと逆ぎれし暴力を振るう始末。このままでは殺されると思ったまりさは赤まりさ達を連れて逃げ出した。 いわば自業自得なのだ。 ちなみに歌に関してもブタの鳴き声のほうがまだマシなレベルで、しかも歌い終わった後に 「ゆゆーん、そこのかっこいいおにいさん、れいむにあまあまちょうだいね。たくさんでいいよ。」 などとみえみえのお世辞とニタニタした気持ち悪い愛想笑いで迫ってくる為、通行人は全員関わらないように足早に通り過ぎていくだけだった。まあ、潰されたりしないだけ幸運なのだが。 「ちっ!!あのクズはあんなにいっぱいもらってるのに・・・」 ギリリと歯軋りするれいむの目線の先には同じく歌を歌うことで食料をもらっているゆっくりさなえの姿があった。 いつも空っぽのれいむの空き缶と違い、さなえの空き缶は今日も満員御礼状態。飴玉やチョコレート、菓子パンなどがはちきれんばかりに入っている。どうやら駅の利用者に固定のファンまでいるらしい。 恐らく恵んで欲しいと頭を下げればお人好しなさなえのことだから余った食料を分けてもらえると思うのだがれいむはそれをしなかった。 自分とその子供以外のゆっくりを全て奴隷やクズだとしか思っていないれいむにとってそれは耐え難い屈辱に思えたのだ。 どうしてこのれいむがあんなクズに頭を下げねばならないのか。むしろクズさなえのほうが貢物をれいむ様に献上するべきなのだ。 大体ジジイ共もジジイ共だ。あのクズさなえばかりチヤホヤしやがって。見る目がないにも程がある。 しかもれいむの美声と百万ドルの笑顔をいつもただ見してばかりだ。 こっちが下手に出てるからっていい気になってるんじゃないのか。 ブツブツと一人で愚痴を言い続けるれいむ。そしてその愚痴は徐々に陰惨かつ危険なものになっていく。 なぜクズさなえがれいむを差し置いてあんなにあまあまをもらえるのか。 きっとなにか卑怯な手を使っているに違いない。そうだ。そうに決まっている。 そうやってジジイ達かられいむのもらうはずだったあまあまを騙し取っているのだ。 だかられいむにあまあまがもらえない。そうだ。そうに決まっている。 クソッ!!! クソッ!!! クソッ!!! 殺してやる!!殺してやるぞ、あのクズさなえめ!! いつまでも泣き寝入りするれいむ様じゃない!!いつか必ず殺してやる。 れいむの頭の中では嫉妬と被害妄想が入り混じり、いつしかどす黒い殺意にまでなっていた。 そして一週間後、悪魔がれいむに微笑んだのかその時は訪れた。 ここ数日、駅前に姿を現さなかったさなえ。噂によるとつがいのまりさとすっきりーしてにんっしんっしたらしい。 にんっしんっしたゆっくりは身重になる為動けなくなる。チャンス到来だ。 ニヤリと笑うれいむ。奴の巣が廃ビルの路地裏にあることは解っている。 待っていろクズゲスめ。もうすぐ正義の鉄槌を与えてやる。自分の罪をかみしめながら死ぬがいい。 れいむは尖った枝を持ち、駅の近くの廃ビルへと跳ねていった。 「きゃあああああ!!!やめてぇえええ!!!」 「うるさいよ!!げすさなえはせいさいっされてね!!」 さなえの悲鳴が路地裏の段ボールハウスに木霊する。それを襲うれいむの声も。 悲鳴をあげても無駄だ。この辺りは人気も少なく、この時間は人もゆっくりも誰も居ない。 それを見越してれいむも襲撃をかけてきているのだ。 「やめてください、れいむさん・・・さなえがなにかわるいことをしたのならあやまりますから・・・」 ガチガチと震えるさなえ。逃げようとしても、その額には植物型にんっしんっの茎があり素早くは動けない。 つがいのまりさに助けを求めようにも、まりさは既に表で殺され事切れている。 言葉巧みにれいむに呼び出され、背後から隠し持っていた尖った枝で一突きされたのだ。 「うるさいよ!!れいむがもらうはずのあまあまをだましとるゲスはしんでね!!」 「な・・・なにをいってるんですか・・・?」 身に覚えのない言いがかりに困惑するしかないさなえ。 そもそもこのれいむに会うのは今日が初めてだ。当然そんなことした覚えはない。 「しらばっぐれるなぁあああ!!!!このクズゲスがぁあああああ!!!」 「いやぁああああああああ!!!!」 そんなさなえに容赦なく枝を突き立て続けるれいむ。さなえの苦痛にあえぐ声が路地裏に鳴り響いた。 数分後、見るも無惨な姿のさなえがそこにいた。 右目には枝を突き立てられ、全身には枝でつけられた切り傷だらけ。わざと中枢餡をさけるように何度も突き刺された跡もある。 植物性にんっしんっの茎はへし折られ、下には赤ゆの死体が散乱している。 ひとおもいに殺さず嬲り殺しにされたのだ。そういった意味では中枢餡を貫かれ即死に近い死に方をしたまりさは幸運と言えるかもしれない。 もはや生前の愛らしい姿はそこにはなく、ただただ苦悶の表情を浮かべて死んでいた。 「ゆっふっふっ。ゲスへのせいさいっはおわったよ。あとはれいむがゆっくりできなかったことにたいするいしゃりょうさんをもらうだけだね。」 そんなさなえを尻目に巣の中をゴソゴソとあさるれいむ。寝床と思われるタオルの下の空き箱にはキャンディーや木の実、菓子パンなどがたくさんかくしてあった。 「こんなにれいむのあまあまをためこんでるなんてどうしようもないクズゲスだね!!」 そう言って貯めてあった食料を食い散らかすれいむ。 「はふはふッうめッ、これめっちゃうめッ!!」 その姿は醜悪の一言である。 「ゆ・・・・」 突然、背後から声が聞こえた。ビクッと振り向くれいむ。そこにあったのはさなえに生えていた植物性にんっしんっの茎だった。 先端のほうにあったまりさ種の赤ゆはすでにれいむに潰されていたが、奇跡的に根元にいたさなえだけは生き残っていたのだ。 全くゴキブリ以下のクズさなえに似てゴキブリ並の生命力だ。今すぐ母子ともども地獄へ送ってやる。 そう思い赤さなえを踏み潰そうとするれいむだが、はたと思いとどまる。 このまま殺すのは簡単だ。しかしこいつにはもっとうまい使い道があるのではないか。 そうだこいつをれいむ達の奴隷にしよう。きっと母親に似てジジイどもに媚を売ることだけはうまいだろう。そうして得たあまあまをれいむたちが頂けばいいのだ。 幸いここにはさなえの死体がある。こいつの餡子を水に薄めて、それに茎をさしておけばそのうち産まれるはずだ。 下卑た笑いを浮かべつつれいむはそれを実行した。 産まれる寸前だったことが良かったのか、幸運にも未熟ゆにはならず健康体として産まれることができたさなえ。 しかし待っていたのは幸運と呼ぶにはあまりに過酷な運命であった。 産まれてすぐに教育と称してれいむに都合のいいことを吹き込まれるさなえ。 れいむこそ至高にして最高のゆっくりであり、すべてのゆっくりはれいむに服従しなければならない。 さなえは価値のないクズゆっくりであり、れいむ達の慈悲のおかげで生きていられる存在である。 さなえはれいむ達の奴隷でありそのゆん生すべてをれいむたちに捧げねばならない。 見る目のないクズ人間どもはさなえばかりちやほやするが勘違いしてはいけない。 そんな言葉を延々と繰り返され徐々にさなえは洗脳されていく。その様はどこぞの独裁国家や新興カルト宗教のようである。 さなえ種の特徴に信心深いというのがあるが、それは逆に言えば洗脳されやすい騙されやすいということである。 事実このさなえもこの狂った悪徳カルト宗教でいぶ教の呪縛から逃れられず、すっかりれいむのいうことを信じるようになった。 「しゃなえはくじゅです・・・れいむかあさまのどれいでしゅ・・・」 「こえがちいさいよ!!おおきなこえでいうまでなんどでもやりなおさせるからね!!」 何度も屈辱的な言葉を反復させられるさなえ。そしてそんなさなえの様子を二匹の子れいむがニタニタとあざけ笑っている。 こうしてさなえの日々は過ぎていく。何の希望もなく何の救いもないままに。 巣に吹き込んでくる冷たい風でさなえは目を覚ました。どうやらあのまま寝てしまったらしい。涙の跡が両目に見える。 すきま風が吹き込んでくる段ボールハウスの隅がさなえの指定席だ。それ以外の場所は使わせてもらえない。 「いけない。はやくおそうじしないと。」 朝れいむ達が起きる前に掃除。それがさなえに課せられた日課だ。少しでもゴミが残っていると親れいむから怒鳴り散らされる。 段ボールハウス中に巻き散らからされている食べかすや駄菓子やパンの包装袋を集めるさなえ。まだ子ゆっくりの身では一苦労だ。 「ゆ・・・ん・・ゆっくりおきるよ・・・」 そうこうしてる間に親れいむが起きてきた。 「ゆっくりおはようございます。おかあさま。」 あいさつをするさなえを無視し、ジロリと巣の中を見回すれいむ。その目は嫁のあら捜しをする姑そのものである。 「ゆっ!!ここがよごれてるよ!!こんなんでそうじしたつもりなの!!バカなの!?しぬの!?」 わずかなゴミを見つけ、さなえを叱り付けるれいむ。これらのゴミを巻き散らかしたのはれいむ親子なのだから本来さなえに片付ける義務などないのだがそんな事はれいむに関係ない。ただひたすらさなえをなじり続ける。 「まったくいのちのおんじんであるれいむのいうことがきけないなんてどうしようもないクズゲスだね。おまえなんてたすけなきゃよかったよ!!」 「もうしわけありません、おかあさま。そんなつもりじゃないんです。どうぞおゆるしください。」 さなえは顔をこすり付けるようにしてれいむにわび続ける。 表向きにはゲスに襲われ死んださなえの茎に適切な処置をし、産まれた子供をれいむが育てているということになっているのだ。 真相はまったく逆でこのれいむこそ両親のかたきなのだがさなえはそれを知ることができない。 ただ、れいむ親子に奴隷のように酷使され続けるだけである。 「さっさとあまあまとってきてね!!あとでとりにいくからさぼったらゆるさないよ!!」 そう言われて追い出されるように段ボールハウスをでるさなえ。 季節はもう冬。外の風は冷たくまだ幼いさなえに突き刺さるようだ。 寒さに震えながら小さな体を懸命に弾ませ跳ねていく。行く先は近くにある駅前通りだ。 10分もたつと駅前についた。通勤ラッシュで沢山の人間達が慌ただしく歩いている。 そのなかをさなえは縫うように進んでいかねばねならない。踏み潰されたら一貫の終わりだ。 やっとの思いでいつもの場所に着いても休む暇などない。隠しておいた空き缶を出しさなえは駅の利用者に向けて歌い始めた。 せめてもの救いなのは大抵の人間はさなえに対して好意的なことだ。 幼いのに寒空の下懸命に声を そういったさなえに同情する者は少なくない。 礼儀正しく人気も高い希少種ということもあり、空き缶には入りきれないほどの食料が入れられている。 「ありがとうございます。あなたがゆっくりできることをねがっています。」 食料をくれた人全員に丁重にお礼を言うさなえ。こういったところも人気の秘密だろう。 とはいえ全ての人間がさなえに好意的というわけではない。 「うるせいぞォ!!!このクソ饅頭がァ!!!」 ガシャァンという音を音をたてて飛ばされる空き缶。 ゆっくり嫌いの男が蹴飛ばしたのだ。中に入っていた菓子パンやチョコレートなどが地面に散乱している。 「饅頭風情がうるせぇんだよ!!ぶっ殺すぞ!!!」 わめきながら地面に散らばったキャンディー等をグシャグシャと踏みつけていく。さなえはそれをどうすることもできない。 「もうしわけございません。おきにさわったのならあやまります。どうぞおゆるしください。」 ただひたすら男の怒りがさめるよう謝り続ける。通行人も注目し始めさすがに男もバツが悪くなったのか 「チッ。クソ饅頭が・・・」 といって去ってしまった。 男が去った後さなえは地面に落ちた食料を拾い集め始めた。とはいっても踏み砕かれたり溝に落ちたりして半分近くは回収不可能である。 もうすぐ夕方。親れいむが食料を取りに来る時間だ。いつもより量が少ないと親れいむに折檻されるだろう。 さなえはため息をつくしかなかった。 「このクズさなえ!!!これっぽっちじゃゆっくりできないでしょぉおおおお!!!このクズクズクズクズ!!!」 案の定れいむは量に満足せずさなえに暴力を振るい始めた。他のものに見られないよう人気のない草むらで、もみあげで何度もさなえを打ち据える。 さなえは声も出さず耐えている。下手に刺激をするとなにをされるか解らないからだ。 「まったくほんとうにうんうんいかのクズだね!!あしたもこんなんだったらしょうちしないよ!!」 「はい・・・・すいません・・・」 そう言ってパンや駄菓子の入ったビニール袋をくわえ帰ろうとしたれいむだったが 「ゆ・・・あれは・・・」 「ど・・・どうしたんですか?かあさま?」 何か見つけたようである。ボヨン、ボヨンと跳ねていく。わけもわからずついていくさなえ。 「ゆゆーん、おまんじゅうさんだよー。」 そこにあったのはえーき地蔵と呼ばれる地蔵だった。そしてその前にはお供え物らしき饅頭が置いてあった。 「はふはふっ、うめっ、しあわせー。」 即座に食べ始めるれいむ。慌ててさなえが止めにはいる。 「やめてください、かあさま。ばちがあたってしまいます。」 「なにいってんのぉおおお!!!おまんじゅうさんはたべてあげないとゆっくりできないんだよぉおおお!!!」 「そ・・・そうなんですか?」 「そうだよ!!れいむにはきこえるよ。おまじゅうさんのおねがいだからたべてってこえが!!」 息を吐くかのように嘘をつくれいむ。ここまでゲスだと逆に気持ちいい。 「そうだったんですか・・・すいません、さなえはしゅぎょうぶそくできこえませんでした。」 「まったくさなえはくずだね!!ぐふ、もぐ、うめっ、これうめっ。」 更に饅頭を食べ続けるれいむ。後に残ったのは皿だけだった。 こうしてれいむに騙され、洗脳され、搾取され続けるさなえだったがそれも終わりが訪れた。 「も・・・もうじわけございません・・・おかあさま・・ゴホゴホ・・すぐに・・すぐに・・なおりまずから・・・」 ガラガラ声のさなえ。ここ数日、歌いすぎにくわえ風邪をひいてしまったのだ。そして治る気配は一向にない。 れいむは困っていた。 これでは駅へ歌いに行かせることができない。ただでさえ最近さなえへの虐待疑惑がれいむにかかっているのだ。 こんな状態で行かせればそれは疑惑から一気に確信に変わるだろう。そしたらさなえびいきのクズジジイどもがどんな暴挙や凶行にでるかわからない。 クソッ、この役たたずめ。あの時母親と一緒に殺さずにやった恩を忘れたのか、このゲスめ。 とはいえそろそろさなえを利用するのは限界だろう。最後にこのゴミを有効利用せねば。 れいむはある噂を思い出す。2丁目のゆっくりかなこがさなえ種を養子に欲しいと言っていることを。 このかなこは2丁目のオンバシラ神社という神社に、すわこと共に住んでいるゆっくりだが飼いゆっくりというわけではない。 神社の草むしりや参拝客の相手などすることで神社においてもらっている地域ゆっくりと言える存在で、かなこはそのリーダー的存在である。 野良ならだれしもあこがれる立場にいたかなこだが、子宝に恵まれないことが悩みの種だった。 だからもしさなえを自分達の養子にしてくれるなら家族全員、自分達のグループへの参加を認めるという破格といえる条件まで出してきたのだ。 れいむは考える。 地域ゆっくりは寝床と食べ物、そして身の安全も保障される。参拝客のジジイどもからあまあまをせしめることもできる。 不安定でいつも加工所や野良犬達からおびえ続ける野良と大違いだ。けして悪くない。 しかしそうなるとあのクズさなえが次の長ということになってしまう。このクズより下とは。 それに下手にあのゴミさなえに権力を持たせたら今までのことを恨んで仕返しされかねない。 なにかないのか。あのクズを始末してれいむ達だけゆっくりできる方法が。 ・・・・そうだ。この手があった。 何か思いつくれいむ。そのいやらしく笑う目線の先にはさなえがいた。 ゴホゴホと苦しそうにセキをするさなえ。さなえは知らない。自分が危機的状況にいることに。 (後編に続く) あとがき いつもご愛読ありがとうございます。長月です。今回のテーマは「一点の同情の余地のないクサレ外道なでいぶ」だったのですがどうだったでしょうか。後編のさなえの活躍にご期待ください。 ご意見、ご感想、後編への要望等コメントで書いていただければ幸いです。 追伸 皆さん魂魄 妖忌ってキャラ知ってますか?妖夢の祖父なのですが。 後編でその妖忌のゆっくりを出そうかと迷っているのですが・・・どうでしょうか? キャラ的にマイナーすぎるし・・・ 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 ふたば系ゆっくりいじめ 624 あるてんこの一生 メスブタの群れ
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1375.html
あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) 17KB 制裁 自業自得 同族殺し 現代 「餡子ンペ09」出展作品 ※餡子ンペ09出展作品第5弾です。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※テーマは差別、下克上です。 「さあ、おちびちゃんたちいっしょにおうたをうたおうね。ゆーゆんゆーゆーゆー。」 「ゆーゆんゆーゆーゆー。」 ここはある町にある野良ゆっくりの作った段ボールハウス。 もうすぐ冬という寒々しい夜空の下、ゆっくりれいむの親子がゆっくり特有の調子はずれの歌声が巣の中に鳴り響かせている。 「ゆーん。おうたはとっちぇもゆっきゅりできるね。」 もみあげをピコピコさせて喜ぶ子れいむ。不思議なことにこの親子、野良とは思えないほどブクブクと太っている。 その様子をさなえは段ボールハウスの隅でみつめていた。こちらはれいむ達と対照的に明らかに栄養不良である。 さなえはただ見ることしかできない。けして家族の団欒に加わることなどできない。 なぜなら自分はいらない子なのだから。 目の前の楽しそうな家族達をさなえはただ暗い目で見つめることしかできなかった。 「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) 作、長月 「そこのくず!!じろじろこっちをみないでね!!きもちわるいよ!!」 ギロリとさなえを睨み怒鳴りつける親れいむ。さなえははっとしたように目を伏せた。 「ゆゆーん。うんうんぶくろのさなえがうりゃやましそうにこっちをみちぇるよ!!」 「おーあわりぇ、あわりぇ。」 親に追従してさなえを罵倒する子れいむ達。さなえは目線を伏せたまま涙を浮かべることしかできない。 チッと舌打ちする親れいむ。 まったくあのクズさなえそっくりのクソチビだ。自分のおちびちゃんと大違いの辛気臭い表情しかできないクズ。 こんなクズ、本当は置いておきたくない。今すぐにでも踏み潰して腹のたしにでもしたいものだ。 しかし今は我慢しよう。こいつは奴隷なのだから。 れいむはさなえを手に入れたあの日のことを思い出した。 2ヶ月前れいむは最悪だった。 つがいのまりさには逃げられ、産まれたばかりの赤れいむ2匹を自分一人で育てなければならないのだ。 駅前に行き、自分の得意の歌でなんとか人間達に食料を分けてもらおうとするがそれもうまくいかず毎日食べるものに事欠く有様。 今日もなんの収穫もない一日だった。帰ったらそのへんの雑草を食べねばばらない。 と、こう書くとれいむに同情する者もいるかもしれないが、実際はそう美しい話ではない。 そもそもつがいのまりさが出て行った原因はれいむにあるのだ。 狩りにでているまりさに「あまあまをがたべたい」だの「もっとたくさんとってこい」だの言ったあげく、まりさが持ってくる食料の9割近くを自分と自分と同じ種である赤れいむに分配。まりさと赤まりさには生きるために必要最低限の食料しか渡さなかった。 そのことにまりさ達が抗議しても「どおじでそんなこというのぉおおおお!!れいむたちにゆっくりしてほしくないのぉおお!!」 などと逆ぎれし暴力を振るう始末。このままでは殺されると思ったまりさは赤まりさ達を連れて逃げ出した。 いわば自業自得なのだ。 ちなみに歌に関してもブタの鳴き声のほうがまだマシなレベルで、しかも歌い終わった後に 「ゆゆーん、そこのかっこいいおにいさん、れいむにあまあまちょうだいね。たくさんでいいよ。」 などとみえみえのお世辞とニタニタした気持ち悪い愛想笑いで迫ってくる為、通行人は全員関わらないように足早に通り過ぎていくだけだった。まあ、潰されたりしないだけ幸運なのだが。 「ちっ!!あのクズはあんなにいっぱいもらってるのに・・・」 ギリリと歯軋りするれいむの目線の先には同じく歌を歌うことで食料をもらっているゆっくりさなえの姿があった。 いつも空っぽのれいむの空き缶と違い、さなえの空き缶は今日も満員御礼状態。飴玉やチョコレート、菓子パンなどがはちきれんばかりに入っている。どうやら駅の利用者に固定のファンまでいるらしい。 恐らく恵んで欲しいと頭を下げればお人好しなさなえのことだから余った食料を分けてもらえると思うのだがれいむはそれをしなかった。 自分とその子供以外のゆっくりを全て奴隷やクズだとしか思っていないれいむにとってそれは耐え難い屈辱に思えたのだ。 どうしてこのれいむがあんなクズに頭を下げねばならないのか。むしろクズさなえのほうが貢物をれいむ様に献上するべきなのだ。 大体ジジイ共もジジイ共だ。あのクズさなえばかりチヤホヤしやがって。見る目がないにも程がある。 しかもれいむの美声と百万ドルの笑顔をいつもただ見してばかりだ。 こっちが下手に出てるからっていい気になってるんじゃないのか。 ブツブツと一人で愚痴を言い続けるれいむ。そしてその愚痴は徐々に陰惨かつ危険なものになっていく。 なぜクズさなえがれいむを差し置いてあんなにあまあまをもらえるのか。 きっとなにか卑怯な手を使っているに違いない。そうだ。そうに決まっている。 そうやってジジイ達かられいむのもらうはずだったあまあまを騙し取っているのだ。 だかられいむにあまあまがもらえない。そうだ。そうに決まっている。 クソッ!!! クソッ!!! クソッ!!! 殺してやる!!殺してやるぞ、あのクズさなえめ!! いつまでも泣き寝入りするれいむ様じゃない!!いつか必ず殺してやる。 れいむの頭の中では嫉妬と被害妄想が入り混じり、いつしかどす黒い殺意にまでなっていた。 そして一週間後、悪魔がれいむに微笑んだのかその時は訪れた。 ここ数日、駅前に姿を現さなかったさなえ。噂によるとつがいのまりさとすっきりーしてにんっしんっしたらしい。 にんっしんっしたゆっくりは身重になる為動けなくなる。チャンス到来だ。 ニヤリと笑うれいむ。奴の巣が廃ビルの路地裏にあることは解っている。 待っていろクズゲスめ。もうすぐ正義の鉄槌を与えてやる。自分の罪をかみしめながら死ぬがいい。 れいむは尖った枝を持ち、駅の近くの廃ビルへと跳ねていった。 「きゃあああああ!!!やめてぇえええ!!!」 「うるさいよ!!げすさなえはせいさいっされてね!!」 さなえの悲鳴が路地裏の段ボールハウスに木霊する。それを襲うれいむの声も。 悲鳴をあげても無駄だ。この辺りは人気も少なく、この時間は人もゆっくりも誰も居ない。 それを見越してれいむも襲撃をかけてきているのだ。 「やめてください、れいむさん・・・さなえがなにかわるいことをしたのならあやまりますから・・・」 ガチガチと震えるさなえ。逃げようとしても、その額には植物型にんっしんっの茎があり素早くは動けない。 つがいのまりさに助けを求めようにも、まりさは既に表で殺され事切れている。 言葉巧みにれいむに呼び出され、背後から隠し持っていた尖った枝で一突きされたのだ。 「うるさいよ!!れいむがもらうはずのあまあまをだましとるゲスはしんでね!!」 「な・・・なにをいってるんですか・・・?」 身に覚えのない言いがかりに困惑するしかないさなえ。 そもそもこのれいむに会うのは今日が初めてだ。当然そんなことした覚えはない。 「しらばっぐれるなぁあああ!!!!このクズゲスがぁあああああ!!!」 「いやぁああああああああ!!!!」 そんなさなえに容赦なく枝を突き立て続けるれいむ。さなえの苦痛にあえぐ声が路地裏に鳴り響いた。 数分後、見るも無惨な姿のさなえがそこにいた。 右目には枝を突き立てられ、全身には枝でつけられた切り傷だらけ。わざと中枢餡をさけるように何度も突き刺された跡もある。 植物性にんっしんっの茎はへし折られ、下には赤ゆの死体が散乱している。 ひとおもいに殺さず嬲り殺しにされたのだ。そういった意味では中枢餡を貫かれ即死に近い死に方をしたまりさは幸運と言えるかもしれない。 もはや生前の愛らしい姿はそこにはなく、ただただ苦悶の表情を浮かべて死んでいた。 「ゆっふっふっ。ゲスへのせいさいっはおわったよ。あとはれいむがゆっくりできなかったことにたいするいしゃりょうさんをもらうだけだね。」 そんなさなえを尻目に巣の中をゴソゴソとあさるれいむ。寝床と思われるタオルの下の空き箱にはキャンディーや木の実、菓子パンなどがたくさんかくしてあった。 「こんなにれいむのあまあまをためこんでるなんてどうしようもないクズゲスだね!!」 そう言って貯めてあった食料を食い散らかすれいむ。 「はふはふッうめッ、これめっちゃうめッ!!」 その姿は醜悪の一言である。 「ゆ・・・・」 突然、背後から声が聞こえた。ビクッと振り向くれいむ。そこにあったのはさなえに生えていた植物性にんっしんっの茎だった。 先端のほうにあったまりさ種の赤ゆはすでにれいむに潰されていたが、奇跡的に根元にいたさなえだけは生き残っていたのだ。 全くゴキブリ以下のクズさなえに似てゴキブリ並の生命力だ。今すぐ母子ともども地獄へ送ってやる。 そう思い赤さなえを踏み潰そうとするれいむだが、はたと思いとどまる。 このまま殺すのは簡単だ。しかしこいつにはもっとうまい使い道があるのではないか。 そうだこいつをれいむ達の奴隷にしよう。きっと母親に似てジジイどもに媚を売ることだけはうまいだろう。そうして得たあまあまをれいむたちが頂けばいいのだ。 幸いここにはさなえの死体がある。こいつの餡子を水に薄めて、それに茎をさしておけばそのうち産まれるはずだ。 下卑た笑いを浮かべつつれいむはそれを実行した。 産まれる寸前だったことが良かったのか、幸運にも未熟ゆにはならず健康体として産まれることができたさなえ。 しかし待っていたのは幸運と呼ぶにはあまりに過酷な運命であった。 産まれてすぐに教育と称してれいむに都合のいいことを吹き込まれるさなえ。 れいむこそ至高にして最高のゆっくりであり、すべてのゆっくりはれいむに服従しなければならない。 さなえは価値のないクズゆっくりであり、れいむ達の慈悲のおかげで生きていられる存在である。 さなえはれいむ達の奴隷でありそのゆん生すべてをれいむたちに捧げねばならない。 見る目のないクズ人間どもはさなえばかりちやほやするが勘違いしてはいけない。 そんな言葉を延々と繰り返され徐々にさなえは洗脳されていく。その様はどこぞの独裁国家や新興カルト宗教のようである。 さなえ種の特徴に信心深いというのがあるが、それは逆に言えば洗脳されやすい騙されやすいということである。 事実このさなえもこの狂った悪徳カルト宗教でいぶ教の呪縛から逃れられず、すっかりれいむのいうことを信じるようになった。 「しゃなえはくじゅです・・・れいむかあさまのどれいでしゅ・・・」 「こえがちいさいよ!!おおきなこえでいうまでなんどでもやりなおさせるからね!!」 何度も屈辱的な言葉を反復させられるさなえ。そしてそんなさなえの様子を二匹の子れいむがニタニタとあざけ笑っている。 こうしてさなえの日々は過ぎていく。何の希望もなく何の救いもないままに。 巣に吹き込んでくる冷たい風でさなえは目を覚ました。どうやらあのまま寝てしまったらしい。涙の跡が両目に見える。 すきま風が吹き込んでくる段ボールハウスの隅がさなえの指定席だ。それ以外の場所は使わせてもらえない。 「いけない。はやくおそうじしないと。」 朝れいむ達が起きる前に掃除。それがさなえに課せられた日課だ。少しでもゴミが残っていると親れいむから怒鳴り散らされる。 段ボールハウス中に巻き散らからされている食べかすや駄菓子やパンの包装袋を集めるさなえ。まだ子ゆっくりの身では一苦労だ。 「ゆ・・・ん・・ゆっくりおきるよ・・・」 そうこうしてる間に親れいむが起きてきた。 「ゆっくりおはようございます。おかあさま。」 あいさつをするさなえを無視し、ジロリと巣の中を見回すれいむ。その目は嫁のあら捜しをする姑そのものである。 「ゆっ!!ここがよごれてるよ!!こんなんでそうじしたつもりなの!!バカなの!?しぬの!?」 わずかなゴミを見つけ、さなえを叱り付けるれいむ。これらのゴミを巻き散らかしたのはれいむ親子なのだから本来さなえに片付ける義務などないのだがそんな事はれいむに関係ない。ただひたすらさなえをなじり続ける。 「まったくいのちのおんじんであるれいむのいうことがきけないなんてどうしようもないクズゲスだね。おまえなんてたすけなきゃよかったよ!!」 「もうしわけありません、おかあさま。そんなつもりじゃないんです。どうぞおゆるしください。」 さなえは顔をこすり付けるようにしてれいむにわび続ける。 表向きにはゲスに襲われ死んださなえの茎に適切な処置をし、産まれた子供をれいむが育てているということになっているのだ。 真相はまったく逆でこのれいむこそ両親のかたきなのだがさなえはそれを知ることができない。 ただ、れいむ親子に奴隷のように酷使され続けるだけである。 「さっさとあまあまとってきてね!!あとでとりにいくからさぼったらゆるさないよ!!」 そう言われて追い出されるように段ボールハウスをでるさなえ。 季節はもう冬。外の風は冷たくまだ幼いさなえに突き刺さるようだ。 寒さに震えながら小さな体を懸命に弾ませ跳ねていく。行く先は近くにある駅前通りだ。 10分もたつと駅前についた。通勤ラッシュで沢山の人間達が慌ただしく歩いている。 そのなかをさなえは縫うように進んでいかねばねならない。踏み潰されたら一貫の終わりだ。 やっとの思いでいつもの場所に着いても休む暇などない。隠しておいた空き缶を出しさなえは駅の利用者に向けて歌い始めた。 せめてもの救いなのは大抵の人間はさなえに対して好意的なことだ。 幼いのに寒空の下懸命に声を そういったさなえに同情する者は少なくない。 礼儀正しく人気も高い希少種ということもあり、空き缶には入りきれないほどの食料が入れられている。 「ありがとうございます。あなたがゆっくりできることをねがっています。」 食料をくれた人全員に丁重にお礼を言うさなえ。こういったところも人気の秘密だろう。 とはいえ全ての人間がさなえに好意的というわけではない。 「うるせいぞォ!!!このクソ饅頭がァ!!!」 ガシャァンという音を音をたてて飛ばされる空き缶。 ゆっくり嫌いの男が蹴飛ばしたのだ。中に入っていた菓子パンやチョコレートなどが地面に散乱している。 「饅頭風情がうるせぇんだよ!!ぶっ殺すぞ!!!」 わめきながら地面に散らばったキャンディー等をグシャグシャと踏みつけていく。さなえはそれをどうすることもできない。 「もうしわけございません。おきにさわったのならあやまります。どうぞおゆるしください。」 ただひたすら男の怒りがさめるよう謝り続ける。通行人も注目し始めさすがに男もバツが悪くなったのか 「チッ。クソ饅頭が・・・」 といって去ってしまった。 男が去った後さなえは地面に落ちた食料を拾い集め始めた。とはいっても踏み砕かれたり溝に落ちたりして半分近くは回収不可能である。 もうすぐ夕方。親れいむが食料を取りに来る時間だ。いつもより量が少ないと親れいむに折檻されるだろう。 さなえはため息をつくしかなかった。 「このクズさなえ!!!これっぽっちじゃゆっくりできないでしょぉおおおお!!!このクズクズクズクズ!!!」 案の定れいむは量に満足せずさなえに暴力を振るい始めた。他のものに見られないよう人気のない草むらで、もみあげで何度もさなえを打ち据える。 さなえは声も出さず耐えている。下手に刺激をするとなにをされるか解らないからだ。 「まったくほんとうにうんうんいかのクズだね!!あしたもこんなんだったらしょうちしないよ!!」 「はい・・・・すいません・・・」 そう言ってパンや駄菓子の入ったビニール袋をくわえ帰ろうとしたれいむだったが 「ゆ・・・あれは・・・」 「ど・・・どうしたんですか?かあさま?」 何か見つけたようである。ボヨン、ボヨンと跳ねていく。わけもわからずついていくさなえ。 「ゆゆーん、おまんじゅうさんだよー。」 そこにあったのはえーき地蔵と呼ばれる地蔵だった。そしてその前にはお供え物らしき饅頭が置いてあった。 「はふはふっ、うめっ、しあわせー。」 即座に食べ始めるれいむ。慌ててさなえが止めにはいる。 「やめてください、かあさま。ばちがあたってしまいます。」 「なにいってんのぉおおお!!!おまんじゅうさんはたべてあげないとゆっくりできないんだよぉおおお!!!」 「そ・・・そうなんですか?」 「そうだよ!!れいむにはきこえるよ。おまじゅうさんのおねがいだからたべてってこえが!!」 息を吐くかのように嘘をつくれいむ。ここまでゲスだと逆に気持ちいい。 「そうだったんですか・・・すいません、さなえはしゅぎょうぶそくできこえませんでした。」 「まったくさなえはくずだね!!ぐふ、もぐ、うめっ、これうめっ。」 更に饅頭を食べ続けるれいむ。後に残ったのは皿だけだった。 こうしてれいむに騙され、洗脳され、搾取され続けるさなえだったがそれも終わりが訪れた。 「も・・・もうじわけございません・・・おかあさま・・ゴホゴホ・・すぐに・・すぐに・・なおりまずから・・・」 ガラガラ声のさなえ。ここ数日、歌いすぎにくわえ風邪をひいてしまったのだ。そして治る気配は一向にない。 れいむは困っていた。 これでは駅へ歌いに行かせることができない。ただでさえ最近さなえへの虐待疑惑がれいむにかかっているのだ。 こんな状態で行かせればそれは疑惑から一気に確信に変わるだろう。そしたらさなえびいきのクズジジイどもがどんな暴挙や凶行にでるかわからない。 クソッ、この役たたずめ。あの時母親と一緒に殺さずにやった恩を忘れたのか、このゲスめ。 とはいえそろそろさなえを利用するのは限界だろう。最後にこのゴミを有効利用せねば。 れいむはある噂を思い出す。2丁目のゆっくりかなこがさなえ種を養子に欲しいと言っていることを。 このかなこは2丁目のオンバシラ神社という神社に、すわこと共に住んでいるゆっくりだが飼いゆっくりというわけではない。 神社の草むしりや参拝客の相手などすることで神社においてもらっている地域ゆっくりと言える存在で、かなこはそのリーダー的存在である。 野良ならだれしもあこがれる立場にいたかなこだが、子宝に恵まれないことが悩みの種だった。 だからもしさなえを自分達の養子にしてくれるなら家族全員、自分達のグループへの参加を認めるという破格といえる条件まで出してきたのだ。 れいむは考える。 地域ゆっくりは寝床と食べ物、そして身の安全も保障される。参拝客のジジイどもからあまあまをせしめることもできる。 不安定でいつも加工所や野良犬達からおびえ続ける野良と大違いだ。けして悪くない。 しかしそうなるとあのクズさなえが次の長ということになってしまう。このクズより下とは。 それに下手にあのゴミさなえに権力を持たせたら今までのことを恨んで仕返しされかねない。 なにかないのか。あのクズを始末してれいむ達だけゆっくりできる方法が。 ・・・・そうだ。この手があった。 何か思いつくれいむ。そのいやらしく笑う目線の先にはさなえがいた。 ゴホゴホと苦しそうにセキをするさなえ。さなえは知らない。自分が危機的状況にいることに。 (後編に続く) あとがき いつもご愛読ありがとうございます。長月です。今回のテーマは「一点の同情の余地のないクサレ外道なでいぶ」だったのですがどうだったでしょうか。後編のさなえの活躍にご期待ください。 ご意見、ご感想、後編への要望等コメントで書いていただければ幸いです。 追伸 皆さん魂魄 妖忌ってキャラ知ってますか?妖夢の祖父なのですが。 後編でその妖忌のゆっくりを出そうかと迷っているのですが・・・どうでしょうか? キャラ的にマイナーすぎるし・・・ 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 ふたば系ゆっくりいじめ 624 あるてんこの一生 メスブタの群れ 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る そしてさなえに缶をぶつけたゴミ屑人間はスターリンに殺されました -- 2018-03-14 14 13 00 青年「くらえくそでいぶギャリック砲」 でいぶ「ゆぎゃーーーー」 青年「蘇れさなえの親ふっかつのじゅもん」 そして運良く生き残った糞でいぶは青年の奴隷になりました。 さなえは青年と蘇った家族と平和に暮らしました。 -- 2018-03-14 14 10 52 判決被告ゆんゲスでいぶ親子をゆっくり苦しんでいってね のけいに処す(このけいはでいぶ親子のリボンをとりかみをぬき あんよを切り目をさし放置、めしは3日1回、苦い葉っぱを食べさせられるけい) -- 2016-05-17 21 57 05 れいむ種はゲスばっかりなんだねー。わかるよー -- 2014-07-02 19 59 04 れいむ種は死ね でいぶはもっと苦しんで死ね -- 2013-06-16 10 45 13 >一点の同情の余地のないクサレ外道なでいぶ その通りなんですが、どうにもオリジナルの早苗は嫌いで霊夢が好きだから 早苗を虐める霊夢って構図はすきなんだなぁ -- 2013-01-11 05 10 44 さなえに自由を!れいむに制裁を!(殴 -- 2011-10-22 21 49 23 妖忌は名前は聞いたことはあるけど詳しいことは… 知識不足ってやつですかねwwwwww -- 2011-08-23 11 43 27 うっぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ -- 2011-08-16 18 00 26 れいむ死ね -- 2010-11-06 18 44 41
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1333.html
※餡子ンペ09出展作品第5弾の後編です。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※テーマは差別、下克上です。 ※賢いゆっくりは漢字も喋ります。 「おねがいします・・・それだけは・・・それだけはやめてください・・・・」 「うるさい!!さっさとわたさないとかみのけひっこぬいてゆっくりできなくするよ!!」 ダンボールハウスに響きわたるれいむとさなえの声。しばらくれいむの怒声がしていたがすぐにやんだ。 「まったくクズのくせにてまどらせて。れいむのいうことをきかないなんてどうしようもないクズゲスだね!!」 「まっちゃくそのとおりだにぇ!!」 「くじゅげしゅさなえはしんじぇね!!」 そう言いながら子れいむと共にダンボールハウスを出る親れいむ。 そのもみあげにはさなえがしているはずの蛙と蛇の髪飾りが握られていた。 「おねがいです・・・おかざり・・・かえして・・・ゴホッゲホッ」 フラフラになりながらもそれを追うさなえ。飾りはゆっくりの命。無くせば迫害され、最悪殺される事さえあるのだから当然だ。 しかしさなえの悲痛な声はれいむには届かない。 そもそもが慈悲の心など持っていないゲスな上に、頭の中はこれから行う悪巧みでいっぱいなのだから。 「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) 作、長月 れいむの計画はこうだ。 まずさなえのお飾りを奪いれいむの可愛いおちびちゃんに装着する。 汚らわしいさなえの飾りなど着けさせたくないがしょうがない。これは一時的な処置だ。 その上でかなこにさなえのお飾りをつけた子れいむを養子に出す。ゆっくりはお飾りで個体認識をするから問題はないはず。 そうやってかなこグループに入り、隙を見て事故に見せかけ、かなことすわこを殺すのだ。 そしてれいむが新しいリーダーになる。そうなればもうおちびちゃんがクズさなえのフリをする必要もない。 れいむが全てのあまあまと下僕のゆっくりとジジイどもを手にするのだ。 ニタニタと気色悪い笑みを浮かべるれいむ。色々と無理のある計画なのだがまったくれいむは気にしていない。 なぜならこのれいむ、自己否定や反省というものを知らないからだ。 これはゲスゆっくり全てに言えることだが奴らは全員、自分を省みて行動すると言うことを知らない。だからどんな筋の通らない外道を行っても平気だし、信じられないほど愚かな行動もやる。 そしてこのれいむはその傾向が病的なまでに強かった。 自分は正しい。 自分は美しい。 自分は強い。 他の存在はゆっくりも人間も全部クズ。例外はれいむと同じ種類の自分の子供のみ。 それがこのれいむの全てだ。 「ゆゆーん。おちびちゃん。かなこのところにいくまえにあまあまをたべていくよ!!」 「ゆゆーん。あみゃあみゃ!!」 ボヨンボヨンと跳ねていくれいむ親子。行く先は駅の近くにあるえーき地蔵である。 「はふっもぐっしあわせー。」 「うみぇめっちゃうみぇ!!」 えーき地蔵に供えられているお供え物のおはぎや最中を食い散らかしていくれいむ親子。そのさまは餓鬼道に落ちた亡者のほうがまだ上品ではないかというほどあさましい。 先日ここにお供えされていた饅頭を食べて以来すっかり味をしめた親れいむ。 ここ数日さなえが風邪で食料をとってくる事ができなかった分は、ここのお供え物を盗み食いすることでまかなっていたのだ。 「うんうんしゅるよ!!!」 「ちーちーもするよ!!きゃわいくてごめんにぇ!!」 満腹になり尺取虫のような形になる子れいむ達。そのまま本能のおもむくままにえーき地蔵にうんうんとしーしーをし始めた。 罰当たりここに極まれりである。 「おちびちゃん。いまかられいむのいだいなけいかくをはなすからゆっくりきいてね。」 「ゆっ!?けいきゃく?」 腹も膨れたところで自分の悪巧みを子れいむ達に話す親れいむ。 最初は自分のリボンを外すことを嫌がっていた子れいむだが、あまあまがたくさん手に入る、何人ものジジイとゆっくりの奴隷ができると言ったらすぐに賛成した。 まったく現金なものである。 それにしても目の錯覚だろうか。いつも微笑んでいるはずのえーき地蔵が一瞬大魔神よろしく激怒した表情になったのは・・・ そして2時間後。 ここはオンバシラ神社。2丁目の地域ゆっくりが一同に会していた。 「さあ、さなえをつれてきたよ。だからこのむれにいれてね。さっさとしてね!!ぐずはきらいだよ!!」 「しゃなえだよ。あみゃあみゃちよーだいね。」 そう言ってさなえのお飾りのつけたれいむをさなえと言い張るれいむ。これにはかなこ達も困った。 確かに目の前に居るのはさなえだ。お飾りで個体認識するゆっくりにはそう見える。 しかしこんなブクブク太っている上、なすび型のさなえなど見たことがない。しかも見るからに親子揃ってゲス丸出しだ。 「ねぇ・・れいむ・・このこほんとうにさなえなの?」 「はぁ!!!なにいちゃもんつけようとしてるのぉおお!!!どうみてもさなえでしょおおお!!!」 大声でわめき散らしごまかそうとするれいむ。まるで逆ギレしてゴネまくるチンピラヤクザのようである。 「どうしようすわこ・・・・」 「あーうー・・・・」 どう見てもゲス丸出しとはいえ約束は約束。守らねばゆっくりできないゆっくり扱いになってしまう。 とはいえこんな奴ら群れにいれればゆっくりできないことは目に見えてる。 「ただいまうさー。」 「あっおかえりー。てゐ。」 その時仕事から帰ってきたてゐが帰ってきた。地域ゆっくりは商店街のイベントなどで呼ばれることも多く、幸運を呼ぶゆっくりとして有名なてゐは商店街の福引にゲスト出演していたのだ。 「みんなあつまってなにしてるうさ。」 「いやさなえをつれてきたれいむがいるんだけど・・・・」 「へーこれがさなえ・・・」 一通りれいむ親子を見たてゐはつかつかとに近寄り 「よっと。」 耳で子れいむからさなえのお飾りを取り上げた。当然あらわになる子れいむの姿。 このてゐ今は足を洗っているが元う詐欺師だった。そのてゐにとってはこの程度の偽装、見破るのは朝飯前だったのである。 「あっさなえじゃない!!れいむだわ!!」 「あーうーだましてたのね!!!」 「まったくなめた真似してくれるうさ。ちょっとお仕置きが必要なよううさね・・・」 じりじりとれいむに詰め寄る2丁目のゆっくり達。 「ぎゃあああああ!!!いだいぃいいい!!!」 「れ・・れいみゅはしゃなえだよ!!だからやべてぇええ!!」 れいむ親子へのハイパーフルボッコタイムが始まった。 一方さなえの方はと言うと。 「ハァハァ・・・ゴホゴホッ・・・」 道でうずくまり動けなくなっていた。風邪が無理な運動と精神的ショックで一気に悪化したのだ。 なんとか前に進もうにも熱と目まいがして自分がまっすぐ前を向いているかもわからない。 そうこうしている内にどんどん目の前が暗くなっていくさなえ。かなり危険な状態だ。 ・・・このまま本当の母さまと父さまのもとにいっちゃうのかなぁ・・・ それならそれもいいのかもしれないと思いさなえは目を閉じ・・・そして二度と動かなかった。 こうしてさなえはでいぶ親子に搾取され続けたあまりに救いのない惨めなゆん生を終えた・・・ かに見えた。 「ゆっくりのひー、アマギリのひー、ヒャッハーのひー。」 「ちょっとてんこ。へんなうたうたわないでよ。」 「もういいじゃないのよーゆうか。わたしの勝手でしょ・・・あ!!」 「どうしたのよてんこ・・・たいへん!!なんでこんなところにさなえがいきだおれてるのよ。」 「・・・すごいねつ。てんこがこの子をおぼうしに入れておうちに運ぶわ。その間にゆうかはえーりんを呼んできて。」 「ゆっくりりかいしたわ!!」 どうやらこのさなえ、最後の最後に奇跡を起こしたようである。 ここは1丁目の地域ゆっくりの群れ。使っていない空き地を人間の手伝いをするという条件で巣に使わせてもらっているのだ。 さなえを助けたゆうかとてんこはそこのリーダーとその補佐だった。 てんことゆうかの献身的な看病とえーりんの薬草でさなえはすっかり元気になったのだ。 といってもそれは身体面のみではあるが。 結局さなえのお飾りは戻ることはなかった。そして・・・ 「なにかおもいだしたことはある?さなえ。」 「もうしわけありません、ゆうかさん・・・どうしても・・・どうしてもおもいだせないんです。」 「そう・・・むりはしなくていいからね・・・」 記憶を失ってしまったさなえ。どうやら熱とお飾りを失った精神的ショックが原因のようだ。 「それにしてもなおったのならむれのみんなにしょうかいしないと。いつまでもうちにとじこもってるわけにはいかないし。」 「でもさなえはおかざりが・・・」 うつむくさなえ。発見された時さなえはお飾りをつけていなかった。そのことがコンプレックスになり外へ出たがらないのだ。 「あんしんして。ゆうかにかんがえがあるわ。」 そういってウィンクするゆうか。このゆうか、頭が悪いわけではないが少し天然なところがある。 なにやら嫌な予感がするのだが。 そして次の日。 新しい仲間を紹介すると集められたゆうかの群れのゆっくり達。 りぐるとやまめ、ちるのとめーりん、みのりことしずは、えーりんとてるよのつがい。 そしてその子供達がこの群れのメンバーである。 「きょうからこのむれにはいることになったゆうかよ。このこはわたしのしんせきなの。ゆっくりよろしくね。」 「ゆ・・ゆうかです。みなさんゆっくりしていってください・・・」 おずおずと自己紹介をするさなえ。 そうゆうかの秘策とはお飾りのないさなえをゆうかと紹介するというものだった。 確かにゆうかとさなえは同じ緑の髪で飾りをしてなければ似ていると言えなくもないが・・・ 「このこはゆうかとてんこといっしょにすむことになってるわ。だからみんなにも・・・」 「ねえ。ゆうか・・・」 「なによ、りぐる。ひとがはなしてるとちゅうに。」 話をさえぎるりぐる。話の腰を折られたゆうかは不快そうな顔をしている。 「そのこ・・・さなえだよね。」 「いやこのこはちょっとストレートヘアーなゆうかで・・・」 「そもそもゆうかにしんせきなんていないでしょ。」 「いや、たとえさなえだとしても、さなえというなのゆうかなわけで・・・」 しどろもどろで弁解するゆうか。対して群れは全員呆れ顔である。 「じゃおーん・・・(訳 むりがあるよ・・・)」 「このこったらさなえね!!」 りぐるだけでなくめーりん、そしてちるのにまで指摘られてしまう。さすがにさなえをゆうかというのは無理があったのだ。 「なんだってこんなことしたの・・・」 「ゆうかったら、てんねんね!!」 ため息をつくりぐるとケタケタと無神経に笑うちるの。ゆうかは顔を真っ赤にさせて震えている。 「うるさい!!!うるさい!!!うるさい!!!と、とにかくこのこはうちのむれにはいるんだからね!!!おかざりがないからっていじめちゃだめなんだから!!!」 恥ずかしさのあまり絶叫するゆうか。狼狽のあまりベタなツンデレ少女のような言葉遣いになっている。 「そんなことしないよ。もっとりぐるたちをしんじてよ。」 「じゃおーん。(訳 いじめかっこわるい)」 この2匹の言葉に嘘はない。この群れには特定の種やお飾りがないものへの差別というものがないのだ。 でなければめーりんのような「じゃお」しか喋れない個体がいられるはずもないし、そもそもリーダーのゆうか自身が産まれた時からお飾りなど持っていない。 「プッ・・・クッ・・・ククク・・・」 そして必死に笑いをこらえるゆっくりが一匹。ゆうかのつがいであるてんこだ。 てんこは昨日ゆうかの作戦を聞いたとき100%失敗するであろうことは解っていたがあえて止めはしなかった。なぜなら嘘がばれて真っ赤になったカワイイゆうかを見たかったからである。 「ハァハァ、ゆうかかわいいわよ、ゆうか。」 どうやらこのてんこ、ドMである上Sッ気まであるらしい。 色々あったがこうしてゆうかの群れの一員になったさなえ。個性派ぞろいのこの群れで一体どんな生活がまっているのやら。 一週間後さなえはすっかり群れになじんでいた。ゆうかやてんこを母様と呼ぶようになるほどに。 この群れは主に農作業の手伝いをすることで生活しており、例外としててるよは寂しがりやのお兄さんやお姉さん向けの抱き枕としてのレンタルが主なしごとである。 さなえのあたまにはミニサイズの麦藁帽。ゆうかが子ゆっくりのとき貰った帽子をおさがりとして使用している。 素直で物覚えがよく気立てもいいさなえは群れの人気者だ。 とはいえ素直なことをいいことに良からぬことを考える輩もいる。 「それじゃあ、さなえ。きのう教えたとおりにがんばってね。」 「はい。てんこかあさま。てんこかあさまをゆっくりさせてみせます。」 そう言うとさなえは急にゲスっぽい顔になった。 「このへんたいてんこ!!なにおぼうしにおしりみたいなももつけてるんですか!!このおしりぼうし!!そんなにあにゃるにふぁっくされたいんですか!!どうしようもないへんたいですね!!このいやしくていんらんのめすぶため!!」 「ハァハァ・・エクセレント!!!最高よー。もっとてんこをなじってね!!お尻帽子って・・・メスブタっていってね!!」 「こらーてんこ!!さないにへんなことおしえるとゆるさなえよ!!!」 突如乱入するゆうか。てんこのせいでさなえが変態という名の暗黒面に落ちそうなのを慌てて止めに来たのだ。慌てすぎてセリフをかんでしまっているが。 「ハァハァ・・・なんでしょう、このまむまむがじゅんとなるかんじ・・・さなえは・・・なにかにめざめてしまいそうです・・」 「めざめちゃだめー!!!えいみんさせときなさい!!!」 もう少しのところで、さなえが変態ゆっくりになるのを止めたゆうかであった。 そんなある日2丁目のかなこが1丁目に訪ねてきた。 さなえのお飾りらしきものを拾ったので届けに来たというのだ。 実際はゲスれいむ親子から没収したものだったが、さなえが記憶喪失と聞き、つらいことを思い出させたくないとあえてかなこは嘘をついた。 喜ぶさなえ。記憶がなくても自分のお飾りだと体が覚えているらしい。 それにさなえにとってかなこはとてもゆっくりできる存在だ。そう本能レベルでゆ伝子に刻まれている。 「ねえ、さなえ。うちのじんじゃにこない?」 そんなさなえに養子ならないか誘うかなこ。怒ったのはゆうかだ。烈火のごとくかなこに食いかかる。 元々ゆうかとかなこは仲が悪く1丁目と2丁目のゆっくりたちはほとんど交流がなかった。別に他のゆっくり達の仲が悪いわけではないのだが。 「さなえはうちのこなのよ!!それをよこからうばおうなんて・・・このガンキャノン!!」 「いったわね、このえんげいオタク!!かなこたちといるほうがさなえはゆっくりできるのよ!!」 言い争う2匹。さなえは困惑した。 さなえ種にとってかなこはもっともゆっくりできる存在だ。しかし命の恩ゆっくりでもあるゆうか達もとてもゆっくりしていた。 どうしてそんな二人がいがみあわねばならないのだ。 「やめてくださいおふたりとも!!!」 そう言って2匹の前に飛び出すさなえ。その目には涙が浮かんでいた。 「ヒック・・どうして・・・どうしてゆっくりしないんですか・・・ヒック・・ゆっくりできることはみんなちがうけど・・・ゆっくりしたいっておもうきもちはみんないっしょじゃないですか・・・ゆうかかあさまもかなこさまも・・・とってもゆっくりできるのに・・・」 ボロボロと涙をこぼし泣き続けるさなえ。ゆうかもかなこも決まり悪そうにしている。 「ふふふ・・・あなた達の負けね。こんな風にさなえに泣かれちゃもうケンカなんてできないでしょ。」 そう言ってさなえをあやすようにすーりすりするてんこ。そのさまはまさに母子である。 「てんこ・・・でもだったらどうすりゃいいのよ・・・」 「簡単よ。さなえを1丁目と2丁目のゆっくりみんなで育てればいいのよ。あなた達本当は仲良くしたいんでしょ。」 「「そ、そんなことないわよ!!だれがこんなやつ!!」」 真っ赤になりながら異口同音に同じ言葉を叫ぶゆうか達。とても仲が悪いとは思えないほど息がぴったりである。 本当はどちらも気になる存在だったのだがいかんせん意地っ張りなので素直になれなかったのだ。 「・・・でもてんこがそこまでいうのなら・・ゆっくりかんがえてあげてもいいわ。」 「まあ・・・さなえになかれちゃ・・・・こまるしね。」 もぞもじしながらも了承するかなこ達。二匹とも照れくさそうである。 「まったく二人ともツンデレなんだから。でも仲直りしたのならやることがあるでしょ。」 「ゆ?やること?」 「なんなのよ、やることって?」 「ハァハァそんなのきまってるでしょおおおおお!!!二人でてんこをいじめてねぇええええ!!!一度でいいからさんぴーさんをやってみたかったのおおおおお!!!」 このてんこおバカなのはフリだがどMなのは真性である。 「「このどへんたいがぁああああ!!!」」 「ああんっ(悦楽)」 二匹のオンバシラと体当たりによるツープラントン攻撃を受け、てんこは至福の表情で吹っ飛んでいった。 こうしてゆうかグループとかなこグループによって育てられることになったさなえ。一週間交代でゆうかとかなこの元へいったりきたりして育てられることになった。 これにより今までほとんど交流のなかった2つの群れが次第に親睦を深めるようになる。 「さなえがおおきくなったらかなこのあとをつがせてオンバシラじんじゃのマスコットキャラにしたいわ。」 「あら、さなえはゆうかのあとをついでいっちょうめのリーダーになってゆうかのおはなばたけさんをつぐのよ。」 「いーえオンバシラじんじゃです!!」 「ぜったいゆうかのおはなばたけ!!!」 「てんこはさなえを女王様にしたいわ。老後はずっとさなえにいじめられてハァハァしていたいの。」 「「てんこはだまってなさい!!!」」 「あーうー、ふたりともいきがぴったりだね。」 まあ親達はこんなかんじだが。 さなえは幸せだった。たくさんのゆっくり達に愛されて。記憶は戻ることがなかったがそれでも良かった。 今さなえはとてもゆっくりできているのだから。 そしてれいむ達はどうなったのか。 「ゆびぃいい・・・おにゃかすいたよぉおお。」 「おきゃーしゃんははやくあまあまよういしてね。」 「くぞぉおお!!あのクズかなこどもぉおおお・・・ぜったいしかえししてやるよ・・・」 そこにはボロボロのれいむ親子がいた。みるからに薄汚れ落ちぶれている。 2丁目のかなこに袋叩きにされた後なんとかうちにたどり着いたれいむ。 しかし追いうちをかける悲劇がれいむを待っていた。 「ゆう・・・あまあまさんをたべにいくよ・・・」 甘いものを食べて体力を回復させようと日課となったお供え物の盗み食いを敢行するれいむ。しかし 「どぼじではいれないのぉおおお!!!」 えーき地蔵の周りにぐるりと柵がしてあるのだ。これでは中のお供え物に手が出せない。 「うがぁあああ!!!どけぇえええ!!!!れいむのあまあまがとれないだろうがぁあああ!!!」 そういって柵に体当たりするれいむ。今までお供え物を盗み食いが相次いでいた為、昨日の夕方町内会が柵を設置したのだ。ちなみにこの柵は人間には簡単に入れるが手足のないゆっくりや野良犬などは入れない仕組みになっている。 「しね!!しね!!れいむのあまあまをとるゲスはしねっ!!!」 そういって柵に体当たりし続けるれいむ。しかし柵はびくともしない。 「コラうるさいぞ!!貴様か!!最近お供え物あらしとるやつは!!」 逆に近所の老人に蹴りをいれられ命からがら逃げ出すことになった。 絶好の餌場を失ったれいむ親子。 つがいのまりさが狩りをさせていたのでれいむには狩りができなかった。 さなえが来るまでは雑草で我慢していたれいむ達だが今まで散々さなえの貰ったあまあまを食べていた為口が肥えてしまっていてそれもできない。 このままでは飢え死にだ。どうにかしないと。 れいむは考える。この状況を打破する為の方法を。しかし一向にいい考えなど浮かばない。 「くしょばばあ!!さっさとれいみゅにあみゃあみゃちょうだいね!!」 「きゃわいいれいみゅたちがおなかをすかせてりゅんだよ!!いくじほーきにゃの!!ばかにゃの!!しぬにょ!!」 考えている間にも子れいむ達は騒ぎ続ける。ここ数日ろくなものを食べていないのだから相当いらだっているようだ。 しかし空腹なのはれいむも同じだ。イライラしているのもしかりである。 だいたいこいつらがもっと上手く演技していれば今頃かなこ達に変わってれいむがあの2丁目の長となりジジイどもとゆっくり達を奴隷にできていたのに。 にも関わらずただ自分の要求ばかりわめき散らすクソチビどもが。 そうだこいつらはゲスなのだ。ゲスにはれいむ様の正義の鉄槌を加えてやらねば。 れいむは巣の中にあった尖った枝をくわえる。そして躊躇することなく子れいむ2匹につき立てた。 「ゆぎゃあああああ!!!やべてぇえええ!!」 「やめりょおおおお!!!くしょばばああああ!!!」 子れいむ2匹は絶叫するが関係ない。とにかく刺しまくる。 刺す。 「やべてぇええ!!れいみゅいいこになるかりゃあ!!」 刺す。 「ゆびぃいい・・・やべてぇええ・・・くしょばばあにゃんてもういわにゃいから・・・」 刺す。 「・・・ゆびぃ・・・・・・ゆ・・」 しばらくしてれいむが動きを止めたときそこには2匹の子れいむの死体が転がっていた。 それをれいむは清々したという表情で見つめる。ほんの数日前まで溺愛していたとは思えない。 考えてみればれいむが産まなければこのクソチビどもは存在しなかった。だったら親の自分が殺しても何の問題もないはずだ。 今までこのれいむ様の子供として育てられ最後はれいむの食料として貢献できるのだ。だからこいつらは幸せなゆん生だったにちがいない。 二匹の死体を貪るれいむ。中枢餡をさけて何度も刺し続けたので苦しみぬいた子れいむたちは極上の旨さになっていた。 「はふほふっ!!うめっめっちゃうめっ!!」 薄暗いダンボールハウスのなかでれいむはただ娘の死体を貪り続けた。 こうして同族食いに味をしめたれいむ。我が子すら手に掛けたれいむにもはや歯止めなどきかなかった。 「ゆべぇえええ!!!やべちぇぇえええ!!!」 「このにゃのときゃいはじゃないわぁああああ!!!」 「やかましいよクソチビども!!れいむにたべられることをこーえーにおもってね!!!」 あの日以来、れいむは赤、子ゆっくりや怪我をしたゆっくりなどを食料にしていた。しかも苦しんで死ぬと甘みが増すことを知っているのでわざと一撃では殺さずじわじわとなぶり殺しする外道っぷりである。 「も・・・もっとゆっきゅり・・したかった・・」 「ゆ・・・ぐ・・・・・」 息絶える赤まりさと赤ありす。その小さな体には何本もの枝が刺さっている。 「ゆふふ・・・ゆっくりれいむにたべられてね。」 そう言いながら死体を食い荒らすれいむ。その顔には同族を殺した罪悪感などない。 「きゃああああ!!!ありすのあかちゃんたちがぁああああ!!!!」 「どうじでおちびちゃんたちしんでるんだぜぇえええ!!!」 死体を見て悲痛な叫びをあげるまりさとありす。どうやらこの赤ゆっくり達の親らしい。 今までも同族食いをしていたれいむだが、身寄りのない子ゆっくりをたまに食べる程度だったので、ばれることはなかった。 しかし毎日のようにそんなことを続けていれば、このように見つかるのは必然である。 「ちっ!!まだほとんどむしゃむしゃしてないのに!!」 そう言って食べかけの赤ありすを口にくわえるれいむ。そしてそれをまりさ達にブンと投げつけた。 グチャ 「うぎゃあああ!!!まえがみえなんだぜぇええええ!!!」 「なんなのこれぇえええ!!!」 見事赤ありすはまりさの目に命中。ありすも死体のクリームをあび怯んだようだ。 「いまのうちにゆっくりしないでにげるよ!!」 脱兎のごとく逃げ出すれいむ。ブクブクに太った体をゆらしてボヨンボヨンと跳ねていく。 こうしてなんとか逃げおおせたれいむ。 しかしまりさ達の恨みをかい、なおかつこの出来事は町内中のゆっくりが知れ渡ることになる。 「いたんだぜ!!」 「よくもおちびちゃんたちを!!まちなさいこのいなかもの!!!」 あの日から見つけては執拗に追ってくるまりさ達。我が子の敵なのだから当然だ。 あれ以来一丁目のゆっくりの間で指名手配犯状態のれいむ。もはやうちに帰ることも叶わず使われていないドブの中や生ゴミの中などに隠れて生きていた。 「うがぁああああ!!!くるなぁあああ!!!うすぎたないクズどもがぁあああ!!!」 絶叫しながら逃げるれいむ。ドブや生ゴミのなかで隠れ住んでいるれいむのほうが明らかに薄汚いのだが。 れいむの悪事は町内中に知れ渡った。町内のゆっくりは全てがれいむの敵になったといってもいい。直接手を下すような真似はしないだろうが、けしてれいむを助けるようなことはないだろう。もはやれいむに味方などいない。 「どこにいったの、あのいなかものは!!!」 「あっちをさがすんだぜ!!」 れいむを見失うまりさとありす。れいむがすぐそばのドブのなかにいるとは知らずにそのまま行ってしまった。 「・・・・ユフーユフー・・・いったみたいだね。」 なんとかドブの中に隠れて逃げおおせたれいむ。このれいむ今まで野菜泥棒などもやっていたので逃げ足だけは速かった。 とはいえいつまでもこうしてはいられない。このままではいつかあのまりさ達に捕まってしまう。 れいむは考える。どうすればこの状況を打破できるかを。 そうだ。人間をれいむの魅力でメロメロにして奴隷にしよう。そしてジジイどもにまりさ達を始末させるのだ。 ジジイどもはゆっくりできていない野蛮な連中だがこういうときは役に立つ。 そうと決まれば早くせねば。あのクズゲスまりさにまた見つかってしまう。 今に見ていろクソまりさとクソありすめ。クズチビどもを殺したくらいでこのれいむ様を追い回しやがって。 ジジイどもにズタズタに引き裂かせてやる。あの2丁目のクズかなこ共もだ。 隠れていたドブの中から這い出し大通りのほうへ跳ねていくれいむ。ドブや生ゴミの匂いがするゲスなど誰も飼わないということも知らずに。 「ゆゆーん。そこのいけてるおにいさん。かわいいれいむをかってね。」 大通りで手当たりに声をかけていくれいむ。しかし誰も足など止めない。 生ゴミ臭いゆっくりが歯茎むきだしのニタニタ笑いをしながら近づいてくるのだから当たり前だ。全員、猫の礫死体でも見たような嫌な顔をしながら去っていく。 れいむは焦る。今こうしてる間にもまりさ達に見つかるかもしれないのだ。 このクソジジイども。このれいむ様がお願いしてやっているのだぞ。どいつもこいつもふざけやがって。 さなえをチヤホヤするようなクズジジイどもめ。お前らの目はふしあなか?バカだろ。死ねよ。 焦りはいつしか理不尽な怒りへと姿を変えていた。必然的に言葉も荒っぽくなってきた。相当テンぱってるようである。 「うがぁああああ!!!クソジジイどもぉおおお!!れいむをかえっていってるだろうがぁあああ!!!」 もはやお願いではなく罵声や挑発としかいいようがない態度。いつ加工所に通報されてもおかしくないレベルである。 と思ったらそれ以前の問題だったようだ。 「ああん。クソジジイだと・・・」 一人の男が不機嫌そうに振り返った。実はこの男、先日さなえの缶を蹴飛ばした男である。 「おもしれえこと言ってくれるじゃねえか。ちょっとツラかせや。」 れいむの髪をむんずとつかみ路地裏につれていく男。れいむはジタバタと反抗するが男はものともしない。 他の通行人達もやっとゴミが片付いたと男をとがめる者などいなかった。 「ゆべしっ!!」 ブンと投げられ顔から地面に着地するれいむ。ショックで何本か歯が折れてしまっている。 「ケツの穴より汚ねぇ口からクソジジイとかいってんじゃねえぞ、コラ!!」 そう言って男は路地裏のゴミ捨て場にあった細長い棒のような針金を拾い、まだ痛がっているれいむのあにゃるに狙いを定め、そのままザクリと突き刺した。 「ゆがぁあああああ!!!!!!!」 凄まじい痛みにのたうちまわるれいむ。のたうちまわればその分あにゃるがかき回され痛みが激しくなるのだがそうせずにはいられなかった。 「オラァ!!!なにねっころがってんだ!!まだ俺のバトルフェイズは終了してねえぞ!!」 バキ!!ドガ!!ドゴォ!!! 「ゆぎぃ!!ひぎぃ!!ねぎぃ!!!」 執拗にれいむに蹴りを入れ続ける男。そのたびにれいむは屠殺されるブタのような鳴き声を出し続ける。 「オラァ!!!これでとどめだ!!」 男が思い切り足を振り上げれいむを踏み潰そうとしたその時。 「おやめなさい。」 凛とした声が路地裏に響いた。 「ああ!!なんだてめぇは!!」 とどめを邪魔されいきりたつ男。制止した者をギロリと睨みつける。 そこにいたのは一人の英国紳士風なお兄さんだった。といっても日本人ではあるのだが。 「失礼。私はゆりんぴーすのものです。」 「ゆりんぴーすて・・・あの愛護団体の・・?」 たじろぐ男。下手に騒いでこのれいむを痛めつけている事がばれたら色々面倒なことになる。 ゆりんぴーすが愛護団体の皮を被ったゆっくり狂信者の集まりなのは皆周知の事実。そんな連中に係わり合いになったら何をされるか解ったもんじゃない。 ひるんだ男に紳士お兄さんはにこやかに笑いかける。 「こちらにそのれいむを引き渡していただければこの件は不問といたしますが・・・どうします?」 「・・・・勝手にしろ!!」 そう言い捨て、ダッと走り去る男。所詮弱いゆっくりをいたぶる事で憂さをはらしているような小物。ゆりんぴーすと一戦交える覚悟などないのだ。 「ゆーん。ありがとうおにいさん。おれいにかわいいれいむをかっていいよ。」 やったとばかりにぶりっ子してお兄さんに飼われようとするれいむ。まあ言動からゲスなのはミエミエなのだが。 「ああそうだね。うちへ来てもらおうか。」 なぜか了承するお兄さん。れいむのあにゃるから針金を引き抜き、そのまま透明な箱へ入れられお兄さん所有の外車に乗せられる。 車の中でニヤニヤと気色悪い笑いをし続けるれいむ。 れいむの頭の中はこれからこのお兄さんから貢がせるあまあまと新しいゆっくりプレイスのことで頭が一杯だ。 それが幻想だとは知らずに。 「さあ着いたよ。」 「ゆわぁ・・・」 そこにあったのは、しゃれた洋館だった。庭も広く、れいむの今まで住んでいたダンボールハウスとは大違いである。 「ここをれいむのゆっくりプレイスにするよ。ジジイはあまあまもってきてね!!」 すっかりこの家の主気分のれいむ。ヅカヅカと部屋の中に入り込む。もはやゲスの本性を隠そうともしない。 「気に入ってくれてうれしいよ。それにしても君は汚れてるなあ。きれいにしていいかい。」 「ゆっ?きれいに?」 確かにれいむには生ゴミの匂いやしみがついている。今まではいろいろあって気にならなかったが確かにこの匂いはゆっくりできないものである。 「ゆゆったしかにそうだね。ジジイはゆっくりしないでれいむをきれいきれいにしてね!!」 「ああ・・・そうだね・・・」 そう言いながらなぜか革のベルトでれいむを拘束するお兄さん。 「ゆっ!?なにすんのクソジジイ!?とっとこれを外してね!!」 「いや、きれいにするにはこれが必要なんだよ。君のような汚らしい汚物をきれいにするにはね。」 そう言いながらお兄さんが取り出したもの。それは小型のガスバーナーだった。 そうこのおにいさんは虐待おにいさんだったのだ。当然ゆりんぴーすというのも嘘である。 「はっはっはっ。汚物は消毒されるものだよ。」 微笑みながらどこぞの世紀末マンガのようなことを言うおにいさん。笑顔な分、逆に狂気を感じる。 「くるなぁああああ!!!うがぁああああ!!!」 ゴウゴウと音をたてて燃え盛るガスバーナーをれいむの底部につきつける紳士お兄さん。れいむは拘束から逃れようとするが当然そんなことではびくともしない。 「ゆぎゃああああああ!!!!でいぶのうづぐじいあんよざんがぁああ!!!!」」 ぶすぶすと黒く焦げていくれいむ。まさに灼熱地獄。 目からは帯状の涙が溢れ出し、ジタバタとあがくれいむ。全身から人間で言うところの脂汗のような粘着質な液体を垂れ流しておりその様は、強大ななめくじを火であぶっているようである。 れいむも底部ををグニョグニョと動かすがどうにもならない。ただただ炎を前に自分の底部がこげていくのを見るしかない。 やがてれいむの底部全部が真っ黒になるころ、ようやくおにいさんはバーナーの炎を止めた。 「ゆびいいい・・・ぐぞじじいぃいいい!!ころじてやるぅうううう!!!」 「ん?虫歯があるじゃないか。だめだよ、れいむ。紳士淑女たるものいつも白い歯でないと。」 完全にシカトする紳士おにいさん。甘いものの食べすぎで虫歯だらけのれいむの歯に興味を示した。 「よし。私が治療してあげよう。少し痛いかもしれないが我慢してくれたまえ。」 工具箱を漁る紳士お兄さん。取り出したのは木工用ドリルだった。 「痛かったら揉み上げをあげてくれよ。」 そういってれいむの口をむんずと掴み無理やりこじ開ける。そしてシューインと生理的に嫌な音のするドリルを口に近づける。 「やべろぉおおおおお!!!!」 れいむが嫌がっているがお構いなし。そのまま削り始めた。虫歯はもちろん健康な歯や歯茎までゴリゴリと削っている。 「ふがああああああああああ!!!!」 れいむの悲鳴と歯を削るゴゴゴゴという音が鳴り響く。 痛さのあまりもみあげをピコピコとあげるが 「はっはっはっ。揉み上げを上げろとは言ったが、それでやめるとは一言も言ってないぞ。」 そのまま続行である。れいむはグネグネと気持ちの悪い動きをしているが革のベルトで動けていない。 「ああごめんごめん。歯茎や他の歯まで削っちゃったね。わざとなんだ。許してくれたまえ。」 まったく悪びれないお兄さん。 「それにしも邪魔だな、この揉み上げ。切ってもいいかい?あっ、返事はしなくていいよ。どっちにしても切るつもりだし。」 ジョキンジョキンともみあげを切り落とす紳士お兄さん。もみあげは地面にポロリと落ちた。 「ぎゃああああ!!!でいぶのびごびござんがぁあああああ!!!ごのぐぞぞじじいぃいいい!!!」 このお兄さん紳士なわりには何気に鬼畜である。 「それにしてもまだ汚いなぁ君は。あとで全身を消毒してあげないと。ああでもそのまえに全部の歯を削ってしまおうか。そうすれば二度と虫歯になることもないしね。」 「ゆぐぎぁああああああああ!!!!やべろぉおおおおお!!!!」 絶叫が洋館に木霊する。れいむの地獄はまだ始まったばかりだ。 「今日は楽しかったよれいむ。またともに優雅な時をすごそう。それではアディオス!!」 そう言ってれいむをゴミのように道路に投げ捨てる紳士お兄さん。そのまま優雅に去っていった。 「ふがぁ・・・」 そこには変わり果てたれいむの姿があった。 全身くまなくバーナーで焦がされ焼き焦げたダルマ状態。跳ねることや這いずることはおろか身動きひとつ取れない。 当然髪の毛やリボンも燃えておりもはやなんのゆっくりかなど解らない。 歯も治療と称してすべて削り取られた為しゃべることもできない。フガフガと訳の分からない言葉を繰り返すだけである。 れいむはギョロギョロと目を動かす。唯一動かせるところが目なのだ。 このれいむこの後におよんでまだ生への執着を捨ててなかった。どう考えても詰みなのだが。 誰か誰かれいむを助けろ!!このれいむ様がゆっくりできないでいるんだぞ!! 誰でもいい。まりさ。クソチビ。クズさなえ。誰でもいいかられいむをゆっくりさせろぉおおおお!!! 当然誰も助けない。このままカラスのディナーになるのがれいむの運命・・・と思われたが 「・・・?なんなんでしょうか、これ?」 不思議そうに目の前の謎の物体を見るさなえ。散歩の途中偶然ここへきたのだ。 喜んだのはれいむだ。 やった。これで助かる。さなえをもう一度奴隷にし怪我が治るまで自分の世話をさせるのだ。 どうせあの低脳のさなえのことだ。甘い言葉をかければコロリと騙されるだろう。 さすがゲス。自分のやった外道の数々などすっかり忘れている。 (ゆゆーん、さなえ。れいむけがをしててかわいそうなんだよ。おとなのゆっくりをよんできてきてね。) 作り笑いをしながらさなえに助けをもとめるれいむ。 媚を売る様が本当に気持ち悪い。 しかしさなえには反応がない。キョトンとしたままだ。 (なにをしてるの、さなえ。ゆっくりしないでおとなをよんでね。あとあまあまもちょうだいね!!) しかしさなえは動かない。苛立ち始めるれいむ。 (うがぁあああああ!!!むじするなぁああああ!!!このくずさなえぇえええええ!!!ゆっぐりできなくするぞぉおおお!!) 最後は絶叫し始めた。それでもさなえは動かない。 そもそも歯のないれいむの言葉などフガフガとしか聞こえない。外見も髪の毛もお飾りもないのでゆっくりには見えない。 さなえからしてみれば黒い謎の楕円形の物体がフガフガ言ってるようにしかみえないのだ。 しかしさなえは考える。なんだかこれと同じものを見たことがあるような・・・そんな気がするのだ。 「・・・・そうか。そういうことだったんですね。」 なにかを思い出すさなえ。そのままどこかへ跳ねていった。 (ゆゆっ!!どうしてゆゆこがいるのぉおおおお!!!) さなえが連れてきたゆっくりに驚くれいむ。そこにいたのはみょん、そして捕食種のゆゆこだった。 実はこのゆゆこ達1丁目のとある食通に飼われているゆっくりで、よくさなえとも会っていた。金バッジで他のゆっくりを食べないよう躾されているので通常種が近づいても大丈夫なのだ。みょんはその世話役のゆっくりだ。 さなえが思い出したのだ。 それはお饅頭さんは食べてもらえないとゆっくりできないという事。 もちろんこれはれいむがお供え物を盗み食いするための大嘘なのだが、記憶を失った後もさなえの記憶に断片的に残っていた。 だから前々からあまあまをたらふく食べたいといっていたゆゆこを連れてきたのだ。飾りと髪の毛を失い巨大な焼き饅頭と化したれいむを食べさせる為に。 こうすればどちらもゆっくりさせられると信じて。 「おまんじゅうさん。いまからゆゆこさんにたべてもらえますからゆっくりしてくださいね。」 (ふざけるなぁああ!!!このくずさなえぇえええ!!!) なんとか逃げようとするれいむだがフガフガ言いながらギョロギョロ目を動かすことしかできなかった。 「さなえ・・・これほんとうにおまんじゅうさんなのかみょん?」 訝しげにさなえに聞くみょん。フガフガとわめく巨大な饅頭など見たことなかったので当然だろう。 「みょんさん。ゆっくりするためにはじょうしきにとらわれてはいけないのです。」 虐められるのが大好きという、常識を無視したゆっくりであるてんこを親にもつさなえは常識になど捉われないゆっくりに成長していた。 「ゆっくりはみなそれぞれちがいます。おまんじゅうさんにとってのゆっくりはたべられることなんです。」 「そ・・・そうなのかみょん。それならこのこげこげさんをけずらないと。ゆゆこさまそれまですこしおまちくださいみょん。」 「こぼねー。」 速くしてねとゆゆこ。待ちきれないとばかりに口にはよだれが垂れている。 「わかっています。すぐにおわらせますみょん。」 そう言って黒曜石で作られたナイフを取り出すみょん。れいむの皮はほとんど焦げていたのでそれを削り落とそうと言うのだ。 ガリガリと焦げ目をナイフで削っていくみょん。口にくわえたナイフで器用にれいむの表皮をどんどんこそぎ落としていく。 たまったものではないのはれいむだ。動けないとはいえ痛覚はあるのだ。 文字通り切り刻まれるような痛みが全身を襲う。 (ゆがぁあああああやべろぉおお!!!しねぇええ!!!カスみょんんんん!!!) どんなにさけんでもみょんにはフガフガとしか聞こえない。 そして数分後。 (いだい・・・いだいよぉおお・・・ゆづぐりできないいいいい!!!) そこには皮を剥かれ中身の餡子がむき出しになったれいむの姿があった。餡子がむき出しなので風が吹いただけでも激痛がはしる。 「さあゆゆこさま。もうたべていいですみょん。」 「こぼねぇー!!!」 待ってましたと言わんばかりに突進するゆゆこ。バクバクと自分より大きなれいむを齧っていく。 「こぼねぇー!!(訳 な・・・なんて美味しいまんじゅうなの!?信じられないほどに甘みが濃厚なのにまったくそれがしつこくない。おのれ、このゆゆこの味覚と嗅覚を試そうと言うの!!・・・・そうかこれはフランス料理の手法フランベを使ったのね!!だから甘みがこんなに濃厚なんだわ!!和菓子にフランス料理の技法を使うとはなんて斬新な発想をする料理人なのかしら。この饅頭を作ったのは誰だぁ!!お礼が言いたいから出てらっしゃい!!)」 大絶賛するゆゆこ。実際はフランベというより火あぶりの刑に近かったのだが。 (ねぎぃいいいいい!!!いだいぃいいいいい!!!!) ご満悦のゆゆこに対して想像を絶する痛みがれいむを襲う。 (ゆがぁああああ!!!クズさなぇえええ!!!でいぶさまをたずけろぉおおお!!!) 意味のない恫喝をくりかえすれいむ。だが歯のないれいむがいくらわめいたところでさなえ達にはフガフガと意味不明な鳴き声にしか聞こえていない。 そうこうしているうちにもどんどんれいむの体はゆゆこの胃袋のなかへとおさまっていく。 (おねがいじま・・・す・・さなえざまぁ・・・れいむを・・・たすけで・・くだざい・・・) いよいよゆゆこに食べ進められ命が危なくなってきたれいむ。プライドを捨ててクズだとさけずんでいたさなえに命乞いする。 しかしさなえにはわからない。そもそもさなえに悪気はない。ただお饅頭さんをゆっくりさせようとしているだけだ。 「おまんじゅうさん。ゆっくりたべられてくださいね。」 そうにっこり微笑むさなえ。それがれいむがこの世で最後に見たものだった。 ここは死後の世界。 全ての生物は死んだ後ここに来る。それはゆっくりも例外ではない。 れいむは死後ゆっくり専用の閻魔ゆっくりえーきによって地獄行きが決定した。 生前の行いもさることながらえーき地蔵への罰当たりな振る舞いが著しくえーきの心象を害し、裁判中もまったく改悛の意思を見せずえーきやこまちに暴言を吐きまくっていた為ゆっくりとしては一番過酷な地獄「鬼意山地獄」へと送られた。 「ゆぎぁあああああああ!!!」 今日もれいむは死に続ける。 虐待鬼意山に、ふらんに、きめぇ丸に、れみりゃに、ゆゆこに あまぎられ、底部を焼かれ、踏み潰され、引き裂かれ、叩きつけられ、突き刺され、切りつけられ、食われて死んでいく。 しかもそれが永遠に終わることはない。 「だれがだずけでぇえええ!!!」 その願いは叶うことはない。なぜなられいむは誰も助けなかった。 自分より弱いものをクズだと見下し、ただ利用することしか考えていなかった。 だから誰も助けない。 「ゆがあああああ!!!れいむをゆっぐりさせろおおおおお!!!」 その願いも叶わない。なぜなられいむは誰も誰もゆっくりさせなかった。 ひたすら自分に都合のいい理屈で理不尽な要求をするばかりで誰もゆっくりなどさせなかった。 明日もれいむは死に続ける。 明後日も明々後日も。 10年後も100年後も。 自分の罪を悔い改めない限りれいむの地獄は終わらない。 その後さなえは順調に成長し1丁目と2丁目共通の長になり幸せなゆん生を送った。 誰にでも優しくとてもゆっくりしたゆっくりとして皆から愛されるさなえ。 ただこのさなえ1つだけ変わった癖があった。 今日は月に一度のあまあまの日。町内会からの差し入れで甘味を食べられる日である。 今回もらったのは銘菓絵本あき饅頭。ゆっくりをかたどった饅頭でありながら、なぜか耳がついていることで有名である。 今日もさなえは饅頭に話しかける。饅頭を食べるときはいつもこうなのだ。 「おまんじゅうさん。ゆっくりできていますか?だいじょうぶですよ。さなえがちゃんとたべてあげますからね。」 そう言ってパクリと饅頭を食べるさなえ。 その顔はとてもゆっくりとしていた。 あとがき いつもご愛読ありがとうございます。長月です。締め切りの関係上最後が少し駆け足になってしまった感のある本作でしたがいかがだったでしょうか。コメントでご意見いただければ幸いです。 ところでもう20本以上SSをあげている長月ですが今までいちども挿絵を描いてもらったことがありません。 挿絵を書いて欲しくてSS書いている長月なのですが・・・(泣) これを見た絵師の皆さん。どうか長月の挿絵を書いてください。 それだけが私の望みです。 P・S まさかのてんこ8作品連続出演。餡コンペ作品にも全て出演。やっぱりギャグキャラとしてはてんこは最強ですね。とはいえそろそろてんこに頼らない作品も考えないと。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 ふたば系ゆっくりいじめ 624 あるてんこの一生 メスブタの群れ ふたば系ゆっくりいじめ 653 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) 挿絵:おまんじゅうあき 挿絵:車田あき
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1430.html
あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) 38KB 虐待-凄惨 制裁 自業自得 同族殺し 希少種 現代 ぎりぎり間に合いました ※餡子ンペ09出展作品第5弾の後編です。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※テーマは差別、下克上です。 ※賢いゆっくりは漢字も喋ります。 「おねがいします・・・それだけは・・・それだけはやめてください・・・・」 「うるさい!!さっさとわたさないとかみのけひっこぬいてゆっくりできなくするよ!!」 ダンボールハウスに響きわたるれいむとさなえの声。しばらくれいむの怒声がしていたがすぐにやんだ。 「まったくクズのくせにてまどらせて。れいむのいうことをきかないなんてどうしようもないクズゲスだね!!」 「まっちゃくそのとおりだにぇ!!」 「くじゅげしゅさなえはしんじぇね!!」 そう言いながら子れいむと共にダンボールハウスを出る親れいむ。 そのもみあげにはさなえがしているはずの蛙と蛇の髪飾りが握られていた。 「おねがいです・・・おかざり・・・かえして・・・ゴホッゲホッ」 フラフラになりながらもそれを追うさなえ。飾りはゆっくりの命。無くせば迫害され、最悪殺される事さえあるのだから当然だ。 しかしさなえの悲痛な声はれいむには届かない。 そもそもが慈悲の心など持っていないゲスな上に、頭の中はこれから行う悪巧みでいっぱいなのだから。 「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) 作、長月 れいむの計画はこうだ。 まずさなえのお飾りを奪いれいむの可愛いおちびちゃんに装着する。 汚らわしいさなえの飾りなど着けさせたくないがしょうがない。これは一時的な処置だ。 その上でかなこにさなえのお飾りをつけた子れいむを養子に出す。ゆっくりはお飾りで個体認識をするから問題はないはず。 そうやってかなこグループに入り、隙を見て事故に見せかけ、かなことすわこを殺すのだ。 そしてれいむが新しいリーダーになる。そうなればもうおちびちゃんがクズさなえのフリをする必要もない。 れいむが全てのあまあまと下僕のゆっくりとジジイどもを手にするのだ。 ニタニタと気色悪い笑みを浮かべるれいむ。色々と無理のある計画なのだがまったくれいむは気にしていない。 なぜならこのれいむ、自己否定や反省というものを知らないからだ。 これはゲスゆっくり全てに言えることだが奴らは全員、自分を省みて行動すると言うことを知らない。だからどんな筋の通らない外道を行っても平気だし、信じられないほど愚かな行動もやる。 そしてこのれいむはその傾向が病的なまでに強かった。 自分は正しい。 自分は美しい。 自分は強い。 他の存在はゆっくりも人間も全部クズ。例外はれいむと同じ種類の自分の子供のみ。 それがこのれいむの全てだ。 「ゆゆーん。おちびちゃん。かなこのところにいくまえにあまあまをたべていくよ!!」 「ゆゆーん。あみゃあみゃ!!」 ボヨンボヨンと跳ねていくれいむ親子。行く先は駅の近くにあるえーき地蔵である。 「はふっもぐっしあわせー。」 「うみぇめっちゃうみぇ!!」 えーき地蔵に供えられているお供え物のおはぎや最中を食い散らかしていくれいむ親子。そのさまは餓鬼道に落ちた亡者のほうがまだ上品ではないかというほどあさましい。 先日ここにお供えされていた饅頭を食べて以来すっかり味をしめた親れいむ。 ここ数日さなえが風邪で食料をとってくる事ができなかった分は、ここのお供え物を盗み食いすることでまかなっていたのだ。 「うんうんしゅるよ!!!」 「ちーちーもするよ!!きゃわいくてごめんにぇ!!」 満腹になり尺取虫のような形になる子れいむ達。そのまま本能のおもむくままにえーき地蔵にうんうんとしーしーをし始めた。 罰当たりここに極まれりである。 「おちびちゃん。いまかられいむのいだいなけいかくをはなすからゆっくりきいてね。」 「ゆっ!?けいきゃく?」 腹も膨れたところで自分の悪巧みを子れいむ達に話す親れいむ。 最初は自分のリボンを外すことを嫌がっていた子れいむだが、あまあまがたくさん手に入る、何人ものジジイとゆっくりの奴隷ができると言ったらすぐに賛成した。 まったく現金なものである。 それにしても目の錯覚だろうか。いつも微笑んでいるはずのえーき地蔵が一瞬大魔神よろしく激怒した表情になったのは・・・ そして2時間後。 ここはオンバシラ神社。2丁目の地域ゆっくりが一同に会していた。 「さあ、さなえをつれてきたよ。だからこのむれにいれてね。さっさとしてね!!ぐずはきらいだよ!!」 「しゃなえだよ。あみゃあみゃちよーだいね。」 そう言ってさなえのお飾りのつけたれいむをさなえと言い張るれいむ。これにはかなこ達も困った。 確かに目の前に居るのはさなえだ。お飾りで個体認識するゆっくりにはそう見える。 しかしこんなブクブク太っている上、なすび型のさなえなど見たことがない。しかも見るからに親子揃ってゲス丸出しだ。 「ねぇ・・れいむ・・このこほんとうにさなえなの?」 「はぁ!!!なにいちゃもんつけようとしてるのぉおお!!!どうみてもさなえでしょおおお!!!」 大声でわめき散らしごまかそうとするれいむ。まるで逆ギレしてゴネまくるチンピラヤクザのようである。 「どうしようすわこ・・・・」 「あーうー・・・・」 どう見てもゲス丸出しとはいえ約束は約束。守らねばゆっくりできないゆっくり扱いになってしまう。 とはいえこんな奴ら群れにいれればゆっくりできないことは目に見えてる。 「ただいまうさー。」 「あっおかえりー。てゐ。」 その時仕事から帰ってきたてゐが帰ってきた。地域ゆっくりは商店街のイベントなどで呼ばれることも多く、幸運を呼ぶゆっくりとして有名なてゐは商店街の福引にゲスト出演していたのだ。 「みんなあつまってなにしてるうさ。」 「いやさなえをつれてきたれいむがいるんだけど・・・・」 「へーこれがさなえ・・・」 一通りれいむ親子を見たてゐはつかつかとに近寄り 「よっと。」 耳で子れいむからさなえのお飾りを取り上げた。当然あらわになる子れいむの姿。 このてゐ今は足を洗っているが元う詐欺師だった。そのてゐにとってはこの程度の偽装、見破るのは朝飯前だったのである。 「あっさなえじゃない!!れいむだわ!!」 「あーうーだましてたのね!!!」 「まったくなめた真似してくれるうさ。ちょっとお仕置きが必要なよううさね・・・」 じりじりとれいむに詰め寄る2丁目のゆっくり達。 「ぎゃあああああ!!!いだいぃいいい!!!」 「れ・・れいみゅはしゃなえだよ!!だからやべてぇええ!!」 れいむ親子へのハイパーフルボッコタイムが始まった。 一方さなえの方はと言うと。 「ハァハァ・・・ゴホゴホッ・・・」 道でうずくまり動けなくなっていた。風邪が無理な運動と精神的ショックで一気に悪化したのだ。 なんとか前に進もうにも熱と目まいがして自分がまっすぐ前を向いているかもわからない。 そうこうしている内にどんどん目の前が暗くなっていくさなえ。かなり危険な状態だ。 ・・・このまま本当の母さまと父さまのもとにいっちゃうのかなぁ・・・ それならそれもいいのかもしれないと思いさなえは目を閉じ・・・そして二度と動かなかった。 こうしてさなえはでいぶ親子に搾取され続けたあまりに救いのない惨めなゆん生を終えた・・・ かに見えた。 「ゆっくりのひー、アマギリのひー、ヒャッハーのひー。」 「ちょっとてんこ。へんなうたうたわないでよ。」 「もういいじゃないのよーゆうか。わたしの勝手でしょ・・・あ!!」 「どうしたのよてんこ・・・たいへん!!なんでこんなところにさなえがいきだおれてるのよ。」 「・・・すごいねつ。てんこがこの子をおぼうしに入れておうちに運ぶわ。その間にゆうかはえーりんを呼んできて。」 「ゆっくりりかいしたわ!!」 どうやらこのさなえ、最後の最後に奇跡を起こしたようである。 ここは1丁目の地域ゆっくりの群れ。使っていない空き地を人間の手伝いをするという条件で巣に使わせてもらっているのだ。 さなえを助けたゆうかとてんこはそこのリーダーとその補佐だった。 てんことゆうかの献身的な看病とえーりんの薬草でさなえはすっかり元気になったのだ。 といってもそれは身体面のみではあるが。 結局さなえのお飾りは戻ることはなかった。そして・・・ 「なにかおもいだしたことはある?さなえ。」 「もうしわけありません、ゆうかさん・・・どうしても・・・どうしてもおもいだせないんです。」 「そう・・・むりはしなくていいからね・・・」 記憶を失ってしまったさなえ。どうやら熱とお飾りを失った精神的ショックが原因のようだ。 「それにしてもなおったのならむれのみんなにしょうかいしないと。いつまでもうちにとじこもってるわけにはいかないし。」 「でもさなえはおかざりが・・・」 うつむくさなえ。発見された時さなえはお飾りをつけていなかった。そのことがコンプレックスになり外へ出たがらないのだ。 「あんしんして。ゆうかにかんがえがあるわ。」 そういってウィンクするゆうか。このゆうか、頭が悪いわけではないが少し天然なところがある。 なにやら嫌な予感がするのだが。 そして次の日。 新しい仲間を紹介すると集められたゆうかの群れのゆっくり達。 りぐるとやまめ、ちるのとめーりん、みのりことしずは、えーりんとてるよのつがい。 そしてその子供達がこの群れのメンバーである。 「きょうからこのむれにはいることになったゆうかよ。このこはわたしのしんせきなの。ゆっくりよろしくね。」 「ゆ・・ゆうかです。みなさんゆっくりしていってください・・・」 おずおずと自己紹介をするさなえ。 そうゆうかの秘策とはお飾りのないさなえをゆうかと紹介するというものだった。 確かにゆうかとさなえは同じ緑の髪で飾りをしてなければ似ていると言えなくもないが・・・ 「このこはゆうかとてんこといっしょにすむことになってるわ。だからみんなにも・・・」 「ねえ。ゆうか・・・」 「なによ、りぐる。ひとがはなしてるとちゅうに。」 話をさえぎるりぐる。話の腰を折られたゆうかは不快そうな顔をしている。 「そのこ・・・さなえだよね。」 「いやこのこはちょっとストレートヘアーなゆうかで・・・」 「そもそもゆうかにしんせきなんていないでしょ。」 「いや、たとえさなえだとしても、さなえというなのゆうかなわけで・・・」 しどろもどろで弁解するゆうか。対して群れは全員呆れ顔である。 「じゃおーん・・・(訳 むりがあるよ・・・)」 「このこったらさなえね!!」 りぐるだけでなくめーりん、そしてちるのにまで指摘られてしまう。さすがにさなえをゆうかというのは無理があったのだ。 「なんだってこんなことしたの・・・」 「ゆうかったら、てんねんね!!」 ため息をつくりぐるとケタケタと無神経に笑うちるの。ゆうかは顔を真っ赤にさせて震えている。 「うるさい!!!うるさい!!!うるさい!!!と、とにかくこのこはうちのむれにはいるんだからね!!!おかざりがないからっていじめちゃだめなんだから!!!」 恥ずかしさのあまり絶叫するゆうか。狼狽のあまりベタなツンデレ少女のような言葉遣いになっている。 「そんなことしないよ。もっとりぐるたちをしんじてよ。」 「じゃおーん。(訳 いじめかっこわるい)」 この2匹の言葉に嘘はない。この群れには特定の種やお飾りがないものへの差別というものがないのだ。 でなければめーりんのような「じゃお」しか喋れない個体がいられるはずもないし、そもそもリーダーのゆうか自身が産まれた時からお飾りなど持っていない。 「プッ・・・クッ・・・ククク・・・」 そして必死に笑いをこらえるゆっくりが一匹。ゆうかのつがいであるてんこだ。 てんこは昨日ゆうかの作戦を聞いたとき100%失敗するであろうことは解っていたがあえて止めはしなかった。なぜなら嘘がばれて真っ赤になったカワイイゆうかを見たかったからである。 「ハァハァ、ゆうかかわいいわよ、ゆうか。」 どうやらこのてんこ、ドMである上Sッ気まであるらしい。 色々あったがこうしてゆうかの群れの一員になったさなえ。個性派ぞろいのこの群れで一体どんな生活がまっているのやら。 一週間後さなえはすっかり群れになじんでいた。ゆうかやてんこを母様と呼ぶようになるほどに。 この群れは主に農作業の手伝いをすることで生活しており、例外としててるよは寂しがりやのお兄さんやお姉さん向けの抱き枕としてのレンタルが主なしごとである。 さなえのあたまにはミニサイズの麦藁帽。ゆうかが子ゆっくりのとき貰った帽子をおさがりとして使用している。 素直で物覚えがよく気立てもいいさなえは群れの人気者だ。 とはいえ素直なことをいいことに良からぬことを考える輩もいる。 「それじゃあ、さなえ。きのう教えたとおりにがんばってね。」 「はい。てんこかあさま。てんこかあさまをゆっくりさせてみせます。」 そう言うとさなえは急にゲスっぽい顔になった。 「このへんたいてんこ!!なにおぼうしにおしりみたいなももつけてるんですか!!このおしりぼうし!!そんなにあにゃるにふぁっくされたいんですか!!どうしようもないへんたいですね!!このいやしくていんらんのめすぶため!!」 「ハァハァ・・エクセレント!!!最高よー。もっとてんこをなじってね!!お尻帽子って・・・メスブタっていってね!!」 「こらーてんこ!!さないにへんなことおしえるとゆるさなえよ!!!」 突如乱入するゆうか。てんこのせいでさなえが変態という名の暗黒面に落ちそうなのを慌てて止めに来たのだ。慌てすぎてセリフをかんでしまっているが。 「ハァハァ・・・なんでしょう、このまむまむがじゅんとなるかんじ・・・さなえは・・・なにかにめざめてしまいそうです・・」 「めざめちゃだめー!!!えいみんさせときなさい!!!」 もう少しのところで、さなえが変態ゆっくりになるのを止めたゆうかであった。 そんなある日2丁目のかなこが1丁目に訪ねてきた。 さなえのお飾りらしきものを拾ったので届けに来たというのだ。 実際はゲスれいむ親子から没収したものだったが、さなえが記憶喪失と聞き、つらいことを思い出させたくないとあえてかなこは嘘をついた。 喜ぶさなえ。記憶がなくても自分のお飾りだと体が覚えているらしい。 それにさなえにとってかなこはとてもゆっくりできる存在だ。そう本能レベルでゆ伝子に刻まれている。 「ねえ、さなえ。うちのじんじゃにこない?」 そんなさなえに養子ならないか誘うかなこ。怒ったのはゆうかだ。烈火のごとくかなこに食いかかる。 元々ゆうかとかなこは仲が悪く1丁目と2丁目のゆっくりたちはほとんど交流がなかった。別に他のゆっくり達の仲が悪いわけではないのだが。 「さなえはうちのこなのよ!!それをよこからうばおうなんて・・・このガンキャノン!!」 「いったわね、このえんげいオタク!!かなこたちといるほうがさなえはゆっくりできるのよ!!」 言い争う2匹。さなえは困惑した。 さなえ種にとってかなこはもっともゆっくりできる存在だ。しかし命の恩ゆっくりでもあるゆうか達もとてもゆっくりしていた。 どうしてそんな二人がいがみあわねばならないのだ。 「やめてくださいおふたりとも!!!」 そう言って2匹の前に飛び出すさなえ。その目には涙が浮かんでいた。 「ヒック・・どうして・・・どうしてゆっくりしないんですか・・・ヒック・・ゆっくりできることはみんなちがうけど・・・ゆっくりしたいっておもうきもちはみんないっしょじゃないですか・・・ゆうかかあさまもかなこさまも・・・とってもゆっくりできるのに・・・」 ボロボロと涙をこぼし泣き続けるさなえ。ゆうかもかなこも決まり悪そうにしている。 「ふふふ・・・あなた達の負けね。こんな風にさなえに泣かれちゃもうケンカなんてできないでしょ。」 そう言ってさなえをあやすようにすーりすりするてんこ。そのさまはまさに母子である。 「てんこ・・・でもだったらどうすりゃいいのよ・・・」 「簡単よ。さなえを1丁目と2丁目のゆっくりみんなで育てればいいのよ。あなた達本当は仲良くしたいんでしょ。」 「「そ、そんなことないわよ!!だれがこんなやつ!!」」 真っ赤になりながら異口同音に同じ言葉を叫ぶゆうか達。とても仲が悪いとは思えないほど息がぴったりである。 本当はどちらも気になる存在だったのだがいかんせん意地っ張りなので素直になれなかったのだ。 「・・・でもてんこがそこまでいうのなら・・ゆっくりかんがえてあげてもいいわ。」 「まあ・・・さなえになかれちゃ・・・・こまるしね。」 もぞもじしながらも了承するかなこ達。二匹とも照れくさそうである。 「まったく二人ともツンデレなんだから。でも仲直りしたのならやることがあるでしょ。」 「ゆ?やること?」 「なんなのよ、やることって?」 「ハァハァそんなのきまってるでしょおおおおお!!!二人でてんこをいじめてねぇええええ!!!一度でいいからさんぴーさんをやってみたかったのおおおおお!!!」 このてんこおバカなのはフリだがどMなのは真性である。 「「このどへんたいがぁああああ!!!」」 「ああんっ(悦楽)」 二匹のオンバシラと体当たりによるツープラントン攻撃を受け、てんこは至福の表情で吹っ飛んでいった。 こうしてゆうかグループとかなこグループによって育てられることになったさなえ。一週間交代でゆうかとかなこの元へいったりきたりして育てられることになった。 これにより今までほとんど交流のなかった2つの群れが次第に親睦を深めるようになる。 「さなえがおおきくなったらかなこのあとをつがせてオンバシラじんじゃのマスコットキャラにしたいわ。」 「あら、さなえはゆうかのあとをついでいっちょうめのリーダーになってゆうかのおはなばたけさんをつぐのよ。」 「いーえオンバシラじんじゃです!!」 「ぜったいゆうかのおはなばたけ!!!」 「てんこはさなえを女王様にしたいわ。老後はずっとさなえにいじめられてハァハァしていたいの。」 「「てんこはだまってなさい!!!」」 「あーうー、ふたりともいきがぴったりだね。」 まあ親達はこんなかんじだが。 さなえは幸せだった。たくさんのゆっくり達に愛されて。記憶は戻ることがなかったがそれでも良かった。 今さなえはとてもゆっくりできているのだから。 そしてれいむ達はどうなったのか。 「ゆびぃいい・・・おにゃかすいたよぉおお。」 「おきゃーしゃんははやくあまあまよういしてね。」 「くぞぉおお!!あのクズかなこどもぉおおお・・・ぜったいしかえししてやるよ・・・」 そこにはボロボロのれいむ親子がいた。みるからに薄汚れ落ちぶれている。 2丁目のかなこに袋叩きにされた後なんとかうちにたどり着いたれいむ。 しかし追いうちをかける悲劇がれいむを待っていた。 「ゆう・・・あまあまさんをたべにいくよ・・・」 甘いものを食べて体力を回復させようと日課となったお供え物の盗み食いを敢行するれいむ。しかし 「どぼじではいれないのぉおおお!!!」 えーき地蔵の周りにぐるりと柵がしてあるのだ。これでは中のお供え物に手が出せない。 「うがぁあああ!!!どけぇえええ!!!!れいむのあまあまがとれないだろうがぁあああ!!!」 そういって柵に体当たりするれいむ。今までお供え物を盗み食いが相次いでいた為、昨日の夕方町内会が柵を設置したのだ。ちなみにこの柵は人間には簡単に入れるが手足のないゆっくりや野良犬などは入れない仕組みになっている。 「しね!!しね!!れいむのあまあまをとるゲスはしねっ!!!」 そういって柵に体当たりし続けるれいむ。しかし柵はびくともしない。 「コラうるさいぞ!!貴様か!!最近お供え物あらしとるやつは!!」 逆に近所の老人に蹴りをいれられ命からがら逃げ出すことになった。 絶好の餌場を失ったれいむ親子。 つがいのまりさが狩りをさせていたのでれいむには狩りができなかった。 さなえが来るまでは雑草で我慢していたれいむ達だが今まで散々さなえの貰ったあまあまを食べていた為口が肥えてしまっていてそれもできない。 このままでは飢え死にだ。どうにかしないと。 れいむは考える。この状況を打破する為の方法を。しかし一向にいい考えなど浮かばない。 「くしょばばあ!!さっさとれいみゅにあみゃあみゃちょうだいね!!」 「きゃわいいれいみゅたちがおなかをすかせてりゅんだよ!!いくじほーきにゃの!!ばかにゃの!!しぬにょ!!」 考えている間にも子れいむ達は騒ぎ続ける。ここ数日ろくなものを食べていないのだから相当いらだっているようだ。 しかし空腹なのはれいむも同じだ。イライラしているのもしかりである。 だいたいこいつらがもっと上手く演技していれば今頃かなこ達に変わってれいむがあの2丁目の長となりジジイどもとゆっくり達を奴隷にできていたのに。 にも関わらずただ自分の要求ばかりわめき散らすクソチビどもが。 そうだこいつらはゲスなのだ。ゲスにはれいむ様の正義の鉄槌を加えてやらねば。 れいむは巣の中にあった尖った枝をくわえる。そして躊躇することなく子れいむ2匹につき立てた。 「ゆぎゃあああああ!!!やべてぇえええ!!」 「やめりょおおおお!!!くしょばばああああ!!!」 子れいむ2匹は絶叫するが関係ない。とにかく刺しまくる。 刺す。 「やべてぇええ!!れいみゅいいこになるかりゃあ!!」 刺す。 「ゆびぃいい・・・やべてぇええ・・・くしょばばあにゃんてもういわにゃいから・・・」 刺す。 「・・・ゆびぃ・・・・・・ゆ・・」 しばらくしてれいむが動きを止めたときそこには2匹の子れいむの死体が転がっていた。 それをれいむは清々したという表情で見つめる。ほんの数日前まで溺愛していたとは思えない。 考えてみればれいむが産まなければこのクソチビどもは存在しなかった。だったら親の自分が殺しても何の問題もないはずだ。 今までこのれいむ様の子供として育てられ最後はれいむの食料として貢献できるのだ。だからこいつらは幸せなゆん生だったにちがいない。 二匹の死体を貪るれいむ。中枢餡をさけて何度も刺し続けたので苦しみぬいた子れいむたちは極上の旨さになっていた。 「はふほふっ!!うめっめっちゃうめっ!!」 薄暗いダンボールハウスのなかでれいむはただ娘の死体を貪り続けた。 こうして同族食いに味をしめたれいむ。我が子すら手に掛けたれいむにもはや歯止めなどきかなかった。 「ゆべぇえええ!!!やべちぇぇえええ!!!」 「このにゃのときゃいはじゃないわぁああああ!!!」 「やかましいよクソチビども!!れいむにたべられることをこーえーにおもってね!!!」 あの日以来、れいむは赤、子ゆっくりや怪我をしたゆっくりなどを食料にしていた。しかも苦しんで死ぬと甘みが増すことを知っているのでわざと一撃では殺さずじわじわとなぶり殺しする外道っぷりである。 「も・・・もっとゆっきゅり・・したかった・・」 「ゆ・・・ぐ・・・・・」 息絶える赤まりさと赤ありす。その小さな体には何本もの枝が刺さっている。 「ゆふふ・・・ゆっくりれいむにたべられてね。」 そう言いながら死体を食い荒らすれいむ。その顔には同族を殺した罪悪感などない。 「きゃああああ!!!ありすのあかちゃんたちがぁああああ!!!!」 「どうじでおちびちゃんたちしんでるんだぜぇえええ!!!」 死体を見て悲痛な叫びをあげるまりさとありす。どうやらこの赤ゆっくり達の親らしい。 今までも同族食いをしていたれいむだが、身寄りのない子ゆっくりをたまに食べる程度だったので、ばれることはなかった。 しかし毎日のようにそんなことを続けていれば、このように見つかるのは必然である。 「ちっ!!まだほとんどむしゃむしゃしてないのに!!」 そう言って食べかけの赤ありすを口にくわえるれいむ。そしてそれをまりさ達にブンと投げつけた。 グチャ 「うぎゃあああ!!!まえがみえなんだぜぇええええ!!!」 「なんなのこれぇえええ!!!」 見事赤ありすはまりさの目に命中。ありすも死体のクリームをあび怯んだようだ。 「いまのうちにゆっくりしないでにげるよ!!」 脱兎のごとく逃げ出すれいむ。ブクブクに太った体をゆらしてボヨンボヨンと跳ねていく。 こうしてなんとか逃げおおせたれいむ。 しかしまりさ達の恨みをかい、なおかつこの出来事は町内中のゆっくりが知れ渡ることになる。 「いたんだぜ!!」 「よくもおちびちゃんたちを!!まちなさいこのいなかもの!!!」 あの日から見つけては執拗に追ってくるまりさ達。我が子の敵なのだから当然だ。 あれ以来一丁目のゆっくりの間で指名手配犯状態のれいむ。もはやうちに帰ることも叶わず使われていないドブの中や生ゴミの中などに隠れて生きていた。 「うがぁああああ!!!くるなぁあああ!!!うすぎたないクズどもがぁあああ!!!」 絶叫しながら逃げるれいむ。ドブや生ゴミのなかで隠れ住んでいるれいむのほうが明らかに薄汚いのだが。 れいむの悪事は町内中に知れ渡った。町内のゆっくりは全てがれいむの敵になったといってもいい。直接手を下すような真似はしないだろうが、けしてれいむを助けるようなことはないだろう。もはやれいむに味方などいない。 「どこにいったの、あのいなかものは!!!」 「あっちをさがすんだぜ!!」 れいむを見失うまりさとありす。れいむがすぐそばのドブのなかにいるとは知らずにそのまま行ってしまった。 「・・・・ユフーユフー・・・いったみたいだね。」 なんとかドブの中に隠れて逃げおおせたれいむ。このれいむ今まで野菜泥棒などもやっていたので逃げ足だけは速かった。 とはいえいつまでもこうしてはいられない。このままではいつかあのまりさ達に捕まってしまう。 れいむは考える。どうすればこの状況を打破できるかを。 そうだ。人間をれいむの魅力でメロメロにして奴隷にしよう。そしてジジイどもにまりさ達を始末させるのだ。 ジジイどもはゆっくりできていない野蛮な連中だがこういうときは役に立つ。 そうと決まれば早くせねば。あのクズゲスまりさにまた見つかってしまう。 今に見ていろクソまりさとクソありすめ。クズチビどもを殺したくらいでこのれいむ様を追い回しやがって。 ジジイどもにズタズタに引き裂かせてやる。あの2丁目のクズかなこ共もだ。 隠れていたドブの中から這い出し大通りのほうへ跳ねていくれいむ。ドブや生ゴミの匂いがするゲスなど誰も飼わないということも知らずに。 「ゆゆーん。そこのいけてるおにいさん。かわいいれいむをかってね。」 大通りで手当たりに声をかけていくれいむ。しかし誰も足など止めない。 生ゴミ臭いゆっくりが歯茎むきだしのニタニタ笑いをしながら近づいてくるのだから当たり前だ。全員、猫の礫死体でも見たような嫌な顔をしながら去っていく。 れいむは焦る。今こうしてる間にもまりさ達に見つかるかもしれないのだ。 このクソジジイども。このれいむ様がお願いしてやっているのだぞ。どいつもこいつもふざけやがって。 さなえをチヤホヤするようなクズジジイどもめ。お前らの目はふしあなか?バカだろ。死ねよ。 焦りはいつしか理不尽な怒りへと姿を変えていた。必然的に言葉も荒っぽくなってきた。相当テンぱってるようである。 「うがぁああああ!!!クソジジイどもぉおおお!!れいむをかえっていってるだろうがぁあああ!!!」 もはやお願いではなく罵声や挑発としかいいようがない態度。いつ加工所に通報されてもおかしくないレベルである。 と思ったらそれ以前の問題だったようだ。 「ああん。クソジジイだと・・・」 一人の男が不機嫌そうに振り返った。実はこの男、先日さなえの缶を蹴飛ばした男である。 「おもしれえこと言ってくれるじゃねえか。ちょっとツラかせや。」 れいむの髪をむんずとつかみ路地裏につれていく男。れいむはジタバタと反抗するが男はものともしない。 他の通行人達もやっとゴミが片付いたと男をとがめる者などいなかった。 「ゆべしっ!!」 ブンと投げられ顔から地面に着地するれいむ。ショックで何本か歯が折れてしまっている。 「ケツの穴より汚ねぇ口からクソジジイとかいってんじゃねえぞ、コラ!!」 そう言って男は路地裏のゴミ捨て場にあった細長い棒のような針金を拾い、まだ痛がっているれいむのあにゃるに狙いを定め、そのままザクリと突き刺した。 「ゆがぁあああああ!!!!!!!」 凄まじい痛みにのたうちまわるれいむ。のたうちまわればその分あにゃるがかき回され痛みが激しくなるのだがそうせずにはいられなかった。 「オラァ!!!なにねっころがってんだ!!まだ俺のバトルフェイズは終了してねえぞ!!」 バキ!!ドガ!!ドゴォ!!! 「ゆぎぃ!!ひぎぃ!!ねぎぃ!!!」 執拗にれいむに蹴りを入れ続ける男。そのたびにれいむは屠殺されるブタのような鳴き声を出し続ける。 「オラァ!!!これでとどめだ!!」 男が思い切り足を振り上げれいむを踏み潰そうとしたその時。 「おやめなさい。」 凛とした声が路地裏に響いた。 「ああ!!なんだてめぇは!!」 とどめを邪魔されいきりたつ男。制止した者をギロリと睨みつける。 そこにいたのは一人の英国紳士風なお兄さんだった。といっても日本人ではあるのだが。 「失礼。私はゆりんぴーすのものです。」 「ゆりんぴーすて・・・あの愛護団体の・・?」 たじろぐ男。下手に騒いでこのれいむを痛めつけている事がばれたら色々面倒なことになる。 ゆりんぴーすが愛護団体の皮を被ったゆっくり狂信者の集まりなのは皆周知の事実。そんな連中に係わり合いになったら何をされるか解ったもんじゃない。 ひるんだ男に紳士お兄さんはにこやかに笑いかける。 「こちらにそのれいむを引き渡していただければこの件は不問といたしますが・・・どうします?」 「・・・・勝手にしろ!!」 そう言い捨て、ダッと走り去る男。所詮弱いゆっくりをいたぶる事で憂さをはらしているような小物。ゆりんぴーすと一戦交える覚悟などないのだ。 「ゆーん。ありがとうおにいさん。おれいにかわいいれいむをかっていいよ。」 やったとばかりにぶりっ子してお兄さんに飼われようとするれいむ。まあ言動からゲスなのはミエミエなのだが。 「ああそうだね。うちへ来てもらおうか。」 なぜか了承するお兄さん。れいむのあにゃるから針金を引き抜き、そのまま透明な箱へ入れられお兄さん所有の外車に乗せられる。 車の中でニヤニヤと気色悪い笑いをし続けるれいむ。 れいむの頭の中はこれからこのお兄さんから貢がせるあまあまと新しいゆっくりプレイスのことで頭が一杯だ。 それが幻想だとは知らずに。 「さあ着いたよ。」 「ゆわぁ・・・」 そこにあったのは、しゃれた洋館だった。庭も広く、れいむの今まで住んでいたダンボールハウスとは大違いである。 「ここをれいむのゆっくりプレイスにするよ。ジジイはあまあまもってきてね!!」 すっかりこの家の主気分のれいむ。ヅカヅカと部屋の中に入り込む。もはやゲスの本性を隠そうともしない。 「気に入ってくれてうれしいよ。それにしても君は汚れてるなあ。きれいにしていいかい。」 「ゆっ?きれいに?」 確かにれいむには生ゴミの匂いやしみがついている。今まではいろいろあって気にならなかったが確かにこの匂いはゆっくりできないものである。 「ゆゆったしかにそうだね。ジジイはゆっくりしないでれいむをきれいきれいにしてね!!」 「ああ・・・そうだね・・・」 そう言いながらなぜか革のベルトでれいむを拘束するお兄さん。 「ゆっ!?なにすんのクソジジイ!?とっとこれを外してね!!」 「いや、きれいにするにはこれが必要なんだよ。君のような汚らしい汚物をきれいにするにはね。」 そう言いながらお兄さんが取り出したもの。それは小型のガスバーナーだった。 そうこのおにいさんは虐待おにいさんだったのだ。当然ゆりんぴーすというのも嘘である。 「はっはっはっ。汚物は消毒されるものだよ。」 微笑みながらどこぞの世紀末マンガのようなことを言うおにいさん。笑顔な分、逆に狂気を感じる。 「くるなぁああああ!!!うがぁああああ!!!」 ゴウゴウと音をたてて燃え盛るガスバーナーをれいむの底部につきつける紳士お兄さん。れいむは拘束から逃れようとするが当然そんなことではびくともしない。 「ゆぎゃああああああ!!!!でいぶのうづぐじいあんよざんがぁああ!!!!」」 ぶすぶすと黒く焦げていくれいむ。まさに灼熱地獄。 目からは帯状の涙が溢れ出し、ジタバタとあがくれいむ。全身から人間で言うところの脂汗のような粘着質な液体を垂れ流しておりその様は、強大ななめくじを火であぶっているようである。 れいむも底部ををグニョグニョと動かすがどうにもならない。ただただ炎を前に自分の底部がこげていくのを見るしかない。 やがてれいむの底部全部が真っ黒になるころ、ようやくおにいさんはバーナーの炎を止めた。 「ゆびいいい・・・ぐぞじじいぃいいい!!ころじてやるぅうううう!!!」 「ん?虫歯があるじゃないか。だめだよ、れいむ。紳士淑女たるものいつも白い歯でないと。」 完全にシカトする紳士おにいさん。甘いものの食べすぎで虫歯だらけのれいむの歯に興味を示した。 「よし。私が治療してあげよう。少し痛いかもしれないが我慢してくれたまえ。」 工具箱を漁る紳士お兄さん。取り出したのは木工用ドリルだった。 「痛かったら揉み上げをあげてくれよ。」 そういってれいむの口をむんずと掴み無理やりこじ開ける。そしてシューインと生理的に嫌な音のするドリルを口に近づける。 「やべろぉおおおおお!!!!」 れいむが嫌がっているがお構いなし。そのまま削り始めた。虫歯はもちろん健康な歯や歯茎までゴリゴリと削っている。 「ふがああああああああああ!!!!」 れいむの悲鳴と歯を削るゴゴゴゴという音が鳴り響く。 痛さのあまりもみあげをピコピコとあげるが 「はっはっはっ。揉み上げを上げろとは言ったが、それでやめるとは一言も言ってないぞ。」 そのまま続行である。れいむはグネグネと気持ちの悪い動きをしているが革のベルトで動けていない。 「ああごめんごめん。歯茎や他の歯まで削っちゃったね。わざとなんだ。許してくれたまえ。」 まったく悪びれないお兄さん。 「それにしも邪魔だな、この揉み上げ。切ってもいいかい?あっ、返事はしなくていいよ。どっちにしても切るつもりだし。」 ジョキンジョキンともみあげを切り落とす紳士お兄さん。もみあげは地面にポロリと落ちた。 「ぎゃああああ!!!でいぶのびごびござんがぁあああああ!!!ごのぐぞぞじじいぃいいい!!!」 このお兄さん紳士なわりには何気に鬼畜である。 「それにしてもまだ汚いなぁ君は。あとで全身を消毒してあげないと。ああでもそのまえに全部の歯を削ってしまおうか。そうすれば二度と虫歯になることもないしね。」 「ゆぐぎぁああああああああ!!!!やべろぉおおおおお!!!!」 絶叫が洋館に木霊する。れいむの地獄はまだ始まったばかりだ。 「今日は楽しかったよれいむ。またともに優雅な時をすごそう。それではアディオス!!」 そう言ってれいむをゴミのように道路に投げ捨てる紳士お兄さん。そのまま優雅に去っていった。 「ふがぁ・・・」 そこには変わり果てたれいむの姿があった。 全身くまなくバーナーで焦がされ焼き焦げたダルマ状態。跳ねることや這いずることはおろか身動きひとつ取れない。 当然髪の毛やリボンも燃えておりもはやなんのゆっくりかなど解らない。 歯も治療と称してすべて削り取られた為しゃべることもできない。フガフガと訳の分からない言葉を繰り返すだけである。 れいむはギョロギョロと目を動かす。唯一動かせるところが目なのだ。 このれいむこの後におよんでまだ生への執着を捨ててなかった。どう考えても詰みなのだが。 誰か誰かれいむを助けろ!!このれいむ様がゆっくりできないでいるんだぞ!! 誰でもいい。まりさ。クソチビ。クズさなえ。誰でもいいかられいむをゆっくりさせろぉおおおお!!! 当然誰も助けない。このままカラスのディナーになるのがれいむの運命・・・と思われたが 「・・・?なんなんでしょうか、これ?」 不思議そうに目の前の謎の物体を見るさなえ。散歩の途中偶然ここへきたのだ。 喜んだのはれいむだ。 やった。これで助かる。さなえをもう一度奴隷にし怪我が治るまで自分の世話をさせるのだ。 どうせあの低脳のさなえのことだ。甘い言葉をかければコロリと騙されるだろう。 さすがゲス。自分のやった外道の数々などすっかり忘れている。 (ゆゆーん、さなえ。れいむけがをしててかわいそうなんだよ。おとなのゆっくりをよんできてきてね。) 作り笑いをしながらさなえに助けをもとめるれいむ。 媚を売る様が本当に気持ち悪い。 しかしさなえには反応がない。キョトンとしたままだ。 (なにをしてるの、さなえ。ゆっくりしないでおとなをよんでね。あとあまあまもちょうだいね!!) しかしさなえは動かない。苛立ち始めるれいむ。 (うがぁあああああ!!!むじするなぁああああ!!!このくずさなえぇえええええ!!!ゆっぐりできなくするぞぉおおお!!) 最後は絶叫し始めた。それでもさなえは動かない。 そもそも歯のないれいむの言葉などフガフガとしか聞こえない。外見も髪の毛もお飾りもないのでゆっくりには見えない。 さなえからしてみれば黒い謎の楕円形の物体がフガフガ言ってるようにしかみえないのだ。 しかしさなえは考える。なんだかこれと同じものを見たことがあるような・・・そんな気がするのだ。 「・・・・そうか。そういうことだったんですね。」 なにかを思い出すさなえ。そのままどこかへ跳ねていった。 (ゆゆっ!!どうしてゆゆこがいるのぉおおおお!!!) さなえが連れてきたゆっくりに驚くれいむ。そこにいたのはみょん、そして捕食種のゆゆこだった。 実はこのゆゆこ達1丁目のとある食通に飼われているゆっくりで、よくさなえとも会っていた。金バッジで他のゆっくりを食べないよう躾されているので通常種が近づいても大丈夫なのだ。みょんはその世話役のゆっくりだ。 さなえが思い出したのだ。 それはお饅頭さんは食べてもらえないとゆっくりできないという事。 もちろんこれはれいむがお供え物を盗み食いするための大嘘なのだが、記憶を失った後もさなえの記憶に断片的に残っていた。 だから前々からあまあまをたらふく食べたいといっていたゆゆこを連れてきたのだ。飾りと髪の毛を失い巨大な焼き饅頭と化したれいむを食べさせる為に。 こうすればどちらもゆっくりさせられると信じて。 「おまんじゅうさん。いまからゆゆこさんにたべてもらえますからゆっくりしてくださいね。」 (ふざけるなぁああ!!!このくずさなえぇえええ!!!) なんとか逃げようとするれいむだがフガフガ言いながらギョロギョロ目を動かすことしかできなかった。 「さなえ・・・これほんとうにおまんじゅうさんなのかみょん?」 訝しげにさなえに聞くみょん。フガフガとわめく巨大な饅頭など見たことなかったので当然だろう。 「みょんさん。ゆっくりするためにはじょうしきにとらわれてはいけないのです。」 虐められるのが大好きという、常識を無視したゆっくりであるてんこを親にもつさなえは常識になど捉われないゆっくりに成長していた。 「ゆっくりはみなそれぞれちがいます。おまんじゅうさんにとってのゆっくりはたべられることなんです。」 「そ・・・そうなのかみょん。それならこのこげこげさんをけずらないと。ゆゆこさまそれまですこしおまちくださいみょん。」 「こぼねー。」 速くしてねとゆゆこ。待ちきれないとばかりに口にはよだれが垂れている。 「わかっています。すぐにおわらせますみょん。」 そう言って黒曜石で作られたナイフを取り出すみょん。れいむの皮はほとんど焦げていたのでそれを削り落とそうと言うのだ。 ガリガリと焦げ目をナイフで削っていくみょん。口にくわえたナイフで器用にれいむの表皮をどんどんこそぎ落としていく。 たまったものではないのはれいむだ。動けないとはいえ痛覚はあるのだ。 文字通り切り刻まれるような痛みが全身を襲う。 (ゆがぁあああああやべろぉおお!!!しねぇええ!!!カスみょんんんん!!!) どんなにさけんでもみょんにはフガフガとしか聞こえない。 そして数分後。 (いだい・・・いだいよぉおお・・・ゆづぐりできないいいいい!!!) そこには皮を剥かれ中身の餡子がむき出しになったれいむの姿があった。餡子がむき出しなので風が吹いただけでも激痛がはしる。 「さあゆゆこさま。もうたべていいですみょん。」 「こぼねぇー!!!」 待ってましたと言わんばかりに突進するゆゆこ。バクバクと自分より大きなれいむを齧っていく。 「こぼねぇー!!(訳 な・・・なんて美味しいまんじゅうなの!?信じられないほどに甘みが濃厚なのにまったくそれがしつこくない。おのれ、このゆゆこの味覚と嗅覚を試そうと言うの!!・・・・そうかこれはフランス料理の手法フランベを使ったのね!!だから甘みがこんなに濃厚なんだわ!!和菓子にフランス料理の技法を使うとはなんて斬新な発想をする料理人なのかしら。この饅頭を作ったのは誰だぁ!!お礼が言いたいから出てらっしゃい!!)」 大絶賛するゆゆこ。実際はフランベというより火あぶりの刑に近かったのだが。 (ねぎぃいいいいい!!!いだいぃいいいいい!!!!) ご満悦のゆゆこに対して想像を絶する痛みがれいむを襲う。 (ゆがぁああああ!!!クズさなぇえええ!!!でいぶさまをたずけろぉおおお!!!) 意味のない恫喝をくりかえすれいむ。だが歯のないれいむがいくらわめいたところでさなえ達にはフガフガと意味不明な鳴き声にしか聞こえていない。 そうこうしているうちにもどんどんれいむの体はゆゆこの胃袋のなかへとおさまっていく。 (おねがいじま・・・す・・さなえざまぁ・・・れいむを・・・たすけで・・くだざい・・・) いよいよゆゆこに食べ進められ命が危なくなってきたれいむ。プライドを捨ててクズだとさけずんでいたさなえに命乞いする。 しかしさなえにはわからない。そもそもさなえに悪気はない。ただお饅頭さんをゆっくりさせようとしているだけだ。 「おまんじゅうさん。ゆっくりたべられてくださいね。」 そうにっこり微笑むさなえ。それがれいむがこの世で最後に見たものだった。 ここは死後の世界。 全ての生物は死んだ後ここに来る。それはゆっくりも例外ではない。 れいむは死後ゆっくり専用の閻魔ゆっくりえーきによって地獄行きが決定した。 生前の行いもさることながらえーき地蔵への罰当たりな振る舞いが著しくえーきの心象を害し、裁判中もまったく改悛の意思を見せずえーきやこまちに暴言を吐きまくっていた為ゆっくりとしては一番過酷な地獄「鬼意山地獄」へと送られた。 「ゆぎぁあああああああ!!!」 今日もれいむは死に続ける。 虐待鬼意山に、ふらんに、きめぇ丸に、れみりゃに、ゆゆこに あまぎられ、底部を焼かれ、踏み潰され、引き裂かれ、叩きつけられ、突き刺され、切りつけられ、食われて死んでいく。 しかもそれが永遠に終わることはない。 「だれがだずけでぇえええ!!!」 その願いは叶うことはない。なぜなられいむは誰も助けなかった。 自分より弱いものをクズだと見下し、ただ利用することしか考えていなかった。 だから誰も助けない。 「ゆがあああああ!!!れいむをゆっぐりさせろおおおおお!!!」 その願いも叶わない。なぜなられいむは誰も誰もゆっくりさせなかった。 ひたすら自分に都合のいい理屈で理不尽な要求をするばかりで誰もゆっくりなどさせなかった。 明日もれいむは死に続ける。 明後日も明々後日も。 10年後も100年後も。 自分の罪を悔い改めない限りれいむの地獄は終わらない。 その後さなえは順調に成長し1丁目と2丁目共通の長になり幸せなゆん生を送った。 誰にでも優しくとてもゆっくりしたゆっくりとして皆から愛されるさなえ。 ただこのさなえ1つだけ変わった癖があった。 今日は月に一度のあまあまの日。町内会からの差し入れで甘味を食べられる日である。 今回もらったのは銘菓絵本あき饅頭。ゆっくりをかたどった饅頭でありながら、なぜか耳がついていることで有名である。 今日もさなえは饅頭に話しかける。饅頭を食べるときはいつもこうなのだ。 「おまんじゅうさん。ゆっくりできていますか?だいじょうぶですよ。さなえがちゃんとたべてあげますからね。」 そう言ってパクリと饅頭を食べるさなえ。 その顔はとてもゆっくりとしていた。 あとがき いつもご愛読ありがとうございます。長月です。締め切りの関係上最後が少し駆け足になってしまった感のある本作でしたがいかがだったでしょうか。コメントでご意見いただければ幸いです。 ところでもう20本以上SSをあげている長月ですが今までいちども挿絵を描いてもらったことがありません。 挿絵を書いて欲しくてSS書いている長月なのですが・・・(泣) これを見た絵師の皆さん。どうか長月の挿絵を書いてください。 それだけが私の望みです。 P・S まさかのてんこ8作品連続出演。餡コンペ作品にも全て出演。やっぱりギャグキャラとしてはてんこは最強ですね。とはいえそろそろてんこに頼らない作品も考えないと。 挿絵 by車田あき 挿絵 byおまんじゅうあき 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 ふたば系ゆっくりいじめ 624 あるてんこの一生 メスブタの群れ ふたば系ゆっくりいじめ 653 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る アレクシスゲリヴ「れいむコイツは始末したほうがいいかもねぇ」 新条アカネ「コイツはツルク星人かスノーギランで始末したい。」 -- 2020-08-10 14 07 45 天罰だね -- 2020-07-05 13 25 17 ゆっへっへっ…さなえは、このまりささまのぺにぺにで、ゆんごくにおくってやるんだぜぇぇぇぇぇ -- 2020-06-08 16 01 33 このクズ ゲス 三匹をさなえと同じ事をさせろ。 -- 2018-04-04 21 36 14 スターリン「よし糞でいぶは粛清だ」 ヒトラー「でいぶは迫害しろ」 青年「でいぶに爆弾を投げる」 孫悟空「かめはめ波」 -- 2018-03-14 14 18 08 ↓共感してくれてありがとうございます。 私はどこかのコメントで「まりさやありすが死ぬと悲しむ人が多少出るが、 れいむが死ぬとみんな喜ぶ」を読みましたが最初は分かりませんでしたが、その後すぐにこの作品のれいむを見て分かった気がしました。 その後、色々な作品で同レベルにどうしようもなく救えないれいむを見ました。 ある作品では、目的の相手と結婚するために、事故に見せかけて自分の子供を殺した親失格の最低のれいむも見ましたから。しかも、死ぬまで反省してないししかも番のせいにする始末……。 またある作品では、「自分は子育て上手だから子育て任せて」とか言った癖に、結局自分に似たれいむ種の子供しか愛情を注がない典型的なれいむで自分に似てない赤まりさを虐殺して「自分に似たゆっくりした子供を産め」と言い自分は善良と言って自分の都合が悪くなると他のゆっくりをゲスと決めつけ暴力…本当に救いようがない……。 だから、私はれいむ種が一番嫌いです。 基本れいむ種なんて、自分がゆっくりする事しか考えないクズで、自分がゆっくりする為なら自分の子供ですらあっさり道具にして利用し切り捨て、他者を利用し何か問題があれば全ての責任を他者に押し付け自分は被害者気取り……反吐が出るクズですので。 更に自分に似た子供しか愛情を注がないし、似てない子供は産まれてすぐ殺したり虐待したり餌は与えずのけ者にし、食べ物にありつけたり、死の危険が迫ると自分がゆっくりするために家族や子供を平然に見捨てる存在する価値ゼロの生ゴミですので。 …どうしてれいむって同じゆっくりの種族の中でこんなに嫌われるのだろう……。 -- 2016-11-23 14 38 04 ↓下に同じです。僕なりの意見なんですけど 同じゲスでもまりさやありす ちぇんやみょん ぱちゅりーが虐待されたり、制裁されたりすると少なからず憐れみを感じますがれいむの場合は一ミリも憐れさを感じませんね。 -- 2016-10-21 22 08 21 とても面白かったです。 特にてんこ関連全てが一番面白かったです。 どこかのコメントで「まりさやありすが死ぬと悲しむ人が多少出るが、 れいむが死ぬとみんな喜ぶ」って発言が分かった気がします。 僕もれいむ種が一番嫌いです。れいむ種って、どうしようもないドゲスばっかりですね。善良もいますが。 いままでの全ての作品の全ゆっくりの中で、この作品のれいむは一番非道でドゲスでドカスで吐き気を催す邪悪などうしようもない存在する価値ゼロなゆっくりでした。 自分の子供と他人の赤子や子供をいたぶり抜いて殺すを平然とやった時ゾッとしました。 最後にああなったのでとても爽快です。 -- 2016-09-09 15 32 07 ↓右に同じでいぶざまあ -- 2016-08-30 07 00 14 ゆゆこのセリフに笑った -- 2016-05-21 14 52 41 あのゲス霊夢が最後ああなるのはとっても爽快です あのゲス霊夢が最後にああなるのはとっても爽快です -- 2016-03-21 23 07 26 素晴らしいの一言に尽きる それ以上はもはや不粋であろう -- 2016-02-13 17 51 11 いい話が見れてすっきりー! -- 2016-02-12 00 16 42 このゆうか東京喰種の月山みたいだなw -- 2016-01-11 22 17 50 DIO「地獄連鎖が、俺の息子のスタンドの覚醒モードの能力みたいだな!!」 ブロリー「ゴールドエクスプリエンスレクイエムことか?!」 -- 2014-11-29 16 45 29 麦野「ギャハハハハハハハッ、ざまあみろクソ饅頭め・・、ぶち殺しかくていだーあっ!」 一方通行「デヘヘヘヘヘッ、最高ダゼェでいぶどかいうクソ饅頭をいたぶってやるのは ゲス饅頭どもはみんな俺の前にくたばらせてやるぜェ」 -- 2014-08-23 19 14 59 カービィ「でいぶをマグナム先生でじごくにおとすのだーヒャッハー」 霊夢「地獄でもっと苦しめゴミクズザコクソでいぶめwwwwwwwwww」 -- 2014-08-18 15 45 10 おお、あわれあわれww -- 2014-05-21 21 41 56 こぼねぇー! -- 2013-07-30 16 30 06 でいぶざまぁwwww さなえ可愛いのう(`・ω・´) でいぶじゃなければれいむも好きなのになぁー… -- 2013-06-17 10 56 14
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1431.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 679 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編)/コメントログ」 いい話だった。起承転結もしっかりしてる -- 2010-03-19 14 50 30 良い話だー。・゚・(ノД`)・゚・。 -- 2010-03-22 21 59 06 おもしろかった^-^ -- 2010-04-15 17 38 43 なんやろ、このさなえ異常に可愛い気がするのは俺だけか?後半のさなえが可愛いすぎる・・・ -- 2010-04-18 10 17 37 よかった。面白かった。 -- 2010-06-11 05 36 31 やったー!クソでいぶ、ざまぁ!! -- 2010-06-17 06 13 55 永久に苦しめのこのクソ! -- 2010-06-27 00 43 30 さなえは最高!しあわせだね!でいぶも地獄でゆっくりしてねw -- 2010-07-03 01 09 30 さなえかわいい!!!!!!! でいぶクズすぎだろ、、、 後、てんこドMで良かったww -- 2010-07-26 00 03 52 さなえが天使みたいだ・・・えっ?でいぶ?なにそれ美味いの? -- 2010-07-28 20 42 03 早苗が可愛過ぎる件 -- 2010-09-09 13 17 14 さなえちゃんよかったねぇ! お饅頭さんに話しかけてる所なんてかわいいよぅ~!! でいぶざまぁ! -- 2010-10-22 20 40 13 さなえかわいい -- 2010-11-06 18 54 18 れいむ死んで当然 -- 2010-11-06 18 54 51 さなえかわいいよ、さなえ ゆうかもかわいいよ。 ハァハァ×2(´Д`)ノ -- 2011-01-22 01 30 42 ガンキャノン吹いたww -- 2011-04-02 01 02 57 ざまぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ!!!!!!!!!。。。。しあわせー -- 2011-04-16 15 33 40 ある・・・の一生シリーズ好きです!!この作品もとてもいいものですね^^ -- 2011-04-16 15 37 04 とれもいい・・・というのは虐待のいみでか!!!そうなんだな!! -- 2011-04-28 17 33 57 ダブルツンデレ・・・だと・・・? -- 2011-05-02 18 48 51 さなえちゃんのおかげであのお饅頭さんもゆっくりできたねwww -- 2011-05-02 18 50 32 さなえちゃんGJ! -- 2011-08-23 12 14 26 さなえハァハァ(´Д`)さなえハァハァ(´Д`)さなえハァハァ(´Д`) さなえハァハァ(´Д`)さなえハァハァ(´Д`)さn(ry HENTAIですいませんねwwww -- 2011-08-25 10 18 26 因果応報、自業自得、善因善果、悪因悪果・・・ そんなことを考えさせられる作品ですね -- 2011-08-27 22 59 37 地獄におちても改心しないとはまさに救いようがないなw -- 2011-11-18 09 18 59 「俺が ゆっくりだ!」で「ゆっくり」から見た「人間」は~とかほざいてたやつですが、 これいむまでこけにしてまで自分を幸せにしようとするのは嫌いだな -- 2012-01-28 21 59 02 因果応報、天網恢々。シンデレラみたいなストーリーで面白かったです。 意地悪した側が悲惨な最期を迎える辺りもそっくりだったな。 そしてゆゆこ、あの一言にどれだけの意味をこめてんだw -- 2012-01-29 16 34 36 すばらしい! やっぱりゲスがくたばるのはすっきりする。 -- 2012-02-20 20 07 58 面白かった。 ゲスなれいむがこれ以上ないぐらい制裁されているのが良かった(小並感)。 -- 2012-08-16 20 13 30 でいぶざまぁwww 死んで当然の糞饅頭は永遠に苦しみ続けてね! -- 2012-09-18 21 23 32 すっきりー♪ -- 2012-10-07 20 00 41 さなえよかゆゆこの方が印象にのこっちまったよ -- 2012-12-13 13 09 36 フランベ× 火炙り○ -- 2013-01-13 14 50 43 こぼねー。が可愛すぎてwwwwwwwww -- 2013-03-05 02 42 36 クソ饅頭ざまぁwwww -- 2013-06-16 11 21 33 でいぶざまぁwwww さなえ可愛いのう(`・ω・´) でいぶじゃなければれいむも好きなのになぁー… -- 2013-06-17 10 56 14 こぼねぇー! -- 2013-07-30 16 30 06 おお、あわれあわれww -- 2014-05-21 21 41 56 カービィ「でいぶをマグナム先生でじごくにおとすのだーヒャッハー」 霊夢「地獄でもっと苦しめゴミクズザコクソでいぶめwwwwwwwwww」 -- 2014-08-18 15 45 10 麦野「ギャハハハハハハハッ、ざまあみろクソ饅頭め・・、ぶち殺しかくていだーあっ!」 一方通行「デヘヘヘヘヘッ、最高ダゼェでいぶどかいうクソ饅頭をいたぶってやるのは ゲス饅頭どもはみんな俺の前にくたばらせてやるぜェ」 -- 2014-08-23 19 14 59 DIO「地獄連鎖が、俺の息子のスタンドの覚醒モードの能力みたいだな!!」 ブロリー「ゴールドエクスプリエンスレクイエムことか?!」 -- 2014-11-29 16 45 29 このゆうか東京喰種の月山みたいだなw -- 2016-01-11 22 17 50 いい話が見れてすっきりー! -- 2016-02-12 00 16 42 素晴らしいの一言に尽きる それ以上はもはや不粋であろう -- 2016-02-13 17 51 11 あのゲス霊夢が最後ああなるのはとっても爽快です あのゲス霊夢が最後にああなるのはとっても爽快です -- 2016-03-21 23 07 26 ゆゆこのセリフに笑った -- 2016-05-21 14 52 41 ↓右に同じでいぶざまあ -- 2016-08-30 07 00 14 とても面白かったです。 特にてんこ関連全てが一番面白かったです。 どこかのコメントで「まりさやありすが死ぬと悲しむ人が多少出るが、 れいむが死ぬとみんな喜ぶ」って発言が分かった気がします。 僕もれいむ種が一番嫌いです。れいむ種って、どうしようもないドゲスばっかりですね。善良もいますが。 いままでの全ての作品の全ゆっくりの中で、この作品のれいむは一番非道でドゲスでドカスで吐き気を催す邪悪などうしようもない存在する価値ゼロなゆっくりでした。 自分の子供と他人の赤子や子供をいたぶり抜いて殺すを平然とやった時ゾッとしました。 最後にああなったのでとても爽快です。 -- 2016-09-09 15 32 07 ↓下に同じです。僕なりの意見なんですけど 同じゲスでもまりさやありす ちぇんやみょん ぱちゅりーが虐待されたり、制裁されたりすると少なからず憐れみを感じますがれいむの場合は一ミリも憐れさを感じませんね。 -- 2016-10-21 22 08 21 ↓共感してくれてありがとうございます。 私はどこかのコメントで「まりさやありすが死ぬと悲しむ人が多少出るが、 れいむが死ぬとみんな喜ぶ」を読みましたが最初は分かりませんでしたが、その後すぐにこの作品のれいむを見て分かった気がしました。 その後、色々な作品で同レベルにどうしようもなく救えないれいむを見ました。 ある作品では、目的の相手と結婚するために、事故に見せかけて自分の子供を殺した親失格の最低のれいむも見ましたから。しかも、死ぬまで反省してないししかも番のせいにする始末……。 またある作品では、「自分は子育て上手だから子育て任せて」とか言った癖に、結局自分に似たれいむ種の子供しか愛情を注がない典型的なれいむで自分に似てない赤まりさを虐殺して「自分に似たゆっくりした子供を産め」と言い自分は善良と言って自分の都合が悪くなると他のゆっくりをゲスと決めつけ暴力…本当に救いようがない……。 だから、私はれいむ種が一番嫌いです。 基本れいむ種なんて、自分がゆっくりする事しか考えないクズで、自分がゆっくりする為なら自分の子供ですらあっさり道具にして利用し切り捨て、他者を利用し何か問題があれば全ての責任を他者に押し付け自分は被害者気取り……反吐が出るクズですので。 更に自分に似た子供しか愛情を注がないし、似てない子供は産まれてすぐ殺したり虐待したり餌は与えずのけ者にし、食べ物にありつけたり、死の危険が迫ると自分がゆっくりするために家族や子供を平然に見捨てる存在する価値ゼロの生ゴミですので。 …どうしてれいむって同じゆっくりの種族の中でこんなに嫌われるのだろう……。 -- 2016-11-23 14 38 04 スターリン「よし糞でいぶは粛清だ」 ヒトラー「でいぶは迫害しろ」 青年「でいぶに爆弾を投げる」 孫悟空「かめはめ波」 -- 2018-03-14 14 18 08 このクズ ゲス 三匹をさなえと同じ事をさせろ。 -- 2018-04-04 21 36 14 ゆっへっへっ…さなえは、このまりささまのぺにぺにで、ゆんごくにおくってやるんだぜぇぇぇぇぇ -- 2020-06-08 16 01 33 天罰だね -- 2020-07-05 13 25 17 アレクシスゲリヴ「れいむコイツは始末したほうがいいかもねぇ」 新条アカネ「コイツはツルク星人かスノーギランで始末したい。」 -- 2020-08-10 14 07 45 ↓×16霊夢は兎も角カービィはそんな酷いこと言わねぇ!あのドノツラフレンズとも 仲良くできる人(?)だぞ!!裏切ったら即刻ボコすけどさぁ‼︎ -- 2023-03-02 16 48 15
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/395.html
ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた 「餡子ンペ09」 ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ 「餡子ンペ09」 ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 「餡子ンペ09」 ふたば系ゆっくりいじめ 624 あるてんこの一生 メスブタの群れ 絵 「餡子ンペ09」 ふたば系ゆっくりいじめ 653 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) 「餡子ンペ09」 ふたば系ゆっくりいじめ 679 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) 絵×2 「餡子ンペ09」 ふたば系ゆっくりいじめ 816 誰も救われない話 絵 ふたば系ゆっくりいじめ 904 あるババ・・お姉さんの結婚 ふたば系ゆっくりいじめ 939 もらうぞ ふたば系ゆっくりいじめ 1007 めすぶた祭り 絵 ふたば系ゆっくりいじめ 1103 あるちるのの一生 ずっと続いていく物語 絵×2 作者別ページに戻る トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1331.html
出題テーマ:親子「家族殺し」/差別「離反や家出」/改造「失敗作の末路」/群れ「ハーレム」 anko0537 苦悩に満ちたゆん生 anko0565 ゆ身売買 anko0577 ゆっくりを愛でてみた anko0579 おぼうしのなかにあったもの anko0587 人間vsゆっくり 前編 anko0604 ドスの上手い活用法 anko0611 おかされいむ anko0613 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ anko0621 ゆっくりの電車 anko0633 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 anko0653 変わらない anko0655 胴付きにしてやったぞ anko0667 なずーりんに祝福を anko0707 赤ありすと、まりさ一家 前編 anko0714 家族の絆 anko0722 激辛れいむと珈琲ありす 前編 anko0723 赤ありすと、まりさ一家 後編 anko0729 一家を虐待するついでに中枢餡いじったり実力の差を見せ付けたりするはなし anko0735 あるてんこの一生 メスブタの群れ anko0737 U.N.オーエンは彼女なのか?前半 anko0739 ゆきのなか anko0740 極上のすっきりプレイス anko0750 U.N.オーエンは彼女なのか?~可愛い時計 anko0751 れいむ、俺の為に赤ちゃん産んでくれ 前 anko0752 れいむ、俺の為に赤ちゃん産んでくれ 中 anko0753 れいむ、俺の為に赤ちゃん産んでくれ 後 anko0755 れいぱー対策 anko0757 似非 anko0764 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) anko0766 喋 anko0771 U.N.オーエンは彼女ではなかった!~壊れた時計 anko0773 野良ゆっくりがやってきた anko0790 飼われいむはおちびちゃんが欲しい anko0791 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) anko0793 激辛れいむと珈琲ありす 後編
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/921.html
「どぼじででいぶに、かみつくのぉぉぉぉ?!でいぶは、もとしんぐるまざーなんだよぉぉぉ!!」 「ゆるさなえ!ゆるさなえ!」 「やべろぉぉぉぉ!もとしんぐるまざーには、やさしくしないとだめでしょぉぉぉぉ!!」 「ゆ・る・さ・な・え!!」 公園を俺の飼いゆっくりのさなえと散歩をしていたら、変わった奴を見つけた。 一見さなえの様だったが、どうも様子がおかしい。 さっきから野良と思われるれいむに、執拗に噛み付いている。 そればかりか「ゆるさなえ!」としか喋っていない。 まあ、元しんぐるまざーなんて叫ぶれいむも十分珍しかったのだが… 「なあ、さなえ?あれはさなえの仲間だよな?」 「そうみたいですけど…少し様子がおかしいですね…」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!でいぶのあんこざんがもれでるよぉぉぉぉぉ!!ゆげげ??ぐぐぐぐぐるじいぃぃぃぃ?!」 「ゆるさなえ!ゆるさなえ!」 どうやら、さなえもよく知らないらしい。 それにしても実に攻撃的なさなえだった。 れいむは噛み付かれて大分怪我をしていた、この分なら放って置いてもその内死ぬだろう。 それでも依然、変わったさなえはれいむを攻撃し続けていた。 何かよほどの恨みでもあるのだろうか? 俺はなんとなく興味がでたので、こいつを捕まえてみる事にする。 とりあえずは、あの元しんぐるまざーを何とかしよう。 あれを片付ければ大人しくなるかもしれない。 注意を引くために例のものをやってみる。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆ?ゆるさなえ!」 「ゆっくりしていってくださいね!」 「ゆ、ゆっぐじ…じでいっでねぇぇ!」 変わったさなえは一応反応はするが、「ゆるさなえ!」としか喋らなかった。 しかしスキは出来た、俺は手際よくれいむを持ち上げ公園のごみゆ箱に捨てた。 「…ゆ…おぞらを…とん 『カランッ!ペチョ!』 ゆぶぼ!」 「…ゆ…るさなえ?!」 「…おにいさん…ようしゃないですね…」 「ん?まあ、野良は増えすぎると色々問題あるしね…」 少し間の抜けた顔をしている変さなえ、ぽーかんとしてるのが可愛いかもしれない。 そんなさなえを俺は素早く持ち上げる。 「ゆ?ゆるさなえ♪」 やっぱり、「おそらをとんでるみたい!」も言わない。 いや、もしかして、めーりん種のようにそれしか喋れないのかもしれない。 そんな事を考えていると指に何かを感じた。 変さなえは俺の指に噛み付いていた。 「ゆるさなえ!」 自信満々に噛み付いている変さなえと目が合った。これは放せと言っているのか? 妙にキリッ!とした眉毛が印象的だ。威嚇のつもりなのだろうか? まあ、実際には甘噛み程度にしか感じない。 結局このさなえは俺が家に持ち帰るまで、ずっと俺に噛み付いていた。 「これは『ゆるさなえ』というしゅるいのさなえだね、つうじょうのさなえに、なにかがおこるとこうなるんだよ」 そう俺に教えてくれたのは、俺の家の数件隣の神社に住んでいる胴付ゆっくりのかなこさまだった。 なぜゆっくりに「さま」を付けるのかと疑問に思う方も居るかもしれないが、 俺は「かなこさま」までが名前だと思っているから問題ない。 俺のさなえは何故か、かなこさまに良く懐いており、かなこさまも、さなえと一緒に遊んでくれたりする。 ゆっくりの事情に詳しいので、もしかしたらと尋ねてみたのだがどうやら当たりだった。 「いいかい、おにいさん?よくみててね……」 「ゆる?…ふごはなへ!」 「ここにきばがみえるでしょ?これはどくきばだから、ちゅういしたほうがいいよ! まあ、どくといっても、にんげんさんなら、いっしゅうかんくらい、からだがかゆくなる、ていどだろうけど… ゆっくりにたいしては、もうどくだからちゅういしてね!」 そう言って「ゆるさなえ」の牙を見せてくれた。 無理やり口を開かれて、ちょっと涙目のゆるさなえが可愛い。 そんな毒ならかなこさまも危ないんじゃないのかとも思ったが、何故かゆるさなえは噛み付こうともしなかった。 さなえ種とかなこさま種は相性が良いのだろうか? 「あともうひとつ、このこのめんどうをみるなら、れいむにちかづけちゃだめだからね! なぜかはしらないけど、ゆるさなえはれいむを、しつようにこうげきするんだよ」 まあ、その様子は実際に見ているから知っているのだが、何でれいむを嫌うんだろう? 俺はゆるさなえをの生態を探ってみようと考えた。 しばらくの間家で面倒を見ながら、色々調べてみようと思う。 「おにいさん、おはようございます!きょうもゆっくりしていってくださいね♪」 「ゆるさなえ!ゆるさなえ♪」 俺の飼いさなえは銀バッチではあるが非常に礼儀正しい。 ぺこりと頭を下げるような仕草をして挨拶してくれた。 対してゆるさなえは自信満々といった感じで挨拶をしてきた。 普段は大人しいさなえしか見てないので、俺にはかなり新鮮に見えた。 「むーしゃ、むーしゃ………しあわせですー♪」 「……………ゆるさなえ♪」 どちらのさなえも嬉しそうにご飯を食べている。 そのニコニコ顔に俺も思わずニヤニヤしてしまう。 さなえがお行儀良く食べているのは当然なのだが、ゆるさなえもそれに巻けず劣らずである。 もしかしたら、元は飼いゆっくりだったのかもしれない。 まあ、喋らないから大人しいだけかもしれないが… 今日は仕事なのでじっくりゆるさなえを観察出来ない。昼食用のご飯と水を用意して出かける事にする。 さなえは何時もの事だから良いとして、俺は一応ゆるさなえにも説明しておく。 ゆるさなえは理解出来たのかは知らないが、自信満々に「ゆるさなえ!」と言った。 まあ、さなえも居る事だし大丈夫だろう。 「じゃあ二人とも、俺は仕事に行くからね。」 「いってらっしゃいませ、おにいさん♪」 「ゆるさなえ!!」 「行って来ます!」 えっと…何だか少し気まずいですね…ゆるさなえさんはお兄さんに噛み付いていましたし… もしかして怖い方なんでしょうか? 色々お話でもしてみますか。 「えっと…ゆるさなえさんは、いままでずっと、のらをしてらしたのですか?」 「ゆ?ゆる……ゆるさなえ!!」 困りました、何を言っているのか良く解りません。 「じゃあ、ゆるさなえさんは、どうしてゆるさなえになったのですか?」 「ゆる?……ゆるさなえ…」 …何だか先ほどと様子が違いますね…聞いてはいけない事だったのでしょうか? 「…すみません、ゆるさなえさん…へんなことをきいてしまって…」 ふるふる「ゆるさなえ…」 顔を横に振って「気にしなくても良いよ」と言ってくれたんでしょうか? 怖い方だと思っていましたが、喋れないだけでさなえと同じなんですね… 「では、きいてもよろしいですか?ゆるさなえさんは、どうしておにいさんにかみついたんですか?」 「ゆ??ゆる?…ゆるさなえ!」 はあ、やっぱり何を言いたいのか解りません… 「ゆるさなえ!ゆるさなえ!」 「はい、どうしたんですか?ゆるさなえさん?」 「ゆるさなえ!」コツコツ! 「えっと…おそとにでたいのですか?」 こくこく「ゆるさなえ!」 「えっと…かってにまどさんをあけてはだめと、おにいさんにいわれているので…もうしわけありません」 ショボン「…ゆるさなえ……」 何処かに行きたかったのでしょうか? はあ、残念そうな顔を見ると申し訳ない気持ちでいっぱいです… ガンガンッ!ガンガンッ!ガッシャーーーン!! うぅ……まだ眠いのに…何なのでしょうこの音は? ………隣で一緒にお昼寝していたはずのゆるさなえさんが居ません! やっぱりお家での生活は馴染めなかったのでしょうか? どこか行きたい所があったのでしょうか? 「ゆっ!…まりささまたちのゆっくりぷれいすに、さなえがいるのぜ!なまいきなのぜ!」 「くずのさなえはさっさときえてね!ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!!」 野良のゆっくりさんでしたか…この方達が窓ガラスさんを割ったのですね… じゃあ、ゆるさなえさんは何処なのでしょう? 「ゆん!むしするんじゃないのぜ!さなえのくせに、なまいきなのぜ!!」 「さなえは、せいさいするよ!ゆっくりしんでいってね!!」 !? きゃあ!…いたいです……油断してました… 「ゆゆゆん!まりささまたちのゆっくりぷれいすに、むだんでしんにゅうするから、こうなるのぜ!ばかなやつなのぜ!!」 「ゆふふふ!いいきみだよ!もっとくるしんでね!さなえはぶざまにしんでね!!」 ああ…不味いです…動けそうにありません… 「ゆっへっへ!こんなじみなおかざりは、まりささまがこわしてやるのぜ!」 「ゆふふ!めいあんだね!さすがはまりさだね!とってもゆっくりできるよ!」 「あぁ…やめてください…おかざり…かえしてください…」 パキッ! 「あ…あ…さなえの…おかざりさんが…うぅ…かえるさんが……」 「ゆっはっは!ないているのぜぇぇぇぇ!!ないたっておかざりは、もとにもどらないのぜ~♪」 「おお、ぶざまぶざま!れいむにさからうから、こうなるんだよ!ゆっくりりかいしてね!りかいしたらしんでね!」 「………ゆるさなえ!」 「ゆん?なんなの?なにかいる 『ガブッ!』 …?!…………ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!いだいぃぃぃぃ!」 「ゆん?…なんなのぜ?!さなえが、もういっぴきいるのぜ?」 「ゆるさなえ!ゆるさなえ!!」 …ゆるさなえさん……助けてくれたんですね…… 「ゆがぶべがぼべ…ゆぐぐぐぐ!ぐるじぃぃぃぃぃ!!までぃざぁぁぁ!でいぶをだずげろぉぉぉぉ!!」 「ゆわわわ…どうなっているのぜぇぇ?!れいむがくろずんで 『ガブッ!』 …?! …ゆぎゃぁぁぁぁ!まりさをかまないでぇぇぇぇ!いだだだだ!…ゆぐぐががが…ぐるじいのぜぇぇぇ!!」 「ゆるさなえ!ゆるさなえ!………ぜったいにゆるさなえ!!」 「ゆ…ぐ…ぐ…ぐぐ…ががが…」 「ゆぎぎ…がご…もっど…ゆっぐり…」 「ゆるさなえ!」 「あの…どうしてもいってしまうんですか?」 コクコク!「ゆるさなえ!」 「…せめて、おにいさんがかえってくるまでまてませんか?…さなえをたすけてもらったおれいもしてないですし…」 ふるふる!「ゆるさなえ!」 「わかりました……では、おげんきで…」 ニコ!「ゆるさなえ♪」 「と、いうわけで…その…ゆるさなえさんが……どこかにいってしまったのです…」 俺が家に帰ると、ゆるさなえが居なくなっていた。 さなえが申し訳なさそうに理由を説明してくれた。 窓ガラスが割われ、部屋が汚され、不気味な顔のオブジェが2個には流石に驚いたが… やっぱり防ゆガラスにするべきだったか…ゆっくり避けペットボトルなんて全然当てにならないな… 壊れたお飾りは…ボンドで直るのかな? 「そんなに落ち込まなくてもいいよ…お飾りは俺が何とかするよ…… それにゆるさなえは元々俺が無理やりつれて来たんだし…どこか行きたい所があったんだろ?」 「はい…でも…たすけてもらったおれいもしてませんのに……」 コツコツ!コツコツ!「……サナエ!」 「何か聞こえたな…なんだろう?」 俺は音の聞こえた部屋に行ってみる。音は野良達が侵入してきた部屋から聞こえていた。 コツコツ!コツコツ!「ゆるさなえ!」 音の正体はゆるさなえだった。 割られたガラスはまだ直していないので、そこから進入してくれば良いものをなかなか律儀なゆっくりだ。 「ゆるさなえ♪ゆるさなえ♪」 窓を開けるとゆるさなえは嬉しそうに家の中にはいってきた。 その口には何か咥えられていた。 「あら、これは…」 ゆるさなえが口に咥えていた物は、少し汚れてはいたがさなえ種のお飾りだった。 おそらくゆるさなえの形見か何かだろう。 ゆるさなえはお飾りをそっとさなえに差し出す。 「もしかして、これを取りに行ってたのか?」 コクコク!「ゆるさなえ!」 「もしかして…さなえにくれるんですか?…さなえが…もらってもいいのですか?」 コクコク!「ゆるさなえ!」 「あう……ありがとうございます!ゆるさなえさん!」 「ありがとうな!ゆるさなえ!」 ニコニコ!「ゆるさなえ♪」 結局ゆるさなえは家に居ついてしまった。取りあえずは飼いゆ登録をして銅バッチも貰ってある。 さなえとゆるさなえは、お互いに意気投合してしまったようで仲良く暮らしている。 窓ガラスは防ゆガラスにして替えておいた。これで野良のお家宣言対策も万全だろう。 昼間にガラス越しに恨めしそうな顔をした野良ゆっくりを、何匹か見たとさなえが言っていた。 ゆるさなえもさなえと同じようにかなこさまに懐き、良く一緒に遊んで貰うようになった。 ただ、問題が一つだけあった… 「いいかい、ゆるさなえ。公園で遊んでいるバッチのついたれいむには噛み付いちゃ駄目だよ?」 コクコク!「ゆるさなえ!」 ―――本当に解っているのかな? 「ゆふふ~ん♪いいおてんきだね、おねえさん!れいむ、おうたをうたうよ! ……ゆ~ゆゆ~ゆ~ん♪ゆゆ~ゆ~~ゆゆ~~~♪」 「ゆ?!ゆるさなえ!」 「あ、こら!まて!それは飼いれいむだぞ!ああー!まったくもう……」 「ふふ…おにいさん、がんばってゆるさなえさんをとめてくださいね♪」 「ああ!さなえも楽しそうにするんじゃない!………こらー!ゆるさなえー!まてー!」 「ゆるさなえ!ゆるさなえ!………ゆるさなえ♪」 完 意外と見かけないゆるさなえ愛でSSですね ムシゴロウさんは愛でているのか怪しいのでw 徒然あき 挿絵:全裸あき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/393.html
長月のSS感想用掲示板はこちら anko4541 ゆっくりとうっひょうっしてってね anko4426 秋空高く anko4098 春が来たらば anko3993 れいむのお仕事 anko3926 錯覚 anko3890 夢をあきらめない anko3796 そのれいむを僕は知らない anko3780 しあわせーの味 anko3769 あるまりちゃの復讐 anko3760 伝えたい言葉 anko3751 ある名前を忘れたゆっくりの一生 貴女はだれ? anko3713 ゆっくり平等にしてってね anko3614 アイスを食べてゆっくりしてね!! anko3523 どちらか選べ anko3465 意味なんてない anko3423 夕暮れと選ばれなかった者達の末路 anko3311 夕暮れと不平等な世界 anko3217 ゆっくりへんっさいっしてってね anko3192 マスタードを少しだけ3 anko3112 てんこはけして離れない anko3104 ちぇんにはなぜかわからない anko3095 ぱちゅりーはもうゲスじゃない anko3086 ありすはもう戻れない anko3063 まりさは何も知らない anko3056 れいむは話を聞かない anko3045 れいみゅには何もない anko3010 あるれいむの一生 いつまでもその笑顔を anko2915 でいぶの常識 anko2860 マスタードを少しだけ2 anko2830 しあわせーなてんこ anko2792 マスタードを少しだけ anko2760 夕暮れと戻れないあの頃 anko2747 ゆっくりまりしゃと聖夜のシンデレラガール anko2687 夕暮れと信じる者の幸福 anko2452 夕暮れと三日月 anko2308 どこへいったんだ anko2262 野良まりさと野良おじさん anko2116 あるおりんの一生 わんわんおじいさんと一緒 anko2104 代償 anko2000 最高のゆっくちプレイス anko1898 となりにいるのは anko1877 幸せまりさ一家 anko1836 希少種になる薬 anko1775 ゆっくりしたおちびちゃん anko1713 まりさときゃしゅさん anko1672 奇跡のドス anko1638 とてもかわいそうなでいぶ anko1629 ゆっくりというのは anko1530 どうして・・・ anko1500 ある愛でお兄さんの午後 anko1224 あるちるのの一生 ずっと続いていく物語 anko1127 めすぶた祭り anko1057 もらうぞ anko1022 あるババ・・お姉さんの結婚 anko0932 誰も救われない話 anko0791 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) anko0764 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) anko0735 あるてんこの一生 メスブタの群れ anko0633 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 anko0613 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ anko0577 ゆっくりを愛でてみた anko0558 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ anko0542 てんこがゆっくりするSSさん anko0497 あるゆっくりできない2匹の一生 anko0484 ゆっくり Change the World(解答編) anko0448 ゆっくり Change the World(出題編2) anko0425 ゆっくり Change the World(出題編) anko0385 ゆっくりを拾ってきた anko0350 あるまりさの一生 anko0333 夢と現実のはざまで anko0313 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い anko0304 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 anko0292 ゆっくり見ていってね anko0279 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 anko0268 選ばれしゆっくり anko0259 ゆっくりちるのの生態(前編)